JP2004051457A - アルミノシリケート非晶質体およびその製造方法、並びに、重金属イオン除去材料 - Google Patents

アルミノシリケート非晶質体およびその製造方法、並びに、重金属イオン除去材料 Download PDF

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Kiyoshi Okada
岡田 清
Atsuo Yasumori
安盛 敦雄
Kinichi Kameshima
亀島 欣一
Nagisa Watanabe
渡邊 渚
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【課題】本発明は、重金属イオンに対して高い選択除去能を有するアルミノシリケート非晶質体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のアルミノシリケート非晶質体は、一般式xMO・yAl2 3 ・zSiO2 (M=Mg,Ca,Sr,Ba)で表される。ここで、0.1≦x≦0.8、0.1≦y≦0.8、0.1≦z≦0.8の範囲にある。本発明のアルミノシリケート非晶質体の製造方法は、以下の工程を含んでいる。(イ)アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末を秤量・混合する工程。(ロ)混合した粉末を粉砕し、メカノケミカルな反応を引き起こさせる工程。(ハ)この粉末またはその成形体を加熱処理する工程。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミノシリケート非晶質体およびその製造方法に関する。また、このアルミノシリケート非晶質体を含む重金属イオン除去材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、様々な原因により河川・湖沼・海洋などの水質環境で重金属イオンなどによる環境汚染が起きる可能性があり、また、鉱山やメッキ工場等からの廃液に対しては、それら廃水を処理する必要がある。これらの重金属イオンを除去するには、アルカリや酸を用いてpHを変化させることにより重金属イオンを沈殿除去させる方法と、ゼオライトに代表されるイオン交換体や活性炭に代表される吸着剤などを利用する方法が考えられている。
【0003】
従来的な方法であるpHを変える方法では、用いるアルカリや酸による環境汚染の可能性があり、また、除去処理後に処理溶液を中和するなどの後処理も必要である。一方、ゼオライト、活性炭、またKAlSiO4 (Kiyoshi OKADA et al.,Journal of the Ceramic Society of Japan 108[10]2000)では重金属イオンと水質環境中に通常共存するアルカリやアルカリ土類イオンに対する選択性があまり変わらないためそれらの影響を強く受けたり、取り込まれた重金属イオンが逆反応で再溶出したりするなどの問題がある。そこで、これらに変わる新規な重金属イオン除去材料の開発が求められている。
【0004】
すなわち近年、比較的低濃度の重金属イオンによる環境汚染に対する浄化や工業廃水中の低濃度の重金属イオンに対して、高い選択性と除去機能を有する重金属イオン除去材料の開発が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常の水質環境である中性付近のpH下で存在する比較的低濃度の重金属イオンをそれらの水質環境中に通常含まれているアルカリやアルカリ土類金属イオンの影響を被ることなく、選択的に除去する機能を持った重金属イオン除去材料は知られていない。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、重金属イオンに対して高い選択除去能を有するアルミノシリケート非晶質体およびその製造方法を提供するとともに、このアルミノシリケート非晶質体を含む重金属イオン除去材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のアルミノシリケート非晶質体は、一般式xMO・yAl2 3 ・zSiO2 (M=Mg,Ca,Sr,Ba)で表されるアルミノシリケート非晶質体である。ここで、0.1≦x≦0.8、0.1≦y≦0.8、0.1≦z≦0.8の範囲にある。このアルミノシリケート非晶質体は、重金属イオンの除去が高度に選択的である。
【0008】
本発明のアルミノシリケート非晶質体の製造方法は、以下の工程を含む製造方法である。(イ)アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末を秤量・混合する工程。(ロ)混合した粉末を粉砕し、メカノケミカルな反応を引き起こさせる工程。(ハ)この粉末またはその成形体を加熱処理する工程。この製造方法によれば、活性化されたアルミノシリケート非晶質体を得ることができる。
【0009】
本発明の重金属イオン除去材料は、上述構成のアルミノシリケート非晶質体を含むものである。これによれば、重金属イオンの除去が高度に選択的である重金属イオン除去材料を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、アルミノシリケート非晶質体およびその製造方法、並びにこのアルミノシリケート非晶質体を含む重金属イオン除去材料に係わる発明の実施の形態について説明する。
【0011】
まず、アルミノシリケート非晶質体について説明する。
本発明のアルミノシリケート非晶質体は、一般式xMO・yAl2 3 ・zSiO2 で表される不定比化合物である。
【0012】
Mは、Mg,Ca,Sr,Baから選ばれるものからなる。
x,y,zは、0.1≦x≦0.8、0.1≦y≦0.8、0.1≦z≦0.8、x+y+z=1、の条件の範囲にあることが好ましい。その理由は中性pH付近で重金属イオン除去能を発現させる上で好ましい構造が多くできやすいためである。
【0013】
また、アルミノシリケート非晶質体は、SiO2 /Al2 3 (モル比)=1/1〜4/1であることがさらに好ましい。この範囲内にあると、アルミナ成分がシリカ成分とともに四面体を形成した非晶質構造をとりやすいからである。
【0014】
また、アルミノシリケート非晶質体は、xが0.15〜0.8であることがさらに好ましい。この範囲内にあると、MO成分の選択溶解作用により重金属イオンの除去能が優れているという利点がある。
【0015】
アルミノシリケート非晶質体は、比表面積が1m2 /g以上であることが好ましい。比表面積が1m2 /g以上であると、イオン除去反応が進行しやすくなるという利点がある。
【0016】
アルミノシリケート非晶質体は、非晶質であるため結晶構造は持たないが、各三成分系に存在するMO・Al2 3 ・2SiO2 や2MO・Al2 3 ・SiO2 などの結晶相と類似した化学組成に調整して作製した非晶質体では、それらの結晶とよく似た短距離構造を有しており、いわばそれらの前駆体構造をしていると言える。
【0017】
以上のことから、アルミノシリケート非晶質体は、一般式xMO・yAl2 3 ・zSiO2 (M=Mg,Ca,Sr,Ba)で表されるアルミノシリケート非晶質体である。ここで、0.1≦x≦0.8、0.1≦y≦0.8、0.1≦z≦0.8の範囲にある。このアルミノシリケート非晶質体は、重金属イオンの除去が高度に選択的である。この結果、重金属イオンに対して高い選択除去能を有するアルミノシリケート非晶質体を提供できる。
【0018】
つぎに、アルミノシリケート非晶質体の製造方法について説明する。
アルミノシリケート非晶質体の製造方法は以下の工程を含む。
【0019】
まず、アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末を秤量・混合する工程である。
アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末は、合成しようとする組成に合わせて秤量する。
【0020】
アルカリ土類源となる化合物は、アルカリ土類の炭酸塩や水酸化物を採用することができる。このほかアルカリ土類の硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩などを採用することができる。
【0021】
アルミナ、シリカ源としては、各種の粘土鉱物が採用できる。具体的にはカオリナイト、ハロイサイト、ディッカイト、アロファン、イモゴライト、パイロフィライトなどがある。
アルミナ、シリカ源としては、このほかアルミナシリカゲル、シリカゾル、アルミナゾル、γ−アルミナ、ベーマイト、シリカゲル、アルミナゲルなどが採用できる。
【0022】
つぎに、混合した粉末を粉砕し、メカノケミカルな反応を引き起こさせる工程である。
メカノケミカルな反応を引き起こす手段としてはボールミルによる粉砕を挙げることができる。メカノケミカルな反応を引き起こさせる粉砕の時間は、1時間以上であることが好ましい。粉砕時間が1時間以上であると、粉砕により目的相が生成しやすくなるという利点がある。
【0023】
メカノケミカルな反応を引き起こす手段は、ボールミルによる粉砕に限定されない。このほか、振動ミル、アトリッションミルなどを採用できる。
【0024】
つぎに、この粉末またはその成形体を加熱処理する工程である。
加熱温度は700〜850℃の範囲にあることが好ましい。加熱温度が700℃以上であると、粉砕した試料中で反応が進み、目的相ができやすくなるという利点がある。加熱温度が850℃以下であると、結晶相の生成を抑えることができるという利点がある。
【0025】
加熱時間は1時間以上であることが好ましい。加熱時間が1時間以上であると、反応が十分に進行して目的相の生成量が多くなるという利点がある。
【0026】
このアルカリ土類アルミノシリケート非晶質体は、天然資源として大量に賦存する炭酸塩鉱物や粘土鉱物などの他、産業廃棄物などを原料に用い、比較的単純なプロセスを用いて大量に合成できる長所を持っている。
【0027】
以上のことから、アルミノシリケート非晶質体の製造方法は、以下の工程を含む製造方法である。(イ)アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末を秤量・混合する工程。(ロ)混合した粉末を粉砕し、メカノケミカルな反応を引き起こさせる工程。(ハ)この粉末またはその成形体を加熱処理する工程。この製造方法によれば、活性化されたアルミノシリケート非晶質体を得ることができ、重金属イオンに対して高い選択除去能を有するアルミノシリケート非晶質体を提供できる。
【0028】
つぎに、重金属イオン除去材料について説明する。
重金属イオン除去材料は、上述のアルミノシリケート非晶質体を含むものである。重金属イオン除去材料としては、アルミノシリケート非晶質体を粒状やペレット状に成形したものを採用することができる。重金属イオン除去材料は、この粒状やペレット状に成形したものに限定されない。このほか、レンガ状、ブロック状、円筒状などを採用できる。
【0029】
以上のことから、重金属イオン除去材料は、上述のアルミノシリケート非晶質体を含むものである。これによれば、重金属イオンに対して高い選択除去能を有する重金属イオン除去材料を提供できる。
【0030】
なお、本発明は上述の実施の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0031】
【実施例】
つぎに、本発明にかかる実施例について具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
【0032】
最初に、アルカリ土類アルミノシリケート非晶質体の調製方法について実施例により説明する。実施例において、調製に使用した原料は以下のとおりである。
Figure 2004051457
【0033】
[実施例1]
ここでは、炭酸カルシウムとカオリナイトからのCaAl2 Si2 8 組成(x=0.25、y=0.25、z=0.5)のカルシウムアルミノシリケート非晶質体の調製方法について説明する。内容積80mlのアルミナ製ポットに炭酸カルシウム1.4gとカオリナイト3.4gを蒸留水35mlとともに入れ、これに5mm直径のアルミナボールを300個入れて遊星回転型ボールミル(伊藤製作所株式会社製LA−PO1)を用いて300rpmの回転数で1,3,6,12,または24時間粉砕した。この粉砕物を110℃の恒温槽中で一晩乾燥した。この乾燥物を乳鉢で解砕し、試料1gあたり1.5mlに相当する蒸留水を加えて練り混ぜた。これを電気炉に入れて毎分10℃の速さで800℃まで昇温し、その温度で24時間保持後、炉内で冷却した。
【0034】
[実施例2]
実施例1で作製した粉砕物(乳鉢で解砕したもの)約1gを直径1cmの金型に入れ、98MPaの圧力でペレット状に成形した。この成形体を実施例1と同様に加熱処理した。
【0035】
[実施例3]
つぎに、水酸化カルシウムとカオリナイトから実施例1と同じ組成物を調製する方法について説明する。実施例1と同じポットに水酸化カルシウム1.12gとカオリナイト3.89gを入れ、これに5mm直径のアルミナボールを300個入れて遊星回転型ボールミルを用いて300rpmの回転数で1,3,6,12,または24時間粉砕した。この粉砕物を実施例1と同様に加熱処理した。
【0036】
[実施例4]
ここでは、炭酸バリウムとハロイサイトからBaAl2 Si2 8 組成(x=0.25、y=0.25、z=0.5)のバリウムアルミノシリケート非晶質体の調製方法について説明するが、出発原料として炭酸バリウム1.73gとニュージーランドハロイサイト3.27gを用いた以外は、実施例1と同様である。
【0037】
つぎに、試料のキャラクタリゼーションについて説明する。調製した試料について、必要に応じて以下の方法を用いて、キャラクタリゼーションを行った。
【0038】
・粉末X線回折(XRD)による結晶相の同定
29Siおよび27Alマジックアングルスピニング(MAS)核磁気共鳴(N
MR)スペクトル測定によるSiおよびAl原子の周りの局所構造の調査
・レーザー回折法による粒度分布の測定
・窒素ガス吸着法による比表面積の測定
・ペレット試料の圧縮強度の測定
【0039】
XRD測定に使用した装置は、島津製作所株式会社製XRD−6100であり、測定条件は以下に示した。
Figure 2004051457
【0040】
29Siおよび27Al MAS NMRスペクトル測定に使用した装置は、Varian社製Unity500であり、測定条件は以下に示した。
Figure 2004051457
【0041】
レーザー回折法による粒度分布の測定に使用した装置は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計7995−30SPAであり、試料粉末を0.5Nの水酸化ナトリウムでpH=9に調整した蒸留水に分散させて測定した。
【0042】
窒素ガス吸着法による比表面積の測定に使用した装置は、Quanta Chrome社製Autosorb−1であり、測定条件は以下に示した。
前処理      180℃,5時間脱気
測定相対圧範囲  0.015〜0.99
平衡時間     2min
測定温度     −196℃
【0043】
ペレット試料の圧縮強度の測定に使用した装置は、島津製作所株式会社製万能試験機AUTOGRAPH DCS−RIOTSであり、測定条件は以下に示した。
ロードセル    500kgf
試験速度     0.5mm/min
【0044】
つぎに、非晶質アルカリ土類アルミノシリケートのキャラクタリゼーションについて説明する。
まず、XRDにより構造を解析した結果について説明する。実施例1および3で作製した非晶質カルシウムアルミノシリケート試料のXRD図形において、回折角2θ=26°付近にブロードなハローが見られるだけで結晶相の存在を示すピークは認められず、非晶質であることが分かる。
【0045】
また、実施例4で作製した非晶質バリウムアルミノシリケート試料のXRD図形も同様に回折角2θ=27°付近にブロードなハロー図形を示し、非晶質であることが分かる。
【0046】
つぎに、実施例1で作製した非晶質カルシウムアルミノシリケート試料の29Si MAS NMRスペクトルにおいて、−86ppmに明瞭なピークと−122ppmに弱いピークとが見られる。−86ppmのピークは、実施例1の粉砕試料を900℃に熱処理して得られる層状構造のカルシウムアルミノシリケート結晶(CaAl2 Si2 8 )で見られるピーク位置と一致する。一方、−122ppmのピークは三次元網目状構造の非晶質シリカのピーク位置と一致する。
【0047】
つぎに、実施例1で作製した非晶質カルシウムアルミノシリケート試料の27Al MAS NMRスペクトルにおいて、54ppmに明瞭なピークと13 ppmに弱いピークとが見られる。これらの2つのピークは、実施例1の粉砕試料を900℃に熱処理して得られる層状構造のカルシウムアルミノシリケート結晶(CaAl2 Si2 8 )で見られる58と13ppmのピーク位置と一致する。
【0048】
また、実施例4で作製した非晶質バリウムアルミノシリケート試料の29Si MAS NMRスペクトルは、−87ppmに明瞭なピークと−108ppmに弱いピークを示し、−87ppmのピーク位置は同じ粉砕試料を1000℃に熱処理して得られる層状構造のヘキサセルシアンの−88ppmとよく一致する。27Al MAS NMRスペクトルは、56ppmに明瞭なピークと13ppmに弱いピークを示し、同様にヘキサセルシアン試料で見られる59と13ppmの各ピーク位置とよく一致する。
【0049】
これらのXRDと29Si、27Al MAS NMRの結果から、実施例1、3および4で作製した非晶質アルミノシリケート試料は非晶質であるが、局所的にはそれぞれの結晶相の構造とよく似た構造をしており、単なる三成分の混合状態ではないと考えられる。
【0050】
つぎに、実施例1で作製した非晶質カルシウムアルミノシリケートの粒径について説明する。粉砕前の原料のカオリナイトと炭酸カルシウム粉末の平均粒径および1,3,6,12,24時間粉砕した各試料の平均粒径を求めた。その結果を表1に示すが、この分析から粉砕処理が混合粉体の粒径を微細化するのに効果的であることが分かる。
【0051】
【表1】
Figure 2004051457
【0052】
つぎに、窒素ガス吸着法による比表面積の求め方について説明する。液体窒素温度で試料への窒素ガスの吸着・脱離等温線を測定し、得られた等温線データからBET多点法により比表面積を算出した。
【0053】
実施例1で作製した非晶質カルシウムアルミノシリケートの比表面積について説明する。24時間粉砕試料の比表面積が85.6m2 /gであったのに対して、これを800℃で熱処理して得られた非晶質カルシウムアルミノシリケートの比表面積は45.5m2 /gであった。
【0054】
つぎに、実施例4で作製した非晶質バリウムアルミノシリケート各試料の比表面積は、調製の際の粉砕時間を1,12,24時間と長くするに従って10.7,23.3,36.8m2 /gと増加した。
【0055】
実施例1の粉砕試料を成形した試料と、それを800℃で熱処理して作製した実施例2の非晶質カルシウムアルミノシリケートペレットに対して、測定した圧縮強度について説明する。この特性は、重金属イオンを水質環境から除去しようとする際に、一般的には粒状やペレット状にして用いることから重要となる。
【0056】
実施例1の粉砕試料を成形した試料ペレットでは、圧縮強度は6.2MPaであった。
【0057】
実施例2で作製したペレットでは、圧縮強度は >56MPaで、十分な強度を有していることが分かった。
【0058】
つぎに、重金属イオン除去特性の評価方法について説明する。標準的な実験方法は次の通りである。
【0059】
脱イオン水に除去対象の金属塩化物を既知の濃度になるように加えて調製した水溶液50mlを容器に入れ、これに0.1gの試料を入れて24時間スターラ撹拌しながら反応させた。これを遠心分離器を用いて8000rpmで20分遠心固液分離し、これを脱イオン水を用いて同じ条件で3回遠心洗浄した。固液分離して得た溶液と洗浄液とを全量合わせて分析用原液とした。
【0060】
イオン除去実験に用いた試薬は以下の通りである。
Figure 2004051457
【0061】
除去実験前後の溶液中の各イオン濃度は、以下の方法を用いて分析した。
・Na,Kイオン  炎光発光分析法(株式会社コタキ製作所製FIP−3)
・Mg,Ca,Sr,Ba,Ni,Co,Cu,Zn,Al,Siイオン
誘導結合プラズマ発光分光分析法(セイコーインスツルメンツ株式会社製SPS1500VR)
【0062】
検量線作成用の標準溶液には以下の試薬を用いた。
Figure 2004051457
【0063】
イオン除去率(Uion )は下式より算出した。
ion =(Cinitial −Cfinal )×100/Cinitial 
ただし、Cinitial とCfinal はそれぞれイオン除去実験前後のイオン濃度である。
【0064】
つぎに、重金属イオン除去特性の評価結果について説明する。
Ni2+除去率の構造依存性について説明する。
実施例1で、粉砕24時間で作製したCaAl2 Si2 8 組成の非晶質カルシウムアルミノシリケート試料と、比較の目的で層状構造のCaAl2 Si2 8 結晶試料、三次元網目状構造のアノーサイト結晶試料について、室温(25℃)で1mmol/lの濃度のNi2+を含む溶液からのNi2+の除去率を求めた。
【0065】
なお、層状構造のCaAl2 Si2 8 結晶試料は実施例1と同じ条件で粉砕した試料を900℃で、三次元網目状構造のアノーサイト結晶試料は同様に1000℃で熱処理して得た。Ni2+除去率を表2に示すが、この分析からCaAl2 Si2 8 の構造状態と溶液から除去されたNi2+の割合との関係が明らかであり、非晶質試料が最も好ましい結果を与えていることが分かる。
【0066】
【表2】
Figure 2004051457
【0067】
Ni2+除去率の粉砕時間依存性について説明する。
実施例4の方法で、1,12,24時間粉砕した各試料を800℃で熱処理して3種類の非晶質BaAl2 Si2 8 試料を作製し、室温(25℃)で1mmol/lの濃度のNi2+を含む溶液からのNi2+の除去率を調べた。その結果を表3に示すが、この分析で、非晶質試料を作製する際の粉砕の効果が明らかであり、24時間粉砕試料が最も好ましい結果を与えていることが分かる。
【0068】
【表3】
Figure 2004051457
【0069】
Ni2+除去率のpH依存性について説明する。
溶液のpHを一定に保ちながら、非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)、CaCO3 とカオリナイトの1:1(モル比)混合物試料(実施例1の混合試料)およびブランク試料(固相試料なし)について、室温(25℃)で1mmol/lの濃度のNi2+を含む溶液からのNi2+の除去率を求めた。溶液のpHは、0.5N濃度のHClまたはNaOH溶液で、メトロノームシバタ株式会社製自動滴定装置716DMS Titrinoおよび交換ユニット739−G/T−20Bを用いて自動調整した。この比較分析実験で、特定のpHにおいて本試料によって溶液から除去されたNi2+の割合が分かる。3つの試料に対して得られたデータのプロットは、図1で与えられる。
【0070】
混合試料では、ブランク試料におけるNi2+除去率のpH変化と比べて、ほとんど違いが認められない。これに対して、非晶質試料では、それらの試料よりも明らかに低いpH領域からNi2+除去率が高くなる。この性質は、水質環境中に何らかの原因によって環境汚染した重金属イオンを分離、回収する際の応用に対して特に関連がある。
【0071】
Ni2+除去率の溶液濃度および溶液温度依存性について説明する。
非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)について、室温(25℃)および高温(60℃)で0.1〜10mmol/lの濃度のNi2+を含む溶液からのNi2+の除去率を求めた。この分析実験で、溶液中のNi2+濃度の除去率への影響と溶液温度の影響とが分かる。室温(25℃)および高温(60℃)で得られたデータのプロットは、図2で与えられる。
【0072】
いずれの温度でも濃度が薄くなるに従い除去率が高くなる。室温(25℃)では、Ni2+濃度が0.4〜0.5mmol/l以下で、高温(60℃)では、Ni2+濃度が1〜5mmol/l以下で除去率がほぼ100%になる。この性質は、比較的低濃度の重金属イオンによる水質環境汚染に対する分離、回収の応用に対して特に好ましい。
【0073】
Ni2+の溶出実験について説明する。
高温(60℃)で1mmol/lの濃度のNi2+を含む溶液からのNi2+の除去率を求めた非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)に対して、10mmol/lの濃度のCaCl2 水溶液と60℃で24時間反応させ、除去したNi2+の溶出挙動について調べた。この分析実験で、除去イオンの再溶出のしやすさが分かる。その結果、Ni2+の再溶出は全く認められなかった。
【0074】
非晶質CaAl2 Si2 8 試料について、各種陽イオンを含む各溶液からの各イオンの除去率について説明する。
非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)について、室温(25℃)で1mmol/lの濃度のNi2+,Co2+,Cu2+,Zn2+,Mg2+,Sr2+,Ba2+,Na+ ,K+ を含む各溶液からの各イオン除去率を求めた。この分析実験で、溶液中の各イオンに対する除去率が分かる。
【0075】
得られた各イオンに対する除去率を表4に示す。アルカリ(Na+ ,K+ )およびアルカリ土類イオン(Mg2+,Sr2+,Ba2+)に対する除去率と比べ、重金属イオン(Ni2+,Co2+,Cu2+,Zn2+)に対する除去率が明らかに高い。つまり、重金属イオンに対する高い選択性が認められ、重金属イオン除去材料として好ましい性質を有していることが分かる。
【0076】
【表4】
Figure 2004051457
【0077】
非晶質BaAl2 Si2 8 試料について、各種陽イオンを含む各溶液からの各イオンの除去率について説明する。
非晶質BaAl2 Si2 8 試料(実施例4、粉砕24時間、800℃熱処理試料)について、室温(25℃)で1mmol/lの濃度のNi2+,Co2+,Cu2+,Zn2+,Mg2+,Ca2+,Sr2+を含む各溶液からの各イオン除去率を求めた。この分析実験で、溶液中の各イオンに対する除去率が分かる。得られた各イオンに対する除去率を表5に示す。アルカリ土類イオン(Mg2+,Ca2+,Sr2+)に対する除去率と比べ、重金属イオン(Ni2+,Co2+,Cu2+,Zn2+)に対する除去率が明らかに高い。つまり、重金属イオンに対する高い選択性が認められ、重金属イオン除去材料として好ましい性質を有していることが分かる。
【0078】
【表5】
Figure 2004051457
【0079】
Ni2+,Co2+,Cu2+,Zn2+共存下での除去実験について説明する。
非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)について、室温(25℃)および高温(60℃)でそれぞれ1mmol/lの濃度のNi2+,Co2+,Cu2+,Zn2+を含む溶液からのイオン除去率について調べた。この分析実験で、共存する4つの各イオンに対する選択性を調べることができる。得られた各イオンに対する除去率を表6に示す。4つのイオンの中でCu2+に対する除去率だけが明らかに高い。表6からCu2+は4つのイオンの中でもっとも溶解度積1)が小さい。このことから、各イオンの溶解度積がイオン共存下での各イオンの除去率に影響していることが示唆される。
なお、Ni2+の溶解度積は、「H.Freiser and Q.Fernando,(藤永太一郎、関戸栄一訳)イオン平衡−分析化学における−(1967)p.252,化学同人」から求めた。
【0080】
【表6】
Figure 2004051457
【0081】
Ni2+,Co2+,Zn2+共存下での除去実験について説明する。
非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)について、室温(25℃)および高温(60℃)で1mmol/lの濃度のNi2+,Co2+,Zn2+を含む溶液からのイオン除去率について調べた。この分析実験で、3つのイオンに対する選択性を調べることができる。得られた各イオンに対する除去率を表7に示す。室温では3つのイオンに対する除去率に大きな違いはみられないが、高温ではCo2+よりもZn2+とNi2+に対する除去率が高い。
【0082】
【表7】
Figure 2004051457
【0083】
Ni2+,Co2+共存下での除去実験について説明する。
非晶質CaAl2 Si2 8 試料(実施例1、粉砕24時間、800℃熱処理試料)について、室温(25℃)および高温(60℃)で1mmol/lの濃度のNi2+とCo2+を含む溶液からのイオン除去率について調べた。この分析実験で、2つのイオンに対する選択性を調べることができる。得られた各イオンに対する除去率を表8に示す。Ni2+とCo2+では、除去率は同程度であり、選択性は認められない。
【0084】
【表8】
Figure 2004051457
【0085】
つまり、重金属イオン共存下での除去実験の結果から、共存する重金属イオンに対して、本非晶質CaAl2 Si2 8 試料は、各イオンの溶解度積に対応した選択性を有しており、共存する重金属イオンをある程度個別に分離しながら除去できる性質を持っていることが分かる。これは重金属イオン除去材料として大変好ましい性質である。
【0086】
以上のことから、本実施例によれば、粉砕によるメカノケミカルな作用により原料粉末が活性化され、目的相である非晶質アルカリ土類アルミノシリケート相の生成が容易になった。また、粉砕により原料を混合する段階で平均粒径を小さくすることにより、試料全体の比表面積が大きくなり、熱処理後でもある程度比表面積の大きな試料が作製できた。さらにこの効果により、成形性も良好となり、圧縮強度の大きなペレット試料も作製できた。
【0087】
その結果、弱酸性から中性のpH領域の水溶液中に存在する重金属イオンを選択的に除去できる能力が得られた。また、一旦除去した重金属イオンは、容易には再溶出しなかった。さらに、除去する重金属イオンの溶解度積に違いがある場合には、それらの重金属イオンを分離・回収できる能力も併せ持っていた。
このように、非晶質アルカリ土類アルミノシリケートを含むものは優れた重金属イオン除去材料であることが確認できた。
【0088】
[参考文献]
1)日本化学会編、“化学便覧 基礎編II” (1966)丸善
ただし、Ni2+は除く。
【0089】
【発明の効果】
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
一般式xMO・yAl2 3 ・zSiO2 (M=Mg,Ca,Sr,Ba)で表されるアルミノシリケート非晶質体とすることにより、重金属イオンに対して高い選択除去能を有するアルミノシリケート非晶質体を提供できる。
【0090】
アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末を秤量・混合する工程、混合した粉末を粉砕し、メカノケミカルな反応を引き起こさせる工程、この粉末またはその成形体を加熱処理する工程を含む製造方法とすることにより、活性化されたアルミノシリケート非晶質体を得ることができ、重金属イオンに対して高い選択除去能を有するアルミノシリケート非晶質体を提供できる。
【0091】
上述のアルミノシリケート非晶質体を含む重金属イオン除去材料とすることにより、重金属イオンに対して高い選択除去能を有する重金属イオン除去材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
非晶質CaAl2 Si2 8 試料と、比較試料であるブランク試料(試料なし)、CaAl2 Si2 8 組成の混合試料(カオリナイトと炭酸カルシウムを混合)のNi2+除去実験終了時のpHとNi2+除去率との関係を示す図である。
【図2】
非晶質CaAl2 Si2 8 試料の室温(25℃)および高温(60℃)での溶液中の初期Ni2+濃度とNi2+除去率との関係を示す図である。

Claims (6)

  1. 一般式xMO・yAl2 3 ・zSiO2 (M=Mg,Ca,Sr,Ba)で表されるアルミノシリケート非晶質体。
    ここで、0.1≦x≦0.8、0.1≦y≦0.8、0.1≦z≦0.8
  2. 請求項1において、アルカリ土類とアルミナとシリカ源とを粉砕混合して、加熱処理する工程を経て作製されるアルミノシリケート非晶質体。
  3. 請求項2において、粉砕混合後に成形体を作製し、これを加熱処理する工程を経て作製されるアルミノシリケート非晶質体。
  4. 重金属イオンの除去が高度に選択的である、請求項1記載のアルミノシリケート非晶質体。
  5. 以下の工程を含むアルミノシリケート非晶質体の製造方法。
    (イ)アルカリ土類、アルミナ、シリカ源となる原料粉末を秤量・混合する工程。
    (ロ)混合した粉末を粉砕し、メカノケミカルな反応を引き起こさせる工程。
    (ハ)この粉末またはその成形体を加熱処理する工程。
  6. 請求項1のアルミノシリケート非晶質体を含む重金属イオン除去材料。
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