JP2004108932A - Method for evaluating reaction rate of silane coupling agent used for surface treatment of inorganic filler - Google Patents
Method for evaluating reaction rate of silane coupling agent used for surface treatment of inorganic filler Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004108932A JP2004108932A JP2002271810A JP2002271810A JP2004108932A JP 2004108932 A JP2004108932 A JP 2004108932A JP 2002271810 A JP2002271810 A JP 2002271810A JP 2002271810 A JP2002271810 A JP 2002271810A JP 2004108932 A JP2004108932 A JP 2004108932A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silane coupling
- coupling agent
- inorganic filler
- alcohol
- alkoxy group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応率評価方法に関し、詳しくは、樹脂等の補強剤として用いられる無機系充填剤の表面に施したシランカップリング剤の反応率を精度良く評価し、無機系充填剤とシランカップリング剤の密着性を評価するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂・ゴム等の補強剤としては、一般にシリカ等の無機系充填剤が用いられている。このような無機系充填剤と樹脂・ゴムとの密着性が悪いと、樹脂・ゴム中から無機系充填剤が脱落することがあり、製品強度に影響を及ぼしたり製品に傷が付いたりすることがある。よって、無機系充填剤(無機系フィラー)には、樹脂等との濡れ性、接着性向上のために、しばしばシランカップリング剤等で表面処理を施すことが行われている。
【0003】
シランカップリング剤は加水分解、縮合反応等の複雑な反応過程を経てその表面改質剤として機能するため古くからその反応機構については研究がなされている。特に、シランカップリング剤単体では、その反応過程について核磁気共鳴分光法(NMR)にて詳細な解析が行われている。
【0004】
しかし、上記のような実使用状態は、シランカップリング剤は、無機系充填剤の表面に塗布され、その表面で無機系充填剤と反応して存在するため、核磁気共鳴分光法(NMR)、赤外吸収分光法等の分光法による定量的な解析は困難である。特に、シリカを無機系充填剤として用いた場合、シランカップリング剤だけでなく、無機系充填剤であるシリカの表面にもシラノール基を有するため、分光法による定量的な解析はより困難となり、シランカップリング剤の反応過程の追跡が難しい。
【0005】
その他、無機系充填剤の表面に付着した炭素量にて、表面処理剤の塗布状態を概算する方法が挙げられる。また、特開2001−85806号では、表面処理剤による処理状態を熱分析(示差走査熱量測定:DSC)によって検査する方法、即ち、表面処理後のフィラーを加熱する際にピーク的に発生する熱量を参照し、その熱量によりフィラーに対する表面処理剤の処理量を判定し、フィラーの表面状態を検査する配線基板の樹脂用フィラーの表面処理状態検査方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無機系充填剤の表面に付着した炭素量にて、表面処理剤の塗布状態を概算する方法や特開2001−85806号の方法では、製造プロセスで混入する有機物汚染物質等も一緒に分析してしまい誤差が生じるという問題がある。また、微量の場合には感度が足りない場合もあり、上記のような方法では、表面処理されたシランカップリング剤の反応過程を精度良く評価できず、シランカップリング剤と無機系充填剤の密着状態を評価できないという問題がある。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤において、シランカップリング剤と無機系充填剤の反応率を定量的に評価し、シランカップリング剤と無機系充填剤の密着性を評価することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤を第1アルコール中に浸漬し、該第1アルコールにより上記シランカップリング剤中のアルコキシ基を置換し、該アルコキシ基を有する第2アルコールを生成し、
ガスクロマトグラフ分析により、上記第1アルコールと上記アルコキシ基を有する第2アルコールとを分離すると共に、上記アルコキシ基を有する第2アルコール量を定量して、上記置換前に上記シランカップリング剤中に存在していたアルコキシ基の量を同定し、上記無機系充填剤に表面処理されたシランカップリング剤と該無機系充填剤との反応率を評価することを特徴とする無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応率評価方法を提供している。
【0009】
本発明は、本発明者が鋭意研究の結果、以下のことを見出したことに基づくものである。シランカップリング剤は、分子中のアルコキシ基が加水分解し、その後脱水縮合することにより無機系充填剤と反応する。よって、シランカップリング剤と無機系充填剤の反応率を評価するには、シランカップリング剤中に残存するアルコキシ基の量を定量することが必要である。即ち、シランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量することで、シランカップリング剤の加水分解の進行度を把握することができ、これにより脱水縮合によるシランカップリング剤と無機系充填剤との反応率を把握することができる。
【0010】
さらに、シランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量するにあたり、シランカップリング剤のアルコール交換性に着目し、化学反応前処理技術を開発した。即ち、シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤を過剰のアルコール(第1アルコール)中に浸漬し、この第1アルコールによりシランカップリング剤中に残存しているアルコキシ基を置換し、該アルコキシ基を有する第2アルコールを生成する。
【0011】
次に、ガスクロマトグラフ分析により、第1アルコールとアルコキシ基を有する第2アルコールとを分離すると共に、アルコキシ基を有する第2アルコール量を定量する。これにより、置換前にシランカップリング剤中に存在していたアルコキシ基の量を同定することができる。即ち、シランカップリング剤中に残存するアルコキシ基のほぼ全てをアルコールに置換してしまうと、この置換されたアルコキシ基を有する第2アルコール量をガスクロマトグラフ分析により定量することで、無機系充填剤に表面処理されたシランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量することができる。
【0012】
そして、この同定されたアルコキシ基を有する第2アルコール量により、既に加水分解している水酸基の定量が可能となり、無機系充填剤に表面処理されたシランカップリング剤と該無機系充填剤との反応率を評価することができる。
【0013】
このように、シランカップリング剤を無機系充填剤に表面処理した場合でも、シランカップリング剤単体と同様に、アルコキシ基のアルコール交換反応が進行する。また、ガスクロマトグラフ分析は、アルコールの定量に優れ、微量でも検知できるため、非常に精度良く置換されたアルコキシ基を有する第2アルコール量を定量することができる。よって、本発明は、無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤と無機系充填剤との反応過程・反応率を定量的に精度良く、評価することができる。その結果、シランカップリング剤と無機系充填剤の密着性を評価することができる。
【0014】
上述したように、ガスクロマトグラフ分析は、設備の選択、溶液の濃縮前処理等が活用できるため、微量でも化学反応により生成したアルコールの検知が可能である。また、アルコールに適したガスクロマトグラフ分析の検出器は、水素化イオン検出器、質量分析器、熱伝導度検出器等が挙げられる。特に、微量の場合は、水素化イオン検出器、質量分析器が適している。
なお、過剰に存在させた第1アルコール及び生成した第2アルコールと、無機系充填剤とは、ろ過分離、遠心分離等により固液分離され、分離された液体をガスクロマトグラフ分析により測定している。
【0015】
上記シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤は、上記第1アルコール中に40℃〜80℃の温度で、12時間〜48時間の条件下で浸漬していることが好ましい。上記条件で第1アルコール中に浸漬することで、シランカップリング剤中のアルコキシ基をほぼ100%第2アルコールに置換することができる。
なお、アルコールへの置換は100%が最適であるが、好ましくは60%以上程度置換されていれば良い。
【0016】
温度と時間を上記範囲としているのは、40℃より低いとアルコキシ基が十分にアルコールに置換されないためであり、一方、80℃より高いと揮発性の高いアルコールが反応容器より揮散してしまい、測定結果のばらつきが大きくなりやすいためである。
また、12時間より短いとアルコキシ基が十分にアルコールに置換されず、48時間より長いと上記のように揮散による精度の低下や試験材の劣化が生じやすくなったり、分析スループットの低下が顕著になりやすい。ただし、このような揮散等の影響を受けにくければ48時間以上としても良い。なお、さらには50℃〜70℃、20時間〜30時間の条件が好ましい。
また、攪拌や振とう等により置換反応の反応効率を向上することができる。
【0017】
上記第1アルコールとして、エタノール、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノールから選択されるアルコールが用いられることが好ましい。このように、分子量が小さく、粘性が小さいアルコールは運動性が高く、アルコキシ基の置換反応性に優れている。アルコールによりシランカップリング剤中のアルコキシ基を置換するには、一般式(−OR)からなる反応基(アルコキシ基)のR部分のアルキル基以外の官能基を有するアルコールが良い。
【0018】
シランカップリング剤としては、下式で表されるものが挙げられる。なお、下式中、Xは有機反応基でアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、メタクリル基、ビニル基等が挙げられる。Yは無機反応基であり、一般式(−OR)からなる反応基(アルコキシ基)で、Rは同一または異なる炭素数1〜3の飽和アルキル基である。なお、nは1〜3の整数である。
【0019】
また、具体的に、シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリクロルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフェン等が挙げられる。
【0020】
無機系充填剤としては、シリカ、酸化亜鉛からなるウィスカ、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、アルミナ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫化モリブデン等が挙げられる。無機系充填剤の形態としては、粒子状、繊維状、針状、フレーク状等種々の形態とすることができる。
【0021】
シランカップリング剤は、無機系充填剤の表面にドライスプレー、浸漬、湿式等の方法で塗布することができる。また、無機系充填剤の重量の0.1%以上5.0%以下のシランカップリング剤が施されたものに好適である。
【0022】
このように、シランカップリング剤が表面処理された無機系充填剤は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレン(PE)等の溶融粘度が低く、大量に充填剤を配合できるような樹脂中に混練等して樹脂材料として用いることができる。本発明では、これらの樹脂とシランカップリング剤が表面処理された無機系充填剤との密着性を評価することができ、無機系充填剤のベース樹脂からの脱落状況等の評価に好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応率評価方法実施形態を図面を参照して説明する。
【0024】
まず、無機系充填剤であるシリカ粒子(1μm〜10μm)に加湿処理を行い、攪拌して均一化し、その後、シランカップリング剤であるビニルトリメトキシシランをドライスプレー法により、シリカ粒子の表面に均一に噴霧し、シランカップリング剤を塗布する。
【0025】
噴霧後、攪拌し、均一被覆のために室温(10℃〜30℃)で30日放置して熟成し、無機系充填剤とシランカップリング剤を反応させる。シランカップリング剤は加水分解された後、脱水縮合により無機系充填剤と密着する。具体的には、図1に示すように、加水分解したシランカップリング剤の水酸基が脱水縮合してシリカ粒子表面にシランカップリング剤が結合する。その後、乾燥して、無機系充填剤であるシリカ粒子に、シランカップリング剤であるビニルトリメトキシシランの表面処理を完成している。なお、シランカップリング剤塗布後は、高温条件下で放置熟成すると反応率が飽和するまでの時間を短縮できる。
【0026】
次に、上記方法でシランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤をアルコール(第1アルコール)中に浸漬する。具体的には、第1アルコールとしてエタノールを用い、60℃で24時間、上記ビニルトリメトキシシランを施したシリカ粒子の表面全体が第1アルコールと十分に接触するように過剰に準備した第1アルコール中に浸漬する。
【0027】
このように第1アルコールへの浸漬により、シランカップリング剤中に残存しているアルコキシ基であるメトキシ基(−OCH3)のほぼ全量(ほぼ100%)が、第1アルコールの作用により第1アルコール中の水酸基(−OH基)と反応し、第2アルコールに置換されメタノールが生成する。即ち、シランカップリング剤中に残存するアルコキシ基の量とほぼ同量のアルコールに置換されることとなる。これにより第1アルコールと第2アルコールが混在する。
【0028】
次に、混在している第1アルコール及びアルコキシ基を有する第2アルコールとシリカ粒子とを、ろ過により固液分離しシリカ粒子を除去する。ろ過処理された液体をガスクロマトグラフ分析により、第1アルコールとアルコキシ基を有する第2アルコールとに分離すると共に、アルコキシ基を有する第2アルコール量を定量する。これにより、置換前にシランカップリング剤中に存在していたアルコキシ基の量を同定する。
【0029】
具体的なガスクロマトグラフ分析の分析条件を示す。
INJ:180℃、COM:80℃(0min)、昇温:1℃/min→86℃、昇温:20℃/min→120℃(0min)、DET:200℃、カラム:ジーエルサイエンス製TC−WAX60m(膜厚:0.25μm、内径:0.25mm)、注入量:1.0μm)
【0030】
置換された第2アルコール量が定量できると、無機系充填剤に表面処理されたシランカップリング剤中のアルコキシ基の量も定量できることとなり、これにより、既に加水分解している水酸基の定量が可能となる。最終的に、無機系充填剤に表面処理されたシランカップリング剤の加水分解反応の進行度を把握し、無機系充填剤とシランカップリング剤との反応率を評価する。
【0031】
このように、シランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量することで、シランカップリング剤の加水分解の進行度を把握することができ、これにより脱水縮合によるシランカップリング剤と無機系充填剤との反応率を把握することができる。
【0032】
また、シランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量するにあたり、シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤をアルコール(第1アルコール)中に浸漬し、シランカップリング剤中に残存しているアルコキシ基をアルコール(第2アルコール)に置換している。このため、この置換された生成した第2アルコール量をガスクロマトグラフ分析により定量することができ、非常に精度良く置換されたアルコキシ基を有するアルコール量を定量することができる。よって、無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応過程を定量的に評価することができる。その結果、シランカップリング剤と無機系充填剤の密着性を評価することができる。
【0033】
上記実施形態以外にも、アルコールとして、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノールから選択されるアルコールを用いることもできる。また、シリカ粒子以外の酸化亜鉛等の種々の無機系充填剤であっても良く、シランカップリング剤も従来公知の種々のものとすることができる。なお、ガスクロマトグラフ分析の検出器としては、水素化イオン検出器、質量分析器、あるいは熱伝導度検出器を用いることができる。
【0034】
以下、本発明の無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応率評価方法の実施例について詳述する。
【0035】
(実施例1)
試料は、上記実施形態と同様の方法でビニルトリメトキシシランにて処理したシリカ粉末を用いた。アルコール(第1アルコール)としてエタノールを過剰に反応容器に入れ、60℃で24時間シリカ粉末を浸漬した。シリカ粉末は0.5g用いた。
また、シランカップリング処理の熟成環境は、室温で大気中の放置とした。熟成日数は、3日、11日、22日、28日、42日、49日、56日、63日、70日、77日、84日、91日の12点とした。これら12パターンのシランカップリング剤処理品について、それぞれエタノール浸漬を行い、第2アルコールであるメタノール生成量を上記実施形態と同様の方法でガスクロマトグラフ分析により測定した。
【0036】
(ガスクロマトグラフによる測定)
測定装置は島津製作所製GC−17A、分離カラム(口径0.25mm)は液相:TC−WAX(膜厚:0.25μm)、長さ60mのキャピラリーカラムを用いた。
【0037】
実施例1は、エタノールに浸漬することで、ビニルトリメトキシシランのメトキシ基がほぼ100%アルコールに置換され、メタノールを生成した。具体的には、シランカップリング剤処理後3日目品からは960ppmのメタノールが生成した。また、CHN分析により表面に付着した炭素量と併せて考えると処理後3日目品で、シランカップリング剤であるビニルトリメトキシシランと、無機系充填剤であるシリカ粉末との反応率は50%であった。
【0038】
実験室に放置したシリカ粉末を用い、エタノール中60℃、24時間処理でどの程度のメタノールが生成するか経時変化を追跡したところ図2の○及び実線のようになり(メタノール生成量)、大気中の水分によりアルコキシ基が徐々に加水分解していることを示唆する結果が得られた。
また、図2の●及び破線はフィラー(シリカ粉末)の脱落率(%)の曲線を示す。各処理条件のシリカ粉末を樹脂中の混練した後のシリカ粉末の脱落率を示し、この値が大きいものは、シリカ粉末とシランカップリング剤の密着性が良くないことを示している。
【0039】
(示差走査熱量測定)
さらに、このメタノール生成量の変化と実際のカップリング剤の状態について考察するため、示差走査熱量測定を行った。
測定装置:(DSC−3100S(MAC SCIENCE))
温度条件:25℃→400℃→25℃→400℃、10℃/min
試料重量:約10mg
雰囲気:空気
容器:アルミニウムφ6.5mm容器(蓋有)
【0040】
さらに、図2に示すように、この経時変化によるメタノール減量とDSC挙動との間には相関性があることが確認できた。一連の検討によりアルコール交換反応を用いた前処理は有効であり、さらに無機系充填剤(フィラー)/アルコール溶液中のメタノール生成量の減少は加水分解反応に基づいていることを示す結果が得られた。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、シランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量することで、シランカップリング剤の加水分解の進行度を把握することができ、これにより脱水縮合によるシランカップリング剤と無機系充填剤との反応率を把握することができる。また、シランカップリング剤中のアルコキシ基の量を定量するにあたり、シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤をアルコール(第1アルコール)中に浸漬し、シランカップリング剤中に残存しているアルコキシ基をアルコール(第2アルコール)に置換している。このため、この置換されたアルコキシ基を有するアルコール(第2アルコール)をガスクロマトグラフ分析により定量することができ、非常に精度良くアルコキシ量を同定することができる。
【0042】
よって、無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応過程を定量的に評価することができる。その結果、シランカップリング剤と無機系充填剤の密着性を評価することができる。特に、シランカップリング剤による表面処理が施された無機系充填剤をPPS、PE等の樹脂中に配合して用いる際の無機系充填剤と樹脂との密着性評価の指標として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】シランカップリング剤による表面処理の反応過程を示す図である。
【図2】シリカの室温での放置時間に対するメタノール生成量の経時変化を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for evaluating the reaction rate of a silane coupling agent surface-treated on an inorganic filler, and more particularly, the reaction rate of a silane coupling agent applied to the surface of an inorganic filler used as a reinforcing agent such as a resin. Is precisely evaluated to evaluate the adhesion between the inorganic filler and the silane coupling agent.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a reinforcing agent such as resin and rubber, an inorganic filler such as silica has generally been used. If the adhesion between the inorganic filler and the resin / rubber is poor, the inorganic filler may fall out of the resin / rubber, affecting the product strength or damaging the product. There is. Therefore, an inorganic filler (inorganic filler) is often subjected to a surface treatment with a silane coupling agent or the like in order to improve wettability and adhesion with a resin or the like.
[0003]
Since the silane coupling agent functions as a surface modifier through a complicated reaction process such as hydrolysis and condensation reaction, the reaction mechanism has been studied for a long time. In particular, for the silane coupling agent alone, a detailed analysis of the reaction process is performed by nuclear magnetic resonance spectroscopy (NMR).
[0004]
However, in the actual use state as described above, the silane coupling agent is applied to the surface of the inorganic filler and reacts with the inorganic filler on the surface, so that the silane coupling agent is present. Quantitative analysis by spectroscopy such as infrared absorption spectroscopy is difficult. In particular, when silica is used as the inorganic filler, not only the silane coupling agent, but also the surface of the inorganic filler, silica, has silanol groups, which makes quantitative analysis by spectroscopy more difficult, It is difficult to track the reaction process of the silane coupling agent.
[0005]
In addition, there is a method of roughly estimating the application state of the surface treating agent based on the amount of carbon attached to the surface of the inorganic filler. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-85806 discloses a method of inspecting the state of treatment with a surface treatment agent by thermal analysis (differential scanning calorimetry: DSC), that is, the amount of heat that peaks when heating a filler after surface treatment. With reference to US Pat. No. 6,064,098, there has been proposed a method for inspecting the surface treatment state of a resin filler of a wiring board, in which the amount of a surface treatment agent applied to a filler is determined based on the amount of heat and the surface state of the filler is inspected.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method of estimating the state of application of the surface treatment agent based on the amount of carbon attached to the surface of the inorganic filler and the method of JP-A-2001-85806, organic contaminants mixed in the production process are also analyzed. There is a problem that an error occurs. In addition, in the case of a very small amount, the sensitivity may be insufficient, and in the above-described method, the reaction process of the surface-treated silane coupling agent cannot be accurately evaluated. There is a problem that the state of adhesion cannot be evaluated.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problem, and quantitatively evaluates the reaction rate between a silane coupling agent and an inorganic filler in an inorganic filler subjected to a surface treatment with a silane coupling agent. Another object of the present invention is to evaluate the adhesion between a silane coupling agent and an inorganic filler.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention provides a method in which an inorganic filler that has been subjected to a surface treatment with a silane coupling agent is immersed in a first alcohol, and the first alcohol converts an alkoxy group in the silane coupling agent. Substituting to produce a secondary alcohol having the alkoxy group,
The first alcohol and the second alcohol having the alkoxy group are separated by gas chromatography analysis, and the amount of the second alcohol having the alkoxy group is quantified to determine the amount present in the silane coupling agent before the substitution. Identify the amount of the alkoxy group that had been, surface treatment on the inorganic filler characterized by evaluating the reaction rate between the inorganic filler and the silane coupling agent surface-treated on the inorganic filler The present invention provides a method for evaluating the conversion of a silane coupling agent.
[0009]
The present invention is based on the fact that the inventor has found the following as a result of earnest research. The silane coupling agent reacts with the inorganic filler by hydrolysis of an alkoxy group in the molecule and subsequent dehydration condensation. Therefore, in order to evaluate the reaction rate between the silane coupling agent and the inorganic filler, it is necessary to quantify the amount of the alkoxy group remaining in the silane coupling agent. That is, by quantifying the amount of the alkoxy group in the silane coupling agent, it is possible to grasp the degree of hydrolysis of the silane coupling agent, whereby the silane coupling agent and the inorganic filler by dehydration condensation can be used. Reaction rate can be ascertained.
[0010]
Furthermore, in quantifying the amount of alkoxy groups in the silane coupling agent, we focused on the alcohol exchangeability of the silane coupling agent and developed a chemical reaction pretreatment technology. That is, the inorganic filler which has been subjected to the surface treatment with the silane coupling agent is immersed in an excessive alcohol (primary alcohol), and the alkoxy group remaining in the silane coupling agent is substituted with the primary alcohol. Then, a secondary alcohol having the alkoxy group is generated.
[0011]
Next, the primary alcohol and the secondary alcohol having an alkoxy group are separated by gas chromatography analysis, and the amount of the secondary alcohol having an alkoxy group is quantified. Thereby, the amount of the alkoxy group existing in the silane coupling agent before the substitution can be identified. That is, when almost all of the alkoxy groups remaining in the silane coupling agent have been replaced with alcohols, the amount of the secondary alcohol having the substituted alkoxy groups is determined by gas chromatographic analysis. The amount of the alkoxy group in the silane coupling agent surface-treated can be quantified.
[0012]
And, by the amount of the identified secondary alcohol having an alkoxy group, it is possible to quantify the hydroxyl group that has already been hydrolyzed, and the silane coupling agent surface-treated on the inorganic filler and the inorganic filler are used. The reaction rate can be evaluated.
[0013]
As described above, even when the silane coupling agent is surface-treated with the inorganic filler, the alcohol exchange reaction of the alkoxy group proceeds as in the case of the silane coupling agent alone. In addition, gas chromatographic analysis is excellent in quantitative determination of alcohol and can detect even a small amount, so that the amount of secondary alcohol having a substituted alkoxy group can be determined very accurately. Therefore, the present invention can quantitatively and accurately evaluate the reaction process / reaction rate between the silane coupling agent surface-treated on the inorganic filler and the inorganic filler. As a result, the adhesion between the silane coupling agent and the inorganic filler can be evaluated.
[0014]
As described above, the gas chromatographic analysis can utilize equipment selection, pretreatment for concentration of a solution, and the like, and therefore can detect alcohol generated by a chemical reaction even in a trace amount. In addition, examples of a detector for gas chromatography analysis suitable for alcohol include a hydride ion detector, a mass analyzer, and a thermal conductivity detector. In particular, in the case of a trace amount, a hydride ion detector and a mass spectrometer are suitable.
In addition, the primary alcohol and the secondary alcohol generated in excess are separated from the inorganic filler by solid-liquid separation by filtration separation, centrifugation or the like, and the separated liquid is measured by gas chromatography analysis. .
[0015]
The inorganic filler subjected to the surface treatment with the silane coupling agent is preferably immersed in the first alcohol at a temperature of 40 ° C to 80 ° C for 12 hours to 48 hours. By dipping in the first alcohol under the above conditions, almost all of the alkoxy group in the silane coupling agent can be replaced by the second alcohol.
It is to be noted that the substitution with alcohol is optimally at 100%, but it is preferable that the substitution is at least about 60%.
[0016]
The reason why the temperature and the time are in the above ranges is that if the temperature is lower than 40 ° C., the alkoxy group is not sufficiently substituted with the alcohol, whereas if the temperature is higher than 80 ° C., the highly volatile alcohol volatilizes from the reaction vessel, This is because the dispersion of the measurement results tends to increase.
If the time is shorter than 12 hours, the alkoxy group is not sufficiently substituted with the alcohol, and if the time is longer than 48 hours, the deterioration in accuracy and the deterioration of the test material due to volatilization are likely to occur as described above, and the analysis throughput is remarkably reduced. Prone. However, if it is hard to be affected by such volatilization, the time may be set to 48 hours or more. In addition, conditions of 50 ° C. to 70 ° C. and 20 hours to 30 hours are more preferable.
Further, the reaction efficiency of the substitution reaction can be improved by stirring, shaking, or the like.
[0017]
It is preferable that an alcohol selected from ethanol, propanol, isopropanol and butanol is used as the primary alcohol. Thus, an alcohol having a small molecular weight and a small viscosity has a high mobility and is excellent in the substitution reactivity of an alkoxy group. In order to replace the alkoxy group in the silane coupling agent with an alcohol, an alcohol having a functional group other than the alkyl group in the R portion of the reactive group (alkoxy group) having the general formula (-OR) is preferable.
[0018]
Examples of the silane coupling agent include those represented by the following formula. In the following formula, X is an organic reactive group such as an amino group, an epoxy group, a mercapto group, a methacryl group, and a vinyl group. Y is an inorganic reactive group, is a reactive group (alkoxy group) represented by the general formula (-OR), and R is the same or different saturated alkyl group having 1 to 3 carbon atoms. Note that n is an integer of 1 to 3.
[0019]
Further, specifically, silane coupling agents include vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyl-tri (2-methoxyethoxy) silane, vinyltrichlorosilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-methacrylic Roxypropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, bis (3-triethoxysilylpropyl) tetrasulfen and the like can be mentioned.
[0020]
Examples of the inorganic filler include whiskers made of silica and zinc oxide, calcium carbonate, aluminum silicate, talc, alumina, barium sulfate, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, aluminum sulfate, and molybdenum sulfide. The form of the inorganic filler can be various forms such as a particle form, a fiber form, a needle form, and a flake form.
[0021]
The silane coupling agent can be applied to the surface of the inorganic filler by a method such as dry spraying, dipping, or wet method. Further, it is suitable for those to which a silane coupling agent of 0.1% or more and 5.0% or less of the weight of the inorganic filler is applied.
[0022]
In this way, the inorganic filler surface-treated with the silane coupling agent has a low melt viscosity such as polyphenylene sulfide (PPS) and polyethylene (PE), and is kneaded in a resin capable of compounding the filler in a large amount. And can be used as a resin material. In the present invention, it is possible to evaluate the adhesion between these resins and the inorganic filler whose surface is treated with a silane coupling agent, and is suitable for evaluating the state of the inorganic filler falling off from the base resin. .
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a method for evaluating a reaction rate of a silane coupling agent surface-treated on an inorganic filler according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0024]
First, a silica particle (1 μm to 10 μm) as an inorganic filler is subjected to humidification treatment, and is homogenized by stirring. Then, vinyltrimethoxysilane as a silane coupling agent is applied to the surface of the silica particle by a dry spray method. Spray uniformly and apply silane coupling agent.
[0025]
After spraying, the mixture is agitated, left for 30 days at room temperature (10 ° C. to 30 ° C.) for uniform coating and aged to react the inorganic filler with the silane coupling agent. After being hydrolyzed, the silane coupling agent adheres to the inorganic filler by dehydration condensation. Specifically, as shown in FIG. 1, the hydroxyl group of the hydrolyzed silane coupling agent is dehydrated and condensed, and the silane coupling agent is bonded to the silica particle surface. Thereafter, the resultant is dried to complete the surface treatment of the silica particles as the inorganic filler with vinyltrimethoxysilane as the silane coupling agent. After application of the silane coupling agent, aging under high temperature conditions can shorten the time until the reaction rate is saturated.
[0026]
Next, the inorganic filler subjected to the surface treatment with the silane coupling agent by the above method is immersed in alcohol (primary alcohol). Specifically, the first alcohol prepared by using ethanol as the primary alcohol was prepared in excess so that the entire surface of the silica particles treated with vinyltrimethoxysilane was sufficiently contacted with the primary alcohol at 60 ° C. for 24 hours. Soak in.
[0027]
As described above, by immersion in the primary alcohol, almost all (approximately 100%) of the methoxy group (—OCH 3 ), which is an alkoxy group, remaining in the silane coupling agent is reduced by the action of the primary alcohol. Reacts with a hydroxyl group (-OH group) in the alcohol and is replaced by a secondary alcohol to produce methanol. That is, the alcohol is replaced with an alcohol in an amount substantially equal to the amount of the alkoxy group remaining in the silane coupling agent. As a result, the first alcohol and the second alcohol are mixed.
[0028]
Next, the silica particles and the primary alcohol and the secondary alcohol having an alkoxy group, which are mixed, are separated into solid and liquid by filtration to remove the silica particles. The liquid subjected to the filtration treatment is separated into a first alcohol and a second alcohol having an alkoxy group by gas chromatography analysis, and the amount of the second alcohol having an alkoxy group is quantified. Thereby, the amount of the alkoxy group existing in the silane coupling agent before the substitution is identified.
[0029]
The specific analysis conditions of gas chromatograph analysis are shown.
INJ: 180 ° C., COM: 80 ° C. (0 min), Temperature rise: 1 ° C./min→86° C., Temperature rise: 20 ° C./min→120° C. (0 min), DET: 200 ° C., Column: TC-Sci. WAX60m (film thickness: 0.25 μm, inner diameter: 0.25 mm), injection amount: 1.0 μm)
[0030]
When the amount of the substituted secondary alcohol can be determined, the amount of the alkoxy group in the silane coupling agent surface-treated on the inorganic filler can also be determined, whereby the already hydrolyzed hydroxyl group can be determined. It becomes. Finally, the degree of progress of the hydrolysis reaction of the silane coupling agent surface-treated on the inorganic filler is grasped, and the reaction rate between the inorganic filler and the silane coupling agent is evaluated.
[0031]
In this way, by determining the amount of the alkoxy group in the silane coupling agent, the progress of hydrolysis of the silane coupling agent can be grasped, whereby the silane coupling agent and the inorganic filler by dehydration condensation can be determined. The reaction rate with the agent can be grasped.
[0032]
Further, in quantifying the amount of the alkoxy group in the silane coupling agent, the inorganic filler having been subjected to the surface treatment with the silane coupling agent is immersed in alcohol (primary alcohol), and is then immersed in the silane coupling agent. The remaining alkoxy group is substituted with an alcohol (secondary alcohol). Therefore, the amount of the substituted secondary alcohol generated can be quantified by gas chromatography analysis, and the amount of the alcohol having the substituted alkoxy group can be quantified very accurately. Therefore, it is possible to quantitatively evaluate the reaction process of the silane coupling agent surface-treated with the inorganic filler. As a result, the adhesion between the silane coupling agent and the inorganic filler can be evaluated.
[0033]
In addition to the above embodiments, alcohols selected from propanol, isopropanol, and butanol can also be used. In addition, various inorganic fillers such as zinc oxide other than silica particles may be used, and various conventionally known silane coupling agents may be used. As a detector for gas chromatography analysis, a hydride ion detector, a mass analyzer, or a thermal conductivity detector can be used.
[0034]
Hereinafter, examples of the method for evaluating the reaction rate of a silane coupling agent whose surface is treated with an inorganic filler according to the present invention will be described in detail.
[0035]
(Example 1)
As the sample, a silica powder treated with vinyltrimethoxysilane in the same manner as in the above embodiment was used. Ethanol as an alcohol (primary alcohol) was excessively charged into the reaction vessel, and the silica powder was immersed at 60 ° C. for 24 hours. 0.5 g of silica powder was used.
The aging environment for the silane coupling treatment was left at room temperature in the air. The aging days were 12 points of 3, 11, 22, 28, 42, 49, 56, 63, 70, 77, 84, and 91 days. Each of the twelve patterns of the silane coupling agent-treated products was immersed in ethanol, and the amount of methanol produced as the secondary alcohol was measured by gas chromatography in the same manner as in the above embodiment.
[0036]
(Measurement by gas chromatograph)
The measuring device used was GC-17A manufactured by Shimadzu Corporation, and the separation column (diameter 0.25 mm) used was a capillary column having a liquid phase of TC-WAX (film thickness: 0.25 μm) and a length of 60 m.
[0037]
In Example 1, by dipping in ethanol, almost 100% of the methoxy group of vinyltrimethoxysilane was replaced with alcohol to produce methanol. Specifically, 960 ppm of methanol was produced from the product on the third day after the treatment with the silane coupling agent. Considering the amount of carbon attached to the surface by CHN analysis, the reaction rate between vinyltrimethoxysilane as a silane coupling agent and silica powder as an inorganic filler is 50 days after the treatment. %Met.
[0038]
Using silica powder left in the laboratory, the amount of methanol produced by treatment in ethanol at 60 ° C. for 24 hours was monitored over time to obtain the results shown in FIG. A result was obtained indicating that the alkoxy group was gradually hydrolyzed by the moisture therein.
In FIG. 2, the circles and broken lines show the curve of the falling rate (%) of the filler (silica powder). It shows the falling rate of the silica powder after kneading the silica powder in the resin under each processing condition, and a large value indicates that the adhesion between the silica powder and the silane coupling agent is not good.
[0039]
(Differential scanning calorimetry)
Further, in order to consider the change in the amount of generated methanol and the actual state of the coupling agent, differential scanning calorimetry was performed.
Measuring device: (DSC-3100S (MAC SCIENCE))
Temperature conditions: 25 ° C → 400 ° C → 25 ° C → 400 ° C, 10 ° C / min
Sample weight: about 10mg
Atmosphere: Air container: Aluminum φ6.5mm container (with lid)
[0040]
Furthermore, as shown in FIG. 2, it was confirmed that there is a correlation between the methanol loss due to this change with time and the DSC behavior. A series of studies showed that pretreatment using the alcohol exchange reaction was effective, and that the reduction in the amount of methanol produced in the inorganic filler / alcohol solution was based on the hydrolysis reaction. Was.
[0041]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the present invention, by quantifying the amount of the alkoxy group in the silane coupling agent, it is possible to grasp the degree of hydrolysis of the silane coupling agent, thereby The reaction rate between the silane coupling agent and the inorganic filler due to dehydration condensation can be determined. Further, in quantifying the amount of the alkoxy group in the silane coupling agent, the inorganic filler having been subjected to the surface treatment with the silane coupling agent is immersed in alcohol (primary alcohol), and is then immersed in the silane coupling agent. The remaining alkoxy group is substituted with an alcohol (secondary alcohol). For this reason, the alcohol having the substituted alkoxy group (second alcohol) can be quantified by gas chromatography analysis, and the amount of alkoxy can be identified very accurately.
[0042]
Therefore, it is possible to quantitatively evaluate the reaction process of the silane coupling agent surface-treated with the inorganic filler. As a result, the adhesion between the silane coupling agent and the inorganic filler can be evaluated. In particular, it is useful as an index for evaluating the adhesiveness between the inorganic filler and the resin when the inorganic filler subjected to the surface treatment with the silane coupling agent is blended into a resin such as PPS or PE.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a reaction process of a surface treatment with a silane coupling agent.
FIG. 2 is a graph showing a change with time in the amount of methanol produced with respect to a standing time of silica at room temperature.
Claims (5)
ガスクロマトグラフ分析により、上記第1アルコールと上記アルコキシ基を有する第2アルコールとを分離すると共に、上記アルコキシ基を有する第2アルコール量を定量して、上記置換前に上記シランカップリング剤中に存在していたアルコキシ基の量を同定し、上記無機系充填剤に表面処理されたシランカップリング剤と該無機系充填剤との反応率を評価することを特徴とする無機系充填剤に表面処理したシランカップリング剤の反応率評価方法。An inorganic filler which has been subjected to a surface treatment with a silane coupling agent is immersed in a first alcohol, and the alkoxy group in the silane coupling agent is substituted with the first alcohol, and a second alcohol having the alkoxy group Produces
The first alcohol and the second alcohol having the alkoxy group are separated by gas chromatography analysis, and the amount of the second alcohol having the alkoxy group is quantified to determine the amount present in the silane coupling agent before the substitution. Identify the amount of the alkoxy group that had been, surface treatment on the inorganic filler characterized by evaluating the reaction rate between the inorganic filler and the silane coupling agent surface-treated on the inorganic filler Of evaluating the reaction rate of the silane coupling agent obtained.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271810A JP4123882B2 (en) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | Method for evaluating reaction rate of silane coupling agent surface-treated on inorganic filler |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271810A JP4123882B2 (en) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | Method for evaluating reaction rate of silane coupling agent surface-treated on inorganic filler |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004108932A true JP2004108932A (en) | 2004-04-08 |
JP4123882B2 JP4123882B2 (en) | 2008-07-23 |
Family
ID=32269016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002271810A Expired - Fee Related JP4123882B2 (en) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | Method for evaluating reaction rate of silane coupling agent surface-treated on inorganic filler |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4123882B2 (en) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011105284A1 (en) * | 2010-02-24 | 2011-09-01 | 東海ゴム工業株式会社 | Vibration-isolating rubber composition and rubber vibration isolator using same |
JP2013108845A (en) * | 2011-11-21 | 2013-06-06 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | Method for reaction evaluation of silane coupling agent in silica blending |
CN108195983A (en) * | 2017-12-25 | 2018-06-22 | 上海微谱化工技术服务有限公司 | The method for qualitative analysis of silane coupling agent in rubber |
JP2018528924A (en) * | 2015-08-28 | 2018-10-04 | シンテフ ティーティーオー アクティーゼルスカブ | Method for producing surface-treated granular inorganic material |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271810A patent/JP4123882B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011105284A1 (en) * | 2010-02-24 | 2011-09-01 | 東海ゴム工業株式会社 | Vibration-isolating rubber composition and rubber vibration isolator using same |
US8674002B2 (en) | 2010-02-24 | 2014-03-18 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Vibration-proof rubber composition and vibration-proof rubber using the same |
JP2013108845A (en) * | 2011-11-21 | 2013-06-06 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | Method for reaction evaluation of silane coupling agent in silica blending |
JP2018528924A (en) * | 2015-08-28 | 2018-10-04 | シンテフ ティーティーオー アクティーゼルスカブ | Method for producing surface-treated granular inorganic material |
CN108195983A (en) * | 2017-12-25 | 2018-06-22 | 上海微谱化工技术服务有限公司 | The method for qualitative analysis of silane coupling agent in rubber |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4123882B2 (en) | 2008-07-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
McArthur | Applications of XPS in bioengineering | |
CN101047272A (en) | Battery leakage detection system | |
Thomas et al. | Wettability of polished silicon oxide surfaces | |
Feresenbet et al. | The influence of silane coupling agent composition on the surface characterization of fiber and on fiber-matrix interfacial shear strength | |
JP4123882B2 (en) | Method for evaluating reaction rate of silane coupling agent surface-treated on inorganic filler | |
Chovelon et al. | Silanization of stainless steel surfaces: influence of application parameters | |
Marcoen et al. | Molecular Characterization of Multiple Bonding Interactions at the Steel Oxide–Aminopropyl triethoxysilane Interface by ToF-SIMS | |
JP2015129708A (en) | polymer material analysis method | |
JP6472082B2 (en) | Determination method of silane coupling agent | |
Jahromi et al. | Aging characteristics of RTV silicone rubber insulator coatings | |
Hsueh et al. | Kinetics of photodegradation and nanoparticle surface accumulation of a nanosilica/epoxy coating exposed to UV light | |
Arora et al. | Aminohydroxysiloxanes on E-glass fibers | |
JP2019045196A (en) | Measuring method of coupling amount of monosulfide bond, coupling amount of disulfide bond, coupling amount of polysulfide bond, and coupling amount of filler interface in polymer composite containing filler and sulfur | |
Hattori | Measurement of glass surface contamination | |
JP5025627B2 (en) | Dryer system and evaluation method capable of evaluating low-molecular siloxane concentration in cured silicone rubber in real time | |
Herder et al. | ESCA and contact angle studies of the adsorption of aminosilanes on mica | |
JP2019078670A (en) | Method for analyzing sulfur crosslinked structure of high polymer material | |
JPH09291271A (en) | Friction material | |
JPH10282027A (en) | Method for measuring solid surface in inorganic system support material | |
JP2019144125A (en) | Method for evaluating durability of nanocomposite | |
CN111307649A (en) | Method for detecting content of volatile organic compounds in asphalt | |
JP6803567B2 (en) | How to calculate silanol group density | |
Dutschk et al. | Determination of polarity parameters for glass fibres by inverse gas chromatography: Some results and remarks | |
Gölander et al. | Quantitative measurements of amino silylation on plasma-activated mica surface | |
Schaut et al. | Surface Chemistry and Adsorption on Glass Fibers |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050914 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080121 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080415 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080428 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140516 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |