JP2004024439A - 医療関連機器の表面殺菌方法および当該殺菌方法を用いた医療関連機器 - Google Patents

医療関連機器の表面殺菌方法および当該殺菌方法を用いた医療関連機器 Download PDF

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石田 耕三
Hiroshi Harada
原田 紘
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Abstract

【課題】主として医療関連機器などの表面に付着したウィルス類などの微生物の殺菌に関して、医療関係者や患者が直接手を触れる部分を、使用直前に確実に殺菌する方法および装置を供給する。
【解決手段】通常の操作において人手が接触する箇所に、高電圧印加部分を覆う導電性材料からなるカバーを被せるとともに、該カバーを接地して、被処理物表面とカバー間に放電を誘起させる。さらに安全性を高めるためには、人体検知手段を装置に設けることも好ましい。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、主として医療関連機器などの表面に付着したウィルス類、細菌類、カビ類などの微生物をパルス放電により殺菌する方法およびその方法を用いた装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やヴァンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を始めとする細菌類、肝炎ウィルスなどのウィルス類や真菌などのカビ類による院内感染が世界的に社会問題化している。このような院内感染の一因は、医療関係者の手指の消毒が不充分なためともいわれている。このような微生物で汚染した手指で医療関連機器を操作すると、その医療関連機器を通して汚染が拡大するため、医療関連機器類や病院内施設などの殺菌、消毒は院内感染を防止する観点からも望ましいことである。
【0003】
従来、微生物(例えばウィルス類、細菌類、カビ類など)の殺菌方法としては、加熱処理、殺菌性の化合物または物質による拭い取りやそれらによる塗布処理ないしは散布処理、または殺菌性化合物などによる表面加工処理、紫外線や放射線による照射処理、エチレンオキシドやオゾンなどの殺菌性ガスによる処理などが広く知られている。
【0004】
また、近年これらの方法とは別に、一方の接地された電極とそれに対向した電極間に高電圧を印加し、両電極間の放電エネルギーによる殺菌装置や方法も知られている(例えば、特開昭63−189151号公報、特開昭63−318947号公報、特開平11−47240号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの処理のうち、加熱処理は材料の変質、分解や変形などが起こる場合には用いることはできない。また、殺菌性化合物や物質によるものは使用の都度人手を要する、または使用条件によっては効果も不確実である上、化合物の残留性や人体に対する影響などの問題も含んでいる。紫外線や殺菌性ガスによるものは時間がかかることに加えて、十分な殺菌を行う目的で高線量照射や高濃度ガスを用いると人体にも影響を及ぼす可能性もある。放射線によるものは放射線からの遮蔽が必須となる。
【0006】
また、従来の放電殺菌装置や方法では、放電装置内においてのみ殺菌目的が達成されるため、放電装置内に被処理物を搬入する必要があった。また、放電装置内に搬入できない被処理物については、可動式の放電極を被処理物の表面に近接または接触するように移動させる必要があり、面倒で人手を要するものであった。
【0007】
本発明は、上記の従来の問題を解決するためになされたものであって、特に微生物に対して清浄な状態が要求される主として医療関連機器や装置について、医療関係者や患者が直接手を触れる部分を、使用直前に確実に殺菌を可能にする方法および装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明は、被処理物である装置の内部あるいは外部に高電圧発生器を設け、前記発生器から供給された直流または交流の高電圧を被処理物である装置の表面ケースに印加して被処理物に付着した微生物を殺すようにした装置において、高電圧印加部分を覆う導電性材料からなるカバーを被せるとともに、該カバーを接地して被処理物表面とカバー間に前記発生器から供給された高電圧を印加し、放電を誘起させることを特徴とする。
この殺菌方法においては、被処理物である装置本体とそれに密着して被せるカバー間に放電を誘起させるので、小さい電圧で被処理物表面に極めて強い電界を惹起できるため、短時間で高い殺菌力を付与できる。また、この殺菌処理においては被処理物には何ら異物もしくは有害物は残留せず、極めてクリーンに殺菌できる。さらに、このようにすれば、人体に対して最表面にある接地極が被覆されているので、被処理物との間でのスパーク発生が防止できるのみならず医療関係者や患者に対しても安全である。
【0009】
また、本発明は、上記処理を施すに際し、高電圧を印加する部分が、上記装置の一部分であることを特徴とする。
つまり、医療関連機器のような装置においては、操作部や表示部及び試料導入部等が設けられることから装置表面が複雑な形状となることがあり、全ての面を放電することは非常に難しい。また、こうした機器は、通常の操作において人手が接触する箇所は非常に限られており、表面殺菌処理を必要とする部分はこうした部分に限ることが望ましい。かかる限定的高電圧印加により、効率的かつ医療関係者や患者に対しても安全な処理が可能となる。
【0010】
また、本発明は、上記装置が、人体検知手段を有することを特徴とする。
つまり、本装置の医療関係者や患者に対する安全性は、上記の発明内容によって十分な確保されているが、さらに安全性を高めるために、医療関係者や患者が機器の周辺にいる場合には高電圧印加を停止することが可能とするように人体検知手段を装置に設けることとしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、被処理物である装置内或いは外部に高電圧発生器を設置し、それから供給された電圧を、装置の導電性材料からなる表面ケース、またはその一部分である医療関係者が直接手を触れる可能性のある導電性材料からなる部分に印加し、その電圧印加部分にその部分を覆う導電材料からなるカバーを被せ、該カバーを接地しておくことにより被処理物表面或いは手を触れる部分とカバー間に放電を誘起させ、被処理物に付着した微生物を殺すようにしたものである。供給する電圧としては高周波交流電圧またはパルス状の高電圧が望ましい。なお、本明細書において「殺菌」とは、被処理物に存在しているウィルス類、細菌類、カビ類などの微生物の一部または全部を殺すことを意味するものとする。
【0012】
以下、医療関連機器の一種である血球分析装置を一例として、図面を参照しながら説明する。
【0013】
具体的には、血球分析装置においては、図1に示すように、通常の操作において人手が接触する箇所は操作パネル1および検体収容部2に限られる。従って、かかる部分に、本発明の処理が行われる。
導電性材料で構成された操作パネル1および検体収容部2の開閉蓋部分に、導電性材料からなる開閉式カバー3、4を設置する。カバーの表裏および側面には装置本体の表面部分との絶縁を保つために、誘電物質でコーティングし、導電性物質からはリード線5を引き出して接地する。一方、装置本体の操作パネル1と検体収容部2の導電部には、パルス状の高電圧を印加できるように高電圧発生器6の一端と接続し、高電圧発生器6の他端は接地しておく。
なお、本発明においては、カバー内の導電性材料からなる電極を接地せずに放電極とし、導電性材料からなる被処理物表面を接地電極とすることも可能である。
【0014】
印加する高電圧については、電界強度が10kV(キロボルト)/cm以上の強電界とすることが望ましい。さらには、電界強度は10kV/cm以上、70kV/cm以下の範囲が望ましい。電界強度が10kV/cm未満では放電が起こり難いため殺菌効果が期待できず、70kV/cmを超えても殺菌効果は飽和状態に達し上昇しないためである。また、殺菌に必要となる高電圧の印加時間は、およそ0.5秒から数分間である。
なお、カバーの導電体の少なくとも片面好ましくは両面を誘電体材料で被覆する必要がある。導電体材料の例としては、導電性金属、導電性金属でコーティングされた高分子フィルム、導電性高分子フィルムなどが挙げられる。誘電体材料の例としては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。
【0015】
装置の動作の一例を図2に示す。
装置本体の電源スイッチをオンにすると、まず装置の機能は停止した状態で、高電圧の高周波電圧を発生させ、装置本体の操作パネル1および検体収容部2の開閉蓋部分とそれに被せたカバー間に放電を誘起させる。高電圧発生器にはタイマー7を接続し、予め定められた時間放電を行った後、自動的に高電圧の発生が停止するようにし、高電圧発生が停止した時点をもって装置の機能が開始するように設定する。つまり、放電のオン状態の間には装置機能はオフ状態を保ち、放電のオフ状態のときのみ装置機能をオン状態とするようにすることで医療関係者や患者の安全性を確保するとともに、装置への悪影響や誤動作等を回避している。
つまり、電圧の印加は、被処理物である装置本体のスイッチオン時に行い、殺菌が完了する時間継続させる。その間該装置本体の電源はオフ状態を維持させ、印加電圧のスイッチオフと同期して該装置本体の電源がオンとなるよう、装置本体に遅延回路を設けることが望ましい。これにより、装置本体に内蔵する電子回路を印加電圧から保護することができる。該装置本体の機能が作動したとき、装置表面は殺菌された状態となっている。従って、医療関係者は安全に装置の利用が可能となる。
【0016】
上述の例では、高電圧の印加を、操作部1及び検体収容部2に限定したが、むろんこうした限定をせずに装置全体或いは医療関係者や患者が触れる可能性のある部分全てについて行うことも可能である。
【0017】
また、本殺菌装置には人体検知手段を設置することもできる。即ち、電圧印加による殺菌処理中に、医療関係者や患者が誤って手や人体の一部分を該装置に接触させ感電事故を起すことを防止するために、赤外線などを利用したセンサを設け、装置から一定距離内に人体またはその一部が接近したときには、そのセンサ出力を利用して直ちに放電を中止できるような制御部を有する構成とした人体検知手段を設けることが望ましい。
具体的には、図1に示すように、装置に赤外線センサ8を取り付け、人体の一部が装置に接近するとその動きを検知して、瞬時に高電圧発生回路をシャットダウンするように、人体検知手段と高電圧発生回路とをリンクされる構成が挙げられる。つまり、人体からは常に所定量の赤外線が発せられており、一定以内の距離に近づくと赤外線量の変化を赤外線センサ8が感応することができることから、その出力の変化を利用して装置の動作を制御することができる。
なお、装置本体の電源をオンとした直後では、赤外線センサ8の動作を停止する必要がある場合がある。かかる場合には、操作した者が装置から離れる時間を設定し、その時間分赤外線センサ8の動作を遅延させる方法が可能である。あるいは、リモートコントローラを用いて装置の電源を入れる方法を採用することも可能である。こうした方法を採ることで、医療関係者や患者に対する安全性をさらに高めることができる。
【0018】
図3には接地される開閉式カバーに代えて、取り外し可能なカバー9、10とした一例を示す。カバーを取り外し可能としたこと以外は、図1において説明した通りである。
このとき、カバーの取り付けを、高電圧を印加するための必要条件をすることも、医療関係者や患者に対する安全性の面から望ましい。
【0019】
以上は、実施例のいくつかについて説明したが、本発明は、上記各実施例に示されたもの以外の殺菌処理に適用できることは勿論である。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように本発明には以下のような優れた効果がある。
被処理物である装置表面について、極めて短時間内で確実な殺菌効果が得られるとともに、医療関係者や患者に対する高い安全性が確保できる。また、装置の電源をスイッチオンとした時、装置表面の殺菌を人手をかけずに自動的に行うことができるので、使用時には確実な殺菌効果が保証される。さらに、本発明による静電エネルギーの利用は、放射線や紫外線と異なり安全なエネルギー照射であるので、クリーンであることに加え、安全性の高い殺菌を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実例例を示した説明図である。
【図2】本発明の装置の動作の一例を示した説明図である。
【図3】本発明の第2実施例を示した説明図である。
【符号の説明】
1  操作パネル
2  検体収容部
3、4、9、10  カバー
6  高電圧発生器
8  赤外線センサ

Claims (4)

  1. 被処理物である装置の内部あるいは外部に高電圧発生器を設け、前記発生器から供給された直流または交流の高電圧を被処理物である装置の表面ケースに印加して被処理物に付着した微生物を殺すようにした装置において、高電圧印加部分を覆う導電性材料からなるカバーを被せるとともに、該カバーを接地して被処理物表面とカバー間に前記発生器から供給された高電圧を印加し、放電を誘起させることを特徴とする医療関連機器の表面殺菌方法。
  2. 被処理物である装置の内部あるいは外部に高電圧発生器を設け、前記発生器から供給された直流または交流の高電圧を被処理物である装置の表面ケースに印加して被処理物に付着した微生物を殺すようにするとともに、高電圧印加部分を覆う導電性材料からなるカバーを被せ、該カバーを接地して被処理物表面とカバー間に前記発生器から供給された高電圧を印加し、放電を誘起させることを特徴とする医療関連機器。
  3. 高電圧を印加する部分が、前記装置の一部分であることを特徴とする請求項2の医療関連機器。
  4. 前記装置が、人体検知手段を有することを特徴とする請求項2または3の医療関連機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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