JP2004017490A - 射出成形機における射出装置及び成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】保圧工程への切換時に急峻に圧力を低下させ、かつ圧力のアンダーシュート発生を防止する。また、射出時に設定速度でスクリュを移動開始させる。
【解決手段】スクリュ取付部材のブッシュ4とスリーブ5により、所定距離(B−A)だけの相対移動可能な不感帯の量をもってスクリュ1を固定する。計量完了時の減圧時にスリーブ5を後退させて、スクリュ1とスリーブ5間に不感帯の量を形成する(図2(b))。射出開始後の加速期間、スリーブ5は不感帯の量区間を移動し、設定射出速度に達したときにスクリュ1の移動が開始される。射出開始時より設定速度で射出できる。低い保圧力に減圧したとき、スリーブ5は急激に後退するが、スクリュ1は樹脂の粘性等によってスリーブ5を追従できず、フリーな状態(図2(c))で樹脂圧で後退する。保圧力へ急峻に減圧され、スクリュ1がスリーブ5と共に移動しないので圧力のアンダーシュートも発生しない。
【選択図】 図2
【解決手段】スクリュ取付部材のブッシュ4とスリーブ5により、所定距離(B−A)だけの相対移動可能な不感帯の量をもってスクリュ1を固定する。計量完了時の減圧時にスリーブ5を後退させて、スクリュ1とスリーブ5間に不感帯の量を形成する(図2(b))。射出開始後の加速期間、スリーブ5は不感帯の量区間を移動し、設定射出速度に達したときにスクリュ1の移動が開始される。射出開始時より設定速度で射出できる。低い保圧力に減圧したとき、スリーブ5は急激に後退するが、スクリュ1は樹脂の粘性等によってスリーブ5を追従できず、フリーな状態(図2(c))で樹脂圧で後退する。保圧力へ急峻に減圧され、スクリュ1がスリーブ5と共に移動しないので圧力のアンダーシュートも発生しない。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機の射出装置及び該射出装置を使用した成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の射出成形機においては、スクリュ前後進方向にスクリュを自由に制御できるようにするため、スクリュとスクリュ軸駆動装置は駆動力伝達機構によってリニアに力が伝達されるように締結されている。図1は、従来から用いられている一般的な射出装置のスクリュ締結部を示す図である。バレル2に挿入されたスクリュ1の後端には、リテーナ3が設けられている。スクリュ取付部材を構成するスリーブ5とブッシュ4によってリテーナ3を挟むようにしてスリーブ5とブッシュ4をボルト6等で固定することにより、スクリュ1はスクリュ取付部材に対して軸方向に相対移動不能に取りつけられている。また、スクリュ1の後端部とリテーナ3はスプライン結合とされ、図示しない回転駆動機構によりスリーブ5が回転させられることにより、ブッシュ4、スリーブ5を介してスクリュ1は回転する。
【0003】
また、スクリュ取付部材のスリーブ5は駆動力伝達機構8を介して射出駆動力発生装置9に機械的に締結されている。射出駆動力発生装置9を駆動することによって駆動力伝達機構8、スリーブ5を介してスクリュ1をその軸方向に移動させて射出等が行われる。なお、図1において、符号7は樹脂をバレル2内に供給するホッパである。
【0004】
上述したような射出機構においては、射出駆動力発生装置9からスクリュ1までの間は機械的に締結され、射出駆動力発生装置9の移動がそのままスクリュ1に伝達される構造となっている。
【0005】
電動式射出成形機においても、射出駆動力発生装置9を構成する電動式サーボモータと駆動力伝達機構8、さらにスクリュ1とが完全に締結されている。そして、圧力制御時はロードセルなどの圧力検知装置からのデータを元にサーボモータによってスクリュを前後進させることで射出圧、保圧、背圧等の制御を行っている。
【0006】
この射出・保圧工程において、射出工程から保圧工程に移行する場合、バリ等の成形不良を出さないようにすることを目的とし、高い射出圧から低い保圧へ急激に圧力低下をさせるため、圧力制御のゲインを上げて、俊敏にスクリュが動くように調整して制御することが一般的に行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
射出工程から保圧工程への移行工程において、圧力制御のゲインを上げてスクリュが俊敏に動作するように調整されていることから、高い射出圧力から低い保圧圧力に切り替わった際、大きな圧力偏差が生じ、この急激に変化した大きな偏差が高いゲインで大きく増加されて射出駆動力発生装置9を構成する電動式サーボモータを駆動することから、サーボモータ及び該サーボモータに連結されたスクリュは、目標となる設定保圧を大きくアンダーシュートするまで移動するケースがある。この結果、成形品にショートやヒケなどの成形不良が誘発される原因となる。この現象は、圧力の立ち下がりをより短時間で行えるようゲインを調整すると顕著となり、保圧工程初期に極端な圧力低下が起こって成形上のトラブル発生の要因なっていた。
【0008】
また、スクリュはスクリュ取付部、駆動力伝達機構部を介して射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)と完全に締結されているため、射出動作開始の初期は、スクリュは射出駆動力発生装置の加減速特性にほぼ依存した動きを呈する。よって、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)自身の加速特性、駆動力伝達機構のイナーシャ・バックラッシュ等の影響を受けてスクリュが動く。このことは、射出開始初期には加速させる時間が必要であり、射出開始と同時に設定通りの速度でスクリュを移動(ステップ応答)させることが困難であることを意味する。
【0009】
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を改善し、射出工程から保圧工程への切換時において、急峻に圧力を低下させ、かつ、圧力のアンダーシュート発生を防止できるようにすることにある。また、射出時には、設定速度でスクリュを移動開始させることを可能とする射出成形機の射出機構を提供することにある。さらに、この射出機構を用いて、上述した従来技術の問題点を改善した成形方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、射出駆動力発生装置で発生する駆動力を、駆動力伝達機構を介してスクリュに伝達してスクリュを移動させ射出を行う射出成形機における射出装置に関するものであり、前記射出駆動力発生装置からスクリュまでの間に移動の不感帯を所定距離だけ設けることによって、上述した課題を解決した。この不感帯を設ける位置として、スクリュとスクリュ取付部材の連結において、スクリュをスクリュ取付部材に対してスクリュ軸線方向に所定範囲内で相対移動可能に設けることにより移動の不感帯を設けるようにした。また、スクリュ取付部材と駆動力伝達機構の連結部において、スクリュ取付部材を駆動力伝達機構に対してスクリュ軸線方向に所定範囲内で相対移動可能に設けることにより移動の不感帯を設けた。または、前記駆動力伝達機構中に空送りが生じる所定距離の不感帯を設けるようにした。
【0011】
また、種々の不感帯の量に対応するように、軸方向に相対移動可能に係合して不感帯の量が設けられた2つの部材10a,10bからなるアダプタを設け、該アダプタを前記射出駆動力発生装置からスクリュまでの間のいずれかの位置に介入させて連結するようにした。そして、これらの不感帯の量は、前記射出駆動力発生装置が駆動を開始して、設定速度に達するまでに加速された後に、スクリュの移動が開始されるような距離になるようにした。また、不感帯の量を形成する2つの部材において、不感帯による相対移動した後、当接する互いの面において少なくとも一方の部材の面には、衝撃吸収材が接合されるものとした。
また、これらの射出成形機の射出装置を用いて成形する場合、射出動作前において、前記射出駆動力発生装置による射出動作開始位置を所定不感帯の量移動した後スクリュの移動が開始する位置に移動させておき、射出動作開始し加速後、設定射出速度若しくは該設定射出速度付近でスクリュの移動を開始させることによって、射出開始時から設定射出速度で射出する成形方法を得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の第1の実施形態におけるスクリュとスクリュ取付部材との締結関係を示す説明図である。なお、図1に示した従来例と同一の要素は同一符号を付している。なお、図1に示した従来例と同様に、ブッシュ4とスリーブ5はボルトで固定されるものであるが、この図2ではボルトの記載を省略している。
【0013】
この第1の実施形態と図1に示す従来例の相違する点は、スクリュ1とスクリュ取付部材間に相対移動を可能にした不感帯を設けた点である。すなわち、図2(a)に示すように、スクリュ1の終端面がスリーブ5の面と当接した状態でもスクリュ1に設けられたリテーナ3はブッシュ4のリテーナ抑え面とは当接せず、リテーナ3はスリーブ5とブッシュ4で挟圧されていない。スクリュ1はスクリュ取付部材(リテーナ3はスリーブ5)に対して相対的に軸方向に移動可能に取りつけられている。
【0014】
図2(a)に示すように、スクリュ1の終端面とリテーナ3のブッシュ当たり面間の距離をAとし、スリーブ5のスクリュ1の当接面とブッシュ4のリテーナ抑え面間の距離をBとすると、距離(B−A)がスクリュ1とスクリュ保持部材間の相対移動可能範囲であり、これが不感帯の量(空送り量)Lとなる。
【0015】
スリーブ5は従来例と同様にスクリュ駆動力伝達機構8を介して射出用サーボモータ等の射出駆動力発生装置9に機械的に連結されており、射出駆動力発生装置9とスクリュ1間に、基本的には上述した不感帯の量L(=B−A)が移動方向に対して存在することになる。
【0016】
また、不感帯を移動した後(空送り後)、当接する面の少なくとも一方の面には、衝撃吸収材が接合され、不感帯を移動した後当接したときの衝撃を緩和するようにしている。この第1の実施形態においては、スリーブ5のスクリュ当接面か該面に当接するスクリュ1の最終端面の少なくともどちらか一方に衝撃吸収材が接合されている。また、ブッシュ4のリテーナ抑え面かリテーナ3のブッシュに当接する面の少なくとも一方に衝撃吸収材が接合されている。
【0017】
次に、このような射出機構を用いた成形動作を説明する。
まず、図示しないスクリュ回転用の駆動源を駆動し、図示しない伝達機構を介してスリーブ5、ブッシュ4を回転させてスクリュ1を回転させる。このスクリュ1の回転により発生する剪断熱、摩擦熱とバレル2の外部に設けられたヒータから加えられる熱によって、ホッパ7から導入された樹脂は溶融し、バレル先端部に蓄えられる。そして、この樹脂の溶融圧力によりスクリュ1には後退方向(バレル2から抜ける方向で図2において右方向)に力が加わり、スクリュ1の最終端は図2(a)に示すようにスリーブ5に当接してスリーブ5をも後退方向に移動させる。
【0018】
一方、射出駆動力発生装置9はこのスクリュ1の後退方向の力に対向して、設定された背圧の圧力を発生するよう駆動される。その結果、樹脂の溶融圧力が射出駆動力発生装置9が発生する背圧を上回ると、スクリュ1は図2(a)に示す状態で後退することになる。すなわち、樹脂には設定背圧が加えられて、計量混練りが行われることになる。
【0019】
スクリュ一が計量点に達し、計量混練りが完了した後、減圧(サックバック)時には、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9を駆動してスリーブ5及びブッシュ4をさらに後退(図2において右方向)させる。ブッシュ4がスクリュ1のリテーナ3を押し下げることにより、スクリュ1は右方向に移動し減圧が行われ、バレル内の樹脂圧は低下し、圧力はほとんど「0」となりスクリュ1の樹脂圧による後退は停止し、図2(b)に示すように、スクリュ1のリテーナ3とブッシュ4のリテーナ抑え面が当接した状態で停止する。
【0020】
次の射出工程時には、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が設定射出速度になるよう加速されるが、射出開始初期の加速期間中は不感帯の量L(=B−A)があるために、スリーブ5とブッシュ4からなるスクリュ取付部材のみが図2(c)に示すように移動し(空送りし)、スクリュ1の移動はない。
【0021】
スリーブ5とブッシュ4が不感帯の量L(=B−A)移動し、加速が完了し設定速度に達しているとき、スクリュ1の最終端面がスリーブ5のスクリュ当たり面に当接し、図2(a)に示すような状態となり、以後スクリュ1は設定速度で駆動され前進移動することになる。このようにして、スクリュ1は射出開始時から設定速度で移動でき射出することができるようになる。
【0022】
射出工程が完了段階となり、射出速度制御から圧力制御に切換られ、射出工程が完了し、保圧工程への切換時に低圧の設定保圧に切換られるが、このとき、圧力フィードバック制御においては、検出圧力が高圧の状態で、目標設定圧力が低圧の保圧圧力となる。そのため、大きな圧力偏差が生じこの圧力偏差に基づいて射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9には、スクリュ1を後退させる方向へ駆動されることになる。この高圧の射出圧から低圧の保圧の差が大きく、射出工程から保圧工程の切換時の圧力偏差が大きいこと、さらには、この圧力切換を急激に達成せんがために圧力フィードバック制御のゲインを上げ応答を速くする制御が多くなされていること、等によって、従来はこの保圧工程への切換時にスクリュ1が後退しすぎて圧力のアンダーシュートが生じてしまうという問題があった。しかし、本発明では、この保圧工程への切換時に、圧力偏差が大きくなり、かつゲイン調整がなされたとしても、この切換時に急峻に移動するのは、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9、駆動力伝達機構8及びスリーブ5とブッシュ4からなるスクリュ取付部材のみである。
【0023】
すなわち、大きな圧力偏差にともなって、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が急峻に移動開始するが、この移動に追従するものは、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9に連結された駆動力伝達機構8及びスリーブ5とブッシュ4からなるスクリュ取付部材である。
【0024】
一方、スクリュ1は高圧の樹脂圧を受けているが、スリーブ5の後退で、この高圧の樹脂圧に対抗する圧力を受けなくなったことから、スクリュ1も後退する。スクリュ1には、バレル2内の樹脂の粘性・剪断力やペレットの摩擦力などのスクリュの動きを阻害する力が作用しており、これらが、スクリュ1の後退を遅らせる。特に、スクリュ1が後退すれば、樹脂指圧はその分低下することになり、樹脂圧が低下すれば、その分上述した樹脂の粘性・剪断力やペレットの摩擦力などのスクリュの動きを阻害する力が相対的に大きくなり、スクリュ1の後退速度を低下させる。その結果、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9の急峻な動きによりスリーブ5が急峻に後退したとしても、スクリュ1は遅れて移動し、スリーブ5には追従しない。樹脂圧が低下すれば、スクリュ1の後退速度も低下するが、圧力偏差も小さくなるのでスリーブの後退速度も低下し、結局は、設定保圧が保持される状態に制御される。
図6は、この射出工程から保圧工程への切換時の従来技術と本発明の一実施形態の差異を説明する圧力波形グラフである。
【0025】
射出工程時における樹脂の圧力波形は従来技術と本発明の実施形態においても同じであり、符号イで示した状態である。射出工程から保圧工程に切換られたとき、大きな圧力偏差によって、スリーブ5及びブッシュ4のスクリュ取付部材は急峻に後退させられるが、従来技術においては、図1に示すように、スクリュ1とスリーブ5及びブッシュ4のスクリュ取付部材間には移動の不感帯はなく、スクリュ1はリテーナ3がブッシュ4に押されて、スクリュ取付部材と共に急峻に後退する。その結果、後退しすぎが生じ図6で符号ロで示すように、圧力のアンダーシュートが生じ、目標とする設定保圧圧力よりも低下した状態が生じる。
【0026】
一方、本発明の一実施形態においては、スクリュ1は図2(a)に示したような射出工程完了時の状態から、保圧工程に入りスリーブ5及びブッシュ4のスクリュ取付部材は急峻に後退しても、スクリュ1のリテーナ3はブッシュ4のリテーナ抑え面に当接していないので、図2(c)に示すようなフリーの状態となり、スクリュ1は樹脂圧力によって後退し、スクリュ1の後退にともなって樹脂圧力は低下し、図6で符号ハとして示すように、設定保圧圧力にアンダーシュートすることなく達することができる。
【0027】
以上の通り、本発明の上述したような射出機構を用いる射出成形方法においては、従来の成形方法とほぼ同じである。従来と同様の計量工程の動作を行い、計量完了後に減圧(サックバック)も従来と同様に行うが、この場合、射出開始時に設定射出速度でスクリュ1を移動させ射出を行わせたい場合には、この減圧した後、図2(b)に示すように、スリーブ5のスクリュ当たり面とスクリュ1の終端面が離れ移動の不感帯を有する状態を形成するようにする。
【0028】
射出工程も従来と同様であるが、射出開始時においては、スリーブ5のスクリュ当たり面とスクリュ1の終端面が当接せず、不感帯を有していることから、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が駆動され、スリーブ5が前進しても、この移動はスクリュ1に伝達されず、スクリュ1は停止状態を保持している。そして、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9の駆動速度が加速され、スリーブ5が設定速度で移動をするような状態になったとき、図2(a)に示すようにスリーブ5がスクリュ1の終端面に当接して、以後、スクリュ1を設定速度で移動させることになる。これにより、スクリュ1は射出開始時から設定速度で移動し射出することができるようになる。
【0029】
その後は従来と同様に射出工程がおこなわれ、射出工程から保圧工程への切換、及び保圧工程の制御も従来と同様である。ただし前述したように、射出工程から保圧工程への切換時には、従来とは異なり、圧力のアンダーシュートは抑えられ、スムーズに保圧工程に切換られることになる。
【0030】
上述した例では、射出開始時から設定射出速度で射出を行う成形方法を説明した。この場合、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が加速され、スリーブ5が設定速度に達するまでの加速区間の移動量が不感帯の量L(=B−A)内にする必要がある。そのためには、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9や駆動力伝達機構8の特性等を考慮して不感帯の量L(=B−A)を決定する必要がある。スリーブ5が不感帯の量L(=B−A)を移動している内に(空送り中に)加速を完了できるように、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9の特性等に合わせて不感帯の量L(=B−A)を設計する。
【0031】
また、射出開始時から設定射出速度で射出するよりも、逆に、ゆっくり加速して射出するほうが良いケースもある。その場合は減圧後にスリーブ5とスクリュ1の最終端面が接触する位置まで事前にスリーブ5を前進させた状態で待機して、次の射出を行うようにすればよく、どちらの成形方法をも採用できるものである。
【0032】
図3は、本発明の第2の実施形態における射出装置のスクリュ取付部の説明図である。この第2の実施形態では、スクリュ1とスリーブ5とブッシュ4で構成されるスクリュ取付部材間は、図1に示した従来の射出機構と同様に、不感帯はなく、相対的に軸方向移動不能に固定されている。そして、スリーブ5と駆動力伝達機構8の連結部において、不感帯の量Lを持たせて連結されている。
【0033】
この図3に示す実施形態では、スリーブ5に凹部溝を形成し、駆動力伝達機構8に爪を設け、該爪がスリーブ5の凹部溝に係合し、この凹部溝幅内を移動可能として不感帯の量Lを形成している。また、不感帯を移動(空送り)して当接するスリーブ5の凹部溝の側面、又は、爪が当接する駆動力伝達機構8の当接面の少なくともいずれか一方に衝撃吸収材を接合して、当接時の衝撃を緩和するようにしている。
この第2の実施形態を用いた成形方法も第1の実施形態と同様であり、不感帯の量Lが設けられる位置が異なるだけである。
【0034】
図4は、本発明の第3の実施形態における射出装置の説明図である。
この第3の実施形態においては、スクリュ1とスリーブ5とブッシュ4で構成されるスクリュ取付部材間の結合関係は図1に示す従来例と同一で軸方向移動不能に固定されている。
【0035】
この第3の実施形態では、駆動力伝達機構8内に不感帯の量(空送り量)Lを設けているものであり、射出駆動力発生装置9としては、射出用サーボモータ等の回転出力を行うものを用い、駆動力伝達機構8としてリンク機構を用いている。射出駆動力発生装置9の出力回転軸には第1のリンク8aが固定され、該第1のリンク8aの先端に設けられたピン8dは、第2のリンク8bにおける一方の端部に設けられた長孔8cと係合している。また、第2のリンク8bの他端はピン8eでスリーブ5に揺動自在に取りつけられている。
【0036】
この第3の実施形態では、上述したピン8dと長孔8cとの係合部で不感帯の量(空送り量)Lを形成している。図4に示した状態から、射出工程を開始するとすると、駆動力発生装置9が駆動され、その出力回転軸が図4の矢印で示す方向に回転し、第1のリンク8aが回転してもピン8dが長孔8c中を移動するだけで、スリーブ5は移動しないのでスクリュ1は移動しない。ピン8dの長孔8c分の移動が終了すると、該ピン8dが第2のリンク8bを押し、スリーブ5を介してスクリュ1を前進させ射出を行うことになる。上記ピン8dが長孔8c中を移動している間に加速が終了しておけば、スクリュ1は射出開始から設定速度で移動することになる。
【0037】
また、射出工程から保圧工程への切換時にも、駆動力発生装置9が図4の矢印とは逆方向に駆動されても、始めはピン8dが長孔8c中を移動し、スクリュ1を後退させないから、第1の実施形態と同様に圧力のアンダーシュートは生じない。なお、この第3の実施形態においても、不感帯を移動後(空送り後)に当接する部位には衝撃吸収材が接合されており、この第3の実施形態では、ピン8dの外周部に衝撃吸収材が接合されている。
このように、第2、第3の実施形態も第1の実施形態と同様な成形動作をさせることができるものである。
【0038】
以上第1〜第3の実施形態で示したように、射出駆動力発生装置9から該射出駆動力発生装置9で駆動される最終的要素のスクリュ1間のいずれかの位置に不感帯の量(空送り量)Lを設ければ、上述したような成形動作、成形方法を達成できるものである。そのため、不感帯の量Lを設ける位置は、第1の実施形態のように、スクリュ1とスクリュ保持部材の連結部、第2の実施形態のようにスクリュ保持部材(スリーブ5)と駆動力伝達機構8の連結部、第3の実施形態のように駆動力伝達機構8内、さらには、射出駆動力発生装置9と駆動力伝達機構8との連結部等に設けてもよいものである。
【0039】
また、前記不感帯の量は、射出駆動力発生装置9が動作を開始して、スクリュが設定速度に達するまでに加速された後にスクリュの移動が開始されるような距離以上にすれば、射出開始から設定速度でスクリュを移動させることができ、樹脂を射出開始より設定射出速度射出することでできる。しかし、この不感帯の量が長すぎると、サイクルタイムが長くなり、好ましくなく、加速期間の移動量だけの不感帯の量とすることが望ましい。ただし、この好ましい不感帯の量が得られず、不感帯の量が小さい場合でも、上述した本発明の作用効果は少なからず得られるものである。
【0040】
さらに、不感帯の量は少し大きくしておき、計量終了後、減圧(サックバック)した後、加速区間の移動量に対応するような不感帯の量の間隙になるように射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9を移動させて待機させておき、この位置より射出動作を開始させれば、サイクルタイムを格別長くすることなく、樹脂が金型内に射出される射出開始から設定射出速度で射出させることができる。
【0041】
また、不感帯の量を選択できるようにしてもよい。例えば、図5に示すような不感帯の量Lだけ軸方向に相対移動可能に係合した2つの部材10a,10bからなるアダプタ10を、この不感帯の量Lの距離を違えて複数用意しておき、最適な不感帯の量のアダプタ10を選択し、射出駆動力発生装置からスクリュまでの力の伝達経路中に付加する。例えば、部材10aをスクリュ取付部材スリーブ5に取付、他方の部材10bを駆動力伝達機構8に取りつけて連結すれば、最適な不感帯の量を備えた射出装置を得ることができる。なお、図5に示すアダプタ10においても、不感帯を移動後に当接する面の少なくとも一方の面には衝撃吸収材を接合するようにする。
【0042】
【発明の効果】
射出工程から保圧工程への切換時において、急峻に圧力を低下させ、なお、かつアンダーシュートを抑えて設定保圧に到達することができ、バリ、ヒケなどの成形不良を抑制することができる。また、射出開始時から設定通りのスクリュ速度で樹脂を射出することができることで、金型内に射出される樹脂の初速度が高くなって樹脂が充填しやすくなり、ショートの発生を抑制できる。また、これらの効果を同時かつ安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の射出装置のスクリュ締結部を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した第1の実施形態における射出装置のスクリュ締結部を示す側面図による動作説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における射出装置のスクリュ取付部を示す側面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態における射出装置のスクリュ取付部を示す側面図である。
【図5】本発明の射出装置を構成するための射出駆動力発生装置からスクリュまでの間のいずれかの位置に挿入されて連結されるアダプタの一例である。
【図6】従来例と本発明との圧力波形比較グラフである。
【符号の説明】
1 スクリュ
2 バレル
3 リテーナ
4 ブッシュ
5 スリーブ
6 ボルト
7 ホッパ
8 駆動力伝達機構
9 射出駆動力発生装置
10 アダプタ
L 不感帯の量
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機の射出装置及び該射出装置を使用した成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の射出成形機においては、スクリュ前後進方向にスクリュを自由に制御できるようにするため、スクリュとスクリュ軸駆動装置は駆動力伝達機構によってリニアに力が伝達されるように締結されている。図1は、従来から用いられている一般的な射出装置のスクリュ締結部を示す図である。バレル2に挿入されたスクリュ1の後端には、リテーナ3が設けられている。スクリュ取付部材を構成するスリーブ5とブッシュ4によってリテーナ3を挟むようにしてスリーブ5とブッシュ4をボルト6等で固定することにより、スクリュ1はスクリュ取付部材に対して軸方向に相対移動不能に取りつけられている。また、スクリュ1の後端部とリテーナ3はスプライン結合とされ、図示しない回転駆動機構によりスリーブ5が回転させられることにより、ブッシュ4、スリーブ5を介してスクリュ1は回転する。
【0003】
また、スクリュ取付部材のスリーブ5は駆動力伝達機構8を介して射出駆動力発生装置9に機械的に締結されている。射出駆動力発生装置9を駆動することによって駆動力伝達機構8、スリーブ5を介してスクリュ1をその軸方向に移動させて射出等が行われる。なお、図1において、符号7は樹脂をバレル2内に供給するホッパである。
【0004】
上述したような射出機構においては、射出駆動力発生装置9からスクリュ1までの間は機械的に締結され、射出駆動力発生装置9の移動がそのままスクリュ1に伝達される構造となっている。
【0005】
電動式射出成形機においても、射出駆動力発生装置9を構成する電動式サーボモータと駆動力伝達機構8、さらにスクリュ1とが完全に締結されている。そして、圧力制御時はロードセルなどの圧力検知装置からのデータを元にサーボモータによってスクリュを前後進させることで射出圧、保圧、背圧等の制御を行っている。
【0006】
この射出・保圧工程において、射出工程から保圧工程に移行する場合、バリ等の成形不良を出さないようにすることを目的とし、高い射出圧から低い保圧へ急激に圧力低下をさせるため、圧力制御のゲインを上げて、俊敏にスクリュが動くように調整して制御することが一般的に行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
射出工程から保圧工程への移行工程において、圧力制御のゲインを上げてスクリュが俊敏に動作するように調整されていることから、高い射出圧力から低い保圧圧力に切り替わった際、大きな圧力偏差が生じ、この急激に変化した大きな偏差が高いゲインで大きく増加されて射出駆動力発生装置9を構成する電動式サーボモータを駆動することから、サーボモータ及び該サーボモータに連結されたスクリュは、目標となる設定保圧を大きくアンダーシュートするまで移動するケースがある。この結果、成形品にショートやヒケなどの成形不良が誘発される原因となる。この現象は、圧力の立ち下がりをより短時間で行えるようゲインを調整すると顕著となり、保圧工程初期に極端な圧力低下が起こって成形上のトラブル発生の要因なっていた。
【0008】
また、スクリュはスクリュ取付部、駆動力伝達機構部を介して射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)と完全に締結されているため、射出動作開始の初期は、スクリュは射出駆動力発生装置の加減速特性にほぼ依存した動きを呈する。よって、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)自身の加速特性、駆動力伝達機構のイナーシャ・バックラッシュ等の影響を受けてスクリュが動く。このことは、射出開始初期には加速させる時間が必要であり、射出開始と同時に設定通りの速度でスクリュを移動(ステップ応答)させることが困難であることを意味する。
【0009】
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を改善し、射出工程から保圧工程への切換時において、急峻に圧力を低下させ、かつ、圧力のアンダーシュート発生を防止できるようにすることにある。また、射出時には、設定速度でスクリュを移動開始させることを可能とする射出成形機の射出機構を提供することにある。さらに、この射出機構を用いて、上述した従来技術の問題点を改善した成形方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、射出駆動力発生装置で発生する駆動力を、駆動力伝達機構を介してスクリュに伝達してスクリュを移動させ射出を行う射出成形機における射出装置に関するものであり、前記射出駆動力発生装置からスクリュまでの間に移動の不感帯を所定距離だけ設けることによって、上述した課題を解決した。この不感帯を設ける位置として、スクリュとスクリュ取付部材の連結において、スクリュをスクリュ取付部材に対してスクリュ軸線方向に所定範囲内で相対移動可能に設けることにより移動の不感帯を設けるようにした。また、スクリュ取付部材と駆動力伝達機構の連結部において、スクリュ取付部材を駆動力伝達機構に対してスクリュ軸線方向に所定範囲内で相対移動可能に設けることにより移動の不感帯を設けた。または、前記駆動力伝達機構中に空送りが生じる所定距離の不感帯を設けるようにした。
【0011】
また、種々の不感帯の量に対応するように、軸方向に相対移動可能に係合して不感帯の量が設けられた2つの部材10a,10bからなるアダプタを設け、該アダプタを前記射出駆動力発生装置からスクリュまでの間のいずれかの位置に介入させて連結するようにした。そして、これらの不感帯の量は、前記射出駆動力発生装置が駆動を開始して、設定速度に達するまでに加速された後に、スクリュの移動が開始されるような距離になるようにした。また、不感帯の量を形成する2つの部材において、不感帯による相対移動した後、当接する互いの面において少なくとも一方の部材の面には、衝撃吸収材が接合されるものとした。
また、これらの射出成形機の射出装置を用いて成形する場合、射出動作前において、前記射出駆動力発生装置による射出動作開始位置を所定不感帯の量移動した後スクリュの移動が開始する位置に移動させておき、射出動作開始し加速後、設定射出速度若しくは該設定射出速度付近でスクリュの移動を開始させることによって、射出開始時から設定射出速度で射出する成形方法を得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の第1の実施形態におけるスクリュとスクリュ取付部材との締結関係を示す説明図である。なお、図1に示した従来例と同一の要素は同一符号を付している。なお、図1に示した従来例と同様に、ブッシュ4とスリーブ5はボルトで固定されるものであるが、この図2ではボルトの記載を省略している。
【0013】
この第1の実施形態と図1に示す従来例の相違する点は、スクリュ1とスクリュ取付部材間に相対移動を可能にした不感帯を設けた点である。すなわち、図2(a)に示すように、スクリュ1の終端面がスリーブ5の面と当接した状態でもスクリュ1に設けられたリテーナ3はブッシュ4のリテーナ抑え面とは当接せず、リテーナ3はスリーブ5とブッシュ4で挟圧されていない。スクリュ1はスクリュ取付部材(リテーナ3はスリーブ5)に対して相対的に軸方向に移動可能に取りつけられている。
【0014】
図2(a)に示すように、スクリュ1の終端面とリテーナ3のブッシュ当たり面間の距離をAとし、スリーブ5のスクリュ1の当接面とブッシュ4のリテーナ抑え面間の距離をBとすると、距離(B−A)がスクリュ1とスクリュ保持部材間の相対移動可能範囲であり、これが不感帯の量(空送り量)Lとなる。
【0015】
スリーブ5は従来例と同様にスクリュ駆動力伝達機構8を介して射出用サーボモータ等の射出駆動力発生装置9に機械的に連結されており、射出駆動力発生装置9とスクリュ1間に、基本的には上述した不感帯の量L(=B−A)が移動方向に対して存在することになる。
【0016】
また、不感帯を移動した後(空送り後)、当接する面の少なくとも一方の面には、衝撃吸収材が接合され、不感帯を移動した後当接したときの衝撃を緩和するようにしている。この第1の実施形態においては、スリーブ5のスクリュ当接面か該面に当接するスクリュ1の最終端面の少なくともどちらか一方に衝撃吸収材が接合されている。また、ブッシュ4のリテーナ抑え面かリテーナ3のブッシュに当接する面の少なくとも一方に衝撃吸収材が接合されている。
【0017】
次に、このような射出機構を用いた成形動作を説明する。
まず、図示しないスクリュ回転用の駆動源を駆動し、図示しない伝達機構を介してスリーブ5、ブッシュ4を回転させてスクリュ1を回転させる。このスクリュ1の回転により発生する剪断熱、摩擦熱とバレル2の外部に設けられたヒータから加えられる熱によって、ホッパ7から導入された樹脂は溶融し、バレル先端部に蓄えられる。そして、この樹脂の溶融圧力によりスクリュ1には後退方向(バレル2から抜ける方向で図2において右方向)に力が加わり、スクリュ1の最終端は図2(a)に示すようにスリーブ5に当接してスリーブ5をも後退方向に移動させる。
【0018】
一方、射出駆動力発生装置9はこのスクリュ1の後退方向の力に対向して、設定された背圧の圧力を発生するよう駆動される。その結果、樹脂の溶融圧力が射出駆動力発生装置9が発生する背圧を上回ると、スクリュ1は図2(a)に示す状態で後退することになる。すなわち、樹脂には設定背圧が加えられて、計量混練りが行われることになる。
【0019】
スクリュ一が計量点に達し、計量混練りが完了した後、減圧(サックバック)時には、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9を駆動してスリーブ5及びブッシュ4をさらに後退(図2において右方向)させる。ブッシュ4がスクリュ1のリテーナ3を押し下げることにより、スクリュ1は右方向に移動し減圧が行われ、バレル内の樹脂圧は低下し、圧力はほとんど「0」となりスクリュ1の樹脂圧による後退は停止し、図2(b)に示すように、スクリュ1のリテーナ3とブッシュ4のリテーナ抑え面が当接した状態で停止する。
【0020】
次の射出工程時には、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が設定射出速度になるよう加速されるが、射出開始初期の加速期間中は不感帯の量L(=B−A)があるために、スリーブ5とブッシュ4からなるスクリュ取付部材のみが図2(c)に示すように移動し(空送りし)、スクリュ1の移動はない。
【0021】
スリーブ5とブッシュ4が不感帯の量L(=B−A)移動し、加速が完了し設定速度に達しているとき、スクリュ1の最終端面がスリーブ5のスクリュ当たり面に当接し、図2(a)に示すような状態となり、以後スクリュ1は設定速度で駆動され前進移動することになる。このようにして、スクリュ1は射出開始時から設定速度で移動でき射出することができるようになる。
【0022】
射出工程が完了段階となり、射出速度制御から圧力制御に切換られ、射出工程が完了し、保圧工程への切換時に低圧の設定保圧に切換られるが、このとき、圧力フィードバック制御においては、検出圧力が高圧の状態で、目標設定圧力が低圧の保圧圧力となる。そのため、大きな圧力偏差が生じこの圧力偏差に基づいて射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9には、スクリュ1を後退させる方向へ駆動されることになる。この高圧の射出圧から低圧の保圧の差が大きく、射出工程から保圧工程の切換時の圧力偏差が大きいこと、さらには、この圧力切換を急激に達成せんがために圧力フィードバック制御のゲインを上げ応答を速くする制御が多くなされていること、等によって、従来はこの保圧工程への切換時にスクリュ1が後退しすぎて圧力のアンダーシュートが生じてしまうという問題があった。しかし、本発明では、この保圧工程への切換時に、圧力偏差が大きくなり、かつゲイン調整がなされたとしても、この切換時に急峻に移動するのは、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9、駆動力伝達機構8及びスリーブ5とブッシュ4からなるスクリュ取付部材のみである。
【0023】
すなわち、大きな圧力偏差にともなって、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が急峻に移動開始するが、この移動に追従するものは、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9に連結された駆動力伝達機構8及びスリーブ5とブッシュ4からなるスクリュ取付部材である。
【0024】
一方、スクリュ1は高圧の樹脂圧を受けているが、スリーブ5の後退で、この高圧の樹脂圧に対抗する圧力を受けなくなったことから、スクリュ1も後退する。スクリュ1には、バレル2内の樹脂の粘性・剪断力やペレットの摩擦力などのスクリュの動きを阻害する力が作用しており、これらが、スクリュ1の後退を遅らせる。特に、スクリュ1が後退すれば、樹脂指圧はその分低下することになり、樹脂圧が低下すれば、その分上述した樹脂の粘性・剪断力やペレットの摩擦力などのスクリュの動きを阻害する力が相対的に大きくなり、スクリュ1の後退速度を低下させる。その結果、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9の急峻な動きによりスリーブ5が急峻に後退したとしても、スクリュ1は遅れて移動し、スリーブ5には追従しない。樹脂圧が低下すれば、スクリュ1の後退速度も低下するが、圧力偏差も小さくなるのでスリーブの後退速度も低下し、結局は、設定保圧が保持される状態に制御される。
図6は、この射出工程から保圧工程への切換時の従来技術と本発明の一実施形態の差異を説明する圧力波形グラフである。
【0025】
射出工程時における樹脂の圧力波形は従来技術と本発明の実施形態においても同じであり、符号イで示した状態である。射出工程から保圧工程に切換られたとき、大きな圧力偏差によって、スリーブ5及びブッシュ4のスクリュ取付部材は急峻に後退させられるが、従来技術においては、図1に示すように、スクリュ1とスリーブ5及びブッシュ4のスクリュ取付部材間には移動の不感帯はなく、スクリュ1はリテーナ3がブッシュ4に押されて、スクリュ取付部材と共に急峻に後退する。その結果、後退しすぎが生じ図6で符号ロで示すように、圧力のアンダーシュートが生じ、目標とする設定保圧圧力よりも低下した状態が生じる。
【0026】
一方、本発明の一実施形態においては、スクリュ1は図2(a)に示したような射出工程完了時の状態から、保圧工程に入りスリーブ5及びブッシュ4のスクリュ取付部材は急峻に後退しても、スクリュ1のリテーナ3はブッシュ4のリテーナ抑え面に当接していないので、図2(c)に示すようなフリーの状態となり、スクリュ1は樹脂圧力によって後退し、スクリュ1の後退にともなって樹脂圧力は低下し、図6で符号ハとして示すように、設定保圧圧力にアンダーシュートすることなく達することができる。
【0027】
以上の通り、本発明の上述したような射出機構を用いる射出成形方法においては、従来の成形方法とほぼ同じである。従来と同様の計量工程の動作を行い、計量完了後に減圧(サックバック)も従来と同様に行うが、この場合、射出開始時に設定射出速度でスクリュ1を移動させ射出を行わせたい場合には、この減圧した後、図2(b)に示すように、スリーブ5のスクリュ当たり面とスクリュ1の終端面が離れ移動の不感帯を有する状態を形成するようにする。
【0028】
射出工程も従来と同様であるが、射出開始時においては、スリーブ5のスクリュ当たり面とスクリュ1の終端面が当接せず、不感帯を有していることから、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が駆動され、スリーブ5が前進しても、この移動はスクリュ1に伝達されず、スクリュ1は停止状態を保持している。そして、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9の駆動速度が加速され、スリーブ5が設定速度で移動をするような状態になったとき、図2(a)に示すようにスリーブ5がスクリュ1の終端面に当接して、以後、スクリュ1を設定速度で移動させることになる。これにより、スクリュ1は射出開始時から設定速度で移動し射出することができるようになる。
【0029】
その後は従来と同様に射出工程がおこなわれ、射出工程から保圧工程への切換、及び保圧工程の制御も従来と同様である。ただし前述したように、射出工程から保圧工程への切換時には、従来とは異なり、圧力のアンダーシュートは抑えられ、スムーズに保圧工程に切換られることになる。
【0030】
上述した例では、射出開始時から設定射出速度で射出を行う成形方法を説明した。この場合、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9が加速され、スリーブ5が設定速度に達するまでの加速区間の移動量が不感帯の量L(=B−A)内にする必要がある。そのためには、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9や駆動力伝達機構8の特性等を考慮して不感帯の量L(=B−A)を決定する必要がある。スリーブ5が不感帯の量L(=B−A)を移動している内に(空送り中に)加速を完了できるように、射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9の特性等に合わせて不感帯の量L(=B−A)を設計する。
【0031】
また、射出開始時から設定射出速度で射出するよりも、逆に、ゆっくり加速して射出するほうが良いケースもある。その場合は減圧後にスリーブ5とスクリュ1の最終端面が接触する位置まで事前にスリーブ5を前進させた状態で待機して、次の射出を行うようにすればよく、どちらの成形方法をも採用できるものである。
【0032】
図3は、本発明の第2の実施形態における射出装置のスクリュ取付部の説明図である。この第2の実施形態では、スクリュ1とスリーブ5とブッシュ4で構成されるスクリュ取付部材間は、図1に示した従来の射出機構と同様に、不感帯はなく、相対的に軸方向移動不能に固定されている。そして、スリーブ5と駆動力伝達機構8の連結部において、不感帯の量Lを持たせて連結されている。
【0033】
この図3に示す実施形態では、スリーブ5に凹部溝を形成し、駆動力伝達機構8に爪を設け、該爪がスリーブ5の凹部溝に係合し、この凹部溝幅内を移動可能として不感帯の量Lを形成している。また、不感帯を移動(空送り)して当接するスリーブ5の凹部溝の側面、又は、爪が当接する駆動力伝達機構8の当接面の少なくともいずれか一方に衝撃吸収材を接合して、当接時の衝撃を緩和するようにしている。
この第2の実施形態を用いた成形方法も第1の実施形態と同様であり、不感帯の量Lが設けられる位置が異なるだけである。
【0034】
図4は、本発明の第3の実施形態における射出装置の説明図である。
この第3の実施形態においては、スクリュ1とスリーブ5とブッシュ4で構成されるスクリュ取付部材間の結合関係は図1に示す従来例と同一で軸方向移動不能に固定されている。
【0035】
この第3の実施形態では、駆動力伝達機構8内に不感帯の量(空送り量)Lを設けているものであり、射出駆動力発生装置9としては、射出用サーボモータ等の回転出力を行うものを用い、駆動力伝達機構8としてリンク機構を用いている。射出駆動力発生装置9の出力回転軸には第1のリンク8aが固定され、該第1のリンク8aの先端に設けられたピン8dは、第2のリンク8bにおける一方の端部に設けられた長孔8cと係合している。また、第2のリンク8bの他端はピン8eでスリーブ5に揺動自在に取りつけられている。
【0036】
この第3の実施形態では、上述したピン8dと長孔8cとの係合部で不感帯の量(空送り量)Lを形成している。図4に示した状態から、射出工程を開始するとすると、駆動力発生装置9が駆動され、その出力回転軸が図4の矢印で示す方向に回転し、第1のリンク8aが回転してもピン8dが長孔8c中を移動するだけで、スリーブ5は移動しないのでスクリュ1は移動しない。ピン8dの長孔8c分の移動が終了すると、該ピン8dが第2のリンク8bを押し、スリーブ5を介してスクリュ1を前進させ射出を行うことになる。上記ピン8dが長孔8c中を移動している間に加速が終了しておけば、スクリュ1は射出開始から設定速度で移動することになる。
【0037】
また、射出工程から保圧工程への切換時にも、駆動力発生装置9が図4の矢印とは逆方向に駆動されても、始めはピン8dが長孔8c中を移動し、スクリュ1を後退させないから、第1の実施形態と同様に圧力のアンダーシュートは生じない。なお、この第3の実施形態においても、不感帯を移動後(空送り後)に当接する部位には衝撃吸収材が接合されており、この第3の実施形態では、ピン8dの外周部に衝撃吸収材が接合されている。
このように、第2、第3の実施形態も第1の実施形態と同様な成形動作をさせることができるものである。
【0038】
以上第1〜第3の実施形態で示したように、射出駆動力発生装置9から該射出駆動力発生装置9で駆動される最終的要素のスクリュ1間のいずれかの位置に不感帯の量(空送り量)Lを設ければ、上述したような成形動作、成形方法を達成できるものである。そのため、不感帯の量Lを設ける位置は、第1の実施形態のように、スクリュ1とスクリュ保持部材の連結部、第2の実施形態のようにスクリュ保持部材(スリーブ5)と駆動力伝達機構8の連結部、第3の実施形態のように駆動力伝達機構8内、さらには、射出駆動力発生装置9と駆動力伝達機構8との連結部等に設けてもよいものである。
【0039】
また、前記不感帯の量は、射出駆動力発生装置9が動作を開始して、スクリュが設定速度に達するまでに加速された後にスクリュの移動が開始されるような距離以上にすれば、射出開始から設定速度でスクリュを移動させることができ、樹脂を射出開始より設定射出速度射出することでできる。しかし、この不感帯の量が長すぎると、サイクルタイムが長くなり、好ましくなく、加速期間の移動量だけの不感帯の量とすることが望ましい。ただし、この好ましい不感帯の量が得られず、不感帯の量が小さい場合でも、上述した本発明の作用効果は少なからず得られるものである。
【0040】
さらに、不感帯の量は少し大きくしておき、計量終了後、減圧(サックバック)した後、加速区間の移動量に対応するような不感帯の量の間隙になるように射出駆動力発生装置(射出用サーボモータ)9を移動させて待機させておき、この位置より射出動作を開始させれば、サイクルタイムを格別長くすることなく、樹脂が金型内に射出される射出開始から設定射出速度で射出させることができる。
【0041】
また、不感帯の量を選択できるようにしてもよい。例えば、図5に示すような不感帯の量Lだけ軸方向に相対移動可能に係合した2つの部材10a,10bからなるアダプタ10を、この不感帯の量Lの距離を違えて複数用意しておき、最適な不感帯の量のアダプタ10を選択し、射出駆動力発生装置からスクリュまでの力の伝達経路中に付加する。例えば、部材10aをスクリュ取付部材スリーブ5に取付、他方の部材10bを駆動力伝達機構8に取りつけて連結すれば、最適な不感帯の量を備えた射出装置を得ることができる。なお、図5に示すアダプタ10においても、不感帯を移動後に当接する面の少なくとも一方の面には衝撃吸収材を接合するようにする。
【0042】
【発明の効果】
射出工程から保圧工程への切換時において、急峻に圧力を低下させ、なお、かつアンダーシュートを抑えて設定保圧に到達することができ、バリ、ヒケなどの成形不良を抑制することができる。また、射出開始時から設定通りのスクリュ速度で樹脂を射出することができることで、金型内に射出される樹脂の初速度が高くなって樹脂が充填しやすくなり、ショートの発生を抑制できる。また、これらの効果を同時かつ安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の射出装置のスクリュ締結部を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した第1の実施形態における射出装置のスクリュ締結部を示す側面図による動作説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における射出装置のスクリュ取付部を示す側面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態における射出装置のスクリュ取付部を示す側面図である。
【図5】本発明の射出装置を構成するための射出駆動力発生装置からスクリュまでの間のいずれかの位置に挿入されて連結されるアダプタの一例である。
【図6】従来例と本発明との圧力波形比較グラフである。
【符号の説明】
1 スクリュ
2 バレル
3 リテーナ
4 ブッシュ
5 スリーブ
6 ボルト
7 ホッパ
8 駆動力伝達機構
9 射出駆動力発生装置
10 アダプタ
L 不感帯の量
Claims (8)
- 射出駆動力発生装置で発生する駆動力を、駆動力伝達機構を介してスクリュに伝達してスクリュを移動させ射出を行う射出成形機における射出装置であって、
前記射出駆動力発生装置からスクリュまでの間に移動の不感帯が所定距離設けられていることを特徴とする射出成形機の射出装置。 - 射出駆動力発生装置と、駆動力伝達機構と、スクリュ取付部材と、スクリュとを備え、前記射出駆動力発生装置を、前記駆動力伝達機構を介して前記スクリュ取付部材に連結し、前記射出駆動力発生装置の駆動力によって前記スクリュ取付部材をスクリュ軸線方向に駆動してスクリュを軸方向に移動させる射出成形機の射出装置において、
前記スクリュを前記スクリュ取付部材に対してスクリュ軸線方向に所定範囲内で相対移動可能に設けることにより移動の不感帯が設けられていることを特徴とする射出成形機の射出装置。 - 射出駆動力発生装置と、駆動力伝達機構と、スクリュ取付部材と、スクリュとを備え、前記射出駆動力発生装置を、前記駆動力伝達機構を介してスクリュ取付部材に連結し、前記射出駆動力発生装置の駆動力によって前記駆動力伝達機構、スクリュ取付部材を介してスクリュを軸線方向に駆動する射出成形機の射出装置において、
前記スクリュ取付部材を前記駆動力伝達機構に対してスクリュ軸線方向に所定範囲内で相対移動可能に設けることにより移動の不感帯が設けられていることを特徴とする射出成形機の射出装置。 - 射出駆動力発生装置と、駆動力伝達機構と、スクリュ取付部材と、スクリュとを備え、前記射出駆動力発生装置を、前記駆動力伝達機構を介して前記スクリュ取付部材に連結し、前記射出駆動力発生装置の駆動力によって前記スクリュ取付部材をスクリュ軸線方向に駆動してスクリュを軸方向に移動させる射出成形機の射出装置において、
前記駆動力伝達機構中に空送りが生じる所定距離の不感帯が設けられていることを特徴とする射出成形機の射出装置。 - 軸方向に相対移動可能に係合して不感帯が設けられた2つの部材10a,10bからなるアダプタを前記射出駆動力発生装置からスクリュまでの間のいずれかの位置に介入させて連結されていることを特徴とする請求項1記載の射出成形機の射出装置。
- 前記移動の不感帯の量は、前記射出駆動力発生装置が駆動を開始して前記スクリュが設定速度に達するまでに加速された後に、スクリュの移動が開始されるような距離に決定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の内いずれか1項記載の射出成形機の射出装置。
- 前記不感帯を形成する2つの部材において、不感帯による相対移動した後当接する互いの面において少なくとも一方の部材の面には、衝撃吸収材が接合されている請求項1乃至請求項6の内いずれか1項記載の射出成形機の射出装置。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の射出成形機の射出装置を用いた成形方法であって、射出動作前において、前記射出駆動力発生装置による射出動作開始位置を所定不感帯の量移動した後スクリュの移動が開始する位置に移動させておき、射出動作開始し加速後、設定射出速度若しくは該設定射出速度付近でスクリュの移動を開始させるようにしたことを特徴とする成形方法。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
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