JP2004102537A - 協調推定方法、協調推定装置、および協調推定プログラム - Google Patents

協調推定方法、協調推定装置、および協調推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行う。
【解決手段】協調推定処理において、同時分布推定部は、各エージェントが持つ各データ集合についての既知の分散「B_i」を「数式2」に代入し、「数式2」にて与えられる尤度を最大にするAを算出することによって平均値のパラメータAの最尤推定を求める。次に、推定結果Aを「数式2」に代入することによって密度関数「p_**」を算出し、算出したAと既知の分散「B_i」とを「数式1」に代入することによって密度関数「p_i*」を算出する。よって、データ通信を繰り返すことなく高精度で情報源に関する推定を行うことができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の情報源から取得された各データ集合から情報を統合して統計的推測や知識発見を行うために例えばデータマイニングや統計的推論を利用する技術であって、複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで情報源に関する推定を高い精度で行うことができる協調推定方法、協調推定装置、および協調推定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のデータ集合から情報を統合して統計的推測や知識発見を行う方式としては、複数のエージェントが同じ情報源からデータを得る場合に、これらを効率よく利用して情報源の確率分布を推定する方式(例えば、特許文献1〜特許文献3参照。)が知られている。
【0003】
また、異なる情報源からのデータの集合に対しては、情報の統合とエージェント個別の推定処理を繰り返して逐次的に推定精度を上げていく方式(例えば、特許文献1参照。)や、データサンプルにアドホックな変換を施し、同種の情報源からのデータとみなして統合を行う方式(例えば、非特許文献1参照。)が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−171772号公報
【特許文献2】
特開平11−134313号公報
【特許文献3】
特開平11−316751号公報
【非特許文献1】
庵 栄治、“オペレーショナルリスク管理と実務”、[online]、第18頁、[平成14年8月28日検索]、インターネット<URL:http://www.numtech.co.jp/documents/20010723/2IhoriNakagawa.pdf>
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1では、精度良く各情報源の確率分布を推定するためには、各エージェントと情報統合を行う装置の間で何度も通信を行い、推定処理を繰り返し実行する必要がある。よって、通信を繰り返すことにより、高コストとなってしまうとともに、秘密情報の漏洩を招く危険性が増大してしまい、さらには各エージェント側で繰り返し推定処理を行うことから処理負担が過大なものとなっているという問題があった。
【0006】
また、上記の非特許文献1では、複数の情報源を同種の情報源からのデータとみなすようにするためのデータサンプルに施す変換の方法が定められているが、主観的に定められたものに過ぎず、その方法で変換されたデータを同種の情報源から出力されたとみなすのは著しく合理性にかける。従って、主観的に定めた方法でデータを変換することによって情報源に関する推定を行うのは、精度に関して信頼性に問題があった。
【0007】
さらに、上記の各方式では、情報を統合することによる各エージェントがどれだけの利得を得ているかの推定評価については何ら提案されていない。従って、各エージェントに適正な金額の課金を行うことは不可能であるという問題があった。
【0008】
本発明は上述した問題を解消し、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができ、さらには適正に各エージェントから課金を行うことができるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明の協調推定方法は、異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定方法であって、複数の情報源から取得された各データ集合を、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信し、受信した各データ集合にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理(例えば図2に示す協調推定処理)を行うことを特徴とするものである。
【0010】
上記の構成としたことで、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0011】
また、本発明の協調推定方法は、異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定方法であって、複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データを、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信し、受信した各統計量データにもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理(例えば図2に示す協調推定処理)を行うことを特徴とするものである。
【0012】
上記の構成としたことで、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0013】
同時確率分布の推定結果を示す情報(例えば各エージェントが収集したデータ集合をまとめて一つのデータ集合とした場合の確率分布を示す情報)、同時確率分布の推定結果にもとづいて生成される情報(例えば確率分布に加工が施された加工情報や付属情報)、同時確率分布を推定する処理に関連して推定される関連推定結果を示す情報(例えば各エージェントが収集したデータ集合に関する確率分布を示す情報)、および関連推定結果にもとづいて生成される情報のうちの少なくとも何れか一の情報を、情報源に関する推定の結果を示す結果情報として、複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントの端末装置に向けて通信ネットワークを介して送信する構成とされていてもよい。
【0014】
上記の構成としたことで、エージェントに対して情報源に関する推定の結果を提供することができる。
【0015】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントについて、結果情報を取得することによる当該エージェントの得る利益を推定する処理を行う構成とされていてもよい。
【0016】
上記の構成としたことで、エージェントが得る利益の推定結果を、課金金額などを決定する際に参考にすることができる。
【0017】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントに対し、当該エージェントの得る利益を推定して推定結果にもとづく課金を行う構成とされていてもよい。
【0018】
上記の構成としたことで、各エージェントが得たと推定される利益に応じて公平に課金することができる。
【0019】
また、本発明の協調推定装置によれば、異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定装置であって、複数の情報源から取得された各データ集合であって、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信した当該各データ集合を保存するデータ保存手段と、データ保存手段に保存されている各データ集合にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定するための推定処理を実行する推定処理手段とを含むことを特徴とするものである。
【0020】
上記の構成としたことで、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0021】
また、本発明の協調推定装置によれば、異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定装置であって、複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データであって、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信した当該統計量データを保存するデータ保存手段と、データ保存手段に保存されている各統計量にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定するための推定処理を実行する推定処理手段とを含むことを特徴とするものである。
【0022】
上記の構成としたことで、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0023】
同時確率分布の推定結果を示す情報、同時確率分布の推定結果にもとづいて生成される情報、同時確率分布を推定する処理に関連して推定される関連推定結果を示す情報、および前記関連推定結果にもとづいて生成される情報のうちの少なくとも何れか一の情報を、情報源に関する推定の結果を示す結果情報として、複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントの端末装置に向けて通信ネットワークを介して送信する結果情報送信手段を備えていてもよい。
【0024】
上記の構成としたことで、エージェントに対して情報源に関する推定の結果を提供することができる。
【0025】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントについて、結果情報を取得することによる当該エージェントの得る利益を推定するための利益推定処理を実行する利益推定処理手段を備えた構成とされていてもよい。
【0026】
上記の構成としたことで、エージェントが得る利益の推定結果を、課金金額などを決定する際に参考にすることができる。
【0027】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントに対し、当該エージェントの得る利益を推定して推定結果にもとづく課金を行うための課金手段を備えた構成とされていてもよい。
【0028】
上記の構成としたことで、各エージェントが得たと推定される利益に応じて公平に課金することができる。
【0029】
また、本発明の協調推定プログラムによれば、異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いた確率分布を推定させることで、情報源に関する推定を実行させるための協調推定プログラムであって、コンピュータに、複数の情報源から取得された各データ集合を、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信する処理と、受信した各データ集合にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理とを実行させることを特徴とするものである。
【0030】
上記の構成としたことで、コンピュータに、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行させることなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を実行させることができるようになる。
【0031】
さらに、本発明の協調推定プログラムによれば、異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定させることで、情報源に関する推定を実行させるための協調推定プログラムであって、複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データを、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信する処理と、受信した各統計量データにもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理とを実行させることを特徴とするものである。
【0032】
上記の構成としたことで、コンピュータに、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行させることなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を実行させることができるようになる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の協調推定システムの一実施形態を示す構成の例を示すブロック図である。協調推定システム10は、協調推定装置60と、複数のエージェント端末21,・・・,2nとを含む。協調推定装置60と、各エージェント端末21,・・・,2nとは、インターネットや専用回線などの通信ネットワーク70に接続されている。
【0034】
各エージェント端末21,・・・,2nは、それぞれ、例えばパーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成され、それぞれ別個のエージェント1,・・・,nによって管理される。この例では、エージェント端末およびエージェントの数をnとし、エージェント1,・・・,エージェントnは、それぞれ別の情報源51,・・・,情報源5nからデータを受け取っているものとする。なお、エージェント1,・・・,nとして、例えば銀行がある。
【0035】
各エージェント端末21,・・・,2nは、それぞれ、データ集合データベース31,・・・,3nと、統計量計算部41,・・・,4nとを含む。各データ集合データベース31,・・・,3nには、それぞれ、各情報源51,・・・,情報源5nから受け取ったデータ集合1,・・・,データ集合nが蓄積される。また、各統計量計算部41,・・・,4nは、それぞれ、各データ集合1,・・・,nにもとづく統計量を算出する処理を実行する。各統計量計算部41,・・・,4nがどのような統計量を算出するかについては後述する。
【0036】
協調推定装置60は、エージェントデータ蓄積データベース61と、同時分布推定部62とを含む。エージェントデータ蓄積データベース61には、例えば、各エージェント端末21,・・・,2nから取得したデータが蓄積される。具体的には、データ集合1,・・・,nや、各エージェント端末21,・・・,2nにて算出された統計量、各エージェント1,・・・,nの情報源51,・・・,5nに関する既知の情報が蓄積される。同時分布推定部62は、エージェントデータ蓄積データベース61に蓄積されているデータを用いて、各エージェント1,・・・,nからの各データ集合1,・・・,n全体をまとめて一つの情報源としたときの同時確率分布(後述する「P_**」)を推定する処理を行う。
【0037】
次に、本例の協調推定システムの動作について説明する。図2は、本例の協調推定システム10が実行する協調推定処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、簡単のために、各エージェント1,・・・,nがそれぞれの持つデータ集合そのものを協調推定装置60に送り、エージェントデータ蓄積データベース61には各エージェント1,・・・,nが持つデータ集合1,・・・,nの全てが蓄積されている場合を例として説明する。この場合、各統計量計算部41,・・・,4nは、何らかの統計量を算出するための処理は実行せず、データ集合自体を統計量として取り扱っていることになる。
【0038】
なお、以下の説明においては、エージェントi(i=1,2,・・・,n:i番目のエージェント)から送られたデータj(j=1,2,・・・:エージェントiが収集したデータ集合のうちのj番目のデータ)を、「X_ij」で表すことにする。また、エージェントiから送られたデータを全て並べたベクトル(X_i1、X_i2、・・・)を、「X_i*」で表すことにする。さらに、全てのエージェントについての「X_i*」を並べたベクトル(X_1*、X_2*、・・・、X_2n)を、「X_**」で表すことにする。
【0039】
また、以下の説明においては、エージェントiの情報源5i(i=1,2,・・・n:i番目のエージェントの情報源)の確率分布、すなわち「X_i*」が従う確率分布を、「P_i*」で表すことにする。また、「X_**」を一つの大きな情報源から得られたサンプルだとみなしたときの確率分布、すなわち「X_**」の従う確率分布を、「P_**」で表すことにする。さらに、平均A,分散Bの正規分布をN(A,B)と表すこととし、その密度関数をφ(x|A,B)と表すことにする。
【0040】
この例では、協調推定処理において、同時分布推定部12は、エージェントデータ蓄積データベース61に蓄積されている各データ集合1,・・・,nにもとづいて、「X_**」の従う確率分布「P_**」を推定するための処理を実行し、その結果を用いて「X_i*」の従う確率分布「P_i*」を推定するようにする。また、i番目のエージェントの情報源はN(A,B_i)であるとし、各エージェント1,・・・,nは独立にこの正規分布の情報源1,・・・,nからデータ集合1,・・・,nを受け取るとする。すなわち、各エージェントの情報源の平均値のパラメータは等しくAであるとする。さらにAの値は未知で各B_iの値が既知であるとする。B_iの値は各エージェントから協調推定装置60に送信され、エージェントデータ蓄積データベース61には各エージェント1,・・・,nの情報源の分散のパラメータB_1,・・・,B_nの値も蓄積されているとする。
【0041】
この場合、確率分布「P_i*」の密度関数「p_i*」は「数式1」で表され、確率分布「P_**」の密度関数「p_**」は「数式2」で表されることになる。
ただし、「数式1」および「数式2」では、iに関する積Π_iは、エージェント1,・・・,nに関する全てのデータを積算することを意味し、jに関する積Π_jは、各エージェント1,・・・,nによって収集された全てのデータを積算することを意味するものとする。
【0042】
p_i*(x_i*|A,B_i)
=Π_j・φ(x_ij|A,B_i)
・・・[数式1]
【0043】
p_**(x_**|A,B_1、・・・、B_n)
=Π_i・p_i*
=Π_I・Π_j・φ(x_ij|A,B_i)
・・・[数式2]
【0044】
同時分布推定部12は、既知の分散「B_i」を「数式2」に代入し(ステップS202)、「数式2」にて与えられる尤度を最大にするAを算出する(ステップS203)ことによって、平均値のパラメータAの最尤推定値を求める。この例では、「P_**」に関して未知な量はAだけであるので、これで「P_**」が推定されたことになる。さらに、各エージェント1,・・・,nの情報源51,・・・,5nに関しても未知な量はAだけであるので、これで各情報源51,・・・,5nも推定されたことになる。具体的に情報源5iの確率密度関数を導出する場合は、同時分布推定部12は、算出した推定結果Aを「数式2」に代入することによって密度関数「p_**」を算出するとともに(ステップS204)、算出したAと分散「B_i」とを「数式1」に代入することによって密度関数「p_i*」を算出する(ステップS205)。
【0045】
上記のように、各エージェント1,・・・,nが保有する各データ集合1,・・・,nの全てを用いて平均Aを推定する構成としているので、平均Aの推定精度を向上させることができる。すなわち、各エージェント1,・・・,nが保有する各データ集合1,・・・,nに基づいて個別に平均Aを推定する場合と比較すると、本例のように各エージェント1,・・・,nが保有する各データ集合1,・・・,nの全てを用いて平均Aを推定する方が、推定に用いるデータ数が多いことから推定精度が高くなるのである。
【0046】
また、上記のように、確率分布「P_**」を推定して周辺分布「P_i*」を推定する構成としたことで、周辺分布「P_i*」の推定精度を向上させることができる。すなわち、各エージェント1,・・・,nが保有する各データ集合1,・・・,nに基づいて個別に周辺分布「P_i*」を推定する場合と比較すると、本例のように各エージェント1,・・・,nが保有する各データ集合1,・・・,nの全てを用いて確率分布「P_**」を推定し、確率分布「P_**」の推定に用いた平均Aなどのデータを用いて周辺分布「P_i*」を推定する方が、多くのデータに基づいて推定されたデータ(上記の例では平均A)を用いて周辺分布「P_i*」を推定することから、その推定精度が高くなるのである。
【0047】
以上説明したように、各エージェント1,・・・,nがそれぞれ異なる情報源51,・・・,5nから情報を収集している場合に、協調推定装置60が、各エージェント1,・・・,nがそれぞれ保持している情報(この例では各データ集合1,・・・,n)を収集し、収集した情報を1つの情報源からの情報として確率分布「P_**」を推定するとともに、その推定の際に算出されたデータ(この例では平均A)を用いて周辺分布「P_i*」を推定する構成としたことで、高い精度で各エージェント1,・・・,nの情報源51,・・・,5nに関する推定を行うことができるようになる。
【0048】
また、上述したように、協調推定装置60が、各エージェント1,・・・,nがそれぞれ保持している各データ集合1,・・・,nを収集し、収集した情報にもとづいて各情報源51,・・・,5nにおける各データ集合1,・・・,nについての周辺分布「P_i*」を推定する構成としているので、協調推定装置60と各エージェント端末21,・・・,2nとの間で繰り返し情報の送受信を行う必要をなくすことができるとともに、各エージェント1,・・・,nにて各種の推定処理を繰り返し行う必要をなくすことができる。よって、協調推定装置60と各エージェント端末21,・・・,2nとの間で繰り返し情報の送受信を行うことによるコスト負担が軽減させることができるとともに、通信ネットワーク70上に情報を繰り返し流すことによる秘密漏洩の危険性を回避させることができ、さらに各エージェント1,・・・,nそれぞれの各エージェント端末21,・・・,2nの推定処理に関する処理負担を低減させることができる。
【0049】
また、各エージェント1,・・・,nのそれぞれ異なる情報源51,・・・,5nを全体として一つの情報源とみなすことで推定を行っており、各エージェント1,・・・,nの保持する各データ集合1,・・・,nを同種の情報源からのサンプルとみなすための非合理的な変換を行っていない。従って、高い精度で各エージェント1,・・・,nの情報源51,・・・,5nに関する推定を行うことができる。
【0050】
なお、上述した実施の形態では、各情報源51,・・・,5nについての各データ集合1,・・・,nが独立な正規分布であるとしていたが、正規分布以外の一般の分布であってもよい。その場合、確率分布「P_**」がそれに応じた分布になる。
【0051】
また、上述した実施の形態では、エージェント1,・・・,n間で同一の値をとるパラメータ(上記の例では平均A)を未知とおいたが、エージェント間で異なるパラメータに未知のものがあってもよい。その場合、確率分布「P_**」の推定においてそれらのパラメータも推定することになる。
【0052】
また、上述した実施の形態では、単一のパラメータの値(上記の例では平均Aの値)が各エージェント1,・・・,nによらず同一であるとして、各エージェント1,・・・,nにおける各情報源51,・・・,5nについての各データ集合1,・・・,n間の関係性を規定していたが、複数のパラメータの関数の値(例えば、平均A、分散「B_i」をパラメータとする関数「A+√(B_i)」)が各エージェント1,・・・,nによらず同一であるなどとして関係性が規定されていてもよい。その場合でも、確率分布「P_**」の推定において、規定された関係性を満たすものから、推定結果を計算するのは変わらない。
【0053】
また、上述した実施の形態では、確率分布「P_**」を最尤推定していたが、どのような方法によって確率分布「P_**」を推定するようにしてもよい。
【0054】
また、上述した実施の形態では、各エージェント端末21,・・・,2nが、各エージェント1,・・・,nが受け取った各データ集合1,・・・,nそのものを協調推定装置60に送信する構成としていたが、各データ集合1,・・・,nの全てを送るのではなく、各エージェント端末21,・・・,2nの各統計量計算部41,・・・,4nで確率分布「P_**」の推定に必要な統計量を算出し、算出した統計量を協調推定装置60に送信するようにしてもよい。上記の例では、正規分布となる各データ集合1,・・・,nを用いて確率分布「P_**」を最尤推定から求めるようにしていた。従って、例えば、収集した各データ集合1,・・・,nにおけるそれぞれのデータの個数および平均値と、上記の例では既知であるとしていた分散「B_i」とを統計量として、各エージェント端末21,・・・,2nから協調推定装置60に送信するようにすれば、各データ集合1,・・・,nにおける全てのデータを送信した場合(上記の例の場合)と同じ算出方法によって同じ推定結果を得ることができるようになる。なお、正規分布以外の一般の分布を仮定する場合も、未知のパラメータの推定に関係する統計量を全て送れば、全てのデータを送った場合と同じ推定結果が得られる。
【0055】
上記のように、統計量を協調推定装置60に送信する構成とすれば、各データ集合1,・・・,nの全てを送る場合と比較して、各エージェント1,・・・,nから協調推定装置60に送るデータの量を減らすことができる。ただし、この例において、協調推定装置60に送る必要がある統計量は、各エージェント1,・・・,nが個別に確率分布「P_i*」を推定するのに必要な統計量(一般に、統計の分野で「十分統計量」とよばれる量)とは異なる。例えば、この例で各エージェント1,・・・,nが個別に平均Aを推定する場合は、データの平均値だけわかれば十分である。さらに、全ての各データ集合1,・・・,nを送った場合と同じ推定結果を得る必要がないのであれば、それ以外の統計量を送ってもよい(例えば、各エージェント1,・・・,nから少数のサンプルデータを送る)。その場合は、送られたデータのみに基づいて確率分布「P_**」を推定する
【0056】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において、上述した第1の実施の形態にて既に説明した部分については、同一の符号を付与してその詳細な説明は省略する。
【0057】
図3は、本発明の第2の実施の形態における協調推定システム10aを示すブロック図である。図3に示すように、協調推定システム10aは、上述した協調推定装置60に結果通知部63が付加されている協調推定装置60aを含む。
【0058】
結果通知部63は、同時分布推定部62から推定結果を受け取り、受け取った推定結果に適当な加工を施した上で、各エージェント1,・・・,nに対して推定結果や加工結果などの各種の情報を送信する。具体的には、結果通知部63が送信する情報は、確率分布「P_**」や確率分布「P_i*」といった推定結果そのものであってもよいし、それらの分布の上側1パーセント点の値や、その値の大きい順でエージェント1,・・・,nをソートした結果等の、推定結果に加工を施した加工結果を示す情報であってもよい。さらに、推定結果のみに加工を施した情報に限らず、推定結果や加工結果にその他の関係情報(各エージェントに提供する情報の生成のために用いられる各種の情報)を用いて加工を施した付属情報(推定結果や加工結果に関連した付属的な情報を意味する。なお、付属情報は、加工情報に含まれる概念である。)であってもよい。具体的には、付属情報は、推定結果である確率分布「P_i*」にもとづいて導出された今後1年間の利益予想額(加工結果を示す情報の例)と、その日のレートでドル換算した結果であるドルによる今後1年間の利益予想額を示す情報などが該当する。この場合、関係情報は、「その日のレート」を示す情報である。
【0059】
このように、推定情報や加工情報をエージェント端末21,・・・,2nに向けて送信し、エージェント1,・・・,nに対して推定情報や加工情報を提供する構成としているので、協調推定装置60aの管理者(もしくは同時分布推定部62の推定結果を受け取る者)と必ずしも利害の一致しないエージェント1,・・・,nが、推定情報や加工情報を取得して活用することができるようになり、データ集合や統計量を協調推定装置60aに提供することに対する見返り(利益)を得ることができるようになる。
【0060】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において、上述した第1および第2の実施の形態にて既に説明した部分については、同一の符号を付与してその詳細な説明は省略する。
【0061】
図4は、本発明の第3の実施の形態における協調推定システム10bを示すブロック図である。図4に示すように、協調推定システム10bは、上述した協調推定装置60aにエージェント利得算出部64と課金部65とが付加されている協調推定装置60bを含む。図5は、協調推定システム10bにおける協調推定装置60bが実行する課金処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
課金処理において、エージェント利得算出部64は、同時分布推定部62から推定結果を受け取り、各エージェント1,・・・,nが結果通知部63から結果を受け取る推定利得を算出する(ステップS501)。具体的には、後述する「L」の値を算出する。
【0063】
課金部65は、エージェント利得算出部64が算出した各エージェント1,・・・,nの推定利得に基づき、各エージェント1,・・・,nに対する課金金額を算出し、例えば各エージェント端末21,・・・,2nに向けて算出した金額を通知するなどの課金を行うための処理を実行する(ステップS502)。課金を行うための処理には、金額を通知する処理の他、例えば予め開設されている各エージェント1,・・・,nの指定口座から課金金額を徴収するための処理などが含まれる。
【0064】
エージェントiが結果通知部63から推定結果である確率分布「P_i*」を受け取るとした場合、このエージェントiの推定利得は、例えば、推定結果を受け取らない場合(自己の保有しているデータ集合iのみから推定した確率分布を用いる場合)と受け取る場合(協調推定装置60bが各情報源51,・・・,5nのデータ集合1,・・・,n全体から推定したデータ集合iについての確率分布を用いる場合)との平均対数損失の差(数式3参照)で計算すればよい。ただし、「p_i*(x|θ)」はエージェントiが保有するデータのみから推定した場合のこの情報源5iの確率密度関数を表しており、「p_i*(x|Θ)」は同時分布推定部62により推定されたこの情報源5iの確率密度関数を表したものである。「Ex」は「p_i*(x|Θ)」を密度関数とする確率変数「x」に関する平均操作(平均値を導出するための計算処理)とする。「L」は確率密度関数「p_i*(x|θ)」が密度関数「p_i*(x|Θ)」にどれくらい近いかを表す量で、統計学で一般にダイバージェンスと呼ばれているものである。すなわち、エージェントiが個別に推定した結果と、本例により協調推定した結果が同一であれば「L=0」となり、食い違っていれば、その度合いに応じて「L」が大きな値をとるようになる。
【0065】
Figure 2004102537
【0066】
また、エージェントiが確率分布「P_i*」の推定結果等から定まる量を示す情報(例えば、加工結果を示す情報)を結果通知部63より受け取るとした場合、このエージェントiの推定利得は、例えば個別に推定した確率密度関数「p_i*(x|θ)」から定まる量「c」と、本例により協調推定した密度関数「p_i*(x|Θ)」から定まる量「C」を用いて、数式4によって計算するようにすればよい。この場合も、個別に推定した結果と協調推定した結果が同一であれば「L=0」となり、違う場合は「c」と「C」の差に応じて「L」が大きな値をとるようになる。また、この場合、エージェント利得算出部64は、確率分布「P_i*」の推定結果等から定まる量を示す情報を結果通知部63から取得して、利得を推定するための処理に用いる。
【0067】
L=(c−C)・・・[数式4]
【0068】
課金部65はエージェント利得算出部64から各エージェント1,・・・,nの「L」の値を受け取り、それに基づいて各エージェント1,・・・,nに課金を行う。一般に、「L」の大きいエージェントに高額の課金を行うことで、推定利得に応じた公平な課金となり、適正な課金を行うことができるようになる。
【0069】
エージェント利得算出部64で計算される「L」は、各エージェント1,・・・,nの推定利得を表す値となっている。このように、他のエージェントの情報を利用して、各エージェント1,・・・,nの利得の推定結果を算出することができるので、推定利得に応じた公平な課金を行うことができる。
【0070】
なお、上記の例では、ダイバージェンス等を各エージェント1,・・・,nの推定利得としたが、そのほかの関数「K」であってもよい。例えば、「θ」や「Θ」は「X_**」が定まれば一意に定まるので「X_**」の関数と考えられ、「L」は「θ」と「Θ」が定まれば一意に定まるので、結局「L」は「X_**」の関数「L(X_**)」と考えられるが、本例により推定した「P_**」を真の分布としたときの、「L」の平均Ex[L(X_**)]は関数「K」の代表的なものとして考えられる。
【0071】
また、エージェント利得算出部64における「L」や関数「K」の計算は解析的に行ってもよいし、一般にモンテカルロ・シミュレーションと呼ばれている手法等を利用して近似的に行ってもよい。
【0072】
ここで、エージェントの数が2である場合を例にとり、本例の具体的な処理内容について詳細に説明する。ここでは、各エージェント1,2はそれぞれ独立に対応する情報源1,2からデータを受け取り、エージェント1のデータ数がN1、エージェント2のデータ数がN2であるとする。それらのデータの平均値をそれぞれM1、M2とする。また、ここでは、エージェント1の情報源1がN(A,B1)、エージェント2の情報源2がN(A,B2)であるとし、全データの平均Aが未知、各情報源1,2のデータそれぞれの分散B1,B2は既知であるとする。
【0073】
本発明の協調推定装置60bに、エージェント1,2が、統計量を示す情報として、データ数N1、N2、データの平均値M1、M2、既知の分散の値B1,B2を送ったとすると、尤度は「数式5」で表される。ここでDは未知数である平均Aを含まない項である。この値を最大にする平均Aは、[N1×M1/B1+N2×M2/B2]/[N1/B1+N2/B2]で与えられる。これが同時分布推定部62が計算する平均Aの推定結果である。例えば、N1=100、N2=10、B1=5、B2=2、M1=0、M2=1のとき、平均Aの推定値は1/5となり、結果通知部63により各エージェント1,2のエージェント端末21,22に通知される。このように、この例では、平均Aの推定結果が、エージェント端末21,22に送信される。
【0074】
Figure 2004102537
【0075】
一方、エージェント1が保有するデータのみから推定した平均の値はデータの平均値と同じく0となり、エージェント2が同様に個別に推定する平均の値は1となる。同時分布推定部62の推定結果との差の2乗は、エージェント1が1/25、エージェント2が16/25となる。これらがエージェント利得算出部64の算出結果となる。課金部65はこれらの値に基づいて、例えばエージェント2への課金をエージェント1の16倍の額に設定する。
【0076】
以上説明したように、上述した各実施の形態による協調推定システムによれば、複数のエージェントが異なる情報源からデータを受け取っているときに、各エージェントから情報を収集し、まとめて推定処理を行うことで、精度よく各情報源に関する推定を行うことができる。また、上記のように、まとめて推定した結果などを各エージェントに送信し、各エージェントの推定利得を算出するようにすれば、各エージェントに対して公平に課金することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明の協調推定方法によれば、複数の情報源から取得された各データ集合を、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信し、受信した各データ集合にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理を行うことを特徴とするので、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0078】
また、本発明の協調推定方法によれば、複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データを、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信し、受信した各統計量データにもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理を行うことを特徴とするので、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0079】
同時確率分布の推定結果を示す情報、同時確率分布の推定結果にもとづいて生成される情報、同時確率分布を推定する処理に関連して推定される関連推定結果を示す情報、および前記関連推定結果にもとづいて生成される情報のうちの少なくとも何れか一の情報を、情報源に関する推定の結果を示す結果情報として、複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントの端末装置に向けて通信ネットワークを介して送信する構成とした場合には、エージェントに対して情報源に関する推定の結果を提供することができる。
【0080】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントについて、結果情報を取得することによる当該エージェントの得る利益を推定する処理を行う構成とした場合には、エージェントが得る利益の推定結果を、課金金額などを決定する際に参考にすることができる。
【0081】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントに対し、当該エージェントの得る利益を推定して推定結果にもとづく課金を行う構成とした場合には、各エージェントが得たと推定される利益に応じて公平に課金することができる。
【0082】
また、本発明の協調推定装置によれば、複数の情報源から取得された各データ集合であって、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信した当該各データ集合を保存するデータ保存手段と、データ保存手段に保存されている各データ集合にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定するための推定処理を実行する推定処理手段とを含むことを特徴とするので、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0083】
また、本発明の協調推定装置によれば、複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データであって、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信した当該統計量データを保存するデータ保存手段と、データ保存手段に保存されている各統計量にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定するための推定処理を実行する推定処理手段とを含むことを特徴とするので、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行することなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を行うことができるようになる。
【0084】
同時確率分布の推定結果を示す情報、同時確率分布の推定結果にもとづいて生成される情報、同時確率分布を推定する処理に関連して推定される関連推定結果を示す情報、および前記関連推定結果にもとづいて生成される情報のうちの少なくとも何れか一の情報を、情報源に関する推定の結果を示す結果情報として、複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントの端末装置に向けて通信ネットワークを介して送信する結果情報送信手段を備える構成とされているので、エージェントに対して情報源に関する推定の結果を提供することができる。
【0085】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントについて、結果情報を取得することによる当該エージェントの得る利益を推定するための利益推定処理を実行する利益推定処理手段を備えた構成とされているので、エージェントが得る利益の推定結果を、課金金額などを決定する際に参考にすることができる。
【0086】
複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントに対し、当該エージェントの得る利益を推定して推定結果にもとづく課金を行うための課金手段を備えた構成とされているので、各エージェントが得たと推定される利益に応じて公平に課金することができる。
【0087】
また、本発明の協調推定プログラムによれば、コンピュータに、複数の情報源から取得された各データ集合を、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信する処理と、受信した各データ集合にもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理とを実行させることを特徴とするので、コンピュータに、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行させることなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を実行させることができるようになる。
【0088】
さらに、本発明の協調推定プログラムによれば、複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データを、複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信する処理と、受信した各統計量データにもとづいて、複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理とを実行させることを特徴とするので、コンピュータに、通信ネットワークを介したデータ通信を繰り返し実行させることなく、高い精度で各エージェントの情報源に関する推定を実行させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における協調推定システムの構成の例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における協調推定システムによる協調推定処理の例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態における協調推定システムの構成の例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における協調推定システムの構成の例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態における協調推定システムによる課金処理の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,10a,10b 協調推定システム
21,・・・,2n   着信メロディ提供サーバ
31,・・・,3n   データ集合データベース
41,・・・,4n   統計量計算部
51,・・・,5n   情報源
60,60a,60b 情報推定装置
61         エージェントデータ蓄積データベース
62         同時分布推定部
63         結果通知部
64         エージェント利得算出部
65         課金部
70         通信ネットワーク

Claims (12)

  1. 異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定方法であって、
    前記複数の情報源から取得された各データ集合を、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信し、
    受信した各データ集合にもとづいて、前記複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理を行う
    ことを特徴とする協調推定方法。
  2. 異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定方法であって、
    前記複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データを、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信し、
    受信した各統計量データにもとづいて、前記複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理を行う
    ことを特徴とする協調推定方法。
  3. 同時確率分布の推定結果を示す情報、同時確率分布の推定結果にもとづいて生成される情報、同時確率分布を推定する処理に関連して推定される関連推定結果を示す情報、および前記関連推定結果にもとづいて生成される情報のうちの少なくとも何れか一の情報を、情報源に関する推定の結果を示す結果情報として、複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントの端末装置に向けて通信ネットワークを介して送信する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の協調推定方法。
  4. 複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントについて、結果情報を取得することによる当該エージェントの得る利益を推定する処理を行う
    ことを特徴とする請求項3記載の協調推定方法。
  5. 複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントに対し、当該エージェントの得る利益を推定して推定結果にもとづく課金を行う
    ことを特徴とする請求項4記載の協調推定方法。
  6. 異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定装置であって、
    前記複数の情報源から取得された各データ集合であって、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信した当該各データ集合を保存するデータ保存手段と、
    前記データ保存手段に保存されている各データ集合にもとづいて、前記複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定するための推定処理を実行する推定処理手段とを含む
    ことを特徴とする協調推定装置。
  7. 異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定することで、情報源に関する推定を行う協調推定装置であって、
    前記複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データであって、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信した当該統計量データを保存するデータ保存手段と、
    前記データ保存手段に保存されている各統計量にもとづいて、前記複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定するための推定処理を実行する推定処理手段とを含む
    ことを特徴とする協調推定装置。
  8. 同時確率分布の推定結果を示す情報、同時確率分布の推定結果にもとづいて生成される情報、同時確率分布を推定する処理に関連して推定される関連推定結果を示す情報、および前記関連推定結果にもとづいて生成される情報のうちの少なくとも何れか一の情報を、情報源に関する推定の結果を示す結果情報として、複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントの端末装置に向けて通信ネットワークを介して送信する結果情報送信手段を備えた
    ことを特徴とする請求項6または請求項7記載の協調推定装置。
  9. 複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントについて、結果情報を取得することによる当該エージェントの得る利益を推定するための利益推定処理を実行する利益推定処理手段を備えた
    ことを特徴とする請求項8記載の協調推定装置。
  10. 複数のエージェントのうち少なくとも一のエージェントに対し、当該エージェントの得る利益を推定して推定結果にもとづく課金を行うための課金手段を備えた
    ことを特徴とする請求項9記載の協調推定装置。
  11. 異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いた確率分布を推定させることで、情報源に関する推定を実行させるための協調推定プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記複数の情報源から取得された各データ集合を、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信する処理と、
    受信した各データ集合にもとづいて、前記複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理とを実行させる
    ことを特徴とする協調推定プログラム。
  12. 異なる複数の情報源から複数のエージェントがそれぞれ取得した各データ集合を用いて確率分布を推定させることで、情報源に関する推定を実行させるための協調推定プログラムであって、
    前記複数の情報源から取得された各データ集合にもとづくそれぞれの統計量を示す統計量データを、前記複数のエージェントそれぞれの端末装置から通信ネットワークを介して受信する処理と、
    受信した各統計量データにもとづいて、前記複数の情報源がまとめて一つの情報源であるとしたときの同時確率分布を推定する処理とを実行させる
    ことを特徴とする協調推定プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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