JP2003331030A - ホール管理支援システム - Google Patents

ホール管理支援システム

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JP2003331030A JP2002138475A JP2002138475A JP2003331030A JP 2003331030 A JP2003331030 A JP 2003331030A JP 2002138475 A JP2002138475 A JP 2002138475A JP 2002138475 A JP2002138475 A JP 2002138475A JP 2003331030 A JP2003331030 A JP 2003331030A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存ホールの運営管理を支援する。 【解決手段】 各ホール1〜3には、アンケートを入力
する入力端末11、21、31と情報端末12、22、
32が設置されており、ネットワーク7を介してサーバ
ー4に接続されている。サーバー4には、データベース
5が接続されており、各ホールの運営履歴やコンサート
などの開催時に行われるアンケート結果が蓄積されてい
る。サーバー4は、データベース5に蓄積されている情
報に基づいて、ホールの運営状況やアンケート調査結果
を統計処理して出力するとともに、該統計結果や音響測
定結果に基づいて、ホールの音響特性、設備等を診断
し、その改善案を前記情報端末12、22、32に出力
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存ホールの運営
及び音響についての問題点の調査と改修診断を行うホー
ル管理支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物などの施設の運営管理
を行うための各種システムが提案されている。特開平5
−158940号公報には、建物の建築部材の維持保全
データを管理し、保守管理業務の省力化、効率化を図る
建物生涯管理サポートシステムが提案されている。ま
た、特開平10−46832号公報には、建築や機構等
のハード自体の老朽化への対応を行う調査・改修診断プ
ログラムを含む建物ライフサイクル解析システムが提案
されている。さらに、特開平9−34946号公報に
は、ハードのランニングコストを低減させるための施設
保全管理システムが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、建物の
運営管理を行うためのシステムは各種提案されている
が、ホール(本発明においては、多目的ホール、劇場、
コンサートホールなどを総称してホールとよぶ。)は、
他の種類の建物とは異なる独特の管理運営上の問題点が
ある。例えば、公共ホールなどの多目的ホールは、当初
想定した最も頻度の高い催しに適合するように設計され
るが、建築後に想定とは異なる割合で催しが行われるよ
うになる場合がある。このような場合に、既存の施設を
活性化して新たな用途に対応することが求められる。ま
た、ホールの音響特性自体もその建築時期により異なっ
てきている。図12は、ホールの建築年代別の室容積に
対する残響時間をプロットしたグラフである。この図に
示すように、多目的ホールの残響時間は、建築時期が新
しくなるほど長くなる傾向にある。これは、コンサート
ホールが普及したことなどにより利用者の好みが変化
し、多目的ホールについても響きのよいものが求められ
るようになってきていることを表わしている。さらに、
ホールは、その運営管理において、音響上の問題や地域
の文化施設としての利用形態があり、ホール独特の運営
上の問題を有している。
【0004】そこで、本発明は、音響上の問題や利用者
の要望といったホール独特の問題を解決することを容易
とするホール管理支援システムを提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のホール管理支援システムは、ホールの運営
履歴、ホール利用者のアンケート調査およびホールの音
響特性に関する測定結果を記憶する記憶手段と、前記記
憶手段に記憶されている内容からホールの運営状況の経
時的変化、アンケート集計結果などの統計情報を生成す
る手段と、所定の判定基準に基づいて前記統計情報を判
定することにより、該ホールの運営および改修に関する
診断結果を出力する診断手段と、前記統計情報および前
記診断結果を出力表示する手段とを有するものである。
【0006】また、本発明の他のホール管理支援システ
ムは、ホールに設けられた入力端末と、ホールに設けら
れた情報端末と、前記入力端末および前記情報端末とネ
ットワークを介して接続されたサーバーコンピュータ
と、前記サーバーコンピュータに接続された記憶手段と
を有し、前記記憶手段は、ホールの運営履歴および前記
入力端末あるいは前記情報端末から入力されたアンケー
ト結果情報を記憶するものであり、前記サーバーコンピ
ュータは、前記ホールの運営履歴情報、前記アンケート
結果情報およびホールの音響特性測定結果情報に基づい
て、ホールの運営および改修に関する診断を行い、該診
断結果を前記情報端末に出力するものとされている。さ
らに、前記入力端末は、前記アンケート調査実施時にホ
ール利用者によりアンケートの回答を入力するために用
いられるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明のホール管理支援シ
ステムの全体構成について、図1および図2を参照して
説明する。図1は本発明のホール管理支援システムの全
体構成を示すブロック図であり、図2は本発明のホール
管理支援システムにおける処理の流れを示す図である。
図1において、1〜3はホール、4はサーバーコンピュ
ータ(以下、単に「サーバー」という)、5はサーバー
4に接続されたデータベース、6はプロモーター(主催
者、興行主)の事務所などに設置された情報端末であ
る。各ホール1〜3のホワイエ(ロビー)にはそれぞれ
1または複数の入力端末11、21、31が設置されて
おり、運営事務所には情報端末12、22、32が設け
られている。前記入力端末11、21、31、前記情報
端末6、12、22、32、および、前記サーバー4
は、インターネット等のネットワーク7を介して相互に
接続されている。聴衆は、プロモーターからチケットを
入手し、ホール1〜3に行く。なお、ここでは、3つの
ホールを管理するものとして図示しているが、管理する
ホールの数は任意である。
【0008】前記入力端末11、21、31および前記
情報端末6、12、22、32から入力される各ホール
の運営実態に関するデータは、前記ネットワーク7を介
して前記サーバー4に転送され前記データベース5に蓄
積される。サーバー4は、前記データベース5に蓄積さ
れている各ホールの運営実態に関するデータの集計/統
計処理および、該集計/統計処理の結果に基づいて各ホ
ールの改修に関する診断処理を行う。前記サーバー4か
らの集計結果や統計情報はプロモーターの情報端末6や
各ホールの運営事務所に設置された情報端末12、2
2、32に転送され、表示される。また、前記診断処理
結果は、前記各ホールの運営事務所に設置された情報端
末12、22、32に転送され、表示される。各ホール
の管理者は、該サーバー4により提示される前記集計/
統計結果および診断結果に基づいて、そのホールで開催
する催しの企画やホールの改修計画の策定などを行うこ
とができる。
【0009】図2は、このような構成とされた本発明の
ホール管理支援システムにおける処理手順を示すフロー
チャートである。まず、ステップS1でそのホールの運
営実態調査を行い、その結果を前記サーバー4に接続さ
れたデータベース5に蓄積する。調査内容としては、そ
のホールの運営履歴(ホール竣工時からそのホールで開
催された催しの種別、開催数、参加人数など)、日々行
われるコンサートなどの催しで実施されるアンケート調
査、適宜行われるテストコンサートなどの催しで実施さ
れるアンケート調査および適宜実施される音響測定があ
り、これらの情報が継続的に(調査対象項目の情報が取
得されるごとに)、前記サーバー4に転送され、前記デ
ータベース5に蓄積される。次に、前記サーバー4は、
前記データベース5に蓄積された運営実態調査の結果に
基づき、データ集計および統計処理を行う(ステップS
2)。この処理は、定期的に実行するようにしても良い
し、あるいは、前記情報端末12、22、32からの処
理要求に応じて実行するようにしてもよい。このデータ
集計および統計処理の結果は、対応するホールに設置さ
れた情報端末12、22、32およびプロモーターの情
報端末6に表示することができる。次に、前記サーバー
4は、前記ステップS2のデータ集計/統計結果に基づ
いてホールの運営や改修についての診断処理を行い(ス
テップS3)、その診断結果(ホールの改修などに対す
る改修案など)を対応する情報端末12、22、32な
どに表示する(ステップS4)。この診断処理も、定期
的に実行するようにしても良いし、あるいは、前記ホー
ルに設置された情報端末12、22、32からの要求に
応じて実行するようにしてもよい。以下、上記各ステッ
プの処理について、詳細に説明する。
【0010】前述のように、ステップS1の運営実態調
査では、(1)運営履歴情報、(2)日々行われる通常
のコンサートなどの催しでのアンケート調査、(3)任
意に、あるいは、定期的に行われるテストコンサートで
のアンケート調査、および、(4)前記通常のコンサー
トやテストコンサート開催時あるいは任意に実施した音
響測定の各データが収集され、前記サーバー4に接続さ
れたデータベース5にそれらのデータを蓄積する。上記
(1)の運営履歴情報は、竣工時からそのホールで開催
された催しの種類、開催数、参加人数などの情報であ
り、催しが開催されるごとに新たな履歴情報が前記情報
端末12、22、32などからデータベース5に収集さ
れる。この運営履歴情報から、用途別の集客数や月別の
用途分布などのそのホールの使われ方のデータを得るこ
とができる。上記(2)は、ホールでコンサートなどの
催しが行われたときにホールの利用者(聴衆、ホールの
オペレータ、出演者)に対してアンケート調査を行うよ
うにし、そのアンケート結果を収集することであり、上
記(3)は、定期的あるいは必要に応じて随時テストコ
ンサートを実施して、利用者に対してアンケート調査を
行い、その結果を収集することである。テストコンサー
トは、ホールの完成時などに音響特性などが設計通りの
ものとなっているかどうかを確認するために行われるの
が通常であるが、本発明においては、適宜テストコンサ
ートを行い各種データを収集するようにしている。
【0011】図3は、このようなアンケート調査におけ
る調査項目の例を示す図である。この図に示すように、
聴衆に対するアンケートは、(1)座席、年齢、性別な
どの聴衆自身に関する情報、(2)ホールの残響特性が
良いと感じたか悪いと感じたか(悪い場合には、長すぎ
るのか短かすぎるのか)、明瞭度はどうか(悪い場合に
は、音量、音質などのどれが悪いのか)、静けさはどう
か(悪い場合には、どのような騒音あるいは雑音が聞こ
えたのか)といったホールの音響特性に関する質問、
(3)座り心地や舞台の見えにくさなどのホールの建築
に関する質問、および、(4)希望の演目(クラシッ
ク、軽音楽、演劇、講演など)に関する質問である。ま
た、オペレータに対するアンケートは、音響設備に関す
る音量や音質についての質問である。さらに、出演者に
対するアンケートは、(1)その出演者の演目(パー
ト)に関する質問、および、(2)残響特性や明瞭性
(アンサンブルのしやすさに関連する)などの室内音響
特性に関する質問である。なお、図中、斜字体で記載さ
れている項目は、テストコンサート時に質問されるアン
ケート項目である。このように、テストコンサート時に
は、通常のコンサートなどの開催時よりも、より詳細に
アンケート調査を行うようにする。
【0012】ここで、アンケートは、アンケート用紙を
配付してそれに記入してもらう方式であっても良いし、
あるいは、各ホールのホワイエに設置された入力端末1
1、21、31を用いて聴衆自身に回答を入力してもら
うようにしてもよい。この場合には、回収したアンケー
ト用紙に基づいて結果を入力する作業を省略することが
可能となる。前記各ホールのホワイエに設置された入力
端末11、21、31を用いて聴衆自身にアンケート入
力をしてもらう方法としては、2つの方法がある。その
第1の方法としては、チケットにその座席番号などを示
すバーコードなどの記号を記録しておき、各ホールのホ
ワイエに設置された入力端末11、21、31に接続さ
れたバーコードリーダなどによりその記号を読み取る。
そして、前述した各アンケート項目を対話的に入力端末
11、21、31の画面に表示し、聴衆がアンケートの
回答を入力する方法である。このように、チケットに記
録されている情報を用いることにより入力操作を簡便に
することができる。また、第2の方法としては、予めホ
ール友の会などの会を作っておき、その会員となってい
る聴衆に対し、その聴衆の年齢や性別などを記録した磁
気カードなどの会員カードを配付しておく。会員である
聴衆は、前記入力端末11、21、31にその会員カー
ドを挿入してアンケートに答えるようにする。この場合
にも、入力端末11、21、31の表示画面にアンケー
ト項目に関する表示を行い、インタラクティブにアンケ
ート入力を行うようにする。これにより、聴衆の個人情
報の入力を省略することが可能となる。
【0013】図4は、バーコード入りチケットや会員カ
ードを採用した場合におけるアンケート調査の方法の例
を示す流れ図である。プロモーターはバーコード入りチ
ケットを発行し(S11)、聴衆はそのチケットを購入
する(S12)。あるいは、施設管理者がホール友の会
などを結成して会員カードを発行し(S13)、聴衆は
入会して会員カードの登録を行う(S14)。そして、
コンサートなどの当日に聴衆は、前記入力端末11(あ
るいは、21、31)に前記バーコード入りチケットあ
るいは会員カードを挿入し(S15)、入力端末11を
用いてアンケートに回答する(S16)。このとき、前
記入力端末11などを用いて各種サービス券を発行した
り、会員カードにポイントを加算するなどのサービスを
行う(S17)ことにより、アンケートの回収率を向上
させることができる。
【0014】図5は、前記入力端末11(あるいは、2
1、31など)におけるアンケート回答時の画面表示の
例を示す図である。ここでは、バーコード入りチケット
を持つ聴衆がアンケートに答えるものとして説明する。
アンケートに回答しようとする聴衆は、まず、チケット
に印刷されているバーコードを前記入力端末11に設け
られているバーコードリーダを用いて読み取らせる。前
述のように、チケットには、その座席番号などのデータ
がバーコードを用いて記録されており、これにより、座
席データが入力端末11に入力される。そして、図5に
示すように、アンケート入力を開始する画面が表示され
る。まず、「1.はじめに」という画面aが表示され、
聴衆は、対応する性別および年代を示すラジオボタンを
クリックする。その操作が終わり、「次へ」と示された
領域がクリックされると、その聴衆の性別および年齢層
を示すデータが入力され、「2.ホールの音響につい
て」と表示された画面bに移行する。ここで、聴衆は、
残響の長さが適切であると感じたか否かにより、「良
い」あるいは「悪い」のいずれかのラジオボタンをクリ
ックした後、次の画面へ移る操作を行う。「良い」が選
択されたときは、明瞭性についてのアンケート入力を行
うための画面cが表示される。一方、「悪い」が選択さ
れたときは、その内容を尋ねる画面dに移行する。ここ
で、残響特性が悪かったとした聴衆は、その内容、すな
わち、長すぎると感じたのか、あるいは、短すぎると感
じたのかを選択し、さらに、コメントがあれば、それを
コメント欄に入力する。そして、明瞭性についてのアン
ケート入力を行う画面cに移行する。以下、同様に、順
次段階を追って、前記図3に示した項目についてアンケ
ート入力を行う。
【0015】なお、聴衆が会員カードを所有しており、
カードリーダに会員カードを挿入したときには、会員カ
ードに性別や年齢が記憶されているため、前記「1.は
じめに」の画面aにおいて、その会員の座席番号を入力
してもらうようにする。また、上記画面では、段階を追
って回答者に質問をする方式でアンケートを行っていた
が、各項目について5段階評価あるいは3段階評価(良
い、適当、悪い)などで回答してもらうようにしてもよ
い。このように、聴衆に入力端末11(21、31)を
直接操作してアンケート入力をしてもらうことにより、
該入力されたデータを該入力端末11から前記ネットワ
ーク7を介してサーバー4に設けられたデータベース5
に蓄積することができる。このとき、各ホール別、催し
別にアンケート集計結果を蓄積する。なお、アンケート
用紙を用いる方法の場合には、コンサートなどが終了し
た後にアンケート用紙を回収し、その内容を前記入力端
末11、21、31あるいは前記情報端末12、22、
32などを用いて入力し、前記サーバー4のデータベー
ス5に蓄積することとなる。
【0016】前記ステップS1の運営実態調査では、さ
らに、(4)の音響測定結果情報も収集する。本発明に
おいては、テストコンサート開催時に音響測定を行うだ
けではなく、通常の催しの開催時にもホールに設けられ
た設備を利用して音響測定を行う。テストコンサート開
催時には、残響時間を示すRT60、明瞭度を示すD5
0、室内騒音の評価値であるNC値などの物理データを
測定する。また、通常のコンサートなどの開催時におい
ても、ホールに設けられている設備を使用して音響測定
を行う。例えば、開演チャイムと場内モニターマイクを
使用して開演チャイムの音を場内モニターマイクで受音
し、受音した音の減衰波形から残響時間を算出したり
(例えば、チャイム音の受音レベルが60dB減衰するま
での時間)、舞台上のマイクと場内モニターマイクを使
用して、舞台上のマイクの入力信号と場内モニターマイ
クの入力信号の相関を測定することにより明瞭性を評価
する。これらの音響測定結果データも前記情報端末1
2、22、32などを介して前記ネットワーク7を介し
て前記サーバー4のデータベース5に蓄積される。
【0017】このようにして運営実態調査を行った後、
前記ステップS2で、該調査結果のデータ集計及び統計
処理が行われる。運営履歴データ(竣工時からそのホー
ルで開催された催しの種別、参加人数、開催数など)か
らは、そのホールの稼働状況を示すグラフが得られる。
図6に、前記運営履歴に基づいて作成された稼働状況を
示すグラフの例を示す。この図に示すホールは、開館当
初は軽音楽コンサートの比率が高いものと想定され、そ
のように設計されたものであるが、近年では軽音楽に変
わりクラシックコンサートの比率が大きくなっている。
このように、開館当初に想定された使用態様と現在の使
用態様とが合致しなくなっていることがわかる。
【0018】また、前記アンケートの回答から、その結
果を集計したデータが得られる。前述のように、前記入
力端末11、21、31から利用者により入力されたア
ンケートの情報や各ホールに設置されている前記情報端
末12、22、32から入力されたアンケートの情報
が、前記サーバー4に送られ、データベース5に蓄積さ
れている。このデータベース5に蓄積されているデータ
を読み出し、加工することにより、各種の集計情報ある
いは統計情報を表示することができる。図7は、アンケ
ートの集計結果とそれに対し統計処理を施した統計デー
タの一例を示す図である。図7の(a)は、アンケート
の集計結果の一例を示す図であり、ここでは、5段階評
価のアンケートを行った場合の結果が示されている。ま
た、統計データを(b)響きの長さ、(c)音の大き
さ、(d)音につつまれた感じ、に示すようなグラフの
形態で表示することができる。なお、図示した例では、
(b)〜(d)のアンケート結果を示す円グラフは、全
利用者のアンケート結果を示すものであるが、各年代別
あるいは性別の分布の状態を表示させることもできる。
各ホールに設けられた情報端末12、22、32やプロ
モーターの情報端末6からの要求により、前記サーバー
4のプログラムによりこのような集計データあるいは統
計データの作成が実行され、実行結果が当該情報端末に
表示されることとなる。各ホールの運営者やプロモータ
ーはこれらの集計/統計情報を参照して、今後の運営方
針などを検討することができる。
【0019】次に、このようなアンケート結果や音響測
定結果および運営履歴などの情報を用いた診断処理(図
2のステップS3)について説明する。図8は、診断処
理の流れを示すフローチャートであり、(a)は前述し
た音響測定結果に基づく診断処理、(b)は前述したア
ンケート結果に基づく診断処理の流れを示す。これらの
処理は、何れも、初期条件として、演目(クラシック、
軽音楽、演劇、講演会、その他)および舞台形式(反射
板形式、幕設備形式)を設定し、各条件ごとに行う。こ
こで、反射板形式とは、舞台上に壁や天井を囲む可動反
射板を用い、舞台裏空間に吸音されるエネルギーを反射
させるようにして音楽演奏などを行わせる舞台形式であ
る。
【0020】図8の(a)において、前記データベース
5に蓄積されている残響特性(RT60)、明瞭性(D
50)、騒音レベル(NC値)などの音響測定結果を読
み出し(S21)、前記サーバー4あるいはデータベー
ス5に記憶している判定基準51に基づいて診断処理を
行う(S22)。ここで、判定基準51としては、例え
ば、残響特性RT60の値が設計値±10%を超えてい
るか否か、明瞭性を示すD50の値が50%を超えてい
るか否か、および、暗騒音レベルを示すNC値が設計許
容値を超えているか否かという基準であり、前記音響測
定による残響測定値RT60が設計値±10%を超えて
いるときには吸音調整を行うべき、D50値が50%を
超えているときにはスピーカ配置などを変更すべき、N
C値が設計許容値を超えているときには設備の改修や遮
音対策をとるべきであるとする診断結果を出力する(S
23)。この評価は、従来設計指針による評価であると
いうことができる。
【0021】また、図8の(b)に示すアンケート結果
に基づく診断処理は、前記データベース5に蓄積されて
いるアンケート結果を読み出し(S31)、そのアンケ
ートが聴衆に対するものであるときには、各ホールごと
に予め設定され、前記サーバー4あるいはデータベース
5内に記憶されている重み係数52を用いて、アンケー
トの結果に対する重み付け処理を行う(S32)。な
お、演奏者やオペレータに対するアンケート結果につい
ては重み付け処理は行わない。この重み係数52は、各
ホールごとに独自に設定し、前記サーバー4あるいはデ
ータベース5内に記憶しているものであり、その値は任
意に変更することができる。そして、アンケート結果に
対する判定基準52とアンケート結果とを比較し、診断
処理を行い(S33)、その診断結果を出力する(S3
4)。
【0022】図9は、前記アンケートの集計結果に対す
る判定基準52の一例を示す図である。この図に示すよ
うに、聴衆アンケートの結果、残響が悪い(長すぎる、
あるいは、短すぎる)という回答の割合が全体の20%
を超える場合には、室内音響改修が必要であると診断す
る。具体的には、吸音調整などを行うべきであるという
診断結果を出力する。また、明瞭性について、生音が小
さいという回答の割合が全体の10%を超える場合に
は、室内音響につき詳細を検討することが必要であると
診断し、拡声音が小さいとする回答の割合が10%を超
える場合には、スピーカ配置などの電気音響関係の改修
が必要であると診断し、該診断結果を出力する。以下、
図9に示すように、各アンケート項目につき悪いとする
回答が所定の割合を超えているときには、室内音響、電
気音響、設備改修あるいは建築改修について対応する処
置をとるべきであるという診断結果を出力する。
【0023】図10は、前記診断処理の他の例について
説明するための図である。この方法は、前記音響測定あ
るいは前記アンケート調査により得られた結果を、横軸
を残響時間、縦軸を明瞭性とした2次元平面上に配置
し、図中縦軸の上に設定したゴールを目標値とする改修
案を示すものである。すなわち、該測定結果が前記2次
元平面の第1象限あるいは第4象限に位置する場合(残
響時間が長い)には吸音を増やすべき、第2象限に位置
するとき(明瞭性は高いものの、残響が短い)には吸音
を減らすべき、第3象限に位置するとき(明瞭性が低
く、残響が短い)には、吸音を減らす、スピーカシステ
ムの改善、内装形状の改善および設備騒音対策をとるな
どの対策をとるべきであるという診断結果を出力する。
例えば、図中に黒丸で示す位置が測定結果(現状)であ
るときには、吸音を増やすべきであるとの診断結果を出
力する。このとき、該現状を示す点から座標原点までの
距離に応じて、吸音を増やす量を決定する。
【0024】図11は、診断処理のさらに他の例につい
て説明するための図である。この図に示す例では、前記
アンケート結果における空調騒音、外部騒音、音響障
害、座り心地、見易さなどの各項目につき、良いとする
回答の割合を横軸にとり、その値が所定の改修ラインよ
りも低い場合には、改修が必要であると診断する。図示
する例では、座り心地を良いとする回答の割合が改修ラ
インよりも低いため、椅子の改修を行うべきであると診
断する。
【0025】このような各種の方法で診断処理された結
果は、ネットワーク7を介して前記サーバー4から各ホ
ールの情報端末12、22、32あるいはプロモーター
の情報端末6に送信される。これにより、各ホールの運
営者は、提示された診断結果に基づいてホールの改修計
画を策定することが可能となる。
【0026】このような診断処理は、例えば、1年毎、
半年毎といった所定の期間毎に定期的に行ってもよい
し、あるいは、各ホールに設けられた情報端末12、2
2、32から診断要求をサーバー4に送出することによ
り、所望のタイミングで行うこともできる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のホール管
理支援システムによれば、継続的に実施される運営実態
調査の結果に基づく診断処理により、ホール運営の現状
の評価と運営方針および音場の改善案、建築上の改修案
が提示されるため、ホールの運営管理が容易になる。こ
れにより、地域社会のニーズに応える施設運営を行うこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のホール管理支援システムの全体構成
を示すブロック図である。
【図2】 本発明のホール管理支援システムにおける処
理の流れを示す図である。
【図3】 アンケート項目の一例を示す図である。
【図4】 アンケート調査の方法の例を示す図である。
【図5】 アンケート回答時における入力端末の画面表
示例を示す図である。
【図6】 ホールの稼働状況を示すグラフの例を示す図
である。
【図7】 アンケートの集計結果と統計データの一例を
示す図である。
【図8】 診断処理の流れを示すフローチャートであ
り、(a)は音響測定結果に基づく診断処理、(b)は
アンケート結果に基づく診断処理の流れを示す図であ
る。
【図9】 アンケートの集計結果に対する判定基準の一
例を示す図である。
【図10】 診断処理の他の例について説明するための
図である。
【図11】 診断処理のさらに他の例について説明する
ための図である。
【図12】 ホールの室容積に対する残響時間特性の建
築時期による推移を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3 ホール、4 サーバーコンピュータ、5
データベース、6 情報端末、7 ネットワーク、1
1,21,22 入力端末、12,22,32情報端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 顕吾 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 山下 真次郎 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホールの運営履歴、ホール利用者のアン
    ケート調査およびホールの音響特性に関する測定結果を
    記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている内容からホールの運営状
    況の経時的変化、アンケート集計結果などの統計情報を
    生成する手段と、 所定の判定基準に基づいて前記統計情報を判定すること
    により、該ホールの運営および改修に関する診断結果を
    出力する診断手段と、 前記統計情報および前記診断結果を出力表示する手段と
    を有することを特徴とするホール管理支援システム。
  2. 【請求項2】 ホールに設けられた入力端末と、 ホールに設けられた情報端末と、 前記入力端末および前記情報端末とネットワークを介し
    て接続されたサーバーコンピュータと、 前記サーバーコンピュータに接続された記憶手段とを有
    し、 前記記憶手段は、ホールの運営履歴および前記入力端末
    あるいは前記情報端末から入力されたアンケート結果情
    報を記憶するものであり、 前記サーバーコンピュータは、前記ホールの運営履歴情
    報、前記アンケート結果情報およびホールの音響特性測
    定結果情報に基づいて、ホールの運営および改修に関す
    る診断を行い、該診断結果を前記情報端末に出力するも
    のであることを特徴とするホール管理支援システム。
  3. 【請求項3】 前記入力端末は、前記アンケート調査実
    施時にホール利用者によりアンケートの回答を入力する
    ために用いられることを特徴とする請求項2記載のホー
    ル管理支援システム。
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