JP2003522804A - マイクロ競合とヒト疾病 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
転写因子ヒトGA結合タンパク質(GABP)に対する細胞マイクロ競合は、肥満症、ならびに骨関節炎、アテローム性動脈硬化症、閉塞性睡眠時無呼吸、多種ガン、および歯周炎等の肥満症関連性疾患に関連する危険因子である。本発明は、細胞内のマイクロ競合レベルを測定するアッセイを開発するためにこの新発見を使用する。マイクロ競合が細胞内で起こるという知見に基づいて開発されるその他のアッセイもまた開示する。この新発見は、細胞内においてマイクロ競合レベルを測定し得るアッセイの開発、ならびにこのマイクロ競合症候群をターゲットする化合物の選択を導出した。さらにマイクロ競合起因性疾病の罹患患者の処置方法を教示する。
Description
本発明は、マイクロ競合が種々のヒト疾病に関与するという発明に発する。本
発明の見解を通してのみ、疾病の進行の識別可能なパターンおよび症候が理解さ
れる。この理解に基づき、発明者は新アッセイ、スクリーニング法および処置を
開発することが可能であった。
発明の見解を通してのみ、疾病の進行の識別可能なパターンおよび症候が理解さ
れる。この理解に基づき、発明者は新アッセイ、スクリーニング法および処置を
開発することが可能であった。
【0001】
マイクロ競合がヒト疾病に関与することを発見後、本発明者は、マイクロ競合
と一致する公表知見を探索することが可能であるか否かを調べるために過去の研
究を見直した。オリジナルな発見とするために、発明者は、以前は全く関連しな
いと思われた個別研究および情報の断片を集め、それらの寄せ集めを関係づける
ことができた。 本発明はヒト疾病についての新しい理論として開始され、この仮説の試験はま
た新しい方法で行われた。一端理論が展開されると、新しい作用のメカニズムと
生化学的薬剤間の関連性が提案され、次に1またはそれ以上のそれらの生化学的
薬剤の修飾効果についての一連の予測が行われた。しかし、他者が生化学的薬剤
について研究し、それらの薬剤修飾の効果を記録していたために、この仮説を試
験するために何千もの実験を実施する必要はなかった。何十もの生化学的薬剤に
ついての何千もの研究結果を調査することにより、一連の予測が試験され、さら
に支持された。それぞれが本発明の全体を形成する一片の情報を提供する600件
に近い論文を本開示で参照している。
と一致する公表知見を探索することが可能であるか否かを調べるために過去の研
究を見直した。オリジナルな発見とするために、発明者は、以前は全く関連しな
いと思われた個別研究および情報の断片を集め、それらの寄せ集めを関係づける
ことができた。 本発明はヒト疾病についての新しい理論として開始され、この仮説の試験はま
た新しい方法で行われた。一端理論が展開されると、新しい作用のメカニズムと
生化学的薬剤間の関連性が提案され、次に1またはそれ以上のそれらの生化学的
薬剤の修飾効果についての一連の予測が行われた。しかし、他者が生化学的薬剤
について研究し、それらの薬剤修飾の効果を記録していたために、この仮説を試
験するために何千もの実験を実施する必要はなかった。何十もの生化学的薬剤に
ついての何千もの研究結果を調査することにより、一連の予測が試験され、さら
に支持された。それぞれが本発明の全体を形成する一片の情報を提供する600件
に近い論文を本開示で参照している。
【0002】
本開示のほとんどがモザイクと同様である。モザイク芸術家が陶器皿や色彩ガ
ラスを粉砕し、再配合して新しい芸術品を形成すると同様な方法で、出願人は、
ヒト疾病のメカニズムを全く新しい方法で理解するために、他研究者の研究から
収集した情報証拠の断片を同様に用いたのである。 本発明は、マイクロ競合とヒト疾病の関連性を教示し、この詳細な説明はマイ
クロ競合について詳細に説明することによって開始する。次に、影響される経路
に進み、マイクロ競合モデルを支持する集積根拠について教示する。本モデルに
基づき、一連の新アッセイ、スクリーニング法および処置が説明される。各参照
文献についての完全な引用は詳細な開示の後に一覧し、開示が読みやすいように
テキスト中では略書き様式にて引用する。
ラスを粉砕し、再配合して新しい芸術品を形成すると同様な方法で、出願人は、
ヒト疾病のメカニズムを全く新しい方法で理解するために、他研究者の研究から
収集した情報証拠の断片を同様に用いたのである。 本発明は、マイクロ競合とヒト疾病の関連性を教示し、この詳細な説明はマイ
クロ競合について詳細に説明することによって開始する。次に、影響される経路
に進み、マイクロ競合モデルを支持する集積根拠について教示する。本モデルに
基づき、一連の新アッセイ、スクリーニング法および処置が説明される。各参照
文献についての完全な引用は詳細な開示の後に一覧し、開示が読みやすいように
テキスト中では略書き様式にて引用する。
【0003】
I.ディスカバリー1:マイクロ競合
1. (定義)
DNA配列が同一転写複合体を競合する状態をマイクロ競合と呼ぶ。第一に、転
写複合体を構成するタンパク質の少なくとも一つについての細胞利用性に限定が
あり、第二に複合体が2つの遺伝子のDNAと結合し、さらに第三に結合がこれらの
遺伝子の一つの転写を促進すると想定すると、転写複合体に対するマイクロ競合
は、遺伝子に対する複合体の結合を減少して、その結果転写を減少する。
写複合体を構成するタンパク質の少なくとも一つについての細胞利用性に限定が
あり、第二に複合体が2つの遺伝子のDNAと結合し、さらに第三に結合がこれらの
遺伝子の一つの転写を促進すると想定すると、転写複合体に対するマイクロ競合
は、遺伝子に対する複合体の結合を減少して、その結果転写を減少する。
【0004】
2. (分子効果)
以下の研究は、種々の細胞遺伝子発現に対するマイクロ競合の影響を実証する
。 a)[ヒトメタロチオネイン‐IIA(hMT‐IIA)] CV‐1細胞を、クロラムフェニコールアセチル基転移酵素をコードする細菌遺
伝子(hMT-IIA-CAT)に融合されたhMT-IIA プロモーター(転写開始部位に関し
て-286nt〜+75nt)を含む一定量のプラズミドと、増加量のアミノグリコシド抵
抗性をコードする細菌遺伝子(pSV2Neo)に融合されたウイルスSV40初期プロモ
ーターおよびエンハンサーを含むプラズミドで同時トランスフェクトした。図1
は、相対的CAT活性(相対的CAT活性=pSV2Neoが存在する場合のCAT活性/pSV2Ne
oが存在しない場合のCAT活性)に関して、2つのプラズミド間のマイクロ競合の
結果を図解する。
。 a)[ヒトメタロチオネイン‐IIA(hMT‐IIA)] CV‐1細胞を、クロラムフェニコールアセチル基転移酵素をコードする細菌遺
伝子(hMT-IIA-CAT)に融合されたhMT-IIA プロモーター(転写開始部位に関し
て-286nt〜+75nt)を含む一定量のプラズミドと、増加量のアミノグリコシド抵
抗性をコードする細菌遺伝子(pSV2Neo)に融合されたウイルスSV40初期プロモ
ーターおよびエンハンサーを含むプラズミドで同時トランスフェクトした。図1
は、相対的CAT活性(相対的CAT活性=pSV2Neoが存在する場合のCAT活性/pSV2Ne
oが存在しない場合のCAT活性)に関して、2つのプラズミド間のマイクロ競合の
結果を図解する。
【0005】
2.4倍モル過剰のウイルスエンハンサーを含むプラズミドは、CAT活性を90%低
下した。SV40エンハンサー欠失後はウイルスプラズミドとのマイクロ競合は観察
されなかった。 SV40エンハンサーによるhMT-IIA プロモーターの効率的な抑制は、エンハンサ
ーが、hMT-IIA プロモーターをもまた結合する限定量の転写複合体に高い親和性
を有することを示唆する。さらに、hMT-IIA プロモーターおよびSV40エンハンサ
ーのどちらもSp1転写因子と結合するにも関わらず、さらなる研究はこの2つの
プラズミドがSp1またはTATAボックスと結合する因子と競合するという説を除外
した(Scholer 1986[1])。
下した。SV40エンハンサー欠失後はウイルスプラズミドとのマイクロ競合は観察
されなかった。 SV40エンハンサーによるhMT-IIA プロモーターの効率的な抑制は、エンハンサ
ーが、hMT-IIA プロモーターをもまた結合する限定量の転写複合体に高い親和性
を有することを示唆する。さらに、hMT-IIA プロモーターおよびSV40エンハンサ
ーのどちらもSp1転写因子と結合するにも関わらず、さらなる研究はこの2つの
プラズミドがSp1またはTATAボックスと結合する因子と競合するという説を除外
した(Scholer 1986[1])。
【0006】
b)[血小板由来成長因子‐B(PDGF-B)]
JEG‐3絨毛上皮腫細胞を、一定量のPDGF‐Bプロモーター/エンハンサーによ
って発現されるCATレポーター遺伝子(PDGF-B-CAT)と、増加量のβ‐ガラクト
シダーゼ(βgal)レポーター遺伝子(CMV-(gal)に融合されたヒトサイトメガ
ロウイルスプロモーター/エンハンサー、またはβgal(SV40-(gal)に融合され
たウイルスSV40初期プロモーター/エンハンサーエレメントのいずれかを含むプ
ラズミドで一過性に同時トランスフェクトした。
って発現されるCATレポーター遺伝子(PDGF-B-CAT)と、増加量のβ‐ガラクト
シダーゼ(βgal)レポーター遺伝子(CMV-(gal)に融合されたヒトサイトメガ
ロウイルスプロモーター/エンハンサー、またはβgal(SV40-(gal)に融合され
たウイルスSV40初期プロモーター/エンハンサーエレメントのいずれかを含むプ
ラズミドで一過性に同時トランスフェクトした。
【0007】
図2は、相対的CAT活性に関してこれらのプラズミド間のマイクロ競合の結果
を示す。 CMV-(galおよびSV40-(galのどちらも、PDGF-B-CAT活性を濃度依存性で抑制し
た。SV40プロモーター/エンハンサーエレメントの変異に関する研究は、PDGF-B
と競合するSV40-(galの配列がSV40エンハンサー領域内に位置することを示した
(Adam 1996[2])。しかしながら、特異的DNAボックスとその原因である転写因
子のどちらも同定されなかった。
を示す。 CMV-(galおよびSV40-(galのどちらも、PDGF-B-CAT活性を濃度依存性で抑制し
た。SV40プロモーター/エンハンサーエレメントの変異に関する研究は、PDGF-B
と競合するSV40-(galの配列がSV40エンハンサー領域内に位置することを示した
(Adam 1996[2])。しかしながら、特異的DNAボックスとその原因である転写因
子のどちらも同定されなかった。
【0008】
c)[I型コラーゲンα2鎖(COL1A2)]
皮膚線維芽細胞を、温度感受性ラウス肉腫ウイルス(ts-RSV)で感染した。CO
L1A2 RNA量を、形質変換許容温度(T)または非許容温度(N)で増殖した細胞にお
いて測定した。 図3は、その遺伝子によってコードされるRNA濃度における、ウ
イルスと細胞遺伝子間のマイクロ競合の影響を示す。 皮膚線維芽細胞では、COL1A2 RNA 量は5倍低下した。COL1A1 RNA 量が3.3倍
低下したことが同様な実験によって示された(Allebach 1985[3])。
L1A2 RNA量を、形質変換許容温度(T)または非許容温度(N)で増殖した細胞にお
いて測定した。 図3は、その遺伝子によってコードされるRNA濃度における、ウ
イルスと細胞遺伝子間のマイクロ競合の影響を示す。 皮膚線維芽細胞では、COL1A2 RNA 量は5倍低下した。COL1A1 RNA 量が3.3倍
低下したことが同様な実験によって示された(Allebach 1985[3])。
【0009】
WI-38 ヒト肺線維芽細胞をSV40のクローンで形質転換した。α2(I)鎖のmRNA
は、SV40で形質転換したWI-38 線維芽細胞中には検出されなかったが、α1(I)
鎖のmRNAは同一ブロット上に検出された。この研究は、感染細胞中におけるα2
(I)鎖の発現低下についてのいくつかの可能な理由を除外した。通常でα2(I)
およびα1(I)遺伝子を担う染色体は、完全に正常であるように見えた。形質
転換細胞中でのα2(I)遺伝子の制限マッピングは、遺伝子またはそのプロモ
ーター内へのウイルスゲノムの大きな挿入を示さなかった。プロモーターおよび
遺伝子の3’領域のメチル化分析は、検出可能な過剰メチル化を呈示しなかった
(Parker 1989[4])。
は、SV40で形質転換したWI-38 線維芽細胞中には検出されなかったが、α1(I)
鎖のmRNAは同一ブロット上に検出された。この研究は、感染細胞中におけるα2
(I)鎖の発現低下についてのいくつかの可能な理由を除外した。通常でα2(I)
およびα1(I)遺伝子を担う染色体は、完全に正常であるように見えた。形質
転換細胞中でのα2(I)遺伝子の制限マッピングは、遺伝子またはそのプロモ
ーター内へのウイルスゲノムの大きな挿入を示さなかった。プロモーターおよび
遺伝子の3’領域のメチル化分析は、検出可能な過剰メチル化を呈示しなかった
(Parker 1989[4])。
【0010】
正常細胞は、2つのα1(I)鎖および1つのα2(I)鎖から構成されるI型コラ
ーゲンの標準型を合成する。ポリオーマウイルスが起因する腫瘍は、他方、主と
してα1(I)三量体を合成する(Moro 1977[5])。高濃度の三量体はまた、SV4
0形質転換WI-38 ヒト肺線維芽細胞中にも発見された(Parker 1992[6])。マイ
クロ競合は、主としてα2(I)鎖の発現を低下させる(上記のAllebach 1985 お
よび Parker 1989 を参照)。従って、感染細胞におけるα2(I)鎖の相対的不
足は、α1(I)三量体の形成を促進する。
ーゲンの標準型を合成する。ポリオーマウイルスが起因する腫瘍は、他方、主と
してα1(I)三量体を合成する(Moro 1977[5])。高濃度の三量体はまた、SV4
0形質転換WI-38 ヒト肺線維芽細胞中にも発見された(Parker 1992[6])。マイ
クロ競合は、主としてα2(I)鎖の発現を低下させる(上記のAllebach 1985 お
よび Parker 1989 を参照)。従って、感染細胞におけるα2(I)鎖の相対的不
足は、α1(I)三量体の形成を促進する。
【0011】
d)[インテグリン(β2白血球、CD18)]
ヒト単球を、ヒト免疫不全症ウイルス-1型(HIV-1)で感染した。CD18、CD11
a、CD11b、CD11c)、CD58、CD62L、CD54およびCD44の表面発現をHIV-1感染細胞
と偽感染細胞で測定した。CD11a、CD11b、CD11c、CD58およびCD62L発現度および
動態は、HIV-1感染細胞と偽感染細胞において同様であった。CD18、CD54、およ
びCD44は、HIV-1感染細胞では有意な発現低下を示した。単核球を熱不活性化HIV
-1ウイルスで処理すると、CD54およびCD44の発現は偽感染細胞における発現と同
様であったが、CD18の発現は低下した。図4の結果を考察のこと。
a、CD11b、CD11c)、CD58、CD62L、CD54およびCD44の表面発現をHIV-1感染細胞
と偽感染細胞で測定した。CD11a、CD11b、CD11c、CD58およびCD62L発現度および
動態は、HIV-1感染細胞と偽感染細胞において同様であった。CD18、CD54、およ
びCD44は、HIV-1感染細胞では有意な発現低下を示した。単核球を熱不活性化HIV
-1ウイルスで処理すると、CD54およびCD44の発現は偽感染細胞における発現と同
様であったが、CD18の発現は低下した。図4の結果を考察のこと。
【0012】
Le Naourら(1997[7])によれば、「CD18発現制御を示す熱不活性化ウイルス
による処理は初期HIV関連制御メカニズムに依存するが、CD44およびCD54の制御
はウイルスRNAの逆転写後起こるウイルス性イベントを必要とする。」 成人T細胞性白血病(ATL)の病因は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-
1)と関連している。CD18のmRNAを、3つのヒトT細胞急性リンパ芽球性白血病
細胞株(MOLT-4、ジャーカット、HTLV-1陰性CEM)、HTLV-1形質転換による樹立
細胞系である4つのT細胞株(MT-2、 TCL-Kan、C91/PL、C8166)、HTLV-1 保菌
者由来でHTLV-1 陽性である1つのT細胞株(TOM-1)、ならびにATL 由来HTLV-1
陽性T細胞株である4つの細胞株(MT-1、TL-Om1、H582、HuT102)において測定
した。総合的には、非ATL由来、HTLV-1陰性細胞株が高レベルのCD18 mRNAを示
した。非ATL由来、HTLV-1 陽性細胞株は、中レベルのCD18 mRNAを示した。ATL
由来、HTLV-1 陽性細胞株は、低レベルのCD18 mRNAを示した(同書、図7、Tan
aka 1995[8])。
による処理は初期HIV関連制御メカニズムに依存するが、CD44およびCD54の制御
はウイルスRNAの逆転写後起こるウイルス性イベントを必要とする。」 成人T細胞性白血病(ATL)の病因は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-
1)と関連している。CD18のmRNAを、3つのヒトT細胞急性リンパ芽球性白血病
細胞株(MOLT-4、ジャーカット、HTLV-1陰性CEM)、HTLV-1形質転換による樹立
細胞系である4つのT細胞株(MT-2、 TCL-Kan、C91/PL、C8166)、HTLV-1 保菌
者由来でHTLV-1 陽性である1つのT細胞株(TOM-1)、ならびにATL 由来HTLV-1
陽性T細胞株である4つの細胞株(MT-1、TL-Om1、H582、HuT102)において測定
した。総合的には、非ATL由来、HTLV-1陰性細胞株が高レベルのCD18 mRNAを示
した。非ATL由来、HTLV-1 陽性細胞株は、中レベルのCD18 mRNAを示した。ATL
由来、HTLV-1 陽性細胞株は、低レベルのCD18 mRNAを示した(同書、図7、Tan
aka 1995[8])。
【0013】
サザンブロッティング分析は、CD18遺伝子の大きな構造的変化を呈示しなかっ
た。ATL由来、HTLV-1 陽性細胞株におけるCD18プロモーター活性を試験するため
に、TL-Om1、H582 および HuT102 をCD18プロモーターにより発現されるCATレポ
ーター遺伝子でトランスフェクトした。同一作成物を、非ATL由来、HTLV-1 陰性
ジャカーット細胞中にトランスフェクトした。その結果は、ジャカーット細胞に
おけるCATの高発現、ならびに3つのATL由来、HTLV-1 陽性細胞株におけるCATの
低発現を示した。Tanakaら(1995)は、「これらのATL細胞株におけるCD18遺伝
子の下方制御は、CD18遺伝子発現に必要な転写因子の欠如に起因する」と結論し
た。本論文は転写因子を同定しておらず、また未知因子(複数でもよい)の利用
性の低下について説明していない。
た。ATL由来、HTLV-1 陽性細胞株におけるCD18プロモーター活性を試験するため
に、TL-Om1、H582 および HuT102 をCD18プロモーターにより発現されるCATレポ
ーター遺伝子でトランスフェクトした。同一作成物を、非ATL由来、HTLV-1 陰性
ジャカーット細胞中にトランスフェクトした。その結果は、ジャカーット細胞に
おけるCATの高発現、ならびに3つのATL由来、HTLV-1 陽性細胞株におけるCATの
低発現を示した。Tanakaら(1995)は、「これらのATL細胞株におけるCD18遺伝
子の下方制御は、CD18遺伝子発現に必要な転写因子の欠如に起因する」と結論し
た。本論文は転写因子を同定しておらず、また未知因子(複数でもよい)の利用
性の低下について説明していない。
【0014】
エプスタイン-バーウイルス(EBV)は選択的にヒトB細胞を感染して、感染性
単核症(IM)を起因する。リンパ芽球細胞株(LCL)は、健常人、IM患者から得ら
れたEBV感染B細胞由来、あるいは正常B細胞のインビトロEBV形質転換によった。
LCLは、大型細胞クラスター(集塊)として増殖する。対照的に、バーキットリ
ンパ腫(BL)細胞は、ほとんど単一細胞あるいは離散したクラスターとして増殖
する。CD18表面発現を10個のLCLと10個のBL細胞株において測定した。各LCLの細
胞集団の約1/3がCD18陰性であった。これと比較すれば、各BL細胞中の悪性細胞
の大多数がCD18陰性であった(Patarroyo 1988[9])。
単核症(IM)を起因する。リンパ芽球細胞株(LCL)は、健常人、IM患者から得ら
れたEBV感染B細胞由来、あるいは正常B細胞のインビトロEBV形質転換によった。
LCLは、大型細胞クラスター(集塊)として増殖する。対照的に、バーキットリ
ンパ腫(BL)細胞は、ほとんど単一細胞あるいは離散したクラスターとして増殖
する。CD18表面発現を10個のLCLと10個のBL細胞株において測定した。各LCLの細
胞集団の約1/3がCD18陰性であった。これと比較すれば、各BL細胞中の悪性細胞
の大多数がCD18陰性であった(Patarroyo 1988[9])。
【0015】
これらの全ての研究において、限定された制御因子に対するウイルスと細胞DN
A間の競合は、CD18遺伝子の転写を減少した。これらの全ての研究において、限
定された制御因子に対するウイルスおよび細胞DNA間の競合は、CD18遺伝子の転
写を減少した。 3.(GABP転写因子) a)[N-ボックスとGABP] DNAモチーフ(A/C)GGA(A/T)(G/A)(N-ボックス)は、成長関連(GA)結合タンパ
ク質(GABP)として公知である転写因子、核呼吸因子2(NRF-2)[10]、E4転写
因子1(E4TF1)[11] およびエンハンサー因子1A(EF-1A)[12]のコア結合配列
である。537-559). 本願明細書においては、簡潔化を計るために、転写因子をG
ABP、該モチーフをN-ボックスと参照する。
A間の競合は、CD18遺伝子の転写を減少した。これらの全ての研究において、限
定された制御因子に対するウイルスおよび細胞DNA間の競合は、CD18遺伝子の転
写を減少した。 3.(GABP転写因子) a)[N-ボックスとGABP] DNAモチーフ(A/C)GGA(A/T)(G/A)(N-ボックス)は、成長関連(GA)結合タンパ
ク質(GABP)として公知である転写因子、核呼吸因子2(NRF-2)[10]、E4転写
因子1(E4TF1)[11] およびエンハンサー因子1A(EF-1A)[12]のコア結合配列
である。537-559). 本願明細書においては、簡潔化を計るために、転写因子をG
ABP、該モチーフをN-ボックスと参照する。
【0016】
b)[細胞GABP遺伝子]
GABPは多数の細胞遺伝子のプロモーターおよびエンハンサーと結合し、その例
は、β2 白血球インテグリン(CD18)(nt-48〜nt-43、あるいは-48/-43)(Ro
smarin 1998[13])、インターロイキン 16(IL-16)(-39/-34、 -22/-17、 +14
/+19) (Bannert 1999[14])、インターロイキン2(IL-2) (-438/-434) (Avots
1997[15])、インターロイキン2レセプターβ鎖(IL-2Rβ)(-56/-34) (Lin 199
3[16])、IL-2レセプターγ鎖(γc)(-69/-49に2部位) (Markiewicz 1996[17])
、ヒト分泌型インターロイキン-1レセプターアンタゴニスト(分泌型IL-1ra)(-
93/-79) (Smith 1998[18])、網膜芽腫(RB)(-200/-192) (Sowa 1997[19])、ヒ
トトロンボポイエチン(TPO)(-69/-63) (Kamura 1997[20])、アルドース還元酵
素(-186/-146に2部位) (Wang 1993[21])、好中球エラスターゼ(NE)(Nuchpr
ayoon 1999[22]、 Nuchprayoon 1997[23])、葉酸塩結合タンパク質(FBP)( -2
20/-194に2部位) (Sadasivan 1994[24])、チトクロームC酸化酵素サブユニッ
トVb(COXVb) (+16/+26に2部位) (Basu 1993[25]、 Sucharov 1995[26])、チト
クロームC酸化酵素サブユニットIV(COXIV) (転写開始の主要遺伝子座の直ぐ下
流の2部位) (Carter 1994[27]、Carter 1992[28])、ミトコンドリア転写因子A
(mtTFA) (Virbasius 1994[29])、FoF1 ATP合成酵素βサブユニット(ATPsyn()
(-302/-298) (Villena 1998[30])、プロラクチン(prl) (-101/-92) (Ouyang 19
96[31])、 オキシトシンレセプター (OTR) (-85/-65) (Hoare 1999[32])である
。
は、β2 白血球インテグリン(CD18)(nt-48〜nt-43、あるいは-48/-43)(Ro
smarin 1998[13])、インターロイキン 16(IL-16)(-39/-34、 -22/-17、 +14
/+19) (Bannert 1999[14])、インターロイキン2(IL-2) (-438/-434) (Avots
1997[15])、インターロイキン2レセプターβ鎖(IL-2Rβ)(-56/-34) (Lin 199
3[16])、IL-2レセプターγ鎖(γc)(-69/-49に2部位) (Markiewicz 1996[17])
、ヒト分泌型インターロイキン-1レセプターアンタゴニスト(分泌型IL-1ra)(-
93/-79) (Smith 1998[18])、網膜芽腫(RB)(-200/-192) (Sowa 1997[19])、ヒ
トトロンボポイエチン(TPO)(-69/-63) (Kamura 1997[20])、アルドース還元酵
素(-186/-146に2部位) (Wang 1993[21])、好中球エラスターゼ(NE)(Nuchpr
ayoon 1999[22]、 Nuchprayoon 1997[23])、葉酸塩結合タンパク質(FBP)( -2
20/-194に2部位) (Sadasivan 1994[24])、チトクロームC酸化酵素サブユニッ
トVb(COXVb) (+16/+26に2部位) (Basu 1993[25]、 Sucharov 1995[26])、チト
クロームC酸化酵素サブユニットIV(COXIV) (転写開始の主要遺伝子座の直ぐ下
流の2部位) (Carter 1994[27]、Carter 1992[28])、ミトコンドリア転写因子A
(mtTFA) (Virbasius 1994[29])、FoF1 ATP合成酵素βサブユニット(ATPsyn()
(-302/-298) (Villena 1998[30])、プロラクチン(prl) (-101/-92) (Ouyang 19
96[31])、 オキシトシンレセプター (OTR) (-85/-65) (Hoare 1999[32])である
。
【0017】
これらの遺伝子のいくつかでは、GABPは転写開始部位の近位にあるプロモータ
ーに結合する。例えば、CD18、COXVb、COXIVを参照のこと。他の遺伝子では、GA
BPは、転写開始部位の遠位にあるエンハンサーに結合する。例えば、IL-2および
ATPsynβを参照のこと。(これらの遺伝子についての詳細は以下を参照のこと)
。 c)[GABPα、βおよびγ(活性化因子、リプレッサーとしてのGABP)] GABPの5つのサブユニットが公知である。GABPα、 GABPβ1、 GABPβ2 (合
わせてGABPβと呼称する)、GABP(1 および GABP(2 (合わせて GABP(と呼称する
)。GABPサブユニットのいずれも、インビボまたはインビトロで単独に転写を促
進することはできない。GABPαは、ets関連DNA結合タンパク質である。GABPαは
N-ボックスを結合する。
ーに結合する。例えば、CD18、COXVb、COXIVを参照のこと。他の遺伝子では、GA
BPは、転写開始部位の遠位にあるエンハンサーに結合する。例えば、IL-2および
ATPsynβを参照のこと。(これらの遺伝子についての詳細は以下を参照のこと)
。 c)[GABPα、βおよびγ(活性化因子、リプレッサーとしてのGABP)] GABPの5つのサブユニットが公知である。GABPα、 GABPβ1、 GABPβ2 (合
わせてGABPβと呼称する)、GABP(1 および GABP(2 (合わせて GABP(と呼称する
)。GABPサブユニットのいずれも、インビボまたはインビトロで単独に転写を促
進することはできない。GABPαは、ets関連DNA結合タンパク質である。GABPαは
N-ボックスを結合する。
【0018】
GABPαは、GABPβとヘテロ複合体を形成する。GABPβは、ヘテロ二量体化の原
因である4つの縦列反復を含むアミノ末端にアミノ酸配列を有する。GABPβはま
た、ホモ二量体化を許すロイシンジッパー様モチーフをカルボキシル末端に含む
。ヘテロ二量体化およびホモ二量体化ドメインによって、GABPαとGABPβは、α
2β2ヘテロ四量体複合体を形成して、インビトロおよびインビボにおける転写を
効果的に促進する。 GABPαはまた、GABPγとヘテロ複合体を形成する。GABPγにおける同一な4つ
の縦列反復が、GABPαとGABPγのヘテロ二量体化の原因である。しかし、GABPγ
はロイシンジッパー様モチーフを欠如するために、従って、ホモ二量体化しない
。ヘテロ二量体は、転写性トランス活性化を促進しない。
因である4つの縦列反復を含むアミノ末端にアミノ酸配列を有する。GABPβはま
た、ホモ二量体化を許すロイシンジッパー様モチーフをカルボキシル末端に含む
。ヘテロ二量体化およびホモ二量体化ドメインによって、GABPαとGABPβは、α
2β2ヘテロ四量体複合体を形成して、インビトロおよびインビボにおける転写を
効果的に促進する。 GABPαはまた、GABPγとヘテロ複合体を形成する。GABPγにおける同一な4つ
の縦列反復が、GABPαとGABPγのヘテロ二量体化の原因である。しかし、GABPγ
はロイシンジッパー様モチーフを欠如するために、従って、ホモ二量体化しない
。ヘテロ二量体は、転写性トランス活性化を促進しない。
【0019】
GABPによるトランス活性化度は、GABPβとGABPγの相対的細胞内濃度の結果で
あると思われる(Suzuki 1998[33]。GABPγに対するGABPβの増加は転写を増加
するが、GABPβに対するGABPγの増加は転写を抑制する。Suzukiらの結果につい
ての対数回帰は、GABPβとGABPγの相対濃度の関数として、転写の倍増について
以下の式を生じた([ ]は濃度を示す)。 転写の倍増=2.785x([GABPβ]/[GABPγ]0.06 GABPによるトランス活性化度は、GABPβとGABPγの割合の関数である。この割
合を調節することにより、細胞はGABPの結合部位によって遺伝子の転写を制御す
る(Suzuki 1998)。
あると思われる(Suzuki 1998[33]。GABPγに対するGABPβの増加は転写を増加
するが、GABPβに対するGABPγの増加は転写を抑制する。Suzukiらの結果につい
ての対数回帰は、GABPβとGABPγの相対濃度の関数として、転写の倍増について
以下の式を生じた([ ]は濃度を示す)。 転写の倍増=2.785x([GABPβ]/[GABPγ]0.06 GABPによるトランス活性化度は、GABPβとGABPγの割合の関数である。この割
合を調節することにより、細胞はGABPの結合部位によって遺伝子の転写を制御す
る(Suzuki 1998)。
【0020】
d)[GABPはp300を結合する]
GABPは、タンパク質のp300/CBPファミリーのメンバーであるp300アセチル基転
移酵素を結合する。GABPαは、p300のC末端に直接結合し、N末端への結合はかな
り弱い。GABPβは、p300に直接には結合しない(Bannert 1999[34])。 e)[p300の細胞利用性は限定されている] p300/CBPは広く発現されているが、その細胞利用性には限定がある。2〜3の
研究が、p300/CBPへの細胞タンパク質の競合結合が、特定の転写因子による活性
化に対する抑制効果を有することを実証した。P300またはCBPの、グルココルチ
コイドレセプター(GR)またはレチノイン酸(RAR)に対する競合結合は、AP-1
転写因子依存性プロモーターの活性化を抑制した(Kamei 1996[35])。STAT1α
に対するCBPの競合結合は、AP-1およびets転写因子双方に依存性のプロモーター
の活性化を抑制した(Horvai 1997[36])。STAT2に対するp300の競合結合は、NF
-κB RelA転写因子(Hottiger 1998[37])依存性プロモーターの活性化を抑制
した。
移酵素を結合する。GABPαは、p300のC末端に直接結合し、N末端への結合はかな
り弱い。GABPβは、p300に直接には結合しない(Bannert 1999[34])。 e)[p300の細胞利用性は限定されている] p300/CBPは広く発現されているが、その細胞利用性には限定がある。2〜3の
研究が、p300/CBPへの細胞タンパク質の競合結合が、特定の転写因子による活性
化に対する抑制効果を有することを実証した。P300またはCBPの、グルココルチ
コイドレセプター(GR)またはレチノイン酸(RAR)に対する競合結合は、AP-1
転写因子依存性プロモーターの活性化を抑制した(Kamei 1996[35])。STAT1α
に対するCBPの競合結合は、AP-1およびets転写因子双方に依存性のプロモーター
の活性化を抑制した(Horvai 1997[36])。STAT2に対するp300の競合結合は、NF
-κB RelA転写因子(Hottiger 1998[37])依存性プロモーターの活性化を抑制
した。
【0021】
f)[ウイルスGABPエンハンサー]
(A/C)GGA(A/T)(G/A) モチーフは、多数のウイルス・エンハンサーのコア結合
配列である。例は、ポリオーマウイルスエンハンサー領域3(PEA3)(5108/5113
、および 5202/5207) (Asano 1990[38]) 、E1A エンハンサー(-300/-295, -200/
-195) (Higashino 1993[39])、(GABP は、アデノウイルス初期領域4、あるいは
E4のプロモーターと結合するために、E4TF1と命名する), ラウス肉腫ウイルス (
RSV) エンハンサー (189/194) (Laimins 1984[40])、単純ヘルペスウイルス1(HS
V-1)(前初期遺伝子ICP4のプロモーター内)(LaMarco 1989[41])、(Douville 1
995[42])、サイトメガロウイルス(CMV)(IE-1 エンハンサー/プロモーター
領域)(Boshart 1985[43]、モロニーマウス白血病ウイルス(Mo-MuLV) エンハ
ンサー (8024/8048) (Gunther 1994[44])、ヒト免疫不全症ウイルス (HIV)(H
IV LTR内の2つの NF-κB 結合モチーフ) (Flory 1996[45])、エプスタイン
-バーウイルス(EBV)(+7421/+8042 oriP/エンハンサー内に20コピー)(Rawli
ns 1985[46])、ならびにヒトT細胞 リンパ性ウイルス(HTLV)(エンハンサー
内に8部位 (Mauclere 1995[47])およびLTR内に1部位(Kornfeld 1987[48])を
含む。さらに、例えばSV40のようないくつかのウイルス・エンハンサーは正確な
N-ボックスを欠如するが、それでもGABP転写因子を結合する(Bannert 1999[49
])。
配列である。例は、ポリオーマウイルスエンハンサー領域3(PEA3)(5108/5113
、および 5202/5207) (Asano 1990[38]) 、E1A エンハンサー(-300/-295, -200/
-195) (Higashino 1993[39])、(GABP は、アデノウイルス初期領域4、あるいは
E4のプロモーターと結合するために、E4TF1と命名する), ラウス肉腫ウイルス (
RSV) エンハンサー (189/194) (Laimins 1984[40])、単純ヘルペスウイルス1(HS
V-1)(前初期遺伝子ICP4のプロモーター内)(LaMarco 1989[41])、(Douville 1
995[42])、サイトメガロウイルス(CMV)(IE-1 エンハンサー/プロモーター
領域)(Boshart 1985[43]、モロニーマウス白血病ウイルス(Mo-MuLV) エンハ
ンサー (8024/8048) (Gunther 1994[44])、ヒト免疫不全症ウイルス (HIV)(H
IV LTR内の2つの NF-κB 結合モチーフ) (Flory 1996[45])、エプスタイン
-バーウイルス(EBV)(+7421/+8042 oriP/エンハンサー内に20コピー)(Rawli
ns 1985[46])、ならびにヒトT細胞 リンパ性ウイルス(HTLV)(エンハンサー
内に8部位 (Mauclere 1995[47])およびLTR内に1部位(Kornfeld 1987[48])を
含む。さらに、例えばSV40のようないくつかのウイルス・エンハンサーは正確な
N-ボックスを欠如するが、それでもGABP転写因子を結合する(Bannert 1999[49
])。
【0022】
一部の論文は、これらのウイルス・エンハンサーのN-ボックスへのGABPの結合
を支持する根拠を提示する。Floryら、1996[50]は、HIV LTRに対するGABPの結合
を示し、Douvilleら、1995[51]は、HSV-1の ICP4 プロモーターへのGABPの結合
を示す。Bruderら、1991[52]およびBruderら、1989[53]は、アデノウイルスE1A
エンハンサーエレメントIへのGABPの結合を示す。Ostapchukら、1986[54]は、ポ
リオーマウイルス・エンハンサーへのGABP(本願明細書中ではEF-1Aと称する)
の結合を示す。Guntherら、1994[55]は、Mo-MuLVへのGABPの結合を示す。
を支持する根拠を提示する。Floryら、1996[50]は、HIV LTRに対するGABPの結合
を示し、Douvilleら、1995[51]は、HSV-1の ICP4 プロモーターへのGABPの結合
を示す。Bruderら、1991[52]およびBruderら、1989[53]は、アデノウイルスE1A
エンハンサーエレメントIへのGABPの結合を示す。Ostapchukら、1986[54]は、ポ
リオーマウイルス・エンハンサーへのGABP(本願明細書中ではEF-1Aと称する)
の結合を示す。Guntherら、1994[55]は、Mo-MuLVへのGABPの結合を示す。
【0023】
その他の論文は、これらのウイルス・エンハンサーと他のウイルスのエンハン
サー間の競合を示す。Scholer とGruss、1984[56]は、モロニー肉腫ウイルス(M
SV)エンハンサーとSV40エンハンサー間の競合、さらにはRSVエンハンサーとBK
ウイルスエンハンサー間の競合を示す。 4.(GABP・p300に対するマイクロ競合) GABPαはp300を結合する(Bannert 1999[57])。従って、GABPに対するマイク
ロ競合はまたGABP・p300に対するマイクロ競合である。p300の細胞利用性には限
界があるために、GABP・p300 の細胞利用性もまた限定されている。
サー間の競合を示す。Scholer とGruss、1984[56]は、モロニー肉腫ウイルス(M
SV)エンハンサーとSV40エンハンサー間の競合、さらにはRSVエンハンサーとBK
ウイルスエンハンサー間の競合を示す。 4.(GABP・p300に対するマイクロ競合) GABPαはp300を結合する(Bannert 1999[57])。従って、GABPに対するマイク
ロ競合はまたGABP・p300に対するマイクロ競合である。p300の細胞利用性には限
界があるために、GABP・p300 の細胞利用性もまた限定されている。
【0024】
GABP複合体を結合するウイルスは、GABPウイルスと呼ばれる。GABPウイルスと
細胞GABP遺伝子間のGABP・p300 に対するマイクロ競合は、細胞遺伝子に対するG
ABP・p300 複合体の細胞利用性を減少する。このような条件下では、細胞遺伝子
が複合体によって刺激されると、細胞遺伝子は転写の減少を示す。細胞遺伝子が
複合体によって抑制されると、細胞遺伝子は転写の増加を示す。 II.ディスカバリー2:GABP・p300 結合の制御 1. (ERK経路) 細胞外シグナルは多くの方法によって核まで伝達される。シグナル伝達は、し
ばしば細胞質中に発見されるキナーゼの活性化によって起こる。一端活性化され
ると、キナーゼは核に移動して、そこでターゲット転写因子をリン酸化して、そ
れによってその遺伝子発現制御能力を修飾する。MAPキナーゼカスケードでは、
シグナルは複数のキナーゼの経時的活性化によって伝搬される。これらのキナー
ゼは小さな入力シグナルを増幅して、出力では大きな変化にする。すべてのMAP
キナーゼは、Thr-Xaa-Tyr モチーフにおける二重リン酸化により活性化され、そ
の後はSer/Thr-Pro の最少ターゲット配列を有するプロリン指令型Ser/Thrキナ
ーゼとして機能する(Hipskind、1998[58])。
細胞GABP遺伝子間のGABP・p300 に対するマイクロ競合は、細胞遺伝子に対するG
ABP・p300 複合体の細胞利用性を減少する。このような条件下では、細胞遺伝子
が複合体によって刺激されると、細胞遺伝子は転写の減少を示す。細胞遺伝子が
複合体によって抑制されると、細胞遺伝子は転写の増加を示す。 II.ディスカバリー2:GABP・p300 結合の制御 1. (ERK経路) 細胞外シグナルは多くの方法によって核まで伝達される。シグナル伝達は、し
ばしば細胞質中に発見されるキナーゼの活性化によって起こる。一端活性化され
ると、キナーゼは核に移動して、そこでターゲット転写因子をリン酸化して、そ
れによってその遺伝子発現制御能力を修飾する。MAPキナーゼカスケードでは、
シグナルは複数のキナーゼの経時的活性化によって伝搬される。これらのキナー
ゼは小さな入力シグナルを増幅して、出力では大きな変化にする。すべてのMAP
キナーゼは、Thr-Xaa-Tyr モチーフにおける二重リン酸化により活性化され、そ
の後はSer/Thr-Pro の最少ターゲット配列を有するプロリン指令型Ser/Thrキナ
ーゼとして機能する(Hipskind、1998[58])。
【0025】
成長因子および増殖をサポートする細胞外因子は、ERK(従来はMAPキナーゼと
呼ばれていた、細胞外シグナル制御キナーゼ)シグナル伝達カスケードを活性化
する。図5を参照。 本カスケードのコアとなるキナーゼは、MEKをリン酸化するRafであり、これは
ERKをリン酸化する。Raf (MAPKKK) は、通常はRasに依存する未解明のメカニズ
ムによって活性化される。Rasと相互作用することにより、Rafは膜に再度局在さ
れるが、これはこの活性化の重要なステップであると考えられる。Rafファミリ
は3つの公知のメンバー、c-Raf (またはRaf-1)、B-Raf およびA-Rafを有し、こ
れらのタンパク質のそれぞれが細胞型に基づきMAPKKKとして機能し得る。c-Raf
は一般的に主要活性化因子として説明されている。その他のキナーゼはまたこの
機能を有し(すなわち、MEKKs1および3)、さらにERKカスケードのその他の特
異的活性化因子についても可能性が残っている。
呼ばれていた、細胞外シグナル制御キナーゼ)シグナル伝達カスケードを活性化
する。図5を参照。 本カスケードのコアとなるキナーゼは、MEKをリン酸化するRafであり、これは
ERKをリン酸化する。Raf (MAPKKK) は、通常はRasに依存する未解明のメカニズ
ムによって活性化される。Rasと相互作用することにより、Rafは膜に再度局在さ
れるが、これはこの活性化の重要なステップであると考えられる。Rafファミリ
は3つの公知のメンバー、c-Raf (またはRaf-1)、B-Raf およびA-Rafを有し、こ
れらのタンパク質のそれぞれが細胞型に基づきMAPKKKとして機能し得る。c-Raf
は一般的に主要活性化因子として説明されている。その他のキナーゼはまたこの
機能を有し(すなわち、MEKKs1および3)、さらにERKカスケードのその他の特
異的活性化因子についても可能性が残っている。
【0026】
RafはERKの活性化モチーフ中にあるThrとTyr残基の両方をリン酸化するキナー
ゼであるMAPKK MEK(MEK1とMEK2)を活性化する。現在までに同定されたERKフ
ァミリーは、p44ERK1、 p42ERK2、 ERK3、ERK4、および ERK5/BMKl (Big MAP キ
ナーゼとして)の5つのメンバーがある。活性化はERKの核への移動を起因し、そ
こで転写因子と基本転写複合体をターゲットする。 ThyまたはTyr残基の脱リン酸化はERKを不活性化する。ERK不活性化因子には3
つのクラスがある:PP2Aのようなタイプ1/2セリン/スレオニンホスファターゼ、
PTP1Bのようなチロシン特異性ホスファターゼ(タンパク質‐チロシンホスファ
ターゼとも呼ばれ、PTPと表示される)、およびMKP-1のような二重特異性ホス
ファターゼ。MAPキナーゼ活性制御におけるホスファターゼのこれらのクラスの
役割に関する最近の報告については、Camps 2000[59]、Saxena 2000[60]、およ
びKeyse 1998[61]を参照のこと。本願明細書において、「ERKホスファターゼ」
とは、ERKを不活性化するホスファターゼを示す。すべてのERKホスファターゼの
クラスは、上記の3つのクラスのERK不活性化因子のスーパークラスである。
ゼであるMAPKK MEK(MEK1とMEK2)を活性化する。現在までに同定されたERKフ
ァミリーは、p44ERK1、 p42ERK2、 ERK3、ERK4、および ERK5/BMKl (Big MAP キ
ナーゼとして)の5つのメンバーがある。活性化はERKの核への移動を起因し、そ
こで転写因子と基本転写複合体をターゲットする。 ThyまたはTyr残基の脱リン酸化はERKを不活性化する。ERK不活性化因子には3
つのクラスがある:PP2Aのようなタイプ1/2セリン/スレオニンホスファターゼ、
PTP1Bのようなチロシン特異性ホスファターゼ(タンパク質‐チロシンホスファ
ターゼとも呼ばれ、PTPと表示される)、およびMKP-1のような二重特異性ホス
ファターゼ。MAPキナーゼ活性制御におけるホスファターゼのこれらのクラスの
役割に関する最近の報告については、Camps 2000[59]、Saxena 2000[60]、およ
びKeyse 1998[61]を参照のこと。本願明細書において、「ERKホスファターゼ」
とは、ERKを不活性化するホスファターゼを示す。すべてのERKホスファターゼの
クラスは、上記の3つのクラスのERK不活性化因子のスーパークラスである。
【0027】
図6は、MAPKKであるMEK-1によるMARKの活性化、セリン/スレオニンホスファ
ターゼである、PP2A、チロシン特異性ホスファターゼであるPTP1B、あるいは二
重特異性ホスファターゼである、MKP-1によるMARKの非活性化を例示する。ダイ
ヤモンドはキナーゼ、長円はホスファターゼ、矢印はリン酸化、ならびにT字型
線は脱リン酸化を示す。 JNK/SAPK 経路についての考察については、以下を参照のこと。 2. (ERK物質) ERKのリン酸化を促進する分子を「ERK物質」と称する。ERK物質は、酪酸ナト
リウム(SB)、トリコスタチンA(TSA)、トラポキシン、ホルボールエステル(
ホルボール12‐ミリスチン酸13‐酢酸塩、PMA、TPA)、レチノイン酸(RA、ビタ
ミンA)、亜鉛および銅、インターフェロン‐γ(IFNγ)、新分化因子(NDFま
たはヘレグリン)、エストロン、エトラジオール(E2)、インターロイキン1β
(IL-1β)、インターロイキン6(IL-6)、腫瘍壊死因子α(TNFα)、トラン
スフォーミング成長因子β(TGFβ)ならびにオキシトシン(OT)を含む。以下の
根拠を考察してみよう。
ターゼである、PP2A、チロシン特異性ホスファターゼであるPTP1B、あるいは二
重特異性ホスファターゼである、MKP-1によるMARKの非活性化を例示する。ダイ
ヤモンドはキナーゼ、長円はホスファターゼ、矢印はリン酸化、ならびにT字型
線は脱リン酸化を示す。 JNK/SAPK 経路についての考察については、以下を参照のこと。 2. (ERK物質) ERKのリン酸化を促進する分子を「ERK物質」と称する。ERK物質は、酪酸ナト
リウム(SB)、トリコスタチンA(TSA)、トラポキシン、ホルボールエステル(
ホルボール12‐ミリスチン酸13‐酢酸塩、PMA、TPA)、レチノイン酸(RA、ビタ
ミンA)、亜鉛および銅、インターフェロン‐γ(IFNγ)、新分化因子(NDFま
たはヘレグリン)、エストロン、エトラジオール(E2)、インターロイキン1β
(IL-1β)、インターロイキン6(IL-6)、腫瘍壊死因子α(TNFα)、トラン
スフォーミング成長因子β(TGFβ)ならびにオキシトシン(OT)を含む。以下の
根拠を考察してみよう。
【0028】
a)[酪酸ナトリウム(SB)、トリコスタチンA(TSA)およびトラポキシン]
ERK物質である酪酸ナトリウム(SB)、トリコスタチンA(TSA)、およびトラ
ポキシンを、ヒトコリンアセチル基転移酵素(ChAT)の主要プロモーター(M)に
対するその影響について試験した。ヒトコリンアセチル基転移酵素遺伝子は、一
過性および安定トランスフェクション実験において、酪酸ナトリウム、トリコス
タチンA、トラポキシンAによって活性化された(Espinos 1999[62])。これらの
物質はまた、ERK1およびERK2リン酸化を促進した。MAPキナーゼカスケードが、M
APキナーゼ・キナーゼ(MEK)インヒビターPD98059によって、あるいはRasおよびE
RK2のドミナント・ネガティブ変異体の過剰発現によってブロックされると、酪
酸ナトリウムによるChATプロモーターの活性化が抑制される(Espinos 1999)。
ポキシンを、ヒトコリンアセチル基転移酵素(ChAT)の主要プロモーター(M)に
対するその影響について試験した。ヒトコリンアセチル基転移酵素遺伝子は、一
過性および安定トランスフェクション実験において、酪酸ナトリウム、トリコス
タチンA、トラポキシンAによって活性化された(Espinos 1999[62])。これらの
物質はまた、ERK1およびERK2リン酸化を促進した。MAPキナーゼカスケードが、M
APキナーゼ・キナーゼ(MEK)インヒビターPD98059によって、あるいはRasおよびE
RK2のドミナント・ネガティブ変異体の過剰発現によってブロックされると、酪
酸ナトリウムによるChATプロモーターの活性化が抑制される(Espinos 1999)。
【0029】
ヒストン脱アセチラーゼ(HDAC)インヒビターによる細胞および形質移入遺伝
子の転写活性化は、セリン/スレオニンプロテインキナーゼのインヒビターであ
るH7によってブロックされる。ヒトChAT遺伝子による一過性トランスフェクショ
ンでは、細胞をH7で1時間処理して、次にH7の存在を持続しながら酪酸ナトリウ
ムまたはトラポキシンを添加した。これらの条件下で、H7は、トラポキシンおよ
び酪酸ナトリウムによる活性化を抑制した(Espinos 1999)。同様な実験をRSV
LTR および SV40 エンハンサーを用いて実施した。これらのエンハンサー領域の
酪酸ナトリウムまたはトラポキシンによる活性化は、H7によって抑制された。さ
らに、酪酸ナトリウムによるRSV LTR の活性化は、MERインヒビターPD98059によ
ってブロックされ、SV40プロモーターの活性化は同様にして約3倍抑制された(
Espinos 1999)。
子の転写活性化は、セリン/スレオニンプロテインキナーゼのインヒビターであ
るH7によってブロックされる。ヒトChAT遺伝子による一過性トランスフェクショ
ンでは、細胞をH7で1時間処理して、次にH7の存在を持続しながら酪酸ナトリウ
ムまたはトラポキシンを添加した。これらの条件下で、H7は、トラポキシンおよ
び酪酸ナトリウムによる活性化を抑制した(Espinos 1999)。同様な実験をRSV
LTR および SV40 エンハンサーを用いて実施した。これらのエンハンサー領域の
酪酸ナトリウムまたはトラポキシンによる活性化は、H7によって抑制された。さ
らに、酪酸ナトリウムによるRSV LTR の活性化は、MERインヒビターPD98059によ
ってブロックされ、SV40プロモーターの活性化は同様にして約3倍抑制された(
Espinos 1999)。
【0030】
成人筋肉におけるニコチン性アセチルコリンレセプター(AchR)の転写は、神
経筋肉接合部に位置する核に制限される。プロモーターエレメントであるN-ボッ
クスは、AchRδ‐およびε‐サブユニットのこの特異的シナプス発現に寄与する
。GABPはインビトロでN-ボックスに結合する。GABPサブユニットは、MAPキナー
ゼのターゲットの役割を果たすリン酸化部位を含み、これらのキナーゼはまた培
養ニワトリ筋管において、AchR遺伝子転写のヘレグリン誘発性促進も媒介する。
ニワトリ初代培養筋管におけるリン酸化の研究は、ヘレグリンがGABPαとGABPβ
のリン酸化を促進することを示した。GABPの両サブユニットは、MAPキナーゼに
よって、インビボリン酸化され、さらにヘレグリンはそのリン酸化を促進する(
Schaeffer 1998 [63])。
経筋肉接合部に位置する核に制限される。プロモーターエレメントであるN-ボッ
クスは、AchRδ‐およびε‐サブユニットのこの特異的シナプス発現に寄与する
。GABPはインビトロでN-ボックスに結合する。GABPサブユニットは、MAPキナー
ゼのターゲットの役割を果たすリン酸化部位を含み、これらのキナーゼはまた培
養ニワトリ筋管において、AchR遺伝子転写のヘレグリン誘発性促進も媒介する。
ニワトリ初代培養筋管におけるリン酸化の研究は、ヘレグリンがGABPαとGABPβ
のリン酸化を促進することを示した。GABPの両サブユニットは、MAPキナーゼに
よって、インビボリン酸化され、さらにヘレグリンはそのリン酸化を促進する(
Schaeffer 1998 [63])。
【0031】
b)[ホルボールエステル(ホルボール12‐ミリスチン酸13‐酢酸塩、PMA, TP
A)、タブジガルジン] マウスマクロファージ細胞株RAW 264.7 を、内膜Ca(2+)-ATP分解酵素インヒ
ビターであるタブシガルジン、プロテインキナーゼC活性化因子であるTPAで刺激
した。タプシガルジン(30 nM)およびTPA(30 nM)はどちらも、p44/p42MAPキ
ナーゼのリン酸化およびヒスタミン産生を時間および濃度依存性で誘導した。特
異的MEK1インヒビターPD98059は、タプシガルジンおよびTPA誘発性ヒスタミン産
生を強く抑制した。他のMKEK1インヒビターであるU-0126もまた、タプシガルジ
ンおよびTPA誘発性ヒスタミン産生を濃度依存性で抑制した(Shiraishi 2000 [
64])。
A)、タブジガルジン] マウスマクロファージ細胞株RAW 264.7 を、内膜Ca(2+)-ATP分解酵素インヒ
ビターであるタブシガルジン、プロテインキナーゼC活性化因子であるTPAで刺激
した。タプシガルジン(30 nM)およびTPA(30 nM)はどちらも、p44/p42MAPキ
ナーゼのリン酸化およびヒスタミン産生を時間および濃度依存性で誘導した。特
異的MEK1インヒビターPD98059は、タプシガルジンおよびTPA誘発性ヒスタミン産
生を強く抑制した。他のMKEK1インヒビターであるU-0126もまた、タプシガルジ
ンおよびTPA誘発性ヒスタミン産生を濃度依存性で抑制した(Shiraishi 2000 [
64])。
【0032】
TPAは、多分化能性K562ヒト白血病細胞株のインビトロ文化を誘導する。TPAに
よるK562細胞処理は、成長停止、倍数性、形態学的変化、細胞‐細胞ならびに細
胞‐基質接着の増加を起因する。ERK2の持続的活性化を起因するMEK1活性の急速
な上昇が、これらのPMA誘発性変化に先行した。MEK1インヒビターであるPD09805
9は、TPA処理によって誘発される成長停止および形態学的変化を逆転した。これ
らの結果は、プロテインキナーゼC活性化によって開始されるTPA誘発性シグナル
伝達カスケードが、細胞周期停止の制御においてMEK/ERK シグナル伝達複合体活
性を必要とすることを実証する(Herrera 1998[65])。
よるK562細胞処理は、成長停止、倍数性、形態学的変化、細胞‐細胞ならびに細
胞‐基質接着の増加を起因する。ERK2の持続的活性化を起因するMEK1活性の急速
な上昇が、これらのPMA誘発性変化に先行した。MEK1インヒビターであるPD09805
9は、TPA処理によって誘発される成長停止および形態学的変化を逆転した。これ
らの結果は、プロテインキナーゼC活性化によって開始されるTPA誘発性シグナル
伝達カスケードが、細胞周期停止の制御においてMEK/ERK シグナル伝達複合体活
性を必要とすることを実証する(Herrera 1998[65])。
【0033】
TPAは、JNK/SAPK 活性化因子であるアニソマイシンによって刺激されたHL-60
cells 細胞においてアポトーシスを抑制するために使用された。ERK活性の増加
は、抗アポトーシス効果を付随した。MEK1インヒビターであるPD98059は、TPA介
在性ERK活性を抑制し、さらにTPAの抗アポトーシス効果を抑止した。さらには、
アポトーシスの抑制は、PKCインヒビターによる前処理によって減弱された(Sta
dheim 1998 [66])。 c)[レチノイン酸(RA、ビタミンA)] Yenら、1999[67]は、「3つの主要な分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ(
MAPK)カスケード、すなわち細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)経路、c-JUN N
末端/ストレス活性化プロテインキナーゼ(JNK/SAPK)経路、およびキナーゼ(
p38)再活性化経路のなうち、レチノイン酸は、HL-60 ヒト骨髄球性白血病細胞
の骨髄球性分化を誘導する際に、選択的にERKを利用するが、JNK/SAPK or p38
は利用しない。レチノイン酸はERK2を活性化することが公知である。現在のデー
タは本活性化がMAPK経路に選択的であることを示す。JNK/SAPK または p38 は、
レチノイン酸によっては活性化されない。」と報告した。 d)[インターフェロン‐γ(IFNγ)] IFNγは、ヒト末梢血単球においてERKおよびPKCを活性化する(Liu 1994 [68
])。IFNγはまたラットC6神経膠腫細胞においてERK活性化を誘導した。C6神経
膠腫細胞において、c-Ha-Ras (Asn-17)のドミナントネガティブ型の一過性発現
は、IFNγ誘発性ERK1とERK2活性化を抑止した。さらに、MEK1特異的インヒビタ
ーであるPD98059がこの活性化をブロックした。これらの結果は、IFNγ誘発性ER
K1とERK2活性化にはp21とMEK1を必要とすることを示す(Nishiya 1997[69])。
cells 細胞においてアポトーシスを抑制するために使用された。ERK活性の増加
は、抗アポトーシス効果を付随した。MEK1インヒビターであるPD98059は、TPA介
在性ERK活性を抑制し、さらにTPAの抗アポトーシス効果を抑止した。さらには、
アポトーシスの抑制は、PKCインヒビターによる前処理によって減弱された(Sta
dheim 1998 [66])。 c)[レチノイン酸(RA、ビタミンA)] Yenら、1999[67]は、「3つの主要な分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ(
MAPK)カスケード、すなわち細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)経路、c-JUN N
末端/ストレス活性化プロテインキナーゼ(JNK/SAPK)経路、およびキナーゼ(
p38)再活性化経路のなうち、レチノイン酸は、HL-60 ヒト骨髄球性白血病細胞
の骨髄球性分化を誘導する際に、選択的にERKを利用するが、JNK/SAPK or p38
は利用しない。レチノイン酸はERK2を活性化することが公知である。現在のデー
タは本活性化がMAPK経路に選択的であることを示す。JNK/SAPK または p38 は、
レチノイン酸によっては活性化されない。」と報告した。 d)[インターフェロン‐γ(IFNγ)] IFNγは、ヒト末梢血単球においてERKおよびPKCを活性化する(Liu 1994 [68
])。IFNγはまたラットC6神経膠腫細胞においてERK活性化を誘導した。C6神経
膠腫細胞において、c-Ha-Ras (Asn-17)のドミナントネガティブ型の一過性発現
は、IFNγ誘発性ERK1とERK2活性化を抑止した。さらに、MEK1特異的インヒビタ
ーであるPD98059がこの活性化をブロックした。これらの結果は、IFNγ誘発性ER
K1とERK2活性化にはp21とMEK1を必要とすることを示す(Nishiya 1997[69])。
【0034】
e)[ヘレグリン(HRG、または新分化因子、NDF)]
ヘレグリンβ1(HRGβ1)は、ERK活性化およびAU565乳ガン細胞における細
胞分化を誘導した。ERK活性化はHRG高用量投与後2時間にわたり上昇したままで
あった。MEK特異的インヒビターであるPD98059は、ERK活性化を抑制して、従っ
て、細胞成長停止を逆転するHRG誘発性分化を完全にブロックした。突然変異構
成型活性MEK1作成物のAU565細胞中への一過性トランスフェクションは、HRGが存
在しなくても分化を誘導した。HRG処理はこの応答を増強した。この研究は、HRG
が、MEK/ERK 経路の持続性活性化を誘導し、さらにこの活性化がAU565細胞分化
を誘導するために必須であることを示す(Lessor 1998[70])。
胞分化を誘導した。ERK活性化はHRG高用量投与後2時間にわたり上昇したままで
あった。MEK特異的インヒビターであるPD98059は、ERK活性化を抑制して、従っ
て、細胞成長停止を逆転するHRG誘発性分化を完全にブロックした。突然変異構
成型活性MEK1作成物のAU565細胞中への一過性トランスフェクションは、HRGが存
在しなくても分化を誘導した。HRG処理はこの応答を増強した。この研究は、HRG
が、MEK/ERK 経路の持続性活性化を誘導し、さらにこの活性化がAU565細胞分化
を誘導するために必須であることを示す(Lessor 1998[70])。
【0035】
HRGは、AU565、T47D およびHC11細胞で、 MAPキナーゼイソ型である、p44ERK1
およびp42ERK2 ならびに p70/p85 S6キナーゼ を活性化した。HRG刺激は、AU56
5細胞の成長停止、およびT47D または HC11 細胞の増殖を起因した。HRGはまた
、チロシンリン酸化およびErbB-2のインビトロキナーゼ活性を促進した。他のER
K物質であるTPAによってPKCが活性化されると、HRGはT47D細胞中でもはやErbB-2
を活性化することができなくなり、細胞増殖をブロックした。点突然変異または
モロクローナル抗体によるErbB-2が活性化はまた、MAPKおよびp70/p85 S6 キナ
ーゼ経路を刺激した。同一のモノクローナル抗体がまた、AU565細胞分化を誘導
した(Marte 1995[71])。
およびp42ERK2 ならびに p70/p85 S6キナーゼ を活性化した。HRG刺激は、AU56
5細胞の成長停止、およびT47D または HC11 細胞の増殖を起因した。HRGはまた
、チロシンリン酸化およびErbB-2のインビトロキナーゼ活性を促進した。他のER
K物質であるTPAによってPKCが活性化されると、HRGはT47D細胞中でもはやErbB-2
を活性化することができなくなり、細胞増殖をブロックした。点突然変異または
モロクローナル抗体によるErbB-2が活性化はまた、MAPKおよびp70/p85 S6 キナ
ーゼ経路を刺激した。同一のモノクローナル抗体がまた、AU565細胞分化を誘導
した(Marte 1995[71])。
【0036】
MDA MB-453 細胞のHRGβ2刺激は、時間および用量依存性でp185c-erbB2 およ
びp180erbB4 レセプターのチロシンリン酸化を起因した。ERKの活性化(未処理
コントロールの30倍以上)がレセプター(複数でもよい)の活性化に際して観察
され、前初期遺伝子c-fos (200倍以上)の誘導もまた観察された(Sepp-Lorenz
ino 1996[72])。他の研究では、erbB3 および erbB4のリガンドである HRGβ2
がERK活性化および成長停止したT-47D ヒト乳ガン細胞の有糸分裂を起因した。M
EK1特異的インヒビターであるPD98059は、HRG誘発性のS期への移行を完全にブ
ロックした(Fiddes 1998[73])。
びp180erbB4 レセプターのチロシンリン酸化を起因した。ERKの活性化(未処理
コントロールの30倍以上)がレセプター(複数でもよい)の活性化に際して観察
され、前初期遺伝子c-fos (200倍以上)の誘導もまた観察された(Sepp-Lorenz
ino 1996[72])。他の研究では、erbB3 および erbB4のリガンドである HRGβ2
がERK活性化および成長停止したT-47D ヒト乳ガン細胞の有糸分裂を起因した。M
EK1特異的インヒビターであるPD98059は、HRG誘発性のS期への移行を完全にブ
ロックした(Fiddes 1998[73])。
【0037】
f)[亜鉛(Zn)および銅(Cu)]
前初期転写因子であるEgr1は、未知メカニズムによる脳発作後に誘導される
。亜鉛に対する短期間の曝露はERK活性化の持続を導く(Park 1999[74])。MEK1
インヒビターであるPD098059は、ERK1/2活性化、Egr1誘導、および亜鉛によるニ
ューロン死を抑制した。この研究は、亜鉛がERK1/2を活性化することを結論した
(Park 1999)。他の研究では、亜鉛は、インスリンおよびホスホコリンで処理
された血清不足のSwiss 3T3 細胞におけるERK活性を増強した(Kiss 1997[75])
。
。亜鉛に対する短期間の曝露はERK活性化の持続を導く(Park 1999[74])。MEK1
インヒビターであるPD098059は、ERK1/2活性化、Egr1誘導、および亜鉛によるニ
ューロン死を抑制した。この研究は、亜鉛がERK1/2を活性化することを結論した
(Park 1999)。他の研究では、亜鉛は、インスリンおよびホスホコリンで処理
された血清不足のSwiss 3T3 細胞におけるERK活性を増強した(Kiss 1997[75])
。
【0038】
ヒト気管支上皮細胞株BEASを、銅および亜鉛を含む非細胞障害性レベルの金属
に曝露した。キナーゼ活性アッセイおよびウェスタンブロット(リン酸特異的ME
K1抗体を用いた)は、MEK1が銅または亜鉛処理によって活性化されることを示し
た。リン酸特異的ERK1/2抗体を用いたさらなるウェスタンブロットは、選択的ME
K1インヒビターであるPD98059が、ERK1/2の金属誘発性リン酸化をブロックする
ことを示した(Wu 1999[76])。他の研究による活性アッセイは、亜鉛に曝露さ
れたBEAS細胞におけるERK、JNKおよびp38の劇的な活性化を示したが、銅に対す
る曝露によるERKの活性化は比較的低かった(Samet 1998[77])。
に曝露した。キナーゼ活性アッセイおよびウェスタンブロット(リン酸特異的ME
K1抗体を用いた)は、MEK1が銅または亜鉛処理によって活性化されることを示し
た。リン酸特異的ERK1/2抗体を用いたさらなるウェスタンブロットは、選択的ME
K1インヒビターであるPD98059が、ERK1/2の金属誘発性リン酸化をブロックする
ことを示した(Wu 1999[76])。他の研究による活性アッセイは、亜鉛に曝露さ
れたBEAS細胞におけるERK、JNKおよびp38の劇的な活性化を示したが、銅に対す
る曝露によるERKの活性化は比較的低かった(Samet 1998[77])。
【0039】
g)[エストロン、エストラジオール]
ヒト乳ガンMCF-7 細胞のエストラジオールによる処理は、迅速ならびに一過性
のERK1/2活性化を刺激する。エストラジオールはMCF-7 細胞においてチロシンキ
ナーゼ/p21ras/ERK経路を活性化する(Migliaccio 1996[78])。 エストラジオール‐17βのみ、あるいはエストラジオール‐17βとプロジェス
テロンで前処理されたラット由来の子宮平滑筋を、ERK1/2抗体による免疫ブロッ
ト法およびリン酸化アッセイによって、ERK発現および活性について試験した。
エストロジェンおよびプロジェステロンのどちらもERK活性を増強した(Ruzycky
1996[79])。
のERK1/2活性化を刺激する。エストラジオールはMCF-7 細胞においてチロシンキ
ナーゼ/p21ras/ERK経路を活性化する(Migliaccio 1996[78])。 エストラジオール‐17βのみ、あるいはエストラジオール‐17βとプロジェス
テロンで前処理されたラット由来の子宮平滑筋を、ERK1/2抗体による免疫ブロッ
ト法およびリン酸化アッセイによって、ERK発現および活性について試験した。
エストロジェンおよびプロジェステロンのどちらもERK活性を増強した(Ruzycky
1996[79])。
【0040】
他の研究では、免疫ブロット分析およびリン酸化アッセイは、エストラジオー
ル‐17β(E2)が、ラット心筋細胞においてERK1/2を刺激することを示した。特
に、ERK1/2の活性化は、迅速ならびに一過性であるが、迅速ならびに持続性であ
るJNKリン酸化の増加が観察された(Nuedling 1999 [80])。 h)[インターロイキン1β(IL‐β)] 培養ヒト気道平滑筋細胞におけるIL-1β処理は、リン酸化ERK(p42およびp44
)の値を、それぞれ8.3および13倍上昇した。MEK1インヒビターPD98059による細
胞の前処理は、ERKリン酸化を減少した(Laporte 1999[81])。
ル‐17β(E2)が、ラット心筋細胞においてERK1/2を刺激することを示した。特
に、ERK1/2の活性化は、迅速ならびに一過性であるが、迅速ならびに持続性であ
るJNKリン酸化の増加が観察された(Nuedling 1999 [80])。 h)[インターロイキン1β(IL‐β)] 培養ヒト気道平滑筋細胞におけるIL-1β処理は、リン酸化ERK(p42およびp44
)の値を、それぞれ8.3および13倍上昇した。MEK1インヒビターPD98059による細
胞の前処理は、ERKリン酸化を減少した(Laporte 1999[81])。
【0041】
HepG2細胞のIL‐β処理は、3つのERKカスケードであるp46/54(JNK)、 p38お
よび ERK1/2を活性化した。これらの3カスケードにおいて、それぞれ20、25、
および3倍の最大誘導があった(Kumar 1998[82])。他の研究では、ウェスタン
ブロッティングおよびキナーゼアッセイは、IL-1βが膵島およびラット膵島細
胞腺腫細胞においてERK1/2とp38を活性化することを示した(Larsen 1998[83])
。 i)[インターロイキン6(IL-6)] サイトカインIL-6は、細胞応答をトリガするために、その80-kDa リガンド結
合および130-kDa シグナル伝達サブユニットを利用する。ヒトB細胞株であるAF-
10のrIL-6による処理は、ERKを活性化した。AF-10 細胞におけるERKの活性化は
、42- および44-kDa チロシンリンタンパク質(p42とp44)の出現と同時に起こ
った(Daeipoou 1993[84])。チロシンキナーゼインヒビターであるゲニステイ
ンおよびゲルダノマイシン(geldanomycin)の存在下で、AF-10 細胞がrIL-6で
誘導されると、ERK活性化が低下した。これらの結果は、IL-6がERK1/2を活性化
することを示す。
よび ERK1/2を活性化した。これらの3カスケードにおいて、それぞれ20、25、
および3倍の最大誘導があった(Kumar 1998[82])。他の研究では、ウェスタン
ブロッティングおよびキナーゼアッセイは、IL-1βが膵島およびラット膵島細
胞腺腫細胞においてERK1/2とp38を活性化することを示した(Larsen 1998[83])
。 i)[インターロイキン6(IL-6)] サイトカインIL-6は、細胞応答をトリガするために、その80-kDa リガンド結
合および130-kDa シグナル伝達サブユニットを利用する。ヒトB細胞株であるAF-
10のrIL-6による処理は、ERKを活性化した。AF-10 細胞におけるERKの活性化は
、42- および44-kDa チロシンリンタンパク質(p42とp44)の出現と同時に起こ
った(Daeipoou 1993[84])。チロシンキナーゼインヒビターであるゲニステイ
ンおよびゲルダノマイシン(geldanomycin)の存在下で、AF-10 細胞がrIL-6で
誘導されると、ERK活性化が低下した。これらの結果は、IL-6がERK1/2を活性化
することを示す。
【0042】
j)[腫瘍壊死因子α(TNFα)]
TNFαは、腎臓培養細胞においてIL-6産生を刺激する。ヒト一次メサンギウム
細胞(HMCs)およびヒト近位尿細管(HPT)細胞を、特異的p38とERK1/2のそれぞれ
特異的インヒビターであるSB203580とPD98059を単独または併用して、これらの
存在および非存在条件下で、TNFαで24時間処理した。TNFαは通常ではp38お
よびERK1/2を活性化する。インヒビターSB203580 およびPD98059は、両細胞型に
おいて基礎およびTNFα刺激性IL-6産生を抑制した(Leonard 1999[85])。
細胞(HMCs)およびヒト近位尿細管(HPT)細胞を、特異的p38とERK1/2のそれぞれ
特異的インヒビターであるSB203580とPD98059を単独または併用して、これらの
存在および非存在条件下で、TNFαで24時間処理した。TNFαは通常ではp38お
よびERK1/2を活性化する。インヒビターSB203580 およびPD98059は、両細胞型に
おいて基礎およびTNFα刺激性IL-6産生を抑制した(Leonard 1999[85])。
【0043】
k)[トランスフォーミング成長因子β(TGFβ)]
TFGβは多数の上皮細胞型を抑制する。TFGβ1もTFGβ2のどちらも、2つの
増殖上皮細胞株であるIEC4-1 および CCL64においてp44MAPKの迅速な活性化をト
リガする。3番目のTFGβ抵抗性細胞株であるIEC4-6についての結果は、TFGβ刺
激後にp44MAPKの活性化を示さなかった。TFGβ2処理したIEC4-1の静止培養は、
DNA合成またはp44MAPK活性のどちらにも有意な変化を導出しなかった。しかし、
静止状態および増殖状態にあるIEC4-1細胞への成長促進性因子の組み合わせ(上
皮細胞成長因子、インスリン、およびトランスフェリン(EIT))の添加は、DNA
合成を促進し、さらにp44MAPKの活性化を導出した。成長因子の細胞への影響の
特異性は、MAPK活性化レベルにおいては実際には起こらないが、その代わりに転
写複合体のリン酸化および遺伝子活性化を含む下流イベントで起こる可能性があ
る(Hartsough 1995[86])。
増殖上皮細胞株であるIEC4-1 および CCL64においてp44MAPKの迅速な活性化をト
リガする。3番目のTFGβ抵抗性細胞株であるIEC4-6についての結果は、TFGβ刺
激後にp44MAPKの活性化を示さなかった。TFGβ2処理したIEC4-1の静止培養は、
DNA合成またはp44MAPK活性のどちらにも有意な変化を導出しなかった。しかし、
静止状態および増殖状態にあるIEC4-1細胞への成長促進性因子の組み合わせ(上
皮細胞成長因子、インスリン、およびトランスフェリン(EIT))の添加は、DNA
合成を促進し、さらにp44MAPKの活性化を導出した。成長因子の細胞への影響の
特異性は、MAPK活性化レベルにおいては実際には起こらないが、その代わりに転
写複合体のリン酸化および遺伝子活性化を含む下流イベントで起こる可能性があ
る(Hartsough 1995[86])。
【0044】
TFGβ1はまた、関節軟骨細胞成長および細胞外基質形成を刺激する。インビ
トロでのキナーゼアッセイは、TFGβ1によって誘導されるERKの迅速活性化を示
した(Yonekura 1999[87])。刺激は、TFGβ1刺激後5分でピークとなり、240
分以内に基礎値まで降下した。刺激の240分後、c-jun N末端キナーゼ活性は約2.
5倍のみ増加したが、p38MAPK活性に有意な変化は見られなかった。PD98059によ
って減少されたTFGβ1は、用量依存性でElk1リン酸化を誘発した(Yonekura 19
99)。
トロでのキナーゼアッセイは、TFGβ1によって誘導されるERKの迅速活性化を示
した(Yonekura 1999[87])。刺激は、TFGβ1刺激後5分でピークとなり、240
分以内に基礎値まで降下した。刺激の240分後、c-jun N末端キナーゼ活性は約2.
5倍のみ増加したが、p38MAPK活性に有意な変化は見られなかった。PD98059によ
って減少されたTFGβ1は、用量依存性でElk1リン酸化を誘発した(Yonekura 19
99)。
【0045】
l)[オキシトシン(OT)]
オキシトシン(OT)処理は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞においてE
RK2の迅速なリン酸化をトリガする(Strakova 1998[88])。MEK1特異的インヒビ
ターであるPD98059は、OT刺激性プロスタグランジン(PGE)合成を有意に減少した
(Strakova 1998)。オキシトシンレセプター(OTRs)は、いくつかのヒト乳房
腫瘍および腫瘍細胞に発見される。乳ガン細胞(Hs578T細胞)の研究では、OTは
、Hs578T細胞においてERK2リン酸化およびPGE2合成を刺激した(Copland 1999[8
9])。
RK2の迅速なリン酸化をトリガする(Strakova 1998[88])。MEK1特異的インヒビ
ターであるPD98059は、OT刺激性プロスタグランジン(PGE)合成を有意に減少した
(Strakova 1998)。オキシトシンレセプター(OTRs)は、いくつかのヒト乳房
腫瘍および腫瘍細胞に発見される。乳ガン細胞(Hs578T細胞)の研究では、OTは
、Hs578T細胞においてERK2リン酸化およびPGE2合成を刺激した(Copland 1999[8
9])。
【0046】
ラットオキシトシンレセプターをチャイニーズハムスター卵巣細胞中にトラン
スフェクトとした。オキシトシンは、プロテインキナーゼC活性を介して、ERK2
リン酸化およびPGE合成を刺激した(Hoare 1999[90])。オキシトシンレセプタ
ーのカルボキシル末端からの51アミノ酸残基の欠失は、オキシトシン親和性を減
少した。トランケート型レセプターを発現する細胞は、オキシトシン刺激性ERK2
リン酸化またはPGE合成を示さなかった(Hoare 1999)。 3. (GABPのリン酸化) ERKはGABPαおよびGABPβをリン酸化するが、リン酸化はDNAに対するGABPの結
合を変化しない(Flory, 1996[91]、Avots, 1997[92]、Hoffmeyer, 1998[93]、T
omaras, 1999[94])。
スフェクトとした。オキシトシンは、プロテインキナーゼC活性を介して、ERK2
リン酸化およびPGE合成を刺激した(Hoare 1999[90])。オキシトシンレセプタ
ーのカルボキシル末端からの51アミノ酸残基の欠失は、オキシトシン親和性を減
少した。トランケート型レセプターを発現する細胞は、オキシトシン刺激性ERK2
リン酸化またはPGE合成を示さなかった(Hoare 1999)。 3. (GABPのリン酸化) ERKはGABPαおよびGABPβをリン酸化するが、リン酸化はDNAに対するGABPの結
合を変化しない(Flory, 1996[91]、Avots, 1997[92]、Hoffmeyer, 1998[93]、T
omaras, 1999[94])。
【0047】
リン酸化は、p300と、NF-κBユニットp65およびBbfのようなその他の転写因子
の複合体の結合または安定化を増加することが公知である(Zhong 1998[95]、Be
vilacqua 1997[96])。以下のセクションは、GABPのERKリン酸化がp300のGABPへ
の結合を増加し、GABP・p300 複合体を安定化するという発見と一致する根拠を
提示する。 a)[GABPのERKリン酸化はN-ボックスDNA分解酵素-I過感受性を増加する] ヒストンアセチル化は、コアヒストンのN末端テールに包埋するリジン残基の
ε‐NH3+基上で、翻訳後、可逆的に起こる。ヒストンアセチル基転移酵素(HATs
)は、アセチル補酵素Aからアセチル部分を内部リジン残基のε‐NH3+基に伝達
する。リジンへのアセチル基の導入は、正電荷を中和して、疎水性を増加し、従
ってクロマチンの折り畳みの解除を導く(Kuo 1998[97])。ヒストン過アセチル
化は、デオキシリボヌクレアーゼI(DNA分解酵素I)による消化に対する感受性
と相関する(Hebbes 1994[98])。さらに、HAT活性を有する転写複合体のDNAへ
の結合は、DNA結合部位周囲のDNA分解酵素Iの過感受性を増強する。p300はHAT酵
素活性を有するために、従ってGABP・p300 複合体を結合することは、N-ボック
ス周囲のDNA分解酵素Iの過感受性を増強する。
の複合体の結合または安定化を増加することが公知である(Zhong 1998[95]、Be
vilacqua 1997[96])。以下のセクションは、GABPのERKリン酸化がp300のGABPへ
の結合を増加し、GABP・p300 複合体を安定化するという発見と一致する根拠を
提示する。 a)[GABPのERKリン酸化はN-ボックスDNA分解酵素-I過感受性を増加する] ヒストンアセチル化は、コアヒストンのN末端テールに包埋するリジン残基の
ε‐NH3+基上で、翻訳後、可逆的に起こる。ヒストンアセチル基転移酵素(HATs
)は、アセチル補酵素Aからアセチル部分を内部リジン残基のε‐NH3+基に伝達
する。リジンへのアセチル基の導入は、正電荷を中和して、疎水性を増加し、従
ってクロマチンの折り畳みの解除を導く(Kuo 1998[97])。ヒストン過アセチル
化は、デオキシリボヌクレアーゼI(DNA分解酵素I)による消化に対する感受性
と相関する(Hebbes 1994[98])。さらに、HAT活性を有する転写複合体のDNAへ
の結合は、DNA結合部位周囲のDNA分解酵素Iの過感受性を増強する。p300はHAT酵
素活性を有するために、従ってGABP・p300 複合体を結合することは、N-ボック
ス周囲のDNA分解酵素Iの過感受性を増強する。
【0048】
ブタ末梢血単核細胞(PBMC)を、ERK物質であるTPAによって刺激した。この処理
は、一貫してTNFα遺伝子の第三イントロン・エンハンサーのDNA分解酵素I過感
受性を増強した(Kuhnert 1992[99])。TNFα遺伝子の第三イントロンにおける
エンハンサー部位を結合する主要転写因子は、GABPである(Tomaras 1999[100]
)。TPA処理はERKをリン酸化し、その結果が次にGABPをリン酸化した。GABPのリ
ン酸化は、p300の結合を増加した。従って、p300のHAT活性がヒストンをアセチ
ル化し、さらに第三イントロン・エンハンサーのDNA分解酵素Iの過感受性を増強
したと思われる。
は、一貫してTNFα遺伝子の第三イントロン・エンハンサーのDNA分解酵素I過感
受性を増強した(Kuhnert 1992[99])。TNFα遺伝子の第三イントロンにおける
エンハンサー部位を結合する主要転写因子は、GABPである(Tomaras 1999[100]
)。TPA処理はERKをリン酸化し、その結果が次にGABPをリン酸化した。GABPのリ
ン酸化は、p300の結合を増加した。従って、p300のHAT活性がヒストンをアセチ
ル化し、さらに第三イントロン・エンハンサーのDNA分解酵素Iの過感受性を増強
したと思われる。
【0049】
b)[GABPのERKリン酸化は、p300刺激と相乗する]
ヒト神経上皮腫CHP126細胞を、ルシフェラーゼレポーター遺伝子(ChAT-ルシフ
ェラーゼ)に融合されたヒトコリンアセチル基転移酵素(ChAT)遺伝子のプロモ
ーターを含む作成物でトランスフェクトした。これらの細胞はERK物質であるト
ラポキシンで刺激されて、ルシフェラーゼ発現を8倍増加した。二番目の実験で
は、細胞を全長p300を担う発現ベクターでトランスフェクトした。p300発現は、
ルシフェラーゼ発現を5〜10倍増加した。三番目の実験では、細胞をp300でトラ
ンスフェクトしてからトラポキシンで刺激した。併用処置は、ルシフェラーゼ発
現を94倍増加した(Espinos 1999[101])。トラポキシンはERKをリン酸化し、そ
の結果が次にGABPをリン酸化した。GABPリン酸化とp300トランスフェクションの
転写に対する併用効果は、相加的以上であった。
ェラーゼ)に融合されたヒトコリンアセチル基転移酵素(ChAT)遺伝子のプロモ
ーターを含む作成物でトランスフェクトした。これらの細胞はERK物質であるト
ラポキシンで刺激されて、ルシフェラーゼ発現を8倍増加した。二番目の実験で
は、細胞を全長p300を担う発現ベクターでトランスフェクトした。p300発現は、
ルシフェラーゼ発現を5〜10倍増加した。三番目の実験では、細胞をp300でトラ
ンスフェクトしてからトラポキシンで刺激した。併用処置は、ルシフェラーゼ発
現を94倍増加した(Espinos 1999[101])。トラポキシンはERKをリン酸化し、そ
の結果が次にGABPをリン酸化した。GABPリン酸化とp300トランスフェクションの
転写に対する併用効果は、相加的以上であった。
【0050】
転写におけるこの相加以上の増加は、2つの刺激因子が同一経路または併合さ
れる経路で作用して、単一プロモーター由来の転写を増加することを実証する。
刺激因子が独立して作用しているならば、2つ合わせた転写の最大可能レベルは
、各刺激因子があたかも他方が存在していないが如くに転写を増加することによ
る、2つの経路の和であるはずである(Herschlag 1993[102])。上記の「相加
以上」の結果の必然的解釈は、GABPのリン酸化がp300の結合を増加したことであ
る。
れる経路で作用して、単一プロモーター由来の転写を増加することを実証する。
刺激因子が独立して作用しているならば、2つ合わせた転写の最大可能レベルは
、各刺激因子があたかも他方が存在していないが如くに転写を増加することによ
る、2つの経路の和であるはずである(Herschlag 1993[102])。上記の「相加
以上」の結果の必然的解釈は、GABPのリン酸化がp300の結合を増加したことであ
る。
【0051】
c) [ERKリン酸化の抑制はp300刺激をブロックする]
H7は、セリン/スレオニンプロテインキナーゼのインヒビターである。セリン
/スレオニンプロテインキナーゼであるERKは従ってH7によって抑制される。ERK
物質であるトラポキシンまたは酪酸ナトリウムのいずれかによるChATプロモータ
ーの活性化は、40μM H7によって抑制された。p300によるChATプロモーターの
活性もまた、用量依存性でH7により抑制された。H7はさらに、トラポキシンおよ
びp300によってトリガされるChATプロモーターの相乗活性化をも抑制した(Espi
nos 1999[103])。GABPリン酸化の抑制はp300の結合を減少し、転写を減少した
。
/スレオニンプロテインキナーゼであるERKは従ってH7によって抑制される。ERK
物質であるトラポキシンまたは酪酸ナトリウムのいずれかによるChATプロモータ
ーの活性化は、40μM H7によって抑制された。p300によるChATプロモーターの
活性もまた、用量依存性でH7により抑制された。H7はさらに、トラポキシンおよ
びp300によってトリガされるChATプロモーターの相乗活性化をも抑制した(Espi
nos 1999[103])。GABPリン酸化の抑制はp300の結合を減少し、転写を減少した
。
【0052】
d)[p300結合の抑制は、ERKリン酸化による刺激をブロックする]
GABPはアミノ酸1572と2370間でp300を結合するが(Bannert 1999[104])、ア
デノウイルスE1Aタンパク質はアミノ酸1572と1818間でp300を結合する(Eckner
1994[105])。E1AおよびCABPは従って、p300上にオーバーラップ結合部位を共有
する。GABPをp300から取り除くことにより、E1AはGABPリン酸化の有効性を低下
させる。ERK物質である酪酸ナトリウムおよびp300によるSV40最小プロモーター
およびChATプロモーターの活性化は、アデノウイルスE1Aタンパク質によって抑
制された(Espinos 1999)。
デノウイルスE1Aタンパク質はアミノ酸1572と1818間でp300を結合する(Eckner
1994[105])。E1AおよびCABPは従って、p300上にオーバーラップ結合部位を共有
する。GABPをp300から取り除くことにより、E1AはGABPリン酸化の有効性を低下
させる。ERK物質である酪酸ナトリウムおよびp300によるSV40最小プロモーター
およびChATプロモーターの活性化は、アデノウイルスE1Aタンパク質によって抑
制された(Espinos 1999)。
【0053】
GABPのERKリン酸化は転写を増加する。ERK経路に関与するキナーゼであるRaf-
1は、GABPと協同してHIV-1プロモーター活性を促進する(Flory 1996[106])。
これらの結果は、Raf-1がGABPαおよびGABPβ介在性遺伝子発現を活性化すると
いう見解を支持する。さらなる試験は、GABPがインビボでRaf-1キナーゼ活性化
因子(例:血清およびTPA)およびRaf-1キナーゼの構成バージョンによってリン
酸化されることを示した。GABPαおよびGABPβの基礎リン酸化レベルは、血清お
よびTPAによる刺激後に2〜4倍増加した(Flory 1996)。
1は、GABPと協同してHIV-1プロモーター活性を促進する(Flory 1996[106])。
これらの結果は、Raf-1がGABPαおよびGABPβ介在性遺伝子発現を活性化すると
いう見解を支持する。さらなる試験は、GABPがインビボでRaf-1キナーゼ活性化
因子(例:血清およびTPA)およびRaf-1キナーゼの構成バージョンによってリン
酸化されることを示した。GABPαおよびGABPβの基礎リン酸化レベルは、血清お
よびTPAによる刺激後に2〜4倍増加した(Flory 1996)。
【0054】
GABPαおよびGABPβのキナーゼを同定するために、細菌によって発現されたGA
BPαおよびGABPβタンパク質を基質として、インビトロキナーゼアッセイで試験
した。Raf-1は、インビトロではGABPサブユニットをリン酸化しないが、GABPα
およびGABPβ双方のリン酸化がMEK1、ERK2、GABPαおよびGABPβを含む反応混合
物中に検出された。ERK1は同様な結果を生じた。キナーゼ不活性ERK1は、GABPα
およびβのどちらをもをリン酸化しない(Flory 1996)。これらの結果は、ERK1
がGABPαおよびGABPβ双方を直接リン酸化することを示唆する。
BPαおよびGABPβタンパク質を基質として、インビトロキナーゼアッセイで試験
した。Raf-1は、インビトロではGABPサブユニットをリン酸化しないが、GABPα
およびGABPβ双方のリン酸化がMEK1、ERK2、GABPαおよびGABPβを含む反応混合
物中に検出された。ERK1は同様な結果を生じた。キナーゼ不活性ERK1は、GABPα
およびβのどちらをもをリン酸化しない(Flory 1996)。これらの結果は、ERK1
がGABPαおよびGABPβ双方を直接リン酸化することを示唆する。
【0055】
ヒトIL-2遺伝子の上流領域にあるDNAセグメントは、転写エンハンサー(-502
〜-413)を含み、これはそれぞれ-462nt〜-446nt(ERE-Bと命名)および-440〜-
424nt(ERE-Aと命名)にある転写因子GABPαおよびGABPβ(Avots 1997[107])
を結合する。 GABPは、T細胞におけるMAPシグナル伝達経路のターゲットである。c-Raf はG
ABP因子を介してIL-2誘導を増強する。遠位エンハンサーによって制御されるCAT
レポーター遺伝子とGABPαおよびβ発現ベクターを細胞中に同時トランスフェク
ションすると、CAT活性の増加を示した。1または両方のEREモチーフの変異は誘
導を抑止し、遠位エンハンサーの誘導に対するGABP結合の重要な機能的役割を強
調する。これらのデータは、c-Raf介在性IL-2誘導の増加は、少なくともその一
部は、2つのEREモチーフへのGABP因子結合によって媒介されたことを示す(Avo
ts 1997)。Avotらによれば、T細胞の遠位IL-2EREエンハンサーモチーフへのGA
BP因子の結合およびその制御の誘導においては、MAP経路が重要な役割を果たし
ていると考えられる(Avots 1997)。
〜-413)を含み、これはそれぞれ-462nt〜-446nt(ERE-Bと命名)および-440〜-
424nt(ERE-Aと命名)にある転写因子GABPαおよびGABPβ(Avots 1997[107])
を結合する。 GABPは、T細胞におけるMAPシグナル伝達経路のターゲットである。c-Raf はG
ABP因子を介してIL-2誘導を増強する。遠位エンハンサーによって制御されるCAT
レポーター遺伝子とGABPαおよびβ発現ベクターを細胞中に同時トランスフェク
ションすると、CAT活性の増加を示した。1または両方のEREモチーフの変異は誘
導を抑止し、遠位エンハンサーの誘導に対するGABP結合の重要な機能的役割を強
調する。これらのデータは、c-Raf介在性IL-2誘導の増加は、少なくともその一
部は、2つのEREモチーフへのGABP因子結合によって媒介されたことを示す(Avo
ts 1997)。Avotらによれば、T細胞の遠位IL-2EREエンハンサーモチーフへのGA
BP因子の結合およびその制御の誘導においては、MAP経路が重要な役割を果たし
ていると考えられる(Avots 1997)。
【0056】
4. (ERK物質とマイクロ競合)
ERKシグナル伝達とマイクロ競合の関係を図7に要約する。
GABPウイルスと細胞DNAのマイクロ競合は、細胞遺伝子に対するGABPの利用性
を減少する。ウイルスのN-ボックスの細胞濃度を[N-ボックスv]で表示する。 [G
ABPc]と[GABPv]でそれぞれ細胞遺伝子とウイルスDNAに結合するGABP濃度を表示
する。[GABPv]は[N-ボックスv]の関数である。[N-ボックスv]>0の場合はすべ
て、マイクロ競合は[GABPc]を減少する。ERK物質はGABPをリン酸化してp300結合
を刺激する。[N-ボックスv]が固定値の場合は、ERK物質はGABP刺激遺伝子の転写
を刺激して、さらにGABP抑制遺伝子の転写を抑圧する。
を減少する。ウイルスのN-ボックスの細胞濃度を[N-ボックスv]で表示する。 [G
ABPc]と[GABPv]でそれぞれ細胞遺伝子とウイルスDNAに結合するGABP濃度を表示
する。[GABPv]は[N-ボックスv]の関数である。[N-ボックスv]>0の場合はすべ
て、マイクロ競合は[GABPc]を減少する。ERK物質はGABPをリン酸化してp300結合
を刺激する。[N-ボックスv]が固定値の場合は、ERK物質はGABP刺激遺伝子の転写
を刺激して、さらにGABP抑制遺伝子の転写を抑圧する。
【0057】
固定[N-ボックスv]は潜伏感染症例においては保持されていると思われる。そ
のような場合は、GABPv のERKリン酸化は、N-ボックスv・GABPv・p300 複合体の
形成を刺激する。しかし、ウイルス複製の増加はなく、これはさらに細胞遺伝子
へのp300の利用性を減少し、ERK効果を減退または取り消すことがある。 5. (JNK/SAPK 経路) a)[GABPのリン酸化] GABPをリン酸化する他のシグナル伝達経路は、JNK/SAPK である(上記のERK経
路における経路図を参照)。以下の研究を考察してみよう。
のような場合は、GABPv のERKリン酸化は、N-ボックスv・GABPv・p300 複合体の
形成を刺激する。しかし、ウイルス複製の増加はなく、これはさらに細胞遺伝子
へのp300の利用性を減少し、ERK効果を減退または取り消すことがある。 5. (JNK/SAPK 経路) a)[GABPのリン酸化] GABPをリン酸化する他のシグナル伝達経路は、JNK/SAPK である(上記のERK経
路における経路図を参照)。以下の研究を考察してみよう。
【0058】
GABPに対するJNK/SAPK の効果を研究するために、ヒト胚性腎臓細胞であるHEK
-293を、GABPαおよびGABPβ発現ベクターのみで、あるいはSAPKβ発現ベクター
との組み合わせでインビボでトランスフェクトして、 [32P]オルトリン酸塩で代
謝標識した。細胞をアニソマイシン処理して、ERLK活性を影響することなく、SA
PKを強く活性化した。その結果はGABPαおよびGABPβのリン酸化の増加を示した
。リン酸化は、さらにSAPKβ過剰発現によって増加した(Hoffmeyer 1998[108]
、図5AとB)。この研究は次に、ERKを正のコントロールとして用いて、これらの
キナーゼのインビトロGABPリン酸化の能力を試験した。Flagタグ付きp38ではな
く、インビボで活性化かつ免疫精製されたGSTタグ付きSAPKβは、GABPの両サブ
ユニットをリン酸化した(同書、図6B)。細菌によって発現、精製、さらに前活
性化されたGST-SAPKαIはまた、GST-c-Jun のようにインビトロで両GABPサブユ
ニットをリン酸化した(同書、図6C)。活性化されたSEKおよび3pKのどちらもGA
BPをリン酸化しなかった。次に他のJNK/SAPK アイソザイムであるJNK1/SAPKγを
試験した。ERKの他に、未処理またはTPA/イオノマイシン刺激A3.01細胞(ヒトT
リンパ腫細胞株)はインビトロでGABPαおよびGABPβをリン酸化した(同書、図
6A)。これらの結果に基づき、Hoffmeyerらは、「アニソマイシンによるSAPK活
性化に際してのGABPのインビボリン酸化との組み合わせにおいて、インビトロで
GABPをリン酸化するJNK/SAPKの3種の異なるイソ型 (SAPKα、SAPKβ およびJNK1
)の能力は、GABPがJNK/SAPK活性化経路によってターゲットされていることを示
唆する。」と結論した。
-293を、GABPαおよびGABPβ発現ベクターのみで、あるいはSAPKβ発現ベクター
との組み合わせでインビボでトランスフェクトして、 [32P]オルトリン酸塩で代
謝標識した。細胞をアニソマイシン処理して、ERLK活性を影響することなく、SA
PKを強く活性化した。その結果はGABPαおよびGABPβのリン酸化の増加を示した
。リン酸化は、さらにSAPKβ過剰発現によって増加した(Hoffmeyer 1998[108]
、図5AとB)。この研究は次に、ERKを正のコントロールとして用いて、これらの
キナーゼのインビトロGABPリン酸化の能力を試験した。Flagタグ付きp38ではな
く、インビボで活性化かつ免疫精製されたGSTタグ付きSAPKβは、GABPの両サブ
ユニットをリン酸化した(同書、図6B)。細菌によって発現、精製、さらに前活
性化されたGST-SAPKαIはまた、GST-c-Jun のようにインビトロで両GABPサブユ
ニットをリン酸化した(同書、図6C)。活性化されたSEKおよび3pKのどちらもGA
BPをリン酸化しなかった。次に他のJNK/SAPK アイソザイムであるJNK1/SAPKγを
試験した。ERKの他に、未処理またはTPA/イオノマイシン刺激A3.01細胞(ヒトT
リンパ腫細胞株)はインビトロでGABPαおよびGABPβをリン酸化した(同書、図
6A)。これらの結果に基づき、Hoffmeyerらは、「アニソマイシンによるSAPK活
性化に際してのGABPのインビボリン酸化との組み合わせにおいて、インビトロで
GABPをリン酸化するJNK/SAPKの3種の異なるイソ型 (SAPKα、SAPKβ およびJNK1
)の能力は、GABPがJNK/SAPK活性化経路によってターゲットされていることを示
唆する。」と結論した。
【0059】
III. ディスカバリー3:N-box・GABP 結合の制御
1. (GABP N-ボックス結合のレドックス制御)
酸化ストレスは、N-ボックスに対するGABPの結合を減少して、GABP刺激遺伝子
の転写を減少し、またGABP抑制遺伝子の転写を増加する。以下の研究を考察して
みよう。 マウス3T3細胞を、抗酸化物質およびGSH合成の前駆物質であるN-アセチルシス
テイン(NAC)の存在または非存在状態で、グルタチオン(GSH)-枯渇剤であるマ
レイン酸ジエチル(DEM)で、2時間処理した。処理後、細胞を収集して、還元
剤が存在しない状態で核抽出物を調製した。GABPのDNA結合活性は、1つのN-ボ
ックス(AGGAAG)あるいは2つの縦列N-ボックス(AGGAAGAGGAAG)を含むオリゴ
ヌクレオチドプローブを用いて、EMSA分析によって測定した。DEMによる3T3細胞
の処理は、単一または二重N-ボックス上のGABPヘテロ二量体(GABPαGABPβ)(
Martin 1996[109]、図2A、レーン2)、ならびにヘテロ四量体(GABPα2GABPβ
2)(同書、図2A、レーン6)複合体形成の劇的な減少を起因した。DEM処理に
よるGABPのDNA結合の抑制は、NAVの同時添加によって防止された(同書、図2A
、レーン4と8)。GABPαとGABPβの量はDEMまたはNAC処理によって影響を受け
なかったために、GABPのDNA結合活性の低下はGABPタンパク質の欠如が原因では
なかった。DEM処理3T3細胞から調製された核抽出物を、抗酸化物質であるジチオ
スレイトール(DTT)で処理すると、GABP結合活性が回復した。3T3核抽出物を5
mM GSSGで処理すると、GABPのDNA結合をほぼ消滅した。これらの知見に基づいて
、Martinらは、GABPのDNA結合活性は、酸化ストレス、すなわちGSHの枯渇によっ
て抑制されると結論した。この研究はまた、上流にある二重N-ボックスまたはC/
EBP結合部位で一過性にトランスフェクトされたTATAボックスを含むルシフェラ
ーゼレポーター作成物の発現に対するDEM処理の影響を測定した。DEM処理は、処
理6〜8時間後では、C/EBP-TA-Luc 由来のルシフェラーゼ発現に対して全く影
響がなかった(同書、図4)。しかし、二重N-ボックス-TATA-Lucでトランスフ
ェクトされた細胞のDEM処理は、ルシフェラーゼ発現を、6時間後には28%、さ
らに8時間後には62%低下した(同書、図4)。これらの結果に基づき、Martin
らは、グルタチオン枯渇が、GABPのDNA結合活性を抑制し、その結果GABP制御遺
伝子の発現を低下させると結論した。
の転写を減少し、またGABP抑制遺伝子の転写を増加する。以下の研究を考察して
みよう。 マウス3T3細胞を、抗酸化物質およびGSH合成の前駆物質であるN-アセチルシス
テイン(NAC)の存在または非存在状態で、グルタチオン(GSH)-枯渇剤であるマ
レイン酸ジエチル(DEM)で、2時間処理した。処理後、細胞を収集して、還元
剤が存在しない状態で核抽出物を調製した。GABPのDNA結合活性は、1つのN-ボ
ックス(AGGAAG)あるいは2つの縦列N-ボックス(AGGAAGAGGAAG)を含むオリゴ
ヌクレオチドプローブを用いて、EMSA分析によって測定した。DEMによる3T3細胞
の処理は、単一または二重N-ボックス上のGABPヘテロ二量体(GABPαGABPβ)(
Martin 1996[109]、図2A、レーン2)、ならびにヘテロ四量体(GABPα2GABPβ
2)(同書、図2A、レーン6)複合体形成の劇的な減少を起因した。DEM処理に
よるGABPのDNA結合の抑制は、NAVの同時添加によって防止された(同書、図2A
、レーン4と8)。GABPαとGABPβの量はDEMまたはNAC処理によって影響を受け
なかったために、GABPのDNA結合活性の低下はGABPタンパク質の欠如が原因では
なかった。DEM処理3T3細胞から調製された核抽出物を、抗酸化物質であるジチオ
スレイトール(DTT)で処理すると、GABP結合活性が回復した。3T3核抽出物を5
mM GSSGで処理すると、GABPのDNA結合をほぼ消滅した。これらの知見に基づいて
、Martinらは、GABPのDNA結合活性は、酸化ストレス、すなわちGSHの枯渇によっ
て抑制されると結論した。この研究はまた、上流にある二重N-ボックスまたはC/
EBP結合部位で一過性にトランスフェクトされたTATAボックスを含むルシフェラ
ーゼレポーター作成物の発現に対するDEM処理の影響を測定した。DEM処理は、処
理6〜8時間後では、C/EBP-TA-Luc 由来のルシフェラーゼ発現に対して全く影
響がなかった(同書、図4)。しかし、二重N-ボックス-TATA-Lucでトランスフ
ェクトされた細胞のDEM処理は、ルシフェラーゼ発現を、6時間後には28%、さ
らに8時間後には62%低下した(同書、図4)。これらの結果に基づき、Martin
らは、グルタチオン枯渇が、GABPのDNA結合活性を抑制し、その結果GABP制御遺
伝子の発現を低下させると結論した。
【0060】
これらの結果は、酸化ストレスがN-ボックスへのGABP結合を減少し、その結果
が次にGABP刺激遺伝子の転写を減少し、GABP抑制遺伝子の転写を増加することを
実証する。 2.(「酸化ストレス過剰」としてのマイクロ競合) GABPに対するマイクロ競合はまた、N-ボックスに対するGABPの結合を減少する
。酸化ストレスに感受性のあるGABP遺伝子をGABPのみによって選択する(注1)
。この遺伝子の転写におけるマイクロ競合の影響は、酸化ストレスの影響と同様
である。換言すれば、この遺伝子にとって、マイクロ競合は、「酸化ストレス過
剰」と見なし得る。 注1)酸化ストレスはまたAP1、およびNF-κBのようなその他の転写因子の結合
も修飾する。
が次にGABP刺激遺伝子の転写を減少し、GABP抑制遺伝子の転写を増加することを
実証する。 2.(「酸化ストレス過剰」としてのマイクロ競合) GABPに対するマイクロ競合はまた、N-ボックスに対するGABPの結合を減少する
。酸化ストレスに感受性のあるGABP遺伝子をGABPのみによって選択する(注1)
。この遺伝子の転写におけるマイクロ競合の影響は、酸化ストレスの影響と同様
である。換言すれば、この遺伝子にとって、マイクロ競合は、「酸化ストレス過
剰」と見なし得る。 注1)酸化ストレスはまたAP1、およびNF-κBのようなその他の転写因子の結合
も修飾する。
【0061】
IV. ディスカバリー4:マイクロ競合の分子効果
1. (シグナル伝達)
GABPキナーゼをGABPをリン酸化する酵素と定義する。GABPは新概念であるため
に、我々は、しばしばGABPキナーゼの代わりにERKを使用することがある。しか
し、そのような場合において特定しない場合は、ERKは実際にはGABPキナーゼを
意図する。 a)[GABPによる感作] 「AがBを感作する」という記載は、Aが直接的あるいは間接的にBの発現を刺激
することを意味する。「AGENT(薬剤)」を、転写因子GABPを活性化するGABPキ
ナーゼ薬剤とする。GABPがタンパク質Pの発現を刺激することにする。[AGENT]1
と [AGENT]2 を、濃度[P]1 and [P]2に対応する2つのAGENT濃度とする。[AGENT
]2 に対する[AGENT]1のシグナル強度は、[AGENT]1/[AGENT]2 = [P]1/[P]2に等し
い。ERKシグナル強度は、タンパク質Pの転写に対するその効果によって測定され
る。
に、我々は、しばしばGABPキナーゼの代わりにERKを使用することがある。しか
し、そのような場合において特定しない場合は、ERKは実際にはGABPキナーゼを
意図する。 a)[GABPによる感作] 「AがBを感作する」という記載は、Aが直接的あるいは間接的にBの発現を刺激
することを意味する。「AGENT(薬剤)」を、転写因子GABPを活性化するGABPキ
ナーゼ薬剤とする。GABPがタンパク質Pの発現を刺激することにする。[AGENT]1
と [AGENT]2 を、濃度[P]1 and [P]2に対応する2つのAGENT濃度とする。[AGENT
]2 に対する[AGENT]1のシグナル強度は、[AGENT]1/[AGENT]2 = [P]1/[P]2に等し
い。ERKシグナル強度は、タンパク質Pの転写に対するその効果によって測定され
る。
【0062】
AGENTを、転写因子GABPを活性化するGABPキナーゼ薬剤とする。(AGENT、 GAB
P)が、AGENTからGABPを導出するシグナル伝達経路を表すことにする。Rがシグ
ナル伝達カスケード(AGENT、GABP)のエレメントであるような、すべてのタン
パク質Rを、「AGENTのERKレセプター」と称する。換言すると、AGENTはRタンパ
ク質を活性化し、その結果が次にGABPを活性化する。例えば、レプチン長レセプ
ターは、レプチンに対するERKレセプターであり、メタロチオネインは亜鉛に対
するERKレセプターである。
P)が、AGENTからGABPを導出するシグナル伝達経路を表すことにする。Rがシグ
ナル伝達カスケード(AGENT、GABP)のエレメントであるような、すべてのタン
パク質Rを、「AGENTのERKレセプター」と称する。換言すると、AGENTはRタンパ
ク質を活性化し、その結果が次にGABPを活性化する。例えば、レプチン長レセプ
ターは、レプチンに対するERKレセプターであり、メタロチオネインは亜鉛に対
するERKレセプターである。
【0063】
AGENTをGABPキナーゼ薬剤とする。シグナル伝達カスケード(AGENT、GABP)に
、AGENTがRの発現を刺激するようなタンパク質Rが存在するならば、(AGENT、GA
BP)経路を「感作された」と称し、さらにRを「感作レセプター」と称して、Rと
表示する。感作は、所定量のGABPキナーゼ薬剤によって活性化されるために利用
可能なレセプター数を増加することによって、所定のシグナル強度を増加する。 Rを(AGENT, GABP)における感作レセプターとする。Rの発現がGABPによって
刺激されるならば、Rを「内部感作レセプター」と称する。図8を考察してみよ
う。
、AGENTがRの発現を刺激するようなタンパク質Rが存在するならば、(AGENT、GA
BP)経路を「感作された」と称し、さらにRを「感作レセプター」と称して、Rと
表示する。感作は、所定量のGABPキナーゼ薬剤によって活性化されるために利用
可能なレセプター数を増加することによって、所定のシグナル強度を増加する。 Rを(AGENT, GABP)における感作レセプターとする。Rの発現がGABPによって
刺激されるならば、Rを「内部感作レセプター」と称する。図8を考察してみよ
う。
【0064】
AGENTの増加は、GABPのリン酸化を刺激する(図のステップ1と2)。リン酸
化GABPは、感作レセプターである、R 1の転写を刺激する(ステップ3)。新R 1
レセプターは、経路の感受性を増加し、GABPキナーゼ薬剤濃度を変化して、すな
わちGABPキナーゼ薬剤とR 1の結合の確率を増加する。結合の増加はさらに、正の
フィードバックメカニズムでリン酸化GABP分子数(ステップ4)を増加する。 経路(OT、OTR、GABP)において、レセプターOTRは、GABPによって刺激される
(Hoare 1999[110])。(亜鉛または銅、hMT‐II A、GABP)において、hMT‐IIA
はGABPに刺激されるレセプターである(上記の考察を参照)。経路(LPS, CD18, GABP)において、CD18は、GABPによって刺激されるレセプターである(Rosmari
n 1998[111])。経路(IL‐2、 IL‐2Rβ、γc、GABP)において、 IL‐2Rβと
γcは、GABPによって刺激される2つのレセプターである(Lin 1993[112]、Marki
ewicz 1996[113])。
化GABPは、感作レセプターである、R 1の転写を刺激する(ステップ3)。新R 1
レセプターは、経路の感受性を増加し、GABPキナーゼ薬剤濃度を変化して、すな
わちGABPキナーゼ薬剤とR 1の結合の確率を増加する。結合の増加はさらに、正の
フィードバックメカニズムでリン酸化GABP分子数(ステップ4)を増加する。 経路(OT、OTR、GABP)において、レセプターOTRは、GABPによって刺激される
(Hoare 1999[110])。(亜鉛または銅、hMT‐II A、GABP)において、hMT‐IIA
はGABPに刺激されるレセプターである(上記の考察を参照)。経路(LPS, CD18, GABP)において、CD18は、GABPによって刺激されるレセプターである(Rosmari
n 1998[111])。経路(IL‐2、 IL‐2Rβ、γc、GABP)において、 IL‐2Rβと
γcは、GABPによって刺激される2つのレセプターである(Lin 1993[112]、Marki
ewicz 1996[113])。
【0065】
ERKレセプターの定義によれば、GABPはまたERKレセプターである。さらに、い
くつかのGABPキナーゼ薬剤は、GABP発現を増加して、GABPをERKレセプターから
感作レセプターに変換する。以下の例を考察してみよう。 GABPβおよびγは、C末端領域におけるホモ二量体化セクションによってのみ
異なる類似タンパク質である。C末端特異性ではない抗体は両タンパク質に結合
する。そのような抗体は、それらの発現における相対的変化を同定できるほど感
受性が高くない。しかし、GABPβとGABPγはほとんど常にGABPαに結合し、GABP
βは活性化因子であり、またGABPγはサプレッサーであるために(Suzuki 1998[
114])、遺伝子発現の増加を伴うGABPαの増加は、γに相対するGABPβ 濃度の
増加を示す。
くつかのGABPキナーゼ薬剤は、GABP発現を増加して、GABPをERKレセプターから
感作レセプターに変換する。以下の例を考察してみよう。 GABPβおよびγは、C末端領域におけるホモ二量体化セクションによってのみ
異なる類似タンパク質である。C末端特異性ではない抗体は両タンパク質に結合
する。そのような抗体は、それらの発現における相対的変化を同定できるほど感
受性が高くない。しかし、GABPβとGABPγはほとんど常にGABPαに結合し、GABP
βは活性化因子であり、またGABPγはサプレッサーであるために(Suzuki 1998[
114])、遺伝子発現の増加を伴うGABPαの増加は、γに相対するGABPβ 濃度の
増加を示す。
【0066】
IFNγ
インターフェロン‐γ(IFNγ)が、骨髄由来マクロファージ(BMDM)核に存
在するGABPタンパク質の量を増加することによって、GABPのDNA結合を制御する
ことを示唆する根拠がある。BMDMのIFNγ処理は、結合活性の誘導を導く(Tomar
as, 1999[115])。GABPβとGABPγはほとんど常にGABPαに結合するために(Suz
uki 1998)、βの増加はGABPαの増加にほぼ間違いなく符合する。 DNA結合活性の増加は、免疫検出法によって検出可能なGABPαの増加と相関す
る(Tomaras 1999)。TNFαの第三イントロン内におけるGABP活性の必須部位は
、ets‐転写因子結合部位の高度に保存された縦列反復に位置決めされる。イン
トロン内のets部位における突然変異は、この活性を抑制した。ドミナント・ネ
ガティブetsプラズミドもまたこの協同作用を完全に無効にした。これは、GGAA
配列の反復がets転写因子と相互作用する転写的活性部位であることを決定した
。特にGABPはこの領域に結合する。GABP結合活性は、BMDMにおいてはIFNγ処理
によって増加される(Tomaras 1999)。
在するGABPタンパク質の量を増加することによって、GABPのDNA結合を制御する
ことを示唆する根拠がある。BMDMのIFNγ処理は、結合活性の誘導を導く(Tomar
as, 1999[115])。GABPβとGABPγはほとんど常にGABPαに結合するために(Suz
uki 1998)、βの増加はGABPαの増加にほぼ間違いなく符合する。 DNA結合活性の増加は、免疫検出法によって検出可能なGABPαの増加と相関す
る(Tomaras 1999)。TNFαの第三イントロン内におけるGABP活性の必須部位は
、ets‐転写因子結合部位の高度に保存された縦列反復に位置決めされる。イン
トロン内のets部位における突然変異は、この活性を抑制した。ドミナント・ネ
ガティブetsプラズミドもまたこの協同作用を完全に無効にした。これは、GGAA
配列の反復がets転写因子と相互作用する転写的活性部位であることを決定した
。特にGABPはこの領域に結合する。GABP結合活性は、BMDMにおいてはIFNγ処理
によって増加される(Tomaras 1999)。
【0067】
ヘレグリン
ヘレグリンはGABPα発現を特異的に増加する(Schaffer 1998)。ヘレグリン
処理および未処理細胞についてのウェスタンブロット分析は、ヘレグリン処理が
、GABPαタンパク質値を2倍増加するが、GABPβタンパク質値を影響しないこと
を示した(Schaffer 1998)。 PMA Bottingerら、1994[116]は、主要転写開始部位の785 bp上流と19 bp下流領域
にわたるセグメントの5’および3’欠失作成物を産生することによって、骨髄
およびリンパ系細胞におけるCD18(β2インテグリン)発現の最小プロモーター
を定義した。ヌクレオチド−302〜+19に伸展する領域は、細胞制限およびホル
ボールエステル誘発性発現をサポートした。ヌクレオチド−81〜−68(ボックス
A)および−55〜−41(ボックスB)の2つの隣接プロモーター領域が、本領域
についてのDNA分解酵素‐Iフットプリント法によって明らかにされた。ボックス
AおよびボックスBと相互作用するDNA結合タンパク質は、電気泳動移動度シフ
トアッセイによって同定された。ボックスAをプローブとして使用することによ
って、細胞のホルボールエステル誘導による分化後に強度を増すBA‐1と命名さ
れる主要複合体を得た。この複合体はまた放射性標識ボックスBエレメントを用
いても検出された。この複合体はGABPに相同である。GABPαおよびGABPβ特異的
抗血清は、BA‐1の結合を抑止したが、その他のets転写因子に対する抗血清は効
果を有せず(Bottinger 1994)、これによってこの相互作用の特異性が実証され
た。
処理および未処理細胞についてのウェスタンブロット分析は、ヘレグリン処理が
、GABPαタンパク質値を2倍増加するが、GABPβタンパク質値を影響しないこと
を示した(Schaffer 1998)。 PMA Bottingerら、1994[116]は、主要転写開始部位の785 bp上流と19 bp下流領域
にわたるセグメントの5’および3’欠失作成物を産生することによって、骨髄
およびリンパ系細胞におけるCD18(β2インテグリン)発現の最小プロモーター
を定義した。ヌクレオチド−302〜+19に伸展する領域は、細胞制限およびホル
ボールエステル誘発性発現をサポートした。ヌクレオチド−81〜−68(ボックス
A)および−55〜−41(ボックスB)の2つの隣接プロモーター領域が、本領域
についてのDNA分解酵素‐Iフットプリント法によって明らかにされた。ボックス
AおよびボックスBと相互作用するDNA結合タンパク質は、電気泳動移動度シフ
トアッセイによって同定された。ボックスAをプローブとして使用することによ
って、細胞のホルボールエステル誘導による分化後に強度を増すBA‐1と命名さ
れる主要複合体を得た。この複合体はまた放射性標識ボックスBエレメントを用
いても検出された。この複合体はGABPに相同である。GABPαおよびGABPβ特異的
抗血清は、BA‐1の結合を抑止したが、その他のets転写因子に対する抗血清は効
果を有せず(Bottinger 1994)、これによってこの相互作用の特異性が実証され
た。
【0068】
CD18の発現は、インビトロで観察されるDNA分解酵素‐I保護プロファイルに符
合し、これは保護エレメントに結合する複合体がCD18遺伝子の組織特異的発現を
媒介することを示唆する。T細胞では、BA-1複合体は、ボックスAおよびボック
スBエレメント上に形成され、ならびにこれは観察されるDNA分解酵素‐I保護プ
ロファイルの明らかな原因である。HeLa CD18 陰性細胞株においては同様な複合
体の形成にも関わらず、DNA分解酵素‐I保護は観察されなかった(Bottinger 19
94)。
合し、これは保護エレメントに結合する複合体がCD18遺伝子の組織特異的発現を
媒介することを示唆する。T細胞では、BA-1複合体は、ボックスAおよびボック
スBエレメント上に形成され、ならびにこれは観察されるDNA分解酵素‐I保護プ
ロファイルの明らかな原因である。HeLa CD18 陰性細胞株においては同様な複合
体の形成にも関わらず、DNA分解酵素‐I保護は観察されなかった(Bottinger 19
94)。
【0069】
T細胞では、GABPαおよびGABPβ発現が増加する。GABPαβは活性化因子であ
るため、Bottingerは、CD18発現増加とCD18プロモーターのDNA分解酵素‐I保護
を観察した。HeLa細胞では、GABPαとGABPγが増加する。GABPαγはサプレッサ
ーであるため、Bottingerは、CD18無発現と少量のCD18プロモーターのDNA分解酵
素‐I保護を観察した。 b)[抵抗性] (1)〔仮説〕 (a)〈抵抗性〉 伝統的に、抵抗性には2つの定義―細胞レベル抵抗性と患者レベル抵抗性 ―
がある。
るため、Bottingerは、CD18発現増加とCD18プロモーターのDNA分解酵素‐I保護
を観察した。HeLa細胞では、GABPαとGABPγが増加する。GABPαγはサプレッサ
ーであるため、Bottingerは、CD18無発現と少量のCD18プロモーターのDNA分解酵
素‐I保護を観察した。 b)[抵抗性] (1)〔仮説〕 (a)〈抵抗性〉 伝統的に、抵抗性には2つの定義―細胞レベル抵抗性と患者レベル抵抗性 ―
がある。
【0070】
細胞レベル抵抗性:Lがリガンドを、Oが細胞を表示することにする。LがO
において効果Yを生じるとする。Lの所定濃度が、Oにおいてコントロールと比
べて、より小さなY効果を生じる場合に、細胞Oは「L抵抗性」と称する。 患者レベル抵抗性:Lがリガンドを表示することにする。患者がコントロール
に比べてLレベルの上昇を示す場合に、患者を「L抵抗性」と称する。患者レベ
ル抵抗性は、時には高L血症と称する。例:遅発性(タイプII)糖尿病および高
インスリン血症に観察されるようなインスリン抵抗性。
において効果Yを生じるとする。Lの所定濃度が、Oにおいてコントロールと比
べて、より小さなY効果を生じる場合に、細胞Oは「L抵抗性」と称する。 患者レベル抵抗性:Lがリガンドを表示することにする。患者がコントロール
に比べてLレベルの上昇を示す場合に、患者を「L抵抗性」と称する。患者レベ
ル抵抗性は、時には高L血症と称する。例:遅発性(タイプII)糖尿病および高
インスリン血症に観察されるようなインスリン抵抗性。
【0071】
(b)〈コントロール〉
AGENT(薬剤)をGABPキナーゼ薬剤、およびCをタンパク質とする。AGENT発現
がC発現に依存するならば、CをAGENTの「コントロール」と称する。Cの増加
が、AGENTの発現を抑制またはその分解を増加するならば、Cを「負コントロー
ル」と称し、さらにAGENTに対する効果を「フィードバック抑制」と称する。 AGENTを(AGENT, GABP)経路を有するGABPキナーゼ薬剤とする。GABPがCを刺
激するならば、Cを「GABP刺激」コントロールと称する。図9を考察してみよう
。
がC発現に依存するならば、CをAGENTの「コントロール」と称する。Cの増加
が、AGENTの発現を抑制またはその分解を増加するならば、Cを「負コントロー
ル」と称し、さらにAGENTに対する効果を「フィードバック抑制」と称する。 AGENTを(AGENT, GABP)経路を有するGABPキナーゼ薬剤とする。GABPがCを刺
激するならば、Cを「GABP刺激」コントロールと称する。図9を考察してみよう
。
【0072】
AGENTはGABPをリン酸化する(ステップ1と2)。GABPはCの転写を増加する
(ステップ3)。CはCABPキナーゼ薬剤発現を低下させる(ステップ4)。 (c)〈マイクロ競合が抵抗性を起因する〉 細胞レベル抵抗性 AGENTを(AGENT, GABP)経路を有するGABPキナーゼ薬剤とする。AGENTが細胞
O中で影響Yを生じるとする。Y効果が、OにおけるGABP遺伝子Xの転写に依存
性であるとする。Oにおけるマイクロ競合下では、所定濃度のAGENTは、より低
いX濃度とより低いY効果を生じる。
(ステップ3)。CはCABPキナーゼ薬剤発現を低下させる(ステップ4)。 (c)〈マイクロ競合が抵抗性を起因する〉 細胞レベル抵抗性 AGENTを(AGENT, GABP)経路を有するGABPキナーゼ薬剤とする。AGENTが細胞
O中で影響Yを生じるとする。Y効果が、OにおけるGABP遺伝子Xの転写に依存
性であるとする。Oにおけるマイクロ競合下では、所定濃度のAGENTは、より低
いX濃度とより低いY効果を生じる。
【0073】
患者レベル抵抗性
AGENTを(AGENT, GABP)経路を有するGABPキナーゼ薬剤とする。CがGABP刺激
性でもあるAGENTの負コントロールであるとする。GABPに対するマイクロ競合は
、AGENT濃度を上昇する。GABPキナーゼ薬剤であるから、AGENTはGABP分子プール
をリン酸化する。GABPリン酸化はCを増加し、その結果は次にAGENTを抑制する
。しかし、マイクロ競合は、GABPプールの大きさ、あるいはCを刺激するために
利用可能なGABP量を減少する。従って、マイクロ競合は、コントロールCの増加
を減少し、これはAに対する抑制効果を低下させる。上記の図において、ステッ
プ2における矢印の大きさはより小さくなり、それ故にステップ3の矢印の大き
さも小さくなり、同様にステップ4の矢印の大きさも同様である。
性でもあるAGENTの負コントロールであるとする。GABPに対するマイクロ競合は
、AGENT濃度を上昇する。GABPキナーゼ薬剤であるから、AGENTはGABP分子プール
をリン酸化する。GABPリン酸化はCを増加し、その結果は次にAGENTを抑制する
。しかし、マイクロ競合は、GABPプールの大きさ、あるいはCを刺激するために
利用可能なGABP量を減少する。従って、マイクロ競合は、コントロールCの増加
を減少し、これはAに対する抑制効果を低下させる。上記の図において、ステッ
プ2における矢印の大きさはより小さくなり、それ故にステップ3の矢印の大き
さも小さくなり、同様にステップ4の矢印の大きさも同様である。
【0074】
上記の図ではコントロールCがGABPから下流にあることを注記する。もしコン
トロールが、GABPキナーゼ薬剤とGABPの間に位置するならばどうなるのであろう
か?マイクロ競合がそのような経路において患者レベル抵抗性を起因するのであ
ろうか? (AGENT, GABP)においてRを内部感作レセプター、CをAGENTの負コントロール
とする。もしRがC(CはRの下流に存在する)を刺激するならば、GABPに対す
るマイクロ競合はAGENT濃度を上昇する。これを図10に図解している。
トロールが、GABPキナーゼ薬剤とGABPの間に位置するならばどうなるのであろう
か?マイクロ競合がそのような経路において患者レベル抵抗性を起因するのであ
ろうか? (AGENT, GABP)においてRを内部感作レセプター、CをAGENTの負コントロール
とする。もしRがC(CはRの下流に存在する)を刺激するならば、GABPに対す
るマイクロ競合はAGENT濃度を上昇する。これを図10に図解している。
【0075】
AGENTはGABPをリン酸化する(ステップ1と2)。GABPはR 1 の転写を増加す
る(ステップ3)。R 1 は、GABPの対する影響を増加(ステップ4A)し、さら
にコントロールCの発現を増加(ステップ4B)し、その結果次にGABPキナーゼ
薬剤の発現を低下させる(ステップ5)。マイクロ競合はステップ2,3、4A
、4Bおよび5の矢印の大きさを減少する。 コントロールが感作レセプターから下流に存在する場合は、マイクロ競合は患
者レベル抵抗性を起因する。
る(ステップ3)。R 1 は、GABPの対する影響を増加(ステップ4A)し、さら
にコントロールCの発現を増加(ステップ4B)し、その結果次にGABPキナーゼ
薬剤の発現を低下させる(ステップ5)。マイクロ競合はステップ2,3、4A
、4Bおよび5の矢印の大きさを減少する。 コントロールが感作レセプターから下流に存在する場合は、マイクロ競合は患
者レベル抵抗性を起因する。
【0076】
以下の2つの経路(OT, OTR, GABP)、(亜鉛または銅、hMT‐II A, GABP)を
例として考察してみよう。これらの経路においては、感作レセプターは直接にGA
BPキナーゼ薬剤と結合する。従って、コントロールは感作レセプターから下流に
存在しているはずであり、また経路はマイクロ競合下では患者レベル抵抗性を示
すはずである。コントロールについての情報とは無関係にこの結論に到達し得る
。経路(LPS, CD18, GABP)も同様である。生物学的同等性反応の誘発は、非感
染細胞と比較して、GABPウイルス感染細胞においては高濃度のLPSを必要とする
。経路(IL‐2, IL‐2R(, (c, GABP)は異なっている(以下を参照)。
例として考察してみよう。これらの経路においては、感作レセプターは直接にGA
BPキナーゼ薬剤と結合する。従って、コントロールは感作レセプターから下流に
存在しているはずであり、また経路はマイクロ競合下では患者レベル抵抗性を示
すはずである。コントロールについての情報とは無関係にこの結論に到達し得る
。経路(LPS, CD18, GABP)も同様である。生物学的同等性反応の誘発は、非感
染細胞と比較して、GABPウイルス感染細胞においては高濃度のLPSを必要とする
。経路(IL‐2, IL‐2R(, (c, GABP)は異なっている(以下を参照)。
【0077】
セット{(AGENTi, GABP, Ci)}が、GABPキナーゼ薬剤であるAGENTi およびGA
BP下流にあるCi を有するすべての経路を含むとする。すべてのAGENTiについて
、GABPに対するマイクロ競合は、Ci発現を低下し、これは定常状態では、AGENT i 濃度を増加する。抵抗性用語法を用いて、GABPに対するマイクロ競合は、GABP
ウイルス感染細胞がAGENTi 患者レベル抵抗性を示す原因となると言うことがで
きる。 2. (酸化ストレス) マイクロ競合は、酸化ストレスの影響を強化する(アテローム性動脈硬化症の
章を参照)。
BP下流にあるCi を有するすべての経路を含むとする。すべてのAGENTiについて
、GABPに対するマイクロ競合は、Ci発現を低下し、これは定常状態では、AGENT i 濃度を増加する。抵抗性用語法を用いて、GABPに対するマイクロ競合は、GABP
ウイルス感染細胞がAGENTi 患者レベル抵抗性を示す原因となると言うことがで
きる。 2. (酸化ストレス) マイクロ競合は、酸化ストレスの影響を強化する(アテローム性動脈硬化症の
章を参照)。
【0078】
3.(転写)
a)[網膜芽細胞腫感受性遺伝子(Rb)]
(1)〈GABPはRbの活性化因子である〉
記号:
Rbは網膜芽細胞腫感受性遺伝子を表す。
pRbは、網膜芽細胞腫感受性 eタンパク質を表す。
Rbプロモーターは(−198、−193)にN‐ボックスを含む。いくつかの実験で
プラズミドが産生された。pXRP1は、Rbプロモーターの正常(−686、−4)セグ
メントを含んだ。pXRP3は、変異型N‐ボックスを有する同一セグメントを含み、
RBF-1x4 は、プロモーターとしてRb N-ボックスを4コピー含んだ。すべてのプ
ロモーターは、ルシフェラーゼ(luc)レポーター遺伝子の発現を制御した。SL2
ショウジョウバエ(Drosophila)細胞へのhGABPαおよびhGABPβ1発現プラズミ
ドとpXRP1との同時形質移入は、レポーター遺伝子活性を10倍上昇することを示
した。RBF‐1x4 との同時形質移入は13倍の増加を示した。突然変異型N-ボック
スであるpXRP3との同時形質移入は、増加を示さなかった(Sowa 1997[117])。
これらの知見およびその他の結果に基づき、Sowaらは、hGABPがRb遺伝子プロモ
ーターに対して強いトランス活性化効果を有し、これはhGABPがRb遺伝子のコア
プロモーターエレメントの主要なトランス活性化因子であることを示唆すると結
論した。
プラズミドが産生された。pXRP1は、Rbプロモーターの正常(−686、−4)セグ
メントを含んだ。pXRP3は、変異型N‐ボックスを有する同一セグメントを含み、
RBF-1x4 は、プロモーターとしてRb N-ボックスを4コピー含んだ。すべてのプ
ロモーターは、ルシフェラーゼ(luc)レポーター遺伝子の発現を制御した。SL2
ショウジョウバエ(Drosophila)細胞へのhGABPαおよびhGABPβ1発現プラズミ
ドとpXRP1との同時形質移入は、レポーター遺伝子活性を10倍上昇することを示
した。RBF‐1x4 との同時形質移入は13倍の増加を示した。突然変異型N-ボック
スであるpXRP3との同時形質移入は、増加を示さなかった(Sowa 1997[117])。
これらの知見およびその他の結果に基づき、Sowaらは、hGABPがRb遺伝子プロモ
ーターに対して強いトランス活性化効果を有し、これはhGABPがRb遺伝子のコア
プロモーターエレメントの主要なトランス活性化因子であることを示唆すると結
論した。
【0079】
(2)〈Rbはマイクロ競合によって抑制される遺伝子である〉
GABPウイルスはGABPについてRbプロモーターとマイクロ競合する。従って、細
胞のウイルス感染はRb発現を低下させる。さらに、ウイルスDNAの濃度が高けれ
ば高いほど、Rb発現低下は増大する。 b)[乳ガン1型遺伝子(BRCA1)] (1)〈GABPはBRCA1の活性化因子である〉 BRCA1プロモーターは(−200、−178)に3つのN-ボックスを含む。中央N-ボ
ックスに点突然変異を有するプラズミドを、単独あるいは他のN-ボックスの突然
変異を有するプラズミドと組み合わせて、ヒト乳ガン細胞株であるMCF‐7にトラ
ンスフェクトした。変異型プラズミドは、3倍のプロモーター活性低下を示した
(Atlas 2000[118]、図2)。MCF‐7 由来の核抽出物は、N‐ボックス領域と特
異的複合体を形成した。交差、スーパーシフトアッセイ、および組換え型GABPα
βへの結合(同書、図4、5)によって、GABPαβは、N‐ボックスと相互作用
する主要転写因子として同定された。多量体化N‐ボックス領域を含む人工プロ
モーターは、MCF‐7 および他のヒト乳ガン細胞株であるT47D(同書、図6)の
どちらにおいても、GABPαおよびGABPβ1の同時形質移入によってトランス活性
化された。これらの知見は、BRCA1がGABP刺激遺伝子であることを示す。
胞のウイルス感染はRb発現を低下させる。さらに、ウイルスDNAの濃度が高けれ
ば高いほど、Rb発現低下は増大する。 b)[乳ガン1型遺伝子(BRCA1)] (1)〈GABPはBRCA1の活性化因子である〉 BRCA1プロモーターは(−200、−178)に3つのN-ボックスを含む。中央N-ボ
ックスに点突然変異を有するプラズミドを、単独あるいは他のN-ボックスの突然
変異を有するプラズミドと組み合わせて、ヒト乳ガン細胞株であるMCF‐7にトラ
ンスフェクトした。変異型プラズミドは、3倍のプロモーター活性低下を示した
(Atlas 2000[118]、図2)。MCF‐7 由来の核抽出物は、N‐ボックス領域と特
異的複合体を形成した。交差、スーパーシフトアッセイ、および組換え型GABPα
βへの結合(同書、図4、5)によって、GABPαβは、N‐ボックスと相互作用
する主要転写因子として同定された。多量体化N‐ボックス領域を含む人工プロ
モーターは、MCF‐7 および他のヒト乳ガン細胞株であるT47D(同書、図6)の
どちらにおいても、GABPαおよびGABPβ1の同時形質移入によってトランス活性
化された。これらの知見は、BRCA1がGABP刺激遺伝子であることを示す。
【0080】
(2)〈BRCA1はマイクロ競合により抑制される遺伝子である〉
GABPウイルスはGABPについてBRCA1プロモーターとマイクロ競合する。従って
、細胞のウイルス感染はBRCA1発現を低下させる。さらに、ウイルスDNA濃度が高
いほど、BRCA1発現低下が増大する。 c)[Fas遺伝子(Fas、APO-1、CD95)] (1)〈GABPはFas活性化因子である〉 Fasプロモーターは(−857、−852) および(−833、−828)に2つのN-ボックス
を含む。T細胞株の一つであるジャカーット細胞を、異なる長さのFasプロモータ
ーよって発現されるルシフェラーゼレポーター遺伝子でトランスフェクトした。
細胞を抗CD3 mAb、PMA、およびPMA/イオノマイシンで10時間刺激した。2つのN
-ボックスの欠失は、活性化を50〜75%低下した(Li 1999[119]、図1)。N‐ボ
ックスの突然変異はまたルシフェラーゼ活性促進を低下した(同書、図7)。細
胞刺激はN-ボックス領域における特異的複合体の形成を起因した。N‐ボックス
の突然変異は、これらの複合体形成を減少した(同書、図4)。GABPαおよびβ
に対する抗体は、これらの複合体形成を抑制した(同書、図6A)。Fas/GABP部
位(−863、−820)の2または4コピーをpGL3/プロモーターを担うレポーター
プラズミド中に挿入した。抗CD3 mAb、PMAおよびPMA/イオノマイシンは、ジャー
カット形質移入細胞においてルシフェラーゼ活性を8〜20倍促進した(同書、図
9)。N‐ボックスの突然変異は、刺激に対する応答においてルシフェラーゼ活
性の誘導を顕著に減少した。これらの知見は、FasがGABP刺激遺伝子であること
を示す。
、細胞のウイルス感染はBRCA1発現を低下させる。さらに、ウイルスDNA濃度が高
いほど、BRCA1発現低下が増大する。 c)[Fas遺伝子(Fas、APO-1、CD95)] (1)〈GABPはFas活性化因子である〉 Fasプロモーターは(−857、−852) および(−833、−828)に2つのN-ボックス
を含む。T細胞株の一つであるジャカーット細胞を、異なる長さのFasプロモータ
ーよって発現されるルシフェラーゼレポーター遺伝子でトランスフェクトした。
細胞を抗CD3 mAb、PMA、およびPMA/イオノマイシンで10時間刺激した。2つのN
-ボックスの欠失は、活性化を50〜75%低下した(Li 1999[119]、図1)。N‐ボ
ックスの突然変異はまたルシフェラーゼ活性促進を低下した(同書、図7)。細
胞刺激はN-ボックス領域における特異的複合体の形成を起因した。N‐ボックス
の突然変異は、これらの複合体形成を減少した(同書、図4)。GABPαおよびβ
に対する抗体は、これらの複合体形成を抑制した(同書、図6A)。Fas/GABP部
位(−863、−820)の2または4コピーをpGL3/プロモーターを担うレポーター
プラズミド中に挿入した。抗CD3 mAb、PMAおよびPMA/イオノマイシンは、ジャー
カット形質移入細胞においてルシフェラーゼ活性を8〜20倍促進した(同書、図
9)。N‐ボックスの突然変異は、刺激に対する応答においてルシフェラーゼ活
性の誘導を顕著に減少した。これらの知見は、FasがGABP刺激遺伝子であること
を示す。
【0081】
(2)〈Fasはマイクロ競合により抑制される遺伝子である〉
GABPウイルスはGABPについてFas プロモーターとマイクロ競合する。従って、
細胞のウイルス感染はFas発現を低下させる。また、ウイルスDNAの濃度が高けれ
ば高いほど、Fas発現低下は増大する。 d)[組織因子(TF)遺伝子] (1)〈転写〉 (a)《ETS関連因子(複数でもよい)はTF転写を抑制する》 (i)『ETS関連因子(複数でもよい)は(−363〜−343) および (−191〜−17
2)を結合する』 ある研究は、TFプロモーターの(−383〜+8)フラグメント上にタンパク質‐
DNA相互作用部位を位置決めするために DNA分解酵素 Iフットプリント法を用い
た。その研究は、非誘発THP‐1単球細胞、ならびにリポ多糖類誘発THP‐1単球細
胞由来の核抽出物を用いた。6つの領域が同定された。領域番号7(−363 〜−
343)および領域番号2(−191 〜−172)はN-ボックスを含む。THP‐1 抽出物
はコンセンサスN-ボックス上に2つの複合体を形成した。両複合体を過剰非標識
N-ボックスおよび200倍過剰の(−363 〜−343)プローブで競合させた。(−19
1 〜−172)プローブは、(−363 〜−343)プローブほど有効ではないにも関わ
らず、N‐ボックス複合体形成を約30%減少することを示した(Donovan-Peluso
1994[120]、図9)。
細胞のウイルス感染はFas発現を低下させる。また、ウイルスDNAの濃度が高けれ
ば高いほど、Fas発現低下は増大する。 d)[組織因子(TF)遺伝子] (1)〈転写〉 (a)《ETS関連因子(複数でもよい)はTF転写を抑制する》 (i)『ETS関連因子(複数でもよい)は(−363〜−343) および (−191〜−17
2)を結合する』 ある研究は、TFプロモーターの(−383〜+8)フラグメント上にタンパク質‐
DNA相互作用部位を位置決めするために DNA分解酵素 Iフットプリント法を用い
た。その研究は、非誘発THP‐1単球細胞、ならびにリポ多糖類誘発THP‐1単球細
胞由来の核抽出物を用いた。6つの領域が同定された。領域番号7(−363 〜−
343)および領域番号2(−191 〜−172)はN-ボックスを含む。THP‐1 抽出物
はコンセンサスN-ボックス上に2つの複合体を形成した。両複合体を過剰非標識
N-ボックスおよび200倍過剰の(−363 〜−343)プローブで競合させた。(−19
1 〜−172)プローブは、(−363 〜−343)プローブほど有効ではないにも関わ
らず、N‐ボックス複合体形成を約30%減少することを示した(Donovan-Peluso
1994[120]、図9)。
【0082】
他の研究は、TFプロモーターの(−231 〜−145)フラグメントをプローブと
して用いた。非誘発およびリポ多糖類誘発THP‐1単球細胞由来の核抽出物は、(
−231〜−145)プローブ上に2つの複合体を形成した。DNA配列と相互作用する
タンパク質を特徴づけるために、この研究はSanta Cruz Biotechnologyから市販
のsc‐112x 抗体を使用した。製造元提供の文献によると、この抗体はETSファミ
リーのメンバーと広範な交差反応性を有する。抗体を核抽出物と共にインキュベ
ートすると、(−231 〜−145)プローブ上の上方複合体の形成が抑止された(G
roupp 1996[121]、図5)。
して用いた。非誘発およびリポ多糖類誘発THP‐1単球細胞由来の核抽出物は、(
−231〜−145)プローブ上に2つの複合体を形成した。DNA配列と相互作用する
タンパク質を特徴づけるために、この研究はSanta Cruz Biotechnologyから市販
のsc‐112x 抗体を使用した。製造元提供の文献によると、この抗体はETSファミ
リーのメンバーと広範な交差反応性を有する。抗体を核抽出物と共にインキュベ
ートすると、(−231 〜−145)プローブ上の上方複合体の形成が抑止された(G
roupp 1996[121]、図5)。
【0083】
(ii)『(-191 〜-172)はまたNF‐κBを結合する』
単球性THP‐1細胞を、LPSで24時間までの種々の異なる時間刺激した。TF mRN
Aは30分で増加し、1時間でピークに到達した。2時間後にはその値は明らかに
降下して、最終的には誘導前の値に戻った(Hall 1999[122]、図1)。同研究が
、TFプロモーターの(−213 〜−172)フラグメントを用いてEMSA試験を行った
。その結果は、IIIおよびIVと示される2つの複合体が、30分で出現し、結合は
1〜2時間でピークに達することを示した。4時間またはそれ以後では複合体は
もはや検出されなかった。(−213 〜−172)プローブの100倍モル過剰、あるい
はNF‐κBコンセンサスオリゴヌクレオチドは、複合体IIIおよびIVと競合する(
同書、図2B)。p65に対する抗体、および程度は低いが抗c‐Relは、複合体III
をスーパーシフトした。これらのデータは、30分から2時間の間に、2つのNF‐
κB複合体が(−213 〜 −172)フラグメントに一過性結合することを実証する
。しかし、NF‐κB部位への複合体の親和性は、隣接する近位AP1部位上の複合体
の親和性よりも遙かに低かった。
Aは30分で増加し、1時間でピークに到達した。2時間後にはその値は明らかに
降下して、最終的には誘導前の値に戻った(Hall 1999[122]、図1)。同研究が
、TFプロモーターの(−213 〜−172)フラグメントを用いてEMSA試験を行った
。その結果は、IIIおよびIVと示される2つの複合体が、30分で出現し、結合は
1〜2時間でピークに達することを示した。4時間またはそれ以後では複合体は
もはや検出されなかった。(−213 〜−172)プローブの100倍モル過剰、あるい
はNF‐κBコンセンサスオリゴヌクレオチドは、複合体IIIおよびIVと競合する(
同書、図2B)。p65に対する抗体、および程度は低いが抗c‐Relは、複合体III
をスーパーシフトした。これらのデータは、30分から2時間の間に、2つのNF‐
κB複合体が(−213 〜 −172)フラグメントに一過性結合することを実証する
。しかし、NF‐κB部位への複合体の親和性は、隣接する近位AP1部位上の複合体
の親和性よりも遙かに低かった。
【0084】
この研究はまた、LPSがIκBのタンパク質分解と細胞質から核へのp65とc‐Rel
の転位置を誘導することを示す根拠を提供する。ウェスタンブロット分析は、非
刺激細胞の核内にはp65が極めて僅かしか存在しないことを示した。10分間のLPS
誘導後、核内にp65が出現し始め、1時間でピークに達し、2時間までには再び
減退する。同時に発生する細胞質p65の減少、観察された核内p65の増加と符合す
る(同書、図4)。 (iii)『(−363 〜−343)因子(複数でもよい)はTF転写を抑制する。』 Holzmullerら、(1999[123])は、TFプロモーターの(−363 〜−343)フラグ
メントをPy‐ボックスと称する。Py‐ボックスの5'半分の欠失は、ルシフェラー
ゼレポーター遺伝子の発現を増加した(同書、図3AとB)。相対的増加は、LP
S誘導あるいは未処理細胞についても類似であり、NF‐κB部位の存在には無関係
であった(同書、図3C)、Py‐ボックスのN‐ボックス部分の突然変異はPy‐
ボックスに対する結合活性の完全な損失を起因した。
の転位置を誘導することを示す根拠を提供する。ウェスタンブロット分析は、非
刺激細胞の核内にはp65が極めて僅かしか存在しないことを示した。10分間のLPS
誘導後、核内にp65が出現し始め、1時間でピークに達し、2時間までには再び
減退する。同時に発生する細胞質p65の減少、観察された核内p65の増加と符合す
る(同書、図4)。 (iii)『(−363 〜−343)因子(複数でもよい)はTF転写を抑制する。』 Holzmullerら、(1999[123])は、TFプロモーターの(−363 〜−343)フラグ
メントをPy‐ボックスと称する。Py‐ボックスの5'半分の欠失は、ルシフェラー
ゼレポーター遺伝子の発現を増加した(同書、図3AとB)。相対的増加は、LP
S誘導あるいは未処理細胞についても類似であり、NF‐κB部位の存在には無関係
であった(同書、図3C)、Py‐ボックスのN‐ボックス部分の突然変異はPy‐
ボックスに対する結合活性の完全な損失を起因した。
【0085】
(iv)『(−191〜−172)に対するETS関連因子(複数でもよい)とNF‐κBの競
合』 Donovan-Pelusoら(1994[124]、上記を参照)は、(−363〜−343)プローブ
と比較して、(−191〜−172)プローブがコンセンサスN‐ボックスに対する競
合において有効性が低いことを示した。著者らによると、NF‐κBおよびETS関連
因子による(−191〜−172)フラグメントへの結合に競合があり得ることをデー
タが示唆する。そのような場合は、(−191〜−172)プローブへのNF‐κBの結
合は、ETS結合に利用可能なプローブの濃度を低下させる。この競合は、(−363
〜−343)と比べて(−191〜−172)のETS結合を競合する能力が低いことを説明
し得る。さらに、NF‐κB部位と(−191〜−172)フラグメントにあるN‐ボック
スはオーバーラップする。オーバーラップ部位の存在はまた、どちらかの因子に
よる占有が他方による結合を妨げる可能性がある競合を示唆する。
合』 Donovan-Pelusoら(1994[124]、上記を参照)は、(−363〜−343)プローブ
と比較して、(−191〜−172)プローブがコンセンサスN‐ボックスに対する競
合において有効性が低いことを示した。著者らによると、NF‐κBおよびETS関連
因子による(−191〜−172)フラグメントへの結合に競合があり得ることをデー
タが示唆する。そのような場合は、(−191〜−172)プローブへのNF‐κBの結
合は、ETS結合に利用可能なプローブの濃度を低下させる。この競合は、(−363
〜−343)と比べて(−191〜−172)のETS結合を競合する能力が低いことを説明
し得る。さらに、NF‐κB部位と(−191〜−172)フラグメントにあるN‐ボック
スはオーバーラップする。オーバーラップ部位の存在はまた、どちらかの因子に
よる占有が他方による結合を妨げる可能性がある競合を示唆する。
【0086】
(v)『マイクロ競合はTF転写を刺激する』
GABPウイルスとTFプロモーターのマイクロ競合は、核内のETS関連複合体の利
用性を低下させる。 (−191〜−172)に対するNF‐κB結合は転写を増加する。NF‐κBおよびETS
関連因子間の(−191〜−172)に対する競合は、核内ETS関連因子の利用性の低
下が、(−191〜−172)フラグメントに対するNF‐κBの結合を増加し、従ってT
F発現を増加する。
用性を低下させる。 (−191〜−172)に対するNF‐κB結合は転写を増加する。NF‐κBおよびETS
関連因子間の(−191〜−172)に対する競合は、核内ETS関連因子の利用性の低
下が、(−191〜−172)フラグメントに対するNF‐κBの結合を増加し、従ってT
F発現を増加する。
【0087】
(−363〜−343)フラグメントに対するETS関連因子(複数でもよい)の結合
は転写を抑制する。抑制は、未処理、またはLPSあるいはTNF誘発細胞からの抽出
物において同様である。さらに、抑制はNF‐κB結合に無関係である。この知見
は、ETS関連因子(複数でもよい)が静止細胞における転写を抑制し、活性化細
胞においては速度を中等度値に維持することを示唆する(Holzmuller 1999[125]
)。核内におけるETS関連因子(複数でもよい)の利用性の低下は、(−363〜−
343)抑圧を減少し、従ってTF発現を増加する。
は転写を抑制する。抑制は、未処理、またはLPSあるいはTNF誘発細胞からの抽出
物において同様である。さらに、抑制はNF‐κB結合に無関係である。この知見
は、ETS関連因子(複数でもよい)が静止細胞における転写を抑制し、活性化細
胞においては速度を中等度値に維持することを示唆する(Holzmuller 1999[125]
)。核内におけるETS関連因子(複数でもよい)の利用性の低下は、(−363〜−
343)抑圧を減少し、従ってTF発現を増加する。
【0088】
GABPウイルスは、ETS関連因子(複数でもよい)についてTFプロモーターとマ
イクロ競合するために、従って、単球/マクロファージのウイルス感染はTF発現
を増加する。さらに、ウイルスDNAの濃度が高ければ高いほど、TF発現が増大す
る。 (b)《GABPウイルスはTF発現を増加する》 (i)『トランスフェクション』 2〜3の研究が内部コントロールと比較するTF発現を測定した。それらの研究
は、2つのコントロール、CMVβgal(Moll 1995[126]、Nathwani 1994[127])お
よびpRSVCAT(Mackman 1990[128])を用いた。この研究は異なるトランスフェク
ションプロトコル;Mollら(1995)はソラレンおよび紫外線不活性化ビオチン標
識アデノウイルス、およびDNAデリバリ用のベクターとしてストレプトアビジン
‐ポリ‐L‐リジンを使用した、Nathwaniら(1994)は電気穿孔法を用い、Mackm
anら(1990)はDEAT‐デキストランを用いた;を使用したが、彼らはすべてプロ
モーター欠如プラズミドと比較してTF発現の増加を報告している。Mollら(1995
)によれば、細胞は「トランスフェクション法後、既に部分的に活性化されてい
る。」活性化レベルは、非刺激およびLPS刺激細胞において同様であった。内部
コントロールはGABPウイルスのプロモーターを含む。コントロールプロモーター
は、ETS関連因子(複数でもよい)についてTFプロモーターとマイクロ競合する
。ETS関連因子(複数でもよい)の利用性の低下は、TFプロモーターに融合され
たレポーター遺伝子の転写を増加する。
イクロ競合するために、従って、単球/マクロファージのウイルス感染はTF発現
を増加する。さらに、ウイルスDNAの濃度が高ければ高いほど、TF発現が増大す
る。 (b)《GABPウイルスはTF発現を増加する》 (i)『トランスフェクション』 2〜3の研究が内部コントロールと比較するTF発現を測定した。それらの研究
は、2つのコントロール、CMVβgal(Moll 1995[126]、Nathwani 1994[127])お
よびpRSVCAT(Mackman 1990[128])を用いた。この研究は異なるトランスフェク
ションプロトコル;Mollら(1995)はソラレンおよび紫外線不活性化ビオチン標
識アデノウイルス、およびDNAデリバリ用のベクターとしてストレプトアビジン
‐ポリ‐L‐リジンを使用した、Nathwaniら(1994)は電気穿孔法を用い、Mackm
anら(1990)はDEAT‐デキストランを用いた;を使用したが、彼らはすべてプロ
モーター欠如プラズミドと比較してTF発現の増加を報告している。Mollら(1995
)によれば、細胞は「トランスフェクション法後、既に部分的に活性化されてい
る。」活性化レベルは、非刺激およびLPS刺激細胞において同様であった。内部
コントロールはGABPウイルスのプロモーターを含む。コントロールプロモーター
は、ETS関連因子(複数でもよい)についてTFプロモーターとマイクロ競合する
。ETS関連因子(複数でもよい)の利用性の低下は、TFプロモーターに融合され
たレポーター遺伝子の転写を増加する。
【0089】
(ii)『感染』
ヒト臍静脈上皮細胞(HUVEC)のコンフルエント単層を、0.1 μg/mlのLPSおよ
びHSV‐1に4時間曝露した。適当な時間間隔で、TF凝血原活性(PCA)を凝固アッ
セイによって評価した。図11に結果を提示する。 最大TF PCA活性は、感染4時間後に観察され、感染後20時間でもまだ検出可
能であった。HSV感染およびLPS曝露のどちらも類似する経時的活性プロファイル
を示す。しかし、HSVによって誘導された最大活性はLPSの約1/2である。ヒトTF
に対する特異的阻止抗体を用いるさらなる研究は、PCAが事実TFに拠るという見
解を支持する。
びHSV‐1に4時間曝露した。適当な時間間隔で、TF凝血原活性(PCA)を凝固アッ
セイによって評価した。図11に結果を提示する。 最大TF PCA活性は、感染4時間後に観察され、感染後20時間でもまだ検出可
能であった。HSV感染およびLPS曝露のどちらも類似する経時的活性プロファイル
を示す。しかし、HSVによって誘導された最大活性はLPSの約1/2である。ヒトTF
に対する特異的阻止抗体を用いるさらなる研究は、PCAが事実TFに拠るという見
解を支持する。
【0090】
HUVECをまた紫外線照射または加熱のいずれかによって不活性化したHSV‐1で
感染した。細胞TF PCAを、コントロールのライセート、LPS刺激(0.1mg/ml に
4時間)、あるいは感染細胞中で測定した。ウイルス感染細胞を48時間まで培養
中に維持して、溶解性感染の根拠としての細胞変性効果について観察した。明ら
かな形態的変化が、18〜24時間後に、応答性ウイルスで感染された細胞において
実証された。これとは対照的に、加熱または紫外線処理ウイルスで感染された細
胞では、48時間後でも感染の徴候は見られなかった。感染4時間後に測定された
異なる処理についてのTF PCAを以下の表に要約する。
感染した。細胞TF PCAを、コントロールのライセート、LPS刺激(0.1mg/ml に
4時間)、あるいは感染細胞中で測定した。ウイルス感染細胞を48時間まで培養
中に維持して、溶解性感染の根拠としての細胞変性効果について観察した。明ら
かな形態的変化が、18〜24時間後に、応答性ウイルスで感染された細胞において
実証された。これとは対照的に、加熱または紫外線処理ウイルスで感染された細
胞では、48時間後でも感染の徴候は見られなかった。感染4時間後に測定された
異なる処理についてのTF PCAを以下の表に要約する。
【0091】
【表1】
【0092】
紫外線または加熱不活性化ウイルスは、それでもTF活性を誘発することが可能
である(Key 1993[129])。 この研究は、不活性化GABPウイルスによる感染のTF転写に対する影響を測定す
る。TF転写の減少は、感染ウイルスは生存可能ではないにも関わらず、ETS関連
因子(複数でもよい)に対するウイルスDNAとTFプロモーターのマイクロ競合に
符合する。 (c)《TF転写に対するERK物質の影響》 多数の論文がTF転写に対するc‐Fos/c‐Jun、 c‐Rel/p65、 Sp1 および Egr
‐1 結合の影響を報告する。LPSおよびPMAはERK物質であり、従ってETS関連因子
をリン酸化する。しかし、LPSとPMAはまた、それぞれNF‐κBとEgr‐1のTFプロ
モーターへの結合を刺激する。図12では、NF‐κBに対するLPSの効果を点線で、
ERKに対する効果を実線で示している。LPSとPMAはそれだけでは、TF転写に対す
るETSリン酸化の効果を孤立するには有用ではない。次のセクションは、NF‐κB
、AP1およびSp1に対して無効果である2つのERK物質 ―オールトランスレチノ
イン酸(ATRA)およびレスベラトロール―を提示する。ERK物質であるため、ATR
AおよびレスベラトロールはETS関連因子(複数でもよい)をリン酸化し、p300の
結合を刺激して、従ってTF転写を抑制するにちがいない。
である(Key 1993[129])。 この研究は、不活性化GABPウイルスによる感染のTF転写に対する影響を測定す
る。TF転写の減少は、感染ウイルスは生存可能ではないにも関わらず、ETS関連
因子(複数でもよい)に対するウイルスDNAとTFプロモーターのマイクロ競合に
符合する。 (c)《TF転写に対するERK物質の影響》 多数の論文がTF転写に対するc‐Fos/c‐Jun、 c‐Rel/p65、 Sp1 および Egr
‐1 結合の影響を報告する。LPSおよびPMAはERK物質であり、従ってETS関連因子
をリン酸化する。しかし、LPSとPMAはまた、それぞれNF‐κBとEgr‐1のTFプロ
モーターへの結合を刺激する。図12では、NF‐κBに対するLPSの効果を点線で、
ERKに対する効果を実線で示している。LPSとPMAはそれだけでは、TF転写に対す
るETSリン酸化の効果を孤立するには有用ではない。次のセクションは、NF‐κB
、AP1およびSp1に対して無効果である2つのERK物質 ―オールトランスレチノ
イン酸(ATRA)およびレスベラトロール―を提示する。ERK物質であるため、ATR
AおよびレスベラトロールはETS関連因子(複数でもよい)をリン酸化し、p300の
結合を刺激して、従ってTF転写を抑制するにちがいない。
【0093】
(i)『オールトランスレチノイン酸(ATRA)』
LPS刺激前に、単球に種々の用量のATRAを加えて30分インキュベートした。ATR
Aは、TF発現のLPS誘導を用量依存性で抑制した(Oeth 1998[130]、図1A)。TF
活性のLPS誘導はまた、THP‐1単球細胞においてATRAによって抑制された(同書
、図2A)。特にATRAは非刺激細胞においてTF mRNAの基礎値を低下し、TF mRN
AのLPS誘導を無効にした(同書、図3A)。しかし、ATRAはc‐Fos/c‐Jun、 c‐
Rel/p65、または Sp1 転写因子の、AP1、NF‐κB、およびSp1部位へのDNA結合を
影響しなかった。
Aは、TF発現のLPS誘導を用量依存性で抑制した(Oeth 1998[130]、図1A)。TF
活性のLPS誘導はまた、THP‐1単球細胞においてATRAによって抑制された(同書
、図2A)。特にATRAは非刺激細胞においてTF mRNAの基礎値を低下し、TF mRN
AのLPS誘導を無効にした(同書、図3A)。しかし、ATRAはc‐Fos/c‐Jun、 c‐
Rel/p65、または Sp1 転写因子の、AP1、NF‐κB、およびSp1部位へのDNA結合を
影響しなかった。
【0094】
(ii)『レスベラトロール(RSVL)』
ヒト臍静脈上皮細胞(HUVEC)のコンフルエント単層をレスベラトロール(100
μmol/L)で2時間処理した。レスベラトロール処理後、細胞を、LPS、TNFα、
IL‐1β、あるいはPMAで6時間刺激した。その結果は、レスベラトロールがLPS
、TNFα、IL‐1β、およびPMA誘発TF活性を顕著に抑制することを示した(Pendu
rthi 1999[131]、図1A)。抑制は60%〜90%以上の範囲に渡った。HUVEC単層を
また、異なる濃度のレスベラトロール(0〜200 μmol/L)で2時間処理した。
レスベラトロール処理後、細胞を、LPS、TNFα、IL‐1β、あるいはPMAで刺激し
た。そのデータは、レスベラトロールが用量依存性でTF発現の誘導を抑制するこ
とを示した。単球におけるレスベラトロールの効果を試験するために、単層細胞
分画を、種々に異なる濃度のレスベラトロール(0〜100 μmol/L)で2時間処
理し、その後でLPS(100 ng/mL)で5時間刺激した。その結果は、レスベラトロ
ールが単球におけるLPS誘発TF発現を用量依存性で抑制することを示した(同書
、図2)。TF mRNAへのレスベラトロールの効果を試験するために、HUVEC単層
分画を、種々に異なる濃度のレスベラトロール(0、5,20、100、および200
μmol/L)で2時間処理し、その後でLPS、TNFα、IL‐1β、あるいはPMAで2時間
刺激した。レスベラトロール処理は、用量依存性でTF転写を減少した。しかし、
転写の減少は、TFプロモーターに対するc‐Fos/c‐Junまたは c‐Rel/p65結合の
減少に起因したわけではない。レスベラトロールは、AP‐1部位に対するc‐Fos/
c‐Jun結合を有意に変化しなかった。レスベラトロール処理は、非刺激、または
LPS、TNFα、IL‐1β、あるいはPMA刺激上皮細胞のいずれにおいてもAP‐1部位
への結合活性に有意な効果を示さなかった(同書、図7)。レスベラトロールは
また、TFプロモーターに対するNF‐κBの結合を有意に変化しなかった。非刺激
細胞はNF‐κB結合はほとんど示さなかったが、LPS、TNFα、IL‐1β、あるいは
PMAはNF‐κB部位に顕著なDNA‐タンパク質複合体の形成を誘発した。レスベラ
トロール(100 μmol/L)によって細胞を2時間プレインキュベーションしても
、NF‐κB DNA‐タンパク質複合体の形成には効果がなかった(同書、図8)。
μmol/L)で2時間処理した。レスベラトロール処理後、細胞を、LPS、TNFα、
IL‐1β、あるいはPMAで6時間刺激した。その結果は、レスベラトロールがLPS
、TNFα、IL‐1β、およびPMA誘発TF活性を顕著に抑制することを示した(Pendu
rthi 1999[131]、図1A)。抑制は60%〜90%以上の範囲に渡った。HUVEC単層を
また、異なる濃度のレスベラトロール(0〜200 μmol/L)で2時間処理した。
レスベラトロール処理後、細胞を、LPS、TNFα、IL‐1β、あるいはPMAで刺激し
た。そのデータは、レスベラトロールが用量依存性でTF発現の誘導を抑制するこ
とを示した。単球におけるレスベラトロールの効果を試験するために、単層細胞
分画を、種々に異なる濃度のレスベラトロール(0〜100 μmol/L)で2時間処
理し、その後でLPS(100 ng/mL)で5時間刺激した。その結果は、レスベラトロ
ールが単球におけるLPS誘発TF発現を用量依存性で抑制することを示した(同書
、図2)。TF mRNAへのレスベラトロールの効果を試験するために、HUVEC単層
分画を、種々に異なる濃度のレスベラトロール(0、5,20、100、および200
μmol/L)で2時間処理し、その後でLPS、TNFα、IL‐1β、あるいはPMAで2時間
刺激した。レスベラトロール処理は、用量依存性でTF転写を減少した。しかし、
転写の減少は、TFプロモーターに対するc‐Fos/c‐Junまたは c‐Rel/p65結合の
減少に起因したわけではない。レスベラトロールは、AP‐1部位に対するc‐Fos/
c‐Jun結合を有意に変化しなかった。レスベラトロール処理は、非刺激、または
LPS、TNFα、IL‐1β、あるいはPMA刺激上皮細胞のいずれにおいてもAP‐1部位
への結合活性に有意な効果を示さなかった(同書、図7)。レスベラトロールは
また、TFプロモーターに対するNF‐κBの結合を有意に変化しなかった。非刺激
細胞はNF‐κB結合はほとんど示さなかったが、LPS、TNFα、IL‐1β、あるいは
PMAはNF‐κB部位に顕著なDNA‐タンパク質複合体の形成を誘発した。レスベラ
トロール(100 μmol/L)によって細胞を2時間プレインキュベーションしても
、NF‐κB DNA‐タンパク質複合体の形成には効果がなかった(同書、図8)。
【0095】
ATRAおよびレスベラトロールはERK物質であり、従ってETS関連因子(複数でも
よい)をリン酸化する。一般的にETS関連因子(複数でもよい)のリン酸化は、p
300の結合を刺激する。ETS・p300 複合体は、TFプロモーターに結合すると、TF
転写を抑制する。この抑制はNF‐κB、Ap1、またはSp1には無関係である。 (2)〈膜濃度の関数としての非活性化(「暗号化」)〉 (a)《TF表面二量体は不活性である》 Bachら(1997[132])によれば、表面TFは、単量体および二量体の2つの形状
で存在する。単量体と二量体のどちらもFVIIaを結合する。しかし、単量体のみ
が活性である。TF単量体の自己会合が、必須巨大分子基質結合部位へのアクセス
を防止する。不活性(潜在性)二量体の概念は、TFの細胞外ドメインの結晶構造
と符合する。この構造は、TF二量体化がFVIIa結合をブロックしないが、TFの反
対側表面にある巨大分子基質結合部位を被覆することを示唆する。
よい)をリン酸化する。一般的にETS関連因子(複数でもよい)のリン酸化は、p
300の結合を刺激する。ETS・p300 複合体は、TFプロモーターに結合すると、TF
転写を抑制する。この抑制はNF‐κB、Ap1、またはSp1には無関係である。 (2)〈膜濃度の関数としての非活性化(「暗号化」)〉 (a)《TF表面二量体は不活性である》 Bachら(1997[132])によれば、表面TFは、単量体および二量体の2つの形状
で存在する。単量体と二量体のどちらもFVIIaを結合する。しかし、単量体のみ
が活性である。TF単量体の自己会合が、必須巨大分子基質結合部位へのアクセス
を防止する。不活性(潜在性)二量体の概念は、TFの細胞外ドメインの結晶構造
と符合する。この構造は、TF二量体化がFVIIa結合をブロックしないが、TFの反
対側表面にある巨大分子基質結合部位を被覆することを示唆する。
【0096】
Bachら(1997)は、本モデルに符合する十分な根拠を提供する。以下の実験を
考察してみよう。HL‐60細胞を10-6 mol/L PMA に種々の異なる回数曝露した。1
0 μmol/Lのイオノマイシンに短期間曝露する前または後に、無傷細胞をTF凝血
原活性(PCA)について検定した。PMA単独処理と比較して、イオノマイシンとPMA
の併用処理は、TF PCA 発現を劇的に増加した(同書、図1)。活性の迅速な出
現は、新規タンパク質合成が関与していないことを示唆する(同書、図2)。カ
ルシウム流入は、潜在性TF PCAを活性化した。また、カルミザオリウム(calmidz
aolium、 CMZ)による抑制は、このプロセスにおける必須リンクとしてカルモジ
ュリン(CaM)を意味づける。さらに、FVIIaは未処理細胞およびイオノフォア処
理細胞上のTFに結合した(同書、図5、実験1と2)。従って、TF‐FVIIaの形
成の制限は、不活性(潜在性)TF PCAを説明しない。TF‐FVIIa 複合体は、イオ
ノフォア処理細胞にある偽基質組織因子経路インヒビター活性化因子X(TFPI‐F
xa)を容易に結合したが、未処理細胞ではTFPI‐FXA 抑制に抵抗性であった。イ
オノフォア処理細胞での同様な抑制が、TF‐FVIIaの他の偽基質である、XK1につ
いても実証された。これらの結果は、カルシウム流入がTF上にあるTFPI‐FXa/XK
1 結合部位を露出することを示唆する。最後に、HL‐60細胞を、細胞表面TFと架
橋することが公知である単官能・二官能アミノ反応性タンパク質である、DTSSP
で処理した。処理後、TFを免疫精製して、ウェスタンブロッティングで可視化し
た。DTSSP架橋による生成物はTF二量体であった(同書、図7、レーン1、2)
。架橋前に細胞をイオノマイシン処理した場合は、架橋はほとんど見られなかっ
た(同書、図7、レーン3)。架橋の減少は、TFがイオノフォア処理細胞上では
自己会合しないことを示唆する。TF架橋および暗号化TF PCA のどちらも、イオ
ノフォア添加前に細胞をCMZ処理することによって保存された(同書、図7、レ
ーン4)。
考察してみよう。HL‐60細胞を10-6 mol/L PMA に種々の異なる回数曝露した。1
0 μmol/Lのイオノマイシンに短期間曝露する前または後に、無傷細胞をTF凝血
原活性(PCA)について検定した。PMA単独処理と比較して、イオノマイシンとPMA
の併用処理は、TF PCA 発現を劇的に増加した(同書、図1)。活性の迅速な出
現は、新規タンパク質合成が関与していないことを示唆する(同書、図2)。カ
ルシウム流入は、潜在性TF PCAを活性化した。また、カルミザオリウム(calmidz
aolium、 CMZ)による抑制は、このプロセスにおける必須リンクとしてカルモジ
ュリン(CaM)を意味づける。さらに、FVIIaは未処理細胞およびイオノフォア処
理細胞上のTFに結合した(同書、図5、実験1と2)。従って、TF‐FVIIaの形
成の制限は、不活性(潜在性)TF PCAを説明しない。TF‐FVIIa 複合体は、イオ
ノフォア処理細胞にある偽基質組織因子経路インヒビター活性化因子X(TFPI‐F
xa)を容易に結合したが、未処理細胞ではTFPI‐FXA 抑制に抵抗性であった。イ
オノフォア処理細胞での同様な抑制が、TF‐FVIIaの他の偽基質である、XK1につ
いても実証された。これらの結果は、カルシウム流入がTF上にあるTFPI‐FXa/XK
1 結合部位を露出することを示唆する。最後に、HL‐60細胞を、細胞表面TFと架
橋することが公知である単官能・二官能アミノ反応性タンパク質である、DTSSP
で処理した。処理後、TFを免疫精製して、ウェスタンブロッティングで可視化し
た。DTSSP架橋による生成物はTF二量体であった(同書、図7、レーン1、2)
。架橋前に細胞をイオノマイシン処理した場合は、架橋はほとんど見られなかっ
た(同書、図7、レーン3)。架橋の減少は、TFがイオノフォア処理細胞上では
自己会合しないことを示唆する。TF架橋および暗号化TF PCA のどちらも、イオ
ノフォア添加前に細胞をCMZ処理することによって保存された(同書、図7、レ
ーン4)。
【0097】
(b)《表面濃度の増加は二量体を誘導して、活性を低下させる》
Nemersonら(1998[133])は、TF表面濃度を触媒活性速度と関連させる。その
ような関連性を確立するために、Nemerson と Giesen は、膜貫通ドメインを含
むが細胞質ドメインを含まない、組換え型TF(TF1-243)を、適切なリン脂質小
胞中に組み込み、その触媒活性(kcat)を測定した。その結果は、各TF‐FVIIa
分子の触媒活性を反映する、kcat, または触媒速度定数が、簡単にTF表面密度の
関数となることを示した。さらに、高表面密度TFを有する小胞(100 nm 小胞表
面に約50個のTF分子)を架橋剤に曝露後、NemersonとGiesen は、二量体および
高次n‐マーを検出することができた。NemersonとGiesen は、これらの結果がク
ラスターを形成するTF分子が分散型分子と比較して低い最大触媒活性を有するモ
デルと符合することを示唆した。
ような関連性を確立するために、Nemerson と Giesen は、膜貫通ドメインを含
むが細胞質ドメインを含まない、組換え型TF(TF1-243)を、適切なリン脂質小
胞中に組み込み、その触媒活性(kcat)を測定した。その結果は、各TF‐FVIIa
分子の触媒活性を反映する、kcat, または触媒速度定数が、簡単にTF表面密度の
関数となることを示した。さらに、高表面密度TFを有する小胞(100 nm 小胞表
面に約50個のTF分子)を架橋剤に曝露後、NemersonとGiesen は、二量体および
高次n‐マーを検出することができた。NemersonとGiesen は、これらの結果がク
ラスターを形成するTF分子が分散型分子と比較して低い最大触媒活性を有するモ
デルと符合することを示唆した。
【0098】
活性化における細胞質ドメインの重要性を試験するために、Wolbergら(2000[
134])は、全長TFあるいは、その細胞質ドメインを欠損するTFのいずれかで細胞
をトランスフェクトした。その結果は、カルシウムイオノフォアによる活性化が
細胞質ドメインに無関係であることを示した。 (c)《二量体を介するTFの自己制御》 Schecterら(1997[135])は、TF表面濃度および活性に対するアゴニスト刺激
の経時的効果を示す。TF mRNA は、静止状態にある大動脈平滑筋細胞(SMC)で
はほとんど検出できなかった(同書、図1)。FCSはTF mRNA レベルの著明な上
昇を誘発し、これは〜1時間で開始されて〜8時間持続した。PDGF BB およびα
‐トロンビンへの応答におけるTF mRNA の蓄積は10%FCSの使用の際に観察され
るそれと同様であった(同書、図1)。タンパク質合成におけるTF mRNA の上昇
の経時的効果を試験するために、静止SMCを、成長アゴニストで処理して、最初
の4時間は1時間毎、その後の20時間は2時間毎に免疫染色法によって検査した
。未処理静止SMCは最小TF抗原を示した。10%FCS、PDGF AA、またはBB、または
トロンビンレセプターペプチドで刺激された細胞は、TF抗原の明白な核周囲染色
を生じ、これは〜2時間で開始して、4〜6時間でピークに達した。4〜6時間
では、TF抗原はまた原形質膜の波状端上に散在して検出された。核周囲染色は刺
激後〜8〜10時間持続して、その後次第に散逸した。16〜24時間では、膜付近ま
たは膜上に染色された抗体のパッチ状分布が核周囲染色の減少と共に記録された
。Schecterら(1997[136])は、核を横切り細胞膜の反対側を結ぶ線に沿って免
疫蛍光染色強度を測定して、その結果をグラフに表示した。4時間では、グラフ
は核周囲と膜に沿って2つのピークを有する二峰性分布を示した(同書、図5a
、インサート)。16時間では、グラフは核周囲に遙かに小さなピークと膜に沿っ
て遙かに大きなピークを示した(同書、図5b、インサート)。
134])は、全長TFあるいは、その細胞質ドメインを欠損するTFのいずれかで細胞
をトランスフェクトした。その結果は、カルシウムイオノフォアによる活性化が
細胞質ドメインに無関係であることを示した。 (c)《二量体を介するTFの自己制御》 Schecterら(1997[135])は、TF表面濃度および活性に対するアゴニスト刺激
の経時的効果を示す。TF mRNA は、静止状態にある大動脈平滑筋細胞(SMC)で
はほとんど検出できなかった(同書、図1)。FCSはTF mRNA レベルの著明な上
昇を誘発し、これは〜1時間で開始されて〜8時間持続した。PDGF BB およびα
‐トロンビンへの応答におけるTF mRNA の蓄積は10%FCSの使用の際に観察され
るそれと同様であった(同書、図1)。タンパク質合成におけるTF mRNA の上昇
の経時的効果を試験するために、静止SMCを、成長アゴニストで処理して、最初
の4時間は1時間毎、その後の20時間は2時間毎に免疫染色法によって検査した
。未処理静止SMCは最小TF抗原を示した。10%FCS、PDGF AA、またはBB、または
トロンビンレセプターペプチドで刺激された細胞は、TF抗原の明白な核周囲染色
を生じ、これは〜2時間で開始して、4〜6時間でピークに達した。4〜6時間
では、TF抗原はまた原形質膜の波状端上に散在して検出された。核周囲染色は刺
激後〜8〜10時間持続して、その後次第に散逸した。16〜24時間では、膜付近ま
たは膜上に染色された抗体のパッチ状分布が核周囲染色の減少と共に記録された
。Schecterら(1997[136])は、核を横切り細胞膜の反対側を結ぶ線に沿って免
疫蛍光染色強度を測定して、その結果をグラフに表示した。4時間では、グラフ
は核周囲と膜に沿って2つのピークを有する二峰性分布を示した(同書、図5a
、インサート)。16時間では、グラフは核周囲に遙かに小さなピークと膜に沿っ
て遙かに大きなピークを示した(同書、図5b、インサート)。
【0099】
Schecterら(1997[137])はまた、TF活性に対するPDCF刺激の影響を測定した
。PDGFは、処理4〜6時間後に表面TF活性の約5倍上昇を誘発し(同書、図7)
、20時間までにはベースライン(正常値)に戻った。 この研究で報告された時間的イベントは、TF膜染色における初期増加(刺激4
時間後)は、TF活性の増加と関連するが、それに後続する膜染色の増加(刺激16
時間後)はTF活性の低下と関連することを示す。細胞表面上のTF染色のパッチは
、表面TF活性が最小である時(アゴニスト刺激の10〜12時間後)に最も顕著で
ある。この研究は、この関連性がパッチが不活性TF多量体を表している可能性を
提唱することを見出す。
。PDGFは、処理4〜6時間後に表面TF活性の約5倍上昇を誘発し(同書、図7)
、20時間までにはベースライン(正常値)に戻った。 この研究で報告された時間的イベントは、TF膜染色における初期増加(刺激4
時間後)は、TF活性の増加と関連するが、それに後続する膜染色の増加(刺激16
時間後)はTF活性の低下と関連することを示す。細胞表面上のTF染色のパッチは
、表面TF活性が最小である時(アゴニスト刺激の10〜12時間後)に最も顕著で
ある。この研究は、この関連性がパッチが不活性TF多量体を表している可能性を
提唱することを見出す。
【0100】
e)《P‐セレクチン遺伝子》
P‐セレクチン(CD62P、 GMP140、 LECCAM-3、 PADGEM)は巨核球および内皮
細胞に発現する。内皮細胞では、P‐セレクチンはWeibel‐Palade (WP)体とし
て公知な特定の顆粒中に保存されている。ヒスタミン、トロンビンまたは補体タ
ンパク質のような炎症性メディエーターによる活性化後、WP体は原形質膜と融合
し、その結果内皮先端面上においてP‐セレクチン発現の増加を起因する。P‐セ
レクチンの一つの機能は、活性化内皮への白血球接着を媒介することである。
細胞に発現する。内皮細胞では、P‐セレクチンはWeibel‐Palade (WP)体とし
て公知な特定の顆粒中に保存されている。ヒスタミン、トロンビンまたは補体タ
ンパク質のような炎症性メディエーターによる活性化後、WP体は原形質膜と融合
し、その結果内皮先端面上においてP‐セレクチン発現の増加を起因する。P‐セ
レクチンの一つの機能は、活性化内皮への白血球接着を媒介することである。
【0101】
(1)〔転写〕
(a)《GABPはP‐セレクチンのリプレッサーである》
2つの保存N‐ボックスが、マウスおよびヒトP‐セレクチン遺伝子で同定され
た。マウス遠位N‐ボックスは(−327、−322)、近位は(−104、−99)に位置
する。ヒト遠位N‐ボックスは(−314、−309)、近位は(−103、−108)に位
置する。マウス近位N‐ボックスをコードする標識プローブは、BAEC(Pan 1998[
138]、図6B)、bEnd.3、 HEL およびCHRF288細胞由来の核抽出物と2つのDNA‐
タンパク質複合体を形成した。複合体形成は、核抽出物のバッチの差、GABP結合
の特徴によって変異した。GABPを結合するHSV‐1前初期(IE)N‐ボックスプロ
ーブとの競合は、BAEC核抽出物との複合体形成を防止した(同書、図6D)。こ
れらの知見に基づき、Panらは、近位N‐ボックスが遍在性に発現するGABPを結合
する可能性が最も高いと結論した。
た。マウス遠位N‐ボックスは(−327、−322)、近位は(−104、−99)に位置
する。ヒト遠位N‐ボックスは(−314、−309)、近位は(−103、−108)に位
置する。マウス近位N‐ボックスをコードする標識プローブは、BAEC(Pan 1998[
138]、図6B)、bEnd.3、 HEL およびCHRF288細胞由来の核抽出物と2つのDNA‐
タンパク質複合体を形成した。複合体形成は、核抽出物のバッチの差、GABP結合
の特徴によって変異した。GABPを結合するHSV‐1前初期(IE)N‐ボックスプロ
ーブとの競合は、BAEC核抽出物との複合体形成を防止した(同書、図6D)。こ
れらの知見に基づき、Panらは、近位N‐ボックスが遍在性に発現するGABPを結合
する可能性が最も高いと結論した。
【0102】
AGGAAG近位N‐ボックスのAGCTAAGへの突然変異は、DNA‐タンパク質複合体形
成を排除した(Pan 1998、図6C)。突然変異型N‐ボックスを有するマウスP‐
セレクチンプロモーターによって発現されるレポーター遺伝子でトランスフェク
トされたBAECは、野生型プロモーターと比較して2〜10倍の発現増加を示した(
同書、図6F)。転写の増加は、ETS関連因子の近位N‐ボックスへの結合がP‐
セレクチン遺伝子を抑制することを示す。遠位N‐ボックスの欠失はレポーター
遺伝子発現を影響しなかった。突然変異遺伝子の転写増加はGABPがP‐セレクチ
ンのリプレッサーであることを示す。
成を排除した(Pan 1998、図6C)。突然変異型N‐ボックスを有するマウスP‐
セレクチンプロモーターによって発現されるレポーター遺伝子でトランスフェク
トされたBAECは、野生型プロモーターと比較して2〜10倍の発現増加を示した(
同書、図6F)。転写の増加は、ETS関連因子の近位N‐ボックスへの結合がP‐
セレクチン遺伝子を抑制することを示す。遠位N‐ボックスの欠失はレポーター
遺伝子発現を影響しなかった。突然変異遺伝子の転写増加はGABPがP‐セレクチ
ンのリプレッサーであることを示す。
【0103】
(b)《マイクロ競合はP‐セレクチン転写を刺激する》
GABPウイルスはGABPについてP‐セレクチン プロモーターとマイクロ競合する
。従って、内皮細胞のウイルス感染はP‐セレクチン発現を増加する。さらに、
ウイルスDNAの濃度が高ければ高いほど、P‐セレクチン発現が増加する。 f)[β2インテグリン遺伝子] (1)〔転写〕 (a)《GABPはβ2の活性化因子である》 β2インテグリン(CD18)は、白血球特異的接着分子である。GABPはCD18プロ
モーター中の3つのN‐ボックスを結合し、遺伝子をトランス活性化する(Rosma
rin 1995[139]、Rosmarin 1998[140])。
。従って、内皮細胞のウイルス感染はP‐セレクチン発現を増加する。さらに、
ウイルスDNAの濃度が高ければ高いほど、P‐セレクチン発現が増加する。 f)[β2インテグリン遺伝子] (1)〔転写〕 (a)《GABPはβ2の活性化因子である》 β2インテグリン(CD18)は、白血球特異的接着分子である。GABPはCD18プロ
モーター中の3つのN‐ボックスを結合し、遺伝子をトランス活性化する(Rosma
rin 1995[139]、Rosmarin 1998[140])。
【0104】
(b)《マイクロ競合はβ2転写を抑制する》
GABPウイルスによる潜伏感染は、ウイルスDNAとCD18プロモーター間のマイク
ロ競合を起因して、CD18発現を低下させる(上記Le Naour 1997[141]、Tanaka 1
995[142]、Patarroyo 1988[143]を参照)。さらに、ウイルスDNAの濃度が高けれ
ば高いほど、CD18発現低下は増大する。 g)[α4インテグリン遺伝子] α4インテグリン(CD49)は、B細胞、胸腺細胞、単球/マクロファージ、顆粒
球、および樹状細胞に発現する。α4はβ1インテグリンと結合してα4β1を形成
する(CD49d/CD29、 VLA-4)。α4β1は、活性化内皮細胞表面に見られる血管細
胞接着分子‐1(VCAM‐1)、および細胞外基質(ECM)の主要成分であるフィブ
ロネクチン(Fn)を結合する。
ロ競合を起因して、CD18発現を低下させる(上記Le Naour 1997[141]、Tanaka 1
995[142]、Patarroyo 1988[143]を参照)。さらに、ウイルスDNAの濃度が高けれ
ば高いほど、CD18発現低下は増大する。 g)[α4インテグリン遺伝子] α4インテグリン(CD49)は、B細胞、胸腺細胞、単球/マクロファージ、顆粒
球、および樹状細胞に発現する。α4はβ1インテグリンと結合してα4β1を形成
する(CD49d/CD29、 VLA-4)。α4β1は、活性化内皮細胞表面に見られる血管細
胞接着分子‐1(VCAM‐1)、および細胞外基質(ECM)の主要成分であるフィブ
ロネクチン(Fn)を結合する。
【0105】
(1)〔転写〕
(a)《GABPはα4インテグリンの活性化因子である》
Rosenら(1994[144])は、GABPがα4プロモーターの(−51、−46)N‐ボック
スを結合することを示す。GABPの結合は、T細胞株であるジャーカット細胞にお
けるα4インテグリン遺伝子の転写を活性化した。 (b)《マイクロ競合はα4転写を抑制する》 Rosenら(1994)は、モロニー肉腫ウイルス長末端反復由来のEts結合部位との
マイクロ競合が、α4インテグリンプロモーターに対するGABPの結合を抑制した
ことを示す。GABPウイルスはGABPについてα4 プロモーターとマイクロ競合する
。従って、マクロファージのウイルス感染はα4発現を低下させる。さらに、ウ
イルスDNAの濃度が高ければ高いほど、α4発現低下は増大する。
スを結合することを示す。GABPの結合は、T細胞株であるジャーカット細胞にお
けるα4インテグリン遺伝子の転写を活性化した。 (b)《マイクロ競合はα4転写を抑制する》 Rosenら(1994)は、モロニー肉腫ウイルス長末端反復由来のEts結合部位との
マイクロ競合が、α4インテグリンプロモーターに対するGABPの結合を抑制した
ことを示す。GABPウイルスはGABPについてα4 プロモーターとマイクロ競合する
。従って、マクロファージのウイルス感染はα4発現を低下させる。さらに、ウ
イルスDNAの濃度が高ければ高いほど、α4発現低下は増大する。
【0106】
h)[ホルモン感受性リパーゼ(HSL)遺伝子]
ホルモン感受性リパーゼ(HSL、Lipe、EC 3.1.1.3)は、脂肪組織に高度に発
現する細胞内中性リパーゼである。HSLは、トリアシルグリセロールおよびジア
シルグリセロール加水分解における律速酵素である。HSLはまた、コレステロー
ルエステル加水分解を媒介して、ステロイド産生組織およびマクロファージ中に
遊離コレステロールを産生する。 (1)〔HSLはマイクロ競合により抑制される遺伝子である〕 (a)《N‐ボックス》 エキソンBの−780 bp 5'からエキソン1の開始までの領域が、脂肪細胞にお
けるヒトHSL遺伝子の潜在性制御部位を含むことが示唆された(Talmud 1998[145
]、Grober 1997[146])。本領域は15のN‐ボックスを含む。さらに、3対がそれ
ぞれから短距離内に位置している。(+268、+272)、(+279、+285)にある
対間距離は5 bp または1.0 ラセン回転(HT)、(+936、+942)、(+964、+
970)では 22 bp または2.5 HT、(+1,253、+1259)、 (+1270、+1276)で
は 11 bp または 1.5 HTである。
現する細胞内中性リパーゼである。HSLは、トリアシルグリセロールおよびジア
シルグリセロール加水分解における律速酵素である。HSLはまた、コレステロー
ルエステル加水分解を媒介して、ステロイド産生組織およびマクロファージ中に
遊離コレステロールを産生する。 (1)〔HSLはマイクロ競合により抑制される遺伝子である〕 (a)《N‐ボックス》 エキソンBの−780 bp 5'からエキソン1の開始までの領域が、脂肪細胞にお
けるヒトHSL遺伝子の潜在性制御部位を含むことが示唆された(Talmud 1998[145
]、Grober 1997[146])。本領域は15のN‐ボックスを含む。さらに、3対がそれ
ぞれから短距離内に位置している。(+268、+272)、(+279、+285)にある
対間距離は5 bp または1.0 ラセン回転(HT)、(+936、+942)、(+964、+
970)では 22 bp または2.5 HT、(+1,253、+1259)、 (+1270、+1276)で
は 11 bp または 1.5 HTである。
【0107】
何十かの公知のETS因子のうち、四量体複合体としてのGABPのみが2つのN‐ボ
ックスを結合する。典型的には、N‐ボックスは、0.5ラセン回転(HT)の複数によ
って分離されている。HT当たり10 bp である。以下の表を考察してみよう(Yu 1
997[147]に基づく、図1)
ックスを結合する。典型的には、N‐ボックスは、0.5ラセン回転(HT)の複数によ
って分離されている。HT当たり10 bp である。以下の表を考察してみよう(Yu 1
997[147]に基づく、図1)
【0108】
【表2】
【0109】
HSL N‐ボックス対を分離する1.0、2.5、および1.5ラセン回転は、GABPヘテ
ロ四量体結合の特徴に符合している。 HSL精巣特異的プロモーターがまた11 bp または1.5 ラセン回転によって分離
される2つのN‐ボックスを含むことが注記されていることは興味深い(Blaise
1999[148])。多くの「TATA欠損」プロモーターがその開始因子エレメントにあ
るN‐ボックスにGABPを結合する。詳しくは、HSLはTATA欠損遺伝子である。HSL
遺伝子上の3つのN‐ボックス、エキソンBの(+35、+42)およびイントロンB
の(+964、+970)、(+1110、+1116)が、マウスHSL遺伝子に保存されてい
る(Talmud 1998[149]に記載の配列U69543を参照)。
ロ四量体結合の特徴に符合している。 HSL精巣特異的プロモーターがまた11 bp または1.5 ラセン回転によって分離
される2つのN‐ボックスを含むことが注記されていることは興味深い(Blaise
1999[148])。多くの「TATA欠損」プロモーターがその開始因子エレメントにあ
るN‐ボックスにGABPを結合する。詳しくは、HSLはTATA欠損遺伝子である。HSL
遺伝子上の3つのN‐ボックス、エキソンBの(+35、+42)およびイントロンB
の(+964、+970)、(+1110、+1116)が、マウスHSL遺伝子に保存されてい
る(Talmud 1998[149]に記載の配列U69543を参照)。
【0110】
(b)《トランスフェクション》
スイスマウス胚3T3‐L1線維芽細胞は、脂肪細胞様細胞に分化し得る。未分化
細胞のHSL活性レベルは極めて低い。分化すると、脂肪細胞様細胞のHSL活性は19
倍の上昇を示す(Kawamura 1981[150])。 3T3‐L1前脂肪細胞を、細胞がコンフルーエントに達した後、インスリン(10
μg/ml)、デキサメサゾン(10 nM)、およびiBuMeXan (0.5 mM) を加えて8日
連続インキュベートすることによって分化を誘導した。HSL mRNA を未分化コン
フルーエントコントロール、ZIPNeo ベクターでトランスフェクトされた分化3T3
‐L1細胞において測定した。分化3T3‐L1 細胞は通常では顕著なHSL活性を示す
が、ZIPNeo でトランスフェクトされた3T3‐L1分化細胞はHSL mRNA の低下を示
した(Gordeladze 1997、図11左)。ZIPNeoは、GABPを結合するモロニーマウス
白血病ウイルスLTRを担う。ウイルスLTRとHSLプロモーターの間のマイクロ競合
は、HSL遺伝子発現の低下を導出する。
細胞のHSL活性レベルは極めて低い。分化すると、脂肪細胞様細胞のHSL活性は19
倍の上昇を示す(Kawamura 1981[150])。 3T3‐L1前脂肪細胞を、細胞がコンフルーエントに達した後、インスリン(10
μg/ml)、デキサメサゾン(10 nM)、およびiBuMeXan (0.5 mM) を加えて8日
連続インキュベートすることによって分化を誘導した。HSL mRNA を未分化コン
フルーエントコントロール、ZIPNeo ベクターでトランスフェクトされた分化3T3
‐L1細胞において測定した。分化3T3‐L1 細胞は通常では顕著なHSL活性を示す
が、ZIPNeo でトランスフェクトされた3T3‐L1分化細胞はHSL mRNA の低下を示
した(Gordeladze 1997、図11左)。ZIPNeoは、GABPを結合するモロニーマウス
白血病ウイルスLTRを担う。ウイルスLTRとHSLプロモーターの間のマイクロ競合
は、HSL遺伝子発現の低下を導出する。
【0111】
以下のセクションはマイクロ競合の臨床的影響を提示する。
V. ディスカバリー5:マイクロコンペティションの臨床的影響
A.ガン
1. (細胞増殖と分化に対するマイクロ競合の影響)
最近の凡例は、インビボではウイルスタンパク質が、宿主細胞操作のメディエ
ーターであることを支持する。例として、SV40ラージT抗原、エプスタイン-バー
ウイルス BRLF1タンパク質、パピローマウイルスタイプ16 E6 またはE7腫瘍性
タンパク質あるいはアデノウイルスE1Aについて開示されている広範な研究を考
察してみる。ウイルスタンパク質と無関係に宿主細胞を操作する可能性が見逃さ
れている(注2)。この凡例は根深く、タンパク質非依存性操作が実験室で提示
される場合すらも、研究者はその有意性を見逃している。それぞれ2種類のプラ
ズミドを用いる以下の研究を例として考察してみよう。一つのプラズミドは、細
胞Rbまたはウイルス性T抗原である所望の遺伝子を含む。他のプラズミドは、ウ
イルスプロモーターの制御下でのみネオマイシン抵抗性である遺伝子(Neo)を含
む。このプラズミドは「空」と見なされ、従ってコントロールとして用いられる
。3つの研究すべてが、細胞周期の進行、増殖の増加および分化の減少における
「空プラズミド」の有意な影響を示す結果を報告する。しかし、これらの研究の
いずれもこれらの結果について言及していない。その結果は完全に無視されてい
る。 注2)例外があるとすれば、ウイルスDNAの細胞ゲノム中への組み込みである。
そのような組み込みは変異、宿主細胞DNAの欠失またはメチル化を起因し得る。
しかし、細胞機能についてのこの操作ですら、多くの場合はウイルスタンパク質
によって媒介される。例として、HIV‐1 INタンパク質またはウイルス組み込み
を介在するレトロウイルスインテグラーゼを考察すること。
ーターであることを支持する。例として、SV40ラージT抗原、エプスタイン-バー
ウイルス BRLF1タンパク質、パピローマウイルスタイプ16 E6 またはE7腫瘍性
タンパク質あるいはアデノウイルスE1Aについて開示されている広範な研究を考
察してみる。ウイルスタンパク質と無関係に宿主細胞を操作する可能性が見逃さ
れている(注2)。この凡例は根深く、タンパク質非依存性操作が実験室で提示
される場合すらも、研究者はその有意性を見逃している。それぞれ2種類のプラ
ズミドを用いる以下の研究を例として考察してみよう。一つのプラズミドは、細
胞Rbまたはウイルス性T抗原である所望の遺伝子を含む。他のプラズミドは、ウ
イルスプロモーターの制御下でのみネオマイシン抵抗性である遺伝子(Neo)を含
む。このプラズミドは「空」と見なされ、従ってコントロールとして用いられる
。3つの研究すべてが、細胞周期の進行、増殖の増加および分化の減少における
「空プラズミド」の有意な影響を示す結果を報告する。しかし、これらの研究の
いずれもこれらの結果について言及していない。その結果は完全に無視されてい
る。 注2)例外があるとすれば、ウイルスDNAの細胞ゲノム中への組み込みである。
そのような組み込みは変異、宿主細胞DNAの欠失またはメチル化を起因し得る。
しかし、細胞機能についてのこの操作ですら、多くの場合はウイルスタンパク質
によって媒介される。例として、HIV‐1 INタンパク質またはウイルス組み込み
を介在するレトロウイルスインテグラーゼを考察すること。
【0112】
a)[マイクロ競合は増殖を刺激する]
HuH‐7 ヒト肝ガン細胞を、β‐アクチンプロモーターがRb遺伝子発現を制御
し、サルウイルス(SV40)プロモーターがネオマイシン抵抗性(neo)遺伝子発
現を制御するプラズミドであるpBARBでトランスフェクトした。細胞をまた、neo
遺伝子上にSV40プロモーターのみを含むpSV‐neo プラズミドでトランスフェク
トした。pSV-neoは、β‐アクチンプロモーターおよびRb遺伝子を含まないため
に、「空」と見なされ、従ってコントロールとして用いられた。細胞を、5%FB
Sを添加した化学定義培地IS‐RPMI、または血清を含まないIS‐RPMI中でインキ
ュベートした。生存細胞数を指定時間にカウントした。その結果を図15に要約す
る(Awazu 1998[152]、図2A)。野生とは非トランスフェクト細胞を意味する。
SDは、三角形および円形シンボルのおおよそのサイズである。
し、サルウイルス(SV40)プロモーターがネオマイシン抵抗性(neo)遺伝子発
現を制御するプラズミドであるpBARBでトランスフェクトした。細胞をまた、neo
遺伝子上にSV40プロモーターのみを含むpSV‐neo プラズミドでトランスフェク
トした。pSV-neoは、β‐アクチンプロモーターおよびRb遺伝子を含まないため
に、「空」と見なされ、従ってコントロールとして用いられた。細胞を、5%FB
Sを添加した化学定義培地IS‐RPMI、または血清を含まないIS‐RPMI中でインキ
ュベートした。生存細胞数を指定時間にカウントした。その結果を図15に要約す
る(Awazu 1998[152]、図2A)。野生とは非トランスフェクト細胞を意味する。
SDは、三角形および円形シンボルのおおよそのサイズである。
【0113】
Rbトランスフェクションの結果、非トランスフェクト「野生」型HuH‐7 細胞
と比較して、6日目に細胞増殖の減少が起こった。「空」ベクターのトランスフ
ェクションは、増殖の増加を起因した。「空」ベクターは、GABPを結合するSV40
プロモーターを含む。ウイルスプロモーターと細胞遺伝子間のマイクロ競合は、
増殖の増加を導く(細胞遺伝子のアイデンティティについては、以下を参照)。 b)[マイクロ競合は分化を抑制する] HSV‐neo は、マウスハーベイ肉腫ウイルス長末端反復(LTR)の制御下でネオ
マイシン抵抗性遺伝子を発現するプラズミドである(Armelin 1984[153])。pZI
PNeoはモロニーマウス白血病ウイルス長末端反復の制御下でネオマイシン抵抗性
遺伝子を発現する(Cepko 1984[154])。PVU0は、SV40ラージ腫瘍抗原とSV40ス
モール腫瘍抗原を発現するSV40ゲノムの無傷初期領域を担う(Higgins 1996[155
])。マウス3T3‐L1前脂肪細胞をPVU0でトランスフェクトした。細胞をまた、HS
V‐neo および「空」コントロールとしてpZIPNeoでトランスフェクトした。トラ
ンスフェクション後、細胞を分化誘導条件下で培養した。分化マーカーとしてグ
リセロリン酸デヒドロゲナーゼ(GPD)活性を測定した。その結果を以下の表に
提示する(Higgins 1996[156]、表1、最初の4行)。
と比較して、6日目に細胞増殖の減少が起こった。「空」ベクターのトランスフ
ェクションは、増殖の増加を起因した。「空」ベクターは、GABPを結合するSV40
プロモーターを含む。ウイルスプロモーターと細胞遺伝子間のマイクロ競合は、
増殖の増加を導く(細胞遺伝子のアイデンティティについては、以下を参照)。 b)[マイクロ競合は分化を抑制する] HSV‐neo は、マウスハーベイ肉腫ウイルス長末端反復(LTR)の制御下でネオ
マイシン抵抗性遺伝子を発現するプラズミドである(Armelin 1984[153])。pZI
PNeoはモロニーマウス白血病ウイルス長末端反復の制御下でネオマイシン抵抗性
遺伝子を発現する(Cepko 1984[154])。PVU0は、SV40ラージ腫瘍抗原とSV40ス
モール腫瘍抗原を発現するSV40ゲノムの無傷初期領域を担う(Higgins 1996[155
])。マウス3T3‐L1前脂肪細胞をPVU0でトランスフェクトした。細胞をまた、HS
V‐neo および「空」コントロールとしてpZIPNeoでトランスフェクトした。トラ
ンスフェクション後、細胞を分化誘導条件下で培養した。分化マーカーとしてグ
リセロリン酸デヒドロゲナーゼ(GPD)活性を測定した。その結果を以下の表に
提示する(Higgins 1996[156]、表1、最初の4行)。
【0114】
【表3】
【0115】
PVU0トランスフェクションおよびラージとスモールT抗原の発現は、統計的に
有意なGPD活性の低下を起因した。しかし、「空」ベクターである、HSV-neo お
よび ZIPNeoのトランスフェクションは、PVU0より少量であるが、GPD活性を低下
した。不均等な分散を想定するt検定において、HSV‐neoベクターとベクターな
し間の差分についてのp値は0.118であり、さらにZIPNeoとベクターなし間の差分
についてのp値は0.103である。サンプルが2つの観察のみを含むと仮定すると、2
つの異なるLTRを担うベクターについて約10%のp値がトレンドを示す。マウス
ハーベイ肉腫ウイルスLTRおよびモロニーマウス白血病ウイルスLTRのどちらもGA
BPを結合する。ウイルスLTRと細胞周期を制御する3T3‐L1前脂肪細胞GABP遺伝子
間のマイクロ競合は、GPD活性の低下によって示される分化の減少を導く。
有意なGPD活性の低下を起因した。しかし、「空」ベクターである、HSV-neo お
よび ZIPNeoのトランスフェクションは、PVU0より少量であるが、GPD活性を低下
した。不均等な分散を想定するt検定において、HSV‐neoベクターとベクターな
し間の差分についてのp値は0.118であり、さらにZIPNeoとベクターなし間の差分
についてのp値は0.103である。サンプルが2つの観察のみを含むと仮定すると、2
つの異なるLTRを担うベクターについて約10%のp値がトレンドを示す。マウス
ハーベイ肉腫ウイルスLTRおよびモロニーマウス白血病ウイルスLTRのどちらもGA
BPを結合する。ウイルスLTRと細胞周期を制御する3T3‐L1前脂肪細胞GABP遺伝子
間のマイクロ競合は、GPD活性の低下によって示される分化の減少を導く。
【0116】
SV40の野生型初期領域を、「空」pZIPNeoプラズミド(Higgins 1996に記載と
同一プラズミド、上記を参照)中に挿入した。新プラズミドは「野生型」(WT)と
称され、SV40ラージT抗原を発現する。3T3‐F442A前脂肪細胞をWTまたはpZIPNe
oのいずれかでトランスフェクトした。オイルレッド染色によってアッセイされ
るトリグリセリドの蓄積を分化のマーカーとして用いた。コンフルーエント7日
後に染色された細胞数を記録した。図16を考察してみよう。暗染色は分化の増加
を示す。(A)は未処理F442A細胞、(B)はZIPNeoでトランスフェクトされた
細胞、(C)はWTでトランスフェクトされた細胞を示す(Cherington 1988[157]
、図4A、BおよびC)。
同一プラズミド、上記を参照)中に挿入した。新プラズミドは「野生型」(WT)と
称され、SV40ラージT抗原を発現する。3T3‐F442A前脂肪細胞をWTまたはpZIPNe
oのいずれかでトランスフェクトした。オイルレッド染色によってアッセイされ
るトリグリセリドの蓄積を分化のマーカーとして用いた。コンフルーエント7日
後に染色された細胞数を記録した。図16を考察してみよう。暗染色は分化の増加
を示す。(A)は未処理F442A細胞、(B)はZIPNeoでトランスフェクトされた
細胞、(C)はWTでトランスフェクトされた細胞を示す(Cherington 1988[157]
、図4A、BおよびC)。
【0117】
SV40ラージT抗原を発現ベクターであるWTによるトランスフェクションは、分
化を減少した。(C)と(A)のトリグリセリド染色を参照。しかし、「空」ベ
クターによるトランスフェクションは、WTよりも度合いが低いが、また分化を減
少する、(A)と(C)と比較して(B)のトリグリセリド染色を参照。 pZIPNeoはGABPを結合する領域である、モロニーマウス白血病ウイルス長末端
(LTR)を利用する。ウイルスLTRと細胞周期進行を制御する細胞遺伝子間のマイ
クロ競合は、トリグリセリドの蓄積の減少によって示される、分化の減少を導く
。
化を減少した。(C)と(A)のトリグリセリド染色を参照。しかし、「空」ベ
クターによるトランスフェクションは、WTよりも度合いが低いが、また分化を減
少する、(A)と(C)と比較して(B)のトリグリセリド染色を参照。 pZIPNeoはGABPを結合する領域である、モロニーマウス白血病ウイルス長末端
(LTR)を利用する。ウイルスLTRと細胞周期進行を制御する細胞遺伝子間のマイ
クロ競合は、トリグリセリドの蓄積の減少によって示される、分化の減少を導く
。
【0118】
2.(病因)
a)[Rb]
(1)〔pRbの低リン酸化型と細胞周期〕
細胞周期は成長期(G1)によって開始する。Rポイントと称されるG1後期の時
点の前に、細胞は分裂するかまたは細胞周期を終了するかを「決定」する。終了
の結果、成長停止、分化、老化またはアポトーシスが起こる。分裂の決定は、DN
A合成(S)から始まり、第二成長期(G2)、有糸分裂および細胞分裂(M)、G
1に戻る一連の通常プロセスを導く。細胞が細胞周期を進行すると、pRbは一連の
リン酸化イベントを経る。G0およびG1初期においては、pRbは主として非リン酸
化状態にある。細胞がG1/S境界に近づくと、pRbは、サイクリンC/CDK4およびpR
bの高分子量種によって見られるようなサイクリンD/CDK6 キナーゼによってリン
酸化され始める。サイクリンE/CDK2キナーゼによるさらなるリン酸化がG1後期に
起こる。S期を通じ、さらにG2/Mに入るまで、リン酸化は進行性かつ持続性で
ある。リンペプチド分析は、細胞周期を通じて、pRbが1ダース以上の別々のセ
リンまたはスレオニン残基でリン酸化されることを実証した(Sellers 1997[158
])。
点の前に、細胞は分裂するかまたは細胞周期を終了するかを「決定」する。終了
の結果、成長停止、分化、老化またはアポトーシスが起こる。分裂の決定は、DN
A合成(S)から始まり、第二成長期(G2)、有糸分裂および細胞分裂(M)、G
1に戻る一連の通常プロセスを導く。細胞が細胞周期を進行すると、pRbは一連の
リン酸化イベントを経る。G0およびG1初期においては、pRbは主として非リン酸
化状態にある。細胞がG1/S境界に近づくと、pRbは、サイクリンC/CDK4およびpR
bの高分子量種によって見られるようなサイクリンD/CDK6 キナーゼによってリン
酸化され始める。サイクリンE/CDK2キナーゼによるさらなるリン酸化がG1後期に
起こる。S期を通じ、さらにG2/Mに入るまで、リン酸化は進行性かつ持続性で
ある。リンペプチド分析は、細胞周期を通じて、pRbが1ダース以上の別々のセ
リンまたはスレオニン残基でリン酸化されることを実証した(Sellers 1997[158
])。
【0119】
非‐pRb をpRbの非リン酸化型、低‐pRbをpRbの低リン酸化型、さらに高‐pRb
をpRbの高リン酸化型と表示することする。非/低‐pRb は、非または低リン酸
化であるすべてのpRbからなるセットを表す。 非/低‐pRb の蓄積はG1の停止を導く。この仮説は多数の知見により支持され
ている。例えば、E2Fは、細胞増殖に関連する転写因子である。高‐pRbではなく
、非/低‐pRbはE2Fを結合して不活性化する。HPV16 E7、アデノウイルス E1A、
およびサルウイルス 40(SV40)ラージT抗原のようなウイルス性腫瘍遺伝子の
細胞導入の結果、細胞増殖が起こる。これらのウイルス性腫瘍遺伝子は、高‐pR
bではなく、非/低‐pRbを結合して、その抑制能力を不能にする。ヒト骨原生肉
腫細胞株SAOS‐2 は、全長核pRbタンパク質を欠損する。これらの細胞におけるR
b遺伝子のトランスフェクションの結果、G0/G1成長停止が起こる。サイクリンD2
、E、またはAの同時形質移入は、pRbリン酸化とG0/G1停止からの解放を起因し
た(Dou 1998[159])。
をpRbの高リン酸化型と表示することする。非/低‐pRb は、非または低リン酸
化であるすべてのpRbからなるセットを表す。 非/低‐pRb の蓄積はG1の停止を導く。この仮説は多数の知見により支持され
ている。例えば、E2Fは、細胞増殖に関連する転写因子である。高‐pRbではなく
、非/低‐pRbはE2Fを結合して不活性化する。HPV16 E7、アデノウイルス E1A、
およびサルウイルス 40(SV40)ラージT抗原のようなウイルス性腫瘍遺伝子の
細胞導入の結果、細胞増殖が起こる。これらのウイルス性腫瘍遺伝子は、高‐pR
bではなく、非/低‐pRbを結合して、その抑制能力を不能にする。ヒト骨原生肉
腫細胞株SAOS‐2 は、全長核pRbタンパク質を欠損する。これらの細胞におけるR
b遺伝子のトランスフェクションの結果、G0/G1成長停止が起こる。サイクリンD2
、E、またはAの同時形質移入は、pRbリン酸化とG0/G1停止からの解放を起因し
た(Dou 1998[159])。
【0120】
(2)〔Rb転写は停止と分化を増加する〕
以下の研究は停止または分化細胞におけるRb転写の増加を示す。
(a)《mRNA測定》
マウス赤白血病(MEL)細胞は種々の化合物によって分化を誘導し得るウイル
ス形質転換赤血球系前駆細胞である。MEL細胞を、ジメチルスルホキシド(DMSO)
またはヘキサメチレンビスアセトアミド(HMBA)で分化誘導した。グロビン発現を
分化マーカーとして用いた。細胞は、DMSOおよびHMBA処理後に、それぞれ11倍お
よび7倍のRb mRNA 増加を示し、最大発現は誘導3日目に見られた(Coppola 19
90[160])。この増加は分化マーカーであるグロビンmRNAの蓄積に先行した。Rb
mRNA のピークは、成長停止および末端分化と同時に生じた。他の細胞株である
、5‐アザシチジン処理によるC3H10T1/2 マウス胚性由来S2筋芽細胞を、培地か
ら分裂促進因子を枯渇することによって分化誘導した。筋肉特異的遺伝子である
α‐アクチンの発現を分化マーカーとして用いた。2%ウマ血清(低分裂促進因
子条件)の添加7〜12時間後、細胞はpRb mRNAの増加を示した。増加はその後48
時間に渡って持続した(同書、図2)。この研究は、Rb mRNAの10倍の誘導を推
定し、この増加はα‐アクチン発現増加を付随した。A20および前B細胞株300‐
18のB細胞株では、Rb遺伝子はアクチンと比較して極めて低レベルで発現する。
最晩期のB細胞分化を表す2つのプラズマ細胞腫では、Rb mRNAは8倍高かった
。これらの結果は、MELおよびS2細胞のそれと符合している。すべての細胞株が
分化後期に定常状態にあるRb mRNA 増加を示し、それは分裂細胞中に維持されて
いた。これらの知見に基づき、Coppolaらは、3系列(赤血球系、筋肉、および
B細胞)すべてにおいて、分化はRb mRNAの増加と関連すると結論した。
ス形質転換赤血球系前駆細胞である。MEL細胞を、ジメチルスルホキシド(DMSO)
またはヘキサメチレンビスアセトアミド(HMBA)で分化誘導した。グロビン発現を
分化マーカーとして用いた。細胞は、DMSOおよびHMBA処理後に、それぞれ11倍お
よび7倍のRb mRNA 増加を示し、最大発現は誘導3日目に見られた(Coppola 19
90[160])。この増加は分化マーカーであるグロビンmRNAの蓄積に先行した。Rb
mRNA のピークは、成長停止および末端分化と同時に生じた。他の細胞株である
、5‐アザシチジン処理によるC3H10T1/2 マウス胚性由来S2筋芽細胞を、培地か
ら分裂促進因子を枯渇することによって分化誘導した。筋肉特異的遺伝子である
α‐アクチンの発現を分化マーカーとして用いた。2%ウマ血清(低分裂促進因
子条件)の添加7〜12時間後、細胞はpRb mRNAの増加を示した。増加はその後48
時間に渡って持続した(同書、図2)。この研究は、Rb mRNAの10倍の誘導を推
定し、この増加はα‐アクチン発現増加を付随した。A20および前B細胞株300‐
18のB細胞株では、Rb遺伝子はアクチンと比較して極めて低レベルで発現する。
最晩期のB細胞分化を表す2つのプラズマ細胞腫では、Rb mRNAは8倍高かった
。これらの結果は、MELおよびS2細胞のそれと符合している。すべての細胞株が
分化後期に定常状態にあるRb mRNA 増加を示し、それは分裂細胞中に維持されて
いた。これらの知見に基づき、Coppolaらは、3系列(赤血球系、筋肉、および
B細胞)すべてにおいて、分化はRb mRNAの増加と関連すると結論した。
【0121】
20日齢ラット胎児肺由来の濃縮上皮細胞集団を、温度感受性SV40T抗原(T Ag
)をコードする複製欠陥性レトロウイルスで不死化した。20‐3と命名される一
つの細胞株は、密接した上皮様形態を維持した。許容温度(33℃)において、20
‐3細胞は21時間の倍加時間で成長する。非許容温度(40℃)では、倍加時間は8
0時間以上まで増加した(Levine 1998[161])。許容温度(33℃)でインキュベ
ートされた20‐3細胞はほとんどRb mRNA を示さないが、非許容温度(40℃)で
は、細胞は100倍以上のRb mRNA の増加を示す(同書、図6b)。温度上昇24時間
後に増加は明確となり、48〜72時間でピークとなる(同書、図7a)。分化末期
および成長停止した肺胞1型細胞は、妊娠20〜21日に初めて観察される。この時
期以前に、肺は活動的成長と細胞増殖を示す。総RNAを17日齢胎児肺から分離し
て、Rb mRNAについてアッセイした。その結果は、コントロール遺伝子であるEFT
uと比較してこの時期に2.5倍のRb mRNA 増加を示した。
)をコードする複製欠陥性レトロウイルスで不死化した。20‐3と命名される一
つの細胞株は、密接した上皮様形態を維持した。許容温度(33℃)において、20
‐3細胞は21時間の倍加時間で成長する。非許容温度(40℃)では、倍加時間は8
0時間以上まで増加した(Levine 1998[161])。許容温度(33℃)でインキュベ
ートされた20‐3細胞はほとんどRb mRNA を示さないが、非許容温度(40℃)で
は、細胞は100倍以上のRb mRNA の増加を示す(同書、図6b)。温度上昇24時間
後に増加は明確となり、48〜72時間でピークとなる(同書、図7a)。分化末期
および成長停止した肺胞1型細胞は、妊娠20〜21日に初めて観察される。この時
期以前に、肺は活動的成長と細胞増殖を示す。総RNAを17日齢胎児肺から分離し
て、Rb mRNAについてアッセイした。その結果は、コントロール遺伝子であるEFT
uと比較してこの時期に2.5倍のRb mRNA 増加を示した。
【0122】
P19胚性ガン細胞を、レチノイン酸(RA)で誘導して、神経外胚葉に分化させ
た。未分化細胞は、極めて低レベルのRb mRNA とタンパク質を示す。RA曝露24時
間後、細胞はRb発現の著明な増加を示し、そのmRNAレベルは4〜6日までに15倍
に増加した(Slack 1993[162]、図2)。RAC65は分化に失敗したP19細胞の変異
型クローンである。この細胞は、トランケート型RARαレセプターを含む。RA曝
露後、細胞はRb mRNA の増加を示さなかった(同書、図3)。Rbプロモーターで
発現されるレポーター遺伝子であるRB‐CATでトランスフェクトされたP19細胞は
、Rb遺伝子と類似な動態を有するCATを発現した(同書、図5b、6)。RA処理
培養物中に発生した有糸分裂後ニューロンは、pRbの低リン酸化型のみを含んだ
(同書、図7、8)。これらの知見に基づき、Slackらは、細胞分化に付随するR
b発現の増加は、転写の増強に起因すると考えられると結論した。
た。未分化細胞は、極めて低レベルのRb mRNA とタンパク質を示す。RA曝露24時
間後、細胞はRb発現の著明な増加を示し、そのmRNAレベルは4〜6日までに15倍
に増加した(Slack 1993[162]、図2)。RAC65は分化に失敗したP19細胞の変異
型クローンである。この細胞は、トランケート型RARαレセプターを含む。RA曝
露後、細胞はRb mRNA の増加を示さなかった(同書、図3)。Rbプロモーターで
発現されるレポーター遺伝子であるRB‐CATでトランスフェクトされたP19細胞は
、Rb遺伝子と類似な動態を有するCATを発現した(同書、図5b、6)。RA処理
培養物中に発生した有糸分裂後ニューロンは、pRbの低リン酸化型のみを含んだ
(同書、図7、8)。これらの知見に基づき、Slackらは、細胞分化に付随するR
b発現の増加は、転写の増強に起因すると考えられると結論した。
【0123】
DS19/Sc9 は、G1において処理されると、次のG1を延長するMEL細胞株である(
Richon 1992[163]、図2A)。延長G1から出現する細胞は、少なくとも2〜5世
代(10〜12時間の周期時間)細胞周期を進行し、末端赤血球系の分化の特徴を発
現するG1/G0で永久停止した。DS19/Sc9 細胞の90%以上がHMBAを添加して48時間
培養することにより不可逆的に分化した。HMBAで誘導された非同期培養から調製
されたタンパク質抽出物がpRbの総量を2〜3倍増加することを実証した。低‐
または高‐pRbの割合に変化はなかった(同書、図4A)。総pRbレベルの増加は
、HMBA付加培養開始24時間後の早い時期に検出され、100時間の培養すると、末
端分化に補充される細胞数が増加されるために、pRbが増加した(同書、図4A)
。HMBAは細胞周期のすべての時期にpRbの増加を誘導したが、HMBAを加えずに培
養されたDS19/Sc9 ではpRbタンパク質レベルの変化は検出されなかった。HMBA付
加培養細胞中におけるpRbの増加は、Rb mRNAレベルの増加を伴った。Rb転写の3.
6倍増加では、mRNA安定性に変化は見られなかった。DS19/VCR-C は、DS19/Sc9
親株のビンクリスチン抵抗性変異体であり、分化速度が加速されている。DS19/V
CR-C のHMBA処理は、DS19/Sc9に比較して、G1停止のさらなる延長と高率の末端
分化する細胞を示した。G1停止中、DS19/VCR-C はまた、DS19/Sc9と比較してよ
り多量の高‐pRbを示した。HMBA誘導MEL細胞では、すべての細胞分裂がpRbの絶
対量を増加したが、リン酸化度は細胞周期進行を通じて変動を続けた。この増加
は、転写速度の増加に起因するmRNAの増加を付随した。これらの知見に基づき、
Richonらは以下のモデルを提案する。誘導物質がRb転写を増加する結果、高‐お
よび総pRb濃度がさらに上昇する。低‐pRbの増加はG1を延長するが、低‐pRbの
初期増加はG1を永久的に停止するためには十分ではないと考えられる。従って
、細胞はさらにいくつかの世代は細胞周期に再入する。細胞が分裂を続ける間は
、転写速度の増加は低‐pRb蓄積を起因する。低‐pRb濃度が決定的値に到達する
と、細胞は不可逆的に末端分化に傾倒する。このモデルは、G1/G0停止および分
化の確率の進行的増加を伴う確率過程としての分化への傾倒の決定が、継続的細
胞分裂によって確立されたことを説明する。
Richon 1992[163]、図2A)。延長G1から出現する細胞は、少なくとも2〜5世
代(10〜12時間の周期時間)細胞周期を進行し、末端赤血球系の分化の特徴を発
現するG1/G0で永久停止した。DS19/Sc9 細胞の90%以上がHMBAを添加して48時間
培養することにより不可逆的に分化した。HMBAで誘導された非同期培養から調製
されたタンパク質抽出物がpRbの総量を2〜3倍増加することを実証した。低‐
または高‐pRbの割合に変化はなかった(同書、図4A)。総pRbレベルの増加は
、HMBA付加培養開始24時間後の早い時期に検出され、100時間の培養すると、末
端分化に補充される細胞数が増加されるために、pRbが増加した(同書、図4A)
。HMBAは細胞周期のすべての時期にpRbの増加を誘導したが、HMBAを加えずに培
養されたDS19/Sc9 ではpRbタンパク質レベルの変化は検出されなかった。HMBA付
加培養細胞中におけるpRbの増加は、Rb mRNAレベルの増加を伴った。Rb転写の3.
6倍増加では、mRNA安定性に変化は見られなかった。DS19/VCR-C は、DS19/Sc9
親株のビンクリスチン抵抗性変異体であり、分化速度が加速されている。DS19/V
CR-C のHMBA処理は、DS19/Sc9に比較して、G1停止のさらなる延長と高率の末端
分化する細胞を示した。G1停止中、DS19/VCR-C はまた、DS19/Sc9と比較してよ
り多量の高‐pRbを示した。HMBA誘導MEL細胞では、すべての細胞分裂がpRbの絶
対量を増加したが、リン酸化度は細胞周期進行を通じて変動を続けた。この増加
は、転写速度の増加に起因するmRNAの増加を付随した。これらの知見に基づき、
Richonらは以下のモデルを提案する。誘導物質がRb転写を増加する結果、高‐お
よび総pRb濃度がさらに上昇する。低‐pRbの増加はG1を延長するが、低‐pRbの
初期増加はG1を永久的に停止するためには十分ではないと考えられる。従って
、細胞はさらにいくつかの世代は細胞周期に再入する。細胞が分裂を続ける間は
、転写速度の増加は低‐pRb蓄積を起因する。低‐pRb濃度が決定的値に到達する
と、細胞は不可逆的に末端分化に傾倒する。このモデルは、G1/G0停止および分
化の確率の進行的増加を伴う確率過程としての分化への傾倒の決定が、継続的細
胞分裂によって確立されたことを説明する。
【0124】
多数の研究が、Rbリン酸化、細胞周期停止および分化の関連を報告する。これ
らの研究は、タンパク質リン酸化または脱リン酸化を示すために、非/低‐pRb
に比べて異なるゲル移動度の高‐pRbを用いる。これらの研究は2つの状態間の
移行を興味の対象とするために、pRbの各型についての総濃度の変化については
報告していない。特に、彼らはデンシメトリによってタンパク質を定量していな
い。しかし、ある場合は、ブロットの可視的検査は有益な情報を供給し得る。以
下の研究を考察してみよう。構成的にpRbを発現する、活動的成長期にあるLS174
T結腸ガン細胞を、酪酸ナトリウムで分化誘導した。曝露3日後、低分子量、ま
たは非リン酸化pRb分子が観察されるようになった。処理の4日後、有意な成長
抑制が観察された時に、非リン酸化種が優勢となった(Schwartz 1998[164])。
図5のブロットを注意深く検査すると、4日目(レーン6)の低‐pRb濃度は、
高‐pRb(レーン1と2)の初期濃度よりも高いことが示唆される。たとえ高‐p
Rbの脱リン酸化が成長停止(タンパク質分解ではない)を付随する低‐pRb種を
産生すると想定しても、0日目と4日目の総濃度の差分は転写増加(mRNA安定性
の増加、または翻訳速度がまた可能)が必要である可能性を示す。要約 :Rb遺伝子の転写は、成長停止および分化を増加する。
らの研究は、タンパク質リン酸化または脱リン酸化を示すために、非/低‐pRb
に比べて異なるゲル移動度の高‐pRbを用いる。これらの研究は2つの状態間の
移行を興味の対象とするために、pRbの各型についての総濃度の変化については
報告していない。特に、彼らはデンシメトリによってタンパク質を定量していな
い。しかし、ある場合は、ブロットの可視的検査は有益な情報を供給し得る。以
下の研究を考察してみよう。構成的にpRbを発現する、活動的成長期にあるLS174
T結腸ガン細胞を、酪酸ナトリウムで分化誘導した。曝露3日後、低分子量、ま
たは非リン酸化pRb分子が観察されるようになった。処理の4日後、有意な成長
抑制が観察された時に、非リン酸化種が優勢となった(Schwartz 1998[164])。
図5のブロットを注意深く検査すると、4日目(レーン6)の低‐pRb濃度は、
高‐pRb(レーン1と2)の初期濃度よりも高いことが示唆される。たとえ高‐p
Rbの脱リン酸化が成長停止(タンパク質分解ではない)を付随する低‐pRb種を
産生すると想定しても、0日目と4日目の総濃度の差分は転写増加(mRNA安定性
の増加、または翻訳速度がまた可能)が必要である可能性を示す。要約 :Rb遺伝子の転写は、成長停止および分化を増加する。
【0125】
(3)〔マイクロ競合はガン発生の確率を増加する〕
RbはGABP刺激遺伝子である。マイクロ競合はRb転写を減少し、その結果として
ガン発生の確率を増加する。 b)[BRCA1] (1)〔BRCA1と細胞増殖〕 BRCA1遺伝子の転写または翻訳の不活性化は、細胞増殖を増加する。 正常乳房上皮細胞およびMCF‐7 乳ガン細胞を、BRCA1翻訳開始部位に相補であ
る無修飾の18塩基デオキシリボヌクレオチドで処理した。抗BRCA1オリゴヌクレ
オチドは、コントロールオリゴヌクレオチドと比較してBRCA1 mRNA を70〜90%
減少し(Thompson 1995[165]、図6)、さらに抗BRCA1処理細胞は、増殖速度の
加速を示した(同書、図4a、c)。
ガン発生の確率を増加する。 b)[BRCA1] (1)〔BRCA1と細胞増殖〕 BRCA1遺伝子の転写または翻訳の不活性化は、細胞増殖を増加する。 正常乳房上皮細胞およびMCF‐7 乳ガン細胞を、BRCA1翻訳開始部位に相補であ
る無修飾の18塩基デオキシリボヌクレオチドで処理した。抗BRCA1オリゴヌクレ
オチドは、コントロールオリゴヌクレオチドと比較してBRCA1 mRNA を70〜90%
減少し(Thompson 1995[165]、図6)、さらに抗BRCA1処理細胞は、増殖速度の
加速を示した(同書、図4a、c)。
【0126】
NIH3T3を、BRCA1アンチセンスRNA発現ベクターでトランスフェクトした結果、
内在性BRCA1タンパク質発現を低下した。トランスフェクト細胞は、親細胞また
はセンストランスフェクタントとは異なり、ヌードマウスにおいて成長の加速、
付着非依存性成長および腫瘍形成能を示した(Rao 1996[166]、図4)。 レトロウイルスによる野生型BRCA1遺伝子の乳ガンおよび卵巣ガン細胞株への
移入は、インビトロ成長を抑制した。野生型BRCA1のトランスフェクションはま
た、ヌードマウスにおけるMCF‐7 腫瘍の発生を抑制した。野生型BRCA1を発現す
るレトロウイルスベクターによる腹膜処理は、腫瘍の成長を抑制し、さらにMCF
‐7 腫瘍を発症しているマウスの生存を増加した(Hold 1996[167])。広範な転
移ガンを有する12患者へのBRCA1の遺伝子移入を使用する臨床治験フェーズIは、
8患者においては4〜16週間にわたる疾病の安定、3患者においては腫瘍の縮小
、さらに1患者においては測定可能な疾病のX線撮影の縮小を示した(Tait 199
7[168])。
内在性BRCA1タンパク質発現を低下した。トランスフェクト細胞は、親細胞また
はセンストランスフェクタントとは異なり、ヌードマウスにおいて成長の加速、
付着非依存性成長および腫瘍形成能を示した(Rao 1996[166]、図4)。 レトロウイルスによる野生型BRCA1遺伝子の乳ガンおよび卵巣ガン細胞株への
移入は、インビトロ成長を抑制した。野生型BRCA1のトランスフェクションはま
た、ヌードマウスにおけるMCF‐7 腫瘍の発生を抑制した。野生型BRCA1を発現す
るレトロウイルスベクターによる腹膜処理は、腫瘍の成長を抑制し、さらにMCF
‐7 腫瘍を発症しているマウスの生存を増加した(Hold 1996[167])。広範な転
移ガンを有する12患者へのBRCA1の遺伝子移入を使用する臨床治験フェーズIは、
8患者においては4〜16週間にわたる疾病の安定、3患者においては腫瘍の縮小
、さらに1患者においては測定可能な疾病のX線撮影の縮小を示した(Tait 199
7[168])。
【0127】
BRCA1発現の低下は細胞増殖の増加、さらにBRCA1発現の増加は腫瘍発生の減少
を起因した。 (2)〔ガンにおけるBRCA1〕 (a)《生殖系列突然変異》 家族性乳ガンおよび卵巣ガン症例の大多数がBRCA1遺伝子の生殖系列突然変異
に起因する。 (b)《散発性乳ガン》 多くの研究が散発性乳ガンにおけるBRCA1転写の減少を示した(Russel 2000[1
69]、Rio 1999[170]、Rice 1998[171]、Magdinier 1998[172]、Ozcelik 1998[17
3]、Thompson 1995[174])。この減少は腫瘍の進行と共に強大するが、転写減少
の理由は知られていない。2つの可能な理由である、体細胞突然変異とプロモー
ターのメチル化では説明できるとは思われない。BRCA1遺伝子の体細胞突然変異
は散発性乳房および卵巣腫瘍では稀であり(Russel 2000[175]、Rio 1999[176]
、Futreal 1994[177]、Merajver 1995[178])、ならびにBRCA1プロモーターのメ
チル化は、ほんの僅かな割合でのみ散発性乳ガン試料中に実証された(Catteau
1999[179]、Magdinier 1998[180]、Rice 1998[181]、Dobrovic 1997[182])。大
多数の乳房および卵巣の腫瘍は体細胞突然変異やプロモーターメチル化を示さな
い。
を起因した。 (2)〔ガンにおけるBRCA1〕 (a)《生殖系列突然変異》 家族性乳ガンおよび卵巣ガン症例の大多数がBRCA1遺伝子の生殖系列突然変異
に起因する。 (b)《散発性乳ガン》 多くの研究が散発性乳ガンにおけるBRCA1転写の減少を示した(Russel 2000[1
69]、Rio 1999[170]、Rice 1998[171]、Magdinier 1998[172]、Ozcelik 1998[17
3]、Thompson 1995[174])。この減少は腫瘍の進行と共に強大するが、転写減少
の理由は知られていない。2つの可能な理由である、体細胞突然変異とプロモー
ターのメチル化では説明できるとは思われない。BRCA1遺伝子の体細胞突然変異
は散発性乳房および卵巣腫瘍では稀であり(Russel 2000[175]、Rio 1999[176]
、Futreal 1994[177]、Merajver 1995[178])、ならびにBRCA1プロモーターのメ
チル化は、ほんの僅かな割合でのみ散発性乳ガン試料中に実証された(Catteau
1999[179]、Magdinier 1998[180]、Rice 1998[181]、Dobrovic 1997[182])。大
多数の乳房および卵巣の腫瘍は体細胞突然変異やプロモーターメチル化を示さな
い。
【0128】
(3)〔マイクロ競合はガン発生の確率を増加する〕
BRCA1 はGABP刺激遺伝子である。マイクロ競合はBRCA1転写を減少し、これは
乳ガンおよび卵巣ガン発生の確率を増加する。 c)[Fas] (1)〔Fasとガン〕 細胞集団の密度は、細胞成長と細胞死を平衡することによって決定される。プ
ログラム細胞死、つまりアポトーシスは、一連の形態学的および生化学的イベン
トの最終ステップである。Fas抗原は、膜貫通性タンパク質に属する腫瘍壊死因
子(TNF)ファミリーに相同な48‐kDA 細胞表面レセプターである。Fasリガンド
または抗体によるFas結合は、急速な細胞アポトーシスをトリガする。
乳ガンおよび卵巣ガン発生の確率を増加する。 c)[Fas] (1)〔Fasとガン〕 細胞集団の密度は、細胞成長と細胞死を平衡することによって決定される。プ
ログラム細胞死、つまりアポトーシスは、一連の形態学的および生化学的イベン
トの最終ステップである。Fas抗原は、膜貫通性タンパク質に属する腫瘍壊死因
子(TNF)ファミリーに相同な48‐kDA 細胞表面レセプターである。Fasリガンド
または抗体によるFas結合は、急速な細胞アポトーシスをトリガする。
【0129】
Fas誘導性アポトーシスは当初は免疫系において同定された。Fasの連結は、活
性化T細胞、B細胞、およびナチュラルキラー細胞においてアポトーシスを誘発
した。さらに、Fasは多数の上皮細胞中に同定された。非リンパ系組織におけるF
asの役割は完全に理解されていないが、正常細胞の代謝回転の維持および潜在性
発ガン性細胞の除去が示唆されている。例として、結腸粘膜上皮層を考察してみ
よう。これらの細胞は、迅速な細胞代謝回転速度、ならびにFasの高発現を示す
。高速度な結腸細胞除去は、Fas誘導性であると考えられる。
性化T細胞、B細胞、およびナチュラルキラー細胞においてアポトーシスを誘発
した。さらに、Fasは多数の上皮細胞中に同定された。非リンパ系組織におけるF
asの役割は完全に理解されていないが、正常細胞の代謝回転の維持および潜在性
発ガン性細胞の除去が示唆されている。例として、結腸粘膜上皮層を考察してみ
よう。これらの細胞は、迅速な細胞代謝回転速度、ならびにFasの高発現を示す
。高速度な結腸細胞除去は、Fas誘導性であると考えられる。
【0130】
(a)《生殖系列突然変異》
Fas遺伝子における生殖系列突然変異は、lprマウスにおけるプラズマ細胞腫瘍
(Davidson 1998[183])および自己免疫性リンパ球増殖性症候群(ALPS)を罹患す
る2患者における新生物(Drappa 1996[184])の自発発生にを付随する。 (b)《散発性ガン》 多数の研究が、多くのガンではFas発現が進行性で低下することを示した。乳
ガンにおけるKeaneら(1996[185])の結果、食道ガンにおけるGratasら(1998[1
86])の結果、肝臓ガンにおけるStrandら(1996[187])の結果、結腸ガンにおけ
るMollerら(1994[188])の結果、および肺ガンにおけるLeithauser(1993[189]
)の結果を考察のこと。Fas発現の低下は、Fas遺伝子転写の減少に起因する。卵
巣、子宮頚部および子宮内膜ガン組織および4つの卵巣ガン細胞株および3つの
子宮頚ガン細胞株におけるFas転写の減少を示すDasら(2000[190])の知見を考
察のこと。さらに、結腸腫瘍におけるFas転写の減少を実証するButlerら(1998[
191])、および7つの乳ガン細胞株のうちの6細胞株におけるFas mRNA レベル
の低下を示すKeaneら(1996[192])の結果を考察のこと。BRCA1遺伝子の場合と
同様に、転写減少の理由は明らかではない。同様な2つの理由である体細胞突然
変異とプロモーターのメチル化ではまた、観察されたFas転写減少を説明するこ
とはできない。Fas遺伝子の対立形質の損失または体細胞突然変異は稀であり(B
ertoni 2000[193]、Lee 1999A[194]、Lee 1999B[195]、Shin 1999[196]、Butler
1998[197])、ならびにFasプロモーターのメチル化は発見されなかった(Butle
r 2000[198])。大多数のガンは、Fas遺伝子の体細胞突然変異またはプロモータ
ーメチル化を示さない。
(Davidson 1998[183])および自己免疫性リンパ球増殖性症候群(ALPS)を罹患す
る2患者における新生物(Drappa 1996[184])の自発発生にを付随する。 (b)《散発性ガン》 多数の研究が、多くのガンではFas発現が進行性で低下することを示した。乳
ガンにおけるKeaneら(1996[185])の結果、食道ガンにおけるGratasら(1998[1
86])の結果、肝臓ガンにおけるStrandら(1996[187])の結果、結腸ガンにおけ
るMollerら(1994[188])の結果、および肺ガンにおけるLeithauser(1993[189]
)の結果を考察のこと。Fas発現の低下は、Fas遺伝子転写の減少に起因する。卵
巣、子宮頚部および子宮内膜ガン組織および4つの卵巣ガン細胞株および3つの
子宮頚ガン細胞株におけるFas転写の減少を示すDasら(2000[190])の知見を考
察のこと。さらに、結腸腫瘍におけるFas転写の減少を実証するButlerら(1998[
191])、および7つの乳ガン細胞株のうちの6細胞株におけるFas mRNA レベル
の低下を示すKeaneら(1996[192])の結果を考察のこと。BRCA1遺伝子の場合と
同様に、転写減少の理由は明らかではない。同様な2つの理由である体細胞突然
変異とプロモーターのメチル化ではまた、観察されたFas転写減少を説明するこ
とはできない。Fas遺伝子の対立形質の損失または体細胞突然変異は稀であり(B
ertoni 2000[193]、Lee 1999A[194]、Lee 1999B[195]、Shin 1999[196]、Butler
1998[197])、ならびにFasプロモーターのメチル化は発見されなかった(Butle
r 2000[198])。大多数のガンは、Fas遺伝子の体細胞突然変異またはプロモータ
ーメチル化を示さない。
【0131】
(2)〔マイクロ競合はガン発生の確率を増加する〕
Fas はGABP刺激遺伝子である。マイクロ競合はFas転写を減少し、これはガン
発生の確率の増加を導く。 3.(シグナル伝達) a)[ERK物質は増殖を抑制し、分化を刺激する] ERK物質はGABPをリン酸化し、Rb、BRAC1、およびFas転写を増加して、細胞周
期停止および分化を誘導する。
発生の確率の増加を導く。 3.(シグナル伝達) a)[ERK物質は増殖を抑制し、分化を刺激する] ERK物質はGABPをリン酸化し、Rb、BRAC1、およびFas転写を増加して、細胞周
期停止および分化を誘導する。
【0132】
(1)〔構成型活性MAPキナーゼ・キナーゼ1(MEK1)〕
AU565乳ガン細胞を構成型活性MEK1突然変異株またはコントロールベクターで
一過性にトランスフェクトした。構成型活性MEK1の発現は、リン酸化ERKに対す
る抗体の使用によって判定されるように、ERK活性の有意な上昇を起因した(Les
sor 1998[199]、図6A、B)細胞分化測定法としてオイルレッドO染色を用い
た。構成型活性化MEK1ベクターでトランスフェクトされた細胞の53.6%がオイル
レッドO陽性であった。対照的に、コントロールベクターでトランスフェクトさ
れた細胞の20.8%が陽性であった。これらの知見に基づいて、Lessorらは、AU56
5細胞におけるMEK/ERK 経路の構成的活性化は、分化を媒介するに十分であると
結論した。
一過性にトランスフェクトした。構成型活性MEK1の発現は、リン酸化ERKに対す
る抗体の使用によって判定されるように、ERK活性の有意な上昇を起因した(Les
sor 1998[199]、図6A、B)細胞分化測定法としてオイルレッドO染色を用い
た。構成型活性化MEK1ベクターでトランスフェクトされた細胞の53.6%がオイル
レッドO陽性であった。対照的に、コントロールベクターでトランスフェクトさ
れた細胞の20.8%が陽性であった。これらの知見に基づいて、Lessorらは、AU56
5細胞におけるMEK/ERK 経路の構成的活性化は、分化を媒介するに十分であると
結論した。
【0133】
(2)〔ヘレグリンβ1(HRGβ1)〕
AU565 乳ガン細胞を、10 ng/ml HRGβ1 で7日間処理した。この処理は、10分
後にERK活性を4倍上昇した。15分までに当初の上昇はコントロール値まで降下
した。降下後、活性の二次持続性上昇が105分にわたり観察された(Lessor 1998
[200]、図1)。HRGβ1処理は、非処理コントロールと比較して56%細胞数を減
少した(同書、図4)。特異的MEKインヒビター(上記参照)である、0〜10 μM
PD98059を添加した結果、HRGβ1誘導性細胞停止の用量依存性逆転が生じた(同
書、図4)。PD98059による前処理はまた、用量依存性でHRGβ1誘導性分化を抑
制し(同書、図5)、10μMPD98059ではHRGβ1誘導性分化を完全に阻止した。こ
れらの知見に基づき、Lessorらは、MEK/ERK経路の持続性(注3)活性化は、AU56
5細胞のHRGβ1誘導性分化に必須かつ十分であると結論した。 注3)低用量のHRGβ1(0.01ng/ml)への曝露は、ERK活性化において、7倍の一
過性5分ピークを誘導し、これは90分までにコントロール値まで降下した。この
用量は持続性活性化を示さなかった(同書、図1)。0.01 ng/ml HRGβ1処理は
細胞増殖を起因した。
後にERK活性を4倍上昇した。15分までに当初の上昇はコントロール値まで降下
した。降下後、活性の二次持続性上昇が105分にわたり観察された(Lessor 1998
[200]、図1)。HRGβ1処理は、非処理コントロールと比較して56%細胞数を減
少した(同書、図4)。特異的MEKインヒビター(上記参照)である、0〜10 μM
PD98059を添加した結果、HRGβ1誘導性細胞停止の用量依存性逆転が生じた(同
書、図4)。PD98059による前処理はまた、用量依存性でHRGβ1誘導性分化を抑
制し(同書、図5)、10μMPD98059ではHRGβ1誘導性分化を完全に阻止した。こ
れらの知見に基づき、Lessorらは、MEK/ERK経路の持続性(注3)活性化は、AU56
5細胞のHRGβ1誘導性分化に必須かつ十分であると結論した。 注3)低用量のHRGβ1(0.01ng/ml)への曝露は、ERK活性化において、7倍の一
過性5分ピークを誘導し、これは90分までにコントロール値まで降下した。この
用量は持続性活性化を示さなかった(同書、図1)。0.01 ng/ml HRGβ1処理は
細胞増殖を起因した。
【0134】
(3)〔ホルボールエステル(TPA)〕
ヒト骨髄芽球性白血病細胞であるML‐1を0.3ng/ml TPAで処理した。その結果
として、ERK2活性は誘導の1および3時間後にそれぞれ6および4倍上昇した。
それ以後は、活性は基礎値以下まで低下した(He 1999[201]、図1A)。時間依
存性ERK2活性化は、リン酸化ERK2を表す緩徐遊走型ERK2へのシフトすることによ
ってさらに説明された(同書、図1B)。0.3 ng/ml TPA で3日間処理された後
、TPAを除去してさらに3日間培養されたML‐1細胞は、増殖を終止して、単球/
マクロファージに典型的な形態学的特徴を呈示した(同書、図6c)。MEKインヒ
ビターであるPD98059への曝露は、1時間および3時間でそれぞれ、TPA活性化に
よるERK2活性を2倍および10倍低下した(同書、図3)。10 μM PD98059 およ
び 0.3 ng/ml TPA で同時処理された細胞は、増殖を続け、未分化細胞形態を呈
示した(同書、図6A、D)。これらの知見に基づいて、Heらは、MEK/ERK 経路
の活性化が、TPA誘導性単核細胞分化に必要であると結論した。
として、ERK2活性は誘導の1および3時間後にそれぞれ6および4倍上昇した。
それ以後は、活性は基礎値以下まで低下した(He 1999[201]、図1A)。時間依
存性ERK2活性化は、リン酸化ERK2を表す緩徐遊走型ERK2へのシフトすることによ
ってさらに説明された(同書、図1B)。0.3 ng/ml TPA で3日間処理された後
、TPAを除去してさらに3日間培養されたML‐1細胞は、増殖を終止して、単球/
マクロファージに典型的な形態学的特徴を呈示した(同書、図6c)。MEKインヒ
ビターであるPD98059への曝露は、1時間および3時間でそれぞれ、TPA活性化に
よるERK2活性を2倍および10倍低下した(同書、図3)。10 μM PD98059 およ
び 0.3 ng/ml TPA で同時処理された細胞は、増殖を続け、未分化細胞形態を呈
示した(同書、図6A、D)。これらの知見に基づいて、Heらは、MEK/ERK 経路
の活性化が、TPA誘導性単核細胞分化に必要であると結論した。
【0135】
(4)〔トランスフォーミング成長因子‐β1(TGF‐β1)〕
20日齢ラット胎児肺由来の濃縮上皮細胞集団を、温度感受性SV40T抗原(T Ag
)をコードする複製欠損性レトロウイルスで不死化した。20‐3と命名される一
つの細胞株は、密接した上皮様形態を維持した。許容温度(33℃)において、20
‐3細胞は21時間の倍加時間で成長する。非許容温度(40℃)では、倍加時間は8
0時間以上まで増加した(Levine 1998[202、図4a])。標識インデックスは、DN
Aにおける[3H]チミジン取り込みの関数であり、従って細胞複製と相関する。20
‐3 細胞を5 ng/ml TFGβ1 で72時間処理すると、標識インデックスは許容温度
(33℃)で80%まで、非許容温度(40℃)では5%以下まで低下した(同書、図
5C)。処理細胞を非許容温度で72時間培養して、次に許容温度に移してさらに
24時間培養すると10%以下のインデックスを示した。標識インデックスの低さは
、非許容温度期間中に広範な末端成長停止が起こったことを示す。ERK物質であ
るTFGβ1による処理は、許容および非許容温度のどちらでも上皮細胞の複製の
減少を起因した。
)をコードする複製欠損性レトロウイルスで不死化した。20‐3と命名される一
つの細胞株は、密接した上皮様形態を維持した。許容温度(33℃)において、20
‐3細胞は21時間の倍加時間で成長する。非許容温度(40℃)では、倍加時間は8
0時間以上まで増加した(Levine 1998[202、図4a])。標識インデックスは、DN
Aにおける[3H]チミジン取り込みの関数であり、従って細胞複製と相関する。20
‐3 細胞を5 ng/ml TFGβ1 で72時間処理すると、標識インデックスは許容温度
(33℃)で80%まで、非許容温度(40℃)では5%以下まで低下した(同書、図
5C)。処理細胞を非許容温度で72時間培養して、次に許容温度に移してさらに
24時間培養すると10%以下のインデックスを示した。標識インデックスの低さは
、非許容温度期間中に広範な末端成長停止が起こったことを示す。ERK物質であ
るTFGβ1による処理は、許容および非許容温度のどちらでも上皮細胞の複製の
減少を起因した。
【0136】
4.(発ガン物質)
a)[酸化ストレスはガン発生の確率を増加する]
酸化ストレスは、N-ボックスに対するGABPの結合を減少して、GABP刺激遺伝子
(GABPによって刺激される遺伝子)の転写を減少し、GABP抑制遺伝子(GABPによ
って抑制される遺伝子)の転写を増加する(上記マイクロ競合の章を参照)。GA
BPに対するマイクロ競合はまた、N-ボックスに対するGABPの結合を減少し、これ
はガン発生の確率を増加する(上記参照)。従って、酸化ストレスはまたガン発
生の確率を増加する。さらに、酸化ストレスは、いくつかのGABPウイルスの複製
を増加する。例えば、サイトメガロウイルス(CMV)(Vossen 1997[203]、Scholz
1996[204])、エプスタイン-バーウイルス(EBV)(Ranjan 1998[205]、Nakamur
a 1999[206])、およびHIV(Allard 1998A[207]、Allard 1998B[208])における
酸化ストレスの刺激の影響を参照。細胞がGABPウイルスのようなウイルスを保有
すると、酸化ストレスの結果としてのガン発生の確率はさらに高くなる。
(GABPによって刺激される遺伝子)の転写を減少し、GABP抑制遺伝子(GABPによ
って抑制される遺伝子)の転写を増加する(上記マイクロ競合の章を参照)。GA
BPに対するマイクロ競合はまた、N-ボックスに対するGABPの結合を減少し、これ
はガン発生の確率を増加する(上記参照)。従って、酸化ストレスはまたガン発
生の確率を増加する。さらに、酸化ストレスは、いくつかのGABPウイルスの複製
を増加する。例えば、サイトメガロウイルス(CMV)(Vossen 1997[203]、Scholz
1996[204])、エプスタイン-バーウイルス(EBV)(Ranjan 1998[205]、Nakamur
a 1999[206])、およびHIV(Allard 1998A[207]、Allard 1998B[208])における
酸化ストレスの刺激の影響を参照。細胞がGABPウイルスのようなウイルスを保有
すると、酸化ストレスの結果としてのガン発生の確率はさらに高くなる。
【0137】
b)[発ガン物質は酸化ストレスを誘導する]
遺伝的および後成的な多数の発ガン物質は酸化ストレスを誘導する。例えば、
ニコチン(Helen 2000[209]、Yildiz 1999[210]、Yildiz 1998[211])、および
アスベスト(Afaq 2000[212]、Abidi 1999[213]、Liu 2000[214]、Marczynski 2
000A[215]、Marczynski 2000B[216]、Fisher 2000[217]、Brown 2000[218])を
参照のこと。酸化ストレスを増加することにより、これらの発ガン物質はGABP結
合を減少し、Rb、fasおよびBRCA1発現を低下し、従ってガン発生の確率を増加す
る。GABP結合に対するこれらの発ガン物質の影響が、これらの発ガン能力の主要
な理由であり得る。
ニコチン(Helen 2000[209]、Yildiz 1999[210]、Yildiz 1998[211])、および
アスベスト(Afaq 2000[212]、Abidi 1999[213]、Liu 2000[214]、Marczynski 2
000A[215]、Marczynski 2000B[216]、Fisher 2000[217]、Brown 2000[218])を
参照のこと。酸化ストレスを増加することにより、これらの発ガン物質はGABP結
合を減少し、Rb、fasおよびBRCA1発現を低下し、従ってガン発生の確率を増加す
る。GABP結合に対するこれらの発ガン物質の影響が、これらの発ガン能力の主要
な理由であり得る。
【0138】
5.(ガンにおけるウイルス)
多くの研究がヒト腫瘍中におけるウイルスゲノムの検出を報告する。以下の表
はこれらの報告のいくつかを要約する。
はこれらの報告のいくつかを要約する。
【0139】
【表4】
【0140】
Butel 2000[219]、zur Hausen 1999[220]、Hoppe-Seyler 1999[221]によるヒ
ト腫瘍ウイルスに関する最近の論文を参照のこと。EBVおよび乳ガンについては
、Bonnet 1999[222]、Labrecque 1995[223]、さらにMagrath and Bhatia 1999[2
24]による論説を参照のこと。HIVおよび乳ガンについては、Rakowicz-Szulczyns
ka 1998[225]を参照のこと。 EBV、 SV40、HIV および HTLV‐I はGABPウイルスである。GABPウイルスと細
胞遺伝子間のマイクロ競合はガンを起因する。マイクロ競合の興味深い局面は、
ウイルス感染がガンと無関係のプロトオンコジーン発現あるいは宿主DNAへのウ
イルスの組み込みをいかにして起因し得るかを説明できることである。
ト腫瘍ウイルスに関する最近の論文を参照のこと。EBVおよび乳ガンについては
、Bonnet 1999[222]、Labrecque 1995[223]、さらにMagrath and Bhatia 1999[2
24]による論説を参照のこと。HIVおよび乳ガンについては、Rakowicz-Szulczyns
ka 1998[225]を参照のこと。 EBV、 SV40、HIV および HTLV‐I はGABPウイルスである。GABPウイルスと細
胞遺伝子間のマイクロ競合はガンを起因する。マイクロ競合の興味深い局面は、
ウイルス感染がガンと無関係のプロトオンコジーン発現あるいは宿主DNAへのウ
イルスの組み込みをいかにして起因し得るかを説明できることである。
【0141】
B. アテローム性動脈硬化症
1. (運動性)
a)[はじめに]
b)[ECM‐細胞と細胞‐細胞接着]
細胞外基質(ECM)は、ネットワーク構造に構築されたコラーゲン、フィブロ
ネクチン、ラミニン、およびプロテオグリカンを含むいくつかのタンパク質から
構成される。細胞は膜貫通表面レセプターを介してECMタンパク質を結合する。
レセプターは、インテグリン、カドヘリン、免疫グロブリン、セレクチン、およ
びプロテオグリカンを含む。カドヘリンおよびセレクチンは、細胞‐細胞接着に
特に関与する。インテグリンおよびプロテオグリカンは、細胞‐ECM結合に特に
関与する。細胞接着分子は、外部リガンドと細胞骨格を結合し、シグナル伝達に
関与する。
ネクチン、ラミニン、およびプロテオグリカンを含むいくつかのタンパク質から
構成される。細胞は膜貫通表面レセプターを介してECMタンパク質を結合する。
レセプターは、インテグリン、カドヘリン、免疫グロブリン、セレクチン、およ
びプロテオグリカンを含む。カドヘリンおよびセレクチンは、細胞‐細胞接着に
特に関与する。インテグリンおよびプロテオグリカンは、細胞‐ECM結合に特に
関与する。細胞接着分子は、外部リガンドと細胞骨格を結合し、シグナル伝達に
関与する。
【0142】
c)[運動性]
細胞が経時的に位置を変化する場合に運動性を示すと言う。細胞全体の位置の
変化を遊走と称する。細胞周縁のいずれかの部分の位置の変化を突起と称する。
この2つのプロセスは極性化、細胞骨格の再編成、および新細胞‐ECM接着点の
形成等の共通の特色を共有する。 d)[形態学] 細胞遊走の第一相は極性化である。極性化中に、細胞は、アクチンと細胞表面
レセプターが細胞の先導端に蓄積する明瞭な「表裏」非対称を創出する。遊走の
第二相は、フィラポディアと称する微細な管状構造、あるいはラメリポディウム
と称する広く平坦な膜シートの形状による細胞表面からの原形質膜の突出である
。第三相は、新しいECM‐細胞接点の確立である。この結合は、新しく伸長され
た膜の牽引を防止して、細胞に移動に必要とされる牽引力のための「グリップ」
を供給する。細胞遊走の細胞の最後の2つのステージは、細胞の新しく伸長され
たセクション中への細胞内小器官の流動であり、またトレーリングエッジの退縮
、または切断である。このプロセスの結果は細胞体の方向性移動である(Sanser
son 1999[226])。
変化を遊走と称する。細胞周縁のいずれかの部分の位置の変化を突起と称する。
この2つのプロセスは極性化、細胞骨格の再編成、および新細胞‐ECM接着点の
形成等の共通の特色を共有する。 d)[形態学] 細胞遊走の第一相は極性化である。極性化中に、細胞は、アクチンと細胞表面
レセプターが細胞の先導端に蓄積する明瞭な「表裏」非対称を創出する。遊走の
第二相は、フィラポディアと称する微細な管状構造、あるいはラメリポディウム
と称する広く平坦な膜シートの形状による細胞表面からの原形質膜の突出である
。第三相は、新しいECM‐細胞接点の確立である。この結合は、新しく伸長され
た膜の牽引を防止して、細胞に移動に必要とされる牽引力のための「グリップ」
を供給する。細胞遊走の細胞の最後の2つのステージは、細胞の新しく伸長され
たセクション中への細胞内小器官の流動であり、またトレーリングエッジの退縮
、または切断である。このプロセスの結果は細胞体の方向性移動である(Sanser
son 1999[226])。
【0143】
e)[方向性]
移動の方向の簡単な特長づけは、空間における基準点に関する距離の変化であ
る。循環する血液をそのような基準点と定義する。循環から出ていく、または離
れていく移動を前方運動と称する。内膜に入る単球の血管外遊出(遊走(migrat
ion)、遊出(emigration)あるいは遊出(transmigration)とも称する)は、
前方運動の例である。内膜中に深入するマクロファージの移動は、前方運動の他
の例である。循環中に向かう、または入る移動を後方運動と称する。逆経内皮遊
走は、後方運動の例である。
る。循環する血液をそのような基準点と定義する。循環から出ていく、または離
れていく移動を前方運動と称する。内膜に入る単球の血管外遊出(遊走(migrat
ion)、遊出(emigration)あるいは遊出(transmigration)とも称する)は、
前方運動の例である。内膜中に深入するマクロファージの移動は、前方運動の他
の例である。循環中に向かう、または入る移動を後方運動と称する。逆経内皮遊
走は、後方運動の例である。
【0144】
2.(P‐セレクチン‐、β2インテグリン‐、α4‐インテグリン‐推進によ
る前方運動) 第一セクションは、P‐セレクチン‐、β2インテグリン‐、α4‐インテグリ
ンおよび方向基準をもたない運動間の関連性を説明する。方向性の問題は、第二
セクションで説明する。 a)[運動性] (1)〔経内皮遊走〕 血液からの組織中への白血球遊走は、内皮を横切ることで開始する。この相を
、経内皮遊走、遊出(transmigration)または遊出(emigration)と称する。遊
出は、内皮沿いに白血球を回転すること、辺縁趣向と称する内皮への白血球の堅
固な接着、さらに内皮細胞間接面部を通る白血球の移動を含む、複数のステップ
を含む。このプロセスでは、P‐セレクチンは、内皮上における白血球の回転を
媒介する(Dore 1993[227])。P‐セレクチンの内皮表面発現の増加は、白血球
回転と遊出を増加する。
る前方運動) 第一セクションは、P‐セレクチン‐、β2インテグリン‐、α4‐インテグリ
ンおよび方向基準をもたない運動間の関連性を説明する。方向性の問題は、第二
セクションで説明する。 a)[運動性] (1)〔経内皮遊走〕 血液からの組織中への白血球遊走は、内皮を横切ることで開始する。この相を
、経内皮遊走、遊出(transmigration)または遊出(emigration)と称する。遊
出は、内皮沿いに白血球を回転すること、辺縁趣向と称する内皮への白血球の堅
固な接着、さらに内皮細胞間接面部を通る白血球の移動を含む、複数のステップ
を含む。このプロセスでは、P‐セレクチンは、内皮上における白血球の回転を
媒介する(Dore 1993[227])。P‐セレクチンの内皮表面発現の増加は、白血球
回転と遊出を増加する。
【0145】
多くの研究が、経内皮遊走のこのプロセスにおける表面レセプターCD18(CD11
a/CD18、 CD11b/CD18、 CD11c/CD18)およびVLA-4 (α4β2、CD49d/CD29)の役
割を実証した(Shang 1998A[228]、Shang 1998B[229]、Meerschaert 1995[230]
、Meerschaert 1994[231]、Chuluyan 1993[232]、Kavanaugh 1991[233])。Shan
gら(1998A、1998B)による2つの研究がまた、これらの分子が、ヒト滑膜線
維芽細胞(HSF)の障壁を通る前方運動に関与することを示した。 (2)〔内膜運動性〕 CD18およびα4はまた、内膜内側の運動にも関与する。以下の研究を考察して
みよう。
a/CD18、 CD11b/CD18、 CD11c/CD18)およびVLA-4 (α4β2、CD49d/CD29)の役
割を実証した(Shang 1998A[228]、Shang 1998B[229]、Meerschaert 1995[230]
、Meerschaert 1994[231]、Chuluyan 1993[232]、Kavanaugh 1991[233])。Shan
gら(1998A、1998B)による2つの研究がまた、これらの分子が、ヒト滑膜線
維芽細胞(HSF)の障壁を通る前方運動に関与することを示した。 (2)〔内膜運動性〕 CD18およびα4はまた、内膜内側の運動にも関与する。以下の研究を考察して
みよう。
【0146】
細胞運動性におけるα4発現の影響を試験するために、α4をα5β1インテグリ
ンを欠損するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株(CHO B2)で発現した
。α5欠損CHO B2 親細胞は、10 μg/ml マウス細胞フィブロネクチンで被覆した
表面上では接着、拡散、あるいは遊走することができなかった。CHO B2 細胞に
おけるα4β1インテグリンの発現は、フィブロネクチン被覆表面上での接着、拡
散、および遊走を可能とした(Wu 1995[234])。 細胞運動性へのCD18の影響を試験するために、好中球を0.5(10-8 M fMLPで刺
激した。この刺激は、3次元I型コラーゲンゲル(0.1〜1.0 mg/mL)を通過するラ
ンダム運動を増加した。0.4 mg/mL コラーゲンゲルでは、CD18に対する抗体(抗
CD18抗体)は、刺激された好中球の運動性を70%減少した(Saltzman 1999[235]
)。これらの知見に基づいて、Saltzmanらは、高水和条件下、または線維密度が
比較的に低い場合は、コラーゲンゲル中の好中球遊走はCD18依存性であると結論
した。
ンを欠損するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株(CHO B2)で発現した
。α5欠損CHO B2 親細胞は、10 μg/ml マウス細胞フィブロネクチンで被覆した
表面上では接着、拡散、あるいは遊走することができなかった。CHO B2 細胞に
おけるα4β1インテグリンの発現は、フィブロネクチン被覆表面上での接着、拡
散、および遊走を可能とした(Wu 1995[234])。 細胞運動性へのCD18の影響を試験するために、好中球を0.5(10-8 M fMLPで刺
激した。この刺激は、3次元I型コラーゲンゲル(0.1〜1.0 mg/mL)を通過するラ
ンダム運動を増加した。0.4 mg/mL コラーゲンゲルでは、CD18に対する抗体(抗
CD18抗体)は、刺激された好中球の運動性を70%減少した(Saltzman 1999[235]
)。これらの知見に基づいて、Saltzmanらは、高水和条件下、または線維密度が
比較的に低い場合は、コラーゲンゲル中の好中球遊走はCD18依存性であると結論
した。
【0147】
細胞運動性へのCD18の影響を試験するために、他の研究では好中球を10-8 M f
MLP で10分刺激した。非刺激細胞においては、CD18は非絨毛性平面細胞体上にラ
ンダム分布していた。円形、平滑な好中球の刺激は、頭‐尾極性、すなわち、ラ
ッフル状前頭極および外側極に明瞭な尾小頭部を備える収縮後部極を誘導した。
さらに、免疫ゴールド標識法および後方散乱電子画像法は、非刺激細胞と比較し
て、CD18表面膜濃度が4倍上昇したことを検出した。免疫ゴールド標識CD18は、
極性好中球の前頭極にあるラッフル状原形質膜上に主として蓄積した。収縮後方
端は、僅かなコロイド状ゴールド粒子を示した(Fernandez-Segura 1996[236])
。これらの知見に基づいて、Fernandez-Seguraらは、CD18が好中球の移動に関与
し得ると結論した。
MLP で10分刺激した。非刺激細胞においては、CD18は非絨毛性平面細胞体上にラ
ンダム分布していた。円形、平滑な好中球の刺激は、頭‐尾極性、すなわち、ラ
ッフル状前頭極および外側極に明瞭な尾小頭部を備える収縮後部極を誘導した。
さらに、免疫ゴールド標識法および後方散乱電子画像法は、非刺激細胞と比較し
て、CD18表面膜濃度が4倍上昇したことを検出した。免疫ゴールド標識CD18は、
極性好中球の前頭極にあるラッフル状原形質膜上に主として蓄積した。収縮後方
端は、僅かなコロイド状ゴールド粒子を示した(Fernandez-Segura 1996[236])
。これらの知見に基づいて、Fernandez-Seguraらは、CD18が好中球の移動に関与
し得ると結論した。
【0148】
第三の研究は、ラット腸管膜を血小板活性化因子(PAF; 10-7 M)で刺激した
。走化性刺激の30〜40分後、多数の多形核白血球(PMNs)、主として好中球およ
び単球/マクロファージ、が血管外組織中に遊走することが観察された。免疫蛍
光フローサイトメトリは、血液PMNsと比較して血管外PMNsではCD18発現が3倍増
加していることを明らかにした。生体内微速度ビデオ顕微鏡を、活性化PMNsの遊
走速度を分析するために用いた。PAF刺激に対する応答における遊走速度中間値
は15.5 ( 4.5 μm/分(平均値±SD)であった。CD18に対する2つの異なる抗体
による処理は、遊走速度をそれぞれ17%(mAb CL26)および22%(mAb WT.3)著
明に減少した(Werr 1998[237])。これらのインビボ知見に基づいて、Werrらは
、CD18が血管外PMN移動に関与すると結論した。
。走化性刺激の30〜40分後、多数の多形核白血球(PMNs)、主として好中球およ
び単球/マクロファージ、が血管外組織中に遊走することが観察された。免疫蛍
光フローサイトメトリは、血液PMNsと比較して血管外PMNsではCD18発現が3倍増
加していることを明らかにした。生体内微速度ビデオ顕微鏡を、活性化PMNsの遊
走速度を分析するために用いた。PAF刺激に対する応答における遊走速度中間値
は15.5 ( 4.5 μm/分(平均値±SD)であった。CD18に対する2つの異なる抗体
による処理は、遊走速度をそれぞれ17%(mAb CL26)および22%(mAb WT.3)著
明に減少した(Werr 1998[237])。これらのインビボ知見に基づいて、Werrらは
、CD18が血管外PMN移動に関与すると結論した。
【0149】
細胞外基質(ECM)は、フィブロネクチンおよびコラーゲンを含むために、上
記のWu (1995[238])およびSaltzman (1999[239])の知見は、内膜α4インテ
グリンおよびCD18推進性白血球運動に符合する。さらに、Fernandez-Segura (1
996)の報告による形態学的変化およびWerr (1998) の報告による血管外CD18推
進性白血球運動は、そのようなメカニズムを支持する。 b)[方向性] 経内皮遊出である白血球前方運動の第一セグメントは、α4インテグリンおよ
びCD18推進性である。内皮の基底側から、白血球は一定の深度に至るまで内膜中
にその前方運動を継続する。Werrら(1998)は、血管外空間における前方運動が
CD18推進性であることを示した。内膜は内皮と血管外空間に挟まれているために
、内膜セグメント内の前方運動は、恐らくCD18推進によるものと思われる。
記のWu (1995[238])およびSaltzman (1999[239])の知見は、内膜α4インテ
グリンおよびCD18推進性白血球運動に符合する。さらに、Fernandez-Segura (1
996)の報告による形態学的変化およびWerr (1998) の報告による血管外CD18推
進性白血球運動は、そのようなメカニズムを支持する。 b)[方向性] 経内皮遊出である白血球前方運動の第一セグメントは、α4インテグリンおよ
びCD18推進性である。内皮の基底側から、白血球は一定の深度に至るまで内膜中
にその前方運動を継続する。Werrら(1998)は、血管外空間における前方運動が
CD18推進性であることを示した。内膜は内皮と血管外空間に挟まれているために
、内膜セグメント内の前方運動は、恐らくCD18推進によるものと思われる。
【0150】
(詳細については以下の方向制御、または「細胞回転」を参照)
3.(TF‐推進性後方運動)
上記のように、第一セクションでは方向性を参照することなく、TFと運動性の
関連性を論述した。方向性の問題は、第二セクションで説明する。 a)[運動性] TF発現は細胞拡散を誘導する。以下の研究を考察してみよう。 ヒト乳ガン細胞株MCF‐7 は、細胞表面にTFを構成的に発現する。aMCF‐7 はM
CF‐7 の亜系統である。Mullerら(1999[240])は、FVIIa または不活性化FVIIa (DEGR‐FVIIa)で被覆された表面に対するaMCF‐7 細胞の接着が、BSAで被覆
された表面と比較して、播種後の始めの2時間に有意に加速したことを示す。さ
らに、抗TF IgG に接着する細胞数は、抗FVIIまたはコントロールIgGに接着する
細胞数よりも有意に高かった(同書、図6A)。抗TFmAb VIC7 で被覆された表
面上での細胞の接着と拡散の加速は、抗TFmAb VIC7 のエピトープを覆う組換え
型TF変異体(sTF1-219, sTF97-219)によって阻止された。sTF1-122では影響は
なかった。しかし、抗TF IIID8 (エピトープ領域1〜25)が被覆に使用される
と、sTF1-122は細胞の接着と拡散の加速を阻止した。結論づけるために、Muller
らの結果は、細胞表面で構成的にTFを発現するインビトロ培養細胞が、触媒活性
TFリガンド、ならびに不活性固定化TFリガンドの両方で被覆された表面上に接着
および拡散することを実証した。Ottら(1998[241])は、高レベルのTFを構成的
に発現するJ82膀胱ガン細胞が、TFの細胞外ドメイン特異的モノクローナル抗体
で被覆された表面上に接着および拡散することを示した。自発的形質転換内皮細
胞株ECV304またはヒトHUVEC‐C 内皮細胞はまた、TF発現を誘導するためにTNFα
で刺激されると、TFリガンド上に接着および拡散した。
関連性を論述した。方向性の問題は、第二セクションで説明する。 a)[運動性] TF発現は細胞拡散を誘導する。以下の研究を考察してみよう。 ヒト乳ガン細胞株MCF‐7 は、細胞表面にTFを構成的に発現する。aMCF‐7 はM
CF‐7 の亜系統である。Mullerら(1999[240])は、FVIIa または不活性化FVIIa (DEGR‐FVIIa)で被覆された表面に対するaMCF‐7 細胞の接着が、BSAで被覆
された表面と比較して、播種後の始めの2時間に有意に加速したことを示す。さ
らに、抗TF IgG に接着する細胞数は、抗FVIIまたはコントロールIgGに接着する
細胞数よりも有意に高かった(同書、図6A)。抗TFmAb VIC7 で被覆された表
面上での細胞の接着と拡散の加速は、抗TFmAb VIC7 のエピトープを覆う組換え
型TF変異体(sTF1-219, sTF97-219)によって阻止された。sTF1-122では影響は
なかった。しかし、抗TF IIID8 (エピトープ領域1〜25)が被覆に使用される
と、sTF1-122は細胞の接着と拡散の加速を阻止した。結論づけるために、Muller
らの結果は、細胞表面で構成的にTFを発現するインビトロ培養細胞が、触媒活性
TFリガンド、ならびに不活性固定化TFリガンドの両方で被覆された表面上に接着
および拡散することを実証した。Ottら(1998[241])は、高レベルのTFを構成的
に発現するJ82膀胱ガン細胞が、TFの細胞外ドメイン特異的モノクローナル抗体
で被覆された表面上に接着および拡散することを示した。自発的形質転換内皮細
胞株ECV304またはヒトHUVEC‐C 内皮細胞はまた、TF発現を誘導するためにTNFα
で刺激されると、TFリガンド上に接着および拡散した。
【0151】
悪性および非悪性拡散性上皮細胞において、TFは、ラッフル状膜領域および先
導端にあるラメリポディウムおよび微小突起のアクチンおよびアクチン結合タン
パク質の近接にある、あるい付随する細胞表面に局在する。高度に動的な膜領域
での細胞TF発現は、TFと細胞骨格エレメントの関連を示唆する(Muller 1999[24
2])。Cunninghamら(1992[243])は、アクチン結合タンパク質280(ABP‐280)
欠損細胞は細胞運動性障害を有することを示した。これらの細胞中へのABP‐280
のトランスフェクションはトランスローケーション運動性を保存した。Ottら(
1998[244])は、ABP‐280をTF細胞質ドメインのリガンドとして同定し、さらにF
VIIaまたは抗TFのいずれかによるTF細胞外ドメインの連結は、ABP‐280によるTF
細胞質ドメインの連結、皮質下アクチンネットワークの再編成、およびインテグ
リン介在性限局接着とは異なる特異的接着コンタクトの発現を起こすことを示し
た。
導端にあるラメリポディウムおよび微小突起のアクチンおよびアクチン結合タン
パク質の近接にある、あるい付随する細胞表面に局在する。高度に動的な膜領域
での細胞TF発現は、TFと細胞骨格エレメントの関連を示唆する(Muller 1999[24
2])。Cunninghamら(1992[243])は、アクチン結合タンパク質280(ABP‐280)
欠損細胞は細胞運動性障害を有することを示した。これらの細胞中へのABP‐280
のトランスフェクションはトランスローケーション運動性を保存した。Ottら(
1998[244])は、ABP‐280をTF細胞質ドメインのリガンドとして同定し、さらにF
VIIaまたは抗TFのいずれかによるTF細胞外ドメインの連結は、ABP‐280によるTF
細胞質ドメインの連結、皮質下アクチンネットワークの再編成、およびインテグ
リン介在性限局接着とは異なる特異的接着コンタクトの発現を起こすことを示し
た。
【0152】
b)[方向性]
(1)〔逆経内皮遊走〕
Randolphら(1998[245])は、再構成ウシI型コラーゲン上に生育するHUVECか
ら成るインビトロモデルを用いた。逆遊出アッセイは、内皮を加えて1または2
時間インキュベートして内皮下コラーゲンに単球を蓄積させた新鮮単離または前
培養した末梢血単核細胞(PBMC)を用いた。初期インキュベーション後、培養物を
水洗することによって非遊走細胞を取り除いた。所定の間隔で、内皮下の細胞カ
ウントが可能になるようにいくつかの培養物をプロセスした。。逆遊出によって
頂端区画に蓄積した細胞を除去するために残りの培養物を水洗してからインキュ
ベーションを継続した。逆遊出の割合(パーセント)は、2時間後に内皮下細胞
数に対する内皮直下にある細胞数の減少の割合(パーセント)を表す。図17は、
逆遊出の割合(パーセント)を時間の関数として示す。
ら成るインビトロモデルを用いた。逆遊出アッセイは、内皮を加えて1または2
時間インキュベートして内皮下コラーゲンに単球を蓄積させた新鮮単離または前
培養した末梢血単核細胞(PBMC)を用いた。初期インキュベーション後、培養物を
水洗することによって非遊走細胞を取り除いた。所定の間隔で、内皮下の細胞カ
ウントが可能になるようにいくつかの培養物をプロセスした。。逆遊出によって
頂端区画に蓄積した細胞を除去するために残りの培養物を水洗してからインキュ
ベーションを継続した。逆遊出の割合(パーセント)は、2時間後に内皮下細胞
数に対する内皮直下にある細胞数の減少の割合(パーセント)を表す。図17は、
逆遊出の割合(パーセント)を時間の関数として示す。
【0153】
この結果は、内皮下コラーゲンに入った単核食細胞(MP)は、48時間のt1/2で内
皮を再横断することによって後に培養物を出ていくことを示した。内皮単層は、
この実験を通じて無傷のままであった。 (2)〔逆経内皮遊走における組織因子の役割〕 TF、 VIC7 およびHTF‐K108に対する2つのMoAbsは、少なくとも48時間は逆遊
出を抑制した(同書、図2A)。対照的に、試験された55のその他のイソ型適合M
oAbsは、ほとんどまたは全く影響を有せず、特に抗VIIa、IVE4 またはIIH2 因子
は、逆遊出を阻害しなかった(同書、図2C)。VIC7の影響をβ2インテグリンに
対するMoAbであるIB4と直接比較した結果は、同様な3回に実験において、IB4は
全く抑制しなかったのに対してVIC7が逆経内皮遊走を78 ± 15%抑制したことを
明らかにした(同書、図2B)。どのMoAbsも培養中の生細胞の総数を影響しなか
った。
皮を再横断することによって後に培養物を出ていくことを示した。内皮単層は、
この実験を通じて無傷のままであった。 (2)〔逆経内皮遊走における組織因子の役割〕 TF、 VIC7 およびHTF‐K108に対する2つのMoAbsは、少なくとも48時間は逆遊
出を抑制した(同書、図2A)。対照的に、試験された55のその他のイソ型適合M
oAbsは、ほとんどまたは全く影響を有せず、特に抗VIIa、IVE4 またはIIH2 因子
は、逆遊出を阻害しなかった(同書、図2C)。VIC7の影響をβ2インテグリンに
対するMoAbであるIB4と直接比較した結果は、同様な3回に実験において、IB4は
全く抑制しなかったのに対してVIC7が逆経内皮遊走を78 ± 15%抑制したことを
明らかにした(同書、図2B)。どのMoAbsも培養中の生細胞の総数を影響しなか
った。
【0154】
(3)〔逆遊出に必須なTFアミノ酸181〜214〕
エピトープマッピングの研究は、VIC7のエピトープがアミノ酸残基181〜214に
ある少なくともいくつかのアミノ酸の認識を含むことを示した。可溶性TFは、8
回の個別実験において、逆遊出を69 ± 2%抑制した(同書、図4)。カルボキ
シル基から残基202のアミノ酸残基を含むフラグメントのみが、逆遊出を有効に
阻止した(同書、図4)。この結果は、VIC7エピトープの位置とよく符合する。 (4)〔TFと内皮接着〕 内皮上にTFに対するリガンドが存在することを探索するために実験を行った。
非刺激HUVECを、抗TF MoAbの存在および非存在下で、TFまたはコントロールタ
ンパク質で被覆されたウェルに添加した。2時間のインキュベーション後、アミ
ノ酸残基202〜219を含むTFフラグメントへの内皮細胞接着は、コントロール表面
あるいはこれらの残基を欠如するTFフラグメントに対する結合よりも大きかった
(同書、図8A)。最初の2時間におけるHUVECの拡散が、残基97〜219または1
〜219を担うTFフラグメントで被覆した表面上で観察された。アミノ酸1〜122範
囲のTFフラグメントで被覆した表面は遙かに低い拡散を示した。これらの結果は
、内皮細胞がTFの結合部位を発現すること、およびTF残基202〜219がこの接着に
関与することを示す。
ある少なくともいくつかのアミノ酸の認識を含むことを示した。可溶性TFは、8
回の個別実験において、逆遊出を69 ± 2%抑制した(同書、図4)。カルボキ
シル基から残基202のアミノ酸残基を含むフラグメントのみが、逆遊出を有効に
阻止した(同書、図4)。この結果は、VIC7エピトープの位置とよく符合する。 (4)〔TFと内皮接着〕 内皮上にTFに対するリガンドが存在することを探索するために実験を行った。
非刺激HUVECを、抗TF MoAbの存在および非存在下で、TFまたはコントロールタ
ンパク質で被覆されたウェルに添加した。2時間のインキュベーション後、アミ
ノ酸残基202〜219を含むTFフラグメントへの内皮細胞接着は、コントロール表面
あるいはこれらの残基を欠如するTFフラグメントに対する結合よりも大きかった
(同書、図8A)。最初の2時間におけるHUVECの拡散が、残基97〜219または1
〜219を担うTFフラグメントで被覆した表面上で観察された。アミノ酸1〜122範
囲のTFフラグメントで被覆した表面は遙かに低い拡散を示した。これらの結果は
、内皮細胞がTFの結合部位を発現すること、およびTF残基202〜219がこの接着に
関与することを示す。
【0155】
(5)〔逆遊出とTF自己会合〕
LPS刺激は、細胞表面TF分子濃度の上昇およびTF二量体から単量体への転換の
増加を介して細胞表面TF活性を増加する。単球およびHUVECをLPSで刺激した。VI
C7は、LPS‐刺激細胞に47 kDの単一バンドを認識するが、非刺激細胞抽出物では
認識しない(同書、図3)。非刺激細胞では、TFは特に181〜219領域において自
己会合性があり、従ってVIC7結合に利用できない。LPS刺激は二量体を単量体に
転換してVIC7結合部位を露出する。同一領域が、内皮細胞への結合に関与する。
VIC7は181〜219領域に対する競合結合によって逆遊出を抑制するため、自己会合
もまた逆遊出を抑制する。
増加を介して細胞表面TF活性を増加する。単球およびHUVECをLPSで刺激した。VI
C7は、LPS‐刺激細胞に47 kDの単一バンドを認識するが、非刺激細胞抽出物では
認識しない(同書、図3)。非刺激細胞では、TFは特に181〜219領域において自
己会合性があり、従ってVIC7結合に利用できない。LPS刺激は二量体を単量体に
転換してVIC7結合部位を露出する。同一領域が、内皮細胞への結合に関与する。
VIC7は181〜219領域に対する競合結合によって逆遊出を抑制するため、自己会合
もまた逆遊出を抑制する。
【0156】
4.(細胞回転)
CD18、α4インテグリンおよびTFを推進力遺伝子と称することにする。白血球
前方運動はα4インテグリンおよびCD18推進性であり、後方運動はTF推進性であ
るために、シグナル伝達システムが推進力遺伝子の発現を協調するために存在す
るにちがいない。このシステムは、細胞運動性の方向を決定するにちがいない。
以下のセクションはそのようなシステムを説明する。 a)[2つの推進力システム] 前方および後方運動は、ほとんど異なる分子を介して推進される。
前方運動はα4インテグリンおよびCD18推進性であり、後方運動はTF推進性であ
るために、シグナル伝達システムが推進力遺伝子の発現を協調するために存在す
るにちがいない。このシステムは、細胞運動性の方向を決定するにちがいない。
以下のセクションはそのようなシステムを説明する。 a)[2つの推進力システム] 前方および後方運動は、ほとんど異なる分子を介して推進される。
【0157】
前方運動に関与する多数の分子に対する抗体は逆遊出を抑制しない。Randolp
hら(1998[246])は、頂端から基底に遊出中に白血球と内皮の結合を媒介するこ
とが公知である分子一覧に対して種々のMoAbsを試験した。MoAbsが内皮下抗原に
アクセスすることが示されているにも関わらず、MoAbsのE‐セレクチン、血管細
胞接着分子‐1(VCAM‐1)、および血小板/内皮細胞接着分子‐1(PECAM‐1)
の中和は、逆遊出に対して全く影響を示さなかった。Ottら(1998[247])は、い
くつかの基質結合インテグリンをブロックすることが公知のRGDペプチドが凝固
プロテアーゼ因子VIIa上の拡散を無効にしないことを示した(同書、図2A)。
hら(1998[246])は、頂端から基底に遊出中に白血球と内皮の結合を媒介するこ
とが公知である分子一覧に対して種々のMoAbsを試験した。MoAbsが内皮下抗原に
アクセスすることが示されているにも関わらず、MoAbsのE‐セレクチン、血管細
胞接着分子‐1(VCAM‐1)、および血小板/内皮細胞接着分子‐1(PECAM‐1)
の中和は、逆遊出に対して全く影響を示さなかった。Ottら(1998[247])は、い
くつかの基質結合インテグリンをブロックすることが公知のRGDペプチドが凝固
プロテアーゼ因子VIIa上の拡散を無効にしないことを示した(同書、図2A)。
【0158】
他方、後方運動に関与するTFに対する抗体は前方運動を抑制しない。静止単球
はTFを発現しないが、LPSはそのTF発現を刺激する。Randolphら(1998)は、TF
MoAb VIC7 が、静止ではない、LPS‐刺激単球の接着を、非刺激あるいはTNF‐活
性化HUVECに対して35 ± 7%抑制することを示した。しかし、VIC7は、内皮の頂
端側に既に結合されたLPS‐刺激単球の遊走を抑制しなかった。循環単球はTFを
発現しないために、前方運動中はTFは内皮接着に関与しないと結論することが妥
当である(内皮頂端側へのTF接着はおそらく後方運動において重要である。以下
を参照)。TFはまた頂端〜基底経内皮遊走における後続ステップには関与しない
ために、TFは前方運動には役割を有さない。
はTFを発現しないが、LPSはそのTF発現を刺激する。Randolphら(1998)は、TF
MoAb VIC7 が、静止ではない、LPS‐刺激単球の接着を、非刺激あるいはTNF‐活
性化HUVECに対して35 ± 7%抑制することを示した。しかし、VIC7は、内皮の頂
端側に既に結合されたLPS‐刺激単球の遊走を抑制しなかった。循環単球はTFを
発現しないために、前方運動中はTFは内皮接着に関与しないと結論することが妥
当である(内皮頂端側へのTF接着はおそらく後方運動において重要である。以下
を参照)。TFはまた頂端〜基底経内皮遊走における後続ステップには関与しない
ために、TFは前方運動には役割を有さない。
【0159】
Ottら(1998[248])はまた、TFリガンド上に拡散するJ82細胞が、インテグリ
ンを介してフィブロネクチンに接着する細胞と比較して異なる形態を有すること
を注記し(同書、図2Aと2B)、これによって2つの接着イベントにおける定
性的差異を示唆した。 b)[シグナル伝達] (1)〔前方運動における細胞外効果〕 細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)物質は、ERKのリン酸化を起因するシグナ
ルを伝達する細胞外分子である。例についてはERKについての章を参照のこと。E
RK物質は、GABP・p300 結合を刺激する。白血球では、この結合は、CD18および
α4の転写を刺激して、その結果は次に前方運動を刺激する。さらに、GABP・p30
0 結合の刺激はTFを抑制し、従って後方運動を抑制する。
ンを介してフィブロネクチンに接着する細胞と比較して異なる形態を有すること
を注記し(同書、図2Aと2B)、これによって2つの接着イベントにおける定
性的差異を示唆した。 b)[シグナル伝達] (1)〔前方運動における細胞外効果〕 細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)物質は、ERKのリン酸化を起因するシグナ
ルを伝達する細胞外分子である。例についてはERKについての章を参照のこと。E
RK物質は、GABP・p300 結合を刺激する。白血球では、この結合は、CD18および
α4の転写を刺激して、その結果は次に前方運動を刺激する。さらに、GABP・p30
0 結合の刺激はTFを抑制し、従って後方運動を抑制する。
【0160】
白血球の前方運動を刺激する場合は、分子は化学誘引物質と見なされる。化学
誘引を推進力のフレームワークに当てはめて考慮すると、興味深い洞察が得られ
る。白血球では、化学誘引はERKリン酸化の結果である。換言すれば、分子がERK
のリン酸化を導くならば、それは当然化学誘引を示す。fMLPはそのような分子の
例である。FMLPは細菌性生成物中に見出される論理上化合物である。いくつかの
研究は、fMLPのそのレセプターへの結合が、ERK1およびERK2のリン酸化を起因す
ることを実証した(Chang 1999[249] ラット好中球、Yagisawa 1999[250] ヒ
ト単球、Coffer 1998[251] ヒト好中球)。ERK物質であるため、fMLPは当然化
学誘引を立証する。予測されたように、Yamadaら(1992[252])は、fMLPが血液
単核細胞への化学誘引物質であることを示した。
誘引を推進力のフレームワークに当てはめて考慮すると、興味深い洞察が得られ
る。白血球では、化学誘引はERKリン酸化の結果である。換言すれば、分子がERK
のリン酸化を導くならば、それは当然化学誘引を示す。fMLPはそのような分子の
例である。FMLPは細菌性生成物中に見出される論理上化合物である。いくつかの
研究は、fMLPのそのレセプターへの結合が、ERK1およびERK2のリン酸化を起因す
ることを実証した(Chang 1999[249] ラット好中球、Yagisawa 1999[250] ヒ
ト単球、Coffer 1998[251] ヒト好中球)。ERK物質であるため、fMLPは当然化
学誘引を立証する。予測されたように、Yamadaら(1992[252])は、fMLPが血液
単核細胞への化学誘引物質であることを示した。
【0161】
穏やかに酸化されたLDL(あるいは「最少修飾された」LDLと表現してもよく、
従ってmmLDLと表記する)および酸化LDL(oxLDL)はまたERK物質である。以下の
研究を考察してみよう。 ラット血管平滑筋細胞(VSMC)を、25μg/mlのCu+2 ‐酸化 LDL (oxLDL)に
曝露した。その結果は、5分にピーク活性を有し、60分までにベースライン近く
に戻る、ERK1およびERK2双方への迅速な刺激を示した(Kusuhara 1997[253]、図
1)。25μg/mLの最少酸化LDL (mmLDL)は、同様な経時経過でERK活性により低
い増加を起因した(Kusuharaらは、このLDLタイプを「未変性LDL」と称する。し
かし、かれらは、このタイプのLDLが実際に最少酸化されていることを提唱する
。従って、我々はこれをmmLDLと称する)。200 nmol/L PMA 処理と比較するERK
活性の増加は、oxLDL では54.3% またmmLDLでは35.2%であった。oxLDL および
mmLDL のどちらも濃度依存性でERK活性を刺激した(同書、図3)。ヒト単球は
、oxLDL または mmLDL のいずれかによる最少ERK刺激を示した(同書、図7A)
。対照的に、7日間培養したヒト単球由来マクロファージは、oxLDLへの応答で
は有意なERK活性を示したが(同書、図7B)、mmLDLには応答を示さなかった(
同書、図7B)。ウシ大動脈内皮細胞は、oxLDL または mmLDL のどちらにも応答
を示さなかった(同書、図7C)。これらの知見に基づいて、Kusuharaらは、ERK
活性化は細胞型依存性、酸化度依存性、LDLレセプター依存性であり、LDLに対す
るERK応答の迅速さは、ERK活性化がLDLの取り込みに無関係であることを示すと
結論した。
従ってmmLDLと表記する)および酸化LDL(oxLDL)はまたERK物質である。以下の
研究を考察してみよう。 ラット血管平滑筋細胞(VSMC)を、25μg/mlのCu+2 ‐酸化 LDL (oxLDL)に
曝露した。その結果は、5分にピーク活性を有し、60分までにベースライン近く
に戻る、ERK1およびERK2双方への迅速な刺激を示した(Kusuhara 1997[253]、図
1)。25μg/mLの最少酸化LDL (mmLDL)は、同様な経時経過でERK活性により低
い増加を起因した(Kusuharaらは、このLDLタイプを「未変性LDL」と称する。し
かし、かれらは、このタイプのLDLが実際に最少酸化されていることを提唱する
。従って、我々はこれをmmLDLと称する)。200 nmol/L PMA 処理と比較するERK
活性の増加は、oxLDL では54.3% またmmLDLでは35.2%であった。oxLDL および
mmLDL のどちらも濃度依存性でERK活性を刺激した(同書、図3)。ヒト単球は
、oxLDL または mmLDL のいずれかによる最少ERK刺激を示した(同書、図7A)
。対照的に、7日間培養したヒト単球由来マクロファージは、oxLDLへの応答で
は有意なERK活性を示したが(同書、図7B)、mmLDLには応答を示さなかった(
同書、図7B)。ウシ大動脈内皮細胞は、oxLDL または mmLDL のどちらにも応答
を示さなかった(同書、図7C)。これらの知見に基づいて、Kusuharaらは、ERK
活性化は細胞型依存性、酸化度依存性、LDLレセプター依存性であり、LDLに対す
るERK応答の迅速さは、ERK活性化がLDLの取り込みに無関係であることを示すと
結論した。
【0162】
Deignerら(1996[254])はU‐937 マクロファージ様細胞のERKにおいて、Bala
gopalakrishnaら(1997[255])は大動脈平滑筋細胞において、Kamannaら(1999[
256])およびBassaら(1998[257])はメサンギウム細胞において、mmLDL および
oxLDLの同様な効果を報告した。 mmLDL および oxLDL はどちらもERK物質であり、従って化学誘引物質である。
Quinnら(1998[258])は、、内皮下空間でマクロファージに結合すると、oxLDL
は化学誘引物質であることを実証した。しかし、刺激マクロファージとは対照的
に、循環単球はoxLDL結合によって化学誘引されない。単球を化学誘引するため
に、oxLDLは間接的アプローチを用いる。内皮下oxLDLは内皮細胞を刺激して、ER
K物質である、単球化学誘引物質(走化性)タンパク質‐1(MCP‐1、またRANTES
とも称する)を産生する。MCP‐1 は、循環中に遊離されて単球を結合する。MCP
‐1 を結合した単球はCD18およびα4インテグリンを刺激して、内皮接着と遊出
を起こす。
gopalakrishnaら(1997[255])は大動脈平滑筋細胞において、Kamannaら(1999[
256])およびBassaら(1998[257])はメサンギウム細胞において、mmLDL および
oxLDLの同様な効果を報告した。 mmLDL および oxLDL はどちらもERK物質であり、従って化学誘引物質である。
Quinnら(1998[258])は、、内皮下空間でマクロファージに結合すると、oxLDL
は化学誘引物質であることを実証した。しかし、刺激マクロファージとは対照的
に、循環単球はoxLDL結合によって化学誘引されない。単球を化学誘引するため
に、oxLDLは間接的アプローチを用いる。内皮下oxLDLは内皮細胞を刺激して、ER
K物質である、単球化学誘引物質(走化性)タンパク質‐1(MCP‐1、またRANTES
とも称する)を産生する。MCP‐1 は、循環中に遊離されて単球を結合する。MCP
‐1 を結合した単球はCD18およびα4インテグリンを刺激して、内皮接着と遊出
を起こす。
【0163】
他の特別な例は、ERK物質である化学誘引物質として公知の細菌性LPSである。
LPSは(取り込み前に)そのレセプターに結合されると直接化学誘引物質であり
、強力なERK物質であるMCP‐1 の刺激を介する間接化学誘引物質でもある。 (2)〔前方および後方運動における細胞内効果〕 (a)《GABP N-ボックス結合のレドックス制御》 酸化ストレスは、N-ボックスに対するGABPの結合を減少して、GABP刺激遺伝子
の転写を減少し、GABP抑制遺伝子の転写を増加する。以下の研究を考察してみよ
う。
LPSは(取り込み前に)そのレセプターに結合されると直接化学誘引物質であり
、強力なERK物質であるMCP‐1 の刺激を介する間接化学誘引物質でもある。 (2)〔前方および後方運動における細胞内効果〕 (a)《GABP N-ボックス結合のレドックス制御》 酸化ストレスは、N-ボックスに対するGABPの結合を減少して、GABP刺激遺伝子
の転写を減少し、GABP抑制遺伝子の転写を増加する。以下の研究を考察してみよ
う。
【0164】
マウス3T3細胞を、抗酸化物質かつGSH合成の前駆物質であるN-アセチルシステ
イン(NAC)の存在、または存在しない状態で、グルタチオン(GSH)-枯渇剤であ
る、マレイン酸ジエチル(DEM)で処理した。処理後、細胞を収集して、還元剤
が存在しない状態で核抽出物を調製した。GABPのDNA結合活性は、1つのN-ボッ
クス(AGGAAG)あるいは2つの縦列N-ボックス(AGGAAGAGGAAG)を含むオリゴヌ
クレオチドを用いて、EMSA分析によって測定した。DEMによる3T3細胞の処理は、
単一または二重N-ボックスにおけるGABPヘテロ二量体(GABPαGABPβ)(Martin
1996 [109]、図2A、レーン2)、ならびにヘテロ四量体(GABPα2GABPβ2)
(同書、図2A、レーン6)複合体の劇的な減少を起因した。DEM処理によるGABP
のDNA結合の抑制は、NAVの同時添加によって防止された(同書、図2A、レーン
4および8)。GABPαとGABPβの量はDEMまたはNAC処理によって影響を受けなか
ったために、GABPのDNA結合活性の低下は、GABPタンパク質の欠如が原因ではな
かった。ジチオスレイトール(DTT)は抗酸化物質である。DEM処理3T3細胞から
調製された核抽出物をDTT処理すると、GABP結合活性を回復した。3T3核抽出物を
5 mM GSSGで処理すると、GABPのDNA結合をほぼ消滅した。これらの知見に基づい
て、Martinらは、GABPのDNA結合活性は、酸化ストレス、すなわちGSHの枯渇、に
よって抑制されると結論した。この研究はまた、上流にある二重N-ボックスまた
はC/EBP結合部位のいずれかで一過性にトランスフェクトされたTATAボックスを
含むルシフェラーゼレポーター作成物の発現に対するDEM処理効果を測定した(
同書、図4)。DEM処理は、処理6〜8時間後に、C/EBP-TA-Luc 由来のルシフェ
ラーゼ発現に対して全く影響がなかった(同書、図4)。しかし、二重N-ボック
ス-TATA-Lucでトランスフェクトされら細胞のDEM処理は、6時間後には28%、さ
らに8時間後には62%のルシフェラーゼ発現の低下を起因した(同書、図4)。
これらの結果に基づき、Martinらは、グルタチオン枯渇がGABPのDNA結合活性を
抑制し、その結果GABP制御遺伝子の発現を低下させると結論した。
イン(NAC)の存在、または存在しない状態で、グルタチオン(GSH)-枯渇剤であ
る、マレイン酸ジエチル(DEM)で処理した。処理後、細胞を収集して、還元剤
が存在しない状態で核抽出物を調製した。GABPのDNA結合活性は、1つのN-ボッ
クス(AGGAAG)あるいは2つの縦列N-ボックス(AGGAAGAGGAAG)を含むオリゴヌ
クレオチドを用いて、EMSA分析によって測定した。DEMによる3T3細胞の処理は、
単一または二重N-ボックスにおけるGABPヘテロ二量体(GABPαGABPβ)(Martin
1996 [109]、図2A、レーン2)、ならびにヘテロ四量体(GABPα2GABPβ2)
(同書、図2A、レーン6)複合体の劇的な減少を起因した。DEM処理によるGABP
のDNA結合の抑制は、NAVの同時添加によって防止された(同書、図2A、レーン
4および8)。GABPαとGABPβの量はDEMまたはNAC処理によって影響を受けなか
ったために、GABPのDNA結合活性の低下は、GABPタンパク質の欠如が原因ではな
かった。ジチオスレイトール(DTT)は抗酸化物質である。DEM処理3T3細胞から
調製された核抽出物をDTT処理すると、GABP結合活性を回復した。3T3核抽出物を
5 mM GSSGで処理すると、GABPのDNA結合をほぼ消滅した。これらの知見に基づい
て、Martinらは、GABPのDNA結合活性は、酸化ストレス、すなわちGSHの枯渇、に
よって抑制されると結論した。この研究はまた、上流にある二重N-ボックスまた
はC/EBP結合部位のいずれかで一過性にトランスフェクトされたTATAボックスを
含むルシフェラーゼレポーター作成物の発現に対するDEM処理効果を測定した(
同書、図4)。DEM処理は、処理6〜8時間後に、C/EBP-TA-Luc 由来のルシフェ
ラーゼ発現に対して全く影響がなかった(同書、図4)。しかし、二重N-ボック
ス-TATA-Lucでトランスフェクトされら細胞のDEM処理は、6時間後には28%、さ
らに8時間後には62%のルシフェラーゼ発現の低下を起因した(同書、図4)。
これらの結果に基づき、Martinらは、グルタチオン枯渇がGABPのDNA結合活性を
抑制し、その結果GABP制御遺伝子の発現を低下させると結論した。
【0165】
酸化ストレスはN-ボックスへのGABP結合を減少し、次にGABP刺激遺伝子の転写
を減少し、GABP抑制遺伝子の転写を増加する。 GABPに対するマイクロ競合はまた、N-ボックスに対するGABPの結合を減少する
。酸化ストレスに感受性のあるGABP遺伝子をGABPのみを介して選択する(注4)
。この遺伝子の転写に対するマイクロ競合の影響は、酸化ストレスの影響と同様
である。換言すれば、この遺伝子にとって、マイクロ競合は、「酸化ストレス過
剰」を導出すると見なすことができる。 注4)酸化ストレスはまたAP1、およびNF-κBのようなその他の転写因子の結合
をも修飾する。
を減少し、GABP抑制遺伝子の転写を増加する。 GABPに対するマイクロ競合はまた、N-ボックスに対するGABPの結合を減少する
。酸化ストレスに感受性のあるGABP遺伝子をGABPのみを介して選択する(注4)
。この遺伝子の転写に対するマイクロ競合の影響は、酸化ストレスの影響と同様
である。換言すれば、この遺伝子にとって、マイクロ競合は、「酸化ストレス過
剰」を導出すると見なすことができる。 注4)酸化ストレスはまたAP1、およびNF-κBのようなその他の転写因子の結合
をも修飾する。
【0166】
(b)《推進力遺伝子のレドックス制御》
酸化ストレスは、N-ボックスに対するGABPαの結合を減少する。推進力遺伝子
であるTF、CD18、α4インテグリンがGABPを介してのみ酸化ストレスに応答性が
あると想定する。GABPはCD18およびα4インテグリン転写を刺激する。DNAに対す
るGABPα結合の減少は、CD18およびα4インテグリン転写を減少して、前方運動
を減少した。他方、GABPはTF転写を抑制し、酸化ストレスはTF転写を増加して、
後方運動を刺激する。
であるTF、CD18、α4インテグリンがGABPを介してのみ酸化ストレスに応答性が
あると想定する。GABPはCD18およびα4インテグリン転写を刺激する。DNAに対す
るGABPα結合の減少は、CD18およびα4インテグリン転写を減少して、前方運動
を減少した。他方、GABPはTF転写を抑制し、酸化ストレスはTF転写を増加して、
後方運動を刺激する。
【0167】
(i)『TF』
TF転写におけるoxLDL 効果
oxLDLはTF転写を増加する。以下の研究を考察してみよう。
20μmol/Lまでの濃度のCu+2 にヒト単球THP‐1 細胞を10時間曝露しても、凝
血原活性には影響がなかった。しかし、1μmol/L 8‐ヒドロキシキノンの存在
下では、Cu+2 は用量依存性で凝血原活性の発現を生じた(Crutchley 1995[260]
、表1)。Cu+2 効果は、銅輸送タンパク質であるセルロプラスミンによって模
写された。Cu+2 は、脂質過酸化と遊離ラジカル発生を起こすことが公知である
。従って、この研究は凝血原活性が酸化ストレスに起因する可能性を試験した。
プロブコール(20μmol/L)、ビタミンE(50μmol/L)、BHT(50μmol/L)およ
び21‐アミノステロイド抗酸化物質 U74389G (20μmol/L)を含むいくつかの
親油性抗酸化物質がCu+2 誘導性凝血原活性を抑制した(同書、図4)。凝血原
活性の増加はTFに起因した。Cu+2 はTF転写を増加する細胞内酸化ストレスを誘
導した。Cu+2 による誘導の動態をLPSと比較した。LPS または Cu+2 への曝露は
、TF mRNA レベルの増加を起因した。基礎値に比較して、LPSは曝露2時間後にm
RNAを2.5倍増加し、6時間までに基礎値まで降下した。対照的に、2時間ではCu +2 はmRNAレベルを50%まで低下し、その後6時間では3.5倍増加した(図18を参
照)。Cu+2 およびLPS 誘導性TF発現はまた、抗酸化物質への応答が異なった。
4つの抗酸化物質のすべてがCu+2 誘導性TF発現を抑制するが、LPS 誘導性発現
を抑制するのはビタミンEのみであった。
血原活性には影響がなかった。しかし、1μmol/L 8‐ヒドロキシキノンの存在
下では、Cu+2 は用量依存性で凝血原活性の発現を生じた(Crutchley 1995[260]
、表1)。Cu+2 効果は、銅輸送タンパク質であるセルロプラスミンによって模
写された。Cu+2 は、脂質過酸化と遊離ラジカル発生を起こすことが公知である
。従って、この研究は凝血原活性が酸化ストレスに起因する可能性を試験した。
プロブコール(20μmol/L)、ビタミンE(50μmol/L)、BHT(50μmol/L)およ
び21‐アミノステロイド抗酸化物質 U74389G (20μmol/L)を含むいくつかの
親油性抗酸化物質がCu+2 誘導性凝血原活性を抑制した(同書、図4)。凝血原
活性の増加はTFに起因した。Cu+2 はTF転写を増加する細胞内酸化ストレスを誘
導した。Cu+2 による誘導の動態をLPSと比較した。LPS または Cu+2 への曝露は
、TF mRNA レベルの増加を起因した。基礎値に比較して、LPSは曝露2時間後にm
RNAを2.5倍増加し、6時間までに基礎値まで降下した。対照的に、2時間ではCu +2 はmRNAレベルを50%まで低下し、その後6時間では3.5倍増加した(図18を参
照)。Cu+2 およびLPS 誘導性TF発現はまた、抗酸化物質への応答が異なった。
4つの抗酸化物質のすべてがCu+2 誘導性TF発現を抑制するが、LPS 誘導性発現
を抑制するのはビタミンEのみであった。
【0168】
TF転写へのLPSの効果は主としてNF‐κB部位を介して媒介される。Crutchley
ら(1995)の結果は、酸化ストレスが、異なる部位を介してTF転写を増加すること
を示す。この結論はまた、ヒトTリンパ球(Caspar 1999[261])、マウスマクロ
ファージ細胞株であるRaw 264.7(Matsumura 1999[262])、腹膜マクロファージ
(Hamilton 1998[263])、マクロファージ(Schackelford 1995[264])、および
マクロファージ由来ヒト単球(Ohlsson 1996[265])において実証されているそ
の部位に対するNF‐κB結合に対するoxLDL の負の効果によっても支持される。
これらの研究の結果は、TF遺伝子の(−363 〜−343)領域にあるN‐ボックスへ
のGABP結合の減少と符合する。
ら(1995)の結果は、酸化ストレスが、異なる部位を介してTF転写を増加すること
を示す。この結論はまた、ヒトTリンパ球(Caspar 1999[261])、マウスマクロ
ファージ細胞株であるRaw 264.7(Matsumura 1999[262])、腹膜マクロファージ
(Hamilton 1998[263])、マクロファージ(Schackelford 1995[264])、および
マクロファージ由来ヒト単球(Ohlsson 1996[265])において実証されているそ
の部位に対するNF‐κB結合に対するoxLDL の負の効果によっても支持される。
これらの研究の結果は、TF遺伝子の(−363 〜−343)領域にあるN‐ボックスへ
のGABP結合の減少と符合する。
【0169】
他の研究は、TF転写に対するoxLDLの影響を試験した。高度なグリケーション
最終生成物(AGE)とそのレセプター(RAGE)の結合の結果、グルタチオン(GSH)
レベルの低下によって示される細胞内酸化ストレスを生じる(Yan 1994[266])
。AGE‐アルブミン(AGE‐alb)を加えて24時間インキュベートされた単球は、T
F mRNA 発現の増加を示した(Khechai 1997[267]、図1B)。翻訳インヒビター
であるシクロヘキシミドの存在は、AGE‐alb誘導性TF mRNA 蓄積を完全に抑制し
た(同書、図1B)。抗酸化物質であるN‐アセチルシステイン(NAC)は、GSHレベ
ルを増加し、NACは容易に細胞中に輸送される。30 mmol/L NAC の存在下で細胞
にAGE‐albを加えてインキュベートした結果、TF活性の濃度依存性抑制(同書、
図2A)およびTF抗原発現が起こった。さらに、TF mRNA 発現はほとんど完全に抑
制された(同書、図2C)。これらの結果に基づき、Khechaiらは、酸化ストレス
がTF遺伝子発現の原因であると結論した。
最終生成物(AGE)とそのレセプター(RAGE)の結合の結果、グルタチオン(GSH)
レベルの低下によって示される細胞内酸化ストレスを生じる(Yan 1994[266])
。AGE‐アルブミン(AGE‐alb)を加えて24時間インキュベートされた単球は、T
F mRNA 発現の増加を示した(Khechai 1997[267]、図1B)。翻訳インヒビター
であるシクロヘキシミドの存在は、AGE‐alb誘導性TF mRNA 蓄積を完全に抑制し
た(同書、図1B)。抗酸化物質であるN‐アセチルシステイン(NAC)は、GSHレベ
ルを増加し、NACは容易に細胞中に輸送される。30 mmol/L NAC の存在下で細胞
にAGE‐albを加えてインキュベートした結果、TF活性の濃度依存性抑制(同書、
図2A)およびTF抗原発現が起こった。さらに、TF mRNA 発現はほとんど完全に抑
制された(同書、図2C)。これらの結果に基づき、Khechaiらは、酸化ストレス
がTF遺伝子発現の原因であると結論した。
【0170】
Crutchleyら(1995[268])は、酸化ストレスの低下がTF mRNAを減少するにも
関わらず、TF mRNAの増加を誘導するLPSは、ある特定の抗酸化物質には感受性の
ないことを示した。Brisseauら(1995[269])は、抗酸化物質NACに対して同様に
非感受性であるLPSがTF mRNA の増加を誘導したことを示した。Khechaiら(1997)
がNACがTF mRNAを増加することを報告するために、Brisseauら (1995)およびK
hechaiら (1997)を併合した結果はまた、酸化ストレスによる (−363 〜−34
3)領域にあるN‐ボックスへのGABP結合の減少と符合する。
関わらず、TF mRNAの増加を誘導するLPSは、ある特定の抗酸化物質には感受性の
ないことを示した。Brisseauら(1995[269])は、抗酸化物質NACに対して同様に
非感受性であるLPSがTF mRNA の増加を誘導したことを示した。Khechaiら(1997)
がNACがTF mRNAを増加することを報告するために、Brisseauら (1995)およびK
hechaiら (1997)を併合した結果はまた、酸化ストレスによる (−363 〜−34
3)領域にあるN‐ボックスへのGABP結合の減少と符合する。
【0171】
さらに、オキシダントAGEおよび抗酸化物質であるカタラーゼとプロブコール
処理したヒトマクロファージ様U937細胞において同様な結果を報告したIchikawa
ら(1998[270])を参照のこと。 TF抗原局在化に対するoxLDL 効果 誘導されたTFは、細胞運動性において重要な領域に局在する。以下の研究を考
察してみよう。 ヒトグリア芽細胞腫(U87MG)のエンドトキシン処理は、膜ラッフルおよび周
縁偽足へのTF抗原の優先的局在化を起因した。ほとんどのTF染色は、細胞周縁に
おける細胞質伸展沿いに優先的に観察された。さらに、細胞遊走に関連する膜小
疱がまた強く染色された(Carson 1993[271])。マクロファージのエンドトキシ
ン処理はまた、原形質膜またはエンドサイトーシスピットの滑らかな領域と比較
して膜ラッフルおよび微絨毛内に高濃度のTF抗原を起因した(Lewis 1995[272]
、図2)。膜ラッフルと微絨毛は、抗フィブリン(ノーゲン)抗体により直線様
に装飾される、短いフィブリン線維およびフィブリンプロトフィブリル(原線維
)から成る、繊細な三次元ネットワークを含んだ。マクロファージのoxLDL処理
は、膜ラッフルと微絨毛内のTF抗原の同様な優先的局在化を起因した。
処理したヒトマクロファージ様U937細胞において同様な結果を報告したIchikawa
ら(1998[270])を参照のこと。 TF抗原局在化に対するoxLDL 効果 誘導されたTFは、細胞運動性において重要な領域に局在する。以下の研究を考
察してみよう。 ヒトグリア芽細胞腫(U87MG)のエンドトキシン処理は、膜ラッフルおよび周
縁偽足へのTF抗原の優先的局在化を起因した。ほとんどのTF染色は、細胞周縁に
おける細胞質伸展沿いに優先的に観察された。さらに、細胞遊走に関連する膜小
疱がまた強く染色された(Carson 1993[271])。マクロファージのエンドトキシ
ン処理はまた、原形質膜またはエンドサイトーシスピットの滑らかな領域と比較
して膜ラッフルおよび微絨毛内に高濃度のTF抗原を起因した(Lewis 1995[272]
、図2)。膜ラッフルと微絨毛は、抗フィブリン(ノーゲン)抗体により直線様
に装飾される、短いフィブリン線維およびフィブリンプロトフィブリル(原線維
)から成る、繊細な三次元ネットワークを含んだ。マクロファージのoxLDL処理
は、膜ラッフルと微絨毛内のTF抗原の同様な優先的局在化を起因した。
【0172】
この2つの研究は「細胞質伸展」と「疱化」(Carson 1993)に対して「微絨
毛」と「膜ラッフル」(Lewis 1995)という異なる用語を用いるが、これらの用
語はほとんど同じ現象を説明する。 TF活性におけるoxLDL 効果 oxLDLはTF活性を増加する。以下の研究を考察してみよう。 Lewisら(1995[273])は、TF活性に対するoxLDL処理の効果を実証する。培養
において、単球および単球由来マクロファージはほとんど、あるいは全く凝血原
活性を発現しなかった。エンドトキシン処理は、4〜6時間でピークに達し、そ
の後18時間で減少するTF活性を誘導した(同書、図1)。最少酸化LDL (oxLDL
)曝露細胞は、同様なTF活性化を示した。エンドトキシンおよびoxLDL処理は、
その結果としてTF活性をそれぞれ115倍および58倍増加した(同書、表1)。
毛」と「膜ラッフル」(Lewis 1995)という異なる用語を用いるが、これらの用
語はほとんど同じ現象を説明する。 TF活性におけるoxLDL 効果 oxLDLはTF活性を増加する。以下の研究を考察してみよう。 Lewisら(1995[273])は、TF活性に対するoxLDL処理の効果を実証する。培養
において、単球および単球由来マクロファージはほとんど、あるいは全く凝血原
活性を発現しなかった。エンドトキシン処理は、4〜6時間でピークに達し、そ
の後18時間で減少するTF活性を誘導した(同書、図1)。最少酸化LDL (oxLDL
)曝露細胞は、同様なTF活性化を示した。エンドトキシンおよびoxLDL処理は、
その結果としてTF活性をそれぞれ115倍および58倍増加した(同書、表1)。
【0173】
非単球細胞へのoxLDL 効果
oxLDL はまた、平滑筋細胞(SMC)および内皮細胞においてTF mRNA を増加する
。以下の2つの研究を考察してみよう。 静止ラットSMCは低レベルのTF mRNAを含んだ。LDL または oxLDL によるSMCの
処理は、TF mRNA を有意に増加した(Cui 1999[274]、図1)。濃度測定分析は
、oxLDLがTF mRNA をLDLよりも38%増加することを示した。LDL または oxLDLに
よる TF mRNA の蓄積は一過性である。TF mRNA の最大値は、LDL または oxLDL
刺激1.5〜2時間後に観察され(同書、図2)、5時間後には有意に減退した。
ヒト大動脈SMCにおいて刺激に応答するTF mRNA は同様であった。核ランオンア
ッセイおよびmRNA安定性実験は、TF mRNA の増加が主として転写の増加に起因す
ることを示した。
。以下の2つの研究を考察してみよう。 静止ラットSMCは低レベルのTF mRNAを含んだ。LDL または oxLDL によるSMCの
処理は、TF mRNA を有意に増加した(Cui 1999[274]、図1)。濃度測定分析は
、oxLDLがTF mRNA をLDLよりも38%増加することを示した。LDL または oxLDLに
よる TF mRNA の蓄積は一過性である。TF mRNA の最大値は、LDL または oxLDL
刺激1.5〜2時間後に観察され(同書、図2)、5時間後には有意に減退した。
ヒト大動脈SMCにおいて刺激に応答するTF mRNA は同様であった。核ランオンア
ッセイおよびmRNA安定性実験は、TF mRNA の増加が主として転写の増加に起因す
ることを示した。
【0174】
他の研究はヒト内皮細胞を最少酸化LDL (oxLDL)またはエンドトキシンに異
なる回数曝露した。総RNAのノーザンブロット分析は、1時間後にTF mRNA の急
な増加、2〜3時間でピーク、さらに処理の6〜8時間後に基礎値への減退を示
した。oxLDL およびエンドトキシン曝露内皮細胞におけるTF mRNA の半減期は、
それぞれ約45分と40分であった。TF mRNA 分解速度は処置後1時間と4時間で同
様であった。核ランオフアッセイは、細胞のoxLDL または LPS曝露後にTF転写速
度の有意な増加を示した(Fei 1993[275])。
なる回数曝露した。総RNAのノーザンブロット分析は、1時間後にTF mRNA の急
な増加、2〜3時間でピーク、さらに処理の6〜8時間後に基礎値への減退を示
した。oxLDL およびエンドトキシン曝露内皮細胞におけるTF mRNA の半減期は、
それぞれ約45分と40分であった。TF mRNA 分解速度は処置後1時間と4時間で同
様であった。核ランオフアッセイは、細胞のoxLDL または LPS曝露後にTF転写速
度の有意な増加を示した(Fei 1993[275])。
【0175】
単球/マクロファージでは、oxLDL処理は、NF‐κBのその部位への結合を減少
する(上記を参照)。NF‐κBはTF転写を刺激するために、結合の減少は、GABP
部位を介して媒介されるTF転写に対する正のoxLDL効果を減退する。内皮細胞(L
i 2000[276])および平滑筋細胞(Maziere 1996[277])では、oxLDL処理はNF‐
κB結合を増加する。この増加は正のGABP介在性効果に加わる。 (ii)『CD18』 酸化ストレスはCD18転写を減少する。以下の研究を考察してみよう。
する(上記を参照)。NF‐κBはTF転写を刺激するために、結合の減少は、GABP
部位を介して媒介されるTF転写に対する正のoxLDL効果を減退する。内皮細胞(L
i 2000[276])および平滑筋細胞(Maziere 1996[277])では、oxLDL処理はNF‐
κB結合を増加する。この増加は正のGABP介在性効果に加わる。 (ii)『CD18』 酸化ストレスはCD18転写を減少する。以下の研究を考察してみよう。
【0176】
ICAM‐1はCD18のリガンドである。ヒト多形核白血球(PMN)を低酸素条件に曝露
した。その結果、BSA被覆表面ではなく、組換え型ICAM‐1に対するPMNの接着が
増加した(Montoya 1997[278]、表1)。抗CD18 mAb は、接着の増加を無効に
した(同書、図1)。抗酸化物質であるピロリジンジチオカルバメート(PDTC)
は、PMN細胞内酸化ストレスを低下した(同書、図2)。PMNのPDTC処理は、腫瘍
壊死因子‐α(TNFα)刺激HUVEC単層へのPMN接着を増加した(同書、図4)。抗
酸化物質活性を欠如するピロリジンは接着増加ができなかった。抗CD18 は、PDT
Cによって増強された接着の増加を無効にした(同書、図5)。フロー条件下、か
なりの数のPMNがHUVEC単層の頂端表面上で低速度で回転していた。PDTC処理は、
回転距離と回転速度を減少し(同書、図10)、安定して接着するPMN数を増加し
た。これらの知見は、酸化ストレスの低下がCD18発現を刺激することを示す。
した。その結果、BSA被覆表面ではなく、組換え型ICAM‐1に対するPMNの接着が
増加した(Montoya 1997[278]、表1)。抗CD18 mAb は、接着の増加を無効に
した(同書、図1)。抗酸化物質であるピロリジンジチオカルバメート(PDTC)
は、PMN細胞内酸化ストレスを低下した(同書、図2)。PMNのPDTC処理は、腫瘍
壊死因子‐α(TNFα)刺激HUVEC単層へのPMN接着を増加した(同書、図4)。抗
酸化物質活性を欠如するピロリジンは接着増加ができなかった。抗CD18 は、PDT
Cによって増強された接着の増加を無効にした(同書、図5)。フロー条件下、か
なりの数のPMNがHUVEC単層の頂端表面上で低速度で回転していた。PDTC処理は、
回転距離と回転速度を減少し(同書、図10)、安定して接着するPMN数を増加し
た。これらの知見は、酸化ストレスの低下がCD18発現を刺激することを示す。
【0177】
低酸素は酸化ストレスの低下を起こし、従ってGABP結合を刺激する(Martin 1
996[279])。GABP結合の増加はCD18転写(Rosmarin 1998[280])、従ってCD18接
着を刺激する。Montoya (1997、上記)の知見はそのようなメカニズムと符合し
ている。 (c)《特有な酸化ストレス誘導物質》 (i)『酸化LDL』 特に重要な酸化ストレス誘導物質(以下を参照)は、mmLDL とoxLDLである。
996[279])。GABP結合の増加はCD18転写(Rosmarin 1998[280])、従ってCD18接
着を刺激する。Montoya (1997、上記)の知見はそのようなメカニズムと符合し
ている。 (c)《特有な酸化ストレス誘導物質》 (i)『酸化LDL』 特に重要な酸化ストレス誘導物質(以下を参照)は、mmLDL とoxLDLである。
【0178】
酸化LDLはGSHを枯渇する
mmLDL および oxLDLは、細胞内GSHを枯渇し、従って酸化ストレスを誘導する
。 以下の研究を考察してみよう。 ヒト内皮細胞に未変性LDLまたはoxLDL 30、40、または50μgタンパク質/mlを
加えて24時間インキュベート後にGSH含量を測定した。その結果は、30μg/mlでG
SH含量は僅かであるが有意に増加した(10%)。対照的に、40および50μg/ml
では、GSH含量はそれぞれ15および32%減少した(50μg/ml でのみ有意、P<0.0
5)(Therond 2000[281]、図2B)。さらに、この結果はまたすべてのoxLDL脂質
分画が細胞内GSHの枯渇を誘導したことを示した(同書、図3B)。
。 以下の研究を考察してみよう。 ヒト内皮細胞に未変性LDLまたはoxLDL 30、40、または50μgタンパク質/mlを
加えて24時間インキュベート後にGSH含量を測定した。その結果は、30μg/mlでG
SH含量は僅かであるが有意に増加した(10%)。対照的に、40および50μg/ml
では、GSH含量はそれぞれ15および32%減少した(50μg/ml でのみ有意、P<0.0
5)(Therond 2000[281]、図2B)。さらに、この結果はまたすべてのoxLDL脂質
分画が細胞内GSHの枯渇を誘導したことを示した(同書、図3B)。
【0179】
他の研究は、細胞内GSHに対する特定のoxLDL分画の影響を試験した。ヒト前骨
髄球正白血病細胞U937を7‐ケトコレステロールで処理した。U937細胞が内皮お
よび平滑筋細胞において観察されると同様な濃度でオキシステロールに応答し、
さらにU937はヒトにおいてオキシステロールに対するマクロファージの応答モデ
ルとして頻繁に用いられるため、U937が用いられた。GSH含量はモノクロロビマ
ンを用いてフローサイトメトリによって測定した。その結果を図19に要約する(
Awazu 1998[282]、図5A)。
髄球正白血病細胞U937を7‐ケトコレステロールで処理した。U937細胞が内皮お
よび平滑筋細胞において観察されると同様な濃度でオキシステロールに応答し、
さらにU937はヒトにおいてオキシステロールに対するマクロファージの応答モデ
ルとして頻繁に用いられるため、U937が用いられた。GSH含量はモノクロロビマ
ンを用いてフローサイトメトリによって測定した。その結果を図19に要約する(
Awazu 1998[282]、図5A)。
【0180】
すべての時点において、7‐ケトコレステロール処理細胞のGSH含量はコントロ
ールと比較して低かった(P<0.05)。 酸化LDL細胞負荷はCD18発現を低下させる Gray と Shankar (1995[283])によれば、「AthMΦ (アテローム硬化型マク
ロファージ)はCD11bおよびCD18細胞表面発現の顕著な低下を示した。NMΦ (正
常ウサギ末梢血単球)は、他方、CD11bおよびCD18双方の強い表面発現を有した
。…短期間細胞培養中に存在するNMΦ と比較して、AthMΦ上のCD11b/CD18 イン
テグリンの細胞表面発現は強く下方制御される。…さらには、これらの免疫組織
学的研究は、CD11b/CD18 インテグリンの欠損は脂質負荷度の関数であり、おそ
らく泡沫細胞形成段階である証拠を提供した。…接着分子を染色する際に、ほと
んど脂質を有さず、より小型の正常に見える細胞が実は染色のほとんどを占め、
より大型でより脂質を負荷した細胞は完全に染色されないことが、これらの細胞
学的標本観察による我々の知見である。」 酸化LDL細胞負荷は前方運動を減少させる マウス腹膜マクロファージを、異なる期間についてアセチル化LDL(acLDL)で
プレインキュベートすることにより、脂質で負荷した(100μg/ml)。泡沫細胞
に転換されたマクロファージを、修正ボイデンチャンバーの上壁に充填するため
に用いた。下壁は、ザイモサンA活性化マウス血清(ZAMS)を含んだ。ザイモサ
ンAは、酵母(Saccharomyces cerevisiae)の細胞壁抽出物である。ZAMSはマク
ロファージの化学誘引物質である。3時間後、ボイデンチェンバー内の膜を除去
して、下表面に遊走しなかった細胞を拭去した。遊走細胞を固定してカウントし
た。この結果は、acLDLとのプレインキュベーション時間を増加すると、マクロ
ファージ遊走が減少することを示した。プレインキュベーション時間は脂質含量
と正に相関するために、より高い脂質含量は遊走の減少を起因した(Trach 1996
[284]、図4a、b)。(同様な結果がPatakiら(1992[285])に報告されており、
これは、H. Robenek を主任研究者とする初期研究である。)Quinnら(1995[286
])はまた、修飾LDLを化学誘引物質として加えると常在性マクロファージの運動
性が低下することを報告する。
ールと比較して低かった(P<0.05)。 酸化LDL細胞負荷はCD18発現を低下させる Gray と Shankar (1995[283])によれば、「AthMΦ (アテローム硬化型マク
ロファージ)はCD11bおよびCD18細胞表面発現の顕著な低下を示した。NMΦ (正
常ウサギ末梢血単球)は、他方、CD11bおよびCD18双方の強い表面発現を有した
。…短期間細胞培養中に存在するNMΦ と比較して、AthMΦ上のCD11b/CD18 イン
テグリンの細胞表面発現は強く下方制御される。…さらには、これらの免疫組織
学的研究は、CD11b/CD18 インテグリンの欠損は脂質負荷度の関数であり、おそ
らく泡沫細胞形成段階である証拠を提供した。…接着分子を染色する際に、ほと
んど脂質を有さず、より小型の正常に見える細胞が実は染色のほとんどを占め、
より大型でより脂質を負荷した細胞は完全に染色されないことが、これらの細胞
学的標本観察による我々の知見である。」 酸化LDL細胞負荷は前方運動を減少させる マウス腹膜マクロファージを、異なる期間についてアセチル化LDL(acLDL)で
プレインキュベートすることにより、脂質で負荷した(100μg/ml)。泡沫細胞
に転換されたマクロファージを、修正ボイデンチャンバーの上壁に充填するため
に用いた。下壁は、ザイモサンA活性化マウス血清(ZAMS)を含んだ。ザイモサ
ンAは、酵母(Saccharomyces cerevisiae)の細胞壁抽出物である。ZAMSはマク
ロファージの化学誘引物質である。3時間後、ボイデンチェンバー内の膜を除去
して、下表面に遊走しなかった細胞を拭去した。遊走細胞を固定してカウントし
た。この結果は、acLDLとのプレインキュベーション時間を増加すると、マクロ
ファージ遊走が減少することを示した。プレインキュベーション時間は脂質含量
と正に相関するために、より高い脂質含量は遊走の減少を起因した(Trach 1996
[284]、図4a、b)。(同様な結果がPatakiら(1992[285])に報告されており、
これは、H. Robenek を主任研究者とする初期研究である。)Quinnら(1995[286
])はまた、修飾LDLを化学誘引物質として加えると常在性マクロファージの運動
性が低下することを報告する。
【0181】
細菌粒子はマクロファージの化学誘引物質である(LPSについては上記を参照
、fMLPについてはYamadaら(1992[287])を参照。)しかし、1種類の毒性物質
(oxLDL、細菌粒子)で負荷されたマクロファージはその他への化学誘引性を減
少する。上記の研究の結果は、そのような概念と符合する。これらの研究では、
ザイモサンの化学誘引性は、細胞中の修飾LDL負荷の増加によって減少する。 (ii)『細菌粒子』 LPS または fMLP (細菌性生成物を表す論理的粒子)のような細菌粒子は、酸
化ストレス誘導物質の他の重要なタイプである(以下を参照)。
、fMLPについてはYamadaら(1992[287])を参照。)しかし、1種類の毒性物質
(oxLDL、細菌粒子)で負荷されたマクロファージはその他への化学誘引性を減
少する。上記の研究の結果は、そのような概念と符合する。これらの研究では、
ザイモサンの化学誘引性は、細胞中の修飾LDL負荷の増加によって減少する。 (ii)『細菌粒子』 LPS または fMLP (細菌性生成物を表す論理的粒子)のような細菌粒子は、酸
化ストレス誘導物質の他の重要なタイプである(以下を参照)。
【0182】
呼吸性バーストの生成物は低分子量であり、従ってファゴリソソームから細胞
質および核中に拡散する。その結果生じる酸化ストレスは、NF‐κB部位ではな
く、N‐ボックスを介してTF転写を影響する(上記参照)。他方、LPSのような細
菌粒子はまた、NF‐κB部位を介してTF転写を増加する。これらの2つの効果
は相乗作用する。そのような相乗作用は、感染組織から細菌を負荷したマクロフ
ァージをより迅速にクリアランスすることにより、(oxLDL毒性と比較して)比
較的毒性の高い細菌粒子の急速な排除のためにおそらく必要とされる。
質および核中に拡散する。その結果生じる酸化ストレスは、NF‐κB部位ではな
く、N‐ボックスを介してTF転写を影響する(上記参照)。他方、LPSのような細
菌粒子はまた、NF‐κB部位を介してTF転写を増加する。これらの2つの効果
は相乗作用する。そのような相乗作用は、感染組織から細菌を負荷したマクロフ
ァージをより迅速にクリアランスすることにより、(oxLDL毒性と比較して)比
較的毒性の高い細菌粒子の急速な排除のためにおそらく必要とされる。
【0183】
c)[ネット推進力]
オキシダントかつERK物質である組織常在分子を考察しよう。ERK物質である故
に、この分子はCD18およびα4インテグリン発現を増加することにより、循環ま
たは常在白血球を化学誘引して、前方運動を誘導する。白血球はこの分子に向か
って遊走してそれを補食する。一端取り込まれると、この分子は酸化ストレス、
例えばGSHの枯渇を誘導し、その結果は次にTF、CD18およびα4インテグリン上に
あるN‐ボックスへのGABPの結合を減少し、TF発現の増加およびCD18ならびにα4 インテグリン発現の低下を起こす。これらの変化は、前方推進力を減少して、後
方推進力が大きくなるまで、後方推進力を増加する。ネット力は、物体上に作用
するすべての力のベクターの和であり、新しいネット推進力は白血球を循環方向
に引き戻す。本プロセスの最終ステップは、循環への再エントリである。
に、この分子はCD18およびα4インテグリン発現を増加することにより、循環ま
たは常在白血球を化学誘引して、前方運動を誘導する。白血球はこの分子に向か
って遊走してそれを補食する。一端取り込まれると、この分子は酸化ストレス、
例えばGSHの枯渇を誘導し、その結果は次にTF、CD18およびα4インテグリン上に
あるN‐ボックスへのGABPの結合を減少し、TF発現の増加およびCD18ならびにα4 インテグリン発現の低下を起こす。これらの変化は、前方推進力を減少して、後
方推進力が大きくなるまで、後方推進力を増加する。ネット力は、物体上に作用
するすべての力のベクターの和であり、新しいネット推進力は白血球を循環方向
に引き戻す。本プロセスの最終ステップは、循環への再エントリである。
【0184】
C. アテローム性動脈硬化症―線維性キャップアテローマ形成
アテローム性動脈硬化型病変の第一の主要クラスは、線維性キャップアテロー
マである。線維性キャップは、脂質コアを完全に被覆する結合組織の独特な層で
ある。線維性キャップは、可変数のマクロファージおよびリンパ球を有するコラ
ーゲン‐プロテオグリカン基質中にある平滑筋細胞から成る(Virmnai 2000[288
])。以下のセクションは、線維性キャップアテローマ形成のメカニズムを説明
する。
マである。線維性キャップは、脂質コアを完全に被覆する結合組織の独特な層で
ある。線維性キャップは、可変数のマクロファージおよびリンパ球を有するコラ
ーゲン‐プロテオグリカン基質中にある平滑筋細胞から成る(Virmnai 2000[288
])。以下のセクションは、線維性キャップアテローマ形成のメカニズムを説明
する。
【0185】
1. (LDL汚染)
血漿LDLは原形質膜を介する拡散によって内皮(以下参照)を受動的に横切る
。高濃度血漿LDLはLDLの流入の増加を起因する。他の組織とは異なり、内膜はリ
ンパ管を欠如する。従って、中膜層に位置する最も近隣のリンパ管に到達するた
めにはLDLは内膜を通過しなければならない。しかし、この通過は内膜と中膜の
間に位置する弾性層によって部分的にブロックされている(Pentikainen 2000[2
89])。Nordestgaardら(1990[290])によれば、「動脈内膜に入るLDLコレステ
リルエステルの15%以下が内部弾性ラミナを超えて透過する。」流入するLDLの
一部分が内皮を通過して受動的に流出される。他の部分は加水分解される。残り
の内膜LDLは細胞外基質(ECM)に結合する。ECMは負電荷の密接なプロテオグリ
カンネットワークから構成される。LDLの特定の配列であるapoB‐100は、正電荷
アミノ酸であるリジンとアルギニンのクラスターを含む。ヘパリン結合ドメイン
と称するこれらの配列は、プロテオグリカンのグリコサミノグリカン鎖の負電荷
硫酸基と相互作用する(Boren 1998[291]、Pentikainen 2000[292])。内皮下物
質はLDLを結合する基質を修飾(酸化)する。
。高濃度血漿LDLはLDLの流入の増加を起因する。他の組織とは異なり、内膜はリ
ンパ管を欠如する。従って、中膜層に位置する最も近隣のリンパ管に到達するた
めにはLDLは内膜を通過しなければならない。しかし、この通過は内膜と中膜の
間に位置する弾性層によって部分的にブロックされている(Pentikainen 2000[2
89])。Nordestgaardら(1990[290])によれば、「動脈内膜に入るLDLコレステ
リルエステルの15%以下が内部弾性ラミナを超えて透過する。」流入するLDLの
一部分が内皮を通過して受動的に流出される。他の部分は加水分解される。残り
の内膜LDLは細胞外基質(ECM)に結合する。ECMは負電荷の密接なプロテオグリ
カンネットワークから構成される。LDLの特定の配列であるapoB‐100は、正電荷
アミノ酸であるリジンとアルギニンのクラスターを含む。ヘパリン結合ドメイン
と称するこれらの配列は、プロテオグリカンのグリコサミノグリカン鎖の負電荷
硫酸基と相互作用する(Boren 1998[291]、Pentikainen 2000[292])。内皮下物
質はLDLを結合する基質を修飾(酸化)する。
【0186】
受動的流入
Nordestgaard1992[293]は、LDL、 IDL、 VLDL および動脈流入におけるコレス
テロールの血漿濃度間の線形相関を報告する。さらに、コレステロール摂食ウサ
ギ、ブタおよびヒトにおいて、リポタンパク質の動脈流入はリポタンパク質の粒
子サイズに依存する。他の研究は、正常ウサギにおけるLDLの動脈流入は内皮LDL
レセプターに依存しないことを報告する。Nordestgaardらによれば、これらの結
果は、内皮細胞を横切り内膜中へのリポタンパク質の移動が「非特異的分子篩メ
カニズム」であることを示す。Schwenke(1997[294])は、コレステロール・フ
リー固形飼料食餌を摂食する正常ウサギの異なる動脈領域におけるLDLの内膜‐
中膜透過性を測定した。その結果は、下行性胸大動脈と比較して、大動脈弓はLD
Lに対して2.5倍透過性が高いことを示した(同書、表2)。大動脈弓における非
分解LDL濃度は、下行性胸大動脈と比較してほぼ2倍であった(同書、表3)。
コレステロール摂食ウサギでは、高コレステロール血症の結果として、すべての
動脈領域へのLDLコレステロールの物質輸送が非常に増加する。しかし、高コレ
ステロール血症は、いずれの動脈領域の内膜‐中膜透過性も影響しなかった(同
書、表2)。Kaoら(1994[295])、Kaoら(1995[296])は、隣接内皮細胞間に30
〜450 nmのギャップ幅を有する開放連結部は、胸大動脈の非分岐領域中ではなく
、大動脈弓の分岐領域においてのみ観察されることを示した。さらに、コロイド
ゴールドで標識されたLDLは、これらの開放連結部のほとんどに存在するが、両
領域の通常の細胞内チャネル(すなわち25 nm 以下)にはゴールド粒子は発見さ
れなかった。これらの結果は、非特異性分子篩メカニズムと符合する。
テロールの血漿濃度間の線形相関を報告する。さらに、コレステロール摂食ウサ
ギ、ブタおよびヒトにおいて、リポタンパク質の動脈流入はリポタンパク質の粒
子サイズに依存する。他の研究は、正常ウサギにおけるLDLの動脈流入は内皮LDL
レセプターに依存しないことを報告する。Nordestgaardらによれば、これらの結
果は、内皮細胞を横切り内膜中へのリポタンパク質の移動が「非特異的分子篩メ
カニズム」であることを示す。Schwenke(1997[294])は、コレステロール・フ
リー固形飼料食餌を摂食する正常ウサギの異なる動脈領域におけるLDLの内膜‐
中膜透過性を測定した。その結果は、下行性胸大動脈と比較して、大動脈弓はLD
Lに対して2.5倍透過性が高いことを示した(同書、表2)。大動脈弓における非
分解LDL濃度は、下行性胸大動脈と比較してほぼ2倍であった(同書、表3)。
コレステロール摂食ウサギでは、高コレステロール血症の結果として、すべての
動脈領域へのLDLコレステロールの物質輸送が非常に増加する。しかし、高コレ
ステロール血症は、いずれの動脈領域の内膜‐中膜透過性も影響しなかった(同
書、表2)。Kaoら(1994[295])、Kaoら(1995[296])は、隣接内皮細胞間に30
〜450 nmのギャップ幅を有する開放連結部は、胸大動脈の非分岐領域中ではなく
、大動脈弓の分岐領域においてのみ観察されることを示した。さらに、コロイド
ゴールドで標識されたLDLは、これらの開放連結部のほとんどに存在するが、両
領域の通常の細胞内チャネル(すなわち25 nm 以下)にはゴールド粒子は発見さ
れなかった。これらの結果は、非特異性分子篩メカニズムと符合する。
【0187】
受動的流出
St Thomas's Hospital 系統ウサギは、血漿VLDL、 IDL、および LDL値の上昇
を示す。これらのウサギの病変および非病変大動脈弓のどちらにおいても、VLDL
、 IDL、 LDL、 HDL分画損失の対数は、これらの巨大分子の直径に逆および線形
相関した(Nordestgaard 1995[297])。この知見は、流入と同様に、内皮を通過
するLDL流出はまた「非特異的分子篩メカニズム」として説明することができる
ことを示唆する。
を示す。これらのウサギの病変および非病変大動脈弓のどちらにおいても、VLDL
、 IDL、 LDL、 HDL分画損失の対数は、これらの巨大分子の直径に逆および線形
相関した(Nordestgaard 1995[297])。この知見は、流入と同様に、内皮を通過
するLDL流出はまた「非特異的分子篩メカニズム」として説明することができる
ことを示唆する。
【0188】
2. (LDLクリアランス)
a)[モデル]
修飾LDLは循環単球に対して走化性である(上記を参照)。その結果、内皮細
胞はP‐セレクチンの表面発現を増加し、循環単球はCD18およびα4インテグリン
発現を増加する(他の表面分子もまたそれらの発現を変化する)。前方推進力遺
伝子発現の増加は、内皮への循環単球の接着(辺縁趣向)および遊出を増加する
(上記前方運動を参照)。内膜内に一端入ると、単球はマクロファージに分化し
て修飾LDLの蓄積を開始し、それによって泡沫細胞に転換する。修飾LDL粒子によ
って誘導された細胞内酸化ストレスは、CD18およびα4インテグリン転写を減少
して、TF転写を刺激する。CD18およびα4インテグリン発現の低下は前方推進力
を減少する。泡沫細胞表面上におけるTF活性の一過性増加は後方推進力を誘導す
る。後方推進力が前方推進力を超過すると細胞は引き返す。泡沫細胞が内皮に到
達すると、まず基底表面に結合して、次に内皮の頂端表面に結合する。TF接着活
性が基礎値に戻ると、頂端結合泡沫細胞は循環内に遊離される。
胞はP‐セレクチンの表面発現を増加し、循環単球はCD18およびα4インテグリン
発現を増加する(他の表面分子もまたそれらの発現を変化する)。前方推進力遺
伝子発現の増加は、内皮への循環単球の接着(辺縁趣向)および遊出を増加する
(上記前方運動を参照)。内膜内に一端入ると、単球はマクロファージに分化し
て修飾LDLの蓄積を開始し、それによって泡沫細胞に転換する。修飾LDL粒子によ
って誘導された細胞内酸化ストレスは、CD18およびα4インテグリン転写を減少
して、TF転写を刺激する。CD18およびα4インテグリン発現の低下は前方推進力
を減少する。泡沫細胞表面上におけるTF活性の一過性増加は後方推進力を誘導す
る。後方推進力が前方推進力を超過すると細胞は引き返す。泡沫細胞が内皮に到
達すると、まず基底表面に結合して、次に内皮の頂端表面に結合する。TF接着活
性が基礎値に戻ると、頂端結合泡沫細胞は循環内に遊離される。
【0189】
b)[知見]
(1)〔前方運動の増強〕
アテローム性動脈硬化症における単球の接着および遊出をさらに詳しく示す広
範な研究がある。 (2)〔後方運動の増強〕 (a)《泡沫細胞クリアランス》 以下の研究結果は泡沫細胞のクリアランスと符合する。
範な研究がある。 (2)〔後方運動の増強〕 (a)《泡沫細胞クリアランス》 以下の研究結果は泡沫細胞のクリアランスと符合する。
【0190】
22頭のヨークシャ種ブタに高脂肪食餌を摂食させた。食餌開始12、15、および
30週間後に動物を屠殺して、組織サンプルを光学および電子顕微鏡で検査した。
15週では、病変は低倍率でも盛り上がった隆線として観察された(Gerrity 1981
[298])。前病変領域に観察される拡散型接着とは異なり、多数の単球が病変上
の内皮に一般的には群(クラスター)となって(同書、図5)接着していた。3
つのステージのすべてにおいて、12および15週ではより頻繁であるが、泡沫細胞
は病変を被っていた。泡沫細胞は多数のフラップ様ラメリポディウム(被膜突起
)と球状下部構造を有した(同書、図6)。いくつかの泡沫細胞は、内皮を通過
する間に単独(同書、図8)あるいは対(同書、図9)で内皮連結部内に捕捉さ
れて固定されていた。全例において、減弱した内皮細胞は管腔に圧迫されていた
(同書、図14)。捕捉された泡沫細胞の管腔部は、細胞の内膜部と比較して、多
数の細胞質フラップ(ラメリポディウムおよび縁膜構造)、空胞を有し、脂質含
量が低下した、不規則な形状を有した(同書、図8と9)。泡沫細胞はまた稀に
動脈血サンプル由来のバフィーコート標本(同書、図7)、および稀に静脈血に
発見された。Gerrityによれば、これらの知見は、泡沫細胞の後方運動に符合し
ており、従ってそのような遊走は泡沫細胞介在性脂質クリアランスシステムの存
在を示すことを示唆する。
30週間後に動物を屠殺して、組織サンプルを光学および電子顕微鏡で検査した。
15週では、病変は低倍率でも盛り上がった隆線として観察された(Gerrity 1981
[298])。前病変領域に観察される拡散型接着とは異なり、多数の単球が病変上
の内皮に一般的には群(クラスター)となって(同書、図5)接着していた。3
つのステージのすべてにおいて、12および15週ではより頻繁であるが、泡沫細胞
は病変を被っていた。泡沫細胞は多数のフラップ様ラメリポディウム(被膜突起
)と球状下部構造を有した(同書、図6)。いくつかの泡沫細胞は、内皮を通過
する間に単独(同書、図8)あるいは対(同書、図9)で内皮連結部内に捕捉さ
れて固定されていた。全例において、減弱した内皮細胞は管腔に圧迫されていた
(同書、図14)。捕捉された泡沫細胞の管腔部は、細胞の内膜部と比較して、多
数の細胞質フラップ(ラメリポディウムおよび縁膜構造)、空胞を有し、脂質含
量が低下した、不規則な形状を有した(同書、図8と9)。泡沫細胞はまた稀に
動脈血サンプル由来のバフィーコート標本(同書、図7)、および稀に静脈血に
発見された。Gerrityによれば、これらの知見は、泡沫細胞の後方運動に符合し
ており、従ってそのような遊走は泡沫細胞介在性脂質クリアランスシステムの存
在を示すことを示唆する。
【0191】
他の研究では10匹のオスブタオザルにアテローム発生性食餌を、4匹のサルに
コントロール食餌を摂食させた。食餌開始12日後、およびその後は13ヶ月までは
1ヶ月毎に、動物を屠殺して組織サンプルを光学および電子顕微鏡により検査し
た。コントロール動物の大動脈の内皮表面は、滑らかな、構造的に無傷の内皮で
被覆されていた(Faggiotto 1984-I[299]、図4A)。時には、表面は管腔中に突
出する小さな限局的領域を示した(同書、図4B)。突出の横断面検査は、無傷
内皮の下にある泡沫細胞を呈示した(同書、図3A)。最初の3ヶ月の間は、内
皮は無傷のままであった。しかし、大型の突出では、内皮は極めて薄くなり、高
度に変形されていた。3ヶ月では、動脈表面は限局的内皮分離部位を含み、泡沫
細胞がギャップを充填していた(同書、図10A)。泡沫細胞の管腔切片は多数の
ラメリポディウムを示した。また、内皮細胞の薄切片は露出した泡沫細胞上をブ
リッジして、泡沫細胞表面を変形していた(同書、図10B)。さらに、いくつか
のコントロールの血液塗抹標本において、まれに偶発的泡沫細胞が観察された。
最初の3ヶ月は、内皮が無傷である場合は、循環泡沫細胞数が増加した(Faggio
tto 1984-II[300]、図10)。これらの知見に基づき、Faggiottoらは、泡沫細胞
は動脈壁から血流中に遊出していくことを結論して、Gerrity (1981)の結論を確
認した。
コントロール食餌を摂食させた。食餌開始12日後、およびその後は13ヶ月までは
1ヶ月毎に、動物を屠殺して組織サンプルを光学および電子顕微鏡により検査し
た。コントロール動物の大動脈の内皮表面は、滑らかな、構造的に無傷の内皮で
被覆されていた(Faggiotto 1984-I[299]、図4A)。時には、表面は管腔中に突
出する小さな限局的領域を示した(同書、図4B)。突出の横断面検査は、無傷
内皮の下にある泡沫細胞を呈示した(同書、図3A)。最初の3ヶ月の間は、内
皮は無傷のままであった。しかし、大型の突出では、内皮は極めて薄くなり、高
度に変形されていた。3ヶ月では、動脈表面は限局的内皮分離部位を含み、泡沫
細胞がギャップを充填していた(同書、図10A)。泡沫細胞の管腔切片は多数の
ラメリポディウムを示した。また、内皮細胞の薄切片は露出した泡沫細胞上をブ
リッジして、泡沫細胞表面を変形していた(同書、図10B)。さらに、いくつか
のコントロールの血液塗抹標本において、まれに偶発的泡沫細胞が観察された。
最初の3ヶ月は、内皮が無傷である場合は、循環泡沫細胞数が増加した(Faggio
tto 1984-II[300]、図10)。これらの知見に基づき、Faggiottoらは、泡沫細胞
は動脈壁から血流中に遊出していくことを結論して、Gerrity (1981)の結論を確
認した。
【0192】
第三の研究は、36羽のオスニュージーランド白ウサギにコレステロール強化食
餌、および37羽ウサギにはコントロール食餌を摂食させた。両群をアテローム性
動脈硬化型病変を誘導することが公知の電気的刺激(ES)に曝露した。刺激プロ
グラムは、1、2、3、7、14、または28日継続した。これらの間隔で、組織サ
ンプルを収集、プロセスして、透過型電子顕微鏡(TEM)によって検査した。ESの
1日後、高コレステロール血症ウサギの内膜マクロファージは脂質の負荷を示し
た((Kling 1993[301]、図3b)。これらの細胞は、その上を被う内皮細胞の著明
なストレッチ(伸展)の原因であった。2日後、内皮連結部を通過する際に泡沫
細胞は固定された(同書、図8a)。隣接する内皮細胞はしばしば管腔に圧迫さ
れており、これはマクロファージの外側方向への移動を示した(同書、図8a)
。細胞の外側方向への移動はまた、管腔部分はしばしば破裂して血小板を付随す
るが、内皮を遊出する泡沫細胞の内膜部分が無傷であるという知見によっても支
持された(同書、図8b、c)。長期間アテローム発生性食餌摂食の影響下では泡
沫細胞の出現はより頻繁となった。全例において、出現した泡沫細胞は、内皮を
損傷することなく内皮連結部を通過して遊走した。これらの知見に基づいて、Kl
ingらは、「Gerrity and Faggiottoらの知見と同様に、我々は、脂質の液滴を負
荷したマクロファージは内膜から血流中に戻ることが可能であり、従って血管壁
からの脂質の橋渡しをするという電子顕微鏡的証拠を得た。」と結論した。
餌、および37羽ウサギにはコントロール食餌を摂食させた。両群をアテローム性
動脈硬化型病変を誘導することが公知の電気的刺激(ES)に曝露した。刺激プロ
グラムは、1、2、3、7、14、または28日継続した。これらの間隔で、組織サ
ンプルを収集、プロセスして、透過型電子顕微鏡(TEM)によって検査した。ESの
1日後、高コレステロール血症ウサギの内膜マクロファージは脂質の負荷を示し
た((Kling 1993[301]、図3b)。これらの細胞は、その上を被う内皮細胞の著明
なストレッチ(伸展)の原因であった。2日後、内皮連結部を通過する際に泡沫
細胞は固定された(同書、図8a)。隣接する内皮細胞はしばしば管腔に圧迫さ
れており、これはマクロファージの外側方向への移動を示した(同書、図8a)
。細胞の外側方向への移動はまた、管腔部分はしばしば破裂して血小板を付随す
るが、内皮を遊出する泡沫細胞の内膜部分が無傷であるという知見によっても支
持された(同書、図8b、c)。長期間アテローム発生性食餌摂食の影響下では泡
沫細胞の出現はより頻繁となった。全例において、出現した泡沫細胞は、内皮を
損傷することなく内皮連結部を通過して遊走した。これらの知見に基づいて、Kl
ingらは、「Gerrity and Faggiottoらの知見と同様に、我々は、脂質の液滴を負
荷したマクロファージは内膜から血流中に戻ることが可能であり、従って血管壁
からの脂質の橋渡しをするという電子顕微鏡的証拠を得た。」と結論した。
【0193】
(b)《泡沫細胞上のTF発現の増加》
以下の研究は、泡沫細胞上においてTF発現が増加することを示す。
7羽の白カーニューハト(Carneau pigeons)にアテローム発生性食餌、また
3羽にはコントロール食餌を摂食させた。食餌療法は8〜10ヶ月続き、胸大動脈
に病変を誘導するに十分であることが示された。循環単球、培養マクロファージ
、アテローム性動脈硬化型病変由来マクロファージ中における組織因子(TF)抗
原濃度を免疫ゴールド標識法を用いて超構造的に分析した。コレステロール摂食
動物の血漿コレステロールは、コントロールと比較して上昇した。解剖に際して
、すべてのコレステロール摂食動物が、胸大動脈の腹腔二分岐における脂肪線条
およびアテローム硬化型プラークを呈示した。正常コレステロール血症および高
コレステロール血症動物から単離した単球は、2μmの原形質膜当たり免疫ゴー
ルド粒子を約1個有した(Landers 1994[302]、図2)。原形質膜のTF抗原値が
低いことは、新鮮単離単球または培養維持された単球由来マクロファージにおけ
るTF凝血原活性の欠損に符合する。病変表面に新しく接着した単球はまた、低値
のTF抗原を示した(0.3粒子/μm原形質膜)。対照的に、内皮下内膜から動脈管
腔中に放出される泡沫細胞の管腔露出表面は、高値のTF抗原を示した(7.3粒子/
μm原形質膜)。マクロファージ表面のTF濃度分布は二峰性であった。循環およ
び新接着マクロファージは低値のTF抗原を有した。放出された泡沫細胞は高値の
TF抗原を有した。(接着マクロファージまたは管腔内に突出する隣接内膜泡沫細
胞のいずれかの下にある内皮細胞の免疫ゴールド標識は最小であった。)Lander
sらによれば、これらの知見は、Gerrityによって報告された遊出泡沫細胞に符合
する。Landersら(1994)に報告される他の未公開知見は、短期病変の回帰と病
変における血餅形成の一過性の増加の間の関連性である。
3羽にはコントロール食餌を摂食させた。食餌療法は8〜10ヶ月続き、胸大動脈
に病変を誘導するに十分であることが示された。循環単球、培養マクロファージ
、アテローム性動脈硬化型病変由来マクロファージ中における組織因子(TF)抗
原濃度を免疫ゴールド標識法を用いて超構造的に分析した。コレステロール摂食
動物の血漿コレステロールは、コントロールと比較して上昇した。解剖に際して
、すべてのコレステロール摂食動物が、胸大動脈の腹腔二分岐における脂肪線条
およびアテローム硬化型プラークを呈示した。正常コレステロール血症および高
コレステロール血症動物から単離した単球は、2μmの原形質膜当たり免疫ゴー
ルド粒子を約1個有した(Landers 1994[302]、図2)。原形質膜のTF抗原値が
低いことは、新鮮単離単球または培養維持された単球由来マクロファージにおけ
るTF凝血原活性の欠損に符合する。病変表面に新しく接着した単球はまた、低値
のTF抗原を示した(0.3粒子/μm原形質膜)。対照的に、内皮下内膜から動脈管
腔中に放出される泡沫細胞の管腔露出表面は、高値のTF抗原を示した(7.3粒子/
μm原形質膜)。マクロファージ表面のTF濃度分布は二峰性であった。循環およ
び新接着マクロファージは低値のTF抗原を有した。放出された泡沫細胞は高値の
TF抗原を有した。(接着マクロファージまたは管腔内に突出する隣接内膜泡沫細
胞のいずれかの下にある内皮細胞の免疫ゴールド標識は最小であった。)Lander
sらによれば、これらの知見は、Gerrityによって報告された遊出泡沫細胞に符合
する。Landersら(1994)に報告される他の未公開知見は、短期病変の回帰と病
変における血餅形成の一過性の増加の間の関連性である。
【0194】
Faggiotto 1984-I[303]は、高脂血症サル由来の末梢血液塗抹標本に泡沫細胞
の存在を示した。これらの細胞のほとんどがプラスチック製細胞培養皿に接着を
示さなかったが、TFはそのような接着を誘導する。遊出泡沫細胞は高濃度のTF抗
原を示すために、循環中にTFが細胞表面から除去されるか、またはおそらくTF接
着活性が暗号化によって低下するのであろう(以下を参照)。 Landerら(1994)および Faggiottoら(1984)の知見は以下のモデルに符合す
る。 修飾LDLはTF転写を増加する。泡沫細胞表面上のTF濃度の初期増加は、後方
運動を起因する。細胞は、まず内皮基底側に、そして次に頂端側に結合すること
により、ギャップ結合を通過する。同時に、表面TF濃度は増加を続ける。それ以
上の表面TFは、TF二量体の形成(暗号化)を介して多数の表面TF分子を非活性化
する。暗号化された泡沫細胞は、その結果内皮表面から遊離されて循環に合流す
る。
の存在を示した。これらの細胞のほとんどがプラスチック製細胞培養皿に接着を
示さなかったが、TFはそのような接着を誘導する。遊出泡沫細胞は高濃度のTF抗
原を示すために、循環中にTFが細胞表面から除去されるか、またはおそらくTF接
着活性が暗号化によって低下するのであろう(以下を参照)。 Landerら(1994)および Faggiottoら(1984)の知見は以下のモデルに符合す
る。 修飾LDLはTF転写を増加する。泡沫細胞表面上のTF濃度の初期増加は、後方
運動を起因する。細胞は、まず内皮基底側に、そして次に頂端側に結合すること
により、ギャップ結合を通過する。同時に、表面TF濃度は増加を続ける。それ以
上の表面TFは、TF二量体の形成(暗号化)を介して多数の表面TF分子を非活性化
する。暗号化された泡沫細胞は、その結果内皮表面から遊離されて循環に合流す
る。
【0195】
3. (アテローム発生)
a)[モデル]
TrappedFC(捕捉FC)、 EgressFC (遊出FC)およびTotalFC (総FC)をそれ
ぞれ、内膜に捕捉された泡沫細胞数、内皮下空間から遊出過程にある泡沫細胞数
、ならびに内膜泡沫細胞総数を表示することにする。TrappedFC+EgressFC = Tot
alFC.内膜に捕捉された泡沫細胞分画を%Trapped(%捕捉)で表示する。泡沫細
胞後方運動の無効性(Iと表示)が、捕捉された泡沫細胞の比率(パーセント)
である%Trappedを増加すると想定する。また、%Trappedが、内膜泡沫細胞総数
であるTotalFCと無関係であると想定する。
ぞれ、内膜に捕捉された泡沫細胞数、内皮下空間から遊出過程にある泡沫細胞数
、ならびに内膜泡沫細胞総数を表示することにする。TrappedFC+EgressFC = Tot
alFC.内膜に捕捉された泡沫細胞分画を%Trapped(%捕捉)で表示する。泡沫細
胞後方運動の無効性(Iと表示)が、捕捉された泡沫細胞の比率(パーセント)
である%Trappedを増加すると想定する。また、%Trappedが、内膜泡沫細胞総数
であるTotalFCと無関係であると想定する。
【0196】
【式1】
【0197】
Ratelesions (比率病変)がアテローム硬化型病変形成の比率を表すことにす
る。
る。
【0198】
【式2】
【0199】
以下の導関数が、TotalFC または I および Ratelesions.における変化の関
連性を要約する。
連性を要約する。
【0200】
【式3】
【0201】
【式4】
【0202】
式(3)を考察しよう。δRate lesions/δTrapped FC>0。%Trapped は定数。
従って、δTrapped FC/δTotalFC>0となり、内膜泡沫細胞総数の増加は、病変
形成比率を増加する。LDL汚染の増加は、内膜泡沫細胞の総数を増加する単球の
エントリを増加し、それによって病変形成の比率の増加を起因する。 式(4)を考察してみよう。δRate lesions/δTrapped FC>0。TotalFC > 0。
δ%Trapped/δI>0 。従って、δRate lesions /δI>0 となり、後方運動無効
性の増加は、病変形成の比率を増加する。
従って、δTrapped FC/δTotalFC>0となり、内膜泡沫細胞総数の増加は、病変
形成比率を増加する。LDL汚染の増加は、内膜泡沫細胞の総数を増加する単球の
エントリを増加し、それによって病変形成の比率の増加を起因する。 式(4)を考察してみよう。δRate lesions/δTrapped FC>0。TotalFC > 0。
δ%Trapped/δI>0 。従って、δRate lesions /δI>0 となり、後方運動無効
性の増加は、病変形成の比率を増加する。
【0203】
b)[知見]
このようなアテローム発生モデルと符合する多数の知見がある。これらの知見
のほとんどが病変形成の比率に対する内膜泡沫細胞の総数の影響に関連する(式
(3))。例えば、食餌あるいは遺伝的誘発性高コレステロール血症は、LDLの血漿
濃度を増加して、その結果LDL汚染を増加する。ECM結合oxLDLの増加は単球を化
学誘引する。 式(3)で予測されたように、TotalFC の増加は、病変形成の比率の
増加の原因となる。他の例は、低ずり応力に起因する血管二分岐端のLDL汚染で
ある(Malek 1999[304])。予測のように、これらの領域はアテローム硬化型病
変を発生するより高い性向を示す。
のほとんどが病変形成の比率に対する内膜泡沫細胞の総数の影響に関連する(式
(3))。例えば、食餌あるいは遺伝的誘発性高コレステロール血症は、LDLの血漿
濃度を増加して、その結果LDL汚染を増加する。ECM結合oxLDLの増加は単球を化
学誘引する。 式(3)で予測されたように、TotalFC の増加は、病変形成の比率の
増加の原因となる。他の例は、低ずり応力に起因する血管二分岐端のLDL汚染で
ある(Malek 1999[304])。予測のように、これらの領域はアテローム硬化型病
変を発生するより高い性向を示す。
【0204】
逆方向もまた存在する。LDL汚染の低下は、アテローム硬化型形成の比率を低
下させる。例えば、動物において、数ヶ月の減脂質食餌が泡沫細胞数を減少し、
ならびに脂肪線条を退行することが研究によって示された(Trach 1996[305]、P
ataki 1992[306]、Wissler 1990[307]、Dudrick 1987[308]、Tucker 1971[309]
)。他の研究は、ICAM‐1、P‐セレクチンまたはE‐セレクチンの遺伝的欠損症
(Collins 2000[310])、P‐セレクチンおよびE‐セレクチンの遺伝的二重欠損
症(Dong 1998[311])、あるいはVAL4 または ICAM‐1に対するモノクローナル
抗体による処置(Patel 1997[312])が、単球補充を減少し、その結果アテロー
ム硬化型病変形成の比率を低下させることを示した。さらなる研究が、ECMにお
いてヘパリン・プロテオグリカンの結合を防止する、apoB‐100のプロテオグリ
カン結合領域にあるすべての塩基性アミノ酸の突然変異が、強力な高コレステロ
ール血症にもかかわらず軽症なアテローム性動脈硬化症を起こすことを示した(
Pentikainen 2000[313])。ECM結合oxLDL濃度の低下の結果、惹起する単球が減
るために、TotalFCの減少が起こった。
下させる。例えば、動物において、数ヶ月の減脂質食餌が泡沫細胞数を減少し、
ならびに脂肪線条を退行することが研究によって示された(Trach 1996[305]、P
ataki 1992[306]、Wissler 1990[307]、Dudrick 1987[308]、Tucker 1971[309]
)。他の研究は、ICAM‐1、P‐セレクチンまたはE‐セレクチンの遺伝的欠損症
(Collins 2000[310])、P‐セレクチンおよびE‐セレクチンの遺伝的二重欠損
症(Dong 1998[311])、あるいはVAL4 または ICAM‐1に対するモノクローナル
抗体による処置(Patel 1997[312])が、単球補充を減少し、その結果アテロー
ム硬化型病変形成の比率を低下させることを示した。さらなる研究が、ECMにお
いてヘパリン・プロテオグリカンの結合を防止する、apoB‐100のプロテオグリ
カン結合領域にあるすべての塩基性アミノ酸の突然変異が、強力な高コレステロ
ール血症にもかかわらず軽症なアテローム性動脈硬化症を起こすことを示した(
Pentikainen 2000[313])。ECM結合oxLDL濃度の低下の結果、惹起する単球が減
るために、TotalFCの減少が起こった。
【0205】
アテローム性動脈硬化症についての異なる理論については、Staryら(1994[31
4])を参照のこと。 c)[マイクロ競合] (1)〔内皮層〕 (a)《マイクロ競合は単球の補充を増加した》 内皮細胞の潜伏感染はP‐セレクチン発現を増加し、それによって単球の遊出
増加を誘導する。上記の式(3)によれば、泡沫細胞数の増加は病変形成の比率
を増加する。
4])を参照のこと。 c)[マイクロ競合] (1)〔内皮層〕 (a)《マイクロ競合は単球の補充を増加した》 内皮細胞の潜伏感染はP‐セレクチン発現を増加し、それによって単球の遊出
増加を誘導する。上記の式(3)によれば、泡沫細胞数の増加は病変形成の比率
を増加する。
【0206】
(2)〔内皮下空間〕
(a)《内皮下環境は、マイクロ競合を強大するウイルス複製を刺激する》
内皮下環境は、単球が変化したマクロファージ内で潜伏ウイルス感染をトラン
ス活性化する。以下の研究を考察してみよう。 サイトメガロウイルス(CMV)はGABPウイルスである。循環単球はCMV複製に非
許容性であり、細胞がウイルスゲノムを保有している場合でさえ、ウイルス性遺
伝子産物の発現は示さない(Taylor-Wiedeman 1994[315])。単球内ではウイル
スは潜伏状態にある。ウイルス複製は、主要前初期プロモーター(MIEP)に制御さ
れるウイルス前初期(IE)遺伝子産物の発現に依存する。マクロファージに分化で
きる前骨髄球性白血病細胞であるHL‐60を、CMV MIEPによって制御されるレポー
ター‐プラズミド作成物であるMIEP-CATでトランスフェクトした。MIEP-CAT形質
移入細胞と内皮細胞(EC)の共培養は、MIEP‐CAT活性を 非共培養HL‐60 細胞
における基礎活性の1.7倍に増加した(Guetta 1997[316]、図1A)。MIEP-CAT形
質移入細胞と平滑筋細胞(SMC)の共培養は、MIEP‐CAT活性を 基礎活性の4.5倍
に増加した(同書、図1B)。50 〜 200 μg/mL oxLDL による処理は、濃度依存
性でMIEPを活性化した(同書、図2)。2.0倍の増加は、観察されたoxLDLの最大
効果であった(同書、図1C)。EC+oxLDL を加える共培養は、2つの個別効果
よりも高い、基礎活性の7.1倍増加を導出した。これらの結果に基づき、Guetta
らは、内皮下空間において、単球が変化したマクロファージをEC、SMC、およびo
xLDL に曝露することは、潜在性CMVのトランス活性化に役立つと結論した。
ス活性化する。以下の研究を考察してみよう。 サイトメガロウイルス(CMV)はGABPウイルスである。循環単球はCMV複製に非
許容性であり、細胞がウイルスゲノムを保有している場合でさえ、ウイルス性遺
伝子産物の発現は示さない(Taylor-Wiedeman 1994[315])。単球内ではウイル
スは潜伏状態にある。ウイルス複製は、主要前初期プロモーター(MIEP)に制御さ
れるウイルス前初期(IE)遺伝子産物の発現に依存する。マクロファージに分化で
きる前骨髄球性白血病細胞であるHL‐60を、CMV MIEPによって制御されるレポー
ター‐プラズミド作成物であるMIEP-CATでトランスフェクトした。MIEP-CAT形質
移入細胞と内皮細胞(EC)の共培養は、MIEP‐CAT活性を 非共培養HL‐60 細胞
における基礎活性の1.7倍に増加した(Guetta 1997[316]、図1A)。MIEP-CAT形
質移入細胞と平滑筋細胞(SMC)の共培養は、MIEP‐CAT活性を 基礎活性の4.5倍
に増加した(同書、図1B)。50 〜 200 μg/mL oxLDL による処理は、濃度依存
性でMIEPを活性化した(同書、図2)。2.0倍の増加は、観察されたoxLDLの最大
効果であった(同書、図1C)。EC+oxLDL を加える共培養は、2つの個別効果
よりも高い、基礎活性の7.1倍増加を導出した。これらの結果に基づき、Guetta
らは、内皮下空間において、単球が変化したマクロファージをEC、SMC、およびo
xLDL に曝露することは、潜在性CMVのトランス活性化に役立つと結論した。
【0207】
さらに、脂肪酸生合成のインヒビターであるセルレニンを、モロニーマウス白
血病ウイルス(MMuLV)感染マウス線維芽細胞に加えると、ウイルス産生は劇的に
減少した(Ikuta 1986B[317]、Katoh 1986[318])。セルレニンはまた、ニワト
リ胚線維芽細胞中においてラウス肉腫ウイルス(RSV)産生を抑制した(Goldfin
e 1978[319])。 内皮下空間へのエントリ後、単球はマクロファージに分化する。単球分化は、
ヒトCMV IE 遺伝子をトランス活性化し(Taylor-Wiedeman 1994[320])、またあ
る場合は増殖性HCMV感染を生じた(Ibanez 1991[321]、Lathey 1991[322])。同
様に、THP‐1 前単球の分化(Weinshenker 1988[323])およびT2奇形ガン腫細胞
(Gonczol 1984[325])はまた、HCMV複製を生じた。
血病ウイルス(MMuLV)感染マウス線維芽細胞に加えると、ウイルス産生は劇的に
減少した(Ikuta 1986B[317]、Katoh 1986[318])。セルレニンはまた、ニワト
リ胚線維芽細胞中においてラウス肉腫ウイルス(RSV)産生を抑制した(Goldfin
e 1978[319])。 内皮下空間へのエントリ後、単球はマクロファージに分化する。単球分化は、
ヒトCMV IE 遺伝子をトランス活性化し(Taylor-Wiedeman 1994[320])、またあ
る場合は増殖性HCMV感染を生じた(Ibanez 1991[321]、Lathey 1991[322])。同
様に、THP‐1 前単球の分化(Weinshenker 1988[323])およびT2奇形ガン腫細胞
(Gonczol 1984[325])はまた、HCMV複製を生じた。
【0208】
内皮下単球由来マクロファージはEC、SMC、およびoxLDLに曝露される。マクロ
ファージがGABPウイルスゲノムを保有しているならば、内皮下環境はウイルス複
製を刺激して、ウイルスDNAの増加はマイクロ競合を強大する。 (b)《マイクロ競合は、内膜前方運動を減少する(マクロファージ表在性停
止)》 内皮下空間におけるウイルス複製の増加は、マイクロ競合を強大して、CD18と
α4インテグリンの発現低下を導き、これはマクロファージを内膜深く侵入しな
い状態で停止する。内膜の深い場所にあるoxLDLは排除されずに、ECM結合のまま
で残る。捕捉された泡沫細胞が脂肪線条を形成している間に、ECM結合oxLDLはア
テローム硬化型プラークの脂質コアを形成する。以下の知見はそのようなメカニ
ズムと符合する。
ファージがGABPウイルスゲノムを保有しているならば、内皮下環境はウイルス複
製を刺激して、ウイルスDNAの増加はマイクロ競合を強大する。 (b)《マイクロ競合は、内膜前方運動を減少する(マクロファージ表在性停
止)》 内皮下空間におけるウイルス複製の増加は、マイクロ競合を強大して、CD18と
α4インテグリンの発現低下を導き、これはマクロファージを内膜深く侵入しな
い状態で停止する。内膜の深い場所にあるoxLDLは排除されずに、ECM結合のまま
で残る。捕捉された泡沫細胞が脂肪線条を形成している間に、ECM結合oxLDLはア
テローム硬化型プラークの脂質コアを形成する。以下の知見はそのようなメカニ
ズムと符合する。
【0209】
アテローム硬化型プラークのコアは実際には脂肪線条と同時に形成される。コ
アは、初期は内膜深部から始まり、加齢と共に動脈管腔に向かって伸展する傾向
を有する。コア領域にある脂質は血漿リポタンパク質から直接に源を発し、泡沫
細胞壊死に由来するとは考えられていない。泡沫細胞は、通常はコアと内皮表面
間の領域にある表在性内膜に見られる(Guyton 1995[325])。以下の図20と21の
2つのマイクロ写真を例として考察してみよう(Stary 1995[326]、図1と図2
)。
アは、初期は内膜深部から始まり、加齢と共に動脈管腔に向かって伸展する傾向
を有する。コア領域にある脂質は血漿リポタンパク質から直接に源を発し、泡沫
細胞壊死に由来するとは考えられていない。泡沫細胞は、通常はコアと内皮表面
間の領域にある表在性内膜に見られる(Guyton 1995[325])。以下の図20と21の
2つのマイクロ写真を例として考察してみよう(Stary 1995[326]、図1と図2
)。
【0210】
図20は、殺人で死亡した23才男性の近心左腹側下行冠状動脈におけるアテロー
マ(IV型病変)のマイクロ写真である。細胞外脂質が、偏心順応性肥厚する筋弾
層にあるコンフルーエントなコアを形成する。コアと内皮表面間の領域はマクロ
ファージと泡沫細胞(FC)を含む。平滑筋細胞またはコラーゲン性線維の増加は
ない。「A」は外膜、「M」は中膜を示す。グルタルアルデヒド加圧潅流による固
定およびマラグラス(maraglas)包埋。1ミクロン厚切片。倍率:約55倍 図21は、自殺した19才男性の近心左腹側下行冠状動脈におけるアテローマ(IV
型病変)の肥厚部分のマイクロ写真である。細胞外脂質のコアは、コレステロー
ル結晶の形成を含む。泡沫細胞(FC)は管腔に向かう側面上にあるコア上に上乗
せされている。泡沫細胞(矢印)ではないマクロファージが、病変表面で内皮(
E)に隣接するプロテオグリカン層(pgc)を占有する。「A」は外膜、「M」は中
膜を示す。グルタルアルデヒド加圧潅流による固定およびマラグラス(maraglas
)包埋。1ミクロン厚切片。倍率:約220倍。
マ(IV型病変)のマイクロ写真である。細胞外脂質が、偏心順応性肥厚する筋弾
層にあるコンフルーエントなコアを形成する。コアと内皮表面間の領域はマクロ
ファージと泡沫細胞(FC)を含む。平滑筋細胞またはコラーゲン性線維の増加は
ない。「A」は外膜、「M」は中膜を示す。グルタルアルデヒド加圧潅流による固
定およびマラグラス(maraglas)包埋。1ミクロン厚切片。倍率:約55倍 図21は、自殺した19才男性の近心左腹側下行冠状動脈におけるアテローマ(IV
型病変)の肥厚部分のマイクロ写真である。細胞外脂質のコアは、コレステロー
ル結晶の形成を含む。泡沫細胞(FC)は管腔に向かう側面上にあるコア上に上乗
せされている。泡沫細胞(矢印)ではないマクロファージが、病変表面で内皮(
E)に隣接するプロテオグリカン層(pgc)を占有する。「A」は外膜、「M」は中
膜を示す。グルタルアルデヒド加圧潅流による固定およびマラグラス(maraglas
)包埋。1ミクロン厚切片。倍率:約220倍。
【0211】
(c)《マイクロ競合は後方運動を減少する(泡沫細胞クリアランスの減少)
》 Randolphら(1996[327])およびRandolphら(1998[328])(上記参照)による
研究は同様な実験設定を有する。しかし、Randolphら(1996)は、逆遊出におい
て、 ICAM‐1 に対するmAbならびにCD18に対するmAbの影響を試験した。その結
果は、ICAM‐1 (R6.5)に対するmAbのFabフラグメントが、IL‐1処理 HUVEC/羊
膜 培養物由来の単核食細胞(MP)の遊出を総計5時間にわたり完全に阻止する
ことを示した(同書、図9A)。MP‐HUVEC 共培養(IL‐1前処理HUVEC)のイン
キュベーション時間を12時間に延長すると、抗ICAM‐1 Fab フラグメントは単球
の遊出を53%抑制した(同書、図9b)。抗CD18 Fabフラグメント(TS1/18)
は、5時間のインキュベーションでは逆遊出を平均71%抑制した(同書、図9a
)。これらの知見に基づき、Randolphらは、逆遊出におけるCD18とICAM‐1の一
つの役割は、初期動態を加速することであると結論した。
》 Randolphら(1996[327])およびRandolphら(1998[328])(上記参照)による
研究は同様な実験設定を有する。しかし、Randolphら(1996)は、逆遊出におい
て、 ICAM‐1 に対するmAbならびにCD18に対するmAbの影響を試験した。その結
果は、ICAM‐1 (R6.5)に対するmAbのFabフラグメントが、IL‐1処理 HUVEC/羊
膜 培養物由来の単核食細胞(MP)の遊出を総計5時間にわたり完全に阻止する
ことを示した(同書、図9A)。MP‐HUVEC 共培養(IL‐1前処理HUVEC)のイン
キュベーション時間を12時間に延長すると、抗ICAM‐1 Fab フラグメントは単球
の遊出を53%抑制した(同書、図9b)。抗CD18 Fabフラグメント(TS1/18)
は、5時間のインキュベーションでは逆遊出を平均71%抑制した(同書、図9a
)。これらの知見に基づき、Randolphらは、逆遊出におけるCD18とICAM‐1の一
つの役割は、初期動態を加速することであると結論した。
【0212】
これらの結果は、TF活性化の初期遅延の存在が後方運動を推進したことを示す
。この遅延は、細胞骨格修飾のようなTF推進運動のために必要な他の細胞変化を
起こすために必要であり得る。この遅延中に、CD18のような他の分子が後方運動
を推進する。 多くの研究が、処理後最初の数時間にわたるTF活性に対する特定の薬剤の効果
を測定した。例えば、Keyら(1993[329])は、HUVECを単純ヘルペスウイルス‐
1(HSV‐1)で感染、または細胞をLPSに曝露して、TF PCA 活性を測定した。Sc
hecterら(1997[330])は、ヒト動脈平滑筋細胞(SMC)表面のTF活性に対する血
小板由来成長因子(PDGF)刺激効果を測定した。この研究において報告された結
果を図22に提示する。HSV‐1およびLPS系統のPCA活性を U/ml で表す(Key 1993
、 Fig. 1)。PDGF系統は、未処理細胞と比較してTF活性を示す(Schecter 1997
、図7)。
。この遅延は、細胞骨格修飾のようなTF推進運動のために必要な他の細胞変化を
起こすために必要であり得る。この遅延中に、CD18のような他の分子が後方運動
を推進する。 多くの研究が、処理後最初の数時間にわたるTF活性に対する特定の薬剤の効果
を測定した。例えば、Keyら(1993[329])は、HUVECを単純ヘルペスウイルス‐
1(HSV‐1)で感染、または細胞をLPSに曝露して、TF PCA 活性を測定した。Sc
hecterら(1997[330])は、ヒト動脈平滑筋細胞(SMC)表面のTF活性に対する血
小板由来成長因子(PDGF)刺激効果を測定した。この研究において報告された結
果を図22に提示する。HSV‐1およびLPS系統のPCA活性を U/ml で表す(Key 1993
、 Fig. 1)。PDGF系統は、未処理細胞と比較してTF活性を示す(Schecter 1997
、図7)。
【0213】
Lewisら(1995[331])は、単球および単球由来マクロファージをoxLDL または
LPS (上記参照)で刺激して、TF活性の測定を報告した。結果はどちらの薬剤
も同様な効果を有することを示した。 Randolphら(1996[332])の知見にこれらの知見を併合すると、TF作動性後方
運動がTF活性が最大になる時期頃に開始することを示唆する。さらに、TF推進逆
遊出はTF活性が低下すると生じる。この観察を「ソフトランディング」と我々は
称する。我々は、ソフトランディングが遊出泡沫細胞の表面上に望ましくない凝
固反応が生じる確率を低下、あるいは内皮頂端表面からの泡沫細胞の遊離の確率
を増加するであろうことを提案する。
LPS (上記参照)で刺激して、TF活性の測定を報告した。結果はどちらの薬剤
も同様な効果を有することを示した。 Randolphら(1996[332])の知見にこれらの知見を併合すると、TF作動性後方
運動がTF活性が最大になる時期頃に開始することを示唆する。さらに、TF推進逆
遊出はTF活性が低下すると生じる。この観察を「ソフトランディング」と我々は
称する。我々は、ソフトランディングが遊出泡沫細胞の表面上に望ましくない凝
固反応が生じる確率を低下、あるいは内皮頂端表面からの泡沫細胞の遊離の確率
を増加するであろうことを提案する。
【0214】
一般的には、aTFはTF活性を示し、aTFは細胞表面上のTF表面濃度を示す。 aTF stop
が逆遊出を支持できないTF活性を表すとする。泡沫細胞が内皮頂端表面に
到達する前にaTFstop に達すると、細胞は捕捉される。ΔcTFoxLDL、 ΔcTFV が
それぞれ、oxLDLによる刺激に起因するTF膜濃度の増加、ならびにGABPウイルス
とのマイクロ競合に起因するTF膜濃度の増加を表すとする。aTFbasal が刺激前
の基礎TF活性を表すとする。 「cc」で表すコントール細胞、および「vc」で表すGABPウイルスゲノムを保有
する細胞について考察しよう。TFプロモーターとGABPウイルス間のマイクロ競合
は、TF転写を刺激する(上記、TF遺伝子についてのセクションを参照)。t = 0
で内皮下空間へのエントリ後に単球がマクロファージへの分化を完了する時間を
記すことにする。すべてのt>0について、マイクロ競合の結果、ΔcTFV(t) > 0
となる。
到達する前にaTFstop に達すると、細胞は捕捉される。ΔcTFoxLDL、 ΔcTFV が
それぞれ、oxLDLによる刺激に起因するTF膜濃度の増加、ならびにGABPウイルス
とのマイクロ競合に起因するTF膜濃度の増加を表すとする。aTFbasal が刺激前
の基礎TF活性を表すとする。 「cc」で表すコントール細胞、および「vc」で表すGABPウイルスゲノムを保有
する細胞について考察しよう。TFプロモーターとGABPウイルス間のマイクロ競合
は、TF転写を刺激する(上記、TF遺伝子についてのセクションを参照)。t = 0
で内皮下空間へのエントリ後に単球がマクロファージへの分化を完了する時間を
記すことにする。すべてのt>0について、マイクロ競合の結果、ΔcTFV(t) > 0
となる。
【0215】
どちらの細胞においても、すべてのt > 0では、cTF(t) = cTFbasal + ΔcTF(
t)である。しかし、ウイルス細胞では、cΔTF(t) = ΔcTFoxLDL(t) + ΔcTFV(t) である(我々はoxLDLとウイルスの組み合わせの付加効果を想定する)。ウイル
ス細胞については、いずれの時間tにおいてもΔcTFV(t) > 0 であるために、ウ
イルス細胞表面上のTF濃度はコントロール細胞表面上のTF濃度よりも高い。図23
を考察してみよう。 「cc, cTF」 および「vc, cTF」系統は、TF表面濃度の増加をそれぞれコント
ロール細胞および ウイルスを保有する細胞について時間の関数として表す。「c
c, aTF」および 「vc, aTF」曲線は、これらの細胞についてTF活性の変化を時間
の関数として表す。「vc, cTF」 および「cc, cTF」間の垂直距離は、TFの表面
濃度に対するマイクロ競合の影響を示す。 表面TF濃度の増加は、「vc, aTF」曲
線を左方向にシフトする。通則として、両細胞において同一TF表面濃度は、同一
TF活性を生じる。例えば、ポイント7と8は、同一表面濃度を表し、従って、最
大活性点であるポイント5と9によって表される同一活性を生じる。ポイント1
と3はまた、同一表面濃度を表す。これらのポイントは、停止状態にある細胞、
つまり「停止」細胞に付随する活性である、活性2と4を生じる。
t)である。しかし、ウイルス細胞では、cΔTF(t) = ΔcTFoxLDL(t) + ΔcTFV(t) である(我々はoxLDLとウイルスの組み合わせの付加効果を想定する)。ウイル
ス細胞については、いずれの時間tにおいてもΔcTFV(t) > 0 であるために、ウ
イルス細胞表面上のTF濃度はコントロール細胞表面上のTF濃度よりも高い。図23
を考察してみよう。 「cc, cTF」 および「vc, cTF」系統は、TF表面濃度の増加をそれぞれコント
ロール細胞および ウイルスを保有する細胞について時間の関数として表す。「c
c, aTF」および 「vc, aTF」曲線は、これらの細胞についてTF活性の変化を時間
の関数として表す。「vc, cTF」 および「cc, cTF」間の垂直距離は、TFの表面
濃度に対するマイクロ競合の影響を示す。 表面TF濃度の増加は、「vc, aTF」曲
線を左方向にシフトする。通則として、両細胞において同一TF表面濃度は、同一
TF活性を生じる。例えば、ポイント7と8は、同一表面濃度を表し、従って、最
大活性点であるポイント5と9によって表される同一活性を生じる。ポイント1
と3はまた、同一表面濃度を表す。これらのポイントは、停止状態にある細胞、
つまり「停止」細胞に付随する活性である、活性2と4を生じる。
【0216】
すべての遅延≧0について、tstopcc−tstart >tstopvc−tstart (図を参照
)である。ウイルス細胞が実際に循環に向かって移動している時間は、コントロ
ールと比較して短い。内皮頂端表面に達する確率が移動時間と共に増加すると想
定する。ウイルス細胞移動時間が短いために、それが捕捉される確率はより高い
。 他の知見は細胞速度に関する。遅延が両細胞、すなわちccとvc、について同一
であると想定する。「vc, cTF」曲線のシフトは、実効移動のすべてのtについて
低TF活性をウイルス細胞において起因する(図中すべてのt > tstart)。細胞
速度がTF活性に依存すると想定する。従って、どの時点においてもウイルス細胞
はコントロール細胞よりも速度が遅い。速度の低下は、捕捉される確率を増加す
る。
)である。ウイルス細胞が実際に循環に向かって移動している時間は、コントロ
ールと比較して短い。内皮頂端表面に達する確率が移動時間と共に増加すると想
定する。ウイルス細胞移動時間が短いために、それが捕捉される確率はより高い
。 他の知見は細胞速度に関する。遅延が両細胞、すなわちccとvc、について同一
であると想定する。「vc, cTF」曲線のシフトは、実効移動のすべてのtについて
低TF活性をウイルス細胞において起因する(図中すべてのt > tstart)。細胞
速度がTF活性に依存すると想定する。従って、どの時点においてもウイルス細胞
はコントロール細胞よりも速度が遅い。速度の低下は、捕捉される確率を増加す
る。
【0217】
GABPウイルスとTF間のマイクロ競合は、内皮下空間に捕捉される確率を増加す
る。ウイルスN‐ボックス数をVNbox.と表す。上記のクリアランスモデルにおい
ては、より高いVNbox は、泡沫細胞(Iと表示)後方運動の無効性を増加する。 式(2)を修飾する。
る。ウイルスN‐ボックス数をVNbox.と表す。上記のクリアランスモデルにおい
ては、より高いVNbox は、泡沫細胞(Iと表示)後方運動の無効性を増加する。 式(2)を修飾する。
【0218】
【式5】
【0219】
以下の導関数は、病変形成の比率Ratelesions,におけるVNboxの効果を表す。
【0220】
【式6】
【0221】
式(6)を考察する。(Ratelesions/(Trapped FC>0、 TotalFC >0、 (%Trap ped
/(I>0 (上記を参照)。 (%Trapped/(VNbox >0。従って、(Ratelesions/(
VNbox >0。マイクロ競合は病変形成の比率を増加する。さらに、感染細胞にお
けるウイルスN‐ボックス数が増大する程、病変形成の比率は高くなる。 さらに、CD18はまたGABP刺激遺伝子である(上記を参照)。従って、GABPウイ
ルスとCD18遺伝子間のマイクロ競合は、細胞遺伝子の発現低下を起因する。Rand
olphら(1996)によれば、CD18の役割は、逆遊出の初期動態を加速することであ
る(上記参照)。CD18発現低下は、泡沫細胞速度をさらに低下して、内皮下空間
内に捕捉される確率を増加する。マイクロ競合は従って、逆遊出に対して二重の
インパクトを有する。
VNbox >0。マイクロ競合は病変形成の比率を増加する。さらに、感染細胞にお
けるウイルスN‐ボックス数が増大する程、病変形成の比率は高くなる。 さらに、CD18はまたGABP刺激遺伝子である(上記を参照)。従って、GABPウイ
ルスとCD18遺伝子間のマイクロ競合は、細胞遺伝子の発現低下を起因する。Rand
olphら(1996)によれば、CD18の役割は、逆遊出の初期動態を加速することであ
る(上記参照)。CD18発現低下は、泡沫細胞速度をさらに低下して、内皮下空間
内に捕捉される確率を増加する。マイクロ競合は従って、逆遊出に対して二重の
インパクトを有する。
【0222】
D. アテローム性動脈硬化症―内膜肥厚
アテローム硬化型病変の第二の主要クラスは病的内膜肥厚である。内膜肥厚は
、主としてプロテオグリカン濃縮基質中の平滑筋細胞から成る。病的内膜肥厚は
、大多数の病変びらんが脂質コアを僅かにまたは全く伴わない内膜肥厚領域上に
生じるために、線維性キャップアテロームとは無関係なクラスと見なされるべき
である(Virmnai 2000[333])。新生内膜形成および内膜肥厚を起因する平滑筋
細胞(SMC)増殖は、冠動脈疾患の常套処置である経皮的血管内血管形成術後に
有意な比率で起こる再狭窄の原因である。以下のセクションは、アテローム性動
脈硬化症におけるSMC増殖の原因、新生内膜形成および内膜肥厚の原因を同定す
る。
、主としてプロテオグリカン濃縮基質中の平滑筋細胞から成る。病的内膜肥厚は
、大多数の病変びらんが脂質コアを僅かにまたは全く伴わない内膜肥厚領域上に
生じるために、線維性キャップアテロームとは無関係なクラスと見なされるべき
である(Virmnai 2000[333])。新生内膜形成および内膜肥厚を起因する平滑筋
細胞(SMC)増殖は、冠動脈疾患の常套処置である経皮的血管内血管形成術後に
有意な比率で起こる再狭窄の原因である。以下のセクションは、アテローム性動
脈硬化症におけるSMC増殖の原因、新生内膜形成および内膜肥厚の原因を同定す
る。
【0223】
1. (マイクロ競合は、SMCにおけるRb転写を減少する。)
SMCは、HCMV(Zhou 1996[334])およびHSV(Benditt 1983[335])について許
容性がある。RbはGABP刺激遺伝子である。ウイルスDNAとのマイクロ競合は、SMC
におけるRb転写を減少する(ガンについてのセクションを参照)。 2. (アテローム硬化型プラークにおけるRb発現の低下) Rb mRNA は、アテローム硬化型プラークにおいて減少する。以下の研究を考察
してみよう。
容性がある。RbはGABP刺激遺伝子である。ウイルスDNAとのマイクロ競合は、SMC
におけるRb転写を減少する(ガンについてのセクションを参照)。 2. (アテローム硬化型プラークにおけるRb発現の低下) Rb mRNA は、アテローム硬化型プラークにおいて減少する。以下の研究を考察
してみよう。
【0224】
ウサギに高コレステロール食餌を6ヶ月間摂食させた。その結果は、胸部大動
脈の内膜大動脈表面の91%を被覆するアテローム硬化型プラークが、正常大動脈
と比較して低量のRb mRNA (P<0.05)を含むことを示した(Wang 1996[336])
。この結果に基づき、Wangらは、「Rbガン抑制遺伝子の異常発現が動脈性SMC増
殖およびアテローム性動脈硬化症の病態に重要な役割を果たしている可能性があ
る」ことを示唆した。 3.(pRb発現の増加は、新生内膜形成を減少する) Rbは、SMC停止および分化において重要である。Rb転写の増加(Claudio 1999[
337]、Schwartz 1999[338]、Smith 1997[339])またはpRbリン酸化の減少(Gall
o 1999[340])は、SMC増殖および新生内膜形成を減少した。マイクロ競合はRb転
写を減少するため、GABPウイルスによる感染は、SMC増殖、新生内膜形成および
病的内膜肥厚を起因する。
脈の内膜大動脈表面の91%を被覆するアテローム硬化型プラークが、正常大動脈
と比較して低量のRb mRNA (P<0.05)を含むことを示した(Wang 1996[336])
。この結果に基づき、Wangらは、「Rbガン抑制遺伝子の異常発現が動脈性SMC増
殖およびアテローム性動脈硬化症の病態に重要な役割を果たしている可能性があ
る」ことを示唆した。 3.(pRb発現の増加は、新生内膜形成を減少する) Rbは、SMC停止および分化において重要である。Rb転写の増加(Claudio 1999[
337]、Schwartz 1999[338]、Smith 1997[339])またはpRbリン酸化の減少(Gall
o 1999[340])は、SMC増殖および新生内膜形成を減少した。マイクロ競合はRb転
写を減少するため、GABPウイルスによる感染は、SMC増殖、新生内膜形成および
病的内膜肥厚を起因する。
【0225】
E.血栓症
プラーク破裂は、血栓のインサイツ形成を導出することがある。破裂は、泡沫
細胞表面上に過剰発現されたTFを露出する。露出されたTFは凝固イベントをトリ
ガする。 F.アテローム性動脈硬化症におけるウイルス 感染をアテローム性動脈硬化症および関連心臓血管系疾病の危険因子と見なす
見解は、100年以上も前からのことである。しかし、アテローム性動脈硬化症に
おけるウイルスの役割を支持をする実験データは、1970年代まで公表されていな
かった。感染性物質とアテローム性動脈硬化症を関連づける積載する根拠に促さ
れて、科学界は、感染とアテローム性動脈硬化症に関する国際シンポジウムを組
織化して、1998年12月6〜9日、フランスのアネシーで開催した。このシンポジ
ウムの主目的は、病因、疫学および実験的研究に関する最近のデータからの根拠
に基づき、予防ストラテジーを定義し、将来の研究を促進するために、アテロー
ム性動脈硬化症の誘導/促進における感染の役割を評価することであった。シン
ポジウムで発表された以下の研究を考察してみよう。この研究は、American Hea
rt Journal の特集版に発表された(American Heart Journal、11月、1999を参
照)。
細胞表面上に過剰発現されたTFを露出する。露出されたTFは凝固イベントをトリ
ガする。 F.アテローム性動脈硬化症におけるウイルス 感染をアテローム性動脈硬化症および関連心臓血管系疾病の危険因子と見なす
見解は、100年以上も前からのことである。しかし、アテローム性動脈硬化症に
おけるウイルスの役割を支持をする実験データは、1970年代まで公表されていな
かった。感染性物質とアテローム性動脈硬化症を関連づける積載する根拠に促さ
れて、科学界は、感染とアテローム性動脈硬化症に関する国際シンポジウムを組
織化して、1998年12月6〜9日、フランスのアネシーで開催した。このシンポジ
ウムの主目的は、病因、疫学および実験的研究に関する最近のデータからの根拠
に基づき、予防ストラテジーを定義し、将来の研究を促進するために、アテロー
ム性動脈硬化症の誘導/促進における感染の役割を評価することであった。シン
ポジウムで発表された以下の研究を考察してみよう。この研究は、American Hea
rt Journal の特集版に発表された(American Heart Journal、11月、1999を参
照)。
【0226】
Chiuは、頚動脈プラークにおいて肺炎桿菌 (C pneumoniae )(63.6%)、サ
イトメガロウイルス(CMV)(42%)、単純ヘルペスウイルス‐1(HSV‐1)(
9%)、P ジンジバリス(P gingivalis)(42%)、およびストレプトコッカ
ス サングイス(S sanguis) (12%)に対する免疫染色陽性を発見した研究を
提示した。この研究は、同一検体中に1〜4生物体(それぞれ、30%、24%、21
%、および6%)を見出し、ならびに微生物は主としてマクロファージ内に免疫
局在していることを発見した(Chiu 1999[341])。
イトメガロウイルス(CMV)(42%)、単純ヘルペスウイルス‐1(HSV‐1)(
9%)、P ジンジバリス(P gingivalis)(42%)、およびストレプトコッカ
ス サングイス(S sanguis) (12%)に対する免疫染色陽性を発見した研究を
提示した。この研究は、同一検体中に1〜4生物体(それぞれ、30%、24%、21
%、および6%)を見出し、ならびに微生物は主としてマクロファージ内に免疫
局在していることを発見した(Chiu 1999[341])。
【0227】
この疫学的根拠の重大な発表において、Nietoは、「現在までのほとんどの疫
学的研究(Nieto 1999[342]、表IとII)は、クロミックウイルス感染の代用イン
ジケータとして血清抗体を使用していた。しかし、血清抗体は、あるウイルスに
よるクロミックまたは潜伏感染のインジケータとしては妥当あるいは信頼性がな
い可能性があることを示唆する根拠がある。アテローム性動脈硬化症のために血
管手術を受けた患者の病因研究において、例えば、血清サイトメガロウイルス抗
体の存在についての血清学は、アテローマ検体におけるサイトメガロウイルスDN
Aの存在に関連を見出していなかった」ことを示唆した。しかし、Nietoによれば
、Adamら(1987[343])、Liら(1996[344])、Liuzzoら(1997[345])、およびB
lumら(1998[346])の4つの研究が、CMV感染と臨床アテローム性動脈硬化症
に強い正の関連性を示した。強い関連性は、Atherosclerosis Risk in Communit
ies (ARIC) (共同体社会におけるアテローム性動脈硬化症のリスク)研究の参
加者に関する、サイトメガロウイルス抗体価と、すなわち、Bモード超音波によ
って計測された頚動脈内膜‐中膜厚さとしての、無症状性アテローム性動脈硬化
症の存在についての1974年の調査においても発見された(Nieto 1999[347])。
学的研究(Nieto 1999[342]、表IとII)は、クロミックウイルス感染の代用イン
ジケータとして血清抗体を使用していた。しかし、血清抗体は、あるウイルスに
よるクロミックまたは潜伏感染のインジケータとしては妥当あるいは信頼性がな
い可能性があることを示唆する根拠がある。アテローム性動脈硬化症のために血
管手術を受けた患者の病因研究において、例えば、血清サイトメガロウイルス抗
体の存在についての血清学は、アテローマ検体におけるサイトメガロウイルスDN
Aの存在に関連を見出していなかった」ことを示唆した。しかし、Nietoによれば
、Adamら(1987[343])、Liら(1996[344])、Liuzzoら(1997[345])、およびB
lumら(1998[346])の4つの研究が、CMV感染と臨床アテローム性動脈硬化症
に強い正の関連性を示した。強い関連性は、Atherosclerosis Risk in Communit
ies (ARIC) (共同体社会におけるアテローム性動脈硬化症のリスク)研究の参
加者に関する、サイトメガロウイルス抗体価と、すなわち、Bモード超音波によ
って計測された頚動脈内膜‐中膜厚さとしての、無症状性アテローム性動脈硬化
症の存在についての1974年の調査においても発見された(Nieto 1999[347])。
【0228】
Nietoはまた、冠動脈性心疾患(CHD)の臨床的頻度についての予測研究の結果
についても報告した。この研究は、高齢者同齢集団において行われた心臓血管系
健康試験(CHS)からの入れ子式症例対照法であった。この研究の予備結果は、基
線のサイトメガロウイルス抗体と5年間に渡るCHD出現率間には関連性がないこ
とを見出した。しかし、HSV‐1は、特に喫煙者の間で、CHD発現率と強く関連し
ていた(オッズ比[OR] 4.2)。CHDにおけるCMV、HSV‐1 に関するさらに最近の
予測研究は、基線のCMV抗体価が最も高いAtherosclerosis Risk in Communities
Study (ARIC) の参加者(約20%上位)が、年齢、性別および人種について調整
されたCHDの5年出現率の相対リスクの増加(RR、1.76、95%信頼区間、1.00〜3
.11)を示すことを発見したことは注記されるべきである。高血圧症、糖尿病、
学歴、喫煙の有無、低密度リポタンパク質および高密度リポタンパク質値、なら
びにフィブリノーゲン値についてのその他の共変量を調整後、RRは僅かに上昇し
た。(この研究は、CHDと最高HSV‐1 抗体価間に関連性のないことを発見した(
調整RR、0.77;95%信頼区間、0.36〜1.62)(Sorlie 2000[348]))。
についても報告した。この研究は、高齢者同齢集団において行われた心臓血管系
健康試験(CHS)からの入れ子式症例対照法であった。この研究の予備結果は、基
線のサイトメガロウイルス抗体と5年間に渡るCHD出現率間には関連性がないこ
とを見出した。しかし、HSV‐1は、特に喫煙者の間で、CHD発現率と強く関連し
ていた(オッズ比[OR] 4.2)。CHDにおけるCMV、HSV‐1 に関するさらに最近の
予測研究は、基線のCMV抗体価が最も高いAtherosclerosis Risk in Communities
Study (ARIC) の参加者(約20%上位)が、年齢、性別および人種について調整
されたCHDの5年出現率の相対リスクの増加(RR、1.76、95%信頼区間、1.00〜3
.11)を示すことを発見したことは注記されるべきである。高血圧症、糖尿病、
学歴、喫煙の有無、低密度リポタンパク質および高密度リポタンパク質値、なら
びにフィブリノーゲン値についてのその他の共変量を調整後、RRは僅かに上昇し
た。(この研究は、CHDと最高HSV‐1 抗体価間に関連性のないことを発見した(
調整RR、0.77;95%信頼区間、0.36〜1.62)(Sorlie 2000[348]))。
【0229】
Nieto (1999) はまた、サイトメガロウイルス感染が血清的に証明されている
患者は血管形成術後に再狭窄のリスクが高いことを報告した最近の研究について
言及した。例えば、Nietoは、Zhouと共同研究者による、症候性冠動脈病のため
に方向性冠動脈アテローマ切除を受けた75人の連続する患者を含む研究を報告し
た。アテローマ切除6ヶ月後、サイトメガロウイルス血清陽性患者は、コントロ
ールと比較して、管腔直径の減少が有意に大きく、さらに顕著に高率の再狭窄を
示した(43%対8% OR 8.7)。これらの結果は、公知の心臓血管系病(CVD)
危険因子とは無関係であった。
患者は血管形成術後に再狭窄のリスクが高いことを報告した最近の研究について
言及した。例えば、Nietoは、Zhouと共同研究者による、症候性冠動脈病のため
に方向性冠動脈アテローマ切除を受けた75人の連続する患者を含む研究を報告し
た。アテローマ切除6ヶ月後、サイトメガロウイルス血清陽性患者は、コントロ
ールと比較して、管腔直径の減少が有意に大きく、さらに顕著に高率の再狭窄を
示した(43%対8% OR 8.7)。これらの結果は、公知の心臓血管系病(CVD)
危険因子とは無関係であった。
【0230】
結論として、Nietoは、サイトメガロウイルス感染が、アテローム性動脈硬化
型疾病の他の形態である心臓移植後の冠動脈におけるアテローム性動脈硬化症の
加速と関連することを言及した。この関連性を示した最初の研究では、移植後の
サイトメガロウイルス血清学が、移植片アテローム性動脈硬化症および一般的生
存率の最も有意な予測因子の一つであると考えられていた。この差異は、移植前
の血清学的状態と症候性感染の存在には無関係であった。同様な結果が後続の研
究でも再現された。
型疾病の他の形態である心臓移植後の冠動脈におけるアテローム性動脈硬化症の
加速と関連することを言及した。この関連性を示した最初の研究では、移植後の
サイトメガロウイルス血清学が、移植片アテローム性動脈硬化症および一般的生
存率の最も有意な予測因子の一つであると考えられていた。この差異は、移植前
の血清学的状態と症候性感染の存在には無関係であった。同様な結果が後続の研
究でも再現された。
【0231】
これらの研究に基づいて、Nietoは、「その限界にも関わらず、上記に評論し
た疫学的根拠は、ウイルス(およびその他の)感染とアテローム性動脈硬化症を
関連づける広範な実験的および研究室内根拠に符合する」ことを結論した。 動物実験の報告として、Fabricantら(1999[349])は、マレック病ヘルペスウ
イルス(MDC)についての彼らの実験を説明した。初期実験は、MDV感染感受性に
ついて遺伝的選択された4群の特殊病原体非汚染(SPF)白レグホーンニワトリ、同
時孵化のP系統若雄ニワトリを用いた。1群と2群は、2日齢に、100プラーク形
成ユニット(PFU)の低病原性MDVのクローン精製、無細胞、CU‐2系統の気管内播
種を受けた。3群と4群はコントロールであった。最初の15週は、4群のすべて
のトリに、同一の市販低コレステロール食餌(LCD)を摂食させた。16週の始め
と30週の終わりに、MDV感染の2群と非感染の4群を高コレステロール食餌(HCD
)に変えた。他の2群はLCDのままとした。一般検査で観察されたアテローム硬
化型病変は、1群(LCD)と2群(HCD)のMDV感染トリにのみ観察された。動脈病変
は、冠動脈、大動脈、および主要な動脈性分岐部に発見された。ある例では、著
明なアテローム硬化型変化は、動脈管腔がほとんど閉鎖した主動脈の全セグメン
トを含んだ。一般検査で観察された他の動脈病変は、1〜2 mmの分散型プラーク
として観察された。これらの動脈病変は、3群(LCD)の未感染トリ、あるいは
4群の未感染高コレステロール血症トリのいずれにも見られなかった。内膜およ
び中膜泡沫細胞、コレステロール間隙、および細胞外脂質およびカルシウムディ
ポジット(沈着物)を有する増殖性動脈病変は、慢性ヒトアテローム硬化型病変
と著明な類似を有した。さらに、MDVに対する免疫は、MDV誘発性アテローム硬化
型病変を予防した。
た疫学的根拠は、ウイルス(およびその他の)感染とアテローム性動脈硬化症を
関連づける広範な実験的および研究室内根拠に符合する」ことを結論した。 動物実験の報告として、Fabricantら(1999[349])は、マレック病ヘルペスウ
イルス(MDC)についての彼らの実験を説明した。初期実験は、MDV感染感受性に
ついて遺伝的選択された4群の特殊病原体非汚染(SPF)白レグホーンニワトリ、同
時孵化のP系統若雄ニワトリを用いた。1群と2群は、2日齢に、100プラーク形
成ユニット(PFU)の低病原性MDVのクローン精製、無細胞、CU‐2系統の気管内播
種を受けた。3群と4群はコントロールであった。最初の15週は、4群のすべて
のトリに、同一の市販低コレステロール食餌(LCD)を摂食させた。16週の始め
と30週の終わりに、MDV感染の2群と非感染の4群を高コレステロール食餌(HCD
)に変えた。他の2群はLCDのままとした。一般検査で観察されたアテローム硬
化型病変は、1群(LCD)と2群(HCD)のMDV感染トリにのみ観察された。動脈病変
は、冠動脈、大動脈、および主要な動脈性分岐部に発見された。ある例では、著
明なアテローム硬化型変化は、動脈管腔がほとんど閉鎖した主動脈の全セグメン
トを含んだ。一般検査で観察された他の動脈病変は、1〜2 mmの分散型プラーク
として観察された。これらの動脈病変は、3群(LCD)の未感染トリ、あるいは
4群の未感染高コレステロール血症トリのいずれにも見られなかった。内膜およ
び中膜泡沫細胞、コレステロール間隙、および細胞外脂質およびカルシウムディ
ポジット(沈着物)を有する増殖性動脈病変は、慢性ヒトアテローム硬化型病変
と著明な類似を有した。さらに、MDVに対する免疫は、MDV誘発性アテローム硬化
型病変を予防した。
【0232】
本シンポジウムの主要な結論は、「感染とアテローム性動脈硬化症の関係の可
能性を示す研究が蓄積するが、そのいずれも原因の関連性についての決定的根拠
を提供するに至ってはいない。... さらに、感染因子のアテローム性動脈硬化症
における原因的役割の実証は、公衆衛生に莫大な衝撃となる。」ことであった。
」(Dodet 1999[350])(同様な見解が最近出版された論文において表明されて
いる。Fong 2000[351]を参照)。 「決定的根拠」とは何を意味するのか。いかなる根拠が、ウイルスが単にアテ
ローム性動脈硬化症に関連するのみならず、実はこの疾病の原因であることをDo
detならびに他の研究者に確信させるのであろうか。
能性を示す研究が蓄積するが、そのいずれも原因の関連性についての決定的根拠
を提供するに至ってはいない。... さらに、感染因子のアテローム性動脈硬化症
における原因的役割の実証は、公衆衛生に莫大な衝撃となる。」ことであった。
」(Dodet 1999[350])(同様な見解が最近出版された論文において表明されて
いる。Fong 2000[351]を参照)。 「決定的根拠」とは何を意味するのか。いかなる根拠が、ウイルスが単にアテ
ローム性動脈硬化症に関連するのみならず、実はこの疾病の原因であることをDo
detならびに他の研究者に確信させるのであろうか。
【0233】
ガンにおけるウイルス研究が回答を提供する。zur Hausen (1999[352])によれ
ば、「ヒト腫瘍中にウイルスDNAが単に存在するという事実はヒントにはなるが
、病因学的関連性に対する明瞭な証拠とはならない。同じことが各感染に対する
抗体価の上昇を示す血清疫学的研究についても説明される。」証明を構成するも
のは、以下の4つの判定基準、特に4番目、に適合する根拠である。zur Hausen
によれば、「第4のポイントは、感染の原因的役割を正確に指摘するための最
も厳しい(ストリンジェント)判定基準として考えられる。」
ば、「ヒト腫瘍中にウイルスDNAが単に存在するという事実はヒントにはなるが
、病因学的関連性に対する明瞭な証拠とはならない。同じことが各感染に対する
抗体価の上昇を示す血清疫学的研究についても説明される。」証明を構成するも
のは、以下の4つの判定基準、特に4番目、に適合する根拠である。zur Hausen
によれば、「第4のポイントは、感染の原因的役割を正確に指摘するための最
も厳しい(ストリンジェント)判定基準として考えられる。」
【0234】
【表5】
【0235】
第4のポイントは、「ウイルス介在性細胞形質転換のメカニズム」についての
理解を必要とする。Crawford (1986[353])およびButel(2000[354])はまた、
感染の原因的役割を起因するメカニズムの理解の重要性を強調する。Crawfordに
よれば、「子宮頚ガンにおけるパピローマウイルスの役割を理解するための他の
アプローチは、このグループのウイルスの正常細胞に悪性形質転換を誘導し得る
メカニズムを同定することである。」Butelによれば、「分子的研究は腫瘍にお
けるウイルスマーカーを検出するが、肝臓発ガンにおけるHBV関与のメカニズム
は未だ現代の研究課題のままである。」他の種類の根拠が揃えば、メカニズムの
理解は単に原因的関連性への連合のみである。
理解を必要とする。Crawford (1986[353])およびButel(2000[354])はまた、
感染の原因的役割を起因するメカニズムの理解の重要性を強調する。Crawfordに
よれば、「子宮頚ガンにおけるパピローマウイルスの役割を理解するための他の
アプローチは、このグループのウイルスの正常細胞に悪性形質転換を誘導し得る
メカニズムを同定することである。」Butelによれば、「分子的研究は腫瘍にお
けるウイルスマーカーを検出するが、肝臓発ガンにおけるHBV関与のメカニズム
は未だ現代の研究課題のままである。」他の種類の根拠が揃えば、メカニズムの
理解は単に原因的関連性への連合のみである。
【0236】
マクロファージ推進力およびSMC複製におけるマイクロ競合とその影響の発見
は、アテローム性動脈硬化症を生じるメカニズムを提供する。本発見は、ウイル
スとアテローム性動脈硬化症の原因関連性について不明であった「決定的根拠」
を供給する。 G. 転移 1.(TF発現の増加は転移を促進する) TF発現は、非小型細胞肺ガン(Sawada 1999[355])、結腸直腸ガン(Shigemor
i 1998[356])、悪性黒色腫(Meuller 1992[357])、前立腺ガン(Adamson 1993
[358])、結腸直腸癌腫細胞株および肝臓ガン(Kataoka 1997[359])、乳ガン(
Sturm 1992[360])の転移性亜系統、および種々のガン細胞株(Hu 1994[361])
にょうな多様な転移性腫瘍において増加する。さらに、TF発現は腫瘍の病原力と
直接相関する(上記研究および以下の論文、Ruf 2000[362]、Schwartz 1998[363
]を参照のこと。) 2つのマッチするクローン化ヒト悪性黒色腫細胞株のセットを産生する非転移
性親系統のレトロウイルス介在性トランスフェクションによる介入試験において
、一つは正常ヒトTF分子を高レベル発現し、他方は低レベル発現した。腫瘍細胞
を、重症複合型免疫不全(SCID)マウスの尾静脈中に注射した。その結果は、高
TF株を注射したマウスの86%、また低TF株を注射したマウスの5%に転移性腫瘍
を示した(Bromberg 1995[364])。これらの結果に基づき、Brombergらは、「TF
高値は、SCIDマウスモデルにおけるヒト悪性黒色腫の転移を促進する。」と結論
した。
は、アテローム性動脈硬化症を生じるメカニズムを提供する。本発見は、ウイル
スとアテローム性動脈硬化症の原因関連性について不明であった「決定的根拠」
を供給する。 G. 転移 1.(TF発現の増加は転移を促進する) TF発現は、非小型細胞肺ガン(Sawada 1999[355])、結腸直腸ガン(Shigemor
i 1998[356])、悪性黒色腫(Meuller 1992[357])、前立腺ガン(Adamson 1993
[358])、結腸直腸癌腫細胞株および肝臓ガン(Kataoka 1997[359])、乳ガン(
Sturm 1992[360])の転移性亜系統、および種々のガン細胞株(Hu 1994[361])
にょうな多様な転移性腫瘍において増加する。さらに、TF発現は腫瘍の病原力と
直接相関する(上記研究および以下の論文、Ruf 2000[362]、Schwartz 1998[363
]を参照のこと。) 2つのマッチするクローン化ヒト悪性黒色腫細胞株のセットを産生する非転移
性親系統のレトロウイルス介在性トランスフェクションによる介入試験において
、一つは正常ヒトTF分子を高レベル発現し、他方は低レベル発現した。腫瘍細胞
を、重症複合型免疫不全(SCID)マウスの尾静脈中に注射した。その結果は、高
TF株を注射したマウスの86%、また低TF株を注射したマウスの5%に転移性腫瘍
を示した(Bromberg 1995[364])。これらの結果に基づき、Brombergらは、「TF
高値は、SCIDマウスモデルにおけるヒト悪性黒色腫の転移を促進する。」と結論
した。
【0237】
2.(マイクロ競合はTF転写を増加し、従って転移を増加する)
TFはGABP抑制遺伝子である。マイクロ競合はTF転写を増加する(上記参照)。
従って、GABPウイルスによる感染は転移を促進する。 3.(骨関節炎) H.突然変異実験 1.(I型コラーゲンα2鎖(COL1A2)) a)[COL1A2 はマイクロ競合によって抑制される遺伝子である] 上記参照(ウイルスプラズミドを用いる実験)。
従って、GABPウイルスによる感染は転移を促進する。 3.(骨関節炎) H.突然変異実験 1.(I型コラーゲンα2鎖(COL1A2)) a)[COL1A2 はマイクロ競合によって抑制される遺伝子である] 上記参照(ウイルスプラズミドを用いる実験)。
【0238】
さらに、COL1A2はERK応答性である。ERKはCOL1A2転写を刺激する。一つの研究
は、ヒト骨関節炎様細胞(hOB)におけるコラーゲン合成に対する超重力の影響
と、MAPキナーゼシグナル伝達カスケードの関与について検討した。彼らは、超
重力がERK1/2のリン酸化に顕著な増加を導くことを発見した。MSPKキナーゼ経路
がPD98059によって抑制されると、超重力誘発性刺激によるコラーゲン合成およ
びCOL1A2 mRNA発現が約50%低下した(Gebken 1999[365])。 2.(COL1A2 欠乏症) a)[COL1A2はEDSを起因する] GABPウイルスによる潜伏感染の結果、ウイルスDNAとCOL1A2遺伝子間にマイク
ロ競合が起こり、細胞遺伝子発現を低下させる(上記参照)。COL1A2遺伝子のヘ
テロ接合性突然変異は、エーラース・ダンロス症候群VII型を起因する。EDS患者
は、COL1A2タンパク質欠乏症を罹患する。従って、EDS VII型についての研究は
、動物およびヒトの健康へのGABPウイルス感染の影響についての見解を得るため
に用いることができる。
は、ヒト骨関節炎様細胞(hOB)におけるコラーゲン合成に対する超重力の影響
と、MAPキナーゼシグナル伝達カスケードの関与について検討した。彼らは、超
重力がERK1/2のリン酸化に顕著な増加を導くことを発見した。MSPKキナーゼ経路
がPD98059によって抑制されると、超重力誘発性刺激によるコラーゲン合成およ
びCOL1A2 mRNA発現が約50%低下した(Gebken 1999[365])。 2.(COL1A2 欠乏症) a)[COL1A2はEDSを起因する] GABPウイルスによる潜伏感染の結果、ウイルスDNAとCOL1A2遺伝子間にマイク
ロ競合が起こり、細胞遺伝子発現を低下させる(上記参照)。COL1A2遺伝子のヘ
テロ接合性突然変異は、エーラース・ダンロス症候群VII型を起因する。EDS患者
は、COL1A2タンパク質欠乏症を罹患する。従って、EDS VII型についての研究は
、動物およびヒトの健康へのGABPウイルス感染の影響についての見解を得るため
に用いることができる。
【0239】
(1)〔EDSは特定の関節の過剰運動と関連する〕
EDS VII型におけるCOL1A2欠乏症は、関節の過剰運動を起因する(Byers 1997
[366]、Giunta 1999[367])。過剰運動関節は、その移動範囲が、年齢、性別、
および人種的背景を考慮にいれたその個人の正常を超える関節として定義される
。過剰運動の一次的原因は、各人の線維性タンパク質遺伝子によって決定される
、靱帯弛緩である(Grahame 1999[368])。 乾燥重量55〜65%である高濃度のI型コラーゲンが、関節間線維軟骨(半月)
組織の基質コンポーネント中に見出される。半月組織は、側頭下顎関節、胸鎖骨
関節、肩峰鎖骨関節、手関節および膝関節に発見される。高濃度のI型コラーゲ
ンはまた、椎骨円板のような結合線維軟骨にも発見される。COL1A2欠乏の結果と
して、これらの関節は他の関節と比較して高度の過剰運動性を示す。我々は、側
頭下顎関節、胸鎖骨関節、肩峰鎖骨関節、手関節、膝関節および腰部関節を「脆
弱関節」と称する。
[366]、Giunta 1999[367])。過剰運動関節は、その移動範囲が、年齢、性別、
および人種的背景を考慮にいれたその個人の正常を超える関節として定義される
。過剰運動の一次的原因は、各人の線維性タンパク質遺伝子によって決定される
、靱帯弛緩である(Grahame 1999[368])。 乾燥重量55〜65%である高濃度のI型コラーゲンが、関節間線維軟骨(半月)
組織の基質コンポーネント中に見出される。半月組織は、側頭下顎関節、胸鎖骨
関節、肩峰鎖骨関節、手関節および膝関節に発見される。高濃度のI型コラーゲ
ンはまた、椎骨円板のような結合線維軟骨にも発見される。COL1A2欠乏の結果と
して、これらの関節は他の関節と比較して高度の過剰運動性を示す。我々は、側
頭下顎関節、胸鎖骨関節、肩峰鎖骨関節、手関節、膝関節および腰部関節を「脆
弱関節」と称する。
【0240】
(2)〔肥満症における過剰運動性〕
GABPウイルスによる潜伏感染の結果、ウイルスDNAとCOL1A2遺伝子間にマイク
ロ競合が起こり、COL1A2発現を低下させる(上記参照)。COL1A2欠乏は、脆弱関
節、特に腰部関節の過剰運動を起因する。感染もまた、hMT-IIA 遺伝子の発現低
下と肥満を起こす(上記参照)。従って、肥満な人間はその腰部関節に過剰運動
性を示すにちがいない。 腰部移動度を検査するために修正Schoberテストを用いた。試験を行うために
、被験者をまず直立させた。直立中、被験者の腰仙脊椎上の皮膚に3つのマーク
を印した。第1マークは、腰仙関節上、第2マークは、第1マークから5 cm 下
位、さらに第3マークは関節の10 cm上位に配置した。被験者を次につま先に触
るように、可能な限り前方に屈曲させた。第2および第3マーク間の新しい距離
を測定した。腰部移動度は、この測定値と最初の距離である15 cmの差として定
義する。試験群は、年齢21〜67才の2,350人の男性と670人の女性を含んだ。
ロ競合が起こり、COL1A2発現を低下させる(上記参照)。COL1A2欠乏は、脆弱関
節、特に腰部関節の過剰運動を起因する。感染もまた、hMT-IIA 遺伝子の発現低
下と肥満を起こす(上記参照)。従って、肥満な人間はその腰部関節に過剰運動
性を示すにちがいない。 腰部移動度を検査するために修正Schoberテストを用いた。試験を行うために
、被験者をまず直立させた。直立中、被験者の腰仙脊椎上の皮膚に3つのマーク
を印した。第1マークは、腰仙関節上、第2マークは、第1マークから5 cm 下
位、さらに第3マークは関節の10 cm上位に配置した。被験者を次につま先に触
るように、可能な限り前方に屈曲させた。第2および第3マーク間の新しい距離
を測定した。腰部移動度は、この測定値と最初の距離である15 cmの差として定
義する。試験群は、年齢21〜67才の2,350人の男性と670人の女性を含んだ。
【0241】
肥満度(体重/身長として定義)は、可動性測定値を顕著に影響した。肥満度
を1標準偏差増加する毎に、0.4 cm の増加が修正Schober測定法で測定された。
この結果は、より若い被験者は、その腰部関節の移動性がより高いことを示した
。20代の女性被験者は、60代の女性と比較して、0.42cm の増加が修正Schober測
定法で測定された。男性は、同年齢差について1.04cm 増加を示した。最も肥満
度の高いの被験者(上位16%、あるいは体重/身長被験者の1標準偏差)によっ
て実証された可動性の増加は、女性における40才の年齢差に付随する可動性の増
加(0.42cmに比較する0.4cm)に等しく、さらに男性におけるその年齢差に付随
する増加のほぼ半分である(1.04cmに比較する0.4cm)(Batti'e 1987[369])。
を1標準偏差増加する毎に、0.4 cm の増加が修正Schober測定法で測定された。
この結果は、より若い被験者は、その腰部関節の移動性がより高いことを示した
。20代の女性被験者は、60代の女性と比較して、0.42cm の増加が修正Schober測
定法で測定された。男性は、同年齢差について1.04cm 増加を示した。最も肥満
度の高いの被験者(上位16%、あるいは体重/身長被験者の1標準偏差)によっ
て実証された可動性の増加は、女性における40才の年齢差に付随する可動性の増
加(0.42cmに比較する0.4cm)に等しく、さらに男性におけるその年齢差に付随
する増加のほぼ半分である(1.04cmに比較する0.4cm)(Batti'e 1987[369])。
【0242】
(3)〔過剰運動性は骨関節炎を起因する〕
EDS患者についての研究は、40才以上の22人のうち16人が1またはそれ以上の
関節に骨関節炎を有することを発見した(Grahame 1989[370]に参照されている
)。一般集団では、証拠はさらに情況的である。しかし、Leedsのグループは、
関節弛緩と骨関節炎(OA)に関連性があり得ることの根拠を提供した。この研究
は、症候性OAを罹患する50人の女性を同年齢のコントロールと比較した。この研
究は、OAの発症と過剰運動性の程度の間に直接的相関を発見した(Scoott 1979[
371])。
関節に骨関節炎を有することを発見した(Grahame 1989[370]に参照されている
)。一般集団では、証拠はさらに情況的である。しかし、Leedsのグループは、
関節弛緩と骨関節炎(OA)に関連性があり得ることの根拠を提供した。この研究
は、症候性OAを罹患する50人の女性を同年齢のコントロールと比較した。この研
究は、OAの発症と過剰運動性の程度の間に直接的相関を発見した(Scoott 1979[
371])。
【0243】
過剰運動性と骨関節炎の関連性を特定の関節で研究した。Sharmaら(1999[372
])は、OA患者の非罹患膝は、より高齢のコントロールと比較して弛緩度がより
高いことを報告した。著者らは、OAの弛緩の増加のあるものは少なくとも疾病に
先行している可能性があると結論した。Jonssonら(1996[373])は、臨床親指基
(第一手根中手関節)OAを罹患する50人の女性患者を同年齢コントロールと比較
した。その結果は、過剰運動特性は、コントロールと比較して、この50人の患者
においてより優勢であることを示した。著者らはまた、過剰運動性と親指基OA間
に臨床的重症度の直接的相関が発見された100人の患者(男性および女性を含む
)についての他の研究を報告する。彼らは、関節の過剰運動性と親指基OA間に原
因関連性があると結論した。
])は、OA患者の非罹患膝は、より高齢のコントロールと比較して弛緩度がより
高いことを報告した。著者らは、OAの弛緩の増加のあるものは少なくとも疾病に
先行している可能性があると結論した。Jonssonら(1996[373])は、臨床親指基
(第一手根中手関節)OAを罹患する50人の女性患者を同年齢コントロールと比較
した。その結果は、過剰運動特性は、コントロールと比較して、この50人の患者
においてより優勢であることを示した。著者らはまた、過剰運動性と親指基OA間
に臨床的重症度の直接的相関が発見された100人の患者(男性および女性を含む
)についての他の研究を報告する。彼らは、関節の過剰運動性と親指基OA間に原
因関連性があると結論した。
【0244】
(4)〔肥満症における骨関節炎〕
マイクロ競合は過剰運動を起因し、それが脆弱関節の骨関節炎を起因する。マ
イクロ競合はまた肥満を起因する。従って、肥満症の人間はその脆弱関節に骨関
節炎を示すにちがいない。 ある研究は年齢48〜70才の女性双子の異なる関節においてOA疾病特色を比較し
た。その結果は、双子においては、体重の増加が、膝では脛骨大腿関節(TFJ)
および膝蓋大腿関節(PFJ)、手では第一手根中手関節(CMCI)に骨関節炎を発生す
る可能性を増加することを示した。特に、その他の潜在的危険因子の調整後、体
重が1kg 増加する毎に、双子の一人は、双子の他方と比較して、TFJ骨増殖体を
発生するリスクが14%増加し、PFJ骨増殖体を発生するリスクが32%増加し、さ
らにCMC骨増殖体を発生するリスクが10%増加した。さらに、体重の差がまた、
無症候性女性において観察され、これは体重増がOAに先行し、従って、OAの結果
ではないことを示す(Cicuttini 1996[374])。
イクロ競合はまた肥満を起因する。従って、肥満症の人間はその脆弱関節に骨関
節炎を示すにちがいない。 ある研究は年齢48〜70才の女性双子の異なる関節においてOA疾病特色を比較し
た。その結果は、双子においては、体重の増加が、膝では脛骨大腿関節(TFJ)
および膝蓋大腿関節(PFJ)、手では第一手根中手関節(CMCI)に骨関節炎を発生す
る可能性を増加することを示した。特に、その他の潜在的危険因子の調整後、体
重が1kg 増加する毎に、双子の一人は、双子の他方と比較して、TFJ骨増殖体を
発生するリスクが14%増加し、PFJ骨増殖体を発生するリスクが32%増加し、さ
らにCMC骨増殖体を発生するリスクが10%増加した。さらに、体重の差がまた、
無症候性女性において観察され、これは体重増がOAに先行し、従って、OAの結果
ではないことを示す(Cicuttini 1996[374])。
【0245】
この双子研究は、肥満とOA間の関係が遺伝的因子には無関係であり、従って、
遺伝的変異による肥満の説明とは符合しないことを実証したことを注記する(上
記参照)。 臨床、生化学、および放射線学的特徴のベースライン検査についての長期的研
究が1962年に開始された。1985年に、追跡検査によって1,276人の参加者(男性5
88人、女性688人、年齢50〜74才)について、骨関節炎を特徴づけした。肥満度
は、肥満度指数または相対体重によって測定された。その結果は、23年間に手の
骨関節炎を発生する可能性は、ベースラインに対する相対体重を測定する肥満度
指数の増加に伴って増加したことを示す。ベースラインに対する相対体重の大き
さは、後続する疾病の重症度の強さに関連した。また、23年間に、ほとんどの被
験者が体重を増加した。しかし、ベースライン体重に調整後、体重増加は、手の
骨関節炎発生の可能性、または疾病の重症度にいずれとも関連せず、これはOAは
体重増加に起因するものではないことを示す(Carman 1994[375])。
遺伝的変異による肥満の説明とは符合しないことを実証したことを注記する(上
記参照)。 臨床、生化学、および放射線学的特徴のベースライン検査についての長期的研
究が1962年に開始された。1985年に、追跡検査によって1,276人の参加者(男性5
88人、女性688人、年齢50〜74才)について、骨関節炎を特徴づけした。肥満度
は、肥満度指数または相対体重によって測定された。その結果は、23年間に手の
骨関節炎を発生する可能性は、ベースラインに対する相対体重を測定する肥満度
指数の増加に伴って増加したことを示す。ベースラインに対する相対体重の大き
さは、後続する疾病の重症度の強さに関連した。また、23年間に、ほとんどの被
験者が体重を増加した。しかし、ベースライン体重に調整後、体重増加は、手の
骨関節炎発生の可能性、または疾病の重症度にいずれとも関連せず、これはOAは
体重増加に起因するものではないことを示す(Carman 1994[375])。
【0246】
肥満症では、他の関節は保護されているが、ある関節は骨関節炎に罹患しやす
い(感受性)と考えられる。例えば、膝および親指基はしばしば損傷を受けるが
、股は罹患しない。どちらも体重を支える関節であるために、骨関節炎に対する
感受性の相違は、機械的摩耗と引裂ではない「原因」であることを示す。肥満症
におけるOAパターンはまた、この疾病の一般的な代謝的原因に符合しない。代謝
誘導による軟骨の劣化が原因であるならば、肥満症の人間の関節に観察されるよ
うな相違ではなく、関節間のOAの重症度の相違は小さくなるはずである。van Sa
sseらは、肥満症におけるOAパターンを「不思議である」とし、「OAの病因に関
する最終的説明が何であるにしても、我々は、OAと肥満症の関連性の不思議なパ
ターンを考慮しなければならないと信じる」と主張する(van Saase 1988[376]
)。
い(感受性)と考えられる。例えば、膝および親指基はしばしば損傷を受けるが
、股は罹患しない。どちらも体重を支える関節であるために、骨関節炎に対する
感受性の相違は、機械的摩耗と引裂ではない「原因」であることを示す。肥満症
におけるOAパターンはまた、この疾病の一般的な代謝的原因に符合しない。代謝
誘導による軟骨の劣化が原因であるならば、肥満症の人間の関節に観察されるよ
うな相違ではなく、関節間のOAの重症度の相違は小さくなるはずである。van Sa
sseらは、肥満症におけるOAパターンを「不思議である」とし、「OAの病因に関
する最終的説明が何であるにしても、我々は、OAと肥満症の関連性の不思議なパ
ターンを考慮しなければならないと信じる」と主張する(van Saase 1988[376]
)。
【0247】
これらの研究は3つの見解を示唆する。第一に、肥満症は、特定の関節におい
てのみ骨関節炎を付随する−van Saaseによる「不思議」感受性関節の一覧。第
二に、肥満症および骨関節炎は、互いの原因ではない。第三に、肥満症と骨関節
炎の関連性は遺伝的因子に無関係である。ウイルスと細胞DNA間のマイクロ競合
に起因する肥満症およびOAは、これら3つの見解のすべてに符合する。第一に、
van Saaseによる感受性関節の「不思議」な一覧は、脆弱関節の一覧と一致する
。第二に、肥満症およびOAのどちらもマイクロ競合に拠るものであり、互いの原
因ではない。最後に、マイクロ競合はウイルス感染に起因し、遺伝的変異に起因
しない。
てのみ骨関節炎を付随する−van Saaseによる「不思議」感受性関節の一覧。第
二に、肥満症および骨関節炎は、互いの原因ではない。第三に、肥満症と骨関節
炎の関連性は遺伝的因子に無関係である。ウイルスと細胞DNA間のマイクロ競合
に起因する肥満症およびOAは、これら3つの見解のすべてに符合する。第一に、
van Saaseによる感受性関節の「不思議」な一覧は、脆弱関節の一覧と一致する
。第二に、肥満症およびOAのどちらもマイクロ競合に拠るものであり、互いの原
因ではない。最後に、マイクロ競合はウイルス感染に起因し、遺伝的変異に起因
しない。
【0248】
b)[I型コラーゲンα2鎖(COL1A2)、肥満症および閉鎖性睡眠時無呼吸(OSA)
] 肥満症は脆弱関節の過剰運動性を付随する。側頭下顎関節は、脆弱関節の一覧
に属する。従って、肥満症では側頭下顎関節は過剰運動性である。 肥満患者の下顎および舌突出をコントロールと比較した。被験者に、下顎およ
び舌を出来るだけ(MAX)前方に突出させ、50%を最大突出と舌先が切歯間に静
止する位置との中点として測定した(50%)。静止位置RおよびMAX間、さらに
Rおよび50%間の相違を、それぞれR‐MAX および R‐50%と表す。この結果は
、肥満被験者は、口腔咽頭における横断面積(CSA)における変化度がコントロ
ールと異なることを示した。50%下顎突出(R‐50%)および最大舌突出(R‐MA
X)は、コントロールと比較して肥満被験者では口腔咽頭横断面積のより大きな
相対的増加を生じた。口腔咽頭横断面積の増加は、下顎突出能力の増加を示す。
そのような能力の増加は、側頭下顎関節の過剰運動性を指摘する。
] 肥満症は脆弱関節の過剰運動性を付随する。側頭下顎関節は、脆弱関節の一覧
に属する。従って、肥満症では側頭下顎関節は過剰運動性である。 肥満患者の下顎および舌突出をコントロールと比較した。被験者に、下顎およ
び舌を出来るだけ(MAX)前方に突出させ、50%を最大突出と舌先が切歯間に静
止する位置との中点として測定した(50%)。静止位置RおよびMAX間、さらに
Rおよび50%間の相違を、それぞれR‐MAX および R‐50%と表す。この結果は
、肥満被験者は、口腔咽頭における横断面積(CSA)における変化度がコントロ
ールと異なることを示した。50%下顎突出(R‐50%)および最大舌突出(R‐MA
X)は、コントロールと比較して肥満被験者では口腔咽頭横断面積のより大きな
相対的増加を生じた。口腔咽頭横断面積の増加は、下顎突出能力の増加を示す。
そのような能力の増加は、側頭下顎関節の過剰運動性を指摘する。
【0249】
睡眠中は、咀嚼筋の緊張性活性が低下する。仰臥位では、下顎が下がって口が
開く。過剰運動性側頭下顎関節は、下顎をさらに下げて、口は正常関節よりもさ
らに広く開く。 OSA患者と健常コントロールにおいて下顎開放する時間を比較する研究が行わ
れた。コントロールでは、総睡眠時間の88.9%が、狭い下顎開放状態(5mm以下
)で過ごされた。対照的にOSA患者では、総睡眠時間の69.3%が広い下顎開放(5
mm以上)状態で過ごされる。また、健常成人では、仰臥位と側横臥位で下顎体位
に相違がないが、OSA患者では仰臥位で睡眠中にのみ、睡眠期が下顎の開放を影
響する(Miyamoto 1999[378])。
開く。過剰運動性側頭下顎関節は、下顎をさらに下げて、口は正常関節よりもさ
らに広く開く。 OSA患者と健常コントロールにおいて下顎開放する時間を比較する研究が行わ
れた。コントロールでは、総睡眠時間の88.9%が、狭い下顎開放状態(5mm以下
)で過ごされた。対照的にOSA患者では、総睡眠時間の69.3%が広い下顎開放(5
mm以上)状態で過ごされる。また、健常成人では、仰臥位と側横臥位で下顎体位
に相違がないが、OSA患者では仰臥位で睡眠中にのみ、睡眠期が下顎の開放を影
響する(Miyamoto 1999[378])。
【0250】
過剰運動性下顎の異常な低位置は、睡眠中に上気道妨害を起因する。従って、
側頭下顎関節の過剰運動性は、OSAを起因する。 側頭下顎関節の過剰運動性を参照することなく、Miyamotoら(1999)は、無呼
吸エピソードを導出するイベントについての同様な説明を提唱する。 マイクロ競合は肥満を起因する。マイクロ競合はまた、OSAの原因となる側頭
下顎関節の過剰運動性を起因する。従って、肥満症はOSAを付随する(上記のFer
gusonら(1997[379])およびMiyamoto(1999)の研究でOSA患者は肥満症である
ことを注記する)。
側頭下顎関節の過剰運動性は、OSAを起因する。 側頭下顎関節の過剰運動性を参照することなく、Miyamotoら(1999)は、無呼
吸エピソードを導出するイベントについての同様な説明を提唱する。 マイクロ競合は肥満を起因する。マイクロ競合はまた、OSAの原因となる側頭
下顎関節の過剰運動性を起因する。従って、肥満症はOSAを付随する(上記のFer
gusonら(1997[379])およびMiyamoto(1999)の研究でOSA患者は肥満症である
ことを注記する)。
【0251】
I.肥満症
1.(背景)
2.(肥満の流行)
「肥満(肥満度指数≧ 30kg/m2として定義される)の有病率は、1991年の12.0
%から1998年では17.9%に上昇した。すべての状態、すなわち両性、すべての年
齢集団、学歴を通じて、定常的な増加が観察され、この増加は喫煙状態に関わり
なく生じた。」(Mokdad 1999[380])。
%から1998年では17.9%に上昇した。すべての状態、すなわち両性、すべての年
齢集団、学歴を通じて、定常的な増加が観察され、この増加は喫煙状態に関わり
なく生じた。」(Mokdad 1999[380])。
【0252】
3.(この流行を生じる理由として提案される3つの原因)
科学界を通じて提唱されるように、肥満症流行の3つの「伝統的」原因は、エ
ネルギー摂取の増加、エネルギー消費の低下、および遺伝的変異である。 a)[エネルギー摂取の増加(「食べ過ぎ」)] 多数の大規模研究が、エネルギー摂取の増加が肥満症の原因であるという見解
を論破する。USDA全国的摂食量調査1997〜1998は、10,000人以上からのデータを
収集した。この分析は、1977年と1988年では、米国における平均脂肪摂取量がカ
ロリー摂取量について41%から37%に低下し、平均総エネルギー摂取量は、女性
で3%、男性で6%低下した。「平均脂肪およびエネルギー摂取量の低下は、米
国成人人口における肥満症有病率増加の進行に付随した。」(Weinsier 1998[38
1])。
ネルギー摂取の増加、エネルギー消費の低下、および遺伝的変異である。 a)[エネルギー摂取の増加(「食べ過ぎ」)] 多数の大規模研究が、エネルギー摂取の増加が肥満症の原因であるという見解
を論破する。USDA全国的摂食量調査1997〜1998は、10,000人以上からのデータを
収集した。この分析は、1977年と1988年では、米国における平均脂肪摂取量がカ
ロリー摂取量について41%から37%に低下し、平均総エネルギー摂取量は、女性
で3%、男性で6%低下した。「平均脂肪およびエネルギー摂取量の低下は、米
国成人人口における肥満症有病率増加の進行に付随した。」(Weinsier 1998[38
1])。
【0253】
これ以上に大規模な研究が、NHANES II and III、USDA全国的摂食量調査、行
動性危険因子調査システム、およびカロリーコントロール委員会報告からプール
されたデータに基づく同様な結果を報告した(Heini 1997[382])。「成人米国
人口における過体重の有病率は、1976年から1980年までに25.4%、1998年から19
91年までに31%増に上昇した。同時期において、総カロリー数に調整した平均脂
肪摂取量は、41.0%から36.6%(11%減)に低下した。一日平均総カロリー摂取
量もまた、1,854 kcal から 1,785 kcal(4%減)に低下する傾向にあった。男
性、女性どちらも同様な傾向を有した。同時に、米国における低カロリー製品の
消費人口は、1978年では人口の19%であったのが、1991年では76%に劇的に上昇
した。」(同書)著者等は、「脂肪とカロリー摂取量、および低カロリー食品の
頻繁な使用が、肥満症の有病率の逆説的増加に関連する」と結論する(同書)。
英国で実施された同様な調査もこれらの研究を実証する。
動性危険因子調査システム、およびカロリーコントロール委員会報告からプール
されたデータに基づく同様な結果を報告した(Heini 1997[382])。「成人米国
人口における過体重の有病率は、1976年から1980年までに25.4%、1998年から19
91年までに31%増に上昇した。同時期において、総カロリー数に調整した平均脂
肪摂取量は、41.0%から36.6%(11%減)に低下した。一日平均総カロリー摂取
量もまた、1,854 kcal から 1,785 kcal(4%減)に低下する傾向にあった。男
性、女性どちらも同様な傾向を有した。同時に、米国における低カロリー製品の
消費人口は、1978年では人口の19%であったのが、1991年では76%に劇的に上昇
した。」(同書)著者等は、「脂肪とカロリー摂取量、および低カロリー食品の
頻繁な使用が、肥満症の有病率の逆説的増加に関連する」と結論する(同書)。
英国で実施された同様な調査もこれらの研究を実証する。
【0254】
b)[エネルギー消費の低下(「運動不足」)]
多数の人が、肥満症の流行のその他の説明として、身体的活動の低下に注目し
ている。「脂肪とエネルギー摂取量の低下に伴う体重の逆説的増加に対するたっ
た一つの可能な説明は、運動不足である」(同書)。データはこの説明を同様に
反証する。 近年における、いくつかの集団調査はアメリカ人の身体的活動レベルが変化し
ていないことを示した。例えば、年間30,000〜80,000人を含む行動性危険因子調
査において、肥満症の有病率は1991年から1998年の間に12%から17.9%まで増加
したが、運動をしない人間が増加したことを示す統計的に有意な結果は得られな
かった(同書)。
ている。「脂肪とエネルギー摂取量の低下に伴う体重の逆説的増加に対するたっ
た一つの可能な説明は、運動不足である」(同書)。データはこの説明を同様に
反証する。 近年における、いくつかの集団調査はアメリカ人の身体的活動レベルが変化し
ていないことを示した。例えば、年間30,000〜80,000人を含む行動性危険因子調
査において、肥満症の有病率は1991年から1998年の間に12%から17.9%まで増加
したが、運動をしない人間が増加したことを示す統計的に有意な結果は得られな
かった(同書)。
【0255】
c)[遺伝的変異]
「この20年の間に観察されてきた肥満症の比率増加は、遺伝的因子はその原因
ではないことの根拠として見なされる。実際に、肥満を罹患させる特異的対立遺
伝子の集団に基づく頻度の系統的変化は、この短い期間内に発生することは不可
能である。(Hebebrand 2000[383])。ヒト遺伝子プールにおける有意な変化は
多くの世代を経る必要がある。肥満症増加の遺伝的変異による説明は、ヒト遺伝
子プールが一世代でに変化したことを意味する。研究の進歩が個人の肥満症への
感受性を決定する分子的遺伝子因子の重要性について強調しているが、体重制御
に関与する脱共役タンパク質および神経ペプチドである、レプチンの画期的な発
見も肥満症の流行を説明することができない」(Hill 1998[384])。「米国にお
ける遺伝子プールは1980年から1994年に間に有意に変化していないために、肥満
症関連遺伝子は、明らかに肥満症流行の原因ではない」(Koplan 1999[385])。
ではないことの根拠として見なされる。実際に、肥満を罹患させる特異的対立遺
伝子の集団に基づく頻度の系統的変化は、この短い期間内に発生することは不可
能である。(Hebebrand 2000[383])。ヒト遺伝子プールにおける有意な変化は
多くの世代を経る必要がある。肥満症増加の遺伝的変異による説明は、ヒト遺伝
子プールが一世代でに変化したことを意味する。研究の進歩が個人の肥満症への
感受性を決定する分子的遺伝子因子の重要性について強調しているが、体重制御
に関与する脱共役タンパク質および神経ペプチドである、レプチンの画期的な発
見も肥満症の流行を説明することができない」(Hill 1998[384])。「米国にお
ける遺伝子プールは1980年から1994年に間に有意に変化していないために、肥満
症関連遺伝子は、明らかに肥満症流行の原因ではない」(Koplan 1999[385])。
【0256】
4.(ノックアウト研究)
a)[ヒトメタロチオネイン‐IIA(hMT-IIA)]
(1)〔hMT-IIA はマイクロ競合により抑制される遺伝子である〕
GABPウイルスによる潜伏感染の結果、ウイルスDNAとhMT-IIA 遺伝子間にマイ
クロ競合が起こり、細胞遺伝子の発現を低下させる(上記参照)。トランスジェ
ニックマウスにおけるメタロチオネイン遺伝子の破壊はまた、細胞遺伝子発現を
低下させる。従って、MT‐ヌルマウスについての研究は、動物およびヒトの健康
におけるGABPウイルス感染の影響についての見解を提供し得る。
クロ競合が起こり、細胞遺伝子の発現を低下させる(上記参照)。トランスジェ
ニックマウスにおけるメタロチオネイン遺伝子の破壊はまた、細胞遺伝子発現を
低下させる。従って、MT‐ヌルマウスについての研究は、動物およびヒトの健康
におけるGABPウイルス感染の影響についての見解を提供し得る。
【0257】
(2)〔MT‐I and MT‐II ヌルマウスは肥満症である〕
破壊されたMT‐I と MT‐II 遺伝子を有するマウスは、表現型的には明らかに
正常である。破壊は生殖能力および後代の子孫に有害影響を示さない。しかし、
離乳後、MT‐ヌルマウスは、コントロールマウスよりも多く摂食し、従ってより
迅速な速度で体重を増加する。MT‐ヌルコロニーの成体オスマウスの多数は、中
等度の肥満症を呈示する(Beattie 1998[386]) b)[インテグリン(β2白血球、CD18)] 記号および用語: β2 = CD18 αL = CD11a (Lは白血球)はすべての白血球で発現される αM = CD11b (Mは単球/マクロファージ)は単球/マクロファージ、顆粒球、
ナチュラルキラー細胞、T細胞の亜集団で発現される。 LFA‐1 = リンパ球機能関連抗原1 MAC‐1 = マクロファージ1 CR3 = 補体レセプター3型 αLβ2 = CD11a/CD18 = LFA‐1 (LFA‐1 は ICAM‐1 and ICAM‐2を結合する)
αMβ2 = CD11b/CD18 = MAC‐1 = CR3 = Mo‐1 (MAC‐1 は ICAM‐1、 C3b、 フ
ィブリノーゲン、および X因子を結合する) (1)〔CD18はマイクロ競合により抑制される遺伝子である〕 CD18は、白血球特異的接着分子である。GABPはCD18プロモーターにある3つの
N‐ボックスを結合し、遺伝子をトランス活性化する(Rosmarin 1995[387]、Ros
marin 1998[388])。CD18はGABP刺激遺伝子であるために、GABPウイルスによる
潜伏感染は、ウイルスDNAとCD18プロモーター間のマイクロ競合を起因して、CD1
8発現を低下させる(上記Le Naour 1997[389]、Tanaka 1995[390]、Patarroyo 1
988[391]を参照)。さらに、ウイルスDNAの濃度が高いほど、CD18発現低下は増
大する。
正常である。破壊は生殖能力および後代の子孫に有害影響を示さない。しかし、
離乳後、MT‐ヌルマウスは、コントロールマウスよりも多く摂食し、従ってより
迅速な速度で体重を増加する。MT‐ヌルコロニーの成体オスマウスの多数は、中
等度の肥満症を呈示する(Beattie 1998[386]) b)[インテグリン(β2白血球、CD18)] 記号および用語: β2 = CD18 αL = CD11a (Lは白血球)はすべての白血球で発現される αM = CD11b (Mは単球/マクロファージ)は単球/マクロファージ、顆粒球、
ナチュラルキラー細胞、T細胞の亜集団で発現される。 LFA‐1 = リンパ球機能関連抗原1 MAC‐1 = マクロファージ1 CR3 = 補体レセプター3型 αLβ2 = CD11a/CD18 = LFA‐1 (LFA‐1 は ICAM‐1 and ICAM‐2を結合する)
αMβ2 = CD11b/CD18 = MAC‐1 = CR3 = Mo‐1 (MAC‐1 は ICAM‐1、 C3b、 フ
ィブリノーゲン、および X因子を結合する) (1)〔CD18はマイクロ競合により抑制される遺伝子である〕 CD18は、白血球特異的接着分子である。GABPはCD18プロモーターにある3つの
N‐ボックスを結合し、遺伝子をトランス活性化する(Rosmarin 1995[387]、Ros
marin 1998[388])。CD18はGABP刺激遺伝子であるために、GABPウイルスによる
潜伏感染は、ウイルスDNAとCD18プロモーター間のマイクロ競合を起因して、CD1
8発現を低下させる(上記Le Naour 1997[389]、Tanaka 1995[390]、Patarroyo 1
988[391]を参照)。さらに、ウイルスDNAの濃度が高いほど、CD18発現低下は増
大する。
【0258】
(2)〔ICAM‐1 または MAC‐1 ヌルマウスは肥満症である〕
CD18は、ICAM‐1を結合するCD11a/CD18 の形成に関与する。ICAM‐1ヌルマウ
ス(ICAM‐1 -/-)は、16週齢後にコントロールマウスよりも体重が増加し、最
終的には、摂食量に明らかな増加がないにも関わらず肥満症となった。高脂肪食
餌下では、ICAM‐1 -/- は肥満症への感受性の増加を示す。CD18はまた、MAC‐1
を結合するCD11a/CD18 の形成に関与する。MAC‐1ヌルマウス(MAC‐1 -/-)は
また、食餌誘発性肥満症に感受性があり、性適合ICAM‐1 -/- マウスの体重増加
に強い類似性を呈示した(Dong 1997[392])。
ス(ICAM‐1 -/-)は、16週齢後にコントロールマウスよりも体重が増加し、最
終的には、摂食量に明らかな増加がないにも関わらず肥満症となった。高脂肪食
餌下では、ICAM‐1 -/- は肥満症への感受性の増加を示す。CD18はまた、MAC‐1
を結合するCD11a/CD18 の形成に関与する。MAC‐1ヌルマウス(MAC‐1 -/-)は
また、食餌誘発性肥満症に感受性があり、性適合ICAM‐1 -/- マウスの体重増加
に強い類似性を呈示した(Dong 1997[392])。
【0259】
5.(病因)
6.(ホルモン感受性リパーゼ(HSL)遺伝子)
a)[HSLはマイクロ競合により抑制される遺伝子である]
上記を参照。
b)[肥満症におけるHSL mRNA の減少]
HSL mRNA、タンパク質発現、および酵素活性を、肥満である以外は健常な、薬
物服用をしていない、34人の男性および女性、また14人の非肥満コントロール被
験者由来の腹腔皮下脂肪細胞で測定した。その結果は、HSL mRNA、タンパク質発
現、および酵素活性の低下を示した(Large 1999[393]、表3)。この知見は、
年齢および性別には無関係であった。これらの結果に基づき、Largeらは、「転
写レベルでのHSLタンパク質合成の低下が、肥満症被験者由来の脂肪細胞におけ
るHSL発現の低下を生起する因子であるらしい。…HSL発現の低下は、詳しく報告
されている肥満症におけるカテコールアミンの脂肪分解効果に対する抵抗性を少
なくとも部分的に説明し得る。」と結論した。
物服用をしていない、34人の男性および女性、また14人の非肥満コントロール被
験者由来の腹腔皮下脂肪細胞で測定した。その結果は、HSL mRNA、タンパク質発
現、および酵素活性の低下を示した(Large 1999[393]、表3)。この知見は、
年齢および性別には無関係であった。これらの結果に基づき、Largeらは、「転
写レベルでのHSLタンパク質合成の低下が、肥満症被験者由来の脂肪細胞におけ
るHSL発現の低下を生起する因子であるらしい。…HSL発現の低下は、詳しく報告
されている肥満症におけるカテコールアミンの脂肪分解効果に対する抵抗性を少
なくとも部分的に説明し得る。」と結論した。
【0260】
これらの結果の流れにおいて、同研究室による後続研究は、肥満症ではHSLタ
ンパク質値が73%低下していることを示した(Elizalde 2000[394]、図4Cおよ
び表1)。 c)[肥満症におけるカテコールアミン抵抗性] (1)〔HSL制御〕 カテコールアミンは、β1‐、β2‐、およびβ3‐アドレナリンレセプター(
それぞれ、β1AR、β2AR、およびβ3ARならびにα2アドレナリンレセプター(α 2 AR)を結合する。
ンパク質値が73%低下していることを示した(Elizalde 2000[394]、図4Cおよ
び表1)。 c)[肥満症におけるカテコールアミン抵抗性] (1)〔HSL制御〕 カテコールアミンは、β1‐、β2‐、およびβ3‐アドレナリンレセプター(
それぞれ、β1AR、β2AR、およびβ3ARならびにα2アドレナリンレセプター(α 2 AR)を結合する。
【0261】
(a)《転写》
β2AR(Maudsley 2000[395]、Pierce 2000[396]、Elorza 2000[397]、Luttrel
l 1999[398]、Daaka 1998[399])あるいはβ3AR(Cao 2000[400]、Gerhardt 199
9[401]、Soeder 1999[402])の活性化は、ERKを活性化して、GABPをリン酸化し
、それは次にp300を結合して、HSL転写を増加する。 (b)《翻訳後》 β1AR、β2AR、β3ARの活性化は、cAMP依存性プロテインキナーゼAを活性化
する。プロテインキナーゼは、HSLをリン酸化し、その結果トリグリセロールお
よびコレステリルエステル基質に対する加水分解活性を増加する。インスリンは
プロテインホスファターゼまたはプロテインキナーゼの抑制を介してHSLを非活
性化する。
l 1999[398]、Daaka 1998[399])あるいはβ3AR(Cao 2000[400]、Gerhardt 199
9[401]、Soeder 1999[402])の活性化は、ERKを活性化して、GABPをリン酸化し
、それは次にp300を結合して、HSL転写を増加する。 (b)《翻訳後》 β1AR、β2AR、β3ARの活性化は、cAMP依存性プロテインキナーゼAを活性化
する。プロテインキナーゼは、HSLをリン酸化し、その結果トリグリセロールお
よびコレステリルエステル基質に対する加水分解活性を増加する。インスリンは
プロテインホスファターゼまたはプロテインキナーゼの抑制を介してHSLを非活
性化する。
【0262】
(2)〔刺激に対する応答の低下〕
(a)《仮説》
マイクロ競合はHSL発現を低下させる。HSLは、トリアシルグリセロールおよび
ジアシルグリセロール加水分解において律速性であるために、マイクロ競合は定
常状態の脂肪分解を減少する。また、ERK物質であるために、β2ARおよびβ3AR
アゴニスト、特にカテコールアミンはHSL転写を刺激する。マイクロ競合はまたH
SL転写の増加を減少し、その結果脂肪分解刺激の障害を起こす。図24を考察して
みよう。
ジアシルグリセロール加水分解において律速性であるために、マイクロ競合は定
常状態の脂肪分解を減少する。また、ERK物質であるために、β2ARおよびβ3AR
アゴニスト、特にカテコールアミンはHSL転写を刺激する。マイクロ競合はまたH
SL転写の増加を減少し、その結果脂肪分解刺激の障害を起こす。図24を考察して
みよう。
【0263】
定常状態では、マイクロ競合は脂肪細胞当たりの脂肪分解を減少する。マイク
ロ競合はまた、脂肪分解線の傾きを減少する。すなわち、刺激が増加すると、相
対的脂肪分解欠乏(2つの線の垂直方向の差分)が増加する。 いくつかのインビボおよびインビトロ研究が、カテコールアミン効力の低下が
、皮下脂肪組織からの脂質の移動を刺激することを実証した。 (b)《インビトロ研究》 Hellstromら([403])は、その一親等が肥満度指数27 kg/m2またはそれ以上を
有する13人の非肥満被験者(Hob)および14人のコントロール(Hnorm)由来の腹
腔皮下脂肪細胞を、主要な内在性脂肪分解物質であるノルエビネフリン、非選択
性βアドレナリンレセプターアゴニストであるイソプレナリン、アデニリルシク
ラーゼの直接活性化因子であるフォルスコリン、およびプロテインキナーゼ、す
なわちそれによるHSLの活性化因子であるジブチリルサイクリックAMP(camp)で処
理した。図25、26、27および28は、脂肪細胞からのグリセロール放出(pmol・ce
ll・2h-1)におけるこれらの処理の効果を示す。
ロ競合はまた、脂肪分解線の傾きを減少する。すなわち、刺激が増加すると、相
対的脂肪分解欠乏(2つの線の垂直方向の差分)が増加する。 いくつかのインビボおよびインビトロ研究が、カテコールアミン効力の低下が
、皮下脂肪組織からの脂質の移動を刺激することを実証した。 (b)《インビトロ研究》 Hellstromら([403])は、その一親等が肥満度指数27 kg/m2またはそれ以上を
有する13人の非肥満被験者(Hob)および14人のコントロール(Hnorm)由来の腹
腔皮下脂肪細胞を、主要な内在性脂肪分解物質であるノルエビネフリン、非選択
性βアドレナリンレセプターアゴニストであるイソプレナリン、アデニリルシク
ラーゼの直接活性化因子であるフォルスコリン、およびプロテインキナーゼ、す
なわちそれによるHSLの活性化因子であるジブチリルサイクリックAMP(camp)で処
理した。図25、26、27および28は、脂肪細胞からのグリセロール放出(pmol・ce
ll・2h-1)におけるこれらの処理の効果を示す。
【0264】
4処理すべてによって誘導された脂肪分解の平均速度は、コントロールと比較
して家族に肥満形質を有する被験者では約50%(0.001<p<0.01)低かった。 イソプレナリン(Shimizu 1997[404])、ジブチリルcAMP(Shimizu 1997)お
よびフォルスコリン(Yarwood 1996[405])は、脂肪細胞中でERKを活性化した。
イソプレナリンはまた、ヒトβ3ARを発現するCHO/K1細胞においてもERKを活性化
した(Gerhardt 1999[406])。ERK物質であるから、このアゴニストはGABPをリ
ン酸化する。肥満脂肪細胞におけるマイクロ競合は、HSLプロモーター結合に利
用可能なGABP分子の最大数を減少し、それ故に、これらのアゴニスト刺激に対す
る抵抗性を低下させる。さらに、予測されるように、アゴニスト濃度の増加は、
相対的な脂肪分解の欠乏を増加する。
して家族に肥満形質を有する被験者では約50%(0.001<p<0.01)低かった。 イソプレナリン(Shimizu 1997[404])、ジブチリルcAMP(Shimizu 1997)お
よびフォルスコリン(Yarwood 1996[405])は、脂肪細胞中でERKを活性化した。
イソプレナリンはまた、ヒトβ3ARを発現するCHO/K1細胞においてもERKを活性化
した(Gerhardt 1999[406])。ERK物質であるから、このアゴニストはGABPをリ
ン酸化する。肥満脂肪細胞におけるマイクロ競合は、HSLプロモーター結合に利
用可能なGABP分子の最大数を減少し、それ故に、これらのアゴニスト刺激に対す
る抵抗性を低下させる。さらに、予測されるように、アゴニスト濃度の増加は、
相対的な脂肪分解の欠乏を増加する。
【0265】
Hellstromら(1996)はまた、定常状態におけるHSL最大活性およびHSL mRNA
を測定した。最大活性は、Hobでは50%低下した(p<0.05)。mRNA(amol HSL/
μg総核酸)は、20%減少した(p>0.05、有意ではない)。この研究は、刺激後
にHSL mRNA を測定しなかった。 以下の研究は、肥満症男性と女性由来の脂肪細胞中のグリセロール放出をコン
トロールと比較することにより、種々なアゴニストによる刺激への応答における
脂肪細胞の最大脂肪分解能力の概念を用いる。すべての研究で、脂肪細胞をアゴ
ニスト存在下て2時間インキュベートを続けた。
を測定した。最大活性は、Hobでは50%低下した(p<0.05)。mRNA(amol HSL/
μg総核酸)は、20%減少した(p>0.05、有意ではない)。この研究は、刺激後
にHSL mRNA を測定しなかった。 以下の研究は、肥満症男性と女性由来の脂肪細胞中のグリセロール放出をコン
トロールと比較することにより、種々なアゴニストによる刺激への応答における
脂肪細胞の最大脂肪分解能力の概念を用いる。すべての研究で、脂肪細胞をアゴ
ニスト存在下て2時間インキュベートを続けた。
【0266】
Largeら(1999[407])は、、肥満である以外は健常な、薬物服用をしていない
、34人の男性および女性、また14人の非肥満コントロール被験者由来の腹腔皮下
脂肪細胞を、非選択性βアドレナリンレセプターアゴニストであるイソプレナリ
ン、あるいはホスホジエステラーゼ抵抗性cAMP類似体である、ジブチリルcAMPで
処理した。その結果は、肥満群では、イソプレナリン、およびジブチリルcAMP誘
発性グリセロール放出の最大値が、1グラム脂質当たり40〜50%減少されること
を示した。
、34人の男性および女性、また14人の非肥満コントロール被験者由来の腹腔皮下
脂肪細胞を、非選択性βアドレナリンレセプターアゴニストであるイソプレナリ
ン、あるいはホスホジエステラーゼ抵抗性cAMP類似体である、ジブチリルcAMPで
処理した。その結果は、肥満群では、イソプレナリン、およびジブチリルcAMP誘
発性グリセロール放出の最大値が、1グラム脂質当たり40〜50%減少されること
を示した。
【0267】
Hellstromら(2000[408])は、年齢19才〜60才の60人の肥満、および67人の非
肥満被験者由来の腹腔皮下脂肪細胞を、イソプレナリン、ジブチリルcAMP、およ
びアデニリルシクラーゼの活性化因子であるフォルスコリンで処理した。その結
果は、肥満群ではイソプレナリン、ジブチリルcAMP、およびフォルスコリン誘発
性グリセロール放出が50%減少することを示した。また、67人の痩せ型(lean)被
験者のうち42人は、すべての家族メンバーではなく、また両親ではなく、一親等
に少なくとも一人の肥満症メンバーを有していた。家族に肥満形質を有する非肥
満被験者は、家族形質のない痩せ型被験者と比較して、同様な最大グリセロール
放出の減少を示した。
肥満被験者由来の腹腔皮下脂肪細胞を、イソプレナリン、ジブチリルcAMP、およ
びアデニリルシクラーゼの活性化因子であるフォルスコリンで処理した。その結
果は、肥満群ではイソプレナリン、ジブチリルcAMP、およびフォルスコリン誘発
性グリセロール放出が50%減少することを示した。また、67人の痩せ型(lean)被
験者のうち42人は、すべての家族メンバーではなく、また両親ではなく、一親等
に少なくとも一人の肥満症メンバーを有していた。家族に肥満形質を有する非肥
満被験者は、家族形質のない痩せ型被験者と比較して、同様な最大グリセロール
放出の減少を示した。
【0268】
(c)《インビボ研究》
Bougneres 1997[409]を考察してみよう。肥満症における脂肪分解に対するエ
ピネフリンの効果を研究するために、脂肪沈着の動的フェーズにある年齢12.1±
0.1才の9人の肥満症小児(160±5%理想体重)および6人の同年齢の非肥満児
に、エピネフリンを0.75μg/分、そして次に1.50μg/分の定用量を段階的に注入
した。インビボ脂肪分解指数として、本研究はグリセロール流動を用いた。基礎
状態では、肥満児は、痩せ型小児よりも体脂肪量単位当たりグリセロール放出の
速度が30%低かった。図29は、エピネフリン注入とグリセロール放出間に測定さ
れた関連性を示す。
ピネフリンの効果を研究するために、脂肪沈着の動的フェーズにある年齢12.1±
0.1才の9人の肥満症小児(160±5%理想体重)および6人の同年齢の非肥満児
に、エピネフリンを0.75μg/分、そして次に1.50μg/分の定用量を段階的に注入
した。インビボ脂肪分解指数として、本研究はグリセロール流動を用いた。基礎
状態では、肥満児は、痩せ型小児よりも体脂肪量単位当たりグリセロール放出の
速度が30%低かった。図29は、エピネフリン注入とグリセロール放出間に測定さ
れた関連性を示す。
【0269】
Horowitz 2000[410]を考察してみよう。エピネフリンに対する脂肪分解感受性
を、8人の痩せ型[肥満度指数(BMI):21 ( 1 kg/m(2)]と10人の肥満型(UBO
)女性(BMI:38 (1 kg/m2;腹囲> 100 cm)において測定した。すべての被験
者が4段階エピネフリン注入(0.00125、 0.005、 0.0125、 0.025 μg・kg 除
脂肪体重-1・分-1)+膵臓ホルモンのクランプを受けた。グリセロールの血漿出
現率(Ra) は、安定同位体トレーサー法によって測定した。図30は、測定され
たグリセロール放出のパーセント変化を血漿エピネフリン濃度の関数として示す
。
を、8人の痩せ型[肥満度指数(BMI):21 ( 1 kg/m(2)]と10人の肥満型(UBO
)女性(BMI:38 (1 kg/m2;腹囲> 100 cm)において測定した。すべての被験
者が4段階エピネフリン注入(0.00125、 0.005、 0.0125、 0.025 μg・kg 除
脂肪体重-1・分-1)+膵臓ホルモンのクランプを受けた。グリセロールの血漿出
現率(Ra) は、安定同位体トレーサー法によって測定した。図30は、測定され
たグリセロール放出のパーセント変化を血漿エピネフリン濃度の関数として示す
。
【0270】
図31は、体脂肪量(FM)当たりの総グリセロール放出で同一結果を示す。
Bougneres (1997)および Horowitz (2000)のどちらの結果も、マイクロ競
合が肥満症におけるカテコールアミン抵抗性の根底をなす原因であることに符合
する。 d)[肥満症における脂肪細胞肥大] HSLはGABPであるマイクロ競合は、HSL発現を低下し、その結果脂肪細胞の肥大
を起こす。以下の研究を考察してみよう。
合が肥満症におけるカテコールアミン抵抗性の根底をなす原因であることに符合
する。 d)[肥満症における脂肪細胞肥大] HSLはGABPであるマイクロ競合は、HSL発現を低下し、その結果脂肪細胞の肥大
を起こす。以下の研究を考察してみよう。
【0271】
胚幹細胞における相同的組換えによってHSLノックアウトマウスを産生した。
コレステロールエステル加水分解酵素(NCEH)活性は、変異型HSL対立遺伝子(H
SL-/-)にホモ接合性のマウスにおいては、褐色脂肪組織(BAT)および白色脂肪
組織(WAT)のどちらからも完全に欠損していた。BAT脂肪細胞の細胞質面積は、HS
L-/- マウスでは5倍増加していた(Osuga2000[411]、図3a)。WATでは細胞質
面積中央値が2倍に増大した(同書、図3b)。HSLノックアウトマウスは脂肪細
胞肥大を示した。
コレステロールエステル加水分解酵素(NCEH)活性は、変異型HSL対立遺伝子(H
SL-/-)にホモ接合性のマウスにおいては、褐色脂肪組織(BAT)および白色脂肪
組織(WAT)のどちらからも完全に欠損していた。BAT脂肪細胞の細胞質面積は、HS
L-/- マウスでは5倍増加していた(Osuga2000[411]、図3a)。WATでは細胞質
面積中央値が2倍に増大した(同書、図3b)。HSLノックアウトマウスは脂肪細
胞肥大を示した。
【0272】
肥満症は脂肪細胞肥大によって特徴づけられる。Osuga (2000)の結果は、マ
イクロ競合が肥満症における脂肪細胞肥大の根底をなす原因であることに符合す
る。 HSL-/- マウスの体重は、少なくとも24週齢までは野生型と相違がなかったこ
とは興味深い。その理由は、おそらくHSL-/- マウスにおける脂肪細胞過形成の
欠如であった。以下のセクションを考察のこと。 7.(網膜芽細胞腫感受性遺伝子(Rb)) a)[Rb はマイクロ競合により抑制される遺伝子である] 上記を参照。
イクロ競合が肥満症における脂肪細胞肥大の根底をなす原因であることに符合す
る。 HSL-/- マウスの体重は、少なくとも24週齢までは野生型と相違がなかったこ
とは興味深い。その理由は、おそらくHSL-/- マウスにおける脂肪細胞過形成の
欠如であった。以下のセクションを考察のこと。 7.(網膜芽細胞腫感受性遺伝子(Rb)) a)[Rb はマイクロ競合により抑制される遺伝子である] 上記を参照。
【0273】
b)[肥満症における脂肪細胞過形成]
Rb‐ヌル (pRb-/-)前脂肪細胞は、野生型と比較してより迅速な増殖速度を
示す。ある研究が、DMEM成長細胞(非同期細胞、A)、10%仔ウシ血清を含むDM
EMにおいてコンフルーエントまで成長して同混合物中で6日間維持した細胞(C
)、サブコンフルーエント条件に分割したコンフルーエント細胞(CR)、脂肪細
胞分化混合物で6日間処理したコンフルーエント細胞(D)、およびサブコンフ
ルーエント条件に分けた分化細胞(DR)の5つの異なる処理後のS期にあるpRb-/
- 3T3の割合(パーセント)を測定した。その結果を図32に要約する(Classon 2
000[412]、図3A)。
示す。ある研究が、DMEM成長細胞(非同期細胞、A)、10%仔ウシ血清を含むDM
EMにおいてコンフルーエントまで成長して同混合物中で6日間維持した細胞(C
)、サブコンフルーエント条件に分割したコンフルーエント細胞(CR)、脂肪細
胞分化混合物で6日間処理したコンフルーエント細胞(D)、およびサブコンフ
ルーエント条件に分けた分化細胞(DR)の5つの異なる処理後のS期にあるpRb-/
- 3T3の割合(パーセント)を測定した。その結果を図32に要約する(Classon 2
000[412]、図3A)。
【0274】
非同期pRb(-/-)は過剰細胞複製の傾向を示す。 さらに、pRb(-/-)分化細
胞は、細胞周期に再エントリする高い確率を示す。pRbは、細胞周期からの永久
的エグジットの確立を影響すると考えられるが、C/EBPαおよびPPARγ発現は、p
Rb要求性をバイパスして、pRb(-/-)細胞の脂肪細胞への分化 を起因するため
に、pRbは絶対的に必要ではないことが強調されるべきである(Classon 2000、
図1B)。 Rb遺伝子の転写は、成長停止および分化を増加する(上記参照)。pRb濃度と
脂肪細胞分化の関連性を、培養褐色(一次)および白色(3T3-F442A)脂肪細胞
の増殖と分化を比較する研究において試験した。細胞の分化段階は、脂質蓄積と
特異的分化マーカーであるaP2 およびUCP-1の発現によって判定した。その結果
は、増殖性未分化細胞においてはpRb値はほとんど検出不能であることを示した
。他方、pRbは、細胞質中に脂質の蓄積とUCP‐1 発現によって分化一次褐色脂肪
細胞の核中で明らかに検出され(Puigserver 1998[413]、図2A)(同書、図3
)、脂質の蓄積とaP2発現によって3T3-F442A 細胞で検出された。さらに、Puigs
erverらは、「免疫ブロッティングによって測定されたpRb値は、3T3 F442A 細胞
分化中は明らかに増加した(同書、図2B)」、さらに「その細胞質中により多
くの脂質液滴を有する細胞の核は、液滴の少ない細胞の核よりもpRbに対してよ
り強く免疫染色されたために、pRb発現と脂質蓄積には明らかに正の相関があっ
た」と記する。
胞は、細胞周期に再エントリする高い確率を示す。pRbは、細胞周期からの永久
的エグジットの確立を影響すると考えられるが、C/EBPαおよびPPARγ発現は、p
Rb要求性をバイパスして、pRb(-/-)細胞の脂肪細胞への分化 を起因するため
に、pRbは絶対的に必要ではないことが強調されるべきである(Classon 2000、
図1B)。 Rb遺伝子の転写は、成長停止および分化を増加する(上記参照)。pRb濃度と
脂肪細胞分化の関連性を、培養褐色(一次)および白色(3T3-F442A)脂肪細胞
の増殖と分化を比較する研究において試験した。細胞の分化段階は、脂質蓄積と
特異的分化マーカーであるaP2 およびUCP-1の発現によって判定した。その結果
は、増殖性未分化細胞においてはpRb値はほとんど検出不能であることを示した
。他方、pRbは、細胞質中に脂質の蓄積とUCP‐1 発現によって分化一次褐色脂肪
細胞の核中で明らかに検出され(Puigserver 1998[413]、図2A)(同書、図3
)、脂質の蓄積とaP2発現によって3T3-F442A 細胞で検出された。さらに、Puigs
erverらは、「免疫ブロッティングによって測定されたpRb値は、3T3 F442A 細胞
分化中は明らかに増加した(同書、図2B)」、さらに「その細胞質中により多
くの脂質液滴を有する細胞の核は、液滴の少ない細胞の核よりもpRbに対してよ
り強く免疫染色されたために、pRb発現と脂質蓄積には明らかに正の相関があっ
た」と記する。
【0275】
Richonら(1992[414])は、Rbと成長停止および分化の関連性について以下の
モデルを提唱した(上記参照)。誘導物質がRb転写を増加する結果、より高い高
‐pRbおよび総‐pRb濃度を生ずる。低‐pRbの増加はG1を延長する。しかし、低
‐pRbの増加は、G1の永久停止にはおそらく十分ではない。従って、細胞はさら
にいくつかの世代は細胞周期に再入する。細胞が分裂を続ける間は、転写速度の
増加は低‐pRb蓄積を起因する。低‐pRb濃度が決定的値、または閾値に到達する
と、細胞は不可逆的に末端分化に傾倒する。本モデルは、継代細胞分裂によって
樹立されたG1/G0停止および分化の確率増加の進行を伴う確率過程としての分化
への傾倒の決定について記述する。そのようなモデルは、Rb転写抑制条件下では
、閾値Rb濃度を生じるために必要とされる細胞周期世代数が増加することを予測
する。図33を考察してみよう。
モデルを提唱した(上記参照)。誘導物質がRb転写を増加する結果、より高い高
‐pRbおよび総‐pRb濃度を生ずる。低‐pRbの増加はG1を延長する。しかし、低
‐pRbの増加は、G1の永久停止にはおそらく十分ではない。従って、細胞はさら
にいくつかの世代は細胞周期に再入する。細胞が分裂を続ける間は、転写速度の
増加は低‐pRb蓄積を起因する。低‐pRb濃度が決定的値、または閾値に到達する
と、細胞は不可逆的に末端分化に傾倒する。本モデルは、継代細胞分裂によって
樹立されたG1/G0停止および分化の確率増加の進行を伴う確率過程としての分化
への傾倒の決定について記述する。そのようなモデルは、Rb転写抑制条件下では
、閾値Rb濃度を生じるために必要とされる細胞周期世代数が増加することを予測
する。図33を考察してみよう。
【0276】
マイクロ競合はRb転写を減少する。従って、マイクロ競合(NM)下で、必要な
Rb濃度([Rb]0)に達するために必要とされる世代数は、コントロール(NC)に
おける世代数よりも大きい。肥満症では、従って、インビトロでは過剰複製(Ro
ncari 1986[415]、Roncari 1981[416])、およびインビボでは過形成が観察され
るにちがいない。 非肥満HSL-/- マウスに戻る(Osuga 2000、上記)。HSL およびRb のどちらも
マイクロ競合により抑制される遺伝子である。従って、どちらの遺伝子も肥満症
において発現の低下を示し、その結果脂肪細胞の肥大と過形成が起こる。Rb転写
は、おそらくHSL発現には無関係であるから、HSL-/- マウスではpRbは発現され
ておらず、従ってHSL-/- マウスの脂肪細胞は過形成性ではない。
Rb濃度([Rb]0)に達するために必要とされる世代数は、コントロール(NC)に
おける世代数よりも大きい。肥満症では、従って、インビトロでは過剰複製(Ro
ncari 1986[415]、Roncari 1981[416])、およびインビボでは過形成が観察され
るにちがいない。 非肥満HSL-/- マウスに戻る(Osuga 2000、上記)。HSL およびRb のどちらも
マイクロ競合により抑制される遺伝子である。従って、どちらの遺伝子も肥満症
において発現の低下を示し、その結果脂肪細胞の肥大と過形成が起こる。Rb転写
は、おそらくHSL発現には無関係であるから、HSL-/- マウスではpRbは発現され
ておらず、従ってHSL-/- マウスの脂肪細胞は過形成性ではない。
【0277】
8.(シグナル伝達の研究)
9.(肥満症における抵抗性ERK物質)
以下は、肥満症において細胞レベルまたは患者レベル抵抗性を示すERK物質で
ある(細胞および患者レベル抵抗性の定義およびマイクロ競合とのその関連性に
ついては、上記を参照)。 a)[オキシトシン] オキシトシンレセプター(OTR)はGABP遺伝子である(上記参照)。Stockら(19
98[417])は、肥満症被験者において血漿オキシトシン値が上昇するか否か、ま
たするとすれば、胃バンド後の体重減少によって影響されるかを試験した。血漿
オキシトシン値は、コントロール被験者と比べて肥満症被験者では4倍高かった
。手術後、オキシトシン値は劇的に低下したが、それでもなおコントロールと比
べて著明に高かった。
ある(細胞および患者レベル抵抗性の定義およびマイクロ競合とのその関連性に
ついては、上記を参照)。 a)[オキシトシン] オキシトシンレセプター(OTR)はGABP遺伝子である(上記参照)。Stockら(19
98[417])は、肥満症被験者において血漿オキシトシン値が上昇するか否か、ま
たするとすれば、胃バンド後の体重減少によって影響されるかを試験した。血漿
オキシトシン値は、コントロール被験者と比べて肥満症被験者では4倍高かった
。手術後、オキシトシン値は劇的に低下したが、それでもなおコントロールと比
べて著明に高かった。
【0278】
さらに、肥満妊娠女性は、分娩により強いオキシトシン刺激を必要とする。Jo
hnsonらは、同年齢およびパリティのコントロール群と比較して、妊娠中に少な
くとも体重が113.6kg (250 ポンド)ある肥満症患者では、分娩のオキシトシン
刺激の必要性に有意な増加があることを発見した(Johnson 1987[418])。 b)[亜鉛および銅] 健常および肥満児における血清亜鉛、銅、およびマグネシウム値を、原子吸収
分光光度計を用いて測定した。肥満児の血清亜鉛および銅値(それぞれ、平均値
102.40 ± 2.78 μg/dL 、平均値 132.34 ± 1.79 μg/dL)は、コントロール(
それぞれ、平均値 80.49 ± 2.98 μg/dL、および平均値 107.58 ( 1.μg/dL)
よりも顕著に高かった。血清銅濃度はまた、健常コントロールと比較して、肥満
児では明らかに高かった(Yakinci 1997[419])。
hnsonらは、同年齢およびパリティのコントロール群と比較して、妊娠中に少な
くとも体重が113.6kg (250 ポンド)ある肥満症患者では、分娩のオキシトシン
刺激の必要性に有意な増加があることを発見した(Johnson 1987[418])。 b)[亜鉛および銅] 健常および肥満児における血清亜鉛、銅、およびマグネシウム値を、原子吸収
分光光度計を用いて測定した。肥満児の血清亜鉛および銅値(それぞれ、平均値
102.40 ± 2.78 μg/dL 、平均値 132.34 ± 1.79 μg/dL)は、コントロール(
それぞれ、平均値 80.49 ± 2.98 μg/dL、および平均値 107.58 ( 1.μg/dL)
よりも顕著に高かった。血清銅濃度はまた、健常コントロールと比較して、肥満
児では明らかに高かった(Yakinci 1997[419])。
【0279】
血清亜鉛および銅値をまた、140人の糖尿病患者と162人の健常コントロールに
おいて測定した。患者の亜群を過体重(相対体重10%増)として類別した。肥満
症患者は、統計的に有意な亜鉛値の増加を示し、銅値は亜鉛値と正相関した(D'
Ocon 1987[420])。 Tanejaら(1996[421])は、肥満男性および女性の毛髪における亜鉛濃度を測
定した。その結果は、体重、または体重/身長比、および毛髪亜鉛濃度に正の線
形相関を示した。この相関は男性においてより強かった。
おいて測定した。患者の亜群を過体重(相対体重10%増)として類別した。肥満
症患者は、統計的に有意な亜鉛値の増加を示し、銅値は亜鉛値と正相関した(D'
Ocon 1987[420])。 Tanejaら(1996[421])は、肥満男性および女性の毛髪における亜鉛濃度を測
定した。その結果は、体重、または体重/身長比、および毛髪亜鉛濃度に正の線
形相関を示した。この相関は男性においてより強かった。
【0280】
以下のホルモンおよびサイトカインはまた、すべてGABPキナーゼ薬剤であり、
肥満症に抵抗性を示す。 c)[インスリン] 非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)および/または肥満症の患者は、一般的
にインスリン抵抗性(IR)を罹患する。興味あることには、ほとんどのNIDDM患者
は肥満である。Ludvikらは、インスリン抵抗性に対する肥満とNIDDMの影響を研
究した。痩せ型NIDDM被験者および肥満型健常被験者のどちらも、痩せ型健常被
験者と比較して、明らかにインスリン抵抗性であった(Ludvik 1995[422])。
肥満症に抵抗性を示す。 c)[インスリン] 非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)および/または肥満症の患者は、一般的
にインスリン抵抗性(IR)を罹患する。興味あることには、ほとんどのNIDDM患者
は肥満である。Ludvikらは、インスリン抵抗性に対する肥満とNIDDMの影響を研
究した。痩せ型NIDDM被験者および肥満型健常被験者のどちらも、痩せ型健常被
験者と比較して、明らかにインスリン抵抗性であった(Ludvik 1995[422])。
【0281】
他の研究は、インスリン抵抗性の非糖尿病肥満被験者におけるインスリン作用
の動態的欠陥について観察した。肥満被験者では健常被験者よりもインスリン刺
激性グルコース処理が緩徐であり、より迅速に非活性化された。口腔グルコース
負荷試験(OGTT)を5人のコントロールと5人の肥満被験者で行った。コントロ
ール被験者のそれぞれは、正常グルコース耐性を有していたが、肥満被験者では
2人のみがグルコース耐性に正常値を示した。残りの3人の肥満被験者はグルコ
ース耐性障害を有した。OGTT中、肥満被験者ではコントロールよりも、グルコー
ス値およびインスリン値のどちらも有意に高かった(Prager 1987[423])。
の動態的欠陥について観察した。肥満被験者では健常被験者よりもインスリン刺
激性グルコース処理が緩徐であり、より迅速に非活性化された。口腔グルコース
負荷試験(OGTT)を5人のコントロールと5人の肥満被験者で行った。コントロ
ール被験者のそれぞれは、正常グルコース耐性を有していたが、肥満被験者では
2人のみがグルコース耐性に正常値を示した。残りの3人の肥満被験者はグルコ
ース耐性障害を有した。OGTT中、肥満被験者ではコントロールよりも、グルコー
ス値およびインスリン値のどちらも有意に高かった(Prager 1987[423])。
【0282】
d)[レプチン]
血漿レプチン値は、体重(肥満度指数、BMI kg/m2)と共に増加した。血漿レ
プチン値は、男性と比較して女性ではより高い(Tasaka 1997[424])。 ob/ob マウスは突然変異型ob遺伝子を有する。ob/obマウスにおけるレプチン
欠損は重症な肥満症を生ずる。ob/ob マウス(および突然変異型レプチンレセプ
ターを有するdb/dbマウス)とは対照的に、ほとんどの肥満ヒトでは、レプチン
およびレプチンレセプター遺伝子は正常である。さらに、いくつかの稀な例を除
いては、肥満ヒトにおけるレプチン値は、低下というよりはむしろ上昇される(
Bjorbaek 1999[425])。
プチン値は、男性と比較して女性ではより高い(Tasaka 1997[424])。 ob/ob マウスは突然変異型ob遺伝子を有する。ob/obマウスにおけるレプチン
欠損は重症な肥満症を生ずる。ob/ob マウス(および突然変異型レプチンレセプ
ターを有するdb/dbマウス)とは対照的に、ほとんどの肥満ヒトでは、レプチン
およびレプチンレセプター遺伝子は正常である。さらに、いくつかの稀な例を除
いては、肥満ヒトにおけるレプチン値は、低下というよりはむしろ上昇される(
Bjorbaek 1999[425])。
【0283】
e)[エストロン、エストラジオール]
肥満閉経後女性において、減量プログラムに参加する6〜12ヶ月前に、エスト
ロン(E1)、エストラジオール(E2)およびエストリオール(E3)の尿中排
泄を測定した。減量プログラム前は、エストロン、体重と肥満のケテレーインデ
ックス(Quetelet-index )および、エストリオールとケテレーインデックスの
間に有意な相関があった(de Waard 1982[426])。 血清性ホルモンレベルを、健常、白人、閉経後女性(平均年齢58才)について
調査した。エストロン、エストラジオール、テストステロン、およびアンドロス
テンジオンの血清濃度を測定するために抽出、カラムクロマトグラフィー、およ
び放射性免疫検定法を併用した。肥満症はエストロンおよびエストラジオール値
の主要な予測因子であった。肥満女性は非肥満女性よりも40%高いエストロン値
を有した(Cauley 1989[427])。
ロン(E1)、エストラジオール(E2)およびエストリオール(E3)の尿中排
泄を測定した。減量プログラム前は、エストロン、体重と肥満のケテレーインデ
ックス(Quetelet-index )および、エストリオールとケテレーインデックスの
間に有意な相関があった(de Waard 1982[426])。 血清性ホルモンレベルを、健常、白人、閉経後女性(平均年齢58才)について
調査した。エストロン、エストラジオール、テストステロン、およびアンドロス
テンジオンの血清濃度を測定するために抽出、カラムクロマトグラフィー、およ
び放射性免疫検定法を併用した。肥満症はエストロンおよびエストラジオール値
の主要な予測因子であった。肥満女性は非肥満女性よりも40%高いエストロン値
を有した(Cauley 1989[427])。
【0284】
後続研究において、Cauleyら(1994[428])は、65才またはそれ以上の白人と
黒人女性の性ステロイドホルモンレベルを比較した。研究者は、1989年の研究と
同様な技術を用いて、血清エストロン、アンドロステンジオン、およびテストス
テロン値を測定した。その結果は、黒人女性は、白人女性と比較して、血清エス
トロン濃度が有意に高く、またアンドロステンジオン値が顕著に低かった。2群
間には肥満度に符合する差異があった。 f)[インターロイキン1β(IL‐1()] IL‐1( 値について冠動脈アテローム性動脈硬化症または心筋症を罹患する患
者由来のヒト冠動脈検体を研究した(Galea 1996[429])。IL‐1βの存在は、
疾病の重症度と相関した。この研究は、非虚血性心筋症心臓の冠動脈と比較して
、アテローム硬化型冠動脈の外膜血管壁においてIL-1βタンパク質が上昇してい
ることを発見した。
黒人女性の性ステロイドホルモンレベルを比較した。研究者は、1989年の研究と
同様な技術を用いて、血清エストロン、アンドロステンジオン、およびテストス
テロン値を測定した。その結果は、黒人女性は、白人女性と比較して、血清エス
トロン濃度が有意に高く、またアンドロステンジオン値が顕著に低かった。2群
間には肥満度に符合する差異があった。 f)[インターロイキン1β(IL‐1()] IL‐1( 値について冠動脈アテローム性動脈硬化症または心筋症を罹患する患
者由来のヒト冠動脈検体を研究した(Galea 1996[429])。IL‐1βの存在は、
疾病の重症度と相関した。この研究は、非虚血性心筋症心臓の冠動脈と比較して
、アテローム硬化型冠動脈の外膜血管壁においてIL-1βタンパク質が上昇してい
ることを発見した。
【0285】
虚血性心疾患を罹患する患者の血清IL‐1β値をまた測定した。その結果は、
虚血性心疾患を有する患者、特に最小冠動脈疾患およびアンギナを有する患者で
は、平均血清IL‐1β濃度が上昇していることを示した(Hasdai 1996[430])。 g)[インターロイキン6(IL-6)] 糖尿病II型(非インスリン依存性糖尿病、NIDDM)は、インターロイキン‐6
を含む、急性期応答マーカーの血液濃度の上昇を付随する。代謝性X症候群と称
される、高トリグリセリド血症、低血清HDLコレステロール濃度、高血圧症、肥
満症、および加速性アテローム性動脈硬化症の組み合わせは、しばしばNIDDMに
関連する。この関連性を調査するために、白人NIDDM患者の2群について研究し
た。X症候群の特性を4または5有する第1群を、X症候群の特色を0または1
有する第2群と比較した。各群については、年齢、性別、糖尿病持続期間、糖血
症コントロールおよび糖尿病治療について適合させた。年齢および性適合健常非
糖尿病被験者をコントロールとした。その結果は、3群間に血清IL-6 の顕著な
増加を示した。その値は非糖尿病被験者で最も低く、X症候群の特徴が0または
1であるNIDDM患者で中等度値、特徴が4または5の患者で最も高値であった(P
ickup 1997[431]、Pickup 1998[432])。
虚血性心疾患を有する患者、特に最小冠動脈疾患およびアンギナを有する患者で
は、平均血清IL‐1β濃度が上昇していることを示した(Hasdai 1996[430])。 g)[インターロイキン6(IL-6)] 糖尿病II型(非インスリン依存性糖尿病、NIDDM)は、インターロイキン‐6
を含む、急性期応答マーカーの血液濃度の上昇を付随する。代謝性X症候群と称
される、高トリグリセリド血症、低血清HDLコレステロール濃度、高血圧症、肥
満症、および加速性アテローム性動脈硬化症の組み合わせは、しばしばNIDDMに
関連する。この関連性を調査するために、白人NIDDM患者の2群について研究し
た。X症候群の特性を4または5有する第1群を、X症候群の特色を0または1
有する第2群と比較した。各群については、年齢、性別、糖尿病持続期間、糖血
症コントロールおよび糖尿病治療について適合させた。年齢および性適合健常非
糖尿病被験者をコントロールとした。その結果は、3群間に血清IL-6 の顕著な
増加を示した。その値は非糖尿病被験者で最も低く、X症候群の特徴が0または
1であるNIDDM患者で中等度値、特徴が4または5の患者で最も高値であった(P
ickup 1997[431]、Pickup 1998[432])。
【0286】
h)[腫瘍壊死因子α(TNFα)]
TNFα値について65人の患者を試験した。患者の大多数が、雄性肥満、レプチ
ン値の上昇、インスリン抵抗性、冠動脈アンジオグラフィで確認された微小血管
の狭心症またはIHDを有した。患者のほとんどが、心外膜冠動脈に1またはそれ
以上の狭窄を有する心筋梗塞を罹患した。患者の50%がTNFαの上昇、およびIL-
6 の28%上昇を有した(Hrnciar 1999[433])。 10. (肥満症における非抵抗性ERK物質) いくつかのGABPキナーゼ薬剤は非抵抗性を示す。以下の例を考察のこと。
ン値の上昇、インスリン抵抗性、冠動脈アンジオグラフィで確認された微小血管
の狭心症またはIHDを有した。患者のほとんどが、心外膜冠動脈に1またはそれ
以上の狭窄を有する心筋梗塞を罹患した。患者の50%がTNFαの上昇、およびIL-
6 の28%上昇を有した(Hrnciar 1999[433])。 10. (肥満症における非抵抗性ERK物質) いくつかのGABPキナーゼ薬剤は非抵抗性を示す。以下の例を考察のこと。
【0287】
a)[インターロイキン2β(IL‐1()]
IL‐2βは、レセプター、インターロイキン2レセプターβ鎖(IL‐2Rβ)お
よびIL‐2レセプターγ鎖(γc)、を有するERK物質である。どちらのレセプタ
ーもGABPによって刺激される(Markiewicz 1996、 Lin 1993)。GABPに対するマ
イクロ競合はレセプターの転写を減少する。本経路における制御は、レセプター
の下流にあるにちがいないために、GABPに対するマイクロ競合は、制御発現を低
下させる。制御発現の低下は、IL‐2βに対するその抑制効果を減少し、その結
果IL‐2β濃度を上昇する。しかし、IL‐2βそれ自体は、GABP刺激遺伝子である
(Avots 1997[434])。従って、マイクロ競合はまた、IL‐2βの転写を減少する
。転写抑制の低下と転写のトランス活性化の低下が併合効果することにより、肥
満症におけるIL‐2β濃度の低下、上昇、あるいは無変化が起こり得る。
よびIL‐2レセプターγ鎖(γc)、を有するERK物質である。どちらのレセプタ
ーもGABPによって刺激される(Markiewicz 1996、 Lin 1993)。GABPに対するマ
イクロ競合はレセプターの転写を減少する。本経路における制御は、レセプター
の下流にあるにちがいないために、GABPに対するマイクロ競合は、制御発現を低
下させる。制御発現の低下は、IL‐2βに対するその抑制効果を減少し、その結
果IL‐2β濃度を上昇する。しかし、IL‐2βそれ自体は、GABP刺激遺伝子である
(Avots 1997[434])。従って、マイクロ競合はまた、IL‐2βの転写を減少する
。転写抑制の低下と転写のトランス活性化の低下が併合効果することにより、肥
満症におけるIL‐2β濃度の低下、上昇、あるいは無変化が起こり得る。
【0288】
b)[GM‐CSF]
顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM‐CSF)はERK物質である。一つの
研究は、GM‐CSF (20 ng/ml) が有意に好中球アポトーシスを抑制することを示
した。アポトーシスの抑制は、MEF1特異的インヒビターであるPD98059によって
顕著に減弱された(Klein 2000[435])。他の研究は、骨髄由来マクロファージ
が、GM‐CSFに応答して増殖することを示した。MEK1特異的インヒビターである
PD98059は、GM‐CSF刺激による細胞増殖を阻止した。さらに、この研究は、GM‐
CSFによる経時的ERK活性化を示し、最大活性化が、刺激5分後に起こることを示
した(Valledor 2000[436])。
研究は、GM‐CSF (20 ng/ml) が有意に好中球アポトーシスを抑制することを示
した。アポトーシスの抑制は、MEF1特異的インヒビターであるPD98059によって
顕著に減弱された(Klein 2000[435])。他の研究は、骨髄由来マクロファージ
が、GM‐CSFに応答して増殖することを示した。MEK1特異的インヒビターである
PD98059は、GM‐CSF刺激による細胞増殖を阻止した。さらに、この研究は、GM‐
CSFによる経時的ERK活性化を示し、最大活性化が、刺激5分後に起こることを示
した(Valledor 2000[436])。
【0289】
GABPキナーゼ薬剤であるから、肥満症および肥満症関連疾病における抵抗性が
観察されることが予測される。しかし、GM‐CSF遺伝子は、ets1によってトラン
ス活性化される(Thomas 1997[437])。従って、ets1に対するマイクロ競合の結
果、肥満症および肥満症関連疾病においては、GM‐CSF濃度の低下、上昇、ある
いは無変化が起こり得る。 11.(ウイルスについての研究) 近年まで、ウイルス感染とヒト肥満症の関連は全く無視されてきた。
観察されることが予測される。しかし、GM‐CSF遺伝子は、ets1によってトラン
ス活性化される(Thomas 1997[437])。従って、ets1に対するマイクロ競合の結
果、肥満症および肥満症関連疾病においては、GM‐CSF濃度の低下、上昇、ある
いは無変化が起こり得る。 11.(ウイルスについての研究) 近年まで、ウイルス感染とヒト肥満症の関連は全く無視されてきた。
【0290】
12.(ヒトアデノウイルス36(Ad‐36))
最近の研究は、ニワトリとマウスにヒトアデノウイルスAd‐36を播種した。非
感染コントロールとして、体重適合群に組織培養基を播種した。Ad‐36 播種お
よび非感染コントロール群を、生物安全値2またはそれより良好な環境の別々の
部屋においた。ニワトリ試験は3回反復した。一回目のニワトリ実験は、トリア
デノウイルスであるCELO(ニワトリ胚致死オーファンウイルス)で播種された体
重適合群の追加を含んだ。摂食量と体重を一週毎に測定した。屠殺時に、血液は
採取して、内臓脂肪を分離して計量した。総体脂肪を、死体脂肪の化学的抽出に
よって判定した。実験1では、その結果は、Ad-36ニワトリの内臓脂肪は、コン
トロールよりも100%多いことを示した(Dhurandhar 2000[438]、表1)、実験
2では、内臓脂肪はコントロールよりも128%多く(同書、表3)、実験3では
内臓脂肪はコントロールより74%多かった(同書、表4)。3つの実験すべてに
おいて、Ad-36ニワトリとコントロールの間に摂食量または体重に相違はなかっ
た。CELOウイルスを播種されたニワトリは、内臓脂肪に変化を示さなかった。Ad
-36マウスの内臓脂肪は、コントロールよりも67%多く、平均体重は9%多かっ
た。摂食量に相違はなかった。Ad-36播種動物の脳および視床下部切片は、顕性
な組織病理学的変化を示さなかった。Ad-36播種16週後までは、ランダムに選択
された動物の脂肪組織においてAd-36DNAが検出できたが、骨格筋には検出できな
かった。これらの結果に基づき、Dhurandharは、「ヒト肥満症の病因におけるウ
イルス性疾病の役割が考慮されるべきである」と結論した。
感染コントロールとして、体重適合群に組織培養基を播種した。Ad‐36 播種お
よび非感染コントロール群を、生物安全値2またはそれより良好な環境の別々の
部屋においた。ニワトリ試験は3回反復した。一回目のニワトリ実験は、トリア
デノウイルスであるCELO(ニワトリ胚致死オーファンウイルス)で播種された体
重適合群の追加を含んだ。摂食量と体重を一週毎に測定した。屠殺時に、血液は
採取して、内臓脂肪を分離して計量した。総体脂肪を、死体脂肪の化学的抽出に
よって判定した。実験1では、その結果は、Ad-36ニワトリの内臓脂肪は、コン
トロールよりも100%多いことを示した(Dhurandhar 2000[438]、表1)、実験
2では、内臓脂肪はコントロールよりも128%多く(同書、表3)、実験3では
内臓脂肪はコントロールより74%多かった(同書、表4)。3つの実験すべてに
おいて、Ad-36ニワトリとコントロールの間に摂食量または体重に相違はなかっ
た。CELOウイルスを播種されたニワトリは、内臓脂肪に変化を示さなかった。Ad
-36マウスの内臓脂肪は、コントロールよりも67%多く、平均体重は9%多かっ
た。摂食量に相違はなかった。Ad-36播種動物の脳および視床下部切片は、顕性
な組織病理学的変化を示さなかった。Ad-36播種16週後までは、ランダムに選択
された動物の脂肪組織においてAd-36DNAが検出できたが、骨格筋には検出できな
かった。これらの結果に基づき、Dhurandharは、「ヒト肥満症の病因におけるウ
イルス性疾病の役割が考慮されるべきである」と結論した。
【0291】
13.(HIV)
近年、いくつかの研究が、「リポジストロフィー」あるいは「脂肪再分布症候
群」(FRS)と称する、HIV感染に付随する新症候群について報告した。末梢性リ
ポジストロフィー、中心性体脂肪蓄積、高脂血症およびインスリン抵抗性のよう
なFRSに典型的な症状(最近の論文についてはBehrens 2000[439]を参照)は、X
症候群の症状と類似である(Engelson 1999[440])(X症候群はまた「インスリ
ン抵抗性」または単に「肥満症」として公知である)。FRSの原因は知られてい
ない。FRSの認識とプロテアーゼインヒビター療法の適用の時間的関連性のため
に、何人かの研究者は、FRSがプロテアーゼインヒビター療法の結果であると結
論した。しかし、FRSはまたプロテアーゼインヒビターを服用していないHIV感染
患者においても同定されたために、他の研究者は、FRSは、プロテアーゼインヒ
ビター療法に付随する生存の延長によって正体が暴かれたHIV感染の特徴であろ
うと結論した。
群」(FRS)と称する、HIV感染に付随する新症候群について報告した。末梢性リ
ポジストロフィー、中心性体脂肪蓄積、高脂血症およびインスリン抵抗性のよう
なFRSに典型的な症状(最近の論文についてはBehrens 2000[439]を参照)は、X
症候群の症状と類似である(Engelson 1999[440])(X症候群はまた「インスリ
ン抵抗性」または単に「肥満症」として公知である)。FRSの原因は知られてい
ない。FRSの認識とプロテアーゼインヒビター療法の適用の時間的関連性のため
に、何人かの研究者は、FRSがプロテアーゼインヒビター療法の結果であると結
論した。しかし、FRSはまたプロテアーゼインヒビターを服用していないHIV感染
患者においても同定されたために、他の研究者は、FRSは、プロテアーゼインヒ
ビター療法に付随する生存の延長によって正体が暴かれたHIV感染の特徴であろ
うと結論した。
【0292】
HIVはGABPウイルスである。HIV感染は、ウイルスと宿主の間のマイクロ競合を
起因し、結果として肥満を起こす。(さらに、最近の研究は、HIV感染が、アテ
ローム性動脈硬化症および糖尿病を発生する高い危険性を付随することを報告す
る。アテローム性動脈硬化症と糖尿病は、マイクロ競合が起因する他の2疾病で
ある。) J.マイクロ競合様肥満症 1.(仮説遺伝的変異、傷害、食餌、または弱いERKシグナル) 遺伝的変異、傷害、または食餌は、ERK物質またはERKレセプターの欠損症を起
因し得る。そのような欠損症は弱いERKシグナルを生じる。弱いERKシグナルは、
GABP経路を破壊し、従ってマイクロ競合様の臨床症状を誘導する。
起因し、結果として肥満を起こす。(さらに、最近の研究は、HIV感染が、アテ
ローム性動脈硬化症および糖尿病を発生する高い危険性を付随することを報告す
る。アテローム性動脈硬化症と糖尿病は、マイクロ競合が起因する他の2疾病で
ある。) J.マイクロ競合様肥満症 1.(仮説遺伝的変異、傷害、食餌、または弱いERKシグナル) 遺伝的変異、傷害、または食餌は、ERK物質またはERKレセプターの欠損症を起
因し得る。そのような欠損症は弱いERKシグナルを生じる。弱いERKシグナルは、
GABP経路を破壊し、従ってマイクロ競合様の臨床症状を誘導する。
【0293】
2.(例)
a)[レプチン]
レプチンまたはレプチンレセプターをコードする遺伝子のホモ接合性突然変異
は、早発性肥満症および過食症を導出する(Clement 1998[441])。例えば、ob
(レプチン)遺伝子の突然変異は、ob/ob マウスにおける肥満症に関連する。 db/db マウスにおける肥満症は、db(レプチンレセプター)遺伝子の突然変異
に付随する。レプチンレセプターのオルタナティブスプライシングによる転写物
は、長型細胞内ドメインををコードする。db/db マウスは、細胞内ドメインを早
期終止する106ヌクレオチド挿入を有するこのオルタナティブスプライシングに
よる転写物を産生する。さらに、db/db マウスはまた、同一遺伝子内に点突然変
異(G→T)を呈示する。長型レセプター細胞内ドメインはシグナル伝達に関与し
、db/db マウスが長型を産生不能であることがその超肥満表現型に寄与する(Ch
en 1996[442])。
は、早発性肥満症および過食症を導出する(Clement 1998[441])。例えば、ob
(レプチン)遺伝子の突然変異は、ob/ob マウスにおける肥満症に関連する。 db/db マウスにおける肥満症は、db(レプチンレセプター)遺伝子の突然変異
に付随する。レプチンレセプターのオルタナティブスプライシングによる転写物
は、長型細胞内ドメインををコードする。db/db マウスは、細胞内ドメインを早
期終止する106ヌクレオチド挿入を有するこのオルタナティブスプライシングに
よる転写物を産生する。さらに、db/db マウスはまた、同一遺伝子内に点突然変
異(G→T)を呈示する。長型レセプター細胞内ドメインはシグナル伝達に関与し
、db/db マウスが長型を産生不能であることがその超肥満表現型に寄与する(Ch
en 1996[442])。
【0294】
Zucker fatty (fa/fa)ラットの肥満は、レプチンレセプターをコードするfa
遺伝子の突然変異に付随する。 fa突然変異は、レプチンレセプターの細胞外ド
メインにおけるミスセンス突然変異(269 gln→pro)である。この突然変異は、
細胞表面発現の低下、レプチン結合親和性の低下、JAK-STAT 経路への欠陥シグ
ナル伝達、およびegr1プロモータの転写活性化能力の低下を起因する(de Silva 1998[443])。Yamashitaらは、長型レセプターに結合することにより、レプチ
ンがチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞におけるSTAT3 およびERK のチロ
シンリン酸化を増加することを発見した。fa突然変異型レセプターを有するCHO
細胞では、STAT3およびERKのレプチン誘導性リン酸化は減少した(Yamashita 19
98[444])。
遺伝子の突然変異に付随する。 fa突然変異は、レプチンレセプターの細胞外ド
メインにおけるミスセンス突然変異(269 gln→pro)である。この突然変異は、
細胞表面発現の低下、レプチン結合親和性の低下、JAK-STAT 経路への欠陥シグ
ナル伝達、およびegr1プロモータの転写活性化能力の低下を起因する(de Silva 1998[443])。Yamashitaらは、長型レセプターに結合することにより、レプチ
ンがチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞におけるSTAT3 およびERK のチロ
シンリン酸化を増加することを発見した。fa突然変異型レセプターを有するCHO
細胞では、STAT3およびERKのレプチン誘導性リン酸化は減少した(Yamashita 19
98[444])。
【0295】
ERK補体
AとBを2つのERK物質とする。AがBのERKレセプターではないと想定する。Bの
投与は、AのあるいはAのERKレセプターの欠損に付随する症状を軽減し得る。 もしAがBのERKレセプターでなければ、BをAの「ERK補体」と称する。この関連
性は非対称性であることに注意すること。もしBがAの下流にあれば、BはAのERK
補体であり、AはBのERK補体ではない。 レプチンのERK補体としてのIL-1β 遺伝性肥満症であるob/ob および db/dbマウスへのヒト組換え型IL-1βの低用
量注射は、グルコース血中濃度を数時間正常化した(del Rey 1989[445])。他
の研究では、肥満(fa/fa)ZuckerラットへのIL-1βの長期に渡る脳室内(ICV)
マイクロインジェクションは、夜間摂食を66.1%減少した(Ilyin 1996[446])
。
投与は、AのあるいはAのERKレセプターの欠損に付随する症状を軽減し得る。 もしAがBのERKレセプターでなければ、BをAの「ERK補体」と称する。この関連
性は非対称性であることに注意すること。もしBがAの下流にあれば、BはAのERK
補体であり、AはBのERK補体ではない。 レプチンのERK補体としてのIL-1β 遺伝性肥満症であるob/ob および db/dbマウスへのヒト組換え型IL-1βの低用
量注射は、グルコース血中濃度を数時間正常化した(del Rey 1989[445])。他
の研究では、肥満(fa/fa)ZuckerラットへのIL-1βの長期に渡る脳室内(ICV)
マイクロインジェクションは、夜間摂食を66.1%減少した(Ilyin 1996[446])
。
【0296】
Luheshiら(1999[447])は、IL-1βがレプチンのERKレセプターであることを
示した。しかし、レプチンがIL‐1βのレセプターでないならば、IL‐1βはレプ
チンのERK補体であり得る。(補体条件の非対称性) レプチンのERK補体としてのTNFα 3組の肥満(fa/fa)ZuckerラットへのTNFα(50、100、 500 ng/ラット)のI
CVマイクロインジェクションは、それぞれ、短期摂食(4時間)を、17%、20
%、20%、夜間摂食(12時間)を13%、14%、13%、ならびに一日の総摂食量を
11%、12%、11%減少した(Plata Salaman 1997[448])。
示した。しかし、レプチンがIL‐1βのレセプターでないならば、IL‐1βはレプ
チンのERK補体であり得る。(補体条件の非対称性) レプチンのERK補体としてのTNFα 3組の肥満(fa/fa)ZuckerラットへのTNFα(50、100、 500 ng/ラット)のI
CVマイクロインジェクションは、それぞれ、短期摂食(4時間)を、17%、20
%、20%、夜間摂食(12時間)を13%、14%、13%、ならびに一日の総摂食量を
11%、12%、11%減少した(Plata Salaman 1997[448])。
【0297】
レプチンのERK補体としてのLPS
db/db マウスへのLPS(0.1、1、10、100μg)投与は、摂食量の顕著な減少を
誘導した(注射後最初の24時間に、それぞれ25%、40%、60%、85%)。ob/ob
マウスへの効果は同様であった(Faggioni 1997[449])。 b)[インスリン] インスリンレセプター基質-1(IRS-1)の突然変異は、冠動脈病(CAD)の危険
因子である。インスリン抵抗性は、アテローム性動脈硬化症のリスクの高さに相
関する。インスリンレセプター基質-1(IRS-1)は、組織インスリン感受性の主
要なコンポーネントである。IRS-1機能を低下し、さらにインスリン感受性の低
下に関連する、IRS-1遺伝子の突然変異(G972R)が、個人が冠動脈病(CDAD)に
罹りやすくなる素因に役割を有するか否かについて研究が行われた。この研究で
は、CAD患者は、コントロールグループよりも明らかに高い突然変異出現率を有
した(それぞれ、18.9%対6.8%)。この突然変異に付随するCADの相対的リスク
は、肥満患者および一群のインスリン抵抗性症候群に属する異常を有する患者で
増加した。これらの結果は、IRS-1遺伝子におけるG972R突然変異が、CADの強い
独立予測因子であることを示す。さらに、この突然変異は、肥満患者およびイン
スリン抵抗性症候群の臨床的特徴を有する患者のどちらにおいてもCADのリスク
を有意に増加した(Baroni 1999[450])。
誘導した(注射後最初の24時間に、それぞれ25%、40%、60%、85%)。ob/ob
マウスへの効果は同様であった(Faggioni 1997[449])。 b)[インスリン] インスリンレセプター基質-1(IRS-1)の突然変異は、冠動脈病(CAD)の危険
因子である。インスリン抵抗性は、アテローム性動脈硬化症のリスクの高さに相
関する。インスリンレセプター基質-1(IRS-1)は、組織インスリン感受性の主
要なコンポーネントである。IRS-1機能を低下し、さらにインスリン感受性の低
下に関連する、IRS-1遺伝子の突然変異(G972R)が、個人が冠動脈病(CDAD)に
罹りやすくなる素因に役割を有するか否かについて研究が行われた。この研究で
は、CAD患者は、コントロールグループよりも明らかに高い突然変異出現率を有
した(それぞれ、18.9%対6.8%)。この突然変異に付随するCADの相対的リスク
は、肥満患者および一群のインスリン抵抗性症候群に属する異常を有する患者で
増加した。これらの結果は、IRS-1遺伝子におけるG972R突然変異が、CADの強い
独立予測因子であることを示す。さらに、この突然変異は、肥満患者およびイン
スリン抵抗性症候群の臨床的特徴を有する患者のどちらにおいてもCADのリスク
を有意に増加した(Baroni 1999[450])。
【0298】
c)[トランスフォーミング成長因子β(TGFβ)]
TGFβレセプターII型の突然変異は、様々なガンに付随する。いくつかのヒト
胃ガン細胞株を、TGFβII型レセプター遺伝子における遺伝的異常性について研
究した。8つの細胞株のうちの2つにII型レセプターの欠失、および他の2つの
細胞株に遺伝子の増幅がサザンブロットを用いて検出された。TGFβの成長抑制
効果に抵抗性である胃ガン細胞のその他の異常性は、分岐型TGFβII型レセプタ
ーmRNAの発現またはその検出不能を含んだ。TGFβの成長抑制効果に抵抗性では
ない1つの細胞株は、II型レセプター遺伝子に異常性を示さなかった(Park 199
4[451])。TGFβレセプターII型遺伝子の突然変異は、ミクロサテライト不安定
性または複製エラー(RER+)を有する結腸ガンに特徴的である。TGFβII型レセ
プター遺伝子のポリアデニン反復の特異的突然変異は、RER+結腸ガンおよびRER+
胃ガンのどちらにも共通している(Myeroff 1995[452])。
胃ガン細胞株を、TGFβII型レセプター遺伝子における遺伝的異常性について研
究した。8つの細胞株のうちの2つにII型レセプターの欠失、および他の2つの
細胞株に遺伝子の増幅がサザンブロットを用いて検出された。TGFβの成長抑制
効果に抵抗性である胃ガン細胞のその他の異常性は、分岐型TGFβII型レセプタ
ーmRNAの発現またはその検出不能を含んだ。TGFβの成長抑制効果に抵抗性では
ない1つの細胞株は、II型レセプター遺伝子に異常性を示さなかった(Park 199
4[451])。TGFβレセプターII型遺伝子の突然変異は、ミクロサテライト不安定
性または複製エラー(RER+)を有する結腸ガンに特徴的である。TGFβII型レセ
プター遺伝子のポリアデニン反復の特異的突然変異は、RER+結腸ガンおよびRER+
胃ガンのどちらにも共通している(Myeroff 1995[452])。
【0299】
TGFβレセプターII型遺伝子の突然変異はまた、アテローム性動脈硬化症にも
関連する。TGFβレセプターII型遺伝子内のA10マイクロサテライトにおける欠失
を分析するために高フィデリティPCRおよび制限分析が応用された。ヒトアテロ
ーム動脈硬化型病変由来DNA、および病変由来増殖細胞は、TGFβレセプターII型
遺伝子に後天的1および2bp欠失を示した。突然変異は病変の特定のパッチ内に
同定され、周囲組織、または非影響動脈は野生型遺伝子型を呈示した。この欠失
は、レセプター機能の欠如を起因し、従って、TGFβ1の抗増殖性およびアポトー
シス効果への抵抗性を起因する(McCaffrey 1997[453])。
関連する。TGFβレセプターII型遺伝子内のA10マイクロサテライトにおける欠失
を分析するために高フィデリティPCRおよび制限分析が応用された。ヒトアテロ
ーム動脈硬化型病変由来DNA、および病変由来増殖細胞は、TGFβレセプターII型
遺伝子に後天的1および2bp欠失を示した。突然変異は病変の特定のパッチ内に
同定され、周囲組織、または非影響動脈は野生型遺伝子型を呈示した。この欠失
は、レセプター機能の欠如を起因し、従って、TGFβ1の抗増殖性およびアポトー
シス効果への抵抗性を起因する(McCaffrey 1997[453])。
【0300】
TGFβレセプターII型遺伝子の欠損は、骨関節炎を起因する。過剰発現TGFβ細
胞質トランケート型II型レセプターは、複合体形成のための細胞レセプターと競
合し、それによってドミナント・ネガティブ突然変異レセプターとして作用する
。骨格組織にドミナント・ネガティブ突然変異レセプターを発現するトランスジ
ェニックマウスは、進行性骨格変性を発生した。この病態はヒト骨関節炎と強く
類似していた。マウスにおけるこの制御実験は、弱いTGFβシグナルは、ヒトの
骨関節炎と類似する退行性関節疾病の発生を導出することを示す(Serra 1997[4
54])。
胞質トランケート型II型レセプターは、複合体形成のための細胞レセプターと競
合し、それによってドミナント・ネガティブ突然変異レセプターとして作用する
。骨格組織にドミナント・ネガティブ突然変異レセプターを発現するトランスジ
ェニックマウスは、進行性骨格変性を発生した。この病態はヒト骨関節炎と強く
類似していた。マウスにおけるこの制御実験は、弱いTGFβシグナルは、ヒトの
骨関節炎と類似する退行性関節疾病の発生を導出することを示す(Serra 1997[4
54])。
【0301】
d)[エストロンおよびエストラジオール]
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の卵巣は、卵巣刺激ホルモンへの応答において低量
のエストラジオールを産生する(Caruso 1993[455])。PCOSは、高血圧、高イン
スリン血症、インスリン抵抗性および肥満症を付随する。 卵巣切除は、エストラジオール濃度を時として検出不能値まで低下する(Wronsk
i 1987[456])。卵巣切除はまた肥満症を付随する。 e)[亜鉛および銅] Singhら(1998[457])は、年齢25才〜64才までの3,575人の被験者を調査した
。この結果は、冠動脈病(CAD)、糖尿病、グルコース不耐性の有病率が、食餌
性亜鉛の低摂取量に付随することを示した。さらに、高血圧、高トリグリセリド
血症、および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)の低値は、亜鉛摂取量
が減少すると増加する。
のエストラジオールを産生する(Caruso 1993[455])。PCOSは、高血圧、高イン
スリン血症、インスリン抵抗性および肥満症を付随する。 卵巣切除は、エストラジオール濃度を時として検出不能値まで低下する(Wronsk
i 1987[456])。卵巣切除はまた肥満症を付随する。 e)[亜鉛および銅] Singhら(1998[457])は、年齢25才〜64才までの3,575人の被験者を調査した
。この結果は、冠動脈病(CAD)、糖尿病、グルコース不耐性の有病率が、食餌
性亜鉛の低摂取量に付随することを示した。さらに、高血圧、高トリグリセリド
血症、および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL)の低値は、亜鉛摂取量
が減少すると増加する。
【0302】
f)[メタロチオネイン‐ヌル]
メタロチオネインはERK物質亜鉛のレセプターである。離乳後、MT‐ヌルマウ
スは、コントロールマウスよりも摂食量が多く、従ってより迅速な速度で体重を
増加した。MT‐ヌルコロニーの成体オスマウスの多数は、中等度の肥満症を呈示
した(Beattie 1998[458])。 g)[CD18‐ヌル] チャイニーズハムスター卵巣(CHO)線維芽細胞株を、CD11a/CD18 またはCD11
b/CD18 抗原を発現するように工学操作した。これらの細胞株はLPSによって誘導
された。さもなければ、LPS非応答性線維芽細胞は、CD11a/CD18 およびCD11b/CD
18の異種発現に際して、LPSに応答性となった(Flaherty 1997[459])。CD11c/C
D18 はまた、LPSに結合後に細胞を活性化した(Ingalls 1995[460])。他の研究
では、野生型CD11b/CD18 および細胞質ドメインを欠損する突然変異型CD11b/CD1
8 のどちらもLPSに応答してシグナル伝達した(Ingalls 1997[461])。生産的な
食作用シグナルには全長CD11b/CD18 が必要とされるが、LPS活性化は細胞質ドメ
インを必要としない。おそらく、CD11b/CD18 は、LPSを下流シグナルトランスデ
ューサーに呈示することによって細胞を活性化する(Ingalls 1997)。これらの
研究は、CD11a/CD18 ならびに CD11b/CD18 は、ERK物質LPSのレセプターである
ことを示す。
スは、コントロールマウスよりも摂食量が多く、従ってより迅速な速度で体重を
増加した。MT‐ヌルコロニーの成体オスマウスの多数は、中等度の肥満症を呈示
した(Beattie 1998[458])。 g)[CD18‐ヌル] チャイニーズハムスター卵巣(CHO)線維芽細胞株を、CD11a/CD18 またはCD11
b/CD18 抗原を発現するように工学操作した。これらの細胞株はLPSによって誘導
された。さもなければ、LPS非応答性線維芽細胞は、CD11a/CD18 およびCD11b/CD
18の異種発現に際して、LPSに応答性となった(Flaherty 1997[459])。CD11c/C
D18 はまた、LPSに結合後に細胞を活性化した(Ingalls 1995[460])。他の研究
では、野生型CD11b/CD18 および細胞質ドメインを欠損する突然変異型CD11b/CD1
8 のどちらもLPSに応答してシグナル伝達した(Ingalls 1997[461])。生産的な
食作用シグナルには全長CD11b/CD18 が必要とされるが、LPS活性化は細胞質ドメ
インを必要としない。おそらく、CD11b/CD18 は、LPSを下流シグナルトランスデ
ューサーに呈示することによって細胞を活性化する(Ingalls 1997)。これらの
研究は、CD11a/CD18 ならびに CD11b/CD18 は、ERK物質LPSのレセプターである
ことを示す。
【0303】
CD11a/CD18 は、細胞間接着分子‐1(ICAM‐1)を結合する。ICAM‐1ヌルマウ
ス(ICAM‐1 -/-)は、16週齢後にコントロールマウスよりも体重を増加し、最
終的には、摂食量に明らかな増加がないにも関わらず肥満症となった。ICAM‐1
-/- マウスはまた、高脂肪食餌の下で肥満症を発生する感受性の増加を示した。 CD11b/CD18 はマクロファージ1(MAC‐1)を結合する。MAC‐1ヌルマウス(M
AC-1 -/-)はまた、食餌誘発性肥満症に感受性があり、性適合ICAM‐1 -/- マウ
スの体重増加と強い類似性を呈示した(Dong 1997[462])。
ス(ICAM‐1 -/-)は、16週齢後にコントロールマウスよりも体重を増加し、最
終的には、摂食量に明らかな増加がないにも関わらず肥満症となった。ICAM‐1
-/- マウスはまた、高脂肪食餌の下で肥満症を発生する感受性の増加を示した。 CD11b/CD18 はマクロファージ1(MAC‐1)を結合する。MAC‐1ヌルマウス(M
AC-1 -/-)はまた、食餌誘発性肥満症に感受性があり、性適合ICAM‐1 -/- マウ
スの体重増加と強い類似性を呈示した(Dong 1997[462])。
【0304】
3.(ストローク(発作))
K.ストローク(発作)
1.(はじめに)
ストローク(脳血管障害、CVA)は、血管閉塞(虚血性発作)または血管破裂
(出血性発作)に拠って脳への血流破壊に起因する心臓血管疾患である。血流妨
害は脳の酸素および栄養素を欠乏し、その結果、影響を受けた脳血管領域に細胞
傷害を起こす。細胞傷害は、傷害細胞によって制御される身体部分の機能の障害
または喪失を導く。そのような機能障害は、通常は麻痺、言語および感覚性問題
、記憶および判断力欠損、昏睡、および死に至る可能性として出現する。
(出血性発作)に拠って脳への血流破壊に起因する心臓血管疾患である。血流妨
害は脳の酸素および栄養素を欠乏し、その結果、影響を受けた脳血管領域に細胞
傷害を起こす。細胞傷害は、傷害細胞によって制御される身体部分の機能の障害
または喪失を導く。そのような機能障害は、通常は麻痺、言語および感覚性問題
、記憶および判断力欠損、昏睡、および死に至る可能性として出現する。
【0305】
脳血栓症および脳塞栓症の2種の虚血性発作は、最も一般的であり、すべての
ストロークの約70〜80%を占める。ストロークの最も一般的なタイプである脳血
栓症は、血餅(血栓)が脳に血液を供給する動脈内に血流遮断を形成する際に起
こる。脳塞栓症は、遊走血餅(塞栓)またはその他の粒子を、脳から離れた血管
、通常は心臓における血管内に形成する際に起こる。血餅は、脳に血液を供給す
る動脈内に留まり血流を遮断するまで、血流によって運搬される。 2.(マイクロ競合とストローク) マイクロ競合はアテローム性動脈硬化症を起因する。冠動脈閉塞と同様に、脳
に血液を導く(頚動脈のような)動脈内または脳内のアテローム性動脈硬化症は
、プラーク形成またはプラーク破裂、ならびに血栓のインサイツ形成によって動
脈閉塞を起こす可能性がある(上記アテローム性動脈硬化症についての章を参照
)。Lammie(1999[463]は、冠動脈病(CAD)およびストロークにおいて類似の発
生機序を支持する知見を報告する。一般的に、多数の研究が、アテローム性動脈
硬化症とストロークの関連性について報告する(例えば、Chambless 2000[464]
、O'Leary 1999[465]を参照)。
ストロークの約70〜80%を占める。ストロークの最も一般的なタイプである脳血
栓症は、血餅(血栓)が脳に血液を供給する動脈内に血流遮断を形成する際に起
こる。脳塞栓症は、遊走血餅(塞栓)またはその他の粒子を、脳から離れた血管
、通常は心臓における血管内に形成する際に起こる。血餅は、脳に血液を供給す
る動脈内に留まり血流を遮断するまで、血流によって運搬される。 2.(マイクロ競合とストローク) マイクロ競合はアテローム性動脈硬化症を起因する。冠動脈閉塞と同様に、脳
に血液を導く(頚動脈のような)動脈内または脳内のアテローム性動脈硬化症は
、プラーク形成またはプラーク破裂、ならびに血栓のインサイツ形成によって動
脈閉塞を起こす可能性がある(上記アテローム性動脈硬化症についての章を参照
)。Lammie(1999[463]は、冠動脈病(CAD)およびストロークにおいて類似の発
生機序を支持する知見を報告する。一般的に、多数の研究が、アテローム性動脈
硬化症とストロークの関連性について報告する(例えば、Chambless 2000[464]
、O'Leary 1999[465]を参照)。
【0306】
さらに、マイクロ競合は循環単球のTF発現を増加する。単球は、CD34+前駆細
胞に由来する(Hart 1997[466]、図3)。CD34+ 細胞は、GABPウイルス感染に許
容性がある。 例えば、Zhuravskayaら(1997[467])は、GABPウイルスであるヒ
トサイトメガロウイルスが(HCMV)、感染した骨髄(BM)CD34+ 細胞中に生き残
ることを実証した(MaciejewskiとSt Jeor 1999[468]、Sindre 1996[469]をまた
参照)。GABPウイルスによるCD34+の感染は、循環単球のTF発現を増加する。ス
トローク患者におけるそのような過剰TF発現が、いくつかの研究で報告された(
例えば、Kappelmayer 1998[470]を参照)。過剰TF発現は、凝固と塞栓形成の確
率を増加する。
胞に由来する(Hart 1997[466]、図3)。CD34+ 細胞は、GABPウイルス感染に許
容性がある。 例えば、Zhuravskayaら(1997[467])は、GABPウイルスであるヒ
トサイトメガロウイルスが(HCMV)、感染した骨髄(BM)CD34+ 細胞中に生き残
ることを実証した(MaciejewskiとSt Jeor 1999[468]、Sindre 1996[469]をまた
参照)。GABPウイルスによるCD34+の感染は、循環単球のTF発現を増加する。ス
トローク患者におけるそのような過剰TF発現が、いくつかの研究で報告された(
例えば、Kappelmayer 1998[470]を参照)。過剰TF発現は、凝固と塞栓形成の確
率を増加する。
【0307】
L.自己免疫疾患
1.(概念上のブロック形成)
a)[T細胞の欠失/保持、およびTh1/Th2の分化]
樹状細胞(DC)およびマクロファージは、抗原呈示を専門とする細胞(プロフ
ェッショナルAPC)である。簡潔を計るために、本願明細書では、プロフェッシ
ョナルAPCの両タイプを示すために記号DCを用いる。 DCはT細胞を結合する。図34は、その結合に関わるDCおよびT細胞表面状にあ
る分子のいくつかを示す。
ェッショナルAPC)である。簡潔を計るために、本願明細書では、プロフェッシ
ョナルAPCの両タイプを示すために記号DCを用いる。 DCはT細胞を結合する。図34は、その結合に関わるDCおよびT細胞表面状にあ
る分子のいくつかを示す。
【0308】
[DC・T]で表すDCとT細胞結合強度は、[B7]で表すDC表面におけるB7濃度の正
関数、[CTLA4Ig]で表すT細胞表面におけるCTLA4Ig 濃度の負関数、および[Ag]
で表すDC上にある抗原に結合する主要組織適合性複合体(MHC)濃度の正関数で
ある。以下の式はこれらの関係を示す。 [DC・T] = f([B7]、 [CTLA4Ig]、 [Ag]) (+) (-) (+) [B7]の下にある(+)は、正の関係、すなわちB7表面濃度の増加がDCとT細胞
結合強度を増加することを意味する。変数の下にある(−)は、負の関係を示す
。
関数、[CTLA4Ig]で表すT細胞表面におけるCTLA4Ig 濃度の負関数、および[Ag]
で表すDC上にある抗原に結合する主要組織適合性複合体(MHC)濃度の正関数で
ある。以下の式はこれらの関係を示す。 [DC・T] = f([B7]、 [CTLA4Ig]、 [Ag]) (+) (-) (+) [B7]の下にある(+)は、正の関係、すなわちB7表面濃度の増加がDCとT細胞
結合強度を増加することを意味する。変数の下にある(−)は、負の関係を示す
。
【0309】
我々は[B7]と[Ag]間の置換のゼロより大きな比率、すなわち、[B7]の増加が、
ある程度までは、[Ag]の減少を補償できること、またその逆も同様と想定する。
[DC・T] は、CD8+の保持/欠失、およびTh1/Th2の分化を決定する。 (1)〔[DC・T] の増加は、末梢性CD8+保持/欠失の確率を増加する〕 低[DC・T] は、末梢性CD8+増殖および欠失を導出する。この欠失は、MHC上に
呈示される抗原に特異的である。高[DC・T] は、末梢性CD8+増殖および保持を導
出する。T細胞は、それ自己または異物抗原を区別しない。T細胞は[DC・T]に
のみ応答する。
ある程度までは、[Ag]の減少を補償できること、またその逆も同様と想定する。
[DC・T] は、CD8+の保持/欠失、およびTh1/Th2の分化を決定する。 (1)〔[DC・T] の増加は、末梢性CD8+保持/欠失の確率を増加する〕 低[DC・T] は、末梢性CD8+増殖および欠失を導出する。この欠失は、MHC上に
呈示される抗原に特異的である。高[DC・T] は、末梢性CD8+増殖および保持を導
出する。T細胞は、それ自己または異物抗原を区別しない。T細胞は[DC・T]に
のみ応答する。
【0310】
抗原特異性末梢性寛容を、本抗原に特異的なT細胞の欠失と定義する。この用
語を用いて、低[DC・T] は寛容を誘導すると表現できる。 (2)〔[DC・T] の増加は、Th1/Th2分化の確率を増加する〕 Tヘルパーリンパ球は、その機能および産生するサイトカインに基づき2つの
サブセットのエフェクター細胞に分割することができる。CD4+T細胞のTh1サブ
セットは、インターロイキン2(IL-2)、インターロイキン12インターフェロン
γ(IFNγ)および腫瘍壊死ファクターβ(TNFβ)のような炎症と通常関連する
サイトカインを分泌して、細胞性免疫応答を誘導する。Th2サブセットは、B細胞
の増殖と分化を補助し、液性免疫応答に関連する、インターロイキン4(IL-4)
、インターロイキン5(IL-5)、インターロイキン6(IL-6)、インターロイキ
ン10(IL-10)、およびインターロイキン13(IL-13)のようなサイトカインを産
生する(Constant 1997による最近の報告を参照[471])。
語を用いて、低[DC・T] は寛容を誘導すると表現できる。 (2)〔[DC・T] の増加は、Th1/Th2分化の確率を増加する〕 Tヘルパーリンパ球は、その機能および産生するサイトカインに基づき2つの
サブセットのエフェクター細胞に分割することができる。CD4+T細胞のTh1サブ
セットは、インターロイキン2(IL-2)、インターロイキン12インターフェロン
γ(IFNγ)および腫瘍壊死ファクターβ(TNFβ)のような炎症と通常関連する
サイトカインを分泌して、細胞性免疫応答を誘導する。Th2サブセットは、B細胞
の増殖と分化を補助し、液性免疫応答に関連する、インターロイキン4(IL-4)
、インターロイキン5(IL-5)、インターロイキン6(IL-6)、インターロイキ
ン10(IL-10)、およびインターロイキン13(IL-13)のようなサイトカインを産
生する(Constant 1997による最近の報告を参照[471])。
【0311】
これに関連する生理的条件において、低[DC・T]は、CD4+のTh2への分化を誘導
するが、高[DC・T]はTh1分化を誘導する。[B7]と[Ag]は[DCT]を増加する(上記
の式を参照)。従って、[B7]または[Ag]の増加は、Th1/Th2分化の確率を増加す
る。この概念を図35に示した。 Rogers とCroft (1999[472])の結果はそのような関連性を支持する。ナイー
ブCD4細胞を、脾臓APC上に呈示されるガのチトクロームc(MCC)の種々に異なる
用量で刺激して、4日または12日培養した。等数の生存T細胞を、一回用量のAg
で再刺激して、Th1およびTh2サイトカイン分泌についてアッセイした。その結果
は、分化期間(4または12日)の長さが、未変性ペプチドの種々に異なる用量に
よって誘導されるサイトカインプロファイルを影響することを示した(Rogers a
nd Croft 1999[473])。総体的には、12日の分化後、低用量の高親和性ペプチド
は、主としてTh2サイトカインを分泌するT細胞を産生した。対照的に高用量の
高親和性ペプチドは、Th1サイトカインを分泌するT細胞をより多く生じた。Rog
erとCroft によって要約されたこれら、ならびにその他の結果は上記の図とほと
んど同一であった(同書、図7)。(4日培養後のT細胞についての図は異なる
。しかし、自己免疫性疾患は慢性状態であるために、長期に渡るAPCへの曝露が
、CD4+T細胞インビボ環境についてのより優れた説明であると考えられる。) b)[抗原取り込みの確率の増加は[Ag]と[B7]を増加する] 抗原は、DCにおいて取り込み応答を誘導する分子である(食作用、細胞貧食等
)。細胞片、アポトーシス性細胞、外来性タンパク質等は抗原であり、DCによっ
て取り込み応答を活性化する。
するが、高[DC・T]はTh1分化を誘導する。[B7]と[Ag]は[DCT]を増加する(上記
の式を参照)。従って、[B7]または[Ag]の増加は、Th1/Th2分化の確率を増加す
る。この概念を図35に示した。 Rogers とCroft (1999[472])の結果はそのような関連性を支持する。ナイー
ブCD4細胞を、脾臓APC上に呈示されるガのチトクロームc(MCC)の種々に異なる
用量で刺激して、4日または12日培養した。等数の生存T細胞を、一回用量のAg
で再刺激して、Th1およびTh2サイトカイン分泌についてアッセイした。その結果
は、分化期間(4または12日)の長さが、未変性ペプチドの種々に異なる用量に
よって誘導されるサイトカインプロファイルを影響することを示した(Rogers a
nd Croft 1999[473])。総体的には、12日の分化後、低用量の高親和性ペプチド
は、主としてTh2サイトカインを分泌するT細胞を産生した。対照的に高用量の
高親和性ペプチドは、Th1サイトカインを分泌するT細胞をより多く生じた。Rog
erとCroft によって要約されたこれら、ならびにその他の結果は上記の図とほと
んど同一であった(同書、図7)。(4日培養後のT細胞についての図は異なる
。しかし、自己免疫性疾患は慢性状態であるために、長期に渡るAPCへの曝露が
、CD4+T細胞インビボ環境についてのより優れた説明であると考えられる。) b)[抗原取り込みの確率の増加は[Ag]と[B7]を増加する] 抗原は、DCにおいて取り込み応答を誘導する分子である(食作用、細胞貧食等
)。細胞片、アポトーシス性細胞、外来性タンパク質等は抗原であり、DCによっ
て取り込み応答を活性化する。
【0312】
取り込み抗原濃度の増加は、抗原プロセシングおよびDC表面または[Ag]の呈示
を刺激する。取り込み抗原濃度の増加はまた、[B7]、または同時刺激を増加する
(例えば、本概念に符合する知見については、Rovere 2000[474])、およびRove
re 1998[475]を参照]。 定常DCを考察しよう。DC環境における抗原濃度の増加は、DCの抗原取り込み確
率を増加する。一定の抗原濃度を有する環境をDCが遊走すると考える。DC遊走が
より緩徐であると、DCの抗原取り込みの確率は増加する。従って、細胞環境にお
ける抗原濃度の増加、および細胞遊走速度の低下のどちらも[Ag]と[B7]を増加す
る。
を刺激する。取り込み抗原濃度の増加はまた、[B7]、または同時刺激を増加する
(例えば、本概念に符合する知見については、Rovere 2000[474])、およびRove
re 1998[475]を参照]。 定常DCを考察しよう。DC環境における抗原濃度の増加は、DCの抗原取り込み確
率を増加する。一定の抗原濃度を有する環境をDCが遊走すると考える。DC遊走が
より緩徐であると、DCの抗原取り込みの確率は増加する。従って、細胞環境にお
ける抗原濃度の増加、および細胞遊走速度の低下のどちらも[Ag]と[B7]を増加す
る。
【0313】
取り込み抗原濃度の増加が細胞遊走速度を低下させると想定する。遊走速度の
低下は、DC環境での抗原濃度の小幅な増加を[Ag]と[B7]の大幅な増加に増幅する
。そのような増幅は、その環境についてDCの感受性を増加する。 c)[ケモカインはT細胞と循環プロフェッショナルAPCへの帰巣シグナルを担
う] ソースDCはケモカインを放出する。ケモカインは、活性化T細胞および多数の
DCをソースに誘導する。T細胞と新DCの操縦は、ソースDCが定常状態である場合
により効果的である(さもなければ、T細胞と新DCは移動ターゲットをチェイス
する必要がある)。
低下は、DC環境での抗原濃度の小幅な増加を[Ag]と[B7]の大幅な増加に増幅する
。そのような増幅は、その環境についてDCの感受性を増加する。 c)[ケモカインはT細胞と循環プロフェッショナルAPCへの帰巣シグナルを担
う] ソースDCはケモカインを放出する。ケモカインは、活性化T細胞および多数の
DCをソースに誘導する。T細胞と新DCの操縦は、ソースDCが定常状態である場合
により効果的である(さもなければ、T細胞と新DCは移動ターゲットをチェイス
する必要がある)。
【0314】
DCによって分泌されるケモカインには、RANTES(活性化によって制御されて発
現および分泌される正常T細胞)、MIP-1α、MIP-1β(マクロファージ炎症性タ
ンパク質-1αおよび1β)がある。CCR5は、単球、活性化T細胞、ナチュラルキ
ラー細胞、および樹状細胞に不定発現されるこれらのケモカインのレセプターで
ある。 d)[細胞毒Tリンパ球(CTL)] 定常ソースDCがケモカインを放出すると想定する。抗原特異的CTLは、定常DC
付近の組織に侵入し、すべてのターゲット細胞、すなわちそのMHC上に特異的抗
原を呈示する細胞を破壊する。ターゲット細胞は、定常DCおよび抗原を呈示する
すべての組織細胞を含む。
現および分泌される正常T細胞)、MIP-1α、MIP-1β(マクロファージ炎症性タ
ンパク質-1αおよび1β)がある。CCR5は、単球、活性化T細胞、ナチュラルキ
ラー細胞、および樹状細胞に不定発現されるこれらのケモカインのレセプターで
ある。 d)[細胞毒Tリンパ球(CTL)] 定常ソースDCがケモカインを放出すると想定する。抗原特異的CTLは、定常DC
付近の組織に侵入し、すべてのターゲット細胞、すなわちそのMHC上に特異的抗
原を呈示する細胞を破壊する。ターゲット細胞は、定常DCおよび抗原を呈示する
すべての組織細胞を含む。
【0315】
2.(モデル)
損傷組織は、異常形態を示す組織と定義される。寛容、活性化および自己免疫
性疾患は、それぞれ、組織無損傷、可逆性つまり自己補正性組織損傷、および非
可逆性組織損傷を起因する免疫動態として定義する。これらの定義は、急性/慢
性免疫活性化とは異なることを注記する。 以下のセクションは、寛容、活性化および自己免疫疾患を誘導する条件を説明
するモデルを提示する。
性疾患は、それぞれ、組織無損傷、可逆性つまり自己補正性組織損傷、および非
可逆性組織損傷を起因する免疫動態として定義する。これらの定義は、急性/慢
性免疫活性化とは異なることを注記する。 以下のセクションは、寛容、活性化および自己免疫疾患を誘導する条件を説明
するモデルを提示する。
【0316】
a)[寛容]
寛容は、組織損傷を起こさない免疫動態として定義する。以下の動態を考察し
てみよう。 用語:アテローム性動脈硬化症の章では、循環に戻る泡沫細胞遊走を後方運動
性と称した。後方運動性は特に組織外遊走を意味するもので、ここでは、同じ用
語を組織からリンパ管へのDC遊走を説明するために用いる。 DCは連続的に組織に入る。組織では、細胞は抗原を収集、プロセスし、さらに
MHC上で呈示する。取り込まれた抗原は、酸化ストレスを誘導し、これは組織因
子(TF)プロモーターに対するGABPの結合を減少し、その結果TF発現の増加を起
因する(上記アテローム性動脈硬化症の章におけるTF発現に対するGABPの効果を
参照)。TFは、DCを組織の外に遊走させてリンパ管中に入る後方運動を推進する
。後方運動に要する時間は比較的短いために、リンパ管に入るDCは、[B7]の小幅
な増加を示す。さらに、正常条件下では、DC遊走路における抗原濃度は低い。そ
の結果、リンパ管に入るDCはまた低[Ag]を示す。流入領域リンパ節では、DCは、
呈示抗原と適合するT細胞レセプター(TCR)を発現するナイーブT細胞を結合
する。[B7] と [Ag] が低値であるから、[DC・T] は低値である(上記の式を参
照)。その結果、結合T細胞は増殖して死滅する。
てみよう。 用語:アテローム性動脈硬化症の章では、循環に戻る泡沫細胞遊走を後方運動
性と称した。後方運動性は特に組織外遊走を意味するもので、ここでは、同じ用
語を組織からリンパ管へのDC遊走を説明するために用いる。 DCは連続的に組織に入る。組織では、細胞は抗原を収集、プロセスし、さらに
MHC上で呈示する。取り込まれた抗原は、酸化ストレスを誘導し、これは組織因
子(TF)プロモーターに対するGABPの結合を減少し、その結果TF発現の増加を起
因する(上記アテローム性動脈硬化症の章におけるTF発現に対するGABPの効果を
参照)。TFは、DCを組織の外に遊走させてリンパ管中に入る後方運動を推進する
。後方運動に要する時間は比較的短いために、リンパ管に入るDCは、[B7]の小幅
な増加を示す。さらに、正常条件下では、DC遊走路における抗原濃度は低い。そ
の結果、リンパ管に入るDCはまた低[Ag]を示す。流入領域リンパ節では、DCは、
呈示抗原と適合するT細胞レセプター(TCR)を発現するナイーブT細胞を結合
する。[B7] と [Ag] が低値であるから、[DC・T] は低値である(上記の式を参
照)。その結果、結合T細胞は増殖して死滅する。
【0317】
b)[免疫活性化]
活性化は、可逆的組織損傷を起因する免疫動態として定義する。
(1)〔「緩徐DC」モデル〕
抗原を過剰に局所産生する組織を考察しよう。簡潔を計るために、単一細胞由
来の抗原を、オリジンと称する。オリジン付近の抗原濃度は一定である。ある領
域は、「正常」抗原濃度、あるいは低抗原濃度、その他は中抗原濃度、またその
他は高抗原濃度を含む。DCA、 DCB およびDCC.の3種の樹状細胞を考察する。DC A 、DCB およびDCC は、それぞれ、「正常」抗原濃度、中抗原濃度、および高抗
原濃度領域を通って遊走する。高抗原濃度は、高率の抗原取り込み、細胞遊離ラ
ジカルの迅速な増加、およびTF発現の迅速な増加を起因する(酸化ストレスは、
TF遺伝子へのGABPの結合を減少して、その転写を増加する。上記を参照)。図36
を考察してみよう。
来の抗原を、オリジンと称する。オリジン付近の抗原濃度は一定である。ある領
域は、「正常」抗原濃度、あるいは低抗原濃度、その他は中抗原濃度、またその
他は高抗原濃度を含む。DCA、 DCB およびDCC.の3種の樹状細胞を考察する。DC A 、DCB およびDCC は、それぞれ、「正常」抗原濃度、中抗原濃度、および高抗
原濃度領域を通って遊走する。高抗原濃度は、高率の抗原取り込み、細胞遊離ラ
ジカルの迅速な増加、およびTF発現の迅速な増加を起因する(酸化ストレスは、
TF遺伝子へのGABPの結合を減少して、その転写を増加する。上記を参照)。図36
を考察してみよう。
【0318】
aTFと表すTF活性は、表面TF濃度の関数である。TF濃度の迅速な増加は、aTF
グラフを左方向に移動する(アテローム性動脈硬化症の章でaTF曲線の形状、お
よびaTF とTF表面濃度の関係について説明する)。組織内におけるDC遊走速度を
、aTFの一次関数として表すことができると想定する。次に、DCが移動する距離
は、細胞が後方運動を開始する時間であるt0からDCが組織を離れてリンパ管に入
る時間までのaTF関数の積分に等しい。DCAを考察しよう。DCAは、t0で遊走を開
始し、t1(ポイント1)にリンパ管に到達する。ポイント1からポイント2の曲
線A下の面積は、DCAが移動した距離に等しい。本領域を
グラフを左方向に移動する(アテローム性動脈硬化症の章でaTF曲線の形状、お
よびaTF とTF表面濃度の関係について説明する)。組織内におけるDC遊走速度を
、aTFの一次関数として表すことができると想定する。次に、DCが移動する距離
は、細胞が後方運動を開始する時間であるt0からDCが組織を離れてリンパ管に入
る時間までのaTF関数の積分に等しい。DCAを考察しよう。DCAは、t0で遊走を開
始し、t1(ポイント1)にリンパ管に到達する。ポイント1からポイント2の曲
線A下の面積は、DCAが移動した距離に等しい。本領域を
【0319】
【式7】
【0320】
でマークする。DCBを考察しよう。曲線Bは、DCにおけるTF濃度の迅速な増加を
示す。リンパ管に到達するためには、DCBはDCAと同距離を移動しなければならな
い。しかし、DCBは、この距離を移動するためにより長時間、つまりt2 > t1を
要する。t1時点では、DCBが移動した距離は、ポイント3と5によって区切った
曲線B下面積、または
示す。リンパ管に到達するためには、DCBはDCAと同距離を移動しなければならな
い。しかし、DCBは、この距離を移動するためにより長時間、つまりt2 > t1を
要する。t1時点では、DCBが移動した距離は、ポイント3と5によって区切った
曲線B下面積、または
【0321】
【式8】
【0322】
によって示される。この領域はポイント1と2によって区切った曲線A下領域の
一部のみであり、記号では
一部のみであり、記号では
【0323】
【式9】
【0324】
である。面積、つまりDCBが移動した距離の増加するためには、t2 は、t1よりも
大きくなければならない。図でポイント3と4で定義される面積を参照のこと。
すべてのDCがリンパ管に到達するのであろうか?この質問に回答するために、す
べてのaTFが遊走を推進するaTFよりも大きいと想定する。DCB は、より長時間を
遊走に費やすが、細胞はリンパ管に到達する。対照的に、リンパ管到達に成功す
るためには、DCCは(同)行程にさらに長時間費やさなければならない。図では
、この時間はt3によって示されている。この余分な時間は細胞がリンパ管に到達
する妨げとなる。図によれば、リンパ管に到達するために、DCC は遊走をもはや
推進しないTF活性に依存する。ポイント8と7の間のすべてのaTFはaTFstop以下
である。DCC は組織にトラップされる結果となる。また、DC環境における抗原濃
度が高いほど、細胞が移動する距離は少なくなり、従って細胞の最終静止部位が
オリジンにより近くなる。
大きくなければならない。図でポイント3と4で定義される面積を参照のこと。
すべてのDCがリンパ管に到達するのであろうか?この質問に回答するために、す
べてのaTFが遊走を推進するaTFよりも大きいと想定する。DCB は、より長時間を
遊走に費やすが、細胞はリンパ管に到達する。対照的に、リンパ管到達に成功す
るためには、DCCは(同)行程にさらに長時間費やさなければならない。図では
、この時間はt3によって示されている。この余分な時間は細胞がリンパ管に到達
する妨げとなる。図によれば、リンパ管に到達するために、DCC は遊走をもはや
推進しないTF活性に依存する。ポイント8と7の間のすべてのaTFはaTFstop以下
である。DCC は組織にトラップされる結果となる。また、DC環境における抗原濃
度が高いほど、細胞が移動する距離は少なくなり、従って細胞の最終静止部位が
オリジンにより近くなる。
【0325】
(2)〔「2ピーク」システム〕
インスリン産生β細胞を、上記の「緩徐DC」モデルにおける組織の例として考
察してみよう。抗原産生を増加するためにβ細胞を誘導した結果、DC遊走路にお
ける抗原濃度の増加がおこると想定する。そのような増加は、傷害、感染、トラ
ンスジーン発現等に起因し得る(以下の例を参照)。ほとんどの場合において、
抗原産生はアポトーシスを含むために、我々はこの最初のイベントを「アポトー
シスのトリガ」と称する。簡潔を計るために、アポトーシスのトリガを自己制限
性であるとする。アポトーシスを起こしたβ細胞数を経時的に図示する曲線は鐘
型をしている(以下の図を参照)。もしすべてのβ細胞が同濃度の抗原を産生す
ると想定すると、この曲線はまたDC環境における抗原濃度を表すことができる。
察してみよう。抗原産生を増加するためにβ細胞を誘導した結果、DC遊走路にお
ける抗原濃度の増加がおこると想定する。そのような増加は、傷害、感染、トラ
ンスジーン発現等に起因し得る(以下の例を参照)。ほとんどの場合において、
抗原産生はアポトーシスを含むために、我々はこの最初のイベントを「アポトー
シスのトリガ」と称する。簡潔を計るために、アポトーシスのトリガを自己制限
性であるとする。アポトーシスを起こしたβ細胞数を経時的に図示する曲線は鐘
型をしている(以下の図を参照)。もしすべてのβ細胞が同濃度の抗原を産生す
ると想定すると、この曲線はまたDC環境における抗原濃度を表すことができる。
【0326】
DCは膵臓を通って連続的に遊走する。抗体の過剰産生の結果、いくつかのDCは
より多くの抗原を取り込み、遊走を緩徐し始め、これはさらにその抗原取り込み
を増加する。いくつかの緩徐遊走DCはリンパ管(上記DCB )、そして次に流入リ
ンパ節に到達して、そこでT細胞に高レベルの[Ag]と[B7]を呈示して、増殖と保
持を誘導する。その他の緩徐遊走DCは、組織内にトラップされる(上記DCC )。
これらの細胞はケモカインを放出し、活性化T細胞を過剰抗原産生部位に誘導す
る。ケモカインはまた、さらに多数のDCを同一部位に誘導し、初回反応を増幅す
る。浸潤T細胞はトラップされたDCおよびβ細胞を結合して、アポトーシスの第
二波を誘導する。T細胞誘導性アポトーシスは、トラップDC数、DCケモカイン産
生、T細胞および新DCの浸潤、免疫動態の寛容への復帰を減少する。T細胞誘導
性アポトーシスは自己制限性であるために、図37では鐘型曲線で示されている。
より多くの抗原を取り込み、遊走を緩徐し始め、これはさらにその抗原取り込み
を増加する。いくつかの緩徐遊走DCはリンパ管(上記DCB )、そして次に流入リ
ンパ節に到達して、そこでT細胞に高レベルの[Ag]と[B7]を呈示して、増殖と保
持を誘導する。その他の緩徐遊走DCは、組織内にトラップされる(上記DCC )。
これらの細胞はケモカインを放出し、活性化T細胞を過剰抗原産生部位に誘導す
る。ケモカインはまた、さらに多数のDCを同一部位に誘導し、初回反応を増幅す
る。浸潤T細胞はトラップされたDCおよびβ細胞を結合して、アポトーシスの第
二波を誘導する。T細胞誘導性アポトーシスは、トラップDC数、DCケモカイン産
生、T細胞および新DCの浸潤、免疫動態の寛容への復帰を減少する。T細胞誘導
性アポトーシスは自己制限性であるために、図37では鐘型曲線で示されている。
【0327】
総体的に、生存β細胞数は、アポトーシス細胞の総数を差し引いた当初のβ細
胞数に等しい(当初のβ細胞数−アポトーシスのトリガ−T細胞誘発性アポトー
シス)。図37では、アポトーシス細胞の合計は、曲線0、1、2、3で示され、対
応する「生存β細胞数」カーブは図の上半分に図示している。「合計曲線」のピ
ークが、「生存β細胞数」曲線のS形の屈折部に対応し、「合計曲線」の端は、
「生存β細胞数」曲線の最小点に対応することを注記する(点線矢印を参照)。
「生存β細胞数」曲線の右手側は、β細胞の新生を図示する。生存β細胞の最終
数は、当初の数に等しく、従って、最後に組織損傷は可逆化される。総体的に、
生β細胞数は、アポトーシスを起こした細胞の総数を差し引いた当初のβ細胞数
に等しい(当初のβ細胞数−アポトーシスのトリガ−T細胞誘発性アポトーシス
)。図37では、アポトーシス細胞の合計は、曲線0、1、2、3で示され、対応す
る「生存β細胞数」カーブは図の上半分に図示している。「合計曲線」のピーク
が、「生存β細胞数」曲線のS形の屈折部に対応し、「合計曲線」の端は、「生
存β細胞数」曲線の最小点に対応することを注記する(点線矢印を参照)。「生
存β細胞数」曲線の右手側は、β細胞の新生を図示する。生存β細胞の最終数は
、当初の数に等しく、従って、最後に組織損傷は可逆化されることを注記する。
胞数に等しい(当初のβ細胞数−アポトーシスのトリガ−T細胞誘発性アポトー
シス)。図37では、アポトーシス細胞の合計は、曲線0、1、2、3で示され、対
応する「生存β細胞数」カーブは図の上半分に図示している。「合計曲線」のピ
ークが、「生存β細胞数」曲線のS形の屈折部に対応し、「合計曲線」の端は、
「生存β細胞数」曲線の最小点に対応することを注記する(点線矢印を参照)。
「生存β細胞数」曲線の右手側は、β細胞の新生を図示する。生存β細胞の最終
数は、当初の数に等しく、従って、最後に組織損傷は可逆化される。総体的に、
生β細胞数は、アポトーシスを起こした細胞の総数を差し引いた当初のβ細胞数
に等しい(当初のβ細胞数−アポトーシスのトリガ−T細胞誘発性アポトーシス
)。図37では、アポトーシス細胞の合計は、曲線0、1、2、3で示され、対応す
る「生存β細胞数」カーブは図の上半分に図示している。「合計曲線」のピーク
が、「生存β細胞数」曲線のS形の屈折部に対応し、「合計曲線」の端は、「生
存β細胞数」曲線の最小点に対応することを注記する(点線矢印を参照)。「生
存β細胞数」曲線の右手側は、β細胞の新生を図示する。生存β細胞の最終数は
、当初の数に等しく、従って、最後に組織損傷は可逆化されることを注記する。
【0328】
(3)〔「2ピーク」動態〕
アポトーシスのトリガの増加を想定する。どのようにしてこの2ピークシステ
ムがそのような変化に応答するのか?図38を考察してみよう。 アポトーシスのトリガの増加は、より多くの抗原を産生する。DCはより多くの
抗原を取り込む。過剰酸化ストレスが、TF表面発現を増加する。リンパ節へのDC
遊走が緩徐となり、従って、T細胞活性化が遅延される。しかし、DCが最終的に
リンパ節に到達すると、より高レベルの[Ag]と[B7]を呈示し、従ってより多くの
T細胞を活性化する(活性化/保持の確率が活性化/欠失よりも高くなる)。ま
た、より多くのDCが組織にトラップされる。これらの細胞は、さらに多くのケモ
カインを産生し、従ってより多くのT細胞を化学誘引し、これらが組織浸潤して
より高率のアポトーシスを生じる。総体的に、アポトーシスのトリガの増加は、
第二ピークを右方向上にシフトする。
ムがそのような変化に応答するのか?図38を考察してみよう。 アポトーシスのトリガの増加は、より多くの抗原を産生する。DCはより多くの
抗原を取り込む。過剰酸化ストレスが、TF表面発現を増加する。リンパ節へのDC
遊走が緩徐となり、従って、T細胞活性化が遅延される。しかし、DCが最終的に
リンパ節に到達すると、より高レベルの[Ag]と[B7]を呈示し、従ってより多くの
T細胞を活性化する(活性化/保持の確率が活性化/欠失よりも高くなる)。ま
た、より多くのDCが組織にトラップされる。これらの細胞は、さらに多くのケモ
カインを産生し、従ってより多くのT細胞を化学誘引し、これらが組織浸潤して
より高率のアポトーシスを生じる。総体的に、アポトーシスのトリガの増加は、
第二ピークを右方向上にシフトする。
【0329】
c)[自己免疫疾患]
(1)〔「過剰緩徐DC」モデル〕
自己免疫疾患は、不可逆性組織損傷、つまり異常な組織形態を生じる免疫動態
として定義される。 外来性破壊(全身の局所)がDC後方運動を緩徐する状態を考察してみよう。こ
れらのDCを「過剰緩徐型」と称する。TFが後方運動性を推進するために、TF表面
濃度を低下または増加する破壊(TF暗号化のためにどちらの方向も類似効果を有
する。アテローム性動脈硬化症の章を参照)は、過剰緩徐型DCを産生する。図39
を考察してみよう。
として定義される。 外来性破壊(全身の局所)がDC後方運動を緩徐する状態を考察してみよう。こ
れらのDCを「過剰緩徐型」と称する。TFが後方運動性を推進するために、TF表面
濃度を低下または増加する破壊(TF暗号化のためにどちらの方向も類似効果を有
する。アテローム性動脈硬化症の章を参照)は、過剰緩徐型DCを産生する。図39
を考察してみよう。
【0330】
破壊は第二ピークを右側にシフトする。アポトーシスのトリガの増加のために
、リンパ節へのDC遊走は緩徐となり、これは第二ピークを右上にシフトする結果
となる。この例におけるβ細胞アポトーシスの合計は、2ピーク曲線(0、4、
5、6、7)によって示される。対応する「生存β細胞数」曲線の形状がどんな
形になるかが問題である。過剰なβ細胞アポトーシスは過剰な組織損傷を誘導す
る。組織再生能力に限界があるならば、生存β細胞数の永久的減少を起因するβ
細胞アポトーシスレベルが存在する。上記の図において、対応する「生存β細胞
数」曲線がβ細胞の完全な破壊を示すことを注記する。限定された再生能力下で
は、そのような損傷は不可逆的であり、従って自己免疫疾患を説明する。
、リンパ節へのDC遊走は緩徐となり、これは第二ピークを右上にシフトする結果
となる。この例におけるβ細胞アポトーシスの合計は、2ピーク曲線(0、4、
5、6、7)によって示される。対応する「生存β細胞数」曲線の形状がどんな
形になるかが問題である。過剰なβ細胞アポトーシスは過剰な組織損傷を誘導す
る。組織再生能力に限界があるならば、生存β細胞数の永久的減少を起因するβ
細胞アポトーシスレベルが存在する。上記の図において、対応する「生存β細胞
数」曲線がβ細胞の完全な破壊を示すことを注記する。限定された再生能力下で
は、そのような損傷は不可逆的であり、従って自己免疫疾患を説明する。
【0331】
3.(予測と根拠)
以下のセクションに記述する研究は異なる介入を使用する。2ピークモデルの
観点では、これらの介入はアポトーシスのトリガ、過剰緩徐DC後方運動等を減少
または増加する。以下のセクションは、そのような介入の予測効果を実際に報告
された応答と比較する。 a)[動物モデル] 組織細胞C(CはDCではない)において抗原産生の正常プロセスが自己免疫疾患
を起因するならば、C内の細胞分子Mの発現は、「過剰に高い」と称する。
観点では、これらの介入はアポトーシスのトリガ、過剰緩徐DC後方運動等を減少
または増加する。以下のセクションは、そのような介入の予測効果を実際に報告
された応答と比較する。 a)[動物モデル] 組織細胞C(CはDCではない)において抗原産生の正常プロセスが自己免疫疾患
を起因するならば、C内の細胞分子Mの発現は、「過剰に高い」と称する。
【0332】
外来性遺伝子を発現するためにいくつかのトランスジェニック動物がデザイン
されている(以下の例を参照)。細胞は様々に異なるトランスジーン(導入遺伝
子)発現を示すために、ある細胞が高いトランスジーン発現を示すと思われる(
その他は低発現)。トランスジーンの過剰な高発現は、自己免疫疾患を発生する
ために、我々はトランスジーン高発現を有する細胞を「免疫感受性細胞」と称す
る。介入なしに生じるトランスジェニック動物の自己免疫疾患状態は、しばしば
「自発性」と称される(以下の例を参照)。この用語を用いて、トランスジェニ
ック動物においては、免疫感受性細胞は自発性破壊の高確率を示すと表現するこ
とができる。
されている(以下の例を参照)。細胞は様々に異なるトランスジーン(導入遺伝
子)発現を示すために、ある細胞が高いトランスジーン発現を示すと思われる(
その他は低発現)。トランスジーンの過剰な高発現は、自己免疫疾患を発生する
ために、我々はトランスジーン高発現を有する細胞を「免疫感受性細胞」と称す
る。介入なしに生じるトランスジェニック動物の自己免疫疾患状態は、しばしば
「自発性」と称される(以下の例を参照)。この用語を用いて、トランスジェニ
ック動物においては、免疫感受性細胞は自発性破壊の高確率を示すと表現するこ
とができる。
【0333】
(1)〔寛容の動態〕
最近の研究報告は、無視(ignorance)と寛容(tolerance)の論点に関する多数の
知見を要約する(Heath 1998[476])。これらの知見に基づき、Heathらは、「総
合すると、自己寛容を維持するために、特異化されたAPCが組織抗原を捕捉し、
それらをリンパ分画、すなわち流入領域リンパ節に輸送して、さらにそれらをナ
イーブCD4+およびCD8+T細胞に呈示することが可能であるという否定の余地のな
い根拠がある。…このAPCは、外来性抗原をクラスIおよびクラスII経路中にプロ
セスすることが可能であると思われる。…上記のデータは、リンパ外組織で発現
される抗原に対する寛容を構成的に誘導する「プロフェッショナル」APCの存在
を主張する。…膵臓で異なるレベルのOVAを発現するトランスジェニックマウス
を用いる研究において、我々は、そのような抗原が流入領域リンパ節で交差呈示
されるか否かを決定するためには抗原濃度が重要であることを最近発見した。…
抗原発現レベルが、抗原が交差寛容を誘導するか、あるいはナイーブT細胞によ
って無視されるかを決定すると考えられる。…増殖期がCD4+およびCD8+T細胞の
欠失に先行することが、寛容誘導の原因であるAPCがT細胞を活性化して、増殖
サイクルとすることが可能であるにちがいないことを示唆することは興味深い。
また、APCは末梢性組織から流入領域リンパ節までの細胞内輸送が可能な細胞で
ある。CD8+T細胞寛容にさらに重要には、このAPCは、外来性抗原を捕捉して、そ
れらをクラスI経路に交差呈示可能であるにちがいない。骨髄由来DC、マクロフ
ァージ、およびB細胞を含む種々の細胞タイプが、インビトロで外来性抗原を交
差呈示する能力を有することが示されている。」と結論した。
知見を要約する(Heath 1998[476])。これらの知見に基づき、Heathらは、「総
合すると、自己寛容を維持するために、特異化されたAPCが組織抗原を捕捉し、
それらをリンパ分画、すなわち流入領域リンパ節に輸送して、さらにそれらをナ
イーブCD4+およびCD8+T細胞に呈示することが可能であるという否定の余地のな
い根拠がある。…このAPCは、外来性抗原をクラスIおよびクラスII経路中にプロ
セスすることが可能であると思われる。…上記のデータは、リンパ外組織で発現
される抗原に対する寛容を構成的に誘導する「プロフェッショナル」APCの存在
を主張する。…膵臓で異なるレベルのOVAを発現するトランスジェニックマウス
を用いる研究において、我々は、そのような抗原が流入領域リンパ節で交差呈示
されるか否かを決定するためには抗原濃度が重要であることを最近発見した。…
抗原発現レベルが、抗原が交差寛容を誘導するか、あるいはナイーブT細胞によ
って無視されるかを決定すると考えられる。…増殖期がCD4+およびCD8+T細胞の
欠失に先行することが、寛容誘導の原因であるAPCがT細胞を活性化して、増殖
サイクルとすることが可能であるにちがいないことを示唆することは興味深い。
また、APCは末梢性組織から流入領域リンパ節までの細胞内輸送が可能な細胞で
ある。CD8+T細胞寛容にさらに重要には、このAPCは、外来性抗原を捕捉して、そ
れらをクラスI経路に交差呈示可能であるにちがいない。骨髄由来DC、マクロフ
ァージ、およびB細胞を含む種々の細胞タイプが、インビトロで外来性抗原を交
差呈示する能力を有することが示されている。」と結論した。
【0334】
寛容と無視のバランスを制御する因子とは異なり、寛容と初回抗原刺激の選択
を決定する因子についてはあまり理解されていない。Heathらによれば、寛容と
初回抗原刺激の選択を決定するものは、「おそらく現在未解決な質問の一つであ
る。」Sallusto とLanzavechia (1999[477])の他の最近の研究報告におけるに
よれば、「寛容と応答のバランスを制御する因子の発見は、免疫学に科せられた
困難な探求課題であると現在見なされている。」 (2)〔2ピーク〕 (a)《O'Brien 1996》 介入は、インスリン産生β細胞におけるアポトーシスのトリガを誘導する。2
ピークモデルによれば、アポトーシスのトリガが実質的であれば、そのような介
入は2ピークアポトーシスを発生して、生存β細胞数を実質的に減少するはずで
ある。
を決定する因子についてはあまり理解されていない。Heathらによれば、寛容と
初回抗原刺激の選択を決定するものは、「おそらく現在未解決な質問の一つであ
る。」Sallusto とLanzavechia (1999[477])の他の最近の研究報告におけるに
よれば、「寛容と応答のバランスを制御する因子の発見は、免疫学に科せられた
困難な探求課題であると現在見なされている。」 (2)〔2ピーク〕 (a)《O'Brien 1996》 介入は、インスリン産生β細胞におけるアポトーシスのトリガを誘導する。2
ピークモデルによれば、アポトーシスのトリガが実質的であれば、そのような介
入は2ピークアポトーシスを発生して、生存β細胞数を実質的に減少するはずで
ある。
【0335】
5〜6週齢のオスC57B1/6マウスに、1日当たり低用量(40mg/kg 体重)のス
トレプトゾトシン(stz)を5日間連続して注射した。β細胞アポトーシスの2ピ
ーク出現が起こった。最初のピークは、血中グルコース濃度の増加に一致する5
日目であり、第二ピークは、リンパ性膵島浸潤(膵島炎)が最大となる11日目で
あった(O'Brien 1996[478]、図3と4。図40を参照)。 膵島炎は、9日目まで開始されず、このときには処理動物は顕性糖尿病を発生
していた。β細胞アポトーシスは、膵島内でのT細胞の出現に先行し、膵島炎の
期間を通じて継続した。本研究は、アポトーシスのトリガである第一ピークとT
細胞誘発性アポトーシスの第二ピークである2ピークモデルを支持する。
トレプトゾトシン(stz)を5日間連続して注射した。β細胞アポトーシスの2ピ
ーク出現が起こった。最初のピークは、血中グルコース濃度の増加に一致する5
日目であり、第二ピークは、リンパ性膵島浸潤(膵島炎)が最大となる11日目で
あった(O'Brien 1996[478]、図3と4。図40を参照)。 膵島炎は、9日目まで開始されず、このときには処理動物は顕性糖尿病を発生
していた。β細胞アポトーシスは、膵島内でのT細胞の出現に先行し、膵島炎の
期間を通じて継続した。本研究は、アポトーシスのトリガである第一ピークとT
細胞誘発性アポトーシスの第二ピークである2ピークモデルを支持する。
【0336】
(b)《O'Brien 2000》
介入は、β細胞および樹状細胞における酸化ストレスを増加する。膵島は特に
酸化ストレスに感受性である。ある研究が、膵島における抗酸化酵素であるスー
パーオキシドジムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ
の遺伝子発現が、その他の異なる種々のマウス組織と比較して、低いことを示し
た(Lenzen 1996[479])。また、高グルコース、高酸素、および熱ショック処理
による細胞ストレスの誘導は、ラット膵島あるいはRINm5Fインスリン産生細胞に
おける抗酸化酵素を影響しなかった(Tiedge 1997[480])。これらの結果に基づ
き、Tiedgeらは、「インスリン産生細胞は、遺伝子発現の上方制御による細胞ス
トレスの典型的な状態に対する抗酸化酵素活性の低レベルに順応できない」と結
論した。介入を誘導する酸化ストレスは、従って、アポトーシスのトリガを起因
するはずである。2ピークモデルによれば、アポトーシスのトリガが実質的であ
れば、そのような介入は2ピークアポトーシスならびに生存β細胞数の実質的な
減少を生じる。
酸化ストレスに感受性である。ある研究が、膵島における抗酸化酵素であるスー
パーオキシドジムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ
の遺伝子発現が、その他の異なる種々のマウス組織と比較して、低いことを示し
た(Lenzen 1996[479])。また、高グルコース、高酸素、および熱ショック処理
による細胞ストレスの誘導は、ラット膵島あるいはRINm5Fインスリン産生細胞に
おける抗酸化酵素を影響しなかった(Tiedge 1997[480])。これらの結果に基づ
き、Tiedgeらは、「インスリン産生細胞は、遺伝子発現の上方制御による細胞ス
トレスの典型的な状態に対する抗酸化酵素活性の低レベルに順応できない」と結
論した。介入を誘導する酸化ストレスは、従って、アポトーシスのトリガを起因
するはずである。2ピークモデルによれば、アポトーシスのトリガが実質的であ
れば、そのような介入は2ピークアポトーシスならびに生存β細胞数の実質的な
減少を生じる。
【0337】
マウスでは、生後3週間は、週齢を経たマウスと比較して、酸化ストレス(グ
ルタチオンペルオキシダーゼ/リダクターゼ、カタラーゼおよびスーパーオキシ
ドジムターゼ)に対して保護する酵素活性の顕著な変化によって特徴づけられる
。Hermanらが、肝臓、肺および腎臓組織におけるこれらの酵素発現を測定したこ
とが注記されるべきである。しかし、3週齢マウスのDCがまた酸化ストレスに対
して保護されており、またβ細胞がかなり低次の保護を示すことを想定しよう(
上記Tiedge, 1997の研究に基づく穏当な仮定)。そのような例では、2ピークモ
デルに従い、3週齢マウスにおける酸化ストレスは、週齢を経たマウスと比較し
て、第2ピークの右シフトの小さいアポトーシスのトリガを誘導するはずである
。さらに、3週齢マウスにおいてアポトーシスのトリガが週齢を経たマウスと比
べてより小さいならば、β細胞アポトーシスの合計は単一ピークを示すことが可
能である。
ルタチオンペルオキシダーゼ/リダクターゼ、カタラーゼおよびスーパーオキシ
ドジムターゼ)に対して保護する酵素活性の顕著な変化によって特徴づけられる
。Hermanらが、肝臓、肺および腎臓組織におけるこれらの酵素発現を測定したこ
とが注記されるべきである。しかし、3週齢マウスのDCがまた酸化ストレスに対
して保護されており、またβ細胞がかなり低次の保護を示すことを想定しよう(
上記Tiedge, 1997の研究に基づく穏当な仮定)。そのような例では、2ピークモ
デルに従い、3週齢マウスにおける酸化ストレスは、週齢を経たマウスと比較し
て、第2ピークの右シフトの小さいアポトーシスのトリガを誘導するはずである
。さらに、3週齢マウスにおいてアポトーシスのトリガが週齢を経たマウスと比
べてより小さいならば、β細胞アポトーシスの合計は単一ピークを示すことが可
能である。
【0338】
最後に、週齢を経たマウスを抗酸化物質で処理し、次にオキシダントで処理す
ると、2ピークの減弱を示すはずである。 以下の研究の結果を考察してみよう。3および12週齢のオス非肥満糖尿病(NO
D/Lt)マウスに、シクロホスファミド(CY, 150 mg/kg 体重)を腹腔内注射によ
り一回投与した。この研究において、さらに12週齢マウスの他のグループに、ニ
コチンアミド(NA、500mg/kg 体重)を腹腔内注射により一回投与し、その15分
後にCY注射を一回行った。β細胞アポトーシスに対するこれらの処理効果を図41
に提示する(O'Brien 2000[482]、図3)。
ると、2ピークの減弱を示すはずである。 以下の研究の結果を考察してみよう。3および12週齢のオス非肥満糖尿病(NO
D/Lt)マウスに、シクロホスファミド(CY, 150 mg/kg 体重)を腹腔内注射によ
り一回投与した。この研究において、さらに12週齢マウスの他のグループに、ニ
コチンアミド(NA、500mg/kg 体重)を腹腔内注射により一回投与し、その15分
後にCY注射を一回行った。β細胞アポトーシスに対するこれらの処理効果を図41
に提示する(O'Brien 2000[482]、図3)。
【0339】
アポトーシスβ細胞の総数は、処理後8時間から14日までに収集された3グル
ープすべての膵臓のヘマトキシリンおよびエオシン染色切片のランゲルハンス島
内に観察された。しかし、β細胞アポトーシスの合計を表す3曲線の形状は異な
っている。CY処理を受けた3週齢マウスは単一ピークを示し、CY処理を受けた12
週齢マウスは2ピーク曲線を示し、NA/CY処理を受けた12週齢マウス2つの減弱
ピークを示す。 CY注射は酸化ストレスを誘導し、NAは抗酸化物質であるために、これらの結果
は2ピークモデルの予測を支持する。
ープすべての膵臓のヘマトキシリンおよびエオシン染色切片のランゲルハンス島
内に観察された。しかし、β細胞アポトーシスの合計を表す3曲線の形状は異な
っている。CY処理を受けた3週齢マウスは単一ピークを示し、CY処理を受けた12
週齢マウスは2ピーク曲線を示し、NA/CY処理を受けた12週齢マウス2つの減弱
ピークを示す。 CY注射は酸化ストレスを誘導し、NAは抗酸化物質であるために、これらの結果
は2ピークモデルの予測を支持する。
【0340】
(c)《Hotta 1998》
β細胞において、レドックス活性タンパク質であるチオレドキシン(TRX)
を過剰発現するトランスジェニックNODマウス(Tg)を介入によって産生した。
酸化ストレスに対する保護の増加は、アポトーシスのトリガを減少する。2ピー
クモデルによれば、アポトーシスのトリガの減少は、第二ピークを左下にシフト
する。図42を考察してみよう。 さらに、簡潔を計るために、顕性糖尿病が、特定の一定数のβ細胞(現実では
、それは一定の範囲であり、定数ではない)の破壊を付随すると想定しよう。こ
の数は2ピーク下面積(積分)の合計によって表される。図において、付加され
た領域は、T1およびT2とマークされた点線によって制限されている。領域A、B
、C、およびDを考察しよう。同数のアポトーシス細胞を示すためには、A+C はB+
Dと等しくあるべきである。領域Bの大きさが小さいほど、領域Dの大きさ、つま
り糖尿病の発症の遅延度が大きくなる。ポイント1と2間の距離が領域Bの大き
さを示すとしよう。距離の小ささは、領域Bが小さいことを示し、従って糖尿病
の発症の顕著な遅延を予測する。
を過剰発現するトランスジェニックNODマウス(Tg)を介入によって産生した。
酸化ストレスに対する保護の増加は、アポトーシスのトリガを減少する。2ピー
クモデルによれば、アポトーシスのトリガの減少は、第二ピークを左下にシフト
する。図42を考察してみよう。 さらに、簡潔を計るために、顕性糖尿病が、特定の一定数のβ細胞(現実では
、それは一定の範囲であり、定数ではない)の破壊を付随すると想定しよう。こ
の数は2ピーク下面積(積分)の合計によって表される。図において、付加され
た領域は、T1およびT2とマークされた点線によって制限されている。領域A、B
、C、およびDを考察しよう。同数のアポトーシス細胞を示すためには、A+C はB+
Dと等しくあるべきである。領域Bの大きさが小さいほど、領域Dの大きさ、つま
り糖尿病の発症の遅延度が大きくなる。ポイント1と2間の距離が領域Bの大き
さを示すとしよう。距離の小ささは、領域Bが小さいことを示し、従って糖尿病
の発症の顕著な遅延を予測する。
【0341】
以下の研究の結果を考察してみよう。12週齢メスNODトランスジェニックマウ
スおよびそのメスTRXネガティブ同腹仔の平均膵島炎スコアは、それぞれ1.63±0
.32 および 1.57±0.26 (平均±平均値標準誤差(SEM))であった(Hotta 1998[
483])。その差分は統計的有意ではないが、このモデルによって予測されるよう
にTRXTgスコアは、非Tgスコアよりも僅かに高い。また、小幅な差分は、B領域の
小ささ、従って糖尿病発症の遅延を示す。予測されたように、観察された糖尿病
の発症が初めて観察されたのは、非Tgでは14週であり、TRX Tgでは23週に遅延
された。さらに、TRX Tgマウスは、非Tgと比較して、32週目において糖尿病の
累積発生率の著明な低下を示した(同書、図4)。
スおよびそのメスTRXネガティブ同腹仔の平均膵島炎スコアは、それぞれ1.63±0
.32 および 1.57±0.26 (平均±平均値標準誤差(SEM))であった(Hotta 1998[
483])。その差分は統計的有意ではないが、このモデルによって予測されるよう
にTRXTgスコアは、非Tgスコアよりも僅かに高い。また、小幅な差分は、B領域の
小ささ、従って糖尿病発症の遅延を示す。予測されたように、観察された糖尿病
の発症が初めて観察されたのは、非Tgでは14週であり、TRX Tgでは23週に遅延
された。さらに、TRX Tgマウスは、非Tgと比較して、32週目において糖尿病の
累積発生率の著明な低下を示した(同書、図4)。
【0342】
同様な知見がKubish 1997[484]に報告されている。
多数のその他の研究が、ニコチンアミド(ビタミンB3)(Kim 1997[485]、Red
dy 1990[486])、ビタミンE(Beales 1994)、リポ酸(Faust 1994[487])、U7
8518F(Rabinovitch 1993[488])のような抗酸化物質処理後、NODマウスにおけ
る膵島炎の減少、ならびに糖尿病の遅延を示した。 シクロスポリンはTF発現を低下し、従って、NOD(Mori 1986[489])およびBB
ウィスターラット(Laupacis 1983[490])におけるDC捕捉と糖尿病を減少する。
dy 1990[486])、ビタミンE(Beales 1994)、リポ酸(Faust 1994[487])、U7
8518F(Rabinovitch 1993[488])のような抗酸化物質処理後、NODマウスにおけ
る膵島炎の減少、ならびに糖尿病の遅延を示した。 シクロスポリンはTF発現を低下し、従って、NOD(Mori 1986[489])およびBB
ウィスターラット(Laupacis 1983[490])におけるDC捕捉と糖尿病を減少する。
【0343】
(3)〔自己免疫疾患〕
自己免疫疾患の「緩徐DC」モデルによれば、DC上に自己抗原の高発現、および
組織因子(TF)の過剰または過少発現を誘導する介入は、組織損傷を生じる。 高濃度の自己抗原呈示は、トランスフェクション、自己抗原による免疫、アポ
トーシスの増加等に起因し得る。不十分なTF表面濃度は、例えば、TF転写の抑制
に起因し得る。TF過剰発現は、過剰抗原エンドサイトーシス(酸化ストレスによ
る)、マイクロ競合、CD40L処理、LPS処理等に起因し得る。以下の研究を考察し
てみよう。
組織因子(TF)の過剰または過少発現を誘導する介入は、組織損傷を生じる。 高濃度の自己抗原呈示は、トランスフェクション、自己抗原による免疫、アポ
トーシスの増加等に起因し得る。不十分なTF表面濃度は、例えば、TF転写の抑制
に起因し得る。TF過剰発現は、過剰抗原エンドサイトーシス(酸化ストレスによ
る)、マイクロ競合、CD40L処理、LPS処理等に起因し得る。以下の研究を考察し
てみよう。
【0344】
(a)《リンパ性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)》
(i)『LCMVの特徴』
LCMVがGABPウイルスであると想定しよう。この想定は以下の根拠と矛盾しない
。リンパ性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質(GP)プロトマーは、(
−44、−38)および(−3、+3)の位置に2つのN-ボックスを有する。この2つ
のN-ボックス間の距離は35 bpである。何十かの公知のETS因子のなかで、四量体
複合体としてのGABPのみが2つのN‐ボックスを結合する。典型的には、N‐ボッ
クスは、0.5ラセン回転(HT)の複数によって分離される(上記ホルモン感受性リ
パーゼ(HSL)遺伝子についての論考と参照文献を参照のこと)。HT当たり10 bp
である。35 bp、つまりGPプロモーターのN‐ボックスを隔てる3.5ラセン回転は
、GABPヘテロ四量体結合の特徴に一致する。
。リンパ性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質(GP)プロトマーは、(
−44、−38)および(−3、+3)の位置に2つのN-ボックスを有する。この2つ
のN-ボックス間の距離は35 bpである。何十かの公知のETS因子のなかで、四量体
複合体としてのGABPのみが2つのN‐ボックスを結合する。典型的には、N‐ボッ
クスは、0.5ラセン回転(HT)の複数によって分離される(上記ホルモン感受性リ
パーゼ(HSL)遺伝子についての論考と参照文献を参照のこと)。HT当たり10 bp
である。35 bp、つまりGPプロモーターのN‐ボックスを隔てる3.5ラセン回転は
、GABPヘテロ四量体結合の特徴に一致する。
【0345】
LCMV ARM 53b 株はDCにおいて持続性感染を確立する。以下の根拠を考察のこ
と。LCMV株は2グループに分けることができる。CTL‐P+をマークした第一グル
ープは、CD4、バーフォリン、ならびに少なくとも7ヶ月持続的に感染されたTNF
αでkoマウスの由来のリンパ球またはマクロファージから単離されたウイルスを
含む。これらのウイルスは、LCMV特異的CTL応答を生じることができず、従って
持続性感染を起因した。CTL-P+をマークした第二グループは、TNFα koマウス
のCNSから単離されたウイルスを含む。これらのウイルスは、強力なLCMV特異的C
TL応答を誘起して、2週間以内にウイルスを排除して、持続的感染の証拠を残さ
なかった。アームストロング(ARM)53b株は、CTL-P+ ウイルスである(Sevilla
2000[491]、表I)Sevillaらによると、「まず、DCが、CTL-P+ LCMV変異株によ
りインビボ感染される一次細胞であり;第二に、, CTL-P+は驚くべきことには、
50%以上のCD11c+(マウスリンパ組織におけるほとんどのDCの細胞マーカー)お
よびDEC-205+(リンパ組織におけるDCで発現された抗原)を感染する。」 トランスジェニックマウスにおけるラットインスリンプロモーター(RIP)の
制御下遺伝子の発現は、多数の免疫感受性細胞を誘導する。以下の根拠を考察の
こと。LCMV糖タンパク質(GP)または核タンパク質(NP)を、ラットインスリン
プロモーター(RIP-GP、 RIP-NP)の制御下、β細胞で発現するトランスジェニ
ックマウスの6%が高血糖症を発生した。これらのマウスの膵臓組織は、群ガラ
ス様外観を有する腫大膵島を示した(Oldstone 1991、図4A)。免疫反応を発生
するために他の処置は必要ではなかった。
と。LCMV株は2グループに分けることができる。CTL‐P+をマークした第一グル
ープは、CD4、バーフォリン、ならびに少なくとも7ヶ月持続的に感染されたTNF
αでkoマウスの由来のリンパ球またはマクロファージから単離されたウイルスを
含む。これらのウイルスは、LCMV特異的CTL応答を生じることができず、従って
持続性感染を起因した。CTL-P+をマークした第二グループは、TNFα koマウス
のCNSから単離されたウイルスを含む。これらのウイルスは、強力なLCMV特異的C
TL応答を誘起して、2週間以内にウイルスを排除して、持続的感染の証拠を残さ
なかった。アームストロング(ARM)53b株は、CTL-P+ ウイルスである(Sevilla
2000[491]、表I)Sevillaらによると、「まず、DCが、CTL-P+ LCMV変異株によ
りインビボ感染される一次細胞であり;第二に、, CTL-P+は驚くべきことには、
50%以上のCD11c+(マウスリンパ組織におけるほとんどのDCの細胞マーカー)お
よびDEC-205+(リンパ組織におけるDCで発現された抗原)を感染する。」 トランスジェニックマウスにおけるラットインスリンプロモーター(RIP)の
制御下遺伝子の発現は、多数の免疫感受性細胞を誘導する。以下の根拠を考察の
こと。LCMV糖タンパク質(GP)または核タンパク質(NP)を、ラットインスリン
プロモーター(RIP-GP、 RIP-NP)の制御下、β細胞で発現するトランスジェニ
ックマウスの6%が高血糖症を発生した。これらのマウスの膵臓組織は、群ガラ
ス様外観を有する腫大膵島を示した(Oldstone 1991、図4A)。免疫反応を発生
するために他の処置は必要ではなかった。
【0346】
RIP(それぞれ、RIP‐HA およびRIP‐IFNγ)制御下にある、インフルエンザ
ウイルスA/Japan/305/57株遺伝子の赤血球凝集素(HA)、またはインターフェロ
ンγを担う他のトランスジェニックマウスは、リンパ浸潤を伴う自発性糖尿病を
発生した(Roman 1990[492]、Sarvetnick 1990[493])。ラットグルカゴンプロ
モーター(RGP‐IFNγ)の制御下、α細胞でIFNγを発現するトランスジェニッ
クマウスは糖尿病を発生しなかったことは興味深い。IFNγ濃度の増加は、正味
としては細胞破壊を誘導しなかった。トランスジェニックRGP‐IFNγマウスにお
いて観察されたβ細胞アポトーシスは、活発な再生によって補償された。特に、
膵島は、膵島炎を示さなかった(Yamaoka 1999[494])。Yamaokaらによれば、「
IFNγ単独ではインビボにおけるβ細胞の完全破壊に不十分である。」マイクロ
競合の観点からは、マウス自身のインスリンプロモーター(MIP)と外来性ラット
インスリンプロモーター(RIP)間のマイクロ競合は、インスリン発現を低下し
、最終的には、β細胞破壊ならびにアポトーシスのトリガを導く。従って、MIP
とマイクロ競合しないRGPは糖尿病を発生しない。
ウイルスA/Japan/305/57株遺伝子の赤血球凝集素(HA)、またはインターフェロ
ンγを担う他のトランスジェニックマウスは、リンパ浸潤を伴う自発性糖尿病を
発生した(Roman 1990[492]、Sarvetnick 1990[493])。ラットグルカゴンプロ
モーター(RGP‐IFNγ)の制御下、α細胞でIFNγを発現するトランスジェニッ
クマウスは糖尿病を発生しなかったことは興味深い。IFNγ濃度の増加は、正味
としては細胞破壊を誘導しなかった。トランスジェニックRGP‐IFNγマウスにお
いて観察されたβ細胞アポトーシスは、活発な再生によって補償された。特に、
膵島は、膵島炎を示さなかった(Yamaoka 1999[494])。Yamaokaらによれば、「
IFNγ単独ではインビボにおけるβ細胞の完全破壊に不十分である。」マイクロ
競合の観点からは、マウス自身のインスリンプロモーター(MIP)と外来性ラット
インスリンプロモーター(RIP)間のマイクロ競合は、インスリン発現を低下し
、最終的には、β細胞破壊ならびにアポトーシスのトリガを導く。従って、MIP
とマイクロ競合しないRGPは糖尿病を発生しない。
【0347】
(ii) 『糖尿病』
RIP-GPトランスジェニックマウスは、β細胞においてGPの高発現を示す(いく
つかのマウスは自発的に糖尿病を発生する)。しかし、ほとんどのマウスは糖尿
病を発生しない。抵抗性マウスでは、GP発現は過剰に高くはない。これらのマウ
スでは、GP発現は自発的に自己免疫疾患を発生するに十分なほど高くない。2ピ
ークモデルによれば、抗原産生が高い(アポトーシスのトリガが高い)にも関わ
らず、永久的β細胞破壊と糖尿病を起因するに十分なほど高くはない。LCNV感染
は、DCの第二ピークの右上シフトを過剰緩徐する。このシフトは、ある糖尿病抵
抗性マウスにおいてバランスを崩す。
つかのマウスは自発的に糖尿病を発生する)。しかし、ほとんどのマウスは糖尿
病を発生しない。抵抗性マウスでは、GP発現は過剰に高くはない。これらのマウ
スでは、GP発現は自発的に自己免疫疾患を発生するに十分なほど高くない。2ピ
ークモデルによれば、抗原産生が高い(アポトーシスのトリガが高い)にも関わ
らず、永久的β細胞破壊と糖尿病を起因するに十分なほど高くはない。LCNV感染
は、DCの第二ピークの右上シフトを過剰緩徐する。このシフトは、ある糖尿病抵
抗性マウスにおいてバランスを崩す。
【0348】
以下の研究を考察してみよう。
1. リンパ性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)由来のウイルス糖タンパク質(GP)
または核タンパク質(NP)を、ラットインスリンプロモーターの制御下(RIP-GP
、 RIP-NP)、膵臓β細胞中 で発現するトランスジェニックマウスは、LCMV ARM
53b で感染後に、自己免疫性糖尿病(IDDM)を発生する(Ohashi 1991[495]、Old
stone 1991[496])。 2. RIP-GP またはRIP-NPトランスジェニックマウスの末梢に存在し、インビト
ロおよびインビボで活性である、自己反応性CD8+細胞障害性Tリンパ球(CTL)の
非感染トランスジェニックレシピエント中への養子移入は、膵島に帰巣して膵島
周囲炎を誘導するその能力にもかかわらず、高血糖症や膵島炎をほとんど起因し
ない(von Herrath 1997[497])。弱いアポトーシスのトリガは膵島周囲炎を誘
導する。しかし、LCMV感染がなければ、汎性膵島炎および顕著なT細胞誘導性ア
ポトーシスを生じるに十分なDCがβ細胞付近に捕捉されない。2ピークモデルの
観点からは、DCを緩徐するLCMV感染がなければ、第二ピークは右上に十分なシフ
トを示さない。
または核タンパク質(NP)を、ラットインスリンプロモーターの制御下(RIP-GP
、 RIP-NP)、膵臓β細胞中 で発現するトランスジェニックマウスは、LCMV ARM
53b で感染後に、自己免疫性糖尿病(IDDM)を発生する(Ohashi 1991[495]、Old
stone 1991[496])。 2. RIP-GP またはRIP-NPトランスジェニックマウスの末梢に存在し、インビト
ロおよびインビボで活性である、自己反応性CD8+細胞障害性Tリンパ球(CTL)の
非感染トランスジェニックレシピエント中への養子移入は、膵島に帰巣して膵島
周囲炎を誘導するその能力にもかかわらず、高血糖症や膵島炎をほとんど起因し
ない(von Herrath 1997[497])。弱いアポトーシスのトリガは膵島周囲炎を誘
導する。しかし、LCMV感染がなければ、汎性膵島炎および顕著なT細胞誘導性ア
ポトーシスを生じるに十分なDCがβ細胞付近に捕捉されない。2ピークモデルの
観点からは、DCを緩徐するLCMV感染がなければ、第二ピークは右上に十分なシフ
トを示さない。
【0349】
3. P14 TCR単一トランスジェニックモデルは、LCMV-GP特異的T細胞レセプター
を発現する。P14トランスジェニックマウスにおける、LCMV GPペプチドエピトー
プGP33の静脈内投与の反復によって寛容が誘導される。ペプチド投与は、CD69の
ようなT細胞活性化マーカーの上方制御を起因する(Garza 2000[498]、図1a)
。さらに、未処理マウス由来トランスジェニックT細胞がエキソビボではパルス
標的されたペプチドの溶解が不可能であるのに対して、インビボペプチド処理は
T細胞の細胞溶解活性を誘導した(同書、図1b)。結局、ペプチド投与は、T細
胞の膨張とそれに続く欠失を誘導した(同書、図1c)。
を発現する。P14トランスジェニックマウスにおける、LCMV GPペプチドエピトー
プGP33の静脈内投与の反復によって寛容が誘導される。ペプチド投与は、CD69の
ようなT細胞活性化マーカーの上方制御を起因する(Garza 2000[498]、図1a)
。さらに、未処理マウス由来トランスジェニックT細胞がエキソビボではパルス
標的されたペプチドの溶解が不可能であるのに対して、インビボペプチド処理は
T細胞の細胞溶解活性を誘導した(同書、図1b)。結局、ペプチド投与は、T細
胞の膨張とそれに続く欠失を誘導した(同書、図1c)。
【0350】
DCを循環する組織は、投与されたGP33ペプチドを取り込む。DCは穏やかに緩徐
し、表面Ag発現と同時刺激を増加し、最終的にはリンパ節まで遊走して、そこで
中濃度の表面Ag呈示およびT細胞への同時刺激の結果、活性化、増殖および欠失
を起こす。活性化はDCによる呈示が必要であるために、GP33によるエキソビボ処
理はT細胞を活性化できない。 膵臓β細胞でGPを、T細胞上でLCMV‐GP特異的T細胞レセプターを発現する二
重トランスジェニックマウス(RIP-GP/P14)へのGP33の静脈内投与は、驚くべき
ことには糖尿病を誘導しなかった(同書、図2a)。
し、表面Ag発現と同時刺激を増加し、最終的にはリンパ節まで遊走して、そこで
中濃度の表面Ag呈示およびT細胞への同時刺激の結果、活性化、増殖および欠失
を起こす。活性化はDCによる呈示が必要であるために、GP33によるエキソビボ処
理はT細胞を活性化できない。 膵臓β細胞でGPを、T細胞上でLCMV‐GP特異的T細胞レセプターを発現する二
重トランスジェニックマウス(RIP-GP/P14)へのGP33の静脈内投与は、驚くべき
ことには糖尿病を誘導しなかった(同書、図2a)。
【0351】
両モデルにおいて、GP33投与はT細胞を活性化した。しかし、DCが組織に捕捉
されるには緩徐ではないために、活性化T細胞を膵島に化学誘引するための帰巣
シグナルが発生されない。 GP33とラットの抗マウスCD40活性化抗体であるFCK45で静脈内免疫されたこの
二重トランスジェニックマウスの免疫は、イソ型適合コントロールとしてのGP33
とラットポリクローナル抗血清による免疫とは異なり、すべてのGP33+抗CD40処
理マウスにおいて糖尿病を発生した(同書、2a)。どちらのグループにおいて
も、T細胞活性化マーカーおよび細胞障害活性の誘導は同一であった。しかし、
GP33+コントロールAbは軽症の膵臓浸潤を発生したが、GP33+抗CD40は重症膵島炎
を発生した(同書、図2b、c、d)。
されるには緩徐ではないために、活性化T細胞を膵島に化学誘引するための帰巣
シグナルが発生されない。 GP33とラットの抗マウスCD40活性化抗体であるFCK45で静脈内免疫されたこの
二重トランスジェニックマウスの免疫は、イソ型適合コントロールとしてのGP33
とラットポリクローナル抗血清による免疫とは異なり、すべてのGP33+抗CD40処
理マウスにおいて糖尿病を発生した(同書、2a)。どちらのグループにおいて
も、T細胞活性化マーカーおよび細胞障害活性の誘導は同一であった。しかし、
GP33+コントロールAbは軽症の膵臓浸潤を発生したが、GP33+抗CD40は重症膵島炎
を発生した(同書、図2b、c、d)。
【0352】
単球/マクロファージ上へのCD40連結は、TF細胞表面発現を誘導した。特に、
刺激性抗CD40mAb(BL‐C4)による精製単球の処理は、フローサイトメトリ分析
によって示されるようにTF活性に関連する、単球凝血原活性(PCA)を強く誘導
した(Pradier 1996[499])。単球/マクロファージの、活性化CD4+T細胞(CD40
Lを発現)から単離した細胞膜あるいはヒトrCD40Lのいずれかへの曝露は、TF表
面発現および酵素活性を増加した(Mach 1997[500]、図2AおよびB、表)。抗CD
40LmAbは、CD40連結への応答におけるTF誘導をブロックした。TF発現における類
似効果が、血管平滑筋細胞(SMC)において観察された(Schonbeck 2000[501])
。
刺激性抗CD40mAb(BL‐C4)による精製単球の処理は、フローサイトメトリ分析
によって示されるようにTF活性に関連する、単球凝血原活性(PCA)を強く誘導
した(Pradier 1996[499])。単球/マクロファージの、活性化CD4+T細胞(CD40
Lを発現)から単離した細胞膜あるいはヒトrCD40Lのいずれかへの曝露は、TF表
面発現および酵素活性を増加した(Mach 1997[500]、図2AおよびB、表)。抗CD
40LmAbは、CD40連結への応答におけるTF誘導をブロックした。TF発現における類
似効果が、血管平滑筋細胞(SMC)において観察された(Schonbeck 2000[501])
。
【0353】
CD40連結は、単球/マクロファージ、さらにおそらく樹状細胞、TF発現を増加
する。単球/マクロファージおよび樹状細胞におけるTF発現は、後方運動を推進
する(上記アテローム性動脈硬化症の章を参照)。CD40L欠乏は、従って、流入
領域リンパ節への樹状細胞遊走を減少するはずである。ある研究は、皮膚接触感
作に対するインビボDC応答を、CD40リガンド-/-マウスで分析した。非感作CD40
リガンド-/- マウスの皮膚切片の免疫組織化学は、野生型C57BL/6 マウスと比較
して、樹状上皮ランゲルハンス細胞(LC)の数および形態に相違がないことを明ら
かにした。しかし、パプテン感作後、コントロールと比較してCD40リガンド-/-
マウスでは、皮膚から外へのLC遊走は劇的に減少し、流入領域リンパ節における
DCの蓄積が顕著に減少した(Moodycliffe 2000、図2、3)。これらの知見は、
無傷である前方運動と樹状細胞後方運動の欠陥に符合している。
する。単球/マクロファージおよび樹状細胞におけるTF発現は、後方運動を推進
する(上記アテローム性動脈硬化症の章を参照)。CD40L欠乏は、従って、流入
領域リンパ節への樹状細胞遊走を減少するはずである。ある研究は、皮膚接触感
作に対するインビボDC応答を、CD40リガンド-/-マウスで分析した。非感作CD40
リガンド-/- マウスの皮膚切片の免疫組織化学は、野生型C57BL/6 マウスと比較
して、樹状上皮ランゲルハンス細胞(LC)の数および形態に相違がないことを明ら
かにした。しかし、パプテン感作後、コントロールと比較してCD40リガンド-/-
マウスでは、皮膚から外へのLC遊走は劇的に減少し、流入領域リンパ節における
DCの蓄積が顕著に減少した(Moodycliffe 2000、図2、3)。これらの知見は、
無傷である前方運動と樹状細胞後方運動の欠陥に符合している。
【0354】
TF発現に対するCD40結合効果は、上記のGarza 2000 の結果を説明できる。抗C
D40アゴニストであるFGK45は、DCのTF発現を増加する。TF発現の増加はDC遊走を
緩徐した。その結果、いくつかのDCが表面GP33濃度と同時刺激を有するリンパ節
に到着した。その他のDCは組織内に捕捉された。自己免疫疾患の緩徐DCモデルに
よれば、GP33とFGK45処理した二重トランスジェニックマウスは糖尿病を発生す
るはずである。さらに、Garzaらは、GP33とTF発現の他の誘導物質であるLPSの投
与は、予測されたように、糖尿病を起因したことを報告する。
D40アゴニストであるFGK45は、DCのTF発現を増加する。TF発現の増加はDC遊走を
緩徐した。その結果、いくつかのDCが表面GP33濃度と同時刺激を有するリンパ節
に到着した。その他のDCは組織内に捕捉された。自己免疫疾患の緩徐DCモデルに
よれば、GP33とFGK45処理した二重トランスジェニックマウスは糖尿病を発生す
るはずである。さらに、Garzaらは、GP33とTF発現の他の誘導物質であるLPSの投
与は、予測されたように、糖尿病を起因したことを報告する。
【0355】
(iii)『ループス』
H8トランスジェニックマウスは、主要組織適合複合体(MHC)クラスIプロモー
ターの制御下で、LCMV糖タンパク質エピトープ(GP)33‐41を発現する。MHCクラ
スIはおそらくすべての細胞で発現されるために、H8マウスはすべての細胞、特
にDCにおいて、GP33エピトープを発現かつ呈示する。LCMV T細胞レセプタート
ランスジェニックマウス由来のCD8+T細胞のH8マウスへの養子移入は、一過性
の活性化と欠失期間後に末梢寛容を有効に誘導した(Ehl 1998[503])。対照的
に、T細胞養子移入1〜3日後のLCMV感染は疾病を起因した。マウスは感染後6
〜8日で衰弱の徴候を示し、特定病原体除去条件下で、20〜40%(非特定病原体
除去条件では100%まで)が感染後12〜15日で死亡した。残りのマウスは体重減
少を続けて、感染後3〜5ヶ月ですべてが死亡した。組織検査は、脾臓、肝臓、
腸、および皮膚等の種々な器官におけるCD8+T細胞浸潤を明らかにした(同書、
図3)。コントロールマウスの感染は検出可能な臨床症状を導出しなかった。
ターの制御下で、LCMV糖タンパク質エピトープ(GP)33‐41を発現する。MHCクラ
スIはおそらくすべての細胞で発現されるために、H8マウスはすべての細胞、特
にDCにおいて、GP33エピトープを発現かつ呈示する。LCMV T細胞レセプタート
ランスジェニックマウス由来のCD8+T細胞のH8マウスへの養子移入は、一過性
の活性化と欠失期間後に末梢寛容を有効に誘導した(Ehl 1998[503])。対照的
に、T細胞養子移入1〜3日後のLCMV感染は疾病を起因した。マウスは感染後6
〜8日で衰弱の徴候を示し、特定病原体除去条件下で、20〜40%(非特定病原体
除去条件では100%まで)が感染後12〜15日で死亡した。残りのマウスは体重減
少を続けて、感染後3〜5ヶ月ですべてが死亡した。組織検査は、脾臓、肝臓、
腸、および皮膚等の種々な器官におけるCD8+T細胞浸潤を明らかにした(同書、
図3)。コントロールマウスの感染は検出可能な臨床症状を導出しなかった。
【0356】
脾臓、肝臓、腸、および皮膚は、顕著な組織再生率を示し、これは正常細胞ア
ポトーシスが相当な割合存在していることを意味する。この正常細胞アポトーシ
スは、GP33を含む抗原を監視DCの表面に負荷する。GP33のDC取り込み発現はまた
、これらの細胞に抗原を負荷する。しかし、これらの負荷は、寛容を発生にのみ
十分でT細胞浸潤には十分でない、GP33(および他の抗原)表面濃度を産生する
。H8マウスのLCMVによる感染は、すべての組織におけるDC緩徐して(あるもの
は停止に至るまで)、その結果抗原表面濃度の上昇を起こす。2ピークモデルに
よれば、抗原表面濃度およびDC捕捉の増加は、多くの組織においてT細胞浸潤を
起こす。
ポトーシスが相当な割合存在していることを意味する。この正常細胞アポトーシ
スは、GP33を含む抗原を監視DCの表面に負荷する。GP33のDC取り込み発現はまた
、これらの細胞に抗原を負荷する。しかし、これらの負荷は、寛容を発生にのみ
十分でT細胞浸潤には十分でない、GP33(および他の抗原)表面濃度を産生する
。H8マウスのLCMVによる感染は、すべての組織におけるDC緩徐して(あるもの
は停止に至るまで)、その結果抗原表面濃度の上昇を起こす。2ピークモデルに
よれば、抗原表面濃度およびDC捕捉の増加は、多くの組織においてT細胞浸潤を
起こす。
【0357】
LCMVで感染されたRIP‐GP および H8トランスジェニックマウスを、GP33抗原
のDC表面濃度について比較してみよう。
のDC表面濃度について比較してみよう。
【0358】
【表6】
【0359】
脾臓、肝臓、腸および皮膚において、GP33の取り込み発現は、RIP-GP マウス
では寛容(つまり浸潤の遅延)から、H8マウスではT細胞浸潤に至るまでのバ
ランスを崩す(両マウスモデルにおける同一組織について上記の表で細胞を比較
すること)。膵臓では、RIP-GPマウスにおけるGP33のDC取り込み発現の欠如は、
多分RIP-GPトランスフェクションによって誘導される膵臓β細胞のアポトーシス
の増加によって補償される以上であるだろう(上記参照)。 この表に提示される概念はまた、H8マウスにおいては、異なる組織でのT細胞
浸潤の割合は、組織再生の割合に相関することを予測する。
では寛容(つまり浸潤の遅延)から、H8マウスではT細胞浸潤に至るまでのバ
ランスを崩す(両マウスモデルにおける同一組織について上記の表で細胞を比較
すること)。膵臓では、RIP-GPマウスにおけるGP33のDC取り込み発現の欠如は、
多分RIP-GPトランスフェクションによって誘導される膵臓β細胞のアポトーシス
の増加によって補償される以上であるだろう(上記参照)。 この表に提示される概念はまた、H8マウスにおいては、異なる組織でのT細胞
浸潤の割合は、組織再生の割合に相関することを予測する。
【0360】
この表から、DCを十分に緩徐するH8マウスのその他の処置は、同様な結果を
発生することが予測される。Ehlらは、種々の感染および炎症性刺激を試みた。
特に、彼らは10μg LPSを用いた。LPSはDCのTF発現を増加し(上記アテローム
性動脈硬化症の章を参照)、従ってDCの後方運動を緩徐する。H8マウスのLPS処
理は、活性化を誘導した(同書、図8b)。 全身性エリテマトーデス(また、播種性エリテマトーデス、ループス、エリテ
マトーデス、およびSLEとも称する)は、皮膚、関節、腎臓、心臓、肺および神
経系等の多数の器官を影響する慢性炎症性自己免疫疾患である。発症時には、通
常は一つの器官系のみが関与するが、後に他の器官も影響されることがある。ル
ープス患者および動物モデルにおいて典型的に観察されることは、自発性T細胞
の活性化と器官浸潤である。
発生することが予測される。Ehlらは、種々の感染および炎症性刺激を試みた。
特に、彼らは10μg LPSを用いた。LPSはDCのTF発現を増加し(上記アテローム
性動脈硬化症の章を参照)、従ってDCの後方運動を緩徐する。H8マウスのLPS処
理は、活性化を誘導した(同書、図8b)。 全身性エリテマトーデス(また、播種性エリテマトーデス、ループス、エリテ
マトーデス、およびSLEとも称する)は、皮膚、関節、腎臓、心臓、肺および神
経系等の多数の器官を影響する慢性炎症性自己免疫疾患である。発症時には、通
常は一つの器官系のみが関与するが、後に他の器官も影響されることがある。ル
ープス患者および動物モデルにおいて典型的に観察されることは、自発性T細胞
の活性化と器官浸潤である。
【0361】
循環DC内にウイルスゲノムを十分な数量生じるGABPウイルスによる感染を考察
してみよう。ウイルスN-ボックスとTFのN-ボックスの間のマイクロ競合はTF表面
発現を増加して、DC後方運動を減少する。2ピークモデルによれば、DC後方運動
の過剰緩徐は、ループス患者に観察される症状に類似の病態を誘導する。最初に
影響される器官は、一時的または一般的に高いアポトーシスのトリガを示す器官
である(傷害器官または高い組織再生を有する器官)。 GABPウイルスによる単球/マクロファージ感染は、アテローム性動脈硬化症を
起因する(上記アテローム性動脈硬化症についての章を参照)。DCおよびマクロ
ファージのどちらもCD34+前駆細胞に由来する(Hart 1997[504]、図3)。CD34+
細胞は、GABPウイルス感染に許容性である。例えば、Zhuravskayaら(1997[505]
)は、GABPウイルスであるヒトサイトメガロウイルスが(HCMV)、感染した骨髄
(BM)CD34+細胞中に生き残ることを実証した(Maciejewski とSt Jeor 1999[50
6]、Sindre 1996[507]をまた参照)。提案モデルによれば、CD34+細胞の感染は
、従って、ループスとアテローム性動脈硬化症を起因する。ループスとアテロー
ム性動脈硬化症の同時発生の観察は詳しく報告されている。例えば、全身性エリ
テマトーデスにおけるアテローム性動脈硬化症の加速の問題についての最近の論
文を参照のこと(Ilowite 2000[508]、Urowitz 2000[509])。そのような知見は
、マイクロ競合、TF推進性後方運動、および2ピークモデルに符合している。
してみよう。ウイルスN-ボックスとTFのN-ボックスの間のマイクロ競合はTF表面
発現を増加して、DC後方運動を減少する。2ピークモデルによれば、DC後方運動
の過剰緩徐は、ループス患者に観察される症状に類似の病態を誘導する。最初に
影響される器官は、一時的または一般的に高いアポトーシスのトリガを示す器官
である(傷害器官または高い組織再生を有する器官)。 GABPウイルスによる単球/マクロファージ感染は、アテローム性動脈硬化症を
起因する(上記アテローム性動脈硬化症についての章を参照)。DCおよびマクロ
ファージのどちらもCD34+前駆細胞に由来する(Hart 1997[504]、図3)。CD34+
細胞は、GABPウイルス感染に許容性である。例えば、Zhuravskayaら(1997[505]
)は、GABPウイルスであるヒトサイトメガロウイルスが(HCMV)、感染した骨髄
(BM)CD34+細胞中に生き残ることを実証した(Maciejewski とSt Jeor 1999[50
6]、Sindre 1996[507]をまた参照)。提案モデルによれば、CD34+細胞の感染は
、従って、ループスとアテローム性動脈硬化症を起因する。ループスとアテロー
ム性動脈硬化症の同時発生の観察は詳しく報告されている。例えば、全身性エリ
テマトーデスにおけるアテローム性動脈硬化症の加速の問題についての最近の論
文を参照のこと(Ilowite 2000[508]、Urowitz 2000[509])。そのような知見は
、マイクロ競合、TF推進性後方運動、および2ピークモデルに符合している。
【0362】
これらのモデルによって説明される他の興味深い知見は、ループスにおける凝
血亢進性血栓症である。GABPウイルスによるCD34+の感染は、循環単球のTF発現
を増加する。ループスにおけるそのようなTF過剰発現が、いくつかの研究で報告
された(例えば、Dobado-Berrios 1999[510]を参照)。TF過剰発現は凝固の確率
を増加する。(ループスにおける血栓症および他の疾病の詳細については、スト
ロークの章を参照)。 (iv)『移植片対宿主病(GVHD)』 H8マウス由来のDC(H8‐DC)は構成的にGP33エピトープを発現する。RIP‐G
Pトランスジェニックマウスに対する106 H8‐DC(高用量)の一回注射は、糖血
症的変化または中等値(15〜20 mM)への血糖の一過性増加を起こさず、結局は
数日以内に正常レベルに戻った(Ludewig 1998[511]、図1A)。105 H8‐DC(中
用量)の一回注射は、糖尿病を起因しなかった。しかし、中用量の反復H8‐DC注
射、すなわち105 DCを6日間隔で3回投与(同書、図1C)、または104 DCを2
日間隔で4回投与(同書、図1D)は、T細胞浸潤(同書、図3)および糖尿病を
起因した。反復免疫されたマウスの50%が10〜14日目の間に糖尿病を発生し、40
%が18〜21日目までに高血糖症を発生した。これらの知見に基づき、Ludewigら
は、「プロフェッショナルAPCによる抗原刺激の期間、すなわち、CTL活性と時間
の積分、がこのモデルの自己免疫性糖尿病の疾病の結果を決定する」と結論した
。
血亢進性血栓症である。GABPウイルスによるCD34+の感染は、循環単球のTF発現
を増加する。ループスにおけるそのようなTF過剰発現が、いくつかの研究で報告
された(例えば、Dobado-Berrios 1999[510]を参照)。TF過剰発現は凝固の確率
を増加する。(ループスにおける血栓症および他の疾病の詳細については、スト
ロークの章を参照)。 (iv)『移植片対宿主病(GVHD)』 H8マウス由来のDC(H8‐DC)は構成的にGP33エピトープを発現する。RIP‐G
Pトランスジェニックマウスに対する106 H8‐DC(高用量)の一回注射は、糖血
症的変化または中等値(15〜20 mM)への血糖の一過性増加を起こさず、結局は
数日以内に正常レベルに戻った(Ludewig 1998[511]、図1A)。105 H8‐DC(中
用量)の一回注射は、糖尿病を起因しなかった。しかし、中用量の反復H8‐DC注
射、すなわち105 DCを6日間隔で3回投与(同書、図1C)、または104 DCを2
日間隔で4回投与(同書、図1D)は、T細胞浸潤(同書、図3)および糖尿病を
起因した。反復免疫されたマウスの50%が10〜14日目の間に糖尿病を発生し、40
%が18〜21日目までに高血糖症を発生した。これらの知見に基づき、Ludewigら
は、「プロフェッショナルAPCによる抗原刺激の期間、すなわち、CTL活性と時間
の積分、がこのモデルの自己免疫性糖尿病の疾病の結果を決定する」と結論した
。
【0363】
DCが膵臓β細胞「近隣」を一定の速度で遊走すると考えてみよう。β細胞の「
近隣」で過ごす時間に、DCは、β細胞抗原の一定の濃度[Ag]を取り込む、一定の
確率(Pで表示)を有する。次に、この速度で遊走する2種類のDCをまた考慮し
よう。個別のDC遊走と取り込みを想定すると、少なくともそのうちの一つが[Ag]
を取り込む確率は2Pである(個別の想定は、例えば2つのDCが共遊走して、それ
ぞれが[Ag]の部分を取り込むことになった場合は、通用しない。)個別想定では
、遊走DC数の増加は、その他の条件を変化しなければ、抗原取り込みの確率を増
加する。他の情況として、一つのDCが当初の半分の速度で遊走すると考えてみよ
う。DCがβ細胞の近隣で過ごす時間は2倍長くなるために、細胞が[Ag]を取り込
む確率は、2つのDCが当初の速度で遊走する確率と同一の2Pである。遊走DC数の
増加と存在プールDC遊走の緩徐は、同一効果を生じる。H8-DCによる反復免疫は
、DC後方運動の緩徐に等しい。T細胞誘発性アポトーシスと時間の積分が、緩徐
DC遊走の場合においては自己免疫疾患の結果を決定するために(上記2ピークモ
デルを参照)、反復DC免疫の場合には積分が同一であること重要である。
近隣」で過ごす時間に、DCは、β細胞抗原の一定の濃度[Ag]を取り込む、一定の
確率(Pで表示)を有する。次に、この速度で遊走する2種類のDCをまた考慮し
よう。個別のDC遊走と取り込みを想定すると、少なくともそのうちの一つが[Ag]
を取り込む確率は2Pである(個別の想定は、例えば2つのDCが共遊走して、それ
ぞれが[Ag]の部分を取り込むことになった場合は、通用しない。)個別想定では
、遊走DC数の増加は、その他の条件を変化しなければ、抗原取り込みの確率を増
加する。他の情況として、一つのDCが当初の半分の速度で遊走すると考えてみよ
う。DCがβ細胞の近隣で過ごす時間は2倍長くなるために、細胞が[Ag]を取り込
む確率は、2つのDCが当初の速度で遊走する確率と同一の2Pである。遊走DC数の
増加と存在プールDC遊走の緩徐は、同一効果を生じる。H8-DCによる反復免疫は
、DC後方運動の緩徐に等しい。T細胞誘発性アポトーシスと時間の積分が、緩徐
DC遊走の場合においては自己免疫疾患の結果を決定するために(上記2ピークモ
デルを参照)、反復DC免疫の場合には積分が同一であること重要である。
【0364】
移植片対宿主病(GVHD)は、同種骨髄(BM)移植(BMT)後の合併症である。G
VHD患者において典型的に観察されることは、自発性T細胞活性化と器官浸潤で
ある。関連HLA適合ドナーによる同種BMTを受ける患者の約50%がGVHDを発生する
。 ある研究が、同種および自己幹細胞移植後の患者と健常コントロールにおいて
血液単核細胞(MNC)に存在するDCの割合(パーセント)を測定した。同種移植後
にGVH症状を示さない患者、自己移植後の患者、および健常コントロールについ
て、MNC比としてのDCの平均数は、それぞれ0.58%、0.40%、および0.42%であ
った(同種および自己移植患者間の差分についてはP=0.06)(Fearnley 1999[5
12]、図3、6)。これらの結果は、同種幹細胞移植はDC数を増加することを示
す。DC数が多いと、抗原取り込み確率を増加する。正常アポトーシス(迅速再生
組織)の高い組織では、そのような増加は、T細胞浸潤および組織アポトーシス
を起因し得る。
VHD患者において典型的に観察されることは、自発性T細胞活性化と器官浸潤で
ある。関連HLA適合ドナーによる同種BMTを受ける患者の約50%がGVHDを発生する
。 ある研究が、同種および自己幹細胞移植後の患者と健常コントロールにおいて
血液単核細胞(MNC)に存在するDCの割合(パーセント)を測定した。同種移植後
にGVH症状を示さない患者、自己移植後の患者、および健常コントロールについ
て、MNC比としてのDCの平均数は、それぞれ0.58%、0.40%、および0.42%であ
った(同種および自己移植患者間の差分についてはP=0.06)(Fearnley 1999[5
12]、図3、6)。これらの結果は、同種幹細胞移植はDC数を増加することを示
す。DC数が多いと、抗原取り込み確率を増加する。正常アポトーシス(迅速再生
組織)の高い組織では、そのような増加は、T細胞浸潤および組織アポトーシス
を起因し得る。
【0365】
(v) 『DCによるワクチン接種』
DCのTF、CD86発現、および抗原呈示レベル([Ag]と表す)が相関するとしよう
。CD40L、パルス、局外細胞組織のアポトーシス、エピトープを発現する遺伝子
によるトランスフェクションによる処理は、TF、CD86および[Ag]を増加する。こ
の増加を成熟を称する。TF、 CD86 および[Ag] を発現するDC数の分布が正常で
あると想定する。図43を考察してみよう。 図において成熟は、DC分布のTF、CD86、および[Ag]が高値にシフトすることに
よって表される。TF推進性後方運動モデルによれば、DCを捕捉する特定レベルの
TF発現が存在する。このレベルを図においては太線でマークする。低次のTF濃度
を有する細胞は遊走中(遊走が可能)である。高いTF濃度を有する細胞は捕捉さ
れている。
。CD40L、パルス、局外細胞組織のアポトーシス、エピトープを発現する遺伝子
によるトランスフェクションによる処理は、TF、CD86および[Ag]を増加する。こ
の増加を成熟を称する。TF、 CD86 および[Ag] を発現するDC数の分布が正常で
あると想定する。図43を考察してみよう。 図において成熟は、DC分布のTF、CD86、および[Ag]が高値にシフトすることに
よって表される。TF推進性後方運動モデルによれば、DCを捕捉する特定レベルの
TF発現が存在する。このレベルを図においては太線でマークする。低次のTF濃度
を有する細胞は遊走中(遊走が可能)である。高いTF濃度を有する細胞は捕捉さ
れている。
【0366】
図中実線で表している、成熟度のより低い細胞と、成熟度のより高い2種類の
細胞によるワクチン接種を考察しよう。このモデルは以下の予測を提供する。成
熟度のより低い細胞によるワクチン接種は、捕捉を誘導しない。すべての細胞が
組織から遊走して出ていく。対照的に、成熟度のより高い細胞によるワクチン接
種は、細胞捕捉を誘導する。いくつかの細胞は組織から遊走し(太線の左側のDC
分布下の領域によって表される)、残りは捕捉される(太線の右側の領域)。 以下の研究を考察してみよう。アカゲザル(rhesus macaques )のCD14+末梢
血単球由来DCを、GM‐CSF と IL‐4中で4日培養した。この細胞は、成熟DCマー
カーであるCD83は発現せず、同時刺激分子であるCD80、CD86ならびにCD40の中等
度の発現、および高レベルのMHCクラスIおよびクラスIIを示す(Barratt-Boyes
2000[513]、図1)。これらの細胞を未熟DCと命名した。その他の細胞を、迅速
な成熟誘導物質として公知であるCD40Lを加えて、さらに12日(合計7日)培養
した。CD40Lの添加は、CD83の均一な発現と、CD80、CD86、ならびにCD40の高発
現を誘導した(同書、図1)。これらの細胞を成熟DCと命名した。未熟および成
熟DC遊走の相対的効率を測定するために、細胞を注入後、注入部位を36時間検査
した。2.7(106 未熟DCの注入は、軽い局在化急性炎症応答を起因した。この時点
では蛍光標識細胞は同定されなかった。対照的に、3.7(106 の成熟DCの注入は、
3匹の動物のうち2匹において注入部位に重症な急性炎症性浸潤を起因した。こ
れらの動物では35時間で真皮内に多数の蛍光標識DCが検出された。本研究におけ
る実験設定を図44に示す。
細胞によるワクチン接種を考察しよう。このモデルは以下の予測を提供する。成
熟度のより低い細胞によるワクチン接種は、捕捉を誘導しない。すべての細胞が
組織から遊走して出ていく。対照的に、成熟度のより高い細胞によるワクチン接
種は、細胞捕捉を誘導する。いくつかの細胞は組織から遊走し(太線の左側のDC
分布下の領域によって表される)、残りは捕捉される(太線の右側の領域)。 以下の研究を考察してみよう。アカゲザル(rhesus macaques )のCD14+末梢
血単球由来DCを、GM‐CSF と IL‐4中で4日培養した。この細胞は、成熟DCマー
カーであるCD83は発現せず、同時刺激分子であるCD80、CD86ならびにCD40の中等
度の発現、および高レベルのMHCクラスIおよびクラスIIを示す(Barratt-Boyes
2000[513]、図1)。これらの細胞を未熟DCと命名した。その他の細胞を、迅速
な成熟誘導物質として公知であるCD40Lを加えて、さらに12日(合計7日)培養
した。CD40Lの添加は、CD83の均一な発現と、CD80、CD86、ならびにCD40の高発
現を誘導した(同書、図1)。これらの細胞を成熟DCと命名した。未熟および成
熟DC遊走の相対的効率を測定するために、細胞を注入後、注入部位を36時間検査
した。2.7(106 未熟DCの注入は、軽い局在化急性炎症応答を起因した。この時点
では蛍光標識細胞は同定されなかった。対照的に、3.7(106 の成熟DCの注入は、
3匹の動物のうち2匹において注入部位に重症な急性炎症性浸潤を起因した。こ
れらの動物では35時間で真皮内に多数の蛍光標識DCが検出された。本研究におけ
る実験設定を図44に示す。
【0367】
未熟細胞よりはむしろ成熟細胞を注入後に、より多数のDCが捕捉される。成熟
および未熟曲線において太線の右にある領域を比較してみよう。この研究によれ
ば、未熟細胞注入後に捕捉されたDCを表す領域の大きさはゼロであるはずである
。しかし、2ピークモデルによれば、T細胞浸潤を生じるためには、いくつかのD
Cが捕捉されなければならない。もし我々が浸潤T細胞が36時間の検査前にいく
つかの捕捉された細胞のほとんどを排除すると想定すれば、この不一致は解決で
きる。
および未熟曲線において太線の右にある領域を比較してみよう。この研究によれ
ば、未熟細胞注入後に捕捉されたDCを表す領域の大きさはゼロであるはずである
。しかし、2ピークモデルによれば、T細胞浸潤を生じるためには、いくつかのD
Cが捕捉されなければならない。もし我々が浸潤T細胞が36時間の検査前にいく
つかの捕捉された細胞のほとんどを排除すると想定すれば、この不一致は解決で
きる。
【0368】
この研究は他の重要な知見を報告する。未熟および成熟DCの注入後、注入され
た細胞の一部(0.07〜0.12%)がリンパ節に到達して(同書、図7)、注入部位
に免疫反応を生じた。上記の図について言えば、どちらの場合も、太線左側の曲
線下領域は空ではない。どちらの注入も遊走中のDCを含んだ。同様な知見がHerm
ans 2000[514]に報告されている。しかし、注入されたすべてのDCがリンパ節ま
で遊走するわけではない。いくらかは循環中に入る。これらのDCはいずれかの組
織に行き着く。上記の論考によれば、もし十分な注入DCが長期間に渡って循環に
入ると、それらは、異常に高いエピトープ発現を有する組織、あるいは迅速に再
生している組織で免疫反応を生じる。以下の研究を考察してみよう。
た細胞の一部(0.07〜0.12%)がリンパ節に到達して(同書、図7)、注入部位
に免疫反応を生じた。上記の図について言えば、どちらの場合も、太線左側の曲
線下領域は空ではない。どちらの注入も遊走中のDCを含んだ。同様な知見がHerm
ans 2000[514]に報告されている。しかし、注入されたすべてのDCがリンパ節ま
で遊走するわけではない。いくらかは循環中に入る。これらのDCはいずれかの組
織に行き着く。上記の論考によれば、もし十分な注入DCが長期間に渡って循環に
入ると、それらは、異常に高いエピトープ発現を有する組織、あるいは迅速に再
生している組織で免疫反応を生じる。以下の研究を考察してみよう。
【0369】
SM‐LacZトランスジェニックマウスは、右心室の心筋細胞および動脈平滑筋細
胞に βガラクトシダーゼ(β‐gal)抗原を広く発現する。β‐galペプチドを
呈示するDCによるSM‐LacZマウスの反復処理は、小および中サイズ動脈および右
心室に強いリンパ浸潤を有する血管の免疫病態を起因した(Ludewig 2000[515]
)。不適切なペプチドを用いるDCパルスによるSM‐LacZマウスの免疫は、軽い肝
臓浸潤を生じるが、抗β‐galCTL活性は生じない。β‐galペプチドを呈示するD
Cによる非トランスジェニックマウスの免疫はまた、軽い肝臓浸潤を生じたが、
抗β‐galCTL活性は生じなかった。ナイーブSM‐LacZマウスは、特異的CTL反応
性は示さなかった(同書、図2B)。DC免疫によって誘導される自己免疫疾患に
ついての同様な知見がRoskrow(1999[516])に報告されている。 (b)《タイレルマウス脳脊髄炎ウイルス(TMEV)に関する研究》 (i)『TMEVの特徴』 TMEウイルスは、PicornaviridaeファミリのCardiovirus属メンバーである。こ
れらのウイルスは、マウス脳内(i.c.)接種後のその神経毒性特徴に基づいて2つ
のグループに分けることができる。GDVIIウイルスのような病原性の高い株は、
迅速に致死的脳炎を起因する。BeAnおよびDAのような病原性の低い株は、病原性
株と比較して、平均50%致死用量(LD50)の少なくとも10倍の低下を示す。さら
に、低病原性株は中枢神経系(CNS)に持続性感染を確立できる。
胞に βガラクトシダーゼ(β‐gal)抗原を広く発現する。β‐galペプチドを
呈示するDCによるSM‐LacZマウスの反復処理は、小および中サイズ動脈および右
心室に強いリンパ浸潤を有する血管の免疫病態を起因した(Ludewig 2000[515]
)。不適切なペプチドを用いるDCパルスによるSM‐LacZマウスの免疫は、軽い肝
臓浸潤を生じるが、抗β‐galCTL活性は生じない。β‐galペプチドを呈示するD
Cによる非トランスジェニックマウスの免疫はまた、軽い肝臓浸潤を生じたが、
抗β‐galCTL活性は生じなかった。ナイーブSM‐LacZマウスは、特異的CTL反応
性は示さなかった(同書、図2B)。DC免疫によって誘導される自己免疫疾患に
ついての同様な知見がRoskrow(1999[516])に報告されている。 (b)《タイレルマウス脳脊髄炎ウイルス(TMEV)に関する研究》 (i)『TMEVの特徴』 TMEウイルスは、PicornaviridaeファミリのCardiovirus属メンバーである。こ
れらのウイルスは、マウス脳内(i.c.)接種後のその神経毒性特徴に基づいて2つ
のグループに分けることができる。GDVIIウイルスのような病原性の高い株は、
迅速に致死的脳炎を起因する。BeAnおよびDAのような病原性の低い株は、病原性
株と比較して、平均50%致死用量(LD50)の少なくとも10倍の低下を示す。さら
に、低病原性株は中枢神経系(CNS)に持続性感染を確立できる。
【0370】
GDVII、 BeAn および DAの3種類のTMEVのすべてがGABPウイルスであると想定
しよう。 この想定は以下の根拠に符合する。3つの株すべての5'UTRは9つのN
‐ボックスを含む。また、3つの株すべての5'UTRは一対のN‐ボックスを含む(
BeAn配列によって番号付けすると、位置(−129、−123)と(121、115)、また
は、位置(935、941)と(943、949))。GDVIIの対は、BeAnとDAの対と異なる
ことは興味深い。GDVIIでは、N‐ボックス対(下線)はCTTCCGCTCGGAAG である
が、BeAnとDAの対はCTTCCTCTCGGAAGである。GDVII対は対称性であるが、BeANとD
Aの対は対称性ではない。BeAnとDAの非対称性は、GABPへの親和性の減少、従っ
て転写開始速度の低下を起因し得る。この解釈は以下の根拠に符合する。
しよう。 この想定は以下の根拠に符合する。3つの株すべての5'UTRは9つのN
‐ボックスを含む。また、3つの株すべての5'UTRは一対のN‐ボックスを含む(
BeAn配列によって番号付けすると、位置(−129、−123)と(121、115)、また
は、位置(935、941)と(943、949))。GDVIIの対は、BeAnとDAの対と異なる
ことは興味深い。GDVIIでは、N‐ボックス対(下線)はCTTCCGCTCGGAAG である
が、BeAnとDAの対はCTTCCTCTCGGAAGである。GDVII対は対称性であるが、BeANとD
Aの対は対称性ではない。BeAnとDAの非対称性は、GABPへの親和性の減少、従っ
て転写開始速度の低下を起因し得る。この解釈は以下の根拠に符合する。
【0371】
一連の実験において、Liptonと共同研究者らは、これらの株の病原性相違の原
因となるDNA配列を同定することを試みた。これらの研究で、彼らは、GDVIIとBe
An間の対応するゲノム領域を交換することにより組換え型TMEVを構築した。その
ような組換え型ウイルスの一つがChi 5Lであり、それは(933、1142)BeAn配列
が本来のGDVII配列に置換している。Chi 5Lをi.cルートによってマウスに接種す
ると、神経毒性が減弱された。Chi 5LのLD50 値は、GDVIIが10であるのに対して
7.5(105 以下である(Lipton 1998[517]、表1)。本来のGCVII N‐ボックス
対をBeAn対と置換することは病原性を低下した。 (ii)『脱髄(多発性硬化症)』 多くの他のウイルスと同様に、TMEV感染は細胞から細胞に伝搬する。しかし、
感染細胞のアイデンティティとウイルスの細胞から細胞への伝搬の順が、臨床結
果を決定する。BeAnとDAウイルスによる感染を考察してみよう。神経系で感染さ
れる最初の細胞はニューロンである。感染は細胞アポトーシスを起因する。細胞
片は監視マクロファージによって取り込まれ、細胞後方運動を緩徐し、いくつか
の細胞を捕捉し、捕捉細胞がT細胞浸潤を誘導する。これらのイベントは急性期
の特徴であり、神経感染が排除されると、灰白質の炎症が治まり、ニューロンア
ポトーシスが正常レベルに戻ると終結する。しかし、急性期中にウイルスはニュ
ーロンからいくつかの浸潤性マクロファージに伝搬して、持続性感染を確立する
。感染は、表面TF発現を増加し、いくつかのマクロファージの後方運動を緩徐し
て、白質中にその他を捕捉する。感染は溶解性でないために、捕捉されたマクロ
ファージはシュワン細胞/オリゴデンドログリア片、あるいは正常細胞代謝回転
において、またはミエリン損傷の結果として産生されるアポトーシス細胞の取り
込みを継続する。取り込まれたミエリンは、プロセスされて細胞表面に呈示され
る。負荷されたマクロファージは、サイトカインを放出して、T細胞への帰巣シ
グナルと新浸潤マクロファージを供給する。捕捉マクロファージおよびシュワン
細胞/オリゴデンドロサイトのどちらもMHCに結合するその表面にミエリンを呈
示する。浸潤T細胞は、捕捉マクロファージおよびシュワン細胞/オリゴデンド
ロサイト上に呈示されたミエリンを結合して、それらを破壊する。この結果生じ
る破壊が脱髄である。以下の研究による知見は、そのような一連のイベントを支
持する。
因となるDNA配列を同定することを試みた。これらの研究で、彼らは、GDVIIとBe
An間の対応するゲノム領域を交換することにより組換え型TMEVを構築した。その
ような組換え型ウイルスの一つがChi 5Lであり、それは(933、1142)BeAn配列
が本来のGDVII配列に置換している。Chi 5Lをi.cルートによってマウスに接種す
ると、神経毒性が減弱された。Chi 5LのLD50 値は、GDVIIが10であるのに対して
7.5(105 以下である(Lipton 1998[517]、表1)。本来のGCVII N‐ボックス
対をBeAn対と置換することは病原性を低下した。 (ii)『脱髄(多発性硬化症)』 多くの他のウイルスと同様に、TMEV感染は細胞から細胞に伝搬する。しかし、
感染細胞のアイデンティティとウイルスの細胞から細胞への伝搬の順が、臨床結
果を決定する。BeAnとDAウイルスによる感染を考察してみよう。神経系で感染さ
れる最初の細胞はニューロンである。感染は細胞アポトーシスを起因する。細胞
片は監視マクロファージによって取り込まれ、細胞後方運動を緩徐し、いくつか
の細胞を捕捉し、捕捉細胞がT細胞浸潤を誘導する。これらのイベントは急性期
の特徴であり、神経感染が排除されると、灰白質の炎症が治まり、ニューロンア
ポトーシスが正常レベルに戻ると終結する。しかし、急性期中にウイルスはニュ
ーロンからいくつかの浸潤性マクロファージに伝搬して、持続性感染を確立する
。感染は、表面TF発現を増加し、いくつかのマクロファージの後方運動を緩徐し
て、白質中にその他を捕捉する。感染は溶解性でないために、捕捉されたマクロ
ファージはシュワン細胞/オリゴデンドログリア片、あるいは正常細胞代謝回転
において、またはミエリン損傷の結果として産生されるアポトーシス細胞の取り
込みを継続する。取り込まれたミエリンは、プロセスされて細胞表面に呈示され
る。負荷されたマクロファージは、サイトカインを放出して、T細胞への帰巣シ
グナルと新浸潤マクロファージを供給する。捕捉マクロファージおよびシュワン
細胞/オリゴデンドロサイトのどちらもMHCに結合するその表面にミエリンを呈
示する。浸潤T細胞は、捕捉マクロファージおよびシュワン細胞/オリゴデンド
ロサイト上に呈示されたミエリンを結合して、それらを破壊する。この結果生じ
る破壊が脱髄である。以下の研究による知見は、そのような一連のイベントを支
持する。
【0372】
Tsunodaら(1997[518])は、神経系で感染される最初の細胞はニューロンであ
り、灰白質の初期限定的炎症は、ニューロンアポトーシスの減少と同時に鎮静す
る。同様な知見がHa-Leeら(1995[519]に報告されている。 Liptonら(1995[520])によれば、ウイルス抗原(複数でもよい)は、接種後1
4日目に白質で最初に検出された。14日および22日目には、ウイルス抗原(複数
でもよい)は、灰白質から前白質中に伸展する軸索の長い範囲内にしばしば観察
された。そのいくつかがウイルス抗原(複数でもよい)に含まれている、MOMA‐
2陽性細胞(MOMA‐2はマクロファージに対するモノクローナル抗体である)が、
感染軸索の近接に観察された(同書、図2A)。この知見は、TMEVが軸索伝搬に
よって灰白質を離れ、運動ニューロンとして軸索原形質から遊離されて、次に白
質中のマクロファージを二次感染することを示唆する。運動ニューロンが感染の
急性灰白質期における第一のウイルスのターゲットであり、さらに14、22、およ
び29日目に白質におけるウイルス抗原陽性細胞が優勢的に前外側位置にある事実
はこの結論を支持する。ウイルス抗原陽性、MOMA‐2陽性細胞は、14〜49日の間
に胸髄白質に出現し、73日までこのレベルの感染に留まった。しかし、この期間
においてはMOMA‐2陽性細胞の小分画のみがウイルス抗原(複数でもよい)を含
んでいた(同書、2B)。ウイルス抗原陽性細胞が病変の進行端周辺に発見され
る傾向を有する(同書、図3)、脊髄におけるこれらの細胞の初期浸潤と明白な
前方から後方への伝搬は、本結論を支持する。これらの知見に基づき、Liptonら
は、少なくともいくつかのMOMA‐2陽性細胞は、血行性であり、これらの細胞のC
NSへのエントリに際して感染が起こることを結論した。
り、灰白質の初期限定的炎症は、ニューロンアポトーシスの減少と同時に鎮静す
る。同様な知見がHa-Leeら(1995[519]に報告されている。 Liptonら(1995[520])によれば、ウイルス抗原(複数でもよい)は、接種後1
4日目に白質で最初に検出された。14日および22日目には、ウイルス抗原(複数
でもよい)は、灰白質から前白質中に伸展する軸索の長い範囲内にしばしば観察
された。そのいくつかがウイルス抗原(複数でもよい)に含まれている、MOMA‐
2陽性細胞(MOMA‐2はマクロファージに対するモノクローナル抗体である)が、
感染軸索の近接に観察された(同書、図2A)。この知見は、TMEVが軸索伝搬に
よって灰白質を離れ、運動ニューロンとして軸索原形質から遊離されて、次に白
質中のマクロファージを二次感染することを示唆する。運動ニューロンが感染の
急性灰白質期における第一のウイルスのターゲットであり、さらに14、22、およ
び29日目に白質におけるウイルス抗原陽性細胞が優勢的に前外側位置にある事実
はこの結論を支持する。ウイルス抗原陽性、MOMA‐2陽性細胞は、14〜49日の間
に胸髄白質に出現し、73日までこのレベルの感染に留まった。しかし、この期間
においてはMOMA‐2陽性細胞の小分画のみがウイルス抗原(複数でもよい)を含
んでいた(同書、2B)。ウイルス抗原陽性細胞が病変の進行端周辺に発見され
る傾向を有する(同書、図3)、脊髄におけるこれらの細胞の初期浸潤と明白な
前方から後方への伝搬は、本結論を支持する。これらの知見に基づき、Liptonら
は、少なくともいくつかのMOMA‐2陽性細胞は、血行性であり、これらの細胞のC
NSへのエントリに際して感染が起こることを結論した。
【0373】
Miller(1997[521])は、TMEV感染SJL/Jマウスにおいて、ウイルスおよび公知
の脳炎惹起性ミエリンエピトープに対するT細胞応答の一次性出現を報告する。
臨床徴候は感染後約30日で見られ、感染動物の100%が感染後40〜50日までに慢
性の進行を呈示する。紫外線(UV)不活性化TMEVは、臨床徴候の発症を随伴する
感染後33日および87日目のどちらも感染マウスの脾臓においてT細胞増殖を生じ
た。対照的に、感染後33日目に、ミエリンプロテオリピドタンパク質(PLP139-1
51 および PLP178-191)上の主要脳炎惹起性エピトープおよびミエリン塩基性タ
ンパク質(MBP84-104)は、脾臓、頚部またはプールされた末梢性リンパ節にT
細胞増殖を生じなかった。しかし、PLP139-151に対する応答は、感染後87日目に
は、すべてのリンパ分画で観察された。CD4+ Th1-介在性遅延型過敏症(DTH)応
答の出現についても類似な所見が観察された。免疫優性TMEV VP2 70-86 エピト
ープは、試験時はいつもDTHを生じた。対照的に、PLP139-151エピトープは、感
染後52日目にのみDTHを初めて生じ、81日まで持続した(同書、図1C)。後期慢
性疾患(感染後164日)中の脳炎惹起性ミエリンエピトープの大型パネルについ
てのDTHの評価は、VP2 70-86 およびPLP178-151両方に対する末梢T細胞反応性の
持続、ならびにPLP56-70、 PLP178-191を含む複数の、免疫優性度の低いミエリ
ンエピトープおよび免疫優性ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質エピト
ープ(MGO92-106)に対する応答の出現を示した(同書、図1d)。この研究は、
これらの知見を「エピトープ伝搬」と呼び、誘導するエピトープから区別され、
また誘導するエピトープと非交差反応性であるエピトープが進行中の免疫応答の
主なターゲットとなることによるプロセスとして定義する。マクロファージが白
質に長く捕捉されるほど、細胞表面に呈示されるエピトープ濃度は高くなる。「
稀な」エピトープは、十分な高濃度で蓄積するために長期のマクロファージの存
在を必要とするために、この報告されたエピトープの伝搬は、マクロファージ存
在時間が異常に長いこと、つまりマクロファージの捕捉が異常に高いことを示す
。
の脳炎惹起性ミエリンエピトープに対するT細胞応答の一次性出現を報告する。
臨床徴候は感染後約30日で見られ、感染動物の100%が感染後40〜50日までに慢
性の進行を呈示する。紫外線(UV)不活性化TMEVは、臨床徴候の発症を随伴する
感染後33日および87日目のどちらも感染マウスの脾臓においてT細胞増殖を生じ
た。対照的に、感染後33日目に、ミエリンプロテオリピドタンパク質(PLP139-1
51 および PLP178-191)上の主要脳炎惹起性エピトープおよびミエリン塩基性タ
ンパク質(MBP84-104)は、脾臓、頚部またはプールされた末梢性リンパ節にT
細胞増殖を生じなかった。しかし、PLP139-151に対する応答は、感染後87日目に
は、すべてのリンパ分画で観察された。CD4+ Th1-介在性遅延型過敏症(DTH)応
答の出現についても類似な所見が観察された。免疫優性TMEV VP2 70-86 エピト
ープは、試験時はいつもDTHを生じた。対照的に、PLP139-151エピトープは、感
染後52日目にのみDTHを初めて生じ、81日まで持続した(同書、図1C)。後期慢
性疾患(感染後164日)中の脳炎惹起性ミエリンエピトープの大型パネルについ
てのDTHの評価は、VP2 70-86 およびPLP178-151両方に対する末梢T細胞反応性の
持続、ならびにPLP56-70、 PLP178-191を含む複数の、免疫優性度の低いミエリ
ンエピトープおよび免疫優性ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質エピト
ープ(MGO92-106)に対する応答の出現を示した(同書、図1d)。この研究は、
これらの知見を「エピトープ伝搬」と呼び、誘導するエピトープから区別され、
また誘導するエピトープと非交差反応性であるエピトープが進行中の免疫応答の
主なターゲットとなることによるプロセスとして定義する。マクロファージが白
質に長く捕捉されるほど、細胞表面に呈示されるエピトープ濃度は高くなる。「
稀な」エピトープは、十分な高濃度で蓄積するために長期のマクロファージの存
在を必要とするために、この報告されたエピトープの伝搬は、マクロファージ存
在時間が異常に長いこと、つまりマクロファージの捕捉が異常に高いことを示す
。
【0374】
b)[ヒト研究]
多数の研究がすべての自己免疫疾患において類似の知見を報告する。例として
T細胞浸潤を考察してみよう。簡潔を計るために、すべての疾病において、我々
は上記モデルの異なる局面に関する知見を報告する。 (1)〔糖尿病〕 1. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、組織細胞の破壊はT細胞浸潤の結果とし
て起こる。T細胞浸潤、つまり膵島炎は、前糖尿病および発症年月の短い糖尿病
患者において詳しく報告された。例えば、Signore(1999[522]、評論)、Foulis
(1991[523])、Foulis(1984「524」)。
T細胞浸潤を考察してみよう。簡潔を計るために、すべての疾病において、我々
は上記モデルの異なる局面に関する知見を報告する。 (1)〔糖尿病〕 1. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、組織細胞の破壊はT細胞浸潤の結果とし
て起こる。T細胞浸潤、つまり膵島炎は、前糖尿病および発症年月の短い糖尿病
患者において詳しく報告された。例えば、Signore(1999[522]、評論)、Foulis
(1991[523])、Foulis(1984「524」)。
【0375】
2. コクサッキーB4ウイルスは、膵臓β細胞を感染して、限定数のβ細胞死を
誘導する(Roivainen 2000[525])。限定数のβ細胞破壊は糖尿病を起因しない
。しかし、2ピークモデルによれば、「アポトーシスのトリガ」はT細胞浸潤を
起因する。緩徐DCモデルによれば、GABPウイルスを保有する個人において、T細
胞誘導性アポトーシスは糖尿病を起因し得る。この予測と一致して、いくつかの
最近の研究は、ヒトにおけるコクサッキーB4ウイルス感染とインスリン依存性糖
尿病の発症の関連を発見した(Andreoletti 1998[526]、Anderoletti 1997[527]
、Frisk 1997[528]、Clements 1995[529]。もしコクサッキーB4ウイルスがGABP
ウイルスであり、DCを感染できるならば、コクサッキーB4ウイルス感染に起因す
る細胞イベントはTMEV感染のイベントに類似する(上記参照)。 (2)〔多発性硬化症(MS)〕 1. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、捕捉されたDCはB7、特にB7.2(CD86とも
称する)の高発現を示す。従って、MS患者由来のプラーク、および特に捕捉され
たマクロファージは、B7の高発現を示す。以下の研究を考察してみよう。
誘導する(Roivainen 2000[525])。限定数のβ細胞破壊は糖尿病を起因しない
。しかし、2ピークモデルによれば、「アポトーシスのトリガ」はT細胞浸潤を
起因する。緩徐DCモデルによれば、GABPウイルスを保有する個人において、T細
胞誘導性アポトーシスは糖尿病を起因し得る。この予測と一致して、いくつかの
最近の研究は、ヒトにおけるコクサッキーB4ウイルス感染とインスリン依存性糖
尿病の発症の関連を発見した(Andreoletti 1998[526]、Anderoletti 1997[527]
、Frisk 1997[528]、Clements 1995[529]。もしコクサッキーB4ウイルスがGABP
ウイルスであり、DCを感染できるならば、コクサッキーB4ウイルス感染に起因す
る細胞イベントはTMEV感染のイベントに類似する(上記参照)。 (2)〔多発性硬化症(MS)〕 1. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、捕捉されたDCはB7、特にB7.2(CD86とも
称する)の高発現を示す。従って、MS患者由来のプラーク、および特に捕捉され
たマクロファージは、B7の高発現を示す。以下の研究を考察してみよう。
【0376】
MS患者の脳切片における浸潤マクロファージは、正常脳がB7免疫反応性を示さ
ないのとは対照的に、顕著なB7免疫反応性を示した(De Simone 1995[530])。M
S患者由来のプラークにおけるB7.1染色が静脈周囲炎症性カフ内の主としてリン
パ球に局在し、B7-2染色は炎症性梗塞内のマクロファージに主として局在するこ
とが、他の研究によって発見された。 2. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、捕捉されたDCは、MIP-1α、MIP-1βなら
びにRANTESのようなケモカインを発現する。従って、MS患者由来のプラーク、お
よび特に捕捉されたマクロファージは、これらケモカインの高発現を示す。以下
の研究を考察してみよう。
ないのとは対照的に、顕著なB7免疫反応性を示した(De Simone 1995[530])。M
S患者由来のプラークにおけるB7.1染色が静脈周囲炎症性カフ内の主としてリン
パ球に局在し、B7-2染色は炎症性梗塞内のマクロファージに主として局在するこ
とが、他の研究によって発見された。 2. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、捕捉されたDCは、MIP-1α、MIP-1βなら
びにRANTESのようなケモカインを発現する。従って、MS患者由来のプラーク、お
よび特に捕捉されたマクロファージは、これらケモカインの高発現を示す。以下
の研究を考察してみよう。
【0377】
ある研究は、CCケモカインMIP-1α、MIP-1β、ならびにRANTESの発現を、MS患
者の脳組織において、逆転写酵素-ポリメラーゼ鎖反応法(RT-PCA)を用いて測
定した。MIP-1βおよびRANTESのどちらもMS患者の脳組織で有意に上昇していた
。さらに、MIP-1αはまた、有意ではないが増加していた。MIP-1αとMIP-1βの
免疫反応性が、ミエリン分解生成物を含む血管周囲および実質性マクロファージ
内に優勢的に発見されることを免疫組織化学が明らかにした(Boven 2000[532]
)。 (3)〔乾癬(Ps)とアトピー性皮膚炎(AD)〕 1. 免疫系の有効性は年齢と共に衰え(Khanna 1999[533]、Ginaldi 1999[534]
)、これによって高齢者における感染症出現率の増加が説明できる。DC中にGABP
ウイルス(例えば、サイトメガロウイルス)の持続感染を保有する個人について
考察しよう。すべての年齢において、2つの力―ウイルスの複製力と感染を制御
または排除するための免疫能―のバランスが、感染細胞に存在するウイルスゲノ
ムコピー数を決定する。免疫系有効性の低下は、従ってウイルスゲノムコピー数
を増加する。この結論と一貫して、Liedtkeら(1993[535])は、加齢に伴う単純
ヘルペスウイルス(HSV-1)有病率の増加を示した。
者の脳組織において、逆転写酵素-ポリメラーゼ鎖反応法(RT-PCA)を用いて測
定した。MIP-1βおよびRANTESのどちらもMS患者の脳組織で有意に上昇していた
。さらに、MIP-1αはまた、有意ではないが増加していた。MIP-1αとMIP-1βの
免疫反応性が、ミエリン分解生成物を含む血管周囲および実質性マクロファージ
内に優勢的に発見されることを免疫組織化学が明らかにした(Boven 2000[532]
)。 (3)〔乾癬(Ps)とアトピー性皮膚炎(AD)〕 1. 免疫系の有効性は年齢と共に衰え(Khanna 1999[533]、Ginaldi 1999[534]
)、これによって高齢者における感染症出現率の増加が説明できる。DC中にGABP
ウイルス(例えば、サイトメガロウイルス)の持続感染を保有する個人について
考察しよう。すべての年齢において、2つの力―ウイルスの複製力と感染を制御
または排除するための免疫能―のバランスが、感染細胞に存在するウイルスゲノ
ムコピー数を決定する。免疫系有効性の低下は、従ってウイルスゲノムコピー数
を増加する。この結論と一貫して、Liedtkeら(1993[535])は、加齢に伴う単純
ヘルペスウイルス(HSV-1)有病率の増加を示した。
【0378】
ウイルスゲノムコピー数の増加はマイクロ競合を強大して、DCを緩徐し、その
結果表面により高い[Ag]と[B7]を有するDCが流入領域リンパ節に到達する。[Ag]
と[B7]の増加は[DC・T]を増加して、Th1/Th2分化の確率を増加する。この議論は
、加齢に伴うTh2自己免疫疾患の減少、ならびにTh1自己免疫疾患の増加を予測す
る。以下の根拠を考察のこと。 アトピー性皮膚炎(AD)はTh2低下型であり、乾癬(Ps)はTh1低下型である。
一つの研究は、ADおよび/またはPsを罹患しているために皮膚科を訪れた患者を
系統的に調査した。983人の患者について調査が行われ、そのうち224人がAD、42
8人がPs、45人がADとPsの両方を罹患しており、286人をコントロールとした。そ
の結果は、AD患者の16.7%がPsも罹患しており、Ps患者の9.5%がADも罹患して
いたことを示した。連続的出現では、一般的にはPsはADの結果として起こった(
Beer 1992[536])。ADとPsのどちらも罹患する45患者のうち、26患者は、最初に
ADを発症して、その後Psを発症し(平均年齢はそれぞれ、10、26才)、9人の被
験者(すべて小児)はADとPsの同時発症を有し、さらに一人の患者は16才でPsを
発症して、18才でAD+Psとなり、Psに戻った。
結果表面により高い[Ag]と[B7]を有するDCが流入領域リンパ節に到達する。[Ag]
と[B7]の増加は[DC・T]を増加して、Th1/Th2分化の確率を増加する。この議論は
、加齢に伴うTh2自己免疫疾患の減少、ならびにTh1自己免疫疾患の増加を予測す
る。以下の根拠を考察のこと。 アトピー性皮膚炎(AD)はTh2低下型であり、乾癬(Ps)はTh1低下型である。
一つの研究は、ADおよび/またはPsを罹患しているために皮膚科を訪れた患者を
系統的に調査した。983人の患者について調査が行われ、そのうち224人がAD、42
8人がPs、45人がADとPsの両方を罹患しており、286人をコントロールとした。そ
の結果は、AD患者の16.7%がPsも罹患しており、Ps患者の9.5%がADも罹患して
いたことを示した。連続的出現では、一般的にはPsはADの結果として起こった(
Beer 1992[536])。ADとPsのどちらも罹患する45患者のうち、26患者は、最初に
ADを発症して、その後Psを発症し(平均年齢はそれぞれ、10、26才)、9人の被
験者(すべて小児)はADとPsの同時発症を有し、さらに一人の患者は16才でPsを
発症して、18才でAD+Psとなり、Psに戻った。
【0379】
2. CTLA4Igの増加は、[DC・T] を減少する(上記の式を参照)。その結果、T
細胞誘導性アポトーシスが減少し、それによって炎症(DC浸潤、T細胞浸潤等)
を減少する。以下の研究を考察してみよう。 乾癬を罹患する患者が、26週間フェーズI、公開用量漸増治験において、可溶
性キメラタンパク質CTLA4Ig (BMS-188667)の静脈内注入を4回受けた。病変T細
胞の減少およびDCの細胞活性化の低下に付随して臨床的改善が見られた。B7.1
(CD80)とB7.2 (CD86)の同時減少が病変DCに検出され、これはまた病変組織
診中の数も減少した。皮膚外植片の実験は、活性化または成熟DCにおけるこれら
の変化は、DCに対するCTLA4Ig の直接毒性の結果ではないことを示唆した([537
])。これらの知見に基づき、Abramsらは、「この研究は、新規に認識された成
熟DCの表皮における蓄積を含む、乾癬の病態を維持するB7-CD28/CD152同時刺激
経路を介するT細胞活性化の決定的かつ中心的役割に脚光を向ける」と結論した
。
細胞誘導性アポトーシスが減少し、それによって炎症(DC浸潤、T細胞浸潤等)
を減少する。以下の研究を考察してみよう。 乾癬を罹患する患者が、26週間フェーズI、公開用量漸増治験において、可溶
性キメラタンパク質CTLA4Ig (BMS-188667)の静脈内注入を4回受けた。病変T細
胞の減少およびDCの細胞活性化の低下に付随して臨床的改善が見られた。B7.1
(CD80)とB7.2 (CD86)の同時減少が病変DCに検出され、これはまた病変組織
診中の数も減少した。皮膚外植片の実験は、活性化または成熟DCにおけるこれら
の変化は、DCに対するCTLA4Ig の直接毒性の結果ではないことを示唆した([537
])。これらの知見に基づき、Abramsらは、「この研究は、新規に認識された成
熟DCの表皮における蓄積を含む、乾癬の病態を維持するB7-CD28/CD152同時刺激
経路を介するT細胞活性化の決定的かつ中心的役割に脚光を向ける」と結論した
。
【0380】
3. 「過剰緩徐」DCモデルによれば、捕捉されたDCはB7、特にB7.2(CD86とも
称する)の高発現を示す。従って、ADとPs患者由来の病変、特に捕捉されたマク
ロファージは、B7の高発現を示す。さらに、DCは組織から遊走する際にB7発現を
増加するために、ランゲルハンス細胞の場合では、表皮から真皮、そして次にリ
ンパ管に遊走中は、真皮のランゲルハンス細胞のB7発現は、表皮にある細胞より
も高いはずである。以下の研究を考察してみよう。 ある研究は、AdとPs患者において同時刺激分子の発現を測定した。B7.2 とB7.
1は、アトピー性皮膚炎の炎症性病変において表皮のみではなく真皮においても
樹状形状細胞上に検出された(n=12)。B7.2 はすべての症例で発現されるが(
100%)、B7.1 は5症例でのみ発現された(42%)。これらの分子は、健常コン
トロール被験者(n=8)では検出されなかった(Ohki 1997[538])。B7.1また
はB7.2 のどちらもケラチノサイトでは検出されなかった。乾癬ではB7.1よりもB
7.2の強い発現が観察された(n=11)。これらの分子のランゲルハンス細胞にお
ける発現率は、真皮で増加した。
称する)の高発現を示す。従って、ADとPs患者由来の病変、特に捕捉されたマク
ロファージは、B7の高発現を示す。さらに、DCは組織から遊走する際にB7発現を
増加するために、ランゲルハンス細胞の場合では、表皮から真皮、そして次にリ
ンパ管に遊走中は、真皮のランゲルハンス細胞のB7発現は、表皮にある細胞より
も高いはずである。以下の研究を考察してみよう。 ある研究は、AdとPs患者において同時刺激分子の発現を測定した。B7.2 とB7.
1は、アトピー性皮膚炎の炎症性病変において表皮のみではなく真皮においても
樹状形状細胞上に検出された(n=12)。B7.2 はすべての症例で発現されるが(
100%)、B7.1 は5症例でのみ発現された(42%)。これらの分子は、健常コン
トロール被験者(n=8)では検出されなかった(Ohki 1997[538])。B7.1また
はB7.2 のどちらもケラチノサイトでは検出されなかった。乾癬ではB7.1よりもB
7.2の強い発現が観察された(n=11)。これらの分子のランゲルハンス細胞にお
ける発現率は、真皮で増加した。
【0381】
4. GABPウイルスによるDCの持続感染は、自己免疫疾患を発生する確率を増加
する。また、ウイルス負荷の増加は疾病を増悪するはずである。以下の研究を考
察してみよう。 活動的感染を検出するために、ある研究は、GABPウイルスであるサイトメガロ
ウイルス(CMV)の発現を、乾癬患者(n = 30)と健常志願者(n = 65)由来の末
梢血単核細胞(PBMC)において比較した。その結果は、健常実験室スタッフ(23%
、P<0.01)および血液ドナー(6%、P<0.001)と比較して乾癬(43%)では
高いCMV抗原血症を示した(Asadullah 1999[539])。
する。また、ウイルス負荷の増加は疾病を増悪するはずである。以下の研究を考
察してみよう。 活動的感染を検出するために、ある研究は、GABPウイルスであるサイトメガロ
ウイルス(CMV)の発現を、乾癬患者(n = 30)と健常志願者(n = 65)由来の末
梢血単核細胞(PBMC)において比較した。その結果は、健常実験室スタッフ(23%
、P<0.01)および血液ドナー(6%、P<0.001)と比較して乾癬(43%)では
高いCMV抗原血症を示した(Asadullah 1999[539])。
【0382】
他の研究は、GABPウイルスであるHTLV IIIに関する免疫不全症を罹患する4人
の患者における乾癬の発生を報告する。この乾癬は、広範、浸出性で治療的アプ
ローチにほとんど不応性であった。真皮浸潤単核細胞のほとんどはCD8+Tリンパ
球であった(Steigleder 1986[570])。 HIVはGABPウイルスである。最近の報告(Mallon 2000)によれば、「乾癬は、
HIV感染個人において少なからぬ頻度で出現する。」さらに、この論文によると
、「Tリンパ球をターゲットする薬物は乾癬に有効であるが、その状況はHIV感
染によって増悪するにちがいないことはパラドックスである。」Montazeriら(1
996[541])による報告をまた参照のこと。有効な抗レトロウイルス療法によって
誘導されたHIVウイルス負荷の低下と平行してHIV関連性乾癬の臨床改善が、他の
研究によって報告された(Fischer 1999[542])。 4.(その他の自己免疫疾患) 上記に論考されなかったさらに多数の自己免疫疾患がある。喘息、リウマチ性
関節炎、甲状腺炎がそれに含まれる。過剰緩徐DCおよび2ピークモデルによって
予測されるように、これらの疾病の患者および動物モデルに関する研究は、既に
言及されたものと類似の知見を報告する。例えば、喘息の動物モデルにおける研
究は、気道でDCが抗原を収集し、[Ag]と[B7]を上方制御して、胸部リンパ節に遊
走し、そこでT細胞に抗原呈示をすることを示した(Vermaelen 2000[543])。
その他の研究は、感作マウスに吸入された抗原応答においては慢性エオシン好性
気道炎症発生にDCが必須であることを示した(Lambrecht 2000A[544]、Lambrech
t 2000B[545]、Lambrecht 1998[546])。さらなる研究が、アレルギー性喘息に
おけるB7の顕著な役割を示した(Mathur 1999[547]、Haczku 1999[548]、Padrid
1998[549]、Keane-Myers 1998[550])。類似な知見が、リウマチ性関節炎(例
えば、Balsa 1996[551]、Liu 1996[552]を参照)および甲状腺炎(例えば、Want
anabe 1999[553]、Tandon 1994[554]を参照)において報告された。
の患者における乾癬の発生を報告する。この乾癬は、広範、浸出性で治療的アプ
ローチにほとんど不応性であった。真皮浸潤単核細胞のほとんどはCD8+Tリンパ
球であった(Steigleder 1986[570])。 HIVはGABPウイルスである。最近の報告(Mallon 2000)によれば、「乾癬は、
HIV感染個人において少なからぬ頻度で出現する。」さらに、この論文によると
、「Tリンパ球をターゲットする薬物は乾癬に有効であるが、その状況はHIV感
染によって増悪するにちがいないことはパラドックスである。」Montazeriら(1
996[541])による報告をまた参照のこと。有効な抗レトロウイルス療法によって
誘導されたHIVウイルス負荷の低下と平行してHIV関連性乾癬の臨床改善が、他の
研究によって報告された(Fischer 1999[542])。 4.(その他の自己免疫疾患) 上記に論考されなかったさらに多数の自己免疫疾患がある。喘息、リウマチ性
関節炎、甲状腺炎がそれに含まれる。過剰緩徐DCおよび2ピークモデルによって
予測されるように、これらの疾病の患者および動物モデルに関する研究は、既に
言及されたものと類似の知見を報告する。例えば、喘息の動物モデルにおける研
究は、気道でDCが抗原を収集し、[Ag]と[B7]を上方制御して、胸部リンパ節に遊
走し、そこでT細胞に抗原呈示をすることを示した(Vermaelen 2000[543])。
その他の研究は、感作マウスに吸入された抗原応答においては慢性エオシン好性
気道炎症発生にDCが必須であることを示した(Lambrecht 2000A[544]、Lambrech
t 2000B[545]、Lambrecht 1998[546])。さらなる研究が、アレルギー性喘息に
おけるB7の顕著な役割を示した(Mathur 1999[547]、Haczku 1999[548]、Padrid
1998[549]、Keane-Myers 1998[550])。類似な知見が、リウマチ性関節炎(例
えば、Balsa 1996[551]、Liu 1996[552]を参照)および甲状腺炎(例えば、Want
anabe 1999[553]、Tandon 1994[554]を参照)において報告された。
【0383】
VI. ディスカバリー6:GABP経路のその他の破壊
1. (薬物誘発性分子破壊)
マイクロ競合はGABP経路を破壊する。いくつかの薬物はまたこの経路を破壊す
る。その結果、これらの薬物はマイクロ競合の特徴である臨床症状と類似の「副
作用」を誘導する。これらの副作用のあるものは、体重増加、インスリン抵抗性
、ならびに高血圧症である。以下のセクションは、これらの副作用の根底をなす
メカニズムを提案する。
る。その結果、これらの薬物はマイクロ競合の特徴である臨床症状と類似の「副
作用」を誘導する。これらの副作用のあるものは、体重増加、インスリン抵抗性
、ならびに高血圧症である。以下のセクションは、これらの副作用の根底をなす
メカニズムを提案する。
【0384】
a)[チトクロームP450]
アラキドン酸(AA)酸化の3つの異なる経路が説明されている。関与する酵素
系は、位置特異性および立体特異性である。3経路のうち、シクロオキシゲナー
ゼとリポキシゲナーゼ経路の生成物は詳しく研究されている。「第三の経路」で
あるチトクロームP450依存性モノオキシゲナーゼの生成物についての研究はまだ
進展していない。CYP酵素によって媒介される「第三の経路」は、化学量論的に
1:1のNADPHと酸素分子を用いる。3種類の酸化反応が起こることが公知であ
る。オレフィンエポキシ化(エポキシゲナーゼ)は、4セットの位置異性体であ
る、特に(5,6-)(8,9-(11,12-)および14,15-EETSのエポキシエイコサトリエ
ン酸(EETS)を産生する。アリル酸化は、特に(5-)、(8-)、(9-)、(11-
)、(12-)および15-HETEsであるヒドロキシエイコサテトラエン酸(HETEs)を
産生する。オメガ酸化は19-および20-HETEsを産生する。これらのセットを図13
に要約している。
系は、位置特異性および立体特異性である。3経路のうち、シクロオキシゲナー
ゼとリポキシゲナーゼ経路の生成物は詳しく研究されている。「第三の経路」で
あるチトクロームP450依存性モノオキシゲナーゼの生成物についての研究はまだ
進展していない。CYP酵素によって媒介される「第三の経路」は、化学量論的に
1:1のNADPHと酸素分子を用いる。3種類の酸化反応が起こることが公知であ
る。オレフィンエポキシ化(エポキシゲナーゼ)は、4セットの位置異性体であ
る、特に(5,6-)(8,9-(11,12-)および14,15-EETSのエポキシエイコサトリエ
ン酸(EETS)を産生する。アリル酸化は、特に(5-)、(8-)、(9-)、(11-
)、(12-)および15-HETEsであるヒドロキシエイコサテトラエン酸(HETEs)を
産生する。オメガ酸化は19-および20-HETEsを産生する。これらのセットを図13
に要約している。
【0385】
b)[アラキドン酸代謝生成物はERKを活性化する]
ウサギVSMCsを、賦形薬ジメチルスルホキシド(DMSO)のみまたは20 μM PD9
8059 (PD)で4時間処理してから、0.25 μM 12(R)-、12(S)-、 15または
20- ヒドロキシエイコサテトラエン酸(HETE)に10分曝露した。図14は、それ
らの細胞におけるMAPキナーゼ活性を示す(Muthalif 1998[555]、図3A)。 この研究はまた、20-HETEが特にERK1とERK2を活性化することを示した(同書
、図3D)。12-、および15-HETE によるMAPKの同様な活性化が、Wen 1996[556]
とRao 1994[557]に報告されている。他の研究は、14,15-エポキシエイコサトリ
エン酸(EET)のERK活性化に対する影響を試験した。ブタ腎臓由来の近位尿細管
上皮細胞株化細胞であるLLCPKc14を、14,15-EET(20 μm)で15分処理してから
、細胞ライセート中のチロシンリン酸化タンパク質を抗ホスホチロシン抗体で免
疫沈降して、ERK1とERK2を認識する抗体で免疫ブロット探索した。その結果は、
14,15-EETはERK1とERK2リン酸化を刺激することを示した(Chen 1999[558]、図
2D)。
8059 (PD)で4時間処理してから、0.25 μM 12(R)-、12(S)-、 15または
20- ヒドロキシエイコサテトラエン酸(HETE)に10分曝露した。図14は、それ
らの細胞におけるMAPキナーゼ活性を示す(Muthalif 1998[555]、図3A)。 この研究はまた、20-HETEが特にERK1とERK2を活性化することを示した(同書
、図3D)。12-、および15-HETE によるMAPKの同様な活性化が、Wen 1996[556]
とRao 1994[557]に報告されている。他の研究は、14,15-エポキシエイコサトリ
エン酸(EET)のERK活性化に対する影響を試験した。ブタ腎臓由来の近位尿細管
上皮細胞株化細胞であるLLCPKc14を、14,15-EET(20 μm)で15分処理してから
、細胞ライセート中のチロシンリン酸化タンパク質を抗ホスホチロシン抗体で免
疫沈降して、ERK1とERK2を認識する抗体で免疫ブロット探索した。その結果は、
14,15-EETはERK1とERK2リン酸化を刺激することを示した(Chen 1999[558]、図
2D)。
【0386】
要約すると、12(S)-、 15、または20-HETE および14,15-EET はERKを活性化
する。換言すると、これらのアラキドン酸代謝生成物はERK物質である。 c)[12(S)-、 15、または20-HETE および14,15-EET CYP特異的酵素] 以下の表は、ERK物質代謝生成物を産生するいくつかのチトクロームP450酵素
を一覧する。我々はこれらの酵素をCYP-ERKsと呼ぶ。組織特異性試験については
、組織型を参照カラムに表示する。
する。換言すると、これらのアラキドン酸代謝生成物はERK物質である。 c)[12(S)-、 15、または20-HETE および14,15-EET CYP特異的酵素] 以下の表は、ERK物質代謝生成物を産生するいくつかのチトクロームP450酵素
を一覧する。我々はこれらの酵素をCYP-ERKsと呼ぶ。組織特異性試験については
、組織型を参照カラムに表示する。
【0387】
【表7】
【0388】
d)[CYP-ERKの薬物抑制とマイクロ競合様疾病]
マイクロ競合は、GABP刺激遺伝子の発現を減少し、またGABP抑制遺伝子の発現
を増加する。ERK物質の抑制は同様な効果を生じる。CYP-ERKのみを抑制する薬物
を考察してみよう。すなわち、この薬物は、他の酵素の抑制のようなその他の化
学反応を有さない。そのような薬物を「空」薬を称する。空薬はマイクロ競合と
同様な臨床プロアイルを生じるはずである。 以下の表は、CYP-ERKsを抑制する薬物ならびにマイクロ競合様効果(主として
体重増加、いくつかのインスリン抵抗性ならびにアテローム性動脈硬化症)を一
覧する。
を増加する。ERK物質の抑制は同様な効果を生じる。CYP-ERKのみを抑制する薬物
を考察してみよう。すなわち、この薬物は、他の酵素の抑制のようなその他の化
学反応を有さない。そのような薬物を「空」薬を称する。空薬はマイクロ競合と
同様な臨床プロアイルを生じるはずである。 以下の表は、CYP-ERKsを抑制する薬物ならびにマイクロ競合様効果(主として
体重増加、いくつかのインスリン抵抗性ならびにアテローム性動脈硬化症)を一
覧する。
【0389】
【表8】
【0390】
【0391】
薬物は「空」ではない。薬物は、CYP-ERKの抑制とは別に他の化学的反応を有
する。体重増加のようなマイクロ競合誘発性臨床症状を考えてみよう。3つの可
能なイベントがある。他方の化学反応は、体重を増加、減少、あるいは変化させ
ないであろう。CYP-ERK抑制効果とその他の化学反応の併合効果を考えてみよう
。H0仮説は、これらのイベントの均一(ランダム)分布、すなわち、すべてのそ
のようなイベントの確率が1/3であるため、CYP-ERKインヒビターが体重増加を起
因する確率は1/3である。2つの異なるCYP-ERKインヒビターのそれぞれが体重増
加を起因する確率は(1/3)*(1/3)である。上記の表では、16の薬物、15のCYP
-ERKインヒビター、および1つのCYP-ERK誘導物質がある。15のインヒビターが
体重を増加し、1つの誘導物質が体重を減少する確率は、H0推定によれば、(1/
3)15または<0.0001である。
する。体重増加のようなマイクロ競合誘発性臨床症状を考えてみよう。3つの可
能なイベントがある。他方の化学反応は、体重を増加、減少、あるいは変化させ
ないであろう。CYP-ERK抑制効果とその他の化学反応の併合効果を考えてみよう
。H0仮説は、これらのイベントの均一(ランダム)分布、すなわち、すべてのそ
のようなイベントの確率が1/3であるため、CYP-ERKインヒビターが体重増加を起
因する確率は1/3である。2つの異なるCYP-ERKインヒビターのそれぞれが体重増
加を起因する確率は(1/3)*(1/3)である。上記の表では、16の薬物、15のCYP
-ERKインヒビター、および1つのCYP-ERK誘導物質がある。15のインヒビターが
体重を増加し、1つの誘導物質が体重を減少する確率は、H0推定によれば、(1/
3)15または<0.0001である。
【0392】
2.(変異、傷害、および食餌誘発性分子破壊)
肥満症のセクションを参照。
VII.ディスカバリー7:治療
健常システムは安定な平衡状態にある。マイクロ競合は、転写リソース利用性
の修飾を反映する、新しい安定した平衡を確立する。2つの平衡が測定空間、す
なわち、単位と方向を有する空間にあるポイントであると想定する。実際に、ほ
とんどすべての分子的および臨床的測定はそのような空間を定義する。この空間
のいずれかのポイントが疾病を示し、疾病の重症度が、健常システムの平衡から
の距離と共に増加すると想定する。この空間において、マイクロ競合平衡と健常
システム平衡間の距離は小さい。平衡間の距離の小ささは、マイクロ競合疾病の
緩徐な進行を起因する。アテローム性動脈硬化症またはガンは、例えば、臨床的
に明らかになるためには何年もかかることがある。図45を考察してみよう。
の修飾を反映する、新しい安定した平衡を確立する。2つの平衡が測定空間、す
なわち、単位と方向を有する空間にあるポイントであると想定する。実際に、ほ
とんどすべての分子的および臨床的測定はそのような空間を定義する。この空間
のいずれかのポイントが疾病を示し、疾病の重症度が、健常システムの平衡から
の距離と共に増加すると想定する。この空間において、マイクロ競合平衡と健常
システム平衡間の距離は小さい。平衡間の距離の小ささは、マイクロ競合疾病の
緩徐な進行を起因する。アテローム性動脈硬化症またはガンは、例えば、臨床的
に明らかになるためには何年もかかることがある。図45を考察してみよう。
【0393】
平衡間の距離をΔで表し、マイクロ競合平衡(ME)と健常システム平衡(HE)
間の距離をΔ(ME-HE)と表す。ほとんどの治療の成功は、ME とHEの間のどこか
に新しい平衡(TE)を創り出す。マイクロ競合平衡と健常システム平衡間の距離
の小ささは、そのような治療の有効性の測定を困難とする。TE がME とHEの間に
あるために、TE とHE間の距離は、HEとME 間の距離よりもさらに小さく、つまり
Δ(TE-HE)<Δ(ME-HE)となる。我々は、マイクロ競合疾病の疾病進行/退行
の速度はが平衡間の距離の関数であると想定した。それ故、治療後の進行速度と
マイクロ競合中の疾病進行速度の差はさらに小さい。ポイントHE から ME まで
の移動によって誘導される臨床的変化は通常は測定困難であるために、ポイント
ME から TE までの移動によって誘導される臨床的変化はまた測定が困難である
(さらに困難と言える)。
間の距離をΔ(ME-HE)と表す。ほとんどの治療の成功は、ME とHEの間のどこか
に新しい平衡(TE)を創り出す。マイクロ競合平衡と健常システム平衡間の距離
の小ささは、そのような治療の有効性の測定を困難とする。TE がME とHEの間に
あるために、TE とHE間の距離は、HEとME 間の距離よりもさらに小さく、つまり
Δ(TE-HE)<Δ(ME-HE)となる。我々は、マイクロ競合疾病の疾病進行/退行
の速度はが平衡間の距離の関数であると想定した。それ故、治療後の進行速度と
マイクロ競合中の疾病進行速度の差はさらに小さい。ポイントHE から ME まで
の移動によって誘導される臨床的変化は通常は測定困難であるために、ポイント
ME から TE までの移動によって誘導される臨床的変化はまた測定が困難である
(さらに困難と言える)。
【0394】
この問題を提起するために、以下のセクションは2つの条件に適する研究結果
を報告する。一つには、治療有効性はシステム平衡の2つの状態の間の距離の反
映であるために、インビボ研究のみが含まれる。第二に、治療効果は緩徐に起こ
るために、長期間、少なくとも数週間、にわたって行われた臨床および動物実験
結果のみが含まれる。ある場合は、治療の何年か後に得られた結果を報告する研
究も含まれている。 本研究は3つのセクションに分けられる。第一セクションは、GABPキナーゼ薬
剤に関する研究を含む。これらの薬剤は、ERKまたはJNKのようなGABPキナーゼの
リン酸化を刺激する。第二セクションは、抗酸化物質に関する研究を含む。これ
らの薬剤は、感染細胞における酸化ストレスを低下させる。第三セクションは、
ウイルス性N-ボックス剤に関する研究を含む。これらの薬剤は、宿主においてウ
イルスDNA濃度を低下させる。図46を考察してみよう。これらの治療ターゲット
を色つきボックスで印している。ウイルス性N-ボックスとGABPに対する細胞遺伝
子間のマイクロ競合は太矢印で印している。
を報告する。一つには、治療有効性はシステム平衡の2つの状態の間の距離の反
映であるために、インビボ研究のみが含まれる。第二に、治療効果は緩徐に起こ
るために、長期間、少なくとも数週間、にわたって行われた臨床および動物実験
結果のみが含まれる。ある場合は、治療の何年か後に得られた結果を報告する研
究も含まれている。 本研究は3つのセクションに分けられる。第一セクションは、GABPキナーゼ薬
剤に関する研究を含む。これらの薬剤は、ERKまたはJNKのようなGABPキナーゼの
リン酸化を刺激する。第二セクションは、抗酸化物質に関する研究を含む。これ
らの薬剤は、感染細胞における酸化ストレスを低下させる。第三セクションは、
ウイルス性N-ボックス剤に関する研究を含む。これらの薬剤は、宿主においてウ
イルスDNA濃度を低下させる。図46を考察してみよう。これらの治療ターゲット
を色つきボックスで印している。ウイルス性N-ボックスとGABPに対する細胞遺伝
子間のマイクロ競合は太矢印で印している。
【0395】
1.(GABPキナーゼ薬剤)
GABPキナーゼ薬剤は、ERKまたはJNKのようなGABPキナーゼのリン酸化を刺激す
る。GABPキナーゼリン酸化の増加は、GABP刺激遺伝子の転写を増加し、またGABP
抑制遺伝子の転写を減少する(上記を参照)。マイクロ競合はこれらの遺伝子ク
ラスに対して逆効果を有するために、GABPキナーゼ薬剤は、マイクロ競合疾病の
緩徐な進行を導出する。 a)[食物繊維] (1)〔酪酸ナトリウムに対する効果〕 食物繊維は、結腸における嫌気性発酵中に、短鎖脂肪酸(SCFA)である酪酸ナ
トリウムの産生を導く。
る。GABPキナーゼリン酸化の増加は、GABP刺激遺伝子の転写を増加し、またGABP
抑制遺伝子の転写を減少する(上記を参照)。マイクロ競合はこれらの遺伝子ク
ラスに対して逆効果を有するために、GABPキナーゼ薬剤は、マイクロ競合疾病の
緩徐な進行を導出する。 a)[食物繊維] (1)〔酪酸ナトリウムに対する効果〕 食物繊維は、結腸における嫌気性発酵中に、短鎖脂肪酸(SCFA)である酪酸ナ
トリウムの産生を導く。
【0396】
(2)〔ERKに対する効果〕
酪酸ナトリウムはERK物質である(上記参照)その結果、酪酸ナトリウムはGAB
Pをリン酸化して、次にp300の結合を強化する。 (3)〔マイクロ競合する遺伝子に対する効果〕 (a)《メタロチオネイン》 GABPウイルスとのマイクロ競合は、メタロチオネイン発現を低下させる(上記
参照)。酪酸ナトリウムによる治療は、特定のガン細胞株において、メタロチオ
ネイン(MT)遺伝子を活性化する。以下の研究を考察してみよう。
Pをリン酸化して、次にp300の結合を強化する。 (3)〔マイクロ競合する遺伝子に対する効果〕 (a)《メタロチオネイン》 GABPウイルスとのマイクロ競合は、メタロチオネイン発現を低下させる(上記
参照)。酪酸ナトリウムによる治療は、特定のガン細胞株において、メタロチオ
ネイン(MT)遺伝子を活性化する。以下の研究を考察してみよう。
【0397】
異なる胚性ガン細胞株のMT mRNAは、異なる基礎レベルを示す。例えば、F9細
胞株は、MT発現の基礎レベルは中程度であるが、類似細胞株であるPC13は、極め
て高レベルを示す。OC15S1幹細胞は通常では極めて低い基礎レベルを有するため
に、MT mRNAに対する酪酸ナトリウムの効果を試験するためにはこれらの細胞が
選択された。OC15胚性ガン細胞(OC15 EC)は、レチノイン酸の存在下で4日間
培養すると分化する(OC15 END)。OC15 EC とOC15 END細胞を酪酸ナトリウムで
処理して、ノーザンブロットによってMT mRNA レベルを分析し、さらにデンシト
メトリによって定量化した。図47は、その結果を示す(Andrews 1987[634]、図
1)。
胞株は、MT発現の基礎レベルは中程度であるが、類似細胞株であるPC13は、極め
て高レベルを示す。OC15S1幹細胞は通常では極めて低い基礎レベルを有するため
に、MT mRNAに対する酪酸ナトリウムの効果を試験するためにはこれらの細胞が
選択された。OC15胚性ガン細胞(OC15 EC)は、レチノイン酸の存在下で4日間
培養すると分化する(OC15 END)。OC15 EC とOC15 END細胞を酪酸ナトリウムで
処理して、ノーザンブロットによってMT mRNA レベルを分析し、さらにデンシト
メトリによって定量化した。図47は、その結果を示す(Andrews 1987[634]、図
1)。
【0398】
その結果は、酪酸ナトリウムが、未分化OC15 EC および分化OC15 END細胞のど
ちらにおいてもMT mRNA を増加することを示した。F9 EC細胞は、MT基礎mRNAレ
ベルが高いにも関わらず、酪酸ナトリウム処理に同様に応答した。結腸における
細菌性発酵のその他の2つの生成物であるプロピオン酸ナトリウムと酢酸ナトリ
ウムがどちらもMT mRNAレベルに効果がないために、酪酸ナトリウムの効果は注
記に値する。 他の研究は、クローン化ラット骨肉腫細胞株であるROS 17/2.8を用いた。この
研究では、酪酸ナトリウムは用量依存性でMT合成を誘導した(Thomas 1991[635]
)。
ちらにおいてもMT mRNA を増加することを示した。F9 EC細胞は、MT基礎mRNAレ
ベルが高いにも関わらず、酪酸ナトリウム処理に同様に応答した。結腸における
細菌性発酵のその他の2つの生成物であるプロピオン酸ナトリウムと酢酸ナトリ
ウムがどちらもMT mRNAレベルに効果がないために、酪酸ナトリウムの効果は注
記に値する。 他の研究は、クローン化ラット骨肉腫細胞株であるROS 17/2.8を用いた。この
研究では、酪酸ナトリウムは用量依存性でMT合成を誘導した(Thomas 1991[635]
)。
【0399】
第三の研究は、ラット一次、非形質転換肝細胞を用いた。これらの細胞の酪酸
ナトリウム処理は、MT mRNAに2〜4倍増加を生じた(Liu 1992[636]、図6)。 非形質転換細胞中では、酪酸ナトリウムはMT mRNAを2〜4倍増加するが、あ
るガン細胞株では20倍増加する(例えば、上記のOC15胚性ガン細胞におけるMT m
RNAの増加を参照)ことは興味深い。OC15細胞の比較的低い基礎MT mRNAレベルが
、これらの細胞に存在するウイルスDNAとのマイクロ競合よることは否定の余地
がないと言える。そのような例では、酪酸ナトリウムは、非形質転換細胞に比べ
てOC15においてより大きな効果を示すはずである。
ナトリウム処理は、MT mRNAに2〜4倍増加を生じた(Liu 1992[636]、図6)。 非形質転換細胞中では、酪酸ナトリウムはMT mRNAを2〜4倍増加するが、あ
るガン細胞株では20倍増加する(例えば、上記のOC15胚性ガン細胞におけるMT m
RNAの増加を参照)ことは興味深い。OC15細胞の比較的低い基礎MT mRNAレベルが
、これらの細胞に存在するウイルスDNAとのマイクロ競合よることは否定の余地
がないと言える。そのような例では、酪酸ナトリウムは、非形質転換細胞に比べ
てOC15においてより大きな効果を示すはずである。
【0400】
(4)〔臨床症状に対する効果〕
(a)《肥満症、インスリン抵抗性、高血圧症》
多施設集団分類試験である若年成人における冠動脈リスク発生(CARDIA)研究
は、10年間(1985〜1986から1995〜1996)にわたり心臓血管病(CVD)の変化を
、Birmingham、AL; Chicago、IL;Minneapolis、MN; ならびにOakland、 CAで
試験した。試験参加時に年齢18〜30才であった総計2,909人の健常な黒人および
白人成人が試験に参加した。その結果は、黒人と白人のどちらにおいても、食物
繊維摂取量が体重と逆関連していたことを示した。脂肪摂取のすべての基準にお
いて、より多くの繊維を摂取した被験者は、繊維摂取の少ない被験者よりも体重
増加が少なかった。さらに、繊維摂取量はまた、黒人と白人被験者のどちらにお
いても、空腹時インスリンレベルならびに収縮期と弛緩期血圧に逆関連していた
。(Ludwig 1999[637])。
は、10年間(1985〜1986から1995〜1996)にわたり心臓血管病(CVD)の変化を
、Birmingham、AL; Chicago、IL;Minneapolis、MN; ならびにOakland、 CAで
試験した。試験参加時に年齢18〜30才であった総計2,909人の健常な黒人および
白人成人が試験に参加した。その結果は、黒人と白人のどちらにおいても、食物
繊維摂取量が体重と逆関連していたことを示した。脂肪摂取のすべての基準にお
いて、より多くの繊維を摂取した被験者は、繊維摂取の少ない被験者よりも体重
増加が少なかった。さらに、繊維摂取量はまた、黒人と白人被験者のどちらにお
いても、空腹時インスリンレベルならびに収縮期と弛緩期血圧に逆関連していた
。(Ludwig 1999[637])。
【0401】
平均肥満度(BMI)=29.3である52人の過体重患者が6ヶ月、ランダム化、二重
盲検、プラセボコントロール、平行グループデザイン試験に参加した。治療は、
エネルギー制限食餌+7g/日の食物繊維サプリメント、または食餌+プラセボを
含んだ。その結果は、繊維処置患者は、プラセボ処置患者に比べて明らかに体重
減が大きかった(5.5 ( 0.7kg、 対 3.0 ( 0.5kg、P = 0.005)。ビジュアルア
ナログスケール(VAS)を用いて測定した空腹感は、繊維処置群において有意に
低下したが、プラセボ群では明らかに増加が見られた(P<0.02)(Rigaud 1990
[638])。
盲検、プラセボコントロール、平行グループデザイン試験に参加した。治療は、
エネルギー制限食餌+7g/日の食物繊維サプリメント、または食餌+プラセボを
含んだ。その結果は、繊維処置患者は、プラセボ処置患者に比べて明らかに体重
減が大きかった(5.5 ( 0.7kg、 対 3.0 ( 0.5kg、P = 0.005)。ビジュアルア
ナログスケール(VAS)を用いて測定した空腹感は、繊維処置群において有意に
低下したが、プラセボ群では明らかに増加が見られた(P<0.02)(Rigaud 1990
[638])。
【0402】
他の研究では、97人の軽度肥満女性が52週、ランダム化、プラセボコントロー
ル治験に参加した。治療は、11週間の1,200kcal/日制限食餌+7 g/日の食物繊
維サプリメント(パートI)、後続して16週間の1,600kcal/日制限食餌+6 g/日
の食物繊維サプリメントを(パートII)から構成された。最後にプラセボを除外
して、すべての残りの応諾した被験者に、残りの期間、食物繊維サプリメントを
6g/日+ 自由な食餌を与えた(パートIII)。初回体重は繊維群とプラセボ群で
同等であった。その結果は、パートIの間、繊維補充群における体重減は、プラ
セボ群と比較して有意に高かった(それぞれ、4.9kg と3.3kg、P=0.05)。パー
トIIの間に蓄積した体重減は、プラセボ群と比較して繊維補充群では明らかに高
いままであった(それぞれ、3.8kg と2.8kg、P<0.05)。(総体重減は、繊維群
では52週後に6.7kgであった)。治療規定食事法に忠実であった確率は、13週以
降は繊維群が有意に高かった(P<0.01)。初回血圧は同等であった。収縮期血
圧の有意な減少が両群に観察された。しかし、弛緩期血圧の有意な低下が観察さ
れたのは繊維群のみであった(P<0.05)(Ryttig 1989[639])。
ル治験に参加した。治療は、11週間の1,200kcal/日制限食餌+7 g/日の食物繊
維サプリメント(パートI)、後続して16週間の1,600kcal/日制限食餌+6 g/日
の食物繊維サプリメントを(パートII)から構成された。最後にプラセボを除外
して、すべての残りの応諾した被験者に、残りの期間、食物繊維サプリメントを
6g/日+ 自由な食餌を与えた(パートIII)。初回体重は繊維群とプラセボ群で
同等であった。その結果は、パートIの間、繊維補充群における体重減は、プラ
セボ群と比較して有意に高かった(それぞれ、4.9kg と3.3kg、P=0.05)。パー
トIIの間に蓄積した体重減は、プラセボ群と比較して繊維補充群では明らかに高
いままであった(それぞれ、3.8kg と2.8kg、P<0.05)。(総体重減は、繊維群
では52週後に6.7kgであった)。治療規定食事法に忠実であった確率は、13週以
降は繊維群が有意に高かった(P<0.01)。初回血圧は同等であった。収縮期血
圧の有意な減少が両群に観察された。しかし、弛緩期血圧の有意な低下が観察さ
れたのは繊維群のみであった(P<0.05)(Ryttig 1989[639])。
【0403】
これらの研究は、食物繊維摂取量が体重減、インスリン抵抗性を誘導し、さら
に高血圧を低下させることを示す。 (b)《アテローム性動脈硬化症》 ダイズ外皮は食物繊維の豊富な源である。従って、ダイズ外皮を多く含む食餌
は、アテローム性動脈硬化症を減少する。以下の研究を考察してみよう。 25匹のサルを5群に分けて、それぞれに異なる食餌を与えた。T1群には基礎食
餌;T2群は基礎食餌+ヤシ油;T3群には基礎食餌+ヤシ油+ダイズ外皮;T4には
基礎食餌+コレステロール;T5には基礎食餌+コレステロール+ダイズ外皮をそ
れぞれ与えた。この食餌を8ヶ月間与え、この間水の摂取は自由とした。実験終
了時に、全身麻酔下で動物に胸郭手術を行った。組織病理学的観察のために大動
脈を除去して、ヘマトキシリンとエオシンで染色した。大動脈の組織病理学的観
察は、基礎食餌+ヤシ油食餌へのダイズ外皮の添加はT1群の46.67%からT3群の3
1.25%まで、アテローム硬化型病変の形成を減少した。基礎食餌+コレステロー
ルへのダイズ外皮の添加は、病変形成を86.25%から53.38%まで減少した(Pili
ang 1996[640])。これらの知見に基づき、Piliangらは、「食餌中に加えられる
ダイズ外皮は、実験動物の大動脈のアテローム性動脈硬化症の発生の予防能力を
有する」と結論した。
に高血圧を低下させることを示す。 (b)《アテローム性動脈硬化症》 ダイズ外皮は食物繊維の豊富な源である。従って、ダイズ外皮を多く含む食餌
は、アテローム性動脈硬化症を減少する。以下の研究を考察してみよう。 25匹のサルを5群に分けて、それぞれに異なる食餌を与えた。T1群には基礎食
餌;T2群は基礎食餌+ヤシ油;T3群には基礎食餌+ヤシ油+ダイズ外皮;T4には
基礎食餌+コレステロール;T5には基礎食餌+コレステロール+ダイズ外皮をそ
れぞれ与えた。この食餌を8ヶ月間与え、この間水の摂取は自由とした。実験終
了時に、全身麻酔下で動物に胸郭手術を行った。組織病理学的観察のために大動
脈を除去して、ヘマトキシリンとエオシンで染色した。大動脈の組織病理学的観
察は、基礎食餌+ヤシ油食餌へのダイズ外皮の添加はT1群の46.67%からT3群の3
1.25%まで、アテローム硬化型病変の形成を減少した。基礎食餌+コレステロー
ルへのダイズ外皮の添加は、病変形成を86.25%から53.38%まで減少した(Pili
ang 1996[640])。これらの知見に基づき、Piliangらは、「食餌中に加えられる
ダイズ外皮は、実験動物の大動脈のアテローム性動脈硬化症の発生の予防能力を
有する」と結論した。
【0404】
(c)《ガン》
食物繊維の摂取はいくつかのタイプのガンのリスク低下に関係する(Kim 2000
[641]、Madar 1999[642]、Camire 1999[643]、Mohandas 1999[644]、Heaton 199
9[645]、Cummings 1999[646]、Ravin 1999[647]、Reddy 1999A[648]、Reddy 199
9B[649]、Earnest 1999[650]、Kritchevsky 1999[651]、Cohen 1999[652])。 b)[アカルボース] アカルボースは、α-グルコシダーゼインヒビターであり、糖尿病治療に用い
られる新しいクラスの薬物である。α-グルコシダーゼは、小腸の刷子縁から放
出される。この酵素は、食餌および膵臓アミラーゼによるデンプンの管腔消化に
由来する二糖類およびオリゴ糖を加水分解して単糖にする。単糖類のみが腸細胞
膜を通過して輸送されるために、α-グルコシダーゼの抑制は、炭水化物吸収を
低下させる。
[641]、Madar 1999[642]、Camire 1999[643]、Mohandas 1999[644]、Heaton 199
9[645]、Cummings 1999[646]、Ravin 1999[647]、Reddy 1999A[648]、Reddy 199
9B[649]、Earnest 1999[650]、Kritchevsky 1999[651]、Cohen 1999[652])。 b)[アカルボース] アカルボースは、α-グルコシダーゼインヒビターであり、糖尿病治療に用い
られる新しいクラスの薬物である。α-グルコシダーゼは、小腸の刷子縁から放
出される。この酵素は、食餌および膵臓アミラーゼによるデンプンの管腔消化に
由来する二糖類およびオリゴ糖を加水分解して単糖にする。単糖類のみが腸細胞
膜を通過して輸送されるために、α-グルコシダーゼの抑制は、炭水化物吸収を
低下させる。
【0405】
(1)〔酪酸ナトリウムに対する効果〕
アカルボースは、ヒト小腸内におけるデンプン消化を抑制し、従って結腸にお
いて微生物発酵によって酢酸塩、プロピオン酸塩、および酪酸塩とするために利
用可能なデンプン量を増加する。ある研究は、アカルボース-プラセボクロスオ
ーバー試験に参加した被験者から得た糞便懸濁液による発酵について検討した。
その結果は、アカルボース処置被験者では、酢酸塩、プロピオン酸塩、および酪
酸塩濃度はそれぞれ、総最終濃度の57、13、30%であり、未処置被験者では57、
20、および23%であった(Wolin 1999[653]、表1、アカルボースとプラセボ間の
差分の統計学的有意性は、プロピオン酸塩ではP<0.002、ならびに酪酸塩ではP
<0.02であった)。これらの結果に基づき、Wolinらは、「我々の実験結果は、
アカルボース処置が、プロピオン酸を形成する結腸細菌活動を減少し、酪酸塩を
生成する細菌の活動の増加を起因することを示す。」と結論した。
いて微生物発酵によって酢酸塩、プロピオン酸塩、および酪酸塩とするために利
用可能なデンプン量を増加する。ある研究は、アカルボース-プラセボクロスオ
ーバー試験に参加した被験者から得た糞便懸濁液による発酵について検討した。
その結果は、アカルボース処置被験者では、酢酸塩、プロピオン酸塩、および酪
酸塩濃度はそれぞれ、総最終濃度の57、13、30%であり、未処置被験者では57、
20、および23%であった(Wolin 1999[653]、表1、アカルボースとプラセボ間の
差分の統計学的有意性は、プロピオン酸塩ではP<0.002、ならびに酪酸塩ではP
<0.02であった)。これらの結果に基づき、Wolinらは、「我々の実験結果は、
アカルボース処置が、プロピオン酸を形成する結腸細菌活動を減少し、酪酸塩を
生成する細菌の活動の増加を起因することを示す。」と結論した。
【0406】
結腸発酵に対するアカルボースの効果を判定するために、他の研究は、二重盲
検クロスオーバー試験で、食餌と共に被験者に50〜200 mg のアカルボース、あ
るいはプラセボ(コーンスターチ)を、一日3回与えた。デンプンおよびデンプ
ン発酵性細菌の糞便濃度を測定し、糞便懸濁液を基質を加えた場合と加えない場
合で6時間と24時間インキュベート後に糞便発酵生成物を測定した。添加基質は
、コーンスターチ、コーンスターチ+アカルボース、およびポテトスターチであ
った。結腸発酵に対するアカルボースの効果を判定するために、他の研究は、二
重盲検クロスオーバー試験で、食餌と共に被験者に50〜200 mg のアカルボース
、あるいはプラセボ(コーンスターチ)を、一日3回与えた。デンプンおよびデ
ンプン発酵性細菌の糞便濃度を測定し、糞便懸濁液を基質を加えた場合と加えな
い場合で6時間と24時間インキュベート後に糞便発酵生成物を測定した。添加基
質は、コーンスターチ、コーンスターチ+アカルボース、およびポテトスターチ
であった。食餌デンプン摂取量はアカルボースとプラセボ処置期間は同一であっ
た。その結果は、総短鎖脂肪酸の濃度あるいは比率(パーセント)で測定された
、糞便中の酪酸塩は、プラセボと比較してアカルボース処置では顕著に多く、プ
ロピオン酸塩は明らかに少なかった(Wolin 1999[654]、表1。P<0.0001)。さ
らに、酪酸塩の生成は、アカルボース処置中に収集された試料に発酵が多く、酢
酸塩とプロピオン酸塩の生成は著明に少なかった。彼らの結果に基づき、Wolin
らは、「アカルボースは、いくつかのメカニズム;デンプン吸収の減少、デンプ
ンを発酵しさらに酪酸を生成する細菌濃度を増幅し、酢酸塩およびプロピオン酸
塩を生成する細菌によるデンプンの使用を抑制する;により結腸内酪酸塩の生成
を有効に強化する。」と結論した。食餌デンプン摂取量はアカルボースとプラセ
ボ処置期間中は同じであった。その結果は、総短鎖脂肪酸の濃度あるいは比率(
パーセント)で測定された、糞便中の酪酸塩は、プラセボと比較してアカルボー
ス処置では顕著に多く、プロピオン酸塩は明らかに少なかった(Wolin 1999[654
]、表1。P<0.0001)。さらに、酪酸塩の生成は、アカルボース処置中に収集さ
れた試料に発酵が多く、酢酸塩とプロピオン酸塩の生成は著明に少なかった。彼
らの結果に基づき、Wolinらは、「アカルボースは、いくつかのメカニズム;デ
ンプン吸収の減少、デンプンを発酵しさらに酪酸を生成する細菌濃度を増幅し、
酢酸塩およびプロピオン酸塩を生成する細菌によるデンプンの使用を抑制する;
により結腸内酪酸塩の生成を有効に強化する。」と結論した。
検クロスオーバー試験で、食餌と共に被験者に50〜200 mg のアカルボース、あ
るいはプラセボ(コーンスターチ)を、一日3回与えた。デンプンおよびデンプ
ン発酵性細菌の糞便濃度を測定し、糞便懸濁液を基質を加えた場合と加えない場
合で6時間と24時間インキュベート後に糞便発酵生成物を測定した。添加基質は
、コーンスターチ、コーンスターチ+アカルボース、およびポテトスターチであ
った。結腸発酵に対するアカルボースの効果を判定するために、他の研究は、二
重盲検クロスオーバー試験で、食餌と共に被験者に50〜200 mg のアカルボース
、あるいはプラセボ(コーンスターチ)を、一日3回与えた。デンプンおよびデ
ンプン発酵性細菌の糞便濃度を測定し、糞便懸濁液を基質を加えた場合と加えな
い場合で6時間と24時間インキュベート後に糞便発酵生成物を測定した。添加基
質は、コーンスターチ、コーンスターチ+アカルボース、およびポテトスターチ
であった。食餌デンプン摂取量はアカルボースとプラセボ処置期間は同一であっ
た。その結果は、総短鎖脂肪酸の濃度あるいは比率(パーセント)で測定された
、糞便中の酪酸塩は、プラセボと比較してアカルボース処置では顕著に多く、プ
ロピオン酸塩は明らかに少なかった(Wolin 1999[654]、表1。P<0.0001)。さ
らに、酪酸塩の生成は、アカルボース処置中に収集された試料に発酵が多く、酢
酸塩とプロピオン酸塩の生成は著明に少なかった。彼らの結果に基づき、Wolin
らは、「アカルボースは、いくつかのメカニズム;デンプン吸収の減少、デンプ
ンを発酵しさらに酪酸を生成する細菌濃度を増幅し、酢酸塩およびプロピオン酸
塩を生成する細菌によるデンプンの使用を抑制する;により結腸内酪酸塩の生成
を有効に強化する。」と結論した。食餌デンプン摂取量はアカルボースとプラセ
ボ処置期間中は同じであった。その結果は、総短鎖脂肪酸の濃度あるいは比率(
パーセント)で測定された、糞便中の酪酸塩は、プラセボと比較してアカルボー
ス処置では顕著に多く、プロピオン酸塩は明らかに少なかった(Wolin 1999[654
]、表1。P<0.0001)。さらに、酪酸塩の生成は、アカルボース処置中に収集さ
れた試料に発酵が多く、酢酸塩とプロピオン酸塩の生成は著明に少なかった。彼
らの結果に基づき、Wolinらは、「アカルボースは、いくつかのメカニズム;デ
ンプン吸収の減少、デンプンを発酵しさらに酪酸を生成する細菌濃度を増幅し、
酢酸塩およびプロピオン酸塩を生成する細菌によるデンプンの使用を抑制する;
により結腸内酪酸塩の生成を有効に強化する。」と結論した。
【0407】
(2)〔臨床症状に対する効果〕
(a)《肥満症》
ランダム化、二重盲検、プラセボコントロール、平行試験において、アカルボ
ースまたはプラセボを、非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)患者に一年投与し
た。体重の変化に対するアカルボース処置効果を図48に要約する(Wolever 1997
[655]、図1)。 1年後、アカルボース処置を受けた130人の被験者はそれぞれ平均0.46 ( 0.28
kgの体重を減少した。対照的に、プラセボ処置を受けた149人の被験者はそれぞ
れ0.33 ( 0.25 kg の体重を増加した(P=0.027)。興味深いことには、アカル
ボースは、エネルギー摂取、栄養素摂取、あるいは食餌パターンには影響を及ぼ
さなかった。
ースまたはプラセボを、非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)患者に一年投与し
た。体重の変化に対するアカルボース処置効果を図48に要約する(Wolever 1997
[655]、図1)。 1年後、アカルボース処置を受けた130人の被験者はそれぞれ平均0.46 ( 0.28
kgの体重を減少した。対照的に、プラセボ処置を受けた149人の被験者はそれぞ
れ0.33 ( 0.25 kg の体重を増加した(P=0.027)。興味深いことには、アカル
ボースは、エネルギー摂取、栄養素摂取、あるいは食餌パターンには影響を及ぼ
さなかった。
【0408】
c)[バナデート]
ERKホスファターゼは、Thy、Tyrのどちらか、またはその両残基の脱リン酸化
によってERKを不活性化する酵素である(上記参照)。ERKホスファターゼのすべ
てのクラスは、例えば、タイプ1/2セリン/スレオニンホスファターゼであるPP2
A、プロテインチロシンホスファターゼであるPTP1B、ならびに二重特異性ホスフ
ァターゼであるMKP-1を含む。ERKホスファターゼの抑制は、ERFリン酸化を刺激
する。ERKキナーゼリン酸化の増加は、GABP刺激遺伝子の転写を増加し、またGAB
P抑制遺伝子の転写を減少する(上記を参照)。マイクロ競合はこれらのクラス
の遺伝子に対して逆効果を有するために、ERKホスファターゼの抑制は、マイク
ロ競合疾病の緩徐な進行を導出する。バナデートを例として考察する。
によってERKを不活性化する酵素である(上記参照)。ERKホスファターゼのすべ
てのクラスは、例えば、タイプ1/2セリン/スレオニンホスファターゼであるPP2
A、プロテインチロシンホスファターゼであるPTP1B、ならびに二重特異性ホスフ
ァターゼであるMKP-1を含む。ERKホスファターゼの抑制は、ERFリン酸化を刺激
する。ERKキナーゼリン酸化の増加は、GABP刺激遺伝子の転写を増加し、またGAB
P抑制遺伝子の転写を減少する(上記を参照)。マイクロ競合はこれらのクラス
の遺伝子に対して逆効果を有するために、ERKホスファターゼの抑制は、マイク
ロ競合疾病の緩徐な進行を導出する。バナデートを例として考察する。
【0409】
(1)〔PTPに対する効果〕
バナデート(VO4 -3)とバナジン酸塩誘導体は、一般的なプロテインチロシン
ホスファターゼ(PTP)インヒビターである。特に、バナデートとペルバナデート
(バナジン酸塩と過酸化水素間で形成される種々の複合体についての一般的名称
)は、プロテインチロシンホスファターゼPTP1Bを抑制することが示されている
(Huyer 1997[656])。 (2)〔ERKに対する効果〕 PTPはERKを脱リン酸化ならびに非活性化する(上記参照)。一般的PTPインヒ
ビターとして、バナデートとバナデート塩誘導体は、ERKを活性化することが予
測され、いくつかの研究において知見が報告されている(Wang 2000[657]、Zhao 1996[658]、 Pandey 1995[659]、 D'Onofrio 1994[660])。
ホスファターゼ(PTP)インヒビターである。特に、バナデートとペルバナデート
(バナジン酸塩と過酸化水素間で形成される種々の複合体についての一般的名称
)は、プロテインチロシンホスファターゼPTP1Bを抑制することが示されている
(Huyer 1997[656])。 (2)〔ERKに対する効果〕 PTPはERKを脱リン酸化ならびに非活性化する(上記参照)。一般的PTPインヒ
ビターとして、バナデートとバナデート塩誘導体は、ERKを活性化することが予
測され、いくつかの研究において知見が報告されている(Wang 2000[657]、Zhao 1996[658]、 Pandey 1995[659]、 D'Onofrio 1994[660])。
【0410】
(3)〔GABP遺伝子に対する効果〕
(a)《F型PFK-2/FBP分解酵素-2はGABP刺激遺伝子である》
二機能性酵素6-ホスホフルクト-2-キナーゼ(EC 2.7.1.105, PFK-2)/フルク
トース-2,6-二ホスファターゼ(EC 3.1.3.46 FBPase-2)は、フルクトース-2,6-
二リン酸塩の合成および分解を触媒する。ラットPFK-2/EBP分解酵素-2(遺伝子A
)は、胎児(F)、筋肉(M)、および肝臓(L)mRNAをコードする。これらのmRN
Aのそれぞれが遺伝子の異なるプロモーターに由来する。F型プロモーターは、(
-1747-1742)、(-1716-1710)および(1693-1688)に3つのN-ボックスを有す
る(-1809-1615)領域にエンハンサーを含む(Darville 1992[661]、図4)。エ
ンハンサーは、特にRTO2B肝ガンにおいて転写を刺激した(同書、表1)。エンハ
ンサーおよびFTO2B細胞、C2C1筋芽細胞または筋細胞、または肝臓(しかし筋肉
ではない)からの抽出物を用いるDNA分解酵素I保護実験は、中央N-ボックスに一
致する一つの特異的フットプリントを示した(同書、図5)。FTO2B およびHTC
細胞、L6筋芽細胞および筋細胞、ならびに肝臓(しかし筋肉ではない)からの抽
出物を用いる ゲル遅延アッセイは、主要な複合体を示した(同書、図6A)。こ
のエンハンサーフラグメントを硫酸ジメチルを用いて、一つのプリンでメチル化
後、FTO2B抽出物を加えてインキュベートすると、3つの接点がN-ボックス内に
検出された(同書、図4)。メチル化干渉法による3点は、GABPを結合するアデ
ノウイルスE1Aコアエンハンサーの2つのN-ボックスにおいて同一技法によって
同定された接点に符合する。後続研究(Dupriez 1993[662])は、遠位および近
位N-ボックスの両方においてetsDNA結合に必須であるGGをCCに変更すると、プロ
モーター活性を15〜20%低下することを示した。中央N-ボックスにおいてGGをCC
に変更するとプロモーター活性を75%低下した。この研究はまた、抗GABPαと抗
GABPβ抗体が、FTO2Bタンパク質による中央N-ボックス上における複合体形成を
抑制することを示した(同書、図4、レーン5と6)。組換え型GABPαとGABPβ
によるトランスフェクションは、これらの複合体と共に共遊走するシフトを生じ
、抗GABPα抗体によって抑制された(同書、図4、レーン12〜16)。これらの知
見は、F型PFK-2/FBP分解酵素-2 がGABP刺激遺伝子であることを示唆する。
トース-2,6-二ホスファターゼ(EC 3.1.3.46 FBPase-2)は、フルクトース-2,6-
二リン酸塩の合成および分解を触媒する。ラットPFK-2/EBP分解酵素-2(遺伝子A
)は、胎児(F)、筋肉(M)、および肝臓(L)mRNAをコードする。これらのmRN
Aのそれぞれが遺伝子の異なるプロモーターに由来する。F型プロモーターは、(
-1747-1742)、(-1716-1710)および(1693-1688)に3つのN-ボックスを有す
る(-1809-1615)領域にエンハンサーを含む(Darville 1992[661]、図4)。エ
ンハンサーは、特にRTO2B肝ガンにおいて転写を刺激した(同書、表1)。エンハ
ンサーおよびFTO2B細胞、C2C1筋芽細胞または筋細胞、または肝臓(しかし筋肉
ではない)からの抽出物を用いるDNA分解酵素I保護実験は、中央N-ボックスに一
致する一つの特異的フットプリントを示した(同書、図5)。FTO2B およびHTC
細胞、L6筋芽細胞および筋細胞、ならびに肝臓(しかし筋肉ではない)からの抽
出物を用いる ゲル遅延アッセイは、主要な複合体を示した(同書、図6A)。こ
のエンハンサーフラグメントを硫酸ジメチルを用いて、一つのプリンでメチル化
後、FTO2B抽出物を加えてインキュベートすると、3つの接点がN-ボックス内に
検出された(同書、図4)。メチル化干渉法による3点は、GABPを結合するアデ
ノウイルスE1Aコアエンハンサーの2つのN-ボックスにおいて同一技法によって
同定された接点に符合する。後続研究(Dupriez 1993[662])は、遠位および近
位N-ボックスの両方においてetsDNA結合に必須であるGGをCCに変更すると、プロ
モーター活性を15〜20%低下することを示した。中央N-ボックスにおいてGGをCC
に変更するとプロモーター活性を75%低下した。この研究はまた、抗GABPαと抗
GABPβ抗体が、FTO2Bタンパク質による中央N-ボックス上における複合体形成を
抑制することを示した(同書、図4、レーン5と6)。組換え型GABPαとGABPβ
によるトランスフェクションは、これらの複合体と共に共遊走するシフトを生じ
、抗GABPα抗体によって抑制された(同書、図4、レーン12〜16)。これらの知
見は、F型PFK-2/FBP分解酵素-2 がGABP刺激遺伝子であることを示唆する。
【0411】
GABPウイルスは、F型PFK-2/FBP分解酵素-2とGABPについてマイクロ競合する。
従って、細胞のウイルス感染は、F型PFK-2/FBP分解酵素-2発現を低下させる。さ
らに、ウイルスDNAの濃度が高いほど、F型PFK-2/FBP分解酵素-2発現低下は増大
する。 (b)《バナデートはF型PFK-2/FBP分解酵素-2転写を刺激する》 ERK活性化は、GABP刺激遺伝子の転写を刺激することを予測する。ラットF型PF
K-2/FBP分解酵素-2遺伝子はGABP刺激遺伝子である。従って、バナデートは、F型
PFK-2/FBP分解酵素-2の転写を刺激するはずである。以下の研究を考察してみよ
う。
従って、細胞のウイルス感染は、F型PFK-2/FBP分解酵素-2発現を低下させる。さ
らに、ウイルスDNAの濃度が高いほど、F型PFK-2/FBP分解酵素-2発現低下は増大
する。 (b)《バナデートはF型PFK-2/FBP分解酵素-2転写を刺激する》 ERK活性化は、GABP刺激遺伝子の転写を刺激することを予測する。ラットF型PF
K-2/FBP分解酵素-2遺伝子はGABP刺激遺伝子である。従って、バナデートは、F型
PFK-2/FBP分解酵素-2の転写を刺激するはずである。以下の研究を考察してみよ
う。
【0412】
PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA含量に対するオルソバナジン酸ナトリウムの経口投
与の効果を、ストレプトゾトシン(STZ)誘発性糖尿病を有するラットで測定し
た。mRNA含量を、処理3、5、7、および15日後に測定した。その結果を図49に
示す(Miralpeix 1992[663]、図3)。 糖尿病動物のバナデート処置は、肝臓PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA 含量増加の
進行を生じて、15日後にはほとんど正常レベルに達した。同様な結果がInoue(1
994[664])によって報告されている。
与の効果を、ストレプトゾトシン(STZ)誘発性糖尿病を有するラットで測定し
た。mRNA含量を、処理3、5、7、および15日後に測定した。その結果を図49に
示す(Miralpeix 1992[663]、図3)。 糖尿病動物のバナデート処置は、肝臓PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA 含量増加の
進行を生じて、15日後にはほとんど正常レベルに達した。同様な結果がInoue(1
994[664])によって報告されている。
【0413】
F型PFK-2/FBP分解酵素-2は、通常は肝細胞では発現されない。しかし、F型mRN
Aレベルは増殖細胞において増加する。Dupriezら(1993[665])は、この遺伝子
の組織発現を測定した。F型 PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNAは、肝臓ガン、線維芽細
胞、および筋芽細胞株に存在した。 mRNAは、検査された2つの胎性組織である
、胎児肝臓および筋肉に発見された。成体組織では、mRNAは肺と胸腺に発見され
た。試験されたその他の成体組織においては、mRNAは遙かに低濃度で存在するか
、あるいは検出不能であった。最高濃度は、胎盤であり、妊娠満期では低下した
。L6筋芽細胞の筋細胞への分化に際して濃度は低下し(同書、図2)、Rat-1線維
芽細胞では、培養内の血清濃度を10から0.1%に低下すると静止状態なった。さ
らに、F型mRNA濃度は、FTO2B細胞では、デキサメサゾン処理によって増加した。
これらの知見に基づき、Dupreizらは、「F型mRNA発現は、細胞増殖と相関すると
考えられる」と結論した。
Aレベルは増殖細胞において増加する。Dupriezら(1993[665])は、この遺伝子
の組織発現を測定した。F型 PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNAは、肝臓ガン、線維芽細
胞、および筋芽細胞株に存在した。 mRNAは、検査された2つの胎性組織である
、胎児肝臓および筋肉に発見された。成体組織では、mRNAは肺と胸腺に発見され
た。試験されたその他の成体組織においては、mRNAは遙かに低濃度で存在するか
、あるいは検出不能であった。最高濃度は、胎盤であり、妊娠満期では低下した
。L6筋芽細胞の筋細胞への分化に際して濃度は低下し(同書、図2)、Rat-1線維
芽細胞では、培養内の血清濃度を10から0.1%に低下すると静止状態なった。さ
らに、F型mRNA濃度は、FTO2B細胞では、デキサメサゾン処理によって増加した。
これらの知見に基づき、Dupreizらは、「F型mRNA発現は、細胞増殖と相関すると
考えられる」と結論した。
【0414】
一般的には、肝組織の細胞増殖には限定がある。しかし、Miralpeix 1992の研
究(上記参照)では、オスSprague-Dawleyラットにストレプトゾトシン(STZ)
を一回静脈注射処理の一週間後にバナデートを投与した。実験の結果、Sprague-
DawleyラットへのSTZ注射は、高レベルの肝細胞増殖を誘導した。以下の研究を
考察してみよう。 STZの静脈注射で糖尿病としたSprague-Dawleyラットにおいて肝細胞増殖を測
定した。その結果は、正常ラットと比較して、注射8日後の糖尿病ラットでは肝
臓重量/体重比が12%の増加、30日では44%の増加を示した(Herrman 1999[666
])。その結果は、8日目に肝細胞有糸分裂が正常の300%まで増加し、30日で正
常に戻り、90日で正常の25%まで低下を示した(同書、図1)。これらの結果に
基づき、Herrmanらは、「ストレプトゾトシン誘発性実験糖尿病において観察さ
れる肝腫大は、主として初期過形成に起因し得る」と結論した。
究(上記参照)では、オスSprague-Dawleyラットにストレプトゾトシン(STZ)
を一回静脈注射処理の一週間後にバナデートを投与した。実験の結果、Sprague-
DawleyラットへのSTZ注射は、高レベルの肝細胞増殖を誘導した。以下の研究を
考察してみよう。 STZの静脈注射で糖尿病としたSprague-Dawleyラットにおいて肝細胞増殖を測
定した。その結果は、正常ラットと比較して、注射8日後の糖尿病ラットでは肝
臓重量/体重比が12%の増加、30日では44%の増加を示した(Herrman 1999[666
])。その結果は、8日目に肝細胞有糸分裂が正常の300%まで増加し、30日で正
常に戻り、90日で正常の25%まで低下を示した(同書、図1)。これらの結果に
基づき、Herrmanらは、「ストレプトゾトシン誘発性実験糖尿病において観察さ
れる肝腫大は、主として初期過形成に起因し得る」と結論した。
【0415】
Miralpeix による1992年の研究は、「アミノ酸1〜90をコードする5'末端を欠
損する肝臓PFK-2/FBP分解酵素-2に一致する1.4 kbのラット肝臓PFK-2/FBP分解酵
素-2 cDNA プローブ」を用いた。このプローブは、F型とL型PFK-2/FBP分解酵素
-2 mRNAを区別しない。従って、報告されているPFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA の増
加は、おそらく、ストレプトゾトシン注射によって増殖を誘導された肝細胞にお
けるF型PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA の増加であろう。 (4)〔臨床症状に対する効果〕 (a)《肥満症》 肥満症とインスリン抵抗性の動物モデルであるZuckerラットを5週齢時に、6
匹のラットから成る3群:痩せ型(Fa/fa)コントロール、肥満型(fa/fa)コン
トロール、およびバナデート処理肥満型(fa/fa)に分けた。処理群のラットは
、4ヶ月にわたって、飲料水を通してオルソバナジン酸ナトリウムの投与を受け
た。肥満型ラットは、痩せ型コントロールに比較して顕著に体重が高い。しかし
、バナデート処理肥満型の体重は、痩せ型コントロールに同等なレベルまで43%
低下した(Pugazhenthi 1995[667]、表1)。
損する肝臓PFK-2/FBP分解酵素-2に一致する1.4 kbのラット肝臓PFK-2/FBP分解酵
素-2 cDNA プローブ」を用いた。このプローブは、F型とL型PFK-2/FBP分解酵素
-2 mRNAを区別しない。従って、報告されているPFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA の増
加は、おそらく、ストレプトゾトシン注射によって増殖を誘導された肝細胞にお
けるF型PFK-2/FBP分解酵素-2 mRNA の増加であろう。 (4)〔臨床症状に対する効果〕 (a)《肥満症》 肥満症とインスリン抵抗性の動物モデルであるZuckerラットを5週齢時に、6
匹のラットから成る3群:痩せ型(Fa/fa)コントロール、肥満型(fa/fa)コン
トロール、およびバナデート処理肥満型(fa/fa)に分けた。処理群のラットは
、4ヶ月にわたって、飲料水を通してオルソバナジン酸ナトリウムの投与を受け
た。肥満型ラットは、痩せ型コントロールに比較して顕著に体重が高い。しかし
、バナデート処理肥満型の体重は、痩せ型コントロールに同等なレベルまで43%
低下した(Pugazhenthi 1995[667]、表1)。
【0416】
類似な結果がMcNeill and Orvig (1996[668])によって報告された。Wistar
ラットを、コントロール(8動物)および処理(11動物)の2群に分けた。処理動
物は、ビス(マルトラト)オキソバナジウムを一日当たり0.3 および 0.5 mmol/
kg 、77日間にわたり、飲料水を通して投与された。56日目から、処理動物は、
コントロールと比較して体重増加の低下を示した(同書、図1、2群vs1群)。(
Dai 1994[669]、およびBhanot 1994[670]をまた参照)。 (b)《ガン》 Cruzら(1995)[671]は、皮下MDAY-D2腫瘍マウスモデルにおいてオルソバナジ
ン酸塩の抗腫瘍効果を試験した。10週齢のDBA/2j メスマウスに、4(105 細胞/1
00μl PBSを後外側に皮下注射した。5日目に、マウスを2群に分けた。1群は、1
00μlのPBSの皮下注射を受け、他群は500μg のオルソバナジン酸塩を含む100μ
lのPBS投与を毎日受けた。オルソバナジン酸は、反対側の腫瘍のない後外側上に
皮下投与された。14日目にマウスを屠殺して、体重を測定し、腫瘍を切除して計
量した。その結果は、コントロールと比較して処理マウスにおける腫瘍成長の低
下を示した(同書、図6)。コントロールマウスでは、腫瘍重量は0.86〜1.74 g
の範囲であったが、オルソバナジン酸処理マウスでは、4匹のマウスは検出可能
な腫瘍を示さず、11匹は0.08〜0.47 gの範囲の重量の腫瘍を示した。オルソバナ
ジン酸処理は85%以上も腫瘍の成長を低下し、時としては腫瘍形成を完全に抑制
した。
ラットを、コントロール(8動物)および処理(11動物)の2群に分けた。処理動
物は、ビス(マルトラト)オキソバナジウムを一日当たり0.3 および 0.5 mmol/
kg 、77日間にわたり、飲料水を通して投与された。56日目から、処理動物は、
コントロールと比較して体重増加の低下を示した(同書、図1、2群vs1群)。(
Dai 1994[669]、およびBhanot 1994[670]をまた参照)。 (b)《ガン》 Cruzら(1995)[671]は、皮下MDAY-D2腫瘍マウスモデルにおいてオルソバナジ
ン酸塩の抗腫瘍効果を試験した。10週齢のDBA/2j メスマウスに、4(105 細胞/1
00μl PBSを後外側に皮下注射した。5日目に、マウスを2群に分けた。1群は、1
00μlのPBSの皮下注射を受け、他群は500μg のオルソバナジン酸塩を含む100μ
lのPBS投与を毎日受けた。オルソバナジン酸は、反対側の腫瘍のない後外側上に
皮下投与された。14日目にマウスを屠殺して、体重を測定し、腫瘍を切除して計
量した。その結果は、コントロールと比較して処理マウスにおける腫瘍成長の低
下を示した(同書、図6)。コントロールマウスでは、腫瘍重量は0.86〜1.74 g
の範囲であったが、オルソバナジン酸処理マウスでは、4匹のマウスは検出可能
な腫瘍を示さず、11匹は0.08〜0.47 gの範囲の重量の腫瘍を示した。オルソバナ
ジン酸処理は85%以上も腫瘍の成長を低下し、時としては腫瘍形成を完全に抑制
した。
【0417】
他の研究は、ラットにおける化学誘発性肝臓ガン形成に対するバナジウムの化
学保護効果を試験した。惹起は、ジエチルニトロサミン(DENA;200 mg kg-1)
の一回の腹腔内注射と、食餌中のフェノバルビタール(0.05%)によるプロモー
ションを後続した。バナジウム(0.5 ppm)は、実験中は飲料水に含んで自由に
供給した。その結果は、20週後、バナジウムは発生率(P<0.01)、総数、多重
度(P<0.001)を低下し、DENAコントロールと比較して可視的に診断できる持続
性小結節(PNs)のサイズ分布を変化した(Bishayee とChatterjee 1995[672])
。肝臓体積比としての平均小結節体積(P<0.05)および小結節体積(P<0.01)
もまた減衰した。バナジウムはまた、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ(GG
T)−陽性肝細胞病巣数(P<0.001)ならびに表面積(P<0.01)、リモデリング
の増加(P<0.01)に共役した病巣細胞の標識インデックス(P<0.001)に大幅
な低下を起因した。定量測定したGGT活性が、PNs(P<0.001)およびバナジウム
補充ラットの非小結節周囲実質(P<0.01)では顕著に低いことが発見された。
肝臓切片の組織病理学的分析は、DENAコントロールと比較して良好に維持された
肝細胞構築を示した。これらの結果に基づき、Bishayee とChatterjee (1995)
は、「我々の結果は、従って、バナジウムが特有な抗腫瘍能力を有している可能
性を強く示唆する」と結論した。
学保護効果を試験した。惹起は、ジエチルニトロサミン(DENA;200 mg kg-1)
の一回の腹腔内注射と、食餌中のフェノバルビタール(0.05%)によるプロモー
ションを後続した。バナジウム(0.5 ppm)は、実験中は飲料水に含んで自由に
供給した。その結果は、20週後、バナジウムは発生率(P<0.01)、総数、多重
度(P<0.001)を低下し、DENAコントロールと比較して可視的に診断できる持続
性小結節(PNs)のサイズ分布を変化した(Bishayee とChatterjee 1995[672])
。肝臓体積比としての平均小結節体積(P<0.05)および小結節体積(P<0.01)
もまた減衰した。バナジウムはまた、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ(GG
T)−陽性肝細胞病巣数(P<0.001)ならびに表面積(P<0.01)、リモデリング
の増加(P<0.01)に共役した病巣細胞の標識インデックス(P<0.001)に大幅
な低下を起因した。定量測定したGGT活性が、PNs(P<0.001)およびバナジウム
補充ラットの非小結節周囲実質(P<0.01)では顕著に低いことが発見された。
肝臓切片の組織病理学的分析は、DENAコントロールと比較して良好に維持された
肝細胞構築を示した。これらの結果に基づき、Bishayee とChatterjee (1995)
は、「我々の結果は、従って、バナジウムが特有な抗腫瘍能力を有している可能
性を強く示唆する」と結論した。
【0418】
Liasko 1998[673]をまた参照のこと。
(c)《糖尿病》
多数のインビボ研究が、バナデート処置後のインスリン欠損糖尿病動物におけ
る血糖の低下、および肥満、インスリン抵抗性糖尿病動物におけるグルコー恒常
性の向上を実証した。ヒト研究では、バナデート処理後のNIDDM患者、ならびに
いくらかのIDDM患者において、インスリン感受性が向上した(Goldfine 1995[67
4]、Brichard 1995[675]の最近の論文を参照)。
る血糖の低下、および肥満、インスリン抵抗性糖尿病動物におけるグルコー恒常
性の向上を実証した。ヒト研究では、バナデート処理後のNIDDM患者、ならびに
いくらかのIDDM患者において、インスリン感受性が向上した(Goldfine 1995[67
4]、Brichard 1995[675]の最近の論文を参照)。
【0419】
例として、Pugazhenthiら(1995、上記参照)による研究を考察しよう。この
研究は、糖尿病に対するバナデートの効果を試験した。肥満Zuckerラットは、血
漿グルコースおよびインスリン値の上昇を示した。バナデート処置は、血漿グル
コースとインスリン値をそれぞれ36%および80%低下した(同書、表1)。 d)[PTP1Bノックアウト] (1)〔PTPとERKに対する効果〕 遺伝子ノックアウトは介入の特殊例である。PTP1B遺伝子ノックアウトの結果
は、PTP1B酵素欠乏症である。バナデートはPTP1Bを抑制する(Huyer 1997[676]
)。従って、PTP1B遺伝子ノックアウトとバナデート投与は、PTP1B酵素活性の低
下を起因する。上記の論考を考慮すると、臨床症状に対するPTP1B遺伝子ノック
アウト効果はバナデート処置効果と類似するはずである。
研究は、糖尿病に対するバナデートの効果を試験した。肥満Zuckerラットは、血
漿グルコースおよびインスリン値の上昇を示した。バナデート処置は、血漿グル
コースとインスリン値をそれぞれ36%および80%低下した(同書、表1)。 d)[PTP1Bノックアウト] (1)〔PTPとERKに対する効果〕 遺伝子ノックアウトは介入の特殊例である。PTP1B遺伝子ノックアウトの結果
は、PTP1B酵素欠乏症である。バナデートはPTP1Bを抑制する(Huyer 1997[676]
)。従って、PTP1B遺伝子ノックアウトとバナデート投与は、PTP1B酵素活性の低
下を起因する。上記の論考を考慮すると、臨床症状に対するPTP1B遺伝子ノック
アウト効果はバナデート処置効果と類似するはずである。
【0420】
(2)〔臨床症状に対する効果〕
(a)《肥満症》
PTP1B遺伝子のマウス相同体のセグメントを欠損するようにターゲティングベ
クターを設計した。このセグメントは、エキソン5、およびエキソン6にあるチ
ロシンホスファターゼ活性部位を含んでいた。この欠損セグメントをネオマイシ
ン抵抗性遺伝子と置換した。相同的組換えを受けて、一回の組込みイベントを有
した2つの別々の胚幹細胞クローンにBalb/c 未分化胚芽細胞をマイクロインジ
ェクトした。キメラオスを野生型Balb/c メスと交配して、この交雑由来のヘテ
ロ接合体同士を交配し、PTP1B突然変異に対するホモ接合体である動物を産生し
た(Elchebly 1999、図1A)。PTP1Bヌルマウス(PTP1B(-/-))ではPTP1Bタン
パク質が欠損しており、ヘテロ接合体(PTP1B(+/-))は野生型マウスと比べて
約半量のPTP1Bを発現した(同書、図1B)。PTP1Bヌルマウスは、通常食餌では正
常に成長をし、野生型マウスと比較して体重増加に有意な差を示さず、異常性の
いずれの徴候もなく1.5年以上長生きをして、生殖性を有していた。肥満症に対
するPTP1B遺伝子ノックアウト効果を研究するために、PTP1B(-/-)、PTP1B(+/
-)、および野生型マウスに通常では肥満症を起因する高脂肪食餌を与えた。予
測通りに、野生型マウスは迅速に体重を増加した。対照的に、PTP1B(-/-)、PT
P1B(+/-)マウスは、体重増加を誘導する食餌から保護されていた(同書、図5
)。これらの結果に基づき、Elcheblyらは、PTP1B欠損は肥満抵抗性を起因する
と結論した。
クターを設計した。このセグメントは、エキソン5、およびエキソン6にあるチ
ロシンホスファターゼ活性部位を含んでいた。この欠損セグメントをネオマイシ
ン抵抗性遺伝子と置換した。相同的組換えを受けて、一回の組込みイベントを有
した2つの別々の胚幹細胞クローンにBalb/c 未分化胚芽細胞をマイクロインジ
ェクトした。キメラオスを野生型Balb/c メスと交配して、この交雑由来のヘテ
ロ接合体同士を交配し、PTP1B突然変異に対するホモ接合体である動物を産生し
た(Elchebly 1999、図1A)。PTP1Bヌルマウス(PTP1B(-/-))ではPTP1Bタン
パク質が欠損しており、ヘテロ接合体(PTP1B(+/-))は野生型マウスと比べて
約半量のPTP1Bを発現した(同書、図1B)。PTP1Bヌルマウスは、通常食餌では正
常に成長をし、野生型マウスと比較して体重増加に有意な差を示さず、異常性の
いずれの徴候もなく1.5年以上長生きをして、生殖性を有していた。肥満症に対
するPTP1B遺伝子ノックアウト効果を研究するために、PTP1B(-/-)、PTP1B(+/
-)、および野生型マウスに通常では肥満症を起因する高脂肪食餌を与えた。予
測通りに、野生型マウスは迅速に体重を増加した。対照的に、PTP1B(-/-)、PT
P1B(+/-)マウスは、体重増加を誘導する食餌から保護されていた(同書、図5
)。これらの結果に基づき、Elcheblyらは、PTP1B欠損は肥満抵抗性を起因する
と結論した。
【0421】
他の研究がPTP1B遺伝子破壊の結果を報告した。Klamanら(2000[678])は、AT
Gコードエキソン(エキソン1)のターゲット破壊によってPTP1Bヌルマウスを産
生した。PTP1B欠損マウスは、低体脂肪蓄積と食餌誘発性肥満からの保護を示し
た。体脂肪蓄積の減少は、脂肪細胞数を減少することなく脂肪細胞質量を減少す
ることに起因した。PTP1B欠損マウスの痩せ型は、基礎代謝率と総エネルギー消
費の増加を付随した。 (b)《糖尿病》 Elcheblyら(1999[679])はまた、糖尿病に対するPTP1B遺伝子ノックアウト効
果を試験した。摂食状態では、野生型マウスと比較して、通常食餌を与えられた
PTP(-/-)マウスは13%、PTP(+/-)マウスは8%の血糖濃度の低下を示した(
同書、図2A)。通常食餌を摂食させたPTP1B(-/-)マウスの循環インスリン値は
、野生型の摂食動物の約半分であった(同書、図2B)。PTP1B(-/-)マウスのイ
ンスリン感受性の増強がまた、グルコースおよびインスリン耐性試験のどちらに
おいても観察された(同書、図3Aと3B)。PTP1B(-/-)、PTP1B(+/-)、および
野生型マウスに通常ではインスリン抵抗性を起因する高脂肪食餌を与えた。予測
通りに、野生型マウスはインスリン抵抗性となった。対照的に、高脂肪食餌のPT
P1B(-/-)マウスは、通常食餌を摂食する動物と同様なグルコースとインスリン
濃度を示した(同書、表1)。PTP1B(-/-)マウスはまた、グルコースおよびイ
ンスリン耐性試験のどちらににおいても野生型と比較して、インスリン感受性の
増強がまた観察された(同書、図6A、6B)。高脂肪食餌のPTP1B(+/-)マウスは
、循環インスリンの空腹時濃度を増加したが、正常食餌を与えた動物と比較して
同様な空腹時グルコース濃度を示した。これらの結果に基づき、Elcheblyらは、
PTP1B欠損はインスリン感受性を起因すると結論した。
Gコードエキソン(エキソン1)のターゲット破壊によってPTP1Bヌルマウスを産
生した。PTP1B欠損マウスは、低体脂肪蓄積と食餌誘発性肥満からの保護を示し
た。体脂肪蓄積の減少は、脂肪細胞数を減少することなく脂肪細胞質量を減少す
ることに起因した。PTP1B欠損マウスの痩せ型は、基礎代謝率と総エネルギー消
費の増加を付随した。 (b)《糖尿病》 Elcheblyら(1999[679])はまた、糖尿病に対するPTP1B遺伝子ノックアウト効
果を試験した。摂食状態では、野生型マウスと比較して、通常食餌を与えられた
PTP(-/-)マウスは13%、PTP(+/-)マウスは8%の血糖濃度の低下を示した(
同書、図2A)。通常食餌を摂食させたPTP1B(-/-)マウスの循環インスリン値は
、野生型の摂食動物の約半分であった(同書、図2B)。PTP1B(-/-)マウスのイ
ンスリン感受性の増強がまた、グルコースおよびインスリン耐性試験のどちらに
おいても観察された(同書、図3Aと3B)。PTP1B(-/-)、PTP1B(+/-)、および
野生型マウスに通常ではインスリン抵抗性を起因する高脂肪食餌を与えた。予測
通りに、野生型マウスはインスリン抵抗性となった。対照的に、高脂肪食餌のPT
P1B(-/-)マウスは、通常食餌を摂食する動物と同様なグルコースとインスリン
濃度を示した(同書、表1)。PTP1B(-/-)マウスはまた、グルコースおよびイ
ンスリン耐性試験のどちらににおいても野生型と比較して、インスリン感受性の
増強がまた観察された(同書、図6A、6B)。高脂肪食餌のPTP1B(+/-)マウスは
、循環インスリンの空腹時濃度を増加したが、正常食餌を与えた動物と比較して
同様な空腹時グルコース濃度を示した。これらの結果に基づき、Elcheblyらは、
PTP1B欠損はインスリン感受性を起因すると結論した。
【0422】
Klamanら([680])の研究におけるPTP1B欠損マウスは、同様なインスリン刺激
性全身グルコース処分を示した。 予測されたように、PTP1B欠損とバナデート処置は、肥満症に対する抵抗性と
インスリン感受性の増強を起因する。我々は、PTP1B遺伝子ノックアウトはまた
、バナデート処置と同じ様式で、ガン抵抗性を誘導すると推測する。 2.(抗酸化物質) マイクロ競合および酸化ストレスはどちらもN-ボックスに対するGABPの結合を
減少する。従って、マイクロ競合は、「過剰酸化ストレス」と考えることができ
る。いくつかの抗酸化物質は、細胞内酸化ストレスを低下させる。これらの抗酸
化物質は、N-ボックスに対するGABPの結合を刺激して、これによって転写へのマ
イクロ競合効果を減弱し、その結果マイクロ競合病の進行の緩徐を起因する。
性全身グルコース処分を示した。 予測されたように、PTP1B欠損とバナデート処置は、肥満症に対する抵抗性と
インスリン感受性の増強を起因する。我々は、PTP1B遺伝子ノックアウトはまた
、バナデート処置と同じ様式で、ガン抵抗性を誘導すると推測する。 2.(抗酸化物質) マイクロ競合および酸化ストレスはどちらもN-ボックスに対するGABPの結合を
減少する。従って、マイクロ競合は、「過剰酸化ストレス」と考えることができ
る。いくつかの抗酸化物質は、細胞内酸化ストレスを低下させる。これらの抗酸
化物質は、N-ボックスに対するGABPの結合を刺激して、これによって転写へのマ
イクロ競合効果を減弱し、その結果マイクロ競合病の進行の緩徐を起因する。
【0423】
a)[ニンニク]
(1)〔酸化ストレスに対する効果〕
ニンニクはフリーラジカルのスカベンジャー(捕捉剤)である。ある研究が、
高圧液体クロマトグラフィーを用いて、紫外線(UV)によるH2O2 (1.2〜10 μmol
es/ml)の光分解によって発生されてサリチル酸(500 nmoles/ml)によって捕捉
された水酸化ラジカル(・OH)を捕捉(scavenge)するための非加熱または加熱
ニンニクエキスの能力について調査した。H2O2は、・OH付加生成物である、2,3-
ジヒドロキシ安息香酸(DHBA)および2,5-DHBAによって推定されたように濃度依
存性で・OHを産生した。ニンニクエキス(5〜100 μl/ml)は、(30〜100%)2
,3-DHBAおよび2,5-DHBA産生を濃度依存性で抑制した(Prasad 1996[681]、図3
)。ニンニク活性は、100℃で20、40、または60分加熱すると、約10%低下した
。ニンニクエキスはまた、ウサギ肝臓ホモジネートにおいて・OH-誘発性マロン
ジアルデヒド(MDA)の形成を濃度依存性で防止した(同書、図10)。・OHが存在
しないと、ニンニクはMDAレベルを影響しなかった。これらの結果に基づき、Pas
asら(1996)は、「ニンニクエキスは、・OHの強力なスカベンジャーである」と
結論した。
高圧液体クロマトグラフィーを用いて、紫外線(UV)によるH2O2 (1.2〜10 μmol
es/ml)の光分解によって発生されてサリチル酸(500 nmoles/ml)によって捕捉
された水酸化ラジカル(・OH)を捕捉(scavenge)するための非加熱または加熱
ニンニクエキスの能力について調査した。H2O2は、・OH付加生成物である、2,3-
ジヒドロキシ安息香酸(DHBA)および2,5-DHBAによって推定されたように濃度依
存性で・OHを産生した。ニンニクエキス(5〜100 μl/ml)は、(30〜100%)2
,3-DHBAおよび2,5-DHBA産生を濃度依存性で抑制した(Prasad 1996[681]、図3
)。ニンニク活性は、100℃で20、40、または60分加熱すると、約10%低下した
。ニンニクエキスはまた、ウサギ肝臓ホモジネートにおいて・OH-誘発性マロン
ジアルデヒド(MDA)の形成を濃度依存性で防止した(同書、図10)。・OHが存在
しないと、ニンニクはMDAレベルを影響しなかった。これらの結果に基づき、Pas
asら(1996)は、「ニンニクエキスは、・OHの強力なスカベンジャーである」と
結論した。
【0424】
他の研究は、ウシ肺動脈内皮細胞(PAEC)およびマウスマクロファージ(J774
)を用いて、細胞系においてニンニクエキスの抗酸化物質効果を試験した。この
研究は、酸化ストレスの指標として、細胞内グルタチオン(GSH)の枯渇を用い
た。酸化LDL(Ox-LDL)はGSHの枯渇を起因した。熟成ニンニクエキスによる前処
理は、PAECにおいてOx-LDL誘導による過酸化物を抑制し、用量依存性でマクロフ
ァージにおいて過酸化物を抑圧した(Ide 1999[682])。無細胞系において、熟
成ニンニクエキスは、同様にしてH2O2を捕捉することが示された。これらの結果
は総じて、熟成ニンニクエキスが、内皮細胞およびマクロファージにおけるOx-L
DL誘導によるGSH枯渇を防止することを示す。
)を用いて、細胞系においてニンニクエキスの抗酸化物質効果を試験した。この
研究は、酸化ストレスの指標として、細胞内グルタチオン(GSH)の枯渇を用い
た。酸化LDL(Ox-LDL)はGSHの枯渇を起因した。熟成ニンニクエキスによる前処
理は、PAECにおいてOx-LDL誘導による過酸化物を抑制し、用量依存性でマクロフ
ァージにおいて過酸化物を抑圧した(Ide 1999[682])。無細胞系において、熟
成ニンニクエキスは、同様にしてH2O2を捕捉することが示された。これらの結果
は総じて、熟成ニンニクエキスが、内皮細胞およびマクロファージにおけるOx-L
DL誘導によるGSH枯渇を防止することを示す。
【0425】
(2)〔臨床症状に対する効果〕
(a)《アテローム性動脈硬化症》
ニンニクはアテローム硬化型プラークの形成を減弱する。ある研究は、筋様内
膜肥厚を作成するための、バルーンカテーテル法による24羽ウサギの右頚動脈の
脱内皮化(de-endothelialization)を含んだ。2週間後、ウサギをランダムに
4群に割り当てた。I群は標準食餌(標準);II群は標準食餌+800μl/kg体重/
日の熟成ニンニクエキス「Kyolic」(標準+Kyolic);III群は標準食餌+1%
コレステロール(コレステロール強化);IV群は標準食餌+1%コレステロール
+Kyolic(コレステロール強化+Kyolic)をそれぞれ与えた。6週後、コレステ
ロール強化食餌(III群)は、標準食餌(I群)と比較して血清コレステロール値
を6倍増加した(P<0.05)((Efendy 1997[683]、図1)。6週目に、コレステ
ロール強化食餌(III群)は、胸動脈の表面積の約70 ( 8%を被う脂肪線条病変
を示した。 コレステロール強化+Kyolic群(IV群)は、同一表面積に25 ( 3%
のみの脂肪病変を示し(同書、図2Aと2B)、これは約64%の減少を示す。I群とI
I群では病変は存在しなかった。コレステロール強化食餌はまた、大動脈弓コレ
ステロール(2.1 ( 0.1mg コレステロール/g組織)の増加を起因し、これはKyol
ic(1.7 ( .2 mg コレステロール/g組織)によって有意に減少された(P<0.05
)。Kyolicは、コレステロール摂食ウサギの右頚動脈のバルーンカテーテル傷害
によって予め作成された新生動脈内膜における肥厚、脂肪に満ちた病変の発生を
顕著に抑制した(動脈壁比としての動脈内膜、III群:42.6 ( 6.5%、IV群:23.
8 ( 2.3%、 P < 0.01)。Kyolicは標準食餌のウサギにはほとんど影響を及ぼ
さなかった(II群:18.4 ( 5.0%、I群:16.7 ( 2.0%)。インビトロ試験は、K
yolicが平滑筋増殖を抑制することを示した(同書、図5)。これらの結果に基
づき、Efendyら(1997)は、「Kyolicによる処置は、脂肪線条、血管壁コレステ
ロール堆積およびコレステロール摂食ウサギの新生動脈内膜における線維性脂肪
プラークの発生を減少し、従って、アテローム性動脈硬化症の発症に対する保護
を供給する」と結論した。
膜肥厚を作成するための、バルーンカテーテル法による24羽ウサギの右頚動脈の
脱内皮化(de-endothelialization)を含んだ。2週間後、ウサギをランダムに
4群に割り当てた。I群は標準食餌(標準);II群は標準食餌+800μl/kg体重/
日の熟成ニンニクエキス「Kyolic」(標準+Kyolic);III群は標準食餌+1%
コレステロール(コレステロール強化);IV群は標準食餌+1%コレステロール
+Kyolic(コレステロール強化+Kyolic)をそれぞれ与えた。6週後、コレステ
ロール強化食餌(III群)は、標準食餌(I群)と比較して血清コレステロール値
を6倍増加した(P<0.05)((Efendy 1997[683]、図1)。6週目に、コレステ
ロール強化食餌(III群)は、胸動脈の表面積の約70 ( 8%を被う脂肪線条病変
を示した。 コレステロール強化+Kyolic群(IV群)は、同一表面積に25 ( 3%
のみの脂肪病変を示し(同書、図2Aと2B)、これは約64%の減少を示す。I群とI
I群では病変は存在しなかった。コレステロール強化食餌はまた、大動脈弓コレ
ステロール(2.1 ( 0.1mg コレステロール/g組織)の増加を起因し、これはKyol
ic(1.7 ( .2 mg コレステロール/g組織)によって有意に減少された(P<0.05
)。Kyolicは、コレステロール摂食ウサギの右頚動脈のバルーンカテーテル傷害
によって予め作成された新生動脈内膜における肥厚、脂肪に満ちた病変の発生を
顕著に抑制した(動脈壁比としての動脈内膜、III群:42.6 ( 6.5%、IV群:23.
8 ( 2.3%、 P < 0.01)。Kyolicは標準食餌のウサギにはほとんど影響を及ぼ
さなかった(II群:18.4 ( 5.0%、I群:16.7 ( 2.0%)。インビトロ試験は、K
yolicが平滑筋増殖を抑制することを示した(同書、図5)。これらの結果に基
づき、Efendyら(1997)は、「Kyolicによる処置は、脂肪線条、血管壁コレステ
ロール堆積およびコレステロール摂食ウサギの新生動脈内膜における線維性脂肪
プラークの発生を減少し、従って、アテローム性動脈硬化症の発症に対する保護
を供給する」と結論した。
【0426】
Jain (1978[684])、Jain(1976[685])およびBordia(1975[686])は同様な知
見を報告した。Jain (1978) Jain (1976)は、にニンニクエキスを補充また
は非補充した標準またはコレステロール強化食餌を16週間摂食させたウサギを使
用した。どちらの研究も、その結果は、標準食餌に比べてコレステロール強化食
餌を摂食させた動物で顕著なアテローム硬化型病変を示した。ニンニクエキスを
補充したコレステロール強化食餌を摂食させた動物は、病変形成の減弱を示した
。Jain (1978)はまた、ニンニク処理動物における大動脈コレステロール含量
の減少を報告した。Bordia(1975)は、同様な食餌を3ヶ月摂食させたウサギを
使用した。 その結果は、ニンニクがアテローム硬化型プラークの形成を減弱し
、大動脈の脂質含量を増加することを示した。
見を報告した。Jain (1978) Jain (1976)は、にニンニクエキスを補充また
は非補充した標準またはコレステロール強化食餌を16週間摂食させたウサギを使
用した。どちらの研究も、その結果は、標準食餌に比べてコレステロール強化食
餌を摂食させた動物で顕著なアテローム硬化型病変を示した。ニンニクエキスを
補充したコレステロール強化食餌を摂食させた動物は、病変形成の減弱を示した
。Jain (1978)はまた、ニンニク処理動物における大動脈コレステロール含量
の減少を報告した。Bordia(1975)は、同様な食餌を3ヶ月摂食させたウサギを
使用した。 その結果は、ニンニクがアテローム硬化型プラークの形成を減弱し
、大動脈の脂質含量を増加することを示した。
【0427】
ニンニク処理は、アテローム性動脈硬化症の減弱に付随するその他の好ましい
効果を起因した。ある研究は、脈波速度(PWV)および圧力標準化弾性血管抵抗
性(EVR)技術を用いて、大動脈の弾性特性を測定した。被験者は、少なくとも2
年間標準化ニンニク粉末を300 mg/日またはそれ以上摂取している健常成人(n =
101;年齢:50〜80才)と101人の年齢・性適合コントロールを含んだ。血圧、
心拍、および血漿脂質値はこの2群において同様であった。結果は、PWV (8.3
( 1.46 vs. 9.8 ( 2.45 m/s;P < 0.0001) および EVR (0.63 ( 0.21 vs. 0.9
( 0.44 m2・s-2・mm Hg-1;P < 0.0001)はコントロール群よりもニンニク群に
おいて低かった(Breithaupt-Grogler 1997[687]、表1、図1)。PWVは、年齢
(ニンニク群、r = 0.44;コントロール群、r = 0.52、図3)および収縮期血圧
(SBP)(ニンニク群、r = 0.48;コントロール群、r = 0.54、図4)に有意な
正の相関を示した。年齢またはSBPの増加度に伴い、PWVは、コントロール群より
もニンニク群で増加が少なかった(P<0.0001、図3,図4)。ANCOVA(共分散
分析)および多重回帰分析は、年齢とSBPはPWVの最も重要な決定要素であり、PW
Vに対するニンニクの効果は混乱因子には無関係であることを実証した。
効果を起因した。ある研究は、脈波速度(PWV)および圧力標準化弾性血管抵抗
性(EVR)技術を用いて、大動脈の弾性特性を測定した。被験者は、少なくとも2
年間標準化ニンニク粉末を300 mg/日またはそれ以上摂取している健常成人(n =
101;年齢:50〜80才)と101人の年齢・性適合コントロールを含んだ。血圧、
心拍、および血漿脂質値はこの2群において同様であった。結果は、PWV (8.3
( 1.46 vs. 9.8 ( 2.45 m/s;P < 0.0001) および EVR (0.63 ( 0.21 vs. 0.9
( 0.44 m2・s-2・mm Hg-1;P < 0.0001)はコントロール群よりもニンニク群に
おいて低かった(Breithaupt-Grogler 1997[687]、表1、図1)。PWVは、年齢
(ニンニク群、r = 0.44;コントロール群、r = 0.52、図3)および収縮期血圧
(SBP)(ニンニク群、r = 0.48;コントロール群、r = 0.54、図4)に有意な
正の相関を示した。年齢またはSBPの増加度に伴い、PWVは、コントロール群より
もニンニク群で増加が少なかった(P<0.0001、図3,図4)。ANCOVA(共分散
分析)および多重回帰分析は、年齢とSBPはPWVの最も重要な決定要素であり、PW
Vに対するニンニクの効果は混乱因子には無関係であることを実証した。
【0428】
Breithaupt-Groglerら(1997)によれば、「このデータは、大動脈の弾性特性
は、コントロール群よりもニンニク群において良好に維持されていることを示唆
した。」実験動物において、アテローム性動脈硬化症の進行および退行中に中膜
面積に対する内膜(プラーク)面積比の変化が、大動脈弾性特性指標の変化に相
関したことは興味深い。アテローム性動脈硬化症の進行は、PWV高値を起因する
が逆もまた起こり得る(Farrar 1991[688])。 虚血性心疾患におけるニンニクの臨床効果について専心したBritish Journal
of Clinical Practice(1990、追加版69) の特集版の研究をまた参照のこと。
は、コントロール群よりもニンニク群において良好に維持されていることを示唆
した。」実験動物において、アテローム性動脈硬化症の進行および退行中に中膜
面積に対する内膜(プラーク)面積比の変化が、大動脈弾性特性指標の変化に相
関したことは興味深い。アテローム性動脈硬化症の進行は、PWV高値を起因する
が逆もまた起こり得る(Farrar 1991[688])。 虚血性心疾患におけるニンニクの臨床効果について専心したBritish Journal
of Clinical Practice(1990、追加版69) の特集版の研究をまた参照のこと。
【0429】
マイクロ競合は、内皮細胞におけるP‐セレクチン転写を増加し、組織因子(T
F)転写を増加しまたマクロファージにおけるβ2インテグリンとα4インテグリ
ンの転写を減少し、さらに平滑筋細胞(SMC)における網膜芽細胞感受性遺伝子
(Rb)転写を減少する。ニンニクは内皮細胞、マクロファージおよびSMCにおい
て酸化ストレスを低下させる。酸化ストレス低下は、これらの遺伝子に対するGA
BPの結合を刺激して、TFおよびP‐セレクチンの転写を減少し、β2インテグリン
、α4インテグリンおよびRbの転写を増加する。これらの遺伝子の転写レベルに
おける変化は、アテローム硬化型プラークの形成および大動脈内膜の肥厚を減弱
する。
F)転写を増加しまたマクロファージにおけるβ2インテグリンとα4インテグリ
ンの転写を減少し、さらに平滑筋細胞(SMC)における網膜芽細胞感受性遺伝子
(Rb)転写を減少する。ニンニクは内皮細胞、マクロファージおよびSMCにおい
て酸化ストレスを低下させる。酸化ストレス低下は、これらの遺伝子に対するGA
BPの結合を刺激して、TFおよびP‐セレクチンの転写を減少し、β2インテグリン
、α4インテグリンおよびRbの転写を増加する。これらの遺伝子の転写レベルに
おける変化は、アテローム硬化型プラークの形成および大動脈内膜の肥厚を減弱
する。
【0430】
(b)《ガン》
ニンニクの抗ガン特性は何千年も前に認識されていた。古代エジプト人は、腫
瘍治療にニンニクを外用した。古代インドのヒポクラテースと医師がまた、ガン
治療のためにニンニクを外用に用いていたことが報告されている。最近の研究は
これらの特性を確認した。例えば、Aliら(2000[689])による最近の論文におけ
る「ニンニク、タマネギとガン」のセクション、ニンニク摂取および胃ガンと結
腸ガンのリスクに関する疫学的文献のメタアナリシス(Fleischauer 2000[690]
)、ならびに化学誘発性腫瘍のニンニクによる抑制を実証する特定の動物実験(
Singh 1998[691]、Singh 1996[692])を参照のこと。
瘍治療にニンニクを外用した。古代インドのヒポクラテースと医師がまた、ガン
治療のためにニンニクを外用に用いていたことが報告されている。最近の研究は
これらの特性を確認した。例えば、Aliら(2000[689])による最近の論文におけ
る「ニンニク、タマネギとガン」のセクション、ニンニク摂取および胃ガンと結
腸ガンのリスクに関する疫学的文献のメタアナリシス(Fleischauer 2000[690]
)、ならびに化学誘発性腫瘍のニンニクによる抑制を実証する特定の動物実験(
Singh 1998[691]、Singh 1996[692])を参照のこと。
【0431】
3.(ウイルスN-ボックス剤)
ウイルスN-ボックス剤は、宿主細胞における活性ウイルスN-ボックス数を減少
する。この減少は、存在するウイルスゲノムコピー数の総体的減少、あるいは、
ウイルスN−ボックスの抑制(例えばアンチセンスによる)等によって達成し得
る。活性ウイルスN-ボックス数の減少は、マイクロ競合を緩和して、その結果と
してマイクロ競合疾病の進行を緩徐する。 a)[直接抗ウイルス剤] (1)〔ガンシクロビル〕 (a)《ウイルスDNA伸長に対する効果》 ガンシクロビル(サイトベン、DHPG)はグアノシン類似体である。このプロド
ラッグはチミジンキナーゼによってリン酸化されて、感染細胞中に取り込まれた
後で活性三リン酸型になる。三リン酸型は、ウイルスDNA中に取り込まれる細胞
デオキシグアノシン三リン酸塩と競合することによってウイルスDNAポリメラー
ゼを抑制して、鎖終止を起因する。ガンシクロビルは、単純ヘルペスウイルス1
および2(HSV-1、 HSV-2)、サイトメガロウイルス(CMV)、プスタイン-バー
ウイルス(EBV)および水痘帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus)に有
効性がある(Spector 1999[693])。
する。この減少は、存在するウイルスゲノムコピー数の総体的減少、あるいは、
ウイルスN−ボックスの抑制(例えばアンチセンスによる)等によって達成し得
る。活性ウイルスN-ボックス数の減少は、マイクロ競合を緩和して、その結果と
してマイクロ競合疾病の進行を緩徐する。 a)[直接抗ウイルス剤] (1)〔ガンシクロビル〕 (a)《ウイルスDNA伸長に対する効果》 ガンシクロビル(サイトベン、DHPG)はグアノシン類似体である。このプロド
ラッグはチミジンキナーゼによってリン酸化されて、感染細胞中に取り込まれた
後で活性三リン酸型になる。三リン酸型は、ウイルスDNA中に取り込まれる細胞
デオキシグアノシン三リン酸塩と競合することによってウイルスDNAポリメラー
ゼを抑制して、鎖終止を起因する。ガンシクロビルは、単純ヘルペスウイルス1
および2(HSV-1、 HSV-2)、サイトメガロウイルス(CMV)、プスタイン-バー
ウイルス(EBV)および水痘帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus)に有
効性がある(Spector 1999[693])。
【0432】
アシクロビル(acyclovirとも表記)とその経口型バラシクロビル、ならびに
ペンシクロビルとその経口型ファムシクロビルはガンシクロビルと類似のグアノ
シン類似体である。これらの薬物はまたHSV-1、 HSV-2 およびCMVに有効性であ
る。例えば、HSV感染における30アシクロビル臨床治験についての最近のメタア
ナリシス(Leflore 2000[694]、HSV感染におけるアンシクロビル推奨治療につい
ての論文(Kesson 1998[695]、HSVおよびCMV感染におおけるバラシクロビルの有
効性についての論文(Ormord 2000[696]、Bell 1999[697])およびファムシクロ
ビルとペンシクロビルについての論文(Sacks 1999[698])を参照のこと。
ペンシクロビルとその経口型ファムシクロビルはガンシクロビルと類似のグアノ
シン類似体である。これらの薬物はまたHSV-1、 HSV-2 およびCMVに有効性であ
る。例えば、HSV感染における30アシクロビル臨床治験についての最近のメタア
ナリシス(Leflore 2000[694]、HSV感染におけるアンシクロビル推奨治療につい
ての論文(Kesson 1998[695]、HSVおよびCMV感染におおけるバラシクロビルの有
効性についての論文(Ormord 2000[696]、Bell 1999[697])およびファムシクロ
ビルとペンシクロビルについての論文(Sacks 1999[698])を参照のこと。
【0433】
(b)《潜在性ウイルスDNA負荷に対する効果》
潜伏感染中のウイルスDNAの負荷は、先行した増殖性感染中のウイルス複製度
と直接相関する(Reddehase 1994[699]、Collins 1993[700])。従って、ウイル
ス複製の減少は、後続する潜伏感染中のウイルスDNA負荷を減少するにちがいな
い。以下の研究を考察してみよう。 骨髄移植(BMT)を、8週齢のメスBALB/c (H-2d) マウスを骨髄ドナーおよび
レシピエントとする同系BMTとして実施した。BMTの2時間後、マウスの左後足蹠
にマウスCMVを皮下感染した。このマウスを次に4群に分けた。3群は、CD8 T
細胞投与量増加による治療を受けた。第4群はコントロールとした。この結果は
、CD8 T細胞投与量の増加は、肺および副腎のような生体器官におけるウイル
ス複製の程度と期間を顕著に減少することを示した(Steffens 1998[701]、図2
)。また、BMT12ヶ月後に、ウイルスDNA負荷を測定した。その結果は、DNA量はC
D8 T細胞療法を受けた群では少なかった。免疫療法を受けなかったマウスの肺
のウイルスDNA負荷は、106肺細胞当たり5,000ウイルスゲノムであった。105およ
び106 CD8 T細胞処置後の負荷は、106肺細胞当たり、それぞれ3,000および1,00
0であった。感染性ウイルスは存在していなかったために、この研究は、感染の
急性期のウイルス複製の減弱は、後続する感染の潜伏期中のウイルスDNA負荷を
減少することを示す。
と直接相関する(Reddehase 1994[699]、Collins 1993[700])。従って、ウイル
ス複製の減少は、後続する潜伏感染中のウイルスDNA負荷を減少するにちがいな
い。以下の研究を考察してみよう。 骨髄移植(BMT)を、8週齢のメスBALB/c (H-2d) マウスを骨髄ドナーおよび
レシピエントとする同系BMTとして実施した。BMTの2時間後、マウスの左後足蹠
にマウスCMVを皮下感染した。このマウスを次に4群に分けた。3群は、CD8 T
細胞投与量増加による治療を受けた。第4群はコントロールとした。この結果は
、CD8 T細胞投与量の増加は、肺および副腎のような生体器官におけるウイル
ス複製の程度と期間を顕著に減少することを示した(Steffens 1998[701]、図2
)。また、BMT12ヶ月後に、ウイルスDNA負荷を測定した。その結果は、DNA量はC
D8 T細胞療法を受けた群では少なかった。免疫療法を受けなかったマウスの肺
のウイルスDNA負荷は、106肺細胞当たり5,000ウイルスゲノムであった。105およ
び106 CD8 T細胞処置後の負荷は、106肺細胞当たり、それぞれ3,000および1,00
0であった。感染性ウイルスは存在していなかったために、この研究は、感染の
急性期のウイルス複製の減弱は、後続する感染の潜伏期中のウイルスDNA負荷を
減少することを示す。
【0434】
この研究はまた、治療後のウイルス感染の再発を測定した。5匹の処置を受け
ていない潜伏感染マウスと107 CD8 T細胞処置を受けたマウスに、6.5 Gyの免疫
除去性γ線処理を行った。ウイルス感染能の再発を14日後に肺の個々の肺葉で測
定した。治療を受けなかった群は、高い潜在性DNA負荷と、5匹のマウスのすべ
ての肺葉に感染能の再発を示した(いくらかのばらつきがある)。対照的に、CD
8 T細胞を投与した群は低いウイルス負荷を示し、2匹のマウスにのみ、また
各マウスの1つの肺葉にのみ感染能の再発を示した(Steffens 1998、図7)。
これらの結果は、ウイルス複製の減少は、潜在性ウイルスDNA負荷を減少し、従
ってウイルス疾患の確率を低下させる。
ていない潜伏感染マウスと107 CD8 T細胞処置を受けたマウスに、6.5 Gyの免疫
除去性γ線処理を行った。ウイルス感染能の再発を14日後に肺の個々の肺葉で測
定した。治療を受けなかった群は、高い潜在性DNA負荷と、5匹のマウスのすべ
ての肺葉に感染能の再発を示した(いくらかのばらつきがある)。対照的に、CD
8 T細胞を投与した群は低いウイルス負荷を示し、2匹のマウスにのみ、また
各マウスの1つの肺葉にのみ感染能の再発を示した(Steffens 1998、図7)。
これらの結果は、ウイルス複製の減少は、潜在性ウイルスDNA負荷を減少し、従
ってウイルス疾患の確率を低下させる。
【0435】
ThackaryとFieldはまた、一連の研究において、ウイルス感染に対する先制治
療の効果について試験した。しかし、CD8 T細胞の代わりに、本研究は、ファム
シクロビル(FCV)、バラシクロビル(VACV)、あるいはヒト免疫グロブリン(I
gG)を、耳介または頚部左側を介してHSV-1または HSV-2 感染マウスに投与した
(Thackray 2000A[702]、Thackray 2000B[703]、Thackray 2000C[704]、Field 2
000[705]、Thackray 1998[706])その結果は、感染初期にFCV処置で9〜10日処
置をすることは、処置数ヶ月後のウイルス潜在性の確立を制限するために有効で
あることを示した。彼らの結果に基づき、FieldとThackaryは、「従って、我々
の結果は、ウイルス曝露の数時間以内に集中的な抗ウイルス療法を開始しても完
全に潜在性を除去することはできないであろうことを意味する。 しかし、我々
の結果はまた、確立された病変数の有意な減少を示し、さらに潜伏ゲノムの定量
的減少があり得ることも意味する。」と結論する。(Field 2000)。
療の効果について試験した。しかし、CD8 T細胞の代わりに、本研究は、ファム
シクロビル(FCV)、バラシクロビル(VACV)、あるいはヒト免疫グロブリン(I
gG)を、耳介または頚部左側を介してHSV-1または HSV-2 感染マウスに投与した
(Thackray 2000A[702]、Thackray 2000B[703]、Thackray 2000C[704]、Field 2
000[705]、Thackray 1998[706])その結果は、感染初期にFCV処置で9〜10日処
置をすることは、処置数ヶ月後のウイルス潜在性の確立を制限するために有効で
あることを示した。彼らの結果に基づき、FieldとThackaryは、「従って、我々
の結果は、ウイルス曝露の数時間以内に集中的な抗ウイルス療法を開始しても完
全に潜在性を除去することはできないであろうことを意味する。 しかし、我々
の結果はまた、確立された病変数の有意な減少を示し、さらに潜伏ゲノムの定量
的減少があり得ることも意味する。」と結論する。(Field 2000)。
【0436】
他の研究は、アシクロビル(ACV)と免疫グロプリン(IgG)の先制療法の効果
を、乱切角膜を介してHSV-1感染マウスにおいて比較した。どちらの療法も、感
染後第一日に開始して7日間投与した。その結果は、ACV処置はIgGに比べて、感
染後44日には潜伏性HSV-1ゲノムコピー数の減少を起因した(LeBlanc 1999[707]
、図5)。未処理マウスは感染によってすべて死亡したために、未処理に対する
ACV処理を比較研究は不可能であった。しかし、我々は、IgG処理は、潜在性ウイ
ルスゲノムのコピー数を減少するかあるいは変化しないと想定するために、ACV
先制療法は、潜在性ウイルスDNA負荷の減少を起因すると結論し得た。
を、乱切角膜を介してHSV-1感染マウスにおいて比較した。どちらの療法も、感
染後第一日に開始して7日間投与した。その結果は、ACV処置はIgGに比べて、感
染後44日には潜伏性HSV-1ゲノムコピー数の減少を起因した(LeBlanc 1999[707]
、図5)。未処理マウスは感染によってすべて死亡したために、未処理に対する
ACV処理を比較研究は不可能であった。しかし、我々は、IgG処理は、潜在性ウイ
ルスゲノムのコピー数を減少するかあるいは変化しないと想定するために、ACV
先制療法は、潜在性ウイルスDNA負荷の減少を起因すると結論し得た。
【0437】
ガンシクロビルはアンシクロビルとペンシクロビルに類似である。従って、こ
れらの研究から導き得る結論は、ガンシクロビルによる先制療法はまたウイルス
DNA負荷を減少するであろうことである。 (c)《臨床症状に対する効果》 (i)『アテローム性動脈硬化症』 加速性冠動脈アテローム性動脈硬化症は、心臓移植後のドナー心臓に観察され
ることがある(TxCAD)。CMV血清陽性ドナーから血清陰性レシピエントへの心臓
移植は、レシピエントにおける一次感染の確率を増加する(Bowden 1991[708]、
Chou 1988[709]、Chou 1987[710]、Chou 1986[711]、Grundy 1988[712]、Grundy
1987[713]、Grundy 1986[714])。ThackaryとLeBlancの研究は、一次感染初期
におけるアシクロビルまたはペンシクロビルの予防的投与は、感染動物に後続す
る潜伏性ウイルスDNA負荷を減少することを実証した(上記参照)。 ウイルスと
細胞DNAの間のマイクロ競合がアテローム性動脈硬化症を起因するために、アシ
クロビルとペンシクロビルに類似な薬物である、ガンシクロビルの心臓移植後初
期の予防的投与は、アテローム性動脈硬化症を減少するはずである。以下の研究
を考察してみよう。
れらの研究から導き得る結論は、ガンシクロビルによる先制療法はまたウイルス
DNA負荷を減少するであろうことである。 (c)《臨床症状に対する効果》 (i)『アテローム性動脈硬化症』 加速性冠動脈アテローム性動脈硬化症は、心臓移植後のドナー心臓に観察され
ることがある(TxCAD)。CMV血清陽性ドナーから血清陰性レシピエントへの心臓
移植は、レシピエントにおける一次感染の確率を増加する(Bowden 1991[708]、
Chou 1988[709]、Chou 1987[710]、Chou 1986[711]、Grundy 1988[712]、Grundy
1987[713]、Grundy 1986[714])。ThackaryとLeBlancの研究は、一次感染初期
におけるアシクロビルまたはペンシクロビルの予防的投与は、感染動物に後続す
る潜伏性ウイルスDNA負荷を減少することを実証した(上記参照)。 ウイルスと
細胞DNAの間のマイクロ競合がアテローム性動脈硬化症を起因するために、アシ
クロビルとペンシクロビルに類似な薬物である、ガンシクロビルの心臓移植後初
期の予防的投与は、アテローム性動脈硬化症を減少するはずである。以下の研究
を考察してみよう。
【0438】
149人の連続患者(男性:131人、女性:18人、年齢:48 ( 13才)にランダム
にガンシクロビルまたはプラセボを投与した。試験薬投与は、手術後1日に開始
して、28日間投与を継続した。患者の22%では、薬物投与は急性ケアの問題で最
高6日まで遅延された。免疫抑制剤は、ムロモナブCD3(OKT-3)予防法およびシ
クロスポリン、プレドニゾン、ならびにアザチオプリンによる維持法から成った
。心臓移植後、毎年血管造影法を実施した。平均フォローアップ期間は4.7 ( 1.
3年であった。TxCADは、血管造影法によるTxCADの過少評価が認識されているた
めに、重症度に関わりなくいずれかの血管造影による疾病の存在として定義した
。TxCADの実際の発生率は、これらの年一回の血管造影図と剖検データから判定
した。CMV感染はレシピエントおよびドナーにおいて測定した。この結果は、ガ
ンシクロビル処置を受けた患者でのフォローアップにおけるTxCADの事実上の発
生率は、プラセボ群の60 ( 11%に比較して、43 ( 8%であった(P<0.1)。
さらに、ガンシクロビルの保護効果は、CMVレシピエント集団のみを考慮すると
さらに明らかであった。ランダムにプラセボ投与された血清陰性患者の9人(69
%)に比較して、ランダムにガンシクロビルの予防投与を受けた14人のCMV血清
陰性レシピエントのうち4人(28%)がTxCADを発生した(Valantine 1999[715]
)。ガンシクロビルの有効性は、血清陽性レシピエントの間ではガンシクロビル
とプラセボ間に差がなかったために、集団全体としては明確さを欠く。ランダム
にガンシクロビル投与を受けた48人の患者のうち22人(47%)がTxCADを発症し
、これと比較してプラセボ群では46人中21(47%)であった。これらの結果に基
づき、Valantineらは、「心臓移植直後に開始されたガンシクロビルによる予防
的治療は、TxCADの発生率を低下させる」と結論した。
にガンシクロビルまたはプラセボを投与した。試験薬投与は、手術後1日に開始
して、28日間投与を継続した。患者の22%では、薬物投与は急性ケアの問題で最
高6日まで遅延された。免疫抑制剤は、ムロモナブCD3(OKT-3)予防法およびシ
クロスポリン、プレドニゾン、ならびにアザチオプリンによる維持法から成った
。心臓移植後、毎年血管造影法を実施した。平均フォローアップ期間は4.7 ( 1.
3年であった。TxCADは、血管造影法によるTxCADの過少評価が認識されているた
めに、重症度に関わりなくいずれかの血管造影による疾病の存在として定義した
。TxCADの実際の発生率は、これらの年一回の血管造影図と剖検データから判定
した。CMV感染はレシピエントおよびドナーにおいて測定した。この結果は、ガ
ンシクロビル処置を受けた患者でのフォローアップにおけるTxCADの事実上の発
生率は、プラセボ群の60 ( 11%に比較して、43 ( 8%であった(P<0.1)。
さらに、ガンシクロビルの保護効果は、CMVレシピエント集団のみを考慮すると
さらに明らかであった。ランダムにプラセボ投与された血清陰性患者の9人(69
%)に比較して、ランダムにガンシクロビルの予防投与を受けた14人のCMV血清
陰性レシピエントのうち4人(28%)がTxCADを発生した(Valantine 1999[715]
)。ガンシクロビルの有効性は、血清陽性レシピエントの間ではガンシクロビル
とプラセボ間に差がなかったために、集団全体としては明確さを欠く。ランダム
にガンシクロビル投与を受けた48人の患者のうち22人(47%)がTxCADを発症し
、これと比較してプラセボ群では46人中21(47%)であった。これらの結果に基
づき、Valantineらは、「心臓移植直後に開始されたガンシクロビルによる予防
的治療は、TxCADの発生率を低下させる」と結論した。
【0439】
多変量解析において、この研究が、「ガンシクロビル」および「ドナー年齢」
が分析に含まれない場合は、可変性「CMV疾病」が独立予測子ではないことを発
見したことは興味深い。我々は、「ガンシクロビル」と「CMV疾病」間の高い相
関性(多共線性)がこの結果を生じたと推察している。そのような相関は多数の
研究において実証された。例えば、充実性器官移植における予防的ガンシクロビ
ルの初期投与が、非処置、プラセボ投与、免疫グロブリン処置、またはアシクロ
ビル処置と比較してCMV疾病を減少することを示す10の臨床試験を一覧するSia(
2000[716])の表5を参照のこと。この相関より、我々は、Valantine (1999)
はまた、CMV疾病の減少を測定していたと推論する(本研究はこの統計について
は敢えて言及していない)。CMV疾病の総体的ならびに器官特異性リスクを決定
する主要なパラメーターは、種々の組織における潜在性ウイルスゲノムのコピー
数である(Reddehase 1994[717])。従って、CMV疾病の減少は、潜在性ウイルス
ゲノムのコピー数の減少を示し、これは再び、観察されたアテローム性動脈硬化
症の減少を説明する。
が分析に含まれない場合は、可変性「CMV疾病」が独立予測子ではないことを発
見したことは興味深い。我々は、「ガンシクロビル」と「CMV疾病」間の高い相
関性(多共線性)がこの結果を生じたと推察している。そのような相関は多数の
研究において実証された。例えば、充実性器官移植における予防的ガンシクロビ
ルの初期投与が、非処置、プラセボ投与、免疫グロブリン処置、またはアシクロ
ビル処置と比較してCMV疾病を減少することを示す10の臨床試験を一覧するSia(
2000[716])の表5を参照のこと。この相関より、我々は、Valantine (1999)
はまた、CMV疾病の減少を測定していたと推論する(本研究はこの統計について
は敢えて言及していない)。CMV疾病の総体的ならびに器官特異性リスクを決定
する主要なパラメーターは、種々の組織における潜在性ウイルスゲノムのコピー
数である(Reddehase 1994[717])。従って、CMV疾病の減少は、潜在性ウイルス
ゲノムのコピー数の減少を示し、これは再び、観察されたアテローム性動脈硬化
症の減少を説明する。
【0440】
(2)〔ジドブジン(AZT)、ジダノシン(ddI)、ザルシタビン(ddC)〕
(a)《ウイルスDNA伸長に対する効果》
ジダノシン(2'3'-ジデオキシイノシン、ddI)は、HIV感染に使用される合成
プリンヌクレオシド類似体である。細胞への受動拡散後、この薬物は(ウイルス
よりはむしろ、上記参照)細胞酵素によってリン酸化を受けて、活性部分である
ジデオキシアデノシン-5'-三リン酸塩(ddATP)になる。ddATPは、HIV-1逆転写
酵素の天然基質(デオキシアデノシン5'-三リン酸塩)および細胞DNAポリメラー
ゼと競合する。ddATPは、天然発生ヌクレオシドに存在する3'-ヒドロキシル基を
欠損するために、ウイルスDNA中への取り込みは、DNA鎖伸長の終止ならびにウイ
ルスDNA増殖の抑制を導出する(Perry1999[718]に最近の論文を参照)。
プリンヌクレオシド類似体である。細胞への受動拡散後、この薬物は(ウイルス
よりはむしろ、上記参照)細胞酵素によってリン酸化を受けて、活性部分である
ジデオキシアデノシン-5'-三リン酸塩(ddATP)になる。ddATPは、HIV-1逆転写
酵素の天然基質(デオキシアデノシン5'-三リン酸塩)および細胞DNAポリメラー
ゼと競合する。ddATPは、天然発生ヌクレオシドに存在する3'-ヒドロキシル基を
欠損するために、ウイルスDNA中への取り込みは、DNA鎖伸長の終止ならびにウイ
ルスDNA増殖の抑制を導出する(Perry1999[718]に最近の論文を参照)。
【0441】
ジドブジン(Retrovir、ZDV、AZT)およびザルシタビン(ddCおは、ddIに類似
のヌクレオシドである。 (b)《潜在性ウイルスDNA負荷に対する効果》 一つの実験は、AZT単剤処置、AZT+ddC併用、あるいはAZT+ddIの併用のいず
れかにより処置された42人の抗レトロウイルスナイーブHIV‐1感染ヒトにおい
て、80週間に渡り、基線に対するHIV‐1DNAおよびRNA負荷量の変化を示す。図5
0は、その結果を示す(Breisten 1998[719]、図1)。
のヌクレオシドである。 (b)《潜在性ウイルスDNA負荷に対する効果》 一つの実験は、AZT単剤処置、AZT+ddC併用、あるいはAZT+ddIの併用のいず
れかにより処置された42人の抗レトロウイルスナイーブHIV‐1感染ヒトにおい
て、80週間に渡り、基線に対するHIV‐1DNAおよびRNA負荷量の変化を示す。図5
0は、その結果を示す(Breisten 1998[719]、図1)。
【0442】
80週目では、AZT処置のみはウイルスDNAの増加、ddC+AZTはウイルスDNAの僅
かな減少、ならびにddI+AZTはウイルスDNAの大きな減少を付随した。この結果
を統計的に比較するために、すべての時点について基線からの平均対数変化を、
ddI+AZTおよびddC+AZTの間で比較した。平均変化は、DDI+AZTとddC+AZTにつ
いてそれぞれ、-0.3375 と -0.20458であった(P = 0.02)。統計的に有意では
ないが(P = 0.29)、RNAに対するddI+AZTとddC+AZTの効果の順位数、すなわ
ち、ウイルスRNAに対するddC+AZTの平均効果はddI+AZTよりも大きかった。AZT
とddCの併用治療は付加的であるため(Magnani 1997[720])、ウイルスDNAに対
するddC単剤療法効果は、ddC+AZT効果からAZT単剤療法効果を引き算して計算さ
れた。ウイルスDNAへのddC単剤療法の計算による効果をAZT単剤療法効果と比較
した。基線からすべての時点への平均対数変化は、ddCとAZTはそれぞれ、-0.154
58と-0.05であった(P = 0.09)。統計学的分析は、ウイルスDNAに対するその影
響に関しては、ddI>ddC>AZTの順位が明確であることを示唆する。さらに、そ
の結果は、後期の時点では、AZTがウイルスDNAレベルの増加を付随する傾向にあ
ることを示唆する。
かな減少、ならびにddI+AZTはウイルスDNAの大きな減少を付随した。この結果
を統計的に比較するために、すべての時点について基線からの平均対数変化を、
ddI+AZTおよびddC+AZTの間で比較した。平均変化は、DDI+AZTとddC+AZTにつ
いてそれぞれ、-0.3375 と -0.20458であった(P = 0.02)。統計的に有意では
ないが(P = 0.29)、RNAに対するddI+AZTとddC+AZTの効果の順位数、すなわ
ち、ウイルスRNAに対するddC+AZTの平均効果はddI+AZTよりも大きかった。AZT
とddCの併用治療は付加的であるため(Magnani 1997[720])、ウイルスDNAに対
するddC単剤療法効果は、ddC+AZT効果からAZT単剤療法効果を引き算して計算さ
れた。ウイルスDNAへのddC単剤療法の計算による効果をAZT単剤療法効果と比較
した。基線からすべての時点への平均対数変化は、ddCとAZTはそれぞれ、-0.154
58と-0.05であった(P = 0.09)。統計学的分析は、ウイルスDNAに対するその影
響に関しては、ddI>ddC>AZTの順位が明確であることを示唆する。さらに、そ
の結果は、後期の時点では、AZTがウイルスDNAレベルの増加を付随する傾向にあ
ることを示唆する。
【0443】
この統計学的分析は、Bruistenら(1985)によって報告された分析と異なる。
「早期」応答が起こったか否かを試験するために、Bruistenらは、4,8,およ
び12週の値を平均し、「後期」応答には、32、40、および48週の値を平均した。
この試験は、ddI+AZT処置のみが「早期」および「後期」にHIV-1 ウイルスDNA
を減少した。基線と比較した「早期」のp値は0.002であり、基線と比較した「後
期」のp値は0.052であった。ddC+AZTの同値は0.191と0.08である。これらの値
はまた、ウイルスDNAを減少にはddIがddCよりも有効であることを示す。
「早期」応答が起こったか否かを試験するために、Bruistenらは、4,8,およ
び12週の値を平均し、「後期」応答には、32、40、および48週の値を平均した。
この試験は、ddI+AZT処置のみが「早期」および「後期」にHIV-1 ウイルスDNA
を減少した。基線と比較した「早期」のp値は0.002であり、基線と比較した「後
期」のp値は0.052であった。ddC+AZTの同値は0.191と0.08である。これらの値
はまた、ウイルスDNAを減少にはddIがddCよりも有効であることを示す。
【0444】
他の研究(Pauza 1994[721])は、51人のHIV感染患者のウイルスLTR配列につ
いてのポリメラーゼ鎖反応(PCR)分析によって総ウイルスDNAを測定した。このア
ッセイは、線形、環状、および組み込まれたHIV-1 DNAおよび第一トランスロー
ケーションステップを完了したプレインテグレーション複合体もまた検出する。
20患者をAZT、4患者をddI、そして7患者をddCで処置した。サザンブロッティ
ングとハイブリダイゼーション後、膜からフラグメントを切除して、結合放射能
をシンチレーションカウント法によって測定した。測定LTR DNAレベルを1から
5までのスケール上に表した(1が最小)。陰性試料はゼロと標識した。ddI、d
dC、AZT治療患者のウイルスDNA負荷の平均順位は、それぞれ、2.25、2.71、2.74
であった。ddCとAZTの差は僅かである。しかし、ddCとAZT治療患者の平均CD4/μ
lカウントは、それぞれ81と191.55であった(差分についてp<0.03)。それ故、
AZT群のウイルスDNA負荷はおそらく下方に偏っていると思われる。総体的に、ウ
イルスDNA負荷の減少について測定された治療有効性の順位は、上記のBreisten
1998 の順位と同一である。
いてのポリメラーゼ鎖反応(PCR)分析によって総ウイルスDNAを測定した。このア
ッセイは、線形、環状、および組み込まれたHIV-1 DNAおよび第一トランスロー
ケーションステップを完了したプレインテグレーション複合体もまた検出する。
20患者をAZT、4患者をddI、そして7患者をddCで処置した。サザンブロッティ
ングとハイブリダイゼーション後、膜からフラグメントを切除して、結合放射能
をシンチレーションカウント法によって測定した。測定LTR DNAレベルを1から
5までのスケール上に表した(1が最小)。陰性試料はゼロと標識した。ddI、d
dC、AZT治療患者のウイルスDNA負荷の平均順位は、それぞれ、2.25、2.71、2.74
であった。ddCとAZTの差は僅かである。しかし、ddCとAZT治療患者の平均CD4/μ
lカウントは、それぞれ81と191.55であった(差分についてp<0.03)。それ故、
AZT群のウイルスDNA負荷はおそらく下方に偏っていると思われる。総体的に、ウ
イルスDNA負荷の減少について測定された治療有効性の順位は、上記のBreisten
1998 の順位と同一である。
【0445】
第三の研究(Chun 1997[722])では、9患者において総HIV-1 DNAを測定した
。8患者は2つのヌクレオシドならびに1つのプロテアーゼインヒビターを含む
トリプル療法を行っていた。1患者は2つのヌクレオシドと2つのプロテアーゼ
インヒビターを服用していた。6患者では血漿HIV RNAの検出は不能であった。
他の3患者は、814, 2,800および6,518コピー/mlを有した。この研究はまた、抗
体陽転の年数について報告する。ウイルスDNAレベルを従属変数、抗体陽転から
の年数を独立変数とする回帰分析は図51に示す結果を生じた。
。8患者は2つのヌクレオシドならびに1つのプロテアーゼインヒビターを含む
トリプル療法を行っていた。1患者は2つのヌクレオシドと2つのプロテアーゼ
インヒビターを服用していた。6患者では血漿HIV RNAの検出は不能であった。
他の3患者は、814, 2,800および6,518コピー/mlを有した。この研究はまた、抗
体陽転の年数について報告する。ウイルスDNAレベルを従属変数、抗体陽転から
の年数を独立変数とする回帰分析は図51に示す結果を生じた。
【0446】
ウイルスDNA負荷 = 9,909 + 142 ( 抗体陽転からの年数
ウイルスDNA負荷は、106 静止CD4+ T細胞当たりのHIV-1 DNAコピー数として
測定される。切片および係数のp値は、それぞれ1.31E-05と0.131481である。試
料サイズが小さいために、係数のp値は境界線有意と見なされ、これはトリプル
、クアドルプル(四重)療法であっても、血漿HIV RNAがほとんど検出不能な患
者であっても、ウイルスDNA負荷は、抗体陽転からの年数の増加に伴って増加す
ることを意味する。
測定される。切片および係数のp値は、それぞれ1.31E-05と0.131481である。試
料サイズが小さいために、係数のp値は境界線有意と見なされ、これはトリプル
、クアドルプル(四重)療法であっても、血漿HIV RNAがほとんど検出不能な患
者であっても、ウイルスDNA負荷は、抗体陽転からの年数の増加に伴って増加す
ることを意味する。
【0447】
ウイルスDNAコピーの予測数および観察数の間の差分を各患者について計算し
た。2患者の治療は、ddIを含み、これらの患者の平均差分は-828コピーであっ
た。5患者の治療は、AZTを含み、これらの患者の平均差分は+317コピーであっ
た。これらの結果は、患者のこれらのグループにおいてddIはウイルスDNA数の減
少、AZTは増加を付随することを示唆する。 単剤療法、プロテアーゼインヒビターを併用するトリプルおよびクアドルプル
療法、および検出可能または検出不能RNAを有する異なる条件下で、結果は一貫
している。DdIはddCと比較してウイルスDNA負荷の大幅な減少を付随し、AZTはウ
イルスDNA負荷の増加を付随する。
た。2患者の治療は、ddIを含み、これらの患者の平均差分は-828コピーであっ
た。5患者の治療は、AZTを含み、これらの患者の平均差分は+317コピーであっ
た。これらの結果は、患者のこれらのグループにおいてddIはウイルスDNA数の減
少、AZTは増加を付随することを示唆する。 単剤療法、プロテアーゼインヒビターを併用するトリプルおよびクアドルプル
療法、および検出可能または検出不能RNAを有する異なる条件下で、結果は一貫
している。DdIはddCと比較してウイルスDNA負荷の大幅な減少を付随し、AZTはウ
イルスDNA負荷の増加を付随する。
【0448】
(c)《臨床症状に対する効果》
(i)『肥満症』
ある研究では、306人のHIV感染女性を1997年12月から1998年2月の間に渡って
観察した(Gervasoni 1999[723])。これらの女性は2またはそれ以上の抗レト
ロウイルス薬で治療された。162患者は2つのヌクレオシド(ダブル療法)、さ
らに144患者は少なくとも1つのプロテアーゼインヒビター(PI)を含む3また
はそれ以上の薬物(トリプル療法)で治療された。脂肪再分布(FR)を、身体検査
および二重エネルギーX線吸光定量法(DEXA)による手段で確認した。FRは、32
女性において観察された(ダブル療法を受けている12患者、トリプル療法を受け
ている20患者)。身体の変化は、12〜72週間にわたり徐々に出現したことが報告
された。統計学的分析は、ddIを含む併用療法が有意にFRの欠如に関連している
ことを示した(P = 0.019)。ddCを含む併用療法はまた、FRの欠如に有意に関連
した(P = 0.049)。p値は、FR予防には、ddIを含む併用療法がddCを含む療法よ
りも有効であったことを示す。ddIとddCとは反対に、AZTを含む併用療法は、FR
発生するリスクの低さに関連していた(OR 0.3)。
観察した(Gervasoni 1999[723])。これらの女性は2またはそれ以上の抗レト
ロウイルス薬で治療された。162患者は2つのヌクレオシド(ダブル療法)、さ
らに144患者は少なくとも1つのプロテアーゼインヒビター(PI)を含む3また
はそれ以上の薬物(トリプル療法)で治療された。脂肪再分布(FR)を、身体検査
および二重エネルギーX線吸光定量法(DEXA)による手段で確認した。FRは、32
女性において観察された(ダブル療法を受けている12患者、トリプル療法を受け
ている20患者)。身体の変化は、12〜72週間にわたり徐々に出現したことが報告
された。統計学的分析は、ddIを含む併用療法が有意にFRの欠如に関連している
ことを示した(P = 0.019)。ddCを含む併用療法はまた、FRの欠如に有意に関連
した(P = 0.049)。p値は、FR予防には、ddIを含む併用療法がddCを含む療法よ
りも有効であったことを示す。ddIとddCとは反対に、AZTを含む併用療法は、FR
発生するリスクの低さに関連していた(OR 0.3)。
【0449】
ddI、ddCおよびAZTを含む併用療法と脂肪再分布の関連は、ウイルスDNA負荷の
減少あるいは増加に対するそれらの効果と符合している。 この研究の他の興味深い知見は、FRのない女性と比較してFRを有する女性にお
ける抗レトロウイルス薬治療の総持続期間の中央値が長いことであった(1,187 vs. 395日)。FRを有する女性のうちで、抗レトロウイルス薬療法を受けた日
数が1,000日以下であったのは一人のみであった。1,000日以上の抗レトロウイル
ス薬療法を受けた女性のFRリスクは、それより短い期間の薬物療法を受けた女性
よりも10倍高かった(OR 10.8, P = 0.0207)。
減少あるいは増加に対するそれらの効果と符合している。 この研究の他の興味深い知見は、FRのない女性と比較してFRを有する女性にお
ける抗レトロウイルス薬治療の総持続期間の中央値が長いことであった(1,187 vs. 395日)。FRを有する女性のうちで、抗レトロウイルス薬療法を受けた日
数が1,000日以下であったのは一人のみであった。1,000日以上の抗レトロウイル
ス薬療法を受けた女性のFRリスクは、それより短い期間の薬物療法を受けた女性
よりも10倍高かった(OR 10.8, P = 0.0207)。
【0450】
Chun 1997(上記参照)の結果の統計学的分析は、ウイルスDNA負荷は、抗体陽
転からの年数の増加と共に増加することを示した。抗レトロウイルス薬療法の持
続期間はしばしば抗体陽転からの年数と共に増加するために、持続期間の長さは
ウイルスDNA高負荷と相関する。ウイルスDNA高負荷は、さらに激しいマイクロ競
合、従って脂肪再分布を起因する。 (3)〔ニンニク〕 (a)《ウイルス感染能に対する影響》 ニンニクは抗ウイルス活性を有する。例えば、Guoら([724])ならびにWeber
(1992[725])を参照。
転からの年数の増加と共に増加することを示した。抗レトロウイルス薬療法の持
続期間はしばしば抗体陽転からの年数と共に増加するために、持続期間の長さは
ウイルスDNA高負荷と相関する。ウイルスDNA高負荷は、さらに激しいマイクロ競
合、従って脂肪再分布を起因する。 (3)〔ニンニク〕 (a)《ウイルス感染能に対する影響》 ニンニクは抗ウイルス活性を有する。例えば、Guoら([724])ならびにWeber
(1992[725])を参照。
【0451】
(b)《臨床症状に対する効果》
上記を参照。
b)[免疫刺激剤]
2つの力―ウイルスの複製力と感染を制御または排除するための免疫能―のバ
ランスが、感染細胞に存在するウイルスゲノムコピー数を決定する。これらの2
つの力の安定な平衡が持続性および潜伏感染におけるコピー数を決定する。感染
を制御または排除するための免疫能の主要な決定要素は、Th1応答の効率である
。この効率の向上はウイルスコピー数を減少する。
ランスが、感染細胞に存在するウイルスゲノムコピー数を決定する。これらの2
つの力の安定な平衡が持続性および潜伏感染におけるコピー数を決定する。感染
を制御または排除するための免疫能の主要な決定要素は、Th1応答の効率である
。この効率の向上はウイルスコピー数を減少する。
【0452】
(1)〔非GABPウイルスによる感染〕
動物実験からのデータは、新生児免疫応答はTh2に偏っていることを示す。若
年期のGABPウイルスによる増殖性感染の影響を考察してみよう。増殖性感染中の
ウイルス複製度は、後続する潜伏感染中のウイルスDNA負荷を決定する(上記の
論考を参照)。増殖性感染中のTh1効率が低いほど、後続する潜伏期のウイルス
ゲノムコピー数は多くなる。麻疹、肝炎A、および結核菌(Mycobacterium tube
rculosis)のようないくつかのウイルスは、若年期においては強く極性化したTh
1型応答を誘導する。これらの感染は、GABPウイルスの複製および潜伏感染中の
その後のゲノムコピー数を減少する。コピー数の減少は、マイクロ競合を減弱し
て、従って、アトピー、喘息、糖尿病、ガン、アテローム性動脈硬化症、骨関節
炎、肥満等のマイクロ競合病の確率と重症度を低下させる。以下の研究を考察し
てみよう。
年期のGABPウイルスによる増殖性感染の影響を考察してみよう。増殖性感染中の
ウイルス複製度は、後続する潜伏感染中のウイルスDNA負荷を決定する(上記の
論考を参照)。増殖性感染中のTh1効率が低いほど、後続する潜伏期のウイルス
ゲノムコピー数は多くなる。麻疹、肝炎A、および結核菌(Mycobacterium tube
rculosis)のようないくつかのウイルスは、若年期においては強く極性化したTh
1型応答を誘導する。これらの感染は、GABPウイルスの複製および潜伏感染中の
その後のゲノムコピー数を減少する。コピー数の減少は、マイクロ競合を減弱し
て、従って、アトピー、喘息、糖尿病、ガン、アテローム性動脈硬化症、骨関節
炎、肥満等のマイクロ競合病の確率と重症度を低下させる。以下の研究を考察し
てみよう。
【0453】
BCGは、マイコバクテリウム ボヴィスのカルメット-ゲラン株の生培養から作
成された凍結乾燥調製物である。それは、最初は1921年に結核に対するワクチン
として開発されたが、またガンの免疫療法としても使用されてきた。BCGによる
ワクチン接種は、ヒト新生児および成人ヒトにおいてTh1型の免疫応答を誘導す
る(Marchant 1999[726])。さらに、単純ヘルペスウイルスによるチャレンジの
前のBCG免疫は、新生マウスの生存率を増加した(Starr 1976[727])。乳児期に
BCGワクチン接種を受けた小児におけるアトピーの有病率が、ワクチン接種を受
けなかった小児よりも低いか否かを調査するために、3つのアレルゲン(ヤケヒ
ョウヒダニ、花粉およびゴキブリ)に対する皮膚テスト反応性を、400人の年齢
3〜14才の小児において、西アフリカにあるギニアビザウ共和国の首都であるビ
ザウの都市地域で測定した。その結果は、ワクチン接種を受けなかった小児の21
人(40%)に比較して、ワクチン接種を受けた小児の57人(21%)がアトピー(
2 mmまたはそれ以上の反応)であることを示した[潜在混同因子の調整後のオッ
ズ比、0.19 (95% CI 0.06-0.59)]。3-mm判定基準を用いてアトピーを定義する
と、BCGに付随するアトピーの減少は、早期ワクチン接種により高く関連し、最
大の減少は、生後1週間にワクチン接種を受けた小児で観察された(Aaby 2000[
728])。これらの結果に基づき、Aabyらは、「乳児期早期のBCGワクチン接種は
、アフリカ小児におけるアトピー発生を予防する可能性がある」と結論した。
成された凍結乾燥調製物である。それは、最初は1921年に結核に対するワクチン
として開発されたが、またガンの免疫療法としても使用されてきた。BCGによる
ワクチン接種は、ヒト新生児および成人ヒトにおいてTh1型の免疫応答を誘導す
る(Marchant 1999[726])。さらに、単純ヘルペスウイルスによるチャレンジの
前のBCG免疫は、新生マウスの生存率を増加した(Starr 1976[727])。乳児期に
BCGワクチン接種を受けた小児におけるアトピーの有病率が、ワクチン接種を受
けなかった小児よりも低いか否かを調査するために、3つのアレルゲン(ヤケヒ
ョウヒダニ、花粉およびゴキブリ)に対する皮膚テスト反応性を、400人の年齢
3〜14才の小児において、西アフリカにあるギニアビザウ共和国の首都であるビ
ザウの都市地域で測定した。その結果は、ワクチン接種を受けなかった小児の21
人(40%)に比較して、ワクチン接種を受けた小児の57人(21%)がアトピー(
2 mmまたはそれ以上の反応)であることを示した[潜在混同因子の調整後のオッ
ズ比、0.19 (95% CI 0.06-0.59)]。3-mm判定基準を用いてアトピーを定義する
と、BCGに付随するアトピーの減少は、早期ワクチン接種により高く関連し、最
大の減少は、生後1週間にワクチン接種を受けた小児で観察された(Aaby 2000[
728])。これらの結果に基づき、Aabyらは、「乳児期早期のBCGワクチン接種は
、アフリカ小児におけるアトピー発生を予防する可能性がある」と結論した。
【0454】
多数の研究結果が、若年期の麻疹、肝炎A、および結核菌感染が、後のアトピ
ー性疾患の発生を予防し得ることを示唆する。ヒトでは、二才までに行われる免
疫調節が、持続性予防効果の好結果を生じる(von Hertzen 2000[729])。von M
utisu 2000[730]、 von Hertzen 1999[731]をまた参照のこと。観察されたこの
効果の結果として、BCGを喘息用ワクチンとして使用する試みが現在なされてい
る(Scanga 2000[732]の論文を参照)。 ある研究は、NODマウスにおける糖尿病予防に対するBCGの反復ワクチン接種の
保護効果について評価した。その結果は、コントロール群の17/32(53%)、単
回ワクチン処理マウス(35日齢)の8/31(26%)、および単回ワクチン処理(90
日齢)の7/23(30%)が糖尿病を発生したが、反復BCGワクチン接種(35および9
0日齢、n = 14)動物のいずれも、250日齢までには疾病を発生しなかった(コン
トロールおよび単回ワクチン接種群と比較して、p<0.05)。反復BCGワクチン接
種は、コントロールおよび単回BCGワクチン接種群と比較して、120日齢における
膵島炎の重症度を低下した(Shehadeh 1997[733])。BCG免疫とタイプ1糖尿病
の関連性については、Qin 1997[734]、Harada 1990[735]、ならびにHiltunen 19
99[736]による最近の論文を参照のこと。
ー性疾患の発生を予防し得ることを示唆する。ヒトでは、二才までに行われる免
疫調節が、持続性予防効果の好結果を生じる(von Hertzen 2000[729])。von M
utisu 2000[730]、 von Hertzen 1999[731]をまた参照のこと。観察されたこの
効果の結果として、BCGを喘息用ワクチンとして使用する試みが現在なされてい
る(Scanga 2000[732]の論文を参照)。 ある研究は、NODマウスにおける糖尿病予防に対するBCGの反復ワクチン接種の
保護効果について評価した。その結果は、コントロール群の17/32(53%)、単
回ワクチン処理マウス(35日齢)の8/31(26%)、および単回ワクチン処理(90
日齢)の7/23(30%)が糖尿病を発生したが、反復BCGワクチン接種(35および9
0日齢、n = 14)動物のいずれも、250日齢までには疾病を発生しなかった(コン
トロールおよび単回ワクチン接種群と比較して、p<0.05)。反復BCGワクチン接
種は、コントロールおよび単回BCGワクチン接種群と比較して、120日齢における
膵島炎の重症度を低下した(Shehadeh 1997[733])。BCG免疫とタイプ1糖尿病
の関連性については、Qin 1997[734]、Harada 1990[735]、ならびにHiltunen 19
99[736]による最近の論文を参照のこと。
【0455】
他の研究は、トリ型結核菌(Mycobacterium avium)によるNODマウスの感染は
、マウスが顕性糖尿病を示す前に、動物を糖尿病から永久保護することを示した
。この保護効果は、CD4+ T細胞およびB220+ B細胞数の増加を付随した(Marti
ns 1999[737])。この研究はまた、保護が、免疫細胞による、感染動物のFas(C
D95)およびFasL発現の変化、ならびに細胞障害活性、IFNγ、およびIL-4産生の
修飾、ならびにT細胞の活性化を付随することを示した。これらの結果に基づき
、MartinsとAguasは、「データはNODマウスの糖尿病からの保護は、Fas-FasL経
路の上方制御によって媒介されるTh1型応答であり、T細胞の細胞障害性の増加
を含む。」と結論した。Bras 1996[738]をまた参照のこと。
、マウスが顕性糖尿病を示す前に、動物を糖尿病から永久保護することを示した
。この保護効果は、CD4+ T細胞およびB220+ B細胞数の増加を付随した(Marti
ns 1999[737])。この研究はまた、保護が、免疫細胞による、感染動物のFas(C
D95)およびFasL発現の変化、ならびに細胞障害活性、IFNγ、およびIL-4産生の
修飾、ならびにT細胞の活性化を付随することを示した。これらの結果に基づき
、MartinsとAguasは、「データはNODマウスの糖尿病からの保護は、Fas-FasL経
路の上方制御によって媒介されるTh1型応答であり、T細胞の細胞障害性の増加
を含む。」と結論した。Bras 1996[738]をまた参照のこと。
【0456】
(2)〔母乳栄養〕
母乳栄養は、Th1免疫応答の効率を増加する。以下の研究を考察してみよう。
ある研究において、麻疹・おたふく風邪・風疹(MMR)ワクチン接種前後の、5
9人の人工栄養および64人の母乳栄養の12ヶ月齢の小児の、芽細胞形質転換とリ
ンパ球によるサイトカイン産生、ならびにT細胞変化を測定した。その結果は、
ワクチン接種前には、母乳栄養小児のリンパ球は、抗原不在状態(p<0.001)、
破傷風毒素(p<0.02)またはカンジダ(p<0.04)に対して低レベルの芽細胞形
質転換、ならびに低次IFNγ産生(p<0.03)であることを示した。生ウイルスワ
クチン接種の14日後、母乳栄養小児のみがIFNγ産生の増加(p<0.02)ならびに
、CD56+(p<0.022)およびCD8+細胞(p<0.004)の割合(パーセント)増加を
示した(Pabst 1997[739])。これらの結果に基づき、Pabstらは、「これらの知
見は、母乳栄養小児によるTh1型応答と一致するが、人工栄養小児では明らかで
はない。授乳様式は、離乳後の乳児への重要な長期的免疫調節効果を有する。」
と結論した。Pabst 1997[740]の論文をまた参照のこと。
9人の人工栄養および64人の母乳栄養の12ヶ月齢の小児の、芽細胞形質転換とリ
ンパ球によるサイトカイン産生、ならびにT細胞変化を測定した。その結果は、
ワクチン接種前には、母乳栄養小児のリンパ球は、抗原不在状態(p<0.001)、
破傷風毒素(p<0.02)またはカンジダ(p<0.04)に対して低レベルの芽細胞形
質転換、ならびに低次IFNγ産生(p<0.03)であることを示した。生ウイルスワ
クチン接種の14日後、母乳栄養小児のみがIFNγ産生の増加(p<0.02)ならびに
、CD56+(p<0.022)およびCD8+細胞(p<0.004)の割合(パーセント)増加を
示した(Pabst 1997[739])。これらの結果に基づき、Pabstらは、「これらの知
見は、母乳栄養小児によるTh1型応答と一致するが、人工栄養小児では明らかで
はない。授乳様式は、離乳後の乳児への重要な長期的免疫調節効果を有する。」
と結論した。Pabst 1997[740]の論文をまた参照のこと。
【0457】
他の研究が、母乳栄養と人工栄養乳児の免疫表現型の相違が、母乳栄養乳児に
おける免疫系の加速的発生に一致することを示した(Hawkes 1999[741])。 母乳栄養はTh1免疫応答の効率を増加するために、マイクロ競合疾病の確率と
重症度を低下させるはずである(詳細については上記を参照)。以下の研究を考
察してみよう。 ある研究が、母乳栄養とタイプII糖尿病(非インスリン依存性糖尿病、または
NIDDMとも称する)の関連を、本疾患の高有病率を有する集団であるピマインデ
ィアンにおいて調査した。年齢10才〜39才の720人のピマインディアンについて
のデータを利用した。完全人工栄養の325人(146%)は、完全母乳栄養の144人
(140%)または一部母乳栄養の251人(139%)よりも、年齢および性別調整し
た平均相対体重が有意に高かった(p = 0.019)。この結果は、完全母乳栄養で
育ったヒトは、すべての年齢群において、完全人工栄養で育ったヒトよりもNIDD
Mの有病率が有意に低いことを示した。完全母乳栄養で育ったヒトのNIDDMのオッ
ズ比は、完全人工栄養と比較して、年齢、性別、生年月日、親の糖尿病、および
出生時体重について調整して0.41(95% CI 0.18-0.93)であった(Pettitt 199
7[742])。これらの結果に基づき、Pettittらは、「ピマインディアンにおいて
、生後2ヶ月の完全母乳栄養による育児がNIDDMの有意な低率を付随する。」と
結論した。
おける免疫系の加速的発生に一致することを示した(Hawkes 1999[741])。 母乳栄養はTh1免疫応答の効率を増加するために、マイクロ競合疾病の確率と
重症度を低下させるはずである(詳細については上記を参照)。以下の研究を考
察してみよう。 ある研究が、母乳栄養とタイプII糖尿病(非インスリン依存性糖尿病、または
NIDDMとも称する)の関連を、本疾患の高有病率を有する集団であるピマインデ
ィアンにおいて調査した。年齢10才〜39才の720人のピマインディアンについて
のデータを利用した。完全人工栄養の325人(146%)は、完全母乳栄養の144人
(140%)または一部母乳栄養の251人(139%)よりも、年齢および性別調整し
た平均相対体重が有意に高かった(p = 0.019)。この結果は、完全母乳栄養で
育ったヒトは、すべての年齢群において、完全人工栄養で育ったヒトよりもNIDD
Mの有病率が有意に低いことを示した。完全母乳栄養で育ったヒトのNIDDMのオッ
ズ比は、完全人工栄養と比較して、年齢、性別、生年月日、親の糖尿病、および
出生時体重について調整して0.41(95% CI 0.18-0.93)であった(Pettitt 199
7[742])。これらの結果に基づき、Pettittらは、「ピマインディアンにおいて
、生後2ヶ月の完全母乳栄養による育児がNIDDMの有意な低率を付随する。」と
結論した。
【0458】
他の研究は、1997年バイエルにおけるクロスセクショナル研究において評価さ
れた入学時の小児における過体重および肥満症に対する母乳栄養のインパクトを
測定した。入学時身体検査には134,557人の小児が登録した。初期栄養について
のデータを、2つの田園地域(有資格人口 n=13,345)で収集した。分析はドイ
ツ国籍を有する5または6才小児に限定した。この研究は、過体重(BMIが、バ
イエルにおける1997年の入学身体検査で見られたすべてのドイツ人小児の90%以
上)および肥満症(BMIが97%以上)を測定した。母乳栄養についての情報は、9
,206人の小児について得られて、そのうちの56%が母乳栄養であった。その結果
は、非母乳栄養小児において、BMI分布の上方テール部分が、母乳栄養小児と比
較して拡大したが、中央値はほぼ同じであった(von Kries 2000[743])。母乳
栄養を一度も与えられなかった小児の肥満症有病率は、母乳栄養を与えられたこ
とのある小児が2.8%であったのに比較して4.5%であった。肥満症有病率に対す
る母乳栄養持続期間についての明らかな用量応答効果が発見された:完全母乳栄
養では、2,3〜5,6〜12および12ヶ月以上でそれぞれ、3.8%、2.3%、1.7
%および0.8%であった。過体重の結果は極めて類似していた。過体重および肥
満症に対する母乳栄養の保護効果は、社会的階級またはライフスタイルの相違に
よっては説明できなかった。母乳栄養の調整オッズ比は、肥満症で0.71(95%
CI 0.56〜0.90)、過体重で0.77(95% CI 0.66〜0.88)であった。このデータ
セットは、小児における肥満症の重要なリスク因子である母親の体重について調
整ができなかった。しかしながら、母親の過体重は、類似研究において過体重お
よび肥満症に対する母乳栄養の効果を説明できなかった。過体重および肥満症に
対するリスクの減少は、従って、おそらく母乳栄養に付随する因子よりはヒト乳
の特性に関連すると考えられる。von Kries 1999[744]をまた参照のこと。
れた入学時の小児における過体重および肥満症に対する母乳栄養のインパクトを
測定した。入学時身体検査には134,557人の小児が登録した。初期栄養について
のデータを、2つの田園地域(有資格人口 n=13,345)で収集した。分析はドイ
ツ国籍を有する5または6才小児に限定した。この研究は、過体重(BMIが、バ
イエルにおける1997年の入学身体検査で見られたすべてのドイツ人小児の90%以
上)および肥満症(BMIが97%以上)を測定した。母乳栄養についての情報は、9
,206人の小児について得られて、そのうちの56%が母乳栄養であった。その結果
は、非母乳栄養小児において、BMI分布の上方テール部分が、母乳栄養小児と比
較して拡大したが、中央値はほぼ同じであった(von Kries 2000[743])。母乳
栄養を一度も与えられなかった小児の肥満症有病率は、母乳栄養を与えられたこ
とのある小児が2.8%であったのに比較して4.5%であった。肥満症有病率に対す
る母乳栄養持続期間についての明らかな用量応答効果が発見された:完全母乳栄
養では、2,3〜5,6〜12および12ヶ月以上でそれぞれ、3.8%、2.3%、1.7
%および0.8%であった。過体重の結果は極めて類似していた。過体重および肥
満症に対する母乳栄養の保護効果は、社会的階級またはライフスタイルの相違に
よっては説明できなかった。母乳栄養の調整オッズ比は、肥満症で0.71(95%
CI 0.56〜0.90)、過体重で0.77(95% CI 0.66〜0.88)であった。このデータ
セットは、小児における肥満症の重要なリスク因子である母親の体重について調
整ができなかった。しかしながら、母親の過体重は、類似研究において過体重お
よび肥満症に対する母乳栄養の効果を説明できなかった。過体重および肥満症に
対するリスクの減少は、従って、おそらく母乳栄養に付随する因子よりはヒト乳
の特性に関連すると考えられる。von Kries 1999[744]をまた参照のこと。
【0459】
引用参照文献表
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なる例示であると理解されるべきである。例示実施態様の詳細についての本願明
細書の参考は、請求項の範囲を制限することは意図せず、それぞれが本発明に必
須であると見なされる特性を再引用している。
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BMJ. 1999 Jul 17;319(7203):147-50. 従って、本願明細書に記述する本発明の実施態様は、本発明の原理の応用の単
なる例示であると理解されるべきである。例示実施態様の詳細についての本願明
細書の参考は、請求項の範囲を制限することは意図せず、それぞれが本発明に必
須であると見なされる特性を再引用している。
【図1】
pSV2Neo/hMT-IIA-CATのモル比と相対的CAT活性の関係を示す。
【図2】
bgal/CAT のモル比と相対的CAT活性の関係を示す。
【図3】
形質変換許容温度(T)または非許容温度(N)で増殖した細胞において測定した
COL1A2 RNA量を示す。
COL1A2 RNA量を示す。
【図4】
CD18発現に対する、HIV-1、 熱不活性化 HIV-1 による感染および偽感染の経
時的影響を示す。
時的影響を示す。
【図5】
細胞外シグナル伝達カスケードならびにそのGABPに対する影響の概略図を示す
。
。
【図6】
MEK-1によるMAPK の活性化、およびPP2A、 PTP1B、あるいは MKP-1のいずれか
によるMAPKの非活性化の概略図を示す。
によるMAPKの非活性化の概略図を示す。
【図7】
ERKシグナル伝達と利用可能なGABPに対するマイクロ競合の関係に関する概略
図を示す。
図を示す。
【図8】
リン酸化GABPがいかにして感作レセプターの転写を刺激するか、ならびに新レ
セプターが、いかにして経路の感度を上昇してGABPキナーゼ薬剤濃度に変化を起
こすかについての概略図を示す。
セプターが、いかにして経路の感度を上昇してGABPキナーゼ薬剤濃度に変化を起
こすかについての概略図を示す。
【図9】
GABPに関するフィードバック抑制についての概略図を示す。
【図10】
感作レセプターに関する下流制御の影響についての概略図を示す。
【図11】
ヒト臍帯静脈上皮細胞のTF凝血原活性(PCA)に対するHSV-1 および LPS曝露
の影響を示す。
の影響を示す。
【図12】
TF遺伝子のNF-κB およびETS 部位へのLPS、RSVLならびにRAの影響についての
概略図を示す。
概略図を示す。
【図13】
P450介在性アラキドン酸酸化についての概略図を示す。
【図14】
MAPK活性とアラキドン酸代謝生成物の関係を示す。
【図15】
pBARBおよび「空ベクター」pSV-neoによるトランスフェクション後の生存細胞
数を示す。
数を示す。
【図16】
未処理F442A細胞内あるいはWTおよび「空ベクター」pZIPNeoによるトランスフ
ェクション後の、オイルレッド染色によってアッセイされたトリグリセリドの蓄
積を示す。
ェクション後の、オイルレッド染色によってアッセイされたトリグリセリドの蓄
積を示す。
【図17】
末梢血単核細胞の逆トランスミグレーションの割合(パーセント)を時間の関
数として示す。
数として示す。
【図18】
LPS またはCu+2曝露のTF mRNAレベルに対する影響を示す。
【図19】
7-ケトコレステロール処理後のヒト前骨髄球白血病細胞U937におけるGSH含有
量を示す。
量を示す。
【図20】
殺人で死亡した23才男性の近心左腹側下行冠動脈のアテローマ(タイプIV病変
)のマイクロ写真である。
)のマイクロ写真である。
【図21】
自殺した19才男性の近心左腹側下行冠動脈のアテローマ(タイプIV病巣)の肥
厚部分のマイクロ写真である。
厚部分のマイクロ写真である。
【図22】
単純ヘルペスウイルス(HSV-1)、LPS、または血小板由来成長因子(PDGF)
処理後のTF活性を経時的に示す。
処理後のTF活性を経時的に示す。
【図23】
コントロール細胞とGABPウイルスゲノムを保有する細胞についてのTF活性の経
時的変化をグラフ表示する。
時的変化をグラフ表示する。
【図24】
カテコールアミンと脂肪分解の関係におけるマイクロ競合の影響をグラフ表示
する。
する。
【図25】
肥満症体質を有する家系およびコントロール被験者からの脂肪細胞におけるグ
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
【図26】
肥満症体質を有する家系およびコントロール被験者からの脂肪細胞におけるグ
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
【図27】
肥満症体質を有する家系およびコントロール被験者からの脂肪細胞におけるグ
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
【図28】
肥満症体質を有する家系およびコントロール被験者からの脂肪細胞におけるグ
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
リセロール放出に対するノルエピネフリン、イソプレナリン、フォルスコリンな
らびにジブチリル環状AMPの影響についての測定結果を示す。
【図29】
肥満型対痩せ型におけるエピネフリン注入とグリセロール放出の関連性に関す
る測定結果を示す。
る測定結果を示す。
【図30】
肥満型及び痩せ型女性において、パーセント変化および総グリセロール放出の
測定結果を血漿エピネフリン濃度の関数として示す。
測定結果を血漿エピネフリン濃度の関数として示す。
【図31】
肥満型及び痩せ型女性において、パーセント変化および総グリセロール放出の
測定結果を血漿エピネフリン濃度の関数として示す。
測定結果を血漿エピネフリン濃度の関数として示す。
【図32】
5種類の異なる処置後のS期Rb-ヌル前脂肪細胞の比率(パーセント)を示す。
【図33】
いかにしてマイクロ競合がRb転写を減少するかをグラフ表示する。
【図34】
DCおよびT細胞表面上にある結合関与分子のいくつかを示す。
【図35】
いかにして[B7]または[Ag]のいずれかの増加が、Th1対Th2の分化の確率を増加
するかをグラフ表示する。
するかをグラフ表示する。
【図36】
低、中、および高抗原濃度領域を通過して遊走する細胞についての時間とTF発
現の関係をグラフ表示する。
現の関係をグラフ表示する。
【図37】
アポトーシスのトリガ、T細胞誘発性アポトーシス、ならびに組織細胞損傷の
関係をグラフ表示する。
関係をグラフ表示する。
【図38】
2ピーク動態をグラフ表示する。
【図39】
2ピークに対する過剰緩徐DCの影響をグラフ表示する。
【図40】
β細胞アポトーシスのパーセント変化および5回の低用量ストレプトゾトシン
注射後の膵島面積比(パーセント)を示す。
注射後の膵島面積比(パーセント)を示す。
【図41】
3週齢および12週齢のNODマウスへの単回のシクロホスファミド注射、さらに1
2週齢マウスへのニコチンアミドとシクロホスファミドの注射のβ細胞アポトー
シスに対する影響を示す。
2週齢マウスへのニコチンアミドとシクロホスファミドの注射のβ細胞アポトー
シスに対する影響を示す。
【図42】
2ピークに対するチオレドキシン(TRX)過剰発現の影響をグラフ表示する。
【図43】
特定濃度の組織因子、抗原およびその表面における同時刺激を発現する細胞数
におけるDC成熟の影響をグラフ表示する。
におけるDC成熟の影響をグラフ表示する。
【図44】
Barratt-Boyes2000実験コンフィギュレーションをグラフ表示する。
【図45】
マイクロ競合平衡に対する処置の影響を示す。
【図46】
いかに異常GABP発現が修復され得るかについての概略図を示す。
【図47】
MT mRNAに対する酪酸ナトリウム処置の効果を示す。
【図48】
体重変化に対するアカルボースの経時的効果を示す。
【図49】
PFK-2 mRNAに対するバナデート処置の経時的効果を示す。
【図50】
AZT単剤処置、AZT+ddC併用、あるいはAZT+ddIの併用のいずれかによって処
置された42人の抗レトロウイルスナイーブHIV‐1感染ヒトにおける80週間にわ
たるベースライン(正常値)に関するHIV‐1DNAとRNA負荷量の変化を示す。
置された42人の抗レトロウイルスナイーブHIV‐1感染ヒトにおける80週間にわ
たるベースライン(正常値)に関するHIV‐1DNAとRNA負荷量の変化を示す。
【図51】
ウイルスDNAレベルを従属変数とし、抗体陽転からの年数を独立変数とする回
帰分析の結果をグラフ表示する。
帰分析の結果をグラフ表示する。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 43/00 105 A61P 43/00 105
111 111
C12Q 1/02 C12Q 1/02
G01N 33/15 G01N 33/15 Z
33/50 33/50 Z
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I
T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF
,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,
ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G
M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ
,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,
MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,
AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B
Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK
,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,
GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J
P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,
MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R
O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ
,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,
YU,ZA,ZW
Fターム(参考) 2G045 AA29 AA40 BA13 BB20 CB01
CB17 DA12 DA13 DA14 DA36
DA54
4B063 QA01 QA18 QQ02 QQ08 QR07
QR77 QS24 QS31 QS36 QX01
4C084 AA02 AA17 DC50 NA06 NA07
NA14 ZA361 ZA451 ZA701
ZA961 ZB261 ZC192 ZC202
ZC412
Claims (50)
- 【請求項1】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響の処置方法であって: a)GABP刺激因子濃度を上昇させる薬剤、 b)GABPサプレッサー濃度を低下させる薬剤、 c)GABP刺激因子の有効性を増加する薬剤、および d)GABPサプレッサーの有効性を減少させる薬剤、 から成る群から選択される薬剤を患者に有効量投与することを含む方法。
- 【請求項2】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響の処置方法であって、該方法が、 a)GABPα濃度を上昇させる薬剤、 b)GABPβ濃度を上昇させる薬剤、 c)GABPγ濃度を低下させる薬剤、 d)GABPリン酸化を増加する薬剤、 e)GABPとp300/CBPの親和性を増加する薬剤、 f)DNAに対するGABPの結合を刺激する薬剤、および g)p300/CBP濃度を上昇させる薬剤、 から成る群から選択される薬剤を有効量投与することを含む方法。
- 【請求項7】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項6に記載の方法。 - 【請求項9】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項6に記載の方法。 - 【請求項10】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項6に記載の方法。 - 【請求項11】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響の処置方法であって: a)GABPキナーゼ濃度を上昇させる薬剤、 b)GABPキナーゼのリン酸化を刺激する薬剤、 c)GABPとGABPキナーゼの親和性を増加する薬剤、 d)GABPに対する酸化的影響を減少させる薬剤、および e)細胞における外来性DNA N-ボックスを減少させる薬剤、 から成る群から選択される薬剤を有効量投与することを含む方法。
- 【請求項12】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項11に記載の方法。 - 【請求項13】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項11に記載の方法。 - 【請求項14】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項11に記載の方法。 - 【請求項15】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項11に記載の方法。 - 【請求項16】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響の処置方法であって、該方法が、GABP
に対する酸化的影響を減少させる薬剤を有効量投与することを含む方法。 - 【請求項17】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項16に記載の方法。 - 【請求項18】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項16に記載の方法。 - 【請求項19】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項16に記載の方法。 - 【請求項20】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項16に記載の方法。 - 【請求項21】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響の処置方法であって、該方法が、細胞
における外来性DNA N-ボックスを減少させる薬剤を有効量投与することを含む
方法。 - 【請求項22】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項20に記載の方法。 - 【請求項23】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項20に記載の方法。 - 【請求項24】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項20に記載の方法。 - 【請求項25】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項20に記載の方法。 - 【請求項26】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響を処置するための試験化合物の同定方
法であって: a)i)GABP刺激因子濃度を上昇させること、 ii)GABPサプレッサー濃度を低下させること、 iii)GABP刺激因子の有効性を増加すること、および iv)GABPサプレッサーの有効性を減少させる薬剤、 から成る群から選択される作用を奏する化合物を判定可能なアッセイを供給
すること、ならびに b)サンプル化合物を該アッセイにかけて、該作用の一つを奏する化合物を
試験化合物として同定すること、 を含む方法。 - 【請求項27】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項26に記載の方法。 - 【請求項28】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項26に記載の方法。 - 【請求項29】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項26に記載の方法。 - 【請求項30】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項26に記載の方法。 - 【請求項31】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響を処置するための試験化合物の同定方
法であって: a)i)GABPα濃度を上昇させること、 ii)GABPβ濃度を上昇させること、 iii)GABPγ濃度を低下させること、 iv)GABPリン酸化を増加すること、 v)GABPとp300/CBPの親和性を増加すること、 vi)DNAに対するGABPの結合を刺激すること、および vii)p300/CBP濃度を上昇させること、 から成る群から選択される作用を奏する化合物を判定可能なアッセイを供給
すること、ならびに b)サンプル化合物を該アッセイにかけて、該作用の一つを奏する化合物を
試験化合物として同定すること、 を含む方法。 - 【請求項32】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項31に記載の方法。 - 【請求項33】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項31に記載の方法。 - 【請求項34】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項31に記載の方法。 - 【請求項35】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項31に記載の方法。 - 【請求項36】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響を処置するための試験化合物の同定方
法であって: a)i)GABPキナーゼ濃度を上昇させること、 ii)GABPキナーゼのリン酸化を刺激すること、および iii)GABPとGABPキナーゼの親和性を増加すること、 から成る群から選択される作用を奏する化合物を判定可能なアッセイを供給
すること、ならびに b)サンプル化合物を該アッセイにかけて、該作用の一つを奏する化合物を
試験化合物として同定すること、 を含む方法。 - 【請求項37】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項36に記載の方法。 - 【請求項38】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項36に記載の方法。 - 【請求項39】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項36に記載の方法。 - 【請求項40】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項36に記載の方法。 - 【請求項41】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響を処置するための試験化合物の同定方
法であって: a)GABPに対する酸化的影響を減少する化合物を判定可能なアッセイを供給
すること、および b)サンプル化合物を該アッセイにかけて、該作用の一つを奏する化合物を
試験化合物として同定すること、 を含む方法。 - 【請求項42】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項41に記載の方法。 - 【請求項43】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項41に記載の方法。 - 【請求項44】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項41に記載の方法。 - 【請求項45】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項41に記載の方法。 - 【請求項46】 GABP代謝経路の破壊に付随する有害影響を処置するための試験化合物の同定方
法であってが: a)細胞内における外来性DNA N‐ボックスを減少する化合物を判定可能な
アッセイを供給すること、および b)サンプル化合物を該アッセイにかけて、該作用の一つを奏する化合物を
試験化合物として同定すること、 を含む方法。 - 【請求項47】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がガンであって、前記患者がガン治療を
受けている、請求項46に記載の方法。 - 【請求項48】 マイクロ競合に付随する前記有害影響がアテローム性動脈硬化症であって、前
記患者がアテローム性動脈硬化症治療を受けている、請求項46に記載の方法。 - 【請求項49】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が骨関節炎であって、前記患者が骨関節
炎治療を受けている、請求項46に記載の方法。 - 【請求項50】 マイクロ競合に付随する前記有害影響が肥満症であって、前記患者が肥満症治
療を受けている、請求項46に記載の方法。 【発明の背景】 【発明の属する技術分野】 本発明は、ヒト疾病分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、転写因子に対
するマイクロ競合が、いかにして肥満症、ガン、アテローム性動脈硬化症、骨関
節炎、高血圧および糖尿病に寄与するかに関する。 【発明の関連分野】 肥満症、ガン、アテローム性動脈硬化症、骨関節炎、および糖尿病の多くの症
例の病因は未知である。従って、処置は症候と疾病の影響に集中され、その有効
性には限界がある。多くの場合に、公知の処置法は重症な好ましくない副作用を
付随する。 近年、国立ガン研究所(NIHガイド2000)は、「創薬に至る「フロントエンド
」またはゲートウェイの再組織化」を目的とするプログラムを発表した。この新
アプローチは、3つのステージから成る創薬プロセスを奨励する。第一ステージ
は、新生物の形質転換、ガン増殖および転移の根底にある分子メカニズムの発見
である。次のステージは、健常およびガン細胞の間で独特な相違を有することが
公知である、発見済み生化学的経路内における新分子ターゲットの選択である。
最終ステージは、選択ターゲットを修飾する新薬のデザインである。このプログ
ラムは、インビボまたはインビトロにおける腫瘍細胞の縮小のような臨床効果に
よる薬剤スクリーンから、特定の分子メカニズムに対する効果による薬剤スクリ
ーン、または創薬デザインに移行することを奨励する。NCIによれば、臨床効果
によるスクリーニングは臨床効力に明らかな限界を呈示する薬物を同定するが、
所望する分子効果によるスクリーニングは、より有効ならびに特異性薬物を生産
するはずである。 最も好ましい薬物は、疾病を起因する分子イベントを逆転するために特別にデ
ザインされたものである。しかし薬物が疾病処置のために効果的にデザインされ
る前には、肥満症、ガン、アテローム性動脈硬化症、骨関節炎、高血圧および糖
尿病の根底となる分子メカニズムを理解することが重要である。 【発明の概要】 初めて、本発明がGABPに対するマイクロ競合の新概念について教示する。細胞
内で利用可能なGABP・p300転写複合体の量には限界がある。 本発明は、転写因
子ヒトGA結合タンパク質(GABP)に対する細胞マイクロ競合が、ガン、アテローム
性動脈硬化症、骨関節炎および肥満症を含む疾病を起因することを教示する。さ
らには、マイクロ競合以外の、食餌、変異、毒素、あるいは薬物によるGABP経路
のその他の破壊は、マイクロ競合と同様な影響を有する。GABPを取り巻く生化学
的経路についてのこの新しい理解を、これらの疾病処置のための薬物を同定また
はデザインするために使用し得る。 本発明は、マイクロ競合、食餌、変異、毒素、あるいは薬物によるGABP経路の
破壊に付随する有害影響の処置方法を含む。特に、GABP経路の破壊を克服する薬
剤の有効量を患者に投与すること。処置可能な疾病は、ガン、アテローム性動脈
硬化症、骨関節炎、および肥満症を含み得る。特効性のある処置は、様々な方法
によって達成され得る。 最も直接的にマイクロ競合を除去するためには、細胞内における外来性DNA N
‐ボックスを減少する薬剤を、競合結合部位を排除するために使用できる。その
ような薬剤の例は:ガンシクロビル、ddI、ddC、およびニンニクならびに本明細
書に記述のその他。本発明は、競合結合部位を排除する化合物をアッセイするこ
とによって、マイクロ競合の影響を処理するためのその他の化合物を同定する方
法を含む。 マイクロ競合の影響またはGABP経路のその他の破壊についてのその他の処置は
、GABPキナーゼのリン酸化を刺激し、GABPキナーゼ濃度を上昇し、さらにGABPと
GABPキナーゼの親和性を増加する薬剤である。そのような薬剤の例は:食物繊維
(酪酸ナトリウムによる)、酪酸ナトリウム、アカルボース、バナデート、PTP1
Bノックアウト用ベクター、ならびに本願明細書に記述のその他。本発明は、GAB
Pキナーゼを有し、かつ影響する化合物をアッセイすることによって、GABP経路
破壊を処置するためのその他の化合物を同定する方法を含む。 他の処置オプションは、GABPに対する酸化の影響を減少する薬剤を使用するこ
とである。そのような薬剤の例は:ニンニクおよび本願明細書に記述するその他
の抗酸化物質。本発明は、GABPに対する酸化の影響を減少する化合物をアッセイ
することによって、GABP経路破壊を処置するためのその他の化合物を同定する方
法を含む。 GABP刺激因子濃度あるいは有効性を増加する薬剤をまた、GABPをさらに有効に
利用するために使用できる。反対に、GABPサプレッサー濃度あるいは有効性を減
少する薬剤をまた投与してもよい。さらに、GABPα濃度を上昇、GABPβ濃度を上
昇、GABPγ濃度を低下、GABPリン酸化を増加、GABPとp300/CBPの親和性を増加、
あるいはp300/CBP濃度を上昇する薬剤が処置に使用できる。そのような薬剤は、
上記薬剤と広く重複していることがある。しかし、それらはさらに特異的な効果
を生じる。本発明は、これらの特異的効果を有する化合物をアッセイすることに
よって、GABP経路破壊処置用のその他の化合物を同定する方法を含む。
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