JP2004041218A - 分泌ポリペプチドとそれをコードする核酸 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な分泌ポリペプチドとそのポリペプチドをコードする核酸分子、その核酸分子を含むベクター及び宿主細胞、キメラポリペプチド分子等を提供する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して所定の核酸配列同一性を有する単離された核酸、又は特定のヌクレオチド配列と所定の核酸配列同一性を有する単離された核酸、上記アミノ酸配列と所定の配列同一性を有するポリペプチド等である。
【選択図】なし
【解決手段】特定のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して所定の核酸配列同一性を有する単離された核酸、又は特定のヌクレオチド配列と所定の核酸配列同一性を有する単離された核酸、上記アミノ酸配列と所定の配列同一性を有するポリペプチド等である。
【選択図】なし
Description
本発明は、一般的に、新規なDNAの同定及び単離、並びに新規なポリペプチドの組換え生産に関する。
細胞外タンパク質は、とりわけ多細胞生物の形成、分化及び維持において重要な役割を担っている。多くの個々の細胞の運命、例えば増殖、遊走、分化又は他の細胞との相互作用は、典型的には、他の細胞及び/又は直接の環境から受け取る情報に支配される。この情報は、しばしば分泌ポリペプチド(例えば、分裂促進因子、生存因子、細胞障害性因子、分化因子、神経ペプチド、及びホルモン)により伝達され、これが、次に多様な細胞レセプター又は膜結合タンパク質により受け取られ解釈される。これらの分泌ポリペプチド又はシグナル分子は、通常は細胞分泌経路を通過して、細胞外環境におけるその作用部位に到達する。
分泌タンパク質は、製薬、診断、バイオセンサー及びバイオリアクターを含む、様々な産業上の利用性を有している。血栓溶解剤、インターフェロン、インターロイキン、エリスロポエチン、コロニー刺激因子、及び種々の他のサイトカインのような、現在入手可能な大抵のタンパク質薬物は分泌タンパク質である。新規な未変性分泌タンパク質を同定する努力が産業界及び学術界の両方によってなされている。多くの努力が新規な分泌タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。スクリーニング方法及び技術の例は文献に記載されている[例えば、Klein等, Proc. Natl. Acad. Sci. 93;7108-7113(1996);米国特許第5536637号を参照されたい]。
分泌タンパク質は、製薬、診断、バイオセンサー及びバイオリアクターを含む、様々な産業上の利用性を有している。血栓溶解剤、インターフェロン、インターロイキン、エリスロポエチン、コロニー刺激因子、及び種々の他のサイトカインのような、現在入手可能な大抵のタンパク質薬物は分泌タンパク質である。新規な未変性分泌タンパク質を同定する努力が産業界及び学術界の両方によってなされている。多くの努力が新規な分泌タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。スクリーニング方法及び技術の例は文献に記載されている[例えば、Klein等, Proc. Natl. Acad. Sci. 93;7108-7113(1996);米国特許第5536637号を参照されたい]。
膜結合タンパク質及びレセプターは、とりわけ多細胞生物の形成、分化及び維持において重要な役割を担っている。多くの個々の細胞の運命、例えば増殖、遊走、分化又は他の細胞との相互作用は、典型的には他の細胞及び/又は直接の環境から受け取られる情報に支配される。この情報は、しばしば分泌ポリペプチド(例えば、分裂促進因子、生存因子、細胞障害性因子、分化因子、神経ペプチド、及びホルモン)により伝達され、これが次に多様な細胞レセプター又は膜結合タンパク質により受け取られ解釈される。このような膜結合タンパク質及び細胞レセプターは、これらに限定されるものではないが、サイトカインレセプター、レセプターキナーゼ、レセプターホスファターゼ、細胞-細胞間相互作用に関与するレセプター、及びセレクチン及びインテグリンのような細胞接着分子を含む。例えば、細胞の増殖及び分化を調節するシグナルの伝達は、様々な細胞タンパク質のリン酸化により部分的に調節される。そのプロセスを触媒する酵素であるプロテインチロシンキナーゼはまた成長因子レセプターとしても作用する。具体例には、線維芽細胞増殖因子及び神経成長因子レセプターが含まれる。
膜結合タンパク質及びレセプター分子は、製薬及び診断薬を含む、様々な産業上の利用性を有している。例えば、レセプターイムノアドヘシンはレセプター-リガンド間相互作用を阻止する治療薬として使用することができる。膜結合タンパク質はまた、関連するレセプター/リガンド間相互作用の可能性のあるペプチド又は小分子インヒビターをスクリーニングするために使用することもできる。
新規な未変性レセプター又は膜結合タンパク質を同定するための努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規なレセプター又は膜結合タンパク質のコード配列を同定するために、哺乳類の組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。
膜結合タンパク質及びレセプター分子は、製薬及び診断薬を含む、様々な産業上の利用性を有している。例えば、レセプターイムノアドヘシンはレセプター-リガンド間相互作用を阻止する治療薬として使用することができる。膜結合タンパク質はまた、関連するレセプター/リガンド間相互作用の可能性のあるペプチド又は小分子インヒビターをスクリーニングするために使用することもできる。
新規な未変性レセプター又は膜結合タンパク質を同定するための努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規なレセプター又は膜結合タンパク質のコード配列を同定するために、哺乳類の組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。
1.PRO1800
Hep27タンパク質はブチラート処理によって誘発される成長停止に続いてヒト肝芽腫細胞(HepG2細胞)の核で合成され、蓄積される(Gabrielli等., Eur.J.Biochem.232:473-477(1995))。Hep27の合成はブチラートブロックから解放され、DNA合成を再開した細胞で抑制される。Hep27タンパク質配列はタンパク質の既知の短鎖アルコールデヒドロゲナーゼ(SCAD)ファミリーと有意な相同性を示し、それはHep27がタンパク質のSCADファミリーの新規なメンバーであることが示唆されている。核局在化に従って、Hep27は2分核の標的配列と類似した領域を持ち、Hep27mRNA発現とタンパク質合成は転写後のレベルで調節が存在することを示唆する。
ここで我々は、ここでPRO1800ポリペプチドと命名した、Hep27タンパク質と相同性を持つ新規なポリペプチドの同定及び特徴づけを説明する。
Hep27タンパク質はブチラート処理によって誘発される成長停止に続いてヒト肝芽腫細胞(HepG2細胞)の核で合成され、蓄積される(Gabrielli等., Eur.J.Biochem.232:473-477(1995))。Hep27の合成はブチラートブロックから解放され、DNA合成を再開した細胞で抑制される。Hep27タンパク質配列はタンパク質の既知の短鎖アルコールデヒドロゲナーゼ(SCAD)ファミリーと有意な相同性を示し、それはHep27がタンパク質のSCADファミリーの新規なメンバーであることが示唆されている。核局在化に従って、Hep27は2分核の標的配列と類似した領域を持ち、Hep27mRNA発現とタンパク質合成は転写後のレベルで調節が存在することを示唆する。
ここで我々は、ここでPRO1800ポリペプチドと命名した、Hep27タンパク質と相同性を持つ新規なポリペプチドの同定及び特徴づけを説明する。
2.PRO539
多細胞生物の発育は少なくとも部分的に、細胞、組織、又は器官のパターン化の位置的情報を特定、指揮又は維持するメカニズムに依存している。種々の分泌されたシグナル伝達分子、例えばトランスフォーミング成長因子-ベータ(TGF-β)、Wnt、繊維芽細胞成長因子及びヘッジホッグファミリーのメンバー等は、ショウジョウバエ及び脊椎動物における様々な細胞及び構造のパターン形成活性に関連している。Perrimon, Cell: 80: 517-520 (1995)。
Costal−2はヘッジホッグシグナル経路での新規なキネシン関連タンパク質である。ヘッジホッグ(Hh)は、キイロショウジョウバエにおける遺伝子スクリーニングによりセグメントポラリティ遺伝子として最初に同定され、Nusslein-Volhard等, Roux. Arch. Dev. Biol. 193: 267-282 (1984)、広範な発達機能を果たす。Perrimon, 上掲。1つのショウジョウバエHh遺伝子しか同定されていないが、3つの哺乳動物Hh相同体:ソニックHh(SHh)、デザートHh(DHh)及びインディアンHh(IHh)が単離されている、Echelard等, 上掲;Krauss等, Cell 75, 1431-44 (1993);Riddle等, Cell 75: 1401-16 (1993)。SHhは発育中の脊椎動物胚の脊索及び底板で高レベルで発現される。インビトロ外植片アッセイ並びにトランスジェニック動物におけるSHhの異所性発現は、SHhが神経管パターン形成において鍵となる役割を果たすことを示している、Echelard等, 上掲, Krauss等, Cell 75, 1431-44 (1993), Riddle等, Cell 75: 1401-16 (1993), Roelink等, Cell 81: 445-5 (1995)。インビトロ外植片アッセイ並びにトランスジェニック動物におけるSHhの異所性発現は、SHhが神経管パターン形成において鍵となる役割を果たすことを示している、Echelard等 (1993), 上掲, Ericson等, Cell 81: 747-56 (1995); Marti等, Nature 375: 322-5 (1995); Roelink等 (1995), 上掲; Hynes等, Neuron 19: 15-26 (1997)。また、Hhは、肢(Krauss等, Cel 75: 1431-44 (1993); Laufer等, Cell 79, 993-1003 (1994))、体節(Fan 及びTessier-Lavigne, Cell 79, 1175-86 (1994); Johnson等, Cell 79: 1165-73 (1994))、肺(Bellusci等, Develop. 124: 53-63 (1997))及び皮膚(Oro等, Science 276: 817-21 (1997))の発達においても役割を果たす。同様に、IHh及びDHhは骨、腸及び胚細胞発育に関連する、Apeqvist等, Curr. Biol. 7: 801-4 (1997); Bellusci等, Development 124: 55-63 (1997); Bitgood等, Curr. Biol. 6: 298-304 (1996); Roberts等, Development 121: 3163-74 (1995)。SHhノックアウトマウスは、SHhが脊椎動物の発育の多くの面に重要であるという考えを更に強めた、Chiang等, Nature 383: 407-13 (1996)。 これらのマウスは、脊索及び底板といった中間構造における異常、神経管の腹側細胞細胞型の不存在、末端肢構造の不存在、単眼症、及び脊柱及び殆どの肋骨の不存在を示す。
多細胞生物の発育は少なくとも部分的に、細胞、組織、又は器官のパターン化の位置的情報を特定、指揮又は維持するメカニズムに依存している。種々の分泌されたシグナル伝達分子、例えばトランスフォーミング成長因子-ベータ(TGF-β)、Wnt、繊維芽細胞成長因子及びヘッジホッグファミリーのメンバー等は、ショウジョウバエ及び脊椎動物における様々な細胞及び構造のパターン形成活性に関連している。Perrimon, Cell: 80: 517-520 (1995)。
Costal−2はヘッジホッグシグナル経路での新規なキネシン関連タンパク質である。ヘッジホッグ(Hh)は、キイロショウジョウバエにおける遺伝子スクリーニングによりセグメントポラリティ遺伝子として最初に同定され、Nusslein-Volhard等, Roux. Arch. Dev. Biol. 193: 267-282 (1984)、広範な発達機能を果たす。Perrimon, 上掲。1つのショウジョウバエHh遺伝子しか同定されていないが、3つの哺乳動物Hh相同体:ソニックHh(SHh)、デザートHh(DHh)及びインディアンHh(IHh)が単離されている、Echelard等, 上掲;Krauss等, Cell 75, 1431-44 (1993);Riddle等, Cell 75: 1401-16 (1993)。SHhは発育中の脊椎動物胚の脊索及び底板で高レベルで発現される。インビトロ外植片アッセイ並びにトランスジェニック動物におけるSHhの異所性発現は、SHhが神経管パターン形成において鍵となる役割を果たすことを示している、Echelard等, 上掲, Krauss等, Cell 75, 1431-44 (1993), Riddle等, Cell 75: 1401-16 (1993), Roelink等, Cell 81: 445-5 (1995)。インビトロ外植片アッセイ並びにトランスジェニック動物におけるSHhの異所性発現は、SHhが神経管パターン形成において鍵となる役割を果たすことを示している、Echelard等 (1993), 上掲, Ericson等, Cell 81: 747-56 (1995); Marti等, Nature 375: 322-5 (1995); Roelink等 (1995), 上掲; Hynes等, Neuron 19: 15-26 (1997)。また、Hhは、肢(Krauss等, Cel 75: 1431-44 (1993); Laufer等, Cell 79, 993-1003 (1994))、体節(Fan 及びTessier-Lavigne, Cell 79, 1175-86 (1994); Johnson等, Cell 79: 1165-73 (1994))、肺(Bellusci等, Develop. 124: 53-63 (1997))及び皮膚(Oro等, Science 276: 817-21 (1997))の発達においても役割を果たす。同様に、IHh及びDHhは骨、腸及び胚細胞発育に関連する、Apeqvist等, Curr. Biol. 7: 801-4 (1997); Bellusci等, Development 124: 55-63 (1997); Bitgood等, Curr. Biol. 6: 298-304 (1996); Roberts等, Development 121: 3163-74 (1995)。SHhノックアウトマウスは、SHhが脊椎動物の発育の多くの面に重要であるという考えを更に強めた、Chiang等, Nature 383: 407-13 (1996)。 これらのマウスは、脊索及び底板といった中間構造における異常、神経管の腹側細胞細胞型の不存在、末端肢構造の不存在、単眼症、及び脊柱及び殆どの肋骨の不存在を示す。
細胞表面において、Hhシグナルは、12回膜貫通ドメインタンパク質Patched(Ptch)[Hooper及びScott, Cell 59: 751-65 (1989); Nakano等, Nature 341: 508-13 (1989)]及びG-タンパク質結合様レセプターSmoothened(Smo)[Alcedo等, Cell 86: 221-232 (1996); van den Heuval及びIngham, Nature 382: 547-551 (1996)]にリレーされると考えられている。遺伝子的及び生化学的双方の証拠が、Ptch及びSmoが多成分レセプター複合体の一部であるレセプターモデルを支持している、Chen及びStruhl, Cell 87: 553-63 (1996); Marigo等, Nature 384: 176-9 (1996); Stone等, Nature 384: 129-34 (1996)。HhのPtchへの結合に際し、PtchのSmoに対する平常の阻害効果が解除され、Smoが細胞膜を通してのHhシグナルの伝達を可能にする。Ptch遺伝子における機能変異の喪失が、基底細胞母斑症候群(BCNS)、多発性基底細胞癌(BCC)を特徴とする遺伝病の患者で同定された。また、機能障害Ptch遺伝子変異は、多くの割合で散在性基底細胞癌腫を伴っていた、Chidambaram等, Cancer Research 56: 459-601 (1996); Gailani等, Nature Genet. 14: 78-81 (1996); Hahn等, Cell 85: 841-51 (1996); Johnson等, Science 272: 1668-71 (1996); Unden等, Cancer Res. 56: 4561-5 (1996); Wicking等, Am. J. Hum. Genet. 60: 21-6 (1997)。Ptch機能の喪失は、基底細胞癌における制御不能なSmoシグナル伝達を起こすと考えられる。同様に、Smo変異の活性化が散在性BCC腫瘍で同定され(Xie等, Nature 391: 90-2 (1998))、SHhのレセプター複合体におけるシグナル伝達サブユニットとしてのSmoの役割を強調している。しかしながら、PtchがSmo活性を制御する正確な機構は未だ明らかになっておらず、Hhシグナルがレセプターから下流の標的に伝達されるシグナル伝達機構も明確にされねばならない。ショウジョウバエにおける遺伝子上位分析により、Hhシグナル伝達経路の成分として機能すると思われる幾つかのセグメントポラリティ遺伝子が同定された、Ingham, Curr. Opin. Genet. Dev. 5: 492-8 (1995); Perrimon, 上掲。これらは、キネシン様分子、Costal-2(Cos-2)[Robbins等, Cell 90: 225-34 (1997); Sisson等, Cell 90: 235-45 (1997)]、fusedと命名されたタンパク質[Preat等, Genetics 135: 1047-62 (1993); Therond等, Proc. Natl. acad. Sci. USA 93: 4224-8 (1996)]、fusedサプレッサーと命名された不明な機能の新規な分子[Pham等, Genetics 140: 587-98 (1995); Preat, Genetics 132: 725-36 (1992)]及びZnフィンガータンパク質Ci.[Alexandle等, Genes De. 10: 2003-12 (1996); Dominguez等, Science 272: 1621-5 (1996); Orenic等, Genes Dev. 4: 1053-67 (1990)]を含む。Hhシグナル伝達に関係する更なる成分は、転写因子CBP[Akimaru等, Nature 386: 735-738 (1997)]、ネガティブレギュレータslimb[Jiang及びStruhl, Nature 391: 493-496 (1998)]及びSHh応答成分COUP-TFII[Krishnan等, Science 278: 1947-1950 (1997)]を含む。
Cos-2における変異は胚致死性であり、各セグメントの中心成分及びHh応答性遺伝子の拡張ドメインの複製を含むHh過剰発現に類似のフェノタイプを提示する。これに対して、fused及びCiについての変異胚は、各セグメント後部の欠失及び前部の鏡像様複製の置換及び前部の鏡像様複製の置換を含むHh機能の喪失に類似のフェノタイプを示す、Busson等, Roux. Arch. Dev. Biol. 197: 221-230 (1988)。Ciの分子キャラクタリゼーションは、それがWingless及びDppなどのHh応答性遺伝子を直接活性化する転写因子であることを示唆した、Alexandre等, (1996), 上掲; Dominguez等, (1996) 上掲。同様に、fusedの分子分析により、それがセリンスレオニンキナーゼと構造的に関連し、無傷のN末端キナーゼドメインとC末端調節領域の両方がその適切な機能のために必要とされることが明らかになった、Preat等, Nature 347: 87-9 (1990); Robbins等, (1997), 上掲; Therond等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 4224-8 (1996)。Cos-2及びfusedの推定反対機能に一致して、fused変異はCos-2変異体によって、またfused変異体のサプレッサーによって抑制される、Preat等, Genetics 135: 1047-62 (1993)。しかしながら、fused無しの変異及びN-末端キナーゼドメイン変異は、fused変異のサプレッサーによって完全に抑制されるが、fusedのC-末端変異はfusedのサプレッサーのバックグラウンドにおいて強いCos-2フェノタイプを提示する。このことは、fusedキナーゼドメインが、fusedのサプレッサーが存在しない場合にSHhシグナル伝達の構成アクチベータとして作用可能であることを示唆している。最近の研究は、92kDaショウジョウバエfused、Cos-2及びCiが微小管結合多タンパク質複合体に存在し、Hhシグナル伝達が微小管からのこの複合体の解離を導くことを示した、Robbins等, Cell 90: 225-34 (1997); Sisson等, Cell 90: 235-45 (1997)。fused及びCos-2の両方ともがHh処理に応答してリン酸化されるが、Robbins等, 上掲; Therond等, Genetics 142: 1181-98 (1996)、この活性の原因となるキナーゼの特徴付けはまだである。今日までに、これらの成分について知られている脊椎動物相同体は、Gliタンパク質ファミリー(例えば、Gli-1、Gli-2及びGli-3)のみである。これらは、Ciに構造的に関連するZnフィンガー推定転写因子である。これらの中で、Gli-1はSHhシグナルのメディエータ候補であることが示され[Hynes等, Neuron 15: 35-44 (1995), Lee等, Development 124: 2537-52 (1997); Alexandre等, Genes Dev. 10: 2003-13 (1996)]、Hhに応答する遺伝子活性化の機構がハエと脊椎動物の間で保存されることを示唆している。Hhカスケードにおける他のシグナル伝達成分が進化的に保存されるか否かを決定し、生化学レベルでのHhシグナル伝達におけるfusedの機能を試験するために、出願人はヒトfusedcDNAを単離して特性決定した。マウスでの組織分布は、fusedがSHh応答性組織で発現されることを示した。生化学的研究は、fusedが機能性キナーゼであることを示した。機能性研究は、fusedがGliのアクチベータであり、fusedのドミナントネガティブ形態がアフリカツメガエル胚においてSHhシグナル伝達を阻止できるという証拠を提供する。これらのデータをまとめると、Cos−2とfusedの両方がHhシグナル伝達に直接的に関連していることが示された。
Costal−2タンパク質に関するさらなる引例については、Simpson等、Dev. Biol. 122:201-209(1987),Grau等、Dev. Biol. 122:186-200(1987),Preat等、Genetics 135:1047-1062(1993),Sisson等、Cell 90:235-245(1997)及びRobbins等、Cell 90:225-234(1997)を参照のこと。
ここで本出願人は、ここでPRO539と命名した、ヒトCostal−2相同ポリペプチドをコードするcDNAを同定し、記載する。
Costal−2タンパク質に関するさらなる引例については、Simpson等、Dev. Biol. 122:201-209(1987),Grau等、Dev. Biol. 122:186-200(1987),Preat等、Genetics 135:1047-1062(1993),Sisson等、Cell 90:235-245(1997)及びRobbins等、Cell 90:225-234(1997)を参照のこと。
ここで本出願人は、ここでPRO539と命名した、ヒトCostal−2相同ポリペプチドをコードするcDNAを同定し、記載する。
3.PRO982
新規な未変性の分泌タンパク質を同定する努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規な分泌タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。我々は、ここでPRO982ポリペプチドと命名した、新規な分泌ポリペプチドの同定と特徴づけをここに記載する。
新規な未変性の分泌タンパク質を同定する努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規な分泌タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。我々は、ここでPRO982ポリペプチドと命名した、新規な分泌ポリペプチドの同定と特徴づけをここに記載する。
4.PRO1434
nel遺伝子は鶏の神経細胞で発現されるタンパク質であると記載されている(ワタナベ等、Genomics 38(3):273-276(1996))。最近、ニワトリnel遺伝子によりコードされたものと相同性を持つポリペプチドをコードする(NELL1とNELL2と命名した)2つの新規なヒトcDNAが分離され、特徴づけられており、それらのヒトポリペプチドは6つのEGF様反復を含んでいる(上掲のワタナベ等)。これらの遺伝子の神経特異的発現を考えると、それらは神経発達に影響を与えうるということが示唆される。したがってnel、NELL1とNELL2との相同性を持つ新規なポリペプチドを同定し、特徴づけることに重大な関心がある。
ここで我々は、ここでPRO1434と命名した、nelタンパク質と相同性を持つ新規なポリペプチドの同定と特徴を記載する。
nel遺伝子は鶏の神経細胞で発現されるタンパク質であると記載されている(ワタナベ等、Genomics 38(3):273-276(1996))。最近、ニワトリnel遺伝子によりコードされたものと相同性を持つポリペプチドをコードする(NELL1とNELL2と命名した)2つの新規なヒトcDNAが分離され、特徴づけられており、それらのヒトポリペプチドは6つのEGF様反復を含んでいる(上掲のワタナベ等)。これらの遺伝子の神経特異的発現を考えると、それらは神経発達に影響を与えうるということが示唆される。したがってnel、NELL1とNELL2との相同性を持つ新規なポリペプチドを同定し、特徴づけることに重大な関心がある。
ここで我々は、ここでPRO1434と命名した、nelタンパク質と相同性を持つ新規なポリペプチドの同定と特徴を記載する。
5.PRO1863
新規な未変性の膜貫通タンパク質を同定する努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規な膜貫通タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。我々は、ここでPRO1863ポリペプチドと命名した、新規な膜貫通ポリペプチドの同定と特徴づけをここに記載する。
新規な未変性の膜貫通タンパク質を同定する努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規な膜貫通タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。我々は、ここでPRO1863ポリペプチドと命名した、新規な膜貫通ポリペプチドの同定と特徴づけをここに記載する。
6.PRO1917
イノシトールホスファターゼの特徴付けは、小胞体からのCa2+の放出を刺激するシグナル伝達活性の理解の基礎となるために関心がある。分子クローニングは腎臓や肝臓で高度に発現する多様なイノシトールポリリン酸塩ホスファターゼを与えた(Caxton等.(1997)Biochem J. 328:75-81)。
イノシトールホスファターゼの特徴付けは、小胞体からのCa2+の放出を刺激するシグナル伝達活性の理解の基礎となるために関心がある。分子クローニングは腎臓や肝臓で高度に発現する多様なイノシトールポリリン酸塩ホスファターゼを与えた(Caxton等.(1997)Biochem J. 328:75-81)。
7.PRO1868
炎症反応は複雑で、肥満細胞、神経終末、血小板、白血球及び補体活性によって局所的に生成される様々なシグナル伝達の分子によって媒介される。特定のこれらのシグナル伝達分子は、内皮細胞内面をより多孔性にする及び/又は特殊な糖質認知を通して白血球を認知し、引きつける細胞表面分子として作用するセレクチンの発現を引き起こす。より強い白血球結合はインテグリンによって媒介され、内皮を通る白血球移動を媒介する。さらにシグナル伝達物質は化学誘因物質として作用し、結合白血球が誘因物質源の方へ進むことを引き起こす。炎症反応の過程で生成される他のシグナル伝達物質は血液の中へ抜け、より多くの白血球を生成し血液流の中にそれらを放出するために骨髄を刺激する。
典型的に炎症は抗原によって開始され、抗原は免疫応答を開始する能力のあるほとんどどんな分子でもあり得る。標準の生理的状況下ではこれらは異質の分子であるが、生物自体によって産生された分子は様々な病気の状態で生じると知られる触媒となる。
混合リンパ球培養又は混合リンパ球反応(MLR)におけるT細胞増殖は、化合物が免疫系を刺激する能力の確立された指標である。炎症反応において、応答白血球は好中球、好酸球、単球又はリンパ球であってよい。感染組織の組織学的試験は反応の免疫刺激又は阻害の証拠を提供する。Current Protocols in Immunology, 編集 E. Coligan, 1994, John Wiley and Sons, Inc.参照。
炎症性腸疾患(IBD)は、明確に疾患として区別されるが、共通の特徴を共有し、病状を共有することがよくある潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病の両方を含む内臓疾患を集合的に記述するために使用される語である。診断基準の共通性は2つの疾患を正確に決定するのを難しくさせる。それぞれの病気は、しかしながらそれぞれの損傷のタイプと位置が典型的に異なっている。UC損傷は特徴的には粘膜の表面の潰瘍であって、直腸に近接した大腸に現れる。CD損傷は特徴的には広範囲に渡る線状の割れ目であり、時には胃、食道及び十二指腸を含む腸のどこにでも現れる。
炎症反応は複雑で、肥満細胞、神経終末、血小板、白血球及び補体活性によって局所的に生成される様々なシグナル伝達の分子によって媒介される。特定のこれらのシグナル伝達分子は、内皮細胞内面をより多孔性にする及び/又は特殊な糖質認知を通して白血球を認知し、引きつける細胞表面分子として作用するセレクチンの発現を引き起こす。より強い白血球結合はインテグリンによって媒介され、内皮を通る白血球移動を媒介する。さらにシグナル伝達物質は化学誘因物質として作用し、結合白血球が誘因物質源の方へ進むことを引き起こす。炎症反応の過程で生成される他のシグナル伝達物質は血液の中へ抜け、より多くの白血球を生成し血液流の中にそれらを放出するために骨髄を刺激する。
典型的に炎症は抗原によって開始され、抗原は免疫応答を開始する能力のあるほとんどどんな分子でもあり得る。標準の生理的状況下ではこれらは異質の分子であるが、生物自体によって産生された分子は様々な病気の状態で生じると知られる触媒となる。
混合リンパ球培養又は混合リンパ球反応(MLR)におけるT細胞増殖は、化合物が免疫系を刺激する能力の確立された指標である。炎症反応において、応答白血球は好中球、好酸球、単球又はリンパ球であってよい。感染組織の組織学的試験は反応の免疫刺激又は阻害の証拠を提供する。Current Protocols in Immunology, 編集 E. Coligan, 1994, John Wiley and Sons, Inc.参照。
炎症性腸疾患(IBD)は、明確に疾患として区別されるが、共通の特徴を共有し、病状を共有することがよくある潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病の両方を含む内臓疾患を集合的に記述するために使用される語である。診断基準の共通性は2つの疾患を正確に決定するのを難しくさせる。それぞれの病気は、しかしながらそれぞれの損傷のタイプと位置が典型的に異なっている。UC損傷は特徴的には粘膜の表面の潰瘍であって、直腸に近接した大腸に現れる。CD損傷は特徴的には広範囲に渡る線状の割れ目であり、時には胃、食道及び十二指腸を含む腸のどこにでも現れる。
IBDの従来の治療は通常、例えばスルファサラジン、コルチコステロイド類、6−メルカプトプリン/アザチオプリン(6-mercaptopurine/azathoprine)、又はサイクロスポインのような、抗炎症性又は免疫抑制剤の投与を伴うが、これらは全て苦しむ患者の一部の苦痛除去となるにすぎない。しかしながら、抗炎症/免疫抑制療法が失敗した場合は、結腸切除術が防衛の最後の方法である。手術は診断後1年目においてCD患者の約30%が必要とし、手術を必要とする可能性は1年ごとに約5%増していく。不幸にも、CDはまた高い再発率を持ち、約5%の患者が1年後に次の手術を必要とする。さらにUC患者は結腸直腸癌の発達の危険性が大幅に増加している。恐らく、これは再生が伴う上皮損傷反復サイクルのためで、新生物の形質転換の危険が絶えず増す。
結合接着分子(JAM)として知られる、免疫グロブリンの上科の最近発見されたメンバーは、異なる起源の内皮と上皮の細胞の細胞間結合部に選択的に集中していることが特定されている。Martin-Padura,I.等J.Cell Biol. 142(1): 117-27(1998)。JAMはV型の2つの細胞外の鎖内ジスルフィド環を持つタイプ1複合膜タンパクである。JAMはA33抗原とかなりの相同性を有する(図.1又は図.18)。JAMに対するモノクローナル抗体は、自発的に及び化学的に引き起こされる、単球の内皮細胞の単層を通過する移動をin vitroで抑制することが発見された。上掲のMartin-Padura。
JAM発現は大腸炎を有するCRF2-4-/-マウスの結腸において増していることが最近発見された。CRF2-4-/-(IL−10Rサブユニットノックアウトマウス)はリンパ球、単球及び好中球によって媒介される自発的な大腸炎を発生させる。また、いくらかの動物では結腸線癌が発生する。その結果、本発明の化合物は、更には炎症性腸疾患、他の腸管の炎症疾患並びに結腸直腸癌ようなヒト疾患に高いレベルで発現され、あるいは不随することが予見できる可能性が高い。
結合接着分子(JAM)として知られる、免疫グロブリンの上科の最近発見されたメンバーは、異なる起源の内皮と上皮の細胞の細胞間結合部に選択的に集中していることが特定されている。Martin-Padura,I.等J.Cell Biol. 142(1): 117-27(1998)。JAMはV型の2つの細胞外の鎖内ジスルフィド環を持つタイプ1複合膜タンパクである。JAMはA33抗原とかなりの相同性を有する(図.1又は図.18)。JAMに対するモノクローナル抗体は、自発的に及び化学的に引き起こされる、単球の内皮細胞の単層を通過する移動をin vitroで抑制することが発見された。上掲のMartin-Padura。
JAM発現は大腸炎を有するCRF2-4-/-マウスの結腸において増していることが最近発見された。CRF2-4-/-(IL−10Rサブユニットノックアウトマウス)はリンパ球、単球及び好中球によって媒介される自発的な大腸炎を発生させる。また、いくらかの動物では結腸線癌が発生する。その結果、本発明の化合物は、更には炎症性腸疾患、他の腸管の炎症疾患並びに結腸直腸癌ようなヒト疾患に高いレベルで発現され、あるいは不随することが予見できる可能性が高い。
また、本発明の化合物は、既知の結腸直腸癌−予知マーカーであるA33抗原との有意な相同性を有する。A33抗原は正常な結腸上皮、並びに初期又は転位結腸癌の90%以上で発現される。結腸粘膜から派生した癌腫において、A33抗原は、95%を越えるケースで均一に発現している。しかし、A33抗原は、他の広範囲の正常な組織では検出されておらず、すなわちその発現は、むしろ器官特異的であると思われる。従って、A33抗原は結腸直腸ガンの誘発において重要な役割を担っていると思われる。
結腸癌は広範囲に渡る病気であるので、早期の診断と治療が重要な医学の目的である。結腸癌の診断と治療は、蛍光、核磁気又は放射性のタグを有する特異的なモノクローナル抗体(mAbs)を利用し、実施されうる。放射性遺伝子、毒素及び/又は薬物をタギングしたmAbsは最小限の患者の性状におけるin situの治療に使用されうる。またmAbsは、結腸癌の診断や治療の間の識別に使用されうる。例えば、血清のA33抗原レベルが患者において上昇し、手術を行った後にレベルが微量になれば腫瘍切除が成功したことを表すことになる。他方、手術後、結果的に血清A33抗原レベルが引き続いて上昇していれば、元の腫瘍の転移が形成されたか又は新しい初期の腫瘍が現れたことが暗示される。
モノクローナル抗体は手術及び/又は他の化学療法の代わりに、又は一緒に使用されうる。例えば、A33に対するmAbを用いた結腸直腸癌腫に羅患した患者における前臨床分析及び局在化研究はWelt等, J. Clin. Oncol. 8:1894-1906(1990)及びWelt等, J. Clin. Oncol. 12:1561-1571(1994)に記載され、さらに米国特許第4579827号と米国特許出願第424991号(欧州特許199141)はモノクローナル抗体治療的投与を対象とし、後者は抗A33mAbの使用に関する。
我々は、ここでPRO1868ポリペプチドと命名した、A33抗原タンパクに対して相同性を有する新規なポリペプチドの同定及び特徴づけをここに記載する。
結腸癌は広範囲に渡る病気であるので、早期の診断と治療が重要な医学の目的である。結腸癌の診断と治療は、蛍光、核磁気又は放射性のタグを有する特異的なモノクローナル抗体(mAbs)を利用し、実施されうる。放射性遺伝子、毒素及び/又は薬物をタギングしたmAbsは最小限の患者の性状におけるin situの治療に使用されうる。またmAbsは、結腸癌の診断や治療の間の識別に使用されうる。例えば、血清のA33抗原レベルが患者において上昇し、手術を行った後にレベルが微量になれば腫瘍切除が成功したことを表すことになる。他方、手術後、結果的に血清A33抗原レベルが引き続いて上昇していれば、元の腫瘍の転移が形成されたか又は新しい初期の腫瘍が現れたことが暗示される。
モノクローナル抗体は手術及び/又は他の化学療法の代わりに、又は一緒に使用されうる。例えば、A33に対するmAbを用いた結腸直腸癌腫に羅患した患者における前臨床分析及び局在化研究はWelt等, J. Clin. Oncol. 8:1894-1906(1990)及びWelt等, J. Clin. Oncol. 12:1561-1571(1994)に記載され、さらに米国特許第4579827号と米国特許出願第424991号(欧州特許199141)はモノクローナル抗体治療的投与を対象とし、後者は抗A33mAbの使用に関する。
我々は、ここでPRO1868ポリペプチドと命名した、A33抗原タンパクに対して相同性を有する新規なポリペプチドの同定及び特徴づけをここに記載する。
8.PRO3434
新規な未変性の分泌タンパク質を同定する努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規な分泌タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。我々は、ここでPRO3434ポリペプチドと命名した、新規な分泌ポリペプチドの同定と特徴づけをここに記載する。
新規な未変性の分泌タンパク質を同定する努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規な分泌タンパク質のコード配列を同定するために哺乳類組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。我々は、ここでPRO3434ポリペプチドと命名した、新規な分泌ポリペプチドの同定と特徴づけをここに記載する。
9.PRO1927
タンパク質は膜結合グリコシルトランスフェラーゼによって媒介される反応の複雑な一連の反応によってグリコシル化される。合成された糖鎖の構造の多様性の原因となる、多数の異なるグリコシルトランスフェラーゼがある。N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパク質は、哺乳類生物において様々な重要な生物学的機能を与えるグリコシルトランスフェラーゼのファミリーを含む。例として、UDP-N-アセチルグルコサミン:α-3-D-マンノシドβ-1,2-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIは、高級マンノース-N-グリカンのハイブリッド及び複合N-グリカンへの変換に必須の第1段階を触媒するグリコシルトランスフェラーゼである(Sarkar等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 88: 234-238 (1991))。UPD−N−アセチルグルコサミン:α1,3ーDマンノシドβ1,4−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼは3−及びテ4−触覚のアスパラギン連結糖鎖の生成における重要な酵素であり、最近cDNAクローニングを利用して牛小腸から精製されている(Minowa等、 J. Biol. Chem. (1998)273(19):11556-62)。N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパク質ファミリーのさらなるメンバーの同定及び特徴付け、より一般的には新規のグリコシルトランスフェラーゼの同定は興味深い。ここで我々は、ここにPRO1475ポリペプチドと命名する、N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパク質と相同性を持つ新規なポリペプチドの同定及び特徴づけについて記載する。
タンパク質は膜結合グリコシルトランスフェラーゼによって媒介される反応の複雑な一連の反応によってグリコシル化される。合成された糖鎖の構造の多様性の原因となる、多数の異なるグリコシルトランスフェラーゼがある。N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパク質は、哺乳類生物において様々な重要な生物学的機能を与えるグリコシルトランスフェラーゼのファミリーを含む。例として、UDP-N-アセチルグルコサミン:α-3-D-マンノシドβ-1,2-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIは、高級マンノース-N-グリカンのハイブリッド及び複合N-グリカンへの変換に必須の第1段階を触媒するグリコシルトランスフェラーゼである(Sarkar等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 88: 234-238 (1991))。UPD−N−アセチルグルコサミン:α1,3ーDマンノシドβ1,4−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼは3−及びテ4−触覚のアスパラギン連結糖鎖の生成における重要な酵素であり、最近cDNAクローニングを利用して牛小腸から精製されている(Minowa等、 J. Biol. Chem. (1998)273(19):11556-62)。N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパク質ファミリーのさらなるメンバーの同定及び特徴付け、より一般的には新規のグリコシルトランスフェラーゼの同定は興味深い。ここで我々は、ここにPRO1475ポリペプチドと命名する、N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼタンパク質と相同性を持つ新規なポリペプチドの同定及び特徴づけについて記載する。
1.PRO1800
本出願において「PRO1800」と命名された新規なポリペプチドをコードし、Hep27をコードする核酸と相同性を有するcDNAクローン(DNA35672−2508)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1800ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基約1又は約16から約278の配列を有するPRO1800ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図1(配列番号:1)のヌクレオチド約36又は約81と約869の間の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1800ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203538のヒトタンパク質cDNA(DNA35672−2508)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203538のヒトタンパク質cDNA(DNA35672−2508)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
本出願において「PRO1800」と命名された新規なポリペプチドをコードし、Hep27をコードする核酸と相同性を有するcDNAクローン(DNA35672−2508)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1800ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基約1又は約16から約278の配列を有するPRO1800ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図1(配列番号:1)のヌクレオチド約36又は約81と約869の間の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1800ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203538のヒトタンパク質cDNA(DNA35672−2508)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203538のヒトタンパク質cDNA(DNA35672−2508)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1又は約16から約278の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1又は約16から約278の配列を有するPRO1800ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約230ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1800ポリペプチドをコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図2(配列番号:2)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約15まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図2(配列番号:2)の残基1又は約16から約278のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1800ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図1(配列番号:1)に示される核酸配列に誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1800ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1800ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図2(配列番号:2)の残基1又は約16から約278を含むアミノ酸配列を含んでいる。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1又は約16から約278の配列を有するPRO1800ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約230ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1800ポリペプチドをコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図2(配列番号:2)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約15まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図2(配列番号:2)の残基1又は約16から約278のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1800ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図1(配列番号:1)に示される核酸配列に誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1800ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1800ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図2(配列番号:2)の残基1又は約16から約278を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1又は約16から約278の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1800ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図2(配列番号:2)の残基1又は約16から約278のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1800ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1又は約16から約278の配列、又は抗-PRO1800抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1800ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1800断片は、天然PRO1800ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基約1又は約16から約278の配列を有するPRO1800ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1800ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1800抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1800ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1800ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1800ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
さらなる態様では、本発明は、図2(配列番号:2)の残基1又は約16から約278のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1800ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1又は約16から約278の配列、又は抗-PRO1800抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1800ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1800断片は、天然PRO1800ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図2(配列番号:2)のアミノ酸残基約1又は約16から約278の配列を有するPRO1800ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1800ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1800抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1800ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1800ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1800ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
2.PRO539
本出願において「PRO539」と命名され、新規なポリペプチドをコードし、Costal-2タンパク質をコードする核酸と相同性を有する、cDNAクローン(DNA47465−1561)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO539ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基約1から約830の配列を有するPRO539ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図3(配列番号:6)のヌクレオチド約186から約2675の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO539ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203661のヒトタンパク質cDNA(DNA47465−1561)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)の核酸分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203661のヒトタンパク質cDNA(DNA47465−1561)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
本出願において「PRO539」と命名され、新規なポリペプチドをコードし、Costal-2タンパク質をコードする核酸と相同性を有する、cDNAクローン(DNA47465−1561)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO539ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基約1から約830の配列を有するPRO539ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図3(配列番号:6)のヌクレオチド約186から約2675の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO539ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203661のヒトタンパク質cDNA(DNA47465−1561)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)の核酸分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203661のヒトタンパク質cDNA(DNA47465−1561)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列を有するPRO539ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造される、少なくとも100ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特定の態様では、本発明は、開始メチオニンを持っているか持っていないPRO539ポリペプチドをコードするDNAを含むか、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。
他の態様では、本発明は、(a)図4(配列番号:7)の残基1から約830のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされうるPRO539ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図3(配列番号:6)に示すヌクレオチド配列から誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において同定された任意の単離された核酸配列のいずれかにコードされる単離されたPRO539ポリペプチドを提供する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列を有するPRO539ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造される、少なくとも100ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特定の態様では、本発明は、開始メチオニンを持っているか持っていないPRO539ポリペプチドをコードするDNAを含むか、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。
他の態様では、本発明は、(a)図4(配列番号:7)の残基1から約830のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされうるPRO539ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図3(配列番号:6)に示すヌクレオチド配列から誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において同定された任意の単離された核酸配列のいずれかにコードされる単離されたPRO539ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO539ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図4(配列番号:7)の残基1から約830を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO539ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図4(配列番号:7)の残基1から約830のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO539ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、抗-PRO539抗体に対する結合部位を提供するのに十分な、図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列、又はその断片を含んでなる、単離されたPRO539ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO539断片は、天然PRO539ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基約1から約830の配列を有するPRO539ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO539ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO539抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO539ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO539ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。好ましい実施態様では、生物学的活性は微小官(microtubile)に結合することか又はfused及び cubitus interruptusを複合する能力のどちらかである。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO539ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
他の態様では、本発明は、図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO539ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図4(配列番号:7)の残基1から約830のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO539ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、抗-PRO539抗体に対する結合部位を提供するのに十分な、図4(配列番号:7)のアミノ酸残基1から約830の配列、又はその断片を含んでなる、単離されたPRO539ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO539断片は、天然PRO539ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図4(配列番号:7)のアミノ酸残基約1から約830の配列を有するPRO539ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO539ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO539抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO539ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO539ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。好ましい実施態様では、生物学的活性は微小官(microtubile)に結合することか又はfused及び cubitus interruptusを複合する能力のどちらかである。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO539ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
さらに他の実施態様では、本発明はPRO539のヘッジホッグシグナル伝達の調節を促すアゴニスト及びそれに対するアンタゴニストを生じさせる化合物と方法を提供する。特にSHシグナル伝達経路におけるPRO539の正常な機能を阻害し、防止し、抑制し及び/又は中和する脊椎動物PRO539のアンタゴニストは、生物有機化学小分子とアンチセンス核酸の両方を含む。
さらに他の実施態様では、本発明はヒトPRO539の選択的スプライス変異体を提供する。
またさらなる実施態様では、本発明はPRO539のヘッジホッグシグナル伝達の調節を改変する分子を同定するためのスクリーニングやアッセイの方法を提供する。好ましくは、分子は(例えばfused又はcubitus interruptusのような)その結合した複合タンパク質とのPRO539の相互作用を防止するか、又は複合物の分解を防止又は抑制する。アッセイはPRO539と基質を含む混合物を候補的分子と共にインキュベーションし、PRO539のヘッジホッグシグナル伝達を調節する候補分子の能力を検出することを含む。好ましくはスクリーニングした分子は小分子薬剤候補である。
さらに他の実施態様では、特定の疾患がヘッジホッグシグナル伝達により調節されるかどうかを決定するための診断方法であって:
(a)試験細胞又は組織を培養し、
(b)PRO539により調節されたヘッジホッグシグナル伝達調節を抑制しうる化合物を投与し;及び
(c)ヘッジホッグシグナル伝達が調節されるかどうかを決定する。
ことを含んでなる方法に関する。
さらに他の実施態様では、本発明はヒトPRO539の選択的スプライス変異体を提供する。
またさらなる実施態様では、本発明はPRO539のヘッジホッグシグナル伝達の調節を改変する分子を同定するためのスクリーニングやアッセイの方法を提供する。好ましくは、分子は(例えばfused又はcubitus interruptusのような)その結合した複合タンパク質とのPRO539の相互作用を防止するか、又は複合物の分解を防止又は抑制する。アッセイはPRO539と基質を含む混合物を候補的分子と共にインキュベーションし、PRO539のヘッジホッグシグナル伝達を調節する候補分子の能力を検出することを含む。好ましくはスクリーニングした分子は小分子薬剤候補である。
さらに他の実施態様では、特定の疾患がヘッジホッグシグナル伝達により調節されるかどうかを決定するための診断方法であって:
(a)試験細胞又は組織を培養し、
(b)PRO539により調節されたヘッジホッグシグナル伝達調節を抑制しうる化合物を投与し;及び
(c)ヘッジホッグシグナル伝達が調節されるかどうかを決定する。
ことを含んでなる方法に関する。
3.PRO982
本出願において「PRO982」と命名された新規な分泌ポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA57700−1408)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO982ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列を有するPRO982ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図5(配列番号:8)の残基約89から約400の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO982ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203583のヒトタンパク質cDNA(DNA57700−1408)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203583のヒトタンパク質cDNA(DNA57700−1408)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
本出願において「PRO982」と命名された新規な分泌ポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA57700−1408)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO982ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列を有するPRO982ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図5(配列番号:8)の残基約89から約400の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO982ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203583のヒトタンパク質cDNA(DNA57700−1408)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203583のヒトタンパク質cDNA(DNA57700−1408)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基約1又は約22から約125の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基約1又は約22から約125の配列を有するPRO982ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約100ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO982ポリペプチドをコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図6(配列番号:9)の配列において約アミノ酸位置1から約アミノ酸位置21まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図6(配列番号:9)の残基1又は約22から約125のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO982ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO982ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO982ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図6(配列番号:9)の残基1又は約22から125を含むアミノ酸配列を含んでいる。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基約1又は約22から約125の配列を有するPRO982ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約100ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO982ポリペプチドをコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図6(配列番号:9)の配列において約アミノ酸位置1から約アミノ酸位置21まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図6(配列番号:9)の残基1又は約22から約125のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO982ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO982ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO982ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図6(配列番号:9)の残基1又は約22から125を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO982ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図6(配列番号:9)の残基1又は約22から125のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO982ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列、又は抗-PRO982抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO982ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO982断片は、天然PRO982ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列を有するPRO982ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらなる態様では、本発明は、図6(配列番号:9)の残基1又は約22から125のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO982ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列、又は抗-PRO982抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO982ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO982断片は、天然PRO982ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図6(配列番号:9)のアミノ酸残基1又は約22から約125の配列を有するPRO982ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
4.PRO1434
本出願において「PRO1434」と命名され、新規なポリペプチドをコードし、nelタンパク質をコードする核酸と相同性を有する、cDNAクローン(DNA68818−2536)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1434ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基約1又は約28から約325の配列を有するPRO1434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図7(配列番号:10)のヌクレオチド約581又は約662から約1555の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1434ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203657のヒトタンパク質cDNA(DNA68818−2536)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)の核酸分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203657のヒトタンパク質cDNA(DNA68818−2536)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
本出願において「PRO1434」と命名され、新規なポリペプチドをコードし、nelタンパク質をコードする核酸と相同性を有する、cDNAクローン(DNA68818−2536)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1434ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基約1又は約28から約325の配列を有するPRO1434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図7(配列番号:10)のヌクレオチド約581又は約662から約1555の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1434ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203657のヒトタンパク質cDNA(DNA68818−2536)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)の核酸分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203657のヒトタンパク質cDNA(DNA68818−2536)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列を有するPRO1434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも65ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1434ポリペプチドをコードするDNAを含む、及びその可溶性な、すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された変異体、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図8(配列番号:11)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約27まで伸びると仮に同定されている。膜貫通ドメインは、PRO1434アミノ酸配列(図8、配列番号:11)のアミノ酸位置約11からアミノ酸位置約30まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図8(配列番号:11)の残基1又は約28から約325のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1434ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図7(配列番号:10)に示すヌクレオチド配列から誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において同定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1434ポリペプチドを提供する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列を有するPRO1434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも65ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1434ポリペプチドをコードするDNAを含む、及びその可溶性な、すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された変異体、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図8(配列番号:11)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約27まで伸びると仮に同定されている。膜貫通ドメインは、PRO1434アミノ酸配列(図8、配列番号:11)のアミノ酸位置約11からアミノ酸位置約30まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図8(配列番号:11)の残基1又は約28から約325のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1434ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図7(配列番号:10)に示すヌクレオチド配列から誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において同定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1434ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1434ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図8(配列番号:11)の残基1又は約28から約325を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1434ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図8(配列番号:11)の残基1又は約28から約325のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1434ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列、又は抗−PRO1434抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1434ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1434断片は、天然PRO1434ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基約1又は約28から約325の配列を有するPRO1434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1434ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1434抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1434ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1434ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1434ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
他の態様では、本発明は、図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1434ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図8(配列番号:11)の残基1又は約28から約325のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1434ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図8(配列番号:11)のアミノ酸残基1又は約28から約325の配列、又は抗−PRO1434抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1434ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1434断片は、天然PRO1434ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図8(配列番号:11)のアミノ酸残基約1又は約28から約325の配列を有するPRO1434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1434ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1434抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1434ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1434ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1434ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
5.PRO1863
本出願において「PRO1863」と命名された新規な膜貫通ポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA59847−2510)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1863ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列を有するPRO1863ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図9(配列番号:15)のヌクレオチド約17又は約62から約1327の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1863ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203576のヒトタンパク質cDNA(DNA59847−2510)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203576のヒトタンパク質cDNA(DNA59847−2510)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
本出願において「PRO1863」と命名された新規な膜貫通ポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA59847−2510)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1863ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列を有するPRO1863ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図9(配列番号:15)のヌクレオチド約17又は約62から約1327の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1863ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203576のヒトタンパク質cDNA(DNA59847−2510)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203576のヒトタンパク質cDNA(DNA59847−2510)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列を有するPRO1863ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも345ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1863ポリペプチドをコードするDNAを含み、及びその可溶性のある、すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された変異体、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図10(配列番号:16)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約17まで伸びると仮に同定されている。膜貫通ドメインは、PRO1863アミノ酸配列(図10、配列番号:16)のアミノ酸位置約243からアミノ酸位置約260まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図10(配列番号:16)の残基約1又は約16から約437のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1863ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図9(配列番号:15)に示されるヌクレオチド配列に誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1863ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1863ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図10(配列番号:16)の残基約1又は約16から約437を含むアミノ酸配列を含んでいる。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列を有するPRO1863ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも345ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1863ポリペプチドをコードするDNAを含み、及びその可溶性のある、すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された変異体、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図10(配列番号:16)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約17まで伸びると仮に同定されている。膜貫通ドメインは、PRO1863アミノ酸配列(図10、配列番号:16)のアミノ酸位置約243からアミノ酸位置約260まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図10(配列番号:16)の残基約1又は約16から約437のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1863ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図9(配列番号:15)に示されるヌクレオチド配列に誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1863ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1863ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図10(配列番号:16)の残基約1又は約16から約437を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図10(配列番号:16)のアミノ酸残基1又は約16から約437の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1863ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図10(配列番号:16)の残基1又は約16から約437のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1863ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図10(配列番号:16)のアミノ酸残基1又は約16から約437の配列、又は抗-PRO1863抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1863ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1863断片は、天然PRO1863ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列を有するPRO1863ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1863ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1863抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1863ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1863ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1863ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
さらなる態様では、本発明は、図10(配列番号:16)の残基1又は約16から約437のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1863ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図10(配列番号:16)のアミノ酸残基1又は約16から約437の配列、又は抗-PRO1863抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1863ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1863断片は、天然PRO1863ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図10(配列番号:16)のアミノ酸残基約1又は約16から約437の配列を有するPRO1863ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1863ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1863抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1863ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1863ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1863ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
6.PRO1917
本出願において「PRO1917」と命名され、イノシトールホスファターゼと相同性を有する新規なポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA76400−2528)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1917ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列を有するPRO1917ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図11(配列番号:17)の残基約96から約1466の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1917ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203573のヒトタンパク質cDNA(DNA76400−2528)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203573のヒトタンパク質cDNA(DNA76400−2528)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
本出願において「PRO1917」と命名され、イノシトールホスファターゼと相同性を有する新規なポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA76400−2528)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1917ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列を有するPRO1917ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図11(配列番号:17)の残基約96から約1466の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1917ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203573のヒトタンパク質cDNA(DNA76400−2528)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203573のヒトタンパク質cDNA(DNA76400−2528)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列を有するPRO1917ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約100ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1917ポリペプチドをコードするDNAを含み、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図12(配列番号:18)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約30まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図12(配列番号:18)の残基1又は約31から約487のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1917ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1917ポリペプチドをコードするDNAを含み、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図12(配列番号:18)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約30まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図12(配列番号:18)の残基1又は約31から約487のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1917ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1917ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1917ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図12(配列番号:18)の残基1又は約31から約487を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1917ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図12(配列番号:18)の残基1又は約31から約487のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1917ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列、又は抗-PRO1917抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1917ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1917断片は、天然PRO1917ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列を有するPRO1917ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1917ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1917抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1917ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1917ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1917ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1917ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図12(配列番号:18)の残基1又は約31から約487を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1917ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図12(配列番号:18)の残基1又は約31から約487のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1917ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列、又は抗-PRO1917抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1917ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1917断片は、天然PRO1917ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図12(配列番号:18)のアミノ酸残基1又は約31から約487の配列を有するPRO1917ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1917ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1917抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1917ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1917ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1917ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
7.PRO1868
本発明は、ヒトを含む哺乳動物における炎症疾患の診断と治療ための組成物と方法に関する。本発明は、哺乳動物における免疫反応を促進又は抑制するタンパク質(アゴニスト及びアンタゴニスト抗体を含む)の同定に基づく。炎症疾患は炎症反応を鎮静することで治療され得る。炎症反応を強める分子は抗原の免疫反応を促進又は可能にする。炎症反応の鎮静が有益である場合、炎症反応を促進する分子は抑制されうる。炎症反応増強が有益である場合には、炎症反応促進の分子は治療に利用可能である。また、炎症反応の鎮静が有用である場合には、そのような促進分子は抑制されうる。中和抗体は、免疫促進活性を有する分子を抑制する分子の例であり、炎症疾患の治療に役立つ。また、炎症反応を抑制する分子は炎症反応の抑制に(タンパク質を直接又は抗体アゴニストの使用を経て)利用されうるし、こうして炎症の疾患は改善する。
従って、本発明のタンパク質は免疫関連疾患の診断及び/又は治療(予防を含む)に役立つ。促進タンパク質に結合する抗体は炎症反応の鎮静に利用可能である。抑制タンパク質に結合する抗体は炎症反応及び免疫システムの促進に利用可能である。また、本発明のタンパク質と抗体は炎症又は免疫関連疾患の治療のための薬や薬剤の調製に利用可能である。
一実施態様では、本発明はPRO1868ポリペプチドの一又は複数の機能又は活性を抑制するPRO1868ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。
他の実施態様では、本発明は抗−PRO1868抗体へポリペプチドを含むと思われる細胞を暴露し、細胞に対しての抗体の結合性を測定することを含んでなるPRO1868ポリペプチド存在を決定する方法に関する。
また他の実施態様では、本発明は、(a)哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルで、及び(b)同じ細胞タイプの既知の正常な組織細胞のコントロールサンプルでのPRO1868ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルの検出を含んでなる、試験サンプルにおける高い発現レベルは哺乳動物における炎症疾患の存在を意味する、哺乳動物での炎症関連疾病を診断する方法に関する。
本発明は、ヒトを含む哺乳動物における炎症疾患の診断と治療ための組成物と方法に関する。本発明は、哺乳動物における免疫反応を促進又は抑制するタンパク質(アゴニスト及びアンタゴニスト抗体を含む)の同定に基づく。炎症疾患は炎症反応を鎮静することで治療され得る。炎症反応を強める分子は抗原の免疫反応を促進又は可能にする。炎症反応の鎮静が有益である場合、炎症反応を促進する分子は抑制されうる。炎症反応増強が有益である場合には、炎症反応促進の分子は治療に利用可能である。また、炎症反応の鎮静が有用である場合には、そのような促進分子は抑制されうる。中和抗体は、免疫促進活性を有する分子を抑制する分子の例であり、炎症疾患の治療に役立つ。また、炎症反応を抑制する分子は炎症反応の抑制に(タンパク質を直接又は抗体アゴニストの使用を経て)利用されうるし、こうして炎症の疾患は改善する。
従って、本発明のタンパク質は免疫関連疾患の診断及び/又は治療(予防を含む)に役立つ。促進タンパク質に結合する抗体は炎症反応の鎮静に利用可能である。抑制タンパク質に結合する抗体は炎症反応及び免疫システムの促進に利用可能である。また、本発明のタンパク質と抗体は炎症又は免疫関連疾患の治療のための薬や薬剤の調製に利用可能である。
一実施態様では、本発明はPRO1868ポリペプチドの一又は複数の機能又は活性を抑制するPRO1868ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。
他の実施態様では、本発明は抗−PRO1868抗体へポリペプチドを含むと思われる細胞を暴露し、細胞に対しての抗体の結合性を測定することを含んでなるPRO1868ポリペプチド存在を決定する方法に関する。
また他の実施態様では、本発明は、(a)哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルで、及び(b)同じ細胞タイプの既知の正常な組織細胞のコントロールサンプルでのPRO1868ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルの検出を含んでなる、試験サンプルにおける高い発現レベルは哺乳動物における炎症疾患の存在を意味する、哺乳動物での炎症関連疾病を診断する方法に関する。
他の実施態様では、(a)哺乳動物から得られた組織培養細胞の試験サンプルに抗−PRO1868抗体を接触させ、(b)抗体とPRO1868ポリペプチドの複合体の形成を検出することを含んでなる本発明は哺乳動物における炎症反応を診断する方法に関する。その検出は定性的又は定量的なもので、同じ細胞タイプの既知の正常な組織細胞のコントロールサンプルにおける形成のモニタリングに比較して実施されうる。試験サンプルで形成された多量の複合物の量がより多いと、その試験サンプルを得た哺乳動物における腫瘍の存在が示される。好適には抗体は検出標識を保有する。複合体形成は、例えば光学顕微鏡法、フローサイトメトリー、蛍光法、又はこの分野で知られる他の技術等によって観察されうる。通常、テストサンプルは、炎症反応に関する欠陥又は異常があると推測される個体から採取される。
他の実施態様では、本発明は適当なパッケージに抗−PRO1868抗体と(例えば緩衝剤のような)担体を含んでなる診断キットに関する。好ましくはキットはPRO1868ポリペプチドを検出するための抗体を使用するための説明を含む。
さらなる実施態様では、本発明は:
容器;
容器上のラベル;及び
容器内に収容された活性剤を含む組成物;
を含んでなる製造品にも関し、その組成物は哺乳類における炎症反応の促進又は抑制に効果があり、容器上のラベルは組成物が炎症疾患の治療に使用されうることを示しており、組成物中の活性剤はPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性を促進又は抑制する薬剤である。好ましい態様では、活性剤はPRO1868ポリペプチド又は抗−PRO1868抗体である。
さらなる実施態様は、PRO1868ポリペプチドに候補化合物を、これら2つの化合物を互いに作用させるのに十分な時間と状況の下で、接触することによりPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性を抑制する能力のある化合物を、同定する方法である。特定の態様では、候補化合物又はPRO1868ポリペプチドのどちらかは個体支持体上に固定される。他の態様では、非固定成分は検出標識を保有する。
他の実施態様では、本発明は適当なパッケージに抗−PRO1868抗体と(例えば緩衝剤のような)担体を含んでなる診断キットに関する。好ましくはキットはPRO1868ポリペプチドを検出するための抗体を使用するための説明を含む。
さらなる実施態様では、本発明は:
容器;
容器上のラベル;及び
容器内に収容された活性剤を含む組成物;
を含んでなる製造品にも関し、その組成物は哺乳類における炎症反応の促進又は抑制に効果があり、容器上のラベルは組成物が炎症疾患の治療に使用されうることを示しており、組成物中の活性剤はPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性を促進又は抑制する薬剤である。好ましい態様では、活性剤はPRO1868ポリペプチド又は抗−PRO1868抗体である。
さらなる実施態様は、PRO1868ポリペプチドに候補化合物を、これら2つの化合物を互いに作用させるのに十分な時間と状況の下で、接触することによりPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性を抑制する能力のある化合物を、同定する方法である。特定の態様では、候補化合物又はPRO1868ポリペプチドのどちらかは個体支持体上に固定される。他の態様では、非固定成分は検出標識を保有する。
またさらなる態様では、本発明は:炎症腸疾患、全身性紅斑性狼瘡、リウマチ様関節炎、若年性慢性関節炎、脊椎関節症、全身性硬化症(強皮症)、特発性炎症ミオパシー(皮膚筋炎、多発性筋炎)、シェーグレン症候群、全身性血管炎症症(systemic vaculitis)、サルコイドーシス、自己免疫性溶血性貧血(免疫再生不良性貧血、発作性夜間血色素尿)、自己免疫性血小板減少(特発性血小板減少性紫斑病、免疫仲介血小板減少)、甲状腺炎(グレーブス疾患、ハシモト甲状腺炎、若年性リンパ球性甲状腺炎、萎縮性甲状腺炎)、糖尿病、免疫仲介腎疾患(糸球体腎炎、尿細管間質性腎炎)、例えば多発性硬化症のような中枢及び末梢神経系の脱髄疾患、特発性ポリニューロパシー、例えば伝染性肝炎(A型、B型、C型、D型、E型肝炎及び他の非肝炎性(nonhepatotropic)ウィルス)、自己免疫性慢性活性肝炎、原発性胆汁性肝硬変症、肉芽腫性肝炎、及び硬化性胆管炎のような肝胆汁性疾患、炎症性及び繊維症性肺疾患(例えば嚢胞性線維症、好酸球性肺炎、特発性肺線維症及び過敏性肺炎)、グルテン過敏性腸疾患、ウィップル病、水疱性皮膚疾患、多形性紅斑及び接触性皮膚炎を含む自己免疫又は免疫媒介皮膚疾患、乾癬、例えば好球性肺炎、特発性肺線維症及び過敏性肺炎のような肺のアレルギー性疾患、例えば拒絶反応及び移植片対宿主疾患を含む移植関連疾患から選択される疾患の治療のために、それを必要とする患者に対して、治療に効果的な量のPRO1868アンタゴニストを投与することによる炎症疾患の治療方法に関する。
さらなる実施態様では、本発明は哺乳動物における腫瘍の診断方法であって、(a)哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルで、及び(b)同じ細胞タイプの既知の正常な組織細胞のコントロールサンプルでの、PRO1868ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルの検出を含んでなり、試験サンプルでの高い発現レベルが試験組織細胞を採取した哺乳動物における腫瘍の存在を示す方法を提供する。
さらなる実施態様では、本発明は哺乳動物における腫瘍の診断方法であって、(a)哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルで、及び(b)同じ細胞タイプの既知の正常な組織細胞のコントロールサンプルでの、PRO1868ポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルの検出を含んでなり、試験サンプルでの高い発現レベルが試験組織細胞を採取した哺乳動物における腫瘍の存在を示す方法を提供する。
他の実施態様では、本発明は哺乳動物における腫瘍の診断方法であって、(a)抗−PRO1868抗体を哺乳動物から得られた組織細胞の試験サンプルと接触させ、(b)試験サンプルにおける抗−PRO1868とPRO1868ポリペプチド間の複合体の形成の検出することを含んでなる方法を提供する。その検出は定性的又は定量的なもので、同じ細胞タイプの既知の正常組織細胞のコントロールサンプルにおける複合体形成のモニタリングに比較して実施されうる。試験サンプルより多量の複合体が形成されると試験組織細胞を採取した哺乳動物における腫瘍の存在を示す。好適には、抗体は検出標識を保有する。複合体形成は、例えば光学顕微鏡法、フローサイトメトリー、蛍光法、又はこの分野で知られる他の技術等によって観察されうる。好適には、テストサンプルは新生細胞成長又は増殖(例えば癌細胞)を有すると推測される個々の哺乳動物から採取される。
他の実施態様では、本発明は適当なパッケージに抗−PRO1868抗体と(例えば緩衝剤のような)担体を含んでなる癌診断キットを提供する。好ましくはキットはPRO1868ポリペプチドを検出するために抗体を使用するための説明書を含む。
また他の実施態様では、本発明はPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性の抑制する有効量の薬剤に対し、PRO1868を過剰発現する細胞を暴露することを含んでなる癌細胞の成長を抑制する方法を提供する。好ましくは、薬剤は抗−PRO1868ポリペプチド、小さな有機及び無機ペプチド、リン酸化ペプチド、アンチセンス又はリボザイム分子、又は3重へリックス分子である。特定な態様では、例えば抗−PRO1868抗体の様な薬剤が細胞死を誘発する。さらなる態様では腫瘍細胞は放射性治療及び/又は毒物又は化学療法薬剤にさらに暴露される。
さらなる実施態様では、本発明は:
容器;
容器上のラベル;及び
容器内に収容された活性薬剤を含む組成物;
を含んでなる製造品にも関し、その組成物は癌細胞の成長抑制に効果があり、容器上のラベルには組成物がPRO1868ポリペプチドの過剰発現に特徴づけられる症状の治療に使用されうることが表され、組成物中の活性薬剤はPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性を抑制する薬剤である。好ましい態様では、活性薬剤は抗−PRO1868抗体である。
他の実施態様では、本発明は適当なパッケージに抗−PRO1868抗体と(例えば緩衝剤のような)担体を含んでなる癌診断キットを提供する。好ましくはキットはPRO1868ポリペプチドを検出するために抗体を使用するための説明書を含む。
また他の実施態様では、本発明はPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性の抑制する有効量の薬剤に対し、PRO1868を過剰発現する細胞を暴露することを含んでなる癌細胞の成長を抑制する方法を提供する。好ましくは、薬剤は抗−PRO1868ポリペプチド、小さな有機及び無機ペプチド、リン酸化ペプチド、アンチセンス又はリボザイム分子、又は3重へリックス分子である。特定な態様では、例えば抗−PRO1868抗体の様な薬剤が細胞死を誘発する。さらなる態様では腫瘍細胞は放射性治療及び/又は毒物又は化学療法薬剤にさらに暴露される。
さらなる実施態様では、本発明は:
容器;
容器上のラベル;及び
容器内に収容された活性薬剤を含む組成物;
を含んでなる製造品にも関し、その組成物は癌細胞の成長抑制に効果があり、容器上のラベルには組成物がPRO1868ポリペプチドの過剰発現に特徴づけられる症状の治療に使用されうることが表され、組成物中の活性薬剤はPRO1868ポリペプチドの発現及び/又は活性を抑制する薬剤である。好ましい態様では、活性薬剤は抗−PRO1868抗体である。
本出願において「PRO1868」と命名され、新規なポリペプチドをコードし、A33抗原をコードする核酸と相同性を有する、cDNAクローン(DNA77624−2515)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1868ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基約1又は約31から約310の配列を有するPRO1868ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図13(配列番号:19)のヌクレオチド約51又は約141と約980の間の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1868ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203553のヒトタンパク質cDNA(DNA77624−2515)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)の核酸分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203553のヒトタンパク質cDNA(DNA77624−2515)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
一実施態様では、本発明はPRO1868ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基約1又は約31から約310の配列を有するPRO1868ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図13(配列番号:19)のヌクレオチド約51又は約141と約980の間の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1868ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203553のヒトタンパク質cDNA(DNA77624−2515)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)の核酸分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203553のヒトタンパク質cDNA(DNA77624−2515)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列を有するPRO1868ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも390ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1868ポリペプチドをコードするDNAを含む、及びその可溶性のある、すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された変異体、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図14(配列番号:20)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約30まで伸びると仮に同定されている。膜貫通ドメインは、PRO1868アミノ酸配列(図14、配列番号:20)のアミノ酸位置約243からアミノ酸位置約263まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図14(配列番号:20)の残基1又は約31から約310のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1868ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図13(配列番号:19)に示すヌクレオチド配列から誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において同定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1868ポリペプチドを提供する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列を有するPRO1868ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも390ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1868ポリペプチドをコードするDNAを含む、及びその可溶性のある、すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された変異体、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図14(配列番号:20)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約30まで伸びると仮に同定されている。膜貫通ドメインは、PRO1868アミノ酸配列(図14、配列番号:20)のアミノ酸位置約243からアミノ酸位置約263まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図14(配列番号:20)の残基1又は約31から約310のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1868ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長であり、図13(配列番号:19)に示すヌクレオチド配列から誘導されうる。
他の実施態様では、本発明は、上記において同定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1868ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1868ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図14(配列番号:20)の残基1又は約31から約310を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1868ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図14(配列番号:20)の残基1又は約31から約310のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1868ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列、又は抗−PRO1868抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1868ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1868断片は、天然PRO1868ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基約1又は約31から約310の配列を有するPRO1868ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1868ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1868抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1868ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1868ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1868ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
他の態様では、本発明は、図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1868ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図14(配列番号:20)の残基1又は約31から約310のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1868ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図14(配列番号:20)のアミノ酸残基1又は約31から約310の配列、又は抗−PRO1868抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1868ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1868断片は、天然PRO1868ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図14(配列番号:20)のアミノ酸残基約1又は約31から約310の配列を有するPRO1868ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1868ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1868抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1868ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1868ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1868ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
他の実施態様では、本発明は担体又は賦形剤と組み合わせてPRO1868ポリペプチド又はアゴニスト又はアンタゴニスト抗体を含む組成物を提供する。一態様では、組成物は治療に有効な量のペプチド又は抗体を含む。他の態様では、組成物が炎症促進分子を含むとき、組成物は:(a)その必要とする哺乳動物の組織への炎症細胞の侵入の増大させ、(b)その必要とする哺乳動物における免疫反応の促進又は増強し、又は(c)抗原に反応してその必要とする哺乳動物においてT−リンパ球の増殖を増加させるのに役立つ。さらなる態様では、組成物が炎症抑制分子を含むとき、組成物は:(a)その必要とする哺乳動物の組織への炎症細胞の浸潤の減少させ、(b)その必要とする哺乳動物における免疫反応の抑制又は縮小させ、又は(c)抗原に反応してその必要とする哺乳動物におけるT−リンパ球の増殖の減少に役立つ。他の態様では、組成物はさらなる活性成分を含み、それは例えばさらなる抗体又は細胞毒又は化学療法剤であり得る。好ましくは、組成物は消毒する。
さらなる実施態様では、本発明は抗−PRO1868抗体をコードする核酸、及びそのような核酸を構成するベクターや組み換え宿主細胞に関する。またさらなる実施態様では、本発明は例えば抗体が発現するような条件下で、抗体をコードする核酸を使って形質転換された宿主細胞を培養し、細胞媒地から抗体を回収することにより、そのような抗体を生産する方法に関する。
さらなる実施態様では、本発明は抗−PRO1868抗体をコードする核酸、及びそのような核酸を構成するベクターや組み換え宿主細胞に関する。またさらなる実施態様では、本発明は例えば抗体が発現するような条件下で、抗体をコードする核酸を使って形質転換された宿主細胞を培養し、細胞媒地から抗体を回収することにより、そのような抗体を生産する方法に関する。
8.PRO3434
本出願において「PRO3434」と命名された新規なポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA77631−2537)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO3434ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列を有するPRO3434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図15(配列番号:21)の残基約46又は約94から約3132の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO3434ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203651のヒトタンパク質cDNA(DNA77631−2537)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203651のヒトタンパク質cDNA(DNA77631−2537)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
本出願において「PRO3434」と命名された新規なポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA77631−2537)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO3434ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列を有するPRO3434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図15(配列番号:21)の残基約46又は約94から約3132の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO3434ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203651のヒトタンパク質cDNA(DNA77631−2537)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203651のヒトタンパク質cDNA(DNA77631−2537)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列を有するPRO3434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約460ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO3434ポリペプチドをコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図16(配列番号:22)の配列においてアミノ酸位置1からアミノ酸位置約16まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図16(配列番号:22)の残基1又は約17から約1029のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされうるPRO3434ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO3434ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO3434ポリペプチドを提供し、それは一の実施態様では、図16(配列番号:22)の残基1又は約17から1029を含むアミノ酸配列を含んでいる。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列を有するPRO3434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約460ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO3434ポリペプチドをコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図16(配列番号:22)の配列においてアミノ酸位置1からアミノ酸位置約16まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図16(配列番号:22)の残基1又は約17から約1029のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされうるPRO3434ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO3434ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO3434ポリペプチドを提供し、それは一の実施態様では、図16(配列番号:22)の残基1又は約17から1029を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO3434ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図16(配列番号:22)の残基1又は約17から1029のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO3434ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、抗-PRO3434抗体に対する結合部位を提供するのに十分な、図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列、又はその断片を含んでなる、単離されたPRO3434ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO3434断片は、天然PRO3434ポリペプチドの定性的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列を有するPRO3434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO3434ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO3434抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO3434ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO3434ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO3434ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
さらなる態様では、本発明は、図16(配列番号:22)の残基1又は約17から1029のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO3434ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、抗-PRO3434抗体に対する結合部位を提供するのに十分な、図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列、又はその断片を含んでなる、単離されたPRO3434ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO3434断片は、天然PRO3434ポリペプチドの定性的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図16(配列番号:22)のアミノ酸残基1又は約17から約1029の配列を有するPRO3434ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO3434ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO3434抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO3434ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO3434ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO3434ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
9.PRO1927
本出願において「PRO1927」と命名され、グリコシルトランスフェラーゼと配列同一性を有する新規なポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA82307−2531)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1927ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列を有するPRO1927ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図17(配列番号:23)の残基約120又は約1694の間の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1927ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203537のヒトタンパク質cDNA(DNA82307−2531)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203537のヒトタンパク質cDNA(DNA82307−2531)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図18(配列番号:24)のアミノ酸残基約1又は約24から約548の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
本出願において「PRO1927」と命名され、グリコシルトランスフェラーゼと配列同一性を有する新規なポリペプチドをコードするcDNAクローン(DNA82307−2531)が同定された。
一実施態様では、本発明はPRO1927ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸は、(a)図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列を有するPRO1927ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる。
他の態様では、本発明は、図17(配列番号:23)の残基約120又は約1694の間の核酸の相補鎖にハイブリッド形成するDNAを含むPRO1927ポリペプチドをコードする単離された核酸分子に関する。好ましくは、ハイブリッド形成は緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で起こる。
さらなる態様では、本発明は(a)ATCC寄託番号203537のヒトタンパク質cDNA(DNA82307−2531)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子に関する。好ましい実施態様では、核酸は、ATCC寄託番号203537のヒトタンパク質cDNA(DNA82307−2531)にコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含む。
またさらなる態様では、本発明は、(a)図18(配列番号:24)のアミノ酸残基約1又は約24から約548の配列と少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドをコードするDNA、又は(a)のDNAの相補鎖を含んでなる単離された核酸分子に関する。
さらなる態様では、本発明は、試験DNA分子を、(a)図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列を有するPRO1927ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合に試験DNA分子を単離することにより製造された、少なくとも約50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約100ヌクレオチドを有する単離された核酸分子に関する。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1927ポリペプチド、及びその可溶変異体(すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された)をコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図18(配列番号:24)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約23まで伸びると仮に同定されている。II型膜貫通ドメインは、PRO1927アミノ酸配列(図18、配列番号:24)のアミノ酸位置約6からアミノ酸位置約25まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図18(配列番号:24)の残基1又は約24から約548のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1927ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1927ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1927ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図18(配列番号:24)の残基1又は約24から約548を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1927ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図18(配列番号:24)の残基1又は約24から約548のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1927ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列、又は抗-PRO1927抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1927ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1927断片は、天然PRO1927ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
特別な態様では、本発明は、N-末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持っているか持っていないPRO1927ポリペプチド、及びその可溶変異体(すなわち膜貫通ドメインが欠失又は不活性化された)をコードするDNAを含む、あるいはそのようなコード化核酸分子に相補的である単離された核酸分子を提供する。シグナルペプチドは、図18(配列番号:24)の配列においてアミノ酸位置約1からアミノ酸位置約23まで伸びると仮に同定されている。II型膜貫通ドメインは、PRO1927アミノ酸配列(図18、配列番号:24)のアミノ酸位置約6からアミノ酸位置約25まで伸びると仮に同定されている。
他の態様では、本発明は、(a)図18(配列番号:24)の残基1又は約24から約548のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのポリペプチドをコードするDNA、又は(b)(a)のDNAの相補鎖を含む単離された核酸分子に関する。
他の実施態様は、ハイブリッド形成プローブとしての用途が見いだされるPRO1927ポリペプチドコード化配列の断片に係る。このような核酸断片は、約20から約80ヌクレオチド長、好ましくは約20から約60ヌクレオチド長、より好ましくは約20から約50ヌクレオチド長、最も好ましくは約20から約40ヌクレオチド長である。
他の実施態様では、本発明は、上記において特定された任意の単離された核酸配列にコードされる単離されたPRO1927ポリペプチドを提供する。
特別な態様では、本発明は単離された天然配列PRO1927ポリペプチドを提供し、それは或る種の実施態様では、図18(配列番号:24)の残基1又は約24から約548を含むアミノ酸配列を含んでいる。
他の態様では、本発明は、図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1927ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、図18(配列番号:24)の残基1又は約24から約548のアミノ酸配列と比較したときに少なくとも約80%ポジティブ、好ましくは少なくとも約85%ポジティブ、より好ましくは少なくとも約90%ポジティブ、最も好ましくは少なくとも約95%ポジティブのスコアのアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO1927ポリペプチドに関する。
また他の態様では、本発明は、図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列、又は抗-PRO1927抗体に対する結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる、単離されたPRO1927ポリペプチドに関する。好ましくは、PRO1927断片は、天然PRO1927ポリペプチドの質的な生物学的活性を保持している。
またさらなる態様では、本発明は、(i)試験DNA分子を、(a)図18(配列番号:24)のアミノ酸残基1又は約24から約548の配列を有するPRO1927ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖と、緊縮性条件下でハイブリッド形成させ、試験DNA分子が(a)又は(b)に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも約95%の配列同一性を有する場合は、(ii)試験DNA分子を含む宿主細胞をポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、そして(iii)細胞培地からポリペプチドを回収することにより製造されたポリペプチドを提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1927ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特定の実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1927抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1927ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1927ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1927ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
さらに他の実施態様では、本発明は天然PRO1927ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特定の実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO1927抗体である。
さらなる実施態様では、本発明は、天然PRO1927ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記ポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することによる、天然PRO1927ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO1927ポリペプチド、又は上記において特定されたアゴニスト又はアンタゴニストを、製薬的に許容される担体とともに含んでなる組成物に関する。
10.さらなる実施態様
本発明の他の実施態様では、本発明はここに記載したポリペプチドの任意のものをコードするDNAを含んでなるベクターを提供する。そのようなベクターを含んでなる宿主細胞もまた提供される。例を挙げると、宿主細胞はCHO細胞、大腸菌、又は酵母でありうる。ここに記載のポリペプチドの任意のものを生産するための方法が更に提供され、これは、所望のポリペプチドの発現に適した条件下で宿主細胞を培養し、細胞培養から所望のポリペプチドを回収することを含んでなる。
他の実施態様では、本発明は、異種性ポリぺプチド又はアミノ酸配列に融合したここに記載のポリペプチドの任意のものを含んでなるキメラ分子を提供する。そのようなキメラ分子の例は、免疫グロブリンのFc領域又はエピトープタグ配列に融合したここに記載のポリペプチドの任意のものが含まれる。
他の実施態様では、本発明は上述の又は下記のポリペプチドの任意のものに特異的に結合する抗体を提供する。場合によっては、抗体はモノクローナル抗体、ヒト化抗体、抗体断片又は一本鎖抗体である。
さらに他の実施態様では、本発明は、ゲノム及びcDNAヌクレオチド配列を単離するために有用なオリゴヌクレオチドプローブを、あるいはアンチセンスプローブとして提供し、ここでこれらプローブは上述の又は下記のヌクレオチド配列の任意のものから誘導されうる。
他の実施態様では、本発明はPROポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸分子は、(a)ここに開示された全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠くアミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン又はここに開示された全長アミノ酸配列の任意の他の特に定まった断片を有するPROポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる。
本発明の他の実施態様では、本発明はここに記載したポリペプチドの任意のものをコードするDNAを含んでなるベクターを提供する。そのようなベクターを含んでなる宿主細胞もまた提供される。例を挙げると、宿主細胞はCHO細胞、大腸菌、又は酵母でありうる。ここに記載のポリペプチドの任意のものを生産するための方法が更に提供され、これは、所望のポリペプチドの発現に適した条件下で宿主細胞を培養し、細胞培養から所望のポリペプチドを回収することを含んでなる。
他の実施態様では、本発明は、異種性ポリぺプチド又はアミノ酸配列に融合したここに記載のポリペプチドの任意のものを含んでなるキメラ分子を提供する。そのようなキメラ分子の例は、免疫グロブリンのFc領域又はエピトープタグ配列に融合したここに記載のポリペプチドの任意のものが含まれる。
他の実施態様では、本発明は上述の又は下記のポリペプチドの任意のものに特異的に結合する抗体を提供する。場合によっては、抗体はモノクローナル抗体、ヒト化抗体、抗体断片又は一本鎖抗体である。
さらに他の実施態様では、本発明は、ゲノム及びcDNAヌクレオチド配列を単離するために有用なオリゴヌクレオチドプローブを、あるいはアンチセンスプローブとして提供し、ここでこれらプローブは上述の又は下記のヌクレオチド配列の任意のものから誘導されうる。
他の実施態様では、本発明はPROポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸分子は、(a)ここに開示された全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠くアミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン又はここに開示された全長アミノ酸配列の任意の他の特に定まった断片を有するPROポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる。
他の態様では、単離された核酸分子は、(a)ここに開示された全長PROポリペプチドcDNAのコード化配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠くPROポリペプチドのコード化配列、ここに開示されたシグナルペプチドを持っているか又は持っていない膜貫通PROポリペプチドの細胞外ドメイン又はここに開示された全長アミノ酸配列の任意の他の特に定まった断片のコード化配列、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる。
さらなる態様では、本発明は、(a)ここに開示されたATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの任意のものによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子に関する。
本発明の他の態様は、膜貫通ドメインが欠失されているか膜貫通ドメインが不活性化されているPROポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子を提供し、またはそのようなコード化ヌクレオチド配列に相補的であり、ここでそのようなポリペプチドの膜貫通ドメインがここに開示される。従って、ここに記載されたPROポリペプチドの可溶性細胞外ドメインが考慮される。
さらなる態様では、本発明は、(a)ここに開示されたATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの任意のものによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子に関する。
本発明の他の態様は、膜貫通ドメインが欠失されているか膜貫通ドメインが不活性化されているPROポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子を提供し、またはそのようなコード化ヌクレオチド配列に相補的であり、ここでそのようなポリペプチドの膜貫通ドメインがここに開示される。従って、ここに記載されたPROポリペプチドの可溶性細胞外ドメインが考慮される。
他の実施態様は、例えば、場合によっては抗-PRO抗体の結合部位を含むポリペプチドをコードしうるPROポリペプチドのコード化断片のハイブリダイゼーションプローブ、又はアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブとしての用途が見いだされうるPROポリペプチドコード化配列の断片、又はその相補鎖に関する。そのような核酸断片は通常少なくとも約20のヌクレオチド長、好ましくは少なくとも約30のヌクレオチド長、より好ましくは少なくとも約40のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約50のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約60のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約70のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約80のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約90のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約100のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約110のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約120のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約130のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約140のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約150のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約160のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約170のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約180のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約190のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約200のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約250のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約300のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約350のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約400のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約450のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約500のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約600のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約700のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約800のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約900のヌクレオチド長、更により好ましくは少なくとも約1000のヌクレオチド長であり、ここで、「約」という用語は、その参照長さのプラス又はマイナス10%の参照ヌクレオチド配列長を意味する。PROポリペプチドコード化ヌクレオチド配列の新規な断片は、多くのよく知られた配列アラインメントプログラムの任意のものを使用してPROポリペプチドコードヌクレオチド配列を他の既知のヌクレオチド配列にアラインメントさせ、どのPROポリペプチドコード化ヌクレオチド配列断片が新規であるかを決定することにより常套的に決定することができることに留意される。そのようなPROポリペプチドコード化ヌクレオチド配列の全てがここで考慮される。また考慮されるものは、これらのヌクレオチド分子断片によりコードされるPROポリペプチド断片、好ましくは抗-PRO抗体に対する結合部位を含んでなるPROポリペプチド断片である。
他の実施態様では、本発明は上記において特定した単離核酸配列の任意のものによりコードされる単離されたPROポリペプチドを提供する。
他の実施態様では、本発明は上記において特定した単離核酸配列の任意のものによりコードされる単離されたPROポリペプチドを提供する。
ある態様では、本発明は、ここに開示された全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠く全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン、又はここに開示された全長アミノ酸配列の任意の他の特に定まった断片を有するPROポリペプチドに対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPROポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、ここに開示されたATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの任意のものによりコードされるアミノ酸配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる単離されたPROポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、ここに開示されたATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの任意のものによりコードされるアミノ酸配列に対して、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約82%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約83%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約84%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約85%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約86%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約87%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約88%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約89%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約90%の酸配列同一性、更により好ましくは少なくとも約91%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約92%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約93%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約94%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約96%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約98%の配列同一性、更により好ましくは少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる単離されたPROポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、ここに開示された全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠く全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン、又はここに開示された全長アミノ酸配列の任意の他の特に定まった断片を有するPROポリペプチドのアミノ酸配列と比較したとき、少なくとも約80%のポジティブ、好ましくは少なくとも約81%のポジティブ、より好ましくは少なくとも約82%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約83%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約84%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約85%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約86%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約87%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約88%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約89%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約90%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約91%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約92%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約93%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約94%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約95%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約96%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約97%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約98%のポジティブ、更により好ましくは少なくとも約99%のポジティブのスコアを示すアミノ酸配列を含んでなる単離されたPROポリペプチドに関する。
特定の態様では、本発明は、N末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持たない単離されたPROポリペプチドを提供し、それは上述したそのようなアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列によりコードされる。これを生産する方法もまたここに記載され、ここで、これらの方法はPROポリペプチドの発現に適した条件下で適当なコード化核酸分子を含むベクターを含んでなる宿主細胞を培養し、細胞培地からPROポリペプチドを回収することを含んでなる。
特定の態様では、本発明は、N末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持たない単離されたPROポリペプチドを提供し、それは上述したそのようなアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列によりコードされる。これを生産する方法もまたここに記載され、ここで、これらの方法はPROポリペプチドの発現に適した条件下で適当なコード化核酸分子を含むベクターを含んでなる宿主細胞を培養し、細胞培地からPROポリペプチドを回収することを含んでなる。
本発明の他の態様は、膜貫通ドメインが欠失されたか膜貫通ドメインが不活性化された単離されたPROポリペプチドを提供する。これを生産する方法もまたここに記載され、ここで、これらの方法はPROポリペプチドの発現に適した条件下で適当なコード化核酸分子を含むベクターを含んでなる宿主細胞を培養し、細胞培地からPROポリペプチドを回収することを含んでなる。
さらに他の実施態様では、本発明は、ここで特定した天然PROポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO抗体又は小分子である。
さらなる実施態様では、本発明は、PROポリペプチドを候補分子と接触させ、前記PROポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することを含んでなる、PRO
ポリペプチドに対するアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。好ましくは、PROポリペプチドは天然PROポリペプチドである。
またさらなる実施態様では、本発明は、PROポリペプチド、又はここに記載の様なPROポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニスト、又は抗-PRO抗体を担体とともに含んでなる物質の組成物に関する。場合によっては、担体は製薬的に許容される担体である。
本発明の他の実施態様は、上述のPROポリペプチド、そのアゴニスト又はアンタゴニスト又は抗-PRO抗体に応答性のある症状の治療に有用な医薬の調製のための、PROポリペプチド、又はそのアゴニスト又はアンタゴニスト又は抗-PRO抗体の使用に関する。
さらに他の実施態様では、本発明は、ここで特定した天然PROポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特別な実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗-PRO抗体又は小分子である。
さらなる実施態様では、本発明は、PROポリペプチドを候補分子と接触させ、前記PROポリペプチドによって媒介される生物学的活性を監視することを含んでなる、PRO
ポリペプチドに対するアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法に関する。好ましくは、PROポリペプチドは天然PROポリペプチドである。
またさらなる実施態様では、本発明は、PROポリペプチド、又はここに記載の様なPROポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニスト、又は抗-PRO抗体を担体とともに含んでなる物質の組成物に関する。場合によっては、担体は製薬的に許容される担体である。
本発明の他の実施態様は、上述のPROポリペプチド、そのアゴニスト又はアンタゴニスト又は抗-PRO抗体に応答性のある症状の治療に有用な医薬の調製のための、PROポリペプチド、又はそのアゴニスト又はアンタゴニスト又は抗-PRO抗体の使用に関する。
(好適な実施態様の詳細な説明)
I.定義
ここで使用される際の「PROポリペプチド」及び「PRO」という用語は、直後に数値符号がある場合に種々のポリペプチドを指し、完全な符号(例えば、PRO/数字)は、ここに記載する特定のポリペプチド配列を意味する。ここで使用される「PRO/数字ポリペプチド」及び「PRO/数字」であって、「数字」がここで使用される実際の数値符号として与えられる用語は、天然配列ポリペプチド及び変異体(ここで更に詳細に定義する)を含む。ここに記載されるPROポリペプチドは、ヒト組織型又は他の供給源といった種々の供給源から単離してもよく、組換え又は合成方法によって調製してもよい。
「天然配列PROポリペプチド」は、天然由来の対応するPROポリペプチドと同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含んでいる。このような天然配列PROポリペプチドは、自然から単離することもできるし、組換え又は合成手段により生産することもできる。「天然配列PROポリペプチド」という用語には、特に、特定のPROポリペプチドの自然に生じる切断又は分泌形態(例えば、細胞外ドメイン配列)、自然に生じる変異形態(例えば、選択的にスプライシングされた形態)及びそのポリペプチドの自然に生じる対立遺伝子変異体が含まれる。本発明の種々の実施態様において、天然配列PROポリペプチドは、添付の図面に示される全長アミノ酸配列を含む成熟又は全長天然配列ポリペプチドである。開始及び停止コドンは、図において太字又は下線で示した。しかし、添付の図面に開示したPROポリペプチドは、図面におけるアミノ酸位置1としてここに命名されるメチオニン残基で始まるように示されているが、図面におけるアミノ酸位置1の上流又は下流に位置する他のメチオニン残基をPROポリペプチドの開始アミノ酸残基として用いることも考えられるし可能でもある。
PROポリペプチド「細胞外ドメイン」又は「ECD」は、膜貫通及び細胞質ドメインを実質的に有しないPROポリペプチドの形態を意味する。通常、PROポリペプチドECDは、それらの膜貫通及び/又は細胞質ドメインを1%未満、好ましくはそのようなドメインを0.5%未満しか持たない。本発明のPROポリペプチドについて同定された任意の膜貫通ドメインは、疎水性ドメインのその型を同定するために当該分野において日常的に使用される基準に従い同定されることが理解されるであろう。膜貫通ドメインの厳密な境界は変わり得るが、最初に同定されたドメインのいずれかの末端から約5アミノ酸を越えない可能性が高い。従って、PROポリペプチド細胞外ドメインは、場合によっては、実施例又は明細書で同定されるように膜貫通ドメイン及び/又は細胞外ドメインの境界のいずれかの側から約5を越えないアミノ酸を含んでもよく、シグナルペプチドを伴う又は伴わない、それらのポリペプチド及びそれらをコードする核酸は、本発明で考慮される。
I.定義
ここで使用される際の「PROポリペプチド」及び「PRO」という用語は、直後に数値符号がある場合に種々のポリペプチドを指し、完全な符号(例えば、PRO/数字)は、ここに記載する特定のポリペプチド配列を意味する。ここで使用される「PRO/数字ポリペプチド」及び「PRO/数字」であって、「数字」がここで使用される実際の数値符号として与えられる用語は、天然配列ポリペプチド及び変異体(ここで更に詳細に定義する)を含む。ここに記載されるPROポリペプチドは、ヒト組織型又は他の供給源といった種々の供給源から単離してもよく、組換え又は合成方法によって調製してもよい。
「天然配列PROポリペプチド」は、天然由来の対応するPROポリペプチドと同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含んでいる。このような天然配列PROポリペプチドは、自然から単離することもできるし、組換え又は合成手段により生産することもできる。「天然配列PROポリペプチド」という用語には、特に、特定のPROポリペプチドの自然に生じる切断又は分泌形態(例えば、細胞外ドメイン配列)、自然に生じる変異形態(例えば、選択的にスプライシングされた形態)及びそのポリペプチドの自然に生じる対立遺伝子変異体が含まれる。本発明の種々の実施態様において、天然配列PROポリペプチドは、添付の図面に示される全長アミノ酸配列を含む成熟又は全長天然配列ポリペプチドである。開始及び停止コドンは、図において太字又は下線で示した。しかし、添付の図面に開示したPROポリペプチドは、図面におけるアミノ酸位置1としてここに命名されるメチオニン残基で始まるように示されているが、図面におけるアミノ酸位置1の上流又は下流に位置する他のメチオニン残基をPROポリペプチドの開始アミノ酸残基として用いることも考えられるし可能でもある。
PROポリペプチド「細胞外ドメイン」又は「ECD」は、膜貫通及び細胞質ドメインを実質的に有しないPROポリペプチドの形態を意味する。通常、PROポリペプチドECDは、それらの膜貫通及び/又は細胞質ドメインを1%未満、好ましくはそのようなドメインを0.5%未満しか持たない。本発明のPROポリペプチドについて同定された任意の膜貫通ドメインは、疎水性ドメインのその型を同定するために当該分野において日常的に使用される基準に従い同定されることが理解されるであろう。膜貫通ドメインの厳密な境界は変わり得るが、最初に同定されたドメインのいずれかの末端から約5アミノ酸を越えない可能性が高い。従って、PROポリペプチド細胞外ドメインは、場合によっては、実施例又は明細書で同定されるように膜貫通ドメイン及び/又は細胞外ドメインの境界のいずれかの側から約5を越えないアミノ酸を含んでもよく、シグナルペプチドを伴う又は伴わない、それらのポリペプチド及びそれらをコードする核酸は、本発明で考慮される。
ここに開示する種々のPROポリペプチドの「シグナルペプチド」の適切な位置は、添付の図面に示す。しかし、注記するように、シグナルペプチドのC-末端境界は変化しうるが、ここで最初に定義したようにシグナルペプチドC-末端境界のいずれかの側で約5アミノ酸未満である可能性が最も高く、シグナルペプチドのC-末端境界は、そのような型のアミノ酸配列成分を同定するのに日常的に使用される基準に従って同定しうる(例えば、Nielsen等, Prot. Eng. 10: 1-6 (1997)及びvon Heinje等, Nucl. Acids. Res. 14: 4683-4690 (1986))。さらに、幾つかの場合には、分泌ポリペプチドからのシグナルペプチドの切断は完全に均一ではなく、一以上の分泌種をもたらすことも認められる。シグナルペプチドがここに定義されるシグナルペプチドのC-末端境界の何れかの側の約5アミノ酸未満内で切断されるこれらの成熟ポリペプチド、及びそれらをコードするポリヌクレオチドは、本発明で考慮される。
「PROポリペプチド変異体」とは、上記又は下記に定義されるように、ここに開示される全長天然配列PROポリペプチド、ここに開示されたシグナルペプチドを欠く全長天然配列PROポリペプチド配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わないPROの細胞外ドメイン又はここに開示された全長PROポリペプチドの任意の他の断片と、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性を有する活性PROポリペプチドを意味する。このようなPROポリペプチド変異体には、例えば、全長天然アミノ酸配列のN-又はC-末端において一又は複数のアミノ酸残基が付加、もしくは欠失されたPROポリペプチドが含まれる。通常、PROポリペプチド変異体は、ここに開示される全長天然アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠く全長天然配列PROポリペプチド配列、シグナルペプチド有無のここに開示されたPROの細胞外ドメイン又はここに開示された全長PROポリペプチドの他の断片と、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、好ましくは少なくとも約81%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約84%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約85%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約88%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約89%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約92%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約93%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約96%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約97%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、そして、より好ましくは少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有している。通常は、PRO変異体ポリペプチドは、少なくとも約10アミノ酸長、より多くは少なくとも約20アミノ酸長、より多くは少なくとも約30アミノ酸長、より多くは少なくとも約40アミノ酸長、より多くは少なくとも約50アミノ酸長、より多くは少なくとも約60アミノ酸長、より多くは少なくとも約70アミノ酸長、より多くは少なくとも約80アミノ酸長、より多くは少なくとも約90アミノ酸長、より多くは少なくとも約100アミノ酸長、より多くは少なくとも約150アミノ酸長、より多くは少なくとも約200アミノ酸長、より多くは少なくとも約300アミノ酸長、又はそれ以上である。
「PROポリペプチド変異体」とは、上記又は下記に定義されるように、ここに開示される全長天然配列PROポリペプチド、ここに開示されたシグナルペプチドを欠く全長天然配列PROポリペプチド配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わないPROの細胞外ドメイン又はここに開示された全長PROポリペプチドの任意の他の断片と、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性を有する活性PROポリペプチドを意味する。このようなPROポリペプチド変異体には、例えば、全長天然アミノ酸配列のN-又はC-末端において一又は複数のアミノ酸残基が付加、もしくは欠失されたPROポリペプチドが含まれる。通常、PROポリペプチド変異体は、ここに開示される全長天然アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠く全長天然配列PROポリペプチド配列、シグナルペプチド有無のここに開示されたPROの細胞外ドメイン又はここに開示された全長PROポリペプチドの他の断片と、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、好ましくは少なくとも約81%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約84%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約85%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約88%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約89%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約92%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約93%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約96%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約97%のアミノ酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、そして、より好ましくは少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有している。通常は、PRO変異体ポリペプチドは、少なくとも約10アミノ酸長、より多くは少なくとも約20アミノ酸長、より多くは少なくとも約30アミノ酸長、より多くは少なくとも約40アミノ酸長、より多くは少なくとも約50アミノ酸長、より多くは少なくとも約60アミノ酸長、より多くは少なくとも約70アミノ酸長、より多くは少なくとも約80アミノ酸長、より多くは少なくとも約90アミノ酸長、より多くは少なくとも約100アミノ酸長、より多くは少なくとも約150アミノ酸長、より多くは少なくとも約200アミノ酸長、より多くは少なくとも約300アミノ酸長、又はそれ以上である。
ここに定義されるPROポリペプチドに対してここで同定されている「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入し、如何なる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとした、PROポリペプチドのアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセントとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の技量の範囲にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST-2、ALIGN又はMegalign(DNASTAR)ソフトウエアのような公に入手可能なコンピュータソフトウエアを使用することにより達成可能である。当業者であれば、比較される配列の全長に対して最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。しかし、ここでの目的のためには、%アミノ酸配列同一性値は、ALIGN-2プログラム用の完全なソースコードが以下の表1に与えられている配列比較プログラムALIGN-2を用いても得られる。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテク社によって作成され、以下の表1に示したソースコードは米国著作権庁, Washington D.C., 20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN-2プログラムはジェネンテク社、South San Francisco, Californiaから好適に入手可能であり、また以下の表1に与えたソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN-2プログラムは、UNIXオペレーティングシステム、好ましくはデジタルUNIX V4.0Dでの使用のためにコンパイルされる。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2プログラムによって設定され変動しない。
アミノ酸配列比較にALIGN-2が用いれれる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2のA及びBのアラインメントによって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。この方法を用いた%アミノ酸配列同一性の計算の例として、表2と3は、「比較タンパク質」と称されるアミノ酸配列の「PRO」と称されるアミノ酸配列に対する%アミノ酸配列同一性の計算方法を示し、ここで言う「PRO」とは対象とする仮のPROポリペプチドのアミノ酸配列を意味し、「比較タンパク質」とは対象とする「PRO」ポリペプチド比較されているポリペプチド因子のアミノ酸配列を意味し、「X」、「Y」、「Z」はそれぞれ異なった仮のアミノ酸配列を意味する。
アミノ酸配列比較にALIGN-2が用いれれる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2のA及びBのアラインメントによって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。この方法を用いた%アミノ酸配列同一性の計算の例として、表2と3は、「比較タンパク質」と称されるアミノ酸配列の「PRO」と称されるアミノ酸配列に対する%アミノ酸配列同一性の計算方法を示し、ここで言う「PRO」とは対象とする仮のPROポリペプチドのアミノ酸配列を意味し、「比較タンパク質」とは対象とする「PRO」ポリペプチド比較されているポリペプチド因子のアミノ酸配列を意味し、「X」、「Y」、「Z」はそれぞれ異なった仮のアミノ酸配列を意味する。
特に断らない限り、ここで用いられる全ての%アミノ酸配列同一性値は、直上のパラグラフに記載したようにしてWU-BLAST-2コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、%アミノ酸配列同一性値は、以下に記載するように、WU-BLAST-2コンピュータプログラム(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて計算される。殆どのWU-BLAST-2検索パラメータは初期値に設定される。初期値に設定されない、即ち調節可能なパラメータは以下の値に設定する:オーバーラップスパン=1、オーバーラップフラクション=0.125、ワード閾値(T)=11、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62。WU-BLAST-2を用いた場合、%アミノ酸配列同一性値は、(a)天然PROポリペプチドから誘導された配列を有する対象とするPROポリペプチドのアミノ酸配列と、対象とする比較アミノ酸配列(即ち、対象とするPROポリペプチドが比較されるPROポリペプチド変異体であってもよい配列)との間の、一致する同一アミノ酸残基の数を、(b)対象とするPROポリペプチドのアミノ酸残基の総数で除した商によって決定される。例えば、「アミノ酸配列Bと少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を持つアミノ酸配列を含む単離したアミノ酸配列」という記載において、アミノ酸配列Aは対象とする比較アミノ酸配列であり、アミノ酸配列Bは対象とするPROポリペプチドのアミノ酸配列である。
また、%アミノ酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI-BLAST2(Altschul等, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))を用いて決定してもよい。NCBI-BLAST2配列比較プログラムは、http://ww.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードできる。NCBI-BLAST2は幾つかの検索パラメータを使用し、それら検索パラメータの全ては初期値に設定され、例えば、unmask=可、鎖=全て、予測される発生=10、最小低複合長=15/5、マルチパスe-値=0.01、マルチパスの定数=25、最終ギャップアラインメントのドロップオフ=25、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62を含む。
アミノ酸配列比較にNCBI-BLAST2が用いれれる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムNCBI-BLAST2のA及びBのアラインメントによって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。
また、%アミノ酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI-BLAST2(Altschul等, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))を用いて決定してもよい。NCBI-BLAST2配列比較プログラムは、http://ww.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードできる。NCBI-BLAST2は幾つかの検索パラメータを使用し、それら検索パラメータの全ては初期値に設定され、例えば、unmask=可、鎖=全て、予測される発生=10、最小低複合長=15/5、マルチパスe-値=0.01、マルチパスの定数=25、最終ギャップアラインメントのドロップオフ=25、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62を含む。
アミノ酸配列比較にNCBI-BLAST2が用いれれる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムNCBI-BLAST2のA及びBのアラインメントによって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。
「PRO変異体ポリヌクレオチド」又は「PRO変異体核酸配列」とは、下記に定義されるように、活性PROポリペプチドをコードする核酸分子であり、ここに開示する全長天然配列PROポリペプチド配列、ここに開示するシグナルペプチドを欠いた全長天然配列PROポリペプチド配列、ここに開示するシグナルペプチドを伴うか伴わないPROポリペプチドの細胞外ドメイン、又はここに開示する全長PROポリペプチド配列の他の任意の断片をコードする核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。通常は、PRO変異体ポリペプチドヌクレオチドは、ここに開示する全長天然配列PROポリペプチド配列、ここに開示するシグナルペプチドを欠いた全長天然配列PROポリペプチド配列、シグナルペプチド有無のここに開示するPROポリペプチドの細胞外ドメイン、又はここに開示する全長PROポリペプチドの他の任意の断片をコードする核酸配列と、少なくとも約80%の核酸配列同一性、好ましくは少なくとも約81%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約82%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約83%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約84%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約85%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約86%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約87%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約88%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約89%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約90%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約91%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約92%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約93%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約94%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約95%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約96%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約97%の核酸配列同一性、より好ましくは少なくとも約98%の核酸配列同一性、そして、より好ましくは少なくとも約99%の核酸配列同一性を有している。変異体は、天然ヌクレオチド配列を含まない。
通常は、PRO変異体ポリヌクレオチドは、少なくとも約30ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約60ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約90ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約120ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約150ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約180ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約210ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約240ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約270ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約300ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約450ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約600ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約900ヌクレオチド長、又はそれ以上である。
通常は、PRO変異体ポリヌクレオチドは、少なくとも約30ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約60ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約90ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約120ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約150ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約180ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約210ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約240ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約270ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約300ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約450ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約600ヌクレオチド長、より多くは少なくとも約900ヌクレオチド長、又はそれ以上である。
ここで同定されるPROコード化核酸配列に対する「パーセント(%)核酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入し、PRO配列のヌクレオチドと同一である候補配列中のヌクレオチドのパーセントとして定義される。パーセント核酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の知る範囲にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST-2、ALIGN又はMegalign(DNASTAR)ソフトウエアのような公に入手可能なコンピュータソフトウエアを使用することにより達成可能である 特に断らない限り、ここで用いられる全ての%核酸配列同一性値は、直上のパラグラフに記載したようにしてWU-BLAST-2コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、%核酸配列同一性値は、以下に記載するように、ALIGN-2プログラム用の完全なソースコードが図248A−Qに与えられている配列比較プログラムALIGN-2を用いても得られる。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテク社によって作成され、図248A−Qに示したソースコードは米国著作権事務所, Washington D.C., 20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN-2プログラムはジェネンテク社、South San Francisco, Californiaから好適に入手可能であり、また図248A−Qに与えたソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN-2プログラムは、UNIXオペレーティングシステム、好ましくはデジタルUNIX V4.0Dでの使用のためにコンパイルされる。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2プログラムによって設定され変動しない。
核酸配列比較にALIGN-2が用いれれる状況では、与えられた核酸配列Cの、与えられた核酸配列Dとの、又はそれに対する%核酸配列同一性(あるいは、与えられた核酸配列Dと、又はそれに対して或る程度の%核酸配列同一性を持つ又は含む与えられた核酸配列Cと言うこともできる)は次のように計算される:
分率W/Zの100倍
ここで、Wは配列アラインメントプログラムALIGN-2のC及びDのアラインメントによって同一であると一致したスコアのヌクレオチドの数であり、ZはDの全ヌクレオチド数である。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと異なる場合、CのDに対する%核酸配列同一性は、DのCに対する%核酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。%核酸配列同一性の計算の例として、表4と5は、「比較DNA」と称される核酸配列の「PRO-DNA」と称される核酸配列に対する%核酸配列同一性の計算方法を示し、ここで言う「PRO−DNA」とは、対象とする仮のPRO−コード化核酸配列を意味し、「比較DNA」とは対象とする「PRO−DNA」核酸分子と比較される核酸分子因子のヌクレオチド配列を意味し、「N」、「L」及び「V」はそれぞれ異なった仮のヌクレオチド配列を意味する。
核酸配列比較にALIGN-2が用いれれる状況では、与えられた核酸配列Cの、与えられた核酸配列Dとの、又はそれに対する%核酸配列同一性(あるいは、与えられた核酸配列Dと、又はそれに対して或る程度の%核酸配列同一性を持つ又は含む与えられた核酸配列Cと言うこともできる)は次のように計算される:
分率W/Zの100倍
ここで、Wは配列アラインメントプログラムALIGN-2のC及びDのアラインメントによって同一であると一致したスコアのヌクレオチドの数であり、ZはDの全ヌクレオチド数である。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと異なる場合、CのDに対する%核酸配列同一性は、DのCに対する%核酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。%核酸配列同一性の計算の例として、表4と5は、「比較DNA」と称される核酸配列の「PRO-DNA」と称される核酸配列に対する%核酸配列同一性の計算方法を示し、ここで言う「PRO−DNA」とは、対象とする仮のPRO−コード化核酸配列を意味し、「比較DNA」とは対象とする「PRO−DNA」核酸分子と比較される核酸分子因子のヌクレオチド配列を意味し、「N」、「L」及び「V」はそれぞれ異なった仮のヌクレオチド配列を意味する。
特に断らない限り、ここで用いられる全ての%アミノ酸配列同一性値は、直上のパラグラフに記載したようにしてWU-BLAST-2コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、%アミノ酸配列同一性値は、以下に記載するように、WU-BLAST-2コンピュータプログラム(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて計算される。殆どのWU-BLAST-2検索パラメータは初期値に設定される。初期値に設定されない、即ち調節可能なパラメータは以下の値に設定する:オーバーラップスパン=1、オーバーラップフラクション=0.125、ワード閾値(T)=11、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62。WU-BLAST-2を用いた場合、%核酸配列同一性値は、(a)天然配列PROポリペプチドコード化核酸から誘導された配列を有する対象とするPROポリペプチドコード化核酸分子の核酸配列と、対象とする比較核酸配列(即ち、対象とするPROポリペプチドコード化核酸分子が比較される変異PROポリペプチドであってもよい配列)との間の、一致する同一ヌクレオチドの数を、(b)対象とするPROポリペプチドの残基の総数で除した商によって決定される。例えば、「核酸配列Bと少なくとも80%の核酸配列同一性を持つ核酸配列を含む単離した核酸配列」という記載において、核酸配列Aは対象とする比較核酸配列であり、核酸配列Bは対象とするPROポリペプチドコード化核酸配列である。
また、%核酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI-BLAST2(Altschul等, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))を用いて決定してもよい。NCBI-BLAST2配列比較プログラムは、http://www.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードできる。NCBI-BLAST2は幾つかの検索パラメータを使用し、それら検索パラメータの全ては初期値に設定され、例えば、unmask=可、鎖=全て、予測される発生=10、最小低複合長=15/5、マルチパスe-値=0.01、マルチパスの定数=25、最終ギャップアラインメントのドロップオフ=25、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62を含む。
核酸配列比較にNCBI-BLAST2が用いれれる状況では、与えられた核酸配列Cの、与えられた核酸配列Dとの、又はそれに対する%核酸配列同一性(あるいは、与えられた核酸配列Dと、又はそれに対して或る程度の%核酸配列同一性を持つ又は含む与えられた核酸配列Cと言うこともできる)は次のように計算される:
分率W/Zの100倍
ここで、Wは配列アラインメントプログラムNCBI-BLAST2のC及びDのアラインメントによって同一であると一致したスコアの核酸残基の数であり、ZはDの全核酸残基数である。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと異なる場合、CのDに対する%核酸配列同一性は、DのCに対する%核酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。
他の実施態様では、PRO変異体ポリペプチドヌクレオチドは、活性PROポリペプチドをコードし、好ましくは緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で、ここに開示する全長PROポリペプチドをコードするヌクレオチド配列にハイブリッド形成する核酸分子である。PRO変異体ポリペプチドは、PRO変異体ポリヌクレオチドにコードされるものであってもよい。
また、%核酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI-BLAST2(Altschul等, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))を用いて決定してもよい。NCBI-BLAST2配列比較プログラムは、http://www.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードできる。NCBI-BLAST2は幾つかの検索パラメータを使用し、それら検索パラメータの全ては初期値に設定され、例えば、unmask=可、鎖=全て、予測される発生=10、最小低複合長=15/5、マルチパスe-値=0.01、マルチパスの定数=25、最終ギャップアラインメントのドロップオフ=25、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62を含む。
核酸配列比較にNCBI-BLAST2が用いれれる状況では、与えられた核酸配列Cの、与えられた核酸配列Dとの、又はそれに対する%核酸配列同一性(あるいは、与えられた核酸配列Dと、又はそれに対して或る程度の%核酸配列同一性を持つ又は含む与えられた核酸配列Cと言うこともできる)は次のように計算される:
分率W/Zの100倍
ここで、Wは配列アラインメントプログラムNCBI-BLAST2のC及びDのアラインメントによって同一であると一致したスコアの核酸残基の数であり、ZはDの全核酸残基数である。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと異なる場合、CのDに対する%核酸配列同一性は、DのCに対する%核酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。
他の実施態様では、PRO変異体ポリペプチドヌクレオチドは、活性PROポリペプチドをコードし、好ましくは緊縮性ハイブリッド形成及び洗浄条件下で、ここに開示する全長PROポリペプチドをコードするヌクレオチド配列にハイブリッド形成する核酸分子である。PRO変異体ポリペプチドは、PRO変異体ポリヌクレオチドにコードされるものであってもよい。
「陽性(ポジティブ)」という用語は、上記のように実施された配列比較の中で、比較された配列において同一ではないが類似の特性を有している残基(例えば、保存的置換の結果として、下記の表6参照)を含む。ここでの目的のために、陽性の%値は、(a)天然PROポリペプチドから誘導された配列を有する対象とするPROポリペプチドのアミノ酸配列と、対象とする比較アミノ酸配列(即ち、PROポリペプチド配列が比較されるアミノ酸配列)との間の、WU-BLAST-2のBLOSUM62マトリクス内でポジティブな値が付けられたアミノ酸残基の数を、(b)対象とするPROポリペプチドのアミノ酸残基の総数で除した商によって決定される。
特に断らない限り、陽性の%値は、直上のパラグラフに記載したようにして計算される。WU-BLAST-2コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、ALIGN-2及びNCBI-BLAST2について上記したように実施されるアミノ酸配列同一性には、同一のみならず類似した特性をもつ配列におけるアミノ酸残基を含む。対象とするアミノ酸残基に対して陽性とされたアミノ酸残基は、対象とするアミノ酸残基と同一であるか、又は対象とするアミノ酸残基の好ましい置換(下記の表6に定義)であるものである。
ALIGN-2又はNCBI-BLAST2を用いたアミノ酸配列比較では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する陽性の%値(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2又はNCBI-BLAST2のA及びBのアラインメントによって陽性であるとされたスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、AのBに対する%陽性は、BのAに対する%陽性とは異なることが理解されるであろう。
特に断らない限り、陽性の%値は、直上のパラグラフに記載したようにして計算される。WU-BLAST-2コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、ALIGN-2及びNCBI-BLAST2について上記したように実施されるアミノ酸配列同一性には、同一のみならず類似した特性をもつ配列におけるアミノ酸残基を含む。対象とするアミノ酸残基に対して陽性とされたアミノ酸残基は、対象とするアミノ酸残基と同一であるか、又は対象とするアミノ酸残基の好ましい置換(下記の表6に定義)であるものである。
ALIGN-2又はNCBI-BLAST2を用いたアミノ酸配列比較では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する陽性の%値(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2又はNCBI-BLAST2のA及びBのアラインメントによって陽性であるとされたスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、AのBに対する%陽性は、BのAに対する%陽性とは異なることが理解されるであろう。
「単離された」とは、ここで開示された種々のポリペプチドを記述するために使用するときは、その自然環境の成分から同定され分離され及び/又は回収されたポリペプチドを意味する。その自然環境の汚染成分とは、そのポリペプチドの診断又は治療への使用を典型的には妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質様又は非タンパク質様溶質が含まれる。好ましい実施態様において、ポリペプチドは、(1)スピニングカップシークエネーターを使用することにより、少なくとも15残基のN末端あるいは内部アミノ酸配列を得るのに充分なほど、あるいは、(2)クーマシーブルーあるいは好ましくは銀染色を用いた非還元あるいは還元条件下でのSDS-PAGEによる均一性まで精製される。単離されたポリペプチドには、PROポリペプチドの自然環境の少なくとも1つの成分が存在しないため、組換え細胞内のインサイツのタンパク質が含まれる。しかしながら、通常は、単離されたポリペプチドは少なくとも1つの精製工程により調製される。
「単離された」PROポリペプチドコード化核酸は、同定され、PROポリペプチドをコードする核酸の天然源に通常付随している少なくとも1つの汚染核酸分子から分離された核酸分子である。単離されたPROポリペプチドコード化核酸分子は、天然に見出される形態あるいは設定以外のものである。ゆえに、単離されたPROポリペプチドコード化核酸分子は、天然の細胞中に存在するPROポリペプチドコード化核酸分子とは区別される。しかし、単離されたPROポリペプチドコード化核酸分子は、例えば、核酸分子が天然細胞のものとは異なった染色体位置にあるPROポリペプチドを通常発現する細胞に含まれるPROポリペプチド核酸分子を含む。
「コントロール配列」という表現は、特定の宿主生物において作用可能に結合したコード配列を発現するために必要なDNA配列を指す。例えば原核生物に好適なコントロール配列は、プロモーター、場合によってはオペレータ配列、及びリボソーム結合部位を含む。真核生物の細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサーを利用することが知られている。
核酸は、他の核酸配列と機能的な関係にあるときに「作用可能に結合し」ている。例えば、プレ配列あるいは分泌リーダーのDNAは、ポリペプチドの分泌に参画するプレタンパク質として発現されているなら、そのポリペプチドのDNAに作用可能に結合している;プロモーター又はエンハンサーは、配列の転写に影響を及ぼすならば、コード配列に作用可能に結合している;又はリボソーム結合部位は、もしそれが翻訳を容易にするような位置にあるなら、コード配列と作用可能に結合している。一般的に、「作用可能に結合している」とは、結合したDNA配列が近接しており、分泌リーダーの場合には近接していて読みフェーズにあることを意味する。しかし、エンハンサーは必ずしも近接している必要はない。結合は簡便な制限部位でのライゲーションにより達成される。そのような部位が存在しない場合は、従来の手法に従って、合成オリゴヌクレオチドアダプターあるいはリンカーが使用される。
「単離された」PROポリペプチドコード化核酸は、同定され、PROポリペプチドをコードする核酸の天然源に通常付随している少なくとも1つの汚染核酸分子から分離された核酸分子である。単離されたPROポリペプチドコード化核酸分子は、天然に見出される形態あるいは設定以外のものである。ゆえに、単離されたPROポリペプチドコード化核酸分子は、天然の細胞中に存在するPROポリペプチドコード化核酸分子とは区別される。しかし、単離されたPROポリペプチドコード化核酸分子は、例えば、核酸分子が天然細胞のものとは異なった染色体位置にあるPROポリペプチドを通常発現する細胞に含まれるPROポリペプチド核酸分子を含む。
「コントロール配列」という表現は、特定の宿主生物において作用可能に結合したコード配列を発現するために必要なDNA配列を指す。例えば原核生物に好適なコントロール配列は、プロモーター、場合によってはオペレータ配列、及びリボソーム結合部位を含む。真核生物の細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサーを利用することが知られている。
核酸は、他の核酸配列と機能的な関係にあるときに「作用可能に結合し」ている。例えば、プレ配列あるいは分泌リーダーのDNAは、ポリペプチドの分泌に参画するプレタンパク質として発現されているなら、そのポリペプチドのDNAに作用可能に結合している;プロモーター又はエンハンサーは、配列の転写に影響を及ぼすならば、コード配列に作用可能に結合している;又はリボソーム結合部位は、もしそれが翻訳を容易にするような位置にあるなら、コード配列と作用可能に結合している。一般的に、「作用可能に結合している」とは、結合したDNA配列が近接しており、分泌リーダーの場合には近接していて読みフェーズにあることを意味する。しかし、エンハンサーは必ずしも近接している必要はない。結合は簡便な制限部位でのライゲーションにより達成される。そのような部位が存在しない場合は、従来の手法に従って、合成オリゴヌクレオチドアダプターあるいはリンカーが使用される。
「抗体」という用語は最も広い意味において使用され、例えば、単一の抗-PROポリペプチドモノクローナル抗体(アゴニスト、アンタゴニスト、及び中和抗体を含む)、多エピトープ特異性を持つ抗-PRO抗体組成物、一本鎖抗-PRO抗体、及び抗-PRO抗体の断片を包含している(下記参照)。ここで使用される「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団、すなわち、構成する個々の抗体が、少量存在しうる自然に生じる可能性のある突然変異を除いて同一である集団から得られる抗体を称する。
ハイブリッド形成反応の「緊縮性」は、当業者によって容易に決定され、一般的にプローブ長、洗浄温度、及び塩濃度に依存する経験的な計算である。一般に、プローブが長くなると適切なアニーリングのための温度が高くなり、プローブが短くなると温度は低くなる。ハイブリッド形成は、一般的に、相補的鎖がその融点に近いがそれより低い環境に存在する場合における変性DNAの再アニールする能力に依存する。プローブとハイブリッド形成可能な配列との間の所望の相同性の程度が高くなると、使用できる相対温度が高くなる。その結果、より高い相対温度は、反応条件をより緊縮性にするが、低い温度は緊縮性を低下させる。さらに、緊縮性は塩濃度に逆比例する。ハイブリッド形成反応の緊縮性の更なる詳細及び説明は、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, (1995)を参照のこと。
ここで定義される「緊縮性条件」又は「高度の緊縮性条件」は、(1)洗浄のために低イオン強度及び高温度、例えば、50℃において0.015Mの塩化ナトリウム/0.0015Mのクエン酸ナトリウム/0.1%のドデシル硫酸ナトリウムを用いるもの;(2)ハイブリッド形成中にホルムアミド等の変性剤、例えば、42℃において50%(v/v)ホルムアミドと0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%フィコール/0.1%のポリビニルピロリドン/50mMのpH6.5のリン酸ナトリウムバッファー、及び750mMの塩化ナトリウム、75mMクエン酸ナトリウムを用いるもの;(3)42℃における50%ホルムアミド、5xSSC(0.75MのNaCl、0.075Mのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%のピロリン酸ナトリウム、5xデンハート液、超音波処理サケ精子DNA(50μg/ml)、0.1%SDS、及び10%のデキストラン硫酸と、42℃における0.2xSSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)中の洗浄及び55℃での50%ホルムアミド、次いで55℃におけるEDTAを含む0.1xSSCからなる高緊縮性洗浄を用いるものによって同定される。
「中程度の緊縮性条件」は、Sambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989に記載されているように同定され、上記の緊縮性より低い洗浄溶液及びハイブリッド形成条件(例えば、温度、イオン強度及び%SDS)の使用を含む。中程度の緊縮性条件は、20%ホルムアミド、5xSSC(150mMのNaCl、15mMのクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハート液、10%デキストラン硫酸、及び20mg/mLの変性剪断サケ精子DNAを含む溶液中の37℃での終夜インキュベーション、次いで1xSSC中37−50℃でのフィルターの洗浄といった条件である。当業者であれば、プローブ長などの因子に適合させる必要に応じて、どのようにして温度、イオン強度等を調節するかを認識するであろう。
ハイブリッド形成反応の「緊縮性」は、当業者によって容易に決定され、一般的にプローブ長、洗浄温度、及び塩濃度に依存する経験的な計算である。一般に、プローブが長くなると適切なアニーリングのための温度が高くなり、プローブが短くなると温度は低くなる。ハイブリッド形成は、一般的に、相補的鎖がその融点に近いがそれより低い環境に存在する場合における変性DNAの再アニールする能力に依存する。プローブとハイブリッド形成可能な配列との間の所望の相同性の程度が高くなると、使用できる相対温度が高くなる。その結果、より高い相対温度は、反応条件をより緊縮性にするが、低い温度は緊縮性を低下させる。さらに、緊縮性は塩濃度に逆比例する。ハイブリッド形成反応の緊縮性の更なる詳細及び説明は、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, (1995)を参照のこと。
ここで定義される「緊縮性条件」又は「高度の緊縮性条件」は、(1)洗浄のために低イオン強度及び高温度、例えば、50℃において0.015Mの塩化ナトリウム/0.0015Mのクエン酸ナトリウム/0.1%のドデシル硫酸ナトリウムを用いるもの;(2)ハイブリッド形成中にホルムアミド等の変性剤、例えば、42℃において50%(v/v)ホルムアミドと0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%フィコール/0.1%のポリビニルピロリドン/50mMのpH6.5のリン酸ナトリウムバッファー、及び750mMの塩化ナトリウム、75mMクエン酸ナトリウムを用いるもの;(3)42℃における50%ホルムアミド、5xSSC(0.75MのNaCl、0.075Mのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%のピロリン酸ナトリウム、5xデンハート液、超音波処理サケ精子DNA(50μg/ml)、0.1%SDS、及び10%のデキストラン硫酸と、42℃における0.2xSSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)中の洗浄及び55℃での50%ホルムアミド、次いで55℃におけるEDTAを含む0.1xSSCからなる高緊縮性洗浄を用いるものによって同定される。
「中程度の緊縮性条件」は、Sambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual (New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989に記載されているように同定され、上記の緊縮性より低い洗浄溶液及びハイブリッド形成条件(例えば、温度、イオン強度及び%SDS)の使用を含む。中程度の緊縮性条件は、20%ホルムアミド、5xSSC(150mMのNaCl、15mMのクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハート液、10%デキストラン硫酸、及び20mg/mLの変性剪断サケ精子DNAを含む溶液中の37℃での終夜インキュベーション、次いで1xSSC中37−50℃でのフィルターの洗浄といった条件である。当業者であれば、プローブ長などの因子に適合させる必要に応じて、どのようにして温度、イオン強度等を調節するかを認識するであろう。
「エピトープタグ」なる用語は、ここで用いられるときは、「タグポリペプチド」に融合したPROポリペプチド、又はそれらのドメイン配列を含んでなるキメラポリペプチドを指す。タグポリペプチドは、その抗体が産生され得るエピトープ、又は幾つかの他の試薬によって同定できるエピトープを提供するに十分な数の残基を有しているが、その長さは対象とするPROポリペプチドの活性を阻害しないよう充分に短い。また、タグポリペプチドは、好ましくは、抗体が他のエピトープと実質的に交差反応をしないようにかなり独特である。適切なタグポリペプチドは、一般に、少なくとも6のアミノ酸残基、通常は約8〜約50のアミノ酸残基(好ましくは約10〜約20の残基)を有する。
ここで用いられる「イムノアドヘシン」なる用語は、異種タンパク質(「アドヘシン」)の結合特異性と免疫グロブリン定常ドメインとを結合した抗体様分子を指す。構造的には、イムノアドヘシンは、所望の結合特異性を持ち、抗体の抗原認識及び結合部位以外である(即ち「異種の」)アミノ酸配列と、免疫グロブリン定常ドメイン配列との融合物を含む。イムノアドヘシン分子のアドへシン部分は、典型的には少なくともレセプター又はリガンドの結合部位を含む隣接アミノ酸配列である。イムノアドヘシンの免疫グロブリン定常ドメイン配列は、IgG-1、IgG-2、IgG-3又はIgG-4サブタイプ、IgA(IgA-1及びIgA-2を含む)、IgE、IgD又はIgMなどの任意の免疫グロブリンから得ることができる。
ここで意図している「活性な」及び「活性」とは、天然又は天然発生PROポリペプチドの生物学的及び/又は免疫学的活性を保持するPROの形態を意味し、「生物学的」活性とは、天然又は天然発生PROによって生ずる(阻害性又は刺激性の)生物学的機能であって、天然又は天然発生PROが有する抗原性エピトープに対して抗体を生成する能力を除くものを意味し、「免疫学的」活性とは、天然又は天然発生PROが有する抗原性エピトープに対して抗体を生成する能力を意味する。
「アンタゴニスト」なる用語は最も広い意味で用いられ、ここに開示した天然PROポリペプチドの生物学的活性を阻止、阻害、又は中和する任意の分子を指す。同様に「アゴニスト」なる用語は最も広い意味で用いられ、ここに開示した天然PROポリペプチドの生物学的活性を模倣する任意の分子を指す。好適なアゴニスト又はアンタゴニスト分子は特に、アゴニスト又はアンタゴニスト抗体又は抗体断片、天然PROポリペプチドの断片又はアミノ酸配列変異体、ペプチド、有機小分子、などを含む。PROポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法は、PROポリペプチドを候補アンタゴニスト又はアゴニストと接触させ、PROポリペプチドに通常付随する一又は複数の生物学的活性の変化を測定することを含みうる。
ここで用いられる「イムノアドヘシン」なる用語は、異種タンパク質(「アドヘシン」)の結合特異性と免疫グロブリン定常ドメインとを結合した抗体様分子を指す。構造的には、イムノアドヘシンは、所望の結合特異性を持ち、抗体の抗原認識及び結合部位以外である(即ち「異種の」)アミノ酸配列と、免疫グロブリン定常ドメイン配列との融合物を含む。イムノアドヘシン分子のアドへシン部分は、典型的には少なくともレセプター又はリガンドの結合部位を含む隣接アミノ酸配列である。イムノアドヘシンの免疫グロブリン定常ドメイン配列は、IgG-1、IgG-2、IgG-3又はIgG-4サブタイプ、IgA(IgA-1及びIgA-2を含む)、IgE、IgD又はIgMなどの任意の免疫グロブリンから得ることができる。
ここで意図している「活性な」及び「活性」とは、天然又は天然発生PROポリペプチドの生物学的及び/又は免疫学的活性を保持するPROの形態を意味し、「生物学的」活性とは、天然又は天然発生PROによって生ずる(阻害性又は刺激性の)生物学的機能であって、天然又は天然発生PROが有する抗原性エピトープに対して抗体を生成する能力を除くものを意味し、「免疫学的」活性とは、天然又は天然発生PROが有する抗原性エピトープに対して抗体を生成する能力を意味する。
「アンタゴニスト」なる用語は最も広い意味で用いられ、ここに開示した天然PROポリペプチドの生物学的活性を阻止、阻害、又は中和する任意の分子を指す。同様に「アゴニスト」なる用語は最も広い意味で用いられ、ここに開示した天然PROポリペプチドの生物学的活性を模倣する任意の分子を指す。好適なアゴニスト又はアンタゴニスト分子は特に、アゴニスト又はアンタゴニスト抗体又は抗体断片、天然PROポリペプチドの断片又はアミノ酸配列変異体、ペプチド、有機小分子、などを含む。PROポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法は、PROポリペプチドを候補アンタゴニスト又はアゴニストと接触させ、PROポリペプチドに通常付随する一又は複数の生物学的活性の変化を測定することを含みうる。
ここで使用される「治療」とは、治癒的処置、予防的療法及び防止的療法の両方を意味し、患者は標的とする病理学的状態又は疾患を防止又は低下(減少)させられる。治療が必要なものとは、既に疾患に罹っているもの、並びに疾患に罹りやすいもの又は疾患が防止されているものを含む。
「慢性」投与とは、急性様式とは異なり連続的な様式での薬剤を投与し、初期の治療効果(活性)を長時間に渡って維持することを意味する。「間欠」投与とは、中断無く連続的になされるのではなく、むしろ本質的に周期的になされる処理である。
治療の対象のための「哺乳動物」は、ヒト、家庭及び農業用動物、動物園、スポーツ、又はペット動物、例えばイヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ウサギなどを含む哺乳類に分類される任意の動物を意味する。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
一又は複数の治療薬と「組み合わせた」投与とは、同時(同時期)及び任意の順序での連続した投与を含む。
ここで用いられる「担体」は、製薬的に許容されうる担体、賦形剤、又は安定化剤を含み、用いられる用量及び濃度でそれらに暴露される細胞又は哺乳動物に対して非毒性である。生理学的に許容されうる担体は、水性pH緩衝溶液であることが多い。生理学的に許容されうる担体の例は、リン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸塩のバッファー;アスコルビン酸を含む酸化防止剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン;疎水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシン;グルコース、マンノース又はデキストランを含む単糖類、二糖類、及び他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;マンニトール又は祖ルビトール等の糖アルコール;ナトリウム等の塩形成対イオン;及び/又は非イオン性界面活性剤、例えばTWEEN(商品名)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びPLURONICS(商品名)を含む。
「抗体断片」は、無傷の抗体の一部、好ましくは無傷の抗体の抗原結合又は可変領域を含む。抗体断片の例は、Fab、Fab’、F(ab')2、及びFv断片;ダイアボディ(diabodies);直鎖状抗体(Zapata等, Protein Eng. 8(10): 1057-1062 [1995]);一本鎖抗体分子;及び抗体断片から形成された多重特異性抗体を含む。
抗体のパパイン消化は、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗体結合断片を生成し、その各々は単一の抗原結合部位を持ち、残りは容易に結晶化する能力を反映して「Fc」断片と命名される。ペプシン処理はF(ab')2断片を生じ、それは2つの抗原結合部位を持ち、抗原を交差結合することができる。
「Fv」は、完全な抗原認識及び結合部位を含む最小の抗体断片である。この領域は、密接に非共有結合した1本の重鎖と1本の軽鎖の可変領域の二量体からなる。この配置において各ドメインの3つのCDRが相互作用してVH−VLに量体の表面に抗原結合部位を決定する。正しくは、6つのCDRsが抗体にたいする抗原結合特異性を持つ。しかしながら、単一の可変ドメイン(又は抗原に特異的な3つのCDRのみを含んでなるFvの半分)でさえ、結合部位全体よりは低い親和性であるが、抗原を認識し結合する能力を持つ。
またFab断片は、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含む。Fab断片は、抗体ヒンジ領域からの一又は複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端に幾つかの残基が付加されていることによりFab断片と相違する。ここで、Fab'-SHは、定常ドメインのシステイン残基が遊離のチオール基を持つFab’を表す。F(ab')2抗体断片は、最初はFab’断片の対として生成され、それらの間にヒンジシステインを有する。抗体断片の他の化学的結合も知られている。
任意の脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ及びラムダと呼ばれる二つの明らかに異なる型の一方に分類される。
それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に依存して、免疫グロブリンは異なるクラスに分類できる。免疫グロブリンの五つの主要なクラス:IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMがあり、それらの幾つかは更にサブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3,IgG4、IgA及びIgA2に分類される。
「慢性」投与とは、急性様式とは異なり連続的な様式での薬剤を投与し、初期の治療効果(活性)を長時間に渡って維持することを意味する。「間欠」投与とは、中断無く連続的になされるのではなく、むしろ本質的に周期的になされる処理である。
治療の対象のための「哺乳動物」は、ヒト、家庭及び農業用動物、動物園、スポーツ、又はペット動物、例えばイヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ウサギなどを含む哺乳類に分類される任意の動物を意味する。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
一又は複数の治療薬と「組み合わせた」投与とは、同時(同時期)及び任意の順序での連続した投与を含む。
ここで用いられる「担体」は、製薬的に許容されうる担体、賦形剤、又は安定化剤を含み、用いられる用量及び濃度でそれらに暴露される細胞又は哺乳動物に対して非毒性である。生理学的に許容されうる担体は、水性pH緩衝溶液であることが多い。生理学的に許容されうる担体の例は、リン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸塩のバッファー;アスコルビン酸を含む酸化防止剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン;疎水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシン;グルコース、マンノース又はデキストランを含む単糖類、二糖類、及び他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;マンニトール又は祖ルビトール等の糖アルコール;ナトリウム等の塩形成対イオン;及び/又は非イオン性界面活性剤、例えばTWEEN(商品名)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びPLURONICS(商品名)を含む。
「抗体断片」は、無傷の抗体の一部、好ましくは無傷の抗体の抗原結合又は可変領域を含む。抗体断片の例は、Fab、Fab’、F(ab')2、及びFv断片;ダイアボディ(diabodies);直鎖状抗体(Zapata等, Protein Eng. 8(10): 1057-1062 [1995]);一本鎖抗体分子;及び抗体断片から形成された多重特異性抗体を含む。
抗体のパパイン消化は、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗体結合断片を生成し、その各々は単一の抗原結合部位を持ち、残りは容易に結晶化する能力を反映して「Fc」断片と命名される。ペプシン処理はF(ab')2断片を生じ、それは2つの抗原結合部位を持ち、抗原を交差結合することができる。
「Fv」は、完全な抗原認識及び結合部位を含む最小の抗体断片である。この領域は、密接に非共有結合した1本の重鎖と1本の軽鎖の可変領域の二量体からなる。この配置において各ドメインの3つのCDRが相互作用してVH−VLに量体の表面に抗原結合部位を決定する。正しくは、6つのCDRsが抗体にたいする抗原結合特異性を持つ。しかしながら、単一の可変ドメイン(又は抗原に特異的な3つのCDRのみを含んでなるFvの半分)でさえ、結合部位全体よりは低い親和性であるが、抗原を認識し結合する能力を持つ。
またFab断片は、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含む。Fab断片は、抗体ヒンジ領域からの一又は複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端に幾つかの残基が付加されていることによりFab断片と相違する。ここで、Fab'-SHは、定常ドメインのシステイン残基が遊離のチオール基を持つFab’を表す。F(ab')2抗体断片は、最初はFab’断片の対として生成され、それらの間にヒンジシステインを有する。抗体断片の他の化学的結合も知られている。
任意の脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ及びラムダと呼ばれる二つの明らかに異なる型の一方に分類される。
それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に依存して、免疫グロブリンは異なるクラスに分類できる。免疫グロブリンの五つの主要なクラス:IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMがあり、それらの幾つかは更にサブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3,IgG4、IgA及びIgA2に分類される。
「一本鎖Fv」又は「sFv」抗体断片は、抗体のVH及びVLドメインを含む抗体断片を含み、これらのドメインは単一のポリペプチド鎖に存在する。好ましくは、FvポリペプチドはVH及びVLドメイン間にポリペプチドリンカーを更に含み、それはsFVが抗原結合に望まれる構造を形成するのを可能にする。scFvの概説については、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, vol. 113, Rosenburg及びMoore編, Springer-Verlag, New York, pp. 269-315 (1994)のPluckthunを参照のこと。
用語「ダイアボディ(diabodies)」は、二つの抗原結合部位を持つ小型の抗体断片を指し、その断片は同じポリペプチド鎖(VH−VL)内で軽鎖可変ドメイン(VL)に結合した重鎖可変ドメイン(VH)を含む。同じ鎖の二つのドメイン間に対形成するには短すぎるリンカーを用いることにより、ドメインは強制的に他の鎖の相補的ドメインと対形成して二つの抗原結合部位を生成する。ダイアボディは、例えば、EP 404,097; WO 93/11161; 及びHollinger等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90: 6444-6448 (1993)により十分に記載されている。
「単離された」抗体は、その自然環境の成分から同定され分離及び/又は回収されたものである。その自然環境の汚染成分とは、その抗体の診断又は治療への使用を妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質様又は非タンパク質様溶質が含まれる。好ましい実施態様において、抗体は、(1)ローリ法(Lowry method)で測定した場合95%を越える抗体、最も好ましくは99重量%を越えるまで、(2)スピニングカップシークエネーターを使用することにより、少なくとも15残基のN末端あるいは内部アミノ酸配列を得るのに充分なほど、あるいは、(3)クーマシーブルーあるいは好ましくは銀染色を用いた非還元あるいは還元条件下でのSDS-PAGEにより均一になるまで精製される。単離された抗体には、抗体の自然環境の少なくとも1つの成分が存在しないため、組換え細胞内のインサイツの抗体が含まれる。しかしながら、通常は、単離された抗体は少なくとも1つの精製工程により調製される。
「標識」なる語は、ここで用いられる場合、抗体に直接又は間接的に抱合して「標識」抗体を生成する検出可能な化合物又は組成物を意味する。標識は、それ自身検出可能でもよく(例えば、放射性標識又は蛍光標識)、又は酵素標識の場合、検出可能な基質化合物又は組成物の化学変換を触媒してもよい。
「固相」とは、本発明の抗体がそれに付着することのできる非水性マトリクスを意味する。ここに意図する固相の例は、部分的又は全体的に、ガラス(例えば、孔制御ガラス)、多糖類(例えばアガロース)、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール及びシリコーンから形成されたものを含む。或る種の実施態様では、内容に応じて、固相はアッセイプレートのウェルを構成することができ;その他では精製カラム(例えばアフィニティクロマトグラフィーカラム)とすることもできる。また、この用語は、米国特許第4,275,149号に記載されたような、別個の粒子の不連続な固相も包含する。
「リポソーム」は、種々の型の脂質、リン脂質及び/又は界面活性剤からなる小型の小胞であり、哺乳動物への薬物(PROポリペプチド又はその抗体など)の輸送に有用である。リポソームの成分は、通常は生体膜の脂質配列に類似する二層形式に配列させる。
「小分子」とは、ここで、約500ダルトン未満の分子量を持つと定義される。
用語「ダイアボディ(diabodies)」は、二つの抗原結合部位を持つ小型の抗体断片を指し、その断片は同じポリペプチド鎖(VH−VL)内で軽鎖可変ドメイン(VL)に結合した重鎖可変ドメイン(VH)を含む。同じ鎖の二つのドメイン間に対形成するには短すぎるリンカーを用いることにより、ドメインは強制的に他の鎖の相補的ドメインと対形成して二つの抗原結合部位を生成する。ダイアボディは、例えば、EP 404,097; WO 93/11161; 及びHollinger等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90: 6444-6448 (1993)により十分に記載されている。
「単離された」抗体は、その自然環境の成分から同定され分離及び/又は回収されたものである。その自然環境の汚染成分とは、その抗体の診断又は治療への使用を妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質様又は非タンパク質様溶質が含まれる。好ましい実施態様において、抗体は、(1)ローリ法(Lowry method)で測定した場合95%を越える抗体、最も好ましくは99重量%を越えるまで、(2)スピニングカップシークエネーターを使用することにより、少なくとも15残基のN末端あるいは内部アミノ酸配列を得るのに充分なほど、あるいは、(3)クーマシーブルーあるいは好ましくは銀染色を用いた非還元あるいは還元条件下でのSDS-PAGEにより均一になるまで精製される。単離された抗体には、抗体の自然環境の少なくとも1つの成分が存在しないため、組換え細胞内のインサイツの抗体が含まれる。しかしながら、通常は、単離された抗体は少なくとも1つの精製工程により調製される。
「標識」なる語は、ここで用いられる場合、抗体に直接又は間接的に抱合して「標識」抗体を生成する検出可能な化合物又は組成物を意味する。標識は、それ自身検出可能でもよく(例えば、放射性標識又は蛍光標識)、又は酵素標識の場合、検出可能な基質化合物又は組成物の化学変換を触媒してもよい。
「固相」とは、本発明の抗体がそれに付着することのできる非水性マトリクスを意味する。ここに意図する固相の例は、部分的又は全体的に、ガラス(例えば、孔制御ガラス)、多糖類(例えばアガロース)、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール及びシリコーンから形成されたものを含む。或る種の実施態様では、内容に応じて、固相はアッセイプレートのウェルを構成することができ;その他では精製カラム(例えばアフィニティクロマトグラフィーカラム)とすることもできる。また、この用語は、米国特許第4,275,149号に記載されたような、別個の粒子の不連続な固相も包含する。
「リポソーム」は、種々の型の脂質、リン脂質及び/又は界面活性剤からなる小型の小胞であり、哺乳動物への薬物(PROポリペプチド又はその抗体など)の輸送に有用である。リポソームの成分は、通常は生体膜の脂質配列に類似する二層形式に配列させる。
「小分子」とは、ここで、約500ダルトン未満の分子量を持つと定義される。
II. 本発明の組成物と方法
A.全長PROポリペプチド
本発明は、本出願でPROポリペプチドと命名されるポリペプチドをコードする新規に同定され単離された核酸配列を提供する。特に下記の実施例でさらに詳細に説明するように、種々のPROポリペプチドをコードするcDNAが同定され単離された。別々の発現ラウンドで生成されたタンパク質には異なるPRO番号が与えられるが、UNQ番号は全ての与えられたDNA及びコード化タンパク質に固有であり、変わることはないことを記しておく。しかしながら、単純化のために、本明細書において、ここに開示した全長天然核酸分子にコードされるタンパク質並びに上記のPROの定義に含まれるさらなる天然相同体及び変異体は、それらの起源又は調製形式に関わらず、「PRO/番号」で呼称する。
下記の実施例に開示するように、種々のcDNAクローンがATCCに寄託されている。これらのクローンの実際のヌクレオチド配列は、この分野で日常的な方法を用いて寄託されたクローンを配列決定することにより当業者が容易に決定することができる。予測されるアミノ酸配列は、ヌクレオチド配列から常套的技量を用いて決定できる。ここに記載したPROポリペプチド及びコード化核酸について、本出願人は、現時点で入手可能な配列情報と最も良く一致するリーディングフレームであると考えられるものを同定した。
A.全長PROポリペプチド
本発明は、本出願でPROポリペプチドと命名されるポリペプチドをコードする新規に同定され単離された核酸配列を提供する。特に下記の実施例でさらに詳細に説明するように、種々のPROポリペプチドをコードするcDNAが同定され単離された。別々の発現ラウンドで生成されたタンパク質には異なるPRO番号が与えられるが、UNQ番号は全ての与えられたDNA及びコード化タンパク質に固有であり、変わることはないことを記しておく。しかしながら、単純化のために、本明細書において、ここに開示した全長天然核酸分子にコードされるタンパク質並びに上記のPROの定義に含まれるさらなる天然相同体及び変異体は、それらの起源又は調製形式に関わらず、「PRO/番号」で呼称する。
下記の実施例に開示するように、種々のcDNAクローンがATCCに寄託されている。これらのクローンの実際のヌクレオチド配列は、この分野で日常的な方法を用いて寄託されたクローンを配列決定することにより当業者が容易に決定することができる。予測されるアミノ酸配列は、ヌクレオチド配列から常套的技量を用いて決定できる。ここに記載したPROポリペプチド及びコード化核酸について、本出願人は、現時点で入手可能な配列情報と最も良く一致するリーディングフレームであると考えられるものを同定した。
1.全長PRO1800ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1800(図2及び配列番号:2に示す)一部が、ヒトHep27タンパク質(HE27_HUMAN)と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1800が新規に同定されたHep27相同体であり、そのタンパク質に典型的な活性を有すると考えられている。
2.全長PRO539ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO539(図4及び配列番号:7に示す)の一部が、ショウジョウバエメラノガスター(AF19250_1)由来のキネシン関連タンパク質の一部と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO539が新規に同定されたヘッジホッグシグナル伝達経路タンパク質ファミリーのメンバーであり、ショウジョウバエCostal−2タンパク質に典型的な活性を有すると考えられている。
3.全長PRO982ポリペプチド
知りうる限り、DNA57700−1480配列は、ここでPRO982と称される新規な分泌因子をコードしする。但し、WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、既知のタンパク質といくらかの配列同一性を持つことは明らかになった。
4.全長PRO1434ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントプログラムを用いて、全長天然配列PRO1434(図10及び配列番号:16に示す)の一部が、マウスnelタンパク質前駆物質(NEL_MOUSE)と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1434が新規に同定されたnel相同体であり、このnelタンパク質ファミリーに典型的な活性を有すると考えられている。
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1800(図2及び配列番号:2に示す)一部が、ヒトHep27タンパク質(HE27_HUMAN)と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1800が新規に同定されたHep27相同体であり、そのタンパク質に典型的な活性を有すると考えられている。
2.全長PRO539ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO539(図4及び配列番号:7に示す)の一部が、ショウジョウバエメラノガスター(AF19250_1)由来のキネシン関連タンパク質の一部と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO539が新規に同定されたヘッジホッグシグナル伝達経路タンパク質ファミリーのメンバーであり、ショウジョウバエCostal−2タンパク質に典型的な活性を有すると考えられている。
3.全長PRO982ポリペプチド
知りうる限り、DNA57700−1480配列は、ここでPRO982と称される新規な分泌因子をコードしする。但し、WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、既知のタンパク質といくらかの配列同一性を持つことは明らかになった。
4.全長PRO1434ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントプログラムを用いて、全長天然配列PRO1434(図10及び配列番号:16に示す)の一部が、マウスnelタンパク質前駆物質(NEL_MOUSE)と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1434が新規に同定されたnel相同体であり、このnelタンパク質ファミリーに典型的な活性を有すると考えられている。
5.全長PRO1863ポリペプチド
DNA59847−2510クローンは、ヒト前立腺組織ライブラリから単離された。知りうる限り、DNA59847−2510配列は、ここでPRO1863と称される新規な因子をコードし;WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、如何なる既知のタンパク質とも有意な配列同一性が無いことが明らかになった。
6.全長PRO1917ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1917(図14及び配列番号:20に示す)のアミノ酸41から487が、Dayhoffデータベースで「AF012714_1」と称されるイノシトールホスファターゼと或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1917が新規に同定されたイノシトールホスファターゼファミリーのメンバーであり、イノシトールホスファターゼに典型的な酵素活性を有すると考えられている。
7.全長PRO1868ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1868(図16及び配列番号:22に示す)一部が、ヒトA33抗原タンパク質(P_W14146)と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1868が新規に同定されたA33抗原相同体であり、A33抗原タンパク質に典型的な活性及び/又は発現パターンを有すると考えられている。また、PRO1868ポリペプチドは先に記載した炎症疾患と結腸直腸癌の治療上の処置に利用されうることが見出された。
8.全長PRO3434ポリペプチド
DNA77631−2537クローンは、分泌タンパク質をコードするヌクレオチド配列を選択する捕捉技術を用いてヒト大動脈組織ライブラリから単離した。知りうる限り、DNA77631−2537配列は、ここでPRO3434と称される新規な因子をコードし;WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、如何なる既知のタンパク質とも有意な配列同一性が無いことが明らかになった。
9.全長PRO1927ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1927(図18及び配列番号:24に示す)が、Dayhoffデータベースで「AB000628_1」と称されるタンパク質のアミノ酸配列と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1927が新規に同定されたタンパク質のグリコシルトランスフェラーゼファミリーのメンバーであり、グリコシル化活性を有すると考えられている。
DNA59847−2510クローンは、ヒト前立腺組織ライブラリから単離された。知りうる限り、DNA59847−2510配列は、ここでPRO1863と称される新規な因子をコードし;WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、如何なる既知のタンパク質とも有意な配列同一性が無いことが明らかになった。
6.全長PRO1917ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1917(図14及び配列番号:20に示す)のアミノ酸41から487が、Dayhoffデータベースで「AF012714_1」と称されるイノシトールホスファターゼと或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1917が新規に同定されたイノシトールホスファターゼファミリーのメンバーであり、イノシトールホスファターゼに典型的な酵素活性を有すると考えられている。
7.全長PRO1868ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1868(図16及び配列番号:22に示す)一部が、ヒトA33抗原タンパク質(P_W14146)と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1868が新規に同定されたA33抗原相同体であり、A33抗原タンパク質に典型的な活性及び/又は発現パターンを有すると考えられている。また、PRO1868ポリペプチドは先に記載した炎症疾患と結腸直腸癌の治療上の処置に利用されうることが見出された。
8.全長PRO3434ポリペプチド
DNA77631−2537クローンは、分泌タンパク質をコードするヌクレオチド配列を選択する捕捉技術を用いてヒト大動脈組織ライブラリから単離した。知りうる限り、DNA77631−2537配列は、ここでPRO3434と称される新規な因子をコードし;WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、如何なる既知のタンパク質とも有意な配列同一性が無いことが明らかになった。
9.全長PRO1927ポリペプチド
WU-BLAST2配列アラインメントコンピュータプログラムを用いて、全長天然配列PRO1927(図18及び配列番号:24に示す)が、Dayhoffデータベースで「AB000628_1」と称されるタンパク質のアミノ酸配列と或る程度のアミノ酸配列同一性を有することが見出された。従って、現在では、本出願で開示されるPRO1927が新規に同定されたタンパク質のグリコシルトランスフェラーゼファミリーのメンバーであり、グリコシル化活性を有すると考えられている。
B.PRO変異体
ここに記載した全長天然配列PROポリペプチドに加えて、PRO変異体も調製できると考えられる。PRO変異体は、PROポリペプチドDNAに適当なヌクレオチド変化を導入することにより、あるいは所望のPROポリペプチドを合成することにより調製できる。当業者は、グリコシル化部位の数又は位置の変化あるいは膜固着特性の変化などのアミノ酸変化がPROポリペプチドの翻訳後プロセスを変えうることを理解するであろう。
天然全長配列PRO又はここに記載したPROポリペプチドの種々のドメインにおける変異は、例えば、米国特許第5,364,934号に記載されている保存的及び非保存的変異についての技術及び指針の任意のものを用いてなすことができる。変異は、結果として天然配列PROと比較してPROポリペプチドのアミノ酸配列が変化するPROポリペプチドをコードする一又は複数のコドンの置換、欠失又は挿入であってよい。場合によっては、変異は少なくとも1つのアミノ酸のPROポリペプチドの一又は複数のドメインの任意の他のアミノ酸による置換である。いずれのアミノ酸残基が所望の活性に悪影響を与えることなく挿入、置換又は欠失されるかの指針は、PROポリペプチドの配列を相同性の知られたタンパク質分子の配列と比較し、相同性の高い領域内でなされるアミノ酸配列変化を最小にすることによって見出される。アミノ酸置換は、一のアミノ酸の類似した構造及び/又は化学特性を持つ他のアミノ酸での置換、例えばロイシンのセリンでの置換、即ち保存的アミノ酸置換の結果とすることができる。挿入及び欠失は、場合によっては1から5のアミノ酸の範囲内とすることができる。許容される変異は、配列においてアミノ酸の挿入、欠失又は置換を系統的に作成し、得られた変異体を全長又は成熟天然タンパク質によって提示された活性について試験することにより決定される。
PROポリペプチド断片がここに提供される。このような断片は、例えば、全長天然タンパク質と比較した際に、N-末端又はC-末端で切断されてもよく、又は内部残基を欠いていてもよい。或る種の断片は、PROポリペプチドの所望の生物学的活性に必須ではないアミノ酸残基を欠いている。
PRO断片は、多くの従来技術の任意のものによって調製してよい。所望のペプチド断片は化学合成してもよい。代替的方法は、酵素的消化、例えば特定のアミノ酸残基によって決定される部位のタンパク質を切断することが知られた酵素でタンパク質を処理することにより、あるいは適当な制限酵素でDNAを消化して所望の断片を単離することによるPRO断片の生成を含む。さらに他の好適な技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、所望のポリペプチド断片をコードするDNA断片を単離し増幅することを含む。DNA断片の所望の末端を決定するオリゴヌクレオチドは、PCRの5’及び3’プライマーで用いられる。好ましくは、PROポリペプチド断片は、ここに開示した天然PROポリペプチドと少なくとも1つの生物学的及び/又は免疫学的活性を共有する。
ここに記載した全長天然配列PROポリペプチドに加えて、PRO変異体も調製できると考えられる。PRO変異体は、PROポリペプチドDNAに適当なヌクレオチド変化を導入することにより、あるいは所望のPROポリペプチドを合成することにより調製できる。当業者は、グリコシル化部位の数又は位置の変化あるいは膜固着特性の変化などのアミノ酸変化がPROポリペプチドの翻訳後プロセスを変えうることを理解するであろう。
天然全長配列PRO又はここに記載したPROポリペプチドの種々のドメインにおける変異は、例えば、米国特許第5,364,934号に記載されている保存的及び非保存的変異についての技術及び指針の任意のものを用いてなすことができる。変異は、結果として天然配列PROと比較してPROポリペプチドのアミノ酸配列が変化するPROポリペプチドをコードする一又は複数のコドンの置換、欠失又は挿入であってよい。場合によっては、変異は少なくとも1つのアミノ酸のPROポリペプチドの一又は複数のドメインの任意の他のアミノ酸による置換である。いずれのアミノ酸残基が所望の活性に悪影響を与えることなく挿入、置換又は欠失されるかの指針は、PROポリペプチドの配列を相同性の知られたタンパク質分子の配列と比較し、相同性の高い領域内でなされるアミノ酸配列変化を最小にすることによって見出される。アミノ酸置換は、一のアミノ酸の類似した構造及び/又は化学特性を持つ他のアミノ酸での置換、例えばロイシンのセリンでの置換、即ち保存的アミノ酸置換の結果とすることができる。挿入及び欠失は、場合によっては1から5のアミノ酸の範囲内とすることができる。許容される変異は、配列においてアミノ酸の挿入、欠失又は置換を系統的に作成し、得られた変異体を全長又は成熟天然タンパク質によって提示された活性について試験することにより決定される。
PROポリペプチド断片がここに提供される。このような断片は、例えば、全長天然タンパク質と比較した際に、N-末端又はC-末端で切断されてもよく、又は内部残基を欠いていてもよい。或る種の断片は、PROポリペプチドの所望の生物学的活性に必須ではないアミノ酸残基を欠いている。
PRO断片は、多くの従来技術の任意のものによって調製してよい。所望のペプチド断片は化学合成してもよい。代替的方法は、酵素的消化、例えば特定のアミノ酸残基によって決定される部位のタンパク質を切断することが知られた酵素でタンパク質を処理することにより、あるいは適当な制限酵素でDNAを消化して所望の断片を単離することによるPRO断片の生成を含む。さらに他の好適な技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、所望のポリペプチド断片をコードするDNA断片を単離し増幅することを含む。DNA断片の所望の末端を決定するオリゴヌクレオチドは、PCRの5’及び3’プライマーで用いられる。好ましくは、PROポリペプチド断片は、ここに開示した天然PROポリペプチドと少なくとも1つの生物学的及び/又は免疫学的活性を共有する。
特別の実施態様では、対象とする保存的置換を、好ましい置換と題して表6に示す。このような置換が生物学的活性の変化をもたらす場合、表6に例示的置換と名前を付けた又は以下にアミノ酸分類でさらに記載するように、より置換的な変化が導入され生成物がスクリーニングされる。
表6
元の残基 例示的置換 好ましい置換
Ala(A) val; Leu; ile val
Arg(R) lys; gln; asn lys
Asn(N) gln; his; lys; arg gln
Asp(D) glu glu
Cys(C) ser ser
Gln(Q) asn asn
Glu(E) asp asp
Gly(G) pro; ala ala
His(H) asn; gln; lys; arg arg
Ile(I) leu; val; met; ala; phe;
ノルロイシン leu
Leu(L) ノルロイシン; ile; val;
met; ala; phe ile
Lys(K) arg; gln; asn arg
Met(M) leu; phe; ile leu
Phe(F) leu; val; ile; ala; tyr leu
Pro(P) ala ala
Ser(S) thr thr
Thr(T) ser ser
Trp(W) tyr; phe tyr
Tyr(Y) trp; phe; thr; ser phe
Val(V) ile; leu; met; phe;
ala; ノルロイシン leu
表6
元の残基 例示的置換 好ましい置換
Ala(A) val; Leu; ile val
Arg(R) lys; gln; asn lys
Asn(N) gln; his; lys; arg gln
Asp(D) glu glu
Cys(C) ser ser
Gln(Q) asn asn
Glu(E) asp asp
Gly(G) pro; ala ala
His(H) asn; gln; lys; arg arg
Ile(I) leu; val; met; ala; phe;
ノルロイシン leu
Leu(L) ノルロイシン; ile; val;
met; ala; phe ile
Lys(K) arg; gln; asn arg
Met(M) leu; phe; ile leu
Phe(F) leu; val; ile; ala; tyr leu
Pro(P) ala ala
Ser(S) thr thr
Thr(T) ser ser
Trp(W) tyr; phe tyr
Tyr(Y) trp; phe; thr; ser phe
Val(V) ile; leu; met; phe;
ala; ノルロイシン leu
PROポリペプチドの機能又は免疫学的同一性の実質的な修飾は、(a)置換領域のポリペプチド骨格の構造、例えばシート又は螺旋配置、(b)標的部位の電荷又は疎水性、又は(c)側鎖の嵩を維持しながら、それらの効果において実質的に異なる置換基を選択することにより達成される。天然発生残基は共通の側鎖特性に基づいてグループに分けることができる:
(1)疎水性:ノルロイシン, met, ala, val, leu, ile;
(2)中性の親水性:cys, ser, thr;
(3)酸性:asp, glu;
(4)塩基性:asn, gln, his, lys, arg;
(5)鎖配向に影響する残基:gly, pro; 及び
(6)芳香族:trp, tyr, phe。
非保存的置換は、これらの分類の一つのメンバーを他の分類に交換することを必要とするであろう。また、そのように置換された残基は、保存的置換部位、好ましくは残された(非保存)部位に導入されうる。
変異は、オリゴヌクレオチド媒介(部位特異的)突然変異誘発、アラニンスキャンニング、及びPCR突然変異誘発[Carter等, Nucl. Acids Res., 13: 4331 (1986); Zoller等, Nucl. Acids Res., 10: 6487 (1987)]、カセット突然変異誘発[Wells等, Gene, 34: 315 (1985)]、制限的選択突然変異誘発[Wells等, Philos. Trans. R. Soc. London SerA, 317: 415 (1986)]等のこの分野で知られた方法を用いてなすことができ、又は他の知られた技術をクローニングしたDNAに実施してPRO変異体DNAを作成することもできる。
また、隣接配列に沿って一又は複数のアミノ酸を同定するのにスキャンニングアミノ酸分析を用いることができる。好ましいスキャンニングアミノ酸は比較的小さく、中性のアミノ酸である。そのようなアミノ酸は、アラニン、グリシン、セリン、及びシステインを含む。アラニンは、ベータ炭素を越える側鎖を排除し変異体の主鎖構造を変化させにくいので、この群の中で典型的に好ましいスキャンニングアミノ酸である[Cuningham及びWells, Science, 244: 1081-1085 (1989)]。また、アラニンは最もありふれたアミノ酸であるため典型的には好ましい。さらに、それは埋もれた及び露出した位置の両方に見られることが多い[Creighton, The Proteins, (W.H. Freeman & Co., N.Y.); Chothia, J. Mol. Biol., 150: 1 (1976)]。アラニン置換が十分な量の変異体を生じない場合は、アイソテリック(isoteric)アミノ酸を用いることができる。
(1)疎水性:ノルロイシン, met, ala, val, leu, ile;
(2)中性の親水性:cys, ser, thr;
(3)酸性:asp, glu;
(4)塩基性:asn, gln, his, lys, arg;
(5)鎖配向に影響する残基:gly, pro; 及び
(6)芳香族:trp, tyr, phe。
非保存的置換は、これらの分類の一つのメンバーを他の分類に交換することを必要とするであろう。また、そのように置換された残基は、保存的置換部位、好ましくは残された(非保存)部位に導入されうる。
変異は、オリゴヌクレオチド媒介(部位特異的)突然変異誘発、アラニンスキャンニング、及びPCR突然変異誘発[Carter等, Nucl. Acids Res., 13: 4331 (1986); Zoller等, Nucl. Acids Res., 10: 6487 (1987)]、カセット突然変異誘発[Wells等, Gene, 34: 315 (1985)]、制限的選択突然変異誘発[Wells等, Philos. Trans. R. Soc. London SerA, 317: 415 (1986)]等のこの分野で知られた方法を用いてなすことができ、又は他の知られた技術をクローニングしたDNAに実施してPRO変異体DNAを作成することもできる。
また、隣接配列に沿って一又は複数のアミノ酸を同定するのにスキャンニングアミノ酸分析を用いることができる。好ましいスキャンニングアミノ酸は比較的小さく、中性のアミノ酸である。そのようなアミノ酸は、アラニン、グリシン、セリン、及びシステインを含む。アラニンは、ベータ炭素を越える側鎖を排除し変異体の主鎖構造を変化させにくいので、この群の中で典型的に好ましいスキャンニングアミノ酸である[Cuningham及びWells, Science, 244: 1081-1085 (1989)]。また、アラニンは最もありふれたアミノ酸であるため典型的には好ましい。さらに、それは埋もれた及び露出した位置の両方に見られることが多い[Creighton, The Proteins, (W.H. Freeman & Co., N.Y.); Chothia, J. Mol. Biol., 150: 1 (1976)]。アラニン置換が十分な量の変異体を生じない場合は、アイソテリック(isoteric)アミノ酸を用いることができる。
C.PROの修飾
PROポリペプチドの共有結合的修飾は本発明の範囲内に含まれる。共有結合的修飾の一型は、PROポリペプチドの標的とするアミノ酸残基を、PROポリペプチドの選択された側鎖又はN又はC末端残基と反応できる有機誘導体化試薬と反応させることである。二官能性試薬での誘導体化が、例えばPROを水不溶性支持体マトリクスあるいは抗-PRO抗体の精製方法又はその逆で用いるための表面に架橋させるのに有用である。通常用いられる架橋剤は、例えば、1,1-ビス(ジアゾアセチル)-2-フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、例えば4-アジドサリチル酸、3,3’-ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)等のジスクシンイミジルエステルを含むホモ二官能性イミドエステル、ビス-N-マレイミド-1,8-オクタン等の二官能性マレイミド、及びメチル-3-[(p-アジドフェニル)-ジチオ]プロピオイミダート等の試薬を含む。
他の修飾は、グルタミニル及びアスパラギニル残基の各々対応するグルタミル及びアスパルチルへの脱アミノ化、プロリン及びリシンのヒドロキシル化、セリル又はトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リシン、アルギニン、及びヒスチジン側鎖のα-アミノ基のメチル化[T.E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W.H. Freeman & Co., San Francisco, pp.79-86 (1983)]、N末端アミンのアセチル化、及び任意のC末端カルボキシル基のアミド化を含む。
PROポリペプチドの共有結合的修飾は本発明の範囲内に含まれる。共有結合的修飾の一型は、PROポリペプチドの標的とするアミノ酸残基を、PROポリペプチドの選択された側鎖又はN又はC末端残基と反応できる有機誘導体化試薬と反応させることである。二官能性試薬での誘導体化が、例えばPROを水不溶性支持体マトリクスあるいは抗-PRO抗体の精製方法又はその逆で用いるための表面に架橋させるのに有用である。通常用いられる架橋剤は、例えば、1,1-ビス(ジアゾアセチル)-2-フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、例えば4-アジドサリチル酸、3,3’-ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)等のジスクシンイミジルエステルを含むホモ二官能性イミドエステル、ビス-N-マレイミド-1,8-オクタン等の二官能性マレイミド、及びメチル-3-[(p-アジドフェニル)-ジチオ]プロピオイミダート等の試薬を含む。
他の修飾は、グルタミニル及びアスパラギニル残基の各々対応するグルタミル及びアスパルチルへの脱アミノ化、プロリン及びリシンのヒドロキシル化、セリル又はトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リシン、アルギニン、及びヒスチジン側鎖のα-アミノ基のメチル化[T.E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W.H. Freeman & Co., San Francisco, pp.79-86 (1983)]、N末端アミンのアセチル化、及び任意のC末端カルボキシル基のアミド化を含む。
本発明の範囲内に含まれるPROポリペプチドの共有結合的修飾の他の型は、ポリペプチドの天然グリコシル化パターンの変更を含む。「天然グリコシル化パターンの変更」とは、ここで意図されるのは、天然配列PROに見られる一又は複数の糖鎖部分の欠失(存在するグリコシル化部位の除去又は化学的及び/又は酵素的手段によるグリコシル化の削除のいずれかによる)、及び/又は天然配列PROに存在しない一又は複数のグリコシル化部位の付加を意味する。さらに、この語句は、存在する種々の糖鎖部分の性質及び割合の変化を含む、天然タンパク質のグリコシル化における定性的変化を含む。
PROポリペプチドへのグリコシル化部位の付加はアミノ酸配列の変更を伴ってもよい。この変更は、例えば、一又は複数のセリン又はトレオニン残基の天然配列PRO(O-結合グリコシル化部位)への付加、又は置換によってなされてもよい。PROアミノ酸配列は、場合によっては、DNAレベルでの変化、特に、PROポリペプチドをコードするDNAを予め選択された塩基において変異させ、所望のアミノ酸に翻訳されるコドンを生成させることを通して変更されてもよい。
PROポリペプチドへのグリコシル化部位の付加はアミノ酸配列の変更を伴ってもよい。この変更は、例えば、一又は複数のセリン又はトレオニン残基の天然配列PRO(O-結合グリコシル化部位)への付加、又は置換によってなされてもよい。PROアミノ酸配列は、場合によっては、DNAレベルでの変化、特に、PROポリペプチドをコードするDNAを予め選択された塩基において変異させ、所望のアミノ酸に翻訳されるコドンを生成させることを通して変更されてもよい。
PROポリペプチド上に糖鎖部分の数を増加させる他の手段は、グリコシドのポリペプチドへの化学的又は酵素的結合による。このような方法は、この技術分野において、例えば、1987年9月11日に発行されたWO 87/05330、及びAplin及びWriston, CRC Crit. Rev. Biochem., pp. 259-306 (1981)に記載されている。
PROポリペプチド上に存在する糖鎖部分の除去は、化学的又は酵素的に、あるいはグルコシル化の標的として提示されたアミノ酸残基をコードするコドンの変異的置換によってなすことができる。化学的脱グリコシル化技術は、この分野で知られており、例えば、Hakimuddin等, Arch. Biochem. Biophys., 259:52 (1987)により、及びEdge等, Anal. Biochem., 118: 131 (1981)により記載されている。ポリペプチド上の糖鎖部分の酵素的切断は、Thotakura等, Meth. Enzymol. 138:350 (1987)に記載されているように、種々のエンド及びエキソグリコシダーゼを用いることにより達成される。
本発明のPROの共有結合的修飾の他の型は、PROポリぺプチドの、種々の非タンパク質様ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリオキシアルキレンの一つへの、米国特許第4,640,835号;第4,496,689号;第4,301,144号;第4,670,417号;第4,791,192号又は第4,179,337号に記載された方法での結合を含む。
PROポリペプチド上に存在する糖鎖部分の除去は、化学的又は酵素的に、あるいはグルコシル化の標的として提示されたアミノ酸残基をコードするコドンの変異的置換によってなすことができる。化学的脱グリコシル化技術は、この分野で知られており、例えば、Hakimuddin等, Arch. Biochem. Biophys., 259:52 (1987)により、及びEdge等, Anal. Biochem., 118: 131 (1981)により記載されている。ポリペプチド上の糖鎖部分の酵素的切断は、Thotakura等, Meth. Enzymol. 138:350 (1987)に記載されているように、種々のエンド及びエキソグリコシダーゼを用いることにより達成される。
本発明のPROの共有結合的修飾の他の型は、PROポリぺプチドの、種々の非タンパク質様ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリオキシアルキレンの一つへの、米国特許第4,640,835号;第4,496,689号;第4,301,144号;第4,670,417号;第4,791,192号又は第4,179,337号に記載された方法での結合を含む。
また、本発明のPROポリペプチドは、他の異種ポリペプチド又はアミノ酸配列に融合したPROポリペプチドを含むキメラ分子を形成する方法で修飾してもよい。
一実施態様では、このようなキメラ分子は、抗タグ抗体が選択的に結合できるエピトープを提供するタグポリペプチドとPROポリペプチドとの融合を含む。エピトープタグは、一般的にはPROポリペプチドのアミノ又はカルボキシル末端に位置する。このようなPROポリペプチドのエピトープタグ形態の存在は、タグポリペプチドに対する抗体を用いて検出することができる。また、エピトープタグの提供は、抗タグ抗体又はエピトープタグに結合する他の型の親和性マトリクスを用いたアフィニティ精製によってPROポリペプチドを容易に精製できるようにする。種々のタグポリペプチド及びそれら各々の抗体はこの分野で良く知られている。例としては、ポリ−ヒスチジン(poly-his)又はポリ−ヒスチジン−グリシン(poly-his-gly)タグ;flu HAタグポリペプチド及びその抗体12CA5[Field等, Mol. Cell. Biol., 8:2159-2165 (1988)];c-mycタグ及びそれに対する8F9、3C7、6E10、G4、B7及び9E10抗体[Evan等, Molecular and Cellular Biology, 5:3610-3616 (1985)];及び単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグ及びその抗体[Paborsky等, Protein Engineering, 3(6):547-553 (1990)]を含む。他のタグポリペプチドは、フラッグペプチド[Hopp等, BioTechnology, 6:1204-1210 (1988)];KT3エピトープペプチド[Martin等, Science, 255:192-194 (1992)];α-チューブリンエピトープペプチド[Skinner等, J. Biol. Chem., 266:15163-15166 (1991)];及びT7遺伝子10タンパク質ペプチドタグ[Lutz-Freyermuth等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:6393-6397 (1990)]を含む。
それに換わる実施態様では、キメラ分子はPROの免疫グロブリン又は免疫グロブリンの特定領域との融合体を含んでもよい。キメラ分子の二価形態(「イムノアドヘシン」とも呼ばれる)については、そのような融合体はIgG1分子のFc領域であり得る。Ig融合体は、好ましくはIg分子内の少なくとも1つの可変領域に換えてPROポリペプチドの可溶化(膜貫通ドメイン欠失又は不活性化)形態を含む。特に好ましい実施態様では、免疫グロブリン融合体は、IgG分子のヒンジ、CH2及びCH3、又はヒンジ、CH1、CH2及びCH3領域を含む。免疫グロブリン融合体の製造については、1995年6月27日発行の米国特許第5,428,130号を参照のこと。
一実施態様では、このようなキメラ分子は、抗タグ抗体が選択的に結合できるエピトープを提供するタグポリペプチドとPROポリペプチドとの融合を含む。エピトープタグは、一般的にはPROポリペプチドのアミノ又はカルボキシル末端に位置する。このようなPROポリペプチドのエピトープタグ形態の存在は、タグポリペプチドに対する抗体を用いて検出することができる。また、エピトープタグの提供は、抗タグ抗体又はエピトープタグに結合する他の型の親和性マトリクスを用いたアフィニティ精製によってPROポリペプチドを容易に精製できるようにする。種々のタグポリペプチド及びそれら各々の抗体はこの分野で良く知られている。例としては、ポリ−ヒスチジン(poly-his)又はポリ−ヒスチジン−グリシン(poly-his-gly)タグ;flu HAタグポリペプチド及びその抗体12CA5[Field等, Mol. Cell. Biol., 8:2159-2165 (1988)];c-mycタグ及びそれに対する8F9、3C7、6E10、G4、B7及び9E10抗体[Evan等, Molecular and Cellular Biology, 5:3610-3616 (1985)];及び単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグ及びその抗体[Paborsky等, Protein Engineering, 3(6):547-553 (1990)]を含む。他のタグポリペプチドは、フラッグペプチド[Hopp等, BioTechnology, 6:1204-1210 (1988)];KT3エピトープペプチド[Martin等, Science, 255:192-194 (1992)];α-チューブリンエピトープペプチド[Skinner等, J. Biol. Chem., 266:15163-15166 (1991)];及びT7遺伝子10タンパク質ペプチドタグ[Lutz-Freyermuth等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:6393-6397 (1990)]を含む。
それに換わる実施態様では、キメラ分子はPROの免疫グロブリン又は免疫グロブリンの特定領域との融合体を含んでもよい。キメラ分子の二価形態(「イムノアドヘシン」とも呼ばれる)については、そのような融合体はIgG1分子のFc領域であり得る。Ig融合体は、好ましくはIg分子内の少なくとも1つの可変領域に換えてPROポリペプチドの可溶化(膜貫通ドメイン欠失又は不活性化)形態を含む。特に好ましい実施態様では、免疫グロブリン融合体は、IgG分子のヒンジ、CH2及びCH3、又はヒンジ、CH1、CH2及びCH3領域を含む。免疫グロブリン融合体の製造については、1995年6月27日発行の米国特許第5,428,130号を参照のこと。
D.PROの調製
以下の説明は、主として、PRO核酸を含むベクターで形質転換又は形質移入された細胞を培養することによりPROを生産する方法に関する。もちろん、当該分野においてよく知られている他の方法を用いてPROを調製することができると考えられる。例えば、PRO配列、又はその一部は、固相技術を用いた直接ペプチド合成によって生産してもよい[例えば、Stewart等, Solid-Phase Peptide Synthesis, W.H. Freeman Co., San Francisco, CA (1969);Merrifield, J. Am. Chem. Soc., 85:2149-2154 (1963)参照]。手動技術又は自動によるインビトロタンパク質合成を行ってもよい。自動合成は、例えば、アプライド・バイオシステムズ・ペプチド合成機(Foster City, CA)を用いて、製造者の指示により実施してもよい。PROの種々の部分は、別々に化学的に合成され、化学的又は酵素的方法を用いて結合させて全長PROを生産してもよい。
以下の説明は、主として、PRO核酸を含むベクターで形質転換又は形質移入された細胞を培養することによりPROを生産する方法に関する。もちろん、当該分野においてよく知られている他の方法を用いてPROを調製することができると考えられる。例えば、PRO配列、又はその一部は、固相技術を用いた直接ペプチド合成によって生産してもよい[例えば、Stewart等, Solid-Phase Peptide Synthesis, W.H. Freeman Co., San Francisco, CA (1969);Merrifield, J. Am. Chem. Soc., 85:2149-2154 (1963)参照]。手動技術又は自動によるインビトロタンパク質合成を行ってもよい。自動合成は、例えば、アプライド・バイオシステムズ・ペプチド合成機(Foster City, CA)を用いて、製造者の指示により実施してもよい。PROの種々の部分は、別々に化学的に合成され、化学的又は酵素的方法を用いて結合させて全長PROを生産してもよい。
1.PROをコードするDNAの単離
PROをコードするDNAは、PROmRNAを保有していてそれを検出可能なレベルで発現すると考えられる組織から調製されたcDNAライブラリから得ることができる。従って、ヒトPRODNAは、実施例に記載されるように、ヒトの組織から調製されたcDNAライブラリから簡便に得ることができる。またPRO-コード化遺伝子は、ゲノムライブラリから又は既知の合成方法(例えば、自動化核酸合成)により得ることもできる。
ライブラリは、対象となる遺伝子あるいはその遺伝子によりコードされるタンパク質を同定するために設計されたプローブ(PROに対する抗体又は少なくとも約20−80塩基のオリゴヌクレオチド等)によってスクリーニングできる。選択されたプローブによるcDNA又はゲノムライブラリのスクリーニングは、例えばSambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual(New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)に記載されている標準的な手順を使用して実施することができる。所望のPROポリペプチドをコードする遺伝子を単離する他の方法はPCR法を使用するものである[Sambrook等,上掲;Dieffenbach等, PCR Primer:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1995)]。
PROをコードするDNAは、PROmRNAを保有していてそれを検出可能なレベルで発現すると考えられる組織から調製されたcDNAライブラリから得ることができる。従って、ヒトPRODNAは、実施例に記載されるように、ヒトの組織から調製されたcDNAライブラリから簡便に得ることができる。またPRO-コード化遺伝子は、ゲノムライブラリから又は既知の合成方法(例えば、自動化核酸合成)により得ることもできる。
ライブラリは、対象となる遺伝子あるいはその遺伝子によりコードされるタンパク質を同定するために設計されたプローブ(PROに対する抗体又は少なくとも約20−80塩基のオリゴヌクレオチド等)によってスクリーニングできる。選択されたプローブによるcDNA又はゲノムライブラリのスクリーニングは、例えばSambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual(New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)に記載されている標準的な手順を使用して実施することができる。所望のPROポリペプチドをコードする遺伝子を単離する他の方法はPCR法を使用するものである[Sambrook等,上掲;Dieffenbach等, PCR Primer:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1995)]。
下記の実施例には、cDNAライブラリのスクリーニング技術を記載している。プローブとして選択されたオリゴヌクレオチド配列は、充分な長さで、疑陽性が最小化されるよう充分に明瞭でなければならない。オリゴヌクレオチドは、スクリーニングされるライブラリ内のDNAとのハイブリッド形成時に検出可能であるように標識されていることが好ましい。標識化の方法は当該分野において良く知られており、32P標識されたATPのような放射線標識、ビオチン化あるいは酵素標識の使用が含まれる。中程度の厳密性及び高度の厳密性を含むハイブリッド形成条件は、上掲のSambrook等に与えられている。
このようなライブラリースクリーニング法において同定された配列は、Genbank等の公共データベース又は個人の配列データベースに寄託され公衆に利用可能とされている周知の配列と比較及びアラインメントすることができる。分子の決定された領域内又は全長に渡っての(アミノ酸又は核酸レベルのいずれかでの)配列同一性は、この分野で知られた、そしてここに記載した方法を用いて決定することができる。
タンパク質コード化配列を有する核酸は、初めてここで開示された推定アミノ酸配列を使用し、また必要ならば、cDNAに逆転写されなかったmRNAの生成中間体及び先駆物質を検出する上掲のSambrook等に記述されているような従来のプライマー伸展法を使用し、選択されたcDNA又はゲノムライブラリをスクリーニングすることにより得られる。
このようなライブラリースクリーニング法において同定された配列は、Genbank等の公共データベース又は個人の配列データベースに寄託され公衆に利用可能とされている周知の配列と比較及びアラインメントすることができる。分子の決定された領域内又は全長に渡っての(アミノ酸又は核酸レベルのいずれかでの)配列同一性は、この分野で知られた、そしてここに記載した方法を用いて決定することができる。
タンパク質コード化配列を有する核酸は、初めてここで開示された推定アミノ酸配列を使用し、また必要ならば、cDNAに逆転写されなかったmRNAの生成中間体及び先駆物質を検出する上掲のSambrook等に記述されているような従来のプライマー伸展法を使用し、選択されたcDNA又はゲノムライブラリをスクリーニングすることにより得られる。
2.宿主細胞の選択及び形質転換
宿主細胞を、ここに記載したPRO生産のための発現又はクローニングベクターで形質移入又は形質転換し、プロモーターを誘導し、形質転換体を選択し、又は所望の配列をコードする遺伝子を増幅するために適当に変性された常套的栄養培地で培養する。培養条件、例えば培地、温度、pH等々は、過度の実験をすることなく当業者が選ぶことができる。一般に、細胞培養の生産性を最大にするための原理、プロトコール、及び実用技術は、Mammalian Cell Biotechnology: a Practical Approach, M.Butler編 (IRL Press, 1991)及びSambrook等, 上掲に見出すことができる。
原核生物細胞形質移入及び真核生物細胞形質移入の方法、例えば、CaCl2、CaPO4、リポソーム媒介及びエレクトロポレーションは当業者に知られている。用いられる宿主細胞に応じて、その細胞に対して適した標準的な方法を用いて形質転換はなされる。前掲のSambrook等に記載された塩化カルシウムを用いるカルシウム処理又はエレクトロポレーションが、一般的に原核生物に対して用いられる。アグロバクテリウム・トゥメファシエンスによる感染が、Shaw等, Gene, 23:315 (1983)及び1989年6月29日公開のWO 89/05859に記載されているように、或る種の植物細胞の形質転換に用いられる。このような細胞壁のない哺乳動物の細胞に対しては、Graham及びvan der Eb, Virology, 52:456-457 (1978)のリン酸カルシウム沈降法が好ましい。哺乳動物細胞の宿主系形質転換の一般的な態様は米国特許第4,399,216号に記載されている。酵母菌中への形質転換は、典型的には、Van solingen等, J. Bact., 130:946 (1977)及びHsiao等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76:3829 (1979)の方法に従って実施される。しかしながら、DNAを細胞中に導入する他の方法、例えば、核マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、無傷の細胞、又はポリカチオン、例えばポリブレン、ポリオルニチン等を用いる細菌プロトプラスト融合もまた用いることもできる。哺乳動物細胞を形質転換するための種々の技術については、Keown等, Methods in Enzymology, 185:527-537 (1990)及び Mansour等, Nature, 336:348-352 (1988)を参照のこと。
宿主細胞を、ここに記載したPRO生産のための発現又はクローニングベクターで形質移入又は形質転換し、プロモーターを誘導し、形質転換体を選択し、又は所望の配列をコードする遺伝子を増幅するために適当に変性された常套的栄養培地で培養する。培養条件、例えば培地、温度、pH等々は、過度の実験をすることなく当業者が選ぶことができる。一般に、細胞培養の生産性を最大にするための原理、プロトコール、及び実用技術は、Mammalian Cell Biotechnology: a Practical Approach, M.Butler編 (IRL Press, 1991)及びSambrook等, 上掲に見出すことができる。
原核生物細胞形質移入及び真核生物細胞形質移入の方法、例えば、CaCl2、CaPO4、リポソーム媒介及びエレクトロポレーションは当業者に知られている。用いられる宿主細胞に応じて、その細胞に対して適した標準的な方法を用いて形質転換はなされる。前掲のSambrook等に記載された塩化カルシウムを用いるカルシウム処理又はエレクトロポレーションが、一般的に原核生物に対して用いられる。アグロバクテリウム・トゥメファシエンスによる感染が、Shaw等, Gene, 23:315 (1983)及び1989年6月29日公開のWO 89/05859に記載されているように、或る種の植物細胞の形質転換に用いられる。このような細胞壁のない哺乳動物の細胞に対しては、Graham及びvan der Eb, Virology, 52:456-457 (1978)のリン酸カルシウム沈降法が好ましい。哺乳動物細胞の宿主系形質転換の一般的な態様は米国特許第4,399,216号に記載されている。酵母菌中への形質転換は、典型的には、Van solingen等, J. Bact., 130:946 (1977)及びHsiao等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76:3829 (1979)の方法に従って実施される。しかしながら、DNAを細胞中に導入する他の方法、例えば、核マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、無傷の細胞、又はポリカチオン、例えばポリブレン、ポリオルニチン等を用いる細菌プロトプラスト融合もまた用いることもできる。哺乳動物細胞を形質転換するための種々の技術については、Keown等, Methods in Enzymology, 185:527-537 (1990)及び Mansour等, Nature, 336:348-352 (1988)を参照のこと。
ここに記載のベクターにDNAをクローニングあるいは発現するために適切な宿主細胞は、原核生物、酵母菌、又は高等真核生物細胞である。適切な原核生物は、限定するものではないが、真正細菌、例えばグラム陰性又はグラム陽性生物体、例えば大腸菌のような腸内細菌科を含む。種々の大腸菌株が公衆に利用可能であり、例えば、大腸菌K12株MM294(ATCC31,446);大腸菌X1776(ATCC31,537);大腸菌株W3110(ATCC27,325)及びK5772(ATCC53,635)である。他の好ましい原核動物宿主細胞は、大腸菌、例えば、E. coli、エンテロバクター、エルビニア(Erwinia)、クレブシエラ(Klebsiella)、プロテウス(Proteus)、サルモネラ、例えば、ネズミチフス菌、セラチア、例えば、セラチアマルセサンス(Serratia marcescans) 、及び赤痢菌、並びに桿菌、例えばバシリスブチリス(B. subtilis)及びバシリリチェニフォルミス(B. licheniformis)(例えば、1989年4月12日発行のDD 266,710に記載されたバシリリチェニフォルミス41P)、シュードモナス、例えば緑膿筋及びストレプトマイセスなどの腸内細菌科を含む。これらの例は限定ではなく例示である。株W3110は、組換えDNA生産発行のための共通の宿主株であるので一つの特に好ましい宿主又は親宿主である。好ましくは、宿主細胞は最小量のタンパク質分解酵素を分泌する。例えば、株W3110は、細胞に外来のタンパク質をコードする遺伝子における遺伝子変異をするように修飾してもよく、そのような宿主の例としては、完全な遺伝子型tonAを有する大腸菌W3110株1A2;完全な遺伝子型tonA ptr3を有する大腸菌W3110株9E4;完全な遺伝子型tonA prt3 phoA E15 (argF-lac)169 degP ompTkanを有する大腸菌W3110株27C7(ATCC 55,244);完全な遺伝子型tonA ptr3 phoA E15 (algF-lac)169 degP ompT rbs7ilvGkanを有する大腸菌W3110株37D6;非カナマイシン耐性degP欠失変異を持つ37D6株である大腸菌W3110株40B4;及び1990年8月7日発行の米国特許第4,946,783号に開示された変異周辺質プロテアーゼを有する大腸菌株を含む。あるいは、クローニングのインビトロ法、例えばPCR又は他の核酸ポリメラーゼポリメラーゼ反応が好ましい。
原核生物に加えて、糸状菌又は酵母菌のような真核微生物は、PROポリペプチドコード化ベクターのための適切なクローニング又は発現宿主である。サッカロミセス・セレヴィシアは、通常用いられる下等真核生物宿主微生物である。他に、シゾサッカロミセスプロンブ(Schizosaccharomyces prombe)(Beach及びNurse, Nature, 290: 140 [1981]; 1985年5月2日発行のEP 139,383);クルベロミセスホスツ(Kluveromyces hosts)(米国特許第4,943,529号; Fleer等, Bio/Technology, 9: 968-975 (1991))、例えばケーラクチス(K. lactis)(MW98-8C, CBS683, CBS4574; Louvencourt等, J. Bacteriol. 737 [1983])、ケーフラギリス(K. fragilis)(ATCC 12,424)、ケーブルガリクス(K. bulgaricus)(ATCC 16,045)、ケーウィケラミイ(K. wickeramii)(ATCC 24,178)、ケーワルチイ(K. waltii)(ATCC 56,500)、ケードロソフィラルム(K. drosophilarum)(ATCC 36,906; Van den Berg等, Bio/Technology, 8: 135 (1990))、ケーテモトレランス(K. themotolerans)及びケーマルキシアナス(K. marxianus);ヤロウィア(yarrowia)(EP 402,226);ピッチャパストリス(Pichia pastoris)(EP 183,070; Sheekrishna等, J. Basic Microbiol, 28: 265-278 [1988]);カンジダ;トリコデルマレーシア(reesia)(EP 244,234);アカパンカビ(Case等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76: 5259-5263 [1979]);シュワニオマイセス(schwanniomyces)、例えばシュワニオマイセスオクシデンタリス(occidentalis)(1990年10月31日発行のEP 394,538);及び糸状真菌、例えば、ニューロスポラ、ペニシリウム、トリポクラジウム(Tolypocladium)(1991年1月10日発行のWO 91/00357);及びコウジ菌、例えば偽巣性コウジ菌(Ballance等, Biochem. Biophys. Res. Commun., 112: 284-289 [1983]; Tilburn等, Gene, 26: 205-221 [1983]; Yelton等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81: 1470-1474 [1984])及びクロカビ(Kelly及びHynes, EMBO J., 4: 475-479 [1985])が含まれる。ここで好ましいメチロトロピック(methylotropic)酵母は、これらに限られないが、ハンセヌラ(Hansenula)、カンジダ、クロエケラ(Kloeckera)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス、トルロプシス(Torulopsis)、及びロドトルラ(Rhodotorula)からなる属から選択されるメタノールで成長可能な酵母を含む。この酵母の分類の例示である特定の種のリストは、C. Anthony, The Biochemistry of Methylotrophs, 269 (1982)に記載されている。
グリコシル化PROの発現に適切な宿主細胞は、多細胞生物から誘導される。無脊椎動物細胞の例としては、ショウジョウバエS2及びスポドスペラSf9等の昆虫細胞並びに植物細胞が含まれる。有用な哺乳動物宿主株化細胞の例は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)及びCOS細胞を含む。より詳細な例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株 (COS-7, ATCC CRL 1651);ヒト胚腎臓株(293又は懸濁培養での増殖のためにサブクローン化された293細胞、Graham等, J. Gen Virol., 36:59 (1977));チャイニーズハムスター卵巣細胞/-DHFR(CHO, Urlaub及びChasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4216 (1980));マウスのセルトリ細胞(TM4, Mather, Biol. Reprod., 23:243-251 (1980))ヒト肺細胞 (W138, ATCC CCL 75); ヒト肝細胞 (Hep G2, HB 8065); 及びマウス乳房腫瘍細胞 (MMT 060562, ATTC CCL51)を含む。適切な宿主細胞の選択は、この分野の技術常識内にある。
グリコシル化PROの発現に適切な宿主細胞は、多細胞生物から誘導される。無脊椎動物細胞の例としては、ショウジョウバエS2及びスポドスペラSf9等の昆虫細胞並びに植物細胞が含まれる。有用な哺乳動物宿主株化細胞の例は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)及びCOS細胞を含む。より詳細な例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株 (COS-7, ATCC CRL 1651);ヒト胚腎臓株(293又は懸濁培養での増殖のためにサブクローン化された293細胞、Graham等, J. Gen Virol., 36:59 (1977));チャイニーズハムスター卵巣細胞/-DHFR(CHO, Urlaub及びChasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4216 (1980));マウスのセルトリ細胞(TM4, Mather, Biol. Reprod., 23:243-251 (1980))ヒト肺細胞 (W138, ATCC CCL 75); ヒト肝細胞 (Hep G2, HB 8065); 及びマウス乳房腫瘍細胞 (MMT 060562, ATTC CCL51)を含む。適切な宿主細胞の選択は、この分野の技術常識内にある。
3.複製可能なベクターの選択及び使用
PROをコードする核酸(例えば、cDNA又はゲノムDNA)は、クローニング(DNAの増幅)又は発現のために複製可能なベクター内に挿入される。様々なベクターが公的に入手可能である。ベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、ウイルス粒子、又はファージの形態とすることができる。適切な核酸配列が、種々の手法によってベクターに挿入される。一般に、DNAはこの分野で周知の技術を用いて適当な制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入される。ベクター成分としては、一般に、これらに制限されるものではないが、一又は複数のシグナル配列、複製開始点、一又は複数のマーカー遺伝子、エンハンサーエレメント、プロモーター、及び転写終結配列を含む。これらの成分の一又は複数を含む適当なベクターの作成には、当業者に知られた標準的なライゲーション技術を用いる。
PROは直接的に組換え手法によって生産されるだけではなく、シグナル配列あるいは成熟タンパク質あるいはポリペプチドのN-末端に特異的切断部位を有する他のポリペプチドである異種性ポリペプチドとの融合ペプチドとしても生産される。一般に、シグナル配列はベクターの成分であるか、ベクターに挿入されるPRO-コード化DNAの一部である。シグナル配列は、例えばアルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、lppあるいは熱安定性エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される原核生物シグナル配列であってよい。酵母の分泌に関しては、シグナル配列は、酵母インベルターゼリーダー、アルファ因子リーダー(酵母菌属(Saccharomyces)及びクルイベロマイシス(Kluyveromyces)α因子リーダーを含み、後者は米国特許第5,010,182号に記載されている)、又は酸ホスフォターゼリーダー、白体(C.albicans)グルコアミラーゼリーダー(1990年4月4日発行のEP362179)、又は1990年11月15日に公開されたWO 90/13646に記載されているシグナルであり得る。哺乳動物細胞の発現においては、哺乳動物シグナル配列は、同一あるいは関連ある種の分泌ポリペプチド由来のシグナル配列並びにウイルス分泌リーダーのようなタンパク質の直接分泌に使用してもよい。
PROをコードする核酸(例えば、cDNA又はゲノムDNA)は、クローニング(DNAの増幅)又は発現のために複製可能なベクター内に挿入される。様々なベクターが公的に入手可能である。ベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、ウイルス粒子、又はファージの形態とすることができる。適切な核酸配列が、種々の手法によってベクターに挿入される。一般に、DNAはこの分野で周知の技術を用いて適当な制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入される。ベクター成分としては、一般に、これらに制限されるものではないが、一又は複数のシグナル配列、複製開始点、一又は複数のマーカー遺伝子、エンハンサーエレメント、プロモーター、及び転写終結配列を含む。これらの成分の一又は複数を含む適当なベクターの作成には、当業者に知られた標準的なライゲーション技術を用いる。
PROは直接的に組換え手法によって生産されるだけではなく、シグナル配列あるいは成熟タンパク質あるいはポリペプチドのN-末端に特異的切断部位を有する他のポリペプチドである異種性ポリペプチドとの融合ペプチドとしても生産される。一般に、シグナル配列はベクターの成分であるか、ベクターに挿入されるPRO-コード化DNAの一部である。シグナル配列は、例えばアルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、lppあるいは熱安定性エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される原核生物シグナル配列であってよい。酵母の分泌に関しては、シグナル配列は、酵母インベルターゼリーダー、アルファ因子リーダー(酵母菌属(Saccharomyces)及びクルイベロマイシス(Kluyveromyces)α因子リーダーを含み、後者は米国特許第5,010,182号に記載されている)、又は酸ホスフォターゼリーダー、白体(C.albicans)グルコアミラーゼリーダー(1990年4月4日発行のEP362179)、又は1990年11月15日に公開されたWO 90/13646に記載されているシグナルであり得る。哺乳動物細胞の発現においては、哺乳動物シグナル配列は、同一あるいは関連ある種の分泌ポリペプチド由来のシグナル配列並びにウイルス分泌リーダーのようなタンパク質の直接分泌に使用してもよい。
発現及びクローニングベクターは共に一又は複数の選択された宿主細胞においてベクターの複製を可能にする核酸配列を含む。そのような配列は多くの細菌、酵母及びウイルスに対してよく知られている。プラスミドpBR322に由来する複製開始点は大部分のグラム陰性細菌に好適であり、2μプラスミド開始点は酵母に適しており、様々なウイルス開始点(SV40、ポリオーマ、アデノウイルス、VSV又はBPV)は哺乳動物細胞におけるクローニングベクターに有用である。
発現及びクローニングベクターは、典型的には、選べるマーカーとも称される選択遺伝子を含む。典型的な選択遺伝子は、(a)アンピシリン、ネオマイシン、メトトレキセートあるいはテトラサイクリンのような抗生物質あるいは他の毒素に耐性を与え、(b)栄養要求性欠陥を補い、又は(c)例えばバシリに対する遺伝子コードD-アラニンラセマーゼのような、複合培地から得られない重要な栄養素を供給するタンパク質をコードする。
哺乳動物細胞に適切な選べるマーカーの例は、DHFRあるいはチミジンキナーゼのように、PRO-コード化核酸を取り込むことのできる細胞成分を同定することのできるものである。野生型DHFRを用いた場合の好適な宿主細胞は、Urlaub 等により, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4216 (1980)に記載されているようにして調製され増殖されたDHFR活性に欠陥のあるCHO株化細胞である。酵母菌中での使用に好適な選択遺伝子は酵母プラスミドYRp7に存在するtrp1遺伝子である[Stinchcomb等, Nature, 282:39(1979);Kingman等, Gene, 7:141(1979);Tschemper等, Gene, 10:157(1980)]。trp1遺伝子は、例えば、ATCC番号44076あるいはPEP4-1のようなトリプトファン内で成長する能力を欠く酵母菌の突然変異株に対する選択マーカーを提供する[Jones, Genetics, 85:12 (1977)]。
発現及びクローニングベクターは、通常、PRO-コード化核酸配列に作用可能に結合し、mRNA合成を制御するプロモーターを含む。種々の可能な宿主細胞により認識される好適なプロモーターが知られている。原核生物宿主での使用に好適なプロモーターはβ-ラクタマーゼ及びラクトースプロモーター系[Cahng等, Nature, 275:615 (1978); Goeddel等, Nature, 281:544 (1979)]、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモーター系[Goeddel, Nucleic Acids Res., 8:4057 (1980); EP 36,776]、及びハイブリッドプロモーター、例えばtacプロモーター[deBoer 等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80:21-25 (1983)]を含む。細菌系で使用するプロモータもまたPROをコードするDNAと作用可能に結合したシャイン-ダルガーノ(S.D.)配列を有する。
発現及びクローニングベクターは、典型的には、選べるマーカーとも称される選択遺伝子を含む。典型的な選択遺伝子は、(a)アンピシリン、ネオマイシン、メトトレキセートあるいはテトラサイクリンのような抗生物質あるいは他の毒素に耐性を与え、(b)栄養要求性欠陥を補い、又は(c)例えばバシリに対する遺伝子コードD-アラニンラセマーゼのような、複合培地から得られない重要な栄養素を供給するタンパク質をコードする。
哺乳動物細胞に適切な選べるマーカーの例は、DHFRあるいはチミジンキナーゼのように、PRO-コード化核酸を取り込むことのできる細胞成分を同定することのできるものである。野生型DHFRを用いた場合の好適な宿主細胞は、Urlaub 等により, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4216 (1980)に記載されているようにして調製され増殖されたDHFR活性に欠陥のあるCHO株化細胞である。酵母菌中での使用に好適な選択遺伝子は酵母プラスミドYRp7に存在するtrp1遺伝子である[Stinchcomb等, Nature, 282:39(1979);Kingman等, Gene, 7:141(1979);Tschemper等, Gene, 10:157(1980)]。trp1遺伝子は、例えば、ATCC番号44076あるいはPEP4-1のようなトリプトファン内で成長する能力を欠く酵母菌の突然変異株に対する選択マーカーを提供する[Jones, Genetics, 85:12 (1977)]。
発現及びクローニングベクターは、通常、PRO-コード化核酸配列に作用可能に結合し、mRNA合成を制御するプロモーターを含む。種々の可能な宿主細胞により認識される好適なプロモーターが知られている。原核生物宿主での使用に好適なプロモーターはβ-ラクタマーゼ及びラクトースプロモーター系[Cahng等, Nature, 275:615 (1978); Goeddel等, Nature, 281:544 (1979)]、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモーター系[Goeddel, Nucleic Acids Res., 8:4057 (1980); EP 36,776]、及びハイブリッドプロモーター、例えばtacプロモーター[deBoer 等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80:21-25 (1983)]を含む。細菌系で使用するプロモータもまたPROをコードするDNAと作用可能に結合したシャイン-ダルガーノ(S.D.)配列を有する。
酵母宿主と共に用いて好適なプロモーター配列の例としては、3-ホスホグリセラートキナーゼ[Hitzeman 等, J. Biol. Chem., 255:2073 (1980)]又は他の糖分解酵素[Hess 等, J. Adv. Enzyme Reg., 7:149 (1968);Holland, Biochemistry, 17:4900(1987)]、例えばエノラーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グルコース-6-リン酸イソメラーゼ、3-ホスホグリセレートムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオセリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、及びグルコキナーゼが含まれる。
他の酵母プロモーターとしては、成長条件によって転写が制御される付加的効果を有する誘発的プロモーターであり、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロムC、酸ホスファターゼ、窒素代謝と関連する分解性酵素、メタロチオネイン、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、及びマルトース及びガラクトースの利用を支配する酵素のプロモーター領域がある。酵母菌での発現に好適に用いられるベクターとプロモータはEP 73,657に更に記載されている。
哺乳動物の宿主細胞におけるベクターからのPRO転写は、例えば、ポリオーマウィルス、伝染性上皮腫ウィルス(1989年7月5日公開のUK 2,211,504)、アデノウィルス(例えばアデノウィルス2)、ウシ乳頭腫ウィルス、トリ肉腫ウィルス、サイトメガロウィルス、レトロウィルス、B型肝炎ウィルス及びサルウィルス40(SV40)のようなウィルスのゲノムから得られるプロモーター、異種性哺乳動物プロモーター、例えばアクチンプロモーター又は免疫グロブリンプロモーター、及び熱衝撃プロモーターから得られるプロモーターによって、このようなプロモーターが宿主細胞系に適合し得る限り制御される。
他の酵母プロモーターとしては、成長条件によって転写が制御される付加的効果を有する誘発的プロモーターであり、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロムC、酸ホスファターゼ、窒素代謝と関連する分解性酵素、メタロチオネイン、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、及びマルトース及びガラクトースの利用を支配する酵素のプロモーター領域がある。酵母菌での発現に好適に用いられるベクターとプロモータはEP 73,657に更に記載されている。
哺乳動物の宿主細胞におけるベクターからのPRO転写は、例えば、ポリオーマウィルス、伝染性上皮腫ウィルス(1989年7月5日公開のUK 2,211,504)、アデノウィルス(例えばアデノウィルス2)、ウシ乳頭腫ウィルス、トリ肉腫ウィルス、サイトメガロウィルス、レトロウィルス、B型肝炎ウィルス及びサルウィルス40(SV40)のようなウィルスのゲノムから得られるプロモーター、異種性哺乳動物プロモーター、例えばアクチンプロモーター又は免疫グロブリンプロモーター、及び熱衝撃プロモーターから得られるプロモーターによって、このようなプロモーターが宿主細胞系に適合し得る限り制御される。
より高等の真核生物による所望のPROをコードするDNAの転写は、ベクター中にエンハンサー配列を挿入することによって増強され得る。エンハンサーは、通常は約10から300塩基対で、プロモーターに作用してその転写を増強するDNAのシス作動要素である。哺乳動物遺伝子由来の多くのエンハンサー配列が現在知られている(グロビン、エラスターゼ、アルブミン、α-フェトプロテイン及びインスリン)。しかしながら、典型的には、真核細胞ウィルス由来のエンハンサーが用いられるであろう。例としては、複製起点の後期側のSV40エンハンサー(100−270塩基対)、サイトメガロウィルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後期側のポリオーマエンハンサー及びアデノウィルスエンハンサーが含まれる。エンハンサーは、PROコード化配列の5’又は3’位でベクター中にスプライシングされ得るが、好ましくはプロモーターから5’位に位置している。
また真核生物宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒト、又は他の多細胞生物由来の有核細胞)に用いられる発現ベクターは、転写の終結及びmRNAの安定化に必要な配列も含む。このような配列は、真核生物又はウィルスのDNA又はcDNAの通常は5’、時には3’の非翻訳領域から取得できる。これらの領域は、PROをコードするmRNAの非翻訳部分にポリアデニル化断片として転写されるヌクレオチドセグメントを含む。
組換え脊椎動物細胞培養でのPROの合成に適応化するのに適切な他の方法、ベクター及び宿主細胞は、Gething等, Nature, 293:620-625 (1981); Mantei等, Nature, 281:40-46 (1979); EP 117,060; 及びEP 117,058に記載されている。
また真核生物宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒト、又は他の多細胞生物由来の有核細胞)に用いられる発現ベクターは、転写の終結及びmRNAの安定化に必要な配列も含む。このような配列は、真核生物又はウィルスのDNA又はcDNAの通常は5’、時には3’の非翻訳領域から取得できる。これらの領域は、PROをコードするmRNAの非翻訳部分にポリアデニル化断片として転写されるヌクレオチドセグメントを含む。
組換え脊椎動物細胞培養でのPROの合成に適応化するのに適切な他の方法、ベクター及び宿主細胞は、Gething等, Nature, 293:620-625 (1981); Mantei等, Nature, 281:40-46 (1979); EP 117,060; 及びEP 117,058に記載されている。
4.遺伝子増幅/発現の検出
遺伝子の増幅及び/又は発現は、ここで提供された配列に基づき、適切に標識されたプローブを用い、例えば、従来よりのサザンブロット法、mRNAの転写を定量化するノーザンブロット法[Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA,77:5201-5205 (1980)]、ドットブロット法(DNA分析)、又はインサイツハイブリッド形成法によって、直接的に試料中で測定することができる。あるいは、DNA二本鎖、RNA二本鎖及びDNA−RNAハイブリッド二本鎖又はDNA-タンパク二本鎖を含む、特異的二本鎖を認識することができる抗体を用いることもできる。次いで、抗体を標識し、アッセイを実施することができ、ここで二本鎖は表面に結合しており、その結果二本鎖の表面での形成の時点でその二本鎖に結合した抗体の存在を検出することができる。
あるいは、遺伝子の発現は、遺伝子産物の発現を直接的に定量する免疫学的な方法、例えば細胞又は組織切片の免疫組織化学的染色及び細胞培養又は体液のアッセイによって、測定することもできる。試料液の免疫組織化学的染色及び/又はアッセイに有用な抗体は、モノクローナルでもポリクローナルでもよく、任意の哺乳動物で調製することができる。簡便には、抗体は、天然配列PROポリペプチドに対して、又はここで提供されるDNA配列をベースとした合成ペプチドに対して、又はPRODNAに融合し特異的抗体エピトープをコードする外因性配列に対して調製され得る。
遺伝子の増幅及び/又は発現は、ここで提供された配列に基づき、適切に標識されたプローブを用い、例えば、従来よりのサザンブロット法、mRNAの転写を定量化するノーザンブロット法[Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA,77:5201-5205 (1980)]、ドットブロット法(DNA分析)、又はインサイツハイブリッド形成法によって、直接的に試料中で測定することができる。あるいは、DNA二本鎖、RNA二本鎖及びDNA−RNAハイブリッド二本鎖又はDNA-タンパク二本鎖を含む、特異的二本鎖を認識することができる抗体を用いることもできる。次いで、抗体を標識し、アッセイを実施することができ、ここで二本鎖は表面に結合しており、その結果二本鎖の表面での形成の時点でその二本鎖に結合した抗体の存在を検出することができる。
あるいは、遺伝子の発現は、遺伝子産物の発現を直接的に定量する免疫学的な方法、例えば細胞又は組織切片の免疫組織化学的染色及び細胞培養又は体液のアッセイによって、測定することもできる。試料液の免疫組織化学的染色及び/又はアッセイに有用な抗体は、モノクローナルでもポリクローナルでもよく、任意の哺乳動物で調製することができる。簡便には、抗体は、天然配列PROポリペプチドに対して、又はここで提供されるDNA配列をベースとした合成ペプチドに対して、又はPRODNAに融合し特異的抗体エピトープをコードする外因性配列に対して調製され得る。
5.ポリペプチドの精製
PROの形態は、培地又は宿主細胞の溶菌液から回収することができる。膜結合性であるならば、適切な洗浄液(例えばトリトン-X100)又は酵素的切断を用いて膜から引き離すことができる。PROの発現に用いられる細胞は、凍結融解サイクル、超音波処理、機械的破壊、又は細胞溶解剤などの種々の化学的又は物理的手段によって破壊することができる。
PROを、組換え細胞タンパク又はポリペプチドから精製することが望ましい。適切な精製手順の例である次の手順により精製される:すなわち、イオン交換カラムでの分画;エタノール沈殿;逆相HPLC;シリカ又はカチオン交換樹脂、例えばDEAEによるクロマトグラフィー;クロマトフォーカシング;SDS-PAGE;硫酸アンモニウム沈殿;例えばセファデックスG-75を用いるゲル濾過;IgGのような汚染物を除くプロテインAセファロースカラム;及びPROポリペプチドのエピトープタグ形態を結合させる金属キレート化カラムである。この分野で知られ、例えば、Deutcher, Methodes in Enzymology, 182 (1990);Scopes, Protein Purification: Principles and Practice, Springer-Verlag, New York (1982)に記載された多くのタンパク質精製方法を用いることができる。選ばれる精製過程は、例えば、用いられる生産方法及び特に生産される特定のPROの性質に依存する。
PROの形態は、培地又は宿主細胞の溶菌液から回収することができる。膜結合性であるならば、適切な洗浄液(例えばトリトン-X100)又は酵素的切断を用いて膜から引き離すことができる。PROの発現に用いられる細胞は、凍結融解サイクル、超音波処理、機械的破壊、又は細胞溶解剤などの種々の化学的又は物理的手段によって破壊することができる。
PROを、組換え細胞タンパク又はポリペプチドから精製することが望ましい。適切な精製手順の例である次の手順により精製される:すなわち、イオン交換カラムでの分画;エタノール沈殿;逆相HPLC;シリカ又はカチオン交換樹脂、例えばDEAEによるクロマトグラフィー;クロマトフォーカシング;SDS-PAGE;硫酸アンモニウム沈殿;例えばセファデックスG-75を用いるゲル濾過;IgGのような汚染物を除くプロテインAセファロースカラム;及びPROポリペプチドのエピトープタグ形態を結合させる金属キレート化カラムである。この分野で知られ、例えば、Deutcher, Methodes in Enzymology, 182 (1990);Scopes, Protein Purification: Principles and Practice, Springer-Verlag, New York (1982)に記載された多くのタンパク質精製方法を用いることができる。選ばれる精製過程は、例えば、用いられる生産方法及び特に生産される特定のPROの性質に依存する。
E.PROの用途
PROをコードする核酸配列(又はそれらの相補鎖)は、ハイブリッド形成プローブとしての使用を含む分子生物学の分野において、染色体及び遺伝子マッピングにおいて、及びアンチセンスRNA及びDNAの生成において種々の用途を有している。また、PRO核酸も、ここに記載される組換え技術によるPROポリペプチドの調製に有用であろう。
全長天然配列PRO遺伝子又はその一部は、全長PROcDNAの単離又はここに開示したPRO配列に対して所望の配列同一性を持つ更に他の遺伝子(例えば、PROの天然発生変異体又は他の種からのPROをコードするもの)の単離のためのcDNAライブラリ用のハイブリッド形成プローブとして使用できる。場合によっては、プローブの長さは約20〜約50塩基である。ハイブリッド形成プローブは、少なくとも部分的に全長天然ヌクレオチド配列の新規な領域から誘導してもよく、それらの領域は、過度の実験をすることなく、天然配列PROのプロモーター、エンハンサー成分及びイントロンを含むゲノム配列から誘導され得る。例えば、スクリーニング法は、PROポリペプチド遺伝子のコード化領域を周知のDNA配列を用いて単離して約40塩基の選択されたプローブを合成することを含む。ハイブリッド形成プローブは、32P又は35S等の放射性ヌクレオチド、又はアビディン/ビオチン結合系を介してプローブに結合したアルカリホスファターゼ等の酵素標識を含む種々の標識で標識されうる。本発明のPROポリペプチド遺伝子に相補的な配列を有する標識されたプローブは、ヒトcDNA、ゲノムDNA又はmRNAのライブラリーをスクリーニングし、そのライブラリーの何れのメンバーがプローブにハイブッド形成するかを決定するのに使用できる。ハイブリッド形成技術は、以下の実施例において更に詳細に記載する。
PROをコードする核酸配列(又はそれらの相補鎖)は、ハイブリッド形成プローブとしての使用を含む分子生物学の分野において、染色体及び遺伝子マッピングにおいて、及びアンチセンスRNA及びDNAの生成において種々の用途を有している。また、PRO核酸も、ここに記載される組換え技術によるPROポリペプチドの調製に有用であろう。
全長天然配列PRO遺伝子又はその一部は、全長PROcDNAの単離又はここに開示したPRO配列に対して所望の配列同一性を持つ更に他の遺伝子(例えば、PROの天然発生変異体又は他の種からのPROをコードするもの)の単離のためのcDNAライブラリ用のハイブリッド形成プローブとして使用できる。場合によっては、プローブの長さは約20〜約50塩基である。ハイブリッド形成プローブは、少なくとも部分的に全長天然ヌクレオチド配列の新規な領域から誘導してもよく、それらの領域は、過度の実験をすることなく、天然配列PROのプロモーター、エンハンサー成分及びイントロンを含むゲノム配列から誘導され得る。例えば、スクリーニング法は、PROポリペプチド遺伝子のコード化領域を周知のDNA配列を用いて単離して約40塩基の選択されたプローブを合成することを含む。ハイブリッド形成プローブは、32P又は35S等の放射性ヌクレオチド、又はアビディン/ビオチン結合系を介してプローブに結合したアルカリホスファターゼ等の酵素標識を含む種々の標識で標識されうる。本発明のPROポリペプチド遺伝子に相補的な配列を有する標識されたプローブは、ヒトcDNA、ゲノムDNA又はmRNAのライブラリーをスクリーニングし、そのライブラリーの何れのメンバーがプローブにハイブッド形成するかを決定するのに使用できる。ハイブリッド形成技術は、以下の実施例において更に詳細に記載する。
本出願で開示する任意のESTはプローブと同様に、ここに記載した方法で用いることができる。
PRO核酸の他の有用な断片は、標的PROmRNA(センス)又はPRODNA(アンチセンス)配列に結合できる一本鎖核酸配列(RNA又はDNAのいずれか)を含むアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを含む、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、本発明によると、PRODNAのコード化領域の断片を含む。このような断片は、一般的には少なくとも約14ヌクレオチド、好ましくは約14から30ヌクレオチドを含む。与えられたタンパク質をコードするcDNA配列に基づく、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを制御する可能性は、例えば、Stein及びCohen(CancerRes. 48: 2659: 1988)及び van der Krol等(BioTechniques 6: 958, 1988)に記載されている。
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの標的核酸配列への結合は二重鎖の形成をもたらし、それは、二重鎖の分解の促進、転写又は翻訳の期外停止を含む幾つかの方法の一つ、又は他の方法により、標的配列の転写又は翻訳を阻止する。よって、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、PROタンパク質の発現を阻止するのに用いられる。アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、修飾糖−ホスホジエステル骨格(又は他の糖結合、WO 91/06629に記載のもの等)を有するオリゴヌクレオチドをさらに含み、そのような糖結合は内因性ヌクレアーゼ耐性である。そのような耐性糖結合を持つオリゴヌクレオチドは、インビボで安定であるが(即ち、酵素分解に耐えうるが)、標的ヌクレオチド配列に結合できる配列特異性は保持している。
PRO核酸の他の有用な断片は、標的PROmRNA(センス)又はPRODNA(アンチセンス)配列に結合できる一本鎖核酸配列(RNA又はDNAのいずれか)を含むアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを含む、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、本発明によると、PRODNAのコード化領域の断片を含む。このような断片は、一般的には少なくとも約14ヌクレオチド、好ましくは約14から30ヌクレオチドを含む。与えられたタンパク質をコードするcDNA配列に基づく、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを制御する可能性は、例えば、Stein及びCohen(CancerRes. 48: 2659: 1988)及び van der Krol等(BioTechniques 6: 958, 1988)に記載されている。
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの標的核酸配列への結合は二重鎖の形成をもたらし、それは、二重鎖の分解の促進、転写又は翻訳の期外停止を含む幾つかの方法の一つ、又は他の方法により、標的配列の転写又は翻訳を阻止する。よって、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、PROタンパク質の発現を阻止するのに用いられる。アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、修飾糖−ホスホジエステル骨格(又は他の糖結合、WO 91/06629に記載のもの等)を有するオリゴヌクレオチドをさらに含み、そのような糖結合は内因性ヌクレアーゼ耐性である。そのような耐性糖結合を持つオリゴヌクレオチドは、インビボで安定であるが(即ち、酵素分解に耐えうるが)、標的ヌクレオチド配列に結合できる配列特異性は保持している。
センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドの他の例は、WO 90/10048に記載されているもののような、有機部分、及びオリゴヌクレオチドの標的核酸配列への親和性を向上させる他の部分、例えばポリ-(L-リジン)に共有結合したオリゴヌクレオチドを含む。さらにまた、エリプチシン等の挿入剤、アルキル化剤又は金属作体をセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドに結合させ、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの標的ヌクレオチド配列への結合特異性を改変してもよい。
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、CaPO4-媒介DNA形質移入、エレクトロポレーションを含む任意の遺伝子転換方法により、又はエプスタイン-バーウイルスなどの遺伝子転換ベクターを用いることにより、標的核酸配列を含む細胞に導入される。好ましい方法では、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、適切なレトロウイルスベクターに挿入される。標的核酸配列を含む細胞は、インビボ又はエキソビボで組換えレトロウイルスベクターに接触させる。好適なレトロウイルスベクターは、これらに限られないが、マウスレトロウイルスM-MuLVから誘導されるもの、N2(M-MuLVから誘導されたレトロウイルス)、又はDCT5A、DCT5B及びDCT5Cと命名されたダブルコピーベクター(WO 90/13641参照)を含む。
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、CaPO4-媒介DNA形質移入、エレクトロポレーションを含む任意の遺伝子転換方法により、又はエプスタイン-バーウイルスなどの遺伝子転換ベクターを用いることにより、標的核酸配列を含む細胞に導入される。好ましい方法では、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、適切なレトロウイルスベクターに挿入される。標的核酸配列を含む細胞は、インビボ又はエキソビボで組換えレトロウイルスベクターに接触させる。好適なレトロウイルスベクターは、これらに限られないが、マウスレトロウイルスM-MuLVから誘導されるもの、N2(M-MuLVから誘導されたレトロウイルス)、又はDCT5A、DCT5B及びDCT5Cと命名されたダブルコピーベクター(WO 90/13641参照)を含む。
また、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドは、WO 91/04753に記載されているように、リガンド結合分子との複合体の形成により標的配列を含む細胞に導入してもよい。適切なリガンド結合分子は、これらに限られないが、細胞表面レセプター、成長因子、他のサイトカイン、又は細胞表面レセプターに結合する他のリガンドを含む。好ましくは、リガンド結合分子の複合体形成は、リガンド結合分子がその対応する分子又はレセプターに結合する、あるいはセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド又はその複合体の細胞への侵入を阻止する能力を実質的に阻害しない。
あるいは、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドは、WO 90/10448に記載されたように、オリゴヌクレオチド−脂質複合体の形成により標的核酸配列を含む細胞に導入してもよい。センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド−脂質複合体は、好ましくは内因性リパーゼにより細胞内で分解される。
あるいは、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドは、WO 90/10448に記載されたように、オリゴヌクレオチド−脂質複合体の形成により標的核酸配列を含む細胞に導入してもよい。センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド−脂質複合体は、好ましくは内因性リパーゼにより細胞内で分解される。
また、プローブは、PCR技術に用いて、密接に関連したPROコード化配列の同定のための配列のプールを作成することができる。
また、PROをコードする核酸配列は、そのPROをコードする遺伝子のマッピングのため、及び遺伝子疾患を持つ個体の遺伝子分析のためのハイブリッド形成プローブの作成にも用いることができる。ここに提供される核酸配列は、インサイツハイブリッド形成、既知の染色体マーカーに対する結合分析、及びライブラリーでのハイブリッド形成スクリーニング等の周知の技術を用いて、染色体及び染色体の特定領域にマッピングすることができる。
PROのコード化配列が他のタンパク質に結合するタンパク質をコードする場合(例えば、PROがレセプターである場合)、PROは、そのリガンドを同定するアッセイに用いることができる。このような方法により、レセプター/リガンド結合性相互作用の阻害剤を同定することができる。このような結合性相互作用に含まれるタンパク質も、ペプチド又は小分子阻害剤又は結合性相互作用のアゴニストのスクリーニングに用いることができる。また、レセプターPROは関連するリガンドの単離にも使用できる。スクリーニングアッセイは、天然PRO又はPROのレセプターの生物学的活性に似たリード化合物の発見のために設計される。このようなスクリーニングアッセイは、化学的ライブラリーの高スループットスクリーニングにも用いられ、小分子候補薬剤の同定に特に適したものとする。考慮される小分子は、合成有機又は無機化合物を含む。アッセイは、この分野で良く知られ特徴付けられているタンパク質−タンパク質結合アッセイ、生物学的スクリーニングアッセイ、免疫検定及び細胞ベースのアッセイを含む種々の型式で実施される。
また、PROをコードする核酸配列は、そのPROをコードする遺伝子のマッピングのため、及び遺伝子疾患を持つ個体の遺伝子分析のためのハイブリッド形成プローブの作成にも用いることができる。ここに提供される核酸配列は、インサイツハイブリッド形成、既知の染色体マーカーに対する結合分析、及びライブラリーでのハイブリッド形成スクリーニング等の周知の技術を用いて、染色体及び染色体の特定領域にマッピングすることができる。
PROのコード化配列が他のタンパク質に結合するタンパク質をコードする場合(例えば、PROがレセプターである場合)、PROは、そのリガンドを同定するアッセイに用いることができる。このような方法により、レセプター/リガンド結合性相互作用の阻害剤を同定することができる。このような結合性相互作用に含まれるタンパク質も、ペプチド又は小分子阻害剤又は結合性相互作用のアゴニストのスクリーニングに用いることができる。また、レセプターPROは関連するリガンドの単離にも使用できる。スクリーニングアッセイは、天然PRO又はPROのレセプターの生物学的活性に似たリード化合物の発見のために設計される。このようなスクリーニングアッセイは、化学的ライブラリーの高スループットスクリーニングにも用いられ、小分子候補薬剤の同定に特に適したものとする。考慮される小分子は、合成有機又は無機化合物を含む。アッセイは、この分野で良く知られ特徴付けられているタンパク質−タンパク質結合アッセイ、生物学的スクリーニングアッセイ、免疫検定及び細胞ベースのアッセイを含む種々の型式で実施される。
また、PRO又はその任意の修飾型をコードする核酸は、トランスジェニック動物又は「ノックアウト」動物を産生するのにも使用でき、これらは治療的に有用な試薬の開発やスクリーニングに有用である。トランスジェニック動物(例えばマウス又はラット)とは、出生前、例えば胚段階で、その動物又はその動物の祖先に導入された導入遺伝子を含む細胞を有する動物である。導入遺伝子とは、トランスジェニック動物が発生する細胞のゲノムに組み込まれたDNAである。一実施形態では、PROをコードするcDNAは、確立された技術によりPROをコードするゲノムDNAをクローン化するために使用することができ、ゲノム配列を、PROをコードするDNAを発現する細胞を有するトランスジェニック動物を産生するために使用することができる。トランスジェニック動物、特にマウス又はラット等の特定の動物を産生する方法は当該分野において常套的になっており、例えば米国特許第4,736,866号や第4,870,009号に記述されている。典型的には、特定の細胞を組織特異的エンハンサーでのPRO導入遺伝子の導入の標的にする。胚段階で動物の生殖系列に導入されたPROコード化導入遺伝子のコピーを含むトランスジェニック動物はPROをコードするDNAの増大した発現の影響を調べるために使用できる。このような動物は、例えばその過剰発現を伴う病理学的状態に対して保護をもたらすと思われる試薬のテスター動物として使用できる。本発明のこの態様においては、動物を試薬で治療し、導入遺伝子を有する未治療の動物に比べ病理学的状態の発症率が低ければ、病理学的状態に対する治療的処置の可能性が示される。
あるいは、PROの非ヒト相同体は、動物の胚性細胞に導入されたPROをコードする変更ゲノムDNAと、PROをコードする内在性遺伝子との間の相同的組換えによって、PROをコードする欠陥又は変更遺伝子を有するPRO「ノックアウト」動物を作成するために使用できる。例えば、PROをコードするcDNAは、確立された技術に従い、PROをコードするゲノムDNAのクローニングに使用できる。PROをコードするゲノムDNAの一部を欠失したり、組み込みを監視するために使用する選択可能なマーカーをコードする遺伝子等の他の遺伝子で置換することができる。典型的には、ベクターは無変化のフランキングDNA(5’と3’末端の両方)を数キロベース含む[例えば、相同的組換えベクターについてはThomas及びCapecchi, Cell, 51:503(1987)を参照のこと]。ベクターは胚性幹細胞に(例えばエレクトロポレーションによって)導入し、導入されたDNAが内在性DNAと相同的に組換えられた細胞が選択される[例えば、Li等, Cell, 69:915(1992)参照]。選択された細胞は次に動物(例えばマウス又はラット)の胚盤胞内に注入されて集合キメラを形成する[例えば、Bradley, Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cells: A Practical Approach, E. J. Robertson, ed. (IRL, Oxford, 1987), pp. 113-152参照]。その後、キメラ性胚を適切な偽妊娠の雌性乳母に移植し、期間をおいて「ノックアウト」動物をつくり出す。胚細胞に相同的に組換えられたDNAを有する子孫は標準的な技術により同定され、それらを利用して動物の全細胞が相同的に組換えられたDNAを含む動物を繁殖させることができる。ノックアウト動物は、PROポリペプチドが不在であることによるある種の病理的状態及びその病理的状態の進行に対する防御能力によって特徴付けられる。
また、PROポリペプチドをコードする核酸は遺伝子治療にも使用できる。遺伝子治療用途においては、例えば欠陥遺伝子を置換するため、治療的有効量の遺伝子産物のインビボ合成を達成するために遺伝子が導入される。「遺伝子治療」とは、1回の処理により継続的効果が達成される従来の遺伝子治療と、治療的に有効なDNA又はmRNAの1回又は繰り返し投与を含む遺伝子治療薬の投与の両方を含む。アンチセンスRNA及びDNAは、ある種の遺伝子のインビボ発現を阻止する治療薬として用いることができる。短いアンチセンスオリゴヌクレオチドを、細胞膜による制限された取り込みに起因する低い細胞内濃度にもかかわらず、それが阻害剤として作用する細胞中に移入できることは既に示されている(Zamecnik等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83: 4143-4146 [1986])。オリゴヌクレオチドは、それらの負に荷電したリン酸ジエステル基を非荷電基で置換することによって取り込みを促進するように修飾してもよい。
生存可能な細胞に核酸を導入するための種々の技術が存在する。これらの技術は、核酸が培養細胞にインビトロで、あるいは意図する宿主の細胞においてインビボで移入されるかに応じて変わる。核酸を哺乳動物細胞にインビトロで移入するのに適した方法は、リポソーム、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、細胞融合、DEAE-デキストラン、リン酸カルシウム沈殿法などを含む。現在好ましいインビボ遺伝子移入技術は、ウイルス(典型的にはレトロウイルス)ベクターでの形質移入及びウイルス被覆タンパク質-リポソーム媒介形質移入である(Dzau等, Trends, in Biotechnology 11, 205-219)。幾つかの状況では、核酸供給源を、細胞表面膜タンパク質又は標的細胞に特異的な抗体、標的細胞上のレセプターに対するリガンド等の標的細胞を標的化する薬剤とともに提供するのが望ましい。リポソームを用いる場合、エンドサイトーシスを伴って細胞表面膜タンパク質に結合するタンパク質、例えば、特定の細胞型向性のカプシドタンパク質又はその断片、サイクルにおいて内部移行を受けるタンパク質に対する抗体、細胞内局在化を標的とし細胞内半減期を向上させるタンパク質が、標的化及び/又は取り込みの促進のために用いられる。レセプター媒介エンドサイトーシスは、例えば、Wu等, J. Biol. Chem. 262, 4429-2232 (1987); 及びWagner等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 3410-3414 (1990)によって記述されている。遺伝子作成及び遺伝子治療のプロトコールの概説については、Anderson等, Science 256, 808-813 (1992)を参照のこと。
生存可能な細胞に核酸を導入するための種々の技術が存在する。これらの技術は、核酸が培養細胞にインビトロで、あるいは意図する宿主の細胞においてインビボで移入されるかに応じて変わる。核酸を哺乳動物細胞にインビトロで移入するのに適した方法は、リポソーム、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、細胞融合、DEAE-デキストラン、リン酸カルシウム沈殿法などを含む。現在好ましいインビボ遺伝子移入技術は、ウイルス(典型的にはレトロウイルス)ベクターでの形質移入及びウイルス被覆タンパク質-リポソーム媒介形質移入である(Dzau等, Trends, in Biotechnology 11, 205-219)。幾つかの状況では、核酸供給源を、細胞表面膜タンパク質又は標的細胞に特異的な抗体、標的細胞上のレセプターに対するリガンド等の標的細胞を標的化する薬剤とともに提供するのが望ましい。リポソームを用いる場合、エンドサイトーシスを伴って細胞表面膜タンパク質に結合するタンパク質、例えば、特定の細胞型向性のカプシドタンパク質又はその断片、サイクルにおいて内部移行を受けるタンパク質に対する抗体、細胞内局在化を標的とし細胞内半減期を向上させるタンパク質が、標的化及び/又は取り込みの促進のために用いられる。レセプター媒介エンドサイトーシスは、例えば、Wu等, J. Biol. Chem. 262, 4429-2232 (1987); 及びWagner等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 3410-3414 (1990)によって記述されている。遺伝子作成及び遺伝子治療のプロトコールの概説については、Anderson等, Science 256, 808-813 (1992)を参照のこと。
ここに記載したPROポリペプチドは、タンパク質電気泳動目的の分子量マーカーとして用いてもよい。
ここに記載したPROポリペプチド又はその断片をコードする核酸分子は染色体同定に有用である。この点において、実際の配列に基づく染色体マーキング試薬は殆ど利用可能ではないため、新規な染色体マーカーの同定の必要性が存在している。本発明の各PRO核酸分子は染色体マーカーとして使用できる。
また本発明のPROポリペプチド及び核酸分子は組織タイピングに使用でき、本発明のPROポリペプチドは一方の組織で他方に比較して異なる発現をする。PRO核酸分子は、PCR、ノーザン分析、サザン分析及びウェスタン分析のプローブ生成のための用途が見出されるであろう。
ここに記載したPROポリペプチドは治療薬として用いてもよい。本発明のPROポリペプチドは、製薬的に有用な組成物を調製するのに知られた方法に従って製剤され、それにより、このPRO生成物は製薬的に許容される担体媒体と混合される。治療用製剤は、凍結乾燥された製剤又は水性溶液の形態で、任意的な製薬上許容可能な担体、賦形剤又は安定剤と、所望の精製度を有する活性成分とを混合することにより(Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th edition, A. Osol, Ed., [1980])、調製され保管される。許容される担体、賦形剤又は安定剤は、用いる投与量及び濃度ではレシピエントに対して無毒性であり、リン酸、クエン酸及び他の有機酸等の緩衝液;アスコルビン酸を含む抗酸化剤;低分子量(残基数10個未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性重合体;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース又はデキストリン等の単糖類、二糖類又は他の炭水化物、EDTA等のキレート剤、マンニトール又はソルビトール等の糖類、ナトリウム等の塩形成対イオン;及び/又はTWEEN(商品名)、PLURONICS(商品名)又はPEG等の非イオン性界面活性剤を含む。
ここに記載したPROポリペプチド又はその断片をコードする核酸分子は染色体同定に有用である。この点において、実際の配列に基づく染色体マーキング試薬は殆ど利用可能ではないため、新規な染色体マーカーの同定の必要性が存在している。本発明の各PRO核酸分子は染色体マーカーとして使用できる。
また本発明のPROポリペプチド及び核酸分子は組織タイピングに使用でき、本発明のPROポリペプチドは一方の組織で他方に比較して異なる発現をする。PRO核酸分子は、PCR、ノーザン分析、サザン分析及びウェスタン分析のプローブ生成のための用途が見出されるであろう。
ここに記載したPROポリペプチドは治療薬として用いてもよい。本発明のPROポリペプチドは、製薬的に有用な組成物を調製するのに知られた方法に従って製剤され、それにより、このPRO生成物は製薬的に許容される担体媒体と混合される。治療用製剤は、凍結乾燥された製剤又は水性溶液の形態で、任意的な製薬上許容可能な担体、賦形剤又は安定剤と、所望の精製度を有する活性成分とを混合することにより(Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th edition, A. Osol, Ed., [1980])、調製され保管される。許容される担体、賦形剤又は安定剤は、用いる投与量及び濃度ではレシピエントに対して無毒性であり、リン酸、クエン酸及び他の有機酸等の緩衝液;アスコルビン酸を含む抗酸化剤;低分子量(残基数10個未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性重合体;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース又はデキストリン等の単糖類、二糖類又は他の炭水化物、EDTA等のキレート剤、マンニトール又はソルビトール等の糖類、ナトリウム等の塩形成対イオン;及び/又はTWEEN(商品名)、PLURONICS(商品名)又はPEG等の非イオン性界面活性剤を含む。
インビボ投与に使用される製剤は滅菌されていなくてはならない。これは、凍結乾燥及び再構成の前又は後に、滅菌フィルター膜を通す濾過により容易に達成される。
ここで、本発明の製薬組成物は一般に、無菌のアクセスポートを具備する容器、例えば、皮下注射針で貫通可能なストッパーを持つ静脈内バッグ又はバイアル内に配される。
投与経路は周知の方法、例えば、静脈内、腹膜内、脳内、筋肉内、眼内、動脈内又は病巣内経路での注射又は注入、局所投与、又は徐放系による。
本発明の製薬組成物の用量及び望ましい薬物濃度は、意図する特定の用途に応じて変化する。適切な用量又は投与経路の決定は、通常の内科医の技量の範囲内である。動物実験は、ヒト治療のための有効量の決定についての信頼できるガイダンスを提供する。有効量の種間スケーリングは、Toxicokinetics and New Drug Development, Yacobi等, 編, Pergamon Press, New York 1989, pp. 42-96のMordenti, J. 及びchappell, W. 「The use of interspecies scaling in toxicokinetics」に記載された原理に従って実施できる。
ここで、本発明の製薬組成物は一般に、無菌のアクセスポートを具備する容器、例えば、皮下注射針で貫通可能なストッパーを持つ静脈内バッグ又はバイアル内に配される。
投与経路は周知の方法、例えば、静脈内、腹膜内、脳内、筋肉内、眼内、動脈内又は病巣内経路での注射又は注入、局所投与、又は徐放系による。
本発明の製薬組成物の用量及び望ましい薬物濃度は、意図する特定の用途に応じて変化する。適切な用量又は投与経路の決定は、通常の内科医の技量の範囲内である。動物実験は、ヒト治療のための有効量の決定についての信頼できるガイダンスを提供する。有効量の種間スケーリングは、Toxicokinetics and New Drug Development, Yacobi等, 編, Pergamon Press, New York 1989, pp. 42-96のMordenti, J. 及びchappell, W. 「The use of interspecies scaling in toxicokinetics」に記載された原理に従って実施できる。
PROポリペプチド又はそのアゴニスト又はアンタゴニストのインビボ投与が用いられる場合、正常な投与量は、投与経路に応じて、哺乳動物の体重当たり1日に約10ng/kgから100mg/kgまで、好ましくは約1μg/kg/日から10mg/kg/日である。特定の用量及び輸送方法の指針は文献に与えられている;例えば、米国特許第4,657,760号、第5,206,344号、又は第5,225,212号参照。異なる製剤が異なる治療用化合物及び異なる疾患に有効であること、例えば一つの器官又な組織を標的とする投与には他の器官又は組織とは異なる方式で輸送することは必要であることが予想される。
PROポリペプチドの投与を必要とする任意の疾患又は疾病の治療に適した放出特性を持つ製剤でPROポリペプチドの持続放出が望まれる場合、PROポリペプチドのマイクロカプセル化が考えられる。持続放出のための組換えタンパク質のマイクロカプセル化は、ヒト成長ホルモン(rhGH)、インターフェロン(rhIFN)、インターロイキン-2、及びMNrgp120で成功裏に実施されている。Johnson等, Nat. Med., 2: 795-799 (1996); Yasuda, Biomed. Ther., 27: 1221-1223 (1993); Hora等, Bio/Technology, 8: 755-758 (1990); Cleland, 「Design and Production of Single Immunization Vaccines Using Polyactide Polyglycolide Microsphere Systems」Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach, Poウェル 及び Newman編, (Plenum Press: New York, 1995), p. 439-462; WO 97/03692, WO 96/40072, WO 96/07399; 及び米国特許第5,654,010号。
PROポリペプチドの投与を必要とする任意の疾患又は疾病の治療に適した放出特性を持つ製剤でPROポリペプチドの持続放出が望まれる場合、PROポリペプチドのマイクロカプセル化が考えられる。持続放出のための組換えタンパク質のマイクロカプセル化は、ヒト成長ホルモン(rhGH)、インターフェロン(rhIFN)、インターロイキン-2、及びMNrgp120で成功裏に実施されている。Johnson等, Nat. Med., 2: 795-799 (1996); Yasuda, Biomed. Ther., 27: 1221-1223 (1993); Hora等, Bio/Technology, 8: 755-758 (1990); Cleland, 「Design and Production of Single Immunization Vaccines Using Polyactide Polyglycolide Microsphere Systems」Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach, Poウェル 及び Newman編, (Plenum Press: New York, 1995), p. 439-462; WO 97/03692, WO 96/40072, WO 96/07399; 及び米国特許第5,654,010号。
これらのタンパク質の持続放出製剤は、ポリ-乳酸-コグリコール酸(PLGA)ポリマーを用い、その生体適合性及び広範囲の生分解特性に基づいて開発された。PLGAの分解生成物である乳酸及びグリコール酸は、ヒト身体内で即座にクリアされる。さらに、このポリマーの分解性は、分子量及び組成に依存して数ヶ月から数年まで調節できる。Lewis, 「Controlled release of bioactive agents from lactide/glycolide polymer」: M. Chasin及び R. Langer (編), Biodegradable Polymers as Drug Delivery Systems (Marcel Dekker: New York, 1990), pp. 1-41。
本発明は、PROポリペプチドに類似する(アゴニスト)又はPROポリペプチドの効果を阻害する(アンタゴニスト)ものを同定するための化合物のスクリーニング方法も包含する。アンタゴニスト候補薬のスクリーニングアッセイは、ここに同定した遺伝子にコードされるPROポリペプチドと結合又は複合体形成する化合物、又は他にコード化ポリペプチドお他の細胞性タンパク質との相互作用を阻害する化合物を同定するために設計される。このようなスクリーニングアッセイは、それを特に小分子候補薬の同定に適したものにする、化学的ライブラリの高スループットスクリーニングに適用可能なアッセイを含む。
このアッセイは、タンパク質−タンパク質結合アッセイ、生化学的スクリーニングアッセイ、イムノアッセイ、及び細胞ベースのアッセイで、この分野で知られたものを含む種々の方式で実施される。
アンタゴニストについての全てのアッセイは、それらが候補薬をここで同定された核酸にコードされるPROポリペプチドと、これら2つの成分が相互作用するのに十分な条件下及び時間で接触させることを必要とすることにおいて共通する。
本発明は、PROポリペプチドに類似する(アゴニスト)又はPROポリペプチドの効果を阻害する(アンタゴニスト)ものを同定するための化合物のスクリーニング方法も包含する。アンタゴニスト候補薬のスクリーニングアッセイは、ここに同定した遺伝子にコードされるPROポリペプチドと結合又は複合体形成する化合物、又は他にコード化ポリペプチドお他の細胞性タンパク質との相互作用を阻害する化合物を同定するために設計される。このようなスクリーニングアッセイは、それを特に小分子候補薬の同定に適したものにする、化学的ライブラリの高スループットスクリーニングに適用可能なアッセイを含む。
このアッセイは、タンパク質−タンパク質結合アッセイ、生化学的スクリーニングアッセイ、イムノアッセイ、及び細胞ベースのアッセイで、この分野で知られたものを含む種々の方式で実施される。
アンタゴニストについての全てのアッセイは、それらが候補薬をここで同定された核酸にコードされるPROポリペプチドと、これら2つの成分が相互作用するのに十分な条件下及び時間で接触させることを必要とすることにおいて共通する。
結合アッセイにおいて、相互作用は結合であり、形成された複合体は単離されるか、又は反応混合物中で検出される。特別な実施態様では、ここに同定された遺伝子にコードされるPROポリペプチド又は候補薬が、共有又は非共有結合により固相、例えばミクロタイタープレートに固定化される。非共有結合は、一般的に固体表面をポリペプチドの溶液で被覆し乾燥させることにより達成される。あるいは、固定化されるPROポリペプチドに特異的な固定化抗体、例えばモノクローナル抗体を、それを固体表面に固着させるために用いることができる。アッセイは、固定化成分、例えば固着成分を含む被覆表面に、検出可能な標識で標識されていてもよい非固定化成分を添加することにより実施される。反応が完了したとき、未反応成分を例えば洗浄により除去し、固体表面に固着した複合体を検出する。最初の非固定化成分が検出可能な標識を有している場合、表面に固定化された標識の検出は複合体形成が起こったことを示す。最初の非固定化成分が標識を持たない場合は、複合体形成は、例えば、固定化された複合体に特異的に結合する標識抗体によって検出できる。
候補化合物が相互作用するがここに同定した遺伝子にコードされる特定のPROポリペプチに結合しない場合、そのポリペプチドとの相互作用は、タンパク質−タンパク質相互作用を検出するために良く知られた方法によってアッセイすることができる。そのようなアッセイは、架橋、同時免疫沈降、及び勾配又はクロマトグラフィカラムを通す同時精製などの伝統的な手法を含む。さらに、タンパク質−タンパク質相互作用は、Fields及び共同研究者等[Fiels及びSong, Nature(London) 340, 245-246 (1989); Chien等, Proc.Natl. Acad. Sci. USA 88, 9578-9582 (1991)]に記載された酵母菌ベースの遺伝子系を用いることにより、Chevray及びNathans[Proc.Natl. Acad. Sci. USA 89, 5789-5793 (1991)]に開示されている酵母菌ベースの系を用いて監視することができる。酵母菌GAL4などの多くの転写活性化剤は、2つの物理的に別個のモジュラードメインからなり、一方はDNA結合ドメインとして作用し、他方は転写活性化ドメインとして機能する。以前の文献に記載された酵母菌発現系(一般に「2-ハイブリッド系」と呼ばれる)は、この特性の長所を利用して、2つのハイブリッドタンパク質を用い、一方では標的タンパク質がGAL4のDNA結合ドメインに融合し、他方では、候補となる活性化タンパク質が活性化ドメインに融合している。GAL1-lacZリポーター遺伝子のGAL4活性化プロモーターの制御下での発現は、タンパク質-タンパク質相互作用を介したGAL4活性の再構成に依存する。相互作用するポリペプチドを含むコロニーは、β-ガラクトシダーゼに対する色素生産性物質で検出される。2-ハイブリッド技術を用いた2つの特定なタンパク質間のタンパク質-タンパク質相互作用を同定するための完全なキット(MATCHMAKER(商品名))は、Clontechから商業的に入手可能である。この系は、特定のタンパク質相互作用に含まれるタンパク質ドメインのマッピング、並びにこの相互作用にとって重要なアミノ酸残基の特定にも拡張することができる。
候補化合物が相互作用するがここに同定した遺伝子にコードされる特定のPROポリペプチに結合しない場合、そのポリペプチドとの相互作用は、タンパク質−タンパク質相互作用を検出するために良く知られた方法によってアッセイすることができる。そのようなアッセイは、架橋、同時免疫沈降、及び勾配又はクロマトグラフィカラムを通す同時精製などの伝統的な手法を含む。さらに、タンパク質−タンパク質相互作用は、Fields及び共同研究者等[Fiels及びSong, Nature(London) 340, 245-246 (1989); Chien等, Proc.Natl. Acad. Sci. USA 88, 9578-9582 (1991)]に記載された酵母菌ベースの遺伝子系を用いることにより、Chevray及びNathans[Proc.Natl. Acad. Sci. USA 89, 5789-5793 (1991)]に開示されている酵母菌ベースの系を用いて監視することができる。酵母菌GAL4などの多くの転写活性化剤は、2つの物理的に別個のモジュラードメインからなり、一方はDNA結合ドメインとして作用し、他方は転写活性化ドメインとして機能する。以前の文献に記載された酵母菌発現系(一般に「2-ハイブリッド系」と呼ばれる)は、この特性の長所を利用して、2つのハイブリッドタンパク質を用い、一方では標的タンパク質がGAL4のDNA結合ドメインに融合し、他方では、候補となる活性化タンパク質が活性化ドメインに融合している。GAL1-lacZリポーター遺伝子のGAL4活性化プロモーターの制御下での発現は、タンパク質-タンパク質相互作用を介したGAL4活性の再構成に依存する。相互作用するポリペプチドを含むコロニーは、β-ガラクトシダーゼに対する色素生産性物質で検出される。2-ハイブリッド技術を用いた2つの特定なタンパク質間のタンパク質-タンパク質相互作用を同定するための完全なキット(MATCHMAKER(商品名))は、Clontechから商業的に入手可能である。この系は、特定のタンパク質相互作用に含まれるタンパク質ドメインのマッピング、並びにこの相互作用にとって重要なアミノ酸残基の特定にも拡張することができる。
ここで同定されたPROポリペプチドをコードする遺伝子と細胞内又は細胞外成分との相互作用を阻害する化合物は、次のように試験できる:通常は反応混合物は、遺伝子産物と細胞外又は細胞内成分を、それら2つの生成物が相互作用及び結合する条件下及び時間で含むように調製される。候補化合物が結合を阻害する能力を試験するために、反応は試験化合物の不存在及び存在下で実施される。さらに、プラシーボを第3の反応混合物に添加してポジティブ対照を提供してもよい。混合物中に存在する試験化合物と細胞内又は細胞外成分との結合(複合体形成)は上記のように監視される。試験化合物を含有する反応混合物ではなく対照反応における複合体の形成は、試験化合物が試験化合物とその結合パートナーとの相互作用を阻害することを示す。
アンタゴニストを検定するために、PROポリペプチドを特定の活性についてスクリーニングする化合物とともに添加してよく、PROポリペプチド存在下での対象とする活性を阻害する化合物の能力が化合物がPROポリペプチドのアンタゴニストであることを示す。あるいは、アンタゴニストは、PROポリペプチド及び膜結合PROポリペプチドレセプター又は組換えレセプターを持つ潜在的アンタゴニストを、競合的阻害アッセイに適した条件下で結合させることにより検出してもよい。PROポリペプチドは、放射活性等で標識でき、レセプターに結合したPROポリペプチドの数を潜在的アンタゴニストの有効性を決定するのに使用できる。レセプターをコードする遺伝子は、当業者に知られた多くの方法、例えばリガンドパンニング及びFACSソートにより同定できる。Coligan等, Current Protocols in Immun., 1(2): Chapter 5 (1991)。好ましくは、発現クローニングが用いられ、ポリアデニル化RNAがPROポリペプチドに反応性の細胞から調製され、このRNAから生成されたcDNAライブラリがプールに分配され、COS細胞又はPROポリペプチド反応性でない他の細胞の形質移入に使用される。スライドガラスで成長させた形質移入細胞を標識したPROポリペプチドに暴露する。PROポリペプチドは、ヨウ素化又は部位特異的タンパク質キナーゼの認識部位の包含を含む種々の手段で標識できる。固定及びインキュベーションの後、スライドにオートラジオグラフィ分析を施す。ポジティブプールを同定し、相互作用サブプール化及び再スクリーニング工程を用いてサブプールを調製して再形質移入し、結果的に推定レセプターをコードする単一のクローンを生成する。
アンタゴニストを検定するために、PROポリペプチドを特定の活性についてスクリーニングする化合物とともに添加してよく、PROポリペプチド存在下での対象とする活性を阻害する化合物の能力が化合物がPROポリペプチドのアンタゴニストであることを示す。あるいは、アンタゴニストは、PROポリペプチド及び膜結合PROポリペプチドレセプター又は組換えレセプターを持つ潜在的アンタゴニストを、競合的阻害アッセイに適した条件下で結合させることにより検出してもよい。PROポリペプチドは、放射活性等で標識でき、レセプターに結合したPROポリペプチドの数を潜在的アンタゴニストの有効性を決定するのに使用できる。レセプターをコードする遺伝子は、当業者に知られた多くの方法、例えばリガンドパンニング及びFACSソートにより同定できる。Coligan等, Current Protocols in Immun., 1(2): Chapter 5 (1991)。好ましくは、発現クローニングが用いられ、ポリアデニル化RNAがPROポリペプチドに反応性の細胞から調製され、このRNAから生成されたcDNAライブラリがプールに分配され、COS細胞又はPROポリペプチド反応性でない他の細胞の形質移入に使用される。スライドガラスで成長させた形質移入細胞を標識したPROポリペプチドに暴露する。PROポリペプチドは、ヨウ素化又は部位特異的タンパク質キナーゼの認識部位の包含を含む種々の手段で標識できる。固定及びインキュベーションの後、スライドにオートラジオグラフィ分析を施す。ポジティブプールを同定し、相互作用サブプール化及び再スクリーニング工程を用いてサブプールを調製して再形質移入し、結果的に推定レセプターをコードする単一のクローンを生成する。
レセプター同定の代替的方法として、標識化PROポリペプチドをレセプター分子を発現する細胞膜又は抽出調製物に光親和性結合させることができる。架橋材料はPAGEに溶解させ、X線フィルムに暴露する。レセプターを含む標識複合体を励起し、ペプチド断片に分離し、タンパク質マイクロ配列決定を施すことができる。マイクロ配列決定から得たアミノ酸配列は、推定レセプターをコードする遺伝子を同定するcDNAライブラリをスクリーニングする分解性オリゴヌクレオチドプローブの組の設計に用いられる。
アンタゴニストの他の検定では、レセプターを発現する哺乳動物細胞又は膜調製物を、候補化合物の存在下で標識PROポリペプチドとともにインキュベートする。次いで、この相互作用を促進又は阻止する化合物の能力を測定する。
潜在的なアンタゴニストのより特別な例は、免疫グロブリンとPROポリペプチドとの融合体に結合するオリゴヌクレオチド、特に、限られないが、ポリペプチド-及びモノクローナル抗体及び抗体断片、一本鎖抗体、抗-イディオタイプ抗体、及びこれらの抗体又は断片のキメラ又はヒト化形態、並びにヒト抗体及び抗体断片を含む抗体を含んでいる。あるいは、潜在的アンタゴニストは、密接に関連したタンパク質、例えば、レセプターを認識するが効果を与えず、従ってPROポリペプチドの作用を競合的に阻害するPROポリペプチドの変異形態であってもよい。
他の潜在的なPROポリペプチドアンタゴニストは、アンチセンス技術を用いて調製されたアンチセンスRNA又はDNA作成物であり、例えば、アンチセンスRNA又はDNAは、標的mRNAにハイブリッド形成してタンパク質翻訳を妨害することによりmRNAの翻訳を直接阻止するように作用する。アンチセンス技術は、トリプルへリックス形成又はアンチセンスDNA又はRNAを通して遺伝子発現を制御するのに使用でき、それらの方法はともに、ポリペプチドヌクレオチドのDNA又はRNAへの結合に基づく。例えば、ここでの成熟PROポリペプチドをコードするポリペプチドヌクレオチド配列の5’コード化部分は、約10から40塩基対長のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドの設計に使用される。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に含まれる遺伝子の領域に相補的であるように設計され(トリプルへリックス−Lee等, Nucl, Acid Res., 6: 3073 (1979); Cooney等, Science, 241: 456 (1988); Dervan等, Science, 251: 1360 (1991)参照)、それによりPROポリペプチドの転写及び生成を防止する。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハイブリッド形成してmRNA分子のPROポリペプチドへの翻訳を阻止する(アンチセンス−Okano, Neurochem., 56: 560 (1991); Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression (SRS Press: Boca Raton, FL, 1988))。上記のオリゴヌクレオチドは、細胞に輸送され、アンチセンスRNA又はDNAをインビボで発現させて、PROポリペプチドの生産を阻害することもできる。アンチセンスDNAが用いられる場合、翻訳開始部位、例えば標的遺伝子ヌクレオチド配列の−10から+10位置の間から誘導されるオリゴデオキシリボヌクレオチドが好ましい。
アンタゴニストの他の検定では、レセプターを発現する哺乳動物細胞又は膜調製物を、候補化合物の存在下で標識PROポリペプチドとともにインキュベートする。次いで、この相互作用を促進又は阻止する化合物の能力を測定する。
潜在的なアンタゴニストのより特別な例は、免疫グロブリンとPROポリペプチドとの融合体に結合するオリゴヌクレオチド、特に、限られないが、ポリペプチド-及びモノクローナル抗体及び抗体断片、一本鎖抗体、抗-イディオタイプ抗体、及びこれらの抗体又は断片のキメラ又はヒト化形態、並びにヒト抗体及び抗体断片を含む抗体を含んでいる。あるいは、潜在的アンタゴニストは、密接に関連したタンパク質、例えば、レセプターを認識するが効果を与えず、従ってPROポリペプチドの作用を競合的に阻害するPROポリペプチドの変異形態であってもよい。
他の潜在的なPROポリペプチドアンタゴニストは、アンチセンス技術を用いて調製されたアンチセンスRNA又はDNA作成物であり、例えば、アンチセンスRNA又はDNAは、標的mRNAにハイブリッド形成してタンパク質翻訳を妨害することによりmRNAの翻訳を直接阻止するように作用する。アンチセンス技術は、トリプルへリックス形成又はアンチセンスDNA又はRNAを通して遺伝子発現を制御するのに使用でき、それらの方法はともに、ポリペプチドヌクレオチドのDNA又はRNAへの結合に基づく。例えば、ここでの成熟PROポリペプチドをコードするポリペプチドヌクレオチド配列の5’コード化部分は、約10から40塩基対長のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドの設計に使用される。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に含まれる遺伝子の領域に相補的であるように設計され(トリプルへリックス−Lee等, Nucl, Acid Res., 6: 3073 (1979); Cooney等, Science, 241: 456 (1988); Dervan等, Science, 251: 1360 (1991)参照)、それによりPROポリペプチドの転写及び生成を防止する。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハイブリッド形成してmRNA分子のPROポリペプチドへの翻訳を阻止する(アンチセンス−Okano, Neurochem., 56: 560 (1991); Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression (SRS Press: Boca Raton, FL, 1988))。上記のオリゴヌクレオチドは、細胞に輸送され、アンチセンスRNA又はDNAをインビボで発現させて、PROポリペプチドの生産を阻害することもできる。アンチセンスDNAが用いられる場合、翻訳開始部位、例えば標的遺伝子ヌクレオチド配列の−10から+10位置の間から誘導されるオリゴデオキシリボヌクレオチドが好ましい。
潜在的アンタゴニストは、PROポリペプチドの活性部位、レセプター結合部位、又は成長因子又は他の関連結合部位に結合し、それによりPROポリペプチドの正常な生物学的活性を阻止する小分子を含む。小分子の例は、これらに限られないが、小型ペプチド又はペプチド様分子、好ましくは可溶性ペプチド、及び合成非ペプチド有機又は無機化合物を含む。
リボザイムは、RNAの特異的切断を触媒できる酵素的RNA分子である。リボザイムは、相補的標的RNAへの配列特異的ハイブリッド形成、次いでヌクレオチド鎖切断的切断により作用する。潜在的RNA標的内の特異的リボザイム切断部位は、既知の技術で同定できる。更なる詳細は、例えば、Rossi, Current Biology 4: 469-471 (1994)及びPCT公報、番号WO 97/33551(1997年9月18日発行)を参照。
転写阻害に用いられるトリプルヘリックス形成における核酸分子は一本鎖でデオキシヌクレオチドからなる。これらのオリゴヌクレオチドの基本組成は、フーグスチン塩基対則を介するトリプルヘリックス形成を促進するように設計され、それは一般に二重鎖の一方の鎖上のプリン又はピリミジンのサイズ変更可能な伸展を必要とする。さらなる詳細は、例えば、PCT公報、番号WO 97/33551, 上掲を参照。
これらの小分子は、上記で議論したスクリーニングアッセイの一又は複数の任意のものにより及び/又は当業者に良く知られた他の任意のスクリーニング技術により同定できる。
リボザイムは、RNAの特異的切断を触媒できる酵素的RNA分子である。リボザイムは、相補的標的RNAへの配列特異的ハイブリッド形成、次いでヌクレオチド鎖切断的切断により作用する。潜在的RNA標的内の特異的リボザイム切断部位は、既知の技術で同定できる。更なる詳細は、例えば、Rossi, Current Biology 4: 469-471 (1994)及びPCT公報、番号WO 97/33551(1997年9月18日発行)を参照。
転写阻害に用いられるトリプルヘリックス形成における核酸分子は一本鎖でデオキシヌクレオチドからなる。これらのオリゴヌクレオチドの基本組成は、フーグスチン塩基対則を介するトリプルヘリックス形成を促進するように設計され、それは一般に二重鎖の一方の鎖上のプリン又はピリミジンのサイズ変更可能な伸展を必要とする。さらなる詳細は、例えば、PCT公報、番号WO 97/33551, 上掲を参照。
これらの小分子は、上記で議論したスクリーニングアッセイの一又は複数の任意のものにより及び/又は当業者に良く知られた他の任意のスクリーニング技術により同定できる。
F.抗-PRO抗体
本発明は、さらに抗-PRO抗体を提供するものである。抗体の例としては、ポリクローナル、モノクローナル、ヒト化、二重特異性及びヘテロ抱合体抗体が含まれる。
1.ポリクローナル抗体
抗-PRO抗体はポリクローナル抗体を含む。ポリクローナル抗体の調製方法は当業者に知られている。哺乳動物においてポリクローナル抗体は、例えば免疫化剤、及び所望するのであればアジュバントを、一又は複数回注射することで発生させることができる。典型的には、免疫化剤及び/又はアジュバントを複数回皮下又は腹腔内注射により、哺乳動物に注射する。免疫化剤は、PROポリペプチド又はその融合タンパク質を含みうる。免疫化剤を免疫化された哺乳動物において免疫原性が知られているタンパク質に抱合させるのが有用である。このような免疫原タンパク質の例は、これらに限られないが、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン及び大豆トリプシンインヒビターが含まれる。使用され得るアジュバントの例には、フロイント完全アジュバント及びMPL-TDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコラート)が含まれる。免疫化プロトコールは、過度の実験なく当業者により選択されるであろう。
本発明は、さらに抗-PRO抗体を提供するものである。抗体の例としては、ポリクローナル、モノクローナル、ヒト化、二重特異性及びヘテロ抱合体抗体が含まれる。
1.ポリクローナル抗体
抗-PRO抗体はポリクローナル抗体を含む。ポリクローナル抗体の調製方法は当業者に知られている。哺乳動物においてポリクローナル抗体は、例えば免疫化剤、及び所望するのであればアジュバントを、一又は複数回注射することで発生させることができる。典型的には、免疫化剤及び/又はアジュバントを複数回皮下又は腹腔内注射により、哺乳動物に注射する。免疫化剤は、PROポリペプチド又はその融合タンパク質を含みうる。免疫化剤を免疫化された哺乳動物において免疫原性が知られているタンパク質に抱合させるのが有用である。このような免疫原タンパク質の例は、これらに限られないが、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン及び大豆トリプシンインヒビターが含まれる。使用され得るアジュバントの例には、フロイント完全アジュバント及びMPL-TDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコラート)が含まれる。免疫化プロトコールは、過度の実験なく当業者により選択されるであろう。
2.モノクローナル抗体
あるいは、抗-PRO抗体はモノクローナル抗体であってもよい。モノクローナル抗体は、Kohler及びMilstein, Nature, 256:495 (1975)に記載されているようなハイブリドーマ法を使用することで調製することができる。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスター又は他の適切な宿主動物を典型的には免疫化剤により免疫化することで、免疫化剤に特異的に結合する抗体を生成するかあるいは生成可能なリンパ球を誘発する。また、リンパ球をインビトロで免疫化することもできる。
免疫化剤は、典型的には対象とするPROポリペプチド又はその融合タンパク質を含む。一般にヒト由来の細胞が望まれる場合には末梢血リンパ球(「PBL」)が使用され、あるいは非ヒト哺乳動物源が望まれている場合は、脾臓細胞又はリンパ節細胞が使用される。次いで、ポリエチレングリコール等の適当な融合剤を用いてリンパ球を不死化株化細胞と融合させ、ハイブリドーマ細胞を形成する[Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Academic Press, (1986) pp. 59-103]。不死化株化細胞は、通常は、形質転換した哺乳動物細胞、特に齧歯動物、ウシ、及びヒト由来の骨髄腫細胞である。通常、ラット又はマウスの骨髄腫株化細胞が使用される。ハイブリドーマ細胞は、好ましくは、未融合の不死化細胞の生存又は成長を阻害する一又は複数の物質を含有する適切な培地で培養される。例えば、親細胞が、酵素のヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠いていると、ハイブリドーマの培地は、典型的には、ヒポキサチン、アミノプチリン及びチミジンを含み(「HAT培地」)、この物質がHGPRT欠乏性細胞の増殖を阻止する。
好ましい不死化株化細胞は、効率的に融合し、選択された抗体生成細胞による安定した高レベルの抗体発現を支援し、HAT培地のような培地に対して感受性である。より好ましい不死化株化細胞はマウス骨髄腫株であり、これは例えばカリフォルニア州サンディエゴのSalk Institute Cell Distribution Centerやメリーランド州ロックビルのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションより入手可能である。ヒトモノクローナル抗体を生成するためのヒト骨髄腫及びマウス-ヒト異種骨髄腫株化細胞も開示されている[Kozbor, J. Immunol., 133:3001 (1984)、Brodeur等, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, Marcel Dekker, Inc., New York, (1987) pp. 51-63]。
あるいは、抗-PRO抗体はモノクローナル抗体であってもよい。モノクローナル抗体は、Kohler及びMilstein, Nature, 256:495 (1975)に記載されているようなハイブリドーマ法を使用することで調製することができる。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスター又は他の適切な宿主動物を典型的には免疫化剤により免疫化することで、免疫化剤に特異的に結合する抗体を生成するかあるいは生成可能なリンパ球を誘発する。また、リンパ球をインビトロで免疫化することもできる。
免疫化剤は、典型的には対象とするPROポリペプチド又はその融合タンパク質を含む。一般にヒト由来の細胞が望まれる場合には末梢血リンパ球(「PBL」)が使用され、あるいは非ヒト哺乳動物源が望まれている場合は、脾臓細胞又はリンパ節細胞が使用される。次いで、ポリエチレングリコール等の適当な融合剤を用いてリンパ球を不死化株化細胞と融合させ、ハイブリドーマ細胞を形成する[Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Academic Press, (1986) pp. 59-103]。不死化株化細胞は、通常は、形質転換した哺乳動物細胞、特に齧歯動物、ウシ、及びヒト由来の骨髄腫細胞である。通常、ラット又はマウスの骨髄腫株化細胞が使用される。ハイブリドーマ細胞は、好ましくは、未融合の不死化細胞の生存又は成長を阻害する一又は複数の物質を含有する適切な培地で培養される。例えば、親細胞が、酵素のヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠いていると、ハイブリドーマの培地は、典型的には、ヒポキサチン、アミノプチリン及びチミジンを含み(「HAT培地」)、この物質がHGPRT欠乏性細胞の増殖を阻止する。
好ましい不死化株化細胞は、効率的に融合し、選択された抗体生成細胞による安定した高レベルの抗体発現を支援し、HAT培地のような培地に対して感受性である。より好ましい不死化株化細胞はマウス骨髄腫株であり、これは例えばカリフォルニア州サンディエゴのSalk Institute Cell Distribution Centerやメリーランド州ロックビルのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションより入手可能である。ヒトモノクローナル抗体を生成するためのヒト骨髄腫及びマウス-ヒト異種骨髄腫株化細胞も開示されている[Kozbor, J. Immunol., 133:3001 (1984)、Brodeur等, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, Marcel Dekker, Inc., New York, (1987) pp. 51-63]。
次いでハイブリドーマ細胞が培養される培養培地を、PROに対するモノクローナル抗体の存在について検定する。好ましくは、ハイブリドーマ細胞によって生成されたモノクローナル抗体の結合特異性は免疫沈降又はラジオイムノアッセイ(RIA)や酵素結合免疫測定法(ELISA)等のインビトロ結合検定法によって測定する。このような技術及びアッセイは、当該分野において既知である。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えばMunson及びPollard, Anal. Biochem., 107:220 (1980)によるスキャッチャード分析法によって測定することができる。
所望のハイブリドーマ細胞が同定された後、クローンを制限希釈工程によりサブクローニングし、標準的な方法で成長させることができる[Goding, 上掲]。この目的のための適当な培地には、例えば、ダルベッコの改変イーグル培地及びRPMI-1640倍地が含まれる。あるいは、ハイブリドーマ細胞は哺乳動物においてインビボで腹水として成長させることもできる。
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、例えばプロテインA−セファロース法、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー法、ゲル電気泳動法、透析法又はアフィニティークロマトグラフィー等の従来の免疫グロブリン精製方法によって培養培地又は腹水液から単離又は精製される。
また、モノクローナル抗体は、組換えDNA法、例えば米国特許第4,816,567号に記載された方法により作成することができる。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAは、常套的な方法を用いて(例えば、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用して)、容易に単離し配列決定することができる。本発明のハイブリドーマ細胞はそのようなDNAの好ましい供給源となる。ひとたび単離されたら、DNAは発現ベクター内に配することができ、これが宿主細胞、例えばサルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、あるいは免疫グロブリンタンパク質を生成等しない骨髄腫細胞内に形質移入され、組換え宿主細胞内でモノクローナル抗体の合成をすることができる。また、DNAは、例えば相同マウス配列に換えてヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することにより[米国特許第4,816,567号;Morrison等, 上掲]、又は免疫グロブリンコード配列に非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の一部又は全部を共有結合することにより修飾することができる。このような非免疫グロブリンポリペプチドは、本発明の抗体の定常ドメインに置換でき、あるいは本発明の抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインに置換でき、キメラ性二価抗体を生成する。
抗体は一価抗体であってもよい。一価抗体の調製方法は当該分野においてよく知られてる。例えば、一つの方法は免疫グロブリン軽鎖と修飾重鎖の組換え発現を含む。重鎖は一般的に、重鎖の架橋を防止するようにFc領域の任意の点で切断される。あるいは、関連するシステイン残基を他のアミノ酸残基で置換するか欠失させて架橋を防止する。
一価抗体の調製にはインビトロ法がまた適している。抗体の消化による、その断片、特にFab断片の生成は、当該分野において知られている慣用的技術を使用して達成できる。
所望のハイブリドーマ細胞が同定された後、クローンを制限希釈工程によりサブクローニングし、標準的な方法で成長させることができる[Goding, 上掲]。この目的のための適当な培地には、例えば、ダルベッコの改変イーグル培地及びRPMI-1640倍地が含まれる。あるいは、ハイブリドーマ細胞は哺乳動物においてインビボで腹水として成長させることもできる。
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、例えばプロテインA−セファロース法、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー法、ゲル電気泳動法、透析法又はアフィニティークロマトグラフィー等の従来の免疫グロブリン精製方法によって培養培地又は腹水液から単離又は精製される。
また、モノクローナル抗体は、組換えDNA法、例えば米国特許第4,816,567号に記載された方法により作成することができる。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAは、常套的な方法を用いて(例えば、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用して)、容易に単離し配列決定することができる。本発明のハイブリドーマ細胞はそのようなDNAの好ましい供給源となる。ひとたび単離されたら、DNAは発現ベクター内に配することができ、これが宿主細胞、例えばサルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、あるいは免疫グロブリンタンパク質を生成等しない骨髄腫細胞内に形質移入され、組換え宿主細胞内でモノクローナル抗体の合成をすることができる。また、DNAは、例えば相同マウス配列に換えてヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することにより[米国特許第4,816,567号;Morrison等, 上掲]、又は免疫グロブリンコード配列に非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の一部又は全部を共有結合することにより修飾することができる。このような非免疫グロブリンポリペプチドは、本発明の抗体の定常ドメインに置換でき、あるいは本発明の抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインに置換でき、キメラ性二価抗体を生成する。
抗体は一価抗体であってもよい。一価抗体の調製方法は当該分野においてよく知られてる。例えば、一つの方法は免疫グロブリン軽鎖と修飾重鎖の組換え発現を含む。重鎖は一般的に、重鎖の架橋を防止するようにFc領域の任意の点で切断される。あるいは、関連するシステイン残基を他のアミノ酸残基で置換するか欠失させて架橋を防止する。
一価抗体の調製にはインビトロ法がまた適している。抗体の消化による、その断片、特にFab断片の生成は、当該分野において知られている慣用的技術を使用して達成できる。
3.ヒト及びヒト化抗体
本発明の抗-PRO抗体は、さらにヒト化抗体又はヒト抗体を含む。非ヒト(例えばマウス)抗体のヒト化形とは、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖あるいはその断片(例えばFv、Fab、Fab'、F(ab')2あるいは抗体の他の抗原結合サブ配列)であって、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含むものである。ヒト化抗体はレシピエントの相補性決定領域(CDR)の残基が、マウス、ラット又はウサギのような所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト種(ドナー抗体)のCDRの残基によって置換されたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含む。幾つかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基によって置換されている。また、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、移入されたCDRもしくはフレームワーク配列にも見出されない残基を含んでいてもよい。一般に、ヒト化抗体は、全てあるいはほとんど全てのCDR領域が非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、全てあるいはほとんど全てのFR領域がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ヒト化抗体は、最適には免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒトの免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部を含んでなる[Jones等, Nature, 321:522-525 (1986); Riechmann等, Nature, 332:323-329 (1988); 及びPresta, Curr. Op Struct. Biol., 2:593-596 (1992)]。
非ヒト抗体をヒト化する方法はこの分野でよく知られている。一般的に、ヒト化抗体には非ヒト由来の一又は複数のアミノ酸残基が導入される。これら非ヒトアミノ酸残基は、しばしば、典型的には「移入」可変ドメインから得られる「移入」残基と称される。ヒト化は基本的に齧歯動物のCDR又はCDR配列でヒト抗体の該当する配列を置換することによりウィンター(winter)及び共同研究者[Jones等, Nature, 321:522-525 (1986);Riechmann等, Nature, 332:323-327 (1988);Verhoeyen等, Science, 239:1534-1536 (1988)]の方法に従って、齧歯類CDR又はCDR配列をヒト抗体の対応する配列に置換することにより実施される。よって、このような「ヒト化」抗体は、無傷のヒト可変ドメインより実質的に少ない分が非ヒト種由来の対応する配列で置換されたキメラ抗体(米国特許第4,816,567号)である。実際には、ヒト化抗体は典型的には幾つかのCDR残基及び場合によっては幾つかのFR残基が齧歯類抗体の類似する部位からの残基によって置換されたヒト抗体である。
また、ヒト抗体は、ファージ表示ライブラリ[Hoogenboom及びWinter, J. Mol. Biol., 227:381 (1992);Marks等, J. Mol. Biol., 222:581 (1991)]を含むこの分野で知られた種々の方法を用いて作成することもできる。また、Cole等及びBoerner等の方法も、ヒトモノクローナル抗体の調製に利用することができる[Cole等, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss. p.77(1985)及びBoerner等, J. Immunol., 147(1):86-95(1991) ]。同様に、ヒト抗体はヒト免疫グロブリン座位をトランスジェニック動物、例えば内在性免疫グロブリン遺伝子は部分的又は完全に不活性化されたマウスに導入することにより産生することができる。投与の際に、遺伝子再配列、組立、及び抗体レパートリーを含むあらゆる観点においてヒトに見られるものに非常に類似しているヒト抗体の生産が観察される。このアプローチは、例えば米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;同第5,661,016号、及び次の科学文献:Marks等, Bio/Technology 10, 779-783 (1992); Lonberg等, Nature 368 856-859 (1994); Morrison, Nature 368, 812-13 (1994); Fishwild等, Nature Biotechnology 14, 845-51 (1996); Neuberger, Nature Biotechnology 14, 826 (1996); Lonberg及びHuszar, Intern. Rev. Immunol. 13 65-93 (1995)に記載されている。
本発明の抗-PRO抗体は、さらにヒト化抗体又はヒト抗体を含む。非ヒト(例えばマウス)抗体のヒト化形とは、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖あるいはその断片(例えばFv、Fab、Fab'、F(ab')2あるいは抗体の他の抗原結合サブ配列)であって、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含むものである。ヒト化抗体はレシピエントの相補性決定領域(CDR)の残基が、マウス、ラット又はウサギのような所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト種(ドナー抗体)のCDRの残基によって置換されたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含む。幾つかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基によって置換されている。また、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、移入されたCDRもしくはフレームワーク配列にも見出されない残基を含んでいてもよい。一般に、ヒト化抗体は、全てあるいはほとんど全てのCDR領域が非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、全てあるいはほとんど全てのFR領域がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ヒト化抗体は、最適には免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒトの免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部を含んでなる[Jones等, Nature, 321:522-525 (1986); Riechmann等, Nature, 332:323-329 (1988); 及びPresta, Curr. Op Struct. Biol., 2:593-596 (1992)]。
非ヒト抗体をヒト化する方法はこの分野でよく知られている。一般的に、ヒト化抗体には非ヒト由来の一又は複数のアミノ酸残基が導入される。これら非ヒトアミノ酸残基は、しばしば、典型的には「移入」可変ドメインから得られる「移入」残基と称される。ヒト化は基本的に齧歯動物のCDR又はCDR配列でヒト抗体の該当する配列を置換することによりウィンター(winter)及び共同研究者[Jones等, Nature, 321:522-525 (1986);Riechmann等, Nature, 332:323-327 (1988);Verhoeyen等, Science, 239:1534-1536 (1988)]の方法に従って、齧歯類CDR又はCDR配列をヒト抗体の対応する配列に置換することにより実施される。よって、このような「ヒト化」抗体は、無傷のヒト可変ドメインより実質的に少ない分が非ヒト種由来の対応する配列で置換されたキメラ抗体(米国特許第4,816,567号)である。実際には、ヒト化抗体は典型的には幾つかのCDR残基及び場合によっては幾つかのFR残基が齧歯類抗体の類似する部位からの残基によって置換されたヒト抗体である。
また、ヒト抗体は、ファージ表示ライブラリ[Hoogenboom及びWinter, J. Mol. Biol., 227:381 (1992);Marks等, J. Mol. Biol., 222:581 (1991)]を含むこの分野で知られた種々の方法を用いて作成することもできる。また、Cole等及びBoerner等の方法も、ヒトモノクローナル抗体の調製に利用することができる[Cole等, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss. p.77(1985)及びBoerner等, J. Immunol., 147(1):86-95(1991) ]。同様に、ヒト抗体はヒト免疫グロブリン座位をトランスジェニック動物、例えば内在性免疫グロブリン遺伝子は部分的又は完全に不活性化されたマウスに導入することにより産生することができる。投与の際に、遺伝子再配列、組立、及び抗体レパートリーを含むあらゆる観点においてヒトに見られるものに非常に類似しているヒト抗体の生産が観察される。このアプローチは、例えば米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;同第5,661,016号、及び次の科学文献:Marks等, Bio/Technology 10, 779-783 (1992); Lonberg等, Nature 368 856-859 (1994); Morrison, Nature 368, 812-13 (1994); Fishwild等, Nature Biotechnology 14, 845-51 (1996); Neuberger, Nature Biotechnology 14, 826 (1996); Lonberg及びHuszar, Intern. Rev. Immunol. 13 65-93 (1995)に記載されている。
4.二重特異性抗体
二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有するモノクローナル抗体、好ましくはヒトもしくはヒト化抗体である。本発明の場合において、結合特異性の一方はPROに対してであり、他方は任意の他の抗原、好ましくは細胞表面タンパク質又はレセプター又はレセプターサブユニットに対してである。
二重特異性抗体を作成する方法は当該技術分野において周知である。伝統的には、二重特異性抗体の組換え生産は、二つの重鎖が異なる特異性を持つ二つの免疫グロブリン重鎖/軽鎖対の同時発現に基づく[Milstein及びCuello, Nature, 305:537-539 (1983)]。免疫グロブリンの重鎖と軽鎖を無作為に取り揃えるため、これらハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を生成し、その内一種のみが正しい二重特異性構造を有する。正しい分子の精製は、アフィニティークロマトグラフィー工程によって通常達成される。同様の手順が1993年5月13日公開のWO 93/08829、及びTraunecker等, EMBO J.,10:3655-3656 (1991)に開示されている。
所望の結合特異性(抗体-抗原結合部位)を有する抗体可変ドメインを免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合できる。融合は、好ましくは少なくともヒンジ部、CH2及びCH3領域の一部を含む免疫グロブリン重鎖定常ドメインとのものである。少なくとも一つの融合には軽鎖結合に必要な部位を含む第一の重鎖定常領域(CH1)が存在することが望ましい。免疫グロブリン重鎖融合をコードするDNA、及び望むのであれば免疫グロブリン軽鎖を、別々の発現ベクターに挿入し、適当な宿主生物に同時形質移入する。二重特異性抗体を作成するための更なる詳細については、例えばSuresh等, Methods in Enzymology, 121:210(1986)を参照されたい。
二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有するモノクローナル抗体、好ましくはヒトもしくはヒト化抗体である。本発明の場合において、結合特異性の一方はPROに対してであり、他方は任意の他の抗原、好ましくは細胞表面タンパク質又はレセプター又はレセプターサブユニットに対してである。
二重特異性抗体を作成する方法は当該技術分野において周知である。伝統的には、二重特異性抗体の組換え生産は、二つの重鎖が異なる特異性を持つ二つの免疫グロブリン重鎖/軽鎖対の同時発現に基づく[Milstein及びCuello, Nature, 305:537-539 (1983)]。免疫グロブリンの重鎖と軽鎖を無作為に取り揃えるため、これらハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を生成し、その内一種のみが正しい二重特異性構造を有する。正しい分子の精製は、アフィニティークロマトグラフィー工程によって通常達成される。同様の手順が1993年5月13日公開のWO 93/08829、及びTraunecker等, EMBO J.,10:3655-3656 (1991)に開示されている。
所望の結合特異性(抗体-抗原結合部位)を有する抗体可変ドメインを免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合できる。融合は、好ましくは少なくともヒンジ部、CH2及びCH3領域の一部を含む免疫グロブリン重鎖定常ドメインとのものである。少なくとも一つの融合には軽鎖結合に必要な部位を含む第一の重鎖定常領域(CH1)が存在することが望ましい。免疫グロブリン重鎖融合をコードするDNA、及び望むのであれば免疫グロブリン軽鎖を、別々の発現ベクターに挿入し、適当な宿主生物に同時形質移入する。二重特異性抗体を作成するための更なる詳細については、例えばSuresh等, Methods in Enzymology, 121:210(1986)を参照されたい。
WO 96/27011に記載された他の方法によれば、一対の抗体分子間の界面を操作して組換え細胞培養から回収される異種二量体の割合を最大にすることができる。好適な界面は抗体定常ドメインのCH3領域の少なくとも一部を含む。この方法では、第1抗体分子の界面からの一又は複数の小さいアミノ酸側鎖がより大きな側鎖(例えばチロシン又はトリプトファン)と置き換えられる。大きな側鎖と同じ又は類似のサイズの相補的「キャビティ」を、大きなアミノ酸側鎖を小さいもの(例えばアラニン又はスレオニン)と置き換えることにより第2の抗体分子の界面に作り出す。これにより、ホモダイマーのような不要の他の最終産物に対してヘテロダイマーの収量を増大させるメカニズムが提供される。
二重特異性抗体は、全長抗体又は抗体断片(例えば、F(ab')2二重特異性抗体)として調製できる。抗体断片から二重特異性抗体を産生する技術もまた文献に記載されている。例えば、化学結合を使用して二重特異性抗体を調製することができる。Brennan等, Science, 229:81 (1985) は無傷の抗体をタンパク分解性に切断してF(ab')2断片を産生する手順を記述している。これらの断片は、ジチオール錯体形成剤亜砒酸ナトリウムの存在下で還元して近接ジチオールを安定化させ、分子間ジスルフィド形成を防止する。産生されたFab'断片はついでチオニトロベンゾアート(TNB)誘導体に転換される。Fab'-TNB誘導体の一つをついでメルカプトエチルアミンでの還元によりFab'-チオールに再転換し、他のFab'-TNB誘導体の等モル量と混合して二重特異性抗体を形成する。作られた二重特異性抗体は酵素の選択的固定化用の薬剤として使用することができる。
大腸菌からFab'フラグメントを直接回収でき、これは化学的に結合して二重特異性抗体を形成することができる。Shalaby等, J. Exp. Med., 175:217-225 (1992)は完全にヒト化された二重特異性抗体F(ab')2分子の製造を記述している。各Fab'フラグメントは大腸菌から別個に分泌され、インビトロで定方向化学共役を受けて二重特異性抗体を形成する。このようにして形成された二重特異性抗体は、正常なヒトT細胞及びErbB2レセプターを過剰発現する細胞に結合可能で、ヒト乳房腫瘍標的に対するヒト細胞障害性リンパ球の細胞溶解活性の誘因となる。
二重特異性抗体は、全長抗体又は抗体断片(例えば、F(ab')2二重特異性抗体)として調製できる。抗体断片から二重特異性抗体を産生する技術もまた文献に記載されている。例えば、化学結合を使用して二重特異性抗体を調製することができる。Brennan等, Science, 229:81 (1985) は無傷の抗体をタンパク分解性に切断してF(ab')2断片を産生する手順を記述している。これらの断片は、ジチオール錯体形成剤亜砒酸ナトリウムの存在下で還元して近接ジチオールを安定化させ、分子間ジスルフィド形成を防止する。産生されたFab'断片はついでチオニトロベンゾアート(TNB)誘導体に転換される。Fab'-TNB誘導体の一つをついでメルカプトエチルアミンでの還元によりFab'-チオールに再転換し、他のFab'-TNB誘導体の等モル量と混合して二重特異性抗体を形成する。作られた二重特異性抗体は酵素の選択的固定化用の薬剤として使用することができる。
大腸菌からFab'フラグメントを直接回収でき、これは化学的に結合して二重特異性抗体を形成することができる。Shalaby等, J. Exp. Med., 175:217-225 (1992)は完全にヒト化された二重特異性抗体F(ab')2分子の製造を記述している。各Fab'フラグメントは大腸菌から別個に分泌され、インビトロで定方向化学共役を受けて二重特異性抗体を形成する。このようにして形成された二重特異性抗体は、正常なヒトT細胞及びErbB2レセプターを過剰発現する細胞に結合可能で、ヒト乳房腫瘍標的に対するヒト細胞障害性リンパ球の細胞溶解活性の誘因となる。
組換え細胞培養から直接的に二重特異性抗体断片を作成し分離する様々な方法もまた記述されている。例えば、二重特異性抗体はロイシンジッパーを使用して生産されている。Kostelnyら, J.Immunol. 148(5):1547-1553 (1992)。Fos及びJunタンパク質からのロイシンジッパーペプチドを遺伝子融合により二つの異なった抗体のFab'部分に結合させる。抗体ホモダイマーをヒンジ領域で還元してモノマーを形成し、ついで再酸化して抗体ヘテロダイマーを形成する。この方法はまた抗体ホモダイマーの生産に対して使用することができる。Hollingerら, Proc.Natl.Acad.Sci. USA, 90:6444-6448 (1993)により記述された「ダイアボディ」技術は二重特異性抗体断片を作成する別のメカニズムを提供した。断片は、同一鎖上の2つのドメイン間の対形成を可能にするには十分に短いリンカーにより軽鎖可変ドメイン(VL)に重鎖可変ドメイン(VH)を結合してなる。従って、一つの断片のVH及びVLドメインは他の断片の相補的VL及びVHドメインと強制的に対形成させられ、2つの抗原結合部位を形成する。単鎖Fv(sFv)ダイマーの使用により二重特異性抗体断片を製造する他の方策もまた報告されている。Gruberら, J.Immunol. 152:5368 (1994)を参照されたい。
二価より多い抗体も考えられる。例えば、三重特異性抗体を調製することができる。Tuttら J.Immunol. 147:60(1991)。
例示的な二重特異性抗体は、ここに与えられたPROポリペプチドの2つの異なるエピトープに結合しうる。あるいは、抗-PROポリペプチドのアームは、特定のPROポリペプチド発現細胞に細胞防御メカニズムを集中させるように、T細胞レセプター分子(例えばCD2、CD3、CD28、又はB7)等の白血球上のトリガー分子又はFcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)及びFcγRIII(CD16)等のIgG(FcγR)に対するFcレセプターに結合するアームと結合しうる。また、二重特異性抗体は特定のPROポリペプチドを発現する細胞に細胞毒性薬を局在化させるためにも使用されうる。これらの抗体はPRO結合アーム及び細胞毒性薬又は放射性キレート化剤、例えばEOTUBE、DPTA、DOTA、又はTETAと結合するアームを有する。興味の対象となる他の二重特異性抗体はPROポリペプチドに結合し、そしてさらに組織因子(TF)に結合する。
二価より多い抗体も考えられる。例えば、三重特異性抗体を調製することができる。Tuttら J.Immunol. 147:60(1991)。
例示的な二重特異性抗体は、ここに与えられたPROポリペプチドの2つの異なるエピトープに結合しうる。あるいは、抗-PROポリペプチドのアームは、特定のPROポリペプチド発現細胞に細胞防御メカニズムを集中させるように、T細胞レセプター分子(例えばCD2、CD3、CD28、又はB7)等の白血球上のトリガー分子又はFcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)及びFcγRIII(CD16)等のIgG(FcγR)に対するFcレセプターに結合するアームと結合しうる。また、二重特異性抗体は特定のPROポリペプチドを発現する細胞に細胞毒性薬を局在化させるためにも使用されうる。これらの抗体はPRO結合アーム及び細胞毒性薬又は放射性キレート化剤、例えばEOTUBE、DPTA、DOTA、又はTETAと結合するアームを有する。興味の対象となる他の二重特異性抗体はPROポリペプチドに結合し、そしてさらに組織因子(TF)に結合する。
5.ヘテロ抱合体抗体
ヘテロ抱合抗体もまた本発明の範囲に入る。ヘテロ抱合抗体は、2つの共有結合した抗体からなる。このような抗体は、例えば、免疫系細胞を不要な細胞に対してターゲティングさせるため[米国特許第4,676,980号]及びHIV感染の治療のために[WO 91/00360; WO 92/200373; EP 03089]提案されている。この抗体は、架橋剤に関連したものを含む合成タンパク化学における既知の方法を使用して、インビトロで調製することができると考えられる。例えば、ジスルフィド交換反応を使用するか又はチオエーテル結合を形成することにより、免疫毒素を作成することができる。この目的に対して好適な試薬の例には、イミノチオレート及びメチル-4-メルカプトブチリミデート、及び例えば米国特許第4,6767,980号に開示されているものが含まれる。
6.エフェクター機能の加工
本発明の抗体をエフェクター機能について改変し、例えば癌治療における抗体の有効性を向上させるのが望ましい。例えば、システイン残基をFc領域に導入し、それにより、この領域に鎖間ジスルフィド結合を形成させるようにしてもよい。そのようにして生成された同種二量体抗体は、向上した内部移行能力及び/又は増加した補体媒介細胞殺傷及び抗体-依存性細胞性細胞毒性(ADCC)を有しうる。Caron等, J. Exp. Med. 176: 1191-1195 (1992)及びShopes, B. J. Immunol. 148: 2918-2922 (1992)参照。向上した抗腫瘍活性を持つ同種二量体抗体はまた、Wolff等, Cancer research 53: 2560-2565 (1993)に記載されたような異種二官能性架橋を用いても調製しうる。あるいは、抗体は、2つのFc領域を有するように加工して、それにより補体溶解及びADCC能力を向上させることもできる。Stevenson等, Anti-Cancer Drug Design 3: 219-230 (1989)参照。
7.免疫複合体
本発明はまた、化学治療薬、毒素(例えば、細菌、真菌、植物又は動物由来の酵素活性毒素、又はその断片)などの細胞毒性薬、あるいは放射性同位体(即ち、放射性抱合)に抱合された抗体を含む免疫複合体にも関する。
このような免疫複合体の生成に有用な化学治療薬は上記した。用いることのできる酵素活性毒素及びその断片は、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、(緑膿菌からの)外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシン(modeccin)A鎖、アルファ-サルシン、アレウリテス・フォーディ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、フィトラカ・アメリカーナ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、モモルディカ・チャランチア(momordica charantia)インヒビター、クルシン(curcin)、クロチン(crotin)、サパオナリア・オフィシナリス(sapaonaria oficinalis)インヒビター、ゲロニン(gelonin)、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)及びトリコテセン(tricothecene)を含む。様々な放射性ヌクレオチドが放射性抱合抗体の生成に利用可能である。例として、212Bi、131I、131In、90Y及び186Reを含む。抗体及び細胞毒性薬の複合体は、種々の二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(ジメチルアジピミデートHCL等)、活性エステル(ジスクシンイミジルスベレート等)、アルデヒド(グルタルアルデヒド等)、ビス-アジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン等)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン等)、ジイソシアネート(トリエン2,6-ジイソシアネート等)、及びビス-活性フッ素化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等)を用いて作成できる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta等, Science 238: 1098 (1987)に記載されたように調製することができる。カーボン-14-標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミン五酢酸(MX-DTPA)は、放射性ヌクレオチドの抗体への抱合のためのキレート剤の例である。WO 94/11026参照。
他の実施態様では、腫瘍の予備標的化で使用するために、抗体は「レセプター」(ストレプトアビジン等)に抱合されてもよく、抗体-レセプター複合体は患者に投与され、次いで清澄化剤を用いて未結合複合体を循環から除去し、次に細胞毒性薬(例えば、放射性ヌクレオチド等)に抱合された「リガンド」(アビジン等)を投与する。
ヘテロ抱合抗体もまた本発明の範囲に入る。ヘテロ抱合抗体は、2つの共有結合した抗体からなる。このような抗体は、例えば、免疫系細胞を不要な細胞に対してターゲティングさせるため[米国特許第4,676,980号]及びHIV感染の治療のために[WO 91/00360; WO 92/200373; EP 03089]提案されている。この抗体は、架橋剤に関連したものを含む合成タンパク化学における既知の方法を使用して、インビトロで調製することができると考えられる。例えば、ジスルフィド交換反応を使用するか又はチオエーテル結合を形成することにより、免疫毒素を作成することができる。この目的に対して好適な試薬の例には、イミノチオレート及びメチル-4-メルカプトブチリミデート、及び例えば米国特許第4,6767,980号に開示されているものが含まれる。
6.エフェクター機能の加工
本発明の抗体をエフェクター機能について改変し、例えば癌治療における抗体の有効性を向上させるのが望ましい。例えば、システイン残基をFc領域に導入し、それにより、この領域に鎖間ジスルフィド結合を形成させるようにしてもよい。そのようにして生成された同種二量体抗体は、向上した内部移行能力及び/又は増加した補体媒介細胞殺傷及び抗体-依存性細胞性細胞毒性(ADCC)を有しうる。Caron等, J. Exp. Med. 176: 1191-1195 (1992)及びShopes, B. J. Immunol. 148: 2918-2922 (1992)参照。向上した抗腫瘍活性を持つ同種二量体抗体はまた、Wolff等, Cancer research 53: 2560-2565 (1993)に記載されたような異種二官能性架橋を用いても調製しうる。あるいは、抗体は、2つのFc領域を有するように加工して、それにより補体溶解及びADCC能力を向上させることもできる。Stevenson等, Anti-Cancer Drug Design 3: 219-230 (1989)参照。
7.免疫複合体
本発明はまた、化学治療薬、毒素(例えば、細菌、真菌、植物又は動物由来の酵素活性毒素、又はその断片)などの細胞毒性薬、あるいは放射性同位体(即ち、放射性抱合)に抱合された抗体を含む免疫複合体にも関する。
このような免疫複合体の生成に有用な化学治療薬は上記した。用いることのできる酵素活性毒素及びその断片は、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、(緑膿菌からの)外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシン(modeccin)A鎖、アルファ-サルシン、アレウリテス・フォーディ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、フィトラカ・アメリカーナ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、モモルディカ・チャランチア(momordica charantia)インヒビター、クルシン(curcin)、クロチン(crotin)、サパオナリア・オフィシナリス(sapaonaria oficinalis)インヒビター、ゲロニン(gelonin)、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)及びトリコテセン(tricothecene)を含む。様々な放射性ヌクレオチドが放射性抱合抗体の生成に利用可能である。例として、212Bi、131I、131In、90Y及び186Reを含む。抗体及び細胞毒性薬の複合体は、種々の二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(ジメチルアジピミデートHCL等)、活性エステル(ジスクシンイミジルスベレート等)、アルデヒド(グルタルアルデヒド等)、ビス-アジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン等)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン等)、ジイソシアネート(トリエン2,6-ジイソシアネート等)、及びビス-活性フッ素化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等)を用いて作成できる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta等, Science 238: 1098 (1987)に記載されたように調製することができる。カーボン-14-標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミン五酢酸(MX-DTPA)は、放射性ヌクレオチドの抗体への抱合のためのキレート剤の例である。WO 94/11026参照。
他の実施態様では、腫瘍の予備標的化で使用するために、抗体は「レセプター」(ストレプトアビジン等)に抱合されてもよく、抗体-レセプター複合体は患者に投与され、次いで清澄化剤を用いて未結合複合体を循環から除去し、次に細胞毒性薬(例えば、放射性ヌクレオチド等)に抱合された「リガンド」(アビジン等)を投与する。
8.免疫リポソーム
また、ここに開示する抗体は、免疫リポソームとして調製してもよい。抗体を含むリポソームは、Epstein等, Proc. Natl. acad. Sci. USA, 82: 3688 (1985); Hwang等, Proc. natl. Acad. Sci. USA, 77: 4030 (1980); 及び米国特許第4,485,045号及び第4,544,545号に記載されたような、この分野で知られた方法で調製される。向上した循環時間を持つリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG-誘導ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物での逆相蒸発法によって生成される。リポソームは、所定サイズのフィルターを通して押し出され、所望の径を有するリポソームが生成される。本発明の抗体のFab’断片は、Martin等, J. Biol. Chem. 257: 286-288 (1982)に記載されているように、ジスルフィド交換反応を介してリポソームに抱合され得る。化学治療薬(ドキソルビシン等)は、場合によってはリポソーム内に包含される。Gabizon等, J. National Cancer Inst. 81(19) 1484 (1989)参照。
9.抗体の製薬組成物
ここで同定されるPROポリペプチドに特異的に結合する抗体、並びに上記に開示したスクリーニングアッセイで同定された他の分子は、種々の疾患の治療のために、製薬組成物の形態で投与することができる。
PROポリペプチドが細胞内であり、全抗体が阻害剤として用いられる場合、内在化抗体が好ましい。しかし、リポフェクション又はリポソームも抗体、又は抗体断片を細胞に導入するのに使用できる。抗体断片が用いられる場合、標的タンパク質の結合ドメインに特異的に結合する最小阻害断片が好ましい。例えば、抗体の可変領域配列に基づいて、標的タンパク質配列に結合する能力を保持したペプチド分子が設計できる。このようなペプチドは、化学的に合成でき、又は組換えDNA技術によって生成できる。例えば、Marasco等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 7889-7893 (1993)参照。
ここでの製剤は、治療すべき特定の徴候に必要な場合に1以上の活性化合物、好ましくは互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を持つものも含んでよい。あるいは、又はそれに加えて、組成物は、細胞毒性薬、サイトカイン又は成長阻害剤を含んでもよい。これらの分子は、適切には、意図する目的に有効な量の組み合わせで存在する。
また、活性成分は、例えばコアセルベーション技術により又は界面重合により調製されたマイクロカプセル、例えば、各々ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン-マイクロカプセル及びポリ(メタクリル酸メチル)マイクロカプセル中、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミン小球、マイクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)中、又はマイクロエマルション中に包括されていてもよい。これらの技術は、Remington's Pharmaceutical Science, 上掲に開示されている。
インビボ投与に使用される製剤は無菌でなけらばならない。これは、滅菌濾過膜を通した濾過により容易に達成される。
徐放性製剤を調製してもよい。徐放性製剤の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリクスを含み、このマトリクスは成形された物品、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形状である。除放性マトリクスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)又はポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸及びγ-エチル-L-グルタメート、非分解性エチレン-酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商品名)(乳酸-グリコール酸コポリマーと酢酸リュープロリドの注射可能な小球)などの分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、ポリ-(D)-3-ヒドロキシブチル酸を含む。エチレン-酢酸ビニル及び乳酸-グリコール酸などのポリマーは分子を100日に渡って放出することができるが、ある種のヒドロゲルはより短時間でタンパク質を放出してしまう。カプセル化された抗体が身体内に長時間残ると、それらは37℃の水分に露出されることにより変性又は凝集し、その結果、生物学的活性の低下及び起こりうる免疫原性の変化をもたらす。合理的な方法は、含まれる機構に依存する安定化について工夫することができる。例えば、凝集機構がチオ−ジスルフィド交換を通した分子間S−S結合形成であると発見された場合、安定化はスルフヒドリル残基の修飾、酸性溶液からの凍結乾燥、水分含有量の制御、適切な添加剤の付加、及び特異的ポリマーマトリクス組成物の開発によって達成されうる。
また、ここに開示する抗体は、免疫リポソームとして調製してもよい。抗体を含むリポソームは、Epstein等, Proc. Natl. acad. Sci. USA, 82: 3688 (1985); Hwang等, Proc. natl. Acad. Sci. USA, 77: 4030 (1980); 及び米国特許第4,485,045号及び第4,544,545号に記載されたような、この分野で知られた方法で調製される。向上した循環時間を持つリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG-誘導ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物での逆相蒸発法によって生成される。リポソームは、所定サイズのフィルターを通して押し出され、所望の径を有するリポソームが生成される。本発明の抗体のFab’断片は、Martin等, J. Biol. Chem. 257: 286-288 (1982)に記載されているように、ジスルフィド交換反応を介してリポソームに抱合され得る。化学治療薬(ドキソルビシン等)は、場合によってはリポソーム内に包含される。Gabizon等, J. National Cancer Inst. 81(19) 1484 (1989)参照。
9.抗体の製薬組成物
ここで同定されるPROポリペプチドに特異的に結合する抗体、並びに上記に開示したスクリーニングアッセイで同定された他の分子は、種々の疾患の治療のために、製薬組成物の形態で投与することができる。
PROポリペプチドが細胞内であり、全抗体が阻害剤として用いられる場合、内在化抗体が好ましい。しかし、リポフェクション又はリポソームも抗体、又は抗体断片を細胞に導入するのに使用できる。抗体断片が用いられる場合、標的タンパク質の結合ドメインに特異的に結合する最小阻害断片が好ましい。例えば、抗体の可変領域配列に基づいて、標的タンパク質配列に結合する能力を保持したペプチド分子が設計できる。このようなペプチドは、化学的に合成でき、又は組換えDNA技術によって生成できる。例えば、Marasco等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 7889-7893 (1993)参照。
ここでの製剤は、治療すべき特定の徴候に必要な場合に1以上の活性化合物、好ましくは互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を持つものも含んでよい。あるいは、又はそれに加えて、組成物は、細胞毒性薬、サイトカイン又は成長阻害剤を含んでもよい。これらの分子は、適切には、意図する目的に有効な量の組み合わせで存在する。
また、活性成分は、例えばコアセルベーション技術により又は界面重合により調製されたマイクロカプセル、例えば、各々ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン-マイクロカプセル及びポリ(メタクリル酸メチル)マイクロカプセル中、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミン小球、マイクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)中、又はマイクロエマルション中に包括されていてもよい。これらの技術は、Remington's Pharmaceutical Science, 上掲に開示されている。
インビボ投与に使用される製剤は無菌でなけらばならない。これは、滅菌濾過膜を通した濾過により容易に達成される。
徐放性製剤を調製してもよい。徐放性製剤の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリクスを含み、このマトリクスは成形された物品、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形状である。除放性マトリクスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)又はポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸及びγ-エチル-L-グルタメート、非分解性エチレン-酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商品名)(乳酸-グリコール酸コポリマーと酢酸リュープロリドの注射可能な小球)などの分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、ポリ-(D)-3-ヒドロキシブチル酸を含む。エチレン-酢酸ビニル及び乳酸-グリコール酸などのポリマーは分子を100日に渡って放出することができるが、ある種のヒドロゲルはより短時間でタンパク質を放出してしまう。カプセル化された抗体が身体内に長時間残ると、それらは37℃の水分に露出されることにより変性又は凝集し、その結果、生物学的活性の低下及び起こりうる免疫原性の変化をもたらす。合理的な方法は、含まれる機構に依存する安定化について工夫することができる。例えば、凝集機構がチオ−ジスルフィド交換を通した分子間S−S結合形成であると発見された場合、安定化はスルフヒドリル残基の修飾、酸性溶液からの凍結乾燥、水分含有量の制御、適切な添加剤の付加、及び特異的ポリマーマトリクス組成物の開発によって達成されうる。
G.抗-PRO抗体の用途
本発明の抗-PRO抗体は様々な有用性を有している。例えば、抗-PRO抗体は、PROの診断アッセイ、例えばその特定細胞、組織、又は血清での発現の検出に用いられる。競合的結合アッセイ、直接又は間接サンドウィッチアッセイ及び不均一又は均一相で行われる免疫沈降アッセイ[Zola, Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques, CRC Press, Inc. (1987) pp. 147-158]等のこの分野で知られた種々の診断アッセイ技術が使用される。診断アッセイで用いられる抗体は、検出可能な部位で標識される。検出可能な部位は、直接又は間接に、検出可能なシグナルを発生しなければならない。例えば、検出可能な部位は、3H、14C、32P、35S又は125I等の放射性同位体、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン又はルシフェリン等の蛍光又は化学発光化合物、あるいはアルカリホスファターゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ又はセイヨウワサビペルオキシダーゼ等の酵素であってよい。抗体に検出可能な部位を抱合させるためにこの分野で知られた任意の方法が用いられ、それにはHunter等 Nature, 144:945 (1962);David等, Biochemistry, 13: 1014 (1974);Pain等, J. Immunol. Meth., 40:219 (1981) ;及びNygren, J. Histochem. and Cytochem., 30:407 (1982)に記載された方法が含まれる。
また、抗-PRO抗体は組換え細胞培養又は天然供給源からのPROのアフィニティー精製にも有用である。この方法においては、PROに対する抗体を、当該分野でよく知られている方法を使用して、セファデックス樹脂や濾紙のような適当な支持体に固定化する。次に、固定化された抗体を、精製するPROを含む試料と接触させた後、固定化された抗体に結合したPRO以外の試料中の物質を実質的に全て除去する適当な溶媒で支持体を洗浄する。最後に、PROを抗体から脱離させる他の適当な溶媒で支持体を洗浄する。
以下の実施例は例示するためにのみ提供されるものであって、本発明の範囲を決して限定することを意図するものではない。
本明細書で引用した全ての特許及び参考文献の全体を、出典明示によりここに取り込む。
本発明の抗-PRO抗体は様々な有用性を有している。例えば、抗-PRO抗体は、PROの診断アッセイ、例えばその特定細胞、組織、又は血清での発現の検出に用いられる。競合的結合アッセイ、直接又は間接サンドウィッチアッセイ及び不均一又は均一相で行われる免疫沈降アッセイ[Zola, Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques, CRC Press, Inc. (1987) pp. 147-158]等のこの分野で知られた種々の診断アッセイ技術が使用される。診断アッセイで用いられる抗体は、検出可能な部位で標識される。検出可能な部位は、直接又は間接に、検出可能なシグナルを発生しなければならない。例えば、検出可能な部位は、3H、14C、32P、35S又は125I等の放射性同位体、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン又はルシフェリン等の蛍光又は化学発光化合物、あるいはアルカリホスファターゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ又はセイヨウワサビペルオキシダーゼ等の酵素であってよい。抗体に検出可能な部位を抱合させるためにこの分野で知られた任意の方法が用いられ、それにはHunter等 Nature, 144:945 (1962);David等, Biochemistry, 13: 1014 (1974);Pain等, J. Immunol. Meth., 40:219 (1981) ;及びNygren, J. Histochem. and Cytochem., 30:407 (1982)に記載された方法が含まれる。
また、抗-PRO抗体は組換え細胞培養又は天然供給源からのPROのアフィニティー精製にも有用である。この方法においては、PROに対する抗体を、当該分野でよく知られている方法を使用して、セファデックス樹脂や濾紙のような適当な支持体に固定化する。次に、固定化された抗体を、精製するPROを含む試料と接触させた後、固定化された抗体に結合したPRO以外の試料中の物質を実質的に全て除去する適当な溶媒で支持体を洗浄する。最後に、PROを抗体から脱離させる他の適当な溶媒で支持体を洗浄する。
以下の実施例は例示するためにのみ提供されるものであって、本発明の範囲を決して限定することを意図するものではない。
本明細書で引用した全ての特許及び参考文献の全体を、出典明示によりここに取り込む。
実施例で言及されている全ての市販試薬は、特に示さない限りは製造者の使用説明に従い使用した。ATCC受託番号により以下の実施例及び明細書全体を通して特定されている細胞の供給源はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、マナッサス、VAである。
実施例1:新規なポリペプチド及びそれをコードするcDNAを同定するための細胞外ドメイン相同性スクリーニング
Swiss-Prot公的データベースからの約950の既知の分泌タンパク質からの細胞外ドメイン(ECD)配列(あれば、分泌シグナル配列を含む)を、ESTデータベースの検索に使用した。ESTデータベースは、公的データベース(例えば、Dayhoff、GenBank)及び企業のデータベース(例えば、LIFESEQ(商品名)、Incyte Pharmaceuticals、Palo Alto, CA)を含む。検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST-2(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて、ECDタンパク質配列のEST配列の6フレーム翻訳との比較として実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, WA)で集団化してコンセンサスDNA配列に構築した。
この細胞外ドメイン相同性スクリーニングを用いて、phrapを用いて他の同定されたEST配列に対してコンセンサスDNA配列を構築した。さらに、得られたコンセンサスDNA配列を、しばしば(常にではない)BLAST又はBLAST-2及びphrapの繰り返しサイクルを用いて伸長し、コンセンサス配列を上で議論したEST配列の供給源を用いて可能な限り伸長させた。
上記のように得られたコンセンサス配列に基づいて、次いでオリゴヌクレオチドを合成し、PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及びPROポリペプチドの全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして用いるために使用した。正方向及び逆方向PCRプライマーは一般的に20から30ヌクレオチドの範囲であり、しばしば約100−1000bp長のPCR産物を与えるために設計される。プローブ配列は、典型的に40−55bp長である。或る場合には、コンセンサス配列が約1−1.5kbpより大きいときに付加的なオリゴヌクレオチドが合成される。全長クローンについて幾つかのライブラリをスクリーニングするために、ライブラリからのDNAを、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, のように、PCRプライマー対でのPCRによりスクリーニングした。ポジティブライブラリを、次いで、プローブオリゴヌクレオチド及びプライマー対の一方を用いて対象とする遺伝子をコードするクローンの単離するのに使用した。
cDNAクローンの単離に用いたcDNAライブラリは、Invitrogen, San Diego, CAからのもの等の市販試薬を用いて標準的な方法によって作成した。cDNAは、NotI部位を含むオリゴdTでプライムし、平滑末端でSalIヘミキナーゼアダプターに結合させ、NotIで切断し、ゲル電気泳動でおよそのサイズ分類し、そして適切なクローニングベクター(pRK5B又はpRK5D等;pRK5BはSfiI部位を含まないpRK5Dの前駆体である;Holmes等, Science, 253: 1278-1280 (1991)参照)に、独特のXhoI及びNotI部位において、所定の方向でクローニングした。
実施例1:新規なポリペプチド及びそれをコードするcDNAを同定するための細胞外ドメイン相同性スクリーニング
Swiss-Prot公的データベースからの約950の既知の分泌タンパク質からの細胞外ドメイン(ECD)配列(あれば、分泌シグナル配列を含む)を、ESTデータベースの検索に使用した。ESTデータベースは、公的データベース(例えば、Dayhoff、GenBank)及び企業のデータベース(例えば、LIFESEQ(商品名)、Incyte Pharmaceuticals、Palo Alto, CA)を含む。検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST-2(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて、ECDタンパク質配列のEST配列の6フレーム翻訳との比較として実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, WA)で集団化してコンセンサスDNA配列に構築した。
この細胞外ドメイン相同性スクリーニングを用いて、phrapを用いて他の同定されたEST配列に対してコンセンサスDNA配列を構築した。さらに、得られたコンセンサスDNA配列を、しばしば(常にではない)BLAST又はBLAST-2及びphrapの繰り返しサイクルを用いて伸長し、コンセンサス配列を上で議論したEST配列の供給源を用いて可能な限り伸長させた。
上記のように得られたコンセンサス配列に基づいて、次いでオリゴヌクレオチドを合成し、PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及びPROポリペプチドの全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして用いるために使用した。正方向及び逆方向PCRプライマーは一般的に20から30ヌクレオチドの範囲であり、しばしば約100−1000bp長のPCR産物を与えるために設計される。プローブ配列は、典型的に40−55bp長である。或る場合には、コンセンサス配列が約1−1.5kbpより大きいときに付加的なオリゴヌクレオチドが合成される。全長クローンについて幾つかのライブラリをスクリーニングするために、ライブラリからのDNAを、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, のように、PCRプライマー対でのPCRによりスクリーニングした。ポジティブライブラリを、次いで、プローブオリゴヌクレオチド及びプライマー対の一方を用いて対象とする遺伝子をコードするクローンの単離するのに使用した。
cDNAクローンの単離に用いたcDNAライブラリは、Invitrogen, San Diego, CAからのもの等の市販試薬を用いて標準的な方法によって作成した。cDNAは、NotI部位を含むオリゴdTでプライムし、平滑末端でSalIヘミキナーゼアダプターに結合させ、NotIで切断し、ゲル電気泳動でおよそのサイズ分類し、そして適切なクローニングベクター(pRK5B又はpRK5D等;pRK5BはSfiI部位を含まないpRK5Dの前駆体である;Holmes等, Science, 253: 1278-1280 (1991)参照)に、独特のXhoI及びNotI部位において、所定の方向でクローニングした。
実施例2:アミラーゼスクリーニングによるcDNAクローンの単離
1.オリゴdTプライムcDNAライブラリの調製
mRNAを対象とするヒト組織からInvitrogen, San Diego, CAからの試薬及びプロトコールを用いて単離した(Fast Track 2)。このRNAを、Life Technologies, Gaithersburg, MD (Super Script Plasmid System)からの試薬及びプロトコールを用いるベクターpRK5DにおけるオリゴdTプライムしたcDNAの生成に使用した。この方法において、二本鎖cDNAは1000bpを越えるサイズ分類し、SalI/NotI結合cDNAをXhoI/NotI切断ベクターにクローニングした。pRK5Dを、sp6転写開始部位、それに続くSfiI制限酵素部位、さらにXhoI/NotIcDNAクローニング部位を持つベクターにクローニングした。
2.ランダムプライムcDNAライブラリの調製
一次cDNAクローンの5’末端を好ましく表現するために二次cDNAライブラリを作成した。Sp6RNAを(上記の)一次ライブラリから生成し、このRNAを、ベクターpSST-AMY.0におけるLife Technologies (上で参照したSuper Script Plasmid System)からの試薬及びプロトコールを用いたランダムプライムしたcDNAライブラリの生成に使用した。この方法において、二本鎖cDNAを500−1000bpにサイズ分類し、平滑末端でNotIアダプターに結合させ、SfiI部位で切断し、そしてSfiI/NotI切断ベクターにクローニングした。pSST-AMY.0は、cDNAクローニング部位の前に酵母アルコールデヒドロゲナーゼプロモータ、及びクローニング部位の後にマウスアミラーゼ配列(分泌シグナルを持たない成熟配列)に次いで酵母アルコールデヒドロゲナーゼ転写終結区を有するクローニングベクターである。即ち、アミラーゼ配列でフレームに融合するこのベクターにクローニングされたcDNAは、適当に形質移入された酵母コロニーからのアミラーゼの分泌を導くであろう。
3.形質転換及び検出
上記2パラグラフに記載したライブラリからのDNAを氷上で冷却し、それにエレクトロコンピテントDH10B細菌(Life Technoligies、20ml)を添加した。細菌及びベクターの混合物は、次いで製造者に推奨されているように電気穿孔した。次いで、SOC培地(Life Technplogies、1ml)を添加し、この混合物を37℃で30分間インキュベートした。形質転換体は、次いでアンピシリンを含む20標準150mmLBプレートに蒔き、16時間インキュベートした(37℃)。ポジティブコロニーをプレートから廃棄し、細菌ペレットから標準的な方法、例えばCsCl-勾配を用いてDNAを単離した。精製DNAは、次いで以下の酵母プロトコールにのせた。
酵母方法は3つの範疇に分けられる:(1)酵母のプラスミド/cDNA結合ベクターでの形質転換;(2)アミラーゼを分泌する酵母クローンの検出及び単離;及び(3)酵母コロニーから直接的な挿入物のPCR増幅及び配列決定及びさらなる分析のためのDNAの精製。
1.オリゴdTプライムcDNAライブラリの調製
mRNAを対象とするヒト組織からInvitrogen, San Diego, CAからの試薬及びプロトコールを用いて単離した(Fast Track 2)。このRNAを、Life Technologies, Gaithersburg, MD (Super Script Plasmid System)からの試薬及びプロトコールを用いるベクターpRK5DにおけるオリゴdTプライムしたcDNAの生成に使用した。この方法において、二本鎖cDNAは1000bpを越えるサイズ分類し、SalI/NotI結合cDNAをXhoI/NotI切断ベクターにクローニングした。pRK5Dを、sp6転写開始部位、それに続くSfiI制限酵素部位、さらにXhoI/NotIcDNAクローニング部位を持つベクターにクローニングした。
2.ランダムプライムcDNAライブラリの調製
一次cDNAクローンの5’末端を好ましく表現するために二次cDNAライブラリを作成した。Sp6RNAを(上記の)一次ライブラリから生成し、このRNAを、ベクターpSST-AMY.0におけるLife Technologies (上で参照したSuper Script Plasmid System)からの試薬及びプロトコールを用いたランダムプライムしたcDNAライブラリの生成に使用した。この方法において、二本鎖cDNAを500−1000bpにサイズ分類し、平滑末端でNotIアダプターに結合させ、SfiI部位で切断し、そしてSfiI/NotI切断ベクターにクローニングした。pSST-AMY.0は、cDNAクローニング部位の前に酵母アルコールデヒドロゲナーゼプロモータ、及びクローニング部位の後にマウスアミラーゼ配列(分泌シグナルを持たない成熟配列)に次いで酵母アルコールデヒドロゲナーゼ転写終結区を有するクローニングベクターである。即ち、アミラーゼ配列でフレームに融合するこのベクターにクローニングされたcDNAは、適当に形質移入された酵母コロニーからのアミラーゼの分泌を導くであろう。
3.形質転換及び検出
上記2パラグラフに記載したライブラリからのDNAを氷上で冷却し、それにエレクトロコンピテントDH10B細菌(Life Technoligies、20ml)を添加した。細菌及びベクターの混合物は、次いで製造者に推奨されているように電気穿孔した。次いで、SOC培地(Life Technplogies、1ml)を添加し、この混合物を37℃で30分間インキュベートした。形質転換体は、次いでアンピシリンを含む20標準150mmLBプレートに蒔き、16時間インキュベートした(37℃)。ポジティブコロニーをプレートから廃棄し、細菌ペレットから標準的な方法、例えばCsCl-勾配を用いてDNAを単離した。精製DNAは、次いで以下の酵母プロトコールにのせた。
酵母方法は3つの範疇に分けられる:(1)酵母のプラスミド/cDNA結合ベクターでの形質転換;(2)アミラーゼを分泌する酵母クローンの検出及び単離;及び(3)酵母コロニーから直接的な挿入物のPCR増幅及び配列決定及びさらなる分析のためのDNAの精製。
用いた酵母菌株はHD56-5A(ATCC-90785)であった。この株は以下の遺伝子型:MATアルファ、ura3-52、leu2-3、leu2-112、his3-11、his3-15、MAL+、SUC+、GAL+を有する。好ましくは、不完全な翻訳後経路を持つ酵母変異体を用いることができる。このような変異体は、sec71、sec72、sec62に転位不全対立遺伝子を持つが、切断されたsec71が最も好ましい。あるいは、これらの遺伝子の正常な操作を阻害するアンタゴニスト(アンチセンスヌクレオチド及び/又はリガンドを含む)、この翻訳後経路に含まれる他のタンパク質(例えば、SEC61p、SEC72p、SEC62p、SEC63p、TDJ1p又はSSA1p-4p)又はこれらのタンパク質の複合体形成も、アミラーゼ発現酵母と組み合わせて好ましく用いられる。
形質転換は、Gietz等, Nucl. Acid. Res., 20: 1425 (1992)に概略が記されたプロトコールに基づいて実施された。形質転換細胞は、次いで寒天からYEPD複合培地ブロス(100ml)に播種し、30℃で終夜成長させた。YEPDブロスは、Kaiser等, Methods in Yeast Genetics, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, NY, p. 207 (1994)に記載されているように調製した。終夜培地は、次いで新鮮なYEPDブロス(500ml)中におよそ2x106細胞/ml(約OD600=0.1)に希釈し、1x107細胞/ml(約OD600=0.4−0.5)まで再成長させた。
次いで細胞を収穫し、5,000rpmで5分間のSorval GS3 ローターのGS3ローターボトルに移し、上清を捨て、次いで無菌水に再懸濁することにより形質転換のために調製し、そして50mlのファルコン管内で、Beckman GS-6KR遠心機において3,500rpmで再度遠心分離した。上清を捨て、細胞をLiAc/TE(10ml, 10mMのトリス-HCl, 1mMのEDTA pH7.5, 100mMのLi2OOCCH3)で続けて洗浄し、LiAc/TE(2.5ml)中に再懸濁させた。
形質転換は、マイクロチューブ内で、調製した細胞(100μl)を新鮮な変性一本鎖サケ精子DNA(Lofstrand Labs, Gaitherburg, MD)及び形質転換DNA(1μg vol.<10μl)と混合することにより起こした。混合物はボルテックスにより簡単に混合し、次いで40%PEG/TE(600μl, 40%のポリエチレングリコール-4000, 10mMのトリス-HCl, 1mMのEDTA, 100mMのLi2OOCCH3, pH 7.5)を添加した。この混合物を緩く撹拌し、30℃で撹拌しながら30分間インキュベートした。次いで細胞に42℃で15分間熱衝撃を与え、反応容器をミクロチューブ内で12,000rpmで5-10秒間遠心分離し、デカント及びTE(500μl, 10mMのトリス-HCl, 1mMのEDTA pH 7.5)への再懸濁に次いで遠心分離した。次いで、細胞をTE(1ml)中に希釈し、アリコート(200μl)を150mm成長プレート(VWR)に予め調製した選択培地に拡げた。
あるいは、複数の少量反応ではなく、形質転換を1回の大規模反応で実施したが、試薬の量はしかるべくスケールアップした。
用いた選択培地は、Kaiser等, Methods in Yeast Genetics, Cold Spring Harbor press, Cold Spring Harbor, NY, p. 208-210 (1994)に記載されているように調製したウラシルを欠く合成完全デキストロース寒天(SCD-Ura)であった。形質転換体は30℃で2−3日成長させた。
アミラーゼを分泌するコロニーの検出は、選択成長培地における赤色デンプンの包含により実施した。Biely等, Anal. Biochem., 172: 176-179 (1988)に記載された方法に従って、デンプンを赤色染料(反応性 Red-120, Sigma)に結合させた。結合したデンプンをSCD-Ura寒天プレートに最終濃度0.15%(w/v)で導入し、リン酸カリウムでpH7.0に緩衝した(最終濃度50-100mM)。
ポジティブコロニーを拾って新鮮な選択培地(150mmプレート)に画線し、良好に単離され同定可能な単一コロニーを得た。アミラーゼ分泌についてポジティブな良好に単離されたコロニーは、緩衝SCD-Ura寒天への赤色団分の直接導入により検出した。ポジティブコロニーは、デンプンを分解して、ポジティブコロニーの周囲に直接目視できる暈を形成する能力により決定した。
形質転換は、Gietz等, Nucl. Acid. Res., 20: 1425 (1992)に概略が記されたプロトコールに基づいて実施された。形質転換細胞は、次いで寒天からYEPD複合培地ブロス(100ml)に播種し、30℃で終夜成長させた。YEPDブロスは、Kaiser等, Methods in Yeast Genetics, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, NY, p. 207 (1994)に記載されているように調製した。終夜培地は、次いで新鮮なYEPDブロス(500ml)中におよそ2x106細胞/ml(約OD600=0.1)に希釈し、1x107細胞/ml(約OD600=0.4−0.5)まで再成長させた。
次いで細胞を収穫し、5,000rpmで5分間のSorval GS3 ローターのGS3ローターボトルに移し、上清を捨て、次いで無菌水に再懸濁することにより形質転換のために調製し、そして50mlのファルコン管内で、Beckman GS-6KR遠心機において3,500rpmで再度遠心分離した。上清を捨て、細胞をLiAc/TE(10ml, 10mMのトリス-HCl, 1mMのEDTA pH7.5, 100mMのLi2OOCCH3)で続けて洗浄し、LiAc/TE(2.5ml)中に再懸濁させた。
形質転換は、マイクロチューブ内で、調製した細胞(100μl)を新鮮な変性一本鎖サケ精子DNA(Lofstrand Labs, Gaitherburg, MD)及び形質転換DNA(1μg vol.<10μl)と混合することにより起こした。混合物はボルテックスにより簡単に混合し、次いで40%PEG/TE(600μl, 40%のポリエチレングリコール-4000, 10mMのトリス-HCl, 1mMのEDTA, 100mMのLi2OOCCH3, pH 7.5)を添加した。この混合物を緩く撹拌し、30℃で撹拌しながら30分間インキュベートした。次いで細胞に42℃で15分間熱衝撃を与え、反応容器をミクロチューブ内で12,000rpmで5-10秒間遠心分離し、デカント及びTE(500μl, 10mMのトリス-HCl, 1mMのEDTA pH 7.5)への再懸濁に次いで遠心分離した。次いで、細胞をTE(1ml)中に希釈し、アリコート(200μl)を150mm成長プレート(VWR)に予め調製した選択培地に拡げた。
あるいは、複数の少量反応ではなく、形質転換を1回の大規模反応で実施したが、試薬の量はしかるべくスケールアップした。
用いた選択培地は、Kaiser等, Methods in Yeast Genetics, Cold Spring Harbor press, Cold Spring Harbor, NY, p. 208-210 (1994)に記載されているように調製したウラシルを欠く合成完全デキストロース寒天(SCD-Ura)であった。形質転換体は30℃で2−3日成長させた。
アミラーゼを分泌するコロニーの検出は、選択成長培地における赤色デンプンの包含により実施した。Biely等, Anal. Biochem., 172: 176-179 (1988)に記載された方法に従って、デンプンを赤色染料(反応性 Red-120, Sigma)に結合させた。結合したデンプンをSCD-Ura寒天プレートに最終濃度0.15%(w/v)で導入し、リン酸カリウムでpH7.0に緩衝した(最終濃度50-100mM)。
ポジティブコロニーを拾って新鮮な選択培地(150mmプレート)に画線し、良好に単離され同定可能な単一コロニーを得た。アミラーゼ分泌についてポジティブな良好に単離されたコロニーは、緩衝SCD-Ura寒天への赤色団分の直接導入により検出した。ポジティブコロニーは、デンプンを分解して、ポジティブコロニーの周囲に直接目視できる暈を形成する能力により決定した。
4.PCR増幅によるDNAの単離
ポジティブコロニーが単離された場合、その一部を楊枝で拾い、96ウェルプレートにおいて無菌水(30μl)に希釈した。この時点で、ポジティブコロニーは凍結して次の分析のために保存するか、即座に増幅するかのいずれかである。細胞のアリコート(5μl)を、0.5μlのKlentaq(Clontech, Palo Alto, CA); 4.0μlの10mM dNTP(Perkin Elmer-Cetus); 2.5μlのKentaqバッファー(Clontech); 0.25μlの正方向オリゴ1;0.25μlの逆方向オリゴ2;12.5μlの蒸留水を含有する25μl容量におけるPCR反応のテンプレートとして使用した。正方向オリゴヌクレオチド1の配列は:
5'- TGTAAAACGACGGCCAGTTAAATAGACCTGCAATTATTAATCT -3'
(配列番号:25)であった。
逆方向オリゴヌクレオチド2の配列は:
5'- CAGGAAACAGCTATGACCACCTGCACACCTGCAAATCCATT-3'
(配列番号:26)であった。
次いで、PCRは以下の通り実施した:
a. 変性 92℃、5分間
b.次の3サイクル: 変性 92℃、30秒間
アニール 59℃、30秒間
伸長 72℃、60秒間
c.次の3サイクル: 変性 92℃、30秒間
アニール 57℃、30秒間
伸長 72℃、60秒間
d.次の25サイクル:変性 92℃、30秒間
アニール 55℃、30秒間
伸長 72℃、60秒間
e. 保持 4℃
下線を施した領域は、各々ADHプロモーター領域及びアミラーゼ領域にアニーリングされ、挿入物が存在しない場合はベクターpSST-AMY.0からの307bp領域を増幅する。典型的には、これらのオリゴヌクレオチドの5’末端の最初の18ヌクレオチドは、配列プライマーのアニーリング部位を含んでいた。即ち、空のベクターからのPCR反応の全生成物は343bpであった。しかしながら、シグナル配列融合cDNAは、かなり長いヌクレオチド配列をもたらした。
PCRに続いて、反応のアリコート(5μl)を、上掲のSambrook等に記載されたように1%アガロースゲル中でトリス-ボレート-EDTA(TBE)緩衝系を用いたアガロースゲル電気泳動により試験した。400bpより大きな単一で強いPCR産物をもたらすクローンを、96 Qiaquick PCR 清浄化カラム(Qiagen Inc., Chatsworth, CA)での精製の後にDNA配列によりさらに分析した。
ポジティブコロニーが単離された場合、その一部を楊枝で拾い、96ウェルプレートにおいて無菌水(30μl)に希釈した。この時点で、ポジティブコロニーは凍結して次の分析のために保存するか、即座に増幅するかのいずれかである。細胞のアリコート(5μl)を、0.5μlのKlentaq(Clontech, Palo Alto, CA); 4.0μlの10mM dNTP(Perkin Elmer-Cetus); 2.5μlのKentaqバッファー(Clontech); 0.25μlの正方向オリゴ1;0.25μlの逆方向オリゴ2;12.5μlの蒸留水を含有する25μl容量におけるPCR反応のテンプレートとして使用した。正方向オリゴヌクレオチド1の配列は:
5'- TGTAAAACGACGGCCAGTTAAATAGACCTGCAATTATTAATCT -3'
(配列番号:25)であった。
逆方向オリゴヌクレオチド2の配列は:
5'- CAGGAAACAGCTATGACCACCTGCACACCTGCAAATCCATT-3'
(配列番号:26)であった。
次いで、PCRは以下の通り実施した:
a. 変性 92℃、5分間
b.次の3サイクル: 変性 92℃、30秒間
アニール 59℃、30秒間
伸長 72℃、60秒間
c.次の3サイクル: 変性 92℃、30秒間
アニール 57℃、30秒間
伸長 72℃、60秒間
d.次の25サイクル:変性 92℃、30秒間
アニール 55℃、30秒間
伸長 72℃、60秒間
e. 保持 4℃
下線を施した領域は、各々ADHプロモーター領域及びアミラーゼ領域にアニーリングされ、挿入物が存在しない場合はベクターpSST-AMY.0からの307bp領域を増幅する。典型的には、これらのオリゴヌクレオチドの5’末端の最初の18ヌクレオチドは、配列プライマーのアニーリング部位を含んでいた。即ち、空のベクターからのPCR反応の全生成物は343bpであった。しかしながら、シグナル配列融合cDNAは、かなり長いヌクレオチド配列をもたらした。
PCRに続いて、反応のアリコート(5μl)を、上掲のSambrook等に記載されたように1%アガロースゲル中でトリス-ボレート-EDTA(TBE)緩衝系を用いたアガロースゲル電気泳動により試験した。400bpより大きな単一で強いPCR産物をもたらすクローンを、96 Qiaquick PCR 清浄化カラム(Qiagen Inc., Chatsworth, CA)での精製の後にDNA配列によりさらに分析した。
実施例3:シグナルアルゴリズム分析を用いたcDNAクローンの単離
種々のポリペプチド-コード化核酸配列は、ジェネンテク,インク(South San Francisco, CA)によって開発された独自の配列発見アルゴリズムを、公的(例えば、GenBank)及び/又は私的(LIFESEQ(登録商標), Incyte Pharmaceuticals, Inc., Palo Alto, CA)データベースからのESTs並びに集団化及び組み立てられたEST断片に適用することにより同定した。シグナル配列アルゴリズムは、考慮している配列又は配列断片の5'-末端の第1の、場合によっては第2のメチオニンコドン(ATG)を取り囲むDNAヌクレオチドの文字に基づく分泌シグナルスコアを計算する。第1のATGに続くヌクレオチドは、停止コドンを持たない少なくとも35の不明瞭でないアミノ酸をコードしなければならない。第1のATGが必要なアミノ酸を有する場合、第2のものは試験しない。何れも要件を満たさない場合、候補配列にスコアをつけなかった。EST配列が真正のシグナル配列を含むか否かを決定するために、ATGコドンを取り囲むDNA及び対応するアミノ酸配列を、分泌シグナルに関連することが知られた7つのセンサー(評価パラメータ)の組を用いてスコアをつけた。このアルゴリズムの使用により、多くのポリペプチド-コード化核酸配列の同定がなされた。
種々のポリペプチド-コード化核酸配列は、ジェネンテク,インク(South San Francisco, CA)によって開発された独自の配列発見アルゴリズムを、公的(例えば、GenBank)及び/又は私的(LIFESEQ(登録商標), Incyte Pharmaceuticals, Inc., Palo Alto, CA)データベースからのESTs並びに集団化及び組み立てられたEST断片に適用することにより同定した。シグナル配列アルゴリズムは、考慮している配列又は配列断片の5'-末端の第1の、場合によっては第2のメチオニンコドン(ATG)を取り囲むDNAヌクレオチドの文字に基づく分泌シグナルスコアを計算する。第1のATGに続くヌクレオチドは、停止コドンを持たない少なくとも35の不明瞭でないアミノ酸をコードしなければならない。第1のATGが必要なアミノ酸を有する場合、第2のものは試験しない。何れも要件を満たさない場合、候補配列にスコアをつけなかった。EST配列が真正のシグナル配列を含むか否かを決定するために、ATGコドンを取り囲むDNA及び対応するアミノ酸配列を、分泌シグナルに関連することが知られた7つのセンサー(評価パラメータ)の組を用いてスコアをつけた。このアルゴリズムの使用により、多くのポリペプチド-コード化核酸配列の同定がなされた。
実施例4:ヒトPRO1800をコードするcDNAクローンの単離
上記実施例1に記載したように、phrapを用いて他のESTに対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA30934と命名する。DNA30934コンセンサス配列に基づいて、1)PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及び2)PRO1800の全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして使用するために、オリゴヌクレオチドを合成した。
PCRプライマー(正及び逆)を合成した:
正方向PCRプライマー(30934.fl) 5'-GCATAATGGATGTCACTGAGG-3'(配列番号:3)
逆方向PCRプライマー(30934.rl) 5'-AGAACAATCCTGCTGAAAGCTAG-3'(配列番号:4)
さらに、合成オリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブは、以下のヌクレオチド配列を持つDNA30934配列から作成した。
ハイブリッド形成プローブ(30934.pl)
5'-GAAACGAGGAGGCGGCTCAGTGGTGATCGTGTCTTCCATAGCAGCC-3'(配列番号:5)
cDNAライブラリの構造のRNAがヒト胎児肺組織から単離された。上記のように単離したクローンのDNA配列決定により、ここでDNA35672−2508と称される全長DNA配列(図1、配列番号:3);及びPRO1800の誘導タンパク質配列が得られた。
DNA35672−2508の完全なヌクレオチド配列を図1(配列番号:1)に示す。クローンDNA35672−2508は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置36−38に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置870−872の見かけの停止コドンで終端する(図1)。予測されるポリペプチド前駆体は278アミノ酸長である(図2)。図2に示した全長PRO1800タンパク質は約29,537ダルトンの推定分子量及び約8.97のpIを有する。図2に示された全長PRO1800配列の分析により次のものの存在が証明される:約アミノ酸1から約アミノ酸15のシグナルペプチド、約アミノ酸183から約アミノ酸186の潜在的なN-グリコシル化部位、約アミノ酸43から約アミノ酸48、約アミノ酸80から約アミノ酸85、約アミノ酸191から約アミノ酸196、約アミノ酸213から約アミノ酸218及び約アミノ酸272から約アミノ酸277の潜在的なN-ミリストイル化部位、及び約アミノ酸276から約アミノ酸278のミクロボディーC末端標的シグナルである。クローンDNA35672−2508は1998年12月15日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203538が付与された。
図2(配列番号:2)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1800アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:HE27_HUMAN、CELF36H9_1、CEF54F3_3、A69621、AP000007_227、UCPA_ECOLI、F69868、Y4lA_RHISN、DHK2_STRVN及びDHG1_BACMEとの間の有意な相同性が明らかになった。
上記実施例1に記載したように、phrapを用いて他のESTに対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA30934と命名する。DNA30934コンセンサス配列に基づいて、1)PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及び2)PRO1800の全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして使用するために、オリゴヌクレオチドを合成した。
PCRプライマー(正及び逆)を合成した:
正方向PCRプライマー(30934.fl) 5'-GCATAATGGATGTCACTGAGG-3'(配列番号:3)
逆方向PCRプライマー(30934.rl) 5'-AGAACAATCCTGCTGAAAGCTAG-3'(配列番号:4)
さらに、合成オリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブは、以下のヌクレオチド配列を持つDNA30934配列から作成した。
ハイブリッド形成プローブ(30934.pl)
5'-GAAACGAGGAGGCGGCTCAGTGGTGATCGTGTCTTCCATAGCAGCC-3'(配列番号:5)
cDNAライブラリの構造のRNAがヒト胎児肺組織から単離された。上記のように単離したクローンのDNA配列決定により、ここでDNA35672−2508と称される全長DNA配列(図1、配列番号:3);及びPRO1800の誘導タンパク質配列が得られた。
DNA35672−2508の完全なヌクレオチド配列を図1(配列番号:1)に示す。クローンDNA35672−2508は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置36−38に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置870−872の見かけの停止コドンで終端する(図1)。予測されるポリペプチド前駆体は278アミノ酸長である(図2)。図2に示した全長PRO1800タンパク質は約29,537ダルトンの推定分子量及び約8.97のpIを有する。図2に示された全長PRO1800配列の分析により次のものの存在が証明される:約アミノ酸1から約アミノ酸15のシグナルペプチド、約アミノ酸183から約アミノ酸186の潜在的なN-グリコシル化部位、約アミノ酸43から約アミノ酸48、約アミノ酸80から約アミノ酸85、約アミノ酸191から約アミノ酸196、約アミノ酸213から約アミノ酸218及び約アミノ酸272から約アミノ酸277の潜在的なN-ミリストイル化部位、及び約アミノ酸276から約アミノ酸278のミクロボディーC末端標的シグナルである。クローンDNA35672−2508は1998年12月15日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203538が付与された。
図2(配列番号:2)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1800アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:HE27_HUMAN、CELF36H9_1、CEF54F3_3、A69621、AP000007_227、UCPA_ECOLI、F69868、Y4lA_RHISN、DHK2_STRVN及びDHG1_BACMEとの間の有意な相同性が明らかになった。
実施例5:ヒトPRO539をコードするcDNAクローンの単離
実施例1に記載したように、phrapを用いて他のEST配列に対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA41882と命名する。DNA41882コンセンサス配列に基づいて、1)PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及び2)PRO539の全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして使用するために、オリゴヌクレオチドを合成した。
cDNAライブラリの構築のためのRNAがヒト胎児腎組織から単離された。上記のようにして単離したクローンのDNA配列決定により、ここでDNA47465−1561と称されるPRO539の全長DNA配列(図3、配列番号:6);及びPRO539の誘導タンパク質配列が得られた。
DNA47465−1561の完全なヌクレオチド配列を図3(配列番号:6)に示す。クローンDNA47465−1561は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置186−188に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置2676−2678の停止コドンで終端する(図3)。予測されるポリペプチド前駆体は830アミノ酸長である(図4)。図4に示される全長PRO539タンパク質は、約95,029ダルトンの推定分子量及び約8.26のpIを有する。図4(配列番号:7)に示した全長PRO539配列の分析は次のことを証明した:約アミノ酸557から約アミノ酸578及び約アミノ酸794から約アミノ酸815のロイシンジッパーパターン配列、約アミノ酸133から約アミノ酸136の潜在的なN-グリコシル化部位及び約アミノ酸231から約アミノ酸672のキネシン関連タンパク質Kif−4コイルドコイルドメインである。クローンDNA47465−1561は1999年2月9日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203661が付与されている。
図4(配列番号:7)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用したDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO539アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:AF019250_1、KIF4_MOUSE、TRHY_HUMAN、A56514、G02520、MYSP_HUMAN、AF041382_1、A45592、HS125H2_1及びHS68O2_2との間の相同性が証明された。
実施例1に記載したように、phrapを用いて他のEST配列に対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA41882と命名する。DNA41882コンセンサス配列に基づいて、1)PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及び2)PRO539の全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして使用するために、オリゴヌクレオチドを合成した。
cDNAライブラリの構築のためのRNAがヒト胎児腎組織から単離された。上記のようにして単離したクローンのDNA配列決定により、ここでDNA47465−1561と称されるPRO539の全長DNA配列(図3、配列番号:6);及びPRO539の誘導タンパク質配列が得られた。
DNA47465−1561の完全なヌクレオチド配列を図3(配列番号:6)に示す。クローンDNA47465−1561は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置186−188に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置2676−2678の停止コドンで終端する(図3)。予測されるポリペプチド前駆体は830アミノ酸長である(図4)。図4に示される全長PRO539タンパク質は、約95,029ダルトンの推定分子量及び約8.26のpIを有する。図4(配列番号:7)に示した全長PRO539配列の分析は次のことを証明した:約アミノ酸557から約アミノ酸578及び約アミノ酸794から約アミノ酸815のロイシンジッパーパターン配列、約アミノ酸133から約アミノ酸136の潜在的なN-グリコシル化部位及び約アミノ酸231から約アミノ酸672のキネシン関連タンパク質Kif−4コイルドコイルドメインである。クローンDNA47465−1561は1999年2月9日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203661が付与されている。
図4(配列番号:7)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用したDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO539アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:AF019250_1、KIF4_MOUSE、TRHY_HUMAN、A56514、G02520、MYSP_HUMAN、AF041382_1、A45592、HS125H2_1及びHS68O2_2との間の相同性が証明された。
実施例6:ヒトPRO982をコードするcDNAクローンの単離
上記の実施例3に記載されたシグナル配列アルゴリズムを用いて、ここでIncyteESTクラスター配列番号43715と命名される単一のIncyteEST配列の同定が明らかにされた。このEST配列は、公的ESTデータベース(例えば、GenBank)及び/又は企業のEST DNAデータベース(LIFESEQ(登録商標), Incyte Pharmaceuticals, Inc., Palo Alto, CA)を含む様々なESTデータベースと比較して、相同性の存在を同定した。相同性検索はコンピュータプログラムBLAST及又はBLAST2を用いて実施された(Altshul等、Methods in Enzymology 266:460-480(1996))。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。その得られたコンセンサス配列はDNA56095と命名する。
得られたDNA560095とメルクEST番号AA024389との配列相同性に鑑みて、メルクESTクローンAA024389が採取され、配列決定された。DNA57700−1408(配列番号8)と命名された配列は図5に示す。それはPRO982の全長DNA配列である。
図5示される全長クローンは、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置26−28に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置401−403の停止コドンで終端する(配列番号8)。予測されるポリペプチド前駆体は125アミノ酸長であり、約14,198ダルトンの推定分子量及び約9.01の見積もりのpIを有する。図6(配列番号:9)に示した全長PRO982配列の分析は、約アミノ酸1からアミノ酸21のシグナルペプチド、約アミノ酸50からアミノ酸59の潜在的なアナフィラトキシンドメインの存在を証明した。Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO982アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:RNTMDCV_1; A48151; WAP_RAT; S24596; A53640; MT4_HUMAN; U93486_1; SYNBILGFG_1; P_R49917及びP_R41880との間の相同性が証明された。クローンDNA57700−1408は1999年1月12日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203583が付与されている。
上記の実施例3に記載されたシグナル配列アルゴリズムを用いて、ここでIncyteESTクラスター配列番号43715と命名される単一のIncyteEST配列の同定が明らかにされた。このEST配列は、公的ESTデータベース(例えば、GenBank)及び/又は企業のEST DNAデータベース(LIFESEQ(登録商標), Incyte Pharmaceuticals, Inc., Palo Alto, CA)を含む様々なESTデータベースと比較して、相同性の存在を同定した。相同性検索はコンピュータプログラムBLAST及又はBLAST2を用いて実施された(Altshul等、Methods in Enzymology 266:460-480(1996))。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。その得られたコンセンサス配列はDNA56095と命名する。
得られたDNA560095とメルクEST番号AA024389との配列相同性に鑑みて、メルクESTクローンAA024389が採取され、配列決定された。DNA57700−1408(配列番号8)と命名された配列は図5に示す。それはPRO982の全長DNA配列である。
図5示される全長クローンは、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置26−28に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置401−403の停止コドンで終端する(配列番号8)。予測されるポリペプチド前駆体は125アミノ酸長であり、約14,198ダルトンの推定分子量及び約9.01の見積もりのpIを有する。図6(配列番号:9)に示した全長PRO982配列の分析は、約アミノ酸1からアミノ酸21のシグナルペプチド、約アミノ酸50からアミノ酸59の潜在的なアナフィラトキシンドメインの存在を証明した。Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO982アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:RNTMDCV_1; A48151; WAP_RAT; S24596; A53640; MT4_HUMAN; U93486_1; SYNBILGFG_1; P_R49917及びP_R41880との間の相同性が証明された。クローンDNA57700−1408は1999年1月12日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203583が付与されている。
実施例7:ヒトPRO1434をコードするcDNAクローンの単離
上記実施例1に記載したように、phrapを用いて他のESTに対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA54187と命名する。DNA54187コンセンサス配列に基づいて、1)PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及び2)PRO1434の全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして使用するために、オリゴヌクレオチドを合成した。
PCRプライマー(正及び逆)を合成した:
正方向PCRプライマー 5'-GAGGTGTCGCTGTGAAGCCAACGG-3'(配列番号:12)
逆方向PCRプライマー 5'-CGCTCGATTCTCCATGTGCCTTCC-3'(配列番号:13)
さらに、合成オリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブは、以下のヌクレオチド配列を持つDNA54187配列から作成した。
ハイブリッド形成プローブ
5'-GACGGAGTGTGTGGACCCTGTGTACGAGCCTGATCAGTGCTGTCC-3'(配列番号:14)
cDNAライブラリの構造のRNAがヒト網膜組織(LIB94)から単離された。上記のように単離したクローンのDNA配列決定により、ここでDNA68818−2536と称されるPRO1434全長DNA配列(図7、配列番号:10);及びPRO1434の誘導タンパク質配列が得られた。
DNA68818−2536の完全なヌクレオチド配列を図7(配列番号:10)に示す。クローンDNA68818−2536は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置581−583に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1556−1558の見かけの停止コドンで終端する(図7)。予測されるポリペプチド前駆体は325アミノ酸長である(図8)。図8に示した全長PRO1434タンパク質は約35,296ダルトンの推定分子量及び約5.37のpIを有する。図8(配列番号:11)に示された全長PRO1434配列の分析は、図8に示されるような様々な重要なタンパク質ドメインの存在を証明した。クローンDNA68818−2536は1999年2月9日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203657が付与された。
図8(配列番号:11)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1434アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:NEL_MOUSE、APMU_PIG、P_W37501、NEL_RAT、TSP1_CHICK、P_W37500、NEL2_HUMAN、MMU010792_1、D86983_1及び10MUCS_BOVINとの間の重要な相同性が明らかになった。
上記実施例1に記載したように、phrapを用いて他のESTに対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA54187と命名する。DNA54187コンセンサス配列に基づいて、1)PCRにより対象とする配列を含むcDNAライブラリを同定するため、及び2)PRO1434の全長コード化配列のクローンを単離するプローブとして使用するために、オリゴヌクレオチドを合成した。
PCRプライマー(正及び逆)を合成した:
正方向PCRプライマー 5'-GAGGTGTCGCTGTGAAGCCAACGG-3'(配列番号:12)
逆方向PCRプライマー 5'-CGCTCGATTCTCCATGTGCCTTCC-3'(配列番号:13)
さらに、合成オリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブは、以下のヌクレオチド配列を持つDNA54187配列から作成した。
ハイブリッド形成プローブ
5'-GACGGAGTGTGTGGACCCTGTGTACGAGCCTGATCAGTGCTGTCC-3'(配列番号:14)
cDNAライブラリの構造のRNAがヒト網膜組織(LIB94)から単離された。上記のように単離したクローンのDNA配列決定により、ここでDNA68818−2536と称されるPRO1434全長DNA配列(図7、配列番号:10);及びPRO1434の誘導タンパク質配列が得られた。
DNA68818−2536の完全なヌクレオチド配列を図7(配列番号:10)に示す。クローンDNA68818−2536は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置581−583に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1556−1558の見かけの停止コドンで終端する(図7)。予測されるポリペプチド前駆体は325アミノ酸長である(図8)。図8に示した全長PRO1434タンパク質は約35,296ダルトンの推定分子量及び約5.37のpIを有する。図8(配列番号:11)に示された全長PRO1434配列の分析は、図8に示されるような様々な重要なタンパク質ドメインの存在を証明した。クローンDNA68818−2536は1999年2月9日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203657が付与された。
図8(配列番号:11)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1434アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:NEL_MOUSE、APMU_PIG、P_W37501、NEL_RAT、TSP1_CHICK、P_W37500、NEL2_HUMAN、MMU010792_1、D86983_1及び10MUCS_BOVINとの間の重要な相同性が明らかになった。
実施例8:ヒトPRO1863をコードするcDNAクローンの単離
上記の実施例3に記載したシグナル配列アルゴリズムの使用により、IncyteデータベースからのIncyteESTクラスター配列番号82468と命名されるESTクラスター配列の同定が可能となった。次いでこのESTクラスター配列を、公的ESTデータベース(例えば、GenBank)及び独自に開発したEST DNAデータベース(Lifeseq(商品名)、Incyte Pharmaceuticals、Palo Alto, CA)を含む種々の発現配列タグ(EST)データベースと比較して、存在する相同性を同定した。相同体検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST2(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。そこから得られたコンセンサス配列を、ここでDNA56029と命名する。
DNA56029配列とIncyteESTクローン番号2186536に含まれるEST配列との間の観察された配列相同性に鑑みて、IncyteESTクローン番号2186536を購入し、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図9に示し、ここでDNA59847−2510と命名する。
クローンDNA59847−2510は単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置17−19に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1328−1330の停止コドンで終端する(図9)。予測されるポリペプチド前駆体は437アミノ酸長である(図10)。図10に示す全長PRO1863タンパク質は、約46,363の推定分子量及び約6.22のpIを有する。図10(配列番号:16)に示した全長PRO1863配列の分析は、以下のものの存在を明らかにした:約アミノ酸1から約アミノ酸15のシグナルペプチド、約アミノ酸243から約アミノ酸260の膜貫通ドメイン、約アミノ酸46から約アミノ酸49、約アミノ酸189から約アミノ酸192及び約アミノ酸382から約アミノ酸385の潜在的なN−グリコシル化部位、約アミノ酸51から約アミノ酸54及び約アミノ酸359から約アミノ酸362のグリコサミノグリカン付着部位、約アミノ酸54から約アミノ酸59、約アミノ酸75から約アミノ酸80、約アミノ酸141から約アミノ酸146、約アミノ酸154から約アミノ酸159、約アミノ酸168から約アミノ酸173、約アミノ酸169から約アミノ酸174、約アミノ酸198から約アミノ酸203、約アミノ酸254から約アミノ酸259、約アミノ酸261から約アミノ酸266、約アミノ酸269から約アミノ酸274、約アミノ酸284から約アミノ酸289、約アミノ酸333から約アミノ酸338、約アミノ酸347から約アミノ酸352、約アミノ酸360から約アミノ酸365、約アミノ酸361から約アミノ酸366、約アミノ酸388から約アミノ酸393、約アミノ酸408から約アミノ酸413、及び約アミノ酸419から約アミノ酸424の潜在的なN−ミリストイル化部位である。クローンDNA59847−2510は1999年1月12日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203576が付与されている。
図10(配列番号:16)に示した全長配列のWU-BLAST-2配列アラインメント分析を用いたDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1863アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:AF041083_1、P_W26579、HSA223603_1、MMU97068、RNMAGPIAN_1、CAHX_FLABR、S61882、AB007899_1、CAH1_FLALI及びP_W13386の間の相同性が証明された。
上記の実施例3に記載したシグナル配列アルゴリズムの使用により、IncyteデータベースからのIncyteESTクラスター配列番号82468と命名されるESTクラスター配列の同定が可能となった。次いでこのESTクラスター配列を、公的ESTデータベース(例えば、GenBank)及び独自に開発したEST DNAデータベース(Lifeseq(商品名)、Incyte Pharmaceuticals、Palo Alto, CA)を含む種々の発現配列タグ(EST)データベースと比較して、存在する相同性を同定した。相同体検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST2(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。そこから得られたコンセンサス配列を、ここでDNA56029と命名する。
DNA56029配列とIncyteESTクローン番号2186536に含まれるEST配列との間の観察された配列相同性に鑑みて、IncyteESTクローン番号2186536を購入し、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図9に示し、ここでDNA59847−2510と命名する。
クローンDNA59847−2510は単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置17−19に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1328−1330の停止コドンで終端する(図9)。予測されるポリペプチド前駆体は437アミノ酸長である(図10)。図10に示す全長PRO1863タンパク質は、約46,363の推定分子量及び約6.22のpIを有する。図10(配列番号:16)に示した全長PRO1863配列の分析は、以下のものの存在を明らかにした:約アミノ酸1から約アミノ酸15のシグナルペプチド、約アミノ酸243から約アミノ酸260の膜貫通ドメイン、約アミノ酸46から約アミノ酸49、約アミノ酸189から約アミノ酸192及び約アミノ酸382から約アミノ酸385の潜在的なN−グリコシル化部位、約アミノ酸51から約アミノ酸54及び約アミノ酸359から約アミノ酸362のグリコサミノグリカン付着部位、約アミノ酸54から約アミノ酸59、約アミノ酸75から約アミノ酸80、約アミノ酸141から約アミノ酸146、約アミノ酸154から約アミノ酸159、約アミノ酸168から約アミノ酸173、約アミノ酸169から約アミノ酸174、約アミノ酸198から約アミノ酸203、約アミノ酸254から約アミノ酸259、約アミノ酸261から約アミノ酸266、約アミノ酸269から約アミノ酸274、約アミノ酸284から約アミノ酸289、約アミノ酸333から約アミノ酸338、約アミノ酸347から約アミノ酸352、約アミノ酸360から約アミノ酸365、約アミノ酸361から約アミノ酸366、約アミノ酸388から約アミノ酸393、約アミノ酸408から約アミノ酸413、及び約アミノ酸419から約アミノ酸424の潜在的なN−ミリストイル化部位である。クローンDNA59847−2510は1999年1月12日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203576が付与されている。
図10(配列番号:16)に示した全長配列のWU-BLAST-2配列アラインメント分析を用いたDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1863アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:AF041083_1、P_W26579、HSA223603_1、MMU97068、RNMAGPIAN_1、CAHX_FLABR、S61882、AB007899_1、CAH1_FLALI及びP_W13386の間の相同性が証明された。
実施例9:ヒトPRO1917をコードするcDNAクローンの単離
上記の実施例3に記載されたシグナル配列アルゴリズムを用いて、LIFESEQ(登録商標)のESTクラスター配列の同定が明らかにされ、ESTクラスター番号85496と命名された。ついで、このESTクラスター配列は、前記したESTデータベースと比較して、相同性の存在を同定した。相同性検索はコンピュータプログラムBLAST及又はBLAST2を用いて実施された(Altshul等、Methods in Enzymology 266:460-480(1996))。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。その得られたコンセンサス配列はDNA56415と命名する。
得られたれたDNA56415とEST番号3255033に含まれるEST配列との配列相同性に鑑みて、卵巣腫瘍ライブラリーから誘導されるESTクローンを購入し、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図11に示し、ここでDNA76400−2528と命名する。
図11に示される全長クローンは、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置6−9に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1467−1469の停止コドンで終端する(図11、配列番号17)。予測されるポリペプチド前駆体(図12、配列番号:18)は487アミノ酸長である。PRO1917は、約55,051ダルトンの推定分子量及び約8.14の見積もりのpIを有する。追記する特徴としては:約アミノ酸1−30にシグナルペプチド;約アミノ酸242−245及び481−484に潜在的なNグリコシル化部位;約アミノ酸95−97、182−184、及び427−429にプロテインキナーゼCリン酸化部位;約アミノ酸107−112、113−118、117−122、118−123、及び128−133にN−ミリストイル化部位;及び約アミノ酸484−487に小胞体標的配列を含む。
図12(配列番号:18)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1917のアミノ酸配列とDayhoff配列AF012714_1との間の有意な相同性が証明された。また有意な相同性がPRO1917アミノ酸配列と増殖から肥大段階への遷移に関すると報告されている(国際特許出願公開番号WO9801468-A1)Dayhoffデータベースで「P_W52286」と命名される軟骨細胞の配列との間で証明された。また相同性はPRO1917アミノ酸配列と次のさらなるDayhoff配列:P_W52286、GGU59420_1、P_R25597、PPA3_YEAST、PPA1_SCHPO、PPA2_SCHPO、A46783_1、DMC165H7_1、及びAST8_DROMEとの間に証明された。
クローンDNA76400−2528は1999年1月12日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203573が付与されている。
上記の実施例3に記載されたシグナル配列アルゴリズムを用いて、LIFESEQ(登録商標)のESTクラスター配列の同定が明らかにされ、ESTクラスター番号85496と命名された。ついで、このESTクラスター配列は、前記したESTデータベースと比較して、相同性の存在を同定した。相同性検索はコンピュータプログラムBLAST及又はBLAST2を用いて実施された(Altshul等、Methods in Enzymology 266:460-480(1996))。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。その得られたコンセンサス配列はDNA56415と命名する。
得られたれたDNA56415とEST番号3255033に含まれるEST配列との配列相同性に鑑みて、卵巣腫瘍ライブラリーから誘導されるESTクローンを購入し、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図11に示し、ここでDNA76400−2528と命名する。
図11に示される全長クローンは、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置6−9に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1467−1469の停止コドンで終端する(図11、配列番号17)。予測されるポリペプチド前駆体(図12、配列番号:18)は487アミノ酸長である。PRO1917は、約55,051ダルトンの推定分子量及び約8.14の見積もりのpIを有する。追記する特徴としては:約アミノ酸1−30にシグナルペプチド;約アミノ酸242−245及び481−484に潜在的なNグリコシル化部位;約アミノ酸95−97、182−184、及び427−429にプロテインキナーゼCリン酸化部位;約アミノ酸107−112、113−118、117−122、118−123、及び128−133にN−ミリストイル化部位;及び約アミノ酸484−487に小胞体標的配列を含む。
図12(配列番号:18)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1917のアミノ酸配列とDayhoff配列AF012714_1との間の有意な相同性が証明された。また有意な相同性がPRO1917アミノ酸配列と増殖から肥大段階への遷移に関すると報告されている(国際特許出願公開番号WO9801468-A1)Dayhoffデータベースで「P_W52286」と命名される軟骨細胞の配列との間で証明された。また相同性はPRO1917アミノ酸配列と次のさらなるDayhoff配列:P_W52286、GGU59420_1、P_R25597、PPA3_YEAST、PPA1_SCHPO、PPA2_SCHPO、A46783_1、DMC165H7_1、及びAST8_DROMEとの間に証明された。
クローンDNA76400−2528は1999年1月12日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203573が付与されている。
実施例10:ヒトPRO1868をコードするcDNAクローンの単離
上記実施例1に記載したように、phrapを用いて他のEST配列に対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA49803と命名する。DNA49803コンセンサス配列とIncyteESTクローン番号2994689に含まれるEST配列との間で観察された相同性に基づいて、IncyteESTクローン番号2994689が購入され、その挿入物を得て配列決定した。その挿入物の配列が図13に示され、ここでDNA77624−2515と命名された。
DNA77624−2515の完全なヌクレオチド配列を図13(配列番号:19)に示す。クローンDNA77624−2515は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置51−53に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置981−983の停止コドンで終端する(図13)。予測されるポリペプチド前駆体は310アミノ酸長である(図14)。図14に示される全長PRO1868タンパク質がは、約35,020の計算された分子量及び約7.90のpIを有する。図14(配列番号:20)に示した全長PRO539配列の分析は次のことを証明した:約アミノ酸1から約アミノ酸30のシグナルペプチド、約アミノ酸243から約アミノ酸263の膜貫通ドメイン、約アミノ酸104から約アミノ酸107及び約アミノ酸192から約アミノ酸195のN−グリコシル化部位、約アミノ酸107から約アミノ酸110のcAMP−及びcGMP−依存性プロテインキナーゼリン酸化部位、約アミノ酸106から約アミノ酸109、約アミノ酸296から約アミノ酸299のカゼインキナーゼIIリン酸化部位、約アミノ酸69から約アミノ酸77のチロシンキナーゼリン酸化部位及び約アミノ酸26から約アミノ酸31、約アミノ酸215から約アミノ酸220、約アミノ酸226から約アミノ酸231、約アミノ酸243から約アミノ酸248約アミノ酸244から約アミノ酸249及び約アミノ酸262kら約アミノ酸267の潜在的なN−ミリストイル化部位である。クローンDNA77624−2515は1998年12月22日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203553が付与された。
図14(配列番号:20)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用したDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1868アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:HGS_RC75、P_W61379、A33_HUMAN、P_W14146、P_W14158、AMAL_DROME、P_R77437、I38346、NCM2_HUMAN及びPTPD_HUMANとの間の相同性が証明された。
上記実施例1に記載したように、phrapを用いて他のEST配列に対してコンセンサスDNA配列を組み立てた。このコンセンサス配列を、ここでDNA49803と命名する。DNA49803コンセンサス配列とIncyteESTクローン番号2994689に含まれるEST配列との間で観察された相同性に基づいて、IncyteESTクローン番号2994689が購入され、その挿入物を得て配列決定した。その挿入物の配列が図13に示され、ここでDNA77624−2515と命名された。
DNA77624−2515の完全なヌクレオチド配列を図13(配列番号:19)に示す。クローンDNA77624−2515は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置51−53に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置981−983の停止コドンで終端する(図13)。予測されるポリペプチド前駆体は310アミノ酸長である(図14)。図14に示される全長PRO1868タンパク質がは、約35,020の計算された分子量及び約7.90のpIを有する。図14(配列番号:20)に示した全長PRO539配列の分析は次のことを証明した:約アミノ酸1から約アミノ酸30のシグナルペプチド、約アミノ酸243から約アミノ酸263の膜貫通ドメイン、約アミノ酸104から約アミノ酸107及び約アミノ酸192から約アミノ酸195のN−グリコシル化部位、約アミノ酸107から約アミノ酸110のcAMP−及びcGMP−依存性プロテインキナーゼリン酸化部位、約アミノ酸106から約アミノ酸109、約アミノ酸296から約アミノ酸299のカゼインキナーゼIIリン酸化部位、約アミノ酸69から約アミノ酸77のチロシンキナーゼリン酸化部位及び約アミノ酸26から約アミノ酸31、約アミノ酸215から約アミノ酸220、約アミノ酸226から約アミノ酸231、約アミノ酸243から約アミノ酸248約アミノ酸244から約アミノ酸249及び約アミノ酸262kら約アミノ酸267の潜在的なN−ミリストイル化部位である。クローンDNA77624−2515は1998年12月22日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203553が付与された。
図14(配列番号:20)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用したDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1868アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:HGS_RC75、P_W61379、A33_HUMAN、P_W14146、P_W14158、AMAL_DROME、P_R77437、I38346、NCM2_HUMAN及びPTPD_HUMANとの間の相同性が証明された。
実施例11:ヒトPRO3434をコードするcDNAクローンの単離
上記の実施例3に記載されたシグナル配列アルゴリズムを用いて、IncyteデータベースのESTクラスター配列の同定が可能になった。このESTクラスター配列を、公的ESTデータベース(例えば、GenBank)及び企業のEST DNAデータベース(Lifeseq(登録商標), Incyte Pharmaceuticals, Palo Alto, CA)を含む様々なESTデータベースと比較して、相同性の存在を特定した。相同性検索はコンピュータプログラムBLAST及又はBLAST2を用いて実施された(Altshul等、Methods in Enzymology 266:460-480(1996))。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物を、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列中に組み込んだ。その得られたコンセンサス配列はここでDNA56009と命名する。
DNA56009とIncyteESTクローン番号3327089に含まれるEST配列との配列相同性に鑑みて、IncyteESTクローン番号3327089を購入し、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図15に示し、ここでDNA77631−2537と命名する。
クローンDNA77631−2537は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置46−48に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置3133−3135の停止コドンで終端する(図15)。予測されるポリペプチド前駆体は1029アミノ酸長である(図16)。図16に示される全長PRO3434タンパク質は、約114,213ダルトンの推定分子量及び約6.42のpIを有する。図16(配列番号22)に示される全長PRO3434配列の分析により図16に示されるような非常に重要なポリペプチドドメインの存在が証明された。クローンDNA77631−2537は1999年2月9日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203651が付与されている。
図16(配列番号:22)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO3434のアミノ酸配列と以下のDayhoff配列:VATX_YEAST、P_R51171、POLS_IBDVP、IBDVORF_2、JC5043、IBDVPIV_1、VE7_HPV11、GEN14220、MUTS_THETH及びCOAC_CHICKとの間の相同性が証明された。
上記の実施例3に記載されたシグナル配列アルゴリズムを用いて、IncyteデータベースのESTクラスター配列の同定が可能になった。このESTクラスター配列を、公的ESTデータベース(例えば、GenBank)及び企業のEST DNAデータベース(Lifeseq(登録商標), Incyte Pharmaceuticals, Palo Alto, CA)を含む様々なESTデータベースと比較して、相同性の存在を特定した。相同性検索はコンピュータプログラムBLAST及又はBLAST2を用いて実施された(Altshul等、Methods in Enzymology 266:460-480(1996))。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物を、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列中に組み込んだ。その得られたコンセンサス配列はここでDNA56009と命名する。
DNA56009とIncyteESTクローン番号3327089に含まれるEST配列との配列相同性に鑑みて、IncyteESTクローン番号3327089を購入し、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図15に示し、ここでDNA77631−2537と命名する。
クローンDNA77631−2537は、単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置46−48に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置3133−3135の停止コドンで終端する(図15)。予測されるポリペプチド前駆体は1029アミノ酸長である(図16)。図16に示される全長PRO3434タンパク質は、約114,213ダルトンの推定分子量及び約6.42のpIを有する。図16(配列番号22)に示される全長PRO3434配列の分析により図16に示されるような非常に重要なポリペプチドドメインの存在が証明された。クローンDNA77631−2537は1999年2月9日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203651が付与されている。
図16(配列番号:22)に示した全長配列のWU−BLAST2配列アラインメント分析法を使用しての、Dayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO3434のアミノ酸配列と以下のDayhoff配列:VATX_YEAST、P_R51171、POLS_IBDVP、IBDVORF_2、JC5043、IBDVPIV_1、VE7_HPV11、GEN14220、MUTS_THETH及びCOAC_CHICKとの間の相同性が証明された。
実施例12:ヒトPRO1927をコードするcDNAクローンの単離
上記の実施例3に記載したシグナル配列アルゴリズムの使用により、LIFESEQ(登録商標)データベースからのESTクラスター配列の同定が可能となり、ESTクラスター番号1913と命名された。次いでこのESTクラスター配列を、さらなる企業のEST DNAデータベース(Genentech, South San Francisco, CA)を追加して含む上記の種々の発現配列タグ(EST)データベースと比較して、存在する相同性を同定した。相同体検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST2(Altshul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。そこから得られたコンセンサス配列を、ここでDNA73896と命名する。
DNA73896配列とEST番号3326981H1に含まれるEST配列との間の配列相同性に鑑みて、大動脈組織から単離されるRNAからなるライブラリから採取されるESTクローン3326981H1が購入され、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図17に示し、ここでDNA82307−2531と命名する。
図17に示した全長クローンは単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置51−53に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1695−1697の停止コドンで終端する(図17;配列番号:23)。予測されるポリペプチド前駆体(図18、配列番号:24)は548アミノ酸長である。PRO1927は約63,198の推定分子量及び約8.10の見積もられたpIを有する。追記する特徴としては:約アミノ酸1−23にシグナルペプチド;約アミノ酸6−25に推定の膜貫通ドメイン;約アミノ酸5−8、87−90、103−106、及び465−469、の潜在的なN−グリコシル化部位;約アミノ酸6−11、136−141、370−375、及び509−514にN−ミリストイル化部位を含む。
図18(配列番号:24)に示した全長配列のWU-BLAST-2配列アラインメント分析を用いたDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1927のアミノ酸配列とDayhoff配列AB000628_1との間の重要な配列相同性が明らかになった。またPRO1927アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:HGS_A251、HGS_A197、CELC50H11_2、CPXM_BACSU、VF03_VACCC、VF03_VACCV、DYHA_CHLRE、C69084及びA64315との間の相同性も明らかにされた。
クローンDNA82307−2531は1998年12月15日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203537が付与されている。
上記の実施例3に記載したシグナル配列アルゴリズムの使用により、LIFESEQ(登録商標)データベースからのESTクラスター配列の同定が可能となり、ESTクラスター番号1913と命名された。次いでこのESTクラスター配列を、さらなる企業のEST DNAデータベース(Genentech, South San Francisco, CA)を追加して含む上記の種々の発現配列タグ(EST)データベースと比較して、存在する相同性を同定した。相同体検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST2(Altshul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, Washington)で集団化してコンセンサスDNA配列を構築した。そこから得られたコンセンサス配列を、ここでDNA73896と命名する。
DNA73896配列とEST番号3326981H1に含まれるEST配列との間の配列相同性に鑑みて、大動脈組織から単離されるRNAからなるライブラリから採取されるESTクローン3326981H1が購入され、cDNA挿入物を得て配列決定した。このcDNA挿入物の配列を図17に示し、ここでDNA82307−2531と命名する。
図17に示した全長クローンは単一のオープンリーディングフレームを含み、ヌクレオチド位置51−53に見かけの翻訳開始部位を持ち、そしてヌクレオチド位置1695−1697の停止コドンで終端する(図17;配列番号:23)。予測されるポリペプチド前駆体(図18、配列番号:24)は548アミノ酸長である。PRO1927は約63,198の推定分子量及び約8.10の見積もられたpIを有する。追記する特徴としては:約アミノ酸1−23にシグナルペプチド;約アミノ酸6−25に推定の膜貫通ドメイン;約アミノ酸5−8、87−90、103−106、及び465−469、の潜在的なN−グリコシル化部位;約アミノ酸6−11、136−141、370−375、及び509−514にN−ミリストイル化部位を含む。
図18(配列番号:24)に示した全長配列のWU-BLAST-2配列アラインメント分析を用いたDayhoffデータベース(バージョン35.45 SwissProt 35)の分析により、PRO1927のアミノ酸配列とDayhoff配列AB000628_1との間の重要な配列相同性が明らかになった。またPRO1927アミノ酸配列と以下のDayhoff配列:HGS_A251、HGS_A197、CELC50H11_2、CPXM_BACSU、VF03_VACCC、VF03_VACCV、DYHA_CHLRE、C69084及びA64315との間の相同性も明らかにされた。
クローンDNA82307−2531は1998年12月15日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号203537が付与されている。
実施例13:混合リンパ球反応(MLR)における阻害活性アッセイ(アッセイ67)
この実施例は、本発明の一又は複数のポリペプチドが刺激されたTリンパ球の増殖阻害剤として活性であることを示す。リンパ球の増殖を阻害する化合物は、免疫反応の抑制が好ましい治療において有用である。
このアッセイの基本的プロトコルは、Immunology, unit3.12;J E Coligan, A M Kruisbeek, D H Marglies, E M Shevach, W Strober編, 国立衛生研究所, John Wiley & Sons, Incから出版のCurrent Protocolsに記載されている。
より詳細には、このアッセイの一変形例では、末梢血液単核細胞(PBMC)を哺乳類個体、例えばヒトのボランティアからロイコフェレーシスにより単離する(一人のドナーには刺激物PBMCを供給し、他のドナーにはレスポンダーPBMCを供給する)。所望されるならば、単離後に、細胞をウシ胎児血清及びDMSO中で凍結する。凍結細胞をアッセイ用培地(37℃、5%CO2)で一晩解凍し、ついで洗浄し、3x106細胞/mlのアッセイ用培地(RPMI;10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1%グルタミン、1%HEPES、1%非必須アミノ酸、1%ピルバート)に再懸濁させる。刺激物PBMCは細胞を光にさらす(約3000ラド)ことにより調製される。
このアッセイは混合物:
100:1の1%又は0.1%に希釈された試験料試料、
50:1の光にさらされた刺激物細胞、及び
50:1のレスポンダーPBMC細胞、
を三重ウェルに蒔くことにより調製される。100マイクロタイターの細胞培養培地又は100マイクロタイターのCD4-IgGをコントロールとして使用する。ついで、ウェルを37℃、5%CO2で4日間インキュベートする。5日目、各ウェルにトリチウム化チミジン(1.0mC/ウェル;Amersham)を適用する。6時間後、細胞を3回洗浄し、ついで標識の取込を評価する。
このアッセイの他の変形例では、PBMCをBalb/cマウス及びC57B6マウスの脾臓から単離する。細胞を、アッセイ用培地(RPMI;10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1%グルタミン、1%HEPES、1%非必須アミノ酸、1%ピルバート)において新たに回収された脾臓から顕微鏡検査用に細かく切断し、リンホライト(Lympholyte)M(Organon Teknika)上にこれらの細胞をオーバーレイすることによりPMBCを単離し、2000rpmで20分間遠心分離し、集め、アッセイ用培地における単核細胞層を洗浄し、アッセイ用培地に1x107細胞/mlになるように細胞を再懸濁させる。ついで、アッセイは上記のように行われる。
コントロール以下への減少は全て、阻害用化合物についてのポジティブな結果であると考えられ、80%以下の減少が好ましい。しかしながら、コントロールより少ない値は全て、試験用タンパク質について阻害効果を示す。
以下の試験ポリペプチドがこのアッセイでポジティブであった:PRO1917及びPRO1868。
この実施例は、本発明の一又は複数のポリペプチドが刺激されたTリンパ球の増殖阻害剤として活性であることを示す。リンパ球の増殖を阻害する化合物は、免疫反応の抑制が好ましい治療において有用である。
このアッセイの基本的プロトコルは、Immunology, unit3.12;J E Coligan, A M Kruisbeek, D H Marglies, E M Shevach, W Strober編, 国立衛生研究所, John Wiley & Sons, Incから出版のCurrent Protocolsに記載されている。
より詳細には、このアッセイの一変形例では、末梢血液単核細胞(PBMC)を哺乳類個体、例えばヒトのボランティアからロイコフェレーシスにより単離する(一人のドナーには刺激物PBMCを供給し、他のドナーにはレスポンダーPBMCを供給する)。所望されるならば、単離後に、細胞をウシ胎児血清及びDMSO中で凍結する。凍結細胞をアッセイ用培地(37℃、5%CO2)で一晩解凍し、ついで洗浄し、3x106細胞/mlのアッセイ用培地(RPMI;10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1%グルタミン、1%HEPES、1%非必須アミノ酸、1%ピルバート)に再懸濁させる。刺激物PBMCは細胞を光にさらす(約3000ラド)ことにより調製される。
このアッセイは混合物:
100:1の1%又は0.1%に希釈された試験料試料、
50:1の光にさらされた刺激物細胞、及び
50:1のレスポンダーPBMC細胞、
を三重ウェルに蒔くことにより調製される。100マイクロタイターの細胞培養培地又は100マイクロタイターのCD4-IgGをコントロールとして使用する。ついで、ウェルを37℃、5%CO2で4日間インキュベートする。5日目、各ウェルにトリチウム化チミジン(1.0mC/ウェル;Amersham)を適用する。6時間後、細胞を3回洗浄し、ついで標識の取込を評価する。
このアッセイの他の変形例では、PBMCをBalb/cマウス及びC57B6マウスの脾臓から単離する。細胞を、アッセイ用培地(RPMI;10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1%グルタミン、1%HEPES、1%非必須アミノ酸、1%ピルバート)において新たに回収された脾臓から顕微鏡検査用に細かく切断し、リンホライト(Lympholyte)M(Organon Teknika)上にこれらの細胞をオーバーレイすることによりPMBCを単離し、2000rpmで20分間遠心分離し、集め、アッセイ用培地における単核細胞層を洗浄し、アッセイ用培地に1x107細胞/mlになるように細胞を再懸濁させる。ついで、アッセイは上記のように行われる。
コントロール以下への減少は全て、阻害用化合物についてのポジティブな結果であると考えられ、80%以下の減少が好ましい。しかしながら、コントロールより少ない値は全て、試験用タンパク質について阻害効果を示す。
以下の試験ポリペプチドがこのアッセイでポジティブであった:PRO1917及びPRO1868。
実施例14:皮膚血管透過性アッセイ(アッセイ64)
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが哺乳動物の注入部位での単核細胞、好酸球及びPMN浸潤を誘発することにより免疫反応を促進及び炎症反応を誘発することが示される。免疫反応を促進する化合物は免疫反応の促進を必要とする治療に利用可能である。この皮膚血管透過性アッセイは次のように実施される。体重が350グラム又はそれ以上の毛の無いモルモットがケタミン(75−80mg/Kg)及び5mg/Kgキシラジン(xylazine)筋肉注射(IM)で麻酔される。精製された本発明のポリペプチドのサンプル又は条件培地試験サンプルが、注入部位あたり100μlを試験動物の背中に皮内注入される。動物あたり約10−30、好ましくは約16−24箇所の部位に注入が可能である。エバンスブルー色素(1%に生理的食塩水で緩衝)の1μlが心臓内に注入される。ついで注入部位における斑点が注入後1時間と6時間で測定(直径mm)される。動物は注入後6時間で屠殺される。それぞれの皮膚注入部位は生体組織検査され、ホルマリンで固定される。ついで皮膚は組織病理学検査のために準備される。それぞれ部位は皮膚への炎症細胞浸潤を検査される。可視的な炎症細胞の炎症を有する部位は陽性として記録される。炎症細胞は好中球、好酸球、単球、リンパ球であり得る。少なくとも注入部位での最小血管周囲の浸潤は陽性として記録され、注入部位で浸潤のなかった場合には陰性として記録される。
このアッセイで次のポリペプチドは陽性と検定された:PRO1434
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが哺乳動物の注入部位での単核細胞、好酸球及びPMN浸潤を誘発することにより免疫反応を促進及び炎症反応を誘発することが示される。免疫反応を促進する化合物は免疫反応の促進を必要とする治療に利用可能である。この皮膚血管透過性アッセイは次のように実施される。体重が350グラム又はそれ以上の毛の無いモルモットがケタミン(75−80mg/Kg)及び5mg/Kgキシラジン(xylazine)筋肉注射(IM)で麻酔される。精製された本発明のポリペプチドのサンプル又は条件培地試験サンプルが、注入部位あたり100μlを試験動物の背中に皮内注入される。動物あたり約10−30、好ましくは約16−24箇所の部位に注入が可能である。エバンスブルー色素(1%に生理的食塩水で緩衝)の1μlが心臓内に注入される。ついで注入部位における斑点が注入後1時間と6時間で測定(直径mm)される。動物は注入後6時間で屠殺される。それぞれの皮膚注入部位は生体組織検査され、ホルマリンで固定される。ついで皮膚は組織病理学検査のために準備される。それぞれ部位は皮膚への炎症細胞浸潤を検査される。可視的な炎症細胞の炎症を有する部位は陽性として記録される。炎症細胞は好中球、好酸球、単球、リンパ球であり得る。少なくとも注入部位での最小血管周囲の浸潤は陽性として記録され、注入部位で浸潤のなかった場合には陰性として記録される。
このアッセイで次のポリペプチドは陽性と検定された:PRO1434
実施例15:ラット小嚢支持細胞の増殖(アッセイ54)
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが聴覚毛細胞前駆体である内耳支持細胞の有糸分裂促進剤として作用し、したがって哺乳動物における聴覚毛細胞の再生誘発と軟調の治療に利用できることを示す。アッセイは次のように実施される。ラットUEC−4小嚢上皮細胞が33℃、200μlの血清添加培地で密度3000細胞/ウェルで96ウェルプレートに等分される。細胞は一晩培養され、ついで37℃で無血清培地に移される。ついで様々な希釈率のPROポリペプチド(又はコントロールには不含有)が培地に加えられ、ついで細胞は24時間インキュベートされる。24時間のインキュベーションの後、3H−チミジン(1μCi/ウェル)が加えられ、ついでさらに24時間培養される。次に培地は組み込まれなかった放射能標識を取り除くために洗浄され、細胞を取り出し、1ウェルあたりのCpmが決定される。コントロール培地と比較してPROポリペプチドで処置した培地で少なくとも30%又はそれ以上のCpmであった場合にはアッセイで陽性と判断される。
このアッセイで次のポリペプチドは陽性と検定された:PRO982
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが聴覚毛細胞前駆体である内耳支持細胞の有糸分裂促進剤として作用し、したがって哺乳動物における聴覚毛細胞の再生誘発と軟調の治療に利用できることを示す。アッセイは次のように実施される。ラットUEC−4小嚢上皮細胞が33℃、200μlの血清添加培地で密度3000細胞/ウェルで96ウェルプレートに等分される。細胞は一晩培養され、ついで37℃で無血清培地に移される。ついで様々な希釈率のPROポリペプチド(又はコントロールには不含有)が培地に加えられ、ついで細胞は24時間インキュベートされる。24時間のインキュベーションの後、3H−チミジン(1μCi/ウェル)が加えられ、ついでさらに24時間培養される。次に培地は組み込まれなかった放射能標識を取り除くために洗浄され、細胞を取り出し、1ウェルあたりのCpmが決定される。コントロール培地と比較してPROポリペプチドで処置した培地で少なくとも30%又はそれ以上のCpmであった場合にはアッセイで陽性と判断される。
このアッセイで次のポリペプチドは陽性と検定された:PRO982
実施例16:遺伝子増幅
この実施例は、PRO1800-、PRO539-、PRO3434-及びPRO1927-コード化遺伝子が或る種のヒト肺、結腸及び/又は乳癌及び/又は細胞系のゲノムで増幅されることを示す。増幅は遺伝子産物の過剰発現を伴い、ポリペプチドが結腸、肺、乳及び他の癌等の或る種の癌における治療的処置及びその癌の存在の診断決定に対して有用な標的であることを示している。治療薬は、PRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927ポリペプチドのアンタゴニストの形態を取り得、例えばPRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927ポリペプチドに対するマウス−ヒトキメラ、ヒト化又はヒト抗体である。
スクリーニングの出発物質は種々の癌から単離したゲノムDNAであった。DNAは、正確に、例えば蛍光的に定量した。ネガティブ対照として、DNAを10の正常健常個体の細胞からDNAを単離し、それをプールして健常個体における遺伝子コピーのアッセイ対照として使用した(図示せず)。5’ヌクレアーゼアッセイ(例えばTaqManTM)及び実時間定量的PCR(例えば、ABI Prizm 7700 Sequence Detection SystemTM)(Perkin Elmer, Applied Biosystems Division, Foster City, CA))を、或る種の癌で潜在的に増幅される遺伝子の発見に使用した。結果を、PRO1800、PRO539、PRO3434又はPRO1927をコードするDNAがスクリーニングした原発性肺又は結腸癌又は癌細胞系又は乳癌細胞系で過剰提示されるか否かの決定に用いた。原発性肺癌は、表6に示したタイプ及び段階の腫瘍を持つ個体から得た。表6に列挙した原発性腫瘍及びこの実施例を通して参照される原発性腫瘍及び細胞系の標記に使用した略語の説明は以下にまとめる。
この実施例は、PRO1800-、PRO539-、PRO3434-及びPRO1927-コード化遺伝子が或る種のヒト肺、結腸及び/又は乳癌及び/又は細胞系のゲノムで増幅されることを示す。増幅は遺伝子産物の過剰発現を伴い、ポリペプチドが結腸、肺、乳及び他の癌等の或る種の癌における治療的処置及びその癌の存在の診断決定に対して有用な標的であることを示している。治療薬は、PRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927ポリペプチドのアンタゴニストの形態を取り得、例えばPRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927ポリペプチドに対するマウス−ヒトキメラ、ヒト化又はヒト抗体である。
スクリーニングの出発物質は種々の癌から単離したゲノムDNAであった。DNAは、正確に、例えば蛍光的に定量した。ネガティブ対照として、DNAを10の正常健常個体の細胞からDNAを単離し、それをプールして健常個体における遺伝子コピーのアッセイ対照として使用した(図示せず)。5’ヌクレアーゼアッセイ(例えばTaqManTM)及び実時間定量的PCR(例えば、ABI Prizm 7700 Sequence Detection SystemTM)(Perkin Elmer, Applied Biosystems Division, Foster City, CA))を、或る種の癌で潜在的に増幅される遺伝子の発見に使用した。結果を、PRO1800、PRO539、PRO3434又はPRO1927をコードするDNAがスクリーニングした原発性肺又は結腸癌又は癌細胞系又は乳癌細胞系で過剰提示されるか否かの決定に用いた。原発性肺癌は、表6に示したタイプ及び段階の腫瘍を持つ個体から得た。表6に列挙した原発性腫瘍及びこの実施例を通して参照される原発性腫瘍及び細胞系の標記に使用した略語の説明は以下にまとめる。
TaqManTMの結果はデルタ(Δ)Ct単位で報告した。1単位は1PCRサイクル又は正常に対して約2倍の増幅に相当し、2単位は4倍、3単位は8倍の増幅等々に相当する。定量化はプライマー及びPRO1800-,PRO539-,PRO3434-,又はPRO1927-コード化遺伝子から誘導したTaqManTM蛍光プローブを用いて得た。最も独特の核酸配列を含むと思われ、少なくともスプライシングされたイントロンを持たないと思われるPRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927の領域、例えば3-非翻訳領域はプライマー及びプローブの誘導に適している。PRO1800、PRO539、PRO3434又はPRO1927遺伝子増幅分析に使用されるプライマー及びプローブ(正、逆及びプローブ)の配列は次の通りであった:
PRO1800(DNA35672-2508)
正 5'-ACTCGGGATTCCTGCTGTT-3' (配列番号:27)
プローブ 5'-AGGCCTTTACCCAAGGCCACAAC-3' (配列番号:28)
逆 5'-GGCCTGTCCTGTGTTCTCA-3' (配列番号:29)
PRO539(DNA47465-1561)
正 5'-TCCCACCACTTACTTCCATGAA-3' (配列番号:30)
プローブ 5'-CTGTGGTACCCAATTGCCGCCTTGT-3' (配列番号:31)
逆 5'-ATTGTCCTGAGATTCGAGCAAGA-3' (配列番号:32)
PRO3434(DNA77631-2537)
正 5'-GTCCAGCAAGCCCTCATT-3' (配列番号:33)
プローブ 5'-CTTCTGGGCCACAGCCCTGC-3' (配列番号:34)
逆 5'-CAGTTCAGGTCGTTTCATTCA-3' (配列番号:35)
PRO1927(DNA82307-2531)
正 5'-CCAGTCAGGCCGTTTTAGA-3' (配列番号:36)
プローブ 5'-CGGGCGCCCAAGTAAAAGCTC-3' (配列番号:37)
逆 5'-CATAAAGTAGTATATGCATTCCAGTGTT-3' (配列番号:38)
5’ヌクレアーゼアッセイ反応は蛍光PCRベースの技術であり、実時間での増幅監視のためのTaqDNAポリメラーゼ酵素の5’エキソヌクレアーゼ活性を使用する。PCR反応に典型的な単位複製配列の生成に2つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用する。第3のオリゴヌクレオチド、又はプローブは、2つのPCRプライマーの間に位置するヌクレオチド配列を検出するために設計された。プローブはTaqDNAポリメラーゼ酵素により非伸展性であり、レポーター蛍光染料及び消光剤蛍光染料で標識される。2つの染料がプローブ上に接近して位置する場合、レポーター染料からのレーザー誘導発光は消光染料によって消光される。増幅反応の間、プローブはTaq DNAポリメラーゼ酵素によりテンプレート依存的方式で切断される。得られたプローブ断片は溶液中に解離し、放出されたレポーター染料からのシグナルは第2のフルオロホアからの消光効果を受けない。レポーター染料の一分子が、新たに合成された各分子について放出され、非消光レポーター染料の検出がデータの定量的解釈の基礎を提供する。
5’ヌクレアーゼ法は、ABI Prism 7700TM Sequence Detectionなどの実時間定量的PCR装置で実施される。システムは温度サイクル器、レーザー、電荷結合素子(CCD)カメラ及びコンピュータからなる。システムは温度サイクル器上で96ウェルでの試料を増幅させる。増幅中に、レーザー誘導蛍光シグナルは、96ウェル全てについて、実時間で、光ファイバーケーブルを通して集められ、CCDで検出される。システムは装置の実行及びデータの分析のためのソフトウェアを含む。
5’ヌクレアーゼアッセイデータは、最初はCt又は閾サイクルとして表される。これは、レポーターシグナルが蛍光のバックグラウンドレベルを越えて蓄積されるサイクルとして定義される。正常なヒトDNA結果を癌DNA結果と比較する場合に、△Ct値を核酸試料中の特定の標的配列の出発コピー相対数の定量的尺度として使用した。
表6は、本発明のPRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927化合物のスクリーニングに用いた種々の原発腫瘍の段階、T段階及びN段階を記載する。
PRO1800(DNA35672-2508)
正 5'-ACTCGGGATTCCTGCTGTT-3' (配列番号:27)
プローブ 5'-AGGCCTTTACCCAAGGCCACAAC-3' (配列番号:28)
逆 5'-GGCCTGTCCTGTGTTCTCA-3' (配列番号:29)
PRO539(DNA47465-1561)
正 5'-TCCCACCACTTACTTCCATGAA-3' (配列番号:30)
プローブ 5'-CTGTGGTACCCAATTGCCGCCTTGT-3' (配列番号:31)
逆 5'-ATTGTCCTGAGATTCGAGCAAGA-3' (配列番号:32)
PRO3434(DNA77631-2537)
正 5'-GTCCAGCAAGCCCTCATT-3' (配列番号:33)
プローブ 5'-CTTCTGGGCCACAGCCCTGC-3' (配列番号:34)
逆 5'-CAGTTCAGGTCGTTTCATTCA-3' (配列番号:35)
PRO1927(DNA82307-2531)
正 5'-CCAGTCAGGCCGTTTTAGA-3' (配列番号:36)
プローブ 5'-CGGGCGCCCAAGTAAAAGCTC-3' (配列番号:37)
逆 5'-CATAAAGTAGTATATGCATTCCAGTGTT-3' (配列番号:38)
5’ヌクレアーゼアッセイ反応は蛍光PCRベースの技術であり、実時間での増幅監視のためのTaqDNAポリメラーゼ酵素の5’エキソヌクレアーゼ活性を使用する。PCR反応に典型的な単位複製配列の生成に2つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用する。第3のオリゴヌクレオチド、又はプローブは、2つのPCRプライマーの間に位置するヌクレオチド配列を検出するために設計された。プローブはTaqDNAポリメラーゼ酵素により非伸展性であり、レポーター蛍光染料及び消光剤蛍光染料で標識される。2つの染料がプローブ上に接近して位置する場合、レポーター染料からのレーザー誘導発光は消光染料によって消光される。増幅反応の間、プローブはTaq DNAポリメラーゼ酵素によりテンプレート依存的方式で切断される。得られたプローブ断片は溶液中に解離し、放出されたレポーター染料からのシグナルは第2のフルオロホアからの消光効果を受けない。レポーター染料の一分子が、新たに合成された各分子について放出され、非消光レポーター染料の検出がデータの定量的解釈の基礎を提供する。
5’ヌクレアーゼ法は、ABI Prism 7700TM Sequence Detectionなどの実時間定量的PCR装置で実施される。システムは温度サイクル器、レーザー、電荷結合素子(CCD)カメラ及びコンピュータからなる。システムは温度サイクル器上で96ウェルでの試料を増幅させる。増幅中に、レーザー誘導蛍光シグナルは、96ウェル全てについて、実時間で、光ファイバーケーブルを通して集められ、CCDで検出される。システムは装置の実行及びデータの分析のためのソフトウェアを含む。
5’ヌクレアーゼアッセイデータは、最初はCt又は閾サイクルとして表される。これは、レポーターシグナルが蛍光のバックグラウンドレベルを越えて蓄積されるサイクルとして定義される。正常なヒトDNA結果を癌DNA結果と比較する場合に、△Ct値を核酸試料中の特定の標的配列の出発コピー相対数の定量的尺度として使用した。
表6は、本発明のPRO1800,PRO539,PRO3434又はPRO1927化合物のスクリーニングに用いた種々の原発腫瘍の段階、T段階及びN段階を記載する。
DNA調製:
DNAは培養した細胞系、原発腫瘍、正常ヒト血液から調製した。単離は、全てQuiagenからの、精製キット、バッファーセット及びプロテアーゼを用い、製造者の指示と下記に従って実施した。
細胞培養溶解:
細胞を洗浄し、チップ当たり7.5x108の濃度でトリプシン処理し、4℃で5分間1000rpmで遠心分離してペレット化し、次いで1/2容量のPBS再遠心で再び洗浄した。ペレットの3回目の洗浄を行い、懸濁細胞を回収して2xPBSで洗浄した。次いで細胞を10mLのPBSに懸濁させた。バッファーC1を4℃で平衡化させた。Quiagenプロテアーゼ#19155を6.25mlの冷ddH2Oで最終濃度20mg/mlまで希釈して4℃で平衡化させた。10mLのG2バッファーを、QuiagenRNAseAストック(100mg/ml)を200μg/mlの最終濃度まで希釈して調製した。
バッファーC1(10ml、4℃)及びddH2O(40ml、4℃)を、次いで10mlの細胞懸濁物に添加し、反転させて混合し、氷上で10分間インキュベートした。細胞核をBeckmanスイングバケットロータで4℃において2500rpmで15分間遠心分離することによりペレット化した。上清を捨て、核をボルテックスしながら2mlのバッファーC1(4℃)及び6mlのddH2Oに懸濁し、2回目の4℃、2500rpmの15分間遠心分離を行った。次いで核を残りのバッファー中にチップ当たり200μlを用いて再懸濁した。緩くボルテックスしながらG2バッファー(10ml)を懸濁した核に添加した。バッファー添加が完了したところで、強いボルテックスを30秒間行った。Quiagenプロテアーゼ(200μl、上記のように調製)を添加し、50℃で60分間インキュベートした。インキュベーション及び遠心分離を、溶解物が透明になるまで繰り返した(例えば、さらに30-60分間インキュベートし、4℃で10分間3000xgでペレット化する)。
DNAは培養した細胞系、原発腫瘍、正常ヒト血液から調製した。単離は、全てQuiagenからの、精製キット、バッファーセット及びプロテアーゼを用い、製造者の指示と下記に従って実施した。
細胞培養溶解:
細胞を洗浄し、チップ当たり7.5x108の濃度でトリプシン処理し、4℃で5分間1000rpmで遠心分離してペレット化し、次いで1/2容量のPBS再遠心で再び洗浄した。ペレットの3回目の洗浄を行い、懸濁細胞を回収して2xPBSで洗浄した。次いで細胞を10mLのPBSに懸濁させた。バッファーC1を4℃で平衡化させた。Quiagenプロテアーゼ#19155を6.25mlの冷ddH2Oで最終濃度20mg/mlまで希釈して4℃で平衡化させた。10mLのG2バッファーを、QuiagenRNAseAストック(100mg/ml)を200μg/mlの最終濃度まで希釈して調製した。
バッファーC1(10ml、4℃)及びddH2O(40ml、4℃)を、次いで10mlの細胞懸濁物に添加し、反転させて混合し、氷上で10分間インキュベートした。細胞核をBeckmanスイングバケットロータで4℃において2500rpmで15分間遠心分離することによりペレット化した。上清を捨て、核をボルテックスしながら2mlのバッファーC1(4℃)及び6mlのddH2Oに懸濁し、2回目の4℃、2500rpmの15分間遠心分離を行った。次いで核を残りのバッファー中にチップ当たり200μlを用いて再懸濁した。緩くボルテックスしながらG2バッファー(10ml)を懸濁した核に添加した。バッファー添加が完了したところで、強いボルテックスを30秒間行った。Quiagenプロテアーゼ(200μl、上記のように調製)を添加し、50℃で60分間インキュベートした。インキュベーション及び遠心分離を、溶解物が透明になるまで繰り返した(例えば、さらに30-60分間インキュベートし、4℃で10分間3000xgでペレット化する)。
固体ヒト腫瘍試料の調製及び溶解:
腫瘍試料を秤量し50mlのコニカル管に配して氷上に保持した。加工は調製当たり250mg未満の組織に制限した(1チップ/調製)。プロテアーゼ溶液を6.25mlの冷ddH2O中に最終濃度20mg/mlまで希釈することにより新たに調製して4℃で貯蔵した。DNAseAを最終濃度200mg/mlまで希釈することによりG2バッファー(20ml)を調製した(100mg/mlのストックから)。エアロゾルの吸入を避けるために層流TCフード内でポリトロンの大きなチップを用いて、腫瘍組織を19mlのG2バッファー中で60秒間均一化し、室温に保持した。試料間で、各々2LのddH2Oで2x30秒間、次いでG2バッファー(50ml)でスピンさせることによりポリトロンを清浄にした。組織がジェネレータチップ上になお存在する場合は、装置を分解して清浄化した。
Quiagenプロテアーゼ(上記のように調製、1.0ml)を添加し、次いでボルテックスして50℃で3時間インキュベートした。インキュベーション及び遠心分離を、溶解物が透明になるまで繰り返した(例えば、さらに30-60分間インキュベートし、4℃で10分間3000xgでペレット化する)。
ヒト血液の調製及び溶解:
健常なボランティアから標準的な病原菌プロトコールを用いて血液を採りだし、チップ当たり10mlの試料にクエン酸化した。Quiagenプロテアーゼを6.25mlの冷ddH2O中に最終濃度20mg/mlまで希釈することにより新たに調製して4℃で貯蔵した。RNAseAを100mg/mlのストックから最終濃度200μg/mlまで希釈することによりG2バッファーを調製した。血液(10ml)を50mlのコニカル管に配し、10mlのC1バッファー及び30mlのddH2O(ともに4℃で平衡化したもの)を添加し、成分を反転させて混合して氷上に10分間保持した。Beckmanスイングバケットローターで、4℃において2500rpmで15分間核をペレット化し、上清を捨てた。ボルテックスしながら、核を2mlのC1バッファー(4℃)及び6mlのddH2O(4℃)中に懸濁させた。ボルテックスはペレットが白くなるまで繰り返した。次いで核を残りのバッファー中に200μlチップを用いて懸濁させた。G2バッファー(10ml)を懸濁核に緩くボルテックスしながら添加し、次いで30秒間強くボルテックスした。Quiagenプロテアーゼを添加(200μl)し、50℃で60分間インキュベートした。インキュベーション及び遠心分離を、溶解物が透明になるまで繰り返した(例えば、さらに30-60分間インキュベートし、4℃で10分間3000xgでペレット化する)。
腫瘍試料を秤量し50mlのコニカル管に配して氷上に保持した。加工は調製当たり250mg未満の組織に制限した(1チップ/調製)。プロテアーゼ溶液を6.25mlの冷ddH2O中に最終濃度20mg/mlまで希釈することにより新たに調製して4℃で貯蔵した。DNAseAを最終濃度200mg/mlまで希釈することによりG2バッファー(20ml)を調製した(100mg/mlのストックから)。エアロゾルの吸入を避けるために層流TCフード内でポリトロンの大きなチップを用いて、腫瘍組織を19mlのG2バッファー中で60秒間均一化し、室温に保持した。試料間で、各々2LのddH2Oで2x30秒間、次いでG2バッファー(50ml)でスピンさせることによりポリトロンを清浄にした。組織がジェネレータチップ上になお存在する場合は、装置を分解して清浄化した。
Quiagenプロテアーゼ(上記のように調製、1.0ml)を添加し、次いでボルテックスして50℃で3時間インキュベートした。インキュベーション及び遠心分離を、溶解物が透明になるまで繰り返した(例えば、さらに30-60分間インキュベートし、4℃で10分間3000xgでペレット化する)。
ヒト血液の調製及び溶解:
健常なボランティアから標準的な病原菌プロトコールを用いて血液を採りだし、チップ当たり10mlの試料にクエン酸化した。Quiagenプロテアーゼを6.25mlの冷ddH2O中に最終濃度20mg/mlまで希釈することにより新たに調製して4℃で貯蔵した。RNAseAを100mg/mlのストックから最終濃度200μg/mlまで希釈することによりG2バッファーを調製した。血液(10ml)を50mlのコニカル管に配し、10mlのC1バッファー及び30mlのddH2O(ともに4℃で平衡化したもの)を添加し、成分を反転させて混合して氷上に10分間保持した。Beckmanスイングバケットローターで、4℃において2500rpmで15分間核をペレット化し、上清を捨てた。ボルテックスしながら、核を2mlのC1バッファー(4℃)及び6mlのddH2O(4℃)中に懸濁させた。ボルテックスはペレットが白くなるまで繰り返した。次いで核を残りのバッファー中に200μlチップを用いて懸濁させた。G2バッファー(10ml)を懸濁核に緩くボルテックスしながら添加し、次いで30秒間強くボルテックスした。Quiagenプロテアーゼを添加(200μl)し、50℃で60分間インキュベートした。インキュベーション及び遠心分離を、溶解物が透明になるまで繰り返した(例えば、さらに30-60分間インキュベートし、4℃で10分間3000xgでペレット化する)。
透明化溶解物の精製:
(1)ゲノムDNAの単離:
ゲノムDNAを10mlのQBTバッファーで平衡化した(最大チップ調製当たり1試料)。QF溶離バッファーを50℃で平衡化した。試料を30秒間ボルテックスし、次いで平衡化チップに負荷して重力により排液した。チップを2x15mlのQCバッファーで洗浄した。DNAを、30mlのシラン化したオートクレーブ30mlCortex管に15mlのQFバッファー(50℃)で溶離した。イソプロパノール(10.5ml)を各試料に添加し、管をパラフィンで被覆し、DNAが沈殿するまで繰り返し反転させて混合した。試料を、SS-34ロータで4℃において15,000rpmで10分間遠心分離してペレット化した。ペレット位置をマークして上清を捨て、10mlの70%エタノール(4℃)を添加した。試料を、SS-34ロータで4℃において10,000rpmで10分間遠心分離して再度ペレット化した。ペレット位置をマークして上清を捨てた。次いで管を乾燥棚に横にして置き、37℃で10分間乾燥させたが、試料の過剰乾燥には注意した。
乾燥後、ペレットを1.0mlのTE(pH8.5)に溶解し、50℃に1−2時間置いた。試料を4℃に終夜保持して溶解を続けた。次いでDNA溶液を、ツベルクリンシリンジ上に26ゲージの針を具備する1.5ml管に移した。DNAを剪断するために移し替えを5x繰り返した。次いで試料を50℃に1−2時間置いた。
(1)ゲノムDNAの単離:
ゲノムDNAを10mlのQBTバッファーで平衡化した(最大チップ調製当たり1試料)。QF溶離バッファーを50℃で平衡化した。試料を30秒間ボルテックスし、次いで平衡化チップに負荷して重力により排液した。チップを2x15mlのQCバッファーで洗浄した。DNAを、30mlのシラン化したオートクレーブ30mlCortex管に15mlのQFバッファー(50℃)で溶離した。イソプロパノール(10.5ml)を各試料に添加し、管をパラフィンで被覆し、DNAが沈殿するまで繰り返し反転させて混合した。試料を、SS-34ロータで4℃において15,000rpmで10分間遠心分離してペレット化した。ペレット位置をマークして上清を捨て、10mlの70%エタノール(4℃)を添加した。試料を、SS-34ロータで4℃において10,000rpmで10分間遠心分離して再度ペレット化した。ペレット位置をマークして上清を捨てた。次いで管を乾燥棚に横にして置き、37℃で10分間乾燥させたが、試料の過剰乾燥には注意した。
乾燥後、ペレットを1.0mlのTE(pH8.5)に溶解し、50℃に1−2時間置いた。試料を4℃に終夜保持して溶解を続けた。次いでDNA溶液を、ツベルクリンシリンジ上に26ゲージの針を具備する1.5ml管に移した。DNAを剪断するために移し替えを5x繰り返した。次いで試料を50℃に1−2時間置いた。
(2)遺伝子増幅アッセイのためのゲノムDNAの定量及び準備:
各管のDNAレベルを1:20希釈(5μlDNA+95μlddH2O)での標準的なA260、A280分光分析により、Beckman DU640分光光度計で0.1ml石英キュベットを用いて定量した。A260/A280比率は1.8-1.9の範囲であった。次いで各DNA試料をTE(pH8.5)中に約200ng/mlまでさらに希釈した。最初の材料が高濃度(約700ng/μl)である場合、再懸濁するまで材料を50℃に数時間置いた。
次いで、希釈した材料(20-600ng/ml)に対して、製造者の指示を以下のように改変して蛍光DNA定量化を実施した。これは、Hoeffer DyNA Quant 200蛍光計を約15分間暖めて実施した。Hoechst染料作業溶液(#H33258、10μl、使用の12時間以内に調製)を100mlの1xTNEバッファーに希釈した。2mlキュベットを蛍光計溶液で満たし、機械に配し、機械をゼロ調節した。pGEM3Zf(+)(2μl、ロット#360851026)を2mlの蛍光計溶液に添加して200単位で校正した。次いで、さらに2μlのpGEM3Zf(+)DNAを試験し、400+/-10単位で読みを確認した。次いで各試料を少なくとも3回読んだ。3試料が互いに10%以内にあることが見出されたとき、それらの平均をとり、この値を定量化値として用いた。
次いで、蛍光測定で決定した濃度を、各試料をddH2O中に10ng/μlまで希釈するのに用いた。これは、1回のTaqManプレートアッセイについて全てのテンプレート試料について同時に行い、500-1000アッセイを実施するのに十分な材料で行った。試料は、TaqmanTMプライマー及び正常なヒトDNAを持つ単一のプレートのB-アクチン及びGAPDHプローブ及びテンプレートなしの対照を用いて3通り試験した。試験DNAから減算した正常ヒトDNAのCT値は+/-1Ctである場合、希釈した試料を用いた。希釈した、ロット定性化ゲノムDNAを、1.0mlアリコートで−80℃に保存した。続いて遺伝子増幅アッセイに使用するアリコートを4℃で保存した。各1mlのアリコートで、8-9プレート又は64回の試験に十分である。
遺伝子増幅アッセイ:
本発明のPRO1800,PRO539,PRO3434及びPRO1927化合物を以下の原発腫瘍でスクリーニングし、得られた1.0以上であるΔCt値を表7にまとめる。
各管のDNAレベルを1:20希釈(5μlDNA+95μlddH2O)での標準的なA260、A280分光分析により、Beckman DU640分光光度計で0.1ml石英キュベットを用いて定量した。A260/A280比率は1.8-1.9の範囲であった。次いで各DNA試料をTE(pH8.5)中に約200ng/mlまでさらに希釈した。最初の材料が高濃度(約700ng/μl)である場合、再懸濁するまで材料を50℃に数時間置いた。
次いで、希釈した材料(20-600ng/ml)に対して、製造者の指示を以下のように改変して蛍光DNA定量化を実施した。これは、Hoeffer DyNA Quant 200蛍光計を約15分間暖めて実施した。Hoechst染料作業溶液(#H33258、10μl、使用の12時間以内に調製)を100mlの1xTNEバッファーに希釈した。2mlキュベットを蛍光計溶液で満たし、機械に配し、機械をゼロ調節した。pGEM3Zf(+)(2μl、ロット#360851026)を2mlの蛍光計溶液に添加して200単位で校正した。次いで、さらに2μlのpGEM3Zf(+)DNAを試験し、400+/-10単位で読みを確認した。次いで各試料を少なくとも3回読んだ。3試料が互いに10%以内にあることが見出されたとき、それらの平均をとり、この値を定量化値として用いた。
次いで、蛍光測定で決定した濃度を、各試料をddH2O中に10ng/μlまで希釈するのに用いた。これは、1回のTaqManプレートアッセイについて全てのテンプレート試料について同時に行い、500-1000アッセイを実施するのに十分な材料で行った。試料は、TaqmanTMプライマー及び正常なヒトDNAを持つ単一のプレートのB-アクチン及びGAPDHプローブ及びテンプレートなしの対照を用いて3通り試験した。試験DNAから減算した正常ヒトDNAのCT値は+/-1Ctである場合、希釈した試料を用いた。希釈した、ロット定性化ゲノムDNAを、1.0mlアリコートで−80℃に保存した。続いて遺伝子増幅アッセイに使用するアリコートを4℃で保存した。各1mlのアリコートで、8-9プレート又は64回の試験に十分である。
遺伝子増幅アッセイ:
本発明のPRO1800,PRO539,PRO3434及びPRO1927化合物を以下の原発腫瘍でスクリーニングし、得られた1.0以上であるΔCt値を表7にまとめる。
実施例17:膵臓β-細胞前駆体増殖の誘発(アッセイ117)
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが多数の膵臓β-細胞前駆細胞の増加を誘発する働きをし、したがって、糖尿病を含む哺乳動物における様々なインシュリン不完全段階の治療に利用できることを示す。アッセイは次のように実施される。アッセイはマウス胎児膵臓細胞の初代培養を使用し、初期測定はβ-細胞前駆体又は成熟したβ-細胞のどちらかに相当するマーカーの発現の変化である。マーカー発現はリアルタイム定量的PCR(RTQ−PCR)で測定され;ここで評価されるマーカーはPdx1と呼ばれる転写因子である。
膵臓はE14胚(CD1マウス)から取り出される。ついで膵臓は37度で40から60分、F12/DMEM中でコラゲナーゼ/ディスパーゼで消化される(コラゲナーゼ/ディスパーゼ、1.37mg/ml、Boehringer Mannheim、#1097113)。ついで消化は同容量の5%BSAで中和され、細胞は一度RPMI1640で洗浄される。1日目、細胞は12ウェル組織培養プレートに蒔かれる(PBSで20μ/mlのラミニンで前もってコートされる、Boehringer Mannheim、#124317)。1−2胚の膵臓由来の細胞が1ウェル当たり分配される。この初代培養の培地は14F/1640である。2日目、培地が取り除かれ、付着した細胞はRPMI/1640で洗浄される。試験されるタンパク質に加えて、2mlの最小培地が加えられる。4日目、培地は取り除かれ、細胞からRNAが準備され、リアルタイム定量的RT−PCRによってマーカー発現が分析される。未処理のコントロールに比べ、関連したβ-細胞マーカーの発現を増加させている場合には、タンパク質はアッセイにおいて活性であると考えられる。
14F/1640はRPMI1640(Gibco)に次のものを加えたものである:
グループA 1:1000
グループB 1:1000
組み換えヒトインシュリン 10μg/ml
アプロチニン(50μg/ml)1:2000(Boehringer manhein #981532)
牛下垂体エキス(BPE)60μg/ml
ゲンタマイシン 100ng/ml
グループA:(10mlPBS中)
トランスフェリン、100mg(シグマT2252)
上皮成長因子、100μg(BRL100004)
トリヨードチロニン、5x10−6Mの10μl(シグマT5516)
エタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマE0135)
ホスホエタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマP0503)
セレニウム、10−1Mの4μl(Aesar#12574)
グループC:(10mlの100%エタノール中)
ヒドロコルチゾン、5x10−3Mの2μl(シグマ#H0135)
プロゲステロン、1x10−3Mの100μl(シグマ#P6149)
フォルスコリン、20mMの500μl(Calbiochem#344270)
最小培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)、アプロチニン(50μg/ml)及びBPE(15μg/ml)を加える。
定義した培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)及びアプロチニン(50μg/ml)を加える。
次のポリペプチドはこのアッセイで活性であった:PRO1868
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが多数の膵臓β-細胞前駆細胞の増加を誘発する働きをし、したがって、糖尿病を含む哺乳動物における様々なインシュリン不完全段階の治療に利用できることを示す。アッセイは次のように実施される。アッセイはマウス胎児膵臓細胞の初代培養を使用し、初期測定はβ-細胞前駆体又は成熟したβ-細胞のどちらかに相当するマーカーの発現の変化である。マーカー発現はリアルタイム定量的PCR(RTQ−PCR)で測定され;ここで評価されるマーカーはPdx1と呼ばれる転写因子である。
膵臓はE14胚(CD1マウス)から取り出される。ついで膵臓は37度で40から60分、F12/DMEM中でコラゲナーゼ/ディスパーゼで消化される(コラゲナーゼ/ディスパーゼ、1.37mg/ml、Boehringer Mannheim、#1097113)。ついで消化は同容量の5%BSAで中和され、細胞は一度RPMI1640で洗浄される。1日目、細胞は12ウェル組織培養プレートに蒔かれる(PBSで20μ/mlのラミニンで前もってコートされる、Boehringer Mannheim、#124317)。1−2胚の膵臓由来の細胞が1ウェル当たり分配される。この初代培養の培地は14F/1640である。2日目、培地が取り除かれ、付着した細胞はRPMI/1640で洗浄される。試験されるタンパク質に加えて、2mlの最小培地が加えられる。4日目、培地は取り除かれ、細胞からRNAが準備され、リアルタイム定量的RT−PCRによってマーカー発現が分析される。未処理のコントロールに比べ、関連したβ-細胞マーカーの発現を増加させている場合には、タンパク質はアッセイにおいて活性であると考えられる。
14F/1640はRPMI1640(Gibco)に次のものを加えたものである:
グループA 1:1000
グループB 1:1000
組み換えヒトインシュリン 10μg/ml
アプロチニン(50μg/ml)1:2000(Boehringer manhein #981532)
牛下垂体エキス(BPE)60μg/ml
ゲンタマイシン 100ng/ml
グループA:(10mlPBS中)
トランスフェリン、100mg(シグマT2252)
上皮成長因子、100μg(BRL100004)
トリヨードチロニン、5x10−6Mの10μl(シグマT5516)
エタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマE0135)
ホスホエタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマP0503)
セレニウム、10−1Mの4μl(Aesar#12574)
グループC:(10mlの100%エタノール中)
ヒドロコルチゾン、5x10−3Mの2μl(シグマ#H0135)
プロゲステロン、1x10−3Mの100μl(シグマ#P6149)
フォルスコリン、20mMの500μl(Calbiochem#344270)
最小培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)、アプロチニン(50μg/ml)及びBPE(15μg/ml)を加える。
定義した培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)及びアプロチニン(50μg/ml)を加える。
次のポリペプチドはこのアッセイで活性であった:PRO1868
実施例18:膵臓β-細胞前駆体分化の誘発(アッセイ89)
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが成熟した膵臓β-細胞から膵臓β-細胞前駆細胞への分化を誘発する働きをし、したがって、糖尿病を含む哺乳動物における様々なインシュリン不完全段階の治療に利用できることを示す。アッセイは次のように実施される。アッセイはマウス胎児膵臓細胞の初代培養を使用し、初期測定はβ-細胞前駆体又は成熟したβ-細胞のどちらかに相当するマーカーの発現の変化である。マーカー発現はリアルタイム定量的PCR(RTQ−PCR)で測定され;ここで評価されるマーカーはインシュリンである。
膵臓はE14胚(CD1マウス)から取り出される。ついで膵臓は37度で40から60分、F12/DMEM中でのコラゲナーゼ/ディスパーゼで消化される(コラゲナーゼ/ディスパーゼ、1.37mg/ml、Boehringer Mannheim、#1097113)。ついで消化は同容量の5%BSAで中和され、細胞は一度RPMI1640で洗浄される。1日目、細胞は12ウェル組織培養プレートに蒔かれる(PBS中で20μ/mlのラミニンで被覆される、Boehringer Mannheim、#124317)。1−2胚の膵臓由来の細胞はウェル当たり分配される。この初代培養の培地は14F/1640である。2日目、培体は取り除かれ、付着した細胞はRPMI/1640で洗浄される。試験されるタンパク質に加えて、2mlの最小培地が加えられる。4日目、培地は取り除かれ、細胞からRNAが準備され、リアルタイム定量的RT−PCRによってマーカー発現が分析される。未処置コントロールに比べ、関連したβ-細胞マーカーの発現を増させる場合には、タンパク質はアッセイにおいて活性であると考えられる。
14F/1640はRPMI1640(Gibco)に次のものを加えたものである:
グループA 1:1000
グループB 1:1000
組み換えヒトインシュリン 10μg/ml
アプロチニン(50μg/ml)1:2000(Boehringer manhein #981532)
牛下垂体エキス(BPE)60μg/ml
ゲンタマイシン 100ng/ml
グループA:(10mlPBS中)
トランスフェリン、100mg(シグマT2252)
上皮成長因子、100μg(BRL100004)
トリヨードチロニン、5x10−6Mの10μl(シグマT5516)
エタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマE0135)
ホスホエタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマP0503)
セレニウム、10−1Mの4μl(Aesar#12574)
グループC:(10mlの100%エタノール中)
ヒドロコルチゾン、5x10−3Mの2μl(シグマ#H0135)
プロゲステロン、1x10−3Mの100μl(シグマ#P6149)
フォルスコリン、20mMの500μl(Calbiochem#344270)
最小培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)、アプロチニン(50μg/ml)及びBPE(15μg/ml)を加える。
定義した培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)及びアプロチニン(50μg/ml)を加える。
次のポリペプチドはこのアッセイで活性であった:PRO1863
このアッセイは本発明のあるポリペプチドが成熟した膵臓β-細胞から膵臓β-細胞前駆細胞への分化を誘発する働きをし、したがって、糖尿病を含む哺乳動物における様々なインシュリン不完全段階の治療に利用できることを示す。アッセイは次のように実施される。アッセイはマウス胎児膵臓細胞の初代培養を使用し、初期測定はβ-細胞前駆体又は成熟したβ-細胞のどちらかに相当するマーカーの発現の変化である。マーカー発現はリアルタイム定量的PCR(RTQ−PCR)で測定され;ここで評価されるマーカーはインシュリンである。
膵臓はE14胚(CD1マウス)から取り出される。ついで膵臓は37度で40から60分、F12/DMEM中でのコラゲナーゼ/ディスパーゼで消化される(コラゲナーゼ/ディスパーゼ、1.37mg/ml、Boehringer Mannheim、#1097113)。ついで消化は同容量の5%BSAで中和され、細胞は一度RPMI1640で洗浄される。1日目、細胞は12ウェル組織培養プレートに蒔かれる(PBS中で20μ/mlのラミニンで被覆される、Boehringer Mannheim、#124317)。1−2胚の膵臓由来の細胞はウェル当たり分配される。この初代培養の培地は14F/1640である。2日目、培体は取り除かれ、付着した細胞はRPMI/1640で洗浄される。試験されるタンパク質に加えて、2mlの最小培地が加えられる。4日目、培地は取り除かれ、細胞からRNAが準備され、リアルタイム定量的RT−PCRによってマーカー発現が分析される。未処置コントロールに比べ、関連したβ-細胞マーカーの発現を増させる場合には、タンパク質はアッセイにおいて活性であると考えられる。
14F/1640はRPMI1640(Gibco)に次のものを加えたものである:
グループA 1:1000
グループB 1:1000
組み換えヒトインシュリン 10μg/ml
アプロチニン(50μg/ml)1:2000(Boehringer manhein #981532)
牛下垂体エキス(BPE)60μg/ml
ゲンタマイシン 100ng/ml
グループA:(10mlPBS中)
トランスフェリン、100mg(シグマT2252)
上皮成長因子、100μg(BRL100004)
トリヨードチロニン、5x10−6Mの10μl(シグマT5516)
エタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマE0135)
ホスホエタノールアミン、10−1Mの100μl(シグマP0503)
セレニウム、10−1Mの4μl(Aesar#12574)
グループC:(10mlの100%エタノール中)
ヒドロコルチゾン、5x10−3Mの2μl(シグマ#H0135)
プロゲステロン、1x10−3Mの100μl(シグマ#P6149)
フォルスコリン、20mMの500μl(Calbiochem#344270)
最小培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)、アプロチニン(50μg/ml)及びBPE(15μg/ml)を加える。
定義した培地:
RPMI1640にトランスフェリン(10μ/ml)、インシュリン(1μg/ml)、ゲンタマイシン(100ng/ml)及びアプロチニン(50μg/ml)を加える。
次のポリペプチドはこのアッセイで活性であった:PRO1863
実施例19:マウス腎臓メサンギウム細胞増殖アッセイ(アッセイ92)
このアッセイでは本発明のあるポリペプチドが哺乳動物の腎臓メサンギウム細胞増殖を誘導する働きをし、及び、従って、例えばバーガー病ようなメサンギウム細胞機能の低下に関する腎障害、又はシェーンライン-ヘーノホ紫斑病、セリアック病、疱疹状皮膚炎又はクローン病に関連するその他ネフロパシーの治療に利用できることが示される。アッセイは次のように実施される。1日目、マウス腎臓メサンギウム細胞が成長培地(ダルベッコ修飾イーグル培地と95%芽牛胎児血清、5%が14mM HEPESを用いて補足されたヘムF12培地が3:1の混合物)で96ウェルプレート上に蒔かれ、一晩育成する。2日目、PROポリペプチドは無血清の培地において2種の濃度に希釈され、細胞に加えられる。コントロールサンプルは血清の培地のみである。4日目、Cell Titer 96 Aqueous1液試薬(Progema)20μlがそれぞれのウェルに加えられ、発色反応が2時間進められる。ついで吸光度(OD)が490nmで測定される。アッセイにおける陽性はコントロールの読みの少なくとも15%を越える吸光度の読みを与えるものである。
次のポリペプチドはこのアッセイにおいて陽性と検定された:PRO1917
このアッセイでは本発明のあるポリペプチドが哺乳動物の腎臓メサンギウム細胞増殖を誘導する働きをし、及び、従って、例えばバーガー病ようなメサンギウム細胞機能の低下に関する腎障害、又はシェーンライン-ヘーノホ紫斑病、セリアック病、疱疹状皮膚炎又はクローン病に関連するその他ネフロパシーの治療に利用できることが示される。アッセイは次のように実施される。1日目、マウス腎臓メサンギウム細胞が成長培地(ダルベッコ修飾イーグル培地と95%芽牛胎児血清、5%が14mM HEPESを用いて補足されたヘムF12培地が3:1の混合物)で96ウェルプレート上に蒔かれ、一晩育成する。2日目、PROポリペプチドは無血清の培地において2種の濃度に希釈され、細胞に加えられる。コントロールサンプルは血清の培地のみである。4日目、Cell Titer 96 Aqueous1液試薬(Progema)20μlがそれぞれのウェルに加えられ、発色反応が2時間進められる。ついで吸光度(OD)が490nmで測定される。アッセイにおける陽性はコントロールの読みの少なくとも15%を越える吸光度の読みを与えるものである。
次のポリペプチドはこのアッセイにおいて陽性と検定された:PRO1917
実施例20:線維芽細胞(BHK−21)の増殖(アッセイ98)
このアッセイは本発明の任意のポリペプチドが培地における哺乳動物の線維芽細胞の増殖を誘発する働きをし、従って哺乳動物のシステムにおいて成長因子として機能することが示される。アッセイは次のように実施される。BHK−21線維芽細胞が、総量100μlでの2500細胞/ウェルで標準成長培地に蒔かれる。ついでPROポリペプチド、β-FGF(陽性コントロール)又は何も無いもの(ネガティブコントロール)が最終的な総量が200μlになるように1μl/mlのヘパリンの存在下でウェルに加えられる。次いで細胞は37℃で6から7日間インキュベートされる。インキュベーション後培地は取り除かれ、細胞はPBSで洗浄され、酸ホスファターゼ基質反応混合物(100μl/ウェル)が加えられる。次いで細胞は37℃で2時間インキュベートされる。次いでウェルにつき10μlの1N NaOHが酸ホスファターゼ反応を止めるために加えられる。次にプレートがOD405nmで読まれる。アッセイにおける陽性はネガティブコントロールの少なくとも50%を越えた酸ホスファターゼ活性である。
次のポリペプチドはこのアッセイにおいて陽性と検定された:PRO982
このアッセイは本発明の任意のポリペプチドが培地における哺乳動物の線維芽細胞の増殖を誘発する働きをし、従って哺乳動物のシステムにおいて成長因子として機能することが示される。アッセイは次のように実施される。BHK−21線維芽細胞が、総量100μlでの2500細胞/ウェルで標準成長培地に蒔かれる。ついでPROポリペプチド、β-FGF(陽性コントロール)又は何も無いもの(ネガティブコントロール)が最終的な総量が200μlになるように1μl/mlのヘパリンの存在下でウェルに加えられる。次いで細胞は37℃で6から7日間インキュベートされる。インキュベーション後培地は取り除かれ、細胞はPBSで洗浄され、酸ホスファターゼ基質反応混合物(100μl/ウェル)が加えられる。次いで細胞は37℃で2時間インキュベートされる。次いでウェルにつき10μlの1N NaOHが酸ホスファターゼ反応を止めるために加えられる。次にプレートがOD405nmで読まれる。アッセイにおける陽性はネガティブコントロールの少なくとも50%を越えた酸ホスファターゼ活性である。
次のポリペプチドはこのアッセイにおいて陽性と検定された:PRO982
実施例21:軟骨細胞再分化アッセイ(アッセイ110)
このアッセイにより本発明のあるポリペプチドが軟骨細胞の再分化を誘導する働きをし、従って、例えばスポーツ障害や関節炎のような様々な骨及び/又は軟骨の障害の治療に役立つことが期待されることが示される。アッセイは次のように実施される。ブタの軟骨細胞が4−6月齢の雌ブタの中手指節関節の関節軟骨を一晩コラゲナーゼ消化することによって単離される。ついで単離された細胞はFBSを10%とゲンタマイシンを4μg/ml含有するヘムF−12に25,000細胞/cm2で蒔かれる。培地は3日ごとに替えられ、次いで細胞は血清なしの100μlの同培地中に、5,000細胞/ウェルで96ウェルに蒔かれ、100μl試験PROポリペプチド5nMのスタウロスポリン(陽性コントロール)または培地のみ(ネガティブコントロール)が最終的な総量が200μl/ウェルになるように加えられる。37℃でインキュベーションして5日後、それぞれのウェルの写真が撮られ、軟骨細胞の分化状態が決定される。アッセイにおける陽性の結果は軟骨細胞の再分化がネガティブコントロールよりも陽性のコントロールに、より類似していると決定された時である。
次のポリペプチドがこのアッセイにおいて陽性と検定された:PRO1863
このアッセイにより本発明のあるポリペプチドが軟骨細胞の再分化を誘導する働きをし、従って、例えばスポーツ障害や関節炎のような様々な骨及び/又は軟骨の障害の治療に役立つことが期待されることが示される。アッセイは次のように実施される。ブタの軟骨細胞が4−6月齢の雌ブタの中手指節関節の関節軟骨を一晩コラゲナーゼ消化することによって単離される。ついで単離された細胞はFBSを10%とゲンタマイシンを4μg/ml含有するヘムF−12に25,000細胞/cm2で蒔かれる。培地は3日ごとに替えられ、次いで細胞は血清なしの100μlの同培地中に、5,000細胞/ウェルで96ウェルに蒔かれ、100μl試験PROポリペプチド5nMのスタウロスポリン(陽性コントロール)または培地のみ(ネガティブコントロール)が最終的な総量が200μl/ウェルになるように加えられる。37℃でインキュベーションして5日後、それぞれのウェルの写真が撮られ、軟骨細胞の分化状態が決定される。アッセイにおける陽性の結果は軟骨細胞の再分化がネガティブコントロールよりも陽性のコントロールに、より類似していると決定された時である。
次のポリペプチドがこのアッセイにおいて陽性と検定された:PRO1863
実施例22:ハイブリッド形成プローブとしてのPROの使用
以下の方法は、PROをコードする核酸配列のハイブリッド形成プローブとしての使用を記載する。
ここに開示する全長又は成熟PROのコード化配列を含むDNAは、ヒト組織cDNAライブラリ又はヒト組織ゲノムライブラリにおける同種DNA類(PROポリペプチドの天然発生変異体をコードするものなど)のスクリーニングのためのプローブとして用いられる。
いずれかのライブラリDNAを含むフィルターのハイブリッド形成及び洗浄は、以下の高い緊縮条件で実施した。放射性標識PRO-誘導プローブのフィルターへのハイブリッド形成は、50%ホルムアミド、5xSSC、0.1%SDS、0.1%ピロリン酸ナトリウム、50mMリン酸ナトリウム、pH6.8、2xデンハート液、及び10%デキストラン硫酸の溶液中で、42℃において20時間行った。フィルターの洗浄は、0.1xSSC及び0.1%SDSの水溶液中、42℃で行った。
次いで、全長天然配列PROをコードするDNAと所望の配列同一性を有するDNAは、この分野で知られた標準的な方法を用いて同定できる。
以下の方法は、PROをコードする核酸配列のハイブリッド形成プローブとしての使用を記載する。
ここに開示する全長又は成熟PROのコード化配列を含むDNAは、ヒト組織cDNAライブラリ又はヒト組織ゲノムライブラリにおける同種DNA類(PROポリペプチドの天然発生変異体をコードするものなど)のスクリーニングのためのプローブとして用いられる。
いずれかのライブラリDNAを含むフィルターのハイブリッド形成及び洗浄は、以下の高い緊縮条件で実施した。放射性標識PRO-誘導プローブのフィルターへのハイブリッド形成は、50%ホルムアミド、5xSSC、0.1%SDS、0.1%ピロリン酸ナトリウム、50mMリン酸ナトリウム、pH6.8、2xデンハート液、及び10%デキストラン硫酸の溶液中で、42℃において20時間行った。フィルターの洗浄は、0.1xSSC及び0.1%SDSの水溶液中、42℃で行った。
次いで、全長天然配列PROをコードするDNAと所望の配列同一性を有するDNAは、この分野で知られた標準的な方法を用いて同定できる。
実施例23:大腸菌におけるPROの発現
この実施例は、大腸菌における組み換え発現による所望のPROの非グリコシル化形態の調製を例示する。
PROをコードするDNA配列は、選択されたPCRプライマーを用いて最初に増幅した。プライマーは、選択された発現ベクターの制限酵素部位に対応する制限酵素部位を持たなければならない。種々の発現ベクターを用いることができる。好適なベクターの例は、pBR322(大腸菌から誘導されたもの;Bolivar等, Gene, 2:95 (1977)を参照)であり、アンピシリン及びテトラサイクリン耐性についての遺伝子を含む。ベクターは、制限酵素で消化され、脱リン酸化される。PCR増幅した配列は、次いで、ベクターに結合させる。ベクターは、好ましくは抗生物質耐性遺伝子、trpプロモーター、polyhisリーダー(最初の6つのSTIIコドン、polyhis配列、及びエンテロキナーゼ切断部位を含む)、PROコード化領域、ラムダ転写終結区、及びargU遺伝子を含む。
ライゲーション混合物は、次いで、上掲のSambrook等に記載された方法を用いた選択した大腸菌株の形質転換に使用される。形質転換体は、それらのLBプレートで成長する能力により同定され、次いで抗生物質耐性クローンが選択される。プラスミドDNAが単離され、制限分析及びDNA配列分析で確認される。
選択されたクローンは、抗生物質を添加したLBブロスなどの液体培地で終夜成長させることができる。終夜培養は、続いて大規模培養の播種に用いられる。次に細胞を最適光学密度まで成長させ、その間に発現プロモーターが作動する。
更に数時間の培養の後、細胞を採集して遠心分離できる。遠心分離で得られた細胞ペレットは、この分野で知られた種々の試薬を用いて可溶化され、次いで可溶化PROタンパク質を金属キレート化カラムを用いてタンパク質を緊密に結合させる条件下で精製することができる。
以下の手法を用いて、大腸菌においてポリHisタグ形態でPROを発現させてもよい。PROをコードするDNAを選択したPCRプライマーを用いて最初に増幅する。プライマーは、選択された発現ベクターの制限酵素部位に対応する制限酵素部位、及び効率的で信頼性のある翻訳開始、金属キレートカラムでの迅速な精製、及びエンテロキナーゼでのタンパク質分解的除去を与える他の有用な配列を含む。次いでPCR増幅された、ポリ-Hisタグ配列を発現ベクターに結合させ、それを株52(W3110 fuhA(tonA) lon galE rpoHts(htpRts) clpP(lacIq))に基づく大腸菌宿主の形質転換に使用した。形質転換体は、最初に50mg/mlのカルベニシリンを含有するLB中、30℃で振盪しながら3-5のO.D.600に達するまで成長させた。ついで培養をCRAP培地(3.57gの(NH4)2SO4、0.71gのクエン酸ナトリウム・2H2O、1.07gのKCl、5.36gのDifco酵母抽出物、500mL水中の5.36gのShefield hycase SF、並びに110mMのMPOS、pH7.3、0.55%(w/v)のグルコース及び7mMのMgSO4の混合で調製)中に50-100倍希釈し、30℃で振盪させながら約20-30時間成長させた。試料を取り出してSDS-PAGEにより発現を確認し、バルク培養を遠心分離して細胞をペレット化した。細胞ペレットを精製及び再折りたたみまで凍結させた。
この実施例は、大腸菌における組み換え発現による所望のPROの非グリコシル化形態の調製を例示する。
PROをコードするDNA配列は、選択されたPCRプライマーを用いて最初に増幅した。プライマーは、選択された発現ベクターの制限酵素部位に対応する制限酵素部位を持たなければならない。種々の発現ベクターを用いることができる。好適なベクターの例は、pBR322(大腸菌から誘導されたもの;Bolivar等, Gene, 2:95 (1977)を参照)であり、アンピシリン及びテトラサイクリン耐性についての遺伝子を含む。ベクターは、制限酵素で消化され、脱リン酸化される。PCR増幅した配列は、次いで、ベクターに結合させる。ベクターは、好ましくは抗生物質耐性遺伝子、trpプロモーター、polyhisリーダー(最初の6つのSTIIコドン、polyhis配列、及びエンテロキナーゼ切断部位を含む)、PROコード化領域、ラムダ転写終結区、及びargU遺伝子を含む。
ライゲーション混合物は、次いで、上掲のSambrook等に記載された方法を用いた選択した大腸菌株の形質転換に使用される。形質転換体は、それらのLBプレートで成長する能力により同定され、次いで抗生物質耐性クローンが選択される。プラスミドDNAが単離され、制限分析及びDNA配列分析で確認される。
選択されたクローンは、抗生物質を添加したLBブロスなどの液体培地で終夜成長させることができる。終夜培養は、続いて大規模培養の播種に用いられる。次に細胞を最適光学密度まで成長させ、その間に発現プロモーターが作動する。
更に数時間の培養の後、細胞を採集して遠心分離できる。遠心分離で得られた細胞ペレットは、この分野で知られた種々の試薬を用いて可溶化され、次いで可溶化PROタンパク質を金属キレート化カラムを用いてタンパク質を緊密に結合させる条件下で精製することができる。
以下の手法を用いて、大腸菌においてポリHisタグ形態でPROを発現させてもよい。PROをコードするDNAを選択したPCRプライマーを用いて最初に増幅する。プライマーは、選択された発現ベクターの制限酵素部位に対応する制限酵素部位、及び効率的で信頼性のある翻訳開始、金属キレートカラムでの迅速な精製、及びエンテロキナーゼでのタンパク質分解的除去を与える他の有用な配列を含む。次いでPCR増幅された、ポリ-Hisタグ配列を発現ベクターに結合させ、それを株52(W3110 fuhA(tonA) lon galE rpoHts(htpRts) clpP(lacIq))に基づく大腸菌宿主の形質転換に使用した。形質転換体は、最初に50mg/mlのカルベニシリンを含有するLB中、30℃で振盪しながら3-5のO.D.600に達するまで成長させた。ついで培養をCRAP培地(3.57gの(NH4)2SO4、0.71gのクエン酸ナトリウム・2H2O、1.07gのKCl、5.36gのDifco酵母抽出物、500mL水中の5.36gのShefield hycase SF、並びに110mMのMPOS、pH7.3、0.55%(w/v)のグルコース及び7mMのMgSO4の混合で調製)中に50-100倍希釈し、30℃で振盪させながら約20-30時間成長させた。試料を取り出してSDS-PAGEにより発現を確認し、バルク培養を遠心分離して細胞をペレット化した。細胞ペレットを精製及び再折りたたみまで凍結させた。
0.5から1Lの発酵(6-10gペレット)からの大腸菌ペーストを、7Mのグアニジン、20mMのトリス、pH8バッファー中で10容量(w/v)で再懸濁させた。固体硫酸ナトリウム及びテトラチオン酸ナトリウムを添加して最終濃度を各々0.1M及び0.02Mとし、溶液を4℃で終夜撹拌した。この工程により、亜硫酸によりブロックされた全てのシステイン残基を持つ変性タンパク質がもたらされた。溶液をBeckman Ultracentrifuge中で40,000rpmで30分間遠心分離した。上清を金属キレートカラムバッファー(6Mのグアニジン、20mMのトリス、pH7.4)の3-5容量で希釈し、0.22ミクロンフィルターを通して濾過して透明化した。透明化抽出物を、金属キレートカラムバッファーで平衡化させた5mlのQiagen Ni-NTA金属キレートカラムに充填した。カラムを50mMのイミダゾール(Calbiochem, Utrol grade)を含む添加バッファー、pH7.4で洗浄した。タンパク質を250mMのイミダゾールを含有するバッファーで溶離した。所望のタンパク質を含有する画分をプールし、4℃で保存した。タンパク質濃度は、そのアミノ酸配列に基づいて計算した吸光係数を用いて280nmにおけるその吸収により見積もった。
試料を、20mMのトリス、pH8.6、0.3MのNaCl、2.5Mの尿素、5mMのシステイン、20mMのグリシン及び1mMのEDTAからなる新たに調製した再折りたたみバッファー中に徐々に希釈することによりタンパク質を再折りたたみさせた。リフォールディング容量は、最終的なタンパク質濃度が50〜100マイクログラム/mlとなるように選択した。リフォールディング溶液を4℃で12-36時間ゆっくり撹拌した。リフォールディング反応はTFAを最終濃度0.4%(約3のpH)で添加することにより停止させた。タンパク質をさらに精製する前に、溶液を0.22ミクロンフィルターを通して濾過し、アセトニトリルを最終濃度2-10%になるまで添加した。再折りたたみされたタンパク質を、Poros R1/H逆相カラムで、0.1%TFAの移動バッファーと10〜80%のアセトニトリル勾配での溶離を用いてクロマトグラフにかけた。A280吸収を持つ画分のアリコートをSDSポリアクリルアミドゲルで分析し、相同な再折りたたみされたタンパク質を含有する画分をプールした。一般的に、殆どのタンパク質の正しく再折りたたみされた種は、これらの種が最もコンパクトであり、その疎水性内面が逆相樹脂との相互作用から遮蔽されているので、アセトニトリルの最低濃度で溶離される。凝集した種は通常、より高いアセトニトリル濃度で溶離される。タンパク質の誤って折りたたまれた形態を所望の形態から除くのに加えて、逆相工程は試料からエンドトキシンも除去する。
所望の折りたたまれたPROポリペプチドを含有する画分をプールし、溶液に向けた窒素の弱い気流を用いてアセトニトリルを除去した。タンパク質を、透析又は調製バッファーで平衡化したG25 Superfine(Pharmacia)樹脂でのゲル濾過及び滅菌濾過により、0.14Mの塩化ナトリウム及び4%のマンニトールを含む20mMのHepes、pH6.8に処方した。
ここに開示した多くのPROポリペプチドが上記のようにして成功裏に発現された。
試料を、20mMのトリス、pH8.6、0.3MのNaCl、2.5Mの尿素、5mMのシステイン、20mMのグリシン及び1mMのEDTAからなる新たに調製した再折りたたみバッファー中に徐々に希釈することによりタンパク質を再折りたたみさせた。リフォールディング容量は、最終的なタンパク質濃度が50〜100マイクログラム/mlとなるように選択した。リフォールディング溶液を4℃で12-36時間ゆっくり撹拌した。リフォールディング反応はTFAを最終濃度0.4%(約3のpH)で添加することにより停止させた。タンパク質をさらに精製する前に、溶液を0.22ミクロンフィルターを通して濾過し、アセトニトリルを最終濃度2-10%になるまで添加した。再折りたたみされたタンパク質を、Poros R1/H逆相カラムで、0.1%TFAの移動バッファーと10〜80%のアセトニトリル勾配での溶離を用いてクロマトグラフにかけた。A280吸収を持つ画分のアリコートをSDSポリアクリルアミドゲルで分析し、相同な再折りたたみされたタンパク質を含有する画分をプールした。一般的に、殆どのタンパク質の正しく再折りたたみされた種は、これらの種が最もコンパクトであり、その疎水性内面が逆相樹脂との相互作用から遮蔽されているので、アセトニトリルの最低濃度で溶離される。凝集した種は通常、より高いアセトニトリル濃度で溶離される。タンパク質の誤って折りたたまれた形態を所望の形態から除くのに加えて、逆相工程は試料からエンドトキシンも除去する。
所望の折りたたまれたPROポリペプチドを含有する画分をプールし、溶液に向けた窒素の弱い気流を用いてアセトニトリルを除去した。タンパク質を、透析又は調製バッファーで平衡化したG25 Superfine(Pharmacia)樹脂でのゲル濾過及び滅菌濾過により、0.14Mの塩化ナトリウム及び4%のマンニトールを含む20mMのHepes、pH6.8に処方した。
ここに開示した多くのPROポリペプチドが上記のようにして成功裏に発現された。
実施例24:哺乳動物細胞でのPROの発現
この実施例は、哺乳動物細胞における組み換え発現による潜在的にグリコシル化した形態のPROの調製を例示する。
発現ベクターとしてベクターpRK5(1989年3月15日公開のEP 307,247参照)を用いた。場合によっては、PRODNAを選択した制限酵素を持つpRK5に結合させ、上掲のSambrook等に記載されたようなライゲーション方法を用いてPRODNAを挿入させる。得られたベクターは、pRK5−PROと呼ばれる。
一実施態様では、選択された宿主細胞は293細胞とすることができる。ヒト293細胞(ATCC CCL 1573)は、ウシ胎児血清及び場合によっては滋養成分及び/又は抗生物質を添加したDMEMなどの培地中で組織培養プレートにおいて成長させて集密化した。約10μgのpRK5−PROポリペプチドDNAを約1μgのVA RNA遺伝子コード化DNA[Thimmappaya等, Cell, 31:543 (1982))]と混合し、500μlの1mMトリス-HCl、0.1mMEDTA、0.227MCaCl2に溶解させた。この混合物に、滴状の、500μlの50mMHEPES(pH7.35)、280mMのNaCl、1.5mMのNaPO4を添加し、25℃で10分間析出物を形成させた。析出物を懸濁し、293細胞に加えて37℃で約4時間定着させた。培地を吸引し、2mlのPBS中20%グリセロールを30秒間添加した。293細胞は、次いで無血清培地で洗浄し、新鮮な培地を添加し、細胞を約5日間インキュベートした。
形質移入の約24時間後、培地を除去し、培地(のみ)又は200μCi/ml35S−システイン及び200μCi/ml35S−メチオニンを含む培地で置換した。12時間のインキュベーションの後、条件培地を回収し、スピンフィルターで濃縮し、15%SDSゲルに添加した。処理したゲルを乾燥させ、PROポリペプチドの存在を現す選択された時間にわたってフィルムにさらした。形質転換した細胞を含む培地に、更なるインキュベーションを施し(無血清培地で)、培地を選択されたバイオアッセイで試験した。
これに換わる技術において、PROは、Somparyac等, Proc. Natl. Acad. Sci., 12:7575 (1981)に記載されたデキストラン硫酸法を用いて293細胞に一過的に導入される。293細胞は、スピナーフラスコ内で最大密度まで成長させ、700μgのpRK5−PRODNAを添加する。細胞は、まずスピナーフラスコから遠心分離によって濃縮し、PBSで洗浄した。DNA−デキストラン沈殿物を細胞ペレット上で4時間インキュベートした。細胞を20%グリセロールで90秒間処理し、組織培地で洗浄し、組織培地、5μg/mlウシインシュリン及び0.1μg/mlウシトランスフェリンを含むスピナーフラスコに再度導入した。約4日後に、条件培地を遠心分離して濾過し、細胞及び細胞片を除去した。次いで発現されたPROを含む試料を濃縮し、透析及び/又はカラムクロマトグラフィー等の選択した方法によって精製した。
他の実施態様では、PROをCHO細胞で発現させることができる。pRK5−PROは、CaPO4又はDEAE−デキストランなどの既知の試薬を用いてCHO細胞に形質移入することができる。上記したように、細胞培地をインキュベートし、培地を培養培地(のみ)又は35S-メチオニン等の放射性標識を含む培地に置換することができる。PROポリペプチドの存在を同定した後、培地を無血清培地に置換してもよい。好ましくは、培地を約6日間インキュベートし、次いで条件培地を収集する。次いで、発現されたPROを含む培地を濃縮して、任意の選択した方法によって精製することができる。
また、エピトープタグPROは、宿主CHO細胞において発現させてもよい。PROはpRK5ベクターからサブクローニングしてもよい。サブクローン挿入物は、PCRを施してバキュロウイルス発現ベクター中のポリ-Hisタグ等の選択されたエピトープタグを持つ枠に融合できる。ポリ-hisタグPRO挿入物は、次いで、安定なクローンの選択のためのDHFR等の選択マーカーを含むSV40誘導ベクターにサブクローニングできる。最後に、CHO細胞をSV40誘導ベクターで(上記のように)形質移入した。発現を確認するために、上記のように標識化を行ってもよい。発現されたポリ-hisタグPROを含む培地は、次いで濃縮し、Ni2+−キレートアフィニティクロマトグラフィー等の選択された方法により精製できる。
またPROは、一過性発現法によりCHO及び/又はCOS細胞で、他の安定な発現方法によりCHO細胞で発現させてもよい。
この実施例は、哺乳動物細胞における組み換え発現による潜在的にグリコシル化した形態のPROの調製を例示する。
発現ベクターとしてベクターpRK5(1989年3月15日公開のEP 307,247参照)を用いた。場合によっては、PRODNAを選択した制限酵素を持つpRK5に結合させ、上掲のSambrook等に記載されたようなライゲーション方法を用いてPRODNAを挿入させる。得られたベクターは、pRK5−PROと呼ばれる。
一実施態様では、選択された宿主細胞は293細胞とすることができる。ヒト293細胞(ATCC CCL 1573)は、ウシ胎児血清及び場合によっては滋養成分及び/又は抗生物質を添加したDMEMなどの培地中で組織培養プレートにおいて成長させて集密化した。約10μgのpRK5−PROポリペプチドDNAを約1μgのVA RNA遺伝子コード化DNA[Thimmappaya等, Cell, 31:543 (1982))]と混合し、500μlの1mMトリス-HCl、0.1mMEDTA、0.227MCaCl2に溶解させた。この混合物に、滴状の、500μlの50mMHEPES(pH7.35)、280mMのNaCl、1.5mMのNaPO4を添加し、25℃で10分間析出物を形成させた。析出物を懸濁し、293細胞に加えて37℃で約4時間定着させた。培地を吸引し、2mlのPBS中20%グリセロールを30秒間添加した。293細胞は、次いで無血清培地で洗浄し、新鮮な培地を添加し、細胞を約5日間インキュベートした。
形質移入の約24時間後、培地を除去し、培地(のみ)又は200μCi/ml35S−システイン及び200μCi/ml35S−メチオニンを含む培地で置換した。12時間のインキュベーションの後、条件培地を回収し、スピンフィルターで濃縮し、15%SDSゲルに添加した。処理したゲルを乾燥させ、PROポリペプチドの存在を現す選択された時間にわたってフィルムにさらした。形質転換した細胞を含む培地に、更なるインキュベーションを施し(無血清培地で)、培地を選択されたバイオアッセイで試験した。
これに換わる技術において、PROは、Somparyac等, Proc. Natl. Acad. Sci., 12:7575 (1981)に記載されたデキストラン硫酸法を用いて293細胞に一過的に導入される。293細胞は、スピナーフラスコ内で最大密度まで成長させ、700μgのpRK5−PRODNAを添加する。細胞は、まずスピナーフラスコから遠心分離によって濃縮し、PBSで洗浄した。DNA−デキストラン沈殿物を細胞ペレット上で4時間インキュベートした。細胞を20%グリセロールで90秒間処理し、組織培地で洗浄し、組織培地、5μg/mlウシインシュリン及び0.1μg/mlウシトランスフェリンを含むスピナーフラスコに再度導入した。約4日後に、条件培地を遠心分離して濾過し、細胞及び細胞片を除去した。次いで発現されたPROを含む試料を濃縮し、透析及び/又はカラムクロマトグラフィー等の選択した方法によって精製した。
他の実施態様では、PROをCHO細胞で発現させることができる。pRK5−PROは、CaPO4又はDEAE−デキストランなどの既知の試薬を用いてCHO細胞に形質移入することができる。上記したように、細胞培地をインキュベートし、培地を培養培地(のみ)又は35S-メチオニン等の放射性標識を含む培地に置換することができる。PROポリペプチドの存在を同定した後、培地を無血清培地に置換してもよい。好ましくは、培地を約6日間インキュベートし、次いで条件培地を収集する。次いで、発現されたPROを含む培地を濃縮して、任意の選択した方法によって精製することができる。
また、エピトープタグPROは、宿主CHO細胞において発現させてもよい。PROはpRK5ベクターからサブクローニングしてもよい。サブクローン挿入物は、PCRを施してバキュロウイルス発現ベクター中のポリ-Hisタグ等の選択されたエピトープタグを持つ枠に融合できる。ポリ-hisタグPRO挿入物は、次いで、安定なクローンの選択のためのDHFR等の選択マーカーを含むSV40誘導ベクターにサブクローニングできる。最後に、CHO細胞をSV40誘導ベクターで(上記のように)形質移入した。発現を確認するために、上記のように標識化を行ってもよい。発現されたポリ-hisタグPROを含む培地は、次いで濃縮し、Ni2+−キレートアフィニティクロマトグラフィー等の選択された方法により精製できる。
またPROは、一過性発現法によりCHO及び/又はCOS細胞で、他の安定な発現方法によりCHO細胞で発現させてもよい。
CHO細胞における安定な発現は以下の方法を用いて実施された。タンパク質は、それぞれのタンパク質の可溶化形態のコード化配列(例えば、細胞外ドメイン)がIgG1のヒンジ、CH2及びCH2ドメインを含む定常領域配列に融合したIgG作成物(イムノアドヘシン)、又はポリ-Hisタグ形態として発現された。
PCR増幅に続いて、対応するDNAを、Ausubel等, Current Protocols of Molecular Biology, Unit 3.16, John Wiley and Sons (1997)に記載されたような標準的技術を用いてCHO発現ベクターにサブクローニングした。CHO発現ベクターは、対象とするDNAの5’及び3’に適合する制限部位を有し、cDNAの便利なシャトル化ができるように作成される。ベクターは、Lucas等, Nucl. Acids res. 24: 9, 1774-1779 (1996)に記載されたようにCHO細胞での発現を用い、対象とするcDNA及びジヒドロフォレートレダクターゼ(DHFR)の発現の制御にSV40初期プロモーター/エンハンサーを用いる。DHFR発現は、形質移入に続くプラスミドの安定な維持のための選択を可能にする。
所望のプラスミドDNAの12マイクログラムを、市販の形質移入試薬Superfect(登録商標)(Quiagen), Dosper(登録商標)及びFugene(登録商標)(Boehringer Mannheim)約一千万のCHO細胞に導入する。細胞は、上掲のLucas等に記載されているように成長させた。約3x10−7細胞を、下記のような更なる成長及び生産のためにアンプル中で凍結させた。
プラスミドDNAを含むアンプルを水槽に配して解凍し、ボルテックスにより混合した。内容物を10mLの媒質を含む遠心管にピペットして、1000rpmで5分間遠心分離した。上清を吸引して細胞を10mLの選択培地(0.2μm濾過PS20、5%の0.2μm透析濾過ウシ胎児血清を添加)中に懸濁させた。次いで細胞を90mLの選択培地を含む100mlスピナーに分ける。1-2日後、細胞を150mLの選択培地を満たした250mLスピナーに移し、37℃でインキュベートする。さらに2-3日後、250mL、500mL及び2000mLのスピナーを3x105細胞/mLで播種した。細胞培地を遠心分離により新鮮培地に交換し、生産培地に再懸濁させた。任意の適切なCHO培地を用いてもよいが、実際には1992年6月16日に発行された米国特許第5,122,469号に記載された生産培地を使用した。3Lの生産スピナーを1.2x106細胞/mLで播種した。0日目に、細胞数とpHを測定した。1日目に、スピナーをサンプルし、濾過空気での散布を実施した。2日目に、スピナーをサンプルし、温度を33℃に変え、500g/Lのグルコース及び0.6mLの10%消泡剤(例えば35%ポリジメチルシロキサンエマルション、Dow Corning 365 Medical Grade Emulsion)の30mLとした。生産を通して、pHは7.2近傍に調節し維持した。10日後、又は生存率が70%を下回るまで、細胞培地を遠心分離で回収して0.22μmフィルターを通して濾過した。濾過物は、4℃で貯蔵するか、即座に精製用カラムに充填した。
PCR増幅に続いて、対応するDNAを、Ausubel等, Current Protocols of Molecular Biology, Unit 3.16, John Wiley and Sons (1997)に記載されたような標準的技術を用いてCHO発現ベクターにサブクローニングした。CHO発現ベクターは、対象とするDNAの5’及び3’に適合する制限部位を有し、cDNAの便利なシャトル化ができるように作成される。ベクターは、Lucas等, Nucl. Acids res. 24: 9, 1774-1779 (1996)に記載されたようにCHO細胞での発現を用い、対象とするcDNA及びジヒドロフォレートレダクターゼ(DHFR)の発現の制御にSV40初期プロモーター/エンハンサーを用いる。DHFR発現は、形質移入に続くプラスミドの安定な維持のための選択を可能にする。
所望のプラスミドDNAの12マイクログラムを、市販の形質移入試薬Superfect(登録商標)(Quiagen), Dosper(登録商標)及びFugene(登録商標)(Boehringer Mannheim)約一千万のCHO細胞に導入する。細胞は、上掲のLucas等に記載されているように成長させた。約3x10−7細胞を、下記のような更なる成長及び生産のためにアンプル中で凍結させた。
プラスミドDNAを含むアンプルを水槽に配して解凍し、ボルテックスにより混合した。内容物を10mLの媒質を含む遠心管にピペットして、1000rpmで5分間遠心分離した。上清を吸引して細胞を10mLの選択培地(0.2μm濾過PS20、5%の0.2μm透析濾過ウシ胎児血清を添加)中に懸濁させた。次いで細胞を90mLの選択培地を含む100mlスピナーに分ける。1-2日後、細胞を150mLの選択培地を満たした250mLスピナーに移し、37℃でインキュベートする。さらに2-3日後、250mL、500mL及び2000mLのスピナーを3x105細胞/mLで播種した。細胞培地を遠心分離により新鮮培地に交換し、生産培地に再懸濁させた。任意の適切なCHO培地を用いてもよいが、実際には1992年6月16日に発行された米国特許第5,122,469号に記載された生産培地を使用した。3Lの生産スピナーを1.2x106細胞/mLで播種した。0日目に、細胞数とpHを測定した。1日目に、スピナーをサンプルし、濾過空気での散布を実施した。2日目に、スピナーをサンプルし、温度を33℃に変え、500g/Lのグルコース及び0.6mLの10%消泡剤(例えば35%ポリジメチルシロキサンエマルション、Dow Corning 365 Medical Grade Emulsion)の30mLとした。生産を通して、pHは7.2近傍に調節し維持した。10日後、又は生存率が70%を下回るまで、細胞培地を遠心分離で回収して0.22μmフィルターを通して濾過した。濾過物は、4℃で貯蔵するか、即座に精製用カラムに充填した。
ポリ-Hisタグ作成物について、タンパク質はNi-NTAカラム(Qiagen)を用いて精製した。精製の前に、イミダゾールを条件培地に5mMの濃度まで添加した。条件培地を、0.3MのNaCl及び5mMイミダゾールを含む20mMのHepes, pH7.4バッファーで平衡化した6mlのNi-NTAカラムに4-5ml/分の流速で4℃においてポンプ供給した。充填後、カラムをさらに平衡バッファーで洗浄し、タンパク質を0.25Mイミダゾールを含む平衡バッファーで溶離した。高度に精製されたタンパク質は、続いて10mMのHepes、0.14MのNaCl及び4%のマンニトールを含む貯蔵バッファー中で25mlのG25 Superfine(Pharmacia)を用いて脱塩し、-80℃で貯蔵した。
イムノアドヘシン(Fc含有)作成物を以下のようにして条件培地から精製した。条件培地を、20mMのリン酸ナトリウムバッファー, pH6.8で平衡化した5mlのプロテインAカラム(Pharmacia)に汲み上げた。充填後、カラムを平衡バッファーで強く洗浄した後、100mMのクエン酸, pH3.5で溶離した。溶離したタンパク質は、1mlの画分を275μlの1Mトリスバッファー, pH9を含む管に回収することにより即座に中性化した。高度に精製されたタンパク質は、続いてポリ-Hisタグタンパク質について上記した貯蔵バッファー中で脱塩した。均一性はSDSポリアクリルアミドゲルで試験し、エドマン(Edman)分解によりN-末端アミノ酸配列決定した。
ここに開示したPROポリペプチドの多くが上記のようにして成功裏に発現された。
イムノアドヘシン(Fc含有)作成物を以下のようにして条件培地から精製した。条件培地を、20mMのリン酸ナトリウムバッファー, pH6.8で平衡化した5mlのプロテインAカラム(Pharmacia)に汲み上げた。充填後、カラムを平衡バッファーで強く洗浄した後、100mMのクエン酸, pH3.5で溶離した。溶離したタンパク質は、1mlの画分を275μlの1Mトリスバッファー, pH9を含む管に回収することにより即座に中性化した。高度に精製されたタンパク質は、続いてポリ-Hisタグタンパク質について上記した貯蔵バッファー中で脱塩した。均一性はSDSポリアクリルアミドゲルで試験し、エドマン(Edman)分解によりN-末端アミノ酸配列決定した。
ここに開示したPROポリペプチドの多くが上記のようにして成功裏に発現された。
実施例25:酵母菌でのPROの発現
以下の方法は、酵母菌中でのPROの組換え発現を記載する。
第1に、ADH2/GAPDHプロモーターからのPROの細胞内生産又は分泌のための酵母菌発現ベクターを作成する。PROをコードするDNA及びプロモーターを選択したプラスミドの適当な制限酵素部位に挿入してPROの細胞内発現を指示する。分泌のために、PROをコードするDNAを選択したプラスミドに、ADH2/GAPDHプロモーターをコードするDNA、天然PROシグナルペプチド又は他の哺乳動物シグナルペプチド、又は、例えば酵母菌アルファ因子又はインベルターゼ分泌シグナル/リーダー配列、及び(必要ならば)PROの発現のためのリンカー配列とともにクローニングすることができる。
酵母菌株AB110等の酵母菌は、次いで上記の発現プラスミドで形質転換し、選択された発酵培地中で培養できる。形質転換した酵母菌上清は、10%トリクロロ酢酸での沈降及びSDS−PAGEによる分離で分析し、次いでクマシーブルー染色でゲルの染色をすることができる。
続いて組換えPROは、発酵培地から遠心分離により酵母菌細胞を除去し、次いで選択されたカートリッジフィルターを用いて培地を濃縮することによって単離及び精製できる。PROを含む濃縮物は、選択されたカラムクロマトグラフィー樹脂を用いてさらに精製してもよい。
ここに開示したPROポリペプチドの多くが上記のようにして成功裏に発現された。
以下の方法は、酵母菌中でのPROの組換え発現を記載する。
第1に、ADH2/GAPDHプロモーターからのPROの細胞内生産又は分泌のための酵母菌発現ベクターを作成する。PROをコードするDNA及びプロモーターを選択したプラスミドの適当な制限酵素部位に挿入してPROの細胞内発現を指示する。分泌のために、PROをコードするDNAを選択したプラスミドに、ADH2/GAPDHプロモーターをコードするDNA、天然PROシグナルペプチド又は他の哺乳動物シグナルペプチド、又は、例えば酵母菌アルファ因子又はインベルターゼ分泌シグナル/リーダー配列、及び(必要ならば)PROの発現のためのリンカー配列とともにクローニングすることができる。
酵母菌株AB110等の酵母菌は、次いで上記の発現プラスミドで形質転換し、選択された発酵培地中で培養できる。形質転換した酵母菌上清は、10%トリクロロ酢酸での沈降及びSDS−PAGEによる分離で分析し、次いでクマシーブルー染色でゲルの染色をすることができる。
続いて組換えPROは、発酵培地から遠心分離により酵母菌細胞を除去し、次いで選択されたカートリッジフィルターを用いて培地を濃縮することによって単離及び精製できる。PROを含む濃縮物は、選択されたカラムクロマトグラフィー樹脂を用いてさらに精製してもよい。
ここに開示したPROポリペプチドの多くが上記のようにして成功裏に発現された。
実施例26:バキュロウイルス感染昆虫細胞でのPROの発現
以下の方法は、バキュロウイルス感染昆虫細胞中におけるPROの組換え発現を記載する。
PROコードする配列を、バキュロウイルス発現ベクターに含まれるエピトープタグの上流に融合させた。このようなエピトープタグは、ポリ-hisタグ及び免疫グロブリンタグ(IgGのFc領域など)を含む。pVL1393(Novagen)などの市販されているプラスミドから誘導されるプラスミドを含む種々のプラスミドを用いることができる。簡単には、PRO又はPROコード化配列の所定部分、例えば膜貫通タンパク質の細胞外ドメインをコードする配列又はタンパク質が細胞外である場合の成熟タンパク質をコードする配列などが、5’及び3’領域に相補的なプライマーでのPCRにより増幅される。5’プライマーは、隣接する(選択された)制限酵素部位を包含していてもよい。生産物は、次いで、選択された制限酵素で消化され、発現ベクターにサブクローニングされる。
組換えバキュロウイルスは、上記のプラスミド及びBaculoGold(商品名)ウイルスDNA(Pharmingen)を、Spodoptera frugiperda(「Sf9」)細胞(ATCC CRL 1711)中にリポフェクチン(GIBCO-BRLから市販)を用いて同時形質移入することにより作成される。28℃で4-5日インキュベートした後、放出されたウイルスを回収し、更なる増幅に用いた。ウイルス感染及びタンパク質発現は、O'Reilley等, Baculovirus expression vectors: A laboratory Manual, Oxford: Oxford University Press (1994)に記載されているように実施した。
次に、発現されたポリ-hisタグPROは、例えばNi2+−キレートアフィニティクロマトグラフィーにより次のように精製される。抽出は、Rupert等, Nature, 362:175-179 (1993)に記載されているように、ウイルス感染した組み換えSf9細胞から調製した。簡単には、Sf9細胞を洗浄し、超音波処理用バッファー(25mMのHepes、pH7.9;12.5mMのMgCl2;0.1mM EDTA;10%グリセロール;0.1%のNP−40;0.4MのKCl)中に再懸濁し、氷上で2回20秒間超音波処理した。超音波処理物を遠心分離で透明化し、上清を負荷バッファー(50mMリン酸塩、300mMのNaCl、10%グリセロール、pH7.8)で50倍希釈し、0.45μmフィルターで濾過した。Ni2+−NTAアガロースカラム(Qiagenから市販)を5mLの総容積で調製し、25mLの水で洗浄し、25mLの負荷バッファーで平衡させた。濾過した細胞抽出物は、毎分0.5mLでカラムに負荷した。カラムを、分画回収が始まる点であるA280のベースラインまで負荷バッファーで洗浄した。次に、カラムを、結合タンパク質を非特異的に溶離する二次洗浄バッファー(50mMリン酸塩;300mMのNaCl、10%グリセロール、pH6.0)で洗浄した。A280のベースラインに再度到達した後、カラムを二次洗浄バッファー中で0から500mMイミダゾール勾配で展開した。1mLの分画を回収し、SDS−PAGE及び銀染色又はアルカリホスファターゼ(Qiagen)に複合したNi2+−NTAでのウェスタンブロットで分析した。溶離したHis10−タグPROを含む画分をプールして負荷バッファーで透析した。
あるいは、IgGタグ(又はFcタグ)PROの精製は、例えば、プロテインA又はプロテインGカラムクロマトグラフィーを含む既知のクロマトグラフィー技術を用いて実施できる。
ここに開示したPROポリペプチドの多くが上記のようにして成功裏に発現された。
以下の方法は、バキュロウイルス感染昆虫細胞中におけるPROの組換え発現を記載する。
PROコードする配列を、バキュロウイルス発現ベクターに含まれるエピトープタグの上流に融合させた。このようなエピトープタグは、ポリ-hisタグ及び免疫グロブリンタグ(IgGのFc領域など)を含む。pVL1393(Novagen)などの市販されているプラスミドから誘導されるプラスミドを含む種々のプラスミドを用いることができる。簡単には、PRO又はPROコード化配列の所定部分、例えば膜貫通タンパク質の細胞外ドメインをコードする配列又はタンパク質が細胞外である場合の成熟タンパク質をコードする配列などが、5’及び3’領域に相補的なプライマーでのPCRにより増幅される。5’プライマーは、隣接する(選択された)制限酵素部位を包含していてもよい。生産物は、次いで、選択された制限酵素で消化され、発現ベクターにサブクローニングされる。
組換えバキュロウイルスは、上記のプラスミド及びBaculoGold(商品名)ウイルスDNA(Pharmingen)を、Spodoptera frugiperda(「Sf9」)細胞(ATCC CRL 1711)中にリポフェクチン(GIBCO-BRLから市販)を用いて同時形質移入することにより作成される。28℃で4-5日インキュベートした後、放出されたウイルスを回収し、更なる増幅に用いた。ウイルス感染及びタンパク質発現は、O'Reilley等, Baculovirus expression vectors: A laboratory Manual, Oxford: Oxford University Press (1994)に記載されているように実施した。
次に、発現されたポリ-hisタグPROは、例えばNi2+−キレートアフィニティクロマトグラフィーにより次のように精製される。抽出は、Rupert等, Nature, 362:175-179 (1993)に記載されているように、ウイルス感染した組み換えSf9細胞から調製した。簡単には、Sf9細胞を洗浄し、超音波処理用バッファー(25mMのHepes、pH7.9;12.5mMのMgCl2;0.1mM EDTA;10%グリセロール;0.1%のNP−40;0.4MのKCl)中に再懸濁し、氷上で2回20秒間超音波処理した。超音波処理物を遠心分離で透明化し、上清を負荷バッファー(50mMリン酸塩、300mMのNaCl、10%グリセロール、pH7.8)で50倍希釈し、0.45μmフィルターで濾過した。Ni2+−NTAアガロースカラム(Qiagenから市販)を5mLの総容積で調製し、25mLの水で洗浄し、25mLの負荷バッファーで平衡させた。濾過した細胞抽出物は、毎分0.5mLでカラムに負荷した。カラムを、分画回収が始まる点であるA280のベースラインまで負荷バッファーで洗浄した。次に、カラムを、結合タンパク質を非特異的に溶離する二次洗浄バッファー(50mMリン酸塩;300mMのNaCl、10%グリセロール、pH6.0)で洗浄した。A280のベースラインに再度到達した後、カラムを二次洗浄バッファー中で0から500mMイミダゾール勾配で展開した。1mLの分画を回収し、SDS−PAGE及び銀染色又はアルカリホスファターゼ(Qiagen)に複合したNi2+−NTAでのウェスタンブロットで分析した。溶離したHis10−タグPROを含む画分をプールして負荷バッファーで透析した。
あるいは、IgGタグ(又はFcタグ)PROの精製は、例えば、プロテインA又はプロテインGカラムクロマトグラフィーを含む既知のクロマトグラフィー技術を用いて実施できる。
ここに開示したPROポリペプチドの多くが上記のようにして成功裏に発現された。
実施例27:PROに結合する抗体の調製
この実施例は、PROに特異的に結合できるモノクローナル抗体の調製を例示する。
モノクローナル抗体の生産のための技術は、この分野で知られており、例えば、上掲のGodingに記載されている。用いられ得る免疫原は、精製PRO、PROを含む融合タンパク質、細胞表面に組換えPROを発現する細胞を含む。免疫原の選択は、当業者が過度の実験をすることなくなすことができる。
Balb/c等のマウスを、完全フロイントアジュバントに乳化して皮下又は腹腔内に1-100マイクログラムで注入したPRO免疫原で免疫化する。あるいは、免疫原をMPL−TDMアジュバント(Ribi Immunochemical Researh, Hamilton, MT)に乳化し、動物の後足蹠に注入してもよい。免疫化したマウスは、次いで10から12日後に、選択したアジュバント中に乳化した付加的免疫源で追加免疫する。その後、数週間、マウスをさらなる免疫化注射で追加免疫する。抗PRO抗体の検出のためのELISAアッセイで試験するために、レトロオービタル出血からの血清試料をマウスから周期的に採取してもよい。
適当な抗体力価が検出された後、抗体に「ポジティブ(陽性)」な動物に、PRO静脈内注射の最後の注入をすることができる。3から4日後、マウスを屠殺し、脾臓細胞を取り出した。次いで脾臓細胞を(35%ポリエチレングリコールを用いて)、ATCCから番号CRL1597で入手可能なP3X63AgU.1等の選択されたマウス骨髄腫株化細胞に融合させた。融合によりハイブリドーマ細胞が生成され、次いで、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、及びチミジン)培地を含む96ウェル組織培養プレートに蒔き、非融合細胞、骨髄腫ハイブリッド、及び脾臓細胞ハイブリッドの増殖を阻害した。
ハイブリドーマ細胞は、PROに対する反応性についてのELISAでスクリーニングされる。PROに対する所望のモノクローナル抗体を分泌する「ポジティブ(陽性)」ハイブリドーマ細胞の決定は、技術常識の範囲内である。
陽性ハイブリドーマ細胞を同系のBalb/cマウスに腹腔内注入し、抗PROモノクローナル抗体を含む腹水を生成させる。あるいは、ハイブリドーマ細胞を、組織培養フラスコ又はローラーボトルで成長させることもできる。腹水中に生成されたモノクローナル抗体の精製は、硫酸アンモニウム沈降、それに続くゲル排除クロマトグラフィ−を用いて行うことができる。あるいは、抗体のプロテインA又はプロテインGへの親和性に基づくアフィニティクロマトグラフィーを用いることもできる。
この実施例は、PROに特異的に結合できるモノクローナル抗体の調製を例示する。
モノクローナル抗体の生産のための技術は、この分野で知られており、例えば、上掲のGodingに記載されている。用いられ得る免疫原は、精製PRO、PROを含む融合タンパク質、細胞表面に組換えPROを発現する細胞を含む。免疫原の選択は、当業者が過度の実験をすることなくなすことができる。
Balb/c等のマウスを、完全フロイントアジュバントに乳化して皮下又は腹腔内に1-100マイクログラムで注入したPRO免疫原で免疫化する。あるいは、免疫原をMPL−TDMアジュバント(Ribi Immunochemical Researh, Hamilton, MT)に乳化し、動物の後足蹠に注入してもよい。免疫化したマウスは、次いで10から12日後に、選択したアジュバント中に乳化した付加的免疫源で追加免疫する。その後、数週間、マウスをさらなる免疫化注射で追加免疫する。抗PRO抗体の検出のためのELISAアッセイで試験するために、レトロオービタル出血からの血清試料をマウスから周期的に採取してもよい。
適当な抗体力価が検出された後、抗体に「ポジティブ(陽性)」な動物に、PRO静脈内注射の最後の注入をすることができる。3から4日後、マウスを屠殺し、脾臓細胞を取り出した。次いで脾臓細胞を(35%ポリエチレングリコールを用いて)、ATCCから番号CRL1597で入手可能なP3X63AgU.1等の選択されたマウス骨髄腫株化細胞に融合させた。融合によりハイブリドーマ細胞が生成され、次いで、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、及びチミジン)培地を含む96ウェル組織培養プレートに蒔き、非融合細胞、骨髄腫ハイブリッド、及び脾臓細胞ハイブリッドの増殖を阻害した。
ハイブリドーマ細胞は、PROに対する反応性についてのELISAでスクリーニングされる。PROに対する所望のモノクローナル抗体を分泌する「ポジティブ(陽性)」ハイブリドーマ細胞の決定は、技術常識の範囲内である。
陽性ハイブリドーマ細胞を同系のBalb/cマウスに腹腔内注入し、抗PROモノクローナル抗体を含む腹水を生成させる。あるいは、ハイブリドーマ細胞を、組織培養フラスコ又はローラーボトルで成長させることもできる。腹水中に生成されたモノクローナル抗体の精製は、硫酸アンモニウム沈降、それに続くゲル排除クロマトグラフィ−を用いて行うことができる。あるいは、抗体のプロテインA又はプロテインGへの親和性に基づくアフィニティクロマトグラフィーを用いることもできる。
実施例28:特異的抗体を用いたPROポリペプチドの精製
天然又は組換えPROポリペプチドは、この分野の種々の標準的なタンパク質精製方法によって精製できる。例えば、プロ-PROポリペプチド、成熟ポリペプチド、又はプレ-PROポリペプチドは、対象とするPROポリペプチドに特異的な抗体を用いた免疫親和性クロマトグラフィーによって精製される。一般に、免疫親和性カラムは抗PROポリペプチド抗体を活性化クロマトグラフィー樹脂に共有結合させて作成される。
ポリクローナル免疫グロブリンは、硫酸アンモニウムでの沈殿又は固定化プロテインA(Pharmacia LKB Biotechnology, Piscataway, N.J.)での精製のいずれかにより免疫血清から調製される。同様に、モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈殿又は固定化プロテインAでのクロマトグラフィーによりマウス腹水液から調製される。部分的に精製された免疫グロブリンは、CnBr-活性化セファロース(商品名)(Pharmacia LKB Biotechnology)等のクロマトグラフィー樹脂に共有結合される。抗体が樹脂に結合され、樹脂がブロックされ、誘導体樹脂は製造者の指示に従って洗浄される。
このような免疫親和性カラムは、可溶化形態のPROポリペプチドを含有する細胞からの画分を調製することによるPROポリペプチドの精製において利用される。この調製物は、洗浄剤の添加又はこの分野で既知の方法により微分遠心分離を介して得られる全細胞又は細胞成分画分の可溶化により誘導される。あるいは、シグナル配列を含む可溶化PROポリペプチドは、細胞が成長する培地中に有用な量で分泌される。
可溶化PROポリペプチド含有調製物は、免疫親和性カラムを通され、カラムはPROポリペプチドの好ましい吸着をさせる条件下(例えば、洗浄剤存在下の高イオン強度バッファー)で洗浄される。次いで、カラムは、抗体/PROポリペプチド結合を分解する条件下(例えば、約2-3といった低pH、高濃度の尿素又はチオシアン酸イオン等のカオトロープ)で溶離され、PROポリペプチドが回収される。
天然又は組換えPROポリペプチドは、この分野の種々の標準的なタンパク質精製方法によって精製できる。例えば、プロ-PROポリペプチド、成熟ポリペプチド、又はプレ-PROポリペプチドは、対象とするPROポリペプチドに特異的な抗体を用いた免疫親和性クロマトグラフィーによって精製される。一般に、免疫親和性カラムは抗PROポリペプチド抗体を活性化クロマトグラフィー樹脂に共有結合させて作成される。
ポリクローナル免疫グロブリンは、硫酸アンモニウムでの沈殿又は固定化プロテインA(Pharmacia LKB Biotechnology, Piscataway, N.J.)での精製のいずれかにより免疫血清から調製される。同様に、モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈殿又は固定化プロテインAでのクロマトグラフィーによりマウス腹水液から調製される。部分的に精製された免疫グロブリンは、CnBr-活性化セファロース(商品名)(Pharmacia LKB Biotechnology)等のクロマトグラフィー樹脂に共有結合される。抗体が樹脂に結合され、樹脂がブロックされ、誘導体樹脂は製造者の指示に従って洗浄される。
このような免疫親和性カラムは、可溶化形態のPROポリペプチドを含有する細胞からの画分を調製することによるPROポリペプチドの精製において利用される。この調製物は、洗浄剤の添加又はこの分野で既知の方法により微分遠心分離を介して得られる全細胞又は細胞成分画分の可溶化により誘導される。あるいは、シグナル配列を含む可溶化PROポリペプチドは、細胞が成長する培地中に有用な量で分泌される。
可溶化PROポリペプチド含有調製物は、免疫親和性カラムを通され、カラムはPROポリペプチドの好ましい吸着をさせる条件下(例えば、洗浄剤存在下の高イオン強度バッファー)で洗浄される。次いで、カラムは、抗体/PROポリペプチド結合を分解する条件下(例えば、約2-3といった低pH、高濃度の尿素又はチオシアン酸イオン等のカオトロープ)で溶離され、PROポリペプチドが回収される。
実施例29:薬剤スクリーニング
本発明は、PROポリペプチド又はその結合断片を種々の薬剤スクリーニング技術において使用することによる化合物のスクリーニングに特に有用である。そのような試験に用いられるPROポリペプチド又は断片は、溶液中の自由状態でも、固体支持体に固定されても、細胞表面に担持されていても、細胞内に位置していてもよい。薬剤スクリーニングの1つの方法は、PROポリペプチド又は断片を発現する組換え核酸で安定に形質移入される真核生物又は原核生物宿主細胞を利用する。薬剤は、そのような形質移入細胞に対して、競合的結合アッセイにおいてスクリーニングされる。そのような細胞は、生存可能又は固定化形態のいずれかにおいて、標準的な結合アッセイに使用できる。例えば、PROポリペプチド又は断片と試験される試薬の間での複合体の形成を測定してよい。あるいは、試験する試薬によって生ずるPROポリペプチドとその標的細胞との間の複合体形成における減少を試験することもできる
しかして、本発明は、PROポリペプチド関連疾患又は障害に影響を与えうる薬剤又は任意の他の試薬のスクリーニング方法を提供する。これらの方法は、その試薬をPROポリペプチド又は断片に接触させ、(I)試薬とPROポリペプチド又は断片との間の複合体の存在について、又は(ii)PROポリペプチド又は断片と細胞との間の複合体の存在について検定することを含む。これらの競合結合アッセイでは、PROポリペプチド又は断片が典型的には標識される。適切なインキュベーションの後、自由なPROポリペプチド又は断片を結合形態のものから分離し、自由又は未複合の標識の量が、特定の試薬がPROポリペプチドに結合する又はPROポリペプチド/細胞複合体を阻害する能力の尺度となる。
薬剤スクリーニングのための他の技術は、ポリペプチドに対して適当な結合親和性を持つ化合物についての高スループットスクリーニングを提供し、1984年9月13日に公開されたWO 84/03564に詳細に記載されている。簡単に述べれば、多数の異なる小型ペプチド試験化合物が、プラスチックピン等の固体支持体又は幾つかの他の表面上で合成される。PROポリペプチドに適用すると、ペプチド試験化合物はPROポリペプチドと反応して洗浄される。結合したPROポリペプチドはこの分野で良く知られた方法により検出される。精製したPROポリペプチドは、上記の薬剤スクリーニング技術に使用するためにプレート上に直接被覆することもできる。さらに、非中和抗体は、ペプチドを捕捉し、それを固体支持体上に固定化するのに使用できる。
また、本発明は、PROポリペプチドに結合可能な中和抗体がPROポリペプチド又はその断片について試験化合物と特異的に競合する競合薬剤スクリーニングアッセイも考慮する。この方法において、抗体は、PROポリペプチドで、一又は複数の抗原決定基を持つ任意のペプチドの存在を検出するのに使用できる。
本発明は、PROポリペプチド又はその結合断片を種々の薬剤スクリーニング技術において使用することによる化合物のスクリーニングに特に有用である。そのような試験に用いられるPROポリペプチド又は断片は、溶液中の自由状態でも、固体支持体に固定されても、細胞表面に担持されていても、細胞内に位置していてもよい。薬剤スクリーニングの1つの方法は、PROポリペプチド又は断片を発現する組換え核酸で安定に形質移入される真核生物又は原核生物宿主細胞を利用する。薬剤は、そのような形質移入細胞に対して、競合的結合アッセイにおいてスクリーニングされる。そのような細胞は、生存可能又は固定化形態のいずれかにおいて、標準的な結合アッセイに使用できる。例えば、PROポリペプチド又は断片と試験される試薬の間での複合体の形成を測定してよい。あるいは、試験する試薬によって生ずるPROポリペプチドとその標的細胞との間の複合体形成における減少を試験することもできる
しかして、本発明は、PROポリペプチド関連疾患又は障害に影響を与えうる薬剤又は任意の他の試薬のスクリーニング方法を提供する。これらの方法は、その試薬をPROポリペプチド又は断片に接触させ、(I)試薬とPROポリペプチド又は断片との間の複合体の存在について、又は(ii)PROポリペプチド又は断片と細胞との間の複合体の存在について検定することを含む。これらの競合結合アッセイでは、PROポリペプチド又は断片が典型的には標識される。適切なインキュベーションの後、自由なPROポリペプチド又は断片を結合形態のものから分離し、自由又は未複合の標識の量が、特定の試薬がPROポリペプチドに結合する又はPROポリペプチド/細胞複合体を阻害する能力の尺度となる。
薬剤スクリーニングのための他の技術は、ポリペプチドに対して適当な結合親和性を持つ化合物についての高スループットスクリーニングを提供し、1984年9月13日に公開されたWO 84/03564に詳細に記載されている。簡単に述べれば、多数の異なる小型ペプチド試験化合物が、プラスチックピン等の固体支持体又は幾つかの他の表面上で合成される。PROポリペプチドに適用すると、ペプチド試験化合物はPROポリペプチドと反応して洗浄される。結合したPROポリペプチドはこの分野で良く知られた方法により検出される。精製したPROポリペプチドは、上記の薬剤スクリーニング技術に使用するためにプレート上に直接被覆することもできる。さらに、非中和抗体は、ペプチドを捕捉し、それを固体支持体上に固定化するのに使用できる。
また、本発明は、PROポリペプチドに結合可能な中和抗体がPROポリペプチド又はその断片について試験化合物と特異的に競合する競合薬剤スクリーニングアッセイも考慮する。この方法において、抗体は、PROポリペプチドで、一又は複数の抗原決定基を持つ任意のペプチドの存在を検出するのに使用できる。
実施例30:合理的薬剤設計
合理的薬剤設計の目的は、対象とする生物学的活性ポリペプチド(例えば、PROポリペプチド)又はそれらが相互作用する小分子、例えばアゴニスト、アンタゴニスト、又はインヒビターの構造的類似物を製造することである。これらの例の任意のものが、PROポリペプチドのより活性で安定な形態又はインビボでPROポリペプチドに機能を促進又は阻害する薬剤の創作に使用できる(参考、Hodgson, Bio/Technology, 9: 19-21 (1991))。
1つの方法において、PROポリペプチド、又はPROポリペプチド-インヒビター複合体の三次元構造が、x線結晶学により、コンピュータモデル化により、最も典型的には2つの方法の組み合わせにより決定される。分子の構造を解明し活性部位を決定するためには、PROポリペプチドの形状及び電荷の両方が確認されなければならない。数は少ないが、PROポリペプチドの構造に関する有用な情報が相同タンパク質の構造に基づいたモデル化によって得られることもある。両方の場合において、関連する構造情報は、類似PROポリペプチド様分子の設計又は効果的なインヒビターの同定に使用される。合理的な薬剤設計の有用な例は、Braxton及びWells, Biochemistry, 31: 7796-7801 (1992)に示されているような向上した活性又は安定性を持つ分子、又はAthauda等, J. Biochem., 113: 742-746 (1993)に示されているような天然ペプチドのインヒビター、アゴニスト、又はアンタゴニストとして作用する分子を含む。
また、上記のような機能アッセイによって選択された標的特異的な抗体を単離しその結晶構造を解明することもできる。この方法は、原理的には、それに続く薬剤設計が基礎をおくことのできるファーマコア(pharmacore)を生成する。機能的な薬理学的に活性な抗体に対する抗-イディオタイプ抗体(抗-ids)を生成することにより、タンパク質結晶学をバイパスすることができる。鏡像の鏡像として、抗-idsの結合部位は最初のレセプターの類似物であると予測できる。抗-idは、次いで、化学的又は生物学的に製造したペプチドのバンクからペプチドを同定及び単離するのに使用できる。単離されたペプチドは、ファーマコアとして機能するであろう。
本発明により、十分な量のPROポリペプチドがX線結晶学などの分析実験を実施するために入手可能である。さらに、ここに提供したPROポリペプチドアミノ酸配列の知識は、x線結晶学に換える、又はそれに加えるコンピュータモデル化技術で用いられる知識を提供する。
合理的薬剤設計の目的は、対象とする生物学的活性ポリペプチド(例えば、PROポリペプチド)又はそれらが相互作用する小分子、例えばアゴニスト、アンタゴニスト、又はインヒビターの構造的類似物を製造することである。これらの例の任意のものが、PROポリペプチドのより活性で安定な形態又はインビボでPROポリペプチドに機能を促進又は阻害する薬剤の創作に使用できる(参考、Hodgson, Bio/Technology, 9: 19-21 (1991))。
1つの方法において、PROポリペプチド、又はPROポリペプチド-インヒビター複合体の三次元構造が、x線結晶学により、コンピュータモデル化により、最も典型的には2つの方法の組み合わせにより決定される。分子の構造を解明し活性部位を決定するためには、PROポリペプチドの形状及び電荷の両方が確認されなければならない。数は少ないが、PROポリペプチドの構造に関する有用な情報が相同タンパク質の構造に基づいたモデル化によって得られることもある。両方の場合において、関連する構造情報は、類似PROポリペプチド様分子の設計又は効果的なインヒビターの同定に使用される。合理的な薬剤設計の有用な例は、Braxton及びWells, Biochemistry, 31: 7796-7801 (1992)に示されているような向上した活性又は安定性を持つ分子、又はAthauda等, J. Biochem., 113: 742-746 (1993)に示されているような天然ペプチドのインヒビター、アゴニスト、又はアンタゴニストとして作用する分子を含む。
また、上記のような機能アッセイによって選択された標的特異的な抗体を単離しその結晶構造を解明することもできる。この方法は、原理的には、それに続く薬剤設計が基礎をおくことのできるファーマコア(pharmacore)を生成する。機能的な薬理学的に活性な抗体に対する抗-イディオタイプ抗体(抗-ids)を生成することにより、タンパク質結晶学をバイパスすることができる。鏡像の鏡像として、抗-idsの結合部位は最初のレセプターの類似物であると予測できる。抗-idは、次いで、化学的又は生物学的に製造したペプチドのバンクからペプチドを同定及び単離するのに使用できる。単離されたペプチドは、ファーマコアとして機能するであろう。
本発明により、十分な量のPROポリペプチドがX線結晶学などの分析実験を実施するために入手可能である。さらに、ここに提供したPROポリペプチドアミノ酸配列の知識は、x線結晶学に換える、又はそれに加えるコンピュータモデル化技術で用いられる知識を提供する。
材料の寄託
次の材料をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション, 12301 パークローン ドライブ,ロックビル,メリーランド,米国(ATCC)に寄託した:
材料 ATCC寄託番号 寄託日
DNA35672-2508 203538 1998年12月15日
DNA47465-1561 203661 1999年2月9日
DNA57700-1408 203583 1999年1月12日
DNA68818-2536 203657 1999年2月9日
DNA59847-2510 203576 1999年1月12日
DNA76400-2528 203573 1999年1月12日
DNA77624-2515 203553 1998年12月22日
DNA77631-2537 203651 1999年2月9日
DNA82307-2531 203537 1998年12月15日
これらの寄託は、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約及びその規則(ブダペスト条約)の規定に従って行われた。これは、寄託の日付から30年間、寄託の生存可能な培養が維持されることを保証するものである。寄託物はブダペスト条約の条項に従い、またジェネンテク社とATCCとの間の合意に従い、ATCCから入手することができ、これは、どれが最初であろうとも、関連した米国特許の発行時又は任意の米国又は外国特許出願の公開時に、寄託培養物の後代を永久かつ非制限的に入手可能とすることを保証し、米国特許法第122条及びそれに従う特許庁長官規則(特に参照番号886OG638の37CFR第1.14条を含む)に従って権利を有すると米国特許庁長官が決定した者に子孫を入手可能とすることを保証するものである。
本出願の譲受人は、寄託した培養物が、適切な条件下で培養されていた場合に死亡もしくは損失又は破壊されたならば、材料は通知時に同一の他のものと即座に取り替えることに同意する。寄託物質の入手可能性は、特許法に従いあらゆる政府の権限下で認められた権利に違反して、本発明を実施するライセンスであるとみなされるものではない。
上記の文書による明細書は、当業者に本発明を実施できるようにするために十分であると考えられる。寄託した態様は、本発明のある側面の一つの説明として意図されており、機能的に等価なあらゆる作成物がこの発明の範囲内にあるため、寄託された作成物により、本発明の範囲が限定されるものではない。ここでの物質の寄託は、ここに含まれる文書による説明が、そのベストモードを含む、本発明の任意の側面の実施を可能にするために不十分であることを認めるものではないし、それが表す特定の例証に対して請求の範囲を制限するものと解釈されるものでもない。実際、ここに示し記載したものに加えて、本発明を様々に改変することは、前記の記載から当業者にとっては明らかなものであり、添付の請求の範囲内に入るものである。
次の材料をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション, 12301 パークローン ドライブ,ロックビル,メリーランド,米国(ATCC)に寄託した:
材料 ATCC寄託番号 寄託日
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これらの寄託は、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約及びその規則(ブダペスト条約)の規定に従って行われた。これは、寄託の日付から30年間、寄託の生存可能な培養が維持されることを保証するものである。寄託物はブダペスト条約の条項に従い、またジェネンテク社とATCCとの間の合意に従い、ATCCから入手することができ、これは、どれが最初であろうとも、関連した米国特許の発行時又は任意の米国又は外国特許出願の公開時に、寄託培養物の後代を永久かつ非制限的に入手可能とすることを保証し、米国特許法第122条及びそれに従う特許庁長官規則(特に参照番号886OG638の37CFR第1.14条を含む)に従って権利を有すると米国特許庁長官が決定した者に子孫を入手可能とすることを保証するものである。
本出願の譲受人は、寄託した培養物が、適切な条件下で培養されていた場合に死亡もしくは損失又は破壊されたならば、材料は通知時に同一の他のものと即座に取り替えることに同意する。寄託物質の入手可能性は、特許法に従いあらゆる政府の権限下で認められた権利に違反して、本発明を実施するライセンスであるとみなされるものではない。
上記の文書による明細書は、当業者に本発明を実施できるようにするために十分であると考えられる。寄託した態様は、本発明のある側面の一つの説明として意図されており、機能的に等価なあらゆる作成物がこの発明の範囲内にあるため、寄託された作成物により、本発明の範囲が限定されるものではない。ここでの物質の寄託は、ここに含まれる文書による説明が、そのベストモードを含む、本発明の任意の側面の実施を可能にするために不十分であることを認めるものではないし、それが表す特定の例証に対して請求の範囲を制限するものと解釈されるものでもない。実際、ここに示し記載したものに加えて、本発明を様々に改変することは、前記の記載から当業者にとっては明らかなものであり、添付の請求の範囲内に入るものである。
Claims (23)
- 図16(配列番号:22)に示したアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
- 図15(配列番号:21)に示したヌクレオチド配列と少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
- 図15(配列番号:21)に示したヌクレオチド配列の全長コード配列と少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
- ATCC登録番号203651で寄託されたDNAの全長コード配列と少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
- 請求項1ないし4の何れか1項に記載の核酸を含んでなるベクター。
- ベクターで形質転換された宿主細胞に認識されるコントロール配列に作用可能に結合した請求項5に記載のベクター。
- 請求項5に記載のベクターを含んでなる宿主細胞。
- 前記細胞がCHO細胞である請求項7に記載の宿主細胞。
- 前記細胞が大腸菌である請求項7に記載の宿主細胞。
- 前記細胞が酵母細胞である請求項7に記載の宿主細胞。
- PROポリペプチドの製造方法において、請求項7に記載の宿主細胞を、前記PROポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、細胞培地から前記PROポリペプチドを回収することを含んでなる方法。
- 図16(配列番号:22)に示したアミノ酸配列と少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離されたポリペプチド。
- ATCC登録番号203651で寄託されたDNAの全長コード配列によってコードされるアミノ酸配列に対して少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離されたポリペプチド。
- 異種アミノ酸配列に融合した請求項12又は13に記載のポリペプチドを含んでなるキメラ分子。
- 前記異種アミノ酸配列がエピトープタグ配列である請求項14に記載のキメラ分子。
- 前記異種アミノ酸配列が免疫グロブリンのFc領域である請求項14に記載のキメラ分子。
- 請求項12又は13に記載のポリペプチドに特異的に結合する、実質的に純粋な形態の抗体。
- 前記抗体がモノクローナル抗体、ヒト化抗体又は一本鎖抗体である請求項17に記載の抗体。
- 図16(配列番号:22)に示したポリペプチドをコードし、その関連シグナルペプチドを欠くヌクレオチド配列と少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
- 図16(配列番号:22)に示され、その関連シグナルペプチドを欠くポリペプチドと少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離されたポリペプチド。
- 図16(配列番号:22)に示されたポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有する単離された核酸。
- 図15(配列番号:21)に示されたヌクレオチド配列を有する単離された核酸。
- 図16(配列番号:22)に示されたアミノ酸配列を有する単離されたポリペプチド。
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