JP2003517440A - 微小粒子組成物 - Google Patents

微小粒子組成物

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JP2003517440A JP2000567185A JP2000567185A JP2003517440A JP 2003517440 A JP2003517440 A JP 2003517440A JP 2000567185 A JP2000567185 A JP 2000567185A JP 2000567185 A JP2000567185 A JP 2000567185A JP 2003517440 A JP2003517440 A JP 2003517440A
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デルガド・アラセリ
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ウエスト・ファーマシューティカル・サービセズ・ドラッグ・デリバリー・アンド・クリニカル・リサーチ・センター・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 生分解性合成ポリマー、タンパク質性抗原及び腸溶性ポリマーを有し、前記腸溶性ポリマーが粒子の表面上にコーティング層を形成する微小粒子組成物を記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小粒子組成物、特に、含有する薬品がタンパク質性抗原である微
小粒子薬品デリバリー組成物に関する。本発明の組成物は、強化された粘膜デリ
バリーを示すであろう。
【0002】
【背景の技術】
薬品、診断用薬及び抗原のような治療薬の、体の特定部位へのデリバリーが有
益であることが知られており、様々な方法やシステムが提案されている(Pettit
及びGombotzによる検討、Trends in Biotechnology、343ページ、1998を
参照)。
【0003】 微小球体及び微小カプセルの形態の微小粒子担体は、血流、体組織、または鼻
、胃腸管、膣腔などの体腔及び内腔への、治療物質のデリバリーに使用すること
ができる。このような微小粒子システムは、当業者によく知られている(例とし
てDavis等による書籍、Microspheres and Drug Therapy、Elsevier、オランダ、
1984を参照)。
【0004】 微小粒子は、生分解性及び生物学的適合性のあるポリマーを用いて生産されう
る。このようなポリマーは、異なるレベルの治療薬の負荷量と同様に、例えばサ
イズなど異なる物理化学的性質及び異なる分解率を持つ粒子を提供できる。抗原
及び薬品デリバリーの分野において、ポリラクチドポリマー及びポリ乳酸コグリ
コリドポリマー(polylactide-co-glycolide polymer)は、微小粒子の調製材料物
質としてよく知られている。
【0005】 治療薬を含有する微小粒子の、魚類及び哺乳類のような脊椎動物の胃腸管への
デリバリーは、有益でありうる。そのような微小粒子が、上皮細胞(腸細胞(ent
erocytes))等の胃腸管を覆うある特定の細胞、及びM−細胞(M-cell)(microfol
d cell)と呼ばれるPeyer's patch内にある特殊細胞に吸収されることがすでに示
されている。結腸細胞(colonocyte) 及びリンパ系細胞のような結腸壁の細胞が
、適切な標的として代表的である。また、特殊細胞の類似タイプが鼻腔内に存在
する。
【0006】 抗原の、経口ワクチンとして使用するための微小粒子内へのカプセル化は、先
行技術においてすでに述べられている。抗原のうちかなりの割合が粒子内に捕ら
えられるらしく、胃腸管内において外部環境に暴露されない。しかしながら、例
えば60%以上の、さらにかなりの割合の抗原が、粒子の表面に付着されると思
われる。表面に吸着された物質のいくらかは、投与後即座に放出されると思われ
るが(いわゆるバースト効果)、ある割合の表面物質は粒子に強固に結合され、
結果である免疫反応において重要な決定因子となると信じられる。
【0007】 抗原物質を運搬する微小粒子が脊椎動物の胃腸管に投与されるとき、ポリマー
マトリックス内部に組み込まれた物質は、そのマトリックスによって十分に保護
されるはずである。対照的に、表面の暴露した抗原物質は、内因性のpHと酵素
の効果によって不都合な状態に分解若しくは変形されうる。結果的に、ワクチン
システムの効果は弱められる。
【0008】 ポリ乳酸コグリコリド等の生分解性及び生物学的適合性である合成ポリマーか
ら形成される微小カプセルを用いての、活性試薬(active agent)の小腸のリンパ
組織(Peyer's patch)への経口投与は、EP-A-266119に記載されている。なお、こ
のような粒子のコーティングに、腸溶性ポリマーを用いることは記載されていな
い。
【0009】 微生物全体を含有する製剤形態の腸溶性コーティングも、先行技術に記載され
ている。例えば、経口ワクチンデリバリーにおける腸溶性のコーティングされた
粒子の先行記載には、大腸菌非耐熱性エンテロトキシンを、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタラート(hydroxypropylmethylcellulose phthalate)を腸溶
性コーティングポリマーとして用いてデンプンとセルロースから調製するいわゆ
る微小球体(直径3mm)へカプセル化することが含まれている(Klipstein等、
Infect. Immun. 39, 1000(1983))。この製剤形態の経口投与によって血清及び腸
内抗体(intestinal antibody)は、胃酸抑制剤(gastric inhibitor)シメチジン服
用後に抗体のみを経口デリバリーした場合に誘導された反応に匹敵する反応を示
した。なお、合成ポリマーから作られる1000ミクロン未満の微小粒子が、腸
溶性の層によってコーティングされうるという示唆は無かった。
【0010】 セルロースアセテートフタラート(cellulose acetate phthalate)もまた、ウ
ィルスを含有する1-3mmサイズの微小球体のコーティングに使用されている(
Maharaj等、J.Pharm. Sci.73,39,1984)。このポリマーはまた、バクテリアが捕
獲された微小球体の生産にも使用されている(Lin等、J.Microencaps. 8,317,19
91)。これらの製剤形態はそれぞれ、抗原を胃液内での分解から保護し、その後
の腸内での放出を促進するためにデザインされたものである。なお、タンパク質
抗原が1000μm未満の微小粒子内に捕獲され、最終的に微小粒子が腸溶性コ
ーティングされ得るという示唆は無かった。
【0011】 一回分の投薬量を腸溶性コーティングした形態の、生組み換えアデノウィルス
を含有する経口ワクチンは、GB-A-2166349に記載されている。なお、微小粒子ポ
リマー担体は言及されていない。
【0012】 Bender等(J. Virol. 70,6418(1996))は、ワクチンを誘導する、複製不完全型
、経口投与用、腸溶性コーティングワクチンウィルスが、確実にインフルエンザ
に対して作用するであろうことを示唆している。同様に、Bergmann等は、腸溶性
コーティングした不活化インフルエンザワクチンを、志願者5人に経口的に投与
した(Int. Arch. Allergy Appl. Immunol. 80, 107(1986))。なお、これらのシ
ステムはどちらも、合成ポリマーから作られた生分解性微小粒子を用いなかった
【0013】 US-5,676,950は、ウィルスが小腸に到達したときのみに放出されるように腸溶
性コーティングが使用されうる場合の経口投与用の、組み替えワクチンまたは痘
疹(pox)ウィルスを記載している。なお、生分解性合成ポリマー微小粒子の記載
は無い。
【0014】 多糖類及びタンパク質性物質を有する固体コアと、そのコアに保護コーティン
グとして結合している有機金属ポリマーとを持つ、特殊な担体がWO-95/31187に
記載されている。なお、生分解性合成ポリマー微小粒子の記載は無い。
【0015】 免疫試薬またはワクチンのような、感受性タンパク質性試薬である経口組成物
は、US-5,032,405において開示されている。前記特許は、特定のpHで溶解するア
ルカリ溶解性ポリマー被膜に、均一に覆われた特殊な希釈液について開示してい
る。このポリマー被膜は少なくとも1つの部分的にエステル化されたメタクリル
酸を含有する。この特殊な希釈液は、マルトース、及び任意的に他の物質、例え
ば無機塩を含有した。なお、ポリラクチドまたはポリ乳酸コグリコリドから形成
されるものような生分解性合成ポリマー性微小粒子の、表面に吸着したタンパク
質性抗体への言及は無かった。
【0016】 免疫原及び腸溶性コーティングを有し、室温で形状を保護及び保持するコア層
を持つ微小球体は、WO-98/07443において記載されている。この腸溶性コーティ
ングは、消化管において可溶性であり、室温において球体構造を保持する性質を
持つ。この微小球体は、中心チューブより抗原懸濁液を、中心チューブと同中心
であるマルチチューブノズル(multitube nozzle)の外側チューブから腸溶性物質
の水溶液を、水滴を固形化するための溶液中へ型出し成形(extruding)して、ゼ
ラチンから調製された。なお、合成生分解性ポリマーより調製された微小球体は
記載されなかった。
【0017】 WO-92/00096は、微小球体、生分解性微小カプセルまたはリポソームの形を持
つ腸溶性投薬形態として調製されうる、経口ワクチン組成物について記載してい
る。なお、腸溶性コーティングは記載されていない。
【0018】 球体形状及び臨界最大直径をもつ腸溶性コーティングされた微小粒子である経
口ブタワクチン(pig vaccine)が、DE2343570において開示されている。この粒子
は、直径が好ましくは1.5mm未満であり、セルロースアセテートフタラート(cell
ulose acetate phthalate)でコーティングされている。また、このコアはバリウ
ム硫酸塩のような固体担体である。なお、合成ポリマー担体は記載されなかった
【0019】 免疫原の経口投与用である、腸溶性フィルムにコーティングされたゼラチン球
体が、JP-5294845に記載されている。なお、合成ポリマーより製造されるポリマ
ー性微小粒子は記載されていない。
【0020】 US-5,591,433は、タンパク質の腸溶性ポリマーの水溶液との微小カプセル化を
記載している。免疫原でありうるこのタンパク質は、ポリマー性微小粒子に付着
されてまたは組み込まれてはいない。実際、US-5,591,433における対象は、タン
パク質が胃内で分解されることを避けるために、腸内での溶液中へのタンパク質
放出を許容することである。
【0021】 合成ポリマーから調製される生分解性ポリマー性微小粒子、カプセル化された
及び微小粒子の表面状に吸着されたタンパク質性抗体、及び微小粒子の表面を覆
う腸溶性ポリマーの保護コーティングを有する、微小粒子経口薬品デリバリー組
成物は、先行して記載されていない。さらに、腸溶性ポリマーを安定剤として用
いるwater-in-oil-in-water二重エマルジョン方法による、そのような微小粒子
の調製もまた、先行して記載されていない。
【0022】 我々は、経口投与用に適応され、微小粒子が、胃腸管、特に動物の胃の内部に
おいて表面吸着抗原を分解または変形から保護する腸溶性ポリマーの表面層を持
つ、生分解性微小粒子薬品デリバリー組成物を開発した。この腸溶性ポリマーの
保護コーティングは、前記微小粒子の動物経口投与において、免疫反応の改良に
結びつきうる。
【0023】 生分解性とは、哺乳類または魚類等の生体組織への投与において、物質が分解
されることを意味する。分解は、エステルの加水分解のような化学結合の不特定
な切断、または酵素触媒プロセスを通して行われるであろう。この分解により、
合成ポリマーの分子量は減少し、最終的にはポリマー性微小粒子は溶解し、形の
ある粒子としての形態ではもはやとどまれなくなる。
【0024】 生分解性微小粒子が微小球体または微小カプセルの形態である場合は、これら
はその化学組成及び分子量によって、何日、何週間、あるいは何ヶ月かをかけて
分解しうる。分解は、表面だけ又は大量の腐食(bulk erosion)プロセス、または
これらのプロセスの組合せによって起こりうる。
【0025】 腸溶性(あるいは胃耐性)ポリマーは、酸性pH値で動物の胃内では分解しな
いが、pHが胃内よりも高い腸内に移行したとき分解し始める素材と定義付けら
れる。そのような分解が起きるpH閾値は、そのポリマーの化学的性質によって
決まる。一般的に腸溶性ポリマーは弱酸基を有し、弱酸基はそれらのpKa値を超
えるpH値においてイオン化し、溶解しはじめうる。Healyによる腸溶性ポリマー
の検討が、Ch 7, Drug Delivery to the Gastrointestinal Tract, Hardy, Davi
s, Wilson (eds), Ellis Horwood, Chichester, 1989において見つけられる。
【0026】 本発明の第一の側面として、生分解性合成ポリマー、タンパク質性抗原及び腸
溶性ポリマーを有し、前記腸溶性ポリマーが微小粒子の表面上にコーティング層
を形成する、微小粒子組成物が提供される。
【0027】 本発明の微小粒子組成物は、薬品デリバリーに使用されるであろう。この組成
物は、生分解性合成ポリマーから作られまたタンパク質性抗原を負荷されるポリ
マー性微小粒子を有する。また、腸溶性ポリマーは、微小粒子の表面上に、コー
ティング又は層を形成する。
【0028】 前記腸溶性ポリマーが微小粒子の外部表面全てを覆うとは限らないことは、好
都合であろう。通常、微小粒子の外部表面の40から100%が、腸溶性ポリマーに
よって覆われる。好ましくは表面の少なくとも60%が覆われ、もっとも好ましく
は表面の少なくとも80%が覆われる。
【0029】 微小粒子組成物とは、ここで、微小球体及び/または微小カプセルから構成さ
れる組成物を意味する。微小粒子とは、ここで、直径が1000μm未満であり、タ
ンパク質性抗原を負荷する生分解性合成ポリマーのマトリックスを有する粒子を
意味する。粒子の直径は、好ましくは0.1から20μm、さらに好ましくは0.5から
10μm、もっとも好ましくは1.0から5.0μmである。前記抗原は、微小球体中ま
たは微小球体の表面上に分散されるであろうが、通常はこの双方に分散される。
このような表面に吸着された抗原は、免疫システムの細胞に抗原を正確に供する
ために重要となりうる。
【0030】 微小カプセルとはここで、1個またはそれ以上の凹部または空隙を有し、生分
解性合成ポリマーから形成されたマトリックスに囲まれた、粒子を意味する。タ
ンパク質性抗原は、このカプセルの凹部または空隙の中、及びカプセルの表面上
に位置する。1つの特定の実施例において、前記微小カプセルは、ある割合のタ
ンパク質性抗原を含有する凹部を中央に有し、またそれを取り巻いている生分解
性合成ポリマーから形成される殻またはケーシングを有する。
【0031】 前記微小粒子が微小球体であるにせよ、または微小カプセルであるにせよ、前
記腸溶性ポリマーは粒子の外部表面上にコーティングを形成し、正面に吸着した
抗原を分解または変形から保護する。
【0032】 改良された抗原デリバリーための微小粒子は合成生分解性ポリマーから、エマ
ルジョン化、相分離及び噴霧乾燥等の、当該技術分野における既知技術を用いて
作ることができる(Kissel等、Chp. 10. in Antigen delivery system, Eds., G
ander等、Harwood Academic Publishers, オランダ、1997 を参照)。
【0033】 噴霧乾燥方法において、微小粒子の本体の形成に用いられる素材は適切な溶媒
(通常は水)に溶解され、溶解液は、微粒子化ノズル(atomization nozzle)を通
して加温チャンバー(heated chamber)ヘ通過させて噴霧乾燥される。そして、溶
媒を蒸発させ、微小粒子を分離する。
【0034】 好ましいエマルジョン化法は、water-in-oil-in-water および water-in-oil-
in-oil 二重エマルジョン化法である。
【0035】 water-in-oil-in-water 二重エマルジョン化法はwater-in-oil-in-water二重
エマルジョンの調製を含む。抗原は、水または、バッファー及び/またはその他
の剤形成分、例えばショ糖、シクロデキストリン等、を含有する水溶液に溶解さ
れる。抗原の水溶液はその後、生分解性合成ポリマーが溶解された有機溶媒を含
む非混合油層中にエマルジョン化され、water-in-oil エマルジョン(w/o)を作る
。この第1のw/o エマルジョンの調製において、安定剤が使われうる。有機溶媒
の選択は、生分解性ポリマーの性質によって決定される。適切な溶媒として、特
に、ジクロロメタン、エチルアセテート、ギ酸エチル及びクロロフォルムがある
。溶解度を考慮することにより、適切なポリマーと溶媒の組合せを選択できるで
あろう。調製されたwater-in-oil エマルジョンはその後、液層に再度エマルジ
ョン化され、二重water-in-oil-in-water エマルジョン(w/o/w)を作る。第二の(
外側の)液層は、二重エマルジョン及びポリビニルアルコール(PVA)等として形成
される微小粒子を安定させる試薬を含有する。好適な実施例においては、前記腸
溶性ポリマーが、第二液層において安定剤として使用される(後述参照)。有機
溶媒はその後蒸発または抽出によって除去され、抗原を含有する内側の水層の内
容物がより多くまたはより少なく生分解性ポリマーの内側に捕獲された、強固な
微小粒子が成形される。
【0036】 water-in-oil-in-oil 方法は、PCT/GB95/01426 (Yeh等)に記載されている。こ
の方法において、カプセル化される物質(タンパク質等)の水溶液は、第1の有
機溶媒(ジクロロメタン等)とエマルジョン化される。このwater-in-oil エマ
ルジョンはその後、同じ有機溶媒(ジクロロメタン等)または第2の有機溶媒に
溶解した生分解性ポリマー(ポリ-L-ラクチド等)の溶液と混合される。最終的
に、この混合物を、第1と第2の有機溶媒とは混合するがポリマーは溶解しない
第3の有機溶媒(メタノール等)とエマルジョン化し、water-in-oil-in-oil エ
マルジョンを作る。このエマルジョンは、分散層の溶媒が抽出されるまで、攪拌
される。このように成形された微小粒子は、水中で数回洗浄されて、冷凍乾燥さ
れる。
【0037】 微小粒子を作る上記の技術において、water-in-oil-in-oil、特にwater-in-oi
l-in-water 方法が好ましい。
【0038】 治療抗原は、様々な効率度合いで微小粒子内または上に組み込まれる。治療抗
原の性質及び処理方法と同様に微小粒子に用いられるポリマー性物質の性質によ
って、負荷量は、微小粒子の総重量の0.01%未満から40%を越えるまでになりう
る。抗原の微小粒子への負荷が微小粒子の腸溶性ポリマーコーティングより前に
行われる場合は、抗原の負荷は微小粒子の調製及び分離の後に行われうる。しか
しながら通常、抗原は、微小粒子の製造プロセス中に組み込まれ、それから微小
粒子の外部表面上に吸着されるとともにこれらの粒子の内部にも集合する傾向に
ある。
【0039】 微小粒子の表面を覆う腸溶性ポリマーは、例えば、噴霧法や浸漬法のような当
技術分野における既知のコーティング技術を用い上記の調製等によってすでに形
成された微小粒子に応用されるであろう。
【0040】 したがって本発明の第二の側面として、生分解性合成ポリマーから形成される
ポリマー性微小粒子、前記微小粒子に負荷されるタンパク質性抗原、及び前記微
小粒子の表面上の腸溶性ポリマーによるコーティングを有する微小粒子組成物調
製の方法を提供する。なお、この方法は、抗原を負荷するポリマー性微小粒子を
形成すること、及びこのように形成された微小粒子の表面を腸溶性ポリマーによ
ってコーティングすることを含む。
【0041】 しかしながら我々は、微小粒子調製中に、ポリビニルアルコール等の一般的な
安定剤ではなく腸溶性ポリマーを安定剤として用いるwater-in-oil-in-water エ
マルジョン技術によって、本発明の微小粒子を調製できることを発見した。腸溶
性ポリマーは、製造工程において通常の安定剤と全く同様に微小粒子の表面に優
先的に位置し、それによってあまり凝集しない又は全く凝集しない微小粒子の形
成を促す。
【0042】 この技術によって、腸溶性ポリマーの表層を有する微小粒子を、単一工程にお
いて調整することができ、腸溶性ポリマーを塗布する別個のコーティング工程の
必要が無い。
【0043】 したがって本発明の第三の側面として、生分解性合成ポリマーから形成される
ポリマー性微小粒子、前記微小分子に負荷されるタンパク質性抗原、及び前記微
小粒子の表面上の腸溶性ポリマーを有する微小粒子組成物を調製する方法を提供
する。なお、この方法は抗原及び腸溶性ポリマーの存在下におけるポリマー性微
小粒子の形成を含む。好適な実施例において、この方法はエマルジョン化法、特
に、この方法中に形成される微小粒子に対して前記腸溶性ポリマーが安定剤とし
て作用する、water-in-oil-in-waterエマルジョン化法である。
【0044】 本発明において用いられる適切な生分解性合成ポリマーとして、これらに限ら
れるものではないが、ポリラクチド、ポリ乳酸コグリコリド、ポリカプロラクト
ン(polycaprolactone)、ポリヒドロキシアルカノート(polyhydroxyalkanoates)
、ポリオルソエステル(polyothoesters)、ポリアンハイドライド(polyanhydride
s)、ポリホスファゼン(polyphosphazenes)、ポリアルキルシアノアクリン酸塩(p
olyalkylcyanoacrylates)、ポリリンゴ酸(polymalic acids)、ポリアクリルアミ
ド、ポリラクチド−PEG、ポリエチレングリコールコポリマー(polyethyleneglyc
ol copolymer)、及びポリカーボネートがある。これらのポリマーは強固な微小
粒子の製造のために加工されうる。
【0045】 ポリ乳酸コグリコリドは、前記微小粒子にとって好ましいポリマーである。ラ
クチドのグリコリドに対するモル比は10から90%でありうる。またラクチド対グ
リコリドがモルで50:50及び75:25である混合が好ましい。ポリ乳酸コグリコリ
ドポリマーの分子量は、2kDから200kDでありうるが、10から50kDの分子量が好
ましい。
【0046】 ポリラクチドもまた、前記微小粒子にとって好ましいポリマーである。このポ
リマーの分子量は、1kDから400kDでありうるが、2から10kDの分子量のものが
好ましい。
【0047】 適切な腸溶性ポリマーとしては特に、セルロースアセテートトリメルテート(cel
lulose acetate trimelletate)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラー
ト(hydroxypropylmethylcellulosephthalate)、ポリビニルアセテートフタラー
ト(polyvinylacetatephthalate)、セルロースアセテートフタラート(cellulose
acetate phthalate)、セラック、Eudragit L-100-55等のメタクリル酸コポリマ
ーがある。Eudragit L-100-55は、メタクリル酸及びエチルアクリレートを基材
とし、米国薬局方/国民医薬品集(United States Pharmacopia/National Formul
ary)にメタクリル酸コポリマー、タイプCと記載されている。また、カルボキシ
メチルエチルセルロース(carboxymethylethyl cellulose)(CMEC)は好ましい素材
である。市販され入手可能なCMECの平均分子量は49kDである。このポリマーに
おけるカルボキシメチル基及びエトキシル基の含有量は、それぞれ8.9から14.9
、および32から43%w/w%である。
【0048】 タンパク質性抗原は、ウイルスの表面または核から得られる物質、あるいはバ
クテリアまたは寄生体の表面または内部物質である。このタンパク質は、HIVウ
イルスとして知られるGP120等の糖タンパク質でありうる。タンパク質性物質の
例として、インフルエンザの核タンパク、インフルエンザ及び百日咳の表面タン
パク、大腸菌線毛タンパクトキソイド及びトキシンがある。また抗原は、微生物
から、または作成物(融合たんぱく質)をバクテリアまたは哺乳動物の細胞内で
合成させ得る遺伝子工学による工程を通して用意できる。このような作成物は、
サイトカイン(インターロイキン)または免疫活性化ペプチド等の、ワクチンの
効果を高める物質とともに、抗原を含みうる。前記タンパク質性抗原は、オボア
ルブミン(ovalbumin)あるいは魚介類またはピーナッツ由来のタンパク質等の、
アレルギーを起こしうる食品の含有物でありうる。
【0049】 腸溶性ポリマーの厚みを調節することによって、表面に付着した損傷を受けて
いない抗原を、末端小腸(回腸部分)または大腸の様々な部位へデリバリーする
ことが可能になるであろう。
【0050】 前記組成物は、頬側(bucally)、口、直腸、鼻、結膜、または尿生殖路を経由
して、あるいはあらゆる適切な手法により、脊椎動物の粘膜表面にデリバリーさ
れうる。なお、経口デリバリーが好ましい。
【0051】 本発明の微小粒子は、動物(例えば飼料に添加)または魚類(養殖の場合に投
与)への経口予防接種に対して、及び錠剤やカプセル等の固形薬剤を飲み込むの
が困難な子供に対して、特に有益である。
【0052】
【発明の実施の形態】
本発明はここで例証されるが、以下の実施例に限定されるものではない。
【0053】
【実施例1】 腸溶性ポリマーを有し生体活性試薬を捕獲している微小球体の調整
【0054】 方法:オボアルブミン(OVA)の蒸留水に溶解した水溶液(2ml, 30mg/ml) を、ポリ
乳酸コグリコリド(50:50 ポリラクチド:ポリグリコリド、分子量34,000 D; Bo
ehringer Ingleheim, Ingleheim, ドイツ)の6%ジクロロメタン溶液10mlに、シ
ルバーソン(Silverson)ホモジナイザーを用い2分間、高速(12,000rpm)でエ
マルジョン化させ、一次water-in-oil エマルジョンを作る。それからこのwater
-in-oil(w/o)エマルジョンを、安定剤としての腸溶性ポリマー10%溶液と高速で
エマルジョン化し、water-in-oil-in-water (w/o/w) エマルジョンを作る。腸溶
性ポリマーとして、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC、フロイント(Freu
nd)、日本)またはEudragit L-100-55 (Rohm Pharma、ドイツ)のどちらかを用い
る。これらのポリマーは異なる濃度で使用されるが、最終的にpH6に緩衝する
。前記w/o/w エマルジョンは約18時間室温で攪拌され、溶媒揮発および微小球体
形成なされるように加圧される。微小粒子は遠心分離により取り分けられ、洗浄
されて、冷凍乾燥される。この微小球体の表面の形態は電子顕微鏡検査によって
調べ、またサイズはレーザー回折法(Malvern-Mastersizer) によって調べる。
【0055】 結果:前記腸溶性ポリマーを用いて安定化された前記微小粒子は、球状の形態及
び滑らかな表面を示し、非多孔性であった。微小粒子のサイズを以下に、レーザ
ー回折法によりえられたパーセンテージアンダーサイズ(percentage undersize)
として、d(50%)μm、d(10%)μm及びd(90%)μmで示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【実施例2】 腸溶性ポリマーを有する微小球体中における生体活性物質の捕獲
【0058】 方法:腸溶性ポリマーを用いて安定化され、OVAを有する微小球体は、実施例1
において記載したように調整される。OVAは以下の2つの方法の内1つの方法によ
って、微小球体から抽出される。1)微小粒子(3-4mg)を、0.1M水酸化ナトリ
ウム溶液1mlと一晩振とうする。2)微小粒子(10mg)を5%ドデシル硫酸ナト
リウム0.25mlに懸濁させ、1時間振とうし、それから50:50 ジクロロメタン:ア
セトン1mlを加え、このサンプルを一晩攪拌し有機溶媒を揮発させる。BCAタン
パク質マイクロアッセイ、及びSDS-PAGEアッセイ(Laemmli, Nature 227, 600-60
5, 1970) によって、これらのサンプルのOVA含有量を測定する。OVAの存在量は
、適切な緩衝液中における一連のOVAスタンダード(三点で(in triplicate) を
用いて決定した。
【0059】 結果:捕獲されたOVA量は、それぞれ以下のとおりである。
【表2】 (a)カプセル化効率は、第1のwater-in-oil エマルジョン調製に用いた元の水
溶液中の含有量に対する、カプセル化された物質(OVA)の量と定義した。
【0060】
【実施例3】 モデル抗原(オボアルブミン)を負荷された微小粒子の調整
【0061】 先行技術において記載されたものに類似した微小球体は、water-in-oil-in-wa
ter エマルジョンの外側の層である水層が、腸溶性ポリマーの代わりに10%w/v
ポリビニルアルコール(PVA)(87-89%が加水分解、平均分子量は13kD-23kD、Ald
rich, Gllingham, イギリスより入手)を安定剤として含有している点を除いては
、実施例1において記載されたように調整される。ゆえに、生成物である微小球
体は腸溶性コーティングを有しておらず本発明の一部ではないが、後述の実施例
においてコントロールとして用いられる。
【0062】 カプセル化効率は54%であった。測定された粒子の直径はそれぞれ、d(50%
)0.49μm、d(10%)0.25μm、及びd(90%)0.96μmであった。BCAアッセ
イ及びSDS-PAGEアッセイによって測定された、負荷されたOVAはそれぞれ、4.92
% w/w 及び3.43% w/w であった。
【0063】
【実施例4】 腸溶性ポリマーを有する微小球体における生体活性物質の表面局在性及び放出
【0064】 方法:微小粒子からのOVAの放出を測定した。OVA-負荷微小粒子を、胃をシミュ
レートするために酸性培養液(0.5ml,0.7% v/v HCl+0.2% w/v NaCl水溶液,pH1.2
)中、37℃で1時間インキュベートした。それから微小粒子を、遠心分離により
取り分け、腸をシミュレートするために、pH7.4リン酸緩衝食塩水(PBS)に37
℃で再度懸濁させた。7日間経過した後、PBS内のサンプルを取出し、OVA含有量
を分析した。微小粒子の懸濁液の各サンプルに、除去された分の容積を補うため
に新しい溶媒を加えた。酸及びPBSのサンプルのOVA含有量は、BCAアッセイによ
って測定された。
【0065】 表面付着OVAのレベルは、ペプシン30μgを含有する0.5ml PBS, pH 7.4中、ま
たは人造(simulated)胃液(pH 1.2、3.2mg/ml ペプシン)中において、微小粒子
をインキュベートすことによって測定した。OVAのレベルはBCAによって測定し、
OVAの構造保全はSDS-PAGEによって、場合に応じてはウェスタンブロッティング
も用いて測定した。
【0066】 結果:放出試験の結果、OVAは、pH1.2において1時間インキュベートした場合、
腸溶性ポリマー(CMEC)で安定化された微小粒子からは放出されなかった。対照
的に、非腸溶性安定剤(ポリビニルアルコール、PVA)を用いて調製した微小粒
子は、pH1.2 において、全OVA含有量の13.5%を放出した。溶媒をpH 7.4 PBSに
かえると、PVA-安定化微小粒子から、2日後5%のOVAのみがさらに放出された。対
照的に、CMEC-安定化微小粒子からは、負荷されたOVAの15%以上が、同じ期間内
にpH 7.4で放出された。
【0067】 ペプシンを用いたCMEC-安定化微小粒子の処理は、結果的にOVAを多少失うこと
となった(BCAで測定)が、失われた量はPVA-安定化微小粒子において観測され
た量よりも顕著に少なかった。このことにより、腸溶性ポリマーの表面層は、p
Hや動物の胃内に存在する酵素による不都合な変形から、付着した抗原を顕著に
保護しうることが示された。
【0068】
【表3】
【0069】 電子顕微鏡で調べたところ、CMECに安定化された微小球体をペプシン及び胃の
培地の中でインキュベートした後も、微小粒子の形態は保持されていた。
【0070】 人造胃液で処理した後に無損傷のままであったOVAの割合は、SDS-PAGEによっ
て測定された。人造胃液を用いての処理後、非腸溶性ポリマーPVAに安定化され
た微小球体中(30%未満の無損傷OVA)に比べ、CMEC-安定化微小球体中にはかな
り高い割合の無損傷OVA(33-61%)が存在した。ウェスタンブロッティングによ
り、腸溶性ポリマーを微小球体の安定剤として使用した場合、無損傷である抗原
性OVA量の増加は、微小球体に(腸溶性ポリマーを用いずに調整した成形と比較
して)関連していることが示された。
【0071】 このデータは、非腸溶性安定剤を用いて調製した同等のシステムと比較して、
腸溶性ポリマーを用いた微小球体の安定化により、抗原性試薬が顕著に保護され
ることを示した。
【0072】
【実施例5】 微小球体上の腸溶性ポリマーの表面局在性
【0073】 方法:安定剤である腸溶性ポリマーの表面局在性は、2つの異なる技術を用いて
測定された。腸溶性ポリマー、OVA及びその他の安定剤のスタンダードは、適切
に調製された。
【0074】 2つの腸溶性ポリマーCMEC及びEudragit L-100-55、及びポリビニルアルコール
(PVA)(コントロール)の微小粒子の表面局在性は、X線光電子分光法(XPS)及
び静的二次イオン質量分析法(SSIMS)によって測定された。XPSスペクトルは、
Mg KαX線及び、3mm及び5mmの解析深度(analysis depth)を与えteサンプル
表面に応じ35°及び65°の電子取出し角度(electron take-off angle)で、VG
Scientific ESCALAB Mark 2 測定機器を用いて得られる。X線絞り弁(gun)は、1
0 KeVおよび20mAにおいて操作された。測定スペクトルは、50eVのパスエネルギ
ー(pass energy)及び高解像度(high resolution)を持って進む。またピーク領域
は、線形バックグラウンド(linear background)および20%ローレンツ特性での
ガウスピークに合わせたスペクトルを控除した後に計算した。
【0075】 SSIMSスペクトルは、区別をつけて膨張させられるEX05イオン絞り弁(differen
tially pumped EX05 ion gun)および12-12M四重極質量分光器(quadrapole mass
spectrometr)を具えたVG lonex SIMSLAB3B 測定機器を用いて、集められた。ア
ルゴン原子ビームは、サンプル当たり全線量を、1013原子/cm2閾値未満として用
いた。
【0076】 結果:XPSにより、前記微小球体の表面は腸溶性ポリマーによりうまく覆われて
いるが、覆いは100%完全なものではなかったことが示された。またSSIMSにより
、PVAを用いて調製した微小球体に比べ、2種の腸溶性ポリマーを安定剤として用
いることにより、表面に位置するOVAの量が減り、存在物が効率よく覆われるこ
とが示された。
【0077】
【実施例6】 腸溶性ポリマー安定剤を用いて製造された微小球体の耐久性における改良点
【0078】 方法:腸溶性ポリマーを用いて安定化された微小球体内に吸着及び捕獲された抗
原性試薬OVA(0.1mg)のインビボ耐久性は、マウスの免疫原性モデルにおいて測
定された。生後8週のメスBALB/cマウス(n=8)に、連続して3日間、以下のように0
.1mg OVA で、経口強制栄養により免疫性を与えた。 1.定剤として10% w/v PVAを用いた微小球体。(コントロール) 2.安定剤として4% w/v Eudragit L-100-55を用いた微小球体。 3.安定剤として4% w/v CMECを用いた微小球体。
【0079】 微小球体は、実施例1(微小球体システム2及び3用)及び実施例3(微小球体シ
ステム1用)に記載したように調整された。一回分の薬剤は、蒸留水0.5mlの体積
分にして投与された。同様の手順による追加免疫は4週間後に行われた。血液及
びだ液の採取は公認の方法によって、免疫性付与の前、1回目の免疫性付与の4週
間後、及び追加免疫の2及び4週間後に行われた。血清は遠心分離によって採取さ
れ、必要時まで保存した。マウス内で生成された特異IgG及びIgA 抗OVA抗体は、
当業者に知られているように、特定のELISAアッセイにより検出された。平均値
は、統計的優位性の確認のため、無対のスチューデントt検定(unpaired Studen
ts t-test)を用いて比較された。結果はp<0.05 であるとき、顕著であると見な
された。
【0080】 結果:血清中に検出された特異IgG 抗OVA抗体のレベルは、追加免疫の後に上昇
した(図1参照)。IgGレベルは平均抗体単位で示された。OVAに対して誘導され
る特定IgGのレベルは、8週目において、CMEC形成に関するものの場合に他の形成
よりも顕著に高かった。だ液中に検出された特定IgA 抗OVA抗体のレベルは、追
加免疫後、上昇した(図2)。ELISAによって得られるIgAレベルは、波長405nmに
おいて光学的濃度測定(Titertek multiscan ELISA reader) として示された。最
も高いレベルは、CMECを用いて安定化された微小球体で免疫性を与えられたマウ
スにおいて検出された。CMEC微小球体によって誘導される抗体のだ液内のレベル
は、腸溶性ポリマーに安定化されなかった微小球体(PVA)において免疫性付与
後に誘導される場合よりも、顕著に高かった(p<0.05)。追加免疫2週間後の抗OVA
レベルは、CMEC微小球体において、PVA微小球体において見られたレベルよりも
、9倍高かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例6における、血清中に検出された特異IgG 抗OVA抗体のレベルを示す図。
【図2】 実施例6における、だ液中に検出された特定IgA 抗OVA抗体のレベルを示す図。
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月12日(2001.4.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/38 ZBP A61K 47/38 ZBP (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G D,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZA,ZW (71)出願人 WEST PHARMACEUTICAL SERVICES DRUG DELIV ERY & CLINICAL RESE ARCH CENTRE LIMITED (72)発明者 デルガド・アラセリ スペイン、イー−38200 ラ ラグナ、ユ ニバーシダド ドゥ ラ ラグナ、ファキ ュルタド ドゥ ファーマシア、デプト イング クイム イ テック ファーマシ ューティカ Fターム(参考) 4C076 AA17 AA18 AA95 BB01 BB21 CC06 EE09 EE13 EE23 EE24 EE32 EE48 FF34 4C085 AA03 CC21 EE05 GG08 GG10

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性合成ポリマー、タンパク質性抗原及び腸溶性ポリマ
    ーを有し、前記腸溶性ポリマーが粒子の表面にコーティング層を形成する、微小
    粒子組成物。
  2. 【請求項2】 微小粒子調製中に、前記腸溶性ポリマーが微小粒子を安定さ
    せるために使用される、請求項1に係る微小粒子組成物。
  3. 【請求項3】 前記腸溶性ポリマーがカルボキシメチルエチルセルロースで
    ある、請求項1及び2に係る組成物。
  4. 【請求項4】 前記腸溶性ポリマーがメタクリル酸ポリマーである、請求項
    1及び2に係る組成物。
  5. 【請求項5】 前記生分解性合成ポリマーがポリ乳酸コグリコリドである、
    請求項1及び2に係る組成物。
  6. 【請求項6】 前記生分解性合成ポリマーが、ポリラクチド、ポリカプロラ
    クトン、ポリヒドロキシアルカノート、ポリオルソエステル、ポリアンハイドラ
    イド、ポリホスファゼン、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリリンゴ酸、ポ
    リアクリルアミド、ポリラクチド−ポリエチレングリコールコポリマー、及びポ
    リカーボネートからなるグループより選択される、請求項1から4のいずれかに
    係る組成物。
  7. 【請求項7】 粘膜デリバリーに適した、請求項1から6のいずれかに係る
    組成物。
  8. 【請求項8】 経口デリバリーに適した、請求項7に係る組成物。
  9. 【請求項9】 前記生分解性微小粒子が、ポリ乳酸、ポリグリコリド酸、若
    しくはこれら2つの物質のコポリマー(ポリ乳酸コグリコリド)から作られる、
    請求項1に係る組成物。
  10. 【請求項10】 前記コポリマーのラクチド:グリコリド単位のモル比が、
    10:90から90:10である、請求項9に係る組成物。
  11. 【請求項11】 前記微小粒子の直径が1000μm未満である、請求項1
    から10のいずれかに係る組成物。
  12. 【請求項12】 生分解性合成ポリマーより形成されるポリマー性微小粒子
    、微小粒子に負荷されるタンパク質性抗原及び微小粒子の表面上の腸溶性ポリマ
    ーコーティングを有する微小粒子組成物の調製方法であって、前記抗原と前記腸
    溶性ポリマーとの存在下での前記重合体微小粒子を形成することを有する方法。
  13. 【請求項13】 エマルジョン化法である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記腸溶性ポリマーが、この方法において形成される微小
    粒子の安定剤として作用する、water-in-oil-in-waterエマルジョン化法である
    、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記生分解性ポリマーが適切な溶媒中に溶解され、その後
    、前記腸溶性ポリマーの水溶液を用いてエマルジョン化される、2重若しくは1
    重のエマルジョン化法である、請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 サイズが200nmから1000μmの微小粒子を形成す
    ることになる、請求項12から15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項1から11のいずれかに係る組成物の、経口又は粘
    膜ワクチン接種のための使用。
  18. 【請求項18】 請求項1に係る微小粒子を用いての、動物へのワクチンデ
    リバリーのための、経口若しくは粘膜ワクチンのデリバリーを強化する方法。
  19. 【請求項19】 生分解性合成ポリマー、タンパク質性抗原及び腸溶性ポリ
    マーを有し、前記腸溶性ポリマーが微小粒子の表面にコーティング層を形成し、
    前記微小粒子が前記抗原と前記腸溶性ポリマーとの存在下で形成される、微小粒
    子組成物。
  20. 【請求項20】 前記微小粒子がエマルジョン化法によって形成される、請
    求項19に記載の微小粒子組成物。
  21. 【請求項21】 微小粒子がwater-in-oil-in-waterエマルジョン化法によ
    って形成され、前記腸溶性ポリマーが、この方法中に形成される前記微小粒子の
    安定剤として作用する、請求項20に記載の微小粒子組成物。
  22. 【請求項22】 前記生分解性ポリマーが、適切な溶媒中に溶解された後に
    前記腸溶性ポリマーの水溶液を用いてエマルジョン化される、2重若しくは1重
    のエマルジョン化法によって、微小粒子が形成される、請求項20に記載の微小
    粒子組成物。
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