JP2003532862A - 材料組成を分析するための方法及び装置 - Google Patents

材料組成を分析するための方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 半導体材料(3)の組成を分析するための方法を提供し、その方法は前記材料にエネルギー源(1)からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料から回折し、回折エネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記の検出部分または各検出部分を分析してその部分または各部分の強度を示すパラメーターを得ることを含む。前記の検出される回折エネルギーの部分または各部分は材料から回折した準禁制反射、例えば材料から回折した(002)反射または(006)反射であり得る。前記した回折エネルギーの部分または各部分の検出は1つ以上の検出角度(9)で、回折エネルギー源の反射/透過のすべての角度で、または1つ以上の検出角度の辺りの範囲の角度で実施され得る。エネルギー源は、X線管(2)から発生したX線ビームを含み得、1つ以上の検出器(4)を前記回折エネルギーの部分または各部分を検出するために使用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は材料の組成を分析するための方法及び装置、並びに半導体材料の組成
の回折を用いる分析に関する。
【0002】 「組成」は化学組成を意味する。
【0003】 材料の化学組成を分析し得る方法は多数存在する。例えば、特性X線発光分析
またはホトルミネセンスである。例えばX線、電子または中性子の各種の回折方
法も存在する。これらの方法では、材料の格子定数(すなわち、格子面間の間隔
)を通常測定している。この格子定数は、例えばベガードの規則を用いて材料の
組成と関連づけられ得、よって前記測定から組成を推定することができる。しか
しながら、この方法には多数の問題が存在する。SiGeのような幾つかの材料
では、ベガードの規則が当てはまらないと考えられ、組成を決定するためにこれ
に依存すると誤った結果が生ずる恐れがある。
【0004】 半導体材料、例えばIII〜V半導体材料、特にIII〜V四元半導体材料の
組成を分析できることが望ましい。これらの化合物に存在する多種のバンドギャ
ップにより、前記化合物は広範囲の波長で発光ダイオード及びレーザーデバイス
を作製するのに適している。所望のバンドギャップを有し、歪のない構造を成長
させ得るように格子ミスマッチが最小の化合物を選択できると、デバイスをかな
り自由に設計できる。しかしながら、化学組成を厳密にコントロールしながら四
元III〜V化合物を成長させることは非常に難しく、重大な欠点は材料の化学
組成を決定するための信頼でき且つ簡単な方法がないことである。三元III〜
Vエピ層の組成を決定するために使用されている一般的方法では、X線回折横ゆ
れ曲線を測定している。この方法では、層からX線横ゆれ曲線を使用して格子定
数を測定し、この格子定数はその後ベガードの規則の関係を利用して存在する化
学元素の元素比に関連させ得る。四元化合物の場合、この方法は独自の解決法を
与えない。なぜならば、III族またはV族のいずれの元素比も公知でないから
である。よって、従来はホトルミネセンスのような他の方法が四元組成を推定で
きる追加情報を与えるために使用されてきた。しかしながら、前記方法の場合、
組成とバンドギャップ間の正確な関係が公知でないことがしばしばであり、組成
秩序化のような影響も解釈を複雑にしている。エネルギー分散型X線(EDX)
分析及び波長分散型X線(WDX)分析のような組成分析のより直接的方法も、
多くのX線間でのスペクトル干渉が強く、薄い埋没(buried)層を測定できないた
めに制限されている。この後者の点は、空気に曝されたときに急速に酸化し、よ
ってキャップする必要があるAl含有層の場合には特に重要である。
【0005】 本発明の第1の態様によれば、結晶性半導体材料の化学組成中の各種化学元素
E1〜Enの相対量を決定する方法が提供され、その方法は前記結晶性材料から
放射線ビームを回折し、少なくとも1つの回折ピークの角度及びその回折角度で
の回折放射線の強度を測定し、プロセッサーを用いて、元素E1〜Enの放射線
散乱パワーから誘導される値及び前記した少なくとも1つの回折ピークの位置及
び強度から前記結晶性材料の化学組成中の元素E1〜Enの相対量を決定するこ
とを含む。
【0006】 好ましくは、前記方法はプロセッサー用いて結晶格子タイプが公知の所定種類
(例えば、立方、2層繰返し、3層繰返し等)であると仮定するアルゴリズムを
演算することをも含む。
【0007】 本発明の第2の態様によれば、半導体材料の化学組成の分析方法が提供され、
その方法は回折したエネルギーが角度に応じた強度で複数の角度に回折されるよ
うに前記半導体材料にエネルギー源から該材料から回折されるエネルギーを照射
し、回折エネルギーの1つ以上の部分を所定の回折角度で検出し、前記検出部分
を分析して、その部分の強度を示すパラメーターを得、強度を示すパラメーター
を前記半導体材料の化学組成を決定する際のファクターとして使用することを含
む。
【0008】 前記方法は、材料の化学組成を決定するために材料の構造、例えば結晶構造及
び材料中に存在する可能性のある元素の知識を利用することを含む。
【0009】 実際、通常は結晶構造及び分析しようとする材料中に存在する可能性のある元
素を知らなければならない。しかしながら、回折空間中の回折ピークの位置から
結晶構造のタイプが分かり、特殊な状況下では反射強度を用いて未知の元素を同
定することも可能であり得る。
【0010】 結晶性半導体材料は、有限数の公知の所定化学元素のみから構成されていると
仮定され得、プロセッサーは測定した入力データ及び蓄積されている元素散乱パ
ワー値を処理する際に存在すると仮定した公知の所定に仮定した有限数の元素に
ついての散乱パワーのみを演算し得る。プロセッサーの蓄積されている元素散乱
パワーメモリーには比を測定しようとする予測される化学元素の特定有限組合せ
について演算しない他の散乱パワー値があり得る。材料は4つ以下の化学元素か
ら構成されると仮定され得る。
【0011】 好ましくは、前記方法は材料の層の組成を決定することを含み、層の厚さの知
識を使用する。この方法は材料の基板上の材料の単層の組成を決定することを含
み得る。
【0012】 好ましくは、前記方法は少なくとも2つの回折ピークまたは回折エネルギーの
少なくとも2つの部分の位置を測定し、その位置の知識を使用して化学組成を決
定することを含む。前記方法は、少なくとも2つの位置での回折ビームの強度を
測定するかまたは回折エネルギーの少なくとも2つの部分の強度を測定し、この
知識を使用して化学組成を決定することを含み得る。
【0013】 前記回折ピークまたは回折エネルギーの前記部分は(004)反射の結果であ
り得る。
【0014】 前記回折ピークの強度または回折エネルギーの前記部分の強度を示すパラメー
ターは、それぞれ放射線ビームの強度またはエネルギー源からのエネルギーの強
度に対して正規化され得る。材料が基板上に1つ以上の層を含む場合には、回折
ピークの強度及び回折エネルギーの部分の強度を示すパラメーターは基板から回
折された強度に対して正規化され得る。
【0015】 前記方法は、単一回折ピークまたは回折エネルギーの単一部分の強度を測定し
、放射線の入射ビームの絶対強度及び測定した強度の知識を用いて材料の化学組
成を決定することを含み得る。前記方法は、2つの回折ピークまたは回折エネル
ギーの2つの部分の強度を測定することを含み得る。1つのピークまたは1つの
部分は材料中の当該層から回折され得、他のピークまたは他の部分は材料の基板
から回折され得る。基板から回折された強度ピーク及び部分は、当該層から回折
された強度ピーク及び部分を校正または正規化するために使用され得る。
【0016】 原則として、入射ビームの絶対強度が既知ならば単一の回折ビームの強度を検
出することが必要なだけである。その後、前記層の組成は試料の反射率から決定
され得る。しかしながら、実際には、基板から回折した強度を測定し、これを使
用して当該層から回折した強度を校正する方が簡単である。よって、一般的には
、基板上の1つの層の組成を決定するために、2つのピークを測定し、両方の強
度を測定している。
【0017】 異なる回折角度での検出部分の強度は材料の原子構造、元素構成及び厚さに関
連している。本発明者らは半導体材料の組成を分析するための実際的方法は回折
エネルギーの1つ以上の部分の強度を示すパラメーターを検出し、分析すること
に基づくことを認識した。この方法を使用すると、三元亜鉛−硫化亜鉛(閃亜鉛
鉱)及び六方系二元ダイアモンド立方材料の測定組成は直接存在する元素種に依
存する。すなわち、ベガードの規則に含まれるような組成と格子定数間の関係に
ついての仮定に頼っていない。材料の化学組成の分析は通常不純物を探すことで
はなく、むしろ通常結晶性である半導体材料中の所定の或る合金元素の相対量を
決定することにあると考えられる。例えば、元素X、Y及びZは半導体材料中の
実質的に唯一の元素であることは公知であり得、概略比は既知でも既知でなくて
もよく、方法はX:Y:Zの実際の比を評価する。
【0018】 本発明を完成してから、従来技術が明らかになった。
【0019】 米国特許第4,457,727号明細書(Phillips)は、異種材料の
2つの層間の界面及び層の組成を検出する方法を開示している。この方法は、(
原子の面からの回折よりむしろ)界面からの斜入反射を得るためにビームの斜入
角度入射を使用している。組成を決定するために、Phillipsでは材料の
屈折率を知る必要がある。彼らは、前記屈折率を測定するためまたはそれを推定
(推測)するために別の実験を実施する。nは歪状態によって変化するので、P
hilipsは歪んだ結晶または異なる歪度を有する結晶の組成を決定するのに
は適していない。また、多孔性試料で実施できそうにない。材料の屈折率が確実
に公知であるならば、これは層の化学組成に依存し、nの知識は化学組成の知識
であり、組成を決定するために試験を実施することは殆ど意味がない。
【0020】 英国特許出願公開第2 169 480号明細書は、どのくらいの試料が結晶
状態で存在するかを測定する方法を開示しており、この方法は結晶の化学組成を
決定するものではない。
【0021】 英国特許出願公開第2 166 630号明細書は、多結晶試料に関し、半導
体材料層の化学組成の決定に関するものではない。
【0022】 米国特許第5,414,747号明細書(Ruud)は、半導体材料の単結晶
よりむしろ多結晶金属コーティングに関する。この文献はこれが準禁制角度での
検出による化学組成に敏感であることを認識していない。
【0023】 Ruudは、半導体結晶の化学組成の同定にも半導体ウェーハまたはデバイス
の作製方法にも関係ない。Ruudは、結晶形態で存在する程度対全容量の点で
多結晶金属層の組成及び相組成を決定している。
【0024】 英国特許出願公開第2 289 833号明細書(Mitsubishi)は
、回折ピーク位置により格子定数を測定する従来方法を使用している。ある角度
で回折ビームの強度を測定することを開示しているが、それを用いて何をするか
触れていないし、半導体層の化学組成を評価すべく強度を用いることを開示して
いない。Mitsubishiは、たとえ強度がわかったとしてもベガードの規
則に頼っている。
【0025】 米国特許第,498,294号明細書(US Govt.)は、欠陥のイメー
ジングに関し、結晶の化学組成の評価に関していない。
【0026】 米国特許第4,575,922号明細書は屈折の検出に関する。回折ビームの
強度を測定しているが、それを化学組成を決定するために使用していない。
【0027】 米国特許第4,144,450号明細書(Siemens)は、粉末回折計に
関し、単結晶または半導体材料に関していない。ピークで強度を測定しているが
、それを化学組成を決定するために使用していない。
【0028】 前記材料は多成分半導体材料であり得る。前記材料は三元半導体材料であり得
る(すなわち、その中に3元素を含み得る)。前記材料は二元半導体材料であり
得る。前記材料は四元半導体材料であり得る。前記材料は五元材料であり得る。
前記方法は更に、四元半導体材料の結晶格子を示すパラメーターを測定し、これ
と強度を示すパラメーターを用いて1回の回折測定で材料の組成を推定すること
を含み得る。前記材料は、Si、GeまたはC、またはその組合せを含むような
IV族半導体材料であり得る。前記材料はIII〜V半導体材料であり得る。す
なわち、任意の数のIII族元素及び任意の数のV族元素の組合せからなる化合
物であり得る。前記材料は、任意の数のII族元素及び任意の数のVI族元素の
組合せからなる化合物であり得る。前記材料はIII〜V四元材料、例えば2つ
のIII族元素及び2つのV族元素を含むInAlAsSbまたは1つのIII
族元素及び3つのV族元素を含むInPAsSbであり得る。前記方法は四元半
導体材料の格子定数を示すパラメーターを測定し、これと強度を示すパラメータ
ーを用いて1回の回折測定でIII族元素とV族元素の比を得ることを含み得る
。2種の情報が必要なので、2つのパラメーターの測定、例えば材料の強度及び
格子定数またはそれを示すパラメーターを測定する必要がある。好ましくは、上
記方法により四元半導体材料の組成%の分析において1%より良好な精度が与え
られる。これは、前記材料を含むデバイスを作製するために層の成長中に必要な
コントロールレベルである。正規化及び積分法をも使用することができ、例えば
ピークが重なり得るので材料の基板及び他の層のために強度の特徴間の干渉の影
響に対してロバストでなければならない。
【0029】 特に重要な半導体材料の場合、結晶構造は既知であり、少なくとも理論的には
各原子元素は結晶構造内の特定サイトのみを占める。よって、例えばIII〜V
材料では、すべてのIII族元素は1つの格子サイトを占め、すべてのV族元素
は他のサイトを占める。亜鉛−硫化亜鉛構造を有するGaAsのような二元材料
の場合、III族及びV族元素に対する格子サイトの数は等しく、よってGa:
As比は1:1である。第2のV族元素(例えば、Sb)をGaAsに添加して
三元化合物を作ると、第2元素によりV族格子上のAsの一部が置き換えられる
。しかしながら、III族対V族の比は依然として1:1である。よって、As
:Sb比は不確定である。この不確定さを調べる一般的方法は大きなSb原子を
添加して生成した材料の格子定数の変化を測定することである。本発明はSb添
加による散乱強度の変化からAs:Sb比を独立して測定することができる。本
発明は、格子定数とは異なり散乱強度は歪により悪影響を受けないという利点を
も有する。InGaAsSbのような四元材料の場合もIII族対V族の原子比
は1:1と仮定されるが、現在In:Ga比及びAs:Sb比は未知である。こ
の材料の格子定数を測定しても独自の解決法を与えない。なぜならば、格子定数
を変化させずにIn:Ga比及びAs:Sb比を変更させることが可能だからで
ある。しかしながら、本発明では、測定した格子定数及び原子の散乱強度を使用
することによりIn:Ga比及びAs:Sb比を独自に求めることが可能である
。更に、この思想はInGaAlAsSbのような五元材料にも拡大させ得る。
ここでも、III族対V族の元素比は1:1と仮定されるが、現在In:Ga比
、Al:Ga比及びAs:Sb比は未知である。2つの異なる反射及び格子定数
の測定を使用することにより、上記した3つの比すべてを測定することが可能で
なければならない。
【0030】 半導体材料は合金であり得る。
【0031】 上記方法は、少なくとも部分的に歪んでいる半導体材料の組成を分析するため
に使用し得る。この方法は、三元亜鉛−硫化亜鉛及び六方系二元ダイヤモンド立
方晶材料の場合半導体材料の歪状態に依存しない。1つ以上の層を基板上に付着
させてなる半導体材料の場合、格子定数に差があるためにいずれかの層またはす
べての層と基板の間にミスマッチがあり得る。この差により材料に歪が導入され
得る。実際、他の機構によっても材料に歪が導入され得る。材料の組成を決定す
べく格子定数の測定に依存するには歪状態を知る必要がある。
【0032】 上記方法では組成が格子定数を知らずに推定され得るので、材料の単位格子の
正確な形を測定することにより歪を知る必要がなくなる。立方晶の場合単位格子
の形を測定するために全部で8つの複結晶横ゆれ曲線を公知のX線法を用いて測
定しなければならず、よってこの方法を用いると実験データを集めるために時間
を4〜8倍のオーダーで短縮し得る。本発明の方法を用いる組成の分析には2時
間程度を要するのに対して、従来方法では約16時間を要する恐れがある。
【0033】 半導体材料は結晶性材料、例えば立方晶系結晶性材料であり得る。単結晶材料
であってもよく、また多結晶材料または非晶質材料であってもよい。
【0034】 半導体材料にドーパントを添加してもよい。上記方法により、ドープド半導体
材料(例えば、合金)の組成を分析し得る。これは、ドーパント量が格子定数に
影響を及ぼすほど高いが回折エネルギーを変更するほど高くはない場合に特に有
用である。前記材料は固体、液体または気体状材料であり得る。
【0035】 前記回折ピークまたは回折エネルギーの前記検出部分は半導体材料からの回折
の準禁制角度にあり得る。単成分材料、すなわち1つの物質から構成される材料
では、材料から特定角度に回折したビームは生じない(すなわち、禁制される)
。化合物材料、すなわち2つ以上の物質から構成される材料では、前記反射はも
はや完全に禁制され得ない(すなわち、準禁制である)。また、2成分結晶格子
では、異なる原子からの「相殺」のために放射線が全くまたは実質的に殆ど回折
しない特定の回折方向がある。「ホスト」結晶構造に対して異なる散乱パワーを
有する1つの原子または2つ以上の異なる原子を添加すると、合金化/追加原子
が結晶構造中で置換する原子よりも僅かに異なる方法で回折に寄与するので禁制
回折角度が攪乱され、幾つかの放射線がその角度で回折される。前記した準禁制
回折は(002)反射または(006)反射であり得る。
【0036】 準禁制角度(追加原子で幾つかのサイトの基本格子原子を置換しなかったなら
ば禁制されるであろう角度)で回折した放射線の強度は存在する合金化/異種原
子の濃度/量、すなわち格子の化学組成に非常に敏感である。これは、準禁制角
度での散乱パワーは主格子の散乱パワーの合計と置換原子の散乱パワーの合計の
差に関連し、この差が各原子の相対数に敏感であるためである。亜鉛−硫化亜鉛
格子タイプの前記した準禁制反射は材料から回折した(002)反射、または(
006)反射、またはこれらの反射の組合せであり得る。立方晶系結晶性半導体
材料では、(002)及び(006)反射は(004)反射よりも材料組成に対
してより高く敏感であり得る。例えば、(004)反射は(004)面平方にお
ける原子の回折パワーの平均の合計に比例する強度を有し、(002)反射は(
002)面平方における原子の回折パワーの平均の差に比例する強度を有する。
後者は、半導体材料の組成の変化に対してより敏感である。
【0037】 立方III〜V四元半導体材料において、(002)反射強度は(002)面
に対するIII族及びV族元素の回折パワー平方の差に依存する。上記方法はI
II〜V四元半導体材料、例えばInAlAsSbの組成を分析するために使用
し得る。この材料の組成決定のために方法の精度を四元InAlSbのAlゼロ
含量範囲を用いて評価し得る。これにより、結果を(004)反射を用いて従来
のミスマッチ法から計算した組成と比較することができ、反射強度から組成を決
定するときに含まれる誤差を評価し得る。四元化合物InAlAsSbの場合、
(002)反射の強度は、In及びAlの回折パワーの差が大きいために予測し
たようにIII族比に強く依存することが判明している。
【0038】 半導体材料から回折したエネルギーは各種特徴、例えば1つ以上の強度ピーク
を含み得る。検出した回折エネルギーの前記部分は強度ピークを含み得る。前記
部分の強度を示すパラメーターは強度ピークまたはピーク部分の積分面積であり
得る。前記パラメーターはピーク高さ及び/またはピークの半値全幅(FWHM
)であり得る。シンプソンの規則またはトラペジウムの規則或いは関数のピーク
への適合を使用することを含めた各種方法を使用して面積を積分し得る。パラメ
ーターの正規化は、例えば検出した総積分強度を割ることにより、または基準試
料の回折ピークの強度により割ることにより実施され得る。これは、測定した強
度をその計算値と比較したいときに特に有用である。
【0039】 好ましくは、材料の組成%で0.1%以下の範囲の誤差が達成される。
【0040】 エネルギーの検出部分は材料から反射及び/または材料を透過し得る。
【0041】 第2の態様の方法は、検出する前に回折エネルギーの部分を処理することを含
み得る。前記部分を処理するために1つ以上の光学構成部品を使用し得る。前記
部分を処理するためにアナライザー結晶を使用し得る。これは、回折エネルギー
の2つの特徴が重なっているならばこれらが分離され得るように前記部分を検出
するために使用される検出器のアクセプタンス角度を減らすように働く。
【0042】 回折エネルギーの前記部分の検出は反射/透過のすべての角度で実施し得る。
回折エネルギーの前記部分の検出は1つ以上の検出角度で実施し得る。回折エネ
ルギーの強度はすべての角度で均一ではないことがあるが、特定角度ではピーク
のような特徴を示し得る。その角度を強度の特徴が検出されるように選択するこ
とが好ましい。エネルギーが材料の特定面または複数の面、例えば(002)面
から回折するとき、これは1つの角度のみで起こらず、例えばエネルギー源の波
長の広がり、エネルギー源の角度転換及び材料の有限度のために広範囲の角度に
広がっている。この範囲の角度は材料に依存して数秒〜1000秒(1000’
s arcseconds)であり得る。回折エネルギーの部分は、好ましくは
1つ以上の検出角度の辺りの範囲の角度で検出される。角度の範囲が面または複
数の面からの回折エネルギーが広がっている角度の範囲より大きいかまたはそれ
に等しいことが好ましい。
【0043】 1つ以上の検出器を前記した回折ピークまたは前記した回折エネルギーの部分
を検出するために使用し得る。これらは、例えばシンチレーション検出器、比例
計数管、固相検出器、フィルムまたはその組合せであり得る。各検出器は有限の
アクセプタンス角度、すなわち検出し得る回折エネルギーの角度の範囲を有する
。前記検出器のアクセプタンス角度は、好ましくは材料の面または複数の面から
の回折エネルギーが広がっている角度の範囲より大きいかまたはそれに等しい。
【0044】 上記方法は、埋没層の深さ及び埋没層の厚さの知識を用いて材料の埋没層の組
成を決定することを含み得る。
【0045】 組成を計算すべく回折強度を使用するために埋没層の深さ及び厚さを知ること
が必須である。これは、回折強度が層の深さ及び厚さにも依存するからである。
これらのパラメーターは回折の他の特徴から得ることができ、また副次的方法を
用いて簡単に測定することができる。
【0046】 前記した回折エネルギーの部分は検出器を移動させることにより1つ以上の角
度で検出され得る。更にまたは或いは、前記した回折エネルギーの部分は材料を
移動または横ゆれさせることにより1つ以上の角度で検出され得る。この後者に
より、所謂横ゆれ曲線が作成される。更にまたは或いは、前記した回折エネルギ
ーの部分はエネルギー源を移動させることにより1つ以上の角度で検出され得る
【0047】 実質的に単色のエネルギー源を使用し、検出器をある範囲の角度にわたり移動
させる代わりに、前記検出器の位置を固定してもよく、源の波長を変更させても
よい。源の波長を変更する以外に、前記検出器の位置をも移動させ得る。
【0048】 上記方法は更に材料の格子定数を示すパラメーターを測定することを含み得る
。これは、好ましくはエネルギー源からのエネルギーの回折角度、すなわちエネ
ルギーの反射/透過部分と材料の面の間の角度である。材料内の異なる層は、例
えば組成の変化のために異なる面間隔を有し得る。エネルギーの回折角度は格子
定数に依存するので、材料の各層からの回折は同一原子種を含む他の層から区別
され得る。よって、上記方法は埋没層の組成を分析するために使用し得、すなわ
ち高い解像度を有する。これは組成を直接測定する他の方法を用いてはできない
。なぜならば、当該層の範囲外の原子からの信号を区別することができないから
である。
【0049】 放射線ビームまたはエネルギー源は、例えばX線、電子または中性子を含み得
る。前記ビーム及び前記エネルギー源の波長は、好ましくは分析しようとする半
導体材料の格子間隔のオーダーを有する。好ましくは、前記ビームまたは源の強
度の安定性は分析の時間中0.1%以上変化しない。
【0050】 好ましい具体例では、半導体材料を照射するためにX線ビームを使用する。こ
れはX線管から発生させ得る。X線は、好ましくは0.5〜2乃至3Åの範囲で
1つ以上の波長を有し得る。X線は実質的に単色であり得、K−αX線のような
1つ以上の特性X線からなり得る。1つ以上の結晶またはミラーのような1つ以
上の光学素子を使用して、部分的にモノクロメートするか及び/またはビームを
形成してもよい。
【0051】 上記方法は、半導体材料の組成をチェックするために使用し得る。この方法は
更に、検出した材料の組成を基準組成と比較して検出した組成が基準組成のあた
りの所定範囲に等しいかまたはその範囲に入るかどうかを調べ、測定した組成が
前記範囲内ならば第1出力及び測定した組成が前記範囲外ならば第2出力を発生
させることを含み得る。第1出力は「合格」出力であり得、第2出力は「不合格
」出力であり得る。前記方法は、半導体ウェーハ製造ラインの最後に半導体材料
の組成をチェックするために特に有用であり得る。基準に対するチェックは、検
出した信号をメモリー内の許容信号または複数の許容信号と比較することを含み
得、または実際に回折試験を基準試料を用いて実施してチェックする値を得るこ
とを含む。上記方法は、その後の層の付着後及び付着前に半導体材料の層の組成
をチェックするためにも使用し得る。上記方法は更に、材料の組成と基準組成の
比較に依存して信号を与えることを含み得る。これは、半導体材料の製造過程に
戻し、その後の材料を製造するために方法を変更するために使用し得る。
【0052】 上記方法は、格子定数と半導体材料の組成を関連づけるベガードの規則のよう
な法則の妥当性を調べるために使用し得る。この方法は、材料の組成を分析し、
材料の格子定数を示すパラメーターを更に測定するために使用し得る。結果を例
えばベガードの規則を用いて計算結果と比較して、当該材料に対する規則の妥当
性を調べてもよい。
【0053】 本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様の方法に従って操作するよ
うに構成されている半導体材料の組成を分析するための装置が提供される。
【0054】 前記装置は回折計を含み得る。前記装置における検出器の角度の測定精度は従
来の回折計ほど高くなくてもよい。従って、前記装置のコストがかなり抑えられ
得る。更に、回折計が半導体材料/ウェーハの組成がその通りであるかをチェッ
クするように設計されている場合には、検出器は固定されているか、または多分
コンピュータの制御下で限られた範囲の位置の間を移動し得る。これは、回折計
をかなり自由に移動させるよりもより安価に作製することができる。
【0055】 本発明の第4の態様によれば、本発明の第1の態様に従って半導体材料の組成
を分析し、これを基準組成と比較するように構成された組成測定システムを提供
する。
【0056】 本発明の第5の態様によれば、多成分材料の組成の分析方法が提供され、その
方法は前記材料にエネルギー源からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料
から回折し、回折したエネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記の検出部分を
分析して、その部分の強度を示すパラメーターを得ることを含む。
【0057】 本発明の第6の態様によれば、四元材料の組成の分析方法が提供され、その方
法は前記材料にエネルギー源からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料か
ら回折し、回折したエネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記検出部分を分析
して、その部分の強度を示すパラメーターを得ることを含む。
【0058】 前記方法は、材料の格子定数を示すパラメーター及びエネルギー源由来のエネ
ルギーの材料からの回折強度を示すパラメーターを測定することを含み得る。
【0059】 本発明の第7の態様によれば、材料の単結晶の組成の分析方法が提供され、そ
の方法は前記結晶にエネルギー源からエネルギーを照射しそのエネルギーは該結
晶から回折し、回折したエネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記検出部分を
分析して、その部分の強度を示すパラメーターを得ることを含む。
【0060】 本発明の第8の態様によれば、少なくとも部分的に歪んだ材料の組成の分析方
法が提供され、その方法は前記材料にエネルギー源からエネルギーを照射しその
エネルギーは該材料から回折され、回折したエネルギーの1つ以上の部分を検出
し、前記検出部分を分析して、その部分の強度を示すパラメーターを得ることを
含む。
【0061】 本発明の第9の態様によれば、材料の組成の分析方法が提供され、その方法は
前記材料にエネルギー源からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料から回
折し、回折したエネルギーの1つ以上の部分を回折の準禁制角度で検出し、前記
検出部分を分析して、その部分の強度を示すパラメーターを得ることを含む。
【0062】 本発明の第10の態様によれば、半導体材料の格子定数と組成を関連づける規
則の妥当性を調べる方法が提供される。
【0063】 前記方法は、ベガードの規則の妥当性を調べるために使用され得る。この方法
は、半導体材料の組成を分析し、更に前記材料の格子定数を示すパラメーターを
測定するために使用され得る。得られた結果を例えばベガードの規則を用いて計
算値と比較して、その材料に対する前記規則の妥当性が調べられ得る。
【0064】 本発明の第11の態様によれば、半導体チップの作製方法が提供され、その方
法は半導体ウェーハを製造し、ウェーハの組成を本発明の第1の態様の方法に従
って分析し、前記ウェーハをエッチングしてチップを作製することを含む。
【0065】 本発明の具体例を添付図面を参照しながら単に例として説明する。
【0066】 図1は、本発明の第2態様に従う装置の概略図である。
【0067】 図2は、40nm InAsキャップを有するInAs基板上の200nm
InAlAsSb層についての不整合(すなわち、ミスマッチ)及びInフラク
ションに対する正規化された(002)反射強度の3次元プロットである。
【0068】 図3は、40nm InAsキャップを有するInAs基板上の200nm
InAlAsSb層についての不整合(すなわち、ミスマッチ)及びInフラク
ションに対する正規化された(004)反射強度の3次元プロットである。
【0069】 図4は、0.18%の不整合(すなわち、ミスマッチ)で図2から取ったIn
フラクションに対する正規化された(002)反射強度の2次元プロットである
【0070】 図5(a)は、InAsSbの第1層、層aについての(002)反射での複
結晶横ゆれ曲線のプロットである。
【0071】 図5(b)は、InAsSbの第2層、層bについての(002)反射での複
結晶横ゆれ曲線のプロットである。
【0072】 図6は、図2から取り、Sbフランクションに対して再プロットした正規化さ
れた(002)反射強度のプロットである。
【0073】 図7は、使用した積分窓の大きさに対するInAsSbのキャップド三元層a
及びbについての計算したSbフラクションのプロットである。
【0074】 図8は、GaAsまたはInAs単位格子の概略図である。
【0075】 装置は、図1に示す一般的構成部品を有する回折計を含む。回折計は回転アノ
ード源を有するBede実験用D3高分解能回折計または一般的X線源及びGo
belミラーと共に操作するBruker D5000高分解能回折計であり得
る。各回折計は、X線源1、分析しようとする半導体材料の試料3を載せる試料
ステージ2、及び試料から回折したX線を検出するための検出器4を含む。前記
検出器はシンチレーション検出器である。前記X線源は銅ターゲット6に入射さ
せて特性X線ビーム7を発生させる電子ビーム5を含む。特性X線は、部分的に
モノクロメートするように働く光学構成部品8を通過し、ビーム7を形成する。
光学構成部品はSi(220)4反射モノクロメーター(Bede回折計)また
はGe(440)4反射モノクロメーター(Bruker回折計)である。これ
らは出力のためにK−α1特性X線の部分を選択する。生じたX線の実質的に単
色ビームは試料に衝突し、ここで回折する。試料の大きさは100ミクロン〜数
十mmの幅の範囲である。上記装置により高い光子数及び高い源安定性が得られ
、高品質データを妥当な計数時間(1データポイント当たり約2秒)で集めるこ
とができる。
【0076】 横ゆれ曲線、すなわち強度対角度9を、試料を約800秒の角度の範囲で軸の
周りを横ゆれさせることにより測定する。こうすると、広い範囲のデータを集め
ることができ、データを正確に正規化できるように横ゆれ曲線中の有意な強度を
有するすべての特性を確実に含めることができる。
【0077】 試料として四元及び三元半導体材料を使用した。四元及び三元エピ層をVG
V80H MBEシステムにおいて付着させた。前記層は2インチのInAs基
板上に450℃の成長速度及び1.1μm/時の成長速度で付着させた200n
mのInAlAsSbまたはInAsSbから構成した。四元試料はAl含有化
合物であるので、40nmのInAsからなるキャッピング層をすべての構造物
に付着させて空気中での層の酸化を防止した。キャッピング層を存在させると、
追加の層からの厚さフリンジの影響に対する組成測定のロバストさを評価するこ
ともできる。
【0078】 測定した横ゆれ曲線は、試料の各種層から及び基板からの入射X線の回折に相
当する多数のピークを含む。試料の組成を分析するために、(002)準禁制反
射ピークの強度を層ピークの最高ポイントに集中する窓にわたり積分することに
より評価した。
【0079】 試料の層の歪状態は、基板表面に垂直な格子定数を与えるために対称(004
)反射及び基板表面に平行な格子定数を与えるために非対称(444)反射を用
いて単位格子の正方歪曲から推定した。この分析から、層すべてが100%歪ん
でおり、よって(004)反射のピーク位置の適合から誘導される組成の推定が
緩和により影響されるべきではないことが分かった。層の厚さは(004)横ゆ
れ曲線を適合することによっても確認した。
【0080】 X線横ゆれ曲線シミュレーションは、Takagi−Taupin式に基づく
市販のソフトウェアRADSを用いて実施した。これらの計算は、回折強度の完
全動的計算を与え、ビームコンディショニング光学を考慮している。
【0081】 計算データ及び実験データの強度を比較するために、各ポイントを横ゆれ曲線
で総積分強度で割ることにより各測定横ゆれ曲線を正規化した。この方法により
導入される誤差は、(002)面から回折したX線の大部分を確実に検出するた
めに広い範囲の角度の回折データが集められるならば無視できる。
【0082】 X線横ゆれ曲線から実験パラメーターを抽出するのに適した標準的方法は完全
動的シミュレーションを用いる実験データのシミュレーション及び適合である。
計算は考慮するが、例えば源のエネルギー分散及び雑音データやウェーハ曲率の
ような実験問題が含まれていないのでピーク形を正確に再現する際に理論的に「
拡散プーリング」不適切のような再現影響はデータを適合する精度に強い影響を
及ぼし得る。更に、Pendellosungまたは厚さフリンジのような構造
中の別の層のために起こる干渉影響は、特定組の面の回折から生ずるピーク強度
を測定する際に問題が生ずる。これらの問題に対してロバストであるデータ分析
方法を作成する努力において、層について(002)準禁制反射/回折ピーク強
度をピークの最高ポイントに集中した窓にわたり積分した。この積分窓が(02
)強度の有意なフラクションを含めるのに適した大きさを有しているが横ゆれ曲
線における他の構造からの有意な寄与を含める程十分に大きくないならば、測定
した強度は正確なピーク形に対して比較的敏感であってはならない。
【0083】 図2は、50秒の積分窓についてInフラクション及び層ミスマッチに対して
シミュレートし正規化した(002)反射強度の3次元プロットを示す。予期し
たように、In及びAl間の回折パワーの差が大きいためにIII族種の比に対
する(002)強度の強い従属性が見られる。例えば、0.18%のミスマッチ
では、Inフラクションの20%の変化で(002)強度は75%変化する。こ
れは、図3に示すシミュレートし正規化した(004)強度の変化がたった6%
であったのと対比される。図2のミスマッチ軸に沿って、(002)反射強度の
変化への主要な寄与は基板からの回折ピークの辺りの拡散強度の結果である。こ
れは、低いミスマッチでの著しい強度上昇として見られる。これらの計算には4
0nm InAsキャップが含まれているので、厚さフリンジからのミスマッチ
軸に沿った寄与も約0.4%のミスマッチでの強度の僅かな上昇として見られる
。厚さフリンジのために、この影響は(004)反射において非常により明白で
ある(図3)。この場合、基板ピークと(002)ピークの層ピーク値の間の角
度の約2倍にピークを変位させると、ミスマッチ軸に沿った厚さフリンジの全オ
シレーションを含め得る。
【0084】 図4は、InAlAsSb層について測定したミスマッチに相当する0.18
%のミスマッチ値で図2から取った2次元曲線を示す。このグラフに、50秒積
分窓を用いてこの層の(002)ピークの測定した積分強度をプロットする。こ
のデータから、この層の組成はIn0.873Al0.127As0.855
0.145と推定される。この値は、III族元素について固着係数を1と仮
定して、層のミスマッチ及び付着前に反射高エネルギー電子回折(RHEED)
オシレーションから測定したIII族磁束から推定した組成In0.86Al .14 As0.85Sb0.15とかなり一致している。
【0085】 上記したように、四元層の組成を他の方法で正確に測定することは非常に困難
である。従って、実験準禁制回折(002)強度を計算(002)データにマッ
チさせる際に生ずる起こり得る誤差の推定値を得るために、2つの完全に歪んだ
InAsSb層を成長させた。これらの層a及びbについて(002)反射での
複結晶横ゆれ曲線をそれぞれ図5(a)及び5(b)に示す。図6は、Sbフラ
クションに対して再プロットした100% In層について計算した(002)
強度の図2から取った2次元プロットを示す。次いで、このグラフを使用して、
図5に示す三元層の組成を推定し、これらの値をベガードの規則則及び(004
)反射から測定した層のミスマッチを用いて測定した値と比較した。(002)
ピークの強度を用いて測定したInAsSb層の組成は層a及びbのそれぞれに
ついてInAs99.2Sb0.8及びInAs97.4Sb2.6であった。
標準X線法を用いて計算した前記層の組成は、層aについてInAs99.1
0.9及び層bについてInAs97.3Sb2.7であった。2つの方法の
間の差違は両層に関して0.1%である。層aの場合、この一致度は図5(a)
に示すように非常に低いミスマッチでの(002)反射と基板ピークの間の強い
相互作用にてらして多少驚く。しかしながら、この良好な一致はピーク高さの変
化に対する積分法のロバストさを示す。
【0086】 図7は、層a及びbの計算した組成が積分窓の幅の違いにより変化するかを示
すプロットである。この図は、この方法が横ゆれ曲線における各種特性間の干渉
の影響に比較的敏感でないことをも示す。図6から測定した層の真の組成からの
最大偏差は0.2%である。これは、(002)ピークの尾を含み、よって他の
源からの強度への有意な寄与を含む最大積分窓について起こる。
【0087】 図8は、GaAs結晶格子のGaAs単位格子を示す。放射線が正しいブラッ
グ角で入射すると、面80、81、82、83及び84からの散乱がすべて同位
相にあり、相加であるので(004)面からの回折は強い強度を有する。Ga原
子の面からの散乱はAs原子の面からの散乱と同位相にある。
【0088】 002面(82)からの散乱の場合、面80、82及び84からの散乱は構成
的に同位相にあり、面81及び83中の原子からの散乱は相互に同位相にあるが
相80、82及び84からの散乱とは同位相にない。よって、特定方向での散乱
放射線の強度はΣ(f−f(ここで、f及びfはガリウム(f
及び砒素(f)の散乱パワーである)である。
【0089】 同一材料のすべての原子を含む単位立方格子では、f=fであるのでΣ(
−f)は0である。純粋なGaAsのような二元半導体合金では0ではな
く、(004)面Σ(f+fからの信号よりも小さい。
【0090】 しかしながら、Ga及び/またはAsが他の合金原子(例えば、GaがAlで
置換されていたり、AsがSbで置換されている)で置換されているので、f ’及び/またはf’の幾つかが変更されるならば、Σ(f−fは主要
格子に比して原子の濃度が異なる散乱パワーに伴って比較的小さく変化すること
により有意に変更される。
【0091】 同様に、InがAlにより及び/またはAsがSbにより置換されているIn
Asの場合には、散乱角度及び散乱強度からの情報を用いてAl/In及び/ま
たはAs/Sb比を誘導して、四元合金の化学組成を導き出すことができる。
【0092】 半導体結晶を製造する場合、前記結晶の化学組成を本発明によりチェックする
ことにより実際に製造した結晶が予想通りに製造されたかをチェックするために
組立てた機械があると考えられる。従って、所望の回折ピーク((002)、(
006)、(004)またはその他であるかどうか)を測定するための角度を知
り、検出器及びX線エミッターを横ゆれ試験前に通常正しい場所に配置できる。
その後、回折ピークの位置/角度及びピーク下での強度を測定でき、測定した組
成を生成する。測定した組成は許容される範囲の組成であるか手動でまたはコン
ピュータを用いて自動的にチェックされ得る。1具体例では、コンピュータは試
験をコントロールし、合格または不合格を決める。明らかに、半導体チップ製造
機において正しい所定化学組成を持たない半導体ウェーハを加工することはほと
んど無意味である。ウェーハがコントロール試験に合格したなら、そのウェーハ
に対して後続の製造/加工ステップを実施する。
【0093】 前記システムは、特定の結晶または結晶バッチについての完全濃度/メーキャ
ップのプリントアウトを作成し得る。
【0094】 使用時に本発明の装置をコントロールするプログラムを備えたデータキャリア
を保護する必要がある。
【0095】 本発明により、少なくとも1つの具体例では、例えばエピ層の化学組成を決定
するために準禁制角度回折、例えば(002)または(006)反射の強度を用
いて立方四元及び三元半導体合金、特にIII〜V合金の化学組成を決定するこ
とができる。
【0096】 本発明により、三元相のバルク格子定数の知識がなくても層の組成を決定する
ことができる。これは、例えばAlAsの場合のように高純度のバルク単結晶を
入手できないときには有用であり得る。
【0097】 四元化合物のような結晶の組成は、ピーク分離及びピーク強度の両方を用いて
1回のX線測定により決定することができる。
【0098】 上記方法により、ドーパント量が格子定数に影響を与えるには十分な高量であ
るが散乱強度を変更するほどの量ではないドープド三元合金の組成を決定するこ
とができる。薄い埋没層を分析することができる。
【0099】 化学組成を決定する前に他の特性/パラメーターについて材料を試験する必要
なく、1回の試験で化学組成を決定することができることが評価される。従来技
術で必要とされていた従来の8複結晶横ゆれ曲線と比較して、本発明は試料の試
験に要する時間をかなり短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第2態様に従う装置の概略図である。
【図2】 40nm InAsキャップを有するInAs基板上の200nm InAl
AsSb層についての不整合(すなわち、ミスマッチ)及びInフラクションに
対する正規化された(002)反射強度の3次元プロットである。
【図3】 40nm InAsキャップを有するInAs基板上の200nm InAl
AsSb層についての不整合(すなわち、ミスマッチ)及びInフラクションに
対する正規化された(004)反射強度の3次元プロットである。
【図4】 0.18%の不整合(すなわち、ミスマッチ)で図2から取ったInフラクシ
ョンに対する正規化された(002)反射強度の2次元プロットである。
【図5a】 InAsSbの第1層、層aについての(002)反射での複結晶横ゆれ曲線
のプロットである。
【図5b】 InAsSbの第2層、層bについての(002)反射での複結晶横ゆれ曲線
のプロットである。
【図6】 図2から取り、Sbフランクションに対して再プロットした正規化された(0
02)反射強度のプロットである。
【図7】 使用した積分窓の大きさに対するInAsSbのキャップド三元層a及びbに
ついての計算したSbフラクションのプロットである。
【図8】 GaAsまたはInAs単位格子の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 キアー,アンドリユー・マリー イギリス国、ウスターシヤー・ダブリユ・ アール・14・3・ピー・エス、モールバー ン、セント・アンドリユーズ・ロード、デ イ・イー・アール・エイ・モールバーン (72)発明者 エメニイ,マーチン・トレバー イギリス国、ウスターシヤー・ダブリユ・ アール・14・3・ピー・エス、モールバー ン、セント・アンドリユーズ・ロード、デ イ・イー・アール・エイ・モールバーン Fターム(参考) 2G001 AA01 BA18 CA01 EA00 GA01 GA13 KA01 LA11 MA05 PA12 4M106 AA01 BA02 BA20 CB21 DH01 DH11 DH33 DH34 DH60 DJ20 DJ21 DJ38

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体材料の化学組成の分析方法であって、前記半導体材料
    にエネルギー源からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料から回折し、回
    折したエネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記の検出部分または各部分を分
    析してその部分または各部分の強度を示すパラメーターを得、回折エネルギーの
    部分の位置及び/または強度の知識を用いて半導体の化学組成を決定することを
    含むことを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 結晶性半導体材料の化学組成中の異なる化学元素E1〜En
    の相対量を決定する方法であって、前記結晶性材料から放射線ビームを回折し、
    少なくとも1つの回折ピークの角度及び該回折角度での回折放射線の強度を測定
    し、プロセッサーを用いて、元素E1〜Enの放射線散乱パワーから誘導される
    値並びに前記した少なくとも1つの回折ピークの位置及び強度を用いて結晶性材
    料の化学組成中の元素E1〜Enの相対量を決定することを含むことを特徴とす
    る前記方法。
  3. 【請求項3】 回折ピーク、各回折ピーク及び数個の回折ピーク、或いは回
    折エネルギーの部分、各部分または数個の部分が半導体材料からの回折の準禁制
    角度にあることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】 準禁制回折、各準禁制回折または数個の準禁制回折は(00
    2)反射にあることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 準禁制回折、各準禁制回折または数個の準禁制回折は(00
    6)反射にあることを特徴とする請求の範囲第2項または第3項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 回折ピーク、各回折ピークまたは数個の回折ピーク、或いは
    回折エネルギーの部分、各部分及び数個の部分は(004)反射から生ずること
    を特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 材料の構造及び材料中に存在し得る元素の知識を用いて材料
    の化学組成を決定することを特徴とする請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 結晶性半導体材料は有限数の公知の所定化学元素のみから構
    成されていると仮定され、プロセッサーは測定した入力データ及び蓄積されてい
    る元素散乱パワー値を処理する際に存在すると仮定した公知の所定の仮定有限数
    の元素についての散乱パワーのみを演算することを特徴とする請求の範囲第2項
    または請求の範囲第2項に直接または間接的に従属している請求の範囲のいずれ
    かに記載の方法。
  9. 【請求項9】 材料が4以下の化学元素から構成されると仮定されることを
    特徴とする請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 材料の層の組成を決定することを含み、層の厚さの知識ま
    たは分析する層の厚さの仮定を使用することを含むことを特徴とする請求の範囲
    第1項〜第9項のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 材料の基板上の該材料の単一層の組成を決定することを含
    むことを特徴とする請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも2つの回折ピークまたは回折エネルギーの少な
    くとも2つの部分の位置を測定し、その位置の知識を用いて、半導体材料の化学
    組成中の化学元素の相対量を決定することを含むことを特徴とする請求の範囲第
    1項〜第11項のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも2つの位置で回折ビームの強度を測定するかま
    たは回折エネルギーの少なくとも2つの部分の強度を測定し、この知識を用いて
    半導体材料の化学組成を決定することを含むことを特徴とする請求の範囲第1項
    〜第12項のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 2つの回折ピークまたは回折エネルギーの2つの部分の強
    度を測定することを含むことを特徴とする請求の範囲第1項〜第13項のいずれ
    かに記載の方法。
  15. 【請求項15】 半導体材料が四元半導体材料であることを特徴とする請求
    の範囲第1項〜第14項のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 半導体材料が三元半導体材料であることを特徴とする請求
    の範囲第1項〜第14項のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 四元半導体材料の格子定数を示すパラメーターを測定また
    は仮定し、このパラメーター及び回折ピークの強度または強度を示すパラメータ
    ーを用いて1回の回折測定で材料の組成を推定することを含むことを特徴とする
    請求の範囲第15項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 半導体材料がIII〜V半導体材料であることを特徴とす
    る請求の範囲第1項〜第17項のいずれかに記載の方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも部分的に歪んでいる半導体材料の組成を分析す
    ることを特徴とする請求の範囲第1項〜第18項のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 半導体材料が単結晶材料であることを特徴とする請求の範
    囲第1項〜第19項のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 パラメーターが正規化されることを特徴とする請求の範囲
    第1項または請求の範囲第1項に直接または間接的に従属している請求の範囲の
    いずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 半導体材料の化学組成の各化学元素の%は0.1%以下の
    誤差で分析されることを特徴とする請求の範囲第1項〜第21項のいずれかに記
    載り方法。
  23. 【請求項23】 回折エネルギーの検出を1つ以上の検出角度でまたは1つ
    以上の検出角度の辺りの範囲の角度で実施することを特徴とする請求の範囲第1
    項または請求の範囲第1項に直接または間接的に従属している請求の範囲のいず
    れかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 回折エネルギーを1つ以上の検出器を移動させることによ
    りまたは半導体材料を移動または横ゆれさせることにより1つ以上の角度で検出
    することを特徴とする請求の範囲第1項または請求の範囲第1項に直接または間
    接的に従属している請求の範囲のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 更に、半導体材料の格子定数を示すパラメーターを測定す
    ることを含むことを特徴とする請求の範囲第1項〜第24項のいずれかに記載の
    方法。
  26. 【請求項26】 半導体材料中の埋没非表面層の組成を分析するために使用
    されることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の方法。
  27. 【請求項27】 更に、半導体材料の検出した組成を基準組成と比較して、
    検出した組成が当該組成に等しいかまたは基準組成の辺りの所定範囲に入るかど
    うかを調べ、測定した組成が前記範囲内に入るときには第1出力、測定した組成
    が前記範囲に入らないときには第2出力を生じさせることを含むことを特徴とす
    る請求の範囲第1項〜第26項のいずれかに記載の方法。
  28. 【請求項28】 少なくとも部分的に歪んでいる材料の組成の分析方法であ
    って、前記材料にエネルギー源からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料
    から回折し、回折エネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記検出部分または各
    検出部分を分析して、その部分または各部分の位置及び/または強度を示すパラ
    メーターを得ることを含むことを特徴とする前記方法。
  29. 【請求項29】 材料の組成の分析方法であって、前記材料にエネルギー源
    からエネルギーを照射しそのエネルギーは該材料から回折し、準禁制反射を含む
    回折エネルギーの1つ以上の部分を検出し、前記検出部分または各検出部分を分
    析して、その部分または各部分の位置及び/または強度を示すパラメーターを得
    ることを含むことを特徴とする前記方法。
  30. 【請求項30】 試料ホルダー、ビーム源、1つ以上の検出器、コントロー
    ラー及びプロセッサーを含む化学組成分析装置であって、前記コントローラーは
    試料ホルダーに保持されている試料に対してエネルギービームを当て、回折角度
    で回折エネルギーを検出するために使用時にビーム源及び検出器をコントロール
    するように構成されており、前記検出器は使用時に回折ピークの位置及び回折ピ
    ークの強度を表す信号をプロセッサーに与えるようにプロセッサーに結合されて
    おり、前記プロセッサーは試料の化学組成中の所定化学元素の相対量を評価する
    ために使用時に検出した信号をどんな所定元素が試料中に存在するという仮定及
    び存在すると仮定した元素の原子の散乱パワーまたは所定元素の散乱パワーに依
    存するファクターと共に用いることを特徴とする前記装置。
  31. 【請求項31】 使用者がプロセッサーによりいずれの化学元素が分析しよ
    うとする試料中に存在すると仮定されるかを、よっていずれの化学元素の散乱パ
    ワーまたは散乱パワーに依存するファクターを試料中の化学元素の相対量を決定
    するためにプロセッサーにより使用すべきかを同定することができるように構成
    された元素選択インプッターを有し、前記プロセッサーは使用時に検出器からの
    測定した入力変数及び大きな組の蓄積されている元素散乱パワーまたはその誘導
    値から選択される元素散乱パワーのサブセットまたは誘導値に対して演算するよ
    うに構成されており、前記サブセットが元素選択インプッターの操作により選択
    され得ることを特徴とする請求の範囲第30項に記載の装置。
  32. 【請求項32】 試料ホルダー、ビーム源及び検出器が、公知の種類の試料
    について検出器または少なくとも1つの検出器が準禁制散乱角度で検出するよう
    に配置する関係で相互に所定位置にプレセットされていることを特徴とする請求
    の範囲第30項または第31項に記載の装置。
  33. 【請求項33】 請求の範囲第30項〜第32項のいずれか1項に記載の装
    置を含むことを特徴とする半導体ウェーハ検査装置。
  34. 【請求項34】 検出装置で作動させるときに、前記装置が請求の範囲第1
    項〜第29項のいずれか1項に記載の方法を実施できるように構成されており、
    または検出装置のコントロールコンピュータにロードしたときには請求の範囲第
    30項〜第33項のいずれか1項に記載の装置を与えるように構成されているこ
    とを特徴とするプログラムを備えたデーターキャリヤー。
  35. 【請求項35】 使用時に請求の範囲第1項〜第29項のいずれかに記載の
    方法に従って操作するように配置されていることを特徴とする半導体材料の組成
    の分析装置。
  36. 【請求項36】 請求の範囲第1項または第2項に記載の方法に従って半導
    体材料の組成を分析し、これを基準と比較するか分析結果を出力するように配置
    されていることを特徴とする組成測定システム。
  37. 【請求項37】 半導体チップの製造方法であって、半導体ウェーハを作成
    し、前記ウェーハの組成を請求の範囲第1項〜第29項のいずれか1項に記載の
    方法に従って分析して組成分析試験に合格するか否かを調べ、ウェーハが所定パ
    ラメーターの範囲内の組成を有しているときにはウェーハに製造操作を施してチ
    ップを作成し、ウェーハが所定パラメーターの範囲外の組成を有しているときに
    は更なる処理または製造操作から排除し、排除されたウェーハには合格したウェ
    ーハに施される少なくとも1つの処理ステップを実施しないことを特徴とする前
    記方法。
  38. 【請求項38】 組成分析試験に合格したウェーハ及び/または前記ウェー
    ハから作成したチップには合格したことを確認するデータまたは組成分析の詳細
    を示すデータが添付されていることを特徴とする請求の範囲第37項に記載の方
    法。
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