JP2003507429A - 精子機能の刺激 - Google Patents

精子機能の刺激

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JP2003507429A JP2001518069A JP2001518069A JP2003507429A JP 2003507429 A JP2003507429 A JP 2003507429A JP 2001518069 A JP2001518069 A JP 2001518069A JP 2001518069 A JP2001518069 A JP 2001518069A JP 2003507429 A JP2003507429 A JP 2003507429A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 哺乳動物の精子の授精能獲得を増大させるための薬剤及びその方法を提供する。 【解決手段】 哺乳動物の精子の授精能獲得を増大させるための薬剤は(1)カルシトニン、(2)アンギオテンシンIIおよび(3)アデノシンレセプター活性のモジュレーターからなる群から選択される二種以上の薬剤からなり、このモジュレーターは授精促進ペプチド(FPP)またはアデノシンまたは特定のアデノシンンレセプターアゴニストであってよい。好ましい組み合わせは、カルシトニン、FPP(またはFPP/アデノシン)およびアンギオテンシンIIである。薬剤は(1)クリーム、ゼリーまたはペッサリー(FPP100nM−100μMまたはアデノシン10μM−10mM、サケカルシトニン5ng/ml−5μg/mlまたはヒトカルシトニン200ng/ml−200μg/mlおよびアンギオテンシンII1nM−1μMを含有する)または(2)FPP12.5−500nMまたはアデノシン0.5−100μM、サケカルシトニン0.5−150ng/mlまたはヒトカルシトニン2−1000ng/mlおよびアンギオテンシンII0.1−100nMを含有するヒト不妊症の治療に使用するための精子製剤として処方することができる。農業用途のためには、精子製剤はFPP12.5nM−1μMまたはアデノシン0.5−100μM、サケカルシトニン0.5−400ng/mlまたはブタカルシトニン2−1000ng/mlおよびアンギオテンシンII0.1−100nMの濃度を含有することができる。哺乳動物の精子の授精能獲得を刺激する医薬の調製のためのアンギオテンシンIIの使用も記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は精子機能を刺激するための哺乳動物精子の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
哺乳動物の精子は雄の生殖器官を離れたときに形態学的に完成していて、かつ
激しく運動し得るもではあるが、直ぐには卵母細胞を授精させ得るものではない
。卵母細胞を授精させる能力の獲得を授精能獲得と称する。一旦授精能を獲得す
ると、精子はアクロソーム反応(透明帯の浸透および卵母細胞原形質膜との融合
のための前提要件)を受けることができる。このメカニズムに欠陥があると不妊
症の状態となる。現在のところ、この問題に対する実際の治療法はない。
【0003】 以下の記載全体にわたって、文献中の様々の刊行物が記載されていて、これら
の刊行物の完全なリストは本明細書の末尾に挙げられている。
【0004】 授精促進ペプチド(FPP)はマウス精子(Greenら、1994年)およ
びヒト精子(Greenら、1996年a)の両方で授精能を刺激することが分
かっている。FPPは数種の哺乳動物の前立腺、精漿および脳下垂体前葉製剤で
検出されているトリペプチド(pGlu−Glu−ProNH2)である。脳下
垂体由来のFPPには特別な機能が帰せられてはいないが、FPPがインビトロ
およびインビボ双方で精子機能を調節するのに重要な役割を果たしている可能性
についての証拠が集められている。FPPは哺乳動物の精子で二相の応答を示し
、授精能を獲得していない精子(クロルテトラサイクリンン蛍光分析およびイン
ビトロ授精により測定)での授精能獲得を刺激し、次いで授精能獲得精子での自
発的アクロソーム反応を阻害する。自発的アクロソーム反応をした精子は授精す
ることができないので、FPPに対する両方の反応が重要である。
【0005】 FPPはそのレセプター(TCPII)への結合により作用する。アデノシン
(精漿にも存在する)はそれ自体のレセプターと結合するとFPPと同一の反応
を刺激する。さらにまた、FPPプラスアデノシンを使用すると、高い刺激濃度
でもどの化合物も刺激性でない低い濃度でも、いずれかを単独で使用するよりも
授精能獲得を刺激した。このことは、FPPおよびアデノシンが同一のシグナル
形質導入経路に作用することを示唆していた(Greenら、1996年b)。
さらに近年の研究から、両者は経路で共通の成分、即ち、アデノシンレセプター
を有していることが分かった;このFPPレセプターTCPIIは、応答を明示
するために、アデノシンレセプターと相互作用をするものと考えられる。応答は
、Gタンパク質およびアデニリルシクラーゼ/cAMPシグナル形質導入経路を
介して媒介されるものと考えられる。受精能を獲得していない細胞での刺激応答
は刺激アデニンレセプターおよびGα5サブユニットを含むGタンパク質を包含
し、cAMP生産の増加を生じる(Fraser&Adeoya−Osiguw
a,1999年)。刺激アデノシンレセプターに特異的なアゴニストは受精能を
獲得していない細胞でのFPPおよびアデノシンの効果を最小にすることことが
できるが、一方阻害アデノシンレセプターに特異的なアゴニストは受精能を獲得
した細胞でのFPPおよびアデノシンの効果を最小にすることことができる。こ
れらの特性にも拘わらず、FPPもアデノシンも本発明が関係する課題を解決す
るのに利用されている。
【0006】 アンギオテンシンIIはその主要な機能が心血管および電解質ホメオスタシス
の調節にある。ヒト精子懸濁液にアンギオテンシンIIを添加すると、精子の運
動性を刺激することが観察され、これは精子がアンギオテンシンIIレセプター
を有していること、およびアンギオテンシンIIが精子機能調節に役割を果たし
ていることを示唆している(Vinsonら、1997年)。この開発が国際特
許出願WO95/32725の要旨である。しかしながら、克服すべき課題は、
精子の運動性とは別個の精子受精能獲得の課題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は哺乳動物の精子の授精能獲得を増大させるための薬剤及びその方法を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
今や、本発明者らは、精子の運動性の刺激と同様に、アンギオテンシンIIが
哺乳動物の精子の授精能獲得を刺激することを見いだした。従って、本発明はこ
の目的のためにアンギオテンシンIIを使用することにある。
【0009】 本明細書中で使用される用語「アンギオテンシンII」は、インビボおよびイ
ンビトロで同様な活性を有する前駆体および誘導体を包含する。合成均等物も使
用し得る。アンギオテンシンIIの生産は、先ずアンギオテンシノーゲンをレニ
ンによりアンギオテンシンIに変換し、つぎにアンギオテンシンIをアンギオテ
ンシン変換酵素によりアンギオテンシンIIに変換することからなる。このレニ
ンーアンギオテンシンシステムは通常全身系血液由来システムに関連して想到さ
れているが、過去20年間の研究から、生殖器官中のこのシステムの要因の存在
が明らかとなった。プロレニン、レニンの前駆体、およびアンギオテンシンII
は共にヒト精漿中で同定された。
【0010】 カルシトニンは、その主要な機能がCa+フラックス及び代謝の調整にある3
2−アミノ酸低カルシウム性ホルモンである。真骨魚類/鳥類、偶蹄類およびラ
ット/ヒトのカルシトニンの三つの主要な系統学的クラスが存在している(Po
zvekら、1997年)。真骨魚類/鳥類カルシトニンは最も強力であり、サ
ケカルシトニンがヒト代謝系骨障害の治療に広く使用されている。本明細書中で
使用される「カルシトニン」なる用語はいずれの種のカルシトニンをも言うもの
であり、サケ、ウナギ、ニワトリ、ブタ、ウシ、ラットおよびヒト由来のカルシ
トニン、およびインビトロおよびインビボで同様な活性を有する前駆体および誘
導体を包含する。合成均等物もまた使用し得る。1988年代初めに、カルシト
ニンはヒト精漿から同定されたが、その精子に対する効果については否定的な結
論が得られていた。精子の授精能獲得に対するカルシトニンの肯定的な効果は、
本出願人の係属中の出願WO00/32224で初めて指摘され、開示された。
【0011】 本発明によれば、本発明者らは、上述したホルモンおよび以下に特定するその
他の物質の二種以上の組み合わせが授精能獲得を増大させ、これを使用して不妊
症の治療に多大の利点が得られることも見いだされた。
【0012】 本発明は、それぞれの薬剤が(1)カルシトニン、(2)アンギオテンシンI
Iおよび(3)アデノシンレセプター活性のモジュレーターからなる群から選択
される薬剤の二種以上を包含する哺乳動物の精子の受精能獲得を増大させる組み
合わせ薬剤からなる。
【0013】 アデノシンレセプター活性のモジュレーターは、FPP、アデノシンおよびア
デノシンレセプターアゴニストから選択することができる。本発明の目的のため
には、本明細書中で使用される「FPP」なる用語は前駆体、関連ペプチド例え
ばチロトロピン放出ホルモン(TRH)およびインビボおよびインビトロで同様
な活性を有する誘導体も包含する。
【0014】 上で特定した物質は、いずれかの二種以上で組み合わせて使用すると、哺乳動
物の精子に対して、いずれか一つのホルモンを単独で使用するよりも精子機能を
顕著に刺激するように作用する。この刺激効果の増大はホルモンを高い濃度で使
用した場合だけではなく、ホルモンを個別に使用したときには非刺激的である低
い濃度でも得られる。この増大の理由は今のところ十分には分かっていないが、
異なったホルモンが同一のシグナル導入経路で何らかの方法で作用をしているこ
と示唆しているものである。これらの個別の薬剤のいずれかの刺激効果を単にあ
るレベル以上の濃度に増加させるだけでは増大させるのが可能であることが見い
だされていないので、このような組み合わせの治療的利点は予期されないことで
あり、また妊娠可能性の課題の処理に極めて有利なことである。これらのホルモ
ンは別個のレセプターを経て作用するので、個々の患者で変わるこれらのレセプ
ターの一つまたはその他の欠損が正常より劣った生殖能力の原因となり得る。従
って、併用療法によってこの課題に対処するさらに有効な方法が提供される。
【0015】 授精能獲得を刺激するのに有効なこれらの薬剤の量は、処置すべき精子の当初
の欠損程度に左右される。これは、WO00/3224に指示されているアッセ
イによって測定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】アンギオテンシンIIを使用する刺激効果の証明 クロルテトラサイクリン分析のための精子懸濁製剤 成熟TO雄マウス(Harlan Olac,Bicester,U.K.)
からの精巣上体尾の内容物(3−4尾/ml培地)を30ml滅菌培養皿中の2
ml変性タイロード培地(Fraser,1993年)に入れ、そして5分間分
散させた。次いで、懸濁液をSephadex G−25(中間グレード;Ph
armacia,Uppsala,Sweden)の短いカラムを通して濾過し
て非運動性細胞を除去し、アリコートを取り出して別異の処置グループとし、そ
してなにも処置しない(コントロール)かまたは選択したホルモンで処置した。
【0017】 ヒトアンギオテンシンIIは1および10nMの最終濃度で使用し;100n
Mの最終濃度で使用するFPPは正のコントロールとして働いた。これらの短期
間のインキュベーションを5%CO2,5%O2,90%N2の雰囲気中37℃で
0.5mlプラスチックマイクロ遠心管で実施した。インキュベーション後に、
各々の処理した懸濁液のアリコートをCTCを使用して分析して、授精能獲得に
対して何らかの効果ひいては授精能力の獲得を認めることができたかどうかを測
定した。三度の反復実験を実施した(n=3)。
【0018】 全ての実験において、各懸濁液一滴を主観的な運動性評価について簡単に検査
した。実験的処置は運動性に対して有害な効果を有してなく;主観的に判断して
、これらはいずれも未処置コントロール試料で認められるよりもさらに激しい運
動性を促進していた。
【0019】 クロロテトラサイクリン蛍光分析 クロロテトラサイクリン(CTC)蛍光分析はGreenら(1999年)が
記載のごとくして実施した。評価は、広範囲青色−紫色励起キューブ(U−MW
BV)を使用して位相コントラストおよびBX−FLAエピフルオレッセンス(
epifluorescence)レンズを備えたOlympus BX40顕
微鏡で行った。励起ビームは400−440nmバンドパスフィルターを通過し
、CTC蛍光はDM455二色ミラーを通して観察した。各試料において、少な
くとも100の精子を三種のパターンの一つを表現するものとして分類した:F
、頭部全体にわたる蛍光を有する、授精能を獲得していない(非授精)、アクロ
ソームがそのままの精子のパターン特性;B、アクロソーム後の領域で蛍光を有
しないバンドを有する、授精能を獲得している(潜在的に授精性)アクロソーム
がそのままの精子パターン特性;AR、頭部全体にわたり蛍光が鈍いかまたは存
在しない、アクロソーム反応した(非授精)精子のパターン特性。
【0020】 インビトロ授精のための精子製剤 二匹の成熟TO雄マウスからの精巣上体尾の内容物を30ml滅菌培養皿中の
2ml変性タイロード培地に入れ、そして5分間分散させた。次いで、懸濁液を
、各々30ml滅菌皿中の三つの処置グループに分け、そしてなにも処置しない
(コントロール)かまたはホルモンで処置した。アンギオテンシンIIは10n
Mの最終濃度で使用し;100nMの最終濃度で使用するFPPは同じように正
のコントロールとして働いた。各懸濁液をオートクレーブ処理した流動パラフィ
ンを上掛けし、そして5%CO2,5%O2,90%N2の雰囲気中37℃で40
分間インキュベーションした。
【0021】 インビトロ授精分析 成熟雌TOマウス7.5IUウマ絨毛性性腺刺激ホルモンを腹腔内注射、そし
て約50時間後に5IUヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の腹腔内注射に
より、排卵過度を誘起した。hCGの約15時間後に、卵管を摘出し、そして卵
母細胞を含む細胞塊を流動パラフィンで覆った培地中に放出した。プレインキュ
ベーションした精子懸濁液を最初のインキュベーションに使用した同一組成の培
地中に10倍に希釈した(即ち、ホルモンを有するかまたは有しない);希釈懸
濁液400μl流動パラフィンで覆った培養皿に移し入れ、そして卵母細胞を加
えた。65分間コインキュベーションした後、卵母細胞をコントロール培地の小
滴に移し、そして75分で緩衝化したホルマリン(リン酸緩衝生理食塩水中4%
ホルマリン)で固定した。
【0022】 卵母細胞を0.75%アセトーオルセインで染色し、固定し、そして評価した
(Fraser,1993年)。これらの細胞が二次減数分裂を開始し、そして
デコンデンシング(decondensing)精子頭部を含んでいると、これ
らの精子は授精されたと見做した。
【0023】 結果 精巣上体のマウス精子(1および10nMの両方でアンギオテンシンII(A
II)で処理した)は未処理コントロール精子と比較して有意に一層速い速度で
***P<0.01)授精能を獲得した(図1)。これは、Bパターン細胞(授
精能を獲得した、潜在的に授精性細胞の特徴)の有意により高い比率およびFパ
ターン細胞(授精能を獲得していない、非授精性細胞の特徴)の相当して有意に
より低い比率によって証明された。ホルモン処置された細胞は未処置コントロー
ルよりも一層活発な運動性を示すことも観察された。インビトロ授精実験により
、アンギオテンシンII処置精子(96/174=55.2%卵母細胞授精した
)およびFPP処置精子(81/142=57.0%卵母細胞授精した)では、
未処置のコントロール精子(25/128=19.5%卵母細胞授精した)によ
るよりも有意にさらに授精した卵母細胞(P<0.025)が得られることが証
明された。
【0024】ホルモンの組み合わせを使用する刺激効果の証明 カルシトニン、アンギオテンシIIおよびFPPはそれぞれでは単独で使用す
るとほぼ同程度(CTC分析)に授精能獲得(キャパシテーション)を刺激する
。一旦顕著な応答が得られると、個々のホルモンの用量を増加させることは応答
を顕著に増大しない。例えば、1nMおよび10nMアンギオテンシンII(図
1)は100nMおよび250nMFPP(Greenら、1994年)のごと
く極めて類似の応答を示した。しかしながら、今や本発明者らはこれらのホルモ
ン2または3全部の様々の組み合わせで使用するときは、増加された応答が得ら
れることを実証した。幾つかの実験では、「高い」濃度のホルモンを使用し(5
ng/mlサケカルシトニン;1nMアンギオテンシンII;100nMFPP
),またその他の実験では「低い」非刺激性の濃度を使用した(0.5ng/m
lカルシトニン;0.1nMアンギオテンシンII;12.5nMFPP)。
【0025】 5ng/mlカルシトニン+1nMアンギオテンシンII(高濃度;HiCT
+AII)の組み合わせを評価する場合、CTC分析を使用して観察された刺激
的応答はいずれか一つを個別に使用した場合に見られる応答よりも一層大きなも
のであった(**P<0,025,***P<0.01,未処置のコントロールとの
比較;図3)。個別に使用したとき、0.5ng/mlカルシトニンも、0.1
nMアンギオテンシンII(低濃度:LoCT,LoAII)も処置マウス精子
懸濁液では検知し得る応答を生じなかったが、組み合わせて使用した二種の低用
量(LoCT+AII)では有意の刺激的応答を生じた(**P<0,025,未
処置のコントロールとの比較および低用量処置;図2)。しかしながら、この結
果は二種の活性成分の相加作用に関して説明されるべきものではない。それは、
図2が低濃度で個別に使用した成分は処置をしなかったコントロールにまさる授
精能獲得を改善しなかったことを示しているからである。これらの後者の結果は
、二種のホルモンが、それら自身の別個のレセプターを介して作用することが知
られてはいるものの、同一経路で作用し得ることを示唆している。この仮説は併
用した高い用量に対する促進された反応および単独で使用したときは非刺激性で
あった併用した低い用量に対する顕著な反応の両方に一致するものである。
【0026】 これらの二種のホルモンをFPPと組み合わせて使用すると、同様な応答が認
められた。低い、非刺激性の濃度を使用すると、12.5nMFPP+0.5n
g/lカルシトニン(LoF+CT)および12.5nMFPP+0.1ng/
lアンギオテンシンII(LoF+AII)の両方の組み合わせによって、同様
な、顕著な刺激性応答が生じた(**P<0,025,未処置のコントロールとの
比較;図3)。12.5nMFPP+0.5ng/lカルシトニン+0.1ng
/lアンギオテンシンIIを使用すると(LoF+CT+AII)、更に大きな
刺激が得られた(***P<0.01,未処置のコントロールとの比較;図3);
しかもこの応答の大きさは100nMFPP(HiF)で得られたのと同様であ
った。最後に、三種のホルモン全部を高い濃度(100nMFPP、5ng/l
カルシトニンおよび1nMアンギオテンシンII;HiFPP+CT+AII)
で同時に使用すると、極めて顕著な刺激応答が得られ、100nMFPP(Hi
FPP)で得られたものよりも有意に高い(!=P<0.05)および未処理コ
ントールよりも有意に高い(***P<0.001,図4)ものであった。
【0027】 FPPはアデニリルシクラーゼ/cAMPシグナル変換経路をモジュレートす
ることが分かっているので、これらの結果はカルシトニンおよびアンギオテンシ
ンもこの同じ経路をともかくもモジュレートし得ることを示唆していた。以下に
示すごく最近のデータは、キャパシテーションが授精能を獲得していない精子で
のcAMP生産を顕著に刺激し得ることを確認している。
【0028】
【表1】
【0029】 アデノシンはFPPと同一の経路を利用していることが分かっていることを繰
り返しておきたい;これは授精能を獲得していない精子および授精能を獲得して
いる精子においてFPP及びアデノシン両方に対する応答に異なったレセプター
集団が関与しているアデノシンレセプターを包含しているものである(Fras
er&Adeoya−Osiguwa,1999年)。以下に示す新しいデータ
は、個々に使用したときはいずれも有効ではない低いFPPおよび低いアデノシ
ンの組み合わせはcAMPの生産を有意に刺激し、生産されるcAMPの量は高
いFPPまたは高いアデノシンのいずれかに対する応答で生産されるのと極めて
類似していることを実証している。
【0030】
【表2】
【0031】 かくして、cAMPに作用する化合物の組み合わせにより、授精能を獲得して
いない精子においてcAMPの生産を結果として増加させる。従って、一つの好
ましい組み合わせはFPPまたはアデノシンの一方プラスカルシトニンノよびア
ンギオテンシンIIの組み合わせである。
【0032】授精能を獲得した懸濁液に対する効果 FPPおよびアデノシンは、マウスの精子に対して二相性の効果を示すことが
分かっていて、授精能を獲得していない精子における授精能獲得を刺激し、次い
で自発的アロソーム反応を阻害した。カルシトニン及びアンギオテンシンIIが
授精能獲得した精子に対してあるとすればどのような効果を有するかを知ること
は重要である。その理由は処理された精子は数時間はホルモンの存在下で生存す
るからである。例えば、これらのホルモンが授精能獲得した精子で自発的アクロ
ソ−ム反応を刺激したとすると、提案された処置の有効性は低減される。それは
アクロソーム反応された精子は不授精であるからである。従って、単独使用また
は組み合わせ(これらのホルモンプラスFPPの組み合わせを包含する)使用さ
れるカルシトニンおよびアンギオテンシンIIの授精能獲得した精子に対する効
果をCTCを使用して検討した。
【0033】 精子懸濁液はCTC分析について先に記載したようにして調製し、そして90
分間インキュベーションして授精能を獲得させた。次に、懸濁液を濾過して非運
動性の細胞を除去し、そして試料をCTCで染色した。残りの懸濁液をアリコー
トで取り出して別異の処理グループとし、そして何物でも処理しないかまたはホ
ルモン、単独または組み合わせ(100nMFPP;5ng/mlサケカルシト
ニン;1nMアンギオテンシンII;カルシトニン+アンギオテンシンII;F
PP+カルシトニン+アンギオテンシンII)で処置した。更に40分間(合計
130分)インキュベーションした後、精子はCTC分析の用意ができた。予備
実験(カルシトニンは効果を有したが、アンギオテンシンIIは有していなかっ
たことを指示した)を基にして、二種の追加の処置が包含されていた:即ち、1
00nMFPP+100ng/ml百日咳毒素;5ng/mlカルシトニン+1
00ng/ml百日咳毒素。
【0034】 結果(図5)は、FPP(F)およびカルシトニン(CT)共に自発的アクロ
ソーム反応を有意に阻害し(***P<0.01,130分で未処置のコントロー
ルと比較)、これに対してアンギオテンシンII(AII)は阻害しなかったこ
とを示した。従って、授精能を獲得していない精子で得られた結果はこれらの三
種のホルモンは同一の経路に作用するが、これらの結果は一つではない作用機序
がおそらくは包含されていることを指示している。百日咳毒素(PT)が包含さ
れているとFPP(F+PT)およびカルシトニン(CT+PT)の効果がなく
なり、これらの二種のホルモンに対する授精能を獲得している精子での応答が阻
害Gαi/oサブユニットを有するGタンパク質を包含することを示唆している。
アンギオテンシンIIが自発的アクロソーム反応を阻害しなかった事実は、阻害
Gタンパク質を包含しない異なったメカニズムがこのホルモンに応答して包含さ
れていることを示唆している。カルシトニン+アンギオテンシンII(データを
示していない)またはFPP+カルシトニン+アンギオテンシンII(FPP+
CT+AII;図5)の組み合わせの使用により、自発的先体(アクロソーム)
喪失の顕著な阻害が結果として生じた(***P<0.01,130分で未処置の
コントロールと比較)。従って、アンギオテンシンIIが二相応答を誘起できな
いことは、FPPおよびカルシトニン(その各々は二相応答を誘起する)に対す
る応答を阻害しなかった。これらの結果は、これらのホルモンの組み合わせに精
子を永く暴露しても有害な効果を有していないが、代わりに潜在的に授精する精
子の比率が高くなることを示唆している。
【0035】臨床適用 治療方法 非常に好ましい一つの組み合わせとして、本発明者らはインビトロおよびイン
ビボの両方でFPPまたはアデノシン、カルシトニンおよびアンギオテンシンI
Iの併合使用を提案するものである。このホルモンの組み合わせが共に授精能獲
得を刺激し、次いで自発的アクロソーム反応を阻害する事実は試料中の潜在的に
授精する精子(授精能を獲得し、アクロソームが損なわれていない)の数を最大
にすべきものである。個々の男性は、これらのホルモンによって制御されるレセ
プター媒介応答の一つまたは二つ以上で欠陥を有する精子を有していることがあ
る。ホルモンン全部の混合物の使用により、精子が混合物の少なくとも一種また
は二種に応答するチャンスが増える。
【0036】 不妊症クリニックでのインビトロの使用 インビトロ授精または子宮内授精のいずれかのためにヒト精子試料を準備する
ために不妊症クリニックで使用される操作には精子を洗浄して精漿、ひいてはそ
のなかのホルモンを除去することを包含している。単独のホルモンンまたは三種
のホルモンン全部を含む混合物をこれらの準備した精子試料に使用前に添加する
ことができる。運動性精子は、適当な培地例えばアール培地(例えば、アール培
地中の95、70および50%PureSperm)で調製した例えばPure
Spermのような濃厚な材料の不連続勾配の頂部に未洗浄の精液を積層し、5
−10分間600gで遠心分離し、そして組み合わせたホルモンを含有する新し
い培地中5x106精子/mlの濃度にペレット化した細胞を再懸濁することに
より、選択すべきである。
【0037】 何人かの男性については、調製した精子懸濁液に最終濃度0.1−100nM
(好ましくは0.5−100nM)となるようにアンギオテンシンIIを添加す
ることが勧められる。さらに一般的な使用については、本発明者らは調製した懸
濁液において最終濃度FPP12.5−500nM(好ましくは0.5−500
nM)またはアデノシン0.5−100μM、サケカルシトニン0.5−150
ng/ml(好ましくは2−150ng/ml)またはヒトカルシトニン2−2
000ng/ml(好ましくは20−1000ng/ml)およびアンギオテン
シンII0.1−100nM(好ましくは0.5−100nM)となるように添
加することを勧めるものである。それで、本発明者らは5%CO2の雰囲気中3
7℃で最短1−3時間FPP/アデノシン+カルシトニン+アンギオテンシンI
Iの存在下に精子懸濁液をインキュベーションし、次に、インビトロ授精または
子宮内授精のために子宮腔中への授精をするときは、卵母細胞と混合することを
勧めるものである。
【0038】 機能不全精子を有する男性に使用することに加えて、これらの操作はIVFの
ために使用される全ての精子懸濁液のための不妊クリニックに通常使用すること
ができる。ホルモンンハ殆どの精子試料の対して正の効果を有していなければな
らず、そして各試料の授精能獲得、潜在的に授精する精子の数を増加させること
により、インビトロでの授精のための精子をより少ない数で使用することができ
た。これは多精子授精(2又はそれ以上の精子による授精)の発生率を低減する
こととなり、望ましいゴールであろ。それは多精子性胎芽は異常であって、決し
て移動されないものだからである。非配偶者間人工授精に使用する精液試料は使
用前少なくとも六カ月間は隔離して凍結、保存されなければならない。
【0039】 精子の凍結および解凍は損傷の原因となることがあり、場合によっては、精子
が自発的アクロソーム反応を受ける可能性がより高くなる;これは授精能力を損
なうものである。これらのホルモン(殊に組み合わせでの)の自発的アクロソー
ム反応を阻害する能力は精子をこのような損傷から防護することを可能とする。
これらのホルモンはいずれも精漿中に存在し、それ故凍結されている精子に存在
することとなる。しかしながら、凍結前には、精液を存在するホルモンの濃度を
低下させる凍結保護物質と混合する。凍結および解凍の結果として自発的アクロ
ソーム反応を蒙ることから精子を保護するために、本発明者らはホルモンを凍結
前の新鮮な精液または解凍直後の解凍精液に、授精前に、加えることを勧めるも
のである。本発明者らは精液中での最終濃度が添加FPP12.5nM−1μM
、またはアデノシン0.5−100μM、サケカルシトニン0.5−400ng
/ml、またはヒトカルシトニン2−1000ng/ml、およびアンギオテン
シンII0.1−100nMとなるようにホルモンを加えることを勧めるもので
ある。
【0040】 インビボでの使用 雌の生殖路に入った時点で精子に利用可能なこれらのホルモンの濃度を増加さ
せるために、FPPまたはアデノシン、カルシトニンおよびアンギオテンシンI
Iの混合物を含むクリーム、ゼリーまたはペッサリーを使用することができる。
射精された精子と相互作用をするのに十分なホルモンが存在するのを確実にする
ために、使用されたホルモンの濃度は好ましくはインビトロで調製した精子に加
えるのに使用した濃度よりも高くすべきである。本発明者らは次のホルモン濃度
を含む製剤の使用を勧めるものである:FPP100nM−100μM、または
アデノシン10μM−10mM、サケカルシトニン5ng/ml−5μg/ml
、またはヒトカルシトニン200ng/ml−5μg/ml、およびアンギオテ
ンシンII1nM−1μM。
【0041】農業での適用 本発明は家畜での精子の授精能力を刺激するのにも適用できる。多くの農業上
重要な種(例えば、ウシ、ブタ、ヒツジ)で、新鮮なまたは凍結/解凍精液試料
を使用する人工授精を妊娠確立のために使用する。これは、これらの系統に導入
される特異的な遺伝的に定められた形質を有することが農家にとって商業上有利
であるコントロール繁殖プログラムに特に重要である。FPP,アデノシン、カ
ルシトニンおよびアンギオテンシンIIはマウス精子での授精能力を刺激するの
で、これらの種々の動物からの精子に対して同様な刺激効果が予想される。これ
を支持するものとして、近年の研究ではFPPおよびアデノシンが雄ブタ精子に
対して、授精能獲得の刺激および自発的アクロソーム喪失に対する二相の効果を
有することが実証されている(Funahasiら、2000年)。精子をこれ
らのホルモンで処理することでは、特に凍結/解凍精液を使用している場合、妊
娠率を改善することが企図されている。
【0042】 哺乳動物の精液は往々にして凍結および解凍により損傷され、そしてこれによ
り授精能が低下することになる。生存精子の性能を改善することにより、授精に
使用される精子製剤に添加されるFPPまたはアデノシン、カルシトニンおよび
アンギオテンシンIIを含む混合物発情周期当たりより高い妊娠率を促進すべき
であり、受胎を確実にするのに必要な周期の数を減少させ、ひいては人工授精の
総コストを低減させている。同時に、非常に望ましい形質を持つ動物からの精液
を使用してより多くの雌に授精能を獲得させることができる。それは、いずれか
一匹の雌での受胎を確実にするのに周期をより少なく必要とするからである。本
発明者らは凍結前にまたは解凍後で授精前に精液試料にホルモンを以下の最終濃
度となるように加えることを勧めるものである:添加FPP12.5nM−1μ
M(好ましくは、50nM−1μM)またはアデノシン0.5−100μM、サ
ケカルシトニン0.5−400ng/ml(好ましくは2−400ng/ml)
またはブタカルシトニン2−1000ng/ml(好ましくは20−1000n
g/ml)、およびアンギオテンシンII0.1−100nM(好ましくは0.
5−100nM)。
【0043】 アンギオテンシンII単独を使用するいずれの哺乳動物適用のために、本発明
者らは1nM−1μMアンギオテンシンIIを含む組成物または0.5−100
nMアンギオテンシンIIを含む精子製剤を勧めるものである。
【0044】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 マウス精子に対する1nMおよび10nM両方でのアンギオテンシンIIの刺
激効果を示す。
【図2】 授精能を獲得したマウス精子での高濃度および低濃度両方での組み合わせで使
用するカルシトニンおよびアンギオテンシンIIの効果を示す。
【図3】 個別に使用すると顕著な応答を生じないFPPの低濃度と組み合わせて使用す
る低濃度のカルシトニンおよびアンギオテンシンIIの効果を示す。
【図4】 組み合わせて使用する高濃度のFPP,カルシトニンおよびアンギオテンシン
IIの効果を示す。
【図5】 自発的アクロソーム喪失受精能を獲得しないマウス精子のFPPおよびカルシ
ウムによる阻害が百日咳毒素によって無くなることを示す。アンギオテンシンI
Iは、FPPおよびカルシトニンと組み合わせて使用するときは、この阻害を妨
害しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/22 A61P 15/08 45/00 A61K 37/30 A61P 15/08 37/24 // C12N 5/06 C12N 5/00 E (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B065 AA91X AA93X AC20 BA30 CA43 CA44 4C076 AA09 AA16 BB21 BB30 CC17 4C084 AA01 AA02 AA16 BA01 BA08 BA19 DB01 DB31 MA02 MA27 MA28 MA56 NA05 NA14 ZA812 ZC542 4C086 AA01 AA02 EA08 MA02 MA03 MA04 MA05 MA27 MA28 MA56 NA05 NA14 ZA81 ZC54

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)カルシトニン、(2)アンギオテンシンIIおよび(
    3)アデノシンレセプター活性のモジュレーターからなる群から選択される二種
    以上の薬剤からなる哺乳動物の精子の授精能獲得を増大させる薬剤。
  2. 【請求項2】 アデノシンレセプター活性のモジュレーターが授精促進ペプ
    チド(FPP)またはアデノシン、または特定のアデノシンレセプターアゴニス
    トである請求項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】 アデノシンレセプター活性のモジュレーターがFPP、アデ
    ノシンまたはFPPとアデノシン(FPP/アデノシン)との混合物である請求
    項1記載の薬剤。
  4. 【請求項4】 カルシトニンおよびFPPの二種の薬剤からなる請求項1記
    載の薬剤。
  5. 【請求項5】 カルシトニン、FPP(またはFPP/アデノシン)および
    アンギオテンシンIIからなる請求項1記載の薬剤。
  6. 【請求項6】 請求項1−5のいずれか1項記載の二種以上の薬剤を含有す
    る製薬上許容し得る担体からなるヒト不妊症の治療用組成物。
  7. 【請求項7】 ホルモンFPP(またはFPP/アデノシン)、カルシトニ
    ンおよびアンギオテンシンIIの二種以上を含有する局所適用のための製薬上許
    容し得る担体からなるヒト不妊症の治療用組成物。
  8. 【請求項8】 クリームまたはゼリーまたはペッサリーの形態である請求項
    7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 FPP100nM−100μMまたはアデノシン10μM−
    10mM、サケカルシトニン5ng/ml−5μg/mlまたはヒトカルシトニ
    ン200ng/ml−200μg/mlおよびアンギオテンシンII1nM−1
    μMを含有する請求項7または8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 (1)カルシトニン、(2)アンギオテンシンIIおよび
    (3)アデノシンレセプター活性のモジュレーターからなる群から選択される二
    種以上の薬剤を含有する不妊症の治療用精子製剤。
  11. 【請求項11】 FPP25−500nMまたはアデノシン0.5−100
    μMを含有する請求項10記載の精子製剤。
  12. 【請求項12】 サケカルシトニン2−150ng/mlまたはヒトカルシ
    トニン20−1000ngを含有する請求項10または11記載の精子製剤。
  13. 【請求項13】 0.5−100nMのアンギオテンシンIIを含有する請
    求項10、11、または12記載の精子製剤。
  14. 【請求項14】 請求項10−13のいずれか1項に記載された濃度で、前
    記の請求項のいずれか1項に記載された薬剤の二種以上を含有する不妊症の治療
    用精子製剤。
  15. 【請求項15】 FPP12.5−500nMまたはアデノシン0.5−1
    00μMを含有する請求項10記載の精子製剤。
  16. 【請求項16】 サケカルシトニン0.5−150ng/mlまたはヒトカ
    ルシトニン2ng/ml−1000ng/mlを含有する請求項10または15
    記載の精子製剤。
  17. 【請求項17】 0.1−100nMのアンギオテンシンIIを含有する請
    求項10、15または16記載の精子製剤。
  18. 【請求項18】 請求項15−17のいずれか1項に記載された濃度で、前
    記の請求項のいずれか1項に記載された薬剤の二種以上を含有する不妊症の治療
    用精子製剤。
  19. 【請求項19】 ヒト臨床用途用の請求項10−18のいずれか1項記載の
    精子製剤。
  20. 【請求項20】 農業用途用の請求項10記載の精子製剤。
  21. 【請求項21】 FPP12.5nM−1μM(好ましくは50nM−1μ
    M)またはアデノシン0.5−100μM、サケカルシトニン0.5−400n
    g/ml(好ましくは2−400ng/ml)またはブタカルシトニン2−10
    00ng/ml(好ましくは20−1000ng/ml)およびアンギオテンシ
    ンII0.1−100nM(好ましくは0.5−100nM)の添加濃度で含有
    する請求項20記載の精子製剤。
  22. 【請求項22】 請求項10−21のいずれか1項記載の凍結精子製剤。
  23. 【請求項23】 解凍後で授精前に添加する請求項10−21のいずれか1
    項記載の薬剤を含有する解凍精子製剤。
  24. 【請求項24】 哺乳動物の精子の授精能力を促進させるための請求項1−
    23のいずれか1項記載の併用投薬、組成物または精子製剤の用途。
  25. 【請求項25】 ホルモンを同時に、引き続いてまたは別個に投与する請求
    項24記載の用途。
  26. 【請求項26】 哺乳動物の精子の授精能力を促進させるためFPP/アデ
    ノシンおよびヒトアンギオテンシンIIと合体したヒト、ブタまたはサケカルシ
    トニンの用途。
  27. 【請求項27】 同時に、引き続いてまたは別個に投与する請求項1−5の
    いずれか1項記載の薬剤の二種以上を投与することを特徴とする哺乳動物の授精
    を促進する方法。
  28. 【請求項28】 授精の促進を必要とする哺乳動物に、ホルモンFPP/ア
    デノシン、カルシトニンおよびアンギオテンシンIIの二種または三種を投与す
    ることを特徴とする哺乳動物の授精を促進する方法。
  29. 【請求項29】 使用する前の精子に、ホルモンカルシトニン、FPP(ま
    たはFPP/アデノシン)およびアンギオテンシンIIの二種または三種を添加
    することを特徴とするインビトロ授精または人工授精を改良する方法。
  30. 【請求項30】 哺乳動物の精子の授精能獲得を刺激するための医薬を調製
    するためのアンギオテンシンIIの用途。
  31. 【請求項31】 精子製剤にアンギオテンシンIIを添加するかまたはアン
    ギオテンシンIIを精子の授精能獲得を刺激する必要のある患者または女性生殖
    路に投与することを特徴とする精子の授精能獲得を刺激する方法。
  32. 【請求項32】 アンギオテンシンIIからなる精子の授精能獲得を刺激す
    るための組成物。
  33. 【請求項33】 1nM−1μMアンギオテンシンIIを含有するか、また
    は0.5−100nMアンギオテンシンIIを含有する精子製剤である請求項3
    2記載の組成物。
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