JP2004030984A - Glass panel for cathode-ray tube, cathode-ray tube, and beam index type cathode-ray tube - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にテレビジョン放送受像機および産業用画像表示装置等に用いられる陰極線管用ガラスパネルおよびそれを用いた陰極線管に関し、特にビームインデックス型陰極線管およびビームインデックス型陰極線管に好適なガラスパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、一般的な陰極線管31の断面を示す図である。この図3に示すように、陰極線管31は、映像を映し出すフェース部32を備えたパネル33、偏向コイル34が装着されるヨーク部35を有する漏斗形状のファンネル36、および電子銃37が格納されるネックチューブ38からなる陰極線管用ガラスバルブ39を外囲器としている(以下、陰極線管用ガラスバルブ39を「バルブ」とも称する)。
【0003】
また、前記パネル33はフェース部32の側壁を構成するスカート部40、および前記フェース部32とスカート部40とを連結するブレンドR部41を有しており、パネル33とファンネル36とはハンダガラスで封着されている。さらに、バルブ39のスカート部40の外周には衝撃に対する強度を保持するための補強バンド(図示しない)が捲回されている。
【0004】
従来、広範に実用化されている陰極線管としては、シャドウマスク型陰極線管が知られている。シャドウマスク型陰極線管は、前述の図3に示されるように、電子線の照射により蛍光を発する蛍光膜42、蛍光膜での発光を前方へ反射するアルミニウム膜43、蛍光体上の電子線照射位置を特定するシャドウマスク44、該シャドウマスク44をスカート部40の内面に固定するためのスタッドピン45、シャドウマスク44の電子線による高帯電位を防ぎ外部へ導通接地するためのボタン46を有している。
【0005】
シャドウマスク型陰極線管に対する他の方式の陰極線管としては、ビームインデックス型陰極線管が知られている。図4は、一般的なビームインデックス型陰極線管の断面を模式的に示す説明図である。図4に示すように、ビームインデックス型陰極線管は、フェース部32の内表面に赤(R)、緑(G)および青(B)の蛍光体(RGB蛍光体)51がストライプ状に塗布され、さらにアルミニウム膜56の内面側に、所定の間隔を空けてインデックス信号を検出するためのインデックス蛍光体52が塗布されている。
【0006】
このようなビームインデックス型陰極線管は、ストライプ状のRGB蛍光体51を、電子銃から照射された電子ビーム53が走査して発光させると同時に、前記インデックス蛍光体52に衝突して発せられる色の信号54を光検出器55で受信して、前記電子ビームの位置情報を取得する。そして、得られた情報に基づき、赤(R)、緑(G)または青(B)の映像信号を切り替えてビームを変調することにより、カラー映像を生成する方式である。
【0007】
上記方式のビームインデックス型陰極線管は、前述のシャドウマスク型陰極線管のような、蛍光体上の電子線照射位置を特定するために電子ビームを遮るシャドウマスク44が不要であるため、該シャドウマスク44をパネル33の内面に固定するためのスタッドピン45が不要である。また、シャドウマスク44が存在しないことにより、電子ビームの損失が少なく消費電力を低減することができるという利点を有している。
【0008】
シャドウマスク型陰極線管およびビームインデックス型陰極線管は、ともに、その内部で電子線が照射される事により映像を表示するため、バルブ内部は高真空に保たれている。また前記のように各部位の機能が異なるため、バルブは本質的に非対称構造を有している。そして、球殻とは異なる非対称構造のバルブに内外圧差1気圧が負荷されるため不安定な変形状態にあり、高い引っ張り性の変形応力がバルブの外表面に発生する。
【0009】
このような状態にあるバルブに亀裂が生じた場合、内在する高い変形エネルギーを開放しようとして亀裂が伸長し、該亀裂がバルブ全体におよび、結果として大規模な破壊に至ることがある。また、大気中の水分と高い引張応力との相互作用により、疲労破壊を起こし作動不能状態に陥る場合もある。
【0010】
一方、近年プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの開発が活発に行われるようになり、これらに比べて陰極線管の奥行き寸法が他の表示装置より大きいことが欠点として取り上げられている。
【0011】
この様な欠点を克服するため、近年の陰極線管は偏向角を広角化して奥行き寸法の短縮が試みられているが、前記偏向角の広角化に伴い陰極線管の構造上の非対称性が増大する(より非球殻形状化する)傾向にあり、バルブの外表面に発生する引張応力も増大し、その結果として破壊の可能性も増大するという問題を有している。引張応力増大の解決策としては、ガラスの肉厚を増加させる方法があるが、その場合、陰極線管のもう一つの重大な欠点である質量の増加につながるという問題の原因となる。
【0012】
このため、前記の引張応力に耐え得るようにバルブの強度を向上させる必要があり、その方法としていくつかの強化方法が開発されている。強化方法の一つとしては、ガラス内部の温度がガラスを構成する分子の再配置が可能な温度域にある段階で、ガラスを構成する分子の再配置が不可能な温度域までガラス表面の温度を冷却して一次歪みを発生させ、内部と表面との歪みの非平衡な状態を形成した後、室温まで冷却することにより永久歪みを残留させる方法、いわゆる物理強化法が広く行われている。
【0013】
具体的には、パネルの物理強化法は以下のような方法で行われる。まず、溶融ガラス塊をプレス成型装置の下部金型内に供給し、上部金型で押圧してパネル形状に成型する。そして前記上部金型を引き上げた後、成型されたパネルの表面に強制的に冷却空気を吹き付けて、下部金型とパネルの表面とが固着せず、かつ変形を生じない温度まで冷却固化する。続いて、下部金型からパネルを取り出し、次いで、金属製のスタッドピンをパネルのスカート部内表面に溶着する。
【0014】
ところが、この段階においてはパネル表面とパネルの肉厚方向における内部との温度差が大きい状態で表面が徐冷点以下まで冷却されるため、非常に大きな歪みが生じており、このまま冷却を継続するとパネルに内在する歪みが過剰になり、その後の冷却工程において自爆する可能性が生じる。特にシャドウマスク型陰極線管の場合は、スタッドピンをパネル部のスカート部内表面に溶着して取り付けているため、パネルを構成するガラスの熱膨張率と、スタッドピンの熱膨張率との差に起因し、スタッドピンの周辺に局所的な高い引張応力が残留する(以下、この応力を「残留引張応力」とも称する)。
【0015】
そのため、一旦ガラスを構成する分子の再配列が可能な温度域でパネルを30〜40分保持し、ガラス内部と表面との温度を縮小しながら前記の過剰な歪みを緩和させ、所望の歪みを保持しながら室温まで冷却することにより永久歪みを残留させる。このようにしてパネルの表面に圧縮応力を発生させることにより、強度の向上、陰極線管組み立てプロセスの熱処理工程における破壊の防止、および陰極線管完成後の遅れ破壊防止を図っている。
【0016】
しかし、前述のようにビームインデックス型陰極線管はスタッドピンが不要であるため、スタッドピン周辺における残留引張応力の問題を考慮する必要がなく、パネルに高い圧縮応力を残留させることが可能となる。
【0017】
従来の物理強化法では、本出願人が特開平10−134737号公報において、少なくともパネル部の外表面に物理強化による圧縮応力が形成されており、・・・陰極線管組み立て後に少なくとも最大真空引張応力σVTmaxが形成される位置を含む領域での物理強化による圧縮応力値をσCとするとき、7MPa≦|σC|≦30MPaであることを特徴とする陰極線管用ガラスバルブを開示しているように、パネルにおける最大の圧縮応力値が30MPaであるものが知られている。
【0018】
また、最大圧縮応力値が30MPaを超えるものとして特開2001−23544では、フェース部および側壁部の外面に圧縮応力層が形成されてなる陰極線管用ガラスパネルにおいて、・・・前記圧縮応力層の最大圧縮応力値をσCMAXとするときに30MPa<σCMAX≦100MPaであることを特徴とする陰極線管用ガラスパネルが開示されているように、パネルにおける最大圧縮応力値が30MPa超、100MPa以下であるものが知られている。
【0019】
前記特開2001−23544のパネルは、特開平10−134737のパネルに比べて高い圧縮応力が付与されているが、フェース部のガラス肉厚を薄肉化してパネルの軽量化を図ろうとする場合、十分な安全性を確保することができなかった。具体的には、前記特開2001−23544のパネルはフェース部のガラス肉厚によっては、IEC(International Electrotechnical Commission;国際電気標準会議)が定める61965試験法(Mechanical safety of cathoderay tubes;陰極線管の機械的安全性試験)(以下、「IEC61965法」と称する)において、防爆試験による爆縮を防止することができなかった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題に鑑み、パネルのフェース部に付与された圧縮応力値とフェース部中央肉厚との関係に着目してなされたものであって、軽量で、かつパネルの破壊を防ぐことでバルブの爆縮を防止し得る陰極線管用ガラスパネル、特にビームインデックス型陰極線管に好適なガラスパネル、ならびに前記陰極線管用ガラスパネルを用いた陰極線管およびビームインデックス型陰極線管を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、映像が表示される矩形のフェース部を有し、ネックチューブとファンネルとともに陰極線管に用いられるガラスバルブを構成するガラスパネルであって、前記フェース部の中央肉厚がtcenter(mm)であるとき、フェース部の外表面側において、陰極線管を製造するべくガラスバルブの内部を真空にしたときに発生する引張応力がフェース部外表面上で最大となるべき位置に1118・tcenter −1.3+5≦σCO≦50を満足する圧縮応力値σCO(MPa)を有する圧縮応力層が形成され、前記圧縮応力層の厚さが、フェース部の肉厚の12分の1以上であることを特徴とする陰極線管用ガラスパネルを提供する。該陰極線管用ガラスパネルにおいては、前記フェース部の内表面側に、フェース部の厚さの12分の1以上の厚さを有する圧縮応力層が形成され、フェース部の内表面中央の圧縮応力値σCIcenter(MPa)がσCIcenter≧15MPaであって、フェース部内表面における最大の圧縮応力値σCImax(MPa)がσCImax≦50MPaであることが好ましい。
【0022】
また、本発明は、映像が表示される矩形のフェース部を有し、ネックチューブとファンネルとともに陰極線管に用いられるガラスバルブを構成するガラスパネルであって、前記フェース部の中央肉厚がtcenter(mm)であるとき、1118・tcenter −1.3+5≦σCO≦50を満足する圧縮応力値σCO(MPa)を有する圧縮応力層がフェース部外表面の短軸端部に形成され、前記圧縮応力層の厚さが、フェース部の肉厚の12分の1以上であることを特徴とする陰極線管用ガラスパネルを提供する。該陰極線管用ガラスパネルにおいては、前記フェース部の内表面側に、フェース部の厚さの12分の1以上の厚さを有する圧縮応力層が形成され、フェース部の内表面中央の圧縮応力値σCIcenter(MPa)がσCIcenter≧15MPaであって、フェース部内表面における最大の圧縮応力値σCImax(MPa)がσCImax≦50MPaであることが好ましい。
【0023】
また本発明は、ガラスバルブのガラスパネルが、前記の陰極線管用ガラスパネルであることを特徴とする陰極線管を提供する。
【0024】
さらに、前記本発明の陰極線管用ガラスパネルは、ビームインデックス型陰極線管のガラスバルブに用いられるもの、すなわちビームインデックス型陰極線管用ガラスパネルであることが好ましく、本発明は、ガラスバルブのガラスパネルが、前記ビームインデックス型陰極線管用ガラスパネルであるビームインデックス型陰極線管を提供する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の陰極線管用ガラスパネルを用いたバルブの断面を示す模式説明図である。なお、本発明の説明において、陰極線管用ガラスパネルおよびビームインデックス型陰極線管用ガラスパネルを単に「パネル」とも称し、陰極線管用ガラスバルブおよびビームインデックス型陰極線管用ガラスバルブを単に「バルブ」とも称する。
【0026】
図1に示すようにバルブ1は、映像が表示される矩形のフェース部2を備えた本発明のパネル3と、電子銃が装着されるネックチューブ4と、前記パネル3とネックチューブ4との間に配設される漏斗形状のファンネル5とから構成されている。
【0027】
本発明のパネル3は、側壁を構成するスカート部6を備え、前記フェース部2とスカート部6とは、急激に湾曲するブレンドR部7によって接続されている。そして、前記パネル3とファンネル5とは、ハンダガラスによって封着部8で封着され、前記ネックチューブ4とファンネル5とは、ネックシール部9で封着されている。図中の符号10は、前記フェース部2の中心とネックチューブ4の中心軸とを結ぶ、バルブの管軸である。
【0028】
また、前記フェース部2は、管軸10と平行な方向(図1中の矢印Aの方向)に見たときの形状が矩形である。図2は、フェース部2を矢印Aの方向から見た状態の説明図であるが、ここで、矩形のフェース部2とは、略矩形(実質的に矩形)であれば幾何学的に厳密な矩形である必要はなく、コーナー11a、11b、11c、11dにR(アール;曲率半径)を有する形状であっても、または各辺12a、12b、12c、12dが非直線の形状であってもよい。
【0029】
なお、前述のように、シャドウマスク型陰極線管用ガラスバルブの場合、スカート部の内表面にスタッドピンが溶着されるが、ビームインデックス型陰極線管の場合はシャドウマスクが不要であるため、スカート部6の内表面6aにはスタッドピンは溶着されない。
【0030】
本発明のパネル3は、フェース部2の中央2aの肉厚をtcenter(mm)としたとき、バルブ1の内部を真空にしたときに発生する引張応力がフェース部外表面上で最大となるべき位置に、1118・tcenter −1.3+5≦σCO≦50を満足する圧縮応力値σCO(MPa)を有する圧縮応力層が形成されていることを特徴とする。なお、引張応力値を正の値として記載し、これに対する圧縮応力値を負の値として記載されることもあるが、本発明の説明においては圧縮応力値の絶対量が要旨であるので正の値として記載する。
【0031】
前記フェース部2の中央2aの肉厚tcenter(mm)とは、矩形のフェース部2の中心点の管軸10方向の肉厚をいう。フェース部2の矩形のフェース部2の中心点とは、図2に示されるように、長辺12aおよび12cの中央を通過する短軸13と、短辺12bおよび12dの中央を通過し前記短軸13に直交する長軸14との交点15である。
【0032】
既に述べたように、バルブは球殻と異なる非対称な形状であるため、内部を1.3×10−4Pa(10−6Torr)程度の高真空状態にしたとき、外表面に引張応力が発生する。以下、バルブ内部を真空にしたことによって発生する引張応力を「真空引張応力」とも称する。前記の真空引張応力は、様々な位置に発生するが、本発明においては、フェース部2に発生する真空引張応力のうち、その値の最大値を最大真空引張応力とし、これをσVTOmax(MPa)と定義する。通常、前記のσVTOmax(MPa)は、フェース部2の短軸13の端部(以下、「短軸端部」とも称する)16a、16bに発生することが多い。前記短軸端部16a、16bとは、映像が表示されるスクリーンの外縁17と短軸13との交点およびその近傍をいう。
【0033】
そして、フェース部中央肉厚がtcenter(mm)のとき、少なくともフェース部2の外表面において前記σVTOmaxが発生するべき位置に、1118・tcenter −1.3+5≦σCO≦50を満足する圧縮応力値σCO(MPa)を有する圧縮応力層が形成され、該圧縮応力層の厚さがフェース部2の厚さの12分の1以上であることを特徴とするものである。前記の「圧縮応力層の厚さ」とは、圧縮応力値がσCO(MPa)である外表面から、圧縮応力値が0MPaになる位置までの深さをいう。
【0034】
フェース部中央肉厚がtcenter(mm)のときの前記圧縮応力値σCO(MPa)が、σCO<1118・tcenter −1.3+5であると、パネルが破壊する可能性が高くなり、前述のIEC61965法の防爆試験において爆縮が生じやすくなる。一方、前記圧縮応力値σCO(MPa)がσCO>50であると、フェース部の平面方向に過剰な引張応力が発生するようになり、その結果、封着部8を起点とする破壊が生じやすくなる。
【0035】
IEC61965法の防爆試験では、真空引張応力が最大となる領域に200〜300μm程度の深さのスクラッチが付与されるが、フェース部中央肉厚がtcenter(mm)のときの前記圧縮応力値σCO(MPa)が、1118・tcenter −1.3+7≦σCOであると300〜450μmの深さの加傷をしても安全性が確保できるためより好ましい。またフェース部中央肉厚がtcenter(mm)のときの前記圧縮応力値σCO(MPa)がσCO≦40であれば封着部に300μm程度深さの傷が付与されても熱工程での割れを防止することができるため、さらに好ましい。
【0036】
また、フェース部2の厚さの12分の1以上の圧縮応力層は、前述の物理強化法、すなわちガラス内部の温度がガラスを構成する分子の再配置が可能な温度域にある段階で、ガラスを構成する分子の再配置が不可能な温度域までガラス表面の温度を冷却して一次歪みを発生させ、内部と表面との歪みの非平衡な状態を形成した後、室温まで冷却することにより永久歪みを残留させる方法によって形成することができる。前記圧縮応力層の厚さは、フェース部2の厚さの12分の1未満であると、IEC61965法の防爆試験に際してダイヤモンドカッター等で強制的に加えられたスクラッチからの亀裂の進展を効果的に抑制することができず、爆縮しやすいという問題があるため、フェース部2の厚さの12分の1以上であることが重要である。
【0037】
本発明のパネル3を用いたバルブ1は以上のように構成されているので、フェース部2の中央2aの肉厚tcenter(mm)が薄肉化されても、IEC61965法の防爆試験においても反発する可能性が向上し得ると同時に、引っ張り性の平面応力に起因する封着部8からの破壊を抑制することが可能となるため、軽量でかつ機械的安全性の高い製品となる。
【0038】
以上は、本発明のパネルと該パネルを用いたバルブについての説明であるが、前述のように最大真空引張応力σVTOmax(MPa)は、多くの場合フェース部2の外表面の短軸端部16a、16bに発生する。したがって、第二の発明のパネルは、圧縮応力層が少なくとも前記フェース部2の外表面の短軸端部16a、16bに形成されていることを特徴とするものである。
【0039】
また、本発明のパネル3においては、フェース部2の内表面2cにおいても、フェース部2の厚さの12分の1以上の厚さを有する圧縮応力層が形成されており、フェース部2の内表面2cの中央2dのにおける圧縮応力値σCIcenter(MPa)がσCIcenter≧15MPaであって、フェース部2の内表面2cにおける最大の圧縮応力値σCImax(MPa)がσCImax≦50MPaであることが好ましい。
【0040】
前記σCIcenter(MPa)をσCIcenter≧15MPaとすることにより、フェース部2の内表面2cを起点とするバルブ1の爆縮を防止できる。また、IEC61965法の防爆試験において、封着部またはファンネルを起点として破壊が生じ、瞬時に真空が解放されてファンネルのガラス片がバルブ内部に吸引されパネルの内面に飛来しても、パネルの破壊防止または亀裂が生じた場合でも防爆バンドによりパネルの形状保持ができるため、バルブ前面へのガラス片の飛散は防止できる。また前記σCImax(MPa)をσCImax≦50とすることにより、面方向の過剰な引張応力(平面引張応力)を抑制することができる。
【0041】
前記σCIcenter(MPa)はσCIcenter≧20MPaであるとより好ましく、σCIcenter≧30MPaであるとさらに好ましい。また、前記σCImax(MPa)はσCImax≦40MPaであるとより好ましい。
【0042】
また、以上詳述した本発明のパネルを用いてバルブを構成し、陰極線管を組み立てることにより、軽量で機械的安全性の高い陰極線管を提供することができ、特にビームインデックス型陰極線管に好適である。
【0043】
【実施例】
まず、アスペクト比4:3、フェース部中央肉厚(tcenter)15.0mmの29型パネルを備えた例1〜例5のバルブ、
アスペクト比16:9、フェース部中央肉厚(tcenter)17.5mmの32型パネルを備えた例6〜例8のバルブ、および
アスペクト比4:3、フェース部中央肉厚(tcenter)21.0mmの38型パネルを備えた例9〜例11のバルブを製造した。なお、パネル、ファンネルおよびネックチューブには、下記表1に示す旭硝子社製のガラス材料を用いた。
【0044】
【表1】
【0045】
前記例1〜11の各バルブにおけるパネルへの圧縮応力層の形成は、以下の物理強化法により行った。まず、成形後に金型から取り出した後15秒経過したパネルのフェース部内表面のコーナー部分の温度は約580℃であった。このパネルに対し、フェース部の内表面および外表面を同時に約20℃の室温の空気で約30秒冷却した。その後、それぞれの各例毎に冷却空気流量と徐冷炉内の保持温度を適宜調節することにより、それぞれのパネルに所望の圧縮応力層を形成した。このように、物理強化法によって圧縮応力を付与することにより、いずれの例についても圧縮応力層の厚さがフェース部の肉厚の12分の1以上となった。
例1から例11までのうち、例1、例2、例6、例7および例9は実施例、例3〜5、例8、例10および例11は比較例である。
【0046】
フェース部表面における圧縮応力値の測定は、非破壊測定法であって、物理強化が施された板ガラスにおいて広く用いられているASTM(American Societyfor Testing and Materials;米国材料試験協会)規格C1290−00に準拠する方法をパネルに適用して行った。
【0047】
また、各例の形状に基づいて有限要素法による数値解析を行いフェース部外表面に発生する引張応力を算出したところ、いずれのバルブについても、排気して内部を真空にしたときにフェース部外表面に発生する引張応力の最大値σVTOmaxは、短軸端部またはその近傍の位置に発生した。全てのバルブについて、IEC61965法に準拠し、フェース部外表面の短軸有効径端の位置からフェース部中央方向に3mm移動した位置に、フェース部長軸に平行な長さ100mm、深さ200〜300μmのスクラッチ(引っ掻き傷)を付与し、ミサイル衝撃子を14Jの衝突エネルギで衝突させて防爆試験を行った。前記ミサイル衝撃子による打点は、フェース部外表面の短軸上で、中央からの距離が短軸有効径の6分の1の位置とした。
【0048】
例1〜例11までのバルブについて、パネルのサイズ(型)、フェース部中央肉厚tcenter(mm)、1118・tcenter −1.3+5の計算値、1118・tcenter −1.3+7の計算値、真空引張応力の最大値σVTOmax(MPa)、前記σVTOmaxの発生位置における圧縮応力値σCO(MPa)、フェース部の内表面中央の圧縮応力値σCicenter(MPa)、ならびにIEC61965法による防爆試験の結果得られた反発数、爆縮数、破壊数Aおよび破壊数Bを表2および表3に示す。なお、表に示す下記の値は以下の結果を表す。
(反発数)10回の防爆試験のうち、ミサイル衝撃子をフェース部に衝突させた結果、パネルが破壊せず前記ミサイル衝撃子が反発したバルブの数。
(破壊数A)10回の防爆試験のうち、ミサイル衝撃子をフェース部に衝突させた結果、ファンネルまたは封着部より破壊したが、パネルは破壊されなかったバルブの数。
(破壊数B)10回の防爆試験のうち、ミサイル衝撃子をフェース部に衝突させた結果、ファンネルまたは封着部より破壊し、パネルに割れが生じたが、形状が崩壊せず保たれたバルブの数。
(爆縮数)10回の防爆試験のうち、ミサイル衝撃子をフェース部に衝突させた結果、爆縮を起こしたバルブの数。
前記の反発数、破壊数A、破壊数Bおよび爆縮数の結果は、反発数が大きいほど安全なバルブであることを示し、爆縮数が大きいほど安全性に問題があることを示す。また、ファンネルまたは封着部より破壊した場合であっても、破壊数Bよりも破壊数Aが大きいほど安全であることを示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
以上の防爆試験の結果、本発明のパネルを備えた例1、例2、例6、例7および例9の実施例の各バルブはいずれも過半数が反発し、爆縮数は0であった。また、前記のバルブは、反発しない場合であってもほとんどの場合パネルに割れや破壊が生じておらず、安全性の面で優れたものであることが分かった。
【0052】
一方、1118・tcenter −1.3+5>σCOである圧縮応力値σCO(MPa)が付与されたパネルを備えた例5、例8および例11の比較例の各バルブは全て爆縮し、前記実施例の各バルブに比べ、安全性の面で著しく劣るものであった。また、例3、例4および例10の比較例の各バルブは、一部爆縮しないものもあったが、多くはパネルに割れが生じた。このように、本発明の実施例の製品は、比較例の各製品に比べて、防爆試験の結果において非常に優れていることが分かった。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のパネルはフェース部中央肉厚が薄い場合であっても適切な圧縮応力値が付与されているので、高い安全性を備えている。特にシャドウマスクを取り付けるためのスタッドピンを必要とせず、より高い圧縮応力値を付与できるビームインデックス型陰極線管用ガラスパネルに好適である。
【0054】
また、前述のように高い圧縮応力を付与することにより、ガラスの肉厚を増大させることなく安全性を得ることができるので、質量の増加を招かずバルブを軽量化できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陰極線管用ガラスパネルを備えたバルブの断面図。
【図2】本発明の陰極線管用ガラスパネルのフェース部を示す説明図。
【図3】通常のシャドウマスク型陰極線管の断面図。
【図4】通常のビームインデックス型陰極線管の断面図。
【符号の説明】
1:バルブ
2:フェース部
3:パネル
4:ネックチューブ
5:ファンネル
6:スカート部6
7:ブレンドR部
8:封着部8
9:ネックシール部
10:管軸
13:フェース部短軸
14:フェース部長軸
15:フェース部中央
16a、16b:フェース部短軸端部
31:陰極線管
32:フェース部
33:パネル
34:偏向コイル
35:ヨーク部
36:ファンネル
37:電子銃
38:ネックチューブ
39:陰極線管用ガラスバルブ
40:スカート部
41:ブレンドR部
42:蛍光膜
43:アルミニウム膜
44:シャドウマスク
45:スタッドピン
46:ボタン
51:RGB蛍光体
52:インデックス蛍光体
53:電子ビーム
54:信号
55:光検出器
56:アルミニウム膜[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glass panel for a cathode ray tube mainly used in a television broadcast receiver, an industrial image display device and the like, and a cathode ray tube using the same, and more particularly, a glass suitable for a beam index type cathode ray tube and a beam index type cathode ray tube. It is about the panel.
[0002]
[Prior art]
FIG. 3 is a view showing a cross section of a general
[0003]
The
[0004]
Conventionally, a shadow mask type cathode ray tube is known as a cathode ray tube widely used in practice. As shown in FIG. 3, the shadow mask type cathode ray tube has a
[0005]
As another type of cathode ray tube for the shadow mask type cathode ray tube, a beam index type cathode ray tube is known. FIG. 4 is an explanatory view schematically showing a cross section of a general beam index type cathode ray tube. As shown in FIG. 4, in the beam index type cathode ray tube, red (R), green (G) and blue (B) phosphors (RGB phosphors) 51 are applied in stripes on the inner surface of the
[0006]
In such a beam index type cathode ray tube, the
[0007]
The beam index type cathode ray tube of the above system does not require the
[0008]
Since both the shadow mask type cathode ray tube and the beam index type cathode ray tube display an image by being irradiated with an electron beam, the inside of the bulb is kept at a high vacuum. Moreover, since the function of each part is different as described above, the valve has an essentially asymmetric structure. Then, since an internal / external pressure difference of 1 atm is applied to a valve having an asymmetric structure different from that of a spherical shell, it is in an unstable deformation state, and a high tensile deformation stress is generated on the outer surface of the valve.
[0009]
When a crack occurs in a valve in such a state, the crack expands in an attempt to release the inherent high deformation energy, and the crack may reach the entire valve, resulting in a large-scale failure. Moreover, due to the interaction between moisture in the atmosphere and high tensile stress, fatigue failure may occur, resulting in an inoperable state.
[0010]
On the other hand, development of flat panel displays such as plasma display panels, liquid crystal displays, and organic EL displays has been actively carried out in recent years. Compared with these, the depth size of cathode ray tubes is larger than other display devices. It has been.
[0011]
In order to overcome such drawbacks, recent attempts have been made to reduce the depth of the cathode ray tube by widening the deflection angle. However, as the deflection angle is increased, the asymmetry in the structure of the cathode ray tube increases. There is a tendency to (more non-spherical shell shape), and the tensile stress generated on the outer surface of the valve also increases, and as a result, the possibility of fracture increases. As a solution for increasing the tensile stress, there is a method of increasing the thickness of the glass, which causes the problem of increasing the mass, which is another serious drawback of the cathode ray tube.
[0012]
For this reason, it is necessary to improve the strength of the valve so as to withstand the tensile stress, and several strengthening methods have been developed. One of the strengthening methods is that the temperature of the glass surface reaches the temperature range where the rearrangement of the molecules composing the glass is impossible in the temperature range where the rearrangement of the molecules composing the glass is possible. A so-called physical strengthening method, in which primary strain is generated by cooling the substrate to form a non-equilibrium state of strain between the interior and the surface and then left to permanent strain by cooling to room temperature, has been widely performed.
[0013]
Specifically, the physical strengthening method of the panel is performed by the following method. First, the molten glass lump is supplied into the lower mold of the press molding apparatus and pressed by the upper mold to mold into a panel shape. After the upper mold is lifted, cooling air is forcibly blown to the surface of the molded panel, and the lower mold and the surface of the panel are not fixed and cooled and solidified to a temperature at which deformation does not occur. Subsequently, the panel is taken out from the lower mold, and then a metal stud pin is welded to the inner surface of the skirt portion of the panel.
[0014]
However, at this stage, the surface is cooled to below the annealing point with a large temperature difference between the panel surface and the inside of the panel in the wall thickness direction, so a very large distortion has occurred. The strain inherent in the panel becomes excessive, and the possibility of self-destruction in the subsequent cooling process arises. In particular, in the case of shadow mask type cathode ray tubes, stud pins are welded and attached to the inner surface of the skirt part of the panel part, resulting from the difference between the thermal expansion coefficient of the glass constituting the panel and the thermal expansion coefficient of the stud pins. However, a local high tensile stress remains around the stud pin (hereinafter, this stress is also referred to as “residual tensile stress”).
[0015]
For this reason, the panel is held for 30 to 40 minutes in a temperature range in which the molecules constituting the glass can be rearranged once, and the excessive strain is reduced while the temperature between the glass interior and the surface is reduced. The permanent set remains by cooling to room temperature while holding. By generating a compressive stress on the surface of the panel in this manner, the strength is improved, the breakage in the heat treatment step of the cathode ray tube assembly process is prevented, and the delayed breakage after the completion of the cathode ray tube is prevented.
[0016]
However, since the beam index type cathode ray tube does not require a stud pin as described above, it is not necessary to consider the problem of residual tensile stress around the stud pin, and it is possible to leave a high compressive stress on the panel.
[0017]
In the conventional physical strengthening method, in the Japanese Patent Laid-Open No. 10-134737, the applicant has formed a compressive stress due to physical strengthening at least on the outer surface of the panel portion, and at least the maximum vacuum tensile stress after the cathode ray tube is assembled. σVTmaxΣ is the compressive stress value due to physical strengthening in the region including the position whereCWhere 7 MPa ≦ | σCAs disclosed in a glass bulb for a cathode ray tube characterized by | ≦ 30 MPa, a panel having a maximum compressive stress value of 30 MPa is known.
[0018]
JP-A-2001-23544 assumes that the maximum compressive stress value exceeds 30 MPa. In a glass panel for a cathode ray tube in which a compressive stress layer is formed on the outer surface of the face portion and the side wall portion, the maximum of the compressive stress layer Compressive stress value is σCMAXWhen 30 MPa <σCMAXAs disclosed in a glass panel for a cathode ray tube characterized by ≦ 100 MPa, a panel having a maximum compressive stress value of more than 30 MPa and not more than 100 MPa is known.
[0019]
The panel disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-23544 is applied with a higher compressive stress than the panel disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-134737. However, when attempting to reduce the panel weight by reducing the glass thickness of the face portion, Sufficient safety could not be ensured. Specifically, depending on the glass thickness of the face portion of the panel of the above-mentioned JP-A-2001-23544, the 61965 test method (Mechanical safety of cathodelay tubes; cathode ray tube machine defined by IEC (International Electrotechnical Commission)) The safety test (hereinafter referred to as “IEC61965 method”) could not prevent implosion by the explosion-proof test.
[0020]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above problems, the present invention has been made by paying attention to the relationship between the compressive stress value applied to the face portion of the panel and the center thickness of the face portion, and is lightweight and prevents the panel from being destroyed. An object of the present invention is to provide a glass panel for a cathode ray tube capable of preventing implosion of a bulb, particularly a glass panel suitable for a beam index type cathode ray tube, and a cathode ray tube and a beam index type cathode ray tube using the glass panel for a cathode ray tube. And
[0021]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a glass panel having a rectangular face portion on which an image is displayed and constituting a glass bulb used in a cathode ray tube together with a neck tube and a funnel. Thickness is tcenter(Mm), the position where the tensile stress generated when the inside of the glass bulb is evacuated to produce a cathode ray tube on the outer surface side of the face portion should be maximized on the outer surface of the face portion. tcenter -1.3+ 5 ≦ σCOCompressive stress value σ satisfying ≦ 50COA glass panel for a cathode ray tube is provided, wherein a compressive stress layer having (MPa) is formed, and the thickness of the compressive stress layer is 1/12 or more of the wall thickness of the face portion. In the cathode ray tube glass panel, a compressive stress layer having a thickness of 1/12 or more of the thickness of the face portion is formed on the inner surface side of the face portion, and a compressive stress value at the center of the inner surface of the face portion is formed. σCIcenter(MPa) is σCIcenter≧ 15 MPa, and the maximum compressive stress value σ at the inner surface of the face partCImax(MPa) is σCImaxIt is preferable that ≦ 50 MPa.
[0022]
Further, the present invention is a glass panel having a rectangular face portion on which an image is displayed and constituting a glass bulb used for a cathode ray tube together with a neck tube and a funnel, wherein the center thickness of the face portion is t.center(Mm), 1118 · tcenter -1.3+ 5 ≦ σCOCompressive stress value σ satisfying ≦ 50COAnd a compressive stress layer having a thickness of (MPa) is formed on a short axis end portion of the outer surface of the face portion, and the thickness of the compressive stress layer is not less than 1/12 of the thickness of the face portion. Provide glass panels for tubes. In the cathode ray tube glass panel, a compressive stress layer having a thickness of 1/12 or more of the thickness of the face portion is formed on the inner surface side of the face portion, and a compressive stress value at the center of the inner surface of the face portion is formed. σCIcenter(MPa) is σCIcenter≧ 15 MPa, and the maximum compressive stress value σ at the inner surface of the face partCImax(MPa) is σCImaxIt is preferable that ≦ 50 MPa.
[0023]
The present invention also provides a cathode ray tube characterized in that a glass panel of a glass bulb is the above-mentioned glass panel for a cathode ray tube.
[0024]
Furthermore, the glass panel for a cathode ray tube of the present invention is preferably a glass panel for a beam index type cathode ray tube, that is, a glass panel for a beam index type cathode ray tube. A beam index type cathode ray tube which is the glass panel for the beam index type cathode ray tube is provided.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. FIG. 1 is a schematic explanatory view showing a cross section of a bulb using the glass panel for a cathode ray tube of the present invention. In the description of the present invention, the cathode ray tube glass panel and the beam index type cathode ray tube glass panel are also simply referred to as “panel”, and the cathode ray tube glass bulb and the beam index type cathode ray tube glass bulb are also simply referred to as “bulb”.
[0026]
As shown in FIG. 1, the
[0027]
The panel 3 of the present invention includes a skirt portion 6 constituting a side wall, and the
[0028]
The
[0029]
As described above, in the case of the glass bulb for the shadow mask type cathode ray tube, the stud pin is welded to the inner surface of the skirt portion. However, in the case of the beam index type cathode ray tube, since the shadow mask is not required, the skirt portion 6 The stud pin is not welded to the
[0030]
In the panel 3 of the present invention, the thickness of the center 2a of the
[0031]
Thickness t of the center 2a of the face part 2center(Mm) refers to the thickness of the central point of the
[0032]
As already mentioned, since the bulb has an asymmetric shape different from the spherical shell, the inside is 1.3 × 10 6.-4Pa (10-6When a high vacuum state of about Torr) is applied, tensile stress is generated on the outer surface. Hereinafter, the tensile stress generated by evacuating the bulb is also referred to as “vacuum tensile stress”. The vacuum tensile stress is generated at various positions. In the present invention, among the vacuum tensile stresses generated in the
[0033]
And the face center wall thickness is tcenter(Mm), at least on the outer surface of the
[0034]
Face center thickness is tcenterThe compressive stress value σ when (mm)CO(MPa) is σCO<1118tcenter -1.3If it is +5, the panel is more likely to break, and implosion is likely to occur in the explosion-proof test of the IEC 61965 method. Meanwhile, the compressive stress value σCO(MPa) is σCOIf it is> 50, an excessive tensile stress is generated in the plane direction of the face portion, and as a result, breakage starting from the sealing portion 8 is likely to occur.
[0035]
In the explosion-proof test of the IEC 61965 method, a scratch having a depth of about 200 to 300 μm is applied to a region where the vacuum tensile stress is maximized.centerThe compressive stress value σ when (mm)CO(MPa) is 1118 · tcenter -1.3+ 7 ≦ σCOIt is more preferable because safety can be ensured even if an injury of a depth of 300 to 450 μm is performed. The center thickness of the face is tcenterThe compressive stress value σ when (mm)CO(MPa) is σCOIf it is ≦ 40, even if a flaw having a depth of about 300 μm is imparted to the sealing portion, cracking in the thermal process can be prevented, which is more preferable.
[0036]
In addition, the compressive stress layer of 1/12 or more of the thickness of the
[0037]
Since the
[0038]
The above is the description of the panel of the present invention and the valve using the panel. As described above, the maximum vacuum tensile stress σVTOmax(MPa) is often generated at the short-
[0039]
In the panel 3 of the present invention, a compressive stress layer having a thickness of 1/12 or more of the thickness of the
[0040]
ΣCIcenter(MPa) as σCIcenterBy setting ≧ 15 MPa, implosion of the
[0041]
ΣCIcenter(MPa) is σCIcenterMore preferably, ≧ 20 MPa, σCIcenterMore preferably, ≧ 30 MPa. Also, the σCImax(MPa) is σCImaxMore preferably, it is ≦ 40 MPa.
[0042]
Further, by constructing a valve using the panel of the present invention described in detail above and assembling the cathode ray tube, a light weight and high mechanical safety cathode ray tube can be provided, and particularly suitable for a beam index type cathode ray tube. It is.
[0043]
【Example】
First, the aspect ratio is 4: 3, the center thickness of the face (tcenter) Valves of Examples 1 to 5 provided with a 15.0 mm 29-type panel,
Aspect ratio 16: 9, center thickness of face (tcenter) The valves of Examples 6-8 with a 17.5 mm 32-inch panel, and
Aspect ratio 4: 3, center thickness of face (tcenter) Valves of Examples 9 to 11 having a 38-inch panel of 21.0 mm were manufactured. For the panel, funnel and neck tube, glass materials manufactured by Asahi Glass Co., Ltd. shown in Table 1 below were used.
[0044]
[Table 1]
[0045]
Formation of the compressive stress layer on the panel in each valve of Examples 1 to 11 was performed by the following physical strengthening method. First, the temperature of the corner portion of the inner surface of the face portion of the panel after 15 seconds from taking out from the mold after molding was about 580 ° C. With respect to this panel, the inner surface and the outer surface of the face portion were simultaneously cooled with air at room temperature of about 20 ° C. for about 30 seconds. Thereafter, a desired compressive stress layer was formed on each panel by appropriately adjusting the cooling air flow rate and the holding temperature in the slow cooling furnace for each example. As described above, by applying the compressive stress by the physical strengthening method, the thickness of the compressive stress layer in each of the examples became 1/12 or more of the wall thickness of the face portion.
Of Example 1 to Example 11, Example 1, Example 2, Example 6, Example 7, and Example 9 are Examples, and Examples 3 to 5, Example 8, Example 10, and Example 11 are comparative examples.
[0046]
The measurement of the compressive stress value on the face part surface is a nondestructive measurement method, and is in accordance with ASTM (American Society for Testing and Materials) standard C1290-00 widely used in physically strengthened sheet glass. A compliant method was applied to the panel.
[0047]
In addition, numerical analysis by the finite element method was performed based on the shape of each example to calculate the tensile stress generated on the outer surface of the face part. When any valve was evacuated and the inside was evacuated, the outside of the face part was Maximum value of tensile stress generated on the surface σVTOmaxOccurred at or near the end of the minor axis. All valves are compliant with the IEC 61965 method, and are 100 mm in length parallel to the major axis of the face and 200 to 300 μm in depth at a position moved 3 mm from the position of the minor axis effective diameter end of the outer surface of the face toward the center of the face. The explosion (scratch) was applied, and an explosion-proof test was conducted by causing the missile impactor to collide with a collision energy of 14 J. The hitting point by the missile impactor was set at a position on the minor axis of the outer surface of the face portion at a distance from the center that is one sixth of the minor axis effective diameter.
[0048]
For valves from Example 1 to Example 11, panel size (type), face center wall thickness tcenter(Mm) 1118 · tcenter -1.3Calculated value of +5, 1118 · tcenter -1.3+7 calculated value, maximum value of vacuum tensile stress σVTOmax(MPa), σVTOmaxCompressive stress value σCO(MPa), compressive stress value σ at the center of the inner surface of the face partCicerTables 2 and 3 show (MPa) and the number of repulsions, the number of implosions, the number of destructions A, and the number of destructions B obtained as a result of the explosion-proof test according to the IEC 61965 method. The following values shown in the table represent the following results.
(Number of repulsions) The number of valves in which the missile impactor repels without destroying the panel as a result of colliding the missile impactor with the face portion in 10 explosion-proof tests.
(Number of Destructions A) Number of valves in which the missile impactor collided with the face part among the 10 explosion-proof tests, but was destroyed from the funnel or sealing part, but the panel was not destroyed.
(Destruction number B) Out of 10 explosion-proof tests, the missile impactor collided with the face part, resulting in destruction from the funnel or sealing part and cracks in the panel, but the shape was maintained without collapsing. Number of valves.
(Number of implosions) The number of valves that have undergone implosion as a result of collision of a missile impactor with the face portion in 10 explosion-proof tests.
The results of the number of repulsions, the number of destructions A, the number of destructions B, and the number of implosions indicate that the larger the number of repulsions, the safer the valve, and the larger the number of implosions, the more problematic the safety. Moreover, even if it is a case where it destroys from a funnel or a sealing part, it shows that it is safe, so that the destruction number A is larger than the destruction number B.
[0049]
[Table 2]
[0050]
[Table 3]
[0051]
As a result of the above explosion-proof test, each of the valves of Examples 1, 2, 6, 6, and 9 with the panel of the present invention was repelled by majority and the number of implosions was 0. . Further, it was found that the above-mentioned valve is excellent in terms of safety because the panel is hardly cracked or broken even when it does not repel.
[0052]
On the other hand, 1118tcenter -1.3+5> σCOCompressive stress value σCOAll of the valves of the comparative examples of Example 5, Example 8 and Example 11 provided with the panel to which (MPa) was given were implosioned and were significantly inferior in terms of safety as compared with the valves of the above Examples. It was. Further, some of the valves of the comparative examples of Example 3, Example 4 and Example 10 did not explode in part, but many of them had cracks in the panel. Thus, it was found that the products of the examples of the present invention were very excellent in the results of the explosion-proof test as compared with the products of the comparative examples.
[0053]
【The invention's effect】
As described above in detail, the panel of the present invention has high safety because an appropriate compressive stress value is given even when the face center wall thickness is thin. In particular, it is suitable for a glass panel for a beam index type cathode ray tube which does not require a stud pin for attaching a shadow mask and can give a higher compressive stress value.
[0054]
Further, by applying a high compressive stress as described above, safety can be obtained without increasing the thickness of the glass, so that the valve can be reduced in weight without increasing the mass.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a bulb provided with a glass panel for a cathode ray tube according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing a face portion of a glass panel for a cathode ray tube according to the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a normal shadow mask type cathode ray tube.
FIG. 4 is a sectional view of a normal beam index type cathode ray tube.
[Explanation of symbols]
1: Valve
2: Face part
3: Panel
4: Neck tube
5: Funnel
6: Skirt part 6
7: Blend R part
8: Sealing part 8
9: Neck seal
10: Tube axis
13: Face short axis
14: Face long axis
15: Center of face
16a, 16b: Face portion short axis end
31: Cathode ray tube
32: Face part
33: Panel
34: Deflection coil
35: Yoke part
36: Funnel
37: Electron gun
38: Neck tube
39: Glass bulb for cathode ray tube
40: Skirt
41: Blend R part
42: Fluorescent film
43: Aluminum film
44: Shadow mask
45: Stud pin
46: Button
51: RGB phosphor
52: Index phosphor
53: Electron beam
54: Signal
55: Photodetector
56: Aluminum film
Claims (7)
前記フェース部の中央肉厚がtcenter(mm)であるとき、
フェース部の外表面側において、陰極線管を製造するべくガラスバルブの内部を真空にしたときに発生する引張応力がフェース部外表面上で最大となるべき位置に1118・tcenter −1.3+5≦σCO≦50を満足する圧縮応力値σCO(MPa)を有する圧縮応力層が形成され、
前記圧縮応力層の厚さが、フェース部の肉厚の12分の1以上であることを特徴とする陰極線管用ガラスパネル。A glass panel having a rectangular face portion on which an image is displayed and constituting a glass bulb used for a cathode ray tube together with a neck tube and a funnel,
When the central thickness of the face part is t center (mm)
On the outer surface side of the face portion, 1118 · t center −1.3 +5 at a position where the tensile stress generated when the inside of the glass bulb is evacuated to produce a cathode ray tube should be maximized on the outer surface of the face portion. A compressive stress layer having a compressive stress value σ CO (MPa) satisfying ≦ σ CO ≦ 50 is formed;
The glass panel for a cathode ray tube, wherein the thickness of the compressive stress layer is 1/12 or more of the wall thickness of the face portion.
フェース部の内表面中央の圧縮応力値σCIcenter(MPa)がσCIcenter≧15MPaであって、フェース部内表面における最大の圧縮応力値σCImax(MPa)がσCImax≦50MPaである請求項1記載の陰極線管用ガラスパネル。A compressive stress layer having a thickness of 1/12 or more of the thickness of the face portion is formed on the inner surface side of the face portion,
The compressive stress value σ CIcenter (MPa) at the center of the inner surface of the face part is σ CIcenter ≥15 MPa, and the maximum compressive stress value σ CImax (MPa) at the inner surface of the face part is σ CImax ≤50 MPa. Glass panel for cathode ray tube.
前記フェース部の中央肉厚がtcenter(mm)であるとき、
1118・tcenter −1.3+5≦σCO≦50を満足する圧縮応力値σCO(MPa)を有する圧縮応力層がフェース部外表面の短軸端部に形成され、
前記圧縮応力層の厚さが、フェース部の肉厚の12分の1以上であることを特徴とする陰極線管用ガラスパネル。A glass panel having a rectangular face portion on which an image is displayed and constituting a glass bulb used for a cathode ray tube together with a neck tube and a funnel,
When the central thickness of the face part is t center (mm)
A compressive stress layer having a compressive stress value σ CO (MPa) satisfying 1118 · t center −1.3 + 5 ≦ σ CO ≦ 50 is formed on the short axis end portion of the outer surface of the face portion;
The glass panel for a cathode ray tube, wherein the thickness of the compressive stress layer is 1/12 or more of the wall thickness of the face portion.
フェース部の内表面中央の圧縮応力値σCIcenter(MPa)がσCIcenter≧15MPaであって、フェース部内表面における最大の圧縮応力値σCImax(MPa)がσCImax≦50MPaである請求項3記載の陰極線管用ガラスパネル。A compressive stress layer having a thickness of 1/12 or more of the thickness of the face portion is formed on the inner surface side of the face portion,
4. The compressive stress value σ CIcenter (MPa) at the center of the inner surface of the face portion is σ CIcenter ≧ 15 MPa, and the maximum compressive stress value σ CImax (MPa) at the inner surface of the face portion is σ CImax ≦ 50 MPa. Glass panel for cathode ray tube.
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