JP2003344121A - 遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置 - Google Patents

遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置

Info

Publication number
JP2003344121A
JP2003344121A JP2002154984A JP2002154984A JP2003344121A JP 2003344121 A JP2003344121 A JP 2003344121A JP 2002154984 A JP2002154984 A JP 2002154984A JP 2002154984 A JP2002154984 A JP 2002154984A JP 2003344121 A JP2003344121 A JP 2003344121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
group
slope
rock
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002154984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3536046B2 (ja
Inventor
Katsuhiko Arai
克彦 荒井
Hideo Honda
秀夫 本多
Keiichi Sugimoto
敬一 杉本
Shoji Okajima
尚司 岡島
Hiroko Domae
裕子 堂前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANWACON CO Ltd
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
SANWACON CO Ltd
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANWACON CO Ltd, Japan Science and Technology Corp filed Critical SANWACON CO Ltd
Priority to JP2002154984A priority Critical patent/JP3536046B2/ja
Publication of JP2003344121A publication Critical patent/JP2003344121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3536046B2 publication Critical patent/JP3536046B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)
  • Complex Calculations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】岩盤斜面の安定性評価を迅速にかつ簡易に行う
ための岩盤斜面安定性評価方法及びその装置を提供す
る。 【解決手段】岩盤斜面表面の温度分布およびその経時変
化を熱赤外線映像装置7で測定し、温度分布およびその
経時変化のデータに基づいて制御部1において斜面表面
をグループ分けし、光波測距儀5で斜面表面を測定し
て、各グループの勾配データを得て、各グループの反射
スペクトルを分光放射計6で測定し、その測定データに
基づいて各グループのLab表色系に関するb*値を制御
部1において算出し、各グループの温度変化率及びb*値
の間の相関関係を制御部1において分析して負の相関関
係があるグループに関してb*値からそのグループの弾性
波速度及び超音波速度の近似値を経験式により算出し、
求められた近似値及び勾配データから岩盤斜面の評価を
行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、遠隔観測により岩
盤斜面の安定性を評価するための方法及び装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】道路、ダム等の建設現場では、岩盤の掘
削により岩盤が露出し、岩盤斜面が形成される。こうし
た岩盤斜面は時間の経過とともに崩壊していく危険性が
高く、工事中の安全管理、工事後の斜面の維持管理が課
題となっている。安全管理及び維持管理を的確に行うた
めには、露出した岩盤斜面の安定性を継続して把握して
おくことが必要である。こうした岩盤斜面の安定性を把
握するために、岩盤斜面に関してさまざまなデータを計
測することが行われてきている。
【0003】従来より岩盤変位計、地表面傾斜計等の計
器によって岩盤のデータを得ることが行われてきている
が、それぞれの計測地点のデータしか得ることができ
ず、斜面全体についてはこれらのデータから推測するし
かなく、岩盤の風化の程度等の岩盤の特性をこうしたデ
ータに基づき分析することは難しいため、精度の良い評
価を行うことは困難である。そこで、岩盤の特性を知る
ために、岩盤斜面から得られた岩石試料を室内試験によ
り超音波速度Vを計測し、また岩盤斜面において表面
の弾性波速度Vを計測して、キレツ係数Crを以下の
式 Cr=1−(V/V2 から算出し、「弾性波速度−法面勾配関係図」(図10参
照;地盤工学会編「岩の工学的性質と設計・施工への応
用」(昭和49年4月19日)社団法人地盤工学会p.66
8記載の図−12.59を引用)及び「地山の割れ目量−法面
勾配関係図」(図11参照;同書p.670記載の図−12.62を
引用)を基に安定性を評価することが行われている。こ
うした評価方法は、岩盤から実際のサンプルを採取した
り岩盤斜面での現場試験でその特性を実際に計測して行
うため、精度の高いデータを得ることができるが、その
反面、岩盤斜面での作業が必要になることから多大な労
力と時間がかかり、作業を行う上での安全性にも十分留
意する必要がある。また、現場試験において斜面全体を
計測するには測定ラインを増やす必要があり、室内試験
においても、精度を上げるためにサンプル数を増やせ
ば、その分サンプルの整形及び計測作業のための時間が
かかり、定期的に評価を行っていくには、労力、コスト
及び時間の点で問題がある。
【0004】このように岩盤斜面から直接計測データを
取得することは、どうしても斜面全体を点又は線でしか
評価することができず、面としての評価が難しい欠点が
あり、また、斜面での作業等労力や時間がかかってしま
う。そこで、遠隔観測により斜面の計測を行い、その計
測データに基づいて岩盤斜面の評価を行う方法が試みら
れている。例えば、特開平10−105546号公報に
は、熱赤外線映像装置を利用して岩盤表面を計測し、同
時に付近の気象観測を行い、観測で得られた気温、風
速、日射量データを入力して岩盤表面の熱収支モデルを
作成し、この熱収支モデルの熱慣性値を変化させて岩盤
表面の温度変化をモデル計算し、実測された岩盤表面の
温度変化に適合する熱慣性値を求め、別途作成した多孔
体モデルから求められた熱慣性値とヤング率の関係から
岩盤のヤング率を求め、得られたヤング率から有限要素
法等により掘削解析を行い、局所破壊や全体破壊に対す
る検討を行う岩盤の風化度判定方法が記載されている。
この方法は、熱慣性が大きな物質ほど表面温度は変化し
にくいが、岩盤の風化の進行により熱慣性が減少してい
くと考え、熱慣性と弾性率の関係が定量的に把握できれ
ば、熱慣性の減少を表面温度の変化から計測して弾性率
を算出し、遠隔観測により岩盤の風化度を判定しようと
するものである。この方法の場合岩盤斜面で計測のため
の作業を行うことは必要なくなるが、熱慣性値を求める
ためのモデル計算や多孔体モデルを用いた実験等やはり
多くのコスト及び時間がかかる欠点がある。こうした熱
赤外線映像装置を用いて岩盤表面の温度変化率を測定
し、その温度変化率の程度により岩盤の風化度を調査す
る試みは各所でなされている(谷本親伯外3名「熱赤外
線リモートセンシングによるエジプト・大スフィンクス
の風化度調査」全地連「技術フォーラム'96」講演集(1
996年9月)社団法人全国地質調査業協会連合会p.411〜4
14、山本浩也「熱赤外線による岩盤斜面調査」全地連
「技術フォーラム'97」講演集(1997年9月)社団法人全
国地質調査業協会連合会p.569〜572)が、いずれも岩盤
表面付近の空隙の程度や含水比と温度変化率との相関関
係に基づいており、安定性を評価する上で重要な岩盤の
強度低下に関係する力学的な特性まで推測することは困
難である。
【0005】一方、岩石の組成成分と岩石表面の色彩と
の間に相関関係があることが知られており、岩石の風化
が進むに従って増加する岩石中の成分を特定し、岩石表
面の色の計測データからその成分を定量化して岩石の風
化の指標とすることが考えられている(中嶋悟著「地球
色変化−鉄とウランの地球化学−」(1994年8月3
1日)近未来社p.185-191)。こうした考え方に基づい
て、実際の岩石試料を用いてさまざまな試験が行われて
いる。例えば、満下淳二外3名は、花崗岩、砂岩及び火
山砕屑岩の3種類の岩石試料について、岩石の色を、色
彩色差計を用いてLab表色系(JIS Z 8729)
の色度L*値(色の明度を0〜100の範囲で数値化;1
00が完全な白、0が完全な黒)、a*値(赤緑のレベル
を数値化;正方向が赤、負方向が緑)及びb*値(黄青の
レベルを数値化;正方向が黄、負方向が青)で特定し、
岩石の風化度(黒雲母の緑泥石化、割れ目や空隙の増
加)との関係を分析している(応用地質、38[6]
(1998)p.370−385)。また、藤原靖外3
名は、花崗岩の風化度について、岩石試料及び切羽を写
真撮影しLab表色系を用いてその写真画像を解析して
a*値及びb*値と風化度との関係を分析している(土と基
礎、49[11](2001)p.16−18)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、遠隔観測
によって岩盤の風化度を判定しようとする試みがなされ
ているが、いずれにしても岩盤の力学的な特性について
ある程度の広がりのある面として評価するのは困難であ
る。また、岩石試料を用いて評価を行う場合には、試料
を採取するための労力や作業を行う上での安全性、採取
後の試験を行う場合のコスト及び時間といった観点から
迅速性及び簡易性に欠けることから、実際の岩盤の安全
性を評価する方法としては、実用化が難しい。そこで、
本発明では、迅速で簡易に評価が可能な岩盤斜面安定性
評価方法及びその装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る岩盤斜面安
定性評価方法は、岩盤斜面の勾配データ、弾性波速度及
び超音波速度に基づいて岩盤斜面の安定性を評価する岩
盤斜面安定性評価方法において、(イ)岩盤斜面表面の
温度分布およびその経時変化を測定し、(ロ)温度分布
およびその経時変化のデータに基づいて斜面表面をグル
ープ分けし、(ハ)各グループの平均勾配を測定して、
各グループの勾配データを得て、(ニ)各グループの反
射スペクトルを測定し、その測定データに基づいて各グ
ループのLab表色系に関するb*値を算出し、(ホ)各
グループの温度変化率及びb*値の間の相関関係を分析し
て負の相関関係があるグループに関してb*値からそのグ
ループの弾性波速度及び超音波速度の近似値を算出する
手順により、勾配データを測定するとともに弾性波速度
および超音波速度の近似値を算出して岩盤斜面の安定性
を評価することを特徴とする。また、本発明に係る岩盤
斜面安定性評価装置は、岩盤斜面表面の温度分布および
その経時変化を測定する温度データ測定手段と、岩盤斜
面表面の反射スペクトルを測定する光学データ測定手段
と、岩盤斜面表面の3次元座標を測定する勾配データ測
定手段と、データ解析装置とを備えた岩盤斜面安定性評
価装置であって、前記データ解析装置は、温度データ測
定手段から得られた温度分布およびその経時変化パター
ンに基づいて斜面表面をグループ分けする手段と、勾配
データ測定手段から得られたデータに基づいて各グルー
プの平均勾配データを算出する手段と、光学データ測定
手段から得られた反射スペクトルデータに基づいて各グ
ループのLab表色系のb*値を算出する手段と、温度デー
タ測定手段から得られた温度分布およびその経時変化パ
ターンに基づいて各グループの温度変化率を算出する手
段と、各グループの温度変化率とb*値の相関関係を分析
し負の相関があるグループを抽出する手段と、抽出され
たグループのb*値に基づいて弾性波速度及び超音波速度
の近似値を算出する手段と、抽出されたグループの平均
勾配データ、弾性波速度及び超音波速度の近似値に基づ
いて岩盤斜面の安定状態を評価する手段を有することを
特徴とする。
【0008】本発明は上記構成を有することにより、ま
ず岩盤斜面自体を測定することで安定性を評価すること
ができるため、岩石試料の分析等にかかる労力、時間及
びコストを軽減でき、さらに岩盤斜面での作業が不要に
なるため、安全性の面でも問題ない。また、各測定手段
からのデータを解析することで迅速に評価が可能になる
とともに、データ解析も自動的に処理されるため、簡易
に評価作業を進めることができる。評価方法としては、
岩盤斜面は一様でないことを前提に、岩盤斜面をグルー
プ分けして評価を行うようにしており、グループ分けは
斜面の表面温度及びその経時変化の違いによって行って
いる。上述したように、表面温度分布及びその経時変化
から導かれる温度変化率は岩盤の空隙の程度や含水比と
相関関係があることが分かっており、こうした物理的特
性が類似する部分ごとに相対的に岩盤を分けることで、
岩盤斜面を面的に類似した部分ごとに分けることができ
る。ここで、温度変化率とは、従来から用いられている
ように1時間当りの温度変化量を表すもので、ある時間
内に生じた温度差を時間で割った値である。ところが、
温度変化率は観測時の気象条件−特に日照条件によって
左右されるため、物理的特性が類似しているとしてグル
ープ分けした部分の信頼性が問題となる。そこで、本発
明では、各グループごとの温度変化率とb*値との相関関
係をみて、グループ分けの信頼性を担保するようにして
いる。すなわち、温度変化率とb*値との間には負の相関
関係があることを、後述するように本発明者らは確認し
ており、こうした知見に基づいて温度変化率とb*値との
間に負の相関関係のあるグループを抽出して評価を行う
ようにしている。温度変化率とb*値との間に負の相関関
係があるグループについては、データの信頼性が担保さ
れたものとして、そのb*値に基づいて経験式から弾性波
速度及び超音波速度の近似値を求めることができ、こう
して近似値が求められるとキレツ係数Crが導かれ、弾
性波速度の近似値、キレツ係数及び勾配データから上述
した図10及び図11の関係図に基づいて岩盤斜面の安定性
を評価することができる。以上のように、温度変化率及
びb*値を組み合わせることで、物理的及び材料的な観点
からそのデータの信頼性を担保するとともに、岩盤斜面
を面として部分ごとにきめ細かく評価することで、より
信頼性の高い評価を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て具体的に詳述する。図1は、本発明に係る岩盤斜面安
定性評価装置の実施形態である。符号1で示すのは、岩
盤斜面評価装置の制御部であり、光波測距儀5、分光放
射計6及び熱赤外線映像装置7からの測定データを後述
するように処理し、出力部3に処理結果を出力する。制
御部1には、入力部4と、メモリ部2が接続されてい
る。ここで、制御部1及びメモリ部2が解析装置に相当
する。
【0010】メモリ部2は、RAM及びROMから構成
され、制御部1で測定データを解析するためのプログラ
ム、図10及び図11の関係図に対応した評価データ等の蓄
積、処理されたデータの一時保存を行う。出力部3は、
CRT等のディスプレイで、制御部1での処理結果及び
評価結果を適宜表示する。入力部4は、キーボード等の
入力機器で設定データ等を制御部1に入力する。入力さ
れたデータはメモリ部2に記憶される。光波測距儀5
は、光波を岩盤斜面Sに反射させて、発射された光波と
反射された光波との間の位相差から2点間の傾斜距離、
水平距離及び高低差を算出することで、岩盤斜面Sの表
面に関する3次元座標を遠隔観測で計測できる。分光放
射計6は、太陽光が岩盤斜面Sの表面で反射した光につ
いて反射スペクトルを測定し、波長ごとに(例えば40
0〜1050nmの波長範囲で、測定波長を17段階に
設定)どの程度反射するのかを計測し、Lab表色系に
よるL*値、a*値及びb*を求めることができる。観測に際
しては、標準白板を同時に観測して対象物の観測値との
対比を行うことで、太陽光の照度や分光特性によらない
データを取得することができる。熱赤外線映像装置7
は、岩盤斜面の表面温度に応じて放射される熱赤外線の
量を測定し、岩盤斜面全体の温度分布及びその経時変化
を計測できる。
【0011】図2には、図1の装置を用いた評価フロー
を示している。図3のような岩盤斜面を例に説明する。
図3の岩盤斜面は、上部の網掛け下部分が森林W及び草
地Pになっており、その下方に岩盤Sが露出している。
岩盤Sは階段状に整地されており、この部分について評
価を行う場合を考える。まず、熱赤外線映像装置7によ
り岩盤斜面Sの表面温度分布及びその経時変化を測定す
る(S101)。得られたデータについて主な測定点ご
とにグラフ化したものが図5である。縦軸に表面温度を
とり、横軸に時刻をとっている。そして、得られたデー
タについて解析を行う(S102)。解析手法の一例と
しては、表面温度が上昇している時間帯の前後の表面温
度分布から差画像のデータを取得し、エッジ処理により
グループ領域を特定していく方法が挙げられる。一方、
岩盤斜面の各測定点は、光波測距儀5によりその3次元
座標が位置データとして測定される(S103)。解析
結果及び岩盤表面Sの位置データに基づき岩盤斜面Sの
表面を類似部分ごとにグループ化する(S104)。グ
ループ化した例を図4に示す。点線で囲んだ部分Gが、
類似部分ごとにグループ化された表面の領域を示してい
る。こうしてグループ化された領域に関する位置データ
がメモリ部2に保存され、以後の処理に用いられる。ま
ず、各グループごとの3次元座標の位置データから平均
勾配データが算出される(S105)。平均勾配データ
は、各グループの代表的な点の位置データから算出して
もよい。岩盤斜面Sの反射スペクトルが分光放射計6に
よって測定され(S106)、各グループごとのb*値が
求められる(S107)。b*値の算出方法は、既に知ら
れているように、以下の式から算出できる。
【0012】照明光の分光分布P(λ)、対象物の分光反
射率R(λ)、刺激値Xの等色関数x(λ)、刺激値Yの等色
関数y(λ)、刺激値Zの等色関数z(λ)とすると、3刺激
値X,Y,Zは、 X=k∫visR(λ)・P(λ)・x(λ)dλ Y=k∫visR(λ)・P(λ)・y(λ)dλ Z=k∫visR(λ)・P(λ)・z(λ)dλ となる。ここで、定数kは、k=100/∫visP(λ)・y(λ)d
λとする。こうして求められた3刺激値X,Y,Zから
L*値、a*値及びb*値は、 L*=116f(Y/Yn)-16 a*=500{f(X/Xn)−f(Y/Yn)} b*=200{f(Y/Yn)−f(Z/Zn)} で求められる。ここで、f(X/Xn)、f(Y/Yn)及びf(Z
/Zn)は以下の通りである。 X/Xn>0.008856のとき、f(X/Xn)=(X/Xn)1/3 Y/Yn>0.008856のとき、f(Y/Yn)=(Y/Yn)1/3 Z/Zn>0.008856のとき、f(Z/Zn)=(Z/Zn)1/3 X/Xn≦0.008856のとき、f(X/Xn)=7.787(X/Xn)+
16/116 Y/Yn≦0.008856のとき、f(Y/Yn)=7.787(Y/Yn)+
16/116 Z/Zn≦0.008856のとき、f(Z/Zn)=7.787(Z/Zn)+
16/116 Xn、Yn、Znは、完全拡散面に対する3刺激値であ
り、Xn=95.04、Yn=100.00、Zn=108.89である。
【0013】また、表面温度分布及びその経時変化のデ
ータから各グループの温度変化率が求められる(S10
8)。例えば、図5において、縦の実線で示す範囲であ
る10時から14時までの温度上昇時間帯において、1
0時及び14時の間の表面温度の温度変化量を時間数で
割って1時間当りの温度変化率を求めることができる。
温度変化率の算出にあたってはなるべく表面温度が下降
した時間帯は避けた方がよい。そして、S107及びS
108で算出された各グループのb*値及び温度変化率の
相関関係を解析する(S109)。図6は、本発明者ら
が岩石試料を基に実験を行った結果を図示しているが、
それぞれ一軸圧縮強度、強制乾燥比重、有効間隙率及び
吸水率を縦軸にとり、左側のグラフはb*値を、右側のグ
ラフは温度変化率を横軸にとっている。これらのグラフ
からも明らかなようにそれぞれのパラメータに対してb*
値と温度変化率は逆の相関関係になっている。すなわ
ち、b*値が正の相関関係にあるパラメータでは温度変化
率は負の相関関係となっており、b*値が負の相関関係に
あるパラメータでは温度変化率は正の相関関係となって
いる。したがって、b*値及び温度変化率が負の相関関係
になることはかなりの普遍性を有すると推測される。こ
うした相関関係を前提にして、各グループのb*値及び温
度変化率の信頼性をみていけば、データの信頼性を担保
することができる。図7には、縦軸に温度変化率をと
り、横軸にb*値をとった場合のあるグループの計測結果
を図示しているが、こうした負の相関関係にあるグルー
プについては、次のステップに進み(S110)、そう
でないグループについては、再度測定をやり直すなどデ
ータの再検討を行う。図7のように負の相関関係にある
グループについてb*値のデータを用いて経験式を基に超
音波速度V及び弾性波速度Vを求める(S11
1)。経験式については、本発明者らは、モデル斜面で
の現場実験及び岩石試料を基にした室内実験を積み重
ね、図8及び図9に示すような解析結果を得ている。こ
の解析結果によれば、弾性波速度V及び超音波速度V
はともにb*値と負の相関関係にある。この相関関係か
ら以下の経験式が導かれる。 V=-0.03b*+1.03 V=-0.23b*+6.54 ここで、b*値としては、弾性波速度の場合、斜面での現
場実験に基づくものであることから、斜面のある程度の
範囲を表すb*値の平均値を用い、超音波速度の場合、キ
レツのない岩石試料に基づくものであることからb*値の
最小値を用いるとよい。以上の経験式は、実験結果の積
み重ねによるものであるので、当然さらに積み重ねてい
くことで経験式の信頼性が向上していくことが望まれる
が、評価を行う場合厳密な超音波速度及び弾性波速度が
必要不可欠ではなく、評価に支障のない程度の精度で迅
速にかつ簡易に結果を出すことも考慮しなければならな
い。そういう意味では、こうした経験式を活用して、実
験を積み重ね精度向上を図っていくことが実用化の観点
から好ましい。上記経験式より求められた超音波速度V
及び弾性波速度Vから、キレツ係数Crを以下の式
より算出する(S112)。 Cr=1−(V/V2 そして、S105で算出した各グループの平均勾配デー
タとキレツ係数Crに基づいて、図10及び図11に示す関
係図に関する評価データから各グループの安定性を評価
し、岩盤斜面S全体の安定性について評価を行うのであ
る。
【0014】以上のようなフローで評価を行うことで、
これまで現場調査、サンプリング調査及びその分析等に
最低5日かかっていた評価作業がほぼ1日で評価できる
ようになった。また、評価結果についても、これまでの
評価方法と比較してほぼ同様の評価を得ることができ
た。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る岩盤斜面安定性評価方法を
用いることで、まず岩盤斜面自体を測定するため、岩石
試料の分析等にかかる労力、時間及びコストを軽減で
き、さらに岩盤斜面での作業が不要になるため、安全性
の面でも問題ない。また、各測定手段からのデータを解
析装置により解析することで迅速に評価が可能になると
ともに、データ解析も自動的に処理されるため、簡易に
評価作業を進めることができる。評価方法としては、岩
盤斜面は一様でないことを前提に、岩盤斜面をグループ
分けして評価を行うようにしており、グループ分けは斜
面の表面温度及びその経時変化の違いによって行ってい
る。こうした物理的特性が類似する部分ごとに相対的に
岩盤を分けることで、岩盤斜面を面的に類似した部分ご
とに分けることができる。そして、各グループごとの温
度変化率とb*値との相関関係をみて、グループ分けの信
頼性を担保するようにしている。すなわち、温度変化率
とb*値との間に負の相関関係があるグループについて
は、データの信頼性が担保されたものとして、そのb*値
に基づいて経験式から弾性波速度及び超音波速度の近似
値を求めて、各グループの近似値及び勾配データから図
10及び図11に示す関係図に基づいて岩盤斜面の安定性評
価することができる。以上のように、温度変化率及びb*
値を組み合わせることで、物理的及び材料的な観点から
そのデータの信頼性を担保するとともに、岩盤斜面を面
として部分ごとにきめ細かく評価することで、より信頼
性の高い評価を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る岩盤斜面安定性評価装置の実施形
態を示す概略構成図
【図2】本発明に係る岩盤斜面安定性評価方法の実施形
態を示すフロー図
【図3】評価を行う岩盤斜面の一例を示す模式図
【図4】図3に示した岩盤斜面についてグループ化した
場合の状態図
【図5】岩盤斜面の複数の測定点における表面温度の経
時変化を表したグラフ
【図6】温度変化率及びb*値の各種パラメータとの相関
関係を表したグラフ
【図7】温度変化率とb*値との相関関係を表したグラフ
【図8】超音波速度とb*値との相関関係を表したグラフ
【図9】弾性波速度とb*値との相関関係を表したグラフ
【図10】勾配データ及び弾性波速度から岩盤斜面の安
定性を表した関係図
【図11】勾配データ及びキレツ係数から岩盤斜面の安
定性を表した関係図
【符号の説明】
1 制御部 2 メモリ部 3 出力部 4 入力部 5 光波測距儀 6 分光放射計 7 熱赤外線映像装置 S 岩盤斜面 W 森林 P 草地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 克彦 福井県坂井郡金津町春宮3−12−13 (72)発明者 本多 秀夫 福井県福井市剣大谷町6−8 (72)発明者 杉本 敬一 福井県坂井郡金津町北野2−12−1 (72)発明者 岡島 尚司 福井県丹生郡清水町真栗23−1 (72)発明者 堂前 裕子 福井県坂井郡丸岡町松川1−143 Fターム(参考) 2D044 EA07 2F076 BA05 BD05 BD08 BE03 BE04 BE05 BE09 BE13 5B056 BB22 BB37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤斜面の勾配データ、弾性波速度及び
    超音波速度に基づいて岩盤斜面の安定性を評価する岩盤
    斜面安定性評価方法において、以下の(イ)〜(ト)の
    手順により勾配データを測定するとともに弾性波速度お
    よび超音波速度の近似値を算出して岩盤斜面の安定性を
    評価することを特徴とする岩盤斜面安定性評価方法。 (イ)岩盤斜面表面の温度分布およびその経時変化を測
    定する (ロ)温度分布およびその経時変化のデータに基づいて
    斜面表面をグループ分けする (ハ)各グループの平均勾配を測定して、各グループの
    勾配データを得る (ニ)各グループの反射スペクトルを測定し、その測定
    データに基づいて各グループのLab表色系に関するb*
    値を算出する (ホ)各グループの温度変化率及びb*値の間の相関関係
    を分析して負の相関関係があるグループに関してb*値か
    らそのグループの弾性波速度及び超音波速度の近似値を
    算出する
  2. 【請求項2】 岩盤斜面表面の温度分布およびその経時
    変化を測定する温度データ測定手段と、岩盤斜面表面の
    反射スペクトルを測定する光学データ測定手段と、岩盤
    斜面表面の3次元座標を測定する勾配データ測定手段
    と、データ解析装置とを備えた岩盤斜面安定性評価装置
    であって、前記データ解析装置は、温度データ測定手段
    から得られた温度分布およびその経時変化パターンに基
    づいて斜面表面をグループ分けする手段と、勾配データ
    測定手段から得られたデータに基づいて各グループの平
    均勾配データを算出する手段と、光学データ測定手段か
    ら得られた反射スペクトルデータに基づいて各グループ
    のLab表色系のb*値を算出する手段と、温度データ測定
    手段から得られた温度分布およびその経時変化パターン
    に基づいて各グループの温度変化率を算出する手段と、
    各グループの温度変化率とb*値の相関関係を分析し負の
    相関があるグループを抽出する手段と、抽出されたグル
    ープのb*値に基づいて弾性波速度及び超音波速度の近似
    値を算出する手段と、抽出されたグループの平均勾配デ
    ータ、弾性波速度及び超音波速度の近似値に基づいて岩
    盤斜面の安定状態を評価する手段を有することを特徴と
    する岩盤斜面安定性評価装置。
JP2002154984A 2002-05-29 2002-05-29 遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3536046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002154984A JP3536046B2 (ja) 2002-05-29 2002-05-29 遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002154984A JP3536046B2 (ja) 2002-05-29 2002-05-29 遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003344121A true JP2003344121A (ja) 2003-12-03
JP3536046B2 JP3536046B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=29771610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002154984A Expired - Fee Related JP3536046B2 (ja) 2002-05-29 2002-05-29 遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3536046B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012026882A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 崩落検知システム及び崩落検知方法
JP2012026881A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 崩落検知システム及び崩落検知方法
CN107727424A (zh) * 2017-11-06 2018-02-23 云南省交通规划设计研究院 一种顺层岩质边坡稳定性的地质力学模型实验装置及方法
CN108133115A (zh) * 2018-01-12 2018-06-08 河北工业大学 基于数值模拟及极限平衡计算的滑坡危险性评价方法
CN109959500A (zh) * 2017-12-26 2019-07-02 宇瞻科技股份有限公司 分光辐射谱仪检测头结构
CN111027016A (zh) * 2019-11-08 2020-04-17 宁波大学 一种基于编网算法的岩体结构面优势产状聚类分析方法
CN112782066A (zh) * 2021-02-07 2021-05-11 贵州省交通规划勘察设计研究院股份有限公司 一种用于岩体风化速率高精度测量的装置及其方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6229876B2 (ja) * 2013-08-27 2017-11-15 日本電産リード株式会社 検査装置
CN105447319B (zh) * 2015-12-03 2018-03-13 中国电建集团西北勘测设计研究院有限公司 拱坝坝肩滑动块体不同地质界面计算参数的确定方法
CN106952013A (zh) * 2017-02-09 2017-07-14 成都理工大学 一种岩质边坡安全评价方法及应用

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012026882A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 崩落検知システム及び崩落検知方法
JP2012026881A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 崩落検知システム及び崩落検知方法
CN107727424A (zh) * 2017-11-06 2018-02-23 云南省交通规划设计研究院 一种顺层岩质边坡稳定性的地质力学模型实验装置及方法
CN107727424B (zh) * 2017-11-06 2023-09-26 云南省交通规划设计研究院 一种顺层岩质边坡稳定性的地质力学模型实验装置及方法
CN109959500A (zh) * 2017-12-26 2019-07-02 宇瞻科技股份有限公司 分光辐射谱仪检测头结构
CN108133115A (zh) * 2018-01-12 2018-06-08 河北工业大学 基于数值模拟及极限平衡计算的滑坡危险性评价方法
CN108133115B (zh) * 2018-01-12 2019-11-08 河北工业大学 基于数值模拟及极限平衡计算的滑坡危险性评价方法
CN111027016A (zh) * 2019-11-08 2020-04-17 宁波大学 一种基于编网算法的岩体结构面优势产状聚类分析方法
CN111027016B (zh) * 2019-11-08 2023-05-12 宁波大学 一种基于编网算法的岩体结构面优势产状聚类分析方法
CN112782066A (zh) * 2021-02-07 2021-05-11 贵州省交通规划勘察设计研究院股份有限公司 一种用于岩体风化速率高精度测量的装置及其方法
CN112782066B (zh) * 2021-02-07 2023-08-01 贵州省交通规划勘察设计研究院股份有限公司 一种用于岩体风化速率高精度测量的装置及其方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3536046B2 (ja) 2004-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dekker et al. Remote sensing for inland water quality detection and monitoring: state-of-the-art application in Friesland waters
CN102183237B (zh) 一种地基双波段云高测量的装置和方法
Mineo et al. The use of infrared thermography for porosity assessment of intact rock
CN108717082B (zh) 一种基于集成声波检测技术的土石料压实质量连续评估方法
CN108801934A (zh) 一种土壤有机碳含量高光谱预测模型的建模方法
CN104298883A (zh) 一种油气资源评价中的烃源岩产烃率图版的建立方法
CN104897592A (zh) 基于高光谱技术的盐渍化土壤盐分离子含量监测方法
JP3536046B2 (ja) 遠隔観測による岩盤斜面安定性評価方法及びその装置
CN112364802A (zh) 一种崩塌滑坡灾害体的变形监测方法
CN105300864A (zh) 一种悬浮泥沙定量遥感方法
CN104374711B (zh) 一种树木叶面尘土量的确定方法及系统
CN103411846A (zh) 基于高光谱技术的叶面降尘量测定方法
CN109738380B (zh) 一种土壤盐渍化程度的高光谱遥感判断方法
Martinez et al. Spatio‐temporal distribution of near‐surface and root zone soil moisture at the catchment scale
CN104792672A (zh) Pm2.5质量浓度的高度分布探测装置及其探测方法
Rabatel et al. 25 years (1981–2005) of equilibrium-line altitude and mass-balance reconstruction on Glacier Blanc, French Alps, using remote-sensing methods and meteorological data
JP2010044048A (ja) 地下水起源解析方法、地下水起源解析システム、地下水起源解析プログラム、記録媒体、降雨涵養量演算方法及び降雨涵養量演算部
JP4976689B2 (ja) 樹木の健全度評価方法及び樹木健全度評価装置
CN109427091A (zh) 一种基于高光谱遥感和摄影测量技术的生物量模型研建方法
CN106644919A (zh) 一种测定表土属性变化与侵蚀效应的试验方法
Paringit et al. Sediment yield modelling for small agricultural catchments: land‐cover parameterization based on remote sensing data analysis
CN102509096A (zh) 一种玉米植株叶倾角的提取处理方法
Zhang et al. Remote sensing inversion model of soil organic matter in farmland by introducing temporal information
Kahle et al. Sensitivity of thermal inertia calculations to variations in environmental factors
Panico et al. Monitoring rising damp in solid masonry walls: An experimental comparison of five different methods

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20031031

TRDD Decision of grant or rejection written
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20031210

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040315

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees