【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は衣料用または産業資材用のポリエステル系フィラメント糸に関する。特にリサイクルポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）樹脂を含有し、かつ溶融紡糸時に蛍光増白剤を含有させる事によって蛍光白色に着色したポリエステル系フィラメントおよびそれを用いた繊維製品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、ポリエステル系フィラメント糸を溶融紡糸する際、ポリエステル系樹脂に蛍光白色の染料および／または顔料を直接またはすでに混合されているポリエステル系樹脂を加えることにより、蛍光白色に着色したフィラメント糸が製造されている。
【０００３】
一方、液体飲食品用ＰＥＴボトルなどに一度成型使用されたポリエステル樹脂を再度使用すなわちリサイクルすることは、資源のリサイクルに貢献するという地球環境にやさしい企業活動の一環として重要である。このリサイクルＰＥＴ樹脂の注目される製品の一つとして、再溶融・紡糸によるポリエステルフィラメント糸が注目されており，これを衣料用途あるいは産業資材用途に使用されている。
【０００４】
液状飲料用ＰＥＴボトルの衝撃吸収性、強度保持性を改善するためボトル口部分などにＰＥＮ樹脂が使用されるケースが多い。そのため液状飲料用ＰＥＴボトルを回収し、リサイクルレジン化する場合には、分別を入念に行なってもＰＥＮ樹脂の混入は避けられない。
【０００５】
かかるポリエステルフィラメント糸は、その使途により、着色を必要とする場合や白度を向上させる必要性を生じる。ことにＰＥＴボトルの口部分にＰＥＮが使用されている場合は白度が低下するおそれがあるため原糸白度の向上は、その使途によっては必須となる。
【０００６】
かかる場合、これまで有色あるいは蛍光白色の染料により、フィラメント糸の状態あるいは布帛とした状態で、水を溶媒として用いた染色が行われてきた。
【０００７】
しかしながら、フィラメント糸や布帛の染色を行なうには、多量の染料や化学薬品を使用し、染色の際に生じる廃液が、環境に対して大きな負荷になっている。
【０００８】
また、リサイクルＰＥＴは、その回収法から、溶融粘度、分子量分布、白度、結晶化度などの物性に広いばらつきを有し、ロット間の物性も変動しやすい傾向がある。そのため，リサイクルＰＥＴ樹脂を主成分として含有するポリエステル系樹脂を紡糸することにより得られるフィラメント糸を、糸状もしくは布帛状で染色を行なった場合、製品ロット内で色むらが発生しやすく、ロット間で色差を生じる問題がある。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術における種々の問題点を解決し、リサイクル・ポリエステルフィラメントとして、地球環境上、有益なものが得られ、リサイクルＰＥＴ樹脂の物性のバラツキに影響されず、安定した色調が得られ、しかも染色による廃液が発生せず、環境に負荷を与えないフィラメントおよびそれらの繊維構造体を提供することを課題とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段、すなわち本発明の第１は、蛍光増白剤を含んだマスターペレットと、ポリエチレンナフタレート（ＰＥＮ）を１〜５重量％含有するリサイクルポリエステル系樹脂および未使用ポリエステル系樹脂ペレットをＰＥＮ含有リサイクルポリエステル系樹脂の含有率が少なくとも５０重量％になるように混合し、溶融紡糸して得られることを特徴とするリサイクルポリエステル系フィラメントであり、
【００１１】
その第２は、リサイクルポリエステル系樹脂が液状飲食用品のペットボトルである請求項１記載のリサイクルポリエステル系フィラメントであり、
【００１２】
その第３は、リサイクルポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレートを９５重量％以上含有する請求項１または２記載のリサイクルポリエステル系フィラメントであり、
【００１３】
その第４は、蛍光増白剤がベンゾオキサゾール系蛍光増白剤である請求項１〜３のいずれかに記載のリサイクルポリエステル系フィラメントであり、
【００１４】
その第５は、請求項１〜４記載のいずれかに記載のリサイクルポリエステル系フィラメントを用いてなる繊維構造体である。
【００１５】
【発明の実施形態】
本発明におけるポリエステル系フィラメント糸に含まれるリサイクルＰＥＴ樹脂は、少なくとも５０ｗｔ％以上である。リサイクルＰＥＴをできるだけ多く含む製品は、より地球環境にやさしいことは、容易に推察することができる。また、一般的には、製品中にリサイクルＰＥＴ樹脂を５０ｗｔ％未満しか使用していないものは、「リサイクル品使用」製品とは見なされない。リサイクルＰＥＴ樹脂を使用し、地球環境保全に貢献する観点から、望ましくは８０ｗｔ％以上、さらに望ましくは９５ｗｔ％以上である。
【００１６】
なお、本発明における「リサイクル」品とは、液体飲食品用ＰＥＴボトルやフィルム、繊維などのペレット以外の形に成形された後、低分子に戻されずに再び成形するために回収された樹脂のことをいう。
【００１７】
また、本発明におけるポリエステル系フィラメント糸に含まれるリサイクルＰＥＴ樹脂以外のポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂や、これの共重合成分として、イソフタル酸、５−スルホイソフタル酸金属塩、含リン化合物、ブチレングリコール、プロピレングリコールを一つあるいは複数用いた樹脂が挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレートホモポリマーが好ましいが、リサイクルＰＥＴ樹脂と混合した後、フィラメント糸に紡糸できる限り、特にこれに限定されない。
【００１８】
本発明におけるポリエステル系フィラメント糸に添加する蛍光白色染料として、ベンゾオキサゾール系化合物などが挙げられるが、特にこれに限定されず、ポリエステル系樹脂の溶融紡糸の際、分解や変色を起こす物でなければ、公知の染料および顔料を使用することができる。
【００１９】
本発明におけるポリエステル系フィラメント糸は、産業資材用途として、ロープ、漁網、ホース、安全ネット、防風ネット、防砂ネット、防球ネット、土木用織物、土木用シート、ターポリン用布帛などの繊維構造体に使用できるが、これに限定されることはない。また、衣料等用途として、カッターシャツ、ブラウス、ハンカチ、ワーキングユニホーム、児童用通学帽などの繊維構造体に使用できるが、これに限定されることはない。
【００２０】
本発明のポリエステル系フィラメント糸には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、架橋剤、核剤などの添加剤を配合して用いることができる。
【００２１】
本発明のポリエステル系フィラメント糸は、染料および／または顔料が一定濃度含有することにより、白度を一定にすることができる。製造法として、例えば、染料および／または顔料をある一定量含んだマスターペレットを作成し、これとリサイクルＰＥＴ樹脂ペレットや、リサイクルＰＥＴ樹脂ペレットと未使用ポリエステル系樹脂ペレットのブレンド物を、リサイクルＰＥＴ樹脂の含有量が５０ｗｔ％以上になるように一定比率で混合しながら、溶融紡糸を行なう方法が挙げられるが、これに限定されることなく、ポリエステル系樹脂に一定の染料および／または顔料を含有させることができる限り、公知の製造法を用いることができる。
【００２２】
さらに、このようにして得られたポリエステル系フィラメント糸は、適当な長さのカットファイバーとすることにより、綿のような形態で使用したり、これを紡績糸として使用することもできる。
【００２３】
本発明におけるリサイクルポリエチレンテレフタレート系樹脂として液体飲食品用ＰＥＴボトルを用いることが好ましい。リサイクルＰＥＴの供給源として、液体飲食品用に使用されるＰＥＴボトルは、大きな比重を占めている。これをリサイクル資源とすることは地球環境に優しい。一般的に、ＰＥＴ樹脂は、触媒に元素としてゲルマニウム以外を使用しているが、液体飲食品用ＰＥＴボトルを構成するＰＥＴ樹脂は、触媒に元素としてゲルマニウムを使用することが多い。このことより、リサイクルＰＥＴを使用したポリエステル系フィラメント樹脂には元素としてゲルマニウムが含まれることになる。
【００２４】
【実施例】
以下に本発明を実施例に基づいて説明する。本発明は実施例によって特に制限されるものではない。なお、実施例において用いた測定方法は下記のとおりである。
【００２５】
（固有粘度）
オルソクロロフェノールを溶媒として、オストワルド型粘度計を用いて２５℃で測定した。
【００２６】
（引張強度）
ＪＩＳ Ｌ １０１３に準じて、つかみ間隔１００ｍｍ、引張速度１００ｍｍ／分で測定した。
【００２７】
（元素分析）
蛍光Ｘ線法を用いて、測定した。
【００２８】
（蛍光白度（ＷＩ））
ミノルタ社分光光度計ＣＭ−３７００Ｄを用い，ＡＳＴＭ−Ｅ−３１３法に準じ、ＵＶ＝９９．９％で測定した。
【００２９】
（原糸色相）
ミノルタ社分光光度計ＣＭ−３７００Ｄを用い，ＵＶ＝９９．９％でＬ＊値、ａ＊値、ｂ＊値を測定し、原糸白度を測定した。
【００３０】
実施例１
固有粘度０．６３のポリエチレンテレフタレートベースチップ １００部に固有粘度０．６０のリサイクルＰＥＴ樹脂（ＰＥＮ５部含有）１２０部をブレンダーを用いて混合したものに、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤 Ｈｏｓｔａｌｕｘ ＫＳ（クラリアント社製）を、最終繊維中のＫＳが３００ｐｐｍとなるポリエチレンテレフタレートマスターチップレジンを混合し、溶融混合押出し機に供給して、溶融紡糸を行なった。口金から吐出した糸条に冷却風を吹き付けて冷却、固化させ、油剤を付与しつつ引き取り、その後延伸して延伸糸を得た。
【００３１】
実施例２
固有粘度０．６３のポリエチレンテレフタレートベースチップ １００部に固有粘度０．６０のリサイクルＰＥＴ 樹脂（ＰＥＮ５部含有）１２０部をブレンダーを用いて混合したものに、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤 Ｅａｓｔ Ｂｒｉｇｈｔ ＯＢ１（イーストマンケミカルズ社製）を、最終繊維中のＯＢ１が３００ｐｐｍとなるポリエチレンテレフタレートマスターチップレジンを混合し、溶融混合押出し機に供給して、溶融紡糸を行なう。口金から吐出した糸条に冷却風を吹き付けて冷却、固化させ、油剤を付与しつつ引き取り、その後延伸して延伸糸を得た。
【００３２】
これらのポリエステル系フィラメント糸は、同一バッチにおいて色ムラを生じる事なく、単一の白度のものを得る事ができた。また、リサイクルＰＥＴ樹脂ペレットのロットを変えて、紡糸したものにおいても、得られたポリエステル系フィラメント糸の異なるロット間においても蛍光白度差は見られなかった。
【００３３】
比較例１
固有粘度０．６３のポリエチレンテレフタレートベースチップ １００部に固有粘度０．６０のリサイクルＰＥＴ樹脂（ＰＥＮ５部含有）１２０部をブレンダーを用いて混合したものを、溶融混合押出し機に供給して、口金から吐出させて溶融紡糸を行なう。口金から吐出した糸条に冷却風を吹き付けて冷却、固化させ、油剤を付与しつつ引き取り、その後延伸して延伸糸を得た。
【００３４】
比較例２
固有粘度０．６３のポリエチレンテレフタレートベースチップ １００部に固有粘度０．６０のＰＥＮを全く含まないリサイクルＰＥＴ樹脂１２０部をブレンダーを用いて混合したものを、溶融混合押出し機に供給して、口金から吐出させて溶融紡糸を行なう。口金から吐出した糸条に冷却風を吹き付けて冷却、固化させ、油剤を付与しつつ引き取り、その後延伸して延伸糸を得た。
【００３５】
これらのポリエステル系フィラメント糸は、同一バッチにおいて色ムラが見られた。またリサイクルＰＥＴ樹脂ペレットのロットを変えて、紡糸したものにおいても、得られたポリエステル系フィラメント糸の異なるロット間においても白度において差が見られた。さらに染料の吸尽率は、（比較例１）９５％であり、染色廃液中に染料が使用されずに残ることはあまりなかったが、分散剤、染色助剤などが廃液中に残り、染色を完了させるために、その他の薬剤処理を行なうために、廃液が生じた。
【００３６】
実施例１，２，比較例１，２で得られたエステル系フィラメント糸の未染色丸編布帛の蛍光白度ホワイトインデックス（ＷＩ）を測定した。その結果各未染色丸編布帛の蛍光白度差は、実施例１（ＷＩ＝２２５）、実施例２（ＷＩ＝２２０）、比較例１（ＷＩ＝６５）、比較例２（ＷＩ＝７０）となった。
【００３７】
（得られた糸の染色性）実施例１，２，比較例１，２で得られたエステル系フィラメント糸の未染色丸編布帛を、Ｄｉａｎｉｘ Ｂｌｕｅ ＵＮ−ＳＥ （ダイスタージャパン（株）製）１．０％ ｏｗｆ、分散剤ディスパーＶＧ １．０ｇ／ｌ、酢酸 ０．１ｇ／ｌ、酢酸ナトリウム ０．６ｇ／ｌを用い、１３０℃で３０分の条件で青色に染色した。
【００３８】
青色に染色した丸編布帛の染色斑、色ブレ（色相変化）を評価したところ、蛍光増白剤を使用しないＰＥＮ含有の系では、原糸白度が低く，しかも，原糸白度斑、染色品の染色斑、色ブレ（色相変化）が発生するに対して，蛍光増白剤添加のＰＥＮ含有リサイクルＰＥＴ系では，原糸白度も良好で，染色品の染色斑や色ブレもなく良好なブルー色の染色品が得られた。
【００３９】
以下に実施例１，２，比較例１，２で得られたエステル系フィラメント糸の原糸及び染色品の結果を表１に示す。
【００４０】
【表１】
【００４１】
【発明の効果】上記のように、本発明のエステルフィラメント糸は、リサイクルＰＥＴ樹脂を含有し、地球環境に優しいものであり、リサイクルＰＥＴ樹脂の物性のバラツキに影響されず、安定した白度が得られ、しかも染色による廃液が発生せず、環境に負荷を与えないという効果を有するものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyester filament yarn for clothing or industrial materials. In particular, the present invention relates to a polyester filament containing a recycled polyethylene terephthalate (PET) resin and being colored fluorescent white by incorporating a fluorescent whitening agent during melt spinning, and a fiber product using the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a polyester filament yarn is melt-spun, a fluorescent white dye filament yarn is produced by directly adding a fluorescent white dye and / or pigment to the polyester resin or adding a polyester resin already mixed. Have been.
[0003]
On the other hand, it is important to reuse or recycle the polyester resin once molded and used for a PET bottle for liquid food and drink as part of global environmentally friendly corporate activities that contribute to resource recycling. As one of the remarkable products of the recycled PET resin, a polyester filament yarn obtained by re-melting and spinning has been attracting attention, and is used for clothing or industrial materials.
[0004]
In many cases, a PEN resin is used in a bottle mouth portion or the like in order to improve the shock absorption and strength retention of a PET bottle for liquid beverage. Therefore, when a PET bottle for a liquid beverage is collected and recycled, the mixing of the PEN resin is inevitable even if the separation is carefully performed.
[0005]
Such polyester filament yarns need to be colored or need to improve whiteness depending on the use thereof. In particular, when PEN is used in the mouth portion of the PET bottle, the whiteness may be reduced, so that improvement in the whiteness of the raw yarn is essential depending on the use.
[0006]
In such a case, dyeing using water as a solvent has been performed in the state of a filament yarn or a fabric with a colored or fluorescent white dye.
[0007]
However, a large amount of dyes and chemicals are used to dye filament yarns and fabrics, and the waste liquid generated during dyeing is a great burden on the environment.
[0008]
In addition, recycled PET has wide variations in physical properties such as melt viscosity, molecular weight distribution, whiteness, and crystallinity due to its recovery method, and physical properties between lots also tend to fluctuate. Therefore, when a filament yarn obtained by spinning a polyester resin containing a recycled PET resin as a main component is dyed in the form of a thread or a fabric, color unevenness is likely to occur in a product lot, and between lots. There is a problem that causes a color difference.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-mentioned various problems in the prior art, and obtains useful recycled polyester filaments on the global environment, and obtains a stable color tone without being affected by the variation in the physical properties of the recycled PET resin. It is another object of the present invention to provide a filament which does not generate waste liquid due to dyeing and does not burden the environment, and a fiber structure thereof.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Means for solving the above problems, that is, a first aspect of the present invention is to provide a master pellet containing a fluorescent brightener, a recycled polyester resin containing 1 to 5% by weight of polyethylene naphthalate (PEN), and an unused polyester. A recycled polyester filament obtained by mixing and melting and spinning the resin-based resin pellets so that the content of the PEN-containing recycled polyester-based resin is at least 50% by weight,
[0011]
Second, the recycled polyester-based filament according to claim 1, wherein the recycled polyester-based resin is a plastic bottle of a liquid food and drink product,
[0012]
Third, the recycled polyester filament according to claim 1 or 2, wherein the recycled polyester resin contains 95% by weight or more of polyethylene terephthalate,
[0013]
Fourth, the recycled polyester filament according to any one of claims 1 to 3, wherein the fluorescent whitening agent is a benzoxazole-based fluorescent whitening agent,
[0014]
Fifth, there is provided a fiber structure using the recycled polyester filament according to any one of claims 1 to 4.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The recycled PET resin contained in the polyester filament yarn in the present invention is at least 50 wt% or more. It can be easily inferred that products containing as much recycled PET as possible are more environmentally friendly. In general, a product using less than 50 wt% of recycled PET resin in a product is not regarded as a product using “recycled product”. From the viewpoint of using a recycled PET resin and contributing to global environmental conservation, the content is preferably 80% by weight or more, and more preferably 95% by weight or more.
[0016]
In the present invention, the “recycled” product is a PET bottle or film for liquid food and drink, which is formed into a shape other than pellets such as fibers, and then is recovered from the resin recovered to be formed again without being returned to low molecules. That means.
[0017]
Examples of the polyester resin other than the recycled PET resin contained in the polyester filament yarn of the present invention include, for example, polyethylene terephthalate resin, and as a copolymer component thereof, isophthalic acid, a metal salt of 5-sulfoisophthalic acid, and a phosphorus-containing resin. Resins using one or more of a compound, butylene glycol, and propylene glycol are exemplified. In particular, polyethylene terephthalate homopolymer is preferable, but is not particularly limited as long as it can be spun into a filament yarn after being mixed with a recycled PET resin.
[0018]
Examples of the fluorescent white dye to be added to the polyester filament yarn in the present invention include a benzoxazole-based compound and the like, but are not particularly limited thereto.When melt-spinning a polyester-based resin, it is not required to cause decomposition or discoloration. And known dyes and pigments can be used.
[0019]
The polyester-based filament yarn in the present invention is used as an industrial material in fiber structures such as ropes, fishing nets, hoses, safety nets, wind-proof nets, sand-proof nets, ball-proof nets, civil engineering fabrics, civil engineering sheets, and tarpaulin fabrics. It can be used, but is not limited to this. In addition, it can be used for textile structures such as cutter shirts, blouses, handkerchiefs, working uniforms, school caps for children, etc., but is not limited thereto.
[0020]
In the polyester filament yarn of the present invention, additives such as an antioxidant, an ultraviolet absorber, a light stabilizer, a lubricant, an antistatic agent, a filler, a crosslinking agent, a nucleating agent, etc., without departing from the spirit of the present invention. Can be used in combination.
[0021]
The polyester filament yarn of the present invention can have a constant whiteness by containing a dye and / or a pigment at a certain concentration. As a manufacturing method, for example, a master pellet containing a certain amount of a dye and / or a pigment is prepared, and this is mixed with a recycled PET resin pellet or a blend of a recycled PET resin pellet and an unused polyester resin pellet. A method in which melt spinning is performed while mixing at a fixed ratio so that the content of the polyester resin is 50 wt% or more, but is not limited thereto, and a certain dye and / or pigment is contained in the polyester resin. As long as it can be performed, a known production method can be used.
[0022]
Further, the polyester filament yarn thus obtained can be used in the form of cotton by using cut fibers of an appropriate length, or can be used as a spun yarn.
[0023]
It is preferable to use a PET bottle for liquid food and drink as the recycled polyethylene terephthalate resin in the present invention. As a source of recycled PET, PET bottles used for liquid foods and drinks occupy a large specific gravity. Making this a recycled resource is environmentally friendly. In general, PET resin uses other than germanium as an element for a catalyst, but a PET resin constituting a PET bottle for liquid food and drink often uses germanium as an element for a catalyst. Thus, the polyester filament resin using recycled PET contains germanium as an element.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described based on examples. The present invention is not particularly limited by the examples. The measuring method used in the examples is as follows.
[0025]
(Intrinsic viscosity)
The measurement was performed at 25 ° C. using an Ostwald viscometer using orthochlorophenol as a solvent.
[0026]
(Tensile strength)
According to JIS L 1013, the measurement was performed at a grip interval of 100 mm and a pulling speed of 100 mm / min.
[0027]
(Elemental analysis)
The measurement was performed using the fluorescent X-ray method.
[0028]
(Fluorescent whiteness (WI))
Using a Minolta spectrophotometer CM-3700D, the measurement was carried out at UV = 99.9% according to the ASTM-E-313 method.
[0029]
(Original thread hue)
The L * value, a * value, and b * value were measured at a UV of 99.9% using a Minolta spectrophotometer CM-3700D, and the whiteness of the raw yarn was measured.
[0030]
Example 1
100 parts of a polyethylene terephthalate base chip having an intrinsic viscosity of 0.63 and 120 parts of a recycled PET resin having an intrinsic viscosity of 0.60 (containing 5 parts of PEN) mixed with a blender using a blender are mixed with a benzoxazole-based fluorescent whitening agent Hostalux KS (Clariant). Was mixed with a polyethylene terephthalate master chip resin having a KS in the final fiber of 300 ppm and supplied to a melt-mixing extruder to perform melt spinning. Cooling air was blown onto the yarn discharged from the spinneret to cool and solidify, and the yarn was taken out while applying an oil agent, and then drawn to obtain a drawn yarn.
[0031]
Example 2
100 parts of a polyethylene terephthalate base chip having an intrinsic viscosity of 0.63 and 120 parts of a recycled PET resin having an intrinsic viscosity of 0.60 (containing 5 parts of PEN) mixed with a blender using a blender, and a benzoxazole-based fluorescent brightener East Bright OB1 ( Eastman Chemicals) is mixed with a polyethylene terephthalate master chip resin in which the OB1 in the final fiber is 300 ppm, and the mixture is supplied to a melt-mixing extruder to perform melt spinning. Cooling air was blown onto the yarn discharged from the spinneret to cool and solidify, and the yarn was taken out while applying an oil agent, and then drawn to obtain a drawn yarn.
[0032]
These polyester-based filament yarns could be obtained with a single whiteness without causing color unevenness in the same batch. In addition, no difference in fluorescent whiteness was observed between spun yarns obtained by changing the lots of the recycled PET resin pellets and between different lots of the obtained polyester filament yarns.
[0033]
Comparative Example 1
A mixture of 100 parts of a polyethylene terephthalate base chip having an intrinsic viscosity of 0.63 and 120 parts of a recycled PET resin having an intrinsic viscosity of 0.60 (containing 5 parts of PEN) mixed with a blender is supplied to a melt-mixing extruder. The melt is spun by discharging. Cooling air was blown onto the yarn discharged from the spinneret to cool and solidify, and the yarn was taken out while applying an oil agent, and then drawn to obtain a drawn yarn.
[0034]
Comparative Example 2
100 parts of a polyethylene terephthalate base chip having an intrinsic viscosity of 0.63 and 120 parts of a recycled PET resin containing no PEN having an intrinsic viscosity of 0.60 mixed with a blender using a blender are supplied to a melt-mixing extruder. The melt is spun by discharging. Cooling air was blown onto the yarn discharged from the spinneret to cool and solidify, and the yarn was taken out while applying an oil agent, and then drawn to obtain a drawn yarn.
[0035]
In these polyester filament yarns, color unevenness was observed in the same batch. In addition, there was a difference in whiteness between different lots of the obtained polyester-based filament yarns even when the lots of the recycled PET resin pellets were spun. Further, the exhaustion rate of the dye was 95% (Comparative Example 1), and the dye was rarely used without being used in the dyeing waste liquid. A waste liquid was generated to perform other chemical treatments to complete the process.
[0036]
The fluorescent whiteness white index (WI) of the undyed circular knitted fabric of the ester-based filament yarns obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 was measured. As a result, the difference in the fluorescent whiteness of each undyed circular knitted fabric was determined in Example 1 (WI = 225), Example 2 (WI = 220), Comparative Example 1 (WI = 65), and Comparative Example 2 (WI = 70). It became.
[0037]
(Dyeability of Yarns Obtained) The undyed circular knitted fabric of the ester-based filament yarns obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 was used with Dianix Blue UN-SE (manufactured by Dystar Japan KK) Using 1.0% owf, 1.0 g / l of dispersing agent Disper VG, 0.1 g / l of acetic acid, and 0.6 g / l of sodium acetate, blue staining was performed at 130 ° C. for 30 minutes.
[0038]
The dyed spots and color blur (color change) of the circular knitted fabric dyed in blue were evaluated. In the PEN-containing system not using a fluorescent whitening agent, the original yarn whiteness was low, and the original yarn whiteness unevenness was low. The stained spots and color blur (hue change) of the dyed product occur, while the recycled PET system containing PEN with a fluorescent whitening agent has good whiteness of the original yarn and no dyed spots and color blur of the dyed product A good blue dyed product was obtained.
[0039]
Table 1 below shows the results of the raw yarns and dyed products of the ester-based filament yarns obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2.
[0040]
[Table 1]
As described above, the ester filament yarn of the present invention contains a recycled PET resin, is environmentally friendly, is not affected by the variation in the physical properties of the recycled PET resin, and has a stable whiteness. It has the effect that no waste liquid due to dyeing is generated and no load is imposed on the environment.