JP2003344335A - 燃焼排ガスのso3濃度測定方法及び測定装置 - Google Patents

燃焼排ガスのso3濃度測定方法及び測定装置

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JP2003344335A
JP2003344335A JP2002152252A JP2002152252A JP2003344335A JP 2003344335 A JP2003344335 A JP 2003344335A JP 2002152252 A JP2002152252 A JP 2002152252A JP 2002152252 A JP2002152252 A JP 2002152252A JP 2003344335 A JP2003344335 A JP 2003344335A
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exhaust gas
measured
combustion exhaust
solution
concentration
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Takehiko Morimoto
武彦 森本
Kazuko Morimoto
和子 森本
Akira Morimoto
亮 森本
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MINERAL SEIMITSU KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、安全かつ測定に多大なコストがか
からない、燃焼排ガスのSO3濃度を測定する方法及び
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、SO3を含む燃焼排ガスと水
とを一定時間接触させ第1測定対象溶液を得るステップ
と、前記接触後の燃焼排ガスと前記第1測定対象溶液と
を一定時間接触させ第2測定対象溶液を得るステップ
と、前記第1測定対象溶液と前記第2測定対象溶液の電
気伝導度を測定するステップと、前記第1測定対象溶液
の電気伝導度と前記第2測定対象溶液の電気伝導度との
差を求めるステップとを含む、焼排ガスのSO3濃度測
定方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼排ガスのSO
3濃度の測定方法及び測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオウを含む化石燃料をボイラや加熱炉
で燃焼させたときに発生する排ガスには硫黄酸化物が含
まれている。このような硫黄酸化物としてSO2やSO3
が挙げられる。一般的に、燃焼排ガス中に含まれるSO
3の量はSO2に比べて極めて少ない。例えば、SO3
含有量はSO2の約2〜5%であり、燃焼排ガスのSO3
の濃度としては数十ppm前後である。イオウの少ない
化石燃料を燃焼させた場合にはSO3濃度は、1ppm
以下の場合もある。このように、燃焼排ガス中に含まれ
るSO3量はとても少ないため、その濃度の測定は極め
て困難である。
【0003】燃焼排ガス中のSO3はこのような低温障
害や燃焼効率の低下の原因となる。ここで、低温障害と
は、ボイラや加熱炉の低温部において生じる現象で、燃
焼排ガス中のSO3が露点に達してH2SO4となり、そ
のH2SO4が、ボイラや加熱炉の低温部の腐食と閉塞、
酸性降下煤塵等を招く現象をいう。
【0004】また、SO3は毒性が強く、実際その毒性
はSO2の千倍程度もあり、環境面でもSO3の存在は問
題である。また、SO3は酸性雨や白煙のたなびきの長
煙化の原因となっている。
【0005】さらに、煙突の周囲数km圏内では、SO
3が原因となって、未燃カーボンと硫酸が一緒になった
酸性降下煤塵(アシドスマット)やスノーヒュームが発
生している。
【0006】このような状況から、燃焼排ガスのSO3
の濃度を測定する必要性は大きい。
【0007】実際、燃焼排ガスのSO3濃度は専門家の
手作業による化学分析で測定されている。詳細には、次
のように測定されている。分析者が燃焼排ガスを採取
し、その燃焼排ガスを耐熱ガラス製のスパイラル管に通
し、そのスパイラル管の外面を温水で冷却してSO3
2SO4として凝縮させ、スパイラル管の内周に付着さ
せる。その後、純水をスパイラル管に通してH2SO4
液である測定対象溶液を得る。その測定対象溶液に混合
指示薬を滴下した後、水酸化ナトリウム水溶液又は硼酸
ナトリウム水溶液によって滴定することで、燃焼排ガス
のSO3濃度を測定する。
【0008】しかしながら、このような手作業での測定
は、高温で亜硫酸ガスを含む排ガスに曝されるという劣
悪な環境下での作業である上に、高所での作業で危険が
伴い、更には測定機材の運搬が必要であるという欠点が
あった。このような欠点は、SO3の測定コストを大き
く上昇させ、実際には1ヶ月〜数ヶ月に一度の頻度でし
か測定できなかった。また、手作業ではリアルタイムに
SO3濃度を測定できなかったため、燃焼排ガス中のS
3を中和するために注入する中和剤の量がSO3に対し
て過小又は過大となってしまっていた。
【0009】以上述べた通り、手作業での測定は極めて
困難であったため、燃焼排ガスのSO3濃度を自動的に
測定する方法も存在した。
【0010】例えば、湿式の測定方法として、排ガス中
のSO3をイソプロピールアルコールに吸収させ、一定
量の酢酸バリウム水溶液を添加してSO3をBaSO4
して固形物にした後、発色剤を添加して、未反応酢酸バ
リウムの量を比色計にて測定する方法がある。しかし、
この方法は、排水中に劇毒物である酢酸バリウムやイソ
プロピールアルコールが排出されるため殆ど使用されて
いない。
【0011】また、乾式の測定方法としてSO3露点計
を用いた測定方法がある。この方法では、排ガス中のS
3と水蒸気量に依存して、SO3がH2SO4の液体に結
露する温度すなわち露点が定まることを利用している。
しかし、露点とSO3濃度の関係は対数の関係であり、
測定精度が低く、あまり使用されていない。例えば、露
点1℃の違いによりSO3濃度につき数ppmの範囲で
誤差が発生する。
【0012】以上のような状況から、化石燃料の燃焼排
ガスのSO3濃度を精度良くかつ経済的に測定する方法
及び装置が切望されていた。更には、燃焼排ガスのSO
3濃度に応じた適量の中和剤を注入する燃焼排ガス処理
方法及び装置が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば、安
全かつ測定に多大なコストがかからない、燃焼排ガスの
SO3濃度を測定する方法及び装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、SO3を含む
燃焼排ガスと水とを一定時間接触させ第1測定対象溶液
を得るステップと、前記接触後の燃焼排ガスと前記第1
測定対象溶液とを一定時間接触させ第2測定対象溶液を
得るステップと、前記第1測定対象溶液と前記第2測定
対象溶液の電気伝導度を測定するステップと、前記第1
測定対象溶液の電気伝導度と前記第2測定対象溶液の電
気伝導度との差を求めるステップとを含む、焼排ガスの
SO3濃度測定方法を提供する。
【0015】本発明は、SO3を含む燃焼排ガスと水と
を接触させて得られる測定対象溶液であって、前記燃焼
排ガスと前記水との接触時間が異なる複数の測定対象溶
液を得るステップと、前記複数の測定対象溶液の電気伝
導度を測定するステップと、前記複数の測定対象溶液の
電気伝導度の差を求めるステップとを含む、燃焼排ガス
のSO3濃度測定方法を提供する。
【0016】前記SO3濃度測定方法において、前記差
からSO3以外の気体の水への溶解による電気伝導度を
計算することが好ましい。
【0017】本発明は、SO3を含む燃焼排ガスと水と
を接触させて測定対象溶液を得るステップと、前記測定
対象溶液の電気伝導度を測定するステップと、前記電気
伝導度に基づいて、SO3の溶解に依存する電気伝導度
を算出するステップを含む、燃焼排ガスのSO3濃度測
定方法を提供する。
【0018】前記SO3の溶解に依存する電気伝導度を
算出するステップにおいて、SO3の溶解に依存する電
気伝導度が測定対象溶液の電気伝導度に所定の数値を掛
け合わせることによって算出されることが好ましい。
【0019】また、前記SO3濃度測定方法において、
前記前記測定対象溶液を得るステップにおける燃焼排ガ
スのSO3捕集率を測定するステップを含むことが好ま
しい。
【0020】さらに、前記SO3濃度測定方法におい
て、スパイラル管において、SO3を含む燃焼排ガスと
水とを接触させて測定対象溶液を得ることが好ましい。
【0021】また、前記SO3濃度測定方法において、
標準添加法によって前記測定対象溶液のH2SO4濃度を
測定することによって、燃焼排ガスのSO3濃度を測定
することが好ましい。
【0022】さらに、前記SO3濃度測定方法におい
て、前記水が純水であることが好ましい。
【0023】次に本発明は、SO3を含む燃焼排ガスと
水とを一定時間接触させ第1測定対象溶液を得る手段
と、前記接触後の燃焼排ガスと前記第1測定対象溶液と
を一定時間接触させ第2測定対象溶液を得る手段と、前
記第1測定対象溶液と前記第2測定対象溶液の電気伝導
度を測定する手段と、前記第1測定対象溶液の電気伝導
度と前記第2測定対象溶液の電気伝導度との差を求める
手段とを含む、燃焼排ガスのSO3濃度測定装置を提供
する。
【0024】本発明は、SO3を含む燃焼排ガスと水と
を接触させて得られる測定対象溶液であって、前記燃焼
排ガスと前記水との接触時間が異なる複数の測定対象溶
液を得る手段と、前記複数の測定対象溶液の電気伝導度
を測定する手段と、前記複数の測定対象溶液の電気伝導
度の差を求める手段とを含む、燃焼排ガスのSO3濃度
測定装置を提供する。
【0025】前記SO3濃度測定装置において、前記差
からSO3以外の気体の水への溶解による電気伝導度を
計算することが好ましい。
【0026】本発明は、SO3を含む燃焼排ガスと水と
を接触させて測定対象溶液を得る手段と、前記測定対象
溶液の電気伝導度を測定する手段と、前記電気伝導度に
基づいて、SO3の溶解に依存する電気伝導度を算出す
る手段を含むことが好ましい。
【0027】また、前記SO3濃度測定装置において、
SO3の溶解に依存する電気伝導度を算出するステップ
において、SO3の溶解に依存する電気伝導度が測定対
象溶液の電気伝導度に所定の数値を掛け合わせることに
よって算出されることが好ましい。
【0028】さらに、前記SO3濃度測定装置におい
て、前記測定対象溶液を得る手段における燃焼排ガスの
SO3捕集率を測定する手段を含むことが好ましい。
【0029】また、前記SO3濃度測定装置において、
スパイラル管において、SO3を含む燃焼排ガスと水と
を接触させて測定対象溶液を得ることが好ましい。
【0030】さらに、前記SO3濃度測定装置におい
て、標準添加法によって前記測定対象溶液のH2SO4
度を測定することによって、燃焼排ガスのSO3濃度を
測定することが好ましい。
【0031】また、前記SO3濃度測定装置において、
前記水が純水であることが好ましい。
【0032】ここで、一定時間とは、SO3は概ね溶解
しているが、CO2、NOx、SO2等が一部溶解する程
度に必要な時間をいう。ここで、SO3が概ね溶解して
いるとは、SO3が50%以上溶解していることであ
り、好ましくは90%以上溶解している。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃焼排ガスのSO
3濃度の測定方法及び測定装置について詳細に説明す
る。
【0034】本発明の発明にかかる測定方法及び測定装
置の対象は化石燃料の燃焼排ガスである。本発明で使用
する化石燃料としては、炭素を含む化石燃料を特に制限
なく挙げることができ、例えば、石油、原油、重油、ア
スファルト、オリマルション、オイルコークス、ター
ル、石炭等を挙げることができる。特に、硫黄分が比較
的に高い化石燃料について、本発明を好適に適用するこ
とができる。
【0035】(第1の実施形態:直列式SO3濃度測
定)
【0036】本発明の第1の実施形態では、複数の冷却
SO3回収器を直列に連結し、複数の測定対象溶液の電
気伝導度を測定する。本明細書では、この実施形態を
「直列式SO3濃度測定」という。
【0037】第1の実施の形態は次の通りである。すな
わち、SO3を含む燃焼排ガスと水とを一定時間接触さ
せ第1測定対象溶液を得るステップと、前記接触後の燃
焼排ガスと前記第1測定対象溶液とを一定時間接触させ
第2測定対象溶液を得るステップと、前記第1測定対象
溶液と前記第2測定対象溶液の電気伝導度を測定するス
テップと、前記第1測定対象溶液の電気伝導度と前記第
2測定対象溶液の電気伝導度との差を求めるステップ
と、を含む、燃焼排ガスのSO3濃度測定である。
【0038】(1)直列式SO3濃度測定装置の構造
【0039】本発明にかかる直列式SO3濃度測定装置
の構造について、図1の直列式SO3濃度測定装置の模
式図を用いて説明する。
【0040】直列式SO3濃度測定装置101は、燃焼
排ガスが通過する煙道200と連結管2で連結されてい
る。煙道200には、第1冷却SO3回収器3に導かれ
る燃焼排ガスを直列式SO3濃度測定装置101に導く
連結管2の入口となる燃焼排ガス採取口2aが設けられ
ている。
【0041】第1冷却SO3回収器3はポンプ8を介し
て管で回収水槽7と連結されている。ポンプ8から第1
冷却SO3回収器3に伸びた管は、第1冷却SO3回収器
3に設けられた回収水注入口9に接続される。また、第
1冷却SO3回収器3は第2冷却SO3回収器4と連結し
ている。
【0042】第2冷却SO3回収器4は、排水槽10、
流量計11及び排ガス吸引ポンプ12を介して、管を通
じて煙道200と連結している。
【0043】冷却SO3回収器3,4には、燃焼排ガス
と水とが所定時間接触するようにSO3回収部3aが設
けられている。SO3回収部3aは、例えばフィルタ
ー、スパイラル管等によって構成されている。スパイラ
ル管によって構成されたSO3回収部を示す模式図であ
る図2に基づいて、スパイラル管によって構成されたS
3回収部の構造を説明する。
【0044】SO3回収部3aには、燃焼排ガスと回収
水又は第1測定対象溶液とが混合したものが管を通じて
導入されるスパイラル管14が設けられている。スパイ
ラル管の周囲には、スパイラル管を空冷するための冷却
用空気が接触できるように空冷部15が設けられてい
る。
【0045】また、回収水と燃焼排ガスとが所定時間接
触して得られた測定対象溶液の電気伝導度を測るため
に、冷却SO3回収器3,4には電気伝導度電極5,6
が設置される。
【0046】なお、本明細書において、「煙道」とは、
ボイラ等の燃焼装置における燃焼排ガスの流路を意味
し、煙突内部の流路をも含む。
【0047】(2)直列式SO3濃度測定装置における
燃焼排ガス中のSO3の回収
【0048】次に、本発明に係る直列式SO3濃度測定
装置101における燃焼排ガス中のSO3の回収につい
て説明する。
【0049】煙道200を通過する燃焼排ガスは、真空
ポンプ(不図示)等によって、排ガス採取口2aから連
結管2を通じて第1冷却SO3回収器3内に注入され
る。
【0050】一方、回収水槽7に蓄えられた水(以下、
「回収水」という。)は、SO3を回収するために、ポ
ンプ8によって回収水注入口9に導かれる。この回収水
は、第1冷却SO3回収器3の上部に設けられた回収水
注入口9からこの第1冷却SO3回収器3内に注入され
る。
【0051】回収水としては、硬水、軟水、水道水等ど
のような水でも利用できる。しかし、純水以外の水を回
収水として使用すると、不純物の存在により、H2SO4
水溶液の電気伝導度の値とH2SO4濃度の関係が比例関
係とならない場合が生じ得る。そこで、上記欠点のな
い、純水を回収水として利用することが好ましい。
【0052】第1冷却SO3回収器3内に注入された回
収水と燃焼排ガスとは所定時間接触させられる。両者が
所定時間接触するように、第1冷却SO3回収器3内に
はSO3回収部3aが設けられている。SO3回収部3a
はSO3を効率良く回収するために、冷却機能を有する
ことが好ましい。第1冷却SO3回収器3において回収
水と燃焼排ガスとがこのようにして、所定時間接触して
得られたH2SO4を含む水溶液を第1測定対象溶液とい
うこととする。ここで、所定時間とは、燃焼排ガス中の
SO3は概ね溶解しているが、CO2、NOx、SO2
は一部溶解する程度に必要な時間をいう。ここで、概ね
溶解とは、50%以上溶解していることであり、好まし
くは90%以上溶解している。
【0053】次に、第1冷却SO3回収器3で所定時間
互いに接触した第1測定対象溶液及び燃焼排ガスは、第
2冷却SO3回収器4に導かれる。第1冷却SO3回収器
3における接触と同様に、第2冷却SO3回収器4のS
3回収部4aにおいて、第1測定対象溶液と燃焼排ガ
スとは所定時間接触させられる。第2冷却SO3回収器
内4のSO3回収部4aも第1冷却SO3回収器3のSO
3回収部3aと同様に、冷却機能を有することが好まし
い。前記接触によって得られたH2SO4を含む水溶液を
第2測定対象溶液ということとする。また、電気伝導度
は温度に依存するため、上記第1測定対象溶液及び第2
測定対象溶液は一定の温度に保つことが好ましい。
【0054】前記測定後に、2つの冷却SO3回収器
3,4を通過した第2測定対象溶液は、排水槽10に導
かれる。対象溶液の量が少ない場合には、煙道200へ
戻すことも可能である。この場合には、排水槽は不要で
ある。また、前記燃焼排ガスは、流量計11及び排ガス
吸引ポンプ12を通過して煙道へ戻される。
【0055】(3)測定対象溶液の電気伝導度の測定
【0056】次に、燃焼排ガスのSO3濃度の測定につ
いて説明する。燃焼排ガスは主にN2、O2、CO2、N
Ox、SO2及びSO3から成る。これらの気体の中で、
水と接触して溶解したときに、電気伝導度に影響するの
は、主にCO2、NOx、SO2及びSO3である。
【0057】SO3ガスが水に溶解してH2SO4となる
溶解速度は、他の気体CO2、NOx、SO2よりも極め
て速い。そこで、接触時間とSO3回収部3a,4aで
の冷却温度を調整することによって、燃焼排ガス中のS
3は概ね溶解しているが、他の気体成分(CO2,NO
x,SO2等)についてはその一部しか溶解していない
水溶液を調製することができる。ここで、概ね溶解と
は、例えば50%以上、好ましくは90%以上溶解して
いることをいう。また、他の気体成分(CO2,NO
x,SO2等)は、酸性塩を生成するため、概ね一定速
度で水に溶解する。
【0058】これらの特徴を利用して、第1冷却SO3
回収器3で調製される第1測定対象溶液には、燃焼排ガ
ス中のSO3は概ね溶解しているが、残りの気体成分
(CO2、NOx、SO2)については一部が溶解するよ
うにする。このように溶解させるため、第1冷却SO3
回収器3において、所定温度の下、所定時間(t1
間)燃焼排ガスと回収水とが接触するようにする。上記
所定温度は99℃以下、好ましくは40℃〜50℃であ
る。また、上記所定時間(t1秒間)は10秒以下、好
ましくは1〜3秒である。
【0059】また、第2冷却SO3回収器4において得
られる第2測定対象溶液は、第1測定対象溶液と燃焼排
ガスとを、さらにt2秒間接触させることによって調製
される。ここでは、第2測定対象溶液には、燃焼排ガス
中のSO3がすべて溶解しているが、残りの気体成分
(CO2,NOx,SO2)については一部が溶解するよ
うにする。第2測定対象溶液は、燃焼排ガスと回収水と
が合計(t1+t2)秒間接触したことになる。
【0060】以上述べたとおり、SO3は、第1測定対
象溶液及び第2測定対象溶液に概ね溶解している。一
方、残りの気体成分(CO2、NOx、SO2)は、第1
測定対象溶液にはt1秒間の接触によって、第2測定対
象溶液t1+t2秒間の接触によって回収水に溶解してい
る。
【0061】このようにして得られる2つの測定対象溶
液の電気伝導度を測定し、第1測定対象溶液の電気伝導
度を第1電気伝導度、第2測定対象溶液の電気伝導度を
第2電気伝導度ということとする。
【0062】(4)測定対象溶液のH2SO4濃度測定
【0063】第1測定対象溶液と第2測定対象溶液につ
いて、燃焼排ガスとの接触時間、SO3及び残りの気体
成分(CO2,NOx,SO2)の溶解状況は下表の通り
である。なお、回収水にSO3,CO2,NOx,SO2
等はほとんど溶解していないため、0とみなすことがで
きる。
【表1】
【0064】上述の通り、燃焼排ガスに含まれる気体の
中で、電気伝導度に影響を与えるのは、CO2、NO
x、SO2、SO3等である。これらの気体の中で、SO
3の溶解速度は、その他の気体に比べて極めて速い。従
って、燃焼排ガスと回収水とをSO3回収部3a,4a
で所定温度の下、所定時間(t1秒間、t1+t2秒間)
接触させるとSO3は概ね溶解するが、SO3以外の電気
伝導度に影響を与え得る気体CO2、NOx、SO2
(以下「CO2等」という。)は一部しか溶解しないこ
とになる。従って、2つの測定対象溶液の間では、SO
3についてはH2SO4の濃度は、ほぼ等しい。
【0065】上述の通り、CO2等の回収水への溶解速
度は、ほぼ一定である。この特徴を利用して、次のよう
に単位時間あたりのCO2等による電気伝導度上昇速度
を求める。 電気伝導度上昇速度=(第2電気伝導度−第1電気伝導
度)/t2
【0066】次に、SO3が回収水に溶解して生成する
2SO4による依存する電気伝導度の上昇(以下「H2
SO4電気伝導度」という。)を以下の式により算出す
る。 H2SO4電気伝導度=(第1電気伝導度−回収水の電気
伝導度)−電気伝導度上昇速度×t1
【0067】次に、H2SO4電気伝導度の値とH2SO4
濃度とが比例関係にあることを利用し、第1対象溶液又
は第2対象溶液のH2SO4濃度を標準添加法によって求
める。具体的には、濃度の判明している標準添加水溶液
を測定対象溶液に添加し、添加後の電気伝導度を測定す
る。 (5)燃焼排ガスのSO3濃度の測定
【0068】このようにして、求められた測定対象溶液
2SO4濃度に基づいて、測定対象溶液に溶解したSO
3の重量(mg)を求める。この値を溶解SO3重量とす
る。また、前記測定対象溶液を調製するために煙道から
吸引した排ガス量を、吸引排ガス量(L)という。な
お、SO31mgは0℃、1気圧で0.28ccであ
る。
【0069】以上より、次の計算式によって、燃焼排ガ
スのSO3濃度(ppm)を求める。 燃焼排ガスのSO3濃度(ppm)={溶解SO3重量×
0.28×100×10000}/{吸引排ガス量×
(273/273+測定点排ガス温度(℃))×(76
0+測定点排ガス圧力(mmHg)/760×100
0)
【0070】(第2の実施形態:並列式SO3濃度測
定)
【0071】本発明の第2の実施形態では、複数の冷却
SO3回収器を並列に連結し、複数の測定対象溶液の電
気伝導度を測定する。本明細書では、この実施形態を
「並列式SO3濃度測定」という。
【0072】第2の実施形態は次の通りである。すなわ
ち、SO3を含む燃焼排ガスと水とを接触させて得られ
る測定対象溶液であって、前記燃焼排ガスと前記水との
接触時間が異なる複数の測定対象溶液を得るステップ
と、前記複数の測定対象溶液の電気伝導度を測定するス
テップと、前記複数の測定対象溶液の電気伝導度の差を
求めるステップと、を含む、燃焼排ガスのSO3濃度測
定である。
【0073】(1)並列式SO3濃度測定装置の構造
【0074】本発明にかかる並列式SO3濃度測定装置
の構造について、図3の並列式SO3濃度測定装置の模
式図を用いて説明する。
【0075】並列式SO3濃度測定装置102は、燃焼
排ガスが通過する煙道200と連結管2で連結されてい
る。煙道200には、第1冷却SO3回収器3に導かれ
る燃焼排ガスを並列式SO3濃度測定装置102に導く
燃焼排ガス採取口2aが設けられている。
【0076】第1冷却SO3回収器3及び第2冷却SO3
回収器4はポンプ8を介して回収水槽7と連結されてい
る。ポンプ8から第1冷却SO3回収器3,4に伸びた
管は、冷却SO3回収器3,4に設けられた回収水注入
口9に接続される。
【0077】冷却SO3回収器3,4は、管を通じて煙
道200と連結している。冷却SO3回収器3,4と煙
道200との間には、排水槽10、流量計11及び排ガ
ス吸引ポンプ12が設けられている。
【0078】冷却SO3回収器3,4には、燃焼排ガス
と水とが所定時間接触するようにSO3回収部3a,4
aが設けられている。SO3回収部3a,4aの構造
は、上述の直列式SO3濃度測定装置のSO3回収器のS
3回収部と同様である。また、回収水と燃焼排ガスと
が所定時間接触して得られた測定対象溶液の電気伝導度
を測るために、冷却SO3回収器3には電気伝導度電極
5が設置される。
【0079】(2)並列式SO3濃度測定装置における
燃焼排ガス中のSO3の回収
【0080】次に、本発明に係る並列式SO3濃度測定
装置102における燃焼排ガス中のSO3の回収につい
て説明する。
【0081】煙道200を通過する燃焼排ガスは、真空
ポンプ(不図示)等によって、排ガス採取口2aから連
結管2を通じて第1冷却SO3回収器3内に注入され
る。
【0082】一方、回収水槽7に蓄えられた回収水は、
SO3を回収するためにポンプ8によって、第1冷却S
3冷却器3及び第2冷却SO3冷却器4のそれぞれの回
収水注入口9に導かれる。この回収水は、冷却SO3
収器3,4の上部に設けられた回収水注入口9から、第
1冷却SO3冷却器及び第2冷却SO3冷却器4内に注入
される。
【0083】第1冷却SO3回収器3内に注入された回
収水と燃焼排ガスとは所定時間接触させられる。両者が
所定時間接触するように、第1冷却SO3回収器3内に
はSO3回収部3aが設けられている。SO3回収部3a
はSO3を効率良く回収するために、冷却機能を有する
ことが好ましい。このようにして、第1冷却SO3回収
器3において回収水と燃焼排ガスとが所定時間接触して
得られたH2SO4を含む水溶液を第1測定対象溶液とい
うこととする。
【0084】第2冷却SO3回収器4内でも第1冷却S
3回収器3と同様に、注入された回収水と燃焼排ガス
とが所定時間接触させられる。両者が所定時間接触する
ように、第2冷却SO3回収器4内にはSO3回収部4a
が設けられている。第2冷却SO3回収器内4のSO3
収部4aも第1冷却SO3回収器3のSO3回収部3aと
同様に、冷却機能を有することが好ましい。このように
して、所定時間接触して得られた水溶液を第2測定対象
溶液ということとする。ここで、第2冷却SO3回収器
4での接触時間は、第1冷却SO3回収器3での接触時
間に比べて長時間となるようにする。例えば、SO3
収部のフィルターの数を増やしたり、スパイラル管の全
長を長くしたりすることができる。また、電気伝導度は
温度に依存するため、上記第1測定対象溶液及び第2測
定対象溶液は一定の温度に保つことが好ましい。
【0085】前記測定後に、冷却SO3回収器3,4を
通過した測定対象溶液は、排水槽10に導かれる。対象
溶液の量が少ない場合には、煙道20へ戻すことも可能
である。この場合には、排水槽は不要である。また、前
記燃焼排ガスは、流量計11及び排ガス吸引ポンプ12
を通過して煙道へ戻される。
【0086】(3)測定対象溶液の電気伝導度の測定
【0087】上述の直列式SO3濃度測定装置と同様
に、第1冷却SO3回収器3で調製される第1測定対象
溶液には、燃焼排ガス中のSO3は概ね溶解している
が、残りの気体成分(CO2,NOx,SO2)について
は一部が溶解するようにする。このように溶解させるた
め、所定時間(t1秒間)燃焼排ガスと回収水とが接触
するように、第1冷却SO3回収器3にSO3回収部3a
を設置する。SO3回収部3aとしては、ガラスフィル
タ、スパイラル管等を用いることができる。ここで、所
定時間とは、SO3は概ね溶解しているが、CO2、NO
x、SO2等が一部溶解する程度に必要な時間をいう。
ここで、概ね溶解とは、50%以上溶解していることで
あり、好ましくは90%以上溶解している。
【0088】また、第2冷却SO3回収器4において得
られる第2測定対象溶液は、t1秒間よりもt2秒間長
く接触させる(合計t1+t2秒間)ことによって調製さ
れる。従って、第2測定対象溶液には、燃焼排ガス中の
SO3がすべて溶解しているが、残りの気体成分(C
2,NOx,SO2)については一部が溶解するように
する。
【0089】以上述べたとおり、SO3は、第1測定対
象溶液、第2測定対象溶液共に概ね溶解している。一
方、残りの気体成分(CO2,NOx,SO2)は、第1
測定対象溶液にはt1秒間の接触によって、第2測定対
象溶液t1+t2秒間の接触によって回収水に溶解してい
る。
【0090】このようにして得られる2つの測定対象溶
液の電気伝導度を測定し、第1測定対象溶液の電気伝導
度を第1電気伝導度、第2測定対象溶液の電気伝導度を
第2電気伝導度ということとする。
【0091】回収水については、前述の直列式SO3
度測定装置と同様である。
【0092】(4)測定対象溶液のH2SO4濃度測定、
燃焼排ガスのSO3濃度の測定
【0093】測定対象溶液の濃度測定、燃焼排ガスのS
3濃度の測定については、前述の直列式SO3濃度測定
装置と同様である。
【0094】(第3の実施形態:単式SO3濃度測定装
置)
【0095】本発明の第3の実施形態では、1個の冷却
SO3回収器によって、複数の測定対象溶液の電気伝導
度を測定する。この実施形態を「単式SO3濃度測定」
と言うこととする。
【0096】第3の実施の形態は次の通りである。すな
わち、SO3を含む燃焼排ガスと水とを接触させて測定
対象溶液を得るステップと前記測定対象溶液の電気伝導
度を測定するステップと、前記電気伝導度に基づいて、
SO3の溶解に依存する電気伝導度を算出するステッ
プ、を含む、燃焼排ガスのSO3濃度測定である。
【0097】(1)単式SO3濃度測定装置の構造
【0098】本発明にかかる単式SO3濃度測定装置の
構造について、図4の単式SO3濃度測定装置の模式図
を用いて簡単に説明する。
【0099】単式SO3濃度測定装置103は、燃焼排
ガスが通過する煙道200と連結管2で連結されてい
る。煙道200には、第1冷却SO3回収器3に導かれ
る燃焼排ガスを単式SO3濃度測定装置103に導く連
結管2の入口となる燃焼排ガス採取口2aが設けられて
いる。
【0100】第1冷却SO3回収器3はポンプ8を介し
て管で回収水槽7と連結されている。ポンプ8から第1
冷却SO3回収器3に伸びた管は、第1冷却SO3回収器
3に設けられた回収水注入口9に接続される。
【0101】第1冷却SO3回収器3の下部は、排水槽
10、流量計11及び排ガス吸引ポンプ12を介して、
管を通じて煙道200と連結している。
【0102】冷却SO3回収器3には、燃焼排ガスと水
とが所定時間接触するようにSO3回収部3aが設けら
れている。SO3回収部3aは、例えば、フィルター、
スパイラル管等によって構成されている。
【0103】次にSO3回収部3aがスパイラル管を用
いている第1冷却SO3回収器3について、図5の第1
冷却SO3回収器3の模式図を用いて説明する。
【0104】第1冷却SO3回収器3の上部にはT字部
13が設けられている。T字部の一方から燃焼排ガス
が、もう一方から回収水が導かれる。高温の硫酸による
腐食の防止及び、高温の燃焼排ガスと回収水の接触に耐
え得ることが必要であるため、T字部13は白金製であ
ることが好ましい。T字部13で回収水と燃焼排ガスが
混合されスパイラル管14へ導かれるようになってい
る。
【0105】スパイラル管14内で、燃焼排ガス中のS
3が回収水に高度に溶解するよう、スパイラル管14
は空冷部15の中に設置される。空冷部では、その下部
から冷却用空気が導入され、上部に抜けるようになって
いる。
【0106】スパイラル管14で調製された第1測定対
象溶液はスパイラル管の下部から取り出される。取り出
された第1測定対象溶液は電気伝導度測定部18に導か
れる。電気伝導度測定部18の周囲は恒温水によって一
定の温度に保たれるようになっている。具体的には、恒
温水入口16から恒温水が測定部の周囲に流れ込み、恒
温水出口17から恒温水が出て行くようになっている。
【0107】また、回収水と燃焼排ガスとが所定時間接
触して得られた測定対象溶液の電気伝導度を測るため
に、冷却SO3回収器3には電気伝導度電極5が設置さ
れる。
【0108】(2)単式SO3濃度測定装置における燃
焼排ガス中のSO3の回収
【0109】次に、本発明に係る単式SO3濃度測定装
置103における燃焼排ガス中のSO3の回収について
説明する。
【0110】煙道200を通過する燃焼排ガスは、真空
ポンプ(不図示)等によって、排ガス採取口2aから連
結管2を通じて第1冷却SO3回収器3内に注入され
る。
【0111】一方で、回収水槽7に蓄えられた回収水
は、SO3を回収するためにポンプ8によって回収水注
入口9に導かれる。この回収水は、第1冷却SO3回収
器3の上部に設けられた回収水注入口9から第1冷却S
3回収器3内に注入される。
【0112】第1冷却SO3回収器3内に注入された回
収水と燃焼排ガスとは所定時間接触させられる。両者が
所定時間接触するように、第1冷却SO3回収器3内に
はSO3回収部3aが設けられている。このようにし
て、第1冷却SO3回収器3において回収水と燃焼排ガ
スとが所定時間接触して得られた水溶液を第1測定対象
溶液ということとする。
【0113】前記測定後に、冷却SO3回収器3を通過
した第1測定対象溶液は、排水槽10に導かれる。対象
溶液の量が少ない場合には、煙道へ戻すことも可能であ
る。また、前記燃焼排ガスは、流量計11及び排ガス吸
引ポンプ12を通過して煙道へ戻される。
【0114】(3)測定対象溶液の電気伝導度の測定
【0115】所定時間(t1秒間)燃焼排ガスと回収水
とが接触するように、第1冷却SO3回収器3にSO3
収部3aを設置する。SO3回収部3aとしては、ガラ
スフィルタ、スパイラル管等を用いることができる。
【0116】このようにして得られた第1測定対象溶液
の電気伝導度を測定し、第1測定対象溶液の電気伝導度
を第1電気伝導度ということとする。電気伝導度を測定
する箇所は恒温水等によって一定の温度に保たれるよう
にすることが好ましい。電気伝導度の温度影響を最小限
にするためである。
【0117】回収水については、前述の直列式SO3
度測定装置と同様である。
【0118】(4)測定対象溶液のH2SO4濃度測定
【0119】第1測定対象溶液について、溶解すること
によって電気伝導度に影響を与えうるものとしてS
3、CO2、NOx、SO2等が溶解している。これら
の中から、CO2等が寄与する電気伝導度を差し引くこ
とによって、SO3が溶解して生成するH2SO4のみ寄
与する電気伝導度を算出する。その算出した電気伝導度
に基づいて、第1測定対象溶液のH2SO4濃度を測定す
る。
【0120】例えば、前もって、第1冷却SO3回収器
3でCO2等が回収水に溶解する割合を測定しておく。
その割合に応じた電気伝導度を除いた電気伝導度が、H
2SO4に依存するH2SO4電気伝導度である。この割合
は、燃焼排ガスのSO3及びCO2の濃度に依存する。
【0121】次に、H2SO4電気伝導度とH2SO4濃度
とが比例関係にあることを利用し、第1対象溶液のH2
SO4濃度を標準添加法によって求める。具体的には、
濃度の判明している標準添加水溶液を測定対象溶液に添
加し、添加後の電気伝導度を測定する。 (5)燃焼排ガスのSO3濃度の測定
【0122】このようにして、求められた測定対象溶液
2SO4濃度に基づいて、測定対象溶液に溶解したSO
3の重量(mg)を求める。この値を溶解SO3重量とす
る。また、前記測定対象溶液を調製するために煙道から
吸引した排ガス量を、吸引排ガス量(L)という。な
お、SO31mgは0℃、1気圧で0.28ccであ
る。
【0123】以上より、次の計算式によって、燃焼排ガ
スのSO3濃度を求める。 燃焼排ガスのSO3濃度={溶解SO3重量×0.28×
100×10000}/{吸引排ガス量×(273/2
73+測定点排ガス温度(℃))×(760+測定点排
ガス圧力(mmHg)/760×1000)
【0124】また、SO3回収部3aで燃焼排ガスのS
3をすべて捕集しない場合には、SO3濃度が本来のS
3濃度に比べて低く算出されてしまう。
【0125】そこで、上記従来の手作業による測定方法
で燃焼排ガスのSO3濃度を測定し、またSO3回収部3
aに前記燃焼排ガスを通過させて得られた測定対象溶液
のH2SO4濃度を測定する。これらの測定結果から、S
3回収部3aにおけるSO3の捕集率を計算する。算出
された前記燃焼排ガスのSO3濃度をSO3補集率で割る
ことで、正確なSO3濃度を算出することもできる。こ
の捕集率は、SO3回収部3aの構造(スパイラル管を
用いた場合には、スパイラル管の全長、内径、段数、円
周等)、SO3回収時の回収水と燃焼排ガスの温度、冷
却空気温度、スパイラル管内の流速等に依存する。
【0126】上記3つの実施態様を述べた。直列式SO
3濃度測定(第1の実施態様)及び並列式SO3濃度測定
(第2の実施態様)は単式SO3濃度測定(第3の実施
態様)に比べて、比較的正確に濃度を測定することがで
きる。ただし、直列式SO3濃度測定及び並列式SO3
度測定は、単式SO3濃度測定に比べて装置が複雑にな
るため、装置自体が比較的大きくなりその製造コストも
高くなりやすい。
【0127】以下、本発明を実施例に基づいてより具体
的に説明する。
【0128】
【実施例1】(直列式SO3濃度測定)
【0129】本実施例では図1に示す直列式SO3濃度
測定装置を利用して、燃焼排ガスのSO3濃度を測定し
た。使用したボイラの性能、燃料、排ガス温度は以下の
通りである。 ボイラ形式:炉筒煙管式 蒸発量:3t/h 蒸気温度:飽和蒸気温度 燃料:C重油 (硫黄分 2wt%) 燃焼排ガス温度:220℃
【0130】前記ボイラで発生した燃焼排ガスを煙道2
0の燃焼排ガス採取口2aから、ダイヤフラム式の真空
ポンプで吸引採取した。吸引速度は1L/minであっ
た。
【0131】回収水槽7からポンプ8で18℃の純水を
吸引し、その純水を注入速度100cc/minで回収
水注入口から第1冷却SO3回収器3に注入した。
【0132】第1冷却SO3回収器3と第2冷却SO3
収器4のSO3回収部は内径10mm 長さ650mm
の円筒形状であった。そのSO3回収部には、4Gのガ
ラスフィルタが2枚設置した。これらの冷却SO3回収
器3,4では、燃焼排ガスと純水又は第1測定対象溶液
との接触時間は約5秒であった。
【0133】また、流量計11としてはオレフィス流量
計を利用した。
【0134】このような状況の下、燃焼排ガスのSO3
濃度を11分間測定した。測定結果は表2の通りであっ
た。
【0135】
【表2】
【0136】一方、測定の正確性を確かめるために、従
来の手作業による方法によって燃焼排ガスのSO3濃度
を同時に測定した。従来方法による測定は次の通り行っ
た。 内径7mmスパイラル冷却管 流量計:1L用湿式回転流量計 試薬:1/50規定NaOH試薬 指示薬:ブロム・フェノール・ブルー 吸引排ガス量:100L 吸引速度:10L/min 測定時間:10分
【0137】その結果、従来方法による測定でのSO3
濃度は10.0ppmであった。このように、本発明の
直列式SO3濃度測定装置での測定結果をみると、測定
開始から約6分間は結果が安定せず、実際の濃度と乖離
していた。しかし、それを過ぎるとほぼ、従来方法によ
る測定されたSO3濃度とほぼ同じ濃度を示すようにな
った。
【0138】このような結果から、本発明のSO3濃度
測定装置では測定開始直後は不安定であることがわか
る。本発明の濃度測定装置では、燃焼排ガスを間欠式に
導入し測定することも可能である。しかし、測定の正確
性の観点から、燃焼排ガスを常に前記装置に流し続けて
計測することが好ましい。
【0139】
【実施例2】(並列式SO3濃度測定)
【0140】本実施例では、図3に示す並列式SO3
度測定装置を利用して燃焼排ガスのSO3濃度を測定し
た。ボイラ、燃料、回収水、第1冷却回収器3及び第2
冷却回収器4は、上述の実施例1(直列式SO3濃度測
定)と同じものを用いた。また排ガス温度、回収水の温
度及び従来方法による測定の条件等についても実施例1
と同様に設定した。
【0141】その結果、燃焼排ガスのSO3濃度は表3
の通りであった。
【0142】
【表3】 また、従来方法の測定によるSO3濃度は10.0pp
mであった。
【0143】
【実施例3】(単式SO3濃度測定)
【0144】本実施例では、図5に示す第1冷却SO3
回収器3を有する単式SO3濃度装置103(図4)を
利用して、燃焼排ガスのSO3濃度を測定した。ボイ
ラ、燃料及び回収水は、上述の実施例1(直列式SO3
濃度測定)と同じものを用いた。また排ガス温度、回収
水の温度及び従来方法による測定の条件等についても実
施例1と同様に設定した。
【0145】次に、SO3回収器のSO3回収部3aに用
いるスパイラル管14について説明する。まず、スパイ
ラル管の性状は次の通りである。 材質:白金(上部65mm) SUS316(下部) 内径:2mm 外径:3mm 円周:70mm 全長:15m
【0146】このような状況の下、一定の温度の下、電
気伝導度測定部18に設置された電気伝導度電極5によ
って第1測定対象溶液の電気伝導度が測定した。
【0147】また、本実施例において燃焼排ガスはダイ
ヤフラム式の真空ポンプで吸引採取した。燃焼排ガスの
吸引速度はスパイラル管の流速に応じて変化させること
ができる。
【0148】回収水注入口9から注入される回収水は純
水(電気伝導度1μS以下)であり、その温度は21〜
25℃であった。なお、流量計11としてはオレフィス
流量計を利用した。
【0149】一方、本実施例における測定の前に、上記
単式SO3濃度測定装置で得られる第1測定対象溶液の
電気伝導度のどのくらいの割合(以下「SO3電気伝導
度影響率」という。)が、SO3が溶解することによっ
て得られたH2SO4に依存しているのかを調べた。上記
SO3回収器のSO3回収部3aに、SO3を含まないS
2,CO2,NOx等から成る合成排ガスを通過させて
得られた第1濃度測定対象溶液の電気伝導度を予め測定
する。このことによって、SO3以外の気体に依存する
電気伝導度の上昇率が計算できる。なお、SO3電気伝
導度影響率はSO2,CO2,NOx等の濃度に少なから
ず影響する場合がある。従って、測定する燃焼排ガスの
SO2,CO2,NOx等の濃度に応じてSO3電気伝導
度影響率を決定することが好ましい。本実施例におい
て、SO3回収部3aにSO2,CO 2,NOxから成る
合成排ガスを通過させて測定した結果、SO3電気伝導
度影響率は約95%であった。そこで、本実施例におい
て、測定対象溶液の電気伝導度の95%の値がH2SO4
に依存するH2SO4電気伝導度とした。
【0150】このようにして得られたH2SO4電気伝導
度に基づいて、標準添加法によってH2SO4濃度を測定
し、燃焼排ガスのSO3濃度を算出した。スパイラル管
内の流速が毎秒5m、10m、15mについてそれぞれ
3回計測した。この際、上述の第3の実施形態で述べた
ようにSO3の捕集率も同時に測定した。その結果は、
表4の通りである。
【0151】
【表4】
【0152】このように捕集率がわかっている場合に
は、算出されたSO3濃度を捕集率で割ることで、燃焼
排ガスのSO3濃度を正確に求めることができる。
【0153】
【発明の効果】本発明の測定法法及び測定装置によれ
ば、化石燃料の燃焼排ガスのSO3濃度を精度良くかつ
経済的に測定することができる。また、本発明の排ガス
処理方法及び処理装置によれば燃焼排ガスのSO3濃度
に応じた適量の中和剤を注入する燃焼排ガス処理が可能
となる。
【0154】更に、本発明によって、燃焼排ガスのSO
3濃度を自動化して測定できるようになるため、作業員
が高温で亜硫酸ガスを含む排ガス中で作業をする必要が
なくなり、安全にかつ多大なコストをかけずに、燃焼排
ガスのSO3濃度を測定することができるようになる。
【0155】また、本発明によって、燃焼排ガスのSO
3濃度をリアルタイムに測定でき、その測定結果に基づ
き、燃焼排ガスのSO3を中和するのに適当な量の中和
剤を燃焼排ガス中に注入することが可能となる。具体的
には、燃焼排ガス中のSO3に対して過小の中和剤を注
入するとSO3を排ガス中に残留させてしまい、その結
果、ボイラや加熱炉中の低温障害、燃焼効率の低下、S
3の外部放出等が生じることを防止できるようにな
る。一方、燃焼排ガスのSO3に対して過大の中和剤を
注入すると中和剤の一部が未反応となるが、このような
無駄を排除することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 直列式SO3濃度測定装置の模式図
【図2】 スパイラル管によって構成されたSO3回収
部の模式図
【図3】 並列式SO3濃度測定装置の模式図
【図4】 単式SO3濃度測定装置の模式図
【図5】 第1冷却SO3回収器の模式図
【符号の説明】
101 直列式SO3濃度測定装置 102 並列式SO3濃度測定装置 103 単式SO3濃度測定装置 2 連結管 2a 燃焼排ガス採取口 3 第1冷却SO3回収器 3a SO3回収部 4 第2冷却SO3回収器 4a SO3回収部 5 電気伝導度電極 6 電気伝導度電極 7 回収水槽 8 ポンプ 9 回収水注入口 10 排水槽 11 流量計 12 吸引ポンプ 13 T字部 14 スパイラル管 15 空冷部 16 恒温水入口 17 恒温水戻口 18 電気伝導度測定部 200 煙道
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G060 AA06 AB11 AC03 AE17 AE19 AF08 AG01 BB07 BC03 FA01 FB02 HC07 HC18 KA01 KA06

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SO3を含む燃焼排ガスと水とを一定時間
    接触させ第1測定対象溶液を得るステップと、 前記接触後の燃焼排ガスと前記第1測定対象溶液とを一
    定時間接触させ第2測定対象溶液を得るステップと、 前記第1測定対象溶液と前記第2測定対象溶液の電気伝
    導度を測定するステップと、 前記第1測定対象溶液の電気伝導度と前記第2測定対象
    溶液の電気伝導度との差を求めるステップと、を含む、
    燃焼排ガスのSO3濃度測定方法。
  2. 【請求項2】SO3を含む燃焼排ガスと水とを接触させ
    て得られる測定対象溶液であって、前記燃焼排ガスと前
    記水との接触時間が異なる複数の測定対象溶液を得るス
    テップと、 前記複数の測定対象溶液の電気伝導度を測定するステッ
    プと、 前記複数の測定対象溶液の電気伝導度の差を求めるステ
    ップと、を含む、燃焼排ガスのSO3濃度測定方法。
  3. 【請求項3】前記差からSO3以外の気体の水への溶解
    による電気伝導度を計算する、請求項1〜2のいずれか
    に記載のSO3濃度測定方法。
  4. 【請求項4】SO3を含む燃焼排ガスと水とを接触させ
    て測定対象溶液を得るステップと、 前記測定対象溶液の電気伝導度を測定するステップと、 前記電気伝導度に基づいて、SO3の溶解に依存する電
    気伝導度を算出するステップ、を含む、燃焼排ガスのS
    3濃度測定方法。
  5. 【請求項5】SO3の溶解に依存する電気伝導度を算出
    するステップにおいて、SO3の溶解に依存する電気伝
    導度が測定対象溶液の電気伝導度に所定の数値を掛け合
    わせることによって算出される、請求項4に記載の燃焼
    排ガスのSO3濃度測定方法。
  6. 【請求項6】前記測定対象溶液を得るステップにおける
    燃焼排ガスのSO3捕集率を測定するステップを含む、
    請求項4または5に記載の燃焼排ガスのSO3濃度測定
    方法。
  7. 【請求項7】スパイラル管において、SO3を含む燃焼
    排ガスと水とを接触させて測定対象溶液を得る、請求項
    1〜6のいずれかに記載の燃焼排ガスのSO3濃度測定
    方法。
  8. 【請求項8】標準添加法によって前記測定対象溶液のH
    2SO4濃度を測定することによって、燃焼排ガスのSO
    3濃度を測定する、請求項1〜7のいずれかに記載の燃
    焼排ガスのSO3濃度測定方法。
  9. 【請求項9】前記水が純水である、請求項1〜8のいず
    れかに記載のSO3濃度測定方法。
  10. 【請求項10】SO3を含む燃焼排ガスと水とを一定時
    間接触させ第1測定対象溶液を得る手段と、 前記接触後の燃焼排ガスと前記第1測定対象溶液とを一
    定時間接触させ第2測定対象溶液を得る手段と、 前記第1測定対象溶液と前記第2測定対象溶液の電気伝
    導度を測定する手段と、 前記第1測定対象溶液の電気伝導度と前記第2測定対象
    溶液の電気伝導度との差を求める手段と、を含む、燃焼
    排ガスのSO3濃度測定装置。
  11. 【請求項11】SO3を含む燃焼排ガスと水とを接触さ
    せて得られる測定対象溶液であって、前記燃焼排ガスと
    前記水との接触時間が異なる複数の測定対象溶液を得る
    手段と、 前記複数の測定対象溶液の電気伝導度を測定する手段
    と、 前記複数の測定対象溶液の電気伝導度の差を求める手段
    と、を含む、燃焼排ガスのSO3濃度測定装置。
  12. 【請求項12】前記差からSO3以外の気体の水への溶
    解による電気伝導度を計算する、請求項10〜11のい
    ずれかに記載のSO3濃度測定装置。
  13. 【請求項13】SO3を含む燃焼排ガスと水とを接触さ
    せて測定対象溶液を得る手段と、 前記測定対象溶液の電気伝導度を測定する手段と、 前記電気伝導度に基づいて、SO3の溶解に依存する電
    気伝導度を算出する手段、を含む、燃焼排ガスのSO3
    濃度測定装置。
  14. 【請求項14】SO3の溶解に依存する電気伝導度を算
    出するステップにおいて、SO3の溶解に依存する電気
    伝導度が測定対象溶液の電気伝導度に所定の数値を掛け
    合わせることによって算出される、請求項13に記載の
    燃焼排ガスのSO3濃度測定装置。
  15. 【請求項15】前記測定対象溶液を得る手段における燃
    焼排ガスのSO3捕集率を測定する手段を含む、請求項
    13または14に記載の燃焼排ガスのSO3濃度測定装
    置。
  16. 【請求項16】スパイラル管において、SO3を含む燃
    焼排ガスと水とを接触させて測定対象溶液を得る、請求
    項10〜15のいずれかに記載の燃焼排ガスのSO3
    度測定装置。
  17. 【請求項17】標準添加法によって前記測定対象溶液の
    2SO4濃度を測定することによって、燃焼排ガスのS
    3濃度を測定する、請求項10〜16のいずれかに記
    載の燃焼排ガスのSO3濃度測定装置。
  18. 【請求項18】前記水が純水である、請求項10〜17
    のいずれかに記載のSO3濃度測定装置。
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