JP2004125536A - Metal gasket and radioactive substance containment vessel - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リサイクル燃料集合体を収納するキャスク等の密封に用いる金属ガスケットおよび放射性物質格納容器に関する。
【従来の技術】
【0002】
核燃料サイクルの終期にあって燃焼を終えた核燃料集合体を、リサイクル燃料集合体という。リサイクル燃料集合体は、FPなど高放射能物質を含むので熱的に冷却する必要があるから、原子力発電所の冷却ピットで長期間冷却される。その後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、トラック等で再処理施設に搬送、貯蔵される。キャスク内には、高放射能物質が収容されているので、40〜60年が見込まれる貯蔵期間中における当該キャスクの密封には厳重なる注意が必要である。
【0003】
図6は、従来のキャスクの構造を示す断面図である。図7は、図8に示したキャスクの一部拡大図である。このキャスク500は、ステンレス製または炭素鋼製の胴本体501と、キャスク外面を構成する外筒502と、胴本体501と外筒502との間に充填される水素を含有した高分子材料のレジン503と、胴本体501の下部に溶接され、レジン504を封入した構造の底板505と、胴本体501に溶接一体化したフランジ部506に設けた一次蓋507及び二次蓋508とから構成される。リサイクル燃料集合体を収納するバスケット513は、胴本体501のキャビティ509内に配置される。前記一次蓋507と二次蓋508は、ボルト510、511によってフランジ部506に固定され、二次蓋508にはレジン512が封入されている。
【0004】
前記バスケット513は、ボロン(B)とアルミニウムとの複合材料によって形成した複数のセルから構成されている。また、このキャスク500のキャビティ509内にはヘリウムガスが負圧状態で充填されている。その一方、一次蓋507と二次蓋508の間の空隙内は正圧となり、これによってキャスク500内部と外部との間に圧力障壁を形成している。また、二次蓋508には、蓋間空間の圧力を測定するための孔514が設けられており、この孔514の出口には圧力センサー515が設けられている。
【0005】
前記一次蓋507には、キャスク500内のガスを置換するためのバルブ516が設けられており、当該バルブ516はバルブカバー517によって覆われている。一次蓋507と胴本体501との間、二次蓋508と胴本体501との間の密封には、長期間に渡って密封機能を維持する観点から耐熱性、耐食性を有し耐久性の高い金属ガスケット518、519を用いる。
【0006】
図8は、キャスクのシールに使用する金属ガスケット及びキャスクのシール部を示す拡大図である。なお、一次蓋507と胴本体501,506との間及び二次蓋508と胴本体501,506との間のシール部は同様のシール構造となる。ガスケット溝525は機械加工により形成され、使用する金属ガスケット518、519は二連リング構造のものを用いる。この金属ガスケット518、519は、腐食や高温酸化に強いインコネル(商標名:ニッケル系合金)によって製作したコイルスプリング521に、同じくインコネル製の内被522で被覆し、さらに、アルミニウム製の外被523により内外輪をまとめて被覆した構成である。図8(a)に、金属ガスケット518(519)の使用前における状態を示す。金属ガスケット518(519)は、二次蓋508等と胴本体501等とが固定されると、その締付け力によって図8(b)のように変形し、密封機能を発揮する。
【0007】
ガスケット溝525に対しては、外被523部分に設けたボルト穴を用いて固定する。前記金属ガスケット518、519には、例えば原子力用キャスクに対する使用実績が多い、日本バルカー工業株式会社製「トライバック」やフランス国のCEFILAC社製の「ヘリコフレックスシール」などを用いることができる。また、このようなものの他、下記特許文献1に記載されているような、櫛形の矩形板材を板巻状に成形したスプリングに外皮を設けた金属ガスケットが知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−63269号公報 P4−5 図4
【0009】
上記コイルスプリング521を用いた金属ガスケット518(519)の場合、シール時につぶされると内部のコイルスプリング521が楕円変形して曲率半径が大きくなり、接触面積が増大して単位面積あたりの接触圧力が減少する。この結果、金属ガスケット518(519)のシール性能が低下する恐れがある。これに対して、上記特許文献1に記載の金属ガスケットによれば、スプリングの重なり合っている部分が摺動し、スプリングの断面半径が小さくなる。これにより、接触面積の増大を防止し、適正な接触圧力を保持することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載の金属ガスケットは、シングルリング構造であるため、リサイクル燃料集合体を収納するキャスクなどへの適用においては、そのシール性能が不十分になるという問題点がある。また、シール性能を高めるため、上記コイルスプリング521を用いた二重リング状の金属ガスケット518(519)を用いる場合、上述の通り単位面積当たりの接触圧力が低下してシール性能が不十分になるという問題点がある。
【0011】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、金属ガスケットによるシールの接触圧力の低下を防ぎ、且つシール性能を向上できる金属ガスケットおよび放射性物質格納容器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による金属ガスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する放射性物質格納容器の胴本体、およびその胴本体のキャビティ開口に取り付ける蓋、の間に介在してキャビティ内の密封を維持する金属ガスケットにおいて、金属ガスケットは、一部で重なる部分を有する略円形板巻状であり且つフープ径の異なる二個のリング状のスプリングを同心状に配置すると共に、前記各スプリングを外被により被覆してこの外被によりリング間を接続して一体化したものであることを特徴とする。
【0013】
略円形板巻状のスプリングは、シール時に加圧されると、前記重なる部分で互いに摺動して全体として径が小さくなる。このため、外被とシール面との接触面積の増大が抑制され、接触圧力の低下を防止できるようになる。また、二重のリング構造にすることでシール性が高まる。なお、前記一部で重なる部分を有する略円形板巻状は、板材を巻いてその端部同士は重なっており、全体的にはその断面が円形になっていることを意味する(以下同様)。
【0014】
つぎの発明による金属ガスケットは、リサイクル燃料集合体を収納する放射性物質格納容器の胴本体、およびその胴本体のキャビティ開口に取り付ける蓋、の間に介在してキャビティ内の密封を維持する金属ガスケットにおいて、金属ガスケットは、断面形状が一部で重なる部分を有する略円形板巻状でその表面に凹凸が在り且つフープ径の異なる二個のリング状のスプリングを同心状に配置すると共に前記各スプリングを内被により被覆して二重リングを構成し、更に、前記内被上に外被を被覆すると共にこの外被によりリング間を接続して一体化し、前記内被は外被より硬質な材料からなることを特徴とする。
【0015】
スプリングの表面に凹凸が在る場合、例えばスプリングが櫛歯状の板材を断面円形に曲げ加工したり、或いは針金を成形して実質的に断面形状が一部で重なる部分を有する略円形板巻状とした場合、前記外被がシール性確保のため比較的軟質材料で構成されるため、スプリングの凹凸によりシール面に対する接触圧力にばらつきを生じさせる。このような場合はシールの信頼性が損なわれることになるが、外被よりも硬質な材料からなる内被でスプリングを被覆してからその上に前記外被を被覆すれば、前記凹凸の影響は内被でキャンセルされ、結果的に外被には内被を介して均一な圧力が加わることになる。これにより、接触圧力を均一化してシール性を向上できるようになる。
【0016】
つぎの発明による放射性物質格納容器は、上記金属ガスケットを、リサイクル燃料集合体を収納するキャスクの胴本体、およびその胴本体のキャビティ開口に取り付ける蓋、の間に介在させたことを特長とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。なお、本発明に係る金属ガスケットの適用範囲は特に限定されるものではなく、例えばキャスクのシールや原子炉格納容器のシール部分等にも適用できる。また、この金属ガスケットは、特に比較的高温環境下で数十年の単位で密閉性能を維持するような用途に適しており、その中でもリサイクル燃料集合体を収納して運搬し、長期間貯蔵するキャスクに好適である。
【0018】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係るキャスクにおけるシール構造を示す説明図である。このキャスクのシール構造10において、金属ガスケット20は、フープ径Dfの異なる二個のスプリング30a,30bとを同心状に配置し、両者を外被40によって被覆しながら結合する、いわゆるダブルリングタイプのものである。即ち、この金属ガスケット20において、内輪70と外輪80とは外皮40の平面部40cで一体化される。
【0019】
このシール構造10は、例えばキャスク500の二次蓋508と胴本体501のフランジ部との間に設けられる。なお、キャスクの一次蓋と胴本体501との間にも、この発明に係るシール構造及び金属ガスケットは適用できる(以下同様)。前記スプリング30は、板材から一部Sが重なるように略円形板巻状に成形され、シール時の圧縮により重なり部分Sが摺動して全体的にスプリング30の径が小さくなる。即ち、スプリング30の径が小さくなるだけであるから、スプリング30による接触面が大きくなるのが抑制され、単位面積当たりの接触圧力の低下を防止できる。このため、確実なシールが可能になる。
【0020】
また、スプリング30bの内側には、周方向に多数の水抜き穴101を穿孔するようにしても良い。この水抜き穴101は、内部に侵入した水を外部に出すためのものであり、その位置は、径方向内側で且つ厚さ方向(図中高さ方向)の略中央となる。例えば、下方に設けた場合は、外被40と干渉するので当該外被40にも穿孔加工を行う必要が生じるためである。また、シール面90の近くに設けると、外被40とシール面90との間に水が浸入し易くなり、水を抜き難い状態になるからである。具体的に好ましい水抜き穴101の位置は、径方向内側の線Lを中心に±45°以内である。一方、小径のスプリング30aは、金属ガスケットの内側に重なり部分Sが位置するため、シール時の圧縮により重なり部分Sが摺動して隠れないような位置に水抜き穴101を穿孔する必要がある。
【0021】
外被40の材料には、アルミニウム、銀、銅、ニッケルなどの軟質金属が用いられており、密封性能を確保する。また、スプリング30には腐食や高温酸化に強いインコネル(登録商標)、ステンレス等のニッケル系合金を用いて、高温環境下においても弾性を維持できるようにしてある。より高温の耐久性を向上させたいときには、Co含有量の多いナイモニック(登録商標)等を使用することもできる。
【0022】
二次蓋508や一次蓋、及び胴本体501には、放射線を遮蔽すると共に機械的強度を保つためステンレス鋼や炭素鋼が用いられる。その一方、金属ガスケット20の外被40には密封性能を発揮させるため、アルミニウムや銀等の軟質金属が用いられている。このため、異種金属の接触により両者間に電位差が発生して、金属ガスケット20が電解腐食を起こし密封漏れの原因となる。このため、キャスクの二次蓋508や胴本体501の材料には、モリブデンを含むSUS317またはSUS625を使用して、電解腐食を防止するようにしている。
【0023】
また、SUS317またはSUS625は溶接性に優れているので、キャスクのように一般的に溶接部分が多いものに適している。さらに、SUS317及びSUS625のほかに、SUS314、SUS316、SUS326、SUS345などを用いることもできる。また、二次蓋508及び胴本体501にSUS317などを用いなくても、同材による肉盛りを施すことでシール面90を形成するようにしてもよい(図示省略)。
【0024】
また、キャスクの二次蓋508や胴本体501の材料として使用するモリブデンを含むSUS317またはSUS625よりも腐食電位の高いアルミニウムを外被40として使用してもよい。このようにすれば、二次蓋508や胴本体501よりも交換が容易な金属ガスケット20の外被40の方が腐食されやすくなるので、二次蓋508や胴本体501が電解腐食から守られる。
【0025】
なお、上記実施の形態において、内被40の穴の位置が径方向内側(二個のリングの中心を繋いだ線L)に向かって穿孔されているのは、仮に斜め下方に向いている場合、特に内被40と外被50を貫通して水抜き穴101が穿孔されているとき、外被50とシール面90bとの間に水が浸入し易くなり、水を抜き難い状態になるからである。また、外被50の加工を必要とする場合があるからである。具体的に好ましい水抜き穴101の位置は、内側方向の線Lを中心に±45°以内、更に好ましくは±20°以内である。
【0026】
なお、金属ガスケットを境にしてヘリウム側(キャビティ側)と大気または雨側とで、前者側に金又は銀メッキを、後者側に亜鉛メッキを施しても良い。また、中央付近に銅やニッケル等のメッキをしても良い。
【0027】
以上のシール構造10および金属ガスケット20によれば、シール面90に対する単位面積当たりの接触圧力の低下を防止できると共に、二重リングによりシール性を格段に向上できる。特に、キャスクのような放射性物質を格納する容器のシールに好適である。
【0028】
(実施の形態2)
図2は、この発明の実施の形態2に係るキャスクにおけるシール構造を示す説明図である。このシール構造11において、金属ガスケット21は、スプリング機能を有する内被31と、その内被31に積層した外被41とにより曲げ形成された構造である。この金属ガスケット21を製造するには、まず板状の内被31と外被41とを積層して拡散接合等により接合し、図2に示すような形状に曲げ成形を行う。具体的には、内被31及び外被41の両側を略円形板巻状に曲げ、一部で重なる部分Sを作る。内輪71は、内被31aと外被41aとから構成され、外輪81は、内被31bと外被41bとから構成される。内輪71と外輪81とは平面部31c,41cで接続される。
【0029】
外被41の材料には、アルミニウム、銀、銅、ニッケルなどの軟質金属が用いられており、密封性能を確保する。また、内被31には腐食や高温酸化に強いインコネル(登録商標)等のニッケル系合金を用いて、高温環境下においても弾性を維持できるようにしてある。より高温の耐久性を向上させたいときには、Co含有量の多いナイモニック(登録商標)等を使用することもできる。
【0030】
この金属ガスケット21を、二次蓋508および胴本体501の間に介在させ、内部の密封を行う。シールした状態で内輪71と外輪81とはその外被41でシール面90a,90bに所定圧力で接触する。この金属ガスケット21は、シールした状態で上下方向に圧縮されるが、重なり部分Sが摺動して全体的に内外輪71,81の径が小さくなる。即ち、スプリングとして機能する内外輪71,81の径が小さくなるだけであるから、外被41とシール面90との接触面が大きくならない。この結果、当該金属ガスケット21による接触圧力の低下を防止し、シールを確実に行える。また、二重リング構造になっているので、キャスクなどの高い機密性を要求される製品に好適なものとなる。
【0031】
(実施の形態3)
図3は、この発明の実施の形態3に係るキャスクにおけるシール構造を示す説明図である。図4は、図3に示したスプリングの製造方法を示す説明図である。図5は、図3の金属ガスケットによるシール状態を示す説明図である。このシール構造12において、金属ガスケット22は、フープ径Dfの異なる二個のスプリング32a,32bとを同心状に配置し、これらに内被42a,42bを被覆すると共に、両者を外被52によって被覆しながら結合する、いわゆるダブルリングタイプのものである。即ち、この金属ガスケット22は、外被52により内輪72と外輪82とをまとめて被覆した構成で、内輪72と外輪82とは外皮52の平面部52cで一体化されている。内輪72は、スプリング32a,内被42a及び外被52aから構成され、外輪82は、スプリング32b,内被42b及び外被52bから構成される。
【0032】
このシール構造12は、例えばキャスク500の二次蓋508と胴本体501のフランジ部との間に設けられる。なお、キャスク500の一次蓋と胴本体501との間にももちろんこの発明に係るシール構造及び金属ガスケットは適用できる。前記スプリング32は、板材から一部Sが重なるように略円形板巻状に成形され、シール時の圧縮により重なり部分Sが摺動して全体的にスプリング32の径が小さくなる。即ち、スプリング32の径が小さくなるだけであるから、スプリング32による接触面が大きくなるのを抑制し、単位面積当たりの接触圧力の低下を防止できる。このため、確実なシールが可能になる。
【0033】
外被52は、アルミニウム、銀、銅、ニッケルなどの軟質金属が用いられており、密封性能を確保する。内被42およびスプリング32には、腐食や高温酸化に強いインコネル(登録商標)、ステンレス等のニッケル系合金を用いて、高温環境下においても弾性を維持できるようにしてある。より高温の耐久性を向上させたいときには、Co含有量の多いナイモニック(登録商標)等を使用することもできる。
【0034】
前記スプリング32は、図4(a)に示すように、矩形短冊状の板の長手方向一端縁をベース301として、他端縁に多数のスリット303を入れ、多数の櫛歯302を形成する。この板を図中一点差線で示す方向を軸として略円形板巻状に折り曲げ、同図(b)に示すような断面板巻状で全体がリング状のスプリング32を形成する。こうして曲げ成形したスプリング32には、ベース301部分が重なり部分Sとなり、櫛歯303上を摺動可能となる。
【0035】
このスプリング32はその表面が櫛歯のようにスリットが入ったものであるから、軟質金属で構成した外被52のみを介してシールすると、スリット302に外被52が入り込み、シール面90の接触圧力に変動が起きる。このため、図5に示したように、薄い硬質金属である内被42を外被52とスプリング32との間に介在させ、スプリング32の櫛歯303により一旦内被42を押し、その内被42により外被52を押すようにすれば、外被52に対して均一かつ全面的に圧力を加えることができる。これにより、外被52は、均一の接触圧力を持ってシール面90に接触することになるから、確実なシールが可能になる。
【0036】
二次蓋508や一次蓋、及び胴本体501には、放射線を遮蔽すると共に機械的強度を保つためステンレス鋼や炭素鋼が用いられる。その一方、金属ガスケット22の外被52には密封性能を発揮させるため、アルミニウムや銀等の軟質金属が用いられている。このため、異種金属の接触により両者間に電位差が発生して、金属ガスケット22が電解腐食を起こし密封漏れの原因となる。このため、キャスクの二次蓋508や胴本体501の材料には、モリブデンを含むSUS317またはSUS625を使用して、電解腐食を防止するようにしている。
【0037】
また、SUS317またはSUS625は溶接性に優れているので、キャスクのように一般的に溶接部分が多いものに適している。さらに、SUS317及びSUS625のほかに、SUS314、SUS316、SUS326、SUS345などを用いることもできる。また、二次蓋508及び胴本体501にSUS317などを用いなくても、同材による肉盛りを施すことでシール面90を形成するようにしてもよい(図示省略)。
【0038】
また、キャスクの二次蓋508や胴本体501の材料として使用するモリブデンを含むSUS317またはSUS625よりも腐食電位の高いアルミニウムを外被52として使用してもよい。このようにすれば、二次蓋508や胴本体501よりも交換が容易な金属ガスケット22の外被52の方が腐食されやすくなるので、二次蓋508や胴本体501が電解腐食から守られる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、金属ガスケット内の水分を除去して長期間にわたって十分な密封性能を発揮させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るキャスクのシール構造を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係るキャスクのシール構造を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係るキャスクのシール構造を示す説明図である。
【図4】図3に示したスプリングの製造方法を示す説明図である。
【図5】図3の金属ガスケットによるシール状態を示す説明図である。
【図6】従来のキャスクの構造を示す断面図である。
【図7】図6に示したキャスクの一部拡大図である。
【図8】キャスクのシールに使用する金属ガスケット及びキャスクのシール部を示す拡大図である。
【符号の説明】
10 シール構造
20 金属ガスケット
30 スプリング
40 外被
90 シール面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a metal gasket and a radioactive material storage container used for sealing a cask or the like that stores a recycled fuel assembly.
[Prior art]
[0002]
A nuclear fuel assembly that has finished burning at the end of the nuclear fuel cycle is called a recycled fuel assembly. Since the recycled fuel assembly contains a high radioactive material such as FP, it needs to be thermally cooled, and is cooled for a long time in a cooling pit of a nuclear power plant. Then, it is stored in a cask which is a shielding container, transported to a reprocessing facility by a truck or the like, and stored. Since the cask contains a highly radioactive substance, strict caution is required to seal the cask during the storage period in which 40 to 60 years are expected.
[0003]
FIG. 6 is a sectional view showing the structure of a conventional cask. FIG. 7 is a partially enlarged view of the cask shown in FIG. The
[0004]
The
[0005]
The
[0006]
FIG. 8 is an enlarged view showing a metal gasket used for sealing a cask and a sealing portion of the cask. The seal between the
[0007]
The
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-11-63269 P4-5 FIG.
[0009]
In the case of the metal gasket 518 (519) using the
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the metal gasket described in Patent Document 1 has a single ring structure, there is a problem that its sealing performance is insufficient when applied to a cask or the like that stores a recycled fuel assembly. When a double ring-shaped metal gasket 518 (519) using the
[0011]
Therefore, the present invention has been made in view of the above, and an object of the present invention is to provide a metal gasket and a radioactive substance storage container which can prevent a reduction in contact pressure of a seal by a metal gasket and can improve sealing performance. .
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a metal gasket according to the present invention has a cavity inside a cavity interposed between a trunk body of a radioactive substance storage container for storing a recycled fuel assembly and a lid attached to a cavity opening of the trunk body. The metal gasket has a substantially circular plate winding shape having a partially overlapping portion and two ring-shaped springs having different hoop diameters are arranged concentrically, and the metal gasket is arranged in a concentric manner. Is covered with a jacket, and the rings are connected to each other with the jacket to be integrated.
[0013]
When a substantially circular plate-shaped spring is pressurized during sealing, the springs slide on each other at the overlapping portion, and have a smaller diameter as a whole. For this reason, an increase in the contact area between the jacket and the sealing surface is suppressed, and a decrease in the contact pressure can be prevented. In addition, the double ring structure enhances the sealing performance. In addition, the substantially circular plate-winding shape having a part that overlaps with the above part means that the plate material is wound and its ends overlap, and the cross-section is generally circular (the same applies hereinafter). .
[0014]
The metal gasket according to the next invention is a metal gasket which maintains a hermetically sealed cavity by being interposed between a trunk body of a radioactive substance storage container for storing a recycled fuel assembly and a lid attached to a cavity opening of the trunk body. The metal gasket has a substantially circular plate winding shape having a part where the cross-sectional shape partially overlaps, and two concentrically arranged ring-shaped springs having irregularities on the surface and having different hoop diameters are arranged concentrically. A double ring is formed by coating with the inner jacket, and further, the outer jacket is coated on the inner jacket, and the rings are connected and integrated by the outer jacket, and the inner jacket is made of a material harder than the outer jacket. It is characterized by becoming.
[0015]
When the surface of the spring has irregularities, for example, the spring bends a comb-like plate material into a circular cross section, or forms a wire to form a substantially circular plate having a portion where the cross sectional shape substantially overlaps. In this case, the outer cover is made of a relatively soft material in order to ensure the sealing property, so that unevenness of the spring causes variation in the contact pressure on the sealing surface. In such a case, the reliability of the seal is impaired, but if the spring is covered with an inner jacket made of a material harder than the outer jacket and then the outer jacket is coated thereon, the influence of the irregularities Is canceled by the inner jacket, and as a result, a uniform pressure is applied to the outer jacket through the inner jacket. Thereby, the contact pressure can be made uniform and the sealing performance can be improved.
[0016]
The radioactive substance storage container according to the next invention is characterized in that the metal gasket is interposed between a body of a cask for storing a recycled fuel assembly and a lid attached to a cavity opening of the body.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings. It should be noted that the present invention is not limited by the embodiment. In addition, constituent elements in the following embodiments include those that can be easily assumed by those skilled in the art or those that are substantially the same. The application range of the metal gasket according to the present invention is not particularly limited, and may be applied to, for example, a seal of a cask, a seal portion of a containment vessel, and the like. In addition, this metal gasket is particularly suitable for applications that maintain hermetic performance in a relatively high temperature environment for a period of several decades, among which a recycled fuel assembly is stored, transported, and stored for a long time. Suitable for cask.
[0018]
(Embodiment 1)
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a seal structure in a cask according to Embodiment 1 of the present invention. In the
[0019]
The
[0020]
Also, a number of drain holes 101 may be formed in the circumferential direction inside the
[0021]
As a material of the outer cover 40, a soft metal such as aluminum, silver, copper, or nickel is used to secure sealing performance. The spring 30 is made of a nickel-based alloy such as Inconel (registered trademark) or stainless steel that is resistant to corrosion and high-temperature oxidation so that the spring 30 can maintain its elasticity even in a high-temperature environment. When it is desired to improve the durability at a higher temperature, Nimonic (registered trademark) having a high Co content may be used.
[0022]
For the
[0023]
Further, SUS317 or SUS625 is excellent in weldability, and therefore is suitable for a material having a large number of welds, such as a cask. Further, in addition to SUS317 and SUS625, SUS314, SUS316, SUS326, SUS345, and the like can be used. Further, the
[0024]
Further, aluminum having a higher corrosion potential than SUS317 or SUS625 containing molybdenum used as a material of the
[0025]
In addition, in the said embodiment, the position of the hole of the inner cover 40 is pierced toward the radial inside (line L connecting the center of two rings), when it is supposed that it faces diagonally downward. In particular, when the
[0026]
Note that gold or silver plating may be applied to the former side and zinc plating may be applied to the latter side between the helium side (cavity side) and the atmosphere or rain side with respect to the metal gasket. Further, plating of copper, nickel, or the like may be performed near the center.
[0027]
According to the
[0028]
(Embodiment 2)
FIG. 2 is an explanatory view showing a seal structure in a cask according to Embodiment 2 of the present invention. In the
[0029]
As a material of the outer cover 41, a soft metal such as aluminum, silver, copper, or nickel is used to secure sealing performance. The inner cover 31 is made of a nickel-based alloy, such as Inconel (registered trademark), which is resistant to corrosion and high-temperature oxidation, so that elasticity can be maintained even in a high-temperature environment. When it is desired to improve the durability at a higher temperature, Nimonic (registered trademark) having a high Co content may be used.
[0030]
The
[0031]
(Embodiment 3)
FIG. 3 is an explanatory view showing a seal structure in a cask according to Embodiment 3 of the present invention. FIG. 4 is an explanatory diagram showing a method of manufacturing the spring shown in FIG. FIG. 5 is an explanatory diagram showing a sealed state by the metal gasket of FIG. In this
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
As shown in FIG. 4A, the
[0035]
Since the surface of the
[0036]
For the
[0037]
Further, SUS317 or SUS625 is excellent in weldability, and therefore is suitable for a material having a large number of welds, such as a cask. Further, in addition to SUS317 and SUS625, SUS314, SUS316, SUS326, SUS345, and the like can be used. Further, the
[0038]
Further, aluminum having a higher corrosion potential than SUS317 or SUS625 containing molybdenum used as a material of the
[0039]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, moisture in the metal gasket can be removed and sufficient sealing performance can be exhibited for a long period of time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a cask sealing structure according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing a seal structure of a cask according to Embodiment 2 of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory view showing a seal structure of a cask according to Embodiment 3 of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view showing a method of manufacturing the spring shown in FIG.
FIG. 5 is an explanatory view showing a sealed state by the metal gasket of FIG. 3;
FIG. 6 is a sectional view showing the structure of a conventional cask.
FIG. 7 is a partially enlarged view of the cask shown in FIG. 6;
FIG. 8 is an enlarged view showing a metal gasket used for sealing a cask and a sealing portion of the cask.
[Explanation of symbols]
Claims (3)
金属ガスケットは、一部で重なる部分を有する略円形板巻状であり且つフープ径の異なる二個のリング状のスプリングを同心状に配置すると共に、前記各スプリングを外被により被覆してこの外被によりリング間を接続して一体化したものであることを特徴とする金属ガスケット。A metal gasket for maintaining a hermetic seal in a cavity by being interposed between a trunk body of a radioactive substance storage container for storing a recycled fuel assembly and a lid attached to a cavity opening of the trunk body,
The metal gasket has a substantially circular plate-winding shape having a partially overlapping portion and two ring-shaped springs having different hoop diameters are arranged concentrically, and each of the springs is covered with a jacket to cover the outside. A metal gasket, wherein rings are connected to each other by a cover to be integrated.
金属ガスケットは、断面形状が一部で重なる部分を有する略円形板巻状でその表面に凹凸が在り且つフープ径の異なる二個のリング状のスプリングを同心状に配置すると共に前記各スプリングを内被により被覆して二重リングを構成し、更に、前記内被上に外被を被覆すると共にこの外被によりリング間を接続して一体化し、
前記内被は外被より硬質な材料からなることを特徴とする金属ガスケット。A metal gasket for maintaining a hermetic seal in a cavity by being interposed between a trunk body of a radioactive substance storage container for storing a recycled fuel assembly and a lid attached to a cavity opening of the trunk body,
The metal gasket has a substantially circular plate winding shape having a partially overlapped cross-sectional shape, and has two ring-shaped springs having concavities and convexities on the surface and having different hoop diameters concentrically arranged, and the respective springs are placed inside. Forming a double ring by covering with a cover, further covering the inner cover on the inner cover and connecting and integrating the rings by the outer cover,
A metal gasket, wherein the inner cover is made of a material harder than the outer cover.
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