【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品の製造現場や気密性の高いマンション等の風呂場など比較的湿度が高い場所の壁や天井に生えたカビ等を効率的に除去し、かつ、清拭した箇所に優れた殺菌性あるいは防カビ性などを長期間持続することのできるウエットワイパーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から湿度が高く、暖かい雰囲気下にある食品製造現場や風呂場の壁や天井にはカビが生えやすく、カビを除去するために塩素系や酸素系の除カビ剤を用いてカビを除去していた。
除カビ剤を用いたカビの除去方法は、除カビ剤をカビに付与して除カビし、スポンジ等でカビを壁や天井から掻き取り、次いで除カビ剤を除去するために水洗する方法が取られている。
この方法によれば、生えたカビはかなり除去できるが、時間がかかったり、除カビ剤から塩素や酸素が発生し、特に塩素は刺激臭が強く、取り扱い方によっては、例えば換気を十分に行わないと窒息したり、人体への安全性が十分でないという欠点があった。
【0003】
また、十分な除カビ性を得るために除カビ剤の液性はアルカリ性で、取り扱い方によっては、例えば皮膚に付着すれば皮膚を溶かしたり、衣服に付着すると塩素や酸素の影響で染料が変色したり、特定の金属に付着すると錆びたり、急速に除カビ剤が分解して塩素や酸素が発生したり安全性が十分なものではなかった。更に、除カビ剤自体を除去するために水洗しなければならず、非常に手間がかかるものであった。
更にまた、食品製造現場で除カビ剤を用いる場合、取り扱い方によっては、作業中の除カビ剤が飛散しこれの除去や残留した臭いが食品等へ移染することも予想され、安全性が十分なものではなかった。
また、この方法で除カビを行っても生えているカビを取り去るだけで、カビの除去が不十分であればすぐに、十分に除去できていてもカビが育成しやすい環境下であるため、長期間カビを生やさないことは困難であった。
【0004】
上記問題を解決するために特許第3187676号公報に分散安定剤として可溶性キトサン・コラーゲンを使用して、銀系無機抗菌剤を安定分散した抗菌性ワイパーが開示されている。
この方法によればコラーゲンの作用で皮膚への保湿性が確保され、銀系抗菌剤による殺菌・抗菌性には優れるものの、カビの除去が十分でない場合には抗菌スペクトルの異なったカビに対する阻害効果に劣るという欠点があった。
また、経済的にも高価な銀系の抗菌剤を使用しなければならないとともに、清拭した箇所へ銀系抗菌剤が転写されるため銀が酸化されて清拭箇所が変色する可能性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、人体に対して安全性が高く、効率的にカビを除去し、かつ、清拭した箇所に優れた殺菌性あるいは防カビ性などを長期間持続することのできる除カビ・防カビ用ウエットワイパーを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題に鑑み拭き取り用の基材を検討し物理的にカビを除去し、かつ基材に不揮発性の防カビ剤を含浸し拭き取り面へ転写することにより、効率的にカビを除去し、かつ、清拭した箇所に優れた殺菌性あるいは防カビ性などを長期間持続することのできることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
▲1▼ 少なくとも拭き取り面を構成する面積率20%以上の繊維が単繊維径0.2〜5μmの布帛であって、該布帛に可溶性キトサン及び界面活性剤が含浸されている除カビ・防カビ用ウエットワイパーを提供する。また、
▲2▼ 該布帛が表面に多数の平均面積0.05mm2〜20mm2の凹部及び/または貫通孔を有している不織布である、▲1▼に記載の除カビ・防カビ用ウエットワイパーにも特徴を有する。また、
▲3▼ 該不織布が10〜80重量%のセルロース繊維を含有している、▲1▼又は▲2▼に記載の除カビ・防カビ用ウエットワイパーにも特徴を有する。また、
▲4▼ 該不織布が3層以上の積層体で構成されており、中央部が主にセルロース繊維で構成されている、▲1▼〜▲3▼のいずれかに記載の除カビ・防カビ用ウエットワイパーにも特徴を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について以下具体的に説明する。
本発明のウエットワイパーは少なくとも拭き取り面を構成する面積率20%以上、好ましくは40%以上、更に好ましくは60%以上の繊維が単繊維径0.2〜5μmの布帛である。
本発明でいう布帛とは、織物、編物、不織布のことをいう。
【0008】
本発明の目的の一つは、カビ等を効率よく除去することにあり、除去したカビ等の汚れは布帛に残留することが拭き取り面への再汚染を防止することから好ましく、この為使用後は衛生上の観点から布帛を廃棄することが好ましく、布帛は経済的に安価である不織布が好ましい。
本発明でいう布帛の拭き取り面とは、ウエットワイパーを使用して壁面、天井面、床面等のカビ等が繁殖している部分を拭き取る際に直接接触する面をいう。ウエットワイパーの使用に際して布帛の拭き取り面が明示されていない場合には通常の拭き取り作業において使用可能な面のことをいい、少なくとも布帛の表裏どちらかがこれに相当する。
【0009】
本発明でいう単繊維径とは布帛を構成する単繊維の径であり、単繊維の断面が円状の場合は直径を、楕円状の場合は長径を、扁平の場合は最大幅がこれに相当する。U字型やC字型や多葉形の断面を持つ場合は投影した最大の幅がこれに相当する。
布帛を構成する単繊維径は、0.2〜5μm、好ましくは0.3〜4μm、より好ましくは0.35〜35μmである。
布帛を構成する単繊維径が0.2μm未満では拭き取り作業時に摩擦により単繊維が切断し、拭き取り面を汚染することがある。単繊維径が5μmを越えるとカビ等の掻き取り効果が減少する。
【0010】
本発明でいう面積率とは、拭き取り面に存在する全繊維の面積に対する単繊維径0.2〜5μmの繊維が占める割合をいう。
即ち、面積率は次式(I)で与えられる。
面積率(%)=(拭き取り面に存在する単繊維径0.2〜5μmの繊維が占める面積)/(拭き取り面に占める全繊維の面積)×100 ・・・(I)
本発明の布帛における面積率は、20%以上が好ましく、より好ましくは40%以上、更に好ましくは60%以上、最も好ましくは100%である。
面積率の測定方法は、5μmの繊維が3〜6mm程度に拡大される倍率でランダムに100点の拡大写真を例えば電子顕微鏡を用いて撮影し、5μm以下の繊維が写真に撮影された全面積に占める割合の平均値として測定できる。
尚、拭き取り面に凹部や貫通孔がある場合はその部分を除いた部分が拭き取り面の繊維が占める全面積となる。
【0011】
布帛を構成する単繊維径が0.2〜5μmの繊維の存在の仕方はまんべんなく存在していることが好ましいが、例えば縦筋状や円状に部分的に存在していてもよい。
本発明では、単繊維径が0.2〜5μmの繊維の素材は特に限定されない。
布帛を構成する単繊維として、ポリエステル、ポリアミド、アクリル等の合成繊維やセルロース繊維等の素材が一般的に用いられるが、これらの素材が1種以上混用されていてもよい。
例えば、ポリアミドで多葉形で芯部を、ポリエステルで多葉形のへこんだ部分を埋めるようにして同時に円形となるように紡糸して、ポリアミドを溶解させて目的とする単繊維径の繊維を得たり、繊維横断面に不特定な形状を有する開口部を多数有し、該開口の各々は繊維の内部において繊維の長さ方向に沿って略平行な60μm以上の長さを有する筋状(ストロー状)の空隙を形成するアクリル系合成繊維から分割して目的とする単繊維径の繊維を得てもよい。
【0012】
本発明のウエットワイパーには界面活性剤及び可溶性キトサンが含浸されている。
界面活性剤を配合することによりカビ等を含む汚れを効率よく除去することができる。
また、可溶性キトサンは拭き取り操作により拭き取り面へ転写されそこに残留するため、拭き取り後のカビ等の育成を長期間阻害することができる。
また、若干のカビ等が残留していても可溶性キトサンが転写されているためその後の成長を阻害することができる。
【0013】
本発明でいう界面活性剤とは通常に使用されている界面活性剤であれば特に限定されないが、併用する可溶性キトサンの安定性にも寄与できるものがよく、かつ発泡性の少ないものがよく、その面から両性界面活性剤や非イオン界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の使用量はウエットワイパーに添加されている薬液の5〜20重量%が好ましく、より好ましくは10〜15重量%である。
5重量%未満では除カビ性が低下することがある。また、20重量%を超えると発泡性を抑制することが困難となり作業性が低下することがある。
【0014】
本発明でいう可溶性キトサンとは部分脱アセチル化キチンとキトサンの混合物で、取扱いに優れ、かつ抗菌、防カビ効果が認められている公知のものをいう。可溶性キトサンの使用量は、固形分として不織布に添加される薬液重量の0.1〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜1重量%である。
0.1重量%未満では拭き取り後の拭き取り面の防カビ性が低下する。3重量%を超えても防カビ効果には変化がなく、また薬液の安定性が悪くなりゲル化等により清拭面を汚染することがある。
【0015】
本発明のウエットワイパーは該布帛の表面に多数の平均面積0.05mm2〜20mm2、好ましくは1mm2〜5mm2の凹部及び/または貫通孔を有している不織布であることが好ましい。
不織布表面に多数の平均面積0.05mm2〜20mm2の凹部及び/または貫通孔を有していることにより、カビの掻き取り効果が更に向上する。
不織布表面の凹部または貫通孔の平均面積が0.05mm2未満、または20mm2を超えるとの場合は凹部または貫通孔によるカビの掻き取り効果が低下する。
ここでいう凹部とは、シート上で貫通はしていないが、窪みがある状態のことをいう。
尚、凹部の深さ、即ちシート表面から凹部の底部までの深さはシート全体の厚みの30%以上、好ましくは50%以上である。30%未満では、カビ等の掻き取り効果が減少する。
【0016】
凹部及び/または貫通孔の平均面積は以下の方法で測定される。
ウエットワイパーを1枚取り出し風乾する。貫通孔のみが存在する場合は、貫通孔がすり鉢状であるか否かを確認し、すり鉢状の場合は孔の大きい方の面を測定する。片面が凹部と貫通孔、もう一方の面が貫通孔の場合は凹部と貫通孔がある面を測定する。両面とも凹部がある場合は両面を測定する。
シャチハタ工業株式会社製『Shachihataスタンプ台<顔料系>中型HG−2黒』をサンプルの測定面に置き、スタンプ台の上に0.98N/m2 になるように荷重を置きゆっくりと移動させる。この操作を5回行い、表面に均一にスタンプ液が塗られた部分を凹部及び/または貫通孔の部分が白くなるようにコピー機により拡大コピーする。拡大コピーする際にはA4のコピー紙に少なくとも凹部及び/または貫通孔が20個以下であるようにする。
【0017】
尚、拡大コピーする際には倍率が分かるようにJIS規格の金尺も同倍率でコピーし、拡大されたコピー紙全体の面積を換算する。次にコピー紙全体の重量を測定する。凹部及び/または貫通孔で形状が確認できる白い部分を切り抜き個々の重量を測定する。
1つの凹部及び/または貫通孔の面積は次式(2) で換算し、mm2 単位にする。
凹部及び/または貫通孔の面積=(1つの白い部分の重量)/(コピー紙全体の重量)×(縮尺から求めたコピー紙全体の面積)・・・(2)
本発明における凹部及び/または貫通孔の面積は、0.05〜20mm2 が好ましく、より好ましくは1〜5mm2 である。
この操作により、100個の凹部及び/または貫通孔の面積を測定し、平均値を求めたものが凹部及び/または貫通孔の平均面積である。
【0018】
本発明のウエットワイパーに使用される不織布の少なくとも片側表面に多数存在する凹部及び/または貫通孔の形状は特に限定されない。
円状、楕円状、正方形、多角形等のどのような形状でもかまわないが、円状、楕円状がどの方向から拭き取っても、凹部及び/または貫通孔が変形しにくく、一様な掻き取り効果が得られるので好ましい。
例えば、楕円状の場合は、長径約1.5mm、短径約0.5mm、ピッチ約1mm程度である。
【0019】
本発明のウエットワイパーに使用される不織布の少なくとも片側表面に多数存在する凹部及び/または貫通孔は厚み方向ですり鉢状になっていることが好ましい。
すり鉢状とは厚み方向における凹部及び/または貫通孔の面積が違う、例えば片側の表面では面積が大きく、中央部からもう一方の面に近づくに従って面積が小さくなるようなことをいう。
すり鉢状であると、掻き取ったカビ等が凹部及び/または貫通孔の壁面と接触しやすく、壁面を構成する繊維間に入り保持されて落ちにくくなるため、拭き取った面への再汚染が少なくなる。
本発明のウエットワイパー表面にある貫通孔がすり鉢状の場合、ウエットワイパー表面の貫通孔の面積比率、孔の大きい方の平均面積と小さい方の平均面積の比、即ち(孔の大きい方の平均面積)/(孔の小さい方の平均面積)は、1.2以上、20以下、好ましくは1.5以上、10以下が好ましい。
平均面積比が1.2未満の場合は、掻き取ったカビ等が壁面を構成する繊維間に入りにくくなりカビ等が脱落し、拭き取った面への再汚染が発生することがある。
平均面積比が20を超えると拭き取り面へ貫通孔の壁面が直接接触しやすくなりカビ等の掻き取り硬貨が減少することがある。
【0020】
本発明のウエットワイパー表面の凹部または貫通孔の製造方法は特に限定されず、適宜選択すればよい。
製造工程中で高圧流体を不織布に当てて製造してもよいし、エンボスにより圧力をかけて製造してもよいし、打ち抜き等で製造してもよいし、これらの方法を複合して製造してもよい。
本発明のウエットワイパーは不織布に10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%のセルロース繊維を含有していることが望ましい。
【0021】
ここでいうセルロース繊維とは、例えば綿やパルプなどの天然セルロース繊維でも、ビスコースレーヨン、キュプラアンモニウムレーヨンなどの再生セルロース繊維でも、リヨセルやテンセルような溶剤紡糸されたセルロース繊維でもよいが再生セルロース繊維であることがより好ましい。
再生セルロース繊維は天然セルロース繊維に比べて保水性が高いため除カビ・防カビ剤である可溶性キトサン及び界面活性剤を保持しやすくなる。また、セルロース繊維が再生セルロース連続長繊維であれば清拭によって例え表面を構成する連続長繊維が切断しても繊維がつながっているので繊維の拭き取り面への繊維の脱落、転写が短繊維に比べて少ない。
また、セルロース繊維はそれ自体がカビの栄養となることがあるため脱落、転写が少ないと防カビ性を延長することも可能となる。
セルロース繊維が10重量%未満であると、拭き取り時にウエットワイパーに除カビ・防カビ剤である可溶性キトサン及び界面活性剤が除カビ・防カビ効果を得るのに十分な量を担持できないことがある。
セルロース繊維が80重量%を超えると必要以上に除カビ・防カビ剤である可溶性キトサン及び界面活性剤を吸収してしまい不経済となることがある。
【0022】
本発明のウエットワイパーを構成する布帛が不織布の場合、不織布の構造は特に限定されないが、3層以上の積層体で中央部が主にセルロース繊維で構成された不織布が好ましい。
セルロース繊維は前述したように薬液を保持しやすいため、中央部にセルロース繊維があることで薬液をウエットワイパーの表面層へ随時供給することが可能となる。
また、布帛が不織布の場合、不織布の製造方法も特に限定されない。
例えば、湿式法、抄紙法、乾式法で作られた不織布でもよく、これらが複合された不織布でもよい。
不織布を複合する方法も特に限定されないが、前述したように分割して目的とする単繊維径を得たり、表面に多数の凹部及び/または貫通孔を得たりするには高圧流体処理が工程に含まれていることが好ましい。
【0023】
本発明のウエットワイパーに使用される布帛の目付は、20〜300g/m2が好ましく、より好ましくは30〜150g/m2、更に好ましくは50〜120g/m2である。
20g/m2未満では拭き取りに対して強度を維持することが難しい。300g/m2を超えると硬くなり作業性が低下する。
本発明のウエットワイパーに使用される布帛の厚みは、0.1〜2mmが好ましく、より好ましくは0.3〜1.5mm、更に好ましくは0.4〜1.2mmである。厚みが0.1mm未満であると凹凸による掻き取り効果が減少する。厚みが2mmを超えると作業性が低下する。
【0024】
本発明のウエットワイパーは、布帛を含浸する水溶液量が布帛重量に対して100〜500重量%が好ましく、より好ましくは150〜350重量%である。含浸する水溶液量が100重量%未満であると保存中に水溶液が蒸発し、ウエット状態を保つことができなかったり、清拭時の液移行効果が低下することがある。また、含浸する水溶液量が500重量%を越えると清拭時に水溶液がたれて床等を汚したり、拭き取り面に多量の水溶液が残留し拭き後が残ったり、泡が発生して作業性が低下することがある。
【0025】
本発明のウエットワイパーには、その他の添加剤として通常のウエットワイパーに用いられる添加剤、例えば殺菌剤や乾燥速度の向上剤としてのエタノールやイソプロピルアルコール、保湿剤としてのグリセリン、プロピレングリコールやポリエチレングリコール、また香料やその他の防腐効果のある抗菌剤、除菌剤、色素、酸化防止剤が適量添加されていてもよい。
ウエットワイパーの形態は内部が密封可能に形成された容器に収納されて、該容器からウエットワイパー用の不織布を1枚ずつ引き出し可能な包装体の形態であれば、特に限定されない。
例えば、ロール状に巻かれたウエットワイパー用の不織布を収納した筒状のプラスチック容器や1枚ずつ折り重ねた状態で収納したピロー包装体や紙容器でもよく、これらが複合された形態でもよい。
【0026】
ウエットワイパーの製造方法も特に限定されない。
例えば、ロール状に巻かれたウエットワイパー用の不織布を一方向のみ開封している筒状のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アルミ箔等で作られた積層フィルムに収納し薬液を一定量含浸させ、前記筒状積層フィルム等で上部にヒートシールを行い、口を有する蓋を嵌め込む方法;1枚づつ折り重ねた不織布をポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アルミ箔等で作られた積層フィルム等で1方向のみ開封している製袋された容器に収納し、薬液を一定量含浸させ、開いていた口をヒートシールする方法や1枚づつ折り重ねた状態で薬液を一定量含浸させ、濡らした状態でポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アルミ箔等で作られた積層フィルム等を製袋を行いながら収納する方法;不織布ロールからシート状に引き出しながら薬液を一定量含浸させた後に、カットし1枚づつ折り重ねたり、ロール状にリワインドしたりし容器に収納する方法でもよく、これらが複合された製造方法でも良い。
また、不織布に薬液を含浸する工程は、ロール状の不織布をスリットする前でも後でも良い。更に、容器に不織布を収納する前でも後でも良い。1枚づつ折り重ねる場合においても同様で不織布に薬液を含浸する工程は折り重ねる前でも後でも良く、これらが複合された方法でも良い。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、例中の評価は下記に示す方法で行った。
(1)単繊維径0.2〜5μmの面積率測定方法
20℃×65%RH条件下で測定を行う。測定方法は前述した方法で実施する。
(2) 除カビ作業性、除カビ性評価方法
風呂場等のタイル張りの場所でタイル間の目地及びタイル上にも黒くカビが生えている場所でテストする。
ワイパーを用いて20回カビの生えたタイル間の目地及びタイル上を清拭し、作業性及びカビの除去性を等級で評価する。モニターは20名で実施し、その平均値を評価結果とした。
(i) 作業性
5級:問題がない。
3級:若干問題がある。
1級:問題があり使用に耐えない。
(ii)除カビ性
5級:カビがほぼ完全に除去された。
4級:目地部に若干カビが残っているがタイル上は完全に除去された。
3級:目地部はかなりカビが残っているがタイル上は完全に除去された。
2級:目地部はかなりカビが残っておりタイル上も若干カビが残っている。
1級:清拭前と変わらない状態であった。
(3) 防カビ効果評価方法
除カビ性評価を実施した4級および5級の部分における3ヵ月後のカビの育成状態を観察し等級で評価し、平均値を取り結果とした。
5級:除去後と変化なし。
4級:除去後より若干育成した。
3級:育成している。
2級:除去前よりは少ないがかなり育成した。
1級:除去前とほぼ同じ状態に育成した。
【0028】
【実施例1】
アクリロニトリル95.0重量%、アクリル酸メチル4.5重量%及びメタリルスルホン酸ソーダ0.5重量%からの共重合体と、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシドのブロック型ポリエーテル(数平均分子量100000、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの割合は70:30)とをジメチルホルムアミドに溶解して、アクリル系重合体23%、ブロック型ポリエーテル2.3%を含有するジメチルホルムアミド紡糸原液を調整した。
この紡糸原液を6時間静置した後、紡糸口金を通して温度35℃、ジメチルホルムアミド75%の凝固浴中に押しだし、水洗後、沸騰水中で12倍延伸し、80℃の熱風中で乾燥して1.7dtexの原繊維を製造した。
長さ12mmにカットした上記原繊維90重量%と平均単繊度1.1dtex、平均繊維長5mmのポリエステル繊維10重量%を水中に分散させ均一スラリーとして、長網式抄紙機により目付30g/m2の繊維抄造シートを製造した。この抄造シートを80メッシュの金網の上に置き、直径0.15mm、ピッチ0.8mmの1列ノズルから7.35kg/cm2の水圧で水噴射し、20m/分の速度で移動しながら柱状流パンチングした。
次に、同様の条件でこの繊維シートの裏側から柱状流パンチングした。この操作を5回繰り返し繊維交絡シートとした後、80℃のピンテンター式熱風乾燥機で乾燥して不織布Aを得た。
得られた不織布Aの表面を電子顕微鏡で観察するとアクリル原繊維から分割された断面径が0.5μmから3μmの範囲の微細繊維及び未分割又は分割途中の太い繊維が相互に三次元的に交絡しているのが観察された。
【0029】
次に、コットンリンターを銅アンモニア溶液で溶解し、流下緊張下で連続して紡糸し、シート形成させ、平均単繊度2.1dtex、目付18.5g/m2、厚み0.13mmの再生セルロース連続長繊維不織布Bを得た。
不織布A2枚の間に不織布Bをはさみ、3枚重ねて隙間のあるネット上に乗せ、高圧水流により各不織布の繊維を交絡させ、同時に下にあるネットの交絡点部に存在する繊維が水圧により移動して凹部及び貫通孔を作成し、交絡したシートを乾燥させ目付75g/m2、厚み0.56mm、平均面積1.13mm2の凹部及び貫通孔を有した不織布Cを得た。
得られた不織布Cは両表面が主にアクリルとポリエステルの混合不織布で中央部に主にセルロース繊維が存在する3層構造の不織布であった。
【0030】
両面界面活性剤13重量%、可溶性キトサン20重量%、イソプロピルアルコール5重量%、パラオキシ安息香酸エチル2重量%、精製水60重量%を配合した薬液を得た。尚、可溶性キトサンの固形分は1%であった。
得られた不織布C100gに配合した薬液250gを含浸し、ウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、本発明のウエットワイパーはカビ除去の作業性、除カビ性、除去後のカビの育成阻害に優れた効果を持ったものであった。
【0031】
【実施例2】
実施例1と同様の方法でアクリルの原繊維を得た。長さ12mmにカットした上記原繊維65重量%と平均単繊度1.7dtex、平均繊維長8mmのビスコースレーヨン繊維35重量%を水中に分散させ均一スラリーとして、長網式抄紙機により 目付50g/m2の繊維抄造シートを製造し、実施例1と同様の方法で高圧水流処理、乾燥を行い、不織布を得た。得られた不織布を再度メッシュの異なるネット上に置き高圧水流で処理することで不織布表面に凹部及び貫通孔を作成し、乾燥して目付50g/m2、厚み0.32mm、平均面積1.58mm2の凹部及び貫通孔を有した不織布を得た。
得られた不織布100gに実施例1と同様の配合した薬液250gを含浸し、ウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、本発明のウエットワイパーはカビ除去の作業性、除カビ性、除去後のカビの育成阻害に優れた効果を持ったものであった。
【0032】
【実施例3】
実施例1と同様の方法でアクリルの原繊維を得た。長さ12mmにカットした上記原繊維90重量%と平均単繊度1.1dtex、平均繊維長5mmのポリエステル繊維10重量%を水中に分散させ均一スラリーとして、長網式抄紙機により 目付50g/m2の繊維抄造シートを製造し、実施例1と同様の方法で高圧水流処理、乾燥を行い、不織布を得た。得られた不織布を再度メッシュの異なるネット上に置き高圧水流で処理することで不織布表面に凹部及び貫通孔を作成し、乾燥して目付50g/m2、厚み0.36mm、平均面積0.96mm2の凹部及び貫通孔を有した不織布を得た。
得られた不織布100gに実施例1と同様の配合した薬液250gを含浸し、ウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、本発明のウエットワイパーはカビ除去の作業性、除カビ性、除去後のカビの育成阻害に優れた効果を持ったものであった。
【0033】
【実施例4】
実施例1と同様の方法でアクリルの原繊維を得た。長さ12mmにカットした上記原繊維90重量%と平均単繊度1.1dtex、平均繊維長5mmのポリエステル繊維10重量%を水中に分散させ均一スラリーとして、長網式抄紙機により 目付80g/m2の繊維抄造シートを製造し、実施例1と同様の方法で高圧水流処理、乾燥を行い、目付80g/m2、厚み0.45mmの不織布を得た。得られた不織布100gに実施例1と同様の配合した薬液250gを含浸し、ウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1からわかるとおり、本発明のウエットワイパーはカビ除去の作業性、除カビ性、除去後のカビの育成阻害に優れた効果を持ったものであった。
【0034】
【実施例5】
ポリエステルとポリアミドからなる分割型複合繊維(83dtex/20filaments、16分割/filament)の長繊維に仮撚加工を行い、捲縮を付与し、32ゲージのダブルの丸編機によりスムース編地を編成した。得られた編地に分割処理剤を使用して複合繊維を分割させ、洗浄、乾燥して目付140g/m2、厚み0.47mmの編物を得た。
得られた編地100gに実施例1と同様の配合した薬液250gを含浸し、ウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、本発明のウエットワイパーはカビ除去の作業性、除カビ性、除去後のカビの育成阻害に優れた効果を持ったものであった。
【0035】
【比較例1】
ポリエチレンテレフタレートを熱溶融し、連続して紡糸し、シート形成させたのち、ニードルパンチ処理を行い、平均単繊度4.4dtex、目付100g/m2、厚み0.86mmの不織布を得た。
得られた不織布100gに実施例1で配合した薬液250gを含浸し、ウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、得られたウエットワイパーは除カビ作業性に劣り、清拭面への薬液移行性に劣るため防カビ性能が劣ったものであった。
【比較例2】
実施例1において薬液中の可溶性キトサンを配合せず、その分精製水を添加した薬液を用いた以外は実施例2と同様の方法でウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、得られたウエットワイパーは除カビ性、防カビ性に劣ったものであった。
【0036】
【比較例3】
実施例1において薬液中の界面活性剤を配合せず、その分精製水を添加した薬液を用いた以外は実施例2と同様の方法でウエットワイパーを得た。得られたウエットワイパーの性能を表1に示す。
表1から分かるとおり、得られたウエットワイパーは除カビ性に劣ったものであった。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】
本発明のウエットワイパーによれば、拭き取り面を特定の単繊維径の繊維を特定の割合で構成させ、かつ界面活性剤を配合することにより安全性が十分でない塩素系や酸素系の薬剤を使用しなくても除カビ性能を向上させ、更に人体への安全性の高い天然物系の防カビ剤であるキトサンを用いることで除カビ後の防カビ性を非常に向上させることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention efficiently removes molds and the like that grow on walls and ceilings of relatively humid places such as food production sites and bathrooms with high airtight condominiums, and is excellent in places that have been cleaned. The present invention relates to a wet wiper that can maintain sterilization or antifungal properties for a long period of time.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, molds are likely to grow on walls and ceilings of food production sites and bathrooms in high humidity and warm atmospheres, and use a chlorine-based or oxygen-based mold remover to remove mold. I was
A method of removing mold using a mold remover is to apply a mold remover to the mold, remove the mold, scrape the mold off a wall or ceiling with a sponge, and then wash with water to remove the mold remover. Has been taken.
According to this method, the mold that has grown can be considerably removed, but it takes time, and chlorine and oxygen are generated from the fungicide, especially chlorine has a strong pungent odor, and depending on how to handle it, for example, perform sufficient ventilation. If not, there are drawbacks of suffocation and insufficient safety to the human body.
[0003]
Also, in order to obtain sufficient mold-removing properties, the liquidity of the mildew-removing agent is alkaline.Depending on how it is handled, for example, if it adheres to the skin, it dissolves the skin, or if it adheres to clothes, the dye discolors due to chlorine and oxygen. If it gets wet or adheres to a specific metal, it will rust, and the fungicide will rapidly decompose to generate chlorine and oxygen, and its safety is not sufficient. Furthermore, it has to be washed with water in order to remove the fungicide itself, which is very troublesome.
Furthermore, when a fungicide is used at a food manufacturing site, depending on how it is handled, it is expected that the fungicide during operation will be scattered and removed, and the remaining odor will be transferred to foods, etc. It was not enough.
Also, even if mold removal is performed by this method, only the growing mold is removed, and if the removal of the mold is insufficient, it is an environment where mold can easily grow even if it can be sufficiently removed, It was difficult to prevent mold growth for a long time.
[0004]
In order to solve the above problem, Japanese Patent No. 3187676 discloses an antibacterial wiper in which a silver-based inorganic antibacterial agent is stably dispersed using soluble chitosan / collagen as a dispersion stabilizer.
According to this method, the action of collagen secures moisture retention to the skin, and it is excellent in sterilization and antibacterial properties with silver-based antibacterial agents, but when mold removal is not sufficient, it has an inhibitory effect on fungi with different antibacterial spectrums There was a drawback that it was inferior.
In addition, a silver-based antibacterial agent that is economically expensive must be used, and the silver-based antibacterial agent is transferred to the wiped area, so that silver may be oxidized and the wiped area may be discolored. Was.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is highly safe against the human body, removes mold efficiently, and can maintain excellent bactericidal or mildew-proofing properties at a cleaned area for a long period of time. The present invention provides a wet wiper.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have studied a substrate for wiping in view of the above problems, physically remove mold, and impregnated the substrate with a non-volatile antifungal agent and transferred it to the surface to be wiped efficiently. The present inventors have found that mold can be removed and excellent bactericidal or antifungal properties can be maintained for a long period of time at the wiped portion, and the present invention has been accomplished.
That is, the present invention is as follows.
(1) At least 20% or more of the fibers constituting the wiping surface is a fabric having a single fiber diameter of 0.2 to 5 μm, and the fabric is impregnated with soluble chitosan and a surfactant. To provide a wet wiper. Also,
{Circle around (2)} The cloth has a large number of average areas of 0.05 mm on the surface. 2 ~ 20mm 2 The wet wiper for mold removal and mildew prevention according to (1), which is a nonwoven fabric having a concave portion and / or a through hole, is also characterized. Also,
(3) The wet wiper for removing mold and mildew according to (1) or (2), wherein the nonwoven fabric contains 10 to 80% by weight of cellulose fibers. Also,
(4) for removing mold and mildew according to any one of (1) to (3), wherein the nonwoven fabric is composed of a laminate of three or more layers, and the central part is mainly composed of cellulose fibers. Wet wipers also have features.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present invention will be specifically described below.
The wet wiper of the present invention is a fabric in which at least 20%, preferably 40% or more, more preferably 60% or more of the fibers constituting the wiping surface have a single fiber diameter of 0.2 to 5 μm.
The fabric referred to in the present invention refers to a woven fabric, a knitted fabric, and a nonwoven fabric.
[0008]
One of the objects of the present invention is to efficiently remove mold and the like, and it is preferable that stains such as the removed mold and the like remain on the cloth because it prevents re-contamination on the wiping surface. It is preferable to discard the fabric from the viewpoint of hygiene, and the fabric is preferably a non-woven fabric which is economically inexpensive.
The wiping surface of the fabric referred to in the present invention refers to a surface that comes into direct contact with a wall, a ceiling surface, a floor surface, or the like where a mold or the like is growing using a wet wiper. When the surface to be wiped of the fabric is not specified when using the wet wiper, it refers to a surface that can be used in a normal wiping operation, and at least one of the front and back surfaces of the fabric corresponds to this.
[0009]
The single fiber diameter referred to in the present invention is the diameter of a single fiber constituting a fabric, and the diameter of the single fiber when the cross section is circular, the long diameter when the cross section is oval, and the maximum width when the cross section is flat. Equivalent to. In the case of having a U-shaped, C-shaped or multi-lobe cross section, the projected maximum width corresponds to this.
The diameter of a single fiber constituting the fabric is 0.2 to 5 μm, preferably 0.3 to 4 μm, and more preferably 0.35 to 35 μm.
If the diameter of the single fiber constituting the fabric is less than 0.2 μm, the single fiber may be cut by friction during the wiping operation, and the wiping surface may be contaminated. If the single fiber diameter exceeds 5 μm, the effect of scraping mold and the like is reduced.
[0010]
The term “area ratio” as used in the present invention refers to a ratio of fibers having a single fiber diameter of 0.2 to 5 μm to the area of all fibers present on the wiping surface.
That is, the area ratio is given by the following equation (I).
Area ratio (%) = (area occupied by fibers having a diameter of 0.2 to 5 μm existing on the wiping surface) / (area of all fibers occupying the wiping surface) × 100 (I)
The area ratio in the fabric of the present invention is preferably 20% or more, more preferably 40% or more, further preferably 60% or more, and most preferably 100%.
The method for measuring the area ratio is as follows. A 100-point enlarged photograph is randomly taken with an electron microscope, for example, at a magnification at which a 5 μm fiber is enlarged to about 3 to 6 mm, and the entire area in which the 5 μm or less fiber is photographed is taken. Can be measured as the average value of the percentage of
When there is a concave portion or a through-hole on the wiping surface, a portion excluding the concave portion or the through-hole is the entire area occupied by the fibers on the wiping surface.
[0011]
It is preferable that the fibers having a single fiber diameter of 0.2 to 5 μm constituting the fabric are present uniformly, but may be present, for example, partially in a vertical streak or circle.
In the present invention, the material of the fiber having a single fiber diameter of 0.2 to 5 μm is not particularly limited.
Materials such as synthetic fibers such as polyester, polyamide, and acryl, and cellulose fibers are generally used as the single fibers constituting the fabric, but one or more of these materials may be mixed.
For example, a multi-lobed core made of polyamide is spun into a circular shape at the same time as filling a multi-lobed hollow portion with polyester, and the polyamide is dissolved to produce a fiber having a desired single fiber diameter. Or a plurality of openings having an unspecified shape in the cross section of the fiber, and each of the openings has a length of 60 μm or more that is substantially parallel to the inside of the fiber along the length direction of the fiber. A fiber having a target single fiber diameter may be obtained by dividing the acrylic synthetic fiber forming a (straw-shaped) void.
[0012]
The wet wiper of the present invention is impregnated with a surfactant and soluble chitosan.
By adding a surfactant, dirt including mold and the like can be efficiently removed.
In addition, since soluble chitosan is transferred to the wiping surface by the wiping operation and remains there, growth of mold and the like after wiping can be inhibited for a long time.
Further, even if some molds and the like remain, the subsequent growth can be inhibited because the soluble chitosan is transferred.
[0013]
The surfactant in the present invention is not particularly limited as long as it is a commonly used surfactant, but those which can also contribute to the stability of soluble chitosan used in combination are good, and those having low foaming properties are good. From that viewpoint, amphoteric surfactants and nonionic surfactants are preferred.
The amount of the surfactant used is preferably 5 to 20% by weight, more preferably 10 to 15% by weight of the chemical solution added to the wet wiper.
If the amount is less than 5% by weight, the mold removal property may decrease. On the other hand, if it exceeds 20% by weight, it is difficult to suppress the foaming property, and the workability may be reduced.
[0014]
The soluble chitosan referred to in the present invention is a known mixture of partially deacetylated chitin and chitosan, which is excellent in handling, and is recognized as having an antibacterial and antifungal effect. The amount of the soluble chitosan used is preferably 0.1 to 3% by weight, more preferably 0.2 to 1% by weight of the weight of the chemical solution added to the nonwoven fabric as a solid content.
If it is less than 0.1% by weight, the mold resistance of the wiping surface after wiping is reduced. If it exceeds 3% by weight, the antifungal effect is not changed, and the stability of the chemical solution is deteriorated, and the wiping surface may be contaminated by gelation or the like.
[0015]
The wet wiper of the present invention has a large average area of 0.05 mm on the surface of the cloth. 2 ~ 20mm 2 , Preferably 1 mm 2 ~ 5mm 2 It is preferable that the nonwoven fabric has a concave portion and / or a through hole.
Numerous average area of 0.05mm on non-woven fabric surface 2 ~ 20mm 2 By having the concave portion and / or the through-hole, the scraping effect of the mold is further improved.
The average area of the recesses or through holes on the surface of the nonwoven fabric is 0.05 mm 2 Less than or 20mm 2 If it exceeds, the scraping effect of the mold by the concave portion or the through hole is reduced.
The recess here means a state in which the sheet does not penetrate but has a depression.
The depth of the recess, that is, the depth from the sheet surface to the bottom of the recess is at least 30%, preferably at least 50% of the thickness of the entire sheet. If it is less than 30%, the effect of scraping mold and the like is reduced.
[0016]
The average area of the concave portions and / or the through holes is measured by the following method.
Take out one wet wiper and air dry. If only the through-hole exists, it is checked whether the through-hole has a mortar shape. If the through-hole has a mortar shape, the larger surface of the hole is measured. When one surface is a concave portion and a through hole, and the other surface is a through hole, the surface having the concave portion and the through hole is measured. If both sides have concave portions, measure both sides.
"Shachihata stamp stand <pigment type> Medium HG-2 Black" manufactured by Shachihata Industry Co., Ltd. is placed on the measurement surface of the sample, and 0.98 N / m is placed on the stamp stand. 2 And slowly move the load. This operation is performed five times, and the portion where the stamp liquid is uniformly coated on the surface is enlarged and copied by a copying machine so that the concave portion and / or the through-hole portion become white. At the time of enlarging copying, the number of recesses and / or through holes should be 20 or less in A4 copy paper.
[0017]
When performing the enlarged copy, a JIS standard gold scale is also copied at the same magnification so that the magnification can be known, and the area of the entire enlarged copy paper is converted. Next, the weight of the entire copy paper is measured. A white portion whose shape can be confirmed in the concave portion and / or the through hole is cut out and each individual weight is measured.
The area of one recess and / or through hole is calculated by the following equation (2), and 2 Unit.
Area of concave portion and / or through hole = (weight of one white portion) / (weight of entire copy paper) × (area of entire copy paper obtained from scale) (2)
The area of the concave portion and / or the through hole in the present invention is 0.05 to 20 mm. 2 Is preferred, more preferably 1 to 5 mm 2 It is.
By this operation, the area of 100 concave portions and / or through holes was measured, and the average value was determined to be the average area of the concave portions and / or through holes.
[0018]
The shape of the many concave portions and / or through-holes present on at least one surface of the nonwoven fabric used in the wet wiper of the present invention is not particularly limited.
Any shape such as a circle, an ellipse, a square, and a polygon may be used. However, even if the circle or the ellipse is wiped from any direction, the concave portion and / or the through-hole are hardly deformed, and a uniform scraping is performed. It is preferable because effects can be obtained.
For example, in the case of an elliptical shape, the major axis is about 1.5 mm, the minor axis is about 0.5 mm, and the pitch is about 1 mm.
[0019]
It is preferable that a large number of recesses and / or through-holes present on at least one surface of the nonwoven fabric used in the wet wiper of the present invention have a mortar shape in the thickness direction.
The mortar shape means that the area of the concave portion and / or the through-hole in the thickness direction is different, for example, the area is large on one surface, and the area decreases from the center to the other surface.
In the case of a mortar shape, the scraped mold and the like easily come into contact with the wall surface of the concave portion and / or the through-hole, and are held between the fibers constituting the wall surface and are hardly dropped, so that the re-contamination on the wiped surface is small. Become.
When the through-hole on the surface of the wet wiper of the present invention has a mortar shape, the area ratio of the through-hole on the surface of the wet wiper, the ratio of the average area of the larger hole to the average area of the smaller hole, that is, (average of the larger hole) (Area) / (Average area of smaller hole) is preferably 1.2 or more and 20 or less, more preferably 1.5 or more and 10 or less.
When the average area ratio is less than 1.2, it is difficult for the scraped mold or the like to enter between the fibers constituting the wall surface, the mold or the like falls off, and the wiped surface may be re-contaminated.
If the average area ratio exceeds 20, the wall surface of the through-hole is likely to directly contact the wiping surface, and the number of scraped coins such as mold may decrease.
[0020]
The method for producing the concave portion or through-hole on the surface of the wet wiper of the present invention is not particularly limited, and may be appropriately selected.
It may be manufactured by applying a high-pressure fluid to the nonwoven fabric during the manufacturing process, may be manufactured by applying pressure by embossing, may be manufactured by punching, or may be manufactured by combining these methods. You may.
The wet wiper of the present invention desirably contains 10 to 80% by weight, preferably 20 to 70% by weight, of cellulose fibers in the nonwoven fabric.
[0021]
Here, the cellulose fiber may be a natural cellulose fiber such as cotton or pulp, a regenerated cellulose fiber such as viscose rayon or cupra ammonium rayon, or a solvent-spun cellulose fiber such as lyocell or tencel. Is more preferable.
Regenerated cellulose fibers have higher water retention than natural cellulose fibers, and thus can easily retain soluble chitosan and a surfactant, which are fungicides and fungicides. In addition, if the cellulose fibers are regenerated cellulose continuous filaments, even if the continuous filaments constituting the surface are cut by wiping, the fibers are connected even if the continuous filaments are cut off. Less than compared.
In addition, since the cellulose fiber itself may be a nutrient for mold, if the amount of the cellulose fiber falls off and the amount of transfer is small, it is possible to prolong the mold prevention.
When the content of the cellulose fiber is less than 10% by weight, the soluble chitosan and the surfactant, which are the mold-removing and fungicide agents, may not carry sufficient amounts to obtain the mold-removing and fungicide effects on the wet wiper at the time of wiping. .
If the cellulose fiber content exceeds 80% by weight, soluble chitosan and a surfactant, which are fungicides and fungicides, are absorbed more than necessary, which may be uneconomical.
[0022]
When the fabric constituting the wet wiper of the present invention is a nonwoven fabric, the structure of the nonwoven fabric is not particularly limited, but a nonwoven fabric having a laminate of three or more layers and a central portion mainly composed of cellulose fibers is preferable.
As described above, since the cellulose fiber easily holds the chemical solution, the presence of the cellulose fiber at the center enables the chemical solution to be supplied to the surface layer of the wet wiper as needed.
When the fabric is a nonwoven fabric, the method for producing the nonwoven fabric is not particularly limited.
For example, a nonwoven fabric made by a wet method, a papermaking method, or a dry method may be used, or a nonwoven fabric in which these are combined may be used.
The method of combining the nonwoven fabric is not particularly limited, either. However, in order to obtain the desired single fiber diameter by dividing as described above or to obtain a large number of recesses and / or through holes on the surface, high-pressure fluid treatment is used in the process. Preferably, it is included.
[0023]
The basis weight of the fabric used for the wet wiper of the present invention is 20 to 300 g / m2. 2 And more preferably 30 to 150 g / m 2 , More preferably 50 to 120 g / m 2 It is.
20g / m 2 If it is less, it is difficult to maintain strength against wiping. 300g / m 2 If it exceeds 300, it becomes hard and workability decreases.
The thickness of the cloth used for the wet wiper of the present invention is preferably 0.1 to 2 mm, more preferably 0.3 to 1.5 mm, and still more preferably 0.4 to 1.2 mm. If the thickness is less than 0.1 mm, the scraping effect due to the unevenness decreases. When the thickness exceeds 2 mm, workability is reduced.
[0024]
In the wet wiper of the present invention, the amount of the aqueous solution impregnating the cloth is preferably 100 to 500% by weight, more preferably 150 to 350% by weight, based on the weight of the cloth. If the amount of the aqueous solution to be impregnated is less than 100% by weight, the aqueous solution evaporates during storage, and it may not be possible to maintain a wet state, or the liquid transfer effect at the time of wiping may be reduced. When the amount of the aqueous solution to be impregnated exceeds 500% by weight, the aqueous solution is dripped during wiping and soils floors, etc., a large amount of aqueous solution remains on the wiping surface, remains after wiping, and bubbles are generated, resulting in reduced workability. Sometimes.
[0025]
The wet wiper of the present invention includes, as other additives, additives used in ordinary wet wipers, for example, ethanol or isopropyl alcohol as a bactericide or a drying speed improver, glycerin, propylene glycol, or polyethylene glycol as a humectant. An appropriate amount of a perfume or other antibacterial agent having an antiseptic effect, a disinfectant, a pigment, or an antioxidant may be added.
The form of the wet wiper is not particularly limited as long as it is housed in a container whose inside can be sealed and a nonwoven fabric for the wet wiper can be pulled out one by one from the container.
For example, it may be a cylindrical plastic container storing a nonwoven fabric for a wet wiper wound in a roll shape, a pillow package or a paper container storing one by one in a folded state, or a composite form thereof.
[0026]
The method for producing the wet wiper is not particularly limited.
For example, a non-woven fabric for a wet wiper wound in a roll is stored in a laminated film made of a cylindrical polyethylene, polypropylene, polyester, aluminum foil or the like that is opened only in one direction, and is impregnated with a certain amount of a chemical solution. Heat sealing at the top with a tubular laminated film, etc., and fitting a lid with a mouth; only one direction with a laminated film made of polyethylene, polypropylene, polyester, aluminum foil, etc. on a non-woven fabric folded one by one It is stored in an opened bag-made container, impregnated with a certain amount of the drug solution, heat-sealed the open mouth, or impregnated with a certain amount of the drug solution in a folded state one by one, and wetted with polyethylene. To store laminated film made of polypropylene, polyester, aluminum foil, etc. while making bags; Jo in the chemical while pulling on after a certain amount impregnated, or folded one by one cut may be a method of storing in a container or to rewind the roll, or the manufacturing method thereof are combined.
Further, the step of impregnating the nonwoven fabric with the chemical solution may be performed before or after slitting the rolled nonwoven fabric. Further, it may be before or after storing the nonwoven fabric in the container. The same applies to the case where the sheets are folded one by one. The step of impregnating the nonwoven fabric with the chemical solution may be performed before or after the folding, or a method in which these are combined.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples. The evaluation in the examples was performed by the following method.
(1) Method of measuring area ratio of single fiber diameter 0.2 to 5 μm
The measurement is performed under the conditions of 20 ° C. and 65% RH. The measurement is performed by the method described above.
(2) Mold removal workability, mold removal evaluation method
The test is performed in a tiled place such as a bathroom where there is a black mold on the joints between the tiles and on the tiles.
The joints between the moldy tiles and the tiles are wiped 20 times with a wiper, and the workability and the mold removability are evaluated by grade. The monitoring was performed by 20 persons, and the average value was used as the evaluation result.
(I) Workability
Level 5: No problem.
Grade 3: There are some problems.
Grade 1: There is a problem and it cannot be used.
(Ii) mold removal
Grade 5: Mold was almost completely removed.
Grade 4: Mold was slightly removed at the joints, but was completely removed on the tiles.
Grade 3: The joints were quite moldy but completely removed on the tiles.
Grade 2: The joint part has a considerable amount of mold remaining, and some mold remains on the tile.
Grade 1: The condition was the same as before wiping.
(3) Evaluation method for antifungal effect
The growth state of the mold after 3 months in the grade 4 and grade 5 parts where the mold removal evaluation was performed was observed and evaluated by grade, and the average value was taken as the result.
Grade 5: No change after removal.
Grade 4: Grew slightly after removal.
Level 3: Training.
Grade 2: Less than before removal, but grew considerably.
Grade 1: Grown in almost the same state as before removal.
[0028]
Embodiment 1
A block copolymer of polyethylene oxide-polypropylene oxide-polyethylene oxide (number-average molecular weight) comprising a copolymer of 95.0% by weight of acrylonitrile, 4.5% by weight of methyl acrylate and 0.5% by weight of sodium methallylsulfonate. 100000, a ratio of polyethylene oxide to polypropylene oxide of 70:30) was dissolved in dimethylformamide to prepare a dimethylformamide spinning stock solution containing 23% of an acrylic polymer and 2.3% of a block type polyether.
After allowing this spinning solution to stand for 6 hours, it was extruded through a spinneret into a coagulation bath of dimethylformamide 75% at a temperature of 35 ° C., washed with water, stretched 12 times in boiling water, and dried in hot air at 80 ° C. A 0.7 dtex fibril was produced.
90% by weight of the above-mentioned raw fibers cut to a length of 12 mm, 10% by weight of polyester fibers having an average single fineness of 1.1 dtex and an average fiber length of 5 mm are dispersed in water to form a uniform slurry with a fourdrinier paper machine with a basis weight of 30 g / m2. 2 Was produced. This sheet was placed on an 80-mesh wire mesh, and a single-row nozzle having a diameter of 0.15 mm and a pitch of 0.8 mm was used to weigh 7.35 kg / cm. 2 And a columnar flow punching while moving at a speed of 20 m / min.
Next, columnar flow punching was performed from the back side of the fiber sheet under the same conditions. This operation was repeated five times to obtain a fiber entangled sheet, and then dried with a pin tenter-type hot air dryer at 80 ° C. to obtain a nonwoven fabric A.
Observation of the surface of the obtained nonwoven fabric A with an electron microscope reveals that fine fibers divided from the acrylic fibrils having a cross-sectional diameter in the range of 0.5 μm to 3 μm and undivided or partially divided thick fibers are three-dimensionally entangled with each other. Was observed.
[0029]
Next, the cotton linter is dissolved in a copper ammonia solution, continuously spun under flowing tension to form a sheet, and has an average single fineness of 2.1 dtex and a basis weight of 18.5 g / m2. 2 And a regenerated cellulose continuous filament nonwoven fabric B having a thickness of 0.13 mm.
The nonwoven fabric B is sandwiched between two nonwoven fabrics A, and the three nonwoven fabrics are placed on a net with a gap, and the fibers of each nonwoven fabric are entangled by a high-pressure water flow. Move to create a recess and a through hole, dry the entangled sheet and dry it to a weight of 75 g / m2. 2 , Thickness 0.56mm, average area 1.13mm 2 Non-woven fabric C having concave portions and through holes was obtained.
The obtained non-woven fabric C was a non-woven fabric having a three-layer structure in which both surfaces were mainly a mixed non-woven fabric of acrylic and polyester and cellulose fibers were mainly present at the center.
[0030]
A chemical solution was prepared in which 13% by weight of a double-sided surfactant, 20% by weight of soluble chitosan, 5% by weight of isopropyl alcohol, 2% by weight of ethyl paraoxybenzoate and 60% by weight of purified water. The solid content of the soluble chitosan was 1%.
250 g of a chemical solution mixed with 100 g of the obtained nonwoven fabric C was impregnated to obtain a wet wiper. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the wet wiper of the present invention was excellent in workability of mold removal, mold removal, and inhibition of mold growth after removal.
[0031]
Embodiment 2
Acrylic fibrils were obtained in the same manner as in Example 1. 65% by weight of the above-mentioned raw fiber cut to a length of 12mm, 35% by weight of viscose rayon fiber having an average single fineness of 1.7 dtex and an average fiber length of 8mm were dispersed in water to form a uniform slurry, and the basis weight was 50g / cm2 by a fourdrinier paper machine. m 2 Was manufactured and subjected to high-pressure water flow treatment and drying in the same manner as in Example 1 to obtain a nonwoven fabric. The obtained non-woven fabric is again placed on a net having a different mesh and treated with a high-pressure water stream to form a concave portion and a through-hole on the surface of the non-woven fabric. 2 , Thickness 0.32mm, average area 1.58mm 2 A nonwoven fabric having a concave portion and a through hole was obtained.
100 g of the obtained nonwoven fabric was impregnated with 250 g of a chemical solution mixed in the same manner as in Example 1 to obtain a wet wiper. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the wet wiper of the present invention was excellent in workability of mold removal, mold removal, and inhibition of mold growth after removal.
[0032]
Embodiment 3
Acrylic fibrils were obtained in the same manner as in Example 1. 90% by weight of the above-mentioned raw fiber cut to a length of 12 mm, 10% by weight of polyester fiber having an average single fineness of 1.1 dtex and an average fiber length of 5 mm are dispersed in water to form a uniform slurry, and the basis weight is 50 g / m by a fourdrinier paper machine. 2 Was manufactured and subjected to high-pressure water flow treatment and drying in the same manner as in Example 1 to obtain a nonwoven fabric. The obtained non-woven fabric is again placed on a net having a different mesh and treated with a high-pressure water stream to form a concave portion and a through-hole on the surface of the non-woven fabric. 2 , Thickness 0.36mm, average area 0.96mm 2 A nonwoven fabric having a concave portion and a through hole was obtained.
100 g of the obtained nonwoven fabric was impregnated with 250 g of a chemical solution mixed in the same manner as in Example 1 to obtain a wet wiper. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the wet wiper of the present invention was excellent in workability of mold removal, mold removal, and inhibition of mold growth after removal.
[0033]
Embodiment 4
Acrylic fibrils were obtained in the same manner as in Example 1. 90% by weight of the above-mentioned raw fiber cut to a length of 12 mm, 10% by weight of polyester fiber having an average single fineness of 1.1 dtex and an average fiber length of 5 mm are dispersed in water to form a uniform slurry, and the basis weight is 80 g / m2 by a fourdrinier paper machine. 2 And then subjected to high-pressure water flow treatment and drying in the same manner as in Example 1 to obtain a basis weight of 80 g / m 2. 2 And a non-woven fabric having a thickness of 0.45 mm. 100 g of the obtained nonwoven fabric was impregnated with 250 g of a chemical solution mixed in the same manner as in Example 1 to obtain a wet wiper. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the wet wiper of the present invention was excellent in workability of mold removal, mold removal, and inhibition of mold growth after removal.
[0034]
Embodiment 5
Long fibers of splittable composite fibers (83 dtex / 20 filaments, 16 splits / filament) made of polyester and polyamide were false-twisted, crimped, and a smooth knitted fabric was knitted with a 32 gauge double circular knitting machine. . The obtained knitted fabric is split into conjugate fibers using a splitting agent, washed and dried, and the basis weight is 140 g / m2. 2 And a knitted fabric having a thickness of 0.47 mm.
100 g of the obtained knitted fabric was impregnated with 250 g of a chemical solution mixed in the same manner as in Example 1 to obtain a wet wiper. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the wet wiper of the present invention was excellent in workability of mold removal, mold removal, and inhibition of mold growth after removal.
[0035]
[Comparative Example 1]
Polyethylene terephthalate is hot-melted, continuously spun, formed into a sheet, and then subjected to a needle punching process, with an average single fineness of 4.4 dtex and a basis weight of 100 g / m 2 And a non-woven fabric having a thickness of 0.86 mm.
100 g of the obtained nonwoven fabric was impregnated with 250 g of the chemical solution mixed in Example 1 to obtain a wet wiper. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the obtained wet wiper was inferior in mold removal workability and inferior in mold transferability to the wiping surface due to poor chemical transferability.
[Comparative Example 2]
A wet wiper was obtained in the same manner as in Example 2 except that the soluble chitosan in the drug solution was not used in Example 1 and a drug solution to which purified water was added was used. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the obtained wet wiper was inferior in mold removal and mold resistance.
[0036]
[Comparative Example 3]
A wet wiper was obtained in the same manner as in Example 2, except that the surfactant in the chemical solution was not used in Example 1 and a chemical solution to which purified water was added was used. Table 1 shows the performance of the obtained wet wipers.
As can be seen from Table 1, the obtained wet wiper was inferior in mold removal.
[0037]
[Table 1]
[0038]
【The invention's effect】
According to the wet wiper of the present invention, the wiping surface uses fibers of a specific single fiber diameter in a specific ratio, and uses a chlorine-based or oxygen-based agent which is not sufficiently safe by blending a surfactant. Even without this, it is possible to improve the mold-removing performance and further improve the mold-proofing property after the mold removal by using chitosan, which is a natural product-based fungicide having high safety to the human body.