JP2004054738A - バーチャルカードシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】キャッシュカードなどの各種のカードを常時携帯することなく、必要なときに必要なカードのみを使用することができるようにすること。
【解決手段】銀行取引等の各種カードの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化したバーチャルカードの発行要求を利用者情報と共に送信するバーチャルカード端末と、利用者情報を含むバーチャルカードの発行要求を受信し、自機関で発行権限のある当該利用者用のバーチャルカードを発行する複数のバーチャルカード発行端末と、複数のバーチャルカード発行端末からのバーチャルカードの登録要求を受信し、記憶装置内に利用者別に登録し、バーチャルカード端末からのバーチャルカードの配信要求に対し、要求された種類のバーチャルカードを当該バーチャルカード端末に配信するバーチャルカード配信サーバとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】銀行取引等の各種カードの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化したバーチャルカードの発行要求を利用者情報と共に送信するバーチャルカード端末と、利用者情報を含むバーチャルカードの発行要求を受信し、自機関で発行権限のある当該利用者用のバーチャルカードを発行する複数のバーチャルカード発行端末と、複数のバーチャルカード発行端末からのバーチャルカードの登録要求を受信し、記憶装置内に利用者別に登録し、バーチャルカード端末からのバーチャルカードの配信要求に対し、要求された種類のバーチャルカードを当該バーチャルカード端末に配信するバーチャルカード配信サーバとを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行取引、商取引等の各種取引に使用するカードまたは医療行為等の各種サービスを受けるのに使用するカード、所有者本人の身分や資格を証明するのに使用するカード等の各種カードのいずれかの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化して携帯電話機等の携帯端末に配信し、この携帯端末に配信したバーチャルカードを現金取引装置や店舗内のPOS端末に送信し、現金の引出しや商品の取引を行うバーチャルカードシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人が一般に携帯するカードは、クレジットカードやキャッシュカードだけでなく、ポイントカードや入館証、免許証、名刺など多種に渡っている。これらのカードは財布などに詰め込められている場合が多く、携帯する際に煩わしさを感じずにはいられない。
【0003】
また、一度財布を紛失した場合は第3者による不正使用を防止するために、全てのカードについて、個別にカード発行業者へサービス停止を迅速に依頼する必要があるが、これらのカードは個人で整理されていることは少なく、本人が保持していることを忘れているようなカードもあり、全てのサービスを停止することは難しい。また、停止後の再発行の手続きも必要となり、その間はサービスを利用することは出来ない。更に、名刺についてはその悪用を防ぐことは不可能である。
【0004】
従来、カード情報の管理については、特開2000−63530号公報が知られている。これは、個人のカード情報を一元的に管理し、金融機関に対するカードの処理を一括して行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報では金融機関に対するカード無効化の処理方法やシステムについて述べたものであり、カードの携帯性やカード無効・再発行手続きを改善するものではない。
【0006】
本発明の目的は、キャッシュカード、クレジットカード、医療診察カードなどの各種のカードの記録または記載情報を電子化してサーバに登録しておき、利用者本人からの要求に応じて、利用者本人が所有する携帯端末に配信することにより、各種カードを常時携帯することなく、必要なときに必要なカードのみを使用することができ、しかも紛失や盗難による不正使用を簡単に防止することができるバーチャルカードシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかるバーチャルカードシステムは、銀行取引、商取引等の各種取引に使用するカードまたは医療行為等の各種サービスを受けるのに使用するカード、所有者本人の身分や資格を証明するのに使用するカード等の各種カードのいずれかの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化したバーチャルカードの発行要求を利用者情報と共にネットワークを通じて送信するバーチャルカード端末と、利用者情報を含むバーチャルカードの発行要求をネットワークを通じて受信し、自機関で発行権限のある当該利用者用のバーチャルカードを発行する複数のバーチャルカード発行端末と、前記複数のバーチャルカード発行端末からのバーチャルカードの登録要求を受信し、記憶装置内に利用者別に登録し、前記バーチャルカード端末からのバーチャルカードの配信要求に対し、要求された種類のバーチャルカードを当該バーチャルカード端末に配信するバーチャルカード配信サーバとを備え、
前記バーチャルカード端末は、前記バーチャルカード配信サーバに対しいずれかの種類のバーチャルカードの配信要求を行い、受信したバーチャルカードの情報を内部記憶装置に記憶した後、当該バーチャルカードを使用する取引相手またはサービス提供者等の相手端末に送信する手段と、前記内部記憶装置に記憶したバーチャルカードの情報をタイマ制御により所定時間内に削除する手段と、バーチャルカードを利用する際に写真または指紋による本人認証を行う手段とを有することを特徴とする。
【0008】
また、前記本人認証を利用者本人が設定したセキュリティレベルに応じた組み合せの写真または指紋による認証を行う手段を備えることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本説明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態のシステム説明図である。
図1に示すように、本実施形態のバーチャルカードシステムは、バーチャルカード端末11、バーチャルカード登録クライアント21、バーチャルカード配信サーバ31から構成される。
バーチャルカードサービス利用者1は、カード発行業者(またはカード発行機関)2に対してカード利用申請と共にバーチャルカード利用申請を行う。
カード発行業者が扱うカードとは、キャッシュカード、クレジットカード、ポイントカード、会員証、入館証、医療診察カード、免許証、各種証明用カードなどを指す。
バーチャルカード利用申請を受けたカード発行業者2は、バーチャルカード登録クライアント21を利用し、バーチャルカードの生成とバーチャルカード配信センタ3内に設置された配信サーバ31へ利用者情報を登録する。
バーチャルカード利用者1は、バーチャルカード端末11にカード情報をダウンロードし、カード提示により利用できるサービス4や非接触式情報交換機を利用したサービス5、カードに付記したバーコードを利用したサービス6を受けることが出来る。また、名刺などのカード情報をカード情報リーダ7を用いて取り込み、バーチャルカードとして利用出来る。
各カードには、写真認証や指紋認証、タイマ設定による自動情報削除、あるいはその組み合わせによるセキュリティレベルを設定することが可能である。また、医療診察カードとして利用する場合は、病院内での利用となるため、ペースメーカへの影響を考慮し、データ通信制御装置の通信機能のみを停止することも可能である。
【0010】
バーチャルカード端末11とバーチャルカード配信サーバ31は、各通信キャリアが提供する交換機を通してTCP/IPプロトコルで接続されている。また、バーチャルカード配信サーバ31はインターネットを通してバーチャルカード登録クライアント21と接続している。バーチャルカード端末11、バーチャルカード登録クライアント21とバーチャルカード配信サーバ31とのインターフェースはHTTPを用いる。また、HTMLやXMLを用いて情報を伝達する。その際、データの送受信には暗号化を用いる。例えば、SSLを利用した情報送受信を行う。
【0011】
図2は、バーチャルカード端末11の構成を示した図である。
バーチャルカード端末11は、バーチャルカードサービス利用者1がバーチャルカードを利用するために使用する端末である。バーチャルカード端末11は図2に示すように、ディスプレイ装置111、周知の携帯電話機やPHS端末の通信方式によるデータ通信制御装置112、無線通信機能を備えたICカード113、MPU114、メモリ115、キー入力装置116、外部インターフェース入出力制御装置117、カメラ装置118、指紋認証装置119から構成される。
例えば、これらの機能を備えた携帯電話機やPHS端末、PDA端末あるいはバーチャルカード専用端末によって実現される。
【0012】
バーチャルカード端末11の処理は、認証処理1151、バーチャルカード情報取得処理1152、カード情報制御処理1153、外部インターフェース入出力制御処理1154、バーチャルカード情報登録処理1155、バーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158、セキュリティ処理1159、セキュリティレベル設定処理1160から構成される。
認証処理1151は、バーチャルカード配信サーバ31と接続する際に、電話番号と機種情報を通知する。バーチャルカード情報取得処理1152は、バーチャルカード配信サーバ31に格納されたカード画像、およびカード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者名、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルなどのバーチャルカード情報をダウンロードする。カード情報制御処理1153は、ダウンロードしたデータについて、カード画像についてはディスプレイ上に表示し、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者名、電話番号、セキュリティレベルについては内部メモリおよびICカード上のメモリへ格納する。
【0013】
外部インターフェース入出力制御処理1154は、外部インターフェース入出力制御装置117を通して外部装置からカード情報を取り込んだり、外部装置に出力することが出来る。また、取り込んだカード情報は、バーチャルカード情報登録処理1155によってバーチャルカード配信サーバ31へ登録できる。バーチャルカード情報タイマ削除処理1156は、内部メモリやICカード上のメモリへ格納されたバーチャルカード情報を一定時間後に削除する。写真認証処理1157は、カメラ装置118から取り込んだ利用者の顔写真画像から本人であることを認証する。指紋認証処理1158は、指紋認証装置119から取り込んだ指紋情報から本人であることを認証する。セキュリティ処理1159は、バーチャルカード毎に設定されたセキュリティレベルに合わせて、バーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158を実行する。セキュリティレベル設定処理1160は、利用者が写真認証、指紋認証、タイマ削除、設定なしの組み合わせでセキュリティレベルを作成する機能を提供する。またバーチャルカード情報毎にセキュリティレベルを設定する機能を提供する。これらの制御はメモリ115上にプログラムとして格納される。
【0014】
図3は、バーチャルカード登録クライアント21の構成を示した図である。
バーチャルカード登録クライアント21は、バーチャルカードサービス利用者1から申請されたカード情報を、バーチャルカード配信サーバ31に登録する装置である。
バーチャルカード登録クライアント21は、図3に示すように、外部出力装置211、外部入力装置212、スキャナー装置213、MPU214、メモリ215、記憶装置216を含む構成となる。例えばパーソナルコンピュータにより実現される。具体的には、キーボード、マウスなどの外部入力装置、並びにCRTや液晶ディスプレイなどの外部出力装置によって実現される。
【0015】
バーチャルカード登録クライアント21は、バーチャルカードサービス利用者1から申請されたカード情報を外部入力装置212やスキャナ装置213を介し入力し、バーチャルカード情報登録処理2153を用いて、バーチャルカード情報をバーチャルカード配信サーバ31へ転送し、カード情報テーブル21612へ格納する。本実施形態において、バーチャルカード情報とはカード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者名、利用者住所、電話番号を含んでいる。また、バーチャルカード登録クライアント21は、カードデザイン処理を有しており、登録番号や有効期限、提携会社ロゴマーク、利用者名、利用者の写真から既存のカードと同デザインの画像を作成出来る。この画像は先述したバーチャルカード情報として、バーチャルカード配信サーバ31のカード情報テーブル3132(図4)へ格納される。このカードデザイン処理2152およびバーチャルカード情報登録処理2153は、パーソナルコンピュータ等の情報処理機器のプログラムとして実現される。
【0016】
バーチャルカード配信サーバ31は、バーチャルカード登録クライアント21から送信されたバーチャルカード情報を内部の記憶装置に格納し、バーチャルカード端末11からのカード情報要求に対して、バーチャルカード情報を配信する装置である。
バーチャルカード配信サーバ31は、MPU、メモリを含む構成となる。例えば、パーソナルコンピュータや、より高速の処理が可能であるワークステーション、あるいは汎用機のような情報処理機器によって実現される。バーチャルカード配信サーバ31は、大量の個人データを扱うため高信頼性・可用性・保守性が求められる。そのため、複数マシンを用いたクラスタリングやデータベース・大容量記憶装置を用いて構成することが望ましい。
【0017】
図4はバーチャルカード配信サーバ31の処理構成を示した図である。
バーチャルカード配信サーバ31は、バーチャルカード登録クライアント21から送信されたバーチャルカードデータ情報を処理するデータ登録部311と、バーチャルカード端末11からの要求を処理する情報配信部312、および各テーブルを格納するデータ格納部313、利用者からの指示によりバーチャルカード情報の配信を停止する情報配信停止部314から構成される。
データ登録部311と情報配信部312と情報配信停止部314は、情報処理機器のメモリに格納されて実行されるプログラムとして実現される。
データ格納部313はデータベースを用いて実現される。
【0018】
データ格納部313は、ユーザ情報テーブル3131、カード情報テーブル3132、表示レイアウト情報テーブル3133、機種情報テーブル3134、会社情報テーブル3135を含む構成となっている。
ユーザ情報テーブル3131には、バーチャルカード利用者情報が格納されている。カード情報テーブル3132には、バーチャルカード情報が格納されている。表示レイアウト情報テーブル3133には、バーチャルカード端末11の画面サイズに対応するための表示レイアウト情報が格納されている。機種情報テーブル3134には、各バーチャルカード端末の画面サイズ等の機種情報が格納されている。会社情報テーブル3135には、バーチャルカード登録クライアント21からの接続認証を行うための会社情報が格納されている。
【0019】
情報配信部312は、バーチャルカード端末11とのインターフェースとして機能する。バーチャルカード端末11よりバーチャルカード情報要求を受け取り、該当するバーチャルカード情報をデータ格納部313から取得し、バーチャルカード端末11へ転送する。また、バーチャルカード端末11から転送されたバーチャルカード情報をデータ格納部313に登録する処理を行う。
情報配信部312は、認証処理3121、メニュー生成処理3122、カード情報取得処理3123、カード情報格納処理3124、機種情報取得処理3125を含む構成となる。
認証処理3121は、バーチャルカード端末11からの着信において送信されてくる電話番号とデータ格納部313のユーザ情報3131を用いて着信拒否判定を行う。
【0020】
メニュー生成処理3122は、カード情報取得処理3123やカード情報格納処理3124より渡されたバーチャルカード情報や処理結果を受け取り、バーチャルカード情報メニューを作成しバーチャルカード端末11へ転送する。
カード情報取得処理3123は、メニュー生成処理3122で抽出したバーチャルカード要求を用いて、リクエストのあったカード情報をデータ格納部313から取り出し、メニュー生成処理3122へ渡す。
カード情報格納処理3124は、メニュー生成処理3122で抽出したバーチャルカード情報をデータ格納部313のカード情報テーブル3132へ格納し、当該ユーザとリンクし、処理結果をメニュー生成処理3122へ渡す。
機種情報取得処理3125は、接続されたバーチャルカード端末11の機種情報を、データ格納部313の機種情報テーブル3134から取得し、メニュー生成処理3122へ渡す。
メニュー生成処理3122は、機種情報取得処理3125から渡された機種情報から表示レイアウト情報テーブル3133を検索し、当該バーチャルカード端末11に最適なメニューを作成する。
【0021】
データ登録部311は、バーチャルカード登録クライアント21との接続インターフェースとして機能する。バーチャルカード登録クライアント21から接続要求を受け取った際に認証処理3111は、データ格納部313の会社情報テーブル3135を検索し、登録されている会社である場合は接続許可を行い、登録されていない場合は接続を拒否する。接続許可された場合は、次にカード情報登録処理3112において、バーチャルカード登録クライアント21から転送されてきたバーチャルカード情報を解析し、ユーザ情報やバーチャルカード情報を抽出する。抽出したユーザ情報でデータ格納部313のユーザ情報テーブル3131を検索し、ユーザが存在する場合は、カード情報テーブル3132に抽出したカード情報を格納し、ユーザ情報テーブル3131上の該当するユーザ情報とリンクする。ユーザが存在しない場合は、エラー情報を戻す。
【0022】
情報配信停止部314は、利用者からの依頼によりセンタ側のオペレータがバーチャルカードの配信を停止する機能を提供する。センタ側は依頼元の利用者から利用者名、パスワード、電話番号を聞き、カード情報配信停止処理3141へ入力する。カード情報配信停止処理3141は入力された利用者名、パスワード、電話番号でユーザ情報3131を検索し、該当するユーザ情報が存在した場合は、配信停止のフラグをONにする。ユーザが存在しない場合は、エラー情報を戻す。
【0023】
以上説明したようなバーチャルカードシステムにおいて実際にサービスを行う際の一連の流れを図5に示す。
バーチャルカードサービス利用者1は、カード発行業者2に対してカード利用申請と共にバーチャルカード利用申請501を行う。カード発行業者2が扱うカードは、キャッシュカード・クレジットカード、ポイントカード、会員証、医療診察カード、免許証、各種証明用カードのいずれか1つまたは2つ以上を含む。なお、図1では、バーチャルカードの発行業者を1つしか示していないが、カードの種類別に設ける構成であっても良い。
【0024】
ステップ501でバーチャルカード利用申請を受けたカード発行業者2は、バーチャルカード登録クライアント21を利用し、バーチャルカードの作成を行う(ステップ502)。バーチャルカードの作成完了後にバーチャルカード配信サーバ31と接続を行い(ステップ503)、接続元の会社情報を元に認証を行う(ステップ504)。
次にバーチャルカード登録クライアント21からバーチャルカード登録依頼としてバーチャルカード情報がバーチャルカード配信サーバ31へ転送される(ステップ(505)。
バーチャルカード配信サーバ31では、バーチャルカード情報登録依頼からバーチャルカード情報を抽出し、データ格納部313へ登録を行う(ステップ506)。処理の結果は、登録処理結果としてバーチャルカード登録クライアント21へ転送される(ステップ507)。
【0025】
登録されたバーチャルカードを利用する場合は、バーチャルカード端末11で、バーチャルカードサービスを選択する(ステップ508)。バーチャルカード情報がバーチャルカード端末11内に存在する場合は、バーチャルカード配信サーバ31からダウンロードするか選択出来る。ダウンロードを選択しない場合は、内部のバーチャルカード情報からバーチャルカード情報選択メニューをディスプレイ上に表示する(ステップ512)。
ダウンロードを選択した場合は、バーチャルカード配信サーバ31へ接続を行い(ステップ509)、電話番号と機種情報を転送する。バーチャルカード配信サーバ31では、電話番号から該当ユーザのバーチャルカード情報をデータ格納部313から取得し、バーチャルカード選択メニューを作成する(ステップ510)。バーチャルカード選択メニュー511はバーチャルカード端末11へ転送され、バーチャルカード端末11のディスプレイ上へ表示される(ステップ512)。
【0026】
次に、バーチャルカード端末11の利用者はバーチャルカード選択メニューからバーチャルカードを選択するが、バーチャルカード端末11ではバーチャルカードが選択された際に、各バーチャルカード情報毎に設定されたセキュリティレベルに従って、写真認証、指紋認証、タイマ削除が行われる(ステップ513)。
バーチャルカード端末11内の情報を利用する場合は、バーチャルカード情報がメモリおよびICカード内のメモリへ展開される(ステップ517)。
バーチャルカード配信サーバ31からダウンロードする場合は、バーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード要求が転送される(ステップ514)。これに対し、バーチャルカード配信サーバ31では、表示レイアウト情報と要求されたバーチャルカード情報をデータ格納部313から取得し、バーチャルカード情報メニューを作成する(ステップ514)。作成されたバーチャルカード情報メニューはバーチャルカード端末11へ転送され、バーチャルカード情報がメモリおよびICカード内のメモリへ展開される(ステップ517)。
【0027】
上記の流れに沿って、以降に詳細を述べる。
図6は、バーチャルカード登録クライアント21を用いて、バーチャルカードの作成と登録までの手順を示すフローチャートである。以下、この図を用いてバーチャルカード登録までの手順を説明する。
まず、バーチャルカード登録クライアント21を利用する際は、システム利用者のユーザIDとパスワードを入力する(ステップ601)。システム利用者認証処理2151(図3)は入力されたユーザIDとパスワードを受け取り、データ格納部216のシステム利用者情報テーブル21611から該当ユーザを検索する。該当するシステム利用者が存在する場合は、カードデザイン処理2152が行われ、図7に例示する画面がディスプレイ装置に出力される(ステップ602)。
【0028】
図7はバーチャルカード作成画面の構成例であるが、ここではクレジットカードの機能を持つバーチャルカードを作成する場合の例を示す。バーチャルカード作成メニューは、バーチャルカード画像編集部701と利用者情報入力部702と提携会社ロゴマーク一覧703を含む構成となる。
バーチャルカード画像編集部701は、バーチャルカードの表、裏のデザインが表示される。このデザインは、新規に編集を行っても良いし、データ格納部2161のデザイン情報テーブル21613に格納しているデザイン画像を取り出して利用しても良い。データ格納部2161のデザイン情報テーブル21613に複数のデザイン画像を登録している場合は、デザイン画像選択画面を用意する必要があるが、特にここでは説明しない。
【0029】
次に利用者情報入力部702にバーチャルカード利用者1の情報を入力する(ステップ603)。入力する項目は利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、登録番号、有効期限、セキュリティレベルを含む。利用者の写真をバーチャルカード画像に表示させたい場合は、スキャナー装置やデジタルカメラで撮影した画像情報を取り込む。取り込んだ画像情報は利用者写真に表示される。バーコードについては、登録番号を元にバーコードを生成する処理を実装しても良い。あるいは、利用者写真同様、スキャナー装置から取り込んでも良い。
入力されたバーチャルカード利用者情報はバーチャルカード画像編集部701の画像に反映される。利用者写真をバーチャルカード画像に表示させたい場合は、マウス装置を用いて利用者情報入力部702の利用者写真に表示された写真画像をクリックし、バーチャルカード画像編集部701の画像情報にドロップする。
バーコードをバーチャルカード画像に表示させたい場合も同様に、クリック&ドロップを行う。バーチャルカードにクレジットカードの機能を持たせたい場合は、提携クレジットカード会社のロゴマークをバーチャルカードに表示される必要がある。
【0030】
提携ロゴマーク一覧部は、カード発行業者が提携しているクレジットカード会社のロゴマークが表示される。利用者が申し込んだ提携クレジットカードのロゴマークをバーチャルカード画像編集部701のバーチャルカード画像にクリック&ドロップする(ステップ604)。
作成したバーチャルカード情報に問題がなければ、登録ボタンをクリックし、データ格納部2161のカード情報テーブル21612へ格納する。
【0031】
カード情報テーブル21612は、図8に示すようにカード画像216121、216122、カード発行会社名216123、カード名216124、登録番号216125、有効期限216126、利用者名(漢字)216127、利用者ID216128、利用者名(カナ)216129、利用者住所21612A、電話番号21612B、セキュリティレベル21612Cを含む構成となる。ここに示す項目は、カードの形態により必要の無い項目も存在する。必要の無い項目については入力の必要はない。ただし、利用者IDについては必須となる。この利用者IDは、バーチャルカードサービスを申し込む時点で割り当てられるもので、システム全体で一意である。バーチャルカード配信サーバ31へ情報を登録する際に必要となる。
セキュリティレベルについては、バーチャルカード端末11へバーチャルカード情報がダウンロードされた際に、この情報に施すセキュリティ処理を指定するものである。また、この構成ではデータが冗長になるため、正規化を行い複数のテーブルで管理しても良い。
カード情報テーブル21612へバーチャルカード情報を格納出来ることは、以降のデータ変更への対応が可能であること、バーチャルカード配信サーバ31への変更データの反映が出来ることを意味する。転送ボタンがクリックされた場合は、バーチャルカード登録処理2153が行われ、バーチャルカード情報がバーチャルカード配信サーバ31へ転送される(ステップ605)。
【0032】
バーチャルカード情報登録処理2153(図3)は、バーチャルカード配信サーバ31へ接続を行う機能を提供する。その際、会社情報をバーチャルカード配信サーバ31へ転送する。バーチャルカード配信サーバ31側では認証処理3111が行われ、転送された会社情報でデータ格納部313の会社情報テーブル3135を検索し、情報があれば接続を許可する。許可された場合はカード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルをバーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード登録依頼として転送する。
【0033】
バーチャルカード配信サーバ31では、バーチャルカード登録要求を受信した際に、バーチャルカード情報登録処理3112が行われる。バーチャルカード情報登録処理3112の概略フローチャートを図9に示す。
まず、バーチャルカード登録クライアント21から転送されてきたバーチャルカード情報登録依頼から利用者IDを抽出する(ステップ901)。次に、抽出された利用者IDでデータ格納部313のユーザ情報テーブル3131を検索する(ステップ902)。
利用者IDが存在する場合は、バーチャルカード登録依頼からカード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルなどのバーチャルカード情報を抽出する(ステップ903)。
利用者IDが存在しない場合は、バーチャルカード登録クライアント21へ登録が失敗したことを通知する(ステップ904)。抽出したバーチャルカード情報は、データ格納部313のカード情報テーブル3132へ格納される(ステップ905)。登録が完了した時点でバーチャルカード登録クライアント21へ登録が成功したことを通知する(ステップ906)。
【0034】
図10に、データ格納部313のユーザ情報テーブル3131の構成を示す。ユーザ情報テーブル3131は、利用者ID31311、利用者名31312、パスワード31313、電話番号31314、サービス停止フラグ31315から構成される。
利用者ID31311は、バーチャルカード登録クライアント21からの接続時の認証処理3111で利用される。また、利用者名31312、パスワード31313については、バーチャルカード端末11からの接続時の利用者認証で利用される。電話番号31314、サービス停止フラグ31315はバーチャルカード端末11からの利用停止依頼を受けた際に利用される。
【0035】
図11にカード情報テーブル3132の構成を示す。
カード情報テーブル3132は、カードID31321以外はバーチャルカード登録クライアント21のカード情報テーブル21612と同一の構成となる。カードID31321は、バーチャルカード端末11とのデータ送受信の際に利用される。
【0036】
バーチャルカード利用者1は、バーチャルカード端末11を利用し、バーチャルカード配信サーバ21からバーチャルカード情報を取得する。
図12にバーチャルカード利用時の画面遷移を示す。バーチャルカードを利用する際は、サービス選択メニュー1201がディスプレイ上に表示され、バーチャルカードサービスをメニューから選択する。
バーチャルカード端末11上にバーチャルカード情報が存在する場合は、ダウンロード選択メニューが表示される。ダウンロードを選択した場合は、予め登録しておいたセンタ番号(配信サーバ31へ接続する電話番号)へ自動的に電話をかける処理となる(ステップ1203)。ダウンロードを行わない場合は、バーチャルカード端末11上のバーチャルカード情報選択メニュー1202がディスプレイ上に表示される(ステップ1204)。
【0037】
バーチャルカード情報のダウンロードを選択した場合、バーチャルカード配信サーバ31では、バーチャルカード端末11からの接続時に情報配信部312の認証処理3121が行われる。
図13に認証処理3121の概略フローチャートを示す。
認証処理3121では、接続時に受信した電話番号でデータ格納部313のユーザ情報テーブル3131を検索する(ステップ1301)。利用者情報が存在する場合は、接続を許可する。存在しない場合は、接続を拒否する(ステップ1302)。
接続が許可された場合は、該当する利用者情報から利用者IDを抽出する(ステップ1303)。次に、抽出した利用者IDを用いてカード情報テーブル3132を検索し、利用者が登録している全てのバーチャルカード情報を抽出する(ステップ1304)。抽出されたバーチャルカード情報からバーチャルカード選択メニューを作成し(ステップ1305)、カードIDと共にバーチャルカード端末11へ転送する(ステップ1306)。
【0038】
バーチャルカード端末11では、バーチャルカード配信サーバ31から転送されたバーチャルカード選択メニューを受信した際にバーチャルカード情報取得処理1152が行われる。
図14に処理の概略フローチャートを示す。
バーチャルカード配信サーバ31から受信したバーチャルカード選択メニューをディスプレイ装置上に表示する(ステップ1401)。
図15にバーチャルカード選択メニューの例を示す。
バーチャルカードサービス利用者は、バーチャルカード選択メニュー1501からバーチャルカードを選択する。その際に複数のバーチャルカードを同時に選択することも可能である。バーチャルカード情報取得処理1152は、選択されたバーチャルカードのカードIDをバーチャルカード要求としてバーチャルカード配信サーバ31へ転送する。また、図12のステップ1202においてNOを選択した場合は、カード情報制御処理1153が実行され、バーチャルカード端末11内のバーチャルカード情報を元にバーチャルカード選択メニューが作成され、ディスプレイ上に表示される(ステップ1401)。この場合は、バーチャルカードが選択されても(ステップ1402)、バーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード要求は転送されずに、メモリ内部のバーチャルカード情報が利用される。詳細は、図17において後述する。
【0039】
バーチャルカード配信サーバ31は、バーチャルカード要求を受信した際にカード情報取得処理3123が行われる。
図16にカード情報取得処理3123の概要フローチャートを示す。
受信したバーチャルカード要求からカードIDを抽出する(ステップ1601)。抽出したカードIDからデータ登録部313のカード情報テーブル3132を検索し、該当するカード情報を取り出す(ステップ1602)。取り出したバーチャルカード情報と表示レイアウト情報3133からバーチャルカード情報メニューを作成し(ステップ1603)、バーチャルカード端末へ転送する(ステップ1604)。
【0040】
バーチャルカード端末11では、カード情報制御処理1153が行われ、バーチャルカード配信サーバ31にバーチャルカード要求を行っている場合はバーチャルカード情報メニューを受信し、バーチャルカード要求を行っていない場合は、セキュリティ処理を開始する。
図17にカード情報制御処理1153の概略フローチャートを示す。
バーチャルカード情報メニューは、カード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルから構成される。まず、セキュリティ処理1159が行われる(ステップ1701)。セキュリティ処理1159は、バーチャルカード情報メニューに設定されたセキュリティレベルを元にバーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158を実行させる(ステップ1702)。バーチャルカード情報タイマ削除処理1156では、バーチャルカード利用者が設定した削除タイミングに従って、バーチャルカード情報の削除を実行する。例えば、バーチャルカード情報をダウンロードしてから30分後に自動的に該当するバーチャルカード情報を削除するといった処理を行う。写真認証処理1157では、バーチャルカード端末11のカメラ装置118を用いてバーチャルカード利用者の顔写真画像を取得し、その輪郭から認証を行う。指紋認証処理1158では、バーチャルカード端末11の指紋認証装置119を用いて認証を行う。
【0041】
図18、図19に示すようにバーチャルカード端末11の左右には、それぞれ指紋認証装置1802が4つずつ設置されている。利用者は、予めこれらの8つの指紋認証装置1802から任意の指紋認証装置を選択する。認証時は、バーチャルカード端末を5本の指でつかみ、予め選択した指紋認証装置に何れかの指を当てることで認証を行う。また、セキュリティレベルについては、利用者が自由に変更出来る。例えば、セキュリティレベルがAAAの場合は、バーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158が行われ、AAの場合は写真認証処理1157、指紋認証処理1158が行われる。このようにセキュリティレベルは、セキュリティに関する処理のパターンを表現するものであり、バーチャルカード利用者がセキュリティレベル認定処理1160を用いて自由にそのパターンを変更出来る。もちろん、未設定も可能である。セキュリティ処理により認証失敗となった場合は、処理は終了する。認証成功の場合は、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルについては、メモリ115上に格納され、同じ情報がICカードのマイコン部内のメモリにも格納される(ステップ1703)。ICカードのメモリ内に格納することで、非接触式インターフェースを備えた外部機器とのデータ交換を行うことが可能となる。
【0042】
外部機器により、ICカードのメモリ内に格納された情報が変更された場合(ステップ1705)は、バーチャルカード情報登録処理1155が行われ、バーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード情報が転送される(ステップ1706)。
また、図18、図19に示すように、カード画像はディスプレイ装置上に表示されるが、上矢印キー1802が入力された場合は表画像1801を表示し(ステップ1707、1708)、下矢印キー1902が入力された場合は裏画像1901が表示される(ステップ1707、1709)。
決定キーが入力された場合は、表示を終了する(ステップ1710)。
【0043】
バーチャルカード端末11は、外部インターフェース入出力制御装置117を通して外部機器からカード情報を取り込める。取り込んだカード情報は、バーチャルカード情報登録処理1155により、バーチャルカード配信サーバ31へ転送される。また、メモリ内のデータを外部機器へ出力することも可能である。名刺などは、この機能によってバーチャルカードとして利用出来る。OCRやスキャナー装置を利用して、名刺を電子データに変換する外部機器は既に存在するため、ここでの説明は省略する。
【0044】
以上、クレジットカードを例に説明を行ってきたが、カードに記載する(されている)情報は多種多様であり、情報項目はカードの種類で異なっている。これらのカード情報を統一的に扱うために、バーチャルカード登録クライアント21、バーチャルカード配信サーバ31、バーチャルカード端末11は図20に示すようなデータ構造で情報を管理する。
まず、スーパークラスとしてカードクラス2001を定義し、そのサブクラスとしてクレジットカードクラス2002、ポイントカードクラス2003、キャッシュカードクラス2004、会員証クラス2005、医療診察カード2006、免許証クラス2007を作成する。もちろん、新たな種類のカードに対応したい場合は、クラス定義を追加する。
次に各クラス毎に表形式のテーブルを用意する。バーチャルカード登録クライアント21、バーチャルカード配信サーバ31、バーチャルカード端末11は、各装置間でデータを送受信した際にまずクラスを確認し、その後各データ項目に従ってデータを抽出し、テーブルへ格納する。
【0045】
また、ディスプレイ装置などがある場合は、データの表示スタイルについてもデータとして相手装置へ渡す必要がある。バーチャルカード登録クライアント21とバーチャルカード配信サーバ31間、バーチャルカード端末11とバーチャルカード配信サーバ31間で送受信するバーチャルカード情報の構造を図21へ示す。
バーチャルカード情報は、表示スタイル部2101とデータ部2102から構成され、表示スタイル部2101にはデータ部2102のどのデータをどのようにディスプレイ上に表示するかを示す情報が設定されている。
また、データ部2102にはクラス名(図20)と各データが定義されている。ここで説明したバーチャルカード情報のデータ構造はXMLを用いて実現することが出来る。
【0046】
以下に、バーチャルカード端末11にダウンロードしたバーチャルカードの利用方法について説明する。
カードは、その使用方法で3つに分類出来る。1つ目は、単にカードの表示されたマークや番号、写真など視覚により情報を提供するものである。これは、免許証や名刺、証明用カード、医療診察カードが該当する。2つ目は、カードに表示されたバーコードのような幾何学模様をバーコードリーダのような装置から読み取り、情報を提供するものである。ポイントカードや会員カードが該当する。3つ目は、ATMや非接触式自動改札機、非接触式認証機と情報を交換するものである。キャッシュカードやクレジットカード、Suicaイオカード、入館証等が該当する。
まず、視覚により情報を提供するものについては、バーチャルカード端末11のディスプレイ装置111に表示されたカード画像を提示することでその機能を代替出来る。
カードに表示されたバーコードような幾何学模様により情報を提供するものについても、バーチャルカード端末11のディスプレイ装置111にバーコードリーダのような装置を当てることで情報を提供出来る。
ATMや非接触式自動改札機、非接触式認証機により情報を交換するものについては、バーチャルカード端末11内の無線通信機能を備えたICカード113により情報を交換する。ただし、現時点では非接触式のインターフェースを実装したATMは存在せず、今後非接触式のインターフェースを備えたATMの登場が望まれる。また、医療診察カードとして利用する際は病院内での使用となる。そのため、ペースメーカや医療器具への影響を避けるために、電源を落とすことなくデータ通信制御装置112の通信機能のみを停止することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、キャッシュカード、クレジットカード、医療診察カードなどの各種のカードの記録または記載情報を電子化してサーバに登録しておき、利用者本人からの要求に応じて、利用者本人が所有する携帯端末に配信することにより、各種カードを常時携帯することなく、必要なときに必要なカードのみを使用することができ、しかも紛失や盗難による不正使用を簡単に防止することができる。
また、単一の携帯端末に複数のカードの利用権限を集約することによる盗難などの危険性が増大するが、セキュリティレベルを利用者自身が設定可能にすることにより、盗難などに対する危険性を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バーチャルカードシステムの全体構成図である。
【図2】バーチャルカード端末機能構成図である。
【図3】バーチャルカード登録クライアント機能構成図である。
【図4】バーチャルカード配信サーバ機能構成図である。
【図5】バーチャルカードシステムの手順を示すフローチャートである。
【図6】バーチャルカード登録クライアントによるバーチャルカード作成から登録までの手順を示すフローチャートである。
【図7】バーチャルカード登録クライアント画面構成図である。
【図8】バーチャルカード登録クライアントのカード情報テーブル構成図である。
【図9】バーチャルカード情報登録処理の概略フローチャートである。
【図10】バーチャルカード配信サーバのデータ格納部のユーザ情報テーブル構成図である。
【図11】バーチャルカード配信サーバのデータ格納部のカード情報テーブル構成図である。
【図12】バーチャルカード端末のバーチャルカード利用時の画面遷移図である。
【図13】バーチャルカード配信サーバの認証処理の概略フローチャートである。
【図14】バーチャルカード端末のバーチャルカード情報取得処理の概略フローチャートである。
【図15】バーチャルカード端末のバーチャルカード選択メニュー図である。
【図16】バーチャルカード配信サーバのカード情報取得処理の概要フローチャートである。
【図17】バーチャルカード端末のカード情報制御処理の概略フローチャートである。
【図18】バーチャルカード端末のカード画像(表)表示例である。
【図19】バーチャルカード端末のカード画像(裏)表示例である。
【図20】バーチャルカードシステムにおけるカード情報のデータ構造図である。
【図21】バーチャルカードシステムの各装置間で送受信するバーチャルカード情報の構造図である。
【符号の説明】
1…バーチャルカードサービス利用者、2…カード発行業者、3…バーチャルカード配信センタ、11…バーチャルカード端末、21…バーチャルカード登録クライアント、31…バーチャルカード配信サーバ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行取引、商取引等の各種取引に使用するカードまたは医療行為等の各種サービスを受けるのに使用するカード、所有者本人の身分や資格を証明するのに使用するカード等の各種カードのいずれかの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化して携帯電話機等の携帯端末に配信し、この携帯端末に配信したバーチャルカードを現金取引装置や店舗内のPOS端末に送信し、現金の引出しや商品の取引を行うバーチャルカードシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人が一般に携帯するカードは、クレジットカードやキャッシュカードだけでなく、ポイントカードや入館証、免許証、名刺など多種に渡っている。これらのカードは財布などに詰め込められている場合が多く、携帯する際に煩わしさを感じずにはいられない。
【0003】
また、一度財布を紛失した場合は第3者による不正使用を防止するために、全てのカードについて、個別にカード発行業者へサービス停止を迅速に依頼する必要があるが、これらのカードは個人で整理されていることは少なく、本人が保持していることを忘れているようなカードもあり、全てのサービスを停止することは難しい。また、停止後の再発行の手続きも必要となり、その間はサービスを利用することは出来ない。更に、名刺についてはその悪用を防ぐことは不可能である。
【0004】
従来、カード情報の管理については、特開2000−63530号公報が知られている。これは、個人のカード情報を一元的に管理し、金融機関に対するカードの処理を一括して行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報では金融機関に対するカード無効化の処理方法やシステムについて述べたものであり、カードの携帯性やカード無効・再発行手続きを改善するものではない。
【0006】
本発明の目的は、キャッシュカード、クレジットカード、医療診察カードなどの各種のカードの記録または記載情報を電子化してサーバに登録しておき、利用者本人からの要求に応じて、利用者本人が所有する携帯端末に配信することにより、各種カードを常時携帯することなく、必要なときに必要なカードのみを使用することができ、しかも紛失や盗難による不正使用を簡単に防止することができるバーチャルカードシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかるバーチャルカードシステムは、銀行取引、商取引等の各種取引に使用するカードまたは医療行為等の各種サービスを受けるのに使用するカード、所有者本人の身分や資格を証明するのに使用するカード等の各種カードのいずれかの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化したバーチャルカードの発行要求を利用者情報と共にネットワークを通じて送信するバーチャルカード端末と、利用者情報を含むバーチャルカードの発行要求をネットワークを通じて受信し、自機関で発行権限のある当該利用者用のバーチャルカードを発行する複数のバーチャルカード発行端末と、前記複数のバーチャルカード発行端末からのバーチャルカードの登録要求を受信し、記憶装置内に利用者別に登録し、前記バーチャルカード端末からのバーチャルカードの配信要求に対し、要求された種類のバーチャルカードを当該バーチャルカード端末に配信するバーチャルカード配信サーバとを備え、
前記バーチャルカード端末は、前記バーチャルカード配信サーバに対しいずれかの種類のバーチャルカードの配信要求を行い、受信したバーチャルカードの情報を内部記憶装置に記憶した後、当該バーチャルカードを使用する取引相手またはサービス提供者等の相手端末に送信する手段と、前記内部記憶装置に記憶したバーチャルカードの情報をタイマ制御により所定時間内に削除する手段と、バーチャルカードを利用する際に写真または指紋による本人認証を行う手段とを有することを特徴とする。
【0008】
また、前記本人認証を利用者本人が設定したセキュリティレベルに応じた組み合せの写真または指紋による認証を行う手段を備えることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本説明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態のシステム説明図である。
図1に示すように、本実施形態のバーチャルカードシステムは、バーチャルカード端末11、バーチャルカード登録クライアント21、バーチャルカード配信サーバ31から構成される。
バーチャルカードサービス利用者1は、カード発行業者(またはカード発行機関)2に対してカード利用申請と共にバーチャルカード利用申請を行う。
カード発行業者が扱うカードとは、キャッシュカード、クレジットカード、ポイントカード、会員証、入館証、医療診察カード、免許証、各種証明用カードなどを指す。
バーチャルカード利用申請を受けたカード発行業者2は、バーチャルカード登録クライアント21を利用し、バーチャルカードの生成とバーチャルカード配信センタ3内に設置された配信サーバ31へ利用者情報を登録する。
バーチャルカード利用者1は、バーチャルカード端末11にカード情報をダウンロードし、カード提示により利用できるサービス4や非接触式情報交換機を利用したサービス5、カードに付記したバーコードを利用したサービス6を受けることが出来る。また、名刺などのカード情報をカード情報リーダ7を用いて取り込み、バーチャルカードとして利用出来る。
各カードには、写真認証や指紋認証、タイマ設定による自動情報削除、あるいはその組み合わせによるセキュリティレベルを設定することが可能である。また、医療診察カードとして利用する場合は、病院内での利用となるため、ペースメーカへの影響を考慮し、データ通信制御装置の通信機能のみを停止することも可能である。
【0010】
バーチャルカード端末11とバーチャルカード配信サーバ31は、各通信キャリアが提供する交換機を通してTCP/IPプロトコルで接続されている。また、バーチャルカード配信サーバ31はインターネットを通してバーチャルカード登録クライアント21と接続している。バーチャルカード端末11、バーチャルカード登録クライアント21とバーチャルカード配信サーバ31とのインターフェースはHTTPを用いる。また、HTMLやXMLを用いて情報を伝達する。その際、データの送受信には暗号化を用いる。例えば、SSLを利用した情報送受信を行う。
【0011】
図2は、バーチャルカード端末11の構成を示した図である。
バーチャルカード端末11は、バーチャルカードサービス利用者1がバーチャルカードを利用するために使用する端末である。バーチャルカード端末11は図2に示すように、ディスプレイ装置111、周知の携帯電話機やPHS端末の通信方式によるデータ通信制御装置112、無線通信機能を備えたICカード113、MPU114、メモリ115、キー入力装置116、外部インターフェース入出力制御装置117、カメラ装置118、指紋認証装置119から構成される。
例えば、これらの機能を備えた携帯電話機やPHS端末、PDA端末あるいはバーチャルカード専用端末によって実現される。
【0012】
バーチャルカード端末11の処理は、認証処理1151、バーチャルカード情報取得処理1152、カード情報制御処理1153、外部インターフェース入出力制御処理1154、バーチャルカード情報登録処理1155、バーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158、セキュリティ処理1159、セキュリティレベル設定処理1160から構成される。
認証処理1151は、バーチャルカード配信サーバ31と接続する際に、電話番号と機種情報を通知する。バーチャルカード情報取得処理1152は、バーチャルカード配信サーバ31に格納されたカード画像、およびカード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者名、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルなどのバーチャルカード情報をダウンロードする。カード情報制御処理1153は、ダウンロードしたデータについて、カード画像についてはディスプレイ上に表示し、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者名、電話番号、セキュリティレベルについては内部メモリおよびICカード上のメモリへ格納する。
【0013】
外部インターフェース入出力制御処理1154は、外部インターフェース入出力制御装置117を通して外部装置からカード情報を取り込んだり、外部装置に出力することが出来る。また、取り込んだカード情報は、バーチャルカード情報登録処理1155によってバーチャルカード配信サーバ31へ登録できる。バーチャルカード情報タイマ削除処理1156は、内部メモリやICカード上のメモリへ格納されたバーチャルカード情報を一定時間後に削除する。写真認証処理1157は、カメラ装置118から取り込んだ利用者の顔写真画像から本人であることを認証する。指紋認証処理1158は、指紋認証装置119から取り込んだ指紋情報から本人であることを認証する。セキュリティ処理1159は、バーチャルカード毎に設定されたセキュリティレベルに合わせて、バーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158を実行する。セキュリティレベル設定処理1160は、利用者が写真認証、指紋認証、タイマ削除、設定なしの組み合わせでセキュリティレベルを作成する機能を提供する。またバーチャルカード情報毎にセキュリティレベルを設定する機能を提供する。これらの制御はメモリ115上にプログラムとして格納される。
【0014】
図3は、バーチャルカード登録クライアント21の構成を示した図である。
バーチャルカード登録クライアント21は、バーチャルカードサービス利用者1から申請されたカード情報を、バーチャルカード配信サーバ31に登録する装置である。
バーチャルカード登録クライアント21は、図3に示すように、外部出力装置211、外部入力装置212、スキャナー装置213、MPU214、メモリ215、記憶装置216を含む構成となる。例えばパーソナルコンピュータにより実現される。具体的には、キーボード、マウスなどの外部入力装置、並びにCRTや液晶ディスプレイなどの外部出力装置によって実現される。
【0015】
バーチャルカード登録クライアント21は、バーチャルカードサービス利用者1から申請されたカード情報を外部入力装置212やスキャナ装置213を介し入力し、バーチャルカード情報登録処理2153を用いて、バーチャルカード情報をバーチャルカード配信サーバ31へ転送し、カード情報テーブル21612へ格納する。本実施形態において、バーチャルカード情報とはカード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者名、利用者住所、電話番号を含んでいる。また、バーチャルカード登録クライアント21は、カードデザイン処理を有しており、登録番号や有効期限、提携会社ロゴマーク、利用者名、利用者の写真から既存のカードと同デザインの画像を作成出来る。この画像は先述したバーチャルカード情報として、バーチャルカード配信サーバ31のカード情報テーブル3132(図4)へ格納される。このカードデザイン処理2152およびバーチャルカード情報登録処理2153は、パーソナルコンピュータ等の情報処理機器のプログラムとして実現される。
【0016】
バーチャルカード配信サーバ31は、バーチャルカード登録クライアント21から送信されたバーチャルカード情報を内部の記憶装置に格納し、バーチャルカード端末11からのカード情報要求に対して、バーチャルカード情報を配信する装置である。
バーチャルカード配信サーバ31は、MPU、メモリを含む構成となる。例えば、パーソナルコンピュータや、より高速の処理が可能であるワークステーション、あるいは汎用機のような情報処理機器によって実現される。バーチャルカード配信サーバ31は、大量の個人データを扱うため高信頼性・可用性・保守性が求められる。そのため、複数マシンを用いたクラスタリングやデータベース・大容量記憶装置を用いて構成することが望ましい。
【0017】
図4はバーチャルカード配信サーバ31の処理構成を示した図である。
バーチャルカード配信サーバ31は、バーチャルカード登録クライアント21から送信されたバーチャルカードデータ情報を処理するデータ登録部311と、バーチャルカード端末11からの要求を処理する情報配信部312、および各テーブルを格納するデータ格納部313、利用者からの指示によりバーチャルカード情報の配信を停止する情報配信停止部314から構成される。
データ登録部311と情報配信部312と情報配信停止部314は、情報処理機器のメモリに格納されて実行されるプログラムとして実現される。
データ格納部313はデータベースを用いて実現される。
【0018】
データ格納部313は、ユーザ情報テーブル3131、カード情報テーブル3132、表示レイアウト情報テーブル3133、機種情報テーブル3134、会社情報テーブル3135を含む構成となっている。
ユーザ情報テーブル3131には、バーチャルカード利用者情報が格納されている。カード情報テーブル3132には、バーチャルカード情報が格納されている。表示レイアウト情報テーブル3133には、バーチャルカード端末11の画面サイズに対応するための表示レイアウト情報が格納されている。機種情報テーブル3134には、各バーチャルカード端末の画面サイズ等の機種情報が格納されている。会社情報テーブル3135には、バーチャルカード登録クライアント21からの接続認証を行うための会社情報が格納されている。
【0019】
情報配信部312は、バーチャルカード端末11とのインターフェースとして機能する。バーチャルカード端末11よりバーチャルカード情報要求を受け取り、該当するバーチャルカード情報をデータ格納部313から取得し、バーチャルカード端末11へ転送する。また、バーチャルカード端末11から転送されたバーチャルカード情報をデータ格納部313に登録する処理を行う。
情報配信部312は、認証処理3121、メニュー生成処理3122、カード情報取得処理3123、カード情報格納処理3124、機種情報取得処理3125を含む構成となる。
認証処理3121は、バーチャルカード端末11からの着信において送信されてくる電話番号とデータ格納部313のユーザ情報3131を用いて着信拒否判定を行う。
【0020】
メニュー生成処理3122は、カード情報取得処理3123やカード情報格納処理3124より渡されたバーチャルカード情報や処理結果を受け取り、バーチャルカード情報メニューを作成しバーチャルカード端末11へ転送する。
カード情報取得処理3123は、メニュー生成処理3122で抽出したバーチャルカード要求を用いて、リクエストのあったカード情報をデータ格納部313から取り出し、メニュー生成処理3122へ渡す。
カード情報格納処理3124は、メニュー生成処理3122で抽出したバーチャルカード情報をデータ格納部313のカード情報テーブル3132へ格納し、当該ユーザとリンクし、処理結果をメニュー生成処理3122へ渡す。
機種情報取得処理3125は、接続されたバーチャルカード端末11の機種情報を、データ格納部313の機種情報テーブル3134から取得し、メニュー生成処理3122へ渡す。
メニュー生成処理3122は、機種情報取得処理3125から渡された機種情報から表示レイアウト情報テーブル3133を検索し、当該バーチャルカード端末11に最適なメニューを作成する。
【0021】
データ登録部311は、バーチャルカード登録クライアント21との接続インターフェースとして機能する。バーチャルカード登録クライアント21から接続要求を受け取った際に認証処理3111は、データ格納部313の会社情報テーブル3135を検索し、登録されている会社である場合は接続許可を行い、登録されていない場合は接続を拒否する。接続許可された場合は、次にカード情報登録処理3112において、バーチャルカード登録クライアント21から転送されてきたバーチャルカード情報を解析し、ユーザ情報やバーチャルカード情報を抽出する。抽出したユーザ情報でデータ格納部313のユーザ情報テーブル3131を検索し、ユーザが存在する場合は、カード情報テーブル3132に抽出したカード情報を格納し、ユーザ情報テーブル3131上の該当するユーザ情報とリンクする。ユーザが存在しない場合は、エラー情報を戻す。
【0022】
情報配信停止部314は、利用者からの依頼によりセンタ側のオペレータがバーチャルカードの配信を停止する機能を提供する。センタ側は依頼元の利用者から利用者名、パスワード、電話番号を聞き、カード情報配信停止処理3141へ入力する。カード情報配信停止処理3141は入力された利用者名、パスワード、電話番号でユーザ情報3131を検索し、該当するユーザ情報が存在した場合は、配信停止のフラグをONにする。ユーザが存在しない場合は、エラー情報を戻す。
【0023】
以上説明したようなバーチャルカードシステムにおいて実際にサービスを行う際の一連の流れを図5に示す。
バーチャルカードサービス利用者1は、カード発行業者2に対してカード利用申請と共にバーチャルカード利用申請501を行う。カード発行業者2が扱うカードは、キャッシュカード・クレジットカード、ポイントカード、会員証、医療診察カード、免許証、各種証明用カードのいずれか1つまたは2つ以上を含む。なお、図1では、バーチャルカードの発行業者を1つしか示していないが、カードの種類別に設ける構成であっても良い。
【0024】
ステップ501でバーチャルカード利用申請を受けたカード発行業者2は、バーチャルカード登録クライアント21を利用し、バーチャルカードの作成を行う(ステップ502)。バーチャルカードの作成完了後にバーチャルカード配信サーバ31と接続を行い(ステップ503)、接続元の会社情報を元に認証を行う(ステップ504)。
次にバーチャルカード登録クライアント21からバーチャルカード登録依頼としてバーチャルカード情報がバーチャルカード配信サーバ31へ転送される(ステップ(505)。
バーチャルカード配信サーバ31では、バーチャルカード情報登録依頼からバーチャルカード情報を抽出し、データ格納部313へ登録を行う(ステップ506)。処理の結果は、登録処理結果としてバーチャルカード登録クライアント21へ転送される(ステップ507)。
【0025】
登録されたバーチャルカードを利用する場合は、バーチャルカード端末11で、バーチャルカードサービスを選択する(ステップ508)。バーチャルカード情報がバーチャルカード端末11内に存在する場合は、バーチャルカード配信サーバ31からダウンロードするか選択出来る。ダウンロードを選択しない場合は、内部のバーチャルカード情報からバーチャルカード情報選択メニューをディスプレイ上に表示する(ステップ512)。
ダウンロードを選択した場合は、バーチャルカード配信サーバ31へ接続を行い(ステップ509)、電話番号と機種情報を転送する。バーチャルカード配信サーバ31では、電話番号から該当ユーザのバーチャルカード情報をデータ格納部313から取得し、バーチャルカード選択メニューを作成する(ステップ510)。バーチャルカード選択メニュー511はバーチャルカード端末11へ転送され、バーチャルカード端末11のディスプレイ上へ表示される(ステップ512)。
【0026】
次に、バーチャルカード端末11の利用者はバーチャルカード選択メニューからバーチャルカードを選択するが、バーチャルカード端末11ではバーチャルカードが選択された際に、各バーチャルカード情報毎に設定されたセキュリティレベルに従って、写真認証、指紋認証、タイマ削除が行われる(ステップ513)。
バーチャルカード端末11内の情報を利用する場合は、バーチャルカード情報がメモリおよびICカード内のメモリへ展開される(ステップ517)。
バーチャルカード配信サーバ31からダウンロードする場合は、バーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード要求が転送される(ステップ514)。これに対し、バーチャルカード配信サーバ31では、表示レイアウト情報と要求されたバーチャルカード情報をデータ格納部313から取得し、バーチャルカード情報メニューを作成する(ステップ514)。作成されたバーチャルカード情報メニューはバーチャルカード端末11へ転送され、バーチャルカード情報がメモリおよびICカード内のメモリへ展開される(ステップ517)。
【0027】
上記の流れに沿って、以降に詳細を述べる。
図6は、バーチャルカード登録クライアント21を用いて、バーチャルカードの作成と登録までの手順を示すフローチャートである。以下、この図を用いてバーチャルカード登録までの手順を説明する。
まず、バーチャルカード登録クライアント21を利用する際は、システム利用者のユーザIDとパスワードを入力する(ステップ601)。システム利用者認証処理2151(図3)は入力されたユーザIDとパスワードを受け取り、データ格納部216のシステム利用者情報テーブル21611から該当ユーザを検索する。該当するシステム利用者が存在する場合は、カードデザイン処理2152が行われ、図7に例示する画面がディスプレイ装置に出力される(ステップ602)。
【0028】
図7はバーチャルカード作成画面の構成例であるが、ここではクレジットカードの機能を持つバーチャルカードを作成する場合の例を示す。バーチャルカード作成メニューは、バーチャルカード画像編集部701と利用者情報入力部702と提携会社ロゴマーク一覧703を含む構成となる。
バーチャルカード画像編集部701は、バーチャルカードの表、裏のデザインが表示される。このデザインは、新規に編集を行っても良いし、データ格納部2161のデザイン情報テーブル21613に格納しているデザイン画像を取り出して利用しても良い。データ格納部2161のデザイン情報テーブル21613に複数のデザイン画像を登録している場合は、デザイン画像選択画面を用意する必要があるが、特にここでは説明しない。
【0029】
次に利用者情報入力部702にバーチャルカード利用者1の情報を入力する(ステップ603)。入力する項目は利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、登録番号、有効期限、セキュリティレベルを含む。利用者の写真をバーチャルカード画像に表示させたい場合は、スキャナー装置やデジタルカメラで撮影した画像情報を取り込む。取り込んだ画像情報は利用者写真に表示される。バーコードについては、登録番号を元にバーコードを生成する処理を実装しても良い。あるいは、利用者写真同様、スキャナー装置から取り込んでも良い。
入力されたバーチャルカード利用者情報はバーチャルカード画像編集部701の画像に反映される。利用者写真をバーチャルカード画像に表示させたい場合は、マウス装置を用いて利用者情報入力部702の利用者写真に表示された写真画像をクリックし、バーチャルカード画像編集部701の画像情報にドロップする。
バーコードをバーチャルカード画像に表示させたい場合も同様に、クリック&ドロップを行う。バーチャルカードにクレジットカードの機能を持たせたい場合は、提携クレジットカード会社のロゴマークをバーチャルカードに表示される必要がある。
【0030】
提携ロゴマーク一覧部は、カード発行業者が提携しているクレジットカード会社のロゴマークが表示される。利用者が申し込んだ提携クレジットカードのロゴマークをバーチャルカード画像編集部701のバーチャルカード画像にクリック&ドロップする(ステップ604)。
作成したバーチャルカード情報に問題がなければ、登録ボタンをクリックし、データ格納部2161のカード情報テーブル21612へ格納する。
【0031】
カード情報テーブル21612は、図8に示すようにカード画像216121、216122、カード発行会社名216123、カード名216124、登録番号216125、有効期限216126、利用者名(漢字)216127、利用者ID216128、利用者名(カナ)216129、利用者住所21612A、電話番号21612B、セキュリティレベル21612Cを含む構成となる。ここに示す項目は、カードの形態により必要の無い項目も存在する。必要の無い項目については入力の必要はない。ただし、利用者IDについては必須となる。この利用者IDは、バーチャルカードサービスを申し込む時点で割り当てられるもので、システム全体で一意である。バーチャルカード配信サーバ31へ情報を登録する際に必要となる。
セキュリティレベルについては、バーチャルカード端末11へバーチャルカード情報がダウンロードされた際に、この情報に施すセキュリティ処理を指定するものである。また、この構成ではデータが冗長になるため、正規化を行い複数のテーブルで管理しても良い。
カード情報テーブル21612へバーチャルカード情報を格納出来ることは、以降のデータ変更への対応が可能であること、バーチャルカード配信サーバ31への変更データの反映が出来ることを意味する。転送ボタンがクリックされた場合は、バーチャルカード登録処理2153が行われ、バーチャルカード情報がバーチャルカード配信サーバ31へ転送される(ステップ605)。
【0032】
バーチャルカード情報登録処理2153(図3)は、バーチャルカード配信サーバ31へ接続を行う機能を提供する。その際、会社情報をバーチャルカード配信サーバ31へ転送する。バーチャルカード配信サーバ31側では認証処理3111が行われ、転送された会社情報でデータ格納部313の会社情報テーブル3135を検索し、情報があれば接続を許可する。許可された場合はカード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルをバーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード登録依頼として転送する。
【0033】
バーチャルカード配信サーバ31では、バーチャルカード登録要求を受信した際に、バーチャルカード情報登録処理3112が行われる。バーチャルカード情報登録処理3112の概略フローチャートを図9に示す。
まず、バーチャルカード登録クライアント21から転送されてきたバーチャルカード情報登録依頼から利用者IDを抽出する(ステップ901)。次に、抽出された利用者IDでデータ格納部313のユーザ情報テーブル3131を検索する(ステップ902)。
利用者IDが存在する場合は、バーチャルカード登録依頼からカード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルなどのバーチャルカード情報を抽出する(ステップ903)。
利用者IDが存在しない場合は、バーチャルカード登録クライアント21へ登録が失敗したことを通知する(ステップ904)。抽出したバーチャルカード情報は、データ格納部313のカード情報テーブル3132へ格納される(ステップ905)。登録が完了した時点でバーチャルカード登録クライアント21へ登録が成功したことを通知する(ステップ906)。
【0034】
図10に、データ格納部313のユーザ情報テーブル3131の構成を示す。ユーザ情報テーブル3131は、利用者ID31311、利用者名31312、パスワード31313、電話番号31314、サービス停止フラグ31315から構成される。
利用者ID31311は、バーチャルカード登録クライアント21からの接続時の認証処理3111で利用される。また、利用者名31312、パスワード31313については、バーチャルカード端末11からの接続時の利用者認証で利用される。電話番号31314、サービス停止フラグ31315はバーチャルカード端末11からの利用停止依頼を受けた際に利用される。
【0035】
図11にカード情報テーブル3132の構成を示す。
カード情報テーブル3132は、カードID31321以外はバーチャルカード登録クライアント21のカード情報テーブル21612と同一の構成となる。カードID31321は、バーチャルカード端末11とのデータ送受信の際に利用される。
【0036】
バーチャルカード利用者1は、バーチャルカード端末11を利用し、バーチャルカード配信サーバ21からバーチャルカード情報を取得する。
図12にバーチャルカード利用時の画面遷移を示す。バーチャルカードを利用する際は、サービス選択メニュー1201がディスプレイ上に表示され、バーチャルカードサービスをメニューから選択する。
バーチャルカード端末11上にバーチャルカード情報が存在する場合は、ダウンロード選択メニューが表示される。ダウンロードを選択した場合は、予め登録しておいたセンタ番号(配信サーバ31へ接続する電話番号)へ自動的に電話をかける処理となる(ステップ1203)。ダウンロードを行わない場合は、バーチャルカード端末11上のバーチャルカード情報選択メニュー1202がディスプレイ上に表示される(ステップ1204)。
【0037】
バーチャルカード情報のダウンロードを選択した場合、バーチャルカード配信サーバ31では、バーチャルカード端末11からの接続時に情報配信部312の認証処理3121が行われる。
図13に認証処理3121の概略フローチャートを示す。
認証処理3121では、接続時に受信した電話番号でデータ格納部313のユーザ情報テーブル3131を検索する(ステップ1301)。利用者情報が存在する場合は、接続を許可する。存在しない場合は、接続を拒否する(ステップ1302)。
接続が許可された場合は、該当する利用者情報から利用者IDを抽出する(ステップ1303)。次に、抽出した利用者IDを用いてカード情報テーブル3132を検索し、利用者が登録している全てのバーチャルカード情報を抽出する(ステップ1304)。抽出されたバーチャルカード情報からバーチャルカード選択メニューを作成し(ステップ1305)、カードIDと共にバーチャルカード端末11へ転送する(ステップ1306)。
【0038】
バーチャルカード端末11では、バーチャルカード配信サーバ31から転送されたバーチャルカード選択メニューを受信した際にバーチャルカード情報取得処理1152が行われる。
図14に処理の概略フローチャートを示す。
バーチャルカード配信サーバ31から受信したバーチャルカード選択メニューをディスプレイ装置上に表示する(ステップ1401)。
図15にバーチャルカード選択メニューの例を示す。
バーチャルカードサービス利用者は、バーチャルカード選択メニュー1501からバーチャルカードを選択する。その際に複数のバーチャルカードを同時に選択することも可能である。バーチャルカード情報取得処理1152は、選択されたバーチャルカードのカードIDをバーチャルカード要求としてバーチャルカード配信サーバ31へ転送する。また、図12のステップ1202においてNOを選択した場合は、カード情報制御処理1153が実行され、バーチャルカード端末11内のバーチャルカード情報を元にバーチャルカード選択メニューが作成され、ディスプレイ上に表示される(ステップ1401)。この場合は、バーチャルカードが選択されても(ステップ1402)、バーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード要求は転送されずに、メモリ内部のバーチャルカード情報が利用される。詳細は、図17において後述する。
【0039】
バーチャルカード配信サーバ31は、バーチャルカード要求を受信した際にカード情報取得処理3123が行われる。
図16にカード情報取得処理3123の概要フローチャートを示す。
受信したバーチャルカード要求からカードIDを抽出する(ステップ1601)。抽出したカードIDからデータ登録部313のカード情報テーブル3132を検索し、該当するカード情報を取り出す(ステップ1602)。取り出したバーチャルカード情報と表示レイアウト情報3133からバーチャルカード情報メニューを作成し(ステップ1603)、バーチャルカード端末へ転送する(ステップ1604)。
【0040】
バーチャルカード端末11では、カード情報制御処理1153が行われ、バーチャルカード配信サーバ31にバーチャルカード要求を行っている場合はバーチャルカード情報メニューを受信し、バーチャルカード要求を行っていない場合は、セキュリティ処理を開始する。
図17にカード情報制御処理1153の概略フローチャートを示す。
バーチャルカード情報メニューは、カード画像、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルから構成される。まず、セキュリティ処理1159が行われる(ステップ1701)。セキュリティ処理1159は、バーチャルカード情報メニューに設定されたセキュリティレベルを元にバーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158を実行させる(ステップ1702)。バーチャルカード情報タイマ削除処理1156では、バーチャルカード利用者が設定した削除タイミングに従って、バーチャルカード情報の削除を実行する。例えば、バーチャルカード情報をダウンロードしてから30分後に自動的に該当するバーチャルカード情報を削除するといった処理を行う。写真認証処理1157では、バーチャルカード端末11のカメラ装置118を用いてバーチャルカード利用者の顔写真画像を取得し、その輪郭から認証を行う。指紋認証処理1158では、バーチャルカード端末11の指紋認証装置119を用いて認証を行う。
【0041】
図18、図19に示すようにバーチャルカード端末11の左右には、それぞれ指紋認証装置1802が4つずつ設置されている。利用者は、予めこれらの8つの指紋認証装置1802から任意の指紋認証装置を選択する。認証時は、バーチャルカード端末を5本の指でつかみ、予め選択した指紋認証装置に何れかの指を当てることで認証を行う。また、セキュリティレベルについては、利用者が自由に変更出来る。例えば、セキュリティレベルがAAAの場合は、バーチャルカード情報タイマ削除処理1156、写真認証処理1157、指紋認証処理1158が行われ、AAの場合は写真認証処理1157、指紋認証処理1158が行われる。このようにセキュリティレベルは、セキュリティに関する処理のパターンを表現するものであり、バーチャルカード利用者がセキュリティレベル認定処理1160を用いて自由にそのパターンを変更出来る。もちろん、未設定も可能である。セキュリティ処理により認証失敗となった場合は、処理は終了する。認証成功の場合は、カード発行会社名、カード提携会社名、カード名、登録番号、有効期限、利用者ID、利用者名(漢字)、利用者名(カナ)、利用者住所、電話番号、セキュリティレベルについては、メモリ115上に格納され、同じ情報がICカードのマイコン部内のメモリにも格納される(ステップ1703)。ICカードのメモリ内に格納することで、非接触式インターフェースを備えた外部機器とのデータ交換を行うことが可能となる。
【0042】
外部機器により、ICカードのメモリ内に格納された情報が変更された場合(ステップ1705)は、バーチャルカード情報登録処理1155が行われ、バーチャルカード配信サーバ31へバーチャルカード情報が転送される(ステップ1706)。
また、図18、図19に示すように、カード画像はディスプレイ装置上に表示されるが、上矢印キー1802が入力された場合は表画像1801を表示し(ステップ1707、1708)、下矢印キー1902が入力された場合は裏画像1901が表示される(ステップ1707、1709)。
決定キーが入力された場合は、表示を終了する(ステップ1710)。
【0043】
バーチャルカード端末11は、外部インターフェース入出力制御装置117を通して外部機器からカード情報を取り込める。取り込んだカード情報は、バーチャルカード情報登録処理1155により、バーチャルカード配信サーバ31へ転送される。また、メモリ内のデータを外部機器へ出力することも可能である。名刺などは、この機能によってバーチャルカードとして利用出来る。OCRやスキャナー装置を利用して、名刺を電子データに変換する外部機器は既に存在するため、ここでの説明は省略する。
【0044】
以上、クレジットカードを例に説明を行ってきたが、カードに記載する(されている)情報は多種多様であり、情報項目はカードの種類で異なっている。これらのカード情報を統一的に扱うために、バーチャルカード登録クライアント21、バーチャルカード配信サーバ31、バーチャルカード端末11は図20に示すようなデータ構造で情報を管理する。
まず、スーパークラスとしてカードクラス2001を定義し、そのサブクラスとしてクレジットカードクラス2002、ポイントカードクラス2003、キャッシュカードクラス2004、会員証クラス2005、医療診察カード2006、免許証クラス2007を作成する。もちろん、新たな種類のカードに対応したい場合は、クラス定義を追加する。
次に各クラス毎に表形式のテーブルを用意する。バーチャルカード登録クライアント21、バーチャルカード配信サーバ31、バーチャルカード端末11は、各装置間でデータを送受信した際にまずクラスを確認し、その後各データ項目に従ってデータを抽出し、テーブルへ格納する。
【0045】
また、ディスプレイ装置などがある場合は、データの表示スタイルについてもデータとして相手装置へ渡す必要がある。バーチャルカード登録クライアント21とバーチャルカード配信サーバ31間、バーチャルカード端末11とバーチャルカード配信サーバ31間で送受信するバーチャルカード情報の構造を図21へ示す。
バーチャルカード情報は、表示スタイル部2101とデータ部2102から構成され、表示スタイル部2101にはデータ部2102のどのデータをどのようにディスプレイ上に表示するかを示す情報が設定されている。
また、データ部2102にはクラス名(図20)と各データが定義されている。ここで説明したバーチャルカード情報のデータ構造はXMLを用いて実現することが出来る。
【0046】
以下に、バーチャルカード端末11にダウンロードしたバーチャルカードの利用方法について説明する。
カードは、その使用方法で3つに分類出来る。1つ目は、単にカードの表示されたマークや番号、写真など視覚により情報を提供するものである。これは、免許証や名刺、証明用カード、医療診察カードが該当する。2つ目は、カードに表示されたバーコードのような幾何学模様をバーコードリーダのような装置から読み取り、情報を提供するものである。ポイントカードや会員カードが該当する。3つ目は、ATMや非接触式自動改札機、非接触式認証機と情報を交換するものである。キャッシュカードやクレジットカード、Suicaイオカード、入館証等が該当する。
まず、視覚により情報を提供するものについては、バーチャルカード端末11のディスプレイ装置111に表示されたカード画像を提示することでその機能を代替出来る。
カードに表示されたバーコードような幾何学模様により情報を提供するものについても、バーチャルカード端末11のディスプレイ装置111にバーコードリーダのような装置を当てることで情報を提供出来る。
ATMや非接触式自動改札機、非接触式認証機により情報を交換するものについては、バーチャルカード端末11内の無線通信機能を備えたICカード113により情報を交換する。ただし、現時点では非接触式のインターフェースを実装したATMは存在せず、今後非接触式のインターフェースを備えたATMの登場が望まれる。また、医療診察カードとして利用する際は病院内での使用となる。そのため、ペースメーカや医療器具への影響を避けるために、電源を落とすことなくデータ通信制御装置112の通信機能のみを停止することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、キャッシュカード、クレジットカード、医療診察カードなどの各種のカードの記録または記載情報を電子化してサーバに登録しておき、利用者本人からの要求に応じて、利用者本人が所有する携帯端末に配信することにより、各種カードを常時携帯することなく、必要なときに必要なカードのみを使用することができ、しかも紛失や盗難による不正使用を簡単に防止することができる。
また、単一の携帯端末に複数のカードの利用権限を集約することによる盗難などの危険性が増大するが、セキュリティレベルを利用者自身が設定可能にすることにより、盗難などに対する危険性を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バーチャルカードシステムの全体構成図である。
【図2】バーチャルカード端末機能構成図である。
【図3】バーチャルカード登録クライアント機能構成図である。
【図4】バーチャルカード配信サーバ機能構成図である。
【図5】バーチャルカードシステムの手順を示すフローチャートである。
【図6】バーチャルカード登録クライアントによるバーチャルカード作成から登録までの手順を示すフローチャートである。
【図7】バーチャルカード登録クライアント画面構成図である。
【図8】バーチャルカード登録クライアントのカード情報テーブル構成図である。
【図9】バーチャルカード情報登録処理の概略フローチャートである。
【図10】バーチャルカード配信サーバのデータ格納部のユーザ情報テーブル構成図である。
【図11】バーチャルカード配信サーバのデータ格納部のカード情報テーブル構成図である。
【図12】バーチャルカード端末のバーチャルカード利用時の画面遷移図である。
【図13】バーチャルカード配信サーバの認証処理の概略フローチャートである。
【図14】バーチャルカード端末のバーチャルカード情報取得処理の概略フローチャートである。
【図15】バーチャルカード端末のバーチャルカード選択メニュー図である。
【図16】バーチャルカード配信サーバのカード情報取得処理の概要フローチャートである。
【図17】バーチャルカード端末のカード情報制御処理の概略フローチャートである。
【図18】バーチャルカード端末のカード画像(表)表示例である。
【図19】バーチャルカード端末のカード画像(裏)表示例である。
【図20】バーチャルカードシステムにおけるカード情報のデータ構造図である。
【図21】バーチャルカードシステムの各装置間で送受信するバーチャルカード情報の構造図である。
【符号の説明】
1…バーチャルカードサービス利用者、2…カード発行業者、3…バーチャルカード配信センタ、11…バーチャルカード端末、21…バーチャルカード登録クライアント、31…バーチャルカード配信サーバ。
Claims (2)
- 銀行取引、商取引等の各種取引に使用するカードまたは医療行為等の各種サービスを受けるのに使用するカード、所有者本人の身分や資格を証明するのに使用するカード等の各種カードのいずれかの発行機関に対し、カードへの記録または記載情報を電子化したバーチャルカードの発行要求を利用者情報と共にネットワークを通じて送信するバーチャルカード端末と、
利用者情報を含むバーチャルカードの発行要求をネットワークを通じて受信し、自機関で発行権限のある当該利用者用のバーチャルカードを発行する1または複数のバーチャルカード発行端末と、
前記バーチャルカード発行端末からのバーチャルカードの登録要求を受信し、記憶装置内に利用者別に登録し、前記バーチャルカード端末からのバーチャルカードの配信要求に対し、要求された種類のバーチャルカードを当該バーチャルカード端末に配信するバーチャルカード配信サーバとを備え、
前記バーチャルカード端末は、前記バーチャルカード配信サーバに対しいずれかの種類のバーチャルカードの配信要求を行い、受信したバーチャルカードの情報を内部記憶装置に記憶した後、当該バーチャルカードを使用する取引相手またはサービス提供者等の相手に提示する手段と、前記内部記憶装置に記憶したバーチャルカードの情報をタイマ制御により所定時間内に削除する手段と、バーチャルカードを利用する際に写真または指紋による本人認証を行う手段とを有することを特徴とするバーチャルカードシステム。 - 前記本人認証を利用者本人が設定したセキュリティレベルに応じた組み合せの写真または指紋による認証を行う手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のバーチャルカードシステム。
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