JP2004016091A

JP2004016091A - Heat insulating tool

Info

Publication number: JP2004016091A
Application number: JP2002175149A
Authority: JP
Inventors: Yukio Zenitani; 銭谷　幸雄
Original assignee: Sanyo Chemical Industries Ltd
Current assignee: Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date: 2002-06-17
Filing date: 2002-06-17
Publication date: 2004-01-22
Anticipated expiration: 2022-06-17
Also published as: JP3866619B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a heat insulating tool free from fear of animal skin burn and capable of sustaining for a long time a temperature comfortable for the animal through making use of the latent heat of a heat storage material. <P>SOLUTION: This heat insulating tool comprises a synthetic resin sheet encapsulated with the heat storage material 10-55°C in solidifying point and a packaging material for containing the sheet. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保温用具に関し、さらに詳しくは蓄熱剤の融解→凝固時における吸熱潜熱を利用した持続性の優れた保温用具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
猫、ハムスターや虎等の寒さに弱い動物を飼育する場合、冬季の間だけ避寒地に移動させることは現実的に困難であるため、多くの場合は動物を移動させる必要のない簡単な避寒対策がとられている。
その一つとして、蓄熱剤としてカルボキシメチルセルロース溶液を用いた保温マット（実用新案登録第３０６６９７５号）や、常温では固体で１００℃前後に加熱すると液状を呈するいわゆる１００℃近辺で凝固点を有するポリエチレングリコール、ポリイソブチレンを用いた保温マット（実用新案登録第３０６３１１９号）が提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カルボキシメチルセルロース溶液を用いた保温マットは、温度の持続性が悪く直ぐに温度が低下し、湯等で何回も温め直さなければならず、面倒である。また、１００℃近辺で凝固点を有する蓄熱剤を用いたものは、１００℃近辺以上に加熱して液状化しないと温度の持続性が得られない、つまり融解→凝固時における吸熱潜熱を利用することができないし、高温にして持続性を得ようとしても１００℃近辺で持続するため、動物用の保温マットとしては温度が高すぎて火傷する恐れがあり、この蓄熱剤を動物の体に接近させて使用することができない。
本発明の目的は、動物の皮膚の火傷の恐れがなく、蓄熱剤の潜熱を利用して動物に快適な温度を長時間持続できる保温用具を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、凝固点が１０〜５５℃である蓄熱剤を封入した合成樹脂製シートと該合成樹脂製シートを収納する包装材からなることを特徴とする保温用具；及びさらに平均粒径０．０１〜２０ｍｍの有機高分子粒子を前記蓄熱剤と該有機高分子粒子の合計量に対して１０〜７０質量％含む保温用具である。
【発明の実施の形態】
【０００５】
前記蓄熱剤は、凝固点が１０〜５５℃であれば特に制限はないが、凝固点２０〜４５℃がさらに好ましい。具体的には例えば、ワックス（好ましくは重量平均分子量２００〜２０００）、ろう、低分子ポリエチレン（好ましくは重量平均分子量２００〜５００）等の炭化水素系化合物；ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）（好ましくは重合度１０＾２３０）；並びにポリプロピレングリコール（好ましくは重合度３〜１０）、高級（好ましくは炭素数１２〜２０）アルコール（セチルアルコール、ステアリルアルコール等）、脂肪族（好ましくは炭素数１２〜２０）アミン類（ステアリルアミン等）、アルキル（好ましくは炭素数４〜２０）フェノール（オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールＡ等）等の１〜８個又はそれ以上の活性水素を有する化合物のエチレンオキサイド付加物（エチレンオキサイド付加部分が全体分子量の６０質量％以上であるのが好ましい）］等で凝固点が上記範囲のものが挙げられ、これらを２種以上併用することもできる。また、凝固点の高いポリエチレングリコール等に水やエチレングリコール、プロピレングリコール、ジオキサン等の低揮発性溶剤を加えて凝固点が１０〜５５℃、好ましくは２０〜４５℃になるように調整したものを用いてもよい。
水や溶剤の混合割合はポリエチレングリコールの凝固点や使用する水や溶剤の種類によっても異なるが、好ましくは蓄熱剤全体の量に対して０〜５０質量％であり、さらに好ましくは５〜３０質量％である。これらの中で好ましいものはポリエチレングリコール及びこれと水との混合物である。凝固点が１０℃未満であると、１０℃以上における温度維持効果が少なく、一方、凝固点が５５℃を超えると保温用具が熱すぎて快適な温度を維持できなくなり、また動物の体に接触して保温用具を使用できなくなる。
【０００６】
本発明における合成樹脂製シートの形状としては、蓄熱剤が封入できるような袋状、箱状マット状等任意の形のシートでよく特に限定されないが、好ましくは蓄熱剤がシートの一方の側に偏るのを防止するために分包状のシートであるのが好ましい。すなわち、合成樹脂製シートが、蓄熱剤を封入した袋部を２個以上有する分包シート状であるのが好ましい。　大きさも使用目的に応じて保温能力を発揮できる範囲で任意に設定することができるが、分包状シートの場合の好ましい大きさは各一辺が３０〜１００ｍｍの正方形もしくは長方形である。
該合成樹脂製シートの材質、形態は特に制限されないが、例えばポリエチレン／ナイロン系ラミネートフィルム、ポリエチレン／ナイロン／ＥＶＡラミネートフィルム等のプラスチックフィルム、アルミホイル、アルミホイルとプラスチックフィルムとの積層フィルム、上記材質の厚手のプラスチック容器、ゴム容器、金属製容器等が挙げられる。合成樹脂の耐熱性は好ましくは６５℃以上、さらに好ましくは１２０℃以上である。これらの中で、プラスチックフィルムが薄くてもフィルム強度、ヒートシール性、加工性等に優れ、シートにして使用すれば便利であるので好ましい。シートを形成する膜厚は３０〜１００μｍが好ましい。
【０００７】
本発明において包装材は、蓄熱剤を封入した合成樹脂製シートを収納するためのものであり、保温性がよければ特に限定されないが、該包装材の材質は、肌触りの優れるものが好ましく、上記の合成樹脂、任意の合成繊維（ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、セルロース、パルプ等）、半合成繊維（アセテート、レーヨン等）、天然繊維（綿、絹、羊毛等）、これらの混合品（混紡品等）等すべての繊維素材が適用できる。また織物であっても不織布であってもよい。また洋紙、和紙等の紙等も使用できる。さらに、フェルト又はフェルト状の不織布が好ましい。フェルト又はフェルト状の不織布としては、織フェルト、プレスフェルト、ニードリパンチフェルト等、一般にフェルトと称されるものであり、例えば「産業用繊維資材ハンドブック」（日本繊維機械学会、３６２頁〜３８１頁）に記載されているものが使用できる。これらの目付量は特に限定しないが、５０〜５００ｇ／ｍ２が好ましい。形状としては、シートを出し入れできるようにファスナー等で開閉できる形状のものが好ましい。大きさも合成樹脂シートの大きさより少し大きくし、出し入れがしやすいものが望ましい。例えば、袋状になった包装材の内面には保温性及びクッション性の良いフォームを使い、外面には肌触りや外見の良い起毛性でプリントされた布が好ましい。さらに動物と接触しない裏面等には熱が逃げにくいように厚みの大きい（例えば５〜２０ｍｍ）断熱フォーム（例えば軟式ウレタンフォーム、発泡ポリスチレン等）、アルミ蒸着フィルムをラミネートした熱反射断熱シート等を使用するという工夫も考えられる。
【０００８】
本発明において、さらに蓄熱剤に有機高分子粒子を混合して使用した場合、蓄熱剤が凝固したときに保温用具全体が固くなるのを防ぐ効果を有する。これは蓄熱剤中に該有機高分子粒子が多く存在すると、有機高分子粒子間に凝固した蓄熱剤が分散した状態となり、粒子間が滑りやすくなることによると考えられる。該有機高分子は蓄熱剤に溶解せず、また膨潤する場合であっても膨潤度が小さい（好ましくは２倍以下）ものが好ましい。保温用具全体の表面が柔らかいと触感が良く好ましい。また、この場合に有機高分子粒子が弾性を有すれば、粒子の弾性によりさらにクッション効果を生じ保温用具がさらに柔軟性を増すのでさらに好ましい。
該有機高分子体粒子の材質としては、具体的には好ましくは重量平均分子量２万〜１００万のウレタン樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等及びこれらの架橋体等が挙げられる。
【０００９】
ウレタン樹脂としては、ポリオール、ジイソシアネート、鎖延長剤をバルク重合あるいは溶液重合することにより得られる直鎖状のポリウレタン等が挙げられる。
スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂としては、例えば、高重合度塩化ビニル樹脂、部分架橋塩化ビニル樹脂、ウレタン−塩化ビニル共重合体、ニトリルゴム（ＮＢＲ）−塩化ビニル共重合体、ＮＢＲ若しくはウレタン若しくはポリエステル樹脂等と塩化ビニル樹脂とのブレンド物等が挙げられる。
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンゴムとポリオレフィンとの混合物、エチレン−プロピレンゴムにポリオレフィンをグラフト化した重合体；エチレン−酢酸ビニル共重合体若しくはそのケン化物、エチレン−アクリル酸塩共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリブタジエン等が挙げられる。
これらの内で好ましくは、ウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂及びこれらの架橋体である。
【００１０】
有機高分子粒子の形状は特に限定されないが、球状、粒状、破砕状等があり　、その中でも球状が好ましい。大きさは平均粒径０．０１〜２０ｍｍが好ましく、更に好ましくは１〜１０ｍｍである。粒子径の範囲は０．１ｍｍ以下が５質量％以下であり、１２ｍｍ以上が５質量％以下であるのが好ましい。０．０１ｍｍ以上であると蓄熱剤が凝固したとき固くなるのを抑える効果が十分となり、また、２０ｍｍ以下であると蓄熱材の感触（肌触り）が良好である。
平均粒子の測定法は：各粒度分布を横軸が粒径、縦軸が質量基準の含有量の対数確率紙にプロットし、全体の５０％を占めるところの粒径を求める方法による。
該有機高分子粒子の蓄熱剤中への含有量は好ましくは蓄熱剤と有機高分子粒子の合計量に対して１０〜７０質量％であり、さらに好ましくは２０〜５０質量％である。１０質量％以上であると蓄熱剤が凝固したとき固くなるのを抑える効果が十分であり、一方、７０質量％以下であると蓄熱効果も良好である。
【００１１】
本発明の保温用具の製造法は特に限定されないが、下記に具体例を示す。
▲１▼合成樹脂製シートの作成
所定サイズのフィルムを二枚合わせて三方をシールする。シールの方法はヒートシール、電磁波シール、接着剤によるシール、粘着テープによるシール等が挙げられるが、好ましくはヒートシールである。
▲２▼包装材の作成
所定サイズのシートで開口部を設けた袋を作成する。このときのシール方法は、材質として布を使用するときは縫合、樹脂シートを使用するときはヒートシール、電磁波シール、縫合等が挙げられる。好ましくは縫合である。開口部には開閉しやすいようにファスナーやマジックテープを設けることが望ましい。
▲３▼蓄熱剤を封入した合成樹脂製シート
蓄熱剤をその凝固点よりも高い温度（例えば１０〜２０℃高い温度）で融解し、これを上記の袋状になった合成樹脂製シートに素早く流し込み、空気を抱き込まないようにして開口部及び分包となるように格子状に同時にヒートシールする。なお、同時にヒートシールするのが難しければ、各分包を必要個数作り、これらをつなげて一枚の蓄熱剤を封入した合成樹脂製シートとしてもよい。
▲４▼包装材へ収納
上記で得られた蓄熱剤を封入した合成樹脂製シートを蓄熱剤の凝固点よりも高い温度（例えば１０〜２０℃高い温度）に加熱し、包装材の中に収納して保温用具として使用する。
【００１２】
本発明の保温用具は、凝固点が１０〜５５℃である蓄熱剤を使用しているから、該蓄熱剤を封入した合成樹脂製シートを予め凝固点以上の温度で融解させて液状にした後、包装材に収納して保温用具として使用した場合、蓄熱剤が徐々に熱を奪われ温度が凝固点付近に達したときに融解→凝固時の吸熱潜熱により凝固点付近の温度が長時間維持される。長時間維持したい温度に合わせて蓄熱剤の凝固点を適宜選べばよい。
保温用具を実際に使用するときは、蓄熱剤の封入された合成樹脂製シートを凝固点よりも高い温度、例えば１０〜２０℃高い温度に温める。温め方は湯の中に入れたり、電子レンジ等で温めても良い。これを包装材の中に挿入して使用する。使用中に温度が低下すれば、また温め直して繰り返し使用できる。本発明の保温用具は、動物の避寒対策として座布団又は布団として有効である。また、動物の保温マット以外に人間の湯たんぽの代わり等にも使用することもできる。
【００１３】
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００１４】
実施例１
蓄熱剤として、ＰＥＧ−１０００（ポリエチレングリコール、平均分子量１０００、凝固点３７℃；三洋化成工業株式会社製）３００ｇを凝固点よりも約１０℃高い温度に温めて液状化し、これを厚み６０μｍのポリエチレン／ナイロンラミネートフィルムからなる２０×３０ｃｍの袋の中に空気を抱き込まないようにして封入する。次に、四隅及び４×５ｃｍの各分包が４列×５列＝２０個できるように格子状にヒートシールして、蓄熱剤が封入された合成樹脂製シートＡを作成した。
一方、合成樹脂製シートを収納する包装材として、内面が軟質ウレタンフォーム、外面が起毛フェルトで貼り合わせた材質で２５×３５ｃｍの開口部を設けた袋を作り、開口部にはファスナーで開閉できるようにしたものを用意する。
上記の合成樹脂製シートＡを５５℃の温水に３０分間漬け、取り出し水分を拭き取って上記の包装材の中に収納し、これを保温用具Ａとする。
保温性の評価として、上記温めた保温用具Ａの中央部に熱電対をセットして、１０℃の室内に放置して温度変化を記録する。評価の結果は表−１に示すとおり、快適な温度である２０〜４０℃間の持続時間が長かった。
【００１５】
実施例２
蓄熱剤として、ＰＥＧ−１０００に替えてＰＥＧ−６０００Ｓ（ポリエチレングリコール、平均分子量８３００、凝固点６１℃、三洋化成工業株式会社製）の８０％水溶液（凝固点３７℃）を用いる以外は実施例１と同様にして合成樹脂製シートＢを作成、さらに実施例１と同様にして保温用具Ｂを作成して保温性を評価した。評価の結果は表−１に示すとおり、快適な温度である２０〜４０℃間の持続時間が長かった。
【００１６】
実施例３
蓄熱剤として、ＰＥＧ−１０００に替えてＰＥＧ−１０００のウレタン樹脂ビーズ分散体（ＰＥＧ−１０００／ウレタン樹脂ビーズ＝２２５ｇ／７５ｇ、ウレタン樹脂ビーズの平均粒径１ｍｍ、イソホロンジイソシアネート／ポリプロピレングリコール系ウレタン樹脂）を用いる以外は実施例１と同じようにして合成樹脂製シートＣを作成、さらに実施例１と同様にして保温用具Ｃを作成して保温性を評価した。評価の結果は表−１に示すとおり、快適な温度である２０〜４０℃間の持続時間が長かった。また、ＰＥＧ−１０００の凝固点以下に温度が下がっても蓄熱剤は堅くならず、柔軟性が保たれていた。
【００１７】
比較例１
蓄熱剤として、ＰＥＧ−１０００に替えてカルボキシメチルセルロース溶液を使用する以外は実施例１と同じようにして合成樹脂製シートＤを作成、さらに実施例１と同様にして保温用具Ｄを作成して保温性を評価した。評価の結果は表−１に示すとおり、快適な温度である２０〜４０℃間の持続時間が短かった。
【００１８】
比較例２
蓄熱剤として、ＰＥＧ−１０００に替えてＰＥＧ−２００００（ポリエチレングリコール、平均分子量２００００、凝固点６３℃；三洋化成工業株式会社製）を用いる以外は実施例１と同じようにして合成樹脂製シートＥを作成、さらに実施例１と同様にして保温用具Ｅを作成して保温性を評価した。評価の結果は表−１に示すとおり、快適な温度である２０〜４０℃間の持続時間が短かった。
（柔軟性の評価）
２０℃における保温用具の表面を手で押えたときに、抑える圧力に応じて蓄熱剤の変形がみられる程度を感覚的に評価した。
柔軟性あり；変形がみられる。　柔軟性なし；変形がない。
【００１９】
【表１】

【００２０】
【発明の効果】
本発明の保温用具は下記の効果を奏する。
（１）快適な温度での持続時間が長い。
（２）皮膚の火傷の恐れが少なく安全性が高い。
（３）有機高分子粒子を分散した蓄熱剤を使用した保温用具は２０℃でも柔軟性を保持している。
そのため、本発明の保温用具は、動物の避寒対策として座布団又は布団として有効である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat retaining device, and more particularly, to a heat retaining device having excellent durability using heat absorption latent heat at the time of melting and solidifying a heat storage agent.
[0002]
[Prior art]
When raising animals that are vulnerable to cold, such as cats, hamsters and tigers, it is practically difficult to move them to a cold area only during the winter season. Has been taken.
As one of them, a heat insulation mat using a carboxymethylcellulose solution as a heat storage agent (utility model registration No. 3066975), polyethylene glycol having a freezing point around 100 ° C., which is a solid at room temperature and becomes liquid when heated to about 100 ° C., A heat insulation mat using polyisobutylene (utility model registration No. 3063119) has been proposed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the heat retention mat using the carboxymethylcellulose solution is inconvenient because it has a poor temperature continuity, immediately drops in temperature, and must be reheated many times with hot water or the like. In addition, in the case of using a heat storage agent having a freezing point around 100 ° C., the temperature cannot be maintained unless the material is heated and liquefied at around 100 ° C. or more. However, the temperature is too high for an animal warming mat, and there is a risk of burns. Can not be used.
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a heat retaining device that can maintain a comfortable temperature for an animal for a long time by using latent heat of a heat storage agent without fear of burns on the skin of the animal.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, have reached the present invention.
That is, the present invention provides a heat retaining tool comprising a synthetic resin sheet enclosing a heat storage agent having a freezing point of 10 to 55 ° C. and a packaging material for accommodating the synthetic resin sheet; The heat retention tool contains organic polymer particles having a size of from 01 to 20 mm with respect to the total amount of the heat storage agent and the organic polymer particles in an amount of 10 to 70% by mass.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[0005]
The heat storage agent is not particularly limited as long as it has a freezing point of 10 to 55 ° C, but more preferably has a freezing point of 20 to 45 ° C. Specifically, for example, hydrocarbon compounds such as wax (preferably weight average molecular weight 200 to 2000), wax, low molecular weight polyethylene (preferably weight average molecular weight 200 to 500); polyethylene glycol (PEG) (preferably polymerization degree) 10 ＾ 230); and polypropylene glycol (preferably having a degree of polymerization of 3 to 10), higher (preferably having 12 to 20 carbon atoms) alcohol (such as cetyl alcohol and stearyl alcohol), and aliphatic (preferably having 12 to 20 carbon atoms) amine Oxide adducts (ethylene oxide) of compounds having 1 to 8 or more active hydrogens such as phenols (stearylamine, etc.), alkyl (preferably having 4 to 20 carbon atoms) phenols (octylphenol, nonylphenol, bisphenol A, etc.) The added part is the total molecular weight 0 preferably has a weight% or more) solidifying point and the like are those within the above range, it may be used in combination of two or more of these. In addition, water or a low volatile solvent such as ethylene glycol, propylene glycol, dioxane or the like is added to polyethylene glycol or the like having a high freezing point to adjust the freezing point to 10 to 55 ° C., preferably 20 to 45 ° C. Is also good.
The mixing ratio of water and solvent varies depending on the freezing point of polyethylene glycol and the type of water and solvent used, but is preferably 0 to 50% by mass, more preferably 5 to 30% by mass, based on the total amount of the heat storage agent. It is. Preferred among these are polyethylene glycol and a mixture thereof with water. If the freezing point is less than 10 ° C., the effect of maintaining the temperature at 10 ° C. or more is small, while if the freezing point exceeds 55 ° C., the heat retaining tool is too hot to maintain a comfortable temperature, and may come in contact with the animal body. You can no longer use warming tools.
[0006]
The shape of the synthetic resin sheet in the present invention is not particularly limited, and may be a sheet of any shape such as a bag shape or a box-like mat shape in which a heat storage agent can be enclosed, but preferably the heat storage agent is provided on one side of the sheet. It is preferable that the sheet is a divided sheet in order to prevent the sheet from being biased. That is, the synthetic resin sheet is preferably in the form of a divided sheet having two or more bags in which the heat storage agent is sealed. The size can also be arbitrarily set within a range in which the heat retaining ability can be exhibited according to the purpose of use, but the preferred size of the packaged sheet is a square or a rectangle having 30 to 100 mm on each side.
The material and form of the synthetic resin sheet are not particularly limited. For example, a plastic film such as a polyethylene / nylon laminate film, a polyethylene / nylon / EVA laminate film, an aluminum foil, a laminate film of an aluminum foil and a plastic film, Thick plastic containers, rubber containers, metal containers and the like. The heat resistance of the synthetic resin is preferably at least 65 ° C, more preferably at least 120 ° C. Among these, even if the plastic film is thin, it is preferable because it is excellent in film strength, heat sealability, workability and the like, and it is convenient to use it as a sheet. The thickness for forming the sheet is preferably 30 to 100 μm.
[0007]
In the present invention, the packaging material is for storing a synthetic resin sheet encapsulating a heat storage agent, and is not particularly limited as long as the heat retaining property is good, but the material of the packaging material is preferably excellent in touch, Synthetic resins, arbitrary synthetic fibers (polyester, nylon, polyethylene, polypropylene, acrylic, cellulose, pulp, etc.), semi-synthetic fibers (acetate, rayon, etc.), natural fibers (cotton, silk, wool, etc.), and mixtures thereof All fiber materials such as (mixed products) can be applied. It may be a woven or non-woven fabric. Also, paper such as Western paper and Japanese paper can be used. Further, a felt or a felt-like nonwoven fabric is preferable. The felt or felt-like nonwoven fabric is generally referred to as felt, such as woven felt, press felt, and needle punch felt. For example, "Handbook for Industrial Textile Materials" (Japan Textile Machinery Society, pp. 362 to 381). ) Can be used. The weight per unit area is not particularly limited, but is preferably from 50 to 500 g / m2. The shape is preferably a shape that can be opened and closed with a fastener or the like so that the sheet can be taken in and out. Desirably, the size is slightly larger than the size of the synthetic resin sheet so that it can be easily taken in and out. For example, it is preferable to use a foam printed on the inner surface of the bag-shaped packaging material with good heat retention and cushioning properties, and on the outer surface with a brushed feel that is soft and looks good. In addition, a heat-insulating foam (eg, urethane foam, expanded polystyrene, etc.) with a large thickness (for example, soft urethane foam, foamed polystyrene, etc.) or a heat-reflective heat-insulating sheet laminated with an aluminum vapor-deposited film is used on the back surface that does not come in contact with animals, so that heat does not escape easily. It is also conceivable to do so.
[0008]
In the present invention, when the heat storage agent is further used by mixing the organic polymer particles, the heat storage agent has an effect of preventing the entire heat retaining device from being hardened when the heat storage agent solidifies. It is considered that this is because when the organic polymer particles are present in a large amount in the heat storage agent, the coagulated heat storage agent is dispersed between the organic polymer particles and the particles easily slip. It is preferable that the organic polymer does not dissolve in the heat storage agent and has a small degree of swelling (preferably twice or less) even when it swells. It is preferable that the surface of the whole heat retaining tool has a soft touch so that it has a good touch. Further, in this case, it is more preferable that the organic polymer particles have elasticity, since the cushioning effect is further generated by the elasticity of the particles, and the heat retaining tool further increases flexibility.
As the material of the organic polymer particles, specifically, preferably, a urethane resin having a weight average molecular weight of 20,000 to 1,000,000, a styrene resin, a vinyl chloride resin, an olefin resin, a polyester resin, a polyamide resin, or the like And crosslinked products thereof.
[0009]
Examples of the urethane resin include a linear polyurethane obtained by bulk polymerization or solution polymerization of a polyol, diisocyanate, and a chain extender.
Examples of the styrene-based resin include styrene-butadiene-styrene block copolymer, styrene-isoprene-styrene block copolymer, styrene-ethylene-butylene-styrene block copolymer, and styrene-ethylene-propylene-styrene block copolymer. Coalescence and the like.
Examples of the vinyl chloride resin include a high polymerization degree vinyl chloride resin, a partially crosslinked vinyl chloride resin, a urethane-vinyl chloride copolymer, a nitrile rubber (NBR) -vinyl chloride copolymer, NBR or urethane or a polyester resin. A blend with a vinyl chloride resin is exemplified.
Examples of the olefin resin include polyethylene, polypropylene, a mixture of an ethylene-propylene rubber and a polyolefin, a polymer obtained by grafting a polyolefin on an ethylene-propylene rubber; an ethylene-vinyl acetate copolymer or a saponified product thereof, and an ethylene-acrylic resin. Acid salt copolymer, ethylene-acrylate copolymer, acrylonitrile-butadiene copolymer, chlorosulfonated polyethylene, polybutadiene and the like.
Of these, urethane resins, vinyl chloride resins, olefin resins and crosslinked products thereof are preferred.
[0010]
The shape of the organic polymer particles is not particularly limited, but may be spherical, granular, crushed or the like, and among them, spherical is preferred. The size is preferably from 0.01 to 20 mm in average particle size, more preferably from 1 to 10 mm. The range of the particle diameter is preferably 5% by mass or less for 0.1 mm or less, and 5% by mass or less for 12 mm or more. When it is 0.01 mm or more, the effect of suppressing the heat storage agent from hardening when solidified is sufficient, and when it is 20 mm or less, the feel (feel) of the heat storage material is good.
The method of measuring the average particle size is as follows: the particle size distribution is plotted on a logarithmic probability paper with the horizontal axis representing the particle size and the vertical axis representing the content based on mass, and the particle size occupying 50% of the whole is determined.
The content of the organic polymer particles in the heat storage agent is preferably from 10 to 70% by mass, more preferably from 20 to 50% by mass, based on the total amount of the heat storage agent and the organic polymer particles. When the content is 10% by mass or more, the effect of suppressing the heat storage agent from hardening when solidified is sufficient, and when the content is 70% by mass or less, the heat storage effect is also good.
[0011]
The method for producing the heat retaining tool of the present invention is not particularly limited, but specific examples are shown below.
{Circle around (1)} Preparation of Synthetic Resin Sheet Two films of a predetermined size are combined and sealed on three sides. Examples of the sealing method include a heat seal, an electromagnetic wave seal, a seal with an adhesive, a seal with an adhesive tape, and the like, and preferably a heat seal.
{Circle around (2)} Preparation of packaging material A bag having an opening provided with a sheet of a predetermined size is prepared. The sealing method at this time includes sewing when using a cloth as a material, heat sealing, electromagnetic wave sealing, and sewing when using a resin sheet. Suturing is preferred. It is desirable to provide a fastener or a velcro on the opening so that it can be easily opened and closed.
{Circle around (3)} The synthetic resin sheet encapsulating the heat storage agent is melted at a temperature higher than its freezing point (for example, a temperature higher by 10 to 20 ° C.) and quickly poured into the bag-shaped synthetic resin sheet. Then, heat sealing is performed at the same time in the form of a lattice so as to form an opening and a package without trapping air. If it is difficult to heat seal at the same time, it is also possible to form a required number of each package and connect them to form a synthetic resin sheet in which one heat storage agent is enclosed.
(4) Storage in packaging material The synthetic resin sheet enclosing the heat storage agent obtained above is heated to a temperature higher than the freezing point of the heat storage agent (for example, 10 to 20 ° C. higher) and stored in the packaging material. Use it as a warming tool.
[0012]
Since the heat retention tool of the present invention uses a heat storage agent having a freezing point of 10 to 55 ° C., the synthetic resin sheet encapsulating the heat storage agent is previously melted at a temperature equal to or higher than the freezing point to be in a liquid state, and then packaged. When stored in a material and used as a heat retaining tool, the heat storage agent is gradually deprived of heat, and when the temperature reaches near the freezing point, the temperature near the freezing point is maintained for a long time due to the latent heat of heat absorbed during the solidification. The solidification point of the heat storage agent may be appropriately selected according to the temperature to be maintained for a long time.
When the heat retaining tool is actually used, the synthetic resin sheet in which the heat storage agent is enclosed is warmed to a temperature higher than the freezing point, for example, 10 to 20 ° C. higher. How to warm may be put in hot water or warmed in a microwave oven or the like. This is inserted into the packaging material and used. If the temperature drops during use, it can be used again after reheating. The heat retention tool of the present invention is effective as a cushion or a futon as a measure against the cold of animals. It can also be used as a substitute for a human hot water bottle in addition to an animal heat insulation mat.
[0013]
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0014]
Example 1
As a heat storage agent, 300 g of PEG-1000 (polyethylene glycol, average molecular weight 1000, freezing point 37 ° C .; manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd.) is heated to a temperature about 10 ° C. higher than the freezing point to liquefy, and this is polyethylene / nylon having a thickness of 60 μm. It is sealed in a bag of 20 × 30 cm made of a laminate film so as not to trap air. Next, heat-sealing was performed in a lattice shape so that each of the four corners and 4 × 5 cm packets could be divided into 4 rows × 5 rows = 20 pieces, thereby forming a synthetic resin sheet A in which a heat storage agent was sealed.
On the other hand, as a packaging material for accommodating the synthetic resin sheet, a bag having an opening of 25 × 35 cm made of a material in which the inner surface is made of soft urethane foam and the outer surface is bonded with brushed felt, and the opening can be opened and closed with a fastener. Prepare something like this.
The synthetic resin sheet A is immersed in warm water of 55 ° C. for 30 minutes, taken out, wiped off and stored in the above-mentioned packaging material.
As an evaluation of the heat retaining property, a thermocouple is set at the center of the warmed heat retaining tool A and left in a room at 10 ° C. to record a temperature change. As shown in Table 1, the evaluation results showed that the duration between comfortable temperatures of 20 to 40 ° C. was long.
[0015]
Example 2
Same as Example 1 except that PEG-6000S (polyethylene glycol, average molecular weight 8300, freezing point 61 ° C, manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd.) 80% aqueous solution (freezing point 37 ° C) was used as the heat storage agent instead of PEG-1000. Then, a sheet B made of synthetic resin was prepared, and a heat retaining tool B was prepared in the same manner as in Example 1 to evaluate the heat retaining property. As shown in Table 1, the evaluation results showed that the duration between comfortable temperatures of 20 to 40 ° C. was long.
[0016]
Example 3
As a heat storage agent, a urethane resin bead dispersion of PEG-1000 instead of PEG-1000 (PEG-1000 / urethane resin beads = 225 g / 75 g, average particle size of urethane resin beads 1 mm, isophorone diisocyanate / polypropylene glycol urethane resin) A sheet C made of synthetic resin was prepared in the same manner as in Example 1 except for using, and a heat retaining tool C was prepared in the same manner as in Example 1 to evaluate the heat retaining property. As shown in Table 1, the evaluation results showed that the duration between comfortable temperatures of 20 to 40 ° C. was long. Further, even when the temperature dropped below the freezing point of PEG-1000, the heat storage agent did not become hard, and the flexibility was maintained.
[0017]
Comparative Example 1
A synthetic resin sheet D was prepared in the same manner as in Example 1 except that a carboxymethylcellulose solution was used instead of PEG-1000 as a heat storage agent. The sex was evaluated. As shown in Table 1, the evaluation results showed that the duration between 20 and 40 ° C., which is a comfortable temperature, was short.
[0018]
Comparative Example 2
A synthetic resin sheet E was prepared in the same manner as in Example 1 except that PEG-20,000 (polyethylene glycol, average molecular weight 20,000, freezing point 63 ° C; manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd.) was used instead of PEG-1000 as the heat storage agent. Preparation and further, a heat retaining tool E was prepared in the same manner as in Example 1, and the heat retaining property was evaluated. As shown in Table 1, the evaluation results showed that the duration between 20 and 40 ° C., which is a comfortable temperature, was short.
(Evaluation of flexibility)
When the surface of the heat retaining tool at 20 ° C. was pressed by hand, the degree to which the heat storage agent was deformed according to the pressure to be held was evaluated sensorily.
Flexible; deformed. No flexibility; no deformation.
[0019]
[Table 1]

[0020]
【The invention's effect】
The heat retaining tool of the present invention has the following effects.
(1) Long duration at a comfortable temperature.
(2) High safety with little risk of skin burns.
(3) A heat retention tool using a heat storage agent in which organic polymer particles are dispersed maintains flexibility even at 20 ° C.
Therefore, the heat retaining device of the present invention is effective as a cushion or a futon as a measure for keeping animals warm.

Claims

A heat retention tool comprising a synthetic resin sheet enclosing a heat storage agent having a freezing point of 10 to 55 ° C. and a packaging material for accommodating the synthetic resin sheet.

The heat retention tool according to claim 1, wherein the heat storage agent is polyethylene glycol or a mixture of the same and water.

The heat retention tool according to claim 1 or 2, further comprising 10 to 70% by mass of organic polymer particles having an average particle size of 0.01 to 20 mm based on the total amount of the heat storage agent and the organic polymer particles. .

The heat retaining tool according to any one of claims 1 to 3, wherein the synthetic resin sheet is a packaged sheet having two or more bags containing a heat storage agent.

The heat retention tool according to any one of claims 1 to 4, wherein the packaging material is a storage bag in which a heat insulating foam is provided on at least a part of an inner surface and a cloth is provided on at least a part of an outer surface.

An animal cushion or futon comprising the warming tool according to any one of claims 1 to 5.