JP2004018696A - Ethylene-conjugated diene copolymer - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な構造を有するエチレン−共役ジエン系共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−共役ジエン共重合体としては、遷移金属化合物を用いて製造されたエチレン−ブタジエン共重合体などが既に知られている。
【0003】
例えば、Polymer Bulletin 8,473−478(1982)およびJournal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry,26,2487−2500(1988)などに、固体チタン触媒とアルキルアルミニウムからなる触媒を用いたエチレン−ブタジエン共重合体が報告されている。しかし、これらの重合体においては、ブタジエンはもっぱら1,4−トランス付加で導入されているため、トランスビニレンとして内部オレフィンが主鎖中に多数存在した構造になっていた。
【0004】
最近、例えば、特許第2764163号公報、die Makromolecule Chemie 192,2591−2601(1991)等で、環状モノマーを用いていないにも関わらず、主鎖に1,2−シクロペンタン環を有するユニークなエチレン−ブタジエン共重合体が報告されている。このようなシクロペンタン環は、1,2−付加でブタジエンが重合した後、1個のエチレンが重合し、その後、1,2−付加で生成した側鎖の二重結合が再挿入することで生成すると、Maurizio Galimbertiらは提唱している。しかし、これらのエチレン−ブタジエン系共重合体は、1,2−シクロペンタン環が選択的に生成しているわけではなく、1,4−付加により生成した主鎖中の内部オレフィンが相当量含まれていた。この主鎖中の内部オレフィンのために、成型時に熱劣化しやすく、また、成形後も樹脂が劣化しやすいなどの問題を生じていた。
【0005】
このように、主鎖中の二重結合が相対的に少なく、選択的に1,2−シクロペンタン環を有している、熱的、化学的安定性に優れたエチレン−共役ジエン共重合体を得ることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特定の構造を有する新規なエチレン−共役ジエン系共重合体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、1,2−シクロペンタン環を有し、トランスビニレンが少なく、かつ、熱的、化学的安定性に優れたエチレン−共役ジエン系共重合体を見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体は、置換もしくは無置換の1,2−シクロペンタン環を有しており、該1,2−シクロペンタン環とトランスビニレンの数の比
(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)
が5以上、さらに好ましくは10以上である。また、1,2−シクロペンタン環の数は、炭素数1000個あたり0.2個以上、より好ましくは1個以上である。1,2−シクロペンタン環の数が多いほど本発明の重合体の特徴が発現され、好ましい。また、本発明の好ましいエチレン−共役ジエン系共重合体は、1,2−シクロペンタン環のうち、50%以上がトランス−1,2−シクロペンタンである。
【0009】
本発明のエチレン−共役ジエン共重合体は、分子量の指標である190℃,2.16kg荷重でのメルトインデックス(MI)が1000以下である。MIが1000より大きい、すなわち分子量が小さいと、樹脂としての強度が弱くなり、好ましくない。
【0010】
また、本発明の好ましいエチレン−共役ジエン共重合体は、o−ジクロロベンゼン中、135℃で測定した極限粘度([η])と190℃,2.16kg荷重で測定したMIの相関が
MI > 0.3 × [η]−5.5
である。
【0011】
分子量分布の指標である数平均分子量と重量平均分子量の比(Mw/Mn)および密度は、特に制限はない。
【0012】
また、本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体は、化学的に安定であるという特徴を有している。従来のエチレン−共役ジエン系共重合体は、酸化性雰囲気に晒されると分子切断や架橋が起こり、分子量が変化する。化学的安定性に優れた本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体は、40℃で30wt%の過酸化水素水に200時間浸漬した後の190℃で測定したMIの変化が小さい。すなわち、
|log(MI1/MI0)| < 0.25
(MI1は過酸化水素水に浸漬後のメルトインデックス、MI0は浸漬前のメルトインデックスを表す。ただし、該MI0、MI1を測定するときの荷重は、2.16kg荷重で測定した浸漬前のMIが0.1以上の時は2.16kgを用い、0.1未満のときは21.6kg荷重を用いる。)
である。このような共重合体は、成形加工時に熱劣化を受けにくく、また、耐候性に優れている。
【0013】
本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体を製造する方法は、本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体が得られるのであれば、いずれの方法を用いてもよい。
【0014】
例えば、固体チタン触媒および有機アルミニウム化合物からなる触媒の存在下に、エチレンと共役ジエンを共重合することにより製造する方法を例示することができる。このような固体チタン触媒としては、例えば、金属マグネシウムと水酸化有機化合物とチタンの酸素含有有機化合物を含有する均一溶液と特定の酸素含有有機化合物とハロゲン化有機アルミニウム化合物とを反応させて得られる固体触媒等を例示することができる。
【0015】
また、例えば、メタロセン化合物のような遷移金属錯体、もしくは、これを無機またはポリマーの担体に担持した触媒、および、メチルアルミノオキサンもしくはイオン化イオン性化合物からなる触媒の存在下に、エチレンと共役ジエンを共重合する方法も例示することができる。
【0016】
これらのうち、より好ましい製造方法としては、金属マグネシウムと水酸化有機化合物とチタンの酸素含有有機化合物を含有する均一溶液と特定のエーテル化合物とハロゲン化有機アルミニウム化合物とを反応させて得られる固体触媒と有機アルミニウム化合物からなる触媒の存在下に製造する方法を例示することができる。
【0017】
本発明のエチレン−共役ジエン系重合体の重合に用いる共役ジエンは、下記一般式(1)、(2)
CH2=CH−CH=CH(CmH2m+1) (1)
(mは0以上の整数である。)
CH2=CH−C(CnH2n+1)=CH2 (2)
(nは1以上の整数である。)
で表される。このような共役ジエンとしては、例えば、一般式(1)のジエンについては、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン等が例示でき、また、一般式(2)のジエンについては、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタジエン等が例示できる。この中で、より好ましくは1,3−ブタジエンである。
【0018】
本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体は、エチレン、共役ジエンの他にコモノマーを含んでいてもよい。このようなコモノマーとしては、
CH2=CH(CpH2p+1) (3)
(pは1以上の整数である。)
で表されるα−オレフィンを例示することができる。具体的なコモノマーとして、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等のα−オレフィンを例示することができる。
【0019】
本発明のエチレン−共役ジエン共重合体を製造する重合条件は、オレフィン重合における一般的な反応条件で行うことができる。すなわち、連続式またはバッチ式で20〜300℃の温度で重合を行う。重合圧としては特に限定はないが、加圧下、特に0.15〜200MPaの使用が適している。重合を不活性溶媒の存在下に行う場合には、不活性溶媒として通常使用されているいかなるものも使用し得る。
【0020】
重合を不活性溶媒の存在しない気相中で行う場合は、重合体の融点以下の温度でオレフィンガスの存在下で反応を行う。
【0021】
本発明の重合体を製造するにおいて使用する反応器としては、流動床型撹拌器、撹拌槽型撹拌器など当該技術分野で通常用いられるものであれば適宜使用することができる。流動床型撹拌器を用いる場合は、ガス状のオレフィンおよび/または不活性ガスを該系に吹き込むことにより、該反応系を流動状態に保ちながら行われる。撹拌槽型撹拌器を用いる場合、撹拌機としては、イカリ型撹拌機、スクリュー型撹拌機、リボン型撹拌機など種々の型の撹拌機を用いることができる。
【0022】
また、重合体の分子量は公知の手段、すなわち適当量の水素を反応系内に存在させるなどの方法により調節することができる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0024】
なお、重合操作、反応および溶媒精製は、すべて不活性ガス雰囲気下で行った。また、反応に用いた溶媒等は、すべて予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。さらに、反応に用いた化合物は、公知の方法により合成、同定したものを用いた。
【0025】
分子量の目安であるメルトインデックス(MI)は、JIS K−7210(1995年)の条件4により、2.16kg荷重を用いて測定した。また、高負荷メルトインデックス(HLMI)は、JIS K−7210(1995年)の条件7により、21.6kg荷重で測定した。HLMI/MIは、このHLMIとMIの比であり、分子量分布の尺度である。HLMI/MI値が小さいと分子量分布が狭いと考えられる。
【0026】
極限粘度([η])は、o−ジクロロベンゼン中、135℃で測定した。
【0027】
密度は、サンプル樹脂を100℃の熱水に1時間浸漬し、その後室温まで放冷したものについて、23℃に保った密度勾配管を用いて測定した。
【0028】
トランスビニレン基の量は、FT−IRの964cm−1のピークから算出した。また、参考のために、FT−IRの908cm−1、888cm−1のピークから、末端ビニル基、ビニリデン基等の二重結合量を算出した。このような手法は、当業者ではよく知られている方法である。
【0029】
また、1,2−シクロペンタン環の数は、die Makromolecule Chemie 192,2591−2601(1991)のアサインメントに基づき、13C−NMRにより求めた。化学シフトが24.5ppm、32.7ppm、35.8ppmおよび46.4ppmの各々のシグナルに相当する面積比からトランス−1,2−シクロペンタン環の数、23.0ppm、30.3ppm、31.0ppm、23.0ppmの各々のシグナルに相当する面積比からシス−1,2−シクロペンタン環の数を算出した。
【0030】
実施例1
[固体触媒成分の調製]
攪拌装置を備えた3lのガラスフラスコに、金属マグネシウム粉末30.0g(1.23モル)およびチタンテトラブトキシド42.0g(0.123モル)を入れ、ヨウ素1.5gを溶解したn−ブタノール 100.6g(1.36モル)と2−エチル−ヘキサノール 176.9g(1.36モル)を90℃で2時間かけて加え、さらに発生する水素ガスを排除しながら窒素シール下で140℃で2時間攪拌した。これにヘキサン2100mlを加えて、均一溶液を得た。
【0031】
この均一溶液61.9g(Mgとして0.042モル相当)を別途用意した500mlのガラスフラスコに入れ、2,2−ジブチル−1,3−ジメトキシプロパン 1.8g(0.008モル)を加え、60℃で1時間攪拌を行った。ここで得られた均一溶液を45℃に冷却し、イソブチルアルミニウムジクロライド 0.13モルを含むヘキサン溶液47mlを加え、70℃で1時間攪拌を行った。生成物にヘキサンを加え、傾斜法で7回洗浄を行った。かくして、ヘキサンに懸濁した固体触媒成分を得た。その一部を採取して、上澄液を除去して窒素雰囲気下で乾燥し、元素分析をしたところ、Tiは3.3重量%であった。
【0032】
[エチレン−ブタジエン共重合]
内容積2lのステンレススチール製電磁撹はん式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、ヘキサン1.2lを仕込み、内温を80℃に調節した。その後、トリイソブチルアルミニウム0.22g(1.1ミリモル)および前記で得た固体触媒成分103mgを含有するスラリーを順次添加した。オートクレーブ内圧を0.1MPaに調節した後、水素を0.5MPa、1,3−ブタジエン 48gを加え、次いでオートクレーブ内圧が1.2MPaになるように、連続的にエチレンを加えながら1.5時間重合を行った。重合終了後冷却し、未反応ガスを追い出してポリマーを取り出し、濾過により溶媒から分離して乾燥した。
【0033】
その結果、メルトインデックスは3.4g/10分、HLMI/MIは25、[η]は1.13dl/g、密度0.948g/cm3のエチレン−ブタジエン共重合体227gが得られた。この重合体の1,2−シクロペンタン環の数は、トランスが炭素数1000個当たり2.6個、シスが0.07個だった。トランスビニレン基の数は、炭素数1000個あたり0.17個だった。従って、(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)は16だった。
【0034】
なお、末端ビニル基の数は、炭素数1000個あたり0.09個、ビニリデン基は検出限界(<0.05個)以下だった。
【0035】
[過酸化水素水への浸漬試験]
環流管の付いた300mlのガラスフラスコに、30wt%の過酸化水素水200mlと前記[エチレン−ブタジエン共重合]で得られた共重合体15gを入れ、40℃に保持して、200時間浸漬した。過酸化水素水を濾過した後、水で7回洗浄し、真空乾燥した。浸漬後のポリマーの2.16kg荷重で測定したMIは2.4g/10分で、|log(MI1/MI0)|=0.16だった。
【0036】
比較例1
[エチレン−ブタジエン共重合]
2lのステンレス製オートクレーブを窒素置換した後、トルエン1l、ビスシクロペンタジエニルジクロライド20マイクロモル、アルミニウム換算で10ミリモルに相当するメチルアルミノオキサン(MMAO、東ソーファインケム(株)製)のトルエン溶液を加え、オートクレーブ内圧を0.1MPaに調節した後、1,3−ブタジエン 48gを加え、次いでオートクレーブ内圧が0.7MPaになるように、連続的にエチレンを加えながら30分間重合を行った。エタノールを加えて重合を停止し、冷却後、未反応ガスを追い出してポリマーを取り出し、濾過により溶媒から分離して乾燥した。
【0037】
その結果、メルトインデックスは0.45g/10分、HLMI/MIは29、[η]は0.92dl/g、密度0.939g/cm3のエチレン−ブタジエン共重合体31gが得られた。この重合体の1,2−シクロペンタン環の数は、トランスが炭素数1000個当たり2.1個だった。トランスビニレン基の数は、炭素数1000個あたり1.0個だった。従って、(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)は2.1だった。
【0038】
なお、末端ビニル基の数は、炭素数1000個あたり0.11個、ビニリデン基は検出限界(<0.05個)以下だった。
【0039】
[過酸化水素水への浸漬試験]
実施例1において、共重合体を前記[エチレン−ブタジエン共重合]で得られた重合体とした以外、同様の方法により過酸化水素水への浸漬試験を行った。その結果、2.16kg荷重で測定したMIは0.21g/10分で、|log(MI1/MI0)|=0.33だった。
【0040】
実施例2
[固体触媒成分の調製]
実施例1において、2,2−ジブチル−1,3−ジメトキシプロパンの代わりに、1,2−ジメトキシエタン 0.76g(0.008モル)を用いた以外、実施例1と同様に触媒を調製した。
【0041】
[エチレン−ブタジエン共重合]
実施例1において、固体触媒成分を前記[固体触媒成分の調製]で調製した固体触媒154mgとした以外、同様の方法によりエチレン−ブタジエン共重合を行った。
【0042】
その結果、メルトインデックスは3.1g/10分、HLMI/MIは31、[η]は1.15dl/g、密度0.948g/cm3のエチレン−ブタジエン共重合体215gが得られた。この重合体の1,2−シクロペンタン環の数は、トランスが炭素数1000個当たり1.8個、シスが0.20個だった。トランスビニレン基の数は、炭素数1000個あたり0.17個だった。従って、(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)は12だった。
【0043】
なお、末端ビニル基の数は、炭素数1000個あたり0.09個、ビニリデン基は検出限界(<0.05個)以下だった。
【0044】
[過酸化水素水への浸漬試験]
実施例1において、共重合体を前記[エチレン−ブタジエン共重合]で得られた重合体とした以外、同様の方法により過酸化水素水への浸漬試験を行った。2.16kg荷重で測定したMIは2.50g/10分で、|log(MI1/MI0)|=0.096だった。。
【0045】
実施例3
[固体触媒成分の調製]
攪拌装置を備えた3lのガラスフラスコに、金属マグネシウム粉末45.0g(1.85モル)およびチタンテトラブトキシド126g(0.370モル)を入れ、ヨウ素2.3gを溶解したn−ブタノール 151g(2.04モル)と2−エチル−ヘキサノール 265g(2.04モル)を90℃で2時間かけて加え、さらに発生する水素ガスを排除しながら窒素シール下で140℃で2時間攪拌した。これにヘキサン2100mlを加えて、均一溶液を得た。
【0046】
この均一溶液80g(Mgとして0.085モル相当)を別途用意した500mlのガラスフラスコに入れ、70mlのヘキサンで希釈した。この均一溶液に、45℃でジエチルアルミニウムクロライド0.17モルを含むヘキサン溶液100mlを加え、70℃で1時間攪拌を行った。これを45℃に冷却した後、1,2−ジメトキシエタン 1.1g(0.012モル)を加え、1時間攪拌した。これに、イソブチルアルミニウムジクロライド0.34モルを含むヘキサン溶液126mlを加え、70℃で1時間攪拌を行った。生成物にヘキサンを加え、傾斜法で7回洗浄を行った。かくして、ヘキサンに懸濁した固体触媒成分を得た。その一部を採取して、上澄液を除去して窒素雰囲気下で乾燥し、元素分析をしたところ、Tiは4.2重量%であった。
【0047】
[エチレン−ブタジエン共重合]
実施例1において、固体触媒成分を前記[固体触媒成分の調製]で調製した固体触媒102mgとした以外、同様の方法によりエチレン−ブタジエン共重合を行った。
【0048】
その結果、メルトインデックスが3.2g/10分、HLMI/MIが28、[η]は1.14dl/g、密度0.948g/cm3のエチレン−ブタジエン共重合体125gが得られた。この重合体の1,2−シクロペンタン環の数は、トランスが炭素数1000個当たり2.0個、シスが0.15個だった。トランスビニレン基の数は、炭素数1000個あたり0.19個だった。従って、(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)は11だった。
【0049】
なお、末端ビニル基の数は炭素数1000個あたり0.08個、ビニリデン基は検出限界(<0.05個)以下だった。
【0050】
[過酸化水素水への浸漬試験]
実施例1において、共重合体を前記[エチレン−ブタジエン共重合]で得られた重合体とした以外、同様の方法により過酸化水素水への浸漬試験を行った。その結果、2.16kg荷重で測定したMIは2.8g/10分で、|log(MI1/MI0)|=0.061だった。
【0051】
比較例2
[固体触媒成分の調製]
実施例2において、1,2−ジメトキエタンを用いなかった以外、実施例2と同様に触媒を調製した。
【0052】
[エチレン−ブタジエン共重合]
実施例2において、固体触媒成分を前記[固体触媒成分の調製]で調製した固体触媒20mgとした以外、同様の方法によりエチレン−ブタジエン共重合を行った。
【0053】
その結果、2.16kg荷重で測定したメルトインデックス(MI)値は1.3g/10分、HLMI/MIは39、密度は0.947g/cm3のエチレン−ブタジエン共重合体171gが得られた。この重合体は13C−NMRにおいて1,2−シクロペンタンの化学シフトを検出できなかった。トランスビニレン基の数は、炭素数1000個あたり3.18個だった。従って、(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)は0だった。
【0054】
なお、末端ビニル基の数は炭素数1000個あたり0.19個、ビニリデン基は検出限界(<0.05個)以下だった。
【0055】
[過酸化水素水への浸漬試験]
実施例1において、共重合体を前記[エチレン−ブタジエン共重合]で得られた重合体とした以外、同様の方法により過酸化水素水への浸漬試験を行った。その結果、2.16kg荷重で測定したMIは0.68g/10分で、|log(MI1/MI0)|=0.27だった。
【0056】
【発明の効果】
本発明のエチレン−共役ジエン系共重合体は、1,2−シクロペンタン環を有し、かつ1,2−シクロペンタン環/トランスビニレン比が大きいユニークな構造をしている。また、化学的安定性に優れている。
【0057】
このような特徴を有する共重合体は、従来のエチレン−共役ジエン系共重合体において問題であった加工時の熱劣化がほとんど起きず、成型品も耐候性に優れている。また、1,2位で主鎖に結合しているシクロペンタン環を有する本発明の重合体は、直鎖のα−オレフィンをコモノマーとする従来のエチレン共重合体に比べて、薬液容器に用いたときに薬品に対する耐性がある等の特徴も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に記載のエチレン−ブタジエン共重合体の13C−NMRパターンである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ethylene-conjugated diene copolymer having a novel structure.
[0002]
[Prior art]
As the ethylene-conjugated diene copolymer, an ethylene-butadiene copolymer produced using a transition metal compound and the like are already known.
[0003]
For example, Polymer Bulletin 8,473-478 (1982) and Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, 26, 2487-2500 (1988), and the like, ethylene-butadiene using a catalyst composed of a solid titanium catalyst and an alkylaluminum. Copolymers have been reported. However, in these polymers, butadiene was introduced exclusively by 1,4-trans addition, so that a structure in which a large number of internal olefins were present in the main chain as transvinylene was obtained.
[0004]
Recently, for example, Japanese Patent No. 2764163, die Makromolecule Chemie 192, 2591-2601 (1991) and the like, a unique ethylene having a 1,2-cyclopentane ring in the main chain despite not using a cyclic monomer. -Butadiene copolymers have been reported. Such a cyclopentane ring is formed by polymerizing butadiene by 1,2-addition, then polymerizing one ethylene, and then re-inserting the double bond of the side chain generated by 1,2-addition. When generated, Maurizio Galimberti et al. Propose. However, these ethylene-butadiene copolymers do not have 1,2-cyclopentane rings formed selectively, but contain a considerable amount of internal olefins in the main chain formed by 1,4-addition. Had been. Due to the internal olefin in the main chain, there have been problems such as thermal degradation during molding and resin degradation after molding.
[0005]
Thus, an ethylene-conjugated diene copolymer having relatively few double bonds in the main chain and selectively having a 1,2-cyclopentane ring and having excellent thermal and chemical stability. It was difficult to get.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a novel ethylene-conjugated diene copolymer having a specific structure.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above-described problems, and as a result, have found that ethylene-, which has a 1,2-cyclopentane ring, has little transvinylene, and is excellent in thermal and chemical stability. A conjugated diene copolymer has been found, and the present invention has been completed.
[0008]
The ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention has a substituted or unsubstituted 1,2-cyclopentane ring, and the ratio of the number of the 1,2-cyclopentane ring to transvinylene (1,2) −number of cyclopentane rings) / (number of transvinylene)
Is 5 or more, more preferably 10 or more. Further, the number of 1,2-cyclopentane rings is at least 0.2, more preferably at least 1, per 1000 carbon atoms. The larger the number of 1,2-cyclopentane rings, the more preferable the characteristics of the polymer of the present invention are exhibited. In the preferred ethylene-conjugated diene-based copolymer of the present invention, 50% or more of the 1,2-cyclopentane rings are trans-1,2-cyclopentane.
[0009]
The ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention has a melt index (MI) at 190 ° C. under a load of 2.16 kg of 1,000 or less, which is an index of molecular weight. When the MI is larger than 1000, that is, when the molecular weight is small, the strength as a resin becomes weak, which is not preferable.
[0010]
Further, in the preferred ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention, the correlation between intrinsic viscosity ([η]) measured in o-dichlorobenzene at 135 ° C. and MI measured at 190 ° C. under a load of 2.16 kg is MI> 0.3 × [η] −5.5
It is.
[0011]
The ratio of the number average molecular weight to the weight average molecular weight (Mw / Mn) and the density, which are indicators of the molecular weight distribution, are not particularly limited.
[0012]
Further, the ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention has a feature that it is chemically stable. When a conventional ethylene-conjugated diene-based copolymer is exposed to an oxidizing atmosphere, molecular cleavage or cross-linking occurs, and the molecular weight changes. The ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention, which has excellent chemical stability, has a small change in MI measured at 190 ° C after immersion in a 30 wt% hydrogen peroxide solution at 40 ° C for 200 hours. That is,
| Log (MI 1 / MI 0 ) | <0.25
(MI 1 is a melt index after immersion in a hydrogen peroxide solution, MI 0 is a melt index before immersion. However, the load when measuring MI 0 and MI 1 is the immersion measured with a 2.16 kg load. Use 2.16 kg when the previous MI is 0.1 or more, and use a 21.6 kg load when the previous MI is less than 0.1.)
It is. Such a copolymer is less susceptible to thermal degradation during molding and has excellent weather resistance.
[0013]
As a method for producing the ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention, any method may be used as long as the ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention is obtained.
[0014]
For example, a method of producing by copolymerizing ethylene and a conjugated diene in the presence of a solid titanium catalyst and a catalyst comprising an organoaluminum compound can be exemplified. Such a solid titanium catalyst is obtained, for example, by reacting a homogeneous solution containing metal magnesium, an organic hydroxide compound and an oxygen-containing organic compound of titanium with a specific oxygen-containing organic compound and an organoaluminum halide compound. A solid catalyst and the like can be exemplified.
[0015]
Further, for example, in the presence of a transition metal complex such as a metallocene compound, or a catalyst having the same supported on an inorganic or polymer carrier, and a catalyst comprising methylaluminoxane or an ionized ionic compound, ethylene and a conjugated diene are used. Can also be exemplified.
[0016]
Among these, a more preferable production method is a solid catalyst obtained by reacting a homogeneous solution containing a metal magnesium, an organic hydroxide compound and an oxygen-containing organic compound of titanium with a specific ether compound and an organoaluminum halide compound. And a method of producing the catalyst in the presence of a catalyst comprising an organoaluminum compound.
[0017]
The conjugated diene used for the polymerization of the ethylene-conjugated diene polymer of the present invention is represented by the following general formulas (1) and (2).
CH 2 = CH-CH = CH (C m H 2m + 1) (1)
(M is an integer of 0 or more.)
CH 2 = CH-C (C n H 2n + 1) = CH 2 (2)
(N is an integer of 1 or more.)
Is represented by Examples of such a conjugated diene include, for example, 1,3-butadiene, 1,3-pentadiene, 1,3-hexadiene, and 1,3-octadiene for the diene of the general formula (1). Examples of the diene of the general formula (2) include isoprene and 2-ethyl-1,3-butadiene. Among them, 1,3-butadiene is more preferable.
[0018]
The ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention may contain a comonomer in addition to ethylene and the conjugated diene. Such comonomers include:
CH 2 = CH (C p H 2p + 1) (3)
(P is an integer of 1 or more.)
Α-olefin represented by the following formula: Specific examples of comonomers include α-olefins such as propylene, 1-butene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, and 1-decene.
[0019]
The polymerization conditions for producing the ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention can be performed under general reaction conditions for olefin polymerization. That is, polymerization is carried out at a temperature of 20 to 300 ° C. in a continuous or batch manner. The polymerization pressure is not particularly limited, but it is suitable to use under pressure, particularly 0.15 to 200 MPa. When the polymerization is carried out in the presence of an inert solvent, any one commonly used as an inert solvent can be used.
[0020]
When the polymerization is carried out in a gas phase in the absence of an inert solvent, the reaction is carried out at a temperature lower than the melting point of the polymer in the presence of an olefin gas.
[0021]
As the reactor used for producing the polymer of the present invention, any one usually used in the technical field, such as a fluidized bed stirrer or a stirred tank stirrer, can be used as appropriate. When a fluidized-bed stirrer is used, the reaction is performed while the reaction system is kept in a fluidized state by blowing gaseous olefin and / or inert gas into the system. When a stirring tank type stirrer is used, various types of stirrers such as an squid type stirrer, a screw type stirrer and a ribbon type stirrer can be used.
[0022]
Further, the molecular weight of the polymer can be adjusted by a known method, that is, a method of allowing an appropriate amount of hydrogen to be present in the reaction system.
[0023]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0024]
The polymerization operation, reaction, and solvent purification were all performed under an inert gas atmosphere. The solvents used for the reaction were all purified, dried and deoxygenated by known methods in advance. Furthermore, the compound used for the reaction was synthesized and identified by a known method.
[0025]
The melt index (MI), which is a measure of the molecular weight, was measured under a condition 4 of JIS K-7210 (1995) using a load of 2.16 kg. The high load melt index (HLMI) was measured under a condition 7 of JIS K-7210 (1995) at a load of 21.6 kg. HLMI / MI is the ratio of this HLMI to MI and is a measure of the molecular weight distribution. When the HLMI / MI value is small, the molecular weight distribution is considered to be narrow.
[0026]
Intrinsic viscosity ([η]) was measured in o-dichlorobenzene at 135 ° C.
[0027]
The density was measured by immersing the sample resin in hot water at 100 ° C. for 1 hour and then cooling it to room temperature using a density gradient tube kept at 23 ° C.
[0028]
The amount of the transvinylene group was calculated from the peak of FT-IR at 964 cm −1 . For reference, the amount of double bonds such as a terminal vinyl group and a vinylidene group was calculated from peaks of FT-IR at 908 cm −1 and 888 cm −1 . Such a technique is a method well known to those skilled in the art.
[0029]
The number of 1,2-cyclopentane rings was determined by 13 C-NMR based on the assignment of die Makromolecule Chemie 192, 2591-2601 (1991). The number of trans-1,2-cyclopentane rings, 23.0 ppm, 30.3 ppm, and 31.3 ppm were determined from the area ratios corresponding to the signals having chemical shifts of 24.5 ppm, 32.7 ppm, 35.8 ppm, and 46.4 ppm. The number of cis-1,2-cyclopentane rings was calculated from the area ratio corresponding to each signal of 0 ppm and 23.0 ppm.
[0030]
Example 1
[Preparation of solid catalyst component]
30.0 g (1.23 mol) of metal magnesium powder and 42.0 g (0.123 mol) of titanium tetrabutoxide were placed in a 3 l glass flask equipped with a stirrer, and n-butanol 100 in which 1.5 g of iodine was dissolved was added. 6.6 g (1.36 mol) and 176.9 g (1.36 mol) of 2-ethyl-hexanol were added at 90 ° C. over 2 hours, and further added at 140 ° C. under a nitrogen blanket while excluding hydrogen gas generated. Stirred for hours. To this was added 2100 ml of hexane to obtain a homogeneous solution.
[0031]
61.9 g (equivalent to 0.042 mol as Mg) of this homogeneous solution was placed in a separately prepared 500 ml glass flask, and 1.8 g (0.008 mol) of 2,2-dibutyl-1,3-dimethoxypropane was added. Stirring was performed at 60 ° C. for 1 hour. The obtained homogeneous solution was cooled to 45 ° C, 47 ml of a hexane solution containing 0.13 mol of isobutylaluminum dichloride was added, and the mixture was stirred at 70 ° C for 1 hour. Hexane was added to the product, and the product was washed seven times by a gradient method. Thus, a solid catalyst component suspended in hexane was obtained. A part thereof was collected, the supernatant was removed, and the resultant was dried under a nitrogen atmosphere and subjected to elemental analysis. As a result, it was found that Ti was 3.3% by weight.
[0032]
[Ethylene-butadiene copolymerization]
The inside of a stainless steel electromagnetically stirred autoclave having an inner volume of 2 liters was sufficiently replaced with nitrogen, 1.2 liters of hexane was charged, and the internal temperature was adjusted to 80 ° C. Thereafter, a slurry containing 0.22 g (1.1 mmol) of triisobutylaluminum and 103 mg of the solid catalyst component obtained above was sequentially added. After adjusting the internal pressure of the autoclave to 0.1 MPa, adding 0.5 MPa of hydrogen and 48 g of 1,3-butadiene, and then polymerizing for 1.5 hours while continuously adding ethylene so that the internal pressure of the autoclave becomes 1.2 MPa. Was done. After completion of the polymerization, the system was cooled, the unreacted gas was expelled, the polymer was taken out, separated from the solvent by filtration and dried.
[0033]
As a result, 227 g of an ethylene-butadiene copolymer having a melt index of 3.4 g / 10 min, HLMI / MI of 25, [η] of 1.13 dl / g, and a density of 0.948 g / cm 3 were obtained. Regarding the number of 1,2-cyclopentane rings in this polymer, trans was 2.6 per 1000 carbon atoms and cis was 0.07. The number of transvinylene groups was 0.17 per 1000 carbon atoms. Therefore, (the number of 1,2-cyclopentane rings) / (the number of transvinylenes) was 16.
[0034]
The number of terminal vinyl groups was 0.09 per 1000 carbon atoms, and the number of vinylidene groups was below the detection limit (<0.05).
[0035]
[Immersion test in hydrogen peroxide solution]
In a 300 ml glass flask equipped with a reflux tube, 200 ml of 30 wt% hydrogen peroxide solution and 15 g of the copolymer obtained by the above-mentioned [ethylene-butadiene copolymerization] were placed, immersed for 200 hours at 40 ° C. . After filtering the hydrogen peroxide solution, the resultant was washed seven times with water and dried under vacuum. The MI of the polymer after immersion measured under a load of 2.16 kg was 2.4 g / 10 minutes, and | log (MI 1 / MI 0 ) | = 0.16.
[0036]
Comparative Example 1
[Ethylene-butadiene copolymerization]
After replacing a 2 l stainless steel autoclave with nitrogen, a toluene solution of methylaluminoxane (MMAO, manufactured by Tosoh Finechem Co., Ltd.) corresponding to 1 l of toluene, 20 μmol of biscyclopentadienyl dichloride, and 10 mmol of aluminum was prepared. In addition, after adjusting the internal pressure of the autoclave to 0.1 MPa, 48 g of 1,3-butadiene was added, and then polymerization was performed for 30 minutes while continuously adding ethylene so that the internal pressure of the autoclave became 0.7 MPa. The polymerization was stopped by adding ethanol, and after cooling, the unreacted gas was expelled to remove the polymer, which was separated from the solvent by filtration and dried.
[0037]
As a result, 31 g of an ethylene-butadiene copolymer having a melt index of 0.45 g / 10 min, HLMI / MI of 29, [η] of 0.92 dl / g, and a density of 0.939 g / cm 3 was obtained. The number of 1,2-cyclopentane rings in this polymer was 2.1 per 1000 carbon atoms in trans. The number of transvinylene groups was 1.0 per 1000 carbon atoms. Therefore, (the number of 1,2-cyclopentane rings) / (the number of transvinylenes) was 2.1.
[0038]
The number of terminal vinyl groups was 0.11 per 1000 carbon atoms, and the number of vinylidene groups was below the detection limit (<0.05).
[0039]
[Immersion test in hydrogen peroxide solution]
A dipping test in aqueous hydrogen peroxide was performed in the same manner as in Example 1, except that the copolymer was the polymer obtained in the above [Ethylene-butadiene copolymerization]. As a result, the MI measured at a load of 2.16 kg was 0.21 g / 10 min, and | log (MI 1 / MI 0 ) | = 0.33.
[0040]
Example 2
[Preparation of solid catalyst component]
A catalyst was prepared in the same manner as in Example 1 except that 0.76 g (0.008 mol) of 1,2-dimethoxyethane was used instead of 2,2-dibutyl-1,3-dimethoxypropane in Example 1. did.
[0041]
[Ethylene-butadiene copolymerization]
Ethylene-butadiene copolymerization was carried out in the same manner as in Example 1, except that the solid catalyst component was 154 mg of the solid catalyst prepared in the above [Preparation of solid catalyst component].
[0042]
As a result, 215 g of an ethylene-butadiene copolymer having a melt index of 3.1 g / 10 min, an HLMI / MI of 31, [η] of 1.15 dl / g, and a density of 0.948 g / cm 3 was obtained. As for the number of 1,2-cyclopentane rings in this polymer, trans was 1.8 per 1,000 carbon atoms and cis was 0.20. The number of transvinylene groups was 0.17 per 1000 carbon atoms. Therefore, (the number of 1,2-cyclopentane rings) / (the number of transvinylenes) was 12.
[0043]
The number of terminal vinyl groups was 0.09 per 1000 carbon atoms, and the number of vinylidene groups was below the detection limit (<0.05).
[0044]
[Immersion test in hydrogen peroxide solution]
A dipping test in aqueous hydrogen peroxide was performed in the same manner as in Example 1, except that the copolymer was the polymer obtained in the above [Ethylene-butadiene copolymerization]. The MI measured under a load of 2.16 kg was 2.50 g / 10 min, and | log (MI 1 / MI 0 ) | = 0.096. .
[0045]
Example 3
[Preparation of solid catalyst component]
45.0 g (1.85 mol) of metallic magnesium powder and 126 g (0.370 mol) of titanium tetrabutoxide were put into a 3 liter glass flask equipped with a stirrer, and 151 g (2) of n-butanol in which 2.3 g of iodine was dissolved. 0.04 mol) and 265 g (2.04 mol) of 2-ethyl-hexanol were added at 90 ° C. over 2 hours, and the mixture was stirred at 140 ° C. for 2 hours under a blanket of nitrogen while further removing generated hydrogen gas. To this was added 2100 ml of hexane to obtain a homogeneous solution.
[0046]
80 g of this homogeneous solution (equivalent to 0.085 mol as Mg) was placed in a separately prepared 500 ml glass flask, and diluted with 70 ml of hexane. To this homogeneous solution was added 100 ml of a hexane solution containing 0.17 mol of diethylaluminum chloride at 45 ° C, and the mixture was stirred at 70 ° C for 1 hour. After cooling to 45 ° C., 1.1 g (0.012 mol) of 1,2-dimethoxyethane was added, and the mixture was stirred for 1 hour. 126 ml of a hexane solution containing 0.34 mol of isobutylaluminum dichloride was added thereto, and the mixture was stirred at 70 ° C. for 1 hour. Hexane was added to the product, and the product was washed seven times by a gradient method. Thus, a solid catalyst component suspended in hexane was obtained. A part thereof was collected, the supernatant was removed, and the resultant was dried under a nitrogen atmosphere and subjected to elemental analysis. As a result, it was found that Ti was 4.2% by weight.
[0047]
[Ethylene-butadiene copolymerization]
Ethylene-butadiene copolymerization was carried out in the same manner as in Example 1, except that the solid catalyst component was changed to 102 mg of the solid catalyst prepared in the above [Preparation of solid catalyst component].
[0048]
As a result, 125 g of an ethylene-butadiene copolymer having a melt index of 3.2 g / 10 min, an HLMI / MI of 28, [η] of 1.14 dl / g, and a density of 0.948 g / cm 3 was obtained. As for the number of 1,2-cyclopentane rings in this polymer, trans was 2.0 per 1,000 carbon atoms and cis was 0.15. The number of transvinylene groups was 0.19 per 1000 carbon atoms. Therefore, (the number of 1,2-cyclopentane rings) / (the number of transvinylenes) was 11.
[0049]
The number of terminal vinyl groups was 0.08 per 1000 carbon atoms, and the number of vinylidene groups was below the detection limit (<0.05).
[0050]
[Immersion test in hydrogen peroxide solution]
A dipping test in aqueous hydrogen peroxide was performed in the same manner as in Example 1, except that the copolymer was the polymer obtained in the above [Ethylene-butadiene copolymerization]. As a result, the MI measured at a load of 2.16 kg was 2.8 g / 10 minutes, and | log (MI 1 / MI 0 ) | = 0.061.
[0051]
Comparative Example 2
[Preparation of solid catalyst component]
A catalyst was prepared in the same manner as in Example 2 except that 1,2-dimethoxyethane was not used.
[0052]
[Ethylene-butadiene copolymerization]
Ethylene-butadiene copolymerization was carried out in the same manner as in Example 2, except that the solid catalyst component was changed to 20 mg of the solid catalyst prepared in the above [Preparation of solid catalyst component].
[0053]
As a result, 171 g of an ethylene-butadiene copolymer having a melt index (MI) value measured at a load of 2.16 kg of 1.3 g / 10 min, an HLMI / MI of 39, and a density of 0.947 g / cm 3 was obtained. . This polymer did not detect the chemical shift of 1,2-cyclopentane in 13 C-NMR. The number of transvinylene groups was 3.18 per 1000 carbon atoms. Therefore, (the number of 1,2-cyclopentane rings) / (the number of transvinylenes) was 0.
[0054]
The number of terminal vinyl groups was 0.19 per 1000 carbon atoms, and the number of vinylidene groups was below the detection limit (<0.05).
[0055]
[Immersion test in hydrogen peroxide solution]
A dipping test in aqueous hydrogen peroxide was performed in the same manner as in Example 1, except that the copolymer was the polymer obtained in the above [Ethylene-butadiene copolymerization]. As a result, the MI measured under a load of 2.16 kg was 0.68 g / 10 min, and | log (MI 1 / MI 0 ) | = 0.27.
[0056]
【The invention's effect】
The ethylene-conjugated diene copolymer of the present invention has a unique structure having a 1,2-cyclopentane ring and a large 1,2-cyclopentane ring / transvinylene ratio. Also, it has excellent chemical stability.
[0057]
The copolymer having such characteristics hardly undergoes thermal deterioration during processing, which is a problem in the conventional ethylene-conjugated diene copolymer, and the molded product is also excellent in weather resistance. Further, the polymer of the present invention having a cyclopentane ring bonded to the main chain at the 1,2-position is more suitable for use in a chemical liquid container than a conventional ethylene copolymer having a linear α-olefin as a comonomer. It also has features such as being resistant to chemicals when it comes to life.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a 13 C-NMR pattern of the ethylene-butadiene copolymer described in Example 1.
Claims (6)
(1,2−シクロペンタン環の数)/(トランスビニレンの数)
が5以上であり、かつ、40℃で30wt%の過酸化水素水に200時間浸漬した後の190℃で測定したメルトインデックス(MI)の変化が
|log(MI1/MI0)| < 0.25
(MI1は過酸化水素水に浸漬後のメルトインデックス、MI0は浸漬前のメルトインデックスを表す。ただし、該MI0、MI1を測定するときの荷重は、2.16kg荷重で測定した浸漬前のMIが0.1以上の時は2.16kgを用い、0.1未満のときは21.6kg荷重を用いる。)
であることを特徴とするエチレン−共役ジエン系共重合体。The melt index (MI) measured at 190 ° C. under a load of 2.16 kg is 1000 or less, has a substituted or unsubstituted 1,2-cyclopentane ring, and the number of the 1,2-cyclopentane ring and transvinylene (The number of 1,2-cyclopentane rings) / (the number of transvinylenes)
Is not less than 5, and the change in melt index (MI) measured at 190 ° C. after immersion in a 30 wt% hydrogen peroxide solution at 40 ° C. for 200 hours is | log (MI 1 / MI 0 ) | <0. .25
(MI 1 melt index after immersion in hydrogen peroxide, MI 0 represents the melt index before dipping. However, the load when measuring the MI 0, MI 1, was measured at 2.16kg load dip When the previous MI is 0.1 or more, use 2.16 kg, and when less than 0.1, use a 21.6 kg load.)
An ethylene-conjugated diene copolymer.
MI > 0.3 × [η]−5.5
であることを特徴とする請求項1〜3に記載のエチレン−共役ジエン系共重合体。The correlation between intrinsic viscosity ([η]) measured in o-dichlorobenzene at 135 ° C. and MI measured at 190 ° C. under a load of 2.16 kg is MI> 0.3 × [η] −5.5.
The ethylene-conjugated diene-based copolymer according to claim 1, wherein:
CH2=CH−CH=CH(CmH2m+1) (1)
(mは0以上の整数である。)
CH2=CH−C(CnH2n+1)=CH2 (2)
(nは1以上の整数である。)
であることを特徴とする請求項1〜4に記載のエチレン−共役ジエン系共重合体。The conjugated diene component has the following general formula (1) or (2)
CH 2 = CH-CH = CH (C m H 2m + 1) (1)
(M is an integer of 0 or more.)
CH 2 = CH-C (C n H 2n + 1) = CH 2 (2)
(N is an integer of 1 or more.)
The ethylene-conjugated diene-based copolymer according to any one of claims 1 to 4, wherein
CH2=CH(CpH2p+1) (3)
(pは1以上の整数である。)
で表されるα−オレフィンを原料モノマー成分として製造されることを特徴とする請求項1〜5に記載のエチレン−共役ジエン系共重合体。Ethylene, conjugated diene and the following general formula (3)
CH 2 = CH (C p H 2p + 1) (3)
(P is an integer of 1 or more.)
The ethylene-conjugated diene copolymer according to claim 1, wherein the α-olefin represented by the formula is produced as a raw material monomer component.
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