【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は試料加熱装置とそれを用いた試料測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この発明に関連する従来技術としては、LAMP法でDNAを合成し、多量のピロリン酸イオンを生成し、反応液中にピロリン酸マグネシウムとして白色沈殿させ、その白色沈殿の有無を目視で調べることによってDNAが増幅されたか否かを判別する方法が知られている(例えば非特許文献1参照)。
【非特許文献1】
森他著「ピロリン酸マグネシウムの沈殿生成を指標としたLAMP法の簡易検出」第23回日本分子生物学会年会、IPB−186、2000年12月発行
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
LAMP法における遺伝子増幅反応は、試料つまり反応液を通常60〜70℃の反応温度に加温し、その反応温度を所定時間一定に保持するときに発生する反応液の濁りにより確認される。そして、この増幅反応を迅速に測定するために増幅反応の高速化が検討されているが、それに伴って、試料の温度を保存温度(4〜8℃)から反応温度(60〜70℃)まで急速に立上げることが要望されている。また、他の遺伝子増幅法として、TMA法(反応温度:40℃)、ICAN(反応温度:50〜65℃)、SDA法(反応温度:60℃)、NASBA法(反応温度:41℃)などがあり、LAMP法同様に急速に温度を立ち上げることが要望されている。
【0004】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので試料を保存温度から反応温度まで急速に立ち上げることが可能な試料加熱装置とそれを用いた試料測定装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、試料を含むサンプルチューブを収容するための恒温ブロックと、恒温ブロックを加熱するヒータと、恒温ブロックの温度を検出する温度センサと、加熱温度を設定するための温度設定部と、設定温度と検出温度とが一致するようにヒータを制御する制御部とを備え、温度設定部は、恒温ブロックへサンプルチューブを収納する前に設定温度を所望温度よりも高い初期温度に設定し、サンプルチューブを収納した時点から所定の待機時間の経過後に設定温度を所望温度に設定する試料加熱装置を提供するものである。
この構成によれば、恒温ブロックが所望温度より高い温度に予熱されるので、サンプルチューブを収容した後に恒温ブロックの設定温度を所望温度に切換えることにより、被加熱体を急速に所望温度に加熱することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
この加熱装置は、周囲温度を検出する第2センサをさらに備え、前記所定の待機時間が周囲温度の関数により決定されるようにしてもよい。
ヒータと温度センサとを実装する基板をさらに備え、恒温ブロックが底部にヒータと温度センサを収容する凹部を有し、恒温ブロックが底部にヒータと温度センサとを収容した状態で基板上に搭載されてもよい。
【0007】
この発明は、上記の加熱装置と、サンプルチューブ内の試料に光を照射する光源と、試料の透過光又は散乱光を検出する光検出部とを備える試料測定装置を提供するものである。
この測定装置には、試料として遺伝子増幅反応液を用いることができる。
この測定装置において、サンプルチューブが透明容器であり、恒温ブロックが光源からの光を透明容器へ導く第1開口と、透明容器から出射する透過光又は散乱光を光検出部へ導く第2開口を備えてもよい。
【0008】
実施例
以下、図面に示す実施例を用いてこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定されるものではない。
図1はこの発明の試料加熱装置とそれを用いた試料測定装置の構成を示す構成説明図である。同図に示すようにガラスエポキシ製のプリント配線基板1の上にヒータ(金属酸化被膜抵抗器)2、3および第1温度センサ(サーミスタ)4が搭載される。そして、有底の円筒状の恒温ブロック(アルミニウム製)8は、底面にヒータ2、3および第1温度センサ4をそれぞれ収納する凹部5、6、7を有し、基板1の上に設置される。さらに、恒温ブロック8は上部にサンプルチューブ9を挿入するための挿入孔9aを有し、側壁を水平方向に同軸に貫通する第1および第2開口10、11を有する。
【0009】
恒温ブロック8を挟んで対向する発光ダイオード12とホトダイオード13が設置され、発光ダイオード12は第1開口10を介してサンプルチューブ9を照射し、ホトダイオード13は第2開口11を介してサンプルチューブ9からの透過光を受光するようになっている。また、第2温度センサ17は恒温ブロック8の周囲温度を検出するためセンサであり、サーミスタで構成される。
【0010】
制御部14は、第1および第2温度センサ4、17と、ホトダイオード13と、入力部15からの出力を受けて、発光ダイオード12を駆動するLED駆動回路18と、ヒータ1、2を駆動するヒータ駆動回路19と、出力部16へ出力するようになっている。
【0011】
制御部14は、恒温ブロック8の温度を設定する温度設定部14aと、第1センサ4によって検出される恒温ブロック8の温度と設定温度とを比較する比較部14bと、その比較結果に基づいて恒温ブロック8の温度と設定温度が一致するようにヒータ1、2への供給電力を演算してヒータ駆動回路19を制御するヒータ出力演算部14cを備える。
【0012】
さらに、制御部14は、後述の待機時間を演算すると共に、ホトダイオード13の出力(透過光強度)の時間変化率を演算する演算部14dと、待機時間を計時する計時部14eを備える。
なお、制御部14は、CPU,ROM,RAMを備えるマイクロコンピュータで構成され、入力部15と出力部16はそれぞれキーボードと液晶表示パネルで構成される。
【0013】
このような構成における測定動作を図4のフローチャートを用いて説明する。まず、発光ダイオード12を点灯させ(ステップS0)、試料の所望加熱温度をT1とするとき、恒温ブロック8の設定温度がT2(>T1)に設定され、恒温ブロック8の温度がT2になるようにヒータ1、2が駆動される(ステップS1)。そして、恒温ブロック8が温度T2に達すると(ステップS2)、第2温度センサ17により周囲温度Taが検出され(ステップS3)、待機時
間tが関数
t=f(Ta,T1,T2,T0)……(1)
によって算出される(ステップS4)。
【0014】
ここで、T0は試料入りサンプルチューブ9の初期保存温度であり、予め入力部15から入力される。
なお、関数(1)はサンプルチューブ9の温度をオーバーシュートすることなく最小時間で温度T1に到達させる最大時間として、実験的に求められる。
【0015】
そこで、出力部16により「準備完了」が出力(表示)される(ステップS5)。作業者が試料入りサンプルチューブ9を恒温ブロック8に挿入すると(ステップS6)、ホトダイオード13によりサンプルチューブ9の挿入が検出され(ステップS6)、待機時間tの計時が開始される(ステップS7)。
【0016】
待機時間tが経過すると(ステップS8)、恒温ブロック8の設定温度がT1に切換えられ恒温ブロック8の温度がT1になるようにヒータ1、2が駆動される(ステップS9)。
【0017】
次に、サンプルチューブ9内の試料の透過光強度がホトダイオード13によって継続的に検出され、その強度の時間的変化率が監視される(ステップS10)。そして、その変化率が所定値より大きくなったとき、試料中の遺伝子が増幅したものと認定され、その旨、出力部16から出力(表示)され、測定動作が終了する。
【0018】
図2は、上記ステップS1〜S9の動作における温度の時間的変化を表わす説明図である。同図において曲線(a)は恒温ブロック8の温度を、曲線(b)は試料入りサンプルチューブ9の温度をそれぞれ表わす。
【0019】
つまり、温度T2(>T1)に保持されている恒温ブロック8に時刻t0において初期温度T0のサンプルチューブ9が挿入され、待機時間t後の時刻t1において設定温度がT2からT1に切換えられる。
【0020】
一方、サンプルチューブ9は時刻t0から温度上昇を開始し、時間Tpが経過した時点で、オーバーシュートすることなく所望温度T1に到達する。
また、曲線(c)は恒温ブロック8を温度T2で予熱することなく最初から温度T1に保持した場合のサンプルチューブ9の温度変化を示す。
【0021】
ここで、T0=6℃±2℃、T1=65℃、T2=80℃とすると、関数(1)は、
t=−0.6Ta+95……(2)
として決定され、Ta=25℃のとき、t=80秒と算出される。その結果、tp=120秒(実測値)となる。
なお、曲線(c)が温度T0からT1に到達する時間を実測すると、250秒となり、tpは、その約に1/2短縮されることが分かる。
【0022】
実測例
まず、氷上に透明サンプルチューブ(筒状先端丸形で内径8mm、高さ30mmのスチロール製)を設置し、その容器内で界面活性剤を含む下記反応液を調製した。そこへテンプレートとしてサイトケラチン20のmRNAを2.0μl添加して攪拌した。
・反応液
水 7.5μl
422mM Tris−HCI pH8.0(株式会社ニッポンジーン製) 14.2μl
10x Thermopol buffer(NEB、ニュー・イングランド・バイオラボ社製) 10.0 μl
10mM dNTPs(インビトロジェン製) 4.0μl
100mM MgSO4(シグマ社製) 4.0μl
0.1M DTT(和光純薬工業株式会社製) 5.0μl
5M Betaine(シグマ社製) 12.8μl
FAプライマー(40pmol/μl) 4.0μl
RAプライマー (40pmol/μl) 4.0μl
F3プライマー (5pmol/μl) 4.0μl
R3プライマー (5pmol/μl) 4.0μl
LoopプライマーForward(20pmol/μl) 4.0μl
LoopプライマーReverse(20pmol/μl) 4.0μl
10% 界面活性剤10.0μl
10U/μL AMV逆転写酸素(プロメガ社製) 0.5μl
8000U/ml Bst DNAポリメラーゼ・ラージフラグメント(NEB、ニュー・イングランド・バイオラボ社製) 8.0μl
【0023】
なお、プライマーは、1本鎖DNAであり、以下の塩基配列を有する。
FAプライマー:CAATTTGCAGGACACACCGAGATTGAAGAGCTGCGAAGTC
RAプライマー:CTGCTGAGGACTTCAGACTGACTGACTTGGAGATCAGCTTCCAC
F3プライマー:CGACTACAGTGCATATTACAGAC
R3プライマー:GTAGGGTTAGGTCATCAAAGAC
LoopプライマーForward:GCAGTTGAGCATCCTTAATCT
LoopプライマーReverse:GACTGCGCGCGGAATACGTC
また、界面活性剤には、エマルゲン123P(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、オキシエチレン数:23、花王(株)社製)を用いた。
【0024】
このようにして調製した試料を図1に示す試料測定装置の恒温ブロック8に挿入し、図4に示す手順で、試料を6℃から65℃まで急速加熱して65℃一定に保持し、ホトダイオード13の出力電圧をA/D変換した透過光強度の時間的変化をリアルタイムで測定する。なお、この場合、発光ダイオード12として発光波長が400nmのものを用いている。その測定結果を図3に示す。図3から分かるように測定開始から約11分後に遺伝子増幅が生じている。
【0025】
このようにこの発明の試料加熱装置は急速に試料の温度を所望温度に立上げることができるので、短時間で遺伝子増幅が生じるLAMP法用試料に対して好適に用いることができる。
【0026】
【発明の効果】
この発明によれば、恒温ブロックを所望温度よりも高い初期温度に予熱し、サンプルチューブを収容してから所望温度に設定するので、サンプルチューブの温度の立上がりが高速化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成を示す構成説明図である。
【図2】この発明の実施例の温度変化を示す説明図である。
【図3】この発明の実施例において実測した透過光強度変化を示す説明図である。
【図4】この発明の実施例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 基板
2 ヒータ
3 ヒータ
4 第1温度センサ
5 凹部
6 凹部
7 凹部
8 恒温ブロック
9 サンプルチューブ
10 第1開口
11 第2開口
12 発光ダイオード
13 ホトダイオード
14 制御部
15 入力部
16 出力部
17 第2温度センサ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a sample heating device and a sample measuring device using the same.
[0002]
[Prior art]
As a conventional technique related to the present invention, DNA is synthesized by the LAMP method, a large amount of pyrophosphate ion is generated, white precipitate is formed as magnesium pyrophosphate in a reaction solution, and the presence or absence of the white precipitate is visually examined. A method for determining whether or not DNA has been amplified is known (for example, see Non-Patent Document 1).
[Non-patent document 1]
Mori et al., "Simplified Detection of LAMP Method Using Magnesium Pyrophosphate Precipitation as Index," The 23rd Annual Meeting of the Molecular Biology Society of Japan, IPB-186, published December 2000. [0003]
[Problems to be solved by the invention]
The gene amplification reaction in the LAMP method is confirmed by turbidity of the reaction solution generated when a sample, that is, a reaction solution is heated to a reaction temperature of usually 60 to 70 ° C. and the reaction temperature is kept constant for a predetermined time. In order to quickly measure the amplification reaction, studies have been made on increasing the speed of the amplification reaction. With this, the temperature of the sample is increased from the storage temperature (4 to 8 ° C.) to the reaction temperature (60 to 70 ° C.). It is demanded to start up quickly. As other gene amplification methods, TMA method (reaction temperature: 40 ° C.), ICAN (reaction temperature: 50 to 65 ° C.), SDA method (reaction temperature: 60 ° C.), NASBA method (reaction temperature: 41 ° C.), etc. Therefore, there is a demand for rapidly raising the temperature as in the LAMP method.
[0004]
The present invention has been made in view of such circumstances, and provides a sample heating apparatus capable of rapidly raising a sample from a storage temperature to a reaction temperature, and a sample measurement apparatus using the same.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a constant temperature block for accommodating a sample tube containing a sample, a heater for heating the constant temperature block, a temperature sensor for detecting a temperature of the constant temperature block, a temperature setting unit for setting a heating temperature, and a setting. A control unit that controls the heater so that the temperature matches the detected temperature.The temperature setting unit sets the set temperature to an initial temperature higher than a desired temperature before storing the sample tube in the constant temperature block, and An object of the present invention is to provide a sample heating device that sets a set temperature to a desired temperature after a predetermined standby time has elapsed from the time when the tube is stored.
According to this configuration, since the constant temperature block is preheated to a temperature higher than the desired temperature, the set temperature of the constant temperature block is switched to the desired temperature after the sample tube is accommodated, thereby rapidly heating the object to be heated to the desired temperature. be able to.
[0006]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The heating device may further include a second sensor for detecting an ambient temperature, and the predetermined standby time may be determined by a function of the ambient temperature.
The thermostatic block further includes a substrate on which the heater and the temperature sensor are mounted, and the constant temperature block has a concave portion for housing the heater and the temperature sensor at the bottom, and the constant temperature block is mounted on the substrate with the heater and the temperature sensor stored at the bottom. You may.
[0007]
The present invention provides a sample measurement device including the above-described heating device, a light source that irradiates a sample in a sample tube with light, and a light detection unit that detects transmitted light or scattered light of the sample.
In this measuring device, a gene amplification reaction solution can be used as a sample.
In this measurement device, the sample tube is a transparent container, and the thermostatic block has a first opening for guiding light from the light source to the transparent container and a second opening for guiding transmitted light or scattered light emitted from the transparent container to the light detection unit. May be provided.
[0008]
Embodiments The present invention will be described below in detail with reference to the embodiments shown in the drawings. This does not limit the present invention.
FIG. 1 is a configuration explanatory view showing the configuration of a sample heating device of the present invention and a sample measurement device using the same. As shown in FIG. 1, heaters (metal oxide film resistors) 2, 3 and a first temperature sensor (thermistor) 4 are mounted on a printed wiring board 1 made of glass epoxy. The bottomed cylindrical thermostat block (made of aluminum) 8 has recesses 5, 6, and 7 for housing the heaters 2, 3 and the first temperature sensor 4 on the bottom surface, and is installed on the substrate 1. You. Further, the thermostatic block 8 has an insertion hole 9a for inserting the sample tube 9 in an upper part, and has first and second openings 10 and 11 penetrating the side wall coaxially in the horizontal direction.
[0009]
A light-emitting diode 12 and a photodiode 13 facing each other with the constant-temperature block 8 interposed therebetween are provided. The light-emitting diode 12 irradiates the sample tube 9 through the first opening 10, and the photodiode 13 is irradiated from the sample tube 9 through the second opening 11. Of the transmitted light. The second temperature sensor 17 is a sensor for detecting the ambient temperature of the constant temperature block 8, and is configured by a thermistor.
[0010]
The control unit 14 receives the output from the first and second temperature sensors 4 and 17, the photodiode 13, the input unit 15 and drives the light emitting diode 12, and drives the heaters 1 and 2. It outputs to the heater drive circuit 19 and the output unit 16.
[0011]
The control unit 14 includes a temperature setting unit 14a that sets the temperature of the constant temperature block 8, a comparison unit 14b that compares the temperature of the constant temperature block 8 detected by the first sensor 4 with the set temperature, and a comparison result based on the comparison result. A heater output calculator 14c is provided to calculate the power supplied to the heaters 1 and 2 to control the heater drive circuit 19 so that the temperature of the constant temperature block 8 matches the set temperature.
[0012]
Further, the control unit 14 includes a calculation unit 14d that calculates a standby time described later, calculates a time change rate of the output (transmitted light intensity) of the photodiode 13, and a clock unit 14e that counts the standby time.
The control unit 14 is configured by a microcomputer including a CPU, a ROM, and a RAM, and the input unit 15 and the output unit 16 are each configured by a keyboard and a liquid crystal display panel.
[0013]
The measuring operation in such a configuration will be described with reference to the flowchart of FIG. First, the light emitting diode 12 is turned on (Step S0), and when the desired heating temperature of the sample is T1, the set temperature of the constant temperature block 8 is set to T2 (> T1), and the temperature of the constant temperature block 8 becomes T2. Heaters 1 and 2 are driven (step S1). When the temperature of the constant-temperature block 8 reaches the temperature T2 (step S2), the ambient temperature Ta is detected by the second temperature sensor 17 (step S3), and the standby time t becomes a function t = f (Ta, T1, T2, T0). ...... (1)
Is calculated (step S4).
[0014]
Here, T0 is an initial storage temperature of the sample tube 9 containing a sample, and is input from the input unit 15 in advance.
The function (1) is experimentally obtained as the maximum time for the temperature of the sample tube 9 to reach the temperature T1 in the minimum time without overshooting.
[0015]
Then, “preparation completed” is output (displayed) by the output unit 16 (step S5). When the operator inserts the sample-containing sample tube 9 into the thermostatic block 8 (step S6), the insertion of the sample tube 9 is detected by the photodiode 13 (step S6), and the measurement of the standby time t is started (step S7).
[0016]
When the standby time t has elapsed (step S8), the set temperature of the constant temperature block 8 is switched to T1, and the heaters 1 and 2 are driven so that the temperature of the constant temperature block 8 becomes T1 (step S9).
[0017]
Next, the intensity of the transmitted light of the sample in the sample tube 9 is continuously detected by the photodiode 13, and the temporal change rate of the intensity is monitored (Step S10). Then, when the rate of change becomes larger than a predetermined value, it is determined that the gene in the sample has been amplified, and the output unit 16 outputs (displays) that fact, and the measurement operation ends.
[0018]
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a temporal change of the temperature in the operations of steps S1 to S9. In the figure, a curve (a) represents the temperature of the thermostatic block 8 and a curve (b) represents the temperature of the sample tube 9 containing the sample.
[0019]
That is, the sample tube 9 having the initial temperature T0 is inserted into the constant temperature block 8 held at the temperature T2 (> T1) at time t0, and the set temperature is switched from T2 to T1 at time t1 after the standby time t.
[0020]
On the other hand, the temperature of the sample tube 9 starts to increase at time t0, and reaches the desired temperature T1 without overshooting when the time Tp has elapsed.
Curve (c) shows the temperature change of the sample tube 9 when the constant temperature block 8 is kept at the temperature T1 from the beginning without preheating at the temperature T2.
[0021]
Here, if T0 = 6 ° C. ± 2 ° C., T1 = 65 ° C., and T2 = 80 ° C., the function (1) becomes
t = −0.6Ta + 95 (2)
When Ta = 25 ° C., t = 80 seconds is calculated. As a result, tp = 120 seconds (actually measured value).
In addition, when the time required for the curve (c) to reach the temperature T0 from the temperature T0 is actually measured, it is 250 seconds, and it can be seen that tp is reduced to about 1/2 of that.
[0022]
Actual measurement example First, a transparent sample tube (made of polystyrene having a round cylindrical tip and an inner diameter of 8 mm and a height of 30 mm) was set on ice, and the following reaction solution containing a surfactant was prepared in the container. To this, 2.0 μl of cytokeratin 20 mRNA was added as a template, followed by stirring.
・ Reaction liquid water 7.5μl
422 mM Tris-HCI pH 8.0 (manufactured by Nippon Gene Co., Ltd.) 14.2 μl
10x Thermopol buffer (NEB, New England Biolab) 10.0 μl
10 mM dNTPs (Invitrogen) 4.0 μl
4.0 mM 100 mM MgSO 4 (manufactured by Sigma)
0.1 μM DTT (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 5.0 μl
12.8 μl of 5M betaine (Sigma)
FA primer (40 pmol / μl) 4.0 μl
RA primer (40 pmol / μl) 4.0 μl
F3 primer (5 pmol / μl) 4.0 μl
R3 primer (5 pmol / μl) 4.0 μl
Loop Primer Forward (20 pmol / μl) 4.0 μl
Loop primer Reverse (20 pmol / μl) 4.0 μl
10% surfactant 10.0μl
10 U / μL AMV reverse transfer oxygen (promega) 0.5 μl
8000 U / ml Bst DNA polymerase large fragment (NEB, New England Biolabs) 8.0 μl
[0023]
The primer is a single-stranded DNA and has the following nucleotide sequence.
FA primer: CAATTTGCAGGACAACCGAGATTGAAGAGCTGCGAAGTC
RA primer: CTGCTGAGGACTTCAGACTGAACTGACTTGGAGATCAGCTTCCCAC
F3 primer: CGACTACAGTGCATATTACAGAC
R3 primer: GTAGGGTTTAGGTCATCAAAGAC
Loop primer Forward: GCAGTTGAGCCATCCTTAATCT
Loop primer Reverse: GACTGCCGCGCGGAATACGTC
Emulgen 123P (polyoxyethylene lauryl ether, oxyethylene number: 23, manufactured by Kao Corporation) was used as a surfactant.
[0024]
The sample thus prepared is inserted into the thermostat block 8 of the sample measuring apparatus shown in FIG. 1, and the sample is rapidly heated from 6 ° C. to 65 ° C. and kept at 65 ° C. by the procedure shown in FIG. The output voltage of the A / D converter 13 is A / D converted and the temporal change of the transmitted light intensity is measured in real time. In this case, the light emitting diode 12 having a light emission wavelength of 400 nm is used. FIG. 3 shows the measurement results. As can be seen from FIG. 3, gene amplification occurs about 11 minutes after the start of the measurement.
[0025]
As described above, the sample heating apparatus of the present invention can rapidly raise the temperature of the sample to a desired temperature, and thus can be suitably used for a sample for a LAMP method in which gene amplification occurs in a short time.
[0026]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the constant temperature block is preheated to an initial temperature higher than the desired temperature and set to the desired temperature after housing the sample tube, the temperature of the sample tube rises faster.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration explanatory diagram showing a configuration of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a temperature change in the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a transmitted light intensity change actually measured in the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a flowchart showing the operation of the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS LIST 1 substrate 2 heater 3 heater 4 first temperature sensor 5 recess 6 recess 7 recess 8 constant temperature block 9 sample tube 10 first opening 11 second opening 12 light emitting diode 13 photodiode 14 control unit 15 input unit 16 output unit 17 second temperature sensor