JP2004030310A - オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ツリー上に階層化された大規模な分散システムに存在するオブジェクトが、相互に通信するために必要となるオブジェクトのリファレンス情報を共有し、オブジェクト間の通信の効率化を図るオブジェクト検索装置を提供する。
【解決手段】オブジェクト3Yzは、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報を生成し、ルートとなるオブジェクト311に入力する。ルートオブジェクト311に入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト記憶部3113に記憶される。次に、リファレンス情報記憶部3113に記憶されたリファレンス情報を、リファレンス情報伝播手段3114により下位オブジェクトに伝播し、全ての下位オブジェクトにリファレンス情報を伝播し、記憶する。
【選択図】 図4
【解決手段】オブジェクト3Yzは、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報を生成し、ルートとなるオブジェクト311に入力する。ルートオブジェクト311に入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト記憶部3113に記憶される。次に、リファレンス情報記憶部3113に記憶されたリファレンス情報を、リファレンス情報伝播手段3114により下位オブジェクトに伝播し、全ての下位オブジェクトにリファレンス情報を伝播し、記憶する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ツリー上に階層化された大規模な分散システムに存在するオブジェクトを呼び出す、オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各コンピュータは、インターネットなどのコンピュータネットワークにより相互に接続されている。このコンピュータネットワークに分散して存在するオブジェクトは、空間の概念を超えて連携した動作を必要とする。また、情報システムは、複雑に絡み合った巨大な複合システムを構成しており、今後、ますます肥大化し複雑化する複合システムが構成される方向にある。このため、分散オブジェクト技術の更なる開発が行われている。
【0003】
分散オブジェクト技術が実現する最も重要な点は、分散システム環境下におけるオブジェクトの呼び出しを実現することである。このオブジェクトの呼び出しの実現により、クライアント側は、ネットワーク上でのオブジェクトの位置を意識することなく、そのメソッドの呼び出しが可能となる。一方、サーバ側は、ローカルなオブジェクトを実装するかのように、外部からの呼び出しが可能となるオブジェクトを実装することができる。
【0004】
この時、クライアント側とサーバ側とが同じプロセスに存在する場合は、クライアント側は、オブジェクトに対して、参照またはポインタを使用してメソッドを呼び出す。また、プロセスや情報処理装置をまたがってメソッドを呼び出す場合は、クライアント側は同一のプロセス内の代理(プロキシ)オブジェクトを呼び出すことで、リモート呼び出しが起動される。代理(プロキシ)オブジェクトは、クライアントからのメソッドの呼び出しを、ターゲットのリモートオブジェクトに中継するオブジェクトである。この代理オブジェクトが、リモートオブジェクトの身元やネットワークアドレスを特定するにはオブジェクトリファレンスなどのリファレンス情報を用いる。
【0005】
リファレンス情報は、分散システム環境でオブジェクトを一意に特定して、そのオブジェクトにアクセスするのに必要なすべての情報が格納されているデータである。このため、オブジェクトを呼び出すには、予め、クライアント側でリファレンス情報を何らかの方法で取得しておく必要がある。このリファレンス情報の取得方法は分散オブジェクト技術により異なる。
【0006】
以下、従来における分散オブジェクト技術について、図15、図16及び図17を参照しながら詳細に説明する(従来例1)。図15に従来の分散システムを示し、図16に従来の分散システム上に存在するオブジェクトの構成を示し、図17にオブジェクトの処理動作を示す。
【0007】
従来の分散システムは、ツリー上に接続された複数の情報処理装置と、リファレンス情報管理装置60とがネットワーク等を介して接続する構成をとる。なお、リファレンス情報管理装置60は、リファレンス情報を管理する装置であり、ツリー状に接続された情報処理装置の外部に存在する。
【0008】
ツリー状に接続された情報処理装置は、ツリーの頂点(ルート)に存在する情報処理装置611には、情報処理装置621から情報処理装置62n(nは任意の自然数)までのn台の情報処理装置が接続されている。また、情報処理装置621には、情報処理装置631から情報処理装置63x(xは任意の自然数)までのx台の情報処理装置が接続され、情報処理装置62nには、情報処理装置63y(yは任意の自然数)から情報処理装置63z(zは任意の自然数)までの(z−y+1)台の情報処理装置が接続されている。
【0009】
次に、図16を参照しながら、図15の分散システム上に存在するオブジェクトについて説明する。
【0010】
オブジェクト7は、リファレンス情報生成手段71と、リファレンス情報取得手段72と、リファレンス情報記憶部73とを有し構成される。リファレンス情報生成手段71は、リファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をリファレンス情報管理装置60に登録する。リファレンス情報取得手段72は、リファレンス情報をリファレンス情報管理装置60から取得する。リファレンス情報記憶部73は、リファレンス情報管理装置60から取得したリファレンス情報を記憶する。なお、リファレンス情報とは、他の情報処理装置上で動作するオブジェクトの処理を呼び出すための情報である。
【0011】
次に、図17を参照しながら、従来のシステムにおけるリファレンス情報の登録処理及びリファレンス情報の取得処理を説明する。
【0012】
まず、リファレンス情報の登録処理について説明する。
オブジェクト7は、リファレンス情報生成手段71を実行し、オブジェクト7自身のリファレンス情報を生成する(ステップS71)。リファレンス情報生成手段71は、生成したリファレンス情報をリファレンス情報管理装置60に登録する(ステップS72)。
【0013】
次に、リファレンス情報の取得処理について説明する。
オブジェクト7は、リファレンス情報取得手段72を実行し、リファレンス情報管理装置60からリファレンス情報を取得する(ステップS73)。リファレンス情報取得手段72は、取得したリファレンス情報をリファレンス情報記憶部73に記憶する(ステップS74)。
【0014】
このように従来の分散システムは、オブジェクトが、リファレンス情報生成手段71により生成したリファレンス情報を、リファレンス情報管理装置60に登録しておくことで、情報処理装置上で動作するオブジェクトが、他のオブジェクトの処理を呼び出す場合に、呼び出したいオブジェクトのリファレンス情報を、リファレンス情報管理装置60から取得し、該取得したリファレンス情報をもとに他のオブジェクトの処理を呼び出すことができる。
【0015】
また、本発明と類似する従来技術として、特開平11−53322号公報の「オブジェクト検索取得方法並びに検索サーバ及び記録媒体」が挙げられる(従来例2)。
【0016】
この従来例2は、各検索サーバが以下の5種類の情報を持つ。
(1)自己のサーバ名及びサーバ自身の検索キー。
(2)サーバ自身が保有するオブジェクトのオブジェクト名。
(3)他の検索サーバから、過去に保有の有無の問い合わせを受けたオブジェクト名及び問い合わせ元の検索サーバ名。
(4)他の検索サーバから過去に保有の有無の問い合わせを受けたオブジェクト名及び問い合わせ元の検索サーバ名。
(5)自己以外のすべての検索サーバ名及びそれらの検索サーバ自身の検索キー。
更に、各検索サーバは、以下の4種類の機能を具える。
(a)問い合わせ機能。
(b)問い合わせに対する応答機能。
(c)通知機能。
(d)オブジェクト名を一意的に検索キーに変換する機能。
【0017】
上記構成による前記検索サーバがオブジェクトを検索する際に、先ず自己が保有するオブジェクト、次に、過去にオブジェクト保有の通知を受けかつ消去の通知を受けていない他の検索サーバを検索し、次にオブジェクトの検索キーと一致する検索キーを持つ他のサーバに対して検索し、オブジェクトを取得する。また、オブジェクトを取得できない場合は、マスターサーバからオブジェクトを取得する。この処理により、検索サーバ間でオブジェクトを検索する場合、全体のサーバ数に依存しない問い合わせ回数で、目的とするオブジェクトを取得することができる。また、少ない問い合わせ回数で充分な範囲の検索を行うことができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した従来例1には、以下の3つの問題点がある。
第1の問題点は、リファレンス情報の取得処理に時間がかかることである。その理由は、リファレンス情報がオブジェクト7上に存在しないため、オブジェクトを呼び出すには、通信の時点で、リファレンス情報をリファレンス情報管理装置60から取得しなければならず、リファレンス情報の取得工程が多くなってしまう。
【0019】
第2の問題点は、リファレンス情報が更新された場合に通信エラーとなることである。その理由は、更新されたリファレンス情報が、リファレンス情報記憶部73にキャッシュしたリファレンス情報に、反映されないためである。以下で処理動作を踏まえて詳細に説明する。
【0020】
処理の効率化のため、リファレンス情報管理装置60から取得したリファレンス情報を、リファレンス情報記憶部73にキャッシュする。このキャッシュにより、その都度リファレンス情報管理装置60からリファレンス情報を取得しなくても、リファレンス情報記憶部73に記憶したリファレンス情報をもとに他のオブジェクトを呼び出す。このため、呼び出し先のリファレンス情報が更新された場合は、キャッシュしたリファレンス情報と違うことになり、更新されたリファレンス情報は、キャッシュしたリファレンス情報に反映されないことになる。なお、通信エラーとなった際は、リファレンス情報管理装置60から、更新されたリファレンス情報を取得することで、他のオブジェクトを呼び出すことができる。しかし、通信エラーとなった際に再びリファレンス情報管理装置60からリファレンス情報を取得する工程が加わり、リファレンス情報の取得処理に時間がかかってしまうことになる。
【0021】
第3の問題点は、オブジェクトが異なるプロトコルでは通信できないことである。その理由は、一般的な分散オブジェクト環境において、リファレンス情報管理装置60は、通信プロトコルごとに提供されるためである。例えば、CORBAでは、オブジェクトリファレンスを管理するサーバは、分散オブジェクト環境に1つだけ存在し、そのサーバに対してリファレンス情報の取得を行う。SOAPでは、UDDIディレクトリサーバが分散オブジェクト環境に存在し、そのサーバに対してリファレンス情報の取得を行う。なお、UDDIディレクトリサーバは、CORBAのオブジェクトリファレンス管理サーバとは異なる。このように、通信プロトコルごとに管理されているため、オブジェクトは、通信先のオブジェクトが使用するプロトコルを知る方法がない。このため、仮にCORBAのオブジェクトを作成しても、相手先がSOAPのオブジェクトであればCORBAのオブジェクトを取得することはできないことになり、リファレンス情報を生成する複数のプロトコルが混在する環境では、オブジェクトは任意のオブジェクトと通信することができない。
【0022】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ツリー上に階層化された大規模な分散システムに存在するオブジェクトが、相互に通信するために必要となるオブジェクトのリファレンス情報を共有し、オブジェクト間の通信の効率化を図る、オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラムを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載のオブジェクト検索装置は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報生成手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録するリファレンス情報登録手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0024】
請求項2記載の発明は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、ルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを登録する共有情報登録手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、ルートとなるオブジェクトを記憶するルートオブジェクト記憶部を有することを特徴とする。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、下位となるオブジェクトを記憶する下位オブジェクト記憶部を有することを特徴とする。
【0027】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報登録手段に登録されるリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶部を有することを特徴とする。
【0028】
請求項6記載の発明は、請求項2記載のオブジェクト検索装置において、共有情報登録手段に登録されるリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶部と、共有情報登録手段に登録される認証情報を記憶する認証情報記憶部とを有することを特徴とする。
【0029】
請求項7記載の発明は、請求項1記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0030】
請求項8記載の発明は、請求項2記載のオブジェクト検索装置において、共有情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0031】
請求項9記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報は、オブジェクトの処理が変更した場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする。
【0032】
請求項10記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報は、オブジェクトのプロトコルが変更された場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする。
【0033】
請求項11記載の発明は、請求項1から10の何れか1項に記載のオブジェクト検索装置をツリー上に接続したことを特徴とする。
【0034】
請求項12記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報を、ツリーを構成するルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトに入力するリファレンス情報生成手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録するリファレンス情報登録手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位となる情報処理装置に存在するオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0035】
請求項13記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行うための認証情報とを、ツリーを構成するルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトに入力する共有情報入力手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを登録する共有情報登録手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを下位となる情報処理装置に存在するオブジェクトに伝播する共有情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0036】
請求項14記載の発明は、請求項12記載のオブジェクト検索システムにおいて、リファレンス情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0037】
請求項15記載の発明は、請求項13記載のオブジェクト検索システムにおいて、共有情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0038】
請求項16記載の発明は、請求項12または13記載のオブジェクト検索システムにおいて、リファレンス情報は、オブジェクトが変更した場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする。
【0039】
請求項17記載の発明は、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を、オブジェクトが生成するリファレンス情報生成工程と、リファレンス情報生成工程により生成したリファレンス情報を、オブジェクトがルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力工程と、入力工程により入力されたレファレンス情報を、ルートとなるオブジェクト自身に記憶するリファレンス情報記憶工程と、リファレンス情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報を、ルートとなるオブジェクトが、下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播工程と、上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、伝播先であるオブジェクト自身に記憶する第2のリファレンス情報記憶工程と、第2のリファレンス情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報を、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2のリファレンス情報伝播工程と、を有するオブジェクト検索方法であって、リファレンス情報伝播工程と、第2のリファレンス情報伝播工程とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0040】
請求項18記載の発明は、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を、オブジェクトが生成するリファレンス情報生成工程と、リファレンス情報生成工程により生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、オブジェクトが、ルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力工程と、共有情報入力工程により入力されたレファレンス情報と認証情報とを、ルートとなるオブジェクト自身に記憶する共有情報記憶工程と、共有情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、ルートとなるオブジェクトが、下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播工程と、上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、オブジェクト自身に記憶する第2の共有情報記憶工程と、第2の共有情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2の共有情報伝播工程と、を有するオブジェクト検索方法であって、共有情報伝播工程と、第2の共有情報伝播工程とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0041】
請求項19記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムで用いるオブジェクト検索プログラムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を生成するリファレンス情報生成処理と、リファレンス情報生成処理により生成したリファレンス情報をルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力処理と、入力処理により入力されたレファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶処理と、リファレンス情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報を下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、オブジェクト自身に記憶する第2のリファレンス情報記憶処理と、第2のリファレンス情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報を、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2のリファレンス情報伝播処理と、を実行させ、リファレンス情報伝播処理と、第2のリファレンス情報伝播処理とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0042】
請求項20記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムで用いるオブジェクト検索プログラムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を生成するリファレンス情報生成処理と、リファレンス情報生成処理により生成したリファレンス情報と、前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報と、をルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力処理と、共有情報入力処理により入力されたリファレンス情報と認証情報とを記憶する共有情報記憶処理と、共有情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを記憶する第2の共有情報記憶処理と、第2の共有情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2の共有情報伝播処理と、を実行させ、共有情報伝播処理と、第2の共有情報伝播処理とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0043】
請求項21記載の発明は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、オブジェクト自身に記憶するリファレンス情報記憶処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播処理と、をオブジェクトに実行させることを特徴とする。
【0044】
請求項22記載の発明は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、ルートであるオブジェクトに入力する共有情報入力処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、オブジェクト自身に記憶する共有情報記憶処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播処理と、をオブジェクトに実行させることを特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる、オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラムの実施の形態について詳細に説明する。
【0046】
図1を参照しながら本発明における分散システムの構成を説明する。
分散システムは、複数の情報処理装置がツリー状に接続された構成となる。この分散システムにおいて、ツリーの頂点( 以下、ルート) に存在する情報処理装置111には、情報処理装置121から情報処理装置12n(nは任意の自然数)までのn台の下位となる情報処理装置が接続されている。同様に、情報処理装置121には、情報処理装置131から情報処理装置13x(xは任意の自然数)までのx台の下位となる情報処理装置が接続され、情報処理装置12nには、情報処理装置13y(yは任意の自然数)から情報処理装置13z(zは任意の自然数)までの(z−y+1)台の下位となる情報処理装置が接続されている。以下、図示しない下位に存在する情報処理装置も同様に、ツリー状に接続されている。
【0047】
次に、図2を参照しながら図1の分散システムに存在するオブジェクトの構成を説明する。なお、オブジェクトは、分散システムを構成する情報処理装置上で様々な処理を行うソフトウェアである。
【0048】
オブジェクト2は、ルートオブジェクト記憶部20と、リファレンス情報生成手段21と、リファレンス情報登録手段22と、リファレンス情報記憶部23と、リファレンス情報伝播手段24と、下位オブジェクト記憶部25とを有する。なお、リファレンス情報は、他の情報処理装置上に存在するオブジェクトの処理を呼び出すための情報である。
【0049】
リファレンス情報としては、例えば、CORBA(Common Object Request Broker Architecture)におけるオブジェクトリファレンス、SOAP(Simple Object AccessProtocol)におけるバインド情報、Java(登録商標) RMI(Java(登録商標) Remote Method Invocation)におけるRMIレジストリにアクセスするための情報が挙げられる。なお、リファレンス情報は、上記挙げたものに限定されるものではない。以下、各手段及び各部の処理を説明する。
【0050】
ルートオブジェクト記憶部20は、分散システムのルートとなるオブジェクト(以下ルートオブジェクト)を記憶する。リファレンス情報生成手段21は、リファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートオブジェクトに入力する処理を行う。リファレンス情報登録手段22は、ルート又は上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録し、該登録したリファレンス情報をリファレンス情報記憶部23に記憶させる処理を行う。リファレンス情報記憶部23は、リファレンス情報を記憶する。リファレンス情報伝播手段24は、リファレンス情報を下位のオブジェクトに伝播する処理を行う。下位オブジェクト記憶部25は、下位オブジェクトのリストを記憶する。
【0051】
上記構成された分散オブジェクト環境下では、リファレンス情報を用いることで、リモートオブジェクトのメソッドの呼び出しが可能となる。なお、リファレンス情報生成手段21が生成するリファレンス情報には、呼び出しをする際のプロトコルに応じたリファレンス情報が含まれる。このように、オブジェクトが使用するプロトコルがリファレンス情報に含まれることで、オブジェクトごとに異なるプロトコルで通信できる。
【0052】
図3に、ツリー状に接続されたオブジェクトのシステム構成を示す。オブジェクトは、図1に示すツリー構造を成すそれぞれの情報処理装置上で動作する。これは、例えば、図3に示すオブジェクト321は、図1に示す情報処理装置121で動作することを意味する。なお、オブジェクト3Xiは、オブジェクトのツリーを構成する典型的なオブジェクトを示す。オブジェクト3Yx、3Yy、3Yzは、オブジェクト3Xiの下位のノードとなるオブジェクトである。
【0053】
次に、下位となるオブジェクト(下位オブジェクト)とルートとなるオブジェクト(ルートオブジェクト)との処理動作を説明する。図4に、下位オブジェクトとルートオブジェクトとの構成を示す。なお、下位オブジェクト3Yz及びルートオブジェクト311は、図2に示したオブジェクト2と同様な構成をとる。
【0054】
オブジェクト3Yzは、オブジェクト生成処理において、リファレンス情報生成手段3Yz1を実行し、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報を生成する。リファレンス情報生成手段3Yz1は、ルートオブジェクト記憶部3Yz0からルートオブジェクト311を取得し、生成したリファレンス情報をルートオブジェクト311に入力する。オブジェクト311に入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト311の具備するリファレンス情報登録手段3112に登録される。
【0055】
リファレンス情報登録手段3112に登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3112により、リファレンス情報記憶部3113に記憶される。そして、リファレンス情報登録手段3112は、リファレンス情報伝播手段3114を呼び出す。
【0056】
呼び出されたリファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト記憶部3115から下位となるオブジェクトのリストを取得する。次に、リファレンス情報伝播手段3114は、リファレンス情報記憶部3113からリファレンス情報を取得し、リストに含まれるそれぞれの下位オブジェクトに対してリファレンス情報を伝播する。
【0057】
このように、新規に生成されたオブジェクトのリファレンス情報をルートオブジェクトに入力し、記憶させる。その後、ルートオブジェクトから下位オブジェクトにリファレンス情報を伝播する。
【0058】
次に、図3及び図5を参照しながら、下位オブジェクト3xiにリファレンス情報が登録された際の処理動作について説明する。図3及び図5に示したオブジェクト3Xiは、ツリーを構成する典型的なオブジェクトであり、図2に示したオブジェクト2と同様な構成をとる。
【0059】
上位オブジェクトの具備するリファレンス情報伝播手段により、リファレンス情報が下位オブジェクト3Xiに伝播されると、下位オブジェクト3Xiの具備するリファレンス情報登録手段3Xi2に、リファレンス情報が登録される。登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3Xi2によりリファレンス情報記憶部3Xi3に記憶させ、リファレンス情報伝播手段3Xi4を呼び出す。
【0060】
呼び出されたリファレンス情報伝播手段3Xi4は、下位オブジェクト記憶部3Xi5から下位オブジェクトのリストを取得する。次に、リファレンス情報伝播手段3Xi4は、リファレンス情報記憶部3Xi3からリファレンス情報を取得し、リストに含まれるそれぞれの下位オブジェクトに対してリファレンス情報を伝播する。
【0061】
このように、上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報をオブジェクトに記憶させ、更に下位となるオブジェクトに伝播する。この処理を繰り返し、ツリーを構成する全てのオブジェクトに対し、リファレンス情報を伝播し、記憶させる。
【0062】
以上の処理により、オブジェクトは以下に示す5つの処理が可能となる。
第1の処理として、リファレンス情報を全てのオブジェクトが保持することで、オブジェクトは、ローカルに保持するリファレンス情報を用いて、直接、呼び出したいオブジェクトと通信することができる。
第2の処理として、常に最新のリファレンス情報を全てのオブジェクトが保持することで、オブジェクトは、確実に他のオブジェクトと通信できるようになる。
第3の処理として、リファレンス情報は、呼び出しをする際のプロトコルに応じたリファレンス情報が含まれることで、オブジェクトごとに異なるプロトコルで通信できる。
第4の処理として、リファレンス情報は、他のオブジェクトに依存せず、オブジェクト自身のリファレンス情報を生成することで、システム運用時にも他のオブジェクトの処理を変更することなく、オブジェクトの追加又は変更が可能となる。
第5の処理として、オブジェクト3Xiは、ツリー構造の階層に依存しない処理となっていることで、2段目以降のオブジェクトは、同じ機能を持ったオブジェクトで多段のツリー構造を構成できる。
【0063】
(第2の実施の形態)
次に、図3から図7を参照しながら第2の実施の形態を説明する。
図3において、オブジェクト311は、図1に示す情報処理装置111上で動作するオブジェクトを示す。ルートオブジェクト311の具備する下位オブジェクト記憶部3115には、ルートオブジェクト311と接続されている下位オブジェクト321〜32n(nは任意の自然数)のリストが記憶される。オブジェクト321〜32nは、それぞれの情報処理装置121〜12n上で動作するオブジェクトを示す。
【0064】
同様に、オブジェクト3Xiの具備する下位オブジェクト記憶部3Xi5には、下位オブジェクト3Yx〜3Yyのリストが記憶される。以下、オブジェクト3Yzがオブジェクトのツリーに追加される場合の動作を説明する。オブジェクト3Yzが追加された場合にオブジェクト3Yzは、下位オブジェクト記憶部3Xi5に、オブジェクト3Yzを記憶させる。この処理により、オブジェクト3Xiは、オブジェクト3Yzが下位オブジェクトであることを認識する。
【0065】
図3、図4及び図6を参照しながら、下位オブジェクトとルートオブジェクトとの処理動作について説明する。
【0066】
オブジェクト3Yzは、オブジェクト生成処理において、リファレンス情報生成手段3Yz1を実行し、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報を生成する(ステップS1)。リファレンス情報生成手段3Yz1は、ルートオブジェクト記憶部3Yz0に記憶されているルートオブジェクト311を取得し、生成したリファレンス情報を、ルートオブジェクト311に入力する。ルートオブジェクト311に入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト311の具備するリファレンス情報登録手段3112に登録される(ステップS2)。登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3112により、リファレンス情報記憶部3113に記憶される(ステップS3)。次に、リファレンス情報登録手段3112は、リファレンス情報伝播手段3114を呼び出す(ステップS4)。
【0067】
呼び出されたリファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト記憶部3115から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS5)。リファレンス情報伝播手段3114は、取得したリストに、下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS6)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS6/YES)、リファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト3Yzから入力されたリファレンス情報を、リファレンス情報記憶部3113から取得する(ステップS7)。そして、リファレンス情報伝播手段3114は、取得したリファレンス情報を、下位オブジェクト(321〜32n)に伝播し、(ステップS8)、処理を終了する。また、取得したリストに、下位オブジェクトが存在しない場合は(ステップS6/NO)、処理を終了する。
【0068】
次に、図3、図5及び図7を参照しながら上位オブジェクトと下位オブジェクトとの処理動作について説明する。
【0069】
上位オブジェクトの具備するリファレンス情報伝播手段により、リファレンス情報が下位オブジェクト3Xiに伝播されると、下位オブジェクト3Xiの具備するリファレンス情報登録手段3Xi2にリファレンス情報が登録される(ステップS11)。登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3Xi2により、リファレンス情報記憶部3Xi3に記憶される(ステップS12)。次に、リファレンス情報登録手段3Xi2は、リファレンス情報伝播手段3Xi4を呼び出す(ステップS13)。呼び出されたリファレンス情報伝播手段3Xi4は、下位オブジェクト記憶部3Xi5から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS14)。リファレンス情報伝播手段3Xi4は、取得したリストに下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS15)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS15/YES)、リファレンス情報伝播手段3Xi4が、上位オブジェクトから入力されたリファレンス情報を、リファレンス情報記憶部3Xi3から取得する(ステップS16)。そして、リファレンス情報伝播手段3Xi4は、取得したリファレンス情報を下位オブジェクト(3Yx〜3Yz)に伝播し(ステップS17)、処理を終了する。また、リストに下位オブジェクトが存在しないと判断した場合は(ステップS15/NO)、処理を終了する。
【0070】
このように、新規に生成されたオブジェクト3Yzのリファレンス情報をルートオブジェクトに入力し、記憶させる。その後、ルートオブジェクトから下位オブジェクトにリファレンス情報を伝播し、ツリーを構成する全てのオブジェクトにリファレンス情報を記憶させる。
【0071】
(第3の実施の形態)
次に、図3、図4、図5、図8及び図9を参照しながら第3の実施の形態について詳細に説明する。
大規模な分散システムの環境下では、複数の情報処理装置で、様々なオブジェクトが動作し、そのオブジェクトが様々なプロトコルを用いて通信を行っている。また、ネットワークの変更などにより、オブジェクトはプロトコルを切り替えて通信できることがきわめて重要なものとなる。第3の実施の形態では、オブジェクト3Yzが通信プロトコルを切り替えた場合の処理について説明する。
【0072】
図3及び図4において、オブジェクト3Yzは、CORBAにより通信すると仮定する。この時、リファレンス情報生成手段3Yz1は、オブジェクト3Yzが使用するCORBAに応じたリファレンス情報を生成する。このため、オブジェクト3Yzのリファレンス情報には、CORBAで通信するためのオブジェクトリファレンスが含まれる。このリファレンス情報は、ルートオブジェクトから、ツリーを構成する各下位オブジェクトに伝播される。
【0073】
ここで、オブジェクト3Yzが、通信プロトコルをCORBAからSOAPに変更したと仮定する。
【0074】
オブジェクト3Yzは、通信プロトコル変更処理において、リファレンス情報生成手段3Yz1を実行し、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報として、SOAPで通信するための情報を格納したリファレンス情報を生成する(ステップS21)。リファレンス情報生成手段3Yz1は、ルートオブジェクト記憶部3Yz0に記憶されているルートオブジェクト311を取得し、生成したリファレンス情報を、ルートオブジェクト311に入力する。入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト311の具備するリファレンス情報登録手段3112に登録される(ステップS22)。
【0075】
登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3112によりリファレンス情報記憶部3113に記憶される(ステップS23)。次に、リファレンス情報登録手段3112は、リファレンス情報伝播手段3114を呼び出す(ステップS24)。リファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト記憶部3115から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS25)。そして、リファレンス情報伝播手段3114は、リファレンス情報記憶部3113に記憶されたリファレンス情報を取得し、リストに含まれる下位オブジェクト(321〜32n)に伝播する(ステップS26)。
【0076】
次に、上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位オブジェクトに伝播する処理について説明する。
【0077】
上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報は、オブジェクト3Xiの具備するリファレンス情報登録手段3Xi2に登録される(ステップS31)。なお、上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報は、オブジェクト3Yzでプロトコルが変更された際に生成したリファレンス情報である。
【0078】
リファレンス情報登録手段3Xi2は、プロトコルが変更されたオブジェクト3Yzのリファレンス情報をリファレンス情報記憶部3Xi3に記憶させる(ステップS32)。次に、リファレンス情報登録手段3Xi2は、リファレンス情報伝播手段3Xi4を呼び出す(ステップS33)。呼び出されたリファレンス情報伝播手段3Xi4は、下位オブジェクト記憶部3Xi5から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS34)。リファレンス情報伝播手段3Xi4は、リファレンス情報記憶部3Xi3に記憶されたリファレンス情報を取得し、リストに含まれるそれぞれの下位オブジェクト(3Yx〜3Yyと3Yz)に伝播する(ステップS35)。
【0079】
このように、プロトコルが変更されたオブジェクト3Yzのリファレンス情報をルートオブジェクト311に登録し、ツリーを構成する全てのオブジェクトに伝播し、記憶させる。これにより、ツリーを構成する全てのオブジェクトが、オブジェクト3Yzと通信できる。
【0080】
(第4の実施の形態)
次に、本発明にかかる第4の実施の形態について詳細に説明する。
インターネットを介した取引の場合、クライアントから見れば、取得したい要求先のオブジェクトが信用できるものであるか否かの確認をする手続きが欠かせない。また、図3に示す分散システムにおいて、新たなオブジェクトが追加される場合に、子となる新たなオブジェクトがどのような相手であるかを確認出来れば、クライアントは安心して、子となるオブジェクトを接続させることができる。また、オブジェクトの処理を呼び出す際に、呼び出し先のオブジェクトの存在を把握することができれば、クライアントは安心してそのオブジェクトを使用することができる。第4の実施の形態では、ネット上のセキュリティに着目して、オブジェクトを識別するための認証情報をリファレンス情報に付加することとした。
【0081】
認証情報としては、IDやパスワード等が用いられ、オブジェクトを認識することにより外部からの侵入や、外部からの侵入に伴うデータ破損及び情報の漏洩などを防止する。また、認証情報に電子署名を用いることで、呼び出すオブジェクト先を認識することができる。なお、認証情報はオブジェクトを識別するものであれば何でもよい。
【0082】
図10を参照しながら第4の実施の形態におけるオブジェクトの構成を説明する。
オブジェクト4は、ルートオブジェクト記憶部40と、リファレンス情報生成手段41と、共有情報登録手段42と、リファレンス情報記憶部43と、認証情報記憶部44と、共有情報伝播手段45と、下位オブジェクト記憶部46とを有する。オブジェクト4は、共有情報登録手段42と、認証情報記憶部44と、共有情報伝播手段45とを有する点で、オブジェクト2とは異なる。以下、各手段及び各部の処理を説明する。
【0083】
共有情報登録手段42は、リファレンス情報をリファレンス情報記憶部43に記憶させる処理の他に、認証情報を認証情報記憶部44に記憶させる処理を行う。認証情報記憶部44は、他のオブジェクトから共有情報登録手段42に登録された認証情報を記憶する処理を行う。共有情報伝播手段45は、リファレンス情報を下位のオブジェクトに伝播する処理のほかに、認証情報を下位のオブジェクトに伝播する処理を行う。下位オブジェクト記憶部46は、下位オブジェクトのリストを記憶する。
【0084】
図3、図11及び図12を参照しながら、下位オブジェクトとルートオブジェクトとの処理動作について説明する。なお、図11において、オブジェクト5Yzは、図3に示す、ツリーを構成するオブジェクト3Yzと同様なオブジェクトであり、オブジェクト511は、オブジェクト311と同様なオブジェクトである。
【0085】
オブジェクト5Yzは、オブジェクト生成処理において、リファレンス情報生成手段5Yz1を実行し、オブジェクト5Yz自身のリファレンス情報を生成する(ステップS41)。リファレンス情報生成手段5Yz1は、生成したリファレンス情報に、オブジェクト5Yz自身の認証情報を付加してルートオブジェクト511に入力する。入力されたリファレンス情報と認証情報とは、ルートオブジェクトの具備する認証情報登録手段5112に登録される(ステップS42)。登録されたリファレンス情報は、認証情報登録手段5112によりリファレンス情報記憶部5113に記憶され、認証情報は、認証情報記憶部5114に記憶される(ステップS43)。次に、共有情報登録手段5112は、共有情報伝播手段5115を呼び出す(ステップS44)。
【0086】
呼び出された共有情報伝播手段5115は、下位オブジェクト記憶部5116から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS45)。共有情報伝播手段5115は、取得したリストに、下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS46)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS46/YES)、共有情報伝播手段5115は、リファレンス情報記憶部5113に記憶されたリファレンス情報を取得し、認証情報記憶部5114に記憶された認証情報を取得する(ステップS47)。次に、共有情報伝播手段5115は、取得したリファレンス情報と認証情報とを、下位オブジェクトに伝播し、(ステップS48)、処理を終了する。また、取得したリストに、下位オブジェクトが存在しないと判断した場合は(ステップS46/NO)、処理を終了する。
【0087】
次に、図3、図13及び図14を参照しながら上位オブジェクトと下位オブジェクトとの処理動作について説明する。
【0088】
上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とは、オブジェクト5Xiの具備する認証情報登録手段5Xi2に登録される(ステップS51)。登録されたリファレンス情報は、共有情報登録手段5Xi2によりリファレンス情報記憶部5Xi3に記憶され、認証情報は、認証情報記憶部5Xi4に記憶される(ステップS52)。次に、共有情報登録手段5Xi2は、共有情報伝播手段5Xi5を呼び出す(ステップS53)。呼び出された共有情報伝播手段5Xi5は、下位オブジェクト記憶部5Xi6から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS54)。共有情報伝播手段5Xi5は、取得したリストに下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS55)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS55/YES)、共有情報伝播手段5Xi5は、リファレンス情報記憶部5Xi3に記憶されたリファレンス情報を取得し、認証情報記憶部5Xi4に記憶された認証情報を取得する(ステップS56)。そして、共有情報伝播手段5Xi5は、取得したリファレンス情報と認証情報とを下位オブジェクトに伝播し(ステップS57)、処理を終了する。また、リストに下位オブジェクトが存在しないと判断した場合は(ステップS55/NO)、処理を終了する。
【0089】
このように、新規に生成されたオブジェクト5Yzのリファレンス情報とオブジェクト自身の認証情報とをルートオブジェクト511に登録する。その後、ルートオブジェクト511に登録されたリファレンス情報と認証情報とを、下位オブジェクトが記憶し、更に下位となるオブジェクトに伝播することで、ツリーを構成する全てのオブジェクトに対し、リファレンス情報の他に、最新の認証情報が記憶され、ローカルで認証を行うことが可能となる。
【0090】
なお、本発明にかかる実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能となる。
【0091】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は以下の5つの効果を奏する。
第1の効果は、オブジェクトの処理が高速に呼び出せることである。その理由は、通信したいオブジェクトのリファレンス情報がローカルに存在するためである。これは、オブジェクトの具備するリファレンス情報生成手段によりリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに登録する。その後、ルートであるオブジェクトは、下位となるオブジェクトにリファレンス情報を伝播し、登録する。以下同様に、オブジェクトのリファレンス情報がツリーを構成する全てのオブジェクトに伝播し、リファレンス情報が記憶されるため、オブジェクトの処理を呼び出す場合に直接、ツリーを構成する目的のオブジェクトに通信することができる。
【0092】
第2の効果は、オブジェクトの処理が確実に呼び出せることである。その理由は、常に最新のリファレンス情報がローカルに存在するためである。これは、オブジェクトが更新された際に、オブジェクトの具備するリファレンス情報生成手段により新たなリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに登録する。その後、ルートであるオブジェクトは、下位となるオブジェクトに新たなリファレンス情報を伝播し、登録する。以下同様に、新規に生成されたオブジェクトのリファレンス情報がツリーを構成する全てのオブジェクトに伝播し、最新のリファレンス情報が記憶されるため、確実に、他のオブジェクトと通信することができる。
【0093】
第3の効果は、オブジェクトごとに異なるプロトコルでも通信できることである。その理由は、オブジェクトの具備するリファレンス情報生成手段により生成するリファレンス情報には、オブジェクトに応じたプロトコルが格納された情報が含まれており、そのプロトコルが含まれたリファレンス情報を他のオブジェクトに伝播し記憶されるためである。
【0094】
第4の効果は、他のオブジェクトの処理を変更することなく、オブジェクトの追加または変更ができることである。その理由は、オブジェクトが他のオブジェクトに依存しないで、自分自身のリファレンス情報を生成し、その生成したリファレンス情報を他のオブジェクトに伝播するためである。これは、オブジェクトが、他のオブジェクトのプロトコルが何であるのかを認識せずに、オブジェクト自身のプロトコルに応じたリファレンス情報を生成し、その生成したリファレンス情報を他のオブジェクトに伝播することによる。
【0095】
第5の効果は、階層に依存しない共通の処理により、多段のツリー構造が構成できることである。その理由は、リファレンス情報を伝播する処理が、ツリーにおける他のオブジェクトとの上下関係のみによって行われ、ツリーの階層に依存しないためである。これは、リファレンス情報の伝播処理がルートであるオブジェクトに登録されると、その後の伝播処理はツリーを構成するオブジェクトに親から子へと下位のオブジェクトに伝播され、このリファレンス情報の登録処理自体は、どのオブジェクトでも同様な処理を行うため、オブジェクトを置き換えても何ら変わらないことになる。このことによりツリーの階層に依存せず、多段のツリー構造が構成できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツリー上に接続された情報処理装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】オブジェクトの構成を示すブロック図である。
【図3】ツリー上に接続されたオブジェクトのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】下位オブジェクトとルートオブジェクトとの構成を示すブロック図である。
【図5】下位オブジェクトの構成を示すブロック図である。
【図6】下位オブジェクトとルートオブジェクトとによる第1の処理工程を示すフローチャートである。
【図7】上位オブジェクトと下位オブジェクトとによる第1の処理工程を示すフローチャートである。
【図8】下位オブジェクトとルートオブジェクトとによる第2の処理工程を示すフローチャートである。
【図9】上位オブジェクトと下位オブジェクトとによる第2の処理工程を示すフローチャートである。
【図10】オブジェクトの第2の構成を示すブロック図である。
【図11】下位オブジェクトとルートオブジェクトとの第2の構成を示すブロック図である。
【図12】下位オブジェクトとルートオブジェクトとによる第3の処理工程を示すフローチャートである。
【図13】下位オブジェクトの第2の構成を示すブロック図である。
【図14】上位オブジェクトと下位オブジェクトとによる第3の処理工程を示すフローチャートである。
【図15】従来のツリー上に接続された情報処理装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図16】従来のオブジェクトの構成を示すブロック図である。
【図17】従来のオブジェクトの処理工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2、4、311、321、32n オブジェクト
20、40 ルートオブジェクト記憶部
21、41 リファレンス情報生成手段
22 リファレンス情報登録手段
23、43 リファレンス情報記憶部
24 リファレンス情報伝播手段
25、46 下位オブジェクト記憶部
42 共有情報登録手段
44 認証情報記憶部
45 共有情報伝播手段
111、121、12n 情報処理装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、ツリー上に階層化された大規模な分散システムに存在するオブジェクトを呼び出す、オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各コンピュータは、インターネットなどのコンピュータネットワークにより相互に接続されている。このコンピュータネットワークに分散して存在するオブジェクトは、空間の概念を超えて連携した動作を必要とする。また、情報システムは、複雑に絡み合った巨大な複合システムを構成しており、今後、ますます肥大化し複雑化する複合システムが構成される方向にある。このため、分散オブジェクト技術の更なる開発が行われている。
【0003】
分散オブジェクト技術が実現する最も重要な点は、分散システム環境下におけるオブジェクトの呼び出しを実現することである。このオブジェクトの呼び出しの実現により、クライアント側は、ネットワーク上でのオブジェクトの位置を意識することなく、そのメソッドの呼び出しが可能となる。一方、サーバ側は、ローカルなオブジェクトを実装するかのように、外部からの呼び出しが可能となるオブジェクトを実装することができる。
【0004】
この時、クライアント側とサーバ側とが同じプロセスに存在する場合は、クライアント側は、オブジェクトに対して、参照またはポインタを使用してメソッドを呼び出す。また、プロセスや情報処理装置をまたがってメソッドを呼び出す場合は、クライアント側は同一のプロセス内の代理(プロキシ)オブジェクトを呼び出すことで、リモート呼び出しが起動される。代理(プロキシ)オブジェクトは、クライアントからのメソッドの呼び出しを、ターゲットのリモートオブジェクトに中継するオブジェクトである。この代理オブジェクトが、リモートオブジェクトの身元やネットワークアドレスを特定するにはオブジェクトリファレンスなどのリファレンス情報を用いる。
【0005】
リファレンス情報は、分散システム環境でオブジェクトを一意に特定して、そのオブジェクトにアクセスするのに必要なすべての情報が格納されているデータである。このため、オブジェクトを呼び出すには、予め、クライアント側でリファレンス情報を何らかの方法で取得しておく必要がある。このリファレンス情報の取得方法は分散オブジェクト技術により異なる。
【0006】
以下、従来における分散オブジェクト技術について、図15、図16及び図17を参照しながら詳細に説明する(従来例1)。図15に従来の分散システムを示し、図16に従来の分散システム上に存在するオブジェクトの構成を示し、図17にオブジェクトの処理動作を示す。
【0007】
従来の分散システムは、ツリー上に接続された複数の情報処理装置と、リファレンス情報管理装置60とがネットワーク等を介して接続する構成をとる。なお、リファレンス情報管理装置60は、リファレンス情報を管理する装置であり、ツリー状に接続された情報処理装置の外部に存在する。
【0008】
ツリー状に接続された情報処理装置は、ツリーの頂点(ルート)に存在する情報処理装置611には、情報処理装置621から情報処理装置62n(nは任意の自然数)までのn台の情報処理装置が接続されている。また、情報処理装置621には、情報処理装置631から情報処理装置63x(xは任意の自然数)までのx台の情報処理装置が接続され、情報処理装置62nには、情報処理装置63y(yは任意の自然数)から情報処理装置63z(zは任意の自然数)までの(z−y+1)台の情報処理装置が接続されている。
【0009】
次に、図16を参照しながら、図15の分散システム上に存在するオブジェクトについて説明する。
【0010】
オブジェクト7は、リファレンス情報生成手段71と、リファレンス情報取得手段72と、リファレンス情報記憶部73とを有し構成される。リファレンス情報生成手段71は、リファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をリファレンス情報管理装置60に登録する。リファレンス情報取得手段72は、リファレンス情報をリファレンス情報管理装置60から取得する。リファレンス情報記憶部73は、リファレンス情報管理装置60から取得したリファレンス情報を記憶する。なお、リファレンス情報とは、他の情報処理装置上で動作するオブジェクトの処理を呼び出すための情報である。
【0011】
次に、図17を参照しながら、従来のシステムにおけるリファレンス情報の登録処理及びリファレンス情報の取得処理を説明する。
【0012】
まず、リファレンス情報の登録処理について説明する。
オブジェクト7は、リファレンス情報生成手段71を実行し、オブジェクト7自身のリファレンス情報を生成する(ステップS71)。リファレンス情報生成手段71は、生成したリファレンス情報をリファレンス情報管理装置60に登録する(ステップS72)。
【0013】
次に、リファレンス情報の取得処理について説明する。
オブジェクト7は、リファレンス情報取得手段72を実行し、リファレンス情報管理装置60からリファレンス情報を取得する(ステップS73)。リファレンス情報取得手段72は、取得したリファレンス情報をリファレンス情報記憶部73に記憶する(ステップS74)。
【0014】
このように従来の分散システムは、オブジェクトが、リファレンス情報生成手段71により生成したリファレンス情報を、リファレンス情報管理装置60に登録しておくことで、情報処理装置上で動作するオブジェクトが、他のオブジェクトの処理を呼び出す場合に、呼び出したいオブジェクトのリファレンス情報を、リファレンス情報管理装置60から取得し、該取得したリファレンス情報をもとに他のオブジェクトの処理を呼び出すことができる。
【0015】
また、本発明と類似する従来技術として、特開平11−53322号公報の「オブジェクト検索取得方法並びに検索サーバ及び記録媒体」が挙げられる(従来例2)。
【0016】
この従来例2は、各検索サーバが以下の5種類の情報を持つ。
(1)自己のサーバ名及びサーバ自身の検索キー。
(2)サーバ自身が保有するオブジェクトのオブジェクト名。
(3)他の検索サーバから、過去に保有の有無の問い合わせを受けたオブジェクト名及び問い合わせ元の検索サーバ名。
(4)他の検索サーバから過去に保有の有無の問い合わせを受けたオブジェクト名及び問い合わせ元の検索サーバ名。
(5)自己以外のすべての検索サーバ名及びそれらの検索サーバ自身の検索キー。
更に、各検索サーバは、以下の4種類の機能を具える。
(a)問い合わせ機能。
(b)問い合わせに対する応答機能。
(c)通知機能。
(d)オブジェクト名を一意的に検索キーに変換する機能。
【0017】
上記構成による前記検索サーバがオブジェクトを検索する際に、先ず自己が保有するオブジェクト、次に、過去にオブジェクト保有の通知を受けかつ消去の通知を受けていない他の検索サーバを検索し、次にオブジェクトの検索キーと一致する検索キーを持つ他のサーバに対して検索し、オブジェクトを取得する。また、オブジェクトを取得できない場合は、マスターサーバからオブジェクトを取得する。この処理により、検索サーバ間でオブジェクトを検索する場合、全体のサーバ数に依存しない問い合わせ回数で、目的とするオブジェクトを取得することができる。また、少ない問い合わせ回数で充分な範囲の検索を行うことができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した従来例1には、以下の3つの問題点がある。
第1の問題点は、リファレンス情報の取得処理に時間がかかることである。その理由は、リファレンス情報がオブジェクト7上に存在しないため、オブジェクトを呼び出すには、通信の時点で、リファレンス情報をリファレンス情報管理装置60から取得しなければならず、リファレンス情報の取得工程が多くなってしまう。
【0019】
第2の問題点は、リファレンス情報が更新された場合に通信エラーとなることである。その理由は、更新されたリファレンス情報が、リファレンス情報記憶部73にキャッシュしたリファレンス情報に、反映されないためである。以下で処理動作を踏まえて詳細に説明する。
【0020】
処理の効率化のため、リファレンス情報管理装置60から取得したリファレンス情報を、リファレンス情報記憶部73にキャッシュする。このキャッシュにより、その都度リファレンス情報管理装置60からリファレンス情報を取得しなくても、リファレンス情報記憶部73に記憶したリファレンス情報をもとに他のオブジェクトを呼び出す。このため、呼び出し先のリファレンス情報が更新された場合は、キャッシュしたリファレンス情報と違うことになり、更新されたリファレンス情報は、キャッシュしたリファレンス情報に反映されないことになる。なお、通信エラーとなった際は、リファレンス情報管理装置60から、更新されたリファレンス情報を取得することで、他のオブジェクトを呼び出すことができる。しかし、通信エラーとなった際に再びリファレンス情報管理装置60からリファレンス情報を取得する工程が加わり、リファレンス情報の取得処理に時間がかかってしまうことになる。
【0021】
第3の問題点は、オブジェクトが異なるプロトコルでは通信できないことである。その理由は、一般的な分散オブジェクト環境において、リファレンス情報管理装置60は、通信プロトコルごとに提供されるためである。例えば、CORBAでは、オブジェクトリファレンスを管理するサーバは、分散オブジェクト環境に1つだけ存在し、そのサーバに対してリファレンス情報の取得を行う。SOAPでは、UDDIディレクトリサーバが分散オブジェクト環境に存在し、そのサーバに対してリファレンス情報の取得を行う。なお、UDDIディレクトリサーバは、CORBAのオブジェクトリファレンス管理サーバとは異なる。このように、通信プロトコルごとに管理されているため、オブジェクトは、通信先のオブジェクトが使用するプロトコルを知る方法がない。このため、仮にCORBAのオブジェクトを作成しても、相手先がSOAPのオブジェクトであればCORBAのオブジェクトを取得することはできないことになり、リファレンス情報を生成する複数のプロトコルが混在する環境では、オブジェクトは任意のオブジェクトと通信することができない。
【0022】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ツリー上に階層化された大規模な分散システムに存在するオブジェクトが、相互に通信するために必要となるオブジェクトのリファレンス情報を共有し、オブジェクト間の通信の効率化を図る、オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラムを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載のオブジェクト検索装置は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報生成手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録するリファレンス情報登録手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0024】
請求項2記載の発明は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、ルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを登録する共有情報登録手段と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、ルートとなるオブジェクトを記憶するルートオブジェクト記憶部を有することを特徴とする。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、下位となるオブジェクトを記憶する下位オブジェクト記憶部を有することを特徴とする。
【0027】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報登録手段に登録されるリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶部を有することを特徴とする。
【0028】
請求項6記載の発明は、請求項2記載のオブジェクト検索装置において、共有情報登録手段に登録されるリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶部と、共有情報登録手段に登録される認証情報を記憶する認証情報記憶部とを有することを特徴とする。
【0029】
請求項7記載の発明は、請求項1記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0030】
請求項8記載の発明は、請求項2記載のオブジェクト検索装置において、共有情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0031】
請求項9記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報は、オブジェクトの処理が変更した場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする。
【0032】
請求項10記載の発明は、請求項1または2記載のオブジェクト検索装置において、リファレンス情報は、オブジェクトのプロトコルが変更された場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする。
【0033】
請求項11記載の発明は、請求項1から10の何れか1項に記載のオブジェクト検索装置をツリー上に接続したことを特徴とする。
【0034】
請求項12記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報を、ツリーを構成するルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトに入力するリファレンス情報生成手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録するリファレンス情報登録手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位となる情報処理装置に存在するオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0035】
請求項13記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行うための認証情報とを、ツリーを構成するルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトに入力する共有情報入力手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを登録する共有情報登録手段と、上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを下位となる情報処理装置に存在するオブジェクトに伝播する共有情報伝播手段と、を有することを特徴とする。
【0036】
請求項14記載の発明は、請求項12記載のオブジェクト検索システムにおいて、リファレンス情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0037】
請求項15記載の発明は、請求項13記載のオブジェクト検索システムにおいて、共有情報伝播手段は、下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする。
【0038】
請求項16記載の発明は、請求項12または13記載のオブジェクト検索システムにおいて、リファレンス情報は、オブジェクトが変更した場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする。
【0039】
請求項17記載の発明は、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を、オブジェクトが生成するリファレンス情報生成工程と、リファレンス情報生成工程により生成したリファレンス情報を、オブジェクトがルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力工程と、入力工程により入力されたレファレンス情報を、ルートとなるオブジェクト自身に記憶するリファレンス情報記憶工程と、リファレンス情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報を、ルートとなるオブジェクトが、下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播工程と、上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、伝播先であるオブジェクト自身に記憶する第2のリファレンス情報記憶工程と、第2のリファレンス情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報を、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2のリファレンス情報伝播工程と、を有するオブジェクト検索方法であって、リファレンス情報伝播工程と、第2のリファレンス情報伝播工程とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0040】
請求項18記載の発明は、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を、オブジェクトが生成するリファレンス情報生成工程と、リファレンス情報生成工程により生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、オブジェクトが、ルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力工程と、共有情報入力工程により入力されたレファレンス情報と認証情報とを、ルートとなるオブジェクト自身に記憶する共有情報記憶工程と、共有情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、ルートとなるオブジェクトが、下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播工程と、上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、オブジェクト自身に記憶する第2の共有情報記憶工程と、第2の共有情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2の共有情報伝播工程と、を有するオブジェクト検索方法であって、共有情報伝播工程と、第2の共有情報伝播工程とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0041】
請求項19記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムで用いるオブジェクト検索プログラムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を生成するリファレンス情報生成処理と、リファレンス情報生成処理により生成したリファレンス情報をルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力処理と、入力処理により入力されたレファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶処理と、リファレンス情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報を下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、オブジェクト自身に記憶する第2のリファレンス情報記憶処理と、第2のリファレンス情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報を、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2のリファレンス情報伝播処理と、を実行させ、リファレンス情報伝播処理と、第2のリファレンス情報伝播処理とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0042】
請求項20記載の発明は、複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムで用いるオブジェクト検索プログラムであって、情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を生成するリファレンス情報生成処理と、リファレンス情報生成処理により生成したリファレンス情報と、前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報と、をルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力処理と、共有情報入力処理により入力されたリファレンス情報と認証情報とを記憶する共有情報記憶処理と、共有情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを記憶する第2の共有情報記憶処理と、第2の共有情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2の共有情報伝播処理と、を実行させ、共有情報伝播処理と、第2の共有情報伝播処理とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とする。
【0043】
請求項21記載の発明は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、オブジェクト自身に記憶するリファレンス情報記憶処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播処理と、をオブジェクトに実行させることを特徴とする。
【0044】
請求項22記載の発明は、オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、ルートであるオブジェクトに入力する共有情報入力処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、オブジェクト自身に記憶する共有情報記憶処理と、上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播処理と、をオブジェクトに実行させることを特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる、オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラムの実施の形態について詳細に説明する。
【0046】
図1を参照しながら本発明における分散システムの構成を説明する。
分散システムは、複数の情報処理装置がツリー状に接続された構成となる。この分散システムにおいて、ツリーの頂点( 以下、ルート) に存在する情報処理装置111には、情報処理装置121から情報処理装置12n(nは任意の自然数)までのn台の下位となる情報処理装置が接続されている。同様に、情報処理装置121には、情報処理装置131から情報処理装置13x(xは任意の自然数)までのx台の下位となる情報処理装置が接続され、情報処理装置12nには、情報処理装置13y(yは任意の自然数)から情報処理装置13z(zは任意の自然数)までの(z−y+1)台の下位となる情報処理装置が接続されている。以下、図示しない下位に存在する情報処理装置も同様に、ツリー状に接続されている。
【0047】
次に、図2を参照しながら図1の分散システムに存在するオブジェクトの構成を説明する。なお、オブジェクトは、分散システムを構成する情報処理装置上で様々な処理を行うソフトウェアである。
【0048】
オブジェクト2は、ルートオブジェクト記憶部20と、リファレンス情報生成手段21と、リファレンス情報登録手段22と、リファレンス情報記憶部23と、リファレンス情報伝播手段24と、下位オブジェクト記憶部25とを有する。なお、リファレンス情報は、他の情報処理装置上に存在するオブジェクトの処理を呼び出すための情報である。
【0049】
リファレンス情報としては、例えば、CORBA(Common Object Request Broker Architecture)におけるオブジェクトリファレンス、SOAP(Simple Object AccessProtocol)におけるバインド情報、Java(登録商標) RMI(Java(登録商標) Remote Method Invocation)におけるRMIレジストリにアクセスするための情報が挙げられる。なお、リファレンス情報は、上記挙げたものに限定されるものではない。以下、各手段及び各部の処理を説明する。
【0050】
ルートオブジェクト記憶部20は、分散システムのルートとなるオブジェクト(以下ルートオブジェクト)を記憶する。リファレンス情報生成手段21は、リファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートオブジェクトに入力する処理を行う。リファレンス情報登録手段22は、ルート又は上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録し、該登録したリファレンス情報をリファレンス情報記憶部23に記憶させる処理を行う。リファレンス情報記憶部23は、リファレンス情報を記憶する。リファレンス情報伝播手段24は、リファレンス情報を下位のオブジェクトに伝播する処理を行う。下位オブジェクト記憶部25は、下位オブジェクトのリストを記憶する。
【0051】
上記構成された分散オブジェクト環境下では、リファレンス情報を用いることで、リモートオブジェクトのメソッドの呼び出しが可能となる。なお、リファレンス情報生成手段21が生成するリファレンス情報には、呼び出しをする際のプロトコルに応じたリファレンス情報が含まれる。このように、オブジェクトが使用するプロトコルがリファレンス情報に含まれることで、オブジェクトごとに異なるプロトコルで通信できる。
【0052】
図3に、ツリー状に接続されたオブジェクトのシステム構成を示す。オブジェクトは、図1に示すツリー構造を成すそれぞれの情報処理装置上で動作する。これは、例えば、図3に示すオブジェクト321は、図1に示す情報処理装置121で動作することを意味する。なお、オブジェクト3Xiは、オブジェクトのツリーを構成する典型的なオブジェクトを示す。オブジェクト3Yx、3Yy、3Yzは、オブジェクト3Xiの下位のノードとなるオブジェクトである。
【0053】
次に、下位となるオブジェクト(下位オブジェクト)とルートとなるオブジェクト(ルートオブジェクト)との処理動作を説明する。図4に、下位オブジェクトとルートオブジェクトとの構成を示す。なお、下位オブジェクト3Yz及びルートオブジェクト311は、図2に示したオブジェクト2と同様な構成をとる。
【0054】
オブジェクト3Yzは、オブジェクト生成処理において、リファレンス情報生成手段3Yz1を実行し、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報を生成する。リファレンス情報生成手段3Yz1は、ルートオブジェクト記憶部3Yz0からルートオブジェクト311を取得し、生成したリファレンス情報をルートオブジェクト311に入力する。オブジェクト311に入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト311の具備するリファレンス情報登録手段3112に登録される。
【0055】
リファレンス情報登録手段3112に登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3112により、リファレンス情報記憶部3113に記憶される。そして、リファレンス情報登録手段3112は、リファレンス情報伝播手段3114を呼び出す。
【0056】
呼び出されたリファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト記憶部3115から下位となるオブジェクトのリストを取得する。次に、リファレンス情報伝播手段3114は、リファレンス情報記憶部3113からリファレンス情報を取得し、リストに含まれるそれぞれの下位オブジェクトに対してリファレンス情報を伝播する。
【0057】
このように、新規に生成されたオブジェクトのリファレンス情報をルートオブジェクトに入力し、記憶させる。その後、ルートオブジェクトから下位オブジェクトにリファレンス情報を伝播する。
【0058】
次に、図3及び図5を参照しながら、下位オブジェクト3xiにリファレンス情報が登録された際の処理動作について説明する。図3及び図5に示したオブジェクト3Xiは、ツリーを構成する典型的なオブジェクトであり、図2に示したオブジェクト2と同様な構成をとる。
【0059】
上位オブジェクトの具備するリファレンス情報伝播手段により、リファレンス情報が下位オブジェクト3Xiに伝播されると、下位オブジェクト3Xiの具備するリファレンス情報登録手段3Xi2に、リファレンス情報が登録される。登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3Xi2によりリファレンス情報記憶部3Xi3に記憶させ、リファレンス情報伝播手段3Xi4を呼び出す。
【0060】
呼び出されたリファレンス情報伝播手段3Xi4は、下位オブジェクト記憶部3Xi5から下位オブジェクトのリストを取得する。次に、リファレンス情報伝播手段3Xi4は、リファレンス情報記憶部3Xi3からリファレンス情報を取得し、リストに含まれるそれぞれの下位オブジェクトに対してリファレンス情報を伝播する。
【0061】
このように、上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報をオブジェクトに記憶させ、更に下位となるオブジェクトに伝播する。この処理を繰り返し、ツリーを構成する全てのオブジェクトに対し、リファレンス情報を伝播し、記憶させる。
【0062】
以上の処理により、オブジェクトは以下に示す5つの処理が可能となる。
第1の処理として、リファレンス情報を全てのオブジェクトが保持することで、オブジェクトは、ローカルに保持するリファレンス情報を用いて、直接、呼び出したいオブジェクトと通信することができる。
第2の処理として、常に最新のリファレンス情報を全てのオブジェクトが保持することで、オブジェクトは、確実に他のオブジェクトと通信できるようになる。
第3の処理として、リファレンス情報は、呼び出しをする際のプロトコルに応じたリファレンス情報が含まれることで、オブジェクトごとに異なるプロトコルで通信できる。
第4の処理として、リファレンス情報は、他のオブジェクトに依存せず、オブジェクト自身のリファレンス情報を生成することで、システム運用時にも他のオブジェクトの処理を変更することなく、オブジェクトの追加又は変更が可能となる。
第5の処理として、オブジェクト3Xiは、ツリー構造の階層に依存しない処理となっていることで、2段目以降のオブジェクトは、同じ機能を持ったオブジェクトで多段のツリー構造を構成できる。
【0063】
(第2の実施の形態)
次に、図3から図7を参照しながら第2の実施の形態を説明する。
図3において、オブジェクト311は、図1に示す情報処理装置111上で動作するオブジェクトを示す。ルートオブジェクト311の具備する下位オブジェクト記憶部3115には、ルートオブジェクト311と接続されている下位オブジェクト321〜32n(nは任意の自然数)のリストが記憶される。オブジェクト321〜32nは、それぞれの情報処理装置121〜12n上で動作するオブジェクトを示す。
【0064】
同様に、オブジェクト3Xiの具備する下位オブジェクト記憶部3Xi5には、下位オブジェクト3Yx〜3Yyのリストが記憶される。以下、オブジェクト3Yzがオブジェクトのツリーに追加される場合の動作を説明する。オブジェクト3Yzが追加された場合にオブジェクト3Yzは、下位オブジェクト記憶部3Xi5に、オブジェクト3Yzを記憶させる。この処理により、オブジェクト3Xiは、オブジェクト3Yzが下位オブジェクトであることを認識する。
【0065】
図3、図4及び図6を参照しながら、下位オブジェクトとルートオブジェクトとの処理動作について説明する。
【0066】
オブジェクト3Yzは、オブジェクト生成処理において、リファレンス情報生成手段3Yz1を実行し、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報を生成する(ステップS1)。リファレンス情報生成手段3Yz1は、ルートオブジェクト記憶部3Yz0に記憶されているルートオブジェクト311を取得し、生成したリファレンス情報を、ルートオブジェクト311に入力する。ルートオブジェクト311に入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト311の具備するリファレンス情報登録手段3112に登録される(ステップS2)。登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3112により、リファレンス情報記憶部3113に記憶される(ステップS3)。次に、リファレンス情報登録手段3112は、リファレンス情報伝播手段3114を呼び出す(ステップS4)。
【0067】
呼び出されたリファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト記憶部3115から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS5)。リファレンス情報伝播手段3114は、取得したリストに、下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS6)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS6/YES)、リファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト3Yzから入力されたリファレンス情報を、リファレンス情報記憶部3113から取得する(ステップS7)。そして、リファレンス情報伝播手段3114は、取得したリファレンス情報を、下位オブジェクト(321〜32n)に伝播し、(ステップS8)、処理を終了する。また、取得したリストに、下位オブジェクトが存在しない場合は(ステップS6/NO)、処理を終了する。
【0068】
次に、図3、図5及び図7を参照しながら上位オブジェクトと下位オブジェクトとの処理動作について説明する。
【0069】
上位オブジェクトの具備するリファレンス情報伝播手段により、リファレンス情報が下位オブジェクト3Xiに伝播されると、下位オブジェクト3Xiの具備するリファレンス情報登録手段3Xi2にリファレンス情報が登録される(ステップS11)。登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3Xi2により、リファレンス情報記憶部3Xi3に記憶される(ステップS12)。次に、リファレンス情報登録手段3Xi2は、リファレンス情報伝播手段3Xi4を呼び出す(ステップS13)。呼び出されたリファレンス情報伝播手段3Xi4は、下位オブジェクト記憶部3Xi5から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS14)。リファレンス情報伝播手段3Xi4は、取得したリストに下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS15)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS15/YES)、リファレンス情報伝播手段3Xi4が、上位オブジェクトから入力されたリファレンス情報を、リファレンス情報記憶部3Xi3から取得する(ステップS16)。そして、リファレンス情報伝播手段3Xi4は、取得したリファレンス情報を下位オブジェクト(3Yx〜3Yz)に伝播し(ステップS17)、処理を終了する。また、リストに下位オブジェクトが存在しないと判断した場合は(ステップS15/NO)、処理を終了する。
【0070】
このように、新規に生成されたオブジェクト3Yzのリファレンス情報をルートオブジェクトに入力し、記憶させる。その後、ルートオブジェクトから下位オブジェクトにリファレンス情報を伝播し、ツリーを構成する全てのオブジェクトにリファレンス情報を記憶させる。
【0071】
(第3の実施の形態)
次に、図3、図4、図5、図8及び図9を参照しながら第3の実施の形態について詳細に説明する。
大規模な分散システムの環境下では、複数の情報処理装置で、様々なオブジェクトが動作し、そのオブジェクトが様々なプロトコルを用いて通信を行っている。また、ネットワークの変更などにより、オブジェクトはプロトコルを切り替えて通信できることがきわめて重要なものとなる。第3の実施の形態では、オブジェクト3Yzが通信プロトコルを切り替えた場合の処理について説明する。
【0072】
図3及び図4において、オブジェクト3Yzは、CORBAにより通信すると仮定する。この時、リファレンス情報生成手段3Yz1は、オブジェクト3Yzが使用するCORBAに応じたリファレンス情報を生成する。このため、オブジェクト3Yzのリファレンス情報には、CORBAで通信するためのオブジェクトリファレンスが含まれる。このリファレンス情報は、ルートオブジェクトから、ツリーを構成する各下位オブジェクトに伝播される。
【0073】
ここで、オブジェクト3Yzが、通信プロトコルをCORBAからSOAPに変更したと仮定する。
【0074】
オブジェクト3Yzは、通信プロトコル変更処理において、リファレンス情報生成手段3Yz1を実行し、オブジェクト3Yz自身のリファレンス情報として、SOAPで通信するための情報を格納したリファレンス情報を生成する(ステップS21)。リファレンス情報生成手段3Yz1は、ルートオブジェクト記憶部3Yz0に記憶されているルートオブジェクト311を取得し、生成したリファレンス情報を、ルートオブジェクト311に入力する。入力されたリファレンス情報は、ルートオブジェクト311の具備するリファレンス情報登録手段3112に登録される(ステップS22)。
【0075】
登録されたリファレンス情報は、リファレンス情報登録手段3112によりリファレンス情報記憶部3113に記憶される(ステップS23)。次に、リファレンス情報登録手段3112は、リファレンス情報伝播手段3114を呼び出す(ステップS24)。リファレンス情報伝播手段3114は、下位オブジェクト記憶部3115から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS25)。そして、リファレンス情報伝播手段3114は、リファレンス情報記憶部3113に記憶されたリファレンス情報を取得し、リストに含まれる下位オブジェクト(321〜32n)に伝播する(ステップS26)。
【0076】
次に、上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位オブジェクトに伝播する処理について説明する。
【0077】
上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報は、オブジェクト3Xiの具備するリファレンス情報登録手段3Xi2に登録される(ステップS31)。なお、上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報は、オブジェクト3Yzでプロトコルが変更された際に生成したリファレンス情報である。
【0078】
リファレンス情報登録手段3Xi2は、プロトコルが変更されたオブジェクト3Yzのリファレンス情報をリファレンス情報記憶部3Xi3に記憶させる(ステップS32)。次に、リファレンス情報登録手段3Xi2は、リファレンス情報伝播手段3Xi4を呼び出す(ステップS33)。呼び出されたリファレンス情報伝播手段3Xi4は、下位オブジェクト記憶部3Xi5から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS34)。リファレンス情報伝播手段3Xi4は、リファレンス情報記憶部3Xi3に記憶されたリファレンス情報を取得し、リストに含まれるそれぞれの下位オブジェクト(3Yx〜3Yyと3Yz)に伝播する(ステップS35)。
【0079】
このように、プロトコルが変更されたオブジェクト3Yzのリファレンス情報をルートオブジェクト311に登録し、ツリーを構成する全てのオブジェクトに伝播し、記憶させる。これにより、ツリーを構成する全てのオブジェクトが、オブジェクト3Yzと通信できる。
【0080】
(第4の実施の形態)
次に、本発明にかかる第4の実施の形態について詳細に説明する。
インターネットを介した取引の場合、クライアントから見れば、取得したい要求先のオブジェクトが信用できるものであるか否かの確認をする手続きが欠かせない。また、図3に示す分散システムにおいて、新たなオブジェクトが追加される場合に、子となる新たなオブジェクトがどのような相手であるかを確認出来れば、クライアントは安心して、子となるオブジェクトを接続させることができる。また、オブジェクトの処理を呼び出す際に、呼び出し先のオブジェクトの存在を把握することができれば、クライアントは安心してそのオブジェクトを使用することができる。第4の実施の形態では、ネット上のセキュリティに着目して、オブジェクトを識別するための認証情報をリファレンス情報に付加することとした。
【0081】
認証情報としては、IDやパスワード等が用いられ、オブジェクトを認識することにより外部からの侵入や、外部からの侵入に伴うデータ破損及び情報の漏洩などを防止する。また、認証情報に電子署名を用いることで、呼び出すオブジェクト先を認識することができる。なお、認証情報はオブジェクトを識別するものであれば何でもよい。
【0082】
図10を参照しながら第4の実施の形態におけるオブジェクトの構成を説明する。
オブジェクト4は、ルートオブジェクト記憶部40と、リファレンス情報生成手段41と、共有情報登録手段42と、リファレンス情報記憶部43と、認証情報記憶部44と、共有情報伝播手段45と、下位オブジェクト記憶部46とを有する。オブジェクト4は、共有情報登録手段42と、認証情報記憶部44と、共有情報伝播手段45とを有する点で、オブジェクト2とは異なる。以下、各手段及び各部の処理を説明する。
【0083】
共有情報登録手段42は、リファレンス情報をリファレンス情報記憶部43に記憶させる処理の他に、認証情報を認証情報記憶部44に記憶させる処理を行う。認証情報記憶部44は、他のオブジェクトから共有情報登録手段42に登録された認証情報を記憶する処理を行う。共有情報伝播手段45は、リファレンス情報を下位のオブジェクトに伝播する処理のほかに、認証情報を下位のオブジェクトに伝播する処理を行う。下位オブジェクト記憶部46は、下位オブジェクトのリストを記憶する。
【0084】
図3、図11及び図12を参照しながら、下位オブジェクトとルートオブジェクトとの処理動作について説明する。なお、図11において、オブジェクト5Yzは、図3に示す、ツリーを構成するオブジェクト3Yzと同様なオブジェクトであり、オブジェクト511は、オブジェクト311と同様なオブジェクトである。
【0085】
オブジェクト5Yzは、オブジェクト生成処理において、リファレンス情報生成手段5Yz1を実行し、オブジェクト5Yz自身のリファレンス情報を生成する(ステップS41)。リファレンス情報生成手段5Yz1は、生成したリファレンス情報に、オブジェクト5Yz自身の認証情報を付加してルートオブジェクト511に入力する。入力されたリファレンス情報と認証情報とは、ルートオブジェクトの具備する認証情報登録手段5112に登録される(ステップS42)。登録されたリファレンス情報は、認証情報登録手段5112によりリファレンス情報記憶部5113に記憶され、認証情報は、認証情報記憶部5114に記憶される(ステップS43)。次に、共有情報登録手段5112は、共有情報伝播手段5115を呼び出す(ステップS44)。
【0086】
呼び出された共有情報伝播手段5115は、下位オブジェクト記憶部5116から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS45)。共有情報伝播手段5115は、取得したリストに、下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS46)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS46/YES)、共有情報伝播手段5115は、リファレンス情報記憶部5113に記憶されたリファレンス情報を取得し、認証情報記憶部5114に記憶された認証情報を取得する(ステップS47)。次に、共有情報伝播手段5115は、取得したリファレンス情報と認証情報とを、下位オブジェクトに伝播し、(ステップS48)、処理を終了する。また、取得したリストに、下位オブジェクトが存在しないと判断した場合は(ステップS46/NO)、処理を終了する。
【0087】
次に、図3、図13及び図14を参照しながら上位オブジェクトと下位オブジェクトとの処理動作について説明する。
【0088】
上位オブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とは、オブジェクト5Xiの具備する認証情報登録手段5Xi2に登録される(ステップS51)。登録されたリファレンス情報は、共有情報登録手段5Xi2によりリファレンス情報記憶部5Xi3に記憶され、認証情報は、認証情報記憶部5Xi4に記憶される(ステップS52)。次に、共有情報登録手段5Xi2は、共有情報伝播手段5Xi5を呼び出す(ステップS53)。呼び出された共有情報伝播手段5Xi5は、下位オブジェクト記憶部5Xi6から下位オブジェクトのリストを取得する(ステップS54)。共有情報伝播手段5Xi5は、取得したリストに下位オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS55)。下位オブジェクトが存在すると判断した場合は(ステップS55/YES)、共有情報伝播手段5Xi5は、リファレンス情報記憶部5Xi3に記憶されたリファレンス情報を取得し、認証情報記憶部5Xi4に記憶された認証情報を取得する(ステップS56)。そして、共有情報伝播手段5Xi5は、取得したリファレンス情報と認証情報とを下位オブジェクトに伝播し(ステップS57)、処理を終了する。また、リストに下位オブジェクトが存在しないと判断した場合は(ステップS55/NO)、処理を終了する。
【0089】
このように、新規に生成されたオブジェクト5Yzのリファレンス情報とオブジェクト自身の認証情報とをルートオブジェクト511に登録する。その後、ルートオブジェクト511に登録されたリファレンス情報と認証情報とを、下位オブジェクトが記憶し、更に下位となるオブジェクトに伝播することで、ツリーを構成する全てのオブジェクトに対し、リファレンス情報の他に、最新の認証情報が記憶され、ローカルで認証を行うことが可能となる。
【0090】
なお、本発明にかかる実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能となる。
【0091】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は以下の5つの効果を奏する。
第1の効果は、オブジェクトの処理が高速に呼び出せることである。その理由は、通信したいオブジェクトのリファレンス情報がローカルに存在するためである。これは、オブジェクトの具備するリファレンス情報生成手段によりリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに登録する。その後、ルートであるオブジェクトは、下位となるオブジェクトにリファレンス情報を伝播し、登録する。以下同様に、オブジェクトのリファレンス情報がツリーを構成する全てのオブジェクトに伝播し、リファレンス情報が記憶されるため、オブジェクトの処理を呼び出す場合に直接、ツリーを構成する目的のオブジェクトに通信することができる。
【0092】
第2の効果は、オブジェクトの処理が確実に呼び出せることである。その理由は、常に最新のリファレンス情報がローカルに存在するためである。これは、オブジェクトが更新された際に、オブジェクトの具備するリファレンス情報生成手段により新たなリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに登録する。その後、ルートであるオブジェクトは、下位となるオブジェクトに新たなリファレンス情報を伝播し、登録する。以下同様に、新規に生成されたオブジェクトのリファレンス情報がツリーを構成する全てのオブジェクトに伝播し、最新のリファレンス情報が記憶されるため、確実に、他のオブジェクトと通信することができる。
【0093】
第3の効果は、オブジェクトごとに異なるプロトコルでも通信できることである。その理由は、オブジェクトの具備するリファレンス情報生成手段により生成するリファレンス情報には、オブジェクトに応じたプロトコルが格納された情報が含まれており、そのプロトコルが含まれたリファレンス情報を他のオブジェクトに伝播し記憶されるためである。
【0094】
第4の効果は、他のオブジェクトの処理を変更することなく、オブジェクトの追加または変更ができることである。その理由は、オブジェクトが他のオブジェクトに依存しないで、自分自身のリファレンス情報を生成し、その生成したリファレンス情報を他のオブジェクトに伝播するためである。これは、オブジェクトが、他のオブジェクトのプロトコルが何であるのかを認識せずに、オブジェクト自身のプロトコルに応じたリファレンス情報を生成し、その生成したリファレンス情報を他のオブジェクトに伝播することによる。
【0095】
第5の効果は、階層に依存しない共通の処理により、多段のツリー構造が構成できることである。その理由は、リファレンス情報を伝播する処理が、ツリーにおける他のオブジェクトとの上下関係のみによって行われ、ツリーの階層に依存しないためである。これは、リファレンス情報の伝播処理がルートであるオブジェクトに登録されると、その後の伝播処理はツリーを構成するオブジェクトに親から子へと下位のオブジェクトに伝播され、このリファレンス情報の登録処理自体は、どのオブジェクトでも同様な処理を行うため、オブジェクトを置き換えても何ら変わらないことになる。このことによりツリーの階層に依存せず、多段のツリー構造が構成できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツリー上に接続された情報処理装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】オブジェクトの構成を示すブロック図である。
【図3】ツリー上に接続されたオブジェクトのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】下位オブジェクトとルートオブジェクトとの構成を示すブロック図である。
【図5】下位オブジェクトの構成を示すブロック図である。
【図6】下位オブジェクトとルートオブジェクトとによる第1の処理工程を示すフローチャートである。
【図7】上位オブジェクトと下位オブジェクトとによる第1の処理工程を示すフローチャートである。
【図8】下位オブジェクトとルートオブジェクトとによる第2の処理工程を示すフローチャートである。
【図9】上位オブジェクトと下位オブジェクトとによる第2の処理工程を示すフローチャートである。
【図10】オブジェクトの第2の構成を示すブロック図である。
【図11】下位オブジェクトとルートオブジェクトとの第2の構成を示すブロック図である。
【図12】下位オブジェクトとルートオブジェクトとによる第3の処理工程を示すフローチャートである。
【図13】下位オブジェクトの第2の構成を示すブロック図である。
【図14】上位オブジェクトと下位オブジェクトとによる第3の処理工程を示すフローチャートである。
【図15】従来のツリー上に接続された情報処理装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図16】従来のオブジェクトの構成を示すブロック図である。
【図17】従来のオブジェクトの処理工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2、4、311、321、32n オブジェクト
20、40 ルートオブジェクト記憶部
21、41 リファレンス情報生成手段
22 リファレンス情報登録手段
23、43 リファレンス情報記憶部
24 リファレンス情報伝播手段
25、46 下位オブジェクト記憶部
42 共有情報登録手段
44 認証情報記憶部
45 共有情報伝播手段
111、121、12n 情報処理装置
Claims (22)
- オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報生成手段と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録するリファレンス情報登録手段と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播手段と、
を有することを特徴とするオブジェクト検索装置。 - オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、ルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力手段と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを登録する共有情報登録手段と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播手段と、
を有することを特徴とするオブジェクト検索装置。 - 前記ルートとなるオブジェクトを記憶するルートオブジェクト記憶部を有することを特徴とする請求項1または2記載のオブジェクト検索装置。
- 前記下位となるオブジェクトを記憶する下位オブジェクト記憶部を有することを特徴とする請求項1または2記載のオブジェクト検索装置。
- 前記リファレンス情報登録手段に登録されるリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶部を有することを特徴とする請求項1記載のオブジェクト検索装置。
- 前記共有情報登録手段に登録されるリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶部と、
前記共有情報登録手段に登録される認証情報を記憶する認証情報記憶部とを有することを特徴とする請求項2記載のオブジェクト検索装置。 - 前記リファレンス情報伝播手段は、
下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする請求項1記載のオブジェクト検索装置。 - 前記共有情報伝播手段は、
下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする請求項2記載のオブジェクト検索装置。 - 前記リファレンス情報は、
前記オブジェクトの処理が変更した場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする請求項1または2記載のオブジェクト検索装置。 - 前記リファレンス情報は、
前記オブジェクトのプロトコルが変更された場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする請求項1または2記載のオブジェクト検索装置。 - 請求項1から10の何れか1項に記載のオブジェクト検索装置をツリー上に接続したことを特徴とするオブジェクト検索システム。
- 複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムであって、
前記情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、
オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報を、ツリーを構成するルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトに入力するリファレンス情報生成手段と、
上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を登録するリファレンス情報登録手段と、
上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を下位となる情報処理装置に存在するオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播手段と、
を有することを特徴とするオブジェクト検索システム。 - 複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムであって、
前記情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、
オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行うための認証情報とを、ツリーを構成するルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトに入力する共有情報入力手段と、
上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを登録する共有情報登録手段と、
上位又はルートとなる情報処理装置に存在するオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを下位となる情報処理装置に存在するオブジェクトに伝播する共有情報伝播手段と、
を有することを特徴とするオブジェクト検索システム。 - 前記リファレンス情報伝播手段は、
下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする請求項12記載のオブジェクト検索システム。 - 前記共有情報伝播手段は、
下位となるオブジェクトが存在するか否かを判別し、下位オブジェクトが存在する場合は、下位オブジェクトに伝播する下位オブジェクト判別手段を有することを特徴とする請求項13記載のオブジェクト検索システム。 - 前記リファレンス情報は、
前記オブジェクトが変更した場合に、新たなリファレンス情報を生成することを特徴とする請求項12または13記載のオブジェクト検索システム。 - オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を、オブジェクトが生成するリファレンス情報生成工程と、
前記リファレンス情報生成工程により生成したリファレンス情報を、オブジェクトがルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力工程と、
前記入力工程により入力されたリファレンス情報を、ルートとなるオブジェクト自身に記憶するリファレンス情報記憶工程と、
前記リファレンス情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報を、ルートとなるオブジェクトが、下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播工程と、
上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、伝播先であるオブジェクト自身に記憶する第2のリファレンス情報記憶工程と、
前記第2のリファレンス情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報を、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2のリファレンス情報伝播工程と、
を有するオブジェクト検索方法であって、
前記リファレンス情報伝播工程と、前記第2のリファレンス情報伝播工程とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とするオブジェクト検索方法。 - オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を、オブジェクトが生成するリファレンス情報生成工程と、
前記リファレンス情報生成工程により生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、オブジェクトが、ルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力工程と、
前記共有情報入力工程により入力されたリファレンス情報と認証情報とを、ルートとなるオブジェクト自身に記憶する共有情報記憶工程と、
前記共有情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、ルートとなるオブジェクトが、下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播工程と、
上位となるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、オブジェクト自身に記憶する第2の共有情報記憶工程と、
前記第2の共有情報記憶工程により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2の共有情報伝播工程と、
を有するオブジェクト検索方法であって、
前記共有情報伝播工程と、前記第2の共有情報伝播工程とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とするオブジェクト検索方法。 - 複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムで用いるオブジェクト検索プログラムであって、
前記情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、
オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を生成するリファレンス情報生成処理と、
前記リファレンス情報生成処理により生成したリファレンス情報をルートとなるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力処理と、
前記入力処理により入力されたリファレンス情報を記憶するリファレンス情報記憶処理と、
前記リファレンス情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報を下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播処理と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、オブジェクト自身に記憶する第2のリファレンス情報記憶処理と、
前記第2のリファレンス情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報を、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2のリファレンス情報伝播処理と、
を実行させ、
前記リファレンス情報伝播処理と、前記第2のリファレンス情報伝播処理とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とするオブジェクト検索プログラム。 - 複数の情報処理装置をツリー上に階層化した分散システムで用いるオブジェクト検索プログラムであって、
前記情報処理装置に存在するオブジェクトにおいて、
オブジェクトの呼び出しを行うためのリファレンス情報を生成するリファレンス情報生成処理と、
前記リファレンス情報生成処理により生成したリファレンス情報と、前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報と、をルートとなるオブジェクトに入力する共有情報入力処理と、
前記共有情報入力処理により入力されたリファレンス情報と認証情報とを記憶する共有情報記憶処理と、
前記共有情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播処理と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを記憶する第2の共有情報記憶処理と、
前記第2の共有情報記憶処理により記憶されたリファレンス情報と認証情報とを、該オブジェクトの下位となるオブジェクトに伝播する第2の共有情報伝播処理と、
を実行させ、
前記共有情報伝播処理と、前記第2の共有情報伝播処理とは、下位となるオブジェクトが存在しなくなるまで伝播することを特徴とするオブジェクト検索プログラム。 - オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報をルートであるオブジェクトに入力するリファレンス情報入力処理と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、オブジェクト自身に記憶するリファレンス情報記憶処理と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報を、下位となるオブジェクトに伝播するリファレンス情報伝播処理と、
をオブジェクトに実行させることを特徴とするオブジェクト検索プログラム。 - オブジェクトの処理を呼び出すためのリファレンス情報を生成し、該生成したリファレンス情報と前記オブジェクトの処理を呼び出す際に認証を行う認証情報とを、ルートであるオブジェクトに入力する共有情報入力処理と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、オブジェクト自身に記憶する共有情報記憶処理と、
上位又はルートとなるオブジェクトから伝播されたリファレンス情報と認証情報とを、下位となるオブジェクトに伝播する共有情報伝播処理と、
をオブジェクトに実行させることを特徴とするオブジェクト検索プログラム。
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JP2002186621A JP2004030310A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラム |
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JP2002186621A JP2004030310A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | オブジェクト検索装置、オブジェクト検索システム、オブジェクト検索方法及びオブジェクト検索プログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103336811A (zh) * | 2013-06-26 | 2013-10-02 | 华为技术有限公司 | 处理存储系统的方法和装置 |
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JPH10187524A (ja) * | 1996-12-20 | 1998-07-21 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 計算機ネットワークを用いた情報管理方法および計算機ネットワークを用いた情報管理システム |
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- 2002-06-26 JP JP2002186621A patent/JP2004030310A/ja active Pending
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SHINHA, P. K., ET AL.: "Network-Transparent Object Naming and Locating in the GALAXY Distributed Operating System", JOURNAL OF INFORMATION PROCESSING, vol. 14, no. 3, JPN4006024357, 1991, pages 310 - 324, ISSN: 0000796734 * |
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