JP2003331289A - 画像識別装置およびこの画像識別装置を備えたレーダ装置 - Google Patents

画像識別装置およびこの画像識別装置を備えたレーダ装置

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Akishi Hamaoka
晃史 濱岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像識別の手段として、従来の画像そのもの
の照合処理による識別では、あらかじめ準備する参照画
像が膨大となるとともに、識別に要する処理時間が長く
なるという課題があった。 【解決手段】 画像データAx1・・・と参照画像(ミ
ネスフィルタ)Faの比較だけでなく、画像に付随する
観測パラメータなどの情報を取り込んで、画像の比較時
に利用することで精度の高い画像識別システムを構築す
る。また識別において未知のデータに対する対応力が大
きいアルゴリズムとするとともに、多種多様なデータを
処理するために、データマイニング技術10を用いた。
また未知のデータに対する判断アルゴリズムとしてニュ
ーラルネットワークの技術の1つであるLVQ12を利
用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像識別装置の
アルゴリズムの改良、特に処理時間を短縮するものに関
する。また、このような画像識別装置を備えたレーダ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラやレーダ装置により、対象物を撮
像又は走査して得た画像データ(収集画像)から、その
対象物が何であるかを識別する画像識別装置があり、そ
の技術は古くから種々公表されている。本発明の画像識
別装置は、比較的最近の画像識別技術に生じる問題を解
決することを目的としているが、従来の画像識別装置の
説明については、発明の理解を助けるため、まず、やや
古い技術(以下第1の従来の技術)について説明し、次
に比較的最近の技術(以下、第2の従来の技術)につい
て説明する。
【0003】第1の従来の技術.従来の画像識別装置
は、収集画像をあらかじめ準備してある多数の(モデル
が既知の)疑似画像と照合し、その結果となる合致度を
それぞれの疑似画像ごとに求めたのち、この合致度を比
較検討し、もっとも良く一致した疑似画像のモデルをも
って対象物であると識別するものである。ここで疑似画
像は対象の観測条件(例えば撮影方向の差)ごとに、得
られる画像データに類似した画像を、対象の3Dモデル
を利用してあらかじめ作成したものである。以下、艦船
の識別の場合を例として説明する。画像の中でも特に艦
船識別で主に用いられているレーダ画像(合成開口又は
逆合成開口レーダ(SAR/ISARという)に対して
は、艦船3DモデルからRCS分布を計算するのには膨
大な時間がかかってしまうという問題があるので、照合
処理を実施する前に、あらかじめ種々の観測条件の変化
(例えば真横から、真正面から、斜め方向からの像な
ど)に対応させて、照合対象となる艦船ごとの疑似画像
を多数算出しておく必要がある。算出数に関しても、昨
今の計算機の性能向上と記憶容量の増加に伴い、準備し
ておく疑似画像の観測条件をより細かくすることが可能
となり、類別処理精度も向上してきた。
【0004】しかし、例えば特願2001−04243
7号に開示されているように、艦船識別対象画像とし
て、従来のSAR画像から、艦船の形状をより詳細に表
現できるISAR画像へ主流が移るのに伴って、準備し
ておくべき疑似画像数が大幅に増大してしまうことにな
った。これはISAR画像が艦船の動揺成分を画像化す
るため、SAR画像と同一の観測条件でも複数の画像化
疑似が必要とされるためである。このような疑似画像の
増加により次の点が問題とされていた。 1) 照合処理時間の増大。 2) メモリ容量を大量に必要とする。 特に処理時間の問題は、リアルタイム処理での運用に供
し得るか否かを決定する上で、致命的であり、その照合
処理時間を短縮する方法が必要とされていた。
【0005】以上の従来の画像識別処理の原理を図15
により説明する。図15は第1の従来の技術の画像識別
処理の流れを示すブロック図である。図において20は
艦船Aの疑似画像と収集画像の合致度を計算する処理ブ
ロックAである。21は艦船Bの疑似画像と収集画像の
合致度を計算する処理ブロックBである。処理ブロック
A20、処理ブロックB21での艦船A,Bのほかにも
多数艦船が存在し、それに対応する処理ブロックは多数
存在するが本説明では2隻の場合について説明する。ま
た、以下の説明の詳細部分では処理ブロックA20に関
する説明をするが、他の処理ブロックに関しても同様の
処理が行われている。22は艦船Aの艦船3Dモデル
(3次元外形データ)である。2は艦船3Dモデル22
に対して、撮影による(以下レーダ走査によって画像を
得る場合も撮影という)収集画像と撮影方向/撮影角度
が同じ疑似画像を作成する疑似画像作成処理である。疑
似画像作成処理2は本発明に言うところの、モデルの3
次元データから、このモデルを複数の観測条件で撮像し
たとき得られる複数の記事画像データを作成する手段で
ある。
【0006】A1は観測条件(例えば撮影角度と考えて
も良い)が1の場合の艦船Aの疑似画像、A2は観測条
件2の場合の疑似画像、Anは観測条件nの場合の疑似
画像である。ここで観測条件は3つのみを図示したが全
部でn種類あるとする。Ax1は観測条件1で撮影した
艦船Aの収集画像である。8は疑似画像A1〜Anと収
集画像Ax1の照合をとる照合処理(パターンマッチン
グとも言う)である。27は疑似画像A1と収集画像A
x1との照合処理の結果得られた合致度、28は疑似画
像A2と収集画像Ax1の照合処理の結果である合致
度、29は疑似画像Anと収集画像Ax1の照合処理の
結果である合致度である。
【0007】次に動作について説明する。艦船3Dモデ
ル22を疑似画像作成処理2にかけると観測条件に応じ
て疑似画像A1、A2・・・・Anのn枚が生成され
る。パターンマッチング8で、このn枚のそれぞれと収
集画像Ax1との照合処理を行い、それぞれの合致度2
7、28、29を求める。図15の例では疑似画像A1
と収集画像Ax1は同じ観測条件1で撮影され、かつ同
じ艦船であったとすると、ほぼ類似した画像となるた
め、合致度27はほぼ1.00になるが、そのほかの合致度
28、29に関しては撮影条件が合わないので画像も一
致する度合いが低く、合致度27より小さな値となる。
合致度の最大値は1.00なので、27が1.00なら収集画像
Ax1が艦船Aであるという可能性は100%であるという
識別結果となる。
【0008】従来の画像識別処理では、以上の手順で手
持ちの全ての他の艦船の疑似画像との最大合致度を同様
に求め、それらの中で、最も高い合致度を持つ艦船を、
収集画像で撮影した艦船であると識別する。
【0009】第2の従来の技術.図15の第1の従来の
技術に対して、照合処理時間とメモリ容量の削減を行う
ためにMNACEフィルタ(ミネスフィルタ、この発明
では照合フィルタとも言う)を用いた艦級類別処理が提
案されている。第1の従来の技術の例では、収集画像A
x1と疑似画像A1・・・・との照合処理8が、疑似画
像の枚数分、複数回行わなければ得られないのに対し、
MINACEフィルタを用いる場合は複数の観測条件に
おける複数の疑似画像を1つにまとめた照合フィルタを
作成し、1回の照合処理で同じ結果を得ると言うアルゴ
リズムであり、大幅な照合処理時間の削減となるもので
ある。これにより、リアルタイムな照合処理に見合った
処理時間が実現し、なおかつ複数の疑似画像を1つに合
成することでメモリ容量を大幅に減らすことが可能とな
った。
【0010】図16は第2の従来の技術(MINACE
フィルタによる画像識別)の原理を説明するための処理
ブロック図である。以下の各図に於いて同一の符号は同
一又は相当するものを示すので詳細な説明は省略する。
4は疑似画像A1、A2/・・Anのn枚を1つに合成
する照合フィルタ合成処理、Faは照合フィルタ合成処
理4で生成された照合フィルタ、31は照合フィルタF
aと収集画像Ax1の照合処理による合致度である。照
合フィルタ合成処理4は本発明に言うところの、複数の
疑似画像データから照合フィルタを合成する手段であ
る。
【0011】次に動作について説明する。艦船3Dモデ
ル22を疑似画像作成処理2にかけると観測条件に応じ
てA1、A2・・・、Anに示す疑似画像がn枚生成さ
れる。照合フィルタ合成処理4はこのn枚を一枚に足し
合わせる処理である。これによって照合フィルタFaが
生成される。照合フィルタ30と収集画像Ax1を照合
処理8にかけ合致度31を計算する。照合フィルタFa
は観測条件1〜nまでの情報を含んでいるので31の合
致度は1.00になる。このようにしてMINACEフィル
タを用いた画像識別では各艦船ごとに定まる合致度が1
つになるため、全処理ブロックの中での最大合致度を求
めるだけで識別可能である。
【0012】図16のMINACEフィルタを用いた第
2の従来の例では、照合フィルタFaに複数の観測条件
のデータを含ませることができるが、算出された合致度
がどの観測条件の時のものかという関連性が結果に出て
こない。このため、例えば艦船Aの観測条件1における
収集画像Axと、艦船Bの観測条件2における収集画像
Bxが同一のものとなった場合、照合フィルタFa,F
bに対して収集画像Axの照合処理結果が算出した合致
度も同じ値となってしまい識別が不可能となる。つまり
照合時に、収集時の観測条件と合致度を算出する元とな
った疑似画像の観測条件とを合わすことができなけれ
ば、正確な照合処理に必要とされる観測条件をあわせた
合致度算出ができないという問題点があった。これにつ
いて更に詳細に説明する。
【0013】図17はMINACEフィルタを用いた類
別処理の不具合例の原理説明図である。図において、3
2は艦船Bの艦船3Dモデルである。B1は観測条件1
の艦船Bの疑似画像、B2は観測条件2の艦船Bの疑似
画像、Bnは観測条件nの艦船Bの疑似画像である。F
bは照合フィルタ合成処理4で生成された照合フィルタ
である。37は照合フィルタFbと収集画像Ax1の照
合処理による合致度である。
【0014】次に動作について説明する。問題となるの
は合致度31と37であり、照合フィルタFbと収集画
像Axはそれぞれ別の艦船にもかかわらず合致度が1.00
になってしまっている。このようにMINACEフィル
タを使用したときの合致度が異常値を発する原因の例を
以下に列挙する。 原因1)収集画像Axの形状をあらわす上で重要な全長
表示が、観測条件のアスペクト角(艦船を船首尾線に対
してどの方向から観察しているかの角度)によって伸長
してしまう。これにより、構造物がほぼ同形状で全長の
みが異なる艦船間で、収集画像が同じ画像となる場合が
ある。 原因2)艦船のように長細い形状の動揺をISAR化す
る場合、撮影方向が真横に近いほど画像が安定して収集
できない。このような観測条件で収集した画像の合致度
算出値は異常な値となる可能性が高い。
【0015】上記原因2)に関して言えば、画像化困難
な観測条件の時の収集画像は類別処理に用いなければよ
い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のMINACEフ
ィルタを用いた方法は、照合フィルタに複数の観測条件
を任意に含むことができるが、算出された合致度がどの
観測状況の時のものかという関連性が結果に出てこない
という課題を持っている。これにより、複数の対象(艦
船A・・・)の観測条件・・・における収集画像が同一
のものとなった場合、照合フィルタFa・・・・に対し
て、収集画像の照合処理結果が返す合致度が同じ値にな
る場合が多く、結果として類別(識別)が不可能となる
ケースが多く発生するという課題があった。
【0017】この発明は上記課題を解消し、識別が不可
能になることが少なく、かつ、処理時間が短くてすむ画
像識別装置を得ることを目的とする。また、この画像識
別装置を備えたレーダ装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の画像識別装置
は、モデルの3次元データから、このモデルを複数の観
測条件で撮像したとき得られる複数の疑似画像データを
作成する手段と、前記複数の疑似画像データから照合フ
ィルタを合成する手段と、形状が既知のモデルを複数の
観測条件で撮像して得た複数の既知収集画像のそれぞれ
と前記照合フィルタとの合致度データを求め、この合致
度データを融合して総合組み合わせデータを得る手段
と、前記総合組み合わせデータを複数の主成分に成分分
析して複数の成分分析データを得る手段と、前記複数の
成分分析データをニューラルネットワークによりマップ
上に分類して前記形状が既知のモデルの自己組織化マッ
プを得る手段と、形状が未知の対象を任意の観測条件で
撮像して得た未知収集画像を前記複数の手段により前記
自己組織化マップ上に分類し、前記形状が既知のモデル
の分類との一致を検証する手段とを備え、前記未知収集
画像が前記既知のモデルのいずれに相当するかを識別す
るようにしたものである。
【0019】また、前記モデルと、前記照合フィルタは
複数個用いられるものである。
【0020】また、前記総合組み合わせデータを複数の
主成分に成分分析して複数の成分分析データを得る手段
は、前記総合組み合わせデータを前記観測条件を構成す
る複数の要素別データに分解するデータクレンジング手
段と、前記複数の要素別データをデータマイニングによ
り複数の主成分に成分分析して複数の成分分析データを
得る手段とを含むものである。
【0021】また、前記自己組織化マップにより得た主
成分データの分類結果を前記複数の疑似画像データから
前記照合フィルタを合成する手段へフィードバックする
フィードバック手段を備えたものである。
【0022】また、前記モデルは移動体であり、前記収
集画像はレーダ装置により得られるレーダ画像であるも
のである。
【0023】また、主成分として観測条件を構成する複
数の要素別データに、電子測量データを加えたものであ
る。
【0024】この発明のレーダ装置は、上記の画像識別
装置を備えたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態1.まず、第2の従来
例で説明したMINACEフィルタを用いた画像識別の
不具合の原因1)の問題を解決するための、本発明の基
本的な考え方について説明する。この原因1)を解決す
るには、類別対象とする艦船ごとの合致度を、ある1つ
の観測条件における時の値だけで判断するのではなく、
複数の観測条件での値を統合して判断する仕組みを作る
ようにした。これについて図1〜図2により更に詳細に
説明する。図1にこのような統合判断を行うための結果
データの融合の様子を示す。図において、Ax1は観測
状況1で撮影した艦船Aの収集画像、Ax2は観測状況
2で撮影した艦船Aの収集画像、Ax3は観測状況3で
撮影した艦船Aの収集画像である。Fa,Fbは第2の
従来の技術の図16、図17で説明した照合フィルタで
あり、図16、図17で説明したとおりの方法で作成さ
れるものなので、説明は省略する。40は照合フィルタ
Faと収集画像Ax2の照合処理による合致度、41は
照合フィルタFaと収集画像Ax3の照合処理による合
致度である。42は照合フィルタFbと収集画像Ax2
の照合処理による合致度、43は照合フィルタFbと収
集画像Ax3の照合処理による合致度である。44は観
測条件1のときの合致度の組み合わせ表、45は観測条
件2のときの合致度の組み合わせ表、46は観測状況3
のときの合致度の組み合わせ表である。47は組み合わ
せ表44、45、46を融合する処理で、48は組み合
わせ表44、45、46を組み合わせた総合組み合わせ
表である。
【0026】次に動作について説明する。総合組み合わ
せ表48を用いることにより、類別対象の艦船として
A,Bの2艦船がある場合に、収集画像Axと艦船A、
BのMINACEフィルタFa、Fbとの照合処理で算
出される2つの合致度の大小関係を観測条件ごとに管理
し、それらをまとめたものを類別パターンとして扱うこ
とができる。これにより、例えば観測条件1のとき艦船
A、Bともに同一の合致度となるが、観測条件2のとき
はAの合致度が大きくなり、観測条件3のときにBの合
致度が大きくなるのはパターンαであるというような判
断ができるようになる。よって、1つの艦船を特徴付け
る類別パターンは、類別対象となる艦船フィルタごと
に、考えうる観測条件全てを網羅した合致度を算出し、
それらを統合した1つの表(総合組み合わせ表48)の
情報からなる。総合組み合わせ表48は艦船Aに関して
の全ての観測条件ごとの合致度の算出パターンが示され
たものであり、これを1つの艦船を特徴付けるパターン
として取り扱う。図1に示した処理の流れ全体は、本発
明に言うところの、形状が既知のモデルを複数の観測条
件で撮像して得た複数の既知収集画像のそれぞれと前記
照合フィルタとの合致度データを求め、この合致度デー
タを融合して総合組み合わせデータを得る手段である。
【0027】また、以上に説明したような複雑なデータ
群を扱うには、一般的な問題点(下記)について解決が
必要となるのでこれについて説明する。即ち、 問題1) 合致度、観測条件という意味合いの全く異な
る情報を同列に取り扱うことが困難。さらに無駄なデー
タも多い。 問題2) 照合処理の精度を検証するためには艦船パタ
ーンを特徴付けた観測条件群と同じ観測条件を合わせ持
った収集画像が必要となり、それだけの収集画像を収集
するのが困難。 次に、上記問題点の、本発明に於ける解決方法の概略を
説明する。
【0028】まず、問題1の異種データ混合型データ列
の扱いに関しては、“データマイニング処理”を採用す
ることで解決した。これは雑多なデータ群の中から本当
に有益なものだけを取り出す技術である。
【0029】データマイニングについて説明する。デー
タ群を照合に利用するには、従来の説明に示している艦
船A、Bという2艦船だけの情報だけではなく、他の艦
船の合致度情報も有効に利用するために対象全艦船に対
する合致度を類別データ列として扱う必要がある。しか
しデータ群の情報が増加するほど、データの相関関係が
把握しづらくなってくる。さらに無駄なデータも増えて
くる可能性も有り得る。データマイニングの技術を用い
ることで雑多なデータ列から意味の有る情報だけを取り
出すことができる。本開発ではこのデータ特徴要素の抽
出に主成分分析を用いた。
【0030】図2に主成分分析の概念を示す。図におい
て、48は図1の総合組み合わせ表である。49は艦船
Aの収集画像の主成分分析処理、50は艦船Bの収集画
像の主成分分析処理である。51は艦船Bの収集画像の
照合処理結果である合致度を観測条件ごとにまとめた総
合組み合わせ表である。52は総合組み合わせ表48、
51に示すような合致度の集まりだけでなく、それに付
随する様々なデータ(図2では、例としてアスペクト、
オフナディア、レンジを記載)を洗い出し、フォーマッ
トを決めるデータクレンジング処理、53は艦船Aの収
集画像に対するデータクレンジング処理52の処理後の
データである。54は艦船Bの収集画像に対するデータ
クレンジング処理52の処理後のデータである。55は
データマイニング処理である。56は艦船Aの収集画像
に対するデータマイニング処理55の処理後のデータで
ある。57は艦船Bの収集画像に対するデータマイニン
グ処理55の処理後のデータである。
【0031】次に動作について説明する。総合組み合わ
せ表48、51に示すような合致度の集まりだけでな
く、それに付随する様々なデータを洗い出し、フォーマ
ットを決める処理がデータクレンジング52である。そ
してこの処理の処理済データ53、54に対して主成分
分析によって任意の個数の主成分にまとめあげるのがデ
ータマイニング処理55である。これによって、艦船ご
との特徴をもとに分別できる必要最小限のパラメータ値
(図では主成分1、主成分2の2つの成分のみを例示し
ている)を導き出すことが可能となる。図2の処理の流
れ全体は、本発明に言うところの、総合組み合わせデー
タを複数の主成分に成分分析して複数の成分分析データ
を得る手段である。また、データクレンジング52は本
発明に言うところの、総合組み合わせデータを前記観測
条件を構成する複数の要素別データに分解するデータク
レンジング手段である。また、データマイニング処理5
5は本発明に言うところの、観測条件を構成する複数の
要素別データの要素をデータマイニングにより複数の主
成分に成分分析して複数の成分分析データを得る手段で
ある。
【0032】また、問題2の収集画像の観測状況ごとの
収集が実現困難な点は、“ニューラルネットワークを利
用したLVQアルゴリズム”を採用することで、観測条
件におけるデータ群を1つのパターンとして扱うのでは
なく、観測条件ごとのデータ列の集合として扱う方式を
採用することにより解決した。これにより、収集画像に
対応した観測条件が1つであっても、類別パターンを特
徴づける特徴空間でその位置を示すことができれば、そ
の位置が艦船パターンを示すデータ列の集合の範囲のど
の艦船領域に含まれているかを見て類別できる。
【0033】ニューラルネットワークについて図3、図
4により説明する。ニューラルネットワークは艦名が既
知のデータ群を1つの類別パターンとして捉え、その類
別パターンを特徴空間中に分布させる学習段階(図3)
と、学習した特徴空間への未知のデータの割付(マッピ
ング)を行うシミュレーション段階(図4)とを持つア
ルゴリズムである。本発明ではニューラルネットワーク
の中でもパターン認識に用いられる階層型の自己組織化
アルゴリズムとして知られているLVQを利用する。L
VQにより艦船ごとに固有な類別データ列を自己組織化
マップと呼ばれる特徴空間に割り当てることができる。
【0034】学習段階では艦船ごとに固有なデータ列サ
ンプルを観測条件ごとに用意し、自己組織化マップへ値
を割り当てる。そして艦船ごとの領域を決定する。なお
学習段階においてMINACEフィルタ作成時のTRU
E,FALSEクラスの指定基準を明確にすることがで
きる。図3において、58はニューラルネットワークの
処理であり、ここではLVQを用いている。59はニュ
ーラルネットワークの処理58の処理の結果を投影する
自己組織化マップである。
【0035】ニューラルネットワーク処理58によって
データマイニング処理後のデータ56、57を自己組織
化マップ59に投影していく。ニューラルネットワーク
のアルゴリズムとして使用するLVQの特徴により、同
一艦船に属するデータ列はマップ59上にて同一グルー
プ領域を形成していく。多くのサンプルを用いてこの領
域を学習(位置と大きさ、範囲を学習)していくのが大
きな目的である。図3に示した処理は、本発明に言うと
ころの、複数の成分分析データをニューラルネットワー
クによりマップ上に分類して前記形状が既知のモデルの
自己組織化マップを得る手段である。
【0036】次にシミュレーション時の処理について図
4により説明する。学習時に作成した自己組織化マップ
59があれば、未知のデータ列に対して最も確からしい
グループへの割り当て先が全自動で簡単にわかる。この
段階をシミュレーション段階と呼ぶ。図4において、5
8、59は図3と同じである。60は艦船名が未知の収
集画像の主成分表である。この主成分の求め方も図2の
主成分分析で示した方法により得られたものである。
【0037】ニューラルネットワーク処理58の処理に
て主成分表60のデータの対応場所が59のマップの艦
船Aの領域の中だとわかった場合、艦船名が未知の収集
画像に対して実は艦船Aであるということが判明する。
図4の処理全体は、本発明に言うところの、形状が未知
の対象を任意の観測条件で撮像して得た未知収集画像を
前記複数の手段により前記自己組織化マップ上に分類
し、前記形状が既知のモデルの分類との一致を検証する
手段である。
【0038】以上は本発明の画像識別処理の原理的な面
からの説明である。次に具体的な画像処理の流れについ
てブロック図により説明する。この流れの説明の中で、
既に前述の原理説明で詳細を説明した部分については、
説明が重複するが、改めてその概要程度を説明する。図
5、図6は本発明の実施の形態1の画像識別システムの
流れ説明図である。処理は学習時の処理(図5)とシミ
ュレーション時の処理(図6)の2つに大きく分かれ
る。図において1は識別対象となる目標の3Dモデルで
あり、ここでは艦船を対象として示している。2は3D
モデル1を元に画像化されるパターンを疑似する疑似画
像作成処理である。3は疑似画像作成処理2により作成
された疑似画像、4は複数枚の疑似画像3を1枚に合成
して照合フィルタ5を作成するフィルタ合成処理であ
る。6は収集画像である。学習時には収集画像6を撮影
した目標の名称(勿論形状も)は既知であるものとす
る。7は収集画像6を撮影したときの目標とセンサ間の
位置関係など(観測条件)を示す観測パラメータであ
る。8は照合フィルタ5と収集画像6との合致度を計算
するパターンマッチング処理である。9はパターンマッ
チング処理8の照合結果であり、3Dモデル1の種別ご
とに合致度が計算され、その合致度を一まとめにしたグ
ループ(図1の総合組み合わせ表48)となっている。
【0039】10は照合結果データ9をもとに重要なデ
ータを探すデータマイニング処理である。11はデータ
マイニング処理10の結果データ(図2の処理後データ
56、57)であり、ニューラルネットワークのアルゴ
リズムLVQ12における入力データとなるLVQ入力
データでもある。12はLVQ入力データ11をグルー
プごとに分別する(マッピングする)LVQ処理であ
る。13はLVQの結果を投影したマップ(図3の自己
組織化マップ59)であり、学習内容が詰め込まれた自
己組織化マップ(SOM(Self Organization Map)と
言う)である。14はシミュレーション時に最終的に必
要な識別結果である。
【0040】次に学習時の動作について示す。ここでの
説明は艦船のSAR/ISAR画像に対して行う。学習
処理とは、対象艦船の名称が明らかになっているとき収
集画像を用意し、その処理をシステムに実行させ、マッ
プを作成し、実際に艦船名が不明な画像の識別処理を行
うための準備とするものである。学習処理の最初のステ
ップは疑似画像作成処理2である。疑似とは任意に指定
した観測パラメータを元に、艦船3Dモデルに対してS
AR/ISAR処理の疑似を行い、疑似収集画像を作成
する処理である。なお、本処理では(実際に機上で行わ
れているSAR/ISAR画像化処理ではなく)目標3
次元モデル1の相対RCS分布を求め、これに観測条件
(レーダ特性・相対位置関係・動揺条件など)を与える
ことにより、投影処理を介した疑似ISAR画像を生成
する処理である。観測条件に応じて、艦船3Dモデル一
つにつき複数枚の疑似画像が作成される。
【0041】フィルタ合成4とはSAR/ISARより
得られる画像からの艦船の探知および認識をするMIN
ACE(Minimum Average and Correlation Energyミ
ネス)フィルタ5を作成する手法である。MINACE
フィルタ5を用いることで合成開口レーダで、目標認識
を困難にしていた以下の要因を克服することができる。
【0042】要因1・レーダの照射方向と目標との相対
角度(aspect angle)により得られる画像が、その角度差
以上に極端に異なる。例えば、対象の2つの平面の角
や、3つの面の頂点がレーダ照射方向に向いている場
合、レーダ波の反射係数が大きくなり高輝度点として現
れるが、この状態から相対角度がわずか数度変化するだ
けで、高輝度点の場所が大きく変化してしまう。 要因2・ 全ての相対角度に応じた照合フィルタを準備
した場合、照合処理時間が膨大となる。例えば、2次元
の照合フィルタによる目標認識手法において、全ての相
対角度に応じたMINACEを用いない照合フィルタを
準備(例えば2度おきに照合フィルタを準備)した場
合、1目標につき180枚の照合フィルタを必要とす
る。10目標の認識をするためには、1800枚の照合
フィルタを準備する必要があり、1入力画像毎に180
0回の照合演算を要する。
【0043】MINACEを用いた照合フィルタ5によ
る手法の場合、必要となるフィルタの数を極力減らすこ
とができる。また、上記説明では、目標の不確定要素は
相対角度のみとしたが、実際は目標の偽装による変形
や、同じ形式でも製造年代による相違など、事前に知り
得ない要素が多々存在する。よって歪不変(後述)であ
りかつ、1つの照合フィルタにて広いアスペクト角に対
応出来ることが合成開口レーダ画像の認識において重要
である。このような要因に対しMINACEフィルタは
広いアスペクト角に対応可能であることが検証されてい
る。
【0044】MINACEフィルタ5が作成されたらそ
のあとは照合(パターンマッチング8)を行う。パター
ンマッチング8は、図1で説明したように、照合フィル
タ5(Fa)と収集画像(Ax)の相関値を計算する処
理である。本処理で行う照合フィルタを用いた認識手法
は、照合演算に用いる情報が2次元の振幅情報である。
照合フィルタ5の縦と横の積の数分の情報を用いている
ので、複数個の特徴点を求めて照合する手法に比べて目
標の物理的変化に対応可能であるという特徴がある。こ
のことを歪不変(Distortion /Invariant)という。ま
た照合演算において、FFT(Fast Fourier Transform)
を用いることにより高速に演算可能であるとともに、照
合対象の中心位置が既知であることを要求しないので、
合成開口レーダにおける目標認識手法としてすぐれてい
る。照合処理の結果としての合致度9は、フィルタ5一
枚につき一つが算出される。その結果、照合対象が増加
するに従って、合致度が増加し識別が難しくなる。さら
に判断材料の合致度にも重複した意味のものも多数出て
くる。そこで次に図2で説明したデータクレンジングと
データマイニングを使用する。
【0045】データクレンジングは入力された膨大なデ
ータ群をデータマイニングの解析に適合するような良質
のデータにする処理であり、対象艦船が増大するに従
い、処理時間・処理精度がともに落ちてくることをある
程度カバーすることができる。本発明では観測パラメー
タ等のデータは全て正規化し0.0〜1.0の値に置きかえ
る。
【0046】データマイニング10により、照合艦船の
隻数が増大しても、その変化に容易に対応できる。つま
り本当に意味のあるデータ集合のみを利用できるのであ
る。これはデータ列が長いとそれだけ処理時間もかかる
し、処理結果もあまりよくないことになりそうであると
いう懸念を追い払うための機能である。特にデータマイ
ニングにより、分別できる絵になっていないISAR画
像でもクレンジングを行ってデータマイニングすること
で分別できる可能性が広がる。データマイニングではデ
ータクレンジングで作成した厳選したデータを用いて膨
大な照合結果データを主成分分析によって人間の判断で
きる第N主成分まで落とす。このようにLVQに渡すデ
ータ列を連結によって作成するのだが、その前にオペレ
ータによって主成分をグラフにて確認することができ
る。
【0047】次に、LVQ12について説明する。LV
Q(Learning Vector Quantization:競合学習型ベクト
ル量子化ニューラルネットワーク)12とは、図3で説
明したが、視覚の研究から得られた知見を元に「自己組
織化」というキーワードに関連して生体が達成した情報
処理のメカニズムを利用したパターン分類アルゴリズム
である。競合学習型のネットワークの学習段階では、あ
る入力に対して多数のニューロンが反応するが、その中
でも最も強い応答を示したニューロンが勝ち残り(競
合)、そのニューロンについての結合重みの学習を行
う。 ただし、学習するときは競合で勝ち残ったニュー
ロンの周辺のニューロンも同時に学習する。このような
学習によって、データの統計的分布や相互の類似関係を
反映したテンプレートが作られる。このテンプレートに
よって、パターン認識ができる。
【0048】LVQ12の処理手順を次に示す。 手順1:学習回数の設定 自己組織化は学習させる回数で性能が定まる。データの
個数分するのは当然であるが、50回繰り返す。 手順2:入力データのスケール調整 ニューロンに印加される、入力の値は0から1までの連
続値である。よって、あるデータ群を入力するにあたっ
て、 そのデータ群の一番大きな数字で、全ての数字を
割れば、0から1にスケールを調達することができる。 手順3:結合係数のランダム変数化 ニューラルネットワークの初期の結合係数Uは、ランダ
ムで与えられているとする。 手順4:ニューロンの状態計算 入力ベクトルをEとして、ニューロンの状態Sを計算す
るには、式(1)を用いる。
【0049】
【数1】
【0050】手順5:最大値のニューロンを探索 競合層のニューロンの状態Sの中で、最も大きい値を取
る ニューロンを探す。 手順6:学習させるニューロンの範囲を設定 学習範囲を意味する近傍dを求めるには、式(2)を用
いる。近傍dは学習回数と共に減少する定数であり、最
後は0となる。 tは現在の学習の回数で、Tは行われ
るべき学習回数である。 手順7:結合係数の増加 競合層のニューロンの状態Sの中で、最も大きい値を取
る ニューロンの周り(近傍d)に結合している結合係
数Uだけ、式(3)(4)の変化分だけ結合係数Uが増
加させる。ここで、aは結合定数で通常0.9〜0.5にし、
学習回数と共に減っていくこととする。tは現在の学習
の回数で、Tは行われるべき学習回数である。 手順8:学習回数がまだ残っていたなら手順4に戻る これを繰り返すことによって、ニューラルネットワーク
に印加された入力Eが、結合係数Eによって蓄積され
る。
【0051】このようにして自己組織化マップ13を作
成する。学習時の収集画像の艦船名称は既知なので、自
己組織化マップ13において対象とする艦船の領域を決
めることができる。これを艦名が未知の収集画像の艦名
を判断するために使用するデータとする。
【0052】次にシミュレーション時処理の動作につい
て図6に示す。シミュレーション処理は学習処理にて作
成された自己組織化マップを用いて、艦船名称の不明な
収集画像を識別する処理である。シミュレーションにお
けるパターンマッチング8は学習での処理と類似する処
理である。ただし学習時と違い、洗練されたマッチング
フィルタ5がすでに用意されている。本処理では観測パ
ラメータから推奨されるマッチングフィルタ5を検索
し、マッチング処理を行い、合致度を計算する。シミュ
レーション処理でのデータマイニング10は主成分抽出
(図2で説明)であると言える。広義の意味でのデータ
マイニングは学習のところですでに行っている。ここで
は学習の成果を発揮するところである。学習により決定
した主成分9を計算し、LVQ用のデータ11を作成す
る。学習時のLVQによってすでに自己組織化マップ1
3は完成している。本処理では結合関数にあわせてマッ
プのどこに割り当てられるかをみて、分別を行う。
【0053】以上では、艦船3Dモデル1に対する処理
として説明したが、対象はこれに限らず航空機3Dモデ
ルに対しての識別処理に、また、車両3Dモデルに対し
ての識別処理に、また、建造物3Dモデルに対しての識
別処理にそれぞれ適合させることが可能である。
【0054】実施の形態2.図7、図8に実施の形態2
の画像識別処理として、マルチバンドに対応させた場合
のブロック図を示す。実施の形態1では、ある1つのバ
ンドに対する識別処理を示したが、マルチバンドに対す
る処理に対しても十分対応できる。図7の疑似処理2は
バンドごとに異なる処理となる。また、収集画像6もバ
ンドごとに異なる。
【0055】実施の形態3.図9、図10に発明の実施
の形態3の画像識別処理のブロック図を示す。実施の形
態1では識別精度の向上のためのフィードバック処理が
含まれていないが、図3ではLVQが自身のSOM(Se
lf Organization Map)の目標領域の距離を元にフィルタ
合成時のトレーニングクラス選別処理に対してもフィー
ドバックをかけることで識別システムの信頼度を向上さ
せることが可能である。このフィードバック処理は、本
発明に言うところの、自己組織化マップにより得た主成
分データの分類結果を複数の疑似画像データから前記照
合フィルタを合成する手段へフィードバックするフィー
ドバック手段である。
【0056】実施の形態4.図11、図12に発明の実
施の形態4の画像識別処理のブロック図を示す。実施の
形態3では識別データとして用いるのが画像に関するデ
ータだけであるのに対して、ESM(Electronic Surve
yllance Measure、電子測量データとも言う)15など
の情報を組み込ませることが可能である。
【0057】実施の形態5.図13、図14に実施の形
態5の画像識別処理のブロック図を示す。実施の形態1
〜3では画像情報を扱っているが、画像とは全く関係な
いデータ列(例えばある種の物質の化学成分分析デー
タ、地震波や建造物の振動などの各種波動データ、DN
A分析データ)を対象とした処理にも応用可能である。
以上に説明した画像識別装置は、レーダ特に合成開口レ
ーダに備えることにより、より高い効果を得ることがで
きる。
【0058】
【発明の効果】この発明の画像識別装置は、以上に説明
したように構成されているので、以下に示す効果を奏す
る。
【0059】データマイニングとニューラルネットワー
クを併用することにより、処理時間を増やすことなく従
来より識別精度の高い画像識別を行うことができる。
【0060】また、マルチバンドに対する画像識別処理
を効果的に行うことができる。
【0061】また、画像データの分析にデータクレンジ
ング機能と、データマイニング機能とを用いているの
で、より信頼度の高い画像識別ができる。
【0062】ニューラルネットワーク処理のLVQが、
自己組織化マップから得た結果を、フィルタ合成処理に
対してフィードバックすることで画像識別システムの信
頼度を向上させることができる。
【0063】ESMなど画像とは異なる情報を組み込ま
せる画像識別処理が可能である。
【0064】この発明によるレーダ装置は、上記画像識
別装置を備えたので、画像識別処理をより高速に処理す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の動作原理(データ
の融合)を説明するためのデータ処理説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の動作原理(成分分
析)を説明するためのデータ処理説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の動作原理(学習段
階)を説明するためのデータ処理説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の動作原理(シミュ
レーション段階)を説明するためのデータ処理説明図で
ある。
【図5】 この発明の実施の形態1の画像識別処理の流
れ(学習時)を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の画像識別処理の流
れ(シミュレーション時)を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の画像識別処理の流
れを示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態2の画像識別処理の流
れを示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態3の画像識別処理の流
れを示すブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態3の画像識別処理の流
れを示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態4の画像識別処理の
流れを示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態4の画像識別処理の
流れを示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態5の画像識別処理の
流れを示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態5の画像識別処理の
流れを示すブロック図である。
【図15】 第1の従来の技術の画像識別を示す原理説
明図である。
【図16】 第2の従来の技術のMINACEフィルタ
による画像識別を示す原理説明図である。
【図17】 図16のMINACEフィルタによる画像
識別の不具合を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 艦船3Dモデル、 2 疑似画像作成処理、
3 疑似画像、4 フィルタ合成処理、 5 照合フ
ィルタ、 6 収集画像、7 観測パラメータ、
8 パターンマッチング処理、9 照合結果、
10 データマイニング処理、11 LVQ入
力データ、 12 LVQ処理、13 自己組織化マ
ップ、 14 識別結果、 15 ESMデータ、
19 結果データ、 20 処理ブロックA、 2
1 処理ブロックB、22 艦船Aの3Dモデル、
A1 観測状況1の艦船A疑似画像、A2 観測状況2
の艦船A疑似画像、An 観測状況nの艦船A疑似画
像、Ax1 観測状況1の艦船A収集画像、27 観測
状況1の艦船A合致度、 28 観測状況2の艦船
A合致度、29 観測状況nの艦船A合致度、 F
a 艦船Aの照合フィルタ、31 収集画像の合致度、
32 艦船Bの3Dモデル、B1 観測状況1の艦
船B疑似画像、B2 観測状況2の艦船A疑似画像、B
n 観測状況nの艦船B疑似画像、Fb 艦船Bの照合
フィルタ、 37 収集画像の合致度、Ax2 観
測状況2の艦船A収集画像、Ax3 観測状況3の艦船
A収集画像、40 (艦船Aの照合フィルタによる観測
状況2の)収集画像の合致度、41 (艦船Aの照合フ
ィルタによる観測状況3の)収集画像の合致度、42
(艦船Bの照合フィルタによる観測状況2の)収集画像
の合致度、43 (艦船Bの照合フィルタによる観測状
況3の)収集画像の合致度、44 (観測状況1の収集
画像Aの合致度の)組み合わせ表、45 (観測状況2
の収集画像Aの合致度の)組み合わせ表、46 (観測
状況3の収集画像Aの合致度の)組み合わせ表、47
融合処理、48、51 総合組み合わせ表、49 艦船
Aの主成分分析、 50 艦船Bの主成分分析、5
2 データクレンジング処理、53 艦船Aのクレンジ
ング結果、 54 艦船Bのクレンジング結果、5
5 データマイニング処理、56 艦船Aのデータマイ
ニング結果、57 艦船Bのデータマイニング結果、5
8 ニューラルネットワーク処理、 59 自己組織化
マップ、60 艦船名不明の収集画像のデータマイニン
グ結果。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モデルの3次元形状データから、このモ
    デルを互いに異なる方向を含む複数の観測条件で撮像し
    たものに相当する複数の疑似画像データを作成する手
    段、前記複数の疑似画像データから照合フィルタを合成
    する手段、 形状が既知のモデルを複数の観測条件で撮像して得た複
    数の既知収集画像のそれぞれと前記照合フィルタとの合
    致度データを求め、この合致度データを融合して総合組
    み合わせデータを得る手段、 前記総合組み合わせデータを複数の主成分に成分分析し
    て複数の成分分析データを得る手段、 前記複数の成分分析データをニューラルネットワークに
    よりマップ上に分類して前記形状が既知のモデルの自己
    組織化マップを得る手段、 形状が未知の対象を任意の観測条件で撮像して得た未知
    収集画像を前記複数の手段により前記自己組織化マップ
    上に分類し、前記形状が既知のモデルの分類との一致を
    検証する手段を備え、 前記未知収集画像が前記既知のモデルのいずれに相当す
    るかを識別するようにしたことを特徴とする画像識別装
    置。
  2. 【請求項2】 前記モデルと、前記照合フィルタとは、
    それぞれ複数個用いられることを特徴とする請求項1に
    記載の画像識別装置。
  3. 【請求項3】 前記総合組み合わせデータを複数の主成
    分に成分分析して複数の成分分析データを得る手段は、 前記総合組み合わせデータを前記観測条件を構成する複
    数の要素別データに分解するデータクレンジング手段
    と、 前記複数の要素別データをデータマイニングにより複数
    の主成分に成分分析して複数の成分分析データを得る手
    段とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画
    像識別装置。
  4. 【請求項4】 前記自己組織化マップにより得た主成分
    データの分類結果を前記複数の疑似画像データから前記
    照合フィルタを合成する手段へフィードバックするフィ
    ードバック手段を備えたことを特徴とする請求項1から
    3のいずれか一項に記載の画像識別装置。
  5. 【請求項5】 前記モデルは移動体であり、前記収集画
    像はレーダ装置により得られるレーダ画像であることを
    特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像
    識別装置。
  6. 【請求項6】 主成分として観測条件を構成する複数の
    要素別データに、電子測量データを加えたことを特徴と
    する請求項5に記載の画像識別装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項に記載の
    画像識別装置を備えたレーダ装置。
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