JP2004090293A - Inkjet recorder - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に記録媒体に対してインクドットを形成することにより画像形成を行うインクジェット方式による記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、単色またはカラー記録に対応して用意された複数色のインクを、紙,布,不織布,OHP用等のプラスチックフィルムなど種々の記録媒体上に吐出することによって画像を形成する記録方法である。この方式を採用したインクジェット記録装置としては、記録手段(記録ヘッド)およびそのインク収容部たるインクタンクを搭載して記録媒体に対し所定方向に主走査されるキャリッジと、記録媒体を主走査方向とは異なる方向に搬送(副走査)する搬送手段と、これらを制御するための制御手段とを具備し、記録ヘッドを主走査方向にシリアルスキャンさせながら記録ヘッドに設けられた複数のインク吐出口からインクを吐出させ、一方でシリアルスキャン後に記録媒体を所定量(例えば吐出口配列範囲に対応した1回のシリアルスキャンでの記録幅)搬送することによって記録媒体上に順次記録を行ってゆくものがある。このようなインクジェット記録方式では、記録信号に応じてインクを直接記録媒体上に吐出して記録を行う所謂ドロップオンデマンド方式が採用され、これは容易で廉価な記録(記録)方式を提供するものとして広く採用されている。
【0003】
ところで、インクジェット記録装置は、1/300インチ、または1/600インチ等のピッチで配列しているノズルを備えたインクジェット記録ヘッドを持っているが、非記録時、すなわちインクジェット記録ヘッドの待機中においては、ノズル先端の吐出口からの記録液の蒸発や、それに伴う吐出口付近の記録液の粘度上昇等があり、これによって次に記録を開始する際に、初期の記録画像の吐出不良を生ずる。すなわち、ドット抜けや記録液滴の記録媒体上の着弾位置ずれ等が発生し、記録画像として不鮮明なものになったり、誤ったものになったりすることがあった。
【0004】
従来このような症状に対しては、次のような対処がとられていた。すなわち、インクジェット記録ヘッドの待機中に、ノズル先端の吐出口の並んでいる面(以下『吐出面』という)に対し、一般にゴムで形成されたキャップを当接させることで吐出口からの記録液の蒸発を防止したり、また記録開始時において、記録に無関係な記録液の噴射を、一定時間記録部以外の場所で行う手段(以下『予備吐出』という)を設けることで、吐出口付近で粘度上昇した記録液を、記録前にあらかじめインクジェット記録ヘッド外に排出等して、記録画像の不良を抑えていた。
【0005】
また、前記の記録液の蒸発および粘度上昇がさらに進行した場合には、吐出口からキャップを介して記録液を吸引したり、またはインクジェット記録ヘッドへのインク供給系から記録液を加圧したりして、強制的にノズル内の記録液を排出したのちに新鮮な記録液に置き換える操作を行い(以下『吸引』および『加圧』を合わせて『回復操作』という)、その後記録動作を行うという手段も一般的にとられている。
【0006】
さらに、記録ヘッドへの記録液の供給は、一般に記録液を収納した記録液貯蔵容器を装置内に設置し、そこから供給チューブ等を通して記録液を記録ヘッドに供給する構成をとっている。したがって、ひとつの記録液貯蔵容器内の記録液を使用しつくした後は、新しい記録液貯蔵容器と交換して引き続き使用することになるが、この際に記録液貯蔵容器から記録ヘッドまでの間の供給路の中に記録液を満たすため、前述の回復操作を行う必要がある。また、この供給路は、記録液貯蔵容器内の記録液が使用途中であっても、その内部における記録液の蒸発が起こり、その結果気泡が生成され、たまってくる。したがって、この点からも回復操作の必要性が生じてくる。これは供給路の長さが長くなるほど、また断面積が小さくなるほど、より顕著に現れてくる。
【0007】
一方、近年になって記録装置の小型化に伴い、記録ヘッド部と記録液貯蔵容器部とが一体になったカートリッジ式のインクジェット記録ヘッドも普及し始めている。このような形態の場合であると、記録液貯蔵容器から記録ヘッドまでの間の供給路は短くて済むわけであるので、供給路中の気泡だまりが吐出不良に与える影響は少なくて済むことになる。しかし、記録液貯蔵容器のみを交換可能にする形態をとる場合には、供給路中を供給液で満たすための回復操作は、少なくとも一回は必要である。
【0008】
図3は吸引回復時のキャップの動作を説明するための模式的断面図である。図3の(a)は、記録ヘッド101の吐出口面102にキャップ103を密着させ、該キャップ103に接続された吸引ポンプ(不図示)により負圧を発生させて吐出口からインクを吸い出した後、前記負圧が殆ど解消された時のキャッピング状態(吐出口のメニスカスが破壊されない程度に負圧が減少した時のキャッピング状態)を示している。なお、図3中の斜線部分104は吸い出されたインクを示す。この図3の(a)の状態では、キャップ103の内部は殆どインクで充満されていると考えられる。
【0009】
図3の(a)のキャッピング状態からキャップ103を引き離そうとすると、図3の(b)に示すように、吐出口面102とインク104との界面では、インクの付着力や吐出口内の負圧によりインクを吸い上げようとする力が作用し、さらに、キャップ103内のインクにはインク自身が凝集しようとする表面張力が作用するため、インク104の間にくびれ105が生じる。キャップ103が離れるに従い、インク104の各くびれ105の部分の断面積が小さくなってそこが一番弱くなってしまい、遂には、各くびれ105の部分でインク間のつながりが切れることになる。
【0010】
図3の(c)は上記各くびれ105でインクが切れた後の状態を示し、インクが切れた後では、一部のインクが図示のように吐出口面102上に残ることになる。この時に吐出口面102上に残るインクの量は、記録中のミストなどによるインクの付着量よりも多く、インクの表面張力が低いほど、また吐出口面102の撥水性が低いほど多くなる傾向がある。そして、吐出口面102のインク付着量が多いほど、ワイピングブレードやワイパークリーナーにかかる負担が大きくなり、それらの寿命が短くなる。また、図3に示す例では、キャップ103を引き離した際に該キャップ内にインクが残っているため、インクの垂れや飛散も問題になる。
【0011】
さらに、インク吸引後直ちにキャップ103を引き離すと負圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧がかかることになり、この時の急激な圧力変動と引き離す時の機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊され、吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐出不良を引き起こすこともある。
【0012】
このような現象から、インク吸引後の吐出口面に残るインク量を抑えて、かつキャップ内に瞬時に大気圧がかかることを抑えるために、キャップに大気連通弁を設けることがある。大気連通弁とは、キャップ内に負圧を発生させる経路とは別に大気を取り込める経路を設けて、キャップ内に発生させた負圧を記録ヘッドとキャップが密接した状態のまま大気を取り込むことが可能なため、インク吸引後の吐出口面に残るインク量を抑えることが可能になり、またキャップ内に瞬時に大気圧がかかることを抑えることが可能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるインクジェット記録装置には次のような解決すべき課題がある。
【0014】
大気連通弁を設けないインクジェット記録装置では、上述した問題点を解決するために特開2001−58421号公報によると、インク吸引後キャップに発生した負圧が完全に緩和されるまで停止してキャップを開放することがあるが、この場合はキャップ内に長い時間複数色の混ざったインクが滞留することとなり、記録ヘッドに逆流してしまうことがある。そのまま、画像の記録を行うと本来の色に他の色が混ざった混色といった画像弊害を生じる可能性が高い。また、インク吸引後キャップに発生した負圧が完全に緩和されるまで停止してキャップを開放すると吸引によって排出する無駄なインクが増えてしまい、ランニングコストが低下するという問題もある。
【0015】
また、最近のインクジェット記録装置は小型化の傾向にあり、それに伴ってキャップやその周辺の機構も小型にする必要がある。このため、小さなキャップに前述のような大気連通弁を設けたり、また大気連通弁を動作させるための機構を配置したりすることは困難になってきている。さらに、大気連通弁との接続に用いるチューブ内にゴミが詰まったりして機能しなくなる場合も生じる。また、大気連通弁は専用の駆動源を設けるか、または別の駆動源からの駆動が必要となるため、装置の複雑化やコストが高くなるという問題も生じる。
【0016】
本発明はかかる問題点を解決すべき課題と捉えてなされたもので、記録ヘッドのクリーニング動作を円滑に行い安定した画像を形成する、小型かつ安価で信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した問題点を解決するために、本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な記録ヘッドを搭載し、主走査方向に走査するためのキャリッジと、前記記録ヘッドからインクを吸引するための吸引手段と、前記吸引手段による吸引時にキャップ部材で前記記録ヘッドのインク吐出面を覆うキャップ閉動作を行い、吸引終了後に前記キャップ部材を前記記録ヘッドのインク吐出面から分離するキャップ開動作を行うキャップ手段と、前記キャップ手段によるキャップ開動作を行う際、前記キャップ開動作を容易にするキャップ開補助動作を行うキャップ開補助手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な記録ヘッドを搭載し、主走査方向に走査するためのキャリッジと、前記記録ヘッドからインクを吸引するための吸引手段と、前記吸引手段による吸引時にキャップ部材で前記記録ヘッドのインク吐出面を覆うキャップ閉動作を行い、吸引終了後に前記キャップ部材を前記記録ヘッドのインク吐出面から分離するキャップ開動作を行うキャップ手段と、前記キャップ手段によるキャップ開動作が実施可能かどうかを検知するキャップ開動作検知手段と、前記キャップ開動作検知手段により前記キャップ開動作が実施不可能と検知された場合に、前記キャップ開動作を容易にするキャップ開補助動作を行うキャップ開補助手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
ここで、前記キャップ手段によるキャップ開閉動作は、前記キャリッジの主走査方向への移動により行うことができる。
【0020】
また、前記キャップ開動作検知手段は、前記キャリッジが所定量移動可能かどうかを検知することができる。
【0021】
さらに、前記キャップ開動作検知手段は、前記キャリッジの位置を検出するエンコーダにより単位時間当りのキャリッジの移動量を検知する手段を含んでもよい。
【0022】
さらに、前記キャップ開動作検知手段は、前記キャリッジを駆動する駆動源に流れる単位時間当りの電流値を検知する手段を含んでもよい。
【0023】
さらに、前記キャップ開動作検知手段は、前記キャリッジを駆動する駆動源に流れる単位時間当りの電流値が、所定値以上で、所定時間継続したかどうかを検知する手段を含んでもよい。
【0024】
ここで、前記キャップ開補助手段は、前記キャップ部材を前記記録ヘッドに対して、所定時間停止させる手段を含むことができる。
【0025】
また、前記キャップ開補助手段は、前記キャリッジを主走査方向に微小往復させる手段を含んでもよい。
【0026】
さらに、前記キャップ開補助手段は、前記キャップ部材内に、所定時間所定の正圧力を発生させる手段を含んでもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット方式に従って記録を行う記録ヘッドを備えた記録装置の槻略構成を示す斜視図である。
【0028】
図1において、Cはその上方にインク収容部としてのインクタンク、その下方に記録ヘッドを有し、さらに記録ヘッドを駆動するための信号などを受信するコネクタが設けられているインクジェットカートリッジ(以下、カートリッジ)、2は複数のカートリッジCを搭載するキャリッジである。複数のカートリッジC夫々のインクタンクには、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックインクなどの異なった色のインクが収容される。また、キャリッジ2には、各カートリッジCの記録ヘッドを駆動するための信号などを伝達するコネクタホルダが設けられ、その記録ヘッドと電気的に接続されるようになっている。図1に示す例では、左からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックインクを夫々のインクタンク内に収納した4つのカートリッジCが搭載される。
【0029】
11は記録ヘッドを走査させる方向(主走査方向)に延在してキャリッジ2を摺動自在に支持する走査レール、52はキャリッジモータ、53はキャリッジ2を主走査方向に往復移動させるためのキャリッジモータ52の駆動力を伝達する駆動ベルト、5と6、及び7と8は、記録ヘッドによる記録媒体の記録位置の前後に配置され記録媒体を挾持して搬送する搬送ローラ対、Pは紙などの記録媒体である。記録媒体Pはその記録面を平坦に規制するプラテン(不図示)の案内面に圧接されている。
【0030】
また、キャリッジ2に搭載されたカートリッジCが備える記録ヘッドは、キャリッジ2から下方へ突出して搬送用ローラ6と8の間に位置し、記録ヘッドの吐出口が形成されている吐出口形成面は、プラテン(不図示)の案内面に圧接された記録媒体Pと平行に対向するようになっている。
【0031】
さて、この実施形態の記録装置には回復系ユニットが、例えば、図1の左側にあるホームポジション側に配設されている。
【0032】
図1において、この回復系ユニットに関し、300は4つのカートリッジC夫々に備えられた記録ヘッド夫々に対応して設けられた上下方向に昇降可能なキャップユニットである。キャップ手段としてのキャップユニット300は、キャリッジ2がホームポジションにあるときに、記録ヘッドと接合してこれをキャッピングし、記録ヘッドの吐出口内のインクの蒸発を防止して、インクの粘度が増大したり、或いは、揮発成分が蒸発し固着して吐出不良となることを防いでいる。
【0033】
また、キャップユニット300の内部は、吸引手段としてのポンプユニット(不図示)に連通されている。そのポンプユニットは必要に応じて負圧を生じさせる。負圧を生じるタイミングは、例えば、記録ヘッドが万が一吐出不良になった場合に、キャップユニット300と記録ヘッドとを接合させて行う吸引回復時や、キャップユニット300のキャップ内に予備吐出されたインクを空吸引するときなどである。
【0034】
401は記録媒体Pに対する記録動作領域を挟んでホームポジションと反対側に設けられた予備吐出受け部であり、予備吐出受け部401において、記録ヘッドの予備吐出を行う。さらに、回復系ユニットにはゴムなどの弾性部材で形成されたブレードを設けて、記録ヘッドの吐出口形成面に付着した液滴をワイピングするような構成としてもよい。
【0035】
なお、この実施形態の記録装置では、記録媒体Pを搬送するための搬送用の駆動モータと、回復系ユニットを動作させるための駆動モータとを同一のものとして共通化している。
【0036】
図2は記録ヘッドとインクタンクとが一体となったインクジェットカートリッジCの斜視図である。
【0037】
カートリッジCは、図2に示されているように、上方にインクタンクT、下方に記録ヘッド86を有しており、さらに、インクタンクTの上部には空気孔84が、インクタンクTと並ぶ位置にはヘッド側コネクタ85が設けられている。コネクタ85は記録ヘッド86を駆動するための信号などを受信すると共にインク残量検知信号を出力する。記録ヘッド86には、図中下方の底面側に開口する複数の吐出口を有する吐出口面1が形成されており、各吐出口に連通する液路部分にはインクを吐出するために必要とされる熱エネルギーを発生する電気熱変換体が配置されている。
【0038】
図4は、キャップ12の開閉動作を記録ヘッド101を搭載したキャリッジ2の主走査方向の移動により行うインクジェットプリンタの吸引時のキャリッジ動作とキャップ開閉動作の模式図である。
【0039】
通常、記録ヘッド101が記録動作を行うときは、キャップ手段としてのキャップ12は図4(a)のようにキャリッジ2から離れた位置まで退避している。
【0040】
吸引時には図4(b)のように、キャリッジ2が右側に移動してキャップ12がキャリッジに搭載された記録ヘッドと当接し、キャップにつながったポンプによりキャップ内に負圧を発生させて、図4(b)に記した矢印の方向へインクを吸引して記録ヘッドにインクを充填する。
【0041】
吸引後には図4(c)のように、さらにキャリッジ2が右側に移動することでキャップを記録ヘッドから離間する方向に押し下げて、キャップ内に大気を取り込みキャップ内に溜まったインクを空吸引する。
【0042】
ここで、上述のような開閉動作を実現するキャップ手段の一実施形態を図5に示す。
【0043】
図5(a)に示すように、キャップ部材12は、バネ等の弾性部材13を介して回動可能に支持部材14に取り付けられており、支持部材14の下部支点14aは、記録ヘッドの走査軌道上にその頂部が延在するL形ガイド部材15に結合されている。さらに、キャップ部材12は、支持部材14の上部近傍に斜面21を有する凸部20を有し、支持部材14の下部支点14aは、記録装置外装に取り付けられた固定部材に設けられた軌道溝18に沿って、キャップ部材12およびガイド部材15とともに移動可能である。
【0044】
本実施形態において、吸引時には、図5(b)に示すように、キャリッジ2が右側に移動して、ガイド部材15に当接し、これに伴いキャップ部材12が、軌道溝18に沿って上昇し、キャップ閉動作位置PBにて、キャップ部材12とキャリッジ2に搭載された記録ヘッド101のインク吐出口面とが当接し、インク吐出口面を覆うキャップ閉動作を行う。
【0045】
吸引終了後には、図5(c)に示すように、さらにキャリッジ2が右側に移動し、キャップ開動作位置PCにて、記録装置外装に取り付けられた固定凸部25とキャップ部材12の凸部20とが接触し、固定凸部25が、凸部20の斜面21に乗り上げるのに伴い、キャップ部材12が支持部材14の上部を中心として回動し、インク吐出口面から分離するキャップ開動作を行う。
【0046】
このように構成されたキャップ部材においては、キャリッジの主走査方向の移動により、キャップの開閉動作を行っているので、上述のように吸引後に記録ヘッドからキャップを離間させる場合において、キャップ内の負圧が高い状態では、キャップ内に発生した負圧による記録ヘッドとの密着力がキャリッジの移動する力より大きくなる場合がある。このためキャリッジが移動できずにキャリッジエラーを生じることがある。また、仮にキャップが記録ヘッドから偶発的に離間できても負圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧がかかることになり、この時の急激な圧力変動と引き離す時の機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊され、吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐出不良を引き起こすこともある。
【0047】
また、キャップ内の負圧がゼロ(大気圧)に戻った状態でキャップを記録ヘッドから離間させようとすると、記録ヘッドの吐出口とキャップ内に溜まった複数色の混ざったインクが接した状態で長時間保持することになるため、記録ヘッドに逆流してしまうことがある。そのまま、画像の記録を行うと本来の色に他の色が混ざった混色といった画像弊害を生じる可能性が高い。
【0048】
図6は、吸引直後に記録ヘッドからキャップを離間させた場合(キャップ内の負圧が高い場合)に起きるキャリッジエラーと吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良の発生頻度をまとめたものである。
【0049】
吸引動作を行い、吸引後に正常な吐出が行われて画像を記録できるか確認するために吐出をチェックするパターンを1回の吸引動作毎に1枚のパターンを印字することを繰り返し行った。上述の手順で50回確認したところ、キャリッジエラーが11回発生し、また吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良の画像が50枚中5枚出力された。100回まで継続したところ、キャリッジエラーは25回、吐出不良の画像は9枚出力された。
【0050】
図7は、吸引後にキャップ内の負圧が解消するまでキャリッジを停止させてからキャップを離間させた場合(キャップ内の負圧がゼロの場合)に起きる混色の発生頻度をまとめたものである。
【0051】
吸引動作を行い、吸引後に正常な吐出が行われて画像を記録できるか確認するために吐出をチェックするパターンを1回の吸引動作毎に1枚のパターンを印字することを繰り返し行った。上述の手順で50回確認したところ混色した画像が50枚中7枚、100枚中12枚出力された。つまり、吸引時にキャップ内に発生した高い負圧のままでキャップ開動作を行ったり、発生した負圧が大気圧に緩和されてからキャップ開動作を行うと様々な弊害や画像弊害を引き起こす。
【0052】
図8は、本発明の吸引動作を実施した場合の、吸引時キャップ内に発生する負圧の時間変動を表したグラフである。
【0053】
図8の縦軸はキャップ内負圧[kpa]、横軸は吸引開始からの経過時間[sec]を表している。
【0054】
図8中の実線▲1▼は、吸引後に発生したキャップ内の負圧が完全に緩和するまでキャリッジを停止させた場合の負圧曲線である。上記図7で説明したようにこのインクジェットプリンタにおいてキャップ内の負圧が完全に緩和するまでキャリッジを停止させてからキャップ開動作を行った場合は、吐出口とキャップ内に溜まったインクが約10.0秒間接することとなり、混色を発生させる可能性が高い。
【0055】
図8中の実線▲3▼は、吸引後に発生したキャップ内の負圧が最も高い状態でキャップ開動作を行った場合の負圧曲線である。上記図6で説明したようにこのインクジェットプリンタにおいてキャップ内に発生した負圧による記録ヘッドとの密着力がキャリッジの移動する力より大きくなるためキャリッジが移動できずにキャリッジエラーを生じたり、仮にキャップが記録ヘッドから偶発的に離脱できても負圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧がかかることになり、この時の急激な圧力変動と引き離す時の機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊され、吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐出不良を引き起こすこともある。
【0056】
図8中の実線▲2▼は、吸引開始から、キャリッジを約4.5秒から約6.0秒間(すなわち、キャップ内の負圧がPaとPbとの間に達するまで)吸引位置に停止させるというキャップ開補助動作を行った場合の負圧曲線である。
【0057】
Paは実験から求めたキャリッジエラーが発生せず、かつ吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐出不良を生じないでキャップ開動作を行う際の負圧の下限値である。またPbは実験から求めた混色が発生しないでキャップ開動作を行う際の負圧の上限値である。
【0058】
上述の負圧曲線は再現性があるため、キャップ内の負圧検出手段を設けなくても、吸引開始後からの所定の時間、キャリッジを吸引位置に停止させることにより、簡易にキャップ内の負圧を所定の負圧範囲内に収めることが可能となる。
【0059】
図9は、図8で説明した負圧曲線を描く吸引動作を行った場合のキャリッジエラー、吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良、混色の発生頻度をまとめたものである。
【0060】
図6、7で行ったのと同様に吸引動作を行い、吸引後に正常な吐出が行われて画像を記録できるかどうかを確認するために吐出をチェックするパターンを1回の吸引動作毎に1枚のパターンを印字することを繰り返し行った。図9に示すように100回繰り返して上記確認検討を行ったところキャリッジエラー、吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良、混色といった弊害や画像弊害は、いずれも発生しなかった。
【0061】
図8の▲2▼の実線は、吸引後のキャリッジの停止をキャップ開補助動作として用いているが、他のキャップ開補助動作を用いても良い。
【0062】
例えば、予め実験的に求めた、吸引ポンプ停止後(図8のPmax後)のキャップ内の負圧がPaとPbとの間に達するような、所定の時点からの吸引位置における主走査方向に沿った所定回数のキャリッジの微小往復動作を用いても良い。
【0063】
また、同様に予め実験的に求めた、吸引ポンプ停止後(図8のPmax後)のキャップ内の負圧がPaとPbとの間に達するような、所定の時点からのポンプによる所定時間の正圧方向への所定圧力の加圧動作といったキャップ開補助動作を行ってもよい。
【0064】
これらにより、吸引後のキャップ内の負圧をPaとPbとの間に達するようにした後にキャップ開動作を行っても、図8の▲2▼と同様の効果を得られる。また上述のような、キャリッジの停止、吸引位置におけるキャリッジの微小往復動作、ポンプから正圧方向に圧力を発生させる動作といった動作を組み合わせたキャップ開補助動作を行って、吸引後のキャップ内の負圧をPaとPbとの間に達するようにした後にキャップ開動作を行っても、図8の▲2▼と同様の効果を得られる。
【0065】
上記のように、吸引手段により記録ヘッドにインクを充填・供給した後、キャップが記録ヘッドに対してキャップ開動作を行うとき、キャップ手段の開動作を容易に行うためのキャップ開補助手段を行えば、安定した吸引動作が行えるため、吐出不良等が生じない、信頼性の高いインクジェットプリンタを提供することが可能になる。
【0066】
(実施例2)
実施例2では、キャリッジの主走査方向の移動により、キャップの開閉動作を行うインクジェットプリンタにおける吸引動作時に、キャップの開動作が実施可能かどうかを検知して、実施不可能と検知された場合にキャップの開動作を容易にするキャップ開補助動作を行うものである。
【0067】
実施例1と同様にキャリッジ主走査方向の吸引時の記録ヘッドとキャップの動作は図4と同様である。吸引時は図4(b)の状態で吸引動作を行い、吸引後にキャップ内に大気を取り込みキャップ内に溜まったインクを空吸引するときは図4(c)のように動作する。ここで、図4(b)から図4(c)に移るとき実施例1ではキャップ内に発生した負圧を全ての吸引動作において一律に緩和するキャップ開補助動作を行ったが、実施例2ではキャップ開動作が実施可能か否かを検知するキャップ開動作検知手段を用いて、実施不可能と検知された場合にキャップ開補助動作を行う構成をもつ。
【0068】
図10は実施例2の特徴を備えたインクジェットプリンタの吸引動作時シーケンスである。
【0069】
以下、図5を参照しながら、図10のフローチャートに従って説明する。
【0070】
まず、吸引動作を実施する命令をインクジェットプリンタが受信してS1でキャリッジがキャップと当接するキャップ閉動作位置PBに移動する。
【0071】
S2でキャップにつながったポンプ機構の動作によりキャップ内に負圧を発生させて、吸引動作を行い記録ヘッドにインクを充填する。
【0072】
S3でキャップ開動作を行うキャップ開動作位置Pcへキャリッジを移動させる指示を行う。
【0073】
S4でキャップ開動作検知手段として、キャリッジの移動を検知するエンコーダにより、S3の指示に従ってキャリッジがキャップ開動作を行う位置Pcに移動できたか否かを検知する。
【0074】
S5ではS4においてキャップ開動作が実施不可能であった場合、更にその時のキャリッジを主走査方向に移動させるモータに流れる負荷電流が所定値以上で、かつその状態で所定時間以上経過したかどうかを検知する。
【0075】
S6ではS5における条件を満たさない場合に、キャップ12内に発生した負圧を緩和するため吸引位置でキャリッジ2を0.5sec停止させる。キャリッジ2停止後に再度S3のステップに戻りキャップ開動作を行う位置Pcへキャリッジを移動させる指示を行う。
【0076】
S7では、S5における条件を満たした場合(S6のステップ以上にキャップ12内の負圧が高くなったと想定される場合)に、吸引位置を中心にキャリッジ2を主走査方向へ微小に往復動作させる。往復動作の回数は、予め実験的に求める等適宜に定めることができる。この動作はキャップ12が記録ヘッド101に密着した状態でキャップを記録ヘッドから外力を加えて離間する方向に力を加えることとなるため、キャリッジ2を停止させて負圧の緩和を行うより短い時間で負圧の緩和を行うことが可能になる。キャリッジ2の微小往復動作実施後に再度S3のステップに戻りキャップ開動作を行う位置Pcへキャリッジ2を移動させる指示を行う。
【0077】
S8では、S4においてエンコーダによりS3の指示に従ってキャリッジがキャップ開動作を行う位置Pcに移動できたか否かを検知し、キャップ開動作が実施可能である場合に、キャップが開動作後にキャップ内に溜まったインクの空吸引を実施する。
【0078】
S9では、吸引後の予備吐出を実施する。
【0079】
S10では、吸引後のワイピングを実施する。
【0080】
S11では、ワイピング後の予備吐出を行い、S12で印字待機位置へキャリッジを移動させる。
【0081】
図10のフローチャートでキャップの開動作が実施可能であるか検知するのに、キャリッジの所定の移動量と、キャリッジを動作させるモータに流れる所定の電流値と、所定の電流値の継続時間とを組み合わせてキャップ開動作検知手段としているが、それぞれの要素を単独にキャップ開動作検知手段として用いて、キャップの開動作が実施可能であるか否かを検知してもよい。
【0082】
また図10のフローチャートでは、キャップの開動作が実施可能であるかを検知した結果、実施不可能であった場合に行うキャップ開補助手段として、キャリッジの停止とキャリッジの微小往復動作をそれぞれ選択しているが、実施例1と同様に、キャリッジの停止、キャリッジの微小往復動作、ポンプから正圧方向に圧力を発生させるなどのキャップ開補助手段を組み合わせて実施しても良い。
【0083】
図11は、図10で説明したシーケンスを実装したインクジェットプリンタにおいて、吸引後にキャップを開けた場合のキャリッジエラー、吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良、混色の発生頻度をまとめたものである。
【0084】
図10のシーケンスに基づいて吸引動作を行い、吸引後に正常な吐出が行われて画像を記録できるか確認するために吐出をチェックするパターンを1回の吸引動作毎に1枚のパターンを印字することを繰り返し行った。図11に示すように100回繰り返し上記確認検討を行ったところキャリッジエラー、吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良、混色といった弊害や画像弊害が発生しなかった。
【0085】
上記のようにキャリッジの主走査方向の移動により、キャップの開閉動作を行うインクジェットプリンタにおいて、吸引手段により記録ヘッドにインクを充填・供給した後、キャップが記録ヘッドに対してキャップ開動作を行うときにキャップ開動作が実施可能かどうかを検知して、キャップ開動作が実施不可能と検知された場合に、キャップ手段の開動作を容易に行うためのキャップ開補助手段を行えば、より効率的に安定した吸引動作が行えるため、吐出不良等が生じない、信頼性の高いインクジェットプリンタを提供することが可能になる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録ヘッドの吸引動作を円滑に行い安定した画像を出力する小型かつ安価で信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の概略斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置で用いられるインクジェットカートリッジの斜視図である。
【図3】キャリッジの移動に対して平行にキャップが離脱する従来のインクジェット記録装置における吸引回復動作を説明するための模式的部分断面図である。
【図4】キャリッジの移動に対して斜めにキャップが離間する本発明を適応したインクジェット記録装置における吸引回復動作を説明するための模式的部分断面図である。
【図5】本発明のキャップ手段の一実施形態を示す模式図である。
【図6】吸引直後に記録ヘッドからキャップを離間させた場合に起きるキャリッジエラーと吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良の発生頻度をまとめた図表である。
【図7】吸引後にキャップ内の負圧が解消するまでキャリッジを停止させてからキャップを離間させた場合に起きる混色の発生頻度をまとめた図表である。
【図8】本発明の吸引動作を実施した場合の吸引時キャップ内に発生する負圧の時間変動を表した図である。
【図9】図8で説明した負圧曲線を描く吸引動作を行った場合のキャリッジエラー、吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良、混色の発生頻度をまとめた図表である。
【図10】実施例2の特徴を実装したインクジェットプリンタの吸引動作時シーケンスを示す図である。
【図11】図10で説明したシーケンスを実装したインクジェットプリンタにおいて、吸引後にキャップを開けた場合のキャリッジエラー、吐出口に空気が入り込んだことによる吐出不良、混色の発生頻度をまとめた図表である。
【符号の説明】
1 吐出口面
2 キャリッジ
5 搬送用ローラ
6 搬送用ローラ
7 搬送用ローラ
8 搬送用ローラ
11 走査レール
12 キャップ部材
13 弾性部材
14 支持部材
14a 下部支点
15 ガイド部材
18 軌道溝
20 凸部
21 斜面
25 固定凸部
52 キャリッジモータ
84 空気孔
85 ヘッド側コネクタ
86 記録ヘッド
101 記録ヘッド
102 吐出口面
103 キャップ
104 インク
105 くびれ
300 キャップユニット
C カートリッジ
P 記録媒体
T インクタンク
PA キャップ待機位置
PB キャップ閉動作位置
PC キャップ開動作位置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an inkjet recording apparatus, and more particularly to an inkjet recording apparatus that forms an image by forming ink dots on a recording medium.
[0002]
[Prior art]
The ink jet recording method is a recording method in which an image is formed by ejecting inks of a plurality of colors prepared for single color or color recording onto various recording media such as paper, cloth, nonwoven fabric, and plastic films for OHP. Is the way. An ink jet recording apparatus adopting this method includes a carriage on which a recording unit (recording head) and an ink tank serving as an ink storage unit are mounted and which is main-scanned in a predetermined direction with respect to the recording medium, and the recording medium is moved in the main scanning direction. Is provided with transport means for transporting (sub-scanning) in different directions, and control means for controlling these, so that the print head is serially scanned in the main scanning direction while a plurality of ink ejection ports provided in the print head are provided. Ink is ejected, and after the serial scan, the recording medium is conveyed by a predetermined amount (for example, the recording width in one serial scan corresponding to the ejection port arrangement range) to sequentially record on the recording medium. is there. In such an ink jet recording system, a so-called drop-on-demand system in which ink is directly ejected onto a recording medium in accordance with a recording signal to perform recording is adopted, and this provides an easy and inexpensive recording (recording) system. It has been widely adopted.
[0003]
By the way, an ink jet recording apparatus has an ink jet recording head having nozzles arranged at a pitch of 1/300 inch or 1/600 inch or the like. Is caused by evaporation of the recording liquid from the discharge port at the tip of the nozzle and accompanying increase in the viscosity of the recording liquid near the discharge port, which causes a defective discharge of the initial recording image when the next recording is started. . In other words, a missing dot, a displacement of a landing position of a recording liquid droplet on a recording medium, or the like occurs, and a recorded image may be unclear or erroneous.
[0004]
Conventionally, the following measures have been taken for such symptoms. That is, during standby of the ink jet recording head, the recording liquid from the ejection port is generally brought into contact with a surface on which the ejection port at the nozzle tip is arranged (hereinafter, referred to as an “ejection surface”) by a cap made of rubber. By providing a means (hereinafter referred to as “preliminary ejection”) for preventing evaporation of ink at the start of recording and for ejecting recording liquid irrelevant to recording at a location other than the recording section for a certain period of time at the start of recording, The recording liquid whose viscosity has been increased is discharged out of the ink jet recording head before recording or the like in order to suppress defects in the recorded image.
[0005]
Further, when the evaporation and the viscosity increase of the recording liquid further progress, the recording liquid is sucked from the ejection port through the cap, or the recording liquid is pressurized from the ink supply system to the ink jet recording head. Then, after the recording liquid in the nozzles is forcibly discharged, an operation of replacing the recording liquid with fresh recording liquid is performed (hereinafter, “recovery operation” by combining “suction” and “pressurization”), and then the recording operation is performed. Measures are also commonly taken.
[0006]
Further, the supply of the recording liquid to the recording head is generally such that a recording liquid storage container containing the recording liquid is installed in the apparatus, and the recording liquid is supplied to the recording head through a supply tube or the like. Therefore, after the recording liquid in one recording liquid storage container is completely used, the recording liquid is replaced with a new recording liquid storage container, and the recording liquid is continuously used. In order to fill the recording liquid in the supply path, the above-described recovery operation needs to be performed. Also, in the supply path, even when the recording liquid in the recording liquid storage container is being used, the recording liquid evaporates inside the recording liquid, and as a result, bubbles are generated and accumulated. Therefore, the necessity of the recovery operation arises also from this point. This becomes more pronounced as the length of the supply path increases and as the cross-sectional area decreases.
[0007]
On the other hand, in recent years, with the miniaturization of recording apparatuses, cartridge type ink jet recording heads in which a recording head section and a recording liquid storage container section are integrated have begun to spread. In such a case, the supply path from the recording liquid storage container to the recording head can be made short, so that the influence of bubbles in the supply path on the ejection failure can be reduced. Become. However, in a case where only the recording liquid storage container is exchangeable, the recovery operation for filling the supply path with the supply liquid is required at least once.
[0008]
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view for explaining the operation of the cap at the time of suction recovery. FIG. 3A shows a state in which a
[0009]
When the
[0010]
FIG. 3C shows a state after the ink has run out at each of the
[0011]
Further, if the
[0012]
Due to such a phenomenon, an air communication valve may be provided in the cap in order to suppress the amount of ink remaining on the ejection port surface after ink suction and to suppress instantaneous atmospheric pressure in the cap. An atmosphere communication valve is provided with a path that can take in air separately from the path that generates negative pressure in the cap, and can take in the negative pressure generated in the cap while the recording head and the cap are in close contact with each other. Since it is possible, it is possible to suppress the amount of ink remaining on the ejection port surface after ink suction, and it is possible to suppress instantaneous atmospheric pressure from being applied to the inside of the cap.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
However, such an ink jet recording apparatus has the following problems to be solved.
[0014]
In order to solve the above-mentioned problems, according to Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-58421, an ink jet recording apparatus without an air communication valve is stopped until the negative pressure generated in the cap after ink suction is completely reduced. However, in this case, a mixture of inks of a plurality of colors stays in the cap for a long time, and may flow back to the recording head. If the image is recorded as it is, there is a high possibility that an image problem such as a mixed color in which the original color is mixed with another color will occur. Further, if the cap is stopped until the negative pressure generated in the cap after ink suction is completely relieved and the cap is opened, useless ink discharged by suction increases, resulting in a problem that the running cost is reduced.
[0015]
In addition, recent inkjet recording apparatuses tend to be miniaturized, and accordingly, it is necessary to miniaturize the cap and its peripheral mechanism. For this reason, it has become difficult to provide the above-described atmosphere communication valve on the small cap or to arrange a mechanism for operating the atmosphere communication valve. Further, there is a case where dust is clogged in a tube used for connection with the atmosphere communication valve and the tube does not function. In addition, the atmosphere communication valve requires a dedicated drive source or needs to be driven from another drive source, which causes a problem that the apparatus becomes complicated and costs increase.
[0016]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above as a problem to be solved, and it is an object of the present invention to provide a small, inexpensive and highly reliable ink jet recording apparatus which smoothly performs a cleaning operation of a recording head and forms a stable image. With the goal.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, an ink jet recording apparatus according to the present invention is provided with a recording head capable of discharging ink, a carriage for scanning in a main scanning direction, and a device for sucking ink from the recording head. A suction unit and a cap member that covers the ink ejection surface of the recording head with a cap member during suction by the suction unit, and a cap opening operation that separates the cap member from the ink ejection surface of the recording head is performed after the suction is completed. It is characterized by comprising a cap means and a cap opening auxiliary means for performing a cap opening auxiliary operation for facilitating the cap opening operation when the cap opening operation is performed by the cap means.
[0018]
Further, the inkjet recording apparatus of the present invention is provided with a recording head capable of discharging ink, a carriage for scanning in a main scanning direction, a suction unit for sucking ink from the recording head, and a suction unit. A cap means for performing a cap closing operation for covering the ink ejection surface of the recording head with the cap member at the time of suction, and performing a cap opening operation for separating the cap member from the ink ejection surface of the recording head after completion of the suction; A cap opening operation detecting means for detecting whether or not the cap opening operation can be performed; and a cap opening operation for facilitating the cap opening operation when the cap opening operation detecting means detects that the cap opening operation cannot be performed. And a cap opening assisting means for performing an assisting operation.
[0019]
Here, the cap opening / closing operation by the cap means can be performed by moving the carriage in the main scanning direction.
[0020]
Further, the cap opening operation detecting means can detect whether the carriage is movable by a predetermined amount.
[0021]
Further, the cap opening operation detecting means may include a means for detecting an amount of movement of the carriage per unit time by an encoder for detecting a position of the carriage.
[0022]
Further, the cap opening operation detecting means may include a means for detecting a current value per unit time flowing to a drive source for driving the carriage.
[0023]
Further, the cap opening operation detecting means may include a means for detecting whether a current value per unit time flowing to a drive source for driving the carriage is equal to or more than a predetermined value and has continued for a predetermined time.
[0024]
Here, the cap opening assisting means may include means for stopping the cap member with respect to the recording head for a predetermined time.
[0025]
Further, the cap opening assisting means may include means for slightly reciprocating the carriage in the main scanning direction.
[0026]
Further, the cap opening assisting means may include means for generating a predetermined positive pressure for a predetermined time in the cap member.
[0027]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
(Example 1)
FIG. 1 is a perspective view showing a schematic configuration of a recording apparatus having a recording head for performing recording according to an ink jet system, which is a typical embodiment of the present invention.
[0028]
In FIG. 1, reference numeral C denotes an ink jet cartridge (hereinafter, referred to as an ink cartridge) having an ink tank as an ink storage section above, a recording head below the ink tank, and a connector for receiving a signal for driving the recording head and the like. And a
[0029]
[0030]
The recording head of the cartridge C mounted on the
[0031]
Now, in the recording apparatus of this embodiment, a recovery system unit is disposed, for example, on the home position side on the left side in FIG.
[0032]
In FIG. 1, regarding this recovery system unit,
[0033]
Further, the inside of the
[0034]
[0035]
In the printing apparatus of this embodiment, the drive motor for feeding the print medium P and the drive motor for operating the recovery system unit are the same and are shared.
[0036]
FIG. 2 is a perspective view of the ink jet cartridge C in which the recording head and the ink tank are integrated.
[0037]
As shown in FIG. 2, the cartridge C has an ink tank T at the upper side and a
[0038]
FIG. 4 is a schematic diagram of the carriage operation and the cap opening / closing operation at the time of suction of the inkjet printer in which the opening and closing operation of the
[0039]
Normally, when the
[0040]
At the time of suction, as shown in FIG. 4B, the
[0041]
After the suction, as shown in FIG. 4C, the
[0042]
Here, one embodiment of the cap means for realizing the opening and closing operation as described above is shown in FIG.
[0043]
As shown in FIG. 5A, the
[0044]
In this embodiment, at the time of suction, as shown in FIG. 5B, the
[0045]
After the suction is completed, the
[0046]
In the cap member configured as described above, the cap is opened and closed by moving the carriage in the main scanning direction. Therefore, when the cap is separated from the recording head after suction as described above, the negative When the pressure is high, the contact force with the recording head due to the negative pressure generated in the cap may be larger than the moving force of the carriage. For this reason, the carriage cannot move and a carriage error may occur. Also, even if the cap can be accidentally separated from the recording head, atmospheric pressure will be instantaneously applied to the cap where negative pressure remains. In some cases, the meniscus is destroyed, and air enters deep inside the ejection port, causing ink ejection failure.
[0047]
Also, if the cap is to be separated from the print head in a state where the negative pressure in the cap has returned to zero (atmospheric pressure), the discharge port of the print head will come into contact with the mixed ink of a plurality of colors accumulated in the cap. For a long time, the ink may flow backward to the recording head. If the image is recorded as it is, there is a high possibility that an image problem such as a mixed color in which the original color is mixed with another color will occur.
[0048]
FIG. 6 is a table summarizing a carriage error that occurs when the cap is separated from the recording head immediately after suction (when the negative pressure in the cap is high) and the frequency of occurrence of ejection failure due to air entering the ejection port. is there.
[0049]
A suction operation was performed, and in order to confirm whether normal ejection was performed after the suction and an image could be recorded, a pattern for checking the ejection was repeatedly printed by printing one pattern for each suction operation. When the above procedure was confirmed 50 times, a carriage error occurred 11 times, and 5 out of 50 images of ejection failure due to air entering the ejection port were output. When the operation was continued up to 100 times, the carriage error was
[0050]
FIG. 7 summarizes the frequency of occurrence of color mixing that occurs when the carriage is stopped until the negative pressure in the cap is eliminated after suction and the cap is separated (when the negative pressure in the cap is zero). .
[0051]
A suction operation was performed, and in order to confirm whether normal ejection was performed after the suction and an image could be recorded, a pattern for checking the ejection was repeatedly printed by printing one pattern for each suction operation. As a result of checking 50 times in the above procedure, 7 out of 50 mixed images and 12 out of 100 images were output. That is, if the cap opening operation is performed with the high negative pressure generated in the cap at the time of suction or the cap opening operation is performed after the generated negative pressure is reduced to the atmospheric pressure, various problems and image problems are caused.
[0052]
FIG. 8 is a graph showing a time variation of a negative pressure generated in the cap at the time of suction when the suction operation of the present invention is performed.
[0053]
The vertical axis in FIG. 8 represents the negative pressure [kpa] in the cap, and the horizontal axis represents the elapsed time [sec] from the start of suction.
[0054]
A solid line {circle around (1)} in FIG. 8 is a negative pressure curve in a case where the carriage is stopped until the negative pressure in the cap generated after the suction is completely reduced. As described with reference to FIG. 7, in this ink jet printer, when the carriage is stopped until the negative pressure in the cap is completely relaxed and then the cap opening operation is performed, the ink accumulated in the ejection port and the cap becomes about 10%. For 0.0 seconds, color mixing is likely to occur.
[0055]
A solid line {circle around (3)} in FIG. 8 is a negative pressure curve when the cap opening operation is performed in a state where the negative pressure in the cap generated after the suction is the highest. As described with reference to FIG. 6, in this ink-jet printer, the adhesion force with the recording head due to the negative pressure generated in the cap becomes larger than the moving force of the carriage, so that the carriage cannot move and a carriage error occurs, Even if the head can be accidentally released from the recording head, a negative pressure remains, and the atmospheric pressure is instantaneously applied to the cap, and the meniscus in the discharge port is destroyed by the sudden pressure fluctuation at this time and the mechanical shock at the time of separation. In some cases, air may penetrate deep into the ejection openings, causing ink ejection failure.
[0056]
The solid line (2) in FIG. 8 indicates that the carriage is stopped at the suction position from about 4.5 seconds to about 6.0 seconds (ie, until the negative pressure in the cap reaches between Pa and Pb) from the start of suction. It is a negative pressure curve in the case of performing a cap opening assisting operation of performing the opening operation.
[0057]
Pa is the lower limit of the negative pressure at the time of performing the cap opening operation without causing a carriage error, which is obtained from an experiment, and without causing air to enter deep into the ejection port to cause ink ejection failure. Pb is the upper limit of the negative pressure at the time of performing the cap opening operation without color mixing, which is obtained from an experiment.
[0058]
Since the above-mentioned negative pressure curve has reproducibility, even if the negative pressure detecting means in the cap is not provided, the carriage can be stopped at the suction position for a predetermined time after the start of suction, so that the negative pressure in the cap can be easily reduced. The pressure can be kept within a predetermined negative pressure range.
[0059]
FIG. 9 is a table summarizing the carriage error, the ejection failure caused by air entering the ejection port, and the frequency of occurrence of color mixing when the suction operation for drawing the negative pressure curve described with reference to FIG. 8 is performed.
[0060]
The suction operation is performed in the same manner as in FIGS. 6 and 7, and a pattern for checking the discharge to confirm whether the normal discharge is performed after the suction and the image can be recorded is set to one every one suction operation. Printing of the pattern was repeated. As shown in FIG. 9, the above examination was repeated 100 times. As a result, no problems such as a carriage error, a discharge failure due to air entering into the discharge port, color mixing, and an image defect were found.
[0061]
The solid line of (2) in FIG. 8 uses the stop of the carriage after suction as the cap opening assisting operation, but other cap opening assisting operations may be used.
[0062]
For example, in the main scanning direction at a suction position from a predetermined point in time, the negative pressure in the cap after stopping the suction pump (after Pmax in FIG. 8) reaches between Pa and Pb, which is experimentally obtained in advance. A predetermined number of reciprocating movements of the carriage along the axis may be used.
[0063]
Similarly, a predetermined time period from the predetermined point in time by the pump from the predetermined point in time after which the negative pressure in the cap after stopping the suction pump (after Pmax in FIG. 8) reaches between Pa and Pb, which was previously experimentally obtained. A cap opening assisting operation such as a pressing operation of a predetermined pressure in the positive pressure direction may be performed.
[0064]
Thus, even if the cap opening operation is performed after the negative pressure in the cap after suction reaches between Pa and Pb, the same effect as (2) in FIG. 8 can be obtained. In addition, the cap opening assisting operation is performed by combining the operations of stopping the carriage, the minute reciprocating operation of the carriage at the suction position, and the operation of generating the pressure in the positive pressure direction from the pump as described above. Even if the cap opening operation is performed after the pressure reaches between Pa and Pb, the same effect as (2) in FIG. 8 can be obtained.
[0065]
As described above, after the ink is filled and supplied to the recording head by the suction means, when the cap performs the cap opening operation on the recording head, the cap opening assist means for easily performing the opening operation of the cap means is performed. For example, since a stable suction operation can be performed, it is possible to provide a highly reliable inkjet printer that does not cause ejection failure or the like.
[0066]
(Example 2)
In the second embodiment, it is detected whether or not the cap opening operation can be performed by the movement of the carriage in the main scanning direction during the suction operation in the inkjet printer that opens and closes the cap. A cap opening assisting operation for facilitating the opening operation of the cap is performed.
[0067]
As in the first embodiment, the operations of the recording head and the cap at the time of suction in the carriage main scanning direction are the same as those in FIG. 4A. At the time of suction, the suction operation is performed in the state of FIG. 4B. When the air is taken into the cap after the suction and the ink accumulated in the cap is sucked, the operation is performed as shown in FIG. Here, when shifting from FIG. 4B to FIG. 4C, in the first embodiment, the cap opening assisting operation for uniformly reducing the negative pressure generated in the cap in all the suction operations is performed. Has a configuration in which a cap opening operation detecting means for detecting whether or not the cap opening operation can be performed is used to perform a cap opening assisting operation when it is detected that the cap opening operation cannot be performed.
[0068]
FIG. 10 shows a sequence during a suction operation of the ink jet printer having the features of the second embodiment.
[0069]
Hereinafter, description will be given according to the flowchart of FIG. 10 with reference to FIG.
[0070]
First, the inkjet printer receives a command to execute a suction operation, and in S1, a cap closing operation position P at which the carriage contacts the cap. B Move to
[0071]
In S2, a negative pressure is generated in the cap by the operation of the pump mechanism connected to the cap, and a suction operation is performed to fill the recording head with ink.
[0072]
In S3, an instruction to move the carriage to the cap opening operation position Pc for performing the cap opening operation is issued.
[0073]
In S4, the encoder that detects the movement of the carriage as the cap opening operation detecting means detects whether the carriage has been moved to the position Pc where the cap opening operation is performed according to the instruction in S3.
[0074]
In S5, if the cap opening operation cannot be performed in S4, it is further determined whether the load current flowing to the motor for moving the carriage in the main scanning direction at that time is equal to or more than a predetermined value, and whether a predetermined time has elapsed in that state. Detect.
[0075]
In S6, when the condition in S5 is not satisfied, the
[0076]
In S7, when the condition in S5 is satisfied (when it is assumed that the negative pressure in the
[0077]
In S8, the encoder detects in S4 whether or not the carriage has been moved to the position Pc for performing the cap opening operation in accordance with the instruction in S3, and if the cap opening operation can be performed, the cap remains in the cap after the opening operation. Perform idle suction of the ink.
[0078]
In S9, preliminary ejection after suction is performed.
[0079]
In S10, wiping after suction is performed.
[0080]
In S11, preliminary ejection after wiping is performed, and in S12, the carriage is moved to a print standby position.
[0081]
In order to detect whether or not the cap opening operation can be performed in the flowchart of FIG. 10, a predetermined amount of movement of the carriage, a predetermined current value flowing through the motor that operates the carriage, and a duration of the predetermined current value are determined. Although the cap opening operation detecting means is combined with the cap opening operation detecting means, each element may be used alone as the cap opening operation detecting means to detect whether or not the cap opening operation can be performed.
[0082]
In the flowchart of FIG. 10, as a result of detecting whether or not the cap opening operation can be performed, when the cap opening operation cannot be performed, the carriage stop and the carriage minute reciprocating operation are respectively selected as cap opening assisting means. However, similarly to the first embodiment, a cap opening assisting means such as stopping of the carriage, minute reciprocating operation of the carriage, and generating pressure in the positive pressure direction from the pump may be combined.
[0083]
FIG. 11 is a table summarizing a carriage error when the cap is opened after suction, a discharge failure due to air entering the discharge port, and a frequency of occurrence of color mixing in the ink jet printer implementing the sequence described in FIG. .
[0084]
A suction operation is performed based on the sequence in FIG. 10, and a pattern for checking the discharge is printed for each suction operation in order to check whether a normal discharge is performed after suction and an image can be recorded. This was repeated. As shown in FIG. 11, the above examination was repeated 100 times. As a result, there were no problems such as a carriage error, a discharge failure due to air entering the discharge port, a color mixture, and an image problem.
[0085]
In the ink jet printer which performs opening and closing operations of the cap by moving the carriage in the main scanning direction as described above, after the ink is filled and supplied to the recording head by the suction means, the cap performs the cap opening operation on the recording head. If it is detected whether or not the cap opening operation can be performed, and if it is detected that the cap opening operation cannot be performed, the cap opening auxiliary means for easily performing the opening operation of the cap means can be performed, the more efficient Since a stable suction operation can be performed, it is possible to provide a highly reliable ink jet printer which does not cause ejection failure or the like.
[0086]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a small, inexpensive, and highly reliable inkjet recording apparatus that smoothly performs a suction operation of a recording head and outputs a stable image.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view of an ink jet recording apparatus to which the present invention can be applied.
FIG. 2 is a perspective view of an ink jet cartridge used in the ink jet recording apparatus of FIG.
FIG. 3 is a schematic partial cross-sectional view for explaining a suction recovery operation in a conventional ink jet recording apparatus in which a cap is detached in parallel with movement of a carriage.
FIG. 4 is a schematic partial cross-sectional view for explaining a suction recovery operation in an ink jet recording apparatus to which the present invention is applied, in which a cap is separated obliquely with respect to movement of a carriage.
FIG. 5 is a schematic view showing an embodiment of the cap means of the present invention.
FIG. 6 is a table summarizing a carriage error that occurs when the cap is separated from the recording head immediately after suction, and a frequency of occurrence of ejection failure due to air entering the ejection port.
FIG. 7 is a table summarizing the frequency of occurrence of color mixing that occurs when the carriage is stopped until the negative pressure in the cap is eliminated after suction and then the cap is separated.
FIG. 8 is a diagram showing a time variation of a negative pressure generated in the cap at the time of suction when the suction operation of the present invention is performed.
9 is a table summarizing a carriage error, a discharge failure due to air entering into a discharge port, and a frequency of occurrence of color mixing when performing a suction operation for drawing a negative pressure curve described with reference to FIG. 8;
FIG. 10 is a diagram illustrating a sequence at the time of a suction operation of an inkjet printer in which features of the second embodiment are mounted.
11 is a table summarizing a carriage error when a cap is opened after suction, a discharge failure due to air entering into a discharge port, and a frequency of occurrence of color mixing in an ink jet printer implementing the sequence described in FIG. .
[Explanation of symbols]
1 Discharge port surface
2 carriage
5 Transport rollers
6 Transport rollers
7 Transport rollers
8 Transport rollers
11 scanning rail
12 Cap member
13 Elastic member
14 Supporting members
14a Lower fulcrum
15 Guide member
18 Track groove
20 convex
21 Slope
25 fixed convex
52 Carriage motor
84 air hole
85 Head side connector
86 recording head
101 Recording head
102 Discharge port surface
103 cap
104 ink
105 Constriction
300 cap unit
C cartridge
P Recording medium
T ink tank
P A Cap standby position
P B Cap closing operation position
P C Cap opening operation position
Claims (12)
前記記録ヘッドからインクを吸引するための吸引手段と、
前記吸引手段による吸引時にキャップ部材で前記記録ヘッドのインク吐出面を覆うキャップ閉動作を行い、吸引終了後に前記キャップ部材を前記記録ヘッドのインク吐出面から分離するキャップ開動作を行うキャップ手段と、
前記キャップ手段によるキャップ開動作を行う際、前記キャップ開動作を容易にするキャップ開補助動作を行うキャップ開補助手段と
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。A carriage mounted with a recording head capable of ejecting ink and scanning in the main scanning direction;
Suction means for sucking ink from the recording head;
Cap means for performing a cap closing operation of covering the ink ejection surface of the recording head with a cap member at the time of suction by the suction means, and performing a cap opening operation of separating the cap member from the ink ejection surface of the recording head after completion of suction;
An ink jet recording apparatus comprising: a cap opening assisting means for performing a cap opening assisting operation for facilitating the cap opening operation when the cap opening operation is performed by the cap means.
前記記録ヘッドからインクを吸引するための吸引手段と、
前記吸引手段による吸引時にキャップ部材で前記記録ヘッドのインク吐出面を覆うキャップ閉動作を行い、吸引終了後に前記キャップ部材を前記記録ヘッドのインク吐出面から分離するキャップ開動作を行うキャップ手段と、
前記キャップ手段によるキャップ開動作が実施可能かどうかを検知するキャップ開動作検知手段と、
前記キャップ開動作検知手段により前記キャップ開動作が実施不可能と検知された場合に、前記キャップ開動作を容易にするキャップ開補助動作を行うキャップ開補助手段と
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。A carriage mounted with a recording head capable of ejecting ink and scanning in the main scanning direction;
Suction means for sucking ink from the recording head;
Cap means for performing a cap closing operation of covering the ink ejection surface of the recording head with a cap member at the time of suction by the suction means, and performing a cap opening operation of separating the cap member from the ink ejection surface of the recording head after completion of suction;
Cap opening operation detecting means for detecting whether the cap opening operation by the cap means can be performed,
An ink jet recording apparatus comprising: a cap opening assisting unit that performs a cap opening assisting operation that facilitates the cap opening operation when the cap opening operation detecting unit detects that the cap opening operation cannot be performed. apparatus.
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