【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気メスによる手術中に発生する煙及び臭気を効果的に除去し得る排煙器具及びこれを備えた電気メス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気メスは、そのメス先電極に高周波電流を通じ患部組織を焼灼することによって組織の切開、止血、凝固等を行うものであり、通常のメスに比べて出血が少なくてすむため、外科手術において今日広く使用されている。
然しながら、電気メスを用いると、組織の焼灼時に多量の煙と異臭を発生するという問題がある。
焼灼時には、水分等が瞬間的に気化し、その一種の爆発的な作用によって周囲の組織が微粒子となって飛び散るため、発生する煙の中には、単に組織の炭化物や水蒸気のみではなく、生きたウィルス(例えば肝炎ウィルスなど)やプリオン(狂牛病の病原体である異常蛋白)も含まれている可能性が高い。従って、執刀医その他手術室内の補助者がこの煙を吸い込むと、健康上有害であることが懸念される。
また、発生する煙によって手術野が見えにくくなり、手術の的確かつ迅速な遂行が妨げられるという問題もある。
【0003】
従来、腹腔鏡を用いて非開腹状態で手術を行う医療分野においては、煙の逃げ場がなく腹腔内に溜まって重大な問題を引き起こすので、これを解決するための大掛かりな装置が下記の特許公報において提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−329164号公報
【0005】
然しながら、開放空間において行われる電気メスによる通常の外科手術において発生する煙や臭気を効率よく除去し得る手頃な装置は、これまで提供されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、電気メスによる手術時に発生する煙及び臭気を効率よく除去し得る簡便かつ安価で、使い捨て可能な衛生的な排煙器具及びこれを備えた電気メス装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、
電気メス本体の頭部にこれをカバーするよう装着され、その先端部にメス先電極が貫通しメス先電極の周囲の外気を吸入する吸引口が形成された着脱自在なキャップと、上記吸引口からキャップ内へ導入された外気を排気パイプへ導くキャップ内空気排出手段と、を備えたことを特徴とする電気メス用排煙器具によって達成できる。
【0008】
上記吸引口は、キャップの先端部から外側へ突出し、メス先電極の付け根部から一定の長さの領域をカバーする吸引ノズルの先端に形成されることが推奨される。
その場合、上記吸引ノズルを、メス先電極の長さに応じて適宜切断可能なように構成することが望ましい。
【0009】
上記キャップ内空気排出手段の一形態としては、キャップの周壁の適宜の箇所に排気チューブを設け、当該排気チューブに上記排気パイプを接続可能なように構成したものが採用できる。
その場合、上記排気チューブが電気メス本体に臨む外周側面に、排気チューブを電気メス本体の外周側面に固定するための両面粘着テープを設けることが推奨される。
上記キャップ内空気排出手段のもう一つの形態としては、電気メス本体の先端領域に開口するよう電気メス本体の外周壁に孔を明け、当該孔の内部へ上記排気パイプ又はこれと接続されたチューブを挿通可能なように構成したものが採用できる。
【0010】
上記キャップの一形態においては、その軸直角断面が略円形となるように形成し、かつ、その径が先端側へ向かうにつれて次第に小さくなるテーパ状に形成することが推奨される。
上記キャップの素材としては、電気メス本体の頭部の形状に適合しうる僅かな弾力性及び柔軟性を有すると共に、上記排気パイプによる排気時に凹まない程度の保形性を有する合成樹脂材料を用いることが推奨される。
【0011】
上記排気パイプと排気ポンプの間には、排出される煙の成分を吸着捕集する浄化器を設けることが望ましい。
【0012】
また更に、本発明の前記の目的は、
電気メス本体と、これに高周波電流を供給すると共に電気メス本体の作動を制御する電源及び制御装置と、上記の如き各種形態の電気メス用排煙器具と、を備えたことを特徴とする電気メス装置によっても達成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつゝ本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明に係る電気メス用排煙器具の一実施例を示す外観図、図2は、図1に示した排煙器具を電気メスの頭部に装着した状態を示す側面図、図3は、本発明に係る排煙器具の機能を説明するための拡大断面図、図4は、図1に示した排煙器具を備えると共に、排出される煙の浄化器を設けた電気メス装置の全体構成を示す説明図、図5は、本発明に係る電気メス用排煙器具のもう一つの実施例を示す要部断面図である。
【0014】
図1〜図4中、1は本発明に係る電気メス用排煙器具、11はそのキャップ、12は吸引口、13は吸引ノズル、14は排気チューブ、14a は両面粘着テープ、2は電気メス本体、21はその頭部、22はメス先電極、23a及び23bはスイッチ、24はコード、31は排気パイプ、32はコネクタ、33は浄化器、33aは吸収液、34は排気ポンプ、35は流量調節バルブ、4は電源及び制御装置である。
【0015】
図1に示す実施例に係る電気メス用排煙器具1は、キャップ11と、先端に吸引口12を有する吸引ノズル13と、キャップ11の周壁の適宜の箇所から外部へ伸びるように設けられた排気チューブ14とから構成され、図2に示すように、電気メス本体2の頭部21に装着して使用するようになっている。
電気メス本体2の先端に取り付けられるメス先電極22は、その付け根部から一定の長さの領域が吸引ノズル13でカバーされるようにし、先端から約5mm〜15mm程度、望ましくは10mm程度を外部に露出させ、切開等の手術を支障なく行い得るようにする。このメス先電極の先端からの露出長さは、電極の形状や吸引ノズル13の太さ、排気量等にも左右されるが、これが5mm未満では視野が妨げられ、また15mmを超えると吸引力が低下するため、通常は5mm〜15mm程度、望ましくは10mm程度に調節する。
排気チューブ14の自由端は、コネクタ32を介して排気パイプ31に接続される。排気パイプ31の他端側は、直接又は間接的に排気ポンプ34(図4参照)に接続される。
なお、手術中に、排気チューブ14が邪魔にならないように、排気チューブ14が電気メス本体2に臨む外周側面に、排気チューブ14を電気メス本体2の外周側面に固定するための両面粘着テープ14a をあらかじめ貼り付けておくことが推奨される。
【0016】
電気メス本体2の形状はさまざまであるが、その頭部21の軸直角断面は、殆どの場合、ほぼ円形である。ただ、そのサイズがメーカーや機種によって少しづつ相違するので、それらに広く対応可能なように、キャップ11は、その軸直角断面が円形となるように、かつ、図示する如く、その径が先端側へ向かうにつれて次第に小さくなるようにテーパをつけて形成することが望ましい。
また、メス先電極22の長さや形状も種々相違するので、あらかじめ長目に作製した吸引ノズル13の長さを、メス先電極の先端から約5mm〜15mm程度が露出するように適宜切り詰めて使用するようにするとよい。
更にまた、排気チューブ14も、電気メス本体の長さや使用状況に応じて、最適の長さに切りそろえることができるようにすることが望ましい。
これらの観点から、図示した排煙器具1の材質は、僅かな弾力性及び柔軟性を有すると共に、排気時に凹まない程度の保形性を有する合成樹脂材料により作製することが望ましい。具体的には、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、シリコンゴム等々の素材が好適に用いられる。
なお、図2に示した排煙器具1は、透明であるように描かれているが、これは不透明であってもよく、着色、無着色の別も問わない。
排気パイプ31も、通常は、排気チューブ14と同様に柔軟な合成樹脂材料により作製されたものが用いられる。
【0017】
手術中は、メス先電極22に接触した患部組織が焼灼され、図3に示すように、多くの煙Sが発生するが、キャップ11内の空気を排気チューブ14を通じて連続的に排出することにより、煙Sは吸引ノズル13の先端の吸引口12から吸入され、キャップ11内へ導入された後、排気チューブ14を通じて排出される。
排気チューブ14による排気量は、図4中に示す流量調節バルブ35により調整し、煙の吸入、排出が円滑になされると共に、雑音等が発生しないようにする。
なお、使用後には、排煙器具1の内壁面に煙の成分である脂や炭がこびり付く。これらを洗浄して再使用することも不可能ではないが、その手間や衛生上の観点から、本発明に係る排煙器具1は原則としてディスポーザブルとすることが望ましい。価格的にも比較的安価に提供し得るからである。但し、この種の汚れに対する洗浄力の優れた洗剤の存在、その他特別の理由がある場合等においては、再使用を前提とした製品として提供することも自由である。
【0018】
排気チューブ14を通じて排出される煙は、図4に示すように、浄化器33を通過させることにより、脂や炭、ウィルスその他の煙の成分を除去することが推奨される。
即ち、手術中の出血等による体液をチューブ等で吸引して除去するため、既存の手術室にもそのバックアップ設備として、上記排気ポンプ34や吸引した血液等を回収するタンク等が常備されている。しかしながら、電気メスの使用時に発生する煙については、これまでは単に手術室の換気設備により室外に排出するだけで済ませていたため、手術室内には、前記排煙器具1により捕集された煙を有効に分離除去する装置は備えられていない。そのため、本発明においては、上記排気パイプ31と排気ポンプ34の間に、排出される煙の成分を吸着捕集する浄化器33を特別に設けることが望まれるものである。
図示する如く、浄化器33内には水、アルコール水溶液等の吸収液33aを収容し、排気パイプ31を通じて導入される煙をこの吸収液33a中に導いてこれを通過させることにより、煙の成分を吸着捕集せしめるようにする。煙成分の溶け込んだ吸収液33aは、手術終了後に滅菌処理等を施した上、廃棄する。
このように浄化器33を設けることにより、排気ポンプ34や流量調節バルブ35内が煙成分で汚染されるのも防止できる。
なお、浄化器33の構成は、図示したものに限らず、本発明の目的を達成し得る範囲で、公知の各種浄化器を広く利用できるものである。
【0019】
次に、図5を参照しつつ、本発明に係る電気メス用排煙器具のもう一つの実施例について説明する。
なお、図5中、(B)図は、(A)図中のb−b線に沿った断面図であり、(C)図は、(A)図中のc−c線に沿った断面図である。
図5中、25は導管、26はその先端孔、27は凹溝であり、その他、図1〜図4中における参照番号と同一の番号を付したものは、図1〜図4中における構成要素と同一の構成要素を示している。また、これらの図では、本発明の説明に必要な構成要素だけを示し、電気メス本体2内に収容された各種部品等は省略してある。
【0020】
図1〜図4に示した実施例においては、キャップ11内へ導入された煙は、キャップ11の周壁に設けた排気チューブ14を通じて排出されるように構成されていたが、図5に示す実施例においては、電気メス本体2の側壁面から電気メス本体の内部を通過して先端部まで伸びる導管25が設けられ、その孔26の内部に排気パイプ31を挿通し、この排気パイプ31を通じてキャップ11内の煙を排出するように構成してある。
また、電気メス本体2の側壁面には、上記導管25へ続く凹溝27が軸方向に沿って後端部まで延びるよう形成され、この凹溝27内に排気パイプ31を嵌め込むことにより、手術中に排気パイプ31が手元で邪魔にならないようになっている。
或いはまた、導管25を、電気メス本体2の後端部(コード24が取り付けられた側)から先端部まで電気メス本体2の内部を直線状に貫通するように設け、その内部に排気パイプ31を直接挿通したり、或いは、排気パイプ31と接続可能なディスポーザブルで柔軟なチューブや直棒状の硬質のパイプ(請求項5において単に「チューブ」という。)を挿通するようにしてもよい。
【0021】
この図5に示す実施例のものは、電気メス本体2自体に排気パイプ31等を挿通するものであるから、電気メス本体のメーカーが、本発明に係る排煙器具のキャップ11を装着することを前提として電気メス本体を製造する場合に採用され得る構成である。
そのように、本発明に係る排煙器具を使用することを前提に電気メス本体が製造され、そのメーカーによりキャップ11等も製造される場合には、キャップ11は、これが取り付けられるべき電気メス本体にのみ適合する形状に、硬質のプラスチックにより作製されてもよく、また、電気メス本体側にも、キャップ11が外れたりしないようにするための突起や係止具を設けるようにしてもよい。
【0022】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、さまざまな変更実施例が可能である。
即ち、例えば、短い電極を使用する場合には、キャップ11に吸引ノズル13を設けることなく、キャップ11の先端部に直接吸引口12を形成してもよく、或いはまた、図2に示すような実施例において、両面粘着テープで排気チューブ14を電気メス本体に固定する代わりに、電気メス本体の後端部近くに排気チューブ14を止めておく係止具を設けてもよく、従って、本発明は、その目的の範囲内において上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成されるから、本発明によるときは、次のような作用効果を達成することができる。
(1)電気メス使用時に発生する煙及び臭気を効率よく除去でき、臭気による不快感を解消すると共に、煙に含まれるウィルス等による健康上の被害を予防することができる。
(2)手術野がクリアに保たれ、手術の的確かつ迅速な遂行が可能になる。
(3)キャップ11を、その先端側へ向けて次第に縮径するテーパ状に形成したり、僅かな弾力性と柔軟性を有する合成樹脂で作製することにより、既存の殆どの電気メスに取り付けることが可能であり、特別の設備を必要とすることなく、広く利用できる。
(4)比較的シンプルな構成であるため、安価に製造でき、従って、使い捨て可能で衛生的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気メス用排煙器具の一実施例を示す外観図である。
【図2】図1に示した排煙器具を電気メスの頭部に装着した状態を示す側面図である。
【図3】本発明に係る排煙器具の機能を説明するための拡大断面図である。
【図4】図1に示した排煙器具を備えると共に、排出される煙の浄化器を設けた電気メス装置の全体構成を示す説明図である。
【図5】本発明に係る電気メス用排煙器具のもう一つの実施例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 排煙器具
11 キャップ
12 吸引口
13 吸引ノズル
14 排気チューブ
14a 両面粘着テープ
2 電気メス本体
21 頭部
22 メス先電極
23a, 23b スイッチ
24 コード
25 導管
26 孔
27 凹溝
31 排気パイプ
32 コネクタ
33 浄化器
33a 吸収液
34 排気ポンプ
35 流量調節バルブ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a smoke elimination device capable of effectively removing smoke and odor generated during an operation using an electric scalpel, and an electric scalpel device having the same.
[0002]
[Prior art]
The electric scalpel performs incision, hemostasis, coagulation, etc. of the tissue by cauterizing the affected tissue by passing a high-frequency current through the scalpel electrode, and requires less bleeding than a normal scalpel. Widely used.
However, when an electric scalpel is used, there is a problem that a large amount of smoke and an unpleasant odor are generated when cauterizing the tissue.
At the time of cauterization, moisture etc. evaporates instantaneously, and the surrounding tissue becomes fine particles and scatters by a kind of explosive action, so that the generated smoke contains not only the carbides and water vapor of the tissue, Virus (eg, hepatitis virus) and prions (abnormal proteins that are pathogens of mad cow disease). Therefore, if a surgeon or an assistant in the operating room inhales this smoke, there is a concern that it is harmful to health.
In addition, there is a problem that the generated smoke makes it difficult to see the operation field, which hinders accurate and prompt execution of the operation.
[0003]
Conventionally, in the medical field of performing surgery in a non-laparotomy state using a laparoscope, there is no place for smoke to escape and accumulates in the abdominal cavity, causing a serious problem. Has been proposed.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 05-329164 A
However, there has not been provided an affordable device capable of efficiently removing smoke and odor generated in a normal surgical operation using an electric scalpel performed in an open space.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problems, and an object thereof is to provide a simple, inexpensive, and disposable, which can efficiently remove smoke and odor generated during operation with an electric scalpel. It is an object of the present invention to provide a sanitary smoke exhaust device and an electric scalpel device having the same.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention is to
A detachable cap which is mounted on the head of the electric scalpel body so as to cover the head, and which has a suction port formed at the tip end thereof, through which a scalpel electrode penetrates, and which sucks outside air around the scalpel electrode; And a cap air discharge means for guiding outside air introduced into the cap from the air to the exhaust pipe.
[0008]
It is recommended that the suction port protrude outward from the tip of the cap and be formed at the tip of a suction nozzle that covers an area of a certain length from the base of the knife tip electrode.
In that case, it is desirable that the suction nozzle be configured so that it can be appropriately cut in accordance with the length of the knife tip electrode.
[0009]
As one mode of the air discharge means in the cap, an exhaust tube may be provided at an appropriate position on the peripheral wall of the cap, and the exhaust pipe may be connected to the exhaust tube.
In that case, it is recommended to provide a double-sided adhesive tape for fixing the exhaust tube to the outer peripheral surface of the electric knife body, on the outer peripheral surface of the exhaust tube facing the electric knife body.
As another mode of the air discharge means in the cap, a hole is formed in an outer peripheral wall of the electric knife body so as to open in a distal end region of the electric knife body, and the exhaust pipe or a tube connected thereto is inserted into the hole. Can be adopted.
[0010]
In one form of the cap, it is recommended that the cap be formed so that its cross section at right angles to the axis is substantially circular, and be formed in a tapered shape whose diameter becomes gradually smaller toward the distal end side.
As the material of the cap, a synthetic resin material having a slight elasticity and flexibility that can be adapted to the shape of the head of the electric knife body and having a shape retaining property that is not depressed when exhausted by the exhaust pipe is used. It is recommended that
[0011]
It is preferable to provide a purifier between the exhaust pipe and the exhaust pump for adsorbing and trapping the components of the exhausted smoke.
[0012]
Still further, the object of the present invention is to
An electric knife comprising: an electric scalpel body, a power supply and a control device for supplying a high-frequency current thereto and controlling the operation of the electric scalpel body, and the above-described various types of electric scalpel smoke exhaust devices. This can also be achieved with a scalpel device.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to the drawings.
1 is an external view showing an embodiment of an electric scalpel smoke exhaust device according to the present invention, FIG. 2 is a side view showing a state in which the smoke exhaust device shown in FIG. FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view for explaining the function of the smoke exhaust device according to the present invention, and FIG. 4 is an electric scalpel provided with the smoke exhaust device shown in FIG. FIG. 5 is an explanatory view showing the entire configuration of the apparatus, and FIG. 5 is a cross-sectional view of a main portion showing another embodiment of the electric scalpel smoke exhaust device according to the present invention.
[0014]
1 to 4, reference numeral 1 denotes a smoke exhaust device for an electric scalpel according to the present invention, 11 denotes a cap thereof, 12 denotes a suction port, 13 denotes a suction nozzle, 14 denotes an exhaust tube, 14a denotes a double-sided adhesive tape, and 2 denotes an electric scalpel. Main body, 21 is its head, 22 is a female tip electrode, 23a and 23b are switches, 24 is a cord, 31 is an exhaust pipe, 32 is a connector, 33 is a purifier, 33a is an absorbent, 34 is an exhaust pump, and 35 is an exhaust pump. The flow control valves 4 and 4 are a power supply and a control device.
[0015]
The smoker 1 for an electric scalpel according to the embodiment shown in FIG. 1 is provided so as to extend from a cap 11, a suction nozzle 13 having a suction port 12 at a distal end, and an appropriate portion of a peripheral wall of the cap 11 to the outside. As shown in FIG. 2, the exhaust tube 14 is attached to the head 21 of the electric scalpel body 2 for use.
The scalpel tip electrode 22 attached to the tip of the electric scalpel body 2 is designed such that an area of a fixed length from the base is covered with the suction nozzle 13 and about 5 mm to 15 mm, preferably about 10 mm from the tip. So that surgery such as incision can be performed without any trouble. The length of the exposed end of the female tip from the tip depends on the shape of the electrode, the thickness of the suction nozzle 13, the displacement, etc. If it is less than 5 mm, the visual field is obstructed. Is usually adjusted to about 5 to 15 mm, preferably about 10 mm.
The free end of the exhaust tube 14 is connected to the exhaust pipe 31 via the connector 32. The other end of the exhaust pipe 31 is connected directly or indirectly to an exhaust pump 34 (see FIG. 4).
During the operation, a double-sided adhesive tape 14 a for fixing the exhaust tube 14 to the outer peripheral surface of the electric knife body 2 is provided on the outer peripheral surface of the electric knife body 2 so that the exhaust tube 14 does not interfere with the operation. It is recommended to paste in advance.
[0016]
Although the shape of the electric scalpel body 2 varies, the cross section perpendicular to the axis of the head 21 is almost circular in most cases. However, the size of the cap 11 is slightly different depending on the manufacturer and the model, so that the cap 11 has a circular cross section perpendicular to the axis and has a diameter as shown in FIG. It is desirable to form it with a taper so that it gradually becomes smaller as it goes toward.
In addition, since the length and shape of the knife tip electrode 22 are variously different, the length of the suction nozzle 13 prepared in advance is appropriately cut and used so that about 5 mm to 15 mm is exposed from the tip of the knife tip electrode. It is good to do it.
Furthermore, it is desirable that the exhaust tube 14 can also be cut to an optimum length according to the length of the electric knife body and the use condition.
From these viewpoints, it is desirable that the illustrated material of the smoke exhaust device 1 is made of a synthetic resin material having a slight elasticity and flexibility, and having a shape retaining property that is not depressed when exhausted. Specifically, for example, materials such as polypropylene, polyethylene, polyvinyl chloride, and silicone rubber are suitably used.
Although the smoke exhaust device 1 shown in FIG. 2 is depicted as being transparent, it may be opaque and may be colored or uncolored.
The exhaust pipe 31 is usually made of a flexible synthetic resin material like the exhaust tube 14.
[0017]
During the operation, the affected tissue in contact with the scalpel tip electrode 22 is cauterized, and as shown in FIG. 3, a lot of smoke S is generated, but by continuously discharging the air in the cap 11 through the exhaust tube 14, The smoke S is sucked through the suction port 12 at the tip of the suction nozzle 13, introduced into the cap 11, and then discharged through the exhaust tube 14.
The amount of air exhausted by the exhaust tube 14 is adjusted by a flow control valve 35 shown in FIG. 4 so that smoke is smoothly inhaled and exhausted and noise is not generated.
After use, fat or charcoal, which is a component of smoke, sticks to the inner wall surface of the smoke exhaust device 1. It is not impossible to wash and reuse these, but from the viewpoint of the labor and hygiene, it is desirable that the smoke exhaust device 1 according to the present invention is disposable in principle. This is because it can be provided relatively inexpensively. However, in the case where there is a detergent having excellent detergency against this kind of dirt, or when there are other special reasons, the product can be freely provided as a product premised on reuse.
[0018]
As shown in FIG. 4, it is recommended that the smoke discharged through the exhaust tube 14 be passed through a purifier 33 to remove fat, charcoal, virus, and other smoke components.
That is, in order to remove body fluids caused by bleeding during the operation by suction with a tube or the like, the existing operating room is also provided with a backup device for the exhaust pump 34 and a tank for collecting the sucked blood and the like. . However, the smoke generated when the electric scalpel is used has only been discharged outside the room by the ventilation system of the operating room, so that the smoke collected by the smoke exhaust device 1 is placed in the operating room. No device is provided for effective separation and removal. Therefore, in the present invention, it is desired that a purifier 33 that adsorbs and collects the components of the smoke to be discharged be specially provided between the exhaust pipe 31 and the exhaust pump 34.
As shown in the figure, an absorbent 33a such as water or an aqueous alcohol solution is accommodated in the purifier 33, and the smoke introduced through the exhaust pipe 31 is guided into the absorbent 33a and passed therethrough, whereby the components of the smoke are increased. To be adsorbed and collected. The absorbent 33a in which the smoke component is dissolved is sterilized after the operation, and is discarded.
By providing the purifier 33 in this way, it is possible to prevent the exhaust pump 34 and the flow control valve 35 from being contaminated with smoke components.
The configuration of the purifier 33 is not limited to the illustrated one, and various known purifiers can be widely used as long as the object of the present invention can be achieved.
[0019]
Next, another embodiment of the electric scalpel smoke exhaust device according to the present invention will be described with reference to FIG.
5 (B) is a cross-sectional view taken along line bb in FIG. 5 (A), and FIG. 5 (C) is a cross-sectional view taken along line cc in FIG. 5 (A). FIG.
In FIG. 5, 25 is a conduit, 26 is a front end hole, 27 is a concave groove, and other components denoted by the same reference numerals as those in FIGS. The same constituent elements as the elements are shown. In these drawings, only the components necessary for the description of the present invention are shown, and various parts and the like housed in the electric knife main body 2 are omitted.
[0020]
In the embodiment shown in FIGS. 1 to 4, the smoke introduced into the cap 11 is configured to be discharged through the exhaust tube 14 provided on the peripheral wall of the cap 11. In the example, a conduit 25 is provided extending from the side wall surface of the electric knife body 2 to the distal end portion through the inside of the electric knife body, an exhaust pipe 31 is inserted into the hole 26, and a cap is inserted through the exhaust pipe 31. 11 is configured to discharge the smoke.
On the side wall surface of the electric scalpel body 2, a concave groove 27 leading to the conduit 25 is formed so as to extend in the axial direction to the rear end, and by fitting the exhaust pipe 31 into the concave groove 27, During the operation, the exhaust pipe 31 is kept out of the way at hand.
Alternatively, the conduit 25 is provided so as to linearly penetrate the inside of the electric scalpel body 2 from the rear end (the side where the cord 24 is attached) to the front end of the electric scalpel main body 2, and the exhaust pipe 31 May be inserted directly, or a disposable and flexible tube or a straight rod-shaped hard pipe (referred to simply as "tube" in claim 5) connectable to the exhaust pipe 31 may be inserted.
[0021]
In the embodiment shown in FIG. 5, since the exhaust pipe 31 and the like are inserted into the electric scalpel main body 2, the maker of the electric scalpel main body attaches the cap 11 of the smoke exhausting device according to the present invention. This is a configuration that can be adopted when the electric knife body is manufactured on the premise of
Thus, when the electric scalpel body is manufactured on the premise that the smoke evacuating device according to the present invention is used, and the cap 11 or the like is also manufactured by the maker, the cap 11 is attached to the electric scalpel body to which it is to be attached. It may be made of a hard plastic so as to conform only to the above, and the electric knife body side may be provided with a projection or a locking member for preventing the cap 11 from coming off.
[0022]
Note that the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modified embodiments are possible.
That is, for example, when a short electrode is used, the suction port 12 may be formed directly at the tip of the cap 11 without providing the suction nozzle 13 in the cap 11, or as shown in FIG. In the embodiment, instead of fixing the exhaust tube 14 to the electric knife body with a double-sided adhesive tape, a locking member for stopping the exhaust tube 14 near the rear end of the electric knife body may be provided. Embraces all modifications within the scope of that object that would be readily apparent to one skilled in the art from the above description.
[0023]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, according to the present invention, the following operational effects can be achieved.
(1) Smoke and odor generated when an electric scalpel is used can be efficiently removed, discomfort due to odor can be eliminated, and health damage due to viruses contained in smoke can be prevented.
(2) The surgical field is kept clear, and the operation can be performed accurately and quickly.
(3) The cap 11 is attached to most existing electric scalpels by forming the cap 11 into a tapered shape whose diameter gradually decreases toward the tip end side or by using a synthetic resin having a slight elasticity and flexibility. It can be widely used without requiring special equipment.
(4) Since it has a relatively simple configuration, it can be manufactured at low cost, and is therefore disposable and sanitary.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external view showing an embodiment of an electric scalpel smoke exhaust device according to the present invention.
FIG. 2 is a side view showing a state in which the smoke exhaust device shown in FIG. 1 is mounted on the head of an electric scalpel.
FIG. 3 is an enlarged sectional view for explaining the function of the smoke exhauster according to the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view showing an overall configuration of an electric scalpel device provided with the smoke exhaust device shown in FIG. 1 and a purifier for exhaust smoke.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a main part showing another embodiment of the electric scalpel smoke exhaust device according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Smoke exhaust equipment 11 Cap 12 Suction port 13 Suction nozzle 14 Exhaust tube 14a Double-sided adhesive tape 2 Electric knife main body 21 Head 22 Female tip electrodes 23a and 23b Switch 24 Cord 25 Conduit 26 Hole 27 Groove 31 Exhaust pipe 32 Connector 33 Purification Vessel 33a Absorbent liquid 34 Exhaust pump 35 Flow control valve