JP2004078032A - Optical fiber cable and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多心の引き落とし光ファイバケーブルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
構内、架空用の引き落とし光ファイバケーブル(ドロップケーブル)としては1、2心程度が通常であるが、FTTH(Fiber to the Home)の拡大と共に小規模マンションやビルなどに、4〜10心程度の多心化の需要が予想される。
【0003】
また、後分岐作業性の観点から、収納される光ファイバ心線としては、単独の素線(または2心程度のテープ光ファイバ心線)を用いたものが有効と考える。
【0004】
単光ファイバ心線を入れた多心の引き落とし光ファイバケーブルを設計しょうとした場合、ルースチューブケーブルやスロットケーブルなどが考えられるが、いずれも外径が大きくなる上コスト高であるため、図7に示されているような細径でシンプルなドロップ・インドアケーブル101を踏襲したケーブルが有効である。すなわち、図7において、ドロップ・インドアケーブル101は単心の光ファイバ光ファイバ心線103と、この近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体105とをケーブルシース107で被覆したもので、前記各光エレメント用抗張力体105を結んだ方向に対して直交した方向の前記光ファイバ光ファイバ心線103の両側(図7において上下)におけるケーブルシース107の表面にノッチ部109を形成せしめたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示されているように、ドロップ・インドアケーブル101に単心の光ファイバ光ファイバ心線103の代わりに多心の素線111を収容しょうとした場合、複数の素線111を束にして充実でシースすると、内部にシース材107が食い込み口出し性に支障が生じる。
【0006】
一方、図9に示されているように、多心の素線111を押出しヘッドにおけるニップルの通し穴に連結されたパイプ内に入れてパイプから押し出すと、スカスカになるため施工後に光ファイバ心線を構成する素線111がケーブル内で移動してしまう恐れがある(クロージャ内で光ファイバ心線が曲がりロス増する恐れがある)。さらに、多心の周囲に介在体としての例えばファイバを移動阻止のためのクッション層を設けることも考えられるが、ファイバがバラバラなため、低温時ケーブルが収縮したときに蛇行しやすく、損失増が発生する懸念がある。
【0007】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、細径でかつ損失特性の向上を図ると共に、施工性に優れた光ファイバケーブルおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の光ファイバケーブルは、単数または複数の素線またはテープ心線からなる光ファイバ心線と、この光ファイバ心線のすべてを一括して粗巻きした介在体と、この介在体の近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体とをケーブルシースで被覆した長尺の光エレメント部からなると共に、前記各光エレメント用抗張力体を結んだ方向に対して直交した方向の前記介在体の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成せしめてなることを特徴とするものである。
【0009】
したがって、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しが行われる。また、細径に製造されると共に例えば繊維などの介在体が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性が安定する。また、光ファイバ心線のすべてを一括して介在体で粗巻きされていることにより、光ファイバ心線のすべてがしっかりと一体化される。しかも、光ファイバ心線のすべてが一体化するため、曲げ剛性が大きくなり、低温時でのケーブル収縮による光ファイバ心線の蛇行が発生しにくくなる。さらに、光ファイバケーブルがシンプルとなり、集合工程がなく、加工費が小さくなる。
【0010】
請求項2によるこの発明の光ファイバケーブルは、請求項1記載の光ファイバケーブルにおいて、前記光エレメント部に、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部が互いに平行に一体化されていることを特徴とするものである。
【0011】
したがって、前記光エレメント部に、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部が互いに平行に一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブルとして利用されると共に、請求項1と同様の作用を有する。
【0012】
請求項3によるこの発明の光ファイバケーブルは、請求項1または2記載の光ファイバケーブルにおいて、前記介在体を光ファイバ心線のすべてに一括して粗巻きする際の粗巻張力が、490mN以上4900mN以下、ピッチが、10mm以上1000mm以下であることを特徴とするものである。
【0013】
したがって、粗巻きの張力はあまり大きすぎると光ファイバに側圧・曲げが加わり損失増の懸念があり、あまり小さくすぎると光ファイバが一体化しないためバラバラになってしまうから、490mN以上4900mN以下の張力が望ましい。また、巻きピッチは、あまり小さくすぎると製造性が劣り、あまり大きすぎると光ファイバが一体化されないから、10mm以上1000mm以下のピッチが望ましい。
【0014】
請求項4によるこの発明の光ファイバケーブルの製造方法は、単数または複数の素線またはテープ心線からなる光ファイバ心線と、この光ファイバ心線のすべてを一括して粗巻きした介在体と、この介在体の近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体とをそれぞれ走行せしめて押出機に供給すると共にこの押出機に熱可塑性樹脂を押出して、単数または複数の素線またはテープ光心線からなる光ファイバ心線と、この光ファイバ心線のすべてを一括して粗巻きした介在体と、この介在体の近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体とをケーブルシースで被覆した長尺の光エレメント部からなると共に、前記各光エレメント用抗張力体を結んだ方向に対して直交した方向の前記介在体の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成した光ファイバケーブルを製造することを特徴とするものである。
【0015】
したがって、請求項1と同様に、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しが行われる。また、細径に製造されると共に介在体が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性が安定する。また、光ファイバ心線のすべてを一括して介在体で粗巻きされていることにより、光ファイバ心線のすべてがしっかりと一体化される。しかも、光ファイバ心線のすべてが一体化するため、曲げ剛性が大きくなり、低温時でのケーブル収縮による光ファイバ心線の蛇行が発生しにくくなる。さらに、光ファイバケーブルがシンプルとなり、集合工程がなく、加工費が小さくなる。
【0016】
請求項5によるこの発明の光ファイバケーブルの製造方法は、単数または複数の素線またはテープ心線からなる光ファイバ心線と、この光ファイバ心線のすべてを一括して粗巻きした介在体と、この介在体の近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体と、支持線をそれぞれ走行せしめて押出ヘッドに供給すると共にこの押出ヘッドに熱可塑性樹脂を押出して、単数または複数の素線またはテープ光ファイバ心線からなる光ファイバ心線と、この光ファイバ心線のすべてを一括して粗巻きした介在体と、この介在体の近傍に平行で両脇に配置された光エレメント用抗張力体とをケーブルシースで被覆した長尺の光エレメント部からなると共に、前記各光エレメント用抗張力体を結んだ方向に対して直交した方向の前記介在体の両側におけるケーブルシースの表面にノッチ部を形成し、前記光エレメント部に、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部が互いに平行に一体化された光ファイバケーブルを製造することを特徴とするものである。
【0017】
したがって、前記光エレメント部に、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部が互いに平行に一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブルとして利用されると共に、請求項1と同様の作用を有する。
【0018】
請求項6によるこの発明の光ファイバケーブルの製造方法は、請求項4または5記載の光ファイバケーブルの製造方法において、前記介在体は押出機に供給される際、光ファイバ心線のすべてに一括して粗巻きされることを特徴とするものである。
【0019】
したがって、介在体は押出機に供給される際、光ファイバ心線のすべてに一括して粗巻きされるから、光ファイバケーブルが連続的にかつ合理的に製造される。
【0020】
請求項7によるこの発明の光ファイバケーブルの製造方法は、請求項4、5または6記載の光ファイバケーブルの製造方法において、前記介在体を光ファイバ心線のすべてに一括して粗巻きする際の粗巻張力を、490mN以上4900mN以下、ピッチを、10mm以上1000mm以下とすることを特徴とするものである。
【0021】
したがって、粗巻きの張力はあまり大きすぎると光ファイバに側圧・曲げが加わり損失増の懸念があり、あまり小さすぎると光ファイバが一体化しないためバラバラになってしまうから、490mN以上4900mN以下の張力が望ましい。また、巻きピッチは、あまり小さすぎると製造性が劣り、あまり大きすぎると光ファイバが一体化されないから、10mm以上1000mm以下のピッチが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1を参照するに、この発明の実施の形態に係る光ファイバケーブル1は、複数例えば8本の素線からなる光ファイバ心線3を備えており、この光ファイバ心線3のすべては一括して例えば有機系繊維もしくは無機系繊維などからなる介在体5で粗巻きされている。この介在体5の近傍には平行で両脇に光エレメント用抗張力体7が配置されている。そして、前記光ファイバ心線3と介在体5と光エレメント用抗張力体7とが熱可塑性樹脂からなるケーブルシース9で被覆されて長尺の光エレメント部11からなっている。前記各光エレメント用抗張力体7を結んだ方向に対して直交した方向(図1において上下方向)の前記介在体5の両側(上下)におけるケーブルシース9の表面にはノッチ部13が形成されている。
【0024】
上記構成により、ノッチ部13からケーブルシース9を裂いて光ファイバ心線3の口出しを行う際に、ケーブルシース9は介在体5に阻まれて光ファイバ心線3内部まで食い込まないため容易に口出しを行うことができる。また、細径に製造されると共に例えば繊維などの介在体5が光ファイバ心線3のクッションとなるので損失特性を安定化せしめることができる。また、光ファイバ心線3のすべてを一括して介在体5で粗巻きされていることにより、光ファイバ心線3のすべてをしっかりと一体化せしめることができる。しかも、光ファイバ心線3のすべてが一体化するため、曲げ剛性を大きくすることができ、低温時でのケーブル収縮による光ファイバ心線3の蛇行を発生しにくくすることができる。さらに、光ファイバケーブルがシンプルとなり、集合工程がなく、加工費を小さくすることができる。
【0025】
図2を参照するに、この発明の実施の形態に係る別の光ファイバケーブル1は、図1に示したものと同様に、複数例えば8本のの素線からなる光ファイバ心線3を備えており、この光ファイバ心線3のすべては一括して例えば有機系繊維もしくは無機系繊維などからなる介在体5で粗巻きされている。この介在体5の近傍には平行で両脇に光エレメント用抗張力体7が配置されている。そして、前記光ファイバ心線3と介在体5と光エレメント用抗張力体7とが熱可塑性樹脂からなるケーブルシース9で被覆されて長尺の光エレメント部11からなっている。前記各光エレメント用抗張力体7を結んだ方向に対して直交した方向(図2において上下方向)の前記介在体5の両側(上下)におけるケーブルシース9の表面にはノッチ部13が形成されている。さらに、前記光エレメント部11に、例えば鋼線からなる支持線15をシース17で被覆した長尺のケーブル支持線部19が互いに平行に首部21を介して一体化されている。
【0026】
上記構成により、前記光エレメント部11に、支持線15をシース17で被覆した長尺のケーブル支持線部19が互いに平行に首部21を介して一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブル1として利用することができると共に、図1における効果と同様の効果を有する。
【0027】
前記光ファイバ心線3は、複数の素線の他に単数の素線またはテープ心線を用いるようにしても構わない。特に、0.25mmφの素線が最も好適に使用されるが、2心テープ心線や、0.4〜0.9mmφ程度の単心線なども使用される。また、介在体5としての有機系繊維もしくは無機系繊維は、例えばナイロンやPPなどの耐熱ブラスチックのヤーンやケブラー繊維、ガラスウール、コットン糸などが好適に使用されるものである。さらに、前記光エレメント用抗張力体7としては、鋼線やFRPなどが好適に使用されると共に支持線15は鋼線が使用される。
【0028】
つぎに、光ファイバケーブルの製造方法について説明する。
【0029】
図3には図2に示した光ファイバ1の製造方法が示されている。図3において、例えば8本の素線からなる光ファイバ心線3が左から右に向けて走行されると共に例えば図示省略のボビンに巻かれた例えば複数のアラミド繊維からなる介在体5がボビンを矢印のごとく光ファイバ心線3の回りに回転されることで光ファイバ心線3に粗巻きされる。この複数のアラミド繊維からなる介在体5で粗巻きされた光ファイバ心線3と、2本の光エレメント用抗張力体7と、例えば鋼線からなる支持線15が走行されて押出機23へ送られる。この押出機23ではケーブルシース9、シース17となる熱可塑性樹脂が別の孔より押し出されることで光ファイバケーブル1としての光ファイバドロップケーブルを得ることができる。
【0030】
より詳細に説明すると、図4には押出機23の押出しヘッド25の断面図が示されている。図4において、中心部には図5に示されているようなニップル部27が設けられている共にこのニップル部27の外周には図6に示されているような、ダイス孔29とこのダイス孔29に連結孔31を介してダイス孔33を備えたダイス部35が設けられている。このダイス部35と前記ニップル部27との間にはシースとしての熱可塑性樹脂が押し出される孔37が設けられている。また、前記ニップル部27には図5に示されているように、光ファイバ心線3を一括して粗巻きした介在体5がとおるニップル孔39、このニップル孔39の両外側には光エレメント用抗張力体7がとおるニップル孔41が形成されている。また、前記ニップル孔39の前方(図5において左方)にはパイプ43が連結されている。
【0031】
上記構成により、ニップル孔39およびパイプ43に光ファイバ心線3を一括して粗巻きした介在体5がとおり、ニップル孔41に光エレメント用抗張力体7がとおり、また、ダイス孔33には支持線17がとおり、ダイス部35の孔37から溶融した熱可塑性樹脂Pが押し出されて、図2に示したような光ファイバケーブル1としての光ファイバドロップケーブルを得ることができる。また、別のダイス部を使用することで、図1に示したような光ファイバケーブル1を得ることができる。
【0032】
(実施例1)
光ファイバ心線3として0.25mmφSM素線で、8心の着色素線を用い、この素線の周りに素巻きする介在体5としてアラミド繊維(ケプラ)1140デニール3本を用い、これらを上記8心の光ファイバ心線3のまわりに沿わせて素巻きした。光エレメント用抗張力体7として0.4mmφ鋼線を、支持線15として1.2mmφ鋼線を、シース9、17として難燃ポリエチレンを用い、図3に示した押出機23でもって押出にてコーティングした。この際、8心の着色素線の回りに380デニールのアラミド繊維からなる介在体5で粗巻きした。押出後ケーブルの断面を観察したところ、樹脂が介在体5の繊維で粗巻きされた8心の光ファイバ心線3をしっかり包んでいて、寸法として2mm×3.5mmと非常に細径の光ファイバケーブル1としての光ファイバドロップケーブルが得られた。
【0033】
その評価結果しては、すべての光ファイバ心線3が1.55μmで損失特性は0.25dB/km以下であった。また、機械特性としての側圧特性においては、加圧幅100mmの平板にケーブルを挟み、上から荷重1960Nの荷重をかけても損失増は認められず良好な特性を示した。曲げについては60mmφの曲げ時においても損失増はなかった。
【0034】
心線口出し性/接続性は、ノッチ部13からシース9を裂くことにより、介在体5が一緒にシースにくっつき、粗巻きされ、一括に一体化された光ファイバ心線3は容易に8本バラバラに口出しできた。この光ファイバ心線3は容易に他の分岐ケーブルと接続が可能であった。
【0035】
光ファイバ心線3の移動は、ケーブル20m(両端解放)をトレーに垂直に敷設し、この光ファイバケーブル1に周波数1Hz、振幅10mmの振動を一週間与え続けたが、光ファイバ心線3の移動は検出限界以下(0.1mm以下)であった。
【0036】
比較例として、素線の周りに介在体を縦添えした(巻いていてない)ケーブルをほぼ同一条件と思われる製造条件にて5本試作した。その結果、そのうちの2本のケーブルにおいて、1本のファイバが0.4dB/kmの損失増が見られた。ケーブルを解体したところ、そのロス増ファイバは若干の蛇行が認められた。
【0037】
(実施例2)
上記の実施例1の光ファイバドロップケーブルを試作したときの8心の光ファイバ心線3を粗巻きした介在体5のピッチと張力を検討した。その結果、種々のピッチと張力をふったケーブルをn=5本づつ作成し、初期ロスを評価したところ、ピッチについては1000mmを越えると、また張力については490mN未満にしたところ、5本中1本のケーブルで損失増するファイバが現れた。また、張力については4900mNを越えると側圧による損失増が発生した。ピッチについては10mm未満であると複数の心線3を粗巻きする効果が少ない。
【0038】
また、他の例として、光ファイバ心線3としては素線を4本入れたもの、2心テープを4本入れたもの、介在体5としてはプラスチック繊維であるナイロンヤーン、ポリプロピレンヤーンや、ガラスヤーンを入れたもの、また、図1示した構造の光ファイバケーブル1などの試作を行い、上記と同様の評価を行ったが、いずれも良好であった。
【0039】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。前述した発明の実施の形態では複数の光ファイバ心線3を押出機23に供給する際に、介在体5を粗巻きした例で説明したが、予め複数の光ファイバ心線3に介在体5を粗巻きしたものを押出機23に供給するようにしても構わない。
【0040】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しを行うことができる。また、細径に製造されると共に例えば繊維などの介在体が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性を安定せしめることができる。また、光ファイバ心線のすべてを一括して介在体で粗巻きされていることにより、光ファイバ心線のすべてをしっかりと一体化せしめることができる。しかも、光ファイバ心線のすべてが一体化するため、曲げ剛性が大きくなり、低温時でのケーブル収縮による光ファイバ心線の蛇行を発生しにくくすることができる。さらに、光ファイバケーブルがシンプルとなり、集合工程がなく、加工費が小さくすることができる。
【0041】
請求項2の発明によれば、前記光エレメント部に、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部が互いに平行に一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブルとして利用されると共に、請求項1と同様の効果を有する。
【0042】
請求項3の発明によれば、粗巻きの張力はあまり大きすぎると光ファイバに側圧・曲げが加わり損失増の懸念があり、あまり小さくすぎると光ファイバが一体化しないためバラバラになってしまうから、490mN以上4900mN以下の張力が望ましい。また、巻きピッチは、あまり小さくすぎると製造性が劣り、あまり大きすぎると光ファイバが一体化されないから、10mm以上1000mm以下のピッチが望ましい。
【0043】
請求項4の発明によれば、請求項1と同様に、ノッチ部からケーブルシースを裂いて光ファイバ心線の口出しを行う際に、ケーブルシースは介在体に阻まれて光ファイバ心線内部まで食い込まないため容易に口出しを行うことができる。また、細径に製造されると共に介在体が光ファイバ心線のクッションとなるので損失特性を安定せしめることができる。また、光ファイバ心線のすべてを一括して介在体で粗巻きされていることにより、光ファイバ心線のすべてをしっかりと一体化せしめることができる。しかも、光ファイバ心線のすべてが一体化するため、曲げ剛性が大きくなり、低温時でのケーブル収縮による光ファイバ心線の蛇行を発生しにくくすることができる。さらに、光ファイバケーブルがシンプルとなり、集合工程がなく、加工費が小さくすることがてきる。
【0044】
請求項5の発明によれば、前記光エレメント部に、支持線をシースで被覆した長尺のケーブル支持線部が互いに平行に一体化されていることにより、光ファイバドロップケーブルとして利用されると共に、請求項1と同様の効果を有することができる。
【0045】
請求項6の発明によれば、介在体は押出機に供給される際、光ファイバ心線のすべてに一括して粗巻きされるから、光ファイバケーブルを連続的かつ合理的に製造することができる。
【0046】
請求項7の発明によれば、粗巻きの張力はあまり大きすぎると光ファイバに側圧・曲げが加わり損失増の懸念があり、あまり小さくすぎると光ファイバが一体化しないためバラバラになってしまうから、490mN以上4900mN以下の張力が望ましい。また、巻きピッチは、あまり小さくすぎると製造性が劣り、あまり大きすぎると光ファイバが一体化されないから、10mm以上1000mm以下のピッチが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。
【図2】この発明の実施の形態の別の光ファイバケーブルの断面図である。
【図3】この発明の実施の形態の別の光ファイバケーブルを製造する説明図である。
【図4】押出しヘッド部の断面図である。
【図5】ニップ部の斜視図である。
【図6】ダイス部の斜視図である。
【図7】従来の光ファイバケーブルの断面図である。
【図8】従来の他の光ファイバケーブルの断面図である。
【図9】従来の別の光ファイバケーブルの断面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバケーブル
3 光ファイバ光ファイバ心線
5 介在体
7 光エレメント用抗張力体
9 ケーブルシース
11 光エレメント部
13 ノッチ部
15 支持線
17 シース
19 ケーブル支持線部
21 首部
23 押出機[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a multi-core drawn optical fiber cable and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
A drop-down optical fiber cable (drop cable) for premises and overhead is usually one or two cores, but with the expansion of FTTH (Fiber to the Home), about four to ten cores are used for small condominiums and buildings. Demand for multi-core is expected.
[0003]
Also, from the viewpoint of the post-branching workability, it is considered that an optical fiber core using a single strand (or a tape optical fiber core of about two cores) is effective.
[0004]
When designing a multi-core pull-down optical fiber cable containing a single optical fiber core wire, a loose tube cable or a slot cable can be considered, but all of them have a large outer diameter and are costly. The cable that follows the small-diameter simple
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, as shown in FIG. 8, when it is attempted to accommodate a
[0006]
On the other hand, as shown in FIG. 9, when the
[0007]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide an optical fiber cable having a small diameter and improving loss characteristics, and having excellent workability, and a method of manufacturing the same. .
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an optical fiber cable according to the present invention according to claim 1 comprises an optical fiber core consisting of one or more strands or a tape core, and all of the optical fiber cores collectively wound together. And a long optical element portion covered by a cable sheath with an optical element strength member disposed in parallel on both sides in the vicinity of the intermediate body, and tying the optical element strength members together. A notch is formed on the surface of the cable sheath on both sides of the intervening body in a direction perpendicular to the direction of the elbow.
[0009]
Therefore, when the cable sheath is torn out from the notch portion to output the optical fiber core, the cable sheath is blocked by the intervening body and does not bite into the optical fiber core, so that the output is easily performed. In addition, the loss characteristic is stabilized because it is manufactured with a small diameter and an intervening body such as a fiber serves as a cushion for the optical fiber core. In addition, since all of the optical fiber cores are collectively wound by the intervening body, all of the optical fiber cores are firmly integrated. Moreover, since all of the optical fiber cores are integrated, the bending rigidity is increased, and the meandering of the optical fiber core due to contraction of the cable at low temperatures is less likely to occur. Further, the optical fiber cable is simplified, there is no assembly process, and the processing cost is reduced.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, there is provided the optical fiber cable according to the first aspect, wherein a long cable support wire portion having a support wire covered with a sheath is integrated in parallel with the optical element portion. It is characterized by having.
[0011]
Therefore, the optical element portion is used as an optical fiber drop cable by integrating a long cable support wire portion in which a support wire is covered with a sheath in parallel with each other. Has an action.
[0012]
According to a third aspect of the present invention, in the optical fiber cable according to the first or second aspect, a coarse winding tension when the intermediate body is roughly wound around all of the optical fiber core wires at a time is 490 mN or more. 4900 mN or less, and the pitch is 10 mm or more and 1000 mm or less.
[0013]
Therefore, if the tension of the coarse winding is too large, side pressure and bending are applied to the optical fiber, and there is a concern that the loss may increase. Is desirable. If the winding pitch is too small, the productivity is poor, and if the winding pitch is too large, the optical fiber is not integrated, so that a pitch of 10 mm or more and 1000 mm or less is desirable.
[0014]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing an optical fiber cable, comprising: an optical fiber core comprising one or a plurality of strands or a tape; The optical element strength members arranged in parallel on both sides in the vicinity of the intervening body are respectively run and supplied to the extruder, and the thermoplastic resin is extruded into the extruder, and one or more strands or An optical fiber core consisting of a taped optical fiber, an interposer in which all of the optical fibers are roughly wound together, and a tensile element for an optical element which is arranged near both sides of the intermediary in parallel. Of the cable sheath on both sides of the intervening body in a direction perpendicular to the direction in which the optical element strength members are connected. It is characterized in that for manufacturing an optical fiber cable to form a notch in the surface.
[0015]
Therefore, in the same manner as in claim 1, when the cable sheath is torn out from the notch portion and the optical fiber core is led out, the cable sheath is blocked by the intervening body and does not bite into the optical fiber core. Done. Further, the loss characteristics are stabilized because the intermediate body is manufactured to have a small diameter and the intermediate body serves as a cushion for the optical fiber core. In addition, since all of the optical fiber cores are collectively wound by the intervening body, all of the optical fiber cores are firmly integrated. Moreover, since all of the optical fiber cores are integrated, the bending rigidity is increased, and the meandering of the optical fiber core due to contraction of the cable at low temperatures is less likely to occur. Further, the optical fiber cable is simplified, there is no assembly process, and the processing cost is reduced.
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing an optical fiber cable, comprising: an optical fiber core comprising one or a plurality of strands or a tape; An optical element tensile strength member arranged in parallel on both sides in the vicinity of the intervening member, and a support wire is respectively run and supplied to an extrusion head, and a thermoplastic resin is extruded to the extrusion head, and one or more An optical fiber core consisting of an element wire or a tape optical fiber core, an intervening body that is roughly wound around all of the optical fiber cores, and an optical element disposed near and parallel to both sides of the intervening body And a lengthwise optical element portion covered with a cable sheath, and both sides of the interposition member in a direction perpendicular to a direction in which the respective tensile strength members for optical elements are connected. Forming a notch portion on the surface of the cable sheath in the optical element portion, and manufacturing an optical fiber cable in which a long cable support wire portion having a support wire covered with a sheath is integrated in parallel with each other on the optical element portion. Is what you do.
[0017]
Therefore, the optical element portion is used as an optical fiber drop cable by integrating a long cable support wire portion in which a support wire is covered with a sheath in parallel with each other. Has an action.
[0018]
According to a sixth aspect of the present invention, in the method for manufacturing an optical fiber cable according to the fourth or fifth aspect, when the intervening body is supplied to an extruder, the intermediate body is bundled with all of the optical fiber cores. It is characterized by being roughly wound.
[0019]
Therefore, when the intervening body is supplied to the extruder, the optical fiber cable is continuously and rationally manufactured because the intermediate fiber is roughly wound around all of the optical fiber core wires.
[0020]
According to a seventh aspect of the present invention, in the method for manufacturing an optical fiber cable according to the fourth, fifth or sixth aspect, the intermediate body is roughly wound around all of the optical fiber cores. Is characterized by having a coarse winding tension of 490 mN or more and 4900 mN or less and a pitch of 10 mm or more and 1000 mm or less.
[0021]
Therefore, if the tension of the coarse winding is too large, side pressure and bending may be applied to the optical fiber, and there is a concern that the loss may increase. Is desirable. When the winding pitch is too small, the productivity is poor, and when the winding pitch is too large, the optical fiber is not integrated, so that a pitch of 10 mm or more and 1000 mm or less is desirable.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0023]
Referring to FIG. 1, an optical fiber cable 1 according to an embodiment of the present invention includes an
[0024]
With the above configuration, when the
[0025]
Referring to FIG. 2, another optical fiber cable 1 according to the embodiment of the present invention includes an
[0026]
With the above-described configuration, the long cable
[0027]
The
[0028]
Next, a method for manufacturing an optical fiber cable will be described.
[0029]
FIG. 3 shows a method of manufacturing the optical fiber 1 shown in FIG. In FIG. 3, an optical
[0030]
More specifically, FIG. 4 shows a cross-sectional view of the
[0031]
According to the above configuration, the
[0032]
(Example 1)
The optical
[0033]
As a result of the evaluation, all the
[0034]
As for the leadability / connectivity of the optical fiber, eight
[0035]
The movement of the
[0036]
As a comparative example, five prototypes of a cable in which an intervening body was vertically attached (not wrapped) around a wire were manufactured under manufacturing conditions considered to be almost the same. As a result, in two of the cables, the loss of one fiber was increased by 0.4 dB / km. When the cable was disassembled, a slight meandering of the loss increasing fiber was observed.
[0037]
(Example 2)
The pitch and tension of the intervening
[0038]
Further, as another example, the optical
[0039]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, but can be embodied in other modes by making appropriate changes. In the embodiment of the present invention described above, the example in which the
[0040]
【The invention's effect】
As understood from the above description of the embodiment of the invention, according to the invention of claim 1, when the cable sheath is torn out from the notch portion and the optical fiber core is led out, the cable sheath is interposed. Since it is not blocked by the optical fiber and does not penetrate into the inside of the optical fiber core, it can be easily opened. In addition, since it is manufactured to have a small diameter and an intervening body such as a fiber serves as a cushion for the optical fiber, the loss characteristics can be stabilized. Further, since all of the optical fiber core wires are collectively wound by the intermediate body, all of the optical fiber core wires can be firmly integrated. Moreover, since all of the optical fiber cores are integrated, the bending rigidity is increased, and the meandering of the optical fiber core due to contraction of the cable at a low temperature can be suppressed. Further, the optical fiber cable becomes simple, there is no assembly process, and the processing cost can be reduced.
[0041]
According to the second aspect of the present invention, the optical element portion is used as an optical fiber drop cable by integrating long cable support wire portions in which a support wire is covered with a sheath in parallel with each other. This has the same effect as the first aspect.
[0042]
According to the third aspect of the invention, if the tension of the coarse winding is too large, side pressure and bending are applied to the optical fiber, and there is a concern that the loss will increase. If the tension is too small, the optical fiber will not be integrated because it will not be integrated. A tension of 490 mN or more and 4900 mN or less is desirable. If the winding pitch is too small, the productivity is poor, and if the winding pitch is too large, the optical fiber is not integrated, so that a pitch of 10 mm or more and 1000 mm or less is desirable.
[0043]
According to the fourth aspect of the present invention, similarly to the first aspect, when the cable sheath is torn out from the notch portion to output the optical fiber core, the cable sheath is blocked by the intervening body and extends to the inside of the optical fiber core. Because it does not penetrate, it can be easily put out. In addition, the loss characteristics can be stabilized because the intermediate member is manufactured to have a small diameter and the intermediate member serves as a cushion for the optical fiber core wire. Further, since all of the optical fiber core wires are collectively wound by the intermediate body, all of the optical fiber core wires can be firmly integrated. Moreover, since all of the optical fiber cores are integrated, the bending rigidity is increased, and the meandering of the optical fiber core due to contraction of the cable at a low temperature can be suppressed. Further, the optical fiber cable becomes simple, there is no assembly process, and the processing cost can be reduced.
[0044]
According to the fifth aspect of the present invention, the optical element portion is used as an optical fiber drop cable because the long cable support wire portions in which the support wires are covered with the sheath are integrated in parallel with each other. Thus, the same effects as those of the first aspect can be obtained.
[0045]
According to the invention of claim 6, when the intervening body is supplied to the extruder, the optical fiber cable is continuously and rationally manufactured because it is roughly wound around all of the optical fiber core wires. it can.
[0046]
According to the invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of an optical fiber cable according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of another optical fiber cable according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory diagram for manufacturing another optical fiber cable according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a sectional view of an extrusion head.
FIG. 5 is a perspective view of a nip portion.
FIG. 6 is a perspective view of a die part.
FIG. 7 is a sectional view of a conventional optical fiber cable.
FIG. 8 is a sectional view of another conventional optical fiber cable.
FIG. 9 is a sectional view of another conventional optical fiber cable.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (7)
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