JP2004099308A - Shelf equipment - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の移動棚から構成される棚設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の棚設備として、倉庫あるいは事務所内のスペースに一定の走行経路(軌道など)が設定され、この一定走行経路上に作業用通路のスペースを残して往復自在な複数の電動式移動棚が配設され、移動棚間に開放される作業用通路を使用して、この作業用通路に面する移動棚に対して物品の取扱いが行われる棚設備が知られている。
【0003】
このような棚設備では、前記作業用通路を開放するために、各通路毎に、通路の開操作および該通路の閉動を可能ならしめるインターロック解除を兼ねた開操作・インターロック解除用押釦スイッチと、他の通路の各々に対応する選択用押釦スイッチを併設し、物品の取扱いに必要な作業用通路を開放するとき、既に開いている通路に出向いて当該開路状態の通路が閉じても安全であるか否かを確認した上で、当該開路状態の通路に対応する開操作・インターロック解除用押釦スイッチを操作し、引き続いて前記必要な作業用通路に対応する選択用押釦スイッチを操作することで、離れた位置の前記必要な作業用通路を開放するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また他の棚設備では、前記移動棚間に作業用通路が必要なときにこの必要な作業用通路を指定する開指令スイッチとリセットスイッチを、作業用通路に面する各移動棚に設け、物品の取扱いに必要な作業用通路を開放するとき、既に開いている通路に出向いて当該開路状態の通路が閉じても安全であるか否かを確認した上で、現在既に開放されている作業用通路に面する移動棚の開指令スイッチを再度操作し、引き続いてこの開指令スイッチが再度操作された移動棚に隣接する移動棚のリセットスイッチを操作することにより、現在開放されている作業用通路を閉じることを可能とし、その後必要な作業用通路を指定する開指令スイッチを操作することにより前記必要な作業用通路を開放するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
そして、移動棚間に開放される作業用通路に作業者あるいは荷役車両(たとえばフォークリフト)が侵入して、この作業用通路に面する移動棚に対して物品の取扱いが行われる。
【0006】
【特許文献1】
特公平3−29402号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−178651号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記した従来の特許文献1に開示されている棚設備の構成によると、各作業用通路毎に、他の通路の各々に対応する選択用押釦スイッチを設ける必要があるため、通路数が増加すると、各作業用通路に併設する選択用押釦スイッチも増加し、それに加えて回路構成も複雑になることから、コストがかかるという問題があった。
【0009】
また上記した従来の特許文献2に開示されている棚設備の構成によると、作業者は、既に開いている通路に出向いて当該開路状態の通路が閉じても安全であるか否かを確認した上で、当該開路状態の通路の両側の棚の開指令スイッチとリセットスイッチを操作し、その後、必要な作業用通路を指定する開指令スイッチを操作する必要があるため、操作の回数が多くなり、また一旦現在開いている作業用通路に誰もいないことを確認しても、開指令スイッチを操作している間に他の作業者が入ってしまう恐れがあった。
【0010】
そこで本発明は、簡単な構成で操作も簡単であり、かつ作業者の安全を確保できる棚設備を提供することを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、走行支持装置を介して走行経路上で往復走行自在な移動棚が複数配設され、移動棚間に開放される作業用通路を使用して前記移動棚に対して物品の取扱いを行う棚設備であって、
前記作業用通路に対応してそれぞれ、開放する前記作業用通路を選択し、また前記移動棚の走行を操作する操作手段を設け、物品の取扱いに必要な作業用通路を選択して操作手段が操作されると、この操作手段の選択情報を記憶し、続いて現在開放されている作業用通路に対応する操作手段が操作される、あるいはこの操作手段が操作されていると、前記選択情報により選択される作業用通路を開放するように前記移動棚を移動させることを特徴とするものである。
【0012】
上記構成によれば、物品の取扱いに必要な作業用通路の操作手段を操作し、現在開放されている作業用通路に対応する操作手段を操作する、あるいはこの操作手段が操作されていると、移動棚が移動して前記必要な作業用通路が形成される。このとき、現在開放されている作業用通路が閉じられている過程を作業者が目視していることになり、他の作業者が閉じられていく作業用通路内に入ることが避けられ安全が確保される。またこの構成によれば、操作手段を2回操作するだけで必要な作業用通路が形成されることにより、従来と比較して操作が簡単になる。
【0013】
また請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明であって、選択情報により選択される作業用通路を開放するように移動棚を移動させている、あるいは移動している途中で、移動棚の移動が停止されると、再度、物品の取扱いに必要な作業用通路を選択して操作手段が操作され、続いて現在開放されている作業用通路に対応する操作手段が操作されることにより、前記物品の取扱いに必要な作業用通路が開放されることを特徴とするものである。
【0014】
上記構成によれば、移動中の移動棚が途中で停止されると、再度、物品の取扱いに必要な作業用通路を選択して操作手段が操作され、続いて現在開放されている作業用通路に対応する操作手段が操作されることにより、物品の取扱いに必要な作業用通路が形成される。このように、移動棚が必要な作業用通路を形成していない中途半端な位置で停止していても、再度の操作手段の操作により必要な作業用通路を形成することができる。
【0015】
また請求項3に記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記各移動棚にそれぞれ、前記走行支持装置を駆動して前記移動棚を走行させる走行駆動手段を設け、複数の前記移動棚あるいは全ての前記移動棚からなる群を設け、前記各群に、群内の各移動棚の走行駆動手段を正逆駆動して前記移動棚を移動させる駆動制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0016】
上記構成によれば、開放する作業用通路に応じて各群の駆動制御手段が駆動されることにより各群内の移動棚の走行駆動手段が正逆駆動されて移動棚が移動される。またこの構成によれば、群毎に駆動制御手段が1台で済み、コストダウンが図られる。
【0017】
また請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の発明であって、前記各移動棚にそれぞれ、前記駆動制御手段と前記走行駆動手段間を接続状態と切り離し状態に切り換える切換手段を設け、前記選択情報により選択される作業用通路に応じて移動させる前記移動棚とその移動方向を判断し、判断した前記移動方向により前記駆動制御手段を制御し、さらに判断した前記移動棚の前記切換手段を制御して前記駆動制御手段と前記走行駆動手段間を接続状態とすることにより、前記移動棚を移動させることを特徴とするものである。
【0018】
上記構成によれば、選択情報により選択される作業用通路に応じて移動させる移動棚とその移動方向が判断され、判断した移動方向により駆動制御手段が制御され、さらに判断した移動棚の切換手段を制御して駆動制御手段と走行駆動手段間が接続状態とされることにより、開放する作業用通路に応じて移動棚が移動される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1における棚設備の斜視図、図2は同棚設備の平面図である。
【0020】
図1および図2において、1は、走行支持装置(後述する)を介して一定の走行経路iに沿って床面2に平行に敷設された複数(図では5本)の走行レール3に案内されて往復走行自在とした軌条式移動棚であり、移動棚1は走行レール3上に複数(図では3棚)配設されている。またこれら移動棚1群の走行経路iの方向(以下、前後方向と称す)Aの両側には作業用通路Sを確保して固定棚5が配設されている。
【0021】
これら各移動棚1と各固定棚5にはそれぞれ、複数の支柱11と、支柱11の夫々にわたって上下方向に所定間隔をあけて架設連結された複数の前後フレーム12と、前後フレーム12の夫々にわたって走行経路iとは直角な方向(以下、左右方向と称す)Bに架設連結され、物品を載せたパレットPを支持する複数の左右フレーム13により、上下および左右方向Bに複数の物品収納部14が形成されており、移動棚1間あるいは移動棚1と前後の固定棚5間に開放される作業用通路Sを使用して、この作業用通路Sに面する移動棚1あるいは固定棚5の物品収納部14に対して、荷役車両により物品を載せたパレットPあるいは物品の取扱いが行われる。
【0022】
いま、前記複数の移動棚1を、前後方向Aにおいて後方から前方に向かって順に、No.1移動棚1、No.2移動棚1、No.3移動棚1と称し、また後方の固定棚5とNo.1の移動棚1との間に開放される作業用通路SをS1、No.1とNo.2の移動棚1間に開放される作業用通路SをS2、No.2とNo.3の移動棚1間に開放される作業用通路SをS3、No.3の移動棚1と前方の固定棚5との間に開放される作業用通路SをS4と称す。
【0023】
上記各移動棚1にはそれぞれ、上記複数の物品収納部14を支持して走行する走行部(下枠部)15が設けられ、この走行部15は、下枠体18と、下枠体18に支持される走行支持装置から構成されている。
【0024】
前記走行支持装置として走行レール3に案内される鍔付きの走行車輪20が、左右方向Bの5箇所(複数箇所)でかつ走行経路iに沿った前後方向Aの2箇所(複数箇所)にそれぞれ設けられている。また、左右方向Bで両端のそれぞれ2個(少なくとも1個)の走行車輪は、走行車輪の車輪軸に連動軸21を介して下枠体18に直接に設けられた走行駆動手段23が連動連結されることで、駆動式走行車輪20Aに構成されている。前記各走行駆動手段23は、誘導電動型のモータ24(図3)と、そのモータ軸に連動した減速機(図示せず)とから形成されている。
【0025】
また上記物品収納部14を形成する支柱11の中で最も左側(正面側)の支柱11で、かつその上記作業用通路Sに対向する面(以下、側面と称す)に、この移動棚1と対向する移動棚1または固定棚5の接近を検出し、この移動棚1と対向する移動棚1または固定棚5の互いの接近移動を阻止するための反射型光電スイッチからなる接近検出器(接近検出手段)31が設けられている。この接近検出器31は、No.1の移動棚1には前後方向Aの2箇所に設けられ、他のNo.2,3の移動棚1には前方の1箇所に設けられる。
【0026】
また後方の固定棚5の上記物品収納部14を形成する支柱11の中で最も左側の複数の支柱11が形成する面(以下、正面と称す)には、図1に示すように、制御盤32と棚設備の電源の入り切りを行うブレーカ33(図3)が収納されたブレーカケース34が設けられている。
【0027】
また各移動棚1の正面には、図1に示すように、各作業用通路S毎に操作パネル35が設けられている。
これら操作パネル35上に、各作業用通路Sに対向してそれぞれ、開放する作業用通路Sを選択し、また移動棚1の走行を操作する、モーメンタリーの押釦スイッチからなる操作ボタン(操作手段の一例)41が設けられている。いま、作業用通路S1,S2,S3,S4に対応する操作ボタン41を、S1操作ボタン41,S2操作ボタン41,S3操作ボタン41,S4操作ボタン41と称す。S1操作ボタン41とS2操作ボタン41がNo.1の移動棚1の前後方向Aの端部位置に設けられ、S3操作ボタン41がNo.2の移動棚1の前方端部位置に設けられ、S4操作ボタン41がNo.3の移動棚1の前方端部位置に設けられている。
【0028】
上記棚設備の回路構成図を図3に示す。
図3に示すように、上記制御盤32には、マイクロコンピュータからなるコントローラ43と各移動棚1の走行駆動手段23のモータ24を駆動するインバータ(駆動制御手段の一例)44が設けられ、後方の固定棚5に設けたブレーカ33を介して、前記インバータ44に駆動電源が供給され、前記コントローラ43に制御電源が供給されている。また全ての移動棚1を1群としてインバータ44が設けられている。
【0029】
また各移動棚1の操作パネル35内には、インバータ44と各移動棚1の走行駆動手段23のモータ24間を接続状態(オン)と切り離し状態(オフ)に切り換える電磁スイッチ(切換手段の一例)45が設けられ、さらにこの電磁スイッチ45を励磁する(オン・オフする)励磁コイル46が設けられている。
【0030】
そして、制御盤32のコントローラ43に、各移動棚1の接近検出器31と操作ボタン41と励磁コイル46が接続され、また制御盤32のインバータ44と各移動棚1の2台のモータ24間が電磁スイッチ45を介して接続されている。なお、制御盤32のコントローラ43には、No.1の移動棚1の前後の接近検出器31とS1操作ボタン41とS2操作ボタン41が接続されている。またコントローラ43よりインバータ44に対して制御信号(前進信号または後進信号)が出力され、この制御信号に応じてインバータ44により電磁スイッチ45がオン状態とされたモータ24が正逆駆動されることにより、移動棚1は走行される。
【0031】
また図1に示すように、制御盤32の前記インバータ44とコントローラ43と各移動棚1間の信号授受などを行うために、固定棚5と移動棚1間、移動棚1間に給電・信号ケーブル49が設けられている。
【0032】
上記コントローラ43の動作を図4〜図8の制御ブロック図にしたがって説明する。
コントローラ43は、図4に示すように、通路開指令部50と統括制御部51と各移動棚1に対応した移動棚制御部52と通路状態検出部53から構成されている。
【0033】
前記通路開指令部50には、各作業用通路Sに対応する操作ボタン41が接続され、通路開指令部50はこれら操作ボタン41の操作信号に応じて開放する作業用通路Sを判断してその通路開指令を統括制御部51へ出力する(詳細は後述する)。
【0034】
また上記統括制御部51には、インバータ44が接続され、通路開指令部50からの開放する作業用通路Sを指定する通路開指令に応じて移動させる移動棚1とその移動方向を判断し、判断した移動方向によりインバータ44を制御し、さらに判断した移動棚1に対応する移動棚制御部52に対して前進または後進指令を出力する(詳細は後述する)。
【0035】
また上記通路状態検出部53には、各作業用通路Sに対応した各移動棚1の接近検出器31が接続され、これら接近検出器31の検出信号に基づいて形成されている作業用通路S、または移動棚1が移動中においては形成されていた作業用通路Sを検出する(詳細は後述する)。
【0036】
また各移動棚制御部52には、各移動棚1の接近検出器31と励磁コイル46が接続され、さらに後方に隣接する移動棚1の接近検出器31が接続されている。なお、No.1の移動棚1の移動棚制御部52には、後方に隣接する移動棚1の接近検出器31の代わりに、No.1の移動棚1に設置されている後方の接近検出器31が接続されている。各移動棚制御部52の制御ブロック図を、図5に示す。
【0037】
移動棚制御部52は、図5に示すように、統括制御部51から後進指令を入力すると、後方に隣接する移動棚1の接近検出器31が動作していないかどうかを確認して動作していないとき、または統括制御部51から前進指令を入力すると、移動棚1自身の接近検出器31が動作していないかどうかを確認して動作していないとき、励磁コイル46を駆動する信号を出力する。これにより、電磁スイッチ45がオンとなり、インバータ44とモータ24が接続され、よってインバータ44によりモータ24が正逆駆動されると移動棚1は後進または前進する。
【0038】
そして後進指令により後進を開始して後方に隣接する移動棚1の接近検出器31が動作すると、励磁コイル46への駆動信号をオフとして、移動棚1を停止させる。また後方に隣接する移動棚1の接近検出器31が動作すると、タイマー54に設定された所定時間後、統括制御部51へ後進終了(信号)を出力する。
【0039】
また前進指令により前進を開始して移動棚1自身の接近検出器31が動作すると、励磁コイル46への駆動信号をオフとして、移動棚1を停止する。また移動棚1の接近検出器31が動作すると、タイマー55に設定された所定時間後、統括制御部51へ前進終了(信号)を出力する。
【0040】
なお、No.1の移動棚1の移動棚制御部52は、後進指令を入力すると、後方側の接近検出器31が動作したときに、励磁コイル46への駆動信号をオフとし、移動棚1の後進を停止する。また上記タイマー54に設定された所定時間後、統括制御部51へ後進終了を出力する。
【0041】
上記統括制御部51の制御ブロック図を図6に示す。
通路開指令部50より作業用通路S2,S3,S4の開指令を入力すると、これら開指令の作業者用通路Sを形成するためには、指定された作業者用通路Sより後方側の全ての移動棚1を後進させ、かつ作業者用通路Sより前方側の全ての移動棚1を前進させる必要がある。また通路開指令部50より作業用通路S1の開指令を入力すると、全ての移動棚1を前進させる必要がある。
【0042】
またインバータ44は1台しかないため、移動棚1を一方の方向にしか同時に移動することしかできないという制約がある。
そこで、図6に示すように、作業用通路S1の開指令を入力すると、開指令を入力している間、各移動棚1を前進させる指令を出力するとき、各移動棚制御部52からそれぞれ前進終了を入力していないことを条件としてNo.1とNo.2とNo.3の(移動棚1の)移動棚制御部52への前進指令を形成する。なお、開指令がオフとなると、前進指令は全てオフとされる。
【0043】
また作業用通路S2の開指令を入力すると、開指令を入力している間、No.1の移動棚1を後進させ、No.2とNo.3の移動棚1を前進させる指令を出力するとき、まずNo.2とNo.3の移動棚制御部52からそれぞれ前進終了を入力していないことを条件としてNo.2とNo.3の(移動棚1の)移動棚制御部52への前進指令を形成し、続いてNo.2とNo.3の移動棚制御部52から前進終了を入力したこと(No.2とNo.3の移動棚1が共に前進を終了したこと)、かつNo.1の移動棚制御部52から後進終了を入力していないことを条件として、No.1の移動棚1の移動棚制御部52に対する後進指令を形成する。なお、開指令がオフとなると、前進指令と後進指令は全てオフとされる。
【0044】
また作業用通路S3の開指令を入力すると、開指令を入力している間、No.1とNo.2の移動棚1を後進させ、No.1の移動棚1を前進させる指令を出力するとき、まずNo.3の移動棚制御部52から前進終了を入力していないことを条件としてNo.3の(移動棚1の)移動棚制御部52への前進指令を形成し、続いてNo.3の移動棚制御部52から前進終了を入力したこと(No.3の移動棚1が前進を終了したこと)、かつNo.1とNo.2の移動棚制御部52から後進終了を入力していないことを条件としてNo.1とNo.2の移動棚制御部52に対する後進指令を形成する。なお、開指令がオフとなると、前進指令と後進指令は全てオフとされる。
【0045】
また作業用通路S4の開指令を入力すると、開指令を入力している間、全ての移動棚1を後進させる指令を出力するとき、各移動棚制御部52からそれぞれ後進終了を入力していないことを条件としてNo.1とNo.2とNo.3の(移動棚1の)移動棚制御部52への後進指令を形成する。なお、開指令がオフとなると、後進指令は全てオフとされる。
【0046】
上記各作業用通路Sの開指令により形成された各移動棚1の前進または後進指令は各移動棚1毎に前進または後進指令にまとめられ{論理和(OR)がとられ}、各移動棚1の移動棚制御部52へ出力される。また各移動棚1の移動棚制御部52へ前進指令が出力されるときに同時にインバータ44へ前進指令が出力され、また各移動棚1の移動棚制御部52へ後進指令が出力されるときに同時にインバータ44へ後進指令が出力される。
【0047】
上記通路状態検出部53の制御ブロック図を図7に示す。
作業用通路S1が全開となったことは、各移動棚1の前方の接近検出器31が全て動作したことにより検出され、また作業用通路S2が全開となったことは、No.1の移動棚1の後方の接近検出器31が動作し、No.2とNo.3の移動棚1の前方の接近検出器31が動作したことにより検出され、また作業用通路S3が全開となったことは、No.1の移動棚1の後方の接近検出器31が動作し、No.1とNo.3の移動棚1の前方の接近検出器31が動作したことにより検出され、さらに作業用通路S4が全開となったことは、No.1の移動棚1の後方の接近検出器31が動作し、No.1とNo.2の移動棚1の前方の接近検出器31が動作したことにより検出される。また移動棚1が移動中には、接近検出器31がオフとなり、よって移動棚1を移動させる前に全開となっていた作業用通路Sが不明となる恐れがある。
【0048】
そこで、各作業用通路Sが全開となっていることを、上記接近検出器31の検出信号の論理積(AND)でRSフリップフロップ57をセットして記憶し、他の作業用通路Sが全開となったことでリセットしている。これら各作業用通路Sの全開検出信号は通路開指令部50へ出力されている。
【0049】
上記通路開指令部50の制御ブロック図を図8に示す。
物品の取扱いに必要な作業用通路Sを選択して操作ボタン41が操作されると、この操作ボタン41の選択情報を記憶し、続いて現在開放されている全開の作業用通路Sに対応する操作ボタン41が操作されている間、前記選択情報により選択される作業用通路Sを開放するように作業用通路Sの開指令を統括制御部51へ出力する。
【0050】
すなわち、最初に物品の取扱いに必要な開放する作業用通路Sを選択して操作ボタン41が操作されると、この開放する作業用通路Sが全開ではない、すなわち通路状態検出部53により求められている全開検出信号がオフであることをAND条件に、RSフリップフロップ58をセットして操作信号を記憶する(前記選択情報を記憶する)。
【0051】
続いて、現在開放されている全開の作業用通路Sに対応する操作ボタン41が操作されると、この操作ボタン41に対応する作業用通路Sが開放されている、すなわち通路状態検出部53により求められている全開検出信号がオンであることをAND条件とし、RSフリップフロップ58の出力信号を、開放する作業用通路Sの開指令として統括制御部51へ出力し、他の開放する作業用通路Sの開指令を形成するRSフリップフロップ58をリセットする。また開放する作業用通路Sが全開となると、すなわち通路状態検出部53により求められている全開検出信号がオンとなるとRSフリップフロップ58をリセットする。
【0052】
たとえば、作業用通路S1を開放する場合、最初にこの作業用通路S1のS1操作ボタン41が操作されると、この開放する作業用通路S1が全開ではない、すなわち通路状態検出部53により求められているS1全開検出信号がオフであることをAND条件に、RSフリップフロップ58がセットされ、S1操作ボタン41の操作信号が記憶される(前記選択情報を記憶する)。続いて、現在開放されている全開の作業用通路Sを作業用通路S3とすると、作業用通路S3の操作ボタン41が操作されている間、このS3操作ボタン41に対応する作業用通路S3が開放されている、すなわち通路状態検出部53により求められているS3全開検出信号がオンであることをAND条件とし、RSフリップフロップ58の出力信号が、開放する作業用通路S1の開指令として出力される。このとき、作業用通路S2とS3とS4の開指令を形成するRSフリップフロップ58がリセットされる。また作業用通路S1が全開となると、作業用通路S1の開指令を形成するRSフリップフロップ58がリセットされる。
【0053】
上記棚設備の構成による作用を説明する。
いま、図9(a)に示すように、作業用通路S2がNo.1とNo.2の移動棚1の間に形成されており、作業用通路S3を開放して作業を実行することとする。このとき、図7に示すようにコントローラ43の通路状態検出部53により、図9(a)の如く、No.1移動棚1の後方の接近検出器31が動作し、No.2とNo.3の移動棚1の(前方の)接近検出器31が動作していることにより、作業用通路S2が全開となったことが検出・記憶され、作業用通路S2の全開検出信号が通路開指令部50へ出力されている。
【0054】
作業者は、まず開放する作業用通路S3の操作ボタン41を操作し、予約する。すると、図8に示す通路開指令部50の作業用通路S3の開指令を形成するRSフリップフロップ58がセットされる。
【0055】
続いて作業者は、作業用通路S2に人が誰もいないことを確認してNo.1の移動棚1のS2操作ボタン41を操作する。するとコントローラ43の通路開指令部50において、作業用通路S2の全開検出信号がオンであるからこのS2操作ボタン41が操作されている間、その操作信号により作業用通路S3の開指令が形成され、統括制御部51へ出力される。
【0056】
統括制御部51は、図6に示すように、この作業用通路S3の開指令に応じて、まず前方のNo.3の移動棚1の移動棚制御部52へ前進指令を出力し、同時にインバータ44へ前進指令を出力する。インバータ44は、前進側へモータ24が駆動するようにモータ24へ出力する(給電する)。
【0057】
No.3の移動棚制御部52は、前進指令に応じて接近検出器31が動作するまで励磁コイル46へ駆動信号を出力し、電磁スイッチ45をオン状態としてインバータ44とモータ24を接続してNo.3の移動棚1を前進させる。接近検出器31が動作すると、励磁コイル46への駆動信号をオフとして、電磁スイッチ45をオフ状態としてインバータ44とモータ24間を遮断してNo.3の移動棚1を停止させるとともに、前進終了を統括制御藻51へ出力する。なお、図9の配置の場合は、前方の接近検出器31は動作しているので、No.3の移動棚1は移動せずに、前進終了のみが統括制御部51へ出力される。
【0058】
統括制御部51は、この前進終了により前進指令をオフとし、これによりインバータ44へ出力される前進指令もオフとしてインバータ44からの出力を停止させる。
【0059】
続いて統括制御部51は、後方のNo.1とNo.2の移動棚移動棚1の移動棚制御部52へ後進指令を出力し、同時にインバータ44へ後進指令を出力する。インバータ44は、後進側へモータ24が駆動するようにモータ24へ出力する(給電する)。
【0060】
No.1の移動棚制御部52は、後進指令に応じて後方の接近検出器31が動作するまで励磁コイル46へ駆動信号を出力し、電磁スイッチ45をオン状態としてインバータ44とモータ24を接続してNo.1の移動棚1を後進させる。後方の接近検出器31が動作すると、励磁コイル46への駆動信号をオフとして、電磁スイッチ45をオフ状態としてインバータ44とモータ24間を遮断してNo.1の移動棚1を停止させるとともに、後進終了を統括制御部51へ出力する。なお、図9の配置の場合は、No.1の移動棚1の後方の接近検出器31は動作しているので、No.1の移動棚1は移動せずに、後進終了のみが統括制御部51へ出力される。
【0061】
またNo.2の移動棚制御部52は、後進指令に応じて接近検出器31(No.1の移動棚1の前方の接近検出器31)が動作するまで励磁コイル46へ駆動信号を出力し、電磁スイッチ45をオン状態としてインバータ44とモータ24を接続してNo.2の移動棚1を後進させる。接近検出器31が動作すると、励磁コイル46への駆動信号をオフとして、電磁スイッチ45をオフ状態としてインバータ44とモータ24間を遮断してNo.2の移動棚1を停止させるとともに、後進終了を統括制御部51へ出力する。
【0062】
統括制御部51は、これら後進終了によりそれぞれの後進指令をオフとし、これによりインバータ44へ出力される後進指令もオフとしてインバータ44からの出力を停止させる。
【0063】
上記作用により、S2操作ボタン41が操作されると移動棚1が初めて動き出し、S2操作ボタン41が操作されている間、まずNo.3の移動棚1が前進され(一方側へ移動され)、前進が終了した後、No.1の移動棚1とNo.2の移動棚1が後進されて(他方側へ移動されて)作業用通路S3が形成される。このように、一方向の移動棚1群が移動され、一方向の移動棚1群の移動終了後、他方向の移動棚1群が移動され、作業用通路Sが形成される。
【0064】
なお、現状開放されている作業用通路Sの操作ボタン41が操作されている間のみ、目的の選択情報が記憶された作業用通路Sを形成する移動棚1とその移動方向が判断され、判断された移動棚1とその移動方向により移動棚1を移動させる上記前進指令または後進指令が出力され、現状開放されている作業用通路Sの操作ボタン41の操作が中止されると、その時点で上記前進指令または後進指令はオフとされ各移動棚1の移動は中止される。よって、たとえば上記のようにS2操作ボタン41が操作され、No.2の移動棚1が後進(移動)している途中で、S2操作ボタン41の操作が中止されると、No.2の移動棚1の移動は中止され、図9(b)に示すように、No.2の移動棚1の前方と後方にそれぞれ通路S2’,S3’が形成される(2通路が形成される)。
【0065】
また移動中の移動棚1が途中で停止されると、再度、物品の取扱いに必要な作業用通路Sを選択して、たとえば作業用通路S3を選択して作業用通路S3の操作ボタン41が操作され、続いて前回、全開に開放されていた作業用通路S、たとえば作業用通路S2の操作ボタン41が操作されることにより、物品の取扱いに必要な作業用通路S3が形成される。このとき、コントローラ43の通路状態検出部53において、移動棚1が移動途中の状態では作業用通路S2が全開となったことを示すRSフリップフロップ57がリセットされないため、作業用通路S2が全開となったことがそのまま記憶され、作業用通路S2の全開検出信号が通路開指令部50へ出力されている。
【0066】
以上のように、本実施の形態1によれば、まず物品の取扱いのために開放する作業用通路Sの操作ボタン41を選択して操作し、すなわち選択情報を形成して予約し、続いて現在開放されている作業用通路Sに対応する操作ボタン41を操作すると、この操作ボタン41が操作されて初めて、選択情報の予約した作業用通路Sを開放するように移動棚1が動き出し、この操作ボタン41(現在開放されている作業用通路Sに対応する操作ボタン41)が操作されている間、選択情報の予約した作業用通路Sを開放するように移動棚1が移動される。このとき、現在開放されている作業用通路Sが閉じられている過程を作業者が目視していることになり、他の作業者が閉じられていく作業用通路S内に入ることを避けることができ安全を確保することができる。また操作ボタン41を2回操作するだけで必要な作業用通路Sが形成されることにより、従来と比較して操作が簡単になり、また各作業用通路Sに対して操作ボタン41は1個でよく、従来と比較して構成が簡単でコストを削減することができる。
【0067】
また本実施の形態1によれば、移動中の移動棚1が途中で停止されると、再度、物品の取扱いに必要な作業用通路Sを選択して操作ボタン41が操作され、続いて現在開放されている作業用通路Sに対応する操作ボタン41が操作されることにより、物品の取扱いに必要な作業用通路Sが形成されることにより、移動棚1が必要な作業用通路Sを形成していない中途半端な位置で停止していても、再度の操作ボタン41の操作により必要な作業用通路Sを形成することができる。
【0068】
また本実施の形態1によれば、1台のインバータ44が駆動されることによって、各移動棚1のモータ24が正逆駆動されて移動棚1が移動されることによって、移動棚1の数が増してもインバータ44とコントローラ43が1台のみで済み、コストダウンを図ることができる。
【0069】
また本実施の形態1によれば、開放する作業用通路Sに応じて移動させる移動棚1とその移動方向が判断され、判断した移動方向によりインバータ44が制御され、さらに判断した移動棚1の電磁スイッチ45を制御してインバータ44とモータ24間が接続状態とされることにより、開放する作業用通路Sに応じて移動棚1を選択・移動することができる。
【0070】
また本実施の形態1によれば、操作ボタン41が操作されている間のみ、移動棚1が移動されることにより、操作ボタン41の操作を途中で中止することで移動棚1の移動を中止させて、任意に作業者が入ることができる2または3の通路{たとえば、図9(b)に示す通路S2’,S3’}を形成することもできる。[実施の形態2]
図10は本発明の実施の形態2における棚設備の正面図である。
【0071】
上記実施の形態1では、現在開放されている作業用通路Sに対応する操作ボタン41が操作される間のみ手動で移動棚1を移動させているが、実施の形態2ではこの操作ボタン41が操作されると、操作ボタン41を操作しつづけなくても自動で移動棚1を移動させるようにしている。
【0072】
このとき、図10に示すように、各操作ボタン41と組みにして、移動棚1の移動を停止させるときに操作する停止操作手段としてモーメンタリーの停止押釦スイッチからなる停止ボタン61を設け、また前後の固定棚5に対向して各作業用通路Sに沿ってその入口側に光軸kが配置される透過型光電スイッチからなる侵入センサ65を設け、前記停止ボタン61が操作されると、移動棚1の移動を停止させ、任意に移動棚1を停止でき、また侵入センサ65が動作すると移動棚の移動1を停止させ、安全を図ることができるようにしている(他の移動棚1の構成は実施の形態1と同様である)。
【0073】
この際、図11に示すように、通路開指令部50において、各通路の開指令を形成するRSフリップフロップ58の出力信号によりセットされる第2のRSフリップフロップ62を設け、この第2のRSフリップフロップ62の出力信号を開指令として出力する。また第2のRSフリップフロップ62は、前記停止ボタン61の操作信号、または侵入センサ65の検出信号、またはこの開指令の作業用通路Sが全開となったことによりリセットする。これにより、現在開放されている作業用通路Sに対応する操作ボタン41が操作されると、第2のRSフリップフロップ62がセットされ、この操作ボタン41の操作信号がなくなっても(操作を連続しなくても)、通路の開指令は連続して出力され自動で移動棚1は移動する。また停止ボタン61が操作されると、あるいは侵入センサ65が動作すると、あるいは全開まで開放されると、第2のRSフリップフロップ62がリセットされ、開指令はオフとなり、移動棚1は停止する。なお、各移動棚1には前記光軸kを通す通過孔が設けられる。また上記操作ボタン11と停止ボタン61を同時に操作したときに、自動で移動棚1を移動させるように構成することも可能である。
【0074】
このように、本実施の形態2においても、自動で選択情報の予約した作業用通路Sを開放するように移動棚1が移動されるとき、現在開放されている作業用通路Sが閉じられている過程を作業者が目視していることになり、他の作業者が閉じられていく作業用通路S内に入ることを避けることができ安全を確保することができる。また操作ボタン41を2回操作するだけで必要な作業用通路Sが形成されることにより、従来と比較して操作が簡単になり、また各作業用通路Sに対して操作ボタン41は1個でよく、従来と比較して構成が簡単でコストを削減することができる。
【0075】
なお、上記実施の形態1,2では、全ての移動棚1を1群としてインバータ44を全体の移動棚1で1台のみ設置しているが、移動棚1の数が増してくると、1台のインバータ44で同時に一方側の移動棚1群を移動させることが難しくなる。そこで、図12に示すように、複数(図では2棚)の移動棚1毎に群を形成し、各群内の1棚の移動棚1にインバータ44を設けるようにすることもできる。このとき、ブレーカ33を介して制御盤32からインバータ44を設けた移動棚1へ交流電源を供給し、インバータ44から群内の移動棚1のモータ24へ給電できるようにするとともに、各移動棚1にインバータ44とモータ24間を接続状態と切り離し状態に切り換える電磁スイッチ45とこの電磁スイッチ45の励磁コイル46を設け、コントローラ43により開放する作業用通路Sに応じて移動させる移動棚1とその移動方向を判断し、判断した移動棚1とその移動方向により各群のインバータ44を制御し、判断した移動棚1の励磁コイル46を駆動制御して電磁スイッチ45を駆動し、インバータ44とモータ24間を接続状態とすることにより、移動棚1を移動させる。この構成によっても、移動棚1の数が増しても群毎にインバータ44が1台のみで済み、よってインバータ44の台数を減らすことができ、コストを低減することができる。
【0076】
また上記実施の形態1,2では、軌条方式の移動棚1が示されているが、図13に示すように、床面2に敷設されたガイドレール71に案内されるガイド・無軌条式の移動棚1であってもよい。このガイド・無軌条式の移動棚1を備えた棚設備では、各移動棚1と固定棚5にそれぞれ、支柱11と棚板12により物品収納部14を形成し、物品収納部14の左右方向前面をカバーする外板体72と、複数の物品収納部14の天井をカバーする天井板体73が設けられている。また後方の固定棚5では、制御盤32を天井板体73上に配置している。また給電・信号ケーブル49に代えて、固定棚5と移動棚1間、移動棚1間に伸縮自在な水平ケーブルアーム74が設けられている。
【0077】
また上記実施の形態1,2では、物品収納部14をフォークリフトなど荷役車両により物品の取扱いを行う倉庫に設置されることを想定して、物品を載せたパレットや箱コンテナの載置、収納を行う形式としているが、上記図13に示すように、事務所に設置されることを想定して、物品を直接に載置、収納する形式としてもよい。
【0078】
また上記実施の形態1,2では、物品収納部14を支柱11と棚板12により上下左右に形成しているが、物品収納部14はかかる形式以外の形式であってもよい。たとえば1段の物品収納部14のみからなる形式や上方が開放された形式などであってもよい。
【0079】
また上記実施の形態1,2では、接近検出器31として光電スイッチを使用しているが、光電スイッチに限ることなく、移動棚1または固定棚5の接近を検出できるものであればよい。たとえば、磁気センサなどであってもよい。磁気センサを使用するとき、磁気センサに対向する移動棚1または固定棚5の面に磁石などの磁力を発生するものを取付ける。
【0080】
また上記実施の形態1,2では、操作手段として操作ボタン41を設けているが、この操作ボタン41とともに、遠隔送信装置(リモコンやラジコンなど)の受信装置を設け、遠隔送信装置からの送信信号をこの受信装置で受信することにより、操作ボタン41と同様の操作信号を入力したものとすることができる。このとき、遠隔送信装置により開放する作業用通路Sを設定・予約し、現在開放されている作業用通路Sを閉じるときは操作ボタン41を操作して安全を確保する。また遠隔送信装置からの信号を運ぶ媒体として、赤外線、超音波、電波を使用できる。
【0081】
また上記実施の形態1,2では、操作ボタン41を操作・選択する作業用通路Sが判るように、移動棚1における取り付け位置を作業用通路S側に寄せているが、必ずしも寄せて取り付ける必要はなく、どの作業用通路を形成するための操作ボタン41かが判るように表示しておけば、たとえばプレート等を取り付けておけば、移動棚1の中央部に設けるようにしてもよい。
【0082】
また上記実施の形態1,2では、走行支持装置として走行車輪20の形式が示されているが、これはキャタピラ形式(ローラチェーン形式)などであってもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、物品の取扱いに必要な作業用通路の操作手段を操作し、現在開放されている作業用通路に対応する操作手段を操作する、あるいはこの操作手段が操作されていると、移動棚が移動して前記必要な作業用通路が形成されることにより、現在開放されている作業用通路が閉じられている過程を作業者が目視していることになり、他の作業者が閉じられていく作業用通路内に入ることを避けることができ安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における棚設備の斜視図である。
【図2】同棚設備の平面図である。
【図3】同棚設備の回路構成図である。
【図4】同棚設備のコントローラの制御ブロック図である。
【図5】同棚設備のコントローラの移動棚制御部の制御ブロック図である。
【図6】同棚設備のコントローラの統括制御部の制御ブロック図である。
【図7】同棚設備のコントローラの通路状態検出部の制御ブロック図である。
【図8】同棚設備のコントローラの通路開指令部の制御ブロック図である。
【図9】同棚設備の作業用通路開放時の説明図である。
【図10】本発明の実施の形態2における棚設備の正面図である。
【図11】同棚設備のコントローラの通路開指令部の制御ブロック図である。
【図12】本発明の他の実施の形態における棚設備の回路構成図である。
【図13】本発明の他の実施の形態における棚設備の斜視図である。
【符号の説明】
1 移動棚
2 床面
3 走行レール
5 固定棚
13 物品収納部
18 下枠部
20 走行車輪
24 モータ
31 接近検出器
32 制御盤
41 操作ボタン
43 コントローラ
44 インバータ
45 電磁スイッチ
46 励磁コイル
61 停止ボタン
65 侵入センサ
A 前後方向
B 左右方向
i 走行経路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a shelf facility including a plurality of moving shelves.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this kind of shelf equipment, a fixed traveling route (track, etc.) is set in a space in a warehouse or an office, and a plurality of electric movable vehicles that can reciprocate while leaving a work passage space on the fixed traveling route. 2. Description of the Related Art A shelf facility is known in which shelves are provided, and articles are handled on a moving shelf facing the working passage by using a working passage opened between the moving shelves.
[0003]
In such a shelf facility, in order to open the work passages, an opening / interlock release push button for each passage that opens and closes the interlock enabling opening and closing of the passage. A switch and a selection push button switch corresponding to each of the other passages are provided side by side, and when opening a work passage required for handling articles, even if the user goes to an already open passage and the passage in the open state is closed. After confirming whether or not it is safe, operate the opening / interlock release pushbutton switch corresponding to the path in the open state, and subsequently operate the selection pushbutton switch corresponding to the required working path. By doing so, the necessary working passage at a remote position is opened (for example, see Patent Document 1).
[0004]
In another shelf equipment, when a work passage is required between the movable shelves, an open command switch and a reset switch for designating the necessary work passage are provided on each of the movable shelves facing the work passage. When opening the work passage required for handling the work, go to the already opened passage and check whether it is safe to close the open passage, and then open the work passage that is already open. By operating again the opening command switch of the moving shelf facing the passage, and subsequently operating the reset switch of the moving shelf adjacent to the moving shelf whose opening command switch has been operated again, the currently opened working passage is opened. Can be closed, and then the necessary work passage is opened by operating an open command switch for designating the necessary work passage (for example, see Patent Document 2).
[0005]
Then, a worker or a cargo handling vehicle (for example, a forklift) enters the work passage opened between the movable shelves, and the articles are handled on the movable shelf facing the work passage.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 3-29402
[0007]
[Patent Document 2]
JP-A-11-178651
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the configuration of the shelf facility disclosed in the above-mentioned
[0009]
Further, according to the configuration of the shelf facility disclosed in the above-mentioned
[0010]
Therefore, an object of the present invention is to provide a shelf facility that has a simple configuration, is easy to operate, and can ensure worker safety.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, according to the first aspect of the present invention, a plurality of movable shelves that can reciprocate on a traveling route via a traveling support device are arranged and opened between the movable shelves. A shelf facility for handling articles on the moving shelf using a work passage,
Operating means for operating the traveling of the moving shelf are selected, and operating means required for handling the articles are selected by selecting the working paths to be opened, respectively, corresponding to the working paths. When operated, the selection information of the operation means is stored, and then, when the operation means corresponding to the currently opened work passage is operated, or when the operation means is operated, the selection information is stored. The moving shelf is moved so as to open a selected work passage.
[0012]
According to the above configuration, the operating means of the work passage required for handling the article is operated, and the operating means corresponding to the currently opened work passage is operated, or if this operating means is operated, The movable shelf is moved to form the necessary work passage. At this time, the worker is observing the process of closing the currently opened work passage, and other workers are prevented from entering the closed work passage, and safety is reduced. Secured. Further, according to this configuration, a necessary work passage is formed only by operating the operation means twice, so that the operation is simplified as compared with the related art.
[0013]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the moving shelf is moved so as to open a work passage selected by the selection information, or is moving. Then, when the movement of the moving shelf is stopped, the operation means required for handling the article is again selected and the operation means is operated, and then the operation means corresponding to the currently opened work path is operated. By doing so, a work passage required for handling the article is opened.
[0014]
According to the above configuration, when the moving shelf being moved is stopped halfway, the work path necessary for handling the article is again selected and the operating means is operated, and then the currently opened work path is opened. By operating the operation means corresponding to (1), a work passage required for handling the article is formed. As described above, even if the movable shelf is stopped at a halfway position where the necessary work path is not formed, the necessary work path can be formed by operating the operation means again.
[0015]
The invention according to
[0016]
According to the above configuration, the drive control means of each group is driven in accordance with the work passage to be opened, whereby the traveling drive means of the movable shelves in each group are driven forward and reverse to move the movable shelves. Further, according to this configuration, only one drive control unit is required for each group, and cost reduction is achieved.
[0017]
The invention according to
[0018]
According to the above configuration, the moving shelf to be moved in accordance with the work path selected by the selection information and the moving direction thereof are determined, the drive control means is controlled by the determined moving direction, and the determined moving shelf switching means is further determined. Is controlled so that the drive control means and the traveling drive means are connected to each other, whereby the movable shelf is moved in accordance with the work path to be opened.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter,
[Embodiment 1]
FIG. 1 is a perspective view of a shelf facility according to
[0020]
In FIGS. 1 and 2,
[0021]
Each of the
[0022]
Now, the plurality of moving
[0023]
Each of the
[0024]
The traveling
[0025]
Also, the
[0026]
As shown in FIG. 1, a control panel is provided on a surface (hereinafter referred to as a front surface) formed by the plurality of
[0027]
As shown in FIG. 1, an operation panel 35 is provided on the front of each moving
On these operation panels 35, operation buttons (momentary push button switches) for selecting a work passage S to be opened and operating the moving
[0028]
FIG. 3 shows a circuit configuration diagram of the shelf equipment.
As shown in FIG. 3, the
[0029]
In the operation panel 35 of each moving
[0030]
The
[0031]
As shown in FIG. 1, in order to exchange signals between the
[0032]
The operation of the
As shown in FIG. 4, the
[0033]
An
[0034]
An
[0035]
The
[0036]
In addition, each moving
[0037]
As shown in FIG. 5, when the reverse command is input from the
[0038]
Then, when the approaching
[0039]
Further, when the forward movement is started by the forward movement command and the
[0040]
In addition, No. When a backward command is input, the
[0041]
FIG. 6 shows a control block diagram of the
When a command to open the work passages S2, S3, and S4 is input from the passage
[0042]
Further, since there is only one
Therefore, as shown in FIG. 6, when a command to open the work passage S1 is input, when a command to move each moving
[0043]
When the command to open the work passage S2 is input, while the open command is being input, the No. No. 1
[0044]
When an open command for the work passage S3 is input, while the open command is input, No. 1 and No. The moving
[0045]
When the command to open the work passage S4 is input, when the command to move all the moving
[0046]
The forward or backward command of each of the
[0047]
FIG. 7 shows a control block diagram of the passage
The fact that the work passage S1 has been fully opened is detected by the fact that all of the
[0048]
Therefore, the fact that each work path S is fully opened is set and stored by the logical product (AND) of the detection signals of the
[0049]
FIG. 8 shows a control block diagram of the passage
When the
[0050]
That is, when the operation path S to be opened which is necessary for the handling of articles is first selected and the
[0051]
Subsequently, when the
[0052]
For example, when the work passage S1 is opened, when the
[0053]
The operation of the above shelf equipment will be described.
Now, as shown in FIG. 1 and No. The two
[0054]
First, the operator operates the
[0055]
Subsequently, the worker confirms that no one is in the work passage S2, The
[0056]
As shown in FIG. 6, in response to the command to open the work passage S3, the
[0057]
No. The moving
[0058]
The
[0059]
Subsequently, the
[0060]
No. The first moving
[0061]
No. The moving
[0062]
The
[0063]
By the above-described operation, when the
[0064]
Only while the
[0065]
Further, when the moving
[0066]
As described above, according to the first embodiment, first, the
[0067]
Further, according to the first embodiment, when the moving
[0068]
Further, according to the first embodiment, when one
[0069]
Further, according to the first embodiment, the moving
[0070]
Further, according to the first embodiment, the moving
FIG. 10 is a front view of shelf equipment according to
[0071]
In the first embodiment, the
[0072]
At this time, as shown in FIG. 10, a
[0073]
At this time, as shown in FIG. 11, a second RS flip-
[0074]
Thus, also in the second embodiment, when the
[0075]
In the first and second embodiments, all the
[0076]
In the first and second embodiments, the rail
[0077]
In the first and second embodiments, assuming that the
[0078]
Further, in the first and second embodiments, the
[0079]
In the first and second embodiments, the photoelectric switch is used as the
[0080]
In the first and second embodiments, the
[0081]
In the first and second embodiments, the mounting position on the
[0082]
Further, in the first and second embodiments, the type of the traveling
[0083]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the operating means of the work passage required for handling articles is operated, and the operating means corresponding to the currently opened work passage is operated, or the operating means is operated. When the movable shelf is moved to form the necessary work passage, the worker is visually observing the process of closing the currently open work passage, Can be prevented from entering the closed work passage and safety can be ensured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of shelf equipment according to
FIG. 2 is a plan view of the shelf equipment.
FIG. 3 is a circuit configuration diagram of the shelf equipment.
FIG. 4 is a control block diagram of a controller of the shelf equipment.
FIG. 5 is a control block diagram of a moving shelf control unit of a controller of the shelf equipment.
FIG. 6 is a control block diagram of an integrated control unit of a controller of the shelf equipment.
FIG. 7 is a control block diagram of a passage state detector of a controller of the shelf equipment.
FIG. 8 is a control block diagram of a passage opening command unit of a controller of the shelf equipment.
FIG. 9 is an explanatory view of the shelf facility when a work passage is opened.
FIG. 10 is a front view of shelf equipment according to
FIG. 11 is a control block diagram of a passage opening command section of a controller of the shelf equipment.
FIG. 12 is a circuit configuration diagram of shelf equipment according to another embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a perspective view of shelf equipment according to another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Moving shelf
2 floor
3 running rail
5 fixed shelves
13 goods storage
18 Lower frame
20 running wheels
24 motor
31 Approach detector
32 control panel
41 Operation buttons
43 Controller
44 Inverter
45 electromagnetic switch
46 Excitation coil
61 Stop button
65 Intrusion sensor
A Front-back direction
B left and right direction
i travel route
Claims (4)
前記作業用通路に対応してそれぞれ、開放する前記作業用通路を選択し、また前記移動棚の走行を操作する操作手段を設け、
物品の取扱いに必要な作業用通路を選択して操作手段が操作されると、この操作手段の選択情報を記憶し、続いて現在開放されている作業用通路に対応する操作手段が操作される、あるいはこの操作手段が操作されていると、前記選択情報により選択される作業用通路を開放するように前記移動棚を移動させること
を特徴とする棚設備。A plurality of movable shelves that can reciprocate on a traveling route via a traveling support device are provided, and a shelf facility for handling articles on the movable shelves using a work passage opened between the movable shelves. So,
Operating means for selecting the working passage to be opened corresponding to the working passage, and operating the traveling of the movable shelf,
When the operation means is operated by selecting a work path required for handling the article, the selection information of the operation means is stored, and then the operation means corresponding to the currently opened work path is operated. Alternatively, when the operating means is operated, the moving shelf is moved so as to open a work passage selected by the selection information.
再度、物品の取扱いに必要な作業用通路を選択して操作手段が操作され、続いて現在開放されている作業用通路に対応する操作手段が操作されることにより、前記物品の取扱いに必要な作業用通路が開放されること
を特徴とする請求項1に記載の棚設備。When moving the moving shelf so as to open the work passage selected by the selection information, or while moving, when the movement of the moving shelf is stopped,
Once again, the operating path required for handling the article is selected and the operating means is operated, and subsequently the operating means corresponding to the currently opened working path is operated, so that the operating path required for handling the article is operated. The shelf facility according to claim 1, wherein a work passage is opened.
複数の前記移動棚あるいは全ての前記移動棚からなる群を設け、前記各群に、群内の各移動棚の走行駆動手段を正逆駆動して前記移動棚を移動させる駆動制御手段を設けたこと
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の棚設備。Each of the movable shelves is provided with a traveling drive unit that drives the traveling support device to travel the movable shelf,
A group consisting of a plurality of the moving shelves or all the moving shelves is provided, and each group is provided with a drive control means for moving the moving shelves by driving the traveling driving means of each moving shelves in the group in the forward and reverse directions. The shelf facility according to claim 1 or 2, wherein
前記選択情報により選択される作業用通路に応じて移動させる前記移動棚とその移動方向を判断し、判断した前記移動方向により前記駆動制御手段を制御し、さらに判断した前記移動棚の前記切換手段を制御して前記駆動制御手段と前記走行駆動手段間を接続状態とすることにより、前記移動棚を移動させること
を特徴とする請求項3に記載の棚設備。Each of the moving shelves is provided with switching means for switching between the drive control means and the traveling drive means between a connected state and a disconnected state,
Determining the moving shelf to be moved according to the work path selected by the selection information and the moving direction thereof, controlling the drive control means based on the determined moving direction, and further determining the switching means of the moving shelf determined The shelf equipment according to claim 3, wherein the movable shelf is moved by controlling the drive control means and the traveling drive means to establish a connection state.
Priority Applications (1)
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JP2002267474A JP2004099308A (en) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | Shelf equipment |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006131387A (en) * | 2004-11-09 | 2006-05-25 | Itoki Corp | Moving shelf device and its control method |
JP2007035333A (en) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Daifuku Co Ltd | Switch device and mobile rack facility equipped with it |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002267474A patent/JP2004099308A/en active Pending
Cited By (3)
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