JP2004121618A - 医療用管状物の内面コート方法 - Google Patents

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Satoru Inoue
井上  悟
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Abstract

【課題】内径2mm以下の細いチューブであっても、塗布液を薄い膜厚一定の塗膜に形成できる医療用管状物の内面コート方法を提供する。
【解決手段】内径2mm以下のチューブに塗布液をコートするに当たり、塗布液を粘度10cp未満に調整してチューブに注入し、次いで該チューブに圧力27〜50kPaの気体で前記塗布液をチューブ長手方向に押し込み移動させるようにすることを特徴とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医療用管状物の内面コート方法に関し、さらに詳しくは、カテーテル等の医療用管状物の内面に抗血栓性材料の薄膜を膜厚一定に形成する医療用管状物の内面コート方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
可撓性チューブ(カテーテル)を血管などに挿入して薬剤を投与する治療方法において、カーテルを長期間にわたり体内に留置すると、血液と接触することによりカテーテル表面に血栓が生ずるため、カテーテルの外表面に抗血栓性材料を塗布したものが多く使用されている。しかし、近年では、カテーテルの内面にも抗血栓性材料を塗布することが要望されるようになってきた。
【0003】
従来、抗血栓性材料等の塗布液をカテーテル内面に塗布する場合には、その塗布液にカテーテルを浸漬し、さらに減圧吸引することにより行っていた(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では、塗布液を薄い膜厚一定の塗膜に形成することができず、カテーテルの長手方向に膜厚の勾配ができやすいとう欠点があった。
【0004】
また、抗血栓性材料などの塗布液をカテーテル内面に厚さ50〜100μm程度に塗布する方法として、塗布液を粘度10〜800cpに調整して、チューブ(カテーテル)に注入した後、圧力20〜200mmHg(=0.267〜26.7kPa)の圧縮空気を送り込んで塗布液をチューブ内に移動させる方法も知られている(特許文献2参照)。
【0005】
しかし、内径2.0mm以下、特に0.5〜1.5mmの細いカテーテルの内面に膜厚20μm以下、特に10μm以下の薄い塗膜を形成しようとする場合には、上記のように高い粘度の塗布液を上記圧力で押圧したのでは、塗布液に中断が生じたり、また最初と最後でコーティング速度の差が大きくなり、塗膜むらが生ずるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−131536号公報(第5頁)
【特許文献2】
特許第2551541号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、内径2mm以下の細いチューブであっても、塗布液を薄い膜厚一定の塗膜に形成することができる医療用管状物の内面コート方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の医療用管状物の内面コート方法は、内径2mm以下のチューブに塗布液をコートするに当たり、塗布液を粘度10cp未満に調整してチューブに注入し、次いで該チューブに圧力27〜50kPaの気体で前記塗布液をチューブ長手方向に押し込み移動させるようにすることを特徴とするものである。
【0009】
このように塗布液を粘度10cp未満の低粘度に調整し、これをチューブに注入した後、27〜50kPaのやや高めの圧力にした気体を負荷して塗布液を押し込み移動させることにより、内径2mm以下の細いチューブであっても薄くかつ均一な塗膜を形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において医療用管状物とは、生体の治療に使用されるチューブ状器具をいい、特にカテーテルをいう。チューブを構成する材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどの軟質樹脂から成形されたものが好ましく使用される。
【0011】
医療用管状物に対する内面コート方法は、内径2mm以下のチューブを対象とし、特に内径0.5〜1.5mmの細径チューブの内面に均一な塗膜を形成するようにしたものである。この細径のチューブに形成する目標膜厚は、20μm以下、特に10μm以下の極薄で均一な塗膜にする。
【0012】
塗布液としては、医療用管状物の用途により異なるが、カテーテルの場合には抗血栓性材料が塗布される。抗血栓性材料は、従来公知のものがいずれも適用可能であるが、中でもヘパリン化親水性材料の場合に好適である。また、ヘパリン化親水性材料としては、疎水性ポリマと親水性モノマとの共重合体にヘパリン又はその塩をイオン結合するようにしたものがよい。
【0013】
本発明は、上記のような非常に細いチューブと塗布液を使用し、そのチューブに塗布液を内面コートする際に、塗布液は粘度10cp未満の低粘度に調整したものを使用し、より好ましくは5〜9cpの範囲に調整したものを使用する。塗布液の粘度が10cpよりも高いと、内径2mm以下の極細チューブの内面に対して、膜厚20μm以下の極薄の塗膜を均一にコートすることが難しくなる。
【0014】
上記のように粘度を調整した塗布液は、まずチューブの一端に一定量を注入する。次いで、そのチューブを上下方向に直線状に垂下させ、チューブ上端から27〜50kPaのやや高めに設定した圧力(陽圧)の気体を負荷する。このやや高めの圧力の気体を負荷することにより、チューブ内に注入されていた塗布液はチューブ長手方向に沿って滑らかに移動すると共に、通過跡に薄く均一な塗膜を形成する。
【0015】
上記塗膜の形成は、塗布液を自重だけで移動させても得ることはできない。また、気体を負荷する場合であっても、圧力が27kPa未満では塗布液を一定速度に移動させて膜厚一定にすることは難しい。他方、圧力を50kPaよりも高くすると、塗布液が途中で途切れを発生することがあるため、同様に膜厚一定の塗膜を形成することはできない。
【0016】
上記のように塗布液の背面に負荷する気体としては特に限定されるものではないが、好ましくは濾過処理により清浄化した圧縮空気を使用するのがよい。また、必要により窒素ガスなどの不活性ガスを使用するようにしてもよい。
【0017】
図1は、本発明の医療用管状物の内面コート方法を実施する装置を例示したものである。
【0018】
図1に示すように、ボックス1が水平方向に延長するように設けられ、その上面側に複数の塗布液注入管2が取り付けられる。また、底面側に各塗布液注入管2の吐出口に対応するように複数のロート部3が設けられている。各ロート部3には、塗布液注入管2のバルブ2aを開閉操作することにより一定量の塗布液が供給されるようになっている。また、ボックス1の側部には気体供給管4が連結され、バルブ4aを開閉操作することにより、圧力27〜50kPaの気体がボックス1内に供給されるようになっている。
【0019】
上記コート装置を使用してチューブ内面に塗布液をコートするときは、まず内径2mm以下の複数本のチューブ5を用意し、それぞれロート部3の下端に連結する。
【0020】
このように複数本のチューブ5をセットした後、バルブ2aを開弁して各塗布液注入管2から粘度10cp未満に調整した塗布液をロート部3内に一定量だけ滴下し、かつチューブ5の上端部に注入する。一定量の塗布液の注入が終了するとバルブ2aを閉弁し、次いで気体供給管4のバルブ4aを開弁し、気体供給管4から圧力27〜50kPaの気体(圧縮空気)をボックス1内に供給する。この気体の供給により、各チューブ5の上端にあった塗布液が気体圧力に押されてゆっくりと下方へ移動を始め、移動跡のチューブ内面に膜厚均一な塗膜を形成する。
【0021】
上記コート装置によれば、複数本のチューブに同時に塗布液をコートすることができる。
【0022】
【実施例】
内径1.5mm、長さ1mのポリ塩化ビニルからなるチューブを10本用意し、それぞれ5本ずつのチューブに、図1の装置により、塗布液としてヘパリン化親水性材料を使用して、表1に記載の条件によって、目標膜厚10μmが得られるように内面コート処理をした(実施例1,比較例1)。
【0023】
それぞれ5本ずつのチューブに形成された塗布液の膜厚(平均値および標準偏差)を下記の方法で測定したところ、表1の結果が得られた。
【0024】
〔厚さの測定方法〕
各チューブを塗布液注入口から長さ方向に30cm,60cm,90cmの各位置で輪切りにして切片を作成し、各切片の周方向の3時,6時,9時,12時の各部分におけるコート膜厚を光学顕微鏡でそれぞれ測定し、これら測定値の平均値と標準偏差を計算した。
【0025】
【表1】
Figure 2004121618
【0026】
表1の結果から、実施例1では、目標膜厚の10μmを得ることが可能であると共に、厚さ斑も小さくて均一性に優れたものであった。しかし、比較例1では、標準偏差が大きく均一性に劣っていた。
【0027】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、塗布液を粘度10cp未満の低粘度に調整し、この低粘度に調整された塗布液をチューブに注入して、やや高めの圧力27〜50kPaに設定した気体を負荷して押し込み移動させるようにしたので、内径2mm以下のごく細いチューブであっても、塗布液を薄くかつ均一な塗膜に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の医療用管状物の内面コート方法を実施する装置を例示した概略図である。
【符号の説明】
1 ボックス
2 塗布液注入管
3 ロート部
4 気体供給管
5 チューブ

Claims (4)

  1. 内径2mm以下のチューブに塗布液をコートするに当たり、塗布液を粘度10cp未満に調整してチューブに注入し、次いで該チューブに圧力27〜50kPaの気体を負荷して前記塗布液をチューブ長手方向に押し込み移動させるようにする医療用管状物の内面コート方法。
  2. 前記チューブの内径が0.5〜1.5mmである請求項1に記載の医療用管状物の内面コート方法。
  3. 前記塗膜の厚さが20μm以下である請求項1または2に記載の医療用管状物の内面コート方法。
  4. 前記チューブがカテーテルであり、前記塗布液が抗血栓性材料である請求項1または2に記載の医療用管状物の内面コート方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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