JP2004060356A - Screw for constructing colorbest roof - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物における屋根の棟部や、壁取り合い部のようなカラーベスト屋根構造物のために使用されるビスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラーベスト屋根構造物は、図3(A)に示すような屋根の棟部や、図3(B)に示すような壁取り合い部を備えている。
【0003】
屋根の棟部は、図3(A)に示すように、垂木その他の梁部材1、1と共に野地板2、2を所定の角度で相互に突き合わせ、野地板の上にカラーベスト3を敷設しており、更に、カラーベスト3、3の対向端部の上にそれぞれ笠木4、4を設け、笠木4の上方から該笠木4とカラーベスト3と野地板2を貫通する取着具5を刺突することにより、これらの三者(野地板2とカラーベスト3と笠木4)を結合している。尚、笠木4、4は金属薄板6から成る棟包により被われる。
【0004】
壁取り合い部は、図3(B)に示すように、垂木その他の梁部材1と共に野地板1を壁部7に対して所定の角度で突き合わせ、野地板の上にカラーベスト3を敷設しており、更に、カラーベスト2の端部の上に笠木4を設け、笠木4の上方から該笠木4とカラーベスト3と野地板2を貫通する取着具5を刺突することにより、これらの三者(野地板2とカラーベスト3と笠木4)を結合している。尚、笠木4は金属薄板6から成る雨押えにより被われる。
【0005】
従来、取着具5は、通常、釘又は木ねじが使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
取着具5として釘を使用する場合、笠木4の表面からハンマーにより釘を刺突せしめているが、釘が直進し難く、中途で折曲される虞れがあり、施工性に難点があるという問題がある。即ち、釘は、木製の笠木4に対して進入せしめられた後、硬質のカラーベスト3に突き当たるため、そこで進入困難となり、折曲を生じ易い。しかも、釘の場合、笠木4からカラーベスト3を介して野地板2まで貫通せしめたときでも、その保持力は、木製の笠木4と野地板2だけに依存しており、カラーベストには保持されていないので、必ずしも十分な保持力を発揮できないという問題がある。
【0007】
これに対して、取着具5として木ねじを使用する場合は、螺糸による回転運動がスラスト力を生じるので、釘よりも直進性に優れ、しかも、保持力の点でも優れるという利点がある。然しながら、木ねじは、笠木4を貫通した後、硬質のカラーベスト3に進入し難く、空回りするため、施工に先立ち、予めドリル等で下穴を穿孔しなければならないという不便がある。しかも、下穴を形成した場合でも、木ねじが笠木4を通過して硬いカラーベスト3に進入したときは、スラスト方向の進入速度が低下するため、笠木4がカラーベスト3から浮き上がるという重大な問題を生じる。即ち、木製の笠木4を進入中、所定の回転数で回転されている螺糸は、ネジピッチに応じてスラスト移動するが、硬質のカラーベスト3に進入すると、抵抗によりネジピッチに応じたスラスト移動よりも移動速度を減じる。このため、木ねじの後続部分の螺糸が笠木4の内部でスラスト移動を減じたまま回転するので、笠木4が後退方向に移動され、カラーベスト3から浮き上がることになる。そして、木ねじが野地板2を貫通した後においても、浮き上がった笠木4は、螺糸に係合されているので、カラーベスト3に圧接されることはなく、結局、笠木4とカラーベスト3の間に隙間を残したまま作業を完了するという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決したカラーベスト屋根施工用ビスを提供するものであり、その手段として構成したところは、厚さT1の野地板と、該野地板の上に敷設された厚さT2のカラーベストと、該カラーベストの上に設けられた厚さT3の笠木とを有し、ほぼT1=T2=T3とした屋根構造において、笠木の上方から該笠木とカラーベストと野地板を貫通して取着されるビスであって、ビスは、皿状の頭部と、該頭部から延びるシャンクを一体に備え、シャンクの先端にドリル部を備えたセルフドリルネジを構成すると共に、ドリル部を含む先端部と、頭部を含む尾端部と、先端部と尾端部の間に位置する中間部とを構成し、前記中間部にのみ螺糸を形成しており、先端部の長さをL1、中間部の長さをL2、尾端部の長さをL3としたとき、L1≧T3+T2、ほぼL2=T3+T2、ほぼL3=T1となるように構成した点にある。
【0009】
この際、皿状の頭部は、下側の円錐面にリーマ歯を設けることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0011】
図1において、本発明のビス8と共に示す屋根構造物9は、図3に示した従来構造と同様であり、厚さT1の野地板2と、該野地板の上に敷設された厚さT2のカラーベスト3(2枚重ねで厚さT2とされる)と、該カラーベストの上に設けられた厚さT3の笠木4とを有し、ほぼT1=T2=T3となるように構成されており、ビス8により結合一体化された後、笠木4の上面を棟包や雨押え等の金属薄板6により被われる構成とされている。
【0012】
ビス8は、皿状の頭部10と、該頭部10から延びるシャンク11を一体に備えており、シャンク11の先端にドリル部12を備えたセルフドリルネジを構成している。尚、図示省略しているが、頭部10の上面には、ドライバ工具を係合せしめるためのプラス溝又はマイナス溝等の係合溝が形成されている。
【0013】
シャンク11は、頭部10に隣接する首部13をシャンクブランク(螺糸を有しない丸棒、以下同じ)に形成すると共に、ドリル部12に隣接する脚部14をシャンクブランクに形成しており、首部13と脚部14の間に位置して螺糸15を形成している。
【0014】
従って、ビス8は、ドリル部12と脚部14を含む部分により長さL1とされた先端部16を構成し、螺糸15付きのシャンク部分により長さL2とされた中間部17を構成し、頭部10と首部13を含む部分により長さL3とされた尾端部18を構成する。
【0015】
そこで、先端部16の長さL1は、L1≧T3+T2、図例の場合、ほぼL1=T3+T2となるように形成されている。また、中間部17の長さL2は、ほぼL2=T3+T2となるように形成されている。更に、尾端部18の長さL3は、ほぼL3=T1となるように形成されている。
【0016】
皿状の頭部10は、下側の円錐面にリーマ歯19を設けており、該リーマ歯19は、頭部10の直径方向に対して傾斜しており、周方向に間隔をあけて複数が設けられている。
【0017】
このような構成としたビス8により屋根構造物9を結合する際の作用を図2に示している。
【0018】
屋根構造物9は、従来技術に関して説明したような下穴の穿孔作業を必要とせず、笠木4の上方から直接にビス8をねじ込まれる。
【0019】
笠木4の表面にビス8を立てた状態から、電動ドライバ等のドライバ工具によりビス8を回転駆動すると、図2(A)に示すように、ドリル部12が穿孔を開始した後、笠木4及びカラーベスト3を貫通する。上述のように、ドリル部12と脚部14を含む先端部16の長さL1は、L1≧T3+T2となるように形成されているので、笠木4とカラーベスト3を貫通する穿孔を完了した時点において、該孔内には先端部16だけが位置しており、螺糸15を有する中間部17は未だ孔内に進入しない。従って、笠木4は、カラーベスト3に密接されており、浮き上がることはない。
【0020】
引き続きビス8を回転しながら進入せしめると、ドリル部12を含む先端部16が野地板2を穿孔することにより貫通し、螺糸15を有する中間部17が笠木4に進入する。螺糸15は、笠木4を貫通するまでは、回転しながらネジピッチに応じた移動量でスラスト移動するが、笠木4を貫通した後、硬質のカラーベスト3に対する進入を開始すると、ネジピッチ通りのスラスト移動を妨げられる。即ち、スラスト抵抗により進入速度を減じ、このため、図2(B)に矢印Uで示すように、笠木4がカラーベスト3から浮き上がる傾向を生じる。
【0021】
ところが、ビス8を更に進入せしめ、螺糸15が笠木4を通過してしまうと、図2(C)に示すように、笠木4の厚さT3に相当する孔のほぼ全長にわたりシャンクブランクとされた首部13が進入しているので、笠木4は、頭部10により押さえられながら、矢印Dで示すように下降せしめられ、カラーベスト3に圧接される。
【0022】
ビス8の頭部10は、笠木4を押さえると同時に、リーマ歯19により笠木4の表面を切削しつつ進入し、笠木4に埋没される。これにより、図2(D)に示すように、ビス8による野地板2とカラーベスト3と笠木4の結合一体化が完了する。尚、上述の通り、笠木4の表面は、金属薄板6により被覆される。
【0023】
図示のように、締結完了後、野地板2の厚さT1とカラーベスト3の厚さT2の全体にわたり、ビス8における中間部17の螺糸15が係合されているので、ビス8の十分な保持力が保証されている。ビス8と笠木4の間には、螺糸15による係合を有しないが、前述の通り、笠木4は、ビス8の頭部10によりカラーベスト3に圧接保持されており、しかも、頭部10が笠木4の表面に没入状態で係合されているので、笠木4の必要十分な固定保持力が確保されている。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、硬質のカラーベスト3を含む屋根構造物において、下穴の穿孔作業を要せずに、ビス8をねじ込みにより直進状態で貫通せしめることができるので、施工性に優れるという利点がある。
【0025】
特に、ビス8のねじ込み時において、シャンクブランクとされたドリル部12を含む先端部16の長さL1が、カラーベスト2の厚さT2と笠木4の厚さT3を貫通する長さ、即ち、L1≧T3+T2に形成されているため、大きなスラスト抵抗を生じる硬質のカラーベスト3を完全に穿孔するまでは、後続の螺糸15を笠木4に進入せしめないので、従来の木ねじに見られるような笠木4の浮き上がりを生じることがない。
【0026】
そして、後続の螺糸15がカラーベスト2と笠木4に跨がって進入したときには、笠木4の浮き上がり傾向を生じるが、引き続いて進入するシャンクブランクとされた首部13と皿状の頭部10を含む尾端部18の長さL3が、笠木4の長さT1に相当する長さ、即ち、ほぼL3=T1に形成されているため、一旦は浮き上がった笠木4をカラーベスト3に圧接するように好適に押さえつけることが可能になるので、その結果、野地板2とカラーベスト3と笠木4の三者を完全に結合一体化できる効果がある。
【0027】
更に、締結完了後において、ビス8は、野地板2の厚さT1とカラーベスト3の厚さT2の全体にわたり、中間部17の螺糸15を係合しているので、十分な保持力を保証する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明の作用を示しており、(A)はビスの先端部がカラーベストと笠木を穿孔した状態を示す断面図、(B)はビスの螺糸がカラーベストと笠木に跨がって進入した状態を示す断面図、(C)はビスの尾端部が笠木に進入した状態を示す断面図、(D)は締結完了の状態を示す断面図である。
【図3】カラーベスト屋根構造物の従来技術を示しており、(A)は屋根の棟部を示す断面図、(B)は壁取り合い部を示す断面図である。
【符号の説明】
2 野地板
3 カラーベスト
4 笠木
8 ビス
9 屋根構造物
10 頭部
11 シャンク
12 ドリル部
13 首部
14 脚部
15 螺糸
16 先端部
17 中間部
18 尾端部
19 リーマ歯[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a screw used for a color vest roof structure such as a roof ridge or a wall joint in a building.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a color vest roof structure has a ridge portion of a roof as shown in FIG. 3A and a wall connecting portion as shown in FIG. 3B.
[0003]
As shown in FIG. 3 (A), the ridge of the roof butt the
[0004]
As shown in FIG. 3 (B), the wall joining portion abuts the field board 1 together with the rafters and other beam members 1 at a predetermined angle to the wall section 7, and lays the
[0005]
Conventionally, the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
When a nail is used as the
[0007]
On the other hand, when a wood screw is used as the
[0008]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention provides a color vest roof construction screw that solves the above-mentioned problems, and as a means thereof, includes a field base plate having a thickness T1 and a thickness T2 laid on the field base plate. In a roof structure having a color vest and a thickness T3 provided on the color vest and having a thickness of approximately T1 = T2 = T3, the roof vest, the color vest and the field board are penetrated from above the hood. The screw is integrally mounted with a dish-shaped head and a shank extending from the head, and constitutes a self-drilling screw having a drill portion at the tip of the shank. , A tail end including the head, and an intermediate portion located between the tip end and the tail end. A thread is formed only in the intermediate portion, and the length of the tip end is The length is L1, the length of the middle part is L2, and the length of the tail end is L3. When, L1 ≧ T3 + T2, approximately L2 = T3 + T2, lies in configured to be substantially L3 = T1.
[0009]
At this time, it is preferable that the dish-shaped head is provided with reamer teeth on the lower conical surface.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a preferred embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0011]
In FIG. 1, a roof structure 9 shown together with a screw 8 of the present invention is the same as the conventional structure shown in FIG. 3, and has a thickness T1 of a
[0012]
The screw 8 integrally includes a dish-
[0013]
The shank 11 has a
[0014]
Accordingly, the screw 8 constitutes a
[0015]
Therefore, the length L1 of the
[0016]
The dish-shaped
[0017]
FIG. 2 shows an operation when the roof structure 9 is connected by the screws 8 having such a configuration.
[0018]
The roof structure 9 does not require the work of drilling a pilot hole as described in relation to the related art, and the screw 8 is screwed directly from above the
[0019]
When the screw 8 is rotationally driven by a driver tool such as an electric screwdriver from a state where the screw 8 is set on the surface of the
[0020]
Subsequently, when the screw 8 is made to enter while rotating, the
[0021]
However, when the screw 8 is further advanced and the
[0022]
The
[0023]
As shown in the drawing, after the fastening is completed, the
[0024]
【The invention's effect】
According to the present invention, in the roof structure including the
[0025]
In particular, at the time of screwing of the screw 8, the length L 1 of the
[0026]
Then, when the
[0027]
Further, after the fastening is completed, the screw 8 engages the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B show the operation of the present invention, wherein FIG. 2A is a cross-sectional view showing a state in which the tip of a screw pierces a collar vest and a cap, and FIG. FIG. 7C is a cross-sectional view showing a state where the tail end of the screw has entered the cap, and FIG. 7D is a cross-sectional view showing a state where the fastening is completed.
3A and 3B show a prior art of a color vest roof structure, in which FIG. 3A is a sectional view showing a ridge portion of a roof, and FIG. 3B is a sectional view showing a wall joining portion.
[Explanation of symbols]
2
Claims (2)
ビス8は、皿状の頭部10と、該頭部から延びるシャンク11を一体に備え、シャンクの先端にドリル部12を備えたセルフドリルネジを構成すると共に、ドリル部を含む先端部16と、頭部を含む尾端部18と、先端部と尾端部の間に位置する中間部17とを構成し、前記中間部にのみ螺糸15を形成しており、
先端部の長さをL1、中間部の長さをL2、尾端部の長さをL3としたとき、L1≧T3+T2、ほぼL2=T3+T2、ほぼL3=T1となるように構成して成ることを特徴とするカラーベスト屋根施工用ビス。It has a field board of thickness T1, a color vest of thickness T2 laid on the field board, and a cap of thickness T3 provided on the color vest, and substantially T1 = T2 = T3. In the roof structure, a screw that is attached from above the heddle through the heddle, the color vest and the base plate,
The screw 8 integrally includes a dish-shaped head 10 and a shank 11 extending from the head, constitutes a self-drilling screw having a drill portion 12 at the tip of the shank, and has a tip portion 16 including a drill portion. A tail end portion 18 including the head portion and an intermediate portion 17 located between the tip end portion and the tail end portion are formed, and the thread 15 is formed only at the intermediate portion.
When the length of the front end portion is L1, the length of the middle portion is L2, and the length of the tail end portion is L3, L1 ≧ T3 + T2, approximately L2 = T3 + T2, and approximately L3 = T1. Feature: Color best roof construction screw.
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