JP2003533353A - 固液分離装置 - Google Patents
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Abstract
Description
質およびその他の物体(破片)を液体から分離するための、例えば雨水排水設備
内の分離装置に関するものである。この種の分離装置は、また汚染物質トラップ
としても知られ、固液分離装置と言う場合には、汚染物質トラップも含まれる。 (背景技術) 雨水排水設備では、河川、湖、湾、その他への排水前に、雨水から破片を除去
することが望ましい。特に問題となるのが浮遊破片である。なぜなら、河川の岸
や湾岸に堆積する一方、重い破片は、水底に沈殿し、水生生物を窒息させ、汚泥
を発生させるからである。その結果、これらの物質が、往々にして環境を悪化さ
せる。不幸なことに、その種の破片に注射器が含まれ、公衆衛生上更なる危険を
発生させていることが社会問題となっている。
基本的には網や格子等を使用して破片を捕捉する分離装置または汚染物質トラッ
プによって行われる。網や格子等は、特殊な設計でない場合には、目詰りを生じ
、効率が低下する。雨水から破片を除去するさいの別の問題点は、エネルギーが
流れから失われ、そのことがトラップ上流での水面の上昇として現れ、往々にし
て局所的な溢水を発生させる点である。従来の汚染物質トラップでは、パイプラ
インを横切る壁その他が、分離装置内へ流れを転じさせる部材として使用されて
いる。壁その他がパイプラインを妨害することで、高い流れの場合、流れが停滞
して上流の水面が上昇し、局所的な溢水が生じることがある。また、壁その他は
規則的に清掃されないことが多いが、その場合には、破片や塵芥屑が累積し、パ
イプラインを詰まらせ、同じような結果を生じる。
にある。本発明の分離装置は、液体からの破片分離を要する他の分野、例えば汚
水処理システム、営業上の廃棄物処理、都市の給水設備等で使用可能である。 (発明の開示) 本発明により、液体から固体その他の物体(破片)を除去する分離装置が得ら
れるが、該分離装置は、破片を伴う液体が入口から出口へ流過する分離装置本体
と、中程度の流れの場合に出口からの流れを分岐させる装置とを有し、それによ
り、液体に付随する破片が除去される。
の開口に隣接する有孔壁であるのが好ましい。 分離装置本体は、上流の導管と第1室とを含み、第1室のフロアは、前記導管
の底部と等レベルであるのが好ましい。前記開口は、このフロアに設けられてい
る。本発明の別の構成では、前記フロアの部分が、高くなって隆起部を形成し、
隆起部に隣接して前記開口が設けられる。
配置され、かつ第1室の下に延在し、第1と第2のチャンバの間には前記開口と
有孔壁が設けられており、これらを介して、付随する破片と共に液体が分岐され
る。 好ましくは、第2室内の液面は、上流の導管より低レベルにある下流箇所で第
2室と導管とに接続された二次導管によって、第1室のフロアレベル以下に維持
される。 後述する別の複数実施例のうちの2つの実施例では、二次導管が第2室に内包
されている。 好ましくは、既述の開口は、開口の直下の有孔壁部分まで下方へ延在する2つ
の側部を有している。
た有孔壁を内包しているのが好ましい。 好ましくは、第2室のフロアを、第1室のフロア下に配置することにより、よ
り重い破片を保留する領域が得られる。 液体は、既述の開口から第2室内へ流入するが、この流量が、二次導管の容量
を超えた場合、液体の一部が開口を越えて流れ、第1室に接続された下流導管を
へて分離装置から流出する。この下流導管は、本発明のこの実施例または別の実
施例の場合、上流の導管より低レベルに配置されている。
構成されている。該分離装置は、分岐室3と分離/保留室4とを包含する分離装
置本体2を含んでいる。液体は、図4から最もよく分かるように、下方へ延びる
側部14を有する開口5と、湾曲した有孔壁9とを流過するが、そのさい、まず
流入導管6を通過した後、排出導管7と二次導管組立体8とを通過する。
してもよい。 導管6,7は、通常、既に使用されているものであり、分離装置の全長は、雨
水排水設備の排水管の呼称長さに等しい(通常2.4m)。このように、本発明
の分離装置は、従来の雨水排水設備の管の1つを除去して、本発明の分離装置に
替えることができる。
達する壁部10、フロア11、共通の壁部24,26により分離されている。こ
のことは図1,2から最もよく分かる。偏向室3は、入口12と出口13とを有
し、これらの出入口により、液体は導管6,7を導通可能である。偏向室3は、
またフロア11の上流領域に設けられた開口5を含み、分離/保留室4への液体
の導通が可能である。開口5は側部14を有し、該側部が、有孔壁9へ向かって
下方へ突出し、液体を分離/保留室4へ向ける。このことは図1と図3から最も
よく分かる。側部14の目的は、分離/保留室4内の水面15の浮遊物体16を
、それらが開口5を通過して、導管6から入口12に流入する液体18の力によ
り開口5を通過し、有孔壁9のところを落下した後、保留することである。
。有孔壁9の中央のV字形無孔領域25が下方へ静水面15まで延在し、該領域
によって、重いほうの物体20が有孔壁の開口22に詰まるのが防止される。こ
のことは図3から最もよくわかる。重いほうの物体20は、横方向に分離/保留
チャンバ4へ移動し、フロア21上に沈降し、後に吸出除去される。 現時点で好適な構成では、湾曲した有孔壁9は、分離/保留室3の幅に延在し
、図3に見られるように、壁部26、壁部41、フロア21により囲まれている
。
液体18が通過するが、該有孔壁を貫通する開口22は、図4から最もよく見る
ことができる。これらの開口22は、液体18と、開口22より小さい固体19
とを通過させるが、開口22より大きい物体20は壁面23に沿って分離装置フ
ロア21へ落下し、後に例えば吸出により除去される。壁面23を落下するさい
、破片20が、壁面を擦過して、付着物質を剥ぎ取るのに役立つ。
られ、かつ壁面23に隣接する液面15へ急速に落下する衝撃で発生する撹拌と
により、浮遊破片16と重い破片20とが、壁面23から剥がされ、隣接領域で
ある室4内へ移動し、これにより有孔壁9は自浄され、孔が固体の付着で妨害さ
れることがない。導管6内の流れが多くなれば、それだけ液体18の速度が高ま
り、ひいては液面15での撹拌と有孔壁9上での自浄効果も高まる。この現象は
、既述のように、技術上「跳ね水」として知られ、急流が静かな流れに変えられ
るさいに発生し、急激な撹拌の結果、エネルギーが失われる。液体18は、有孔
壁の開口22を通過し立管27をへて二次導管8へ流れる。立管27は、破片1
9が液体18により洗われるように、フロア21に入口28を有している。立管
27の頂部は開放されており、導管6の高さより上方に位置するため、点検や清
掃が容易である。立管の頂部は取外し可能なキャップ42で密閉できる。
バート(導流溝)29を有している。通常、この距離は、少なくとも200mm
である。図から分かるように、二次導管8のインバート(水深の最も深い箇所)
29のレベルは、液面15の静止レベルを決定する。 二次導管8は、導管7と概ね平行であるが、傾斜はゆるやかで、接続ピット3
1に達したところでは、双方の管のインバートが等しいレベル30にある。雨水
排水管は、通常の傾斜が1/60〜1/100なので、入口12のインバートか
ら静水面15までの200mmの落下では、それぞれ12メートルと20メート
ルの二次導管8長さを必要とするだろう。
く、通常、100mm〜300mmである。より大きい寸法が必要な状況も生じ
ることがあろう。例えば、導管7が大直径の場合、または以下で述べるように、
より高い処理効率を得ようとする場合である。 この分離装置は排水設備内に設置され、接続ピット31は現行のピットである
。分離装置が、外界の水域へ雨水を排出するシステムの下流端部の近くに配置さ
れている場合は、二次導管8の下流端部が頂壁のところで終わるようにする。 分離装置は、頂部17を覆う蓋33を有し、無資格者の侵入および/または臭
気や虫の繁殖が防止されている。蓋33は、点検、保守、清掃の目的での取外し
が可能である。
水面15がフロア11のレベルに上昇する。流れが、二次導管8の流量容量を超
えた場合、水面15は、フロア11のレベルをより上昇し、過剰液流32は出口
13を通過し、導管7を流下して接続ピット31に入り、かつそこを越える。過
剰液体32が導管7内に生じると、分離装置内と接続ピット31内の流れの深さ
が、管流の原理によりほぼ等しくなる。このため、これら2カ所の深さの差がほ
ぼ等しいままとなり、二次導管8内の流れも比較的一定に確実に維持される。し
たがって、開口5を通過する過剰液流が、望ましくない撹拌を発生させて、開口
5を通過して分離/保留室4内に捕捉される固体を減少させるようなことはない
。
る。図5に示す一方法では、単純な3角形が、ある箇所を通過する流速の時間的
変化を示し、洪水流量図として知られている。3角形に下の領域は、出水量を表
し、3角形の頂点は最大流量を表す。流れが進行するにつれて、分離装置を通過
する流量は増加して最大値になるが、その後にゆっくりと引いてゆくのが分かる
だろう。ハイドログラフを横切って引かれた水平の線で、副次導管8の流量容量
を示した場合、この線の下の領域は、導管8を下る処理済み雨水量を表し、他方
、前記線の上の領域は、開口5を通り越して導管7を下る過剰流量を表し、した
がってこの流量は未処理である。この方法により、処理流量の許容し得る精度の
推定値が得られる。二次導管8の容量は、二次導管8の直径、傾斜、長さ、また
はそれらの3要因の組合わせのいずれかを変えることで変更でき、それによって
水の公認規格に合うように調節できる。
0が有孔壁9を通過せずに、分離/保留室4内に保留されるように選択すること
ができる。 図6、図7、図8に示す本発明の第2実施例では、二次導管8が、分離装置2
と下流の接続ピット31との間の導管7内に配置されているので、第1実施例の
場合のように、二次導管8用の溝掘りが不要である。図6に見られるように、こ
の実施例では、オブバート(obvert)34が導管7の上流インバート29
の上方にあるため、二次導管8がサイフォンとして機能する。二次導管8がチャ
ンバ4から液体を吸上げる場合、まず捕捉されているすべての空気を導管7から
除去せねばならない。この作業は脱気管35によって行われ、該脱気管は、高い
箇所で二次導管8に接続され、入口12のところで固定ノズル37に接続されて
いる。該ノズルは、流入する流れ18の方向に整合されている。
0内へ延びる垂直のベンド38に終わっている。この穴は、導管7内の低い流れ
の液体で満たされ、ベンド38の端部を密閉し、端部から二次導管8内へ空気が
入るのを防止している。 導管6に流れが生じると、落下する液体18の速度により、ノズル37から空
気が掃気され、さらに二次導管8から脱気管35を介して空気が吸出される。こ
の処置により、二次導管8からは空気がすべて除去され、サイフォン作用により
流れが始まり、液体が、有孔壁9の下方の導管端部39から吸入され、下流の接
続ピット31内の端部38から排出される。導管7の内部に二次導管8を配置し
たことで減少する導管7の流量容量は、僅かにすぎず、双方の導管で全流量を処
理できる。
本体2内で終わっており、そのインバート30が出口13のインバートと等レベ
ルにある。フロア11は、この場合、入口12のインバートレベルから、出口1
3のインバートレベルまで傾斜し、二次導管8の端部を含んでいる。分離装置本
体2は、この場合、図10に示すように円形横断面を有し、偏向室3は、分離装
置本体の中央に配置されているが、分離装置本体の一方の側に配置してもよい。 本発明の分離装置のこの実施例は、導管6,7をこれから敷設する場合に用い
られる。その場合、分離装置をまず設置し、次いで導管6,7を分離装置に取付
ける。こうすることで、二次導管8の長さを最短化でき、設置費を低減できる。
区間が盛上がって隆起部43を形成しており、これによって、急速に流れる液体
18が、隆起部をのぼって開口5内へ落下し、処理される。隆起部は、通常は、
導管6のインバートに対し200mm〜500mmの高さである。二次導管8は
、本発明の既述の第3実施例の場合とほぼ等しい形式で配置されている。 この第4実施例では、開口5が、導管6の開口に対し横方向に拡大されており
、これによって、本発明の他の実施例の場合より、導管6からの流れの、より多
くの部分が、隆起部43の開口5の頂部へ液面15が上昇する前に、開口5から
落下する。この流れを運ぶため、二次導管8の直径も、より大きくできる。液面
15が隆起部43のフロア11のレベルを超えた場合、過剰液流12は、開口5
を越えて隆起部43を下り、出口13から分離装置本体2を出て、導管7に入る
。
の場合でも、急流または超臨界流となるからである。したがって、流れは、超臨
界流モードで高い流量の場合は、隆起部43を乗り越えるだろう。流れが、「跳
水」に誘発されて超臨界流モードに変わるようなことがなければ、エネルギー損
失は生じない。このことは、管内の流れが超臨界流モードになるため、管内の流
れが満杯となれば、導管6内の流れのバックアップが生じないことを意味する。
したがって、上流の局所的な溢水の可能性は防止される。 しかし、低流量では、液体流18は、隆起部43の後方でせき止められ、隆起
部43がダムとして働くことになろう。浮遊破片16は、このダムを越え、重い
破片19,20は、導管6のインバートに沈殿するだろう。これらの重い破片1
9,20は、導管6内の液体流18の邪魔になることを防止するには、定期的に
除去せねばならず、そのことは、超臨界流が生じる場合に達せられる。
流れモードが、比較的低流量で準臨界流から超臨界流へ変化する。超臨界流また
は急流18は、せき止められた液体または静水に衝撃を与え、「跳ね水(hyd
raulic jump)」を発生させる。流量が増すにつれて、「跳ね水」は
下流へ、つまり隆起部のほうへ移動し、隆起部手前の超臨界流が、導管のインバ
ートからの重い破片19,20を洗い流す。 流れが十分に高い場合、「跳ね水」は、隆起部43を越え、続く超臨界流が重
い破片19,20を隆起部43に運び上げ、開口5内へ落下させる。本発明のこ
の構成は、導管6が重い破片19,20でふさがれないように、必要な流れが十
分な頻度で発生するように設計できる。
の上流端部に隣接する室3の側壁内の傾斜スロット44から直接に保留チャンバ
4内へ流入できる。これらのスロットは、下端が導管6のインバートと等レベル
にある。これらのスロットは、高い流れの間に超臨界流の清掃作用によって清掃
される。 本発明の既述の複数実施例の、隆起部の使用を含む重要な特徴は、保留チャン
バ4が破片、屑、その他の物体で充満した場合、付随物と一緒の液流18は、隆
起部43を越え、出口13から導管7へ流入し、分離装置を迂回することである
。重い破片20が導管6内に溜まった場合、それらは、隆起部43を越える超臨
界流の周期に除去される。したがって、導管6をふさいで、上流に溢水を発生さ
せる恐れのある破片堆積は生じない。
ドは、実質的には第4実施例と同じだが、導管6,7が、この場合は、偏向チャ
ンバ3と共に分離装置の一方の側に配置されている。この変更態様では、隆起部
43の上り側と下り側の傾斜が片側だけに付けられ、開口5が、隆起部43の傾
斜側でのみ保留室4と液体連通している。 この変更態様はパイプラインが、通常の場合のように、街路の縁石線の背方に
敷設されている場合に使用でき、同じく縁石線の背方に敷設されている他の設備
を妨害しないように設計されている。保留室4は、したがって、道路の下に配置
されているので、点検や清掃に便利である。
片を除去するように構成されているが、それに限定はされない。他方、これらの
実施例は、また油類、タール類、その他の浮き滓を効果的に捕捉できる。これら
の実施例では、円形の分離装置本体100が、入口および導管104と出口およ
び導管105とを備えた偏向/バイパス室102(第1室)と分離/保留室10
3(第2室)を有している。 円形の分離装置本体100は、好ましくはコンクリート製だが、この場合も、
コンクリート以外の材料も使用できる。 導管104,105は、既に使用されているもので、分離装置の全長は、この
場合も、雨水排水設備の呼称寸法と同じである(通常2.4m)。このように、
本発明の分離装置は、従来の雨水排水設備の複数管のうちの1つを除去して、本
発明の分離装置の好適実施例と取替えることで、従来設備を改装できる。
ぞれのインバート107,108と等しいレベルにフロア106を有している。
フロア106は、分離装置本体100の全長にわたって延在している。横方向の
隆起部109は、フロアの全幅にわたって延在し、フロア上流端部近くに位置し
ている。隆起部の下流では、フロアが低い戻し堰110,111によって両側を
境界付けられているが、戻し堰の頂部は隆起部の頂部より低い。戻し堰には、フ
ロア106まで達する数個の小切欠きが設けられている。 戻し堰のすぐ背後には、戻し堰と平行にバッフル壁(邪魔壁)113,114
が配置され、隆起部の端部から長手方向に出口および導管105まで延在してい
る。バッフル壁の下縁115は、フロア106のレベルより下に延在している。
バッフル壁の上縁117は、分離装置本体100の頂部まで延在している。
るように、フロア106の下へ延在している。ワイヤの間隔は、特定の寸法の破
片123を保留するように設定されている。隆起部109の下のスクリーン11
8の端部は、スクリーン119に結合される一方、下流の双方の端部は分離装置
本体100と密接して終わっている。スクリーン118,119の下縁は、水平
スクリーン126に結合され、囲いのケージが形成されている。 本発明の好適実施例の2つの基本操作モードを、図16〜図21を参照して説
明する。
121の高さ120は、隆起部109の高さ以下である。したがって、浮遊物体
122や重い物体123を伴う流れ121が、隆起部により偏向ポート128を
介してフロア106のどちらかの側へ分けられ、分離/保留室103へ流入する
。 浮遊物体122は、室103の下流端部へ移動し、そこでバッフル壁113,
114の背方に保留される。 室103内では、重い物体123はフロア124に沈殿する傾向があるが、流
れ121によりスクリーン118の方へ引張られ、沈殿が緩慢になる。スクリー
ン118に達した物体は、どれもスクリーンによって阻止され、室103のフロ
アに沈殿する。
流過して、室102のフロア106に達し、出口と導管105をへて分離装置本
体100から排出される。 戻し堰の目的は、スクリーン118を通過する流れを均等に分配し、それによ
り流速を減じ、物体がスクリーンに詰まるのを防止することである。流れ121
は、極めて僅かな場合、前記戻し堰の切欠き112を通過する。これによって、
物体122,123を含む流れが流入導管104内に滞留しないことが保証され
る。導管内に滞留すれば、導管を詰まらせることになる。 第2の基本操作モードは、超臨界流として知られる現象が生じて、流れ121
が隆起部109を越えて流れ、事実上流れ121のすべてが分離/保留室103
を迂回するような場合に使用される。超臨界流は、一定の低流量を超えた場合に
、すべての雨水排水パイプライン内に発生する。
128を介して、流れが戻し堰110,111を越える前に、流れを室103へ
偏向させて処理するため、流れがせき止められる。上流の流入導管104内で、
流入してくる超臨界流が、せき止められている流れ121に衝撃を与え、もう一
度「跳ね水」が発生する。これにより、流れが超臨界流から準臨界流に変化し、
幾分、エネルギーが失われる。 流れ121が更に増加すると、「跳ね水」が導管104内を下流へ移動し、隆
起部109を越えて偏向/バイパス室102に流入し、導管105内で散逸し、
超臨界流に戻る前に、出口と導管105をへて分離装置本体100から排出され
る。
よび捕捉されている物体を、偏向ポート128を介して室103から掃去する傾
向を有しているので、偏向ポートは、そのようなことが起こらないように特別に
設計すべきである。 傾斜した平らなプレートに対する液体噴流の衝撃を観察すれば分かることだが
、衝撃を与えた噴流は、プレートを上昇するさい、扇状になる。したがって、流
れは縦横2つの速度成分を有している。 質量保存の法則を考慮すれば、横流成分の速度は、衝撃噴流の速度およびプレ
ートを上昇する流れ成分の速度と等しいことが指摘できる。このことから、噴流
速度が増すにつれて、プレート上の流れ成分の速度も増すことが推定される。 更に、プレートの傾斜が噴流の進行方向に増すにつれて、プレートを上昇する
流れ成分が減少する一方、横流成分が増して、扇形が一層広がる。
与える場合、この原理が利用されている。大部分の流れが隆起部109を上昇す
る一方、幾らかの流れが横方向に運動する。偏向ポート128は、図16から最
もよく分かるように、隆起部109の前面に隣接し、かつ前面上に設けられてい
るので、隆起部上の横流成分は偏向ポートを通過して室103に流入し、前述の
清掃流の発生が防止される。前記偏向ポートの水平のフロアは、フロア106の
レベルにあり、室103内へ延在している。また偏向ポートの水平の頂部は、隆
起部頂部より上方にあり、前記フロアと平行である一方、取囲む側部は垂直なの
で、全体が前記室間に液体を連通させる短いトンネルを形成している。下流の側
部が隆起部と直角であるのに対し、上流の側部は傾斜しているので、トンネルが
室103への出口へ向かって狭まっている。 浮遊物体122と重い物体123は、蓋125を開いて分離/保留室103の
内容物を吸出すことで、定期的に除去される。
ーン118,119とが除去されている。それらの代わりに、金属の有孔板から
成る2つの半円形バスケットが、分離/保留室103内の、偏向/バイパス室1
02の両側に配置されている。各バスケットは、分離/保留チャンバ103の2
つの半円形の水面と、平面で等しい寸法である。バスケットの頂部は、分離装置
本体100の頂部まで延在する一方、バスケット底部は、フロア124に載置さ
れている。したがって、偏向ポート128の形状に適合し、かつ偏向ポート12
8に整合する有孔板の孔を経て室に流れ121が流入すると、物体122,12
3は、バスケット内に拘束される一方、流れ121は、バスケットの直径方向で
反対側の孔を流過し、戻し堰110を越え、偏向/バイパス室102へ入り、排
出導管105を経て分離装置から排出される。
を引上げて、物体122,123を搬送・廃棄用のトラックに空ける。次いで、
バスケットにホースで水をかけ、付着している屑を清掃し、室103内へ降ろし
、蓋125を閉じる。 図20および図21に示す、本発明の実施例の変更態様では、流入導管と排出
導管とが分離装置本体100の一方の側に偏位しており、このため、偏向ポート
128、戻し堰110、バッフル壁113、バッフル壁下縁115に取付けられ
た全深のスクリーン118が各1つだけ設けられている。偏向/バイパス室10
2の壁部129,130はフロアレベル106から、前記分離装置本体の頂部1
17まで延在している。偏向ポート128は、壁部129からバッフル壁113
まで延び、偏向/バイパス室102と分離/保留室103との間で液体を連通さ
せている。
とは反対側に配置されている。これにより、垂直のスクリーン118に更に均等
に流れが分配される付加的利点が確実になる。なぜなら、戻し堰110が、いま
やスクリーンから除去されているからである。この変更態様では、バッフル壁1
13とスクリーンとは、いまや室102の側壁と隣接するか、または側壁の一部
を形成でき、他方、導管104,105は、いまや分離装置本体100の壁部か
ら幾分間隔をおいて配置して、流れが堰110に達するようにしておかねばなら
ない。
3とスクリーン118とが除去されて、代わりに長方形の有孔板バスケットが分
離/保留室103内に配置され、この実施例の第2変更態様の半円形バスケット
の場合と同様な形式で機能する。 本発明の実施例のこの変化形の操作モードは、図16〜図19に示す好適実施
例について説明した通りである。
て示した図。
にある。本発明の分離装置は、液体からの破片分離を要する他の分野、例えば汚
水処理システム、営業上の廃棄物処理、都市の給水設備等で使用可能である。 (発明の開示) 本発明により、液体から固体その他の物体を除去する分離装置が得られるが、
該分離装置は、固体その他の物体を伴う液体が入口から出口へ流過する分離装置
本体と、中程度の流れの場合に出口から流れを偏向させる装置とを有し、それに
より、液体に付随する固体その他の物体が除去され、かつまた流れを偏向させる
前記装置が、分離装置内の開口であり、かつ開口に隣接して、複数の貫通孔を有
する有孔壁を備えている。
の底部と等レベルであるのが好ましい。前記開口は、このフロアに設けられてい
る。本発明の別の構成では、前記フロアの部分が、高くなって隆起部を形成し、
隆起部に隣接して前記開口が設けられる。
に間挿された有孔壁を内包しているのが好ましい。 より重い固体その他の物体を保留する領域が得られるように、第2室のフロア
を第1室のフロア下に配置するのが好ましい。 液体は、既述の開口から第2室内へ流入するが、この流量が、二次導管の容量
を超えた場合、液体の一部が開口を越えて流れ、第1室に接続された下流導管を
へて分離装置から流出する。この下流導管は、本発明のこの実施例または別の実
施例の場合、上流の導管より低レベルに配置されている。
の他の物体を除去するように構成されている。該分離装置は、偏向室3と分離/
保留室4とを包含する分離装置本体2を含み、該室は、また油類、タール類、そ
の他の浮き滓をも捕捉する。液体は、次いで、図4から最もよく分かるように、
下方へ延びる側部14を有する開口5と、湾曲した多孔(貫通穴を有する)壁9
とを流過するが、そのさい、まず流入導管6を通過した後、排出導管7と二次導
管組立体8とを通過する。
Claims (18)
- 【請求項1】 液体から固体その他の物体(破片)を分離するための分離装
置において、 前記分離装置が、破片を伴う液体を入口から出口へ流過させる分離装置本体と
、中程度の流量時に、流れを出口から偏向させる手段とを有し、これによって、
液体に付随する破片が除去される分離装置。 - 【請求項2】 流れを偏向させる前記手段が、分離装置内部のフロアに設け
られた開口であり、該開口に隣接する有孔壁を備えている請求項1に記載された
分離装置。 - 【請求項3】 前記分離装置本体が、上流の導管と第1室とを含み、該室の
フロアが前記導管の底部と等しいレベルであり、前記開口が前記フロアに設けら
れている請求項1または請求項2に記載された分離装置。 - 【請求項4】 前記フロアの部分が高くなって隆起部を形成し、該隆起部に
隣接して、もしくは該隆起部に、前記開口が設けられている請求項3に記載され
た分離装置。 - 【請求項5】 前記分離装置が第2室を含み、該第2室が、第1室の横また
は両側に配置され、かつまた該第2室が第1室の下に延在しており、前記開口が
第1と第2の室の間に設けられている請求項3または請求項4に記載された分離
装置。 - 【請求項6】 前記第2室内の液面が、第2室と、上流導管より低レベルの
下流箇所で導管とに接続された二次導管によって、第1室のフロアレベル以下に
維持される請求項5に記載された分離装置。 - 【請求項7】 前記二次導管が、第2室内部に包含されている請求項6に記
載された分離装置。 - 【請求項8】 開口が、開口直下の有孔壁部分のところまで、下方へ延在す
る2つの側部を有する請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載された分
離装置。 - 【請求項9】 前記第2室が、流れから破片を分別するため、流れと二次導
管との間に間挿された有孔壁を内包する請求項5から請求項8までのいずれか1
項に記載された分離装置。 - 【請求項10】 前記第2室のフロアが、重いほうの破片の保留領域を得る
ために、第1室のフロア下に設けられている請求項5から請求項9までのいずれ
か1項に記載された分離装置。 - 【請求項11】 前記液体が、付随する物体と一緒に、前記第1室壁内の偏
向ポートをへて第2室へ分岐される請求項5から請求項10までのいずれか1項
に記載された分離装置。 - 【請求項12】 前記第2室内の液体レベルが、1つ以上の堰により第1室
のフロアレベルより上に維持される請求項5から請求項11までのいずれか1項
に記載された分離装置。 - 【請求項13】 前記堰が、低い液流に対応するために、切欠きを有してい
る請求項12に記載された分離装置。 - 【請求項14】 前記堰が、前記隆起部の頂部より低い頂部を有している請
求項12に記載された分離装置。 - 【請求項15】 前記第2室が、堰と平行に、しかし堰から横方向に配置さ
れたバッフル板を内包し、かつ該バッフル板が、前記隆起部から出口まで延在し
、浮遊破片が拘束されるように、バッフル板の下縁が第1室のフロア下に位置す
る請求項12から請求項14までのいずれか1項に記載された分離装置。 - 【請求項16】 前記有孔壁が、各バッフル板の下縁に取付けた1つ以上の
垂直スクリーンによって形成され、該下縁が各水平スクリーンに結合されており
、それによって、1つ以上のケージ状の囲いが形成される請求項15に記載され
た分離装置。 - 【請求項17】 前記各水平スクリーンが、垂直スクリーンを通過する重い
ほうの破片が、第2室内へ通過できるようにする請求項16に記載された分離装
置。 - 【請求項18】 前記隆起部が堰として働き、該堰への流れが、低い液流で
は位置エネルギーを獲得し、該位置エネルギーが、前記流れが隆起部頂部の開口
を通過して落下するさいに、速度エネルギーに変換され、低い方の室内の水面上
に衝撃が与えられ、それにより、有孔板に対し「跳ね水」の形で撹拌が生ぜしめ
られ、孔が固体でふさがれずに維持される請求項4に従属する請求項1から請求
項17までのいずれか1項に記載された分離装置。
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