JP2004059005A - 包装体に設ける表示構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラベルを包装体に貼着する作業等を容易に実行可能とする、包装体に設ける表示構造を提供する。
【解決手段】包装体10における所定表示位置にラベル12を貼着する際に、ラベル12を位置決めするためのガイドとなるように、包装体10に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示14を設ける。包装体10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、薄暗い場所であっても、認識用表示14が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、この認識用表示14を利用してラベル12を位置合わせしてラベル12を包装体10の適正位置に容易に貼着する作業等を容易にかつ適切に実行でき、作業効率を向上できる。
【選択図】 図1
【解決手段】包装体10における所定表示位置にラベル12を貼着する際に、ラベル12を位置決めするためのガイドとなるように、包装体10に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示14を設ける。包装体10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、薄暗い場所であっても、認識用表示14が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、この認識用表示14を利用してラベル12を位置合わせしてラベル12を包装体10の適正位置に容易に貼着する作業等を容易にかつ適切に実行でき、作業効率を向上できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、個装箱の包装体に設けるラベル等の為に包装体の表面に表示された、包装体に設ける表示構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、包装用の個装箱には、その内部に収納した商品に係わるシリアル番号、商品名又はPOSコード等を表示したラベルを貼着して、商品の流通や販売に資することが行われている。そして、倉庫配送センタ等では、各個装箱に貼着されたラベルに表示されているバーコードをスキャナで読み取って、商品の製造日、品名、個数等の管理を行っている。
【0003】
従来、バーコードを表示したラベルには、例えば特開平11−7510号(特願平9−173181号)公報に記載されたものが提案されている。
【0004】
これは、バーコードを表示する基材に蓄光塗料を塗布して構成し、スキャナから発する赤外線で蓄光塗料を励起させ、この励起現象に伴なう蓄光塗料の発光現象によって、スキャナがバーコードを読んだことを容易に確認できるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のバーコードを表示する基材に蓄光塗料を塗布したラベルは、スキャナから発する赤外線を当てたときの蓄光塗料の発光現象によってスキャナがバーコードを読んだことを容易に確認できるようにし、作業効率を向上するものである。
【0006】
しかし、この従来のバーコードを表示する基材に蓄光塗料を塗布したラベルでは、スキャナがバーコードを読んだことを容易に確認できるだけで、このラベルを個装箱に貼着する作業、又は個装箱に貼着したラベルからバーコードを読み取れるようにスキャナの狙いを定める作業を行う際に役立つものではない。
【0007】
よって、バーコードのラベルを個装箱に貼着する作業、又はスキャナで個装箱に貼着したラベルに狙いを付けてからバーコードを読み取る作業の作業効率が低い。
【0008】
特に、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所では、作業者が薄暗い光の中で、バーコードのラベルを個装箱の所定位置に位置合わせする目標を見つけ出しにくくなるので、バーコードのラベルを個装箱に貼着する作業の効率が悪くなる。また、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所では、作業者が薄暗い光の中でスキャナを個装箱に貼着したラベルに狙いを付ける目標を見つけ出しにくくなるので、スキャナによってバーコードを読み取る作業効率が悪くなるという問題がある。
【0009】
本発明は上記事実に鑑み、ラベルを包装体に貼着する作業を容易に実行可能とし、又はスキャナで包装体に表示したバーコードに狙いを付けてからバーコードを読み取る作業を容易に実行可能とする、包装体に設ける表示構造を新たに提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第1に、包装体における所定位置にラベルを貼着する際に、ラベルの位置決めガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示を設けたことを特徴とする。
【0011】
上述のように構成することにより、包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、この認識用表示を利用してラベルを位置合わせしてラベルを包装体の適正位置に容易に貼着する作業ができる。
【0012】
よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できる。
【0013】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第2に、包装体におけるラベルを貼着する所定位置の一の角部に、発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示と、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部から離れたラベルの一の辺に対応する部位に包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された補助認識用表示と、有することを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、認識用表示と補助認識用表示とを設けた包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示と補助認識用表示とが発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、鉤括弧の形状をした認識用表示の内側角部に、ラベルの先端角部を位置合わせしてから、ラベルの一辺を補助認識用表示によって位置合わせすることによって、ラベルがその回転方向の位置合わせをされて包装体の所定位置に位置決めてから、ラベルを包装体に貼着する。
【0015】
よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できる。
【0016】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第3に、包装体に表示されるバーコードに対して、バーコードの読み取り方向の両端側で、それぞれバーコードを構成する線分を表示した範囲からはみ出さない範囲内に、包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取るときのガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示されたバーコード読取位置の認識用表示を設けたことを特徴とする。
【0017】
上述のように構成することにより、バーコード読取位置の認識用表示を設けた包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取る作業を行う場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、バーコード読取位置の認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光がバーコードの両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取る作業を、容易に、迅速にかつ確実に実行でき、作業効率を向上できる。
【0018】
また、このようにしてスキャナのレーザ走査光を照射してバーコードを読み取る作業を行うと、バーコードの両側にある各バーコード読取位置の認識用表示へもスキャナのレーザ走査光が照射されることになり、各バーコード読取位置の認識用表示が、そのスキャナのレーザ走査光が照射された部分に蓄光されて発光するので、スキャナのレーザ走査光が照射された痕跡を残すことになる。
【0019】
よって、作業者は、各バーコード読取位置の認識用表示におけるスキャナのレーザ走査光が照射されて発光している部分を見て、スキャナがバーコードを適切に読み取ったか否かを容易に確認できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる包装体に設ける表示構造に関する実施の形態について、図1乃至図4により説明する。
【0021】
本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造は、図1に示すように、包装体としての矩形の箱である個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して設ける。
(第1実施例)
この図1に例示する個装箱10に設けるラベル12用の表示構造は、バーコードを表示したラベル12を貼着する作業を容易にする為のガイドマークとしての認識用表示14として構成する。
【0022】
この認識用表示14は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の左上角部(ラベル12の前方上角部)に配置する鉤括弧状のマークとして構成する。なお、この認識用表示14は、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部に設けても良い。
【0023】
この認識用表示14は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料を用いて印刷する等の手段で表示する。この発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料を構成する蓄光材は、光の照射を受けて、その光のエネルギで発光する物質である。例えば、酸化アルミニウム、酸化ストロンチュウム、又は希土類元素のテルビウム等がある。また、本実施の形態では、発光する性質を持つ塗料として夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を利用しても良い。すなわち、認識用表示14は、目立つガイドとして構成する。
【0024】
また、個装箱10は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、個装箱10の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を1色追加して印刷する作業を行うだけで、認識用表示14を設けることができるので、認識用表示14を廉価に設けることができる。さらに、認識用表示14は、小さな記号(マーク)であるから、例えばラベル12全体に発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を印刷するのに比べて、消費する発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)の量を節減し、認識用表示14を設けた個装箱10を廉価に製造可能となる。
【0025】
この認識用表示14は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料等が鉤括弧の形状に発光し、この鉤括弧の形状を容易に見つけ出し、その鉤括弧の形状を容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、この認識用表示14は、ラベル12の角部を位置決めするのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。
【0026】
このような認識用表示14を設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の横辺が個装箱10の横辺と平行になるように調整し、又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整してから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
(第2実施例)
次に、本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造の第2実施例について、図2により説明する。
【0027】
このラベル用の表示構造の第2実施例は、図2に示すように、包装体としての個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して、認識用表示14の他に、第1補助認識用表示16と、必要に応じて第2認識用表示18とを設ける。
【0028】
この認識用表示14は、前述した図1に示す第1実施例と同等に構成する。
【0029】
また、第1補助認識用表示16は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の右上辺の角部近傍(ラベル12の後方上角部近傍)に対応して配置する小矩形状のマークとして構成する。なお、この第1補助認識用表示16は、包装体におけるラベル12を貼着する所定表示位置の一の角部に設ける認識用表示14から離れたラベル12の一の辺に対応する部位に設けても良い。
【0030】
この第1補助認識用表示16は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料、又は夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を用いて印刷する等の手段で表示する。
【0031】
この第1補助認識用表示16は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で、第1補助認識用表示16の発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料等が小矩形状に発光し、この小矩形状のマークを容易に見つけ出し、その小矩形状のマークを容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、この第1補助認識用表示16は、ラベル12の右上辺の角部近傍(ラベル12の後方上辺の角部近傍)を位置決めするのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。
【0032】
また、この第1補助認識用表示16は、認識用表示14と相俟って、ラベル12の上辺における先端部が認識用表示14に位置決めされてから、ラベル12の上辺の一部を位置決めしてラベル12が斜めに貼られないようにガイドできれば良いので、ラベル12の上辺に対応した任意の位置に形成しても良い。
【0033】
このような認識用表示14と第1補助認識用表示16とを設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の上横辺を第1補助認識用表示16によって位置合わせすることによって、ラベル12が個装箱10の横辺と平行になるように調整し又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整するラベル12の回転方向の位置合わせをしてから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
【0034】
よって、作業者は、個装箱10の所定位置にラベル12を容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できる。
【0035】
また、第2認識用表示18は、必要に応じて設けるもので図2に想像線で示すように、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の左下辺の角部近傍(ラベル12の前方下辺角部近傍)に配置する小矩形状のマークとして構成する。
【0036】
この第2認識用表示18は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料、又は夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を用いて印刷する等の手段で表示する。
【0037】
この第2認識用表示18は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で、第2認識用表示18の蓄光塗料等が小矩形状に発光し、この小矩形状のマークを容易に見つけ出し、その小矩形状のマークを容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、この第2認識用表示18は、ラベル12の左下辺の角部近傍(ラベル12の前方下辺角部近傍)を位置決めするのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。なお、この第2認識用表示18は、認識用表示14と相俟って、ラベル12に向かって左側の先端角部が認識用表示14に位置決めされてから、ラベル12に向かって左側に近い下辺の一部を位置決めしてラベル12が斜めに貼られないようにガイドできれば良いので、ラベル12の下辺に対応した任意の位置に形成しても良い。
【0038】
このような認識用表示14と第2認識用表示18とを設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の下横辺を第2認識用表示18によって位置合わせすることによって、ラベル12が個装箱10の横辺と平行になるように調整し又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整してから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
【0039】
なお、個装箱10には、認識用表示14、第1補助認識用表示16及び第2認識用表示18を同時に設けても良いことは勿論である。
(第3実施例)
次に、本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造の第3実施例について、図3により説明する。
【0040】
このラベル用の表示構造の第3実施例は、図3に示すように、包装体としての個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して、認識用表示14の他に設ける、第1補助認識用表示16Aを機種名の文字列に置き換えて構成したものである。
【0041】
この第1補助認識用表示16Aは、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の右上辺の角部近傍(ラベル12の後方上角部近傍)に対応して配置する機種名の文字列として構成する。
【0042】
この第1補助認識用表示16Aの機種名の文字列は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料、又は夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を用いて印刷する等の手段で表示する。
【0043】
この第1補助認識用表示16Aの機種名の文字列は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で、第1補助認識用表示16Aである機種名の文字列の蓄光塗料等が発光し、この機種名の文字列を容易に見つけ出し、その機種名の文字列を容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。
【0044】
ここで、機種名の文字列は、通常、個装箱10における内部に収納した商品に係わるシリアル番号、商品名又はPOSコード等を表示した部所の近傍に印刷して表示するものであるから、この機種名の文字列を第1補助認識用表示16Aとして利用することにより、包装体に設ける表示構造を簡素化でき、新たに印字する部分を少なくできる。
【0045】
なお、この第1補助認識用表示16Aは、認識用表示14と相俟って、ラベル12の上辺における先端部が認識用表示14に位置決めされてから、ラベル12の上辺の一部を位置決めしてラベル12が斜めに貼られないようにガイドできれば良いので、ラベル12の上辺に対応した任意の位置に設けても良い。
【0046】
このような認識用表示14と第1補助認識用表示16Aとを設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の上横辺を第1補助認識用表示16Aによって位置合わせすることによって、ラベル12が個装箱10の横辺と平行になるように調整し又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整してから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
(第4実施例)
次に、本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造の第4実施例について、図4により説明する。
【0047】
このラベル用の表示構造の第4実施例は、図4に示すように、包装体としての個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して、前述した第3実施例とそれぞれ同等に構成する認識用表示14及び第1補助認識用表示16Aの他に、スキャナでバーコードを読み取る操作を行うときのガイドとなるバーコード読取位置の認識用表示20を設けたものである。
【0048】
図4に例示するように、個装箱10では、内部に収納した商品名又はPOSコード等のバーコード22を予め印刷して表示しておき、内部に収納した商品に係わるシリアル番号に係わるバーコードを表示したラベル12を貼着して表示する場合がある。
【0049】
この個装箱10では、ラベル12のバーコード24と、商品名又はPOSコード等のバーコード22とに、それぞれ対応したバーコード読取位置の認識用表示20を設ける。
【0050】
これらバーコード読取位置の認識用表示20は、ラベル12のバーコード24又は商品名若しくはPOSコード等のバーコード22を、それぞれスキャナで読み取る作業を容易にする為に設ける。
【0051】
このラベル12のバーコード24に対応するバーコード読取位置の認識用表示20は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の左側部と右側部とにそれぞれに配置する小矩形状のマークとして構成する。
【0052】
また、商品名若しくはPOSコード等のバーコード22に対応するバーコード読取位置の認識用表示20は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、商品名又はPOSコード等のバーコード22を表示した所定表示位置の左側部と右側部とにそれぞれに配置する小矩形状のマークとして構成する。
【0053】
これらのバーコード読取位置の認識用表示20は、それぞれ対応するバーコードを構成する太い線(有色)、細い線(有色)、及びこれらの間の線状空白部分(白又は無色の線状部分)における太い線又は細い線の線分以下の長さを持つ小矩形状に構成する。
【0054】
また、バーコード読取位置の認識用表示20は、それぞれ対応するバーコードを構成する太い線又は細い線の線分と平行に配置する。
【0055】
これと共に、バーコード読取位置の認識用表示20は、それぞれ対応するバーコードを構成する太い線又は細い線の線分を表示した範囲からはみ出さない範囲に配置する。すなわち、図4に例示するように、バーコード読取位置の認識用表示20は、バーコードを構成する太い線又は細い線の線分における一方の端部が並ぶ線の延長線と、他方の端部が並ぶ線の延長線との間の範囲内に配置するよう構成する。
【0056】
このバーコード読取位置の認識用表示20は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料を用いて印刷する等の手段で表示する。この蓄光塗料を構成する蓄光材は、光の照射を受けて、その光のエネルギで発光する物質である。例えば、酸化アルミニウム、酸化ストロンチュウム、又は希土類元素のテルビウム等がある。また、本実施例では、夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を利用しても良い。
【0057】
また、個装箱10は、その外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を1色追加して印刷する作業を行うだけで、バーコード読取位置の認識用表示20を設けることができるので、バーコード読取位置の認識用表示20を廉価に設けることができる。さらに、バーコード読取位置の認識用表示20は、小さな記号(マーク)であるから、例えばラベル12全体に蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を印刷するのに比べて、消費する蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)の量を節減し、バーコード読取位置の認識用表示20を設けた個装箱10を廉価に製造可能とする。
【0058】
このバーコード読取位置の認識用表示20は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料等が小矩形状に発光し、この小矩形状の形状を容易に見つけ出し、その小矩形状の形状を容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、このバーコード読取位置の認識用表示20は、バーコードを表示する範囲を認識するのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。
【0059】
このようなバーコード読取位置の認識用表示20を設けた個装箱10に貼着したラベル12からバーコード24をスキャナで読み取る場合、又はバーコード読取位置の認識用表示20を設けた個装箱10に印刷された商品名又はPOSコード等のバーコード22をスキャナで読み取る場合に、作業者は、つぎのようにスキャナを操作する。
【0060】
始めに、ラベル12のバーコード24を読み取る場合には、作業者は、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光がバーコード24の両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示20を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取り作業を行う。
【0061】
また、商品名又はPOSコード等のバーコード22を読み取る場合には、作業者は、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光が商品名又はPOSコード等のバーコード22の両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示20を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取り作業を行う。
【0062】
これらの作業に当たって、各バーコード読取位置の認識用表示20が発光し、かつ目立つマークであることから、作業者は、スキャナを操作してレーザ走査光を個装箱10のバーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22に容易に照射してバーコードを読み取る作業を、容易に、迅速にかつ確実に実行でき、作業効率を向上できる。
【0063】
また、このようにしてスキャナのレーザ走査光を照射してバーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22を読み取る作業を行うと、バーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22の両側にある各バーコード読取位置の認識用表示20へもスキャナのレーザ走査光が照射されることになる。
【0064】
すると、各バーコード読取位置の認識用表示20は、そのスキャナのレーザ走査光が照射された部分に蓄光されて発光するので、スキャナのレーザ走査光が照射された痕跡を残すことになる。
【0065】
よって、作業者は、各バーコード読取位置の認識用表示20におけるスキャナのレーザ走査光が照射されて発光している部分を見て、スキャナがバーコードを適切に読み取ったか否かを容易に確認できる。
【0066】
また、作業者は、このスキャナでバーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22を読み取る動作の際に、その傍にある第1補助認識用表示16Aの機種名の文字列を読んで、今どの機種のPOSコード等をスキャナで読み取っているかを容易に認識でき、便利である。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係わる包装体の封止シール用の開封識別構造は、第1に、包装体における所定表示位置にラベルを貼着する際に、ラベルを位置決めするためのガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示を設けて構成する。
【0068】
これにより、包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、この認識用表示を利用してラベルを位置合わせしてラベルを包装体の適正位置に容易に貼着する作業ができる。よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できるという効果がある。
【0069】
また、包装体は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、包装体の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料を1色追加して印刷する作業を行うだけで、認識用表示を設けることができるので、認識用表示を廉価に設けることができるという効果がある。
【0070】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第2に、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部に、発光する性質を持つ塗料で例えば鉤括弧状のマークとして表示された認識用表示を設け、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部から離れたラベルの一の辺に対応する部位に包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された補助認識用表示を設けて構成する。
【0071】
これにより、認識用表示と補助認識用表示とを設けた包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示と補助認識用表示とが発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、鉤括弧の形状をした認識用表示の内側角部に、ラベルの先端角部を位置合わせしてから、ラベルの一辺を補助認識用表示によって位置合わせすることによって、ラベルがその回転方向の位置合わせをされて包装体の所定位置に位置決めてから、ラベルを包装体に貼着する。
【0072】
よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できるという効果がある。
【0073】
また、包装体は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、包装体の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料を1色追加して印刷する作業を行うだけで、認識用表示と補助認識用表示とを設けることができるので、認識用表示を廉価に設けることができるという効果がある。
【0074】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第3に、包装体に表示されるバーコードに対して、バーコードの読み取り方向の両端側で、それぞれバーコードを構成する線分を表示した範囲からはみ出さない範囲内に、包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取るときのガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示されたバーコード読取位置の認識用表示を設けて構成する。
【0075】
これにより、バーコード読取位置の認識用表示を設けた包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取る作業を行う場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、バーコード読取位置の認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光がバーコードの両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取る作業を、容易に、迅速にかつ確実に実行でき、作業効率を向上できるという効果がある。
【0076】
また、このようにしてスキャナのレーザ走査光を照射してバーコードを読み取る作業を行うと、バーコードの両側にある各バーコード読取位置の認識用表示へもスキャナのレーザ走査光が照射されることになり、各バーコード読取位置の認識用表示が、そのスキャナのレーザ走査光が照射された部分に蓄光されて発光するので、スキャナのレーザ走査光が照射された痕跡を残すことになる。よって、作業者は、各バーコード読取位置の認識用表示におけるスキャナのレーザ走査光が照射されて発光している部分を見て、スキャナがバーコードを適切に読み取ったか否かを容易に確認できるという効果がある。
【0077】
また、包装体は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、包装体の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料を1色追加して印刷する作業を行うだけで、バーコード読取位置の認識用表示を設けることができるので、バーコード読取位置の認識用表示を廉価に設けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第1実施例の認識用表示を示す全体斜視図である。
【図2】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第2実施例の認識用表示、第1補助認識用表示及び第2認識用表示を構成した部分を取り出して示す要部拡大正面図である。
【図3】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第3実施例の認識用表示及び第1補助認識用表示を構成した部分を取り出して示す要部拡大正面図である。
【図4】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第4実施例の認識用表示及び第1補助認識用表示と、バーコード読取位置の認識用表示とを構成した部分を取り出して示す要部拡大正面図である。
【符号の説明】
10 個装箱
12 ラベル
14 認識用表示
16 第1補助認識用表示
16A 第1補助認識用表示
18 第2認識用表示
20 バーコード読取位置の認識用表示
22 商品名又はPOSコード等のバーコード
24 バーコード
【発明の属する技術分野】
この発明は、個装箱の包装体に設けるラベル等の為に包装体の表面に表示された、包装体に設ける表示構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、包装用の個装箱には、その内部に収納した商品に係わるシリアル番号、商品名又はPOSコード等を表示したラベルを貼着して、商品の流通や販売に資することが行われている。そして、倉庫配送センタ等では、各個装箱に貼着されたラベルに表示されているバーコードをスキャナで読み取って、商品の製造日、品名、個数等の管理を行っている。
【0003】
従来、バーコードを表示したラベルには、例えば特開平11−7510号(特願平9−173181号)公報に記載されたものが提案されている。
【0004】
これは、バーコードを表示する基材に蓄光塗料を塗布して構成し、スキャナから発する赤外線で蓄光塗料を励起させ、この励起現象に伴なう蓄光塗料の発光現象によって、スキャナがバーコードを読んだことを容易に確認できるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のバーコードを表示する基材に蓄光塗料を塗布したラベルは、スキャナから発する赤外線を当てたときの蓄光塗料の発光現象によってスキャナがバーコードを読んだことを容易に確認できるようにし、作業効率を向上するものである。
【0006】
しかし、この従来のバーコードを表示する基材に蓄光塗料を塗布したラベルでは、スキャナがバーコードを読んだことを容易に確認できるだけで、このラベルを個装箱に貼着する作業、又は個装箱に貼着したラベルからバーコードを読み取れるようにスキャナの狙いを定める作業を行う際に役立つものではない。
【0007】
よって、バーコードのラベルを個装箱に貼着する作業、又はスキャナで個装箱に貼着したラベルに狙いを付けてからバーコードを読み取る作業の作業効率が低い。
【0008】
特に、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所では、作業者が薄暗い光の中で、バーコードのラベルを個装箱の所定位置に位置合わせする目標を見つけ出しにくくなるので、バーコードのラベルを個装箱に貼着する作業の効率が悪くなる。また、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所では、作業者が薄暗い光の中でスキャナを個装箱に貼着したラベルに狙いを付ける目標を見つけ出しにくくなるので、スキャナによってバーコードを読み取る作業効率が悪くなるという問題がある。
【0009】
本発明は上記事実に鑑み、ラベルを包装体に貼着する作業を容易に実行可能とし、又はスキャナで包装体に表示したバーコードに狙いを付けてからバーコードを読み取る作業を容易に実行可能とする、包装体に設ける表示構造を新たに提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第1に、包装体における所定位置にラベルを貼着する際に、ラベルの位置決めガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示を設けたことを特徴とする。
【0011】
上述のように構成することにより、包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、この認識用表示を利用してラベルを位置合わせしてラベルを包装体の適正位置に容易に貼着する作業ができる。
【0012】
よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できる。
【0013】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第2に、包装体におけるラベルを貼着する所定位置の一の角部に、発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示と、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部から離れたラベルの一の辺に対応する部位に包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された補助認識用表示と、有することを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、認識用表示と補助認識用表示とを設けた包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示と補助認識用表示とが発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、鉤括弧の形状をした認識用表示の内側角部に、ラベルの先端角部を位置合わせしてから、ラベルの一辺を補助認識用表示によって位置合わせすることによって、ラベルがその回転方向の位置合わせをされて包装体の所定位置に位置決めてから、ラベルを包装体に貼着する。
【0015】
よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できる。
【0016】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第3に、包装体に表示されるバーコードに対して、バーコードの読み取り方向の両端側で、それぞれバーコードを構成する線分を表示した範囲からはみ出さない範囲内に、包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取るときのガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示されたバーコード読取位置の認識用表示を設けたことを特徴とする。
【0017】
上述のように構成することにより、バーコード読取位置の認識用表示を設けた包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取る作業を行う場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、バーコード読取位置の認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光がバーコードの両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取る作業を、容易に、迅速にかつ確実に実行でき、作業効率を向上できる。
【0018】
また、このようにしてスキャナのレーザ走査光を照射してバーコードを読み取る作業を行うと、バーコードの両側にある各バーコード読取位置の認識用表示へもスキャナのレーザ走査光が照射されることになり、各バーコード読取位置の認識用表示が、そのスキャナのレーザ走査光が照射された部分に蓄光されて発光するので、スキャナのレーザ走査光が照射された痕跡を残すことになる。
【0019】
よって、作業者は、各バーコード読取位置の認識用表示におけるスキャナのレーザ走査光が照射されて発光している部分を見て、スキャナがバーコードを適切に読み取ったか否かを容易に確認できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる包装体に設ける表示構造に関する実施の形態について、図1乃至図4により説明する。
【0021】
本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造は、図1に示すように、包装体としての矩形の箱である個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して設ける。
(第1実施例)
この図1に例示する個装箱10に設けるラベル12用の表示構造は、バーコードを表示したラベル12を貼着する作業を容易にする為のガイドマークとしての認識用表示14として構成する。
【0022】
この認識用表示14は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の左上角部(ラベル12の前方上角部)に配置する鉤括弧状のマークとして構成する。なお、この認識用表示14は、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部に設けても良い。
【0023】
この認識用表示14は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料を用いて印刷する等の手段で表示する。この発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料を構成する蓄光材は、光の照射を受けて、その光のエネルギで発光する物質である。例えば、酸化アルミニウム、酸化ストロンチュウム、又は希土類元素のテルビウム等がある。また、本実施の形態では、発光する性質を持つ塗料として夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を利用しても良い。すなわち、認識用表示14は、目立つガイドとして構成する。
【0024】
また、個装箱10は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、個装箱10の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を1色追加して印刷する作業を行うだけで、認識用表示14を設けることができるので、認識用表示14を廉価に設けることができる。さらに、認識用表示14は、小さな記号(マーク)であるから、例えばラベル12全体に発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を印刷するのに比べて、消費する発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)の量を節減し、認識用表示14を設けた個装箱10を廉価に製造可能となる。
【0025】
この認識用表示14は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料等が鉤括弧の形状に発光し、この鉤括弧の形状を容易に見つけ出し、その鉤括弧の形状を容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、この認識用表示14は、ラベル12の角部を位置決めするのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。
【0026】
このような認識用表示14を設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の横辺が個装箱10の横辺と平行になるように調整し、又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整してから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
(第2実施例)
次に、本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造の第2実施例について、図2により説明する。
【0027】
このラベル用の表示構造の第2実施例は、図2に示すように、包装体としての個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して、認識用表示14の他に、第1補助認識用表示16と、必要に応じて第2認識用表示18とを設ける。
【0028】
この認識用表示14は、前述した図1に示す第1実施例と同等に構成する。
【0029】
また、第1補助認識用表示16は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の右上辺の角部近傍(ラベル12の後方上角部近傍)に対応して配置する小矩形状のマークとして構成する。なお、この第1補助認識用表示16は、包装体におけるラベル12を貼着する所定表示位置の一の角部に設ける認識用表示14から離れたラベル12の一の辺に対応する部位に設けても良い。
【0030】
この第1補助認識用表示16は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料、又は夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を用いて印刷する等の手段で表示する。
【0031】
この第1補助認識用表示16は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で、第1補助認識用表示16の発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料等が小矩形状に発光し、この小矩形状のマークを容易に見つけ出し、その小矩形状のマークを容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、この第1補助認識用表示16は、ラベル12の右上辺の角部近傍(ラベル12の後方上辺の角部近傍)を位置決めするのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。
【0032】
また、この第1補助認識用表示16は、認識用表示14と相俟って、ラベル12の上辺における先端部が認識用表示14に位置決めされてから、ラベル12の上辺の一部を位置決めしてラベル12が斜めに貼られないようにガイドできれば良いので、ラベル12の上辺に対応した任意の位置に形成しても良い。
【0033】
このような認識用表示14と第1補助認識用表示16とを設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の上横辺を第1補助認識用表示16によって位置合わせすることによって、ラベル12が個装箱10の横辺と平行になるように調整し又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整するラベル12の回転方向の位置合わせをしてから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
【0034】
よって、作業者は、個装箱10の所定位置にラベル12を容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できる。
【0035】
また、第2認識用表示18は、必要に応じて設けるもので図2に想像線で示すように、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の左下辺の角部近傍(ラベル12の前方下辺角部近傍)に配置する小矩形状のマークとして構成する。
【0036】
この第2認識用表示18は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料、又は夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を用いて印刷する等の手段で表示する。
【0037】
この第2認識用表示18は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で、第2認識用表示18の蓄光塗料等が小矩形状に発光し、この小矩形状のマークを容易に見つけ出し、その小矩形状のマークを容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、この第2認識用表示18は、ラベル12の左下辺の角部近傍(ラベル12の前方下辺角部近傍)を位置決めするのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。なお、この第2認識用表示18は、認識用表示14と相俟って、ラベル12に向かって左側の先端角部が認識用表示14に位置決めされてから、ラベル12に向かって左側に近い下辺の一部を位置決めしてラベル12が斜めに貼られないようにガイドできれば良いので、ラベル12の下辺に対応した任意の位置に形成しても良い。
【0038】
このような認識用表示14と第2認識用表示18とを設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の下横辺を第2認識用表示18によって位置合わせすることによって、ラベル12が個装箱10の横辺と平行になるように調整し又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整してから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
【0039】
なお、個装箱10には、認識用表示14、第1補助認識用表示16及び第2認識用表示18を同時に設けても良いことは勿論である。
(第3実施例)
次に、本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造の第3実施例について、図3により説明する。
【0040】
このラベル用の表示構造の第3実施例は、図3に示すように、包装体としての個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して、認識用表示14の他に設ける、第1補助認識用表示16Aを機種名の文字列に置き換えて構成したものである。
【0041】
この第1補助認識用表示16Aは、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の右上辺の角部近傍(ラベル12の後方上角部近傍)に対応して配置する機種名の文字列として構成する。
【0042】
この第1補助認識用表示16Aの機種名の文字列は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料、又は夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を用いて印刷する等の手段で表示する。
【0043】
この第1補助認識用表示16Aの機種名の文字列は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で、第1補助認識用表示16Aである機種名の文字列の蓄光塗料等が発光し、この機種名の文字列を容易に見つけ出し、その機種名の文字列を容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。
【0044】
ここで、機種名の文字列は、通常、個装箱10における内部に収納した商品に係わるシリアル番号、商品名又はPOSコード等を表示した部所の近傍に印刷して表示するものであるから、この機種名の文字列を第1補助認識用表示16Aとして利用することにより、包装体に設ける表示構造を簡素化でき、新たに印字する部分を少なくできる。
【0045】
なお、この第1補助認識用表示16Aは、認識用表示14と相俟って、ラベル12の上辺における先端部が認識用表示14に位置決めされてから、ラベル12の上辺の一部を位置決めしてラベル12が斜めに貼られないようにガイドできれば良いので、ラベル12の上辺に対応した任意の位置に設けても良い。
【0046】
このような認識用表示14と第1補助認識用表示16Aとを設けた個装箱10にラベル12を貼着する場合に、作業者は、鉤括弧の形状をした認識用表示14の内側角部に、ラベル12の先端上側の角部を位置合わせしてから、ラベル12の上横辺を第1補助認識用表示16Aによって位置合わせすることによって、ラベル12が個装箱10の横辺と平行になるように調整し又はラベル12の縦辺が個装箱10の縦辺と平行になるように調整してから、ラベル12を個装箱10に貼着する。
(第4実施例)
次に、本実施の形態に係わる包装体に設ける表示構造の第4実施例について、図4により説明する。
【0047】
このラベル用の表示構造の第4実施例は、図4に示すように、包装体としての個装箱10における一つの側面上のバーコードを表示したラベル12を貼着する所定表示位置に対応して、前述した第3実施例とそれぞれ同等に構成する認識用表示14及び第1補助認識用表示16Aの他に、スキャナでバーコードを読み取る操作を行うときのガイドとなるバーコード読取位置の認識用表示20を設けたものである。
【0048】
図4に例示するように、個装箱10では、内部に収納した商品名又はPOSコード等のバーコード22を予め印刷して表示しておき、内部に収納した商品に係わるシリアル番号に係わるバーコードを表示したラベル12を貼着して表示する場合がある。
【0049】
この個装箱10では、ラベル12のバーコード24と、商品名又はPOSコード等のバーコード22とに、それぞれ対応したバーコード読取位置の認識用表示20を設ける。
【0050】
これらバーコード読取位置の認識用表示20は、ラベル12のバーコード24又は商品名若しくはPOSコード等のバーコード22を、それぞれスキャナで読み取る作業を容易にする為に設ける。
【0051】
このラベル12のバーコード24に対応するバーコード読取位置の認識用表示20は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、ラベル12を貼着する所定表示位置の左側部と右側部とにそれぞれに配置する小矩形状のマークとして構成する。
【0052】
また、商品名若しくはPOSコード等のバーコード22に対応するバーコード読取位置の認識用表示20は、個装箱10における一つの側面に対し正面に向かって、商品名又はPOSコード等のバーコード22を表示した所定表示位置の左側部と右側部とにそれぞれに配置する小矩形状のマークとして構成する。
【0053】
これらのバーコード読取位置の認識用表示20は、それぞれ対応するバーコードを構成する太い線(有色)、細い線(有色)、及びこれらの間の線状空白部分(白又は無色の線状部分)における太い線又は細い線の線分以下の長さを持つ小矩形状に構成する。
【0054】
また、バーコード読取位置の認識用表示20は、それぞれ対応するバーコードを構成する太い線又は細い線の線分と平行に配置する。
【0055】
これと共に、バーコード読取位置の認識用表示20は、それぞれ対応するバーコードを構成する太い線又は細い線の線分を表示した範囲からはみ出さない範囲に配置する。すなわち、図4に例示するように、バーコード読取位置の認識用表示20は、バーコードを構成する太い線又は細い線の線分における一方の端部が並ぶ線の延長線と、他方の端部が並ぶ線の延長線との間の範囲内に配置するよう構成する。
【0056】
このバーコード読取位置の認識用表示20は、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料を用いて印刷する等の手段で表示する。この蓄光塗料を構成する蓄光材は、光の照射を受けて、その光のエネルギで発光する物質である。例えば、酸化アルミニウム、酸化ストロンチュウム、又は希土類元素のテルビウム等がある。また、本実施例では、夜光性物質を用いた蛍光塗料(夜光塗料)を利用しても良い。
【0057】
また、個装箱10は、その外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を1色追加して印刷する作業を行うだけで、バーコード読取位置の認識用表示20を設けることができるので、バーコード読取位置の認識用表示20を廉価に設けることができる。さらに、バーコード読取位置の認識用表示20は、小さな記号(マーク)であるから、例えばラベル12全体に蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)を印刷するのに比べて、消費する蓄光塗料又は蛍光塗料(夜光塗料)の量を節減し、バーコード読取位置の認識用表示20を設けた個装箱10を廉価に製造可能とする。
【0058】
このバーコード読取位置の認識用表示20は、倉庫や配送センタ等の薄暗い場所において、作業者が薄暗い光の中で発光する性質を持つ塗料である蓄光塗料等が小矩形状に発光し、この小矩形状の形状を容易に見つけ出し、その小矩形状の形状を容易に認識できるだけの総面積を持つように構成する。なお、このバーコード読取位置の認識用表示20は、バーコードを表示する範囲を認識するのに都合の良い形状であれば、どのような形状に形成しても良い。
【0059】
このようなバーコード読取位置の認識用表示20を設けた個装箱10に貼着したラベル12からバーコード24をスキャナで読み取る場合、又はバーコード読取位置の認識用表示20を設けた個装箱10に印刷された商品名又はPOSコード等のバーコード22をスキャナで読み取る場合に、作業者は、つぎのようにスキャナを操作する。
【0060】
始めに、ラベル12のバーコード24を読み取る場合には、作業者は、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光がバーコード24の両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示20を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取り作業を行う。
【0061】
また、商品名又はPOSコード等のバーコード22を読み取る場合には、作業者は、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光が商品名又はPOSコード等のバーコード22の両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示20を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取り作業を行う。
【0062】
これらの作業に当たって、各バーコード読取位置の認識用表示20が発光し、かつ目立つマークであることから、作業者は、スキャナを操作してレーザ走査光を個装箱10のバーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22に容易に照射してバーコードを読み取る作業を、容易に、迅速にかつ確実に実行でき、作業効率を向上できる。
【0063】
また、このようにしてスキャナのレーザ走査光を照射してバーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22を読み取る作業を行うと、バーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22の両側にある各バーコード読取位置の認識用表示20へもスキャナのレーザ走査光が照射されることになる。
【0064】
すると、各バーコード読取位置の認識用表示20は、そのスキャナのレーザ走査光が照射された部分に蓄光されて発光するので、スキャナのレーザ走査光が照射された痕跡を残すことになる。
【0065】
よって、作業者は、各バーコード読取位置の認識用表示20におけるスキャナのレーザ走査光が照射されて発光している部分を見て、スキャナがバーコードを適切に読み取ったか否かを容易に確認できる。
【0066】
また、作業者は、このスキャナでバーコード24又は商品名又はPOSコード等のバーコード22を読み取る動作の際に、その傍にある第1補助認識用表示16Aの機種名の文字列を読んで、今どの機種のPOSコード等をスキャナで読み取っているかを容易に認識でき、便利である。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係わる包装体の封止シール用の開封識別構造は、第1に、包装体における所定表示位置にラベルを貼着する際に、ラベルを位置決めするためのガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示を設けて構成する。
【0068】
これにより、包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、この認識用表示を利用してラベルを位置合わせしてラベルを包装体の適正位置に容易に貼着する作業ができる。よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できるという効果がある。
【0069】
また、包装体は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、包装体の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料を1色追加して印刷する作業を行うだけで、認識用表示を設けることができるので、認識用表示を廉価に設けることができるという効果がある。
【0070】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第2に、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部に、発光する性質を持つ塗料で例えば鉤括弧状のマークとして表示された認識用表示を設け、包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部から離れたラベルの一の辺に対応する部位に包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された補助認識用表示を設けて構成する。
【0071】
これにより、認識用表示と補助認識用表示とを設けた包装体にラベルを貼着する場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、認識用表示と補助認識用表示とが発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、鉤括弧の形状をした認識用表示の内側角部に、ラベルの先端角部を位置合わせしてから、ラベルの一辺を補助認識用表示によって位置合わせすることによって、ラベルがその回転方向の位置合わせをされて包装体の所定位置に位置決めてから、ラベルを包装体に貼着する。
【0072】
よって、作業者は、包装体の所定位置にラベルを容易にかつ適切に位置決めして貼着する作業を実行でき、作業効率を向上できるという効果がある。
【0073】
また、包装体は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、包装体の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料を1色追加して印刷する作業を行うだけで、認識用表示と補助認識用表示とを設けることができるので、認識用表示を廉価に設けることができるという効果がある。
【0074】
本発明に係わる包装体に設ける表示構造は、第3に、包装体に表示されるバーコードに対して、バーコードの読み取り方向の両端側で、それぞれバーコードを構成する線分を表示した範囲からはみ出さない範囲内に、包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取るときのガイドとなるように、包装体に発光する性質を持つ塗料で表示されたバーコード読取位置の認識用表示を設けて構成する。
【0075】
これにより、バーコード読取位置の認識用表示を設けた包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取る作業を行う場合に、作業者は、例えば倉庫や配送センタ等の薄暗い場所であっても、バーコード読取位置の認識用表示が発光してこれを容易に見つけ出せると共にその形状を容易に認識できるから、スキャナから発射されるバーコード読み取り用のレーザ走査光がバーコードの両端にそれぞれ配置されたバーコード読取位置の認識用表示を同時に通過するようにスキャナを操作して読み取る作業を、容易に、迅速にかつ確実に実行でき、作業効率を向上できるという効果がある。
【0076】
また、このようにしてスキャナのレーザ走査光を照射してバーコードを読み取る作業を行うと、バーコードの両側にある各バーコード読取位置の認識用表示へもスキャナのレーザ走査光が照射されることになり、各バーコード読取位置の認識用表示が、そのスキャナのレーザ走査光が照射された部分に蓄光されて発光するので、スキャナのレーザ走査光が照射された痕跡を残すことになる。よって、作業者は、各バーコード読取位置の認識用表示におけるスキャナのレーザ走査光が照射されて発光している部分を見て、スキャナがバーコードを適切に読み取ったか否かを容易に確認できるという効果がある。
【0077】
また、包装体は、その外表面に種々の表示を印刷するのが常であるから、包装体の外表面に印刷する際に、発光する性質を持つ塗料を1色追加して印刷する作業を行うだけで、バーコード読取位置の認識用表示を設けることができるので、バーコード読取位置の認識用表示を廉価に設けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第1実施例の認識用表示を示す全体斜視図である。
【図2】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第2実施例の認識用表示、第1補助認識用表示及び第2認識用表示を構成した部分を取り出して示す要部拡大正面図である。
【図3】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第3実施例の認識用表示及び第1補助認識用表示を構成した部分を取り出して示す要部拡大正面図である。
【図4】本発明に係る包装体に設ける表示構造に関する実施の形態における第4実施例の認識用表示及び第1補助認識用表示と、バーコード読取位置の認識用表示とを構成した部分を取り出して示す要部拡大正面図である。
【符号の説明】
10 個装箱
12 ラベル
14 認識用表示
16 第1補助認識用表示
16A 第1補助認識用表示
18 第2認識用表示
20 バーコード読取位置の認識用表示
22 商品名又はPOSコード等のバーコード
24 バーコード
Claims (3)
- 包装体における所定位置にラベルを貼着する際に、前記ラベルの位置決めガイドとなるように、前記包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示を設けたことを特徴とする包装体に設ける表示構造。
- 包装体におけるラベルを貼着する所定位置の一の角部に、発光する性質を持つ塗料で表示された認識用表示と、
前記包装体におけるラベルを貼着する所定表示位置の一の角部から離れた前記ラベルの一の辺に対応する部位に前記包装体に発光する性質を持つ塗料で表示された補助認識用表示と、
を有することを特徴とする包装体に設ける表示構造。 - 包装体に表示されるバーコードに対して、前記バーコードの読み取り方向の両端側で、それぞれ前記バーコードを構成する線分を表示した範囲からはみ出さない範囲内に、前記包装体に表示されたバーコードをスキャナで読み取るときのガイドとなるように、前記包装体に発光する性質を持つ塗料で表示されたバーコード読取位置の認識用表示を設けたことを特徴とする包装体に設ける表示構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP2002216055A JP2004059005A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 包装体に設ける表示構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-07-25 JP JP2002216055A patent/JP2004059005A/ja active Pending
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