JP2004019515A - 風力発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的に自己完結を図りつつ視覚効果又は装飾効果を得るものとしての他の用途にも応用することができる風力発電装置を提供する。
【解決手段】風力によって回転する回転体2と、該回転体2の回転によって発電し、電力を得る発電手段3とを具備する風力発電装置において、発電手段3で得られた電力で発光する第1LED4を備えるとともに、該第1LED4で発光する光を回転体2に照射することにより、視覚効果又は装飾効果を得るものである。
【選択図】 図1
【解決手段】風力によって回転する回転体2と、該回転体2の回転によって発電し、電力を得る発電手段3とを具備する風力発電装置において、発電手段3で得られた電力で発光する第1LED4を備えるとともに、該第1LED4で発光する光を回転体2に照射することにより、視覚効果又は装飾効果を得るものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力で回転体を回転させ、該回転により発電する風力発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時において、社会的な環境問題の意識向上から、火力発電等有害物質を多大に放出する発電装置に代えて、自然エネルギを利用してクリーンに電力を得ることができる発電装置が強く求められており、その中でも風力を利用した風力発電装置が最も注目されるに至っている。
【0003】
この風力で発電する風力発電装置は、例えば実用新案登録第3054811号で開示されているように、風力により回転する大型の羽根を備え、該羽根の動力軸を増速機を介して発電装置のロータに連結して成るのが一般的であり、かかる風力発電装置によれば、羽根が風を受けることにより回転すると、その回転が動力軸を介して増速機に伝達され、回転を更に増速させた後に発電装置のロータを回転することができる。そして、ロータの回転により発電装置のコイルに電力が誘起され発電が行われるのである。
【0004】
然るに、上記風力発電装置においては、高出力を目的とした大型の羽根及びロータを具備しており、装置自体が大型化且つ重量が重くなっているため、地上に強固に固設する必要があった。従って、設置場所が極めて狭い範囲に限定されてしまうという問題があった。かかる問題を解決すべく、本出願人は、特開2001−153028号公報等で開示したような風力発電装置を提案している。同風力発電装置によれば、回転エネルギの伝達損失を抑え、小型化且つ軽量化を図ることができ、設置場所があまり限定されないという効果を奏することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の風力発電装置においては、その用途が、発電により得られた電力を出力コネクタを介して外部機器に供給するものに専ら限定されており、設置場所が広がったものの、用途が発電のみに限定されてしまっていた。本出願人は、風力発電により得られた電力を専ら外部機器に対して供給するのではなく、他の用途、特に電気的に自己完結(発電した電力を自装置で消費する)しつつ視覚効果や装飾効果を得ることができるものに使用できないか鋭意検討するに至った。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電気的な自己完結を図りつつ視覚効果又は装飾効果を得るものとしての他の用途にも応用することができる風力発電装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、風力によって回転する回転体と、該回転体の回転によって発電し、電力を得る発電手段とを具備する風力発電装置において、前記発電手段で得られた電力で発光する発光手段を備えるとともに、該発光手段で発光する光を前記回転体に照射することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の風力発電装置において、前記回転体における少なくとも前記発光手段で光が照射される面に、反射塗料を塗布又は反射板を形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の風力発電装置において、前記回転体を回転可能に収容した筐体を備え、該筐体に前記発電手段で得られた電力で発光する他の発光手段を具備したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の風力発電装置において、前記発光手段が所定のタイミングで点滅するよう制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の風力発電装置において、前記発電手段で得られた電力を蓄積するための二次電池を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る風力発電装置は、風力により発電し、得られた電力により光を照射して視覚効果又は装飾効果を図るものであり、図1及び図2に示すように、筐体1と、回転体2と、発電手段3と、発光手段としての一対の第1LED4と、他の発光手段としての複数の第2LED5と、制御基板6とから主に構成されている。
【0013】
筐体1は、略円環状の樹脂成形品から成り、回転体2を回転可能に収容するものである。図2において、回転体2の収容空間S1は、筐体1の内壁面1a及び底面1bから成り、該底面1bより更に背面(同図右側)には、別体の底面板1cが配設されている。また、筐体1の側面を成す部位は中空状に形成されており、内部に空間S2を有している。
【0014】
更に、筐体1の下面の一部には、平面部1dが形成されており、風力発電装置自体を種々場所に容易に載置し得るよう構成されている。尚、かかる平面部1dに代えて、筐体1を支持する別途のスタンドを備えたり、或いは筐体1を矩形状として下面を平坦とした形状としてもよい。また、筐体1の材質は、樹脂に限定されず、木材等他のものとしてもよい。
【0015】
回転体2は、回転中心を成す回転中心部2aと、該回転中心部2aから4枚放射状に延設された羽根部2bとが一体的に成形されたプロペラ状のものから成る。各羽根部2bは、風を受け易いよう板状部材の表面が僅かに曲率を有したものとされ、当該羽根部2bに風が当たると回転中心部2aとともに回転可能とされている。尚、羽根部2bの枚数は4枚に限定されず、他の枚数としてもよく、効率よく風を受け得れば他の形状であってもよい。
【0016】
回転中心部2aの内部には、回転体2の回転軸に沿って突設されたシャフト7(図3参照)と、該シャフト7の回転エネルギを電気エネルギに変換して電力を得る発電手段3とが配設されている。即ち、風力を受けた回転体2が回転するのに伴いシャフト7が回転すると、その回転によって発電手段3が発電して電力を得るよう構成されているのである。
【0017】
より具体的には、発電手段3は、図3で示すように、回転中心部2aの内周面と密着したヨーク8と、該ヨーク8の内周面に固定された磁石9と、筐体1の底面1bから突起した支持突起1baに固定された固定子鉄心10と、該固定子鉄心10に巻着されたコイル部11とから主に構成されている。尚、同図中符号12、13は、シャフト7を回転自在に支持するベアリングを示している。
【0018】
ヨーク8は、図4で示すように、下面が開放した円筒状部材から成り、上面中央に形成された挿通孔8a(図3参照)を介してシャフト7の基端側を挿通するとともに、その内周面に沿って円環状の磁石9が嵌挿されている。かかる磁石9は、その内周面に対しS極とN極とが交互に配置しており、シャフト7の回転に伴って回転する可動子を構成している。
【0019】
固定子鉄心10は、図5に示すように、金属製板材を積層して形成されたもので、中央を貫通する軸孔10aと、中心から外方へ向かって放射状に延びた複数のスロット10bとを有する。それぞれのスロット10bには、図6で示すように、電線が巻着されており、コイル部11を構成している一方、その端部における配線14が図2における制御基板6まで延設されている。
【0020】
これにより、風力を受けた回転体2が回転するのに伴いシャフト7が回転すると、ヨーク8を介して磁石9が固定子鉄心10の周囲を回動するので、各コイル部11に電力が誘起されて発電が行われる。尚、図3において、シャフト7の突端近傍には細径溝7aが形成されており、該細径溝7aに止め輪15が嵌合することにより、当該シャフト7を回転自在としつつ同図上方向への抜け防止が図られている。
【0021】
上記構成によれば、回転体2の回転中心に近い部分に設けられた磁石9とコイル部11で発電を行うようにしたので、小型で且つ軽量な風力発電装置を得ることができる。また、増速機等の付加的装置を必要としないことから、回転体2の回転トルクを抑え、弱い風であっても発電ができるので、自然エネルギの有効利用が可能である。
【0022】
上記の如く発電された電力は、図7に示すように、配線14を介して制御基板6に送られる。尚、同図に示すように、コイル部11の回路はL1〜L3から成る3相状とされている。制御基板6は、図7に示すように、発電した電気を整流するためのダイオードD1〜D6やコンデンサC1等を有したものであり、該制御基板6で整流された電流が、第1LED4及び第2LED5に送られるよう接続されている。
【0023】
第1LED4は、制御基板6から送られた電力により発光(点灯)するもので、図1及び図2で示すように、筐体1の内周壁において回転体2と向かい合った状態にて一対配設されており、当該第1LED4が発光すると、その光が回転する回転体2に照射されるよう構成されている。これにより、回転体2は、回転しつつ照射された光を反射することとなり、視覚効果又は装飾効果を得ることができるのである。
【0024】
即ち、回転する回転体2に光が照射されると、あらゆる方向に乱反射するので、単に点灯しているものに比べ、周囲の人の目を引く効果(視覚効果)を得ることができるとともに、かかる乱反射が醸し出す雰囲気により、装飾効果をも得ることもできるのである。尚、本実施形態においては、第1LED4が筐体1の内周壁において2つ設けられているが、1つ或いは3つ以上設けるようにしてもよい。また、第1LED4を設ける位置においては、筐体1の内周壁に限定されるものではなく、例えば図示はしないが、筐体1から突設させた支持腕等に第1LED4を設けて、回転体2を照射させるようにしてもよい。
【0025】
第2LED5は、筐体1の前面(図2における左端面)に複数形成され、制御基板6から送られた電力により発光(点灯)するもので、前方に向かって光を照射するよう構成されている。即ち、第1LED4が回転体2を照射しているのに対し、第2LED5は、回転体2ではなく前方を照射しており、当該第1LED4による視覚効果及び装飾効果を更に向上させるものである。
【0026】
かかる第2LED5は、筐体1の前面に適宜の数配設すれば足り、当該第2LED5を配設せず第1LED4のみを発光させるようにしてもよい。また、これら第1LED4及び第2LED5に代えて、他の発光手段(発熱灯、蛍光灯等)としてもよいが、勿論これら他の発光手段も回転体2の回転による発電で電力供給される必要がある。
【0027】
上記構成によれば、回転体2の回転により発電手段3が発電し、その電力を第1LED4及び第2LED5の発光で消費しているので、電気的な自己完結が行われるとともに、視覚効果又は装飾効果を得るべきものといった、単に電力を外部機器に供給するものとは異なる用途に風力発電装置を用いることができた。
【0028】
以上、本実施形態に係る風力発電装置について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば回転体2における少なくとも第1LED4で光が照射される面に、所望色の反射塗料を塗布したり、或いは反射板を形成するようにしてもよい。これにより、第1LED4で照射された光がより広範に反射することとなり、視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0029】
更に、図7に示した如き部位に、第1LED4及び第2LED5が所定のタイミングで点滅するよう制御する制御手段16を接続するようにしてもよい。第1LED4のみを点滅、第2LED5のみを点滅又は両方を点滅するよう制御してもよいが、少なくとも第1LED4を点滅させれば、回転体2による光の乱反射が更に複雑となり、視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0030】
また更に、同図に示した如き部位に、発電手段3で得られた電力を蓄積するための二次電池及び充電回路17を備えるようにしてもよい。このうち二次電池は、ニッケルカドミウム電池のような充放電可能な電池や電気二重層コンデンサ等充放電機能を有するもの等で構成することができる。これにより、発電した電力を蓄積しておけば、風の弱いときなど発電が不十分なときにおいても当該第1LED4及び第2LED5を発光させ続けることができ、視覚効果又は装飾効果を維持することができる。
【0031】
然るに、視覚効果を十分発揮できる設置場所として、例えば図8に示すように、消化器の収容ボックス等の上とすることができる。このような場所に上記風力発電装置を載置すれば、視覚効果に極めて優れているため、周囲が暗くても消火器の設置場所が分かり、火災などにおいて即座に消化器を用意することができるので、安全上好ましい。尚、同図においては、筐体を矩形状として消化器の収容ボックスの上面に載置し易くしているが、別途のスタンド等で載置するようにしてもよい。
【0032】
尚、消化器の収容ボックスの他、常時人の目を引いて視覚効果が必要なもの(案内板や店の看板等)の上部或いは近傍に上記風力発電装置を載置してもよい。また、安全等の観点による視覚効果を発揮するものの他、装飾品として風のある場所(屋外が好ましい)に上記風力発電装置を設置するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、風力によって発電された電力を回転体を照らす発光手段に供給することにより、当該回転体が回転しつつ反射光を放つので、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を得ることができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、回転体に対する発光手段による光が、反射塗料又は反射板で反射するので、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、回転体に光を照射する発光手段に加え、筐体にも発電手段の電力で光る他の発光手段を具備しているので、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0036】
請求項4の発明によれば、発光手段が所定のタイミングで点滅するよう制御されているので、回転体からの反射光に変化をつけることができ、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0037】
請求項5の発明によれば、二次電池により発電手段で得られた電力を蓄積するので、風がなく回転体が回転しない時においても発光手段(他の発光手段でもよい)による光の照射を行うことができ、視覚効果又は装飾効果を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る風力発電装置を示す斜視図
【図2】図1におけるII−II線断面図
【図3】本発明の実施形態に係る風力発電装置における回転体及びその内部の発電手段を示す拡大断面図
【図4】本発明の実施形態に係る風力発電装置における発電手段(ヨーク及び磁石から成る可動子側の構成)を示す模式図
【図5】本発明の実施形態に係る風力発電装置における発電手段(固定子鉄心)を示す模式図
【図6】本発明の実施形態に係る風力発電装置における固定鉄心にコイル部を形成した状態を示す平面図
【図7】本発明の実施形態に係る風力発電装置における電気配線を示す回路図
【図8】本発明の他の実施形態に係る風力発電装置を消化器の収容ボックスの上に載置した状態を示す模式図
【符号の説明】
1…筐体
2…回転体
3…発電手段
4…第1LED(発光手段)
5…第2LED(他の発光手段)
6…制御基板
7…シャフト
8…ヨーク
9…磁石
10…固定子鉄心
11…コイル部
12、13…ベアリング
14…配線
15…止め輪
16…制御手段
17…二次電池及び充電回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力で回転体を回転させ、該回転により発電する風力発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時において、社会的な環境問題の意識向上から、火力発電等有害物質を多大に放出する発電装置に代えて、自然エネルギを利用してクリーンに電力を得ることができる発電装置が強く求められており、その中でも風力を利用した風力発電装置が最も注目されるに至っている。
【0003】
この風力で発電する風力発電装置は、例えば実用新案登録第3054811号で開示されているように、風力により回転する大型の羽根を備え、該羽根の動力軸を増速機を介して発電装置のロータに連結して成るのが一般的であり、かかる風力発電装置によれば、羽根が風を受けることにより回転すると、その回転が動力軸を介して増速機に伝達され、回転を更に増速させた後に発電装置のロータを回転することができる。そして、ロータの回転により発電装置のコイルに電力が誘起され発電が行われるのである。
【0004】
然るに、上記風力発電装置においては、高出力を目的とした大型の羽根及びロータを具備しており、装置自体が大型化且つ重量が重くなっているため、地上に強固に固設する必要があった。従って、設置場所が極めて狭い範囲に限定されてしまうという問題があった。かかる問題を解決すべく、本出願人は、特開2001−153028号公報等で開示したような風力発電装置を提案している。同風力発電装置によれば、回転エネルギの伝達損失を抑え、小型化且つ軽量化を図ることができ、設置場所があまり限定されないという効果を奏することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の風力発電装置においては、その用途が、発電により得られた電力を出力コネクタを介して外部機器に供給するものに専ら限定されており、設置場所が広がったものの、用途が発電のみに限定されてしまっていた。本出願人は、風力発電により得られた電力を専ら外部機器に対して供給するのではなく、他の用途、特に電気的に自己完結(発電した電力を自装置で消費する)しつつ視覚効果や装飾効果を得ることができるものに使用できないか鋭意検討するに至った。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電気的な自己完結を図りつつ視覚効果又は装飾効果を得るものとしての他の用途にも応用することができる風力発電装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、風力によって回転する回転体と、該回転体の回転によって発電し、電力を得る発電手段とを具備する風力発電装置において、前記発電手段で得られた電力で発光する発光手段を備えるとともに、該発光手段で発光する光を前記回転体に照射することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の風力発電装置において、前記回転体における少なくとも前記発光手段で光が照射される面に、反射塗料を塗布又は反射板を形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の風力発電装置において、前記回転体を回転可能に収容した筐体を備え、該筐体に前記発電手段で得られた電力で発光する他の発光手段を具備したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の風力発電装置において、前記発光手段が所定のタイミングで点滅するよう制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の風力発電装置において、前記発電手段で得られた電力を蓄積するための二次電池を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る風力発電装置は、風力により発電し、得られた電力により光を照射して視覚効果又は装飾効果を図るものであり、図1及び図2に示すように、筐体1と、回転体2と、発電手段3と、発光手段としての一対の第1LED4と、他の発光手段としての複数の第2LED5と、制御基板6とから主に構成されている。
【0013】
筐体1は、略円環状の樹脂成形品から成り、回転体2を回転可能に収容するものである。図2において、回転体2の収容空間S1は、筐体1の内壁面1a及び底面1bから成り、該底面1bより更に背面(同図右側)には、別体の底面板1cが配設されている。また、筐体1の側面を成す部位は中空状に形成されており、内部に空間S2を有している。
【0014】
更に、筐体1の下面の一部には、平面部1dが形成されており、風力発電装置自体を種々場所に容易に載置し得るよう構成されている。尚、かかる平面部1dに代えて、筐体1を支持する別途のスタンドを備えたり、或いは筐体1を矩形状として下面を平坦とした形状としてもよい。また、筐体1の材質は、樹脂に限定されず、木材等他のものとしてもよい。
【0015】
回転体2は、回転中心を成す回転中心部2aと、該回転中心部2aから4枚放射状に延設された羽根部2bとが一体的に成形されたプロペラ状のものから成る。各羽根部2bは、風を受け易いよう板状部材の表面が僅かに曲率を有したものとされ、当該羽根部2bに風が当たると回転中心部2aとともに回転可能とされている。尚、羽根部2bの枚数は4枚に限定されず、他の枚数としてもよく、効率よく風を受け得れば他の形状であってもよい。
【0016】
回転中心部2aの内部には、回転体2の回転軸に沿って突設されたシャフト7(図3参照)と、該シャフト7の回転エネルギを電気エネルギに変換して電力を得る発電手段3とが配設されている。即ち、風力を受けた回転体2が回転するのに伴いシャフト7が回転すると、その回転によって発電手段3が発電して電力を得るよう構成されているのである。
【0017】
より具体的には、発電手段3は、図3で示すように、回転中心部2aの内周面と密着したヨーク8と、該ヨーク8の内周面に固定された磁石9と、筐体1の底面1bから突起した支持突起1baに固定された固定子鉄心10と、該固定子鉄心10に巻着されたコイル部11とから主に構成されている。尚、同図中符号12、13は、シャフト7を回転自在に支持するベアリングを示している。
【0018】
ヨーク8は、図4で示すように、下面が開放した円筒状部材から成り、上面中央に形成された挿通孔8a(図3参照)を介してシャフト7の基端側を挿通するとともに、その内周面に沿って円環状の磁石9が嵌挿されている。かかる磁石9は、その内周面に対しS極とN極とが交互に配置しており、シャフト7の回転に伴って回転する可動子を構成している。
【0019】
固定子鉄心10は、図5に示すように、金属製板材を積層して形成されたもので、中央を貫通する軸孔10aと、中心から外方へ向かって放射状に延びた複数のスロット10bとを有する。それぞれのスロット10bには、図6で示すように、電線が巻着されており、コイル部11を構成している一方、その端部における配線14が図2における制御基板6まで延設されている。
【0020】
これにより、風力を受けた回転体2が回転するのに伴いシャフト7が回転すると、ヨーク8を介して磁石9が固定子鉄心10の周囲を回動するので、各コイル部11に電力が誘起されて発電が行われる。尚、図3において、シャフト7の突端近傍には細径溝7aが形成されており、該細径溝7aに止め輪15が嵌合することにより、当該シャフト7を回転自在としつつ同図上方向への抜け防止が図られている。
【0021】
上記構成によれば、回転体2の回転中心に近い部分に設けられた磁石9とコイル部11で発電を行うようにしたので、小型で且つ軽量な風力発電装置を得ることができる。また、増速機等の付加的装置を必要としないことから、回転体2の回転トルクを抑え、弱い風であっても発電ができるので、自然エネルギの有効利用が可能である。
【0022】
上記の如く発電された電力は、図7に示すように、配線14を介して制御基板6に送られる。尚、同図に示すように、コイル部11の回路はL1〜L3から成る3相状とされている。制御基板6は、図7に示すように、発電した電気を整流するためのダイオードD1〜D6やコンデンサC1等を有したものであり、該制御基板6で整流された電流が、第1LED4及び第2LED5に送られるよう接続されている。
【0023】
第1LED4は、制御基板6から送られた電力により発光(点灯)するもので、図1及び図2で示すように、筐体1の内周壁において回転体2と向かい合った状態にて一対配設されており、当該第1LED4が発光すると、その光が回転する回転体2に照射されるよう構成されている。これにより、回転体2は、回転しつつ照射された光を反射することとなり、視覚効果又は装飾効果を得ることができるのである。
【0024】
即ち、回転する回転体2に光が照射されると、あらゆる方向に乱反射するので、単に点灯しているものに比べ、周囲の人の目を引く効果(視覚効果)を得ることができるとともに、かかる乱反射が醸し出す雰囲気により、装飾効果をも得ることもできるのである。尚、本実施形態においては、第1LED4が筐体1の内周壁において2つ設けられているが、1つ或いは3つ以上設けるようにしてもよい。また、第1LED4を設ける位置においては、筐体1の内周壁に限定されるものではなく、例えば図示はしないが、筐体1から突設させた支持腕等に第1LED4を設けて、回転体2を照射させるようにしてもよい。
【0025】
第2LED5は、筐体1の前面(図2における左端面)に複数形成され、制御基板6から送られた電力により発光(点灯)するもので、前方に向かって光を照射するよう構成されている。即ち、第1LED4が回転体2を照射しているのに対し、第2LED5は、回転体2ではなく前方を照射しており、当該第1LED4による視覚効果及び装飾効果を更に向上させるものである。
【0026】
かかる第2LED5は、筐体1の前面に適宜の数配設すれば足り、当該第2LED5を配設せず第1LED4のみを発光させるようにしてもよい。また、これら第1LED4及び第2LED5に代えて、他の発光手段(発熱灯、蛍光灯等)としてもよいが、勿論これら他の発光手段も回転体2の回転による発電で電力供給される必要がある。
【0027】
上記構成によれば、回転体2の回転により発電手段3が発電し、その電力を第1LED4及び第2LED5の発光で消費しているので、電気的な自己完結が行われるとともに、視覚効果又は装飾効果を得るべきものといった、単に電力を外部機器に供給するものとは異なる用途に風力発電装置を用いることができた。
【0028】
以上、本実施形態に係る風力発電装置について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば回転体2における少なくとも第1LED4で光が照射される面に、所望色の反射塗料を塗布したり、或いは反射板を形成するようにしてもよい。これにより、第1LED4で照射された光がより広範に反射することとなり、視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0029】
更に、図7に示した如き部位に、第1LED4及び第2LED5が所定のタイミングで点滅するよう制御する制御手段16を接続するようにしてもよい。第1LED4のみを点滅、第2LED5のみを点滅又は両方を点滅するよう制御してもよいが、少なくとも第1LED4を点滅させれば、回転体2による光の乱反射が更に複雑となり、視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0030】
また更に、同図に示した如き部位に、発電手段3で得られた電力を蓄積するための二次電池及び充電回路17を備えるようにしてもよい。このうち二次電池は、ニッケルカドミウム電池のような充放電可能な電池や電気二重層コンデンサ等充放電機能を有するもの等で構成することができる。これにより、発電した電力を蓄積しておけば、風の弱いときなど発電が不十分なときにおいても当該第1LED4及び第2LED5を発光させ続けることができ、視覚効果又は装飾効果を維持することができる。
【0031】
然るに、視覚効果を十分発揮できる設置場所として、例えば図8に示すように、消化器の収容ボックス等の上とすることができる。このような場所に上記風力発電装置を載置すれば、視覚効果に極めて優れているため、周囲が暗くても消火器の設置場所が分かり、火災などにおいて即座に消化器を用意することができるので、安全上好ましい。尚、同図においては、筐体を矩形状として消化器の収容ボックスの上面に載置し易くしているが、別途のスタンド等で載置するようにしてもよい。
【0032】
尚、消化器の収容ボックスの他、常時人の目を引いて視覚効果が必要なもの(案内板や店の看板等)の上部或いは近傍に上記風力発電装置を載置してもよい。また、安全等の観点による視覚効果を発揮するものの他、装飾品として風のある場所(屋外が好ましい)に上記風力発電装置を設置するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、風力によって発電された電力を回転体を照らす発光手段に供給することにより、当該回転体が回転しつつ反射光を放つので、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を得ることができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、回転体に対する発光手段による光が、反射塗料又は反射板で反射するので、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、回転体に光を照射する発光手段に加え、筐体にも発電手段の電力で光る他の発光手段を具備しているので、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0036】
請求項4の発明によれば、発光手段が所定のタイミングで点滅するよう制御されているので、回転体からの反射光に変化をつけることができ、電気的に自己完結しつつ視覚効果又は装飾効果を更に向上させることができる。
【0037】
請求項5の発明によれば、二次電池により発電手段で得られた電力を蓄積するので、風がなく回転体が回転しない時においても発光手段(他の発光手段でもよい)による光の照射を行うことができ、視覚効果又は装飾効果を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る風力発電装置を示す斜視図
【図2】図1におけるII−II線断面図
【図3】本発明の実施形態に係る風力発電装置における回転体及びその内部の発電手段を示す拡大断面図
【図4】本発明の実施形態に係る風力発電装置における発電手段(ヨーク及び磁石から成る可動子側の構成)を示す模式図
【図5】本発明の実施形態に係る風力発電装置における発電手段(固定子鉄心)を示す模式図
【図6】本発明の実施形態に係る風力発電装置における固定鉄心にコイル部を形成した状態を示す平面図
【図7】本発明の実施形態に係る風力発電装置における電気配線を示す回路図
【図8】本発明の他の実施形態に係る風力発電装置を消化器の収容ボックスの上に載置した状態を示す模式図
【符号の説明】
1…筐体
2…回転体
3…発電手段
4…第1LED(発光手段)
5…第2LED(他の発光手段)
6…制御基板
7…シャフト
8…ヨーク
9…磁石
10…固定子鉄心
11…コイル部
12、13…ベアリング
14…配線
15…止め輪
16…制御手段
17…二次電池及び充電回路
Claims (5)
- 風力によって回転する回転体と、
該回転体の回転によって発電し、電力を得る発電手段と、
を具備する風力発電装置において、
前記発電手段で得られた電力で発光する発光手段を備えるとともに、該発光手段で発光する光を前記回転体に照射することを特徴とする風力発電装置。 - 前記回転体における少なくとも前記発光手段で光が照射される面に、反射塗料を塗布又は反射板を形成したことを特徴とする請求項1記載の風力発電装置。
- 前記回転体を回転可能に収容した筐体を備え、該筐体に前記発電手段で得られた電力で発光する他の発光手段を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の風力発電装置。
- 前記発光手段が所定のタイミングで点滅するよう制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の風力発電装置。
- 前記発電手段で得られた電力を蓄積するための二次電池を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の風力発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174153A JP2004019515A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 風力発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002174153A JP2004019515A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 風力発電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004019515A true JP2004019515A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31173201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002174153A Pending JP2004019515A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 風力発電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004019515A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102009005215B3 (de) * | 2008-12-05 | 2010-06-24 | Industrial Technology Research Institute, Chutung | Windparksteuerungssystem und Windpark |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174153A patent/JP2004019515A/ja active Pending
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DE102009005215B3 (de) * | 2008-12-05 | 2010-06-24 | Industrial Technology Research Institute, Chutung | Windparksteuerungssystem und Windpark |
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