JP2004086890A - アプリケーションプログラムの供給方法、スマートカード、スクリプト供給方法、端末装置およびアプリケーションプログラムを有する記憶媒体 - Google Patents

アプリケーションプログラムの供給方法、スマートカード、スクリプト供給方法、端末装置およびアプリケーションプログラムを有する記憶媒体 Download PDF

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助田 浩子
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Abstract

【課題】高度な情報記憶能力を持ち、高いセキュリティを実現できるICカードシステム上の、ゲームをはじめとするアプリケーションプログラムにおいて、汎用性を増して複数種類のゲームを入れ替え可能にする方式を提供する。
【解決手段】共通化できる処理部分を部品化し、ゲームの定義をスクリプト記述したものを必要に応じて端末から入れ替える。プログラム中には、スクリプトを解釈・実行するインタープリタ、スクリプトの入れ替えを制御する制御部、ポイントデータおよびゲーム実行権の管理を行なう制御部を用意し、これにより動的にゲームの種類を入れ替え可能にするとともに、ひとつのアプリケーションで複数種類のゲームを取り扱い可能にする。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アプリケーションプログラムの供給方法、スマートカード、スクリプト供給方法、端末装置およびアプリケーションプログラムを有する記憶媒体に関し、特に、高いセキュリティを持つコンピュータシステム、特に、不揮発性メモリにアプリケーションプログラムを格納し、カード内部でアプリケーションプログラムを実行することが可能なICカードを核としたコンピュータシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICチップにCPU(Central Processing Unit)を内蔵し、カード内部での演算を行なうことができるICカード(あるいはスマートカードと称する)は、高度な情報記憶能力を持ち、高いセキュリティを実現できることから、さまざまな分野での利用が期待され、特に電子マネーなど金融分野において、近年積極的に導入が進められている。
【0003】
最近では、1枚のカード上に安全に複数のアプリケーションを共存できるようなカードOS(Operating System)が一般化してきた。これらマルチアプリケーション対応カードOSとしては、Mondex International社による“MULTOS”や、Sun Microsystems社による“Java Card”(Javaは登録商標である)などが知られている。こうしたOSによって管理されるマルチアプリケーション対応ICカードでは、アプリケーションプログラム間の独立性が高くなるように制御されており、安全に複数のアプリケーションを共存させられるだけでなく、発行後のカードに新たにアプリケーションプログラムを追加したり、不要なアプリケーションプログラムを削除したりすることも可能となっており、単なる情報格納媒体としてではなく、安全なコンピュータとしてみなすことができる。カードの持つ高いセキュリティを活かし、あるいは従来の磁気カード機能の置き換えという観点から、クレジットカードや電子マネーなどの金融分野での応用、特に複数アプリケーションの連携などが期待されている。
【0004】
従来から、顧客囲い込みの一手段として、ポイントシステムあるいはロイヤリティプログラム(以下、ポイントシステムと称する)といったシステムが一般化している。これは、「カードの利用に応じてポイントが加算されその点数の蓄積により所定のサービスが受けられるシステム」と定義され、ポイント獲得による特典への期待から、店舗やカードの利用を促すといった効果を狙っている。システムの例として商店街のスタンプカードやデパートなどのポイントシステム、あるいは航空会社のマイレージプログラムのようなものがある。一例としてデパートのポイントシステムを例に挙げると、会員はカードを所持し、該当デパートで買い物をする際にカードを提示すると、購入履歴とともに売り上げに応じてポイントが蓄積され(例えば1000円の買い物ごとに20ポイント付加)、ポイントがある一定たまると、そのデパートで利用できる商品券と引き換えることができる(例えば1000ポイントで1000円の商品券と交換。つまり、5万円の買い物につき会員は1000円分の割引が受けられる計算となる)。キャンペーン期間中はポイント付加の割合が倍になったり、1年間の購入額がある一定の金額以上に達すると割引率が高くなったりすることで、消費者の購買意欲を煽るものである。別の例として、航空会社のマイレージプログラムでは、購入額ではなく飛行距離を積算し、ある一定の飛行距離に達すると無料航空券やシートのアップグレードサービスが受けられるというようなシステムもある。この場合も、会員の利用履歴に応じてサービスを与えることにより、会員が同じ航空会社を選択する動機づけを与えるものである。こういったポイントシステムをICカード化することにより、カード利用者のポイントがカード上で正しく管理することが可能となる。マルチアプリケーション対応ICカードにおいては、電子マネーやクレジットカード機能などと組み合わせることで、複数アプリケーションを効果的に連携することも可能となる。
【0005】
以上述べたようなマルチアプリケーション対応ICカードの特性を活かしたカード上のアプリケーションのひとつとして、ポイントシステムにゲーム機能を付加し、カードに格納されたゲームを実行した結果に応じてポイントの値を連動させる「ゲーム付きポイントシステム搭載ICカードシステム」が提案されてきた。これは、特願平10−239812号および特願平10−321684号にて出願済みである。これらの発明の中では、ユーザがゲームを実行することのできる回数を「ゲーム実行権」と定義し、このゲーム実行権とゲーム実行の結果であるポイントの値を管理することで、ICカードプログラム中で安全にゲームを実行可能な方法について提案した。
【0006】
また、これとは別に、ICカード上でポイントシステムの管理を行う方法として、ポイント管理プログラムの中に複数の固有プログラムを有するシステムも提案されている。このシステムは特願平10−307216号にて出願されており、この方法によれば、販売店ごとに固有プログラムをポイント管理プログラムの中に埋め込むことにより、ひとつのポイントアプリケーションプログラムで、複数の販売店向けのポイントを管理することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
“MULTOS”をはじめとするマルチアプリケーション対応OSは、セキュリティの観点から、各々が所定のロード機構を持っている。ロード機構では、アプリケーションをダウンロードする場合に、ダウンロードしたアプリケーションプログラムが改竄されていないか、正当な開発者が開発したものか、カードにそのアプリケーションプログラムをダウンロードする権利があるかといった項目のチェックを行なう。例えば、改竄の有無は、アプリケーションプログラムのハッシュ値を認証局(CA)の秘密鍵で署名したデータをアプリケーションプログラムに付随させ、カードで再計算したハッシュ値と比較一致するかで検証を行なうことができる。これらのチェックはICカードの安全性を左右するため、各カードごとに厳格な手順が規定されており、また転送されるアプリケーションプログラムも所定のデータ形式を持っていないとダウンロードできない仕組みになっている。この規定をアプリケーション発行スキームと呼ぶ。
【0008】
このため、マルチアプリケーション対応OSを搭載したICカードにアプリケーションプログラムをロードするためには、上記のアプリケーション発行スキームに従い、所定のアプリケーション認定および登録の手続きを行なわなければならない。そのため、原理的には発行後のカード上でアプリケーションプログラムの入れ替えが可能であるとはいえ、実際にアプリケーションプログラムの入れ替えを行なうためには、かなりの手間と時間が必要になることになる。これはICカードの安全性を保つためであり、通常の金融系アプリケーションであれば、それほど頻繁にプログラムの内容が変更されることもないために大きな問題とはならない。
【0009】
しかし、ゲームアプリケーションの場合には、ゲームの種類にバリエーションがないとユーザが飽きてしまう可能性が大きく、ゲームの内容をこまめに変更したいという要望が大きい。ゲームの種類をこまめに入れ替えたいという要望に対して、毎回アプリケーション認定・登録の手続きを行っていたのでは、手続きが煩雑でありゲームアプリケーションの特長を活かしきることができない。
【0010】
また、異なる種類のゲームごとに別々のアプリケーションプログラムを開発・配布していたのでは、古い種類のゲームで得たポイントを新しい種類のゲームに移行する際の手続きが必要となり、このためのポイント管理が煩雑となるという問題点がある。
【0011】
開発の面でも、類似した機能を持つアプリケーションを毎回別々に開発していたのでは、処理に無駄が多くなるし、たくさんの種類のゲームアプリケーションの開発・配布の間で、発行管理やカードへのロード時の配布管理が必要となる。
【0012】
さらに、“MULTOS”や“Java Card”といったいくつかの異なるICカード用OSが混在する現状においては、ICカード上のゲームアプリケーションプログラムを、ゲームの種類を変えるたびに複数のプラットフォーム上に別々に構築する必要があり、開発工数が大きくなるという問題点がある。
【0013】
なお、これらの問題はゲームアプリケーションに限った問題ではなく、処理内容を頻繁に変更したいICカード上のアプリケーションにおいては、同様の問題が生じることが予想される。
【0014】
本発明の目的は、ICカード上で実行するゲームアプリケーションにおいて、ゲームのバリエーションを増やした場合であっても、煩雑なアプリケーションプログラム入れ替え処理が不要となり、これにより手軽に複数種類のゲームをカードの上で扱うことのできるとともに、OSの違いに依存せずに新しいゲームを開発可能とするような、ゲームアプリケーションプログラムを提供することにある。
【0015】
またこれをゲームアプリケーションだけでなく、一般のアプリケーションにも拡張するならば、本発明の別の目的は、ICカードのアプリケーションにおいて、処理のバリエーションを増やした場合にも煩雑なアプリケーションプログラム入れ替え処理が不要となり、これにより手軽に複数種類の処理を扱うことのできるともに、OSの違いに依存せずに新しいゲームを開発可能とするような、ICカード上のアプリケーションプログラムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、ICカード上の単一のアプリケーションプログラムで複数種類のゲームを扱うための手段を提案する。
【0017】
まず考えられる方針は、ゲーム実行の結果であるポイントデータおよびゲーム実行権を取り扱うための部分(データ格納部および処理部)を複数ゲーム間で共有することである。ゲームプログラムの処理において、ポイントデータおよびゲーム実行権の管理部分を共通化してしまえば、ゲームによって異なるのは、実際にゲーム結果を判定するアルゴリズムだけと考えて良い。
【0018】
しかし、それほど複雑な計算を行なえるとは言い難いICカード上で主に実行されるゲームの種類を吟味すると、ゲーム実行部分は、「端末経由でユーザから送られるデータを受信」「乱数の発生」」「簡単な加減算」「データの格納」「データの比較と分岐」程度の処理とその組み合わせを繰り返すものであることがわかる。これらの処理を行なう部分を「コンポーネント」として部品化すると、それぞれのゲームの定義は、これらのコンポーネントの呼出し順序を定義する「スクリプト」のようなもので表現することができる。 つまり、ICカードのひとつのアプリケーションプログラム中に、ゲームを実行するための処理を行なう処理部品「コンポーネント」と、スクリプトを解釈・実行する「インタープリタ」を用意すれば、プログラム外部で生成されたゲーム定義用の「スクリプト」を実行することで異なるゲームの処理を行なうことができる。
【0019】
また、このスクリプトを必要に応じて端末を通じてアプリケーションプログラム外部から入れ替えられるようにすれば、ICカード上の単一のゲームアプリケーションプログラムによって、異なる複数種類のゲームを実行することが可能となる。
【0020】
しかし、スクリプトの入れ替え・追加を可能とした場合に、ここでどんなスクリプトでもアプリケーションプログラム内部に格納してしまったとしたら、悪意のあるスクリプトによりゲーム結果のポイントが不正な値にされてしまう可能性もあり、せっかくのICカードOSの持つセキュリティが活かされないことになる。そこで、OSの定義したアプリケーションプログラム発行スキームの代わりに、アプリケーション内部で擬似的な発行スキームを規定することで、不正なスクリプトが格納されないように制御しなければならない。具体的には、スクリプトの入れ替えを制御する制御部を用意し、不正なスクリプトが格納されないようにする必要がある。
【0021】
つまり、OSの持つアプリケーションプログラム発行スキームの代わりに、アプリケーションプログラムが擬似的なゲーム発行スキームを用意し、安全性を確保するとともに、アプリケーションプログラム内部でスクリプトの解釈・実行を行なう処理部を用意することで、限られた機能ではあるが異なる種類のゲームを単一のプログラムで実行することを可能とするものである。
【0022】
また、ゲームの結果に応じて値が変化し、後で所定のサービス(物品との交換など)が受けられるポイントデータについては、複数のゲーム間で共通に処理できることはもちろんであるが、カード内部に格納するゲーム定義スクリプトにゲーム発行元の情報を付け加えておくことにより、ポイントも発行元ごとに管理することが可能となる。
【0023】
従って、本発明が課題を解決する手段としては、以下の6つの項目が挙げられる。
【0024】
まずICカード側の手段としては、
(1)以下の要素からなるアプリケーションプログラム:
(a)ゲーム実行コンポーネント:ゲームを実行するために必要な、カードプログラム中の処理を集めた部品
(b)ゲーム定義スクリプト格納部:コンポーネントの実行順序を定めたスクリプトを格納するエリア
(c)スクリプトインタープリタ:ゲーム定義スクリプトを解釈・実行するインタープリタ
(d)ポイントデータ格納部・処理部:ゲームの結果として変化するポイントの値を格納するエリアおよび、ポイントデータを管理する処理部
(e)ゲーム実行権格納部・処理部:ゲームを実行する権利に関する値を格納するエリアおよび、ゲーム実行権を管理する処理部
(f)コマンド処理部:端末からのコマンドを処理し、プログラム内部での各処理を呼び出す処理部
以上が必須であり、これに加えて必要に応じて、
(2)ゲーム定義スクリプト格納処理部:ゲーム定義スクリプトの格納および入れ替えを管理する機能を持つ。アプリケーションプログラムが規定するゲーム発行スキームに基づき処理する。
【0025】
(3)発行元別ポイント管理機能:発行元別にポイントおよびゲーム実行権を管理する機能を持つ。
【0026】
が用意される。
【0027】
次に、このICカードを取り扱うための端末装置としては、
(4)ゲーム発行機能:所定のプロトコルによってICカードとデータ通信を行ない、ゲーム定義スクリプトデータあるいは/およびゲーム実行権データをICカードに対して発行する機能を持つ。ゲーム定義スクリプトとゲーム実行権は、別々に管理される場合も、同一のものとして管理される場合もあり得る。
【0028】
(5)ゲーム実行機能:所定のプロトコルによってICカードとデータ通信を行ない、ゲームを実行するためのコマンドによってゲームを実行する。ユーザがゲームを実行できるようなユーザインタフェースも必要である。
【0029】
(6)ポイント演算機能:所定のプロトコルによってICカードとデータ通信を行ない、カードに格納されたポイントデータに対する値の取得および新しい値の設定(主に減算)を行なう。ポイントデータが発行元別に管理されている場合には、発行元別の識別子を付けてポイント演算を行なう。
【0030】
が必要となる。(4)から(6)までの各機能は、すべて同一の端末にあっても良いし、別々の端末に機能を分担して持たせても良い。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1に、ICカードを用いたゲーム付きポイントシステムのサービスイメージ図を示す。システムは大きく分けて、サービスを提供するサービスプロバイダ側(101)とサービスを受けるユーザ側(109)に分けられる。サービスプロバイダ側(101)は、ゲームアプリケーションをICカードおよび端末に供給するアプリケーション提供者(102)、ゲームの運営を管理するサービス管理者(103)、各ユーザへのゲームの供給やポイント交換などを行う店舗(104)から構成される。ここで、アプリケーション提供者(102)とサービス管理者(103)は双方の役割を兼ねることもあるし、分担する場合もある。店舗(104)は通常の場合、別々の地点に複数存在するが、1箇所だけでアプリケーション提供者(102)やサービス管理者(103)と同一となる場合もある。ユーザ側(109)は、ひとり以上のユーザ(113)から構成され、それぞれのユーザ(113)はICカード(110)を1枚以上所有している。ユーザ(113)は、カード内部でゲームを実行するための入出力機能を持った、ユーザ用ゲーム実行端末(111)を保有している場合もある(必須ではない)。この、ユーザ用ゲーム実行端末(111)は、機能をゲーム実行だけに限定する必要はなく、ICカード(110)への入出力機能を備えておりゲーム実行を補助するものであれば、ICカード用リーダライタ(Reader/Writer:ICカードに対するアクセスを行う装置)を備えた通常のPC(Personal Computer:パーソナルコンピュータ)であっても、カード内の残高照会などを行う機能を持つICカード取扱専用携帯端末であってもよい。
【0032】
アプリケーション提供者(102)は最初に、各ユーザ(113)のICカード(110)に対してゲームアプリケーションのロードを行う。ICカード(110)がユーザ(113)に対して発行された時点で、ゲームアプリケーションがカード内にロードされている場合もあるが、カード発行後にもゲームアプリケーションを自由にカードにロードすることができることが、マルチアプリケーション対応OS搭載ICカードの特長である。アプリケーションロードに関わる情報は、以下に述べるゲーム管理データ(106)に反映される場合もある。
【0033】
サービス管理者(103)は、本ゲーム付きポイントシステムに関する各種情報を集めたゲーム管理用データ(106)から必要なデータを受け、ゲーム管理用サーバ(107)にてゲーム用の各種パラメータを各店舗(104)の店舗用端末(108)に対して配信する。
【0034】
店舗(104)では、ユーザ(113)の店舗利用(買い物など)に応じて、ICカード(110)に対してゲームの実行権あるいはゲームパターンを発行する。ここで、ゲームの実行権とはユーザがゲームを実行する権利であり、ゲーム実行後には消滅する。ゲームパターンは、ICカード内で実行するゲームの各種パラメータのことであり、ゲーム実行権を含む。
【0035】
ユーザ(113)は、ICカード(110)にゲーム実行権が与えられた状態で、ユーザ用ゲーム実行端末(111)あるいは店舗(104)に備え付けられた店舗内ゲーム実行端末(112)(店舗側が管理する端末。ユーザ用ゲーム実行端末と同様、ゲーム実行機能だけに限定する必要はなく、ICカードとのインタフェースとゲーム実行機能があれば形状は問わない)を通じて、カード内部のゲームの実行を行う。ゲーム実行の結果に応じて、ICカード(110)内のポイントの値が更新される。
【0036】
このポイントを店舗(104)にて商品や賞金と交換する。ゲームの発行状況やユーザの実行履歴、ポイントの交換履歴などのデータは随時ゲーム管理用データ(106)に蓄積され、次回のゲームパラメータ生成やゲーム発行にフィードバックされる。このように、ゲームの最新のデータを用いて、サービス管理者がゲームのパラメータを動的に制御することにより、サービスプロバイダ側(101)ではシステム全体の状況を管理することが可能となる。
【0037】
次に、図2を用いて、マルチアプリケーションICカード上のプログラム実行における情報の流れについて簡単に説明する。ICカード(110)は、カードOS(201)と入出力インタフェース(202)を備え、ひとつ以上のアプリケーションプログラム(203)が、所定の手順によりロードされている。図中で、アプリケーションプログラム(203)とアプリケーションプログラム(203’)とは別の独立したプログラムであり、双方が他方のデータに不正にアクセスすることは禁止されている。端末(120)には、ICカード用リーダライタ(161)および入出力インタフェース(164)と端末OS(163)とを備え、ICカード中のアプリケーションプログラムを扱うための端末プログラム(162)が、ひとつ以上ロードされている。通常、ICカードのアプリケーションプログラムひとつに対してひとつ以上の端末プログラムが必要である。
【0038】
ユーザ(あるいは店員など)が、端末(120)に対してユーザインタフェースを通じて入力を行なう(151)と、端末プログラム(162)では、ICカードに送信するためのコマンドを生成する(152)。端末プログラム(162)は、リーダライタ(161)を通じて、このコマンドをICカード(110)に送信する(153)。ICカード(110)はコマンドを受け取ると、カードOS(201)がコマンド送信先のアプリケーションプログラム(203)を判定し、端末プログラム(162)が意図したアプリケーションプログラム(203)に対してコマンドを送信する(154)。アプリケーションプログラム(203)中の実行処理部(205)では、このコマンドに従い処理を行ない、アプリケーションデータ(204)に対してアクセスし、値の更新などを行ない(155)、レスポンスを生成する(156)。レスポンスは端末(120)に返され(157)、端末プログラム(162)ではこの結果を提示する(158)。これが一連のプログラム実行の流れである。
【0039】
アプリケーションプログラム(203)が複数ロードされている場合でも、端末プログラム(162)でコマンドを発行する相手のアプリケーションプログラム(203)を切り替えることにより、端末(120)を介してICカード(110)上のプログラム実行が可能となる。基本的に、ICカード上のアプリケーションプログラム(203)はお互いのデータに不正に影響を及ぼさないように制御されているが、例えば“MULTOS”の場合では、デリゲーション(delegation:委任・委譲などの意味を持つ)と呼ばれる所定の方法により、複数のアプリケーションプログラムが連携し合って動作することが可能である。(最新の“MULTOS”にはこの機能が備えられている。デリゲーション機能の詳細は省略する)
次に、図3から図8までを用いて、本発明の実施例により実現されるゲーム付きポイントシステムにおける、具体的なICカードの構成を説明する。ここでは、ゲームの種類を2種類に増やした場合を例にとり説明する。ここで、ゲームの「種類」とは、ゲーム実行の結果をポイントにどのように反映するかを定義するアルゴリズムが異なるもののバリエーションであり、ここで言うアルゴリズムは、基本的にはICカード内のデータの演算と乱数発生などの組み合わせにより定義されるものである、とする。
【0040】
図3は、ゲームの種類を2種類に増やした場合の、既出願発明(特願平10−239812号および特願平10−321684号)によるゲームアプリケーションで実現可能なICカードの構成である。ICカード(110)は、“MULTOS”や“Java Card”などのマルチアプリケーション対応のカードOS(201)のもと動作し、端末(120)とのデータのやりとりを行う入出力インタフェース(202)を備えている。既出願発明のアプリケーションの構成では、ひとつのアプリケーションに対して結果判定アルゴリズムはひと通りであり、ゲームの種類だけゲームアプリケーションプログラム(200)が必要になる。ここでひとつめのゲームを(A)、ふたつめのゲームを(B)とする。
【0041】
ゲームアプリケーションプログラム(A)(200)は、ゲームパラメータ(221)、ゲーム実行権(222)、ポイントデータ(223)のそれぞれのデータを格納する部分と、コマンド処理部(211)、結果判定アルゴリズム(212)、実行権処理部(213)、ポイントデータ処理部(214)といった実際に処理を実行する部分とから構成される。図中(211)、(212)、(213)、(214)の網掛けで表した部分は、それぞれ処理を実行する部分であって、いったんプログラムがカードにロードされたらプログラム中で固定であることを示す。(221)、(222)、(223)のデータ格納部では、格納されたデータの内容はプログラム実行に伴い変化する。端末(120)からのコマンドは、大きく分けて店舗からのゲーム発行に関わるコマンドと、ユーザからのゲーム実行に関わるコマンドとがあり、コマンド処理部(211)ではコマンドの種類に対してそれぞれの処理実行部に処理を振り分け、これによりポイントデータやゲーム実行権データの増減などを行なう。ユーザからのゲーム実行のコマンドに対しては、ユーザ入力に応じて、結果判定アルゴリズム(212)とゲームパラメータ(221)の値に基づいてゲーム実行を行ない、この結果に応じてポイントデータ(223)の値を変更すると同時に、ゲーム実行権(222)を減少させて、店舗から与えられた実行可能回数を超えてゲームの実行を行なわせないように制御する。
【0042】
ゲームアプリケーションプログラム(B)(200’)に対しても(A)と同様の構成となっており、それぞれ独立した処理系としてプログラムが実装される。端末(120)からのコマンドはアプリケーション選択後に送られてくるので、それぞれのゲームアプリケーションプログラム(200)、(200’)に対しては独立に設定されたコマンド発行により、アプリケーションプログラムが動作する。当然、ゲーム実行の結果生じるポイントデータ(223)、(223’)についても別々に格納されており、ポイント交換などの際にまとめて処理を行うことは原則としてはできない。ゲーム(A)とゲーム(B)において決定的に異なるのは、結果判定のアルゴリズム(212)(212’)であり、それ以外のゲーム実行権やポイントを処理する部分では類似した機能から構成されているのにも関わらず、別々のプログラムとして処理を行うのは、リソースの限られたICカードでは無駄も大きいという問題がある。
【0043】
また、“MULTOS”においては、基本的にゲームアプリケーション(A)のプログラム(200)とゲームアプリケーション(B)のプログラム(200’)は別のアプリケーションなので、アプリケーションを搭載する際には、それぞれについてOSの定めた発行スキームによりアプリケーションの登録・認定の処理が必要となる。カード発行後に動的にアプリケーションの搭載・削除ができることがマルチアプリケーションICカードの大きな特長であるとはいえ、ゲームのように内容をこまめに変更したいアプリケーションにおいて、別のアルゴリズムで動作するゲームを開発するたびにアプリケーションの登録・認定処理を行うのは煩雑であり、負担が大きい。また、ゲームを(A)から(B)に入れ替えた場合、ゲーム(A)実行の結果蓄積されたポイントは、ゲームの種類が変わっても継続して使えるようにしたいというのがユーザの自然な要求であるが、図3の構成では、異なるゲーム間のポイントの移行、およびそれに伴うポイント情報の管理は簡単ではない。
【0044】
複数のゲーム間でのポイントの共有に関する問題の解決方法のひとつとして考えられるのは、ポイント管理のアプリケーションをゲームアプリケーションとは別アプリケーションとすることである。この方法は、上記の既出願発明によっても実現可能な手段である。ゲームアプリケーションとは別にポイントアプリケーションプログラムを用意し、この中でポイントデータの管理を行なうものである。ポイントの値の変更処理は、ゲームアプリケーションからの依頼に応じて、カードOS(201)の持つデリゲーション処理を用いて行なう。ただし、この方法を用いてポイント一括管理の問題は解決しても、新しいゲームを追加する場合にアプリケーションの登録・認定処理を行う必要があることには変わりがなく、根本的な解決にはならない。
【0045】
そこで、単一のアプリケーション上で複数種類のゲームを扱う方法を考える。
【0046】
図4は、まとめて管理したいポイントデータとコマンド処理を共通部分とし、ゲームのパラメータや結果判定アルゴリズムなど固有の処理を行う部分は、ゲームの種類だけ用意する方式をとった場合の、ICカードの構成を示す。ICカード(110)には、ゲームアプリケーションプログラム(200)を搭載するが、この中ではゲーム(A)とゲーム(B)の2種類のゲームを扱うことができる。もちろん、別の種類のゲーム(C)を載せることもできるが、この図の例では2種類のゲームを搭載しているものとして説明を続ける。なお、アプリケーションを発行した時点で扱えるゲームの種類は決まっており、ゲームの新規追加は行えない。
【0047】
ゲームの実行の結果として得られるポイントデータ(223)は、複数種類のゲームで共通して扱えるようにする。また、端末からのコマンドを受け取り処理を分岐するコマンド処理部(211)も、ゲーム処理とは分けて複数ゲームで共有できるようにする。ゲームパラメータ(221)、ゲーム実行権(222)、結果判定アルゴリズム(212)をゲームによって異なる部分として、ゲームの種類分だけ持たせ、実行権処理部(213)およびポイントデータ処理部(214)は共通処理部として用意する。
【0048】
端末(120)から送られるコマンドの体系は、ゲームの種類によって識別できるようにしておき、コマンド処理部(211)は送られてきたコマンドを解析し、どの種類のゲーム宛のコマンドなのかを判別して処理を切り替える。ゲーム(A)へのコマンドであれば、ゲーム(A)の結果判定アルゴリズム(212)に従い処理を行い、その結果に応じてポイントデータ(223)を更新する。ゲーム(A)によっても、ゲーム(B)によっても同様に、ポイントデータ(221)の値が更新される。
【0049】
図4の方法から一歩進めたのが、図5によって示される方法である。ICカード上のゲームは基本的に、ユーザからの入力された値を処理することと、入力タイミングに応じてカードの中で乱数を発生すること、ローカルな変数およびパラメータとして与えられる定数を組み合わせて結果を判定することの繰り返しで表現されるものがほとんどであり、結果判定アルゴリズムが異なっていても、その他の部分で共通化できる部分が大きい。そこで、乱数発生や加減算、繰り返しなど複数ゲーム間で共通化できるものを共通処理コンポーネントとして部品化する。共通処理コンポーネント(224)には、似た処理を行う部品をコンポーネントとして用意しておく。
【0050】
ゲーム(A)については、ゲームパラメータ(221)およびゲーム実行権データ(222)の格納部を持ち、ゲーム(A)の実行部(215)には、コンポーネントの呼出定義(225)により、共通処理コンポーネント(224)をどのような順序で呼び出してゲームの正解判定を行なうのかという処理手順が定義されている。プログラムの実行については図4の方法とほぼ同じであり、コマンドの種類によってコマンド処理部(211)にてゲームの切り替えを行なうことで、あらかじめプログラムに組み込まれている範囲においては、複数のゲームを扱うことができる。図5例では、図4の例に比べて、共通化できる部分を極力コンポーネント化することにより、アプリケーションの効率化が図られている。
【0051】
図4の方法でも、図5の方法でも、アプリケーション開発時にあらかじめ組み込んでおいたゲームについては複数種類を扱うことができ、端末からのコマンドに応じていくつものゲームを切り替えて実行することができるが、アプリケーション開発・発行後に別の種類のゲームを組み込むことはできない。後から別の種類のゲームを実行できるようにするためには、また新たなアプリケーションを開発し、登録・認定処理を行い、アプリケーションの入れ替えを行う必要がある。
【0052】
そこで、以下図6および図7では、アプリケーションの登録・認定処理やアプリケーションの入れ替えを行う必要なしに、ゲームの種類を入れ替えたり追加したりできる方法を提案する。
【0053】
具体的には、図5の方法で用いた、コンポーネント呼出定義(225)を一歩進めてスクリプト定義とし、実行部にはゲーム定義スクリプトを解釈・実行するインタープリタを用意する。そして、入れ替え可能なスクリプトによって異なるゲームの定義を行なうとともに、それぞれのスクリプトをインタープリタにより実際に解釈・実行するというものである。
【0054】
図6は、ゲーム定義をスクリプト化し、インタープリタにて実行する方法のゲームアプリケーションを持つICカードの構成を示す。ここでも、網掛けで示した部分はあらかじめプログラムで定められた固定の部分である。
【0055】
この例では、ゲーム定義と実行権定義を別のものとして扱う。ゲーム実行権(222)、ポイントデータ(223)は図5までの例と同様、実行権処理部(213)およびポイントデータ処理部(214)により全ての種類のゲームに関して共通に扱う。共通処理コンポーネント(224)はあらかじめ定義されており、ゲーム定義スクリプト(226)は、これらのコンポーネントの呼出し順序を記述することで、ゲームごとに異なる結果判定アルゴリズムを定義する。
【0056】
このゲーム定義スクリプト(226)は入れ替えが可能であり、スクリプトの入れ替えはゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)が制御する。ICカードのセキュリティを守るために厳格なアプリケーション発行スキームが定められているにも関わらず、簡便なゲーム種類入れ替えのためにスクリプト定義によりゲームの種類を入れ替えられるようにすることは、このことにより安全性を犠牲にする可能性があることは否定できない。このため、格納しようとするゲーム定義スクリプトが改竄されていないか、正当な開発者が開発したものか、ゲームにそのスクリプトを格納する権利があるかといった項目のチェックは、アプリケーションプログラム内部で行なわなければならない。つまり、OSのもつアプリケーション発行スキームの代わりに、アプリケーション内部で独自のゲーム発行スキームを用意し、これに基づき安全なゲームスクリプトだけがカード内部格納されるように制御する。この役割をゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)が行なうのである。
【0057】
ゲーム実行権(222)データは、どの種類のゲームを何回実行可能かということを定義するデータであり、ゲーム発行時にカードに格納される。端末(120)からゲーム実行に関するコマンドを受信した場合には、ゲーム実行権(222)があれば、ゲーム定義スクリプト(226)の内容をスクリプトインタープリタ(215)で解釈するとともに実行する。ゲームの実行が終われば、ゲーム実行権(222)を減らす処理を行なうことはすでに説明した構成のものと同様である。ゲーム定義スクリプト(226)を複数種類格納することにより、複数種類のゲームに対応することができ、かつ、ゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)により、アプリケーションをカードにロードした後でも、ゲームの種類を入れ替えることが可能となる。
【0058】
図7は、図6の例と似ているが、ゲーム定義スクリプトの中にゲームの実行権を含ませたもので、ゲーム定義スクリプト(226)がすなわち1回分のゲーム実行権を含むゲームの定義、となっている。従って、ゲーム定義スクリプトで記述された1回分のゲームを実行したら、そのスクリプトは削除し、二度と実行できないように制御する必要がある。また、ゲーム実行権の管理とゲーム定義スクリプトの管理とは同一となり、ゲームデータ格納処理部(217)が管理する。ゲーム発行時に端末から送られて来たスクリプトをデータエリアに格納するとともに、スクリプト実行後のスクリプト削除もここで処理を行なう。ゲームデータ格納処理部(217)で、図6におけるゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)と同様のスクリプト安全性チェックを行なわなければならないのは言うまでもない。
【0059】
図8はさらに、図6の方法を複数のポイント系列に対応させたものである。ゲーム実行権(222)は、発行元とゲーム種別と実行回数を組にしたデータとして格納されている。ポイントデータ(223)も、点数は発行元別に格納される。ゲーム実行のコマンドが端末から送られてくると、発行元別の実行権(222)をチェックして、実行権があるゲーム種別について、ゲーム定義スクリプト(226)に従い、スクリプトインタープリタ(215)がゲームを実行する。ゲーム実行に伴うポイントデータ(223)の追加は、発行元別に点数を追加し、実行済みの発行元別実行権(222)を減算する。
【0060】
この方式は、前出の出願済み発明(特願平10−307216号)のポイントシステムの考え方を応用したものであり、ポイントデータ(223)が一通りではなく、複数のポイント系列に対応するものである。こうすることによって、ゲームの種類を複数にしただけでなく、ポイントサービスの提供者を複数にも対応させられる。これによって、ゲームのサービス運用者がそれぞれの店舗に対して、ゲームアプリケーションの間貸しのようなことをすることも可能となり、ゲームアプリケーションの可能性がさらに広がることになる。
【0061】
次に、図9および図10を用いて、図6および図7で説明した構成のICカードを用いたゲーム付きポイントシステムにおけるシステム運用例を説明する。ここで、図9の運用例は図6のICカードに対応したもので、ゲーム定義スクリプトとゲーム実行権が別々になっており、ゲーム種類の入れ替えは適当なタイミングで行なうことを想定したものである。図10の運用例は図7のICカードに対応したもので、ゲーム定義スクリプトとゲーム実行権が一緒になったものであり、ゲームを実行する毎にスクリプトも無効化(削除)してしまうものである。
【0062】
図9は、複数ゲームに対応したゲームアプリケーションが搭載されたICカードを用いたゲーム付きポイントシステムの運用例を表す図であり、この例では、ゲーム定義スクリプトとゲーム実行権データとは別のものになっている。
【0063】
まず、ICカード(110)には、ゲームアプリケーションプログラム(200)がロードされており、このゲームアプリケーション(200)は、コマンド処理部(211)、スクリプトインタープリタ(215)、ゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)、実行権処理部(213)、ポイントデータ処理部(214)などから構成されている。ポイントデータ(223)は、発行元の会社ごとに管理されたポイントの点数のデータとして格納されている。ゲーム実行権(222)に関しても発行元ごとに管理されており、ゲームの種別と実行可能回数が格納されている。ゲーム定義スクリプト(226)は、ゲームの内容を共通処理コンポーネント(224)の呼出し順序を記述することで定義したものであり、実際にはスクリプトインタープリタ(215)でスクリプトの内容を解釈して実行する。このゲーム定義スクリプト(226)は、必要に応じて入れ替えることも可能である。
【0064】
以下、ゲームの入れ替え・ゲーム発行・ゲーム実行・ポイント交換のそれぞれの段階に分けて、処理手順を説明する。
【0065】
(ゲームの入れ替え)
店舗(104)あるいはその他の場所にある、ゲーム定義発行用端末(114)から、ゲーム入れ替えコマンド(132)およびゲーム定義データ(141)をICカード(110)に対して送信する。すると、コマンド処理部(211)でコマンドを解釈し、ゲーム入れ替えコマンド(132)であることがわかれば、ゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)にて、ゲーム定義の入れ替え処理を行なう。このとき、送られてくるゲーム定義スクリプトというのは、ポイントデータを書き換えることもできるものであることから、正しく発行元から発行されたものであるということが保証されていなければならない。そのために、発行するゲーム定義データ(141)には、あらかじめアプリケーションで定義したゲーム発行スキームに従い、発行元が正しいスクリプトであることを認証するような暗号キーをつけ、これによりゲーム定義スクリプト入れ替え処理部(216)にて認証処理を行なう必要がある。なお、ゲーム実行の際にはゲーム実行端末(111)に対応する端末プログラムが必要であるから、新しいゲームを発行する際には、端末側のプログラムの入れ替えが必要になる場合もある。
【0066】
(ゲーム発行)
(X)社の店舗(104)での購入に応じて、店舗用端末(108)はICカード(110)に対して、実行権発行コマンド(133)および実行権データ(142)を送信する。この実行権データ(142)には、ゲーム(A)を1回実行可能で発行元は(X)社であるという情報が含まれる。このデータについても安全のために暗号化されていることが望ましい。コマンド処理部(211)ではコマンドを解釈し、実行権処理部(213)にてゲーム実行権データ(222)にデータを追加する。
【0067】
(ゲーム実行)
ユーザ(113)がゲームを実行する場合は、ゲーム実行コマンド(131)がICカード(110)に送信される。ゲーム実行権(222)が存在すれば、該当する種別のゲームを実行できる。ゲーム実行に伴い、ポイントデータ(223)の値が変化するが、この場合は、実行中の実行権データ(222)に含まれる、ゲーム実行権発行元のポイントを更新する。ゲーム実行後は、該当するゲーム実行権(222)を減らす処理を行なう。なお、ゲームを実行する場合には、ゲーム実行端末の中(111)に、ICカードのゲームの種類に対応した実行用端末プログラムが必要である。
【0068】
(ポイント交換)
ゲーム実行によって蓄積したポイントデータ(223)は、店舗(108)において規定のサービスと交換できるが、その際には、店舗用端末(108)(ゲーム実行権を発行する端末と同じ物でも違うものでもよい)から、ポイント演算コマンド(134)をICカード(110)に対して送信する。コマンド処理部(211)にてポイントデータ処理部(214)に処理を渡し、ポイントデータ処理部(214)はポイント減算の処理を行なう。この場合、コマンドを送った店舗(104)が(X)社であれば、ポイント交換は(X)社発行のポイントだけを交換可能とする。
【0069】
この方式においては、ゲーム定義スクリプト(226)の種類だけ、ユーザはゲームの実行が可能となる(もちろん、ゲーム実行権が存在する場合に限られる)。必要に応じてゲーム定義スクリプト(226)の入れ替えを行なうことにより、ゲームアプリケーション(200)を入れ替えることなしに、常に新しいゲームを実行することができる。
【0070】
図10は、複数ゲームに対応したゲームアプリケーションが搭載されたICカードを用いたゲーム付きポイントシステムの、別の運用例を表す図であり、この例では、ゲーム定義スクリプトがゲーム実行権データと一体になっている。図9の運用例と同様に、ICカード(110)にはゲームアプリケーションプログラム(200)がロードされており、このゲームアプリケーション(200)は、コマンド処理部(211)、スクリプトインタープリタ(215)、ゲームデータ格納処理部(217)、ポイントデータ処理部(214)などから構成されている。ポイントデータ(223)は、発行元の会社ごとに管理されたポイントの点数のデータとして格納されている。図9の例と異なるところは、ゲームデータ(227)として、ゲーム定義スクリプトと発行元情報が対になったものを一組として、データを格納しているところである。ゲーム定義スクリプトをスクリプトインタープリタ(215)でスクリプトの内容を解釈して実行するところは同様である。このスクリプトは、1回分のゲーム実行権として見なすことができ、ゲーム実行の際には、対応する発行元のポイントデータ(223)のみを書き換えることができ、ゲーム実行が終了したら削除などにより無効化され、二度と同じスクリプトが実行されないようにする。
【0071】
こちらも以下、ゲームの入れ替え・ゲーム発行・ゲーム実行・ポイント交換のそれぞれの段階に分けて、処理手順を説明する。
【0072】
(ゲーム発行)
(X)社の店舗(104)での購入に応じて、店舗用端末(108)はICカード(110)に対して、ゲーム発行コマンド(135)および、ゲーム定義スクリプトと発行元を含むゲームデータ(143)を送信する。安全のため、発行するゲームデータ(143)には、あらかじめ定義した方法により、発行元が正しいスクリプトであることを認証するような暗号キーをつけ、これによりゲームデータ格納処理部(217)にて認証処理を行なう必要がある。なお、ゲーム実行の際にはゲーム実行端末(111)に対応する端末プログラムが必要であるから、新しいゲームを発行する際には、端末側のプログラムの入れ替えが必要になる場合もある。
【0073】
(ゲーム実行)
ユーザ(113)がゲームを実行する場合は、ゲーム実行コマンド(131)がICカード(110)に送信される。ゲームデータ(227)が存在すれば、ゲーム定義スクリプトにより記述されたゲームを実行できる。ゲーム実行に伴い、ポイントデータ(223)が増やされるが、この場合は、実行中のゲームデータ(227)に含まれる発行元のポイントを増やす。ゲーム実行後は、該当するゲームデータ(227)をスクリプトごと消去し、二度と実行できないようにする。なお、ゲームを実行する場合には、ゲーム実行端末の中(111)に、ICカードのゲームの種類に対応した実行用端末プログラムが必要である。
【0074】
(ポイント交換)
ゲーム実行によってためられたポイントデータ(223)は、のちほど店舗(108)において規定のサービスと交換できるが、その際には、店舗用端末(108)(ゲーム実行権を発行する端末と同じ物でも違うものでもよい)から、ポイント演算コマンド(134)をICカード(110)に対して送信する。コマンド処理部(211)にてポイントデータ処理部(214)に処理を渡し、ポイントデータ処理部(214)はポイント減算の処理を行なう。この場合、コマンドを送った店舗(104)が(X)社であれば、ポイント交換は(X)社発行のポイントだけを交換可能とする。
【0075】
この方式においては、ゲームデータ(227)としてゲーム定義スクリプトを含んでいるので、同じ種類のゲームを複数格納する場合にはスクリプトがだぶる場合があり、無駄となる可能性もあるが、必要に応じてゲーム定義スクリプトの入れ替えを行なう図9の例に比べて、ゲーム種類に対する柔軟性は増す。ゲーム実行権の発行がすなわち新しいゲームの発行となるため、ゲームアプリケーション(200)を入れ替えることなしに、常に新しいゲームを実行することができる。ただし、新しいゲームの種類を開発するたびに端末側のプログラムも変更する必要があるので、ゲーム実行用端末が分散している場合には端末用プログラムの更新の手間がかかる恐れもある。
【0076】
次に、ゲーム処理実行部の処理の流れについて、図11により説明する。ゲーム定義データ(226)には、パラメータ定義(301)、実行権定義(302)、スクリプト記述(303)が格納されている。これとは別にポイントデータ(308)が存在する。
【0077】
ゲーム処理実行部には、ローカルな変数としてプログラムカウンタ(304)および実行用配列(305)を持ち、また端末から送られてきたコマンドのパラメータ(306)を参照/端末に返すレスポンスのパラメータ(307)を書き換えることができる。
【0078】
端末からのコマンドが送られてくると、ゲーム処理実行部は、端末からのコマンドを受信、解析し(311)、指定されたゲーム種類に切り替える(すなわち、指定されたゲーム定義を呼び出す)(312)。このときコマンドに付随して送られてきたパラメータをコマンドパラメータ(306)に格納する。
【0079】
プログラムカウンタ(304)の値を初期化して(313)ゲーム実行を開始する。スクリプト記述部(303)に記述されたスクリプトを順番に実行していくわけであるが、基本的にはプログラムカウンタ(304)の値をひとつずつ進めていきながら(314)、順番にスクリプトを解析し(315)、共通処理コンポーネントを呼び出すことでスクリプトを実行する。スクリプトが「コマンド待ち」であれば、いったん端末にレスポンスを返信し、次のコマンド受信を待つ(316)。スクリプトが「終了」であれば、レスポンスを返信し、スクリプト処理を終了する(317)。スクリプトがジャンプまたは分岐を指定するものであれば、プログラムカウンタをジャンプ先に変更し、次のスクリプト解析に進む(318)。それ以外のスクリプトの場合には、スクリプトに関連付けられた対応する共通処理コンポーネントを呼び出して、実際にスクリプトを実行し(319)、プログラムカウンタを進める処理(314)に戻る。スクリプト実行(319)では、コマンドパラメータ(306)の値を参照しながら、実行用配列(305)の値やレスポンスパラメータ(308)の値を更新していく。これを続けていくことで、ゲームの実行が行なわれる。
【0080】
図12には、共通コンポーネントを呼び出すためのスクリプト言語定義の例を示す。ここで、array[ ]とは実行用配列(305)であり、cmd[ ]はコマンドパラメータ(306)、rsp[ ]はレスポンスパラメータ(307)をさす。それぞれのスクリプトは、ひとつの共通コンポーネントを呼び出し、実際にプログラムを実行する役割を果たす。ひとつのスクリプトについてパラメータは3つまで付随する。
【0081】
この例では、わかりやすいように通常のプログラミング言語に近い言語体系でスクリプトを記述しているが、メモリ容量の少ないICカードで実行することを考えると、ゲームに限定した場合にはもっと特殊な形のスクリプト言語体系(例えば少ない桁数のバイト列で表現するような)のほうが向いているかもしれない。また、スクリプトを発行する端末側に何らかのコンパイル手段を用意し、バイト列に表現し直したスクリプトを発行する方法もある。
【0082】
以下、図13から図19までを用いて、3種類のゲームの実装例を挙げていくが、この中では、図12で定義したスクリプトを用いてゲーム定義を表現する。
【0083】
図13は、ボックス数(=乱数の数)が3で、ひとつのボックスで表現される数字(乱数)の範囲が0〜2までであるスロットマシンの、ゲーム実行端末におけるゲーム実行画面の例である。各ボックスの値について、「0」をりんご、「1」をみかん、「2」をバナナで表している。
【0084】
(a)は、ゲームを開始した状態の画面である。現在のポイント数(401)および残り実行可能ゲーム数(402)が表示され、3つのボックス(405)はまだ値が確定しておらず、画面上では回転している様子が描かれている。ユーザが3つの「Push」ボタン(406)をひとつずつ押すことで、カードに対して乱数発生のコマンドが送られて、ボックスに乱数の値に対応した絵が表示される。
【0085】
(b)は1回目の「Push」選択後の画面例である。カードの中で発生した乱数が「0」だったので、対応するボックスにはりんごの絵が表示される。これを3回繰り返す。
【0086】
(c)は3回目の「Push」が選択され、1回分のゲームを終了した状態(あたりの場合)の画面例である。3つのボックスの絵がすべて一致したため、ゲームにかけられた点数「100」点がユーザのポイントに追加される。ゲームの結果が「あたり」で100ポイントが追加されたことを示すメッセージ(403)が表示され、ポイントが追加されているのがわかる。
【0087】
(d)は3回目の「Push」が選択され、1回分のゲームを終了した状態(はずれの場合)の画面例である。3つのボックスの絵が一致しなかった場合には、「はずれ」のメッセージ(404)が表示され、ポイントの追加はない。
【0088】
図14は、図13に示したスロットマシンを、図12のスクリプトで記述した例を示す。00行から11行(バイナリ)まで、18行のスクリプトで表現される。
【0089】
00〜02行:1回目の「Push」が押されたときに呼ばれる。乱数をひとつ発生し、それを実行用配列に格納して、その乱数の値を返す。端末に操作を返させたい場合には、「Return」スクリプトが定義される。
【0090】
03〜05行:2回目の「Push」が押されたときに呼ばれる。乱数をひとつ発生し、それを実行用配列に格納して、その乱数の値を返す。
【0091】
06〜08行:3回目の「Push」が押されたときに呼ばれる。乱数をひとつ発生し、それを実行用配列に格納する。レスポンスに「今回が最後」を表す値を入れ、結果判定に進む。
【0092】
09〜11行:結果判定。格納した3つの乱数がすべて一致したら、所定の点数をポイントに追加する。最後に結果を返して終了である。
【0093】
図15は、当たる確率が3分の1で、勝負数が3回であるルーレットゲームの、ゲーム実行端末におけるゲーム実行画面の例である。3つの数字を、それぞれ「A」「B」「C」と表す。図には表れないが、カラーで色分けされていると見やすい。
【0094】
(a)は初期画面である。現在のポイント数(401)および残り実行可能ゲーム数(402)が表示されている。ゲームを始めるには、ルーレット(408)を回転させる前に、賭け場(407)から「A」「B」「C」いずれかを選ぶ。
【0095】
(b)はゲーム開始後の画面である。ここでは賭け場(407)から「B」を選ぶと、「B」のところに黒い丸が置かれる。スコア(410)と残り勝負数(411)が表示される。このゲームでは勝負数は「3」なので、残り勝負数(411)は「3」と表示される。ここで「Start」ボタン(409)を押して回転を始めると、残り勝負数(411)が減少する。
【0096】
(c)はルーレット(408)が回転した状態(これは画面上での見え方で、カード側のプログラムでは待ち状態になっている)で、「Stop」ボタン(回転を止めるボタン)(406)を押すと、ICカードに対してコマンドを発行する。
【0097】
(d)は1回分の勝負を終えた状態の画面である。カードで発生した乱数の値に応じて、賭けた数字と一致していれば「あたり」(403)としてスコアが追加される。
【0098】
(e)は1回分の勝負を終えてはずれた場合の画面である。「はずれ」(404)としてスコアは追加されない。
【0099】
(f)回転と乱数発生を3回繰り返すと、ゲームは終了である。「GAME OVER」とスコアの値が表示される(412)。
【0100】
図16は、図15に示したルーレットを、図12のスクリプトで記述した例を示す。00行から1a行(バイナリ)まで、27行のスクリプトで表現される。
【0101】
00〜05行:1回目の「Stop」が押されたときに呼ばれる。コマンドのパラメータとして送られたユーザ入力値を実行用配列と、乱数をひとつ発生させたものを比較し、比較結果を配列に格納する。比較結果とその乱数の値を端末に返す。
【0102】
06〜0b行:2回目の「Stop」が押されたときに呼ばれる。コマンドのパラメータとして送られたユーザ入力値を実行用配列と、乱数をひとつ発生させたものを比較し、比較結果を配列に格納する。比較結果とその乱数の値を端末に返す。
【0103】
0c〜10行:3回目の「Stop」が押されたときに呼ばれる。コマンドのパラメータとして送られたユーザ入力値を実行用配列と、乱数をひとつ発生させたものを比較し、比較結果を配列に格納する。
【0104】
01〜1a行:結果判定。3回分の比較結果に応じて、点数をポイントに追加する。最後に結果を返して終了である。
【0105】
図17は、ボックス数が5で、5回勝負のシューティングゲームの、ゲーム実行画面の画面例である。1秒毎にランダムに移動するターゲットを狙い、ユーザはボックスをクリックして、ターゲットが現れているボックスと一致するかどうかを競うゲームである。このクリックを5回繰り返す。
【0106】
(a)は初期画面である。現在のポイント数(401)および残り実行可能ゲーム数(402)が表示されている。「Start」ボタン(409)をクリックするとゲームを開始する。
【0107】
(b)はユーザが画面をクリックする前の画面である。5つのボックス(405)に、ランダムにターゲットの絵(413)が現れる。これは1秒毎に発生する乱数の値に応じて変化する。画面中には、現在のゲームのスコア(410)および残り勝負数(411)が表示される。
【0108】
(c)はユーザが画面をクリックしているところの画面である。この場合は、ユーザが選んだボックスとターゲットが現れているボックスとが一致しているので、「あたり」(414)としてスコアが10点追加される。
【0109】
(d)はユーザが画面をクリックしているところの画面である。ユーザが選んだボックスとターゲットが現れているボックスとが一致しない場合は「はずれ」(415)である。
【0110】
(e)はゲーム終了画面である。5回の勝負が終了すると、「GAME OVER」とスコアの値が表示される(412)。残りゲーム数(402)がまだある場合には、新たな「Start」ボタン(409)が表示される。
【0111】
図18は、図17に示したシューティングゲームの処理手順を、端末(120)側とカード(110)側に分けて表した図である。他のICカード上のプログラムと同じく、基本的に端末(120)からはコマンドとパラメータをカードに対して送り、カード(110)は受け取ったコマンドに応じて処理を実行してレスポンスを返す、という手順になる。現在のMULTOSなどを搭載したICカードには時計が内蔵されていない(端末からのコマンド受信をきっかけに動作する)ので、1秒毎にカードが乱数を発生して画面を更新するためには、端末側で1秒毎に乱数発生要求をカードに送ってやる必要がある。
【0112】
まず、端末(120)は乱数発生要求のコマンド(パラメータ=0)を発行する(321)。
【0113】
カード(110)では、コマンドを受信(321)し、ボックス数の範囲で発生した乱数を変数Rに代入して(332)、パラメータ=Rとしてレスポンスを送信する(333)。端末はこれを受けて、Rの値に応じて画面を再表示する(322)。1秒毎のタイマー(323)により、これ(321から322まで)を1秒間隔で繰り返す。
【0114】
ユーザから入力(クリック)があると、ユーザが選択したボックス番号を変数Dに代入し(324)、パラメータ=Dとしてコマンドを発行する(321)。カードはコマンドを受信し(331)、パラメータがD(0以外)であれば、格納してあった直前の乱数Rと受け取ったボックス番号Dとを比較し(324)、あたりであればポイント数を追加し、比較結果を端末に返す(335)。端末は結果を受け取り、画面に結果を表示する(412)。これを勝負数(図17の例では5回)だけ繰り返す。
【0115】
図19は、図17および図18で説明したシューティングゲームを、図12のスクリプトで記述した例を示す。コマンドのパラメータが「0」の場合は乱数を発生し、それ以外の場合は、ユーザ入力を前回の乱数の値と比較する。このスクリプト例では、前のふたつの例とは異なり、ループを実現している。
【0116】
00〜02行:実行用配列の初期化
03行:ループのトップ
04行:コマンドパラメータの値に応じて分岐する
05〜0d行:コマンドパラメータに「0」以外が渡されたときは、ユーザの入力値と乱数の値を比較して、比較結果を格納する。ループカウンタをひとつ増やす。ループカウンタが最終回以外の場合は、比較結果を端末に返す。端末に処理を渡し、次に処理が戻ってきた場合には、ループの先頭(03行)に戻る。
【0117】
0e〜11行:最終ループの場合。格納された比較結果に基づき、点数をポイントに追加する。
【0118】
12〜16行:コマンドはダミーの場合。乱数を発生し、その乱数を端末に返す。ループの先頭に戻る。
【0119】
これを繰り返すことにより、図18の処理をスクリプトで実現できる。
【0120】
以上説明してきたように、図12に示したスクリプトを用いることで、例に挙げた3種類のゲームのような、複数種類のゲームを定義することができる。この3種類はあくまでも一例であり、乱数発生およびユーザからの入力との比較との組み合わせにより、他にも何種類ものゲームを定義できる。これらスクリプト記述で定義されたゲームを、図11に示すようなスクリプトインタープリタ(実行部)によって実行することで、ひとつのアプリケーションプログラムで複数種類のゲームを実行することが可能となる。
【0121】
以上、ICカード上で複数種類のゲームを実行可能なアプリケーションプログラムおよびその運用について説明してきたが、この方法をゲーム以外のアプリケーションに応用することも可能である。例えば、次々と更新される画面上で回答していくことでポイントを獲得するアンケートシステムや、特定の広告を閲覧することでポイントを獲得する広告システムなど、ユーザの操作によりポイントなどの価値を生み出し、かつ同一のスクリプトを二度と実行しないように制御するアプリケーションとして、本発明を適用することが可能となる。ただし、その場合は、アンケートの回答履歴や広告の閲覧履歴をカード中に格納しておき、同一のアンケート・広告スクリプトを複数回ロードしないように制御する必要がある。また、ゲームの場合はスクリプト実行後は該当スクリプトを削除するか実行権を減算するだけで良いが、アンケ−トの場合は回答デ−タを店舗側に回収する必要が生じる。
【0122】
図20は、本発明をアンケートシステムに応用した運用例である。基本的には図10に示したゲームシステムの運用例と類似しているが、アンケート回答を回収する部分が少し異なる。
【0123】
ICカード(110)にはアンケートアプリケーション(500)がロードされており、このアンケートアプリケーション(500)は、コマンド処理部(211)、スクリプトインタープリタ(215)、アンケートデータ格納処理部(503)、ポイントデータ処理部(214)などから構成されている。アンケートデータ(501)は、アンケートスクリプトと発行元および回答データとの組で格納されている。回答データはユーザがアンケートに回答するまでは中身は空になっており、ユーザがアンケートに回答すると回答データが格納される。この回答データは、アンケートが回答済みであるかどうかを表すフラグの役割も持っており、このデータが入っている場合には二度と同じアンケートを実行することができない。アンケートに対する回答履歴は回答履歴データ(502)として格納されており、回答済みのアンケートがロードされないように制御する。また、図9、図10と同様、ポイントデータ(223)は、発行元の会社ごとに管理されたポイントの点数のデータとして格納されている。
【0124】
(X)社の店舗(104)において、店舗用端末(108)はICカード(110)に対して、アンケート発行コマンド(506)および、アンケート定義スクリプトと発行元を含むアンケートデータ(507)を送信する。このデータは、ゲームのときと同様、正しく発行元から発行されたものであるということを保証するために、あらかじめ定義した方法により、発行元が正しいスクリプトであることを認証するような暗号キーをつけ、これによりアンケートデータ格納処理部(503)にて認証処理を行なう必要がある。アンケートデータ格納処理部(503)ではまた、送られてきたアンケートデータ(507)が回答済みかどうかを回答履歴データ(502)と照らし合わせてチェックし、回答済みのアンケートについてはアンケートデータ(501)に格納されないように制御を行なう役目も担っている。
【0125】
ユーザ(113)がユーザ端末(509)にてアンケートに回答する場合は、アンケート実行コマンド(505)がICカード(110)に送信される。アンケートデータ(501)が存在すれば、アンケート定義スクリプトにより記述されたゲームを実行できる。アンケートは、単純に質問に答えるだけでなくて、ユーザが回答の詳細度を選択できるようにし、また前回の回答内容によって次回の質問内容が変化するように工夫されている。アンケートを回答したら、回答内容によって重み付けされた点数が、発行元のポイントデータ(223)に加算され、アンケートデータ(501)には回答データが付加される。回答データの付加されたアンケートデータ(501)は二度と回答することができない。つまり、回答済みのアンケートデータ(501)に回答データを付加することは、該当するアンケートデータを無効化することに相当する。
【0126】
店舗端末(108)にて、ポイント交換を行なう際、あるいは同じ発行元の次のアンケートを発行する際に、前回回答したアンケート回答データを回収しなければならない。回答済みのアンケートデータは、回答データが付加されて無効化された状態になっているので、回答データを回収しないでためていくとアンケートデータ(501)があふれる恐れがあるので、適当なタイミングで回答データの回収を行なう必要がある。回答データの回収が要求されると、アンケート回答回収処理部(504)では、回答データを暗号化して端末(108)に返却し、それとともに該当するアンケートデータ(501)を消去し、回答履歴データ(502)に履歴情報を追加する。
【0127】
このような方式により、本発明をゲームだけでなくアンケートシステムに展開することが可能となる。広告閲覧システムも類似の方法により応用可能である。
【0128】
以上述べてきたように、本発明の実施例による効果を、「課題を解決する手段」で挙げた6項目に沿って挙げると、
まず本発明の実施例により実現されるICカードによれば、
(1)以下の要素からなるアプリケーションプログラム:
(a)ゲーム実行コンポーネント
(b)ゲーム定義スクリプト格納部
(c)スクリプトインタープリタ
(d)ポイントデータ格納部・処理部
(e)ゲーム実行権格納部・処理部
(f)コマンド処理部
により、ICカード上のひとつのアプリケーションプログラムによって、複数種類のゲームを実行することが可能となる。
【0129】
これに加えて、
(2)ゲーム定義スクリプト格納処理部
により、ゲームアプリケーションプログラムをICカードにロードしてからでも、アプリケーションプログラムの入れ替えを必要とせずに、随時新しい種類のゲームを導入することができ、より柔軟なゲームシステムを提供することが可能となる。
【0130】
アプリケーションプログラムが規定するゲーム発行スキームに基づき格納を制御することにより、安全にアプリケーションプログラムの処理を切り替えることができるとともに、カードOSによって規定された面倒なアプリケーション発行スキームから開放される。
【0131】
また、同一の処理を行なうゲームアプリケーションプログラムを、“MULTOS”や“Java Card”といった異なるOSを搭載したICカードにロードしておけば、新しいゲームを開発する際にはOSの違いにとらわれることなく同様のゲームを開発することが可能となる。
【0132】
(3)発行元別ポイント管理機能により、複数種類のゲームを複数の発行元で、ひとつのアプリケーションで管理することが可能となり、より広く利用されるゲームシステムを提供することが可能となる。
【0133】
次に、このICカードを取り扱うための端末装置としては、
(4)ゲーム発行機能
(6)ポイント演算機能
により、ICカードに対して、ゲームアプリケーションプログラムの入れ替えをすることなしに複数種類のゲームを発行することが可能となるとともに、ポイント管理まで含めた柔軟なゲームシステムを安全に運用することが可能となる。
【0134】
また、それぞれのゲームを実行するためのユーザインタフェースを備えた
(5)ゲーム実行機能
により、ユーザは楽しみながらゲームを実行することでポイントを獲得できる。
【0135】
従って、本発明の実施例によれば、より柔軟性の高いゲームアプリケーションをICカードシステムに安全に導入することが可能となる。ゲームの結果をポイントと連動することにより、利用者のカード利用意欲が増し、アプリケーション提供者の顧客囲い込みに有効であるとともに、ICカードシステムの普及に大きく役立つ。
【0136】
また、スクリプト定義とインタープリタの導入・アプリケーションプログラムが規定するゲーム発行スキームに基づきスクリプトの格納を制御する方法により、ゲームアプリケーションに限らず、プログラムの入れ替えなしにプログラムの処理内容を入れ替える方式は、プラットフォームから開放された、より柔軟で簡便なICカードアプリケーションの開発を可能とする。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、プログラムの入れ替えなしにゲームの入れ替えが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICカードを用いたゲーム付きポイントシステムのサービスイメージ図。
【図2】マルチアプリケーションICカード上のプログラム実行における情報の流れを示す図。
【図3】本発明の実施例に係るゲーム付きポイントシステムにおける具体的なICカードの構成を説明するための図(その1)。
【図4】本発明の実施例に係るゲーム付きポイントシステムにおける具体的なICカードの構成を説明するための図(その2)。
【図5】本発明の実施例に係るゲーム付きポイントシステムにおける具体的なICカードの構成を説明するための図(その3)。
【図6】本発明の実施例に係るゲーム付きポイントシステムにおける具体的なICカードの構成を説明するための図(その4)。
【図7】本発明の実施例に係るゲーム付きポイントシステムにおける具体的なICカードの構成を説明するための図(その5)。
【図8】本発明の実施例に係るゲーム付きポイントシステムにおける具体的なICカードの構成を説明するための図(その6)。
【図9】ゲーム発行運用例を示す図(その1)。
【図10】ゲーム発行運用例を示す図(その2)。
【図11】スクリプトインタープリタ(実行部)の処理を示す図。
【図12】共通コンポーネント呼出しスクリプト言語定義の例を示す図。
【図13】スロットマシンの例の例を示す図。
【図14】スロットマシンにおけるスクリプト記述例を示す図。
【図15】ルーレットの例を示す図。
【図16】ルーレットにおけるスクリプト記述例を示す図。
【図17】シューティングゲームの例を示す図。
【図18】シューティングゲームの処理手順の例を示す図。
【図19】シューティングゲームにおけるスクリプト記述例を示す図。
【図20】アンケートシステムの運用例を示す図。
【符号の説明】
101:サービスプロバイダ側
102:アプリケーション提供者
103:サービス管理者
104:店舗(ゲーム供給者)
105:アプリケーションロード用端末
106:ゲーム管理用データ
107:ゲーム管理用サーバ
108:店舗用端末
109:ユーザ側
110:ICカード
111:ユーザ用ゲーム実行端末
112:店舗内ゲーム実行端末
113:ユーザ
114:ゲームデータ発行用端末
120:端末
131:ゲーム実行コマンド
132:ゲーム入れ替えコマンド
133:実行権発行コマンド
134:ポイント演算コマンド
135:ゲーム発行コマンド
141:発行するゲーム定義データ
142:発行する実行権データ
143:発行するゲームデータ
151〜158:データの流れ
161:ICカード用R/W
162:端末プログラム
163:端末OS
164:(端末の)入出力インタフェース
200:ゲームアプリケーションプログラム
201:カードOS
202:入出力インタフェース
203:アプリケーションプログラム
204:アプリケーションデータ
205:実行処理部
211:コマンド処理部
212:結果判定アルゴリズム
213:実行権処理部
214:ポイントデータ処理部
215:スクリプトインタープリタ(実行部)
216:ゲーム定義スクリプト入れ替え処理部
217:ゲームデータ格納処理部
221:ゲームパラメータ
222:ゲーム実行権データ
223:ポイントデータ
224:共通処理コンポーネント
225:コンポーネント呼出し定義
226:ゲーム定義スクリプト
227:ゲームデータ(スクリプト+発行元)
300:ゲーム定義データ
301:パラメータ定義
302:実行権定義
303:スクリプト記述
304:プログラムカウンタ
305:実行用配列
306:コマンドパラメータ
307:レスポンスパラメータ
308:ポイントデータ
311〜319:ゲーム処理実行部の処理ステップ
321:コマンド発行処理
322:再表示処理
323:タイマー
324:入力データの代入処理
331:コマンド受信処理
332:乱数発生と代入処理
333:レスポンス送信処理
334:データの比較処理
335:結果の返却処理
401:ポイント数
402:残りゲーム数
403:あたりのメッセージ
404:はずれのメッセージ
405:ボックス
406:回転を止めるためのボタン
407:賭け場
408:回転ルーレット
409:スタートボタン
410:スコア
411:残り勝負
412:ゲーム結果
413:ターゲット
414:あたった場合
415:はずれた場合
500:アンケートアプリケーション
501:アンケートデータ
502:回答履歴データ
503:アンケートデータ格納処理部
504:アンケート回答回収処理部
505:アンケート実行コマンド
506:アンケート発行コマンド
507:発行するアンケートデータ
508:回収する回答データ
509:ユーザ端末。

Claims (30)

  1. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、前記アプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトの解釈および実行するためのインタープリタ機能を有するアプリケーションプログラムを、前記入出力インタフェースを介して前記スマートカードの外から中へ供給することを特徴とするアプリケーションプログラムの供給方法。
  2. 前記スマートカードは前記スクリプトで定義された動作手順に従ったプログラムの実行結果に応じて値が更新されるポイントデータを格納するポイントデータ格納部を有することを特徴とする請求項1記載のスマートカード。
  3. 前記スクリプトによって定義された処理は、スマートカードのユーザの入力および実行のタイミングによって異なる結果を得る可能性を持ち、事前に前記ユーザがその結果を予測不可能である処理であることを特徴とする請求項1記載のスマートカード。
  4. 前記スクリプトで定義された処理を実行した後、該当するスクリプトを無効として前記処理を実行不可能に設定する手段を有することを特徴とする請求項1のスマートカード。
  5. 前記スクリプトで定義された処理を実行できる最大回数を定義するスクリプト実行権を格納するための実行権格納部を有し、前記スクリプトで定義された処理を実行した後、該当するスクリプトの実行権データを減算する手段を有することを特徴とする請求項1のスマートカード。
  6. アプリケーションプログラムの供給後に、前記スクリプトを前記入出力インタフェースを通じて前記記憶手段へ格納することを特徴とする請求項1記載のスクリプト供給方法。
  7. アプリケーションプログラムの供給後に、前記スクリプトを前記入出力インタフェースを通じて前記記憶手段へ格納する際に、所定の認証処理を行ない、改竄されていない正しいスクリプトが格納されることを保証するための認証処理部を有することを特徴とする請求項1記載のスマートカード。
  8. 前記ポイントデータを発行元別に集計し、
    前記スクリプトあるいは実行権データに発行元を示す識別子を付加し、
    前記スクリプトで定義された処理の実行結果に応じて、前記発行元データに対応するポイントデータのみを更新する手段を有することを特徴とする請求項2記載のスマートカード。
  9. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、そのアプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトを解釈および実行するためのインタプリタ機能を有する前記アプリケーションプログラムが前記記憶手段に格納された前記スマートカードの外から中へ前記入出力インタフェースを介して前記スクリプトを供給することを特徴とするスクリプト供給方法。
  10. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、前記アプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトの解釈および実行するためのインタープリタ機能を有するアプリケーションプログラムを、前記入出力インタフェースを介して前記スマートカードの外から中へ供給することを特徴とするアプリケーションプログラムを有するスマートカード。
  11. 前記スクリプトが前記記憶手段に格納されていることを特徴とする請求項10記載のスマートカード。
  12. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、前記アプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトの解釈および実行するためのインタープリタ機能を有するアプリケーションプログラムを、前記入出力インタフェースを介して前記スマートカードへ供給する手段を有することを特徴とする端末装置。
  13. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、そのアプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトを解釈および実行するためのインタプリタ機能を有する前記アプリケーションプログラムが、前記記憶手段に格納された前記スマートカードの外から中へ前記入出力インタフェースを介して前記スクリプトを供給する手段を有することを特徴とする端末装置。
  14. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、前記アプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトの解釈および実行するためのインタープリタ機能を有するアプリケーションプログラムを、前記入出力インタフェースを介して前記スマートカードへ供給する手段を有することを特徴とする端末装置。
  15. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、前記アプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトの解釈および実行するためのインタープリタ機能を有するアプリケーションプログラム。
  16. 前記スマートカードは前記スクリプトで定義された動作手順に従ったプログラムの実行結果に応じて値が更新されるポイントデータを格納するポイントデータ格納部を有することを特徴とする請求項15記載のアプリケーションプログラム。
  17. 前記スクリプトによって定義された処理はスマートカードのユーザの入力および実行のタイミングによって異なる結果を得る可能性を持ち、事前に前記ユーザがその結果を予測不可能である処理であることを特徴とする請求項15記載のアプリケーションプログラム。
  18. 前記スクリプトで定義された処理を実行した後、該当するスクリプトを無効として前記処理を実行不可能に設定する機能を有することを特徴とする請求項15のアプリケーションプログラム。
  19. 前記スクリプトで定義された処理を実行できる最大回数を定義するスクリプト実行権を格納するための実行権格納部を有し、前記スクリプトで定義された処理を実行した後、該当するスクリプトの実行権データを減算する機能を有することを特徴とする請求項15のアプリケーションプログラム。
  20. アプリケーションプログラムの供給後に、前記スクリプトを前記入出力インタフェースを通じて前記記憶手段へ格納することが可能に構成されたことを特徴とする請求項15記載のアプリケーションプログラム。
  21. アプリケーションプログラムの供給後に、前記スクリプトを前記入出力インタフェースを通じて前記記憶手段へ格納する際に、所定の認証処理を行ない、改竄されていない正しいスクリプトが格納されることを保証するための認証処理部を有することを特徴とする請求項15記載のアプリケーションプログラム。
  22. 前記ポイントデータを発行元別に集計し、
    前記スクリプトあるいは実行権データに発行元を示す識別子を付加し、
    前記スクリプトで定義された処理の実行結果に応じて、前記発行元データに対応するポイントデータのみを更新する機能を有することを特徴とする請求項16記載のアプリケーションプログラム。
  23. CPU、記憶手段および入出力インタフェースを有するスマートカード(smart card)に搭載されたオペレーティングシステム(OS)上で動作可能なアプリケーションプログラムであり、かつ、前記アプリケーションプログラムの動作手順を定義するためのスクリプトの解釈および実行するためのインタープリタ機能を有するアプリケーションプログラムを有する記憶媒体。
  24. 前記スマートカードは前記スクリプトで定義された動作手順に従ったプログラムの実行結果に応じて値が更新されるポイントデータを格納するポイントデータ格納部を有することを特徴とする請求項23記載の記憶媒体。
  25. 前記スクリプトによって定義された処理はスマートカードのユーザの入力および実行のタイミングによって異なる結果を得る可能性を持ち、事前に前記ユーザがその結果を予測不可能である処理であることを特徴とする請求項23記載の記憶媒体。
  26. 前記スクリプトで定義された処理を実行した後、該当するスクリプトを無効として前記処理を実行不可能に設定する機能を有することを特徴とする請求項23の記憶媒体。
  27. 前記スクリプトで定義された処理を実行できる最大回数を定義するスクリプト実行権を格納するための実行権格納部を有し、前記スクリプトで定義された処理を実行した後、該当するスクリプトの実行権データを減算する機能を有することを特徴とする請求項23の記憶媒体。
  28. アプリケーションプログラムの供給後に、前記スクリプトを前記入出力インタフェースを通じて前記記憶手段へ格納することが可能に構成されたことを特徴とする請求項23記載の記憶媒体。
  29. アプリケーションプログラムの供給後に、前記スクリプトを前記入出力インタフェースを通じて前記記憶手段へ格納する際に、所定の認証処理を行ない、改竄されていない正しいスクリプトが格納されることを保証するための認証処理部を有することを特徴とする請求項23記載の記憶媒体。
  30. 前記ポイントデータを発行元別に集計し、
    前記スクリプトあるいは実行権データに発行元を示す識別子を付加し、
    前記スクリプトで定義された処理の実行結果に応じて、前記発行元データに対応するポイントデータのみを更新する機能を有することを特徴とする請求項24記載の記憶媒体。
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