JP2004097803A - 高い反発係数を持つゴルフボール - Google Patents

高い反発係数を持つゴルフボール Download PDF

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マイケル ディー ジョーダン
Michael J Sullivan
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Abstract

【課題】高い反発係数を持つゴルフボールを提供する
【解決手段】内部コア、外部コア及びカバーを含むゴルフボールが開示される。外部コアは内部コアの周りを取り囲み、カバーはコアを包んでいる。内部コアは、予備成形対称非球形インサートであり、硬質材料で造られても良く、高い打撃速度においてボールの反発係数及び初期速度を改善する。外部コアは、予備成形インサートの周りにオーバー成形され、球状コアを形成する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願は、米国特許出願第09/447,653号(1999年11月23日出願)の一部継続出願である米国特許出願第09/821,641号(2001年3月29日出願)の一部継続出願であり、原出願の開示は、その全体として、ここに導入される。
【従来の技術】
本発明は、一般的に、高い反発係数を持つゴルフボールに関し、特に、高いクラブ速度で低い変形のゴルフボールに関する。
【発明が解決しようとする課題】
ゴルフボールは特定のプレー特性を与える様に設計されている。これらの特性としては、一般的に、様々なタイプのプレヤーに対して最適化できる初期のボール速度、反発係数(CoR)、圧縮、重量分布及びゴルフボールのスピンが挙げられ。
【0002】
ゴルフボールは、一般的に、二つのクラス、即ち、ソリッドと巻付けに分ける事ができる。ソリッドゴルフボールとしては、単一層、二重層(即ち、ソリッドコアとカバー)及び多層(即ち、一つ以上の層のソリッドコア及び/又は一つ以上の層のカバー)ゴルフボールが挙げられる。巻付けゴルフボールは一般的に、伸張された弾性糸で周りを囲まれたソリッド、中空又は液体充填中心とカバーを含む。
一般的に、二重層ソリッドゴルフボールが柔らかいコアと硬いカバーを有する場合は、ゴルフボールは低いスピン速度を有する。ソリッドゴルフボールが硬いコアと硬いカバーを有する場合は、ゴルフボールは距離に対して非常に高い反発を示すが「硬い」感覚があり、グリーン上でコントロールするのが難しい。更に、ゴルフボールが硬いコアと柔らかいカバーを有する場合は、高速のスピンを有する。極最近開発されたソリッドゴルフボールは、コア、少なくとも一つの中間層及びカバーを有する。この中間層はソリッドボールのプレー特性を改善し、熱可塑性又は熱硬化性材料で造ることができる。ゴルフボールの諸性質を更に改善する為の努力において、対称非球形コアとコア層が特許文献で見られる。
【0003】
幾つかの特許は、くり抜き又は突出部の様な非球形の特徴で変性された内部コアに関するものである。
米国特許第720,852号明細書(Smith)は、内部コアから突出されている小さなソリッド隆起を持つ内部コアを開示している。このコアは、それらから突出されている小さなソリッド隆起を有するゴム層で包まれている。シルク層がそれに巻付けられ、次いで、ボールは外側カバーで包まれる。この非球形コア隆起はゴム層とシルク層を繋ぎ止めて全体としてボールの反発性を増加させる。
米国特許第1,524,171号明細書(Chatfield)は、円筒形のソリッドラグを支持する中空で球形の中心を持つコアを開示している。球形の枠がラグのチップの周りを囲んで境を接する。ラグと枠は、完成したボールにおいて枠がラグを圧縮する様に設計される。液体又は巻付けゴムバンドは、球形の中心と枠との間のラグの周りの空間を占める。非球形ラグは、中心の周りのゴムバンドの均一な球形の巻付けを促進することにより中心の正確な配置を促進する。
【0004】
英国特許出願第2,162,072号明細書(Slater)は、ソリッド、普通の中心から分岐する支持部材又は支柱を含む非球形内部コアを持つゴルフボールを開示している。この支柱は一般的に立方体、四面体又は八面体形状のコアを形成する。この支柱は、成形キャビティー内で内部コアを対称的に配置する。外部コアはその内部コアの周りに成形されカバーがその上に成形される。内部コア及び外部コアは同じ又は類似の材料で形成される。
米国特許第5,480,143号明細書(McMurry)は、部材を連結する複数の壁を持つ相互に垂直な部材を含む実質的に球形の練習用ボールを開示している。この壁はボールの抵抗力を増加させる結果、小さなプレー場が使用できる。
米国特許第5,836,834号明細書(Masutani)は、低硬度の内部コアと、低硬度の内部コアの周りに結合された高硬度の外部コアから成る二層ソリッドコアを含むツーピース又はスリーピースゴルフボールを開示している。高硬度外部コアの内側表面上に突出部が形成され、この突出部はほぼ正常な方向に沿って伸びていて、この突出部に相当する窪みが低硬度内部コアの外側表面に形成され、低硬度内部コアと高硬度外部コアは、突出部がその窪みの中に挿入される様に一緒に結合される。
【0005】
その他の特許は、ゴルフボールに周囲重量を付加してその慣性モーメントを増加させる事を開示している。米国特許第5,984,806号明細書は、球形の内側カバー上に配置された目に見える周囲重量を持つゴルフボールを開示している。
【課題を解決するための手段】
それ故、本発明は、改善されたプレー特性、例えば、改善された反発係数を与える為に設計されたコア形状を有するゴルフボールに係るものである。
又、本発明は、予備成形非球形コアインサート又は内部コアを含む内部コアを有するゴルフボールを提供する事に係るものである。
本発明のこれらの及びその他の目的は、重合体コア材料内に埋込まれた予備成形非球形インサートを含み且つカバーによって包まれているコアを含むゴルフボールによって明らかにされる。
【0006】
【発明の実施の形態】
このゴルフボールは、38.1m(約125フィート)/秒以上の打撃速度において少なくとも0.810の反発係数を有する。好ましくは、この反発係数は、42.6m(約140フィート)/秒以上の打撃速度において少なくとも0.790であり、更に好ましくは、この反発係数は、48.7m(約160フィート)/秒以上の打撃速度において少なくとも0.760である。
本発明のその他の観点によれば、ゴルフボールは、柔軟な打撃表面に対して、48.7m(約160フィート)/秒以上の打撃速度において少なくとも0.810の第一の反発係数を有し、その打撃表面は約0.830の第二の反発係数を有する。
予備成形非球形インサートは、172.3MPa〜1723.6MPa(約25,000psi〜約250,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有する。更に好ましくは、予備成形非球形インサートは、517.1MPa〜1551.3MPa(約75,000psi〜約225,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有し、最も好ましくは、予備成形非球形インサートは、551.5MPa〜1378.9MPa(約80,000psi〜約200,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有する。
【0007】
更に、重合体コア材料の曲げ弾性率は、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも3.4MPa(約500psi)低い。好ましくは、重合体コア材料の曲げ弾性率は、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも6.8MPa(約1000psi)低い。更に好ましくは、重合体コア材料の曲げ弾性率は、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも137.8MPa〜344.7MPa(約20,000psi〜約50,000psi)低い。最も好ましくは、重合体コア材料の曲げ弾性率は、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも689.4MPa(約100,000psi)低い。
本発明のその他の観点によれば、予備成形非球形インサートは、約50アッティ(Atti)〜約120アッティの範囲の圧縮を有する。好ましくは、予備成形非球形インサートは、約60アッティ〜約110アッティの範囲の圧縮を有する。更に好ましくは、予備成形非球形インサートは、約80アッティ〜約100アッティの範囲の圧縮を有する。
【0008】
更に、重合体コア材料の圧縮は、予備成形非球形インサートの圧縮よりも約5〜100アッティ低い。好ましくは、重合体コア材料の圧縮は、予備成形非球形インサートの圧縮よりも約20〜80アッティ低い。更に好ましくは、重合体コア材料の圧縮は、予備成形非球形インサートの圧縮よりも約30〜60アッティ低い。
本発明のその他の観点によれば、予備成形非球形インサートは、約40ショアーD硬度よりも大きい硬度を有する。好ましくは、予備成形非球形インサートは、約60ショアーD硬度よりも大きい硬度を有する。更に好ましくは、予備成形非球形インサートは、約65ショアーD硬度よりも大きい硬度を有する。更に、重合体材料の硬度は、インサートの硬度よりも少なくとも約1ショアーD硬度低い。
本発明の一観点によれば、予備成形非球形インサートは対称であり、中心部分と複数の突出部とを含む。この突出部は、それぞれの突出部の遠心端に配置された実質的に円錐形の頭部を含む。この円錐形頭部の最外表面は球形表面上に在る。この突出部は予め決められた間隙によって分離されている。
【0009】
本発明のその他の観点によれば、インサートは、複数の連結ロッドと、そのロッドの遠心端に配置された複数のボールを含む。或いは、このボールはマッシュルーム又は錨形状を想定しても良い。更に、インサートは、更に、ロッドに連結したハブを含む。
本発明のその他の観点によれば、インサートは複数の連結リング及び/又は中心を含む。或いは、インサートは、複数の連結ディスクを含む。更に、インサートは、その表面に開口部を有する中空シェルを含んでも良い。このシエルはその表面に硬い室を含んでも良く、室は、ロッドによってシェルに連結された中心ハブを有しても良い。
ゴルフクラブでの打撃後のゴルフボールの初期速度は米国ゴルフ協会(USGA)によって管理されている。USGAは、規定のゴルフボールは、76.2m(250フィート)/秒±2%、即ち、77.7m(255フィート)/秒以下の初期速度を持つ事ができる事を要求している。このUSGAの初期速度制限は、ボールが飛んでも良い最高の飛距離(85.3m(280ヤード)±6%)に関係し、又、反発係数(CoR)に関係する。反発係数は、直接の打撃後の二つの物体間の相対速度対打撃前の相対速度の比である。結果として、CoRは0〜1の間で変動し、1は完全に弾性衝突に等しく、0は完全に非弾性衝突に等しい。ボールのCoRはクラブ打撃後のボールの初期速度と飛距離に影響し、ゴルフボールの製造業者は、ゴルフボールの設計及びテストではこの特性に注目する。
【0010】
CoRを測定する為の一つの一般的な方法は、ゴルフボール又はゴルフボールサブアセンブリー、空気砲及び静止した垂直のスチール板を使用する。スチール板は、約100ポンド、即ち約45kgの重さの衝撃面を提供する。ボールの速度を測定する一対の弾道光スクリーンが隔置されて空気砲とスチール板との間に配置される。ボールは、空気砲からスチール板に向けて、15.2m(50フィート)/秒〜54.8m(180フィート)/秒のテスト速度の範囲で発射される。ボールがスチール板に向けて飛行するにつれて、ボールはそれぞれの光スクリーンを活性化し、それぞれの光スクリーンでの時間が測定される。これは、ボールの入力速度に比例する入力時間を与える。ボールはスチール板に衝突し、光スクリーンを通して跳ね返り、光スクリーンは、光スクリーンの間を移動するのに要した時間を再度測定する。これは、ボールの出力速度に比例する出力通過時間を与える。反発係数は、出力通過時間対入力通過時間の比によって計算できる。
【0011】
その他のCoR測定方法は、しっかりと固定されたチタンディスクを使用する。ゴルフクラブに似せたこのチタンディスクは円筒形で、10.16cm(約4インチ)の直径を有し、約200ガロンの質量を有する。チタンディスクの衝突面は、又、柔軟なものであっても良く、以下で更に検討される様に、それ自身の反発係数を有するものであっても良い。このディスクはX−Y−Zテーブルの上に置かれてその位置がテスト前に発射装置に合わされる。一対の弾道光スクリーンが隔置されて発射装置とチタンディスクとの間に配置される。ボールは、発射装置からチタンディスクに向けて予め決められたテスト速度で発射される。ボールがチタンディスクに向けて飛行するにつれて、ボールがそれぞれの光スクリーンを活性化し、光スクリーン間を通過する時間が測定される。これは、ボールの入力速度に比例する入力通過時間を与える。ボールはチタンディスクに衝突して、光スクリーン間の通過時間を測定する光スクリーンを通して跳ね返る。これは、出力速度に比例する出力通過時間を与える。CoRは出力時間差と入力時間差の比によって計算できる。
【0012】
柔らかいコアを持つソリッドゴルフボールは、良好なコントロールの為の良好な感触を持つボールを提供するのに利用されてきた。最近、又、ドライバークラブで打撃された時に高い初期速度が可能な柔らかいコアが開発されている。その様な方法は、出願番号09/992,448(2001年11月16日出願)の発明の名称が「低スピンの柔軟圧縮性能ゴルフボール」で検討されている。その様な方法の一例は、約40〜約60のムーニー粘度を持つポリブタジエンゴムで造られたコアである。このコアは、感触を改善し、且つ低圧縮での打撃後のボールの速度を改善する為に、その他の軟化剤として、例えば、ペンタクロロチオフェノール亜鉛(ZnPCTP)及びペンタクロロチオフェノール(PCTR)を含んでも良い。その様なコアの圧縮は、60アッティ未満であり、更に好ましくは20〜60、最も好ましくは30〜60の範囲である。
【0013】
「ムーニー粘度」は、原料ゴム又は未加硫ゴムの可塑性を測定するのに使用される単位である。ムーニー単位の可塑性は、100℃の温度でゴムを含み、2rpmで回転する容器中のディスク上で任意目盛で測定されるトルクに等しい。ムーニー粘度の測定はASTMのD−1646により定義される。
圧縮は、手動装置(「アッティゲージ」、ニュージャージー州のユニオン市のアッティエンジニヤリング会社で造られている)で、テストを受けるゴルフボールの中心、ゴルフボールのコア又はゴルフボールにバネ荷重の力を負荷させて測定される。この装置は合衆国連邦ダイアルゲージのモデルD81−Cを備えていて、既知の荷重で較正されたバネを使用する。テストを受ける球は、このバネに対して0.2インチの距離で負荷を受ける。バネが、例えば、0.2インチ圧縮した時は、圧縮が100であるとされる。従って、圧縮し易い柔らかい材料は、硬く圧縮し難い材料よりも低いアッティゲージ値を有する事になる。この装置で測定される圧縮は、又、PGA圧縮とも呼ばれる。アッティ又はPGA圧縮及びリール(Riehle)圧縮との間に存在する近似の相関性は次の様に表す事ができる:
(アッティ又はPGA圧縮)=(160−リール圧縮)
【0014】
従って、リール圧縮の100はアッティ圧縮の60と同じ事になる。
その様なコアで造られたゴルフボールは比較的低いクラブ速度で高いCoRを享受する。これらのボールのCoRは、比較的低いクラブ速度で高い圧縮コアを持つ同様のボールのCoRよりも高い。高いクラブ速度では、然しながら、低い圧縮コアを持つゴルフボールのCoRは、高い圧縮コアを持つボールのCoRよりも低いものである。ここに例示される如く、38.2mm(1.505インチ)のコアと48のコア圧縮を持つ第一のゴルフボール(以後、「サンプル48」とする)と、38.4mm(1.515インチ)のコアと80のコア圧縮を持つ第二のゴルフボール(以後、「サンプル80」とする)は、次の飛距離とCoRテストに掛けられた。サンプル48とサンプル80は本質的に同じサイズのコアと同じ二重層カバーを有する。これら二つのボールの間の唯一最も顕著な相違はそれぞれのコアの圧縮である。
【表1】
Figure 2004097803
【表2】
Figure 2004097803
【0015】
ボールの速度テストで使用された「平均的ドライバー設定」とは、発射条件の設定、即ち、機械的なゴルフクラブが、42.6m(約140フィート)/秒のボール速度を出す様に調整されているクラブヘッド速度での発射条件の設定を意味する。同様に、「標準のドライバー設定」とは、48.7m(約160フィート)/秒の発射条件での同じボールの速度を意味する。「プロ167設定」とは、50.9m(約167フィート)/秒の発射条件でのボールの速度を意味し、「ビッグプロ175設定」とは、53.3m(約175フィート)/秒の発射条件での同じボールの速度を意味する。又、CoRテストで使用された「質量板」は、45kg板(100ポンド)であり、この板に向けてボールが指示された速度で突き当たる。200gソリッド板は、ボールを打撃するクラブヘッドの質量に似ている小さな質量である。199.8gの較正板は、0.830のCoRを有するフレキシブル面を持つドライバーに類似するものである。
【0016】
ボール速度テストの結果は、サンプル48は、42.6m(140フィート)/秒〜48.7m(160フィート)/秒の発射条件のクラブ速度でボール速度の利点を保持し、サンプル80は、50.9m(167フィート)/秒と53.3m(175フィート)/秒の発射条件で良好なボール速度を明らかに有する事を示す。
同様に、CoRテストは、高い打撃速度では(48.7m(160フィート)/秒)、CoRは、一般的に、両方のボール共低下するが、199.8gの較正テストでは、高い圧縮のサンプル80のCoRは、その打撃速度(48.7m(160フィート)/秒)において低い圧縮のサンプル48よりも著しく良好である事を示す。更に、CoRは、一般的に、両方のボール共低下するが、減少の割合は、サンプル48よりもサンプル80の方が少ない。特に指摘しない限り、以後に使用されるCoR値は質量板法又は200gソリッド板法、即ち、衝撃板がフレキシブルではない方法のいずれかで測定される。
【0017】
更に、48.7m(160フィート)/秒でのサンプル48の平均的非フレキシブルCoRは約0.761であり、サンプル80に対しては約0.756である。42.6m(約140フィート)/秒でのサンプル48のCoRは、約0.790として補間する事ができ、約140フィート/秒でのサンプル80に対するCoRは、約0.780と補間できる。
特定の理論に限定される事無しに、本発明者は、高い打撃においては、低いコア圧縮を持つボールは高いコア圧縮を持つボールよりも一層変形するものと考える。その様な変形はボールの初期速度並びにCoRに負の影響を与える。
【0018】
本発明の一つの観点によれば、対称の非球形硬質インサート、例えば図1〜4で示される内部コア10、及び、図5〜7で示される予備成形インサート84、90、92、94、98、114、120及び132は、ゴルフボールの中に導入されて高い打撃速度でのCoRを改善する。これらの実施態様は、特許出願第09/821,641号に十分に記述されていて、その全体が参照によって導入される。本発明は低い圧縮と高い初期速度を持つコアのCoR、初期速度及びその他の性質を改善する事に関して検討されているが、本発明は全てのソリッドコアのCoRと初期速度を改善する為に適用できることが理解される。
図1において、内部コア10は、外部コア15と20及びカバー25を有するゴルフボール5の最内層である。カバー25は、その外表面に形成されている複数の窪み27を有する。図2〜4において、内部コア10は非連続の球形外側表面28、中心C、中心部30及び複数の突出部35を含む。中心部30と突出部35は好ましくは、内部コア10の強度と剛性を最大にする為に単一体である様に一体成形される。好ましくは、内部コア10は、ゴルフボールのコアを形成する為のその他の材料で被覆成形できる予備成形インサートである。
【0019】
図3と4において、内部コア10は、少なくとも二つの半径方向の距離rcpとrによって定義される。半径rcpは内部コア10の相対的に小さな中心部分30を定義する。中心部分30はこの実施態様ではソリッドであるが中空であっても良い。一方の半径rは、内部コア10の突出部35の外側表面28を定義する。それぞれの突出部35は中心部分30から放射状に外側に向けて広がり、突出部は間隙40で互いに隔置されている。好ましくは、突出部35は、内部コア10が実質的に対称である様に形成されて隔置される。更に、突出部35の外側表面28は、外側表面28が、球形表面上に、中心Cからの距離rで対称的に且つ放射状に隔置されて在る様に中心Cから等しく隔置される。従って、内部コア10は、内部コア10の中心Cがボール5の中心と一致する時は、ボール5の内側に同心円的に配置することができる。
【0020】
それぞれの突出部35は、実質的に円錐形状を有する、拡大された自由な遠心端45を有する。各遠心端45は、三つの側壁55によって形成される開口の窪みを含む。各側壁55は、平らな四分の1の円の様に形成される。四分の1の円は、曲線縁65で結合された二つの直線縁60を含む。各突出部35においては、各側壁55は直線縁60で結合されている。突出部の曲線縁65は内部コア10の外側表面28を事実上形成して、内部コア10が球形の輪郭を持てる様にする。
三次元のデカルト座標系によれば、八つの八分円を形成する垂直のx、y及びz軸が存在する。好ましくは、各突出部35が骨格球の八分円を形成する様に、この座標系の各八分円の一つを持つ八つの突出部35が存在する。従って、この内部コアは対称である。間隙40は三つの垂直の同心円リング70、70及び70を定義する。参照番号70の添字は、リングが囲むリングの中心軸を表す。
【0021】
図2と4において、外部コアは、第一セクション15と第二セクション20を含む。第一セクション15は突出部35の周りの間隙40を占め、隣接する突出部35の側壁55の間に配置される。内部コアと外部コアを含むコアの直径は、42.6mm(1.68インチ)の直径を有するボールに対しては、25.4mm〜41.6mm(約1.00インチ〜約1.64インチ)の間である事が好ましい。
第二セクション20は、各突出部35の凹部50を占め、単一の突出部35の側壁55の間に配置される。外部コアは、外部コアが各突出部35の自由端45で丁度に終わる様に形成される。従って、外部コアは実質的に球形の外部表面を有する。カバー25は、内部及び外部コアの両方がカバーに隣接する様に、内部コア10と外部コアセクション15と20の周りに形成される。或いは、外部コアセクション15と20は内部コア10の上に広がり内部コア10を完全に包んでも良い。この実施態様では、カバー25は外部コア15と20の周りに形成される。
【0022】
ゴルフボールの形成は内部コア10の形成から出発する。上述の通り、内部コア10は、好ましくは、一体的インサートとして予備成形される。内部コア10、外部コアセクション15と20、及びカバー25は圧縮成形、射出成形又はキャスティングで形成することができる。このタイプのカバー及びコアを形成するこれらの方法は当業界では公知である。
内部及び外部コア材料は、好ましくは、ボールの望ましいプレー特性、例えば、比較的高い打撃速度でのボールのCoRを達成する為に、内部及び外部コア材料の間に予め決められた相関関係が存在する様に実質的に異なる性質を有する。例えば、内部コア10は高い曲げ弾性率を有する硬い材料で構成されても良い。一方、外部コアセクション15と20は、好ましくは、柔軟な低圧縮材料、例えば、ハロゲン化有機硫黄化合物、例えば、PCTP及び/又はハロゲン化有機硫黄化合物の金属塩、例えば、ZnPCTPとブレンドされた約40〜約60のムーニー粘度を持つポリブタジエンゴムで造られる。外部コアセクション15と20は柔軟で且つ固いので、ゴルフボール5は、コア全体に均等に分布してコアが高いクラブ速度での変形に抗することができて初期速度、飛距離及びCoRを維持できる、支持体としての内部コア10の剛性によって、比較的に低いクラブ速度で打撃した時に高い初期速度と長い飛距離を有する。
【0023】
内部コア10は、好ましくは、耐久性材料、例えば、金属、硬質プラスチック又は高強度有機又は無機繊維又は充填剤で強化されたポリマー、又は、以下に検討されるそれらのブレンド又は複合体で造られる。適当なプラスチック又はポリマーとしては、金属イオンが有機酸の塩である金属イオン源で中和されている一種以上の部分的に又は完全に中和されたアイオノマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン及び、ポリエチレンアクリル酸又はメタクリル酸コポリマー、又はエチレン、軟化アクリレート類エステル、例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート又はイソ−ブチルアクリレート、及びカルボン酸、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸のターポリマー(例えば、ポリエチレン−メタクリル酸−n−又はイソ−ブチルアクリレート及びポリエチレン−アクリル酸−メチルアクリレート、ポリエチレンエチル又はメチルアクリレート、ポリエチレンビニルアセテート、ポリエチレングリシジルアルキルアクリレートを含めて)を含むポリオレフィンが挙げられるがこれらに限定されない。又、適当なポリマーとしては、メタロセン触媒されたポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、非アイオノマー熱可塑性エラストマー、コポリエーテル−エステル、コポリエーテル−アミド、熱可塑性又は熱硬化性ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタンアイオノマー、エポキシ、ポリカーボネート、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びそれらのブレンドが挙げられる。又、適当なポリマー材料としては、米国特許第6,187,864号明細書、第6,232,400号明細書、第6,245,862号明細書、第6,290,611号明細書、第6,142,887号明細書及びPCT公開WO01/29129に列挙されているものが挙げられる。
【0024】
発明のその他の容易に明らかな利点は、材料の剛性が柔らかい外部コア15と20の変形に抵抗することができるので、高硬質材料、例えば、或種の金属がゴルフボールで使用できる点である。適当な硬質金属としては、タングステン、スチール、チタン、クロム、ニッケル、銅、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、鉛、錫、鉄、モリブデン及びそれらの合金が挙げられるがこれらに限定されない。
適当な高硬質材料としては、米国特許第6,244,977号明細書の第11、12及び17欄に列挙されているものが挙げられる。米国特許第6,287,217号明細書の31〜32欄に開示されている様な非常に高い比重を持つ充填剤も内部コア15中に導入することができる。適当な充填剤及び複合体としては、グラファイトを含むカーボン、ガラス、アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、天然又は合成シルクが挙げられるがこれらに限定されない。
【0025】
適当な外部コアポリマーとしては、シス−ポリイソプレン、トランス−ポリイソプレン又はバラタを含む天然ゴム、1,2−ポリブタジエン、シス−ポリブタジエン、トランス−ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリ(ノルボルネン)、その他のジエンポリマーのポリオクテナマー及びポリペンテナマーを含む合成ゴムを含むポリマーが挙げられるがこれらに限定されない。
金属塩ジアクリレート、ジメチルアクリレート又はモノメタクリレート反応性助剤で加硫できるその他の適当なジエンポリマー材料としては、更に、メタロセン触媒されたジエンポリマー、例えば、メタロセン触媒されたポリブタジエンのコポリマー及びターポリマー、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマーのターポリマー(EPDM)、ブタジエン−スチレンポリマー、イソプレンポリマー、イソプレン、官能化モノマー(極性基)を持つコポリマー等が挙げられる。ここで使用される「メタロセン触媒された」と言う用語は、一般的に、二つの負に帯電したシクロペンタジエニルアニオンの間に挟まれた正に帯電した金属イオンから成るメタロセンとその他の単一部位触媒によって触媒される重合を含むものである。更に、適当なエラストマーコア材料としては、米国特許第5,981,658号明細書、第5,824,746号明細書、第5,703,166号明細書、第6,126,559号明細書、第6,228,940号明細書、第6,241,626号明細書及び第6,414,082号明細書に開示されているメタロセン触媒されたポリマーが挙げられる。メタロセン触媒されたポリマーは、架橋開始剤、例えば、過酸化物で架橋することができ、或いは、放射線、その他の方法で架橋する事ができる。更に適当なコア材料としては、ポリ(スチレン−ブタジエン−スチレン)又はSBSゴム、SEBS又はSEPSブロックポリマー、スチレン−エチレンブロックコポリマー、極性基がグラフトした又は共重合したポリマー、例えば、無水マレイン酸又はスクシネート変性メタロセン触媒されたエチレンコポリマー又はそれらのブレンドが挙げられる。
【0026】
コアの重合体含有量の50%未満の量で存在しても良い熱可塑性エラストマー、例えば、イオン性または非イオン性ポリエステル、ポリエーテル及びポリアミドも、物理的性質及び製造を調整し或いは変性する為に含まれても良い。更に、有機硫黄又は金属有機硫黄化合物、例えば、ペンタクロロチオールフェノール亜鉛(ZnPCTP)又はペンタクロロチオールフェノール(PCTP)がCoRを増加させる為に、或いは、米国特許第6,180,722号明細書、第6,284,840号明細書、第6,291,592号明細書及び第6,339,119号明細書並びに特許出願第09/951,963号(発明の名称「ハロゲン化有機硫黄化合物を含むゴルフボールコア」、2001年9月13日出願)に開示されている硬質化剤が添加されても良い。
【0027】
又、外部コアは、上述の熱可塑性及び熱硬化性ポリマーで造られても良い。柔軟な圧縮と弾力のある外部コア15及び20の為のその他の適当なポリマーとしては、エポキシ、ウレタン、ポリエステルのポリマーマトリックス中に中空球形充填剤又はマイクロ球体を有するか、適当な熱硬化性バインダーを有する熱硬化性シンタクチックフォームが挙げられ、硬化組成物は1.1未満、好ましくは0.9未満の比重を有する。又、適当な材料としては、ポリウレタンフォーム又は、同じ組成物の発泡基体上にポリウレタンの固い表皮を形成する一体的に表皮化されたポリウレタンフォームが挙げられても良い。或いは、又、適当な材料としては、有核反応射出成形されたポリウレタン又はポリウレアを挙げても良く、この射出成形では、完全な反応が起こって比重の減少した硬化ポリマーが得られる閉鎖金型中への成分射出前に、ガス、一般的には窒素が、ポリウレタンの少なくとも一つの成分、一般的にはプレポリマー中に本質的にホイップされる。更に、キャスト又はRIMポリウレタン又はポリウレアは、充填剤又は中空球体等の添加によって更にその比重を減少させても良い。更に、又、多数の発泡された或いは別途比重の減少された熱可塑性ポリマー組成物、例えば、米国特許第5,824,746号明細書及び第6,025,442号明細書並びPCTの国際公開第WO99/52604に記載されているメタロセン触媒されたポリマー及びそれらのブレンドが使用されても良い。更に、米国特許第5,919,100号明細書、第6,152,834号明細書及び第6,149,535号明細書並びPCTの国際公開第WO00/57962及びWO01/29129において比重を減少させたマントル又はカバー層材料として記載されている材料も適当な材料である。これらの参照の記述は参照によってここに導入される。
【0028】
その他の適当な材料としては、メタロセン又は単一部位触媒されたポリマー、アイオノマー、又は、その他のポリオレフィン材料、ポリウレタン、ポリウレタンアイオノマー、相互侵入ポリマーネットワーク、ハイトレル(登録商標)(ポリエステル−エーテル−エラストマー)又はペバックス(登録商標)(ポリアミド−エステルエラストマー)等が挙げられる、これらは1.0未満の比重を有しても良い。更に、適当な未変性材料は、米国特許第6,419,535号明細書、第6,152,834号明細書、第5,919,100号明細書、第5,885,172号明細書及びWO00/57962に記載されている。これらの参照は、既に参照によって導入されている。又、コアは、ポリウレタン層に包まれた一つ以上のポリブタジエン層を含んでも良い。又、その他の適当な材料としては、ポリウレア、ポリウレタン又はポリウレア−アイオノマー、部分的に又は完全に中和されたアイオノマー、メタロセン又はその他の単一部位触媒されたポリマー及びそれらのブレンドが挙げられる。
【0029】
ここで検討している様に、本発明の硬い内部コア又は予備成形インサートは172.3MPa〜1723.6MPa(約25,000psi〜約250,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有する。更に好ましくは、この硬い内部コアの曲げ弾性率は、517.1MPa〜1551.3MPa(約75,000psi〜約225,000psi)の範囲、最も好ましくは551.5MPa〜1378.9MPa(約80,000psi〜約200,000psi)の範囲にある。更に、硬質の内部コア又は予備成形インサートは、ショアーD目盛りで約40より大きい範囲のジュロメーター硬度を有する。更に好ましくは、このジュロメーター硬度は約60ショアーDより大きく、最も好ましくは65ショアーDよりも大きい。硬質内部コア又は予備成形インサートの圧縮は、好ましくは約50〜約120PGA又はアッティの範囲にある。更に好ましくは、圧縮は約60〜約110の範囲、最も好ましくは約80〜約100の範囲にある。ショアーD硬度はASTMのD−2240−00によって測定され、曲げ弾性率は、テスト片が調製されてから約2週間後にASTMのD6272−98によって測定される。
【0030】
好ましくは、外部コアは、硬質内部コアよりも柔らかい柔軟な低圧縮ポリマーを含む。外部コアは、内部コアの曲げ弾性率よりも少なくとも3.4MPa(約500psi)低い曲げ弾性率を有するべきである。好ましくは、外部コアの曲げ弾性率は内部コアの曲げ弾性率よりも少なくとも6.8MPa(約1000psi)低く、更に好ましくは、外部コアの曲げ弾性率は内部コアの曲げ弾性率よりも少なくとも137.8MPa〜344.7MPa(約20、000psi〜約50,000psi)低い。最も好ましくは、外部コアの曲げ弾性率は内部コアの曲げ弾性率よりも少なくとも689.4MPa(約100,000psi)低い。
一方、柔軟な外部コアは、硬質内部コアの圧縮よりも約5〜約100PGA又はアッティ低い圧縮を有すべきである。更に好ましくは、外部コアの圧縮は内部コアの圧縮よりも約20〜約80低く、最も好ましくは、外部コアの圧縮は内部コアの圧縮よりも約30〜約60低い。更に、外部コアの硬度は内部コアの硬度よりもショアーD目盛りで約1〜約90ポイント低くあるべきである。更に好ましくは、硬度の差はショアーD目盛りで約5〜約70、最も好ましくはショアーD目盛りで約10〜約60ポイントであるべきである。
【0031】
内部コアと外部コアの間のこの差を達成する為の一つの好ましい方法は、内部コアを非発泡ポリマーで造り、外部コアを、ここに開示された適当な材料から選ばれた発泡ポリマーで造る事である。或いは、外部コアはその比重が減少されている適当な材料から造られても良い。この実施態様では、内部及び外部コアは同じポリマー又はポリマー組成物から造る事ができる。
カバー25は強靭で切断抵抗があるべきであり、所望の性能特性を基準にしたゴルフボールカバーとして使用される通常の材料から選ばれるべきである。カバーは一つ以上の層を含んでも良い。当該技術分野において公知の、例えば、アイオノマー樹脂、アイオノマー樹脂のブレンド、熱可塑性又は熱硬化性ウレタン及びバラタの様なカバー材料が使用できる。
【0032】
カバー25は、好ましくは弾性があって比重が低減されていない層である。適当な材料としては、ボールの圧縮、跳ね返り係数、スピン速度等の調整を許容する材料が挙げられ、米国特許第6,419,535号明細書、第6,152,834号明細書、第5,919,100号明細書及び第5,885,172号明細書に開示されている。アイオノマー、アイオノマーブレンド、熱硬化性又は熱可塑性ポリウレタン、メタロセンは好ましい材料である。カバーはキャスティング法、反応射出成形、射出又は圧縮成形、噴霧又は浸漬法で製造する事ができる。カバーが二層以上を含む場合は、外側カバー層は、本発明のボールがピッチ用に、そしてその他の「ショートゲーム」ショットの為に使用される際に、バラタボールの柔らかい感触と高速スピンプレー特性を再現する為に比較的柔らかい熱硬化性材料で造られる。特に、外側カバー層は65未満、或いは約30〜約60、好ましくは35〜50、最も好ましくは40〜45のショアーD硬度を有すべきである。
【0033】
更に、外側カバー層の材料は、ゴルフボールカバーとしての使用に適した摩擦抵抗を有さなければならない。本発明の外側カバー層は、キャスタブル可能な反応性液体材料から造られている適当な熱硬化性材料を含む事ができる。外側カバー層にとって好ましい材料としては、熱硬化性ウレタン及びポリウレタン、熱硬化性ウレタンアイオノマー及び熱硬化性ウレタンエポキシが挙げられるがこれらに限定されない。適当なポリウレタンアイオノマーの例としては、米国特許第5,692,974号明細書(発明の名称「ゴルフボールカバー」)に開示されているものが挙げられ、その開示は、本出願においてその全体が参照によって導入される。熱硬化性ポリウレタン及びポリウレアは本発明のボールの外側カバー層として好ましい。
【0034】
図5(a)、5(b)、5(c)及び5(d)は、本発明の硬質予備成形インサート内部コアのその他の実施態様を例示するものである。図5(a)で示されるボールとロッドのインサート、即ち内部コア84は、結合ロッド88の遠心端に配置された複数のボール86を含む。例示されている様に、ロッド88はその真中辺りで結合されてインサート84が放射状に対称になる様に位置している。ロッド88とボール86は硬質であり且つ均等にゴルフボール内に分布されるので、クラブの打撃に起因するインサート84を取り囲んでいる柔らかいコア材料の変形が減少される。
同様に、ボール88は、変形に対する抵抗を更に増加させる為に拡大することができる。例えば、ボールとロッドの配置は、図5(b)で示される様なキノコ状配置90、或いは、図5(c)で示される様な錨状配置92になる。図5(b)はボールとロッドの配置のその他の変形を例示するものである。くもの巣状のボールとロッドの予備成形インサート94は、硬質のくもの巣状の脚96で一緒に結合された複数のボール88を含む。くもの巣状の脚は、ボールの変形に抵抗する為に、ボール表面付近に硬質のネットワークを形成する。又、インサート94のボール88は、キノコ状の形状又は錨状の形状を持たせる為に拡大されても良い。
【0035】
図6(a)〜6(c)は、本発明の予備成形インサート内部コアのその他の実施態様を例示するものである。図6(a)で示されるインサート98は、図5(a)で示されるボールとロッドのインサートと実質的に同じものである。予備成形インサート98は、ロッド102でハブ109に結合された複数のボール100を含む。ハブ109はロッド102を固定して更に構造的剛性を与える。又、インサート98はキノコ状又は錨状配置を有しても良い。
図6(b)は、ハブとロッドのインサート114を例示するもので、インサート114はハブ116とロッド118を有するがロッド118の末端に配置されるボールを有さない以外は図6(a)のインサート98と同じものである。更に、ハブ116は、ロッド118がハブ116に統合する場所が、鋭い相互接続線とならずに滑らかである点でハブ119と異なっている。この特徴はインサートに更に構造的整合性を与える。
【0036】
図6(c)は、複数の硬質リング124で周りを囲まれた任意の中心122を含むインサート120を示す。中心122は、柔らかいコア材料でも成形ができる様に中空である事ができる。或いは、硬質リング124は、ボールに剛性を更に与える為に完全なソリッドの硬質ディスクである。リング124は、又、金型キャビティーにおいてインサート120の位置と中心を保持することができる。本発明の尚その他の観点によれば、図7(a)、7(b)及び7(c)は、ソリッド、中空或いは充填されていても良い室を有する連続的配置の様な硬質の予備成形インサートのその他の実施態様を例示するものである。図7(a)で示される様に、インサート132は、その表面に開口部134を持つシェル133を含む。コア材料は、開口シェル133の周りに成形され、開口部134を通ってその内部に浸透する事ができる。インサート132は硬質材料で造られても良く、コア材料は、柔軟で低い圧縮材料である事ができる。
【0037】
或いは、図7(b)で示されるインサート132は、硬質材料で充填された、或いは一部充填された室136を有しても良い。一方、図7(c)で示されるインサート132は、インサート132の剛性を増加させる為に、開口硬質シェル133の中心に配置された、インサート98のロッド102と同じ複数のロッドで結合されたハブ138を有しても良い。
上述の本発明の実施態様で造られるゴルフボールは、通常のゴルフボールよりも高いCoRを示す。特に、本発明で造られるゴルフボールは上述のサンプル48よりも高いCoRを有する。
ここに開示された本発明の例示的実施態様は、上述の目的を満足させる事は明らかであるが、数多くの変形及びその他の実施態様が当業者によって工夫されるであろう事が理解される。その様な変形の一つとしては、外側表面が、内側表面の自由末端で丁度となっているか、或いは、その自由末端を超えて伸張できるものがある。従って、添付の請求の範囲は、本発明の精神と範囲内に入るその様な変形及び実施態様の全てを網羅する事を意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴルフボールの前面図である。
【図2】本発明のゴルフボールの図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】図2で示されたゴルフボールの内部コアの側面図である。
【図4】本発明の内部コアの図3の矢印4に沿った平面図である。
【図5】(a)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。(b)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。
(c)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。(d)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。
【図6】(a)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。(b)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。(c)本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。
【図7】(a)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。(b)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。(c)は、本発明の内部コアのその他の実施態様の側面図である。

Claims (51)

  1. 重合体コア材料中に埋込まれた予備成形非球形インサートを含み、且つカバーで包まれているコアを含むゴルフボールであって、38.1m(約125フィート)/秒以上の衝突速度で少なくとも0.810の反発係数を有する事を特徴とするゴルフボール。
  2. 反発係数が42.6m(約140フィート)/秒以上の衝突速度で少なくとも0.790である、請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 反発係数が48.7m(約160フィート)/秒以上の衝突速度で少なくとも0.760である、請求項2に記載のゴルフボール。
  4. 重合体コア材料中に埋込まれた予備成形非球形インサートを含み、且つカバーで包まれているコアを含むゴルフボールであって、48.7m(約160フィート)/秒以上の衝突速度で、柔軟な打撃表面に対して少なくとも0.810の第一反発係数を有し、該打撃表面が約0.830の第二反発係数を有する事を特徴とするゴルフボール。
  5. 予備成形非球形インサートが172.3MPa〜1723.6MPa(約25,000psi〜約250,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有する、請求項1に記載のゴルフボール。
  6. 予備成形非球形インサートが517.1MPa〜1551.3MPa(約75,000psi〜約225,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有する、請求項5に記載のゴルフボール。
  7. 予備成形非球形インサートが551.5MPa〜1378.9MPa(約80,000psi〜約200,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有する、請求項6に記載のゴルフボール。
  8. 予備成形非球形インサートが対称的である、請求項5に記載のゴルフボール。
  9. インサートが中心部分と複数の突出部を含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  10. 突出部が、それぞれの突出部の遠心端に配置された実質的に円錐形の頭部を含む、請求項9に記載のゴルフボール。
  11. 円錐形の頭部の最外表面が球形表面上に位置する、請求項10に記載のゴルフボール。
  12. 突出部が、予め決められた間隙によって分けられている、請求項9に記載のゴルフボール。
  13. インサートが、複数の結合ロッドと、該ロッドの遠心端に配置された複数のボールを含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  14. インサートが、複数の結合ロッドと、該ロッドの遠心端に配置された複数のキノコ状頭部を含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  15. インサートが、複数の結合ロッドと、該ロッドの遠心端に配置された複数の錨形頭部を含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  16. インサートが、更に、前記ロッドに結合したハブを含む、請求項13に記載のゴルフボール。
  17. インサートが、中心のハブに結合した複数のロッドを含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  18. インサートが、複数の連続リングを含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  19. インサートが、更に中心を含む、請求項18に記載のゴルフボール。
  20. インサートが、複数の連続ディスクを含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  21. インサートが、その表面上に開口部を有する中空シエルを含む、請求項8に記載のゴルフボール。
  22. シェルが、その表面上に硬い室を含む、請求項21に記載のゴルフボール。
  23. シェルが、更に、ロッドによってシェルに結合されている中心ハブを含む、請求項21に記載のゴルフボール。
  24. 予備成形非球形インサートが約50アッティ〜約120アッティの範囲の圧縮を有する、請求項1に記載のゴルフボール。
  25. 予備成形非球形インサートが約60アッティ〜約110アッティの範囲の圧縮を有する、請求項24に記載のゴルフボール。
  26. 予備成形非球形インサートが約80アッティ〜約100アッティの範囲の圧縮を有する、請求項25に記載のゴルフボール。
  27. 重合体コア材料の曲げ弾性率が、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも3.4MPa(約500psi)低い、請求項5に記載のゴルフボール。
  28. 重合体コア材料の曲げ弾性率が、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも6.8MPa(約1000psi)低い、請求項27に記載のゴルフボール。
  29. 重合体コア材料の曲げ弾性率が、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも137.8MPa〜344.7MPa(約20,000〜約50,000psi)低い、請求項28に記載のゴルフボール。
  30. 重合体コア材料の曲げ弾性率が、予備成形非球形インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも689.4MPa(約100,000psi)低い、請求項5に記載のゴルフボール。
  31. 重合体コア材料の圧縮が、予備成形非球形インサートの圧縮よりも約50アッティ〜100アッティ低い、請求項24に記載のゴルフボール。
  32. 重合体コア材料の圧縮が、予備成形非球形インサートの圧縮よりも約20アッティ〜80アッティ低い、請求項31に記載のゴルフボール。
  33. 重合体コア材料の圧縮が、予備成形非球形インサートの圧縮よりも約30アッティ〜60アッティ低い、請求項32に記載のゴルフボール。
  34. 予備成形非球形インサートが、約40ショアーDより大きいジュロメーター値を有する、請求項1に記載のゴルフボール。
  35. 予備成形非球形インサートが、約60ショアーDより大きいジュロメーター値を有する、請求項34に記載のゴルフボール。
  36. 予備成形非球形インサートが、約65ショアーDより大きいジュロメーター値を有する、請求項35に記載のゴルフボール。
  37. カバーで包まれたコアを含むゴルフボールであって、該コアが、重合体コア材料で包まれた予備成形対称非球形インサートを含み、該インサートが、172.3MPa〜1723.6MPa(約25,000psi〜約250,000psi)の範囲の曲げ弾性率を有し、該重合体コア材料が、該インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも3.4MPa(約500psi)低い曲げ弾性率を有する事を特徴とするゴルフボール。
  38. インサートの曲げ弾性率が517.1MPa〜1551.3MPa(約75,000psi〜約225,000psi)の範囲である、請求項37に記載のゴルフボール。
  39. インサートの曲げ弾性率が551.5MPa〜1378.9MPa(約80,000psi〜約200,000psi)の範囲である、請求項38に記載のゴルフボール。
  40. 重合体コア材料が、インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも6.8MPa(約1000psi)低い弾性率を有する、請求項37に記載のゴルフボール。
  41. 重合体コア材料が、インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも137.8MPa〜344.7MPa(約20,000〜約50,000psi)低い弾性率を有する、請求項40に記載のゴルフボール。
  42. 重合体コア材料が、インサートの曲げ弾性率よりも少なくとも689.4MPa(100,000psi)低い弾性率を有する、請求項41に記載のゴルフボール。
  43. カバーで包まれたコアを含むゴルフボールであって、該コアが、重合体コア材料で包まれた予備成形対称非球形インサートを含み、該インサートが、約50アッティ〜約120アッティの範囲の圧縮を有し、該重合体コア材料が、該インサートの圧縮よりも少なくとも約5アッティ〜約100アッティ低い圧縮を有する事を特徴とするゴルフボール。
  44. インサートの圧縮が、約60アッティ〜約110アッティの範囲である、請求項43に記載のゴルフボール。
  45. インサートの圧縮が、約80アッティ〜約100アッティの範囲である、請求項44に記載のゴルフボール。
  46. 重合体コア材料が、インサートの圧縮よりも約20アッティ〜約80アッティ低い圧縮を有する、請求項43に記載のゴルフボール。
  47. 重合体コア材料が、インサートの圧縮よりも約30アッティ〜約60アッティ低い圧縮を有する、請求項43に記載のゴルフボール。
  48. インサートが非発泡ポリマーから造られ、重合体コア材料が発泡されている、請求項37に記載のゴルフボール。
  49. インサートと重合体コア材料が同じポリマーで造られている、請求項48に記載のゴルフボール。
  50. インサートが、その比重を低減させたポリマーで造られている。請求項37に記載のゴルフボール。
  51. カバーで包まれたコアを含むゴルフボールであって、該コアが、重合体コア材料で包まれた予備成形対称非球形インサートを含み、該インサートが、約40より大きい範囲のショアーD硬度を有し、重合体コア材料が、該インサートの硬度よりも少なくとも約1低いショアーD硬度を有する事を特徴とするゴルフボール。
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