JP2003524457A - 自然細胞の縫合リングを有した凍結保存ホモグラフト及び他のステントレス生体義装心臓弁 - Google Patents

自然細胞の縫合リングを有した凍結保存ホモグラフト及び他のステントレス生体義装心臓弁

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エイチ. アダムス、デイビッド
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ザ ブライハム アンド ウイミンズ ホスピタル, インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、自然組織縫合リング(14A)が形成された、予め切削され、凍結保存されたホモグラフト及び他のステント不要の生体義装心臓弁に関する。縫合リング(14A)は、心膜又は他の適切な組織の細片から形成されてもよい。この自然組織縫合リングと、弁上に形成された弁下唇との間に材料が取り囲まれ、縫合リングの所望の大きさ及び形状を付与する。本発明の凍結保存された実施形態の場合(例えば、凍結保存された人体ホモグラフト)において、自然組織縫合材(34)、生体接着剤又は他の破壊、過剰な弱化、又は他の変化がないような凍結保存を実行可能である取り付け材料により、縫合リング(14A)が弁に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、医学的方法/装置に関する。より詳細には、例えば凍結保存に先立
って固定された自然の組織(例えば、心膜組織、硬膜、腱シース)から形成され
た縫合リングを有する、凍結保存され、予め切削された人体ホモグラフト弁のよ
うな生体プロテーゼ心臓弁に関する。
【0002】 (発明の背景) 長年人体において心臓弁置換手術が行われてきた。これらの手術において、病
気の、即ち機能不全の心臓弁が除去され、その箇所に義装弁が外科的に移植され
る。義装心臓弁として可能な種類には、機械弁(即ちチタン、炭素、又はスチー
ルのような非生物的材料から構成される弁)及び生体義装弁(即ち全体的又は部
分的に生体組織から形成された弁)が含まれる。
【0003】 A.生体義装心臓弁 i.ヘテログラフトvs.ホモグラフト 生体義装弁には、ホモグラフト(アログラフトとしても公知である)のみなら
ず、ヘテログラフト(ゼノグラフトとしても公知である)が含まれる。ヘテログ
ラフト心臓弁は、ヒト以外の動物から摘出した後、ヒトのレシピエントに移植さ
れた組織から形成される。ホモグラフト心臓弁は、ヒトの心臓から摘出された後
、ヒトのレシピアントに移植された弁膜組織から形成される。
【0004】 典型的には、ヘテログラフト心臓弁は、動物、例えば豚の心臓から摘出され、
その後の移植のため組織を保存する化学的固定溶剤により処理された組織から形
成される。
【0005】 ホモグラフト心臓弁は、典型的には、死体ドナー、又は心筋症や他の心臓の病
気があったにもかかわらず、健康な弁を有しているヒトの心臓移植レシピアント
の外植された心臓から摘出された組織から形成される。摘出されたホモグラフト
組織はその後、あらゆるウイルスや他の細菌を滅殺すべく化学的に処理され、移
植される時まで、凍結保存される(即ち液体窒素に浸すことにより極低温に冷却
される)。現在まで、市場にて入手可能なホモグラフト弁は、典型的には切削さ
れない状態(即ち、ドナーの筋肉組織(例えば心臓中隔筋)の相当量が弁に付着
した状態)で外科医に提供されている。従って、移植に先立って、ホモグラフト
は弁バンクに使用された液体窒素フリーザから除去され、製造者により推奨され
る方法により解凍された後、過剰な組織を注意深く切削する必要がある。この切
削プロセスは骨が折れる仕事であり、特に標準化されていない。また、この切削
プロセスは典型的には高度な訓練を受けた外科医により行われる必要がある。
【0006】 ステント付きとステント無し 「ステント付き」生体義装弁として公知であるような生体義装弁の中には、保
存されたアログラフト組織を取り付ける人工ステント又は支持フレームと、生体
義装具の流入端部をつぶされない「開いた」構造に保持するため、及びレシピエ
ントの弁輪に対する弁の縫合を容易にするために強固な縫合保持構造を弁の周囲
に提供するために、弁の流入端部の周囲に、人工材料(例えば編みこまれたポリ
エステルのスリーブによって包まれた環状ナイロンコア)から形成された環状縫
合リングとを備えたものがある。米国特許第4,759,758号(ガベイ(G
abbay))は、弁尖を形成するように人工ステント上に取り付けられた、化
学的に保存された生体組織(例えばウシ心膜組織)を有する人工ステントからな
るステント付き生体義装心臓弁を記載している。さらに、一定量の保存された生
体組織又はコラーゲンを含浸させたポリエステル(即ちダクロン)が、人工ステ
ントの基部の周囲に取り付けられ、その上に縫合リングが形成される。
【0007】 市場にて入手可能なステント付き生体義装弁の例には、カーペンティアーエド
ワーズ(登録商標)、ペリマウント(商標)心膜生体プロテーゼ(バックスター
ヘルスケアコーポレーション、エドワーズCVSディビジョン、P.O.Box
11150、サンタアナ、カリフォルニア92711−1150(Baxter
Healthcare Corporation,Edwards CVS
Division,P.O.Box11150,Santa Ana,Cali
fornia 92711−1150))やカーペンティアーエドワーズ(登録
商標)ブタ生体プロテーゼ(バックスターヘルスケアコーポレーション、エドワ
ーズCVSディビジョン、P.O.Box11150、サンタアナ、カリフォル
ニア92711−1150)が含まれる。これらの弁のそれぞれは、ヘテログラ
フト型である。
【0008】 その他の、「ステントレス」生体義装弁として公知であるものは、いかなる人
工ステント又は支持フレームを有さず、その全体が保存された生体組織から形成
され、流入端部の周囲に形成されたいかなる「縫合リング」も有さない。
【0009】 市場にて入手可能であるヘテログラフト型ステントレス生体義装弁の例には、
エドワーズプリマ(商標)ステントレス生体プロテーゼ(バックスターエドワー
ズアーゲー、シュピアシュトラーセ5、ツェーハー6848 ホルヴ、スイス国
(Baxter Edwards AG,Spierstrasse 5,CH
6848 Horw,Switzerland))、メドトロニックフリースタ
イル(商標)大動脈根生体プロテーゼ(メドトロニックインコーポレーテッド、
7000セントラルアベニューNE、ミネアポリス、ミネソタ55432−35
76(Medtronic,Inc.7000 Central Avenue
NE,Minneapolis,Minnesota 55432−3576
)及びセントジュードトロント(商標)SPVステントレス生体プロテーゼ(セ
ントジュードメディカルインコーポレーテッド、1リルハイプラザ、セントポー
ル、ミネソタ55117(St.Jude Medical,Inc., On
e Lillehei Plaza,St Paul,Minnesota 5
5117)が含まれる。
【0010】 市場にて入手可能であるホモグラフト型のステントレス生体義装弁の例として
は、クライオバルブ(CryoValve、商標)凍結保存大動脈ホモグラフト
(クライオライフコーポレーション、アトランタ、GA(CryoLife C
orporation,Atlanta,GA)がある。
【0011】 ステントレス生体義装弁は、ステント及び/又は縫合リングの存在により生じ
る可能性がある流れの制限がないため、ステント付きのものと比較すると優れた
血流力学的特性を示す。また、ステントレス生体義装弁は、心臓周期において応
力を分散させる働きをするより柔軟な構造を与えるため、ステント付き生体義装
弁よりも良好な移植後の耐久性を示す。
【0012】 ホモグラフト型のステントレス弁は、優れた長期間の耐久性を示し、合成的、
即ち人工的部品を完全に有しない点において特に有利である。このような合成的
、即ち人工的部品を有しないことは、活動期の内膜炎や他の胸腔内における感染
の進行を患っている患者においても、ホモグラフト弁の術後感染の可能性を最小
化することが示された。しかし、現在入手可能なホモグラフト弁は、いくつかの
欠点、即ち、i)移植前に外科医による相当量の切削を要すること、ii)流入
端部の周囲の形状が決められた「縫合リング」が存在しないことは、ホモグラフ
ト弁の流入端部を患者の元々の弁輪に対して強固に縫合する際に医師が困難に感
じることがあること、を有する。
【0013】 B.生体義装弁の保存方法 多数の生体義装心臓弁は、少なくともその一部が、高濃度の結合組織タンパク
質を含有する自然組織から形成される。コラーゲンや、より少ない程度において
はエラスチンが、多数の生体組織の結合組織マトリックス、或いは枠組みを形成
する主要な結合組織タンパク質である。各生体組織の相対的な柔軟性や堅さは、
それらのコラーゲンとエラスチンの相対量、及び物理的構造(例えば構造格子)
の少なくとも一方、及び結合組織マトリックスの構造により大きく左右される。
【0014】 現在においては、多数の生体義装心臓弁に含有される自然組織は、化学的固定
(例えば「タンニング」)や凍結保存(例えば、液体窒素に浸すことにより極低
温に冷却する)により、製造時に保存される。これらの組織保存技術のそれぞれ
は、以下においてより詳細に記載されるように、いくつかの有利な点、及び不利
な点を有する。
【0015】 i.化学的固定 生体義装心臓弁に含有される生体組織の化学的固定は、組織内に存在するコラ
ーゲンやエラスチン分子を架橋する1つ以上の薬品にその組織を接触させること
により達成可能である。コラーゲン及びエラスチンのこのような架橋は、患者に
移植される必要があるまで保管するように組織を保存する役目を果たす。化学的
固定に適合する生体組織の種類の例には、心臓弁組織、血管、皮膚、硬膜、心膜
、靭帯、及び腱が含まれる。これらの解剖学的構造は、典型的にはコラーゲン及
びエラスチンから形成された結合組織マトリックスを含み、各組織の細胞実質は
結合組織内に配置され、これにより支持される。
【0016】 各コラーゲン分子は、コイル状らせん構造に絡み合った3本のポリペプチド鎖
からなる。生体組織を保存するために使用した化学的固定溶剤(即ちタンニング
溶剤)は一般的に、あるコラーゲン分子内のポリペプチド鎖上のアミノ基の間、
または隣接するコラーゲン分子間で化学的に架橋を形成する。
【0017】 エラスチンファイバは、より小さな分子の繰返し単位の架橋(自然な結合)に
よって、デスモシン及びイソデスモシンに関連する硬質な架橋により保持される
実質的に繊維性ストランドに構築される。コラーゲン分子のアミノ基間の架橋を
形成するために使用されたこれらの化学的固定剤は、複数のエラスチン分子のア
ミノ基間にもこのような架橋を形成しやすい。しかし、多数の生体組織に存在す
るエラスチンの量はその内部に存在するコラーゲンの量よりも実質的に少ない。
【0018】 1つのコラーゲン又はエラスチン分子内のポリペプチド鎖間に化学的架橋が形
成されたとき、このような架橋は「分子内」と定義され、異なる複数のコラーゲ
ン又はエラスチン分子のポリペプチド鎖の間に形成された架橋は「分子間」と定
義される。
【0019】 生体組織内のコラーゲン、及び/又はエラスチンを架橋するために上記におい
て使用された化学的固定溶剤の特定の種類には、ホルムアルデヒド、グルタール
アルデヒド、ジアルデヒドスターチ、ヘキサメチレンジイソシアネート、及び特
定のポリエポキシ化合物が含まれる。
【0020】 グルタールアルデヒドは、生体プロテーゼになるように生体組織を固定するた
めに最も広範に使用されている物質であり、現在多数の市場にて入手可能なグル
タールアルデヒドで固定された生体義装装置、例えば、支持フレーム又はステン
トを有するブタからの心臓弁(カーペンティアーエドワーズ(登録商標)、ステ
ント付きブタ生体プロテーゼ;バックスターヘルスケアコーポレーション;エド
ワーズCVSディビジョン、アーヴィン(Irvine),CA 92714−
5686)、金属フレームと、このフレーム上に取り付けられたウシ心膜組織か
ら形成された弁尖とから形成された義装心臓弁(例えばカーペンティアーエドワ
ーズ(登録商標)心膜生体プロテーゼ、バックスターヘルスケアコーポレーショ
ン;エドワーズCVSディビジョン、アーヴィン(Irvine),CA 92
714−5686)、及びステントレスブタ大動脈プロテーゼ(例えばエドワー
ズ(登録商標)プリマ(商標)ステントレス大動脈生体プロテーゼ、バックスタ
ーエドワーズアーゲー、シュピアシュトラーセ5、ツェーハー6848 ホルヴ
、スイス国(Baxter Edwards AG,Spierstrasse
5,CH6848 Horw,Switzerland)がある。
【0021】 化学的固定により保存された生体義装心臓弁の移植に伴う問題点は、移植の後
にその場所における石灰化を起こしやすいことである。このような石灰化は、生
体プロテーゼの望ましくない硬直、劣化、及び初期故障に帰着することがある。
このような石灰化が生じる正確なメカニズムは知られていないが、内因性及び外
因性の双方の石灰化が生じることが知られている。
【0022】 化学的固定された生体義装グラフトが石灰化を行う速度を決定する要素は完全
には解明されていない。しかし、石灰化の速度に影響を及ぼすと考えられている
要因には、 a)患者の年齢 b)存在する代謝異常(即ち、高カルシウム血症、糖尿病、等) c)食生活の要因 d)人種 e)感染症 f)非経口カルシウム投与 g)脱水症 h)歪曲/機械的要因 i)外科移植後の初期の間の不適切な凝固治療、及び j)宿主組織応答 が含まれる。 グルタールアルデヒドにより固定された生体義装グラフトは、非アルデヒド固
定剤により固定されたグラフトよりも早く石灰化することが観察された。従って
、非アルデヒド固定剤、例えばポリエポキシ化合物(例えばデナコールEx−8
10,デナコールEx−313)は、石灰化に対して向上された(即ち減少され
た)傾向を示す生体義装グラフト材を製造するために有用である。
【0023】 移植された生体組織の石灰化の緩和のための他の技術は、「石灰化を抑制する
ための移植可能な生体組織の界面活性処理(Surfactant Treatment of Implanta
ble Biological Tissue To Inhibit Calcification)」と題された米国特許第4
,885,005号(ナシェフ等(Nashef et al))、「移植可能
な生体組織及びその準備のプロセス(Implantable Biological Tissue and Proc
ess For Preparation Thereof )」と題された米国特許第4,648,881号
(カーペンティアー等(Carpentier et al))、「プロテーゼ
石灰化の防止(Prevention of Prosthesis Calcification)」と題された米国特
許第4,976,733号(ジラルド(Girardot))、「移植(Transp
lants )」と題された米国特許第4,120,649号(シェクター(Sche
chter))、「生体義装移植の石灰化緩和(Calcification Mitigation of
Bioprosthetic Implants)」と題された米国特許第5,002,2566号(カ
ーペンティアー)、「移植における自然組織のミネラル化抑制方法(Method For
Inhibiting Mineralization of Natural Tissue During Implantation)」と題
されたヨーロッパ特許公開公報第EP103947A2号(ポーロック等(Po
llock et al))、「石灰化を抑制するための移植可能な生体組織の
界面活性処理(Surfactant Treatment of Implantable Biological Tissue To I
nhibit Calcific ation)」と題された国際特許出願公開第WO84/0187
9(ナシェフ等(Nashef et al))、及びYi, D., Liu, W., Yang,
J., Wang, B., Dong, G., and Tan, H., Study of Calcification Mechanism a
nd Anti-calcification On Cardiac Bioprosthese, Pgs. 17-22, Proceedings o
f Chinese Tissue Valve Conference, Beijing, China, June 1995に記載されて
いる。
【0024】 固定されたグラフト材の全体的な生物適合性(例えば、抗原性や免疫原性)は
、移植後のグラフト石灰化の重篤度に対して相当に影響を与えることがあり、ま
た他の望ましくない後遺症、例えば血小板活性化、血栓崩壊、局部的炎症、及び
グラフト故障の少なくとも1つの発生の要因となる。
【0025】 iii.凍結保存 凍結保存は、組織を極低温に冷却し、冷凍された状態に保持する、組織保存技
術である。組織の凍結保存は、典型的にはある凍結保護剤(即ち、冷凍中の損傷
及び劣化から組織を保護する薬品)を含有するバス溶液中に組織を設置し、組織
及びバス溶液の急速及び極限の冷却を行うため液体窒素に浸すことにより達成さ
れる。その後組織は移植される必要があるまで液体窒素中に残される。その時点
においては、組織は液体窒素から除去され、解凍される。現在までにホモグラフ
ト心臓弁に使用されてきた特定の凍結保存技術の例が、米国特許第4,890,
437号(マクナリー等(McNally et al))及び第5,632,
778号(ゴールドスタイン(Goldstein)に記載され、これらの記載
全体が本明細書に援用される。
【0026】 (発明の概要) 本発明は、少なくとも一部がホモグラフトの流入端部の周囲に固定された凍結
保存可能な自然組織(例えば、心膜)から形成された縫合リングを有し、予め切
削され、特定の大きさを有し、凍結保存されたホモグラフトにより、従来の凍結
保存された心臓弁の不都合を解消する。縫合が通過する箇所を表示してこのよう
な縫合が下にあるホモグラフトの環状結合組織とかみ合う(即ち通過する)よう
に、自然組織縫合リング上にマーキングが形成されていてもよい。
【0027】 さらに、本発明は、生体プロテーゼの流入端部の周囲の少なくとも一部に形成
され、自然組織(例えば心膜)から形成された縫合リングを有したステントレス
生体プロテーゼを提供することにより、従来技術の化学的に固定されたステント
レス心臓弁生体プロテーゼの特定の不都合を解消する。このような自然組織縫合
リングは、全体、又は一部が人工的材料、例えばポリエステルメッシュからなる
他の縫合リングよりも、感染症になる蓋然性が低い。
【0028】 本発明の他の態様及び目的は、以下の特定の望ましい実施形態、実施例、及び
参照する図面の詳細な説明を読み、理解することにより当業者に明らかとなる。
【0029】 (望ましい実施形態の詳細な説明) 以下の詳細な説明、及びそこで引用される図面は、本発明の例及び特定の実施
の形態を記載する目的のみのために提供され、本発明の全ての可能な例及び実施
形態を網羅して記載するものではない。
【0030】 A.本発明の動脈ホモグラフトの摘出、アッセンブリ、及び準備 図1A〜1Cは、本発明の大動脈ホモグラフト10を組み立てる望ましい方法
を工程ごとに示す。 i.大動脈セグメントの摘出及び術前切削 上行大動脈から延伸する右及び左冠動脈18R,18Lの残留物、及び上行大
動脈内に位置するドナーの大動脈弁の弁尖22を有した上行大動脈のセグメント
20を、人体ドナーの心臓から切り取り、摘出する。典型的には、一定の量の筋
肉16及び僧帽弁の繊維状結合組織が、摘出された大動脈セグメント20の流入
端部IEに付着したままになっている。このような筋肉16及び繊維状結合組織
17は、弁尖11の下の流入端部IEの周囲に拡張する弁下組織唇23を形成す
るように続けて切削される。図1Cに示されるように、弁下組織唇の上部23 は環状結合組織から形成され、この弁下唇の下部23下部は筋肉組織から形成
される。この弁下組織唇23は、典型的には3〜4mmの長さである。
【0031】 ii.縫合リング組織細片の摘出 ほぼ矩形の組織細片14がドナーから摘出された後、この組織細片14が自然
組織縫合リング14Aを形成するために使用される。組織細片14は、大動脈セ
グメント20と同一のドナーから摘出された心膜組織からなることが望ましい。
しかし、縫合リング14Aを形成するために、他種の比較的耐性を有した組織も
使用可能である。使用してもよい他種の組織の例には、硬膜、底側筋膜、又は腱
のシースが含まれる。さらに、組織細片14は、大動脈セグメントが摘出された
ドナーと異なる人体ドナーから(例えば、ホモグラフトが移植されるレシピエン
ト、又は他の人体ドナーから)、又は他の動物種(例えば、ブタ、ウシ等)から
摘出されることも可能である。組織細片14は、図1Cに示されるように、大動
脈セグメント20の流入端部IE上に取り付けるために適当な大きさに切削され
る。
【0032】 iii.大動脈セグメントに対する縫合リング組織細片の取り付け 図1Cに示されるように、組織細片14が弁下組織唇23の周囲にほぼU字形
状にまきつけられ、又は部分的に包み込み、連続縫合線27を形成するように、
唇23の上部及び下部23上部、23下部の接合の箇所、又は若干上側において
、縫合材27が組織細片14の両面を貫通している。この縫合線27Aは組織細
片14を大動脈セグメント20の流入端部IEに固定することにより、自然組織
縫合リング14Aを形成する。この縫合線27Aの上側に対するその後の縫合糸
を、組織唇の下部23下部の筋肉組織ではなく、比較的強い組織唇の上部23 の結合組織を確実に貫通させるために、組織唇23の上部及び下部23上部
23下部の間の境界を明確に線引きするため、縫合線27Aは着色された、又は
容易に視認可能な縫合材により形成されていてもよい。随意に、第2の縫合線(
図示せず)が縫合線27Aの上側にこれとほぼ平行、かつ弁尖22の下側に配置
されていてもよい。このような第2の縫合線(図示せず)は、ある領域(即ち、
図示しないが、縫合線27Aの詩型輪と第2の縫合線との間の縫合線の上側に形
成された領域)を規定し、この領域を通過して続く縫合糸が確実に、a)組織唇
の下部23下部の筋肉組織ではなく、比較的強い組織唇の上部23上部の環状結
合組織を通過し、b)弁尖22を傷つけ、又は損なうことがないように、通過さ
れてもよい。
【0033】 ある場合においては、組織細片14は、大動脈セグメント20の流入端部IE
の周囲に対して約270°拡張するように取り付けられ、他の場合においては、
組織細片14は、大動脈セグメント20の流入端部IEの周囲に対して完全に3
60°拡張するように取り付けられる。
【0034】 いくつかの場合においては、縫合リング組織細片14の追加の層や一定量の生
体物質、例えば、生物接着剤、フィブリン接着剤、コラーゲン材料、ゼラチン材
料、ポリエステルメッシュ、ナイロン、フェルト、又は他の材料のような、一定
量の追加の材料又は繊維(図示せず)を組織唇23と組織細片14との間に配置
し、封入してもよい。これは、縫合リング14Aに追加のかさ、又は特定の形状
(例えば、楕円形、長方形、又は三日月形状)を付与する役目を果たす。縫合リ
ング14Aに対して、若干長方形、楕円形又は三日月形を与えることが望ましい
ことについては、ホモグラフト10の外科移植に関連して以下に詳細に記載する
【0035】 ホモグラフトが凍結保存される場合は、あらゆる追加の組織、又はかさが増す
材料、及び縫合リング組織細片14を組織唇23に取り付けるために使用された
縫合材27は、非常に低い凍結保存温度において、劣化、崩壊、破壊されること
なく冷凍されることが可能である材料から形成されなければならず、そうでない
場合には、縫合リング14Aをホモグラフト10上の所望の位置に強固に固定さ
れる能力を失ってしまう。このため、縫合材27は凍結保存可能な自然の(又は
合成の)材料(例えば、キャットガット又は金属ワイヤ)、又は比較的強固なド
ナーの組織、例えば硬膜、心膜、又は筋肉の細い断片から形成された「縫合糸」
であることが望ましい。このため、縫合線27Aの代替として、又はこれに加え
て、縫合リング14Aを大動脈セグメント20の組織唇23に対して固定するた
めに凍結保存可能な接着材料を使用してもよい。例えば、生体接着剤、例えばフ
ィブリン接着剤は凍結保存の極低温に耐性を有し、そのため十分に凍結保存可能
であってこの目的に適合する。 大動脈セグメント20の流入端部IE上に縫合リング14Aを形成することに
より、大動脈ホモグラフト10の初期的製造が完成する。
【0036】 iv.バイオバーデン削減又は滅菌 ホモグラフト10の初期的製造の前、その間及び/又は後に、ホモグラフト1
0、及び/又はその部品を、組織の細菌、又はバクテリアの含有物を低減させる
ために、殺細菌又は抗生物質の溶液に1回以上浸してもよい。代替手段、又は付
加的手段として、ホモグラフト10は、このようなホモグラフト組織に適切なあ
らゆる滅菌技術により滅菌されてもよい。
【0037】 v.凍結保存 ホモグラフト10が滅菌された後は適当な凍結保存プロセスが実施されるが、
これらの例は、米国特許第4,890,487号(マクナリー等(McNall
y,et al))及び第5,632,778号(ゴールドスタイン(Gold
stein))に記載されており、記載全体が本明細書に援用される。凍結保存
の時にホモグラフト10は、特定の凍結保護剤(例えば、組織又は細胞の冷凍の
際に加えられたときに冷凍の損傷を抑制することを補助する物質)を含有する貯
蔵溶液で満たされた密閉された袋又は容器内に置かれる。
【0038】 凍結保存はこの種類のホモグラフト10の望ましい保護方法と考えられている
が、他の組織保存技術、例えば上記の化学的固定又は「タンニング」技術をホモ
グラフト10全体、又はその一部、例えば縫合リング組織細片14の保存に使用
してもよい。
【0039】 B.本発明の大動脈ホモグラフトを利用した機能障害大動脈弁の外科的置換 図3A,3Bは、予め切削され、凍結保存され、縫合リングを備えた本発明の
大動脈ホモグラフト10の外科移植のための望ましい方法の一態様を示す。この
ホモグラフト10を移植するための代替の手順の詳細な説明が以下に記載される
。手順の記載は、本発明の予め切削され、縫合リングを備えたホモグラフト10
の、従来技術による大動脈ホモグラフトに対するいくつかの利点を示す。
【0040】 まず、予め切削され、縫合リングを備えた大動脈ホモグラフト10が解凍され
、その保護袋から取り出される。従来技術の大動脈ホモグラフトと異なり、余剰
の中核筋肉組織は自然組織縫合リングの取り付けの前、及び凍結保存の前に既に
切削されているため、解凍後にこのホモグラフト10の切削は不要である。
【0041】 患者は麻酔され、患者の心臓に到達するために胸部が切開される。多くの場合
において、a)胸骨正中切開、又はb)下部1/2の胸骨切開を使用した最小ア
プローチのいずれかが使用される。患者にはその後、単一の静脈カニューレ(2
ステージ)を使用し、上行大動脈に対して酸素の供給を受けた血を戻す心肺バイ
パスが取り付けられる。大動脈根に対する相当な感染が存在する場合には、右側
の心房、又は心室を通じた導入が処置の間に必要とみなされた場合にこのような
導入を可能とさせるべく、2つの静脈カニューレを使用してもよい。屈曲された
カテーテルが右上肺動脈から左心房及び左心室に挿入される。
【0042】 その後上行大動脈が心膜反射(pericardial reflection)において閉塞され、
電気的、機械的の、全体的な停止を確実にするため、かつ処置において心筋を虚
血性障害から保護するために、低体温法の心停止液が心臓に投与される。心停止
液は、冠静脈から冠静脈洞に挿入されたカテーテルを通ってレトロ灌流(retro-
perfuse )されることが望ましい。この種類のレトログレードの静脈灌流は、深
刻な大動脈弁閉鎖不全の患者においても完全に効果的であり、さらに、大動脈根
に灌流カニューレを配置する必要を排除するため、アンテグレードの動脈灌流よ
りも望ましい。
【0043】 その後、内因性大動脈弁が除去され、ホモグラフト10が、a)大動脈冠動脈
接合部を含む大動脈根全体がホモグラフト10により置換される完全大動脈根置
換法(Complete aortic root replacement
technique)、及びb)ホモグラフトの冠動脈口近傍の部分のみが移植
される(レシピエント患者の既存の動脈冠動脈構造を巧みに残す)サブコロナリ
ー法(Sub−coronary technique)を含む、いくつか可能
な技術のうちの1つによってその場所に移植される。完全大動脈根置換法とサブ
コロナリー法の例は、図2A〜3Bを参照して以下に相当に詳細に記載される。
しかし、これらの記載は可能な移植技術の例にすぎず、多数の他の技術、又はそ
の改良も使用してもよい。
【0044】 i.完全動脈根ホモグラフト技術 完全動脈根法において、上行大動脈は、シノチューブラー(sinotubu
lar)連結部の上側で分割される。冠動脈を包囲する大動脈洞は、組織の「ボ
タン」が左及び右主冠状動脈のそれぞれの自由端を取り囲むように保持される。
残りの大動脈洞は、正常であって処置されている病気の進行には関与していない
繊維性大動脈弁連結部のみを残して削除される。
【0045】 心臓弁膜尖取り付け具(輪)の面における大動脈根の直径は、標準的サイジン
グ装置を使用して決定される。適切な寸法を有する本発明の大動脈ホモグラフト
10が移植のために選択される。この完全大動脈根移植に使用されるホモグラフ
ト10のサイジングは、ホモグラフト10が宿主の大動脈により取り囲まれない
ため、フリーハンド弁置換よりも重要ではない。しかし、選択されたホモグラフ
トの内径が、測定された動脈輪の直径よりも若干(例えば1〜2mm)小さいこ
とが望ましい。大動脈ホモグラフトのこのようなダウンサイジングは、軽度な術
後におけるグラフトの心臓弁膜尖組織の収縮、及び中隔心膜の吸収を可能とさせ
る。しかし、大動脈ホモグラフトの過剰なダウンサイジングは、手術後3,4ヶ
月の大動脈弁の機能不全に帰着することがある。ホモグラフト10の流入端部I
Eの周囲に形成された自然組織縫合リング14Aが存在することは、ホモグラフ
ト10を取り囲む環状結合組織ACTに対して若干小さめの寸法であるホモグラ
フト10を、このような縫合リング14Aを有しない従来技術のホモグラフトで
は発生することがある縫合糸の断裂がない状態で、強固に縫合することを容易に
させる。従って、縫合リング14Aの存在は、ホモグラフト10の心臓弁膜尖の
このような意図的な小型化を容易にさせる役割を果たす。
【0046】 ホモグラフト10を左室流出路に取り付ける近位縫合腺は、図3Aに示される
ように、患者の弁輪を取り囲む環状結合組織ACTを通した適合する縫合材(例
えば4/0エチボンドブレード縫合材)の単純な断続縫合、又はさし縫い縫合3
4を行うことにより始められる。環状結合組織ACTが除去され、又は病気の進
行により破壊された場合は、十分な結合組織ACTがないところで十分な縫合の
支持能力を得るため、これらの縫合34は中隔心筋、及び支持されていない僧帽
弁前尖、及び/又は左心房の天井を通過する。
【0047】 縫合34が患者の環状結合組織ACTに通された後は、心膜組織細片14に対
向する側の間に配置されたホモグラフトの弁下組織唇の上部23上部の環状結合
組織を通す場所において、同様に自然組織縫合リング14Aを通される。組織唇
の上部及び下部23上部、23下部の連結部の箇所、又はその若干上側に縫合線
27Aが配置された場合は、このような縫合線27Aはガイドとして使用しても
よく、これによりこれらの縫合34が確実にホモグラフトの上部組織唇23上部 の比較的強い結合組織を通過する。第2の平行な縫合線(図示せず)が設けられ
たときは、上記のように、外科医はこれらの縫合34を下部縫合線27Aの上側
、かつ上部平行縫合線(図示せず)の下側に設けることにより、このように設け
られた縫合34が、確実にa)ホモグラフトの上部組織唇23上部の比較的強い
結合組織を通過し、b)弁尖22の下側を通過することにより、弁尖に干渉し、
損傷し、又は劣化させることがない。
【0048】 過去において、何人かの外科医は、止血された近位縫合線を確実になし、大動
脈ホモグラフト10の根の余剰の拡大を抑制するため、ポリテトラフルオロエチ
レン(即ちテフロン(登録商標))フェルト材料の断片、又はレシピエントの心
膜を約5mm幅に切断した部分から形成された補強カラーを、ホモグラフト(縫
合リングを有しない)の流入端部と、レシピエントの弁輪ANの取り囲む組織と
の間に配置することを選択した。
【0049】 その後ホモグラフト10の自然組織縫合リング14Aが宿主の弁輪(AN)を
取り囲む環状結合組織ACT(又は他の組織)と強固に支持されるまで、ホモグ
ラフトは縫合34を覆って下側に滑らせる。そして、縫合34は束縛される。自
然組織縫合リング14Aの強度及び耐断裂性は、外科医がそこで形成される近位
縫合線における漏洩を効率的に防止するためにこれらの縫合34を強固に結びつ
けることを可能とさせる。
【0050】 グラフトの冠動脈口は、宿主冠動脈の端部に形成された組織の「ボタン」を受
け大きさである開口36R,36Lを形成するように拡張される。これらの冠動
脈ボタンは、これらの開口36R,36Lを取り囲むホモグラフト組織に対して
、4/0又は5/0ポリプロピレン縫合糸の連続縫合を使用して吻合される。
【0051】 ホモグラフト10の流出端部OEを患者の大動脈に対する端部間の吻合により
修復が完了する。この遠位の吻合を形成するために、4/0ポリプロピレンの連
続縫合が使用される。
【0052】 ii.サブコロナリー大動脈ホモグラフト法 このホモグラフト法においては、冠動脈口に近位のホモグラフトの部分のみが
移植される。残りのホモグラフトの大動脈部分14の遠位部分は、冠動脈残留物
18R,18Lを含めて、切除され、廃棄される。
【0053】 上行大動脈は、シノチューブラー連結部の上側で分割される。このことは、大
動脈根の自然な関係を保持しながら最適な露出を与える。大動脈弁は切削され、
輪AN、及び大動脈洞を取り囲む冠状結合組織ACTからは、あらゆるカルシウ
ム残留物が切除される。心臓弁膜尖取り付け具(輪)の面における大動脈根の直
径は、この技術において公知の種類のサイジング装置を使用して決定され、本発
明の適切な寸法を有したホモグラフト10は、完全動脈根の処置に関して上記さ
れたように、外科医によって選択される。
【0054】 大動脈洞は、弁膜尖の取り付け部を越えて3〜4mmの大動脈のリムを残して
心臓弁膜尖から切削される。大動脈洞のほとんどは、右及び左冠静脈洞から除去
される。冠静脈にない洞は、2つの隣接する交連の位置を固定するため、そのま
ま残される。大動脈は、左及び右の洞の間の交連による連結の上部の上からほぼ
同じ距離に短縮される。
【0055】 ホモグラフト10を流出路に取り付けるために、3つの縫合を使用してよい。
例えば、第1の縫合は、2つの小さく、強い針(RB−1)による、適切な材料
( 例えば、3/0ポリプロピレン) のものであってもよい。この種類のモノフィ
ラメント縫合は、針の強度により、また縫合ループがホモグラフト10組織を通
る切断しやすさを有することなく容易に滑る。この縫合は、適切な交連の下のグ
ラフト中隔筋を通過し、右及び左冠静脈洞の間の中間の交連の下側にある宿主の
大動脈流出路を通過する。この第1の縫合は、宿主の大動脈弁輪の下側に設けら
れる。その後、大動脈根に対するホモグラフトの位置合わせを確実にするために
2つの位置合わせ縫合糸が設けられる。これらの位置合わせ縫合は、適切な縫合
材(例えば、4/0ポリプロピレン)から形成され、その後初期的な縫合線がそ
の位置に影響を及ぼすようになると、除去される。これらの縫合は、グラフとの
適切な交連の下側に、宿主の大動脈の前交連、及び後交連の下側に設けられる。
【0056】 その後ホモグラフト10は、位置合わせ縫合により誘導されながら大動脈根上
の位置に進められる。グラフトの交連は、宿主の左心室に輪ANを通じて転化さ
れることにより、ホモグラフト10の流入端部IE上に自然組織縫合リング14
Aを露出する。初期的な縫合にはノットが設けられ、留置する縫合は、ホモグラ
フトを大動脈流出路と位置合わせさせるために強く引かれる。
【0057】 縫合34を自然組織縫合リング14A及び環状結合組織ACTに通過させるこ
とにより近位吻合が形成される。患者の大動脈輪ANは多くの場合において、環
状ではなく、むしろ幾分長形又は半月形である。そのため、縫合34は繊維性の
「弁輪」ANの下、及び交連下領域又は弁尖間の三角に設けられ、大動脈洞の中
間点においてこの繊維組織を通りぬける。代替手段として、自然組織縫合リング
14Aは、縫合リングが長方形、楕円、又は幾分三日月形を有してさらに正確に
元々の弁輪ANに適合するように、縫合リング組織(例えば、心膜)の追加の層
、又は他の凍結保存可能なかさを増加させる材料(例えば、生体接着剤、フィブ
リン接着剤、他の組織、等)の存在により選択された領域に形成されてもよい。
【0058】 大動脈ホモグラフト10の交連は、弁尖22が正常な状態及び構造になるよう
に、その後左心室から引き出される。ホモグラフト10の大動脈洞は、適切な縫
合材、例えば4/0ポリプロピレンを使用した連続縫合により宿主の大動脈に吻
合される。右及び左の動脈洞には分離した縫合が使用され、このような縫合は冠
動脈口の下側のヴァルサルヴァ洞内に位置する。縫合が交連をあがるように進め
る際に宿主の動脈の縫合は、ホモグラフト交連が宿主の大動脈壁面に対して平坦
になるように、大動脈洞の組織内の実際の繊維性交連から遠ざかるように設けら
れることが望ましい。最終的な縫合は、ホモグラフト10の交連を大動脈の壁面
に確実に固定する。
【0059】 これらの遠位の縫合の設置は、それぞれの大動脈洞内においてホモグラフト1
0が完全に取り付けられるまで継続される。一般的に、洞の中心点から交連のそ
れぞれに縫合糸の反対側の端部を利用して縫合して、右冠静脈洞がまず完了する
。左側の動は、その後同様に縫合される。ホモグラフト10の大動脈セグメント
14の冠状でない大動脈洞が、大動脈の切断した端部と揃うように切除されて、
2つの端部が接近され、重ねた連続縫合により単純に結合される。
【0060】 上行大動脈の大動脈根に対する吻合によりその後修復が完了され、患者から心
肺バイバスを除去し、開胸術(胸骨切開術)の切開が閉じられる。 本発明は、図面に示された特定の例又は実施形態を参照して上記のように記載
されてきた。多数の付加、削除、変更及び改良が、本発明の趣旨及び範囲から逸
脱することなく、上記の実施形態及び例に対してなされてもよい。例えば、ホモ
グラフトは大動脈組織から形成される必要は無く、むしろ、ドナーの肺動脈弁上
に、肺動脈のセグメント(即ち肺動脈ホモグラフト)に隣接して形成されてもよ
い。また、自然組織縫合リング14Aを形成するために使用された縫合リング組
織細片14は、必ずしも弁と同一のドナーから摘出され、凍結保存された組織か
ら形成される必要はなく、むしろ凍結保存の代わりに化学的固定(「タンニング
」)され、及び/又は適切な人体又は動物(例えば、ブタ、ウシ)のドナーから
摘出されていてもよい。さらに、本発明は、凍結された、ステント付き又はステ
ントレスの、人間以外の動物種(例えばブタ、ウシ)から摘出された組織から全
体的又は部分的に形成されたヘテログラフト、例えば、人体適合性を有し、ヒト
のレシピエントに拒絶、又は有意の免疫反応を起こすことなく移植可能である組
織を製造するために、遺伝学的に変更され、又は遺伝学的に設計されたブタを含
む。従って、これらの全ての付加、削除、変更及び改良は、クレームの範囲内に
含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 大動脈ホモグラフトの流入端部の周囲に自然組織縫合リングを
取り付ける望ましい方法を工程に沿って示す斜視図。
【図1B】 大動脈ホモグラフトの流入端部の周囲に自然組織縫合リングを
取り付ける望ましい方法を工程に沿って示す斜視図。
【図1C】 大動脈ホモグラフトの流入端部の周囲に自然組織縫合リングを
取り付ける望ましい方法を工程に沿って示す斜視図。
【図2A】 生体プロテーゼの流入端部の周囲に270°拡張する自然組織
縫合リングを有した本発明の大動脈ホモグラフトの斜視図。
【図2B】 生体プロテーゼの流入端部の周囲に360°拡張する自然組織
縫合リングを有した本発明の他の大動脈ホモグラフトの斜視図。
【図3A】 ホモグラフトの流入端部をレシピエントの元々の動脈輪に取り
付けるために大動脈ホモグラフトの自然組織縫合リングに縫合意図を通す望まし
い方法を示す斜視図。
【図3B】 ホモグラフトの流入端部をレシピエントの元々の動脈輪に取り
付けるために大動脈ホモグラフトの自然組織縫合リングに縫合意図を通す望まし
い方法を示す斜視図。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類のドナーから摘出された脈管組織のほぼチューブ状セ
    グメントと、前記チューブ状セグメントは流入端部、流出端部、及び前記流入端
    部の上側に一定の距離をおいて前記チューブ状セグメントに設けられた複数の弁
    尖を有することと、前記チューブ状セグメントの流入端部は弁下唇を形成するた
    めに切削されていることと、 ヒトのドナーから摘出された組織から形成された縫合リングと、前記縫合リン
    グは前記弁下唇に対して凍結保存可能な取り付け部品により取り付けられたこと
    と、 前記縫合リングが取り付けられた前記チューブ状セグメントは凍結保存された
    こととを有する凍結保存心臓弁ホモグラフト。
  2. 【請求項2】 前記縫合リングは心膜からなる請求項1に記載のホモグラフ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ほぼチューブ状セグメントは、ドナーの大動脈のセグメ
    ントからなり、前記弁線はドナーの大動脈弁尖からなる請求項1に記載のホモグ
    ラフト。
  4. 【請求項4】 前記ほぼチューブ状セグメントは、ドナーの肺動脈のセグメ
    ントからなり、前記弁尖は、ドナーの肺動脈弁尖からなる請求項1に記載のホモ
    グラフト。
  5. 【請求項5】 前記凍結保存可能な取り付け部品は、 凍結保存可能な縫合材、 キャットガット縫合材、 自然組織から形成された縫合材、 凍結保存可能な接着剤、 生体接着剤、 フィブリン接着剤、及び これらの可能な組み合わせからなるグループから選択される請求項1に記載の
    ホモグラフト。
  6. 【請求項6】 前記縫合リングは、 心膜、 硬膜、 腱シース、 筋膜、及び これらの可能な組み合わせからなる組織のグループから選択される組織からな
    る請求項1に記載のホモグラフト。
  7. 【請求項7】 前記縫合リングは、弁下唇と前記縫合リング組織との間に封
    入された凍結保存可能な材料からなる請求項1に記載のホモグラフト。
  8. 【請求項8】 前記弁下唇と縫合リングとの間に封入された凍結保存可能な
    材料は、前記縫合リングに所望の形状を付与するために設けられる請求項7に記
    載のホモグラフト。
  9. 【請求項9】 前記弁下唇は、実質的に結合組織から形成された上部と、実
    質的に結合組織以外から形成された下部とを有し、前記ホモグラフトは、前記弁
    下唇の上部の位置を示すために縫合リング上に形成されたマーキングを更に有す
    る請求項1に記載のホモグラフト。
  10. 【請求項10】 前記弁下唇は、所定の長さ及び直径を有する縫合リングを
    設けるために切削されている請求項1に記載のホモグラフト。
  11. 【請求項11】 流入端部及び流出端部を有する脈管組織のほぼチューブ状
    セグメントと、 前記流入端部の上側に一定の距離をおいて前記チューブ状セグメントに設けら
    れた複数の弁尖と、弁下唇が前記チューブ状セグメントの流入端部に前記弁尖の
    下側に存在することと、 前記チューブ状セグメントの弁下唇に取り付けられ、この弁下唇の周囲に少な
    くとも部分的に延伸している縫合リングと、前記縫合リングは哺乳類のドナーか
    ら摘出された縫合リング組織からなることとを有するステントレス心臓弁生体プ
    ロテーゼ。
  12. 【請求項12】 前記縫合リングは前記ほぼチューブ状セグメントの弁下唇
    に取り付けられた心膜の細片からなる請求項11に記載のステントレス心臓弁生
    体プロテーゼ。
  13. 【請求項13】 前記ほぼチューブ状セグメントは、前記ドナーの大動脈の
    セグメントからなり、前記弁尖はドナーの大動脈弁尖からなる請求項11に記載
    のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  14. 【請求項14】 前記ほぼチューブ状セグメントは、前記ドナーの肺動脈の
    セグメントからなり、前記弁線は前記ドナーの肺動脈弁尖からなる請求項11に
    記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  15. 【請求項15】 少なくとも前記チューブ状セグメントと弁尖とが、ステン
    トレス心臓弁ホモグラフトを移植するレシピエントと同種のドナーから摘出され
    た請求項11に記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  16. 【請求項16】 前記縫合リングは、ステントレス心臓弁ホモグラフトを移
    植するレシピエントと同種のドナーから摘出された組織からなる請求項11に記
    載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  17. 【請求項17】 前記縫合リングは、 心膜、 硬膜、 腱シース、 筋膜、及び これらの可能な組み合わせからなる組織のグループから選択される組織からな
    る請求項11に記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  18. 【請求項18】 全体が凍結保存可能な生体組織から形成された請求項11
    に記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  19. 【請求項19】 前記縫合リングは、 凍結保存可能な縫合材、 自然組織から形成された縫合材、 凍結保存可能な接着剤、 生体接着剤、 フィブリン接着剤、及び これらの可能な組み合わせからなるグループから選択された凍結保存可能な取
    り付け部品により、前記弁下唇に取り付けられる請求項18に記載のステントレ
    ス心臓弁生体プロテーゼ。
  20. 【請求項20】 前記生体組織が化学的固定により保存される請求項11に
    記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  21. 【請求項21】 前記縫合リングは、前記弁下唇と縫合リング組織との間に
    封入された一定量の材料をさらに有する請求項11に記載のステントレス心臓弁
    生体プロテーゼ。
  22. 【請求項22】 前記弁下唇と縫合リング組織との間に封入された材料は、
    前記縫合リングに所望の形状を付与するために寸法が定められ、配置される請求
    項21に記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  23. 【請求項23】 全体が凍結保存可能な材料から形成された請求項11に記
    載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
  24. 【請求項24】 凍結保存されていた請求項23に記載のステントレス心臓
    弁生体プロテーゼ。
  25. 【請求項25】 前記生体プロテーゼはヒト以外の種から摘出された組織か
    ら形成されたヘテログラフトである請求項24に記載のステントレス心臓弁生体
    プロテーゼ。
  26. 【請求項26】 前記組織を摘出した動物は、相当の免疫による拒絶がない
    ヒトのレシピエントへの移植に適合する組織を製造するために遺伝学的に設計さ
    れた請求項25に記載のステントレス心臓弁生体プロテーゼ。
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