JP2004120111A - セル転送装置および送信装置および輻輳予測回路 - Google Patents
セル転送装置および送信装置および輻輳予測回路 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】複数中継ノードが輻輳予測しても、送信端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでセル転送可能であり、中継伝送路のスループットが高く、リアルタイム形伝送を可能とする。
【解決手段】送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出し、送信装置は、所定時間ウインドウ内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、前記管理セルの送出を停止する。
【選択図】 図1
【解決手段】送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出し、送信装置は、所定時間ウインドウ内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、前記管理セルの送出を停止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はATM(Asynchronous Transfer Mode)網に用いる固定長パケット(セル)の転送技術に関する。本発明は、送受信側の端末装置間で送信側のノード、中継ノード、受信側のノードを介してセルを双方向に転送する網輻輳回避技術に関する。
【0002】
なお、本明細書では固定長パケット(セル)に着目して説明を行うが、固定長パケットを一般のパケットに置き替えても同様に説明することができる。したがって、本発明の適用範囲は固定長パケット(セル)に限定されない。
【0003】
【従来の技術】
図1に従来例のシステム構成を示す。図1において、1ー1、1ー2は送信側の端末装置、2はセル組立回路、3は送信バッファ、4はセル送出制御回路、5はFRMセル送出回路、6はBRMセル受信回路、7は受信バッファ、8はセル分解回路、9、10は中継ノード、11、12はバッファ、13は輻輳予測回路、14は輻輳予測信号挿入回路、15は経路選択回路、、16ー1、16ー2は受信側の端末装置、17は受信バッファ、18はセル分解回路、19はFRMセル折り返し回路、20はセル組立回路、21は送信バッファ、22は中継伝送路である。送信側の端末装置1ー1、1ー2はそれぞれ受信側の端末装置16ー1、16ー2に接続され、双方向にコネクションが設定されているものとする。図1は送信側の端末装置より受信側の端末装置にデータセルを送る片方向通信の場合を示しており、逆方向通信は容易に類推することができるので省略されている。
【0004】
図2は、セルフォーマットの一例を示す図である。セルヘッダにはVPI,VCI,CLP,PTI(Payload Type Identifier),HECの各フィールドが設けられている。RMセルは、セルヘッダのPTIフィールドにおいて110のセルで定義されている。ちなみに、PTIフィールドが000のセルはユーザ情報セルで、輻輳なしのATMレイヤユーザ間表示=0のセルであり、001のセルはユーザ情報セルで、輻輳なしのATMレイヤユーザ間表示=1のセルであり、010のセルはユーザ情報セルで、輻輳有りのATMレイヤユーザ間表示=0のセルであり、011のセルはユーザ情報セルで、輻輳有りのATMレイヤユーザ間表示=1のセルである。なお、フォワードRMセル(FRMセル)とバックワードRMセル(BRMセル)の区別は、セルペイロードで行われる。また輻輳表示ビット(CIビット)は、RMセルのペイロードに書き込まれる。データセルはユーザ情報セルである。
【0005】
セル組立回路2より送出されたデータセルは一時的に送信バッファ3に蓄積された後、セル送出制御回路4の制御に従って送信バッファ3より読み出される。送信バッファ3の出力セル速度はそのセル間隔がL/ACR,(ACR:現在のセル速度、L:セル長(424bit))になるように制御される。セル送出制御回路4は送信バッファ3よりNrm−1個のデータセルを読み出す毎に制御信号をFRMセル送出回路5に送り、その回路5より1個のFRMセルを送出させる。
【0006】
セル送出制御回路4の制御に従って、送信バッファ3およびFRMセル送出回路5から送出されるデータセルおよびFRMセルのセル速度Yは次式に示される。
【0007】
Y=ICR*exp(β*T) …(1)
β=PCR*RIF/(Nrm*L) …(2)
Y:送出セル速度(bit/sec)
RIF:レート増加係数
Nrm:RMセルに挟まれて送られるデータセルの数+1
PCR:ピークセルレート(bit/sec)
ICR:初速度(bit/sec)(=最小セル速度(MCR))
β:加速比係数(1/sec)
L:セル長(424bit)
T:入力を経過時間とし、出力をセル速度とする仮想ルックアップテーブル上の経過時間(sec)
セル速度増加中のセル速度を式(1)、(2)のように表わすことができるので、端末1ー1、1ー2からの送出セルはセル加速比(単位時間当たりのセル速度増加比率)制限に従っており、このため中継ノード9は輻輳予測が可能となる。現在のセル速度ACR(bit/sec)は、BRMセル受信回路6が輻輳予測信号を含まない(CI=0)BRMセルを受信した場合は、次式で示されるようにセル速度を増加させる。
【0008】
ACR=ACR+RIF*PCR
ACR=Min(ACR,PCR) …(3)
ACR:現在のセル速度(bit/sec)
RIF:レート増加係数
PCR:ピークセルレート(bit/sec)
Min(A,B):AとBの内小さい方をとる
また、現在のセル速度ACRは、BRMセル受信回路6が輻輳予測信号を含む(CI=1)BRMセルを受信した場合は、次式で示されるようにセル速度を減少させる。
【0009】
ACR=ACRーRDF*ACR
ACR=Max(ACR,MCR) …(4)
RDF:レート減少係数
MCR;最小セル速度(bit/sec)
Max(A,B):AとBの内大きい方をとる
式(3)、式(4)により現在のセルレートACRの増加または減速を行うとき、式(1)の仮想ルックアップテーブル上の経過時間Tが増加または減少する。
【0010】
セル送出制御回路4はセル送信端末装置1からのデータセル送出開始時には、現在のセル速度ACRをICR(初速度)に設定する。またICRはMCR(最小セル速度)にする。以上述べた送信端末装置の動作フローを図3に示す。
【0011】
送信バッファ3より読み出されたデータセルとFRMセル送出回路5より送出されたFRMセルは中継伝送路22により中継ノード9のバッファ11に送られる。バッファ11に一時的に蓄積されたデータセルとFRMセルは伝送路速度で読み出される。中継ノード9では、バッファ11から読み出されたセル速度より、輻輳予測回路13により伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0012】
V=Vc*exp(PCR*RIF*D1/(Nrm*L)) …(5)
V:輻輳予測速度(bit/sec)
Vc:現在の伝送路のセル速度(bit/sec)
L:セル長(424bit)
PCR:ピークセルレート
RIF:レート増加係数
Nrm:RMセルに挟まれて送られるデータセルの数+1
D1:セル送信端末装置1と中継ノード9との往復遅延時間(sec)
(5)式において輻輳予測速度Vが伝送路の許容セル速度(Vmax)を超す場合、すなわち
Vc>Vmax*exp(−PCR*RIF*D1/(Nrm*L))
の場合には、輻輳予測回路13は輻輳予測有りと判断する。輻輳予測回路13は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路14において逆方向に流れるBRMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
輻輳予測信号が挿入されたBRMセルは経路選択回路15により対地別にふりわけられて、送信端末装置1ー1、1ー2のBRMセル受信回路6に送られる。
【0013】
中継ノード9のバッファ11より読み出されたデータセルおよびFRMセルは中継ノード10のバッファ11、経路選択回路15を介して、受信端末装置16ー1、16ー2に送られる。受信端末装置16では、FRMセルのみをBRMセルに変換後、FRMセル折り返し回路19により折り返す。折り返されたBRMセルは中継ノード10を介して、中継ノード9に送られる。一方、受信端末装置16に到着したデータセルはバッファ17を介してセル分解回路18に送られる。また、セル組立回路20より発生したセルはバッファ21に蓄積された後、セル送出制御回路(図には記してない)により読み出されて、中継ノード9、10を経由して送信端末装置1の受信バッファ7に蓄積された後セル分解回路8に送られる(例えば、非特許文献1および2参照)。
【0014】
また、送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が一定値以下のパケット加速比で初速度からピークレートまでパケット転送速度を上昇させることによって送信ノードのスイッチ出力または出力バッファ出力および中継ノードのスイッチ出力または出力バッファ出力での輻輳予測を可能とし、網から輻輳予測信号を受信したとき、送出すべきパケットがある場合は、パケット転送速度を増加中であっても、一定レートでパケット転送中であっても、現在のパケット転送レートを維持することにより、複数の中継ノードが輻輳予測しても、送信側の端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでセル転送可能であり、また、リアルタイム形伝送を可能とする技術が提案されている(例えば、特願2001−174472号(本願出願時に未公開)参照)。
【0015】
また、送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が一定値以下のパケット加速度で初速度からピークレートまでパケット転送速度を上昇させることによって送信ノードまたは中継ノードの順方向のスイッチの出力バッファ出力での輻輳予測を可能とし、送信側のレート制御回路または送信側の端末装置は網から輻輳予測信号を受信したとき、送信すべきパケットがある場合は、パケット転送速度を増加中であっても、一定レートでパケット転送中であっても、現在のパケット転送レートを維持することにより、複数の中継ノードの出力伝送路が輻輳予測状態でも、送信端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでまたはレートを下げずにパケット転送可能となるので、中継伝送路のスループットが高く、また、リアルタイム形伝送を可能とする技術が提案されている(例えば、特願2001−230474号(本願出願時に未公開)参照)。
【0016】
また、送信側のレート制御回路または端末装置は網から輻輳予測信号を受信したとき、直前の輻輳予測信号が書込まれていないリソース管理セルに含まれる送出レート(ACR’)に現在のセルレート(ACR)を変更する。または、直前の輻輳予測信号が書込まれていないリソース管理セルに含まれていた送出セルレート(ACR’)が一定レート(R0)以上である場合には、現在のセルレート(ACR)を減少し、減少した値がR0未満である場合には、ACRをR0とし、ACR’がR0未満である場合には、現在のセルレート(ACR)をACR’にすることにより、複数の中継ノードが輻輳予測しても、送信側の端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでセル転送可能であり、中継伝送路のスループットが高く、さらに、リアルタイム形伝送を可能とする技術が提案されている(例えば、特願2002−24355号(本願出願時に未公開)参照)。
【0017】
また、送信装置は、セル加速比またはセル加速度によるセル送出速度増加モードとセル送出速度一定モードとを有し、一定周期で送出した送出セルレート(ACR’)を含むリソース管理セルを受信し、当該受信したリソース管理セルに輻輳予測信号が書込まれていないとき、送出すべきセルがある場合は、セル速度増加モードでセルを送出し、一方、当該受信したリソース管理セルに輻輳予測信号が書込まれているとき、送出すべきセルがある場合は、直前の輻輳予測信号が書込まれていないリソース管理セルに含まれていた送出セルレート(ACR’)に現在のセルレート(ACR)を変更し、次に輻輳予測信号を含まないリソース管理セルが到着するまでそのセル速度(セル速度一定モード)でセルを送出することにより、出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とする到達速度確保形の輻輳回避網を提供する技術が提案されている(例えば、特願2002−164650号(本願出願時に未公開)参照)。
【0018】
また、送信側のレート制御回路が一定値以下のセル加速度またはセル加速比で初速度からピークレートまでダミーセルによりセル転送速度を上昇させるとともに周期的に送出セルレートを含むリソース管理セルを送出し、受信側のレート制御回路でダミーセルおよびリソース管理セルを折り返すことによって送信側のノードの順方向の出力バッファ出力、中継ノードの順方向および逆方向の出力バッファ出力、受信側ノードの逆方向の出力バッファ出力での輻輳予測を可能とさせることにより、複数の中継ノードから輻輳予測信号が送信端末装置に届くことによる送信端末装置のセル速度の必要以上の低下を抑え、網の輻輳予測制御による中継伝送路のスループットの振動を抑える技術が提案されている(例えば、特願2002−215411号(本願出願時に未公開)参照)。
【0019】
本発明はこれらの既に提案されている技術とは異なり、送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出し、送信装置は、所定時間ウインドウ内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、前記管理セルの送出を停止することにより、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム伝送を可能とし、また、ビートダウンの発生しないセル転送を提供し、また、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とすることを目的とする。
【0020】
【非特許文献1】
N.Tokura,H.Tatsuno,and Y.Kajiyama,”Congestion avoidance networks based on congestion estimation feedback by limited acceleration−rate/ratio:CEFLAR,”IEICE TRANS.COMMUN.,vol.E79−B,no.4,pp.550−559,1996
【非特許文献2】
H.Tatsuno,Y.Kajiyama,and N.Tokura,”Performance of ABR with CEFLAR concept in ATM networks,”Proceedings of ITC−CSCC’99,Sado,Niigata,Japan,pp.1246−1249,1999
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
従来例は、送信端末装置1がセル加速比制限に従ってセルを送出し、中継ノードが輻輳予測を行うため、中継ノードでのセル廃棄が無く、遅延が少なく、中継ノードのバッファ11は少ないメモリ量でよいという利点がある。しかし、送信端末装置からのセルが輻輳予測する複数の中継ノードを経由する場合には、複数の中継ノードから輻輳予測信号が送信端末装置に届くため、送信端末装置のセル速度は必要以上に低下するという欠点がある。これはビートダウンと呼ばれる現象である。
【0022】
また、網の輻輳予測制御によって、中継伝送路のスループットは振動するため、平均スループットが下がる欠点がある。また、従来例は網を複数の端末が公平使用するセル転送方法であるため、リアルタイム形伝送を行った場合に、網輻輳により必要とする帯域を確保できないという欠点がある。
【0023】
本発明は、このような背景に行われたものであって、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム伝送を可能とし、また、ビートダウンの発生しないセル転送を提供し、また、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とすることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出される帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段を備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
また、前記送信装置は、前の帯域確保リソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保リソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0026】
また、前記送信装置の所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタであることを特徴とする。
【0027】
また、前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることを特徴とする。
【0028】
本発明は、送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が、データセルの送出に先立って、K*ΔT/PCR(K:所定レート、ΔT:所定時間、PCR:データ送出のレート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出する。送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、順方向の出力バッファ出力またはMUX出力の合計セル速度と所定時間内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セルの数から輻輳の前兆の有無を判断し、輻輳が予測される場合には、順方向の帯域確保フォワードリソース管理セルに輻輳予測信号を挿入する。送信装置は、受信側のレート制御回路または受信側の端末装置である受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する。
【0029】
所定時間ウインドウ内の輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルの数が所定値以下である場合は、順方向経路の帯域が確保できたことを示すものであり、一旦帯域確保できれば、以後輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しても、それは他のトラヒックが原因であるので、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止し、PCRでデータセルの送出が可能となる。このため、リアルタイム形伝送が可能になる。
【0030】
なお、受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードについては、上記説明の順方向を逆方向とし、帯域確保フォワードリソース管理セルを帯域確保バックワードリソース管理セルに変えることにより同様に説明できるので詳細な説明は省略する。また、順方向、逆方向の区別のない帯域確保リソース管理セルを用いても同様に説明することができる。
【0031】
すなわち、本発明の第一の観点はセル転送装置であって、本発明の特徴とするところは、送信装置が接続されたセル転送装置としての送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUX(多重化手段)の入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を前記送信装置から周期的に送出される帯域確保フォワードリソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたところにある。
【0032】
あるいは、受信装置が接続された本発明のセル転送装置としての受信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される逆方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保バックワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、送信装置から周期的に送出され、受信側で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0033】
あるいは、送信装置が接続された本発明のセル転送装置としての送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保リソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出される帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される逆方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保リソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出され、受信側で折り返された帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
前記送信装置は、前の帯域確保バックワードリソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えることが望ましい。
【0035】
あるいは、前記送信装置は、前の帯域確保リソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保リソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えることが望ましい。
【0036】
また、前記送信装置の所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタであることができる。
【0037】
また、 前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることができる。
【0038】
あるいは、前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保バックワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることができる。
【0039】
あるいは、前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順または逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順または逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順または逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保リソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることができる。
【0040】
本発明の第二の観点は送信装置であって、本発明の特徴とするところは、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたところにある。
【0041】
あるいは、本発明の送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0042】
あるいは、本発明の送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0043】
本発明の第三の観点は輻輳予測回路であって、本発明の特徴とするところは、送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードの順方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セル数Jから順方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたところにある。
【0044】
あるいは、本発明の輻輳予測回路は、受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードの逆方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保バックワードリソース管理セル数Jから逆方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保バックワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする。
【0045】
あるいは、本発明の輻輳予測回路は、送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードの順方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保リソース管理セル数Jから順方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保リソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする。
【0046】
以上述べたように本発明は、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム形伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム形伝送を可能とするものである。また、ビートダウンの発生しないセル転送方法を提供するものである。また、本発明は、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とするものである。
【0047】
【発明の実施の形態】
(第一実施例)
本発明第一実施例を図4を用いて説明する。図4において、30は送信側のノード、31は中継ノード、32は受信側のノード、33は送信側の端末装置、34は送信側のUPC(Usage Parameter Control)等のインタフェース回路、35は送信側のレート制御回路、36はルーティング回路、37は出力バッファ、38は輻輳予測回路、39は輻輳予測信号挿入回路、41は受信側のUPC等のインタフェース回路、42は受信側のレート制御回路、40は受信側の端末装置、44は中継伝送路、43は加入者線(アクセス回線)である。ルーティング回路36および出力バッファ37はATMスイッチ(通信装置)を構成する。送信側のレート制御回路35の構成を図5に示す。図5において、45は帯域確保FRMセル折り返し回路、46は受信バッファ、47は帯域確保BRMセル受信回路、48はセル送出制御回路、49は帯域確保FRMセル送出回路、50は送信バッファ、51はセル組立回路、52はセル分解回路である。次ぎに送信側の端末装置33の構成を図6に示す。図6において、各回路は図5と同じである。次ぎに受信側のレート制御回路42の構成を図7に示す。図7において、各回路は図5と同様である。次ぎに受信側の端末装置40の構成を図8に示す。図8において、各回路は図5と同じである。
【0048】
図4は送信側のレート制御回路または送信側の端末装置より受信側のレート制御回路または受信側の端末装置にデータセルを送る片方向通信の場合を示しており、逆方向通信は省略されている。送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信側のレート制御回路または受信側の端末装置は、送信側のノード、中継ノード、受信側のノードのATMスイッチ(通信装置)を介して経路識別番号(VCI)により双方向にVC接続されているものとする。
【0049】
送信側のレート制御回路35のセル送出制御回路48は、セル組立回路51より、PCR(ピークセルレート)を含む通信開始信号を受け取った場合には、K*ΔT/PCR(K:所定レート(例えば1Mbit/sec)、ΔT:所定時間(例えば5msec))の周期で帯域確保FRM(フォワードリソース管理)セルを送出するように、帯域確保FRMセル送出回路49に信号を送出する。帯域確保FRMセルは、FRMセルのペイロードにセルの種類として「帯域確保」が記入されているセルである。
【0050】
送信側のレート制御回路35から送出された帯域確保FRMセルは、受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の帯域確保FRMセル折り返し回路45で帯域確保BRMセルとして折り返されて、帯域確保BRMセル受信回路47に到着する。所定時間ウインドウT(所定時間、例えば0.1sec)内に帯域確保BRMセル受信回路47で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個(例えば0個)以下である場合には、セル送出制御回路48は、送信端末にデータ送出開始信号を送出する。
【0051】
セル送出制御回路48は、送信バッファにデータセルが蓄積されたところで、帯域確保FRMセルの送出を停止し、送信バッファ50より、PCRのセル速度でデータセルを読み出す。
【0052】
一方、帯域確保FRMセル送出開始から一定時間T0(例えば1sec)経過しても、所定時間ウインドウT内に帯域確保BRMセル受信回路47で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個以下になる場合が生じない場合には、セル送出制御回路48は、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、通信停止信号を送信端末に送出する。なお、所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタで実現することが望ましい。以上は、送信側のレート制御回路35の動作であるが、送信側の端末装置33の動作もほぼ同様である。
【0053】
以上述べた送信側のレート制御回路35または送信側の端末装置33の動作フローを図9に示す。また、受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の動作フローを図10に示す。セル送出制御回路48を含む送信側のレート制御回路35または送信側の端末装置33の動作を図9のフローを用いて説明する。まず、Timer1,Timer2(経過時間とともにタイマ値が増加するタイマ)のタイマ値を0に設定する(200)。次ぎに長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタに全て1を設定する(201)。次に、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保FRMセルを送出する(202)。途中でCI=0(輻輳予測無し)の帯域確保BRMセルを受信したら(203)、Timer2のタイマ値を0とし(204)、長さMのシフトレジスタに0を入力する(205)。次にそのシフトレジスタ内の数字の合計はL以下か判断し(206)、L以下である場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止し、PCRでデータセルを送出するとともに、ΔTの周期でFRMセルの送出を開始する(207)。一方、L以下でない場合は、202に遷移する。
【0054】
またCI=1(輻輳予測有り)の帯域確保BRMセルを受信したら(208)、Timer2のタイマ値を0とし(209)、長さMのシフトレジスタに1を入力する(210)。
次に、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(211)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止する(212)。一方、大きくない場合には、202に遷移する。次に、Timer2のタイマ値が所定値T1(例えば0.1sec)より大きいか判断し(213)、大きい場合には、215に遷移し、大きくない場合には、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(214)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止し(215)、大きくない場合には、202に遷移する。
【0055】
次に、受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の動作を図10のフローを用いて説明する。まず、帯域確保FRMセルを受信したか判断し(220)、受信した場合には、その帯域確保FRMセルを帯域確保BRMセルとして折り返し(221)、220に遷移する。一方、受信しない場合には、データセルを受信したか判断し(222)、受信した場合には、そのデータセルを分解し、パケットに組み立て、受信端末に送出し(223)、220に遷移する。
【0056】
送信側の端末装置33より送出された帯域確保FRMセルは加入者線(アクセス回線)43を介して、送信側のノード30のインタフェース回路34に送られる。インタフェース回路34に到着したセルはATMスイッチの順方向のルーティング回路36に送られる。
【0057】
一方、送信側のレート制御回路35より送出された帯域確保FRMセルは送信側のノード30のATMスイッチの順方向のルーティング回路36に送られる。
【0058】
送信側のノード30では、順方向の出力バッファ出力のセル速度より、輻輳予測回路38により出力伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0059】
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax …(6)
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファのセル転送速度
T2:順方向の出力バッファ出力における観測時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファ出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号を含まない合計帯域確保FRMセル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
式(6)を満たす時輻輳予測回路38は輻輳予測有り(輻輳の前兆有り)と判断する。
【0060】
輻輳予測回路38は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路39において順方向に流れる帯域確保FRMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
【0061】
図11に送信側のノード30の輻輳回避動作を示す。まず、通信装置(ATMスイッチ)の順方向の出力バッファ出力の現在の合計セル速度VΣおよびT2時間内の輻輳予測信号を含まない帯域確保FRMセル数Jを輻輳予測回路38において測定する(250)。この測定は観測時間をウィンド幅とするスライディングウィンドウにより行うことができる。次ぎに
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax
により輻輳の前兆の有無を判断する(251)。輻輳の前兆有りと判断すると(252)、輻輳予測信号挿入回路39において一定時間通信装置の順方向出力バッファ出力を流れる帯域確保FRMセルのCIビットを1に設定する(253)。もし輻輳の前兆無しと判断すれば(254)なにもしない。
【0062】
送信側のノード30の順方向の出力バッファ37より送出されたセルは中継伝送路44を介して中継ノード31の順方向のルーティング回路36に到達する。ルーティング回路36に到着したセルは順方向の出力バッファ37に振り分けられる。輻輳予測回路38は順方向の出力バッファ出力のセル速度より輻輳予測を行う。中継ノード31の輻輳予測回路38および輻輳予測信号挿入回路39の動作は送信側のノード30の動作(図11)と同じなので説明を省略する。
【0063】
中継ノード31の順方向の出力バッファ37より送出されたセルは受信側のノード32の順方向のルーティング回路36に到達する。順方向のルーティング回路36に到着したセルは出力バッファ37を介して受信側のレート制御回路42または受信側のインタフェース回路41に振り分けられる。受信側のインタフェース回路41に到着したセルは受信側の端末装置40に送られる。受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の動作は、図10に示したとおりである。
【0064】
(第二実施例)
本発明第二実施例を図12を用いて説明する。図12において、60は送信側のノード、61は中継ノード、62は受信側のノード、63は送信側の端末装置、64は送信側のUPC等のインタフェース回路、65は送信側のレート制御回路、66はルーティング回路、67は出力バッファ、68は輻輳予測回路、69は輻輳予測信号挿入回路、70は受信側のUPC等のインタフェース回路、72は受信側のレート制御回路、71は受信側の端末装置、74は中継伝送路、73は加入者線(アクセス回線)である。ルーティング回路66および出力バッファ67はATMスイッチ(通信装置)を構成する。送信側のレート制御回路65の構成を図13に示す。図13において、81は受信バッファ、80は帯域確保BRMセル受信回路、82はセル送出制御回路、83は帯域確保FRMセル送出回路、84は送信バッファ、85はセル組立回路、86はセル分解回路である。次ぎに送信側の端末装置63の構成を図14に示す。図14において、各回路は図13と同じである。次ぎに受信側のレート制御回路72の構成を図15に示す。図15において、87は帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路であり、他の各回路は図13と同様である。次ぎに受信側の端末装置71の構成を図16に示す。図16において、各回路は図15と同じである。
【0065】
図12は受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置より送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置にデータセルを送る場合を示している。送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置は、送信側のノード、中継ノード、受信側のノードのATMスイッチ(通信装置)を介して経路識別番号(VCI)により双方向にVC接続されているものとする。
【0066】
送信側のレート制御回路65のセル送出制御回路82は、セル組立回路85より、PCR(ピークセルレート)を含む通信開始信号を受け取った場合には、K*ΔT/PCR(K:所定レート(例えば1Mbit/sec)、ΔT:所定時間(例えば5msec))の周期で帯域確保FRM(フォワードリソース管理)セルを送出するように、帯域確保FRMセル送出回路83に信号を送出する。帯域確保FRMセルは、FRMセルのペイロードにセルの種類として「帯域確保」が記入されているセルである。
【0067】
送信側のレート制御回路65から送出された帯域確保FRMセルは、受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路87で帯域確保BRMセルとして折り返されて、帯域確保BRMセル受信回路80に到着する。
【0068】
この帯域確保BRMセルには、受信側のノード62または中継ノード61の逆方向の輻輳予測回路68において輻輳が予測される場合に、輻輳予測信号が挿入される。
【0069】
所定時間ウインドウT(所定時間、例えば0.1sec)内に帯域確保BRMセル受信回路80で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個(例えば0個)以下である場合には、セル送出制御回路82は、受信側のレート制御回路72にデータ送出開始指示信号を送出する。この信号を受信した受信側のレート制御回路72は、帯域確保FRMセルを廃棄するとともに、PCRでデータセルを送信側に送出する。送信側のレート制御回路65は、受信側からデータセルを受信した場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解して、パケットに組み立て送信端末に送出する。
【0070】
一方、帯域確保FRMセル送出開始から一定時間T0(例えば1sec)経過しても、所定時間ウインドウT内に帯域確保BRMセル受信回路80で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個以下になる場合が生じない場合には、セル送出制御回路82は、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、通信停止信号を送信端末に送出する。なお、所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタで実現することが望ましい。
【0071】
以上は、送信側のレート制御回路65および受信側のレート制御回路72の動作であるが、送信側の端末装置63および受信側の端末装置71の動作もほぼ同様である。 以上述べた送信側のレート制御回路65または送信側の端末装置63の動作フローを図17に示す。また、受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の動作フローを図18に示す。
【0072】
セル送出制御回路82を含む送信側のレート制御回路65または送信側の端末装置63の動作を図17のフローを用いて説明する。まず、Timer1,Timer2(経過時間とともにタイマ値が増加するタイマ)のタイマ値を0に設定する(300)。次ぎに長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタに全て1を設定する(301)。次に、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保FRMセルを送出する(302)。途中でCI=0(輻輳予測無し)の帯域確保BRMセルを受信したら(303)、Timer2のタイマ値を0とし(304)、長さMのシフトレジスタに0を入力する(305)。次にそのシフトレジスタ内の数字の合計はL以下か判断し(306)、L以下である場合には、データセル送出開始指示信号を受信側に送出する(307)。一方、L以下でない場合は、302に遷移する。
【0073】
またCI=1(輻輳予測有り)の帯域確保BRMセルを受信したら(308)、Timer2のタイマ値を0とし(309)、長さMのシフトレジスタに1を入力する(310)。次に、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(311)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止する(312)。一方、大きくない場合には、302に遷移する。次に、Timer2のタイマ値が所定値T1(例えば0.1sec)より大きいか判断し(313)、大きい場合には、315に遷移し、大きくない場合には、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(314)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止し(315)、大きくない場合には、302に遷移する。
【0074】
次に、受信側よりデータセルが到着したか判断し(316)、到着した場合は、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解し、パケットに組み立て送信端末に送出する(317)。一方、データセルが到着しない場合には、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保FRMセルを送出し(318)、316に遷移する。
【0075】
次に、受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の動作を図18のフローを用いて説明する。まず、帯域確保FRMセルを受信したか判断し(320)、受信した場合には、その帯域確保FRMセルを帯域確保BRMセルとして折り返し(321)、320に遷移する。一方、受信しない場合には、データセル送出開始指示信号を受信したか判断し(322)、受信した場合には、帯域確保FRMセルを廃棄するとともにPCRでデータセルを送信側に送出する(323)。
【0076】
送信側の端末装置63より送出された帯域確保FRMセルは加入者線(アクセス回線)73を介して、送信側のノード60のインタフェース回路64に送られる。インタフェース回路64に到着したセルはATMスイッチの順方向のルーティング回路66に送られる。
【0077】
一方、送信側のレート制御回路65より送出された帯域確保FRMセルは送信側のノード60のATMスイッチの順方向のルーティング回路66に送られる。
【0078】
送信側のノード60では、順方向の出力バッファ出力のセル速度より、輻輳予測回路68により出力伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0079】
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax …(7)
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファのセル転送速度
T2:順方向の出力バッファ出力における観測時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファ出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号を含まない合計帯域確保BRMセル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
式(7)を満たす時輻輳予測回路68は輻輳予測有り(輻輳の前兆有り)と判断する。輻輳予測回路68は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路69において順方向に流れる帯域確保BRMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
【0080】
送信側のノード60の順方向の出力バッファ37より送出されたセルは中継伝送路74を介して中継ノード61の順方向のルーティング回路66に到達する。ルーティング回路66に到着したセルは順方向の出力バッファ67に振り分けられる。輻輳予測回路68は順方向の出力バッファ出力のセル速度より輻輳予測を行う。中継ノード61の輻輳予測回路68および輻輳予測信号挿入回路69の動作は送信側のノード60の動作と同じなので説明を省略する。
【0081】
中継ノード61の順方向の出力バッファ67より送出されたセルは受信側のノード62の順方向のルーティング回路66に到達する。順方向のルーティング回路66に到着したセルは出力バッファ67を介して受信側のレート制御回路72または受信側のインタフェース回路70に振り分けられる。受信側のインタフェース回路70に到着したセルは受信側の端末装置71に送られる。受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の動作は、図18に示したとおりである。
【0082】
受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路87で帯域確保BRMセルとして折り返されたセルは、受信側のノード62の逆方向のルーティング回路66に到着する。逆方向のルーティング回路66に到着したセルは逆方向の出力バッファ67に振り分けられる。受信側のノード62の輻輳予測回路68では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。
【0083】
図19に受信側のノード62の輻輳回避動作を示す。まず、通信装置(ATMスイッチ)の逆方向の出力バッファ出力の現在の合計セル速度VΣおよびT2時間内の輻輳予測信号を含まない帯域確保BRMセル数Jを輻輳予測回路68において測定する(330)。この測定は観測時間をウィンド幅とするスライディングウィンドウにより行うことができる。次ぎに
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax
により輻輳の前兆の有無を判断する(331)。輻輳の前兆有りと判断すると(332)、輻輳予測信号挿入回路69において一定時間通信装置の逆方向出力バッファ出力を流れる帯域確保BRMセルのCIビットを1に設定する(333)。もし輻輳の前兆無しと判断すれば(334)なにもしない。
【0084】
受信側のノード62の逆方向の出力バッファ67より送出されたセルは中継ノード61の逆方向のルーティング回路66に到着する。逆方向のルーティング回路66に到着したセルは逆方向の出力バッファ67に振り分けられる。中継ノード61の輻輳予測回路68では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。中継ノード61の逆方向の輻輳予測動作は、受信側のノード62の場合(図19)と同じなので説明を省略する。
【0085】
中継ノード61の逆方向の出力バッファ67より送出されたセルは送信側のノード60の逆方向のルーティング回路66に到着する。逆方向のルーティング回路66に到着したセルは逆方向の出力バッファ67に振り分けられる。逆方向の出力バッファ67より送出されたセルは、送信側のレート制御回路65または送信側のインタフェース回路64に到着する。送信側のインタフェース回路64に到着したセルは加入者線73を介して送信側の端末装置63に送られる。
(第三実施例)
本発明第三実施例を図20を用いて説明する。図20において、100は送信側のノード、101は中継ノード、102は受信側のノード、103は送信側の端末装置、104は送信側のUPC等のインタフェース回路、105は送信側のレート制御回路、106はルーティング回路、107は出力バッファ、108は輻輳予測回路、109は輻輳予測信号挿入回路、110は受信側のUPC等のインタフェース回路、112は受信側のレート制御回路、111は受信側の端末装置、114は中継伝送路、113は加入者線(アクセス回線)である。ルーティング回路106および出力バッファ107はATMスイッチ(通信装置)を構成する。送信側のレート制御回路105の構成を図21に示す。図21において、115は受信バッファ、116は帯域確保RMセル受信回路、117はセル送出制御回路、118は帯域確保RMセル送出回路、119は送信バッファ、120はセル組立回路、121はセル分解回路である。次ぎに送信側の端末装置103の構成を図22に示す。図22において、各回路は図21と同じである。次ぎに受信側のレート制御回路112の構成を図23に示す。図23において、122は帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路であり、他の各回路は図21と同様である。次ぎに受信側の端末装置111の構成を図24に示す。図24において、各回路は図23と同じである。
【0086】
図20は送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置との間で双方向にデータセルを送る場合を示している。送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置は、送信側のノード、中継ノード、受信側のノードのATMスイッチ(通信装置)を介して経路識別番号(VCI)により双方向にVC接続されているものとする。
【0087】
送信側のレート制御回路105のセル送出制御回路117は、セル組立回路120より、PCR(ピークセルレート)を含む通信開始信号を受け取った場合には、K*ΔT/PCR(K:所定レート(例えば1Mbit/sec)、ΔT:所定時間(例えば5msec))の周期で帯域確保RM(リソース管理)セルを送出するように、帯域確保RMセル送出回路118に信号を送出する。帯域確保RMセルは、RMセルのペイロードにセルの種類として「帯域確保」が記入されているセルである。
【0088】
送信側のレート制御回路105から送出された帯域確保RMセルは、受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路122で折り返されて、帯域確保RMセル受信回路116に到着する。この帯域確保RMセルには、送信側のノード100または中継ノード101の順方向の輻輳予測回路108、または、受信側のノード102または中継ノード101の逆方向の輻輳予測回路108において輻輳が予測される場合に、輻輳予測信号が挿入される。
【0089】
所定時間ウインドウT(所定時間、例えば0.1sec)内に帯域確保RMセル受信回路116で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保RMセルの数が所定値L個(例えば0個)以下である場合には、セル送出制御回路117は、受信側のレート制御回路112にデータ送出開始指示信号を送出する。この信号を受信した受信側のレート制御回路112は、帯域確保RMセルを廃棄するとともに、PCRでデータセルを送信側に送出する。送信側のレート制御回路105は、受信側からデータセルを受信した場合には、帯域確保RMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解して、パケットに組み立て送信端末に送出し、さらにPCRでデータセルを受信側のレート制御回路112に送出する。
【0090】
一方、帯域確保RMセル送出開始から一定時間T0(例えば1sec)経過しても、所定時間ウインドウT内に帯域確保RMセル受信回路116で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保RMセルの数が所定値L個以下になる場合が生じない場合には、セル送出制御回路117は、帯域確保RMセルの送出を停止するとともに、通信停止信号を送信端末に送出する。なお、所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタで実現することが望ましい。
【0091】
以上は、送信側のレート制御回路105および受信側のレート制御回路112の動作であるが、送信側の端末装置103および受信側の端末装置111の動作もほぼ同様である。 以上述べた送信側のレート制御回路105または送信側の端末装置103の動作フローを図25に示す。また、受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の動作フローを図26に示す。
【0092】
セル送出制御回路117を含む送信側のレート制御回路105または送信側の端末装置103の動作を図25のフローを用いて説明する。まず、Timer1,Timer2(経過時間とともにタイマ値が増加するタイマ)のタイマ値を0に設定する(400)。次ぎに長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタに全て1を設定する(401)。次に、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保RMセルを送出する(402)。途中でCI=0(輻輳予測無し)の帯域確保RMセルを受信したら(403)、Timer2のタイマ値を0とし(404)、長さMのシフトレジスタに0を入力する(405)。次にそのシフトレジスタ内の数字の合計はL以下か判断し(406)、L以下である場合には、データセル送出開始指示信号を受信側に送出しする(407)。一方、L以下でない場合は、402に遷移する。
【0093】
またCI=1(輻輳予測有り)の帯域確保RMセルを受信したら(408)、Timer2のタイマ値を0とし(409)、長さMのシフトレジスタに1を入力する(410)。次に、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(411)、大きい場合には、帯域確保RMセルの送出を停止する(412)。一方、大きくない場合には、402に遷移する。次に、Timer2のタイマ値が所定値T1(例えば0.1sec)より大きいか判断し(413)、大きい場合には、415に遷移し、大きくない場合には、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(414)、大きい場合には、帯域確保RMセルの送出を停止し(415)、大きくない場合には、402に遷移する。
【0094】
次に、受信側よりデータセルが到着したか判断し(416)、到着した場合は、帯域確保RMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解し、パケットに組み立て送信端末に送出し、さらにPCRでデータセルを受信側に送出する(417)。一方、データセルが到着しない場合には、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保RMセルを送出し(418)、416に遷移する。
【0095】
次に、受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の動作を図26のフローを用いて説明する。まず、帯域確保RMセルを受信したか判断し(420)、受信した場合には、その帯域確保RMセルを折り返し(421)、420に遷移する。一方、受信しない場合には、データセル送出開始指示信号を受信したか判断し(422)、受信した場合には、帯域確保RMセルを廃棄するとともにPCRでデータセルを送信側に送出する(423)。
【0096】
送信側の端末装置103より送出された帯域確保RMセルは加入者線(アクセス回線)113を介して、送信側のノード100のインタフェース回路104に送られる。インタフェース回路104に到着したセルはATMスイッチの順方向のルーティング回路106に送られる。
【0097】
一方、送信側のレート制御回路105より送出された帯域確保RMセルは送信側のノード100のATMスイッチの順方向のルーティング回路106に送られる。
【0098】
送信側のノード100では、順方向の出力バッファ出力のセル速度より、輻輳予測回路108により出力伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0099】
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax …(8)
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファのセル転送速度
T2:順方向の出力バッファ出力における観測時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファ出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号を含まない合計帯域確保RMセル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
式(8)を満たす時輻輳予測回路108は輻輳予測有り(輻輳の前兆有り)と判断する。輻輳予測回路108は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路109において順方向に流れる帯域確保RMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
【0100】
図27に送信側のノード100の輻輳回避動作を示す。まず、通信装置(ATMスイッチ)の順方向の出力バッファ出力の現在の合計セル速度VΣおよびT2時間内の輻輳予測信号を含まない帯域確保RMセル数Jを輻輳予測回路108において測定する(430)。この測定は観測時間をウィンド幅とするスライディングウィンドウにより行うことができる。次ぎに
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax
により輻輳の前兆の有無を判断する(431)。輻輳の前兆有りと判断すると(432)、輻輳予測信号挿入回路109において一定時間通信装置の順方向出力バッファ出力を流れる帯域確保RMセルのCIビットを1に設定することにより帯域確保RMセルに輻輳予測信号を挿入する(433)。もし輻輳の前兆無しと判断すれば(434)なにもしない。
【0101】
送信側のノード100の順方向の出力バッファ107より送出されたセルは中継伝送路114を介して中継ノード101の順方向のルーティング回路106に到達する。ルーティング回路106に到着したセルは順方向の出力バッファ107に振り分けられる。輻輳予測回路108は順方向の出力バッファ出力のセル速度より輻輳予測を行う。中継ノード101の輻輳予測回路108および輻輳予測信号挿入回路109の動作は送信側のノード100の動作(図27)と同じなので説明を省略する。
【0102】
中継ノード101の順方向の出力バッファ107より送出されたセルは受信側のノード102の順方向のルーティング回路106に到達する。順方向のルーティング回路106に到着したセルは出力バッファ107を介して受信側のレート制御回路112または受信側のインタフェース回路110に振り分けられる。受信側のインタフェース回路110に到着したセルは受信側の端末装置111に送られる。受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の動作は、図26に示したとおりである。
【0103】
受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路122で折り返されたセルは、受信側のノード102の逆方向のルーティング回路106に到着する。逆方向のルーティング回路106に到着したセルは逆方向の出力バッファ107に振り分けられる。受信側のノード102の輻輳予測回路108では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。この輻輳予測動作は送信側のノード100の動作(図27)と同じなので説明を省略する。但し、順方向を逆方向に変える必要がある。
【0104】
受信側のノード102の逆方向の出力バッファ107より送出されたセルは中継ノード101の逆方向のルーティング回路106に到着する。逆方向のルーティング回路106に到着したセルは逆方向の出力バッファ107に振り分けられる。中継ノード101の輻輳予測回路108では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。中継ノード101の逆方向の輻輳予測動作は、送信側のノード100の場合(図27)と同じなので説明を省略する。但し、順方向を逆方向に変える必要がある。
【0105】
中継ノード101の逆方向の出力バッファ107より送出されたセルは送信側のノード100の逆方向のルーティング回路106に到着する。逆方向のルーティング回路106に到着したセルは逆方向の出力バッファ107に振り分けられる。逆方向の出力バッファ107より送出されたセルは、送信側のレート制御回路105または送信側のインタフェース回路104に到着する。送信側のインタフェース回路104に到着したセルは加入者線113を介して送信側の端末装置103に送られる。
【0106】
本発明は、セル転送について述べたが、パケット転送にも適用できる。
【0107】
(実施例まとめ)
本発明は、送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が、データセルの送出に先立って、K*ΔT/PCR(K:所定レート、ΔT:所定時間、PCR:データ送出のレート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出する。送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、順方向の出力バッファ出力またはMUX出力の合計セル速度と所定時間内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セルの数から輻輳の前兆の有無を判断し、輻輳が予測される場合には、順方向の帯域確保フォワードリソース管理セルに輻輳予測信号を挿入する。送信装置は、受信側のレート制御回路または受信側の端末装置である受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保バックワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する。
【0108】
所定時間ウインドウ内の輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルの数が所定値以下である場合は、順方向経路の帯域が確保できたことを示すものであり、一旦帯域確保できれば、以後輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しても、それは他のトラヒックが原因であるので、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止し、PCRでデータセルの送出が可能となる。このため、リアルタイム形伝送が可能になる。
【0109】
【発明の効果】
以上述べたように本発明は、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム伝送を可能とするものである。また、ビートダウンの発生しないセル転送方法を提供するものである。また、本発明は、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のシステム構成図。
【図2】セルフォーマットの一例を示す図。
【図3】従来例の送信端末装置の動作フローを示す図。
【図4】第一実施例のシステム構成図。
【図5】第一実施例の送信側のレート制御回路の構成図。
【図6】第一実施例の送信側の端末装置の構成図。
【図7】第一実施例の受信側のレート制御回路の構成図。
【図8】第一実施例の受信側の端末装置の構成図。
【図9】第一実施例の送信側のレート制御回路または送信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図10】受信側のレート制御回路または受信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図11】第一実施例の送信側のノードの輻輳回避動作フローを示す図。
【図12】第二実施例のシステム構成を示す図。
【図13】第二実施例の送信側のレート制御回路の構成図。
【図14】第二実施例の送信側の端末装置の構成図。
【図15】第二実施例の受信側のレート制御回路の構成図。
【図16】第二実施例の受信側の端末装置の構成図。
【図17】第二実施例の送信側のレート制御回路または送信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図18】第二実施例の受信側のレート制御回路または受信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図19】第二実施例の受信側のノードの輻輳回避動作フローを示す図。
【図20】第三実施例のシステム構成図。
【図21】第三実施例の送信側のレート制御回路の構成図。
【図22】第三実施例の送信側の端末装置の構成図。
【図23】第三実施例の受信側のレート制御回路の構成図。
【図24】第三実施例の受信側の端末装置の構成図。
【図25】第三実施例の送信側のレート制御回路または送信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図26】第三実施例の受信側のレート制御回路または受信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図27】第三実施例の送信側のノードの輻輳回避動作フローを示す図。
【符号の説明】
1、1ー1、1ー2 送信端末装置
2、20、51、85、120 セル組立回路
3、21、50、84、119 送信バッファ
4、48、82、117 セル送出制御回路
5 FRMセル送出回路
6 BRMセル受信回路
7、17、46、81、115 受信バッファ
8、18、52、86、121 セル分解回路
9、10、31、61、101 中継ノード
11、12 バッファ
13、38、68、108 輻輳予測回路
14、39、69、109 輻輳予測信号挿入回路
15 経路選択回路
16、16ー1、16ー2 受信端末装置
19 FRMセル折り返し回路
22、44、74、114 中継伝送路
30、60、100 送信側のノード
32、62、102 受信側のノード
33、63、103 送信側の端末装置
34、64、104 送信側のインタフェース回路
35、65、105 送信側のレート制御回路
36、66、106 ルーティング回路
37、67、107 出力バッファ
40、71、111 受信側の端末装置
41、70、110 受信側のインタフェース回路
42、72、112 受信側のレート制御回路
43、73、113 加入者線(アクセス回線)
45 帯域確保FRMセル折り返し回路
47 帯域確保BRMセル受信回路
49 帯域確保FRMセル送出回路
80 帯域確保BRMセル受信回路
83 帯域確保FRMセル送出回路
87 帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路
116 帯域確保RMセル受信回路
118 帯域確保RMセル送出回路
122 帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路
【発明の属する技術分野】
本発明はATM(Asynchronous Transfer Mode)網に用いる固定長パケット(セル)の転送技術に関する。本発明は、送受信側の端末装置間で送信側のノード、中継ノード、受信側のノードを介してセルを双方向に転送する網輻輳回避技術に関する。
【0002】
なお、本明細書では固定長パケット(セル)に着目して説明を行うが、固定長パケットを一般のパケットに置き替えても同様に説明することができる。したがって、本発明の適用範囲は固定長パケット(セル)に限定されない。
【0003】
【従来の技術】
図1に従来例のシステム構成を示す。図1において、1ー1、1ー2は送信側の端末装置、2はセル組立回路、3は送信バッファ、4はセル送出制御回路、5はFRMセル送出回路、6はBRMセル受信回路、7は受信バッファ、8はセル分解回路、9、10は中継ノード、11、12はバッファ、13は輻輳予測回路、14は輻輳予測信号挿入回路、15は経路選択回路、、16ー1、16ー2は受信側の端末装置、17は受信バッファ、18はセル分解回路、19はFRMセル折り返し回路、20はセル組立回路、21は送信バッファ、22は中継伝送路である。送信側の端末装置1ー1、1ー2はそれぞれ受信側の端末装置16ー1、16ー2に接続され、双方向にコネクションが設定されているものとする。図1は送信側の端末装置より受信側の端末装置にデータセルを送る片方向通信の場合を示しており、逆方向通信は容易に類推することができるので省略されている。
【0004】
図2は、セルフォーマットの一例を示す図である。セルヘッダにはVPI,VCI,CLP,PTI(Payload Type Identifier),HECの各フィールドが設けられている。RMセルは、セルヘッダのPTIフィールドにおいて110のセルで定義されている。ちなみに、PTIフィールドが000のセルはユーザ情報セルで、輻輳なしのATMレイヤユーザ間表示=0のセルであり、001のセルはユーザ情報セルで、輻輳なしのATMレイヤユーザ間表示=1のセルであり、010のセルはユーザ情報セルで、輻輳有りのATMレイヤユーザ間表示=0のセルであり、011のセルはユーザ情報セルで、輻輳有りのATMレイヤユーザ間表示=1のセルである。なお、フォワードRMセル(FRMセル)とバックワードRMセル(BRMセル)の区別は、セルペイロードで行われる。また輻輳表示ビット(CIビット)は、RMセルのペイロードに書き込まれる。データセルはユーザ情報セルである。
【0005】
セル組立回路2より送出されたデータセルは一時的に送信バッファ3に蓄積された後、セル送出制御回路4の制御に従って送信バッファ3より読み出される。送信バッファ3の出力セル速度はそのセル間隔がL/ACR,(ACR:現在のセル速度、L:セル長(424bit))になるように制御される。セル送出制御回路4は送信バッファ3よりNrm−1個のデータセルを読み出す毎に制御信号をFRMセル送出回路5に送り、その回路5より1個のFRMセルを送出させる。
【0006】
セル送出制御回路4の制御に従って、送信バッファ3およびFRMセル送出回路5から送出されるデータセルおよびFRMセルのセル速度Yは次式に示される。
【0007】
Y=ICR*exp(β*T) …(1)
β=PCR*RIF/(Nrm*L) …(2)
Y:送出セル速度(bit/sec)
RIF:レート増加係数
Nrm:RMセルに挟まれて送られるデータセルの数+1
PCR:ピークセルレート(bit/sec)
ICR:初速度(bit/sec)(=最小セル速度(MCR))
β:加速比係数(1/sec)
L:セル長(424bit)
T:入力を経過時間とし、出力をセル速度とする仮想ルックアップテーブル上の経過時間(sec)
セル速度増加中のセル速度を式(1)、(2)のように表わすことができるので、端末1ー1、1ー2からの送出セルはセル加速比(単位時間当たりのセル速度増加比率)制限に従っており、このため中継ノード9は輻輳予測が可能となる。現在のセル速度ACR(bit/sec)は、BRMセル受信回路6が輻輳予測信号を含まない(CI=0)BRMセルを受信した場合は、次式で示されるようにセル速度を増加させる。
【0008】
ACR=ACR+RIF*PCR
ACR=Min(ACR,PCR) …(3)
ACR:現在のセル速度(bit/sec)
RIF:レート増加係数
PCR:ピークセルレート(bit/sec)
Min(A,B):AとBの内小さい方をとる
また、現在のセル速度ACRは、BRMセル受信回路6が輻輳予測信号を含む(CI=1)BRMセルを受信した場合は、次式で示されるようにセル速度を減少させる。
【0009】
ACR=ACRーRDF*ACR
ACR=Max(ACR,MCR) …(4)
RDF:レート減少係数
MCR;最小セル速度(bit/sec)
Max(A,B):AとBの内大きい方をとる
式(3)、式(4)により現在のセルレートACRの増加または減速を行うとき、式(1)の仮想ルックアップテーブル上の経過時間Tが増加または減少する。
【0010】
セル送出制御回路4はセル送信端末装置1からのデータセル送出開始時には、現在のセル速度ACRをICR(初速度)に設定する。またICRはMCR(最小セル速度)にする。以上述べた送信端末装置の動作フローを図3に示す。
【0011】
送信バッファ3より読み出されたデータセルとFRMセル送出回路5より送出されたFRMセルは中継伝送路22により中継ノード9のバッファ11に送られる。バッファ11に一時的に蓄積されたデータセルとFRMセルは伝送路速度で読み出される。中継ノード9では、バッファ11から読み出されたセル速度より、輻輳予測回路13により伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0012】
V=Vc*exp(PCR*RIF*D1/(Nrm*L)) …(5)
V:輻輳予測速度(bit/sec)
Vc:現在の伝送路のセル速度(bit/sec)
L:セル長(424bit)
PCR:ピークセルレート
RIF:レート増加係数
Nrm:RMセルに挟まれて送られるデータセルの数+1
D1:セル送信端末装置1と中継ノード9との往復遅延時間(sec)
(5)式において輻輳予測速度Vが伝送路の許容セル速度(Vmax)を超す場合、すなわち
Vc>Vmax*exp(−PCR*RIF*D1/(Nrm*L))
の場合には、輻輳予測回路13は輻輳予測有りと判断する。輻輳予測回路13は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路14において逆方向に流れるBRMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
輻輳予測信号が挿入されたBRMセルは経路選択回路15により対地別にふりわけられて、送信端末装置1ー1、1ー2のBRMセル受信回路6に送られる。
【0013】
中継ノード9のバッファ11より読み出されたデータセルおよびFRMセルは中継ノード10のバッファ11、経路選択回路15を介して、受信端末装置16ー1、16ー2に送られる。受信端末装置16では、FRMセルのみをBRMセルに変換後、FRMセル折り返し回路19により折り返す。折り返されたBRMセルは中継ノード10を介して、中継ノード9に送られる。一方、受信端末装置16に到着したデータセルはバッファ17を介してセル分解回路18に送られる。また、セル組立回路20より発生したセルはバッファ21に蓄積された後、セル送出制御回路(図には記してない)により読み出されて、中継ノード9、10を経由して送信端末装置1の受信バッファ7に蓄積された後セル分解回路8に送られる(例えば、非特許文献1および2参照)。
【0014】
また、送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が一定値以下のパケット加速比で初速度からピークレートまでパケット転送速度を上昇させることによって送信ノードのスイッチ出力または出力バッファ出力および中継ノードのスイッチ出力または出力バッファ出力での輻輳予測を可能とし、網から輻輳予測信号を受信したとき、送出すべきパケットがある場合は、パケット転送速度を増加中であっても、一定レートでパケット転送中であっても、現在のパケット転送レートを維持することにより、複数の中継ノードが輻輳予測しても、送信側の端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでセル転送可能であり、また、リアルタイム形伝送を可能とする技術が提案されている(例えば、特願2001−174472号(本願出願時に未公開)参照)。
【0015】
また、送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が一定値以下のパケット加速度で初速度からピークレートまでパケット転送速度を上昇させることによって送信ノードまたは中継ノードの順方向のスイッチの出力バッファ出力での輻輳予測を可能とし、送信側のレート制御回路または送信側の端末装置は網から輻輳予測信号を受信したとき、送信すべきパケットがある場合は、パケット転送速度を増加中であっても、一定レートでパケット転送中であっても、現在のパケット転送レートを維持することにより、複数の中継ノードの出力伝送路が輻輳予測状態でも、送信端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでまたはレートを下げずにパケット転送可能となるので、中継伝送路のスループットが高く、また、リアルタイム形伝送を可能とする技術が提案されている(例えば、特願2001−230474号(本願出願時に未公開)参照)。
【0016】
また、送信側のレート制御回路または端末装置は網から輻輳予測信号を受信したとき、直前の輻輳予測信号が書込まれていないリソース管理セルに含まれる送出レート(ACR’)に現在のセルレート(ACR)を変更する。または、直前の輻輳予測信号が書込まれていないリソース管理セルに含まれていた送出セルレート(ACR’)が一定レート(R0)以上である場合には、現在のセルレート(ACR)を減少し、減少した値がR0未満である場合には、ACRをR0とし、ACR’がR0未満である場合には、現在のセルレート(ACR)をACR’にすることにより、複数の中継ノードが輻輳予測しても、送信側の端末装置のセル速度はビートダウンせず、ピークレートでセル転送可能であり、中継伝送路のスループットが高く、さらに、リアルタイム形伝送を可能とする技術が提案されている(例えば、特願2002−24355号(本願出願時に未公開)参照)。
【0017】
また、送信装置は、セル加速比またはセル加速度によるセル送出速度増加モードとセル送出速度一定モードとを有し、一定周期で送出した送出セルレート(ACR’)を含むリソース管理セルを受信し、当該受信したリソース管理セルに輻輳予測信号が書込まれていないとき、送出すべきセルがある場合は、セル速度増加モードでセルを送出し、一方、当該受信したリソース管理セルに輻輳予測信号が書込まれているとき、送出すべきセルがある場合は、直前の輻輳予測信号が書込まれていないリソース管理セルに含まれていた送出セルレート(ACR’)に現在のセルレート(ACR)を変更し、次に輻輳予測信号を含まないリソース管理セルが到着するまでそのセル速度(セル速度一定モード)でセルを送出することにより、出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とする到達速度確保形の輻輳回避網を提供する技術が提案されている(例えば、特願2002−164650号(本願出願時に未公開)参照)。
【0018】
また、送信側のレート制御回路が一定値以下のセル加速度またはセル加速比で初速度からピークレートまでダミーセルによりセル転送速度を上昇させるとともに周期的に送出セルレートを含むリソース管理セルを送出し、受信側のレート制御回路でダミーセルおよびリソース管理セルを折り返すことによって送信側のノードの順方向の出力バッファ出力、中継ノードの順方向および逆方向の出力バッファ出力、受信側ノードの逆方向の出力バッファ出力での輻輳予測を可能とさせることにより、複数の中継ノードから輻輳予測信号が送信端末装置に届くことによる送信端末装置のセル速度の必要以上の低下を抑え、網の輻輳予測制御による中継伝送路のスループットの振動を抑える技術が提案されている(例えば、特願2002−215411号(本願出願時に未公開)参照)。
【0019】
本発明はこれらの既に提案されている技術とは異なり、送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出し、送信装置は、所定時間ウインドウ内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む前記管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、前記管理セルの送出を停止することにより、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム伝送を可能とし、また、ビートダウンの発生しないセル転送を提供し、また、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とすることを目的とする。
【0020】
【非特許文献1】
N.Tokura,H.Tatsuno,and Y.Kajiyama,”Congestion avoidance networks based on congestion estimation feedback by limited acceleration−rate/ratio:CEFLAR,”IEICE TRANS.COMMUN.,vol.E79−B,no.4,pp.550−559,1996
【非特許文献2】
H.Tatsuno,Y.Kajiyama,and N.Tokura,”Performance of ABR with CEFLAR concept in ATM networks,”Proceedings of ITC−CSCC’99,Sado,Niigata,Japan,pp.1246−1249,1999
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
従来例は、送信端末装置1がセル加速比制限に従ってセルを送出し、中継ノードが輻輳予測を行うため、中継ノードでのセル廃棄が無く、遅延が少なく、中継ノードのバッファ11は少ないメモリ量でよいという利点がある。しかし、送信端末装置からのセルが輻輳予測する複数の中継ノードを経由する場合には、複数の中継ノードから輻輳予測信号が送信端末装置に届くため、送信端末装置のセル速度は必要以上に低下するという欠点がある。これはビートダウンと呼ばれる現象である。
【0022】
また、網の輻輳予測制御によって、中継伝送路のスループットは振動するため、平均スループットが下がる欠点がある。また、従来例は網を複数の端末が公平使用するセル転送方法であるため、リアルタイム形伝送を行った場合に、網輻輳により必要とする帯域を確保できないという欠点がある。
【0023】
本発明は、このような背景に行われたものであって、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム伝送を可能とし、また、ビートダウンの発生しないセル転送を提供し、また、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とすることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出される帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段を備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
また、前記送信装置は、前の帯域確保リソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保リソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0026】
また、前記送信装置の所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタであることを特徴とする。
【0027】
また、前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることを特徴とする。
【0028】
本発明は、送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が、データセルの送出に先立って、K*ΔT/PCR(K:所定レート、ΔT:所定時間、PCR:データ送出のレート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出する。送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、順方向の出力バッファ出力またはMUX出力の合計セル速度と所定時間内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セルの数から輻輳の前兆の有無を判断し、輻輳が予測される場合には、順方向の帯域確保フォワードリソース管理セルに輻輳予測信号を挿入する。送信装置は、受信側のレート制御回路または受信側の端末装置である受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する。
【0029】
所定時間ウインドウ内の輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルの数が所定値以下である場合は、順方向経路の帯域が確保できたことを示すものであり、一旦帯域確保できれば、以後輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しても、それは他のトラヒックが原因であるので、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止し、PCRでデータセルの送出が可能となる。このため、リアルタイム形伝送が可能になる。
【0030】
なお、受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードについては、上記説明の順方向を逆方向とし、帯域確保フォワードリソース管理セルを帯域確保バックワードリソース管理セルに変えることにより同様に説明できるので詳細な説明は省略する。また、順方向、逆方向の区別のない帯域確保リソース管理セルを用いても同様に説明することができる。
【0031】
すなわち、本発明の第一の観点はセル転送装置であって、本発明の特徴とするところは、送信装置が接続されたセル転送装置としての送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUX(多重化手段)の入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を前記送信装置から周期的に送出される帯域確保フォワードリソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたところにある。
【0032】
あるいは、受信装置が接続された本発明のセル転送装置としての受信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される逆方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保バックワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、送信装置から周期的に送出され、受信側で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0033】
あるいは、送信装置が接続された本発明のセル転送装置としての送信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保リソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出される帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードは、セルが転送される逆方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保リソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出され、受信側で折り返された帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段とを備え、前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
前記送信装置は、前の帯域確保バックワードリソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えることが望ましい。
【0035】
あるいは、前記送信装置は、前の帯域確保リソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保リソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えることが望ましい。
【0036】
また、前記送信装置の所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタであることができる。
【0037】
また、 前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることができる。
【0038】
あるいは、前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保バックワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることができる。
【0039】
あるいは、前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順または逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順または逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順または逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保リソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることができる。
【0040】
本発明の第二の観点は送信装置であって、本発明の特徴とするところは、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたところにある。
【0041】
あるいは、本発明の送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0042】
あるいは、本発明の送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする。
【0043】
本発明の第三の観点は輻輳予測回路であって、本発明の特徴とするところは、送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードの順方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セル数Jから順方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたところにある。
【0044】
あるいは、本発明の輻輳予測回路は、受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードの逆方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保バックワードリソース管理セル数Jから逆方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保バックワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする。
【0045】
あるいは、本発明の輻輳予測回路は、送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードの順方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保リソース管理セル数Jから順方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保リソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする。
【0046】
以上述べたように本発明は、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム形伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム形伝送を可能とするものである。また、ビートダウンの発生しないセル転送方法を提供するものである。また、本発明は、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とするものである。
【0047】
【発明の実施の形態】
(第一実施例)
本発明第一実施例を図4を用いて説明する。図4において、30は送信側のノード、31は中継ノード、32は受信側のノード、33は送信側の端末装置、34は送信側のUPC(Usage Parameter Control)等のインタフェース回路、35は送信側のレート制御回路、36はルーティング回路、37は出力バッファ、38は輻輳予測回路、39は輻輳予測信号挿入回路、41は受信側のUPC等のインタフェース回路、42は受信側のレート制御回路、40は受信側の端末装置、44は中継伝送路、43は加入者線(アクセス回線)である。ルーティング回路36および出力バッファ37はATMスイッチ(通信装置)を構成する。送信側のレート制御回路35の構成を図5に示す。図5において、45は帯域確保FRMセル折り返し回路、46は受信バッファ、47は帯域確保BRMセル受信回路、48はセル送出制御回路、49は帯域確保FRMセル送出回路、50は送信バッファ、51はセル組立回路、52はセル分解回路である。次ぎに送信側の端末装置33の構成を図6に示す。図6において、各回路は図5と同じである。次ぎに受信側のレート制御回路42の構成を図7に示す。図7において、各回路は図5と同様である。次ぎに受信側の端末装置40の構成を図8に示す。図8において、各回路は図5と同じである。
【0048】
図4は送信側のレート制御回路または送信側の端末装置より受信側のレート制御回路または受信側の端末装置にデータセルを送る片方向通信の場合を示しており、逆方向通信は省略されている。送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信側のレート制御回路または受信側の端末装置は、送信側のノード、中継ノード、受信側のノードのATMスイッチ(通信装置)を介して経路識別番号(VCI)により双方向にVC接続されているものとする。
【0049】
送信側のレート制御回路35のセル送出制御回路48は、セル組立回路51より、PCR(ピークセルレート)を含む通信開始信号を受け取った場合には、K*ΔT/PCR(K:所定レート(例えば1Mbit/sec)、ΔT:所定時間(例えば5msec))の周期で帯域確保FRM(フォワードリソース管理)セルを送出するように、帯域確保FRMセル送出回路49に信号を送出する。帯域確保FRMセルは、FRMセルのペイロードにセルの種類として「帯域確保」が記入されているセルである。
【0050】
送信側のレート制御回路35から送出された帯域確保FRMセルは、受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の帯域確保FRMセル折り返し回路45で帯域確保BRMセルとして折り返されて、帯域確保BRMセル受信回路47に到着する。所定時間ウインドウT(所定時間、例えば0.1sec)内に帯域確保BRMセル受信回路47で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個(例えば0個)以下である場合には、セル送出制御回路48は、送信端末にデータ送出開始信号を送出する。
【0051】
セル送出制御回路48は、送信バッファにデータセルが蓄積されたところで、帯域確保FRMセルの送出を停止し、送信バッファ50より、PCRのセル速度でデータセルを読み出す。
【0052】
一方、帯域確保FRMセル送出開始から一定時間T0(例えば1sec)経過しても、所定時間ウインドウT内に帯域確保BRMセル受信回路47で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個以下になる場合が生じない場合には、セル送出制御回路48は、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、通信停止信号を送信端末に送出する。なお、所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタで実現することが望ましい。以上は、送信側のレート制御回路35の動作であるが、送信側の端末装置33の動作もほぼ同様である。
【0053】
以上述べた送信側のレート制御回路35または送信側の端末装置33の動作フローを図9に示す。また、受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の動作フローを図10に示す。セル送出制御回路48を含む送信側のレート制御回路35または送信側の端末装置33の動作を図9のフローを用いて説明する。まず、Timer1,Timer2(経過時間とともにタイマ値が増加するタイマ)のタイマ値を0に設定する(200)。次ぎに長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタに全て1を設定する(201)。次に、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保FRMセルを送出する(202)。途中でCI=0(輻輳予測無し)の帯域確保BRMセルを受信したら(203)、Timer2のタイマ値を0とし(204)、長さMのシフトレジスタに0を入力する(205)。次にそのシフトレジスタ内の数字の合計はL以下か判断し(206)、L以下である場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止し、PCRでデータセルを送出するとともに、ΔTの周期でFRMセルの送出を開始する(207)。一方、L以下でない場合は、202に遷移する。
【0054】
またCI=1(輻輳予測有り)の帯域確保BRMセルを受信したら(208)、Timer2のタイマ値を0とし(209)、長さMのシフトレジスタに1を入力する(210)。
次に、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(211)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止する(212)。一方、大きくない場合には、202に遷移する。次に、Timer2のタイマ値が所定値T1(例えば0.1sec)より大きいか判断し(213)、大きい場合には、215に遷移し、大きくない場合には、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(214)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止し(215)、大きくない場合には、202に遷移する。
【0055】
次に、受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の動作を図10のフローを用いて説明する。まず、帯域確保FRMセルを受信したか判断し(220)、受信した場合には、その帯域確保FRMセルを帯域確保BRMセルとして折り返し(221)、220に遷移する。一方、受信しない場合には、データセルを受信したか判断し(222)、受信した場合には、そのデータセルを分解し、パケットに組み立て、受信端末に送出し(223)、220に遷移する。
【0056】
送信側の端末装置33より送出された帯域確保FRMセルは加入者線(アクセス回線)43を介して、送信側のノード30のインタフェース回路34に送られる。インタフェース回路34に到着したセルはATMスイッチの順方向のルーティング回路36に送られる。
【0057】
一方、送信側のレート制御回路35より送出された帯域確保FRMセルは送信側のノード30のATMスイッチの順方向のルーティング回路36に送られる。
【0058】
送信側のノード30では、順方向の出力バッファ出力のセル速度より、輻輳予測回路38により出力伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0059】
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax …(6)
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファのセル転送速度
T2:順方向の出力バッファ出力における観測時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファ出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号を含まない合計帯域確保FRMセル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
式(6)を満たす時輻輳予測回路38は輻輳予測有り(輻輳の前兆有り)と判断する。
【0060】
輻輳予測回路38は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路39において順方向に流れる帯域確保FRMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
【0061】
図11に送信側のノード30の輻輳回避動作を示す。まず、通信装置(ATMスイッチ)の順方向の出力バッファ出力の現在の合計セル速度VΣおよびT2時間内の輻輳予測信号を含まない帯域確保FRMセル数Jを輻輳予測回路38において測定する(250)。この測定は観測時間をウィンド幅とするスライディングウィンドウにより行うことができる。次ぎに
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax
により輻輳の前兆の有無を判断する(251)。輻輳の前兆有りと判断すると(252)、輻輳予測信号挿入回路39において一定時間通信装置の順方向出力バッファ出力を流れる帯域確保FRMセルのCIビットを1に設定する(253)。もし輻輳の前兆無しと判断すれば(254)なにもしない。
【0062】
送信側のノード30の順方向の出力バッファ37より送出されたセルは中継伝送路44を介して中継ノード31の順方向のルーティング回路36に到達する。ルーティング回路36に到着したセルは順方向の出力バッファ37に振り分けられる。輻輳予測回路38は順方向の出力バッファ出力のセル速度より輻輳予測を行う。中継ノード31の輻輳予測回路38および輻輳予測信号挿入回路39の動作は送信側のノード30の動作(図11)と同じなので説明を省略する。
【0063】
中継ノード31の順方向の出力バッファ37より送出されたセルは受信側のノード32の順方向のルーティング回路36に到達する。順方向のルーティング回路36に到着したセルは出力バッファ37を介して受信側のレート制御回路42または受信側のインタフェース回路41に振り分けられる。受信側のインタフェース回路41に到着したセルは受信側の端末装置40に送られる。受信側のレート制御回路42または受信側の端末装置40の動作は、図10に示したとおりである。
【0064】
(第二実施例)
本発明第二実施例を図12を用いて説明する。図12において、60は送信側のノード、61は中継ノード、62は受信側のノード、63は送信側の端末装置、64は送信側のUPC等のインタフェース回路、65は送信側のレート制御回路、66はルーティング回路、67は出力バッファ、68は輻輳予測回路、69は輻輳予測信号挿入回路、70は受信側のUPC等のインタフェース回路、72は受信側のレート制御回路、71は受信側の端末装置、74は中継伝送路、73は加入者線(アクセス回線)である。ルーティング回路66および出力バッファ67はATMスイッチ(通信装置)を構成する。送信側のレート制御回路65の構成を図13に示す。図13において、81は受信バッファ、80は帯域確保BRMセル受信回路、82はセル送出制御回路、83は帯域確保FRMセル送出回路、84は送信バッファ、85はセル組立回路、86はセル分解回路である。次ぎに送信側の端末装置63の構成を図14に示す。図14において、各回路は図13と同じである。次ぎに受信側のレート制御回路72の構成を図15に示す。図15において、87は帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路であり、他の各回路は図13と同様である。次ぎに受信側の端末装置71の構成を図16に示す。図16において、各回路は図15と同じである。
【0065】
図12は受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置より送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置にデータセルを送る場合を示している。送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置は、送信側のノード、中継ノード、受信側のノードのATMスイッチ(通信装置)を介して経路識別番号(VCI)により双方向にVC接続されているものとする。
【0066】
送信側のレート制御回路65のセル送出制御回路82は、セル組立回路85より、PCR(ピークセルレート)を含む通信開始信号を受け取った場合には、K*ΔT/PCR(K:所定レート(例えば1Mbit/sec)、ΔT:所定時間(例えば5msec))の周期で帯域確保FRM(フォワードリソース管理)セルを送出するように、帯域確保FRMセル送出回路83に信号を送出する。帯域確保FRMセルは、FRMセルのペイロードにセルの種類として「帯域確保」が記入されているセルである。
【0067】
送信側のレート制御回路65から送出された帯域確保FRMセルは、受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路87で帯域確保BRMセルとして折り返されて、帯域確保BRMセル受信回路80に到着する。
【0068】
この帯域確保BRMセルには、受信側のノード62または中継ノード61の逆方向の輻輳予測回路68において輻輳が予測される場合に、輻輳予測信号が挿入される。
【0069】
所定時間ウインドウT(所定時間、例えば0.1sec)内に帯域確保BRMセル受信回路80で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個(例えば0個)以下である場合には、セル送出制御回路82は、受信側のレート制御回路72にデータ送出開始指示信号を送出する。この信号を受信した受信側のレート制御回路72は、帯域確保FRMセルを廃棄するとともに、PCRでデータセルを送信側に送出する。送信側のレート制御回路65は、受信側からデータセルを受信した場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解して、パケットに組み立て送信端末に送出する。
【0070】
一方、帯域確保FRMセル送出開始から一定時間T0(例えば1sec)経過しても、所定時間ウインドウT内に帯域確保BRMセル受信回路80で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保BRMセルの数が所定値L個以下になる場合が生じない場合には、セル送出制御回路82は、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、通信停止信号を送信端末に送出する。なお、所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタで実現することが望ましい。
【0071】
以上は、送信側のレート制御回路65および受信側のレート制御回路72の動作であるが、送信側の端末装置63および受信側の端末装置71の動作もほぼ同様である。 以上述べた送信側のレート制御回路65または送信側の端末装置63の動作フローを図17に示す。また、受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の動作フローを図18に示す。
【0072】
セル送出制御回路82を含む送信側のレート制御回路65または送信側の端末装置63の動作を図17のフローを用いて説明する。まず、Timer1,Timer2(経過時間とともにタイマ値が増加するタイマ)のタイマ値を0に設定する(300)。次ぎに長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタに全て1を設定する(301)。次に、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保FRMセルを送出する(302)。途中でCI=0(輻輳予測無し)の帯域確保BRMセルを受信したら(303)、Timer2のタイマ値を0とし(304)、長さMのシフトレジスタに0を入力する(305)。次にそのシフトレジスタ内の数字の合計はL以下か判断し(306)、L以下である場合には、データセル送出開始指示信号を受信側に送出する(307)。一方、L以下でない場合は、302に遷移する。
【0073】
またCI=1(輻輳予測有り)の帯域確保BRMセルを受信したら(308)、Timer2のタイマ値を0とし(309)、長さMのシフトレジスタに1を入力する(310)。次に、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(311)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止する(312)。一方、大きくない場合には、302に遷移する。次に、Timer2のタイマ値が所定値T1(例えば0.1sec)より大きいか判断し(313)、大きい場合には、315に遷移し、大きくない場合には、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(314)、大きい場合には、帯域確保FRMセルの送出を停止し(315)、大きくない場合には、302に遷移する。
【0074】
次に、受信側よりデータセルが到着したか判断し(316)、到着した場合は、帯域確保FRMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解し、パケットに組み立て送信端末に送出する(317)。一方、データセルが到着しない場合には、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保FRMセルを送出し(318)、316に遷移する。
【0075】
次に、受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の動作を図18のフローを用いて説明する。まず、帯域確保FRMセルを受信したか判断し(320)、受信した場合には、その帯域確保FRMセルを帯域確保BRMセルとして折り返し(321)、320に遷移する。一方、受信しない場合には、データセル送出開始指示信号を受信したか判断し(322)、受信した場合には、帯域確保FRMセルを廃棄するとともにPCRでデータセルを送信側に送出する(323)。
【0076】
送信側の端末装置63より送出された帯域確保FRMセルは加入者線(アクセス回線)73を介して、送信側のノード60のインタフェース回路64に送られる。インタフェース回路64に到着したセルはATMスイッチの順方向のルーティング回路66に送られる。
【0077】
一方、送信側のレート制御回路65より送出された帯域確保FRMセルは送信側のノード60のATMスイッチの順方向のルーティング回路66に送られる。
【0078】
送信側のノード60では、順方向の出力バッファ出力のセル速度より、輻輳予測回路68により出力伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0079】
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax …(7)
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファのセル転送速度
T2:順方向の出力バッファ出力における観測時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファ出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号を含まない合計帯域確保BRMセル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
式(7)を満たす時輻輳予測回路68は輻輳予測有り(輻輳の前兆有り)と判断する。輻輳予測回路68は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路69において順方向に流れる帯域確保BRMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
【0080】
送信側のノード60の順方向の出力バッファ37より送出されたセルは中継伝送路74を介して中継ノード61の順方向のルーティング回路66に到達する。ルーティング回路66に到着したセルは順方向の出力バッファ67に振り分けられる。輻輳予測回路68は順方向の出力バッファ出力のセル速度より輻輳予測を行う。中継ノード61の輻輳予測回路68および輻輳予測信号挿入回路69の動作は送信側のノード60の動作と同じなので説明を省略する。
【0081】
中継ノード61の順方向の出力バッファ67より送出されたセルは受信側のノード62の順方向のルーティング回路66に到達する。順方向のルーティング回路66に到着したセルは出力バッファ67を介して受信側のレート制御回路72または受信側のインタフェース回路70に振り分けられる。受信側のインタフェース回路70に到着したセルは受信側の端末装置71に送られる。受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の動作は、図18に示したとおりである。
【0082】
受信側のレート制御回路72または受信側の端末装置71の帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路87で帯域確保BRMセルとして折り返されたセルは、受信側のノード62の逆方向のルーティング回路66に到着する。逆方向のルーティング回路66に到着したセルは逆方向の出力バッファ67に振り分けられる。受信側のノード62の輻輳予測回路68では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。
【0083】
図19に受信側のノード62の輻輳回避動作を示す。まず、通信装置(ATMスイッチ)の逆方向の出力バッファ出力の現在の合計セル速度VΣおよびT2時間内の輻輳予測信号を含まない帯域確保BRMセル数Jを輻輳予測回路68において測定する(330)。この測定は観測時間をウィンド幅とするスライディングウィンドウにより行うことができる。次ぎに
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax
により輻輳の前兆の有無を判断する(331)。輻輳の前兆有りと判断すると(332)、輻輳予測信号挿入回路69において一定時間通信装置の逆方向出力バッファ出力を流れる帯域確保BRMセルのCIビットを1に設定する(333)。もし輻輳の前兆無しと判断すれば(334)なにもしない。
【0084】
受信側のノード62の逆方向の出力バッファ67より送出されたセルは中継ノード61の逆方向のルーティング回路66に到着する。逆方向のルーティング回路66に到着したセルは逆方向の出力バッファ67に振り分けられる。中継ノード61の輻輳予測回路68では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。中継ノード61の逆方向の輻輳予測動作は、受信側のノード62の場合(図19)と同じなので説明を省略する。
【0085】
中継ノード61の逆方向の出力バッファ67より送出されたセルは送信側のノード60の逆方向のルーティング回路66に到着する。逆方向のルーティング回路66に到着したセルは逆方向の出力バッファ67に振り分けられる。逆方向の出力バッファ67より送出されたセルは、送信側のレート制御回路65または送信側のインタフェース回路64に到着する。送信側のインタフェース回路64に到着したセルは加入者線73を介して送信側の端末装置63に送られる。
(第三実施例)
本発明第三実施例を図20を用いて説明する。図20において、100は送信側のノード、101は中継ノード、102は受信側のノード、103は送信側の端末装置、104は送信側のUPC等のインタフェース回路、105は送信側のレート制御回路、106はルーティング回路、107は出力バッファ、108は輻輳予測回路、109は輻輳予測信号挿入回路、110は受信側のUPC等のインタフェース回路、112は受信側のレート制御回路、111は受信側の端末装置、114は中継伝送路、113は加入者線(アクセス回線)である。ルーティング回路106および出力バッファ107はATMスイッチ(通信装置)を構成する。送信側のレート制御回路105の構成を図21に示す。図21において、115は受信バッファ、116は帯域確保RMセル受信回路、117はセル送出制御回路、118は帯域確保RMセル送出回路、119は送信バッファ、120はセル組立回路、121はセル分解回路である。次ぎに送信側の端末装置103の構成を図22に示す。図22において、各回路は図21と同じである。次ぎに受信側のレート制御回路112の構成を図23に示す。図23において、122は帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路であり、他の各回路は図21と同様である。次ぎに受信側の端末装置111の構成を図24に示す。図24において、各回路は図23と同じである。
【0086】
図20は送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置との間で双方向にデータセルを送る場合を示している。送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置と受信装置である受信側のレート制御回路または受信側の端末装置は、送信側のノード、中継ノード、受信側のノードのATMスイッチ(通信装置)を介して経路識別番号(VCI)により双方向にVC接続されているものとする。
【0087】
送信側のレート制御回路105のセル送出制御回路117は、セル組立回路120より、PCR(ピークセルレート)を含む通信開始信号を受け取った場合には、K*ΔT/PCR(K:所定レート(例えば1Mbit/sec)、ΔT:所定時間(例えば5msec))の周期で帯域確保RM(リソース管理)セルを送出するように、帯域確保RMセル送出回路118に信号を送出する。帯域確保RMセルは、RMセルのペイロードにセルの種類として「帯域確保」が記入されているセルである。
【0088】
送信側のレート制御回路105から送出された帯域確保RMセルは、受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路122で折り返されて、帯域確保RMセル受信回路116に到着する。この帯域確保RMセルには、送信側のノード100または中継ノード101の順方向の輻輳予測回路108、または、受信側のノード102または中継ノード101の逆方向の輻輳予測回路108において輻輳が予測される場合に、輻輳予測信号が挿入される。
【0089】
所定時間ウインドウT(所定時間、例えば0.1sec)内に帯域確保RMセル受信回路116で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保RMセルの数が所定値L個(例えば0個)以下である場合には、セル送出制御回路117は、受信側のレート制御回路112にデータ送出開始指示信号を送出する。この信号を受信した受信側のレート制御回路112は、帯域確保RMセルを廃棄するとともに、PCRでデータセルを送信側に送出する。送信側のレート制御回路105は、受信側からデータセルを受信した場合には、帯域確保RMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解して、パケットに組み立て送信端末に送出し、さらにPCRでデータセルを受信側のレート制御回路112に送出する。
【0090】
一方、帯域確保RMセル送出開始から一定時間T0(例えば1sec)経過しても、所定時間ウインドウT内に帯域確保RMセル受信回路116で受信した輻輳予測信号を含む帯域確保RMセルの数が所定値L個以下になる場合が生じない場合には、セル送出制御回路117は、帯域確保RMセルの送出を停止するとともに、通信停止信号を送信端末に送出する。なお、所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタで実現することが望ましい。
【0091】
以上は、送信側のレート制御回路105および受信側のレート制御回路112の動作であるが、送信側の端末装置103および受信側の端末装置111の動作もほぼ同様である。 以上述べた送信側のレート制御回路105または送信側の端末装置103の動作フローを図25に示す。また、受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の動作フローを図26に示す。
【0092】
セル送出制御回路117を含む送信側のレート制御回路105または送信側の端末装置103の動作を図25のフローを用いて説明する。まず、Timer1,Timer2(経過時間とともにタイマ値が増加するタイマ)のタイマ値を0に設定する(400)。次ぎに長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタに全て1を設定する(401)。次に、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保RMセルを送出する(402)。途中でCI=0(輻輳予測無し)の帯域確保RMセルを受信したら(403)、Timer2のタイマ値を0とし(404)、長さMのシフトレジスタに0を入力する(405)。次にそのシフトレジスタ内の数字の合計はL以下か判断し(406)、L以下である場合には、データセル送出開始指示信号を受信側に送出しする(407)。一方、L以下でない場合は、402に遷移する。
【0093】
またCI=1(輻輳予測有り)の帯域確保RMセルを受信したら(408)、Timer2のタイマ値を0とし(409)、長さMのシフトレジスタに1を入力する(410)。次に、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(411)、大きい場合には、帯域確保RMセルの送出を停止する(412)。一方、大きくない場合には、402に遷移する。次に、Timer2のタイマ値が所定値T1(例えば0.1sec)より大きいか判断し(413)、大きい場合には、415に遷移し、大きくない場合には、Timer1のタイマ値が所定値T0より大きいか判断し(414)、大きい場合には、帯域確保RMセルの送出を停止し(415)、大きくない場合には、402に遷移する。
【0094】
次に、受信側よりデータセルが到着したか判断し(416)、到着した場合は、帯域確保RMセルの送出を停止するとともに、そのデータセルを分解し、パケットに組み立て送信端末に送出し、さらにPCRでデータセルを受信側に送出する(417)。一方、データセルが到着しない場合には、K*ΔT/PCRの周期で帯域確保RMセルを送出し(418)、416に遷移する。
【0095】
次に、受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の動作を図26のフローを用いて説明する。まず、帯域確保RMセルを受信したか判断し(420)、受信した場合には、その帯域確保RMセルを折り返し(421)、420に遷移する。一方、受信しない場合には、データセル送出開始指示信号を受信したか判断し(422)、受信した場合には、帯域確保RMセルを廃棄するとともにPCRでデータセルを送信側に送出する(423)。
【0096】
送信側の端末装置103より送出された帯域確保RMセルは加入者線(アクセス回線)113を介して、送信側のノード100のインタフェース回路104に送られる。インタフェース回路104に到着したセルはATMスイッチの順方向のルーティング回路106に送られる。
【0097】
一方、送信側のレート制御回路105より送出された帯域確保RMセルは送信側のノード100のATMスイッチの順方向のルーティング回路106に送られる。
【0098】
送信側のノード100では、順方向の出力バッファ出力のセル速度より、輻輳予測回路108により出力伝送路の輻輳予測を次式により行う。
【0099】
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax …(8)
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファのセル転送速度
T2:順方向の出力バッファ出力における観測時間ウインドウ
J:順方向の出力バッファ出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号を含まない合計帯域確保RMセル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
式(8)を満たす時輻輳予測回路108は輻輳予測有り(輻輳の前兆有り)と判断する。輻輳予測回路108は輻輳予測有りと判断した場合には、輻輳予測信号挿入回路109において順方向に流れる帯域確保RMセルのペイロードのCIビットを1に設定する。
【0100】
図27に送信側のノード100の輻輳回避動作を示す。まず、通信装置(ATMスイッチ)の順方向の出力バッファ出力の現在の合計セル速度VΣおよびT2時間内の輻輳予測信号を含まない帯域確保RMセル数Jを輻輳予測回路108において測定する(430)。この測定は観測時間をウィンド幅とするスライディングウィンドウにより行うことができる。次ぎに
VΣ+J*T2*K/ΔT>Vmax
により輻輳の前兆の有無を判断する(431)。輻輳の前兆有りと判断すると(432)、輻輳予測信号挿入回路109において一定時間通信装置の順方向出力バッファ出力を流れる帯域確保RMセルのCIビットを1に設定することにより帯域確保RMセルに輻輳予測信号を挿入する(433)。もし輻輳の前兆無しと判断すれば(434)なにもしない。
【0101】
送信側のノード100の順方向の出力バッファ107より送出されたセルは中継伝送路114を介して中継ノード101の順方向のルーティング回路106に到達する。ルーティング回路106に到着したセルは順方向の出力バッファ107に振り分けられる。輻輳予測回路108は順方向の出力バッファ出力のセル速度より輻輳予測を行う。中継ノード101の輻輳予測回路108および輻輳予測信号挿入回路109の動作は送信側のノード100の動作(図27)と同じなので説明を省略する。
【0102】
中継ノード101の順方向の出力バッファ107より送出されたセルは受信側のノード102の順方向のルーティング回路106に到達する。順方向のルーティング回路106に到着したセルは出力バッファ107を介して受信側のレート制御回路112または受信側のインタフェース回路110に振り分けられる。受信側のインタフェース回路110に到着したセルは受信側の端末装置111に送られる。受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の動作は、図26に示したとおりである。
【0103】
受信側のレート制御回路112または受信側の端末装置111の帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路122で折り返されたセルは、受信側のノード102の逆方向のルーティング回路106に到着する。逆方向のルーティング回路106に到着したセルは逆方向の出力バッファ107に振り分けられる。受信側のノード102の輻輳予測回路108では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。この輻輳予測動作は送信側のノード100の動作(図27)と同じなので説明を省略する。但し、順方向を逆方向に変える必要がある。
【0104】
受信側のノード102の逆方向の出力バッファ107より送出されたセルは中継ノード101の逆方向のルーティング回路106に到着する。逆方向のルーティング回路106に到着したセルは逆方向の出力バッファ107に振り分けられる。中継ノード101の輻輳予測回路108では、逆方向の出力バッファ出力のセル速度から出力伝送路の輻輳予測を行う。中継ノード101の逆方向の輻輳予測動作は、送信側のノード100の場合(図27)と同じなので説明を省略する。但し、順方向を逆方向に変える必要がある。
【0105】
中継ノード101の逆方向の出力バッファ107より送出されたセルは送信側のノード100の逆方向のルーティング回路106に到着する。逆方向のルーティング回路106に到着したセルは逆方向の出力バッファ107に振り分けられる。逆方向の出力バッファ107より送出されたセルは、送信側のレート制御回路105または送信側のインタフェース回路104に到着する。送信側のインタフェース回路104に到着したセルは加入者線113を介して送信側の端末装置103に送られる。
【0106】
本発明は、セル転送について述べたが、パケット転送にも適用できる。
【0107】
(実施例まとめ)
本発明は、送信装置である送信側のレート制御回路または送信側の端末装置が、データセルの送出に先立って、K*ΔT/PCR(K:所定レート、ΔT:所定時間、PCR:データ送出のレート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出する。送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、順方向の出力バッファ出力またはMUX出力の合計セル速度と所定時間内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セルの数から輻輳の前兆の有無を判断し、輻輳が予測される場合には、順方向の帯域確保フォワードリソース管理セルに輻輳予測信号を挿入する。送信装置は、受信側のレート制御回路または受信側の端末装置である受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保バックワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する。
【0108】
所定時間ウインドウ内の輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルの数が所定値以下である場合は、順方向経路の帯域が確保できたことを示すものであり、一旦帯域確保できれば、以後輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しても、それは他のトラヒックが原因であるので、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止し、PCRでデータセルの送出が可能となる。このため、リアルタイム形伝送が可能になる。
【0109】
【発明の効果】
以上述べたように本発明は、送信側のノード出力伝送路あるいは中継ノード出力伝送路の帯域予約無しに一定帯域を必要とするリアルタイム伝送および高速大容量ファイル転送等の非リアルタイム伝送を可能とするものである。また、ビートダウンの発生しないセル転送方法を提供するものである。また、本発明は、逆方向高速大容量ファイル転送および双方向リアルタイム形伝送を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のシステム構成図。
【図2】セルフォーマットの一例を示す図。
【図3】従来例の送信端末装置の動作フローを示す図。
【図4】第一実施例のシステム構成図。
【図5】第一実施例の送信側のレート制御回路の構成図。
【図6】第一実施例の送信側の端末装置の構成図。
【図7】第一実施例の受信側のレート制御回路の構成図。
【図8】第一実施例の受信側の端末装置の構成図。
【図9】第一実施例の送信側のレート制御回路または送信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図10】受信側のレート制御回路または受信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図11】第一実施例の送信側のノードの輻輳回避動作フローを示す図。
【図12】第二実施例のシステム構成を示す図。
【図13】第二実施例の送信側のレート制御回路の構成図。
【図14】第二実施例の送信側の端末装置の構成図。
【図15】第二実施例の受信側のレート制御回路の構成図。
【図16】第二実施例の受信側の端末装置の構成図。
【図17】第二実施例の送信側のレート制御回路または送信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図18】第二実施例の受信側のレート制御回路または受信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図19】第二実施例の受信側のノードの輻輳回避動作フローを示す図。
【図20】第三実施例のシステム構成図。
【図21】第三実施例の送信側のレート制御回路の構成図。
【図22】第三実施例の送信側の端末装置の構成図。
【図23】第三実施例の受信側のレート制御回路の構成図。
【図24】第三実施例の受信側の端末装置の構成図。
【図25】第三実施例の送信側のレート制御回路または送信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図26】第三実施例の受信側のレート制御回路または受信側の端末装置の動作フローを示す図。
【図27】第三実施例の送信側のノードの輻輳回避動作フローを示す図。
【符号の説明】
1、1ー1、1ー2 送信端末装置
2、20、51、85、120 セル組立回路
3、21、50、84、119 送信バッファ
4、48、82、117 セル送出制御回路
5 FRMセル送出回路
6 BRMセル受信回路
7、17、46、81、115 受信バッファ
8、18、52、86、121 セル分解回路
9、10、31、61、101 中継ノード
11、12 バッファ
13、38、68、108 輻輳予測回路
14、39、69、109 輻輳予測信号挿入回路
15 経路選択回路
16、16ー1、16ー2 受信端末装置
19 FRMセル折り返し回路
22、44、74、114 中継伝送路
30、60、100 送信側のノード
32、62、102 受信側のノード
33、63、103 送信側の端末装置
34、64、104 送信側のインタフェース回路
35、65、105 送信側のレート制御回路
36、66、106 ルーティング回路
37、67、107 出力バッファ
40、71、111 受信側の端末装置
41、70、110 受信側のインタフェース回路
42、72、112 受信側のレート制御回路
43、73、113 加入者線(アクセス回線)
45 帯域確保FRMセル折り返し回路
47 帯域確保BRMセル受信回路
49 帯域確保FRMセル送出回路
80 帯域確保BRMセル受信回路
83 帯域確保FRMセル送出回路
87 帯域確保FRMセル折り返しおよび廃棄回路
116 帯域確保RMセル受信回路
118 帯域確保RMセル送出回路
122 帯域確保RMセル折り返しおよび廃棄回路
Claims (15)
- 送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、
セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUX(多重化手段)の入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保フォワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、
当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を前記送信装置から周期的に送出される帯域確保フォワードリソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段と
を備え、
前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えた
ことを特徴とするセル転送装置。 - 受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードは、
セルが転送される逆方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保バックワードリソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、
当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、送信装置から周期的に送出され、受信側で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段と
を備え、
前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えた
ことを特徴とするセル転送装置。 - 送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードは、
セルが転送される順方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保リソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、
当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出される帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段と
を備え、
受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードは、
セルが転送される逆方向の出力バッファの使用率または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度と所定時間内の帯域確保リソース管理セル数から輻輳前兆の有無を検出する手段と、
当該検出結果が輻輳前兆有りを示すときその旨を示す輻輳予測信号を、前記送信装置から周期的に送出され、受信側で折り返された帯域確保リソース管理セルに書き込み、前記送信装置に伝える手段と
を備え、
前記送信装置は、ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えた
ことを特徴とするセル転送装置。 - 前記送信装置は、前の帯域確保バックワードリソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保バックワードリソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のセル転送装置。
- 前記送信装置は、前の帯域確保リソース管理セルの受信から所定時間T1経過しても次の帯域確保リソース管理セルを受信しない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載のセル転装置。
- 前記送信装置の所定時間ウインドウは長さM(=PCR*T/(K*ΔT))のシフトレジスタであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のセル転送装置。
- 前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることを特徴とする請求項1に記載のセル転送装置。 - 前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保バックワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることを特徴とする請求項2に記載のセル転送装置。 - 前記輻輳前兆の有無を検出する手段は、
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順または逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの入力または出力のセル転送速度
T2:順または逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウ
J:順または逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保リソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
がVmax以上である時、輻輳前兆有りとする手段であることを特徴とする請求項3に記載のセル転送装置。 - ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、PCRでデータセルの送出を開始し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする送信装置。
- ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保フォワードリソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保バックワードリソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保フォワードリソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保バックワードリソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保フォワードリソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする送信装置。
- ΔT/(PCR/K)(ΔT:所定時間、K:所定レート)の周期で帯域確保リソース管理セルを送出し、受信側のノードに接続された受信装置で折り返された前記帯域確保リソース管理セルを受信し、所定時間ウインドウ(長さT)内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下である場合は、データセル送出開始指示信号を受信装置に送出し、前記帯域確保リソース管理セルの送出開始から所定時間T0経過しても、所定時間ウインドウT内に受信した輻輳予測信号を含む帯域確保リソース管理セル数が所定値L個以下にならない場合は、帯域確保リソース管理セルの送出を停止する手段を備えたことを特徴とする送信装置。
- 送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードの順方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保フォワードリソース管理セル数Jから順方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保フォワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする輻輳予測回路。 - 受信装置が接続された受信側のノードまたは中継ノードの逆方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保バックワードリソース管理セル数Jから逆方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:逆方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:逆方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保バックワードリソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする輻輳予測回路。 - 送信装置が接続された送信側のノードまたは中継ノードの順方向の出力バッファ出力またはMUX出力に到来しているセルの合計セル速度VΣと所定時間T2内の輻輳予測信号の挿入されていない帯域確保リソース管理セル数Jから順方向の出力バッファ出力またはMUX出力のセル速度を
VΣ+J*T2*K/ΔT
VΣ:順方向の出力バッファの使用率*読み出し速度または出力バッファまたはMUXの出力のセル転送速度
T2:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウJ:順方向の出力バッファまたはMUXの出力における時間ウインドウT2内の輻輳予測信号の挿入されていない合計帯域確保リソース管理セル数
K:所定レート
ΔT:所定時間
Vmax:出力伝送路の許容セルレート
で求め、この値が、出力伝送路の許容セル速度(Vmax)以上である場合に、輻輳前兆有りと判断する手段を備えたことを特徴とする輻輳予測回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002277809A JP2004120111A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | セル転送装置および送信装置および輻輳予測回路 |
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---|---|---|---|
JP2002277809A JP2004120111A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | セル転送装置および送信装置および輻輳予測回路 |
Publications (1)
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JP2004120111A true JP2004120111A (ja) | 2004-04-15 |
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ID=32273298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002277809A Pending JP2004120111A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | セル転送装置および送信装置および輻輳予測回路 |
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Country | Link |
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-
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- 2002-09-24 JP JP2002277809A patent/JP2004120111A/ja active Pending
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