【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防霜用焚き付け燃焼ボード及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは本発明は、簡単に製造でき、長時間の燃焼が持続し、また長期保存が可能であり、自然環境を損なわないばかりか肥料として使用可能であるという優れた防霜用焚き付け燃焼ボード及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】春に、低気圧や前線の通過後、移動性高気圧におおわれると、晴れて風の弱い穏やかな天気となる。夜間にこのような状況になると、地面の熱が奪われ地表付近の気温が下がる、いわゆる放射冷却現象となり、著しいときには地表表面付近の水蒸気が凍り、霜となる。この時期は遅霜あるいは晩霜と呼ばれ、お茶や果樹などの農作物に被害が発生する。このような遅霜対策としては、燃焼法や送風法がある。燃焼法は、具体的には、藁や木材等を燃やして空気の対流による昇温と燃焼による放射熱により上昇気流を発生させ、霜が降りるのが防止される。また近年、木材パルプを利用した焚き付け材が知られており、これは、所定の大きさに切った板状の焚き付け材に灯油を垂らして燃焼させるている。
【0003】
送風法は、地上7〜8メートル付近には、地表よりも2℃位高い空気の層があるので、この層を利用する方法で、低温時に防霜ファンによってその暖かい空気層に風を当てて害空気を地表表面に送り込み地表の温度を昇温し、霜が降りるのを防止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述のごとき藁や木材等を燃やす方法は、遅霜対策としては、もっとも好ましいものの一つであるが、これらが燃焼中、ずっと側に付添い藁や木材を補給して燃焼を持続させなければならない点で、労力と煩わしさを伴い昨今の労働環境では採用し難いという問題がある。また焚き付け材を用いる場合には、該焚き付け材に灯油等を垂らして浸透させるために2度手間になるばかりか灯油等が衣服にかかり炎が引火する恐れがある。また燃焼中、基材の反り等で酸素の供給が多くなり、3時間経たないうちに燃えつきてしまう可能性があり、更に灯油を用いる点で灯油独特の臭いがしたり、燃焼後に黒い燃え滓が残るという問題があった。更には廃タイヤ又は古タイヤ等は、長時間燃焼持続性があるものの、燃焼に際し大量の煙や悪臭を発生する点で使用ができないという問題があった。一方、送風法は、設備費が高い上、防霜ファン付近にまで冷気が溜まっている場合にはその効果が期待できないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明者は、上記の問題点について種々検討したところ、木質パルプを使用すると共に燃焼助剤(例えば、パラフィンなど)を使用する点で長期保存を可能とし、また燃焼残滓又は灰は、有害物質を含んでいないので、自然環境を損なうことがないばかりか肥料として使用することができるなど優れた点を見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。したがって、本発明が解決しようとする第1の課題は、長時間の燃焼が持続し、また長期保存が可能であり、かつ燃焼残滓又は灰は、自然環境を損なわないで肥料として使用可能であるという防霜用焚き付け燃焼ボードを提供することにある。また本発明が解決しようとする第2の課題は、簡単に作製することができ、長時間の燃焼が持続し、労力や煩わしさがなく良好な労働環境下で使用でき、また長期保存が可能であり、かつ自然環境を損なわないで肥料として使用可能であるという優れた防霜用焚き付け燃焼ボードを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、以下の各発明によってそれぞれ達成される。
【0007】
(1)木質ボードの燃焼助剤含侵物からなることを特徴とする防霜用焚き付け燃焼ボード。
(2)木質ボードの燃焼助剤含侵物を複数枚一塊として固定したことを特徴とする防霜用焚き付け燃焼ボード。
(3)木質ボードのうち、繊維板は木質パルプをバインダーで固めたものであることを特徴とする前記第1項又は第2項に記載の防霜用焚き付け燃焼ボード。
(4)バインダーがコーンスターチであることを特徴とする前記第1項乃至第3項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボード。
(5)固定手段が接着剤、逢着又は結束のいずれかであることを特徴とする前記第2項乃至第4項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボード。
(6)接着剤が酢酸ビニル系接着剤であることを特徴とする前記第2項乃至第5項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボード。
(7)前記第1項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードが包装されていることを特徴とする防霜用焚き付け燃焼ボード。
(8)木質原料から得られた木質チップを蒸煮して解繊し、木質パルプを得た後、この木質パルプをバインダーで固めて木質ボードを得、ついで、この木質ボードを複数枚一塊として固定した後、該固定木質ボードに燃焼助剤を含侵させることを特徴とする前記第2項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法。
(9)得られた木質ボード間を接着剤で複数枚接着して重層することを特徴とする前記第2項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法。
(10)前記第8項又は第9項に記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法において、重層されて得られた防霜用焚き付け燃焼ボードを包装材で包装することを特徴とする防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法。
【0008】
本発明の第1項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードの燃焼助剤含侵物からなることを特徴とするもので、燃焼助剤含侵物であることにより、燃焼が促進され、燃焼を遮ることがなく、したがって、燃焼が立ち消えすることがない。また燃焼助剤、例えば、パラフィンなどを使用することで揮発することが少ないので、長期保存が可能である。また燃焼後の残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。本発明の第2項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードの燃焼助剤含侵物を複数枚一塊として固定したことを特徴とするもので、燃焼助剤含侵物であることにより燃焼が促進され、燃焼を遮ることがなく、したがって、燃焼が立ち消えすることがない。また燃焼助剤、例えば、パラフィンなどを使用すれば、揮発することが少ないので、長期保存が可能であり、また接着剤で複数枚重ねて接着しているので、燃焼時間を延長することができ、したがって労力や使用に際し煩わしさがないという優れた効果を奏するものである。更に本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードは、燃焼後の残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。
【0009】
本発明の第3項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードのうち、繊維板は木質パルプをバインダーで固めたものであることにより、適度の燃焼が継続されると共に、燃焼助剤の燃焼促進効果との相乗的効果により燃焼が立ち消えすることがなく、したがって取扱い易いという優れた効果を奏するものである。また本発明の第4項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、バインダーがコーンスターチであることにより、自然環境に影響を与えることがない。更に本発明の第5項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、固定手段が接着剤、逢着又は結束のいずれかにより木質ボードを接着し、逢着し又は結束することにより、燃焼時間が制御され、特に燃焼を緩慢にして長時間燃焼し続けることができる。
【0010】
本発明の第6項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、接着剤が酢酸ビニル系接着剤であることにより、燃焼後の残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なうことがないという優れた効果を奏するものである。また本発明の第7項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードにおいて、前記第1項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードが包装されていることにより、着火が容易であると共に、使用時の持ち歩き等において手が汚れない。
【0011】
本発明の第8項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、木質原料から得られた木質チップを蒸煮して解繊し、木質パルプを得た後、この木質パルプをバインダーで固めて木質ボードを得、ついで、この木質ボードを複数枚一塊として固定した後、該固定木質ボードに燃焼助剤を含侵させることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法であることにより、簡単に作製することができ、また得られた防霜用焚き付け燃焼ボードは、長期保存が可能であり、また燃焼時間を延長することができ、更に本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードは、燃焼残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。
【0012】
また本発明の第9項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、得られた木質ボード間を接着剤で複数枚接着して重層することを特徴とする前記第2項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法であることにより、簡単に作製することができ、また得られた防霜用焚き付け燃焼ボードは、長期保存が可能であり、また燃焼時間をよりいっそう延長することができ、更に本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードは、燃焼残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。本発明の第10項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、前記第8項又は第9項に記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法において、得られた防霜用焚き付け燃焼ボードを包装材で包装することにより、着火が容易であると共に、使用時の持ち歩き等において手が汚れないという優れた効果を奏するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0014】
本発明の第1項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードの燃焼助剤含侵物からなることを特徴とするもので、木質パルプは木質原料から得られるが、木質原料としては、通常、木材が用いられるが、経済性を考慮すると、リサイクル木材から得られた木質チップが好ましく、リサイクル材としては、例えば、林地残廃材、小径木材、合板工場残廃材、製紙未利用低質チップ、建築解体材、製材端材(製材の切れ片)、皮つき木材、古紙、オガクズ等が挙げられ、好ましくは林地残廃材、小径木材、合板工場残廃材、製紙未利用低質チップ、建築解体材、製材端材(製材の切れ片)、皮つき木材である。皮つき木材からは皮つきチップを得る。本発明では、木質原料から得られた木質チップを用いて木質ボードを生産する。この木質ボードとしては、繊維板やパーチクルボードが挙げられ、更にこの繊維板としては、ハードボード、MDF(ハードボードとインシュレーションボードとの中間のもの)、インシュレーションボードがあり、好ましくは、インシュレーションボードである。このインシュレーションボードは、木質チップを蒸煮し解繊して得られる繊維質パルプ、いわゆる平均長さ1mm〜30mmの木質パルプを固めて板状としたものである。
【0015】
本発明に用いられるインシュレーションボードは木質パルプをバインダーで固めることが好ましく、このバインダーとしては、ポリビニルアルコール、アクリルアマイド、フェノールレジン等の合成樹脂、でんぷん糊剤、セルロース系糊剤等の天然糊剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。でんぷん糊剤としては、特にコーンスターチが好ましい。また本発明に用いられる燃焼助剤としては、天然パラフィン、合成パラフィンのいずれでもよい。更にパラフィンの代わりにアルコール類、特に高級アルコール、油脂類等を用いてもよい。
【0016】
本発明の前記第2項に記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードの燃焼助剤含侵物を複数枚一塊として固定したことを特徴とする。本発明に用いられる接着剤としては、ボード接着剤が好ましく、具体的には、天然樹脂系接着剤又は合成樹脂系接着剤が挙げられるが、例えば、天然樹脂系接着剤では、にかわ、カゼインが挙げられ、また合成樹脂系接着剤としては、ポリビニルアルコール系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、エーテル系接着剤、アクリルアマイド系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、レゾルシノール樹脂系接着剤、合成ゴム系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤等が挙げられ、好ましくは、ポリビニルアルコール系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、エーテル系接着剤、アクリルアマイド系接着剤、フェノール樹脂系接着剤等が挙げられる。更に好ましくは酢酸ビニル系接着剤である。本発明では、木質ボードを複数枚一塊にして固定する場合、その固定手段が接着剤、逢着又は結束のいずれかであることが好ましく、固定手段が接着剤である場合には、前述の接着剤が用いられる。また逢着又は結束は、適宜糸で縫ったり、紐で縛る如く普通の方法でよい。
【0017】
本発明では、前記第1項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードが包装されていることが好ましい。包装の仕方は、特に限定されるものではないが、着火が容易に行われるような包装方法がよく、例えば、包装紙の中央に該焚き付け燃焼ボードを置き、両側の紙で覆う用にして包むことが好ましく、いわゆるキャラメルの包装と同様にするのが好ましい。
【0018】
本発明の前記第1項に記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、木質原料から得られた木質チップを蒸煮して解繊し、木質パルプを得た後、この木質パルプをバインダーで固めて木質ボードを得、ついで、この木質ボードに燃焼助剤を含侵させて製造する。このようにして製造された木質ボードは、このまま燃焼させることにより防霜対策に使用される。例えば、この木質ボードを焚き火をすときのように複数枚組んで燃焼させるのが好ましい。また本発明の前記第2項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、木質原料から得られた木質チップを蒸煮して解繊し、木質パルプを得た後、この木質パルプをバインダーで固めて木質ボードを得、ついで、この木質ボードを複数枚一塊として固定した後、該固定木質ボードに燃焼助剤を含侵させる。即ち本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、木質原料のうち、リサイクル材から得られた木質チップを蒸煮し解繊して、1〜30mmのパルプの木質パルプを得た後、この木質パルプをバインダーで固めて木質ボードを得、ついで、この木質ボードを複数枚接着(縫い合わせ)又は結束又は逢着して一塊として固定した後、燃焼助剤を含侵させて製品とする。この際、木質ボードの一枚一枚に燃焼助剤を含浸させ、このように燃焼助剤を含侵させて得られた木質ボードを複数枚接着(縫い合わせ)又は結束又は逢着して一塊として固定して製品とすることもできる。
【0019】
本発明において、燃焼助長剤を含侵させる場合、木質ボードを複数枚一塊として固定した後、これの一部又は全体に燃焼助剤を含侵させてもよい。好ましくは木質ボードの塊の外部表面の全部分に含浸させるのがよい。燃焼助剤の含侵は、燃焼助剤を融解して液状とした後、この燃焼助剤中に浸漬するのがよい。浸漬時間は、十分含侵される時間でよく、例えば、1秒〜1分が好ましい。
【0020】
また本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの燃焼時間は、木質ボードの大きさ又は厚み又はその枚数により任意に決定することができるものであり、防霜に合わせた大きさ又は厚みにすることができ、特に木質ボードの厚みは、1mm〜25mmの範囲で適宜選択することができる。好ましくは大きさ、長さ等は、大きい方がよく、また長い方がよい。更には、防霜用焚き付け燃焼ボードの形状もまた必要に応じた任意の形状でよい。例えば、立方体、四角柱、円柱状、三角柱、五角柱、六角柱等任意でよい。本発明では、防霜用焚き付け燃焼ボードは、包装することが好ましい。包装の仕方は任意であるが、着火し易いような包装方法が好ましく、例えば、キャラメルの包装と同様の包装が好ましい。
【0021】
更に本発明を図面を用いて更に詳しく説明するが、本発明は、この例によって限定されるものではない。図1は、本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの一例を示す斜視図である。図2は、本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの形状を示す斜視図である。図3は、本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの包装を示す斜視図である。図1において、本発明の防霜用焚き付け燃焼ボード10は、20mmの厚みのインシュレーションボード1を5枚接着剤3でそれぞれ接着して重層したものである。この重層物は、更に燃焼助剤2を含侵させることにより防霜用焚き付け燃焼ボード10の燃焼を促進し、火の立ち消えを防止することができる。また接着剤で各ボード1を接着していることにより、燃焼時間を制御でき、2時間以上、好ましくは3時間乃至4時間以上という長時間で燃焼させることができる。この場合の燃焼形態は、防霜用焚き付け燃焼ボード10の隅の着火し易い場所に火を付けると、炎を挙げて燃えるが、時間が経つと炎は小さくなり、オキ(真っ赤になっている火種)の状態で2時間以上燃え続けることができる。このように、着火された防霜用焚き付け燃焼ボードは、炎を挙げて燃えるが、40分〜1時間くらい経つと炎は消え、真っ赤になっている火種のためその上では温まった上昇気流が起こり霜の降りるのを防止することができる。本発明の防霜用焚き付け燃焼ボード10の形状は、図1に示されるものの他、図2に示される形状であってもよい。図2において、図2のaは四角柱であり、図2のbでは、円柱であり、また図2のcでは、六角柱でできている。また図3では、防霜用焚き付け燃焼ボード10が包装されており、このまま包装紙の上から火を付けて燃焼させる。本発明の防霜用焚き付け燃焼ボード10は、包装してもしなくても長期間の保存ができるが、包装したものの方が、取扱い上、手を汚すことなく運搬・配置等を行うことができる。
【0022】
【実施例】本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法について、インシュレーションボードを用いた例を説明する。
【0023】
〔製造例〕インシュレーションボードの製造:建築解体材をチップ蒸煮温度180℃で4分間蒸煮し、フリーネス(パルプの粗さ)15〜18秒とし、パルプ濃度2〜3のものを1〜2%に調整した後、これにコーンスターチを4%添加する。ついで、長網式フォーミングマシーンでパルプマット状に抄造し、抄速7m/分でロールプレスで水分を70%とし、更にプレスしてマット水分50%まで除去し、その後温度150℃で0.3m/分(60m)で乾燥することによりインシュレーションボードを得た。インシュレーションボードの厚みは、20mmで、比重0.25であった。
【0024】
〔実施例1〕製造例で製造した厚み20mmのインシュレーションボードを20×30cmの大きさにカットし、ついで酢酸ビニル系接着剤で5枚貼り合わせた。80℃のパラフィン融解液に、前記で得られた貼り合わせたボードを3秒間浸した後、取り出し、これを袋詰めにし、6個1箱で梱包した。本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードを春の遅霜の降りる時期に、2m間隔に置いて燃やして試験したところ、該ボードを燃やしたところには、霜が降りていなかったが、該ボードの置いてない場所には、霜が降りて白くなっていた。また燃焼時間は、約3時間50分であった。なお、接着剤としてフェノール樹脂系接着剤を用いても同様に優れた効果を奏するものであった。
【0025】
〔実施例2〕製造例で製造した厚み20mmのインシュレーションボードを20×30cmの大きさにカットし、ついでカットしたボードを5枚麻糸で縫い合わせた。80℃のパラフィン融解液に、前記で得られた逢着したボードの束を4秒間浸した後、取り出し、これを袋詰めにし、6個1箱で梱包した。本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードを春の遅霜の降りる時期に、2m間隔に置いて燃やして試験したところ、該ボードを燃やしたところには、霜が降りていなかったが、該ボードの置いてない場所には、霜が降りて白くなっていた。また燃焼時間は、約3時間10分であった。
【0026】
〔実施例3〕製造例で製造した厚み20mmのインシュレーションボードを20×30cmの大きさにカットし、ついでカットしたボードを6枚麻紐で十文字に縛った。80℃のパラフィン融解液に、前記で得られた結束したボードの束を3秒間浸した後、取り出し、これを袋詰めにし、6個1箱で梱包した。本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードを春の遅霜の降りる時期に、2m間隔に置いて燃やして試験したところ、該ボードを燃やしたところには、霜が降りていなかったが、該ボードの置いてない場所には、霜が降りて白くなっていた。また燃焼時間は、約3時間20分であった。
【0027】
〔実施例4〕比重0.95で、厚み5mmのハードボードを10×50cmの大きさにカットした後、得られた本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードを80℃のパラフィン融解液に、3秒間浸した後、取り出し、これを15枚束ねて袋詰めにした。使用に際し、春の遅霜の降りる時期に、前記燃焼ボードを2m間隔に配置し燃焼して試験したところ、該ボードを燃やしたところには、霜が降りていなかったが、該ボードの置いてない場所には、霜が降りて白くなっていた。また燃焼時間は、約2時間50分であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の第1項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードの燃焼助剤含侵物からなることを特徴とするもので、燃焼助剤含浸物であるので、燃焼が促進され、燃焼を遮ることがなく、したがって、燃焼が立ち消えすることがない。また燃焼助剤が揮発することがないので、長期保存が可能である。また本発明の第2項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードの燃焼助剤含侵物を複数枚一塊として固定したことを特徴とするもので、燃焼助剤含侵物であることにより燃焼が促進され、燃焼を遮ることがなく、したがって、燃焼が立ち消えすることがない。また燃焼助剤が揮発することがないので、長期保存が可能であり、また接着剤で複数枚重ねて接着しているので、燃焼時間を延長することができ、したがって労力や使用に際し煩わしさがないという優れた効果を奏するものである。更に本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードは、燃焼後の残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。
【0029】
本発明の第3項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、木質ボードのうち、繊維板は木質パルプをバインダーで固めたものであることにより、適度の燃焼が継続されると共に、燃焼助剤の燃焼促進効果との相乗的効果により燃焼が立ち消えすることがなく、したがって取扱い易いという優れた効果を奏するものである。また本発明の第4項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、バインダーがコーンスターチであることにより、自然環境に影響を与えることがない。更に本発明の第5項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、固定手段が接着剤、逢着又は結束のいずれかにより木質ボードを接着し、逢着し又は結束することにより、燃焼時間が制御され、特に燃焼を緩慢にして長時間燃焼し続けることができる。
【0030】
本発明の第6項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードは、接着剤が酢酸ビニル系接着剤であることにより、燃焼後の残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なうことがないという優れた効果を奏するものである。また本発明の第7項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードにおいて、前記第1項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードが包装されていることにより、着火が容易であると共に、使用時の持ち歩き等において手が汚れない。
【0031】
本発明の第8項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、木質原料から得られた木質チップを蒸煮して解繊し、木質パルプを得た後、この木質パルプをバインダーで固めて木質ボードを得、ついで、この木質ボードを複数枚一塊として固定した後、該固定木質ボードに燃焼助剤を含侵させることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法であることにより、簡単に作製することができ、また得られた防霜用焚き付け燃焼ボードは、長期保存が可能であり、また燃焼時間を延長することができ、更に本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードは、燃焼残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。
【0032】
また本発明の第9項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、得られた木質ボード間を接着剤で複数枚接着して重層することを特徴とする前記第2項乃至第6項のいずれかに記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法であることにより、簡単に作製することができ、また得られた防霜用焚き付け燃焼ボードは、長期保存が可能であり、また燃焼時間をよりいっそう延長することができ、更に本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードは、燃焼残滓又は灰は、有害物質を含まないので、自然環境を損なわないばかりか肥料として有効に使用可能であるという優れた効果を奏するものである。本発明の第10項記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法は、前記第8項又は第9項に記載の防霜用焚き付け燃焼ボードの製造方法において、得られた防霜用焚き付け燃焼ボードを包装材で包装することにより、着火が容易であると共に、使用時の持ち歩き等において手が汚れないという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードを示す斜視図である。
【図2】本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの形状を示す斜視図である。
【図3】本発明の防霜用焚き付け燃焼ボードの包装を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 木質ボード
2 燃焼助剤
3 接着剤
4 包装
5 着火場所
10 防霜用焚き付け燃焼ボード[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a frost-resistant fired combustion board and a method for producing the same. More particularly, the present invention can be easily produced, sustains long-term combustion, and can be stored for a long time. The present invention relates to an excellent frost-proof fired and burned board which is possible and does not impair the natural environment and can be used as a fertilizer, and a method for producing the board.
[0002]
2. Description of the Related Art In the spring, when a vehicle is covered by a mobile high pressure after passing a low pressure or a front line, the weather is fine and the wind is mild. If such a situation occurs at night, the heat of the ground is taken away, and the temperature near the surface of the ground decreases, resulting in a so-called radiative cooling phenomenon. In extreme cases, the water vapor near the surface of the ground freezes and becomes frost. This period is called late frost or late frost, and damages crops such as tea and fruit trees. As a countermeasure against such late frost, there are a combustion method and a blowing method. More specifically, the combustion method burns straw, wood, or the like, generates a rising airflow due to temperature rise by convection of air and radiant heat from combustion, and prevents frost from falling. In recent years, a baking material using wood pulp has been known, in which kerosene is dropped on a plate-shaped baking material cut to a predetermined size and burned.
[0003]
In the blowing method, there is an air layer at about 7 to 8 meters above the ground that is about 2 ° C higher than the surface of the earth. The harmful air is sent to the surface of the ground to increase the temperature of the ground surface and prevent frost from falling.
[0004]
However, the above-described method of burning straw, wood, or the like is one of the most preferable measures for slow frost. There is a problem that it has to be replenished to maintain the combustion, and it is difficult to adopt it in the current working environment with labor and trouble. Further, in the case where a burning material is used, kerosene or the like is drowned in the burning material so as to penetrate the clothing, and in addition to the trouble, kerosene or the like may be applied to clothes and a flame may be ignited. In addition, during combustion, the supply of oxygen is increased due to the warpage of the base material, etc., and there is a possibility that it will burn out within 3 hours. Further, the kerosene smell peculiar in that kerosene is used, and black burning residue after burning There was a problem that remains. Furthermore, although waste tires or old tires have a long-lasting combustion durability, they have a problem that they cannot be used because they generate a large amount of smoke and bad odor upon burning. On the other hand, the air blowing method has a problem that the cost of equipment is high and the effect cannot be expected when cool air is accumulated near the anti-frost fan.
[0005]
Thus, the present inventors have conducted various studies on the above-mentioned problems. As a result, using wood pulp and using a combustion aid (for example, paraffin) enable long-term storage. Because they do not contain harmful substances, they have found excellent points that they can be used as fertilizers as well as not impair the natural environment. The present invention has been made based on this finding. Therefore, a first problem to be solved by the present invention is that long-term combustion is maintained, long-term storage is possible, and combustion residue or ash can be used as a fertilizer without damaging the natural environment. It is an object of the present invention to provide a frost prevention fired combustion board. The second problem to be solved by the present invention is that it can be easily manufactured, sustains long-term combustion, can be used in a good working environment without labor and hassle, and can be stored for a long time. Another object of the present invention is to provide an excellent frost-proof fired combustion board which can be used as a fertilizer without impairing the natural environment.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention is achieved by the following inventions.
[0007]
(1) A burning board for frost protection, comprising a wood board made of a combustion aid impregnated with a combustion aid.
(2) A burning board for frost protection, in which a plurality of impregnated with a combustion aid of a wood board is fixed as one lump.
(3) The fire board for frost protection according to the above (1) or (2), wherein, among the wood boards, the fiber board is made of wood pulp solidified with a binder.
(4) The firing board for frost protection according to any one of the above (1) to (3), wherein the binder is corn starch.
(5) The burning board for frost prevention according to any one of the above items (2) to (4), wherein the fixing means is any one of an adhesive, a bond, and a binding.
(6) The burning board for frost protection according to any one of the above (2) to (5), wherein the adhesive is a vinyl acetate-based adhesive.
(7) A burning board for defrosting, wherein the board for burning for defrosting according to any one of the above items (1) to (6) is packaged.
(8) Wood chips obtained from wood raw materials are steamed and defibrated to obtain wood pulp. The wood pulp is solidified with a binder to obtain a wood board. Then, a plurality of such wood boards are fixed as a lump. 7. The method for producing a frost-resistant fired combustion board according to any one of the items 2 to 6, wherein the fixed wood board is impregnated with a combustion aid after the heat treatment.
(9) The method for manufacturing a frosted fired combustion board according to any one of the above (2) to (6), wherein a plurality of the obtained wooden boards are adhered to each other with an adhesive and laminated.
(10) The method for producing a frost-resistant fired combustion board according to the above item (8) or (9), wherein the frost-resistant fired combustion board obtained by layering is wrapped with a packaging material. Manufacturing method of sintering and burning board.
[0008]
The burning board for frost prevention according to the first aspect of the present invention is characterized in that it is made of a wood board made of impregnated with a combustion aid, and the combustion aid is impregnated to promote combustion. , Does not obstruct the combustion, and therefore does not extinguish the combustion. Further, the use of a combustion aid, for example, paraffin, reduces volatilization, so that long-term storage is possible. Further, the residue or ash after combustion does not contain harmful substances, and thus has an excellent effect that it does not impair the natural environment and can be effectively used as a fertilizer. The frost-prevention fired combustion board according to the second aspect of the present invention is characterized in that a plurality of pieces of the combustion aid impregnated with the wood board are fixed as one lump, The combustion is promoted and does not obstruct the combustion and therefore does not extinguish. In addition, if a combustion aid such as paraffin is used, it is less likely to volatilize, so that it can be stored for a long period of time, and since a plurality of sheets are adhered with an adhesive, the burning time can be extended. Therefore, the present invention has an excellent effect that there is no trouble or trouble in use. Furthermore, the frosted fired combustion board of the present invention has an excellent effect that the residue or ash after combustion does not contain harmful substances, and thus not only does not impair the natural environment but also can be effectively used as a fertilizer. is there.
[0009]
The burning board for frost prevention according to the third aspect of the present invention is such that, among the woody boards, the fiberboard is obtained by solidifying woody pulp with a binder, so that appropriate combustion is continued and a combustion aid is used. Combustion does not extinguish due to a synergistic effect with the combustion promoting effect, and therefore, it has an excellent effect of being easy to handle. Further, in the frost-prevention fired combustion board according to the fourth aspect of the present invention, since the binder is corn starch, the natural environment is not affected. Furthermore, in the fired flaming-prevention burning board according to the fifth aspect of the present invention, the burning time is controlled by the fixing means bonding the wood board with any of an adhesive, a bond or a bond, and meeting or binding the wood board. In particular, combustion can be slowed down and combustion can be continued for a long time.
[0010]
The frost-resistant fired combustion board according to the sixth aspect of the present invention, since the adhesive is a vinyl acetate-based adhesive, the residue or ash after burning does not contain harmful substances, and thus may impair the natural environment. There is an excellent effect that there is no. Further, in the frost-prevention burning combustion board according to claim 7 of the present invention, the ignition is easy because the frost-prevention burning combustion board according to any one of the above-mentioned items 1 to 6 is packaged. At the same time, hands are not stained during use or the like during use.
[0011]
The method for producing a frost-resistant fired combustion board according to the eighth aspect of the present invention is such that a wood chip obtained from a wood material is steamed and defibrated to obtain a wood pulp, and the wood pulp is solidified with a binder. The wooden board according to any one of claims 2 to 6, wherein the wooden board is obtained, and then the wooden boards are fixed in a lump, and the fixed wooden board is impregnated with a combustion aid. By being a method for manufacturing a frosted burning board, it can be easily manufactured, and the obtained frostproof burning board can be stored for a long time, and the burning time can be extended, Furthermore, since the burning residue or ash of the present invention does not contain harmful substances, the burning residue or ash does not impair the natural environment and has an excellent effect that it can be effectively used as a fertilizer. .
[0012]
In the method for producing a frost-resistant fired combustion board according to the ninth aspect of the present invention, the obtained wooden boards are laminated by bonding a plurality of boards with an adhesive. According to any one of the above, the method for producing a frost-resistant burning board can be easily manufactured, and the obtained frost-resistant burning board can be stored for a long time, and the burning time can be increased. The frost-prevention fired combustion board of the present invention is characterized in that the combustion residue or ash does not contain harmful substances, so that it not only does not impair the natural environment but also can be effectively used as fertilizer. It has excellent effects. Item 10. The method for manufacturing a frost-resistant fired combustion board according to Item 10 is the method for manufacturing a frost-resistant fired combustion board according to Item 8 or 9. Is excellent in that ignition is easy and hands are not stained when carrying during use.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in more detail, but the present invention is not limited thereto.
[0014]
The burning board for frost prevention according to claim 1 of the present invention is characterized by being made of a wood board with a combustion aid impregnated with wood, and wood pulp is obtained from wood raw materials. Normally, wood is used, but in consideration of economy, wood chips obtained from recycled wood are preferable, and as the recycled material, for example, wood residue waste, small-diameter wood, plywood factory waste, low-quality chips not used in papermaking, Dismantled building materials, sawn timber (cut pieces of sawn timber), wood with skin, waste paper, sawdust, etc., are preferably used as forest waste, small-diameter timber, plywood mill waste, low-quality chips not used for papermaking, building dismantled materials, It is a sawn timber (a piece of sawn timber) and wood with skin. Skinned chips are obtained from skinned wood. In the present invention, a wood board is produced using wood chips obtained from wood raw materials. Examples of the wood board include a fiber board and a particle board. Examples of the fiber board include a hard board, an MDF (an intermediate board between the hard board and the insulation board), and an insulation board. It is a board. This insulation board is a plate-like solidified fibrous pulp obtained by steaming and fibrillating wood chips, so-called wood pulp having an average length of 1 mm to 30 mm.
[0015]
The insulation board used in the present invention is preferably made of wood pulp solidified with a binder, such as polyvinyl alcohol, acrylamide, synthetic resin such as phenolic resin, starch paste, and natural paste such as cellulose paste. But are not limited to these. Corn starch is particularly preferred as the starch paste. The combustion aid used in the present invention may be either natural paraffin or synthetic paraffin. Further, instead of paraffin, alcohols, particularly higher alcohols, fats and oils and the like may be used.
[0016]
The frosted fired combustion board according to the second aspect of the present invention is characterized in that a plurality of wood board impregnated with a combustion aid is fixed as one lump. The adhesive used in the present invention is preferably a board adhesive, specifically, a natural resin-based adhesive or a synthetic resin-based adhesive.For example, in the case of a natural resin-based adhesive, glue and casein are used. Examples of the synthetic resin adhesive include polyvinyl alcohol adhesive, vinyl acetate adhesive, ether adhesive, acrylamide adhesive, urea resin adhesive, melamine resin adhesive, and phenol resin adhesive. Adhesives, resorcinol resin-based adhesives, synthetic rubber-based adhesives, epoxy resin-based adhesives, aqueous vinyl urethane-based adhesives, and the like, preferably polyvinyl alcohol-based adhesives, vinyl acetate-based adhesives, and ether-based adhesives Agents, acrylic amide-based adhesives, phenolic resin-based adhesives, and the like. More preferred is a vinyl acetate adhesive. In the present invention, when a plurality of wooden boards are fixed in a lump, it is preferable that the fixing means is any of an adhesive, a bond or a binding, and when the fixing means is an adhesive, the above-mentioned adhesive is used. Is used. The attachment or binding may be performed by a usual method such as sewing with a thread or binding with a string.
[0017]
In the present invention, it is preferable that the frost-prevention fired combustion board according to any one of the above items 1 to 6 is packaged. The way of wrapping is not particularly limited, but a wrapping method in which ignition is easily performed is good. For example, the baked combustion board is placed at the center of the wrapping paper, and wrapped for covering with paper on both sides. It is preferable to make the same as the so-called caramel packaging.
[0018]
The method for producing a frost-resistant fired combustion board according to the first aspect of the present invention is characterized in that a wood chip obtained from a wood material is steamed and defibrated to obtain a wood pulp, and the wood pulp is then bound with a binder. The wood board is hardened to obtain a wood board, which is then impregnated with a combustion aid to produce the wood board. The wood board thus manufactured is used for anti-frost measures by burning it as it is. For example, it is preferable to burn a plurality of such wooden boards as in the case of a bonfire. In the method for producing a frost-resistant fired combustion board according to any one of the above items 2 to 6, the wood chips obtained from the wood raw material are steamed and defibrated to obtain wood pulp. Thereafter, the wood pulp is solidified with a binder to obtain a wood board. Then, the wood boards are fixed as a lump, and then the fixed wood board is impregnated with a combustion aid. That is, the method for producing a frost-resistant fired combustion board of the present invention comprises, among the woody raw materials, wood chips obtained from recycled materials are steamed and defibrated to obtain 1 to 30 mm pulp woody pulp. The wood pulp is hardened with a binder to obtain a wood board. Then, a plurality of the wood boards are bonded (stitched) or bound or joined to be fixed as a lump, and then impregnated with a combustion aid to obtain a product. At this time, each of the wooden boards is impregnated with a combustion aid, and a plurality of the wooden boards obtained by impregnating the combustion aid in this manner are fixed (adhered) or bound or joined together as a lump. It can also be used as a product.
[0019]
In the present invention, when impregnating the combustion aid, a plurality of wooden boards may be fixed as a lump, and then a part or the whole of the wood board may be impregnated with the combustion aid. Preferably, the entire outer surface of the lump of wood board is impregnated. The impregnation of the combustion aid is preferably carried out by melting the combustion aid into a liquid state and then immersing it in the combustion aid. The immersion time may be a time sufficient for impregnation, for example, 1 second to 1 minute Is preferred.
[0020]
Further, the burning time of the burning board for frost prevention of the present invention can be arbitrarily determined by the size or thickness of the wood board or the number thereof, and the size or thickness can be adjusted to the frost protection. In particular, the thickness of the wooden board can be appropriately selected in the range of 1 mm to 25 mm. Preferably, the size, the length, and the like are preferably large and long. Furthermore, the shape of the frost-resistant fired combustion board may also be any shape as required. For example, any of a cube, a quadrangular prism, a columnar shape, a triangular prism, a pentagonal prism, a hexagonal prism, and the like may be used. In the present invention, it is preferable to package the frost-resistant fired combustion board. The method of packaging is arbitrary, but a packaging method that easily ignites is preferable. For example, the same packaging as caramel packaging is preferable.
[0021]
Further, the present invention will be described in more detail with reference to the drawings, but the present invention is not limited to this example. FIG. 1 is a perspective view showing an example of the frost-resistant fired combustion board of the present invention. FIG. 2 is a perspective view showing the shape of the frost-resistant fired combustion board of the present invention. FIG. 3 is a perspective view showing the packaging of the frost-resistant fired combustion board of the present invention. In FIG. 1, a frost-resistant fired combustion board 10 of the present invention is obtained by laminating five insulation boards 1 each having a thickness of 20 mm with an adhesive 3. This layered product further impregnates the combustion aid 2 to promote the burning of the frost-resistant fired combustion board 10 and prevent the extinguishing of fire. In addition, since each board 1 is bonded with the adhesive, the burning time can be controlled, and the burning can be performed for a long time of 2 hours or more, preferably 3 hours to 4 hours or more. In this case, the combustion mode is such that, if a fire is ignited at a corner of the flaming-prevention burning board 10 where ignition is likely to occur, the flame burns up, but after a lapse of time, the flame becomes small, and the oki (blinks red). It is possible to keep burning for more than 2 hours in the state of (fire). In this way, the ignited burning board for frost protection burns with a flame, but after about 40 minutes to 1 hour, the flame goes out, and a warm updraft occurs on top of it because of the bright red fire. The resulting frost can be prevented. The shape of the burning board for frost protection 10 of the present invention may be the shape shown in FIG. 2 in addition to the shape shown in FIG. In FIG. 2, a in FIG. 2 is a quadrangular prism, in FIG. 2 b it is a cylinder, and in FIG. 2 c, it is a hexagonal prism. In FIG. 3, the frost-resistant fired combustion board 10 is wrapped, and the wrapping paper is ignited and burned as it is. The frosted fired combustion board 10 of the present invention can be stored for a long period of time with or without packaging, but the packaged one can be transported and arranged without soiling the hands in handling. .
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS A method of manufacturing a frost-resistant fired combustion board of the present invention using an insulation board will be described.
[0023]
[Production Example] Production of insulation board: building demolition material is steamed at a chip steaming temperature of 180 ° C. for 4 minutes to have a freeness (pulp roughness) of 15 to 18 seconds, and a pulp concentration of 2-3 is 1-2%. And then add 4% of corn starch. Then, the paper is formed into a pulp mat by a fourdrinier forming machine, the water content is reduced to 70% by a roll press at a paper forming speed of 7 m / min, and further pressed to remove 50% of the mat water. An insulation board was obtained by drying at 60 m / min (60 m). The thickness of the insulation board was 20 mm and the specific gravity was 0.25.
[0024]
[Example 1] The insulation board having a thickness of 20 mm produced in the production example was cut into a size of 20 x 30 cm, and then five sheets were laminated with a vinyl acetate adhesive. The bonded board obtained above was immersed in a paraffin melt at 80 ° C. for 3 seconds, taken out, packed in a bag, and packed in six boxes. When the burning board for frost protection of the present invention was burned at intervals of 2 m at the time of late frost in the spring and tested, the place where the board was burned was not frosted, but the board was placed. Where there wasn't, it was white with frost. The burning time was about 3 hours and 50 minutes. It should be noted that even when a phenolic resin-based adhesive was used as the adhesive, an excellent effect was similarly exhibited.
[0025]
Example 2 The insulation board having a thickness of 20 mm produced in the production example was cut into a size of 20 × 30 cm, and then the cut boards were sewn together with five hemp yarns. After bundling the bundled board obtained above in a paraffin melt at 80 ° C. for 4 seconds, the board was taken out, packed in bags, and packed in six boxes. When the burning board for frost protection of the present invention was burned at intervals of 2 m at the time of late frost in the spring and tested, the place where the board was burned was not frosted, but the board was placed. Where there wasn't, it was white with frost. The burning time was about 3 hours and 10 minutes.
[0026]
Example 3 The insulation board having a thickness of 20 mm produced in the production example was cut into a size of 20 × 30 cm, and then the cut boards were tied in a cross with six hemp strings. The bundle of tied boards obtained above was immersed in a paraffin melt at 80 ° C. for 3 seconds, taken out, packed in a bag, and packed in six boxes. When the burning board for frost protection of the present invention was burned at intervals of 2 m at the time of late frost in the spring and tested, the place where the board was burned was not frosted, but the board was placed. Where there wasn't, it was white with frost. The burning time was about 3 hours and 20 minutes.
[0027]
Example 4 Thickness at specific gravity 0.95 5mm After cutting the hard board of the present invention into a size of 10 × 50 cm, the obtained burning board for frost protection of the present invention was immersed in a paraffin melt at 80 ° C. for 3 seconds, taken out, and bundled in 15 pieces. I put it in a bag. During use, when the late spring frost falls, the combustion boards were placed at 2 m intervals and burned and tested. When the board was burned, there was no frost but a place where the board was not placed. Was frosty and white. The burning time was about 2 hours and 50 minutes.
[0028]
According to the first aspect of the present invention, there is provided a frost-resistant fired combustion board according to the first aspect of the present invention, which is made of a wood board made of impregnated with a combustion aid. Are promoted and do not block the combustion, and therefore do not extinguish the combustion. Further, since the combustion aid does not volatilize, long-term storage is possible. Further, the frost-prevention fired combustion board according to the second aspect of the present invention is characterized in that a plurality of combustion aid-impregnated materials of the wooden board are fixed as one lump, and the combustion aid- impregnated material is used. Promotes combustion and does not obstruct combustion, and therefore does not extinguish. In addition, since the combustion aid does not volatilize, it can be stored for a long period of time, and since multiple sheets are adhered with an adhesive, the burning time can be extended, so that labor and troublesome use are reduced. There is an excellent effect that there is no. Furthermore, the frosted fired combustion board of the present invention has an excellent effect that the residue or ash after combustion does not contain harmful substances, and thus not only does not impair the natural environment but also can be effectively used as a fertilizer. is there.
[0029]
The burning board for frost prevention according to the third aspect of the present invention is such that, among the woody boards, the fiberboard is obtained by solidifying woody pulp with a binder, so that appropriate combustion is continued and a combustion aid is used. Combustion does not extinguish due to a synergistic effect with the combustion promoting effect, and therefore, it has an excellent effect of being easy to handle. Further, in the frost-prevention fired combustion board according to the fourth aspect of the present invention, since the binder is corn starch, the natural environment is not affected. Furthermore, in the fired flaming-prevention burning board according to the fifth aspect of the present invention, the burning time is controlled by the fixing means bonding the wood board with any of an adhesive, a bond or a bond, and meeting or binding the wood board. In particular, combustion can be slowed down and combustion can be continued for a long time.
[0030]
The frost-resistant fired combustion board according to claim 6 of the present invention is characterized in that the adhesive is a vinyl acetate-based adhesive. Fire Since the residue or ash after baking does not contain any harmful substances, it has an excellent effect of not impairing the natural environment. Further, in the frost-prevention burning combustion board according to claim 7 of the present invention, the ignition is easy because the frost-prevention burning combustion board according to any one of the above-mentioned items 1 to 6 is packaged. At the same time, hands are not stained during use or the like during use.
[0031]
The method for producing a frost-resistant fired combustion board according to the eighth aspect of the present invention is such that a wood chip obtained from a wood material is steamed and defibrated to obtain a wood pulp, and the wood pulp is solidified with a binder. The wooden board according to any one of claims 2 to 6, wherein the wooden board is obtained, and then the wooden boards are fixed in a lump, and the fixed wooden board is impregnated with a combustion aid. By being a method for manufacturing a frosted burning board, it can be easily manufactured, and the obtained frostproof burning board can be stored for a long time, and the burning time can be extended, Furthermore, since the burning residue or ash of the present invention does not contain harmful substances, the burning residue or ash does not impair the natural environment and has an excellent effect that it can be effectively used as a fertilizer. .
[0032]
In the method for producing a frost-resistant fired combustion board according to the ninth aspect of the present invention, the obtained wooden boards are laminated by bonding a plurality of boards with an adhesive. According to any one of the above, the method for producing a frost-resistant burning board can be easily manufactured, and the obtained frost-resistant burning board can be stored for a long time, and the burning time can be increased. The frost-prevention fired combustion board of the present invention is characterized in that the combustion residue or ash does not contain harmful substances, so that it not only does not impair the natural environment but also can be effectively used as fertilizer. It has excellent effects. Item 10. The method for manufacturing a frost-resistant fired combustion board according to Item 10 is the method for manufacturing a frost-resistant fired combustion board according to Item 8 or 9. Is excellent in that ignition is easy and hands are not stained when carrying during use.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a burning board for frost protection according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing the shape of a frost-resistant fired combustion board of the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing the packaging of the frost-resistant fired combustion board of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 wood board
2 Combustion aid
3 adhesive
4 Packaging
5 Ignition location
10 Combustion board for frost protection