JP2004029277A

JP2004029277A - Focal-plane shutter for camera

Info

Publication number: JP2004029277A
Application number: JP2002184107A
Authority: JP
Inventors: Yuichiro Usuda; 臼田　祐一朗; Shigemi Takahashi; 高橋　繁実
Original assignee: Nidec Copal Corp
Current assignee: Nidec Precision Corp
Priority date: 2002-06-25
Filing date: 2002-06-25
Publication date: 2004-01-29
Anticipated expiration: 2022-06-25
Also published as: JP3635075B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a focal-plane shutter for a camera, wherein an exposure operation start position of a driving member attracted to and held on an electromagnet can be suitably adjusted. <P>SOLUTION: An iron piece member 25 and a spring member 26 are attached to an attachment part 24 of the driving member as follows; first a stem part 25a integrated with a head part 25b is inserted to a hole 24a of the attachment part 24 and the spring member 26 is fitted to the stem part 25a, and next a hole position of an iron piece part 25c is aligned with the step part 25a and the head part 25b is rotated to engage the iron piece part 25c with the stem part 25a, and finally the right end of the stem part 25a is crushed to form a stop part. When the head part 25b is rotated in this constitution, the iron piece part 25c attracted to the electromagnet is moved in the lengthwise direction of the stem part 25a to change a relative position of the iron piece part 25c to the attachment part 24. Consequently, the position of the attachment part 24 in the state of the iron piece member 25 being attracted to the electromagnet (namely, the exposure operation start position of the driving member) is changed. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
カメラ用フォーカルプレンシャッタの中には、シャッタ地板，中間板，補助地板と称されている３枚の板部材の間に二つの羽根室を構成し、それらの羽根室内に、先羽根，後羽根と称されている二つのシャッタ羽根を個別に配置すると共に、羽根室外においては、シャッタ地板に、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材を取り付け、それらによって先羽根と後羽根を作動させるようにしたものが知られている。そして、この種のフォーカルプレンシャッタは、銀塩カメラにもデジタルスチルカメラにも採用されている。また、デジタルスチルカメラにのみ採用されるフォーカルプレンシャッタとしては、シャッタ羽根を一つしか備えていないものがあるが、その場合には、上記の３枚の板部材のうち中間板を備えておらず、羽根室は、シャッタ地板と補助地板の間に構成している。そして、当然のことながら、シャッタ羽根を作動させる駆動部材も一つだけとなっている。
【０００３】
また、これらのフォーカルプレンシャッタには、各駆動部材を、露光作動開始位置で保持する方法として、係止タイプと称されているものと、ダイレクトタイプと称されているものがある。そのうち、ダイレクトタイプのものは、セット作動時に、駆動部材が、セット部材によって、セット位置へ作動させられると、その駆動部材に取り付けられた鉄片部材を電磁石の鉄芯に接触させるようになっている。このとき、電磁石には通電されていないため、セット部材は、直ちに初期位置へは復帰せず、その接触状態を維持させる。撮影に際しては、先ず最初に、電磁石に通電して、鉄片部材を吸着保持させ、その後に、セット部材を初期位置へ復帰させる。そして、電磁石に対する通電が、露光制御回路によって、所定のタイミングで断たれると、鉄片部材に対する保持力が解かれるため、駆動部材がシャッタ羽根を伴って作動するようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このように、少なくとも一つのシャッタ羽根を備えたダイレクトタイプのカメラ用フォーカルプレンシャッタに関するものであるが、このタイプのものは、上記のように、セット状態においては、鉄片部材を電磁石に接触させた状態にしておかなければならない。しかしながら、セット作動時に、鉄片部材が電磁石に接触した瞬間に、駆動部材のセット作動を停止させるように製作するのは、部品加工や組立加工に許容公差が設定されている以上、極めて困難である。まして、シャッタ羽根を二つ備えている場合は、二つの駆動部材を一つのセット部材で作動させるため、それらの駆動部材に取り付けられている二つの鉄片部材を、全く同時に夫々の電磁石に接触させ、且つその瞬間にセット部材と各駆動部材の作動を停止させるようにすることは、至難のことと言わざるを得ない。
【０００５】
そのため、従来は、鉄片部材を駆動部材に取り付けるに際し、駆動部材に対して固定するのではなく、ばね部材を介して取り付けるようにし、セット作動時には、鉄片部材が電磁石に接触した後も、駆動部材が、そのばね部材を緊張させて若干作動を継続できるようにしている。そのため、鉄片部材は、電磁石に対して確実に接触させられ、その状態を維持することができるようになるが、その反面、鉄片部材が電磁石に接触してから駆動部材が停止するまでのオーバー作動量は、上記の許容公差によって一定しないものとなる。従って、駆動部材を一つ備えている場合には、製品ごとにオーバー作動量が異ったものとなってしまうし、駆動部材を二つ備えている場合には、両者のオーバー作動量が異なったものとなってしまう。
【０００６】
このことは、露光作動時における駆動部材の作動開始位置、言い換えればシャッタ羽根の作動開始位置が所定の位置に定まらず、正確な露光時間の制御が行えなくなることを意味している。何故ならば、上記したように、撮影に際して、電磁石に通電され、セット部材が初期位置へ復帰するとき、駆動部材は、上記の駆動ばねと、ばね部材の付勢力によって僅かに追従し、シャッタ羽根の作動を開始させる位置で停止することになるが、その位置までの作動量は、上記のオーバー作動量と全く同じだからである。
【０００７】
そこで、このように、ばね部材を介して鉄片部材を駆動部材に取り付けるようにした構成において、駆動部材が、所定の作動開始位置を得られるようにするためには、製作時において、電磁石の取付位置を調整することができるようにするか、駆動部材に対する鉄片部材の取付状態を調整することができるようにすればよいことになる。しかしながら、電磁石の取付位置を調整できるようにすることは、可能ではあっても容易ではない。それは、この種の調整は、調整幅が０．２〜０．０１ｍｍ程度の微調整であるのに対し、電磁石は、鉄芯やコイルなどから構成された比較的大きな部品であるため、その位置を移動させて微妙な調整を行えるようにするには無理があるからである。他方、駆動部材に対する鉄片部材の取付状態を調整できるようにすることは、ばね部材の存在があることもあって、これまでには好適な構成が提案されていない。従って、従来における調整は、電磁石に対する通電制御のタイミングを変えて行うのが普通であった。
【０００８】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、電磁石に吸着される鉄片部材が、シャッタ羽根を作動させる駆動部材に対し、ばね部材を介在させて取り付けられているフォーカルプレンシャッタにおいて、撮影時における駆動部材の作動開始位置を、鉄片部材の取付状態を変えることによって極めて好適に調整することができるようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、セット時には駆動ばねの付勢力に抗してセット部材によって作動させられ撮影時には該駆動ばねの付勢力によってシャッタ羽根を伴って作動させられる少なくとも一つの駆動部材と、軸部と該軸部の一端に設けられた頭部と該軸部の他端に設けられた鉄片部とを有しており前記駆動部材の取付部に対し該軸部の軸方向へ移動可能に取り付けられている鉄片部材と、前記取付部と前記鉄片部との間に配置されていて前記鉄片部と前記取付部を遠ざけるように付勢しているばね部材と、撮影時には前記鉄片部を吸着保持しており露光制御回路からの信号によってその保持力を解除され前記駆動ばねの付勢力による前記駆動部材の作動を可能にする電磁石と、前記取付部と前記鉄片部との間隔を変え得る調整手段と、を備えているようにする。
【００１０】
その場合、前記調整手段が、前記軸部に着脱可能に嵌装される略Ｃ字状をした板部材であって、板厚の異なる該板部材を選択することによって、前記取付部と前記鉄片部との間隔を変え得るようにすると好適である。また、前記調整手段が、前記軸部の外周に形成された雄ねじと、前記鉄片部に形成されていて該雄ねじに螺合している雌ねじとで構成されていて、それらによる螺合位置を変えることによって、前記取付部と前記鉄片部との間隔を変え得るようにしてもよい。更に、前記鉄片部が、前記軸部に対して該軸部の軸方向へ移動可能に取り付けられており、前記調整手段が、前記軸部の外周に形成された雄ねじと、前記取付部に形成されていて該雄ねじに螺合している雌ねじとで構成されていて、それらによる螺合位置を変えることによって、前記取付部と前記鉄片部との間隔を変え得るようにしてもよい。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示した二つの実施例によって説明する。尚、図１は、被写体側から見て左側の約半分を示した第１実施例の平面図であって、露光作動終了直後の状態を示したものであり、図２は、図１の要部断面図である。また、図３及び図４は、図１と同じようにして示した第１実施例の平面図であって、図３は、セット状態を示したものであり、図４は、露光作動開始直前の状態を示したものである。更に、図５は、一部を断面で示した第２実施例の説明図である。
【００１２】
［第１実施例］
本実施例は、銀塩カメラにもデジタルスチルカメラにも採用することのできる二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタである。先ず、本実施例の構成を、主に図１及び図２を用いて説明するが、その説明に際しては、カメラに組み付けた状態において、被写体側を表面側と称し、撮影者側を背面側と称することにする。シャッタ地板１は、略中央部に、長方形を横長にした露光用の開口部１ａを形成しているが、図１は、シャッタ地板１の左側の約半分を示したものであるため、その開口部１ａも一部分だけが示されている。
【００１３】
また、シャッタ地板１の背面側には、図示していない周知の中間板と補助地板とが、所定の間隔を空けて順に取り付けられており、シャッタ地板１と中間板の間に先羽根の羽根室を構成し、中間板と補助地板の間に後羽根の羽根室を構成している。そして、これらの中間板と補助地板にも、略中央部に露光用の開口部が形成されていて、通常は、それらを開口部１ａと重ねて配置することにより、被写体光路用の露光開口を形成しているが、本実施例の場合には、開口部１ａが露光開口を規制しているものとして説明する。
【００１４】
開口部１ａの左側には二つの円弧状の長孔１ｂ，１ｃが形成されている。そして、長孔１ｂ，１ｃの下端部には、平面形状が略Ｃ字状をしているブチルゴム製の緩衝部材が取り付けられているが、それらの緩衝部材は、周知であって且つ本発明とは直接関係がないので、図示を省略されている。また、シャッタ地板１の表面側には、軸１ｄ，１ｅ，１ｆが立設されており、それらの先端には、図示していない周知の支持板が、開口部１ａの左側の領域において、シャッタ地板１と平行に取り付けられている。そして、その支持板には種々の部材が取り付けられているが、図１においては、シャッタ地板１側の面に取り付けられている先羽根用電磁石２と後羽根用電磁石３だけを、二点鎖線で示してある。
【００１５】
シャッタ地板１の軸１ｄには、合成樹脂製の先羽根用駆動部材４が回転可能に取り付けられている。この先羽根用駆動部材４は、表面側に取り付けられたローラ４ａと、背面側に設けられた駆動ピン４ｂと、表面側に形成された取付部４ｃとを有していて、図示していない周知の先羽根用駆動ばねによって時計方向へ回転するように付勢されているが、図１においては、背面側に設けられている駆動ピン４ｂが、長孔１ｂの下端部に取り付けられた図示していない緩衝部材に当接して停止させられた状態となっている。そして、駆動ピン４ｂの先端部は、長孔１ｂを貫通してシャッタ地板１の背面側に突き出ている。また、ローラ４ａを取り付けている面と取付部４ｃの背面側の面との間には隙間が形成されており、作動時に、後述するセット部材の一部が、その隙間内に入り込んだり通過したりして、両者が干渉しないようになっている。
【００１６】
また、取付部４ｃは、被写体側に大きく隆起して形成されており、その内部には、鉄片部材５が、ばね部材６を介在させて取り付けられている。即ち、図１は、内部を分かり易くするために、取付部４ｃを断面で示しているが、鉄片部材５は、軸部５ａと、その軸部５ａの一端に設けられた頭部５ｂと、軸部５ａの他端に設けられた鉄片部５ｃとを有しており、取付部４ｃに形成された孔４ｄに対して軸部５ａを緩く嵌合させ、軸方向へ移動可能に取り付けられている。また、軸部５ａには、コイル状のばね部材６が嵌装されているが、このばね部材６は、取付部４ｃと鉄片部５ｃの間に配置されていて、頭部５ｂと取付部４ｃを近付け、取付部４ｃと鉄片部５ｃを遠ざけるように付勢している。そして、軸部５ａには、頭部５ｂと取付部４ｃの間において、調整部材７が着脱可能に嵌装されているが、その形状と着脱方法については後述する。
【００１７】
シャッタ地板１の軸１ｅには、合成樹脂製の後羽根用駆動部材８が回転可能に取り付けられている。この後羽根用駆動部材８は、背面側に取り付けられたローラ８ａと、背面側に設けられた駆動ピン８ｂと、表面側に形成された取付部８ｃとを有していて、図示していない後羽根用駆動ばねによって時計方向へ回転するように付勢されているが、図１においては、背面側に設けられている駆動ピン８ｂが、長孔１ｃの下端部に取り付けられた図示していない緩衝部材に当接して停止させられた状態となっている。そして、駆動ピン８ｂの先端部は、長孔１ｃを貫通してシャッタ地板１の背面側に突き出ている。
【００１８】
また、取付部８ｃは、被写体側に隆起して形成されており、その内部には、鉄片部材９が、ばね部材１０を介在させて取り付けられている。即ち、図１は、上記の取付部４ｃの場合と同様に、取付部８ｃを一部断面で示しているが、鉄片部材９は、上記の鉄片部材５と同様に、軸部９ａと、頭部９ｂと、鉄片部９ｃとを有しており、取付部８ｃに形成された孔８ｄに対して軸部９ａを緩く嵌合させ、軸方向へ移動可能に取り付けられている。また、軸部９ａには、コイル状のばね部材１０が嵌装されており、頭部９ｂと取付部８ｃを近付け、取付部８ｃと鉄片部９ｃを遠ざけるように付勢している。そして、軸部９ａには、頭部９ｂと取付部８ｃの間において、調整部材１１が着脱可能に嵌装されている。
【００１９】
そこで、取付部８ｃに対する鉄片部材９とばね部材１０との取り付け方を説明する。先ず、頭部９ｂと一体の軸部９ａを取付部８ｃの孔８ｄに挿入しておく。次に、その軸部９ａにばね部材１０を嵌装させる。そして、最後に、鉄片部９ｃに形成されている孔を軸部９ａに挿入し、かしめ加工によって鉄片部９ｃを軸部９ａに固定している。このような取付構成は、上記の取付部４ｃに対する鉄片部材５とばね部材６との取付け方も同じである。
【００２０】
次に、調整部材１１の形状と着脱方法を、図２を用いて説明する。図２は、図１の略左下方から、後羽根用駆動部材８の一部だけを示したものであるが、鉄片部材９は、その軸部９ａを断面で示しているため、頭部９ｂの外形を一点鎖線で示してある。この図２から分かるように、本実施例の調整部材１１は、円環状の一部を切除した開放部を有していて、全体としてＣ字状をしている。そして、その内径は、軸部９ａの直径よりも若干大きくて、軸部９ａの長さ方向に移動可能であり、軸部９ａとの接触は２７０°を大きく超える範囲で可能となっている。また、その内径は、頭部９ｂの直径よりも小さい。更に、本実施例の場合、この調整部材１１は、温度や外力によって厚さが変化し難い材料、例えばポリエステル材料や金属材料で非常に薄く製作されているため、可撓性を有していると共に、一時的に変形されても原形に復し易い部材となっている。
【００２１】
調整部材１１は、鉄片部材９に対して、このようにして取り付けられているため、本実施例の作動中においては、軸部９ａから外れることはない。そこで、製作時におけるこのような調整部材１１の着脱方法を説明する。先ず、装着する場合には、鉄片部材９の頭部９ｂと後羽根用駆動部材８の取付部８ｃとの間に、調整部材１１を差し込み、その開放部を軸部９ａに当てておいて強く押し込めばよい。それによって、調整部材１１は一時的に変形するが、その後、図２に示したような装着状態が得られる。また、本実施例の場合、頭部９ｂの直径よりも調整部材１１の外径が大きくなっている。そのため、調整部材１１を外す場合には、ピンセットなどを用いて開放部を広げるようにすれば、調整部材１１を簡単に外すことができる。そして、このような調整部材１１の形状と軸部９ａに対する着脱方法は、上記の調整部材７の形状と軸部５ａに対する着脱方法の場合も同じである。
【００２２】
シャッタ地板１の軸１ｆには、セット部材１２が回転可能に取り付けられている。このセット部材１２は、押動部１２ａ，１２ｂと、被押動部１２ｃとを有していて、図示していない復帰ばねの付勢力によって、反時計方向へ回転するように付勢されているが、図１は、その回転を図示していない停止手段によって阻止されている状態を示している。以下、セット部材１２については、この位置を初期位置と称する。また、このセット部材１２は、カメラ本体側の操作部材１３によって被押動部１２ｃを押されると、上記の復帰ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転し、操作部材１３が被押動部１２ｃから退いていくと、上記の復帰ばねの付勢力によって追従し、初期位置へ復帰するようになっている。
【００２３】
最後に、シャッタ地板１の背面側に配置されている先羽根と後羽根の構成を説明するが、本実施例におけるそれらの構成は周知であって、例えば特開２０００−１２２１１１号公報に記載のものと実質的に同じである。そのため、簡単に説明しておく。先ず、図３及び図４に一部が示されているように、先羽根は、シャッタ地板１の背面側に立設されている夫々の軸に枢着された二つのアーム１４，１５と、それらの先端に向けて順に枢支された４枚の羽根１６，１７，１８，１９で構成されており、最先端に枢支された羽根１９をスリット形成羽根にしている。そして、アーム１４に形成された孔には駆動ピン４ｂが嵌合しているため、図３において、先羽根用駆動部材４が時計方向へ回転すると、アーム１４も時計方向へ回転し、４枚の羽根１６〜１９を下方へ移動させるようになっている。
【００２４】
他方、後羽根は、先羽根と同じ構成をしているが、羽根室内においては、図３における先羽根を上下方向へ裏返した状態にして配置されている。そのため、二つのアームは、４枚の羽根よりも補助地板側に配置されることになるので、被写体側からは、開口部１ａを通して見ることができない。従って、図１においては、それらの先端に向けて枢支された４枚の羽根２０，２１，２２，２３だけが示されているが、それらのアームの最先端に枢支された羽根２３がスリット形成羽根である。また、それらのアームの一つに形成された孔には駆動ピン８ｂが嵌合しているため、図１において、後羽根用駆動部材８が反時計方向へ回転すると、そのアームも反時計方向へ回転し、４枚の羽根２０〜２３を上方へ移動させるようになっている。
【００２５】
次に、本実施例の作動を説明する。図１は、露光作動の終了直後の状態を示したものである。このとき、先羽根用駆動部材４と後羽根用駆動部材８とは、それらの駆動ピン４ｂ，８ｂが、長孔１ｂ，１ｃの下端に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接して、時計方向の回転を停止させられた状態にある。また、駆動ピン４ｂに連結されている先羽根の４枚の羽根１６〜１９は、重畳状態となって開口部１ａの下方位置に格納されており、駆動ピン８ｂに連結されている後羽根の４枚の羽根２０〜２３は、展開状態となって開口部１ａを覆っている。そして、セット部材１２は初期位置にある。
【００２６】
シャッタのセット作動は、図１の状態において、操作部材１３が被押動部１２ｃを押し、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して、セット部材１２を時計方向へ回転させることによって行われる。セット部材１２が回転を開始すると、先ず、押動部１２ａがローラ４ａを押して、先羽根用駆動部材４を、先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向ヘ回転させる。それによって、先羽根用駆動部材４の駆動ピン４ｂがアーム１４を反時計方向ヘ回転させるので、先羽根の４枚の羽根１６〜１９は、隣接する羽根同士の重なりを小さくしつつ上方へ作動されていく。
【００２７】
そして、先羽根のスリット形成羽根１９と後羽根のスリット形成羽根２３との重なり量が所定量に達した段階で、セット部材１２の押動部１２ｂが後羽根用駆動部材８のローラ８ａを押し始める。そのため、後羽根用駆動部材８は、後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向ヘ回転され、駆動ピン８ｂによって後羽根のアームを反時計方向ヘ回転させるので、後羽根の４枚の羽根２０〜２３は、隣接する羽根の重なりを大きくしつつ上方へ作動させられていく。そして、後羽根の４枚の羽根２０〜２３が開口部１ａの上方へ退き、先羽根の４枚の羽根１６〜１９が開口部１ａを覆った段階になると、先羽根用駆動部材４に取り付けられている鉄片部材５の鉄片部５ｃが先羽根用電磁石２の鉄芯に接触し、後羽根用駆動部材８に取り付けられている鉄片部材９の鉄片部９ｃが後羽根用電磁石３の鉄芯に接触するようになる。
【００２８】
ところで、鉄片部材５の鉄片部５ｃが先羽根用電磁石２の鉄芯に接触した瞬間に、先羽根用駆動部材４の回転を止めるように製作することは極めて難しい。このことは鉄片部材９の鉄片部９ｃと後羽根用電磁石３の鉄芯との関係においても同じである。従って、鉄片部材５の鉄片部５ｃと先羽根用電磁石２の鉄芯との関係だけを考えて見たとしても、もし、鉄片部材５が駆動部材４に固定されていた場合には、鉄片部５ｃが先羽根用電磁石２の鉄芯に接触した後も先羽根用駆動部材４を回転させる力が働くと、関係部材の磨耗や破損につながるし、鉄片部５ｃが先羽根用電磁石２の鉄芯に接触する前に先羽根用駆動部材４の回転が停止すると、後述の作動段階において、先羽根用電磁石２が先羽根用駆動部材４を吸着保持することができなくなってしまう。
【００２９】
まして、本実施例のように、二つの駆動部材４，８を備えている場合には、鉄片部材５の鉄片部５ｃが先羽根用電磁石２の鉄芯に接触するのと、鉄片部材９の鉄片部９ｃが後羽根用電磁石３の鉄芯に接触するのとが全くの同時であって、且つその瞬間に、先羽根用駆動部材４の回転と後羽根用駆動部材８の回転を止めるように製作することは不可能といっても過言ではない。従って、鉄片部材５，９が駆動部材４，８に固定されているようにした場合は、仮に、一方の鉄片部材の鉄片部が電磁石の鉄芯に接触した瞬間において、駆動部材４，８の回転を止めるように製作することができたとしても、そのときには、他方の鉄片部材の鉄片部が電磁石の鉄芯に接触していないため、一方の駆動部材については問題ないとしても、他方の駆動部材については吸着保持することができなくなってしまう。
【００３０】
そのため、従来からも知られているように、本実施例は、駆動部材４，８と鉄片部材５，９との間に、ばね部材６，１０を介在させており、駆動部材４，８は、鉄片部材５，９の鉄片部５ｃ，９ｃが、電磁石２，３の鉄芯に接触した後も、ばね部材６，１０を圧縮させながらしばらく回転したあとに停止するようになっている。このようにして、駆動部材４，８が停止した状態が図３に示されたセット状態であり、後羽根の４枚の羽根２０〜２３は、重畳状態となって開口部１ａの上方位置に格納され、先羽根の４枚の羽根１６〜１９が開口部１ａを覆っている。従って、このとき、撮影時に、駆動部材４，８を回転させる図示していない駆動ばねは、各々オーバーチャージ状態（駆動部材４，８が露光作動開始位置にあるときよりもチャージされている状態）にある。また、鉄片部材５，９は、ばね部材６，１０を圧縮させたことによって、頭部５ｂ，９ｂが図１の状態よりも取付部４ｃ，８ｃから遠ざかっているが、その変位量は、加工公差に左右されるので、両者間では異なるし、シャッタユニットごとでも異なったものになる。
【００３１】
このようなセット状態において、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、先羽根用電磁石２と後羽根用電磁石３に通電され、それらの鉄芯に接触していた鉄片部材５，９が吸着保持される。その場合、予め鉄片部材５，９が電磁石２，３の鉄芯に完全に接触されていないと、充分な吸着保持力が得られないが、本実施例の場合には、経済的な電力消費の下で、確実に吸着保持される。その後、カメラ本体側の部材である操作部材１３が上方へ移動し、セット部材１２の被押動部１２ｃに対する押圧力を解くので、セット部材１２は、図示していない復帰ばねの付勢力によって反時計方向へ回転し、初期位置へ復帰するが、そのとき、セット部材１２の押動部１２ａ，１２ｂがローラ４ａ，８ａに対する押圧力を解いていく。
【００３２】
このようにして、ローラ４ａ，８ａに対する押圧力が解かれていくと、駆動部材４，８は、図示していない駆動ばねがオーバーチャージされた分だけ時計方向へ回転され、取付部４ｃ，８ｃと鉄片部材５，９の頭部５ｂ，９ｂとの間隔を、調整部材７，１１の厚さ分だけ離した状態にして停止する。従って、このとき、先羽根と後羽根も若干作動して停止することになる。図４は、その停止状態を示したものであって、このときが、各駆動部材４，８と、先羽根及び後羽根にとっての露光作動開始位置である。
【００３３】
このような図４の状態になると、次に、先羽根用電磁石２に対する通電が断たれる。それによって、該電磁石２による保持力が失われ、先羽根用駆動部材４は、先羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向へ急速に回転する。そのため、先羽根用駆動部材４の駆動ピン４ｂが、アーム１４を時計方向へ回転させるので、先羽根の４枚の羽根１６〜１９は、隣接する羽根同士の重なりを大きくしながら下方へ作動して行き、スリット形成羽根１９によって、開口部１ａを開いていく。そして、スリット形成羽根１９が開口部１ａから下方へ完全に退いた段階で、先羽根用駆動部材４の駆動ピン４ｂが、長孔１ｂの下端に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接し、先羽根用駆動部材４と先羽根の作動が停止する。
【００３４】
上記のように、先羽根用電磁石２に対する通電が断たれてから所定時間が経過すると、今度は、後羽根用電磁石３に対する通電が断たれる。それによって、後羽根用駆動部材８は、後羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向へ急速に回転させられ、駆動ピン８ｂによって、図示していないアームを時計方向へ回転させる。そのため、後羽根の４枚の羽根２０〜２３は、隣接する羽根同士の重なりを小さくしながら下方へ作動してゆき、スリット形成羽根２３によって、開口部１ａを閉じていく。従って、このとき未だ先羽根のスリット形成羽根１９が開口部１ａ内を作動中である場合には、二つのスリット形成羽根１９，２３によって形成されたスリットにより露光作動が行われる。そして、スリット形成羽根２３が開口部１ａを完全に閉鎖した段階で、後羽根用駆動部材８の駆動ピン８ｂが、長孔１ｃの下端に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接し、後羽根用駆動部材８と後羽根の作動が停止する。その停止状態が図１に示された状態である。
【００３５】
ところで、上記の作動説明において、先羽根用駆動部材４が図３の状態から図４の状態に移動した量と、後羽根用駆動部材８が図３の状態から図４の状態に移動した量とは、既に説明したことからも分かるように、製作上の理由から同じではない。各々の移動量はシャッタユニットごとに異なったものとなっているし、両方の移動量の差もシャッタユニットごとに異なったものとなっている。従って、このままでは、正確な露光制御が行えないものとなってしまう。
【００３６】
そこで、従来は、このような問題点を補うために、電磁石２，３の通電を断つタイミングを、シャッタユニットごとに電気的に微調整するのが普通であった。ところが、本実施例の場合は、駆動部材４，８の相対的な露光作動開始位置を機械的に変えることによって、そのような調整を行えるようにしている。即ち、例えば、二つのスリット形成羽根１９，２３によって形成されるスリット幅が、所定の幅よりも広くなってしまう場合には、鉄片部材９の軸部９ａに取り付けられている調整部材１１を、厚さの薄いものと交換することになる。また、逆に、鉄片部材５の軸部５ａに取り付けられている調整部材７を、厚さの厚いものと交換するようにしてもよい。
【００３７】
また、二つのスリット形成羽根１９，２３によって形成されるスリット幅が、所定の幅よりも狭くなってしまう場合には、鉄片部材９の軸部９ａに取り付けられている調整部材１１を、厚さの厚いものと交換するか、逆に、鉄片部材５の軸部５ａに取り付けられている調整部材７を、厚さの薄いものと交換することになる。本実施例の場合は、このように、厚さの異なる調整部材を用意しておき、最適な厚さのものを選択することになるが、既に説明したように、鉄片部材５，９に対する着脱が極めて簡単に行えるので、調整作業のし易い構成となっている。
【００３８】
尚、本実施例の場合には、両方の鉄片部材５，９に調整部材７，１１を取り付けているが、いずれか一方にだけ取り付けるだけでも調整が可能であることは言うまでもない。また、本実施例の電磁石２，３は、通電すると鉄片部材５，９を吸着保持し、通電を断つとその保持力が失われるタイプのものであるが、このような電磁石に代えてコンビネーションマグネットと称されている、永久磁石を備えた電磁石を採用していても、調整方法には全く影響を受けない。
【００３９】
［第２実施例］
次に、図５を用いて第２実施例の要部のみを説明する。図５は、駆動部材に対する鉄片部材の取付構成だけを、一部断面で示したものである。従って、第１実施例のように、二つのシャッタ羽根を備えているフォーカルプレンシャッタの場合には、このような構成を両方の駆動部材に採用してもよいし、一方だけに採用してもよいことになる。また、必要があれば、一方には本実施例の取付構成を採用し、他方には第１実施例の取付構成を採用しても差し支えない。
【００４０】
そこで、先ず、本実施例の構成を説明する。第１実施例の場合とは形状が異なるが、駆動部材の一部である取付部２４の内部には、鉄片部材２５が、ばね部材２６を介在させて取り付けられている。即ち、鉄片部材２５は、軸部２５ａと、頭部２５ｂと、鉄片部２５ｃからなっていて、取付部２４に形成された孔２４ａに対して軸部２５ａを緩く嵌合させ、軸方向へ移動可能に取り付けられている。また、軸部２５ａには、コイル状のばね部材２６が嵌装されており、頭部２５ｂと取付部２４を近付け、取付部２４と鉄片部２５ｃを遠ざけるように付勢している。
【００４１】
そして、本実施例の場合には、鉄片部材２５の構成が第１実施例の場合と大きく異なっている。即ち、本実施例の場合には、軸部２５ａの右側の部位に雄ねじが形成されていて、軸部２５ａと頭部２５ｂとは、ねじ部材として製作されている。また、鉄片部２５ｃに設けられている孔には雌ねじが形成されていて、軸部２５ａの雄ねじに螺合させている。そこで、取付部２４に対する鉄片部材２５とばね部材２６との取り付け方を説明する。先ず、頭部２５ｂと一体の軸部２５ａを取付部２４の孔２４ａに挿入しておく。次に、その軸部２５ａにばね部材２６を嵌装させる。その後、鉄片部２５ｃの孔位置を軸部２５ａに合わせておき、頭部２５ｂを回転させることによって、鉄片部２５ｃを軸部２５ａに螺合させる。そして、最後に、軸部２５ａの右端を潰し、抜け止め部を形成する。
【００４２】
このような構成の本実施例において調整作業を行うには、図面上では分かり難いが、鉄片部２５ｃが配置されている取付部２４の内側の面が回転止めとなっているので、単に、頭部２５ｂを回転させるだけでよい。即ち、上記の雄ねじ，雌ねじが、右ねじとして形成されている場合には、ドライバーによって頭部２５ｂを反時計方向へ回転させると、鉄片部２５ｃは図５の右方向へ移動する。その結果、上記の第１実施例の説明からも分かるように、駆動部材の露光作動開始位置が、電磁石から遠ざかる方向へ変位させられたことになる。また、逆に、ドライバーで頭部２５ｂを時計方向へ回転させると、鉄片部２５ｃは、図５において左へ移動するので、駆動部材の露光作動開始位置は、電磁石に近付くように変位させられたことになる。このように、本実施例の場合には、ドライバーを用いて簡単に調整できるという利点がある。
【００４３】
ところで、これまでの説明からも分かるように、駆動部材の露光作動開始位置を調整するということは、シャッタ羽根が所定のタイミングで露光開口を開閉作動できるようにするために、撮影時に、セット部材が駆動部材から離れた状態、即ち第１実施例の図４の状態において、駆動部材の回転位置を、電磁石の鉄芯に接離する方向へ変位させることである。従って、このことは、常態（図３に示されたセット状態以外のとき）における、鉄片部材の被吸着面と取付部との相対位置関係を、鉄片部材の軸部の軸方向に変えることにほかならない。このような観点から、図５に示した第２実施例をみてみると、この実施例には少なくとも二つの変形例が考えられる。
【００４４】
その一つは、第２実施例における軸部２５ａの雄ねじと鉄片部２５ｃの雌ねじを無くし、鉄片部２５ｃを軸部２５ａに対して、軸方向へも回転方向へも可動にする。そして、その代わりに、取付部２４の孔２４ａに雌ねじを形成し、軸部２５ａには、その雌ねじに螺合する雄ねじを形成するようにする。このような構成において頭部２５ｂを反時計方向へ回転させると、その頭部２５ｂは取付部２４から離れることになるが、取付部２４と鉄片部２５ｃ（言い換えれば、被吸着面）の相対位置は、軸部２５ａの軸方向へ調整されたことになる。
【００４５】
もう一つは、上記と同じように、第２実施例における軸部２５ａの雄ねじと鉄片部２５ｃの雌ねじを無くし、鉄片部２５ｃを軸部２５ａに対して、軸方向へも回転方向へも可動にする。そして、その代わりとしては、第１実施例と同じ形状をした、厚さの異なる数種の調整部材（７，１１）を用意しておき、それらの中から選択したものを、軸部２５ａの右端に形成された抜け止め部と、鉄片部２５ｃとの間において、軸部２５ａに取り付けるようにする。それによって、取付部２４と鉄片部２５ｃの相対位置は、軸部２５ａの軸方向へ調整されたことになる。
【００４６】
尚、上記の各実施例の説明は、駆動部材（言い換えれば、シャッタ羽根）を二つ備えたフォーカルプレンシャッタを前提にして説明したが、上記のような調整は、基本的には、シャッタ羽根が所定のタイミングで露光開口を開・閉作動できるようにするために行うものであるから、本発明は、デジタルスチルカメラにのみ採用されている、駆動部材を一つだけ備えてたフォーカルプレンシャッタにも適用することができる。また、駆動部材を二つ備えたフォーカルプレンシャッタの中には、二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタと称されていて、後羽根用駆動部材が後羽根のアームに直接連結されていないものもあるが、そのようなタイプのシャッタであっても、露光作動時には、後羽根用駆動部材が後羽根を作動させるので、本発明を適用することが可能である。
【００４７】
また、上記の各実施例においては、鉄片部材の鉄片部は、少なくともその一部が、常に、駆動部材の取付部内に収容されているように構成されているが、これは、鉄片部材が、その軸部において回転してしまわないようにしているからである。従って、何らかの回転止め手段を講じた場合には、鉄片部が一時的又は常に取付部の外にあるように構成しても差し支えない。更に、上記の各実施例においては、コイル状のばね部材を鉄片部材の軸部に対して圧縮可能に嵌装させているが、このばね部材は、駆動部材の取付部から鉄片部を遠ざけるように付勢するためのものであるから、各実施例のようなコイルばねには限定されず、板ばねであっても差し支えない。
【００４８】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、電磁石に吸着される鉄片部材が、シャッタ羽根を作動させる駆動部材に対し、ばね部材を介在させて取り付けられているフォーカルプレンシャッタにおいて、撮影時における駆動部材の作動開始位置を、鉄片部材の取付状態を変えることによって簡単に調整することができるという特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図１】被写体側から見て左側の約半分を示した第１実施例の平面図であって、露光作動終了直後の状態を示したものである。
【図２】図１の要部断面図である。
【図３】図１と同じようにして示した第１実施例の平面図であって、セット状態を示したものである。
【図４】図１と同じようにして示した第１実施例の平面図であって、露光作動開始直前の状態を示したものである。
【図５】一部を断面で示した第２実施例の説明図である。
【符号の説明】
１　　　　　　　　　　　シャッタ地板
１ａ　　　　　　　　　　開口部
１ｂ，１ｃ　　　　　　　長孔
１ｄ，１ｅ，１ｆ　　　　軸
２　　　　　　　　　　　先羽根用電磁石
３　　　　　　　　　　　後羽根用電磁石
４　　　　　　　　　　　先羽根用駆動部材
４ａ，８ａ　　　　　　　ローラ
４ｂ，８ｂ　　　　　　　駆動ピン
４ｃ，８ｃ，２４　　　　取付部
４ｄ，８ｄ，２４ａ　　　孔
５，９，２５　　　　　　鉄片部材
５ａ，９ａ，２５ａ　　　軸部
５ｂ，９ｂ，２５ｂ　　　頭部
５ｃ，９ｃ，２５ｃ　　　鉄片部
６，１０，２６　　　　　ばね部材
７，１１　　　　　　　　調整部材
８　　　　　　　　　　　後羽根用駆動部材
１２　　　　　　　　　　セット部材
１２ａ，１２ｂ　　　　　押動部
１２ｃ　　　　　　　　　被押動部
１３　　　　　　　　　　操作部材
１４，１５　　　　　　　アーム
１６，１７，１８，１９，２０，２１，２２，２３　羽根[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a focal plane shutter for a camera.
[0002]
[Prior art]
In a focal plane shutter for a camera, two blade chambers are formed between three plate members called a shutter base plate, an intermediate plate, and an auxiliary base plate, and a front blade and a rear blade are provided in the blade chambers. The two shutter blades are separately arranged, and outside the blade chamber, a front blade driving member and a rear blade driving member are attached to a shutter base plate, and the front blade and the rear blade are operated by them. Is known. This type of focal plane shutter is employed in both silver halide cameras and digital still cameras. Some focal plane shutters used only in digital still cameras have only one shutter blade. In that case, however, the intermediate plate among the above three plate members is required. Instead, the blade chamber is formed between the shutter base plate and the auxiliary base plate. As a matter of course, there is only one drive member for operating the shutter blade.
[0003]
In these focal plane shutters, as a method of holding each driving member at the exposure operation start position, there are a method called a locking type and a method called a direct type. Among them, in the direct type, when the driving member is operated to the set position by the setting member at the time of the setting operation, the iron piece member attached to the driving member is brought into contact with the iron core of the electromagnet. . At this time, since the electromagnet is not energized, the set member does not immediately return to the initial position, and maintains the contact state. At the time of photographing, first, the electromagnet is energized to attract and hold the iron piece member, and then the set member is returned to the initial position. When the power supply to the electromagnet is cut off at a predetermined timing by the exposure control circuit, the holding force on the iron piece member is released, so that the drive member operates with the shutter blade.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention relates to a direct-type camera focal plane shutter having at least one shutter blade as described above, and as described above, in the set state, the iron piece member is electromagnetized. Must be kept in contact with However, it is extremely difficult to manufacture such that the set operation of the drive member is stopped at the moment when the iron piece member comes into contact with the electromagnet during the set operation, as long as an allowable tolerance is set for component processing and assembly processing. . Furthermore, when two shutter blades are provided, in order to operate the two driving members with one set member, the two iron pieces attached to those driving members are brought into contact with the respective electromagnets at exactly the same time. At the same time, it is very difficult to stop the operation of the set member and each drive member at that moment.
[0005]
Therefore, conventionally, when attaching the iron piece member to the drive member, instead of fixing the iron piece member to the drive member, it is attached via a spring member, and during the set operation, even after the iron piece member contacts the electromagnet, the drive member However, the spring member is tensioned so that the operation can be continued slightly. As a result, the iron piece member is securely brought into contact with the electromagnet, and the state can be maintained. On the other hand, the over-operation from the contact of the iron piece member to the electromagnet until the driving member stops. The quantity will not be constant due to the above tolerances. Therefore, when one drive member is provided, the over-operation amount differs for each product, and when two drive members are provided, the over-operation amount differs between the two. It will be.
[0006]
This means that the operation start position of the driving member at the time of the exposure operation, in other words, the operation start position of the shutter blade is not fixed at the predetermined position, and it is impossible to accurately control the exposure time. Because, as described above, when photographing, the electromagnet is energized, and when the set member returns to the initial position, the drive member slightly follows the drive spring and the urging force of the spring member, and the shutter blades Is stopped at the position where the operation is started, but the operation amount up to that position is exactly the same as the above over operation amount.
[0007]
Therefore, in the configuration in which the iron piece member is attached to the drive member via the spring member, in order to obtain the predetermined operation start position, the drive member needs to be mounted with the electromagnet at the time of manufacture. It suffices if the position can be adjusted or the state of attachment of the iron piece member to the drive member can be adjusted. However, it is not easy, if possible, to adjust the mounting position of the electromagnet. This is because this type of adjustment is a fine adjustment with an adjustment width of about 0.2 to 0.01 mm, whereas the electromagnet is a relatively large part made up of an iron core, a coil, and the like. This is because it is impossible to move the to make fine adjustments. On the other hand, it is not possible to adjust the mounting state of the iron piece member with respect to the driving member because of the presence of the spring member. Therefore, the conventional adjustment is usually performed by changing the timing of the energization control for the electromagnet.
[0008]
The present invention has been made in order to solve such a problem, and an object of the present invention is to allow an iron piece member attracted to an electromagnet to interpose a spring member with a driving member for operating a shutter blade. Provided is a focal plane shutter for a camera, in which an operation start position of a driving member at the time of photographing can be extremely suitably adjusted by changing an attached state of an iron piece member. That is.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a focal plane shutter for a camera of the present invention is operated by a set member against the urging force of a drive spring at the time of setting, and is shuttered by the urging force of the drive spring at the time of photographing. At least one drive member to be actuated, a shaft portion, a head portion provided at one end of the shaft portion, and an iron piece portion provided at the other end of the shaft portion, and a mounting portion of the drive member On the other hand, an iron piece member movably mounted in the axial direction of the shaft portion, and disposed between the mounting portion and the iron piece portion to urge the iron piece portion and the mounting portion away from each other. A spring member, an electromagnet that adsorbs and holds the iron piece during photographing, releases the holding force by a signal from an exposure control circuit, and enables the drive member to be operated by the biasing force of the drive spring; And so that and a, and adjusting means capable of changing the distance between the iron piece unit.
[0010]
In this case, the adjusting means is a substantially C-shaped plate member removably fitted to the shaft portion, and by selecting the plate members having different plate thicknesses, the mounting portion and the iron piece are selected. It is preferable that the distance from the section can be changed. Further, the adjusting means is constituted by a male screw formed on the outer periphery of the shaft portion and a female screw formed on the iron piece and screwed to the male screw, and changes a screwing position by them. Thereby, the interval between the mounting portion and the iron piece portion may be changed. Further, the iron piece portion is attached to the shaft portion so as to be movable in the axial direction of the shaft portion, and the adjusting means includes a male screw formed on an outer periphery of the shaft portion, and an adjusting screw formed on the mounting portion. And a female screw screwed to the male screw, and by changing a screwing position by the screw, the distance between the mounting portion and the iron piece may be changed.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to two illustrated examples. FIG. 1 is a plan view of the first embodiment showing about half of the left side when viewed from the subject side, and shows a state immediately after the end of the exposure operation. FIG. It is a fragmentary sectional view. FIGS. 3 and 4 are plan views of the first embodiment shown in the same manner as FIG. 1. FIG. 3 shows the set state, and FIG. FIG. FIG. 5 is an explanatory view of the second embodiment, a part of which is shown in cross section.
[0012]
[First embodiment]
The present embodiment is a focal plane shutter having two shutter blades that can be used in both a silver halide camera and a digital still camera. First, the configuration of the present embodiment will be described mainly with reference to FIGS. 1 and 2. In the description, in a state where the camera is assembled, the subject side is referred to as the front side, and the photographer side is referred to as the back side. I will call it. The shutter base plate 1 has an exposure opening 1a formed in a substantially horizontal portion at a substantially central portion of a rectangular shape. FIG. 1 shows about half of the left side of the shutter base plate 1, The part 1a is also only partially shown.
[0013]
On the back side of the shutter base plate 1, a well-known intermediate plate and an auxiliary base plate (not shown) are sequentially attached at a predetermined interval, and a blade chamber of the front blade is arranged between the shutter base plate 1 and the intermediate plate. And a blade chamber of a rear blade is formed between the intermediate plate and the auxiliary base plate. The intermediate plate and the auxiliary base plate are also provided with an opening for exposure at a substantially central portion. Usually, these openings are overlapped with the opening 1a to form an exposure opening for a subject optical path. However, in the case of the present embodiment, description will be made assuming that the opening 1a regulates the exposure opening.
[0014]
Two arc-shaped elongated holes 1b and 1c are formed on the left side of the opening 1a. At the lower ends of the long holes 1b, 1c, buffer members made of butyl rubber having a substantially C-shape in plan view are attached. These buffer members are well known and are compatible with the present invention. Are not shown because they do not directly relate to each other. Shafts 1d, 1e, and 1f are provided upright on the front side of the shutter base plate 1, and a well-known support plate (not shown) is provided at the tip of the shaft in a region on the left side of the opening 1a. It is attached in parallel with the main plate 1. Various members are attached to the support plate. In FIG. 1, only the electromagnet 2 for the front blade and the electromagnet 3 for the rear blade attached to the surface on the side of the shutter base plate 1 are indicated by a two-dot chain line. Indicated by.
[0015]
A front blade drive member 4 made of synthetic resin is rotatably attached to the shaft 1d of the shutter base plate 1. The front blade driving member 4 has a roller 4a attached to the front side, a driving pin 4b provided on the back side, and an attachment portion 4c formed on the front side, and is not shown in the drawing. In FIG. 1, the drive pin 4b provided on the back side is attached to the lower end of the long hole 1b. It is in a state of being stopped by abutting on a buffer member that is not in operation. The distal end of the drive pin 4b penetrates the elongated hole 1b and protrudes to the rear side of the shutter base plate 1. Further, a gap is formed between the surface on which the roller 4a is mounted and the surface on the back side of the mounting portion 4c, and during operation, a part of a set member described later enters or passes through the gap. To prevent the two from interfering with each other.
[0016]
Further, the mounting portion 4c is formed so as to protrude largely toward the subject, and an iron piece member 5 is mounted inside the mounting portion 4c with a spring member 6 interposed therebetween. That is, FIG. 1 shows the mounting portion 4c in cross section for easy understanding of the inside, but the iron piece member 5 includes a shaft 5a, a head 5b provided at one end of the shaft 5a, And an iron piece portion 5c provided at the other end of the shaft portion 5a. The shaft portion 5a is loosely fitted into a hole 4d formed in the mounting portion 4c, and is mounted movably in the axial direction. I have. A coil-shaped spring member 6 is fitted on the shaft portion 5a. The spring member 6 is disposed between the mounting portion 4c and the iron piece portion 5c, and has a head 5b and a mounting portion 4c. Is urged so that the mounting part 4c and the iron piece part 5c are separated from each other. The adjusting member 7 is detachably fitted to the shaft portion 5a between the head portion 5b and the mounting portion 4c. The shape and the attaching / detaching method will be described later.
[0017]
A rear blade drive member 8 made of a synthetic resin is rotatably attached to the shaft 1 e of the shutter base plate 1. The rear blade drive member 8 includes a roller 8a mounted on the back side, a drive pin 8b provided on the back side, and a mounting portion 8c formed on the front side, and is not shown. Although it is urged by the rear blade drive spring to rotate clockwise, FIG. 1 shows that the drive pin 8b provided on the back side is attached to the lower end of the long hole 1c. In a state of being stopped by abutting against the non-cushioning member. The tip of the drive pin 8b penetrates the elongated hole 1c and protrudes to the rear side of the shutter base plate 1.
[0018]
The mounting portion 8c is formed so as to protrude toward the subject, and an iron piece member 9 is mounted inside the mounting portion 8c with a spring member 10 interposed therebetween. That is, FIG. 1 shows the mounting portion 8c in a partial cross-section as in the case of the mounting portion 4c, but the iron piece member 9 includes the shaft portion 9a and the head, similarly to the iron piece member 5 described above. It has a portion 9b and an iron piece 9c, and the shaft 9a is loosely fitted into a hole 8d formed in the mounting portion 8c, and is mounted movably in the axial direction. Further, a coil-shaped spring member 10 is fitted on the shaft portion 9a, and the head portion 9b and the mounting portion 8c are brought closer to each other and urges the mounting portion 8c and the iron piece portion 9c away from each other. The adjusting member 11 is detachably fitted to the shaft portion 9a between the head portion 9b and the mounting portion 8c.
[0019]
Therefore, how to attach the iron piece member 9 and the spring member 10 to the attachment portion 8c will be described. First, the shaft 9a integrated with the head 9b is inserted into the hole 8d of the mounting portion 8c. Next, the spring member 10 is fitted to the shaft portion 9a. Finally, the hole formed in the iron piece 9c is inserted into the shaft 9a, and the iron piece 9c is fixed to the shaft 9a by caulking. In such a mounting configuration, the mounting method of the iron piece member 5 and the spring member 6 to the mounting portion 4c is the same.
[0020]
Next, the shape of the adjusting member 11 and a method of attaching and detaching the adjusting member 11 will be described with reference to FIG. FIG. 2 shows only a part of the rear blade drive member 8 from substantially the lower left of FIG. 1. However, since the iron piece member 9 shows the shaft portion 9 a in cross section, the head 9 b Is indicated by a dashed line. As can be seen from FIG. 2, the adjusting member 11 of the present embodiment has an open portion obtained by cutting off a part of an annular shape, and has an overall C-shape. The inner diameter is slightly larger than the diameter of the shaft portion 9a and can be moved in the length direction of the shaft portion 9a, and the contact with the shaft portion 9a can be made in a range greatly exceeding 270 °. The inner diameter is smaller than the diameter of the head 9b. Further, in the case of the present embodiment, the adjusting member 11 is made of a material whose thickness is unlikely to change due to temperature or external force, for example, a polyester material or a metal material, so that the adjusting member 11 has flexibility. At the same time, the member is easily restored to its original shape even if it is temporarily deformed.
[0021]
Since the adjusting member 11 is attached to the iron piece member 9 in this manner, it does not come off the shaft portion 9a during the operation of the present embodiment. Therefore, a method of attaching and detaching the adjusting member 11 at the time of manufacturing will be described. First, when mounting, the adjusting member 11 is inserted between the head portion 9b of the iron piece member 9 and the mounting portion 8c of the rear blade drive member 8, and the opening portion is strongly applied to the shaft portion 9a. Just push it. Thereby, the adjusting member 11 is temporarily deformed, but thereafter, the mounted state as shown in FIG. 2 is obtained. Further, in the case of the present embodiment, the outer diameter of the adjusting member 11 is larger than the diameter of the head 9b. Therefore, when the adjusting member 11 is removed, if the opening is widened using tweezers or the like, the adjusting member 11 can be easily removed. The shape of the adjusting member 11 and the method of attaching / detaching to / from the shaft portion 9a are the same as the shape of the adjusting member 7 and the attaching / detaching method to / from the shaft portion 5a.
[0022]
A set member 12 is rotatably attached to a shaft 1f of the shutter base plate 1. The set member 12 has pushing portions 12a and 12b and a pushed portion 12c, and is urged to rotate in a counterclockwise direction by an urging force of a return spring (not shown). However, FIG. 1 shows a state in which the rotation is prevented by stop means (not shown). Hereinafter, this position of the setting member 12 is referred to as an initial position. When the pushed member 12c is pushed by the operating member 13 on the camera body side, the set member 12 rotates clockwise against the urging force of the return spring, and the operating member 13 is pushed. When retreating from the portion 12c, it follows by the urging force of the return spring, and returns to the initial position.
[0023]
Lastly, the configuration of the front blade and the rear blade disposed on the back side of the shutter base plate 1 will be described. The configuration in the present embodiment is well known, and is described in, for example, JP-A-2000-122111. It is substantially the same as the one. Therefore, a brief description will be given. First, as partially shown in FIGS. 3 and 4, the leading blade includes two arms 14 and 15 that are pivotally attached to respective shafts that are erected on the rear side of the shutter base plate 1. It is composed of four blades 16, 17, 18, and 19 pivotally supported in order toward their tips, and the blade 19 pivotally supported at the forefront is a slit forming blade. Since the driving pin 4b is fitted in the hole formed in the arm 14, when the driving member 4 for the front blade rotates clockwise in FIG. The blades 16 to 19 are moved downward.
[0024]
On the other hand, the rear blade has the same configuration as the front blade, but is arranged inside the blade chamber with the front blade in FIG. 3 turned upside down. Therefore, the two arms are disposed closer to the auxiliary base plate than the four blades, and cannot be seen through the opening 1a from the subject side. Thus, in FIG. 1, only four blades 20, 21, 22, 23 pivoted toward their tips are shown, but the vanes 23 pivoted at the extreme ends of their arms are shown. These are slit forming blades. In addition, since the drive pin 8b is fitted in the hole formed in one of the arms, when the rear blade drive member 8 rotates counterclockwise in FIG. 1, the arm also moves in the counterclockwise direction. To move the four blades 20 to 23 upward.
[0025]
Next, the operation of the present embodiment will be described. FIG. 1 shows a state immediately after the end of the exposure operation. At this time, the driving member 4 for the front blade and the driving member 8 for the rear blade have their driving pins 4b, 8b abutting against a buffer member (not shown) attached to the lower ends of the long holes 1b, 1c. , The clockwise rotation is stopped. Further, the four blades 16 to 19 of the front blade connected to the driving pin 4b are stored in a superimposed state at a position below the opening 1a, and the rear blade connected to the driving pin 8b is closed. The four blades 20 to 23 are in a deployed state and cover the opening 1a. Then, the set member 12 is at the initial position.
[0026]
The setting operation of the shutter is performed by rotating the setting member 12 clockwise against the urging force of the return spring (not shown) by the operating member 13 pressing the pushed portion 12c in the state of FIG. Is When the setting member 12 starts rotating, first, the pushing portion 12a pushes the roller 4a, and rotates the leading blade driving member 4 counterclockwise against the urging force of the leading blade driving spring. As a result, the drive pin 4b of the leading blade driving member 4 rotates the arm 14 counterclockwise, so that the four blades 16 to 19 of the leading blade operate upward while reducing the overlap between the adjacent blades. Will be done.
[0027]
When the overlapping amount of the slit forming blade 19 of the front blade and the slit forming blade 23 of the rear blade reaches a predetermined amount, the pushing portion 12b of the set member 12 pushes the roller 8a of the driving member 8 for the rear blade. start. Therefore, the rear blade driving member 8 is rotated counterclockwise against the biasing force of the rear blade driving spring, and the arm of the rear blade is rotated counterclockwise by the driving pin 8b. The blades 20 to 23 are operated upward while increasing the overlap between adjacent blades. When the four blades 20 to 23 of the rear blade retreat upward from the opening 1a and the four blades 16 to 19 of the front blade cover the opening 1a, they are attached to the driving member 4 for the front blade. The iron piece portion 5c of the iron piece member 5 contacts the iron core of the electromagnet 2 for the leading blade, and the iron piece portion 9c of the iron piece member 9 attached to the driving member 8 for the trailing blade has the iron core 9c of the electromagnet 3 for the trailing blade. Comes into contact with
[0028]
By the way, it is extremely difficult to manufacture so as to stop the rotation of the driving member 4 for the front blade at the moment when the iron portion 5c of the iron member 5 comes into contact with the iron core of the electromagnet 2 for the front blade. The same applies to the relationship between the iron piece 9c of the iron piece member 9 and the iron core of the electromagnet 3 for the rear blade. Therefore, even if only the relationship between the iron piece portion 5c of the iron piece member 5 and the iron core of the electromagnet 2 for the leading blade is considered, if the iron piece member 5 is fixed to the driving member 4, the iron piece portion When the force for rotating the driving member 4 for the front blade is applied even after the 5c comes into contact with the iron core of the electromagnet 2 for the front blade, the related members are worn or damaged, and the iron piece portion 5c becomes the iron of the electromagnet 2 for the front blade. If the rotation of the leading blade driving member 4 is stopped before the contact with the core, the leading blade electromagnet 2 will not be able to attract and hold the leading blade driving member 4 in the operation stage described later.
[0029]
Furthermore, when two driving members 4 and 8 are provided as in the present embodiment, the iron piece portion 5c of the iron piece member 5 contacts the iron core of the electromagnet 2 for the front blade, and the At the same time when the iron piece 9c comes into contact with the iron core of the electromagnet 3 for the rear blade, and at that moment, the rotation of the driving member 4 for the front blade and the rotation of the driving member 8 for the rear blade are stopped. It is not an exaggeration to say that it is impossible to make a product. Therefore, when the iron piece members 5 and 9 are fixed to the drive members 4 and 8, if the iron piece portions of one of the iron piece members contact the iron core of the electromagnet, the drive members 4 and 8 Even if it can be manufactured to stop rotation, at that time, since the iron piece of the other iron piece member does not contact the iron core of the electromagnet, even if there is no problem with one drive member, the other drive member The member cannot be held by suction.
[0030]
Therefore, as is conventionally known, in the present embodiment, the spring members 6 and 10 are interposed between the drive members 4 and 8 and the iron piece members 5 and 9, and the drive members 4 and 8 After the iron pieces 5c and 9c of the iron pieces 5 and 9 come into contact with the iron cores of the electromagnets 2 and 3, the springs 6 and 10 are stopped after being rotated for a while while being compressed. In this way, the state where the driving members 4 and 8 are stopped is the set state shown in FIG. 3, and the four blades 20 to 23 of the rear blade are in a superimposed state and are located above the opening 1 a. It is stored, and four blades 16 to 19 of the front blade cover the opening 1a. Therefore, at this time, at the time of photographing, the drive springs (not shown) for rotating the drive members 4 and 8 are overcharged (a state where the drive members 4 and 8 are more charged than when the drive members 4 and 8 are at the exposure start position). It is in. The iron members 5, 9 have their heads 5b, 9b farther from the mounting portions 4c, 8c than in the state of FIG. Since it depends on the tolerance, it differs between the two, and also differs for each shutter unit.
[0031]
When the release button of the camera is pressed in such a set state, first, the electromagnet 2 for the front blade and the electromagnet 3 for the rear blade are energized, and the iron piece members 5, 9 which have been in contact with the iron cores are attracted and held. Is done. In this case, if the iron piece members 5 and 9 are not completely brought into contact with the iron cores of the electromagnets 2 and 3 in advance, a sufficient attraction and holding force cannot be obtained. Is securely held by suction. Thereafter, the operation member 13 which is a member on the camera body side moves upward, and the pressing force of the set member 12 against the pushed portion 12c is released. It rotates clockwise and returns to the initial position. At this time, the pressing portions 12a and 12b of the set member 12 release the pressing force on the rollers 4a and 8a.
[0032]
When the pressing force on the rollers 4a and 8a is released in this manner, the driving members 4 and 8 are rotated clockwise by the amount that the driving spring (not shown) is overcharged, and the mounting portions 4c and 8c are rotated. And the heads 5b, 9b of the iron piece members 5, 9 are separated from each other by the thickness of the adjustment members 7, 11, and then stopped. Accordingly, at this time, the leading blade and the trailing blade also slightly operate and stop. FIG. 4 shows the stopped state, and this time is the exposure operation start position for each of the driving members 4, 8 and the front blade and the rear blade.
[0033]
When the state shown in FIG. 4 is reached, the energization of the electromagnet 2 for the leading blade is cut off. As a result, the holding force of the electromagnet 2 is lost, and the leading blade drive member 4 is rapidly rotated clockwise by the urging force of the leading blade drive spring. Therefore, the drive pin 4b of the leading blade drive member 4 rotates the arm 14 clockwise, so that the four blades 16 to 19 of the leading blade operate downward while increasing the overlap between the adjacent blades. The opening 1 a is opened by the slit forming blades 19. Then, when the slit forming blade 19 has completely retreated downward from the opening 1a, the drive pin 4b of the leading blade drive member 4 contacts the buffer member (not shown) attached to the lower end of the long hole 1b. The operation of the leading blade driving member 4 and the leading blade is stopped.
[0034]
As described above, when a predetermined time elapses after the energization of the leading blade electromagnet 2 is cut off, the energization of the trailing blade electromagnet 3 is cut off. Thereby, the rear blade drive member 8 is rapidly rotated clockwise by the urging force of the rear blade drive spring, and the arm (not shown) is rotated clockwise by the drive pin 8b. Therefore, the four blades 20 to 23 of the rear blade operate downward while reducing the overlap between the adjacent blades, and close the opening 1 a by the slit forming blade 23. Therefore, at this time, if the slit forming blade 19 of the leading blade is still operating in the opening 1a, the exposure operation is performed by the slit formed by the two slit forming blades 19 and 23. When the slit forming blade 23 completely closes the opening 1a, the driving pin 8b of the rear blade driving member 8 comes into contact with a buffer member (not shown) attached to the lower end of the long hole 1c. The operation of the rear blade drive member 8 and the rear blade is stopped. The stopped state is the state shown in FIG.
[0035]
Incidentally, in the above description of the operation, the amount by which the leading blade driving member 4 has moved from the state of FIG. 3 to the state of FIG. 4 and the amount by which the rear blade driving member 8 has moved from the state of FIG. 3 to the state of FIG. Is not the same for production reasons, as can be seen from the description above. Each moving amount differs for each shutter unit, and the difference between both moving amounts also differs for each shutter unit. Therefore, accurate exposure control cannot be performed as it is.
[0036]
Therefore, conventionally, in order to compensate for such a problem, it is usual to finely electrically adjust the timing at which the energization of the electromagnets 2 and 3 is stopped for each shutter unit. However, in the case of the present embodiment, such adjustment can be performed by mechanically changing the relative exposure operation start position of the driving members 4 and 8. That is, for example, when the slit width formed by the two slit forming blades 19 and 23 becomes wider than a predetermined width, the adjusting member 11 attached to the shaft portion 9a of the iron piece member 9 is removed. It will be replaced with a thinner one. Conversely, the adjusting member 7 attached to the shaft portion 5a of the iron piece member 5 may be replaced with a thicker one.
[0037]
When the slit width formed by the two slit forming blades 19 and 23 becomes smaller than a predetermined width, the adjusting member 11 attached to the shaft portion 9a of the iron piece member 9 is reduced in thickness. In other words, the adjusting member 7 attached to the shaft portion 5a of the iron piece member 5 is replaced with a thinner member. In the case of the present embodiment, adjustment members having different thicknesses are prepared as described above, and the member having the optimum thickness is selected. Can be performed very easily, so that the adjustment work is easy.
[0038]
In the present embodiment, the adjusting members 7 and 11 are attached to both the iron piece members 5 and 9, however, it is needless to say that the adjustment can be performed only by attaching to either one of the adjusting members. Further, the electromagnets 2 and 3 of this embodiment are of a type that attracts and holds the iron piece members 5 and 9 when energized and loses the holding power when the energization is cut off. Instead of such electromagnets, combination magnets are used. Even if an electromagnet provided with a permanent magnet is used, the adjustment method is not affected at all.
[0039]
[Second embodiment]
Next, only the main parts of the second embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a partial cross-sectional view showing only the mounting structure of the iron piece member to the driving member. Therefore, in the case of a focal plane shutter having two shutter blades as in the first embodiment, such a configuration may be employed for both driving members or only one of the driving members. It will be good. If necessary, one of the mounting configurations of the present embodiment may be employed, and the other may employ the mounting configuration of the first embodiment.
[0040]
Therefore, first, the configuration of the present embodiment will be described. Although the shape is different from that of the first embodiment, an iron piece member 25 is mounted inside a mounting portion 24 which is a part of the driving member with a spring member 26 interposed. That is, the iron piece member 25 includes a shaft portion 25a, a head portion 25b, and an iron piece portion 25c, and the shaft portion 25a is loosely fitted into a hole 24a formed in the mounting portion 24, and moves in the axial direction. Mounted as possible. A coil-shaped spring member 26 is fitted on the shaft portion 25a, and urges the head portion 25b and the mounting portion 24 closer to each other and the mounting portion 24 and the iron piece portion 25c away from each other.
[0041]
In this embodiment, the configuration of the iron piece member 25 is significantly different from that of the first embodiment. That is, in the case of the present embodiment, a male screw is formed at the right side of the shaft portion 25a, and the shaft portion 25a and the head portion 25b are manufactured as screw members. A female screw is formed in a hole provided in the iron piece portion 25c, and is screwed to a male screw of the shaft portion 25a. Therefore, a method of attaching the iron piece member 25 and the spring member 26 to the attachment portion 24 will be described. First, the shaft portion 25a integrated with the head portion 25b is inserted into the hole 24a of the mounting portion 24. Next, the spring member 26 is fitted to the shaft portion 25a. Thereafter, the hole position of the iron piece 25c is aligned with the shaft 25a, and the head 25b is rotated to screw the iron piece 25c into the shaft 25a. Then, finally, the right end of the shaft portion 25a is crushed to form a retaining portion.
[0042]
To perform the adjustment work in this embodiment having such a configuration, it is difficult to understand in the drawing, but since the inner surface of the mounting portion 24 on which the iron piece portion 25c is arranged is detented, the head is simply It is only necessary to rotate the part 25b. That is, when the male screw and the female screw are formed as right-handed screws, when the head 25b is rotated counterclockwise by the driver, the iron piece 25c moves rightward in FIG. As a result, as can be seen from the above description of the first embodiment, the exposure operation start position of the driving member is displaced in a direction away from the electromagnet. Conversely, when the head 25b is rotated clockwise by the driver, the iron piece 25c moves to the left in FIG. 5, so that the exposure operation start position of the driving member is displaced so as to approach the electromagnet. Will be. Thus, in the case of the present embodiment, there is an advantage that the adjustment can be easily performed by using the driver.
[0043]
By the way, as can be understood from the above description, adjusting the exposure operation start position of the drive member means that the shutter member can open and close the exposure opening at a predetermined timing. Is to move the rotational position of the drive member in a direction away from the drive member, that is, in the state of FIG. 4 of the first embodiment, in a direction of coming and coming from the iron core of the electromagnet. Therefore, this means that in a normal state (other than the set state shown in FIG. 3), the relative positional relationship between the attracted surface of the iron piece member and the mounting portion is changed in the axial direction of the shaft part of the iron piece member. Nothing else. From this point of view, looking at the second embodiment shown in FIG. 5, at least two modifications of this embodiment are conceivable.
[0044]
One is that the male screw of the shaft portion 25a and the female screw of the iron piece portion 25c in the second embodiment are eliminated, and the iron piece portion 25c is movable in the axial direction and the rotation direction with respect to the shaft portion 25a. Instead, a female screw is formed in the hole 24a of the mounting portion 24, and a male screw to be screwed to the female screw is formed in the shaft portion 25a. When the head 25b is rotated in the counterclockwise direction in such a configuration, the head 25b is separated from the mounting portion 24, but the relative position between the mounting portion 24 and the iron piece 25c (in other words, the surface to be attracted). Is adjusted in the axial direction of the shaft portion 25a.
[0045]
The other is that the male screw of the shaft portion 25a and the female screw of the iron piece portion 25c in the second embodiment are eliminated, and the iron piece portion 25c is movable in the axial direction and the rotation direction with respect to the shaft portion 25a. To Instead, several types of adjusting members (7, 11) having the same shape as in the first embodiment and having different thicknesses are prepared, and a member selected from among them is used for the shaft portion 25a. It is attached to the shaft portion 25a between the retaining portion formed at the right end and the iron piece portion 25c. Thus, the relative position between the mounting portion 24 and the iron piece 25c is adjusted in the axial direction of the shaft 25a.
[0046]
Although the above embodiments have been described on the assumption that the focal plane shutter includes two driving members (in other words, shutter blades), the above-described adjustment is basically performed on the shutter blades. The present invention provides a focal plane shutter having only one driving member, which is employed only in a digital still camera, so that the exposure opening can be opened and closed at a predetermined timing. Can also be applied. Some focal plane shutters provided with two driving members are referred to as double-shielded focal plane shutters, and the driving member for the rear blade is not directly connected to the arm of the rear blade. However, even with such a type of shutter, the present invention can be applied because the rear blade drive member operates the rear blade during the exposure operation.
[0047]
Further, in each of the above embodiments, the iron piece portion of the iron piece member is configured so that at least a part thereof is always accommodated in the mounting portion of the driving member. This is because the shaft is prevented from rotating. Therefore, when some rotation stopping means is used, the iron piece may be temporarily or always outside the mounting portion. Further, in each of the above-described embodiments, the coil-shaped spring member is fitted so as to be compressible with respect to the shaft portion of the iron piece member, but this spring member moves the iron piece portion away from the mounting portion of the drive member. Therefore, the present invention is not limited to the coil spring as in each embodiment, and may be a leaf spring.
[0048]
【The invention's effect】
As described above, the present invention relates to a focal plane shutter in which an iron piece member attracted to an electromagnet is attached to a driving member for operating a shutter blade with a spring member interposed therebetween. The start position can be easily adjusted by changing the mounting state of the iron piece member.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a first embodiment showing an approximately half of a left side when viewed from a subject side, and shows a state immediately after an exposure operation is completed.
FIG. 2 is a sectional view of a main part of FIG.
FIG. 3 is a plan view of the first embodiment shown in the same manner as FIG. 1 and shows a set state.
FIG. 4 is a plan view of the first embodiment shown in the same manner as FIG. 1 and shows a state immediately before the start of an exposure operation.
FIG. 5 is an explanatory view of a second embodiment, partly shown in section.
[Explanation of symbols]
1 Shutter base plate
1a Opening
1b, 1c long hole
1d, 1e, 1f axis
2 Electromagnet for front blade
3 Electromagnet for rear wing
4 Front blade drive member
4a, 8a roller
4b, 8b drive pin
4c, 8c, 24 Mounting part
4d, 8d, 24a holes
5,9,25 Iron piece members
5a, 9a, 25a Shaft
5b, 9b, 25b head
5c, 9c, 25c Iron piece
6,10,26 Spring member
7,11 adjustment member
8 Rear blade drive member
12 Set members
12a, 12b Pushing part
12c Pushed part
13 Operation members
14,15 arm
16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23 blades

Claims

At least one drive member which is actuated by a set member against the urging force of the drive spring at the time of setting and which is operated with the shutter blades at the time of photographing by the urging force of the drive spring, a shaft portion and one end of the shaft portion. An iron piece member having a provided head and an iron piece provided at the other end of the shaft, and being attached to the mounting part of the driving member so as to be movable in the axial direction of the shaft, A spring member that is disposed between the mounting portion and the iron piece portion and urges the iron piece portion and the mounting portion away from each other. An electromagnet, the holding force of which is released by the signal of the above, and the operation of the driving member is enabled by the urging force of the driving spring, and an adjusting means capable of changing a distance between the mounting portion and the iron piece. Characterized by Mera for the focal plane shutter.

The adjusting means is a substantially C-shaped plate member removably fitted to the shaft portion, and by selecting the plate members having different plate thicknesses, the mounting portion and the iron piece portion are connected to each other. 2. The focal plane shutter for a camera according to claim 1, wherein the interval can be changed.

The adjusting means is constituted by a male screw formed on the outer periphery of the shaft portion, and a female screw formed on the iron piece portion and screwed to the male screw, and by changing a screwing position by them. 2. A focal plane shutter for a camera according to claim 1, wherein a distance between said mounting portion and said iron piece portion can be changed.

The iron piece portion is attached to the shaft portion so as to be movable in the axial direction of the shaft portion, and the adjusting means is formed on a male screw formed on an outer periphery of the shaft portion and on the attachment portion. And a female screw screwed to the male screw, and by changing a screwing position by the screw, the distance between the mounting portion and the iron piece can be changed. 2. The focal plane shutter for a camera according to 1.