JP2003525984A - 改善された光学的性質を有するポリカーボネート成形品 - Google Patents

改善された光学的性質を有するポリカーボネート成形品

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JP2003525984A JP2001565779A JP2001565779A JP2003525984A JP 2003525984 A JP2003525984 A JP 2003525984A JP 2001565779 A JP2001565779 A JP 2001565779A JP 2001565779 A JP2001565779 A JP 2001565779A JP 2003525984 A JP2003525984 A JP 2003525984A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、改善された光学的性質を有するポリカーボネート成形品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、改善された光学的性質を有するポリカーボネート成形品に関する。
【0002】 ポリカーボネート成形品、特にポリカーボネート固形シートは、押出成形また
は射出成形によって製造される。より大きな成形品、例えば自動車の広い面積の
ガラス加工物(glazing)は、押出成形によって製造しなければならない。射出成
形による製造は、経済的に適切でない高圧または型締圧(mold-locking pressure
s)でしか実施することができないからである。
【0003】 押出成形プロセスでは、ポリカーボネート顆粒材料は押出機中に送り込まれ、
押出機の可塑化システムで溶解される。プラスチック溶融物はスロットダイを通
して押圧され、ガラス加工カレンダーのロールニップで所要の形状にされ、そし
て常圧下で互いちがいの冷却部によってスムージングロール上で巻き取られる。
高い溶融粘性を有するポリカーボネートは、押出成形で使用する場合、通常、溶
融温度260〜300℃で加工される;可塑化シリンダのシリンダ温度とダイ温度は適
切に調節される。
【0004】 このプロセスの結果として製造されるシートの表面は、完全に平坦ではなく、
でこぼこが現われる。これらは光学的ひずみのもとになる。このような光学的ひ
ずみは、例えば自動車のガラス加工物など種々の用途で望まれない。このため、
押出ポリカーボネート成形品の光学的性質の改善方法がこれまでに多く提案され
てきた。
【0005】 構造化された耐候性シートについて、反射および光学的干渉を減少させるため
、欧州特許出願第0 275 252号明細書は、ポリカーボネートラミネートパネルで
あって、その表面にメタクリレートコポリマーを含む保護コーティングが塗布さ
れているものを提案している。
【0006】 欧州特許出願0 114 290号明細書は、分枝状ポリカーボネート1〜15重量%およ
びコポリエステルカーボネート樹脂15〜99重量%を含む熱可塑性コポリエステル
カーボネート成形組成物について記載している。加工性および加水分解抵抗性、
同様に衝撃強さが、この混合によって改善されたと記載されている。ポリマーの
光透過性は、この成形組成物の使用によっては基本的に損なわれないことが判明
した。
【0007】 本発明の目的は、押出成形によって製造され、自動車の使用で許容される程の
改善された光学的性質を有する、透明なポリカーボネート固形シートを提供する
ことにある。
【0008】 驚くべきことに、この目的は、分子量Mw25,000〜40,000、好ましくは28,000
〜36,000を有し、ISO 1133に基づく溶融体積流量(MVR)2〜20cm3/10分(300℃
、1.2kg)である分枝状ポリカーボネートを含むポリカーボネート成形組成物の押
出成形によって達成されることが判明した。このような成形組成物の使用によっ
て、安定性の高い溶融物が達成できる。これまでの通常のシートの光学的ひずみ
は、押出されたシートの上部と下部に作用する力の変化に起因するものであるが
、この方法により避けることができる。
【0009】 本発明による押出されたポリカーボネート固形シートであって、上記の成形組
成物から得られるものは、DIN 52305-A-ASに基づく偏角αε(分)2.0以下、好ま
しくは1.5以下であり、DIN 52305-A-AZに基づく屈折率Dε(分)0.05以下、好ま
しくは0.03以下である。
【0010】 通常使用される方法により得られたシートと比較して、偏角αεは40%、屈折
率Dεは70%減少することが判明した。
【0011】 これらの改善された光学的性質の結果、本発明によるシートを、自動車のガラ
ス加工物用として使用することが可能である。
【0012】 本発明にかかる適した分枝状ポリカーボネートは、既知方法により製造するこ
とができる。ポリカーボネートの製造に適したプロセスは、例えば、ホスゲンと
ビスフェノールから相界面プロセスを使用する、またはホスゲンとビスフェノー
ルから均一相プロセス(いわゆるピリジンプロセス)を使用する、または炭酸エス
テルとビスフェノールから溶融エステル交換反応プロセスを使用する製造である
。これらの製造プロセスは、例えば、H. シュネル「ケミストリー・アンド・フ
ィジックス・オブ・ポリカーボネーツ(Chemistry and Physics of Polycarbonat
es)」、ポリマー・レビュー(Polymer Reviews)、9巻、31-76頁、インターサイエ
ンス・パブリッシャーズ、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、1964年、に記載
されている。上記の製造プロセスも、「ポリカーボネーツ(Polycarbonates)」エ
ンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、11巻、第2版、1988年、
648〜718頁;および「ポリカーボネート(Polycarbonate)」、ベッカー/ブラウン
、カンストストッフ-ハンドビッヒ(KunststoffHandbuch)、3/1巻、ポリカーボネ
ート・ポリアセタール・ポリエステル・セルロースエステル、カール・ハウザー
・バーラグ、ミュンヘン、ウィーン、1992年、117〜299頁に記載されている。
【0013】 溶融エステル交換反応プロセスは、特にH.シュネル、「ケミストリー・アンド
・フィジックス・オブ・ポリカーボネーツ」、ポリマー・レビュー、9巻、44〜5
1頁、インターサイエンス・パブリッシャーズ、ニューヨーク、ロンドン、シド
ニー、1964年、およびドイツ特許出願第1 031 512号明細書、米国特許第3 022 2
72号明細書、米国特許第5 340 905号明細書および米国特許第5 399 659号明細書
に記載されている。
【0014】 本発明で使用される分枝状ポリカーボネートは、ホモポリカーボネートであっ
てもコポリカーボネートであっても、これらの混合物であってもよい。ポリカー
ボネートは、一部または全部を芳香族ポリエステルカーボネートに置き換えても
よい。
【0015】 本発明に適したポリカーボネートは、既知方法で枝分れたものであって、特に
好ましくは3官能以上の枝分れ剤を組込んだものである。適した枝分れ剤は、例
えば、3官能以上のフェノール性基を有するもの、または3官能以上のカルボン
酸基を有するものである。
【0016】 適した枝分れ剤の例は、フロログルシノール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒ
ドロキシフェニル)-2-ヘプテン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニ
ル)ヘプタン、1,3,5-トリ(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1-トリス(4-ヒ
ドロキシフェニル)エタン、トリ(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-
ビス[4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、2,4-ビス(4-
ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、2,6-ビス(2-ヒドロキシ-5'-メチ
ルベンジル)-4-メチルフェノール、2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(2,4-ジヒドロ
キシフェニル)プロパン、ヘキサ(4-(4-ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェニ
ル)テレフタル酸エステル、テトラ(4-ヒドロキシフェニル)メタン、テトラ(4-(4
-ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノキシ)メタン、および1,4-ビス((4',4'
'-ジヒドロキシトリフェニル)メチル)ベンゼン、また2,4-ジヒドロキシ安息香酸
、トリメシン酸、シアヌル酸クロリド、3,3-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニ
ル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドール、トリメシン酸トリクロリド、およびα,
α',α''-トリス(4-ヒドロキシフェノール)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンで
ある。
【0017】 好ましい枝分れ剤は、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタンおよび3,3-
ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドールであ
る。
【0018】 所望により使用される枝分れ剤の量は、使用されるビスフェノール1モルに対
して、好ましくは0.05モル%〜1モル%、より好ましくは0.2モル%〜0.6モル%
である。
【0019】 本発明で使用されるポリカーボネートの平均モル質量は、例えば、既知手法に
より、適切な量の連鎖停止剤によって調節することができる。連鎖停止剤は単独
で使用してもよく、また異なる連鎖停止剤を混合して使用してもよい。
【0020】 モノフェノールとモノカルボン酸の両方が、適した連鎖停止剤である。適した
モノフェノールは、例えば、フェノール、p-クロロフェノール、p-tert.-ブチル
フェノール、クミルフェノールまたは2,4,6-トリブロモフェノール、同様に長鎖
アルキルフェノール、例えば4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールなど、
またはアルキル置換基中総炭素数8〜20を有するモノアルキルフェノールまたは
ジアルキルフェノール、例えば3,5-ジ-tert.-ブチルフェノール、p-tert.-オク
チルフェノール、p-ドデシルフェノール、2-(3,5-ジメチルヘプチル)フェノール
または4-(3,5-ジメチルヘプチル)フェノールなど、である。適したモノカルボン
酸は、安息香酸、アルキル安息香酸およびハロ安息香酸である。
【0021】 相界面プロセスで、必要とされる分子量範囲を達成するための連鎖停止剤の量
は、ビスフェノールA1モルに対して通常2〜4モル%の連鎖停止剤である。エス
テル交換プロセスによる製造で、連鎖停止剤の量は、カルボン酸ジエステル、例
えばジフェニルカーボネートを、使用する蒸留カラムによりビスフェノールAに
対して過剰量、例えばビスフェノールA100モルに対してジフェニルカーボネー
ト102〜108モルを導入するよう算定される。
【0022】 適したUV吸収剤は、400nm未満で吸収する能力の化合物であって、UV光か
らポリカーボネートを有効に保護することができ、分子量370以上、好ましくは5
00またはそれ以上を有する。UV吸収剤は、成形されたシートの重量に対して0.
05〜15重量%、好ましくは0.1〜8重量%の量で含んでよい。
【0023】 適したUV吸収剤は、特に、国際公開第99/05205号パンフレット記載の、式(
I)に対応する化合物:
【化1】 [式中、 RlおよびR2は、同一であっても異なっていてもよく、H、ハロゲン、C1-C10 -アルキル、C5-C10-シクロアルキル、C7-C13-アラルキル、C6-C14-アリー
ル、-OR5または-(CO)-O-R5であってR5はHまたはC1-C4-アルキルであ
る、を示し、 R3およびR4も同様に、同一であっても異なっていてもよく、H、C1-C4-アル
キル、C5-C6-シクロアルキル、ベンジルまたはC6-C14-アリールを示し、 mは1、2または3であり、および nは、1、2、3または4である。]、 および式(II)に対応する化合物:
【化2】 [式中、 「架橋」は、
【化3】 を示し、 Rl、R2、mおよびnは、上記式(I)で定められた意味を有し、 pは0〜3の整数であり、 qは、1〜10の整数であり、 Yは、-CH2-CH2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH2)5-、-(CH2)6-、ま
たはCH(CH3)-CH2-を示し、および R3およびR4は上の式(I)で定められた意味を有する。]である。
【0024】 他の適したUV吸収剤は、置換トリアジン、例えば2,4-ビス(2,4-ジメチルフ
ェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン CY
ASORB(登録商標)UV-1164)、または2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル
)-5-(ヘキシル)オキシフェノール (Tinuvin(登録商標)1577)などである。特に好
ましいUV吸収剤は、2,2-メチレンビス(4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2
H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール、商品名Tinuvin(登録商標)360または
Adeka Stab(登録商標)LA 31で市販されている、である。また、UV吸収剤 Uvin
ul(登録商標)3030、国際公開第96/15102号パンフレット、実施例1より得られ、
および一般式(III)に対応、も好ましい。
【化4】
【0025】 欧州特許出願第0 500 496号明細書に記載のUV吸収剤も好ましい。
【0026】 ポリカーボネートに適した安定剤は、例えば、ホスフィン、ホスファイトまた
はSi含有安定剤、および欧州特許出願第0 500 496号明細書に記載の他の化合
物である。挙げ得る例は、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホス
ファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、テトラキス(2,4-ジ-tert.-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスホ
ニトおよびトリアリールホスファイトである。トリフェニルホスフィンおよびト
リス(2,4-ジ-tert.-ブチルフェニル)ホスファイトが特に好ましい。
【0027】 本発明において使用される成形組成物は、モノグリセリドを含んでもよい。こ
れらは、成形組成物の重量に対して好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0
.02〜0.3重量%の量で使用される。モノグリセリドは、グリセリンと、飽和脂肪
族C10〜C26-モノカルボン酸、好ましくは飽和脂肪族C14〜C22-モノカルボン
酸とのエステルである。モノグリセリドはグリセリンの第一OH基のグリセリド
およびグリセリンの第二OH基のグリセリドの両方を意味し、また化合物のこれ
ら2種の異性体類の混合物も意味する。モノグリセリドは、その製造により、グ
リセリンの種々のジエステルおよびトリエステルを、50%未満含み得る。
【0028】 炭素数10〜26を有する飽和脂肪族モノカルボン酸の例は、デカン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、
テトラコサン酸およびヘキサコサン酸である。炭素数14〜22を有する、好ましい
飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、エイコサン酸およびドコサン酸である。特に好ましい飽和脂肪族モノカル
ボン酸は、パルミチン酸およびステアリン酸である。
【0029】 本発明にかかる成形組成物は、4価〜6価アルコール0.01〜0.5重量%を含ん
でもよく、特にペンタエリスリトールの(部分)エステルである。
【0030】 4価アルコールの例はペンタエリスリトールおよびメソエリスリトールである
。5価アルコールの例は、アラビトール、リビトールおよびキシリトールである
。6価アルコールの例は、マンニトール、グルシトール(ソルビトール)およびズ
ルシトールである。
【0031】 エステルは、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、必
要に応じてペンタエステルおよびヘキサエステル、またはそれらの混合物であり
、特に、飽和脂肪族C10〜C26-モノカルボン酸、好ましくは飽和脂肪族C14
22-モノカルボン酸の統計混合物である。市販の脂肪酸エステル、特にペンタ
エリスリトールは、製造に基づいて、種々の部分エステルを60%未満含んでもよ
い。
【0032】 炭素数10〜26を有する飽和脂肪族モノカルボン酸の例は、デカン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、
テトラコサン酸およびヘキサコサン酸である。
【0033】 炭素数14〜22を有する、好ましい飽和脂肪族モノカルボン酸は、例えば、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコサン酸およびドコサン酸である
【0034】 パルミチン酸およびステアリン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸が、特に好
ましい。
【0035】 本発明において使用される飽和脂肪族C10〜C26-カルボン酸および脂肪酸エ
ステルは、文献で知られているのものや、文献既知の方法によって調製できるも
のである。ペンタエリスリトール脂肪酸エステルの例は、特に好ましくは、上記
のモノカルボン酸である。
【0036】 ステアリン酸およびパルミチン酸を有するペンタエリスリトールのエステルも
特に好ましい。
【0037】 一般式(IV)に対応する化合物をポリカーボネート成形組成物に加えると都合
よいことが判明している:
【化5】 [式中、Aは、C10〜C40-脂肪酸基、好ましくはC22〜C34-脂肪酸基を示し、
Bは炭素数3〜20、好ましくは5〜10を有する3価アルコールを示し、Cは炭素数
4〜40、好ましくは5〜10を有するジカルボキシル基を示し、およびnは0〜15の整
数である。]。これらの化合物は市販されている。
【0038】 これらは、ポリカーボネートと共に難なく加工することができ、そして製造物
として得られる成形品に欠陥が現われない。驚くべきことに、これらの化合物を
、知られた液体添加剤として、ポリカーボネート成形組成物に使用する場合、前
述の問題がもはや起こらないことが判明した。ポリカーボネート成形で本発明に
おいて使用される、式(IV)に対応する化合物の濃度は、成形組成物の重量に対
して好ましくは0.02〜1重量%、特に0.05〜0.6重量%である。
【0039】 性質を変性するために、通常使用される他の添加剤を成形組成物に添加および
/またはその表面に塗布することができる。通常使用される添加剤は、例えば、
充填剤、補強剤、安定剤(熱安定剤、γ-線安定剤など)、帯電防止剤、流れ補
助剤、防火剤、染料および顔料である。上記のおよび他の添加剤は、ガクター、
ミラー、カンストストッフ-アディティブ(Kunststoff-Additive)、第3版、ハウ
ザー・バーラグ、ミュンヒェン、ウィーン、1989年に記載されている。
【0040】 帯電防止剤の例は、陽イオン性化合物、例えば第4級アンモニウム、ホスホニ
ウムまたはスルホニウム塩、陰イオン性化合物、例えばアルキルスルホネート、
アルキルスルフェート、アルキルホスフェート、カルボキシレートのアルカリ金
属塩またはアルカリ土類金属塩の形態、非イオン性化合物、例えばポリエチレン
グリコールエステル、ポリエチレングリコールエーテル、脂肪酸エステル、エト
キシル化脂肪族アミンである。非イオン性化合物が好ましい帯電防止剤である。
【0041】 本発明にかかる固体成形品は、1mm〜15mmの厚さを有し得る。用途分野によっ
ては、もっと厚くすることもできる。成形品は、少なくとも2種の固体成形品で
構成されるラミネートされた成形品、例えば押出成形によって製造されたシート
、であってもよい。
【0042】 図1は、本発明により、DIN 52305に基づく斜交プロジェクション(oblique pr
ojection)で得られる固形シートを示す。
【0043】 図2は、通常使用される加工による押出成形によって、DIN 52305に基づく斜
交プロジェクション(oblique projection)で得られる固形シートを示す。
【0044】 固形シートを押出成形で製造するとき、顆粒ポリカーボネートを押出機のホッ
パーに送り、これを介して、スクリューとシリンダからなる可塑化システムへ通
過させる。
【0045】 材料の輸送および溶解は可塑化システム中で行なわれる。プラスチック溶融物
はスロットダイを通して押し出される。フィルター装置、溶融ポンプ、定置混合
ユニットおよび他の構成部を、可塑化システムとスロットダイの間に配置するこ
ともできる。ダイを通りすぎる溶融物はガラス加工カレンダーに達する。最後の
成形は、ガラス加工カレンダーのロールニップで行なわれる。このセッティング
は最後に冷却部により切り出され、実際は常圧下でスムージングロール上の互い
ちがいの冷却部でなされる。輸送に他の装置を用いて、保護フィルムを適用した
り、押出されたシートを切断して長さと積層を低減させる。
【0046】 共押出成形の場合、共押出される材料は1またはそれ以上の別の押出機で同様
の方法で可塑化される。共溶融物(類)は、特別の共アダプター中でダイの手前で
、または特別の共ダイ中で、材料のバルクといっしょにされる。共層を、土台層
の片面にまたは両面に適用することができる。シートを、その後熱成形または加
熱成形処理することができ、また、引っかき抵抗性層の仕上げ削り、撥水加工層
および他の機能を実現させるための層などとして表面処理することができる。
【0047】 本発明によるポリカーボネート固体成形品を、安全なガラス加工物として、例
えば機械またはスタジアで、屋根、遮音塀および広告スペース用のガラス加工物
として使用することもできる。これは、都合よい光学的性質を有するガラス加工
物の広い面積で必要とされる全ての場所に適している。
【0048】 下記の実施例で本発明をより詳細に説明する。
【0049】実施例 直鎖状、高粘性ポリカーボネートであるMakrolon(登録商標)3103と、分枝状ポ
リカーボネートであるMakrolon(登録商標)KU-1-1243を、厚さ6mm、幅600mmのポ
リカーボネート固形シートの押出成形に使用した。
【0050】 使用した構成部分は下記からなる: - 直径(D)75mm、長さ33xDのスクリューを有する押出機;スクリューは排出ゾー
ンを有する; - 溶融ポンプ; - バッフルヘッド; - 幅600mmのスロットダイ; - 水平に配置されたロールを有する3ロールガラス加工カレンダー、ダイ3の
ロールは±45oで水平に回転できる; - 重力ローラーコンベヤ; - 両面に保護フィルムを設ける装置; - 引取装置; - 長さを切断する装置(のこ); - 輸送テーブル。
【0051】 両方のポリカーボネートは、溶融体積流量(MVR) 約6cm3/10分(300℃/1.2
kg)であった(ISO 1133に基づいて測定)。しかし、Makrolon(登録商標)KU-1-12
43は、ずり速度範囲100s-1以上で溶融粘度がより低いため、可塑化を行なうと、
下記の表1に示すように、より低い溶融温度で押出された。
【0052】 溶融物は、ダイからガラス加工カレンダーに達し、そのロールを表1に示す温
度にした。最終成形と材料の冷却をガラス加工カレンダー上で行った。それから
シートを、出口を通して輸送し、保護フィルムを両面に適用し、それからシート
をのこで切断して短くした。
【0053】
【表1】
【表2】
【0054】 本発明の押出成形によって得られた固形シートの改善された光学的性質を、表
2に示す。
【0055】
【表3】
【0056】 αεおよびDεの値が小さいことから、本発明によって得られたMakrolon(登
録商標)KU 1-1243で作成されたシートの光学的ひずみが減少したことがわかる。
【0057】 図1および図2は、DIN 52305に基づく斜交プロジェクション(ε=55o)方法に
よる、本発明によって達成された視覚的試験の効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により、DIN 52305に基づく斜交プロジェクション(obliqu
e projection)で得られる固形シートを示す。
【図2】 通常使用される加工による押出成形によって、DIN 52305に基づ
く斜交プロジェクション(oblique projection)で得られる固形シートを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヴィルフリート・ヘーゼ ドイツ連邦共和国デー−51519オーデンタ ル、オゼナウアー・シュトラーセ32番 Fターム(参考) 4F071 AA50 AA81 AA88 AF31Y AH03 AH07 BA01 BB06 BC01 BC10 4F100 AK01B AK49A AR00C BA02 BA10A BA10B BA10C EH20 EH202 EJ17 EJ172 GB07 GB32 GB90 JA07A JK14C JL09C JN01 JN18A YY00A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均分子量Mw25,000〜40,000を有し、ISO 1133に基づく溶
    融体積流量(MVR) 2〜20cm3/10分(300℃;1.2kg)を有する分枝状ポリカーボネー
    トを含む成形組成物から得られる、DIN 52305-A-ASに基づく偏角αε(分) 2.0以
    下、およびDIN 52305-A-AZに基づく屈折率Dε(分)0.05以下を有するポリカーボ
    ネート固体成形物。
  2. 【請求項2】 ポリカーボネート枝分れ剤を、使用されるビスフェノール1
    モルに対して0.05〜1モル%、特に0.2〜0.6モル%の量で含むことを特徴とする
    、請求項1記載のポリカーボネート固体成形物。
  3. 【請求項3】 DIN 52305-A-ASに基づく偏角αε(分)が1.5以下であり、DIN 52305-A-AZに基づく屈折率Dε(分)が0.03以下であることを特徴とする、請求
    項1または2記載のポリカーボネート固体成形物。
  4. 【請求項4】 ISO 1133に基づく溶融体積流量(MVR)が3〜15cm3/10分(30
    0℃;1.2 kg)であることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のポリカー
    ボネート固体成形物。
  5. 【請求項5】 少なくとも2種のポリマー層から組み立てられることを特徴
    とする、請求項1〜4いずれかに記載のポリカーボネート固体成形物。
  6. 【請求項6】 成形物の少なくとも片面に、少なくとも1種の機能層が形成
    されることを特徴とする、請求項1〜5いずれかに記載のポリカーボネート固体
    成形物。
  7. 【請求項7】 前記機能層が引っかき抵抗性コーティングであることを特徴
    とする、請求項1〜6いずれかに記載のポリカーボネート固体成形物。
  8. 【請求項8】 前記機能層がUV光および気候に対する保護を提供する層で
    あることを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載のポリカーボネート固体成
    形物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれかに記載のポリカーボネート固体成形物
    を含む、自動車ガラス加工物。
  10. 【請求項10】 屋根、遮音塀および広告スペース用のガラス加工物として
    の、安全ガラス加工物としての請求項1〜8いずれかに記載のポリカーボネート
    固体成形物の使用。
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