JP2003511087A - ニューロンの活性を調節する化合物を同定する方法 - Google Patents

ニューロンの活性を調節する化合物を同定する方法

Info

Publication number
JP2003511087A
JP2003511087A JP2001530589A JP2001530589A JP2003511087A JP 2003511087 A JP2003511087 A JP 2003511087A JP 2001530589 A JP2001530589 A JP 2001530589A JP 2001530589 A JP2001530589 A JP 2001530589A JP 2003511087 A JP2003511087 A JP 2003511087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
sequence
plmf
amino acids
syntaxin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001530589A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003511087A5 (ja
Inventor
テランス ピー. スナッチ,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of British Columbia
Original Assignee
University of British Columbia
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of British Columbia filed Critical University of British Columbia
Publication of JP2003511087A publication Critical patent/JP2003511087A/ja
Publication of JP2003511087A5 publication Critical patent/JP2003511087A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6872Intracellular protein regulatory factors and their receptors, e.g. including ion channels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/435Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
    • G01N2333/705Assays involving receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • G01N2333/70571Assays involving receptors, cell surface antigens or cell surface determinants for neuromediators, e.g. serotonin receptor, dopamine receptor
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2500/00Screening for compounds of potential therapeutic value
    • G01N2500/04Screening involving studying the effect of compounds C directly on molecule A (e.g. C are potential ligands for a receptor A, or potential substrates for an enzyme A)

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 P/Q型イオンチャネルのカルボキシ末端に近位の特異的なアミノ酸配列は、ホーマータンパク質との結合を介して、シンタキシン−1Aをコードする遺伝子の発現を媒介することが示された。P/Q型カルシウムイオンチャネルのこの領域は、中枢神経系を調節する化合物のスクリーニングアッセイに使用し得るペプチドを提供する。スクリーニングアッセイにおけるこのペプチドの使用は、シナプス前領域において利用可能であるシンタキシン−1Aのレベルを調節し、このようにして学習、記憶、および疼痛のような機能を調節するために使用され得る化合物の同定を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連の出願の相互参照) 本願は、1999年10月13日に出願された仮出願60/159,095号
(その内容を本明細書中で参照として援用する)から、米国特許法第119条(
e)の下において優先権を主張する。
【0002】 (技術分野) 本発明は、神経伝達および薬物探査の分野に関する。
【0003】 (背景技術) 本明細書で参照として援用する米国特許第6,090,631号および同第5
,623,051号は、シンタキシン(syntaxin)およびSNAP−2
5タンパク質と結合するP/Q型カルシウムイオンチャネルおよびN型カルシウ
ムイオンチャネルの領域を記載する。これらの領域は、これらのチャネルのα1
サブユニットのドメインIIとドメインIIIとの間に位置する。シンタキシン
およびSNAP−25は、神経伝達物質の放出に必要なシナプス前小胞のドッキ
ングを媒介するタンパク質である。これらの文書に記載されているように、これ
らのシンタキシン/SNAP−25結合領域は、これらの領域が、シンタキシン
および/またはSNAP−25と結合するのをブロックし、このようにして神経
伝達を阻害する化合物をスクリーニングするために使用され得る。
【0004】 神経ネットワークを通してのシグナル伝達を取り巻く条件は、様々な生理的応
答(疼痛の認知、学習、記憶などが挙げられる)にはっきりと影響を及ぼす。神
経伝達レベルの調節およびシナプス前部環境の条件の調節は、主に神経系内で生
理的に深い影響を有する。神経伝達に影響を及ぼす主要なカルシウムイオンチャ
ネルは、これらN型チャネルおよびP/Q型チャネルである。P/Q型チャネル
は、中枢神経系(CNS)のシナプス前終末に最も影響を及ぼし、一方、N型チ
ャネルは末梢神経系を支配するようである。従って、P/Q型チャネルは、記憶
や疼痛のようなCNS機能に特に重要である。
【0005】 一般的にカルシウムイオンチャネルは、α1サブユニットで構成されており、
α1サブユニットは、任意でさらなるサブユニットと会合するが、単独で機能し
得る。現在の用語によると、N型チャネルはα1Bサブユニットを含み、一方、P
/Qチャネルはα1Aサブユニットから構成される。
【0006】 記憶、学習および疼痛を含む中枢神経系の機能に対してより強力な制御を可能
にするために、シナプス前部環境を制御し得る化合物を提供することは、明らか
に望ましい。本発明は、この制御のための機構を提供する。以下に示されるよう
に、α1Aサブユニットの特異的な領域は、Xiao,B.ら、Cur.Opin
ion in Neurobiol.(2000)10:370−374、およ
びTu,J.C.ら、Neuron(1998)21:717−726の論文に
記載されている、公知のホーマー(Homer)タンパク質と結合する配列を含
む。これらの論文中の開示は、本明細書中で参照として援用される。これらの論
文中に示されるように、このホーマータンパク質は、シグナル伝達および神経伝
達に重要な多数の標的と結合する。プロリンリッチであるコンセンサス配列もま
た記載されている。
【0007】 (発明の開示) 本発明は、シンタキシン−1Aをコードする遺伝子の発現を引き起こす現象の
カスケードを担うP/Qカルシウムイオンチャネルに特異的なペプチド領域の同
定に属する。従ってスクリーニングアッセイにおけるこのペプチドの使用は、シ
ナプス前領域において利用可能であるシンタキシン−1Aのレベルを調節し、こ
のようにして学習、記憶、および疼痛のような機能を調節するために使用され得
る化合物の同定を可能にする。
【0008】 本明細書中において本出願人の発見に従うと、P/Qイオンチャネルを通した
カルシウムの流れは、モデル細胞系で、および神経細胞中それ自身で、特異的に
シンタキシンをコードする遺伝子の発現をもたらす。現在、P/Qカルシウムイ
オンチャネルのC末端から約200アミノ酸の、特異的な4個のアミノ酸配列は
、このチャネルが、細胞内カルシウムイオンの保持に影響を及ぼすことが公知の
タンパク質であるホーマーと相互作用するための部位であることが見出されてい
る。そしてこの相互作用は、P/Qカルシウムイオンチャネルが、シンタキシン
−1Aをコードする遺伝子の発現をもたらす能力に、必須である。
【0009】 従って、1つの局面において、本発明は、学習および記憶のような中枢神経系
の機能に影響を及ぼす化合物を同定する方法を指向し、その方法には、候補化合
物を、P/Qカルシウムイオンチャネルのカルボキシ末端に近位して存在するホ
ーマーに対する結合部位を含むペプチドと接触させる工程、およびこの化合物が
前記ペプチドと結合するかどうか決定する工程を包含する。このペプチドと結合
する化合物は中枢神経系(CNS)の機能に影響を及ぼす化合物として同定され
る。このスクリーニングアッセイは、単にこの化合物の結合能を評価することに
よる簡単な様式で行い得る。より一般的には、このペプチドと結合することが既
知であるリガンドの結合を阻害するこの候補化合物の能力(ホーマーがそのよう
にして結合する能力を含む)が、この結合を評価するために使用され得る。
【0010】 別の局面において、本発明は、さらなるアミノ酸に隣接している結合部位の配
列(代表的にはネイティブのイオンチャネル中の結合部位に隣接しているアミノ
酸)を含むペプチド、およびこの領域に免疫特異性である抗体に向けられる。他
の局面において、本発明は、そのように同定された化合物、およびこれらの化合
物を用いてCNSの機能を調節する方法に向けられる。
【0011】 (発明を実施する様式) 本出願人は、P/Q型カルシウムイオンチャネルを選択的に通過するカルシウ
ムの流入が、小胞のドッキング、融合および神経伝達物質放出の媒介において中
心的な役割を果たしているシナプス前部のタンパク質であるシンタキシン−1A
の発現を、活性化する要因となることを示す。出願人は、最初のカルシウムイオ
ンシグナルが、細胞内の貯蓄からのカルシウムイオンを通じて増幅され、CaM
K II/IV、PKA、およびMAPKKを含む多くの補因子に依存するリン
酸化を経て作用することを証明している。シンタキシン−1Aは、P/Q型カル
シウムイオンチャネルと相互作用し、チャネルの有用性を減少させるので、シン
タキシン−1Aをコードする遺伝子の発現は、活性依存性フィードバック経路に
より調節される。
【0012】 出願人は、最初の細胞外カルシウムシグナルと、細胞内の貯蓄から放出される
カルシウムとの相互作用が、公知のタンパク質であるホーマーと、P/Q型イオ
ンチャネルのC末端に近位の特異的なアミノ酸配列との結合により媒介されるこ
と、およびこの相互作用が、他の公知のカルシウムイオンチャネルと正反対にP
/Qα1Aサブユニットに特異的であることをここに示す。この結合部位の同定に
より、CNS活性を調節する重要な化合物に対するスクリーニングツールとして
、この部位を含むペプチドの使用が可能となる。
【0013】 そのようなスクリーニングアッセイを実施するための方法は、当該分野におい
て周知である。代表的には、標的のペプチドは、適当な宿主細胞中で組換えられ
て産生され、宿主細胞の表面に提示されるか、または固体支持体とカップリング
する。そのようなカップリングは、共有結合であり得るか、または非共有性の吸
着を通じて成され得る(例えば、ヒスチジンタグを提供し、そして生じる融合タ
ンパク質を金属キレートを介して固体支持体に結合することによる)。当該分野
で、このペプチドのアッセイ可能な形式を提供するための、広範な種々の方法が
公知である。実際、所望のペプチドが比較的短い場合、固体支持体上で直接合成
することが、このペプチドを提供する1つの便利な方法である。
【0014】 結合に必要とされる特異的な部位は、4つのアミノ酸配列PLMFである。し
かし、このアッセイを実用的および特異的にするために、このテトラペプチドの
N末端およびC末端の一方または両方に、付加的なアミノ酸配列を含むことが望
ましい。そのような付加的なアミノ酸配列の好ましい実施形態は、このネイティ
ブのイオンチャネルに存在する配列である。代表的には、必要とされるテトラペ
プチドの上流および/または下流の20アミノ酸に広がる配列、より好ましくは
上流および/または下流の15アミノ酸に広がる配列、または上流および/また
は下流の10アミノ酸もしくは5アミノ酸もしくは2アミノ酸に広がる配列でさ
えも、採用される。
【0015】 このテトラペプチド(テトラペプチド自体は太字かつ下線の活字を有する)を
含む配列は、以下のようである:
【0016】
【化3】
【0017】 この配列は、ヒトP/Q型カルシウムチャネルをコードする対立遺伝子の1つ
に由来する。同様の配列が、他の哺乳動物種の対応するP/Qチャネルに含まれ
ること、およびこれらの種由来のペプチド、ならびに上記に示される配列の対立
遺伝子の変異体由来のペプチドが本発明の方法に用いられ得ることが、理解され
ている。一般的に、上記に示される配列由来の配列を含むペプチド(上記に示さ
れる配列と少なくとも90%相同である、好ましくは95%相同である、より好
ましくは97%相同である、そしてより好ましくは99%相同であるペプチド)
、またはその必要とされるテトラペプチドを含む程度の長さのそのフラグメント
を用いることが、好ましい。
【0018】 一旦このペプチドが利用できるように、好ましくは細胞上または固体支持体上
に提示されれば、このアッセイを実施する方法は、当該分野で周知である。上記
のように、化合物は、それらに標識を提供することによるか、または例えば、ペ
プチド自体が標識されており、その標識によるシグナルの検出可能性が、結合状
態または非結合状態にあるペプチドにより影響を受ける同種のアッセイを用いる
ことにより、直接的に結合が評価され得る。あるいは、およびおそらくより便利
には、この結合は、この化合物がこのP/Qペプチドと結合することで公知のリ
ガンド、およびこのテトラペプチドのその特異性に必須の部分と結合することで
公知のリガンドの結合を阻害する能力により、評価され得る。このような「リガ
ンド」には、このエピトープに特異的な抗体(単鎖Fv領域、Fabフラグメン
トなどのような多様な形態の抗体を含む)、ネイティブのリガンドであるホーマ
ータンパク質、または、実際には、これまでにこの部位に結合することが決定さ
れたいかなる化合物も、含む。このような公知のリガンドの結合の阻害に関する
広範な種々の検出方法が公知である。代表的には、競合する公知のリガンドは標
識され、固体支持体(このペプチドがこのように支持されている場合)に結合し
た標識の減少により、そのような阻害の評価が提供される。標識として、蛍光標
識、色素標識、酵素標識、放射性同位元素標識などが挙げられ得る。繰り返すと
、同種のアッセイは便利であり得る。例えば、ペプチドおよび競合リガンドの両
方が標識を含む蛍光消光アッセイが公知である。本発明は、標的として用いるペ
プチドの性質に帰属し、このスクリーニングアッセイの特定の設計に帰属しない
【0019】 このスクリーニングにより同定される化合物は、これらの化合物を投与された
被検体の神経経路におけるシグナル伝達の状態に、明らかに影響を及ぼす。この
被検体は、ラット、マウスおよびウサギのような、学習および記憶のパターンを
研究するために用いられる実験動物であり得る。この被検体はまた、記憶におけ
る障害を改変することが望まれるヒト被検体、または他のいくつかの生理的な障
害を緩和することが望まれるヒト被検体であり得る。そのような化合物の被検体
への投与は、標準的な手順により、そして本明細書中で参照として援用する、R
emington’s Pharmaceutical Science、最新
版(Mack Publishing Co.、Easton、PA)中のよう
な処方物を用いる。従って、例えば、本発明の方法を用いて同定された化合物は
、特異的にCNSベースの状態、または他の神経学的ベースの状態のマウスモデ
ルに投与され得、そしてこのモデルにおけるこのような化合物の効果は、この状
態に関連する機構を解明する。
【0020】 本出願人は、以下に示すように、イオンチャネルP/Qのカルシウムイオン輸
送を介した、シンタキシン−1Aの発現の上昇についての性質を本明細書中で実
証する: 初めに、HEK293細胞中でのヒトα1A(P/Q型)カルシウムチャネルの
一過性の発現は、負の定常状態の不活性化を引き起こすことが示され、これは次
にはシンタキシンとの対応する相互作用を示唆した。このことは、この定常状態
の不活性化を移動させるが、電流活性化の電圧依存性に影響を及ぼさない、ボツ
リヌス毒素C1とインキュベーションすることによって確認された。さらに、こ
れらの結果は、予想通り、アンチセンスシンタキシン構築物の存在により影響を
受けた。
【0021】 さらに、シンタキシン−1Aタンパク質の存在が、このα1AP/Q型カルシウ
ムチャネルをトランスフェクトしたHEK293細胞中で検出されたが、シンタ
キシン−1Aは、HEK293細胞中で内因的に発現されなかったことが示され
た;シンタキシン−1Aに対応するmRNAもまた検出されたが、この細胞がア
クチノマイシンD中でインキュベートされた場合、阻害された。シンタキシン−
1Aはこれらの細胞中で産生される唯一のSNAREタンパク質であった;シン
タキシン1B、SNAP−25、シナプトフィシン、VAMP、およびシナプト
タグミンは検出されなかった。
【0022】 カルシウムイオンチャネルα2δまたはβ1Bサブユニットをトランスフェクト
したHEK293細胞中での、シンタキシン−1Aの産生に対する証拠はなかっ
た。α1B(N型);α1C(L型);α1E(新規型);およびα1Gならびにα11
T型チャネルをトランスフェクトした細胞はまた、シンタキシン−1AのmRN
Aの産生を引き起こさなかった。可能性は(シンタキシン−1A産生を誘導する
際のP/Q型チャネルの特異性)、適当なコントロールを用いることによって排
除された。
【0023】 多様な選択されたP/Q型チャネルのアンタゴニストの存在下で、シンタキシ
ン−1AのmRNAまたはタンパク質の産生は、検出されなかった。
【0024】 トランスフェクトしたHEK293細胞中でのP/Q型チャネルの存在が増大
した細胞内カルシウムイオン濃度を引き起こしたことが、確認された。10nM
〜2μMの濃度のイオノマイシン(これは非特異的に細胞内カルシウムイオン濃
度を増大させる)が、細胞内カルシウムイオン依存性活性化の別個の上限および
下限を規定した(50nM〜200nMのレベルで最大の活性化が起こる)ので
、この細胞内の増大したカルシウムイオンイオン濃度がシンタキシン−1Aの産
生を引き起こしたようである。
【0025】 シンタキシン−1A遺伝子の発現が、P/Qイオンチャネルによって媒介され
るカルシウムの流れにより特異的に誘導されることが確立されたので、出願人は
、細胞内カルシウム濃度を変化させる薬剤を用いて、引き続く伝達経路を解明し
た。未トランスフェクト細胞および、BAPTA−AMおよびEGTA−AMの
両方のα1Aトランスフェクト細胞中で、タプシカルギン(thapsigarg
in)刺激のシンタキシン−1A発現の適用は、カルシウム依存性のシンタキシ
ン−1Aの誘導をブロックした。カフェインまたはカルバコールのいずれかは、
リアノジン感受性貯蔵およびIP3感受性貯蔵からのカルシウム放出を急速に活
性化し、未トランスフェクト細胞でのシンタキシン−1AのmRNAレベルを刺
激した。これは、これらの貯蔵のいずれかからの放出をブロックする薬剤を用い
ることで阻害された。一般的に先行のデータは、別個のレベルのバジルα1A特異
的なカルシウム流入が、細胞内貯蔵からの二次的なカルシウム放出を介したシン
タキシン−1Aの発現を誘導することを示唆している。α1Aトランスフェクト細
胞中のシンタキシン−1Aの発現は、チロシンキナーゼ、カルモジュリン活性ま
たはCaMK II/IVもしくはPKA活性をブロックすることで公知の化合
物を用いて阻害され得た。PKAのアクチベーターは、α1Aトランスフェクショ
ンの非存在下でさえもシンタキシンmRNAを誘導した。プロテインキナーゼC
の活性化は、発現を誘導しなかった。伝達経路の一部はまた、トランスフェクト
したHEK細胞中でリン酸化CREBのレベルがアップレギュレートされること
が決定されたように、転写因子CREBを含み得る。
【0026】 HEK293トランスフェクト細胞における先行の結果は、ニューロンの内因
性P/Q型チャネルと相関した。シンタキシン−1Aは、小脳顆粒細胞において
基礎的に発現されるが、これは、カルシウムP/Q型チャネルを特異的に阻害す
ることが公知のωアガトキシンIVAにより阻害される。N型またはL型チャネ
ルのインヒビターは、カルシウム依存性のシンタキシン−1Aの発現をブロック
しなかった。ωアガトキシンIVA中でタプシガルギンと共にインキュベートさ
れたこれらの小脳顆粒細胞の処理により、シンタキシン−1Aの発現は回復した
【0027】 シンタキシン−1Aの発現は、貯蔵からのリアノジンのインヒビター(または
IP3のインヒビター)誘導カルシウム放出のインヒビター、CaMキナーゼI
I/IVのインヒビター、およびPKAのインヒビターまたはMAPKKを含む
HEK293細胞中でシンタキシン−1Aの発現を阻害したのと同じ薬剤によっ
て阻害された。
【0028】 要約すると、P/Q型の選択的なカルシウムの流入は、シンタキシン−1Aの
発現を誘導するが、小胞の融合および神経伝達物質の放出に関連する他のSNA
REタンパク質の発現は誘導しない。それは堅固な空間的および時間的なカルシ
ウム依存性の制御下にあるようであり、細胞内カルシウムの貯蔵との関連により
明らかに媒介される。
【0029】 さらに、出願人は、伝達経路における最初の重大な工程(これは、ホーマータ
ンパク質のC末端に近位のα1Aチャネルサブユニット中の特異的部位への結合で
ある)を同定した。この部位を含むペプチドの利用可能性により、神経経路を解
明する上で有用な化合物、および一般的にCNS(特に学習および記憶に関与す
るもの)の処置障害を含む、被検体のCNSの調節をする上で有用な化合物の同
定を可能にする。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年12月19日(2001.12.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】削除
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】 一般的にカルシウムイオンチャネルは、α1サブユニットで構成されており、
α1サブユニットは、任意でさらなるサブユニットと会合するが、単独で機能し
得る。 現在の用語によると、N型チャネルはα1Bサブユニットを含み、一方、P/Q
チャネルはα1Aサブユニットから構成される。α1AサブユニットをコードするD
NA配列は、WO 95 04822およびZhuchenko,O.ら、(1
997)Nature Genetics 15:62−68に記載される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/16 C12N 1/19 4H045 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/53 5/00 A Fターム(参考) 2G045 AA40 DA36 FB03 4B024 AA01 AA11 BA44 BA80 CA04 DA02 DA05 DA11 EA02 EA03 EA04 FA02 GA01 GA11 HA01 HA11 4B064 AG01 AG26 CA01 CA19 CA20 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA57X AA87X AA90Y AB01 AB02 BA01 BA08 CA24 CA25 CA44 CA46 4C084 AA17 NA14 ZA152 4H045 AA30 BA19 CA40 DA00 DA75 EA20 EA50 FA34 FA72 FA74

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 学習および記憶に影響を与える化合物を同定するための方法
    であって、該方法は、 候補化合物を、P/Qカルシウムイオンチャネルのカルボキシ末端に近接する
    ホーマー結合部位を含むペプチドと接触させる工程であって、該ペプチドが該カ
    ルボキシ末端に由来する44アミノ酸までの配列および44アミノ酸以下の配列
    を含む、工程;および 該化合物が該ペプチドと結合するか否かを決定する工程; (ここで、該ペプチドと結合する候補化合物は、学習または記憶に影響を与え
    る化合物として同定される) を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記接触させる工程は、前記ペプチドと結合することが既知
    であるリガンドの存在下であり、そして、前記決定する工程は、前記候補化合物
    が該リガンドを置換する能力を評価する工程を包含する、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 前記ペプチドがアミノ酸配列PLMFを含む、請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記PLMF配列が、前記P/Qイオンチャネル中の該配列
    PLMFの、20アミノ酸まで上流および/または下流に隣接する、請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ペプチドが、ペプチド 【化1】 またはPLMFを含むそのフラグメントと少なくとも90%の相同性である、請
    求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法に従って同定される、学習または記憶
    を調節する化合物。
  7. 【請求項7】 有効な量の請求項6に記載の化合物を含有する、学習または
    記憶を調節する薬学的組成物。
  8. 【請求項8】 P/Qカルシウムイオンチャネルのカルボキシ末端に近接す
    るホーマー結合部位を含むペプチドであって、該ペプチドは、該カルボキシ末端
    に由来する44アミノ酸までの配列および44アミノ酸以下の配列を含み、そし
    て配列PLMFを含む、ペプチド。
  9. 【請求項9】 前記配列PLMFは、哺乳動物のP/Qカルシウムイオンチ
    ャネル中の該配列PLMFのすぐ上流および/またはすぐ下流の配列に対応する
    20アミノ酸までの配列が隣接する、請求項8に記載のペプチド。
  10. 【請求項10】 前記ペプチドが、ペプチド 【化2】 またはPLMFを含むそのフラグメントと少なくとも90%の相同性である、請
    求項8に記載のペプチド。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のペプチドと特異的に免疫反応性の、抗体
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のペプチドと特異的に免疫反応性の、抗
    体。
  13. 【請求項13】 P/Qカルシウムイオンチャネルのカルボキシ末端に近接
    するホーマー結合部位を含むペプチドのための発現系であって、該ペプチドは、
    該カルボキシ末端に由来する44アミノ酸までの配列および44アミノ酸以下の
    配列を含み、そして配列PLMFを含み、該発現系は、発現をもたらす配列と作
    動可能に連結される、該ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、発現系
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の発現系を含む、細胞。
  15. 【請求項15】 配列PLMFを含むペプチドを生成するための方法であっ
    て、該ペプチドが生成する条件下で請求項14に記載の細胞を培養する工程を包
    含する、方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の方法により獲得される、前記ペプチド
    を提示する細胞。
  17. 【請求項17】 前記ペプチドが、該ペプチドのための発現系を含む、組換
    え細胞として提供される、請求項1に記載の方法。
JP2001530589A 1999-10-13 2000-10-13 ニューロンの活性を調節する化合物を同定する方法 Pending JP2003511087A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15909599P 1999-10-13 1999-10-13
US60/159,095 1999-10-13
PCT/CA2000/001233 WO2001027630A2 (en) 1999-10-13 2000-10-13 Methods to identify compounds that modulate neuronal activity

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003511087A true JP2003511087A (ja) 2003-03-25
JP2003511087A5 JP2003511087A5 (ja) 2007-12-06

Family

ID=22571069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001530589A Pending JP2003511087A (ja) 1999-10-13 2000-10-13 ニューロンの活性を調節する化合物を同定する方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6531288B1 (ja)
EP (1) EP1230551B1 (ja)
JP (1) JP2003511087A (ja)
AT (1) ATE312350T1 (ja)
AU (1) AU7896700A (ja)
CA (1) CA2385907A1 (ja)
DE (1) DE60024664T2 (ja)
ES (1) ES2253263T3 (ja)
WO (1) WO2001027630A2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2003296925A1 (en) * 2002-11-01 2004-06-07 Leucadia Technologies, Inc. Displacement sandwich immuno-pcr
US20050266524A1 (en) * 2003-12-03 2005-12-01 Bulla Lee A Beta integrin gene and protein
KR20070105967A (ko) 2004-11-03 2007-10-31 아이리스 몰레큘라 다이아그노스틱스, 인코오포레이티드 균질 분석물 탐지
PT1815028E (pt) * 2004-11-03 2012-01-24 Iris Molecular Diagnostics Inc Microbolhas para separação por afinidade
US20090246781A1 (en) * 2008-02-21 2009-10-01 Robert Klem Method for early determination of recurrence after therapy for prostate cancer

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995004822A1 (en) * 1993-08-11 1995-02-16 The Salk Institute Biotechnology/Industrial Associates, Inc. Human calcium channel compositions and methods using them

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5623051A (en) * 1994-11-10 1997-04-22 University Of Washington Methods and compositions for screening for presynaptic calcium channel blockers
JPH09299092A (ja) 1996-03-12 1997-11-25 Takeda Chem Ind Ltd 新規タンパク質およびそのdna

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995004822A1 (en) * 1993-08-11 1995-02-16 The Salk Institute Biotechnology/Industrial Associates, Inc. Human calcium channel compositions and methods using them

Also Published As

Publication number Publication date
DE60024664T2 (de) 2006-07-06
US6531288B1 (en) 2003-03-11
CA2385907A1 (en) 2001-04-19
DE60024664D1 (de) 2006-01-12
EP1230551B1 (en) 2005-12-07
WO2001027630A3 (en) 2001-12-06
ATE312350T1 (de) 2005-12-15
ES2253263T3 (es) 2006-06-01
WO2001027630A2 (en) 2001-04-19
AU7896700A (en) 2001-04-23
EP1230551A2 (en) 2002-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ferreira et al. Co-agonists differentially tune GluN2B-NMDA receptor trafficking at hippocampal synapses
Hay et al. CGRP and its receptors
Underhill et al. Amphetamines signal through intracellular TAAR1 receptors coupled to Gα13 and GαS in discrete subcellular domains
Park et al. Cooperative function of synaptophysin and synapsin in the generation of synaptic vesicle-like clusters in non-neuronal cells
Scholler et al. Allosteric nanobodies uncover a role of hippocampal mGlu2 receptor homodimers in contextual fear consolidation
Matsuda et al. Phosphorylation of serine‐880 in GluR2 by protein kinase C prevents its C terminus from binding with glutamate receptor‐interacting protein
Gao et al. cAMP-dependent regulation of cardiac L-type Ca2+ channels requires membrane targeting of PKA and phosphorylation of channel subunits
Fog et al. Calmodulin kinase II interacts with the dopamine transporter C terminus to regulate amphetamine-induced reverse transport
Isshiki et al. A molecular sensor detects signal transduction from caveolae in living cells
Neve et al. Dopamine receptor signaling
Bowman et al. Distinct G protein–coupled receptor recycling pathways allow spatial control of downstream G protein signaling
Ramakrishnan et al. Direct interaction of otoferlin with syntaxin 1A, SNAP-25, and the L-type voltage-gated calcium channel Cav1. 3
Steiner et al. Reticulon 1‐C/neuroendocrine‐specific protein‐C interacts with SNARE proteins
Koshimizu et al. Complex formation between the vasopressin 1b receptor, β-arrestin-2, and the μ-opioid receptor underlies morphine tolerance
Liu et al. ERICH3: vesicular association and antidepressant treatment response
Narayan et al. Mu opioids induce biased signaling at the full-length seven transmembrane C-terminal splice variants of the mu opioid receptor gene, Oprm1
Seavilleklein et al. PKC phosphorylation modulates PKA-dependent binding of the R domain to other domains of CFTR
Levine Pseudohypoparathyroidism: from bedside to bench and back
AU2002355997B2 (en) Sodium channel regulators and modulators
Reisinger et al. The synaptophysin/synaptobrevin complex dissociates independently of neuroexocytosis
Strittmatter et al. An amino-terminal domain of the growth-associated protein GAP-43 mediates its effects on filopodial formation and cell spreading
JP2003511087A (ja) ニューロンの活性を調節する化合物を同定する方法
Zhu et al. Genetic encoding of 3‐nitro‐tyrosine reveals the impacts of 14‐3‐3 nitration on client binding and dephosphorylation
Sasaki et al. Both ETA and ETB receptors are involved in mitogen‐activated protein kinase activation and DNA synthesis of astrocytes: study using ETB receptor‐deficient rats (aganglionosis rats)
Portales-Castillo et al. Altered signaling and desensitization responses in PTH1R mutants associated with eiken syndrome

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071012

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100927

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110323