【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はコンクリート製品成形用の表面処理剤およびこの表面処理剤がコーティングされた型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木、建築用の基礎部材としてその用途に応じ各種形状のコンクリート製品が用いられている。このコンクリート製品の作製にあたっては、生コンクリートは水を含み流動性を有するため、成形用の型を使用しており、この型の素材としては堅牢な鉄製のものが用いられている。
【0003】
生コンクリートは、セメントと砂や砕石、砂利などの骨材とこれらの練り混ぜ用の水を含有している。成形にあたっては、その生コンクリートを型枠へ投入し、生コンクリートを締め固めるため、バイブレーションをかける。
【0004】
また、生コンクリートを早く硬化させるため、70℃〜80℃の温度にて蒸気養生を行うなどしている。
【0005】
使用後の型枠、または使用しない型枠は屋外で保管されるため、雨風に晒されることになる。
【0006】
このような状況下において、鉄製の型枠は使用期間中は錆は発生しないが、使用しない型枠を屋外に放置すると、鉄表面は湿気を含んだ空気中に置かれるため、酸化し易く、数日で錆が発生する。したがって、場合によっては、保管倉庫が必要となり、設備費あるいは保管料がかかる。
【0007】
一般に鉄の錆の進行は年間約0.1mmと云われており、古い型枠などは経年劣化により面粗度が非常に悪くなるため、このような型枠を用いてコンクリート製品を成形すると、成形されたコンクリート製品の表面の仕上りが悪くなり、外観が不良であり、かつ商品価値的に好ましくない。
【0008】
このため、錆びてしまった型枠は、その表面をグラインダーで削り、錆を除去するなどするが、表面が荒れてしまい平滑性がなくなり悪いコンクリート製品が出来上がる、という問題がある。
【0009】
あるいは、錆びた型枠に、そのまま生コンクリートを投入して型枠表面の錆をコンクリートに付着させて錆を除去したりするが、そのコンクリート製品を廃棄処理する手間を要し、また、錆が取れるまで何回か繰り返すため、作業が煩雑で、かつ無駄が多く、不経済である、という問題がある。
【0010】
また、特に凹凸がひどい時には鉄板を貼り替えることが行われるが、やはり作業が煩雑であり、コストがかかる、という問題がある。
【0011】
このようなことから、型枠に錆が発生しにくいように次のような方法が採られている。
▲1▼型枠表面にフィルムを密着させ空気・水分との遮断を図って防止する。
▲2▼型枠面に油性のグリスを塗る。
▲3▼型枠に生コンクリートを投入したまま屋外保管する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼の方法では、型枠を使用する時には、フィルムをいちいち取らなければならず、煩雑である。
また、型枠の面が常に平滑とは限らず、凹凸、曲面を持った型も多く、完全性を求めることは難しい。
【0013】
上記▲2▼では、油性のグリスを熱を加えて溶かし、型枠面に塗布し、型枠を使用するときは塗布しているグリスを金属へらでとるか、型枠グリス面に熱を加えて拭き取らなければならない手間がかかる、という課題がある。
【0014】
上記▲3▼の方法が時間がかからず一般的に多く採られている。
しかしながら、コンクリートを入れたままのため、重量が常に型枠にかかるので、型枠に歪が発生する。
また、年間売れる製品の時は鉄筋を入れたコンクリート製品のまま保管するが、いつ出るか分からない時はコンクリートのみで保管する。この場合、使用する時にはコンクリートを型枠から取り出さなければならず、取り出したコンクリートはお金を払って廃棄物として処理しなければならない。
さらに、コンクリートは硬化する時に収縮するため、その隙間より雨水が入り込んで、錆を発生させる、という課題がある。
【0015】
この発明は上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、比較的簡単でかつ安価な方法によって錆の発生を防止できる型枠用表面処理剤を提供することにある。
【0016】
また、表面処理剤がコーティングされた型枠を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、下塗り剤と上塗り剤とからなり、前記下塗り剤は、少なくとも熱硬化性樹脂と、無機系フィラーおよび硬化剤を含有してなり、かつパテ状をなし、前記上塗り剤は、少なくとも熱硬化性樹脂と、硬質の無機系フィラーおよび硬化剤を含有してなる構成とし、上記目的を達成している。
【0018】
また、少なくとも熱硬化性樹脂と無機系フィラー、硬化剤を含有してなり、かつパテ状をなす下塗り剤を型枠表面に塗布し、その後、その上に少なくとも熱硬化性樹脂と硬質の無機系フィラー、硬化剤を含有する上塗り剤を塗布し、型枠をコーティングすることにより、上記目的を達成している。
【0019】
この場合、型枠表面は鉄製であることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明では、表面処理剤をパテ状の下塗り剤と、液状の上塗り剤とにて構成し、下塗り剤によって型枠表面に凹凸がある場合、凹凸を吸収するようにしている。そして、その上に、耐磨耗性を有する上塗り剤をコーティングするようにしている。
【0021】
【実施例】
本発明の表面処理剤の下塗り剤は、へらで容易に作業可能なパテ状のいわゆるエポキシプライマーからなる。主成分は、少なくともエポキシ、ウレタンまたはポリエステル等の熱硬化性樹脂、無機系フィラーを含有して構成されている。また、これに密着性と柔軟性を付与する硬化剤が混入される。
【0022】
下塗り用樹脂組成物はエポキシ、ウレタンまたはポリエステル等の熱硬化性樹脂85〜95重量%、無機系フィラーは3〜15重量%を含有してなる。
【0023】
この無機系フィラーとしては、シリカ、酸化アルミ、マイカ、酸化チタン、ジルコニウム、グラファイト、炭化珪素等の無機物の粉末等のうちのいずれかが適宜選択して用いられる。
【0024】
これらの無機系フィラーは分散性の向上のために、表面処理剤(例えばシラン系やチタン系のカップリング剤、トリアジンチオール系化合物)を用いて、予め表面処理したものを用いても良い。
【0025】
上塗り剤は、エポキシ、ウレタンまたはポリエステル等の熱硬化性樹脂、硬質の無機系フィラーを含有してなる。なお、これに、表面強度、耐候性等を付与する硬化剤を含有させる。
【0026】
上塗り用の樹脂組成物は、少なくともエポキシ、ウレタンまたはポリエステル等の熱硬化性樹脂55〜75重量%、硬質の無機系フィラーは25〜35重量%を含有するものが用いられる。
【0027】
この無機系フィラーの材料は下塗り用に用いられる上記した無機系フィラーと同じもので良い。
【0028】
但し、上塗り剤の硬質の無機系フィラーの粒径は、80μm以下、より好ましくは10〜50μmの範囲のものが用いられる。また、上塗り剤の硬質のフィラーの含有量は25〜35重量%、モース硬度は9.0以上のものを用いると好ましい。
【0029】
また、本発明の上塗り用樹脂組成物は、25℃雰囲気において、2,500mPa〜7,000mPaの範囲の粘度を有することが望ましい。また、硬化剤と混合したときの粘度は25℃雰囲気において、1,000mPa〜4,500mPaの範囲の粘度を有することが望ましい。粘度の調整は塗料としての塗膜厚みの安定性(樹脂のセルフレベリング性による)、作業性、表面のピンホール、クレータの回避等を考慮したものである。
【0030】
本発明に用いる硬化剤としては、アミン類、変性アミン類、ポリアミド樹脂、酸無水物、イミダゾール類および上記2種類以上の混合物等があげられる。上塗り剤は表面の強度・耐候性が必要となるため、少なくとも特殊に変性したアミン系のものを中心に用い、下塗り剤は、密着性、柔軟性が必要なため、特殊なポリアミド系の硬化剤が用いられる。
【0031】
また、上塗り剤にアミン系の硬化剤を用いたのは水蒸気中での硬化も可能としたためである。
【0032】
なお、本発明の上塗り用および下塗り用樹脂組成物には、前述した熱硬化性樹脂、無機系フィラーのほかに、必要に応じて、沈降防止剤、密着性付与剤、湿潤剤、難燃剤、チクソトロピー付与剤、レベリング剤、潤滑剤、消泡剤、分散剤、カップリング剤、染料、顔料、防錆剤、腐食防止剤、その他種々の添加剤を添加することができる。これらの添加剤の含有量は適宜設定することができる。
【0033】
上記成分の下塗り剤と、上塗り剤とからなる表面処理剤は次の如き特徴を有する。
▲1▼耐磨耗性が優れている。
▲2▼水蒸気中での硬化も可能である。
▲3▼作業性が良好である。
▲4▼耐候性が良好であり、経年劣化が少ない。
▲5▼型枠表面を樹脂で覆い空気と遮断するため、錆が発生することはない。
【0034】
次にコンクリート型枠表面への表面処理剤のコーティング方法を説明する。
【0035】
図1はコンクリート製品成形の型枠の一例の概略図である。この外型1は鉄骨や鉄板等を周知のように円筒形に組込み、円筒状の中型2と組み合わせて構成され、図2に示すようなコンクリート管3を作製するためのものである。
【0036】
外型1の表面1aへの表面処理剤のコーティングにあたっては、外型1の表面1aを、まず、ブラスト処理をする。
【0037】
次に、図3に示すように、表面1aに下塗り剤4としてのいわゆるエポキシプライマーを約50〜60μmの厚みの範囲内で塗布する。この範囲としたのは、厚みが50μm以下では下地処理としての効果が薄いためである。60μm以上に塗布しても良いが、約1回の下地処理で約50〜60μmの厚みが塗布でき、60μm以上とすると、塗布回数が増え、作業が煩雑となるためである。
【0038】
この下塗り剤4のコーティングは、へら、刷毛等を用いて行われる。ブラスト処理後の鉄表面の凹凸に対して、この下塗り剤4はパテ状になっており、密着性と柔軟性が良いため、凹凸を埋め平滑にでき、プライマーとしての役割を同時に行うことができる。また、パテ状のため、立ち面でダレることがなく、良好に作業を行うことができる。
【0039】
乾燥・硬化後に、エポキシ系の特殊樹脂からなる上塗り剤5を、へら、刷毛等で約250〜300μmの範囲の厚みでもって塗布する。乾燥は自然乾燥で良いが、大規模の型枠の場合、塗装用の周知の乾燥装置を用いても良いことは勿論である。厚みを250〜300μm程度としたのは、250μm以下の厚みでは耐磨耗性に劣るためである。300μm以上であっても良いが、工数増加を抑え、かつ耐久性の面ではこの範囲内で十分なためである。
【0040】
また、上塗り剤に溶剤を混入させればスプレーでの塗布も可能である。
【0041】
なお、本発明の効果を著しく損わない範囲で下塗り剤4、上塗り剤5の塗膜の厚みを適宜増減しても良い。
【0042】
また、内型2の表面2aに同様の処理を施しても良い。さらに、型枠としてはコンクリート管製作用以外のその他の型枠にも適用できることは勿論である。
【0043】
また、本発明の表面処理剤は、鉄製の型枠のみならず、コンクリートホッパー、コンクリートシュート、コンクリートミキサー等にも適用できる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の表面処理剤によれば、下塗り剤4は、少なくとも熱硬化性樹脂、無機系のフィラー、硬化剤からなるパテ状になっており、錆びて凹凸の発生した型枠表面を簡易にほぼ平坦に修復できる利点がある。
【0045】
また、上塗り剤5は、少なくとも熱硬化性樹脂、無機系の硬いフィラー、硬化剤を含有してなり、パテ状の下塗り剤4の上に上塗り剤5をコーティングすることにより、非常に耐磨耗性に優れ、金属に近い耐久性を保持でき、かつ経年使用に耐え得る利点がある。
【0046】
また、下塗り、上塗りといった簡易作業であり、コーティング後は型枠の錆が発生しないばかりか、成形後、引き続いてそのまま生産でき、生産終了後、そのまま屋外に放置して保管しても錆は発生しない。このため、手間がかからず、保管倉庫も不要となり、設備費を削減し得る。
【0047】
従来技術の錆修復コスト、錆防止対策コストと対比すると含有成分の材料費が安く、容易に製造でき、かつコーティング作業も簡単なため、大幅にコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理剤がコーティングされる型枠の一例。
【図2】コンクリート管の概略斜視図を示す。
【図3】型枠のコーティング状態の説明図を示す。
【符号の説明】
1 外型
1a 外型表面
2 内型
2a 内型表面
3 コンクリート管
3a 継手ボルト挿入用のボルト穴
4 下塗り剤
5 上塗り剤[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a surface treatment agent for molding a concrete product and a formwork coated with the surface treatment agent.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Concrete products of various shapes are used as foundation members for civil engineering and architecture according to their uses. In the production of this concrete product, since the ready-mixed concrete contains water and has fluidity, a molding die is used, and a rigid iron material is used as a material for the die.
[0003]
Ready-mixed concrete contains cement, aggregates such as sand, crushed stones and gravel, and water for mixing these. In molding, the ready-mixed concrete is put into a formwork, and vibration is applied to compact the ready-mixed concrete.
[0004]
Moreover, in order to harden the ready-mixed concrete quickly, steam curing is performed at a temperature of 70 ° C to 80 ° C.
[0005]
Used or unused forms are stored outdoors and are exposed to rain and wind.
[0006]
Under such circumstances, the iron formwork does not rust during the use period, but if the unused formwork is left outdoors, the iron surface is placed in moist air, so it is easily oxidized, Rust develops in a few days. Therefore, in some cases, a storage warehouse is required, and equipment costs or storage fees are incurred.
[0007]
In general, the progress of iron rust is said to be about 0.1 mm per year, and old molds and the like have very poor surface roughness due to aging, so when molding concrete products using such molds, The surface finish of the molded concrete product is poor, the appearance is poor, and it is not preferable in commercial value.
[0008]
For this reason, the rusted formwork is ground with a grinder to remove rust and the like, but there is a problem that the surface is roughened, the smoothness is lost, and a poor concrete product is produced.
[0009]
Alternatively, fresh concrete is put into a rusted formwork as it is, and the rust on the formwork surface is attached to the concrete to remove rust, but it takes time to dispose of the concrete product, and There is a problem that the operation is complicated, wasteful, and uneconomical because it is repeated several times until it can be taken.
[0010]
In addition, when the unevenness is particularly severe, the iron plate is replaced. However, there is a problem that the operation is complicated and the cost is high.
[0011]
For this reason, the following method has been adopted to prevent rust from being generated on the mold.
{Circle around (1)} A film is adhered to the surface of a mold to prevent air and moisture from interfering with the film.
(2) Apply oily grease to the mold surface.
(3) Store outdoors with ready-mixed concrete in the formwork.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above method (1), the film must be removed one by one when using the mold, which is complicated.
Also, the surface of the mold is not always smooth, and many molds have irregularities and curved surfaces, and it is difficult to obtain completeness.
[0013]
In (2) above, the oily grease is melted by applying heat and applied to the mold surface. When using the mold, remove the applied grease with a metal spatula or apply heat to the mold grease surface. And it takes time and effort to wipe it off.
[0014]
The above method (3) is generally adopted in a short time.
However, since the concrete is still placed, the weight always applies to the formwork, so that the formwork is distorted.
In addition, when the product sells annually, store it as a concrete product with a reinforcing bar, but when you do not know when to leave, store it only in concrete. In this case, the concrete must be removed from the form when used, and the removed concrete must be paid for and disposed of as waste.
Furthermore, since concrete shrinks when it hardens, there is a problem that rainwater enters through the gaps to generate rust.
[0015]
The present invention has been proposed in view of the above, and an object of the present invention is to provide a surface treatment agent for a formwork that can prevent the generation of rust by a relatively simple and inexpensive method.
[0016]
Another object of the present invention is to provide a mold coated with a surface treatment agent.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The present invention comprises an undercoat and an overcoat, wherein the undercoat contains at least a thermosetting resin, an inorganic filler and a curing agent, and is putty-like, and the overcoat is at least heat-resistant. The above-mentioned object is achieved by adopting a constitution comprising a curable resin, a hard inorganic filler and a curing agent.
[0018]
In addition, at least a thermosetting resin and an inorganic filler, containing a curing agent, and a putty-like undercoating agent is applied to the surface of the mold, and then at least a thermosetting resin and a hard inorganic resin The above object has been achieved by applying a top coat containing a filler and a curing agent and coating a mold.
[0019]
In this case, the formwork surface is made of iron.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, the surface treating agent is composed of a putty-like undercoating agent and a liquid topcoating agent, and when the undercoating agent has irregularities on the surface of the mold, the irregularities are absorbed. Then, a top coat having abrasion resistance is coated thereon.
[0021]
【Example】
The primer for the surface treatment agent of the present invention comprises a putty-like so-called epoxy primer which can be easily worked with a spatula. The main component contains at least a thermosetting resin such as epoxy, urethane or polyester, and an inorganic filler. In addition, a curing agent for providing adhesion and flexibility is mixed therein.
[0022]
The undercoat resin composition contains 85 to 95% by weight of a thermosetting resin such as epoxy, urethane or polyester, and the inorganic filler contains 3 to 15% by weight.
[0023]
As the inorganic filler, any one of inorganic powders such as silica, aluminum oxide, mica, titanium oxide, zirconium, graphite, and silicon carbide is appropriately selected and used.
[0024]
These inorganic fillers may be surface-treated in advance using a surface treating agent (for example, a silane-based or titanium-based coupling agent, or a triazine thiol-based compound) to improve dispersibility.
[0025]
The overcoating agent contains a thermosetting resin such as epoxy, urethane or polyester, and a hard inorganic filler. It should be noted that a curing agent for imparting surface strength, weather resistance and the like is added thereto.
[0026]
The resin composition for the top coat contains at least 55 to 75% by weight of a thermosetting resin such as epoxy, urethane or polyester, and the hard inorganic filler contains 25 to 35% by weight.
[0027]
The material of the inorganic filler may be the same as the above-mentioned inorganic filler used for the undercoat.
[0028]
However, the particle size of the hard inorganic filler of the overcoating agent is 80 μm or less, more preferably 10 to 50 μm. Further, it is preferable to use a hard filler having a hard filler content of 25 to 35% by weight and a Mohs hardness of 9.0 or more.
[0029]
In addition, the resin composition for top coating of the present invention desirably has a viscosity in the range of 2,500 mPa to 7,000 mPa in a 25 ° C atmosphere. Further, it is desirable that the viscosity when mixed with the curing agent has a viscosity in the range of 1,000 mPa to 4,500 mPa in a 25 ° C atmosphere. The viscosity is adjusted in consideration of the stability of the thickness of the coating film (depending on the self-leveling property of the resin), workability, avoiding pinholes on the surface, avoiding craters, and the like.
[0030]
Examples of the curing agent used in the present invention include amines, modified amines, polyamide resins, acid anhydrides, imidazoles, and mixtures of two or more of the above. Topcoats require surface strength and weather resistance, so at least specially modified amine-based ones are mainly used.Undercoaters are special polyamide-based curing agents because they require adhesion and flexibility. Is used.
[0031]
The reason why the amine-based curing agent was used as the overcoating agent was that curing in steam was also possible.
[0032]
In addition, the resin composition for overcoating and undercoating of the present invention, in addition to the above-described thermosetting resin and inorganic filler, if necessary, an anti-settling agent, an adhesion-imparting agent, a wetting agent, a flame retardant, Thixotropic agents, leveling agents, lubricants, defoamers, dispersants, coupling agents, dyes, pigments, rust inhibitors, corrosion inhibitors, and various other additives can be added. The content of these additives can be appropriately set.
[0033]
The surface treating agent comprising the above-mentioned undercoating agent and topcoating agent has the following characteristics.
(1) Abrasion resistance is excellent.
(2) Curing in steam is also possible.
(3) Workability is good.
{Circle around (4)} The weather resistance is good, and the deterioration over time is small.
{Circle around (5)} Since the surface of the mold is covered with a resin and cut off from the air, no rust is generated.
[0034]
Next, a method of coating the surface of the concrete formwork with the surface treatment agent will be described.
[0035]
FIG. 1 is a schematic view of an example of a mold for molding a concrete product. The outer mold 1 is formed by incorporating a steel frame, an iron plate, and the like into a cylindrical shape as is well known, and is configured in combination with a cylindrical middle mold 2 to manufacture a concrete pipe 3 as shown in FIG.
[0036]
In coating the surface 1a of the outer mold 1 with the surface treatment agent, the surface 1a of the outer mold 1 is first subjected to blast treatment.
[0037]
Next, as shown in FIG. 3, a so-called epoxy primer as an undercoating agent 4 is applied to the surface 1a within a thickness range of about 50 to 60 μm. The reason for setting this range is that if the thickness is 50 μm or less, the effect as a base treatment is weak. Although it may be applied to a thickness of 60 μm or more, it is possible to apply a thickness of about 50 to 60 μm in one undercoating process, and if it is 60 μm or more, the number of times of application increases and the work becomes complicated.
[0038]
The coating of the primer 4 is performed using a spatula, a brush, or the like. The undercoating agent 4 is putty-like with respect to the irregularities on the iron surface after the blast treatment, and has good adhesion and flexibility, so that the irregularities can be filled and smoothed, and can simultaneously serve as a primer. . In addition, because of the putty shape, the work can be performed satisfactorily without sagging on the standing surface.
[0039]
After drying and curing, a top coat 5 made of a special epoxy resin is applied with a spatula, a brush or the like to a thickness of about 250 to 300 μm. Drying may be natural drying, but in the case of a large-scale mold, it is a matter of course that a well-known drying device for coating may be used. The reason why the thickness is set to about 250 to 300 μm is that a thickness of 250 μm or less is inferior in abrasion resistance. Although it may be 300 μm or more, it is because the increase in the number of steps is suppressed and the durability is sufficiently within this range.
[0040]
Further, if a solvent is mixed in the overcoating material, it can be applied by spraying.
[0041]
The thicknesses of the undercoating agent 4 and the overcoating agent 5 may be appropriately increased or decreased without significantly impairing the effects of the present invention.
[0042]
Further, the same treatment may be performed on the surface 2a of the inner mold 2. Further, it goes without saying that the present invention can be applied to other molds other than the concrete pipe forming operation.
[0043]
Further, the surface treating agent of the present invention can be applied not only to iron molds but also to concrete hoppers, concrete chutes, concrete mixers and the like.
[0044]
【The invention's effect】
As described above, according to the surface treatment agent of the present invention, the undercoating agent 4 is putty-like composed of at least a thermosetting resin, an inorganic filler, and a curing agent, and is rusted to form the surface of the mold having irregularities. Has the advantage that it can be easily repaired almost flat.
[0045]
The topcoat 5 contains at least a thermosetting resin, an inorganic hard filler, and a curing agent. By coating the topcoat 5 on the putty-like undercoat 4, the topcoat 5 has extremely abrasion resistance. There is an advantage that it is excellent in property, can maintain durability close to that of metal, and can withstand aging use.
[0046]
In addition, it is a simple work such as undercoating and topcoating. After coating, not only does the mold form not rust, it can be produced as it is after molding, and rust occurs even if it is left outdoors after production is finished and stored do not do. For this reason, no labor is required, a storage warehouse is not required, and equipment costs can be reduced.
[0047]
Compared with the rust repair cost and the rust prevention countermeasure cost of the prior art, the material cost of the contained components is low, it can be easily manufactured, and the coating work is simple, so that the cost can be greatly reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of a mold to be coated with the surface treatment agent of the present invention.
FIG. 2 shows a schematic perspective view of a concrete pipe.
FIG. 3 shows an explanatory view of a coating state of a mold.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Outer die 1a Outer die surface 2 Inner die 2a Inner die surface 3 Concrete pipe 3a Bolt hole for joint bolt insertion 4 Primer 5 Topcoat