【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セパレータ付き感圧型接着シート及び光学部材組立体並びにその組立方法であり、特に板状やシート状の光学部材を貼り合わせるときに用いられ、透明性、貼付け作業性に優れ、接着信頼性評価時に問題となるシリコーン樹脂の転着がない等の特長を有するセパレータ付き感圧型接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、プロジェクションスクリーン(PJ)、ブラウン管(CRT)等のディスプレイ製品には、様々な板状、シート状の光学部材が数多く使用されている。これらの光学部材は、光学部材間の光散乱による光ロス低減、製品組立て時の効率アップ、製品の強度保持などの目的で、透明な接着剤で光学部材間を接着することが行われている。例えば、LCDでは偏光板と液晶セルの接着、アンチリフレクション(AR)フィルムと偏光板の接着、PDPではARフィルム、電磁シールドフィルム、近赤外吸収(NIR)フィルム等の接着、CRTではARフィルムやアンチグレア(AG)フィルムとCRTとの接着等が行われている。
【0003】
このような接着剤としては、感圧型接着剤、感熱型接着剤、紫外線(UV)硬化型接着剤等が開発されているが、貼付ける際の設備投資が比較的少なくすむ感圧型接着剤が最も広く普及している。
【0004】
また、光学部材表面への接着剤層の形成方法としては、液状の接着剤を直接光学部材表面へ塗布する方法と予めセパレータフィルム上に形成しておいた接着シートを光学部材表面にラミネート転写する方法がある。液状の接着剤を直接塗布する方法は、接着剤自体が安価であるものの、塗布作業時に作業環境を汚染する(特に有機溶剤型接着剤を塗布する場合は、有機溶剤対策が必要となる)、厚み精度の良い接着剤層を形成するのが難しい、液状接着剤を塗布するため光学部材にダメージを与え易い等といった問題がある。一方、接着シートをラミネート転写する方法は、接着シート自体が比較的高価であり直接塗布する方法に比べコストは高くなり易いが、貼付け作業環境の汚染が少ない、接着するのに大掛かりな設備が必要ないといった特長もあり、2つの方式の特長に合わせて使い分けられている。
【0005】
このような用途に使用されるセパレータ付き感圧型接着シートとしては、2枚のプラスチックセパレータの間に感圧型接着剤層を形成した接着シートが使用されている。しかしながら、近年のディスプレイ表示精度の向上により透明性が優れた、また、剥がれや浮き等の問題が無い接着信頼性が高い、更に、貼付け作業性に優れたセパレータ付き感圧型接着シートが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来の技術で述べたような欠点を解消し、透明性、貼付け作業性に優れ、接着信頼性評価時に問題となるシリコーン樹脂の転着がない等の特長を有するセパレータ付き感圧型接着シート及び光学部材組立体並びにその組立方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光学部材を貼り合せる感圧接着剤層からなり、両面にプラスチックセパレータを設けてなるセパレータ付き感圧型接着シートにおいて、前記プラスチックセパレータがポリオレフィン系プラスチックフィルムであり、かつ、両面のプラスチックセパレータの感圧接着剤層からの剥離力の差が0.1N/25mm以上であり、そして、感圧接着剤層の全光線透過率が80%以上であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
【0008】
また、本発明は、上記プラスチックセパレータの感圧接着剤層からの剥離力が共に2N/25mm以下であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
【0009】
そして、本発明は、上記感圧接着剤層のアクリル板への接着力が2N/25mm以上であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
【0010】
更に、本発明は、上記プラスチックセパレータの一方がポリエチレン系フィルムであり、もう一方がポリプロピレン系フィルムであるセパレータ付き感圧型接着シートである。
【0011】
また、本発明は、上記感圧接着剤層が架橋型アクリル系接着剤からなるセパレータ付き感圧型接着シートである。
【0012】
そして、本発明は、光学部材を貼り合わせて組立てた光学部材組立体であって、上記のセパレータ付き感圧型接着シートの両面のプラスチックセパレータを剥離した感圧接着剤層により接着されている光学部材組立体である。
【0013】
更に、本発明は、光学部材を貼り合わせた光学部材組立体を組立てる方法であって、上記のセパレータ付き感圧型接着シートの剥離力の弱いプラスチックセパレータを剥離した感圧接着剤層と第1の光学部材とを接着させ、次に、他のプラスチックセパレータを剥離した感圧接着剤層と第2の光学部材とを接着させて組立てる光学部材組立体の組立方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に具体的に説明する。
本発明のセパレータ付き感圧型接着シートは高い透明性を有しており、全光線透過率が80%以上である。より好ましくは90%以上である。全光線透過率が80%より低いと光学部材を貼り合わせた時の光透過率が悪く、ディスプレイが暗くなったり、コントラストが落ちるといった問題が発生する。ここでの全光線透過率は、2枚のセパレータを剥がし接着剤層のみの状態で、JIS−K7105に準じ、積分球式濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定した。
【0015】
本発明のセパレータ付き感圧型接着シートにおける接着剤層は、感圧型接着剤であり、アクリル板に貼付けた時の接着力が2N/25mm以上である。2N/25mm以下であると光学部材に対し十分な接着力が得られず剥れ等の問題が発生する。ここでのアクリル板に対する接着力は、一方のセパレータを剥がした接着シートをアクリル板(住友化学工業製スミペックE000、厚み1.5mmフラット板)に圧力5880N/mをかけたゴムロールを用い2m/分の速度で貼付け、更にもう一方のセパレータを剥がし同様条件にて25μmPETフィルム(ユニチカ製S−25)を貼付けて試験片を作製し、更に30分間室温で放置し、その後、剥離角度180度、剥離速度0.3m/分、室温にて接着力を測定した値である。
【0016】
この感圧型接着剤としては一般に用いられる、各種アクリルモノマーを共重合して得られるアクリル系接着剤、天然ゴム系接着剤、ポリイソブチレン、ブチルゴム、スチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SBS)等の合成ゴム系接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系接着剤等、及び、これらの混合系接着剤を使用することができる。この中で、特に接着シートの全光線透過率が80%以上になるような高透明接着剤が得易い等の理由から架橋型アクリル系接着剤が好適に用いられる。
【0017】
この架橋型アクリル系接着剤は、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、2−エチルヘキシルアクリレート等の低Tgモノマーを主モノマーとし、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル等の官能基モノマーと共重合することで得られたアクリル共重合体を架橋剤にて架橋することにより得ることができる。
【0018】
このアクリル共重合体としては、重量平均分子量が10万〜150万の範囲内のものが好ましく用いられる。重量平均分子量が10万より小さいと、接着剤中の低分子量物が多くなるため、接着剤の凝集力が低くなり易く、光学部材を接着した時に剥がれ等の不具合が発生し易くなる。また、重量平均分子量が150万を超えると溶剤に溶かした時の粘度が高く、接着シートにした時に平滑な接着剤塗工外観が得難い問題がある。また、このアクリル共重合体のガラス転移点(Tg)は、−20℃以下のものが好ましく使用できる。−20℃よりTgが高いと接着剤が硬くなり、室温にて圧着しても光学部材に対して適度な接着力が得られなくなる。
【0019】
この架橋剤としては、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等公知の架橋剤を用いることができる。また、この架橋剤としては、接着剤中に緩やかに広がった網目状構造を形成するために、3官能、4官能といった多官能架橋剤がより好ましく用いられる。
【0020】
また、この接着剤層には必要に応じて、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、軟化剤、充填剤等を適量添加してもよい。
【0021】
本発明における接着剤層の厚みは、通常5〜100μmが好ましい。更に好ましくは、10〜50μmである。5μmより薄いと光学部材表面の凹凸に追従することができず十分な接着力が得られなくなる。また、100μmより厚いと単位面積当たりの価格が上がり、また、厚みにより透明性が低下する等の問題が発生する。
【0022】
本発明に用いる両面のプラスチックセパレータとしては、セパレータ表面にシリコーン樹脂等の離型剤の塗工処理を行わなくとも接着剤層からの離型性を確保できる、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ(4−メチルペンテン−1)等のオレフィン系樹脂を主成分とするフィルムが良好に使用できる。これらポリオレフィン系樹脂フィルムを使用することにより、光学部材の接着信頼性評価時に問題となるシリコーン樹脂の転着がないセパレータ付き感圧型接着シートが得られる。また、ここでのプラスチックセパレータとしては、二軸延伸タイプのオレフィン系樹脂フィルムや多層押出しオレフィン系樹脂フィルム、接着剤で多層化したオレフィン系樹脂フィルム等も良好に使用できる。
【0023】
また、本発明に用いる両面のプラスチックセパレータの感圧接着剤層からの剥離力の差は、0.1N/25mm以上である。0.1N/25mm未満であると、光学部材に接着シートを貼り付ける際に一方のセパレータを剥がす時に、剥がしたセパレータに接着剤層が付着し、もう一方のセパレータ上に平滑で外観が良い状態の接着剤層が残留しない現象(泣き別れ現象)が発生する。この泣き別れ現象が発生すると、接着剤層を光学部材に平滑に貼り付けることができず、光学部材を外観よく貼り合わせることができない。
【0024】
そして、本発明に用いる両面のプラスチックセパレータの感圧接着剤層からの剥離力は共に2N/25mm以下である。2N/25mmより剥離力が高いとセパレータの剥離作業性が悪化する、セパレータのスムーズな剥離ができず接着剤層に折れシワや接着剤層表面に段差が発生し、光学部材に貼り付けた時にその変形が残留し外観欠陥になるといった問題が発生する。ここでの剥離力は、Tピール状態で、剥離速度1m/分、室温にて測定した値である。尚、剥離力が高い方のセパレータの接着力を測る場合には、剥離力が軽い方のセパレータを剥がし、その面に25μmPETフィルム(ユニチカ製S−25)を貼り付けて同様にTピール状態で、剥離速度1m/分、室温にて測定した。
【0025】
更に、プラスチックセパレータの厚さとしては、10〜200μmが好ましく用いられる。更に好ましくは、20〜100μmである。10μmより薄いとフィルム強度が不足し、接着シート製造時にフィルムが破れる、シワが入り易い等の問題が発生する。また、200μmより厚いとフィルム自体が高価になる等の問題が発生する。
【0026】
ここでの感圧接着剤層の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した接着剤を塗布する方法、接着剤を溶融し塗布する方法や水に分散し塗布する方法等の公知の方法を用いることができるが、架橋型アクリル系接着剤の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した接着剤を塗布する方法が一般的である。
【0027】
以下、本発明のセパレータ付き感圧型接着シートについて、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
実施例1を説明する。主モノマーとしてブチルアクリレートを用い、官能基モノマーとしてアクリル酸とメタクリル酸を用いたアクリル共重合体を溶液重合法にて合成した。この合成したアクリル共重合体の重量平均分子量は40万であった。このアクリル共重合体100重量部に対し、エポキシ系架橋剤を0.1重量部配合した感圧接着剤溶液を調整し、厚さ50μmのポリプロピレンフィルムに、乾燥時の接着剤厚さが40μmになるよう塗工乾燥した。更に、厚さ60μmのポリエチレンフィルムを感圧接着剤層面にラミネートした。このセパレータ付き感圧型接着シートを室温で1週間放置し十分にエージングを行った後、試験に使用した。尚、このセパレータ付き感圧型接着シートにおけるポリプロピレンフィルムの接着剤層からの剥離力は1.1N/25mmであり、またラミネートしたポリエチレンフィルムの接着剤層からの剥離力は0.8N/25mmであった。
【0029】
実施例2を説明する。厚さ60μmのポリエチレンフィルムの代りに、40μmのポリエチレンとポリプロピレンの共押出し2層フィルムを感圧接着剤層にポリエチレン樹脂面を接触するようにラミネートした以外は、実施例1と同様にしてセパレータ付き感圧型接着シートを作製した。このセパレータ付き感圧型接着シートにおけるポリエチレンとポリプロピレンの共押出し2層フィルムの接着剤層からの剥離力は0.8N/25mmであった。
【0030】
実施例3を説明する。厚さ60μmのポリエチレンフィルムの代りに、50μmのポリ(4−メチルペンテン−1)フィルムを感圧接着剤層にラミネートした以外は、実施例1と同様にしてセパレータ付き感圧型接着シートを作製した。このセパレータ付き感圧型接着シートにおけるポリ(4−メチルペンテン−1)フィルムの接着剤層からの剥離力は0.9N/25mmであった。
【0031】
比較例1を説明する。接着剤を塗工した厚さ50μmのポリプロピレンフィルムを感圧接着剤層にラミネートした以外は、実施例1と同様にしてセパレータ付き感圧型接着シートを作製した。
【0032】
比較例2を説明する。シリコーン樹脂系の離型剤を表面に塗工した25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを感圧接着剤層にラミネートした以外は、実施例1と同様にしてセパレータ付き感圧型接着シートを作製した。このセパレータ付き感圧型接着シートにおける二軸延伸ポリエステルフィルムセパレータの接着剤層からの剥離力は0.1N/25mmであった。
【0033】
上記の各実施例及び比較例の接着シートの特性値を下記の方法で測定した。それぞれの結果を図1にまとめた。
(1)全光線透過率
全光線透過率は、2枚のセパレータを剥がし感圧接着剤層のみの状態で、積分球式濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000型)を用いて、JIS−K7105に順じて測定した。
(2)対アクリル板接着力
一方のセパレータを剥がした接着シートをアクリル板(住友化学工業製スミペックE000、厚み1.5mmフラット板)に圧力5880N/mをかけたゴムロールを用い2m/分の速度で貼付け、更にもう一方のセパレータを剥がし同様の条件にて25μmPETフィルム(ユニチカ製S−25)を貼付けて試験片を作製し、更に30分間室温で放置し、その後、剥離角度180度、剥離速度0.3m/分、室温にて接着力(N/25mm)を測定した。
(3)セパレータの剥離力
接着シートを25mm幅に切断し、粘着剤層からセパレータをTピール状態で、剥離速度1m/分、室温雰囲気下で剥がす時の剥離力(N/25mm)を測定した。尚、剥離力が高い方のセパレータの接着力を測る場合には、剥離力が軽い方のセパレータを剥がし、その面に25μmPETフィルム(ユニチカ製S−25)を貼り付けて同様にTピール状態で、剥離速度1m/分、室温にて測定した。
(4)貼り合わせ作業性
一方のセパレータを剥がした接着シートを、大きさ100mm×200mmのアクリル板(住友化学工業製スミペックE000、厚み1.5mmフラット板)に圧力5880N/mをかけたゴムロールを用い2m/分の速度で貼付けた。更にもう一方のセパレータを剥がし、50μmPETフィルム(ユニチカ製S−50)を同様の条件にてラミネートした。
このときの貼り合わせ作業性を、以下の基準で評価した。
○:セパレータが容易に剥離でき、貼り合わせ作業が容易にできた。
×:セパレータ剥離時に泣き別れ現象が発生し、貼り合わせ作業ができなかった。
(5)シリコーン転着性
セパレータを剥離した感圧型接着剤層表面を蛍光X線装置にて測定し、下記の基準にて評価した。
○:シリコーンの転着が認められない。
×:シリコーンの転着が認められる。
【0034】
測定結果を図1に示す。図1から明らかなように、本発明の接着シートである実施例1〜3は、貼り合わせ作業性に優れ、また、感圧接着剤表面へのシリコーン転着がなかった。それに対し、接着剤塗工側とラミネート側に同じ剥離力のポリプロピレンフィルムを使用した比較例1は、セパレータ剥離時に泣き別れ現象が発生し、貼り合せることができなかった。また、ラミネート側にシリコーン樹脂系の離型剤を表面に塗工した25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを貼り合せた比較例2は、感圧接着剤層表面にシリコーンの転着が観察された。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、板状やシート状の光学部材を貼り合わせるときに用い、透明性、貼付け作業性に優れ、接着信頼性評価時に問題となるシリコーン樹脂の転着がないセパレータ付き感圧型接着シートを得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例の測定結果を示す図表。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, an optical member assembly, and a method for assembling the same. Particularly, the present invention is used when laminating plate-like or sheet-like optical members, and is excellent in transparency and laminating workability, and is reliable in bonding. The present invention relates to a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator having features such as no transfer of a silicone resin which is a problem at the time of evaluation of properties.
[0002]
[Prior art]
In display products such as a liquid crystal display (LCD), a plasma display (PDP), a projection screen (PJ), and a cathode ray tube (CRT), various plate-like and sheet-like optical members are used in large numbers. These optical members are bonded to each other with a transparent adhesive for the purpose of reducing light loss due to light scattering between the optical members, increasing the efficiency at the time of assembling the product, and maintaining the strength of the product. . For example, in the case of LCD, the adhesion of a polarizing plate and a liquid crystal cell, in the case of an anti-reflection (AR) film and the polarizing plate, in the case of a PDP, the adhesion of an AR film, an electromagnetic shielding film, a near infrared absorption (NIR) film, and the like. Adhesion between an anti-glare (AG) film and a CRT is performed.
[0003]
As such adhesives, pressure-sensitive adhesives, heat-sensitive adhesives, ultraviolet (UV) curable adhesives, and the like have been developed. However, pressure-sensitive adhesives that require relatively little equipment investment when pasting are used. The most widespread.
[0004]
The method for forming the adhesive layer on the surface of the optical member includes a method of directly applying a liquid adhesive to the surface of the optical member and a method of laminating and transferring an adhesive sheet previously formed on a separator film to the surface of the optical member. There is a way. In the method of directly applying a liquid adhesive, although the adhesive itself is inexpensive, it contaminates the working environment during the application work (especially when applying an organic solvent type adhesive, it is necessary to take measures against the organic solvent). There are problems that it is difficult to form an adhesive layer with good thickness accuracy, and that the optical member is easily damaged by applying a liquid adhesive. On the other hand, the method of laminating and transferring an adhesive sheet is relatively expensive because the adhesive sheet itself is relatively expensive, and the cost is likely to be higher than a method of directly applying the adhesive sheet. There are also features such as not being used, and they are used properly according to the features of the two methods.
[0005]
As a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator used in such an application, an adhesive sheet in which a pressure-sensitive adhesive layer is formed between two plastic separators is used. However, in recent years, there has been a demand for a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator that is excellent in transparency due to improvement in display accuracy of the display, has high adhesion reliability without problems such as peeling and floating, and has excellent bonding workability. I have.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the drawbacks described in the prior art, and has excellent transparency, excellent sticking workability, and a feeling with a separator having characteristics such as no transfer of silicone resin which is a problem at the time of evaluation of adhesion reliability. An object of the present invention is to provide a pressure-sensitive adhesive sheet, an optical member assembly, and a method for assembling the same.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, comprising a pressure-sensitive adhesive layer for bonding an optical member and having plastic separators on both sides, wherein the plastic separator is a polyolefin-based plastic film, and the double-sided plastic separator A pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, wherein the difference in the peeling force from the pressure-sensitive adhesive layer is 0.1 N / 25 mm or more, and the total light transmittance of the pressure-sensitive adhesive layer is 80% or more.
[0008]
Further, the present invention is a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, wherein the peel strength of the plastic separator from the pressure-sensitive adhesive layer is 2 N / 25 mm or less.
[0009]
Further, the present invention is a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, wherein the pressure-sensitive adhesive layer has an adhesive force to an acrylic plate of 2 N / 25 mm or more.
[0010]
Further, the present invention is a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, wherein one of the plastic separators is a polyethylene film and the other is a polypropylene film.
[0011]
The present invention is also a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, wherein the pressure-sensitive adhesive layer is formed of a cross-linkable acrylic adhesive.
[0012]
The present invention is an optical member assembly in which optical members are bonded and assembled, wherein the optical member is bonded by a pressure-sensitive adhesive layer obtained by peeling off plastic separators on both surfaces of the pressure-sensitive adhesive sheet with a separator. It is an assembly.
[0013]
Further, the present invention is a method for assembling an optical member assembly in which optical members are bonded to each other, wherein the pressure-sensitive adhesive layer obtained by peeling off the plastic separator having a low peeling force of the pressure-sensitive adhesive sheet with the separator is provided. This is an assembling method of an optical member assembly in which an optical member is bonded and then a pressure-sensitive adhesive layer from which another plastic separator is peeled off is bonded to a second optical member.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be specifically described below.
The pressure-sensitive adhesive sheet with a separator of the present invention has high transparency, and has a total light transmittance of 80% or more. It is more preferably at least 90%. If the total light transmittance is lower than 80%, the light transmittance at the time of bonding the optical members is poor, and a problem such as a dark display or a decrease in contrast occurs. The total light transmittance here was measured with an integrating sphere turbidity meter (NDH2000, manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.) according to JIS-K7105 in a state where the two separators were peeled off and only the adhesive layer was formed.
[0015]
The adhesive layer in the pressure-sensitive adhesive sheet with a separator of the present invention is a pressure-sensitive adhesive, and has an adhesive force of 2 N / 25 mm or more when attached to an acrylic plate. If it is 2 N / 25 mm or less, a sufficient adhesive force to the optical member cannot be obtained, and problems such as peeling occur. Here, the adhesive strength to the acrylic plate was measured at 2 m / min using a rubber roll obtained by applying a pressure of 5880 N / m to the acrylic sheet (Sumipec E000, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., 1.5 mm thick flat plate). , The other separator was peeled off, and a 25 μm PET film (S-25 manufactured by Unitika) was adhered under the same conditions to prepare a test piece. The test piece was further left at room temperature for 30 minutes, and then peeled at a peel angle of 180 °. This is a value obtained by measuring the adhesive force at a speed of 0.3 m / min and at room temperature.
[0016]
Examples of the pressure-sensitive adhesive include commonly used acrylic adhesives obtained by copolymerizing various acrylic monomers, natural rubber adhesives, polyisobutylene, butyl rubber, styrene-butylene-styrene copolymer (SBS) and the like. Synthetic rubber-based adhesives, ethylene-vinyl acetate copolymer (EVA) -based adhesives, and the like, and mixed adhesives thereof can be used. Among them, a cross-linkable acrylic adhesive is preferably used because a highly transparent adhesive in which the total light transmittance of the adhesive sheet is 80% or more is easily obtained.
[0017]
This cross-linked acrylic adhesive has a low Tg monomer such as butyl acrylate, ethyl acrylate, or 2-ethylhexyl acrylate as a main monomer, and includes acrylic acid, methacrylic acid, hydroxyethyl methacrylate, hydroxyethyl acrylate, acrylamide, acrylonitrile, and the like. It can be obtained by crosslinking an acrylic copolymer obtained by copolymerizing with a functional group monomer with a crosslinking agent.
[0018]
As the acrylic copolymer, those having a weight average molecular weight in the range of 100,000 to 1.5 million are preferably used. When the weight average molecular weight is smaller than 100,000, the amount of low molecular weight substances in the adhesive increases, so that the cohesive force of the adhesive tends to decrease, and problems such as peeling when the optical member is bonded are liable to occur. On the other hand, if the weight average molecular weight exceeds 1.5 million, the viscosity when dissolved in a solvent is high, and it is difficult to obtain a smooth adhesive-coated appearance when the adhesive sheet is formed. Further, the acrylic copolymer having a glass transition point (Tg) of -20 ° C or lower can be preferably used. If the Tg is higher than −20 ° C., the adhesive becomes hard, and even when pressure-bonded at room temperature, an appropriate adhesive force to the optical member cannot be obtained.
[0019]
Known crosslinking agents such as isocyanate-based, melamine-based, and epoxy-based crosslinking agents can be used as the crosslinking agent. Further, as this crosslinking agent, a polyfunctional crosslinking agent such as trifunctional or tetrafunctional is more preferably used in order to form a network structure which gradually spreads in the adhesive.
[0020]
Further, an appropriate amount of a tackifier, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a softener, a filler, and the like may be added to the adhesive layer as needed.
[0021]
The thickness of the adhesive layer in the present invention is usually preferably 5 to 100 μm. More preferably, it is 10 to 50 μm. If the thickness is less than 5 μm, it is impossible to follow irregularities on the surface of the optical member, and a sufficient adhesive strength cannot be obtained. On the other hand, if the thickness is more than 100 μm, the price per unit area increases, and the thickness causes a problem such as a decrease in transparency.
[0022]
The double-sided plastic separator used in the present invention may be a polypropylene film, a polyethylene film, a poly (4) film that can ensure release properties from the adhesive layer without performing a coating treatment of a release agent such as a silicone resin on the separator surface. A film containing an olefin resin such as methylpentene-1) as a main component can be favorably used. By using these polyolefin-based resin films, it is possible to obtain a pressure-sensitive adhesive sheet with a separator free from transfer of silicone resin, which is a problem when evaluating the adhesive reliability of an optical member. As the plastic separator, a biaxially stretched olefin resin film, a multilayer extruded olefin resin film, an olefin resin film multilayered with an adhesive, and the like can also be used favorably.
[0023]
The difference in the peeling force between the plastic separators on both sides used in the present invention from the pressure-sensitive adhesive layer is 0.1 N / 25 mm or more. When it is less than 0.1 N / 25 mm, when one of the separators is peeled off when the adhesive sheet is attached to the optical member, the adhesive layer adheres to the peeled separator, and the other separator has a smooth and good appearance. Occurs (a tear-off phenomenon) in which no adhesive layer remains. When the tearing-off phenomenon occurs, the adhesive layer cannot be smoothly attached to the optical member, and the optical member cannot be attached with good appearance.
[0024]
The peeling force of the plastic separator on both sides used in the present invention from the pressure-sensitive adhesive layer is 2 N / 25 mm or less. When the peeling force is higher than 2N / 25mm, the peeling workability of the separator is deteriorated, the separator cannot be smoothly peeled, and the adhesive layer is broken and wrinkles or steps are generated on the surface of the adhesive layer. There is a problem that the deformation remains to cause an appearance defect. The peeling force here is a value measured at room temperature at a peeling speed of 1 m / min in a T-peel state. When measuring the adhesive force of the separator having a higher peeling force, the separator having a lighter peeling force was peeled off, and a 25 μm PET film (S-25 manufactured by Unitika) was stuck on its surface, and the T-peel state was similarly applied. The measurement was performed at room temperature at a peeling speed of 1 m / min.
[0025]
Further, the thickness of the plastic separator is preferably from 10 to 200 μm. More preferably, it is 20 to 100 μm. If the thickness is less than 10 μm, the film strength is insufficient, and problems such as breakage of the film and easy wrinkling during the production of the adhesive sheet occur. On the other hand, if the thickness is more than 200 μm, there arises a problem that the film itself becomes expensive.
[0026]
As a method for forming the pressure-sensitive adhesive layer here, known methods such as a method of applying an adhesive whose viscosity is adjusted by dissolving in an organic solvent, a method of melting and applying the adhesive, and a method of dispersing and applying in water are used. Although a method can be used, a method of forming a crosslinked acrylic adhesive is generally a method of applying an adhesive whose viscosity is adjusted by dissolving in an organic solvent.
[0027]
Hereinafter, the pressure-sensitive adhesive sheet with a separator of the present invention will be specifically described with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0028]
Example 1 will be described. An acryl copolymer using butyl acrylate as a main monomer and acrylic acid and methacrylic acid as a functional group monomer was synthesized by a solution polymerization method. The weight average molecular weight of this synthesized acrylic copolymer was 400,000. A pressure-sensitive adhesive solution was prepared by mixing 0.1 part by weight of an epoxy-based crosslinking agent with respect to 100 parts by weight of the acrylic copolymer, and the thickness of the dried adhesive was reduced to 40 μm on a 50 μm-thick polypropylene film. Coating and drying were performed. Further, a polyethylene film having a thickness of 60 μm was laminated on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer. This pressure-sensitive adhesive sheet with a separator was allowed to stand at room temperature for one week to be sufficiently aged, and then used for a test. In this pressure-sensitive adhesive sheet with a separator, the peel force of the polypropylene film from the adhesive layer was 1.1 N / 25 mm, and the peel force of the laminated polyethylene film from the adhesive layer was 0.8 N / 25 mm. Was.
[0029]
Example 2 will be described. In place of the polyethylene film having a thickness of 60 μm, a separator was provided in the same manner as in Example 1 except that a two-layer coextruded film of 40 μm polyethylene and polypropylene was laminated so that the polyethylene resin surface was in contact with the pressure-sensitive adhesive layer. A pressure-sensitive adhesive sheet was produced. The peeling force from the adhesive layer of the coextruded two-layer film of polyethylene and polypropylene in the pressure-sensitive adhesive sheet with the separator was 0.8 N / 25 mm.
[0030]
Embodiment 3 will be described. A pressure-sensitive adhesive sheet with a separator was produced in the same manner as in Example 1 except that a 50-μm poly (4-methylpentene-1) film was laminated on the pressure-sensitive adhesive layer instead of the 60-μm-thick polyethylene film. . The peeling force of the poly (4-methylpentene-1) film from the adhesive layer in the pressure-sensitive adhesive sheet with the separator was 0.9 N / 25 mm.
[0031]
Comparative Example 1 will be described. A pressure-sensitive adhesive sheet with a separator was produced in the same manner as in Example 1, except that a 50-μm-thick polypropylene film coated with an adhesive was laminated on the pressure-sensitive adhesive layer.
[0032]
Comparative Example 2 will be described. A pressure-sensitive adhesive sheet with a separator was produced in the same manner as in Example 1, except that a 25 μm biaxially stretched polyester film coated with a silicone resin-based release agent on the surface was laminated on the pressure-sensitive adhesive layer. The peeling force of the biaxially stretched polyester film separator in the pressure-sensitive adhesive sheet with the separator from the adhesive layer was 0.1 N / 25 mm.
[0033]
The characteristic values of the adhesive sheets of the above Examples and Comparative Examples were measured by the following methods. Each result was summarized in FIG.
(1) Total light transmittance The total light transmittance was measured using an integrating sphere turbidimeter (Model NDH2000, manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.) in a state where the two separators were peeled off and only the pressure-sensitive adhesive layer was used. And JIS-K7105.
(2) Adhesive force to acrylic plate The adhesive sheet from which one of the separators was peeled off was coated on an acrylic plate (Sumipec E000, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., a 1.5 mm thick flat plate) using a rubber roll applied with a pressure of 5880 N / m, at a speed of 2 m / min. Then, the other separator was peeled off, and a 25 μm PET film (S-25 manufactured by Unitika) was pasted under the same conditions to prepare a test piece. The test piece was further left at room temperature for 30 minutes. The adhesive strength (N / 25 mm) was measured at room temperature at 0.3 m / min.
(3) Peeling Force of Separator The adhesive sheet was cut into a 25 mm width, and the peeling force (N / 25 mm) was measured when the separator was peeled from the pressure-sensitive adhesive layer in a T peel state at a peeling speed of 1 m / min at room temperature. . When measuring the adhesive force of the separator having a higher peeling force, the separator having a lighter peeling force was peeled off, and a 25 μm PET film (S-25 manufactured by Unitika) was stuck on its surface, and the T-peel state was similarly applied. The measurement was performed at room temperature at a peeling speed of 1 m / min.
(4) Laminating workability A rubber roll obtained by applying a pressure of 5880 N / m to an acrylic sheet (Sumipec E000 manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., 1.5 mm thick flat plate) having a size of 100 mm × 200 mm was peeled off from the adhesive sheet from which one of the separators was peeled off. It was applied at a speed of 2 m / min. Further, the other separator was peeled off, and a 50 μm PET film (S-50 manufactured by Unitika) was laminated under the same conditions.
The bonding workability at this time was evaluated based on the following criteria.
:: The separator was easily peeled off, and the laminating work was easily performed.
X: The tearing-off phenomenon occurred when the separator was peeled off, and the lamination work could not be performed.
(5) The surface of the pressure-sensitive adhesive layer from which the silicone transferable separator was peeled off was measured with a fluorescent X-ray apparatus and evaluated according to the following criteria.
:: No silicone transfer was observed.
×: Transfer of silicone is observed.
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FIG. 1 shows the measurement results. As is clear from FIG. 1, Examples 1 to 3, which are the adhesive sheets of the present invention, were excellent in laminating workability, and there was no silicone transfer to the surface of the pressure-sensitive adhesive. On the other hand, in Comparative Example 1 in which a polypropylene film having the same peeling force was used on the adhesive-coated side and the laminate side, a tearing-off phenomenon occurred when the separator was peeled off, and the lamination could not be performed. In Comparative Example 2 in which a 25 μm biaxially stretched polyester film coated with a silicone resin-based release agent on the surface of the laminate was bonded, silicone transfer was observed on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer.
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【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it is used when sticking a plate-shaped or sheet-shaped optical member, and it is excellent in transparency, sticking workability, and pressure-sensitive adhesive with a separator without transfer of silicone resin which is a problem at the time of evaluation of adhesion reliability. It is possible to get a sheet.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a table showing measurement results of Examples and Comparative Examples.