【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のウィンドウガラス等に付着した塵や泥を取り除くために、ウィンドウガラスに向けてウォッシャー液を噴射する車両用ウィンドウォッシャー液噴射ノズルに関し、更に、詳しくは、車両用ウィンドウォッシャー液噴射ノズル内の通水路の一部を封鎖する封鎖体（逆止弁）を射出成形可能な弾性部材を用いて成形することにより、射出成形用金型内において部品の一体成形とこの自動組立が可能なように構成した車両用ウインドウォッシャー液噴射ノズルに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の車両用ウィンドウォッシャー液噴射ノズル（以下「ウォッシャー液噴射ノズル」と称する）としては、図７に示すような構造のものが一般的である。
この図７のノズルについて説明すると、ノズルボディ１には、両端にそれぞれウォッシャーポンプから送られてくるウォッシャー液を導入する導入口２とウォッシャー液を噴出する噴出口３とが形成されていると共に、前記導入口２と噴射口３間にはウォッシャー液通路４が形成されている。そして、噴射口３の先端付近には、ノズルチップ５がウォッシャー液通路４の端部に嵌合されており、その中心にはウォッシャー液を噴射するためのノズル孔６が貫通して設けられている。
【０００３】
前記ウォッシャー液通路４内の導入口２側には、導入口２を密封するためのボール形状の封鎖弁（逆止弁）７が組み込まれている。また、ウォッシャー液通路４には、その周囲に形成された段部８により後端側が係止されるスプリング９が収容され、該スプリング９は、その前端によって前記弁体７を導入口２方向に付勢して逆流防止弁としている。また、前記ウォッシャー液通路４内の導入口２側には、弁シート部材１０が嵌合されている。そして、この弁シート部材１０の中心にはウォッシャー液を導入するための導入口部１２が貫通して形成されていて、導入部１２の後端には弁シート１１が形成されている。
【０００４】
以上が代表的なウォッシャー液噴射ノズルの構造であり、他にも多様なウォッシャー液噴射ノズルが存在するが、封鎖弁をスプリング９による付勢力でウォッシャー液通路４の一部を封鎖する基本的な構造はすべて共通している。
しかしながら、ウォッシャー液噴射ノズルを組み立てる場合、球状の封鎖弁７及びスプリング９とも小さい部品であることから、自動組立が難しく、その結果、組立を手作業に頼っている場合が多い。このため、一台の自動車の場合、通常２〜３ヶのウォッシャ液噴射ノズルが取り付けられていることから、その数は莫大な量となっており、組立ての自動化が強く求められて来た。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、係る点に鑑みて提案されるものであって、金属製のスプリングや球体の封鎖弁を用いず、封鎖弁に射出成形可能な材料用いることにより、ノズル本体の成形時に封鎖弁も同時成形し、かつ、いま射出成形した金型内において自動的に組立てを行うことができるウォッシャー液噴射ノズルを提供するのが目的である。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明においては、車両用ウィンドウォッシャー液噴射ノズルにおいて、ノズルボディ部材に形成した弁シート部に下流側から無圧状態においては弁部材が持つ弾性力の作用でその封鎖弁部分が密着して弁シート部を封鎖し、ウォッシャーポンプが駆動してウォッシャー液が弁シート部分に到達し、このウォッシャー液の水圧が封鎖弁部にかかるとこの封鎖弁部が下流側に変位して弁シート部を開放することによりウォッシャー液の通過を許容すると共に、ウォッシャーポンプの駆動が停止してウォッシャー液の水圧がかからなくなると自身の持つ弾性力による復元作用で弁シート部側に変位して弁シート部を再封鎖することにより、ウォッシャー液をウォッシャーポンプの吐出口と弁シート部間に封止して次回の噴射に備えるように構成して成ることを特徴とするものである。
【０００７】
更に、請求項２に記載の発明においては、車両用ウィンドウォッシャー液噴射ノズルにおいて、内部中心にウォッシャー液が通るボディ側通水路を貫通して形成し、このボディ側通水路の上端出口に弁シート部を形成すると共に、前記弁シート部の外周側に段部を形成し、更にこの段部にノズルボディ側通水溝を設けた弁室を形成して成るノズルボディ部材と、前記弁室内の段部まで収まる嵌合部を形成すると共に、前記ノズルボディ部材の上端面に密着してノズルボディ部材と一体化することができ、更に前記嵌合部の中央から噴射口にかけてウォッシャー液が通るノズル頭部側通水路を形成すると共に、前記ノズルボディ側通水路に連通するノズル頭部側通水溝を形成し、更に前記嵌合部の表面に弁部材固定凹部を形成して成るノズル頭部部材と、前記ノズルボディ部材に形成された弁部材固定凹部に嵌合する固定鍔部を左右水平方向に形成し、この固定鍔部の中央に支持膜を形成し、この支持膜の先端で封鎖弁部を保持し、この封鎖弁部は、前記固定鍔部を前記凹部に嵌合して組み付けた状態において、支持膜の弾性作用により前記弁シート部に下流側から密着し、ウォッシャー液の水圧により下流側に変位して弁シート部を開放し、ウォッシャー液の通過をボディ側通水路→弁シート部→ノズルボディ側通水溝→ノズル頭部側通水溝→ノズル頭部側通水路の流路で許容するように構成して成る弁部材と、から成ることを特徴とするものである。
【０００８】
更に、請求項３に記載の発明においては、請求項１又は２に記載の弁部材は、熱可塑性エラストマーにより成形されていることを特徴とするものである。
【０００９】
【作用】
上記構成のウォッシャー液噴射ノズルについてその作用を説明すると、ウォッシャーポンプが駆動すると、ウォッシャー液タンク内からチューブを経由してノズルボディ部材内のボディ側通水路内にウォッシャー液が到達し、弁シート部に密着している封鎖弁部を水圧により下流側に開放する。この封鎖弁部の開放により、ウォッシャー液はボディ側通水路から弁シート部を通過し、ノズル頭部側通水路を経由して先端のノズル球のノズル孔から勢いよくウインドに向けて噴射する。以上は最初の作用であって、ウォッシャーポンプが停止すると、水圧がなくなり、弁部材の封鎖弁部は支持膜の弾性作用により弁シート部に再密着する。この結果、ウォッシャー液は、ウォッシャーポンプの吐出口とチューブを含む弁シート部間に封止されていて、次回の噴射時には、この封止されていたウォッシャー液が先ず噴射することにより、ウォッシャースイッチＯＮとウォッシャー液の噴射タイミングに時間遅れが発生しないようになっていて、使い勝手を良くしている。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明に係るノズルボディ部材には、中心軸方向へウォッシャー液が通るボディ側通水路が貫通して形成され、下端側にはウォッシャーポンプからのチューブを経て送られてくるウォッシャー液を受ける受水口が形成され、他端部である上端出口には丸く縁取りされた弁シート部が形成されている。さらに弁シート部の外周面には、段部が形成され、この段部の上方には弁室が形成されている。また、前記段部には、弁部材を迂回するように、対称位置にボディ側通水溝が形成されている。
【００１１】
ノズル頭部部材には、下端面にノズルボディ部材側の弁室内に嵌合し、先端面が段部に当接する嵌合部が形成されていると共に、前記嵌合部の中央から他端面へ形成された噴射口にかけてウォッシャー液が通るノズル頭部側通水路が形成されている。又、前記嵌合部には、前記ボディ側通水溝に連通するノズル頭部側通水溝が形成されている。さらに、ノズル頭部の嵌合部には、弁部材に形成した固定鍔部を収めるための固定凹部が形成されていて、このノズル頭部部材とノズルボディ部材は互いに密着して一体化することができる。
【００１２】
弁部材の形状は、前記ノズルボディ部材の固定凹部に嵌合するための固定鍔部を左右水平方向に形成し、前記固定鍔部の中間に可動支持膜を形成し、この支持膜で封鎖弁部を中心部に形成した構成である。そして、この封鎖弁部は、ウォッシャー液の供給圧が発生すると支持膜部分で下流側に変位して弁シート部を開放し、ウォッシャー液の通過を許容する。
上記構成の弁部材には、熱可塑性エラストマーが用いられていて、ノズルボディ部材、ノズル頭部部材を熱可塑性樹脂で成形する時、同じ成形用金型で同時射出成形する事が可能である。
【００１３】
本発明に用いられる熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）は、樹脂成分（硬質相）とゴム成分（軟質相）を混合したもので、高温において、硬質相がやわらかくなり塑性変形し、任意の形をつくり、常温においてゴム成分である軟質相が塑性変形を防止してゴム弾性体として用いられるもので、プラスチック成形機で成形できる高分子材料である。その系列としては、スチレン−ブタジエン系（ＳＢＣ）、ポリオレフィン系（ＴＰＯ）、ポリエステル系（ＴＰＥＥ）、ポリ塩化ビニル系（ＴＰＶＣ）、ポリウレタン系（ＴＰＵ）、ポリアミド系（ＴＰＡＥ）などがあり、自動車関係に多く用いられ、さらに最近は電子・電気・ＯＡ・光学関係にもソフトタッチを得るために多く用いられる様になった。
次に、各図面に基づいて本発明に係るウォッシャー液噴射ノズルの実施例を説明する。
【００１４】
【実施例】
請求項１〜３に記載した発明の実施例を以下に説明する。
図１は、ウォッシャー液噴射ノズル１００の縦断側面図、図２は、縦断正面図、図３は、実施例に用いる弁部材４０で（Ａ）は平面図、（Ｂ）は側面図、（Ｃ）は（Ａ）におけるＡ−Ａ´線断面図、図４（Ａ）はノズル頭部部材を下方から見た状態の説明図、（Ｂ）はノズルボディ部材を上方から見た説明図、図５は噴射ノズルの構成部品の分解説明図、図６は弁部材４０の封鎖弁部４３がウォッシャ液の水圧により弁シート部２１から離脱した様子を現すウォッシャー液噴射ノズル１００の縦断側面図である。
【００１５】
まず、図１〜図５によりウォッシャー液噴射ノズル１００の構造について説明する。ウォッシャー液噴射ノズル１００は、主な部品構成として、ノズルボディ部材２０、ノズル頭部部材３０、弁部材４０からなり、ノズルボディ部材２０とノズル頭部部材３０はＡＢＳ樹脂（ダイセル化学工業株式会社 ＳＥＲ−２０）を用いて成形し、弁部材４０は、熱可塑性エラストマーのポリエステル系である＃４０４７（東レ・デュポン株式会社 ハイトレル）を用いて成形した。
【００１６】
ノズルボディ部材２０には、中心軸方向へウォッシャー液が通るボディー側通水路２２が貫通して形成され、下端部にはウォッシャーポンプと接続したチューブからウォッシャー液を受ける受水口２３が形成されている。
一方、ボディー側通水路２２の上端出口２４の周囲縁には、弁シート部２１が形成されていると共に、弁シート部２１の外周面には、段部２５が形成され、更にこの段部２５には、ボディ側通水溝２６、２６ａが弁シート部２１を間にして対称位置に形成されている。更に、この弁シート部２１と段部２５をとり囲むように、弁室２７が形成されている。
【００１７】
ノズル頭部部材３０においては、下端面にノズルボディ部材２０側の弁室２７内の段部２５に当接するまで嵌合できる嵌合部３１が形成され、この嵌合部３１の先端面の中央には、ウォッシャー液入口３２が形成され、このウォッシャ液入口３２には、ノズル頭部部材３０内を通り、噴射口３６に向うノズル頭部側通水路３７が形成されている。
【００１８】
そして、上記嵌合部３１の先端面には、ウォッシャ液入口３２を間にして対称位置に後述する弁部材４０の固定鍔部４１、４１ａが収まる固定凹部３８、３８ａが形成されている。更に、この固定凹部３８、３８ａから９０°変位した位置には、前記ノズルボディ側通水溝２６、２６ａに対向して連通するノズル頭部側通水溝３９、３９ａが形成されている。更に、ノズル頭部部材３０のノズル頭部側通水路３７の噴射口３６には、噴射孔５１を持つノズルチップ５０が嵌合して内設されている。
【００１９】
弁部材４０について、図３及び図５を用いて更に詳細に説明すると、弁部材４０は、ノズル頭部部材３０の固定凹部３８、３８ａに嵌合するための固定鍔部４１、４１ａを水平方向に形成し、この固定鍔部４１、４１ａの中間に支持膜４２を形成し、この支持膜４２で封鎖弁部４３を支持しており、全体は一体成形されている。この弁部材４０は、その水平方向に突出した固定鍔部４１、４１ａがノズル頭部部材３０側の固定凹部３８、３８ａに収まり、ノズルボディ部材２０側の段部２５間において図１、図２に示すように、挟むようにして組み付けられている。
弁部材４０の材料としては、熱可塑性エラストマーのポリエステル系である＃４０４７（東レ・デュポン株式会社 ハイトレル）が用いられており、伸び率は６００と高く、ゴムと同様の弾性をもっている。
【００２０】
封鎖弁部４３は、支持膜４２の弾性作用で通常弁シート部２１に下流側から密着しているが、図６に示す様に、ボディー側通水路２２のウォッシャー液に供給圧が発生すると、この水圧で下流側に変位して封鎖弁部４３が弁シート部２１から離脱し、弁シート部２１が開放される。この結果、ウォッシャー液は、ボディー側通水路２２→上端出口２４→弁シート部２１→ボディー側通水溝２６、２６ａ→ノズル頭部側通水溝３９、３９ａ→ノズル頭部側通水路３７→ノズルチップ５０を経由してウインドへ向けて噴射する。水圧が無くなると、封鎖弁部４３は、支持膜４２の弾性作用により弁シート部２１を封鎖し、ウォッシャー液の逆流を押さえる。
【００２１】
以上説明した構造からなるノズルボディ部材２０、ノズル頭部部材３０、弁部材４０を用いてウォッシャー液噴射ノズル１００を組み立てる方法は、インサート射出成形により行うことができるが、さらに、いずれも射出成形可能な構造であり、そして、成形材料を用いているため、例えば、金型の可動駒を移動して複数の成形品を一体に射出成形できる金型を用いることにより、成形とその組立てを自動化することができる。まず、ノズルボディ部材２０、ノズル頭部部材３０、弁部材４０を個別に同一金型で同時成形する。次に、可動駒を回転させて弁部材４０をノズルボディ部材２０に組み込んだ後、さらに回転させてノズルボディ部材２０とノズル頭部部材３０を突き合わせ、この接合部周囲に溶融樹脂を充填させることにより、ノズルボディ部材２０とノズル頭部部材３０を連結固定する。この結果、成形用金型内において、完成したウォッシャー液用ノズル１００を得ることができる。
【００２２】
【発明の効果】
本発明の車両用ウィンドウォッシャー液噴射ノズルは、以上説明した様に、全ての構成部品を射出成形可能な部品からなる構造としたことにより、次の効果を得ることができる。
ａ．構成する全ての部品が射出成形可能であるため、１つの射出成形用金型で同時に成形し、且つ同じ金型内で組み立てもできることから、組立の自動化が図
れる。
ｂ．構成する全ての部品を射出成形し、同時に自動組立てが可能であることから
、生産性が飛躍的に向上し、低コストにより大量生産が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】ウォッシャー液噴射ノズルの縦断側面図。
【図２】ウォッシャー液噴射ノズルの縦断正面図。
【図３】（Ａ）は弁部材の平面図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）はＡ−Ａ´線断面図。
【図４】（Ａ）はノズル頭部部材を下方から見た説明図、（Ｂ）はノズルボディ部材を上方から見た説明図。
【図５】弁部材の組込み部分の分解斜視図であって、（Ａ）はノズルボディ部材、（Ｂ）は弁部材、（Ｂ´）は弁部材の封鎖弁部が下流側に変位した状態、（Ｃ）はノズル頭部部材の説明図。
【図６】弁部材の封鎖弁部が開放してウォッシャー液が噴射している状態の説明図。
【図７】従来の車両用ウォッシャー液噴射ノズルの説明図。
【符号の説明】
２０ ノズルボディ部材
２１ 弁シート部
２４ 上端出口
２５ 段部
２７ 弁室
３０ ノズル頭部部材
３１ 嵌合部
３８、３８ａ 固定凹部
３６ 噴射口
４０ 弁部材
４１、４１ａ 固定鍔部
４２ 支持膜
４３ 封鎖弁部
５０ ノズルチップ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a window washer liquid injection nozzle for a vehicle that injects a washer liquid toward a window glass in order to remove dust and mud attached to a window glass of an automobile, and more particularly, to a window washer liquid injection for a vehicle. By molding a closed body (check valve) that seals a part of the water passage in the nozzle using an elastic member that can be injection-molded, it is possible to integrally mold parts and automatically assemble them in the injection mold. The present invention relates to a vehicle window washer liquid injection nozzle configured as described above.
[0002]
[Prior art]
As a conventional vehicle window washer liquid injection nozzle (hereinafter referred to as "washer liquid injection nozzle"), one having a structure as shown in FIG. 7 is generally used.
7, the nozzle body 1 is formed at both ends thereof with an inlet 2 for introducing a washer liquid sent from a washer pump and an outlet 3 for ejecting the washer liquid. A washer liquid passage 4 is formed between the inlet 2 and the injection port 3. A nozzle tip 5 is fitted to an end of the washer liquid passage 4 near the tip of the injection port 3, and a nozzle hole 6 for injecting a washer liquid is provided through the center of the nozzle tip 5. I have.
[0003]
A ball-shaped closing valve (check valve) 7 for sealing the inlet 2 is incorporated into the washer liquid passage 4 on the side of the inlet 2. A spring 9 whose rear end is locked by a step 8 formed around the washer liquid passage 4 is accommodated in the washer liquid passage 4. The spring 9 moves the valve body 7 in the direction of the inlet 2 by its front end. It is urged to be a check valve. A valve seat member 10 is fitted on the inlet 2 side in the washer liquid passage 4. An introduction port 12 for introducing a washer fluid is formed through the center of the valve seat member 10, and a valve seat 11 is formed at the rear end of the introduction section 12.
[0004]
The above is the structure of the typical washer liquid injection nozzle, and there are various other washer liquid injection nozzles. However, a basic operation of closing a part of the washer liquid passage 4 with the urging force of the spring 9 is used. The structure is all common.
However, when assembling the washer liquid injection nozzle, since the spherical closing valve 7 and the spring 9 are small components, automatic assembly is difficult, and as a result, the assembly is often dependent on manual work. For this reason, since a single automobile is usually provided with two or three washer liquid injection nozzles, the number thereof is enormous, and automation of assembly has been strongly demanded.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been proposed in view of the above points, and does not use a metal spring or a spherical closing valve, but uses an injection-moldable material for the closing valve. It is an object of the present invention to provide a washer liquid injection nozzle that can be simultaneously molded and automatically assembled in a mold that has been injection molded.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, in the vehicle window washer liquid injection nozzle, the valve seat portion formed on the nozzle body member has an elastic force which the valve member has when there is no pressure from the downstream side. The sealing valve portion is brought into close contact with the valve seat portion to close the valve seat portion, the washer pump is driven, the washer fluid reaches the valve seat portion, and when the water pressure of the washer fluid is applied to the sealing valve portion, the closing valve portion is closed. Is displaced to the downstream side to open the valve seat to allow the passage of the washer fluid, and when the washer pump stops operating and the water pressure of the washer fluid stops being applied, the elasticity of the valve itself restores By displacing to the valve seat side and resealing the valve seat, the washer fluid flows between the discharge port of the washer pump and the valve seat. Sealed and is characterized in that comprising configured to prepare for the next injection.
[0007]
Furthermore, in the invention according to claim 2, in the vehicle window washer liquid injection nozzle, the body-side water passage through which the washer liquid passes is formed at the center of the inside, and a valve seat is provided at an upper end outlet of the body-side water passage. A nozzle body member formed by forming a step portion on the outer peripheral side of the valve seat portion, and further forming a valve chamber provided with a nozzle body-side water passage groove in the step portion; A nozzle that forms a fitting portion that fits into the step portion, can be integrated with the nozzle body member by being in close contact with the upper end surface of the nozzle body member, and further has a nozzle through which washer liquid passes from the center of the fitting portion to the injection port. A nozzle head having a head side water passage formed therein, a nozzle head side water passage groove communicating with the nozzle body side water passage formed, and a valve member fixing recess formed on a surface of the fitting portion; A member and a fixed flange portion that fits into the valve member fixing concave portion formed in the nozzle body member are formed in the left-right horizontal direction, a support film is formed at the center of the fixed flange portion, and the front end of the support film is closed. The valve portion is held, and in a state where the fixed flange portion is fitted to the concave portion and assembled, the sealing valve portion is brought into close contact with the valve seat portion from the downstream side by the elastic action of the support film, and the water pressure of the washer liquid is increased. The valve seat is displaced to the downstream side to open the valve seat, and the passage of the washer fluid is performed through the body side water passage → valve seat → nozzle body side water passage → nozzle head side water passage → nozzle head side water passage. And a valve member configured to be allowed in the flow path.
[0008]
Further, in the invention according to claim 3, the valve member according to claim 1 or 2 is characterized by being formed of a thermoplastic elastomer.
[0009]
[Action]
The operation of the washer liquid injection nozzle having the above configuration will be described. When the washer pump is driven, the washer liquid reaches the body-side water passage in the nozzle body member from the washer liquid tank via the tube, and the valve seat portion. The sealing valve part which is in close contact with is opened downstream by water pressure. With the opening of the closing valve portion, the washer liquid passes through the valve seat portion from the body-side water passage, and is vigorously jetted toward the window from the nozzle hole of the tip nozzle ball via the nozzle head-side water passage. The above is the first operation. When the washer pump is stopped, the water pressure is lost, and the closing valve portion of the valve member comes into close contact with the valve seat portion by the elasticity of the supporting film. As a result, the washer liquid is sealed between the discharge port of the washer pump and the valve seat portion including the tube, and at the next injection, the washer liquid that has been sealed is first jetted to turn on the washer switch. There is no time lag between the injection timing of the washer liquid and that, and the usability is improved.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the nozzle body member according to the present invention, a body-side water passage through which the washer fluid passes in the central axis direction is formed to penetrate therethrough, and a water receiving port for receiving the washer fluid sent through a tube from the washer pump at a lower end side. Is formed, and a valve seat portion which is rounded off is formed at an upper end outlet which is the other end. Further, a step portion is formed on the outer peripheral surface of the valve seat portion, and a valve chamber is formed above the step portion. In addition, a body-side water passage groove is formed in the step portion at a symmetrical position so as to bypass the valve member.
[0011]
In the nozzle head member, a fitting portion is formed on the lower end surface of the fitting portion, which fits into the valve chamber on the nozzle body member side, and the leading end surface contacts the stepped portion. A nozzle head side water passage through which the washer liquid passes is formed over the formed injection port. Further, the fitting portion is formed with a nozzle head side water passage groove communicating with the body side water passage groove. Further, a fixing recess for accommodating a fixing flange formed on the valve member is formed in the fitting portion of the nozzle head, and the nozzle head member and the nozzle body member are tightly integrated with each other. Can be.
[0012]
The shape of the valve member is such that a fixed flange portion for fitting into the fixed concave portion of the nozzle body member is formed in the left and right horizontal direction, and a movable supporting film is formed in the middle of the fixed flange portion. This is a configuration in which the portion is formed at the center. When the supply pressure of the washer fluid is generated, the closing valve is displaced downstream at the support membrane to open the valve seat and allow the washer fluid to pass therethrough.
A thermoplastic elastomer is used for the valve member having the above configuration, and when the nozzle body member and the nozzle head member are molded with a thermoplastic resin, they can be simultaneously injection-molded with the same molding die.
[0013]
The thermoplastic elastomer (TPE) used in the present invention is a mixture of a resin component (hard phase) and a rubber component (soft phase). At a high temperature, the hard phase becomes soft and plastically deforms to form an arbitrary shape. The soft phase, which is a rubber component at room temperature, is used as a rubber elastic body by preventing plastic deformation, and is a polymer material that can be molded by a plastic molding machine. The series includes styrene-butadiene (SBC), polyolefin (TPO), polyester (TPEE), polyvinyl chloride (TPVC), polyurethane (TPU) and polyamide (TPAE). In recent years, it has been widely used in electronic, electrical, OA, and optical fields to obtain a soft touch.
Next, an embodiment of the washer liquid injection nozzle according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0014]
【Example】
An embodiment of the invention described in claims 1 to 3 will be described below.
1 is a vertical side view of the washer liquid injection nozzle 100, FIG. 2 is a vertical front view, FIG. 3 is a valve member 40 used in the embodiment, (A) is a plan view, (B) is a side view, and (C) ) Is a cross-sectional view taken along the line AA ′ in (A), FIG. 4A is an explanatory view of a state where the nozzle head member is viewed from below, and FIG. 4B is an explanatory view of the nozzle body member viewed from above. FIG. 5 is an exploded view of components of the injection nozzle, and FIG. 6 is a vertical sectional side view of the washer liquid injection nozzle 100 showing a state in which the closing valve portion 43 of the valve member 40 is separated from the valve seat portion 21 by the pressure of the washer liquid. .
[0015]
First, the structure of the washer liquid injection nozzle 100 will be described with reference to FIGS. The washer liquid injection nozzle 100 includes, as main components, a nozzle body member 20, a nozzle head member 30, and a valve member 40, and the nozzle body member 20 and the nozzle head member 30 are made of ABS resin (SERIES, Daicel Chemical Industries, Ltd.). -20), and the valve member 40 was molded using # 4047 (Hytrel, Toray DuPont), which is a polyester type thermoplastic elastomer.
[0016]
The nozzle body member 20 has a body-side water passage 22 through which the washer fluid passes in the center axis direction, and a water receiving port 23 for receiving the washer fluid from a tube connected to the washer pump is formed at the lower end. .
On the other hand, a valve seat portion 21 is formed at a peripheral edge of an upper end outlet 24 of the body-side water passage 22, and a step portion 25 is formed on an outer peripheral surface of the valve seat portion 21. , Body side water passage grooves 26, 26a are formed at symmetrical positions with the valve seat portion 21 interposed therebetween. Further, a valve chamber 27 is formed so as to surround the valve seat portion 21 and the step portion 25.
[0017]
In the nozzle head member 30, a fitting portion 31 is formed at the lower end surface of the nozzle head member 30 so that the fitting portion 31 can be fitted until it comes into contact with the step portion 25 in the valve chamber 27 on the nozzle body member 20 side. Is formed with a washer liquid inlet 32, and at the washer liquid inlet 32, there is formed a nozzle head side water passage 37 that passes through the inside of the nozzle head member 30 and faces the injection port 36.
[0018]
Further, fixed concave portions 38, 38a in which fixed flange portions 41, 41a of a valve member 40, which will be described later, fit are formed symmetrically with respect to the washer liquid inlet 32, at the distal end surface of the fitting portion 31. Further, at the position displaced by 90 ° from the fixing recesses 38, 38a, nozzle head side water grooves 39, 39a communicating with the nozzle body side water grooves 26, 26a are formed. Further, a nozzle tip 50 having an injection hole 51 is fitted inside the injection port 36 of the nozzle head side water passage 37 of the nozzle head member 30.
[0019]
The valve member 40 will be described in more detail with reference to FIG. 3 and FIG. 5. The valve member 40 has horizontal fixing flanges 41 and 41 a for fitting into the fixing concave portions 38 and 38 a of the nozzle head member 30. The supporting film 42 is formed between the fixed flanges 41 and 41a, and the closing film 43 is supported by the supporting film 42. The whole is integrally formed. In the valve member 40, the fixed flange portions 41, 41a protruding in the horizontal direction are accommodated in the fixed concave portions 38, 38a on the nozzle head member 30 side, and between the stepped portions 25 on the nozzle body member 20 side, FIGS. As shown in FIG.
As a material of the valve member 40, # 4047 (Hytrel, Toray DuPont), which is a polyester type thermoplastic elastomer, is used. The elongation is as high as 600 and has elasticity similar to that of rubber.
[0020]
The closing valve portion 43 is normally in close contact with the valve seat portion 21 from the downstream side by the elastic action of the support film 42. However, as shown in FIG. 6, when a supply pressure is generated in the washer fluid in the body-side water passage 22, With this water pressure, the valve is displaced downstream and the closing valve portion 43 is separated from the valve seat portion 21, and the valve seat portion 21 is opened. As a result, the washer fluid flows from the body side water passage 22 → the upper end outlet 24 → the valve seat 21 → the body side water passage grooves 26, 26a → the nozzle head side water passage grooves 39, 39a → the nozzle head side water passage 37 → A jet is directed toward the window via the nozzle tip 50. When the water pressure disappears, the closing valve 43 closes the valve seat 21 by the elastic action of the support film 42 and suppresses the backflow of the washer liquid.
[0021]
The method of assembling the washer liquid injection nozzle 100 using the nozzle body member 20, the nozzle head member 30, and the valve member 40 having the above-described structure can be performed by insert injection molding. Since the molding material is used and the molding material is used, the molding and its assembly are automated by using, for example, a mold capable of moving the movable piece of the mold and integrally molding a plurality of molded products. be able to. First, the nozzle body member 20, the nozzle head member 30, and the valve member 40 are individually and simultaneously molded in the same mold. Next, the movable piece is rotated to incorporate the valve member 40 into the nozzle body member 20, and then further rotated to abut the nozzle body member 20 and the nozzle head member 30 to fill the molten resin around the joint. Thereby, the nozzle body member 20 and the nozzle head member 30 are connected and fixed. As a result, a completed washer liquid nozzle 100 can be obtained in the molding die.
[0022]
【The invention's effect】
As described above, the vehicle window washer liquid injection nozzle of the present invention has the following effects by employing a structure in which all components are made of injection-moldable parts.
a. Since all constituent parts can be injection-molded, they can be molded simultaneously with one injection molding die and assembled in the same die, so that the assembly can be automated.
b. Since all constituent parts can be injection-molded and automatically assembled at the same time, productivity is dramatically improved, and mass production is possible at low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a vertical sectional side view of a washer liquid injection nozzle.
FIG. 2 is a vertical sectional front view of a washer liquid injection nozzle.
3A is a plan view of a valve member, FIG. 3B is a front view, and FIG. 3C is a cross-sectional view taken along line AA ′.
FIG. 4A is an explanatory view of a nozzle head member viewed from below, and FIG. 4B is an explanatory view of a nozzle body member viewed from above.
FIG. 5 is an exploded perspective view of an assembled portion of the valve member, wherein (A) is a nozzle body member, (B) is a valve member, and (B ′) is a state in which a closing valve portion of the valve member is displaced downstream. (C) is an explanatory view of a nozzle head member.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a state in which a closing valve portion of a valve member is opened and a washer liquid is being injected.
FIG. 7 is an explanatory view of a conventional vehicle washer liquid injection nozzle.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 20 nozzle body member 21 valve seat portion 24 upper end outlet 25 step portion 27 valve chamber 30 nozzle head member 31 fitting portion 38, 38a fixing concave portion 36 injection port 40 valve member 41, 41a fixing flange portion 42 supporting film 43 closing valve portion 50 nozzle tip
