JP2004106608A - 自動車用エアコン、自動車用冷蔵庫、これを装備した自動車、および、自動車エアコン用の部材 - Google Patents

自動車用エアコン、自動車用冷蔵庫、これを装備した自動車、および、自動車エアコン用の部材 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の自動車では、エンジンをかけない状態で駐車しておくと、炎天下では、自動車に戻ると自動車内の温度が極めて高温になっており、自動車に戻るのは不快である。一方、駐車中にエアコンをかけておけば、ガソリンを消費し環境によくない。
【解決手段】太陽電池などの自然エネルギーを使用して動作する自動車用エアコンを作り、自動車に搭載し、駐車時に冷房運転を行なう。太陽電池、コンプレッサ駆動用の電気モータ、コンデンサ放熱用のクーリング・ファン・モータによる太陽電池冷房系システムをエンジン停止時に動作させることにより、炎天下での車室内の温度上昇を防止する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽のエネルギーなどの自然エネルギーを利用したエアコンに関し、とくに自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車用エアコン装置に用いる冷房装置は、ジクロル・ジフルオル・メタンなどの液体が気化するときに周囲から熱を奪う性質をサイクル化したものである。サイクル化するために、一旦気化した冷媒を再び液化する必要があり、コンプレッサなどで液化を行なう蒸気圧圧縮式冷媒サイクルが使用される。コンプレッサは、ガソリンエンジンの動力により回転駆動され冷媒を圧縮により液化する。
【0003】
したがって、従来の自動車におけるエアコン装置は、エンジンをかけないとエアコンがかからないようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自動車では、エンジンをかけない、すなわちエアコンをかけない状態で駐車しておくと、炎天下では、自動車に戻ると、自動車内の温度が極めて高温になっている。車種にもよるが、50℃〜60℃になることもある。ハンドルが火傷しそうなくらい熱く、自動車に戻るのは不快である。また、自動車内に子供や赤ん坊を残しておいて死亡にいたるなどの事故が発生している。直射日光を遮るためにサンシェイドを使用することもあるが、車室内温度の上昇は避けられない。
【0005】
一方、駐車中にエアコンをかけておけば、このような事態を避けることができるが、このためにはエンジンをかけっぱなしにしておく必要がある。これはガソリンを消費し環境によくない。また、オートマチック車では、社内に残しておいた子供が、オートマチック車のレバーを動かしてしまい、自動車が動き出す危険もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の自動車用エアコン、これを装備した自動車、および、自動車エアコン用の部材は、以下のような構成手段を採用する。
【0007】
(1)自動車用のエアコンであって、エンジンによる駆動を行なうとともに、自然エネルギーを利用して駆動を行なうようにし、停車時には自然エネルギーによりエアコン動作を行なうようにした自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、駐車時にもエンジンを駆動せずに冷房できる。冷房システムとしては、蒸気圧縮式冷媒サイクル方式やペルチェ効果素子を用いたシステムなどが、使用できる。
【0008】
(2)太陽の光又は熱エネルギーを電気に変換する太陽電池と、上記電気により動作するエアコンとからなる自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、駐車時にもエンジンを駆けずに冷房できる。エンジン駆動車やハイブリッド車に適用できる。ガソリンエンジンの無い電気自動車や燃料電池自動車などにも適用できる。
【0009】
(3)コンプレッサ、コンデンサ、エバポレータを少なくとも含む蒸気圧縮式冷媒サイクル方式のエアコンシステムにおいて、コンプレッサは、クラッチ機構を介してエンジンの動力により駆動され、さらに、太陽電池、電気モータを備え、電気モータは太陽電池が発電する電気エネルギーにより駆動され、コンプレッサは電気モータにより駆動され、エンジンの動力と電気モータの動力の少なくとも一方により、コンプレッサを含むエアコンシステムが冷房を行なう自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、駐車時にもエンジンを駆けずに冷房できる。
【0010】
(4)コンデンサを放熱するためのクーリング・ファン・モータを更に備えた、上記(3)に記載の自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、駐車時にもエンジンを駆けずに、効率的に冷房できる。
【0011】
(5)電気モータ、クーリング・ファン・モータの少なくとも一方を、エンジンによる冷房運転時にも動作させるようにした、(3)に記載の自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、エンジンによる冷房時にも、強力に冷房できる。
【0012】
(6)サブバッテリを備え、太陽電池、エンジン発電電源の少なくとも一方により充電し、サブバッテリにより電気モータを駆動するようにした、(3)に記載の自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、駐車時にもエンジンを駆けずに、効率的に、かつ一時的に太陽光がかげっても安定に冷房できる。
【0013】
(7)電気モータは、外力により回転する場合には発電機能を持ち、サブバッテリに充電するようにした、(3)に記載の自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車であり、サブバッテリの十分に充電でき、冷房時間を長くできる。
【0014】
また、(8)太陽電池を自動車の屋根に設置した自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車、および、自動車エアコン用太陽電池ルーフ部材、 (9)太陽電池を自動車のサンルーフに設置した自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車、および、自動車エアコン用太陽電池サンルーフ部材、(10)太陽電池を自動車のルーフキャリアに設置した自動車用エアコン、自動車用エアコンを装備した自動車、および、自動車エアコン用太陽電池ルーフキャリア部材、(11)太陽電池を自動車のフロントミラーに設置した自動車用エアコン、自動車用エアコンを装備した自動車、および、エ自動車アコン用太陽電池フロントミラー部材、(12)太陽電池を自動車のサイドドアミラーに設置した自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車、および、自動車エアコン用太陽電池サイドドアミラー部材、(13)太陽電池を自動車のリアウイングに設置した自動車用エアコンおよび自動車用エアコンを装備した自動車、および、自動車エアコン用太陽電池リアウイング部材、などの形式により、既存の自動車への追加的適用の可能性を広げ、使用者の好みに合わせることが可能になる。
【0015】
(14)上記各部材上の太陽電池は、折り畳み式にして表面積を確保できるようにすることもよい。
【0016】
(15)自動車カバーの表面を太陽電池として使用してもよい。
(16)コンプレッサとしては、エンジンと電気モータの両方により駆動されるものを、本発明の部材として使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
【0018】
図1は、本発明の自動車用エアコンを装備した自動車の図面である。座席上部の屋根などに取り付けた太陽電池30に太陽光が当たって発生する電気エネルギーにより、自動車内部に設けたエアコンシステムを駆動して、車室内の空気を冷却し、駐車時などに車室内の温度が大幅に上昇するのを防止、あるいは、軽減する。
【0019】
以下、本発明に用いるエアコンシステムの構成例について説明する。エアコンシステムは、コンプレッサ、コンデンサ、クーリング・ファン、レシーバ・ドライヤ、エキスパンションバルブ、エバポレータ、車室内ブロワ・モータなどから構成される。
【0020】
次に、エンジンによる駆動について説明する。コンプレッサは、エンジンの主軸であるクランク・シャフトからベルトなどで連結され、回転可能になっている。コンプレッサには、マグネット・クラッチが組み込まれている。まず、エンジンが始動されると、クランク・シャフトから、ベルトを経由して、プーリまで動力が伝わる。エアコンスイッチをONにすると、クラッチが入り、プーリ、クラッチ、ロータを介して、コンプレッサが回転を始める。冷媒ガスがコンプレッサに吸入・圧縮され、高温・高圧(約70℃、15kg/cm)のガス状となり、コンデンサ2に送られる。コンデンサ2に送られた冷媒は、クーリング・ファンにより強制冷却され液化する。液化された冷媒はレシーバ・ドライヤに入り、水分やごみを取り除かれた後、エキスパンションバルブへ流れる。エキスパンションバルブにおいて、高圧の液状冷媒は、急激に膨張させられ低温・低圧の霧状冷媒となってエバポレータに流入する。エバポレータの内部の冷媒は、エバポレータのフィンを通して周囲の空気から熱を奪い、霧状冷媒からガス状冷媒になり、再びコンプレッサ1に吸入される。エバポレータのフィンの周りの冷えた空気は、車室内ブロワ・モータにより車室内部に送り出され、循環して車室内部を冷却する。コンデンサは、後述する図面に示すクーリング・ファン・モータの空気流によっても放熱されるようにする。
【0021】
次に、コンプレッサについて説明する。コンプレッサ・シャフトの回転によりシリンダ内で冷媒が圧縮される。コンプレッサ・シャフトは、後述するクラッチを経由してエンジン動力により回転するとともに、電気モータ(電磁モータとも言う)によっても回転するようにしている。
【0022】
次に、コンプレッサ1のクラッチ部分の構造例を図2に示す。ロータ202はコンプレッサ・シャフト201にはめ込まれている。冷房を行なわない場合は、プーリ203だけが回転し、コンプレッサ・シャフト201は回転しない。この状態において、運転者が冷房のスイッチをONにすると、ステータ内のマグネット・コイル204に電流が流れて、強力な電磁石となり、プーリ203と一体になって回転しているクラッチ・リングをロータ202側へ強く吸着するので、エンジンからの動力は、プーリ203、クラッチ・リング、ロータ202を介してコンプレッサ・シャフト201に伝わり、コンプレッサ1が回転駆動する。冷房スイッチをOFFにすると、マグネット・コイル204には通電しなくなり、クラッチ・リングは、板スプリング205の力でプーリ203側に戻るので、コンプレッサ1は停止する。
【0023】
エンジンによる駆動の場合は、エンジンは駆動したままでも、車室内の温度が希望の設定温度以下に下がれば、サーモ・スタットが働き、マグネット・クラッチが切り離され冷房を止める。
【0024】
本発明では、図2のようにコンプレッサ・シャフト201をコンプレッサ後部(プーリと反対側)に貫通させ、シャフト201を回転駆動できる電気モータ31に結合する。太陽電池の発電する電気エネルギーにより、電気モータ31を回転駆動させ、コンプレッサ1を駆動する。エンジンが始動していない状態では、マグネット・クラッチが入っていないため、プーリはロータから切り離されており、静止状態のままであり、電気モータの負荷にはならない。
【0025】
図3は、本発明の自動車用エアコンの電気回路である。従来の電気回路に加えて、太陽電池30、電気モータ31、クーリング・ファン・モータ32、サブバッテリ33が設けられている。太陽電池の発電電力は、直流定格変換器37を介してサブバッテリ33を充電する。サブバッテリ33の電力は、プッシュ・スイッチ35を介して電気モータ31に供給される。また、さらにデバイス・リレー34、ダイオードD0を介してメイン・スイッチ15に導かれる。クーリング・ファン・モータ32にはプッシュ・スイッチ16を介して電力が供給される。ブロア・モータ7には、メイン・スイッチ15とレジスタンス23を介して電力が供給される。自動車内のエンジンによって駆動されるエンジン発電電源11は、バッテリ10を充電する。バッテリ10は従来自動車に搭載されているバッテリである。
【0026】
まず、エンジン駆動の冷房系の場合について説明する。自動車のキーを入れてエンジンをかけると、キー・スイッチ12がONになり、バッテリ10によりクーラ・リレー14のコイルに電流が流れてリレーがONになる。バッテリ10の電圧は、ヒューズ13、クーラ・リレー14の接点を介してメイン・スイッチ15の回転子に印加される。エンジンがかかると、イグニッション・コイル19から高電圧のパルスがデバイス・リレー18に印加され、デバイス・リレー18はONになる。サーモ・スタット17は、車室内の温度が設定温度以上であるとONになっている。
【0027】
運転者が、冷房を希望する場合は、プッシュ・スイッチ16をONにする。プッシュ・スイッチ16は、メイン・スイッチ15に連動しており、メイン・スイッチ15の回転子は、固定接点Hi、M、Loのいずれかの位置になる。メイン・スイッチ15を回して、強(Hi)、中(M)、弱(Lo)のいずれかに設定する。バッテリ10の電源は、メイン・スイッチ15から、プッシュ・スイッチ16、サーモ・スタット17、デバイス・リレー18を介して、マグネット・クラッチ21のマグネット・コイル22に印加され、クラッチが入る。先に図4において説明した動作により、エンジンの回転力が、クラッチを介して、コンプレッサ1に伝えられる。メイン・スイッチ15が弱(Lo)の場合、レジスタンス23、ダイオードD0を介してバッテリ10の電圧がブロア・モータ7に印加され冷風を車室内に送り出す。中(M)、強(Hi)の位置の場合、レジスタンス23の抵抗値がより小さいので、ブロア・モータ7の回転が速まり、より強い冷風が送り出される。
【0028】
車室内の温度が設定温度に達すると、サーモ・スタット17がOFFとなり、クラッチが外れて、コンプレッサ1は停止する。室温が上昇すると、サーモ・スタット17がONになり、再び冷房運転となる。エンジンがONでは、エンジン発電電源11は、バッテリ10の放電を補うために、充電回路38によりバッテリ10を充電する。以上は、エンジンによる冷房運転の動作である。
【0029】
つぎに、太陽電池による冷房運転について説明する。自動車のキーを入れない状態では、クーラ・リレー14はOFFであり、バッテリ10の電力は、メイン・スイッチ15に印加されない。したがって、マグネット・コイル22には電流が供給されず、クラッチはOFFである。エンジンがOFFであるので、イグニッション・コイル19は動作しない。したがって、デバイス・リレー18はOFF、デバイス・リレー34はONとなり、エンジン冷房系は動作せず、太陽電池冷房系は、動作可能状態となる。
【0030】
プッシュ・スイッチ35をONにすると、太陽電池冷房系による冷房運転が行なわれる。太陽電池30とサブバッテリ33の電力は、プッシュ・スイッチ35を介して、電気モータ31に供給されてコンプレッサ1を駆動する。また、太陽電池30とサブバッテリ33の電力は、プッシュ・スイッチ35、デバイス・リレー34、ダイオードD0、メイン・スイッチ15、プッシュ・スイッチ16を介して、クーリング・ファン・モータ32を駆動し、図2に示したコンデンサ2を放熱する。また、太陽電池30とサブバッテリ33の電力は、プッシュ・スイッチ35、デバイス・リレー34、ダイオードD0、メイン・スイッチ15、レジスタンス23を介して、ブロア・モータ7に供給され、車室内に冷風を送り出す。
【0031】
プッシュ・スイッチ16と35は連動するようにしてもよい。運転者は、エンジン冷房系と太陽電池冷房系を区別や意識せず車内冷房の設定を行なえる。
【0032】
電気モータ31は、電力が印加されたときにはモータとして回転力を発生し、外力により回転するときには、逆に電力を発電する、駆動・発電の機能を持った形式のものにすれば、エンジン冷房系の動作時には、電気モータ31は、プッシュ・スイッチ35を介してサブバッテリ33を充電する。したがって、サブバッテリ33は、十分に充電される機会が多くなり、太陽が雲に隠れた場合にも、太陽電池冷房系の運転を連続的に続行できることになる。夜間など太陽電池が発電しない場合でも、エンジン冷房系の動作を行なっておけば、サブバッテリ33の充電が可能になる。
【0033】
以上、本実施の形態によれば、太陽電池などを用いて、自然エネルギーによりエアコン動作を行なうようにしたので、駐車時にもエンジンを駆けずに冷房でき、駐車時に車室内が耐え難いくらい高温になるのを防止できる。また、コンプレッサ、コンデンサ、エバポレータを少なくとも含む蒸気圧縮式冷媒サイクル方式のエアコンシステムを用いるので、従来の自動車のエアコンシステムを活用できる。また、コンデンサを放熱するためのクーリング・ファン・モータを更に備えたので、駐車時にもエンジンを駆けずに、効率的に冷房できる。また、電気モータ、クーリング・ファン・モータの少なくとも一方を、エンジンによる冷房運転時にも動作させれば、エンジンによる冷房時にも、強力に冷房できる。また、サブバッテリを備え、太陽電池、エンジン発電電源の少なくとも一方により充電し、サブバッテリにより電気モータを駆動するようにしたので、駐車時にもエンジンを駆けずに、効率的に、かつ一時的に太陽光がかげっても安定に冷房できる。さらに、電気モータは、外力により回転する場合には発電機能を持ち、サブバッテリに充電するようにしたので、サブバッテリを十分に充電でき、冷房時間を長くできる。
【0034】
(実施の形態2)
図4は、本発明の自動車用エアコンの、第2の実施の形態の電気回路である。従来のエンジン冷房系の電気回路に加えて、太陽電池30、電気モータ31、クーリング・ファン・モータ32、サブバッテリ33が設けられている。太陽電池30の発電電力は、ダイオードD3を介してサブバッテリ33に、さらにプッシュ・スイッチ35、デバイス・リレー34を介して電気モータ31とクーリング・ファン・モータ32に、さらにダイオードD4を介してブロア・モータ7に供給される。自動車内のエンジンによって駆動されるエンジン発電電源11は、ダイオードD1、D2を介してバッテリ10とサブバッテリ33に、それぞれ供給される。バッテリ10は従来自動車に搭載されているバッテリである。
【0035】
まず、エンジン駆動によるエンジン冷房系の動作は、図3の例の場合と同様であるので、説明を省く。なお、エンジンが始動されている状態では、エンジン発電電源11は、バッテリ10とサブバッテリ33の両方を充電する。
【0036】
次に、太陽電池による冷房運転について説明する。自動車のキーを入れない状態では、クーラ・リレー14がOFFであり、バッテリ10の電源は、メイン・スイッチ15に印加されない。したがって、マグネット・コイル22には電流が供給されず、クラッチはOFFである。エンジンがOFFであるので、イグニッション・コイル19は動作しない。したがって、デバイス・リレー18はOFF、デバイス・リレー34はONとなり、エンジン冷房系は停止状態となり、太陽電池冷房系は、動作可能状態となる。プッシュ・スイッチ35をONにすると、太陽電池冷房系による冷房運転が行なわれる。太陽電池30とサブバッテリ33の電力は、プッシュ・スイッチ35、デバイス・リレー34を介して、電気モータ31に供給されてコンプレッサ1が駆動され、クーリング・ファン・モータ32にも供給されて、コンデンサを放熱する。また、太陽電池30とサブバッテリ33の電力は、プッシュ・スイッチ35、デバイス・リレー34、ダイオードD4を介して、ブロア・モータ7に供給され、車室内に冷風を送り出す。以上により、太陽電池冷房系が冷房動作を行なう。
【0037】
ダイオードD1は、エンジン発電電源11が停止時にバッテリ10の放電を防ぐ。ダイオードD2とD3は、エンジン発電電源11と太陽電池30の干渉を防ぎ、サブバッテリ33の放電を防止する。ダイオードD4とD5は、メイン・スイッチ15経由のエンジン発電電源11からの電力と太陽電池30、サブバッテリ33からの電力の干渉を防止し、分離する。
【0038】
プッシュ・スイッチ16と35は、図3の例の場合と同様、連動するようにしてもよい。運転者は、エンジン冷房系と太陽電池冷房系を区別、意識せず車内冷房の設定を行なえる。
【0039】
本実施の形態において、サブバッテリ33をエンジン発電電源11と太陽電池30が、並列的に充電する。ブロア・モータ7は、太陽電池冷房系では、強風を送り出す。エンジン冷房系では、電気モータ31とクーリング・ファン・モータ32には電力を供給しない。
【0040】
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態の電気回路図である。エンジン冷房系に関連する電気回路は、第3図の場合と基本的に同様であるので、ここでは説明を省略し、異なる部分については後述する。まず、リレー36は、スイッチA、B、C、D,Eを内蔵しており、コイルに通電がないときは、A、C、D,EはOFF、BはONになっている。
【0041】
スイッチBがONの状態では、バッテリ10はダイオードD2を介して、サブバッテリ33とつながっており、少なくともサブバッテリ33の電力がプッシュ・スイッチ35に印加されている。エンジン停止時はイグニッション・コイル19が動作しないので、デバイス・リレー34はONである。ここで、運転者がプッシュ・スイッチ35をONにするとリレー36のコイルに通電し、スイッチA、B、C、D、EがそれぞれON、OFF、ON、ON、ONになる。太陽電池30の電力は、直流定格変換器37により、所定の定電圧に変換され、スイッチAとダイオードD3を介して電気モータ31に,スイッチDとダイオードD6を介してクーリング・ファン・モータ32に、また、スイッチC、ダイオードD4を介してブロア・モータ7に供給される。また、スイッチBがOFFになったので、サブバッテリ33はバッテリ10とは切り離されており、サブバッテリ33の電力だけが、プッシュ・スイッチ35、ダイオードD8を介して電気モータ31に、また、ダイオードD7を介してクーリング・ファン・モータ32に供給される。よって、太陽電池冷房系が冷房動作をおこなえる。
【0042】
ダイオードD8は、太陽電池30からサブバッテリ33への電流の流れを遮断している。したがって、サブバッテリ33への充電は、エンジン発電電源11からのみ行われる。
【0043】
エンジンが動作していると、イグニッション・コイル19により、デバイス・リレー34がOFFとなるので、スイッチA、B、C、D、EはOFF、ON、OFF、OFF、OFFになる。スイッチBはONになるので、バッテリ10とともにサブバッテリ33も充電される。スイッチA、EがOFFであるので、電気モータ31には電力が供給されず、太陽電池冷房系の冷房は行われない。スイッチDがOFFになるので、太陽電池30の電力はクーリング・ファン・モータ32に供給されないが、エンジン発電電源11の電力のうち、サブバッテリ33を充電する電力に余裕がある場合は、この電力がスイッチB、プッシュ・スイッチ35、ダイオードD7を介してクーリング・ファン・モータ32を回し、エンジン冷房系の冷房効果を強化することができる。
【0044】
スイッチEを省いて、常にON状態にすれば、エンジン冷房系の動作時においても、電気モータ31にエンジン発電電源11の電力が供給されるので、コンプレッサ1の回転力が強化され、エンジン冷房系の冷房効果を強化することができる。
【0045】
(実施の形態4)
図6は、本発明の第4の実施の形態の電気回路図である。エンジン冷房系に関連する電気回路は、第3図の場合と同様であるので、説明を省略する。まず、リレー40は、スイッチA、B、Cを内蔵しており、コイルに通電がないときは、すべてONになっている。リレー40のコイルは、デバイス・リレー18により駆動される。
【0046】
エンジン発電電源11は、充電回路38を介してバッテリ10を充電する。太陽電池30は、充電回路39を介してバッテリ10を充電する。両充電回路38、39が充電動作する際について簡単に述べる。充電方式には種々の方式があるが、定電流・定電圧方式では、最初、定電流で充電し、充電がかなり進むと所定のほぼ一定電圧で充電する。定電流充電状態では、2つの充電回路の出力インピーダンスが高いので、お互いは干渉せず、それぞれが充電動作を行なう。一定電圧に到達した場合は、一方の充電回路を遮断するようにすれば、定電圧充電において、干渉を起こさないようにできる。このようにすれば、太陽エネルギーを充電して蓄積することにより、環境に優しいシステムを実現できる。
【0047】
エンジン停止時には、充電回路38は動作しないので、2つの充電回路の干渉は起こらない。
【0048】
次に、冷房動作について説明する。エンジン動作時は、イグニッション・コイル19が動作し、デバイス・リレー18はONである。ここで、運転者がプッシュ・スイッチ16をONにすると、車室内温度が所定温度以上でサーモ・スタット17がONのばあいは、リレー40のコイルに通電し、スイッチA、B、C、がそれぞれOFFになり、電気モータ31、クーリング・ファン・モータ32には通電されない。したがって、エンジン冷房系のみが動作する。
【0049】
エンジン停止時には、イグニッション・コイル19が非動作で、デバイス・リレー18はOFFである。リレー40のコイルには非通電であるので、スイッチA、B、C、がそれぞれONになる。ここで、運転者がプッシュ・スイッチ16をONにすると、連動するプッシュ・スイッチ35もONになる。クーラ・リレー14はOFFであるが、プッシュ・スイッチ35を介してバッテリ10の電力がメイン・スイッチ15に導かれる。メイン・スイッチ15もプッシュ・スイッチ16に連動しており、回転子は固定端子に接続される。車室内温度が所定温度以上でサーモ・スタット17がONのばあいは、サーモ・スタット17、スイッチA、B、Cを介して、電気モータ31、クーリング・ファン・モータ32、ブロア・モータ7に、それぞれ電力が供給される。したがって、太陽電池冷房系が動作する。
【0050】
本実施の形態において、車室内温度が所定温度までに低下すると、サーモ・スタット17がOFFになり、太陽電池冷房系の冷房が一時停止する。したがって、冷え過ぎを防止できる。また、太陽エネルギーを無駄な冷房に使うことなく、バッテリ10の充電に利用できる。
【0051】
なお、本実施の形態の変形としてつぎのようにしてもよい。スイッチAを省いて、常時接続状態にすれば、エンジン冷房系の動作状態において、マグネット・クラッチ21が動作しているときにも、電気モータ31が回転力を発生し、コンプレッサ1の圧縮力を補強できる。また、スイッチBを省いて常時接続状態にすれば、エンジン冷房系の動作状態においても、クーリング・ファン・モータ32が回り、コンデンサ2の放熱に寄与するので、冷却力を強化できる。太陽電池冷房系の動作では、スイッチCにより、レジスタンス23をバイパスして、ブロア・モータ7を強風状態としたが、スイッチCを省いて、メイン・スイッチ15の設定により、強さを選択できるようにしてもよい。これらの変形を全て採用すれば、リレー40は不要になる。
【0052】
また、エンジン駆動時も、非駆動時も、バッテリ10の電力は、冷房時には、メイン・スイッチ15に導かれるのであるから、クーラ・リレー14を常時ONにし、プッシュ・スイッチ35を省いてもよい。すなわち、クーラ・リレー14、キー・スイッチ12の接点は不要で、バッテリ10はヒューズ13を介して直接、メイン・スイッチ15の稼動接点に接続されることになる。
【0053】
以上、本実施の形態において、充電回路38、39が必要になるが、サブバッテリ33、クーラ・リレー14、キー・スイッチ12、リレー40などを省くこともでき、簡単な構成で、太陽電池エネルギーを有効利用し、エンジン冷房系の動作においても冷房力を強化するなどの効果が得られる。
【0054】
なお、本実施の形態において、太陽電池冷房系を長時間作動させると、夜間などには太陽光が無いため充電が行われず、バッテリ10の放電が進みすぎ、エンジンの始動や自動車の運転に差し支えが起こることが有り得る。これを防止するためには、バッテリ10に放電監視回路を設けておき、電力残量が一定値以下になった場合には、プッシュ・スイッチ16、35をOFFにして、冷房動作を停止するようにすることが好ましい。また、充電回路39に、太陽電池30の出力電力監視回路を設けておき、発電電力が所定時間以上所定値以下に低下した場合は、プッシュ・スイッチ16、35をOFFにして、冷房動作を停止するようにしても、バッテリ10の放電の進みすぎを防止できる。
【0055】
(実施の形態5)
本発明は、既に説明した上記実施の形態の場合も含めて、様々な実施形態を取りうるので、つぎに、これらについて、整理して説明しておく。
【0056】
まず、(a1)サブバッテリ33を使用する場合と、(a2)サブバッテリ33を使用しない場合、の実施形態を取り得る。
【0057】
サブバッテリ33に対する充電については、(b1)太陽電池30のみによって充電する、(b2)エンジン発電電源11のみにより充電する、(b3)太陽電池30、エンジン発電電源11の両方で充電する、の実施形態を取り得る。
【0058】
サブバッテリ33がある場合(a1)において、太陽電池冷房系の冷房動作では、電気モータ31に供給する電力として、(c1)太陽電池30、サブバッテリ33の一方または両方を使用する、(c2)更に、バッテリ10も使用する、の実施形態を取り得る。
【0059】
クーリング・ファン・モータ32に供給する電力として、(d1)太陽電池30、サブバッテリ33、バッテリ10の内から1つ、2つ、または3つの電力を使用する、の7通りの実施形態を取り得る。
【0060】
ブロア・モータ7に供給する電力として、(e1)太陽電池30、サブバッテリ33、バッテリ10の内から1つ、2つ、または3つの電力を使用する、の7通りの実施形態を取り得る。
【0061】
サブバッテリ33がある場合(a1)において、エンジン冷房系では、電気モータ31に供給する電力として、(f1)供給しない、(f2)エンジン発電電源11、バッテリ10から供給する、(f3)更に、太陽電池30、サブバッテリ33の一方又は両方からも供給する、の実施形態を取り得る。
【0062】
クーリング・ファン・モータ32に供給する電力として、(g1)供給しない、(g2)エンジン発電電源11、バッテリ10から供給する、(g3)更に、太陽電池30、サブバッテリ33の一方又は両方からも供給する、の実施形態を取り得る。
【0063】
ブロア・モータ7に供給する電力として、(h1)エンジン発電電源11、バッテリ10から供給する、(h2)更に、太陽電池30、サブバッテリ33の一方又は両方からも供給する、の実施形態を取り得る。
【0064】
サブバッテリ33を備えない(a2)の場合には、(k1)バッテリ10に太陽電池30、エンジン発電電源11の両方で充電する、(k2)バッテリ10にエンジン発電電源11のみで充電する、の実施形態を取り得る。
【0065】
サブバッテリ33を備えない(a2)の場合において、太陽電池冷房系の冷房動作では、電気モータ31に供給する電力として、(m1)太陽電池30を使用する、(m2)更に、バッテリ10も使用する、の実施形態を取り得る。
【0066】
クーリング・ファン・モータ32に供給する電力として、(n1)太陽電池30の電力を使用する、(n2)バッテリ10の電力を使用する、(n3)太陽電池30とバッテリ10の両方の電力を使用する、の実施形態を取り得る。
【0067】
ブロア・モータ7に供給する電力として、(p1)太陽電池30の電力を使用する、(p2)バッテリ10の電力を使用する、(p3)太陽電池30とバッテリ10の両方の電力を使用する、の実施形態を取り得る。
【0068】
サブバッテリ33を備えない(a2)の場合において、エンジン冷房系の冷房動作では、電気モータ31に供給する電力として、(q1)供給しない、(q2)エンジン発電電源11、バッテリ10から供給する、(q3)更に、太陽電池30からも供給する、の実施形態を取り得る。
【0069】
クーリング・ファン・モータ32に供給する電力として、(r1)供給しない、(r2)エンジン発電電源11、バッテリ10から供給する、(r3)更に、太陽電池30からも供給する、の実施形態を取り得る。
【0070】
ブロア・モータ7に供給する電力として、(t1)エンジン発電電源11、バッテリ10から供給する、(t2)更に、太陽電池30からも供給する、の実施形態を取り得る。
【0071】
充電方式には種々の方式があるが、最もよく使われる定電流・定電圧方式では、最初、ほぼ定電流で充電し、充電がかなり進むと所定のほぼ一定電圧で充電する。エンジン発電電源11と太陽電池30の両方から充電する場合は、図8の実施例で説明したように、定電流充電状態では、2つの充電回路の出力インピーダンスが高いので、お互いは干渉しない。一定電圧に到達した場合は、一方の充電回路を遮断するようにすれば、定電圧充電において、干渉を起こさないようにできる。  エンジン停止時には、充電回路38は充電動作を停止する。
【0072】
3つのモータに対する電力の供給源としては、太陽電池30、エンジン発電電源11、バッテリ10、サブバッテリ33の4通りがあるから、上記分類以外の組み合わせ方もあるが、煩雑になるので、これ以上のケースについては、個々の説明は省略する。一つのモータに対して複数種の電力源を適用する場合は、電力源が干渉して損失を発生しないようにしなければならない。太陽電池30、エンジン発電電源11のいずれかと、バッテリ10、サブバッテリ33のいずれかを組み合わせる場合は、発電側からバッテリと負荷のモータに対してバッテリの充電状態に応じて電力を配分して供給することになり、大きな問題はない。太陽電池30とエンジン発電電源11を組み合わせる場合、あるいは、バッテリ10とサブバッテリ33を組み合わせる場合には、電力供給余裕の高い方の優先度を高めて電力供給させるようにしてもよい。太陽電池冷房系モードの場合は、太陽電池30とサブバッテリ33の優先度を高めて使用するのが、自然エネルギーの有効利用の観点から、より好ましい。また、それぞれの供給源の電力容量と、電気モータ31、クーリング・ファン・モータ32、ブロア・モータ7が必要とする電力量によって、バッテリに対する充電電源や各モータに対する電力供給源を適切に選定して決めればよい。
【0073】
太陽電池冷房系における車室内の温度設定については、サーモ・スタット17を流用する構成について説明した。サーモ・スタット17の設定温度値を可変できるようにして、太陽電池冷房系においては、エンジン冷房系より高目の温度設定ができるようにしてもよい。太陽電池冷房系用のサーモ・スタットを設けておき、エンジン冷房系とは別の車室内温度設定を行なってもよい。太陽電池の発電電力が十分に大きくない場合には、エンジン冷房系より高目の温度設定ができるようにすれば、バッテリ10やサブバッテリ33による冷房時間を長くすることができる。
【0074】
(実施の形態6)
以下、太陽電池の取り付け位置と太陽電池を用いた部材の実施の形態について説明する。ここで、部材とは、本発明の自動車用エアコンの一部を構成する自動車の部品およびその部品に使用する部品、材料などを含む。
【0075】
図7は、自動車のルーフの部分全体に太陽電池を埋め込んだものである。面積が大きくとれ、発電量が多くできる。
【0076】
図8は、サンルーフのガラス部分を太陽電池としたものである。現在市販されている車に施す改造が少なくて済む利点がある。
【0077】
図9は、脱着可能なルーフキャリアなどに太陽電池を埋め込むものである。広い面積がとれ、着脱可能であるので、エアコンを使わない季節には、取り外すことが可能となる。
【0078】
図10は、サイドドアミラー表面に太陽電池を埋め込んだものである。面積は少ないが、電動格納など、電気配線の処理が簡単に施せる利点がある。
図11は、リアウイング表面に太陽電池を埋め込んだものである。面積は少ないが、ハイマウント・ストップランプなどとともに電気配線処理が簡単に施せる利点がある。
【0079】
ボンネット上、リアトランクカバー上、窓などへ太陽電池を取り付けることは、現在は禁止されているが、透明の太陽電池や現在よりもっと堅牢な太陽電池が実現できて、取り付けが許可されるようになれば、ボンネット上、リアトランクカバー上に取り付けたり、窓を太陽電池板で構成したりしてもよい。
【0080】
布のように折り曲げたり、巻き取ったり、畳んだりできる太陽電池を使用して、自動車カバーを構成し、駐車時に車にかぶせるようにしてもよい。太陽電池冷房系のエアコン動作に加えて、カバーによる車室内温度上昇防止効果が得られる。
【0081】
図7や図9の形式において、2〜3枚の太陽電池板をルーフ上に折り曲げて収納できるようにし、駐車時には、広げて使用するようにしてもよい。
【0082】
以上、本実施の形態によれば、エアコン用太陽電池ルーフ、エアコン用太陽電池サンルーフ、エアコン用太陽電池ルーフキャリア、エアコン用太陽電池フロントミラー、エアコン用太陽電池サイドドアミラー、エアコン用太陽電池リアウイング、など種々の形式により、太陽電池を取り付けることができ、既存の自動車への追加的適用の可能性や、使用者の好みに合わせることが可能になる。
【0083】
(実施の形態7)
以下、ハイブリッド車、電気自動車等において上述した発明を実装する場合の実施の形態について説明する。図12は、ハイブリッド車に本発明を適用した例である。ハイブリッド車では、エンジン51の動力で発電機52を回し、発電電力を充電器53によりバッテリ58に蓄積しておき、走行時には、バッテリ58の電力をモータ54に供給して回転力を発生し、車輪55を回して走行する。ブレーキを掛けるとモータ54は、発電機となって、回生電力を発生してバッテリ58を充電する。バッテリ58の蓄積電力が所定値以下になるとエンジン51が始動してバッテリ58の電力を補う。走行速度や乗車人数による荷重によって、バッテリ58からの消費電力が変わるが、走行時の消費電力に応じてエンジン51の動力を制御し、エンジンの始動と停止を減らして、最も効率のよい馬力で定常的なエンジン動作を行なわせることにより、燃費の改善や排気ガスの削減が図れる。
【0084】
本発明のエアコンでは、太陽電池56、充電器57、電気モータ59、コンプレッサ60、クーリング・ファン・モータ61、ブロア・モータ62を設ける。太陽電池56の発電電力を充電器57によりバッテリ58に蓄積する。バッテリ58の電力を電気モータ59に供給し、コンプレッサ60を駆動する。バッテリ58の電力をクーリング・ファン・モータ61とブロア・モータ62にも供給する。冷房システムは、実施の形態1で説明した蒸気圧縮式冷媒サイクル方式でよい。コンプレッサ60は、エンジンで駆動されず、専ら電気モータ59により駆動される。このようにすれば、駐車時には、太陽電池56の発電電力で冷房が行なわれ、電力が不足の場合は、バッテリ58の蓄積電力が供給されることになる。
【0085】
図13は、ハイブリッド車に本発明のエアコンを適用した例で、サブバッテリ63を追加したものである。図12の例と異なる部分について説明する。太陽電池56は充電器57を介してサブバッテリ63を充電する。エンジン系統の充電器53は、バッテリ58に加えて、サブバッテリ63も充電する。サブバッテリ63の電力は、電気モータ59、クーリング・ファン・モータ61、ブロア・モータ62に供給される。このようにすれば、走行用のバッテリ58の電力は、駐車中は温存され、スムーズに走行開始を行なえる。
【0086】
以上は、ハイブリッド車に本発明を適用した場合である。つぎに、蓄電池等を用いた電気自動車の場合について説明する。電気自動車は、図12、図13のエンジン51と発電機52を、蓄電池等に置き換えた構成となる。その他の部分は、既に説明したものと同様である。さらに、燃料電池を用いた燃料電池自動車の場合も同様である。つまり、燃料電池自動車は、図12、図13のエンジン51と発電機52を、燃料電池に置き換えた構成となる。
【0087】
(実施の形態8)
以下、蒸気圧縮式冷媒サイクル方式以外の方式を用いた例について説明する。実施の形態1等で説明した蒸気圧縮式冷媒サイクル方式以外に、ペルチェ効果を用いた冷却装置をエアコンに用いてもよい。この場合は、太陽電池30やサブバッテリ33の電力をペルチェ効果素子に供給し、ペルチェ効果素子の高温側にクーリング・ファン・モータの風を当てて熱を車外に放出し、低温側にブロア・モータによる風を当てて、冷風を車室内に流すようにすればよい。
【0088】
(実施の形態9)
上記、自動車用エアコンのブロア・モータ7、62による冷風を、車室内に設けた冷蔵庫コンテナの中に導くようにして、冷蔵庫の機能を車に搭載するようにしてもよい。この場合、ブロア・モータの送風ファンから冷蔵庫コンテナまで、冷風を断熱パイプで導いて冷蔵庫コンテナ内を冷却し、冷却後の冷風を、排出パイプにより、車室内に放散するようにすればよい。上記エバポレータの一部分を冷蔵庫コンテナの内部に挿入するように設けて、コンテナ内部を直接冷却するようにしてもよい。また、小型のエバポレータを、上述したエバポレータに並列又は直列に設け、冷蔵庫コンテナの内部に設置して、コンテナ内部を直接冷却するようにしてもよい。このようにすれば、冷凍食品などを安全に保管したり、アイスクリームや清涼飲料などを保管する場所として使用することができる。この冷蔵庫も、太陽電池の電力により働くので、駐車時に、冷蔵庫内部の温度が上がるのを防止できる。
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、太陽電池などを用いて、自然エネルギーによりエアコン動作を行なうようにしたので、駐車時にもエンジンを駆けずに冷房でき、駐車時に車室内が耐え難いくらい高温になるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用エアコンを装備した自動車を示す図
【図2】本発明に使用するコンプレッサのクラッチ部の一実施形態を示す図
【図3】本発明の自動車用エアコンに使用する電気回路の構成の一実施形態を示す図
【図4】本発明の自動車用エアコンに使用する電気回路の構成の一実施形態を示す図
【図5】本発明の自動車用エアコンに使用する電気回路の構成の一実施形態を示す図
【図6】本発明の自動車用エアコンに使用する電気回路の構成の一実施形態を示す図
【図7】本発明の自動車用エアコンの太陽電池を取り付け位置の一実施形態を示す図
【図8】本発明の自動車用エアコンの太陽電池を取り付け位置の一実施形態を示す図
【図9】本発明の自動車用エアコンの太陽電池を取り付け位置の一実施形態を示す図
【図10】本発明の自動車用エアコンの太陽電池を取り付け位置の一実施形態を示す図
【図11】本発明の自動車用エアコンの太陽電池を取り付け位置の一実施形態を示す図
【図12】ハイブリッド車に本発明の自動車用エアコンを適用した場合の一実施形態を示すブロック図
【図13】ハイブリッド車に本発明の自動車用エアコンを適用した場合の一実施形態を示すブロック図
【符号の説明】
1、60 コンプレッサ
2 コンデンサ
7、62 ブロア・モータ
10、58 バッテリ
11 エンジン発電電源
12 キー・スイッチ
13 ヒューズ
14 クーラ・リレー
15 メイン・スイッチ
16、35 プッシュ・スイッチ
17 サーモ・スタット
18、34 デバイス・リレー
19 イグニッション・コイル
21 マグネット・クラッチ
22 マグネット・コイル
23 レジスタンス
30、56 太陽電池
31、59 電気モータ
32、61 クーリング・ファン・モータ
33、63 サブバッテリ
36、40 リレー
37 直流定格変換器
38、39 充電回路
51 エンジン
52 発電機
53、57 充電器
54 モータ
55 車輪
201 コンプレッサ・シャフト
202 ロータ
203 プーリ
204 マグネット・コイル
205 板スプリング

Claims (25)

  1. 自然エネルギーを利用して駆動を行なうようにし、停車時に自然エネルギーによりエアコン動作を行なうようにした自動車用エアコン。
  2. 太陽の光または熱エネルギーを電力に変換する太陽電池を具備し、前記電力により動作する自動車用エアコン。
  3. コンプレッサ、コンデンサ、エバポレータを少なくとも含む蒸気圧縮式冷媒サイクル方式のエアコンシステムが冷房を行う自動車用エアコンであって、前記コンプレッサは、クラッチ機構を介してエンジンの動力により駆動され、さらに、太陽電池、電気モータを具備し、前記電気モータは前記太陽電池が発電する電気エネルギーにより駆動され、前記コンプレッサは前記電気モータにより駆動され、前記エンジンの動力と前記電気モータの動力の少なくとも一方により前記エアコンシステムが冷房を行なう自動車用エアコン。
  4. 前記コンデンサを放熱するためのクーリング・ファン・モータをさらに具備する請求項3記載の自動車用エアコン。
  5. 前記電気モータ、前記クーリング・ファン・モータの少なくとも一方を、エンジンによる冷房運転時にも動作させるようにした請求項4記載の自動車用エアコン。
  6. サブバッテリをさらに具備し、前記太陽電池、前記エンジンの発電電源の少なくとも一方により前記サブバッテリを充電し、前記サブバッテリにより前記電気モータを駆動するようにした請求項3記載の自動車用エアコン。
  7. 前記電気モータは、外力により回転する場合には発電機能を持ち、前記サブバッテリに充電するようにした請求項6の自動車用エアコン。
  8. 太陽電池を自動車の屋根に設置した請求項2記載の自動車用エアコン。
  9. 太陽電池を自動車のサンルーフの位置に設置した請求項2記載の自動車用エアコン。
  10. 太陽電池を自動車のルーフキャリアに設置した請求項2記載の自動車用エアコン。
  11. 太陽電池を自動車のフロントミラーに設置した請求項2記載の自動車用エアコン。
  12. 太陽電池を自動車のサイドドアミラーに設置した請求項2記載の自動車用エアコン。
  13. 太陽電池を自動車のリアウイングに設置した請求項2記載の自動車用エアコン。
  14. 請求項1から請求項13いずれか記載の自動車用エアコンを装備した自動車。
  15. 請求項8から請求項13いずれか記載の自動車エアコンを構成する折り畳み式の太陽電池の部材。
  16. 請求項8記載の自動車用エアコンを構成する自動車エアコン用太陽電池ルーフ部材。
  17. 請求項9記載の自動車用エアコンを構成する自動車エアコン用太陽電池サンルーフ部材。
  18. 請求項10記載の自動車用エアコンを構成する自動車エアコン用太陽電池ルーフキャリア部材。
  19. 請求項11記載の自動車用エアコンを構成する自動車エアコン用太陽電池フロントミラー部材。
  20. 請求項12記載の自動車用エアコンを構成する自動車エアコン用太陽電池サイドドアミラー部材。
  21. 請求項13記載の自動車用エアコンを構成する自動車エアコン用太陽電池リアウイング部材。
  22. 太陽電池を表面に有する自動車用のカバー部材。
  23. エンジンの動力とはクラッチ機構によりコンプレッサに結合されるとともに、電気モータがコンプレッサに結合され、太陽電池を電力源として、電気モータにより駆動できるように構成された自動車用エアコンのコンプレッサ部材。
  24. 太陽の光または熱エネルギーを電力に変換する太陽電池を具備し、前記電力により動作する自動車用冷蔵庫。
  25. 請求項24項記載の自動車用冷蔵庫を装備した自動車。
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