JP2004048753A - Sector antenna device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指向性を有するセクタを形成して当該セクタの移動局と無線通信するセクタアンテナ装置に関し、特に、移動局との通信状況に応じてセクタの指向性を変化させるセクタアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車電話システムや携帯電話システム(セルラシステム)等では基地局と移動局(ユーザ)との間で無線通信することが行われている。このようなシステムでは、通信方式として多元接続方式(multiple access)を用いることにより基地局と複数の移動局との間で通信を行っており、代表的な多元接続方式として、時間をチャネル毎に分割するTDMA(Time Division Multiple Access)方式や、周波数をチャネル毎に分割するFDMA(Frequency Division Multiple Access)方式や、符号をチャネル毎に分割するCDMA(Code Division Multiple Access)方式が知られている。
【0003】
このような通信方式を用いて基地局と移動局との間で無線通信を行う場合には、無線周波数の利用効率を向上させることが要求され、このような要求を実現する構成として例えばセルのセクタ化が知られている。ここで、セルとは1つの基地局がカバーする(無線通信する)サービスエリアのことであり、セクタとはセルを複数のエリアに分割した場合の各エリアのことである。セルのセクタ化を実施することにより、同一チャネル間干渉を低減させることができ、これにより通信容量を大きくすることができる。
【0004】
上記したセクタ構成を実現する方法としては、例えば指向性を有するセクタアンテナを基地局に備える方法が知られており、この場合のセクタ構成の一例を図10を用いて示す。
同図には、セクタ数を6とした場合の基地局におけるセクタ構成例を示してあり、同図に示されるように基地局では、一点(円の中心点)の周りに6本のアンテナ21を放射状に配置し、これら各アンテナ21の開口角が例えば等分されるように各アンテナ21の周囲に反射板22を設けてある。
【0005】
上記の構成により、それぞれのアンテナ21は反射板22によって隣接したアンテナ21から空間的に仕切られ、これにより、各アンテナ21毎に送受信信号の指向性が実現されている。また、上記のように開口角を等分した場合には各アンテナ21毎に形成されるセクタ(“セクタ1”〜“セクタ6”)が上記一点を中心として臨む角度は60度(360度/6)となり、干渉量を1/6に抑えることができる。
なお、上記ではセクタ数を6とした場合を示したが、一般に、1つのセルをL(Lは複数)個のセクタに分割する場合には、各セクタの臨む角度は360度/Lに固定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような基地局のセクタ構成では、各セクタが固定されていたため、例えば多数の移動局がそれぞれ移動すること等により変化する種々な通信状況に応じてセクタの指向性を変化させるといったことができず、このため、移動局との通信状況によっては無線通信を効率よく行うことができない場合があるといった不具合があった。
【0007】
ここで、上記した不具合の具体例を示す。
例えば通信方式としてTDMA方式やFDMA方式が用いられる場合には、基地局が1つのセクタにより同時に無線通信することが可能な移動局の最大数(1セクタ当たりの最大許容多元接続数)は一般に(1セル当たりの最大許容多元接続数)/(セクタ数)といった数に限定されてしまうため、1つのセクタに多数の移動局が集中して1セクタ当たりの最大許容多元接続数を超えてしまうと、セル全体としては1セル当たりの最大許容多元接続数に達していないにもかかわらず、無線通信することができない移動局が発生してしまう(すなわち、呼損が発生してしまう)といった不具合があった。
【0008】
また、例えば通信方式としてCDMA方式が用いられる場合には、各移動局にはそれぞれ異なる符号が割り当てられることから1つのセクタに多数の移動局が集中しても基地局と移動局との無線通信が全く不可能となってしまうことはないが、全ての移動局が同じ周波数帯域や同じ時間を共有して基地局と無線通信を行うため、各セクタにおける無線通信の品質は当該セクタの移動局数に依存する傾向にあり、このため、例えば1つのセクタに多数の移動局が集中してしまうと、当該セクタの移動局と基地局との通信品質が悪くなり、基地局が移動局から受信する信号の誤り率が要求される程度よりも悪くなってしまうといった不具合があった。
【0009】
なお、基地局が例えば上記図10に示したセクタアンテナの反射板22の角度を変化させて各セクタの指向性を変化させることにより各セクタの移動局数を同数程度に保つといった構成も考えられるが、このような反射板2の制御では、反射板22によるビーム(信号)の反射角が変化してセクタの形状が変形してしまい、所望のビーム形状やアンテナゲインがうまく得られないことが多いといった問題があった。このため、このような反射板22の制御では、基地局から移動局への下り通信及び移動局から基地局への上り通信の両方において、同一チャネル干渉が大きくなり、通信品質が劣化してしまうといった不具合があり、実用化には向かなかった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、指向性を有するセクタを形成して当該セクタの移動局と無線通信するに際して、移動局との通信状況に応じてセクタの指向性を変化させることにより、移動局との無線通信を効率化することができるセクタアンテナ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るセクタアンテナ装置では、複数のアンテナを備え、次のようにして指向性を有するセクタを形成して当該セクタの移動局と無線通信する。
すなわち、制御手段が移動局との通信状況に応じて調整手段を制御することにより、調整手段が上記した複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらのアンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させる。
【0012】
従って、セクタアンテナ装置では、移動局との通信状況に応じてセクタの指向性を変化させて無線通信を行うことができ、これにより、種々な通信状況に対応して移動局との無線通信の効率化を図ることができる。
なお、セクタの指向性を変化させる仕方としては、例えばセクタの大きさを変化させる仕方や、セクタの大きさを一定に保ちながら当該セクタの向きを変化させる仕方や、また、セクタの大きさと向きとを共に変化させる仕方等がある。
【0013】
上記した制御の具体例として、本発明に係るセクタアンテナ装置では、移動局数検出手段がセクタの移動局数を検出し、上記した制御手段がセクタの移動局数が最大許容数を超えた場合に当該セクタの指向性を変化させることにより当該セクタの移動局数を当該最大許容数以下に減少させる。
ここで、最大許容数とは、例えば通信方式としてTDMA方式やFDMA方式が用いられる場合には1セクタ当たりの最大許容多元接続数のことを言い、また、例えば通信方式としてCDMA方式が用いられる場合には要求される通信品質(許容誤り率)を確保することができる1セクタ当たりの最大の移動局数のことを言う。
【0014】
なお、一般に、TDMA方式は時間をチャネル数で分割して各チャネル(各移動局)に独占する時間を与える方式であり、同様に、FDMA方式は周波数をチャネル数で分割して各チャネル(各移動局)に独占する周波数を与える方式であるため、これらの方式では例えば1セクタ当たりのチャネル数が当該セクタの最大許容多元接続数となる。また、これらの方式では、各移動局が時間や周波数を独占するため、セクタの移動局数が当該セクタにおける無線通信の品質に影響を与えてしまうことはほとんどない。
【0015】
また、一般に、CDMA方式は符号をチャネル数で分割して各チャネル(各移動局)に独占する符号を与える方式であるため、上記したように通信品質の劣化を考慮しなければ最大許容数は無限(但し、実際には例えば符号の種類数に制限される)ともなり得るが、通信品質を確保するといった要求から最大許容数が設定される。すなわち、この方式では、通常、セクタの移動局数が多くなるに従って当該セクタにおける通信品質が悪くなる傾向があるため、このような通信品質を要求される程度に保つことが可能な最大許容数を設定しておくことが行われる。
【0016】
従って、例えばTDMA方式やFDMA方式が用いられる場合には、或るセクタの移動局数が最大許容数を超えてしまった場合であっても、本制御態様によって当該セクタの移動局数を最大許容数以下に減少させる一方、当該セクタから外れてしまった移動局を他のセクタでカバーするようにすることにより、最大許容数の制限に起因して無線通信することができなくなってしまう移動局が発生してしまうのを抑制することができる。
また、例えばCDMA方式が用いられる場合には、本制御態様によってセクタの移動局数を最大許容数以下に保つことにより、当該セクタの移動局との通信品質を保障することができる。
【0017】
また、具体例として、本発明に係るセクタアンテナ装置では、上記した調整手段を複数備えて各調整手段毎にセクタを形成し、移動局数検出手段が各セクタの移動局数を検出し、上記した制御手段が調整手段を制御することによりセクタ間の移動局数の差を減少させる。
【0018】
従って、例えばTDMA方式やFDMA方式が用いられる場合には、セクタ間の移動局数の差を減少させることにより各セクタの移動局数を同数程度に保つことができ、これにより、例えばセル全体としては1セル当たりの最大許容多元接続数未満であるにもかかわらずいずれかのセクタの移動局数が1セクタ当たりの最大許容多元接続数を超えてしまって通信不可能な移動局が発生してしまうといったことが生じるのを抑制することができる。
【0019】
また、例えばCDMA方式が用いられる場合には、上記と同様に各セクタの移動局数を同数程度に保つことによって各セクタにおける通信品質を同程度に保つことができ、これにより、いずれかのセクタのみに移動局が集中して当該セクタにおける通信品質が悪くなってしまうといった状況が発生してしまうのを回避することができる。
【0020】
また、具体例として、本発明に係るセクタアンテナ装置では、移動局との通信方式としてCDMA方式を用い、上記した調整手段を複数備えて各調整手段毎にセクタを形成し、SIR(Signal power to Interference Ratio:信号電力対干渉電力比)検出手段が各セクタの移動局からの受信信号電力対干渉電力比を検出し、上記した制御手段が調整手段を制御することによりセクタ間の受信信号電力対干渉電力比の差を減少させる。なお、CDMA方式を用いた無線通信では、一般に、受信信号電力対干渉電力比が大きいほど通信品質がよいといった傾向がある。
【0021】
従って、本制御態様によって移動局からセクタアンテナ装置への上り通信における信号電力対干渉電力比のセクタ間での差を減少させることにより、例えば各セクタにおける通信品質を同程度に保つことができ、これにより、いずれかのセクタのみの受信信号電力対干渉電力比が大きくなって当該セクタにおける通信品質が悪くなってしまうといった状況が発生してしまうのを回避することができる。
【0022】
また、具体例として、本発明に係るセクタアンテナ装置では、移動局との通信方式としてCDMA方式を用い、上記した調整手段を複数備えて各調整手段毎にセクタを形成し、誤り率検出手段が各セクタの移動局からの受信信号の誤り率を検出し、上記した制御手段が調整手段を制御することによりセクタ間の誤り率の差を減少させる。
【0023】
従って、本制御態様によって例えば移動局からセクタアンテナ装置への上り通信におけるビット誤り率やフレーム誤り率のセクタ間での差を減少させることにより、各セクタにおける通信品質を同程度に保つことができ、これにより、いずれかのセクタのみのビット誤り率等が大きくなって当該セクタにおける通信品質が悪くなってしまうといった状況が発生してしまうのを回避することができる。
【0024】
なお、以上では、CDMA方式を用いた場合にセクタの移動局数、或いは受信信号電力対干渉電力比、或いは受信誤り率に基づいてセクタの指向性を変化させて各セクタにおける通信品質を同程度に保つ態様を示したが、通常、受信誤り率に基づく制御を行うのが最も直接的に通信品質を調整することができて好ましい。しかしながら、実際の装置を構築する場合には一般に受信信号電力対干渉電力比に基づく制御の方が受信誤り率に基づく制御に比べて簡易なため、受信信号電力対干渉電力比に基づく制御を採用するのが好ましい場合もあり、この場合においても、受信誤り率に基づく制御の場合とほぼ同様な精度で通信品質を調整することができる。また、子局数に基づく制御についても同様に、このような制御を採用するのが好ましい場合もあり、この場合においても、受信誤り率に基づく制御の場合と大体同じ精度で通信品質を調整することができる。
【0025】
ここで、本発明により電気信号の振幅及び位相を調整する仕方の具体例を示しておく。上記したように、本発明では、複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することにより、これらのアンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させる。なお、複数のアンテナに印加される電気信号とは、例えば無線送信の場合にはこれら複数のアンテナから無線信号を放射させるために当該アンテナに印加される電流信号等のことであり、また、無線受信の場合には移動局から無線送信された信号が発生させる電磁界によってこれら複数のアンテナに印加される電流信号等のことである。
【0026】
具体例として、「アレーアンテナを用いた可変ゾーン構成システムの基礎的検討」(久保田、岩間、横山、信学技報RCS95−76、p.53〜p.58、1995年9月)には、円状に配置された複数のアンテナ(円状配置アレーアンテナ)に印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することで当該アンテナにより所望のセクタを形成する仕方の例が記載されており、この例を説明する。
【0027】
まず、原点から半径aの円周上に(2M)本のアンテナを等角度間隔で配置した円状配置アレーアンテナについて、当該原点を中心とした各アンテナのφ=0軸からの角度をθm(m=(−M)〜(M−1)であり、それぞれ各アンテナに対応している)とする。ここで、φ=0軸は、後述する図11に例示される(2M)=8の場合と同様に、M本のアンテナのφと残りのM本のアンテナのφとがそれぞれ対称となるように定められている。
【0028】
ここで、図11には、上記した円状配置アレーアンテナの具体例として、(2M)=8とした場合の円状配置8素子アレーアンテナの構成例を示してあり、この円状配置8素子アレーアンテナは、8本のアンテナZ1〜Z8を円周上に等角度間隔(45度間隔)で配置して構成されている。また、φ=0軸はアンテナZ1とアンテナZ8との中点及びアンテナZ4とアンテナZ5との中点を通るように定められており、4本のアンテナZ1〜Z4のφと残りの4本のアンテナZ8〜Z5のφとがそれぞれ対称(正負が逆)となっている。
【0029】
以下では、再び、アンテナの総数が(2M)本であるとして説明を行う。
例えばk=(2π/λ)とすると(λは波長)、φ方向の放射電界E(φ)は、各アンテナに印加される電流の振幅成分A’m及び位相成分δmを用いて式1のように示される。なお、式1中のjは複素数部分を表している。
【0030】
【数1】
【0031】
ここで、A’m・exp(jδm)を複素数Amで置き換え、このAmをパラメータとすると、上記した放射電界E(φ)は式2のように示される。
【0032】
【数2】
【0033】
一方、(2N+1)本のアンテナを直線状に等間隔で配置した直線状配置アレーアンテナについて、これら複数のアンテナを配置した直線の方向をφ=0の方向としてφ=0軸を定め、上記図11に示した場合と同様に、当該φ=0軸から半時計回りの方向をφの正の方向であるとする。この場合に、直線状配置アレーアンテナにより生成されるφ方向の放射電界E0(φ)は式3のように示される。なお、Bn(n=−N〜Nであり、それぞれ各アンテナに対応している)は各アンテナに対応したパラメータである。
【0034】
【数3】
【0035】
ここで、上記式3は、Nを無限大(∞)に近づけるとφに関するフーリエ(Four
ier)級数となり、例えばサンプル数を有限で打ち切ってしまうと細かい部分の補間はできなくなるが、近似的に基となる関数を表現することは可能である。このため、直線状配置アレーアンテナでは、式4に示すBnをn番目のアンテナのパラメータとして用いることにより、所望の放射電界E0(φ)を実現するためのパラメータBnを推定して算出することができる。
【0036】
【数4】
【0037】
次に、上記式2に示した放射電界E(φ)と上記式3に示した放射電界E0(φ)とが等しいと仮定することにより、上記した円状配置アレーアンテナが生成する電界パターンを上記した直線状配置アレーアンテナが生成する電界パターンと同様のものとする場合を考える。上記式2の右辺と上記式3の右辺とが等しいと仮定すると、例えば−π≦φ≦πの範囲において式5が得られる。
【0038】
【数5】
【0039】
ここで、上記式5を判り易くするため、μ=(m+1/2)として置き換え、パラメータをAμとすると、上記式5は式6のように変形される。
【0040】
【数6】
【0041】
また、ψ=(φ−2μπ/2M)として置き換え、上記式6の左辺を上記式4のE0(φ)に代入すると、式7及び式8が得られる。
【0042】
【数7】
【0043】
【数8】
【0044】
ここで、一般に、クロネッカーのデルタ(Kronecker’s Delta)δμμ’を用いると、式9に示す等式が成立する。なお、このデルタは、μ≠μ’の場合にδμμ’=0となり、μ=μ’の場合にδμμ’=1となる記号である。
【0045】
【数9】
【0046】
上記した直線状配置アレーアンテナのアンテナ数(2N+1)が上記した円状配置アレーアンテナのアンテナ数(2M)より1本多いとすると、M=Nとなり、上記式7は式10のように変形される。
【0047】
【数10】
【0048】
そして、上記式10に上記式9を適用して整理すると、式11に示すようにパラメータAμを得ることができる。
【0049】
【数11】
【0050】
以上に示されるように、上記した円状配置アレーアンテナでは、各アンテナに印加される電流の振幅成分A’m及び位相成分δmを調整して、上記式11に示されるパラメータAμを調整することにより、これら複数のアンテナにより合成されるセクタの指向性のパターン(すなわち、放射電界E(φ))を種々なものに変化させることができる。
【0051】
また、上記のように、上記した直線状配置アレーアンテナでは、各アンテナに印加される電流の振幅成分等を調整して、上記式4に示されるパラメータBnを調整することにより、これら複数のアンテナにより合成されるセクタの指向性のパターン(すなわち、放射電界E0(φ))を種々なものに変化させることができる。
【0052】
なお、以上では、複数のアンテナを直線状に配置した場合と円状に配置した場合との例を示したが、所望のセクタ指向性パターンを生成するために各アンテナに印加される電気信号の振幅や位相を制御する仕方は、例えば各アンテナの配置の仕方や、例えば固定配置された各アンテナと指向性を向ける方向(セクタを形成させる向き)との間の絶対角度等に依存し、これらの条件に基づいて振幅等の制御が行われる。
【0053】
また、一般に、アンテナから無線信号を送信する場合の指向性と、当該アンテナにより無線信号を受信する場合の指向性とは同じであるため、本発明に係るセクタアンテナ装置では、上記のような電気信号の振幅及び位相の制御を無線信号の送受信に際して行うことにより、送信及び受信に対して同様なセクタの指向性を実現することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例に係るセクタアンテナ装置を図面を参照して説明する。
なお、本例では、本発明に係るセクタアンテナ装置が例えば携帯電話システム等の基地局に備えられているとし、当該セクタアンテナ装置が指向性を有するセクタを形成して当該セクタの複数の移動局と無線通信する場合を示す。
図1には、本発明に係るセクタアンテナ装置の一例を示してあり、このセクタアンテナ装置は、複数(本例では6本)のアンテナT1〜T6を円周上に配置したサーキュラアレイ(円状配置アダプティブアレイアンテナ)の構成を有している。
【0055】
同図に示したセクタアンテナ装置には、上記した6本のアンテナT1〜T6と、セクタ数(本例ではLとする)と同数の重み付け部G1〜GLと、セクタ数と同数の合成器H1〜HLと、上記した各重み付け部G1〜GLを制御する重み制御部1とが備えられている。また、各重み付け部G1〜GLは6本のアンテナT1〜T6と接続されているとともに、それぞれ1つの合成器H1〜HLと接続されている。
【0056】
各重み付け部G1〜GLは、例えば位相器等から構成されており、重み制御部1による制御に従って6本のアンテナT1〜T6に印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整する機能を有している。
具体的には、例えばアンテナT1〜T6から無線信号を送信する場合には、各重み付け部G1〜GLではそれぞれの合成器H1〜HLから入力された送信対象となる電気信号の振幅や位相を各アンテナ毎に調整して、調整した電気信号を各アンテナT1〜T6から無線送信させる。また、例えばアンテナT1〜T6により無線信号を受信する場合には、各重み付け部G1〜GLでは各アンテナT1〜T6により受信されて得られた電気信号の振幅や位相を各アンテナ毎に調整して、調整した複数(本例では6つ)の電気信号をそれぞれの合成器H1〜HLへ出力する。
【0057】
各合成器H1〜HLは、複数の電気信号を1つの電気信号に合成する機能を有している。
具体的には、例えばアンテナT1〜T6から無線信号を送信する場合には、各合成器H1〜HLでは送信対象となる電気信号を例えば6つの電気信号に分配してそれぞれの重み付け部G1〜GLへ出力する。また、例えばアンテナT1〜T6から無線信号を受信する場合には、各合成器H1〜HLではそれぞれの重み付け部G1〜GLから入力された複数(本例では6つ)の電気信号を合成する。
【0058】
重み制御部1は、移動局との通信状況に応じて上記した各重み付け部G1〜GLによる電気信号の振幅及び位相の調整を制御する機能を有しており、この制御は、例えば各重み付け部G1〜GLに対して制御信号を送信して振幅や位相の重み付けの係数を指示することにより行われる。このような制御を行うことにより、例えば各重み付け部G1〜GL毎に異なるセクタの指向性を形成することができ、また、これら各セクタの指向性を変化させることができる。
【0059】
なお、所望のセクタ指向性を実現するために各アンテナT1〜T6に印加される電気信号の振幅や位相を変化させる仕方としては、その具体例を上記「課題を解決するための手段」において示したため、本例では説明を省略する。本例の重み制御部1では、例えば、当該具体例に示した理論式と同様なものを用いて各アンテナT1〜T6毎に調整する振幅や位相の値を決定する。
【0060】
本例では、上記した各重み付け部G1〜GLにより、複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらのアンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させる調整手段が構成されている。また、本例では、複数の調整手段(本例では、重み付け部G1〜GL)が備えられており、各調整手段毎にセクタが形成される。
また、本例では、上記した重み制御部1により、移動局との通信状況に応じて調整手段による調整を制御することによりセクタの指向性を変化させる制御手段が構成されている。
【0061】
以上の構成により、本例のセクタアンテナ装置では、指向性を有する複数のセクタを形成して各セクタの移動局と無線通信するに際して、移動局との種々な通信状況に応じて各セクタの指向性を変化させることができ、これにより、移動局との無線通信の効率化を図ることができる。
【0062】
なお、本発明に係るセクタアンテナ装置により行われる上記した電気信号の振幅及び位相の調整処理の制御は、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサが制御プログラムを実行することにより行われてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路から構成されてもよい。
【0063】
また、図2には、本発明に係るセクタアンテナ装置の他の構成例を示してあり、このセクタアンテナ装置は、複数(本例では7本)のアンテナU1〜U7を直線状に配置したリニアアレイ(直線状配置アダプティブアレイアンテナ)の構成を有している。ここで、同図に示したセクタアンテナ装置には、各アンテナU1〜U7に印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整するセクタ数と同数の重み付け部V1〜VLや、複数の電気信号を合成するセクタ数と同数の合成器W1〜WLや、上記した各重み付け部V1〜VLを制御する重み制御部11が備えられており、このセクタアンテナ装置の構成や動作は、アンテナU1〜U7の数及びその配置が異なっていることや各重み付け部V1〜VLにより行われる電気信号の振幅及び位相の調整の仕方が異なっているといった点を除いては、上記図1に示した装置の場合と同様である。
【0064】
次に、本例のセクタアンテナ装置により上記した電気信号の振幅及び位相の調整処理を制御する態様の具体例を示す。なお、以下では、上記図1に示したセクタアンテナ装置を代表させてその動作の具体例を示すが、上記したように、例えば上記図2に示したセクタアンテナ装置を用いた場合の動作についてもほぼ同様である。
【0065】
また、本例のセクタアンテナ装置には、例えば各セクタの移動局数を検出する移動局数検出手段が備えられているとし、本例では、移動局数に基づいて上記調整処理を制御する態様を示す。なお、各セクタの移動局数の検出は、例えば各セクタ毎の送受信処理回路(本例では、1つの重み付け部G1〜GL及び1つの合成器H1〜HLから成る各処理回路)で無線通信している移動局の数を検出することにより行われる。
【0066】
一例として、本例のセクタアンテナ装置と移動局との間でTDMA方式やFDMA方式を用いて無線通信が行われる場合を示す。
この場合、本例のセクタアンテナ装置に備えられた重み制御部1では、例えば各セクタの移動局数を監視しており、いずれかのセクタの移動局数が最大許容多元接続数を超えたことに応じて、当該セクタに対応する重み付け部G1〜GLを制御することで当該セクタの幅を狭める等することにより当該セクタの移動局数を最大許容多元接続数以下に減少させる一方、当該セクタがカバーする範囲から外されたエリアを当該セクタに隣接するセクタの幅を広める等してカバーする。
【0067】
ここで、上記のようなセクタの制御を図3及び図4を用いて更に具体的に説明する。
上記図3や図4には、本例のセクタアンテナ装置が形成するセクタを概念的に示してあり、これらの図中の円の中心点に本例のセクタアンテナ装置(すなわち、本例では基地局)が設置されており、当該セクタアンテナ装置が6つのセクタ(“セクタ1”〜“セクタ6”)を形成することにより360度のサービスエリア(セル)をカバーしている。また、図3中の黒丸及び白丸や図4中の黒丸はそれぞれ1つの移動局を示している。
【0068】
例えば本例のセクタアンテナ装置が形成する各セクタの最大許容多元接続数が等しく3であるとして、もしも上記図3に示した通信状況が生じてしまった場合には、“セクタ1”や“セクタ5”の移動局数が最大許容多元接続数(3)を超えてしまっていることから、本例のセクタアンテナ装置では、例えば白丸で示した移動局との間で無線通信することができない。
【0069】
そこで、本例のセクタアンテナ装置では、例えば、まず“セクタ1”の幅を狭めるとともに当該“セクタ1”に隣接する“セクタ2”や“セクタ6”の幅を広めることにより“セクタ1”の移動局数を最大許容多元接続数以下に減少させ、次に、“セクタ2”について同様な制御を行い、次いで、他の各セクタについても同様な制御を順次行うこと等により、セル全体をカバーしながら各セクタの指向性を変化させていき、これにより結果として、上記図4に示されるように、各セクタの移動局数を最大許容多元接続数以下に減少させる。
【0070】
このような制御を行う本例のセクタアンテナ装置の効果を従来のものと比較すると、例えば従来では上記図3に示されるセクタ構成のままであるため、セル全体として通信可能な移動局の数は15となり、3つの移動局(白丸で示した移動局)とは1セクタ当たりの最大許容多元接続数の制約によって通信不可能となってしまうが、本例のセクタアンテナ装置では、上記図4に示したセクタ構成に変化させることができるため、セル全体として1セル当たりの最大許容多元接続数である18つの移動局との間で無線通信することができ、これにより、通信容量を有効に活用することができる。
【0071】
なお、以上では、通信方式としてTDMA方式やFDMA方式が用いられる場合を示したが、例えば本例のセクタアンテナ装置と移動局との間でCDMA方式を用いて無線通信が行われる場合には、上記した1セクタ当たりの最大許容多元接続数としては、当該セクタの移動局とセクタアンテナ装置とにより行われる無線通信の品質を要求される程度に確保することができる移動局数が設定される。すなわち、セクタの移動局数が当該最大許容多元接続数を超えると当該セクタにおける通信品質が悪くなるが、本例のセクタアンテナ装置では、上記と同様な制御により、当該セクタの移動局数を減少させることにより、当該セクタにおける通信品質を要求される程度に確保することができる。
【0072】
また、図5には、本例のセクタアンテナ装置により行われる処理の手順の一例を示してある。
すなわち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i=1〜L)の移動局数(ユーザ数)を適時検出しており(ステップS1)、例えばセクタ1(i=1)からセクタL(i=L)へと順に(ステップS2)、各セクタiの移動局数(検出ユーザ数)が1セクタ当たりの最大許容数を超えているか否かを判定する(ステップS3)。
【0073】
この結果、検出したセクタiの移動局数が最大許容数を超えていることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅を狭めることにより当該セクタiの移動局数を最大許容数以下に減少させるとともに、当該セクタiに隣接する2つのセクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+1))の移動局数を比較して(ステップS4)、比較したこれらのセクタの内で移動局数が少ない方のセクタを広めることにより(ステップS5、ステップS8)、セル全体をL個のセクタでカバーできるようにする。そして、セクタアンテナ装置では、同様な処理を他のセクタについても順次行うことにより(ステップS6、ステップS7)、1セクタ当たりの最大許容数の制限によって通信不可能となってしまう移動局の数を減少させる。
【0074】
一方、上記の判定処理により(ステップS3)、検出したセクタiの移動局数が最大許容数以下であることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、以降の他のセクタについても順次上記と同様な判定処理を行っていき(ステップS6、ステップS7)、上記と同様に必要な場合には各セクタの幅等を変化させることにより通信不可能となってしまう移動局の数を減少させることを行う。
【0075】
以上のように、本例のセクタアンテナ装置では、上記した重み制御部1から成る制御手段等によって、セクタの移動局数が最大許容数を超えた場合に当該セクタの指向性を変化させることにより当該セクタの移動局数を当該最大許容数以下に減少させることが行われるため、セクタの移動局数といった通信状況に応じて効率的な無線通信を実現することができる。
【0076】
次に、本発明の第2実施例に係るセクタアンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例のセクタアンテナ装置の構成や動作は、重み制御部1が各重み付け部G1〜GLを制御する態様が異なっているといった点を除いては、例えば上記第1実施例で示した装置の構成等と同様であるため、以下では、主として本例の重み付け部1による制御態様について詳しく説明する。
【0077】
本例のセクタアンテナ装置に備えられた重み制御部1では、例えば各セクタの移動局数を監視しており、いずれかのセクタの移動局数が平均的な移動局数(平均移動局数)を超えたことに応じて、当該セクタに対応する重み付け部G1〜GLを制御することで当該セクタの幅を狭める等することにより当該セクタの移動局数を減少させる一方、当該セクタがカバーする範囲から外されたエリアを当該セクタに隣接するセクタの幅を広める等してカバーする。なお、上記した平均的な移動局数とは、1セクタ当たりの平均的な移動局数のことであり、例えば(全セクタの移動局数)/(セクタ数L)で表される。
【0078】
ここで、このようなセクタの制御を上記第1実施例で用いた図3及び図4を用いて更に具体的に説明する。
上記したように、図3や図4には本例のセクタアンテナ装置が形成するセクタを概念的に示してあり、これらの図中の円の中心点に本例のセクタアンテナ装置(すなわち、本例では基地局)が設置されており、当該セクタアンテナ装置が6つのセクタ(“セクタ1”〜“セクタ6”)を形成することにより360度のサービスエリア(セル)をカバーしている。また、図3中の黒丸及び白丸や図4中の黒丸はそれぞれ1つの移動局を示している。
【0079】
例えば本例のセクタアンテナ装置が形成する各セクタの最大許容数が等しく3であるとして、もしも上記図3に示した通信状況が生じてしまった場合には、各セクタの移動局数が均等でないことから、このままでは移動局との無線通信に不具合が生じてしまうことがある。
【0080】
具体的には、例えば通信方式としてTDMA方式やFDMA方式が用いられる場合には、“セクタ1”や“セクタ5”の移動局数が最大許容多元接続数(3)を超えてしまっていることから、このままでは例えば白丸で示した移動局との間で無線通信することができないといったことが生じる。また、例えば通信方式としてCDMA方式が用いられる場合には、同様に、このままでは例えば“セクタ1”や“セクタ5”における通信品質が悪くなってしまうことが生じる。
【0081】
そこで、本例のセクタアンテナ装置では、例えば、まず“セクタ1”の幅を狭めるとともに当該“セクタ1”に隣接する“セクタ2”や“セクタ6”の幅を広めることにより“セクタ1”の移動局数を平均移動局数以下に減少させ、次に、“セクタ2”について同様な制御を行い、次いで、他の各セクタについても同様な制御を順次行うこと等により、セル全体をカバーしながら各セクタの指向性を変化させていき、これにより結果として、上記図4に示されるように、各セクタの移動局数を平均移動局数以下に減少させる。
【0082】
例えばTDMA方式やFDMA方式を用いて無線通信を行う場合における本例のセクタアンテナ装置の効果を従来のものと比較すると、例えば従来では上記図3に示されるセクタ構成のままであるため、セル全体として通信可能な移動局の数は15となり、3つの移動局(白丸で示した移動局)とは1セクタ当たりの最大許容多元接続数の制約によって通信不可能となってしまうが、本例のセクタアンテナ装置では、上記図4に示したように各セクタの移動局数を均等化することができるため、セル全体として1セル当たりの最大許容多元接続数である18つの移動局との間で無線通信することができ、これにより、通信容量を有効に活用することができる。
【0083】
また、例えば本例のセクタアンテナ装置と移動局との間でCDMA方式を用いて無線通信が行われる場合についても同様に、例えば従来では上記図3に示されるセクタ構成のままであるため、“セクタ1”や“セクタ5”における通信品質が悪くなってしまうが、本例では、上記図4に示したように各セクタの移動局数を均等化することができるため、各セクタにおける受信信号電力対干渉電力比や通信品質をほぼ均等化することができ、これにより、従来に比べて通信容量を有効に活用することができる。
【0084】
また、図6には、本例のセクタアンテナ装置により行われる処理の手順の一例を示してある。
すなわち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i=1〜L)の移動局数(ユーザ数)を適時検出するとともに(ステップS11)、1セクタ当たりの平均移動局数(AVE)を算出しており(ステップS12)、例えばセクタ1(i=1)からセクタL(i=L)へと順に(ステップS13)、各セクタiの移動局数(検出ユーザ数)が平均移動局数を超えているか否かを判定する(ステップS14)。
【0085】
この結果、検出したセクタiの移動局数が平均移動局数を超えていることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅を狭めることにより当該セクタiの移動局数を平均移動局数以下に減少させるとともに、当該セクタiに隣接する2つのセクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+1))の移動局数を比較して(ステップS15)、比較したこれらのセクタの内で移動局数が少ない方のセクタを広めることにより(ステップS16、ステップS19)、セル全体をL個のセクタでカバーできるようにする。そして、セクタアンテナ装置では、同様な処理を他のセクタについても順次行うことにより(ステップS17、ステップS18)、各セクタの移動局数を均等化する。
【0086】
一方、上記の判定処理により(ステップS14)、検出したセクタiの移動局数が平均移動局数以下であることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、以降の他のセクタについても順次上記と同様な判定処理を行っていき(ステップS17、ステップS18)、上記と同様に必要な場合には各セクタの幅等を変化させることにより各セクタの移動局数を均等化することを行う。
【0087】
以上のように、本例のセクタアンテナ装置では、上記した重み制御部1から成る制御手段が各重み付け部G1〜GLを制御することにより、セクタ間の移動局数の差を減少させて各セクタの移動局数を均等化することが行われるため、セクタの移動局数といった通信状況に応じて効率的な無線通信を実現することができる。
【0088】
次に、本発明の第3実施例に係るセクタアンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例のセクタアンテナ装置の構成や動作は、重み制御部1が各重み付け部G1〜GLを制御する態様が異なっているとともに、通信方式として特にCDMA方式が用いられる場合に有効であるといった点を除いては、例えば上記第1実施例で示した装置の構成等と同様であるため、以下では、主として本例の重み付け部1による制御態様について詳しく説明する。
【0089】
上記したように、本例のセクタアンテナ装置と移動局との間ではCDMA方式を用いて無線通信が行われているとする。
また、本例のセクタアンテナ装置には、各セクタの移動局からの受信信号電力対干渉電力比を検出するSIR検出手段が備えられている。ここで、受信信号電力対干渉電力比とは、受信を希望する信号の電力(希望信号電力、すなわち通信相手となる特定の移動局から受信する信号の電力)と干渉信号の電力(すなわち通信相手としていない移動局等から受信する干渉信号の電力)との比である。
【0090】
なお、受信信号電力対干渉電力比の測定方法としては、例えば一般の送信電力制御の際に用いられるのと同様な方法を用いることができ、具体的には、希望信号中のパイロットシンボルの平均電力を検出することで当該検出値を当該希望信号の電力とみなして用いることができ、また、当該パイロットシンボルの平均電力からの各パイロットシンボルの電力の分散により干渉信号の電力を擬制して決定することができる。
【0091】
本例のセクタアンテナ装置に備えられた重み制御部1では、例えば各セクタにおける受信信号電力対干渉電力比を監視しており、いずれかのセクタの受信信号電力対干渉電力比が平均的な受信信号電力対干渉電力比(平均SIR)を超えたことに応じて、当該セクタに対応する重み付け部G1〜GLを制御することで当該セクタの幅を狭める等する一方、当該セクタがカバーする範囲から外されたエリアを当該セクタに隣接するセクタの幅を広める等してカバーする。なお、上記した平均的な受信信号電力対干渉電力比とは、1セクタ当たりの平均的な受信信号電力対干渉電力比のことであり、例えば(全セクタの受信信号電力対干渉電力比の総和)/(セクタ数L)で表される。
【0092】
ここで、図7には、一例として、セクタの幅と受信信号電力対干渉電力比との関係を概念的に示してあり、同図(a)や同図(b)には図中の円の中心点にセクタアンテナ装置Tが配置されている場合に形成される1つのセクタの例を示してある。同図(a)に示されるようにセクタの幅が広い場合と同図(b)に示されるようにセクタの幅が狭い場合とでは、例えば特定の移動局から受信する希望信号の電力は同じである。この場合、セクタアンテナ装置では、セクタの幅を広めるに従って他の移動局等から多くの干渉波を受信することとなるため受信信号電力対干渉電力比は小さくなって通信品質が悪くなり、一方、セクタの幅を狭めるに従って他の移動局等からの干渉波が少なくなるため受信信号電力対干渉電力比は大きくなって通信品質が向上する。
【0093】
また、図8には、本例のセクタアンテナ装置により行われる処理の手順の一例を示してある。
すなわち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i=1〜L)の受信信号電力対干渉電力比(SIR)を適時検出するとともに(ステップS21)、1セクタ当たりの平均SIR(AVE)を算出しており(ステップS22)、例えばセクタ1(i=1)からセクタL(i=L)へと順に(ステップS23)、各セクタiの受信信号電力対干渉電力比(SIR測定値)が平均SIRを超えているか否かを判定する(ステップS24)。
【0094】
この結果、検出したセクタiの受信信号電力対干渉電力比が平均SIR未満であることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅を狭めることにより当該セクタiの受信信号電力対干渉電力比を平均SIR以上に増加させるとともに、当該セクタiに隣接する2つのセクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+1))の受信信号電力対干渉電力比を比較して(ステップS25)、比較したこれらのセクタの内で受信信号電力対干渉電力比が大きい方のセクタを広めることにより(ステップS26、ステップS29)、セル全体をL個のセクタでカバーできるようにする。そして、セクタアンテナ装置では、同様な処理を他のセクタについても順次行うことにより(ステップS27、ステップS28)、各セクタの受信信号電力対干渉電力比を均等化する。
【0095】
一方、上記の判定処理により(ステップS24)、検出したセクタiの受信信号電力対干渉電力比が平均SIR以上であることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、以降の他のセクタについても順次上記と同様な判定処理を行っていき(ステップS27、ステップS28)、上記と同様に必要な場合には各セクタの幅等を変化させることにより各セクタの受信信号電力対干渉電力比を均等化することを行う。
【0096】
以上のように、本例のセクタアンテナ装置では、上記した重み制御部1から成る制御手段が各重み付け部G1〜GLを制御することにより、セクタ間の受信信号電力対干渉電力比の差を減少させて各セクタの受信信号電力対干渉電力比を均等化することが行われるため、セクタの受信信号電力対干渉電力比といった通信状況に応じて効率的な無線通信を実現することができる。具体的には、本例のセクタアンテナ装置では、CDMA方式を用いて移動局と無線通信を行う場合に、各セクタの受信信号電力対干渉電力比を均等化することにより各セクタにおける通信品質をほぼ均等化することができ、これにより、通信容量を有効に活用することができる。
【0097】
なお、本例のように受信信号電力対干渉電力比に基づいてセクタの指向性を制御する構成では、例えば上記第2実施例に示したように移動局数に基づいて制御を行う場合に比べて、通常、各セクタにおける通信品質をより正確に均等化することができる。
【0098】
次に、本発明の第4実施例に係るセクタアンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例のセクタアンテナ装置の構成や動作は、重み制御部1が各重み付け部G1〜GLを制御する態様が異なっているとともに、通信方式として特にCDMA方式が用いられる場合に有効であるといった点を除いては、例えば上記第1実施例で示した装置の構成等と同様であるため、以下では、主として本例の重み付け部1による制御態様について詳しく説明する。
【0099】
上記したように、本例のセクタアンテナ装置と移動局との間ではCDMA方式を用いて無線通信が行われているとする。
また、本例のセクタアンテナ装置には、各セクタの移動局からの受信信号の誤り率を検出する誤り率検出手段が備えられている。ここで、受信信号の誤り率としては、例えばビット誤り率やフレーム誤り率を用いることができる。
【0100】
なお、ビット誤り率やフレーム誤り率の測定方法としては、例えば移動局から無線送信される信号にパリティチェック用の符号を付加しておく方法を用いることができ、この場合、本例のセクタアンテナ装置では、一例として、移動局から受信した信号中で誤りが発生した信号の個数や当該誤りを訂正した回数を所定の時間幅で平均化して得られる値を誤り率として用いることを行う。
【0101】
本例のセクタアンテナ装置に備えられた重み制御部1では、例えば各セクタにおける受信信号誤り率を監視しており、いずれかのセクタの受信信号誤り率が平均的な受信信号誤り率(平均誤り率)を超えたことに応じて、当該セクタに対応する重み付け部G1〜GLを制御することで当該セクタの幅を狭める等する一方、当該セクタがカバーする範囲から外されたエリアを当該セクタに隣接するセクタの幅を広める等してカバーする。なお、平均的な受信信号誤り率とは、1セクタ当たりの平均的な受信信号誤り率のことであり、例えば(全セクタの受信信号誤り率の総和)/(セクタ数L)で表される。
【0102】
なお、通常、セクタの幅を広めるに従って他の移動局等から多くの干渉波を受信することとなるため受信信号誤り率は大きくなって通信品質が悪くなる一方、セクタの幅を狭めるに従って他の移動局等からの干渉波が少なくなるため受信信号誤り率は小さくなって通信品質が向上する。
【0103】
また、図9には、本例のセクタアンテナ装置により行われる処理の手順の一例を示してある。
すなわち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i=1〜L)の受信信号誤り率を適時検出するとともに(ステップS31)、1セクタ当たりの平均誤り率(AVE)を算出しており(ステップS32)、例えばセクタ1(i=1)からセクタL(i=L)へと順に(ステップS33)、各セクタiの受信信号誤り率(誤り率測定値)が平均誤り率を超えているか否かを判定する(ステップS34)。
【0104】
この結果、検出したセクタiの受信信号誤り率が平均誤り率を超えていることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅を狭めることにより当該セクタiの受信信号誤り率を平均誤り率以下に減少させるとともに、当該セクタiに隣接する2つのセクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+1))の受信信号誤り率を比較して(ステップS35)、比較したこれらのセクタの内で受信信号誤り率が小さい方のセクタを広めることにより(ステップS36、ステップS39)、セル全体をL個のセクタでカバーできるようにする。そして、セクタアンテナ装置では、同様な処理を他のセクタについても順次行うことにより(ステップS37、ステップS38)、各セクタの受信信号誤り率を均等化する。
【0105】
一方、上記の判定処理により(ステップS34)、検出したセクタiの受信信号誤り率が平均誤り率以下であることが判定された場合には、セクタアンテナ装置では、以降の他のセクタについても順次上記と同様な判定処理を行っていき(ステップS37、ステップS38)、上記と同様に必要な場合には各セクタの幅等を変化させることにより各セクタの受信信号誤り率を均等化することを行う。
【0106】
以上のように、本例のセクタアンテナ装置では、上記した重み制御部1から成る制御手段が各重み付け部G1〜GLを制御することにより、セクタ間の受信信号誤り率の差を減少させて各セクタの受信信号誤り率を均等化することが行われるため、セクタの受信信号誤り率といった通信状況に応じて効率的な無線通信を実現することができる。具体的には、本例のセクタアンテナ装置では、CDMA方式を用いて移動局と無線通信を行う場合に、各セクタの受信信号誤り率を均等化することにより各セクタにおける通信品質を均等化することができ、これにより、通信容量を有効に活用することができる。
【0107】
ここで、以上の第1実施例〜第4実施例では、上記図1に示したサーキュラアレイの構成や上記図2に示したリニアアレイの構成を有したセクタアンテナ装置を例示したが、本発明のセクタアンテナ装置としては、必ずしもこれらの実施例の態様に限られず、種々な装置構成が用いられてもよい。
具体的には、例えばアンテナの数や配置等としては種々なものが用いられてもよく、要は、各アンテナに印加される電気信号の振幅や位相を各アンテナ毎に調整することでこれらのアンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させることができる構成であればよい。
【0108】
また、セクタの数や大きさ等としても、種々な態様が用いられてもよい。
また、本発明のセクタアンテナ装置の適用分野としても、特に限定はなく、例えば上記第1実施例〜第4実施例に示したように複数の移動局と無線通信する移動通信システムの基地局等といったもののアンテナ装置として本発明を用いることができる。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るセクタアンテナ装置によると、指向性を有するセクタを形成して当該セクタの移動局と無線通信するに際して、例えばセクタの移動局数や受信信号電力対干渉電力比や受信信号誤り率といった移動局との通信状況に応じて、通信に用いる複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらのアンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させるようにしたため、種々な通信状況に対応して移動局との無線通信の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセクタアンテナ装置の構成例を示す図である。
【図2】本発明に係るセクタアンテナ装置の他の構成例を示す図である。
【図3】セクタの構成及び各セクタの移動局を概念的に示す図である。
【図4】セクタの構成及び各セクタの移動局を概念的に示す図である。
【図5】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】セクタの幅と受信信号電力対干渉電力比との関係を説明するための図である。
【図8】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】従来例に係るセクタの構成を説明するための図である。
【図11】円状配置8素子アレーアンテナの一例を示す図である。
【符号の説明】
1、 11・・重み制御部、 T1〜T6、U1〜U7・・アンテナ、
G1〜GL、V1〜VL・・重み付け部、
H1〜HL、W1〜WL・・合成器、[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a sector antenna device that forms a sector having directivity and wirelessly communicates with a mobile station of the sector, and more particularly, to a sector antenna device that changes the directivity of a sector according to a communication state with a mobile station.
[0002]
[Prior art]
For example, in a mobile telephone system, a mobile telephone system (cellular system), and the like, wireless communication is performed between a base station and a mobile station (user). In such a system, communication is performed between a base station and a plurality of mobile stations by using a multiple access method (multiple access) as a communication method. As a typical multiple access method, time is set for each channel. TDMA (Time Division Multiple Access) method for dividing, FDMA (Frequency Division Multiple Access) method for dividing frequency for each channel, and CDMA (Code Division Multiple) method for dividing code for each channel.
[0003]
When wireless communication is performed between a base station and a mobile station using such a communication method, it is required to improve the use efficiency of radio frequencies. Sectoring is known. Here, a cell is a service area covered by one base station (performs wireless communication), and a sector is each area when the cell is divided into a plurality of areas. By performing cell sectorization, co-channel interference can be reduced, thereby increasing communication capacity.
[0004]
As a method of realizing the above-described sector configuration, for example, a method of providing a base station with a sector antenna having directivity is known. An example of the sector configuration in this case is shown with reference to FIG.
The figure shows an example of a sector configuration in a base station when the number of sectors is 6, and as shown in the figure, the base station has six
[0005]
With the above configuration, each
Although the case where the number of sectors is set to 6 has been described above, in general, when one cell is divided into L (L is plural) sectors, the angle facing each sector is fixed to 360 degrees / L. Is done.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the sector configuration of the base station as described above, since each sector is fixed, for example, the directivity of the sector is changed in accordance with various communication conditions that change due to, for example, a plurality of mobile stations moving. Therefore, there is a problem that the wireless communication cannot be efficiently performed depending on the communication status with the mobile station.
[0007]
Here, a specific example of the above-described problem will be described.
For example, when the TDMA method or the FDMA method is used as the communication method, the maximum number of mobile stations (the maximum allowable multiple access number per sector) that the base station can simultaneously perform wireless communication by one sector is generally ( Since the number is limited to the maximum number of multiple access per cell / (the number of sectors), if a large number of mobile stations are concentrated in one sector and exceed the maximum allowable multiple access per sector. However, there is a problem that a mobile station that cannot perform wireless communication occurs even though the maximum allowable number of multiple access per cell does not reach the entire cell (that is, a call loss occurs). there were.
[0008]
Further, for example, when a CDMA system is used as a communication system, different codes are assigned to the respective mobile stations. Therefore, even when a large number of mobile stations are concentrated in one sector, the radio communication between the base station and the mobile stations is performed. Is not impossible at all, but since all mobile stations share the same frequency band and the same time to perform wireless communication with the base station, the quality of wireless communication in each sector is For example, if a large number of mobile stations are concentrated in one sector, the communication quality between the mobile station in the sector and the base station deteriorates, and the base station receives signals from the mobile station. However, there is a problem that the error rate of the signal becomes worse than required.
[0009]
A configuration is also conceivable in which the base station changes the directivity of each sector by changing the angle of the reflector 22 of the sector antenna shown in FIG. 10, for example, so that the number of mobile stations in each sector is maintained at about the same number. However, in such control of the
[0010]
The present invention has been made in order to solve such a conventional problem, and when forming a sector having directivity and performing wireless communication with a mobile station of the sector, the sector according to a communication state with the mobile station is determined. It is an object of the present invention to provide a sector antenna device capable of improving the efficiency of wireless communication with a mobile station by changing the directivity of the sector antenna.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a sector antenna device according to the present invention includes a plurality of antennas, forms a sector having directivity as follows, and wirelessly communicates with a mobile station of the sector.
That is, the control unit controls the adjusting unit according to the communication status with the mobile station, and the adjusting unit adjusts the amplitude and phase of the electric signal applied to the plurality of antennas for each antenna, thereby controlling these. Change the directivity of the sector synthesized by the antenna.
[0012]
Therefore, the sector antenna apparatus can perform wireless communication by changing the directivity of the sector in accordance with the communication state with the mobile station, and thereby can perform wireless communication with the mobile station in various communication states. Efficiency can be improved.
As a method of changing the directivity of a sector, for example, a method of changing the size of a sector, a method of changing the direction of the sector while keeping the size of the sector constant, or a method of changing the size and direction of the sector And how to change both.
[0013]
As a specific example of the control described above, in the sector antenna device according to the present invention, when the number of mobile stations detecting means detects the number of mobile stations in the sector, and the control means described above determines that the number of mobile stations in the sector exceeds the maximum allowable number, The number of mobile stations in the sector is reduced to the maximum allowable number or less by changing the directivity of the sector.
Here, the maximum allowable number means the maximum allowable number of multiple access per sector when, for example, the TDMA system or the FDMA system is used as the communication system, and when the CDMA system is used as the communication system, for example. Refers to the maximum number of mobile stations per sector that can ensure the required communication quality (allowable error rate).
[0014]
In general, the TDMA method is a method in which time is divided by the number of channels to give exclusive time to each channel (each mobile station). Similarly, the FDMA method is a method in which the frequency is divided by the number of channels and each channel (each mobile station). In this method, for example, the number of channels per sector is the maximum allowable multiple access number of the sector. Further, in these systems, since each mobile station monopolizes time and frequency, the number of mobile stations in a sector hardly affects the quality of wireless communication in the sector.
[0015]
In general, the CDMA system is a system in which a code is divided by the number of channels to give an exclusive code to each channel (each mobile station). Although it may be infinite (however, it is actually limited to, for example, the number of types of codes), the maximum allowable number is set based on a request for ensuring communication quality. That is, in this method, the communication quality in the sector tends to deteriorate as the number of mobile stations in the sector increases, and thus the maximum allowable number that can maintain such communication quality to the required level is usually set. Setting is performed.
[0016]
Therefore, for example, when the TDMA scheme or the FDMA scheme is used, even if the number of mobile stations in a certain sector exceeds the maximum allowable number, the present control mode allows the maximum number of mobile stations in the sector. While the number of mobile stations is reduced to less than or equal to the number, mobile stations that have fallen out of the sector are covered by other sectors. This can be suppressed from occurring.
Further, for example, when the CDMA system is used, communication quality with the mobile station in the sector can be guaranteed by keeping the number of mobile stations in the sector to the maximum allowable number or less by this control mode.
[0017]
Also, as a specific example, in the sector antenna device according to the present invention, a plurality of the above-described adjusting units are provided, a sector is formed for each of the adjusting units, and the mobile station number detecting unit detects the number of mobile stations in each sector. The control means controls the adjusting means to reduce the difference in the number of mobile stations between sectors.
[0018]
Therefore, for example, when the TDMA system or the FDMA system is used, the number of mobile stations in each sector can be kept approximately the same by reducing the difference in the number of mobile stations between sectors. Although the number of mobile stations in any one of the sectors exceeds the maximum allowable number of multiple access per sector even though the number of mobile stations is less than the maximum allowable number of multiple access per cell, a mobile station that cannot communicate occurs. It is possible to suppress occurrence of such a situation.
[0019]
Further, for example, when the CDMA system is used, the communication quality in each sector can be maintained at the same level by maintaining the number of mobile stations in each sector at the same number in the same manner as described above. It is possible to avoid a situation in which the mobile station concentrates only on the mobile station and the communication quality in the sector deteriorates.
[0020]
As a specific example, in the sector antenna apparatus according to the present invention, a CDMA system is used as a communication system with a mobile station, a plurality of the above-described adjusting units are provided, a sector is formed for each of the adjusting units, and a SIR (Signal power to signal) is formed. (Interference Ratio: signal power to interference power ratio) detecting means detects the ratio of received signal power to interference power from the mobile station in each sector, and the control means controls the adjusting means to control the received signal power between sectors. Reduce the difference in interference power ratio. In general, in wireless communication using the CDMA method, there is a tendency that the larger the ratio of received signal power to interference power, the better the communication quality.
[0021]
Therefore, by reducing the difference between the signal power to interference power ratio between the sectors in the uplink communication from the mobile station to the sector antenna device by the present control mode, for example, it is possible to maintain the same communication quality in each sector, As a result, it is possible to avoid a situation in which the ratio of the received signal power to the interference power in only one of the sectors increases and the communication quality in the sector deteriorates.
[0022]
Further, as a specific example, in the sector antenna apparatus according to the present invention, a CDMA system is used as a communication system with the mobile station, a plurality of the above-described adjusting units are provided, and a sector is formed for each adjusting unit. The error rate of the signal received from the mobile station in each sector is detected, and the control means controls the adjusting means to reduce the difference in error rate between the sectors.
[0023]
Therefore, by reducing the difference between the bit error rate and the frame error rate in the uplink communication from, for example, the mobile station to the sector antenna apparatus between the sectors by the present control mode, the communication quality in each sector can be maintained at the same level. Thus, it is possible to avoid a situation in which the bit error rate or the like of only one of the sectors increases and the communication quality in the sector deteriorates.
[0024]
In the above description, when the CDMA system is used, the directivity of the sector is changed based on the number of mobile stations in the sector, the ratio of received signal power to interference power, or the reception error rate, and the communication quality in each sector is substantially the same. However, it is usually preferable to perform control based on the reception error rate because the communication quality can be most directly adjusted. However, when constructing an actual device, since control based on the received signal power to interference power ratio is generally simpler than control based on the reception error rate, control based on the received signal power to interference power ratio is adopted. In some cases, the communication quality can be adjusted with almost the same accuracy as in the case of the control based on the reception error rate. Similarly, it may be preferable to adopt such control also for control based on the number of slave stations. In this case, too, the communication quality is adjusted with almost the same accuracy as control based on the reception error rate. be able to.
[0025]
Here, a specific example of a method of adjusting the amplitude and phase of an electric signal according to the present invention will be described. As described above, in the present invention, the directivity of the sector combined by these antennas is changed by adjusting the amplitude and phase of the electric signal applied to the plurality of antennas for each antenna. Note that the electric signal applied to a plurality of antennas is, for example, in the case of wireless transmission, a current signal or the like applied to the plurality of antennas to radiate a wireless signal from the plurality of antennas. In the case of reception, it means a current signal or the like applied to these antennas by an electromagnetic field generated by a signal wirelessly transmitted from the mobile station.
[0026]
As a specific example, “Basic study of variable zone configuration system using array antenna” (Kubota, Iwama, Yokoyama, IEICE RCS95-76, pp.53-58, September 1995) An example is described in which a desired sector is formed by adjusting the amplitude and phase of an electric signal applied to a plurality of antennas arranged in a circle (circular array antenna) for each antenna. This example will be described.
[0027]
First, for a circular array antenna in which (2M) antennas are arranged at equal angular intervals on a circumference having a radius a from the origin, the angle of each antenna from the φ = 0 axis with respect to the origin as θm ( m = (− M) to (M−1), each corresponding to each antenna). Here, the φ = 0 axis is such that φ of the M antennas and φ of the remaining M antennas are respectively symmetric, as in the case of (2M) = 8 exemplified in FIG. 11 described later. Stipulated in
[0028]
Here, FIG. 11 shows a configuration example of a circularly arranged eight-element array antenna when (2M) = 8 as a specific example of the above-described circularly arranged array antenna. The array antenna is configured by arranging eight antennas Z1 to Z8 at equal angular intervals (45 ° intervals) on the circumference. The φ = 0 axis is defined so as to pass through the midpoint between the antennas Z1 and Z8 and the midpoint between the antennas Z4 and Z5, and φ of the four antennas Z1 to Z4 and the remaining four Φ of the antennas Z8 to Z5 are symmetrical (positive and negative are opposite).
[0029]
Hereinafter, description will be made again assuming that the total number of antennas is (2M).
For example, if k = (2π / λ) (λ is the wavelength), the radiated electric field E (φ) in the φ direction can be calculated by using the amplitude component A′m and the phase component δm of the current applied to each antenna. As shown. Note that j in
[0030]
(Equation 1)
[0031]
Here, if A′m · exp (jδm) is replaced by a complex number Am, and this Am is used as a parameter, the above-mentioned radiated electric field E (φ) is expressed by
[0032]
(Equation 2)
[0033]
On the other hand, for a linear array antenna in which (2N + 1) antennas are linearly arranged at equal intervals, the direction of the straight line on which the plurality of antennas are arranged is defined as φ = 0, and the φ = 0 axis is determined. Similarly to the case shown in FIG. 11, the direction counterclockwise from the φ = 0 axis is the positive direction of φ. In this case, the radiated electric field E0 (φ) in the φ direction generated by the linearly arranged array antenna is expressed by
[0034]
[Equation 3]
[0035]
Here,
ier) series. For example, if the number of samples is cut off to a finite number, it is not possible to interpolate a fine portion, but it is possible to approximately express the underlying function. Therefore, in the linear array antenna, the parameter Bn for realizing the desired radiated electric field E0 (φ) can be estimated and calculated by using Bn shown in
[0036]
(Equation 4)
[0037]
Next, by assuming that the radiation electric field E (φ) shown in the
[0038]
(Equation 5)
[0039]
Here, in order to make
[0040]
(Equation 6)
[0041]
Further, when ψ = (φ−2μπ / 2M) and the left side of Expression 6 is substituted into E0 (φ) of
[0042]
(Equation 7)
[0043]
(Equation 8)
[0044]
Here, in general, when Kronecker's Delta δμμ ′ is used, the equation shown in Expression 9 is established. Note that this delta is a sign that δμμ ′ = 0 when μ ≠ μ ′ and δμμ ′ = 1 when μ = μ ′.
[0045]
(Equation 9)
[0046]
Assuming that the number of antennas (2N + 1) of the linear array antenna is one greater than the number of antennas (2M) of the circular array antenna, M = N, and the above equation (7) is transformed into the equation (10). You.
[0047]
(Equation 10)
[0048]
Then, by rearranging the above equation 9 by applying the above equation 9, the parameter Aμ can be obtained as shown in
[0049]
[Equation 11]
[0050]
As described above, in the above-described circular array antenna, the parameter Aμ shown in the
[0051]
Further, as described above, in the above-described linear array antenna, the plurality of antennas are adjusted by adjusting the amplitude component of the current applied to each antenna and adjusting the parameter Bn shown in the above equation (4). Can be changed to various patterns of the directivity of the sector (that is, the radiation electric field E0 (φ)).
[0052]
In the above description, an example in which a plurality of antennas are arranged in a straight line and an example in which a plurality of antennas are arranged in a circle has been described. However, in order to generate a desired sector directivity pattern, an electric signal applied to each antenna is generated. How to control the amplitude and phase depends on, for example, the way of arranging the antennas and, for example, the absolute angle between each of the fixedly arranged antennas and the direction of directivity (the direction of forming a sector). Is controlled based on the above condition.
[0053]
Further, in general, the directivity when transmitting a radio signal from an antenna is the same as the directivity when receiving a radio signal with the antenna, and therefore, in the sector antenna device according to the present invention, the electric power as described above is used. By controlling the amplitude and phase of a signal when transmitting and receiving a wireless signal, it is possible to realize the same sector directivity for transmission and reception.
[0054]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A sector antenna device according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
In this example, it is assumed that the sector antenna apparatus according to the present invention is provided in a base station such as a mobile phone system, and that the sector antenna apparatus forms a sector having directivity and a plurality of mobile stations in the sector are provided. It shows the case of wireless communication with.
FIG. 1 shows an example of a sector antenna device according to the present invention. This sector antenna device has a circular array (circular shape) in which a plurality (six in this example) of antennas T1 to T6 are arranged on a circumference. (Disposed adaptive array antenna).
[0055]
The sector antenna device shown in the figure includes the above-described six antennas T1 to T6, the same number of weighting sections G1 to GL as the number of sectors (L in this example), and the same number of combiners H1 as the number of sectors. To HL, and a
[0056]
Each of the weighting units G1 to GL includes, for example, a phase shifter, and has a function of adjusting the amplitude and the phase of the electric signals applied to the six antennas T1 to T6 for each of the antennas under the control of the
Specifically, for example, when transmitting a radio signal from the antennas T1 to T6, each of the weighting units G1 to GL determines the amplitude and phase of the electric signal to be transmitted input from each of the combiners H1 to HL. Adjustment is performed for each antenna, and the adjusted electric signal is wirelessly transmitted from each of the antennas T1 to T6. For example, when a wireless signal is received by the antennas T1 to T6, each of the weighting units G1 to GL adjusts the amplitude and phase of the electric signal received and received by each of the antennas T1 to T6 for each antenna. The adjusted (six in this example) electrical signals are output to the respective combiners H1 to HL.
[0057]
Each of the combiners H1 to HL has a function of combining a plurality of electric signals into one electric signal.
Specifically, for example, when transmitting a wireless signal from the antennas T1 to T6, each of the combiners H1 to HL divides the electric signal to be transmitted into, for example, six electric signals and divides each of the weighting sections G1 to GL. Output to For example, when receiving a wireless signal from the antennas T1 to T6, each of the combiners H1 to HL combines a plurality (six in this example) of electric signals input from the respective weighting units G1 to GL.
[0058]
The
[0059]
A specific example of how to change the amplitude and the phase of the electric signal applied to each of the antennas T1 to T6 in order to realize the desired sector directivity is shown in the above-mentioned “Means for Solving the Problems”. Therefore, the description is omitted in this example. The
[0060]
In this example, the weights G1 to GL adjust the amplitude and phase of the electric signal applied to the plurality of antennas for each antenna, thereby changing the directivity of the sector combined by these antennas. Adjusting means is configured. In this example, a plurality of adjusting means (in this example, weighting units G1 to GL) are provided, and a sector is formed for each adjusting means.
Further, in this example, the
[0061]
With the configuration described above, in the sector antenna apparatus of the present example, when a plurality of sectors having directivity are formed and wireless communication is performed with the mobile station in each sector, the direction of each sector is adjusted according to various communication situations with the mobile station. , The efficiency of wireless communication with the mobile station can be improved.
[0062]
The control of the amplitude and phase adjustment processing of the electric signal performed by the sector antenna device according to the present invention is performed, for example, by the processor executing a control program in a hardware resource including a processor and a memory. Alternatively, for example, each functional means for executing the processing may be constituted by an independent hardware circuit.
[0063]
FIG. 2 shows another configuration example of the sector antenna device according to the present invention. This sector antenna device has a linear configuration in which a plurality of (seven in this example) antennas U1 to U7 are linearly arranged. It has an array (linearly arranged adaptive array antenna) configuration. Here, in the sector antenna device shown in the figure, the same number of weighting units V1 to VL as the number of sectors for adjusting the amplitude and phase of the electric signal applied to each antenna U1 to U7 for each antenna, and a plurality of The same number of synthesizers W1 to WL as the number of sectors for synthesizing electric signals and the
[0064]
Next, a specific example of a mode in which the above-described adjustment processing of the amplitude and phase of the electric signal is controlled by the sector antenna device of the present example will be described. In the following, a specific example of the operation is shown on behalf of the sector antenna device shown in FIG. 1, but as described above, for example, the operation in the case of using the sector antenna device shown in FIG. It is almost the same.
[0065]
Further, it is assumed that the sector antenna device of the present example is provided with, for example, a mobile station number detecting means for detecting the number of mobile stations in each sector. In this example, the mode in which the adjustment process is controlled based on the number of mobile stations Is shown. The number of mobile stations in each sector is detected, for example, by wireless communication using a transmission / reception processing circuit (each processing circuit including one weighting unit G1 to GL and one combiner H1 to HL in this example) for each sector. This is performed by detecting the number of mobile stations that are in use.
[0066]
As an example, a case is described in which wireless communication is performed between the sector antenna apparatus of the present example and a mobile station using the TDMA scheme or the FDMA scheme.
In this case, the
[0067]
Here, the control of the sector as described above will be described more specifically with reference to FIGS.
FIGS. 3 and 4 conceptually show the sectors formed by the sector antenna device of the present example. The sector antenna device of the present example (that is, the base station in this example) is located at the center of the circle in these figures. Station), and the sector antenna device covers sixty-three degree of service area (cell) by forming six sectors ("
[0068]
For example, assuming that the maximum allowable multiple access number of each sector formed by the sector antenna apparatus of this example is equal to three, if the communication situation shown in FIG. 3 occurs, “
[0069]
Therefore, in the sector antenna device of the present example, for example, the width of “
[0070]
Comparing the effect of the sector antenna apparatus of the present example that performs such control with that of the conventional one, for example, since the conventional one has the sector configuration shown in FIG. 15 and cannot be communicated with the three mobile stations (mobile stations indicated by white circles) due to the restriction on the maximum allowable number of multiple connections per sector. However, in the sector antenna apparatus of this example, FIG. Since the sector configuration can be changed to the one shown, wireless communication can be performed between the entire cell and 18 mobile stations, which is the maximum allowable number of multiple access per cell, thereby effectively utilizing the communication capacity. can do.
[0071]
Although the case where the TDMA system or the FDMA system is used as the communication system has been described above, for example, when wireless communication is performed using the CDMA system between the sector antenna apparatus of this example and the mobile station, As the maximum allowable number of multiple access per sector described above, the number of mobile stations capable of ensuring the required quality of the wireless communication performed by the mobile station of the sector and the sector antenna device is set. That is, if the number of mobile stations in the sector exceeds the maximum allowable multiple access number, communication quality in the sector deteriorates. However, in the sector antenna device of this example, the number of mobile stations in the sector is reduced by the same control as described above. By doing so, the communication quality in the sector can be secured to the required degree.
[0072]
FIG. 5 shows an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device of the present example.
That is, in the sector antenna device of this example, the number of mobile stations (the number of users) of each sector i (i = 1 to L) is detected at appropriate times (step S1), and, for example, from sector 1 (i = 1) to sector L In order (i = L) (step S2), it is determined whether or not the number of mobile stations (the number of detected users) of each sector i exceeds the maximum allowable number per sector (step S3).
[0073]
As a result, when it is determined that the detected number of mobile stations in the sector i exceeds the maximum allowable number, the sector antenna apparatus reduces the number of mobile stations in the sector i by, for example, reducing the width of the sector i. And the number of mobile stations of two sectors (sector (i-1) and sector (i + 1)) adjacent to the sector i are compared (step S4), and the compared sectors are compared. By spreading the sector having the smaller number of mobile stations among them (steps S5 and S8), the entire cell can be covered by L sectors. Then, the sector antenna apparatus sequentially performs the same process for other sectors (steps S6 and S7) to determine the number of mobile stations that cannot be communicated due to the limitation of the maximum allowable number per sector. Decrease.
[0074]
On the other hand, when it is determined that the number of mobile stations of the detected sector i is equal to or less than the maximum allowable number by the above determination process (step S3), the sector antenna apparatus sequentially performs the above-mentioned operations on other sectors. (Steps S6 and S7), and if necessary, the number of mobile stations that cannot be communicated is reduced by changing the width of each sector if necessary. Do that.
[0075]
As described above, in the sector antenna device of the present example, the directivity of the sector is changed by the control means including the
[0076]
Next, a sector antenna device according to a second embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The configuration and operation of the sector antenna device of this example are the same as those of the device shown in the first embodiment, except that the
[0077]
The
[0078]
Here, such sector control will be described more specifically with reference to FIGS. 3 and 4 used in the first embodiment.
As described above, FIG. 3 and FIG. 4 conceptually show the sectors formed by the sector antenna device of the present embodiment, and the sector antenna device of the present embodiment (that is, In this example, a base station is installed, and the sector antenna device covers a 360-degree service area (cell) by forming six sectors ("
[0079]
For example, assuming that the maximum allowable number of each sector formed by the sector antenna device of the present example is equal to 3, if the communication situation shown in FIG. 3 occurs, the number of mobile stations in each sector is not equal. As a result, a problem may occur in the wireless communication with the mobile station.
[0080]
Specifically, for example, when the TDMA system or the FDMA system is used as a communication system, the number of mobile stations in “
[0081]
Therefore, in the sector antenna device of the present example, for example, the width of “
[0082]
For example, when the effect of the sector antenna apparatus of the present example when performing wireless communication using the TDMA scheme or the FDMA scheme is compared with that of the related art, for example, the sector configuration shown in FIG. As a result, the number of mobile stations that can communicate with each other becomes 15, and it becomes impossible to communicate with three mobile stations (mobile stations indicated by white circles) due to the restriction on the maximum allowable number of multiple connections per sector. In the sector antenna apparatus, since the number of mobile stations in each sector can be equalized as shown in FIG. 4, the maximum number of mobile stations per cell, which is the maximum allowable multiple access number per cell, is 18 for the entire cell. Wireless communication can be performed, whereby the communication capacity can be effectively used.
[0083]
Also, for example, in the case where wireless communication is performed using the CDMA method between the sector antenna apparatus of the present example and the mobile station, similarly, for example, the sector configuration shown in FIG. Although the communication quality in “
[0084]
FIG. 6 shows an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device of the present example.
That is, in the sector antenna apparatus of this example, the number of mobile stations (the number of users) in each sector i (i = 1 to L) is detected as appropriate (step S11), and the average number of mobile stations per sector (AVE) is determined. For example, in order from sector 1 (i = 1) to sector L (i = L) (step S13), the number of mobile stations (the number of detected users) of each sector i is the average number of mobile stations. Is determined (step S14).
[0085]
As a result, when it is determined that the number of mobile stations detected in the sector i exceeds the average number of mobile stations, the sector antenna apparatus reduces the width of the sector i to reduce the number of mobile stations in the sector i. The number of mobile stations is reduced to not more than the average number of mobile stations, and the number of mobile stations in two sectors (sector (i-1) and sector (i + 1)) adjacent to the sector i is compared (step S15). By spreading the sector having the smaller number of mobile stations among the sectors (steps S16 and S19), the entire cell can be covered by L sectors. Then, in the sector antenna apparatus, the same processing is sequentially performed on other sectors (steps S17 and S18), thereby equalizing the number of mobile stations in each sector.
[0086]
On the other hand, when it is determined that the number of mobile stations of the detected sector i is equal to or smaller than the average number of mobile stations by the above determination process (step S14), the sector antenna apparatus sequentially performs the other sectors thereafter. The same determination processing as described above is performed (steps S17 and S18), and if necessary, the number of mobile stations in each sector is equalized by changing the width and the like of each sector, if necessary. .
[0087]
As described above, in the sector antenna device of the present example, the control means including the
[0088]
Next, a sector antenna device according to a third embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. Note that the configuration and operation of the sector antenna device of this example are different in the manner in which the
[0089]
As described above, it is assumed that wireless communication is performed between the sector antenna device of this example and the mobile station using the CDMA method.
Further, the sector antenna device of this example is provided with SIR detection means for detecting the ratio of the received signal power to the interference power from the mobile station in each sector. Here, the ratio of the received signal power to the interference power refers to the power of a signal desired to be received (desired signal power, that is, the power of a signal received from a specific mobile station as a communication partner) and the power of an interference signal (that is, the power of a communication partner). (Power of an interference signal received from a mobile station or the like that has not been set).
[0090]
As a method of measuring the ratio of received signal power to interference power, for example, a method similar to that used in general transmission power control can be used. Specifically, the average of pilot symbols in a desired signal is averaged. By detecting the power, the detected value can be used as the power of the desired signal, and the power of the interference signal is determined by simulating the power of each pilot symbol from the average power of the pilot symbol. can do.
[0091]
The
[0092]
Here, FIG. 7 conceptually shows, as an example, the relationship between the sector width and the received signal power to interference power ratio, and FIG. 7A and FIG. 2 shows an example of one sector formed when the sector antenna device T is arranged at the center point of the sector. For example, the power of a desired signal received from a specific mobile station is the same between the case where the width of a sector is wide as shown in FIG. 7A and the case where the width of a sector is narrow as shown in FIG. It is. In this case, in the sector antenna apparatus, as the width of the sector is increased, more interference waves are received from other mobile stations and the like, so that the received signal power to interference power ratio becomes smaller and the communication quality becomes worse. As the width of the sector is reduced, interference waves from other mobile stations and the like are reduced, so that the ratio of received signal power to interference power is increased and communication quality is improved.
[0093]
FIG. 8 shows an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device of the present example.
That is, in the sector antenna apparatus of the present example, the received signal power to interference power ratio (SIR) of each sector i (i = 1 to L) is detected as appropriate (step S21), and the average SIR per sector (AVE) is obtained. (Step S22), for example, in order from sector 1 (i = 1) to sector L (i = L) (step S23), the received signal power to interference power ratio of each sector i (SIR measurement value) Is greater than or equal to the average SIR (step S24).
[0094]
As a result, if it is determined that the detected signal-to-interference power ratio of the detected sector i is less than the average SIR, the sector antenna apparatus reduces the width of the sector i by, for example, reducing the width of the sector i. The signal power to interference power ratio is increased to an average SIR or more, and the received signal power to interference power ratio of two sectors (sector (i-1) and sector (i + 1)) adjacent to the sector i is compared ( In step S25), by spreading the sector having the larger received signal power to interference power ratio among these compared sectors (steps S26 and S29), the entire cell can be covered by L sectors. Then, in the sector antenna apparatus, the same processing is sequentially performed on the other sectors (steps S27 and S28) to equalize the received signal power to interference power ratio of each sector.
[0095]
On the other hand, when it is determined by the above determination process (step S24) that the detected signal power-to-interference power ratio of the detected sector i is equal to or more than the average SIR, the sector antenna apparatus performs the following other sectors. Also, the same determination processing as described above is sequentially performed (steps S27 and S28), and if necessary, the received signal power to interference power ratio of each sector is changed by changing the width of each sector. Do equalization.
[0096]
As described above, in the sector antenna device of this example, the control means including the
[0097]
In the configuration in which the directivity of the sector is controlled based on the ratio of the received signal power to the interference power as in this example, for example, as compared with the case where the control is performed based on the number of mobile stations as shown in the second embodiment. Thus, the communication quality in each sector can usually be more accurately equalized.
[0098]
Next, a sector antenna device according to a fourth embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. Note that the configuration and operation of the sector antenna device of this example are different in the manner in which the
[0099]
As described above, it is assumed that wireless communication is performed between the sector antenna device of this example and the mobile station using the CDMA system.
Further, the sector antenna device of the present example is provided with an error rate detecting means for detecting an error rate of a signal received from a mobile station in each sector. Here, as the error rate of the received signal, for example, a bit error rate or a frame error rate can be used.
[0100]
As a method of measuring the bit error rate or the frame error rate, for example, a method of adding a code for parity check to a signal wirelessly transmitted from a mobile station can be used. In this case, the sector antenna of this example is used. As an example, the apparatus uses, as an error rate, a value obtained by averaging the number of erroneous signals in the signal received from the mobile station and the number of times the error has been corrected over a predetermined time width.
[0101]
The
[0102]
Generally, as the width of the sector is increased, more interference waves are received from other mobile stations and the like, so that the received signal error rate increases and the communication quality deteriorates. Since the number of interference waves from mobile stations and the like is reduced, the received signal error rate is reduced and communication quality is improved.
[0103]
FIG. 9 shows an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device of this example.
That is, in the sector antenna device of this example, the reception signal error rate of each sector i (i = 1 to L) is detected at appropriate times (step S31), and the average error rate per sector (AVE) is calculated. (Step S32), for example, in order from sector 1 (i = 1) to sector L (i = L) (step S33), the received signal error rate (error rate measurement value) of each sector i exceeds the average error rate. It is determined whether or not there is (step S34).
[0104]
As a result, if it is determined that the detected signal error rate of the detected sector i exceeds the average error rate, the sector antenna apparatus reduces the width of the sector i to reduce the received signal error rate of the sector i. The error rate is reduced below the average error rate, and the received signal error rates of two sectors (sector (i-1) and sector (i + 1)) adjacent to the sector i are compared (step S35). By spreading the sector having the smaller received signal error rate among these sectors (steps S36 and S39), the entire cell can be covered by L sectors. Then, in the sector antenna apparatus, the same processing is sequentially performed on other sectors (steps S37 and S38), thereby equalizing the reception signal error rate of each sector.
[0105]
On the other hand, if it is determined that the received signal error rate of the detected sector i is equal to or less than the average error rate by the above determination process (step S34), the sector antenna apparatus sequentially performs the other sectors thereafter. The same determination processing as described above is performed (steps S37 and S38), and if necessary, the received signal error rate of each sector is equalized by changing the width of each sector, if necessary. Do.
[0106]
As described above, in the sector antenna device of the present example, the control means including the
[0107]
Here, in the first to fourth embodiments, the sector antenna device having the configuration of the circular array shown in FIG. 1 or the configuration of the linear array shown in FIG. 2 is exemplified. The sector antenna device is not necessarily limited to the embodiments described above, and various device configurations may be used.
Specifically, for example, various things may be used as the number and arrangement of the antennas, and the point is that these are adjusted by adjusting the amplitude and phase of the electric signal applied to each antenna for each antenna. Any configuration can be used as long as the directivity of the sector combined by the antenna can be changed.
[0108]
Also, various modes may be used as the number and size of the sectors.
Also, the application field of the sector antenna device of the present invention is not particularly limited. For example, as shown in the first to fourth embodiments, a base station of a mobile communication system that wirelessly communicates with a plurality of mobile stations, and the like. The present invention can be used as an antenna device having such a configuration.
[0109]
【The invention's effect】
As described above, according to the sector antenna apparatus of the present invention, when a sector having directivity is formed and radio communication is performed with the mobile station of the sector, for example, the number of mobile stations in the sector or the received signal power to interference power ratio The amplitude and phase of electric signals applied to a plurality of antennas used for communication are adjusted for each antenna according to the communication status with the mobile station, such as the reception signal error rate, and the sector synthesized by these antennas is adjusted. Since the directivity is changed, the efficiency of wireless communication with the mobile station can be increased in accordance with various communication situations.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration example of a sector antenna device according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing another configuration example of the sector antenna device according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram conceptually showing a configuration of a sector and a mobile station of each sector.
FIG. 4 is a diagram conceptually showing a configuration of a sector and a mobile station of each sector.
FIG. 5 is a flowchart illustrating an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device.
FIG. 6 is a flowchart illustrating an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device.
FIG. 7 is a diagram for explaining a relationship between a sector width and a received signal power to interference power ratio.
FIG. 8 is a flowchart illustrating an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device.
FIG. 9 is a flowchart illustrating an example of a procedure of a process performed by the sector antenna device.
FIG. 10 is a diagram for explaining a configuration of a sector according to a conventional example.
FIG. 11 is a diagram showing an example of a circularly arranged 8-element array antenna.
[Explanation of symbols]
1, 11, weight control unit, T1 to T6, U1 to U7, antenna,
G1 to GL, V1 to VL... Weighting unit,
H1 to HL, W1 to WL ...
Claims (5)
複数のアンテナと、
これら複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらのアンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させる調整手段と、
移動局との通信状況に応じて調整手段による調整を制御することによりセクタの指向性を変化させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするセクタアンテナ装置。In a sector antenna device that forms a sector having directivity and wirelessly communicates with a mobile station of the sector,
Multiple antennas,
Adjusting means for changing the directivity of the sector synthesized by these antennas by adjusting the amplitude and phase of the electric signal applied to the plurality of antennas for each antenna;
Control means for changing the directivity of the sector by controlling the adjustment by the adjustment means according to the communication status with the mobile station,
A sector antenna device comprising:
セクタの移動局数を検出する移動局数検出手段を備え、
制御手段はセクタの移動局数が最大許容数を超えた場合に当該セクタの指向性を変化させることにより当該セクタの移動局数を当該最大許容数以下に減少させることを特徴とするセクタアンテナ装置。The sector antenna device according to claim 1,
Mobile station number detecting means for detecting the number of mobile stations in a sector,
When the number of mobile stations in the sector exceeds the maximum allowable number, the control means changes the directivity of the sector to reduce the number of mobile stations in the sector to the maximum allowable number or less. .
複数の調整手段を備えて各調整手段毎にセクタを形成し、
各セクタの移動局数を検出する移動局数検出手段を備え、
制御手段は調整手段を制御することによりセクタ間の移動局数の差を減少させることを特徴とするセクタアンテナ装置。The sector antenna device according to claim 1,
Forming a sector for each adjusting means with a plurality of adjusting means,
Mobile station number detecting means for detecting the number of mobile stations in each sector,
The control means controls the adjusting means to reduce the difference in the number of mobile stations between sectors.
移動局との通信方式としてCDMA方式を用い、
複数の調整手段を備えて各調整手段毎にセクタを形成し、
各セクタの移動局からの受信信号電力対干渉電力比を検出するSIR検出手段を備え、
制御手段は調整手段を制御することによりセクタ間の受信信号電力対干渉電力比の差を減少させることを特徴とするセクタアンテナ装置。The sector antenna device according to claim 1,
Using a CDMA system as a communication system with the mobile station,
Forming a sector for each adjusting means with a plurality of adjusting means,
SIR detection means for detecting a ratio of received signal power to interference power from the mobile station in each sector,
A sector antenna device, wherein the control means controls the adjusting means to reduce a difference in received signal power to interference power ratio between sectors.
移動局との通信方式としてCDMA方式を用い、
複数の調整手段を備えて各調整手段毎にセクタを形成し、
各セクタの移動局からの受信信号の誤り率を検出する誤り率検出手段を備え、制御手段は調整手段を制御することによりセクタ間の誤り率の差を減少させることを特徴とするセクタアンテナ装置。The sector antenna device according to claim 1,
Using a CDMA system as a communication system with the mobile station,
Forming a sector for each adjusting means with a plurality of adjusting means,
Sector antenna apparatus comprising: an error rate detection means for detecting an error rate of a signal received from a mobile station in each sector; and a control means for controlling an adjustment means to reduce a difference in an error rate between sectors. .
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003190797A JP2004048753A (en) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | Sector antenna device |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10560133B2 (en) | 2016-03-04 | 2020-02-11 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | Device for radio communication using a plurality of antennas |
US11876301B2 (en) | 2018-03-20 | 2024-01-16 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | Autonomous radiation pattern generation antenna control device, control method therefor, and wireless communication system |
-
2003
- 2003-07-03 JP JP2003190797A patent/JP2004048753A/en active Pending
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