JP2004091824A - Method for preventing tin whisker - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To prevent the occurrence of whiskers on a tin based film and the occurrence of cracks on a bismuth film in a double layer plating in which the tin based film is formed through the bismuth base. <P>SOLUTION: In the method for preventing tin whiskers, in a method where the object to be plated is electroplated using a pretreatment liquid comprising a soluble bismuth salt, and a base film of bismuth is formed on the surface of the object to be plated, and a plating film of tin or a tin alloy is formed on the bismuth base, the film thickness of the bismuth base is controlled to <0.4 μm. Whiskers can effectively be prevented even if the tin based film is formed on the extremely thin bismuth film of <0.4 μm, and further, the hard bismuth film can extremely thinly be formed, so that the occurrence of cracks on the bismuth film is prevented, and the exertion of a harmful effect upon the tin based film as the upper layer can be checked. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスズホイスカーの防止方法に関して、所定膜厚未満のごく薄いビスマスの下地皮膜を介してスズ系皮膜を形成することにより、スズホイスカーの発生を有効に防止するともに、下地皮膜のクラックを防止してスズ系皮膜に接合不良などの悪影響が及ばないものを提供する。
【0002】
【発明の背景】
スズメッキは、ハンダ付け性向上用皮膜、エッチングレジスト用皮膜などとして、弱電工業並びに電子工業部品などに広く利用され、また、スズ−鉛合金メッキに替わる実用的な鉛フリーメッキの有力候補でもあるが、スズメッキ皮膜にはいわゆる真正スズホイスカーが発生することが知られており、リードの線幅がきわめて狭い高密度実装用の微細パターンなどでは、このホイスカーが短絡の原因となり、プリント回路基板やフィルムキャリアなどの各種電子部品の信頼性を低下させるという問題がある。
【0003】
【従来の技術】
スズホイスカーの防止方法としては、メッキ後にアニール処理或はリフロー処理を行ったり、スズメッキ皮膜を金やスズ合金などの他のメッキ皮膜に代替する方法などが知られている。
一方、特許第2942476号公報(以下、従来技術1という)には、鉛フリーであるスズメッキ皮膜におけるホイスカー発生の問題の解消を目的として、リード線やリードフレーム上に、厚さ3〜8μmのスズの下地層と、厚さ2〜5μmのビスマス或はアンチモンの表面層を順次形成し、全体の厚みを10μm以上に調整したうえで、熱処理による効率的な拡散でスズとビスマス又はアンチモンとの合金を形成することが開示されている。
【0004】
また、特開平8−199386号公報(以下、従来技術2という)には、上記従来技術1と同様に、スズとビスマスの2層メッキが開示されている。即ち、上記従来技術1とは逆に、下地用のビスマス皮膜の上層にスズ皮膜を順次形成することにより、ハンダ付けで加熱された際に、溶融して容易に合金化し、ハンダ接合強度やハンダ濡れ性などに優れた皮膜を形成できることが開示されている。さらに、この2層メッキ皮膜の膜厚比率は、ビスマス皮膜:スズ皮膜=2:8〜8:2程度であり、2層メッキ皮膜の合計膜厚は2〜20μm程度が好ましいことが記載されている(同公報の請求の範囲、段落10、段落14〜15参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術1では、スズの膜厚が8μmを越えるとホイスカー発生の恐れが増すことが記載され、また、ビスマス皮膜の膜厚が1μmより薄くなると、拡散作用によるスズとの合金の形成に支障を来し、やはり、ホイスカーの発生を防止できなくなることが示唆されている(同公報の段落8参照)。
一般に、上記従来技術1〜2のようなビスマスとスズの2層メッキでは、上述にも示されたように、ホイスカーの発生を有効に防止しようとすれば、ビスマスの膜厚を所定以上に厚くするとともに、スズの膜厚を所定以上に厚くしないことが重要であると思われる。
【0006】
しかしながら、他方において、ビスマス皮膜はスズ皮膜などに比べて硬く、皮膜性状としてクラックが発生し易いことから、ビスマス皮膜の上層にスズ皮膜を形成する場合、ホイスカーの発生防止の有効性を高める見地から、ビスマスの膜厚を厚くすると、メッキ後の被メッキ物に折り曲げ加工などの外力を加えた場合、下地のビスマス皮膜にクラックが発生するとともに、これに続いて、当該クラックに起因して上層のスズ皮膜にもクラックが発生して、ハンダ付けの際に接合不良や密着不良が起き、スズ皮膜の初期の目的でもあるハンダ付け性に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0007】
本発明は、ビスマス下地皮膜を介してスズ系皮膜を形成した2層メッキにおいて、スズ系皮膜上のホイスカー発生とビスマス皮膜のクラック発生の両方を良好に防止することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ビスマス下地とスズとの2層メッキ皮膜を鋭意研究した結果、ホイスカー防止の有効性を確実に担保するためには、下地ビスマス層の膜厚を所定以上に厚くする必要があるという上記従来技術1〜2からの予測に反して、下地のビスマス皮膜の膜厚が0.4μm未満のごく薄い場合でも、上層のスズ皮膜のホイスカーの発生を有効に防止できること、また、薄いビスマス皮膜ではクラックが発生し難く、もって、上層のスズ皮膜にクラックなどの悪影響が及ばないことを見い出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明1は、(a)可溶性ビスマス塩を含有する前処理液を用いて被メッキ物に電気メッキを施し、被メッキ物上にビスマスの下地皮膜を形成した後、
(b)上記ビスマスの下地皮膜上にスズのメッキ皮膜を形成するメッキ方法において、
上記ビスマスの下地皮膜の膜厚が0.4μm未満であることを特徴とするスズホイスカーの防止方法である。
【0010】
本発明2は、上記本発明1において、下地ビスマス皮膜上にスズのメッキ皮膜を形成する替わりに、スズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−亜鉛合金、スズ−ニッケル合金、スズ−銅−銀合金などのスズ合金のメッキ皮膜を形成することを特徴とするスズホイスカーの防止方法である。
【0011】
本発明3は、上記本発明1又は2において、被メッキ物が銅、銅合金、42合金であることを特徴とするスズホイスカーの防止方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、第一に、可溶性ビスマス塩を含有する前処理液を用いて電気メッキを施し、被メッキ物上にごく薄いビスマスの下地皮膜を形成し、このビスマス皮膜上にスズメッキ皮膜を形成するスズホイスカーの防止方法であり、第二に、上層にスズ皮膜を形成する替わりに、所定のスズ合金メッキ皮膜を形成するホイスカーの防止方法である。
【0013】
ビスマスの下地皮膜を形成するための前処理液は、基本的に、可溶性ビスマス塩を必須成分とし、これに浴ベースとしての酸又はその塩、さらには、必要に応じて、後述する上層スズ系皮膜を形成するためのスズ又はスズ合金メッキ浴と同様に、界面活性剤、光沢剤、pH調整剤、導電性塩などの各種添加剤を含有した液を意味し、硫酸浴や有機スルホン酸浴などの公知のビスマス電気メッキ浴を始め、電気メッキ処理によりビスマス皮膜を形成可能な任意の液が使用できることはいうまでもない。
【0014】
上記可溶性ビスマス塩は、前処理液中でBi3+を生成する任意の無機又は有機の塩を意味し、水溶性塩に限らず、難溶性塩もBi3+を少量又は微量生成することから排除するものではなく、これらを包含する概念である。当該ビスマス塩の具体例としては、硫酸ビスマス、酸化ビスマス、塩化ビスマス、臭化ビスマス、硝酸ビスマス、有機スルホン酸のビスマス塩、スルホコハク酸のビスマス塩などが挙げられる。
上記浴ベースとしての酸は、有機酸、無機酸、或はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などを単用又は併用できる。
上記有機酸としては有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などが挙げられ、有機スルホン酸は排水処理が容易という利点がある。無機酸としては、硫酸、塩酸、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸、リン酸、ホウ酸などが挙げられる。
また、電気メッキ処理においては、液温は常温〜50℃、陰極電流密度とメッキ時間は下地皮膜の膜厚にもよるが、陰極電流密度は0.5〜25A/dm、メッキ時間は10秒〜5分程度である。
【0015】
本発明では、先ず、上記前処理液を用いた電気メッキにより、被メッキ物の素地表面にビスマスの下地皮膜を形成するが、このビスマス皮膜は0.4μm未満のごく薄い膜厚で形成する必要があり、好ましくは0.05μm〜0.37μm、より好ましくは0.05〜0.30μmである。
銅又は銅合金の素地表面にスズ皮膜を直接形成すると、銅素地界面での拡散により、スズと銅の金属間化合物が形成され、これがスズホイスカー発生の契機になると推定されるが、素地上にビスマスの下地皮膜を介在させると、スズの上層皮膜に銅が拡散せず、ホイスカーを有効に防止できる。
この銅の拡散を阻害する下地ビスマス皮膜の作用は、0.4μmより薄くても充分に有効であり、ホイスカーの発生を円滑に防止するが、その一方で、下地のビスマス皮膜の膜厚が0.4μm以上に厚くなると、折り曲げ加工などでビスマス皮膜にクラックが発生し易く、上層のスズ皮膜にも悪影響が及ぶ恐れがある。従って、下地のビスマス皮膜の膜厚は0.4μm未満であることが必要である。
【0016】
本発明は、前処理液による電気メッキで形成した下地用のビスマス薄膜を介して、被メッキ物上にスズ又はスズ合金メッキ皮膜を形成し、良好なハンダ付け性などを確保することを目的とする。
上記スズ系メッキ皮膜は電気メッキ又は無電解メッキで形成する。但し、厚付けする場合には電気メッキが有利である。
上記スズ合金は、公知の2元又は3元以上のスズ合金を任意に選択でき、具体的には、スズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−亜鉛合金、スズ−ニッケル合金、スズ−銅−銀合金、スズ−銅−ビスマス合金などが好ましい(本発明2参照)。この場合、スズ−ビスマス合金などは他のスズ合金に比べて相対的にスズホイスカーが発生し難いとされるが、ビスマスの含有率によってはホイスカーが発生し易くなる場合もあるため、このような傾向のスズ合金についても、本発明を適用できることはいうまでもない。
【0017】
上層のスズメッキ又はスズ合金メッキを行う際のメッキ液は、基本的に、可溶性第一スズ塩と、液ベースとしての酸又はその塩と、必要に応じて、酸化防止剤、安定剤、錯化剤、界面活性剤、光沢剤、平滑剤などの各種添加剤を含有し、或は、さらに、スズ合金メッキ浴にあっては、スズ合金を構成するスズ以外の特定金属の可溶性塩を含有する。
上記可溶性第一スズ塩には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸、スルホコハク酸、p−フェノールスルホン酸などの有機スルホン酸の第一スズ塩を初め、ホウフッ化第一スズ、硫酸第一スズ、酸化第一スズ、塩化第一スズ、スズ酸ナトリウム、スズ酸カリウムなどが使用できる。
スズ合金を構成するスズ以外の特定金属の可溶性塩とは、Cu、Ag、Bi3+、Ni2+、Zn2+などの各種金属イオンを生成する任意の無機又は有機の塩を意味する。
例えば、可溶性銅塩は、硫酸銅、塩化銅、酸化銅、炭酸銅、酢酸銅、ピロリン酸銅、シュウ酸銅などである。可溶性銀塩は、メタンスルホン酸銀、エタンスルホン酸銀、2−プロパノールスルホン酸銀などの有機スルホン酸銀を初め、シアン化銀、ホウフッ化銀、硫酸銀、亜硫酸銀、炭酸銀、スルホコハク酸銀、硝酸銀、クエン酸銀、酒石酸銀、グルコン酸銀、シュウ酸銀、酸化銀、酢酸銀などである。可溶性ビスマス塩は、硫酸ビスマス、酸化ビスマス、塩化ビスマス、臭化ビスマス、硝酸ビスマス、有機スルホン酸のビスマス塩、スルホコハク酸のビスマス塩などである。可溶性ニッケル塩は、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケルアンモニウム、酸化ニッケル、酢酸ニッケル、有機スルホン酸のニッケル塩などである。また、可溶性亜鉛塩は塩化亜鉛、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、有機スルホン酸亜鉛などである。
【0018】
上記酸化防止剤は浴中のSn2+の酸化防止を目的とするもので、次亜リン酸又はその塩、アスコルビン酸又はその塩、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、フロログルシン、クレゾールスルホン酸又はその塩、フェノールスルホン酸又はその塩、カテコールスルホン酸又はその塩、ハイドロキノンスルホン酸又はその塩、ヒドラジンなどが挙げられる。
上記安定剤はメッキ浴の安定又は分解防止を目的として含有され、特に銀、ビスマスなどの貴金属の可溶性塩を含有する場合、シアン化合物、チオ尿素類、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、アセチルシステインなどの含イオウ化合物、クエン酸等のオキシカルボン酸類などの公知の安定剤の含有が有効である。
また、一般に、メッキ浴中のSn2+は酸性では安定であるが、中性付近では不安定になり易い。上層のスズ又はスズ合金皮膜をpH3〜9程度の中性メッキ浴を使用して形成する場合には、この中性領域でSn2+を安定化させ、もって白色沈殿が生じたり、浴が分解するのを防止する目的で、錯化剤を含有させるのが有効である。
上記錯化剤は、オキシカルボン酸、ポリカルボン酸、モノカルボン酸などであり、具体的には、グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン酸、グルコノラクトン、グルコヘプトラクトン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アスコルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、ジグリコール酸、或はこれらの塩などが挙げられる。好ましくは、グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン酸、グルコノラクトン、グルコヘプトラクトン、或はこれらの塩などである。
また、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジオキシビス(エチルアミン)−N,N,N′,N′−テトラ酢酸、グリシン類、ニトリロトリメチルホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、或はこれらの塩なども錯化剤として有効である。
【0019】
上記界面活性剤には通常のノニオン系、アニオン系、両性、或はカチオン系などの各種界面活性剤が挙げられ、メッキ皮膜の外観、緻密性、平滑性、密着性などの改善に寄与する。
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、C〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C〜C25アルキルナフトール、C〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、スルホベタイン、イミダゾリンベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
【0020】
上記光沢剤、或は半光沢剤としては、ベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、3−アセナフトアルデヒド、ベンジリデンアセトン、ピリジデンアセトン、フルフリリデンアセトン、シンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、サリチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、グルタルアルデヒド、パラアルデヒド、バニリンなどの各種アルデヒド、トリアジン、イミダゾール、インドール、キノリン、2−ビニルピリジン、アニリン、フェナントロリン、ネオクプロイン、ピコリン酸、チオ尿素類、N―(3―ヒドロキシブチリデン)―p―スルファニル酸、N―ブチリデンスルファニル酸、N―シンナモイリデンスルファニル酸、2,4―ジアミノ―6―(2′―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―エチル―4―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―ウンデシルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール、2―メチルベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2―アミノベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メトキシベンゾチアゾール、2―メチル―5―クロロベンゾチアゾール、2―ヒドロキシベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メチルベンゾチアゾール、2―クロロベンゾチアゾール、2,5―ジメチルベンゾチアゾール、5―ヒドロキシ―2―メチルベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール類などが挙げられる。
【0021】
上記平滑剤としては、上記光沢剤などとも多少重複するが、β−ナフトール、β−ナフトール−6−スルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、(o−、p−)メトキシベンズアルデヒド、バニリン、(2,4−、2,6−)ジクロロベンズアルデヒド、(o−、p−)クロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2(4)−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、2(4)−クロロ−1−ナフトアルデヒド、2(3)−チオフェンカルボキシアルデヒド、2(3)−フルアルデヒド、3−インドールカルボキシアルデヒド、サリチルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−バレルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、グリオキサール、アルドール、スクシンジアルデヒド、カプロンアルデヒド、イソバレルアルデヒド、アリルアルデヒド、グルタルアルデヒド、1−ベンジリデン−7−ヘプタナール、2,4−ヘキサジエナール、シンナムアルデヒド、ベンジルクロトンアルデヒド、アミン−アルデヒド縮合物、酸化メシチル、イソホロン、ジアセチル、ヘキサンジオン−3,4、アセチルアセトン、3−クロロベンジリデンアセトン、sub.ピリジリデンアセトン、sub.フルフリジンアセトン、sub.テニリデンアセトン、4−(1−ナフチル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−フリル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−チオフェニル)−3−ブテン−2−オン、クルクミン、ベンジリデンアセチルアセトン、ベンザルアセトン、アセトフェノン、(2,4−、3,4−)ジクロロアセトフェノン、ベンジリデンアセトフェノン、2−シンナミルチオフェン、2−(ω−ベンゾイル)ビニルフラン、ビニルフェニルケトン、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、クロトン酸、プロピレン−1,3−ジカルボン酸、ケイ皮酸、(o−、m−、p−)トルイジン、(o−、p−)アミノアニリン、アニリン、(o−、p−)クロロアニリン、(2,5−、3,4−)クロロメチルアニリン、N−モノメチルアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、N−フェニル−(α−、β−)ナフチルアミン、メチルベンズトリアゾール、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,3−ベンズトリアジン、イミダゾール、2−ビニルピリジン、インドール、キノリン、モノエタノールアミンとo−バニリンの反応物、ポリビニルアルコール、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ポリエチレンイミン、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
また、ゼラチン、ポリペプトン、N−(3−ヒドロキシブチリデン)−p−スルファニル酸、N−ブチリデンスルファニル酸、N−シンナモイリデンスルファニル酸、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル(1’))エチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−エチル−4−メチルイミダゾリル(1’))エチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル(1’))エチル−1,3,5−トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール類も平滑剤として有効である。
上記ベンゾチアゾール類としては、ベンゾチアゾール、2−メチルベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(メチルメルカプト)ベンゾチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾール、2−メチル−5−クロロベンゾチアゾール、2−ヒドロキシベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール、2−クロロベンゾチアゾール、2,5−ジメチルベンゾチアゾール、6−ニトロ−2−メルカプトベンゾチアゾール、5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾチアゾール、2−ベンゾチアゾールチオ酢酸などが挙げられる。
【0022】
上記pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の各種の酸、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の各種の塩基などが挙げられるが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸類、ホウ酸類、リン酸類、シュウ酸、コハク酸などのジカルボン酸類、乳酸、酒石酸などのオキシカルボン酸類なども有効である。
上記導電性塩としては、硫酸、塩酸、リン酸、スルファミン酸、スルホン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アミン塩などが挙げられるが、上記pH調整剤で共用できる場合もある。
上記防腐剤としては、ホウ酸、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、塩化ベンザルコニウム、フェノール、フェノールポリエトキシレート、チモール、レゾルシン、イソプロピルアミン、グアヤコールなどが挙げられる。
上記消泡剤としては、プルロニック界面活性剤、高級脂肪族アルコール、アセチレンアルコール及びそれらのポリアルコキシレートなどが挙げられる。
【0023】
上記スズ又はスズ合金皮膜はハンダ付け性などを良好に確保するためなので、例えば、一般的な表面被覆用としては1〜10μm程度で良いが、本発明のスズ系上層皮膜の膜厚はこれに限定されるものではない。
【0024】
本発明では、被メッキ物の代表例は銅又は黄銅などの銅合金を素地とするものであるが、この外にも電子部品に常用される42合金、鋼などの鉄系素地、或は、チタン、亜鉛などの任意の金属を素地とするものに適用できる。好ましくは、本発明3に示すように、銅、銅合金、42合金である。
また、本発明のスズホイスカーの防止方法を適用した被メッキ物の好ましい具体例としては、IC、コネクタ、プリント回路基板、ウエハーのパッド、フィルムキャリア、電池用電池材料などが挙げられる。
【0025】
【作用】
銅、黄銅などの銅系素地が被メッキ物である場合を代表例として説明すると、銅系素地と上層のスズ又はスズ合金皮膜の間にビスマスの薄膜を下地皮膜として介在させるため、上層皮膜に銅が拡散せず、もって、スズと銅の金属間化合物が形成されず、スズホイスカーを有効に防止できるものと推定される。前述したように、この銅の拡散阻害作用は、ビスマス皮膜の膜厚が0.4μm未満のごく薄い場合にも有効に機能する。
また、詳細なメカニズムはいまだ不明であるが、銅系素地以外の42合金などの被メッキ物に適用した場合にも、この下地用の金属薄膜の介在によりスズホイスカーを円滑に防止できる。
【0026】
【発明の効果】
ビスマスの下地皮膜を0.4μm未満のごく薄い条件で形成しても、上層のスズ皮膜又はスズ合金皮膜にホイスカーが発生するのを有効に防止できるとともに、薄いビスマス皮膜にはクラックが発生し難いため、上層のスズ又はスズ合金皮膜にもクラックが波及するなどの悪影響が及ぶことを円滑に防止できる。
従って、例えば、下地ビスマス皮膜/スズ系皮膜の2層メッキをした被メッキ物に折り曲げ加工などの外力を加えたうえで、ハンダ付けする場合にも、2層メッキにクラックが発生せず、接合不良や密着不良などが起こる恐れはない。
また、下地ビスマス皮膜はごく薄いため、コスト削減に寄与する。
【0027】
【実施例】
以下、本発明のホイスカーの防止方法の実施例を順次述べるとともに、当該実施例で得られたスズ系メッキ皮膜についてのホイスカーの発生防止評価試験例、クラックの発生度合評価試験例を説明する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0028】
下記の実施例1〜10のうち、実施例3及び5はビスマスの膜厚を本発明の上限に近い値で形成した例、実施例1は同膜厚を0.05μmにした例、実施例4は0.20μm、他の実施例は同膜厚を0.10μmにした例である。実施例1〜4及び実施例9〜10は上層がスズ皮膜の例、他の実施例は同じくスズ合金皮膜の例である。また、実施例1〜8は被メッキ物が42合金製である例、実施例9は同じく黄銅の例、実施例10は同じく銅の例である。
一方、比較例1〜8のうち、比較例1及び比較例7は被メッキ物上にビスマス下地を形成せずにスズ皮膜を形成したブランク例である。比較例1〜4及び比較例7〜8は上層がスズ皮膜の例、他の実施例は同じくスズ合金皮膜の例である。比較例1〜6は被メッキ物が42合金製である例、比較例7は同じく黄銅の例、比較例8は同じく銅の例である。冒述の従来技術2には、下地ビスマス層の適正な膜厚範囲の下限として0.4μmが記載されているが、比較例3及び比較例8はこの従来技術2に準拠した例である。
尚、図1の最左欄〜中央寄り欄には、実施例及び比較例における素地の種類、下地ビスマス皮膜の膜厚、上層スズ系皮膜の種類を夫々まとめた。
【0029】
下記の実施例1〜10及び比較例1〜8におけるメッキ処理の手順を述べると、42合金、銅又は黄銅製のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理液で電気メッキ処理を施してビスマスの薄膜を下地形成したのち、下記(2)のスズ又はスズ合金メッキ液を用いて電気メッキを行った。
また、上記実施例1〜10及び比較例1〜8では、上層のスズ又はスズ合金の膜厚は1μmに統一した。
【0030】
《実施例1》
(1)前処理によるビスマス下地形成
前処理液として下記(a)の電気ビスマスメッキ液を建浴し、下記(b)の液温で同欄の膜厚に達するまで通電処理を行った。
(a)前処理液の組成
硫酸ビスマス(Bi3+として)          2g/L
硫酸                   100g/L
ラウリルアルコール
−ポリエトキシレート(EO10モル)   5g/L
(b)電気メッキ条件
液温    :20℃
陰極電流密度:3A/dm
ビスマス膜厚:0.05μm
(2)上層のスズメッキ処理
下記の(c)の電気スズメッキ液を建浴して、(d)の液温で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行った。
(c)電気スズメッキ液
硫酸第一スズ(Sn2+として)         40g/L
硫酸                    60g/L
クレゾールスルホン酸            40g/L
ゼラチン                   2g/L
β−ナフトール                1g/L
(d)電気メッキ条件
液温    :20℃
陰極電流密度:4A/dm
スズ膜厚  :1μm
【0031】
《実施例2》
上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.10μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、素地金属の42合金材の上に前処理でビスマスを薄膜形成したのち、スズメッキを施した。
【0032】
《実施例3》
上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.37μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、素地金属の42合金材の上に前処理でビスマスを薄膜形成したのち、スズメッキを施した。
【0033】
《実施例4》
上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.20μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0034】
《実施例5》
(1)前処理によるビスマス下地形成
上記実施例1と同様の条件で操作して、ビスマス皮膜が0.35μmになるまで電気メッキ処理を行った。
(2)上層のスズ−銅合金メッキ処理
下記の(c)の電気スズ−銅合金メッキ液を建浴して、(d)の液温で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行った。
(c)電気スズ−銅合金メッキ液
硫酸第一スズ(Sn2+として)         20g/L
硫酸銅5水和物(Cuとして)         20g/L
クエン酸三ナトリウム           140g/L
硫酸アンモニウム              70g/L
ステアリルジメチルアンモニウムベタイン    1g/L
(d)電気メッキ条件
液温    :20℃
陰極電流密度:3A/dm
スズ膜厚  :1μm
【0035】
《実施例6》
上記実施例5を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.10μmとした以外は、この実施例5と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズ−銅合金メッキを施した。
【0036】
《実施例7》
(1)前処理によるビスマス下地形成
上記実施例1と同様の条件で操作して、ビスマス皮膜が0.10μmになるまで電気メッキ処理を行った。
(2)上層のスズ−亜鉛合金メッキ処理
下記の(c)の電気スズ−亜鉛合金メッキ液を建浴して、(d)の液温で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行った。
(c)電気スズ−亜鉛合金メッキ液
硫酸第一スズ(Sn2+として)         50g/L
硫酸亜鉛(Zn2+として)            8g/L
クエン酸                 100g/L
硫酸アンモニウム              70g/L
ラウリルジメチルアンモニウムベタイン     1g/L
アンモニア水(28%)でpH6に調整
(d)電気メッキ条件
液温    :25℃
陰極電流密度:3A/dm
スズ膜厚  :1μm
【0037】
《実施例8》
(1)前処理によるビスマス下地形成
上記実施例1と同様の条件で操作して、ビスマス皮膜が0.10μmになるまで電気メッキ処理を行った。
(2)上層のスズ−銀合金メッキ処理
下記の(c)の電気スズ−銀合金メッキ液を建浴して、(d)の液温で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行った。
(c)電気スズ−銀合金メッキ液
塩化第一スズ(Sn2+として)         43g/L
酢酸銀(Ag2+として)            1.3g/L
酒石酸                  150g/L
アセチルシステイン             32g/L
(d)電気メッキ条件
液温    :20℃
陰極電流密度:3A/dm
スズ膜厚  :1μm
【0038】
《実施例9》
上記実施例2を基本として、被メッキ物を42合金に替えて黄銅製とした以外は、この実施例2と同様の条件で操作して、黄銅材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0039】
《実施例10》
上記実施例2を基本として、被メッキ物を42合金に替えて銅製とした以外は、この実施例2と同様の条件で操作して、銅材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0040】
《比較例1》
42合金材のリードフレームを被メッキ物として、その素地上にビスマス下地を形成しない以外は、前記実施例1と同様の条件で操作して、スズメッキ液を用いて電気メッキを行い、1μmのスズメッキ皮膜を形成した。
【0041】
《比較例2》
上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を1.00μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0042】
《比較例3》
上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.40μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0043】
《比較例4》
上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.50μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0044】
《比較例5》
上記実施例5を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.50μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズ−銅合金メッキを施した。
【0045】
《比較例6》
上記実施例7を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜厚を1.00μmとした以外は、この実施例7と同様の条件で操作して、42合金材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズ−亜鉛合金メッキを施した。
【0046】
《比較例7》
黄銅材のリードフレームを被メッキ物として、その素地上にビスマス下地を形成しない以外は、前記実施例1と同様の条件で操作して、スズメッキ液を用いて電気メッキを行い、1μmのスズメッキ皮膜を形成した。
【0047】
《比較例8》
上記実施例1を基本として、被メッキ物を42合金材から銅材のリードフレームに代替し、下地用のビスマス皮膜の膜厚を0.40μmとした以外は、この実施例1と同様の条件で操作して、銅材の上に前処理でビスマス薄膜を下地形成したのち、スズメッキを施した。
【0048】
そこで、上記実施例1〜10及び比較例1〜8で得られた各リードフレームを試料として、ホイスカーの発生防止評価を行った。
《スズホイスカーの発生防止評価試験例》
走査型電子顕微鏡を用いて、上記実施例1〜10及び比較例1〜8の各試料の形成直後のスズ系皮膜表面を微視観察してホイスカーが発生していない状況を確認してから、室温下で200時間放置した後、試料の同一視認部位を観察して、ホイスカーの発生状況を調べた。
ホイスカー発生防止の評価基準は次の通りである。
○:同一視認部位でのホイスカーの発生本数はゼロであった。
△:同視認部位にホイスカーは見い出されたが、その長さは20μm未満であった。
×:同視認部位にホイスカーが見い出され、長さ20μm以上に達するものがあった。
【0049】
図1の右から2欄目はその試験結果である。
同図1によると、比較例1及び7は、ビスマスの下地処理をしないブランク例であるため、ホイスカーが発生して×の評価であったが、0.4μm以上の膜厚で下地ビスマス皮膜を形成した他の比較例では、ホイスカーの発生はなく○の評価であった。一方、実施例1〜10においては、全てにホイスカーの発生はなく○の評価であった。
以上の点を詳述すると、被メッキ物にビスマスの下地皮膜を介してスズ系皮膜を形成する場合、スズホイスカーの発生防止は、介在するビスマス皮膜による銅の拡散阻害作用によるものと考えられることから、一般には、ビスマス皮膜が厚い方がスズホイスカー防止の有効性の増大が予測されるが、実施例1〜10のように、0.4μm未満のごく薄い膜厚で下地皮膜を形成しても、有効にスズホイスカーを防止できるとともに、実施例1のように、0.05μmのきわめて薄い場合でも、ホイスカーの防止に実効があることが明らかになった。
また、上層の皮膜は、実施例1〜4及び実施例9〜10ではスズであり、実施例5〜8では各種のスズ合金であるが、これらの上層皮膜の種類を問わず、ビスマス薄膜の下地形成はホイスカー防止に有効であることが確認できた。
さらに、被メッキ物の種類は、実施例1〜8では被メッキ物は42合金であり、実施例9では黄銅、実施例10では銅であるが、これらの素地金属の種類を問わず、ビスマス薄膜の下地形成はホイスカー防止に有効なことが確認できた。
【0050】
次いで、上記実施例1〜10及び比較例1〜8で得られた各リードフレームを試料として、メッキ皮膜のクラック発生度合の評価を行った。
《クラック発生度合の評価試験例》
上記実施例1〜10及び比較例1〜8の各試料を120度の角度になるまで1回折り曲げ操作を行った後、走査型電子顕微鏡を用いて皮膜外観を微視観察し、クラックの発生状況を調べた。
但し、本試験例においては、前記ホイスカー発生評価試験例とは異なり、前記実施例1〜10及び比較例1〜8での上層のスズ又はスズ合金皮膜の膜厚を10μmに統一して形成し、本試験に供した。
一方、図2〜図5はクラックの発生度合の優劣評価をA〜Dの4段階で判定する基準となるモデルの顕微鏡写真であり、その評価A〜Dの内訳とモデル写真の関係は次の通りである。
評価A(図2):クラックの発生がなく、皮膜外観は良好。
評価B(図3):クラックの発生がほとんどなく、皮膜外観はほぼ良好。
評価C(図4):クラックが少し発生した。
評価D(図5):クラックが大きく発生し、皮膜外観も不良。
尚、上記図4〜図5では、皮膜のほぼ全面に亘って走るヒビ割れ状の亀裂がクラックを示す。
本試験例においては、観察した各メッキ皮膜をこれらの基準写真と照合することにより、A〜Dの4段階評価を行った。ちなみに、実用レベルを担保する見地から、B以上の評価が合格であり、C以下の評価は不合格を示す。
【0051】
図1の最右欄はその試験結果である。
比較例1〜8のうち、ビスマス下地処理をしていないブランク例である比較例1及び比較例8では、クラックの発生がなくA評価であったが、ビスマス下地の膜厚が0.40μm以上に形成した他の比較例では、全ての皮膜にクラックが発生して評価はC〜Dであり、特に、ビスマス下地の膜厚が0.50μm〜1.00μmの比較例2及び比較例4〜6では、クラックが大きく発生してDの評価であった。 これに対して、実施例1〜10は、ビスマス下地の膜厚が0.40μm未満のごく薄い場合であるが、これらの実施例1〜10では、クラックの発生がないか、ほとんど発生せず、全ての評価はA〜Bであった。
即ち、ビスマス下地の膜厚が0.37μmの実施例3、又は0.37μmの実施例5では、評価はBであり、同膜厚が0.20μm〜0.10μmである実施例2、実施例4及び実施例6〜10ではA評価であり、もっとも薄い0.05μmの実施例1では当然にA評価であって、上層皮膜がスズ及び各種のスズ合金を問わず、クラックの発生がないことが確認できた。
また、ビスマス下地皮膜の上にスズ皮膜を形成した実施例3と比較例3を対比すると、ビスマス下地の膜厚が0.37μmの実施例3ではクラック評価がBであるのに対して、膜厚が0.40μmの比較例3ではC評価であるため、クラック防止の有効性に鑑みると、ビスマス皮膜を0.40μmより薄く形成することの臨界的意義は明らかである。
【0052】
そこで、上記ホイスカーの評価試験例とクラック評価試験例の結果を総合すると、スズ系皮膜に予めビスマス下地皮膜を形成する場合、ビスマスの下地皮膜を0.4μm以上に厚く形成すれば、ビスマス皮膜にクラックが発生し、これに起因して上層のスズ系皮膜にまでクラックが波及して、ハンダ付けの際に、接合不良や密着不良を起こす恐れが多いが、ビスマス下地皮膜を0.40μmより薄く形成することで、ビスマス下地でのクラック発生の問題を排除できるうえ、ごく薄い膜厚にも拘わらず、上層のスズ系皮膜でのホイスカー防止の有効性にまったく問題のないことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜10及び比較例1〜8における被メッキ物の種類、ビスマス下地皮膜の膜厚、上層スズ系皮膜の種類、ホイスカー発生防止評価の試験結果及びクラック発生度合評価の試験結果を示す図表である。
【図2】クラック発生度合のA評価を示す基準写真である。
【図3】クラック発生度合のB評価を示す基準写真である。
【図4】クラック発生度合のC評価を示す基準写真である。
【図5】クラック発生度合のD評価を示す基準写真である。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for preventing tin whiskers, by effectively forming a tin-based coating through a very thin bismuth base coating having a thickness less than a predetermined thickness, thereby effectively preventing the occurrence of tin whiskers and preventing cracks in the base coating. To provide a tin-based coating that does not adversely affect poor bonding and the like.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Tin plating is widely used as a coating for improving solderability, a coating for etching resist, etc., in light electric and electronic parts, and is also a promising candidate for practical lead-free plating in place of tin-lead alloy plating. It is known that so-called genuine tin whiskers are generated on tin plating films. In fine patterns for high-density mounting where the line width of leads is extremely narrow, these whiskers cause short-circuiting, causing printed circuit boards and film carriers. There is a problem that the reliability of various electronic components such as the above is reduced.
[0003]
[Prior art]
As a method for preventing tin whiskers, there is known a method of performing annealing treatment or reflow treatment after plating, or replacing a tin plating film with another plating film such as gold or a tin alloy.
On the other hand, Japanese Patent No. 2,942,476 (hereinafter referred to as “prior art 1”) discloses a tin-free tin plating film having a thickness of 3 to 8 μm on a lead wire or a lead frame for the purpose of solving the problem of whisker formation in a tin-free lead plating film. Base layer and a bismuth or antimony surface layer having a thickness of 2 to 5 μm are sequentially formed, and after adjusting the total thickness to 10 μm or more, an alloy of tin and bismuth or antimony is efficiently diffused by heat treatment. Is disclosed.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-199386 (hereinafter referred to as Conventional Technique 2) discloses a two-layer plating of tin and bismuth as in the above-described Conventional Technique 1. That is, contrary to the prior art 1, a tin film is sequentially formed on the underlayer bismuth film so that when heated by soldering, it is melted and easily alloyed to form a solder joint strength and a solder joint strength. It is disclosed that a film having excellent wettability and the like can be formed. Further, it is described that the thickness ratio of the two-layer plating film is about bismuth film: tin film = 2: 8 to 8: 2, and the total thickness of the two-layer plating film is preferably about 2 to 20 μm. (See the claims of the publication, paragraph 10, paragraphs 14 to 15).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the above prior art 1, it is described that when the thickness of tin exceeds 8 μm, the risk of whisker generation increases, and when the thickness of the bismuth film is thinner than 1 μm, the formation of an alloy with tin by the diffusion action is hindered. It has also been suggested that the generation of whiskers cannot be prevented (see paragraph 8 of the publication).
Generally, in the two-layer plating of bismuth and tin as in the prior arts 1 and 2, as described above, in order to effectively prevent the generation of whiskers, the thickness of bismuth is increased to a predetermined thickness or more. In addition, it is considered important that the thickness of tin is not increased beyond a predetermined value.
[0006]
However, on the other hand, the bismuth film is harder than the tin film and the like, and cracks tend to occur as a film property. Therefore, when forming a tin film on the bismuth film, from the viewpoint of enhancing the effectiveness of preventing whisker generation. If the thickness of bismuth is increased, when an external force such as bending is applied to the plated object after plating, cracks are generated in the base bismuth film, and subsequently, the upper layer is formed due to the cracks. Cracks may also occur in the tin film, resulting in poor bonding and poor adhesion during soldering, which may adversely affect the initial solderability of the tin film.
[0007]
An object of the present invention is to effectively prevent both whisker generation on a tin-based film and crack generation of a bismuth film in two-layer plating in which a tin-based film is formed via a bismuth base film.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted extensive studies on a two-layer plating film of a bismuth base and tin. As a result, in order to ensure the effectiveness of whisker prevention, it is necessary to increase the thickness of the base bismuth layer to a predetermined thickness or more. Contrary to the predictions from the prior arts 1 and 2 above, even when the thickness of the underlying bismuth film is extremely thin, less than 0.4 μm, it is possible to effectively prevent the occurrence of whiskers in the upper tin film, and The present invention has been completed by finding that cracks are hardly generated in the bismuth film, and that the tin film in the upper layer is not adversely affected by cracks and the like.
[0009]
That is, the present invention 1 comprises (a) electroplating an object to be plated using a pretreatment liquid containing a soluble bismuth salt, and forming an undercoat film of bismuth on the object to be plated.
(B) In the plating method of forming a tin plating film on the bismuth base film,
A tin whisker prevention method, wherein the thickness of the bismuth undercoat is less than 0.4 μm.
[0010]
The present invention 2 is a method according to the present invention, wherein the tin-plated film is formed on the base bismuth film instead of the tin-copper alloy, the tin-silver alloy, the tin-bismuth alloy, the tin-zinc alloy, and the tin-nickel alloy. And a tin whisker prevention method comprising forming a plating film of a tin alloy such as a tin-copper-silver alloy.
[0011]
Invention 3 is a method for preventing tin whiskers according to Invention 1 or 2, wherein the object to be plated is copper, a copper alloy, or a 42 alloy.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
According to the present invention, first, electroplating is performed using a pretreatment solution containing a soluble bismuth salt, a very thin bismuth undercoat film is formed on an object to be plated, and a tin plating film is formed on the bismuth film. The second method is a method for preventing tin whiskers. The second method is a method for preventing whiskers for forming a predetermined tin alloy plating film instead of forming a tin film on the upper layer.
[0013]
The pretreatment liquid for forming the undercoat film of bismuth basically comprises a soluble bismuth salt as an essential component, and an acid or a salt thereof as a bath base, and, if necessary, an upper tin-based solution described later. Like a tin or tin alloy plating bath for forming a film, it means a liquid containing various additives such as a surfactant, a brightener, a pH adjuster, and a conductive salt, and a sulfuric acid bath or an organic sulfonic acid bath. It goes without saying that any liquid that can form a bismuth film by electroplating, such as a known bismuth electroplating bath, can be used.
[0014]
The above-mentioned soluble bismuth salt is Bi3+Means any inorganic or organic salt that produces a water-soluble salt.3+Is not excluded from the production of a small amount or a small amount, but is a concept including these. Specific examples of the bismuth salt include bismuth sulfate, bismuth oxide, bismuth chloride, bismuth bromide, bismuth nitrate, bismuth salts of organic sulfonic acids, bismuth salts of sulfosuccinic acid, and the like.
As the acid as the bath base, an organic acid, an inorganic acid, or an alkali metal salt, an alkaline earth metal salt, an ammonium salt, an amine salt or the like thereof can be used alone or in combination.
Examples of the organic acid include an organic sulfonic acid and an aliphatic carboxylic acid, and the organic sulfonic acid has an advantage that drainage treatment is easy. Examples of the inorganic acid include sulfuric acid, hydrochloric acid, hydrofluoric acid, hydrofluoric acid, sulfamic acid, phosphoric acid, boric acid, and the like.
In the electroplating process, the solution temperature is from room temperature to 50 ° C., and the cathode current density and the plating time depend on the thickness of the base film, but the cathode current density is 0.5 to 25 A / dm.2The plating time is about 10 seconds to 5 minutes.
[0015]
In the present invention, first, an undercoating film of bismuth is formed on the substrate surface of the object to be plated by electroplating using the above pretreatment liquid, and this bismuth film needs to be formed with a very thin film thickness of less than 0.4 μm. It is preferably 0.05 μm to 0.37 μm, and more preferably 0.05 to 0.30 μm.
If a tin film is formed directly on the copper or copper alloy substrate surface, an intermetallic compound of tin and copper is formed due to diffusion at the copper substrate interface, which is presumed to trigger tin whiskers. When a bismuth base coat is interposed, copper does not diffuse into the tin upper coat, and whiskers can be effectively prevented.
The effect of the underlayer bismuth film that inhibits the diffusion of copper is sufficiently effective even if it is thinner than 0.4 μm, and the generation of whiskers is smoothly prevented. If the thickness is greater than 0.4 μm, cracks are likely to occur in the bismuth film due to bending or the like, and there is a possibility that the upper tin film may be adversely affected. Therefore, the thickness of the underlying bismuth film needs to be less than 0.4 μm.
[0016]
An object of the present invention is to form a tin or tin alloy plating film on an object to be plated through a base bismuth thin film formed by electroplating with a pretreatment liquid, and to ensure good solderability and the like. I do.
The tin-based plating film is formed by electroplating or electroless plating. However, in the case of thickening, electroplating is advantageous.
As the tin alloy, any known binary or ternary or higher tin alloy can be arbitrarily selected, and specifically, a tin-copper alloy, a tin-silver alloy, a tin-bismuth alloy, a tin-zinc alloy, a tin-nickel Alloys, tin-copper-silver alloys, tin-copper-bismuth alloys and the like are preferred (see Invention 2). In this case, tin-bismuth alloys and the like are relatively less likely to generate tin whiskers than other tin alloys.However, depending on the bismuth content, whiskers are more likely to be generated. It goes without saying that the present invention can be applied to a tin alloy having a tendency.
[0017]
The plating solution for tin plating or tin alloy plating of the upper layer is basically a soluble stannous salt, an acid or a salt thereof as a solution base, and if necessary, an antioxidant, a stabilizer, and a complexing agent. Agents, surfactants, brighteners, various additives such as leveling agents, or, in the case of a tin alloy plating bath, contains a soluble salt of a specific metal other than tin constituting the tin alloy. .
The soluble stannous salts include stannous salts of organic sulfonic acids such as methanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, 2-propanolsulfonic acid, sulfosuccinic acid, p-phenolsulfonic acid, stannous borofluoride, Stannous sulfate, stannous oxide, stannous chloride, sodium stannate, potassium stannate and the like can be used.
The soluble salt of a specific metal other than tin constituting the tin alloy is Cu+, Ag+, Bi3+, Ni2+, Zn2+And any other inorganic or organic salt that produces various metal ions.
For example, the soluble copper salt is copper sulfate, copper chloride, copper oxide, copper carbonate, copper acetate, copper pyrophosphate, copper oxalate, or the like. Soluble silver salts include organic silver sulfonates such as silver methanesulfonate, silver ethanesulfonate, silver 2-propanolsulfonate, silver cyanide, silver borofluoride, silver sulfate, silver sulfite, silver carbonate, silver sulfosuccinate. , Silver nitrate, silver citrate, silver tartrate, silver gluconate, silver oxalate, silver oxide, silver acetate and the like. Soluble bismuth salts include bismuth sulfate, bismuth oxide, bismuth chloride, bismuth bromide, bismuth nitrate, bismuth salts of organic sulfonic acids, bismuth salts of sulfosuccinic acid, and the like. Soluble nickel salts include nickel sulfate, nickel chloride, nickel ammonium sulfate, nickel oxide, nickel acetate, and nickel salts of organic sulfonic acids. The soluble zinc salt is zinc chloride, zinc sulfate, zinc oxide, zinc organic sulfonate, or the like.
[0018]
The antioxidant is composed of Sn in the bath.2+It is intended to prevent the oxidation of hypophosphorous acid or a salt thereof, ascorbic acid or a salt thereof, hydroquinone, catechol, resorcinol, phloroglucin, cresolsulfonic acid or a salt thereof, phenolsulfonic acid or a salt thereof, catecholsulfonic acid or Examples thereof include salts thereof, hydroquinone sulfonic acids or salts thereof, and hydrazine.
The stabilizer is contained for the purpose of stabilizing or preventing the decomposition of the plating bath, particularly when silver contains a soluble salt of a noble metal such as bismuth, a cyanide compound, thioureas, thiosulfates, sulfites, acetylcysteine, etc. It is effective to include known stabilizers such as sulfur-containing compounds and oxycarboxylic acids such as citric acid.
Also, generally, Sn in the plating bath is used.2+Is stable under acidic conditions, but tends to be unstable near neutrality. When the upper tin or tin alloy film is formed using a neutral plating bath having a pH of about 3 to 9, Sn is used in this neutral region.2+It is effective to contain a complexing agent for the purpose of stabilizing and preventing the formation of a white precipitate or the decomposition of the bath.
The complexing agent is an oxycarboxylic acid, a polycarboxylic acid, a monocarboxylic acid, or the like.Specifically, gluconic acid, citric acid, glucoheptonic acid, gluconolactone, glucoheptolactone, formic acid, acetic acid, propionic acid Butyric acid, ascorbic acid, oxalic acid, malonic acid, succinic acid, glycolic acid, malic acid, tartaric acid, diglycolic acid, and salts thereof. Preferred are gluconic acid, citric acid, glucoheptonic acid, gluconolactone, glucoheptolactone, and salts thereof.
Also, ethylenediamine, ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA), diethylenetriaminepentaacetic acid (DTPA), nitrilotriacetic acid (NTA), iminodiacetic acid (IDA), iminodipropionic acid (IDP), hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid (HEDTA), triethylene Tetramine hexaacetic acid (TTHA), ethylenedioxybis (ethylamine) -N, N, N ', N'-tetraacetic acid, glycines, nitrilotrimethylphosphonic acid, 1-hydroxyethane-1,1-diphosphonic acid, or these And the like are also effective as complexing agents.
[0019]
Examples of the surfactant include various nonionic, anionic, amphoteric, and cationic surfactants, which contribute to the improvement of the appearance, denseness, smoothness, and adhesion of the plating film.
Examples of the anionic surfactant include an alkyl sulfate, a polyoxyethylene alkyl ether sulfate, a polyoxyethylene alkyl phenyl ether sulfate, an alkyl benzene sulfonate, and an alkyl naphthalene sulfonate. Examples of the cationic surfactant include mono- to trialkylamine salts, dimethyldialkylammonium salts, and trimethylalkylammonium salts. Examples of nonionic surfactants include C1~ C20Alkanol, phenol, naphthol, bisphenols, C1~ C25Alkylphenol, arylalkylphenol, C1~ C25Alkyl naphthol, C1~ C25Alkoxy phosphoric acid (salt), sorbitan ester, polyalkylene glycol, C1~ C22Examples thereof include those obtained by subjecting an aliphatic amide or the like to addition condensation of ethylene oxide (EO) and / or propylene oxide (PO) in an amount of 2 to 300 mol. Examples of the amphoteric surfactant include carboxybetaine, sulfobetaine, imidazoline betaine, and aminocarboxylic acid.
[0020]
Examples of the brightener or semi-brightener include benzaldehyde, o-chlorobenzaldehyde, 2,4,6-trichlorobenzaldehyde, m-chlorobenzaldehyde, p-nitrobenzaldehyde, p-hydroxybenzaldehyde, furfural, 1-naphthaldehyde, 2-naphthaldehyde, 2-hydroxy-1-naphthaldehyde, 3-acenaphthaldehyde, benzylideneacetone, pyridideneacetone, furfurylideneacetone, cinnamaldehyde, anisaldehyde, salicylaldehyde, crotonaldehyde, acrolein, glutaraldehyde, para Aldehydes, various aldehydes such as vanillin, triazine, imidazole, indole, quinoline, 2-vinylpyridine, aniline, phenanthroline, neocuproine, Colinic acid, thioureas, N- (3-hydroxybutylidene) -p-sulfanilic acid, N-butylidenesulfanilic acid, N-cinnamoylidene sulfanilic acid, 2,4-diamino-6- (2'-methyl) Imidazolyl (1 ')) ethyl-1,3,5-triazine, 2,4-diamino-6- (2'-ethyl-4-methylimidazolyl (1')) ethyl-1,3,5-triazine, , 4-Diamino-6- (2'-undecylimidazolyl (1 ')) ethyl-1,3,5-triazine, phenyl salicylate, or benzothiazole, 2-methylbenzothiazole, 2-mercaptobenzothiazole, 2-aminobenzothiazole, 2-amino-6-methoxybenzothiazole, 2-methyl-5-chlorobenzothiazole, 2-hydroxybenzothiazole Tetrazole, 2-amino-6-methyl-benzothiazole, 2-chloro-benzothiazole, 2,5-dimethyl benzothiazole, benzothiazole such as 5-hydroxy-2-methyl-benzothiazole.
[0021]
The above-mentioned smoothing agent somewhat overlaps with the above-mentioned brighteners, but β-naphthol, β-naphthol-6-sulfonic acid, β-naphthalenesulfonic acid, m-chlorobenzaldehyde, p-nitrobenzaldehyde, p-hydroxybenzaldehyde, (O-, p-) methoxybenzaldehyde, vanillin, (2,4-, 2,6-) dichlorobenzaldehyde, (o-, p-) chlorobenzaldehyde, 1-naphthaldehyde, 2-naphthaldehyde, 2 (4) -Hydroxy-1-naphthaldehyde, 2 (4) -chloro-1-naphthaldehyde, 2 (3) -thiophenecarboxaldehyde, 2 (3) -furaldehyde, 3-indolecarboxaldehyde, salicylaldehyde, o-phthalaldehyde , Formaldehyde, acetaldehyde, paraa Aldehyde, butyraldehyde, isobutyraldehyde, propionaldehyde, n-valeraldehyde, acrolein, crotonaldehyde, glyoxal, aldol, succindialdehyde, caproaldehyde, isovaleraldehyde, allylaldehyde, glutaraldehyde, 1-benzylidene-7-heptanal, 2,4-hexadienal, cinnamaldehyde, benzylcrotonaldehyde, amine-aldehyde condensate, mesityl oxide, isophorone, diacetyl, hexanedione-3,4, acetylacetone, 3-chlorobenzylideneacetone, sub. Pyridylideneacetone, sub. Flufuridine acetone, sub. Tenylideneacetone, 4- (1-naphthyl) -3-buten-2-one, 4- (2-furyl) -3-buten-2-one, 4- (2-thiophenyl) -3-buten-2- ON, curcumin, benzylideneacetylacetone, benzalacetone, acetophenone, (2,4-, 3,4-) dichloroacetophenone, benzylideneacetophenone, 2-cinnamylthiophene, 2- (ω-benzoyl) vinylfuran, vinylphenylketone, Acrylic acid, methacrylic acid, ethacrylic acid, ethyl acrylate, methyl methacrylate, butyl methacrylate, crotonic acid, propylene-1,3-dicarboxylic acid, cinnamic acid, (o-, m-, p-) toluidine, ( o-, p-) aminoaniline, aniline, (o-, p-) chloroaniline, (2,5-, 3,4-) Loromethylaniline, N-monomethylaniline, 4,4'-diaminodiphenylmethane, N-phenyl- (α-, β-) naphthylamine, methylbenztriazole, 1,2,3-triazine, 1,2,4-triazine, 1,3,5-triazine, 1,2,3-benztriazine, imidazole, 2-vinylpyridine, indole, quinoline, reaction product of monoethanolamine and o-vanillin, polyvinyl alcohol, catechol, hydroquinone, resorcinol, polyethyleneimine And disodium ethylenediaminetetraacetate, polyvinylpyrrolidone and the like.
Also, gelatin, polypeptone, N- (3-hydroxybutylidene) -p-sulfanilic acid, N-butylidenesulfanilic acid, N-cinnamoylidene sulfanilic acid, 2,4-diamino-6- (2′-methylimidazolyl) (1 ′)) ethyl-1,3,5-triazine, 2,4-diamino-6- (2′-ethyl-4-methylimidazolyl (1 ′)) ethyl-1,3,5-triazine, 2, 4-Diamino-6- (2'-undecylimidazolyl (1 ')) ethyl-1,3,5-triazine, phenyl salicylate, or benzothiazoles are also effective as leveling agents.
Examples of the benzothiazoles include benzothiazole, 2-methylbenzothiazole, 2-mercaptobenzothiazole, 2- (methylmercapto) benzothiazole, 2-aminobenzothiazole, 2-amino-6-methoxybenzothiazole, 2-methyl -5-chlorobenzothiazole, 2-hydroxybenzothiazole, 2-amino-6-methylbenzothiazole, 2-chlorobenzothiazole, 2,5-dimethylbenzothiazole, 6-nitro-2-mercaptobenzothiazole, 5-hydroxy -2-methylbenzothiazole, 2-benzothiazolethioacetic acid and the like.
[0022]
Examples of the pH adjuster include various acids such as hydrochloric acid and sulfuric acid, various bases such as aqueous ammonia, potassium hydroxide and sodium hydroxide, and monocarboxylic acids such as formic acid, acetic acid, and propionic acid; Also effective are acids, phosphoric acids, dicarboxylic acids such as oxalic acid and succinic acid, and oxycarboxylic acids such as lactic acid and tartaric acid.
Examples of the conductive salt include sodium salts such as sulfuric acid, hydrochloric acid, phosphoric acid, sulfamic acid, and sulfonic acid, potassium salts, magnesium salts, ammonium salts, and amine salts. is there.
Examples of the preservative include boric acid, 5-chloro-2-methyl-4-isothiazolin-3-one, benzalkonium chloride, phenol, phenol polyethoxylate, thymol, resorcin, isopropylamine, guaiacol and the like.
Examples of the antifoaming agent include pluronic surfactants, higher aliphatic alcohols, acetylene alcohols, and polyalkoxylates thereof.
[0023]
The above-mentioned tin or tin alloy film is for ensuring good solderability, for example, it may be about 1 to 10 μm for general surface coating, but the thickness of the tin-based upper film of the present invention is not limited to this. It is not limited.
[0024]
In the present invention, a typical example of the object to be plated is based on a copper alloy such as copper or brass, but besides this, a 42 alloy commonly used for electronic components, an iron-based base such as steel, or The present invention can be applied to a material based on any metal such as titanium and zinc. Preferably, as shown in the present invention 3, copper, a copper alloy, and a 42 alloy.
Preferable specific examples of the object to which the tin whisker prevention method of the present invention is applied include ICs, connectors, printed circuit boards, wafer pads, film carriers, and battery materials for batteries.
[0025]
[Action]
When a copper base such as copper or brass is a plating object, as a representative example, a thin film of bismuth is interposed as a base coat between the copper base and the upper tin or tin alloy coating. It is presumed that copper does not diffuse, so that an intermetallic compound of tin and copper is not formed, so that tin whiskers can be effectively prevented. As described above, this diffusion inhibiting effect of copper works effectively even when the thickness of the bismuth film is extremely small, less than 0.4 μm.
Although the detailed mechanism is still unknown, tin whiskers can be smoothly prevented by interposing the metal thin film for the base even when the present invention is applied to an object to be plated such as a 42 alloy other than the copper-based material.
[0026]
【The invention's effect】
Even if a bismuth undercoat is formed under extremely thin conditions of less than 0.4 μm, whiskers can be effectively prevented from forming on the upper tin film or tin alloy film, and cracks are unlikely to occur on the thin bismuth film. Therefore, it is possible to smoothly prevent the upper layer tin or tin alloy film from being adversely affected, such as the propagation of cracks.
Therefore, for example, when applying an external force such as bending to an object to be plated which has been subjected to two-layer plating of a base bismuth film / tin-based film and then soldering the same, no cracks are generated in the two-layer plating, and bonding is performed. There is no danger of failure or poor adhesion.
Further, since the base bismuth film is extremely thin, it contributes to cost reduction.
[0027]
【Example】
Examples of the whisker prevention method of the present invention will be described below in order, and examples of a test for evaluating the prevention of whisker generation and an example of a test for evaluating the degree of crack generation will be described for the tin-based plating film obtained in the example.
It should be noted that the present invention is not limited to the following examples and test examples, and it is needless to say that any modifications can be made within the technical idea of the present invention.
[0028]
Of the following Examples 1 to 10, Examples 3 and 5 are examples in which the film thickness of bismuth is formed at a value close to the upper limit of the present invention, Example 1 is an example in which the film thickness is 0.05 μm, and Example 4 is 0.20 μm, and other examples are examples in which the film thickness is set to 0.10 μm. Examples 1 to 4 and Examples 9 to 10 are examples in which the upper layer is a tin film, and other examples are also examples of a tin alloy film. Examples 1 to 8 are examples in which the object to be plated is made of 42 alloy, Example 9 is also an example of brass, and Example 10 is an example of copper as well.
On the other hand, of Comparative Examples 1 to 8, Comparative Examples 1 and 7 are blank examples in which a tin film was formed without forming a bismuth base on an object to be plated. Comparative Examples 1 to 4 and Comparative Examples 7 to 8 are examples in which the upper layer is a tin film, and other examples are also examples of a tin alloy film. Comparative Examples 1 to 6 are examples in which the object to be plated is made of 42 alloy, Comparative Example 7 is an example of brass, and Comparative Example 8 is an example of copper. In the prior art 2 described above, 0.4 μm is described as the lower limit of the appropriate thickness range of the base bismuth layer, but Comparative Examples 3 and 8 are examples based on the prior art 2.
In addition, in the leftmost column to the center column in FIG. 1, the types of the base material, the thickness of the base bismuth film, and the type of the upper tin-based film in Examples and Comparative Examples are summarized.
[0029]
The procedure of the plating process in Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8 described below is as follows. A lead frame made of 42 alloy, copper or brass is used as a base material, and an electroplating process is performed with a pretreatment solution of (1) below. After forming a thin film of bismuth as a base, electroplating was performed using a tin or tin alloy plating solution of the following (2).
In Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8, the thickness of the upper tin or tin alloy was unified to 1 μm.
[0030]
<< Example 1 >>
(1) Bismuth base formation by pretreatment
An electric bismuth plating solution of the following (a) was built as a pretreatment solution, and an energization treatment was performed at the solution temperature of the following (b) until the film thickness in the same column was reached.
(A) Composition of pretreatment liquid
Bismuth sulfate (Bi3+2g / L
Sulfuric acid @ 100g / L
Lauryl alcohol
-Polyethoxylate (10 mol of EO) @ 5 g / L
(B) Electroplating conditions
Liquid temperature: 20 ° C
Cathode current density: 3 A / dm2
Bismuth film thickness: 0.05 μm
(2) Tin plating of upper layer
The following electroplating solution of (c) was prepared, and electroplating was performed at the solution temperature of (d) until the film thickness in the same column was reached.
(C) Electric tin plating solution
Stannous sulfate (Sn2+As) $ 40g / L
Sulfuric acid 60g / L
Cresol sulfonic acid @ 40g / L
Gelatin 2g / L
β-naphthol @ 1 g / L
(D) Electroplating conditions
Liquid temperature: 20 ° C
Cathode current density: 4 A / dm2
Tin film thickness: 1 μm
[0031]
<< Example 2 >>
On the basis of Example 1 described above, the same operation as in Example 1 was performed except that the thickness of the bismuth film for the base was changed to 0.10 μm, and a pretreatment was performed on a 42 alloy material of the base metal. After forming a thin film of bismuth, tin plating was applied.
[0032]
<< Example 3 >>
On the basis of Example 1 described above, the same operation as in Example 1 was carried out except that the thickness of the bismuth film for the base was changed to 0.37 μm, and a pretreatment was performed on a 42 alloy material of the base metal. After forming a thin film of bismuth, tin plating was applied.
[0033]
<< Example 4 >>
On the basis of Example 1 described above, a bismuth thin film was pretreated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 1 except that the film thickness of the base bismuth film was set to 0.20 μm. After forming the base, tin plating was applied.
[0034]
<< Example 5 >>
(1) Bismuth base formation by pretreatment
By operating under the same conditions as in Example 1 above, electroplating was performed until the bismuth film had a thickness of 0.35 μm.
(2) Tin-copper alloy plating of upper layer
An electrotin-copper alloy plating solution of the following (c) was bathed, and electroplating was performed at the solution temperature of (d) until the film thickness in the same column was reached.
(C) Electric tin-copper alloy plating solution
Stannous sulfate (Sn2+As) $ 20g / L
Copper sulfate pentahydrate (Cu+As) $ 20g / L
Trisodium citrate @ 140 g / L
Ammonium sulfate @ 70g / L
Stearyl dimethyl ammonium betaine @ 1 g / L
(D) Electroplating conditions
Liquid temperature: 20 ° C
Cathode current density: 3 A / dm2
Tin film thickness: 1 μm
[0035]
<< Example 6 >>
On the basis of Example 5 described above, a bismuth thin film was pre-treated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 5 except that the thickness of the base bismuth film was 0.10 μm. After forming the underlayer, tin-copper alloy plating was performed.
[0036]
<< Example 7 >>
(1) Bismuth base formation by pretreatment
By operating under the same conditions as in Example 1 above, electroplating was performed until the bismuth film became 0.10 μm.
(2) Tin-zinc alloy plating of upper layer
An electrotin-zinc alloy plating solution of the following (c) was prepared, and electroplating was performed at the solution temperature of (d) until the film thickness in the same column was reached.
(C) Electric tin-zinc alloy plating solution
Stannous sulfate (Sn2+As) $ 50g / L
Zinc sulfate (Zn2+8g / L
Citric acid @ 100g / L
Ammonium sulfate @ 70g / L
Lauryl dimethyl ammonium betaine @ 1 g / L
Adjust to pH 6 with ammonia water (28%)
(D) Electroplating conditions
Liquid temperature 25: 25 ° C
Cathode current density: 3 A / dm2
Tin film thickness: 1 μm
[0037]
<< Embodiment 8 >>
(1) Bismuth base formation by pretreatment
By operating under the same conditions as in Example 1 above, electroplating was performed until the bismuth film became 0.10 μm.
(2) Tin-silver alloy plating of upper layer
An electrotin-silver alloy plating solution of the following (c) was bathed, and electroplating was performed at the solution temperature of (d) until the film thickness in the same column was reached.
(C) Electric tin-silver alloy plating solution
Stannous chloride (Sn2+As) 43g / L
Silver acetate (Ag2+1.3g / L
Tartaric acid 150g / L
Acetylcysteine 32g / L
(D) Electroplating conditions
Liquid temperature: 20 ° C
Cathode current density: 3 A / dm2
Tin film thickness: 1 μm
[0038]
<< Example 9 >>
A bismuth thin film was formed on a brass material by a pretreatment under the same conditions as in this example 2 except that the material to be plated was made of brass instead of the 42 alloy based on the above-mentioned example 2. After that, tin plating was applied.
[0039]
<< Example 10 >>
A bismuth thin film was preliminarily formed on a copper material by a pretreatment under the same conditions as in Example 2 except that the material to be plated was made of copper instead of the 42 alloy based on Example 2 described above. After that, tin plating was applied.
[0040]
<< Comparative Example 1 >>
Electroplating using a tin plating solution was carried out under the same conditions as in Example 1 except that a lead frame made of a 42 alloy material was used as an object to be plated and a bismuth base was not formed on the substrate, and 1 μm tin plating was performed. A film was formed.
[0041]
<< Comparative Example 2 >>
On the basis of Example 1 described above, a bismuth thin film was pretreated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 1 except that the film thickness of the base bismuth film was 1.00 μm. After forming the base, tin plating was applied.
[0042]
<< Comparative Example 3 >>
On the basis of Example 1 described above, a bismuth thin film was pretreated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 1 except that the film thickness of the base bismuth film was 0.40 μm. After forming the base, tin plating was applied.
[0043]
<< Comparative Example 4 >>
On the basis of Example 1 described above, a bismuth thin film was pretreated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 1 except that the thickness of the bismuth film for the base was changed to 0.50 μm. After forming the base, tin plating was applied.
[0044]
<< Comparative Example 5 >>
On the basis of Example 5 described above, a bismuth thin film was pretreated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 1 except that the thickness of the base bismuth film was changed to 0.50 μm. After forming the underlayer, tin-copper alloy plating was performed.
[0045]
<< Comparative Example 6 >>
On the basis of Example 7 described above, a bismuth thin film was pretreated on a 42 alloy material by operating under the same conditions as in Example 7 except that the film thickness of the base bismuth film was 1.00 μm. After forming the underlayer, tin-zinc alloy plating was applied.
[0046]
<< Comparative Example 7 >>
Electroplating using a tin plating solution was carried out under the same conditions as in Example 1 except that a lead frame made of brass was used as a plating object and a bismuth base was not formed on the substrate, and a 1 μm tin plating film was formed. Was formed.
[0047]
<< Comparative Example 8 >>
The same conditions as in Example 1 except that the material to be plated was changed from a 42 alloy material to a copper lead frame, and the thickness of the base bismuth film was 0.40 μm based on Example 1 described above. After a bismuth thin film was formed on a copper material by a pretreatment, tin plating was performed.
[0048]
Therefore, using the lead frames obtained in Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8 as samples, whisker generation prevention evaluation was performed.
《Tin whisker prevention test example》
Using a scanning electron microscope, microscopic observation of the surface of the tin-based coating immediately after the formation of each of the samples of Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8 to confirm that no whiskers were generated, After being left at room temperature for 200 hours, the same sight portion of the sample was observed to check the occurrence of whiskers.
The evaluation criteria for preventing whisker generation are as follows.
:: The number of whiskers generated at the same visual recognition site was zero.
Δ: Whisker was found at the visual recognition site, but the length was less than 20 μm.
X: Whisker was found at the visually recognizable site and some reached a length of 20 μm or more.
[0049]
The second column from the right in FIG. 1 shows the test results.
According to FIG. 1, since Comparative Examples 1 and 7 are blank examples in which no undercoating treatment of bismuth was performed, a whisker was generated, and the result was evaluated as x. In the other comparative examples formed, no whiskers were generated, and the evaluation was ○. On the other hand, in Examples 1 to 10, no whiskers were generated, and the results were evaluated as ○.
To explain the above points in detail, when a tin-based film is formed on a plated object via a bismuth base film, the prevention of tin whiskers is considered to be due to the copper diffusion inhibition effect of the interposed bismuth film. From this, generally, it is expected that the thicker the bismuth film, the greater the effectiveness of preventing tin whiskers. However, as in Examples 1 to 10, the base film is formed with a very thin film thickness of less than 0.4 μm. It was also found that tin whiskers could be effectively prevented, and that the prevention of whiskers was effective even when the thickness was as thin as 0.05 μm as in Example 1.
The upper film is tin in Examples 1 to 4 and 9 to 10, and various tin alloys in Examples 5 to 8. Regardless of the type of these upper films, the bismuth thin film is It was confirmed that the underlayer formation was effective in preventing whiskers.
Further, the type of the object to be plated was 42 alloy in Examples 1 to 8, brass in Example 9, and copper in Example 10. Regardless of the type of the base metal, bismuth was used. It was confirmed that the formation of the underlayer of the thin film was effective in preventing whiskers.
[0050]
Next, using the lead frames obtained in Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8 as samples, the degree of cracking of the plating film was evaluated.
《Example of evaluation test for degree of crack occurrence》
Each sample of Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8 was bent once by an angle of up to 120 degrees, and then the appearance of the coating film was microscopically observed using a scanning electron microscope to generate cracks. I checked the situation.
However, in this test example, unlike the whisker generation evaluation test example, the thickness of the upper tin or tin alloy film in Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8 was unified to 10 μm. , And were subjected to this test.
On the other hand, FIG. 2 to FIG. 5 are micrographs of a model serving as a criterion for judging the degree of crack occurrence in four levels of A to D. The relationship between the breakdown of the evaluations A to D and the model photograph is as follows. It is on the street.
Evaluation A (FIG. 2): No crack was generated, and the film appearance was good.
Evaluation B (FIG. 3): Cracks hardly occurred, and the appearance of the film was almost good.
Evaluation C (FIG. 4): Some cracks occurred.
Evaluation D (FIG. 5): Large cracks occurred and the film appearance was poor.
In FIGS. 4 and 5 above, cracks appear in the form of cracks running over almost the entire surface of the coating.
In this test example, the four grades of A to D were evaluated by comparing each observed plating film with these reference photographs. Incidentally, from the viewpoint of ensuring a practical level, an evaluation of B or higher is a pass, and an evaluation of C or lower indicates a rejection.
[0051]
The rightmost column in FIG. 1 shows the test results.
Of Comparative Examples 1 to 8, in Comparative Examples 1 and 8, which are blank examples without a bismuth underlayer treatment, no cracks occurred and the evaluation was A, but the film thickness of the bismuth underlayer was 0.40 μm or more. In the other comparative examples formed as above, cracks occurred in all the coatings, and the evaluations were C to D. In particular, the comparative examples 2 and 4 to which the thickness of the bismuth underlayer was 0.50 μm to 1.00 μm. In the sample No. 6, the cracks were large and the evaluation was D. On the other hand, Examples 1 to 10 are cases in which the thickness of the bismuth underlayer is very thin, less than 0.40 μm. , All evaluations were AB.
That is, in Example 3 in which the film thickness of the bismuth underlayer was 0.37 μm or Example 5 in which the film thickness was 0.37 μm, the evaluation was B, and in Example 2 where the film thickness was 0.20 μm to 0.10 μm. In Example 4 and Examples 6 to 10, the evaluation was A. In Example 1 having the thinnest thickness of 0.05 μm, the evaluation was naturally A. The upper layer film was free from cracks regardless of tin and various tin alloys. That was confirmed.
Further, comparing Example 3 in which a tin film was formed on a bismuth undercoat with Comparative Example 3, crack evaluation was B in Example 3 in which the film thickness of the bismuth underlayer was 0.37 μm. In Comparative Example 3 having a thickness of 0.40 μm, which was evaluated as C, the critical significance of forming a bismuth film thinner than 0.40 μm is apparent in view of the effectiveness of crack prevention.
[0052]
Therefore, when the results of the whisker evaluation test example and the crack evaluation test example are combined, when a bismuth base coat is formed in advance on a tin-based coat, if the bismuth base coat is formed to a thickness of 0.4 μm or more, the bismuth coat can be formed. Cracks are generated, and the cracks spread to the upper tin-based film, which often causes poor bonding and poor adhesion during soldering.However, the bismuth base film is thinner than 0.40 μm. It was confirmed that, by forming the film, the problem of crack generation on the bismuth base can be eliminated, and there was no problem in the effectiveness of preventing whiskers in the upper tin-based film despite the extremely thin film thickness.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the types of objects to be plated, the thickness of a bismuth base film, the type of an upper tin-based film, test results of whisker generation prevention evaluation, and tests of the degree of crack generation in Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8. It is a chart showing a result.
FIG. 2 is a reference photograph showing A evaluation of the degree of crack occurrence.
FIG. 3 is a reference photograph showing B evaluation of the degree of crack occurrence.
FIG. 4 is a reference photograph showing C evaluation of the degree of crack occurrence.
FIG. 5 is a reference photograph showing D evaluation of the degree of crack occurrence.

Claims (3)

(a)可溶性ビスマス塩を含有する前処理液を用いて被メッキ物に電気メッキを施し、被メッキ物上にビスマスの下地皮膜を形成した後、
(b)上記ビスマスの下地皮膜上にスズのメッキ皮膜を形成するメッキ方法において、
上記ビスマスの下地皮膜の膜厚が0.4μm未満であることを特徴とするスズホイスカーの防止方法。
(A) An object to be plated is subjected to electroplating using a pretreatment solution containing a soluble bismuth salt, and a base film of bismuth is formed on the object to be plated.
(B) In the plating method of forming a tin plating film on a bismuth base film,
A tin whisker prevention method, wherein the thickness of the bismuth base coat is less than 0.4 μm.
下地ビスマス皮膜上にスズのメッキ皮膜を形成する替わりに、スズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−亜鉛合金、スズ−ニッケル合金、スズ−銅−銀合金などのスズ合金のメッキ皮膜を形成することを特徴とする請求項1に記載のスズホイスカーの防止方法。Instead of forming a tin plating film on the base bismuth film, tin alloys such as tin-copper alloy, tin-silver alloy, tin-bismuth alloy, tin-zinc alloy, tin-nickel alloy, tin-copper-silver alloy The method for preventing tin whiskers according to claim 1, wherein a plating film is formed. 被メッキ物が銅、銅合金、42合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスズホイスカーの防止方法。The tin whisker prevention method according to claim 1 or 2, wherein the object to be plated is copper, a copper alloy, or a 42 alloy.
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