JP2004042816A - Life jacket - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銃弾や刃物等の貫通を防止して着用者を防護する機能を備え、海上や沿岸の保安・警備等における使用に適した救命胴衣に関する。
【0002】
【従来の技術】
海上や沿岸の保安・警備等の任務においては、不意に銃砲等による攻撃を受ける等の危険が想定される。特に、近年は、我が国の沿岸にも不審船が出没する事態が増加しており、そのような不審船との間で銃撃戦が行われる場合も想定される。また、海上における犯罪捜査等においては、不意に銃撃や刃物による攻撃を受ける危険が高い。また、海上における保安・警備等においては、水中に転落する危険もある。そこで、従来は、このような海上や沿岸の保安・警備等の任務を行う者は、防弾チョッキと救命胴衣の両方を着用することが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、防弾チョッキと救命胴衣を両方着用する場合には、防弾チョッキの上に救命胴衣を着用することとなり、非常に嵩高くなって着用者の動作が制限され、任務の遂行に支障が生じる場合があるという問題があった。
【0004】
また、防弾チョッキ自体は相当の重量を有しているため、救命胴衣を着用している場合であっても、着用者が水中に落下した際には瞬間的に水深の深い所まで沈んでしまう場合がある。特に、保安・警備等の任務においては、無線装置や銃器等の重量物を含む装備を身に着ける必要があるため、水中に落下した際に水深の非常に深い所まで沈んでしまう危険性がある。ところが、救命胴衣は、一般的に水面上での浮力確保を目的としているので、水深の深い所にまで沈んだ場合には、水圧により浮力材の容積が減少して必要な浮力を確保できなくなる可能性がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、着用者の動作を制限することなく銃撃や刃物による攻撃等から着用者を防護することが可能であるとともに、重量物を含む装備を身に着けている場合等に水中に落下した際においても十分な浮力を確保することが可能な救命胴衣を提供することを技術課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記技術課題を解決するための具体的手段は、次のようなものである。すなわち、請求項1に記載する救命胴衣は、外装材の内部に浮力材を収納する収納部を備え、前記収納部に、前記浮力材と略同一形状に形成された防護材を収納可能としたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載する救命胴衣は、着用者の胸部を覆う前身頃部と背部を覆う後身頃部とを備えた外装材の前記前身頃部及び前記後身頃部のそれぞれの内部に、浮力材を収納する前身頃収納部及び後身頃収納部を備え、前記前身頃収納部には、そこに収納された前身頃浮力材と略同一形状に形成された前身頃防護材を収納可能とし、前記後身頃収納部には、そこに収納された後身頃浮力材と略同一形状に形成された後身頃防護材を収納可能としたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載する救命胴衣は、請求項1又は2に記載する構成において、前記外装材の一部に、膨張装置により膨張する浮力袋を取り付けるとともに、この浮力袋を収納し、前記浮力袋が膨張することにより開放されて前記浮力袋を放出する構造を備える浮力袋収納部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載する救命胴衣は、請求項1から3のいずれか1項に記載する構成において、前記外装材の表面の少なくとも一部に、重量物を含む装備を取り付けるための装備取付部を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載する救命胴衣は、請求項1から4のいずれか1項に記載する構成において、前記外装材の前身頃部の側部の一方又は双方に着脱可能な補強材を取り付けたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る救命胴衣1について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る救命胴衣1の縦断面を示す図である。この図に示すように、本発明の実施形態に係る救命胴衣1は、外装材2の内部に浮力材3を収納する収納部4を備え、この収納部4に、浮力材3と略同一形状に形成された防護材5を収納可能としたものである。以下、更に詳細に説明する。
【0012】
図2は、本実施形態に係る救命胴衣1を前身頃部6の側から見た状態を示す正面図であり、図3は、本実施形態に係る救命胴衣1を後身頃部7の側から見た状態を示す背面図である。また、図4は、本実施形態に係る救命胴衣1の前身頃部6の裏面を示す展開図であり、図5は、本実施形態に係る救命胴衣1の後身頃部7の裏面を示す展開図である。これらの図に示すように、本実施形態に係る救命胴衣1は、いわゆる「ベスト」型に形成されており、その外装材2は、着用者の胸部を覆う前身頃部6と背部を覆う後身頃部7の2つの大きな部分から構成されている。
【0013】
そして、このような外装材2の前身頃部6と後身頃部7の上端部を互いに結合して着用者の両肩部に掛けられる部分には、肩紐部8が設けられている。この肩紐部8は、帯状に形成されており、前身頃部6及び後身頃部7のそれぞれの両側上端部と連続して設けられている。そして、ここでは、着用者の両肩部において結合するためのバックル等を備えており、着用者の体格に合わせて長さ調節可能に結合されている。また、外装材2の前身頃部6と後身頃部7の側部10を互いに結合して着用者の側腹部を覆う部分には、結合部9が設けられている。この結合部9は、帯状に形成されており、前身頃部6及び後身頃部7の両側部10と連続して設けられている。そして、ここでは、着用者の側腹部において結合するための面ファスナー11(図4及び図5参照)やジッパー(図示せず)等を備えており、着用者の体格に合わせて長さ調節可能に結合されている。なお、本発明の実施形態の説明においては、他の部分にも面ファスナーが用いられているが、ここで、面ファスナーとは、マジックテープ(R)等のように無数のフックとループをかみ合わせることにより任意の位置で着脱可能な布製のテープ等のことである。
【0014】
また、外装材2の前身頃部6及び後身頃部7は、共に、表面材12と裏面材13とを有して構成されている。ここで、表面材12は、外装材2の前身頃部6及び後身頃部7の表面を構成する布地であって、見栄えが良く丈夫な厚手の合成繊維材の布地等により構成されている。一方裏面材13は、外装材2の前身頃部6及び後身頃部7の表面を構成する布地であって、通気性を確保して着用者の肌に貼り付くことを防止するために合成繊維材の網目状の布地等により構成されている。
【0015】
そして、図1に示すように、このような外装材2の前身頃部6及び後身頃部7の内部には、前身頃部6の表面材12aと裏面材13aの間の空間により前身頃収納部4aが形成されており、後身頃部7の表面材12bと裏面材13bの間の空間により後身頃収納部4bが形成されている。したがって、前身頃収納部4aの平面形状は外装材2の前身頃部6の平面形状と略同一となり、後身頃収納部4bの平面形状は外装材2の後身頃部7の平面形状と略同一となる。そして、このように形成された前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bに、それぞれ浮力材3及びそれと略同一形状に形成された防護材5が収納される。また、図1、図4及び図5に示すように、前身頃部6の裏面材13a及び後身頃部7の裏面材13bには、浮力材3及び防護材5を前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bに対して出し入れするための裏面開口部14がそれぞれ形成されている。本実施形態では、この裏面開口部14は、前身頃部6の裏面材13a及び後身頃部7の裏面材13bを、所定の位置において横方向の直線状に切断して開口部を形成するとともに、この開口部においてその上下の裏面材13を一定幅で重ね合わせ、その重なっている部分に面ファスナー等を設けて着脱可能に開口部を結合した構成としている。
【0016】
このような前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bには、図1、図4及び図5に示すように、浮力材3と防護材5がそれぞれ収納される。本実施形態においては、前身頃収納部4aに収納される浮力材3及び防護材5をそれぞれ前身頃浮力材3a及び前身頃防護材5aとし、後身頃収納部4bに収納される浮力材3及び防護材5をそれぞれ後身頃浮力材3b及び後身頃防護材5bとする。ここで、図1においては、比較的弾力性の高い浮力材3を前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bの裏面側、すなわち着用者の体に近い側に収納し、防護材5を前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bの表面側に収納することとしているが、これら前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bの内部における浮力材3と防護材5の位置関係はこれに限定されるものではなく、任意の位置関係で収納することが可能である。
【0017】
浮力材3は、救命胴衣1の浮力を確保するために外装材2の内部に収納される部材であって、軽量で弾性を有する材料、例えば、ポリエチレンフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム、ポリウレタンフォーム等の合成樹脂発泡材等により形成される。このような前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bの形状としては、それぞれ前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bに好適に収納することができ、なおかつ前身頃収納部4a又は後身頃収納部4bの内部において位置がずれることがないようにするため、それぞれ前身頃収納部4a又は後身頃収納部4bの平面形状と略同一の平面形状であって、それより一回り小さい大きさに形成すると好適である。
【0018】
そして、これらの前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bは、それぞれ複数枚を組み合わせて用いることにより、救命胴衣1として着用者の体重に応じた浮力を得られるように調節可能としている。なお、図面においては前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bの双方共に3枚ずつ組み合わせて用いているが、使用する浮力材3の枚数はこれに限定されないことは言うまでもない。また、これらの前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bは、前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bの内部との摩擦等により傷むのを防止するため、ここでは、内袋15に収納された状態で前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bにそれぞれ収納される。この内袋15は、前身頃用と後身頃用とがあり、それぞれ平面形状が前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bと略同一の平面形状に形成されており、複数枚の浮力材3を収納できる厚さを有している。この内袋15の材質としては、ポリアミド系樹脂やポリエステル樹脂等の軽量な布地を用いると好適である。
【0019】
また、防護材5は、銃弾や刃物等の貫通を防止して着用者を防護するために外装材2の内部に収納される部材であって、高強度及び高弾性率の繊維を積層してなる材料、或いは高強度の金属や合成樹脂等の材料であって、防弾衣として公知の各種の材料により形成される。具体的には、このような高強度及び高弾性率の繊維を積層してなる材料としては、パラ型アラミド繊維や超高分子量ポリエチレン繊維等が用いられる。また、高強度の金属としては、例えばチタン合金等が用いられる。そして、このような前身頃防護材5a及び後身頃防護材5bの形状としては、それぞれ前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bと略同一形状に形成されたものを用いる。これは、防護材5を浮力材3と共に前身頃収納部4a及び後身頃収納部4bにそれぞれ好適に収納することができ、なおかつ前身頃収納部4a又は後身頃収納部4bの内部において位置がずれることがないようにするためである。したがって、前身頃防護材5a及び後身頃防護材5bは、前身頃浮力材3a及び後身頃浮力材3bと同様に、それぞれ前身頃収納部4a又は後身頃収納部4bの平面形状と略同一の平面形状であって、それより一回り小さい大きさに形成すると好適である。
【0020】
また、本実施形態に係る救命胴衣1は、防護材5を収納したことによる重量増加や、重量物を含む装備を後述する装備取付部16に取り付けたことによる重量増加に伴って生じる、浮力材3による浮力の不足を補うとともに、水深の深い所でも十分な浮力を確保できるようにするための浮力袋17を備えている。図6は、本実施形態に係る救命胴衣1の浮力袋17の全体構成を示す正面図であり、図7は、この浮力袋17の膨張装置18の周辺の構成を示す拡大図であり、図8は、本実施形態に係る救命胴衣1の後身頃部7に設けられた浮力袋収納部19の構成を示す背面図であり、図9は、この浮力袋収納部19に浮力袋17が収納された状態を示す救命胴衣1の背面図である。これらの図に示すように、本実施形態に係る救命胴衣1は、外装材2の一部に、膨張装置18により膨張する浮力袋17を取り付けるとともに、この浮力袋17を収納し、浮力袋17が膨張することにより開放されて浮力袋17を放出する構造を備える浮力袋収納部19を設けている。以下、この浮力袋17及び浮力袋収納部19について更に詳細に説明する。
【0021】
図6に示すように、この浮力袋17の浮力袋本体20は、平面形状が略U字形の袋状に形成されており、後述する膨張装置18等によって内部に気体が充填されることにより膨張して浮力を生じさせる。ここで、浮力袋本体20の平面形状を略U字形としたのは、膨張時に、着用者がU字状に囲まれている中央開口部21に頭部を挿入して首周り及び胸部を覆うように着用することを可能とするためである。この浮力袋本体20の材質としては、弾力性、気密性及び防水性を有し、摩擦等に強い丈夫な素材を用いることとし、例えば、ウレタンコーティングを施したポリアミド系樹脂やポリエステル樹脂等が好適に用いられる。
【0022】
膨張装置18は、浮力袋17の使用時に、浮力袋本体20の内部に気体を充填させて膨張させるための装置であり、ここでは、着用者が浮力袋17を着用する際に邪魔にならないようにするため、浮力袋本体20の略U字形の一方の端部22近傍の表面に取り付けている。この膨張装置18の構成としては、ここでは、図7にも示すように、二酸化炭素等の気体を封入したガスボンベ23と、このガスボンベ23の吐出口と浮力袋本体20の内部とを連通する図示しない連通管と、水中に沈んだことを検知してガスボンベ23を自動的に開栓する動作を行う自動開栓装置24と、この自動開栓装置24が動作しなかった場合に着用者が手動でガスボンベ23の開栓を行うための手動開栓装置25とを有したものを用いている。この自動開栓装置24としては、何らかのタイミングで動作する公知の各種の装置を用いることが可能であるが、水に濡れたことを検知して動作する装置、又は所定の水圧となったことを検知して動作する装置が好適に用いられる。ここで、自動開栓装置24として、所定の水圧になったことを検知して動作する装置を使用する場合には、水深の深い所まで沈んだために浮力材3のみでは必要な浮力が確保できない場合にのみ浮力袋17を膨張させる動作を行うことが可能となる。また、手動開栓装置25としては、ここでは、着用者が引くための動作紐26を有しており、この動作紐26が引かれた際にガスボンベ23の開栓を行う装置を用いる。また、本実施形態においては、雨水や飛沫等により誤って自動開栓装置24が動作して浮力袋17が膨張することを防止するため、自動開栓装置24の上面及び前面を覆う防水性を有する防水カバー27が設けられている。
【0023】
呼気吹込み管28は、膨張装置18により浮力袋本体20の内部に充填された気体の量が足りない場合や、膨張装置18が故障等により動作しない場合等に、浮力袋本体20を膨張させるために用いるものであって、着用者が呼気を吹き込むことにより浮力袋本体20の内部に気体を充填するための管である。そのため、この呼気吹込み管28の内部には、図示しないが、着用者が吹き込んだ呼気が逆流しないようにするための逆止弁が設けられている。また、ここでは、呼気吹込み管28は、着用者が浮力袋17を着用した状態で呼気を吹き込むことができるようにするため、浮力袋本体20の略U字形の膨張装置18が設けられているのと反対側の端部34近傍の表面に取り付けている。
【0024】
取付ベルト29は、浮力袋本体20を外装材2の浮力袋収納部19に取り付けるためのベルトである。そこで、本実施形態においては、取付ベルト29は、浮力袋本体20の略U字形の中央部30近傍に一定間隔で固定された2本のベルトであって、それぞれの先端部付近の一部に面ファスナー31により断続可能な輪状部32が形成されたベルトにより構成している。また、固定ベルト33は、浮力袋17の使用時に、膨張した浮力袋本体20が着用者の首周りから外れないように固定するためのベルトである。そこで、本実施形態においては、浮力袋本体20の略U字形の両側の端部22、34の近傍の表面に固定され、この浮力袋本体20の略U字形の両側の端部22、34の近傍を相互に連結又は分離するためのバックル35をその長さ方向中央部に備えたベルトにより構成している。
【0025】
図8に示すように、浮力袋収納部19は、外装材2の後身頃部7の表面に設けられた浮力袋17の収納部であって、ここでは、浮力袋17の取付ベルト29を取り付けるための第2取付ベルト36と、この第2取付ベルト36に取り付けられた浮力袋17を覆って収納するための収納カバー37とを有して構成されている。ここで、この収納カバー37の周縁部38及びそれに対応する位置の外装材2の後身頃部7の表面には、面ファスナー39が設けられており、収納カバー37の周縁部38を外装材2の後身頃部7の表面に対して着脱できるような構成としている。また、この浮力袋収納部19の第2取付ベルト36に対して、浮力袋17の取付ベルト29を取り付ける方法は、ここでは、取付ベルト29の輪状部32の一方を第2取付ベルト36と外装材2の後身頃部7の表面との間に挿入し、輪状部32を面ファスナー39により連結することにより行う。
【0026】
そして、この浮力袋収納部19に対する浮力袋17の収納は、図9に示すように、4つ折り等に折り畳んだ浮力袋17を、収納カバー37と外装材2の後身頃部7の表面との間に形成される浮力袋収納部19の内部に収納し、面ファスナー39により収納カバー37の周縁部38を外装材2の後身頃部7の表面に着接することにより行なう。したがって、膨張装置18が動作して浮力袋17が膨張した場合には、面ファスナー39は外れて収納カバー37が開かれ、膨張した浮力袋17が浮力袋収納部19から外に飛び出す構成となっている。また、本実施形態においては、このように浮力袋17を浮力袋収納部19に収納した際には、浮力袋17の手動開栓装置25の動作紐26の先端部40は、一方の肩紐部8の表面の前方部分に設けられた動作紐固定部41に固定する。これは、緊急時に着用者が手動開栓装置25を容易に動作させることができるようにするため、動作紐26の先端部41を、着用者の手の届く位置、ここでは、一方の肩紐部8の表面の前方部分に固定しておくためである。
【0027】
また、図3に示すように、外装材2の表面の少なくとも一部には、重量物を含む装備を取り付けるための装備取付部16が設けられている。本実施形態においては、この装備取付部16は、外装材2の後身頃部7の表面、すなわち着用者の背面にあたる位置に設けられている。この装備取付部16に取り付ける装備としては、海上や沿岸の保安・警備等の任務において使用する装備等が想定されており、例えば、無線機や武器等が該当する。ここでは、この装備取付部16の構成は、面ファスナー42のフック又はループのいずれか一方を所定の範囲に平面的に配置するとともに、その上に複数のスナップホック43を所定の間隔で配列して構成している。そして、これらの面ファスナー42及びスナップホック43を用いて装備を取り付けることとしている。
【0028】
更に、図2に示すように、外装材2の前身頃部6の表面の一方又は双方の側部10には、着脱可能な補強材44が取り付けられている。この補強材44は、海上や沿岸の保安・警備等の任務を行う着用者が、ヘリコプターや船舶等からロープによる降下を行う際に、ロープとの摩擦により外装材2の表面が傷むことを防止するために設けられるものである。したがって、この補強材44としては、例えばナイロン等の摩擦に強い丈夫な材質の布地等が用いられる。通常は、ロープによる降下時には、左の脇腹辺りにロープを抱えながら降下するため、本実施形態においては、外装材2の前身頃部6の表面の左側の側部10に補強材44を取り付けている。そして、この補強材44は、面ファスナー等により外装材2の表面に対して着脱可能に取り付けられている。したがって、この補強材44自体がロープとの摩擦により傷んだ場合にも容易に交換することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る救命胴衣によれば、外装材の内部の浮力材を収納する収納部に、前記浮力材と略同一形状に形成された防護材を収納可能としたことにより、防弾チョッキと救命胴衣を両方着用する必要がないので、着用者の動作を制限することがなく、本発明に係る救命胴衣のみを着用するだけで、水中に落下した際の着用者の安全を確保しつつ、銃撃や刃物による攻撃等から着用者を防護することができる。
【0030】
本発明の請求項2に係る救命胴衣によれば、上述の効果に加えて、着用者の胸部を覆う前身頃部と背部を覆う後身頃部のそれぞれの収納部に防護材を収納可能としたことにより、銃撃や刃物による攻撃等が正面から行われた場合だけでなく、背面から行われた場合にも着用者を防護することができる。
【0031】
本発明の請求項3に係る救命胴衣によれば、上述の効果に加えて、外装材の一部に、ガスボンベから吐出される気体により膨張する浮力袋を取り付けるとともに、この浮力袋を収納し、前記浮力袋が膨張することにより開放されて前記浮力袋を放出する構造を備える浮力袋収納部を設けたことにより、普段、船上や陸上にいるときには、浮力材の体積を小さく抑えることができるので、着用者の動作を容易にすることができる。そして、着用者が水中に落下した際には、浮力袋が膨張して浮力を増加させるので、収納部に防護材を収納したことによる重量増加や、重量物を含む装備を装備取付部に取り付けたことによる重量増加に伴う、浮力材による浮力の不足を補うことができるとともに、水深の深い所でも十分な浮力を確保することができる。
【0032】
本発明の請求項4に係る救命胴衣によれば、上述の効果に加えて、外装材の表面の少なくとも一部に、重量物を含む装備を取り付けるための装備取付部を設けたことにより、これを用いて容易に無線機や武器等の装備を取り付けることが可能となる。
【0033】
本発明の請求項5に係る救命胴衣によれば、上述の効果に加えて、外装材の前身頃部の側部の一方又は双方に着脱可能な補強材を取り付けたことにより、着用者がロープによる降下を行う際に、外装材がロープとの摩擦により傷むことを防止できるとともに、補強材自体が傷んだ場合にも容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る救命胴衣の縦断面を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る救命胴衣を前身頃部の側から見た状態を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る救命胴衣を後身頃部の側から見た状態を示す背面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る救命胴衣の前身頃部の裏面を示す展開図である。
【図5】本発明の実施形態に係る救命胴衣の後身頃部の裏面を示す展開図である。
【図6】本発明の実施形態に係る救命胴衣の浮力袋の全体構成を示す正面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る救命胴衣の浮力袋の膨張装置の周辺の構成を示す拡大図である。
【図8】本発明の実施形態に係る救命胴衣の後身頃部に設けられた浮力袋収納部の構成を示す背面図である。
【図9】本発明の実施形態に係る浮力袋収納部に浮力袋が収納された状態を示す救命胴衣の背面図である。
【符号の説明】
1 救命胴衣
2 外装材
3 浮力材
3a 前身頃浮力材
3b 後身頃浮力材
4 収納部
4a 前身頃収納部
4b 後身頃収納部
5 防護材
5a 前身頃防護材
5b 後身頃防護材
6 前身頃部
7 後身頃部
8 肩紐部
10 前身頃部又は後身頃部の側部
12 表面材
13 裏面材
16 装備取付部
17 浮力袋
18 膨張装置
19 浮力袋収納部
20 浮力袋本体
23 ガスボンベ
24 自動開栓装置
25 手動開栓装置
26 動作紐
27 防水カバー
28 呼気吹込み管
29 取付ベルト
33 固定ベルト
36 第2取付ベルト
37 収納カバー
41 動作紐固定部
44 補強材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a life jacket that has a function of protecting a wearer by preventing penetration of bullets, cutting tools, and the like, and is suitable for use in marine and coastal security and security.
[0002]
[Prior art]
In missions such as maritime and coastal security and security, it is assumed that there is a danger of being suddenly attacked by a gun or the like. In particular, in recent years, suspicious boats have been increasingly appearing and appearing on the coast of Japan, and it is assumed that a firefight will be conducted with such suspicious boats. Also, in criminal investigations at sea and the like, there is a high risk of being suddenly attacked by shooting or a knife. In addition, there is a risk of falling into the water during security and security at sea. Therefore, conventionally, those who perform such tasks as security and security on the sea and the shore have worn both bulletproof vests and life vests.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when both the bulletproof vest and the life jacket are worn, the life jacket is worn on the bulletproof vest, which is extremely bulky and restricts the wearer's movement, which may hinder the performance of the mission. There was a problem.
[0004]
Also, since the bulletproof vest itself has a considerable weight, even when wearing a life jacket, when the wearer falls into the water, it sinks instantly to a deep water There is. In particular, in missions such as security and security, it is necessary to wear equipment including heavy equipment such as radio equipment and firearms.Therefore, when falling into water, there is a danger of sinking to a very deep water depth. is there. However, life jackets generally aim to ensure buoyancy above the water surface, so when sinking to a deep water, the water pressure reduces the volume of the buoyant material, making it impossible to secure the necessary buoyancy there is a possibility.
[0005]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and can protect a wearer from an attack by a gunshot or a blade without restricting the wearer's movements, and has equipment including heavy objects. It is an object of the present invention to provide a life vest that can secure sufficient buoyancy even when it falls into the water when wearing it.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Specific means for solving the above technical problem are as follows. That is, the life vest according to
[0007]
The life vest according to
[0008]
According to a third aspect of the present invention, there is provided the life jacket according to the first or second aspect, wherein a buoyancy bag which is inflated by an inflation device is attached to a part of the exterior material, and the buoyancy bag is stored. A buoyancy bag storage portion provided with a structure for releasing the buoyancy bag by being opened by expansion of the buoyancy bag.
[0009]
A life vest according to claim 4 is the configuration according to any one of
[0010]
In the life jacket described in claim 5, in the configuration described in any one of
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a
[0012]
FIG. 2 is a front view showing the
[0013]
A shoulder strap portion 8 is provided at a portion where the upper end portions of the
[0014]
Further, the
[0015]
As shown in FIG. 1, the
[0016]
As shown in FIGS. 1, 4 and 5, the buoyancy material 3 and the protective material 5 are stored in the front
[0017]
The buoyancy material 3 is a member that is housed inside the
[0018]
The front
[0019]
The protective material 5 is a member housed inside the
[0020]
In addition, the
[0021]
As shown in FIG. 6, the
[0022]
The
[0023]
The expiratory
[0024]
The
[0025]
As shown in FIG. 8, the buoyancy
[0026]
As shown in FIG. 9, the
[0027]
As shown in FIG. 3, at least a part of the surface of the
[0028]
Further, as shown in FIG. 2, a detachable reinforcing member 44 is attached to one or both
[0029]
【The invention's effect】
As described above, according to the life jacket according to
[0030]
According to the life jacket according to
[0031]
According to the life jacket according to claim 3 of the present invention, in addition to the above-described effects, a buoyancy bag that is inflated by gas discharged from a gas cylinder is attached to a part of the exterior material, and the buoyancy bag is stored. Since the buoyancy bag is provided with a buoyancy bag storage portion having a structure that is opened when the buoyancy bag is inflated and releases the buoyancy bag, the volume of the buoyancy material can be kept small when usually on a ship or on land. This makes it easier for the wearer to move. And when the wearer falls into the water, the buoyancy bag expands and increases buoyancy, so the weight increases by storing the protective material in the storage part, and equipment including heavy objects is attached to the equipment mounting part The shortage of buoyancy due to the buoyancy material accompanying the increase in weight due to this can be compensated for, and sufficient buoyancy can be ensured even in a deep place.
[0032]
According to the life jacket according to claim 4 of the present invention, in addition to the above-described effects, by providing at least a part of the surface of the exterior material with an equipment attachment portion for attaching equipment including heavy objects, It is possible to easily attach equipment such as a wireless device and a weapon using the device.
[0033]
According to the life jacket according to claim 5 of the present invention, in addition to the above-described effects, the detachable reinforcing member is attached to one or both of the sides of the front body portion of the exterior material, so that the wearer can use the rope. When the lowering is performed, the exterior material can be prevented from being damaged by friction with the rope, and can be easily replaced even when the reinforcing material itself is damaged.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a longitudinal section of a life jacket according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view showing the life vest according to the embodiment of the present invention as viewed from the front body side.
FIG. 3 is a rear view showing the state of the life jacket according to the embodiment of the present invention when viewed from the side of the back body.
FIG. 4 is a development view showing a back surface of a front body portion of the life jacket according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a development view showing a back surface of a rear body portion of the life jacket according to the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a front view showing an entire configuration of a buoyancy bag of the life jacket according to the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an enlarged view showing a configuration around the inflation device of the buoyancy bag of the life jacket according to the embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a rear view showing a configuration of a buoyancy bag storage unit provided in a rear body part of the life jacket according to the embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a rear view of the life jacket showing a state in which the buoyancy bag is stored in the buoyancy bag storage unit according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (5)
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Publications (1)
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ID=31709693
Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016182919A (en) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 藤倉航装株式会社 | Jacket |
JP2019123279A (en) * | 2018-01-12 | 2019-07-25 | 高階救命器具株式会社 | Life jacket |
JP2020029304A (en) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | 日本マタイ株式会社 | Flexible container |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002203962A patent/JP2004042816A/en active Pending
Cited By (4)
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US10800499B2 (en) | 2018-01-12 | 2020-10-13 | Takashina Life Preservers Co., Ltd. | Life jacket |
JP2020029304A (en) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | 日本マタイ株式会社 | Flexible container |
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Legal Events
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