【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は飲料缶の缶蓋構造に関し、より詳しくは、飲料缶の開栓作業を容易に行うことができるとともに、一旦開栓した後であっても再び密封性の高い状態に蓋をすることが可能であり、しかも比較的低コストで生産できる飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、アルミニウム缶やスチール缶等の飲料缶の缶蓋構造としては、いわゆるステイオンタブ式の開栓手段とされたものが広く普及している。
図21はステイオンタブ式の開栓手段を有する飲料缶の上面図である。
このようなステイオンタブ式の開栓手段では、プルタブ(A)に指先を引っ掛けてピン(B)を支点として起こすことにより、蓋片(C)の周囲に形成された切り込み部(D)を缶の上面(E)から切り離して蓋片(C)を下方に折り曲げ、その後プルタブ(A)を元に戻すことによって開栓が行われる。
しかしながら、このようなステイオンタブ式の開栓手段は、プルタブ(A)と缶の上面(E)との間の隙間が小さく、しかもプルタブ(A)を起こすためには比較的大きな力が必要であるため、爪を長く伸ばしている女性や爪を短く切っている人、或いは指の力が弱い子供等にとってはプルタブ(A)を起こすことが困難である場合があった。
【0003】
また、飲料を一度に全部飲みきらずに缶に残った状態で暫く置いておくことは一般的によく行われるが、ステイオンタブ式の開栓手段を有する飲料缶では、一旦開栓してしまうと再び蓋をすることができないため、そのまま置いておくと缶を倒して飲料をこぼしてしまったり、飲料が炭酸飲料である場合には炭酸が抜けてしまうという不都合が生じていた。
尚、このような不都合を解消するために、缶の上面を覆うように被せることができるキャップも存在しているが、このようなキャップは単に缶の巻締部に嵌着するだけの構造であるから、開口する際の困難性は解決されず、しかも飲料のこぼれや炭酸の抜けなどの不都合についても完全に解消することはできなかった。
【0004】
また、上記したような問題点を解決するために、ステイオンタブ式とは全く異なる方式の開栓手段も種々提案されているが、全く新しい開栓手段を採用した場合には、それに合わせて新規の生産設備を構築する必要があるため、生産コストが高くなってしまうという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、飲料缶の開栓作業を極めて容易に行うことができるとともに、一旦開栓した後であっても再び密封性の高い状態に蓋をすることが可能であり、しかも構造が簡単であって従来の生産設備を流用して生産コストを低く抑えることが可能な飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、飲み口となる開口部を形成するための切り込み部が上面に設けられた飲料缶と、該飲料缶の上面に嵌着されるキャップとから構成されてなり、前記キャップは、飲料缶の上面に嵌着した状態で上部より押し込むことにより前記切り込み部の内側を打ち抜いて開口部を形成する筒状のノズル部と、該ノズル部の上面を覆うように着脱可能に嵌合される上蓋とを備えてなることを特徴とする飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
請求項2に係る発明は、前記飲料缶の上面に、前記キャップを飲料缶の上面に嵌着したときにノズル部が嵌入する凹部が形成され、該凹部に前記切り込み部が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
請求項3に係る発明は、前記上蓋が、ノズル部の上面を覆うプレート部と、該プレート部の下方に延出されてノズル部に嵌着される嵌着部とからなり、前記プレート部の一端部がキャップの上面に対して回動可能に固着されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
請求項4に係る発明は、前記プレート部の他端部が、上面視にてキャップの上面から突出してなることを特徴とする請求項3記載の飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
【0007】
請求項5に係る発明は、上面の飲み口となる部分に設けられた凹部と該凹部に形成された切り込み部を有する飲料缶と、該飲料缶の凹部の上部を覆うように嵌合される嵌合部と飲料缶の上面に係着された係着部を有するキャップとを備え、該キャップは前記係着部を支点として起伏可能であって該起伏動作により前記嵌合部を前記凹部から脱着可能とされ、該嵌合部は凹部への嵌合状態において下方へと更に押し込むことで前記切り込み部を打ち抜いて飲み口となる開口部を形成可能とされてなることを特徴とする飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
請求項6に係る発明は、前記キャップにはプルタブが装着され、該プルタブは、前記飲料缶の上面と平行面にて回動可能であって、前記係着部と反対方向に回動させたときのみに上面視にて飲料缶の上面から突出することを特徴とする請求項5記載の飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
【0008】
請求項7に係る発明は、前記凹部は飲料缶の上面から下方に向けて外方に拡径するように窪んでおり、前記切り込み部は一部分のみにおいて切り込み部が無い接続部分がある上面視円形に形成され、前記嵌合部の底面は該接続部分に相対する部分においてのみ拡径されてなることを特徴とする請求項5又は6記載の飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
請求項8に係る発明は、前記係着部は、飲料缶の上面の加工によって別部材を介することなく飲料缶の上面に係着されてなることを特徴とする請求項5乃至7いずれかに記載の飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る飲料缶のリキャップ可能な缶蓋構造(以下、単に缶蓋構造という)の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、本発明に係る缶蓋構造の第一実施形態について説明する。
第一実施形態の缶蓋構造は、飲み口となる開口部を形成するための切り込み部が上面に設けられた飲料缶(1)と、該飲料缶(1)の上面に嵌着されるキャップ(2)とから構成される。
【0010】
図1は飲料缶(1)の上面図であり、図2は図1のA―A線断面図であり、図3は図2の一部を拡大して抽出した図である。
本発明における飲料缶(1)は、その上面部の構成のみが従来のものと異なっており、それ以外の部分については従来のステイオンタブ式等の飲料缶の構成と全く同じであるため、図2においてはその上方部分のみを示している。
【0011】
飲料缶(1)の上面には、図1に示すように、中央からやや周端部寄りの位置において上面視円形の凹部(3)が形成されている。この凹部(3)は、図2に示すように、飲料缶(1)の表面から垂直ではなくやや外方に拡がるように下方に向けて窪んでおり、凹部(3)の底面は中央に向けてなだらかに隆起した形状となっている。
【0012】
凹部(3)には、その周縁部に略沿うように飲み口となる開口部を形成するための上面視円形の切り込み部(12)が設けられている。この切り込み部(12)は、上面から一定の貫通しない深さで切り込まれており、上部から押圧力が加わることによって容易にせん断されるようになっている。
但し、切り込み部(12)は完全な円形に設けられているのではなく一部において円が途切れており、そのため切り込み部(12)が押圧力によってせん断されても凹部(3)が飲料缶(1)から完全に分離脱落することはない。
【0013】
また、凹部(3)の上端開口部の内径は、後述するノズル部(6)の外径と略等しく設定されている一方、切り込み部(12)の径はノズル部(6)の外径よりも僅かに大きい径とされている。
これにより、後記する如くキャップ(2)を飲料缶(1)に嵌着してノズル部(6)を凹部(3)に嵌入させた時に、ノズル部(6)の外面が凹部(3)の内面に密着してしっかりと固定されるとともに、キャップ(2)を飲料缶(1)に嵌着した状態で更にキャップ(2)を上部から押し込んだときに、ノズル部(6)の先端が切り込み部(12)の僅かに内側を押圧するようになるため、飲料缶(1)の上面が切り込み部(12)にて確実且つ容易にせん断される。
【0014】
図4はキャップ(2)の上面図であり、図5は図4のA−A線断面図である。キャップ(2)は、飲料缶(1)の上面を覆うことが可能な上面視円形の部材であって、可撓性を有する合成樹脂や金属等から形成される。
キャップ(2)の外周端部には、飲料缶(1)の上部巻締部(4)に係合可能な係合部(5)が下向きに延出形成され、この係合部(5)を巻締部(4)に係合させることにより、キャップ(2)を飲料缶(1)の上面に嵌着させることが可能とされている。
尚、キャップ(2)は必ずしも図示例の如く飲料缶(1)の上面全体を覆うように形成する必要は無く、飲料缶(1)の上面の一部のみを覆うように形成してもよい。この場合には、例えば、キャップ(2)を両端部が円弧状とされた上面視略長方形状に形成し、両端部に設けた係合部(5)を飲料缶(1)の巻締部(4)の対向する2箇所に係合させるようにすればよい。このような構成によれば、キャップの材料コストを低減することができる。
【0015】
また、キャップ(2)の中央からやや周端部寄りの位置であって、飲料缶(1)の凹部(3)に対応する位置には、円筒状のノズル部(6)が下向きに延出形成されている。このノズル部(6)の外径は凹部(3)の内径と略等しくされるとともに、その長さは飲料缶(1)の巻締部(4)の上端部から凹部(3)の下端部までの高さ方向距離と等しいか僅かに短く形成されている。
この構成により、係合部(5)を巻締部(4)に係合させて飲料缶(1)の上面にキャップ(2)を嵌着させただけでは、ノズル部(6)が凹部(3)に入り込むが凹部(3)を押圧することはないので開栓はされない(図6参照)。そして、開栓する際には、キャップ(2)のノズル部(6)付近を上部から押し込むと、キャップ(2)が撓んでノズル部(6)の下端部が凹部(3)を押し、この押圧力によって凹部(3)の底面が切り込み部(12)にてせん断され、飲料缶上面の切り込み部(12)の内側が打ち抜かれる。これによって、飲料缶(1)の上面に飲み口となる開口部(7)が形成される(図7参照)。
【0016】
ノズル部(6)の上部には、その上面開口部を覆うように上蓋(8)が着脱可能に嵌合されている。
上蓋(8)は、ノズル部(6)の上面を覆うプレート部(9)と、このプレート部(9)から下方に延出されてノズル部(6)の内面に嵌着される円筒状の嵌着部(10)とから構成されている。
プレート部(9)は、図4及び図5に示すように、その上面視における一端部がヒンジ(11)を介してキャップ(2)の上面に回動可能に固着されており、他端部は上面視にてキャップ(2)の上面から突出するように形成されている。これにより、利用者は、キャップ(2)の上面から突出した部分に指を掛けてヒンジ(11)を支点としてプレート部(9)を回動起伏させることで(図8参照)、極めて容易に上蓋(8)の開閉操作を行うことが可能となる。
尚、プレート部(9)の一端部をキャップ(2)の上面に回動可能に固着する方法については特に限定はされず、例えば、キャップ(2)の上面に円筒状部を設け、この円筒状部にプレート部(9)の一端部に設けた円柱状部を回動可能に挿入する方法など、適宜任意の方法を用いることができる。
【0017】
以下、上記した本発明の第一実施形態に係る缶蓋構造の作用を順を追って説明する。
先ず、キャップ(2)の係合部(5)を巻締部(4)に係合させることにより、飲料缶(1)の上面にキャップ(2)を嵌着させる(図6参照)。このキャップ(2)の嵌着は製造工程にて予め行っておくことが好ましいが、飲料缶(1)を購入する利用者が自分で嵌着するようにしても構わない。
そして、利用者が飲料缶(1)を開栓する際には、キャップ(2)の上面を指等で押して撓ませると、ノズル部(6)の下端部が凹部(3)を押し、この押圧力によって飲料缶(1)の上面が切り込み部(12)にてせん断されて飲料缶上面の切り込み部(12)の内側が打ち抜かれ、飲料缶(1)の上面に飲み口となる開口部(7)が形成される(図7参照)。
このようにして開栓が終わると、キャップ(2)のノズル部(6)上面に嵌合された上蓋(8)を開くことによって、飲料缶(1)内の飲料を取り出して飲むことが可能となる(図8参照)。
そして、開栓した飲料缶(1)内の飲料を飲みきれずに残った場合には、開いた上蓋(8)を再びノズル部(6)上面に嵌合させることで閉じれば、缶の密封性を長期間に亘って保つことが可能となる。
【0018】
次に、本発明に係る缶蓋構造の第二実施形態について説明する。
第二実施形態の缶蓋構造は、飲料缶(1)と、該飲料缶(1)の上面に取り付けられたキャップ(2)と、該キャップ(2)の上部に取り付けられたプルタブ(13)から構成される。
【0019】
図9は飲料缶(1)の上面図であり、図10は図9のA―A線断面図であり、図11は図10の一部を拡大して抽出した図である。
第二実施形態における飲料缶(1)も、その上面部の構成のみが従来のものと異なっており、それ以外の部分については従来のステイオンタブ式等の飲料缶の構成と全く同じであるため、図10においてはその上方部分のみを示している。
【0020】
飲料缶(1)の上面には、図9に示すように、中央からやや周端部寄りの位置の飲み口となる部分に上面視円形の凹部(3)が形成されている。この凹部(3)は、図10に示すように、飲料缶(1)の表面から垂直ではなくやや外方に拡がるように下方に向けて窪んでおり、凹部(3)の底面は中央に向けてなだらかに隆起した形状となっている。
【0021】
凹部(3)には、その周縁部に略沿うように飲み口となる開口部を形成するための上面視円形の切り込み部(12)が設けられている。この切り込み部(12)は、第一実施形態の場合と同様に、図11に示すように、上面から一定の貫通しない深さで切り込まれており、上部から押圧力が加わることによって容易にせん断されるようになっている。
但し、切り込み部(12)は完全な円形に設けられているのではなく一部において円が途切れた接続部分(14)が存在しており、そのため切り込み部(12)が押圧力によってせん断されても凹部(3)が飲料缶(1)から完全に分離脱落することはない。
【0022】
また、飲料缶(1)の上面には、後述するキャップ(2)の係着部を係着するための係止部(15)が、凹部(3)と反対側の缶上面中央からやや周端部寄りの位置に設けられている。
この係止部(15)は、飲料缶(1)と別体の部材ではなく、飲料缶(1)の上面の蓋板を加工することにより直接飲料缶(1)の上面に形成されている。係止部(15)の形成方法については、キャップ(2)の係着部を係着する方法と併せて後述するが、簡単に述べると、飲料缶(1)の上面に溝状凹部を形成し、この溝状凹部の対向する開口部上端同士を該溝状凹部の中央部において密着させることにより形成されている。
【0023】
図12(a)はキャップ(2)の上面図であり、(b)は(a)のA―A線断面図である。
キャップ(2)は、飲料缶(1)の凹部(3)に嵌合される嵌合部(16)と、飲料缶(1)の上面に形成された係止部(15)に係着される係着部(17)とを有している。
【0024】
嵌合部(16)は、切り込み部(12)が打ち抜かれて開口部が形成された後に開口部を覆う蓋の役割を果たす上面視円形の蓋部(18)と、この蓋部(18)の外周縁部から上方に延出されて嵌合部(16)を凹部(3)へと係合させる役割を果たす係合部(19)とを備えている。
蓋部(18)は、底部から上方に向けて球面状に盛り上がっており、その頂点にはプルタブ(13)を装着するためのリベット状部(20)が形成されている。
【0025】
係合部(19)の外周面には、リング状の凸部(21)が形成されている。この凸部(21)の径は凹部(3)の上部径よりも僅かに大きくされており、開栓する際に嵌合部(16)を強く押し込むことで凹部(3)に係合され、これによって嵌合部(16)が凹部(3)から容易に外れないようになるとともに、缶の密封性が保たれる。尚、缶の密封性を更に高めるために、係合部(19)にパッキンを装着することも可能である。
また、嵌合部(16)の底面は円形となっているが、その一部において拡径されている。拡径されていない円形状部分は、切り込み部(12)の径よりも僅かに小さい径とされており、これにより開栓する際には嵌合部(16)の底面が切り込み部(12)の僅かに内側を押圧するようになり、切り込み部(12)が確実且つ容易にせん断される。一方、拡径部分(掛止部(22)と称す)は、切り込み部(12)の径及び凹部(3)の上部径よりも僅かに大きくされており、この掛止部(22)は開栓前において凹部(3)に係合されることによって、開栓前の状態で嵌合部(16)が凹部(3)から容易に外れないようにする役割を果たす。尚、この掛止部(22)は、切り込み部(12)の接続部分(14)と相対する位置に設けると機能的であるため好ましく、このときの掛止部(22)と切り込み部(12)の上面視における位置関係を図13に示す。
【0026】
係合部(19)の外周上端部の一部から水平方向に延出された延出部分には、上面視にて四角形の枠状部(23)が形成されており、この枠状部(23)の延出部分の先端に当たる直線状部分は図12(b)に示すように下向きに円筒状に折り曲げ加工されて係着部(17)となっている。
このように形成された係着部(17)は、飲料缶(1)の上面に形成された係止部(15)に回動可能に係着される。
【0027】
図14はこの係着方法を示す説明図である。
先ず、(a)に示す如く飲料缶(1)の上面に溝状凹部(24)を形成する。このとき、溝状凹部(24)を挟んだ両辺部が缶の上面から立ち上がるようにする。次いで(b)に示す如く溝状凹部(24)の中に係着部(17)を嵌入し、最後に(c)に示す如く溝状凹部(24)を挟んで立ち上がった部分同士を内側下方へと押圧して、立ち上がり部が互いに密着し且つ缶の上面と面一となるように変形させることによりなされる。
このようにキャップ(2)の係着部(17)が飲料缶(1)の係止部(15)に対して係着されることで、キャップ(2)は係着部を支点として缶の上面に対して回動して起伏可能となる。
【0028】
図15(a)はプルタブ(13)の上面図であり、(b)は(a)のA―A線断面図である。
プルタブ(13)は長細い略平板状の部材であって、その一端部寄り位置にはキャップ(2)のリベット状部(20)が挿入される固定用孔(25)が形成され、他端部寄り位置には指先を挿入することができる指挿入用孔(26)が形成されている。
【0029】
プルタブ(13)は固定用孔(25)に、キャップ(2)に設けられたリベット状部(20)の軸部が挿入されることで、飲料缶(1)の上面と平行面にてキャップ(2)に対して回動可能となっている。
図16は、プルタブ(13)をキャップ(2)に対して回動させる様子を示す図であり、図示の如く、プルタブ(13)は係着部(17)と反対方向に回動させたときのみに上面視にて飲料缶(1)の上面から突出するようになっている。この構成により、開栓前においては、実線で示す如く、プルタブ(13)が飲料缶(1)の上面から突出しないようにしておくことで邪魔になるのを防ぐことができ、一方、開栓時においては、プルタブ(13)を回動させて、仮想線で示す如く、飲料缶(1)の上面から突出させることで指を引っ掛けて起こし易くすることができる。
【0030】
以下、第二実施形態に係る缶蓋構造の作用を順を追って説明する。
先ず、流通時等の開栓前においては、図17に示すように、飲料缶(1)の凹部(3)に、キャップ(2)の嵌合部(16)が嵌合されている。この状態では、凹部(3)は打ち抜かれていない。また、嵌合部(16)の掛止部(22)が凹部(3)に係合されていることによって、キャップ(2)が凹部(3)から容易に外れることが防止されている。
【0031】
そして、飲料缶を開栓する際には、図17に示す状態から、プルタブ(13)が装着されているキャップ(2)の嵌合部(16)を上から強く押圧する。このとき、キャップ(2)を強く叩くように押し込むとよい。
すると、凹部(3)の切り込み部(12)のすぐ内側部分がキャップ(2)の嵌合部(16)の底面によって押され、この押圧力によって凹部(3)が切り込み部(12)にてせん断される。これによって、図18に示すように切り込み部(12)の内側が打ち抜かれ、飲料缶(1)の凹部(3)に飲み口となる開口部(7)が形成される。
【0032】
このようにして開栓が終わると、キャップ(2)の上部に装着されたプルタブ(13)を、図16に示すように、プルタブ(13)をキャップ(2)に対して回動させて、プルタブ(13)の端部が飲料缶(1)の上面から突出する状態とする。尚、このプルタブ(13)を回動させた状態の断面図を図19に示す。
次いで、プルタブ(13)の飲料缶(1)の上面から突出した部分に指を引っ掛けて起こしながら指挿入用孔(26)に指を挿入して更に引き起こすと、図20に示すように、プルタブ(13)と共にキャップ(2)が係着部(17)を支点として上方に回動して引き起こされて凹部(3)から離脱し、開口部(7)が開放された状態となるため、飲料缶(1)内の飲料を取り出して飲むことが可能となる。
【0033】
そして、開栓した飲料缶(1)内の飲料を飲みきれずに残った場合には、引き起こしたキャップ(2)を下方へと回動させて、図19に示すように再び嵌合部(16)を凹部(3)に嵌合させると、開口部(7)がキャップ(2)の嵌合部(16)によって閉じられる。このとき、リング状の凸部(21)が凹部(3)の内面に密着状態で係合されることで、缶の密封性が保たれ漏洩を防止することが可能となる。
【0034】
以上説明した本発明に係る缶蓋構造は、同じ外径であればアルミニウム缶やスチール缶など、缶の種類を問わず適用することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、キャップを飲料缶の上面に嵌着して上部から押し込むだけで、飲料缶の開栓を行うことができるから、爪の長い女性や指の力が弱い子供等であっても開栓作業を極めて容易に行うことが可能である。また、一旦開栓した後であっても、上蓋を閉じることによって再び密封性の高い状態に保つことが可能となる。しかも、飲料缶に切り込み部を設ける構成自体は従来のステイオンタブ式の缶と同様であるから、従来の生産設備を流用することが可能となり生産コストを低く抑えることができる。
請求項2に係る発明によれば、ノズル部が凹部に嵌入することで飲料缶に対してキャップが強固に固定されるため、キャップが飲料缶から外れにくく、一旦開栓した飲料缶に内容物が残った場合でも蓋を閉じることで再び缶の密封性を高く保つことが可能となり、缶を誤って倒したとしても内容物がこぼれることがなく、また残った内容物の味や風味が低下しにくい。
請求項3に係る発明によれば、上蓋の開閉を容易に行なうことが可能となる。請求項4に係る発明によれば、キャップの上面から突出した部分に指を引っ掛けることで、上蓋の開閉を極めて容易に行なうことができる。
【0036】
請求項5に係る発明によれば、キャップを上部から押し込むだけで、飲料缶の開栓を行うことができるから、爪の長い女性や指の力が弱い子供等であっても開栓作業を極めて容易に行うことが可能である。また、一旦開栓した後であっても、キャップを閉じることによって再び密封性の高い状態に保つことが可能となる。しかも、飲料缶に切り込み部を設ける構成自体は従来のステイオンタブ式の缶と同様であるから、従来の生産設備を流用することが可能となり生産コストを低く抑えることができる。
請求項6に係る発明によれば、プルタブが回動可能とされていることで、製造や流通の際にはプルタブが邪魔にならず、開栓の際には容易にプルタブに指を引っ掛けてキャップを引き起こすことが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、拡径部分が凹部に係合されるので、開栓前の状態でキャップが凹部から容易に外れないようになり、また開栓の際にも拡径部分が打ち抜きの邪魔になることがなく機能的である。
請求項8に係る発明によれば、キャップを飲料缶の上面に対して起伏させるための構造を、簡易な方法で安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る缶蓋構造における飲料缶の上面図である。
【図2】図1のA―A線断面図である。
【図3】図2の一部を拡大して抽出した図である。
【図4】第一実施形態に係る缶蓋構造におけるキャップの上面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】第一実施形態に係る缶蓋構造の作用を示す図である。
【図7】第一実施形態に係る缶蓋構造の作用を示す図である。
【図8】第一実施形態に係る缶蓋構造の作用を示す図である。
【図9】第二実施形態に係る缶蓋構造における飲料缶の上面図である。
【図10】図9のA―A線断面図である。
【図11】図10の一部を拡大して抽出した図である。
【図12】(a)は第二実施形態に係る缶蓋構造におけるキャップの上面図であり、(b)は(a)のA―A線断面図である。
【図13】掛止部と切り込み部の上面視における位置関係を示す図である。
【図14】第二実施形態に係る缶蓋構造のキャップの飲料缶上面への係着方法を示す説明図である。
【図15】(a)は第二実施形態に係る缶蓋構造におけるプルタブの上面図であり、(b)は(a)のA―A線断面図である。
【図16】プルタブをキャップに対して回動させる様子を示す図である。
【図17】第二実施形態に係る缶蓋構造の飲料缶の開栓前の状態を示す断面図である。
【図18】第二実施形態に係る缶蓋構造の切り込み部の内側を打ち抜いて開栓した状態を示す断面図である。
【図19】第二実施形態に係る缶蓋構造の嵌合部を凹部に嵌合させた状態を示す断面図である。
【図20】第二実施形態に係る缶蓋構造のプルタブと共にキャップを引き起こして凹部から離脱させた状態を示す断面図である。
【図21】従来のステイオンタブ式の開栓手段を有する飲料缶の上面図である。
【符号の説明】
1 飲料缶
2 キャップ
3 凹部
6 ノズル部
7 開口部
8 上蓋
9 プレート部
10 嵌着部
11 ヒンジ
12 切り込み部
13 プルタブ
14 接続部分
15 係止部
16 嵌合部
17 係着部
22 拡径部分(掛止部)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a can lid structure for a beverage can, and more specifically, to easily open a beverage can and to re-close the lid with a high sealing property even after once opening. The present invention relates to a can lid structure for beverage cans which can be produced at a relatively low cost.
[0002]
[Prior art]
At present, as a can lid structure of a beverage can such as an aluminum can or a steel can, a so-called stay-tub type opening means is widely used.
FIG. 21 is a top view of a beverage can having a stay-tab type opening means.
In such a stay tab opening method, a notch (D) formed around the cover piece (C) is formed by hooking a fingertip on the pull tab (A) and raising the pin (B) as a fulcrum. The lid is opened by separating the lid piece (C) downward from the upper surface (E) of the can and then returning the pull tab (A) to the original position.
However, such a stay-tab type opening means has a small gap between the pull tab (A) and the upper surface (E) of the can, and requires a relatively large force to raise the pull tab (A). Therefore, it may be difficult for a woman with long nails, a person with short nails, or a child with weak fingers to raise the pull tab (A).
[0003]
In addition, it is common practice to leave the beverage in the can for a while and not drink it all at once. However, in a beverage can having a stay-tab type opening means, the beverage is once opened. However, since the lid cannot be closed again, if it is left as it is, the can is knocked down and the beverage is spilled, and when the beverage is a carbonated beverage, there is a disadvantage that carbonic acid comes off.
In order to solve such inconvenience, there is a cap that can be put on the top of the can to cover it, but such a cap has a structure that is simply fitted to the canned portion of the can. For this reason, the difficulty in opening was not solved, and inconveniences such as spilling of the beverage and removal of carbonic acid could not be completely solved.
[0004]
Further, in order to solve the above-mentioned problems, various types of opening means of a completely different type from the stay-on tab type have been proposed. Since it is necessary to construct a new production facility, there has been a problem that production costs increase.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problems of the prior art, and it is possible to extremely easily perform the opening operation of a beverage can, and even after once opening, the sealing property is again obtained. It is intended to provide a can-capped beverage can cap structure that can be covered in a high state, has a simple structure, and can reduce the production cost by using the conventional production equipment. Things.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 comprises a beverage can provided with a notch on an upper surface for forming an opening serving as a drinking spout, and a cap fitted on the upper surface of the beverage can. The cap is detachable so as to cover the upper surface of the nozzle with a cylindrical nozzle portion that punches the inside of the cut portion to form an opening by being pushed from above while being fitted to the upper surface of the beverage can. The present invention relates to a can lid structure capable of recapping a beverage can, comprising a fitted upper lid.
The invention according to claim 2 is characterized in that a concave portion into which a nozzle portion is fitted when the cap is fitted to the upper surface of the beverage can is formed on the upper surface of the beverage can, and the cut portion is formed in the concave portion. 2. A can lid structure for a beverage can according to claim 1, wherein the can lid is capable of being recapped.
The invention according to claim 3 is that the upper lid includes a plate portion that covers the upper surface of the nozzle portion, and a fitting portion that extends below the plate portion and is fitted to the nozzle portion. 3. The can lid structure for a beverage can according to claim 1, wherein one end is rotatably fixed to an upper surface of the cap.
The invention according to claim 4 relates to the can lid structure capable of recapping a beverage can according to claim 3, wherein the other end of the plate portion protrudes from the upper surface of the cap when viewed from above.
[0007]
According to a fifth aspect of the present invention, a beverage can having a concave portion provided in a portion serving as a drinking spout on the upper surface and a cut portion formed in the concave portion is fitted to cover the upper portion of the concave portion of the beverage can. A cap having an engagement portion and an engagement portion attached to the upper surface of the beverage can, wherein the cap can be raised and lowered with the engagement portion serving as a fulcrum, and the undulating operation moves the engagement portion from the recess. A beverage can, which is detachable, wherein the fitting portion is further pushed downward in a fitted state with the concave portion, whereby the cutout portion is punched out to form an opening serving as a drinking spout. And a recapable can lid structure.
In the invention according to claim 6, a pull tab is attached to the cap, and the pull tab is rotatable in a plane parallel to an upper surface of the beverage can, and is rotated in a direction opposite to the engaging portion. 6. The beverage can recapable can lid structure according to claim 5, wherein the beverage can protrudes from the upper surface of the beverage can only when viewed from above.
[0008]
In the invention according to claim 7, the concave portion is concave so as to expand outward in a downward direction from the upper surface of the beverage can, and the cut portion has a circular connection in a top view having a connection portion having no cut portion in only a part. The bottom surface of the fitting portion is enlarged only at a portion opposed to the connection portion, and the beverage can can recappable can lid structure according to claim 5 or 6, characterized in that:
The invention according to claim 8 is characterized in that the engaging portion is attached to the upper surface of the beverage can by processing the upper surface of the beverage can without passing through another member. The invention relates to a recapable can lid structure for a beverage can.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a preferred embodiment of a recapable can lid structure for a beverage can (hereinafter, simply referred to as a can lid structure) according to the present invention will be described with reference to the drawings.
First, a first embodiment of a can lid structure according to the present invention will be described.
The can lid structure of the first embodiment includes a beverage can (1) provided with a cutout on an upper surface for forming an opening serving as a drinking spout, and a cap fitted to the upper surface of the beverage can (1). (2).
[0010]
1 is a top view of the beverage can (1), FIG. 2 is a sectional view taken along line AA of FIG. 1, and FIG. 3 is an enlarged view of a part of FIG.
The beverage can (1) according to the present invention is different from the conventional beverage can only in the configuration of the upper surface portion, and the other portions are exactly the same as the configuration of the conventional stay-ion tub type beverage can or the like. FIG. 2 shows only the upper part.
[0011]
On the upper surface of the beverage can (1), as shown in FIG. 1, a circular recess (3) is formed at a position slightly closer to the peripheral end from the center when viewed from above. As shown in FIG. 2, the recess (3) is recessed downward from the surface of the beverage can (1) so as to spread slightly outward rather than vertically, and the bottom surface of the recess (3) faces the center. It has a gently raised shape.
[0012]
The concave portion (3) is provided with a cutout (12) having a circular shape in a top view for forming an opening serving as a drinking port substantially along the periphery thereof. The cut portion (12) is cut from the upper surface at a certain depth that does not penetrate, and is easily sheared by applying a pressing force from above.
However, the cut portion (12) is not provided in a perfect circular shape but is partially broken in a circle, so that even if the cut portion (12) is sheared by the pressing force, the concave portion (3) is formed in the beverage can ( There is no complete separation from 1).
[0013]
The inner diameter of the upper end opening of the concave portion (3) is set to be substantially equal to the outer diameter of the nozzle portion (6) described later, while the diameter of the cut portion (12) is larger than the outer diameter of the nozzle portion (6). Also have a slightly larger diameter.
As a result, when the cap (2) is fitted to the beverage can (1) and the nozzle (6) is fitted into the recess (3) as described later, the outer surface of the nozzle (6) is in contact with the recess (3). When the cap (2) is further pushed from above while the cap (2) is fitted on the beverage can (1) while being firmly fixed to the inner surface, the tip of the nozzle portion (6) is cut out. Since the inside of the portion (12) is slightly pressed, the upper surface of the beverage can (1) is securely and easily sheared at the cut portion (12).
[0014]
FIG. 4 is a top view of the cap (2), and FIG. 5 is a sectional view taken along line AA of FIG. The cap (2) is a circular member in a top view that can cover the upper surface of the beverage can (1), and is made of a synthetic resin or metal having flexibility.
At the outer peripheral end of the cap (2), an engaging portion (5) capable of engaging with the upper winding portion (4) of the beverage can (1) is formed to extend downward, and this engaging portion (5) is formed. The cap (2) can be fitted on the upper surface of the beverage can (1) by engaging the cap with the winding portion (4).
The cap (2) does not necessarily need to be formed so as to cover the entire upper surface of the beverage can (1) as in the illustrated example, and may be formed so as to cover only a part of the upper surface of the beverage can (1). . In this case, for example, the cap (2) is formed in a substantially rectangular shape in a top view in which both ends are arc-shaped, and the engaging portions (5) provided at both ends are tightened portions of the beverage can (1). What is necessary is just to make it engage with two opposing places of (4). According to such a configuration, the material cost of the cap can be reduced.
[0015]
A cylindrical nozzle portion (6) extends downward at a position slightly closer to the peripheral end from the center of the cap (2) and corresponding to the concave portion (3) of the beverage can (1). Is formed. The outer diameter of the nozzle portion (6) is substantially equal to the inner diameter of the concave portion (3), and the length is from the upper end of the wound portion (4) of the beverage can (1) to the lower end of the concave portion (3). The height is equal to or slightly shorter than the distance in the height direction.
With this configuration, the nozzle portion (6) is formed in the concave portion (5) only by engaging the engaging portion (5) with the winding portion (4) and fitting the cap (2) on the upper surface of the beverage can (1). 3) It enters, but does not press the concave portion (3), so that it is not opened (see FIG. 6). When the cap is opened, the cap (2) is pushed in from near the nozzle (6) from above, and the cap (2) is bent, so that the lower end of the nozzle (6) pushes the recess (3). The bottom surface of the concave portion (3) is sheared at the cut portion (12) by the pressing force, and the inside of the cut portion (12) on the upper surface of the beverage can is punched. Thus, an opening (7) serving as a drinking mouth is formed on the upper surface of the beverage can (1) (see FIG. 7).
[0016]
An upper lid (8) is detachably fitted to the upper portion of the nozzle portion (6) so as to cover the upper surface opening.
The upper lid (8) has a plate portion (9) covering the upper surface of the nozzle portion (6), and a cylindrical portion extending downward from the plate portion (9) and fitted to the inner surface of the nozzle portion (6). And a fitting portion (10).
As shown in FIGS. 4 and 5, one end of the plate portion (9) when viewed from above is rotatably fixed to the upper surface of the cap (2) via a hinge (11). Are formed so as to protrude from the upper surface of the cap (2) when viewed from above. Thus, the user can place the finger on the portion protruding from the upper surface of the cap (2) and pivot the plate portion (9) up and down with the hinge (11) as a fulcrum (see FIG. 8), so that the user can very easily. The opening and closing operation of the upper lid (8) can be performed.
The method of rotatably fixing one end of the plate portion (9) to the upper surface of the cap (2) is not particularly limited. For example, a cylindrical portion is provided on the upper surface of the cap (2), and the cylindrical portion is provided. Any appropriate method can be used, such as a method of rotatably inserting a columnar portion provided at one end of the plate portion (9) into the shape portion.
[0017]
Hereinafter, the operation of the above-described can lid structure according to the first embodiment of the present invention will be described step by step.
First, the cap (2) is fitted on the upper surface of the beverage can (1) by engaging the engaging portion (5) of the cap (2) with the winding portion (4) (see FIG. 6). It is preferable that the cap (2) is fitted in advance in the manufacturing process, but a user who purchases the beverage can (1) may fit the cap by himself.
When the user opens the beverage can (1) by pressing the upper surface of the cap (2) with a finger or the like to bend, the lower end of the nozzle portion (6) pushes the concave portion (3). The upper surface of the beverage can (1) is sheared at the notch (12) by the pressing force, the inside of the notch (12) on the upper surface of the beverage can is punched, and an opening serving as a spout is formed on the upper surface of the beverage can (1). (7) is formed (see FIG. 7).
When the opening is completed in this way, the beverage in the beverage can (1) can be taken out and drunk by opening the upper lid (8) fitted on the upper surface of the nozzle portion (6) of the cap (2). (See FIG. 8).
When the beverage in the opened beverage can (1) remains without being completely swallowed, the opened upper lid (8) is closed by fitting the upper lid (8) again onto the upper surface of the nozzle portion (6). It is possible to maintain the property for a long period of time.
[0018]
Next, a second embodiment of the can lid structure according to the present invention will be described.
The can lid structure of the second embodiment includes a beverage can (1), a cap (2) attached to an upper surface of the beverage can (1), and a pull tab (13) attached to an upper portion of the cap (2). Consists of
[0019]
9 is a top view of the beverage can (1), FIG. 10 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 9, and FIG. 11 is an enlarged view of a part of FIG.
The beverage can (1) according to the second embodiment also differs from the conventional beverage can only in the configuration of the upper surface, and the other portions are exactly the same as the configuration of the conventional beverage tub of the conventional type. Therefore, only the upper part is shown in FIG.
[0020]
As shown in FIG. 9, a circular recess (3) is formed on the upper surface of the beverage can (1) at a position slightly closer to the peripheral end from the center and serving as a drinking spout. As shown in FIG. 10, the concave portion (3) is recessed downward so as to spread slightly outward from the surface of the beverage can (1), not vertically, and the bottom surface of the concave portion (3) faces the center. It has a gently raised shape.
[0021]
The concave portion (3) is provided with a cutout (12) having a circular shape in a top view for forming an opening serving as a drinking port substantially along the periphery thereof. As in the case of the first embodiment, this cut portion (12) is cut from the upper surface at a certain depth that does not penetrate, as shown in FIG. 11, and is easily formed by applying a pressing force from above. It is designed to be sheared.
However, the cut portion (12) is not provided in a perfect circular shape, but has a connection portion (14) in which a part of the cut portion is broken. Therefore, the cut portion (12) is sheared by the pressing force. Also, the recess (3) does not completely separate from the beverage can (1).
[0022]
Further, on the upper surface of the beverage can (1), an engaging portion (15) for engaging an engaging portion of a cap (2) described later is provided slightly around the center of the upper surface of the can opposite to the concave portion (3). It is provided at a position near the end.
The locking portion (15) is not formed separately from the beverage can (1), but is formed directly on the upper surface of the beverage can (1) by processing a lid plate on the upper surface of the beverage can (1). . The method of forming the engaging portion (15) will be described later together with the method of engaging the engaging portion of the cap (2). However, in brief, a groove-shaped concave portion is formed on the upper surface of the beverage can (1). The upper end of the opening facing the groove-shaped recess is brought into close contact with the center of the groove-shaped recess.
[0023]
FIG. 12A is a top view of the cap (2), and FIG. 12B is a cross-sectional view taken along line AA of FIG.
The cap (2) is engaged with a fitting portion (16) fitted into the concave portion (3) of the beverage can (1) and a locking portion (15) formed on the upper surface of the beverage can (1). And an engaging portion (17).
[0024]
The fitting portion (16) includes a lid portion (18) having a circular shape in a top view and serving as a lid for covering the opening portion after the notch portion (12) is punched out to form the opening portion, and the lid portion (18). And an engaging portion (19) extending upward from the outer peripheral edge of the engaging portion (16) and serving to engage the fitting portion (16) with the concave portion (3).
The lid (18) is spherically bulged upward from the bottom, and a rivet-shaped portion (20) for mounting the pull tab (13) is formed at the apex thereof.
[0025]
A ring-shaped convex part (21) is formed on the outer peripheral surface of the engaging part (19). The diameter of the convex portion (21) is slightly larger than the upper diameter of the concave portion (3), and when the plug is opened, the fitting portion (16) is strongly pushed to engage with the concave portion (3). As a result, the fitting portion (16) does not easily come off from the concave portion (3), and the sealing performance of the can is maintained. In order to further enhance the sealing performance of the can, a packing may be attached to the engaging portion (19).
Further, the bottom surface of the fitting portion (16) is circular, but the diameter is enlarged at a part thereof. The diameter of the non-expanded circular portion is slightly smaller than the diameter of the cut portion (12), so that when the plug is opened, the bottom surface of the fitting portion (16) is cut into the cut portion (12). Presses slightly inward, so that the cut (12) is securely and easily sheared. On the other hand, the enlarged diameter portion (referred to as a hook portion (22)) is slightly larger than the diameter of the cut portion (12) and the upper diameter of the concave portion (3), and the hook portion (22) is opened. By being engaged with the concave portion (3) before the plug is closed, it serves to prevent the fitting portion (16) from easily coming off the concave portion (3) before opening. It is preferable that the hooking portion (22) is provided at a position facing the connecting portion (14) of the notch portion (12) because it is functional. Therefore, the hooking portion (22) and the notch portion (12) at this time are preferable. 13) shows the positional relationship in top view.
[0026]
A quadrangular frame-like portion (23) is formed on an extension portion extending in a horizontal direction from a part of the outer peripheral upper end of the engagement portion (19). The linear portion corresponding to the tip of the extended portion of 23) is bent downward into a cylindrical shape as shown in FIG. 12B to form an engaging portion (17).
The engaging portion (17) thus formed is rotatably engaged with a locking portion (15) formed on the upper surface of the beverage can (1).
[0027]
FIG. 14 is an explanatory diagram showing this attachment method.
First, a groove-shaped recess (24) is formed on the upper surface of the beverage can (1) as shown in FIG. At this time, both sides sandwiching the groove-shaped recess (24) are made to rise from the upper surface of the can. Next, as shown in (b), the engaging portion (17) is fitted into the groove-shaped concave portion (24), and finally, the portions that stand up with the groove-shaped concave portion (24) therebetween as shown in FIG. By deforming the rising portions so that they are in close contact with each other and are flush with the upper surface of the can.
As described above, the engaging portion (17) of the cap (2) is engaged with the engaging portion (15) of the beverage can (1), so that the cap (2) is supported by the engaging portion as a fulcrum. It can be turned up and down with respect to the upper surface.
[0028]
FIG. 15A is a top view of the pull tab (13), and FIG. 15B is a sectional view taken along line AA of FIG.
The pull tab (13) is a long and thin, substantially flat plate-shaped member, and a fixing hole (25) into which the rivet-shaped portion (20) of the cap (2) is inserted is formed at a position near one end, and the other end. A finger insertion hole (26) into which a fingertip can be inserted is formed at the position near the part.
[0029]
The pull tab (13) is inserted into the fixing hole (25) by inserting a shaft portion of a rivet-shaped portion (20) provided on the cap (2) so that the cap is parallel to the upper surface of the beverage can (1). It is rotatable with respect to (2).
FIG. 16 is a view showing a state in which the pull tab (13) is rotated with respect to the cap (2). As shown, when the pull tab (13) is rotated in the direction opposite to the engaging portion (17). Only in the top view, it protrudes from the upper surface of the beverage can (1). With this configuration, before opening, as shown by the solid line, it is possible to prevent the pull tab (13) from protruding from the upper surface of the beverage can (1) to prevent it from being in the way. At times, the pull tab (13) is rotated to project from the upper surface of the beverage can (1) as shown by the imaginary line, so that the finger can be easily hooked and raised.
[0030]
Hereinafter, the operation of the can lid structure according to the second embodiment will be described step by step.
First, before opening, such as during distribution, as shown in FIG. 17, the fitting portion (16) of the cap (2) is fitted into the concave portion (3) of the beverage can (1). In this state, the recess (3) has not been punched. Further, the engaging portion (22) of the fitting portion (16) is engaged with the concave portion (3), thereby preventing the cap (2) from easily coming off from the concave portion (3).
[0031]
Then, when opening the beverage can, the fitting portion (16) of the cap (2) to which the pull tab (13) is attached is strongly pressed from above in the state shown in FIG. At this time, it is preferable to push the cap (2) in such a manner as to hit it hard.
Then, the portion immediately inside the cut portion (12) of the concave portion (3) is pressed by the bottom surface of the fitting portion (16) of the cap (2), and the pressing force causes the concave portion (3) to be formed at the cut portion (12). Sheared. As a result, as shown in FIG. 18, the inside of the cutout (12) is punched out, and an opening (7) serving as a drinking spout is formed in the recess (3) of the beverage can (1).
[0032]
When the opening is completed in this manner, the pull tab (13) attached to the upper part of the cap (2) is rotated with respect to the cap (2) as shown in FIG. The end of the pull tab (13) projects from the upper surface of the beverage can (1). FIG. 19 is a sectional view showing a state where the pull tab (13) is rotated.
Next, when a finger is inserted into the finger insertion hole (26) while the finger is hooked on a portion of the pull tab (13) protruding from the upper surface of the beverage can (1) and the finger is further raised, as shown in FIG. Since the cap (2) is pivoted upward with the engagement portion (17) as a fulcrum together with (13), the cap (2) is released from the recess (3), and the opening (7) is opened, so that the beverage is provided. It becomes possible to take out the beverage in the can (1) and drink it.
[0033]
Then, when the beverage in the opened beverage can (1) remains without being completely swallowed, the raised cap (2) is rotated downward, and the fitting portion ( When the recess (3) is fitted into the recess (3), the opening (7) is closed by the fitting portion (16) of the cap (2). At this time, the ring-shaped convex portion (21) is tightly engaged with the inner surface of the concave portion (3), so that the sealing performance of the can is maintained and leakage can be prevented.
[0034]
The can lid structure according to the present invention described above can be applied to any type of can, such as an aluminum can or a steel can, as long as the can has the same outer diameter.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, it is possible to open the beverage can simply by fitting the cap onto the upper surface of the beverage can and pushing it in from the upper side. The opening operation can be performed very easily even for a child or the like having a weak finger force. Further, even after the cap is once opened, it is possible to maintain the high sealing property again by closing the upper lid. In addition, since the configuration of providing the cut portion in the beverage can is the same as that of the conventional stay-tub type can, the conventional production equipment can be diverted and the production cost can be reduced.
According to the invention according to claim 2, the cap is firmly fixed to the beverage can by the nozzle part being fitted into the concave portion, so that the cap is hardly detached from the beverage can, and the contents are once opened in the beverage can. Even if the can remains, it is possible to keep the can sealing high again by closing the lid, so that even if the can is accidentally knocked down, the contents do not spill, and the taste and flavor of the remaining contents are reduced Hard to do.
According to the third aspect of the present invention, it is possible to easily open and close the upper lid. According to the fourth aspect of the present invention, the upper lid can be extremely easily opened and closed by hooking a finger on a portion protruding from the upper surface of the cap.
[0036]
According to the invention according to claim 5, since the opening of the beverage can can be performed only by pushing the cap from above, the opening operation can be performed even for a woman with long nails or a child with weak finger power. It can be done very easily. Further, even after the cap is once opened, it is possible to maintain the high sealing property again by closing the cap. In addition, since the configuration of providing the cut portion in the beverage can is the same as that of the conventional stay tub type can, the conventional production equipment can be diverted and the production cost can be reduced.
According to the invention according to claim 6, since the pull tab is rotatable, the pull tab does not become a hindrance during production or distribution, and a finger is easily hooked on the pull tab during opening. It is possible to cause a cap.
According to the invention according to claim 7, since the enlarged diameter portion is engaged with the concave portion, the cap is not easily detached from the concave portion before opening, and the enlarged diameter portion is also opened at the time of opening. Is functional without disturbing the punching.
According to the invention according to claim 8, a structure for raising and lowering the cap with respect to the upper surface of the beverage can can be provided at a low cost by a simple method.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a top view of a beverage can in a can lid structure according to a first embodiment.
FIG. 2 is a sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 3 is an enlarged and extracted view of a part of FIG. 2;
FIG. 4 is a top view of a cap in the can lid structure according to the first embodiment.
FIG. 5 is a sectional view taken along line AA of FIG. 4;
FIG. 6 is a view showing the operation of the can lid structure according to the first embodiment.
FIG. 7 is a view showing the operation of the can lid structure according to the first embodiment.
FIG. 8 is a view showing the operation of the can lid structure according to the first embodiment.
FIG. 9 is a top view of a beverage can in the can lid structure according to the second embodiment.
FIG. 10 is a sectional view taken along line AA of FIG. 9;
11 is an enlarged and extracted view of a part of FIG. 10;
FIG. 12A is a top view of a cap in a can lid structure according to a second embodiment, and FIG. 12B is a cross-sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 13 is a diagram showing a positional relationship between a hook portion and a cut portion in a top view.
FIG. 14 is an explanatory view showing a method for engaging a cap having a can lid structure according to the second embodiment to an upper surface of a beverage can.
FIG. 15A is a top view of a pull tab in the can lid structure according to the second embodiment, and FIG. 15B is a sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 16 is a view showing a state in which a pull tab is rotated with respect to a cap.
FIG. 17 is a cross-sectional view showing a state before opening a beverage can having a can lid structure according to the second embodiment.
FIG. 18 is a cross-sectional view showing a state in which the inside of a cut portion of the can lid structure according to the second embodiment is punched out and opened.
FIG. 19 is a cross-sectional view showing a state in which a fitting portion of the can lid structure according to the second embodiment is fitted in a concave portion.
FIG. 20 is a cross-sectional view showing a state in which the cap is raised together with the pull tab of the can lid structure according to the second embodiment and is detached from the recess.
FIG. 21 is a top view of a conventional beverage can having a stay-tab type opening means.
[Explanation of symbols]
1 beverage can
2 caps
3 recess
6 Nozzle part
7 Opening
8 Top lid
9 Plate part
10 Fitting part
11 Hinge
12 Notch
13 Pull tab
14 Connection part
15 Locking part
16 Fitting part
17 Entrance part
22 Enlarged part (hook part)