JP2004055166A - マルチ荷電ビームレンズ及びこれを用いた荷電粒子線露光装置ならびにデバイス製造方法 - Google Patents

マルチ荷電ビームレンズ及びこれを用いた荷電粒子線露光装置ならびにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチ荷電ビームレンズにおける絶縁体のチャージアップによる電子ビームへの影響を解消する。
【解決手段】複数の荷電ビーム用開口202aが設けられた荷電ビーム通過領域202を有する複数枚の電極201a〜cが、ファイバーチップ212を介して荷電ビームの光軸方向に積層されて構成されたマルチ荷電ビームレンズが提供される。ここで、複数の電極201a〜cは、荷電ビーム通過領域202とファイバーチップ212との間にシールド用開口203が設けられており、導電性のシールド204が、電極に接触することなく、シールド用開口203を貫通して配置され、荷電ビーム通過領域202と、絶縁体であるファイバーチップ212とを結ぶ全ての直線経路を遮断する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビーム等の荷電粒子線を用いた露光装置に使用される電子光学系に関し、特に複数の電子光学系をアレイにした電子光学系アレイにおけるマルチ荷電ビームレンズに関するものである。なお、荷電粒子線(荷電ビームともいう)は、電子ビームやイオンビームの総称である。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの生産において、電子ビーム露光技術は0.1μm以下の微細パターン露光を可能とするリソグラフィの有力候補として脚光を浴びており、いくつかの方式がある。例えば、いわゆる一筆書きでパターンを描画する可変矩形ビーム方式がある。しかしこれはスループットが低く量産用露光機としては課題が多い。スループットの向上を図るものとして、ステンシルマスクに形成したパターンを縮小転写する図形一括露光方式が提案されている。この方式は、繰り返しの多い単純パターンには有利であるが、ロジック配線層等のランダムパターンではスループットの点で課題が多く、実用化に際して生産性向上の妨げが大きい。
【0003】
これに対して、マスクを用いずに複数本の電子ビームで同時にパターンを描画するマルチビームシステムの提案がなされている。このマルチビームシステムは、物理的なマスクの作製や交換を不要とし、実用化に向けて多くの利点を備えている。このマルチビームシステムにおいて電子ビームをマルチ化する上で重要となるのが、これに使用する電子レンズのアレイ数である。電子ビーム露光装置の内部に配置できる電子レンズのアレイ数によりビーム数が決まり、スループットを決定する大きな要因となるからである。このため電子レンズの性能を高めながら且つ如何に小型化できるかがマルチビーム型露光装置の性能向上のカギのひとつとなる。
【0004】
電子レンズには電磁型と静電型があり、静電型は電磁型に比べて、コイルコア等を設ける必要がなく構成が容易であり小型化に有利となる。静電型の電子レンズ(静電レンズ)の小型化に関する主な従来技術としては、以下のような文献がある。
【0005】
A.D. Feinerman等(J. Vac. Sci. Technol. A 10(4), p611, 1992)は、ファイバとSiの結晶異方性エッチングにより作製したV溝を用いたマイクロメカニクス技術により、静電単一レンズである3枚の電極からなる3次元構造体を形成することを開示する。Siにはメンブレン枠とメンブレンと該メンブレンに電子ビームが通過する開口を設ける。また、K.Y. Lee等(J. Vac. Sci. Technol. B12(6), p3425, 1994)は、陽極接合法を利用してSiとパイレックス(登録商標)ガラスが複数積層に接合された構造体を開示するもので、高精度にアライメントされたマイクロカラム用電子レンズを作製する。また、Sasaki(J. Vac. Sci.Technol. 19, 963 (1981))はレンズ開口配列を有する3枚電極でアインツェルレンズ配列にした構成を開示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例によれば、電子レンズは複数の電極が絶縁体を介して積層された構造を有する。しかしながら、上記従来例において電子レンズを構成している絶縁体は電子ビームからは剥き出しであるため、絶縁体が帯電し易い。すなわち、絶縁体表面に生じる電荷により電界が発生し、この電界によって電子ビーム軌道が不安定になったり、収差が増大してビームがボケるという所謂チャージアップ問題という大きな課題がある。この課題に対する解決策として、ビームから絶縁体を見えなくする事により、チャージアップを防止する方法があるが、この方法の適用は、シングルビーム用のレンズに限られており、半導体プロセスを利用して作成したマルチ荷電ビームレンズにおいては、絶縁体のチャージアップは依然として大きな課題であった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の課題を認識することを出発点とするもので、その改良を主目的とするものである。
その具体的な目的のひとつは、小型化、高精度化といった各種条件を高いレベルで実現したマルチ荷電ビームレンズを提供することにある。また、より具体的には、チャージアップによる電子ビームへの影響を軽減した優れたマルチ荷電ビームレンズを提供することを目的とする。さらには、これを用いた高精度な露光装置、生産性に優れたデバイス製造方法、半導体デバイス生産工場などを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明によるマルチ荷電ビームレンズは以下の構成を備える。すなわち、
複数の荷電ビーム用開口が設けられた荷電ビーム通過領域を有する複数枚の電極を、絶縁体を介して荷電ビームの光軸方向に積層することによって構成されたマルチ荷電ビームレンズであって、
前記絶縁体を挟む各電極の対において、
少なくとも一方の電極の他方の電極と対向する面において、前記荷電ビーム通過領域と前記絶縁体との間に設けられた開口と、
前記開口内に侵入し、少なくとも当該開口を有する電極とは接触せず、前記荷電ビーム通過領域と前記絶縁体との間に設けられた導電性シールドとを備える。
【0009】
また、本発明によれば、
荷電粒子線を放射する荷電粒子源と、
上記マルチ荷電ビームレンズを含み、前記荷電粒子源の中間像を複数形成する補正電子光学系と、
前記複数の中間像をウエハに縮小投影する投影電子光学系と、
前記ウエハに投影される前記複数の中間像がウエハ上で移動するように偏向する偏向器とを備える荷電粒子線露光装置が提供される。
【0010】
更に、本発明によれば、荷電粒子線露光装置を用いたデバイスの製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0012】
[第1実施形態]
<電子ビーム露光装置の構成要素説明>
まず、本発明のマルチ荷電ビームレンズを適用可能な電子ビーム露光装置について説明する。
【0013】
図10は本実施形態による電子ビーム露光装置の要部概略図である。図10において、1は電子銃であり、カソード1a、グリッド1b、アノード1cを含んで構成される。電子銃1において、カソード1aから放射された電子はグリッド1bとアノード1cの間でクロスオーバ像を形成する(以下、このクロスオーバ像を電子源と記す)。
【0014】
この電子銃1から放射される電子は、その前側焦点位置が電子源位置にあるコンデンサーレンズ2によって略平行の電子ビームとなる。本実施形態のコンデンサーレンズ2は、3枚の開口電極で構成されるユニポテンシャルレンズを2組(21、22)有する。コンデンサーレンズ2によって得られた略平行な電子ビームは、補正電子光学系3に入射する。補正電子光学系3は、アパーチャアレイ、ブランカーアレイ、本発明の一実施形態としてのマルチ荷電ビームレンズ、要素電子光学系アレイユニット、ストッパーアレイで構成される。なお、補正電子光学系3の詳細については後述する。
【0015】
補正電子光学系3は、光源の中間像を複数形成し、各中間像は後述する縮小電子光学系4によって縮小投影され、ウエハ5上に光源像を形成する。その際、ウエハ5上の光源像の間隔が光源像の大きさの整数倍になるように、補正電子光学系3は複数の中間像を形成する。更に、補正電子光学系3は、各中間像の光軸方向の位置を縮小電子光学系4の像面湾曲に応じて異ならせるとともに、各中間像が縮小電子光学系4によってウエハ5に縮小投影される際に発生する収差を予め補正している。
【0016】
縮小電子光学系4は、2組の対称磁気タブレットを含んで構成され、各対称磁気タブレットは第1投影レンズ41(43)と第2投影レンズ42(44)とからなる。第1投影レンズ41(43)の焦点距離をf1、第2投影レンズ42(44)の焦点距離をf2とすると、この2つのレンズ間距離はf1+f2になっている。光軸上AXの物点は第1投影レンズ41(43)の焦点位置にあり、その像点は第2投影レンズ42(44)の焦点に結ぶ。この像は−f2/f1に縮小される。また、2つのレンズ磁界が互いに逆方向に作用する様に決定されているので、理論上は、球面収差、等方性非点収差、等方性コマ収差、像面湾曲収差、軸上色収差の5つの収差を除いて他のザイデル収差および回転と倍率に関する色収差が打ち消される。
【0017】
6は、偏向器であり、補正電子光学系3からの複数の電子ビームを偏向させて、複数の光源像をウエハ5上でX,Y方向に略同一の変位量だけ変位させる。偏向器6は、図示はされていないが、偏向幅が広い場合に用いられる主偏向器と偏向幅が狭い場合に用いられる副偏向器とで構成されている。なお、主偏向器は電磁型偏向器で、副偏向器は静電型偏向器である。
【0018】
7はダイナミックフォーカスコイルであり、偏向器6を作動させた際に発生する偏向収差による光源像のフォーカス位置のずれを補正する。また、8はダイナミックスティグコイルであり、ダイナミックフォーカスコイル7と同様に、偏向により発生する偏向収差の非点収差を補正する。
【0019】
9は、ウエハを載置し、光軸AX(Z軸)方向とZ軸回りの回転方向に移動可能なθ−Zステージである。θ−Zステージ9には、ステージ基準板10とファラデーカップ13が固設されている。このファラデーカップ13は補正電子光学系3からの電子ビームが形成する光源像の電荷量を検出する。11はXYステージであり、θ−Zステージ9を載置し、光軸AX(Z軸)と直交するXY方向に移動可能なステージである。12は、電子ビームによってステージ基準板10上のマークが照射された際に生じる反射電子を検出する反射電子検出器である。
【0020】
次に、図11を用いて補正電子光学系3について説明する。図11(A)は、電子銃1側から補正電子光学系3を見た図であり、図11(B)は図11(A)のAA’断面図である。
【0021】
前述したように、補正電子光学系3は、光軸AXに沿って、電子銃1側から順に配置されたアパーチャアレイAA、ブランカーアレイBA、マルチ荷電ビームレンズML、要素電子光学系アレイユニットLAU(LA1〜LA4)、ストッパーアレイSAで構成される。
【0022】
アパーチャアレイAAは、基板に複数の開口が形成されており、コンデンサーレンズ2から略平行な電子ビームを複数の電子ビームに分割する。ブランカーアレイBAは、アパーチャアレイAAで分割された複数の電子ビームを個別に偏向する偏向手段を一枚の基板上に複数形成したものである。そのひとつの偏向手段の詳細を図12に示す。基板31は開口APを有する。また、32は開口APを挟んだ一対の電極で構成され、偏向機能を有するブランキング電極である。また、基板上31にはブランキング電極32を個別にon/offするための配線(W)が形成されている。
【0023】
図11に戻り、マルチ荷電ビームレンズMLは補正電子光学系3の中で荷電ビーム収束作用を大きくするために用いられる。本実施形態のマルチ荷電ビームレンズMLは、上述したチャージアップ対策が施されており、その構成の詳細については後述する。
【0024】
要素電子光学系アレイユニットLAUは、同一平面内に複数の電子レンズを2次元配列して形成した電子レンズアレイである、第1電子光学系アレイLA1、第2電子光学系アレイLA2、第3電子光学系アレイLA3、第4電子光学系アレイLA4で構成される。
【0025】
図13は、第1電子光学系アレイLA1を説明する図である。第1電子レンズアレイLA1は、開口が複数配列された上部電極UE、中間電極CE、下部電極LEの3枚から成るマルチ静電レンズで、光軸AX方向に並ぶ上・中・下電極で一つの電子レンズEL1、いわゆるユニポテンシャルレンズを構成している。各電子光学系の上部・下部の電極の全てを同一電位で接続して同一の電位に設定している(本実施形態では、電子ビームの加速電位にしている)。そして、y方向に並ぶ各電子レンズの中間電極は共通の配線(W)で接続されている。その結果、後述するLAU制御回路112によりy方向に並ぶ各電子レンズの中間電極毎の電位を個別に設定することができ、これにより、y方向に並ぶ電子レンズの光学特性は略同一に設定され、y方向に並ぶ電子レンズ群毎の光学特性(焦点距離)をそれぞれ個別に設定している。言い換えれば、y方向に並び同一の光学特性(焦点距離)に設定される電子レンズを一つのグループとし、y方向と直交するx方向に並ぶグループの光学特性(焦点距離)をそれぞれ個別に設定している。
【0026】
図14は、第2電子光学系アレイLA2を説明する図である。第2電子光学系アレイLA2が第1電子光学系アレイLA1と異なる点は、x方向に並ぶ各電子レンズの中間電極が共通の配線(W)で接続されている点である。その結果、後述するLAU制御回路112により、x方向に並ぶ各電子レンズの中間電極毎の電位を個別に設定することができ、x方向に並ぶ電子レンズの光学特性は略同一に設定され、x方向に並ぶ電子レンズ群毎の光学特性(焦点距離)を個別に設定している。言い換えれば、x方向に並び同一の光学特性(焦点距離)に設定される電子レンズを一つのグループとし、y方向に並ぶグループの光学特性(焦点距離)をそれぞれ個別に設定している。
【0027】
第3電子光学系アレイLA3は、第1電子光学系アレイLA1と同じであり、また、第4電子光学系アレイLA4は、第2電子光学系アレイLA2と同じであるので、それらの説明は省略する。
【0028】
次に、電子ビームが上記説明した補正電子光学系3によって受ける作用に関して、図15を用いて説明する。
【0029】
アパーチャアレイAAによって分割された電子ビームEB1、EB2は、互いに異なるブランキング電極を介して、要素電子光学系アレイユニットLAUに入射する。電子ビームEB1は第1電子光学系アレイLA1の電子レンズEL11、第2電子光学系アレイLA2の電子レンズEL21、第3電子光学系アレイLA3の電子レンズEL31、第4電子光学系アレイLA4の電子レンズEL41を介して、電子源の中間像img1を形成する。一方、電子ビームEB2は、第1電子光学系アレイLA1の電子レンズEL12、第2電子光学系アレイLA2の電子レンズEL22、第3電子光学系アレイLA3の電子レンズEL32、第4電子光学系アレイLA4の電子レンズEL42を介して、電子源の中間像img2を形成する。
【0030】
その際、前述したように、第1、3電子光学系アレイLA1、LA3のx方向に並ぶ電子レンズは、互いに異なる焦点距離になるように設定されていて、第2、4電子光学系アレイLA2、4のx方向に並ぶ電子レンズは同一の焦点距離になるように設定されている。更に、電子ビームEB1が通過する電子レンズEL11、電子レンズEL21、電子レンズEL31、電子レンズEL41の合成焦点距離と、電子ビームEB2が通過する電子レンズEL12、電子レンズEL22、電子レンズEL32、電子レンズEL42の合成焦点距離が略等しくなるように、各電子レンズの焦点距離を設定している。それにより、電子源の中間像img1とimg2とは略同一の倍率で形成される。また、各中間像が縮小電子光学系4を介してウエハ5に縮小投影される際に発生する像面湾曲を補正するために、その像面湾曲に応じて、電子源の中間像img1とimg2が形成される光軸AX方向の位置を異ならせしめている。
【0031】
また、電子ビームEB1、EB2は、通過するブランキング電極に電界が印加されると、図中破線のようにその軌道を変え、ストッパーアレイSAの各電子ビームに対応した開口を通過できず、電子ビームEB1、EB2が遮断される。
【0032】
次に本実施形態のシステム構成図を図16に示す。BA制御回路111は、ブランカーアレイBAのブランキング電極のon/offを個別に制御する制御回路であり、LAU制御回路112は、レンズアレイユニットLAUの電子光学特性(焦点距離)を制御する制御回路である。
【0033】
D_STIG制御回路113は、ダイナミックスティグコイル8を制御して縮小電子光学系4の非点収差を制御する制御回路である。D_FOCUS制御回路114は、ダイナミックフォーカスコイル7を制御して縮小電子光学系4のフォーカスを制御する制御回路である。偏向制御回路115は偏向器6を制御する制御回路である。光学特性制御回路116は、縮小電子光学系4の光学特性(倍率、歪曲、回転収差、光軸等)を調整する制御回路である。
【0034】
ステージ駆動制御回路117は、θ−Zステージ9を駆動制御し、かつXYステージ10の位置を検出するレーザ干渉計LIMと共同してXYステージ11を駆動制御する制御回路である。
【0035】
制御系120は、描画パターンが記憶されたメモリ121からのデータに基づいて、上述した各制御回路を制御する。制御系120は、インターフェース122を介して電子ビーム露光装置全体をコントロールするCPU123によって制御されている。
【0036】
<露光動作の説明>
次に、図16を参照して、上述した本実施形態の電子ビーム露光装置の露光動作について説明する。
【0037】
制御系120は、メモリ121からの露光制御データに基づいて、偏向制御回路115に命じ、偏向器6によって複数の電子ビームを偏向させるとともに、BA制御回路111に命じ、ウエハ5に露光すべきパターンに応じてブランカーアレイBAのブランキング電極を個別にon/offさせる。このとき、XYステージ11はy方向に連続移動しており、XYステージの移動に複数の電子ビームが追従するように、偏向器6によって複数の電子ビームを偏向する。
【0038】
そして、各電子ビームは、図17に示すようにウエハ5上の対応する要素露光領域(EF)を走査露光する。各電子ビームの要素露光領域(EF)は、2次元に隣接するように設定されているので、その結果、同時に露光される複数の要素露光領域(EF)で構成されるサブフィールド(SF)が露光される。
【0039】
制御系120は、サブフィールド(SF1)を露光後、次のサブフィールド(SF2)を露光する為に、偏向制御回路115に命じ、偏向器6によって、ステージ走査方向(y方向)と直交する方向(x方向)に複数の電子ビームを偏向させる。このとき、偏向によってサブフィールドが変わることにより、各電子ビームが縮小電子光学系4を介して縮小投影される際の収差も変わる。そこで、制御系120は、 LAU制御回路112、D_STIG制御回路113、及びD_FOCUS制御回路114に命じ、変化した収差を補正するように、レンズアレイユニットLAU、ダイナミックスティグコイル8、およびダイナミックフォーカスコイル7を調整する。そして、再度、前述したように、各電子ビームが対応する要素露光領域(EF)を露光することにより、サブフィールド(SF2)を露光する。そして、図17に示すように、サブフィールド(SF1〜SF6)を順次露光して、ウエハ5にパターンを露光する。その結果、ウエハ5上において、ステージ走査方向(y方向)と直交する方向(x方向)に並ぶサブフィールド(SF1〜SF6)で構成されるメインフィールド(MF)が露光される。
【0040】
さらに、制御系122は、図17に示すメインフィールド1(MF1)を露光後、偏向制御回路115に命じ、順次、ステージ走査方向(y方向)に並ぶメインフィールド(MF2、MF3、MF4…)に複数の電子ビームを偏向させると共に露光していく。その結果、図17に示すように、メインフィールド(MF2、MF3、MF4…)で構成されるストライプ(STRIPE1)を露光する。そして、 XYステージ10をx方向にステップさせ、次のストライプ(STRIPE2)を露光する。
【0041】
<マルチ荷電ビームレンズ>
次に、本実施形態によるマルチ荷電ビームレンズMLについて、図1〜3を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態によるマルチ荷電ビームレンズMLの平面図である。また、図2(a)は図1のA―A断面図である。図2(b)は、図2(a)の中心部に位置するレンズ部(荷電ビーム通過領域)の斜視図である。図3は、図2(a)のB−B矢視図である。
【0042】
図1〜図3に示されるように、マルチ荷電ビームレンズMLは3枚の電極201a〜201cが絶縁体(光ファイバーチップ212)を介して積層されて形成される。すなわち、マルチ荷電ビームレンズMLは、短く切った光ファイバーチップ212を、上電極212a、中電極212b、下電極212cに設けられたファイバー用溝213に入れて、3枚の電極で挟みこんで形成されている。ファイバー用溝213の利用によりレンズとしての組立精度を上げている。211は電極裏面大開口であり、202で示されるメンブレン電極を形成する。
【0043】
各電極201a〜201cにはシールド用開口203が設けられており、この開口を通って導電性シールド204が各電極に触れること無く配されている。なお、本明細書において、シールド用開口における「開口」という用語は、図2のような貫通口、図9で後述するような凹部を総称するものとする。図2(a)に示す如く、このシールド204はクランプ205にネジ(不図示)止めされている。クランプ205は、このシールド204を支持するとともに、ファイバー212の直上、直下部位において上電極201a〜下電極201cをはさみ込むことにより、接着や接合なしにマルチ荷電ビームレンズを組み立てている。クランプ205が電極を押さえる位置が、ファイバーの真上(または真下)であることにより、各電極の歪を抑えることが出来、組立精度の向上が図れる。また、このような機械式のクランプ構造とすることにより、接着剤等の有機物による接着が不要となり、高い真空度を保つことも可能となる。通常、上電極201aと下電極201cとを接地電位にし、中電極201bに負(または正)の電圧を印加することにより、電子ビームへのレンズ作用を得る。
【0044】
図3に示す如く、シールド204は荷電ビームの通過するビーム通過領域202とファイバー212との間に位置し、ファイバー212がシールド204によって荷電ビームから遮られる配置となっている。これにより、絶縁体であるファイバー212のチャージアップが防止或いは低減され、又例え絶縁体がチャージアップした場合でも、その電界による荷電ビームへの影響が防止或いは低減され、ビームボケやビームドリフトを防ぐことが可能となる。
【0045】
次に上記構造のマルチ荷電ビームレンズの作製方法を図4を参照しながら説明する。
【0046】
2枚のシリコン層Si(1)、Si(2)の間に、ニ酸化ケイ素層(SiO2)があるSOI基板を使用し、Si(1)にフォトレジストを塗布後、パターニングする(図4(a))。次にSi−ディープRIEにより、SOI基板のシリコン層Si(1)に荷電粒子ビームが通過するビーム用開口(202a)、シールドを通す為のシールド用開口(203)、光ファイバーチップを置いて電極間の位置決めをする為のファイバー用溝(213)を形成する(図4(b))。同様に、Si(2)表面にもフォトレジストを塗布後、パターニングし(図4(c))、続いてSi−ディープRIEにより、電極裏面大開口(211)、シールド用開口(203)、ファイバー用溝(213)を形成する(図4(d))。最後に、バッファードフッ酸により、SiO2をエッチングした後、密着層としてCrを、続いて帯電防止の為のAuをスパッター成膜する(図4(f))。
【0047】
次に、以上の様にして作成した電極を3枚使ったマルチ荷電ビームレンズの組立について、図5を参照して説明する。
【0048】
まず、図4に従って作成された下電極201c上のファイバー溝212の上に、ファイバー212を置く(図5(a))。次に、その上に中電極201bの裏面のファイバー用溝213に、ファイバー201が入る様に中電極201bを置く(図5(b))。同様にして、中電極201b上のファイバー用溝213にファイバー212をおき、上電極201aを組上げる(図5(c))。導電性シールド204を上、中、下電極のシールド用開口203を通して配置する(図5(d))。ここで、導電性シールド24は、金属板でもよいし、絶縁体表面に金属を成膜したものでもよい。ただし、導電性シールド204は電極201a〜201cのいずれとも接触しない。最後に、シールド204をねじ(不図示)にてクランプ205に取り付けると共に、クランプ205によってで上、中、下電極(201a〜c)を挟み込んでクランプすることにより、荷電ビームレンズの組立が完了する(図5(e))。
【0049】
以上の様にして作成されたマルチ荷電ビームレンズMLは、各電極が半導体プロセスで作成されるので、高精度化、小型化が可能となる。又、絶縁体(ファイバー212)とビーム通過領域202(複数のビーム用開口202aが設けられた部分)との間に、接地電位に保たれた導電性シールド204が存在するため、絶縁体(ファイバー212)へのチャージアップを低減できる。また、仮に絶縁体のチャージアップが生じても、導電性シールド204により、絶縁体表面の電荷に起因する電界が、ビームに影響を及ぼすことを防止する効果がある。又、機械的クランプにより、接着剤等の有機物を使用しない為、真空度の低下を押さえ、放電を防止する効果もある。
【0050】
なお、本実施形態では、絶縁体として光ファイバー(SiO2)を用い、電極同士のアライメントにはフォトリソ工程によるファイバー溝213を使用したが、絶縁体としては光ファイバーでなくとも、他の材料(例えば、アルミナセラミックス)でもよい。また、アライメントもここで記述したファイバーとファイバー溝とによるアライメントだけで無く、アライメント装置で電極相互のアライメントを確認しつつ組立を実行することも可能である。この場合、電極間のファイバーに替わる絶縁体の形状を、直方体等の板状にすることも可能である。又、本実施形態では3枚の電極で静電レンズを構成したが、一般にn枚(n≧3)の電極を使ってレンズを構成することが可能である。また、図1に示すように導電性シールド204は荷電粒子ビームの光軸に対して略軸対称に存在させたがこれに限られるものではない。例えば、導電性シールドを荷電粒子ビームの光軸の周囲全方向に存在させてもよい(例えば、導電性シールドを環状に形成する)。
【0051】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、図6を参照しながら説明する。上記第1実施形態では、シールド用開口203を貫通する導電性シールド204を設けたが、第2実施形態では、各電極に導電性シールドとして機能する凸部を設けたマルチ荷電ビームレンズの構成を説明する。なお、第2実施形態のマルチ荷電ビームレンズが適用可能な電子ビーム露光装置は第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。
【0052】
図6は第2実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの断面図である。第2実施形態のマルチ荷電ビームレンズでは、6枚の電極(上電極301a、第1〜第4の中電極301b〜301e、下電極301f)が使用されている。同図において、上電極301aには中電極301bに設けられた凸部(シールド)のための開口303aが開いている。この開口303aには中電極301bの凸部であるシールド304bが入りこんでいる。同様に中電極301bには、シールド304bが設けられていると共に中電極301cのシールドのための開口303bが設けられている。中電極301cのシールド304cはこの開口303bに入り込んでいる。
【0053】
以下、同様に、中電極301cには、シールドが設けられていると共に中電極301dに設けられたシールドのための開口が空いており、中電極301dのシールドはこの開口に入り込んでいる。中電極301dにはシールドが設けられていると共に、中電極301eに設けられたシールドのための開口が空いており、中電極301eのシールドはこの開口に入り込んでいる。更に、中電極301eには、シールドが設けられていると共に、下電極301fに設けられたシールド304fのための開口が空いており、下電極301fのシールド304fはこの開口に入り込んでいる。下電極301fにはシールド304fが設けられている。これらシールドにより、荷電ビーム通過領域から、各電極間に配された直方体形状の絶縁体を臨むことが出来ない為、すなわち、荷電ビーム通過領域と絶縁体とを結ぶ全ての直線経路が遮断されるため、チャージアップが防止或いは低減される。
【0054】
次に第2実施形態による電極のうちの中電極(301b)の作成方法を、図7を参照して説明する。
【0055】
2枚のシリコン層Si(1)、Si(2)の間にニ酸化ケイ素層(SiO2)があるSOI基板を使用し、シリコン半導体プロセスを用いて製造する。SOI基板のシリコン層Si(1)に荷電粒子ビームが通過するビーム用開口302a、ならびにシールド用開口303bをそれぞれドライエッチングすることにより形成する(図7(a))。同様のプロセスを用いて、SOI基板のシリコン層Si(2)にドライエッチングを用いてシールド304bを形成する(図7(b))。続いて、二酸化ケイ素層をウエットエッチングで除去する(図7(C))。最後に、導電性を持たせるために表面全体に金属膜をスパッタする(図7(d))。他の形状の電極も上で説明した中電極と同様の方法で作製できる。
【0056】
[第3実施形態]
図8は、第3実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの構成を示す断面図である。同図において、上電極401aと下電極401cのシールド404a、404cは、それぞれの電極に凸部として設けられたものである。シールド404a、404bは絶縁体412が荷電ビーム通過領域から見えないように絶縁体412をビームから遮蔽するとともに、中電極401bのシールド用開口部403b内で突き合わされ、接している。この構造によれば、マルチ荷電ビームレンズの絶縁体におけるチャージアップを防止できることに加え、マルチ荷電ビームレンズをより強固とし、かつ組立精度を高める効果がある。
【0057】
[第4実施形態]
図9は第4実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの断面図である。上電極501aにはシールド用開口503aがあり、ここへは、中電極501bのシールド504bが入り込んでいる。中電極501bにはシールド504bが設けられるとともに、下電極501cのシールド504cと接触しないように、シールド用開口(凹部)503bが設けられている。本実施形態によれば、上述の各実施形態と同様に、絶縁体512のチャージアップ防止或いは低減が可能となる。
【0058】
[他の実施形態]
次に上記説明した電子ビーム露光装置を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
【0059】
図18は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(露光制御データ作成)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した露光制御データが入力された上記説明した荷電粒子線露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0060】
図19は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した荷電粒子線露光装置によって回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0061】
本実施形態の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに製造することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マルチ荷電ビームレンズにおける絶縁体のチャージアップによる電子ビームへの影響が解消される。このため、小型化、高精度化といった各種条件を高いレベルで実現したマルチ荷電ビームレンズを提供することが出来る。そして、これを用いた高精度な露光装置、生産性に優れたデバイス製造方法、半導体デバイス生産工場などを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの平面図である。
【図2】(A)は図1のA−A断面図、(B)は荷電ビーム通過領域の詳細を示す斜視図である。
【図3】図2(A)のB−B矢視図である。
【図4】第1実施形態による電極作成プロセスを説明する図である。
【図5】第1実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの組立を説明する図である。
【図6】第2実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの断面図である。
【図7】第2実施形態による電極の作成プロセスを説明する図である。
【図8】第3実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの断面図である。
【図9】第4実施形態によるマルチ荷電ビームレンズの断面図である。
【図10】マルチ荷電ビーム露光装置の全体構成を説明する図である。
【図11】補正電子光学系の詳細を説明する図である。
【図12】図11に示したブランカーアレイのBAの詳細を説明する図である。
【図13】図11に示した第1電子光学系アレイ(LA1)の詳細を説明する図である。
【図14】図11に示した第2電子光学系アレイ(LA2)の詳細を説明する図である。
【図15】電子ビームが補正電子光学系3によって受ける作用を説明する図である。
【図16】実施形態による電子ビーム露光装置のシステム構成を説明する図である。
【図17】実施形態による電子ビーム露光装置の露光方式を説明する図である。
【図18】微小デバイスの製造フローを説明する図である。
【図19】図18のウエハスプロセスの詳細を説明する図である。

Claims (14)

  1. 複数の荷電ビーム用開口が設けられた荷電ビーム通過領域を有する複数枚の電極を、絶縁体を介して荷電ビームの光軸方向に積層することによって構成されたマルチ荷電ビームレンズであって、
    前記絶縁体を挟む各電極の対において、
    少なくとも一方の電極の他方の電極と対向する面において、前記荷電ビーム通過領域と前記絶縁体との間に設けられた開口と、
    前記開口内に侵入し、少なくとも当該開口を有する電極とは接触せず、前記荷電ビーム通過領域と前記絶縁体との間に設けられた導電性シールドと
    を備えることを特徴とするマルチ荷電ビームレンズ。
  2. 前記複数の電極の全てが前記開口としての貫通口を有し、前記導電性シールドは前記全ての電極の貫通口を通過して設けられることを特徴とする請求項1に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  3. 前記複数の電極と、各電極間に設けられた前記絶縁体とがクランプで一体化されていることを特徴とする請求項2に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  4. 前記クランプが前記複数の電極を挟み込む位置は、前記絶縁体が積層方向に並ぶ位置を含むことを特徴とする請求項3に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  5. 前記導電性シールドが前記クランプに固定されることを特徴とする請求項3又は4に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  6. 前記導電性シールドは金属であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  7. 前記複数の電極のうちの少なくとも一つの電極の対において、前記導電性シールドが一方の電極上に凸部として形成され、該導電性シールドが他方の電極の前記開口内に侵入していることを特徴とする請求項1に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  8. 前記複数の電極が前記開口部として貫通口を有する第1電極と、該第1電極を挟み前記導電性シールドとしての凸部を有する2つの第2電極とを含み、
    前記第2電極の凸部が、前記第1電極の貫通口を介して突き合わされて接触していることを特徴とする請求項1に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  9. 前記電極の対において、少なくとも一方の電極が前記導電性シールドとしての凸部を有し、他方の電極が該凸部との最近接部分を含む領域に前記開口としての凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  10. 前記シールドが荷電粒子ビームの光軸の周囲全方向に存在することを特徴とする請求項9に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  11. 前記シールドが荷電粒子ビームの光軸に対して軸対称に存在することを特徴とする請求項9に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  12. 前記複数枚の電極の少なくとも一枚が、前記凸部と前記開口の両方を有することを特徴とする請求項9に記載のマルチ荷電ビームレンズ。
  13. 荷電粒子線を放射する荷電粒子源と、
    請求項1乃至12のいずれかに記載のマルチ荷電ビームレンズを含み、前記荷電粒子源の中間像を複数形成する補正電子光学系と、
    前記複数の中間像をウエハに縮小投影する投影電子光学系と、
    前記ウエハに投影される前記複数の中間像がウエハ上で移動するように偏向する偏向器と
    を備えることを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  14. 請求項13に記載の荷電粒子線露光装置を含む各種プロセス用の製造装置群を半導体製造工場に設置する工程と、該製造装置群を用いて複数のプロセスによって半導体デバイスを製造する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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