JP2004116471A - Scroll type fluid machine - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば空気圧縮機等として好適に用いられるスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スクロール式流体機械は、ケーシングと、該ケーシングに設けられ、鏡板に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、前記ケーシング内で該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ、鏡板に前記固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールとを備えている。
【0003】
このスクロール式流体機械は、外部から駆動軸を回転駆動し、旋回スクロールを固定スクロールに対して一定の偏心寸法をもって旋回運動させることにより、固定スクロールの外周側に設けた吸込口から空気等を吸込みつつ、この空気を前記各圧縮室内で順次圧縮し、固定スクロールの中心部に設けた吐出口から圧縮空気として外部に向け吐出する。
【0004】
また、スクロール式流体機械には、圧縮空気量を増大するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−13492号公報
【0006】
このようなスクロール式流体機械においては、ケーシングの軸方向に離間して第1,第2の固定スクロールを設け、これら各固定スクロール間には、ケーシング内に位置して電動機を配設している。また、ケーシング内には、電動機のロータ内に固着された筒状の回転軸と、該回転軸の内周側に回転可能に偏心して支持された旋回軸とを設け、該旋回軸の両端側には、第1,第2の固定スクロールとそれぞれ対向して第1,第2の旋回スクロールを設ける構成としている。
【0007】
そして、このようなスクロール式流体機械は、電動機を駆動してロータを回転すると、この回転によって回転軸は回転運動を行ない、該回転軸内の旋回軸は旋回運動を行なう。これにより、旋回軸に設けられた第1,第2の旋回スクロールは第1,第2の固定スクロールに対して旋回動作し、吸込んだ空気を圧縮室内で順次圧縮する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1によるスクロール式流体機械は、2段圧縮機として用いる場合があり、この場合には、第1,第2の固定スクロールのうち低圧側となる固定スクロールの吐出口と高圧側となる固定スクロールの吸込口とを接続する流体経路を設け、低圧側の固定スクロールと旋回スクロールとの間で圧縮した圧縮空気を、さらに高圧側の固定スクロールと旋回スクロールとの間に導くことにより、2段階で圧縮した高圧な圧縮空気をタンク等に貯えるものである。
【0009】
しかし、このような2段のスクロール圧縮機を用いる構成とした場合、高圧側の圧縮室内では最外周側の圧縮室が大気圧よりも高い圧力となっているので、最外周側の圧縮室から圧縮空気が外部に漏洩する虞れがあり、圧縮効率を向上できないという問題がある。
【0010】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、高圧側の圧縮室から圧縮流体が外部に漏洩するのを防止でき、圧縮効率を向上することができるようにしたスクロール式流体機械を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によるスクロール式流体機械は、軸方向に延びる筒状のケーシングと、該ケーシングの両端側にそれぞれ固定して設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部が立設された低圧側,高圧側の固定スクロールと、該低圧側,高圧側の固定スクロール間に位置して前記ケーシング内に設けられ、前記ケーシングの軸線に対して偏心して配置された出力軸を有する電動機と、前記低圧側,高圧側の固定スクロールと対向するように該電動機の出力軸の両端側に設けられ、鏡板の表面に前記低圧側,高圧側の固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップが立設された低圧側,高圧側の旋回スクロールとを備え、前記低圧側の圧縮室から吐出された圧縮空気は、高圧側の圧縮室に吸込ませる構成としている。
【0012】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、ケーシングと高圧側の固定スクロールとの間には高圧側の旋回スクロールの鏡板の裏面側に位置して背圧室を画成し、ケーシング、高圧側の固定スクロール、高圧側の旋回スクロールのうち少なくともいずれかの部材には、前記背圧室に低圧側の圧縮室から吐出された圧縮流体を流入させる圧縮流体流入口を設ける構成としたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、低圧側の圧縮室から吐出された圧縮流体は高圧側の圧縮室に供給され、また圧縮流体流入口から背圧室に流入する。そして、背圧室は、流入した圧縮流体によって圧縮室から旋回スクロールに作用するスラスト荷重を受承し、圧縮室の気密性を向上する。しかも、固定スクロールと旋回スクロールとの間から漏れ出た圧縮空気は、密閉された背圧室に流入するから、この圧縮空気が電動機側や外部に漏洩するのを防止することができる。
【0014】
請求項2の発明によると、背圧室を電動機側に対して気密にシールするシール部材と、背圧室をケーシングと高圧側の固定スクロールとの外側に対して気密にシールするシール部材とを設ける構成としたことにある。
【0015】
このように構成したことにより、背圧室を電動機側に対して気密にシールするシール部材は、背圧室内の圧縮流体が電動機側に漏洩するのを防止する。また、背圧室をケーシングと高圧側の固定スクロールとの外側に対して気密にシールするシール部材は、ケーシングと固定スクロールと隙間から背圧室内の圧縮流体が外側に漏洩するのを防止する。
【0016】
請求項3の発明によると、ケーシングまたは高圧側の固定スクロールには背圧室との間で圧縮流体を循環して流通させる循環経路を設け、該循環経路の途中には流通する圧縮流体を冷却する冷却手段を設ける構成としたことにある。
【0017】
このように構成したことにより、背圧室に流入した圧縮流体の一部は、循環経路に流入し、該循環経路と背圧室との間を循環流通する。そして、冷却手段は、循環経路を流通する圧縮流体を冷却する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0019】
まず、図1および図2は本発明の第1の実施の形態を示している。1はスクロール式空気圧縮機の外枠を形成する筒状のケーシングで、該ケーシング1は、軸線O1−O1を有するケーシング本体2と、該ケーシング本体2の両端側に固着された低圧側,高圧側の軸受取付筒部3A,3Bとにより構成されている。そして、低圧側の軸受取付筒部3Aは環状部3A1と筒部3A2とにより構成されている。また、高圧側の軸受取付筒部3Bは環状部3B1と筒部3B2とにより構成され、前記筒部3B2の先端部には後述のシール部材26が取付けられるシール取付溝3B3が形成されている。
【0020】
4A,4Bはケーシング1の両端側にそれぞれ固定的に設けられた低圧側,高圧側の固定スクロールで、低圧側の固定スクロール4Aは、略円板状に形成され中心がケーシング1の軸線O1−O1と一致するように配設された鏡板5Aと、該鏡板5Aの表面に立設された渦巻状のラップ部6Aと、前記鏡板5Aの外周側から該ラップ部6Aを取囲むように軸方向に突出した筒部7Aと、該筒部7Aの外周側から径方向外向きに突出したフランジ部8Aとにより構成されている。
【0021】
そして、低圧側の固定スクロール4Aは、フランジ部8Aが低圧側の軸受取付筒部3Aの筒部3A2開口端にボルト止め等の手段によって一体的に取付けられている。また、固定スクロール4Aには、その外周側に位置して外気を吸込む低圧側の吸込口9Aが設けられ、鏡板5Aの中央には後述する低圧側の圧縮室23Aから圧縮空気を吐出する低圧側の吐出口10Aが設けられている。
【0022】
一方、高圧側の固定スクロール4Bは、低圧側の固定スクロール4Aとほぼ同様に、鏡板5B、ラップ部6B、筒部7Bおよびフランジ部8B、高圧側の吸込口9Bおよび高圧側の吐出口10Bによって構成されている。ここで、高圧側の吸込口9Bは、後述の導入通路29と共に背圧室25に圧縮空気を流入する圧縮流体流入口を構成している。
【0023】
11は固定スクロール4A,4B間に位置してケーシング1のケーシング本体2内に設けられた電動機で、該電動機11は、ケーシング本体2の内周側に固定的に設けられたステータ12と、該ステータ12の内周側に回転可能に配設されたロータ13とによって大略構成されている。また、ステータ12の軸線とロータ13の軸線はケーシング1の軸線O1−O1と同一軸線上に配置されている。そして、電動機11は、ロータ13を回転することにより後述の回転軸14を駆動するものである。
【0024】
14はロータ13の内周側に一体的に固着され、後述の旋回軸17と共に出力軸を構成する回転軸で、該回転軸14は、中空軸体として形成され、両端側が低圧側の軸受取付筒部3Aの環状部3A1と高圧側の軸受取付筒部3Bの環状部3B1とに軸受15,16を介して回転可能に支持されている。
【0025】
17は後述の旋回スクロール19A,19B間に設けられた旋回軸で、該旋回軸17は、中実な円柱体として形成され、軸線O1−O1から寸法δだけ偏心した偏心軸線O2−O2上に配置されている。そして、旋回軸17は、両端側が回転軸14の両端側に軸受18を介して回転可能に支持され、該回転軸14と共に電動機11の出力軸を構成している。
【0026】
19A,19Bは低圧側,高圧側の固定スクロール4A,4Bと対向してケーシング1内に旋回可能に設けられた低圧側,高圧側の旋回スクロールで、低圧側の旋回スクロール19Aは、低圧側の固定スクロール4Aと共に低圧側の空気圧縮部を構成している。そして、低圧側の旋回スクロール19Aは、固定スクロール4A,4Bと同様に、鏡板20Aと、該鏡板20Aの表面に立設された渦巻状のラップ部21A等とによって構成されている。
【0027】
また、旋回スクロール19Aには、その背面中央に位置してボス部22Aが突設され、該ボス部22A内には、旋回軸17がボルト止め等により一体的に取付けられている。さらに、旋回スクロール19Aは、ラップ部21Aが固定スクロール4Aのラップ部6Aと所定角度(例えば180度)だけずらして重なり合うように配設され、両者のラップ部6A,21A間には複数の圧縮室23Aが画成されている。
【0028】
一方、高圧側の旋回スクロール19Bは、高圧側の固定スクロール4Bと共に高圧側の空気圧縮部を構成している。そして、高圧側の旋回スクロール19Bは、低圧側の旋回スクロール19Aとほぼ同様に、鏡板20B、ラップ部21Bおよびボス部22Bによって大略構成され、このボス部22B内には旋回軸17がボルト止め等の手段により固定して取付けられている。また、高圧側の旋回スクロール19Bは、高圧側の固定スクロール4Bとの間で複数の圧縮室23Bを画成している。
【0029】
24は低圧側の固定スクロール4Aと高圧側の固定スクロール4Bとの間に設けられた圧縮空気配管で、該圧縮空気配管24は、一端が低圧側の固定スクロール4Aの吐出口10Aに接続され、他端が高圧側の固定スクロール4Bの吸込口9Bに接続されている。これにより、圧縮空気配管24は、低圧側の圧縮室23Aから吐出される圧縮空気を高圧側の圧縮室23Bに向けて流通するものである。
【0030】
次に、25は高圧側の軸受取付筒部3Bと固定スクロール4Bとの間に位置して旋回スクロール19Bの鏡板20Bの裏面側に画成された背圧室で、該背圧室25は、低圧側の圧縮室23Aで圧縮された空気が圧縮空気配管24等を介して流入する空間をなしている。また、背圧室25は、後述するシール部材26,27,28により外側や電動機11側に対して密閉されている。
【0031】
そして、背圧室25は、流入した圧縮空気によって高圧側の旋回スクロール19Bを裏面側から押圧することにより、圧縮室23Bから該旋回スクロール19Bに作用するスラスト荷重を受承し、圧縮室23Bの気密性を高めるものである。
【0032】
さらに、背圧室25は、高圧側の固定スクロール4Bと旋回スクロール19Bとの間から圧縮空気が漏れ出たときに、この圧縮空気を流入させて外部に漏洩するのを防止することもできる。これにより、固定スクロール4Bと旋回スクロール19Bとの摺動部位に設けられていたシール部材を廃止することができる。
【0033】
26は高圧側の軸受取付筒部3Bと高圧側の固定スクロール4Bとの間に設けられたシール部材で、該シール部材26は、断面円形状のOリングとして形成されている。そして、シール部材26は、軸受取付筒部3Bのシール取付溝3B3に取付けられ、固定スクロール4Bのフランジ部8Bとの間を気密にシールすることにより、背圧室25内の圧縮空気がケーシング1、固定スクロール4Bの外側に漏洩するのを防止するものである。
【0034】
27は高圧側の軸受取付筒部3Bと電動機11の回転軸14との間に設けられたシール部材で、該シール部材27は、その外周側が軸受取付筒部3Bの内周面に取付けられている。また、シール部材27の内周側は回転軸14の回転を許しつつ、該回転軸14との間を気密にシールしている。
【0035】
また、28は電動機11の回転軸14と旋回軸17との間に設けられたシール部材で、該シール部材28は、その外周側が回転軸14の内周面に取付けられている。また、シール部材28の内周側は旋回軸17の回転を許しつつ、該旋回軸17との間を気密にシールしている。
【0036】
このようにシール部材27,28は、背圧室25内の圧縮空気が軸受取付筒部3Bと回転軸14との間、回転軸14と旋回軸17との間に形成される隙間から電動機11側に漏洩するのを防止するものである。
【0037】
29は高圧側の固定スクロール4Bに設けられ、前述した高圧側の吸込口9Bと共に圧縮流体流入口を構成する導入通路で、該導入通路29は、一端が吸込口9Bに連通し、他端が背圧室25に連通するようにフランジ部8Bの表面に溝状に形成されている。そして、導入通路29は、圧縮空気配管24、吸込口9Bを介して供給される圧縮空気を背圧室25に導くものである。
【0038】
この導入通路29は、圧縮室23Bの外周側のフランジ部8Bに溝状に形成すればよいため、固定スクロール4Bの鋳造時またはダイキャスト成形時に予め設けておくことができ、容易に形成することができる。
【0039】
なお、30は低圧側の軸受取付筒部3Aと低圧側の旋回スクロール19Aとの間に設けられた複数の補助クランク(図1中に図示)で、該補助クランク30は、旋回スクロール19A,19Bの自転を防止するものである。
【0040】
本実施の形態によるスクロール式空気圧縮機は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0041】
まず、電動機11によって回転軸14を回転すると、該回転軸14内で旋回軸17が軸線O1−O1を中心として寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行なう。これにより、旋回軸17に取付けられた旋回スクロール19A,19Bは、固定スクロール4A,4Bに対して旋回運動する。
【0042】
そして、低圧側の旋回スクロール19Aは、低圧側の固定スクロール4Aとの間に形成した圧縮室23Aに吸込口9Aから空気を吸込むことにより、この空気を旋回スクロール19Aが旋回運動する間に順次圧縮し、吐出口10Aから圧縮空気配管24内に吐出する。
【0043】
また、高圧側の旋回スクロール19Bも、低圧側と同様に、高圧側の固定スクロール4Bとの間に圧縮室23Bを形成する。これにより、低圧側の圧縮室23Aから圧縮空気配管24を介して吸込口9Bに供給された圧縮空気を、複数の圧縮室23B内でさらに圧縮し、高圧の圧縮空気を吐出口10Bから外部の空気タンク(図示せず)等に吐出する。
【0044】
このときに、高圧側の吸込口9Bに流入する圧縮空気の一部は、導入通路29を通って背圧室25に流入する。そして、背圧室25に流入した圧縮空気は、圧縮室23Bから高圧側の旋回スクロール19Bに作用するスラスト荷重を受承し、圧縮室23Bの気密性を維持する。しかも、固定スクロール4Bと旋回スクロール19Bとの間から圧縮空気が漏れ出たとしても、この圧縮空気は、背圧室25に流入するだけで外側や電動機11側に漏洩することはない。従って、低圧側の空気圧縮部から供給される圧縮空気を高圧側の空気圧縮部で効率よく圧縮することができる。
【0045】
かくして、本実施の形態によれば、高圧側の軸受取付筒部3Bと高圧側の固定スクロール4Bとの間には、旋回スクロール19Bの裏面側に位置して背圧室25を画成し、該背圧室25には低圧側の圧縮室23Aから供給される圧縮空気を吸込口9B、導入通路29を介して流入させる構成としている。従って、圧縮室23B内の圧力によって旋回スクロール19Bが固定スクロール4Bから軸方向に離間しようとしても、背圧室25は、流入した圧縮空気によりこのときのスラスト荷重を受承することができ、圧縮室23Bの気密性を維持して圧縮効率を向上することができる。
【0046】
しかも、固定スクロール4Bと旋回スクロール19Bとの間から圧縮空気が漏れ出たとしても、この圧縮空気は、背圧室25に流入するだけで外部に漏洩することはない。これにより、固定スクロール4Bと旋回スクロール19Bとの間にシール部材を設ける必要がなくなるため、シール部材を廃止した分だけ旋回スクロール19Bを小径化することができる。
【0047】
この結果、旋回スクロール19Bの小径化に伴なってスクロール式空気圧縮機全体を小型化することができる。また、旋回スクロール19Bの重量も軽減することができるから、軸受16,18等の負荷を軽減して、これらの耐久性を向上することができる。
【0048】
また、シール部材26は、背圧室25内の圧縮空気がケーシング1、固定スクロール4Bの外側に漏洩するのを防止でき、シール部材27,28は、背圧室25内の圧縮空気が電動機11側に漏洩するのを防止できる。これにより、背圧室25の密閉性を確実なものにすることができ、圧縮効率をより一層向上することができる。
【0049】
さらに、シール部材27,28は、旋回スクロールに設けられていたシール部材に比較して小径化することができるから、シールライン(シールを必要とする長さ寸法)を短くすることができ、圧縮空気の漏れに対する信頼性を向上することができる。
【0050】
次に、図3および図4は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ケーシングまたは高圧側の固定スクロールには背圧室との間で圧縮流体を循環して流通させる循環経路を設け、該循環経路の途中には流通する圧縮流体を冷却する冷却手段を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0051】
31は本実施の形態によるケーシング、32Bは該ケーシング31に固着された高圧側の軸受取付筒部で、該軸受取付筒部32Bは、第1の実施の形態による高圧側の軸受取付筒部3Bとほぼ同様に、環状部32B1と筒部32B2とから有底筒状に形成され、筒部32B2の先端部にはシール取付溝32B3が形成されている。また、筒部32B2には、後述の圧縮空気流入口47と圧縮空気流出口49とが設けられている。
【0052】
33は軸受取付筒部32Bの中央側に設けられた摺接リングで、該摺接リング33は、薄肉な環状円板として形成され、環状部32B1に嵌着、圧入、ねじ止め等の手段を用いて気密に取付けられている。また、摺接リング33は、後述の摺接シール46が摺接するものである。
【0053】
34Bはケーシング31の軸受取付筒部32Bに固定的に設けられた本実施の形態による高圧側の固定スクロールで、該固定スクロール34Bは、第1の実施の形態による高圧側の固定スクロール4Bとほぼ同様に、鏡板35B、ラップ部36B、筒部37B、フランジ部38Bによって大略構成されている。しかし、本実施の形態による固定スクロール34Bは、第1の実施の形態で設けられていた吸込口と導入通路が廃止されている点で、第1の実施の形態による固定スクロール4Bと相違している。
【0054】
39Bは高圧側の固定スクロール34Bと対向してケーシング31内に旋回可能に設けられた本実施の形態による高圧側の旋回スクロールで、該旋回スクロール39Bは、第1の実施の形態による高圧側の旋回スクロール19Bとほぼ同様に、鏡板40B、ラップ部41B、ボス部42Bによって大略構成されている。しかし、本実施の形態による高圧側の旋回スクロール39Bは、ボス部42Bの先端部に後述する摺接シール46が取付けられるシール取付溝43Bが形成されている点で、第1の実施の形態による旋回スクロール19Bと相違している。
【0055】
ここで、高圧側の旋回スクロール39Bは、固定スクロール34Bとの間に高圧側の圧縮室44Bを複数画成している。そして、旋回スクロール39Bは、そのボス部42B内に旋回軸17の端部を挿嵌した状態で該旋回軸17にボルト止めされている。
【0056】
45は高圧側の軸受取付筒部32Bと固定スクロール34Bとの間に位置して旋回スクロール39Bの鏡板40Bの裏面側に画成された背圧室で、該背圧室45は、低圧側の圧縮室23Aで圧縮された空気が後述の圧縮空気配管50等を介して流入する空間を形成している。また、背圧室45は、後述する循環配管52との間で圧縮空気を循環流通させる通路としての機能も有している。そして、背圧室45は、シール部材26と後述の摺接シール46とにより外側と電動機11側とに対して密閉されている。
【0057】
46は旋回スクロール39Bのシール取付溝43Bに取付けられたシール部材としての摺接シールで、該摺接シール46は、径方向外向きに開口する断面U字状に形成されている。また、摺接シール46には、一方の開口端側に位置してシール取付溝43Bの底面に接触してシールするリップ部46Aと、他方の開口端側に位置して摺接リング33に摺接してシールするリップ部46Bとが設けられている。
【0058】
そして、摺接シール46は、旋回スクロール39Bと摺接リング33との間を気密にシールしている。これにより、摺接シール46は、背圧室45内の圧縮空気が軸受取付筒部32Bと回転軸14との間、回転軸14と旋回軸17との間に形成される隙間から電動機11側に漏洩するのを防止することができる。
【0059】
47は軸受取付筒部32Bの筒部32B2に設けられた圧縮流体流入口としての圧縮空気流入口で、該圧縮空気流入口47には後述の圧縮空気配管50が接続されている。これにより、圧縮空気流入口47は背圧室45に低圧側の圧縮室23Aから吐出された圧縮空気を流入させる。
【0060】
48は旋回スクロール39Bの鏡板40Bに形成された高圧側の吸込口で、該吸込口48は、例えば鏡板40Bの表面を径方向外向きに切欠くことによって形成されている。そして、吸込口48は、圧縮空気流入口47から背圧室45に供給される圧縮空気を圧縮室44Bに導くものである。
【0061】
また、49は軸受取付筒部32Bの筒部32B2に設けられた圧縮流体流出口としての圧縮空気流出口で、該圧縮空気流出口49は圧縮空気流入口47から背圧室45に供給される圧縮空気の一部を後述の循環配管52側に流出するものである。
【0062】
50は低圧側の固定スクロール4Aと高圧側の軸受取付筒部32Bとの間に設けられた圧縮空気配管で、該圧縮空気配管50は、一端が低圧側の固定スクロール4Aの吐出口10Aに接続され、他端が高圧側の軸受取付筒部32Bの圧縮空気流入口47に接続されている。これにより、圧縮空気配管50は、低圧側の圧縮室23Aから吐出された圧縮空気を高圧側の背圧室45に向けて流通する。
【0063】
また、51は圧縮空気配管50の途中に設けられた中間冷却器で、該中間冷却器51は、例えば熱交換器51A、ファン51B等を備えた冷却装置として構成されている。そして、中間冷却器51は、低圧側の圧縮室23Aから背圧室45側に供給される圧縮空気を冷却するものである。
【0064】
52は一端が圧縮空気流出口49に接続され、他端が圧縮空気流入口47の近傍で圧縮空気配管50に接続された循環経路としての循環配管で、該循環配管52は、圧縮空気流出口49から流出する背圧室45内の圧縮空気を圧縮空気流入口47側に向け流通させるものである。これにより、圧縮空気は、背圧室45と循環配管52とで循環流通する。
【0065】
また、53は循環配管52の途中に設けられた冷却手段としての循環冷却器で、該循環冷却器53は、前述した中間冷却器51と同様に、熱交換器53A、ファン53B等によって構成されている。そして、循環冷却器53は、循環配管52内を流通する圧縮空気を冷却するものである。
【0066】
かくして、このように構成された本実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態によれば、圧縮空気配管50を低圧側の圧縮室23Aから高圧側の背圧室45に向けて流通する圧縮空気は、該圧縮空気配管50の途中に設けた中間冷却器51によって冷却することができる。これにより、圧縮空気の熱膨張を抑えて圧縮効率を向上することができる。
【0067】
また、冷却した圧縮空気を高圧側の圧縮室44B内に送りこむことにより、この冷却空気は、固定スクロール34Bのラップ部36B、旋回スクロール39Bのラップ部41Bを冷却することができるから、各ラップ部36B,41B間の接触を防止でき、信頼性を向上することができる。
【0068】
さらに、背圧室45内の圧縮空気を循環配管52を用いて循環流通させ、この循環配管52の途中に循環冷却器53を設けて循環流通する圧縮空気を冷却しているから、固定スクロール34Bのラップ部36B、旋回スクロール39Bのラップ部41B等をより効果的に冷却することができ、圧縮性能、信頼性等を向上することができる。また、軸受16,18、シール部材26、摺接シール46、リップシール等も冷却することができ、これらの耐久性を向上することができる。
【0069】
なお、第2の実施の形態では、高圧側の圧縮部に背圧室45との間で圧縮空気を循環流通するための圧縮空気流出口49と循環配管52を設け、該循環配管52の途中に循環流通する圧縮空気を冷却する循環冷却器53を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば高圧側の圧縮部から圧縮空気流出口49、循環配管52、循環冷却器53を廃止する構成としてもよい。
【0070】
また、第2の実施の形態では、摺接シール46は、断面U字状に形成し、一方の開口端側に形成されたリップ部46Aをシール取付溝43Bの底面に接触させてシールし、他方の開口端側に形成されたリップ部46Bを摺接リング33に摺接させてシールする構成としている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図5に示す変形例による摺接シール61のように、シール取付溝43Bの底面に対してはリング取付段部61Aに取付けられたOリング62を用いてシールし、摺接リング33に対しては他方の開口端側に形成されたリップ部61Bを用いてシールする構成としてもよい。
【0071】
また、第2の実施の形態では、圧縮空気流入口47を高圧側の軸受取付筒部32Bの筒部32B2に設け、圧縮空気配管50を圧縮空気流入口47に接続した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、高圧側の固定スクロール34Bのフランジ部38Bに圧縮空気流入口を設け、該圧縮空気流入口に圧縮空気配管50を接続する構成としてもよい。
【0072】
また、第2の実施の形態では、循環配管52は、一端を高圧側の軸受取付筒部32Bの筒部32B2に設けられた圧縮空気流出口49に接続し、他端を圧縮空気流入口47の近傍で圧縮空気配管50に接続した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば循環配管52の一端は、高圧側の固定スクロール34Bのフランジ部38Bに接続する構成としてもよい。また、循環配管52の他端は、圧縮空気配管50と切離して高圧側の軸受取付筒部32Bの筒部32B2または高圧側の固定スクロール34Bのフランジ部38Bに接続する構成としてもよい。
【0073】
また、各実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール空気圧縮機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば真空ポンプ、冷媒圧縮機等にも広く適用できるものである。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、ケーシングと高圧側の固定スクロールとの間には高圧側の旋回スクロールの鏡板の裏面側に位置して背圧室を画成し、ケーシング、高圧側の固定スクロール、高圧側の旋回スクロールのうち少なくともいずれかの部材には、前記背圧室に低圧側の圧縮室から吐出された圧縮流体を流入させる圧縮流体流入口を設ける構成としている。
【0075】
従って、低圧側の圧縮室から吐出された圧縮流体は高圧側の圧縮室に供給でき、また圧縮流体流入口から背圧室に流入させることができる。そして、背圧室は、流入した圧縮流体によって圧縮室から旋回スクロールに作用するスラスト荷重を受承できるから、圧縮室の気密性を向上して圧縮効率を向上することができる。
【0076】
しかも、固定スクロールと旋回スクロールとの間から漏れ出た圧縮空気は、密閉された背圧室に流入するから、この圧縮空気が電動機側や外部に漏洩するのを防止することができる。これにより、固定スクロールと旋回スクロールとの間にシール部材を設ける必要がなくなるから、シール部材を廃止した分だけ旋回スクロールを小径化することができる。
【0077】
この結果、旋回スクロールの小径化に伴なってスクロール式空気圧縮機全体を小型化することができる。また、旋回スクロールの重量も軽減することができるから、軸受等の負荷を軽減して、これらの耐久性を向上することができる。
【0078】
請求項2の発明によれば、背圧室を電動機側に対して気密にシールするシール部材は、背圧室内の圧縮流体が電動機側に漏洩するのを防止することができる。また、背圧室をケーシングと高圧側の固定スクロールとの外側に対して気密にシールするシール部材は、ケーシングと固定スクロールと隙間から背圧室内の圧縮流体が外側に漏洩するのを防止することができる。これにより、背圧室を外部に対して確実に密閉することができ、より一層圧縮効率を向上することができる。
【0079】
請求項3の発明によれば、ケーシングまたは高圧側の固定スクロールには背圧室との間で圧縮流体を循環して流通させる循環経路を設け、該循環経路の途中には流通する圧縮流体を冷却する冷却手段を設ける構成としている。従って、背圧室に流入した圧縮流体の一部は、循環経路に流入し、該循環経路と背圧室との間を循環流通する。そして、冷却手段は、循環経路を流通する圧縮流体を冷却することができる。これにより、高圧側の固定スクロール、旋回スクロールのラップ部を冷えた圧縮空気で冷却することができるから、該各ラップ部間の接触を防止でき、信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に適用されるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】図1中の高圧側の固定スクロール、旋回スクロール、シール部材等を拡大して示す要部拡大縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に適用されるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図4】図3中の摺接シール等を拡大して示す要部拡大縦断面図である。
【図5】本発明の変形例による摺接シールを拡大して示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1,31 ケーシング
4A 低圧側の固定スクロール
5A,5B,20A,20B,35B,40B 鏡板
6A,6B,21A,21B,36B,41B ラップ部
9A 低圧側の吸込口
10A 低圧側の吐出口
4B,34B 高圧側の固定スクロール
9B,48 高圧側の吸込口(圧縮流体流入口)
10B 高圧側の吐出口
11 電動機
14 回転軸(出力軸)
17 旋回軸(出力軸)
19A 低圧側の旋回スクロール
23A 低圧側の圧縮室
19B,39B 高圧側の旋回スクロール
23B,44B 高圧側の圧縮室
24,50 圧縮空気配管
25,45 背圧室
26,27,28 シール部材
29 導入通路(圧縮流体流入口)
46,61 摺接シール(シール部材)
47 圧縮空気流入口(圧縮流体流入口)
49 圧縮空気流出口(圧縮流体流出口)
52 循環配管(循環経路)
53 循環冷却器(冷却手段)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a scroll type fluid machine suitably used as, for example, an air compressor.
[0002]
[Prior art]
In general, a scroll-type fluid machine includes a casing, a fixed scroll provided on the casing, and a spiral wrap portion provided upright on a head plate, a drive shaft rotatably provided on the casing, and a casing inside the casing. A revolving scroll that is rotatably provided at the tip end side of the drive shaft and has a head plate on which a wrap portion overlapping the wrap portion of the fixed scroll and defining a plurality of compression chambers is provided.
[0003]
This scroll-type fluid machine sucks air or the like from a suction port provided on the outer peripheral side of the fixed scroll by rotating the drive shaft from the outside and orbiting the orbiting scroll with a fixed eccentricity relative to the fixed scroll. Meanwhile, this air is sequentially compressed in each of the compression chambers, and is discharged to the outside as compressed air from a discharge port provided at the center of the fixed scroll.
[0004]
Further, there is known a scroll type fluid machine in which the amount of compressed air is increased (for example, see Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-13492
[0006]
In such a scroll type fluid machine, first and second fixed scrolls are provided apart from each other in an axial direction of a casing, and an electric motor is disposed between the fixed scrolls in the casing. . In the casing, there is provided a cylindrical rotary shaft fixed in the rotor of the electric motor, and a turning shaft rotatably eccentrically supported on the inner peripheral side of the rotating shaft. Has a configuration in which first and second orbiting scrolls are provided to face the first and second fixed scrolls, respectively.
[0007]
Then, in such a scroll type fluid machine, when the electric motor is driven to rotate the rotor, the rotation causes the rotary shaft to perform a rotary motion, and the rotary shaft in the rotary shaft performs the rotary motion. Thereby, the first and second orbiting scrolls provided on the orbiting shaft orbit with respect to the first and second fixed scrolls, and sequentially compress the sucked air in the compression chamber.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the scroll type fluid machine according to Patent Document 1 is sometimes used as a two-stage compressor. In this case, the discharge port of the fixed scroll, which is the low pressure side of the first and second fixed scrolls, and the high pressure side are used. By providing a fluid path connecting the fixed scroll suction port and the compressed air compressed between the low pressure side fixed scroll and the orbiting scroll, further guiding the compressed air between the high pressure side fixed scroll and the orbiting scroll, The high-pressure compressed air compressed in two stages is stored in a tank or the like.
[0009]
However, when such a two-stage scroll compressor is used, the outermost compression chamber is higher than the atmospheric pressure in the high-pressure side compression chamber. Compressed air may leak to the outside, and there is a problem that the compression efficiency cannot be improved.
[0010]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the related art, and an object of the present invention is to prevent a compressed fluid from leaking from a high-pressure side compression chamber to the outside and improve compression efficiency. To provide a scroll type fluid machine.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
A scroll-type fluid machine according to the present invention includes a cylindrical casing extending in an axial direction, and a low-pressure side and a high-pressure side fixedly provided at both ends of the casing and having a spiral wrap portion erected on the surface of a head plate. A fixed scroll, an electric motor provided in the casing between the fixed scrolls on the low-pressure side and the high-pressure side, and having an output shaft eccentrically arranged with respect to the axis of the casing; Wraps are provided at both ends of the output shaft of the electric motor so as to face the fixed scrolls on the side, and overlap the wrap portions of the fixed scrolls on the low pressure side and the high pressure side to define a plurality of compression chambers on the surface of the end plate. There is provided a low pressure side and a high pressure side orbiting scroll which are provided upright, and compressed air discharged from the low pressure side compression chamber is sucked into the high pressure side compression chamber.
[0012]
In order to solve the above-described problem, a feature of the configuration adopted by the invention of claim 1 is that a position between the casing and the fixed scroll on the high pressure side is located on the back side of the end plate of the orbiting scroll on the high pressure side. A back pressure chamber is defined, and at least one of a casing, a high pressure side fixed scroll, and a high pressure side orbiting scroll is caused to flow the compressed fluid discharged from the low pressure side compression chamber into the back pressure chamber. The configuration is such that a compressed fluid inlet is provided.
[0013]
With this configuration, the compressed fluid discharged from the low-pressure side compression chamber is supplied to the high-pressure side compression chamber, and flows into the back pressure chamber from the compressed fluid inlet. The back pressure chamber receives a thrust load acting on the orbiting scroll from the compression chamber due to the inflowing compressed fluid, and improves the airtightness of the compression chamber. In addition, since the compressed air leaking from between the fixed scroll and the orbiting scroll flows into the sealed back pressure chamber, it is possible to prevent the compressed air from leaking to the motor side or the outside.
[0014]
According to the invention of
[0015]
With this configuration, the seal member that hermetically seals the back pressure chamber with respect to the motor side prevents the compressed fluid in the back pressure chamber from leaking to the motor side. In addition, the sealing member that hermetically seals the back pressure chamber to the outside of the casing and the fixed scroll on the high pressure side prevents the compressed fluid in the back pressure chamber from leaking outside from the gap between the casing and the fixed scroll.
[0016]
According to the third aspect of the invention, the casing or the fixed scroll on the high pressure side is provided with a circulation path for circulating and flowing the compressed fluid between the casing and the back pressure chamber, and cooling the flowing compressed fluid in the middle of the circulation path. That is, the cooling means is provided.
[0017]
With this configuration, a part of the compressed fluid that has flowed into the back pressure chamber flows into the circulation path and circulates between the circulation path and the back pressure chamber. Then, the cooling means cools the compressed fluid flowing through the circulation path.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a scroll-type air compressor will be described as an example of a scroll-type fluid machine according to an embodiment of the present invention, and will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0019]
First, FIG. 1 and FIG. 2 show a first embodiment of the present invention. Reference numeral 1 denotes a cylindrical casing forming an outer frame of a scroll-type air compressor. The casing 1 includes a casing
[0020]
[0021]
The fixed
[0022]
On the other hand, the fixed
[0023]
[0024]
[0025]
[0026]
[0027]
The
[0028]
On the other hand, the
[0029]
[0030]
Next,
[0031]
The
[0032]
Furthermore, when the compressed air leaks from between the
[0033]
[0034]
[0035]
[0036]
As described above, the
[0037]
[0038]
Since the
[0039]
[0040]
The scroll-type air compressor according to the present embodiment has the above-described configuration, and the operation thereof will be described next.
[0041]
First, when the rotating
[0042]
The
[0043]
Similarly to the low-pressure side, the high-pressure
[0044]
At this time, part of the compressed air flowing into the high pressure
[0045]
Thus, according to the present embodiment, a
[0046]
Moreover, even if the compressed air leaks from between the
[0047]
As a result, the whole scroll type air compressor can be reduced in size with the reduction in the diameter of the
[0048]
Further, the
[0049]
Further, since the diameter of the
[0050]
Next, FIG. 3 and FIG. 4 show a second embodiment of the present invention. The feature of this embodiment is that a compressed fluid is circulated between a casing or a fixed scroll on a high pressure side and a back pressure chamber. And a cooling means for cooling the flowing compressed fluid is provided in the middle of the circulation path. Note that, in the present embodiment, the same components as those in the above-described first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0051]
31 is a casing according to the present embodiment, 32B is a high-pressure side bearing mounting cylindrical portion fixed to the
[0052]
[0053]
[0054]
[0055]
Here, the high-pressure
[0056]
[0057]
[0058]
The sliding
[0059]
Reference numeral 47 denotes a compressed air inlet as a compressed fluid inlet provided in the cylindrical portion 32B2 of the bearing mounting
[0060]
[0061]
Reference numeral 49 denotes a compressed air outlet as a compressed fluid outlet provided in the cylindrical portion 32B2 of the bearing mounting
[0062]
[0063]
[0064]
A
[0065]
[0066]
Thus, also in the present embodiment configured as described above, it is possible to obtain substantially the same operation and effect as in the first embodiment. In particular, according to the present embodiment, the compressed air flowing through the
[0067]
Further, by sending the cooled compressed air into the compression chamber 44B on the high pressure side, the cooled air can cool the
[0068]
Further, the compressed air in the
[0069]
In the second embodiment, a compressed air outlet 49 and a
[0070]
Further, in the second embodiment, the sliding
[0071]
In the second embodiment, the compressed air inlet 47 is provided in the cylindrical portion 32B2 of the high-pressure side bearing mounting
[0072]
In the second embodiment, the
[0073]
Further, in each embodiment, a scroll air compressor has been described as an example of a scroll fluid machine, but the present invention is not limited to this, and can be widely applied to, for example, a vacuum pump, a refrigerant compressor, and the like. .
[0074]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the first aspect of the present invention, a back pressure chamber is defined between the casing and the fixed scroll on the high pressure side on the back side of the end plate of the orbiting scroll on the high pressure side. At least one of the high-pressure side fixed scroll and the high-pressure side orbiting scroll is provided with a compressed fluid inlet for allowing the compressed fluid discharged from the low-pressure side compression chamber to flow into the back pressure chamber. .
[0075]
Therefore, the compressed fluid discharged from the low-pressure side compression chamber can be supplied to the high-pressure side compression chamber, and can also flow from the compressed fluid inlet into the back pressure chamber. The back pressure chamber can receive a thrust load acting on the orbiting scroll from the compression chamber due to the flowing compressed fluid, so that the airtightness of the compression chamber can be improved and the compression efficiency can be improved.
[0076]
In addition, since the compressed air leaking from between the fixed scroll and the orbiting scroll flows into the sealed back pressure chamber, it is possible to prevent the compressed air from leaking to the motor side or the outside. This eliminates the need to provide a seal member between the fixed scroll and the orbiting scroll, so that the diameter of the orbiting scroll can be reduced by the amount that the seal member is eliminated.
[0077]
As a result, the whole scroll type air compressor can be reduced in size with the reduction in the diameter of the orbiting scroll. In addition, since the weight of the orbiting scroll can be reduced, the load on the bearing and the like can be reduced, and the durability thereof can be improved.
[0078]
According to the second aspect of the present invention, the seal member that hermetically seals the back pressure chamber with respect to the motor can prevent the compressed fluid in the back pressure chamber from leaking to the motor. Further, the sealing member for hermetically sealing the back pressure chamber to the outside of the casing and the fixed scroll on the high pressure side prevents the compressed fluid in the back pressure chamber from leaking outside from the gap between the casing and the fixed scroll. Can be. Thereby, the back pressure chamber can be reliably sealed from the outside, and the compression efficiency can be further improved.
[0079]
According to the invention of claim 3, the casing or the fixed scroll on the high pressure side is provided with a circulation path for circulating and flowing the compressed fluid between the casing and the back pressure chamber. A configuration is provided in which cooling means for cooling is provided. Therefore, a part of the compressed fluid flowing into the back pressure chamber flows into the circulation path and circulates and circulates between the circulation path and the back pressure chamber. The cooling means can cool the compressed fluid flowing through the circulation path. As a result, the wrap portions of the fixed scroll and the orbiting scroll on the high pressure side can be cooled with cold compressed air, so that contact between the wrap portions can be prevented, and reliability can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a scroll type air compressor applied to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged longitudinal sectional view showing a main part of the high-pressure side fixed scroll, the orbiting scroll, a seal member, and the like in FIG. 1 in an enlarged manner.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing a scroll type air compressor applied to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an enlarged longitudinal sectional view of a main part showing a sliding contact seal and the like in FIG. 3 in an enlarged manner.
FIG. 5 is an enlarged longitudinal sectional view of a main part showing a sliding contact seal according to a modification of the present invention in an enlarged manner.
[Explanation of symbols]
1,31 casing
4A Low pressure fixed scroll
5A, 5B, 20A, 20B, 35B, 40B End plate
6A, 6B, 21A, 21B, 36B, 41B Wrap part
9A Low pressure side suction port
10A Low pressure side discharge port
4B, 34B Fixed scroll on high pressure side
9B, 48 High pressure side suction port (compressed fluid inlet)
10B High pressure side discharge port
11 Electric motor
14 Rotary shaft (output shaft)
17 Swing axis (output axis)
19A Orbiting scroll on low pressure side
23A Low pressure side compression chamber
19B, 39B High-pressure orbiting scroll
23B, 44B High pressure side compression chamber
24,50 compressed air piping
25,45 back pressure chamber
26, 27, 28 Sealing member
29 Introductory passage (compressed fluid inlet)
46, 61 Sliding contact seal (seal member)
47 Compressed air inlet (compressed fluid inlet)
49 Compressed air outlet (compressed fluid outlet)
52 Circulation piping (circulation route)
53 Circulating cooler (cooling means)
Claims (3)
該ケーシングの両端側にそれぞれ固定して設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部が立設された低圧側,高圧側の固定スクロールと、
該低圧側,高圧側の固定スクロール間に位置して前記ケーシング内に設けられ、前記ケーシングの軸線に対して偏心して配置された出力軸を有する電動機と、
前記低圧側,高圧側の固定スクロールと対向するように該電動機の出力軸の両端側に設けられ、鏡板の表面に前記低圧側,高圧側の固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップが立設された低圧側,高圧側の旋回スクロールとを備え、
前記低圧側の圧縮室から吐出された圧縮空気は、高圧側の圧縮室に吸込ませる構成としてなるスクロール式流体機械において
前記ケーシングと高圧側の固定スクロールとの間には高圧側の旋回スクロールの鏡板の裏面側に位置して背圧室を画成し、
前記ケーシング、高圧側の固定スクロール、高圧側の旋回スクロールのうち少なくともいずれかの部材には、前記背圧室に低圧側の圧縮室から吐出された圧縮流体を流入させる圧縮流体流入口を設ける構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。A cylindrical casing extending in the axial direction;
Fixed scrolls on the low-pressure side and high-pressure side, each of which is fixedly provided on both ends of the casing, and has a spiral wrap portion erected on the surface of the end plate;
An electric motor that is provided in the casing and located between the fixed scrolls on the low-pressure side and the high-pressure side and that has an output shaft eccentrically arranged with respect to the axis of the casing;
A plurality of compression chambers are provided on both ends of the output shaft of the electric motor so as to face the low-pressure side and high-pressure side fixed scrolls, and overlap the wrap portions of the low-pressure side and high-pressure side fixed scrolls on the surface of the head plate. A low-pressure side and a high-pressure side orbiting scroll on which the lap to be defined is erected,
In a scroll-type fluid machine configured so that compressed air discharged from the low-pressure side compression chamber is sucked into the high-pressure side compression chamber, a head plate of a high-pressure side orbiting scroll is provided between the casing and the high-pressure side fixed scroll. Defines a back pressure chamber located on the back side of
At least one of the casing, the fixed scroll on the high pressure side, and the orbiting scroll on the high pressure side is provided with a compressed fluid inlet through which the compressed fluid discharged from the compression chamber on the low pressure side flows into the back pressure chamber. A scroll type fluid machine characterized by the following.
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